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Will We Find Love?(Hitomi&Maki)

1 名前:バービー 投稿日:2001年09月25日(火)19時22分14秒
「ひとみとまきのお話」をこの板で書いていた者です。
スレッドがいっぱいになったので、新しく立てさせて頂きました。
どうしても、黄板には思い入れが強いので再びこちらに・・

タイトルを変えたのは、何となく英語表記にしたかったから(w

前スレからおつきあい頂いてる方も、初めての方もどうぞ宜しくお願いします。
基本的に、カップリングは「よしごま」オンリーで通していくつもりです。
甘い(エロ多し?)話を大体一話完結の短編でお届けしています。
2 名前:Touch Me Now 投稿日:2001年09月25日(火)20時30分37秒
何でこんなに甘えちゃうのカナ?
普段は、ボーっとしてるとか。何考えてるかわかんないとか。
年齢に相応しくない色気がある、なんて言われちゃったりするのに。

途端に、子供みたいになっちゃうんだもん。

そうかと思ったら、強がってみたり。
ちょっと、意地悪したいなんて思ったりもして。

だけど、二人でいられることが何より幸せで。
あたしの頭ん中の70%は、いっつもよっすぃーでいっぱい…

たまに、それで怒られちゃったりもするんだけど。
3 名前:七誌の毒者 投稿日:2001年09月25日(火)22時51分11秒
あ 楽しみにしてますから
頑張ってくださいね。
4 名前:すなふきん 投稿日:2001年09月25日(火)23時31分18秒
よしごまファンとして影ながら応援しております
5 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月25日(火)23時57分46秒
よしごまオンリーってのは、よしごま好きの自分としては最高です。
にしても、70%て、なんて微妙な(w

6 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月26日(水)01時16分38秒
よしごまオンリー宣言嬉しいな。
応援してます!
7 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月26日(水)04時58分30秒
最近よしごま好き。頑張ってくれ。
8 名前:一足遅い、夏休み 投稿日:2001年09月26日(水)19時49分59秒
「………ん」
「キス、して?」
あたしの目の前にいたよっすぃーは、いつの間にか隣に寝転がってた。
倒されたままの状態の、乱れたあたしの髪に指を通しながらそう言った。

よっすぃーがキスをねだるのはそぅゆぅ行為を期待しちゃってもイイってコト。
もとい、そぅゆぅ行為をするっていう……合図?で、いいのかな。

そりゃぁ、やっと二人っきりになれて。
今までいたうるさい邪魔者達は、朝までは多分来ない。
月だけが照らしてる、こんなにも愛しい二人だけの時間。
「ソレ」をやらなきゃぁ……夜は始まんないでしょぉ!?…
こんなコト、いちいち考えるあたしはヤラシイのかな?

?形で終わったままの、よっすぃーのコトバ。
会話としては長すぎる「間」。

「……したくないの?」
不審に思ったのか、催促か。もう一度、尋ねるよっすぃー。
そぅ言われては……返す言葉がないじゃない。

静かに、あたしはよっすぃーの頬から唇を落とした。
9 名前:一足遅い、夏休み 投稿日:2001年09月26日(水)20時00分22秒
「……ね、もっかいしてもいい?」
今度は、あたしからのお願い。
それは正確に言うと、今度はあたしにして欲しい。

「いいよ」
アレ?やっぱり、またあたしの番?
そう言われて、あたしは今度は唇にキスをする。
柔らかくて、微妙に乾いてて冷たいのがあたしの好きな「それ」

ね。

「ごっちんの、頭ん中って…」
「………ふ?」
ふいに上体を起こしながら、そう呟くよっすぃー。
しかも、ニヤケ顔で。
「ごっちんの、今考えてること当ててあげよっか?」
体勢を変えて上からあたしを見下ろすような形になる。
あたしの、考えてるコト?……

「ね、当てて欲しい?」
「ん?………うん」

そうかと思えば、今度はゆっくりとあたしの耳元に顔を埋め込む。
「囁く」というコトがしたいらしい、よっすぃー。


「――――今、エッチな妄想でいっぱいでしょ?」
10 名前:一足遅い、夏休み 投稿日:2001年09月26日(水)20時20分02秒
「……ぅ?…」
図星だっただけに、一瞬言葉を失うあたし。
「ほら、当たりだ」
それを見て、よっすぃーは勝ち誇ったような笑みを浮かべる。


「……バカ」
顔が赤くなってたのが分かった。
近くにあった枕を手にとって、それを顔に押しつける。

「ごーっちん」
「ヤ」
別に、よっすぃーは嫌味でいったわけじゃないなんて分かってる。
「ねぇ」
いつもの意地悪。
だけど、ただ何となく気恥ずかしくってサ。
なかなか枕から顔を離すことができない。

「ごっちんってば」
「……んー」

もう、よっすぃーは更に間近にいるに違いない。
彼女独特の甘い匂いと息づかい。
それがダイレクトに伝わってくる。

「別に、恥ずかしい事じゃないじゃん」
「……何で」
半分、顔を出して見つめる。
距離の近いよっすぃーの横顔を。

「だって、嬉しいもん」
「…だから何が?」
「そういうことを、考えてくれてることが」

しばしの、間。

「―――マジっすか?」
「もちろん、マジっす」
おどけた表情で言った後に。

すぐに柔らかい笑みであたしを見つめた。
11 名前:バービー 投稿日:2001年09月26日(水)20時29分30秒
佳境に入るのは、もうちょっと下がってからにします・・(w

>>3 ありがとうございます!頑張りますので、これからもどうぞ
  宜しくお願いいたしますね。

>>4 すなふきんさんだ!!レス頂けてめっちゃ感激です!
  大ファンなんですよ、「初小説」の!!
  お忙しいと思いますが、そちらの更新の方も楽しみに
  してます。よしごま好き作者同士、頑張っていきましょう〜。

>>5 >>6 >>7
ありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいです。
  よしごまはハマると結構抜け出せないんですよね(w
  いしよしやいちごまに埋もれている中から探し出して、
  ちょっとあっただけでもめちゃ嬉しいと言う・・(w

  最近、作者が感動したのは金板の学園物の小説!
  黒よしが最高です!色んなカップリングがあるんですが
  今までにないよしごまで、なかなかいい感じです。
  よしごまファンであれば、一度見てみて下さい。
  最近更新されてないみたいだけど・・
12 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月27日(木)02時40分38秒
ここの甘えん坊の後藤とちょっとサドなよっすぃー(w イイな〜。

金板のは最近止まっちゃいましたね。
あんないい小説を放棄するのはもったいない。続き期待です。
(ここで言ってもしょうがないけど…)
13 名前:七誌の毒者 投稿日:2001年09月27日(木)06時19分45秒
いいねーここのよしごまは。
14 名前:ラック 投稿日:2001年10月01日(月)00時22分42秒
新スレ発見!楽しみにしていました〜
やっぱりバービ−さんの小説は面白いです。
言葉のキャッチボールと、心境の変化が特に上手いです。
これからも、この調子でガンガッテください!
15 名前:ラック 投稿日:2001年10月01日(月)00時24分27秒
スイマセン!ageてしまいました。
本当に申し訳ありません。最悪だ。
16 名前:一足遅い、夏休み 投稿日:2001年10月01日(月)18時09分38秒
「……よ、っすぃ………」
少し、切なそうに名前を呼ぶ。
彼女の存在と、自分の存在だけのこの空間を確かめて。

もっと、あなたに触れたい。そして、触れてもらいたい――

「…ぁ、そうだ」
「………ん?」
急に、その大きな瞳を見開くよっすぃー。
暗いとこでも、それがわかる。

「何で浴衣、着ないの?」
何だ、そんなこと!?
限りなく、どうでも良い質問にあたしはガクッとする。
フッと肩の力が抜ける、そんなこと。
「何でって、……何で?」

「んー……だって」
ちょっと決まり悪そうに、あたしから目を反らす。
「なにぃ?」
「………浴衣だったら、脱がすのとか…燃えるじゃん」


「ぁはっ!……何それ!オヤジィ〜!…」
予想外の言葉に、あたしは思わず吹き出す。
ありゃ。よっすぃーは照れてる?微妙に、顔が赤い?
これは、可愛いぞ。

「こんなロンTなんか着ておくんじゃなかったナ」
「そうだよ〜、バカ」
「……だって浴衣着るとお腹冷えるんだもん」
「ははっ、コドモ〜!」
そうやって、目を合わせてまた笑い合う。

案外、こぅゆぅ時間が一番幸せ……なのカモね。
17 名前:一足遅い、夏休み 投稿日:2001年10月01日(月)18時19分26秒
そう思いつつも、そろそろあたしの中の理性が限界を迎えそうだ。

窓から入ってくる夜風が、随分と涼しくなって。
部屋には、二人だけ。
暗闇。
こんないい状況。

だから、さ。―――――ね。

「……よっすぃー」
「うん?」
まだ笑いを含んだ声で、彼女は返事をした。
「よっすぃー…」
「……ん?」
意を決した、その言葉。
「お願い」
「…何」

「―――早く、…しよ?」
18 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月01日(月)18時26分16秒
最高です・・・
19 名前:一足遅い、夏休み 投稿日:2001年10月01日(月)18時30分52秒
突然の催促。
半分、消え入りそうな声で顔が熱くなって。

いつの間にあたしはこんな「女の子」になっちゃったんだ、って感じ。

「………わかってたよ、ごっちん」
「……わかってるんだったら…」

「しっ!」

唇の前に、人差し指をそっと当てる。
「目ェ閉じて」
「………」

―――待っていたのは、きっとこんな甘い衝撃。
囁く声が、響いてる。
よっすぃーの言葉は、いつもあたしの心を乙女モード全開にするんだよ?

「んぅっ………」
唇の感触を、味わうヒマもなくよっすぃーの舌が口の中に入ってくる。
ゆっくりだけど、確実にあたしの心の中に何かが入ってくる。

いつもとは違う感触と、状態に次第にあたしは溺れていく……

「……ごっちん」
唇を離して、かすれた声であたしを呼ぶよっすぃーが、
いつもと違ったのも、すぐに悟った。
20 名前:一足遅い、夏休み 投稿日:2001年10月01日(月)18時45分17秒
「あっ……はぁっ…」
唇が、あたしの首筋を這い回ってる。
その状況を、考えてるだけでも痺れていく。フッと意識が抜けそう。
出てくる声を抑えることができなかった。
「……ぁっ、あぁっ……」
今日のあたしは完全におかしい。
いつもされてることなのに、無償に感じてしまう。

手が、そっと二つの膨らみの上に置かれる。
そして薄い布を隔てて、それを揉みしだかれてる。
「い、ぁんっ……」
体の芯が熱くなってくる。疼いてしまって仕方がない。

「よ、っすぃっ……」
「……服」
「…………え?」
頬を上気させて、もう我慢もできないようなあたしに向かって。
よっすぃーは、注文する。

「服、自分で脱いで」
21 名前:一足遅い、夏休み 投稿日:2001年10月01日(月)18時55分47秒
「な、何で?」
「浴衣着なかった、罰」
「はぁ〜!?」
ひどいよ、もうすっかり気分になっちゃってるのに。

脱がしてくれたって、いいじゃんか。

「いいから早く」
「………」
ゆっくりと、Tシャツに手をかける。
よっすぃーは、あたしの動作だけを凝視してるみたいで。
何だかとても気恥ずかしい雰囲気。
雰囲気だけで明らかにあたしの羞恥心を煽るその行為。
やっぱ、意地悪だよ。

「あ、の……」
かけていた手を、胸のところで止める。

何でかってゆぅと……

寝るときは、ブラなんてつけないじゃん?
従って、Tシャツを脱いじゃうと……

「どしたの?」
「………わかってる、でしょぉ…?」
「何が?」
「……」
「早くしないともうやんないよ?」

ヤダ。
恥ずかしい。


―――けど、してほしい。

ちょうど、7:3ぐらいの割合。
どっちが7で、どっちが3かなんてことは結果を見ればわかる。


あたしは、ためらった末にTシャツをゆっくりと捲り上げた。
22 名前:一足遅い、夏休み 投稿日:2001年10月01日(月)19時34分56秒
あたしの感情を表してるみたいに、立ち上がってたその突起。
一瞬、あたしは自分のそれに目を落としてから目を反らす。
無言であたしを見つめるよっすぃー。
自分の置かれているその状況が、どれだけ恥ずかしいか。


「もぅ、……やだぁ………」

呟いて、正面に座ってたよっすぃーに抱きついた。
「罰なんて、やだ。……」
ちゃんと優しくしてよ。
もっと、もっと大好きって思えるように。
「………ごっちん…」
23 名前:一足遅い、夏休み 投稿日:2001年10月01日(月)19時47分33秒
どちらからともなく、唇を重なり合わせた。
抱きついた腕から、愛しさが溢れていくようで。
それが逃げちゃわないように、もっともっとギュッと。
ギュッと、抱きしめる。

「ふ……んっ…」
よっすぃーの着ている浴衣の布に、あたしの突起が擦れて思わず声を上げる。
ふと、唇を離してあたしのその声を上げた理由を探ろうと見つめる彼女。

こんなに幸せでも、いいのかな。

そう思った瞬間にも既にあたしの体は横たわらされていて。
横になったあたしを、上から優しい眼差しで見つめてくれる。
「ごめんね、意地悪して」
唇の端を上げて、首を振る。
「イヤって言うのも、好きのうちだよ?」
なんて、ちょっとおどけて言ってみる。
そうすると彼女は、あたしの額を小突いてまた微笑んだ。

「今日は寝らんないかもね」
悪戯っぽく、よっすぃーは呟く。
「明日睡眠不足で、また梨華ちゃんに怒られちゃうよ?」
本音じゃないけど。
あんまりがっつくのも、さすがに恥ずかしいわけで。

「――――いーよ。こっちの方が、先決」

そうして、もう一度口付けた。
24 名前:一足遅い、夏休み 投稿日:2001年10月01日(月)19時57分26秒
「んん………っ」
次の瞬間、唇を合わせたまま、
よっすぃーはあたしの立ち上がった突起を指の腹でゆっくりとさすった。
ビクビクッと肩が震えたのがわかる。

口を塞がれてるから、満足に声を出すことができない。

「んっ、んっ……」
執拗にそこだけを責められて、鼻から荒い息が漏れる。
ダメ。
もう、痛いぐらいに硬くなってるのが分かる。
あたしが、感じてるしるし。
「んぅぅっ!」
指で摘み上げられる。

唇が、離れた。

「ああぁんっ……!」
ようやく開放されて、待っていたかのように声を上げてしまう。
今まで、自分が聞いたこともないようなその甘い声。
「ねぇ、……もう濡れてるんでしょ…?」
意地悪な囁き。
そう言いながらも、手の動きは止めないままで。

「やぁっ……違うもん…」


25 名前:一足遅い、夏休み 投稿日:2001年10月01日(月)20時16分18秒
「うそ、だってほら」

ジャージのズボンの中に、手を突っ込まれて
すでに濡れているソコを中指で往復される。
「あぁああんっ!」
一際、大きくなってしまう声。
体が熱い。芯まで、熱い。
「こんなに濡れてんじゃん…」
上の手も止めないまま、よっすぃーは下の方までも責め始めた。

「や、だめ、そこ…」
「ダメじゃない」
あたしの発言は完全無視。
今度は、核心をゆっくりと撫でる。
「いっ、あっ……」

「ねぇ、気持ちいいんじゃないの?」
尋ねながら、あたしのウィークポイントを探り当てるかのように指を這わす。
「あっ、やっ、あぅ…ん…」

何でかわかんないけど、あたしの目には涙が溜まる。
どんどん荒くなってく呼吸と、やらしい音が重なって。
次第にそれだけが、部屋を占領してく。

「んああっ…ぁぁぅっ……!」

よっすぃーの姿が、視界から消えたかと思えば
いつの間にかあたしの…ソコに、生暖かい感触が。
攻撃は、手から舌へと移ったらしくて。
「……ぃやっ……そんなとこ、汚いぃ…」
言いつつも、あたしは手でよっすぃーの頭を押さえつけてた。


26 名前:一足遅い、夏休み 投稿日:2001年10月01日(月)20時50分37秒
―――
――


求めて、求められる。
一方通行なあたしの想いは、しっかりと受け止められて。
果てた後も、まだ肩で息を繰り返すあたし。


「ごっちん」
「ふ?」
「……こっち」
今でもこんなに距離は近いのに。
よっすぃーは腕を広げて、あたしを求める。

「あったかぃ、よっすぃー」
「……ごっちんも」


「エッチするのも好きだけど…」
呟く。
視線は合わせないまま。
「好きだけど?」
「…こうしてるのが、一番すき」
ギュッと、抱きしめてる時。
いっぱい彼女を感じる時。
「あたしも」
よっすぃーは、そう言って笑った。


夜明けまでは、あと2時間ちょい。
仕事上、あたし達が眠りに付くのには十分な時間。

だけど。あえて眠らないのは…

ずっと、二人でいられるような気がするから。
触れ合った唇は、いつもよりずっとあったかくって。


「……もっかい、しよっか?」
呟いたのは、よっすぃーだった。
「めっちゃ矛盾だよぉ」
最初は、そうやって笑ったあたしだけど。

その後どう返事をしたのかは……定かではナイ。
最も、容易に想像がつくんだろうけどサ。

27 名前:バービー 投稿日:2001年10月01日(月)20時57分44秒
>>12 ありがとうございます、そう言って頂けると幸いです。
   ごまはできるだけ可愛く、よっすぃは意地悪っぽく(w
   よっすぃーはこうは言ってても、実はめちゃめちゃ
   ごまにメロメロなんですよ・・それは、次の章で明らかに(w
   金板、復活熱望ですよね!

>>13 ありがとうございます、嬉しいです。
   やっぱよしごまはいいですよねぇ。自分でいくら書いてても
   好きです。本命はさやまりだけど・・(w

>>14 >>15 新スレ、無事に見て頂けて良かったです。
      言葉は頑張って考えてるんですけど、まだまだ未熟です(w
      ラックさんの小説も面白いです〜!よしごま編まで
      楽しみに待ってますね!勿論、いしよしにも萌えですが(w
      ageのことは全然いいですよ〜、気にしないで下さいね。

>>18 ありがとうございます、そう言っていただけるとこちらも最高です!
28 名前:名無しさん 投稿日:2001年10月01日(月)21時08分11秒
ごまにメロメロなよっすぃ〜・・・早くみたいです!!!
とにかく頑張って下さい!よしごまにメロメロです
29 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月02日(火)02時06分37秒
ごっちんの語りがすごいカワイイですね〜。
更新が速いのもうれしいです。
30 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月02日(火)23時54分14秒
最近、よしごまに目覚めてるので、なんかイイ感じ♪です。
頑張って甘い小説書いて下さいね。
31 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月05日(金)08時19分25秒
サドチックなよすぃ萌え〜 ごまもイイネ
32 名前:七資産 投稿日:2001年10月13日(土)18時34分05秒
不覚にも今日まで新スレに気付かんかった・・・
ホント激甘ですね〜(w
33 名前:My baby 投稿日:2001年10月20日(土)22時14分20秒
アタシは涙もろい。

怒りも、喜びも、悲しみも、寂しさも全部涙で表現する。
何か強い感情が胸に押し寄せてくると、連鎖反応で涙が出る。
そんなとこが可愛い、なんて誰かさんが言ってくれたっけ……

「ね」
「……ん?」
今日も、隣に座るアナタが。
何となく今日は、いつもよりかっこよく見えて。
ますます惚れちゃいそう。

「ねぇ、アタシってさ。そんなにクールに見えるのかな?」
唐突に彼女にそんな質問をぶつける。何となく、答えはわかってるけれど。
「……何で?」
「…だって、結構色んな雑誌見ても生意気そうとかそうゆーの多いもん」
「そんなこと」
そんなことなんかじゃない。大事なコト。

「……いーじゃん、世間の人になんてどう思われようが」
「よくないよ!…アタシ達の仕事上……」
クールとか言われんの、結構辛かったりするんだよ?
やっぱり、アタシだって女の子なんだもん。
梨華ちゃんみたいに可愛いって思われたり、加護みたいに、
まだまだ子供だな〜、って思われたりもしたいよ。

「よっすぃーって案外アタシの気持ちわかってな〜い……」
34 名前:My baby 投稿日:2001年10月20日(土)22時24分05秒
「……何、どしたの?」
読んでいた雑誌を潔くパタンと閉めて、にやけ顔でアタシの顔を覗き込む。
「何が?」
その表情の意味が、よくわかんなくてアタシはちょっと白けた顔で
下から覗き込む彼女の顔をただ、見つめる。
「今日は随分ご機嫌斜めみたいだからさ」
………そう?そうなのかな…?そう見えたの?アタシ。

「別に、そんなことないけど…」
何気なく視線をよっすぃーから外す。
別にふてくされてるわけなんかじゃない。
気に入らないことがあったわけじゃないんだけど……

何となく、モヤモヤした気持ち。

好きな人には、いつだって自分の気持ちをわかっていて欲しい。
自分を全部受け入れてくれて、知っていて欲しいんだよ。
こうやって、並んで座ってても喋りかけるのはいつもアタシばっかり。
アタシばっかりメロメロ。主導権を握るのはよっすぃーで。
ただ、ただね。………アタシだけが、好きなのかなって……

「心配しなくてもさー…」
手を頭の後ろへ回して、伸びをしながら呟くよっすぃー。
35 名前:My baby 投稿日:2001年10月20日(土)22時39分54秒
「ごっちんは梨華ちゃんよりカワイイ」
「……へ?」
予想外の言葉に、アタシは思わず間抜けな表情。
それを見て、吹き出しそうになってるよっすぃー。

「言って欲しかったんでしょ?」
「……何言ってんの」
「正直に言ってみなって」
「別に、アタシはそんなこと……」

決まりが悪くなって、言葉まで曖昧になる。

「ついでに言うと、加護よりもガキだね」
「……それはないでしょ」
あれ?何か、さっきより二人の距離が近付いてる?

「まぁまぁ、意地張ってないで……おいで?」
肩を抱くような仕草を見せるよっすぃーに、アタシは素直に近付いた。
「別にアタシはそんなこと言って欲しいわけじゃ……」
嘘。ホントは…言って欲しかったのに。
分かってくれたことが嬉しくて、可愛くない言葉ばっか出てくる。


何か、強い感情の「波」が来てる予感がした。

そうして、いつの間にかアタシはアナタの腕の中。
「……へへっ」
よっすぃーは、引き寄せたアタシの顔を見て嬉しそうに笑った。

「案外、気持ち分かってるもんでしょ?」
尋ねられて、図星なアタシ。
「……ぅん」
悔しいけど素直に頷く。だって、ホントのことだからサ。
36 名前:My baby 投稿日:2001年10月20日(土)22時49分21秒
「ごっちんの考えてることなら、何でも分かるんだから」
嬉しさを、隠しきれなくなって自然と顔が緩み出す。
いつもよっすぃーといると、笑っちゃうのは……このせいかな?

「嘘つき、何もわかってないよ」
至近距離にある、よっすぃーの頬を軽く叩く。
「あー、言ったね!」
唇をつままれて、ちょっと膨れ顔になるアタシ。
再び、よっすぃーの頬を軽く叩いて。
次は彼女もアタシを攻撃して。
それ自体が……きっと、今日も平和なアタシ達。

「……嘘」
ケラケラと声を上げて笑ってるよっすぃーに向かって、アタシは
突然真顔になって、そう切り出した。俯いたままで。
「え?」
笑いを含んだままの声で問い返すよっすぃー。

「………ほんとは、嬉しかった」
そんな彼女の、スウェットの裾を掴んで恥ずかしながらもそう言って。
今だけはアタシは、梨華ちゃんも顔負けの乙女チックな女の子?
「わかってくれて、嬉しかった」
「………うん」
それを、優しい笑みで見つめてくれてるよっすぃー。

「わかってくれてないんじゃないかなって思ってたから…」
37 名前:My baby 投稿日:2001年10月20日(土)23時06分56秒
「ごっちんはさー……」
「うん?」
「一人で、考えすぎだよ」
そっと髪を撫でながら、優しい笑みのままで言ってくれる。

強い感情は、どうやら「好き」といった感情らしい。
アタシの中では、新種の気持ちじゃないけど。
好き、の部類がまた違う好きのような気がして。

「私はごっちんが好きだから、こうやって一緒にいるんだよ?」
「うん…」
「ごっちんのこと、いつも想ってるよ?」

 ――いつも想ってる。
 キミのことを。
 夜は、どうして過ごしているのかな?って。
 仕事が違う時は、大丈夫かなって。
            さっき、別れたばかりなのにもう会いたくなったり。
         電話を切った途端に、寂しさが押し寄せてくることだって。
      
 いつも、キミを想ってる…
38 名前:My baby 投稿日:2001年10月20日(土)23時20分27秒
また、涙。
「わかってんのか?」
彼女は悪戯っぽく微笑んで、アタシの額を小突く。
「………ん」
涙をいっぱい溜めたままの目で、アタシは微笑んだ。

「……ダメ、その顔」
「ん?」
「ちょっと、きつい」
「何、失礼な…そんなヤバイ?」
「……違う、そうゆう意味じゃなくって」
何だか顔を赤くして、目を合わせない。

「反則だよ、その顔は」

もしかして、照れてる反応?
喜んじゃって良いのデスカ?アタシ。
「何なに?何が反則?」
面白くなって、顔を覗き込む。

「涙混じりの笑顔ってのは……ヤバイっすよ」
「ヤバイ?」
「――――可愛すぎ」
理性が、脆く崩れていきそうだった。

絶対その時のアタシの表情は、可愛いなんて言い難かったハズ。
だけど、可愛いって言ってくれたのは……きっと多分、よっすぃーだから。
39 名前:My baby 投稿日:2001年10月20日(土)23時27分32秒
「も―――っ!」
照れながら、アタシを抱きしめる。
体を丸ごと全部抱きしめられて、苦しいぐらいに。

そうして、耳元で囁いたのは。
アタシを更に素直にさせる、呪文。もっと夢中にさせる。

「………めっちゃ惚れてるよ」

だって。
くすぐったくて、思わず身を交わしちゃいそうになったけど。
代わりに、また涙が出た。

アタシは涙もろい。

怒りも、喜びも、悲しみも、寂しさも全部涙で表現。
よっすぃーが大好きって気持ちも、いつの間にか涙に変わっていた。

一方通行じゃなかったって、思えた気持ちも。


全部、涙で表現する。
40 名前:バービー 投稿日:2001年10月20日(土)23時39分23秒
緑板のラックさんを見習って、秋の短編祭開催(w
何か睡眠不足だった為、支離滅裂な文章になってるんですが・・
許してやって下さい・・

>>28 >>29 ありがとうございます!そう言って頂けると光栄です。
      よしごまは本当に最高ですよ、もう!ビバです。

>>30 有り難うございます!よしごまにどんどん目覚めちゃって下さい〜!
   いしよしもいいですが、たまにはつまみ食いってことで(w
   お互い、頑張りましょう!!風の方毎日チェックしてます。
   桃の「石川さん・・」も読んでます。あれ、激ツボ!最高です。

>>31 >>32 ありがとうございます!もう、このまま甘い道貫きますよ!
   おつきあい、宜しくお願いいたします(w

宜しければ、もうネタが尽きてきたので何かシチュエーションのリクエスト
を頂けませんでしょうか?全力で、書き上げられるよう努力しますので・・
どうぞ宜しくお願いいたします!!
41 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月21日(日)01時09分20秒
待望の更新。う〜ん最高…。たまらん…。言葉が出ない…。

シチュエーションですか…。
タイムリーなところで、新曲の男役でモテモテのよっすぃーにヤキモチをやくごっちんってのはどうでしょう?
安易すぎるかな(w
42 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月21日(日)15時28分05秒
いつもニヤけながら読んでしまいます。
ごっちんが可愛い!私もいつか、甘いよしごま書いてみたいです。
もうこれ以上連載増やせないから無理ですけど(w。
43 名前:ラック 投稿日:2001年10月25日(木)00時58分23秒
おお、気づくのかなり遅いけど、こっちでも祭りが。
いや〜賑やかなのはいいっすね〜(w
応援してるのでお互い頑張りましょう。
44 名前:LOLIPOP 投稿日:2001年10月27日(土)20時26分15秒
「後藤さん、これあげる―――っ!」

目の前に、差し出されたのは小さくて丸い棒付きのキャンディー。
子供っぽい見かけのそれとは、もう随分とご無沙汰だった。
「……アリガト」
小さく呟いて、素直にそれを受け取った。

今日のアタシのテンションは、朝からずっと低いままだった。
何気に感じていたよっすぃーの視線にすら、あまり反応してなかったくらいで。
急に寒くなったせいか、風邪でもひいたみたいに背筋がゾクゾクする。
昨日の夜からずっと気だるい体と、生暖かい唇の感触。

「…マジ、風邪ひいたかも……」
背中を思い切り、グーッと反らして天井を見上げる。
もらったキャンディーは、ちゃんとポケットの中にしまっておいた。

「風邪ひいたの?」
声。
目を閉じたままだったから、一瞬誰かわかんなかった。
よっすぃー以外のメンバーの声なんて、聞き分けらんないのかな?
ボーっとしてるし、他人のことって興味ナイ。
それをいつも怒られてた。他でもない、愛しい彼女に。

「ねぇ」
45 名前:LOLIPOP 投稿日:2001年10月27日(土)20時39分27秒
「……ぁ、梨華ちゃんか…」
目を開けて確認した、その声の主。
こんな特徴的な声を聞き分けらんないなんて、相当重症だ。
「大丈夫?」
元々、頼りなさげな梨華ちゃんの顔がもっと情けなくなる。
不覚にも可愛いな、なんて思っちゃったりして。歪むその表情を見つめた。

「よっすぃーはラジオの仕事があるから、今日はもう上がったよ?」
どうやら、梨華ちゃんはその事を伝えるためにアタシの元へ来たらしい。
既に彼女は帰る支度も万端だった。帽子にマフラー。サングラス。
あまりに警戒しすぎているファッションは、梨華ちゃんの気の弱さ加減を
表していて、ちょっと笑えたりなんかしちゃうのだ。…なんて。

ホントはそんなこと、気になんかしてナイのに。
………ホントは、よっすぃーがアタシに声もかけずに上がったことに、
何となく疑問とか、ムカついたりとか、寂しかったりとか。
実は、そればっかが心にひっかかってるクセして、強がりなんだ。

46 名前:LOLIPOP 投稿日:2001年10月27日(土)20時47分36秒
「もーちょっと、ココにいる」

そう言って、梨華ちゃんを帰してから約1時間。
「………ヤバ…」
呼吸が、荒くなっていくのがわかっていた。
風邪をひく度に、胃を壊すアタシ。今回もその症状が来たらしい。
痛い上に、寒気がして。どんどん熱が上がっていく感覚。
自分が座っている場所が、何かよくワカンナイ空間になってくる…

帰んなきゃ。
―――こんな所にいたままじゃ、絶対ヤバイ。
体調を崩せば、仕事に支障が出る。スタッフに迷惑をかける。メンバーにも。

だけど、心配はしてくれるかな?……して欲しいのは、たった一人。

「……はぁ…」
鏡に映った自分の目が虚ろだった。
「何でこんな時に限っていないのぉ……」

あっためてよ。アタシのコト。
風邪なんか吹き飛ばしちゃってよ。痛みも、だるいのも。

何で、大事な時に限っていないの?
47 名前:LOLIPOP 投稿日:2001年10月27日(土)21時05分59秒
帰ろうと頭では思っていても、
何となくよっすぃーはここに帰ってくるような気がして…
地に足が張り付いたみたいに体が動かなかった。

鏡の中の、妙に色っぽい自分。
目が虚ろになって、吐息が熱いなんて。

―――エッチしてる時に似てる

そう感じた途端只でさえ熱い体に再び、熱が走った。
気分が悪いハズなのに、どんどんアタシは妄想を繰り返す。
半開きの唇から、スーッと唾液が伝って落ちていく。
紅潮した頬と、火照った身体。

「最低だ、アタシ……」
ホントはきっと風邪なんかじゃない。……欲求不満、ってヤツ。
風邪なんて解釈してるけど。
胃が痛いのは、今日は一度も抱きしめて貰ってないから消化不良で。
身体がだるいのは、今日は一度も唇を重ねてないから力不足。
熱っぽいのは、変な欲求と欲望がいっぱい積み重なったからで。
48 名前:LOLIPOP 投稿日:2001年10月27日(土)21時16分52秒
無意識に、自分の手が胸へと伸びていくのが分かった。

一人でするほど、恥ずかしくて情けない行為はないなんて思ってはいても。
頭ん中が、よっすぃーで……よっすぃーだけで、いっぱいになってく。
ねぇ、ダメ?
一人でなんてしちゃ、ダメかな?
最低かな、アタシ。

頭、痛い。
胃が痛い。
空っぽって感じ。

溢れていく欲望と、一人闘う。

ふいに、机の上に置いていた携帯が震え出す。
「………」
我に返ったようにハッとして、液晶画面も見ずに耳にあてる。
じゃぁ、今までのアタシは―――何?…

「……もしもし、聞いてる?」

これだけは、自信があった。この声だけは、聞き分けられるって。
そして、ちゃんと信じていたつもり。戻って来る、って…
「………よっすぃ…」
「今日ごめんねー、何も言わずに帰っちゃって」
「……っ………」
「もしかして、相当怒ってる?」

うぅん、怒ってなんか…ナイの。……けど…

「……来て…」
「え?」
「今すぐ、……来て?」
49 名前:バービー 投稿日:2001年10月27日(土)21時24分29秒
>>41 ありがとうございます。よし・・後編はこのネタでいかせて頂きます(w
   最高と言っていただけると、本当に嬉しい限りです。

>>42 ありがとうございます(w 甘いよしごま、いつか書いてみて下さい!
   いしよしとは違った甘さがあると思います。桃・風共々(あと、
   他の板のも・・)頑張って下さい!楽しみにしています。

>>43 ありがとうございます!祭り、パクらせてもらいました(w
   そちらの板の方のよしごまが楽しみで楽しみで・・
   毎日眠れない夜を過ごしております。期待していますので、
   頑張って下さい!

中編は、もちろん続きモノです(w
50 名前:ラック 投稿日:2001年10月27日(土)21時27分18秒
リアルタイムで見れた〜!
僕のよしごまはバービーさんみたいに上手く書けないんで
そんなに期待されても困りますYo〜(w
なので、毎日グス〜リ眠ってください(www
51 名前:JAM 投稿日:2001年10月28日(日)00時00分45秒
この中編のタイトルってわたしの
H・Nのバンドが出した曲と似てますね。
もしかしてそれから?勘違いかもしれませんが。
52 名前:LOLIPOP 投稿日:2001年10月29日(月)00時38分44秒
「…何、言ってんの?……無理だよ」
半分、困惑したようなかすれ声のよっすぃー。囁くようにして、話す。
「………ヤ。来てよ、来て!」
「ワガママ言わないでよ、無理に決まってんじゃん」
わかってるよ、アタシ達の仕事上勝手なことは許されないなんて。
―――けど、それを乗り越えちゃってよ。
愛、っていうやつ、アタシに見せて?


「来ないと、……別れる」


元々、女同士で付き合うとか別れるとかそうゆーのってあるんだろうか?
「………なに、言って…」
ちょっと怒ってるみたいな口調だった。
そりゃぁ、そうだろう。アタシみたいな勝手な恋人、絶対迷惑。
そうとわかってても、アタシはワガママばっかり。

「とにかく来て!…もう……」
――――もう……?
「…あのね、ごっちん…」
アタシを諭すように、今度は落ち着いた物腰になった。
だけど、溢れ出してきた感情はよっすぃーを困らせる言葉となって出てくる。
いっぱい。


「……会いたい、…会いたくって、死んじゃいそうだよぉ……よっすぃー…」
53 名前:LOLIPOP 投稿日:2001年10月29日(月)00時47分05秒
「……何で?今日だってちゃんと一緒に仕事したじゃん?」
そうだよ。
ちゃんと、一緒にいる時間はあった。
…だけど触れることはしなかったんだよ?女心、わかってないよ。

「とにかく、今は行けない。……平家さんのことも待たせてるし…」

イヤ。会いたいよ、今すぐ。
今すぐ、抱きしめて欲しいんだよ。飛んできて。
「…1時間ぐらいで録り終わると思うから、それから……」
途中で言葉を遮る。
涙が瞬く間に、頬を濡らして視界が滲んでいる。

「何で?……どうしてよ?…アタシが、今会いたい、って言ってるのに…」

途切れ途切れになっていく言葉。携帯を持つ手が小刻みに震える。
多分アタシは、何かの病気にかかってるんだ。
こんな症状はおかしい。
きっと、愛の病に。―――愛の病に、かかっている。

「私だって、出来れば今すぐそこに行きたい。……でも、できないんだよ」
あれ……?
よっすぃー………?
「な、…んで、…っわかって、…くんないの?…」
泣いて、る?泣いてるの?ねぇ……
顔が見えなきゃ、わかんないよ。声は完全に泣いてるけど。
会えなきゃ、わかんない。
54 名前:LOLIPOP 投稿日:2001年10月29日(月)00時56分53秒
「……これ以上、困らせないで…」

気付いた時にはもう既に、遅かった。
片手に持った携帯からは機械的な、通話が途切れた音が続いていて。
………もう一度、リダイヤルしても電源が入ってなくて。

どうしてよっすぃーも、寂しいときは素直に泣いて甘えてきてくれないの?


もっと、子供になってよ。
アタシがワガママ言ったときは、よっすぃーも一緒になってワガママ言って?
寂しいって、叫んで?
さっき、よっすぃーは少しでもアタシに会いたいって思わなかったの?
触れなかったのは、お互いなのに寂しいのはアタシだけなはずがない。
アタシを諭そうとする、大人な口調はフェイク。
ホントは、君だって―――アタシに逢いたくってたまらない。
切った後に、声を押し殺して肩を震わせて泣いてんだ。
だけど、呼ばれれば何事もなかったように振る舞う。

だって、想い合ってるんだもん。
それぐらいわかって、当然でしょ…?

アタシは、もう一度机に突っ伏してただ流れてくる涙を拭いもせずにいた。
熱なんて。胃が痛いのなんて。
寂しさに比べれば、何てことはなかった。
体中が痛いよりも辛い、胸がギューッとなる感覚。


――――耐えらんない。

55 名前:バービー 投稿日:2001年10月29日(月)00時59分08秒
>>51 いえいえ、寝られないですよ!(w
   とにかく気になってますんで・・楽しみにしてます(w

>>52 そうです!わかりましたでしょうか?(w
   すごい可愛いタイトルで、ごっちんの一人の格闘にあうかな、なんて
   思ってつけちゃいました(w
56 名前:すなふきん 投稿日:2001年10月29日(月)10時25分24秒
バービーさんの作品、毎回楽しませてもらってます。
ごっちんの我が儘がかなり可愛いです(w
よしごま、お互い頑張って行きましょう♪
57 名前:LOLIPOP 投稿日:2001年10月29日(月)18時52分27秒
泣き疲れて、いつの間にかアタシは眠っていたらしい。
ふと、目を開けてみると携帯のアラームは既にもう10時。
電話をしてから、2時間も経ったのに―――

相変わらず、よっすぃーの姿はなかった。


やっぱり、マンガみたいにうまくなんていかないものなのかな……
目を開けたら、王子様がいて。優しく抱きしめてくれる、なんて。
「………はぁ…」
出てくるのはため息ばかり。
そして、泣いてもどうにもならないって言う諦めの気持ち。

あり得ないのかな?……今日は、来てくれないのかな?

そっと、瞳を閉じて振り返る。
どんなよっすぃーがアタシの中にいるのかな、って―――
「……そういえば…」

色んな事があった。

58 名前:LOLIPOP 投稿日:2001年10月29日(月)19時04分25秒
初めて、キスをした日。
暑い夏の日。開けっ放しのレッスン室で、お互いの存在が
すごく尊いもののように感じて、すごく大切なものに感じて。
素直にずーっと、一緒にいたいって思ったんだっけ。

それから先のアタシ達は、何もかもがハイペースで……
欲望を満たすためだけのハズじゃないけど、いつの間にか義務みたいに
自然にするようになってたエッチも、1日一回はお互いを想うことも。
珍しいとか、有り難いとか、幸せとか。そんな風に感じたこと、なかったよね。

幸せとかって、失わなきゃわかんないって言うけど――――


そこまでで、アタシは首を振った。
………よっすぃーと、離れるなんて……失うなんて、絶対にヤ。

会えなかった日はいつだって、会いたいって思うのにナ。
ちゃんと顔は見たのに、こうやって求めるなんて初めてだ――
アタシって、こんなに子供だったっけ?
こんなに依存してたっけ?

「……おかしいよ、絶対」
そう口にして、その唇の動きを指でなぞった。


脳裏に昨日の、彼女を姿が霞んだ。
59 名前:LOLIPOP 投稿日:2001年10月29日(月)19時44分25秒
―――
――


「いい加減、機嫌直してよぉ…」
急な撮影のキャンセルが出来て、珍しく3時間の空き。
メンバーは皆、近くにあるショッピングモールに出掛けて。
アタシ達も行こって、何度も誘ってるのに「行かない」の一点張り。

「何で行かないの〜?…買い物好きじゃん」
共に買い物が大好きなお年頃。
アタシが行きたいならば、よっすぃーだって行きたいハズ。
「行く気分じゃない」
「何よそれぇ〜…」
二人して膨れっ面。
意地っ張りなアタシ達。

「……やっぱり怒ってるんじゃんか…」
ふいにアタシが呟いたその一言。

―――わかってたんだよね、あんまりいい気はしないだろうなって事ぐらい。
撮った時点から。

「……しょーがないじゃん、言われたんだからぁ」
「…わかってる」
モロ、セクシー路線で。大人っぽい表情のアタシ。自分でもびっくりした。

「そりゃ最近痩せて、体型もかなり整ったかしんないけどさぁ」
「………」
「そのいい体型を作ってあげたのは誰だっつーの」
「……自分…」
「ふーん、そうなんだー…いつも念入りに揉んであげてるのにねー!」
そんな事、女の口から。
「よっすぃー、下ネタ全開…」



60 名前:LOLIPOP 投稿日:2001年10月29日(月)20時04分44秒
「…ごっちんのバーカ」
何でよ、アタシは何も悪くない!
「も〜、どうやったら機嫌直すのぉ?」
明らかに拗ねた表情。

「……機嫌なんか直んない。一週間後にはこれが本屋に並ぶと思うと」
それは、ごもっとも。
だけど…


「―――目の前にいるのは、生身のアタシなのに不満?」

そう言って、後ろから拗ねたよっすぃーの首にまとわりつく。
雑誌を持った手が、一瞬ビクッとなった。

「胸、押しつけんな。……ヘンな気分になる」
「……いいよ、なっても……」
もっとギュッと押しつける。
これで、ちょっとでもアタシに「女」を感じてくれれば、満足。


「………ごっちん」
体勢はそのままに、呼ばれる。
「…ん?」

「ごっちんは、―――誰のモノ?」

ん?誰のモノ、なんて聞かれたら――さすがの後藤真希も、困っちゃいますぞ?
愛しい人を、こんなにも近くにしてるけど。
「……アタシ?…んーとぉ……、家族のモノでしょぉ、あと、ファンのモノ…」
だけど、あえて名前は出してやんない。

ほら、早速だよ。
さっきまで抱きしめてたのはアタシなのに、いつの間にか
よっすぃーは方向転換して、抱きしめられる。

「……大事なの、一個忘れてる」
61 名前:LOLIPOP 投稿日:2001年10月29日(月)20時27分55秒
「―――何、後藤はよっすぃーのモノ、なんて言って欲しいの?」
クスクスと笑いながら、彼女の腕の中でそう言う。
「……ん…」
小さな声だったけど、それは確かに肯定した答え。
見上げたよっすぃーの表情は、何だかちょっと照れてる?

ここは一つ、今日はアタシがリード。
ちゃんと愛のある一言。

「………アタシは、よっすぃーのモノだよ」


抱きしめた腕に、更に力がこもったのはアタシの気のせい?
「アハッ、苦しいよぉ…」
ギュッと抱きしめられる度、こんな幸せでいいのかなって思う。

顔中にキスをされる。
一つ一つのパーツを確かめるように、大切に。
「……これも、私のモノ?」
鼻と、瞼の上。
「うん」
額。
「これも?」
「……うん」
顎。頬。髪。

「―――ココも?」

触れたのは、よっすぃー曰く「私が成長させた」アタシの胸。
そんなの慣れっこなはずなのに、妙に気恥ずかしくて。
そこは、素直に頷くことが出来なかった。
「…ねぇ」

頷かずにいられない。
「……ぅん…」
照れながらも、頷いた。乙女な、アタシ。

「相変わらずエロオヤジだねぇ」

重なった唇はいつもよりずっとあったかくて。
すごく幸せで。

62 名前:LOLIPOP 投稿日:2001年10月29日(月)20時41分26秒

――
―――

「……アタシは、よっすぃーのモノ…」
余計なことを思い出したと、不覚にも後悔してしまう。
その言葉を、何度も何度も思い出すだけで。ぬくもりを思い出すだけで。
――――余計に、寂しさが増していく。
遠距離恋愛ってこんな感じなのかなぁ……

今、ここに来てくれれば。
どんなに幸せだろう。



「―――――ごっちん!」

嘘。

「……よっすぃ?」
振り返るのが怖くて、反対側を向いたまま尋ねる。
指が震えているのに気が付いた。

「ごめん、遅くなって……」
「……何、…で…」
また涙が出そうだ。

「待った?」


そう尋ねられたら、今までの寂しさが。
全部、嬉しさにすり替わってくみたいで、何とも言えなく心地よい。
「……ごめんね………」
まるで、子猫にするような仕草で後ろからアタシを抱きしめて。
愛しい物、大切な物を扱うように顔を擦り寄せる。
「待たせてごめん」
やめてよ。謝っちゃダメ。謝ったら、余計に辛くなる。
子供な自分が情けなくなる。
63 名前:LOLIPOP 投稿日:2001年10月29日(月)20時59分56秒
「……バカ!…寂しくて、死んじゃうかと思ったよぉ…」
「…うん……」
「よっすぃーも寂しかった?」
まただ。
抱きしめられた腕の力が、強まる。

感情を表す、バロメーターみたい。


「…ん…寂しかった」
「ほんと…?」
向き直って、表情を確認する。
微笑んで、頷くよっすぃー。


「――さっきから、何かポケットゴツゴツすんだけど」
抱きしめられて、繰り返されるキスの合間に水を差される。
ポケット?
何か、入れてたっけな……
徐にポケットに自分の手を突っ込む。

「……あ…」

取り出したのは、加護からもらったロリポップ。
「何でそんなの持ってんの?」
「もらったの」
「ふぅん…」
とくに興味がないといった感じに、再びよっすぃーは
アタシに口付けるのに夢中になった。

「食べよ、コレ」
「……いーよ、そんなの後で」
「いいから」
とりあえず、包みを開ける。
中からは、可愛らしいオレンジ色のキャンディーが顔を出す。

口に放り込むと、何だかちょっと甘酸っぱい味。
「……おいしい?」
そう尋ねられて、自分が舐めたそれをよっすぃーの口に入れる。
「…ん」
次はアタシが舐めて。
またよっすぃーが舐めて。味わって。
64 名前:LOLIPOP 投稿日:2001年10月29日(月)21時15分52秒
「これって、何かウチらに似てるよね」

アタシが舐めているのを見ながら、よっすぃーは言った。
「…どこが?」
「何か、見かけは子供っぽいけど…味は結構、オトナ」
「嘘、反対だよぉ〜…アタシ達は見かけ大人だけど味は、コドモ」
「…そっかなー…子供なのはごっちんだけでしょ」
よく言うよ。よっすぃーだって、十分コドモ。


「今日は1日出来なかったこと、1時間で終わらせよっか」
提案。
「……何を?」
「キスも、抱きしめるのも、……1日分」

「エッチもね」
悪戯っぽくそう言って、微笑むよっすぃーは
相変わらずの、エロオヤジ。
「今からぁ!?」
時計が差すのは、すでに11時。

「待って、今日アタシ……、かわいいブラつけてないし…」
「いーのっ!そんなの」
「……でも…」
「私は誰も知らないごっちんが…見たいの」

そのまま、ソファーに倒される。
交ざり合う視線がすっごく心地いい。
「……マズいなー、とまんなくなりそ…」
くすぐったがるアタシを気にもかけず、鎖骨に唇を落としていく。


どっちでもいいよ。
深夜になっても、朝になっても。
ずっと、ずっと一緒にいてあげる。


――――キミと一緒なら、何でも、平気。
65 名前:バービー 投稿日:2001年10月29日(月)21時19分12秒
タイムリーなところで、ごっちんの写真集ネタ入れました(w
ほんとに水着はあるんだろうか・・

>>56 ありがとうございます!すなふきんさんにそう言っていただけると
   本当に嬉しいです。こんな駄文でも楽しんで頂ければ・・(w
   そちらの小説もすっごい楽しみにしてるんですよ!
   頑張って下さいね。
66 名前:JAM 投稿日:2001年10月29日(月)21時50分37秒
>>55
あのタイトルから取ってるとすると
『L』がひとつ足りませんが・・・
もしかして何らかの意図があってのことですか?
67 名前:バービー 投稿日:2001年10月29日(月)22時18分54秒
>>66 何らかの意図があってということにしておいて下さい(w
   聞いたことがあっただけで(曲と曲名を)・・
   JAMファンの方には失礼なことかもしれません、申し訳ないです。
68 名前:JAM 投稿日:2001年10月29日(月)23時41分31秒
了解しました〜♪
でも曲名いれてくださってなんだか嬉しいです。
ますますファンになりそうです♪
それといいところなのに水を差してしまい申し訳ありません。
なんかスレを汚してますね・・・ホントにスミマセン・・・
69 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月30日(火)12時44分33秒
よしごま・・・甘くてイイ感じはあとはあと
70 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月02日(金)02時14分01秒
ラブラブでサイコー。
読んでて幸せな気分になります。
71 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月10日(土)13時49分35秒
最近の彼女は、どう見ても様子がおかしかった。
……何を言っても、何を聞いても、抱きしめても、キスしても、愛し合っても。
上の空で、二人でいてもアタシという存在がまるごと消えているように。

だけど、同じようにアタシも最近はおかしかった。
理由は―――どうしても、やり切れないことがあるから。
新曲のプロモーション。何度、VTRを見ても腑に落ちないものがある。
何度も、何度もこんな気持ち起こしちゃいけないと思っていた。
自分にも立場があるように、他のメンバーだって与えられた振りを
やっているだけなんだから。………だけど、やっぱり納得できないんだよ…

「よっすぃー」
少し、早くに訪れた楽屋。
今日も彼女は、定時刻に来ていた。集合時間の、2時間前。
そして、今日もその隣はアタシの指定席。

「こっち見てよ」
アタシは相当不機嫌そうな表情をしていることだろう。
ここのところ、ずっとこんな顔。
眉間に、皺一つ。尖らせた唇。見つめる目。
ティーカップを持ったまま、ため息。
「さっきから、同じページずっと眺めてるだけじゃん。……何考えてんの?」


72 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月10日(土)13時58分19秒
どうしてこんなに可愛くないことしか言えないのかな。
そんな自分が、イヤになる。

その言葉を聞いて、ハッと笑顔になったよっすぃーを見てるのが何か辛くて。
だけど、笑顔を見て反射的に自分も笑顔になっているのが悔しい。
こんな時は、どうすればいいのかな?
………いつもわがままばっかり言ってる方だから、わかんない。

「ねぇ」
再び、尋ねる。
思い出したかのように雑誌のページを捲るよっすぃー。
「………どうしたらごっちんの機嫌が直るかなって」
そんな風に、半分呆れたような優しい口調で言われるとアタシのわがままは、
きっと、もっと増長するんだよ?

途端に得意そうな笑顔になった自分が顔を出す。
「―――じゃぁもう、梨華ちゃんとか新メンバーと絡まないでくれる?」


尋ねると、間髪置かずに答える。
「何、それ。……できないよ、同じメンバーなんだし」
また。呆れたような、優しい口調。
眉毛をハの字にして困ったような笑顔。
「アタシ、歌中で梨華ちゃんとあんなとこがあるなんて聞いてなかった!」
身を乗り出して、よっすぃーに詰め寄る。
こんなこと。
こんなこと、一番したくなかったことなのに。
73 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月10日(土)14時07分55秒
「やっぱりそのことで怒ってたんだ」
どうしてそんなに大人でいられる?何でずっと、笑ってられる?
「あれはフリだけだって」

「フリだけでもいやっ!」

声を荒げる。
楽屋にアタシの声が響いたのがわかった。
ダメだ、だんだんよっすぃーの顔が曇っていく。
これ以上、言っちゃダメ。思ってるのに。

「大体梨華ちゃんって気持ち悪い。あれだけ可愛くて細いんだし、
 もっといい人見つけられるはずじゃない。何かと言えば付きまとってない?」
言葉が止まらない。
頭よりも先にどんどん突っ切って出てきてしまう。
「お高くとまってる割にはやることが見え見えなんだよ」
必死になったアタシには、既によっすぃーの表情は気にすることすら出来ない。
「あの子、きっとよっすぃーのこと狙って…」

パンッ!

勢いよく、雑誌を閉める音。
僅かだけれど、眉間に寄った皺。
「いいかげんにして」
怒ってないんだけど、顔は真剣だった。

その表情が怖くて。
アタシは、何かに気がついたように急に自分が恥ずかしくなった。
そのまま何も言葉をかけてくれないよっすぃーが、
誰か知らない人のように思えて。
74 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月10日(土)14時15分06秒
決まり悪くなって、視線を合わせないまま顔を赤くしてるアタシに
よっすぃーはまた呆れたみたいな目になった。

「もうアタシなんかうんざりって思ってる?」
どうしてこんなに疑り深いんだろう?
何で信じることが出来ないんだろう?
「そんなことないよ」
また、笑顔。
困ったような、優しい笑顔。
「じゃあ、好きって言って」
「好きだよ」
「ちゃんとこっち見て言って!」


―――――どうしてそんな、切ない顔をするの?

その顔を、手で固定してそのまま口付けた。
「うそ。……もういいの」
表情を変えないまま、ずっとアタシを見てジッとしてる。
その身体に、首もとに腕を絡めてギュッと抱きついた。
「もう機嫌なおった」

……どうして、何も言ってくれないの?どうして、抱きしめ返してくれないの?


どうして?
75 名前:バービー 投稿日:2001年11月10日(土)14時24分39秒
久々に白板更新しますので、宜しければそちらもお願いします。
この二人にも、そろそろ倦怠期がやってきたようです(w
昨日のMステの仲良さげな雰囲気には萌えましたが・・

>>68 いえいえ、間違えたこっちの方が悪いんですから・・
   そんなことお気になさらないで下さい!
   これからも宜しくお願いいたします。

>>69 ありがとうございます。この二人にはいつまでも幸せでいて欲しい!
   ・・けど、波乱はツキモノなわけで(w 

>>70 そう言って頂けると本当に嬉しいです、有り難うございます!!

76 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年11月11日(日)01時27分51秒
倦怠期は乗り越えれば平気だよ(w。
そういう時期ってあるもんね。がんがれ!
77 名前:すなふきん 投稿日:2001年11月11日(日)17時05分00秒

バービーさんにはかないません!!
頑張って下さい!!
78 名前:3/1feelings 投稿日:2001年11月11日(日)20時36分03秒
「―――今日、帰りウチ寄ってかない?」

さすがに、朝のままの状態で帰るのは辛い。
ずっとやり切れない気分のまま。
収録中もアタシは、それとなくよっすぃーの様子を探った。

やっぱり、何かを考え込んでる。

「ねぇ、よっすぃー」
そんなアタシからの、アナタへのお誘い。
……こんな日は、抱きしめ合ってさっきまでのお互いを忘れちゃいたい。
少しでもいいからアナタの温もりを、感じたい。不安だから。
肩に触れようとしたアタシの手。
僅かだけど、震えていた。
声だって、顔だって強ばったまま。

アタシ、怖いの――?

「……ぁ、うん…寄ってく、よ」
会話がワンテンポずれてる。どうしちゃったんだろ、アタシ達。
「ほ、ホント?良かった…今日上がり早いし、ゆっくりできるね」
また震えてる。
「ん」
一言、返事をすると。
よっすぃーはそのまま、唇を固く結んで何も言わなくなった。
79 名前:3/1feelings 投稿日:2001年11月11日(日)20時45分59秒
じゃぁ、どうしてアタシの家に寄ってくれるの?
理解できない、アナタが。
相変わらず、その背中は大きいけれど頼りなさげで。
微笑んでも何となく、寂しさの残る顔。

そんなんじゃ、みんなに気付かれちゃうよ。様子がおかしいこと。

ほら、ね?
彼女と話しているカオリの唇の動きが、「どうしたの?」って。
アナタは、微笑んで首を振るだけ。
知ってる?中途半端な優しさと笑顔は、人を傷付かせるってこと。
まだ慣れ切っていない半人前のリーダーは、それを見て
心配したのか、自分の至らなさに情けなくなったのか、黙り込んでしまった。
その原因を作った優しいアナタは、今度はそれを気にして。
「何でもないっすよ」なんて。
茶化して、冗談を言って。瞬く間に、カオリを笑顔にさせてしまう。

優しい。
どうして、そんなに優しい?
80 名前:3/1feelings 投稿日:2001年11月11日(日)20時58分32秒
「嫌われたのかもしれないなぁ……」
そっとそんな思ってもみないこと、呟いてみた。
嫌う、なんて勇気のあるコト。
するわけがないよね、アナタがさ。


「―――誰に?」

「…ぅわ、梨華ちゃん!」
頬杖をついたアタシの顔を、急に覗き込んだのは梨華ちゃん。
「……そんなに驚かなくても」
「アハッ」
端正な顔立ちを、間近で見たのは案外初めてなような気がして。
その黒い瞳を真っ直ぐに見つめた。
心ン中、見透かされてるみたいだー……

「落ち込み気味?」
言いながら、アタシの隣の席に腰掛けた。
「……んー…そんなコト、ないけど…」
「ウッソだぁ、顔に書いてあるよ。悩んでる、って」
人差し指を立てて、得意そうにそう言う梨華ちゃん。
何となく可愛くて思わず、それに吹き出した。

「何よぉ、何で笑うの〜!」
「…や、だって何かさ…」
「ひどいよ、人がせっかく相談のろうとしてるのにぃ!」
「…………」

「――――ごっちん?」


視線。
視線、感じる。

見てる。アタシのことを。
―――よっすぃーが、アタシを、見てる。
81 名前:3/1feelings 投稿日:2001年11月11日(日)21時10分20秒
「―――ごっちんってば!」

「………あ、あぁ…ゴメン…」
視線が追いかけてくる。どこまでも、どこまでも。
アナタの、そんな視線。
感じたのは初めてだ。……そんな目で、見ないで…イヤ。
多分、アタシの中にアナタは今…映らない。

「誰に嫌われた、って?」
「……え?」
「言ってたじゃん、さっき」
呆れたような物腰の梨華ちゃん。
ちょっとばかり、せっかちな彼女はアタシのペースは合わないんだろう。

「もしかして、よっすぃー?……よっすぃーに、嫌われたの…?」

「え?」
何を、言ってんの?

「昨日、ね。……よっすぃーがウチに来て…」
聞いた瞬間、アタシは頭の中の半分が真っ白になっていくのを感じた。
「……な、ん…で…」
言葉が途切れ途切れになる。まだ、涙は流れないけれど。
そういえばアタシの中の最初のモヤモヤは、梨華ちゃんだったと思い出す。
「すごい悩んでる感じだったから」
全てを理解したかのような表情で。そう、訳知り顔で。
そんな顔で、梨華ちゃんは頷く。
82 名前:3/1feelings 投稿日:2001年11月11日(日)21時19分14秒
そんな瞬間さえも、全部視線を感じている。

「……梨華ちゃん…」
「何があったか知んないけど、あんまボーっとしてるとさ」
目の前の、梨華ちゃんという1人の存在が。
潰したいほど、憎く感じていた。

一つ目は、その訳知り顔。
もう一つは、昨日よっすぃーが家を訪れていたこと。

「……ん?」
「あんまりボーっとしてると、よっすぃー疲れちゃうよ?」
訳知り顔の、微笑み。


な、に―――?


「石川――!こっち入って」
「……ぁ、はーい」
小さく手を振って、席を立って小走りに去る彼女の後ろ姿。
視線が、追いかけてくる。孤独が、追いかけてくる。

アタシは、よっすぃーの重荷なの――――?
83 名前:バービー 投稿日:2001年11月11日(日)21時47分18秒
また梨華ちゃんを悪者みたいにしてしまった・・ごめんね、梨華ちゃん。

>>76 倦怠期は乗り越えるまでが辛いですね。しかし、乗り越えると
   甘い毎日が・・(w 

>>77 すなふきんさんのよしごまは史上最強ですよ!
   いや、誰が何と言おうとも!あなたのよしごまは最高です(w
   海板期待してるんで、更新頑張って下さい!(w
84 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月11日(日)23時56分13秒
初めまして!初めてレスしますが、バービーさんやすなふきんさんのよしごま見て
銀板でよしごま書き始めた者です。
やっぱり、なんていうか…上手いっす!!感動っす!!
メンバーの言葉とか本人っぽくて、すごいなあ〜と感心しっぱなし…

更新楽しみにしてます!!頑張ってください!!
それと、レスありがとうございました(コソーリ 
85 名前:3/1feelings 投稿日:2001年11月13日(火)20時11分44秒
アタシは、もしかしたら上辺だけのよっすぃーしか知らないのかもしれない。
分かり合ってるって思っているのは、アタシだけで。
本当は何もよっすぃーの事を分かっていないような気がしていた。

アタシの中のよっすぃーは、
いつも大人で。優しくて。要求したモノをちゃんと、受け入れてくれる。
だけど、実はちょっと寂しがり屋だったり。
案外独占欲が強くて、アタシよりもやきもち妬きだったりする。
そんな所に、多分惹かれているんだろう。アタシは。

―――よっすぃーはアタシの、ドコが好き?

子供で、ワガママで、頑固だし意地っ張り。
本当に好きになってもらう資格なんてあるんだろうか?
気に入らないことがあれば、不機嫌を装って優しさを求めていたり。
いつも、求めてばっかりいる。
アタシから、何かを与えたことはあった…?
86 名前:3/1feelings 投稿日:2001年11月13日(火)20時36分26秒
「………どした?」

振り向くと、その優しい声は相変わらずアタシに向けられていた。
頬を伝う、透明な液体を咄嗟に急いで拭う。
「……ん?」
精一杯の笑顔。
ホントは、アタシが泣いていたこと気付いていたくせして。
何にも気付いていないような素振り。
やっぱり優しい、ね。
「…今日、もう上がりだってさ」
「そっ、か…」
スタジオの照明は既に落ちていて。
楽屋へと引き返すメンバーの後ろ姿は、収録の終わりを意味していた。
「だから、―――早く帰ろ?」

早く帰ろう。

ねぇ、お人好しもここまでくればホントの感情がわかんなくなるんだよ?
罪作りなアナタ。何をしても、何を言っても優しいアナタ。
二人の間がしっくり来てない事ぐらい、お互い分かりきっているのに。
黙って、いつもと同じように時をやり過ごす。
ちゃんと約束を覚えてる。
物足りなさは、感じないけれど。それが、アタシを逆に不安にさせてること…
―――気付いてないでしょ?

差し伸べられた手を、素直に握ったけれど。
いつもみたいに、ギュッとはしなかった。
87 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月13日(火)20時57分54秒
帰る準備を整えて、携帯の着歴をチェックしていると
自分も用意が出来たらしく、いつものようにまた手を差し伸べる彼女。
「帰ろっか」
そう一言。
素直に、アタシは頷く。目は虚ろだったけど。

「あれー?もう帰んの?二人とも」
戸口付近のアタシ達を振り返りながら、カオリがそう声をかける。
「今からみんなでゲームするんだよ〜?」
と、辻の不満げな声。
それさえもが、アタシにではなくきっとよっすぃーに向けられてるって、
ネガティブ思想。……ちょっとばかり、妬いてる。

「ごめーん、ウチらパス!」
笑いながら軽く交わして、振り返りもせずに手を振る。
もう片方の手は、アタシの手を握ったままで。
「ごっつぁんに変な事すんなよー!」
やぐっつぁんの、茶化す声。それに反応した皆の笑い声。
アタシは、俯いたままで結局何も言えないまま。
「じゃーねー」
扉を閉めると、まるでどこかの世界に二人だけで彷徨い込んだみたい。

いつまでも、どこまでも抜けられない場所に。
ここからの家路が、ただ果てしなく続いているような気がしていた。
隣には、こんなに愛しい人が居るのに。
素直になんか、なれないよ。
88 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月13日(火)21時09分58秒

「………ねぇ」
「……」
「…ねぇってば!」
立ち止まる。

「痛い、……手」

さっきから、ずっと繋いだまま。
しかも、痛いぐらいに強く握りしめられているように。
「……放して欲しい?」
そんなに真っ直ぐに目を見つめられたら、見つめ返すことが出来なくなる。
「別に、…そんなことないけどさ…」
「じゃあ、放さない」
放さないっていう言葉に、一瞬ドキッとした。
動揺してる自分が普通にしているアナタを見て、ほんの少し恥ずかしい。
「もうちょっと、力緩めて?」


嘘………だよ?
――本当はもっと、もっと、もっと、縛るようにギュッと握っていられたい。

「イヤ、緩めない」
断固とした言い方だった。力強い、その目はしっかりと前を見つめている。
その横顔は、何にも迷いのない表情。
壊れちゃうぐらいに、握って?
それでもいいから。赤い、跡が残るくらいに。


89 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月13日(火)21時24分23秒
いつもは、彼女が家に来るときは家族が誰もいないことを願っていた。
――――だけど今日は……誰か、居て欲しい。
二人っきりになるのが、ほんの少し怖い。

けれど、そう上手くはいかないのが現実で。
家の電気がどこもついていないのを見た瞬間に、アタシは
今日の朝の占いのランキングが、自分の星座は最下位だったのを思い出す。
(……やっぱり…)
何となく予感はしていたけれど。
当たらなくていい時に、的中してしまう予感。

「誰もいないんじゃないの?」
「…うん、そうみたい」
鍵を開けながら、なるべくアタシは平静を装って返事をした。
怖いことなんてない。と、言い聞かせて?
だって、私が一緒なんだから。そう言ってよ。
大好きな人が、一番遠いの?
大好きな人が、隣にいるのが怖いの?

あんまりボーっとしてると、よっすぃー疲れちゃうよ?―――
―――アタシは、よっすぃーの重荷なの?


怖くなんか、ないよ?

「…ごっちんの部屋、上がってもいい?」
ひきつった笑顔で頷いたことに、よっすぃーは気付いただろうか?
アタシが怖がっていることに、気付いているだろうか?

90 名前:バービー 投稿日:2001年11月13日(火)23時18分57秒
実は、今気付いたんですけれど・・最初の更新ではちゃんとタイトル、
「1/3feelings」となってるんですが、途中から「3/1feelings」
に・・(w 半角を全角にしてるし、3分の1が、これじゃ3月1日・・
すごいバカな間違いでした・・すいません。

>>84 レスありがとうございます!銀板の小説、めっちゃいいです〜!!
   いえいえ、自分の小説はまだまだ未熟で・・もっと頑張らないと。
   銀板、めっちゃ面白いです〜!今一番のお気に入りなんですよ。
   だから焦らさないで早くお願いしますっっ!(w
91 名前:すなふきん 投稿日:2001年11月14日(水)13時48分03秒
こういう展開かなり好きです。
続きが気になって気になって…(w
期待しています。
92 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月15日(木)01時21分00秒
私のお気に入りの小説が順調に更新してくれていて、
とっても嬉しいこのごろ。
93 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月17日(土)23時01分30秒
ただ、優しすぎるアナタが―――不安なんだ。


「……お待たせ」
音を立てないように、ティーカップを机の上に置いた。
「ありがと」
掠れた声で、携帯を睨んだままこちらを向かずにそう返事をする彼女。
「………メールしてんの?」
「…ん、返事たまっててさ…」
ひたすら忙しそうに親指を動かすよっすぃーの真剣な横顔。
それをただ、見つめて。
入れたばかりの紅茶を啜った。

「いくらカッコイイからってそんな見つめないでよ」
視線を感じたらしく、彼女からそんな言葉。
口元が笑っていて、思わずアタシもそれに吹き出した。
何よりも共通のことでまた、一緒に笑いあえるって事が嬉しくて。笑った。
「何言ってんのぉ」
「だってごっちんが見つめるんだもーん」
茶目っ気たっぷりのその言葉。それが、アタシの耳に心地よく響いてる。

「も――!」
よっすぃーの向かい側に座っていたアタシは、後ろに回り込んで。
まだ笑いを含んだままの表情で。
抱きしめてやろうかと思ったけど、――止めた。
だから代わりに、彼女の手に握られている携帯を取り上げる。
94 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月17日(土)23時14分20秒
「せっかく遊びに来たんだから携帯の相手ばっかしちゃダメ!」
頬を膨らませ、出来るだけ甘い声でちょっとした抗議。
ぎこちないけれど、今の二人の距離に対するアタシのささやかな抵抗。
こんなとこでアタシ達を、壊すわけにはいかないんだよ?

「あー、ちょっと!」
まだ文章を打っている途中だったらしく、眉間に皺を寄せて。
「返してよー」
困ったような、笑ってるような。そんな表情で、携帯へ手を伸ばそうと。
こんなことにつきあってくれて、ちゃんと本気になってくれる。
そんなところも好きの一つ。アナタの、好きなところ。
「…アハッ、絶対返さなーい!」
笑いながら、後ろのベッドへとそのまま倒れ込んだ。
携帯はアタシの手の中。冗談のつもりなのに、ギュッと握りしめて。

「返せってばー!」
「やだぁ」
そのまま、アタシを追いかけるようにベッドになだれ込む。
笑いながら伸びてくるよっすぃーの手を上手に避ける。
面白いくらいに、素直に持ち主の元へ返らない携帯。
こんなところでまで、気があっているのか。出す方向が二人同じだから。

だから、掴まえることができない。

95 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月17日(土)23時30分38秒
部屋に響いてるのは、アタシの笑い声。寒々としたこの部屋に。
握りしめたままの携帯を脇に挟み込むようにして、その手から逃げる。
ベッドがきしむ。そのスプリングの音と。
空中を彷徨う、アナタの手。

数秒だったのか、それとも数分だったのか。
わからなかった。二人のじゃれている時間がただアタシは嬉しくて。

「取ーった!」
勢い良く隙を突かれて、携帯は彼女の手の中。
その悪戯っぽい笑顔がまるで、少年のようにあどけなくて。
必死になって取り返す顔がたまらなく、母性を擽ってた。
手に入れた後は、得意そうな顔。


「……バカだねー!……よ…っすぃ…」
笑いを含んだままの声で、冗談を言おうとしたけれど。
途中で、言えなくなってしまった。

―――視線が、追い詰めていた。あの、視線が。
アタシを見つめる。真剣な表情で。
上目遣いにアタシは見つめ返していた。視線を反らすこと、出来なかった。

ヤメテ、ソンナメデアタシヲミルノハ――
96 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月17日(土)23時44分47秒
時が止まっているかのように、身動きもしないよっすぃー。
目だけがアタシを真剣に見つめていて。
彼女越しに見える白い天井が、もっと白く見える。
冗談、やめて。

「……も、もー!…よっすぃーってば、いきなりそんな見ないでよぉ」
震えてる。
逆戻りしてる、アナタが怖いアタシに。
しかも今度はかなり重症。
ベッドカバーを掴む、指が。手が。小刻みに震える。
「って言うか、この体勢……」
この状況から脱したかった。正確に言えば、この視線から。
笑顔までひきつってる。
ベッドから無理矢理に身体を起こそうとする。
アタシに被さるようにベッドに手をついている彼女を押し退けて。
「よ、よっすぃー…!」
全部アタシじゃないみたい。存在も、声も、言ってる事も。

だけど、相変わらず真っ向から視線は追い詰める。

「……ね、ねぇってば…」
言った瞬間、震える腕を上から強い力でギュッと掴まれる。


「―――何ビビってんの?」

強ばった笑顔。震える腕。声。
そう聞かれても、当然と言えば当然かもしれない。
「ビ、ビビってなんかないよ」
また苦笑い。

97 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月17日(土)23時53分59秒
言葉が全てままならない。

「痛いよ、離して」
「……離さない」

どうして?繋ぐの?アタシを?
視線に耐えきれなくて、首を背けて視線を反らす。
「ちゃんと、こっち見て」
途端に追いかけてくる言葉。
冷静な声。
………どうして?

涙、頬を伝っている。
怖いんじゃない、好きだから。好きだから、涙が出る。
唇を噛みしめて涙を堪えて、見つめ返した。
アナタの視線を、呼吸を、体温を。全身で感じ取っている。

今日は、遊びの為に来たんじゃない―――

ちゃんと二人で、二人を作るために。
だから、よっすぃーはちゃんとここへ来たんだ。
だけどその本題に入るのは子供なアタシには、余りに怖くて。
反らそうと、出来るならしないでおこうと。
思ってたのに。
98 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月18日(日)00時02分49秒
「………ごっちん…」

切ないの?よっすぃー……ねぇ、切ないの?
今まで、そんな表情でアタシを見つめたことなんてなかった。
掠れたその声。
何かを欲しているかのような、そんな声でアタシを呼んだことなんてなかった。

「…よっすぃー」
愛しい、目の前の彼女の名前を呼んで
今すぐにでも涙のこぼれ落ちそうな彼女のその目を見つめて。
頬に手を添えて、触れようとした瞬間だった。

「……なっ…に…!?」

荒々しく、アタシの首もとに口付ける彼女。
痛いぐらいに吸い付かれて、咬むように印を付ける。
「……やっ、痛っ…!」
狂ったような動作。
何が起こっているのか、分からないぐらい錯乱している。
「………んんぅっ!…」
乱暴に胸元のボタンを開けられて。
気がつけば、舌で口内を荒らされている。
何?―――強姦、されてるみたい。
強姦……
99 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月18日(日)00時15分00秒
無我夢中で、貪りつくようにアタシを愛撫して。
口付けて。
荒い息と、紅潮した頬。
「……やっ、やめっ……」
3つ程開けられていたシャツの隙間から、手を忍び込ませて。
今度は直接にその膨らみに、触れようとする。
もうアタシの顔すら、見えていない?

一体、何を求めてるの?
アタシの身体?快楽?
どうしてこんな風にして抱こうとするの?

「ごっちん…」
「………イヤ……」
呟く。
イヤ、抱かれたくない。
そんなアナタに、抱かれたくなんかない。
「……そんな気分になんか…なれるわけ、ないでしょっ…」
一旦止められたその行為。頑なにアタシは拒む。
ただ追い詰めるように見つめるその視線。
「気分なんかこうしてればすぐ良くなるって……」
何かに取りつかれたように、再び舌を口内に滑り込ませて胸をまさぐって。

「…やっ、こんなの…よっすぃーじゃないよぉっっ……」

涙が溢れる。溢れて、止まらない。
愛しさと寂しさと切なさと、疑問と。こんなにも好きなのに。
そんな、涙。溢れる。止まんないよ、…止まんない…
100 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月18日(日)00時27分33秒
「何があたしじゃないんだよ……」
愛撫を繰り返したまま、アタシの涙声に反応して呟く彼女。
目はもう、アタシを見ていない。
アタシの中の、身体だけのアタシを見ている気がする。

「こんなの、よっすぃーじゃないぃ……!」
「何がだよ」
「………よっすぃーはっ、…よっすぃーはっ…いつも、優しく、って…」

―――よっすぃーは、いつも優しくて。大人で。
素直になれないアタシを、ちゃんと可愛いって言ってくれる唯一の人。
「しょうがないなぁ」
いつも、求めたら期待以上の物をくれる人。
同い年と思えない、アナタ。


「……よっすぃーは、大人でっ……!」
ふいに、愛撫を繰り返していた手の動きが止まった。
「―――何だよ、それ…」
「……え…?」
「あたしは、汚いこともやらしいことも何も考えない女なの?」
「え…?」
「ワガママも言わない、大人な女なの?」
「……よっすぃー?」
咄嗟に、触れた電気のスイッチがオフになって。
暗闇になった、その部屋。

鼻を啜る音。
アタシから、視線を反らしているのが分かる。

「……どした、…の」

101 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月18日(日)00時34分47秒
「勘違い……しない、で…」
「よっすぃー?…」
「あたしだって、わがままぐらい言いたい」
よっすぃーは、泣いているようにしか感じられなくて。
暗闇で、動きを止めたまま。
中途半端に脱がされた服もそのままに、彼女の声を受け入れる。
「ごっちんに妬くことだってある。……いっぱいガキっぽいこと考えてる」
「………」
「あたしだってアンタと同じ16なんだよっ、大人、なんかじゃ……」

「よっすぃー………」

目の前の、彼女が。
消えてしまいそうに見えて。泣いてる姿は、あまりに儚げで。女の子っぽくて。
しゃくり上げて、まるで子供のように。
思わず、抱きしめた。
ありったけの力を込めて、ギュッと抱いた。

102 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月18日(日)01時40分00秒
ぎゃー!!なんて萌えェ〜なはあとはあと展開。。。
毎回更新楽しみでたまんないっす!!続きが待ちどおすぃ
103 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月18日(日)04時27分08秒
続きかなり期待!!
104 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月18日(日)13時32分42秒
起こした行動は、本当に自然なことだった。
ただ、肩を震わせ顔を赤くして泣いてる彼女を……
もう何もかも、どうでもいいと思って抱きしめた。何もかもが。
ややこしいことを全部、取っ払って。
一番大事な「好き」って気持ちを消化して、その全部をまるごと抱きしめる。

抱きしめ返しては、くれないけど。

「……ごめんね…」
さっき流した涙と、同じ場所を辿ってまたアタシの目から流れる涙。
「何で、謝んの」
ワカンナイ。
何で、アタシは謝ったのか。尋ねられても、やっぱりアタシは…
何度となく、ごめんねという言葉を繰り返した。

「……さっき、ね。…やっとわかったんだ…」
フッと、優しい笑みを浮かべてよっすぃーは呟いた。
「何が?」
アタシの相変わらずの涙声。
きっと、さっきまでの二人とはまた何かが違ってる一瞬。
抱きしめたままで、温もりを感じたままで。
「何がわかったの…?」
再び、問い返す。
「……ごっちんの…ホントの、気持ちが」
―――本当の気持ち?
「あたしのホントの気持ちもわかった」
アタシのホントの気持ちと、よっすぃーのホントの気持ち?
言葉の意図が分からなくて言葉を返すことが出来ない。
105 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月18日(日)13時48分43秒
「求めるものが大きすぎるんだよ、ウチらは」
軽く、抱きしめていたアタシの手を退けて密着していた身体を離す。
二人の間に境界線が出来たみたいで、些か寂しさを覚える。
「……求めるもの?」
尋ねると、大きく頷くよっすぃー。

「最近、ずっと考えてた」
「……」
「何か二人ん中の気持ちって言うのが、なくなってるみたいでさ」
部屋に響くよっすぃーの声が、やっぱり愛しい。
ただ届いてくる言葉を素直に受け止めている自分がいた。
「……あたし、初めてなんだ」
「………何が?」
「こんな風に、好きな人の事をずーっと考えたこと」
隣からいつの間にか、よっすぃーの手が伸びてきていて。
その長い指は、アタシの頬に触れられていて。
目はちゃんとアタシだけを見つめていた。

「最近はごっちんに甘えられても、全然可愛いとか思えなくて」
「……ん…」
「ごっちんの事考えんのが、辛かった」
ちょっと前までの事とは言え、やっぱりその言葉は胸が痛かった。
ただ一瞬でも、アタシの事が負担になっていたことが。
106 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月18日(日)14時06分08秒
「遠慮とか全然しなくなって、一緒にいるのが当たり前になるのはイヤだった」
「……うん」
「だけど、会ったら会ったで何かどうしようもなくなっちゃって」
アタシの頬に触れている冷たい指に、そっとアタシも自分の手を重ねる。
優しい視線だった。アタシを見つめるその目は。
「会ったら、抱きしめたくなってた……」
「……」
胸がキューッとなる。
抱きしめたくなるって言葉が苦しい。嬉しくて苦しい。
「だけどさ」
「だけど?」
「いつもごっちんが自分の思い通りの行動とらなかったらムカついた」
「………それは、アタシも…」
よっすぃーが要求した物をくれなかったら、泣いて。
腹を立てて。会えなかったら、よっすぃーだけを責めて。

「一番イヤだったのはそう思ってる自分、だった」
無言で、アタシは首を横に振る。
自分を責めてはいけないということを、伝えたかった。
「ごっちんは可愛くてさ。あたしの前でだけ子供みたいになるクセして」
「……アハッ…」
「普段はクールに見せてて。……そういうとこにハマっちゃって」
ふいに、視線が反らされていた。
「ごっちんのことしか、考えられなくさせられた」
それがアタシの罪?
107 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月18日(日)14時21分09秒
「それにごっちんが……」
「……アタシ?」
頷く。
「どんどんあたしに依存してるのが何かわかって」
依存、確かにしている。
それは分かり切っていたことだけど気付かない振りをしてた。
気がつけば、よっすぃーの話をしていて。
依存したらダメになるってわかってるけど、してしまう。
ハマったのは多分アタシの方。

「このままじゃダメだと思った。…あたしなんかより、ごっちんの方が…」
「…よっすぃー…」
「ごっちんの方がよっぽど強いのに、いつまでも寄っかかったままだったら…」
「……ヤ………」
言わないで。
それを言ったら、おしまいになっちゃう。
――――言わないで。


「ごっちんは、ダメになる」


「……イヤッ!」
「ごっちん…」
「……っ、ダメになんか…ひっ、く…なんないよ…っ…」
「そんなこと言ってるんじゃないから。…ちゃんと聞いて」
溢れてきた涙を拭いながら、口を噤んだ。
「あたしはごっちんに並べるような女じゃない」
思い切り首を振る。
目を閉じたままで、大声を上げて泣いてしまいそうな気持ちを抑えて。
「ごっちんなんかよりずっと弱いし、まして実際後輩だし…」
「……そんなこと、ない」
「自信がないんだ」
108 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月18日(日)14時34分36秒
「……よ、っすぃ…」
再び、涙を流し始めた彼女を。
頬に伝った涙を。今度は、アタシが拭ってあげる。

「ごっちん……」
「…」
「………あたしなんかより、もっと他に頼れる人がいるんだから…」
「そんな人、いないよ…」
「いるよ。……保田さんとか、市井さんとか、…いっぱい」
いない。よっすぃー以外にいない。

「いるんだから……そっちにいっても、いいんだよ?」

情けない瞳の色だった。
アタシを見上げる、涙の溜まったその瞳。
きっと一生懸命考えた、アナタなりの考え―――

「………アタシは、よっすぃーの所以外に、行くとこなんか…ないよ」
だから、そんな目をしないで。
「アタシが、どれだけよっすぃーを好きかなんて…分かってるでしょ?」
「……っ、ひっ……」
声を上げて、よっすぃーが泣く。
初めて、聞いた。こんな、悲鳴みたいな泣き声。
膝が震えてる。

「……アタシは、よっすぃーが好きなんだから」
よっすぃーじゃなきゃ、アタシの望みは叶えられない。
アタシを笑顔にできない。


109 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月18日(日)14時48分55秒
「いつも不安なの」
「……何?」
「一緒にいても、抱きしめても、キスしてもちゃんと満足してるかなって」
今度は、アタシが感情を伝える番。
たっぷり、愛を、キミに―――
「エッチしてる時も、アタシばっか感じさせてくれて…」
「何、それ」
よっすぃーが小さく笑う。
「ホントに!………ホントに、不安なの。うんざりしてないかって」
「………そんなことないよ」
ダメだ、また泣いちゃいそう。
胸がドキドキしてる。言ってくれたよっすぃーの微笑みに。
今度は、髪の毛に触れた指さえも。

「………じゃー、あたしのこと感じさせてくれる?」


悪戯っぽいその微笑み。
いつもの、よっすぃーだ。―――その微笑み。
何よりも嬉しい。
アタシが言葉に詰まると、茶化して笑ってくれるその笑顔。

戻ることが、出来そうで。
二人をまた作ることが、出来そうな予感がして。

「―――出来る、よ……」
本当は、感じさせてあげる自信なんて微塵もない。
いつも受ける側のアタシ。どうすればいいかさえも、わからない。
110 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月18日(日)14時57分33秒
いつもアナタの下で、アナタに支配されて。
幸せな気分にばかり酔いしれているアタシが――感じさせる?

「いいよ、冗談だってば」
シリアスな雰囲気が、少しずつ形を変えてきているのを感じた。
「……出来るよ、アタシ……」
「いいっていいって…気持ちが聞けて、嬉しい」
満足そうな表情で、いつものようによっすぃーはアタシの腰に手を回して。
そのまま、後ろへ押し倒して。

「………好きだよ」
耳元で、囁いて。首に舌を這わせようとする。
だって「それ」をするには、絶好の瞬間。
正に、気持ちを確かめ合うってこと。
「………っん…」

でも、ダメ。
やっぱり、アタシはまだ納得がいかない。
――――じゃー、あたしを感じさせてくれる?
その言葉が耳の奥で響いてる。
「……やだぁ…」
「……何で?」
口付けるのをやめて、顔を起こして目を見つめられる。

「―――アタシが、……したいの…」
111 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月18日(日)15時16分27秒
自分の行動とは思えなかった。積極的なその行動。
身体をグイッと反転させて、二人の位置を逆にする。
驚いて、目を見開いてただアタシを見つめるその表情が愛しい。

顔をグッと近付け、真剣な眼差しで目を合わせた。
「……ちょっ、ごっちん……マジ?…」
「…………」
何も言わないで。
アナタは、アタシだけを見ていて。
慣れないけれど、手順さえも分かってはいない初心者だけど。
アタシ1人ですることじゃないから。
アナタと一緒に作っていくことだから、一緒に、感じよ?
唇を近付けると寸前の所で、よっすぃーはギュッと強く目を閉じた。
「……初めての子みたい…」
呟いて、笑って。
そのまま勢い良く、口付けた。

「……ふっ、…ぅんっ……」
それはもう息が出来ないくらいに激しく。
舌で歯列を辿って、何度も彼女のそれと絡ませて。
鼻から漏れる息がすごく苦しそう。
「……ご、っち…ん…」
離れた途端に、アタシの名を呼んでくれる。
何て、何て甘い声出すんだろ―――
112 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月18日(日)15時27分21秒
こんなにアタシを挑発するなんて。何て奴。
もう、優しくなんてしてあげないんだから――もっと、乱れて。
首筋に舌を這わせて、強ばった手でよっすぃーの胸にそっと手を当てる。
一つずつ、ゆっくりとボタンを外していくと同時に露になる白い肌。
その白い肌がアタシの頭の奥をビリビリと刺激する。

そっと、手を小さく動かすとビクッと跳ねる身体。
アタシのぎこちないその動きにしては、敏感に反応している。
「………っ、ん…」
掌の真ん中当たりに、固い感触を感じて微笑んだ。
それを、潰すように摘んで。こすり合わせるようにしてみる。
「……ん、……ふっ…初めて、にしたら…うまいじゃん……」
もう、声が上擦っているのにも拘わらずよっすぃーは強がっている。
あくまで、主導権は自分にあると言いたげに。

それを聞いて、アタシは指で弄んでいたそこに唇を。
解すように舌でゆっくり転がす。
「……やっ、……ぁん……」
身体がその度にビクビクとしなって、ベッドがきしむ。
偉そうに言ってる割には、十分感じてるよ?

113 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月18日(日)15時45分39秒
まだ、誰も触れたことのないはずのよっすぃーの身体。
いつの間にか、紅い跡が残されていく。
「……んっ…」
何かを期待しているのか、怖がっているのか。
相変わらずアタシを挑発しているその、小さな喘ぎを聞いて。
ちょっと早いかな、とも思ったけれどアタシは下腹部へと手を滑らせた。

同時に、泣きそうな表情でよっすぃーはアタシを見つめて。
滑らせた手に、自分の手を重ねて。動きを止めようとしているらしい。
「……ダメ…」
呟くその声は今までに聞いたこともなかった、可愛い声。甘い声。
「よっすぃー……」
大丈夫。大丈夫だよ……慣れないけど、ちゃんと感じさせてあげるよ?
だから、安心して。
今日はアタシに全部を任せて欲しいな。

優しく、重ねられたその手を退けてアタシは手を進めた。
下着の中に指を忍び込ませる。
「っっんぁ…!」
同時に、大きく跳ね上がるその身体。
初めて触れるそこは、脈打って疼いている。
触れられるのを待っていたかのように、熱く濡れていた。

「ご、……ごっちんもっ…」
そう言って、アタシのジーンズに手をかけようとする。
どうやら彼女は二人で感じたいらしい。
114 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月18日(日)16時03分12秒
その気持ちを察し、優しく彼女の髪を撫でる。
「……アリガト」
気づかってくれて。
だけど、今日はいいんだよ。アナタが感じる番だから。

ソコに触れると、大きくよっすぃーは仰け反って。
アタシの手から逃れようとするような動きを見せる。
そんなの、絶対許さない。
アタシは今度は、舌でソコを弄んでやろうと。顔を、埋め込んだ。
「……はっぁ!……ぅんっ…」
紅く熟れて、ヒクついた蕾をギュッと摘む。

アタシの背中に回されたよっすぃーの手は、触れる度に指がくい込んでくる。
痛いぐらいに強く、強く。
ソコに這わせた舌で転がしながら、唇と歯を器用に使って。
いっぱい出てきて、溢れてくるアナタの味を口の中いっぱいに感じる。
感じて、もっといっぱい感じて?
悶えるアナタの声が大きくなる度に、嬉しかった。

「……よっすぃー………いい?」

指を、入れて。
掻き回そうとすると、一瞬で顔が歪んだ。
今すぐにでも泣き出しちゃいそうな顔で、アタシにしがみついた。
「……怖い?」
尋ねると、唇を噛みしめて見つめてくるだけで。
愛しくて思わずその唇に、自分の唇を重ねた。


115 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月18日(日)16時15分04秒
指が、ギュッと締め付けられたかと思うと。
一気によっすぃーの腰がガクッと落ちてきて、アタシも一緒に落ちて。

まだ興奮の冷めていない身体を、震えたままのよっすぃーの身体に重ねる。
「………気持ちよかった?」
そう尋ねると、そっと手はアタシの頬に触れて。
優しい顔で微笑んで、目を閉じた。
快感が強すぎて、ずっと震えているその身体が愛しくてたまらなくて。
もう一度、ギュッと抱きしめた。

―――
――

「……あーあ、ついにバージン持ってかれちゃった」
半分拗ねたような、嬉しそうな表情でよっすぃーはそう呟く。
フフッ、と笑い合ってお互いに頬を寄せる。
腕枕をされてるのは―――やっぱり、アタシの方だった。
「いっぱい感じたね、よっすぃー」
「………ん…」
何か、照れてる?
顔を赤くして、決まり悪そうに彼女は頷く。
「やっぱ向いてないや、こっちは」
苦笑い。
「………アタシも」
「何だよ、結構楽しんでたくせしてー」
「だって可愛かったんだもん」
116 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月18日(日)16時23分01秒
「照れるよ、何か。よくいつもごっちんにあんなことしてるなって感じ」
「そうだよぉ、いっつも大変なんだから」
「ふーん……じゃぁ、ちょっと控えようかなぁ」
「……え?」
正直、その言葉に顔色が変わる。
「……フッ、冗談だよ〜、何焦ってんの」
吹き出していつまでもおかしそうにしているよっすぃーを見て、
何か恥ずかしくなって、アタシは視線を反らす。
「ごっちんはあたしがあんなことしなかったら困るでしょうが」
「………そんなこと…」
あるけど、さ。

「可愛いなぁ……ほんとに」
呟いたよっすぃーの声は、前までの二人には何の新鮮味もない言葉。
だけど、今の二人には―――
「…ほんとに、可愛いって思ってる…?」
「思ってるよ。……今、久々に本気で思った」
可愛い、なんて言葉。
何度アナタの口から聞いたかわからない。
117 名前:1/3feelings 投稿日:2001年11月18日(日)17時33分57秒
「あたしの気持ち、……伝わった?」
笑いが止んだその瞬間。
ちょっと、真面目な声でアタシにそう問う。
さっきまで何度となく繰り返した、好きという言葉。
それが、数時間前まではわからなかったなんて。
今じゃ嘘みたいに感じる。

「………うん…」
だからもう、不安になんてならないで?
アタシも、アナタに依存しないようにちゃんと頑張るから。
負担にならないように、悩ませないようにするから。
アナタにとってのアタシが、本当に大切な存在になれるようにするからね。

「もうバカなこと、言わないで…」
言った途端に、またアタシの目からは涙が。
「アタシ、あんなこと言われたら……っ、ひっ…く…」
「分かったから……もう泣かないで」
「……だっ、て…」
「あたし、分かったから。ちゃんと、あたしもごっちんの事好きだって」
本当?
アタシのこと、好き?

アタシを妬かせてばっかりいて。
何でも出来ると思えば、意外に不器用だったり。
変なとこ、自信たっぷりで。
意地悪で。

それが、アタシの好きな―――大好きな、アナタ。
118 名前:バービー 投稿日:2001年11月18日(日)17時41分05秒
何か中途半端ですが・・一応、この編の連載終了です。
この話って全体的にいしよしの方があうような気がします・・
って言うか、更新しすぎ自分(w 途中電話やらメールやら入って
結局1日を費やしたようなものでした・・まぁいいか・・

>>91 ありがとうございます!すなふきんさんの小説の続きも
   すごく楽しみです。お互い、頑張りましょう!!

>>92 そう言っていただけるとすごい嬉しいです。
   自分のお気に入りの小説って更新されてるとすごい嬉しいですよね(w

>>102 >>103
   ありがとうございます。本当にこういうレス、嬉しいです。何か
   すごい頑張ろうって気持ちになるんですよね!これからも
   おつきあい、宜しくお願いいたします(w
119 名前:すなふきん 投稿日:2001年11月18日(日)17時58分15秒
お〜、すっごい量ですね(驚
是非見習いたい…。
今回ごっちん攻めに萌えました(w
120 名前:名無し毒者 投稿日:2001年11月18日(日)23時36分58秒
いしよしじゃなくて、よしごまだから萌える毒者(w)もここにいます!!
ホントにマジで好みな展開……
次回もお願いします〜!!本気で楽しみです〜!!
121 名前:名無し 投稿日:2001年11月19日(月)01時45分15秒
もの凄い更新の量にただただ感動です(感謝感謝)このとろけるような二人の会話がたまらなくツボです。次回も楽しみにしてます。あと、ひとみとまきの甘いお話のほうの最初のはなしも続きが読みたいな〜って思っちゃったり・・・
作者さんのよしごまは自分たまんなく大好きなんでこれからもがんばってください。
122 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月19日(月)22時13分11秒
1/3feelingsとりあえず連載終了お疲れ様でした。

いしよしもいいんですが、よしごまもかなりいいですよ。
実は前スレの時から楽しく読ませていただいていました。

TVみててもごっちんのよしこ好きがひしひしと伝わってきますよね?
ここの小説でもばっちり伝わってきました!

「とりあえず」お疲れさま。なので新連載されることを楽しみにお待ちしています。
123 名前:Your taste 投稿日:2001年11月20日(火)21時22分15秒
「100回キスされるのと、100回好きって言われるの、どっちがイイ?」

「――――へ?」


ヘッドフォンをしたまま、海ばかりを眺めているよっすぃーに尋ねてみた。
「……何の話?」
何故か、MDのスイッチは切ろうとしないまま。
視線も合わせようとしないまま、答える。
アタシはアタシで、マニキュアを塗り直すのに必死で。

何気ない、一時。

別に、目を合わせないからと言って不審に思ったりはしないし。
第一アタシが尋ねたこと自体が、「どうでもいい」の一言で終わらせられる、
そんな内容だから。だからそれは……何気ない、一瞬。
だけどそれを、「どうでもいい」で終わらせないのが後藤流。

「―――わかった、松浦ちゃんの新曲でしょ」
まぁ、それを聞いて思いついたって言うのもあるけどさ。
質問に答えてよ。
「……ね、どっちがイイ?」
お互いに視線を合わせないまま。
何か、不自然かもね。こうゆうのって。

「ん―――どっちだろなぁ…」
考え込む、その愛しい声。アンニュイな表情。
カチッという、スイッチを切る音がやけに大きく部屋に響いた。
お?何か真剣に考えてくれそうな気配。

124 名前:Your taste 投稿日:2001年11月20日(火)21時36分26秒
「そんなこだわる質問だったらちゃんと自分もこっち向きなさい、キミ」
その怒り方は、ちょっとツボ。
半分ふざけたみたいな口調と、優しい目線。

ハイハイ、わかってますよ。
アタシが愛しい人の方を見ないわけないじゃないですか、…ねぇ。
ちゃんとそっちを向くからサ。もうちょっと、待ってよ。

「―――よしっ、でーきた!」

マニキュアのボトルのキャップを2・3度回して。
満足げに自分の指を見つめた。綺麗な、薄いピンク色に塗られた爪。
その様子を、ベッドに寝転がったまま見つめてた彼女。

「アハッ、いーねぇ、そのポーズ。なかなかグッドですよ」
右半身を下にして、さっきまで見つめてた窓越しの海には背を向けて。
アタシを見つめてたその目は、妙に色っぽくて。
「そう?」
なんて言いながら、茶化す。
「いーよぉ、かなり。流し目加減がたまんない」
「そうかしら?」
おどけた口調で、アタシに向けてウインクを一つ。
更に指を器用に動かして自分の方へ誘き寄せるように、「カモ〜ン」と手振り。
「アハッ、それ鼻血もんだよー?」
「ハハハッ」


「――――隣、いってもい?」
125 名前:Your taste 投稿日:2001年11月20日(火)21時53分32秒
甘く、その目を見つめる。
部屋に弾けた笑い声が消えた時を見計らって、尋ねるのがコツ。
アタシの王子は一瞬にして甘い空気に変えてしまう魔法を持ってるから。

「何だよ、100回キスでもしてもらいたくなった?」
悪戯っぽいその笑み。
返事はないけど。
片手を広げて1人分のスペースを作ってくれるのが合図。
「えへへぇ」
得意そうに笑って、アタシはその腕の中に素早く滑り込んだ。
ホントは、体ごと全部彼女に預けようかと思ったけど。
さっきマニキュアを塗ったばかりの爪が、未だ乾いてない。

だから手を、上に上げて。隣に寝転がって、頬を寄せるだけ。

「……さっきの質問」
密着した、顔と顔。
それを良いことに、呟くような小さな声でもう一度尋ねる。
「ん?」
「…100回キスされんのと、100回好きって言われるの」
「だから何それ。して欲しいってコト?それとも、してくれんの?」
「いーから!……どっちがイイ?」
こうやって、二人して寄り添って天井見つめてると。
何か、寂しい。
こんなに密着してるんだから、間近で目を合わせて話したい。

だけど、爪が乾いてない。


126 名前:Your taste 投稿日:2001年11月20日(火)22時03分10秒
モドカシイ、気持ち。何となく、焦る思い。
指の合間から見える天井のその部分だけが、やけに白く感じてた。
スピードネイルなんて、嘘だよ。全然乾かないじゃん。
早く、乾け。乾け。乾け。乾け!

「100回、好きかな」

「―――え?」
隙を突いて、返ってきたその言葉。
「お前、うるさく聞いてたクセに聞いてなかったのか〜?」
急に顔をこっちに向けて、鼻をギューッと摘まれれる。
「んーっ!」
同時に歪む顔。眉間の皺。
こんな瞬間が、たまらなくシアワセ。
「オラッ、聞いとけちゃんとー!」
「…ンフッ、痛いよぉ!」
口元に笑みを浮かべて、不満を漏らすと。
グイッとそのまま、顔を近付けて。

チュッと、触れるだけのキスがアタシに降ってきた。

「えへ」
何となく、やっぱり嬉しくて。
唇を離した瞬間に、また笑みがこぼれてく。
127 名前:Your taste 投稿日:2001年11月20日(火)22時17分35秒
「―――んじゃ、行こっか」

「え!?……どこに?」

やっぱり、王子だよ。アナタは。
またアタシに素敵な提案。
優しい笑みで、窓の向こうを指差す。

「……マジ?」
何故か小声で、グッと囁くようにそう問い返す。
「当然」
そして彼女もまた、何故か得意そうな顔で体を起こす。
「えぇ〜…今からじゃ寒いよぉ…」
アタシはどうしてこう、素直になれないんだろ。
こうゆう時こそ可愛くするのが筋ってもんでしょ。
胸ン中では、ちゃんと思ってるのにナ……

「つべこべ言わずにさっさと起きる!」
立ち上がった彼女に、グイッと手を引っ張り上げられそうになって。
咄嗟に
「マニキュア!」
思い出して、焦ったような声を出して。その手を退けてしまった。
「いいじゃん、マニキュアぐらい…」
それだけで拗ねてしまうアナタも、…可愛いよ?
「良くないもーん」
すました顔でそう答えて身を起こした。

「いくら沖縄とは言え、寒いからちゃんと着ていきなよ?」
あれ?そういうアナタはそんなパーカー一枚でいいのですか?
そう尋ねると。
「ごっちんが暖めてくれるからへーきっ!」
……バカ。そんなこと言うから、メロメロになっちゃうんだ。


128 名前:Your taste 投稿日:2001年11月20日(火)22時34分32秒
「マネージャーに見つかんないようにしないと」
ドアを静かに閉めながら、そう呟いた。
携帯なんて、二人とも部屋に置いてきちゃった。
誰にも邪魔はさせないんだから。
「これバレたらやばくね?」
顔を寄せ合って、また二人で笑い合う。
こんなところで見つかるワケにはいかない。

メンバーにだって、マネージャーにだって、よっすぃーはあげないっ!

エレベーターを待っている時さえも。
何となく胸がドキドキしてて。
修学旅行の時に夜、部屋を抜け出したときのことを思い出す。
「何か、愛の逃避行って感じ」
呟いて笑ったら。
また、軽くチュッと唇と唇が重なってた。

その横顔は冒険心旺盛で悪戯っぽい子供の表情に戻ってて。
ただ部屋を抜けて、海へ行くだけなのに。
ホントにどっかに逃避行しちゃうみたいな気持ちに、錯覚してた。

「着いたらさ」
「……ん?」
「海、着いたら…イイものあげる」
相変わらずの、得意そうな笑み。

着くまで、何度アタシが催促して聞いても。
笑ってばっかりで、やっぱり教えてくれなかった。

その、イイもの。
129 名前:バービー 投稿日:2001年11月20日(火)22時56分32秒
今回はやばいシーンもないし(w、早いペースでできたので更新age
既にマニキュアは忘れてるらしい、後藤さん。

>>119
ありがとうございます!すなふきんさんの小説も更新されてて
かなり嬉しかったです。しかもめっちゃ萌えてました(w
これからも期待してるんで、頑張って下さい!

>>120
そうですか?ありがとうございます!そう言っていただけると嬉しい。
よしごま、いいです。かなりの萌え要素を含んでると思うのです。
やっぱどうしてもマイナー(でもないかな?)なCPは王道の
に隠れてしまいがちで、よしごまの場合二人とも
強烈に結ばれてる相手がいるんでくっつかせにくいのかな。
と言いつつちゃっかりいしよしにも萌えてる私って・・

>>121
有り難うございます!そう言って頂けると嬉しい限りです。
さ、最初の話ですか・・結構放置のままいけるかなーなんて(w
嘘です。時期が来たら、載せようと思いますのでそれまでこちらで・・

>>122
ありがとうございます!そう言っていただけると光栄です。
よしごま、いいです。ごっちんは本当によすぃのことが好きなんだなー、
と。日々思いながら、妄想する限りで(w 
130 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月22日(木)02時40分08秒
まずは大作「1/3feelings」お疲れ様でした。
二人の関係性がすごく見事に描かれてますね。
バービーさんの底力を思い知らされました。

新作の舞台は沖縄ですか。
続き楽しみにしてます。
131 名前:ラック 投稿日:2001年11月23日(金)00時48分41秒
ひっさぶりに見てみたら「1/3feelings」終わってるや(w
反応遅いけど、ご苦労様でした。
今回の作品も面白そうですね、期待しています
ガンガッテください、影ながらですが応援してます(ww
132 名前:Your taste 投稿日:2001年11月24日(土)00時54分52秒
「……案外、寒くなかったね」
乾いた声で、呟いた。
長い髪が潮風に吹かれて、もつれて。
それを、優しく撫でるように解してくれるよっすぃー。
その行動に、またちょっとした愛を感じて。ちゃんと彼女の目を見て微笑んだ。

「なーんか…真っ黒。何にも見えない…」
目の前に広がる海原は、その先に何があるかわからなくて。
まるで霧がかったアタシ達の未来みたいだね、なんて。そんなこと、思った。
「もうちょっと近く、行ってみる?」
「……ん」
一歩ずつ、足跡をつけるように進んでいく砂浜。
足にまとわりつくその感じは何だかとっても心地よくて。
並んで歩くアタシ達を、もっと幸せにしてくれるような気さえしていた。

潮騒の囁き。
打ち寄せる、勢いの良い波音。

「…よしっ」
「………え?」
小さく気合を入れたらしきその声。
アタシが、遅れて反応を示せば隣にもうその姿はなく。
残ってたのは、見慣れたアナタのスニーカー。

133 名前:Your taste 投稿日:2001年11月24日(土)01時07分31秒
「ごっち――ん!見てー、月掴まえた――!」
駆け出したアナタは、いつの間にかアタシの手の届かない場所まで辿り着いて。
海面に映し出されている月を、掴んでいるかのように。
嬉しそうに声を張り上げて。
「…何言ってんだか」
小さく笑った割には、今すぐそこへ向かおうとして靴に手をかける。

アタシも―――掴まえに、行くよ。アナタと、月を。


「ぅわ、冷たいっ!」
素足に触れた水の温度に、思わず驚いて足を引っ込めた。
「バーカ、ごっちんはすぐ風邪引くんだから来なくていーのっ!」
「……むぅ…」
「あっちで待っとけって」
「ヤダ!行くもん、そっち」
「来んなってば、危ない」
意地でも、行ってやる。
そんなこと言われちゃかえって行きたいんだよ。
だからそこまで行けたら、ちゃんと褒めてくんなきゃヤダ。

バシャバシャと音を立てて、前へ進もうとするアタシ。
もう、足は膝の下ぐらいまで水に浸かってる。
「やーめときなってー!」
呆れたような声が、アタシに向かってくるけど。
それでもめげずに進む。
134 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月24日(土)05時37分02秒
やっぱりバービーさんのよしごま好きです。。
135 名前:Your taste 投稿日:2001年11月25日(日)00時31分06秒
「――ほら、追いついたっ!」
アタシが必死に向かっている間、ずっと目を離さなかった彼女。
だけど、あともう少し。って時に、いきなりあさっての方向を向いて。
また意地悪だな、なんて思ってる。
少し、右肩下がりの情けない後ろ姿に。
思いっきり抱きついた。

「ぐぇ、苦し…」
「何よぉ、せっかくここまで来たのにぃ」
「バカ力」
「…ね、こっち…向いてよ」
腰に回した手に、更に力を込める。
ちょっとばかり戸惑っていることに気がついていた。

求めていたのは、きっとこんな瞬間。
二人の沈黙の後に訪れるのは……甘い、時間。


の、はずだった―――


「……ぅ、へくしゅっ!」

訪れたのは、――アタシの、嚔……

最悪―――
絶好のチャンスに、人間の自然現象?
しかも、その嚔は間が悪いことに立て続けに出て。
更に鼻水が止まらなさそうな、とてもとても、イヤな予感。

だけど、気がつくと。



136 名前:Your taste 投稿日:2001年11月25日(日)00時39分33秒
気がつくと、アナタはこっちを向いてくれていて。
情けない顔で微笑んで。
アタシの頬にそっと手を添える。

「だから言ったじゃん、風邪引くって」
「……だって…」
「バカ」
「バカバカ言わないでよ」
「ぅわ、…きったねー、鼻水…」
え?
マ、マジ?もしかして、垂れてる?
何とかして確認しようと、何度も何度も尋ねて焦る。

「…いーから、とりあえず戻ろ」
そんなアタシの手をとって、砂浜に戻ろうと。

ねぇ、アタシ達ホントバカだよ。
こんな夜に海になんか出てきて、服を濡らしてまで足を浸けて。
それに風邪なんか引いちゃいそうになってサ。

風邪引いたら、やっぱり―――ここに連れ出したアナタの責任。

137 名前:Your taste 投稿日:2001年11月25日(日)00時51分47秒
「ほら、とりあえずこれ着て」
それでも部屋には帰ろうとしなくて。
砂浜に並んで座ってから、彼女はぶっきらぼうに着ていたパーカーを手渡す。
「いいよ、それ脱いだらよっすぃーTシャツ一枚だけじゃん」
「あたしのことはいーから」
無理矢理そのパーカーを被せられるように着させられて。
「………もう…」
なんて言いながら、相変わらずの優しさにまた泣きそうになってた。

「何だったら、冷たいし下脱いじゃった方がいんじゃない?」
「え!?」
その言葉に何となく驚いて、顔を見ると。
ニヤニヤ笑う、その表情。

「……バカ、スケベ」
そういう言動にいちいち反応して、赤くなっちゃうアタシも。
ホント、バカだね。

「ぅあ―――っ!!」
気の抜けた声を出して、その拍子に後ろに倒れ込んで。
砂浜に、身を投げ出す彼女。
それを微笑しながら、見つめるアタシ。
「………めっちゃきれー……」
「ん?」
「……星…」


見上げると、真っ暗な空に。
数え切れないほどの星。すぐそこに、手が届きそうに。


138 名前:Your taste 投稿日:2001年11月25日(日)01時06分01秒
「東京じゃこんなに見えないもんねー」

「……ん、…おいでよ、こっち」
寝転がったまま、腕を広げる。

多分、その言葉にアタシは相当嬉しそうな表情をしたのだろう。
言った瞬間、アナタは吹き出して。
そして速攻素直に腕の中。
「……ギュッてして?」
もちろんここに並んで寝転がるんじゃ、満足なんてしない。
早速、注文をつけて。
「……」
何も言わずに、腕に力が加わる。
「もっと」
「…腕折れる」
「……でも、もっと」
もっと、もっと、もっと、もっと。
要求ばっかりなトコ、相変わらずだね。
もう星なんて、どうでもいい。

抱きしめられたそれだけで、全部忘れちゃう。

「ワガママ」
「……だって」
「だってじゃない」
「…だって……」
ねぇ、分かってる?
こうしてることが、一番幸せだってこと。


「……あ、ねぇっ!」
急に思いついて、アタシは身を起こし。
上から被さるようによっすぃーを見つめた。
それにびっくりして、大きな目を更に大きく見開く。
「…何、いきなり」

「さっき言ってたやつ」
「何?」
「言ってたじゃーん、いいモノあげるって!」

139 名前:Your taste 投稿日:2001年11月25日(日)13時43分40秒
「あれ〜、そんなこと言いましたっけ?」
唇を尖らせて、おどけた表情をしてアタシの言葉を茶化す。
「言ったじゃんかぁ〜」
それに微笑んで、アタシは再び隣に寝ころんで。
頬を寄せ合った。
擽ったそうに、更に身を寄せてくるよっすぃーがたまらなく愛しい。
こんな瞬間にはやっぱり、アナタもアタシを好きなんだって思えるんだよ。

「…いいモノ、ってのはさぁ…」
「うん?」
心なしか、照れてる様子の彼女。
分かってるよ。言った後に、後悔してて。
そんなに、いいモノなんかじゃないってことも。全部。
アタシはちゃんとどんなモノでも喜ぶから。安心して、いいよ?

「さっき思いついただけのモンだから絶対喜ばないもん」
「いーってば、何でも」
何でも結構不器用なアナタ。何でも出来るようで、意外に出来ない。
いいんだよ、そこが。そこが好きなんだから。
空回りしても全部アタシが受け止めてあげるからさ。

耳元で、囁いたのはね―――

「……え?」
あまりに拍子ぬけた答えで、アタシは思わず問い返す。
しかも半笑いで。
「ほらやっぱ笑った!」
案の定、そのアタシの反応に膨れ顔。
「違うよ、笑ってんじゃなくてさ」
「笑ってんじゃん」

140 名前:Your taste 投稿日:2001年11月25日(日)14時03分38秒
「うーそだってば!」
「ムカつく、だから言いたくなかったんだ」
「嬉しかったんだってば」
ちょっと笑ったことに、今更ながら後悔とかしてる。
だって、ほんとにまさかアナタがそんな甘いことを言うなんて。
思ってなかったから。信じられなくて。ちょっと、キザだったけど。

「―――ホントだよ」
「嘘」
「ほんとだってば……嬉しかった…よ」
今度は、アタシが体ごと彼女のこと抱きしめた。
二人にとってのこんな時間、っていうのは案外貴重で珍しくて。
いつも冗談ばっかり言い合ってるから。

「もーいいってば、苦しい」
「何でよぉ」
だけど、素直におとなしくしててくれないアナタ。
「照れ屋なんだよね、結構」
「違うよ」
「うっそだぁ、絶対そうだよ〜」
「うるさい、違う」
クスクスとアタシが笑う隣で、相変わらずの膨れ顔。
今日は立場が逆転しちゃったね。
プラスマイナスゼロの、ちょうどいい関係。

「……もーちょっと、このままでいてもいい?」
どうしても、自分が優位に立ちたいアナタを。
自分が甘えるのは慣れてなくて、あんまり心地よくないアナタを。
ちゃんとコントロールして、アタシが甘えて、立ててあげる。
141 名前:Your taste 投稿日:2001年11月25日(日)14時16分59秒
「…いいけど、別に」
あ、ちょっと機嫌直った?
甘えられることがほんとは、絶対好きなはず。
やっぱり子供ですよ、キミ。
まぁ、そこは見逃しておいてあげる。

アナタはいつも、かっこよくなくちゃいけないから。

「……さっき言ってたこと。してよ、早く」
さっきそっちが言ったんだよ?
「それ」をあげるって。
そう言ったのを笑ったら、怒ったんだからちゃんと実行して。
「やだよ、何かもうあげる気失せた」
「そっちがあげるって言ったんだよ〜?」
「ごっちんがそれを茶化して笑ったんじゃんか」
「何でもいいから、早く」
催促。
ちゃんと笑うから。ちゃんとアタシも、気持ち入れるから。
目を閉じて、「それ」が訪れるのを待つ。
してくれるまでこの目は開けないんだから。早くして?

「って言うか…」

乾いた声が耳に届く。
「これ、やってたら朝になっちゃうんじゃ…」
「いいから、早く」
言ったのはアナタの方でしょうが。
「…出来るかなぁ…」

言い終わらない内に、チュッと口づけを一つ。

「はい、1回」
「あと99回も〜!?」
「言い出したのはどっちだっけ」
「………」
142 名前:Your taste 投稿日:2001年11月25日(日)14時33分42秒
「……ん、んんっ!」
3回ほど口づけた、後だった。
勢い良くアタシの口内に、舌が滑り込んでくる。
「…ちょっ、と、よっすぃ……」
暗い中にアタシ達の影だけが、切り絵のように浮かんでいるようで。
ただ、無我夢中でアタシを貪るように口付ける…発情期の彼女。

「……っ、…はぁ…っ」
唇を離した途端に、アナタの口から漏れる熱い吐息。
服の袖口で唇を拭う。
頬が紅潮してて。

「めっちゃエッチな顔んなってる」
それを見て吹き出して言ってやる。あくまでも、素直な感想を。
さすがのアナタも一緒に吹き出して。
「こんなこといちいちしてたら100回なんて絶対終わんないよぉ」
まだ笑いを含んだままにそう呟く。
「こんなことって?」
「……だから…こういうこと」
「何?」
言わせる気?
今度はアタシが赤くなる。

「軽いのだけじゃ満足しないくせに〜」
「…それはそっちでしょ」
大体、仕掛けてきたのはそっちなんだからね。
このままそういう方向に持っていくことは許しません。
言い出したことは、きちんと守って。
「とにかく、ほら早く。あと〜…96回だよ」
「…無理、絶対出来ないって」
143 名前:Your taste 投稿日:2001年11月25日(日)14時43分44秒
「女に二言はない」
「そんなの決めてないも〜ん、吉澤は二言ありまくりの女でーす」
「自分で言ってどうすんのさ」
とりあえず、100回。
そうしたらアタシ、100回好きって言えるから。
「いい提案があるのですが」
得意そうな表情で少しずつ、またアタシとの距離を縮める彼女。
「何よぉ」
それにただ、笑いながら耳を貸す。

「…しちゃおっか」

「―――はぁ!?何言ってんの、ここで!?」
「だって〜…したらぁ、すぐ終わっちゃうじゃん。100回なんて」
それとこれとは別問題でしょ。
「ね、そしたら体も温まるし。一石二鳥」
「って言うか、外だよぉ?」
「いーじゃん。こんな経験滅多にできないよ〜?」
「………」
何と返事をするべきなのか。
でもここでしちゃったら……だよね。

「ここだったらめっちゃ頑張っちゃえるんだけどな〜ぁ…」
アタシの目を懇願するように見つめて。
子供か、キミは。
「ほーら、したくなってきたしたくなってきた」
はたまた野獣か。
「………」
「したくなったんでしょ?」
その意地悪な問いかけにただただ、首を振る。
ホントは、ちょっとだけ気持ちが傾いてきてるのを隠して。
144 名前:名無しさん 投稿日:2001年11月25日(日)15時18分32秒
しちゃえしちゃよしごま!!(w
どうすんだ〜どうすんだ〜気になる気になる〜!!
145 名前:Your taste 投稿日:2001年11月25日(日)17時02分03秒
そうやって、見つめられてると。
我慢できなくなるじゃない。
「あれ〜?後藤さん、目がトローってしてきましたけど?」
「………」
何も言えないや。
目が虚ろになってるのは、何か事実だし。
悔しいけれど、この恋はやっぱりアナタのペース。主導権は、アナタ。

「……いい?」
再び、その上目遣い。
もうアタシの次の言葉も、行動も全部分かってるくせに。
そうやって意地悪ばっかりするんだから。
「いい?」
何度も聞くな、バカ。
恥ずかしいんだよ?アタシは。
「ん……」
言い終わる前に、口付けられた。

これで、あと95回だ。

なんて笑って言うと、
「ふざけんな」
って真剣な眼差し。
行為には、あくまで真面目に及びたいらしい。

体の至る所に落とされる唇の熱っぽさと吐息に。
意識が途切れそうになっていた。
素肌に触れる、夜風。

「ごっちん……」
「……っ…はぁっ……」

―――何度キスをしたのかは、月だけが知っている

146 名前:Your taste 投稿日:2001年11月25日(日)17時23分11秒
――
―――

「……よっすぃー…?」
まだはっきりとしない意識の中で。まだ震えてる膝を抑えて。
隣で、肩で息をする彼女を呼ぶ。
「………アリガト」
返事をしない彼女に、精一杯の感謝のコトバ。

アリガト、いっぱい好きって言ってくれて。
アリガト、いっぱいキスしてくれて。
アリガト、いっぱい愛してくれて。

「……?」
妙に反応がない。
顔を伏せてるから、余計に分からない。
「どしたの?」
「……別に」
何でもないんだったら、何でそんな不機嫌そうな声?
「別にじゃないじゃんかー」
「…別に何でもないもん」
「もー…何拗ねてんのぉ?」
時々、こうやってアタシを困らせる彼女。
一体どうして欲しいのか、予測不明。
それはお互い様なんだろうけど。

「……だって…」
「何?」
「だって、ごっちん褒めてくんないんだもん」

「―――へ?」
147 名前:Your taste 投稿日:2001年11月25日(日)17時35分15秒
「だって結構いつもより頑張ったのに。疲れた体でさ」
言ったことが妙に可愛くてまた笑いそうになってしまう。
やっぱり子供ですね、アナタは。
「相当自信あったんだけどな〜ぁ、今日」
何かを求めるように、上目遣いでアタシを見る。
……わかった。褒めて欲しいわけね。

「うん、頑張った頑張った」
「何だよ、それ。ウチが子供みたいじゃんか」
子供じゃん。
と言う、心の中の突っ込みはあえて口にせず。
ちゃんとアナタの頑張りを認めてあげて、アナタを立てて。
「気持ちよかったよ?」
「……ほんと?」
「…ん、すっごい」
ちゃんといつもよりもっと、愛情を感じてた。
前触れが長かったのは、きっと100回キスを到達するためで。
何度も何度も、目が合えば「好き」って言葉を口にして。

うん、エライエライ。よく頑張ったよ。…なんて。

柔らかい髪の毛を撫でて。
褒め殺しにすると、段々調子に乗って顔が緩んでる。
ちょっと扱いを一つ覚えられたかもね。

「…じゃー、ご褒美ちょうだい」
「ご褒美?」
またしても、そんな厄介な事を。
だけど、いつもは見られない子供なアナタが可愛いから。
それに免じて、許してあげる。
148 名前:Your taste 投稿日:2001年11月25日(日)17時49分04秒
大きく腕を広げる彼女。
了解、ちゃんとそれに飛び込んであげる。

隣に寝転がっていた体を起こして、上から馬乗りになる。
「勢い良くいっていい?」
「どんと来い」
頼もしいじゃん。
「覚悟しとかないと結構重いよ?」
「それは承知の上」
「何よぉ、失礼な」
「…いーから早くおいでっ!」
馬乗りになったままのアタシを、グイッと腕で引き寄せる。

「…ぅ、やっぱ、重…」
その呟きは聞いて聞かない振り。
今はただ、ギューッともう折れるぐらいに抱きしめる。
上から抱きしめてると、直接触れ合う頬と頬の感触が心地良い。
感じる髪の香りも、間近で聞く低い声の響きも。

「んーっ、やっぱ最高っすね」
「…ヘヘヘ…何が?」
「超柔らけぇ」
「あ、また何かやらしい事考えてるでしょ?」
「だって、当たってるんだもん。胸」
子供の次は親父か。
忙しいよね、なかなか。

それは、いいんだけど……

「ねぇ、一体いつまでこうしとくわけ?」
「んー……?」
「ちょっとは寝なきゃ明日辛いよ?」
「じゃぁ、このまま寝ちゃおっか」
149 名前:Your taste 投稿日:2001年11月25日(日)18時02分12秒
「無理無理、こんなまま朝んなったら大問題だよ?」
「……いーじゃん、この際世間にバラしちゃえば」
世の中、そんな楽観的に見ちゃダメだよ。
世間の風って、結構冷たいんだよ?
「何でもいいから、とりあえず帰ろうよ。それからゆっくり…」
「ヤダ」
「ヤじゃないよぉ…」

アタシだって、このままここで二人で眠れたら。
そう思うけど。
アナタを諭そうとするアタシの声が、波音にかき消されて。

「ね、だからさ…」
さっきから、必死に言ってるのに。
よっすぃーはアタシの顔を、抵抗する子供を見るように見つめてる。
愛しさを感じてる?その目。
もしもそうなら、アタシは嬉しい。

「もう!聞いてんの?」
「……ごっちんは可愛いなーって、思ってた」
「…答えになってないよ…」
「幸せ者だなぁ、あたし」
それを、言うならアタシもだよ…
そう言おうと思ったのに、何か急に切なさが押し寄せてきて。

「なに、泣いてんだよ」
「……だって…」
何気ない一言が、嬉しくてたまんない。
この幸せが怖いくらいに、幸せ。


「もうちょっと、ここにいよっか」

呟いたのは、アタシの方。
150 名前:バービー 投稿日:2001年11月25日(日)18時12分17秒
とりあえず、「Your taste」終了。何か堂々巡りの話でした(w
拘っていたごまのマニキュアはもうグチャグチャになってると思われ(w

>>130
ありがとうございます。想い想われなこの二人の関係は、結構難しくて…
日々、頑張っていますがちゃんと表現しきれているのか心配で。
そう言っていただけると、本当に嬉しいです。有り難うございます!
作者にとって、続きを楽しみにして頂けることが一番嬉しいです。

>>131
有り難うございます。ラックさんの作品ももう萌え萌えですよ〜、マジで。
今回の作品は…(w 割と軽いタッチで書いたので満足してもらえるか
ちょっと心配だったりします(w お互い、頑張っていきましょう!

>>134
某所ではどうも(w 褒めて頂けるなんてめっちゃ光栄です〜!!
お約束の緑も、今から更新しに行きますね(w 宜しくお願いします(w
またメールしまーす。

>>144
お互いの欲望に耐えきれず(w どうやら、してしまったようです(w
151 名前:とみこ 投稿日:2001年11月28日(水)15時31分48秒
同じ板に書いてる者です。

もー、この小説のごっちんとヨッスィ〜が大好きっでっす!!

頑張ってください。
152 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年11月28日(水)21時43分27秒
甘い、甘すぎる(笑)。でも、いいねぇよしごまも。
バービーさん、頑張って下さい。
153 名前:すなふきん 投稿日:2001年11月29日(木)01時01分27秒
サイコー!!
いや、実はリアルタイムで読んでました(w
わがままなよっすぃー萌えですねぇ〜。
これからも期待してます。
154 名前:jump 投稿日:2001年11月30日(金)23時57分57秒
「ねぇねぇ、7+8って何だっけ?」
「はぁ?そんぐらい考えなよ、15じゃんか」
「15…15か、15ってことは……5を足して…」
「何やってんの?」
「えっとー…じゃあ、7+9は?」

「16…―――ねぇ、何やってんの…?」

怪訝な表情でただ、アタシの行動を手にした雑誌を見るのをやめて伺う。
フフン、まぁ見てなさいって。
アタシにルーズリーフとシャーペンが似合わないなんて百も承知。
当然、勉強なんかしてるワケがない。

もう一度、彼女を確認すると。呆れた表情を見せた後には、もう諦めたのか
それとも相変わらずのバカさ加減に本当に呆れたのか。
雑誌に視線を戻していた。…そういうところが冷めてるって言うんだってば。

「…で、9に5足して5に3……」
占いなんて、信じない。
興味ない。
結局はあんなのってただの迷信ってやつでしょ?

だけどやっぱ、恋は盲目。

そのアタシがこんなに一生懸命に、計算を繰り返してるその理由は。
155 名前:jump 投稿日:2001年12月01日(土)00時05分46秒
「…えっ、まっ…待って、何、この数字―――!」

その理由は。

「もう、何だよ?さっきからウルサイ」
「こんなの絶対嘘。絶対信じない。ね、嘘だよね!?」
「……だから何が」
「…はぁ〜…やっぱやんなきゃ良かったかなぁ…」
「あのさ、ごっちん…」

「運命の人なのに」
そう、こんなにも合う人は稀で。
出会うべくして、出会ったアタシ達。……そうでしょ?
それなのに。
それなのに、それなのに、それなのに。


「48%ってどういうこと――――!!!」

せっせと計算したものの、後味悪すぎる結果になってしまった。
珍しいことなんかしたアタシが悪いの?
そう、その理由は。


―――相性占い。
156 名前:jump 投稿日:2001年12月01日(土)00時27分16秒
アタシが言わないことにマイペースな彼女でもさすがに焦れったくなったのか、
ふと腰掛けていたソファーから腰を上げて、その紙を覗き込む。
「何これ」
綺麗に数字が並んで、形は三角形になっている図を見て再び彼女は怪訝な顔。
「…相性占い」

やっと納得しましたか。
大きく目を見開いて頷く彼女。
「流行ったねぇ、これ。中学ん時よくやったよ〜」
「―――誰と?」
「…だ、誰とって……」
「誰?」
「ほら、とっ友達、とかさ」
友達?
「ふ〜ん…友達、ねぇ…」

思いっきり不満げなこの表情に、アナタは気付いてる?

違うの。アタシじゃない相性占いした子に妬いてる、だけ。
だって、自分じゃない他の女の子なんかサ。
何だかなぁ……アタシが、知らない頃のよっすぃー……
こんなのは、またただのワガママだけど。
生まれたときからずーっと一緒にいたかったなぁ、なんて。

「何怒ってんの」
「別にー…」
「…あ、どうせまた妬いてんでしょ〜」
「違う」
「相変わらず子供だね〜、君は」
子供は、アナタも同じでしょうが。

「いいもーん、今はアタシが彼女だもーん」
唇を尖らせてふてくされたように、言ってみる。
自分に言い聞かせるようにして。
157 名前:名無し男。 投稿日:2001年12月03日(月)01時02分56秒
保全
158 名前:jump 投稿日:2001年12月04日(火)19時51分40秒
何て言うか、その時はよっすぃーにとってそれが全部で。
アタシは彼女のどこにも存在してなくて。

当たり前の事だけど、何となく寂しい。

その様子で何かを察したのか、今まで面白そうに見ていた彼女は
「―――ごっちん」
再び、音を立ててソファに座って。
そのままグイッとアタシのこと引き寄せて。

思わず被さるような形になってしまう、アタシ。
「!?」
衝撃に顔を赤くする。
「え?な、何…」
ふと顔を見上げると、何もかもお見通しのようなその勝ち誇った顔。
得意そうな笑みが少年のようで。
アナタと、アタシだけが持ってる空気。
その顔が急に迫ってきて、咄嗟にギュッと目を閉じる。

チュッ、と音がして。
唇が落とされたのは、アタシの丸い頬。
「………」
額と額をくっつけて向かい合う。

「愛は永遠でしょ」
アナタのその言葉は。
茶化したみたいな口調だけど、ちょうど半分半分。マジな気持ちと、冗談。
「占いとか、関係ないって」
「……ん」

「目、つぶってみ」
言われて、まぁここは素直に。目を閉じる。
甘くて、甘くて、甘くて。
そんな瞬間を期待してるから、裏切っちゃヤダよ?

必要なのは、少し長めのキスとアナタの匂い。
159 名前:jump 投稿日:2001年12月04日(火)20時05分36秒
バタン―――

「……ぅわっ!ちょっ、…な、何やってんだぁ!?」

勢い良くドアを開ける音がしたかと思えば。
浸ってたところに、訪れたのは…コノ人。

「……や、やぐっつぁ〜ん…」
後藤の欲求、満たされず。
こんないい所で。
そして、愛しのダーリンは…何と素早い。
さっきよりもグンと距離を離して、思いっきり愛想笑い浮かべてる。
「矢口さ〜ん…」

「よっすぃーも、ごっちんもこんなトコで変な事しちゃダメじゃんか〜」
でも、見られたのがとりあえずやぐっつぁんで良かった。
こうやって、すぐに冗談に変えられるトコはプロ級。
これが圭ちゃんとか、梨華ちゃんとか、カオリとか…やめとこ、考えんの。

「矢口さん、もう録り終わったんですか?」
さり気なく話題を振るよっすぃー。
なかなか機転がきく、アナタも相変わらず素晴らしいよ?
「うん、終わった〜」
そう口にしながら、慣れた手つきで携帯をいじり始めて。
ちょうどアタシ達と向かい側の机の椅子に腰掛ける。

「……はぁ〜…やっぱ着てない…」
160 名前:jump 投稿日:2001年12月04日(火)20時16分39秒
「何が来てないのぉ?」
興味津々、というような素振りでアタシは尋ねる。
「ん?……メールが」
「メール?」
曇った表情のまま、頷くやぐっつぁん。
心なしか、その目はどこに視点を定めようか彷徨っている気さえする。
ふと感じる仕草とため息は、何かすごい大人っぽくて。

「何〜?もしかして、カ・レ・シですかぁ〜?」
探るような瞳で、面白そうに尋ねるよっすぃー。
あのねぇ、人が悩んでるのにこんな時にまで茶化しちゃダメなんだってば。
そう思って、アタシは身を乗り出した彼女のシャツの袖を引っ張る。
「彼氏……彼氏ねぇ…ま、ある意味そうかも」
「マジですかぁ!?」
それは、初耳。
思わずアタシも驚いて、目を見開いてやぐっつぁんを見つめた。

あれ?でも、やぐっつぁんって確か―――

「アイツ〜…ムカツク。やっぱ愛足んないよ」
机に置いた携帯を、横目でそれを睨む。
「ふぅん、矢口さんって彼氏いたんだ〜」
「……彼氏、って言うか…」

そうだよ、そうでしょ?

「彼氏、当てたげよっか」
161 名前:jump 投稿日:2001年12月04日(火)20時25分12秒
珍しく、アタシは悪戯っぽく微笑んで。
その様子を何となく不思議そうに見てるよっすぃーの視線を気にしつつも。

「市井ちゃん」

その人の名前を出した瞬間、フッと顔色が変わったような気がした。
「えぇっ!?何で市井さん?」
ごめん、よっすぃー。ちょっとここは黙っててよ。
その驚きの声は、完全無視。

「…でしょ?」
もう一度、確認。食い入るように、やぐっつぁんを見つめる。
「……ん…」
消え入りそうな声で返事をしたけれど。
ほらやっぱり、ね。

「だってさっ、紗耶香ってば全然メールも電話もくれないんだよっ!?」
しまいには、彼女の目尻に涙が浮かんでくる。
やぐっつぁんのこんな弱いトコ、初めて見たような気がする。
「この前会ってから、もう3週間ぐらい経つのに…」
「………」
162 名前:jump 投稿日:2001年12月04日(火)20時35分27秒
「何か、二人の事見てるとさ」
ふいにアタシ達は、その言葉に顔を見合わせる。
そして、次の瞬間にはギュッとアタシはよっすぃーの手を握っていた。
「思い出すんだよ」
途切れそうになりながら、その高い声がそのまま脳に響いてくる。
思い出す、なんて。切ない響きヤダよ。
もう一度手をギュッと握ると、今度は握り返してくれて。

「昔はウチらもしょっちゅう楽屋でイチャついててさ」
鼻を一度、啜って。
「ちょうど二人みたいな感じで、いっつも一緒にいたのに」

ほんの少しだけど、覚えてる。
やぐっつぁんと、市井ちゃんのコト―――


「やぐちぃ〜」
なんて情けない声で甘える市井ちゃんは、アタシに見せたこともない表情で。
ちょっと眉根に皺を寄せて。
ギュッと、後ろからちっちゃいやぐっつぁんを抱きしめてて。
「もぅ…ウルサイなぁ」
なんて言いながら、煩わしそうにしてるクセして笑ってて。
そのまま、何かを市井ちゃんが耳元で囁いて。
それに顔を赤くするやぐっつぁん。
「いいじゃんか」
呟くような仕草。口の動きで、その言葉を悟った。
何て悪戯っぽい表情を浮かべる市井ちゃん。
163 名前:jump 投稿日:2001年12月04日(火)20時45分40秒
胸がドキドキしてた。二人のやりとりが、何かすごい大人みたいで。
子供のアタシは、見ちゃいけないモノを見てる気がして。

「ちょっとだけだよ?」
振り向いて、市井ちゃんの顔を両手で挟み込んで見上げるやぐっつぁんの表情。
市井ちゃんはそれに小さくガッツポーズ。
「バカ」
そう言ってやぐっつぁんは笑ってた。

そっから先は……オトナの世界。
って言うか、ちょっとその時の後藤には刺激が強かった。
今じゃあんなコト、平気でしてるクセして。
それを思い出して吹き出す。
「何笑ってんの」
隣でよっすぃーが怪訝そうな口調で、アタシを見つめる。

いいなぁ、幸せなんだろうなぁ。
何度も何度もそう感じた。
二人のお互いを見る視線は、ホントに優しくて。
あったかくて、甘い時間がそこに流れてるのが分かった。

そして、いつかはアタシも―――

「ねっ」
微笑んで、よっすぃーの顔を覗き込む。
「…ワケわかんない」

「羨ましいよ、二人が」
そのやりとりを見ていたやぐっつぁんが、そう呟く。
だけど、その目は。
さっきみたいに寂しさばっかりで埋め尽くされてるんじゃなくて。
久しぶりに見たような、柔らかい笑顔。

164 名前:jump 投稿日:2001年12月04日(火)20時55分38秒
「会いたいって素直に言えばいいんじゃないですか?」
さっきまで、あまり状況の読めていなかったよっすぃーが口を開く。
「……え?」
「だって待ってるだけじゃ伝わんないですよ、気持ちは」
とりあえず、それを黙って聞いておく。
うん。頼もしいぞ。
「もしかしたら市井さんだって、待ってるかもしれませんよ?」
「……そうかな?」
「そうですよ」

アタシも、そう思うな。
意地っ張りなやぐっつぁんだから、自分から連絡しにくいのは分かる。
だって、多分アタシもそれと同じ部類だし。
気持ちは言わなきゃ、伝わんないんだよ。


「けど矢口素直になれないんだよ〜…」
困り果てた、ため息混じりの声は携帯をどう操作しようか迷ってる雰囲気。
「わかりますよ、それは」
「よっすぃーに?」
問い返したのは、アタシの方。
それに頷いて、彼女は言葉を続ける。

「ウチもカッコイイとこばっか見せようとして、言えないコト多いから」
照れたように笑ってみせるその仕草。
そんな、こと言われたらさ。何か、泣いちゃいそうになる。

165 名前:jump 投稿日:2001年12月04日(火)21時02分01秒
別に、アタシに向けてる言葉じゃないこと分かってる。
アタシに愛しさを感じさせる為なんかじゃないってことも。
だけど。
いつも、いつも、いつも。
こういう時にこの人の、好きなトコ感じる。
何気ない本音がホントに心に響いてきちゃって、泣いちゃいそうで。

「……ごっつぁん?」
それに気付いたのは、やぐっつぁん。
心配そうに、涙目のアタシを覗き込もうとしてる。
「やっ、ゴメ…何か…」
「……ごっちん」
それに反応して、よっすぃーまでも。

「何でもないの、何でもない…」
「何でもなくないよ〜…どしたの?」
ごめんね、やぐっつぁん。
相談聞いてるつもりが、こんな風に泣いちゃって。
けど何かわかんないけど止まんない。

多分、抱きしめてもらわないと。
166 名前:jump 投稿日:2001年12月04日(火)21時07分48秒
よっすぃーが、アタシの様子をずっと見ているのが分かる。
中途半端なこの距離が。
その腕が、どうしたんだよ?って、いつもの調子で抱きしめたがってるのが。
全部が分かる。別に、何かあったワケでもないのに。

「ごっちん」
「ゴメン、ほんと…」
顔を、片手で覆い隠す。
涙を止めようと、顔を背けて。

「――よっすぃー、矢口…外出るから」
グッと低い声でやぐっつぁんが、よっすぃーにそう伝えてるのが分かって。

遠くで、ドアを閉める音が聞こえたような気がした。


「……ごっちん」
気がつくと、楽屋はまた二人だけに戻ってて。
「よっすぃー…、ゴメン、アタシ…」
「どしたの?」
167 名前:バービー 投稿日:2001年12月04日(火)21時12分12秒
>>151 有り難うございます!とみこさんの作品も、是非読ませて貰いますね。
お互い、頑張りましょう〜!!

>>152 お久しぶりです〜。やっぱ甘すぎでしたかね?(w
   よしごま、書いてみて下さいよ〜!!

>>153 有り難うございます。すなふきんさんの作品もいつもすごく
   楽しませてもらってます!これからもお互い頑張りましょう〜!
168 名前:すなふきん 投稿日:2001年12月04日(火)23時45分54秒
待ってましたぁ〜!!
ごっちん可愛い……(w
続き期待!!

自分もバービーさんの作品毎回チェックしてます(w
頑張りましょう!!
169 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月05日(水)02時38分34秒
ハァハァ……バービーさんのさやまり……。
そして前回の短編は、あややの「100回のKISS」ネタ(?)。
ツボおされちゃったよ……くぅっ!
170 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月05日(水)04時32分12秒
よしごまいいなぁ 続き待ってます
171 名前:jump 投稿日:2001年12月08日(土)16時22分30秒
最近、ちょっとしたことにすぐジワッときてる。
涙腺がアナタと出会ってから、ずっと緩みっぱなし。多分、これからも。

ほら、そうやって。
また呆れたような笑顔が、アタシの心を擽ってる。
愛しさがいっぱい、こみ上げてきて。
どうしようもないくらいに。
「ごっちん、見つめすぎ」
照れたように笑う。
「…よっすぃ」
あんまりうまく、声が出ない。
生ぬるい温度の乾燥した、部屋の空気のせいかもしれない。
「ん?」

何を伝えるでもなく、名前を呼んだから。
その先の言葉、迷う。
何て続けたらいいのかワカンナイ。こんな時も、頭は働いてくんなくて。
相変わらず、マトモじゃない。
「なに?」
そう問われて、ふと唇に視線が止まる。

アタシはいつもこの唇に愛されてるんだなぁ、って。
この唇に名前を呼ばれてるんだなぁ、って。
見慣れた桜色の唇に。

「よっすぃー…」
「…だから何だってば」

「―――キス、していい?」



172 名前:jump 投稿日:2001年12月08日(土)16時33分40秒
言った瞬間に、熱い吐息が漏れた。
キスなんて結構誰にでも、当たり前のようにしてるのに。
加護とか、辻とか。ほとんど挨拶代わり。
唇にするコトすら、既に抵抗なんてなくなってる。

だけどどうしてか、よっすぃーとする時はドキドキする。

色っぽく閉じる瞼とか、それに伴って下りる長い睫毛。
ギュッとアタシを引き寄せてくる腕の力と。
5センチ低い、アタシに合わせて首を曲げる仕草。
それを見る度に実は、いちいち顔を赤くしてたりしていた。

一度それを話すと、
「いつもしてるのに変なの」
って、一言で終わっちゃったけど。
その後、笑って
「可愛い」
って言ってくれた。

”―――キス、していい?”

「何だよ、突然」
「いーのっ、したくなったんだから」
「ふぅん…ま、別にイイけどね」
「…いい?」
尋ねると、今度は軽く頷いて。

「どうぞ」
笑って目を閉じて、そう言ってくれて。

173 名前:jump 投稿日:2001年12月08日(土)16時41分14秒
ちょっとだけ震えてる指先で、そっと彼女の頬に触れて。
柔らかい肌を感じる。
あと、10センチ。あと、5センチ。3センチ―――

ゼロ。


「……ん」
唇に、ただ自分のそれを押しつける。
いつの間にか、涙は止まっていて。代わりに、切なさが押し寄せてくる。
何も変わったことなんかない。
こうやって、いつものように口付けてるだけ。
どうして切ないかって聞かれたら、答えることが出来ない。理由がわからない。
やっぱ、恋って複雑だね。

どれくらい時間が経っていたのかはわからない。
口付けてる間は、とにかく夢中で。

「………」

唇を離した瞬間に、何となく決まりが悪くなって俯いたアタシを。
アナタがにやけ顔で見つめてる。
「ごっちん、顔赤い」
「…ウルサイ」
174 名前:jump 投稿日:2001年12月08日(土)16時52分07秒
「どうだった?よしこの唇は」
「……」
「ん?」
またそんなこと、聞く。

いつもと、ちょっと違うね。
体温が低くて、唇だっていつも冷たいのに。
今日は熱かった。
もしかしてよっすぃーも、少しは緊張してた?

そう聞きたくて。

ソファーに座ってるアタシの前にしゃがみ込んでるよっすぃーの肩に。
頭を乗せて。
白い首筋から、何か甘い匂いがした。
「今日のごっちんは何か甘えたさんですねー」
ポンポンと頭を撫でられて。
そのまま、じっとしていてくれるから。居心地、良かった。
「ねぇ、よっすぃー」
「…ん?」
今度は首に腕を絡ませて、額と額をくっつけて。

囁くような声で会話する。
「さっきさぁ、何で泣いてたか分かる?」


175 名前:jump 投稿日:2001年12月08日(土)17時04分03秒
「…さぁ、わかんない」
軽く微笑んで、そう答えたよっすぃーはいつもより大人に見えて。
「何で泣いたの?」
「んっとね…」
へへ、と照れたように笑ってから。

「…よっすぃーがね」
「うん?」
「かっこよかったから」
ホントだよ?
やぐっつぁんにアドバイスするよっすぃーが。
アタシの好きな人なんだって思ってたら嬉しくて。
かっこよくて、言うこと全部でまたアタシはアナタのことが…
好きなんだなって再確認させられたから。

「ごっちんもカワイイよ?」
「アタシはカワイくなんかないのぉ」
意地っ張りだし。頑固だし。ワガママだし。
「カワイイって言ってんだから素直に受け取れよぉ」
「ヤダ」
「あ、カワイくない」
「……むぅ…」
「ほら膨れるじゃんか」
「ぅ…」
「素直に受け取っときなって」
「ん」
「アリガトは?」
「……アリガト」
女の子は、いつだって好きな人には可愛いって思われたいものなの。
だってどんな女の子でも、褒められるととびっきりの笑顔をするでしょ?
アタシもそのへんにいる女の子と、一緒なんだよ。
176 名前:jump 投稿日:2001年12月08日(土)17時12分17秒
「……ね、やぐっつぁんさ」
「うん」
「もっかいココ呼んで」
「…何で?」
フフ、と意味ありげに笑う。

これを言えば、きっと喜んでくれるんじゃないかなって思うから。

些細なことでも嬉しいんだ。
例えば、よっすぃーにとっては普通でも。
アタシにとってはすごく重要で、一個一個がすごく大切。
だからこれを、やぐっつぁんに伝えてあげたい。

アタシが幸せだから、ちょっとお裾分け。
なんてのは、ちょっと嫌味っぽいかな?

‐‐‐‐‐

目を丸くして、机の上の紙をひたすら見つめるやぐっつぁん。
それを面白そうに見てるアタシ達。
「ホントに?これ、ホントにホント?」
「ホントだってば」
「この数字って、やっぱすごいよね!?かなりだよね!」
「相当すごいっすよ、これは」
「やっぱり!?」

やぐっつぁんと、市井ちゃんの相性=89%
177 名前:jump 投稿日:2001年12月09日(日)18時15分15秒
―――
――――

「良かったねぇ、矢口さん喜んでくれて」
「だね」
「あれからうまくいったのかなぁ…」
「んー…どうだろ」
電話して、約束を取り付けて。
すごい剣幕で今日はもう上がりにしろ、とマネージャーにワガママ。

「でもラッキーだったよね」
「何で?」
「ウチらも早く上がれたじゃん」
「そうだぁねー…」
気のない返事に、よっすぃーは少し不満の様子。
弾力のある頬はいつもより膨らんで。
唇を尖らせて。

「何だよぉ、せっかくウチと一緒なのに嬉しくないの?」
「んー…嬉しいよ?」
「……嘘だ、愛がないもん」
もう。相変わらず、変なとこ子供なんだから。
「嬉しいってば〜」
「最近ちょっと密着しすぎたかな…」
「え?」
「そういえば、仕事もプッチと重なって一緒の事ばっかだったし」
「何ブツブツ言ってんの」
178 名前:jump 投稿日:2001年12月09日(日)18時45分20秒
「やっぱ、新鮮味って必要だよね」
1人呟いて。
意味深なその表情。
訳が分からなくて、アタシはちょっと首を傾げる。

「ねぇねぇ、ごっちん」
「ん?」
「提案がある」
その表情。
何か、良からぬ事を考えてるね?
よっすぃーの提案なんてのは、マトモだった試しがない。
「多分今頃、矢口さんと市井さんは久々のお楽しみの最中なんだろうねぇ」
「何で突然話が戻るのさ」
「ウチらはいつもしてるから、新鮮味がないんだよ」
それとこれとは話が違うような…

「今日から一ヶ月、ごっちんとはしない事に決めたから」


「な、何それ」
「とにかくもう決めました」
「はぁ〜?」
勝ち誇ったような笑みを浮かべる。
何か、意味が分からないんですけど。

「そんなのアタシは平気だけど、よっすぃーが我慢できないんじゃないのぉ」
「その心配は無用です」
「何でよぉ?」
やっぱ、意味不明。
会話に何の意味があるのかもわからない。

まぁ、それさえもきっと他愛のない日常。
一日一日が、大切な思い出。
それに気付いただけでも、今日は大収穫だったり。

やぐっつぁん、今幸せ?
市井ちゃんからいっぱい愛、もらってる?
179 名前:バービー 投稿日:2001年12月09日(日)18時52分04秒
jump、連載終了です。
と言いつつも実はこの話、続きもあれば番外編もあったりするのです(w
書くかはまだ未定。さやまりはまだまだ修行中で(w

>>168
ありがとうございます!何か続きは本当に意味不明の話ですが(w
へボ作者をどうか許してやって下さい・・(泣
>>169
ハァハァして頂けて、とっても光栄です!!(w
こんな駄文でツボおさえられてますか・・嬉しいです(感涙
>>170
よしごまは、いいですよ。うん。(w
続き、こんなヘボでごめんなさい・・あの、突っ込みはなしということで(w
180 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月09日(日)21時01分08秒
>よっすぃーの提案なんてのは、マトモだった試しがない。
愛してるハズなのに…ヒドい…(w
181 名前:Reset me 投稿日:2001年12月10日(月)14時59分04秒
こんな風に、キミを想うようになったのはいつからだろう――?

想ったら、その分だけ抱きしめたくなる。
陽に透ける髪と、真っ直ぐに私を見つめる視線を感じていたい。
「よっすぃーは愛が足んないよぉ」
そう言って、キミはいつも膨れるけど。
どちらかと言えば多分、私の方が末期症状で。

「よっすぃー、何ボーっとしてんの?」
近寄る、影。
「……ん?」
「何か今、めっちゃ思い詰めた顔やったで」
「そうかな?」
そのまま私の隣に、腰掛けようとする。
さっきまで走り回っていたのに、もう疲れたのだろうか。
表情や、言動とミスマッチの彼女の女っぽい肢体に
上から下へと視線を移らせる。
「いやん、ジロジロ見んとってぇ〜」
それに気付いてのか、茶目っ気たっぷりに微笑むその黒目がちの目。
キュッと愛らしく上がる頬に、思わず目を細める。

182 名前:カム 投稿日:2001年12月11日(火)20時37分55秒

 わーい!バービーさんの新作まってました!!
 
 あれれ、今回よしごまじゃないですか?ひょっとしてよしかご? ドキドキ・・。
183 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月14日(金)02時36分48秒
junp読ませて頂きました。
やっぱ優しいよっすぃーが最高ですね。
新作はよしごまじゃないのかな?
184 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月14日(金)08時28分31秒
ん〜甘い!甘々最高っす!!
このマターリ感がよしごまですねぇ。
続編も、番外編も、心待ちにしております(w
頑張ってください。
185 名前:バービー 投稿日:2001年12月22日(土)18時29分16秒
この頃、更新怠り気味で申し訳ありません。。
実はサイトをオープン致しまして、現在はそちらの運営の方を
優先している為、更新できない状態になっております。
なのでこれからかなりのローペースになってしまうと
思いますが、どうか見捨てないでやって下さいっっ!!!
お願いします・・(泣)
白・緑は何とか年内には終了させようかと。
186 名前:通りすがりの地雷 投稿日:2001年12月26日(水)07時48分56秒
 見捨てるなんてそんなこと絶対ないですよ。
マイペースで更新してくださいね。
187 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月08日(火)22時11分29秒
マターリ続き待ってます。。。
前のお話の続きと番外編もコッソリと期待…
188 名前:カム 投稿日:2002年01月14日(月)18時34分44秒

今年もHP共々、バービーさんの作品に萌え狂う日々ッス。
白・緑と共に、更新される事を心待ちにしてるっす!
189 名前:名無しさん 投稿日:2002年01月29日(火)22時21分39秒
HP教えて☆
190 名前:名無し読者 投稿日:2002年02月26日(火)22時00分15秒
はやく・・・。
191 名前:名無し読人 投稿日:2002年03月14日(木)13時58分40秒
もう更新しないデスカ・・・?(悲)
192 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月06日(土)21時49分41秒
戻ってくるまで保全しておきます。

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