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Triangle BlueV〜This is 運命〜

1 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月12日(金)20時52分26秒
同じ風板で、書いていた「トライアングル・ブルー」の続編です。
前ほど、更新は早くないと思いますが、また宜しくお願い致します。

サブタイトルは、メロンの新曲で、レスに指摘があって
この小説みたいだとのコトで(w。
2 名前:Triangle BlueV-1- 投稿日:2001年10月12日(金)20時55分38秒

−1−

吉澤復帰の日仕事が終わって、石川の家についた。

「そんなに困った顔しないでよ」
石川は荷物を置くと、吉澤に言った。
「うん・・・」
「私の事が怖い???」
石川は、吉澤の目の前に立ち、吉澤の瞳を覗き込んだ。
びくっとして思わず身を引く吉澤に、石川はやれやれと言った顔をする。

「何もしてないじゃない。そんなにびくびくしないでよ」
そう言いながら、石川は吉澤の首に両手を巻き付ける。
そして、くちびるを押しつけた。
「梨華ちゃん・・・」
吉澤は困ったような目をしている。
3 名前:Triangle BlueV-1- 投稿日:2001年10月12日(金)20時56分22秒
「前は喜んでキスを受け入れたクセにね」
石川はすぐに手をほどいた。
「ごっちんと別れたの?」
答えは聞かなくても分かっているが、敢えて意地悪をして聞いてみる。
「別れてない・・・」
あくまでも正直。ここで「別れた」と言わない所がいかにも吉澤らしい。
しかし、そんな正直なところが、余計石川を苛立たせる。
「やっぱりね・・・。どうせ、そんな事だろうと思ってたわ」
「梨華ちゃん、お願いだから、彼女には手を出さないで。私には何してもいいから」
真剣に言う吉澤に、石川は頭に血が上ってしまう。
(彼女?何してもいい?なに、それ。そんなに大切なの?ごっちんが!!)
「私に指図出来るの?よっすぃー、私を裏切っておいて、冗談じゃないわよ!」
「ごっちんは関係ないんだから。お願い・・・」
吉澤は手をついて懇願した。

そこまでするんだ・・・。後藤のために。
そんなに、そんなに、後藤が大切なのか・・・。
石川が考えている以上に、吉澤の心には、既に後藤の存在が大きくなっていたのか。

ますます後藤が憎くなる石川だった。
4 名前:Triangle BlueV-1- 投稿日:2001年10月12日(金)20時58分30秒
「よっすぃー今、何してもいいって言ったよね」
吉澤は顔を上げる。
「じゃぁ、ごっちんの前で私のコト抱ける?」
「そっそれは・・・」
途端に吉澤は口ごもる。
「……ほら、やっぱり。ウソなんじゃん。出来もしないコトを言うのはよしてよね」

石川は涙が出てきた。
ほんとは、こんな事言いたくないのに。
そして、後藤をかばう吉澤なんて見たくないのに。
口からついて出る言葉は、嫌われるような言葉ばかり。
5 名前:Triangle BlueV-1- 投稿日:2001年10月12日(金)20時59分04秒
吉澤は石川の涙を見て、困惑しているようだった。
少しして、吉澤は立ち上がると、石川を抱きしめた。

「梨華ちゃん。無理しないでよ。どうして、そんなコト言うの?」
「無理なんかしてない」
「もぅ、私は梨華ちゃんを抱く資格なんか、ないんだよ。
 梨華ちゃんのコト、いっぱい裏切ったし傷つけた。今、梨華ちゃんが何考えてるか
 知らないけど、自分も傷つけるのは、よしてよ」
思いがけない吉澤の言葉に石川は動揺してしまう。

今さら、優しくしたって、遅いんだよっ!
私は、もう決心したんだから。ごっちんを陥れるために考えてるんだから。
よっすぃーとごっちんの仲をぐちゃぐちゃにしてやるんだから。

普段の石川なら、今の吉澤の言葉で、考え直す事も出来たかも知れない。
しかし、保田も利用し、後藤に標的を定めた石川にとって、もう後には引けなかった。

「遅いんだよ、よっすぃー。もう遅いの」
6 名前:名無し男 投稿日:2001年10月13日(土)00時42分17秒
魚!
サブタイトルナテシマタ!!
(0^〜^0)<うれすぃ〜
でも
(0^〜^0)<梨華ちゃんコウェ〜
7 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月13日(土)00時42分37秒
梨華ちゃん、何をする気なんだ!

命だけは助けてあげて(w
8 名前:1J 投稿日:2001年10月13日(土)01時21分02秒
新スレ、おめでとうございます。
♪愛〜して〜ま〜すか〜?(遠い目)
痛いです。山はまだ越えないのですね?あははははは……(半壊w
9 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月13日(土)09時15分55秒
なんか梨華ちゃん可哀想になってきたよ…
10 名前:Triangle BlueV-2- 投稿日:2001年10月13日(土)15時18分35秒

−2−

「遅いって何が?」
「私、保田さんと寝たの…」
「寝た・・・」
吉澤は石川の思いがけない発言に、頭を殴られたような衝撃を受けた。
(梨華ちゃんと保田さんが・・・)
確かに、ここ数日(謹慎前の)保田は石川ばかり目で追っていたし
可能性としては全くない訳ではない。元から石川の事は気に入っていたハズだ。
「そっか・・・」
ショックだったものの、その場では吉澤は冷静に受け止める事が出来た。
最初、石川をわざとフった時から、保田になら任せても良いと思っていた。
― それが現実になっただけだ。

「保田さんだったら、私みたいに梨華ちゃんを悲しませる事も、裏切る事も
 困らせる事もしないだろうから、安心だよ。良かったね」
口から出た言葉は半分以上、本心ではなかったけれど、吉澤は無理に微笑んだ。
「うん。保田さんは誰かさんと違って大人だしね。安心出来るよ」
石川も強がりを言ってみせる。
11 名前:Triangle BlueV-2- 投稿日:2001年10月13日(土)15時19分15秒
もっと吉澤は取り乱すかと想像していたのに、予想外の反応で石川は肩すかしを
くらった感じがした。
「じゃぁ私とは、もうコレでさよならだね…。私なんかといたって仕方ないでしょ」
「それとこれとは違うよ」
石川の言葉に吉澤は困った顔をする。

「別に保田さんと付き合う訳じゃないの私」
「何ソレ…」
吉澤の顔色が変わった。
「付き合うつもりないのに、寝るってどういうコト?」
「寂しいから抱いてもらっただけよ!何が悪いのよ」

石川が愛のないえっちをするハズがない…。
それとも、自分が石川を変えてしまったのか?

「大体、よっすぃーだって何回もごっちんと寝てるクセに人のコト言えないでしょ?」
「わっ私はごっちんのコト好きだもん。寂しいからじゃない!
 保田さんに対して失礼だと思わないの?」
「保田さんのコト好きに決まってんじゃん!好きじゃなきゃ抱かれないわよ!」
「じゃぁ私と、とっとと別れて保田さんとこ行けばいいじゃん!」
「そうすれば、よっすぃーもごっちんと正式にくっついて、バンバンザイだから?」
石川も負けじと皮肉たっぷりに言う。
12 名前:Triangle BlueV-2- 投稿日:2001年10月13日(土)15時20分30秒
「私はごっちんと別れるって言ってるでしょう?」
「そんなのウソよ。私より、もうごっちんが大切なクセに…」
「梨華ちゃんだって・・」

これでは、自分がまだ吉澤に未練があるみたいな言い方ではないか。
つい興奮して言わなくても良いことまで言ってしまう。

「よっすぃーなんて大嫌い!このままじゃ許さないんだから!」
「私だって、もう梨華ちゃんのコト…。好きじゃないよ。
 少なくとも今の梨華ちゃんはキライだ」
石川はムっとすると
「2人ともキライ同士。良かったじゃない」

「今日、わざわざ家に呼んだのって何だったの?ソレ言うためだけ?」
吉澤も明らかにムっとした顔をしていた。
「そうよ。悪い?」
「……別に。もう帰るよ私・・・」

吉澤が帰ってしまうと石川はガックリ肩を落とした。
こんな風に言い合うつもりはなかったのに・・・。
今日の計画が大幅に狂ってしまった。
石川は手に持っていた、ある物を握りつぶした。
まだ、時間はある。もう少し時間をおいて実行しよう・・・。

13 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月13日(土)15時21分39秒
なんだか、自分まで切なくなってしまった・・・T_T
これに後藤が絡んで来るとなると。あぁ保田も…。

>6san
ありがとうございま〜す。指摘されなかったら歌詞までちゃんと
読んでませんでした。
>7san
例によって・・・(謎)
>8 1Jsan
なんだか、救われないですね。
>9 san
石川より、保田の方が・・・(w
14 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月13日(土)18時41分35秒
吉澤…やっぱさいてーじゃん(w
15 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月13日(土)19時46分04秒
ここのよっすぃ〜最低だ〜!と自分で思っていながら

吉澤最低というレスをみると何故か鬱になる…(w
16 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月13日(土)20時02分10秒
ごめん…でも俺もさいてーだと思う…(笑)
17 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月13日(土)21時21分43秒
よしざわ、こんなに梨華ちゃんに 策略とか張り巡らされてるのに
梨華ちゃんの事、どこかで信じてたんだなぁ・・・。
なんかすごく 切なくなってしまいます。
がんばれ よっすぃー。
18 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月14日(日)00時11分41秒
ん…オタ的には何ゆえ梨華ちゃんが悪役になってるのかが…
元をただせば吉澤のせいじゃないのかなーなんて(w
19 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月14日(日)01時14分50秒
すごく切ないです…石川が可哀相で涙が。よっすぃ〜、石川を救ってあげて…
20 名前:いしよし応援団 投稿日:2001年10月14日(日)02時34分51秒
一つ疑問があるんですが、保田とはヤっちゃったんですか?
自分は酔い潰れた保田にヤったと思い込ませるために普通に寝てただけだと思ってたのに…
梨華ちゃんファイト
21 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月14日(日)06時43分38秒
>>20
ん?俺もやってないと思うけど…
てゆーかそこらへんが石川が石川たるゆえんかなと…勝手に思ってるんだけど(w
22 名前:名無し男 投稿日:2001年10月14日(日)14時08分20秒
まあ、この後嵐が来るのは当然なわけで・・・
23 名前:Triangle BlueV-3- 投稿日:2001年10月14日(日)14時26分05秒

−3−

まだ誰も来ていない楽屋に吉澤は、長椅子に横になっていた。
集合時間まで、まだ2時間近くある。
時々吉澤は、こうしてかなり早く来てしまう事がある。
今朝も例外ではなかった。

昨日、石川の家を後にして、家に帰ってから吉澤は思いきり泣いた。
石川と一緒に居た時は感じなかったが、家で一人になった途端に吉澤は泣いた。
石川を失った喪失感。隣りにはいつも自分がいるのが当たり前だったのに、
その隣りは、もう自分ではない。失ってから、大切さに気づくなんて
自分は相当のバカだと、吉澤は自分を卑下した。

―「よっすぃーなんて大嫌い!このままじゃ許さないんだから!」―
昨日、石川にぶつけられた言葉を何度も頭の中で繰り返していた。

当然の事だ。これからは、石川に償う為、自分の気持ちは隠して
石川に接しなければならない。例え、なんと言われようとも石川の言う事は従うつもりだった。

昨日はつい、興奮して石川に対して言い返してしまったが、
それも謝っておかなければならない。

―しかし、石川は何を考えているのだろう???

吉澤は昨夜は殆ど寝てなかったので、そのまま、うとうとと眠りに落ちていった。
24 名前:Triangle BlueV-3- 投稿日:2001年10月14日(日)14時27分25秒
そして、吉澤が眠って少ししてから、楽屋のドアが開いた。

―やっぱり・・・
石川は眠っている吉澤を見て心の中で呟いた。
決まって吉澤は、何か重大な事があった日の次の日は決まって朝早く来る事が多かった。
それを見越して、石川も今日は早めに来てみたのだが、案の定吉澤は来ていた。

(相変わらず、分かりやすい性格なのね。よっすぃーって……)

石川はくすっと笑うと、寝ている吉澤を見つめた。

キレイな顔立ち。前は、独り占め出来たのに、後藤が吉澤に近づいてから
自分だけのモノではなくなってしまった。
そして、後藤を受け入れた吉澤も許せなかった。

昨日は思わず「大嫌い!」と言ってしまったが、それは勿論ウソだった。
そう簡単に嫌いになんか、なれる訳がない。
本当は、嫌いになった方がどんなに楽なのか・・・
好きなのに、こんな態度しか取れない自分にも、はがゆさを感じる。
25 名前:Triangle BlueV-3- 投稿日:2001年10月14日(日)14時28分05秒
吉澤に復讐しようと、あれこれ考えてはみるものの、なんだか自分自身が
惨めになってきて、何度やめてしまおうと思ったか知れなかった。
しかし、このまま引き下がる訳にもいかず、石川のプライドも許さず
自分の中で後には引けない状態になっていた。

取りあえず、後藤の謹慎が解ける明々後日までは、何もしないつもりだった。

石川は眠っている吉澤の頬に手を添えると、前屈みになって、吉澤のくちびるに
自分のくちびるをそっと重ねた・・・
何度も数え切れないくらい、吉澤とはキスをしたけれど、最近のキスほど
切なく感じた事はなかった。今回も例外ではない。


吉澤は夢を見ていた。
石川にキスをされる夢・・・。夢の中でも石川は切ない瞳をしていた。
「梨華・・・ちゃん‥」

ふいに、自分の名前を呼ばれて、石川は吉澤から慌てて離れた。
しかし寝言だったようで、吉澤は寝返りをうつと、また眠ってしまった。

(私の夢でも見ているの?・・・せめて夢の中の私は幸せでいて欲しいナ‥)

石川は寝ている吉澤を後にして、また楽屋から出ていった。
26 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月14日(日)14時28分57秒
更新しました。明日も更新しますけど、その後は未定です。

>14-16san
最低最低って、書かれると何か哀しくなります(爆)。
今後の吉澤の動きも見てやって下さいねT_T。

>17san
二人の気持ちは、まだどこかで繋がってると…。
その辺はすれ違いすぎて気持ちが伝わらないんですけどね。

>18san
元は石川が吉澤に冷たくしすぎたのが原因なんですが、まぁ
前作を見ていただければ分かると思いますが、好きだから許せないって
気持ちが石川にはあるので。

>19 san
石川を救うのは、保田かも知れない・・・なんてね(謎)。

>20 いしよし応援団san 21san
>酔い潰れた保田にヤったと思い込ませるために普通に寝てただけだと思ってたのに…
その解釈で合っています。うまく伝わってなかったでしょうか?
その辺は次回の更新で分かると思いますが。ネタバレになるからこれ以上言えません。

>22san
後藤が仕事に復帰してくるまでは、平穏に過ぎそう…かな。
27 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月14日(日)15時38分15秒
せつないっす!!
二人とも気持ちは同じなのに…!!
28 名前:名無し男 投稿日:2001年10月15日(月)02時05分57秒
ああ、なんか歯痒いのお
なんか俺仲直りのお手伝いしたくなってきた(w
こういうときは仲裁役が大事な鍵を握るからねぇ
29 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月15日(月)17時04分32秒
>(私の夢でも見ているの?・・・せめて夢の中の私は幸せでいて欲しいナ‥)
こんなこと思うなら2人とも素直になれよ〜。
切なくて泣きたくなってきた。
30 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月15日(月)21時47分53秒
はやく二人が素直になれることを願ってます…
31 名前:Triangle BlueV-4- 投稿日:2001年10月15日(月)22時36分45秒

−4−

近くの喫茶店で時間をつぶして、再び戻ろうとした時に、丁度保田に会ってしまった。

「石川・・・」
「保田さん、おはようございます」

あの日以来、保田とは、きちんと話をしていなかった。
保田もあの夜の事は、かなり聞きたいハズだと思うのだが
自分からは決して聞いてこようとはしなかった。

酔った勢いで抱いてしまったと思いこんでいるのだから、尚更聞けないだろう。

保田まで巻き込んで…。自分は最低な事をしてるのではないか?
石川は自己嫌悪に陥りそうだった。
こんな事なら、いっそ本当に抱かれてしまえばいい…とも思うのだが
なかなか踏み切れずにいた。

―寂しいから抱いてもらう…。
事務的に愛されるよりはマシなのだろうか?
最後に抱かれた吉澤の夜の事を思い出すと胸が痛くなる石川だった。

なにやら深刻そうな顔をして俯き加減に歩く石川を横目で見ながら
それは自分が原因なのではないだろうか?と保田は心配していた。
32 名前:Triangle BlueV-4- 投稿日:2001年10月15日(月)22時37分26秒
全く、あの夜の記憶だけが飛んでいる保田に取っては、石川の言葉を
信じる以外ないのだった。
あれ以来、お酒は控えめにしている保田だった。

「保田さん…」
「ひゃい?」
急に呼ばれて、保田の声は裏返ってしまった。
(なんなのよ、驚くじゃないの、急に・・・)
石川の方も驚いてる様子だった。

「あの夜のコトって、保田さんは全然覚えてないんですよね?」

何度か聞かれた同じ質問。なんで、何回も聞くのだろう?
―本当は抱いてないのかも知れない
石川は吉澤や後藤に復讐?する為に自分を利用しているのかも知れない。
そんな事が一瞬、保田の脳裏をかすめる。
しかし、そんな証拠はないのだ。

「保田さんは、寂しいから抱かれる気持ちって分かります?」
「?」
「そういうのってあっても、おかしくないですよね?」
「何言ってるの?石川・・・」
「保田さん、抱いてくれますか?」
石川の目が訴えていた。
「なっ、何言い出すのよ、朝から……」
保田は顔を真っ赤にさせると、慌てて石川から視線を外した。
33 名前:Triangle BlueV-4- 投稿日:2001年10月15日(月)22時41分32秒

抱くことは簡単だ。でも、気持ちが大事ではないのか?
今の石川は、大事な事を忘れている・・・。

「石川は吉澤の事が好きなんでしょう?ヘンな事言わないの」
そのヘンな事をした(と思っている)張本人が言うには、説得力がなかったが
保田としては正論を唱えたつもりだった。

「よっすぃーの事は、もう好きじゃないですよ。だから…」
「あんたねぇ、つまらない意地張ってんじゃないわよ。
 私がした事は、その…謝って済む問題じゃないけど、気にしなくていいから、
 もっと素直になって吉澤と話し合いなさいよ」

気にする方は保田の方だと思うのだが、その辺は置いておいて保田はアドバイスをした。

本当は、吉澤なんかと別れて、自分の方に来て欲しいと言う思いが強いのだが、
教育係の癖が抜けないのか、どうしても石川に対しては説教じみた事を言ってしまう。
しかし、こればっかりは、石川の気持ちの問題があるので、どうしようもない。
34 名前:Triangle BlueV-4- 投稿日:2001年10月15日(月)22時42分06秒

「意地なんか張ってません」
「思い詰めて、ヘンな行動取ったりしないでよね、お願いだからさ」
「分かってますよ。保田さんに迷惑はかけませんから」

いや、既に迷惑をかけているのかも知れない。
やはり、後藤が復帰する日までは何もしない方がよさそうだと思う石川だった。
35 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月15日(月)22時42分41秒
更新しました。

>27-30san
今なら間に合うのに・・・。これも運命・・・。
素直になれないのは、今度は石川の方だったりして・・・
36 名前:名無しさん 投稿日:2001年10月15日(月)23時39分47秒
そんなに思い詰めるなら素直になって石川〜なれないから今の状態なわけだが…。よしごまでendになったら…と思うと先走り涙が出ます。
37 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月16日(火)01時32分17秒
>>36
俺も…
 Charmy Blueさんだからいしよしだって勝手に安心してた…(w
 とりあえずこれでよしごまで、残った石川と保田が…ってのは嫌だ…

 (↑って勝手に言ってるだけなんであんまり気にしないで下さいね?一読者の個人的意見です)  
38 名前:名無し男 投稿日:2001年10月16日(火)14時28分52秒
お?だんだん雲行きが怪しくなってきたぞ
39 名前:Triangle BlueV-5- 投稿日:2001年10月17日(水)00時04分08秒

−5−

石川と保田が揃って来た時には既に他のメンバーも揃っていた。
吉澤は頬杖をつきながら、台本に目を通していたが、石川が隣りに来ると
途端に台本を閉じた。
この収録が終わったら今日の仕事は、この後バラバラになる。
一緒に居る時間は少ない。
何とか謝るきっかけを探さなくては…と考えている時に限って邪魔が入ってしまう。
「ねぇ、よっすぃ〜…」
辻と加護に掴まってしまい、2人に開放された時はもう本番間近であった。
(くそっ。せっかくのチャンスだったのに)

石川の姿も見あたらず先に行ってしまったようだった。
と言うより気づけば楽屋にただ一人・・・。
吉澤も慌てて出て行こうとドアを開けた瞬間、石川が戻って来て2人はぶつかってしまった。

「きゃっ」
「うっ」
よろけて倒れそうになった石川を支えた吉澤だったが、慌てて石川から離れた。
「…ゴメン・・・。大丈夫だった?」
「・・・うん…」
石川は伏し目がちに答えた。
40 名前:Triangle BlueV-5- 投稿日:2001年10月17日(水)00時05分47秒
― 今、言わなくては
「あ、あのさ…」
吉澤が口を開きかけたのと同時に石川の声がかぶる。
「よっすぃ〜来ないから、見てこいって言われたから来ただけ。早くしてね」
「・・・う、うん」
事務的に言うと石川は吉澤を残して先に行ってしまう。

吉澤は何を言おうとしていたのだろうか?
石川は敢えて避けるように、吉澤が言いかけていた言葉を妨害してしまった。

― ここでまた昨夜みたいに言い争うのはイヤ・・・。

実際は石川自ら吉澤の様子を見に来たのだった。
それなのに、あたかも人に言われて仕方なく来たような言葉で接してしまい
コレで、また吉澤に嫌われるような態度をとってしまったと石川は思った。

― 嫌われるような事ばかりしてるよ、私・・・。


またチャンスを逃してしまった。
と言うよりも・・・避けられてるのか?
今日は多分、これで2人きりになるチャンスはない・・・。
仕方がない。メールと電話で謝っておこう。
何もしないよりはマシだろう。

吉澤は、しばしぼんやりと楽屋に佇んでいたが、諦めるとスタジオに駈けていった。
41 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月17日(水)00時12分27秒
間違えて違う人のところにアップしちゃいましたT_T。
ステップさん、すみません。

>36.37san
まだ3部始まったばかりで、いきなり結末の話をされても…T_T
と言うか、大体決めてますが、まだどうなるか分かりません。
ただ、2人のすれ違いは、続いていきますけど・・・。
>38san
はい、さらに こじれていきますよ。
42 名前:名無し男 投稿日:2001年10月17日(水)01時07分12秒
・・・・・うぅっ・
43 名前:吉胡麻系 投稿日:2001年10月17日(水)18時48分19秒
新しいスレには初レスです。
な〜んか、な〜んか・・・。言葉にできないっす〜・・・。悲しい・・・。
早く素直になろうよ、2人とも・・・。
44 名前:Triangle BlueV-6- 投稿日:2001年10月18日(木)00時30分35秒

−6−

しかし吉澤は結局電話もメールもせず、今日もまた
石川の家に来てしまっていた。
石川の仕事が何時に終わるか知らないし、もしかしたら
戻ってこないかも知れない。
そんな事を考えたら、吉澤の胸は苦しくなったが
それはそれで仕方のない事だ。もともと突然やって来た
自分が悪いのだから。
とにかく直接会って、謝りたかった。

そして、当の石川は、その頃保田の家に来ていた。

「今朝の話は、よっすぃ〜には絶対言わないで下さいね」
「それはいいけど・・・。どうしてそこまでするかな」
吉澤の話を聞いた時は正直保田自身もぶん殴ってやりたい気持ちに
なったものだが、どうも保田は納得出来なかった。
45 名前:Triangle BlueV-6- 投稿日:2001年10月18日(木)00時31分20秒

「よっすぃ〜もごっちんも許せないんです」
「恨む気持ちは分からなくないけど、石川、もうちょっと素直に
なんなさいよ。吉澤だって後藤と別れるって言ってるんでしょ?」
「別れたからいいってもんじゃないんです!!散々人を裏切っておいて」
石川の声は震えている。
「でも石川、あんた吉澤と、より戻したいんじゃないの?」
石川は首を振る。保田はため息をついた。
「勝手にすれば?」
何を言っても無駄だと悟った保田は冷たく言った。

すると石川は涙を浮かべて保田に抱きついたのだった。
「保田さん…。私のコト、抱いてください」
「石川………」
46 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月18日(木)00時32分30秒
少しですが更新しました。

>42 san
どんどん状況は悪くなっていくようで・・・
>43 吉胡麻系san
さぁて、どうなる???
そして、後藤も登場・・・。
47 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月18日(木)00時50分18秒
よっすぃ〜の方が素直だ…石川ダメじゃん。これでゴマが復活したら、辛い。と、心痛めてます。
48 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月18日(木)01時17分44秒
けけけ…けーちゃーん!!信じてるぞぉー!!
49 名前:名無し男 投稿日:2001年10月18日(木)10時14分18秒
ドゥワイプゥィンツィ!!
50 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月18日(木)13時16分43秒
保田…や、やっちゃうの…か…(ガクッ)
51 名前:LINA 投稿日:2001年10月18日(木)13時23分23秒
愛のないえっちはしちゃイカン〜〜〜〜!
止めるんだよしこ〜〜〜〜!(w
52 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月18日(木)16時22分29秒
あぁ〜どうしてこんなことに…
53 名前:吉胡麻系 投稿日:2001年10月18日(木)19時07分22秒
梨〜華〜ちゃ〜ん!(爆泣)
いかん!いけませんよ!そんなことしちゃ・・・!
よしこ!止めるんだ!止めるんだ〜!
54 名前:Triangle BlueV-7- 投稿日:2001年10月18日(木)23時33分37秒

−7−

吉澤は、寒さで目を覚ました。
9月と言っても、もう朝晩は薄ら寒くなっていた。
ドアの前でうずくまっていたので、身体も痛い。
しびれていた身体を起こし、軽くのびをする。
結局、石川は戻って来なかった。

(悪い予感というのは、本当に当たるもんだね)
吉澤は自嘲気味に笑った。
それもこれも、すべての原因が自分のせいだとあっては
石川を責める立場でもない。
吉澤は石川の家を後にすると、近くのファミレスに入っていった。

そして、吉澤の携帯が鳴る。
また後藤からだ。ずっと吉澤は後藤からの連絡を無視していた。
もう後藤には甘えないつもりの吉澤は敢えて後藤を避けていた。

<<もう連絡して来ないで。 吉澤>>
すぐに返信が来る。
<<今夜よっすぃーの家に行くからね。 後藤>>
その内容を見て吉澤は顔をしかめる。
吉澤の高校まで押しかけてきた後藤の事だ、本当に家まで来るだろう。
それだったら逆に後藤の家まで行った方がいいと判断した吉澤は
すぐに返事を返した。
<<何時に終わるか分からないから私からごっちんちに行く。吉澤>>
<<んあ〜、待ってるぅ。 後藤>>
55 名前:Triangle BlueV-7- 投稿日:2001年10月18日(木)23時34分18秒

吉澤としては、もう後藤と付き合うつもりはなかった。
自分の優柔不断のせいで、石川を悲しませた罪は深いと感じている。
ただ、その気持ちはまだ、石川には届いていない。
そして、届かないまま、石川は・・・多分保田と・・・・・・・・。
それを思うと吉澤の胸は張り裂けそうだった。
多分、石川も自分が後藤と関係を持った事を知った時は、こんな
気持ちだったのだろう・・・。
勿論、昨夜石川が保田と寝たかどうかは吉澤の憶測でしかないのだが。

石川の事で頭がいっぱいだった吉澤だったが、後藤の事も憂鬱だった。
後藤からしてみれば納得出来ないのも当然であろう。
吉澤は、すっかり冷めてしまったレモンティーに口をつけた。
56 名前:Triangle BlueV-7- 投稿日:2001年10月18日(木)23時35分45秒

今夜、後藤の家に行くとなると、石川の家に行くことは出来ない。
おまけに今日は娘。本体の仕事はないのだ。
こんな事なら、昨日メールか電話をしておけばよかったと吉澤は後悔した。
1日経ってからでは、もうメールも電話もしづらくなってしまう。
どうして、こうタイミングが悪いのだろう?
しかし、幸か不幸か、吉澤と石川は別の収録現場で会う事になる。

吉澤は仕事の方はソロ写真集や、ラジオも平家とコンビでレギュラーが
決まったり、次の新曲も石川に続いてセンターに抜擢されたりと絶好調であった。
ただし、プライベートはぼろぼろだったが。
57 名前:Triangle BlueV-7- 投稿日:2001年10月18日(木)23時36分21秒

そして、収録現場の廊下で吉澤と石川は偶然に出くわした。
「「あ・・・」」
お互い、昨日と同じ服なのを確認し”やっぱり”と思ってしまう。
吉澤は石川が家に帰らなかった事は周知なので確認するまでもないのだが、
石川は違っていた。
当然吉澤が自宅に来ていたとは知らない石川は、また吉澤が後藤と
会っていたのかと勘違いしてしまう。

「最低ね・・・。ウソツキ」
石川は冷たく言うと、そのまま通り過ぎて行く。
「・・・・・・・・・」
その言葉の意味が分かった時はもう石川の姿はなく、吉澤は、ただ
その場に突っ立っているだけだった。
「誤解だよ」
吉澤は力無く呟いた。
58 名前:Triangle BlueV-7- 投稿日:2001年10月18日(木)23時37分05秒

吉澤は弁解をする気にもなれず石川を追いかけなかった。
会えばきっと、また言いたくない余計な事を言って口論になるのは
目に見えている。−これでまた嫌われた・・・。
吉澤も、自分の現場へと向かった。

その日の夜、吉澤は後藤の家に出向いた。
玄関が開くやいなや、後藤は吉澤に抱き着いた。
「会いたかったよ。よっすぃ〜」
しかし吉澤は、自分の手を後藤に回す事はしなかった。
後藤は不服そうだったが、敢えて口にしない。
「私の部屋に行く?」
そう言われて、後藤の部屋に通された吉澤はドアが閉まると同時に
後藤に後ろから抱きしめられてしまう。
「ごっちん・・・・・」
「どーして連絡くれないの?不安だったんだから…」
背中からくぐもって聞こえる後藤の声は、かすかに震えていた。
59 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月18日(木)23時40分47秒
更新です。あぁぁ...
ちょっと(かなり?)ヨシコは不運ですね。

>47san
はぃ。次回は、ゴマ登場です。
>48-53san(まとめてすみません)
保田と石川がどうなったかは・・・もう少し先で分かります。
多分、皆さんの予想通りかも?(ってどっちなんだか(w。
60 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月18日(木)23時46分34秒
ああ…よしこ…
タイミングって難しい〜
61 名前:七資産 投稿日:2001年10月19日(金)00時50分53秒
いしよし復活の日はいつになるのやら・・・
なんかこのはがゆい感覚はドラマ見てるみたいだな〜
チャ−ミーさんがんがってください!!
62 名前:名無し男 投稿日:2001年10月19日(金)01時52分29秒
ウワァァァン!!何てこった!!
涙チョチョギレルヨー
63 名前:Triangle BlueV-8- 投稿日:2001年10月19日(金)19時43分58秒

−8−

吉澤は腰に回されている後藤の腕をとくと、後藤と向かい合った。
「今日は話に来ただけだから」
その言葉には、有無を言わさない確固たる想いが込められていた。
ここで後藤に甘えてしまっては、今までと何も変わらない。
それこそ、昼間石川の誤解が、真実になってしまう。

吉澤は後藤に今までの石川の事を話した。
黙って聞いていた後藤だったが
「じゃぁ梨華ちゃんは、よっすぃ〜が私と寝たと思ってるんだ」
「…そうだと思う」
「でも梨華ちゃんだって外泊したんでしょ?もしかしたら
よっすぃ〜が言ってるみたいに圭ちゃんちに行ってたかも知れないんでしょ?
だったらお互い様じゃない。よっすぃ〜のコト最低呼ばわりする筋合いじゃないよ」
「でも、それは直接本人から聞いたわけじゃないから」
64 名前:Triangle BlueV-8- 投稿日:2001年10月19日(金)19時44分40秒

「んなの、圭ちゃんに聞けば一発じゃない」
そう言って後藤は受話器を取ろうとするが、吉澤がそれを遮る。
「やめてよ。詮索するみたいでイヤだよ」
「誤解されたままでいいんだ。・・・まぁ私には好都合だけど」
「…え?」
吉澤には後半の部分がよく聞き取れなかった。
「私は梨華ちゃんなんか、どうだっていいの。それより・・・
私の気持ちはどうなるの?よっすぃ〜。答えてよ」
後藤は吉澤の腕を掴んで揺さぶる。

「そ、それは…」
「私は、こんなによっすぃ〜のコト好きなのにズルイよ」
「ゴメン。やっぱりごっちんのコトは友達としか見れないよ」
吉澤は下を向く。
「よっすぃ〜は、友達とでも寝ちゃうんだ」
「違う!あの時は…ごっちんと過ごした日は楽しかったよ」

― 楽しかったって…。過去形にするつもり?やっと始まったばかりなのに。
梨華ちゃんのせいで別れるなんて。それも寄りを戻す訳でもなく、私を犠牲にして。
これだったら、まだ嫌われて別れる方がマシじゃない。
65 名前:Triangle BlueV-8- 投稿日:2001年10月19日(金)19時45分21秒

「ごっちんのコトは今でも好きだよ」
「ふざけないでよ!中途半端な優しさだったら要らないよ。
 そんなに梨華ちゃんが大切なら、うじうじしてないで正面からぶつかって
 行けばいいでしょう?」
「・・・・」
「それともコワイの?嫌われるのが…」
「まさか…」
と言ったものの吉澤は自信がないのだ。
「私が奪ってもいいんだヨ。よっすぃ〜の大切なモノ・・・」
後藤は冷ややかに笑った。
怪訝そうに見つめる吉澤に、後藤はすぐにいつもの笑顔になった。

「お茶も出してなかったね。ごめんね」
「いいよ、もう帰るから…」
「私の方は、まだ話が終わってないんだ」
そう言うと、後藤は下へ降りていった。

吉澤は腰をおろすと、先ほど言った後藤の意味を考えていた。
(ごっちん、まさか梨華ちゃんに・・・)
一抹の不安を感じる吉澤だった。
66 名前:Triangle BlueV-8- 投稿日:2001年10月19日(金)19時46分05秒

後藤が戻って来て、吉澤に手渡した物は・・・
「これって、お酒じゃない・・・」
見れば缶チューハイである。
「よっすぃ〜が飲みたいだろうと思ってさ」
(飲みたいって・・・いつ言ったんだよ…)
なかなか飲もうとしない吉澤に後藤は
「私が出した物飲めないって言うの?」
「ぃや、そうじゃないけど…」
吉澤は、渋々プルタブを引き上げると一口飲んだ。
それを見ていた後藤は
「全然飲んでないじゃない」
全部飲めと言わんばかりの視線で、後藤の目が訴えていた。
全部飲んだらどうなるのか、それは吉澤自身が一番良く知っていた。
そんな危険な行為は出来ない。これでは、殆ど脅迫ではないか。
しかし、吉澤は一気に飲み干してしまう。
「いい飲みっぷりだね。それでこそ、よっすぃ〜だよ…」
後藤は満足気に微笑んだ。
67 名前:Triangle BlueV-8- 投稿日:2001年10月19日(金)19時46分59秒

「話ってなに???」
早々に話をして、切り上げてしまおうと吉澤は思ったのだが…
「別にもう帰ってくれてもいいけど・・・その前に」
「その前になに?」
「私のコト、殴るか抱くか、どっちかにしてくれる?
 そうしたら、よっすぃ〜のコト、諦めてあげる…」
「そっそんなコト・・・両方出来ないよ…。何言ってんだよ」
殴られるなら分かるが、殴る事なんか出来ない。そして抱く事はもっと出来ない。

予想通りの答えだった。そして、後藤は元から吉澤を眠らせて帰らせない事が目的だった。

「最後なんだからいいでしょ?よっすぃ〜の身体忘れたくないもん。
 愛し合って終わろうよ…。よっすぃ〜にも後藤の身体覚えていて欲しい…」
後藤は吉澤の首に手を巻き付けると、耳元で囁いた。
68 名前:Triangle BlueV-8- 投稿日:2001年10月19日(金)19時47分58秒

昨日は、外で眠っていたせいか、疲労感も酷く、早くも酔いと眠気が襲って来る。
「ダメだったら…ダメだよ。私、もう帰る…」
吉澤は拒否したものの、既に身体はふらついていた。
(ここで、寝ちゃったら・・・ごっちんに……)
後藤にキスをされると、吉澤の頭は、もうダウン寸前だった。
そして、ゆっくりとベッドに落ちていく。
身体は抵抗しようと懸命にもがこうとするのだが、後藤の力に勝てるハズもなく
吉澤は後藤に組み敷かれると、洋服を1枚1枚はがされていった。

― 同じような光景、前にも一度どこかで…。あれは梨華ちゃんの部屋だったっけ…。
あの時は、梨華ちゃんが丁度来てくれて……。今日は、もうダメだね。
神様なんて、いやしないんだ。梨華ちゃんゴメンね。ゴメンね…。

薄れゆく意識の中で最後に思い出したのは、石川の顔だった。
そして吉澤は、そのまま眠りに落ちていった。

69 名前:Triangle BlueV-8- 投稿日:2001年10月19日(金)19時49分17秒

石川は、その頃、まだ仕事をしていた。
(よっすぃ〜?)
一瞬、妙な胸騒ぎを覚えた。
隣りにいたスタッフに「どうした?」と聞かれたが曖昧に返事をするしかなかった。

― よっすぃ〜なんか、どうにでもなっちゃえばいいんだ。心配する必要なんて……。

そう思ってはみるものの、吉澤の事は気になる訳で、昼間の吉澤の表情が
気になっていた。酷く疲れていて……。何か言いたげで…。
でも、追いかけては来なかった。

― もぅここらが潮時なのかな、私たち。

このまま吉澤を引き留めておいたところで、何になると言うのか。
会えば喧嘩をし、お互いプラスにならない。
復讐してやろうと考えていた石川だったが、石川自身も疲れてしまって
もう、どうでも良くなってしまった。
保田には自分の気持ちが大事だと言われたが、やはり自分一人頑張っても
どうにもならないと言う事はある。
幾ら自分が好きでも、相手の気持ちが冷めてしまったら、どうにもならないのだ。
この数週間で、石川はそれをイヤと言う程味わった。

― この辺で別れた方がいいんだ。きっと・・・

石川が出した結論だった。

70 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月19日(金)19時54分32秒
少し長めの更新でした。
心のどこかでは、まだ繋がってる風に書きたくて、石川の部分を挿入してみました。

>60san
ヨシコの不運はまだ続く・・・って作者は酷すぎなんでしょうか。
>61 七資産san
復活どころか、ますます復活すら難しそうですね。
はぃ。がんがります。
>62san
この先、まだ泣いてしまうかも。
71 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月19日(金)21時28分12秒
うぅせつないなぁ3人とも…
72 名前:いしよし応援団 投稿日:2001年10月20日(土)01時31分32秒
後藤が冷ややかな笑み…コワ
それにしても石川の家で吉澤・石川が最後に喧嘩別れしたときに石川が握りしめてたアイテムは結局、何だったんでしょう?今更ですけど
ものすごく気になって仕方ない…
忘れさられてませんよね?
73 名前:名無し男 投稿日:2001年10月20日(土)02時24分35秒
(TбT)今、サツマイモが洗えるくらい涙出てます。(TбT)
74 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月20日(土)03時06分37秒
うぅ…後藤…もー二人を許してやってくれよぉ…
75 名前:吉胡麻系 投稿日:2001年10月20日(土)15時27分15秒
悲しいよ〜、悲しいよ〜・・・。
梨華ちゃん、そんなに結論を急がないで〜・・・。
76 名前:Triangle BlueV-9- 投稿日:2001年10月20日(土)16時58分25秒

−9−

翌朝、吉澤は目を覚ました。そして辺りを見渡すと、脱ぎ散らかされた洋服が
転々と床に転がっていた。隣りには、後藤が眠っていた。

― やっぱり、あのまま私は・・・。

ハッキリ言うと、吉澤は押し倒された後、殆ど記憶がなかった。
後藤を責める気にもならず吉澤は声を押し殺して泣いた。
そして、そっとベッドを抜け出ると、衣類をかき集めて、家族の人に
気付かれないように浴室へと向かい熱いシャワーを浴びた。

自分の身体を見ると、後藤に付けられた跡が身体中に転々と残っていた。
首筋や胸元あらゆる場所に・・・。
― ごっちんを裏切った罪なんだ、きっと・・・
吉澤は、また浴室でも一人泣いたのだった。
77 名前:Triangle BlueV-9- 投稿日:2001年10月20日(土)16時59分12秒

再び後藤の部屋に戻ると、後藤も目を覚ましていた。
「おはよぅ、よっすぃ〜…」
「・・・・・」
吉澤は無言のままだった。
「勝手にお風呂借りちゃった。ごめんね。もう帰るよ私」
曖昧に微笑むと吉澤は後藤に背を向けた。
「言う事はそれだけ?」
後藤はたくさんあるのだろうが、少なくとも吉澤は後藤に言う言葉はなかった。

「………ごめんね」
「なんで謝るのよ」
「私が悪いから。ごっちん裏切っちゃったから……」
「もぅいいよ。帰ってよ」
「…うん・・」
吉澤は、そのまま振り向かずにドアを開けると帰っていった。

78 名前:Triangle BlueV-9- 投稿日:2001年10月20日(土)17時00分07秒

後藤は、吉澤が出て行くと布団を被り、声を上げて泣いたのだった。
実際、後藤は吉澤を抱かなかった。と言うより抱けなかった。
身体中に付けた、しるしは後藤自身の精一杯の復讐だった。
― こうすればきっと、よっすぃ〜は私にやられたと思うハズ。

めちゃめちゃにしてやりたい!と思った後藤だったが、いざ
裸にして無防備の吉澤を目の前にすると躊躇してしまった。
それに、吉澤が呟く言葉は、石川の名前だけだった。
それでも、吉澤を愛していると後藤は実感してしまうと、ますます
自分も辛くなるのだった。

「後藤はよっすぃ〜が好きで…よっすぃ〜は梨華ちゃんが好きで…
 梨華ちゃんは、よっすぃ〜が好きで……。邪魔なのは後藤……」

そんな言葉を呟くと後藤は寂しそうに笑った。

やっぱり身体だけじゃ、どうにもならない。心まで奪うコト
出来なかった。それでも、まだ諦めきれない自分に呆れてしまう。

吉澤と石川の仲が元に戻るのを願うほど、後藤はお人好しではなかった。

― やっぱり、梨華ちゃんを・・・

後藤の吉澤への愛は歪んだ形に変化していった。
79 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月20日(土)17時03分37秒
あぁ三人の想いは、それぞれ揺れ動いて…。
実は小説書けてないので(ストック全部出しちゃった)
また1から、こつこつと書かないと更新出来ません。すみません。

>71san
吉澤には更に追い打ちをかけるように・・・あぁ
>72いしよし応援団san
石川が持っていたものはですねぇ…言えません…ネタバレに
なってしまうし、この先使うかもしれないので。(誰が?)
大げさなもんじゃないですよ。良く使う手口と言うか。
>73san
すみません。サツマイモで笑ってしまいました(w。
>74san
最後のところで悪魔になれなかった後藤なんですけど、今後はちょっと…。
>75吉胡麻系san
全てにおいて、タイミングが悪く事が進んでしまうんですね…。
80 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月20日(土)17時32分33秒
あぁみんながせつない…
続きが気になって気になって…
81 名前:名無し男 投稿日:2001年10月21日(日)03時12分30秒
さて、いざという時に備えて叫ぶ練習でも・・・(夜中やっちゅうねん)
82 名前:吉胡麻系 投稿日:2001年10月21日(日)11時48分04秒
よしこが帰ってからの、ごっちんのセリフがすごく切ない・・・。
ごっちん、早まらないで〜・・・。うぅ・・・。
83 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月24日(水)00時06分03秒
スレ移動してたんだね
後藤イイね・・・。
50<ディスプレイの向こうで大爆笑
(ガクッ) がいいね
84 名前:Triangle BlueV-10- 投稿日:2001年10月25日(木)20時09分02秒

−10−

吉澤は服を着替えに一旦家に戻った。
今日の仕事が午後からで本当に良かったと思う。
しかし、今日も石川と一緒の仕事は無い。
スレ違ったまま、石川との関係も終わる。何となく吉澤は感じていた。
そして、明日からは後藤も仕事に復帰してくる。

再び仕事に向かおうと早めに家を出て、駅まで歩いている時に吉澤の携帯が鳴った。

― これは.......。着メロは『恋人は心の応援団』―――――
出る前から、それが誰だか分かる。吉澤は一呼吸置いて電話に出た。

「もしもし……」
【よっすぃ〜?今日の夜時間取れる?】
「ぅ、うん」

石川の家の近くのファミレスで待つように言われた。

【多分私の方が遅くなると思うけど、待っててくれるかな?】
「分かった。ずっと待ってる」

―たとえ、梨華ちゃんが来なくても私は待ってる。ずっとずっと・・・。
85 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月25日(木)20時09分58秒
いつの間にか、えらい下に下がってる…。
週末は更新出来そうです。今日は少しだけ。
実は作者自身が書くのをためらっていて遅くなりました。スマソ

>81san
「いざ」って一体・・・(w。
>82吉胡麻系san
ごっちんは、このあと・・・。
>83san
ついでに倉庫逝きになりましたね。
86 名前:1J 投稿日:2001年10月26日(金)00時09分39秒
せつない中、綺麗な表現、きついですけど目が離せない。(秋だね…
前にも言われてましたけど、悪者だけは勘弁して下さい。
△達だけで解決可能ですか?ヤッスーも少々、不安げだし…
なにげに、(●´ー`●)<清く、正しく、美しくだべさ!の出番?(w
なにかと大変そうですが、↑はともかく更新期待してます。頑張って下さい。





87 名前:名無し男 投稿日:2001年10月26日(金)12時13分47秒
(T△T)サメザメー ジンベイザメー
88 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月26日(金)17時37分47秒
りかちゃん早まらないでぇ〜
うぅつ、続きを…
89 名前:Triangle BlueV-10- 投稿日:2001年10月26日(金)22時29分40秒

吉澤は今日の仕事を淡々とこなし、約束の場所へ来ていた。
―昨日の朝も、ここにいたよな私…。

今日呼ばれた理由(わけ)。言われる前から察しはついていた。

1時間ほど遅れて、石川がやってきた。
「遅くなってゴメンね…」
石川は走って来たらしく、呼吸が乱れていた。
「ずっと仕事だったんだね。お疲れサマ」
「このところ、ずーっと忙しくて...。帰ったら寝るだけみたいな感じ」
石川は苦笑する。
「カン梨華の新曲いいね。私凄く好きだよ。着メロにもしてるんだ」
「…そうなんだ。ありがと」

――何言ってんだろ私。そんなコト言ったって梨華ちゃん困るよな。バカだな私。

なんとも言えないよそよそしい空気。
90 名前:Triangle BlueV-10- 投稿日:2001年10月26日(金)22時30分39秒

石川が頼んだアイスレモンティーが運ばれて来ると、石川は単刀直入に言った。

「別れようか。私たち...」

予期していた科白とは言え、実際言われるとそぅとぅ堪える。
しばしの沈黙の後・・・

「そうだね...」
吉澤は曖昧な笑みを浮かべながらやっと答えた。

「私も色々考えたんだけど…今のままじゃお互いプラスにならないし…。
 それに、疲れちゃったよ」
「・・・・」
「もう、こうやって呼び出したりしないから安心して。メンバーとして
 よろしくね、よっすぃ〜」
「ぅん...」
石川の顔をまともに見れない。見たら泣いてしまいそうだった。
自然と顔は俯いてしまっている。

「よっすぃ〜私を見てよ。最後ぐらい笑って別れよう?」

――悪いのは私なのに、最後まで梨華ちゃんに迷惑かけて…。カッコ悪いね私。
梨華ちゃんだってツラいハズ。それとも…もうフッきれてるの?

吉澤は涙が出るのをこらえて石川を見つめた。
石川は気丈にも笑っていた。いつもと変わらない笑顔で。

――梨華ちゃんの方が大人だね。私は…ダメだな、やっぱり…。
梨華ちゃんにはかなわないや。
91 名前:Triangle BlueV-10- 投稿日:2001年10月26日(金)22時31分47秒

「よっすぃ〜笑ってよ」
石川は少し困った顔をしている。そして手を差し出した。
吉澤も恐る恐る手を出して握る。石川の手はあたたかかった。

「ポジティブに考えよ。遅くまで待たせてゴメンね。もう遅いから...おやすみ」
そう言って伝票を取ると石川は立ち上がった。
「私が払うよ...」
しかし石川は「最後ぐらい私に払わせてよ。それに待たせちゃったし」
と言って、そのまま行ってしまった。

"最後"と言う言葉が吉澤の心に突き刺さる。
そして、石川は店を出て、吉澤の視界から見えなくなった。

――本当に...本当に別れちゃったんだ。私たち.....。

吉澤は、そのままテーブルに突っ伏して声を押し殺して泣いた。
92 名前:Triangle BlueV-10- 投稿日:2001年10月26日(金)22時32分54秒

石川は店を出た途端に涙が出て来た。
話を早々に出して、すぐその場から去ったのも石川自身が泣きだしそうだった
からだった。

――最後ぐらい、笑顔じゃないとツラいもん。

石川は家に着くと、ドアポストを開け、大量に入っているDMや郵便物を
取り出した。どうせ下らないチラシばかりなので、ここ2、3日忙しくて
開けて見なかったのだが・・

「ゴミが増えて困っちゃうヨ」
石川は文句を言いながらも、1つ1つに目を通していたが、手の動きが止まった。

―――こ、これは・・・・・。
93 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月26日(金)22時39分28秒
案外と綺麗に別れてしまいましたね。元から2人は
別れる事は自分の中で決まっていたので、すみません。

>86 1J san
悪者・・・。こればっかりは話を変える訳にはいかないので。
まだ、吉澤君には泣いてもらうかも・・・。
保田も、もうちょいしたら登場します。
>87san
涙は、この後にも取っておいて下さい。
>88san
石川自身も後悔しそうな次回の更新。
94 名前:JAM 投稿日:2001年10月26日(金)22時55分02秒
嗚呼・・・別れてしまいましたか・・・
しかし気になるとこで切りますね〜。
次の更新が早く見たいです!
95 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月26日(金)22時58分32秒
あぁ…どこまでもすれ違う二人…
また後藤も来るし…
96 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月26日(金)23時00分36秒
別れちゃうのか…。よっすぃ〜、石川を好きならもっと気持ち出さなきゃ。このまま成り行きで後藤と…なんて、石川が許しても、私は許さないッス!
97 名前:名無し男 投稿日:2001年10月27日(土)01時43分08秒
(T△T)サメザメー ノコギリザメー
98 名前:Triangle BlueV-11- 投稿日:2001年10月27日(土)11時14分19秒

−11−

見慣れた文字。小さなメモが紛れていた。

「梨華ちゃんへ
 昨日はごめんなさい。
 ちゃんと謝りたくて来たけど
 留守みたいなんでメモ残しておきます。
 朝晩寒くなりました。梨華ちゃんも
 カゼひかないように。
            吉澤」

――昨日って、いつの話?

このメモは一番下にあった・・・。
と言うことは・・・口げんかをした翌日?

石川はハっとしたように顔を上げた。

――私が保田さんちに泊まった日だ。よっすぃ〜私の家に来てたんだ。
もしかして…朝まで?だとしたら・・・・・・

昨日、別の仕事で吉澤に会った時に、自分は酷い事を言ったのを思い出した。

「よっすぃ〜・・・」

石川は慌てて、そのまま外へ飛び出した。
99 名前:Triangle BlueV-11- 投稿日:2001年10月27日(土)11時15分20秒
先ほどまでいたファミレスに急いで来てみたが、既に吉澤の姿はなかった。
駅まで歩いてもすぐだ。もう電車に乗ってしまったのかも知れない。
それでも石川は、諦めきれずに、吉澤の名を呼び続けた。

――もう帰っちゃったよね・・・

酷く落ち込みながら石川は諦めて家へと戻る。
その小さなどこか頼りなげな後ろ姿を見ながら、いつ声をかけようかと吉澤は
躊躇っているうちに、もう石川の家は目と鼻の先まで来ていた。

「梨華ちゃん...」
ビクンとして石川の背中が立ち止まる。吉澤はゆっくりと石川の前に立った。
「あんまり人の名前呼ぶから、恥ずかしくて出られなかったよ」
吉澤は照れくさそうに笑った。もう泣いていなかった。
「よっすぃ〜・・・」
吉澤の顔を見た途端、石川は泣き崩れた。慌てて吉澤は抱き留める。
「ごめんなさい...」
100 名前:Triangle BlueV-11- 投稿日:2001年10月27日(土)11時16分00秒
吉澤は石川の髪を優しく撫でながら
「梨華ちゃんが謝るコトじゃないよ。全部私が悪いんだ」
「違うの。よっすぃ〜のメモ。さっき気付いたの...」
吉澤は"あぁ..."と言った顔をした。
「私、勝手に誤解して、酷いコト言っちゃった。ゴメンなさい」
吉澤はフッと笑うと
「もぅいいんだヨ。誤解が解けただけでも良かった。全てタイミングが
 悪かっただけ。そう思われても仕方のないコトしてきたんだもんね。
 私の方こそゴメンね梨華ちゃん。苦しめちゃったね。もう泣かないで」
「う、うん」
それでも石川の目からは、涙がとめどなく流れ落ちる。

「梨華ちゃんさっき言ったじゃん。最後ぐらい笑って別れようって・・・。
 だから笑って?」

――別れたくない・・・。別れたくないヨ。
石川の気持ちは揺れ動いていた。
101 名前:Triangle BlueV-11- 投稿日:2001年10月27日(土)11時16分41秒
「よっすぃ〜私・・・」
「梨華ちゃん!!」
吉澤はそれを遮る。
「もう恋人じゃないけど・・・私はいつまでも梨華ちゃんのコト見てるし、
 相談に乗るよ。って言うか私も色々梨華ちゃんには相談したいし、友達として
 でも付き合っていきたいから…。調子良すぎるかな?」
吉澤は自分のハンカチを出すと石川に渡す。
石川は言おうとしていた言葉を飲み込み、黙ってハンカチを受け取った。

「私もそう思ってたとこ・・・」
石川はそれだけ言うのが精一杯だった。
「良かった。これで私も安心して帰れるよ。おやすみ、梨華ちゃん」
吉澤は笑顔で言うと、帰っていった。

吉澤は電車に揺られながら思う。
――これで良かったんだ……と。

石川が言いかけた言葉は、安易に察する事が出来たが、敢えて言わせなかった。
――これで良かったんだよ・・・。
吉澤も自分自身に言い聞かせるのだった。
102 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月27日(土)11時18分39秒
いよいよ次回は、やすよしVSいしごまの気配。多分。

>94JAMsan
あまりに吉澤が可哀相なので、誤解は解いてあげました。
>95san
後藤がくせ者でして・・・。
>96san
折角チャンスだったのに、ヘンなとこで真面目な吉澤は敢えて友達に
戻る選択を取っちゃうんですね。後藤とは・・・。
>97san
サメシリーズっすか。コメントに困るレスだな(w。
103 名前:名無し男 投稿日:2001年10月27日(土)17時06分18秒
いかん、上を向こう

・・やっぱ我慢できないや
104 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月27日(土)23時21分40秒
これで、よっすぃ〜が後藤とくっつくラストだったら私の今までの涙は一体…(涙。いっそ保田と、、なんて逃避中。
105 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月27日(土)23時37分26秒
うぅ〜誤解は解けたのにぃ…
ごっちんお願いだから暴れないで…
106 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月27日(土)23時53分54秒
ついに終わったか…。
2人はよくやった、もう何も言うまい…。
107 名前:タヒチ 投稿日:2001年10月28日(日)10時08分48秒
あぁ〜本当に切ない展開に・・・。
もどかしくて泣いてしまいました。
108 名前:Triangle BlueV-12- 投稿日:2001年10月28日(日)10時45分00秒
−12−

翌日。後藤仕事復帰の日。

保田は石川を捕まえると、そっと耳打ちした。
「今夜、約束通り、吉澤と会う事にしたから。一応確認ね」
「ハイ...」

保田に言われて石川はハッとする。ここ数日、後藤の事まで頭が回らなかった。
すっかり決行日が今夜である事を忘れていた。
―と言うよりも、既に後藤に対しても、何の気力もない石川だった。
(そう言えば、保田さんに頼んでたんだっけ・・・)

保田に"もういいです"とも言えず、石川も後藤を捕まえた。
意外にも後藤の方から逆に誘って来た。
「今夜、梨華ちゃんち行ってもいいかな?」
石川はそれが罠であるとも知らず、逆に誘われた事でホッとしていた。
109 名前:Triangle BlueV-12- 投稿日:2001年10月28日(日)10時47分09秒

そして夜――。
後藤は石川の家にいた。

「謹慎中、ヒマだったからクッキー焼いたの。良かったら食べてね」
手みやげのつもりなのか、そう言って後藤は石川に手渡す。
「ありがとう。早速出すね。今、お茶いれるから。紅茶でいいかな?」
「うん」
ここまでは計算通り。この後が問題だ。うまくいくかどうか・・・。
後藤は、じっとりと汗をかいていた。

110 名前:Triangle BlueV-12- 投稿日:2001年10月28日(日)10時48分07秒
「こうして保田さんと会うのって、超ひさぶりですよね」
ここ数日の吉澤の様子と打って変わって何事もなかったような素振りだ。
「私が呼び出した訳は言わなくても分かってると思うけど―」
保田が言いかけるのを遮るように吉澤が口を開いた。
「知ってると思いますけどー。私と梨華ちゃん正式に別れたんですよ。
 だから保田さんも、もうコソコソしないで遠慮なく梨華ちゃんと付き合っちゃって
 下さい」
「は?――吉澤、一体何言ってんの?」
石川と別れた件は、当然保田の耳に入ってると思った吉澤も同じく聞き返した。
「保田さんこそ、何言ってるんですか?てっきり私は・・・」
「…てっきりって何よ?」
「交際宣言でもするのかと思いましたよ」

「そんな事ある訳ないでしょ!」
「だって保田さん...梨華ちゃんと、その‥一晩…」
吉澤は言いにくそうに言う。

――何を勘違いしてるんだ吉澤は。勝手に誤解して。まぁ石川に言われたんなら
無理もないけど。もうちょっと信じてやれ!っての。
111 名前:Triangle BlueV-12- 投稿日:2001年10月28日(日)10時49分36秒
「誤解してるみたいだからハッキリ言っておくけど…。
 石川とは何もないからね。あんた石川の狂言を信じてただけ」

吉澤は驚きのあまり、池の鯉みたいに口をパクパクさせている。

「だって梨華ちゃん"寂しいから抱かれた"とか、この前梨華ちゃんが外泊した時だって
 勝手な想像ですけど、きっと保田さんと・・・」
吉澤は言って照れている。
「―確かに石川から誘われたのは事実だよ。でもいくら私が石川の事好きでも
 そんなんで抱くほど飢えてないよ。それに腑に落ちない事があったから
 石川問いつめたら、最初に抱いた話も石川の作り話だった・・・」
「最初に抱いた話って?」
保田は嫌だったが、泥酔した日の夜、石川が訪ねて来た夜の事を話した。
112 名前:Triangle BlueV-12- 投稿日:2001年10月28日(日)10時50分34秒
「…じゃぁ、保田さんも梨華ちゃんに騙されたんですね」
「―吉澤、あんたもイヤな事をハッキリ言うわね。その通りだけど」
保田は苦笑する。
「石川がそこまでした気持ち、考えてやりな」
「でも、もう終わった事ですから・・・」
「ま、気持ちの整理が出来てるなら、私も何も言わないよ。ただこれからどうするの?」
「私は、もう誰とも付き合わないです。ごっちんとも…。暫くは仕事に没頭したいです」
113 名前:Triangle BlueV-12- 投稿日:2001年10月28日(日)10時51分44秒
テーブルにクッキー、そしていれたての紅茶が置かれた。
「こうして、2人っきりで話すのって初めてじゃない?」
「そ、そうだね…」
(何を動揺してるんだろう私は。ヘンな素振りを見せて不審がられちゃ台無しだ)
後藤はハンカチを握りしめた。

「話って何?」

そんな事言わなくても分かってる。石川と後藤の共通の話と言ったら吉澤の事しかない。
石川は後藤と話すのが少し苦手だった。と言うより・・・吉澤の事があって
ますます溝が出来たと言う感じだ。元々仲が良かった訳でもないし悪かった訳でもない。

「よっすぃ〜の事なんだけどさ〜・・・」

そう言って、そっと手に持っていた携帯から後藤は石川に電話をした・・・。
石川の携帯が鳴る。
「あ、ちょっとゴメンね」
キッチンにおいてあるらしい石川の携帯が鳴ると、石川は立ち上がって居間から出て行く。
その隙に、後藤は石川のカップの中に白い粉末を入れた。
114 名前:Triangle BlueV-12- 投稿日:2001年10月28日(日)10時53分33秒
―「もしもし?・・・」
石川は首を傾げてるらしい。すぐに戻って来た。
「どうしたの?」
後藤はさりげなく聞いた。
「うん。すぐ切れちゃった」
「いた電?」
「…かな。非通知だったし・・・」
「そっか。取りあえず食べようか」
「そうだね・・・」

・・・問題は石川が紅茶を全部飲むかどうか。
最初はクッキーにも細工しようかと思ったが、さすがにそれはやめた。
しかし、これは成功するのかどうか後藤自身も自信がなかった。
なにせ、やるのは初めてなのだから。
―――本当に睡眠薬って効くのかな・・・。

しかし、そんな心配は後藤の取り越し苦労に終わる。
石川は喉が乾いていたのか、紅茶を一気に飲み干した。

「美味しいね、このクッキー。羨ましいなごっちんが」
「梨華ちゃんだって、結構作ったりしてるじゃん」
そんな世間話をしながら、後藤はそっと胸をなで下ろした。
―――これからが本題だ。
115 名前:Triangle BlueV-12- 投稿日:2001年10月28日(日)10時54分41秒
「ごっちんも、もうよっすぃ〜から聞いてるかな?」
石川の方から話を持ち出した。
「ん?」
後藤は顔を上げる。
「昨日ね、よっすぃ〜と別れたの…」
「うそ・・・」
後藤は信じられないと言った顔で石川を見つめた。
「聞いてないんだ。本当だよ。ウソ言ったって仕方ないじゃん」
石川は力無く微笑む。
「だって、よっすぃ〜だって梨華ちゃんだって・・・」
―――これじゃぁ私の計画は・・・

「ごっちんが驚くコトないじゃない。むしろ喜ぶべきなんじゃないの?」
石川は皮肉っぽく言う。
――だって前に「よっすぃ〜と別れてよ」って言ったのはごっちんなんだから。

「梨華ちゃんは聞かないの?私とよっすぃ〜がどうなってるか・・・」
「もぅ関係ないから。よっすぃ〜が誰と付き合おうと・・」
「そんなのウソじゃん」
「なんで?」
「本当は気になって仕方ないクセに。なんで別れたのよ?」
後藤は石川に詰め寄っていた。
「ごっちんには関係ないでしょ?答える必要もない…」
石川は後藤をにらみ返す。
116 名前:Triangle BlueV-12- 投稿日:2001年10月28日(日)10時56分51秒
「よっすぃ〜が大切なモノって何か知ってる?」
「?」
「私も、その大切なモノ味わってみたいんだ」
「味わう?」
石川が怪訝そうな顔をした時には、既に後藤に自分のくちびるを塞がれていた。
咄嗟の事で石川は回避出来ないで、後藤にくちびるを奪われてしまった。

「なっ、何するの???」
まさか後藤がそんな行動を取るとは思ってもいなかった石川は狼狽していた。
「私も梨華ちゃんを食べてみたいんだ・・・」
後藤にベッドに押し倒されると、石川は組み敷かれた。
後藤の目はうつろだった。石川は恐怖を覚えた。
そして、急に石川は眠気に襲われる・・・。

――こんな時になんで???意識が・・・

抵抗しようにも、石川の意識は次第に遠のいていく・・・。

――ヤダ。このまま私は、ごっちんに?よっすぃ〜…助けて・・・。
117 名前:Triangle BlueV-12- 投稿日:2001年10月28日(日)10時59分21秒
そう言えば、後藤はどうしているのだろう?
あの朝、別れたきり、一言も話していないけれど・・・。
吉澤は、ふと思い出した。

「今頃、あの2人も会ってると思うよ。何話してるか知らないけど」
「あの2人って?」
吉澤は聞き返す。
「石川と後藤」
急に吉澤は胸騒ぎを覚えた。後藤は"大切なモノ奪ってもいい"とか言ったのを
思い出す。まさか・・・まさかね・・・?
「ど、どうして会ってるんですか?」
「今日の事は前々から石川に頼まれてたのよ。後藤に話があるからって…。
 私は吉澤呼び出してくれって」
当然、逆に後藤から石川を誘った事は、保田も吉澤も知らない。
嫌な予感がする。吉澤はその場で保田と別れると後藤の携帯に電話をした。
―――繋がらない・・・
そして、石川の携帯に電話をした。
118 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月28日(日)11時07分01秒
気づいたら止まらず更新してました(苦笑)。
雨で寒い日に、これを書いてると心もどんよりしちゃうなぁ(w。

>103san
この先、もうちょい泣けるかな。違う意味で。
>104san
ラストは、まだ先の予定です。急に結末が思いつくと終わる可能性もありますが。
今のところは、もう少し続く予定です。
保田と石川の関係は予想通りだったでしょうか?( `.∀´)<してないわよっ!
>105san
後藤が壊れ始めましたけど、後藤も基本的には優しいので完全に悪魔にはなれない様子。
>106san
別れました。それも、また運命かと。
>107タヒチsan
2人は寄りを戻すのか、それともこのまま・・・?
タヒチさんも小説頑張って下さい。更新しながら読んでました(w。
119 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月28日(日)13時49分40秒
よっすぃ〜急げ!!
あぁ続きが気になりすぎるぅ…
120 名前:吉胡麻系 投稿日:2001年10月28日(日)18時51分25秒
あぁ〜!よしこ!急げ、急ぐんだ!
マジで急いで〜!
121 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月28日(日)20時13分02秒
どうなるの・・・
122 名前:式神 投稿日:2001年10月28日(日)22時04分31秒
やっぱりCharmyBlueさんの小説は、面白い!!
どの作品も更新を楽しみに待ってしまいます。
石川さんの危機、ヨッスィー急げ!って感じですね。
自分の駄小説で偶然にも『石川さん貞操の危機?』になってます。

風邪に気を付けて頑張って下さい!
123 名前:名無し男 投稿日:2001年10月29日(月)01時47分16秒
これはピンチ!
食われる前に無事助けられるか!?
只今ガリガリ君食いながら読んでたらハラハラしすぎて自分がガリガリ君になってしまいました。
124 名前:Triangle BlueV-13- 投稿日:2001年10月29日(月)20時30分47秒
−13−

【・・・・】
多分、吉澤の予想通り、何も答えない。
「…ごっちんなんでしょう?梨華ちゃん出してよ」
暫くすると、溜息と共に後藤の声がした。
【…梨華ちゃんなら、今出る事出来ないよ】
「どうして?」
【そんなの、自分の目で確かめてみたら?梨華ちゃんちにいるからさ】
そう言って後藤は笑うと電話は切れた。

―まさか・・・本当にごっちんは、梨華ちゃんを・・・・

吉澤はタクシーに飛び乗ると、石川の家に向かった。
そして石川の家の前に着くと、吉澤は慌ててカギを取り出し開けて中に入った。
125 名前:Triangle BlueV-13- 投稿日:2001年10月29日(月)20時31分47秒
「梨華ちゃん!!」
居間に入ると、そこには信じられない光景が・・・
と言うより、ある程度吉澤が想像していた光景が広がっていた。
石川の側にいる後藤に掴みかかる。
「どうして、こんなコトを!!!!」
「よっすぃ〜のコト、めちゃめちゃにしたかった…大切なモノ…」
後藤はへへっと笑う。
そして、吉澤の拳が後藤の頬に飛んだ。
「やべっ!」
我に返った時には遅くあっけなく後藤は、ノックアウトされ気を失いかけた。
最近ボクシングづいてる吉澤のパンチは強力だった。
慌てて後藤を抱き起こす。
「ごっちん!!!!!!」
「…やっと、本気で殴ってくれたね...。こうでもしないとよっすぃ〜は…」
―――ごっちん、わざとこんなコトして・・・。

「梨華ちゃんに何したの!?」
「大丈夫。睡眠薬で眠ってるだけだから…。何もしてないよ。しようとしたけど
 やっぱり・・・出来なかった」
後藤は笑うと、そのままガクっと気を失ったのだった。
126 名前:Triangle BlueV-13- 投稿日:2001年10月29日(月)20時32分34秒
吉澤は濡れタオルを後藤の頬に当てる。頬に手を当てるとかなり熱かった。
暫く、後藤を寝かせておくと、石川の側に行った。

「梨華ちゃん・・・」
吉澤は悔しそうにくちびるを噛み締めて、石川を見つめる。
石川はスースーと息を立てて眠っている。
吉澤は石川の服を集めるとTシャツを着させて、そのまま布団をかけた。

―――これから、どうしよう。このまま梨華ちゃんちに居る訳にもいかない。
かと言って、ごっちんをどうしたら・・・。

困った吉澤は、保田に電話をした。事情を話すと、保田は納得してくれた。

【じゃぁ、これから後藤連れてウチに来なよ。後藤の面倒見るからさ】
「ありがとうございます!やっぱり保田さん頼りになります!」
【調子良いぞコラ!まぁいいや。早く来な】
「はぃ」

吉澤は後藤を抱きかかえると石川の家を後にした。
外はどしゃ降り・・・。なんとついてない事か。
こんな雨で後藤を抱えて、ずぶ濡れになりながらタクシーを待つ。
当然、タクシーをつかまえた時には、運転手からイヤな顔をされた。
しかし、そんなのを気にしてはいられない。
127 名前:Triangle BlueV-13- 投稿日:2001年10月29日(月)20時33分46秒
保田の家の前に着くと、再び後藤を抱えて外に出る。
「よっすぃ〜…」
気を失いながらも、後藤は吉澤の名前を呼んでいた。
ちょっぴり吉澤の胸は痛む。自分のせいで後藤に、こんな事をさせてしまった自責の念。
後藤を殴る資格なんて自分には、ないのかも知れない・・・。
でも、自分ではなく石川に矛先を変えて傷つけた事が吉澤は許せないのだった。

保田に後藤を引き渡した。
「あんたずぶ濡れじゃない・・・」
保田はタオルを持って来てくれる。それで拭きながら
「ごっちんも濡れてますから、風邪ひかせないようにして下さい」
「うん。分かった。後は任せて。吉澤は石川の家に戻りな」
「え?」
「え?じゃないよ。石川一人にさせる気なの?」
「でも、私は、もう・・・」
「何言ってんのよ!さっさと行きな!命令だよ!!」
「はぃ」
保田に言われるまま、再び吉澤は石川の家に戻る。
どんな顔して会えばいいんだろう。
128 名前:Triangle BlueV-13- 投稿日:2001年10月29日(月)20時34分39秒
石川の家に戻ると、重い足取りで吉澤は石川の側へと座り石川の手を握った。

「梨華ちゃん、ゴメンね。恐かったよね。すぐ行けなくてゴメン。
 もっと早く気づくべきだった・・・」

吉澤は石川の前で泣き崩れる。
そして、吉澤も疲れから、そのまま眠ってしまうのだった。
129 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月29日(月)20時36分21秒
同時進行で書くのって難しい。
ここの後藤はホントは良い子なんですよ、皆さん(苦笑)。
まぁ最初は後藤が石川レイプ最中に吉澤が乱入の予定だったん
ですけど、さすがに可哀相でやめました。

>119san 120吉胡麻系san
ヨシコ、急ぎましたよ。いつもは使わないタクシー使って(w。
>121san
こうなりました。予想通り???
>122 式神san
式神さんの小説が今一番楽しみなんですよ〜。あっちの3人も
切ないですね。あと「無敵〜」の方もコソーリ期待してます(w。
風邪気をつけたいですね。式神さんも頑張って下さいぃ。
>123san
元々、吉澤に殴るきっかけを作る為の作戦だったんですけど。
だったらキスすんなよって感じですが。

あと、勝手ながら青板完結させました。
読んでくれた方ありがとうございました。m(_ _)m
130 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月29日(月)23時18分32秒
う〜んごっちんもせつないなぁ…
もぉやっすー様々(w
131 名前:名無し男 投稿日:2001年10月30日(火)00時56分56秒
スパーマソ吉澤カコヨカタ
132 名前:1J 投稿日:2001年10月30日(火)12時20分49秒
こういう展開になるとは…みんな善い人でよかった。
ヤッスー、大人だね。カッコイイっす。
少しずつ誤解が解けてゆくのかな? 終ったものが、少しずつ動きだすといいね。
133 名前:吉胡麻系 投稿日:2001年10月30日(火)17時43分56秒
保田さんかなりかっけ〜っす。大人〜って感じですね。
よしこさん、間に合った・・・。良かったっす。
134 名前:Triangle BlueV-14- 投稿日:2001年10月30日(火)20時31分14秒
−14−

後藤が目を覚ますと、そこには保田の顔が目の前にあって。
「きゃぁ〜!・・・いてっ・・・」
慌てて後藤は頬に手を押さえた。ズキっと痛む。

「後藤!あんたも失礼なヤツだね!」
保田は後藤の額を小突く。
「でも、ま、そんだけ元気があれば、もう大丈夫だね」
保田は笑って後藤を見る。

「・・・でも、なんで私、圭ちゃんちにいるの?」
後藤は布団から顔だけを出して、保田に訊ねた。
「吉澤が石川んちから、此処まで運んで来たんだよ」
「・・・よっすぃ〜が…」
「後藤、吉澤に思い切り殴られたんだって?・・・
 女に手を上げるのは、私も感心しないけどね。でも殴られても仕方ないね。後藤は」
「ゴメン。こうしないと、よっすぃ〜本気で殴ってくれないから。…よっすぃ〜は?」
「石川んちに帰させたよ。ここに居たって仕方ないだろ。
 吉澤からの伝言で、謝まっておいてくれって。あと風邪ひかないようにって。
 一応、身体拭いておいたから大丈夫だと思うけど?」
「風邪って?」
「昨日、凄い雨だったのよ。後藤運ぶの大変だったみたいだけどね。
 これで吉澤が石川んちでぶっ倒れてたら大笑いだけどね」
135 名前:Triangle BlueV-14- 投稿日:2001年10月30日(火)20時32分03秒
「よっすぃ〜と梨華ちゃんって、本当に別れちゃったんですかね・・・」
後藤はボーっとしながら呟く。
「今回は、吉澤の意志は固いみたいだね。ずっと優柔不断だったからね、吉澤」
「よっすぃ〜に謝らなきゃ・・・」
「後藤。あんたも、もうヘンなマネするんじゃないよ?」
「うん。でもね、圭ちゃん。私もやっぱりよっすぃ〜が、まだ好きなんだ。
 もう気持ち届かないけど・・・。諦めないといけないんだね」

後藤の目から涙が溢れる。保田は後藤の頭を自分の肩に引き寄せた。
「あんたも我慢しないで、泣きな。いつでも肩貸してあげるから」
「・・・ありがと。圭ちゃん...」
後藤は保田の肩を借りて、思い切り泣いた。
涙の味は、しょっぱくて苦かった。
136 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月30日(火)20時33分11秒
更新です。
次回から、いしよしシーンになります。

>130san
ごっちんも、もう許してくれそうです?
>131san
へなちょこヨシコも、少しは大人になったかな。
>132 1Jsan
ちょっと綺麗にしてしまった感が。やっぱ悪者扱いには出来ないっす。
保田は私の中では、やっぱり、こんなキャラしか描けないっす。
>133吉胡麻系san
ヨシコには、更なる至難が(w。
137 名前:いしよし!!! 投稿日:2001年10月30日(火)20時54分01秒
( ^▽^)<ワ〜イ!!!超超超超甘くてとろけるぐらいのいしよし期待!!!
138 名前:いしよし!!! 投稿日:2001年10月30日(火)20時55分25秒
(;T▽T)<age・・ゴメンなさい!!!
139 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月30日(火)22時27分53秒
ワショーイ・・・
140 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月30日(火)23時18分24秒
やった!!いしよし!!
甘々でありますように…
141 名前:名無し男 投稿日:2001年10月31日(水)05時12分30秒
問題が問題だけに少々気まずくなりそうやね

今日は年寄り並に早起きして見ました
142 名前:Triangle BlueV-15- 投稿日:2001年10月31日(水)22時24分53秒
−15−

翌朝。
石川は目を開けると、少し顔をしかめた。軽い頭痛がする。

―そう言えば、私ごっちんに・・・・。

後藤にキスをされてからの記憶が飛んでいる。吉澤の名前を呼んでそのまま
意識が遠のいていったまま・・・。

石川は自分の手を握っている感触に気づき、そちらの方向に視線を移した。
「よっすぃ〜?・・・」

いつの間に来たのだろう?吉澤が自分の手を握りながら眠っていた。
石川は身体を半身起こすと、吉澤の顔を覗き込んだ。

再び、こうして吉澤と一緒にいられるなんて思ってもみなかった。
ちゃんと、吉澤は自分の事を助けに来てくれたんだと思うと、石川は嬉しかった。
勿論、手放しで喜べるような状況ではないけれど、吉澤が側に居るだけで石川は幸せだった。
143 名前:Triangle BlueV-15- 投稿日:2001年10月31日(水)22時25分37秒
俯いて眠っている吉澤の顔を起こすと、その綺麗な寝顔に、石川はそっとキスを落とす。
自ら別れを告げておいて、キスをするのは反則なのは分かっているが石川は吉澤を
抱きしめたかった。
―――よっすぃ〜・・・やっぱり、あなたが好き。。。

今考えると、自分も浅はかな行動をしたと思う。
後藤が何を考えているか良く観察すべきだった。
自分が薬を入れられて、まんまと罠にかかってしまうなんて・・・。
それも、自分が吉澤にしようとした事を、そのまま自分の身に降り懸かるとは
誰が想像したろうか?
――バカな私・・・。

寝ている吉澤に、もう一度、石川はくちづける。
吉澤の目が覚めたって構わない。少し強めに石川はくちづけるのだった。
144 名前:Triangle BlueV-15- 投稿日:2001年10月31日(水)22時26分14秒
「・・・・・」
吉澤は、その柔らかい感触に夢見がちに目を覚ましかけた。
―これはきっと夢だね。夢・・・夢・・・・昨日の事も夢だったんだ・・・。

吉澤は、うっすらと目を開ける。目の前には石川が目を閉じて自分にキスをしている。
――り、梨華ちゃん!????
吉澤は急に胸の鼓動が激しくなる。気づかれそうなくらいに。

――それとは別に身体も熱いんだけど。気のせいかな?頭もボーっとしてるし。

まだ、石川は吉澤の目が覚めた事には気づいてないらしい。

――どうしよう・・・。でも、なんで梨華ちゃんは私にキスをしているんだろう?
暫く様子を窺っていた吉澤だが、一向にくちびるを離す気配がなかった。
そのキスには、今までにないくらい石川からの愛情を感じて吉澤は戸惑うのだった。
145 名前:Triangle BlueV-15- 投稿日:2001年10月31日(水)22時26分53秒
――もぅ別れたのに。私たち・・・。梨華ちゃん一体・・・。私が梨華ちゃんの言葉を
制した意味がないじゃない。ケジメつけなきゃダメだよ。

吉澤は意を決して、自分からくちびるを離した。
「よっすぃ〜起きてたの?」
「だ、ダメじゃん。こんなコトしちゃ・・・」
「ゴメン・・・」
石川は哀しそうに俯く。
(謝られちゃった・・・。そんなつもりじゃないのに)
「一昨日の意味が全然ないじゃん。私達別れたでしょ?友達なんだよ、もう。
 笑って別れたじゃん」
「あれは・・・」
「ウソだって言いたいの?」

――私はこんなコト言いたいんじゃないのに。でも、ここで流されちゃダメなんだ。

「私、もう今は誰とも付き合う気ないんだよ。仕事に専念したいの。
 梨華ちゃんも言ったじゃん。もう疲れたって。それはマジ思うよ。だから、もう
 いいじゃん」
146 名前:ngle BlueV-15- 投稿日:2001年10月31日(水)22時28分26秒
「じゃぁ、なんでよっすぃ〜は、ここにいるの?」
「そ、それは・・・。ごっちんが梨華ちゃんを・・・。だから殴ってやっただけ。
 それは梨華ちゃんじゃなくても同じ事してたよ、きっと。ごっちんは今は保田さんちに
 いるけど。ごっちんには謝らせるから。…私のせいだけど、これも・・・。
 傷つけてゴメン・・・」
吉澤は頭を下げる。
「自分に責任感じてるから、ここにいるんだ」
「・・・うん」
「そんなんだったら来て欲しくないよ!もういいから帰ってよ!」
石川は思いっきり枕を吉澤めがけて投げつけた。
吉澤に枕が命中すると、そのまま吉澤は倒れ込んで動かなくなった。
「・・・よっすぃ〜?ふざけないでよ・・・」
しかし、吉澤は動かない。慌てて、石川はベッドから抜け出すと吉澤を抱き起こそうとした。

そう言えば、吉澤の服は濡れていて冷たい。そして、くちびるは熱かった。
髪も少しだけ濡れている。
慌てて、吉澤の額に手をやると、石川はギョッとした。凄い熱だ。
「よっすぃ〜〜〜!!!!!!!」
石川は大声をあげて吉澤を呼んだ。
147 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月31日(水)22時36分07秒
期待された方、こんなんですみません。
でもって、そろそろここの話も完結になりそうです。
なんか後藤が可哀相になってきた・・・。

>137-138いしよし!!!san
甘いのは、二人の状況からして描けないので・・・。
ageても構いませんです。sage指定してない時はあまり気にせずに。
>139.140san
あんまり予告っぽい事書くのやめます(苦笑)。
期待はずれじゃ、ゴルァ!とか言われそうだし。
更新するのが鬱でした(w。
>141san
はぃ。吉澤の方が戸惑ってましたな。
最初の頃の吉澤は不人気だったんで最後くらいはかっこよく。
148 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月31日(水)23時35分18秒
か、完結?!
そですかぁちょっと寂しいです…
残り楽しみにしてます!!
149 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月01日(木)01時39分45秒
完結???
楽しみが減っちゃうYO!
余計なことだけど最後の更新の題名がなんか変になってる
150 名前:名無し男 投稿日:2001年11月01日(木)10時14分54秒
ナヌ!?
終わっちまうのかえ?
ウワァァン!!
151 名前:Triangle BlueV-16- 投稿日:2001年11月01日(木)18時43分02秒
−16−

「死んじゃヤダよぉー!!!」
遠くから石川の声がして、吉澤は意識を取り戻した。
「こんくらいで人を殺さないでくれる?」
気付けば、梨華のベッドに横たわっていた。
「良かった。よっすぃ〜!!!」
石川は吉澤に抱きついた。
(う。重い...。でも嬉しいよ、梨華ちゃん)
吉澤は石川の背中に手を回した。

「今日は仕事休まなきゃダメだよ」
ハッとして吉澤は解けに目をやる。もう、出かけないと。
「ダメ。今日から新曲の振り付けのレッスンじゃん。
 初日からスッぽかす訳にはいかないよ。それに今回はセンターなんだもん。余計だよ」
起き上がろうとする吉澤に石川は制した。
「無理だよ、よっすぃ〜そんな身体で…」
石川は吉澤の胸に抱きついた。
「梨華ちゃん・・・」
(いつから梨華ちゃん、そんな甘えん坊になったの?
 もう友達っしょ。私たち・・・)
以前の吉澤だったら、喜んで寄りを戻したのだろうが、
やはり後藤に負い目を感じているのか、石川と元に戻ろうとは
現時点では考えていなかった。
152 名前:Triangle BlueV-16- 投稿日:2001年11月01日(木)18時43分55秒
気付くと吉澤は石川のTシャツを着ていた。
およそ趣味の良いTシャツとは思えなかったが、濡れた服を脱がして
わざわざ着せ替えてくれたのかと思うと、その奮闘している姿を想像して
吉澤は苦笑いすると同時に感謝をした。

「梨華ちゃんありがと。でも私は行くよ!!プロッすから」
吉澤は気合いを入れて起き上がった。
フラッと軽いめまいが起きたが、行かなくては。
「梨華ちゃん、悪いけど薬あるかな?」
(ホントは、もひとつキスも欲しいところだけど…)
言っても聞かないと諦めたのか、石川も立ち上がると
解熱剤と水を持って来てくれた。

「本当にタクシーじゃなくて大丈夫?」
「…勿体ないからいいよ、梨華ちゃん電車で行こ!」
昨日は予想外にタクシーに3回も乗ってしまい、吉澤の財布は大ピンチでもあった。
(梨華ちゃんに出させる訳にはいかないもんね)

――そう言えば、ごっちんはどうしたろう?
保田さんがきっと、何とかしてくれたよね。
ごっちんにもちゃんと謝らないとな。

吉澤は石川に手を引かれて駅までの道を歩きながら思うのだった。
153 名前:Triangle BlueV-17- 投稿日:2001年11月01日(木)18時45分17秒
−17−

レッスン場に着くと、ほぼ同時期に保田と後藤も入って来た。

「後藤、どうしたんだよ、その顔…」
飯田の声に、既に来ていた他のメンバーも視線が後藤に集中した。

「これ?弟と昨日派手に喧嘩しちゃってさー。思い切り
 殴られちゃったんだよねー」
後藤は湿布を触りながら苦笑いしている。
「ごっつぁん、まだ姉弟ゲンカとかしてんのー?大人になんなきゃダメじゃん」
「そうなんすけどねぇ・・・。あはは」
後藤の痛々しい湿布姿。その言い訳に吉澤の胸は痛んだ。
(ゴメン。ごっちん・・・)

少し遠巻きで見ていた吉澤は後藤と目が合う。
後藤は微笑んでいた。
隣りにいた石川も心配そうに後藤を見ていたが
「ごっちん大丈夫かな」
石川は、吉澤の方に気を取られて、昨夜後藤に襲われた事を忘れていた。
「梨華ちゃんこそ大丈夫?…ごっちん結局、何もしなかったみたいだけど…」
「よっすぃ〜が心配で、自分のコト忘れてたよ」
「梨華ちゃん・・・」
(そんなに私のコト・・・)
154 名前:Triangle BlueV-17- 投稿日:2001年11月01日(木)18時45分54秒
「よっすぃ〜こそ平気なの?熱はどうかな?」
石川は自分の額を吉澤の額に押し付けてみる。
(り、梨華ちゃん!)
「まだ少しあるみたい。あんまり無理しちゃダメだよ」
「うん」
本当に心配そうに見つめる石川に吉澤は黙って頷いた。

―――別れてから梨華ちゃん優しくなったな…。私たちって別れてるんだよね?
でも、友達と恋人の境ってなんだろう?
もう一度梨華ちゃんにはハッキリ言った方がいいのかな。
155 名前:Triangle BlueV-17- 投稿日:2001年11月01日(木)18時47分05秒
休憩時間の合間に、吉澤は後藤の隣りに座っていた。
「痛かったよね。ゴメン、ごっちん・・・」
「別に。こんくらい慣れてるからさ。私の方こそゴメン。
 梨華ちゃんにあんなことして」
「ごっちん、やるコトがハデだからビックリするよ」
「そうかな」
「なかなか出来ないよ。あんなマネ」
吉澤は組んでいた足を投げ出した。
(それだけよっすぃ〜のコト好きなんだけどな・・・)
「私のコト、圭ちゃんちまで運んでくれたんだって?ありがとね」
「どういたしまして」

「吉澤、風邪ひいたんだって?」
見上げると保田と石川の姿。
「ひいちゃいました。バカはひかないっていうのに・・・」
照れくさそうに頭をかく。
「保田さん、色々ありがとうございました」
「このツケは高いから覚悟しときな!」
「え?そうなんですかー?」
吉澤はガッカリした顔になった。
「梨華ちゃんゴメンね。手荒なマネして」
156 名前:Triangle BlueV-17- 投稿日:2001年11月01日(木)18時47分38秒
「うぅん。私の方こそゴメンなさい」
「なんで石川が謝るのよ。あんた悪くないでしょ」
保田が口を挟む。
「そーだよ、梨華ちゃん。悪いのは私なんだから」
「いや、後藤が悪いんだよ」
「私だよ、私!」
言い争っている吉澤と後藤を見て、保田が怒鳴る。
「いい加減にしな!吉澤も後藤も悪いと言うコトで一件落着!
 おしまいおしまい。あーめんどくさ」
保田は後藤と吉澤の肩を抱くと、飯田の方に行ってしまった。

(保田さん、ホントにありがとう・・・)
157 名前:Triangle BlueV-17- 投稿日:2001年11月01日(木)18時49分00秒
「よっすぃ〜あとで、ちょっといい?あんまり時間取らせないからさ」
休憩終わり間近、後藤にそっと耳打ちされた。
「うん…」

ごねる石川を帰らせて、吉澤は後藤と一緒に2人の想い出?の公園に来ていた。

「よっすぃ〜熱あんのにゴメンね」
「平気平気。こんくらいどーってことないし」
口では言っているが、かなり吉澤は熱っぽい顔をしていた。

「…約束通り・・・別れてあげるよ、よっすぃ〜」
「へ...?」
「フってあげる。この後藤に手を上げるなんて100年早いよ。
 でも殴ったら別れるって言ったのは私の方だし。別れてあげましょう。
 ありがたいと思え!」
そう言って吉澤の頬を殴るマネをしながら後藤は笑った。
「ごっちん・・・・」
吉澤の切なそうな表情に後藤も一瞬気持ちが揺らぐが、
「もう付き合ってって言われたって、付き合ってやんないからね。
 よっすぃ〜は後悔しなさいよ」
「ごっちん・・・」
吉澤は泣きそうになっている。
(泣きたいのは私の方だよ、よっすぃ〜)
「よっすぃ〜・・・」
「なに?」
158 名前:Triangle BlueV-17- 投稿日:2001年11月01日(木)18時49分44秒
「最後にキスしてくれない?そうしたら、よっすぃ〜とはこれでお終い!」
「・・・・」

一瞬間が空いた・・・。

「あ。ウソだよウソ。冗談だよ。聞き流して。マジにならないでよ。
 じゃ、私の話はそれだけだから」
後藤は早口に言うと、立ち上がろうとした。

「…いいよ」
「え?」
そう言った時には、後藤は既に吉澤に抱き締められていた。
そして、優しくキスされた・・・。

(短い間だったけど、その腕に抱かれて・・・凄く嬉しかった。
――さよなら。よっすぃ〜・・・。ホントに好きだったよ。今でも・・・)

後藤の方からくちびるを離すと「おやすみ!」と言って後藤は駈けていった。

「ごっちん・・・。ありがと・・」
吉澤は後藤の姿が見えなくなるまで見送っていた。
159 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年11月01日(木)18時55分06秒
2回分更新です。あと2回で終わりです。
既に書き終えているので。

>148-150san
多分、結末は言わなくても分かると思いますが(w。

160 名前:1J 投稿日:2001年11月01日(木)23時33分42秒
最後まで、ストレートに愛し続けたごっちん…
涙涙涙です。最後まで取っとけって? んなもん…ぐす…うぇぇ〜
ごっちん、トテモスキニナチャタヨ…… 今後嬉しい涙に変わりますように…ぐす‥
161 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月01日(木)23時41分39秒
うぅ…ごっちん切ない…
残りも目が離せません!!
162 名前:名無し男 投稿日:2001年11月02日(金)09時00分36秒
潔い別れ方カコイイ
163 名前:Triangle BlueV-18- 投稿日:2001年11月03日(土)01時02分17秒
−18−

そして翌日。
吉澤の熱も下がり、まだ本調子ではなかったが普通にレッスン場へ来ていた。
そして後藤も何事もなかったかのように吉澤に接して来た。

「ホレ!湿布も取れたよ。もう平気」
そう言って吉澤の手を頬に触らせる。
「ね?平気でしょ?私はもう大丈夫だから。よっすぃ〜もガンバッテ!」
「う、うん」
明るく振る舞う後藤に、ちょっぴり吉澤の心は痛むのだが、感謝するのだった。
(でもね、私は暫く一人のままでいるよ・・・)
164 名前:Triangle BlueV-18- 投稿日:2001年11月03日(土)01時03分02秒
レッスンの帰り、後藤は保田に誘われて焼き肉やへ来ていた。
「今回は圭ちゃんには、ホントお世話になったよね。ありがと〜♪」
「ホントかー?まぁ素直に受け取っとくヨ」
「後藤、圭ちゃんに惚れちゃいそーはあとはあと
「なっなに、冗談言ってんの!!」
保田はちょっと顔を赤らめる。
久しぶりに酒を飲んでいるが、そのせいではない。
「もちろん冗談だよ」
「ったく、からかうんじゃないよー」
「でも惚れ直したのはホントだよ」
「ハイハイ」
(勝手に言ってろ、後藤ー(怒))

「だって圭ちゃんも梨華ちゃんのコト好きなんでしょー?
 それなのに偉いと思って」
「・・・なにが?」
「梨華ちゃんから迫って来たのに抱かないなんて。私には出来ないもんな〜」
後藤は肉を摘みながら感心している。
「あんた達は逆にやりすぎよ!!ホントに・・・」
(いくら若いからって。…ちょっと羨ましいけど)
165 名前:Triangle BlueV-18- 投稿日:2001年11月03日(土)01時03分45秒
「ホントは圭ちゃんもしたいんでしょ?」
半分からかい気味で後藤は保田を茶化した。
「大人はガマンすると言うコトを知ってんだよ!」
「やっぱしたいんじゃん!圭ちゃん素直」
あはっと笑う後藤にムカつきながらも保田は安心していた。
(後藤ももう大丈夫だね。立ち直り早いヤツ)

「私、よっすぃ〜の次に圭ちゃん好きカモ」
「は?」
保田の箸を持っている手が一瞬止まる。
「圭ちゃんも梨華ちゃんの次に後藤のコトが好きだと嬉しいナ」
「・・・・・・・・」
保田が困惑しているので、後藤はプっと吹き出す。
「だから冗談だって。圭ちゃん騙されすぎ!」
さすがの保田もムッとしたのか
「後藤、いい加減にしないと怒るよ!」
「ごめんなさーい」
「ここの焼き肉代おごらすよ!」
「それだけはカンベン!」
(圭ちゃん・・・。ホントは冗談じゃないヨ)
後藤は必死で謝りながら(目は笑っていたが)
でも保田には本当に感謝しているのだった。
166 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年11月03日(土)01時08分59秒
後藤と保田の関係は今までと変わらないと想定してますが一応、
補足的に入れました。プッチモニって3人共男キャラですな(w。

>160 1Jsan
やっぱ後藤も悪者には出来なかったっす。
>161-162san
後藤も男だろっ(w。引き際が肝心と言うか。

次で終わりです。明日は更新出来ないかも???
167 名前:吉胡麻系 投稿日:2001年11月03日(土)15時10分13秒
次で終わりなんですか!?めちゃ寂しいっす!!
最後はどうなるのかなぁ。幸せになって欲しいです。
168 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月03日(土)22時39分21秒
さ、最後?!
あぁ寂しいです…
ハッピーエンドでありますように…
169 名前:名無し山陰人 投稿日:2001年11月04日(日)00時12分22秒
終わっちゃうんですか...そんなぁ...
どういうラストなんでしょう...
170 名前:名無し男 投稿日:2001年11月04日(日)01時31分55秒
最後の更新、期待しとりますえ!
171 名前:Triangle BlueV-19- 投稿日:2001年11月04日(日)13時54分57秒
−19−

一方吉澤は、石川に呼ばれて彼女の家に来ていた。

「私も梨華ちゃんに話があったんだ。先に言ってもいいかな」
(多分、私がここに来るのは今日で最後・・・)
「…うん」
「昨日。ごっちんとも正式に別れたよ。
 ・・・でも私暫く誰とも付き合う気ないんだ。今回のコトで
 梨華ちゃんもごっちんも傷つけちゃったし。保田さんにも迷惑かけた。
 少しの間、仕事に専念したいんだ」
「私がいると邪魔なの?」
石川が哀しそうな顔をする。
「そういうんじゃなくて。私、今の関係でも充分だと思ってるんだ。
 それに…冷却期間も必要かなって思う。少なくとも私は、ちょっと自分のコト
 見つめ直す時間が欲しい。だからワガママ言ってゴメン。
 あと梨華ちゃん・・・。梨華ちゃんが別れようって言ったんだから
 すぐ撤回するようなコトしちゃダメだよ」
「だっだって・・。よっすぃ〜が大切だって気付いたんだもん。
 カッコ悪くたっていいよ。私が好きなのは、よっすぃ〜だけだもん」
「ありがとう、梨華ちゃん。でも今回は一旦別れよう?」
172 名前:Triangle BlueV-19- 投稿日:2001年11月04日(日)13時55分46秒
そう言って吉澤は石川の家のカギを取り出すとテーブルの上に置いた。
「これは返しておくよ。また必要になったら貰うから」
「よっすぃ〜・・・」
今にも泣きだしそうな石川に吉澤は慌てて付け足した。
「べっ別にもう一生会えない訳じゃないじゃん。毎日会うんだしさー。
 泣かないでよ、梨華ちゃん」

しかし石川はカギを吉澤の手に握らせると
「コレは持ってて。今回みたいに、また襲われた時は、よっすぃ〜に
 助けてもらわなくちゃいけないもん」
「…もぅ、襲われないと思うけど・・・」
「よっすぃ〜が襲ってくれてもいいんだヨ」
「バッバカ!人が真面目に話してるのに!」
「私だって真面目に言ってるよ?よっすぃ〜」
くちびるが触れ合うくらいまで顔を近づけてくる石川に吉澤は顔を真っ赤に
させながら、慌てて顔を背けた。
「風邪、移っちゃうからダーメ!」
173 名前:Triangle BlueV-19- 投稿日:2001年11月04日(日)13時56分46秒
頑なに拒否する吉澤に、さすがの石川も諦めたらしく
「分かった。よっすぃ〜の意思は珍しく固いみたい」

(珍しくって…一言余計だよ、梨華ちゃん)

「私は待ってるよ。よっすぃ〜のコト」
「待たなくていいよ、んなの…」
「よっすぃ〜が、もっともぉ〜っと男らしくなって戻って来るの待ってる」

―――男らしく…か。今度の新曲みたいじゃん。

「期待しないで待っとけ!」
吉澤は石川の額を軽く小突いた。
「…その時は・・・私のコト…たっぷり愛してねはあとはあと

―――たっぷりか。テレるじゃんか。
取りあえず、それまではストイックに生きるつもりだけど。

「おぅよ!男よっすぃ〜、男を磨いてくるゼ!」
吉澤はちょっとカッコつけてポーズを取った。
174 名前:Triangle BlueV-19- 投稿日:2001年11月04日(日)13時57分44秒
「じゃぁ〜、最後に誓いのキスを…」
石川はくちびるを突き出し、目を閉じる。
「なっなんの誓い???」
吉澤は素に戻り、思わず聞き返してしまう。
石川は目を開けると
「そんなの言わなくても分かってるでしょう?」
「…分かんないよ」
本気で吉澤は困惑顔だ。

「ホント、バカよっすぃ〜は治ってないんだから」
少しバカにした感じで言う石川に吉澤もやり返す。
「そんなバカに惚れた寒い女は、どこの誰だよ!」
「寒いってなによ〜〜〜ぉ!」
頬を膨らますと手をグーにして石川は怒り出す。
しかし、吉澤は急に石川を抱き寄せた。
「でも、そんな寒い女に惚れたのが、この私だヨ」
(梨華ちゃん愛してるはあとはあと。世界中の誰よりも。
 これを言うのは、もうちょっと先だけどね…)
そして吉澤は石川のくちびるに、そっと優しくくちづけるのだった。


――― END ―――
175 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年11月04日(日)14時04分08秒
横アリ行った日の夜、風邪が悪化しまして、今日は寝てる状態なのですが
最終回なので、起きあがって更新しました。待たせてすみません。

こういう終わり方もアリと思うんですが・・・。ダメですか?
二人がくっついたか、どうかは皆さんのご想像にお任せします。
任せなくても100%同じ想像ですか(w。
って書くと番外編書けませんね。←書くつもりなの?(笑)

>167 吉胡麻系san
希望のある終わり方にしました。
>168-170san
こういう終わり方でした。

短い間でしたが、こんな小説にお付き合いいただきまして
ありがとうございました。

残りのスレで短編書けたらいいんですけどねぇ・・・。
176 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月04日(日)15時08分21秒
いやいや、書いていただきましょう番外編を!!

こういう終わり方私はアリだと思います。妄想が…じゃなくて、想像が膨らみますね〜
177 名前:名無し男 投稿日:2001年11月04日(日)20時08分26秒
とりあえずお疲れ様!
今回もたのしませてモロタヨ
お体気を付けてくださいね
終わりの次は始まり
178 名前:名無しさん 投稿日:2001年11月04日(日)21時03分15秒
お疲れ様でした!
私も番外編かなり楽しみにしてるのでこれからも頑張って下さい!
風邪早く良くなるといいですね!
179 名前:1J 投稿日:2001年11月05日(月)00時41分03秒
お疲れ様でした。
微妙な終わり方ですね。いろいろ想像(妄想?)してしまいます(w。
最後に「バカよっすぃー」、来ましたね。「寒い女」もなんか、良いです。
全体を通し愛とは、決して甘美なだけではなく、辛く、痛く、苦しい事の方が多く
戦う、立ち向かう事が大切なんだ!。の様な解釈でおります。(汗
個人的にはレスNo.25の
(私の夢でも見ているの?・・・せめて夢の中の私は幸せでいて欲しいナ‥)
の所が、1番好きでした。願い、諦め、迷いがこめられ丁度今時期の、ふと外に出ると
感じる初冬の匂い、空気感の様な物が有り、とても綺麗な場面だったと思います。
番外編、書いて頂けるのなら楽しみです。作者さんの過労を案じつつ期待です(w。
本当にお疲れ様でした。ちゃんと風邪、直して下さいね。長レス失礼しました。
180 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月05日(月)01時58分19秒
うぅ〜今後の二人がどうなるか
想像が妄想が、混沌としてわからん(w
こんな哀れな者に救いの手を……

ひとまず、ヒトマズ御疲れ様でした。
181 名前:式神 投稿日:2001年11月05日(月)02時55分47秒
お疲れ様でした!
この物語は、毎度ハラハラドキドキ萌え萌えさせられました(w
好きなドラマが終わったかのようなこの胸の寂しさ・・・
しかし、番外編という希望を持ちつつ生きていきます(w
いくらでも待ちますとも!番外編!って感じで・・・。

風邪は大丈夫でしょうか?ひどくならないよう気を付けて下さい。
182 名前:吉胡麻系 投稿日:2001年11月05日(月)17時45分14秒
お疲れ様でした!
時には萌えたり、時には切なくなり、泣いたり・・・。
すごく、かっこいい小説だと思いました。
甘いのもいいけど、こういう切ない小説もいいですね〜。
この小説、ドラマ化して欲しいと思ったのは私だけでしょうか?(w

風邪、大丈夫ですか?無理しないで下さいね。
183 名前:ラブッスィー。 投稿日:2001年11月05日(月)23時30分52秒
お疲れ様でした
最後の終わり方、本当に感動です(号泣)
この作品の中には本当に感動できる場面がたくさんありました
中でも石川が「別れようか、私達」と、言った場面
マジで感動?しました
その情景がはっきりと浮かんできて
そこにいた吉澤、石川がはっきりとわかり、声まではっきりわかりました
その場面だけでなくすべての場面においてはっきりと情景が浮かんできました
自分にとってこの作品はそれくらいインパクトのある
作品でした、本当にお疲れ様でした
番外編、期待しています!続編でも・・・!
184 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月05日(月)23時37分46秒
昨日、偶然にこの作品を見つけて、ラストまで一気に読ませていただきました。
甘甘のいしよしが好きな私には、痛い作品でした・・・よしがごまと浮気するとこ
では、自分が浮気されてるような息苦しさを感じてしまいましたよ。(ちなみに
私は♀です)
でも感動しました!!終わり方も、切ないけれど、三人三様の成長物語にもなって
いるところがまた素晴らしい。いい作品にめぐり合えて幸せでした。
ありがとうございました。

と言いつつ・・・番外編(続編?)ではいしよしが苦しんだ分も幸せになってくれる
ことを祈っております。(なーんて、一読者の勝手な意見です。)
今後も期待しております。
お風邪、お大事に。
185 名前:バービー 投稿日:2001年11月06日(火)23時12分24秒
レスが乗り遅れてしまいましたが・・とりあえず、連載終了お疲れ様です。
三角関係というテーマは男女間にしても、永遠に一番難しいのでは
ないかと思いますが、それを巧みな文章表現で読者を楽しませてくれ、
また最終的にきちんと事態を良い方向へ収拾できた所がすごいと思います。
尊敬しますよ、本当に。

毎日、ここに来ると必ずこの小説はチェックしてました。
中でもやっぱり、吉澤×後藤の絡みがあったのが嬉しかったですね。
浮気だったとしても(w エロシーンがあったのも歓喜でした(w
またこの小説を通して、チャーミーブルーさんと結構親しく(?)
なることが出来て、自分的には嬉しいのですよ(w
これからもお互いに頑張っていきましょう!特に桃板!期待してます(w

メディアでもよく感じられる、優柔不断な吉澤の優男加減や、
後藤の、執着心が強いながらに純粋に吉澤を想う切ない感じ。
石川という妻の底力(w 芯の強さを感じさせ。
それぞれのキャラクタライズもすごく魅力的でした!
186 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年11月07日(水)23時08分55秒
たくさんのレスありがとうございます。
書いてる方としては感無量ですね。醍醐味と言うか
書いてて良かったと思う瞬間です。

>176 san
前編と後編に分けて書いてみます。
でも、ホントは妄想や想像してもらった方がいいんですけどねぇ。

>177 san
はい、ありがとうございます。楽しんでいただけて何よりです。

>178 san
風邪治りませんが(苦笑)。楽しみに待ってて下さい番外編。

>179 1J san
「バカ男」と「寒い女」は某いしよしスレで見て、これは(・∀・)イイ
と思って使いました(w。
>(私の夢でも見ているの?・・・せめて夢の中の私は幸せでいて欲しいナ‥)
この辺りとか、最後の方は書くのがツラくて(苦笑)。

>180 san
ホントは番外編書かないでこのまま終わらせれば、皆さんのそれぞれの解釈で
良かったんですが。

>181 式神 san
>好きなドラマが終わったかのようなこの胸の寂しさ・・・
式神さんにそんな事言っていただけるなんてT_T。嬉しいです!
187 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年11月07日(水)23時14分48秒
>182 吉胡麻系 san
>すごく、かっこいい小説だと思いました。
そ、そんな誉めすぎです(w。でも嬉しいっす。

>183 ラブッスィー。san
誉めすぎで気恥ずかしいです。でも感動したのなら
この小説は成功だったんでしょうね。
思えば、思いつきで始めた小説でした。いつの間にか大きくなって
しまいましたが。なかなか3人の気持ちに感情移入出来なくて
かなり煮詰まった時もあったんですが、なんとか終わらせてホッとしています。

>中でも石川が「別れようか、私達」と、言った場面
あの辺りは、かなり精神的にも自分がツラくなりました。
情景や声まで浮かぶとは、想像力がありますね。私もなるべく
思い出して書いてるつもりですが。まだまだだと思ってます。

>184 san
一気に読まれましたか。お疲れさまです!(w
私も甘甘のいしよしが好きです(甘甘は、空板の「恋しちゃ3」で書いてますが)
痛めは初めてでした。たまには良いかなと。

番外編は、ヨシコがビシッと決めてくれる事でしょう。たぶん・・・

188 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年11月07日(水)23時17分22秒
>185 バービー san
自ら面倒な話(△関係)にしてしまうとは、無謀だったと自分で思ってます。
実は単に、よしごまを書いてみたかっただけの始まりだったんで。
最近は、三角関係の話も増えてますね。

2では、なんかただエロに走ってしまって「吉澤最低」のレスが付くと
嬉しい半面ショックだったりしましたが(w。

私もバービーさんと親しくなれて嬉しかったどす。
桃板も微妙に△ですけど、あっちはライトな感じなんで・・・あはっ(w
バービーさんも小説がんがってください。

取りあえず、番外編は前編と後編に分けて一気に載せた方がいいですか?
前編は、もう出来てたりするのですが・・・。一気と言っても通常の
更新分の3,4回分くらいです。前編はサービス的な要素です。
ホントは番外編1だけのつもりだったんですが。
189 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月08日(木)00時03分57秒
こんどはよしごまをキボーン
190 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年11月08日(木)21時22分04秒
先に短編の方を載せてみます。今日1日で書いたもんだから
大した物ではありませんが。

>189san
甘いよしごま書いてみたいんですけどねぇ。一応書いてみたいんですが。
191 名前:『初恋の君』 投稿日:2001年11月08日(木)21時23分15秒
−prologue−

私が小さい頃…そう、まだ4つか5つくらいの時……
近所に住んでていつも一緒に遊んでいた同い年くらいの女の子がいた。
名前は確か・・・りかちゃんって言ったっけ。
「大きくなったら、りかちゃんと結婚するの」
この言葉だけはハッキリ覚えている。
だって、りかちゃんも嬉しそうに「うん」と言ったのだから・・・。
思えば、それが私の初恋だった。
でも、りかちゃんはお父さんの都合でその後、すぐに転勤で引っ越してしまった。
行き先も告げずに・・・。
そして、月日は流れて 私 吉澤ひとみは16歳になった・・・。
192 名前:『初恋の君』 投稿日:2001年11月08日(木)21時24分14秒
-1-

私は都内の私立女子校に通う、ごく普通の女の子。
普通と言っても何故か女の子にばかりモテる。
でも、心の中には「りかちゃん」がいたし、付き合う気もないので
全部お断りをしていた。
「りかちゃん」の事は、幼なじみの真希にも話していない。
話したら、きっとバカにされそうだし「子どもの頃の約束なんて
案外あっさり忘れてるもんだよ」なんて言うに違いないから。

部活は中学の時はバレー部に所属していたが高校に入ると同時に止めてしまった。
本格的に「りかちゃん探し」をしないといけないからだ。
と言ったところで、まったく手がかりが掴めないのが現状だった。
入学祝いで、パソコンを買ってもらい、ネットで検索してもそれらしいのは
見付からなかった。
そして、私は、チャットやメールにハマってしまい、今ではその中の一人に
恋をしている。多分、好きなんだろうと思う。
このことは真希にはバレてしまっているのだが、やはり真希は
「相手の顔も名前も知らないのに好きになるなんておかしいよ」
キッパリと言われた。

確かに自分でも、おかしいかなって思う。
でも、私の気持ちは、たぶん。。。
193 名前:『初恋の君』 投稿日:2001年11月08日(木)21時24分55秒
出会いは、間違いメールから始まった。
そして、それをきっかけに何回かメールのやりとりをしているうちに
ICQやMSNメッセンジャーとかで、2人でチャットするようになった。
私のハンドルネームは『ベーグル』
理由は簡単。ベーグルが大好きだからだ。
そして相手のハンドルネームは『チャーミー』
とにかく毎日チャーミーと話すのが、自分の中で習慣になっていた。
勿論、「りかちゃん」の事も頭にありつつ、チャーミーにも恋をしていた。

ただ、相手は私の事を「男」だと思っているのが難点だった。
最初チャットで話した時に「女の子から告られてばっかり」と言う話を
したので自然にイコール男と判断したのだろう。
まぁ、大体そう書いたら男だと思われるのは自然なんだろうけど。
今更否定するのも、なんだし今まで来てしまった。
そして、2人で会う事になった。

この事を真希に話したら、やはり
「それって詐欺じゃん。よっすぃー、会うのまずいんじゃないの?」
と言われたが、自分の気持ちはどうする事も出来なかった。
不安と期待と入り混じって、渋谷で待ち合わせる事になった。
194 名前:『初恋の君』 投稿日:2001年11月08日(木)21時26分40秒
-2-

チャーミー:じゃぁ、目印として私はピンクのアフロ犬を手に
      持ってるね。これで分かると思うよ。
ベーグル:私は右手に青のバンダナ巻いとくね。
チャーミー:了解!明日、楽しみにしてるね!
ベーグル:私もー。早くチャーミーに会いたいな。
チャーミー:私もベーグルに早く会いたいよ。じゃぁおやすみ。
ベーグル:おやすみチャーミー
195 名前:『初恋の君』 投稿日:2001年11月08日(木)21時27分48秒
「渋谷って相変わらず人が多いよな〜」
待ち合わせの時間より1時間も前に来ていた私は文句を言っていた。
109の前なんて人が多すぎて、もしいたとしても気付くのか心配だった。
でも・・・ピンクのアフロ犬持ってる子なんて、そうそういないだろう。
私は取りあえず、野球帽を深々とかぶり、男っぽいカジュアルな格好で
チャーミーを待っていた。
見た目からすると、男に見えなくもない私は、何回も女の子から声をかけられて
それだけで疲れてしまった。

そして約束の時間の10分くらい前になって、私はまた話しかけられた。
「待ち合わせですか?」
声に特徴のある、例えればアニメ声と言うか、可愛い声。
私の声は低くて嫌いなので、自分とは対照的な、その声の主の方に振り返った。
手には、目印のピンクのアフロ犬を持っている。
「あっ。チャーミーさんですか?」
「やっぱりベーグルくんだったんだ」
チャーミーは急に人なつこい笑顔になると、手を差し出して握手を求めて来た。
―――何故かチャーミーを見た時、ふと懐かしいと感じた。
それは何故なのか分からないけれど。
196 名前:『初恋の君』 投稿日:2001年11月08日(木)21時32分16秒
-3-

適当に喫茶店に入ると、私は帽子を脱いだ。
「騙すつもりはなかったんだけど、私 女なんだ。黙っててゴメン」
私は頭を下げる。目の前にいるチャーミーは、どう反応するだろう。
いつまでたっても返事がないので、私は恐る恐る顔を上げた。
チャーミーはクスクス笑っている。
何がおかしいのか分からなかったが、私もつられて笑ってしまった。

「良かった。女の子で。逆だったらちょっとヤだったけど」
別段気にしてないようで、私もホッとした。
「ゴメンね。やっぱ女の子に告られるって聞いたら普通、男って思うよね」
「うぅん。私の早とちりだもん。だってベーグルくんから「男です」って
 聞いた事なかったもんね。私の方こそごめんなさい」

――― かわいい。チャーミーはHNも、そのまんま合ってるし
黒髪に黒い瞳、肌も小麦色で声も可愛い。

本当に好きになってしまいそうだった。
いや、もう会う前から、とっくに好きだったんだけど。
197 名前:『初恋の君』 投稿日:2001年11月08日(木)21時32分51秒
私たちは昔からの知り合いのように色々と話をした。
「チャーミーさんはテニスをやってるんだ。かっけーね」
「かっけーって?」
チャーミーは首を傾げている。その仕種が、また可愛くて…。

「カッコいいって言う意味だよ」
もしかして、私の中でしか通じない言葉なのかと不安になった。

「でもベーグルくんだってバレーやってたんでしょ?カッコいいよ。
 なんで辞めちゃったの?」
「それは………」
私は口ごもった。

『初恋の相手』を探すため…なんて言ったらどう反応するのだろう?
それも相手は女の子で、結婚の約束をして、それを今でも信じてる自分。
やはり、気持ち悪がられるだろうか。
チャーミーには具体的には話していないけれど、小さい頃に好きになった
相手が忘れられないと言う話はした。
覚えているかどうか分からないけれど。
198 名前:『初恋の君』 投稿日:2001年11月08日(木)21時33分43秒
私が急に黙り込んでしまったので、チャーミーは謝ってきた。
「ゴメンね。言いたくない事情もあるよね」
「いいんだ別に。チャーミーさんこそ気にしないで。
 あと"くん"なんて付けなくていいから」
「じゃ私のコトも"チャーミー"でいいよ」
「うん」

端からみればHNで呼び合うのは奇怪に見えるだろう。
HNじゃなくて名前も知りたかったが、初めて会った時から訊くのは
何だか下心があるように思えて、敢えて訊かなかった。

「今日は楽しかった。また会ってくれる?」
「うん。私も楽しかったよ。また会おうネ!」
笑顔で言われて、私の顔はふにゃふにゃになってしまう。
別れた後も、チャーミーの事を思い出しては自然と顔がニヤけてしまう。
会ったことで、ますます私はチャーミーにゾッコンになってしまった。
――― 早くまた…会いたいヨ・・・
199 名前:『初恋の君』 投稿日:2001年11月08日(木)21時34分38秒
-4-

この事を真希に話すと
「良かったね。ベーグルはチャーミーに恋をしちゃいました!って感じかな」
「そんなこと・・・」

ズバリ真希に言われて私は頬を赤らめた。
「よっすぃーは告られても誰ともOKしなかったから、てっきり
 好きな人がいると思ってたんだけど、そうでもないんだね」
"りかちゃん"を知らない真希は、そう答えた。

「りかちゃん」ずっと好きな、この想いは、どうしたらいいのだろう。
その一方で"チャーミー"の事も気になっている。
気が多いのかな私・・・。
「りかちゃん」探しも手がかりがないので、一向に進まない。
結局、本人が来てくれなければ手の施しようがなかった。
母から聞いた話では、姓は石川と言うらしかった。
「りか」はどういう字を書くかは知らない。
石川りか・・・君に逢いたい。
200 名前:『初恋の君』 投稿日:2001年11月08日(木)21時35分43秒
-5-

チャーミーとは、その後何回か会って、すっかり打ち解け、昔からの
知り合いのような錯覚が起きるくらい仲良くなった。
そろそろ名前が聞きたかった私は、思い切って自分から話し始めた。

「あのさ。名前聞いてもいい?別にチャーミーでもいいんだけど、やっぱ
 知りたくて。ちなみに私の名前は吉澤ひとみ」
「ひとみちゃんって言うんだ。綺麗な名前・・・」
チャーミーは私を見つめながら微笑んだ。

「私の名前は…吉川梨華美って言うの」
微妙に違うけど「りかちゃん」と遠くもない。
「りかみちゃんかぁ。可愛い名前だね」
"美"がなければ、もっと良かったカモ。なんてバカな事を考えながら更に続けた。

「笑わないで聞いてくれる?」
私は何となくチャーミーなら笑わないで聞いてくれそうな気がしたので
幼少時代の話をチャーミーにした。
201 名前:『初恋の君』 投稿日:2001年11月08日(木)21時36分27秒
「じゃぁベーグルは、その"りかちゃん"の事、今でも想い続けてるんだ」
「うん。おかしいっしょ。"ちゅらさん" じゃあるまいし全く手がかりないしね。 
 でも私は凄く逢いたい。結婚出来る訳ないのにさー。結構子ども心に真剣に
 想ってたんだ。偶然出会うとか、そんなのは、やっぱりドラマや映画、小説
 だから出来るんだよね。現実はやっぱ厳しいもん」
「でも1人の人を思い続ける事って素敵だと思うよ。だからベーグルは
 カッコいいと思う」
「ホントにそう思う?良かった・・・。
 でもさ、りかちゃんがその約束覚えてるとも限らないし、ちょっと寂しい時もあるよ」
「そんな事ないよ!!絶対りかちゃんもベーグルとの約束覚えてると思う!!
 私が保障する!」
妙に力強く言うチャーミーに圧倒されながらも本当にそうなんだと思わせる
響きがあって、前向きに考えられそうな気がした。
案外近くに、りかちゃんはいるのかも知れない。
202 名前:『初恋の君』 投稿日:2001年11月08日(木)21時37分18秒
「ところでチャーミーは、今好きな人いるの?」
りかちゃんとは別にチャーミーも気になる私としては、非常に訊きたい事の
1つでもあった。
「うん。いるよ」
即答で返ってくる。何故か凹む。でも、そりゃいるよね。
チャーミーに想われてる人が羨ましい。どこの誰だか知らないけれど
私はその人に嫉妬していた。

「どういう人?」
「知りたい?」
「うん」
「髪は茶髪でピアスしてて、目が大きくて背も高くて、スポーツも
 出来て女の子にモテる人」

なんか全部自分に当てはまるのだけど、"それって私の事?"
なんておどけて言う程、私の神経は太くなかった。
大体、そういう男の人は多そうだし、万一間違っていたら(きっと違う)
大恥をかくだろう。大恥と言うか自惚れてると言うか・・・。
チャーミーは私の事をじっと見つめていた。
203 名前:『初恋の君』 投稿日:2001年11月08日(木)21時37分51秒
「なっなに?顔になんかついてる?」
「うぅぅん。まだ気付かないかなぁ?」
「まだって?」
「ベーグルは昔から、おっちょこちょいだったけど、多少抜けてるところも
 変わってないね。子どもの頃から男っぽくて。でも泣き虫で弱虫だった
 私をいつもいぢめっこの男の子たちから守ってくれたよね。今でも覚えてるよ」
懐かしそうに話すチャーミーに、私は確信した。

「り、りかちゃんなの???」
「そうだよ。私、最初に会った時からすぐにひとみちゃんだって気付いたよ。
 私もそりゃぁ驚いたけど凄い偶然だって。神様はいるんだって思った
 瞬間だったよ」

最初会った時、どこか懐かしい感じがしたのは、そのせいだったんだ。
204 名前:『初恋の君』 投稿日:2001年11月08日(木)21時39分12秒
「なんで名前・・・」
梨華はクスっと笑うと
「ちょっとからかってみたの。そこで石川梨華なんて言ったら面白く
 ないじゃない。あの時のひとみちゃんの顔。思い出すと笑える〜」
「酷いなぁ。でも、りかちゃんもあの約束覚えててくれたんだ。
 それだけでも嬉しいよ」
考えてみると「結婚する」なんて、随分とマセたガキだったんだと思う。

「だってプロポーズされちゃったんだもん。そんな大切なコト
 忘れるハズがないじゃない」
「じゃぁ、なんでずっと連絡してくれなかったの?」
「…それは、ひとみちゃんを驚かすため。あの後も転々と引っ越して
 東京に戻って来たのってつい最近なんだ。それで、こっち来てから
 ひとみちゃんちまで行ったんだけど、ひとみちゃん可愛い女の子と一緒
 だったから声かけられなかった」
「…多分、真希のことだと思う。アイツとは幼なじみなだけだよ」
「うん。ひとみちゃん凄くカッコよくなってたからビックリしちゃった」
「カッコいいだなんて・・・。でもりかちゃんに言ってもらえると嬉しい。
 でも悩んで損しちゃったよ」
205 名前:『初恋の君』 投稿日:2001年11月08日(木)21時39分57秒
「なんで?」
「だって、りかちゃんとチャーミーが同一人物だったなんて。
チャーミーにも恋してるなんて気が多いと思われるのがイヤだった」
「私も一緒だよ。ひとみちゃんとベーグルが同じ人だったなんて」
お互い目が合うと、微笑んだ。

「やっと会えたね。おかえり、りかちゃん」
「ただいま。ひとみちゃん」

2人は手を握り合い、そしてまた笑うのだった。


―――― END ―――
206 名前:ラブッスィー。 投稿日:2001年11月08日(木)23時18分05秒
一言で表すと「最高」です
なんか懐かしさを感じました
やっぱ物語の中の「吉澤」と「石川」はお似合いです
一番くっついて欲しいカップルです
今回も情景や声、バッチリと浮かんできました
しかしそれは自分に想像力があるからではないんです
CharmyBlueさんの文才が凄すぎるんですよ
マジでインパクトを感じます
CharmyBlueさんの作品は大好きです
これからも是非!頑張ってください!
「続編」もマジで期待です
207 名前:吉胡麻系 投稿日:2001年11月09日(金)19時11分45秒
あ、更新されてる!マジ嬉しいです!
なんか本当にありそうっすね〜。
ってか、これを1日で・・・、やっぱり、すごいっす。
208 名前:名無し男 投稿日:2001年11月10日(土)17時14分41秒
主人も草葉の陰で喜んでおられます
 
 |▽T)<・・・
209 名前:名無し男 投稿日:2001年11月10日(土)17時15分59秒
>>208
スマソ
× おられます
○ おります
210 名前:Triangle Blue -番外編-1- 投稿日:2001年11月11日(日)12時48分46秒
−1−

吉澤と石川が別れてから約1ヶ月が過ぎようとしていた。
2人が実質別れた事は保田と後藤以外知られていない。
それだけ2人の関係は傍目からは、変わっていなかった。

そして今は新曲『Mr.Moonlight〜愛のビッグバンド〜』
の出演目白押しである。
衣裳もスーツ姿で決めている一際目立つのは、勿論吉澤ひとみ。

「よっすぃ〜モテモテじゃん」

同じく男役の後藤がニヤけながら言う。
別れた当初は多少後藤とぎこちなかった時もあったが
今では前と変わらない関係に戻っていた。

「そんなことないよ」
「数々の誘惑にも負けず…。吉澤くん!君も大人になったね」

肩を叩きながら後藤は感心したように言う。
211 名前:Triangle Blue -番外編-1- 投稿日:2001年11月11日(日)12時49分50秒
「なぁ〜に言ってんだか…」

誘惑と言うか、矢口が「よっすぃ〜カッコいい」と言って
抱きついたりその程度の話である。

「よっすぃ〜狙ってる人多いじゃん」
「あまりヘンな事言わないでよね〜」

確かに今度の新曲は宝塚の男役のようだと自分でも思うし
自然とそういう格好をしていると、立ち振る舞いも男っぽくなるから不思議だ。

「新メン4人も、よっすぃ〜見てキャーキャー言ってたよ。
 小川ちゃん、マジでよっすぃ〜に惚れたりして」
「やめてよ、も〜〜〜ぉ!」
「でも寂しがりやのよっすぃ〜が、良く我慢出来るなぁーって思うよ」
「何が?」
「……だって…してないんでしょ?」
「・・・ま、まぁね」

実際していないのだが、気恥ずかしくて吉澤は言葉を濁した。
212 名前:Triangle Blue -番外編-1- 投稿日:2001年11月11日(日)12時50分40秒
「その場で流されるよっすぃ〜がねぇ…」

そう言いながら後藤は吉澤の肩に手をかけた。

「私と別れたコト後悔してる?」
「・・・してないよ。感謝してる。ごっちんにはホント感謝してるよ」

ここまで前と同じようにつき合えるのも後藤がサッパリした性格だった
事もあるのだろう。

「感謝かぁー。よっすぃ〜、もうそろそろ梨華ちゃんのコト迎えにいけば?」
「あぁーーーまだちょっと時期的に・・・」

吉澤は曖昧に返事をした。

「私のコトなら、気にしないでね。もう大丈夫なんだから」
「それは気にしてないよ」
「そう言われちゃうと、少しは気にして欲しくなるよ」

後藤は苦笑いした。

「ごめんなさい」
素直に謝る。
213 名前:Triangle Blue -番外編-1- 投稿日:2001年11月11日(日)12時51分31秒

「それは冗談だけど…。……もしかしてクリスマス辺りを狙ってるとか?」
「(う"・・・)・・・」

ズバリ当てられて吉澤は黙ってしまった。

「ヤダ。図星?」

吉澤の反応を見て楽しむ後藤に吉澤は溜息をついた。
(あ〜ぁ、ごっちんには何か知らないけどバレちゃんだよなぁ。
 もしかして私の考えが単純なだけかも知れないけど)

「よっすぃ〜って、結構ロマンチーなのね。カワイイ」

少しからかい半分で言われて吉澤はムッとした。

「カワイイ言うな」
「でもまだ1ヶ月半以上もあるじゃん。それまで待てるの?」
「待てるよ!!もぅからかわないでよ〜!」
214 名前:Triangle Blue -番外編-1- 投稿日:2001年11月11日(日)12時52分51秒
しかし後藤は続ける。
「なんかプッチの新曲と微妙に被るねー。
 "頭の中 ほとんど梨華ちゃん♪"
 結構よっすぃ〜"サンタさぁ〜〜ん!"って叫ぶとこ
 "梨華ちゃぁぁぁ〜〜ん!"って思ってるとか」
「もぅ、ごっちんカンベンしてよー」
(そんなコト言われたら歌うたびに思い出しちゃうじゃん…)

「あ、でもタンポポの新曲もさー『王子様と雪の夜』なんて、梨華ちゃんは
 自然とよっすぃ〜を連想してんだろうね」
後藤は勝手な事を言っている。
「そんなコトないって…」

「でも梨華ちゃんに訊いたら否定しなかったけど?」
後藤はしたり顔で言う。
「そういうコト、訊かないでよ〜」
215 名前:Triangle Blue -番外編-1- 投稿日:2001年11月11日(日)12時53分49秒
困り果てた様子の吉澤の隣りに保田と石川がやってきた。

「なんか楽しそうね。2人とも」
「楽しんでるのは、ごっちんだけですよ」
「満更でもないクセに」

後藤が、まだニヤニヤしながら言う。

「また、ごっちんにからかわれてたの?」
「そうなんだよ。梨華ちゃん助けて〜」

わざと石川にすがりつくように言うと、石川は
「ごっちん、もっとよっすぃ〜のコト、いぢめてあげて」
と楽しそうに言う。
「梨華ちゃんまで〜(涙)」

そんな3人の光景を見て保田は1ヶ月前の出来事がまるでウソのように思えた。
(まっ、後藤の潔い別れ、吉澤の憎めない性格、石川の吉澤を最終的には許した
心の広さが、うまく合わさったのかな)

『よっすぃ〜が戻ってくるところは、結局私なんですよ』
以前、石川が保田に言った言葉だ。
「大した自信だ」と保田は思って聞いていたが、結果的にはそうなったようなものだ。  
例え、今は別れていても、2人の心は繋がっている。
(羨ましい関係だよ。石川……吉澤……)
216 名前:Triangle Blue -番外編-2- 投稿日:2001年11月11日(日)12時57分29秒

−2−

石川と吉澤が先に、スタジオに行ってしまうと、保田は後藤に言った。

「後藤、もうすっかり立ち直ったようね」
「まぁねー。いつまでも引きずってたって仕方ないしさー。
 それに私には圭ちゃんがいるし…あはっ」

後藤はカラッと明るく言う。
最後の「あはっ」が気になったが、保田も満更でもない。

「今年のクリスマスって圭ちゃん予定あんの?」

彼氏がいない事を知ってて、わざと聞くあたりに悪意を感じなくもないが
後藤だから保田も許してしまう。

「失礼なコト聞くわねー。勿論ないわよ」
「良かった…」
(っとに、良くないっての!!)
「じゃぁ後藤と寂しく過ごそうか」
「なんでわざわざクリスマスの日まで後藤と一緒にいなきゃいけないのよ」
「プッチの新曲でもかけながら…」
「余計寂しいじゃないの…」
「もー、圭ちゃんプジティブだよっ」
「ソレとコレは関係ないでしょうに」
217 名前:Triangle Blue -番外編-2- 投稿日:2001年11月11日(日)12時58分09秒
後藤は急に真面目になると
「でもマジでその日あけといて。ね?圭ちゃん」
「…う、うん」
保田は黙って頷いた。

「圭ちゃんのコト、襲ったりしないから安心してね♪」
後藤はまたいつもの顔に戻るとウィンクした。

あの一件以来、保田と後藤は急接近した。
その感情は恋愛までは発展していないが、良い関係である事は間違いなかった。
ただ、吉澤同様、からかわれる事も多くなったのだが。

「あんまりからかうと、逆に私が襲うからね!」
「アハハッ。圭ちゃんムキになってカワイイ」
(ほんと懲りないね。後藤は。でもイヤじゃない。そんな後藤も好きだよ)
保田は後藤の笑い顔を見つめながら、そう思った。

218 名前:Triangle Blue-番外編-3- 投稿日:2001年11月11日(日)12時59分08秒
−3−

いち早くスタジオ入りした吉澤と石川はスタジオの隅で待機していた。
カッコ良く決めてる吉澤を見る度に石川は、いつも惚れ直してしまいそうになる。
(カッコいいよ、よっすぃ〜)
今日も無意識に吉澤の顔をじっと見つめてしまっていた。
それに気付いた吉澤は口を開いた。

「どうしたの?梨華ちゃん…」
「え?…あぁ、なんでもないよ」

そこへ「よっすぃ〜」と言いながら駆け寄って加護が吉澤に抱きついて来た。

「ホンマ、よっすぃ〜は、かっけーなぁ…。梨華ちゃん幸せもんやでー」

そう言ってる割には、これ見よがしに、かなり密着して抱きついている。
そして、辻もやって来て
「今度は、ののの番れすー。あいぼん変わって〜」

勝手な事を言っている。更に矢口が割り込んで来て

「次は矢口だよ〜。よっすぃ〜はあとはあと

嬉しそうに抱きつく矢口に、吉澤も照れ笑いしている。
「矢口さぁ〜ん…」
219 名前:Triangle Blue-番外編-3- 投稿日:2001年11月11日(日)12時59分53秒
吉澤が娘。の中で誰からも好かれているのは分かるのだが、こうあからさまに
目の前で抱きつかれるのを見ていると石川は複雑だった。

「石川は毎晩、よっすぃ〜独占してんだから、こんくらいは許してよね」
「…ハ、ハイ」
(全然そんなコトないんだけどな…)
石川は曖昧に答えるしかなかった。

別れの誓い?のキスをして以来、仕事以外では指1本触れようとしないのだ。
それ以外は、以前と変わらない。むしろ以前よりも優しくなった感じがする。

今までの吉澤を知っているので1週間くらいで自分の元に戻ってくると
軽く見ていたが、あっと言う間に1ヶ月が経ってしまった。
吉澤は、そんな素振りも見せないし、石川は時々「まさか、このままずっと…」と
かすかな不安も覚える。
それでも以前のように、吉澤に対して不信感を持つコトは全くなくなったのだが。
220 名前:Triangle Blue-番外編-3- 投稿日:2001年11月11日(日)13時01分46秒
再び吉澤に視線を戻すと、飯田までもが吉澤に抱きついていた。
(い、飯田さぁ〜〜〜ん(泣)私だって、抱き締めて欲しいよ〜)
石川はいたたまれなくなり、スタジオから一旦離れると、控え室に戻ろうとした。
吉澤は、すぐに気付くと、石川の後を追った。

「梨華ちゃん、どこ行くの?もう本番間近だよ」
「分かってる…」

他メンが抱きついたくらいで、嫉妬してるなんて思われたら、なんだか
恥ずかしくて石川は言えなかった。

無言で吉澤は石川の腕を取ると人気のないスタジオの隅に連れていく。
そして石川を思い切り、ぎゅぅ〜〜〜っと抱き締めた。
久しぶりの抱擁に、昔の感覚が甦って来て、石川は思わず涙がこぼれそうになった。

「やっぱり梨華ちゃんを抱き締めてると安心するよ」
「よっすぃ〜…」

吉澤の腕の温もりを感じながら、石川は呟いた。

「こんくらいで泣くなよぉー」
「泣いてないもん」

石川は吉澤の視線から、照れくさくて一旦目を反らした。
221 名前:Triangle Blue-番外編-3- 投稿日:2001年11月11日(日)13時03分20秒
吉澤は一瞬考えて"仕方ないなぁ"と言った顔でこう言った。

「梨華ちゃん、目ぇ閉じて…」

石川は言われるまま目を閉じた。
吉澤は周りに人がいないか確認すると、少し屈んで石川に軽くくちびるを重ねた。
(…え??)
あれほど待ちこがれたキスを簡単にされて、石川は拍子抜けした。

「相変わらず、梨華ちゃんのくちびるは柔らかいね」
「ずるい、よっすぃ〜」

戸惑いながら石川は答えた。吉澤は優しく微笑んでいる。

「まだキスは先のつもりだったんだけどね。特別サービスだよ」
「だったら、もっとちゃんとして…」

吉澤のスーツの袖を掴んで石川は言った。

「口紅落ちちゃうじゃん」

吉澤も多少なりとも気は遣っているつもりだった。
222 名前:Triangle Blue-番外編-3- 投稿日:2001年11月11日(日)13時04分07秒
「じゃぁ本番終わったら……」

そう石川が言いかけた時に後藤が二人を見つけて近寄って来た。

「ブチュッとしちゃったの?よっすぃ〜?」

吉澤は慌てて石川から離れた。

「ごっごっちん…」
「もう始まるよ。よっすぃ〜さっきの話をさぁ〜梨華ちゃんに…」

吉澤は後藤の口を慌てて手で押さえると、肩に腕を回して、そのまま
石川を残して足早に歩いて行った。

「まだ梨華ちゃんには、言ってないんだから、余計なコト言わないでよね」
「分かってるって〜」
「分かってないよ」


軽く触れただけなのに、石川はさっきのキスでドキドキしてしまった。
付き合い始めた頃を思い出す。
(やっぱり私、よっすぃ〜のコトが凄く好きなんだ)
改めて実感する石川だった。
223 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年11月11日(日)13時10分18秒
前半一気に載せました。後半は、もう少し経ってから。
まだ書いてないけど。

>206 ラブッスィー。san
ありがとうございます。でも最近は、素晴らしい作者さんも
増えてきたので私なんか、まだまだですね。見習いたいです。
ラブッスィー。さんも自分の小説頑張って下さい。

>207 吉胡麻系san
元ネタがあったヤツなんで、数時間で書けました。
最初は長編用の切ない系だったんですが。

>208san
喜んでいただけて何よりです。
224 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月11日(日)13時19分35秒
いっぱい更新されててビックリしました。
うれすぃ〜!
イイですね〜こういう関係も。とか言いながらやぱり進展を期待してます。
225 名前:名無し男 投稿日:2001年11月15日(木)09時14分12秒
小泉は嫌いじゃがこういう時こそ米百俵の精神で我慢せねば
226 名前:1J 投稿日:2001年11月17日(土)13時36分33秒
だんだんお砂糖たっぷりになって来ましたね。
新曲ネタも楽しいです。ヤッスーの気持ちが微妙そうですが…
後半も楽しみです。
227 名前:芽衣 投稿日:2001年11月25日(日)18時50分02秒
ロマンチ〜吉澤(w
やはり良いですねいしよし
見てて砂糖吐きそうですよ(w

後半期待してます
228 名前:アシスタント 投稿日:2001年11月26日(月)19時48分13秒
あまりにも待ち遠しい〜〜!!
…この寂しさを埋めてくだされ
229 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月28日(水)04時51分15秒
早く続きを...(ガクッ)
230 名前:M.ANZAI 投稿日:2001年11月28日(水)13時49分47秒
ここへはお初です。
「メロン記念日」の新曲のタイトルがあるので
気になって読みはじめて、あまりの展開にここまで来てしまいました。
順番が逆になりますが、これから「1」「2」を捜し出して読ませていただきます。

ちなみに別のいしよし小説の方は頭から読ませていただいておりました。
231 名前:Triangle Blue -番外編-4- 投稿日:2001年11月28日(水)18時14分10秒
−4−

更に数週間が過ぎ、ユニットでの仕事も多くなった。
吉澤は、プッチモニ、石川はタンポポ……

当然また、後藤と保田と一緒になる事が多い吉澤は相変わらず
2人から突っ込まれまくっていた。

「まぁーだ言ってないの?ヨシコ遅すぎ!」
プッチモニの収録の合間に、また後藤から言われる。

「なかなか最近会う時間ないんだよ。梨華ちゃんもタンポポで忙しい
 みたいだしさぁー」
「んなの言い訳っしょ!時間は無ければ作るもの!!
 もめてた時だって忙しいのは変わらないよ?あの時は殆ど毎日会ってたじゃん」
後藤が真面目に言うので、吉澤は「まぁね」と曖昧に答えた。
232 名前:Triangle Blue -番外編-4- 投稿日:2001年11月28日(水)18時15分24秒
「今頃、梨華ちゃん、やぐっつぁんに口説かれてたりして…」
後藤がイヤな事を言うので吉澤は顔をしかめた。

「案外、圭織が誘ってたりして…」
保田まで、意地悪な事を言う。
「結構、加護んちに呼ばれてたりして…」

あり得ない事もないので吉澤は急に不安になった。

確かに石川は矢口と2人で焼き肉食べに行ったり、加護の家に泊まりに
行ったりとかしているし……
それに、保田は石川とお揃いの携帯ストラップだし。

「保田さん、ズルイ…」
「え?何が??」
「…なんでもありません」

今は石川と事実上?付き合ってないから、偉そうな事は言えないが、それを
知った時点で石川のストラップは「外して」とお願いしたいくらいだった。
寄りによって、保田とは……。
233 名前:Triangle Blue -番外編-4- 投稿日:2001年11月28日(水)18時17分01秒
「吉澤も、そんな淋しそうな顔しないで、石川呼び出して、やっちゃえば
 いいじゃないの!ホンットにじれったいわね!!」

「やるって……。圭ちゃんストレートだねぇ〜」
隣りで、後藤が苦笑いしている。

(おばちゃんになると、言い方が露骨だなぁ…)
「ロマンティックじゃないですよ、保田さんはぁ〜!」
「あんたねぇ、相手いるクセに待たせといて贅沢なのよ。
 元からいない私とか他のメンバーから見たら、吉澤、袋叩きよ!」
「こわ〜...」

後藤はそう言ってる割に楽しそうだ。

「よっすぃ〜私なんか圭ちゃんとX’mas過ごすんだよ」
「私なんかって何よ」
保田は後藤を睨むが、後藤は動じない。

「"ぴったりしたいX’mas"って感じじゃ全然ないけどね〜。アハハッ。
 ってか "ぴったりしたくないX’mas"だよ」
「ちょっと後藤!自分から誘っといて何?その言いぐさは!!(怒)」
「どうせ圭ちゃんも一人だしさー。やぐっつぁんとか圭織に誘われないうちに
 圭ちゃんリザーブしたのに…」
234 名前:Triangle Blue -番外編-4- 投稿日:2001年11月28日(水)18時18分45秒
吉澤と石川以外みんな1人と言うのも寂しい状況であるが。

「リザーブだなんて…。後藤!高いわよ!!」
「私の身体で返しても…」
なんて後藤は冗談で言っている。

なんだかんだで後藤と保田は仲が良いのだ。

「いらないわよ!」
とか言ってる割に保田の顔は赤い。

「あー、ごっちんイイですよ。保田さん」
「イイって?」
保田は吉澤を見る。
「身体・・・」
と言うと同時に保田から頭を思い切りはたかれた。

「っとに吉澤も素で返すんじゃないわヨ!!」
「えっ?あっぃゃぁ〜…」
吉澤も赤くなってしまった。

「ちょ、ちょっとトイレ行ってきます…」
自分でも恥ずかしくなり席を立つ。
235 名前:Triangle Blue -番外編-4- 投稿日:2001年11月28日(水)18時20分54秒
一瞬でも後藤と愛し合った日々を思い出して、吉澤は胸がキュンとなってしまった。
(あの時は溺れてたもんなー私・・・)
刺激的な後藤とのえっちに酔いしれながら思い出すだけで………。
(今まで思い出した事なかったのに…。保田さんがヘンな事言うから!!)

トイレの洗面所の鏡の前にボーッと佇んでいると、当の後藤が入ってくる。
鏡の自分と後藤と目が合って、吉澤は慌てて視線を落とした。

(もう済んだ事なのに…何を今更思い出してんだろ・・・バカだな)

「よっすぃ〜?」
「はい?」
ビクッとして、隣りにいる後藤を見た。
「何かしこまってんの?おっかしい…」
「そうかな」

意識しなければ後藤とは友達のまま接する事が出来る。
意識すると…今みたいにぎこちなくなる。

「思わず思い出しちゃった?私との愛の日々を…」
後藤が目を細める。
ピンクの衣裳は、あまりにも娘。の時の吉澤と対照的で……

「カワイイ…」
後藤の目は、あの時と同じ目をしていた・・・

(だめ・・・。よしてよして…)
236 名前:Triangle Blue -番外編-4- 投稿日:2001年11月28日(水)18時22分18秒
「よっすぃ〜ダメだよっ!」
すぐに、いつもの後藤に戻る。
「え?」
「そんな風にされるとさぁ〜、また、よっすぃ〜のコト
 襲いたくなっちゃうじゃん…。フッてあげた意味ないじゃん」
後藤は冗談めかして言う。
「だから後藤と圭ちゃんのためにもX’masと言わず、早いとこ
 梨華ちゃんと、ぴったりしなきゃ。
 雪の夜まで王子様は待ってるコトないんだよ…」

「う、うん…」
「そーいうコト、いちいち後藤に言わすなよっ!!」
そう言って、吉澤の背中をバシッと叩く。
「いつもサンキュ!!ごっちん…」
(ちょっと、ごっちん強く叩きすぎ…(泪))
吉澤は少し涙目になりながら言った。
237 名前:Triangle Blue -番外編-4- 投稿日:2001年11月28日(水)18時24分12秒
「へなちょこりんでも、よっすぃ〜は、梨華ちゃんの王子様だもんな〜」

「ごっちんの王子様は……保田さん?」
「…げっ……。それは、ちょっと……」
後藤の顔が一瞬曇る。

「後藤、それ、どういう意味?(怒)さっきから失礼なコトばっか言ってぇ!」
いつから居たのか、保田が入ってくる。
「盗み聞きですかぁ?保田さん、趣味悪い!!」
どの辺りから、保田が聞いていたのか分からない吉澤は、一瞬慌てた。

「本番近いんだから、いつまでも2人で喋ってんじゃないわよ。行くわよ!」
「「はぁ〜ぃ」」

(思い立ったら吉日!今夜、梨華ちゃんちに行こう!)
スタジオに向かいながら、単純な吉澤は心に誓うのだった。
238 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年11月28日(水)18時34分32秒
後半部分はクリスマスあたりに…と思ったのですが、その前に
書いてみました。催促されると弱いらしい(w。
なので、これは後半でもない中半??

>224 san
今回は、プッチモニしか出ませんでしたが、次回はタンポポ。
んで、その次が、いしよし予定。焦らす訳じゃないですけど。

>225 san
待たせてすみません。
あんまりレス付かないから、別に暫く放置してもいいかと思ってました(w。

>226 1J san
保田は、どうしても、こういうキャラになってしまいますねぇ(苦笑)。

>227 芽衣san
砂糖吐きますか(苦笑)。まだ、そこまで甘くなりそうにないけど
なるかな・・・?

>228 アシスタントsan
ageちゃイヤ〜ン(w。でも、催促されたので書き始めました(苦笑)。
ひさぶりに、ここの石吉後保書いたら、懐かしくて〜な感じっす。
結構、愛着あるんだなと感じました。続編書きたくなるくらいに(w。

>229 san
お待たせしました。ぼちぼち更新していきます。

>230 M.ANZAIsan
>あまりの展開にここまで来てしまいました。
あまりの展開ですか(苦笑)。吉澤最低を堪能して下さい(w。
239 名前:M.ANZAI 投稿日:2001年11月28日(水)19時18分45秒
プッチモニでいる時の圭ちゃんが良いですよね。
9月までやってたラジオを思い出しました。
2人に突っ込まれて楽しそうにかえす圭ちゃん、
他では見られないほど楽しくしゃべるごっちん、
いろんなキャラクターを出しまくるよっすぃ〜・・・
なんだか随所にいろんなエピソードも盛り込まれていて
楽しく読ませてもらってます。

>吉澤最低を堪能して下さい(w。
むしろ、その時その時の自分の気持ちに真っ直ぐよっすぃ〜が
健気でさえあります。
この後の展開、楽しみにしてまってます。
240 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月28日(水)21時54分57秒
やっぱり、プッチのしゃべりはおもしろいなと思いました。
いやはや作者さんがうまいからですね。
続きが早く読みたいです。楽しみに待ってます。
241 名前:1J 投稿日:2001年11月28日(水)23時39分41秒
またしても新曲ネタ、更にうたばんネタ、楽しいですね。
このまま最新情報満載でお砂糖たっぷりになるといいですね。
しかし新春ドラマネタで一波乱とか(w。
やすごまがとても気になります。続き、楽しみです。
242 名前:名無し男 投稿日:2001年11月29日(木)10時20分13秒
うむ、会いに行くのが一番。

243 名前:Triangle Blue -番外編-5- 投稿日:2001年11月29日(木)18時32分04秒
−5−

石川はタンポポの収録で別のスタジオにいた。

「石川さぁ〜」
矢口が石川に話しかけてきた。
収録も終わって後は帰るだけだ。

「ハイ?」
「最近、よっすぃ〜と、どうなの?」
「…どうって。普通ですよ」

本当に普通としか言いようがない。何もないんだし。
結局スタジオ裏でキスして以来、また何もないし殆ど喋ってもいなかった。
タンポポのメンバーと会って話してる時間の方が多いくらいだ。

「普通って、どう普通なんだよぉ〜」
「梨華ちゃんの普通はウチらの普通とは、違うねんなぁ〜」
一人、お菓子を食べながら加護が口を挟む。

「加護・・・それは、どう違うの?」
交信していたハズの飯田が加護に聞いてくる。

(もー、あいぼんも余計なコトを・・・!)

今日は3人から、しつこく絡まれて石川も対応に困っていた。
244 名前:Triangle Blue -番外編-5- 投稿日:2001年11月29日(木)18時33分35秒
「一般人は"普通"なんやけど、梨華ちゃんとよっすぃ〜はぁ〜
 "ふつー""ふつ〜"って感じやな」
「加護、言ってる意味分かんねーよっ」
矢口が突っ込む。

「紙に書かんと分かりづらいねんなぁ〜」
加護はメモとペンを取り出しながら言うが・・・

「カオリには見えたよ。そっかー」
何が見えたのか、飯田は納得している。

とても付き合いきれない石川は一人先に帰ろうと立ち上がったが、
矢口に腕を掴まれてしまう。

「今日は帰さないよ?石川」
矢口はニヤリと笑った。

いつもは気を利かせてるのか?石川を誘わない矢口だが、今日は飯田と共に
石川と喫茶店に来ていた。

この前、矢口に焼き肉をおごってもらったので、あまり強く断れず石川も
半ば強制的に連れて来られた。
加護もついて来たがっていたが、矢口に「来るな」と一蹴されて1人帰って行った。
尤も、夜も遅いし、ついてきても眠ってしまう可能性が大だった事もあったのだが。
245 名前:Triangle Blue -番外編-5- 投稿日:2001年11月29日(木)18時34分56秒
「本当のところは、どうなの?」
「本当って???」
(もぅ、矢口さんしつこいです……)

「よっすぃ〜、結構ごっつぁんと一緒が多いからさぁ…」
「プッチの仕事もあるんだし、後藤と一緒でもおかしくないじゃん?」
飯田は矢口を見るが・・・

「甘いよ、圭織。一時期、妙に2人が接近してた時あったじゃん」
「そうだっけ?いちいち覚えてないよー。リーダーは大変なんだよ矢口ぃ」
「ホラ、ごっつぁんとよっすぃ〜が仕事すっぽかして謹慎受けた時…」

(もーイヤな事を思い出させてくれるなー矢口さん・・・。
 と言うか鋭いな、やっぱり・・・・)
石川は視線をテーブルに落とした。

「あぁー、後藤がえらく荒れてた時ね」
飯田は思い出したと言うように言った。

「あん時は、圭ちゃんもキリキリしてたよねー」
「圭ちゃんは、いつもキリキリしてるけどね」
「最近は、圭ちゃん、後藤狙いって感じだけど…」

(さすが矢口さん、良く見てるなぁ〜…)
矢口の観察力の鋭さには、石川も感心してしまう。

「圭ちゃんは、石川狙いじゃないの?」

(う…。飯田さんも、侮れないなー…)
246 名前:Triangle Blue -番外編-5- 投稿日:2001年11月29日(木)18時38分30秒
「だから実際、どうなの?石川」

ずっと2人の会話に耳を傾けていた石川だったが急に話を振られて矢口を見た。

「実際って?」
「クリスマスは、よっすぃ〜と過ごすんでしょ?いいよなぁ〜」
本当に羨ましそうに言う矢口に、石川は曖昧に答えるしかない。
「去年も吉澤と過ごしたんでしょー?カオリなんかぁ…去年どうだったっけ?」

今年・・・吉澤からは、まだ何も言ってこない。
勿論、石川は予定をあけているのだが、不安にもなる。

(まさか、お正月とか言わないよね?よっすぃ〜・・・)

「圭ちゃんに、この前クリスマスの話振ったらさぁ、今年は予定入ってる♪
 なんて嬉しそうに言われちゃったんだよね。どうせ女友達だろうけどさ」

矢口は、その相手は後藤だと言う事までは知らないらしい。
247 名前:Triangle Blue -番外編-5- 投稿日:2001年11月29日(木)18時39分53秒
「なっちとカオリと3人で寂しく過ごそうか?」
飯田まで諦め口調で言うので、矢口は笑ってしまう。

「それだったら裕ちゃんも誘おっかー。裕ちゃん、今年も仕事いれてそうだな〜」

また石川を無視して、矢口と飯田は話している。

(待ってるコトないんだよね。私から、よっすぃ〜に誘ってみようかな…)

最悪独りぼっちのクリスマスだったら、本当に寂しすぎるではないか。

何とか適当に誤魔化して、石川はやっと解放された。
248 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年11月29日(木)18時47分01秒
プッチほどタンポポはイメージが出せませんなぁ。

>>239 M.ANZAIさん
ダイバーは、あんまり聞いてなかったけどヘンなノリでしたね。
でも、男3人って感じだなぁ、どうしてもイメージが(w。

最低な吉澤を健気と言ってくれるなんて(泣)。

>>240 さん
面白いですか。良かったです。この3人は結構会話がポンポン
出て来るんですけどね。タンポポは難しいです。

>>241 1J さん
はいからさんはねぇ…姫抱っこ許すまじ!(w かな。沢村コロ(略
やすごまは…気になっても何も起こらなさそうです?

>>242 さん
しかし、タイミングの悪い吉澤は、ここでも健在のようです(爆)。
249 名前:Triangle Blue -番外編-6- 投稿日:2001年11月29日(木)19時28分09秒
−6−

「もぉ〜梨華ちゃん、おせーよっっ!!(怒)」
アポなしで石川のマンションの前で待つこと1時間。
吉澤は寒さに震えながら文句を言っていた。

(いつもタイミング悪いんだよな・・・)

石川が遅い日や帰って来ない日に限って吉澤は石川の家にやってくる確率が高い。
合い鍵を持っているのだから入って待っていればいいのだが、やはり、それは
出来なかった。
石川の家の鍵はお守りの中に大事にしまわれている。

石川のマンションの前は吉澤にとって色々な思い出がある。
その大半が、ロクなものではなかったけれど、今となってはそれも良い思い出か。
250 名前:Triangle Blue -番外編-6- 投稿日:2001年11月29日(木)19時29分25秒
(自販機にでも行ってくるかなー。さみぃっす…)
そんな事を思って、歩こうとしたところで石川が帰って来た。

「よっすぃ〜?」
「梨華ちゃん・・・」
石川の顔を見た途端、吉澤の寒さなんか、どこかへ吹っ飛んでしまう。

「どうしたの?」
「話があってさ・・・」
石川の家に来るのは、吉澤が別れ話をして以来だから、もう2ヶ月近くが経つ。

「どうして中に入って待ってないの?鍵持ってるでしょ?」

―また怒られた。

「もう、お母さんじゃないんだから、そんなコト言わないで」
「せめて、お姉さんって言ってよ。いつから待ってたの?」
「ん〜・・・10分くらい前・・・」
いつも怒って待つクセに、石川に問われると、かなり短縮して言ってしまう。
「うそ・・・」
石川は、吉澤の冷え切った両手を自分の手で包み込むと
「こんなに冷たいじゃない」
「・・・まぁね」
「まぁね、じゃないよ、全くぅ」
石川は鍵を取り出すと開けて中に入った。
251 名前:Triangle Blue -番外編-6- 投稿日:2001年11月29日(木)19時30分37秒
前だったら…『二人であったかくなろう♪』とか言って、即誘ってしまう
吉澤だったが、今はそんなセリフ恥ずかしくて言えたものではない。

(もしかして私って…少しは大人になった?)

吉澤が玄関の前で、いつまでも入って来ないので石川は

「よっすぃ〜いつまで突っ立ってるの?早く入りなよ」
「…うん」

石川はヤカンに水をいれると火を点けた。

「すっかり寒くなったよね」

吉澤は石川の後ろから抱きしめたい衝動に駆られ、手が伸びたが、止まってしまう。
伸ばしかけた手を、引っ込ませると椅子に座った。
すっかり自信がなくなったと言うか、石川に手を出せない自分に苦笑いをする。
こんな事で、一体クリスマスは、石川とぴったり過ごせるのか?今から不安になる。
252 名前:Triangle Blue -番外編-6- 投稿日:2001年11月29日(木)19時31分14秒
「梨華ちゃん今まで仕事だったの?」
「うぅん。仕事終わって矢口さん達に無理矢理お茶付き合わされちゃった」

なんかイヤな予感・・・。
「…矢口さんに何か言われた?」
不安そうに訊く吉澤を見て石川は笑う。
「色々訊かれたけど適当に答えておいたよ。でも別に何もないじゃない。
 よっすぃ〜の方が大変なんじゃない?保田さんとごっちんじゃ…」
「まぁ…いつものコトだから。もう慣れたよ。
 ところで…梨華ちゃんさぁ〜クリスマス……どうしてる?」

(来た来た!遅いよ、よっすぃ〜!!)
話を振るのが遅いと不満気な石川は、わざと吉澤に意地悪をして
からかおうと思いついた。

「どうって…仕事してるよ。よっすぃ〜もそうでしょ?」
「そうだけど…。その後、どうするのかな〜って…」
吉澤はテーブルの上で、手持ちぶさたに手を動かしながら言う。
253 名前:Triangle Blue -番外編-6- 投稿日:2001年11月29日(木)19時32分07秒
相変わらずハッキリ言わない吉澤に石川は

「予定なら入ってるヨ。(よっすぃ〜とはあとはあと)」
「えーーー…」
吉澤は真に受けたのか、かなり落胆した声をあげた。

(やっぱ先約入ってたのか…。ごっちんの言う通りだった……)
この日のために知り合いを使って何とか一流ホテルの予約を入れたと言うのに(号泣)。
これだったら保田と後藤と一緒に過ごす方が、まだマシではないか―――。
(やっぱり私って、何から何までタイミング悪い………(涙))

吉澤が黙っているのを見て、石川は
「よっすぃ〜だって予定入ってるでしょ?(私と…)」
(…もう黙ってないで、何か言ってよ〜!)
と聞くが・・・

「入ってたけど…ダメになりそう」
目に涙を浮かべて話す吉澤に石川は、やれやれと言った顔で吉澤の側に行くと
吉澤の頭を自分に引き寄せて抱きしめた。
254 名前:Triangle Blue -番外編-6- 投稿日:2001年11月29日(木)19時32分40秒
「梨華ちゃん・・・」
「私はよっすぃ〜と二人で過ごすもんだと思ってたんだけどなぁ〜」
「…だって……いま・・・」
「ホントによっすぃ〜は鈍感なんだから。毎年クリスマスは二人っきりで
 過ごすんでしょ?これからも、ずっと…」
石川は吉澤の髪を優しく撫でながら言う。

「うん。ずっとね。梨華ちゃんと一緒……」
吉澤も安心したのか、石川の胸に顔を埋める。
「ずっと一緒だよ。私達・・・」
そう言って、石川は吉澤の顔を自分に向かせると屈んでキスをした。
255 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年11月29日(木)19時35分25秒
中半の更新終了。
この後、2人は、どうなったのか私にも分かりません(w。
256 名前:梨華っちさいこ〜 投稿日:2001年11月29日(木)21時08分43秒
これ、まだ中半なんですよね。
てことは後半は……期待するっス!
…イヤ待てよ、クリスマスまでおあずけか…?
257 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月29日(木)23時18分32秒
あまぁ〜いはあとはあと
258 名前:M.ANZAI 投稿日:2001年11月30日(金)01時31分44秒
ダイバー無くなっちゃったら、
圭ちゃんに「おめでとう♪」言う場も無くなっちゃいました。

中半の更新・・・
ということは 中半後〜後半前〜後半後と続いて行きますよね?
(何で疑問形?)
えっ!?クリスマスまで・・・!?
259 名前:名無し男 投稿日:2001年11月30日(金)14時47分52秒
ヤター!!
モトカイテケレ!!
260 名前:芽衣 投稿日:2001年11月30日(金)20時07分16秒
あ、あまっ!!
やヴぁいですよ砂糖の砂嵐に巻き込まれちゃいますよ(w

かなり萌えさせていただきました
261 名前:Triangle Blue -番外編-7- 投稿日:2001年12月03日(月)18時33分00秒
−7−

「もう待つのはイヤ。クリスマスまでなんて待てない」
「…梨華ちゃん……?」

吉澤は石川からキスされただけでも胸がいっぱいなのに
更に『待てない』なんて言われた日には・・・。

「よっすぃ〜から言わないなら、私から誘っちゃうヨ?」
「………」

吉澤は何も言えずに俯いてしまう。
そんな右斜め45度で、言われた日には、断れる人なんて、いないハズ。
(梨華ちゃんから誘ってくれたのって、いつ以来だっけ?
 …もう覚えてない!!)

「よっすぃ〜?耳まで真っ赤だヨ」
「…っっ!!」

吉澤は指摘されて、咄嗟に耳を隠した。

「今さら、何テレてるの?」
「て、照れてなんか!!」

吉澤のくちびるは、再び石川のソレに遮られてしまう。
262 名前:Triangle Blue -番外編-7- 投稿日:2001年12月03日(月)18時35分15秒
「カワイイよ、よっすぃ〜」

いつもは『カッコいい!』って言われるから『カワイイ』なんて
言われると余計照れてしまう。でも石川に言われる分には逆に嬉しい吉澤だった。
それは、決して他のメンバーには、見せない顔だから。
吉澤が甘えられる、唯一気を許せるのは、石川だけだから……。

石川に手を引かれて、そのまま立ち上がると、ベッドへと導かれた。

(今日の梨華ちゃんは、いつにも増して大人に見えるなぁ〜…)

完全に吉澤は石川のペースに呑まれていた。
それでも、話をしたら帰るつもりでいたから、吉澤は

「今日は、遅いし……」

なんて、そのつもりじゃないと言う意思を伝えるため、何となく言ってみる。

「久しぶりに来たのに、そのまま帰るつもり?」

石川は、悪戯っぽく笑って見せると、先にベッドに腰をかけて、上目遣いで
吉澤を見つめた。
263 名前:Triangle Blue -番外編-7- 投稿日:2001年12月03日(月)18時38分01秒
「だって、だって今日は話をしに来ただけだから…」

何となく言い訳っぽく聞こえるけど、やはりケジメはつけないといけないと思う。
その上目遣いも、反則だ…なんて、吉澤は思いながら。

「友達だからとか…恋人だからとか、待つとか、もうやめにしようよ。
 そんなの関係ないよ。私は、もうよっすぃ〜のコト放したくない」

石川は、そう言うと、側に立っている吉澤の腕を引いた。
吉澤は、ストンと、そのままベッドへと落ちる。
積極的な、石川に戸惑いながらも、吉澤は

「私だって、梨華ちゃんのコト…放したくないよ?」

泣きそうになりながら、吉澤も訴える。

「別にクリスマスに、こだわるコトないじゃない。
 2人の再スタートが、何でもない日でも、その日が記念日なんだから。
 今日を、2人の記念日にしよう」
「梨華ちゃん・・・」

既に吉澤の目には涙が溢れていた。
今日の石川は、酷く大人に見えて、吉澤は惚れ直してしまう。

「ちょっと、カッコつけすぎたかな?」

石川は、はにかむように笑った。

「そんなコトないよっ。梨華ちゃん、かっけ〜!!ヨシコ マジ惚れっす!」

真面目に言うと照れてしまうから、少し冗談めかして言う。
264 名前:Triangle Blue -番外編-7- 投稿日:2001年12月03日(月)18時39分12秒
「今日は、いつもと逆だね」

石川も少し照れたようで、足をブラブラさせて言う。
そんな、仕種が吉澤には、可愛く見えて、ふいに抱き寄せると
石川にくちづけをした。

「でもね、やっぱり、梨華ちゃんは『カワイイよはあとはあと
 私には勿体ないくらい…」
「今頃 気付いたの?」

吉澤の腕の中で、石川は呟く。

「付き合う前から知ってたよ」

吉澤も負け惜しみを言う。

「よっすぃ〜の彼女は、私にしか務まらないもん」
「大した自信だね…でも・・・彼女と言うより……」

でも、その通りかも知れない。今回だって、石川が許してくれなかったら
今みたく、元に戻る事は出来なかったかも知れない。
と、同時に、保田にも頭が上がらない吉澤なのだった。
265 名前:Triangle Blue -番外編-7- 投稿日:2001年12月03日(月)18時40分24秒

「なに?」
「奥さんにしたいくらい」

また恥ずかしい事を言ったと思った吉澤は、照れ隠しに石川を思い切り抱き締めた。

「…バ‥カ」
「あ〜、聞き流して今の!!ちょっと、キザでした」
「ちょっと、どころか……かなり………」
「もぅ言わないから・・・」

クリスマスに言おうとしたセリフを言ってしまって吉澤は後悔する。
(キザなセリフは、ここ一発の時に言いたかったのに。また考えなきゃ…)

「…もっと言って。よっすぃ〜」
石川は潤んだ目で、吉澤を見上げる。
「梨華ちゃん……」
「大好き!!」

石川は、そう言うなり吉澤をそのまま押し倒した。
266 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年12月03日(月)18時46分37秒
殆ど自己満足のコソーリ更新。

>>256 梨華っちさいこ〜さん
結局、私が待てなかったっす(w。

>>257 さん
どうしても甘くなっちゃいます。
でも、ここのいしよしの激甘シーンは実は初めてかも?

>>258 M.ANZAIさん
やっすーBDまでに、記念で書けるかなぁ…書きたいけど
どうかな。って番外編長くなっちゃいますね。
クリスマスの前にも、書いてしまいました。

>>259 名無し男さん
30年は無理ですけど、ちょこっと書いてみました。

>>260 芽衣さん
砂糖洪水注意報が(w。
267 名前:尾依羅 投稿日:2001年12月03日(月)19時17分44秒
お姉さんな梨華ってイイねぇ〜
268 名前:読書の秋 投稿日:2001年12月04日(火)01時17分05秒
ごちそうさまでした。
思わずにやけた自分に鬱
269 名前:M.ANZAI 投稿日:2001年12月04日(火)17時55分47秒
石川リードもいいですね。
甘甘な2人には今日こそが記念日!
でもクリスマスも楽しみ…

やっすーBD記念・・・期待しちゃって良いのかなァ〜♪
270 名前:Triangle Blue-番外編-8- 投稿日:2001年12月04日(火)20時00分45秒
−8−

そして、そのまま無言で、見つめ合う2人・・・。
一瞬、時が止まったかのように見えた。

「・・・なんか、ドキドキしてきちゃった…」

吉澤は、石川から視線をそらして言った。まともに視線を合わせられないのだ。

「私もだよ?…久しぶりだね、こんな気持ちになるの…」

石川は吉澤の手を、自分の胸に押し当てた。

「あ・・・」
一瞬固まる吉澤に、石川は

「なに緊張してるの?・・・」
「だってさ、梨華ちゃんの胸触るの、ひさしぶり・・・」
「前は、言わなくても触って来てたクセに」
「そんなコト言わないでよ!」
271 名前:Triangle Blue-番外編-8- 投稿日:2001年12月04日(火)20時02分14秒
吉澤が起き上がろうとするのを、そのまま石川は強引に阻止して
吉澤のくちびるに、自分のくちびるをくちづけた。
そして、うっすらと開いた口に、舌をそのまま滑り込ませる。

「っっ・・・ん…」

久しぶりの甘くて熱いくちづけに、吉澤は早くも、とろけそうになっていた。
(梨華・・・ちゃん・・・反則・・・)

いつも攻め側の吉澤に、受け側の石川に攻められては、それも、かなり
ご無沙汰とあっては、吉澤は、早くも・・・・(略

吉澤が、既に昇天しそうな程なのに、石川は手を既に下の方に移動させていた。

(梨華ちゃん!そんな・・・早すぎ!!)

吉澤はくちびるを遮られているので、答えられず焦りながらも
身体は感じていて、思うように動かなかった。
272 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年12月04日(火)20時07分15秒
ここまで書けるけど、後が・・・。

>>267 尾依羅さん
漢字で書くと、そうなるのね(w。
「止まれ」見たら、結構甘える吉澤もいいなと妄想してみたり。

>>268 読書の秋さん
鬱って・・・。書きながらニヤけてる私も鬱だ…。

>>269 M.ANZAIさん
やっすーのBDまであと2日ですね。間に合うかな・・・。
って、話が長くなりすぎですね。そんなつもりじゃなかったのに。
273 名前:読書の秋 投稿日:2001年12月04日(火)23時41分44秒
びみょーなところでおあずけですか・・・。
待てない!氏のう!
逝ってきまーす
274 名前:名無し男 投稿日:2001年12月05日(水)06時25分08秒
オフェンシブ石川萌え〜
275 名前:吉胡麻系 投稿日:2001年12月05日(水)17時50分43秒
あま〜、あまあまあま〜!(全壊)
甘いもの(チョコとか)は苦手だけど小説の甘いのは大好物。(w
276 名前:Triangle Blue -番外編-9- 投稿日:2001年12月05日(水)18時48分53秒
−9−

吉澤は石川の手を掴むと、やんわり押しのけようとした。
(ダメだよっ梨華ちゃん…‥)

石川はくちびるを離すと『どうして?』と言う顔をする。
今日の石川は積極的で、そして少し意地悪だ。

「…久しぶりなんだから…もうちょっと……その...」
恥ずかしそうに言う吉澤に、石川は

「もうちょっと何?ちゃんと言ってくれないと分からないなぁ〜?」

なんて、知っているくせに、わざと聞き返す。

「梨華ちゃんの...いぢわる…」

吉澤は口を尖らせて言うと、そっぽを向いた。

「もっと意地悪なのは、よっすぃ〜の方じゃない」
277 名前:Triangle Blue -番外編-9- 投稿日:2001年12月05日(水)18時57分18秒
石川は、構わず、また吉澤の下へと手を伸ばした。

「ダメだってば!!」

少し焦り気味に、顔を紅潮させて言う吉澤に石川はニヤッと笑った。

「もしかして、もう感じちゃってるとか?よっすぃ〜のココ…」

そう言うなり、石川の手は素早く吉澤のショーツの中へと滑り込ませた。

「……っっ ひゃっっ....」

ぬるっとした感触が石川の指にまとわりついて、吉澤の顔は更に真っ赤になった。

「カワイイはあとはあとよっすぃ〜。もう感じてるのねっ。
 せっかちなんだからはあとはあと

石川は、いつになく嬉しそうに言う。
石川の指が、吉澤の蕾をいきなり撫で始めたので、吉澤の身体は思わず一瞬ビクついた。
278 名前:Triangle Blue -番外編-9- 投稿日:2001年12月05日(水)19時02分52秒
「梨ぃ〜華ぁ〜ちゃぁん…」

懇願するように掠れた声で言う吉澤に、石川の心は更に疼いてしまう。

「よっすぃ〜、カワイイよ〜〜〜ぅはあとはあと

石川は、それが"もっと"と言う意味だと取って、指を吉澤のソコに
入れると、上下に動かし始めた。

「あ゛ぅっっ.....」

吉澤は、腰が退けてしまい、石川から逃れようとするが、石川の片方の腕が
吉澤の腰をしっかり支えて動かなくしていた。

「よっすぃ〜、気持ちよくなって♪」

石川が耳元で囁くものだから、既に気持ちの良い吉澤は更に気持ち良くなり………

「はぁぁぁぁぁっん....梨華ちゃぁんっ」
279 名前:Triangle Blue -番外編-9- 投稿日:2001年12月05日(水)19時08分57秒
吉澤は石川にしがみつく。イク直前になると、しがみつくクセのある吉澤は
早くも昇天しそうになっていたが・・・

(もうイッっちゃったら、つまらないよ、よっすぃ〜)

なんて石川は心の中で呟くと、すっと指を抜いた。

「・・・?」

気持ちよく腰を動かしていた吉澤だったが、急に行為を中断させられて
少し不満そうな目で石川を見つめた。

「よっすぃ〜が、ダメって言うから…」

ここで、こんな事を言うなんて、自分でも、とっても意地悪だなんて思いながらも、
その懇願するような潤んだ大きな瞳を見ていると、つい吉澤を虐めたくなってしまう。

「…梨華ちゃん...。意地悪しないで」

吉澤は甘えた声を出すと、石川にギュッと抱き付いて来た。


その後、石川は思う存分吉澤を愛し、吉澤はすぐにイッてしまった。
2人が、深い眠りに就いたのは、もう明け方近かった。
280 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年12月05日(水)19時15分08秒
取りあえず何とか更新(w。
明日の保田BD記念は、多分…プッチメインになってしまうと。
まだ書いてませんけど。書けなかったら鬱だ氏のう。

>>273 読書の秋さん
久しぶりに、書いたけどブランクあると、激恥ずかしいっす。

>>274 名無し男さん
こんな石川さんも描いてみたかったんで書いてみました。

>>275 吉胡麻系さん
やはり甘かったっすか。甘えるヨシコが萌え(w。

素敵な程、下がっていて心地よいです♪
このまま下がって倉庫入りすると嬉しい(w。
281 名前:M.ANZAI 投稿日:2001年12月05日(水)19時23分24秒
こんな石川さんもいいですねぇ。
282 名前:闇の住人 投稿日:2001年12月06日(木)14時13分15秒
甘い・・・。甘すぎる!
とろけたのはよしこだけじゃなく、読者もめっちゃとろけたっす。
いつもと逆な感じもいいっすね。
次のキザな台詞はどんなかなあー!?
283 名前:Triangle Blue -番外編-10- 投稿日:2001年12月06日(木)19時24分39秒
−10−

翌日、寝不足でも楽屋に来るのは、一番乗りの吉澤は、さすがに2時間前には
来れなかったが、1時間前には来ていた。
1人、マッタリする時間が好きな吉澤は、ソファに寝そべりながら
自然に顔がニヤけてしまう。昨夜の事を思い出しては、頬が緩みっぱなしだった。

「頭の中、ほとんど梨華ぁちゃん♪ 自慢したい わたしの〜梨華ぁちゃん♪」

プッチモニの歌を変えて歌っている吉澤は、こっそり後藤が入って来た事に
気づいていなかった。

「このバカップルが!!」
「わっっっ!!!」

急に後藤が顔を出して、耳元で言うものだから、吉澤はビックリして飛び上がった。

284 名前:Triangle Blue -番外編-10- 投稿日:2001年12月06日(木)19時26分14秒

「…ご、ごっちん…。びっくりさせないでよ〜」
「外まで聞こえてたヨ。よっすぃ〜の声…」
「マジ?」

吉澤が昨日と同じ服なのをめざとくチェックした後藤はニヤっとすると

「昨日、梨華ちゃんちに泊まったでしょ」
「・・・・・うん」
「その様子だと…我慢出来ずに、やっちゃいましたね?吉澤くん!!」

後藤は嬉しそうに、あはっと笑うと、吉澤を思いっきり叩いた。

「なっ………」

吉澤の顔はみるみる赤くなっていく。

「そう言う言い方、よしてよね〜。私は別に・・」

後藤から視線を外すと、吉澤はあさっての方向を向いた。
285 名前:Triangle Blue -番外編-10- 投稿日:2001年12月06日(木)19時27分39秒
「その首に付いてる、それは何?」

後藤が何気に指をさすと、吉澤はハッとして首を隠した。

「あはっ。よっすぃ〜カワイイ。なんだと思ったの?…キスマークだと思った?」

半分からかう感じで言う後藤に、吉澤は、少しムッとすると

「また、からかってぇ〜…」

言葉を濁す。
(本当に、ごっちんは、すぐ私のコト………)

「案外、梨華ちゃんがリードしてたりして?」
「ノッノーコメント!!」
「よっすぃ〜、結構、甘えちゃったりして…。梨華ちゃんも、たまらなくなっちゃった
 のかもね〜」

なんて言いながら、後藤は吉澤の頬を撫でる。

「ごっちん、もうやめてよ〜」
「やっぱり、よっすぃ〜フッたの、惜しかったかなぁ〜」


外では、入りづらい様子の、高橋と小川がドアの前で突っ立っていた。
そこへ、保田がやって来る。

「おはよう」
「「おはようございます!!」」

保田の声に、弾かれたように2人はドアから離れた。

「どうしたの?入らないの??」
「ちょ、ちょっと入りづらくて……」

言葉を濁す高橋に、少し顔が赤らんでるなんて思いながら保田はノックするとドアを開けた。
286 名前:Triangle Blue -番外編-11- 投稿日:2001年12月06日(木)19時30分41秒
−11−

ドアを開けると、そこにはソファで、いちゃつく(ように保田には見えた)
後藤と吉澤の姿が目に飛びこんで来た。

「ちょっと!!吉澤!!!!!!!!!後藤に何してんのよ!!!!!!」

凄い剣幕で、保田は、吉澤の側に、すっ飛んで来ると、後藤を引き離した。

「あ゛、これは・・・違うんですよ」

なんで、後藤からちょっかいを出して来てるのに、私なんだと、心の中で
思いながら、吉澤は、言い訳をした。

「それに、吉澤!!あんた、昨日石川の家に泊まったわね?」

保田も、吉澤の服をチェックすると、厳しい目で言った。

「は、はい。そうですけど……」
287 名前:Triangle Blue -番外編-11- 投稿日:2001年12月06日(木)19時31分52秒
「全く、石川とヤッたと思ったら、次の日は、後藤と!ほんとに懲りないわね!」
「保田さん!何勘違いしてんですかぁ!!!!!!」
(ヤッたって、保田さんまで・・・ほんとに。否定出来ないけど…(照))

「勘違い?それに、今日はなんの日か、知ってて、やってるんでしょうね?」
「へ?」

保田が凄い形相で言うので、吉澤は、すっかり震え上がってしまった。
(保田さん・・・恐すぎです・・・・・・(涙))

「今日って12月6日だよね〜」
「ごっちん知ってる?」
「んあーー、なんだっけ?」

後藤は知っててわざととぼけたフリをした。

「吉澤!!良く覚えておきなさい!今日は保田記念日!」
「へ?競馬っすか?」
「吉澤、逝ってヨシだよ!!(怒)」
「はぁ?もう、保田さん、わかんないっす(汗)」
288 名前:Triangle Blue -番外編-11- 投稿日:2001年12月06日(木)19時33分15秒
後藤は、吉澤の腕を取ると、保田から離れた。

「よっすぃ〜、マジでわかんないの?」
「うん」

後藤は吉澤に、耳打ちする。

「今日は、圭ちゃんの21歳の誕生日なんだよ」
「え〜?マジっすかぁ?」

思わず、吉澤は後藤の顔を見た。

「吉澤、見る相手が違うでしょ!その様子じゃ、すっかり忘れてたようね。
 でも、プレゼントは随時受け付け中だから、いつでもカモ〜ン洋子!」
「「・・・・・・・・・」」
「ちょっと、そこ笑うとこよ!」
「や、保田さん、今日熱ありますか?」
「吉澤、ぶっ飛ばれたいようね」

保田は握り拳を作ると、ニヤッと笑った。

とにかく、今日の保田はハイテンションで・・・
外は雨で、凄く寒いと言うのに、そんなのを吹き飛ばすような勢いだった。
289 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年12月06日(木)19時38分53秒
訂正。
>>288
( `.∀´)<「吉澤、ぶっ飛ばれたいようね」×
( `.∀´)<「吉澤、ぶっ飛ばされたいようね」○

FNS見てから、また更新します。今日はこれでお終いかも知れませんが。

>>281 M.ANZAIさん
青と被っちゃった感じっす。あっちも更新・・・・・しないとな。

>>282 闇の住人さん
キザな台詞は、考えてるんでしょうか?プレゼントは考えてありますけどね♪
甘い後は、ギャグになってしまいました。プッチモニになると、どうもダメ(w。
290 名前:夜叉 投稿日:2001年12月06日(木)23時19分52秒
や、「保田記念日」…(w。

「あいにくの雨でコースの状態は最悪ですが、保田記念、スタートします。
 ゲート、一斉に開き、各馬スタートを切りました。
 先頭は、ヤスダマンセー、ヤスダマンセーです。」


すいません、暴走してしまいました(自主規制)。
さらりと書かれていたのですが、腹よじれました(満腹。
291 名前:読書の秋 投稿日:2001年12月06日(木)23時33分46秒
「吉澤!!良く覚えておきなさい!今日は保田記念日!」
「へ?競馬っすか?」
「吉澤、逝ってヨシだよ!!(怒)」
「はぁ?もう、保田さん、わかんないっす(汗)」

 最高!!! すごい内容の濃い会話だ(w
292 名前:理科。 投稿日:2001年12月07日(金)06時22分52秒

あははは!保田記念日=競馬!しかも
逝ってよし!なんて!!
いしよし最高♪ヤッス〜最高♪
わぁ〜いv(#^▽^)/!!
293 名前:名無し男 投稿日:2001年12月07日(金)15時11分03秒
( `.∀´)記念と言えばオグリキャップ
あれに勝ってから長い低迷が続いて
引退の有馬記念で奇跡のフカーツ
あれは涙無しでは語れぬ

&保田さん=2ちゃんねらーといことが決定的になりました
294 名前:Triangle Blue -番外編-12- 投稿日:2001年12月08日(土)09時46分00秒
−12−

そんなわけで、12月6日(保田記念日)の仕事はFNS歌謡祭だった。

――― 保田さんにBDプレゼントかぁ。何がいいんだろ?

忘れてたのは迂闊だった。このところ原付免許を取りに行かされたり
特番の収録が立て続けに入ったり(おかげで倒れた)石川と"ぴったりしたいX'mas!"
作戦を考えていたり(実はコレがメイン)で、とても保田まで頭が回る余裕などなかったのだ。

――― 事務所もね、働かせすぎなんだよ。

――― 林家ペーじゃあるまいし、いちいちメンバーの誕生日なんか把握してないって!
あぅ……保田さんのプレゼント...プレゼント・・・

しかし、石川の姿を見つけた途端、吉澤の頭は既に保田の"ヤ"の字もなかった。

(梨華ちゃん...ハァーーーーーー カワイイはあとはあとはあとはあとはあと)

待ち状態の舞台の袖で、吉澤の心は既に石川だけになっている。
それを見つけた保田は、

(吉澤のヤツ、すっかり石川に魂抜かれてるわねっ。っとに後藤も、なんで
 こんなバカ吉好きになったんだか・・・!)
295 名前:Triangle Blue -番外編-12- 投稿日:2001年12月08日(土)09時48分03秒
そして、更にそんな吉澤を見ていたメンバーが2人・・・

「あ〜、やっぱり吉澤さん・・・」
「なに?愛ちゃん」
「石川さん見つけた途端、心が飛んでっちゃったよ」
「何ソレ?」

小川が笑う。
今朝、なかなか入れずに立ち往生していた小川と高橋だったが。

「吉澤さん、後藤さんと仲良いじゃん」

後藤ファンの小川としては、そっちの方が気になる。
"好きです"なんて、後藤の携帯にメールを送るほどだ。

「私、まこっちゃんが来る前に、先に来て自販機の前でジュース買ってたんだけど
 控え室から、吉澤さんが歌ってるの聞いちゃったんだよね」
「別に歌っててもいいと思うけど?」
「それがさ〜、プッチモニの新曲で"彼氏"のところを石川さんの名前で歌って
 たんだよ?・・・それって、相当・・・」

高橋は言葉を濁す。

「噂はやっぱり、本当だったんだ?」
「でも、私、元宝塚ファンだから、あの2人はお似合いだと思うよ!
 まさに、男役と女役って感じだもん」
「愛ちゃん、それ自分に言い聞かせてない?」
「そんなコトないってば」

でも、これが本当だとしたら・・・高橋はちょっと嬉しいと感じていた。
296 名前:Triangle Blue -番外編-12- 投稿日:2001年12月08日(土)09時49分38秒
「ぅわっ!」

急に小川が声を出したので、高橋は小川を見た。

「どうしたの?」
「い、今、保田さんと目が合っちゃった・・・」

(小川のヤツ、今慌てて私から視線反らせたわ。そんなに私恐いかしら?
 別に見たからって石になんかならないわよ!!!!!(怒))

「圭ちゃん、何キリキリしてんの?」

後藤が保田の後ろから声をかけてきた。

「今、小川がさ、私と目が合った途端に視線外したからね」
「もぅ、圭ちゃん被害妄想激しいよ〜」

後藤は笑うと、小川の方を見た。
そして、目が合うと後藤は微笑んだ。

「わっ。後藤さんが微笑んでくれたよ〜♪」

小川は大喜び。

「小川ちゃん、カワイイじゃん」
「けっ。全く・・・面白くないわねっ(怒)」

保田は吐き捨てるように言った。
297 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年12月08日(土)09時57分19秒
昨日は空に力入れてたら、こっちまで回りませんでした。
保田さん、ごめんなさい(w。しかも、中途半端。
しかし、長い。長すぎる。全然番外編じゃぁ・・・(略
FUNで、ネタ仕入れたので、少し取り入れるカモカモ。

>>290 夜叉さん
やっすー記念日は、盛り上がりましたねぇ。
後藤の時は、全然だったのに。次の記念日って、石川と矢口?

>>291 読書の秋さん
面白かったっすか?良かった(笑)。

>>292 理科。さん
理科。さんとこの、ヤッス〜には負けますね(笑)。

>>293 名無し男さん
競馬は、ちょっとだけやってましたけど今は全然。
ヤッスーは、結構2ちゃんねらーっぽいですよね。
298 名前:Triangle Blue -番外編-13- 投稿日:2001年12月08日(土)14時44分44秒
−13−

ザ☆ピ〜ス!が終わって、今度はミスムンの衣装替えも済み、また待機中・・・。
今日は、やたら待ち時間が多い・・・。

(梨華ちゃん、どこにいるんだろう?)

見ると、辻の衣装を直してあげていた。

(やっぱり、優しいよね〜。梨華ちゃん!)

「吉澤!!」
「きゃぁ…」

石川に見取れていた吉澤は、急に保田に声をかけられて、後ずさった。

「保田さん、ビックリさせないでくださいよ〜」
「あんた、また石川見てニヤけてたわねっ!」
「別にニヤけてなんか」
「ウソおっしゃい!それにしても・・・」
「何スか?」

保田は吉澤の周りをグルリと一周して

「吉澤の女装姿、結構似合ってるわよ!」
「じょ、女装って・・・(元から女です!!)」
「なっちも後藤も似合ってるけどね。後藤が一番かしら」
「・・・」
(保田さん、何が言いたいんだろう?)
299 名前:Triangle Blue -番外編-13- 投稿日:2001年12月08日(土)14時47分08秒
「や〜ん、よっすぃ〜!!」

後藤が吉澤に抱き付いてくる。

(や〜んって、なんだよ?)

「ヨシコが、女っぽいと後藤困っちゃうよ」
「なにが困るんだか…」
いつになく色っぽい後藤を見て、吉澤は視線を反らした。
(ごっちんも、充分女っぽいよ・・・)

「吉澤ぁ!今度は後藤にニヤけてるわねっ!」
「ニヤけてませんっ!!」

――― 今日の保田さんは、やたら絡んで来るなぁ。
そんなに、誕生日を忘れてた事に腹を立ててるのかな?
ミスムン終わったら、ケーキでお祝いする事は、ケーキを運ぶ私と
ごっちんしか知らない。
300 名前:Triangle Blue -番外編-13- 投稿日:2001年12月08日(土)14時48分32秒
そして、本番が始まり、あっと言う間に終了・・・。
あの女装で、シャウトするのは、かなり恥ずかしかった。
今回もレモンのような♪は、ないから、梨華ちゃんとの絡みも少なくて(涙)。

保田さんをケーキで祝うのは、なんだか失敗だったようで。
歌もぼろぼろだった。でも保田さんは嬉しそうだった。良かった。
これだったら、梨華ちゃんに「初めてのハッピィバースデー」でも
音外しながらでも歌ってもらった方が、良かったんじゃないかな。

それにしても、司会の楠田枝里子さんは、保田さんに向かって
『一番お姉さんになりますね』なんて、恐い事を・・(汗)。

でも気になったのは、楠田さんの呼び方。
真希ちゃん 吉澤さん なっち 保田さん 圭織ちゃん
なんて、一貫性がないんだろう?まぁ、別にいいけど。

私たち年少組は、21時までしか出られないから、ギリギリで終わって
あとは控え室で、着替えて待っていた。
お姉さん組は、エンディングに、ちらっと出るらしくて、衣装のままだった。
矢口さんは、この後ラジオもあるし、忙しいらしい。
301 名前:Triangle Blue -番外編-13- 投稿日:2001年12月08日(土)14時49分46秒
保田さんは、矢口さんに焼き肉をおごってもらおうと思ってたらしいんだけど
仕事だと聞いて、舌打ちしていた。
ごっちんは、今日は誘わないのかな?

って、なんだかさっきから、私、保田さんのコトばっかり!それに説明ばっかり!!
梨華ちゃんは???視線を辿ると、ののとあいぼんと遊んでいた。
梨華ちゃん・・・君は、本当に可愛いよ(溜息)。

しかし、そんなささやかな時間も、ごっちんの声で醒める。

「よっすぃ〜?・・・これから、どうする?」
「・・・どうするって?ごっちんは?保田さんのどうするの?」

別に特に決めていないが、やはり保田記念の事が気になる。

「まだ何も言ってないけど。予定入ってなかったら、梨華ちゃんも入れて
 みんなで食事にでも行こうか?」
「梨華ちゃんもぉ?」
「その方が、圭ちゃんも喜ぶんじゃない?」

だったら、梨華ちゃんと二人っきりがいい なんて思ったけれど、さすがに
それは言えなかった。まぁ、梨華ちゃんと一緒なら、いいか♪
302 名前:M.ANZAI 投稿日:2001年12月08日(土)20時51分06秒
>予定入ってなかったら、梨華ちゃんも入れてみんなで食事にでも行こうか?
“保田記念日”に予定の無い圭ちゃんって・・・さびしい?

圭ちゃんなればこそのこの盛り上がり・・・さすがだ。
303 名前:名無し男 投稿日:2001年12月09日(日)12時35分14秒
祝 300 祝

やはりあの一貫性のない呼び方からすると楠田は飯田さんと同じくロb(略
304 名前:吉胡麻系 投稿日:2001年12月09日(日)14時02分55秒
もう梨華ちゃんにメロメロ(爆)なよっすぃ〜ですね!
さて、クリスマスが楽しみですな!(w
305 名前:Triangle Blue -番外編-14- 投稿日:2001年12月10日(月)18時53分38秒
−14−

「梨華ちゃんだけいれば、いいとか思ってんでしょ!」
「(ドキ!)そ、そんなコトないってば(汗)。
 今日は、保田さんの誕生日だしさ〜」

「誕生日が、どうだって?」

いつの間にか保田が立っていて、後藤と吉澤の間に入り込む。

「あ、あの保田さん、、今日のこれからの予定は?
 当然、入ってますよね・・・・」

入っていてくれと期待して、吉澤は返答を待つ。

「それがさぁ、みんな予定が先に入ってると思って誰も誘ってくれないのよ」

保田の話によると、クリスマスの予定が入っているのを知っていたから、
遠慮?して当然予定が入っているものと思って誘わなかったらしい。

「あぁ、そうですか…」

吉澤は、落胆した。
306 名前:Triangle Blue -番外編-14- 投稿日:2001年12月10日(月)18時56分04秒
「ちょっと、なんだか残念そうね?吉澤??」
「そんなコトないですよ。これから保田さん誘って食事にって
 話してたとこなんですよ」
「そうだよー。圭ちゃんの好きな焼き肉でも食べに行こうって。
 梨華ちゃんも誘ってさ」

途端に保田の目が輝く。

「たまには良いコト言うわね。今日はヤスレボリューション21だから
 盛大に食べるわよぉ♪じゃぁ、もうちょっと待っててね」

そう言うと保田は、またどこかへ行ってしまった。

「ヤスレボリューション21ってなに?恋愛レボリューション21に
 かけてるのかなぁ?」
「じゃない?じゃない??」

――― 保田さんって、時々訳分かんない事言うんだよね。

しかし吉澤は「あ!」と声をあげると、別の事が心配になってきた。
お金・・・今日そんなに持って来てない・・・。
それに、さすがに保田の誕生日なのに本人に奢らせる訳にはいかない。
とすると・・・4人分を、後藤と自分で払う事になる訳で・・・。
石川の分も、いつも出してるので当然石川の分も自分が・・・。
考えたら恐ろしくなってきた。
307 名前:Triangle Blue -番外編-14- 投稿日:2001年12月10日(月)18時57分33秒
それでなくても12月は、石川とのクリスマスで出費がかさむと言うのに
保田のためのお金は、当然予定に入っていなかった。

――― 保田さん、こんな時に生まれないでよ!

「ごっちん…」
「どうしたの?」
「今日お金あんまり持ってないんだよね」
「気にしなくても何とかなるんじゃない?あはっ」
「・・・・・」

後藤は呑気にかまえている。自分から提案しておいて・・・ホントに。

「あ〜、梨華ちゃん…」

後藤が石川を見つけると声をかけた。

「今日、これから空いてる?圭ちゃんとよっすぃ〜と私とで焼き肉食べに
 行くんだけど梨華ちゃんも行くよね」

当然最初から行くものとして誘っている。

「私はいいけど・・・よっすぃ〜は、いいの?」

石川は吉澤が、あまり肉が好きではないのを知っているので気を遣って聞いてきた。
308 名前:Triangle Blue -番外編-14- 投稿日:2001年12月10日(月)18時59分36秒
「気にしないで。私は、梨華ちゃんがいればいいから…」
「よっすぃ・・・」

石川が赤くなると同時に後藤の突っ込みが入る。

「梨華ちゃんを、おかずにご飯食べます♪って?ヤラしーよっすぃ〜」
「そんなコト思ってないっつーの!」
「そんなにムキにならなくたって、いいじゃん。それに…」

後藤は吉澤の耳に近づけると、そっと囁いた。

「昨日は梨華ちゃん食べちゃったんでしょ?」
「なっ・・・・」

吉澤は耳まで真っ赤になった。

「ごっちん、よっすぃ〜に何言ったの?私にも教えて?」

石川も楽しそうに聞いてくる。

(梨華ちゃんまでぇ(涙)聞かなくていいって!!)

「よっすぃ〜から直接訊けば?」

なんて後藤も笑いながら吉澤を見て言う。

(なんで、私ばっかり・・・)
309 名前:Triangle Blue -番外編-14- 投稿日:2001年12月10日(月)19時00分51秒
吉澤は石川の手を引くと、控え室から出て行く。

「も〜、私からかわれてばっかりだよ・・・」
「でも良かった。ごっちんとよっすぃ〜、前みたいになって…」
「・・・うん。なんか前より、遊ばれてる感じがするけどね」

通路を歩きながら、2人は自然とトイレへ行く。
メンバー公認といえど、やはり人目のつく場所はつい避けてしまう。
個室に入ると、便座を下ろして、吉澤が腰をかけて、その上にまたがるように
向き合うように石川を座らせ、石川の腰に手を回した。

「今日、ちゃんと話すのって、これが初めてだよね?」
「そうだね」

息が触れ合うくらいに、石川と接近して吉澤の心臓は早くも・・・
(イヤんなっちゃうなぁ。もうドキドキしてきちゃったよ)

「よっすぃ〜顔赤いよ?」
「梨華ちゃんが、可愛すぎるから・・・」

自分でも良く恥ずかしげもなく言えるなぁなんて感心しながら、でも止まらない。

「梨華ちゃんが好き…」
310 名前:Triangle Blue -番外編-14- 投稿日:2001年12月10日(月)19時02分38秒
なんか我慢出来なくなってきた。
しかし、石川は余裕の笑顔で、吉澤を見つめて微笑んでいる。
なんだか、自分だけ「好き」の度合いが多いような気がして損した気分になる。
目の前が急に真っ暗になって、吉澤のくちびるは石川の柔らかいくちびるで
塞がれた。

「ふふ。私もよっすぃ〜が大好きだヨはあとはあと

そして、もう一度今度はしっかりと、くちびるを重ねる。
顔の角度を変えて、何度もキスを繰り返しながら、今度は舌を忍ばせた。

「・・・っ」
「っっ・・・ふっ」

二人の間からは、甘い息づかいだけが聞こえてきて・・・
すでに、吉澤の心は真っ白になり、キスだけじゃ我慢出来なくなっていた。

「…梨華・・・ちゃん」

吉澤は切なそうに石川の名前を呼ぶと、回していた手をほどいた。
しかし、石川は察したのか、その手を再び元に戻す。
311 名前:Triangle Blue -番外編-14- 投稿日:2001年12月10日(月)19時03分58秒
「だ〜め!今日は、ここまでね」
「・・・いじわる」

明らかに不満そうに言う吉澤に石川は

「子どもじゃないんだから・・・」
「梨華ちゃんの前では、子どもだよ。甘えたいもん」

口を尖らせて言う吉澤に、石川は苦笑いする。
(可愛いんだから、よっすぃ〜・・・)
「でも、今日はこれから保田さんを祝うんだから、
 その前に2人で盛り上がっちゃダメでしょ」
「・・・梨華ちゃんから、誘ったクセに」

まだ文句を言っていた吉澤だったが、渋々頷いた。

吉澤と石川が戻ってみると、保田と後藤はすでに待っていた。

「遅いよ〜、2人共!主役待たせて、どうすんのよ」
「「ごめんなさいっ」」

そんなに時間は経ってる感じがしなかったのに、やはり石川の判断は
正しかったのかと、吉澤は感心する。
あそこで盛り上がってたら・・・やっぱり。危なかった!!

「まぁた2人で、イチャイチャしてたんじゃないのぉ?」
「してませんよ。もう行きましょう!」

吉澤は強くは言えずに、保田と後藤を促すと、焼き肉やへと目指していった。
312 名前:Triangle Blue -番外編-15- 投稿日:2001年12月10日(月)19時05分30秒
−15−

入った焼き肉やは、客が全然いなかった。
一瞬、やばいかなと思ったが、店の人に「いらっしゃ〜い♪」
なんて、大声で迎えられて、入るのをやめる訳にはいかなかった。

「圭ちゃんの為に貸し切りって感じだね〜」

吉澤は後藤のフォローを聞いていなく

「やっぱ狂牛病の影響なのかなぁ?大丈夫かね…」
「よっすぃ〜!!」

石川に言われた時は既に遅く・・・保田の恐い目が吉澤に降り注いでいた。

「あ〜・・・保田さん、どんどん食べちゃって下さい!
 空いてるから、待たずにすぐ来ますよ、きっと!」

「ホントよっすぃ〜って、ダメなんだから…」

4人が座敷に座ると、後藤が言った。更に続ける。

「でも、こんなダメヨシコだから放っておけないってのがあるんだよねえ」
「石川、こんなバカ吉を良く許したよ。さすが私が教育しただけあるね」

(それは関係ないと思うんですけど。それにダメとかバカとか…(泣))
言いたくても口に出せない吉澤は歯がゆい思いをした。

「よっすぃ〜は、私には優しいんですよ。特別に♪」
「梨華ちゃん・・・」

吉澤は、急に溶ろけるような顔になる。
313 名前:Triangle Blue -番外編-15- 投稿日:2001年12月10日(月)19時07分15秒
(まったく、ポスペがモモぬい抱いた時に出るようなハートマーク
 たくさん出しちゃうみたいな顔しちゃって。って例えが判りにくいかしら)

「もー、あんたらのノロケを聞くために今日呼んだわけ?
 保田記念でしょ!それ忘れてんじゃないわよ!」
「!!・・保田さん、そんなつもりじゃないっすよ!」

吉澤は、慌てて否定した。
(・・・やっぱり梨華ちゃん連れてくるんじゃなかった)

「圭ちゃんも、そんなムキになんないでさぁ。大人なんだから」

後藤がなだめる。

「ムキになってなんか、ないわ。今日はじゃんじゃん食べるわよ!」

そんなわけで・・・クリスマスの予定をしつこく聞かれたりしたけど
適当に誤魔化しつつ、保田さんは、肉を本当にたくさん食べて、会計に
なった時は、私は気絶しそうになった・・・。
314 名前:Triangle Blue -番外編-15- 投稿日:2001年12月10日(月)19時09分14秒
結局・・・保田さんが足りない分を払ってくれて(殆ど足りなかった事は内緒)
全然祝った気分にはならなくて保田さんに申し訳なかったけれど、保田さんは
喜んでくれた。
途中、何度も携帯を見ていた保田さん。一体何を見ていたのだろう?
「あっちの保田祭りも盛り上がってるわね」なんて独り言を言っていたから、
多分、ファンのページでもチェックしてたのかな?なんて。
保田さんも、気になるんだね。でも「ワショーイ」って何ですか?

その後は、保田さんの奢りで、カラオケへGO!!
プッチモニを歌って、私は・・・"彼氏"を"梨華ちゃん"に変えて
本人の前で歌ってしまった。恥ずかすぃー!
『梨華ちゃぁぁぁ〜〜〜〜〜んっ』

梨華ちゃんと、ぴったりしたいX’mas!
あと2週間ちょい。カウントダウンは始まった・・・・。
315 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年12月10日(月)19時16分17秒
次回のクリスマスで完結です。
思ったよりも、かなーり長くなってしまい、これじゃぁ「W」に
しても、なんら変わらなかったカモ(w。「V」が19で終わってるし。

>>302 M.ANZAIさん
みんな先約があると思って誘わなかったって事で(w。

>>303 名無し男さん
>祝 300 祝
どうもです。一貫性のない呼び方と言うと、昨日の生島の後藤の呼び方が
そぅとぅ目障りでございました。うざっ。「ゴマキ」が特に。

>>304 吉胡麻系さん
やっぱり、バカ吉炸裂ですね(w。
クリスマスは、ビシッと決めて欲しいです。
316 名前:名無し男 投稿日:2001年12月10日(月)21時28分12秒
クリスマスで完結ですか
わかっとってもヤパーリ寂しい
最後の更新期待しとります
317 名前:M.ANZAI 投稿日:2001年12月10日(月)22時27分27秒
先の“保田記念”がここにまで影響しちゃったんですね。
でも、ここの圭ちゃんはごっちんやよっすぃーを見守っているしっかり者のお姉さんな感じでステキです。

次回で完結ですか、淋しいですが、最後までしっかり読ませてもらいます。
では、楽しみにしています。
318 名前:吉胡麻系 投稿日:2001年12月11日(火)17時45分17秒
スネるよっすぃ〜萌え〜!(w
梨華ちゃんは大人になりましたね〜。
完結、寂しいですが期待してます!頑張って下さい!
319 名前:夜叉 投稿日:2001年12月12日(水)02時57分30秒
あああああっっ、よっすの「ぴたクリ(石ver)」聞いてみたい…。
こちらも完結へと向かっているのですね、うぅ…。
寂しいけど、頑張ってください。更新お待ちしてます。
320 名前:夜叉 投稿日:2001年12月12日(水)03時00分57秒
ぎゃぁ、またやってもーた(鬱。
逝ってきます…。
321 名前:芽衣 投稿日:2001年12月15日(土)23時32分28秒
トイレでイチャくりまくりないしよし萌え
ダメなんですよ自分変態だからトイレの個室で
2人きりと言うシチュエーションはぁ〜〜〜・・・
自分のツボをいつも押してくれてありがとうございます
322 名前:Triangle Blue -番外編-16- 投稿日:2001年12月21日(金)18時56分19秒
−16−

連日、仕事仕事で帰りが遅くなり、ついに約束のクリスマスイブの前日になってしまった。
結局・・・石川とは、まともに2人で会う時間も殆どなく今日まで来てしまった。

「明日も、ちゃんと0時前には仕事終わるのかな・・・」

吉澤は不安になる。終わらないと困る。困るのだ。
それより・・・今日これからケーキを作らない事には間に合わなかった。

「眠いけど・・・作らなきゃね…」

吉澤は予め用意しておいた材料を出すと、支度を始めた。
323 名前:riangle Blue -番外編-16- 投稿日:2001年12月21日(金)19時06分23秒
12月24日当日―――

寝不足の目を擦りながら、それでも控え室には一番乗り。

「長い1日になりそうだなぁ・・・」

吉澤はポツリと独り言を言うと、控え室の長椅子に横たわり目を閉じた。

・・・・・・・・・・

「ヨシコ起きなよ〜・・・」

――― ・・・折角人が気持ち良く寝てるのに、誰だ起こすヤツは!

吉澤が面倒臭そうに目を開けると、後藤の顔が目前に迫っていた。

――― ちょっと、近寄りすぎなんだけど・・・

「もうちょっと寝かせてよ!」
「もうちょっとって、もうみんな行っちゃったよ?」
「えーーー??」

慌てて吉澤は飛び起きる。

「なんで早く教えてくれないのさ!」

急いで時計に目をやる。
ひょえー、そんなに寝ていたのかと吉澤は愕然とする。
324 名前:Triangle Blue -番外編-16- 投稿日:2001年12月21日(金)19時07分44秒
「あんまり気持ち良く寝てるからさー。しかもニヤけてるし」

後藤は、悪戯っぽく微笑む。

「なんだよ、いやらしい言い方するなー」

吉澤は慌ててブラシで髪の毛を整えながら鏡に映る後藤を見る。

「よっすぃ〜今日は男らしく決めるんだもんね。待ちに待ったイブだもん」
「・・・ほんと、ごっちんは私をからかうのが好きだね…」
「そりゃ、よっすぃ〜のコト好きだし・・・」

そして、後藤は後ろに隠し持っていた小さな包みを吉澤に渡す。

「これ、早いけどプレゼント」
「わたしに?」

手を止めると、吉澤はプレゼントを受け取る。

「大したもんじゃないけどさ」

包みを開けると中から小さなクリスマスツリーが出て来た。

「可愛いね…」

思わず吉澤は呟く。
嬉しいけど、自分は何も持って来てない事に気付く。

「ありがと。でも私・・・」

「いいんだ。それあげるのよっすぃ〜と圭ちゃんだけだし」
「私も特別扱いしてくれてるんだ。嬉しいね」
「そうだよ。よっすぃ〜は梨華ちゃん”だけ”なのにね」

そこだけ強調する後藤に吉澤は苦笑いする。
325 名前:Triangle Blue -番外編-16- 投稿日:2001年12月21日(金)19時10分35秒
「もう、こりごりだからさ。梨華ちゃん泣かせないって決めたから」
「ベッドでは泣かせてたりして・・・」
「なっ・・・!!」

みるみる吉澤の顔が紅く染まると、後藤は弾かれたように笑い出した。

「あはっ。よっすぃ〜カワイイ。そういうトコ、大好きだよっ」
「っとに、すぐからかって楽しむんだから!」

吉澤は立ち上がると、まだ笑っている後藤の肩を掴んだ。
後藤は笑うのを止め、吉澤の顔を覗き込む。

「・・・怒った???ゴメンね…」
「あ・・・」

――― そんなに素直に謝られたら何も言えないじゃんか・・・。

「サンキュ。ごっちん」

吉澤はそう言うと、後藤の前髪を軽く上げて額にキスをした。
今度は後藤が紅くなる番だった。まさか額とは言えキスされるとは
思ってもいなかった後藤は・・・

「なにすんのよ〜〜〜!」

驚きながら後ずさりする。
326 名前:Triangle Blue -番外編-16- 投稿日:2001年12月21日(金)19時11分54秒
「友情のしるし・・・。何驚いてんの?おっかしぃ〜」

さっきの仕返し。
――― オデコぐらいならいいよね?梨華ちゃん・・・
なんて心の中で言い訳しながら…。

「それより早く行かないとマズイよね…」

吉澤は話を変えると控え室から出て行こうとする。
またヘンな雰囲気になったりすると困るしね。

ドアに手をかけたところで、後藤が後ろから抱きついて来た。

――― え???

「ズルイよ、よっすぃ〜は・・・」
「はぃ?」
「やっと諦められそうになった時に、そういうコトするなんて…」

後藤の抱き締めている力が少し強くなった気がした…。

――― やっとって・・・今までもしかして引きずってたの?

急にそんな事を言われて吉澤も動揺を隠せない。
後藤の気持ちは、保田に行ったものと信じていた・・・。

「ごっちん・・・」

しかし、すぐに後藤は力を弱めて吉澤から離れた。

「・・・なぁんてね。ウソだよ。ゴトーに気持ちがないのに
 いつまでも想ってる程、後藤真希は女々しくないのだ」
「・・・」
「さってと、行こう。ホントに遅れちゃう」

後藤はいつもの顔に戻ると先に控え室から出て行った。
327 名前:Triangle Blue -番外編-17- 投稿日:2001年12月21日(金)19時14分33秒
−17−

・・・・・・・

「ヨシコ起きなよ〜・・・」

――― ・・・折角人が気持ち良く寝てるのに、誰だ起こすヤツは!

吉澤が面倒臭そうに目を開けると、後藤の顔が目前に迫っていた。

――― あれ?この光景どこかで・・・

「どったの?よっすぃ〜??まだ夢の中?」
「きゃぁ〜〜〜!」

吉澤は長椅子からずり落ちそうになる位、驚いて慌てて座り直した。

「なんで、そんなに驚くのさ。失礼なヤツだなぁ。圭ちゃんならともかく」
(って、そんなごっちんも充分失礼なんですけど・・・)

吉澤は時計に目をやる。さっきと全く同じだ。
夢の夢???あぁ・・・起き抜けで頭が回らないせいか、まだ寝ぼけてる…かも?

「もう、みんな行っちゃってんだ・・・」
「あんまり気持ち良く寝てるからさー。しかもニヤけてるし」

ぐはっ。夢の中とセリフ一緒だよ。となると、このあとごっちんは
私にプレゼントをくれて・・・その前に泣かせるとか言ったら、からかわれたんだった!
それは言わないでおこう。
328 名前:Triangle Blue -番外編-17- 投稿日:2001年12月21日(金)19時16分27秒
「なに、よっすぃ〜ぶつぶつ言ってんの?」
「あれ?セリフが違う・・・あわわ・・・」

余計な事を言ったと吉澤は口を押さえたが・・・。

「寝過ぎて頭おかしくなったかー?」

後藤は吉澤の額に自分の手のひらを当てる。

――― ドキッ! ―――

吉澤は思わず後ずさりをした。

みるみる吉澤の顔が紅く染まると、後藤は弾かれたように笑い出した。

「あはっ。よっすぃ〜カワイイ。そういうトコ、大好きだよっ」
「っとに、すぐからかって楽しむんだから!」

――― ってプレゼント貰う前から、このセリフに飛んでんじゃん!
プレゼントはーー??って欲しいのか?自分・・・
って何一人突っ込みしてんだろ・・・鬱・・・(涙)
きっと保田さんがいたら『逝ってヨシ!』とか言われてそう・・・。

夢か現実は分からなくなって来た。
同じように進んでいったら恐いから、ぐちゃぐちゃにしてしまえ!

「ごっちん、私にプレゼントないの?」

そう言ってわざと手を出す仕種をする。

「へ?・・・何言ってんの?」
「・・・だよね」
329 名前:Triangle Blue -番外編-17- 投稿日:2001年12月21日(金)19時18分18秒
良かった。吉澤がホッとしたのも束の間・・・

「良く分かったねぇ。勘が冴えてんじゃんよっすぃー」

後藤はゴソゴソと紙袋から小さい包みを出しながら言う。

げげげ。マジっすか?一体、どこまで本当なの???
これで中身がクリスマスツリーだったら笑えないよ。マジで・・・。
これが「カボチャのコロッケ」だったら?・・・モー。たいSP見てたね?

「よっすぃ〜さっきから、どうしたの?」
「な、なにが?」
「なんかさー。交信してるみたいな・・・。よっすぃ〜まで圭織みたくならないでよぉ」

後藤は吉澤の両肩を掴むと、真面目な顔をして言う。

――― 交信って・・・マジショックなんですけど・・・。はぁぁぁ嗚呼…なむなむ

「これあげるの、よっすぃ〜と圭ちゃんだけだし」

――― うげっ!またセリフが一緒かよっ!!

「私も特別扱いしてくれてるんだ。嬉しいね」
「そうだよ。よっすぃ〜は梨華ちゃん”だけ”なのにね」

そこだけ強調する後藤に自分も同じセリフを言う自分に苦笑いする。
330 名前:Triangle Blue -番外編-17- 投稿日:2001年12月21日(金)19時22分17秒
しかし包みを開けてみると・・・そこには小さなクリスマスケーキが入っていた。

「ゴトー特製のクリスマスケーキ!梨華ちゃんと二人で食べてよ」
「あ、あ、あ、ありがと・・・」
「どうせ甘々な2人だから、ほろ苦くしてあるからねー。
 そんなのも気にせず溶けてしまいそうな2人なんだろうけどさっ」

そう言うと後藤はアハッと笑って吉澤の背中を思い切り叩いた。

(いったぁい・・・(涙))

しかし吉澤は美味しそうなケーキを目の前にして思わず声を上げる。

「めちゃ美味しそう〜〜♪」

「あったりまえでしょ!」

エッヘンと言いたいように後藤は威張った素振りを見せる。
(愛情も入ってるしね・・・。怨念は・・・入ってないよ。圭ちゃんじゃないからね
 って誰に喋ってんだろ?私まで・・・移った???ひょえ〜!)

どう見ても吉澤が作ったでっかいケーキよりも美味しそうだった。
331 名前:Triangle Blue -番外編-17- 投稿日:2001年12月21日(金)19時23分50秒
「うぅぅぅ。ごっちん、ありがと〜〜〜〜!!!!!」

吉澤は感激の余り、思わず後藤に抱き付いてしまう。

(ヤベッ!・・・)

あ゛っと思って吉澤は慌てて後藤から離れようとしたが・・・。

「嬉しいよ!よっすぃ〜!イブの日に、梨華ちゃん"より"先にヨシコと抱き合えるなんて♪」

なんて、また強調しながら抱きしめ返して来る。

(あぁ。そうだった。私、寝てたから、まだ梨華ちゃんに会ってないんだった(涙))

おかしいと言った顔をして、後藤は吉澤から離れると、まだ笑っていた。

(結局、私は・・・からかわれるのね・・・)

吉澤は溜息をついた。
332 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年12月21日(金)19時40分56秒
石吉シーンもちょっと書いて次回に繋げようと思いましたがやめます(w。
次からは、いしよしメインで・・・。

と言うか、今回のシーンは、息抜きです。

>>316 名無し男さん
実際のクリスマスよりも先に終わるかも知れません。
取りあえず24日までには終わらせる予定です。予定は未定。

>>317 M.ANZAIさん
ヤッスー・・・。 忘れてました(w。
最終回もちょっとは出さないと呪わ(略。

>>318 吉胡麻系さん
よっすぃ〜、またちょっとヤバかったです(w。
なんとか軌道修正させましたが(苦笑)。

>>319-320 夜叉さん
思ったより沈まなかったですね(w。まぁ気にしないで下さい。
もうここも終わりますので(苦笑)。

>>321 芽衣さん
私もトイレの個室って、妙に萌えてしまいます(爆)。
ツボ押してますか!良かったです。芽衣さんの小説も楽しみにしてますぞ。えぇ。
333 名前:Triangle Blue -番外編-18- 投稿日:2001年12月21日(金)21時30分26秒
−18−

そして、淡々と仕事をこなして・・・やっと仕事が終わったのは
夜もすっかり更けた深夜だった・・・。

折角、ホテルの近くの洒落たレストランを予約したと言うのに
残念ながら、キャンセル・・・。

無言で吉澤と石川はタクシーに揺られながら、まずは目的のホテルへと向かった。
二人の手は、しっかりと握りしめられていた。

しかし、石川は行き先を自分の家へと変更する。

「梨華ちゃん???」
「遅くなったから、今日はウチでご飯食べよう!」
「え?」
「その後からでも遅くないでしょ?」

石川は吉澤に微笑む。

「・・・うん」

吉澤も嬉しそうに微笑み返した。
334 名前:夜叉 投稿日:2001年12月21日(金)21時38分32秒
のーん。
作者様、失礼をしました。責任感じるです…。

気持ち新たに…。

吉、某店長のように(略。
やはり、いいらさんはどこにいっても「交信」してるんですね。

夢の夢のとこ?、最初、二重交信かと思ってしまいました。
まんまと騙されました(w。
保田色がいっそう色濃く(略。

次回のいしよし、楽しみにしてます。
335 名前:Triangle Blue -番外編-18- 投稿日:2001年12月22日(土)13時10分28秒
「ゴメンね。ホントはさ〜レストランに予約入れてたんだよ」

残念そうに言う吉澤に、石川は

「しょうがないよ、仕事だったんだからさ。私はよっすぃ〜と一緒なら
 どこだっていいんだから・・・」

そう言って吉澤の腕に自分の腕を絡めて来る。

「嬉しいよ、梨華ちゃん。その気持ち大切にするね・・・」
「ふふ。今日はずっと一緒だよはあとはあと
「梨華ちゃん!」

――― 幸せだな。梨華ちゃん・・・今日は吉澤ひとみ頑張るよ!!
ぎゃはっ。頑張るって、ナニを?・・・きひひ

自然に笑みがこぼれてしまう。

「よっすぃ〜何ニヤけてるのぉ?」
「別にぃ・・・」

慌てて吉澤は流れる外の風景に目を移した。

――― 梨華ちゃんにバレバレだろうな、きっと・・・。

12/13 OAのモー。たいを見て吉澤は愕然としたものだ。
『人生問答』でクリスマスにホテルを予約する男は是か非かとか言うので・・・。
しかも、それに石川が出ていたのだ。

――― やっぱり、下心見え見えかな・・・(しょぼん)。
336 名前:Triangle Blue -番外編-18- 投稿日:2001年12月22日(土)13時11分49秒
石川の家に着くと、石川は寒そうに手を擦りながら、ヒーターを入れる。

「すぐ作るから、あっち行って待ってて!」

石川は忙しなく動きながら冷蔵庫を開けて材料を出す。

「いいよ、梨華ちゃんゆっくりで。慌てなくたっていいんだから」
「ダメだよっ。ご飯はメインじゃないんだから」
「!!」

石川はエプロンをつけると、あらかじめ用意しておいた材料を取り出しガスに火を点けた。

「梨華ちゃん、どういう意味?」

石川の後ろで、うろうろしている吉澤が問いかける。
石川は吉澤の方に向くと

「よっすぃ〜お願いだから、あっちに行ってて!」

吉澤のくちびるに軽くチュッ♪とやると吉澤の背中をクルリとリビングに向かせ
そのまま背中を押した。

吉澤はくちびるを指で触れながら、取りあえず腰を降ろした。

――― ご飯がメインじゃないって、どういう意味だろ・・・。
もしかして・・・???
それは・・・アレしかない。アレだよね、アレ!!

吉澤の顔が途端にニヤける。あまりのしまりのない顔に
ここに、後藤や保田がいたら、間髪入れずに突っ込まれていた事だろう。
337 名前:Triangle Blue -番外編-18- 投稿日:2001年12月22日(土)13時15分47秒
何気に目を落とすと、石川が出た号の『FLASH』が置いてある。
吉澤は一発で石川の出ているページを開けた。

――― 私、気付いたら14冊も買ってたんだよね。思わぬ出費だったよ。
そこで買うの止めたけど。石川の14を取って区切り良くね。
それにしても、梨華ちゃんの太もも・・・はぁ〜・・・・・。
やっぱり、他のヲタに梨華ちゃんの太もも晒されるのはね耐えられないのさ。

石川は、その頃キッチンで悪戦苦闘していた。
勿論、作っているのはオムライス。
何度か練習して後藤にも教わったと言うのに・・・やっぱり上手に出来ない。

「あ〜〜〜んっ。どうしても玉子が旨く焼けない・・・」

石川は独り言を言いながらフライパンと闘っていた。

なんとかイビツながらも、2つ作り終えた石川はリビングにいる吉澤の方に目を向けた。
声をかけようとしたが、「FLASH」を食い入るように見る吉澤に石川は言葉が出ない。

――― もぅ、よっすぃ〜ったら、やらしいんだから!
そんなの見なくても生の私はココにいるのに・・・。生って…やらしいかな私。

「よっすぃ〜出来たよ!」
「う、うん」

吉澤は慌てて「FLASH」を閉じると振り返った。
338 名前:名無し男 投稿日:2001年12月22日(土)15時17分11秒
メインデッシュ楽しみはあとはあと

追伸
俺もあの日はフラッシュ買う為に物凄い勢いでチャリンコ漕ぎまくったせいで
チェン外れてペダルが脹脛に当たって思いっきりこけて島田
339 名前:Triangle Blue -番外編-19- 投稿日:2001年12月22日(土)16時25分33秒
−19−

その頃、保田は鍋奉行に勤しみつつ、後藤は・・・鍋をつついていた。

「んぁー、今頃、よっすぃ〜と梨華ちゃん…。ピタクリなのかなぁ〜」

箸を止めつつ後藤は呟く。

「なに、その言い方わぁ。吉澤と石川のコトは忘れなさいよ!
 ホレッ!食べる食べる!今日は食べるわよ〜!ワショーイ!!」

一人盛り上がる保田に、後藤は箸を置いて頬杖をついた。

「2人で鍋って、なんか寂しいね。やっぱさぁ〜他のメンバーも誘った方が
 良かったかなぁ・・・」
「寂しいって、後藤!!アンタが誘ったクセに!これでも一応2人っきりなのよ。
 今夜は祭りよ、祭り!ワショーイ!!」
「圭ちゃん、浮いてるよ・・・」

後藤は醒めたツッコミを入れる。

「後藤、暗い・・・暗すぎよ。もっと、こうパァー!っとさ!
 浮いてたっていいのよ。後藤しかいないんだから・・・」
340 名前:Triangle Blue -番外編-19- 投稿日:2001年12月22日(土)16時27分35秒
「圭ちゃん、ゴトーにも「いしよし写真集」ちょうだい」

後藤は唐突に、話題を変える。

「はぁ?・・・後藤、いきなり何言ってんの?そりゃ時々、石川と吉澤の写真
 撮ってるけど・・・その話は保田違いよ?聞いてる?後藤???」
「・・・聞いてるよ〜。なんかムードないね。ゴトー寂しい」

――― あららら。マジで鬱入ってるわね。鬱田氏脳ってヤツ?

「取りあえず、今はひたすら食べる!食べる!!食べる!!!いい?」
「はぁぃ…」
「ヨシ!食ってヨシよ!!」

――― 「はぁぃ」の言い方がカワイイわね、後藤。

暫く、2人共食べる事に集中―――

「ねぇ、よっすぃ〜に電話してみようか」

後藤は口をもぐもぐさせながら携帯を取り出す。

「やめなって。既に営み・・ぃゃ…邪魔しちゃ悪いでしょ」

保田は言い直すが、後藤は鋭く突っ込む。

「営みってやらしい言い方だなー。圭ちゃんの方がよっぽど気にしてんじゃん」
341 名前:Triangle Blue -番外編-19- 投稿日:2001年12月22日(土)16時28分57秒
「そんなコトないわよ」

しかし保田は顔を赤らめた。
後藤は素早く保田の隣りに行くと耳元で囁いた。

「ウチらも、しちゃおっか・・・」
「・・・(ポ)!!・・・後藤!この保田人をからかうんじゃない!」

後藤は「保田人って何?」と思いながらも謝りながら笑う。

「ゴメンゴメン!だって圭ちゃん、なんかカワイイんだもん。アハッ」

お腹を抱えて笑っている後藤に、保田は、ちょっと不機嫌になりながらも
ちょっと期待した自分にも腹を立てた。

「後藤、なんでもアハッで片づくと思うなよ?ゴルァ!」
「分かってるってぇ」

まだ笑っている。

「もう店出るわよっ!次行くわよ!!」

保田は伝票をひったくるように掴むと会計を済ませに立ち上がった。
342 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年12月22日(土)16時36分09秒
一旦切り。不調(w。
一体、どこが番外編?と思うくらい長すぎてスマソm(_ _)m。
殆ど、本編から外れてるし。まぁ番外編だからいいか(苦笑)。

>>334 夜叉さん
みんな交信が移ってきちゃいそうです。
某店長には負けますね!

やすごま書いてても、どうしてもネタに走ってしまう(w。

>>338 名無し男さん
>メインデッシュ楽しみ
なかなかそこまで話が進まない。例の如く(w。
スレサイズは大丈夫だと思うのですが(苦笑)。

ケガしませんでした?お大事にどす。
343 名前:闇の住人 投稿日:2001年12月22日(土)16時48分03秒
お久しぶりです。
いしよしのぴたくり・・・、この後どうなるんだろう!?
ごまやすは結ばれるのか?どーなるーですかぁー!?
番外編長くてうれすぃーっす!(w エンドレスでお願いっす!(w
こんな事言ってはあれなんですが、
トラブル(略あってる?)大好きなので終わって欲しくないんです・・・。
続きがんがって下さいね!
344 名前:Triangle Blue -番外編-20- 投稿日:2001年12月22日(土)17時20分37秒
−20−

テーブルの上にあるのは、紛れもなく石川特製のオムライス。
見た目は、へなちょこりんだけど、美味しそうな・・・感じ(苦しい)。

「ちょっと、ぐちゃぐちゃになっちゃったけど、味の保障も出来ない…けど
 でも、よっすぃ〜への愛は、たっぷり入ってるよはあとはあと
「ありがと〜。梨華ちゃん!!」

吉澤は、石川の気持ちが嬉しくて、ギュ〜ッと抱きしめた。

(トイレ味じゃなければ平気だよっ。言わないけどね♪)

「「いただきまぁ〜す♪」」

スプーンを持って胸の位置で手を合わせて言うと、早速口に運んだ。

「どぉ?・・・」

心配そうに眉を八の字にして、吉澤の瞳を覗き込むように聞いてくる石川に
吉澤は満面の笑みを浮かべて親指を突き出した。

「んま〜いよ!梨華ちゃん!!どうしたの?」
「えへっ♪(照)」
345 名前:Triangle Blue -番外編-20- 投稿日:2001年12月22日(土)17時22分10秒
吉澤の『どうしたの?』には引っかかったが、敢えて気にしない事にして
自分も一口すくって食べてようとしたが、いつの間にか吉澤が一口すくって
石川の口の前に差し出していた。

「梨華ちゃん、あ〜んっ・・・」
「え?・・・(恥ずかしいよぅ)」

無言で俯く石川に吉澤は

「何照れてんだよっ!いつもの梨華ちゃんらしくないぞ!ほらっ」

なんて言って吉澤の方が口を開けている。

ホントだったら、私がソレしたかったのに…なんて思いながら
石川はおずおずと口を開けた。
そして、一口一口噛み締めるようにして食べる。

「ホントだ。(思ったよりイケてる!良かった)」

「ね?意外にオイシイでしょ?」
「!!意外にって、よっすぃ〜ひどぉい…(涙)」

思わず頬を膨らます石川に、吉澤はすぐに謝る。

「ゴメン!梨華ちゃんの料理って、正直期待してなかったけど…。
 でも、一生懸命作ってくれれば味なんて、二の次三の次だなって思ったよ」
「よっすぃ〜、ソレ誉めてない・・・(更に涙)」
「あ゛、いや、オイシイって!!梨華ちゃん自分で食べてみてオイシイって思ったでしょ?」

吉澤は慌ててフォローする。
346 名前:Triangle Blue -番外編-20- 投稿日:2001年12月22日(土)17時23分31秒
「う、うん。そうだけどさ」
「それにさ、梨華ちゃん、さっき言ったじゃん。ご飯はメインじゃないって・・・」

吉澤は、意味深に微笑んだ。

――― よっすぃ〜そういうのだけは良く覚えてるなぁ・・・(溜息)。

「梨華ちゃん。口に付いてるよ」
「え?」

石川が、そう言った時には、吉澤は身を乗り出し、石川のくちびるの端を
吉澤の舌がペロッと舐めていた。

「へへっ。私がやっちゃった♪」
「・・・ズルイよぉ〜!ソレも私がやりたかったのにぃ」
「わざとケチャップ付けたら、いかにもで、やらしいじゃん。だからさ・・・」

(ホントはケチャップなんか付いてなかったけど・・・梨華ちゃん可愛かったから。)

「ずる〜ぃ」

余程悔しかったのか、まだ石川は文句を言っている。

「でもさ、梨華ちゃん。ソレもって何?他にも何かやりたかった?」
「へ???ぁ、別に何も・・・」

すぐに石川は素に戻ると口ごもった。

「言ってよ!!じゃないと・・・」
「ん?」

吉澤は石川の傍に行くと、おもむろに、また抱きしめた。

「今日は、許さないからはあとはあと

二人のクリスマスは、まだまだ、これからのようで・・・。
347 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年12月22日(土)17時31分42秒
不調だったのに萌えて来た(w。
萎える原因は、ごまやすだったのか?(爆)。

>>343 闇の住人さん
ひさぶり〜。後藤さんとヤッスーは、どうなるんですかね?(謎)
「トラブル」で辞書登録してあるので、読んであぅ!て思いました(w。
取りあえず、このスレが終わるまでには何とか完結に。
もう暫くお付き合い下さいね。ありがとうございます!
348 名前:夜叉 投稿日:2001年12月22日(土)22時12分09秒
大漁交信、ありがとうございます。
「石川」が14なら、「吉澤」は41(w。そんなに買えるか?石(爆)。
そんな自分は2冊ずつ(w。
>「ダメだよっ。ご飯はメインじゃないんだから」
正直、どきっとしてしまいました、吹き出したし(爆)。
これからベタ甘な展開なんでしょうね♪

>萎える原因は、ごまやすだったのか?(爆)。
かなり腹よじれました、そういや最近、そういう目で(略。
349 名前:芽衣 投稿日:2001年12月22日(土)23時55分54秒
大漁更新いーいなぁ〜<よし子風味
いしよしピタクリ萌へ。
というかここのオバちゃんも素敵ですね(w
保田違いて(w 

よし子はこの後梨華ちゃん泣かす予定ですか?(w
350 名前:Triangle Blue -番外編-21- 投稿日:2001年12月23日(日)12時42分42秒
−21−

「次って、まだどっか行くの?」

後藤は帰り間際に、保田にプレゼントのケーキを渡そうと
思っているのに、これではまだ当分帰してもらえそうになかった。

「これだけで帰るのって寂しいじゃない。それとも圭織達と合流する?
 どうせ、どっかでやってんでしょ」
「ダメだよ」

携帯を取り出そうとする保田の手を掴む。
(ケーキ渡せないじゃん!)

「どうして?」
「クリスマス圭ちゃんと2人きりなんて誤解されちゃうし」
「誤解って何?なんも、やましいコトしてないのにっ!」

保田はキッと後藤を睨む。
351 名前:Triangle Blue -番外編-21- 投稿日:2001年12月23日(日)12時44分06秒
「い、いや・・・もう遅いし、終電なくなっちゃうからさ」
「そんなの気にしてるの?今日はクリスマスよ。んなのタクシー代くらい
 この保田様が出してあげるわよ!」

そう言って保田は胸をドンと叩く。

「ありがと・・・圭ちゃん」

あんまり断ってばかりだと保田にまた何か言われそうで後藤は頷いた。

「じゃぁ、私の家に行って飲み直そうか?」
「・・・(結局、圭ちゃん飲みたいだけじゃん・・・)」

「なんか言った?」
「え?何も・・・」

後藤はブンブンと頭を振る。
(圭ちゃん、心の中読めるのかな?こわ〜・・)

「なんだか言いたげな顔ね。まぁいいわ。取りあえず移動ね」

後藤の腕を掴むと丁度来たタクシーに乗り込んだ。
352 名前:Triangle Blue -番外編-22- 投稿日:2001年12月23日(日)12時46分19秒
−22−

吉澤と石川は場所を移動して、海の見えるホテルの前に来ていた。

『夜景がとっても綺麗だね。よっすぃ〜』
『梨華ちゃんの方が綺麗だよ。寒くないかい?もっとこっちへおいで』

なんて吉澤は妄想していたのだが現実は厳しく・・・寒いのなんの。
時は既に0時近いし、さすがにこの時間だとカップルの姿も既に無くなっていた。

――― 今日の私のシナリオは最初から台無し!!

大体始まる時間からして既に2時間もオーバーしていた。
レストランで食事の予定が、石川邸で食事(でも嬉しい誤算♪)。

桟橋で石川と歩きながらお喋り。上記の台詞。そして抱き寄せてキス。
そして花火が・・・さすがに、それは出来ないけれど。
353 名前:Triangle Blue -番外編-22- 投稿日:2001年12月23日(日)12時47分37秒
「梨華ちゃん、もうホテルに行こう」

吉澤はコートのポケットから手を出すと、石川の手を握った。

「よっすぃ〜寒いんでしょ」
「そんなコトないよ。梨華ちゃんと一緒なら・・・身体は寒くても心はあったかいよ」
「やっぱり寒いんじゃない」

石川は吉澤の手を両手で包み込むと、そのまま口に持って行き優しくキスをした。

「も、も、もうホテル入ろうか。風邪ひいちゃうといけないから」

何故か吉澤は動揺しながら、石川に包まれている手をほどくと、また
無造作にコートのポケットに手を入れ直した。

(よっすぃ〜照れてるんだ。カワイイはあとはあと

先に歩いている吉澤の腕に石川は腕を絡ませると2人並んで目の前にあるホテルに入って行った。
354 名前:Triangle Blue -番外編-23- 投稿日:2001年12月23日(日)12時53分39秒
−23−

保田に家に着くと、すかさず後藤は「はい!これ!!」と言って
保田の目の前に、箱形のプレゼントを渡した。

「これ、私に?」
「うん。ゴトーが怨念を込めて・・・じゃなくて友情を込めて作りました」
「へぇ〜。後藤特製の?」

嬉しそうに保田は箱を開ける。

『メリクリ!L O V E LOVELY 保田』なんて書かれている。

「あ゛、それはプッチのネタってコトで深い意味ないから」
「ネタ!!(一瞬本気にしたじゃないの!!)」
「だって深い意味あったら、圭ちゃんだって困るでしょ?」

後藤は保田の首に両手を絡ませて来る。

「・・・・(ポ)」
「圭ちゃん聞いてる?」
「!!聞いてるわよ!ってか、なに絡ませてんのよ!
 いしよしじゃないんだから近づきすぎよ!後藤!!」

保田は赤くなりながら、ムリヤリ後藤の手をほどこうとした。
しかし後藤は目を閉じて・・・
355 名前:Triangle Blue -番外編-23- 投稿日:2001年12月23日(日)13時11分03秒
吉澤は予約した部屋に行くとカードを差し込み、石川を先に招き入れた。

「すごぉい!」

石川は駆け寄って、すぐに大きい窓へ駆け寄る。
このホテルの最上階で夜景が良く見える。外のネオンがキラキラと光っていた。

吉澤は事前に予約で入れておいた薔薇の花束を後ろに隠し持つと、まだ外を見入っている
石川の前に立った。

「この夜景もプレゼントするよ。梨華ちゃんのために。
 そして、はいコレ!」

と言って花束を石川の前に差し出す。

「よっすぃ〜・・・」
「100万本はムリだけど気持ちの上では100万本以上だから」

さっきから私って臭い事ばっかり言ってる?なんて自分で突っ込みながら
石川に愛の言葉攻撃をしていた。

「あとね、私が作ったクリスマスケーキも!」

石川は真っ先に外の夜景に目が行って気付かなかったがテーブルの上には
吉澤が作ったらしい大きな箱が置いてあった。その隣にはシャンパンも。

「よっすぃ〜も作ってくれたの?」
「うん。まぁね。時間経ってるけど平気かなぁ…」

不安そうに言う吉澤に石川は、そっと箱を開けた。
356 名前:Triangle Blue -番外編-23- 投稿日:2001年12月23日(日)13時26分12秒
大きなケーキが、これまたへなちょこりんな感じでフルーツたっぷりで
箱の中に窮屈そうに入っていた。
『いとしいリカちゃんへ。メリクリスマス』

石川はフフッと笑う。

「あ〜梨華ちゃん笑ってる。ひどい・・・」
「違うの。よっすぃ〜らしいなぁって」
「棒入れるの忘れちゃったんだよ。あとね、愛しいの「愛」は字がぐちゃぐちゃになっ
 ちゃうからね、わざと平仮名なの。梨華ちゃんの名前もね。漢字が分からない訳じゃないよ」

必死で言い訳している吉澤がなんだか可愛くて石川は、また笑ってしまう。

「そんなの分かってるよ〜。ありがとうよっすぃ〜」
「・・・味の保障は出来ないけどね」
「私のオムライスと一緒?・・・でも、こんなにたくさん食べられないよぅ」

石川は嬉しい半面、ちょっと困った顔をしている。
357 名前:Triangle Blue -番外編-23- 投稿日:2001年12月23日(日)13時31分03秒
「大丈夫でしょ?フジの特番で、梨華ちゃんは6個、私は7個もケーキ食べたじゃん。
 それに比べたら楽勝でしょ」

他のメンバーは平均2〜3個しか食べていなかったのに、このバカップルだけは
真剣に食べていたのだった。その記憶はまだ新しい。

「あのケーキは美味しかったもん。それに必死だったし」
「別に早食いじゃないんだし持ち帰ってもいいよ。このケーキだってオイシイよ!(多分)」
「今日ウチ帰らないじゃんかー」
「じゃぁ2人で食べようよ・・・」

――― なんか、また話がズレてきてるような・・・。
なかなかシナリオ通りには、いかないものだね・・・。

取りあえず1/8に切り、シャンパンも開けて乾杯をした。

「オイシイでしょ?梨華ちゃん・・・」

石川はちょっと眉間に皺を寄せている。

――― ぉぃぉぃぉぃ、マズイのよ???

吉澤は不安になりながら、はしたないと思いながらも手づかみで口に運んだ。
358 名前:Triangle Blue -番外編-23- 投稿日:2001年12月23日(日)13時40分41秒
狙ったのかどうか分からないが当然吉澤の鼻や口の周りにはクリームが付く訳で・・・。
すかさず、石川はチャンス!とばかりに目を輝かせた。
しかし、吉澤はケーキの味に気を取られていて、石川には気付かなかった。

「そんなにマズくな・・・」

そう言いかけた時には石川は吉澤の傍に来ていて、前屈みになると
吉澤の顔に付いているクリームを舐め始めた。

「ひゃっ・・・」

思わず身を引く吉澤に石川は吉澤の顔を両手で包み込む。

「さっき、よっすぃ〜にされたから、お返しはあとはあと

そのまま石川は吉澤の顔を仔犬が舐めるようにペロペロと舐める。
そして、そのまま吉澤のくちびるへとスライドさせていく。
吉澤のくちびるをなぞるように石川の舌が伝っていく。

――― なんか、結構えっちぃ・・・

吉澤は、そのまま目を閉じた。
359 名前:Triangle Blue -番外編-24- 投稿日:2001年12月23日(日)13時53分43秒
−24−

保田は一瞬どうしようか迷ったが(迷うなよ)そこは理性が働いて

「・・・後藤、目を開けなって」

そう言って絡まっている後藤の手をほどいた。

「・・・やっぱりねぇ。そうだと思った」

後藤は目を開けると、いつものアハ顔をして悪戯っぽく笑った。

「またからかったわね。調子に乗るなよ!ゴルァ!」

保田は照れ隠しなのかゲンコツを振りかざすと殴る真似をした。

後藤は保田がどう出るか一か八か賭けたのだが予想通りだった。
(ま、梨華ちゃんの時だって、誘ったのに断ったんだもんね。キスぐらいじゃ動じないか)

「圭ちゃん!」
「何よ?」
「メリークリスマス!!」

そう言って、後藤は保田の頬にキスをした。
360 名前:Triangle Blue -番外編-25-Final- 投稿日:2001年12月23日(日)14時32分45秒
−25−

吉澤はいつの間にかベッドに横たわっていて、石川のキスの嵐を浴びていた。

吉澤のシナリオは、既に番外編へ・・・。(番外編って何?)
まだプレゼントあるのに。

石川のキスだけですっかりメロメロの吉澤は既に力が入っていなく
例の如く石川のペースに早くも呑まれていた。

「梨華ちゃん・・・」
「喋らないで、よっすぃ〜」

囁くように石川は吉澤の耳朶を優しく噛みながら囁く。

「ぁふっ………」

「よっすぃ〜・・・メリークリスマス!」

そして、ゆっくりと石川は吉澤の服を脱がし始めた。
361 名前:Triangle Blue -番外編-25-Final- 投稿日:2001年12月23日(日)14時40分06秒
・・・・・
・・・・
・・・
・・


汗ばむ二つの身体。重なり合う身体。まだ二人の呼吸は乱れていた。

「梨華ちゃん、ズルイなぁ…」

一回目の営みが終わると、吉澤は身を起こして梨華を見つめながら悔しそうに言った。

「ズルイって…嫌だったの?よっすぃ〜…」

いつも以上に可愛い声で言う石川に吉澤はまたもや、鼓動が早くなる。
(梨華ちゃん・・・反則だよぅ・・・)

「イヤじゃないけどさ。今日ぐらい私にかっけ〜コトさせてよ。まだ途中だったのに」
「途中って???」
「ケーキの後にさ、メインのがあったんだよ」

そう言って、吉澤はベッドの近くにあるクリスマスツリーを石川に渡す。

「これが、どうかしたの?」
「ちゃんと見てみて」

石川も身を起こすと渡されたツリーを見つめた。
そこには、色々と飾られていたが、一つ光るモノが飾ってあった。

「よっすぃ〜、これ・・・」
「うん・・・」

照れくさそうに吉澤はソレをツリーから外すと石川の薬指にはめた。
362 名前:Triangle Blue -番外編-25-Final- 投稿日:2001年12月23日(日)14時41分40秒
「シルバーリング・・・」
「あんまり高いもんじゃないんだけど。今日の日付とイニシャルも入ってるんだ。
 私もお揃いで買ったんだけど」

そう言って吉澤はネックレスにかけてあるシルバーリングを見せる。
石川は行為中、そのリングは気になっていたが、まさかそういうモノだったとは。

――― 2001.12.24.H to R ―――

「もっと良いヤツは、私がもう少し大人になってからね」
「よっすぃ〜ありがとぅ…」

石川は感激の余りうっすらと涙を浮かべていた。

「泣いたらダメだよ。これから別の意味で梨華ちゃん泣かせるんだから!」
「え〜?」

石川は、わざと聞き返す。

吉澤は笑うと、ゆっくりと石川のくちびるに自分のくちびるを重ねた。

「私から、まだ言ってなかったね。メリークリスマス!」


二人はまだまだピッタリしたいようです。

一足早いですが、皆様 Merry X’mas!!そして良いお年を。

――― The END ―――
363 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年12月23日(日)14時50分33秒
完結です。
皆様、こんな小説にお付き合いいただきましてありがとうございました。
脱線しまくりで、最後の方はスレサイズ気にしながら書いてました(w。
おかげさまで、エロシーンは割愛されました(ちょっとホッとしてるし)。

保田と後藤の関係はくっつけずに今のままの方がいいなぁっと思って
こんな感じで終わらせてしまいました。
ネタに走りすぎて、どうもこっちの2人は甘くなる気配が全然なくて困りました(w。

>>348 夜叉さん
「吉澤」は44では?
>これからベタ甘な展開なんでしょうね♪
すみません。エロ無しでした。期待してた方スマソ。(いるのか?)

>>349 芽衣さん
>よし子はこの後梨華ちゃん泣かす予定ですか?(w
多分、泣かせたんだと思いますよ( ̄ー ̄)ニヤリッ鳴かせたのかも(謎)ぉぃ。

気になってたこの小説も無事完結出来て(多少無理矢理か?)
ホッとしてます。また別の板でお会いしましょう。
364 名前:名無し男 投稿日:2001年12月23日(日)15時03分05秒
リアルタイムで読ませていただきやした!
吉澤も粋やね〜
カコイイぞ

番外編ここまで書いていたでき有難うごぜーました
そしてお疲れ様でした
365 名前:尾依羅 投稿日:2001年12月23日(日)17時05分29秒
ご苦労様っした。
波乱だらけの物語も幕を閉じたわけっすね。
楽しませて貰いやした。
366 名前:理科。 投稿日:2001年12月23日(日)19時45分53秒

はう!師匠!!最高です!最強でっす!うちの圭ちゃんに
負けないほど!!吉の顔についたクリーム舐める梨華ちゃん…!
お疲れサマでした!!
367 名前:芽衣 投稿日:2001年12月24日(月)01時15分15秒
素敵なお話しをありがとうございました!!
今夜もイイ夢見れそうっす!!
いしよしマンセーッ!!
Charmy さん本当にお疲れ様でした。
368 名前:闇の住人 投稿日:2001年12月24日(月)12時55分54秒
チャーミーさん、お疲れ様でした。
一時はどうなる事かと思いましたが、
いしよしが幸せになってくれてよかったっす!
やすごまもいい感じになったしねっ。

この小説マジでめっちゃ好きでした。
終わっちゃうのは淋しい気もしますが、
本当に素敵な作品をありがとうございました。
これからもがんがって下さい!!!
チャーミーさんマンセー!
369 名前:夜叉 投稿日:2001年12月25日(火)15時03分46秒
作者様、ご指摘ありがとうございます。
確かに吉は「44」ですわ(鬱)。
逝って吉(半ば自棄気味。苦笑

そして、お疲れさまでした。
いいえ、糖分たっぷりでしたよ、エロなしでもいいものはいい。
どの作品もそうなんですが、好きです。できれは終わって欲しくないというのが本音で。
これからも素敵な作品を作ってください。
ありがとうございました。
370 名前:吉胡麻系 投稿日:2001年12月25日(火)17時27分52秒
Charmyさんお疲れ様でした!
いや〜、やはし上手です!見習いたいです!
この作品が終わってしまうのは寂しいですが・・・。
これからもいろいろと頑張って下さい!
素敵な作品、ありがとうございました!
371 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月25日(火)18時38分19秒
お疲れ様でした!
すっごく良かったです!
終わってしまうのがすっごく残念です!
これからも色々と頑張って下さいね!
372 名前:雪のぷっぷ― 投稿日:2001年12月29日(土)06時09分39秒
最高。クリスマス前に読みたかったよー!

Chamy Buluさんお疲れ様でした。
あいかわらず、満足のいくラストでした。もういしよしヲタの頭の中身を
グッチャグッチャとかき混ぜてくれますねぇ。オナカいっぱい。
でもべつ腹って誰にだってありますよねぇー!これからももっともっとお願いします。
373 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年12月31日(月)15時51分43秒
大晦日にレスも返して、このスレは全て終了にしてしまいましょう。

>>364 名無し男さん
いつも感想ありがとうございました。名無し男さんのレス面白いので
また楽しみにしております(w。

>>365 尾依羅さん
レスどうもっす。またあっちで話しましょうね(w。

>>366 理科。さん
理科。さんもお疲れさまでした。また時間出来たら小説書いて欲しいです。

>>367 芽衣さん
イイ夢見れましたか?おらは、また矢口が夢に出て来ましたが何か?(w

>>368 闇の住人さん
ほいっ。闇の住人さんも自分の小説がんがって下さいね。
またお邪魔いたします。
374 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年12月31日(月)15時52分55秒
>>369 夜叉さん
>いいえ、糖分たっぷりでしたよ、エロなしでもいいものはいい。
嬉しいです!しかし、エロなしが続いてるので(爆)書きたくなってる今日この頃(w。

>>370 吉胡麻系さん
受験頑張ってね。おらが中3の時は、吉胡麻系さんみたいに書けてなかったような。

>>371 名無し読者さん
ありがとうです。色々と…(苦笑)。はい、頑張りますです。

>>372雪のぷっぷ―さん
あ、初レスかな?ありがとうございます。
>Chamy Buluさんって誰やねん(w。ワラタからいいけど(w。
>でもべつ腹って誰にだってありますよねぇー!これからももっともっとお願いします。
ちょこっと残ったスレで書こうかと思ったけど、ここは既にいっぱいいっぱいなので
青の残りスレで書くつもりです。気付いた人だけが読んでくれればよろしいです。

それでは良いお年を〜♪
375 名前:M.ANZAI 投稿日:2002年01月07日(月)23時40分06秒
今日になって続きがあるのに気がつきました。
一言お礼を申し上げたくてスレを汚させていただきます。

>Charmy Blueさん
こんなに素晴らしい作品をありがとうございました。

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