インデックス / 過去ログ倉庫 / 掲示板
私の中にあなたがいる
- 1 名前:full 投稿日:2001年10月23日(火)14時15分14秒
- はじめまして。
fullと言います。
小説は何度か書いていますが、ここでは初めてです。
よろしくお願いします。
- 2 名前:〜序章〜 投稿日:2001年10月23日(火)14時21分05秒
- ・・・私の中には誰がいるの?・・・
貴方は、いったいどなたですか?
なぜ、私といっしょにお茶を飲んでいるのですか?
ここは、どこですか?
「・・・・・・・・」
え?聞こえませんよ・・・。
そっか。そんなことどうでもいいんですね。
そんなの、問題じゃないですよね・・・。
- 3 名前:〜序章〜 投稿日:2001年10月23日(火)14時32分54秒
- ・・・またあの夢か・・・。
私は、ベッドの中でぼんやりと天井を見つめていた。
最近、つとにあの夢を見る。
私と、誰かが、何気ないおしゃべりをしながらお茶をしている。
だけど、相手の顔はわからない。
それでも、近くにいたくなるような、暖かい感じがする。
なんでかな・・・。
親と死に別れて、はや四年。
今まで、こんな事はなかった。
最近は違う。
夢に加えて、虚無感を感じるようになった。
なにか・・・行動を起こすべきなのかも知れない。
そんなことを考えつつ、ゆっくりとベッドからカラダをおこした。
- 4 名前:〜序章〜 投稿日:2001年10月23日(火)14時41分02秒
- 吉澤ひとみ。十六歳。
私の名前と年齢。
一人暮しで高校には行っていない。
一日中、特に何をするでもなく、家にいる。
そんな生活を、ずっと続けてきた。
私のまわりには、誰もいなかった。
親と死に別れ、友達なんか一人もいない。
特に、人恋しいと思った事もなかった。
・・・夢を見るまでは・・・
- 5 名前:〜序章〜 投稿日:2001年10月23日(火)14時47分56秒
- 夢に出てくる「あの人」は、すごく明るかった。
眩しくて、大きな存在・・・な気がした。
久しぶりに、人に会いたいと思った。
誰でも良いわけじゃない。
夢に出てくる「あの人」に会いたい。
実在しているかわからないけど、行動したくなった。
今のわたしは、ただ生きているだけ。
死にたくはないけど、つまんなく生きるのもイヤ。
こんな生活を打破するためにも・・・。
夢をたよりに、吉澤ひとみの、まだ見ぬ「あの人」探しの旅が始まる・・・。
- 6 名前:full 投稿日:2001年10月23日(火)14時50分28秒
- 少し文章がおかしくなりましたが、こんな感じでやっていきます。
思う事があったら、レスをつけて下さい。
なるべく毎日更新しようと思いますので、よろしくお願いいたします。
- 7 名前:第一章〜最初の出会い〜 投稿日:2001年10月24日(水)11時52分41秒
- とは言ったものの・・・
「これからどうしようかなぁ・・・」
旅が始まると銘打っているものの、吉澤にはあてがない。
親戚は吉澤をよくは思っていないため頼る事ができず、
なにより先立つもの・・・お金がない。
今までは親の遺産で暮らして来たものの、もう底をついてしまった。
「やっぱりバイトかなぁ」
ポツリとつぶやく。
人との付き合いがなかった吉澤には多少ツライが仕方がない。
「あの人」探しの旅は、バイト探しから始まった・・・。
- 8 名前:第一章〜最初の出会い〜 投稿日:2001年10月24日(水)12時08分35秒
- 「とにかくバイトだよね・・・」
お金稼ぎのため、バイトを探す。
なるべく、人との関わりが少ないバイトを見つけようと街を歩いていると、
「ねえねえ、お兄さんお兄さん」
横から声をかけられた。
「お兄さん」に引っかかりつつも横に顔を向けると、
吉澤より大分小さい、金髪の女性が立っていた。
「ねえ・・・あれ?・・・女の子?」
「はい。そうですけど・・・」
「あちゃ〜。女の子かぁ・・・。でも美形だよなぁ・・・」
その小さい女性は小声で何かを言っていたが、急に
「まいいや。ねぇ、ちょっと来て」
そう言って吉澤の手を取る。
「え?あ、なんですか・・・!ちょっと・・・」
「すぐそこだから。怪しくもないからさ」
そのまま、強引に近くの喫茶店に引っ張り込まれた。
- 9 名前:名無しさん 投稿日:2001年10月25日(木)15時09分51秒
- なんか面白そうですね。
- 10 名前:full 投稿日:2001年10月25日(木)20時04分50秒
- >>9さん
レスありがとうございます。
期待に応えられるよう頑張ります。
- 11 名前:第一章〜最初の出会い〜 投稿日:2001年10月25日(木)20時21分19秒
- 「みっちゃ〜ん、連れてきたよ〜」
「みっちゃん言うなや!店長言え、店長。
で、カッコイイ子見つけてきた?」
「うん、カッコイイ。女の子だけどね」
何が何だかわからない吉澤をよそに、二人の会話が続く。
「カッコイイ女の子?」
そうして、「みっちゃん」と呼ばれた女性が吉澤の側に来た。
まじまじと顔を見ていたが、
「は〜、確かに美形さんやなぁ」
とため息混じりにつぶやいた。
「カッコイイ」とか「美形」とか言われて、内心嬉しい吉澤。
しかし、何故自分がここに連れてこられたかがわからないため、なんとなく気味が悪い。
そこで、「みっちゃん」に聞いてみた。
「あの、私なんでここに連れてこられたんですか?」
「は?」
「いや、なんかこの人にムリヤリ連れてこられたんですけど・・・」
「・・・この子からなんも聞いてへんの?」
「はい・・・」
「みっちゃん」はガクッとうなだれ、
「ごめんごめん。今から説明するわ」
- 12 名前:第一章〜最初の出会い〜 投稿日:2001年10月25日(木)20時55分12秒
- 「アタシは平家みちよ。ここの喫茶店の店長や。で、あなたは・・・」
「吉澤ひとみです」
「ひとみちゃんね。
んで、あなたを引っ張ってきたこの子は、ウチの従業員の矢口」
「矢口真里です。さっきはごめんねひとみちゃん」
矢口はニコニコしながら謝っている。
「で、来てもらった理由は、ズバリ働いて欲しいっちゅうことや。
ウチは従業員が二人しかおらんでな、人手不足やねん」
「みっちゃんがカッコイイ人探せって言ったから、ひとみちゃんにしたんだよ」
横から矢口が口をはさむ。
「うっさいわ!・・・で、どうかな?
もちろん無理にとは言わん。
やれればやってほしいって感じやから・・・」
吉澤の目を見て、平家が尋ねてきた。
- 13 名前:名無しさん 投稿日:2001年11月27日(火)02時23分21秒
- そろそろ、続きをお願いしても良いですか?(w
Converted by dat2html.pl 1.0