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また明日。
- 1 名前:上野 投稿日:2001年10月19日(金)16時18分34秒
- 続くかどうかわからない(爆)
パラレルワールドやすいし小説を書こうと思います。
- 2 名前:上野 投稿日:2001年10月19日(金)16時30分58秒
- 「眠いわ…」
草むらに寝転がりながら保田さんは言う。
「それ今日だけでも14回言ってますよ」
蝶がとんでいる。黒アゲハ。
紋白蝶が花の蜜を吸っている。
「ちょっとのどかすぎじゃない?」
気持ちいい風が吹く。
「仕方ないじゃないですか」
「わかってるわよ」
この小高い丘の下には、賑やかに月一のバザーが行なわれている。
本当は私も行きたいけど、保田さんは賑やかな場所が嫌いだから…
なにか矛盾してる。
「食べ物大売出しなんでしょ。あと…滅多に見られない剣の在庫とか?」
「いつの話ですか…。今は武器を売るのは法律に違反するんですよ。」
昔は戦いじゃー戦じゃー。でうるさかったけど。
保田さんは時代遅れなんです。それもかなりの。
- 3 名前:上野 投稿日:2001年10月19日(金)16時54分27秒
- 「今……か。」
遠くの空を眺めて、保田さんは言う。
「私には、この時間も今だし。石川が言う昔も今だしね…
わけわかんないよ」
そう言って少し微笑む。
これ何回聞いたんだろ。
保田さんに初めて会ったのは街の反対側の森だった。
もう使えなくなっている井戸の側にいて、
泣いていた。
私に気が付くとすぐに、涙を拭って言った。
「教えて欲しいの。未来…違う、今。今この時代のことを教えて」
家に帰ると、幼馴染のよっすぃーがいた。
「おかえりー。今までどこに行ってたのさー。もうバザー終わっちゃったよ!」
頬を膨らませて喋る彼女がかわいい。
「ん。ちょっとね」
「どーせ保田さんと一緒だったんでしょー。いぃーなぁー。」
フグもこんなに大きく頬を膨らませる事はできない。
「いぃーだぁーーさぁーん!」
背後から恐ろしく速い速度で突進してくる物体が見えた。
「ストップストップ!!」
その物体は、急ブレーキをかけた。
「飯田さん飯田さん飯田さん!!!」
「ハイハイハイハイハイ。飯田さんは一回でいいの」
「飯田さんもハイは、一回でいいんれすよ!」
「ハイハイ」
- 4 名前:上野 投稿日:2001年10月19日(金)21時09分23秒
- 「…次の満月の日までに貯まるかな…お金」
「今の調子じゃ絶対無理だと思う」
よっすぃーは、自分の夢のため
――街の反対側の森の向こうに旅をしにいくために、お金を貯めている。
よっすぃーのこだわりで、次の満月の日には絶対旅立ちたいって。
「むあーひっでぇー。普通励ましたりとかしないの!」
「お金貯めたいんでしょ?だったら口動かさないで、手を動かそう!」
ぶぅーと頬を膨らす。よっすぃーのフグ病は重症。
私は医者じゃあないけど、これくらい誰でもわかる。
「そんだけ?」
「他になんか言って欲しいの?」
フグ病がおさまって、ニヤニヤ顔になる。
「キスしてー」
「…却下」
- 5 名前:上野 投稿日:2001年10月20日(土)22時20分23秒
- 「ごっちーん、保田さんいる?」
内職を頑張っているよっすぃーを残して、家を出た私は、保田さんと同居しているごっちんの家に来た。
ごっちんは、ボォーとした顔で出てきた。だが私の顔を見るや否や、
「梨華ちゃーん!ごとーは梨華ちゃんに会えなくて、どんなに寂しかったことか!
圭ちゃんのことは、気にせずに二人でデート!」
「保田さんは?」
ごっちんもよっすぃーもやたらと「デート」やら「キスして」だとか言う。
最初のうちは、耳まで赤くしていたけど、だいぶ慣れてきた。
「冷たいなぁー梨華ちゃんってば。んと、圭ちゃんだっけ?そーいや例の森に行くって。
うちも一緒に行ったげよっか?」
ごっちんの申し出を丁寧に断って、ごっちんの家をあとにした。
- 6 名前:上野 投稿日:2001年10月20日(土)22時20分56秒
- 間違えてageてしまった…。
- 7 名前:上野 投稿日:2001年10月22日(月)16時34分10秒
- この頃。例の森で事件が多い。
だいぶ昔にあった、生物兵器がまた活動をしはじめ、被害を受けている。
そういえば一昨日も生物兵器の1つが旅人を襲った。
その人は武術の心得があり、軽傷で済んだ。
昨日、その生物兵器は国の兵士達に銃殺された。
生物兵器の死体は、まだ森に放置しているらしい。
保田さんは、
保田さんは、その生物兵器を…
古井戸の側で泣いていた保田さんは、
今を知らない人間ならありえるかもしれないけど
頭を横に振って、走り出した。
保田さんはきっとどこかへ行ってしまう。
- 8 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月24日(水)15時49分17秒
- やすいしハケーン!!月板はやす好きな自分の安息の地ですわ。(ワラ
パラレルものってあまり見かけないので・・・楽しみにしています!
なんだか切ない風味でしょうか・・・。頑張ってください♪
- 9 名前:上野 投稿日:2001年10月25日(木)20時41分26秒
- >>8
実は、ギャグの塊だったりするんですよ(w
月板をやすいしイパーイにする計画を(以下略
- 10 名前:上野 投稿日:2001年10月25日(木)21時04分06秒
- せっかく書いたのに消えたので、鬱。
よって交信はなしれす。
- 11 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月29日(月)21時08分41秒
- ↑そっそんな〜・・・。
かなり楽しみにしてます。
- 12 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月30日(火)00時14分51秒
- ↑わたしも。
- 13 名前:上野 投稿日:2001年10月31日(水)16時15分27秒
- でたらめに黄色のテープが森の入り口を塞いでいる。
「これじゃあ誰か入ってもおかしくないや」
ジャイアント馬場でも中腰にならずに入れる箇所があった。
生物兵器の死体は、古井戸の近くにあるとお父様は言っていた。
森の入り口から少し北東へ。そこにいくと古井戸があるのだ。
「確か…食料運搬用の生物兵器…冬眠装置がついてるって…っ!」
お父様の書斎から盗んできた資料を片手に、思考回路はショート寸前である。
「だとしたら……SF小説とか読むべきだったかなぁ…」
思考回路はショートした。
「め、めんどくせぇー!わざわざ山行かなきゃいけないの!?
何年後の未来に来たかを測定できたのは、誉めてあげるけどさ!」
保田さんの声と、ゴーンと金属をける音がする。
「や…保田さん?」
「おぉー。石川、やっぱ来たか。じゃあ行こう」
ニヤニヤした表情が顔にくっついている。
「…は?どこにですか?」
「ココ。私、道わかんないしさー。あんたなら食料調達早いだろうし」
保田さんは、1枚の紙切れを指差しながら言う。
紙切れは、茶色に変色している。
- 14 名前:上野 投稿日:2001年10月31日(水)16時28分23秒
- 地図の場所は、この街からずーっと南にある山。
どうやらそこには洞窟があるらしく、保田さんはそこに行かなきゃいけない、と言ってニヤニヤしてる。
「1日はかかります」
「ふむ。じゃあ今から行こう。食料などなど準備お願い」
「はぁ!保田さんの考えてる事わかりませんよ!
今から行けば…山に入る前に夜になるのは確実です」
夜になると、血肉に餓えた肉食獣がわんさか出てくる。
しゃれこうべになって、カラスに突つかれるはまっぴらごめん。
「吉澤とか、後藤とかいれば平気だよ。二人にも声かけといて。
まっ言わなくてもついてきそうだけどね。…ほら見ろ」
唇がニィっと右斜めに上がる。視線は私の後ろを睨みながら。
「げっ」
という二人の声が聞こえた。
- 15 名前:上野 投稿日:2001年11月02日(金)21時49分09秒
- 「さて…、石川が言うには夜になったら、肉食獣がわんさか。
しゃれこうべは確実。武術を心得てるのは」
「へーい」
「ほーい」
ごっちんは、左手で頭をさすり右手を挙げる。
よっすぃーはその反対で、右手で頭をさすり左手を挙げる。
「…それに私か。役割分担としては、石川は地図・コンパスでしょ。
周囲を警戒する人、二人。石川を護衛するのが…」
「「私がやりますっ!」」
ごっちんとよっすぃーが同時に手を挙げた。
二人はお互いの顔をうなり声を上げながら、睨み合っている。
「この調子だと無理だね。じゃあ私が石川を護衛ってことで。
二人は周囲を警戒して。よろしくね〜」
危険な領域に立ち入るというのに、私は嬉しくてたまらなかった。
- 16 名前:上野 投稿日:2001年11月05日(月)16時08分58秒
- ―――生物兵器について―――
商品番号*ゐ壱弐六五(食料運搬機)
商品名*灰色熊(ぐりずりー)
装備品*半永久保存庫
爪
毒牙
機能*冬眠
自己防衛
冬眠機能により誰にも開けられないタイムカプセルの役割も果たします。
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