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『レズフレンド』〜PARTIII

1 名前:作者 投稿日:2001年10月30日(火)17時24分05秒
金、雪で書いていた小説です。
初めて知った方も、もしよかったら読んで下さい^^


【第1部 矢口真里〜SexFriend以上恋人未満】
【第2部 吉澤ひとみ〜癖】
金板→http://mseek.obi.ne.jp/cgi/hilight.cgi?dir=gold&thp=992365558&ls=25

【第3部 後藤真希〜揺れる決心と親友、そして幼馴染】
雪板→http://mseek.obi.ne.jp/cgi/hilight.cgi?dir=snow&thp=1000993098&ls=25

今度はどんなペースでいけるのかわからないのですが、ヨロシクお願いしますね〜

2 名前:作者 投稿日:2001年10月30日(火)17時33分57秒
第4部は梨華ちゃんで行かせて頂きます。
性格が、ヤグチやよっすぃー、ごっちんと違って女のコなので、
どうかなぁって心配してるのですが…(w

頑張ってみます^^

梨華ちゃんのポジティブさとネガティブさをしっかりと書けたらいいなぁーと…
それと、梨華ちゃんには…(自粛→この梨華ちゃん編の書きたい事なんで…)

後、この梨華ちゃん編で全ての登場人物が出てくると思います。
あくまで予定ですが(w

では〜ヨロシクお願いします〜
3 名前:〜〜〜〜〜〜 投稿日:2001年10月30日(火)17時36分24秒
〜〜〜〜〜〜



  【第4部 石川梨華〜勇気と自信を下さい】



〜〜〜〜〜〜
4 名前:01〜プロローグ〜 投稿日:2001年10月30日(火)17時37分46秒
01〜プロローグ〜

 「あのぉ…そのぉ…ごめんなさい…
  私あなたの事全然知らないんで…
  そのぉ…」

 目の前に立っている男の人…
 この塾の自習室で勉強をし始めてから3週間近くたつけど…
 もう何人目かなぁ…

 また告白された私…

 「じゃぁ…友達からだったらいいかな?」
 またこのパターンだよぉ

 はぁ

 この後言う私の言葉も一緒…

 「あのぉ…私、ここに勉強に来てますから…
  ごめんなさい…」
 
 私ってさっきから何回も謝ってるなぁ…
 
 ううぅ

 早くひとみちゃん助けてよぉ

 お願いぃ〜

5 名前:01〜プロローグ〜 投稿日:2001年10月30日(火)17時39分48秒
 まだもじもじしてる私を見て、更に何か言いたそうな顔になった目の前の男性。
 私の顔をじーっと見てくる…

 そんなに見ないでよぉ…恥ずかしいよぉ

 私は自分の顔が熱くなってくるのを感じ、思わず俯き加減になる…

 はぁ

 ちらちらとエレベーターの方を見るけど、ひとみちゃんはまだ来てくれない…

 はぁ

 ドンドン落ち込んでく私(落ち込んでいく私)。

 はぁ

 と、もう一度視線をその男性の方に持っていった私、思わず目が点になる。

 ううん、『男性を見て』じゃなくって、その後ろだね…

 そう、その後ろには、大きな瞳と、整った顔立ち…
 そしてブラウンの入ったショートの髪の毛からくる少年っぽさ…
 男の人より女のコの方が思わず見惚れてしまうほどの顔と、
 その背の高くてガッチリしたカッコいいスタイルに大きな手。
 
 カワイイとカッコイイを両方兼ね備えたひとみちゃん…
 
 そのひとみちゃんが、紙コップのジュースを手にニヤニヤ笑みを浮かべながら椅子に座り、
 テーブルに肘をついてこっちの方を見ていたんだ。
 
 階段の方からまわって、いつの間にかそこにいたひとみちゃん。
 そして、楽しそうに私を見ている…

6 名前:01〜プロローグ〜 投稿日:2001年10月30日(火)17時41分24秒
 そうっ!!
 ひとみちゃんは、私が告白されて困ってるのを見て楽しんでいたんだよっ!!
 途中で友達を装って私をさらっていく(って言っても別にたいしたイミはないんだけどね…
 ただ『○○ちゃんが呼んでるよ〜』ってベタベタなカンジで…)っていう、
 女のコにとっては夢のようなシチュエーションの約束を破ってっ!!

 私は楽しみにしてたのに…

 大スキでカッコイイひとみちゃんにさらわれるなら…
 色々な人に好奇な目で見られてもいいっ!!ってくらいに…
 (あっ…でも逆に女のコにとっては羨ましいかも…)

 それなのに…それなのに…

 ムッ

 それに気が付いた私。
 ひとみちゃんのイジワルな行動に、涙と一緒に一気に頭に血が上ってくる。
 目の前の男性に一睨み『それじゃぁ失礼します』、そう言って、
 まだ私の方を楽しそーに見ているひとみちゃんの前にズカズカ近付いて仁王立ち。

 涙でにじんだ瞳で、一生懸命訴えるようにひとみちゃんを睨んで…

 「ばかぁ!!」

 もっと早くきてよーっ!!

 ぐすん

7 名前:空唄 投稿日:2001年10月30日(火)20時43分09秒
石川さんが主役ですか。
やばい、すごく嬉しい(w
でも、石川さんが主役ってことは、過去の話は……。
もしかして、まだ隠されていることがあるんですか?
今から楽しみです。
8 名前:和希 投稿日:2001年10月31日(水)11時34分28秒
いつの間にか「梨華ちゃん編」になってる…。
よっすぃ〜編の後半あたりから…梨華ちゃんが
滅茶苦茶気になってたので…どんな風になるのか楽しみです…。
でも、よっすぃ〜編とかごっちん編の過去の話を見てると…
なんか現在のよっすぃ〜と梨華ちゃんのほのぼのな感じが…
なんつ〜か…あれですなぁ…(意味わかんないよ自分(苦笑))
そんな感じですね…それじゃぁ…無理せず頑張って下さい。

9 名前:LOVE 投稿日:2001年10月31日(水)19時45分34秒
梨華ちゃん編、今後の展開が楽しみです。頑張ってね。
矢口編・よっすぃ〜編・ごっちん編、どれもいい感じですね。なので、梨華ちゃん編にも期待。
10 名前:02〜ココロの弱さ〜 投稿日:2001年10月31日(水)19時47分12秒
02〜ココロの弱さ〜

 私は石川梨華って言ってね、都内の女子校に通うごく普通の高校2年生の女のコ。
 自分としては結構真面目な方で、なんでもそつなくこなす真面目な生徒だと思うのだけど…
 
 でも、欠点があって…頭がね…ちょっと悪いみたいなんです…

 中間テストや期末テストの前は一夜漬けに近いくらいの頑張りで、
 赤点には引っかからないのだけど…

 でも、来年は受験生…もうそろそろ頑張らなきゃってカンジで…
 この夏休み人生で初めて塾の夏期講習に通う事に…
 不安は大きいけど、そのぶん私のもう1つの欠点のひとみちゃんと一緒にいれるって事でね…
 
 一安心♪


 もう1つの私の欠点である幼馴染のひとみちゃん…
 吉澤ひとみって言うんだけど、さっき私をさらってくれる約束をした女のコね。
 私より1つ年下の女のコで、同じ学校に通う幼馴染の《大切な人》。

 この《大切な人》って言うのは女のコが言うお世辞ってのじゃなくって、ホントに大切な人。
 変な話、愛してるって意味だね。
 これホンキだよ。

 ホンキ…


 私が《それ》に初めて気が付いたのは、中学生になった頃なんだよね…
 最初の頃はよくわかってなかったのだけど…
 (自分のキモチに否定も入っていたのかも)…

11 名前:02〜ココロの弱さ〜 投稿日:2001年10月31日(水)19時49分23秒
 いつの間にか、ひとみちゃんの一つ一つの仕草、行動、言葉に一喜一憂してる自分がいたの…
 
 ひとみちゃんが私の手を繋いでくれたり、ホッペにチュウしてくれたり、
 抱き締めてくれたりすると胸がドキドキして…

 そして、他の女のコと一緒に歩いてたり、楽しそうに話してるのを見てると
 何ともいえないイヤなキモチが溢れ出てきてきたの…

 その時には、もう何となく自分のキモチに気づき始めた私…


 そんな時だったの、自分のキモチに《確信》が持てたのが…

 それは…

 ひとみちゃんが女のコに告白された話を聞いた時…

 『もしかしたら取られちゃうかもしれない』…
 そう…そんな思いが出てきたその時、私は『ひとみちゃんが大スキなんだぁ』って…

 『これが恋愛…』…

 そして、更にひとみちゃんも女のコと付き合う事に抵抗をもっていないって聞いた時、
 すっごい嬉しくなって…ずっとドキドキしっぱなしだった…

 『私ってホントにひとみちゃんの事スキなんだなぁ』って…

 …………………

 ただ、一時それが激しく揺れ動いた時があったんだけど…
 (今も、もしかしたら…)

 はぁ

 (あっ、またネガティブになりそう…ホントはなんでもポジティブにいきたいのだけど…)

12 名前:02〜ココロの弱さ〜 投稿日:2001年10月31日(水)19時55分32秒


 ちょっと前まではホントにスキだったんだよ…ホンキでホンキで…


 …………………

 でも、そんな時…

 …………………

 あっ、そうそう…

 幼馴染はもう1人いるんだけど…後藤真希。
 ごっちんって言うんだけど…私のもう1つの欠点かも…このごっちんがね…
 私の激しく揺れ動くキモチの原因かも…

 ひとみちゃんを一番大スキになった時に、ひとみちゃんに他にスキなコがいるかもってカンジで、
 私が一度ひどく落ち込んだ時があったんだよね…

 その時に助けてくれたのがごっちん…
 そして、その時に私を慰めてくれたのもごっちん…
 『スキ』って言ってくれたのもごっちん…

 ホント嬉しかった…『愛されてる』ような気がして…

 でも、私はそんなごっちんの気持ちを何も考えずに、『ひとみちゃんにスキな人がいるかもぉ〜』
 って泣きついちゃって…

 そしたら…

 ちょっと恥ずかしいから、詳しい事は…

13 名前:02〜ココロの弱さ〜 投稿日:2001年10月31日(水)19時57分41秒
 実は、その時に一回Hしちゃったんだよね…
 目の前にいるごっちんがホントに可哀想で、今にも壊れちゃいそうに感じてさ…
 
 でも、やっぱりひとみちゃんの姿が頭に浮かんでいたんだよね、私の頭の中には…

 だから、私はヒドイと思ったけど、ごっちんにもその事をはっきり言って…
 でも、ごっちんはそんなヒドイ私を許してくれて…

 ごっちんの『いいよ』って言葉が辛く胸の中に残っちゃったんだ…

 しかも、『「スキなコがいるの?」って、よしこに聞いてあげる』って言葉で、
 ひとみちゃんに聞いてくれる約束もしてくれたごっちん…

 でも、その時はもう、その事はどうでもいいかもしれないって思いつつあったんだね…
 

 『私ってごっちんに愛されてるんだ』…ってココロの中に入っていたら…
 

 すごい安心感で胸の中がいっぱいだったんだもん…
 

 『私も人に愛されてる』…


 嬉しかった…

 ホントに…

 でも…

 全てが壊れちゃった…

 そう、その約束通りにごっちんがひとみちゃんに聞いてくれた時に、
 全てが壊れちゃったんだ…


 私たちの幼馴染の関係も…

14 名前:02〜ココロの弱さ〜 投稿日:2001年10月31日(水)20時00分21秒
 実はひとみちゃんのスキなコがごっちんで…
 その事が原因…ごっちんの《わたしを思っての言葉》が原因で
 (ごっちんが《女のコがスキなコ》にとって辛い言葉を言っちゃって)、
 ひとみちゃんとごっちんはその日から一度も会わなくなってしまったの…
 お互いに連絡を取らなくなっちゃたんだ…

 更に、ごっちんは別の学校に行っちゃったし…

 その日以来、私とひとみちゃんの口から、ごっちんの名前は聞かれなくなっちゃった…
 私は、ひとみちゃんの事を思うと、何も聞けないし…
 ごっちんの名前を出した時の反応が怖かったし…
 ひとみちゃんの方から名前を出してくれるのを、ただ待つだけ…

 今まであれだけ楽しかった3人の関係…
 全部なくなっちゃった…

 はぁ

 ただ、2人とも気まずいだけだと思うの…
 たぶんごっちんは『ごめんなさい』って言いたいと思うのだし…
 やっぱり怖いんだよね…
 不安なんだよね…そういうのって…

 そんな2人を…

 ううん、3人か…
 
 私がまた昔どおりの幼馴染に戻してあげたいって思っているんだけど…

 違う…私がしなきゃって思ってるの…
 私が一番の原因って言ってもいいくらいの事だったから…

15 名前:02〜ココロの弱さ〜 投稿日:2001年10月31日(水)20時03分25秒
 って言っても、私もごっちんとは会っていないんだよね…

 会っていない…

 ううん、会ってくれない…か…
 私としては、会いたいんだけど、ごっちんに避けられてるみたいで…
 メールで【行ってもいい?】って聞いても、【ちょっと今、用事があるから…】って…
 
 実際に黙って家に行ったら、部屋に電気がついてるのに…出てきてくれないし…
 ごっちんのお母さんには『何かあったの?』…『真希に聞いても、何も答えてくれないし…』って…

 はぁ…普通そんなのされるとひどく落ち込んじゃう私だけど、私の送ったロングメールには、
 しっかりとそれ以上のロングメールで返してくれるごっちんだからね…
 
 それを見るとやっぱり大丈夫って…

 はぁ

 まっ、だからっていうか…
 その前後はホントひとみちゃんの事は諦められそうだったんだよ…

 ホントに…
 ごっちんに愛されてるって安心感もあったし…

 でもね…

 その出来事を気に、ひとみちゃんは、それまでミディアムだった髪の毛を切って
 ショートにしちゃったんだ。
 フラれちゃった女のコの定番の行動だけど…

 そしたらね、いい方にいっちゃって、一気にカッコよさが溢れちゃったんだよね。

 それからは大変。

16 名前:02〜ココロの弱さ〜 投稿日:2001年10月31日(水)20時05分26秒
 
 女子校ってトコからもホント女のコにモテモテで、声を掛けられ、
 ファンレター貰う事数百回…
 色々なカワイイ女のコからも声を掛けられて…

 でも、どんなに声を掛けられても、ひとみちゃんは人と付き合ったりはしてなかったんだよね。
 どうしてかわからないけど…

 ただ、いっつも女のコに視線を送ったりはしてるのだけど…

 うぅ…ちょっと悲しいよね…

 そんなひとみちゃんを見てると、ごっちんとも会えなくなった事もあって、
 だんだんとまたひとみちゃんに惹かれていた自分がいたんだね。

 あれだけカッコイイひとみちゃんだし…

 はぁ…そして、ひとみちゃんが女のコに視線を送ってるのを見てると、
 自分の中でフツフツと嫉妬が…

 だから、冗談っぽくひとみちゃんに訴えてるのだけど…
 それをそのまま全部冗談として受け取っちゃってるんだよね…
 もう最近だとネタになっちゃってるくらいだもん…

 たぶん、ひとみちゃんは、私のジッと上目づかいに見て言う
 『ひとみちゃんっ!!他の女のコの事ばっかり見ちゃだめっ!!
  ひとみちゃんはホントにカッコイイんだから、その気にさせちゃ可哀想でしょっ!!』
 って事を、冗談に取って、私のホントのキモチに気づいていないのかも…

 それとも…

 それとも…

17 名前:02〜ココロの弱さ〜 投稿日:2001年10月31日(水)20時06分29秒
 私のキモチには気づいてるけれど、私には気がないから、
 ワザと気づいていないフリをしてるとか…

 ……………………


 えぇっ!!


 ホントに…?

 うそうそうそうそ

 うそよねー?

 ひとみちゃん…

 はぁ

 あっ…だめだめ…ポジティブにいかなきゃ…

 私決めたんだもん。

 ………………

18 名前:02〜ココロの弱さ〜 投稿日:2001年10月31日(水)20時09分01秒
 付き合った事のないひとみちゃん…

 そんなトコはすっごい安心♪
 もちろんまだHもしてないと思うよ…
 うん…絶対してないと思う…これだけモテモテでもね…
 純粋なひとみちゃんの事だから…
 たぶん…してないと思う…
 たぶんね…モテモテだけど…してないと…

 思いたい…思いたいよ…はぁ…辛い…

 もし、私の知らないトコロでHしてたら…

 私だって…初めてだったのに、ごっちんと簡単にHをしちゃったし…
 可哀想って思って、簡単に…
 って事は、更に優しいひとみちゃんの事だから…

 …………………

 ううんっ!!

 だ、だいじょうぶっ!!

 絶対に…

 ひとみちゃんは純粋なんだからっ!!

 …………………

19 名前:02〜ココロの弱さ〜 投稿日:2001年10月31日(水)20時11分39秒
 でも、そんなひとみちゃんも最近すごく気になってる女のコがいるんだね…

 この駿台の自習室でひとみちゃんと一緒に勉強を始めてもう3週間はたったかな。
 高校が完全に夏休みに入ってからは、もう少しで一週間。
 だいぶん慣れた事もあって、なんとなく分かってきたんだけど…

 この塾には自習室があるのだけど、一般解放の普通の教室を自習室にした部屋と、
 自習室専用の部屋、その2つがあるんだよ。
 
 で、その一般解放の自習室の方にひとみちゃんは毎朝早くから来て、頑張ってるんだよね。
 まだ一年生のひとみちゃんだから、そこまで勉強しなくてもいいんだけど…

 その目的っていうのが、その女のコなのっ!!
 ここの自習室でいつも勉強してる浪人生さんの女のコと、どうしても友達になりたいんだってさっ。
 今では毎日毎日頑張って来て、その女のコの近くに座ってる訳。

 はぁ

 まぁ、その女のコは私が見てもカワイイッ!!ってくらいのコだから…
 わからないでもないんだよね…
 パッチリした目と、カワイイ顔立ち。
 ちょぉーオシャレなカッコに綺麗な金髪のショート…そして何より小さな身長。
 
 たぶんかなり小さいはず…
 ひとみちゃん曰く、『145cmくらいじゃないかなぁ〜』って…

 そんなトコもカワイイんだよね…
 ぎゅうって抱き締めてあげたら、胸の中モゾモゾ悲鳴を上げてそうで…

 分かるよ…ひとみちゃん…私だって友達になりたいくらいだよ…


 わかるけど…

20 名前:02〜ココロの弱さ〜 投稿日:2001年10月31日(水)20時13分23秒
 でも…

 でも、ちょっと悔しい事がね…
 そのコに憧れてか、ひとみちゃんが髪の毛の色を染めちゃったんだよね…
 私がその女のコの話を聞いた次の日にはもう、髪の毛にブラウンが入っちゃってて…
 不良さんになっちゃった…
 って、それはちょっと違うか…えへへへ…

 まぁ、それってちょっと悔しかったから私も入れちゃったし…
 でも、ホントのトコは『悔しいから』じゃなくって、私も結構ああいうのに憧れていたからかも…
 やっぱりカッコイイもんね…

 はぁ

 辛いなぁ…

 ひとみちゃんにホントにスキな人が出来たみたい…
 今度は私の全く知らないコ…

 また私のココロは激しく揺れ動いてる…

 ごっちんに会いたい…
 
 ごっちん、助けてってカンジ…

 ごっちん…

 ひとみちゃんが私の事を全然振り向いてくれないよ…
 ひとみちゃんにスキなコで出来ちゃって…辛いよ…

 ………………

21 名前:02〜ココロの弱さ〜 投稿日:2001年10月31日(水)20時14分51秒
 でも…

 でも…頑張って…振り向いてくれるように…頑張るから…

 ごっちんと会えなくなっちゃってから、私決めたんだから…

 強くなるって…
 ポジティブになるって…

 だから…頑張る…


 ごっちん…


 はぁ


 でも、やっぱり…辛い…


 今度はごっちんもいない…助けてくれない…

 会いたい…ごっちん…

 会いたいよ…ごっちん…

 会って…もう一度、ぎゅうって抱き締めて欲しいよぉ

 ごっちんの大きな胸の中で…



 ごっちん…



 ……………
 …………
 ………
 ……
 …

22 名前:作者 投稿日:2001年10月31日(水)20時16分48秒
今度から現実でストーリーが始まります…のでちょっと急ぎました(w
次からは2日に一回位の更新で…^^;

>>7:空唄さん

 レスありがとうございます〜
 はい^^石川さんです^^
 でも、過去の話は全く違います…
 とりあえず、過去のごっちんとよっすぃーの間であった事はあれで全てと…
 今回は石川さんに頑張ってもらおうと…(謎)
 
 これからもヨロシクお願いしますね♪

>>8:和希さん

 レスありがとうございます〜
 
 >>現在のよっすぃーと梨華ちゃんのほのぼの感…
 あっ…そこに気づいていただけましたか…^^
 よっすぃー編で自分がかなり苦労したところなので…
 どうしても同じテンポになってしまう自分が…

 いずれこの梨華ちゃん編でも出てくるのですが…とりあえず…このことは…

 それはやっぱり、半年という長い時間でよっすぃーの中で、
 どれだけごっちんの事を忘れられたのかって事を書きたかったので…
 あの時から現在までのよっすぃーのキモチは、フラれた人のキモチになって頂けたら、
 もう少し分かると思います…

 よっすぃー編はあくまでよっすぃーのココロの中なので…
 今度は梨華ちゃんのココロの中…

 どうぞヨロシクお願いします〜

23 名前:作者 投稿日:2001年10月31日(水)20時17分23秒
>>9:LOVEさん

 ありがとうございます!!
 >>今後は…
 ふふふ…過去の方は結構意外な展開かも…
 現在も…最後は…ふふふ…(謎)
 >>いいかんじ…
 いいカンジですか?^^
 よかったぁってカンジです^^
 今度は、よっすぃー、ごっちん編では結構暗めだったので、
 明るめの女のコってカンジを出せたらいいなぁっと思ってます^^
 その一方で、弱さも…

 ではヨロシクお願いします♪

24 名前:nishi 投稿日:2001年10月31日(水)21時15分23秒
おっと、再開ですね!大好きなシリーズですのでめっちゃ嬉しいです。
石川編、語り口はネガティブ全開(笑)なのに、なぜか雰囲気はコミカルでほっとできる!
確かに石川さんってそんな(クラ明るい)感じありますよね。さすがだな〜。
ちなみに今日の私のツボは「好きなヒト=欠点」ってトコです。^^
続きは楽しみで仕方ないけど(爆)、ムリはなさらないで頑張ってくださいね〜。
25 名前:さるさる 投稿日:2001年11月01日(木)01時49分10秒
はぁ、後藤編かなりせつなくて思わず涙ぐみました。
つらかったねぇ、ごっちん。幸せにしてやってー笑
最後の愛ごまの続きが気になるーーー!!
愛チャンの・・っスはいいッスよね。なんだかしっかり者の
ようだし、意外に男っぽい??そんな愛ごまも又良し。
石川編も楽しみにしてますよー。
26 名前:aki 投稿日:2001年11月01日(木)12時31分51秒
新スレおめでとうございます^^
梨華ちゃん編楽しみです。
カップリングがどうとかじゃなくてお互いの想いが
めぐっているところがとてもおもしろいですね。
いしごま第一の自分ですがここのよっすぃーはなんか
愛着が持てます。
よしこと梨華ちゃんになったととしてもいいななんて思ったりもしました。
みんな応援してます。
作者さんも頑張ってください^^
27 名前:03〜勇気と自信を下さい−その1〜 投稿日:2001年11月02日(金)23時02分09秒
03〜勇気と自信を下さい−その1〜

 「ごめんってばぁ〜」
 
 誰もいない階段で、私の前を後ろ向きに歩きながら、両手を合わせ必死に謝ってるひとみちゃん。
 そんなシグサもカッコいいはあとはあとひとみちゃん。

 今日のカッコは『とみこのフェミニン追求バージョン』のカワイイ系ではなくって、
 ひとみちゃんお似合いの『とみこのボーイッシュ頑張れバージョン』でカッコイイ系。
 
 ほとんどノーメイクで、ヘアスタイルもショートをナチュラルに軽く下ろしただけ。

 ファッションは、チビTだとお腹が出ちゃって、このカッコには変って事で、
 ひとみちゃんにしたら小さいけど、おへそが出なくて、
 ひとみちゃんの骨格のカッコ良さを出せるくらいの丁度いいサイズのシャツに、
 細身のジーンズ&男性用のカッコイイベルト、そして同じく男性用のカッコイイブーツ。

 首や指や手首には、アクセサリでうるさくない程度にアクセントだね。

 ちなみに、男性用のブーツにベルト、アクセサリは、
 私と一緒に生まれて初めて色々な【メンズコーナー】や【メンズフロア】を巡って、
 色々な人の目を気にしながら一生懸命買ったモノ。


 かなり勇気がいりました…


 でも、その日はホント幸せだったなぁ…

 ひとみちゃんも私を頼ってくれて…
 また…


 ふぅ


28 名前:03〜勇気と自信を下さい−その1〜 投稿日:2001年11月02日(金)23時03分12秒
 ………………………

 に、しても…ホントカッコイイよねぇ…

 ホントはもう許しちゃってもいいんだけど、この際ね…
 とことんイジメてやるんだからっ。

 いつもイジメられて、遊ばれてる仕返しに…

 「でも、ナンダカンダ、ちゃんと断れたじゃんかぁ〜」

 うっ、そうだよね…
 それ考えると…

 「それもわたしのおかげでしょ?」

 ちょっとグラッときた私のココロだけど、そのひとみちゃんの一言でもう一度戦闘開始。

 ふんっ

 「ねぇ〜梨華ちゃん?」

 ムシ

 「石川梨華さん?」

 ムシムシ

29 名前:03〜勇気と自信を下さい−その1〜 投稿日:2001年11月02日(金)23時04分36秒
 「石川さん?」

 ムシムシムシ

 「梨華さん?」

 ムシなんだからっ!!

 「梨華?」

 ぴく


 梨華…名前で呼ばれるなんて…


 《大切な人》に名前を呼び捨てにされるってのは、女のコにとって最上級に嬉しいことっ♪
 思わずぴくっと反応してしまった私…
 たぶんにやけちゃってるんだろうなぁ…
 特にこんなカッコイイカッコをしてる時のひとみちゃんに言われたら…

 案の定、それに目ざとく反応し、ひとみちゃんは不敵な笑みを浮かべ始めた。

 スッと私の隣に並ぶと、わたしの肩にひとみちゃんの大きな手を回してくる…
 そして、歩きながらぎゅうって…自分の方に寄せる…


 肩を抱き寄せる…《これ》に弱いんだ、私って…


30 名前:03〜勇気と自信を下さい−その1〜 投稿日:2001年11月02日(金)23時05分40秒
 そして、思いっきり作った、いつもよりもちょぉーカッコイイ声で…

 「リカ…」

 きゅう〜

 カッコイイはあとはあと
 カッコよすぎだわはあとはあと
 どうしてこんなにカッコイイ声なの?はあとはあと
 ううん…もちろん声だけじゃないよはあとはあと
 でも…カッコよすぎるよホントはあとはあと
 普通に歩いてる男の人なんかよりずっとカッコイイはあとはあと

 そして…

 心臓を鷲掴み…
 ココロがとろとろ…
 足がくらくら…
 目がきょろきょろ…
 顔が熱い…熱すぎる…

 「ふふふ…って事で許してね♪」

 はぁ…

 弱いなぁ…私って…
 って、こんなの事言われたら普通、女のコだったら誰だって許しちゃうよ…
 
 ホント…

31 名前:03〜勇気と自信を下さい−その1〜 投稿日:2001年11月02日(金)23時07分49秒
 おぉっ?

 もう許そうかと思っていた私にフト思い浮かぶ朝の事。
 ちょっと寝坊しちゃった私が急いで出る準備をしている時、
 とぉーっても興味深い手紙…郵便物が届いたんだよね。

 ここに来て、ひとみちゃんに会ってすぐに男の人に声かけられたから、
 その事をすっかり忘れていたんだけど…

 へへへ…

 思わずに不敵な笑みを浮かべそうになる私だけど、それを慌てて抑えようとして、
 更に色々な表情をしてしまってる私…

 そんな私を、ひとみちゃんが不思議そうに覗き込んでくる。
 大きなくりっとした瞳がクルクル動いてるみたいで、ちょっと可愛すぎはあとはあと

 おっと…

 「あっあぁ〜あぁ…残念だなぁ…せっかく面白い《モノ》持ってきたのになぁ…
  ひとみちゃんがあんな事をしなかったらなぁ…
  ホント面白い《モノ》なのになぁ…」

 あえて《モノ》を強調する私。
 わざわざ《モノ》の時だけ、ひとみちゃんの顔に私の顔をぐいっと寄せる。
 案の定ひとみちゃんの顔が、だんだんと興味深々といった表情になってくる。
 
 まるで少年のように…瞳をキラキラさせ…


 やっぱりねっ♪


32 名前:03〜勇気と自信を下さい−その1〜 投稿日:2001年11月02日(金)23時08分59秒
 「えぇ〜何よぉ〜何?ごめんってっ!!ごめんなさいってばっ!!」

 さっきの『リカ』って言った時の男前のひとみちゃんはどこへやら、
 今は少年っぽさ&可愛さ爆発で私を覗き込んでくる。

 「ごめんってばぁ〜」

 はあとはあと

 「ごめんなさぁ〜いはあとはあとリカ様はあとはあと

 はあとはあと

 リカ様…この呼ばれ方もいいなぁ〜

 もう一声っ!!

 「姫ぇ〜」

 はあとはあと

 もういいかなぁ…

 でも、こんなに簡単に許しちゃったら…悔しいから…いつもいつも遊ばれて…

 じゃぁ…じゃぁ…

 「じゃぁ…お願いきいてくれる?」
 「何?何?何でも聞くからっ!!」
 私の問いにすぐ返事が返ってきた。
 ちょっと目を丸くしてる私の手を握ってぶんぶん振りながら…


 そんなに気になるのかなぁ…


 私もそれと同じくらい気にしてくれたらいいのに…

 はぁ

33 名前:03〜勇気と自信を下さい−その1〜 投稿日:2001年11月02日(金)23時11分05秒
〜〜〜〜〜〜

 シーンと静まり返った自習室の中。

 時々ぼそぼそと小さな声で話してる人もいるけど、たくさん並んだ机と、
 一生懸命シャーペンを動かしてる人を見ると、また勉強しなきゃって気合が入ってくる。

 でも、今のひとみちゃんは、そんな事よりも私の持ってきた郵便物の方が気になるみたい。

 さっきから『今から見せてくれたらいいのにぃ…』って…
 まるで小さな子供みたいに駄々をこねるひとみちゃん。

 そんなひとみちゃんに、笑みを浮かべながらも、『ダメ…帰る時にね』と、
 あくまでお姉さんのように諭す私。

 年齢からいっても私の方がお姉さんなんだから、これは当然よね…うん。

 結局、今は無理っぽい…
 その内容がらね…
 ちょっと無理っぽいから、塾から帰る時に見せるって事で…
 納得してない表情のひとみちゃんを、よしよしと子供を諭すようにしてなだめる。


 そして、音を立てないように注意して椅子に座る私たち。


 その私たちの後ろの席…さっき座る直前にチラッと見るひとみちゃん…
 私はその席に座ってるはずであろう人に軽く嫉妬しながらも、
 気にしないそぶりでお財布と携帯を机の上に置いてから、カバンを膝の上、
 勉強道具を出す為に中を漁り始める。


34 名前:03〜勇気と自信を下さい−その1〜 投稿日:2001年11月02日(金)23時13分23秒
 一方のひとみちゃんは、勉強を始めるかと思いきや…
 私が漁ってる間も、後ろの机の上にある、場所取りで置いてある参考書を見ていた。
 
 しばらく見てから私の耳元で、『やっぱり文系っぽいよ…』

 そう、その机に座ってるであろう人というのが、ひとみちゃん憧れの金髪の女のコなの。
 私が朝来た時から一度もいないって事から、たぶん今は授業中だと思う…


 ふぅ…


 辛いなぁ…


 もうこんなひとみちゃんにも慣れちゃったけど、やっぱり辛いね…
 ひとみちゃんがこんなに1人の女のコの事を気にしてるのは。

 こんな事は、2回目だけど…

 私が、ひとみちゃんに生まれて初めて好きな人が出来たって聞いた時も、
 今と同じ気持ちだったけど…

 その時の相手はごっちんだったんだよね…
 それを聞いてホント安心したけど…
 私も大スキなごっちんだから…

35 名前:03〜勇気と自信を下さい−その1〜 投稿日:2001年11月02日(金)23時14分45秒
 でも、今度は全く知らない女のコ…

 全く知らないコになると、やっぱり辛いね…


 はぁ

 
 と、勉強道具を出そうとしてる私の手に思わずニッコリしてしまう《モノ》が触れる。
 
 そう、それがさっき私の切り札的存在だった、例の郵便物なんだね。

 B4サイズの郵便物。
 それを触ると、さっきまで落ち込みがウソのよう、顔に自然と笑みが浮かぶ私…
 自分にも自信がふつふつと沸いてくる…


 その差出人の名前には…


 【保田圭】


 そして、その中には…


 私の大切な宝物…


 大切な思い出…



 ごっちん、ひとみちゃん、わたしの3人で一緒に撮った写真くらい大切なモノが…



36 名前:作者 投稿日:2001年11月02日(金)23時15分55秒
>>24:Nishiさん

 ありがとうございます!!
 梨華ちゃんはこんなカンジかなぁって…(w
 ネガティブさポジティブさを思いっきりだせたら…
 あと、梨華ちゃんには色々と想像(妄想)をして頂けると面白いかなぁって(w
 ごっちん編でも、シリアスな中、しっかりとよっすぃー関連の事
 を想像(妄想)してましたから(w(ごっちんのウチに行った時です)

 それをコミカルに描ければと思っていますので、
 そう言って頂けると、かんなり嬉しいです^^
 
 これからもこんなカンジでコミカルかつシリアスに描いていければって^^
 こんなカンジですが、ヨロシクお願いします♪

 PS.ねえさんは次の予定です^^
    ホントはごっちん編の前にでもって思っていたのですが、
    ごっちん編書いたら、梨華ちゃん編の方がいいかなぁって…(w
    期待を裏切ってしまって申し訳ないです…^^;

37 名前:作者 投稿日:2001年11月02日(金)23時16分37秒
>>25:ふるふるさん

 レスありがとうございます〜
 ごっちん…自分も幸せにしてやりたいーーーっ!!ってカンジです(w
 はたしてどのようになるのか…
 >>最後の愛ごまの続き…
 ふふふ…そう言って頂けると思いました(w
 焦らす為にも(w…って事ではないのですが(w
 たぶんこの梨華ちゃん編の次は裕ちゃん編で、その次にもしかしたら…愛ちゃん編を…(?)
 まだわからないのですが…^^;
 >>愛ちゃん
 ホントしっかりしてるみたいですね^^
 モーたいをみてたら、結構キャラが分かってきそう(w
 なかなか男前な?性格で^^
 結構ハキハキしてますし^^

 後、個人的には、新曲で、よっすぃーの小川ちゃんを口説いてる(?)セリフの時の、
 後ろで両手でお祈りのカッコで切なそうな表情の愛ちゃんに心を捕まれました(w
 もちろんよっすぃーのカッコ良さにもですが(w
 ライバルにとられてショックって設定なのでしょうか(w

 これからしばらく続く(どれくらい続くのか、今回のは自分でも
 まだわからないのですが^^;ふだんなら一気にストーリーだけでも
 書き上げられて、だいたいどれくらいの量になるのか分かるのに…)
 梨華ちゃん編もヨロシクお願いしますね〜

38 名前:作者 投稿日:2001年11月02日(金)23時17分22秒
>>26:akiさん
 
 ありがとうございます!!
 >>カップリングがどうとか…
 そうですか!!
 それをいっていただけると嬉しいですね^^
 自分の一番スキなカップリングなら、結構読んでしまいますけど、
 自分の中で二番手以降のカップリングでも読んでて面白いって思っていただけると、
 書いてる方としてもホントに嬉しいです^^ 
 >>よしこと梨華ちゃん…
 よしこと梨華ちゃん…
 ごっちんと梨華ちゃん…
 どうなってしまうのでしょうか…(自分でもすっごい悩みどころです^^;)
 でも…ふふふ…(不敵な笑み)

 これからもヨロシクお願いしますね♪

 PS.こっちで…^^;

    雪板はものすごいペースですね^^
    読んでても内容、量共に読み応えがあってすっごい楽しいです^^
    月板のも切なかったですが、ハッピーエンドになってよかったぁってカンジです^^
    「とある〜」の続きも期待してますんで^^
    次のスレは長編の方が…?
    両方大変でしょうが、頑張って下さい!! 

39 名前:闇の住人 投稿日:2001年11月02日(金)23時26分41秒
やった!リアルタイムだっ!遅ればせながら新スレおめでとうございます。保田さんから何が届いたんでしょう?気になってしかたないっす!金板の時から読んでたのですがこの小説好きです。ごっちんは転校先でどうしているのかも密かに気になっちゃったり・・・。続き頑張って下さい!!!
40 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月03日(土)06時21分24秒
おおっ。裕ちゃん編もあるんですか、今から楽しみだなあ。
IIのほうで、矢口に痴漢はたらいてるのひょっとして裕ちゃん?とか思ってました。
でも、よく考えたら、ないすばでぃってことは違いますね。(w

从#~∀~#从<…どういう意味や。
41 名前:LOVE 投稿日:2001年11月03日(土)11時50分11秒
続きが楽しみ〜。梨華ちゃんの乙女心がいいですね。(笑)
続きに期待してるよ!!
42 名前:04〜初体験…−過去−その1〜 投稿日:2001年11月04日(日)22時19分51秒
04〜初体験…−過去−その1〜

 毎日って言っていいくらい降り続いた雨も、もうそろそろ少なくなってきた近頃。
 テレビとかでは『まだ、もうちょっと《梅雨》としては続きますけど…』って
 お天気お姉さんが言ってるけど、最近では4、5日に一度ってカンジで雨がくるのが
 ちょっと寂しくなる。
 
 梅雨のジトジトしたカンジが誰もイヤだと思うけど、私はそんなにイヤじゃないから…


 って言うのも…

 学校の帰り道で雨が降ってると、『傘持ってきてないのぉ』って事で、
 ひとみちゃんと駅までだけど、一緒に堂々と帰れるからなの♪
 まっ、実際はキチンと折り畳み傘を持ってきてるのだけどね…

 そして…ふふふ…愛愛傘♪(正しくは相合傘ですけど)

 その駅までの短い時間で、ひとみちゃんの大きな手に肩を抱かれる事数十回。
 人生で一番って言っていいくらいの嬉しい時間。
 幸せな時間。
 いつも感じる周りからの嫉妬の痛い視線も、その間だけは全然気にならない。

 ふふふ…だってね、ひとみちゃんに肩を抱かれてると、守ってくれてるように感じて、
 そんな嫉妬の視線も全然辛くないものっ♪

 ……………………

 でも…もうそろそろ雨が少なく…ちょっと寂しくなる…

 はぁ

43 名前:04〜初体験…−過去−その1〜 投稿日:2001年11月04日(日)22時21分49秒
 そんな憂鬱な気持ちのわたしは、ここ3日間雨が降ってこない空を恨めしそうに眺め、
 今日もジトジト梅雨のような足取りで家まで帰るのでした…


 ♪♪♪〜♪♪♪〜♪♪

 重い足取りの私の耳に、街の雑踏に紛れて、さっきサイレントを解除した、
 メールの着信を知らせる着メロの音が、ホンの小さく届いてきた。
 そして、カバンの中バイブレーターが揺れるのを、持ってる手に感じる。

 不思議に思いながらも取り出し、少しビル側に寄って立ち止りメール欄を開けると、
 心臓が跳ね上がるのを感じた私。


 そう…


 【From:ひとみちゃん】


 私の大切な人の名前が目に入ってきたから♪
 思わず笑みが浮かんでしまいそうになるのを必死で押さえ、内容に目を移す。

 【もうガッコ出た?今日は確か部活なかったよね?一緒に帰れそう?】

 この後の私の行動は誰もがわかると思うけど…その通りです。

44 名前:04〜初体験…−過去−その1〜 投稿日:2001年11月04日(日)22時25分49秒
〜〜〜〜〜〜

 「ごっめぇ〜んっ!」
 ビルにもたれかかる様にして待っていた私の耳に、とってもカッコイイ、
 ハスキーヴォイスが届いてきた。
 自然と顔に笑みが浮かび、ひとみちゃんを出迎える私。

 「もうガッコ出てたんなら、待たなくてもよかったのに…」

 ひとみちゃんは肩で息をしながら謝ってくるけど、別にひとみちゃんは悪くないんだよね。
 私が【いつもの駅までの帰り道にいるよ。待ってるね♪】ってメールしたから…
 それに気を使っての事…

 「別に気にしないで♪どうせ今日は暇だったしー」

 少し乱れた息を整えてるひとみちゃんを待ちながら、私の目はいつの間にか
 《今日のひとみちゃん》を観察する。
 なんだか最近の私の癖って言ったらいいのかなぁ。
 ひとみちゃんと出会ったらまずひとみちゃんを観察するのよねぇ…

 《今日のひとみちゃん》…

 最近は、ショートって言うには長すぎて、ミディアムっていうには短すぎる、
 ちょっと真ん中な髪の毛の長さだけど、今日は、最近お得意の
 『とみこのフェミニン追求バージョン』だ。

 そのままだと耳に掛かる髪の毛を耳に掛け、ピンやゴムをよく使って可愛く仕上げた女のコバージョン。
 私ももちろん手伝ってあげる事があるんだ♪

45 名前:04〜初体験…−過去−その1〜 投稿日:2001年11月04日(日)22時31分09秒
 私としてはこっちの方が、『とみこのボーイッシュ頑張れバージョン』よりはいいかなぁって…
 この女の子バージョンの時は普通に《立ってるだけ》だと周りの目も、
 『ホントカワイイはあとはあと』だけですむもの。

 ちなみに、一端ひとみちゃんが話し始めたり動き始めたりすると、
 その少年っぽい言動に『カッコイイ〜はあとはあと』や
 『かっわいい〜はあとはあと』が入っちゃうんだけどね…

 でも、やっぱりひとみちゃんの男前バージョン(特にショートの時ね…)の時って言ったら、
 カッコよさがすっごいの…

 だから、かなりの数の女のコから視線を貰ってしまって…
 ひとみちゃんも気にしなかったらいいのに…(私のワガママだけど)…
 やっぱりそういうのがスキなのか、それに合わせて視線をしっかり返してあげてるんだよね…

 
 はぁ…


 だから私としてはひとみちゃんには『カッコイイはあとはあと』って言うより
 『カワイイはあとはあと』って言葉をよく聞かせてるの…

 えへへへ…こう言うと、やっぱりひとみちゃんも女のコのキモチが入ってるのね、
 その気になって女のコらしくしようとしてるのよ♪

 そんな私の努力のかいあってか、髪の毛をショートにした中学の卒業式の頃のひとみちゃんは、
 完全に男前バージョンを頑張っていたけど、ちょっと落ち着いた最近では、
 『とみこのボーイッシュ頑張れバージョン』と『とみこのフェミニン追求バージョン』の2つを
 交互くらいに使ってくれている。

46 名前:04〜初体験…−過去−その1〜 投稿日:2001年11月04日(日)22時35分58秒
 ただ、髪の毛を切ってすぐの時はほぼ男前バージョンだけどね…
 はぁ…少し伸びた頃は…制服の時だと女のコバージョンで、
 私服の時は…スカート系で女のコバージョンに、
 パンツ系だと髪の毛をそのまま下ろしての男前バージョンかなぁ…
 確率的にはやっぱり男前バージョンが多いのよね…


 はぁ


 以上っ!!ひとみちゃんのワンポイントレッスンでした♪ちゃぁーおー

 …………………

 って、これ、最近の私のネタかなぁ…
 学校とかだとホントよくひとみちゃんの事を聞かれるからね…
 一番最初にショートにした後、数日は、毎日数十人から聞かれちゃったものっ!!
 聞かれ始めた頃は、大スキなひとみちゃんを私だけが知ってるってトコが
 すっごい優越感に浸れて、ある意味嬉しかったけど…

 最近はちょっと複雑…
 バレーボール部の応援の為ってカンジでファンクラブまで出来そうになってるんだもの…
 
 はぁ…あっ、ちなみに、上での『ひとみちゃんのワンポイントレッスン』では、
 自分の都合の悪いトコは教えてませんからね♪

 はぁ

 「どうしたの?」

 思わず出てしまった溜息。
 それを目ざとく発見したひとみちゃんが、少し顔を傾け、私の顔を覗き込んでくる。

 はぁ…こりゃカワイイわ…

 モテルよね…

47 名前:04〜初体験…−過去−その1〜 投稿日:2001年11月04日(日)22時38分20秒
 「ひとみちゃんのせい」

 私の中で勝手に出てきた会話の後を継ぐ様に出てきた言葉に、
 ひとみちゃんの顔に陰がかかってしまった。
 それを見てちょっと後悔。
 自分としては冗談を込めて言った言葉だけど…
 ひとみちゃんにしたら意味不明だよね…

 「だから、先に帰っててもよかったのに…」

 暗そうな私の態度に、待っていた事によって不機嫌になったと思ったのか…
 そう悲しそうに言うひとみちゃん(女のコバージョン)に、母性本能がくすぐられる私。

 「ご、ごめん…そういうイミで言ったわけじゃないの…」

 『ホントにぃ?』ともう一度念押しのように聞いてくるひとみちゃん(子供バージョン)に、
 今度はしっかり余計な冗談はなしで頷く私。
 みるみるひとみちゃん(赤ちゃんバージョン)の顔に笑顔が浮かんできた。

 ふふふ…このへんはやっぱり子供なのよねー

 「じゃ、行こっか?」
 『はぁ〜いはあとはあと』と、スッと腕を差し出してきたひとみちゃん(男前バージョン)の腕に
 自分の腕を絡める。

 これからは少しの間の幸せの時間…

48 名前:04〜初体験…−過去−その1〜 投稿日:2001年11月04日(日)22時39分35秒
〜〜〜〜〜〜

 「テスト終わってからでいいから、ちょっと買い物に行きたいんだよねー」

 その言葉はごく普通の言葉だったと思うのだけど、次の言葉を聞いた時、
 私の心臓は飛び跳ねてしまっていた。

 「男のコの靴とかアクセサリを買いたいんだけど…」

 そう言って、はにかんだような笑みを浮かべるひとみちゃん…
 その表情はどうにも恥ずかしくて、まともに私の目を見れないってカンジ…

 男のコの…?

 それに、どうしてそんな顔をして聞いてくるの…?

 どうしてそんな瞳で…

 そうっ!!その瞳はまるで…

 まるで、恋する乙女っ!!

 えぇ!?

 こ、恋する乙女…?

 私の頭の中にみるみるネガティブな考えが浮かんでくる。
 どんどん落ち込んでくる私。
 頭の中ではぐるぐるイヤな想像が浮かんでくる…

49 名前:04〜初体験…−過去−その1〜 投稿日:2001年11月04日(日)22時40分51秒
 それは…

 スキな人…(男性)…が出来てしまった…って考えが…

 そして、その人にプレゼントの為に靴やアクセサリを買いたい…

 うそ…

 うそうそうそうそ…

 ちょっとまってよぉ〜そりゃひとみちゃんはカワイイけど…
 それでも…それでも…

 はぁぁ…

 これって人生で一番ってくらいのショックかも…

 《同じ仲間》とも思っていたのに…

 はぁ

 「どしたの…?梨華ちゃん…」
 またまた私の顔を覗き込んでくるひとみちゃん。
 今度はかなり落ち込んでいる私だから、そうそう返事を返せない…
 胸が熱くなり、今にも涙が溢れ出てきそうになる…
 ひとみちゃんの目もまともに見れないし…

50 名前:04〜初体験…−過去−その1〜 投稿日:2001年11月04日(日)22時42分46秒
 悔しい…

 はぁ

 「ねぇ…どうしたのってば…」

 はぁ

 やっぱり普通の女のコなの…?

 「梨華ちゃん?」

 はぁ

 いっそ、ひとみちゃんが男のコだったらどれだけ楽だったんだろうね…
 
 人の目を気にせずに、街中を手を繋いで歩けるし…(まぁ、これはいつもしてるけど…)
 ひとみちゃんが『《女のコ同士の恋愛》をどう思ってるのか』なんて気にせずに告白できるし…
 告白を受け取ってもらえたら、堂々と付き合えるし…
 そうなれば、人に変な目で見られずに、街中でキスできるし…
 
 普通に私と結婚できるかもしれないのに…
 (あくまで大量にいるであろうライバルに打ち勝てたらの話だけど…)

 「梨華ちゃ〜ん?」

51 名前:04〜初体験…−過去−その1〜 投稿日:2001年11月04日(日)22時44分10秒
 あっ…でも女のコ同士ならではの事ってのも結構あるよね…

 堂々と手を繋いでてても付き合ってるって思われないし…
 写真やプリクラ撮る時は、付き合ってなくってもキスできるし…
 普通に抱きついても大丈夫だし…

 はぁ

 「梨〜華〜ちゃ〜ん?」

 はぁ

 やっぱり、普通にお嫁さんに行っちゃうのかなぁ

 「もしもぉ〜し?」

 ………………

 でも、そっ…

 大スキなひとみちゃんだから、しっかりお祝いしてあげないと…

 悔しいけど、しっかり結婚式にも出席してあげて…
 寂しいけど、『てんとうむしのサンバ』もしっかり一緒に歌ってあげて…
 私からもお歌のプレゼントをしなくちゃ(何を歌うのか今から考えとくんだからっ)
 あっ、そうだ…しっかりブーケも受け取らなきゃ…
 他の人に取られるなんて絶対イヤだもんっ!

 そうそう、ご祝儀も他の人の倍はあげるんだからっ!!
 
 
 そして、そして…

52 名前:04〜初体験…−過去−その1〜 投稿日:2001年11月04日(日)22時45分46秒
 ぐすん

 「ど、どうして泣いてるのよぉ〜」
 とうとう溢れ出てきてしまった私の涙。
 ひとみちゃんの困ったような声を聞いても、もう抑えきれず、
 後から後から流れ出てきてしまってる。

 「ううぅぅ…」

 「どうしたのってばぁ〜」
 なかなか泣き止まない私に、困りきったのか、こんな街中、
 私の頭を抱きかかえてくれたひとみちゃん。
 ゆっくりと髪の毛を撫ぜてくれ、『どうしたの?』って優しく聞いてくれる…

 ひとみちゃんの胸の中…
 大切な人の胸の中、せいいっぱい可愛く…女のコらしく、
 私の気持ちを伝えるんだわ。

 一番いいシチュエーションだもの…


 頑張って…


 「だ、だってねっ…うっく…ひっく…ひ、ひとみ…ちゃん…がね…うっく…
  お、お嫁さんに…行っちゃうんだもん…う、うう…っく……」

 涙で詰まって全然言えないけど、私の言いたい事は伝わったわよね…

 うん、伝わったわ。

 だって…だって…

 だって、ひとみちゃんの目が点になってるものっ!!

53 名前:04〜初体験…−過去−その1〜 投稿日:2001年11月04日(日)22時47分27秒
 ………………

 え?

 ながぁ〜い沈黙の後、呆れ顔のひとみちゃんが溜息交じりに呟く。

 「もしかして…わたしにスキな男の人でも出来たと思った?」

 こく

 ゆっくり頷く私だけど、ひとみちゃんの目はとても優しく私を見てくれていた。
 温かく包まれるのを感じる…
 いつもいつも私をからかってる時のイジワルなひとみちゃんは全然いない…
 あっ、でも、イジメてくるひとみちゃんもいいかも…

 「はぁ…」
 深い溜息がひとみちゃんから漏れて来る…
 呆れたような、困ったような…

 それでいて、ちょっと嬉しさも混じった溜息が…

 もしかして私の勘違い…?

 「そんな男性が出来てたらどうする?」

 一瞬で裏切られる私の気持ち…

 「うぅ」

 さっきまで納まっていた涙がまたじわっと溢れ出てくる。

54 名前:04〜初体験…−過去−その1〜 投稿日:2001年11月04日(日)22時50分50秒
 「だぁぁぁ〜っ!!違う違う違う違うー!!」
 また目に浮かんだ涙に、シドロモドロなひとみちゃん。
 さっきから溜息を何回聞いたものか…でも…どう言う意味なの…?

 ひとみちゃんはもう一度深い溜息をして、恥ずかしそうに言ってきた。

 「ただね…ただね、男のコっぽいカッコをしたいなぁ〜って思って…
  服はいいんだけど、靴とかアクセサリはやっぱり男のコの方がカッコイイの多いと思うし…
  欲しいなぁ〜って…ね…」


 あぁ…やっぱり男絡みなのね…うぅ…


 って、えっ?


 私はすっごい混乱してしまった顔で、自分の頭の上のひとみちゃんを見上げる。
 そこには、ホントに恥ずかしそうな顔をして、思わず視線を外すひとみちゃんがいた。
 顔は真っ赤で、耳まで真っ赤になってる…

 ………………………

 へへ…へへ…へへ…


 なぁんだ

55 名前:作者 投稿日:2001年11月04日(日)22時51分57秒
>>39:闇の住人さん

 ありがとうございます!!

 >保田さんから届いたもの…
 これがはっきり分かるのは、まだまだ先の事になると思います(w
 それにこのことが過去のお話に…^^
 それと同時に…(ニヤ)
 おっと…これ以上はネタバレに…^^;

 まだまだ続くと思いますが、これからもヨロシクお願いしますね〜

>>40:名無し読者さん

 レスありがとうございます〜
 はい!次は裕ちゃん編で…
 >ヤグチに痴漢を働いてるの…
 (w
 でも、よく読んで頂いてるのはわかってすごい嬉しいです^^
 同じようなカンジで、一回出てきてるんですよね〜(謎)
 ふふふ…わかるかなぁ(w
 
 これからもヨロシクお願いします〜

56 名前:作者 投稿日:2001年11月04日(日)22時55分50秒
PS.

 (〜^◇^〜)<裕ちゃんだと押し付けられても痛いだけじゃん…
  从#~∀~#从<うっ…
 (〜^◇^〜)<きゃははははははははぁ〜〜〜〜〜〜
  从#~∀~#从<や、やぐち…
 (〜^◇^〜)<きゃははははははははぁ〜〜〜〜〜〜
  从#~∀~#从<…………
 (〜^◇^〜)<きゃははははははははぁ〜〜〜〜〜〜
  从#~∀~#从<……………
 (〜^◇^〜)<きゃはははっ?……………裕ちゃん?………
  从#~∀~#从<や、やぐちの…ばっかやろぉぉぉぉ〜〜〜〜〜……ダダッ(逃走)……
 (〜^◇^〜)<そ、そんなに小さい事気にしてたの…

>>41:LOVEさん

 レスありがとうございます!!
 これからもどんどん梨華ちゃんの乙女心は出てきますんで(w
 しかも変な風に…行き過ぎてるかも(w
 今回のように…^^;

 これからもヨロシクお願いしますね!!
 
57 名前:nishi 投稿日:2001年11月05日(月)05時01分20秒
梨華ちゃんの妄想キャラ、最高です。
他の人だと「考え事」なのに、
彼女の場合はなぜにこんなにも「妄想」という言葉がしっくりくるのか…。(笑)
何気に梨華ちゃんに操られつつバージョンチェンジしちゃってるよしこもかわいい。
しかし、実はただ梨華ちゃんが「操ってるつもりなだけ」って匂いが漂ってるのも
(だって妄想キャラだし…)たまりません。ははは。
ほんとのトコロ、どうなんでしょうねぇ…ニヤリ。作者様、最高です。^^
58 名前:05〜勇気と自信を下さい−その2〜 投稿日:2001年11月06日(火)22時25分20秒
05〜勇気と自信を下さい−その2〜 

 勉強に集中しようと思っても、カバンの中に入っているあの郵便物が気になってなかなか出来ない私。
 気が散って気が散って…
 目の前の問題を解こうって思ってるのだけど、それさえままならないくらいに気になり始めてる…

 はぁ

 早くひとみちゃんに見せたい…


 「吉澤さん…」

 いつの間にか深い溜息をしていた私の耳に、小さく囁くような声が聞こえてきた。

 私の聞いた事のないその声に不思議に思い、聞こえてきたであろう方に目をやると、
 結構可愛らしい女のコが、ひとみちゃんの座ってる机の斜め前にしゃがみこんで、
 ひとみちゃんの方に何かぼそぼそと話してるのが目に入ってきた。

 参考書を手に、座ってるひとみちゃんの方を上目づかいに見ているコ…
 その瞳には、ちょっとうるうるが入ってる…


 誰だろ…知らないコだ…


 しばらくの間、何か教えてもらったのか、小さな声で『ありがとう』って聞こえた後、
 ソッと立ち上がり、右前の方の自分の席に戻っていったその女のコ…

59 名前:05〜勇気と自信を下さい−その2〜 投稿日:2001年11月06日(火)22時27分07秒
 不思議に思った私は、もちろん聞いてみようと思い、口を開こうとしたら、
 またまた別の女のコが近くに寄ってきて、ひとみちゃんの右前にしゃがんで
 何かを話し始めてしまった。
 今度のコも参考書を手に、目をうるうるさせながら何かを聞いてるみたいで、
 『ありがとね』って言葉と共に、自分の席に戻っていってしまった…

 もちろん2人目の女のコも私は知らないよ…

 友達…?

 「だぁれ?」
 「ん?」
 私の質問に、ちょっとはにかんだような笑みで、教卓の上にある遠くの時計に目をやるひとみちゃん。
 「疲れたね…ちょっとコンビニでも行く?」


 は、はぐらかされた…


 ………………………


 な、何よっ!

 こうなったらとことん問い詰めてやるんだからっ!!

60 名前:05〜勇気と自信を下さい−その2〜 投稿日:2001年11月06日(火)22時28分54秒
〜〜〜〜〜〜

 教室を出ると、教室の中の静けさがウソのよう…

 廊下に座ったり、立ったりして小声でも友達と楽しそうに話してる人がたくさんいる。
 ティーチングアシスタントの方や、事務員の方に注意をされたりするけど、
 友達と一緒に話してる時間っていうのはやっぱり楽しいから、しばらく時間もたつと、
 ぽつりぽつりとまた人が集まり始める。

 そんな中、男の人や女のコからの色々な視線を浴びながら、
 私とひとみちゃんはエレベーターの方に歩き始めたけど、
 フトひとみちゃんの視線が、右の方でコンビニの袋を手に
 2人で話してるカワイイ女のコに注がれてるのに気が付いた私。


 2人ともいかにも女の子ってカンジでなかなかカワイイ…


 もう少しですれ違う…
 それと共にひとみちゃんの視線もだんだん横に…


 確実に見てる…


 ………………………


 ひとみちゃんの足でも踏んづけてやろうかしらっ!!

61 名前:05〜勇気と自信を下さい−その2〜 投稿日:2001年11月06日(火)22時30分31秒
 そう思い、今にも踏もうとした私…
 スッとひとみちゃんが手を振るのが目に入ってきた。
 その振ってる方に視線を持っていくと…

 そう、さっきの女のコ2人が顔を赤らめひとみちゃんの方に手を振っていたの…


 友達…?


 「後で、上に行かない?」
 すれ違いざまに、手前の女のコが指で上を指し、ニッコリ聞いてくる。
 向こうで話してるコも楽しそうにひとみちゃんの言葉を待っていた。

 「いいねー
  今からコンビニ行ってくるから、後でね♪
  ここで勉強してるの?」

 ひとみちゃんがすぐ向こうの教室を指すと、2人とも頷く。
 それを確認した後、ひとみちゃんは『戻ってきたら、行くから』って言って、
 そのまますれ違う私たち…


 また友達…いつの間に…


 少し嫉妬のキモチが出てきて、辛く、寂しくなる一方、
 それとは違う事で改めて考え込んでしまう事がある。
 


 《友達》と、《私の中で時々出てきちゃうネガティブな性格》を…


62 名前:05〜勇気と自信を下さい−その2〜 投稿日:2001年11月06日(火)22時32分56秒
 私はネガティブな性格なのからか、友達がなかなか出来ない。

 全然出来ないって事じゃなくって、出来る事は出来るのだけど、
 ただ時間がかかってしまうって事なの…

 どこでも簡単にすぐ友達の出来るひとみちゃんが羨ましい…

 少し考えると、ひとみちゃんがモテてるから、人から簡単に話し掛けられるのかなぁって
 思っちゃうけど…


 でも…これはそうじゃないと思うの…
 やっぱり自分にも問題が…


 だいたい、そんなにカッコイイひとみちゃんだから、相手にすると
 逆に話し掛けづらいような気がするし…
 私だったら、もしひとみちゃんに一番最初に話し掛けるなんて事があったら、
 絶対に話し掛けられないと思う。

 なんてったってこんなにカッコイイひとみちゃんだものっ!!
 顔を真っ赤にして、ずっと俯いてばっかりだりだと思うの。


 だから、これだけ多い友達も、やっぱりひとみちゃんが勇気を持って、
 ちょっとしたきっかけをきちんと使って話し掛けて作ってるんだと思う…

 ただ、それもやっぱり勇気だけじゃなくって、
 自分が人からモテルって事からくる自信からもあるのだと思う…

 その自信から簡単に人に話し掛けたり出来ると思うの…

63 名前:05〜勇気と自信を下さい−その2〜 投稿日:2001年11月06日(火)22時34分46秒
 そんなひとみちゃんとは違って…私はいっつも話し掛けられるのを待つ…
 いっつも、いっつも…待つ…


 そんな自分の性格が…


 イヤ…


 私にも欲しい…ひとみちゃんが持ってるような勇気と自信…
 ひとみちゃんに、はっきりと告白できる勇気と自信を…


 ………………………


 ひとみちゃんが振り向いてくれないと、どんどんなくしていきそうになる…
 笑顔の輝いてる金髪の女のコを見てると、更になくしていきそうになる…
 オシャレが抜群の金髪の女のコを見てると、もっともっとなくしていきそうになる…
 ひとみちゃんが、金髪の女のコのほんのちょっとした仕草に顔を赤らめてるのを見ると、
 またなくしていきそうになる…


 そして…


 ごっちんと会えなくなってから、だいぶんなくしてしまった…
 そんな時でも、一度は持てた…


 勇気と…


 自信が…


 欲しい…

64 名前:作者 投稿日:2001年11月06日(火)22時36分19秒
>>57:nishiさん

 ニヤリ、ありがとうございます(w
 
 梨華ちゃん、違和感ありません?(w
 安心しました^^
 かなり大げさぎみに書いてるのですが、
 こんな梨華ちゃん、自分でも結構気に入っちゃって(w
 >「操っているつもりなだけ」…
 正解です(w
 こんな梨華ちゃんなんですから(w
 これからは更に自分の世界に入ってもらいます(w

 前回よりは盛り上がりに欠けると思いますが、
 そのぶん梨華ちゃんのキャラを楽しんでいただければ^^
 ってカンジのこの作品^^
 これからもヨロシクお願いしますね^^

>>akiさん

 またこちらで^^;
 >伏線…
 いえいえ^^
 たくさんありすぎて、楽しみが増えてばっかりです^^
 読んでいる方にとっては、ホント読み応えがありますよ^^
 >力の具体的な紹介
 そうですか!ありがとうございます!
 楽しみに待ってます^^
 
 PS.いえいえ、逆に嬉しいくらいですよ^^

65 名前:ポー 投稿日:2001年11月07日(水)02時52分33秒
これ最初から読んだけどおもしろいね♪
66 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月08日(木)23時44分42秒
06〜初体験…−過去−その2〜

 準備万端っ!!

 今日の為に色々調べたわ。
 
 ひとみちゃんにも『この件は、この石川にどーんと任せてねっ♪』って言った事もあって、
 たくさんたくさん調べたんだから…

 『どんなブランドがひとみちゃんにあうのか』とか…
 『どこに行ったら買えるのか』とか…
 『今人気のあるブランドはドコなのか』とか…
 メンズ系ショップから百貨店にデパートまで…靴の流通センターまで調べたものっ!!

 ごっちんに聞いたり、学校の友達にも聞いたし、学校のインターネットで調べたりもしたのよ♪
 
 さらに、本屋さんで男性用ファッション雑誌まで買ったしー♪
 【FINE BOYS(ファイン ボーイズ)】に
 【MEN‘S NON−NO(メンズ ノンノ)】、
 【smart(スマート)】。
 隣にHな雑誌がある中、そのコーナーに行くのでさえ勇気がいったものっ!!
 
 わざわざ小さく、優しそうなおばあさんが店員さんの本屋さんまで選んだんだからっ!!
 更に人のいない時間帯を選んで買いに行ったんだからねっ!!

 
 ………ちなみに、そういう所に限って、更に強烈なHな雑誌が堂々と
 たくさん置いてあって逆に困ったけど…
 誰もいなかったから、一瞬どんな内容なのかじーって表紙を見てしまったわ…
 ちょっと興味もあったし…でも、中はもちろん見てないわよっ!

 あぁ、ホントに恥ずかしかったんだからねっ!!

 まぁ…これも、これも…大スキなひとみちゃんの為に…

 これだけ頑張った私…

67 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月08日(木)23時49分51秒
 そう…いつもひとみちゃんの後ろをおしとやかについて歩く私だけど、今日だけは違うわ♪
 どんどんひとみちゃんの手を引っ張ってあげて、連れて行ってあげるんだからっ!!


 もちろん私だってしっかりおしゃれして、ひとみちゃんの気を引く事も忘れずにね♪
 『ひとみちゃん好みのカワイイ女のコになるっ!!』で、
 『今日こそ、日々色々な雑誌で勉強した事を発揮する時だっ!!』
 ってカンジで頑張ったわ。


 【SEVENTEEN(セブンティーン)】に【Popteen(ポップティーン)】に
 【Junon(ジュノン)】、そして【nonno(ノンノ)】で頑張って勉強したんだからっ♪
 お姉さま系の女性から、カワイイ系にギャルファッションまでね♪

 他にもいーっぱい読んだものっ♪

 だいぶんレベルアップした私♪


 うふ♪



 お洋服は、私の大スキな【LOVE BOAT(ラブ ボート)】と
 【LIZLISA(リズリサ)】の勝負ファッションだものっ♪

68 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月08日(木)23時53分03秒
 胸を少し大きく見せれるフリルつきボーダーベアトップに
 (やっぱりひとみちゃんもそういう胸元とか背中が大きく見えるお洋服がスキみたい…
  ベアトップだけじゃなくって、大きく開いたカット&ソーとかも…
  だって、だって…他の女のコのそういう際どいカットが目に入ってくると、
  視線がホントいやらしいんだものっ!!
  胸の大きいコも気になってるみたい…
  私も大きい方には入るのだけどね…
  ひとみちゃんの視線を追ってると分かるのだけど…
  私のは見てくれない…
  まっ、本人は『そ、そんな事あるわけないじゃんっ!』って完全否定してるけど…)、
 前半分にちょっとフリルのポイントのある可愛くってちょぉーミニなスカート
 (自分の中で‘ちょぉー’なだけで、渋谷ではもっとミニな人が…
  でも私にはこれ以上は無理です…うぅ…)
 …可愛いベルト、ミュール…そして、お気にの可愛いファーつきトート♪

 あっ、香水も新しいのをつけてね♪

 …もちろん、下着だって…ちょっとHっぽいんですけど…
 きゃぁーっはあとはあとはあとはあとはあとはあと

 …………………………

 これは関係ないわね…


 ヘアースタイルだって…
 長すぎるかなぁって感じて、自分でちょっと切りすぎちゃったそんな前髪を隠す為に、
 大きなピンクのファーのついたゴムで、『ぴょん』って上にあげたんだけど…
 オデコを出すとうまい具合にキモチも前に行けそうなの。
 その可愛いファーゴムと、『ぴょん』が今日のポイントね♪
 トップから下も、ピンやゴムをうまく使って、頑張って可愛く仕上げたもん♪

69 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月08日(木)23時55分26秒
 手の届かないトコロは、『こんなに朝早くから…』ってぐずぐず言ってる
 お姉ちゃんに頼んでだけど…


 メイクの方もしっかりしてね…
 日ごろ勉強して、結構自分でも上手になったと思うのっ♪
 だいぶん前にごっちんに教えてもらったコスメは高くて無理っぽかったんだけど、
 別に教えてもらったコスメで…これでしっかりとね♪
 (ホントはごっちんにメイクも教えて欲しかったけど…
  ……………はぁ……………ごっちん…会いたいなぁ…
  ……………あぁ、ダメダメ…また落ち込んじゃう…
  ごっちんがいなくなってから、自分は強くなろうって決めたんだからっ!…うん!)
 リップじゃなくってグロス、ファンデーションにチークだって…
 アイシャドーにアイライン…ただ、ちょっとマスカラを多めにつけちゃって…
 自分で見てもとてもおかしかったから、最初からやり直しもしたけど…
 (ひとみちゃんは、メイクの行きすぎてるコはイヤだって言ってるから…
  もう絶滅しちゃったけど、かすかに生息してるヤマンバギャルとか見て、
  『きもっ』って…まぁ、それは私もわかるけど…
  でも、そんな言葉はやめてね、ひとみちゃん。
  なんだか、冗談でも自分も言われてるから…ちょっと辛いわ)
 …でも、行き過ぎず、ばっちりナチュラルメイクで可愛く仕上がってるわ♪

 うん♪

 大丈夫っ!!

 これだけ色々頑張ったものっ!!
 今日だけでひとみちゃんは私にメロメロのはずよっはあとはあと

 私に会った時に、ひとみちゃんがどんな反応をするのかホント楽しみだわ♪

 ふ♪ふ♪ふ♪

70 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月08日(木)23時56分27秒
 ……………………

 でも…

 自信はあるはずなのに…ドキドキしてる…

 ドキドキが止まりそうにないの…

 やっぱり、ちょっと不安…


 はぁ


 頑張ったもん…

 ホントに頑張ったもん…

 頑張ったんだから…

 ひとみちゃん…お願い…

 私を見て…

 ………………


 はぁ

71 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月08日(木)23時58分16秒
 ………………

 あ、そうそうっ!!

 時間だって…

 時間だってね…

 時間だって頑張ってね、ばっちり待ち合わせの2時間前には着いたものっ!!





 はぁ

 何やってんのよ、石川…


 このまま滅多にこない原宿駅の前でぼーっと立ってても寂しいだけだから、
 近くのベンチで座って…周りにカップルが多くて恥ずかしいけど…
 今日どこに行くのかシミュレーションでもしよう…と思う、悲しい私…

 そんな私は、もう分かってると思うけど…

 あの、ひとみちゃんにお買い物に行きたいって言われた日から、もう二週間近くたち、
 テストも終わったそんな今日…
 バーゲンシーズンも重なって、丁度いい日曜日にひとみちゃんと一緒に
 ショッピングを楽しもうと(もちろんひとみちゃんのものを優先と言う事でね♪)、
 原宿から渋谷へと繰り出してきたのでした…

72 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月09日(金)00時01分12秒
〜〜〜〜〜〜

 もう梅雨も完全に抜けきったようなくらい、澄み切った真っ青な空…
 雲ひとつない空…そんな空を見上げると、自分のココロもホント澄み切ったようになれる。
 そっと見上げると、日ごろ、ひとみちゃんの事でムヤムヤしていた
 自分の中の胸のつかえも、なくなってきそう。

 少しの間、さっきまでのドキドキ感を忘れる意味も込め、空をぼーっと見るも、
 もう一度手元の手帳に目をやると、またドキドキ感が広がってきてしまいそうになって、
 慌てて更にもう一度空に目をやる。
 そんな私のバカっぽい行動に苦笑いが入ってしまう。


 ふぅ

 大変だぁ

 でもっ!!と、もう一度気合入れの為に手帳に目をやる私。

 その私をドキドキさせる手帳の中には、あの日から調べた事がびっしりと書いてあるんだよね♪
 ひとみちゃんに似合いそうなバラエティーにとんだ種類のブランドの名前…
 それがどこにいったら買えるか…値段はどれくらいなのか…
 うんとうーんと調べた事がのってる私の大切な手帳…

 もう一度、一番最初に行くお店…その次に行くお店…ひとみちゃんへの説明の仕方…
 ゆっくりと反復をする…

73 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月09日(金)00時04分11秒
 まず一番最初に行くのは、原宿駅を離れると、竹下通りをずっと下に行って、明治通りを越えて、
 上に上がって【UNITED ARROWS(ユナイテッド アローズ)】に入る、と。
 その後は、戻ってから【nai−chi−chi(ナイチチ)】に
 【A BATHING APE(ア ベイシング エイプ)】と
 【NEIGHBORHOOD(ネイバーフッド)】を見てから、
 山手線の線路を越えて【BEAMS TOKYO Men‘s&Women‘s(ビームス)】
 に行く、と…

 そして、ずっと渋谷の方に下りてから、【渋谷PARCO】に入って
 【HYSTERIC GLAMOUR(ヒステリック グラマー)】を見て、
 最後に【マルイシティ渋谷】に入って…その中でも比較的人気のある、
 【TAKEO KIKUCHI(タケオ キクチ)】、
 【KENZO(ケンゾー)】、
 【COMME CA DU MODE(コム サ デ モード)】、
 【JUNMEN(ジュンメン)】、
 【Paul Smith(ポール・スミス)】を見るってカンジだね♪

 もし靴に関してそれでもダメなら、とっておきトコがあってね…
 代官山の方に行くと【ALFREDO BANNISTER(アルフレッド バニスター)】
 があるんだよね…
 私的にはここにはひとみちゃんに一番合う靴が多いと思うのだけど…

 ってカンジ♪


 ふぅ…に、してもホントたくさん調べたなぁ…
 これだけまわれるのかなぁ…

74 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月09日(金)00時05分54秒
 あっ…【エイプ(ア ベイシング エイプ)】と【ヒス(ヒステリック グラマー)】は
 ごっちんが教えてくれたんだよね♪

 【ごとーの大スキなブランドだけど、メンズもあるよっ。
  男のコに人気があるのかどうかは分かんないけどね…^^;
  靴だけってのはちょっとわかんないなー】

 って感じのメールでね。
 どんな系統のブランドなのか、どこに行ったらいいのか、値段もどれくらいなのかって…
 事細かく教えてくれたんだぁ…
 ありがとっはあとはあと
 ごっちんはあとはあと

 うん…ごっちんも教えてくれたんだもの…大丈夫…

 絶対に大丈夫…

 ひとみちゃんだって気に入ってくれるのがあるって…

 大丈夫だから…

 …………………

 しばらく自分に念じるように言っていたけど、そんな行動もいつの間にかスッと消えていた私。
 あまりにもの多い時間の余裕に…

 …………………

 はぁ

 に、しても…私…早く来過ぎたなぁ

 ホント…

 はぁ

 どうしよ…

 「あのー…ちょっとすみません…」

 そう…まだまだ時間のあるこれから…何をしようかなぁって思ったそんな時だったの…
 その人が現れたのは…

75 名前:作者 投稿日:2001年11月09日(金)00時11分21秒
えーっと…ブランドがたくさん出てきましたが、気にしないで下さい(w
これからも伏線も込めて出しただけなので…^^;
ラブボート、リズリサ、ヒス、エイブのごっちんと梨華ちゃんのスキっていうブランド以外は、
全部自分の好みなので(w(ヒスとエイブは自分もスキな方ですが^^)
更に、自分は東京に行った事ないので、ツッコミどころ満載かもしれませんが(w

>>65:ポ-さん

 レスありがとうございます!!
 最初から読んでいただけるなんて…やたらと長いのに(w
 これからもだらだらですが、ヨロシクお願いしますね〜

 
76 名前:nishi 投稿日:2001年11月09日(金)01時42分32秒
実は今回、全部梨華ちゃんの独り言!!!?
なのにこんなにも惹きつけて読ませてくれる作者サマ、最高でっす。
ココの梨華ちゃん、私も大好きですよ〜〜。
リサーチのオニで、でもおっきい本屋にいけなくて、
しかし、かと思えば勝負服(もちろん下着も)…(爆)。
小心なんだか大胆なんだか〜〜〜両極の融合、さすがです。^^
とみこのために必死な姿がかわいいですねっ!
77 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月10日(土)22時59分03秒
〜〜〜〜〜〜

 その女性を見て、思わず見とれる私。
 スラッとしたスタイルに、綺麗でカッコイイカジュアルスーツを軽く着こなし、
 キリッとした大粒の目、やたらと似合っているカッコいいノーフレームのメガネ…
 そして、ブラウンの入ったストレートミディアムの女性…
 口元のホクロが妙に色っぽさを出していた。

 思わずカッコ良く見惚れてしまう私…
 そんな大人な女性が、目の前に立って、私の方を中腰で覗き込んでいたんだね。
 ジッと見つめられ、顔が熱くなるのを感じ、少し俯く。

 「あっ…ごめん…いきなり声掛けられてビックリしたでしょ…?」

 こく
 上目づかいに目の前の女性を見る。

 「ふふふ…やっぱりカワイイねぇー」
 
 な、な、なんぱっ!?

 って事は…

 も、もしかして…この人も…

 ど、どうしよー
 結構綺麗でカッコイイ人だけど…
 やっぱり私にはひとみちゃんがいるし…ごっちんだって…
 
78 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月10日(土)23時00分51秒
 あぁ

 ど、どうしよぉ…

 「あっ、別にナンパって訳じゃないから安心して♪」

 ………………………

 なぁーんだ…勝手に勘違いしてる…あぁ恥ずかしー

 「まぁ、でも…ある意味ナンパかもね…」
 
 ?

 そう言うと、その女性は、不敵な笑みを浮かべ、私の隣りを指差し、
 『そこに座っていい』って聞いてくる。
 別に断る理由も見つからない私が頷くと、『ありがと♪』、ジャケットを脱ぎ、
 スカートにシワが付かないように整え、腰をソッと下ろした。

 
 と、その時…
 私の鼻にスッと惹きつけられるような綺麗な香りが漂ってくるのを感じる私。
 そう…その女性の香水…ふわっと香水のきつくない甘い大人の女性って
 カンジの匂いが舞い上がってきたんだよ。

 イイかおり…

 その匂いを思わず自分のと比べてしまう…
 私のは、ひとみちゃんに気に入ってもらおうって思って、さっきもまた少しつけちゃったら、
 すっごい子供っぽくって果物のように甘いけど、鼻をついちゃうような、
 きつい香水の匂いになってしまって…
 
 ちょっと恥ずかしくなる私。

79 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月10日(土)23時02分11秒
 「いきなり声かけちゃってゴメンね」
 「あっ、いえ…」
 「あたしが声掛けたのはね…」
 
 その女性は私の全身を下から上へと、舐めるように見て(って言っても
 そんなやらしい視線じゃないからね)、そのまま続けた。

 余りの恥ずかしさに少し視線を落としつつも、耳だけはしっかり傾ける。
 
 「あっ、そうだ…まだ名前言ってなかった…あたしは保田圭って言うんだけど…君は…?」
 少し俯いた私を覗き込むようにしての質問に、囁くように…

 「石川…梨華…です…」
 「リカちゃんだね…」
 私の名前を聞くと、ニッコリ満面の笑み。

 その笑顔に少し安心感を覚えた私…
 
 さっきまで感じていた不信感が何故か薄れてきたんだよね…
 なんだか優しく包み込まれるように感じて…

 「どんな字書くの?」
 「果物の‘なし’に…‘中華’の‘か’です…」
 「へぇ〜可愛い名前だね♪」
 自分の名前を褒められ、思わずニッコリとなる私。
 
 「いい笑顔だっ♪」
 でも、また恥ずかしくなり俯く。

 これだけ褒められると、ホント恥ずかしいよー

80 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月10日(土)23時03分37秒
 でも…どうしてだろ…

 こんな綺麗な人が私に…

 ナンパじゃないって言ってるし…

 「そういえば…そんなにオシャレして…【ラブ ボート】に【リズリサ】…
  その香水は…【LES BELLES DE RICCI(レ ベル ドゥ リッチ)】の…
  【3】でしょ?」
 
 その言葉にビックリする私…


 だって…だって…あってるのだものっ!!


 す、すごい…
 どうしてわかるのだろう…


 お洋服ならまだしも、香水まで・

 私の呆然とした表情に、してやったりのその女性。

 でも…カッコイイ…びしって当てるトコなんてホントカッコイイわ♪
 ホント…

 いつの間にか、ココロの中では尊敬に似たものまで、この女性に対して生まれていた私。

81 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月10日(土)23時06分10秒
 「今日はデート?」
 目の前の女性はもう一度私の全身を眺めると、いやらしい笑みを浮かべ、
 興味深々っていった様子で聞いてきた。
 
 その言葉に、ちょっと現実に戻される。

 それと共に浮かんでくるひとみちゃんの顔…

 「あっ…いえ…そんな訳じゃないのですがぁ」

 ひとみちゃんとデートなら、私がしたいくらい…

 「ふぅ〜ん…大切な人?」

 こく

 その質問にさらに顔が赤くなるのを感じる私。
 ひとみちゃんの顔が浮かんでくる…

 カッコ良くって…
 可愛くって…

 そのひとみちゃんの顔を思い浮かべただけで、顔が熱くなってくるくらい…

 「ふふふ…やっぱりねー…カッコイイんだぁ?」

 こく

 うん…ホントにカッコイイ…

 「へー…素敵な男性(ひと)なんだ?」

 こく

 うん…性格明るくて抜群…スタイル抜群…顔抜群…

82 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月10日(土)23時09分47秒
 「ひゃぁー…なんだかのろけられてるみたい…」
 そう言って笑みを浮かべると、少し遠くに目をやり、羨ましそうに何かを見る。
 しばらくそっちを見つめるその視線が、みょうに柔らかく、全てを包み込んでるように感じる…

 いかにも何かあるってカンジのその視線に、思わず私もそっちの方に目をやると、
 1人の女性が視線の中に入ってきた…


 知り合い…?


 たくさんの人がいる中、その人に目がいったのは偶然ではないと思う…
 そんなオーラが出ていたからかも…


 そう、その女性のあまりにものカッコ良さは、周りにいる色々な人の中で
 一際輝いているように見えたのは、私だけじゃないと思うから…


 ちょっと怖そうだけど、それがまたカッコ良く整っっている、そんな綺麗な顔立ち…
 すごい上手なメイクにカッコいいヘアスタイル…
 ストレートミディアムの鮮やかな金髪を時々かけ上げる仕草…

 ビシッと決めたファッション…
 ベルボトムジーンズをカッコ良く穿きこなし、胸元の大きく開いたタンクトップでへそ出し…
 そして、左手を腰に、レザーのジャケットと、同じくレザーのバックをその手に掛け、
 右手では携帯をいじってる…

83 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月10日(土)23時14分23秒
 お洋服や、バックに、その女性の指や首、手首で輝いてるリングにネックレス、
 ブレスは、私の全然手の届かない高そうなブランド
 (私の知ってるのは、【LOUIS VUITTON(ルイ ヴィトン)】や
  【GUCCI(グッチ)】や【HERMES(エルメス)】…
  【Cartier(カルティエ)】…【FENDI(フェンディ)】…
  【Burberrys(バーバリー)】ってトコだけど…
  たぶん、そんなカンジじゃないのかなぁ…
  雑誌で見ただけだけど、私が見た物と似てるし…)
 のものだけど、それに本人が全然負けてなく、むしろきちんと
 着こなしてる(つけこなしてる)くらいで…
 それだけで、その人の成功してる人生がわかりそうなくらいかなぁ…
 (おっと…おじいさんみたいな事いってる…へへへ)

 …そして、右足に体重を掛けて、左足を少しなげだすラフな立ち方…
 そのどれもがカッコ良く、思わずぼーっと見てしまいそうになる私…
 そんな女性…


 「告白は…するの?」
 私がちょっと見惚れてると、いつの間にか、こっちを見て話を戻していた隣りの女性。
 現実に戻される…

 見惚れていた自分がちょっと恥ずかしくなり、俯くが、もう一度質問を思い出す…


 …………………


 ちょっと辛い質問…


 首を横にぶるぶる振る私。
 それを見てちょっと悲しそうな表情になった優しそうな女性に、感謝をしつつ、
 私は少し呟いた。

84 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月10日(土)23時16分34秒
 「告白は無理です…(色々な意味でも…怖いし…)…
  色々とほのめかしてるのですが、振り向いてくれないんです…
  すっごい人気もあって…
  私なんて…
  それに、もし、フラれたときなんて…せっかくの関係が崩れるのが怖いです…」

 私の責任とはいえ、今のごっちんとひとみちゃんの関係が浮かんでくる…

 そんな私のネガティブな言葉に、満面の笑みで『大丈夫だよっ!!梨華ちゃん超カワイイしっ!!
 私が彼女にしちゃいたくらいだしねっ!!』の言葉。
 嬉しかったけど、結構恥ずかしくって、またまた俯き加減になってしまった私。

 ダメだなぁホント…

 「だからそんなにオシャレ頑張ったんだね…」

 あっ…

 …………………

 よかったぁ

 そう…その女性の《その言葉》で自分の胸の中に、
 一筋の光が差し込んできたようなキモチが出てくる。
 何だか、自分の努力を認めてくれた感じがして、ちょっと嬉しくなってくる私。
 一番認めて欲しいひとみちゃんの前に、認めてくれたこの女性…
 この言葉に自分に自信がわいてきそうになる。

 「よかったぁ…」
 「ど、どうしたの?」
 認めてくれた言葉で、思わず出てきてしまった私の言葉に、目を白黒させる目の前の女性。
 その豊かな表情に、思わず笑みが浮かんでしまいそうになる…

 「いえ…ホント頑張ったんで…嬉しかったんです…えへへへ…」
 私のその言葉に、けらけら笑い、私の肩をぽんぽんと叩き『頑張りなよっ♪』

 「はいっ!!」

85 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月10日(土)23時18分40秒
〜〜〜〜〜〜

 「でね…あたしが声かけたのは…」
 「はぁ…」
 出会った時よりは、だいぶんココロを開ける事ができ、ごく普通にその女性を見ていた私。
 普段の自分からはちょっと信じられない…

 いつもいつも人見知りの激しい私…
 それなのにごく普通に目の前の女性を見る事が出来ていた…

 目の前の女性の話しやすさや、自分の香水をビシッと当てた事による尊敬だけじゃないと思うの…
 それは…

 たぶん、この女性の話を聞きながら、自分のココロの中にふつふつ自信がわいてきたって事からかも…


 そんな自分にちょっと驚きながらも、少し考え込んでる保田と名乗った女性の大きな瞳を見る。

 「う〜ん…何から言ったらいいかなぁ…あっ、まだ時間あるかな?」

 『まだまだ大丈夫ですよぉ』の言葉に、はにかんだような笑みを浮かべ、
 また更にちょっと考え込んだ表情になったけど、『うん』と考えがまとまったのか、
 視線をもう一度私の方に持って来た。


 なんだろう…ホント…


 自分の中に不安と期待が入り混じった不思議なキモチが溢れ出ていた。
 ただ、目の前の保田さんという女性の言葉を待つだけ…

86 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月10日(土)23時20分45秒
 「あのね…あたしフォトグラファーを目指してるんだけどね…」
 「ふぉ、ふぉとぐらふぁー?」

 聞いたことのあるような、ないような…
 不思議な単語に、思わず舌足らずな言葉が保田さんの言葉を遮るように出てしまう。
 
 出てからちょっと反省…他人のお話を止めてしまい…

 「あ、ゴメンなさい…続けてください…」
 「ふふふ…いいのいいの、私が勝手に話し掛けただけなんだから。
  フォトグラファーって言ったら簡単に言ったらカメラマンって事…
  カッコ良く言ったらフォトグラファーなんだよね…」
 「はぁ」
 「でね…南先生って女性フォトグラファー知ってるかなぁ…まだ若いのだけど…
  その先生の下で見習いみたいな事してるの…
  業界だと女性フォトグラファーって事で結構有名なんだけどね…
  一番有名なのだと…【セブンティーン】とか、【ポップティーン】って雑誌知ってるよね…」

 その言葉にビックリ…

 結構有名な雑誌…
 もちろん私のファッションやメイクの参考になってる雑誌だし…

 自分の知ってる言葉…しかもホントに有名な言葉…それが出てきて、
 思わず惹かれるように話に耳を傾ける私。

 あっ、って言っても今まで全然聞いてなかったって訳じゃないわよ…一応ね…

 「みんなって訳じゃないけど、あのモデルさん撮ってるの先生なんだよね…
  他の雑誌とかでも結構撮ってるんだけど…
  アーティスト系のジェケット写真も結構撮ってるんだよね…」

87 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月10日(土)23時22分22秒
 えぇっ!!

 私のビックリしたような表情を見て、ちょっと嬉しくなったのか、
 今までで一番の笑みが零れる保田さん。
 『おぉ!!興味を持ってくれたかぁ』ってカンジだろうね♪

 「まっ、あたしはまだまだ駆け出しってカンジなんだけど…
  で、今から先生の代わりに編集部に打ち合わせに行くトコでさー
  その前にちょっと渋谷から原宿を歩いて色々な女のコ見てたの…
  あっ、女のコを彼女にしようって頑張ってた訳じゃないからね♪」

 ………………………

 そんな冗談も、ホントに《カワイイ女のコがスキ》な私にとっては、
 ちょっと笑えない冗談だよね…

 さっきもホンキで女性にナンパされたって信じてたくらいだもん…
 はにかんだような笑みを浮かべる保田さんに、こっちも笑顔で返すけど、
 やっぱりその笑顔は自分で見えなくても変ってわかる…

 はぁ

 ちょっとキツイ……

 ………………………

88 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月10日(土)23時24分23秒
 でも…そんな人が私に何の用かなぁ…

 「っていうのも…その先生から課題が出されてさ…」

 しゅ、しゅくだい…

 高校生が終わってからも、まだまだ宿題があると言う事実にちょっとおかしくなった私…
 ちょっと笑みが浮かびそうになっちゃったけど、結構深刻そうな顔の保田さんに、
 それをぐっと抑える。

 「『どこでもいいから、可愛くってオシャレで、輝いてる女のコを1人見つけてきて、
  本格的に撮ってきなさい』って…まぁ、あたし的には嬉しいんだけどね…」

 あっ、なぁ〜るほどっ♪
 そう言う訳なのねっ♪




 でも…なんで私…




 そんな女のコを探すのを手伝って欲しいのかなぁ




 「って言う訳なんだけど…どうかな?梨華ちゃん…」



89 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月10日(土)23時27分50秒
 

 
 へっ…?



 「梨華ちゃんを撮らせて欲しいのだけど…お願いできるかなぁ」



 えっ…?



 はい…?
 なんですか?



 「あのー…梨華ちゃん…聞いてます?」



 あのー…私の方が意味分からないのですが…



 「梨華ちゃんをモデルに撮りたいのだけど…お願いできるかなぁ?」



 モデル…?
 モデル…?
 モデル…



 「梨華ちゃんを撮りたいのだけど…」



 ………………………



 えええええぇぇぇぇぇぇ〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!!!!



 な、な、な、なんでですかーーーーーーーっ!!



90 名前:作者 投稿日:2001年11月10日(土)23時51分20秒
梨華ちゃんのスキな香水ってあったんでしょうか…?(w
わからなかったんで、自分のスキなのを書いちゃいました(w
もし、あったのならちょっと現実の梨華ちゃんから離れちゃってスミマセンですm(__)m

FUNものすっごい萌えてしまった(w
愛ちゃんどうしよ…
先週のMステのよしこの「惚れちゃいます」発言の時の愛ちゃんの超可愛いリアクション…
FUNを見た昨日で、別の意味分かったような気が…
友達内で、憧れの先輩の話をいつもしてて、その先輩関連の事で超嬉しい事があった時、
友達に思わず「どうしよ〜」ってカンジのリアクションに見えちゃいました(w

どうしよ…愛ごま…よしあい…新たに「ごまこ」(ごま×まこ)

う〜ん…

>>76:nishiさん

 ありがとうございます!!
 
 もちろんっ!!全部独り言です(w
 しかも、独り言の間、5mも移動してません(w
 >リサーチの鬼
 現実の梨華ちゃんも、1つの事ならここまでしそうな気がして(w
 娘。の中だと、これだけ飛んでて(?)違和感のないキャラは
 梨華ちゃんだけだと自分の中に(w
 
 このシーンは結構楽しく書けた分、やっぱり喜んでいただけると、嬉しいです^^
 (どんな時でもですが^^;)

 これからもヨロシクお願いします!!^^

 PS.PaulSmithを着たよしこ…ものすっごいでしょうね^^
   あのカッコ良さは…♪止まんなぁ〜〜〜いっ♪
   よしこにはあのカッコをまたして欲しいと(w

   
91 名前:nishi 投稿日:2001年11月12日(月)18時51分19秒
少し遠くでオーラ全開な女性が気になって仕方ないんですが…(笑)。
でも…オトナな女性、圭ちゃんも素敵。^^
いや〜、しかし、そうかそうか、そういうことなのか???(謎)
作者さんのつけるサブタイトルって、深い…。
すごい大切な、作品の一要素なんですね!またもや感動です。
92 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月12日(月)22時07分51秒
〜〜〜〜〜〜

 「じゃぁーまた連絡するからっ!!ありがとねっ!!」
 
 そう言って嬉しそうに立ち去っていく保田さん…
 ちょっと離れたトコロにいた、さっき少し視線を送っていた金髪のカッコイイ女性の腕を、
 謝る素振りを加えてそのまま掴むと、少し早歩きで原宿駅の方に駆け込んでいく。

 その足取りはホント軽そうで、今の保田さんの気持ちを表してるみたい…

 『やっぱり知り合いだったんだぁ』って思いつつも、それをぼーっと見つめる私。
 急に起こった訳の分からない出来事に、まだ私の頭の中は呆然としてる…

 なんとか保田さんの言っていた意味を理解出来た私だけど…
 また別の意味で理解不能に陥りそうになる…


 ホント訳が分からないよ…
 どうして私なの…?


 自分にホントの意味で自信のない私…
 今日は自信という仮面を色々なブランドやメイクで被っただけなのだから…
 そして、ひとみちゃんの振り返ってくれない私…
 ごっちんが離れていっちゃった私…
 そんな私でいいの?ってキモチ…


 そう…もちろんってカンジかもしれないけど、私の返事はO.K.だったの。

 ううん…ホントなら自分に自信がなかったから、断りたかったけど…
 保田さんの両手で拝むような頼み方に…
 今にも地面に頭をつけそうだったもん…
 ついつい頷いてしまった私。

93 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月12日(月)22時09分31秒
 でも、そんなココロの中、ちょっとは嬉しかったのかもしれない…
 私を認めてくれたってキモチがあって…

 ちょっとどころじゃないか…
 えへへへ…だいぶん嬉しかったかもね…
 って言っても実際に雑誌に載る訳じゃないけど…やっぱり…嬉しいね♪

 自分の事を認めてくれた…
 そんな風に思えて…それがホントに一番って言ってイイくらいに嬉しい…


 今だに信じられないけど…

 ホント信じられないよ、私…

 ホント…

 でも…なんだか結構いいかもしれない…今日の私…

 これだけ頑張った成果が出たのかなぁ…
 いつもいつも、『ひとみちゃん好みの女のコになる』って頑張った成果が…

 うんっ♪

 ふ♪ふ♪ふ♪ふ♪ふ♪

 なんだか自信もわいてきそうだわっ♪
 ひとみちゃんと会うにも更に自信がわいてきそうだもん♪

 うんっ♪

 ふ♪ふ♪ふ♪ふ♪ふ♪


 そんな私の手元には、心地よい太陽の光を浴びる中、保田さんの携帯の番号と、
 アドレス、住所…そして、一応ってカンジで置いていってくれたその先生の名刺が輝いて残っていた。

94 名前:07〜有機と自信を下さい−その3〜 投稿日:2001年11月12日(月)22時12分27秒
07〜勇気と自信を下さい−その3〜

 「新しいターゲットかしら?」
 私の精一杯の皮肉を込めた言葉に、目を丸くしたひとみちゃん。

 うーんとうーんと皮肉を込めてやったんだからっ!
 友達とはいえ、こんなに簡単に恋愛対象を探してるひとみちゃんに対して…
 って言っても、ひとみちゃんがノーマルだったら友達を作ってるってカンジで当然の行動なのだけど…
 
 やっぱりひとみちゃんには前科があるからね…
 それに金髪のコが気に入ってるはずなのに…

 「友達だよ…」
 私の思ってる事を知ってか、ひとみちゃんの言葉にも力が入っていなかった…
 やっぱり自分の中にも、しっかりと《女のコを恋愛対象》って見てる気持ちが入っているんだね…

 「ふぅ〜ん…」
 
 私のイジケタような言葉に、ひとみちゃんは沈黙…


 ど、どうしてよ…いつもみたいにツッコミでもいれてくれたらいいのにっ!!
 悲しいじゃないっ!!


 エレベーターの前に着き、待とうとする私たちだったけど、丁度上に行ってしまった為、
 階段から回る事に…

 その間は、2人の間には沈黙が続く…

95 名前:07〜有機と自信を下さい−その3〜 投稿日:2001年11月12日(月)22時14分32秒
 階段に差し掛かると、その沈黙を破るようにひとみちゃんの口から言葉が漏れてきた…

 「一番最初のコは、消しゴムを拾ってあげたの…
  ただただ前通りかかったら、下に転がってきて…
  『はいっ』って渡してあげたら『ありがと…』って…
  その後トイレで偶然会った時に、目が合ったら、梨華ちゃんみたいに真っ赤になって
  俯いて逸らされちゃったんだー
  …ちょっとわたしの中でそんな風にそらされるとショックだったから…
  『よく、ここで勉強してるの?』ってカンジで話し掛けただけなんだよね…」

 ひとみちゃんの口調に、ちょっと吹き出しそうになる私。

 なんだか、私とひとみちゃんが付き合ってて、ひとみちゃんが他の女のコに手を出したのを、
 私が一生懸命責めてて、それを必死で言い訳してるような気がするんだもんっ♪
 話してる口調に『ごめんなさい』が入ってて…


 ふ♪ふ♪ふ♪

 ちょっとひとみちゃんの彼女になれたような気がして、優越感に浸れる私。

 「次のコは、前の期間の2つ目の講座の時なんだけど、一番最初に私の座席に間違って座ってたから…
  それで話掛けたら、その日以来頻繁に話し掛けられてさ…」

 ちょっとずつ嬉しそうな顔になっていくひとみちゃんに、ムッとなる。
 さっきまではいいカンジだったのに…

96 名前:07〜有機と自信を下さい−その3〜 投稿日:2001年11月12日(月)22時16分25秒
 「さっきの廊下の2人は、手前のコが前の期間の1つ目の講座で隣りの席の女のコだったの。
  結構可愛いコだったでしょ♪
  一回テキスト忘れた時に見せてもらってさぁ…それ以来ね♪
  一緒にいたコは、紹介されちゃってさぁ…」

 だいぶん顔がにやけてるような気がしないでもないのは…私だけじゃないはずだわ…

 どうして、こう…ひとみちゃんって乙女心が分からないのかしら…

 って、私がひとみちゃんの事をスキってのを気づいていないだけだからなのかなぁ…


 はぁ


 「友達だよ…友達…」
 私に言い聞かせるような言葉に、また彼女になれたような気がして嬉しくなってくる。
 少し顔に赤みがかかるのが分かる…
 塾全体にきつめに聞いてるエアコンの冷たい空気も、今の私には通用しないくらい…

 
 ふ♪ふ♪ふ♪

 ……………

 友達かぁ…
 作りたいけど…そんなに簡単に話し掛けられないよ…

97 名前:07〜有気と自信を下さい−その3〜 投稿日:2001年11月12日(月)22時18分39秒
 「一度話したコなら、もう友達って言っていいんだから…
  どんな些細な事でも…私のみたいに、消しゴム拾ってあげたり、
  テキスト見せてもらったらとか…
  その後、どんなトコででも目があったりしたら、手を振ってあげたらいいんだから…
  目が合わなかったら、じーって見つめてあげてもいいしね♪」

 その言葉にココロの奥底では納得しなきゃって思っているのだけど、
 やっぱりどこかその事に踏み切れない私…

 怖さ…?

 「そうなのかなぁ…なんだか恥ずかしくない?」
 「どうして?女のコだよ…?男のコなら恥ずかしいかもしれないけど…
  あからさまに狙ってるように思われて…
  話したら、その後しつこく付きまとわれるような気もするしね…」

 ひとみちゃんのその言葉にうぅ〜んと考え込んでしまう…
 やっぱり私のネガティブな性格がいけないのかなぁ

 「でもね…男の人、女のコ限らず、相手が気になる人なら…
  ちょっと難しいのは分かるよ…」

 ひとみちゃんのその言葉にドキッとなる私。
 なんとなくその気持ちが分かるから…

 その一方で、ズキッとココロが痛くなる…


 嫉妬のココロが…

98 名前:07〜勇気と自信を下さい−その3〜 投稿日:2001年11月12日(月)22時20分41秒
 たぶんこれは…
 私から見ても参考にしたいってくらい上手なファッション、メイクもうまくて、
 小さい身長を逆に可愛くみせてる容姿、そのコが他のコと話してるのを聞いてても
 笑い声が絶えないくらいのトーク…
 そんな完璧な金髪のコの事を言っているのだろうね…

 もうここにきてから3週間近くなるけど、いつもいつも近くに座ってる割には、
 まだ友達になっていないんだもん…

 その事は、『やっぱり容姿、性格、完璧なひとみちゃんでも怖いんだぁ』ってカンジで
 ちょっと安心もしたけど…


 次の瞬間にはもう激しく落ち込んでる私が…


 それ以上に…その事は、ひとみちゃんのホンキ度を表してるようで…
 分かってはいたものの…改めて辛くなる…


 ただの友達になりたいっていうのじゃなくって…

 ひとみちゃんがごっちんとなりたかった関係に…
 私がひとみちゃんとなりたいって思っている関係に…
 そして、私のどこかではごっちんともなってみたいって思っている関係にも…



 だから…余計に辛い…



 ひとみちゃんが隣りにいなかったら、泣いちゃいそうになるくらいに…


99 名前:作者 投稿日:2001年11月12日(月)22時35分35秒
がーん

サブタイトルの「勇気」が「有機」に…
うぅ…情けない…

>>91:nishiさん

 いつもいつもレスありがとうございます!!
 ホント励みになりますんで^^

 >サブタイトル
 自分ここで書いてて初めてサブタイトルの事を褒めていただきました(w
 結構自分ってタイトル付けるのがヘタなような気がしていたんで…
 このタイトルだってもっとシャレたタイトルを書けたような気もしますし…
 そんなトコ褒めていただいてすっごい嬉しいです^^

 ここまでで、もうだいぶん梨華ちゃん編の事がわかったかもしれませんが、
 読者さんの期待を裏切るのが、自分の役目なんで、まだまだ色々と…(w

 大人な圭ちゃんと遠くでオーラ全開の女性(w
 この2人の関係は…ふふふ…(にやっ)
 ここの名作板じゃ「ある意味」ほとんど出てこないような関係だと…(w

 前に言ったのですが、圭ちゃんとオーラ全開の女性の職業…
 メガネをかけたスーツの圭ちゃんはフォトグラファーで、
 オーラ全開の女性の職業は…もうちょっとしたらきちんと出てきますんで^^

 その中に、次のオーラ全開の女性編の伏線も色々と…(w

 これからもだらだらですが、ヨロシクお願いしますね^^

100 名前:nishi 投稿日:2001年11月14日(水)20時20分30秒
>ここまでで、もうだいぶん梨華ちゃん編の事が…
いや、とんでもないっ。なんか生意気なレスのつけ方してすいません!!
そういう意味ではなくってっっっ(汗)

相も変わらず、梨華ちゃんのココロのup&downがたまりません。
しかしよしこの『友達論』も、かっこいいな♪

伏線…なんかドキドキですよ、もう。^^
101 名前:08〜初体験…−過去−その3〜 投稿日:2001年11月15日(木)22時30分48秒
08〜初体験…−過去−その3〜

 「おっはよぉー」
 愛しい人の声にハッとなる私。

 そう…ひとみちゃんの声♪
 私の《大切な人》の声…
 その声だけでドキドキしてきそうになる…

 そんなハスキーヴォイス…

 うん♪

 ゆっくりと振り返り…私の最高の笑顔で…ひとみちゃんをノックアウトだわ。


 「おは……よ……ぅ……」


 うっ……ひ、ひとみちゃん…

 はあとはあとはあとはあとはあとはあと

 あぁはあとはあと


 し、しまった…私がノックアウトされたみたいだわ。



 そう、ひとみちゃんを見た私の胸はいつも以上に高鳴ってしまったんだものっ!!


102 名前:08〜初体験…−過去−その3〜 投稿日:2001年11月15日(木)22時34分33秒
 ミディアムだった髪の毛を切って、ひとみちゃんは最高に似合ってて
 カッコイイショートはあとはあとになっちゃってるぅ〜はあとはあと

 ナチュラルにそのまま下ろして、【EDWIN(エドゥウィン)】の細身のジーンズに、
 どこのかわかんないけど小さめのシャツ…カッコイイ【NIKE(ナイキ)】のスニーカー。
 (最近の勉強の成果で、何となくどんなファッションブランドも分かるわ)
 カッコいいショルダーバックがうまい具合に崩してくれてるはあとはあと

 でも…と、そこでひとみちゃんの胸に目の行った私…
 ちょっと…胸の奥が熱くなってきそうになっちゃった…

 そんな私の視線に入ってきたのは、ロングストラップで首から吊るされている携帯…
 胸の奥が熱くなってきそうっていうのは、《それ》なんだよね…


 はぁ


 っていうのも…
 私服の時はいつもそうしてるひとみちゃんだけど、それを見るといつもごっちんの事を
 思い出してしまうからなの…
 私もいっつもいっつも会いたいって思っているごっちん…

 そう…携帯を首から吊るすのは、もともとごっちんが一番最初にやり始めた事で、
 それをひとみちゃんがかっけぇーっ♪ってマネをして…
 (私は、滅多にないカワイイ系のパンツルックの時には、ロングストラップをわざわざ付けて、
  しっかり首から吊るしてるけどね♪)

 …それだけじゃなくって…

 ごっちんのファッションのスタイルや、ショルダーバッグを袈裟懸けにするところ…
 バックの持ち方…そんなトコも結構マネをしていたの…

103 名前:08〜初体験…−過去−その3〜 投稿日:2001年11月15日(木)22時36分29秒
 言うなれば、ごっちんって、ひとみちゃんにとってのファッションリーダーって
 言ってもいいくらいかなぁ…
 ごっちんの服とかも欲しい欲しいって言ってたから…

 ごっちんとあんな事があってからも、そんなひとみちゃんを見るたびに、
 やっぱりひとみちゃんってごっちんの事を大スキなんだぁって…
 ホント嬉しくなるの…
 そりゃごっちんに取られちゃうって寂しさはあるけど、ごっちんは私も大スキだからね♪


 ん?

 あっ…胸元を見てると分かったけど…
 ひとみちゃん…ちょっと胸大きくなったみたいだわ…
 胸の谷間のストラップがヤラシク見えちゃう…

 うぅ〜ん…ちょっとヤダなぁ…
 ひとみちゃんが男の人に変な目で見られるのヤだし…

 ここはお姉さんの私が、後で、ちゃんと言わなきゃね。
 うん♪

 ふ♪ふ♪ふ♪



 やっぱり、カッコイイなぁはあとはあと

 と、そこでもう一度高鳴るココロ♪
 そう…ひとみちゃんの顔に戻した私だったけど…それにもドキッて高鳴ってしまったの…

104 名前:08〜初体験…−過去−その3〜 投稿日:2001年11月15日(木)22時37分42秒
 だって…
 だって…

 ひとみちゃんの目がいままでに見たことないくらいキラキラ輝いているんだものっ!!

 これって…
 これって…


 そう、それはまるで…
 『私はあなたに恋に落ちましたはあとはあと』って目だわ。

 うんっ♪絶対っ♪


 あっ…でもダメよ…

 そう…ここは浮き足立ってはダメよ。
 しっかり女のコらしく、私はひとみちゃんの愛の告白をドキドキしながら待つのだわ。
 そう…決して浮き足立ってはダメ…


 でも…でも…


 よかったぁー

 下着も替えてきてはあとはあと

105 名前:08〜初体験…−過去−その3〜 投稿日:2001年11月15日(木)22時39分29秒
 「かっけぇーーーーーーっ」

 …………………………

 えっ…?

 『梨華ちゃん…今日は最高級にカワイイね…
  その胸元がセクシーだね…キレイな背中だし…
  ちょっと黒いのは気になるけど…
  でも…
  とみお、惚れちゃいそうだよ』(男前ちょぉーハスキーヴォイスバージョン)

 ってなるのじゃ…
 わ、私はてっきり…

 「梨華ちゃんすごいっ!!どうしたのー?ちょーカワイイよっ!!」

 はあとはあと
 ふ♪ふ♪ふ♪

 ちょっと違ったみたいだけど、言ってる事は同じだわはあとはあと
 男前バージョンじゃなかったけど、少年バージョンでカワイイしはあとはあと

 「服もカワイイし〜メイクも決まってるじゃんっ♪」
 私の周りをくるっと一周…
 ジロジロ大スキな人に見られてるのは恥ずかしいけど、それでもやっぱり嬉しさの方が上回りそう♪
 今にも空に飛んでいけそうなくらい体が軽くなっちゃってるもん♪

 へへへ…

 どうしようもなく緩みきっている私の顔…トロトロになってるような気がするわ…

106 名前:08〜初体験…−過去−その3〜 投稿日:2001年11月15日(木)22時40分56秒
 はぁ〜でもっホント嬉しいっ!!

 「そのブランドってドコの?」
 「上が【ラブ ボート】で、下が【リズリサ】ってブランドなの…
  カワイイ系ってカンジのブランドかなぁ。
  ……………あっ…」
 
 ひとみちゃんの質問に、胸を張って自信満々で答える私だけど、
 ひとみちゃんが私の胸元のフリルに手を触れるのが気になって気になって…

 あぁ…胸に手が…
 ご、ごっちん以来だわ…

 「そうなんだぁ…マルキュウ?」

 はっ…
 な、なに考えてるのよ…こんな街中で…

 「そ、そうよ」
 「そのコスメも?」
 「そう」

 しばらく考え込んだ後、ぱぁっと顔を輝かせたひとみちゃん。
 「ねぇっ!!今度教えてよっ!!」

107 名前:08〜初体験…−過去−その3〜 投稿日:2001年11月15日(木)22時42分32秒
 えぇっ!?

 ひとみちゃんにメイクを教えるの?
 そ、それって…キスする顔の角度に、顔を目一杯近づけて…
 そして…そして…

 ききゃゃゃぁぁぁ〜〜〜〜〜〜っはあとはあと

 うふはあとはあと

 そ、そんなの…誰が断れるっていうのっ!?
 もちろんっ!!に決まってるでしょっ!!

 「いいわよっ♪」

 私の言葉に、少年のような満面の笑み。
 「ホントカワイイよー
  約束だよっ!!」
 そ、そんなの…私が忘れる訳ないじゃないっ!

 「うん♪」

 「いいなぁー。わたしもそんな可愛いカッコしたいなぁ…」

 おっ…『ひとみちゃんが私にト♪リ♪コ♪化作戦』だけじゃなくって…
 『ひとみちゃんの女のコ化作戦』も…成功♪
 でも、私だけと一緒の時は男前なひとみちゃんを見たいなぁ…

 複雑なのよね…乙女心って…

 はぁ

 もう一度私の周りを瞳を輝かせて一周ぐるぐる周るひとみちゃん。
 そこまで見られると恥ずかしいじゃない…
 一緒になったら、イヤでも見せてあげるわ。

 ふ♪ふ♪ふ♪

108 名前:08〜初体験…−過去−その3〜 投稿日:2001年11月15日(木)22時44分06秒
〜〜〜〜〜〜

 まだ、私の顔や、お洋服をジロジロみているひとみちゃん…
 ホント胸が高鳴って嬉しいけど…

 「ねぇ…今日は梨華ちゃんに任せていいの?」

 ちょっと落ち着き、今日の目的を思い出したのか、ひとみちゃんは
 近くの腰丈椅子にもたれながら、聞いてくる。
 その仕草も男のコっぽくって…やっぱりカッコイイわ♪

 「うん♪」
 ひとみちゃんに見惚れながらも、手帳を開き、今日私が計画したルートを説明しはじめる。
 喜んでくれるかなぁって思って説明してる私だけど、当のひとみちゃんはその説明を聞きながら、
 目を丸くするだけ…ちょっと驚いてるみたい…

 「す、すごいね…梨華ちゃん…よくそんなに…」

 えっ…

 も、もしかして…私、頑張りすぎて引かれちゃったの…

 その呆れたような顔…何とも言えない哀れみを投げかける瞳…

 そ、そんな…

 う、うそ…

 それって…ちょっと悲しいかも…

109 名前:08〜初体験…−過去−その3〜 投稿日:2001年11月15日(木)22時45分48秒
 思わず自分の顔が歪みそうになるのを感じ、それがまた自分の胸を熱くしてしまう。

 「ん…?あはははは…梨華ちゃん…どうしたのぉ?…急に…
  あはははは…マユがハチの字だよー…あはははは…ねぇ?…あははは…」

 えっ?

 ……………………

 あっ…別に引いてなかったんだぁ
 ただ、ビックリしてただけなんだね…

 へへへ…

 なぁんだ

 少し安心した私だけど、ケラケラ笑ってるひとみちゃんを見ると…
 なんとも言えない気持ちに…

 どうしてこうひとみちゃんって乙女心が分からないのかしら…ホント…

 「じゃぁ行こっか?」
 まだ、ちょっと笑ってるひとみちゃんは、椅子からぽーんと離れると、
 私の腕を取り、歩き始めた。
 そして、私の耳元にスッと顔を寄せると…囁くようなハスキーヴォイスで…
 (プラスアルファ、ワザと吐息つきで…)…『梨華ちゃん…ありがとう♪』

110 名前:08〜初体験…−過去−その3〜 投稿日:2001年11月15日(木)22時47分26秒



 ちゅっ



 …………………………



 ええええぇぇぇぇ〜〜〜〜



 しばらくぼーっとなってしまいそうになる私の腕を、ひとみちゃん自身恥ずかしいのか、
 顔を竹下通りの方に向けながら、グイグイ引っ張って行こうとしてる。
 そのまま引きずられるように歩く私だけど…徐々に自分の置かれた状況を理解完了できたみたいで…
 自分のホッペが熱を持ってきていた…


 はあとはあと


 そんな中、自分のほっぺが熱くなって、そのひとみちゃんの柔らかぁ〜い感触を
 消してしまいそうになっていたのが、ちょっと残念ってカンジでした…

 ……………ひとみちゃん………
 テレてかわいいわ♪…………
 ………………………………
 ……………………………
 ……ふ♪ふ♪ふ♪……
 ………………………
 ……………………
 『ちゅっ』だっ
 て♪…………
 ……………
 …ほっぺ
 だけど
 ……
 …

111 名前:作者 投稿日:2001年11月15日(木)22時59分04秒
今日のうたばんでよしこのストラップがショートになってた…
まぁ、最近のヘアースタイルでロングストラップだと、ちょっと変だけど…
ちょっと今回のとずれちゃってスミマセンですm(_)m

そういえばごっちんのロングストラップって【angelic】ですよね^^
ロングストラップつけてるってのは知ってたけど、自分のと同じだったのが、
結構嬉しい^^(もし違ったら…汗…)

>>100:nishiさん

 ありがとうございます!!
 >生意気なレス…
 いえいえ!!全然そんな事ないですよ!!^^
 いつもいつも頂いてて嬉しいくらいですもん^^
 逆に気を利かせてしまってもうしわけないです…^^;

 今回どれくらい長くなるのか分からなく…
 ごっちん編だと100レス位までにはもうだいたい書き終わっていたんですけど…^^;

 これからもヨロシクお願いしますね〜

 
112 名前:さるさる 投稿日:2001年11月16日(金)15時16分20秒
いやぁ、私が来ない間話が進んでてうれしいぃ。
りかちゃん、かわいいっすねぇ。
服のブランド、知ってるのばかりでリアルで良かった笑
私もネイバーかなり好きです。
FUN良かったですよねぇ、愛ごまの絡みが見たいなぁ。。。
今後の展開楽しみッス!!
113 名前:とみこ 投稿日:2001年11月17日(土)12時34分59秒
レズフレンド大好きです。
自分的にはよしごまが好きっすね〜。
うたばんよかったです。
よしこが女の子に見えた・・・(w
結構やすがカワイかった。(w
ごまはいつでもかわいいです。ハイ。
114 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月18日(日)23時11分27秒
〜〜〜〜〜〜

 だいぶん傾いた夏の太陽。
 それでもまだまだ街の明るさは消えていない。
 私とひとみちゃんのココロの中もだいぶん明るく、ウキウキ気分で溢れかえってる。


 代官山のお店を離れた私たち…

 私の手は自分のお気にのトートだけだけど、ひとみちゃんの手には、自分に不思議な力をくれる、
 大事そうに抱えられたブランドの袋がその存在を輝かせていた。
 そう…ブランドの袋ってどう言う訳か自分に力をくれるのよねぇ…

 【ヒス】の袋と【アルフレッド バニスター】の袋。

 【ヒス】の中には、レディースの【ヒス】で買ったTシャツ(私にシゲキされたみたいだわ♪
 ふふふ♪ますます作戦成功はあとはあと)と細身のパンツが入ってるのだけど…
 その時にね…ちょっとある出来事があって…ビックリしたの…私…

 最初の予定だったらメンズだけ見ようとしてたけど、ふとひとみちゃんの目がレディースの方に行って、
 急に気になったみたい…
 もしかしたらごっちんがスキなブランドを知っていたのかもしれないけど…
 私はその事言ってなかったから…

 それを見た時、やっぱり改めてごっちんの事が頭の中に残ってるんだなぁって…
 やっぱり嬉しくなっちゃったんだぁ…(ひとみちゃんとごっちんもまだ仲の良かったあの頃って、
 ごっちんとそんなにブランドのお話してなかったから、あの当時からごっちんが
 【ヒス】をスキだったのかどうか分からないけど…)
 …一番の理由の内の1つに…
 ひとみちゃんがごっちんの事を許していたのなら、また昔みたいな3人になれるからね…
 
 うん…

115 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月18日(日)23時14分20秒
 はぁ


 それとその袋の中には、もう1つは【ビームス】と【コムサ(コム サ デ モード)】で
 買ったブレスとリングにネックレスの入った袋が入ってるのね。
 そして…【アルフレッド バニスター】の袋には、最後に、疲れた足を代官山の
 【アルフレッド バニスター】の店まで運び、そこで買ったカッコいいアンクルブーツ♪

 私の思ってた通り、ひとみちゃんもその店をすっごい気に入ってくれてね…
 ただ、ひとみちゃんがサイズ合わせの為にブーツを履いてたら、店員の男性に変な目で見られて、
 ちょっと恥ずかしかったけど…わざわざ女性店員さんに他のサイズを頼んだくらい…
 必死で『カレシって彼女と同じサイズなんですっ!!』って言い訳付きで…

 同じくアクセサリも、『プレゼント包装しましょうか?』ってスマイルニッコリで
 女性の店員さんに言われて、思わず『いいえ、自分が使うのでいいです』って言えなかったみたいで…
 プレゼント用にキレイに包装されたのが【ヒス】の袋の中に…

 
 今日は疲れたけど…
 ホントにひとみちゃんが喜んでくれてよかったなぁってカンジだね♪
 『これだけ調べたかいがあったわっ』ってね♪
 ちょっと自分が買えなかったのが残念だけどね…

 はぁ

 でも…隣りで腕を組んで幸せそうに歩いているひとみちゃん…

 そんな満面の笑みのひとみちゃんの笑顔を、眩しそうに見ながらも、
 その笑顔だけで、私も自然と笑みが浮かんできちゃうのよね…
 
 だから、何も買えなくっても全然大丈夫ってカンジかなぁ♪

116 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月18日(日)23時15分46秒
 でも、やっぱり…『買えなくても気にしないよ』って言ったらウソになるけど…


 と、そんな私の気持ちを察してくれたのか、ひとみちゃんが私の肩を掴んで、
 ぎゅうって抱き寄せてくれた。

 私の一番スキなスタイル…
 それだけで、天にも上ってしまいそうになるくらいね…
 へへへ…


 そのままゆっくりと歩く私たち2人…

 はっ!!…
 こ、これって…もしかして…

 ふ♪ふ♪ふ♪

 これはどこからどうみったってカップルだわ♪
 しかもラブラブの♪

 ど、どうしよ…
 もしかして今日の私の可愛いカッコと、ひとみちゃんをたくさんリードしてあげたのを見て、
 ココロがぎゅうって鷲掴みにされちゃったのかなぁ?
 
 このまま、愛の告白とかも…

 「梨華ちゃん…今日はありがとね♪」

 どきどき

 「すっごい嬉しかった…」

 どきどき

117 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月18日(日)23時18分38秒
 「1人だと絶対無理だから…また次も一緒に行ってくれたら嬉しいんだけど…」

 こく

 もちろんだわっ!
 他の女のコになんかゆずってなるものですかっ!

 …ごっちん以外…
 
 「でも…【ポール・スミス】と【コムサ(コム サ デ モード)】と
  【タケオ キクチ】とかのモード系は、もう恥ずかしいからいいけど…」


 えぇ〜


 ………モード系ってイヤだったのかなぁ…
 私的には、スーツをビシッて決めたひとみちゃんとか、モード系でカッコイイ感じの服を着た
 ひとみちゃんも、ずっとずっとカッコイイと思うし…
 現に、ジャケットを着て鏡の前に立ったひとみちゃんは(私の強い推しで着てもらったの♪うふ♪)、
 自分自身にぼーっと酔っていたような気もするわ。
 …こんな事、ひとみちゃんに言ったら私が嫌われそうだけど…
 でも、今日のあのカッコいいブーツだったら、なんだかんだでモード系ちっくに
 近くなると思うのだけど…
 うぅ〜ん…乙女心って複雑だわ…

 でも、スーツはまた着てくれたらいいのになぁ…
 ロングヘアーで金髪にしたら、また似合うかもしれないよねぇー
 前髪を上げて、後ろで1つ結びはあとはあと

 うふはあとはあと

118 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月18日(日)23時21分24秒
 ちょっと頭の中に、そんなひとみちゃんのスーツを着た姿が浮かび、またぼーっとなる私…


 うふはあとはあとはあとはあとはあとはあとはあとはあとはあとはあと


 はぁはあとはあと


 「ホントについていってくれる?」

 ?

 こく

 「よかったぁ♪
  梨華ちゃん何も買えなかったから、つまらなくって怒ってるのかなぁって思ってたから…」

 あれ…そうなのかなぁ…

 「そんなにつまらなそうな顔してたの?」

 面白そうに頷くひとみちゃん。
 ちょっと面白いのか、今にも吹き出しそうになっている。

 でも…そんな事ないのに…そんな風にひとみちゃんに見られていたなんて…
 ちょっとショックだわ…

 「梨華ちゃんも買い物したいでしょ?」

119 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月18日(日)23時23分06秒
 まだ肩を抱き締めてくれたまま、顔を覗き込むようにして、私の目を優しく見つめるひとみちゃん…
 そんな私のココロを射抜く瞳に、ひとみちゃんの質問は聞こえてくる訳がなかった…

 ただただひとみちゃんを見る…


 どーして、私の気持ちに気づいてくれないのかなぁ
 どーして、私のココロをかき乱す事を平気でするのかなぁ
 どーして、恋人を作ったりしないのかぁ
 どーして…

 そっと歩みを止める私。

 「ん?………………どーしたの?」

 このまま瞼をそっと閉じたらどんな反応するのかなぁ…

 慌てふためいて…シドロモドロになっちゃったりして…


 ふ♪ふ♪ふ♪


 いつもいつも私を困らせて楽しんでるひとみちゃんなんだから、
 今日ぐらいは立場が逆転してもいいよね♪
 だって今日は全部私がリードしてあげたんだものっ!!


 ふ♪ふ♪ふ♪


 とーじちゃお♪

120 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月18日(日)23時25分20秒
 「……………………」
 
 ひとみちゃんっ!!

 さぁ、私をっ!!

 「り、梨華ちゃん?どーしたの…?」

 さぁっ!!私を…………………食べてっ!!


 どきどきどきどきどきどきどきどき


 「……………………」


 ちゅっ


 ……………………

 えっ…ウソ…ど、どうして…

 私は、ひとみちゃんの慌てふためく様子を見たかったのに…
 それなのに…それなのに…

 私は、愛しい人の柔らかい《モノ》を感じた。
 それと同時に一気に高鳴る心臓。
 ドキドキがひとみちゃんに聞こえるんじゃないかってくらいに高鳴ってる…
 ど、どうしよう…これだけドキドキしてたら、『初めての女』ってカンジで舐められないかなぁ…
 『こーいつっ、初めてなんだろー』ってカンジで…

 だって…だって…キスの後って言ったら当然アレよね…
 あぁはあとはあと…下着、おにゅうのカワイイのをつけてきてよかったわっ♪

 うん♪

 ふ♪ふ♪ふ♪

121 名前:06〜初体験…−過去−その2〜 投稿日:2001年11月18日(日)23時27分20秒
 あぁ…でも…よかったぁ…ホントに…
 ひとみちゃんとの甘いキッス…

 そう…甘い甘い甘い…
 まるで大の大人が、小さな小学生にするキッスみたいに…
 甘い…オデコへのフレンチキス…何回もしてるフレンチキス…



 ……………………………



 か、かわされた…



 ちょっと怒った態度でも示そうかと思った私だけど、当のひとみちゃんは、
 私の抱き締めていた肩を放すと、『じゃぁ、この後マルキュウ行こっか!
 梨華ちゃんのショッピングにも付き合いたいしー、コスメどんなのがいいのか教えて欲しいしね♪』
 っと言うと、スッと歩き出そうとした。

 ちょっと苦笑いを浮かべながらも、嬉しくその後を追いかけ、
 ひとみちゃんの腕にもう一度掴まろうとした私…
 そっと足を出す…

 と、私が歩き出すと、ひとみちゃんはもう一度こっちの方を振り返りそっと口を開いた。
 私に同意を求めるその口調…

 そう…それは、私がずっと忘れない言葉…ずっと…ずっと…



 ………………………



 「いつか、唇にいけたらいいよね…」

 と、ニッコリ…



 ………………………



 えっ…?

 ………………………

 …どういう意味なの…?

 ………………………

 …意味がわからないよ…どういう意味なの…ひとみちゃん…

122 名前:作者 投稿日:2001年11月18日(日)23時56分04秒
とっても大事な言葉がよっすぃーの口から出てきました。
最後の言葉です。完全によっすぃーのキモチです。
第2部で、よっすぃーの梨華ちゃんへのキモチを全く書かなかったのは、
ごっちん編と梨華ちゃん編(結果的に梨華ちゃん編もですが…)
でのネタバレにならないように、だったのですが…
ここでやっとよっすぃーのキモチを出せました。
ただ、梨華ちゃんには意味は分かっていないですが(w

この言葉はかなりの意味に取れると思いますんで、色々想像していただければ…

>>112:さるさるさん

 ありがとうございます!!
 ここまで結構進んできたのですが、ちょっとストックがなくなってきました(w
 大丈夫かなぁ…^^;
 >ブランド
 知ってるの多かったですか?
 よかったぁ^^
 これからも結構ブランドつながりのカップリングっていうのを書く予定なんで、
 ヨロシクです^^
 ネイバーがスキって人、自分の周りにはいないんで、なんだか結構嬉しいです^^
 
 そういえば…普通の人だとスキなブランドってほとんどかぶらないんですよね…
 そんなトコからもブランドつながりのカップリングが(w
 たいてい憧れてる人と同じブランドをスキになるっていうのが…(w
 そんなトコからも、ごっちんがスキだったヒス…
 ごっちんを憧れてた(今は個性を出す為に別のブランドをスキにならないといけないと
 個人的には思うけど…)よっすぃー
 んでもって、愛ちゃんのヒス…ごっちん…よっすぃーどっちに憧れてかな(w
 愛ごま…ふふふ…
 あぁ…ブランドになると際限なく話してしまいそう(w

123 名前:作者 投稿日:2001年11月18日(日)23時56分51秒

 >FUN
 何回も見直してます(w
 あの時は、ネットにでていた「よっすぃーと付き合ってもいい人」質問も
 個人的に楽しみにしていたのですが…(w
 ちなみに最後の圭ちゃん…あれは絶対に梨華ちゃんのアヤシイトコ触ってるような気が…(w
 でないとあれほど嫌がらないはず(w

 これも際限なく話せそう(w

 スミマセン…だらだら…これからもヨロシクお願いしますね〜

>>113:とみこさん

 ありがとうございます!!
 そう言って頂けると嬉しいです^^
 
 >うたばん
 よしこホント可愛くみえた(w
 自分も圭ちゃんがすっごい可愛く…(w
 あの日は圭ちゃんを一番たくさん見たような気がしました(w

 >ごまはいつでもかわいいです。ハイ。
 ハイ…ホントにそうです^^
 最初なんて貴さんにウオってるなんて言われたけど(w
 ホントカワイイですよね^^

 これからもヨロシクお願いしますね^^
 とみこさんも頑張って下さいですm(_)m


 
124 名前:nishi 投稿日:2001年11月19日(月)00時10分47秒
わお!大事件!!
現実の世界(梨華ちゃんワールドではなくて、ってコトです^^;)での動きが!!
よっすぃーの真意は…ドキドキドキドキ…。
ブランドつながり…またもやドキドキ(略

ストック…作者さんの更新ペースはすごいから、
いつも大変なんだろうなぁと思ってます。
無理はしないで下さいね。でも、楽しみにしてますよ!(矛盾…笑)
125 名前:nishi 投稿日:2001年11月20日(火)19時34分23秒
って、テンション上がりまくってたわけですが。
大好きな「よっすぃー」の中に「ごっちん」を感じて、
それで、なのに、「嬉しくなっちゃった」て、ちょっと梨華ちゃん!!

…ハァ。やっぱ切ない。コミカルなのに、切ない…。
作者さんワールドだ…。(笑)
126 名前:09〜勇気と自信を下さい−その4〜 投稿日:2001年11月21日(水)18時42分40秒
09〜勇気と自信を下さい−その4〜
 
 アツゾコの為ゆっくりゆっくりと階段を下りる私…

 その腕を優しく掴んでくれているひとみちゃんに胸をときめかせながらも、
 やっぱりさっきの《友達》が気になるのよね…
 《友達》って言っても、さっきの女のコの事じゃなくって…
 やっぱり私自身の事…

 友達かぁ

 今の私にとって友達っていうのは(ひとみちゃんとごっちんは別格ね♪2人は親友以上に、
 かけがえのない《人》)、学校での同じクラスと、テニス部の中にしかいないのよねぇ…

 一方のひとみちゃんはモテモテってトコからも、学校中に友達がいるの…
 はぁ…学校の中を一緒に歩いていると、頻繁に声かけられてるんだもの…

 はぁ


 薄暗い階段から、少し明るくガヤガヤした雰囲気に包まれているトコロに出てきた私たち。
 丁度2階の担任の先生の控え室が目に入ってきた…
 学校に近い言葉で言えば、職員室ってカンジのトコロね。
 勉強を教える先生とは別に、進路指導をしてくれる先生のいるソコは、
 浪人生や高校三年生の方がよく相談に来ていて、今も人の出入りが激しく、
 ソファに腰を掛けて、明らかにおしゃべりに興じている人もいるってトコロなの。

 「あっ!!よしざーじゃんっ!!」
 と、さっきまで落ち込んでいた私の耳に、更に落ち込ませるような言葉が飛び込んできた。
 またまた私の知らない人の声…

127 名前:09〜勇気と自信を下さい−その4〜 投稿日:2001年11月21日(水)18時44分48秒
 聞こえてきた方に顔を持っていくと、ティーチングアシスタントの人の控え室の前のトイレに
 入ろうとしていた人が、コッチの方に体を傾け手を振ってきていた。

 少しブラウンが入っているけど、私の憧れる長いロングヘアー…
 パッチリした瞳と、整った顔立ち…
 そして背がひとみちゃんくらい高くて、抜群のスタイル。
 そんな背の高さもあって、カジュアルスーツを着ているその姿もすっごいカッコよく見える…
 
 そんな女性が、笑顔でひとみちゃんの方に手を振っていたんだよね…
 またまたキレイな人の登場に、複雑なキモチになる私…

 そんなキレイな人に合わせて、ひとみちゃんも手を振ってあげている。

 「いーださんって言うの…」
 私の耳元に口を持ってきて、そっと囁き、『ちょっと待っててね』って言葉と共に、
 いーださんと言われた人のそばに嬉しそうに近付いていくひとみちゃん。


 ふぅ


 少し間2人の話しているトコロを、壁にもたれかかって見つめる私。


 ふぅ


 いいなぁ…ひとみちゃん…

 あっ…そういえば…私ってホントはどうなんだろう…
 いっつもいっつも羨ましがっているけど…

128 名前:09〜勇気と自信を下さい−その4〜 投稿日:2001年11月21日(水)18時50分18秒
 ひとみちゃんに友達が多い事に対して、嫉妬しているのかなぁ
 それとも、ひとみちゃんが他の女のコとたくさん話している事に対して、
 ただ嫉妬しているだけなのかなぁ…

 普通なら下のような気もしないでもないけど…
 ひとみちゃんが今だに付き合っていないって事実から、
 その事に関してそれほど心配してないのかもしれない…
 私って…
 ひとみちゃんって、ごっちんとのあの事があってから、たくさんの女のコからしっかりと
 告白みたいな事をされたけど…それでも付き合っていないのよね…
 その事に私の中にどこかで安心感も生まれてるのかも…


 …に、しても…ホントはどっちなんだろう…

 両方のような気もするけど…

 「梨華ちゃぁ〜〜んっ!!」

 考え込んでいた私の耳に、《大切な人》の声が飛び込んできた。
 スッと目を上げると、ひとみちゃんが右手を振って『おいで』って合図をしている。

 これって…紹介してくれるのかなぁ…

 あっ…もしかして『紹介します、いーださん。わたしの大切な人です。
 ちょっと女のコ女のコしてるトコロはあるのですが……………………………』

 ………………………

 ふっ…バカだわ…私って…

 ………………………

129 名前:09〜勇気と自信を下さい−その4〜 投稿日:2001年11月21日(水)18時51分46秒
 あぁ…ちょっと緊張する…こんなの初めてなのよね。

 どうしたらいいのかしら…

 あっ、第一印象を大切にしなきゃ…
 それと、ごく自然に振舞って…
 女のコ女のコしてたらダメだし…

 だ、大丈夫かなぁ…今日の私のカッコ…

 ひとみちゃんがいるから、普段からファッションには気を使ってるけど…

 
 近付くにつれて、その人の事が更によく分かってきた。
 身長はヒールの高いものを履いてるせいか(?)ひとみちゃんよりも高いけど、
 それがモデルさんみたいでホントに見惚れそうになる。
 そして可愛いっていうより、キレイって言った方が合う顔立ち。

 ホントキレイな人…完璧なスタイルも羨ましくなる私。

 「いーださん…梨華ちゃんです♪」
 いつもしてくれる私の肩に手を回し、ポンポンと肩を叩く仕草での紹介。
 
 そんな行動に、こんな時でも顔を赤らめてしまうのよね…私って…
 
 「石川梨華ですぅ…あのぉ…そのぉ…ヨロシクお願いします…」

 ちょっと声が震えてるのが分かったけど、とりあえずO.Kよね…
 うん…大丈夫よ…

130 名前:09〜勇気と自信を下さい−その4〜 投稿日:2001年11月21日(水)18時53分28秒
 そぉーっと目の前の女性を見上げる私。
 目が合うと、その女性はじーっと私の顔を見つめている…

 ?

 あれ…私変なこと言ったっけなぁ…

 「やっぱりっ!!かおりの思った通りっ!!
  ちょぉーカワイイじゃんっ!!このコっ!!」

 と、同時に跳ね上がる私の心臓…

 そう…その言葉を聞いた次の瞬間には、私の視界は黒く包まれていたのっ!!
 ガバッと頭を抱き締められて…
 ひとみちゃんの大きな腕の代わりに、その女性の柔らかい心地よい胸の感触に包まれる私。
 (…って言っても、ひとみちゃんも柔らかくて気持ちいいんだけどね…)
 あっ…胸に顔を埋めるなんて…ごっちん以来だわ…
 ちょっと恥ずかしい…

 まぁ、ちょっとビックリしたけど…安心したぁってカンジかなぁ…
 どうやら第一印象はいいみたいだわ♪
 うん♪

 ひとしきり私の頭の感触を楽しんだ後、その女性は私を放すと、
 もう一度興味津々と言った表情で私の顔を見つめる。

131 名前:09〜勇気と自信を下さい−その4〜 投稿日:2001年11月21日(水)18時55分22秒
 さすがに、そこまで見つめられると恥ずかしい…

 少し顔を赤らめ俯いた私に、慌てた様子の女性。
 「あっ、ごめんごめんっ!!
  かおり、そんな変な趣味ないからっ!!
  ちょっと梨華ちゃんがあまりにも可愛かったから…」

 「なぁ〜んだ…ビックリしましたよー
  いーださんってそのケがあるのかなぁって」

 ひとみちゃんが大げさに驚いて、ケラケラ笑っている。
 
 それに合わせて私も笑うのだけど、ココロの底からは、笑えない私。
 
 そう…その事に、ちょっとショックを受けてしまったのよね。
 だって…そりゃそうだよね…ひとみちゃんは《そう》だって知っているけど、
 やっぱりそんな事実際に言われると、どこかでショックを受けちゃうよね…

 そんなひとみちゃんと一緒に笑ってるいーださんと呼ばれた女性は、
 ひとみちゃんの腕を取ると、私の方に向き直り、口を開いた。

 「かおりね…へへへ…もうかおりって言ってるけど、飯田圭織っていうんだけど、
  ここでティーチングアシスタントをしてるの」
 「そうそうっ!!いーださんって、慶應なんだってっ!!」
 「えぇっ!!??」

132 名前:09〜勇気と自信を下さい−その4〜 投稿日:2001年11月21日(水)18時58分39秒
 私のビックリした声に、笑いながら、照れ隠しのように手を振って『一浪のうえ、
 『英語』と『小論文』と『面接』だけだから。まぁ、女のコにとって学歴って
 そんなに関係ないよ。それほどバリバリに仕事する人以外ね…
 かおりは議員さんになりたかっただけだからね…』の言葉…

 その言葉って…
 カッコよさを感じずにはいられないわ…
 すごいよ…ホント…
 
 こういう人を才色兼備って言うんだろうなぁ…

 はぁ…羨ましいなぁ

 「まぁ関係ないっていっても、就職以前にも、学歴持ってると、結構楽なトコもあるんだよねー
  …バイトとかって言ったら、こんなトコとかも採用してくれるし…
  家庭教師とかも登録してたら簡単に依頼がくるし…
  そういうのって、普通にバイトするより断然時給がいいしねっ♪」
 「どれくらいの時給なんですか?」
 興味深々の表情のひとみちゃん。
 時給がいいって聞くと、私も気になる…

 「そーだなぁー
  …普通にコンビニとかでバイトしてると、700円くらいじゃん?
  でも、こういうトコですると…だいたいどれくらいかなぁ…
  えぇーっと…そうだなぁー…だいたい…最低2000円かな…
  カテキョでうまくいったら、かおりは一回だけだけど、一度に3人の女のコを一緒に教えて、
  1時間半で7000円は貰えた事もあったし…」
 「「ひぇぇぇぇ〜〜〜〜〜」」

 私たちのきれいにハモッた声に、はにかんだような笑みを浮かべ、飯田さんは顔を赤らめてる。
 ビックリついでに、そんな飯田さんをぼーっと見つめてしまう私…
 赤らめてる表情もキレイだし…すごいよねぇ…

133 名前:09〜勇気と自信を下さい−その4〜 投稿日:2001年11月21日(水)19時01分19秒
 ひとみちゃんとごっちんはキレイでカワイイくってカッコイイけど…
 飯田さんっていったらホントにキレイってカンジの人だよねぇ…

 あっ…これだけキレイで明るい人だから…
 ひとみちゃんもホレちゃわないかしら…
 ちょっと心配だけど…
 でも、この人なら…許せちゃうかも…

 はぁ

 「……かちゃん……梨華ちゃん?」

 ?

 「は、はいっ!?」

 ハッとなった私…
 その次の瞬間には、もう顔に赤みがかかってしまっていた…

 そう…私の前で、ひとみちゃんと飯田さんがケラケラお腹を抱えながら
 笑っていたのが目に入ってきたからなのっ!
 涙目になりながら笑っているひとみちゃんと飯田さん…

 あぁ…恥ずかしい…

 ひとみちゃんの『梨華ちゃんよく自分の世界に入っちゃうんです…あははは〜♪』って
 笑い声と一緒に聞こえてくる、『あははは〜♪気にしないでね…かおりもよくなる事だから…』
 の言葉も、ただ恥ずかしくって真っ赤になって俯くだけ…

 あぁ…ひとみちゃんだけじゃなくって、今日知り合ったばっかりの飯田さんにまで
 笑われてしまっている私って…恥ずかしい…

 …………………………

 でも…2人の笑っている姿を見ていると、私まで笑みが浮かんできそうになる…
 やっぱり…こうやって笑いあえる友達って…いいよね♪

 ふ♪ふ♪ふ♪

 いい先輩が出来たって思っていいよね…

 うん♪

134 名前:作者 投稿日:2001年11月21日(水)19時12分01秒
>>124,125:nishiさん

 いつもレスありがとうございます^^
 ホント励みになりますんで^^

 >よっすぃーの真意
 ハイ、梨華ちゃんワールドではないです(w
 しっかり現実で(w
 
 よっすぃーの真意の断片はこの梨華ちゃん編の中で、もしかしたらでてくるかもしれないです…
 たぶん…

 >楽しみにしています…
 楽しみにしていらっしゃる方がいる限りガンガン頑張っていきます!(w
 ガンガン…あくまでですが…
 でも、その言葉だけでいつも励みになりますんで^^ありがとうございます^^

 >梨華ちゃんのココロ
 梨華ちゃんの中で、3人での絆っていうのが、この物語でもなんですが大切なトコロなんです。
 これからもそんな《こと》が…
 ちなみに、ホントはよっすぃー編でも現在でもごっちんに対するキモチを
 切なく沢山書きたかったのですが、やっぱりネタばれになっちゃうんで…

 これからもごっちん編みたいに激しく動くって事はないのですが、
 だらだらと(wヨロシクお願いします〜

135 名前:10〜初体験…−過去−その4〜 投稿日:2001年11月23日(金)14時31分43秒
10〜初体験…−過去−その4〜

 自分の部屋の中、楽しそうに、今日買ったお洋服の入っている袋を見ている私。
 そのお洋服は、もちろん【ラブボ(ラブ ボート)】で、これから大活躍してくれるキャミ…
 
 ちなみに、ひとみちゃんをげっちゅ−する為に、胸元が大きく開いたモノを買いました…
 
 きゃぁ〜〜〜はあとはあと
 
 服を試着して、ひとみちゃんに試着室をカーテンごしに覗いてもらって見てもらった時にね…
 へへへ…『胸元が大きく開いてるから恥ずかしいかなぁ…』ってワザとらしく胸元を指で下ろしたの♪
 そしたら、ひとみちゃん真っ赤になっちゃって…
 それでも目はしっかり私の胸元を見ていたわ…
 うふはあとはあと『カワイイよ…』だってはあとはあと
 ふ♪ふ♪ふ♪

 そう…これからそのひとみちゃんの本能をげっちゅーしたキャミを袋から出すのだけど、
 その瞬間…これが一番楽しいのよねっ♪
 どんなお洋服にも言えるのだけど、やっぱり買ったばっかりのお洋服を出す時っていったらねっ♪
 ウキウキとドキドキが入り混じって…

 ふ♪ふ♪ふ♪

 ♪〜♪〜♪♪♪〜〜

 うっ…

 な、なによ…

136 名前:10〜初体験…−過去−その4〜 投稿日:2001年11月23日(金)14時34分47秒
 幸せな笑みの浮かんでいる私の耳に、電話の着信を知らせる携帯の着メロの音が聞こえてきた。
 ちょっと自分の幸せな時間を中断されたような気がして、落ち込みそうになるけれど、
 携帯を取り、画面を見ると、背筋がぴーんと伸びるように感じる私。

 【保田圭さん】

 そう、今日初めて出会った、あの素敵な女性…

 少し怖かったけど、受話器ボタンを押す。
 「はい…」
 ちょっと緊張した面持ちの声が、自分でも変に聞こえ、恥ずかしくなりそう…
 『あっ、梨華ちゃん?』
 「…はい…」
 『今日原宿で声掛けさせて貰った保田だけど…覚えてくれてるかな?』

 お昼に話した時より、心持ち緊張したカンジの保田さん…
 何となく分かるけど、やっぱり初めての人と電話で話すとなると、ちょっと緊張しちゃうのかなぁ…
 現に私も今日のお昼に話してる時よりも、断然緊張してるのを感じてるし…

 「あっ、はい…」
 『そう?よかったぁ』
 あまりにもの大げさな安心した溜息に、思わず笑みの零れてしまった私。
 そんなに私が『忘れてるのじゃないか…』って心配してたのかなぁ…

137 名前:10〜初体験…−過去−その4〜 投稿日:2001年11月23日(金)14時36分40秒
 「そんなに心配でしたぁ?」
 ちょっと笑いながらの私のその言葉に『だって梨華ちゃん、話し掛ける以前、
 ずっと長い間ぼーっと考え込んでたんだもん。そりゃ心配になるって』と、
 笑いながら話す保田さんの声…

 「えぇ…」

 そ、そんなぁ…

 そりゃ自分の中に入っちゃう事もあるけど…
 それでも、しっかりしてるつもりなのに…

 『あっ、ごめんごめん…』
 私が激しく落ち込んでるのを、電話越しに感じ取ってくれたのか、
 急に取り繕うような保田さんの声に、またまた笑みが浮かんでくる私。
 
 「ふふふ…いいですよ♪冗談ですから…」
 『あははは…何だよそれ…』
 「へへへ…」
 いつの間にか、昼間のように話せる自分にちょっと嬉しくなりつつあるけど、
 《あの話》の事が心配になり、不安も徐々に胸のウチに広がってきそうになっていた…

 『あっ、でさぁ…今日の事なんだけど…』
 少し心配そうな保田さんの声に、『とうとうきたかぁ』ってカンジになる私。

 そう…本題よね…

 「はい…」
 少しの沈黙の後、ゆっくりと切り出す。

138 名前:10〜初体験…−過去−その4〜 投稿日:2001年11月23日(金)14時39分15秒
 『ホントにモデルになってくれる…よね…?』
 「はい。大丈夫ですよ♪」
 『ふぅ…ありがとね…』
 私の返事に、心底安心したってカンジの声が電話口から届いてきて、
 ちょっと笑っちゃいそうなカンジ♪
 あっ、保田さんに失礼よね…

 「いえいえ♪」

 『じゃぁ…日にち、いつだったら空いてそうかな?』
 「あっ、ちょっと待って下さいね…」
 そう言うと私は、今日持って行ったトートに手を伸ばし、その中に入ってある手帳を出すと、
 スケジュールページを開いた。
 テストが終わってからは結構遊びの約束が入っていたはず…

 もちろんひとみちゃんとの約束は最優先だけどね♪

 それに今週の終わりの登校日の後には、一緒に塾の夏期講習の申し込みに行く約束もあったはずだし…

 あっ、明日は大丈夫みたい…
 あさってからは…塾に申し込みに行くまでずっと遊ぶ約束が…
 ひとみちゃんや、クラスのコ、神奈川の地元の友達とかも…

 「あの…明日くらいなら空いてます…後は、午前中とか…夕方からとかなら…」
 『そうっ!?よかったよっ。あたしも明日開いてるんだよね♪じゃ明日で大丈夫かな?』
 ぱらぱらと手帳をめくる音と一緒に聞こえてくる、保田さんの嬉しそうな声が、
 今の気持ちを十分感じさせてくれる。

 「あっ、はい…」
 『えーっと…じゃぁ…学校終わるの何時?』

139 名前:10〜初体験…−過去−その4〜 投稿日:2001年11月23日(金)14時41分33秒
 「あっ、もうずっと当分の間学校休みです…試験休みって言って…」
 『ええぇぇぇっーーーっ!!まじッスかっ!?』
 かなりビックリしたような声に、思わず手元の手帳を落としそうになる私。
 苦笑いを浮かべながら、『はい…』の言葉…その言葉に、またまた驚く保田さん。

 『あたしん時はそんな休みなかったよ…だいたいねー
  …毎週の休みだって日曜日だけだったんだしー
  それにさー…………………』

 ………………………

 だ、だめよ…リカ
 …年上の方のお話はしっかり聞かなきゃ…
 失礼なんだから…

 ………………………

 電話口で聞こえてくる保田さんの声に、相槌を打ちながらも、視線はだんだんと手帳の方に行く私。
 
 手帳には、21日に『夏休み』って書いて花丸がついている。
 そう、その日から本格的な夏休みが始まるのよね♪
 楽しみ♪…だけど…今年はどうなるのかなぁ…
 そんなに本格的には遊べないだろうなぁ…
 塾に通わなきゃいけないしね…
 自分で言い出したとはいえ、ちょっとしんどいような気も…
 はぁ…言うんじゃなかったかなぁ…

 …でも、いつまでも逃げてても仕方ないし…

 はぁ…
 まぁ…
 それに今年はごっちんとも遊べそうにないから、丁度良かったのかもしれないよね…

140 名前:10〜初体験…−過去−その4〜 投稿日:2001年11月23日(金)14時43分21秒
 あっ!
 …そうだ…

 1つこの夏休みの間の目標ができたわ♪
 うん♪

 そう…この夏休みの間に、一回でもいいからごっちんと遊ぶって事♪
 どんな手段を用いても、絶対にごっちんと遊ぶんだからっ!!
 それに、どんな手段を用いても、ひとみちゃんとごっちんを仲良くさせるんだわっ!!
 うんっ!!
 そうよっ!!

 ふ♪ふ♪ふ♪

 いい事思いついたわ♪

 『…ちゃん?…かちゃん?…梨華ちゃん?』
 「ひゃいっ!?」
 『……………………聞いてる?』



 …………………………



 「も、もちろんですっ!!」
 『………………………』

 冷や汗がたらぁって流れるのが分かった一瞬でした…

141 名前:10〜初体験…−過去−その4〜 投稿日:2001年11月23日(金)14時45分08秒
 「あのっ、明日ですが…」
 ちょっと言い訳がウソばればれってカンジだったからね…早く話を戻さなきゃ…

 『うん?なに?』
 どうやら、もうそれぼど気にしてないないのか、最初の頃の口調に戻っていた保田さん。
 ちょっとホットしながらも、もしかしたら、ココロの底では…


 ううん…ブルブル…そ、そんな事ないわ…保田さんの事だもの…
 だ、大丈夫…


 あっ、そうだ…ちょっと心配してた事を聞かなきゃ…
 そう…私の一番心配してる事かも…

 「あのぉ…明日ってどんなお洋服着ていったらいいのですかぁ?」

 お洋服の事ね…

 『あぁ…今日のと全く同じでいいよ。
  メイクとかも全く同じでいいしね♪
  小物とかも一緒でいいから。』

 その保田さんの言葉に、ちょっと安心する私。

 だって…だって…

 「はい…分かりました…ちょっと他にいいブランドの服もっていなかったんで…
  よかったですぅ…」

 なのです…ちょっと涙がでそうな言葉だけど…

142 名前:10〜初体験…−過去−その4〜 投稿日:2001年11月23日(金)14時46分30秒
 そうなのよねー…
 あのお洋服って、勝負服だったから…
 あれ以外っていったら、特別目を引くようなブランドのお洋服ってなかったし…

 『やっぱりあれって勝負服だったのね』
 「はい…」
 『勝負事だったって事だね…』


 その、保田さんの言葉に、ちょっと混乱する私の頭。


 「えっ?」
 『相手の人が、よっぽど《大切な男性(ひと)》なんだなぁって…』


 ……………………………


 ちょっとテレちゃうけど…これだけは自信を持ってはっきり言えるわ。
 うん♪

 「はいっ!!」

 そうっ!!

 …ひとみちゃんは《大切な人》…

 そして…ごっちんも…



 2人は私にとって…とっても、とっても…《大切な人》…《大事な人》…


143 名前:nanac 投稿日:2001年11月24日(土)02時51分41秒
いつも楽しみにしています。
しかし、作者さんはすごいですねえ!
これだけ伏線がたくさんあるってことは、
すべて書き終えてる(構想が仕上がってる)のでしょうか?
しかも、ちゃんとそれぞれのキャラがたってるし。
何気に愛ちゃん編、期待してます(笑)
144 名前:11〜勇気と自信を下さい−その5〜 投稿日:2001年11月25日(日)22時39分56秒
11〜勇気と自信を下さい−その5〜

 ♪♪〜〜♪〜〜♪〜〜

 学校とは少し違った、建物全体に響き渡るチャイムの音が、
 さっきまで廊下で立ち話に盛り上がっていた私たちを現実に戻してくれた。
 その音で、私たちのおしゃべりも終わり、飯田さんと別れる事に。

 「じゃぁね…勉強頑張りなよっ!!」
 「「はいっ」」
 飯田さんの言葉に、ちょっと自信がないけど、しかと頷く私とひとみちゃん。
 「解らない事があったら、何でもかおりに聞いてくれたらいいから。
  大抵の文系科目だったら解るしね。」

 すごい説得力のある言葉とは違って、少し恥ずかしそうに言う飯田さんにあいさつをした私たち…
 そのフロアにある受験関連のプリントを見ながら、ちょこちょこと歩き出した。

 「すごい人だね…」
 「うん…超キレイな人だしね…頭もいいし…」
 私の言葉にしみじみと頷くひとみちゃん。
 その言葉を聞いた私だけど、いつものような嫉妬のココロは全くっていっていい程、
 ココロの中に出てこなかった。
 どうしてなのかわからなかったのだけど…

145 名前:11〜勇気と自信を下さい−その5〜 投稿日:2001年11月25日(日)22時41分06秒
 と、そこで少し何かを考え込んだ後、急にくすくすと笑い出すひとみちゃん。

 「ど、どうしたの?」
 「ふふふ…次いーださんに会った時には、梨華ちゃんからしっかり挨拶しなよ」
 
 ?

 「もう友達なんだから…恥ずかしがらないでね…」

 …………………………

 そうかぁ…友達なんだもんね…

 あれだけお話したんだもん…

 「まっ、どぉーせ、いーださんから話掛けてくれると思うけどね…」
 「どーして?」
 
 私の質問にまたちょっと笑みを浮かべると、ひとみちゃんは面白そうに私を覗き込んできた。
 大きな瞳が、私の目に飛び込んでくると、当然の反応のように、胸がドキドキしてくる。


 はぁ


 反則だってば…ひとみちゃん…

146 名前:11〜勇気と自信を下さい−その5〜 投稿日:2001年11月25日(日)22時43分16秒
 「いーださんに呼ばれた時ね…
  『あそこにいる、さっきよしざーと一緒に下りてきたコ紹介してよ』
  ってさっ…ふふふ…紹介した時言ってたでしょ?
  『やっぱりっ!!かおりの思った通りっ!!』ってね♪」


 その言葉に、みるみる顔に赤みがかかるのが分かってきた私。

 そうかぁ…私の事気にいってくれたから紹介してって…

 
 喜びと、嬉しさで胸の中がいっぱいになる私。
 丁度ごっちんが私の事を、『スキ』と言ってくれた時と同じように…
 保田さんに『モデルになって欲しい』って言われた時と同じように…


 ふ♪ふ♪ふ♪


 私もまだまだ捨てたもんじゃないわね♪


147 名前:11〜勇気と自信を下さい−その5〜 投稿日:2001年11月25日(日)22時46分43秒
〜〜〜〜〜〜

 当初の目的どおりコンビニに行くために、階段の方に足を進めようとした、
 そんな私たちの目に、胸の高鳴る《モノ》が入ってきた。
 《モノ》って言ったら失礼だよね…

 それは…派手な金髪に、可愛いファーゴム…
 そしてそのつどファッションによって決めるメイク
 (今日はお洋服にあわせて、可愛い系メイク)…

 今日のファッションは、ミニの【one−way(ワン・ウェイ)】のワンピースに
 (たぶんノースリーブと思うわ…この金髪の人って、大抵ノースリーブか、
  ベアトップ…チビTなのよね…
  普通のストリート系や古着系に裏原系とかのTシャツはもちろん、
  そういう系統のお洋服なんて着てるトコ見た事ないし…
  たまにミリタリー系も見るけど…
  やっぱりギャル系からカワイイ系が多いのよね…
  でも、それが見事なほどにカワイイし…
  ひとみちゃんが惚れるの分かりそうかなぁ…
  ごっちんと一緒でオシャレってトコも一緒だし…)、
 【OLIVE des OLIVE(オリーブ・デ・オリーブ)】のカーディガンを羽織って
 (この塾の中って結構冷房がきつくて、大抵の女のコはカーディガンとか持ってきてるのだよね。
  もちろん私も…カワイイのをね♪)、
 そしていつもと同じくらい高いアツゾコ…
 そんなカッコで今日はばっちり可愛く決めたあの女のコ…
 あっ…失礼だから女の『人』か…

 そう…ひとみちゃんお気に入りのあの金髪のコが丁度今の休み時間、目の前に…
 このフロアに下りてきたトコロだったの…

148 名前:11〜勇気と自信を下さい−その5〜 投稿日:2001年11月25日(日)22時49分52秒
 まず歩きつつ視線が合ったのがひとみちゃん…
 2人は視線が合うと、お互いハッとなったようにホホに赤みが掛かってしまってる…
 うぅ…

 
 はぁ


 いつも予想していた事だから、もうだいぶん慣れちゃったかもしれないけど…
 でも実際にひとみちゃんと一緒にこんな場面で、金髪のコと出会うのは初めて…


 歩きつつも少し見つめ合った後、金髪のコは私の方に視線を向けてきた…
 その瞬間、少し構えてしまっていた私の目に入ってきた、その金髪のコの視線に、
 ちょっとビックリした私。

 だって…だって…今まで見てきたひとみちゃんを狙っている(ひとみちゃんは
 違うよって言ってるけど、私にはそう見えて仕方ないの…)女のコの嫉妬の
 入り混じった視線とは違い、温かく包んでくれるような視線だったの…


 そう…いつもだったら、『どうしていっつも一緒にいるのよ』ってカンジの嫉妬でいっぱいの視線で、
 私の事を見てくる女のコばっかりだったから…


 でも…


 この金髪のコは違う…その瞳に見られると胸がきゅうってなっちゃう…

 ………………………

 どうしてかなぁ

149 名前:11〜勇気と自信を下さい−その5〜 投稿日:2001年11月25日(日)22時53分11秒
 しばらく私と視線が絡まった後、そのまますれ違う私たち。

 「梨華ちゃんも視線もらってズルイってばぁ」
 ちょっと呆然となった私の耳元で、そっと羨ましそうに囁くひとみちゃん。
 少し子供っぽいくて私の大スキなひとみちゃんのパターンだけど…
 いつも通りはっきり返せない今の私…

 だって…それ以上にその金髪のコの事が気になっていたから…

 とってもカワイイ金髪のコ…
 ひとみちゃんが憧れてる金髪のコ…

 どうしてかなぁ

 その金髪のコのふわっと鼻に届いてきて、今も残っている香水の匂いが、
 今までとは違い、とっても気持ち良かったのはどうしてなのか…
 今の私には分からなかった。

 「かーおりっ」

 ひとみちゃんと私の深い溜息が聞こえてくる中、急に高い女のコの声がフロアに響いてきて、
 私たちの耳に届いてくる。
 
 その声にハッとなる私たち…

 だってその声は、金髪のコの声…
 そして、その金髪のコが呼んだ女のコの名前は…
 
150 名前:11〜勇気と自信を下さい−その5〜 投稿日:2001年11月25日(日)22時55分48秒
 「ひとみちゃん…」
 「うん…」
 そっと振り返った私たち、丁度トイレから出てきた飯田さんが、
 金髪のコに向かって手を振っているのが目に入ってきた。

 そう…2人は友達だったんだね…

 
 楽しそうに話してる2人を複雑な表情で見つめているひとみちゃん…

 
 「いーださんの友達だよ…」
 「分かってるって…」
 「今から(会話に)入ったら?」
 私の言葉に、ひとみちゃんの顔に、自分でもどうしたらいいのか分からないってカンジの、
 戸惑いの含まれた複雑な表情が浮かんでいた。
 その表情に私まで辛くなる。

 「話し掛けたらいいのに…今だったら、いーださんがいるから、紹介してくれるって…」
 「分かってるよ…」


 はぁ


 自分に言い聞かせるように頷くひとみちゃんが、この時ばっかりはとても弱く見えたのは
 私だけじゃないと思う。
 この事はひとみちゃんがどれだけホンキなのかって事を表しているんだね…
 だから、話し掛けるのが怖いってキモチは分かるけど…

 分かるけど…それじゃダメだってば…
 さっき私に言ったでしょ?

151 名前:11〜勇気と自信を下さい−その5〜 投稿日:2001年11月25日(日)23時00分14秒

 「ねぇ…ひとみちゃんってば…」



 「………………無理だよ…わたしの思い込みだけだったら…
  話し掛けるなんてバカみたいじゃん…
  わたしと《あの人》って年齢が離れてるんだよ…
  ただ『どこかでみたなぁ』ってカンジでわたしの事見てるだけかもしれないし…
  怖いよ…もしイヤな顔された時は…もうここで勉強出来ないかもしれないよ…」

 そっと視線を落とすひとみちゃんを覗き込む。
 いつもの元気な大粒の瞳は、少しも元気がなく、泳いだようなカンジになっていた。


 何よ。
 いつもの自信満々のひとみちゃんはどこに行ったのよ。


 「…何よ、それ。
  ひとみちゃんは、《あの人》と友達になる為にここで勉強してるんじゃないの?」



 「…………………」
 「ふぅ〜ん…じゃぁ、《あの人》から話し掛けてくるのを待つんだぁ?」


152 名前:11〜勇気と自信を下さい−その5〜 投稿日:2001年11月25日(日)23時03分11秒




 「…………………」


 「…何でよ…《あの人》も待ってるかもしれないのに…
  ……………らしくないよ……………」


 私の言葉に何も答えないひとみちゃん。
 そのまま、階段の方に体を向け、私の腕を掴むとソッとひっぱってきた。
 そのまま塾の出口に足を進める私たち。
 長く続く沈黙がいつも以上に耳に堪えて来た。

 そして、塾のドアを出た私たちを出迎えてくれたのは、針のように肌に刺さってくる真夏の太陽。
 塾のきつく効いた冷房と、真夏の熱気が複雑に入り混じり、不思議な痛みを誘ってくる。

 その痛みが、今のひとみちゃんにはいつも以上に辛いみたいで、溜息を1つ吐くと、
 さっと歩き出した。

 私はいつも通りに、ただそっとひとみちゃんの後ろをついて歩くだけ…

153 名前:作者 投稿日:2001年11月25日(日)23時12分04秒
紗耶香ヒサブリに見たッス^^

ごっちんの表情が歳月を感じました…

>>143:nanacさん

 ありがとうございます♪
 >伏線…
 そう言って頂けると嬉しいです^^
 とりあえず構成だけは頭の中に入っているのですが…
 ただ、本編の構成(自分の中ではなんですが(w)は、
 「とりあえず」ってカンジだけなんです…^^;
 >キャラ
 キャラたってます?
 よかったぁ^^
 一安心ってカンジです(w
 >愛ちゃん編
 楽しみですか^^
 じゃぁかなり気合入れて書かなきゃ(w
 
 これからもヨロシクお願いしますね〜♪

 
154 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月26日(月)09時03分53秒
どんどん話がつながっていくのですっごくおもしろいです。
全員集合したら、金髪のあの少女はどんだけの人とつながりを持っているんでしょう。
これからも頑張ってください。
155 名前:LVR 投稿日:2001年11月26日(月)18時01分10秒
ようやく、動き始めましたね。
石川さんの気持ちも徐々に変わり始めているのかな……?
そして、保田さんとの過去も気になります。
というか、この間の更新でようやく、過去がつい最近だったって知った自分は一体……(w
156 名前:さるさる 投稿日:2001年11月27日(火)01時16分32秒
どうなることやらぁ。
ごっちんのさやかさんを見る表情・・・謎ですね笑
更新待ち遠しいです。
157 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年11月28日(水)00時07分22秒
12〜初体験…−過去−その5〜

 昨日と全く同じお洋服、メイク、ヘアースタイルをした私が、昨日とは全く違った心境で準備をし、
 そして、昨日とは全く違った心境で原宿の駅前で相手の人を待っている。

 さっきから、今まで感じた事のないくらいにドキドキと打ち付ける心臓をどうにか
 止めようと思っても、全然落ち着けない。


 ふぅ〜ぅはぁ〜ぁ

 そうよ、深呼吸よ、深呼吸。


 ふぅ〜ぅはぁ〜ぁ

 もう一回かなぁ…


 ふぅ〜〜ぅはぁ〜〜ぁ

 ……………………


 ふぅ〜〜〜ぅはぁ〜〜〜ぁ

 ……………………

158 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年11月28日(水)00時09分03秒

 「…………………」


 ふぅ〜〜〜〜ぅはぁ〜〜〜〜ぁ

 ……………………


 「お、おはよう…」


 ふぅ〜〜〜〜〜ぅはぁ〜〜〜〜〜ぁ

 ……………………


 「梨華ちゃん……?」


 ふぅ〜〜〜〜〜〜ぅはぁ〜〜〜〜〜〜ぁ

 ……………………


 「石川さん……?」


 ふぅ〜〜〜〜〜〜〜ぅはぁ〜〜〜〜〜〜〜ぁ

 ……………………

159 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年11月28日(水)00時11分07秒
 
 「石川……?」


 もぉ…何よ。邪魔しないで欲しいわ。


 ふぅぅぅ〜〜〜〜〜〜〜〜ぅぅぅはぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜ぁぁぁ


 だいぶん落ち着いたかしら…


 「いっしかわぁぁぁぁーーーっ!!!!!………さん………」

 ひっ!!!!

 声にビックリし、そっちの方に顔を向けると、とぉ〜っても怖い怒った大魔人さん…
 ぎろっと私の方を睨むその顔…

 うぅ…思わずじわっと熱いモノが込み上げてくる私。


 うぅ、ふぇ…

160 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年11月28日(水)00時12分57秒
 
 くすん

 「ご、ごめんっ!!ごめんっ!!」
 「うぅ………」
 「ちょぉ〜っと…泣かないでよ…ごめんなさいってば。」
 「うぅ…らって…らって…」


 浮かび上がった涙は、なかなか止まりそうになかったけど、そっと保田さんに抱き締められ
 頭をさすられると、じょじょに涙が収まってきたように感じた私。

 まるでお母さんに慰められるように…
 (ごっちんやひとみちゃんとはまた違ったようなカンジなのよね)
 …そっと私の体を離すと、ニコッと笑顔で私の顔を覗き込んでくる。


 「うぅ…ありがとうございますぅ…」



 「……………………まぁ、あたし的には、自分の顔を見て泣かれて
  ちょっとショックだったんだけどね…」

 …………………………

 「スミマセンですぅ」

161 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年11月28日(水)00時14分58秒
〜〜〜〜〜〜

 ゆっくりと私の全身を上から下へ、舐めるように見る保田さんにちょっと怖さをカンジながらも、
 じっと待つ私。

 でも、そんな保田さんの顔を見ていると、不安が襲ってきそうになる。

 だって、保田さんの顔がじょじょに暗くなっていっているのが分かるから…
 少し腕を組むと、『う〜ん…』と呟きをもらし、もう一度私の全身を見る。


 あれぇ…どうしたのかなぁ…
 昨日とは全く同じなのに…


 しばらく見た後、携帯を取り出すと、どこかに掛けだした保田さん。
 携帯を耳にあてながらも、しっかり私をチェックする事は忘れずに…

 特に顔をジロジロと…


 うぅ…恥ずかしいってばぁ…


 そんな保田さんを見ていると、ポジティブになろうって決めた私なのに、
 だんだんとネガティブに…


 はぁ


 昨日と全く同じように、ヘアースタイルもして…
 もちろん今日もお姉ちゃんに手伝ってもらったし、メイクだって…
 小物から、お洋服まで昨日と全く同じなのに…どうしたんだろう…


 ……………………


 あっ…

162 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年11月28日(水)00時17分57秒
 もしかしてお洋服が汚いとか(見た目では全然わからないはずだわ)…
 でも昨日と同じ服でいいって保田さんが言っているんだから、
 その点はきちんと考えてくれてるわよね…


 うぅ〜ん…


 どうしてかなぁ…


 「あっ、もしもし?裕ちゃん?
  うん…ちょっとさぁ、お願いがあるんだけど…
  えっ?違うわよっ!!新しいお店の女のコの紹介じゃないってばっ…」



 …………………


 
 ちょっと怪しい会話だわ…


 「今日物件探してるんでしょ?
  …でさ、今どこにいるの?
  …………あっ、そうなんだぁ…やっぱり青山なんだね…丁度よかった…
  …じゃぁ今から行くから…
  …………うん…ちょっとだけお願いがあるんだよね。
  …裕ちゃんに見て欲しいコがいるの…
  …うん、そう昨日のコだけど…教えて欲しい事があるの…
  ………えっ…そ、そんな事言わないでさぁ…ねっ!お願いだから…ねぇ…ねぇ…
  えぇ〜
  …………………う〜ん…じゃぁ………
  あっ、新しい女のコ紹介するからっ!!ねぇ♪」

 そう言って無気味な笑みを浮かべ、ニヤッと笑う保田さん。


 …………………

163 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年11月28日(水)00時21分33秒
 新しい女のコって…もしかして私の事?
 …私って売られるのかなぁ…

 ううんっ…だ、大丈夫なんだから…保田さんはそんな人じゃないもん!
 う、うん…


 「ほ、ホントっ!?よかったぁ…じゃぁ青山のドコ?
  …………うん?…あっ、【ACQUA(アクア)】さんの前だね…知ってる知ってる。
  うん、わかった。着きそうになったら携帯するから。
  あっ、車で来てるんだ…どの車で来てるの?
  ……えっ?…跳ね馬くん?
  ………?
  ………?
  ………あっ…【Ferrari(フェラーリ)】の事ね…
  よ、よくこんなトコにそれでくるよ…
  えっ?ううんっ!!何にも言ってないからっ!!
  …うん…じゃぁねぇ〜ありがとっ♪愛してるよっ♪
  ……………えっ…気持ち悪いって?
  ……ばかっ!!
  ………?
  …あっ…切れた……む〜か〜つ〜く〜」


 …………………


 なんだか漫才を見てるみたい…

 携帯相手にぶつぶつ文句をいいながら、私の方を向き直ると、『ゴメン』と一言言い、
 両手で拝むカッコになり、『お願いがあるんだけど』…の言葉。

 「ちょっと青山で会って欲しい人がいるのだけど…」
 「はぁ…別にいいですけど…」
 「ほんとぉ!?ありがとう!!じゃぁ電車で…」

 青山っていったらすぐそばなのに…

 「あのぉ〜歩きでもいいですけど…」
 「あっ、そうなの?別に電車代あたしが出すから遠慮しなくてもいいわよ。」
 「いえ…そんな…」
 「ふふふ…ありがとね♪」

164 名前:作者 投稿日:2001年11月28日(水)01時05分36秒
>>154:名無し読者さん

 ありがとございます^^
 これからもどんどんつなげていきたいとおもいますんで^^
 >金髪のコ
 どれだけのつながりがあるのでしょうか…
 これからも…モゴモゴ…おっと…ふぅ…(ネタばれ禁止^^;)

 これからもヨロシクお願いします^^

>>155:LVRさん
 
 レスありがとうございます^^
 はい…ようやく動き始めました…
 でも、書いてる本人、ごっちん編のようにガンガン盛り上がっているってカンジで、
 動いているように感じられないんで…ちょっといけないですね…
 書いてる方がこれなら、読者の方はもっと…
 もっとサクサクと進めなきゃ…
 ただただダラダラと長いのじゃダメですし…
 今から読む人はこの長さでやめようっておもっちゃうようなカンジですもんね(w
 「文章をまとめる」力をつけなきゃ(w
 >過去
 ごっちんがいないってトコと、梅雨って次期から6月後半から7月前半を
 思ってくれたらいいかなぁって(w

 これからもヨロシクお願いします^^

 PS.こんなトコでスミマセンが、お疲れ様でした^^
    ホントに『ドラマ』みたいで自分の予想を見事に外されました^^
    梨華ちゃんの成長もみれましたし^^
    ホントお疲れ様でしたm(_)m

165 名前:作者 投稿日:2001年11月28日(水)01時07分44秒
>>156:さるさるさん
 
 レスありがとうございます^^
 あまりすすんでなくてすみませんです(w
 次回にはしっかりと進めときます(w
 それに、クリスマスまでには仕上げたいと思ってますんで^^
 fufufu…意味深(w

 >ごっちん
 成長したんでしょうね^^
 そう言えばあの頃っていったらホントに子供でしたもんで(変だけど)
 あの頃からもう一年半…沢山の後輩も出来て…
 大人になったねごっちん^^

 って事ですが(どういう事か分かんないですけど(w)、これからもヨロシクお願いします^^


 
166 名前:nishi 投稿日:2001年11月30日(金)00時06分51秒
圭ちゃんの前回登場シーンはイイ女モード全開という感じでしたが、
今回のような三枚目モードも、なんかほっとします。(←圭ちゃんに失礼^^;)
いろんなところでいろんな人が繋がってて、直結はしてなくて、
交わりそうで交わらない!!!ドキドキワクワク(古っ!)ですね〜。
167 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年11月30日(金)01時13分26秒
〜〜〜〜〜〜

 「ヘアーメイクアーティストさんなんだけど…
  結構有名な人なんだよね…
  色々な芸能人さんのヘアーメイクとか担当してるから…
  雑誌とかでよく紹介されてるんだけど…」

 これから会う、中澤さんって人の説明をする保田さん。
 まず最初に言った『昨日あたしが声を掛けた時に、少し遠くにいた、『ばりばり怖いですよ』の
 オーラをだしていた人なんだけど…わかる?』の言葉で、すぐに分かった私。
 たぶん昨日のあのすっごいカッコイイ人の事だよね…

 すごいよね…やっぱりすごい人の近くにはそんな人が集まるんだね…
 うぅ〜ん…ちょっと羨ましいなぁ…

 「特にギャル系からカワイイ系のメイクにヘアースタイルは強いんだからね。
  カリスマ的に強いんだよね…
  まぁ…逆に大人のお姉さま系のメイクはちょっと弱くってさ…」
 
 小さい声になり、『本人の前では言ったらダメだよ』と笑顔。

 「はぁ…」


 その後も、これから会う中澤さんの説明を楽しそうにする保田さん。
 大スキな人なんだね…すっごい楽しそうに中澤さんの事を説明しているんだもの。
 
 私がごっちんやひとみちゃんの事を話す時のように…

168 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年11月30日(金)01時16分15秒
 中澤さんは、今までは小さなトコで働いていたんだけど、3年前くらいから結構業界で
 認められるようになって仕事が鬼のように出来て、お金がかなり貯まったって事から、
 今度独立をするって事で、今日は青山の方に物件を探しに来ているんだって。

 保田さんと中澤さんのマンションも青山に近くて、丁度いいからってカンジで。
 お金の方は全然心配していないみたい…

 私の『高いんじゃないですかぁ』の言葉も、『まぁね…』と特別気にした様子はなく、
 はにかんだような笑みを浮かべる保田さん。


 うぅ〜ん…やっぱり違うんだなぁ…

 
 いつの間にか表参道に入ってきた私たち。

 中澤さんの話も一段落つくと、今度はやっぱりファッション、ブランドの話に。
 保田さんの事を、色々高いブランドがスキなんだろうなぁって思っていた私だけど、
 実際はそんなにスキなブランドっていうのはないみたい…

 適当にぶらぶら歩いて、いいなぁって思った服をそのまま着るってカンジなんだって…
 
 そういうのもいいよねぇ…

169 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年11月30日(金)01時17分55秒
 そんな保田さんは、何が入っているのか分からない大きめなバックは別として、
 デニムのジャケットを片手に、タンクトップ…
 そして、ストレートのデニムパンツをカッコ良く着こなしている。

 タンクトップは【ポール(ポール・スミス)】で、デニムパンツと同じくデニムのジャケットは
 【ビームス】で買った【X−girl(エックス−ガール)】だって…

 そのデニムのパンツとジャケットのブランドは私の知らないトコロ…

 【ビームス】は、昨日ひとみちゃんと行ったのに…気づかなかったなんて…
 はぁ…もうちょっと勉強しなきゃね。


 メイクの仕方や、小物系…どんなコーディネートがいいのか…
 トントン弾む会話は、青山通りを越えても止まりそうになかった。
 やっぱり普段から街に出て勉強しているからなのか、その知識はホント凄い保田さん。
 改めて尊敬の気持ちが…

 そして、だんだんと私たちの目に、待ち合わせの場所…サロン【アクア】が見えてきた。

170 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年11月30日(金)01時20分33秒
〜〜〜〜〜〜

 【アクア】から少し離れたトコロに携帯を手に、昨日のあの女性が立っていた。

 昨日とは違って、髪の毛を全体的にピンでアップさせ、メイクもちょっと大人の女性ってカンジで
 (保田さんが、中澤さんは苦手と言っていたメイク系統だよね…ちょっと無理してるのかなぁ…
  ふふふ…あっ…これ聞いたら何されるかわからないけど…)、
 ノースリーブのタートルネックカット&ソーに、スリットの入ったタイトなミニスカートを着て、
 パンプスを履き、昨日とはまた違ったリングにネックレス、そして薄めのブルーのサングラス…
 その全部がまた私の知らない明らかに高そうなブランド…

 うぅ〜ん…やっぱり…すごい…
 たぶんブランド名聞いてもわかんないかも…

 あと、どこか分からないけど、ケーキ屋さんの袋を持ってるけど、それさえ変じゃないし…

 そして、中澤さんのすぐそばには、真っ赤な派手なスポーツカーが…

 「【フェラーリ】だよ…知ってる?最新ので【360Modena】なんだってさ…
  2000万もするやつ…」
 保田さんのボソッと一言フォローに『へぇ〜〜…ありがとうございますっ』って返すけど…
 現実を思い浮かべる…

 ………………………

171 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年11月30日(金)01時22分15秒
 ええええぇぇぇぇぇ〜〜〜〜〜っ!!!!!!!!!!
 に、にっせっんまっんっ!!!!

 いちじゅうひゃくせんまんじゅうまんひゃくまんせんまん…で、にせんまん…

 にせんまん…

 にせんまん…

 次は、《おく》


 ………………………


 世界がおかしいって…


 「ゆぅ〜ちゃぁんっはあとはあと
 まだ現実の見えていない私の前で、そう一言言うと抱きつく保田さん。

 ………………………

 キャリアウーマンってカンジの保田さんしか見ていなかった私にとっては、
 とっても以外な光景…
 そして、以外な保田さん…こんな猫なで声を出す保田さんって…

 まぁ、冗談だと思うけど…

172 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年11月30日(金)01時24分51秒
 でも…

 「きもっ!!けーぼーのその口調キモイねんっ!!」

 ごめんなさい保田さん…私も、中澤さんの言う通りだと…

 と、中澤さんの言葉に納得する私だけど、その一方で中澤さんにビックリする私。
 それなりのカッコイイ人って予想をしていた私の耳に聞こえてきたその女性の言葉は、
 関西弁…それもバリバリの見事な関西弁…
 私の中で完全に出来上がっていたイメージが一気に吹き飛んでしまったってカンジです…
 
 「はなれんかいっ!!」

 ………………………

 うっ…
 こ、怖い…

 「なんだよぉ〜それ…」
 「はいはい…あたしになついていいんは、あやっぺとヤグチだけやっちゅーねん。」
 「ヤグチって………いつの話してるんだよぉ…あたしがなついても喜んでるくせに…」
 「はいはい…なになに?
  あたしは忙しいんやから…早速やけど…
  あぁ…あの可愛いコやね…昨日と全く同じカッコやなぁ…」

 そう言うと、私の近くにずかずか寄ってくる中澤さん。
 思わず後ずさりの私を追いかけるようにぐいっと顔を寄せ、じろじろ私を眺める…
 そして、一言、『ふぅ〜ん…』…と…

 ………………こ、こ、怖いよぉ……………

173 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年11月30日(金)01時26分55秒
 「昨日と同じカッコってのは、あたしが頼んだの…
  でさぁ…同じカッコにメイクだからもう分かるかもしんないけどさぁ…」
 「う〜ん…そーやなぁ…あぁ…けーぼーが言いたいのは何となく分かるわ…」

 保田さんの言葉に、関西弁で返し、ふんふんと頷くと、今度は少し離れて私を眺める中澤さん。
 だいたい昨日の中澤さんと私との距離くらいかな…
 腕を組み、もう一度考え込む。
 
 「う〜ん…」
 少し考え込むと、『ちょいけーぼー来て』と保田さんを呼ぶと、ぼそぼそ話し始めた2人。
 時々ちらちらと私の方を見ながらも、その声は全然私の方に聞こえてこない…


 うぅ〜ん


 そんなコソコソ会話されたらまた落ち込むじゃないですかぁ…
 はっきり言って下さいよぉ〜
 
 はぁ

 「あぁそうなんっ!じゃぁたぶんそれやろ…」
 「はぁ…やっぱりね…」

 とたんに沈み込んだ保田さんの声に、私の心配はどん底に…

174 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年11月30日(金)01時29分50秒
 はぁ

 早く言って下さいよぉ〜

 「どうしよっか…」
 「まぁ、それはあんた次第やろ…
  って言っても、一番早いんは、本人も一緒に来てもらったら…やろ?
  で、いいんちゃう?」
 
 「うぅ〜ん…」

 ?

 どういう意味だろう…
 さっきから保田さんも考え込んでばっかりだし…
 私の顔を見ては、そっと逸らし、また考え込む。

 でも、しばらく考え込んだ後、とたんにハッと気分を切り替えたように、
 ぽんと両手を叩いた保田さん。

 「まっ、そうだね…何となく理由が判ったら、解決しそうだし…」
 「ま、そやな…」
 2人してもう一度私の方に近付くと、保田さんは『ゴメンね、もうちょっと…』の
 言葉で謝ると、また中澤さんの方に視線を送り、口を開いた。

 「あっ、そうそう…物件見つかったの?」
 「まぁなんとなくな…」
 ちょっとはにかんだような中澤さん。
 
 「この近く?」
 「さすがに違うわ…」
 「まっ、そだね…【アクア】さんにケンカ売っても勝てるかどうか…だね…」

 そう言うと笑いあう2人。
 何となく意味の分かるような分からないような…

175 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年11月30日(金)01時31分51秒
 「失礼な…結構あたし的には自信あるんやけどなぁ…」
 保田さんは、ぐいっと胸をはって自信満々な中澤さんの額をぽーんと押し、笑った。

 「ふふふ…はいはい…」
 「なんやそれ。
  そや…さっきあたしの見つけたいい物件の隣りに、ケーキ屋さんがあったんやけど、
  結構おいしそうやったから、買ったんや〜…食べ…」

 中澤さんは私の顔を見ると、ホイとケーキの袋を私の手に持たせる。
 少し手が触れ、ドキッとなり、思わず顔が熱く…


 「ありがとうございますぅ…」

 「………ぶっ…なんちゅー声や…きゃはははは〜〜♪」

 私の上ずっていつもより更にかん高くなったアニメ声を聞き、笑う中澤さんに、
 またまた恥ずかしくなり顔が熱くなる私。

 はぁ

176 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年11月30日(金)01時33分56秒
 「まぁまぁ裕ちゃん…梨華ちゃんは繊細なんだよー
  どこの誰かさんとは違ってね…
  はははははっ〜〜〜♪」

 「はいはい」

 はぁ

 「この後、裕ちゃん、どうするの?」
 「うん?…まぁ…とりあえずもうちょい物件探すわ」
 「そうなの?残念だなぁ…裕ちゃんも付き合ってくれたら心強いのに…」
 「今回はこれでって事でな…また今度あるんやったら、そん時はしっかり付き合ったるわ」

 少し残念そうな保田さんの肩をぽんぽんと叩くと、『じゃぁね』と一言、
 まさにカッコ良く颯爽と去って行く中澤さん。
 (【フェラーリ】に乗って…颯爽と…まるでドラマの世界みたい…
  ちなみに『裕ちゃんは、運転する時はいつも裸足だから安心してね』の保田さんの言葉も…
  ちょっと意味がよくわからなかった私でした…)


 はぁ…ホントにカッコイイなぁ…
 ひとみちゃんやごっちんとはまた違ったカッコ良さだよねぇ…

 
 はぁ


 ちょっと怖いけど…

177 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年11月30日(金)01時36分40秒
 「あ、そうだ…ちょっとカフェに入らない?
  近くにおいしいカフェがあるんだよねー
  あたしがおごるからさっ♪」

 中澤さんを見送った後、私の方に向き直ると、ニッコリと口を開く保田さん。
 『おごる』って言葉にちょっと悪いかなぁって思いつつも、私は高校生って事でね…
 へへへ…お言葉に甘えてね…へへへ…

 「はい♪」

 『じゃぁきぃ〜まりっ』と楽しそうに言う保田さんの後ろを、何かをおごって貰える楽しみから、
 嬉しそうに付いて歩く私だけど、そのココロの中は不安が渦巻いていたのよね…

 だってさっきから、私が中澤さんと会った理由を全然話してくれないんだもん…
 あんなに考え込んだ表情をされちゃうと、不安になっちゃうってば…



 はぁ



 なんでだろぉ…


178 名前:作者 投稿日:2001年11月30日(金)01時47分18秒
>>166:nishiさん

 レスありがとうございます^^
 最近、梨華ちゃんよっすぃー加護ちゃんに「おばちゃん、おばあちゃん」って
 いじめられてる圭ちゃんを見てると、どうしても(w
 こんな圭ちゃんの方が可愛くて…個人的に(w
 >物語のつながり
 またまたでてきました(w
 やぐちと裕ちゃん。
 詳しくは次の裕ちゃん編で^^;〜宣伝です(w
 ちなみにケーキは……ふふふ…

 これからもヨロシクです^^
179 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月01日(土)17時17分37秒
裕ちゃん登場でまたつながりが。ケーキ屋さんが…。なんでもないです。
ほんと過去も現在もどきどきして読んでます。頑張って下さい。
180 名前:Driftwood 投稿日:2001年12月02日(日)01時28分44秒
金板で駄作を書き殴ってるものです。初めて感想を書きます。
いやあ、これだけ長いのにどうしてそんなにネタもつきずに
書けているのかと、見習いに参りました。
というか、始めから読んでたんですが、書き込む勇気がNothingで。

しっかりしたストーリーが、すごい魅力です。
このパズルのピースを探しているようなわくわく感がいいっす。
これからもがんがん頑張ってください。
181 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年12月03日(月)00時39分56秒
〜〜〜〜〜〜

 【Haagen−Dazs】

 「はーげんだっつ?…アイスクリームじゃないんですか?」
 「そっ、アイスクリームがメインで、ドリンクとかケーキも食べれるんだよねー
  おいしいんだってば、ここ♪
  【HAAGEN−DAZS CAFE AOYAMA】ってんだよ。」

 
 ワインレッド主体のこのお店は、とっても綺麗でオシャレっぽく、それに似合ったキレイ系の
 OLさんや学生さんのお姉さんや、子供を連れた主婦の人でよく賑わったトコロだったの。
 
 アイスクリームのオーダーメイドとかも出来るみたいだけど…
 ちょっと判りそうになかったから、保田さんに全部任せようと思うくらい…へへへ…


 こういうオシャレなお店にくるとやっぱり緊張するわ…
 ひとみちゃんやごっちんとは簡単なファミレスとか、マックばっかりで…


 ちょっと恥ずかしいなぁ…

 あっ…
 
 今度ひとみちゃんもこういうトコに連れてきてあげようかなぁ…
 ごっちんとも行きたいなぁ…
 今だったらファッションの事とかブランドのとか、たいぶん私も分かったから、
 いっぱいいぃ〜っぱい相談したいし♪

182 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年12月03日(月)00時41分44秒
 うん♪

 ……………………

 はぁ

 会いたいなぁ…ごっちん…

 「パフェとかって自分でスキなの作れるんだよ…どうする?」
 私のぼっとした頭に、保田さんの声が響き、慌てて取り繕う。

 はぁ

 またぼーっとしてしまったわ…

 「そうそう、最初はドリンク決めた方が簡単でいいよね…ドリンク、どうする?」
 「うぅ〜ん……………【アイスティー】でいいです…」

 【カフェラテ】とか、【エスプレッソ】とか耳にはするメニュもあるけど…
 ここは無難なのをね…もしかしたらすっごい苦いものかもしれないし…

 「じゃぁ…アイスクリームだよね…自分で作る?」
 「あっ…いえ…よく分からないんで…出来てるのでいいのですが…
  何がおいしいですかぁ?」

 色々メニュを見ても、名前だけでかろうじて分かるだけ…
 詳しい事は全然…

183 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年12月03日(月)00時43分55秒
 「う〜ん…そだなぁ…
  この上の【クリームチーズムース】ってのは…
  ストロベリーとクッキー、クリームのアイスで…
  クリームチーズムースとラズベリーのスポンジケーキがセットなんだよね…
  結構あたし的にはスキで一番のオススメだね…」

 うぅ〜んはあとはあと

 聞いただけどお口がとろけそうはあとはあと

 いいなぁ

 「二番目は…
  この下の【ミルフィーユ】で…
  バニラとストロベリーのアイスに、パイにラズベリーソースとカスタードクリームの
  かかったヤツだね…結構これも大スキだよ♪」

 はあとはあと

 どうしようかなぁ…

 でもやっぱり最初の方が…

 うぅ〜ん…

 しばらく考え込む私を、優しく見つめてくれる保田さん。
 『ゆっくり考えなよ』の言葉…ちょっとテレた私だけど…どうしよっかなぁ…

 ホント私って優柔不断だよね…

184 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年12月03日(月)00時45分13秒
 うぅ〜ん…

 やっぱり最初かなぁ…

 うぅ〜ん…

 と、じーっと私の顔を見つめてる保田さんの目と、ばちっと視線がぶつかる。

 うっ…は、早く決めなきゃ…恥ずかしいよぉ…

 もう最初でいっか…

 うん。

 「あの最初の【クリームチーズムース】で…」
 「ふふふ…やっぱりねぇ〜これホントおいしいんだよー」
 自分のオススメを選んでくれたのが嬉しいのか、満面の笑みを浮かべながら、
 私の顔を見る保田さん。

 ちょっと顔を赤らめ、私の顔を優しく見つめる…

 はぁ

 ちょっと熱くなる私の顔…

 はぁ

 顔見られるのってホント弱いなぁ…私って…

 はぁ


185 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年12月03日(月)00時48分19秒
〜〜〜〜〜〜

 「おっ、そうだっ…」
 オーダーの後、ハッと何かに気がついたような声を出し、大きな目を私の方に向けてきた保田さん。
 満面の笑みを浮かべ、私の顔を下から覗き込んでくる。

 「は…はい…」
 「………昨日のデート…どうだった?」
 そう言うと、不敵な笑みを浮かる。

 うぅ…デートって…恥ずかしいじゃないですかぁ

 「デートじゃないですぅ」
 「ふふふ…『いつかデートになればいいなぁ〜』…でしょ?」
 少し首を傾げ、カワイイ仕草の保田さん…少し見惚れながらも…

 「あっ…はい…まぁ…そうなんですがぁ…でも、無理ですよ…」
 少し不思議そうな表情をした保田さんは、目を丸くし、ちょっと微笑みを浮かべ
 私の目を温かく見つめてくれた。
 そして…『そんな事ないよ…』と、ニッコリ、口を開く。

 「ずーっとずーっと願って…
  その男性(ひと)の事を思い浮かべながら可愛く可愛くなろうって思っていたら…
  いつかぜぇ〜〜ったいに願いは叶うから…
  可愛くなろう、なろうって思って頑張っていくと、自然と女のコってキレイになるもんだからさ…
  一生懸命頑張っていれば…
  きっと振り向いてくれるよ…

  そう…《願い事》っていったらそんなもんだよ…」
 
186 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年12月03日(月)00時50分40秒
 保田さんのすっごい素敵な言葉を胸に刻み込むと、すっと胸の内が軽くなってきそうになる。
 

 《願い事》


 …もちろんひとみちゃんの恋人同士になれるのが一番の《願い》だけど…
 ごっちんは二番目かなぁ…

 でも…今一番の《願い事》って言ったら…
 そう、ひとみちゃんとごっちんと一緒に3人でいる私たちの事が頭に浮かぶ…
 また3人で一緒に遊んだり、ショッピングに行ったり…

 お正月…

 バレンタイン(いつも交換し合ったんだもん)…

 春休み…

 夏休み…

 冬休み…

 そして、クリスマス(イブは毎年毎年3人で過ごしていたの♪
 クリスマスは家族も含んでだけど…)

 …いつもいつも一緒だったんだから…
 生まれて気がついた時には、もう3人一緒だったんだから…
 姉妹以上に…何があっても一緒だったんだから…
 去年のクリスマスで最後だなんて、絶対にぜぇ〜ったいにぜぇ〜〜〜ったいにっ…
 イヤなんだから…そんなの…



 「じゃないと…悲しいじゃない…人生…一生懸命頑張ってんだからさ…」
 


 《願い事》は叶う…じゃないと…悲しい…

 保田さんの言葉が胸の奥にどんどんしみこんでいく…
 そして、そのしみこんだ言葉は、じょじょに熱も持ってくる…
 胸が熱くなる…

187 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年12月03日(月)00時52分45秒
 そう、去年で最後はイヤ…
 
 うん…


 絶対に…イヤ…


 3人一緒がいい…
 3人一緒にずぅ〜っと…ずぅ〜っと………………いたいよぉ


 ぐすん


 「あっ…ごめん…辛い事思い出させちゃった?」
 いつの間にか浮かび上がっていた涙…
 保田さんの言葉に一生懸命首を横に振り否定をするけど…
 保田さんのすっごい素敵な言葉に…

 「…ごめんなさい…違うんですけど…
  ただ、保田さんの言葉がすっごい胸にジンってきちゃって…」



 「あっ…そうなんだ…そういってもらえるとなんだか嬉しいね…へへへ…」

 ちょっとはにかんだような笑みを浮かべる保田さん、私の言葉がウソじゃないって事を
 しっかり示す為に…



 そう、ニッコリ…


188 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年12月03日(月)00時54分57秒
〜〜〜〜〜〜

 目の前にあるお皿にはもうアイスとケーキの跡は全く消えていた。
 ファッションのお話から、スキなアーテイストのお話、参考にしているファッションの雑誌のお話、
 自分の行きつけの食べ物のお店のお話…
 目くるめく変わっていく話題と共に、目の前にあったアイスとケーキもどんどんなくなっていたの。
 話題も尽きず、後から後から溢れ出てくる。

 気がついた時には、このお店に入って2時間近くたっていた。

 「もうこんな時間だね…」
 「ふふふ…そうですね」
 心配していた《会話が途切れる》って事もなく進んでいる事もあって、
 私の顔には自然と笑みが浮かんでいた。
 そんな私の見て、保田さんの顔にも笑みが浮かぶ。

 と、少し腕時計に目をやった保田さん…
 そこで、ちょっと天井の方に目をやり、ひとつ大きく息を吸い込む。
 そんな保田さんはどう見てもぎこちなくなってる…
 さっきまで自然に話していた私たちなのに…

 「あのさ…」
 「なんですかぁ…?」
 少し目の泳いだような保田さんに、私自身も不安な気持ちを抱えながら返事を返す。

189 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年12月03日(月)00時56分25秒
 どうしたんだろう…
 さっきまであれだけ笑顔だったのに…

 何かいいにくい事があるとか…

 
 はっ!!

 
 も、もしかして…モデルっていうのは…口実で…
 実は…ヌードになって欲しいとかぁ!?

 は…は…は…

 まさかね…

 保田さんはそんな人じゃないもんっ!!

 うんっ!!そうよっ!!絶対っ!!……たぶんね……

 「ちょっとお願いがあるのだけど…言いにくい事なんだけど…」

 へ…?

 ホントに…?

 いややぁぁぁぁぁぁ〜〜〜ぁぁぁぁ〜〜〜ぁぁぁぁ〜〜…………

 まだごっちんにしか見せた事ないのに…
 ひとみちゃんだって…
 
190 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年12月03日(月)00時58分01秒
 そりゃ、3人で一緒にお風呂とかにはたくさん入ったりしたけど…それとは別よ。
 その時の服を脱ぐっていうのは儀式みたいなものじゃないっ!

 うぅ

 「あのさ…ホント悪いって思ってるんだけど…」

 うぅ

 「モデルとしての撮影は別の日にしてさ…」

 《モデル》として…?
 じゃぁ…《ヌード》として…

 《ヌード》として…
 《ヌード》として…
 《ヌード》として…

 うわぁ…どうしよぉ…

 やっぱりそうなのぉ…?

191 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年12月03日(月)00時59分35秒
 「…………その…一緒にショッピングに行ったっていう、昨日の《大切な人》なんだけど…」

 へ…?

 「梨華ちゃんを撮る時に、その人も一緒に連れてきて欲しいんだけど…」


 はい?


 「ホント悪いって思っているんだよね…」


 はは…はは…なぁ〜んだぁ…そんな事でしたかぁ♪

 私はてっきり《ヌード》だと…へへへ…




 …………………………




 って…?


 えっ?…

 ひとみちゃんを連れてくる?

 って事?…




 えええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!!



192 名前:作者 投稿日:2001年12月03日(月)01時11分19秒
>>179:名無し読者さん

 ありがとうございます^^
 とりあえずまだケーキ屋さんの隣りの物件にしようと、裕ちゃんは考えていないのですが(w
 裕ちゃん編に移るのはまだまだ先になりそうですが…
 (自分の中ではクリスマスまでにはホントに終わらせたいと思ってるのですが(w
 う〜ん^^;

 これからもヨロシクお願いします〜

180:Driftwoodさん

 ありがとうございます^^

 とりあえず最初にストーリーを考えていたので、なんとかネタが尽きるという事態は、
 今のところ起こっていないみたいです(w
 でも、本編にはいったら起こりそうかも(w

 こんなだらだらひたすら長い話ですが、参考になんてなったらすっごい嬉しいです^^
 それに、しっかりしたストーリーと言っていただけると^^
 どうぞ、これからもヨロシクおねがいします^^
  
 レスはなんでも大歓迎なんで、これからも是非ともよろしくお願いします^^

 PS.金板の読ませて頂いてます^^
    あの手紙というのにすっごい共感しました^^
    メールがあるけど、手紙^^
    実は自分も手紙が大スキなんで^^;
    最近はずっとメールになってるのですが(メールもだらだら長くて)
    ちょっと前までは手紙を^^;
    そんな自分なんで、あの2人にはホントに共感を覚えてしまいました^^
    こんなトコからなんですが、頑張ってくださいね。

193 名前:とみこ 投稿日:2001年12月04日(火)16時13分14秒
がんばってください!m-seekで1番好きな小説なのでっ!

ところでなぜsageてるんですか?
194 名前:nishi 投稿日:2001年12月05日(水)17時17分03秒
ううん、さすが圭ちゃん。
どんな瞬間にりかっちがいちばん輝くのかを知ってる…ワケですね?(笑)
いやぁ、かわいいなぁ。うん、かわいい。心があったかくなる〜。
195 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年12月05日(水)22時51分36秒
〜〜〜〜〜〜

 保田さん曰く…

 今日の私には会った時から違和感を覚えていたんだって…
 どういう訳か昨日のような【輝き】がなかったって…

 それを聞いた時はちょっとテレちゃったけど…
 そりゃそんな事真顔で言われると、誰だってテレちゃうよ…
 【輝いてる】って言葉でさえ恥ずかしいのにさ…

 でも、実際真面目に考えてみると、納得かも…

 そんな事もあって半分複雑なキモチだったんだけどね…


 まぁ、で、ちょっと考えた保田さん。
 昨日とは全く同じファッションに小物…
 それは《モノ》を使うから変わりようなない…

 じゃ変わるものっていったら…

 そう、メイクにヘアースタイル…そして…その人の全体からかもし出している雰囲気…
 この3つっていったら結構変わるもの…

 それに気がついた時、昨日の私の《大切な人》って言葉を思い出したんだって。
 それと同時に《メイクをする時の女の人のキモチ》の理論も思い出して…

 だから、たぶん今日【輝き】が感じられないっていうのは…
 《大切な人》に見せるってカンジで一生懸命頑張った昨日とは違って、
 今日はただただメイクとヘアースタイルを昨日と同じ通りにした為…
 じゃないのかって…
 そして、言われた通り昨日と同じこのカッコをしている…

196 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年12月05日(水)22時54分16秒
 って、考えがそう行き着いた事もあって、さっき会った中澤さんに自分の考えが
 合っているのかを確かめたくて、私を見てもらったんだってさ…
 ヘアメイクのプロの中澤さんも、私の《それ》を見て、同じ事を感じ取ってくれたみたいで、
 見事その考えが合っているって自信を持った訳でして…

 で、さっきのようなお願いが…


 はぁ


 別に無理なら無理でいいんだって…
 『今の梨華ちゃんでも十分撮りたい』って言ってくれたし…
 『でも、やっぱり一番カワイイ時の梨華ちゃんが一番撮りたいんだけどね…』って…


 とりあえず、明日の昼間はひとみちゃんとクラスの友達と遊ぶ事もあって無理だから、
 明日の夕方からもう一度会う約束をし、『相手の人にも聞いてみます』って返事を返して、
 今日の夜にもう一度連絡を保田さんにいれるって事で別れた私たち。

 今、私は電車の中でぼぉ〜っと考え込みながら、自分の世界に入り込む…

 
 はぁ

 
 改めてひとみちゃんの事を大スキって事が分かって嬉しかったけど…
 どうしよ…ひとみちゃん来てくれるのかなぁ…


 はぁ


197 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年12月05日(水)22時55分57秒
 駅のホームでひとみちゃんに電話をしたけど、遊びに夢中になってて気づかないのか、
 電話にでてくれなかったの…
 だから、メールをさっき送ったのだけど…

 とりあえず【明日遊んだ後、夕方から暇かな?暇だったら付き合って欲しいのだけど…】って…


 はぁ


 っ!!

 と、そこで私はとぉ〜っても重大な事を思い出してしまった…

 そう…

 だって…だって…私って…確か…保田さんに対して…
 そう…相手の人が女の人って事を一言も言っていなかったはずよね…

 うぅ

 ホントにぃ…?

 はぁ

 どうしよぉ…

 ぶるぶるぶるぶるぶる

 「っ!!」

 携帯のメールを知らせるバイブを感じ、トートの中で携帯のメール欄を開ける。

198 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年12月05日(水)22時58分01秒
 【オッケー♪全然だいじょーV♪(^O^)v
  また夜に梨華ちゃんちに電話するからねー】


 ………………………


 だいじょうぶいって…ひとみちゃん…おいおい


 ………………………


 でも…そうだ…どうしよ…しっかりオッケーがでちゃったよ…


 はぁ


 絶対保田さんに《変》って思われるよね…
 あれだけ《大切な人》って言葉を言ったんだから…

 ホントどうしよう…

 断ろうかなぁ…でもいい人だし…それに…

 そう、私のお財布の中には、今日私が持ってきていたお金に合わせて10000円が…
 保田さんが『今日つぶしちゃってゴメン』ってカンジで…
 後、『明日もモデル代としてお金渡すし』って…

 うぅ…こんなお金貰うつもりなんて全くなかったのに…
 何でも断るのが苦手な私…どんな事でも断りきれないんだよね…
 一応断ったんだけど…『そんなつもりじゃないですぅ』って…でも…

199 名前:12〜初体験…−過去−その5〜 投稿日:2001年12月05日(水)22時59分37秒

 

 はぁ

 

 そりゃぁお金は欲しいけど…



 はぁ



 とりあえず、保田さんには【絶対に相手の人に私のキモチの事を言わないで下さい】って
 メールでも送っとこっかなぁ…それと、【絶対にビックリしないで下さい】ってメールも…


 うん…そうだよね…


 せっかく私を撮りたいって言ってくれてる保田さんの事だし…
 断ったら悪いし…
 ううん…あんなイイ人だもの…断れないよ…うん…


 はぁ


200 名前:13〜勇気と自信を下さい−その6〜 投稿日:2001年12月05日(水)23時02分18秒
13〜勇気と自信を下さい−その6〜

 「ねぇ…ひとみちゃ〜ん…ねぇってばぁ…」


 「……………………」


 「待ってってばぁ」

 さっきから私の呼びかけにはかすかに反応するだけで、ちょっと立ち止り
 私の方を見たかと思えば、すぐ前を向きゆっくりと歩き出す。
 
 さっきからその繰り返し…
 
 何回目だろうか…

 もう今の私は、深く考え込んだ様子のひとみちゃんを後ろから見守るだけ…


 はぁ


 相手の金髪のコも絶対ひとみちゃんの事、気にしているはずなんだから…
 さっきのような反応がいつもの《それ》だったら絶対に大丈夫だと思うのに…
 
 なんでそんなに心配してるのかなぁ…
 
 そりゃ、相手のコがひとみちゃんの事を恋愛対象に見ているのかどうかは分からないけど
 (男の人にもモテモテだろうし…)…それでも悪い方には考えていないと思うよ。


 何が不安なんだろう…


201 名前:13〜勇気と自信を下さい−その6〜 投稿日:2001年12月05日(水)23時04分56秒

 女子校でないトコでの《女同士の恋愛》ってトコ?
 年齢が離れすぎているってトコ?
 まだごっちんの事が頭に入ってて踏み切れないってトコ?


 ふぅ…何だろ…


 もう一度すぐ前を歩くひとみちゃんの大きな背中を見る私。
 いつもだと自信満々ってカンジがひとみちゃんの背中からも感じれるのに、
 今のその背中は弱々しく、今にも崩れてしまいそうになっていた。

 
 ふぅ…

 
 そうだ…うん…

 
 そう、そんなひとみちゃんを見てると、どうにかして上げたいと思ってしまうのが私。
 それがひとみちゃんのお姉ちゃんの私の役目だよね♪

 何とかして私があの金髪のコと友達になって…
 そしてひとみちゃんを紹介してあげる…

 そうだよね…こんなひとみちゃん見てたくないし…



 うん♪



 頑張らなきゃ…


202 名前:作者 投稿日:2001年12月05日(水)23時19分23秒
>>193:とみこさん

 ありがとうございます^^
 そんな事いっていただけると、さらに頑張れますんで^^
 
>sage
 どうしてでしょう(w
 特に意味はないのですが…^^;
 ただ、だらだらと長いので、一度に読んで頂いた方が、飽きられないかなぁなんて(w
 う〜ん…
 でも、更新も大変だし…^^;
 一度ageてみます(w

 これからもヨロシクお願いしますね^^

 とみこさんも頑張って下さい^^
 ごっちんの登場まで戻ってきてさらに楽しみなんで^^

>>194:nishiさん

 レスありがとございます^^
 
 >圭ちゃん
 そうです^^
 プロですから^^
 あっ、ちなみに…ゆうちゃんはもう一度登場します(ニヤ)
 >心があったかくなる
 ^^
 そうですか^^よかった^^
 梨華ちゃんにはもっともっと女のコになって欲しいですから(?…ちょっと変かな…)

 クリスマスまでに終わるか不安なこの話ですが、これからもヨロシクお願いします〜

 
203 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月05日(水)23時23分00秒
リアルタイム。
よしやぐの展開が気になる…。
続き期待して待ってます。
204 名前:SGT. 投稿日:2001年12月06日(木)01時30分17秒
はじめまして。黄板で小説を書いてるものです。
この小説かなりツボです。
今後の展開とても楽しみにしています!
205 名前:闇の住人 投稿日:2001年12月06日(木)14時01分58秒
やぐよしに幸せになってほしいけど梨華ちゃんにも幸せになってほしい。
うーん、どうなるんでしょう。ごっちんとも会ってないわけだし・・・。
とりあえず梨華ちゃんがんがれ!
でもその前に、保田さんとよっすぃーのご対面が・・・。保田さんの反応いかに!?
続き楽しみにしてます!
206 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月08日(土)01時15分34秒
↑同意!!
よしやぐ好きとしてはこのままうまくいって欲しいなぁ。
でも梨華ちゃんもいるし・・。作者さんにお任せします(w
207 名前:とみこ 投稿日:2001年12月08日(土)11時39分10秒
>>202
sageでもageでも人気な小説なので、作者さんに任せます!
私はどっちにしろ毎日チェックしてますのでvv
マイペースで頑張ってください!

小説読んでくださってるんですか?
嬉しいですvvvvvv
208 名前:読んでる人 投稿日:2001年12月08日(土)20時27分44秒
なちまり好きとしては・・・・・
まあ、誰が誰と結ばれるかは神様(作者)次第ですね。
続き楽しみに待ってます。
209 名前:14〜初体験…−過去−その6〜 投稿日:2001年12月09日(日)00時08分57秒
14〜初体験…−過去−その6〜

 『ちょ、ちょっと待ってよぉー!!その人ってホントに大丈夫なのぉ?』
 「えっ?」

 ひとみちゃんの素っ頓狂な声に、思わず止まってしまった私。

 
 そう、さっきご飯も終え、お風呂に入って部屋で明日着ていく服のコーディネートを
 考えていた私に、ひとみちゃんから電話があったんだよね。
 いきなり『明日ついて来て欲しい』って頼むのも変だから、とりあえず、
 あのひとみちゃんの靴を買いに行った日に声を掛けられたって事を
 『そうそう、ひとみちゃん聞いてよぉ』ってカンジで話し始めたの。

 最初は『梨華ちゃんすごぉ〜いっ』って聞いていたけど、
 『写真を撮らせて欲しいって頼まれちゃった』ってトコから、
 徐々にひとみちゃんの声が心配そうなカンジに…


 手元の一昨日買ったキャミを手でたたみながら、受話器を左手に持ちかえる。


 『だ、だってさ…そのぉ…
  
  赤の他人から見ると、梨華ちゃんって簡単に騙せそうに見えちゃうから…
  もしかしたら《後でヌードを撮らせろ》とか、《お金払うからHさせろ》とかさ…』

 「……………………」

210 名前:14〜初体験…−過去−その6〜 投稿日:2001年12月09日(日)00時10分26秒
 ひ、ひとみちゃん…そ、そんなに私の事を心配してるのぉ?


 うふはあとはあと


 嬉しいわはあとはあと


 「大丈夫よ♪だって相手の人、女性の人だから…」

 『えっ…女の人なんだ…』

 「そっ♪それに話したカンジすっごいイイ人ってカンジだよ♪だから大丈夫だって…」

 『うぅ〜ん…ホントに?』

 疑心暗鬼といった声の様子のひとみちゃんに、思わず苦笑いを浮かんでしまう。

 「うん♪大丈夫だよぉ」
 『……………………』
 
 私の明るめの声に、更に考え込んでしまった様子のひとみちゃん。
 しばらく『うぅ〜ん』『うぅ〜ん』と唸る声が電話口から聞こえてくるのを、
 くすくす笑いながら次のひとみちゃんの言葉を待つ。

 

 「だいじょうぶだよぉ」



 『よしっ!!決めたっ!!』:
 「ど、どうしたのぉ?」

 『わたしもついて行くっ!!』

 「……………………」

211 名前:14〜初体験…−過去−その6〜 投稿日:2001年12月09日(日)00時11分23秒
 

 うふはあとはあと

 
 ひとみちゃんに、いつ『一緒に明日きて欲しいっ』って言おうかって思っていた私。
 思わず笑みが浮かんでしまった。
 ひとみちゃんの方から『ついて行きたい』んだって♪
 
 それに…

 ひとみちゃんが私の事を心配してくれてるって事が分かって…ホント嬉しい…
 ひとみちゃんに胸の中を温かく包み込まれたってカンジかなぁ…ふふふ♪


 明日は頑張って《おめかし》しなきゃねはあとはあと


 ふ♪ふ♪ふ♪


 はあとはあと





 …………あっ…………

 …………そっか…このキモチが保田さんの言っていた《あれ》なの…?


212 名前:15〜勇気と自信を下さい−その7〜 投稿日:2001年12月09日(日)00時13分43秒
15〜勇気と自信を下さい−その7〜

 4,5人で仲のいい人同士で食べている人…1人で参考書を見ながら食べている人…
 どこか外に食べに出ている人…屋上で沢山の友達と食べている人…さまざまな人が
 この昼休みをさまざまな形で過ごしている。
 
 そして、さっきまでの自習室としての静けさは、今では全くなく、沢山の人の出入りで、
 ひと時も静けさという時間がこない。
 静かな世界も自分の考え込める瞬間に入り込めてスキだけど、
 こういう沢山の色々な人がいるトコロ…瞬間も大スキな私。

 今もひとみちゃんと話をしながらも、周りにどんな人がいるのかしっかりチェック。

 そして、ひとみちゃんもしっかり女のコをチェック…


 はぁ


 ひとみちゃんのこの癖、何とかならないかしら…


 「次って…梨華ちゃん、授業だよね…」
 私の後ろの方にいる女のコをしっかりチェックしながらも、
 話す時はきちんと私の目をみてくれるひとみちゃん。
 べーグルを片手に、ペットボトルを机の上をクルクルと回す。

 「そう…日本史だよ…」
 「あっ…日本史なんだ…」

 私の『日本史』という言葉を聞いた瞬間、ひとみちゃんの目に何か期待のこもった
 光が入った事に気が付いた私。

 そっとひとみちゃんの視線を追うと…

213 名前:15〜勇気と自信を下さい−その7〜 投稿日:2001年12月09日(日)00時17分02秒
 あっ…そっか…

 すぐ後ろに置いてある参考書…
 あの金髪のコの参考書…
 その中に日本史のテキスト…

 「ねぇ…あれって次の授業のテキストだよね?」

 確かに…見た事ありそう…

 朝自分で作ったお弁当をそっと置き、バッグの中から次の授業の参考書を
 取り出し、2人して眺める。
 
 それを見た瞬間、2人して顔を見合わせる。
 私の複雑な表情のこもった視線と、ひとみちゃんの何とも言えない
 嬉しそうな表情のこもった視線が絡まりあった。

 そう、見事その参考書は一致していたんだよね…
 嬉しさ半分、怖さ半分の私。

 「みたいだね…」

 そんな私の思いとは別に、ひとみちゃんの目には、キラキラと何かを
 期待するような眼差しが込められていた…
 普段ならそんなひとみちゃんの目にツッコミを入れてあげるけど…
 (ちなみに、勘違いしてる人はいないと思うけど、実際目にツッコミはいれないわよ…)
 …さすがに今は…完璧に何が言いたいのか分かる今だから…


 はぁ

214 名前:15〜勇気と自信を下さい−その7〜 投稿日:2001年12月09日(日)00時18分44秒
 断れない私…それにさっき決めた決心…

 たぶんチャンスがあったら行くと思う…
 そう…あくまでチャンスがあったらなんだからね…ひとみちゃん…
 その点は分かってよね…
 理解してよね…

 「《あの人》と近くの席になったらね…お願いします…へへへ…」
 

 はぁ


 もう立ち直っちゃったのかしら…
 その点はやっぱり羨ましいなぁ
 それだけ簡単に立ち直れるひとみちゃんなんだから、そんなに気にせずに話し掛けたらいいのに…
 もう何回も言ってるけど…

 「お願いね♪」

 覗きこんでくるひとみちゃんの視線をお姉さんみたいにしっかり受け止め、ニッコリ…
 安心させるように…



 そして、自分に勇気と自信をつける為に…

 もう一度カバンの中の大切な《あれ》…

 私とひとみちゃんの大切な《あれ》…

 勇気と自信を胸にできる《あれ》を…


 そっと手に触れる。

215 名前:15〜勇気と自信を下さい−その7〜 投稿日:2001年12月09日(日)00時19分58秒
たくさんのレスありがとうございますm(_)m
ホント嬉しいです^^
みなさんのおかげで結構、筆…ブラインドタッチが進みました(w
この調子で進められたら、クリスマスまでには…
う〜ん…早くしなきゃ…

>>203:名無し読者さん

 レスありがとうございます^^
 さがりまくっていたから、リアルタイムは大変だったんじゃないですか(w
 でも、それでも読んで頂いてホント嬉しいです^^

 >よしやぐ
 気になりますか…
 自分も結構よしやぐ(やぐよし)はスキなんですよね^^
 でも、最近よしやぐが少なくて…よしやぐに飢えてます(w
 唯一…
 ミスムンでのFUNの時に、ネットで噂になっていた事が…
 それって、結構楽しみにしていたのですが…(w
 残念…

 これからもヨロシクお願いしますね^^

216 名前:作者 投稿日:2001年12月09日(日)00時21分59秒
↑…がーん…↑名前欄、作者です

>>204:SGT.さん

 レスありがとうございます^^
 >ツボ
 そんな事言って頂けると嬉しいです^^
 展開の方はホント遅いのですが…
 でも、自分としては何とかして早く書き終えたいのですが…(w
 矛盾^^;
 これだけ楽しみにしていただけると、ホント頑張れます^^

 そんな作者ですが、これからもヨロシクお願いします^^

 PS.黄色読ませて頂きました^^
    よしこの過去の痛みも気になりますが、これからの2人も…
    自分ストリート大スキで、よく聞きに行ったりもしてますんで、
    すっごい2人の場面が浮かんできました^^
    こんなトコからですが、頑張って下さいね^^

>>205:闇の住人さん

 レスありがとうございます^^
 >やぐよしに幸せになってほしいけど、梨華ちゃんも…
 自分も全員が幸せになって欲しいので…
 その点を考えて、誰と誰が恋人同士になるのかを考えたいと…
 それにはキーキャラが1人…

 今まで途中でレスを返させて頂いた時の、小話でもう何となく分かる人もいるかも…
 今までのストーリと、本編に入るまでのを予想されても…

 >保田さんのリアクション…
 ふふふ…そのリアクションもこの梨華ちゃん編でのポイントに…
 (それ自体ではないのですが…)

 これからもヨロシクお願いします^^

217 名前:作者 投稿日:2001年12月09日(日)00時22分49秒
 PS.自分もいつも読ませて頂いてます^^
    よしこのキモチの変化がすっごくいいですね^^
 
    あ、あのー…裕ちゃんの例え話の続きがすっごい気になるのですが(w
    これからも頑張って下さいね^^

>>206:名無し読者さん

 レスありがとうございます^^
 >よしやぐ
 おっ、よしやぐが気になる方が、3人目…
 どうしよう…(w

 任せられると、責任が重大ですね(w

 まだまだ本編に入るまでは時間が掛かりそうなので、
 これからゆっくりと考えさせていただきます^^;

 これかもヨロシクお願いします^^

>>207:とみこさん

 レスありがとうございます^^
 >毎日チェック
 ありがとうございます^^
 今だと三日に一回ってカンジですが、軌道に乗ったら(?)ガンガン行かせて頂きます(w
 >人気
 人気って…^^;
 そんな言葉頂けたのはじめてです^^;
 ちょっとテレます…

218 名前:作者 投稿日:2001年12月09日(日)00時23分34秒
 とみこさんのも毎日チェックさせて頂いてます^^
 どんどん先が気になっていく…(w
 今回の更新が読み応え抜群でした^^
 これからも頑張ってください^^

 それから、こちらもヨロシクお願いします^^

>>208:読んでる人さん

 レスありがとうございます^^
 >なちまり
 なちまりがスキですか^^
 自分も結構はあとはあとです^^
 
 う〜ん…なちまりも一票…(w
 たぶん、物語が進んでいくにつれて、
 どの組み合わせで恋人同士になるのか分かっていくと思います。
 大どんでん返しとかだと、
 そのカップリングを期待された読者の方を落胆させてしまいますし…
 最後は気持ちいいラストを^^っていうのが自分の好みなので(w

 これからもヨロシク
219 名前:作者 投稿日:2001年12月09日(日)00時24分34秒
 ↑…途中で…^^;

 「これからもヨロシクお願いしますね^^」
 です^^;
220 名前:とみこ 投稿日:2001年12月10日(月)17時10分08秒
>>218

>今回の更新が読み応え抜群でした^^
いやぁ、そんな言葉をいただけるなんてこっちもテレますよ(^^;)
お互いがんばりましょう。
221 名前:naka 投稿日:2001年12月11日(火)00時36分29秒
私もなちまり&ごっちんがどうなるのかがスゴイ気になってて…
やぐちはどうするんだろ???なんて考えてしまってます。
なちまり好きなんでね。
では、楽しみに待ってます。
222 名前:16〜初体験…−過去−その7〜 投稿日:2001年12月11日(火)01時06分38秒
16〜初体験…−過去−その7〜

 ヘアバンドで髪の毛をアップにさせメイクの準備開始♪
 そして、手元には、昨日保田さんに教えてもらった《おまじない》の
 メイクのポイントの書かれた手帳…
 保田さん曰く、『このメイクをしたら落とせない男性(ひと)はいないわよ!!』との事…
 ちょっと違うかもしれないけど…でもこれで勝負だわっ!!

 目元はイエローで、目じりにほんの少しだけレッド(…レッドなんて初めてだけど、
 『これで落ちない相手はいない!』って…もうなんでもするわよっ!)、そして、
 まつ毛は毛先だけをカールさせる…と…マスカラ…
 あっ、ラメはつけちゃダメなのね…
 んと…で、グロスをたっぷりと…ん〜ん…


 よしっ!


 ヘアースタイルは…
 ロングとミディアムの間くらいの髪の毛を、ショートとミディアムくらいの長さにする為に、
 ピンで後ろを束ねて、トップからある程度毛束を落として、シャギーをたっぷり入れて…
 ボブにすると…
 (こんなヘアースタイルで出るの初めてだけど…昨日やったら結構似合ってそうだったし)
 …ピンの小物を両サイドにポイントとしてもってきて完了っと♪


 ふ♪ふ♪ふ♪

223 名前:16〜初体験…−過去−その7〜 投稿日:2001年12月11日(火)01時08分59秒
 ファッションは、と…
 トップは日曜に買った【ラブボ】のキャミで(うわぁ〜ちょっと胸元開きすぎかも…
 あの時はひとみちゃんを落とすためって買ってしまったけど…ちょっと恥ずかしいかも…
 大丈夫かなぁ)、ボトムは【COCOLULU(ココルル)】の七分丈の細身のパンツに、
 靴はミュール…そしてトートと…


 よしよし♪完璧だわ♪



 出来上がった自分を鏡にうつし一回転くるっと回ると、もうさっきまでの私とは別人。
 自分に自信も出てきて、背筋もピンって伸びちゃうくらい。
 ふふふ…メイクって不思議だわ♪


 もう一度見ると…


 よしっ!!

 …………………

 ホント胸元は開きすぎちゃってるけど…前にかがんだら見えちゃわないかしら…

 …………………

 うぅ

 いややぁぁぁぁ〜〜〜〜〜ぁ……………

224 名前:16〜初体験…−過去−その7〜 投稿日:2001年12月11日(火)01時10分39秒


 ううぅぅ


 ばっちりと見えちゃう…


 ど、どうしよう…あぁ…


 でも…そ、そうよ…こ、これで、ひとみちゃんも落とせるかもしれないし…ね…


 うん…


 が、我慢よ、我慢…



 はぁ



 そう…今日はひとみちゃんと私のクラスの友達と一緒に遊んで、
 その後保田さんとの約束のある、そんな日…

 ちょっとの不安を抱えながらも…
 その不安が別の意味で自分に幸運を呼んでくれるかもしれないそんな不安を抱えて、
 私は家を飛び出した。

225 名前:16〜初体験…−過去−その7〜 投稿日:2001年12月11日(火)01時14分59秒
〜〜〜〜〜〜

 渋谷駅の周辺は平日の午前といったカンジもあり、いつもとは違った雰囲気で私を出迎えてくれた。
 そんな雰囲気同様、今の私のキモチも全然違う。

 初めてひとみちゃんに見せるヘアースタイルに…
 あの日、ひとみちゃんの男ゴコロを見事にゲッチュウした、胸元の大きく開いたキャミ…
 あの気合を入れた日曜より、不安は少ないけれど、それでもやっぱり《ひとみちゃんが
 気に入ってくれるのか》ってトコでココロの底で少しの心配は…ある…

 保田さんに教えてもらった《おまじない》を信じて…


 「おっはー」
 私の右から聞こえてきた声…

 「あっ、マコおはよ♪」

 【ワン ウェイ】のデニムのオーバーオールを崩し、そこからみえる同じく
 【ワン ウェイ】のカワイイプリントTシャツに、【Adidas(アディダス)】
 のハイテクスニーカー、ほどよい大きさのウエストポーチ、そして、ほんの少し
 ブラウンの入ったミディアムヘアーのこぼれる、斜めにかぶったキャップ…
 
 ひとみちゃんと同じくらいボーイッシュで、なおかつオシャレな女のコ、
 私と同じクラスの友達マコの登場♪

 元田真理子って言って、クラスの中では一番の友達っていっていいかも…
 ひとみちゃんと一緒じゃない時は大抵一緒かなぁ…結構カッコイイんだよね♪
 カッコイイって言っても、今日のファッションからも分かると思うけど、
 少年ってカンジのカッコよさで、どっちかっていうとカワカッコイイってカンジかなぁ…

226 名前:16〜初体験…−過去−その7〜 投稿日:2001年12月11日(火)01時17分08秒
 実はかなり女のコからもモテル方で…
 でも、ひとみちゃんみたいに先輩後輩関係なくモテルって方じゃなくって、
 ほとんど先輩からで…
 (まぁ、後輩にもモテル事はモテルけど、どっちかって言うと先輩からってカンジかなぁ)
 …『カワイイカワイイ』ってカンジで母性本能満開ってカンジで可愛がられてるんだよね。
 背の高さも150cmない位なの…
 くりっとした大きな瞳が少年っぽさを余計に…


 ん?


 その大きなくりっとした瞳が私を見上げる…

 「ちょ、ちょっとっ!!りかっち…なっ…」
 それっきり言葉の止まるマコ…
 口元に手を当て、いつもの少年っぽい仕草はどこへやら…
 きっちり女のコの仕草で口元に手を当てている…

 「どうしたのぉ?」
 マコは私を上から下へジロジロ眺めると、ぼそっと一言。

 「……………だいぶん待った?」

 「う〜ん…20分くらいかなぁ」
 「……………ちょーナンパされたっしょ?」

 「…………………」

 みるみる顔に熱を帯びてくるのが分かった私。
 少し俯き、コクと頷く。

 「………やっぱり……」

227 名前:16〜初体験…−過去−その7〜 投稿日:2001年12月11日(火)01時18分47秒
 そんな真っ赤になった私の顔を下から覗き込んできて、ホッペを摘むと、
 プニプニと回すマコ。
 楽しそうに回し、ニヤニヤ私を見つめる。
 
 『ホッペを摘む』っていうのは、ごっちんの癖だったけど、マコにもその癖があって…
 結構カワイイ後輩のホッペを摘んで遊んだりしてる。
 大抵そんな時って言うのは、そんな事されてる後輩は真っ赤になって俯いてるだけだけど、
 そんなトコも面白がってマコはしてるんだよね…

 まさに私も、今、それに引っかかってるトコロみたい…


 しばらくそんなマコを恥ずかしそうに見つめる私だけど、次の瞬間ホッペの感触が
 消えると同時に、胸元が急にスッと空気に触れるカンジを覚える。


 あれ…?


 視線を落とした私…


 またそれと同時に今度は…



 いやややぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜ぁぁぁぁ…



 ぐすん


228 名前:16〜初体験…−過去−その7〜 投稿日:2001年12月11日(火)01時21分06秒
 「あははははははは〜〜〜〜〜♪ゴメンゴメン…そんな泣かないでよぉ…あははは…」

 そう笑うとマコは、2、3回挨拶程度に、私のごっちんしか触れた事のない胸を揉むと、
 ポンポンと胸元を叩き、『りかっちってホントからかいがいあるっ』って笑い、
 キャミをキレイに戻してくれた。


 ううぅぅ…


 いつもはオシリだけなのに…今日は胸だなんて…


 スッと私に左腕を絡めてくると、携帯を出し、何かを打ち出したマコ。

 「気合入れてるんだねぇ…トップは【ラブボ】?…」

 …………………………

 ポチポチ何かを打ちながら言ってくるマコをムシし、私は渋谷駅の方に目をやる。
 ちょっと胸を触られ、ご機嫌斜めな私だもん。

 しかも揉むし…かぁ〜…あぁ恥ずかしい…


 「ボトムはドコの?」


 ふんっ

 
 マコが悪い。

229 名前:16〜初体験…−過去−その7〜 投稿日:2001年12月11日(火)01時23分36秒
 「なにさ…そんな胸元開けてたらナンパはされるし…
  友達だったら触ってくるってば…」
 
 「…………………」

 「そんな派手に開けたのは着ない方がいいよ…
  エロオヤジがどんな視線で見てくるか分かんないじゃんか…」
 
 あっ、そっか…マコは心配してくれて…

 「それとも、今日はナンパされる為にそれ着てるとか?」
 「ち、違うよっ!!」
 
 ひとみちゃんをゲッチュウする為だもんっ!!

 「ふ〜ん…まっ、ほどほどのを着なよ…
  もし素敵なカレシでも出来たら、相手の人も彼女がそんな派手な服でも着られたら
  心配で心配でたまんないかもよ…」
 
 「………………………」


 そうなのかなぁ…ホントなら…


 ひとみちゃんが私の事を心配してくれるなら…それはそれで嬉しいけど…

230 名前:16〜初体験…−過去−その7〜 投稿日:2001年12月11日(火)01時25分36秒
〜〜〜〜〜〜

 特別ファッションに興味を持っていないけど、ロングヘアーが素敵で、
 キリッとした瞳がカッコイイ同じクラスののりっぺ…

 同じく、ほとんどお姉ちゃんのお下がりのお洋服を着ていて、
 少し幼いカンジの可愛さを持ってるあみちゃんも集まり、後はひとみちゃんだけ。

 でも、ひとみちゃんが待ち合わせの時間に遅れてる訳じゃないよ。
 私たちが早く着ちゃっただけだし…


 あみちゃんとのりっぺが、今日ドコに行くのかを楽しそうに話してるのを眺め、
 隣りで腕を掴んでいるマコの腕の感触を確かめながら、
 もう一度今日の私のカッコについて考え込んでしまう。


 ひとみちゃんはどう思ってくれるのかなぁ…
 大丈夫かなぁ…

 って…


 だって、特にお洋服に興味を持っていないあみちゃんとのりっぺでさえも、
 今日の私のカッコには目を丸くしてたんだよ…
 そんな顔されたら…ちょっと不安になるってば。

 それと、胸元開け過ぎって言葉も…
 これはあみちゃんの口から出た言葉…ちょっとグサってきちゃった…
 でも最後にはちゃんと『お化粧とファッションがキマッてて、超カワイイよっ♪』って…
 

 えへへへ…まぁそれは嬉しいけど…

231 名前:16〜初体験…−過去−その7〜 投稿日:2001年12月11日(火)01時27分44秒
 確かに開け過ぎたよね…

 マコの言葉を信じるなら、そのせいなのか、ここに到着してから20分の間に、
 3人の男性にナンパみたいな事されたからね…
 それプラス1人のボーイッシュな女性にも…


 モテルって事から、嬉しいのやら、悲しいのやら…


 複雑…


 「おっ…りかっち、よしこだよ。」
 ぐいぐいと組んでる腕を揺すられ、ハッとなる私。
 前に向けた私の目に、光が差し込んでくる。
 それ…光ってのはもちろんひとみちゃんの姿で…
 とぉ〜ってもカッコイイひとみちゃんの姿が私の視線の中に飛び込んできた。

 ナチュラルなショートヘアに、タイトなTシャツ(たぶん【UNIQLO(ユニクロ)】かなぁ)、
 細身の【エドゥウィン】のジーンズ…いつも通りに携帯を首からぶら下げ、
 肩からシンプルで男のコが使ってそうなトートを提げている。
 ちなみにそれは【無印(むじるし)】で買ったものだけどね。

 そして、この前の日曜日に私と一緒に買った【バニスター】のアンクルブーツに、
 同じくこの前の日曜にかった【コムサ】のブレス♪ふ♪ふ♪ふ♪

 私が選んであげたっていうのも入ってるのかなぁ…
 なんだか、いつもよりも断然カッコイイわはあとはあと

232 名前:16〜初体験…−過去−その7〜 投稿日:2001年12月11日(火)01時29分39秒
 そんな私と同じような顔になってひとみちゃんを見つめているのは、
 あみちゃんとのりっぺ…
 ウットリしたような表情でひとみちゃんの事を見つめている。


 …ライバルだわ…


 その点、マコは女のコからもモテルって事があるからなのか分からないけど、
 特別意識したような表情でひとみちゃんを見る事はないのよね…
 まぁ、もしかしたら同じ女のコにモテモテの女のコってトコからも、
 ライバル意識でもあるのかも…


 ふふふ…まぁ〜さかねぇ…


 「ごめんなさーい…遅くなっちゃって…」
 ひとみちゃんの言葉に、慌てて首を横に振る3人…
 少し緊張した雰囲気のある私とあみちゃんとのりっぺ…
 同じようなリアクションの私たち…


 これまたそんな私たちのリアクションとは違って、マコは『おそいぞー!』って
 ひとみちゃんの額を人差し指でクイっと押し、けらけらと笑う。
 『すみませーん』って照れ笑いするひとみちゃんの腕に自分の腕を絡めると、
 私たちの方を振り返った。

 「じゃぁ、行こっか?」

 「そだね」
 あみちゃんの言葉で、ゆっくりと歩き出す私たち。

233 名前:16〜初体験…−過去−その7〜 投稿日:2001年12月11日(火)01時31分12秒
 
 あれ…?

 なんだかおかしくない…?

 ………………………

 そ、そうだっ!

 ひとみちゃん…

 何か私に言う事ないのかなぁ


 『おはよう』?
 ううん…


 『今日楽しみだね』?
 違う…


 ……………………

 今日の私を見て、何か言ってくれないのかなぁ


 何も言ってくれない…そんなのちょっと悲しいよ…
 せっかくオシャレ頑張ったのに…

 頑張ったんだから…

 何か言ってよ…

 ………………
 ……………
 …………
 ………
 ……
 …

234 名前:作者 投稿日:2001年12月11日(火)01時41分00秒
う〜ん…この前のレスの返信を見て、少なくしなきゃって^^;
5レス使っての返信って…^^;
いつもながら、まとめる力がないです^^;

>>220:とみこさん

 こちらこそです^^
 レスいただけるんで、かなり筆が進んでます^^
 更新大変でしょうが、頑張って下さいです^^

>>221:nakaさん

 ありがとうございます^^
 >なちまり
 二人目です^^
 どうなるのでしょうか(w
 とりあえずヒントとして1つあるのですが…それは色々な意味での「なっちの考え」…
 もしかしたらごっちん編でのなっちの語りをじっくりと読めば…(w
 すっごいささいな事なんですが…^^;
 (でも、すっごいささいな事なので、後々変えても全然大丈夫なくらいなのですが^^;)

 これからもヨロシクお願いします^^

 
235 名前:さるさる。 投稿日:2001年12月12日(水)00時20分23秒
やっぱおもしろいっす。
やぐよしも気になるけどいしよしも気になるなぁ。
ごっちんがどうなるかも気になるし、
私的には愛ごまどうなったのかっていうのが
未だに気になってるんですけど笑
作者さん、番外編でも本編でもいいので是非
あのごっちん編の続きを!!笑
236 名前:17〜勇気と自信を下さい−その8〜 投稿日:2001年12月13日(木)00時25分03秒
17〜勇気と自信を下さい−その8〜

 自分の席の番号を確かめ、授業のある教室に後ろから入ると、廊下で響いている話し声とかが、
 遠い世界に行ったような錯覚を覚えてしまう。
 教室の静けさの中、遠くで廊下での話し声や笑い声が聞こえてくる。
 これから徐々に授業にキモチも持っていくのには丁度いいのかもしれない。

 これからは集中しなきゃ…

 って、とりあえず自分の席に目をやった私だけど、その席を見た瞬間、
 私の心臓は強く跳ね上がってしまった。


 信じられない…


 少し目を瞑り、もう一度目を開けると、そこにはさっきと変わらない光景…
 やっぱりホントだ…


 もしかして、ひとみちゃんの呪い?


 そう、もう分かると思うけど、金髪のコ…
 さっき廊下ですれ違った時のカーディガンを羽織ってる事からもすぐ分かるし、
 それ以上にその存在感の方が大きい。
 その金髪のコがそこにいるだけで、そのあたりに華が舞い降りたように…
 そこに、ひとみちゃんが気になる金髪のコがいたんだよね.

237 名前:17〜勇気と自信を下さい−その8〜 投稿日:2001年12月13日(木)00時26分25秒
 どきどきが襲ってくる。

 どうしよう…

 この教室にいるっていうのは分かっていたけど…
 それでもこれだけ近いなんて…

 ううん、かなり…すごく、近いかも…

 は…はは…ははは…

 ひとみちゃんの望み通りに…


 ひとみちゃん…どうしよ…


 少し震えそうになる足に力を入れて、そっと自分の席に近付く私。
 席と金髪のコが近くなるにつれて、それと一緒に私の心臓もだんだんと早く打ち始めた。
 少し胸を抑える。

 近付いて分かった事…それは金髪のコの席は私の隣だという事…

 ただ、ちょっと安心できるのは、席は1つ空きになっているから、
 私と金髪のコの番号は隣だけど、席は1つ空いているって事だね…

238 名前:17〜勇気と自信を下さい−その8〜 投稿日:2001年12月13日(木)00時28分21秒
 うぅ…

 どうしよ…

 金髪のコの香水の香りをかすかに感じながらも、とりあえず、
 机と一体式の席をグイと後ろに倒してソッと座り、膝の上に置いたバックを漁って、
 ぎこちなさをなくさせようと、何か動作をする…

 ただただ座ってぼーっとしてると不自然な訳でして…
 だって一度は目が合ったんだもの…
 しかもあの金髪のコは絶対に私の事は知ってるはずだし…たぶんね…

 どうしたらいいんだろう…
 今話し掛けなかったら、たぶんもう話し掛けるチャンスなんてないと思う…

 でも…どうやって…


 『さっき廊下で目が合いましたね…』

 …………………ナンパかよっ!!…

 『よくここで勉強してますよね?』

 …………………男の人じゃないんだから…

 『飯田さんって知ってますよねー?実は私も友達なんですよぉ』

 ……………………………

239 名前:17〜勇気と自信を下さい−その8〜 投稿日:2001年12月13日(木)00時30分16秒
 『自習室でいつも会いません?』

 ……………………………

 『そのワンピ、【ワン ウェイ】ですよね?カワイイですよねぇはあとはあと

 それじゃ金髪のコがカワイイって聞こえないじゃない…

 じゃぁ、知らないフリして…
 
 『そのカーディガンどこのですかぁ?カワイイですよねぇはあとはあと

 まだいいかも…確実に上の四つよりはいいわ…

 はぁ

 でも、もっと自然なのないかしら……

 ………………………

 あっ…そうだ…

 ………………………

 急に閃いたナイスアイデアに、思わず笑みが浮かぶ私。
 自分でいうのは変だけど、結構いいアイデアだと思うわ…

 ふふふ♪

 よしっ!

 決めたっ!!行コッ!!

240 名前:17〜勇気と自信を下さい−その8〜 投稿日:2001年12月13日(木)00時31分58秒
 と、気合を1つ、金髪のコの方に顔を向けた私だけど…
 
 それと同時に飛び込んでくる金髪のコのとっても整った可愛い顔立ち…
 ギャル系ってカンジだけど、それでも幼さを残して、とっても可愛い…
 そんな顔立ち…

 思わず見惚れてしまった…

 
 参考書を一生懸命に見るぱっちりした大きな瞳…
 グロスの入った艶やかな唇…
 ラメのキラキラ…
 ぴんっと伸びた背筋…
 少し視線を下ろすと、ミニから伸びたキレイな足…

 はあとはあと

 もう一度視線を金髪のコの顔に持ってくると同時に、その金髪のコが、
 私の視線に感づいたように、こっちの方に顔を持ってくるのを感じた。

 あっ…

 慌てて逸らす視線…

 そして、逸らしてから後悔…

 しまった…せっかくのチャンスだったのに…

 はぁ

 そうだ…頑張らなきゃ…ひとみちゃんの為に…

 うん…

241 名前:作者 投稿日:2001年12月13日(木)00時42分02秒
>>225:さるさる。さん
 
 レスありがとうございます^^
 いしよしが気になる方が初めていてくれた(w
 と、ちょっと安心したトコロで…
 >愛ごま…
 ふふふ…考えてありますとも(w(態度デカイ^^;)
 予定では、次の裕ちゃん編…その次にたぶん愛ちゃん編でも…
 それに…ふふふ…まだはっきり梨華ちゃん編での現実の日にちっていうのは
 出てないのですが…もうちょっとしたらきちんと出てきますんで…(一応謎)

 まだまだ愛ごままで時間かかりますが、これからもヨロシクお願いしますね^^

242 名前:マック 投稿日:2001年12月13日(木)01時38分52秒
すっごいおもしろいっすね〜。
んでも、自分的にはやぐよしよりもいしよしに一票・・・いやいや、10票ってとこなんですけど・・・。
作者さん!期待してますよ〜♪
243 名前:さるさる。 投稿日:2001年12月13日(木)23時12分18秒
まじっすか作者さん!(笑)
期待で胸膨らむ、ワクワク。
にしてもりかちゃんがんばれー。
そんで健気ぇ。
こっちまでドキドキだぁ。
244 名前:18〜初体験…−過去−その8〜 投稿日:2001年12月14日(金)19時12分36秒
18〜初体験…−過去−その8〜

 「じゃぁまたねー」
 マコの声を最後に改札を抜ける3人。
 みんな楽しそうに手を振ってホームの方に向かうのを、私も笑顔で見送る。
 もちろんひとみちゃんの顔にも自然と笑みが浮かぶ。

 今日のひとみちゃんはモテモテだったもんね…

 いつもは学校全体の女のコの《モノ》ってカンジで、遠慮みたいなものがあるのだけど、
 『今日だけはっ』ってカンジで、あみちゃんとのりっぺはずっとひとみちゃんのお世話を…
 それに対して、すっごいニヤケタ感じで、嬉しそうにするひとみちゃんに
 ちょっと腹が立ったから、今日はずっとマコの相手をしたわ。

 カラオケだとずっと隣で腕組んでたし、プリクラだってホッペにチュウしちゃったし…
 初めてマコに甘えちゃった…
 あんなにマコが子供っぽくって可愛かったのは、ちょっと嬉しい発見だけど…

 でも…やっぱり、悲しかった…
 ひとみちゃんはずっと3人の相手をしていたんだもの…
 私と話してても、マコやあみちゃん、のりっぺに何か話を振られると、
 すぐに『なになに?』って…


 ふんっ


 私のお洋服の事も全く触れなかったんだし…
 ヘアースタイルだって…
 メイクだって…

245 名前:18〜初体験…−過去−その8〜 投稿日:2001年12月14日(金)19時14分12秒
 これだけ一生懸命頑張ったのに…

 ばかぁ

 スッと無言で青山の方に足を向ける私。

 「あっ、梨華ちゃん…もう行くの?」

 ムシ…

 「ん…梨華ちゃん?」

 ムシ…

 「……………………」

 ………………………

 「今日は前よりカワイイよ」
 
 あっ…

 数歩歩いた後、腕を掴まれるの感じるのと同時に、耳元で聞こえてくるひとみちゃんの
 優しい声…とっても優しく…ホンキで言ってくれてる…

 「そんなの、みんなの前で堂々と言ったら恥ずかしいから…」

246 名前:18〜初体験…−過去−その8〜 投稿日:2001年12月14日(金)19時15分21秒
 少し恥ずかしそうなひとみちゃんの言葉だったけど…
 でも…でも…

 「《みんなは》平気で言ってくれたよ…」
 だから…ひとみちゃんだって言って欲しかった…

 「…………《わたしは》…………」
 「?」
 次のひとみちゃんの言葉を待つ私…逆に覗き込み返して待つ…


 「……だから、今言ってるじゃん」

 …………うん…………でも…

 「カワイイよっ♪って…」

 ………あ、ありがとう…

 素直に言いたいけど、何かがココロに引っかかって素直に言えなかった、
 その言葉…

 ひとみちゃんの何が引っかかったのか分からないけど…

 でも、少しは胸のつかえは落ちたかなぁ…よかったぁ…

247 名前:18〜初体験…−過去−その8〜 投稿日:2001年12月14日(金)19時17分34秒
〜〜〜〜〜〜

 待ち合わせの場所【アクア】の前に立っている私…
 
 少し険しい表情で保田さんの事を睨んでいるひとみちゃん…
 まだ保田さんの事を信用していないみたいで、『最初が肝心』って…
 『舐められたらダメじゃん』って…
 そうやって『怖いぞオーラ』を出してるひとみちゃんに私の方がどきどきしちゃって…
 そりゃ、いつ保田さんが怒り出さないかって事だよね。

 でも…そんなひとみちゃんにたじろぐ事なく、私を見て、さっきからしきりに
 『イイはあとはあと』『イイはあとはあと』を連呼する保田さん。
 その保田さんの顔は満面の笑みでいっぱいだ。
 さっきからその調子の保田さんに少し安心したけど、その一方で困惑する私。


 そう…保田さんは私が連れてきた《人》が女のコっていう事に特別驚いた様子もなく、
 真っ先に私の方を気にしていたんだよね…

 少し、どうやって保田さんにアイコンタクトをしよっかなぁって思っていた私…
 拍子抜けしちゃった…
 
 そりゃ、昨日の内に考えていたメールは会う前に送ったのだけど…
 それで暗に気がついたのかなぁ…

 それとも、それ程この事を気に止めていなかった…

 はたまた、ひとみちゃんの事を男のコと信じ込んでいる…
 そりゃ、今日のひとみちゃんも十分カッコイイけど、胸が出てるから女のコとは分かるはずだもん…

 あっ…もしかして、保田さんも《女のコが大スキな女の人》…とかぁ?
 う〜ん…これはありえそうだけど…

248 名前:18〜初体験…−過去−その8〜 投稿日:2001年12月14日(金)19時19分13秒
 「あっ…梨華ちゃん…このコが、この前言っていたコ?」
 
 いきなり聞こえてきた保田さんの声に少しビックリした私は、
 ちょっとシドロモドロになりながらもひとみちゃんの事を紹介する。
 幼馴染であり、大切な親友って…
 その紹介に、保田さんはニッコリと微笑み、ひとみちゃんに手を差し出した。


 「ヨロシク♪」
 
 ちょっと、これまた拍子抜けしたような表情のひとみちゃんも、
 困惑しながらも手を差し出し『あっ…はぁ…』

 「へぇ〜…カワイイコじゃん…」
 保田さんはジロジロひとみちゃんを観察しながらも、交互に私も観察する。
 そして、満足したのか、嬉しそうに口を開いた。

 「もう梨華ちゃんから聞いてるかもしれないけど…
  とりあえずあたし保田圭っていうんだけど…
  フォトグラファーの見習をしていますっと…
  今日はわざわざありがとうね♪」

 「あっ…いえ…わたしがついて行きたいって言ったので…」

249 名前:18〜初体験…−過去−その8〜 投稿日:2001年12月14日(金)19時20分23秒
 そんな保田さんの態度に、さっきまでの険しいひとみちゃんはどこえやら…
 もう完全に腰も低くなり、保田さんにじっと見つめられ、少し顔には赤みが
 掛かっちゃっているくらい。

 ひとみちゃんって…誰にも顔を赤らめちゃうんだから…
 そんなひとみちゃんを見てると、そりゃ誰だってドキッてなっちゃうよ…


 まぁ…私もいっつも顔を赤くしちゃってるけどさ…


 ひとみちゃんの言葉も、少し笑いながら聞き終えた保田さんは、
 私の方に目を向けた。

 そして、少し真剣な表情になり口を開く。

 「じゃぁ…明るい内にたくさん撮りたいから…」

 初めて出た『写真を撮る』の言葉に、少し混乱した私だけど、しっかり頷き、
 そして…『おねがいします』…と…

250 名前:18〜初体験…−過去−その8〜 投稿日:2001年12月14日(金)19時22分42秒
〜〜〜〜〜〜

 「う〜ん…もうちょっとさぁ…もうちょっとだけ自然に出来ないかなぁ…」

 【アクア】さんから場所を、少しオシャレなオープンカフェの見える北の方に移した私たち。
 保田さんがその店の人に許可を貰い、オープンカフェの端の方で写真を
 撮らせてもらっているんだよね。
 『最初は緊張してて当然だから』って言葉で続いていた撮影も、だんだんと時間が経つにつれて…

 はぁ…

 保田さんもさっきのような言葉を…


 う〜ん…


 私の立っている仕草が全然自然じゃないみたいで…
 保田さんの言いたい事は分かるけど…
 
 分かるけど…

 当然、こんな風に写真を撮られるって事、私、今日生まれて初めてなんですもの…
 難しいですよぉ

 「難しいですよぉ」
 少し涙の入った私の声に、保田さん自身悪いと思ったのか、『ゴメンゴメン』って
 言い少し考え込むと、『じゃぁ少し休もっか…』と…

 そして、そのオープンカフェで、休憩する私たち。

251 名前:18〜初体験…−過去−その8〜 投稿日:2001年12月14日(金)19時24分39秒
 レモンティーにミルクティーにブラックをオーダーし、しばらく、
 涼しくなりつつある夏の日を感じる。

 口を開くひとみちゃんには小さな声で返事を返す事以外は、テーブルの上に並べた
 私を撮った写真を真剣そうに眺め、そして、考え込んでいる保田さんに気をきかせる
 つもりで、静かにしている私。

 保田さんの見ている写真を一緒に眺めるけど、どれも自分でも
 イヤになるくらいぎこちないモノばっかり…
 
 ぎこちない表情をしてるモノ…
 不自然なバランスを取っているモノ…
 足に体重がのりすぎてるモノ…

 どちらかが良かったとしても、かならずどっちかが抜けている…
 そんな写真ばっかりがテーブルの上に並べられていた。


 はぁ


 その写真だけでなく、考え込んでしまっている保田さんを見ていると、
 だんだんと私のココロにも、最近押さえ込んでいたはずのネガティブモードが
 顔をだしてくる。

 やっぱり私はダメなんだぁって…
 写真1つでさえ撮れないんだぁって…

 はぁ

 次に撮る時はしっかりと…ね…

252 名前:18〜初体験…−過去−その8〜 投稿日:2001年12月14日(金)19時26分05秒
 
 しばらく考え込んでいた私…

 いつの間にかオーダー品が運ばれてきていた事にも気がついていなかったくらいに
 考え込んでいた。
 それと同時に、いつの間にか、保田さんとひとみちゃんが仲良く世間話に興じていた
 事にも気がつかなかったんだよね…


 あれ…


 いつの間に…


 ちょっとひとみちゃんと仲良く話してる事に嫉妬のココロが出てきそうになったけど、
 それ以上に、保田さんとひとみちゃんが早く仲良くなれた事の嬉しさの方が大きかったみたい…
 少し安心感も感じ、自然と浮かび上がってくる笑みを抑える意味も込め、レモンティーを口に運ぶ私。


 ふふふ♪

253 名前:18〜初体験…−過去−その8〜 投稿日:2001年12月14日(金)19時28分21秒
〜〜〜〜〜〜

 「う〜ん…」

 まただぁ…やっぱりだめなのかなぁ…

 「いいんだけど…いいんだけど…う〜ん…あと10枚はいいの撮りたいんだよね…」

 はぁ

 「ごめんなさぁい…」
 「あっ…いいのいいの…こういうのってカメラマンの責任ってのもあるしね…」

 私の謝る仕草に、慌てた様子の保田さんは、そう言ってから少し顔をしかめ、
 カメラから写真を引き抜くと、それが写り上がるまで待ち、確認…
 それを見て、また『う〜ん』と溜息を1つ、その写真をひとみちゃんに渡し、
 『じゃぁ、もう1枚…』…

 そして、またさっきの動作を繰り返し、写真を見ると、もう一度溜息…

 「ごめんね…ごめんね…ちょっとカメラマンの腕がホント悪いみたいだわ…
  あははは…あたしって才能ないのかもね…あははは…
  モデルは抜群なんだけど…どーも満足いかないんだわ…」

 そう冗談を言って笑う保田さんの言葉に、もちろんの事、いつものような力は
 入っていなくて、だいぶんまいっている様子に見えた。
 結構疲れた様子の私たちに気を使っているのだろうね…
 早く撮らなきゃってキモチと、いい写真が撮りたいってキモチが変に絡み合い、
 保田さんのキモチが空回りしてしまっているのだと思うの…

254 名前:18〜初体験…−過去−その8〜 投稿日:2001年12月14日(金)19時31分14秒
 「やっぱりダメだわ…」

 その一言の後、『ちょっと待ってね…』と言うと、また考え込んだ保田さん。

 でも、今度の思考はそれ程長い時間は掛からなかったんだよね。

 何かグッドアイデアが浮かび上がったのか、急に顔全体に満面の笑みが浮かんだかと
 思ったら、次の瞬間にはニッコリと私とひとみちゃんの方に顔を向けてくる。

 そして、自分のアイデアに大満足なのか、子供のように素敵な笑みを浮かべ、
 嬉しそうに私たちに自分の考えを話し始めた。『素人のコって体全体が手持ち無沙汰に
 なっちゃう事って多いから…自分でポーズに困ると思うの…だから…こうしたら結構よく
 なると思うのだけど…』と…ただ一言、『これはアーティスト…まだまだ資格ないかも
 しれないけどね…そんなフォトグラファーとしての私の芸術観だから…』って前置きをしつつ…


 しばらくその保田さんの考えを聞いていた私とひとみちゃんだけど…
 聞き終えると私だけじゃなくって、ひとみちゃんまで顔を赤らめてしまっていた…
 なんとも言えない表情の私たち…

255 名前:18〜初体験…−過去−その8〜 投稿日:2001年12月14日(金)19時32分21秒
 私はひとみちゃんの方を見ると、ひとみちゃんと目があったけど、
 次の瞬間にはもう視線を逸らされてしまっていた。

 それでも、それほどショックのない私…

 だって…保田さんの言葉はそれ程恥ずかしかったんだもの…

 でも…

 でも…

 私としてはかなり…ホント…すっごい嬉しいかも…

 もう一度ひとみちゃんの方を見ると、もう一度視線がバチっとぶつかったけど、
 今度はどっちもそらさずに、しばらく見詰め合う私たち…

 そして、どちらともなく頷くと…今度は保田さんの方を向いて、2人して頷いた。

 「「いいですよ…」」

 …………………
 ………………
 ……………
 …………
 ………
 ……
 …

256 名前:18〜初体験…−過去−その8〜 投稿日:2001年12月14日(金)19時34分36秒
〜〜〜〜〜〜

 「よかったぁ…ホントよかったよぉ…ありがとぉね…ホントいいのが撮れたよぉ…」

 今にも嬉し涙を流し出しかねない保田さんに、ちょっと困った表情の私たち…
 そんなに喜んでくれるなんて…

 でも…ある意味、私もホント嬉しかった…

 
 青山から原宿まで色々話しながら歩いて来た私たち。
 だいぶん傾いてしまった陽だけど、後ろから差し込んでくる夕日が、
 私たちの影をキレイに形作ってくれていた。
 そんな夕日と、きちんと写真の撮り終えられた満足感、安心感から、
 私たちのココロはとっても軽く、言葉の出る口も軽やかだった。
 出てくる会話も止まらず、弾む会話…
 
 今度はひとみちゃんも混じってのファッション、ブランド…メイクの仕方に、
 コーディネートの術…この前教えてくれた《おまじない》…
 スキなアーティスト、スキなショップに自分の趣味…

 原宿の駅前に来ても、止まらず、近くのマックに入って、その続きも更に2時間。
 もう一度原宿の駅前に戻ってきた頃には、完全にこの街にはネオンが輝くようになっていた。


 「あっ…これお礼ね…」
 完全に落ちてしまった日の中、保田さんはそう言うと、私とひとみちゃんの手に
 それぞれ2万円ずつ渡してくれた。

 これにはビックリの私たち。

 私はまだ昨日の事があったからビックリは少なかったけど、
 それでもこんなにお金をくれるなんて…

257 名前:18〜初体験…−過去−その8〜 投稿日:2001年12月14日(金)19時36分52秒
 ひとみちゃんに至ってはビックリしすぎてか、口がぱくぱくして何かを言いたそうに
 なっているけど、何も言葉が出てこないって感じになっちゃって…

 ひとみちゃんには悪いけど…すっごい面白い…ふふふ…


 「あっちょっと、梨華ちゃん…話があるのだけど…
  吉澤さん…ちょっとだけいいかな…2人だけで話がしたいのだけど…」

 保田さんの言葉に我に返ったひとみちゃんみたいだけど、
 まだ頭では2万円の意味が分かっていないのか、さっきの保田さんの言葉には、
 ただ頷くだけだった。

 そんなひとみちゃんの様子に笑いながらも、私の手を取ると、
 少し離れたビルとビルの隙間に連れて行かれた私。


 「どうしたのですかぁ」
 
 少し困った表情の保田さんは、なかなか口を開くことが出来ない…
 なかなか私に《その聞きたい事》を聞けないのか、少し長めの沈黙が辺りに漂った。


 また少し間、沈黙を漂わせると、意を決したように口を開いた。

258 名前:18〜初体験…−過去−その8〜 投稿日:2001年12月14日(金)19時38分03秒
 「…女のコだったんだね…」

 …………………………

 「…あの言葉はホントだよね…?」

 少し遠慮の入った保田さんの言葉は、私の心配していた言葉だった…
 一度は聞かれるだろうなぁって思っていた言葉…

 でも、1回だけなんだし…1回だけ…
 もう保田さんにも会わないかもしれないし…

 そう思っていたから…

 …………………………

 やっぱり気持ち悪がられるよね…

 でも…そんなの関係ない…

 「…ホンキです…」

 出てきたその言葉の口調は、自分でもビックリするくらい、強くキモチが込められていた。
 普段の自分の口から発せられた口調とは到底思えなくらい…
 とても強い決意をもったその口調…《女同士》って事を否定されないように出てきた力強い言葉…

259 名前:18〜初体験…−過去−その8〜 投稿日:2001年12月14日(金)19時39分23秒
 どんな言葉を返されても、ひとみちゃんとの事は否定しないと決めた私…
 もう一度力強く口を開く。

 「ホントにひとみちゃんの事…」
 「わかってるよ」
 保田さんのとっても優しそうな口調に、ハッとしたように保田さんを見る私。
 キレイな微笑みを浮かべ、保田さんは私の顔を見つめてくれていた。

 そして…

 「だから…最後《あれ》にしたんじゃんか…」
 
 …………あっ………そっか………

 私…なに、意地になってたんだろう…
 保田さんはしっかり認めてくれていたのに…


 はぁ


 「あの…」
 「…何?」
 ニッコリしてる保田さんを、恥ずかしそうに見つめ、『ありがとうございました』…

 「ふふふ…だから、どうして梨華ちゃんがお礼を言うんだってば」
 ケラケラ笑うと、私の頭をグイっと抱き寄せ、ポンポンと頭を撫ぜてくれた。
 胸の中、保田さんの落ち着く匂いを思いっきり吸い込み、安心感の覚える私。
 私も手を保田さんの背中に回し、抱き締める。
 全然周りの目なんて気にならないくらい…

260 名前:18〜初体験…−過去−その8〜 投稿日:2001年12月14日(金)19時41分11秒
 「頑張りなよ…」
 ソッと囁く保田さん…

 背中に手を回しきて、私と同じように抱き締めてくれる。

 「…大変だよ…あのコは…」

 ……………………………

 何もかもお見通しの保田さん。
 そう言えば学校が女子校って事も言ったんだよね…
 へへへ…この人なら結構相談出来るかもしれないかなぁ

 「あっそうだ…
  今度さ、もし暇な日とかあったら付き合わない?
 
  夜なんだけど…それでも、10時までにはね…
  ちょっといいトコ連れて行ってあげるし…」

 スッと体を離しながら、私の顔を覗き込んでくる保田さんの顔には、
 何か期待のこもった不思議な表情があった。

 不思議…ううん…不敵な笑みを浮かべていたかなぁ…へへへ…

 「いいトコですかぁ?」
 「そっ…いいトコ…梨華ちゃんなら、人生観変わるかもしんないよ…ふふふ…」

 保田さんのその言葉の意味は全く分からなかったけど、とにかく保田さんは
 この3日間で信用出来る人ってイメージがしっかりついちゃったし…
 何か楽しい事…人生観が変わるってトコに引かれて…

 そう…私は自分を変えたいって思っていたから…
 ごっちんがいなくなってからホント変えなきゃって思っていたから…

 この何日間でだいぶん変わったかもしれないけど…
 もっともっと変えたいと思ってるから…

 保田さんの言葉にはっきりと頷き、『連れて行ってください』と…

261 名前:作者 投稿日:2001年12月14日(金)19時47分24秒
ちょっと多めに更新^^;

>>241:マックさん

 レスありがとうございます^^
 いしよしに10票ですか(w
 いっきにいしよしが大攻勢^^

 これからもヨロシクお願いします^^

>>242:さるさる。さん

 レスありがとうございます^^
 まじッス(w
 もうごっちん編から伏線は全部入ってますんで^^
 次の裕ちゃん編でも…(w
 ただ、まだ過去編はそれほど決め手いないのですが^^;

 これからもヨロシクです〜^^

 
262 名前:とみこ 投稿日:2001年12月15日(土)13時37分18秒
(´X`)応援するのれす
263 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月15日(土)21時41分16秒
(o゚v゚o) <ふぁい!
( ^▽^)<ファイ!
( ⌒ ー ⌒) <ふぁい!
264 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月17日(月)17時52分27秒
ほんとに作者さんはすごいです。この絶妙な人と人の関わり方なんて。
いまかあ全員集合したらどうなるのか想像してしまいます。
あっ、そういえば雪板の後藤編がないです!探してみます。
265 名前:19〜勇気と自信を下さい−その9〜 投稿日:2001年12月19日(水)23時02分10秒
19〜勇気と自信を下さい−その9〜

 授業まであと数分…
 もう教室の中もだいぶん人が集まり、みんなこの授業のテキストを机の上に出し、
 授業を受ける準備に入っていた。

 隣に座っている《金髪のあの人》もルーズリーフを机の上に出し、テキストを眺めている。

 ただ、そんな中私だけはまだ…机の上に出ているのは、ルーズリーフと、ペンケース…
 まだテキストは出していない。

 どうしてかって言うと…

 そう…私のこれから行われる作戦の為…


 その名も…


 『「テキストを忘れたので見せて頂けませんかぁ」で、
  《金髪のあの人》と友達になっちゃおう。
  うんでもってひとみちゃんに紹介しちゃおう』作戦っ!!


 ふふふ…これぞ完璧だわ…
 すごく自然…
 これ以上自然な事っていったら絶対に見当たらないくらいだわ…

 ふ♪ふ♪ふ♪

 よしっ♪

 「「あ、あのぉ…」」
 
 と、私が話し掛けようと右を向き、言葉を発しようとしたその瞬間…
 私の視界に思いっきり《金髪のあの人》の艶やかな金髪と、くりっとした瞳…
 そして整った顔が…ドアップで…

 ………………………

266 名前:19〜勇気と自信を下さい−その9〜 投稿日:2001年12月19日(水)23時03分53秒


 あれ…?


 そう…その当の《金髪のあの人》もこっちの方を向き、同じ事を口にしていたんだよね。
 キレイにハモる私と《金髪のあの人》の声。


 うそ…
 

 な、何か聞きたい事が…こ、これはチャンスだわっ!


 一瞬困惑する頭で必死に考えをめぐらす。

 でも、その前に思わず口が先に開いていた。
 まさか何か話し掛けられるなんて思ってもいなかった私…
 ビックリしたような表情で『『あっ、何ですかぁ』』と…

 ところが、そこでもまたハモる声…

 一瞬の間の後、もうその次の瞬間にはお互い笑い合っていた。
 いつものかん高い《金髪のあの人》の笑い声と共に、私の笑い声も自然と大きくなり、
 周りの痛い視線を感じて、お互いまた顔を見合わせては、今度は小さく笑い合う。


 よかったぁ…


 結構話しやすそうな人…
 あっ、だからこれだけ友達も多いのかぁ…

 ある意味納得。

267 名前:19〜勇気と自信を下さい−その9〜 投稿日:2001年12月19日(水)23時06分05秒
 
 「あっ、で、何かなぁ」
 
 「あっ…あのーちょっとスミマセン…
  そのぉ…テキスト忘れちゃって…見せて頂けないでしょうかぁ?」

 気がついたように、《金髪のあの人》の口から出た言葉に、余裕で返す私。
 ココロの中で、さっきまでの緊張感が、全く消えてしまっていた事に気が付く余裕まで持って…

 「そーなんだ…全然いいよっ!」
 
 スッと、テキストに折り目を入れ、私との間に置こうとする《金髪のあの人》はもう一度口を開いた。
 「あたし、席1つずれようか?」


 あっ、そっかぁ…
 何やってるのよっ梨華…
 せっかくテキスト見せてもらうのに、相手の人に気をきかせちゃってるし…


 はぁ


 ちょっと、気のきかない女ってカンジで印象悪くしちゃったかも…


 はぁ


 「スミマセン…私がずれますぅ…」
 「…?…あっ…うん…分かった…」
 
 思わずネガティブモードの片鱗を見せてしまった私に、ちょっと不思議そうな表情をしつつも、
 テキストに折り目を入れ、私が2人の間の席に座るにあたって、邪魔になるであろう、
 間の足元に置いていたバックを反対の方に移してくれた《金髪のあの人》。

 私はもう一度お礼を言い、隣の席に移った。

268 名前:19〜勇気と自信を下さい−その9〜 投稿日:2001年12月19日(水)23時08分12秒
 そっと移って視線をもう一度《金髪のあの人》の方に移すと、バチと合う視線…
 何とも言えない、ニッコリとした、嬉しそうな表情…
 楽しそうな表情で私の顔をじぃーっと見ていたの…

 
 うっ…


 は、恥ずかしい…こんな目で見られると…

 恥ずかしい一方、ドキッと高鳴ったココロに戸惑いながらも、いつもなら逸らしてしまう視線を、
 何とかそらさず頑張ってニッコリと《金髪のあの人》の目を見る。

 「ふふふ…あっ…そうだ…君ってさ…いっつも自習室にいない?」 
 だいぶん静かになった教室に合わせ、金髪の人の声も少し小さくなる。
 「あっ…はい♪あの………あなたも………先輩もよく………」
 そう言えば、私ってこの人の名前…
 なんて呼んだらいいのか分からなかった私は、思わず言葉が止まってしまった。

 「矢口って言うの」
 それを見て、意味が分かったのか、とりあえず名乗ってくれた…矢口さん…

 「私…石川梨華っていいます…」
 「梨華ちゃんって言うんだ…カワイイね♪」

 えっ…

 カワイイ…

 あっ…名前だよね…ちょっと何勘違いしてるのだろ…私って…
 あぁ…恥ずかしいぃ…

 「あ、ありがとうございますぅ…」
 「きゃはははは〜どうしたのぉ…そんなに真っ赤になっちゃって…」

 ………………………………

 はぁ

269 名前:19〜勇気と自信を下さい−その9〜 投稿日:2001年12月19日(水)23時10分23秒
〜〜〜〜〜〜

 「へぇ〜まだ2年生だったんだね…ヤグチはてっきり受験生だと思ってたよ。
  きゃははは♪」

 さっきの時間の授業の板書があまりにも早かった事もあり、所々抜けてしまったノートを、
 矢口さんからノートを借り写している10分の休み時間。
 まだこの後、同じ科目で50分授業が2つある事から、早めに写しておこうと頑張る私。

 そんな私が書き写している姿を肘をつきながら眺める矢口さんは、
 さっきからひっきりなしに私の事を聞いてきてくれている。

 名前、ドコの学校なのか…
 学年は…
 どこの大学を目指してるのか…


 「そうなんですかぁ?」
 「うん♪
  まぁね…
  梨華ちゃんって毎日自習室で勉強してたじゃん?
  だからてっきりね…よく見てたんだよね…へへへ…」

 『よく見てた』…その言葉にちょっと嬉しくなる。
 どんな言葉の意味が入っているのか分からないけど、それでもやっぱりね…

 嬉しいよね…




 でも…どうしてこんなに嬉しいんだろう…?



270 名前:19〜勇気と自信を下さい−その9〜 投稿日:2001年12月19日(水)23時12分04秒
 ちょっと考え込んだ私に、また矢口さんはハッと気がついたように話題を変えてきた。

 「そういえば梨華ちゃんって…付き合ってる人っているの?」

 「ひぇ?」

 「……………ぶっ…きゃははははは〜♪
  何だよぉー、その気ー抜けたような返事はー
  きゃははははは〜♪」

 思ってもいなかった質問に、つい声が裏返ってしまい、
 いつも以上のアニメ声を披露してしまった私…

 あぁ…恥ずかしい…

 そんなのいきなり聞くんだもん…


 「でっ…実際のトコロはどうなのよぉん?」
 グイっと顔を私の近くに寄せてくると、矢口さんは小声で聞いてきた。
 一気に近付く私と矢口さんの距離…
 その距離わずか数十センチ…
 スッとした心地よい香水の匂いも感じる…


 それと同時に高鳴る心臓の鼓動…


 こんなにカワイイ矢口さんが近くにいるなんて…
 そりゃ誰だって高鳴っちゃうってばっ!


 はぁ

271 名前:19〜勇気と自信を下さい−その9〜 投稿日:2001年12月19日(水)23時13分51秒
 

 ひとみちゃんが気になってるのが分かるよホント…


 「いないですよぉ」
 「うっそっ!絶対にいるってばっ!」


 「そ、そんなぁ、いないですよぉっ!」
 「そんなウソつかなくてもいいんだってば。」


 「そ、そんなぁ」
 「ホントに?
  
  だってさ、梨華ちゃんカワイイじゃん!
  だからヤグチ、絶対にいるって思ってたんだけどなぁ…」

 「そんな事ないですよっ!」

 さっきから、ウソついてるんじゃないのぉってカンジの様子の横目で…
 (それでもちょっとイタズラっコってカンジの笑みを浮かべた矢口さん…
  いつも以上に可愛く感じちゃうよ…)
 …私の事を見る矢口さんに、慌てたように否定をする私。

 さっきからのこの繰り返しで、だんだんと矢口さんもホントだって信じてきたみたい…
 なんとも残念そうに(でもちょっと嬉しそうにも見えないことはないけど?)『ふ〜ん』って
 カンジで頷くと…


 「ヤグチが男だったら絶対にほっとかないのにね。」


 うっ…

272 名前:19〜勇気と自信を下さい−その9〜 投稿日:2001年12月19日(水)23時16分05秒
 最後の言葉の時に出てきた真剣そうな表情に、更に高鳴る心臓…
 その表情だけじゃなくって…その言葉…

 そして、少し低めに囁くようにいう矢口さんの口調…
 上目づかい…


 これって…結構効く文句だわ…

 たぶんひとみちゃんに言われると、死んでもいいかも…


 「あ、ありがとうございますぅ」

 恥ずかしそうに言う私を嬉しそうに見つめる矢口さんの顔には、
 どこかそんな私の変わる表情を楽しんでるかのように感じられた。
 ちょっと嬉しい反面…『遊ばないでくださいよぉ』ってなってくる私…


 でも…矢口さんと一緒にいると楽しい…


 ごっちんやひとみちゃんと一緒にいるくらい…


 そんな中、チャイムがなり、もう一度授業という現実に戻されつつも、
 こんなにカワイイ矢口さんの席の隣に座れる…
 なおかつ、テキストを見せてもらえるって事で、
 この時間がずっと続いてくれたらいいのにって思ってる私が…



 どこかでいた…


273 名前:作者 投稿日:2001年12月19日(水)23時38分18秒
ちょっとストックが出来ましたんで、今週はちょっと多めに頑張ろうかと(w
クリスマスまでに終わるのだろうか…自分…

>>262:とみこさん

 (‘д‘)<のの…ありがとうな…
 (´D`)<なに言ってるのれすかぁ…ホントはののももっと出たかったのレス…
 (‘д‘)<…………のの…………(涙)
 (´D`)<でも、なならか作者さんが頑張ってるみたいれすよ…もしかしたら出れるかもれす。
       とみこさんのレスのおかげで頑張れるとか言ってるのれす〜

>>263:名無し読者さん

 (〜^◇^〜)<梨華ちゃん?お客さん?誰?
 (;o゚v゚o)<えっ…やぐちさん…
  ( ;⌒ ー ⌒)<やぐちさん…
 (;^∇^)<…………………でも私も顔だけだと分からなかった…
 (o゚v゚o)( ⌒ ー ⌒)<…梨華ちゃんまで…ひどい…牧場に来てくれなかったから…
              …でも、作者さんは結構気合入ったみたいだから…

>>264:名無し読者さん

 レスありがとうございます。
 出会いそうで出会わない…そんな関係の娘を書きたかったんです^^
 そういって頂けると結構…かなり嬉しいです^^
 
 >雪板
 ホントですね…倉庫もないし…
 もしかしたら、今、管理人さんが整理中かもしれないですよね…

 自分の中では、まだ全員集合のプランが固まりきってないこんな作者ですが、
 これからもヨロシクお願いします^^

    
274 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月21日(金)01時54分28秒
ついに矢口が…。軸が登場しましたね。
作者さん大変だと思いますががんばってください。
275 名前:読んでる人 投稿日:2001年12月21日(金)17時20分57秒
梨華ちゃんと話す矢口は・・・やっぱり下心満載なんでしょうね(w
276 名前:19〜勇気と自信を下さい−その9〜 投稿日:2001年12月21日(金)23時04分20秒
〜〜〜〜〜〜

 チャイムの音と共に、『う〜ん』と背伸びをする私…
 それと同時に隣でも矢口さんが背伸びをしていた。
 そして目が合い、また笑い合う。
 
 『さっきから、あたしたちって、かぶってばっかじゃん』って言いながら笑う矢口さんに、
 こっちも笑って返す。

 今日の授業も、もう完全に終わり、自然と顔に笑みも浮かんでくる。
 
 当然矢口さんと友達になれたって事もあるしね♪
 
 机の上を片付けながら、矢口さんとの会話も楽しみ、そして、
 カバンの中に入ってある携帯を思い出す…それプラス手帳を見る…

 すると、また胸がウキウキしてくる…

 そう…

 前の休み時間に携帯の番号と、メアドを交換しあったし、プリクラも貰ったんだもん♪
 自然と笑みが浮かんできちゃう♪

 ふ♪ふ♪ふ♪

 「ねぇ、梨華ちゃんはこの後も自習室で勉強するでしょ?」
 突然の矢口さんの言葉に、にやけてしまっていた私は、慌てて顔を作り直す。
 「あっ…は、はい…」
 「じゃぁ一緒に行こっか?」
 「は、はいっ!」

 ふ♪ふ♪ふ♪

 ひとみちゃん…よかったね♪

277 名前:19〜勇気と自信を下さい−その9〜 投稿日:2001年12月21日(金)23時06分04秒
〜〜〜〜〜〜

 「まりっ!」
 矢口さんと話しながら教室を出ようとすると、突然後ろから呼び止められる矢口さん。
 後ろを振り返ると、いかにも…超ギャルってカンジの人…

 こんなに濃いと、ちょっと私の好みじゃないわ…
 
 「あぁ…美奈じゃん…」
 ちょっと顔に笑みが浮かび、見上げる矢口さん。
 アツゾコを履いてる矢口さんでさえ見上げるその身長…
 そう、そのギャルっぽい人もアツゾコを履いてるせいか、かなり身長が高く、
 はっきり言って飯田さんよりも高いくらい…ううん…明らかに高いわ…

 「どうしたん?」
 「健司に会った?」

 そのギャルっぽい人は結構慌ててるみたいで、間髪要れずにいきなり話を矢口さんに振った。

 「えっ?健司?」
 男の人の名前が出てきてちょっとドキってしちゃった私だけど、
 それより矢口さんの顔に陰が走ったの事の方が気になっちゃった…

 ドキってしたのは、男の人の名前が出てきたって事…
 そりゃモテルから男友達くらいいるとは思うけど…それでもやっぱりね…

 あれ…?何思ってるのよ私…

 ………………………

278 名前:19〜勇気と自信を下さい−その9〜 投稿日:2001年12月21日(金)23時07分29秒
 まぁ、でも《それ》…矢口さんの表情が少し変だったから…
 別に付き合ってるとかって関係じゃないよね…

 だから…

 「そう、健司。」
 「ううん…会ってないよ…」

 「大事な話があるってさ…」
 「………………………」

 今度は明らかに困ったような表情の矢口さん…
 そんな矢口さんの表情に、私は《それ》…
 (たぶん《それ》と思うだけで、何となくかなぁ)
 …の経験はほとんどなけど、たぶん話の内容が分かったような気が…

 でも、私はただただ2人のやり取りを見守るだけしかできない…
 じっと矢口さんのカワイイ顔を見つめるだけしか…

 今日初めて友達になった私には…


 「健司はホンキだよ…」

 あっ…やっぱり《それ関係》の話なんだ…

 「あたしは迷惑」
 「…………………まりも男とくらい付き合ったらいいじゃん…」



 …?…


279 名前:19〜勇気と自信を下さい−その9〜 投稿日:2001年12月21日(金)23時09分57秒
 「美奈っ!!」

 突然響いた矢口さんの声は、今まで聞いた事ないくらい怒った声になり、思わずビックリする私。
 目の前のギャルっぽい人も、その矢口さんの剣幕に、慌てて両手を合わせ謝る仕草をする。

 矢口さんは私の方を心配そうな表情で見るも、ちょっと意味の分かっていない私が、
 困惑した表情で矢口さんを見つめるのを見ると、安心したのか、ギャルっぽい人を
 もう一度一睨み。


 ………………どういう意味だろう………………


 「…ゴメン…」
 「……………………」

 怒った様子の矢口さんは、口を閉ざし、ただ目の前の人を見るだけ。

 そんな矢口さんの様子にちょっと困った表情になり、ギャルっぽい人はもう一度話を元に戻す。

 「健司の性格は○(マル)だよ…」
 「はぁ…だから…どっちにしても迷惑だってば…」

 その口調には固い決意が込められてるようで、そうそう動きそうにない事は、
 今日出会ったばっかりの私でさえ分かった。


 でも…


 その男の人ってそんなにイヤなのかなぁ…
 なんでそんなに、『迷惑、迷惑』って言うなんて…

280 名前:19〜勇気と自信を下さい−その9〜 投稿日:2001年12月21日(金)23時11分48秒
 「じゃぁ…ちょっと今屋上で待ってるから、行ってはっきり言ってあげてよ…
  それで満足すると思うからさ…ウチも一緒に行くからさ…」
 
 
 「はぁ…」


 矢口さんは深い溜息をつくと、『分かったよ』と一言言い、私の方に目をやった。

 「ゴメンね…梨華ちゃん先に自習室の方に行っといて…」
 「あっ…はぁ…」

 私の言葉を確認すると、ギャルっぽい人の方を向きもう一度深い溜息を1つ、
 『今忙しいのになぁ』って私の方をチラリと見、笑う矢口さん。

 …?…

 ちょっと意味が分からなかったけど、私はしっかり笑みで返す。
 
 『じゃぁまたね』って言って屋上に上がっていく矢口さんを見ながら、
 私は下の自習室の方に足を運んだ。
 その矢口さんの最後の言葉に嬉しくなりながら…

 …『またね』…

 この言葉は『また会おう』って言葉…
 絶対に会おうって言葉…
 嬉しい言葉…

 でも…

 そこで、ズキっと私のココロの底で何かが疼く…

 そう…

 この言葉は、私が最後にごっちんに直接話した言葉…
 『またあとでね』ってごっちんに言ったのに…この言葉を最後に会ってないなんて…

 
 はぁ…

281 名前:19〜勇気と自信を下さい−その9〜 投稿日:2001年12月21日(金)23時14分07秒
〜〜〜〜〜〜

 ひとみちゃんに会う事を考えると、ウキウキ気分が止まらない私は、
 今にも喉の奥から飛び出しそうになっている『矢口さん』って言葉を必死で抑えながら、
 自習室の扉を開け、私とひとみちゃんが取ってある席の方に目をやった。

 いつものカッコイイひとみちゃんの姿がそこにあるものと思い込んで…

 ところが、そこにはひとみちゃんの姿はなく、ただ勉強道具が置かれてあったけだった。

 ちょっと残念に思った私だったけど、とりあえずってカンジで、席につくと、
 携帯を取り出し、さっき登録したばっかりの【矢口さん】のアドレスをウキウキしながら開く。
 
 早くひとみちゃんに見せたいって気持ちで一杯になりなながら…

 そして、さっきもらったプリクラが張ってある手帳も開ける…

 ふ♪ふ♪ふ♪

 ひとみちゃん絶対ビックリするだろ〜なぁ〜

 ふ♪ふ♪ふ♪

 時々開くドア、そのたびに目をそっちの方にやるけど、それは私の待ち人ではなかった…
 ひとみちゃんと矢口さんっていう待ち人では…

 さっきからその繰り返し…

 目の前に開けてある勉強道具が、なかなか勉強しそうにない私に、
 そろそろ泣き出しそうになっていた。

282 名前:19〜勇気と自信を下さい−その9〜 投稿日:2001年12月21日(金)23時15分46秒
 はぁ

 それが分かってても、やっぱり今は勉強どころじゃないんだもの…
 ホント、何してるんだろ〜
 ひとみちゃん…

 はぁ

 そろそろ…

 「梨華ちゃん…」
 と、何度目かの溜息をついた私の耳に、愛しの待ち人…ひとみちゃんの
 今にも死んじゃいそうなくらい落ち込んだ声が聞こえてきた。


 えっ…


 「ど、どうしの?」
 ひとみちゃんの落ち込み様は明らか…
 普段見慣れていない人でも、今この人は落ち込んでいるなぁってカンジで
 簡単に分かってしまうくらいに…

 最初はちょっとビックリしたように聞いちゃったけど、もう一度…
 今度はしっかり優しくお姉さんのように尋ねる…
 「どうしたのぉ?」

 「あのね…あのね…」
 少しウルウルの入ったひとみちゃん…1つ大きく溜息を吐く。

 そんなひとみちゃんを見て、私は肩に手を回し、『ちょっと廊下にでようかぁ』と言い、
 ひとみちゃんに話しやすい状況を作ってあげる事にした。
 私は無意識の内にカバンに手をやり、音を出さないようにドアの方に足を進めた。

283 名前:作者 投稿日:2001年12月21日(金)23時31分41秒
この梨華ちゃん編が終了したら少しの間…2月中旬までオヤスミをm(_)m
理由は…m(_)m

それと、もし、クリスマスまでに梨華ちゃん編が終了しるなら、イブとクリスマスに、
特別編を一気に載せたいを思ってましたが…
それも危ういような…(w
載せられた場合なら、それからオヤスミに^^;

>>274:名無し読者さん

 ありがとうございます!
 そうです。とうとうヤグチが登場しましたっ!!
 第1部以来のセリフ付きの登場ですが…^^;

 もう少しお付き合いしていただければ嬉しいです^^

>>275:読んでる人さん

 レスありがとうございます^^
 ヤグチの下心は第3部のごっちん編にそのままのってます(w
 下心満載で(w

 もう少ししたら終わると思いますが、ヨロシクお願いします。

284 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月22日(土)13時53分45秒
特別編待ってます。よっすぃーに何が起きたのか気になります。
285 名前:19〜勇気と自信を下さい−その9〜 投稿日:2001年12月23日(日)02時28分09秒
〜〜〜〜〜〜

 「《金髪のあの人》が、男の人と一緒にいたのぉ」

 意を決したように口を開いたひとみちゃんの口から出てきた言葉…

 どんなショッキングな事が起こったのか…心配で心配で…
 お食事も喉を通らないくらい心配になった私だったけど…

 一気に安堵感が…
 自然と笑みまで浮かんできちゃいそうになるくらい…


 あっ…ごめんなさい、ひとみちゃん…


 「わたし…ショックだったのぉ…すっごいイケテル顔だったもん…」

 「あの人はあんなにカワイイんだよぉ…そりゃ男友達の1人や2人はいるってばぁ。
  大丈夫だって。」


 私の慰めの言葉にも、私の方をジト目でみるだけ…


 「友達じゃないかもしれないよ…」
 「友達だよ」


 もう一度私の方に目をやると、大げさに溜息を吐き、ソッと壁にもたれかかる。


 「何で梨華ちゃんにそんな事が分かるんだよぉ」
 「分かるよぉ」

286 名前:19〜勇気と自信を下さい−その9〜 投稿日:2001年12月23日(日)02時29分52秒


 「…………………告白されてた…」

 更に溜息をもう1つし、そう言うと、廊下にしゃがみ込み、
 膝を抱え込んでしまったひとみちゃん。
 ゆっくりと頭を埋めると、もう一度大きく溜息を吐いた。

 「あれだけカッコイイ人に告白されたら絶対に断らないってば…
  わたしはショックでそこまでしか聞いてなかったけど…

  たぶん付き合うよ…

  あの2人くらいカッコ良くって可愛くって…いないよ…絶対にお似合いだもん…」

 「断ったはずだよ…」
 「…だから、梨華ちゃんがどうして分かるんだよ…」
 「分かるってば…」



 「…もういいよ…
  
  わたし、《あの人》に男友達がいた事だけでショック受けてたのに…
  梨華ちゃんに聞いたわたしがバカだった…」


 何よそれ…
 今まで見てなかったのかしら…結構何人かで話してた事もあったはずなのに…

 でも…最後の言葉は聞き捨てならないわ。

 こうなったら教えてあーげないっと。

 矢口さんと友達になった事♪

287 名前:19〜勇気と自信を下さい−その9〜 投稿日:2001年12月23日(日)02時31分02秒
 逆にイジメてあげようかなぁ…

 今日の朝だって、私、ひとみちゃんにイジメられたりしたしね…


 ふ♪ふ♪ふ♪


 「そうかもね…もしかしたらもう付き合ってたりしてぇ。上でデートとかぁ?」

 私のその言葉にピクっと反応する俯いてるひとみちゃん…もう一度深い溜息を吐く。

 「ふかぁ〜い仲だったりして…美男美女でしょ?もしかして…付き合う前にHとかも…」

 ピクピク





 「ばかぁっ!!!!!!!」

 ………………………………

 私は去っていったひとみちゃんを呆然と眺める。
 あまりにもの突然の逃亡に…ビックリして…





 ひとみちゃん…ゴメンなさい…

288 名前:19〜勇気と自信を下さい−その9〜 投稿日:2001年12月23日(日)02時32分42秒
〜〜〜〜〜〜

 「…って訳なの…だから大丈夫だってばっ♪」

 塾を出たところで追いついた私は、逃げようとするひとみちゃんを
 《矢口さん》というエサで釣り上げ、そしてしっかりと説明。
 
 10分後の《そこ》には、さっきまでの落ち込んだ様子のひとみちゃんは全くいなかった。

 それどころか、大きな瞳をランランと輝かせ、私の事を尊敬の眼差しで見つめたひとみちゃんが、
 エサを貰う前の子犬のようにクンクンしっぽを可愛く振って…
 私の手を両手で握っていた。


 「梨華ちゃん…すごいよ…」
 

 えっへん♪
 

 得意げになる私。
 

 「ホントにすごいよ…」

 「ふ♪ふ♪ふ♪」
 

 鼻高々になる私。


289 名前:19〜勇気と自信を下さい−その9〜 投稿日:2001年12月23日(日)02時34分30秒
 しばらくそのひとみちゃんからの尊敬の眼差しの喜びに耽っていた私だったけど、
 ひとみちゃんの腕をひっぱる動作と、『梨華ちゃん…きしょい…』の言葉に現実に戻される。


 はぁ


 また…


 「ちょっとコンビニに寄ってく?」
 少し喉の渇いた私はすぐにオッケー。
 もう授業の終わった私は、それほど深刻に頑張らなくてもいいんだしね…
 あっ…受験生の矢口さんに失礼だけど…

 その後、『自習室に戻って、《あの人》がいたらヨロシクね…へへへ…』のひとみちゃんの言葉に
 またまたにやけてしまいそうになる私だけど、今度はグッと押さえ、コンビニの方に足を向けた。

 ここ数週間よく通るコンビニまでの道だったけど、今日の私にとってその道は
 全く新しい道に感じられる。
 キモチもそうだけど、それ以上に私が自分から話し掛け、矢口さんと友達になれた事が…


 周りにあるビル群…
 アスファルトの道…
 歩道橋…
 街路樹…

 その全てが…違う新しい道に…

 今日からまた新しい世界に入り込んだような錯覚を覚える…

290 名前:20〜初体験…−過去−その9〜 投稿日:2001年12月23日(日)02時38分11秒
20〜初体験…−過去−その9〜

 もう陽も完全に落ち、周りは暗闇に覆われつつあった。

 そして、周りを照らすのは、街中を彩るネオンの光のみ…
 ただ、その光のおかげで、まるで昼間のような明るさをこの街は誇っている。

 一年中消える事のないネオン。

 東京という街は、眠らない街と言われているけど、今のこの状況を見ると、
 何となく納得してしまう私。

 そう、今私は、普段の私だと絶対に行かない街…
 はっきり言うと、今日生まれて初めてって言ってもいいくらいの夜の街…

 新宿駅に来ていた。

 
 ドキドキしながら保田さんを待っている私の周りには、これから街に繰り出そうとしているのか、
 この街特有の人たちが待ち合わせの時間に暇を持て余していた。
 
 厚化粧をした、ホステスさんっぽい人…
 金髪に染めた髪の毛をひんぱんに掻き揚げるカッコいい仕草のいかにもってカンジのホストさん…
 そんないかにもホストさんってカンジの人とは逆に、スーツをビシッて決めているけど、
 ショートに刈り込んだキレイな顔の人…

 色々な人がそこの駅から出ていき、それぞれの目的の場所に行く。

 北、東、南…そして、構内を通り西へと…

 そんな人たちとは全く違ったカッコをした私は、この街とは不釣り合いな雰囲気をかもし出し、
 周りを通る人は、別のある意味、視線を送ってくる。

291 名前:20〜初体験…−過去−その9〜 投稿日:2001年12月23日(日)02時39分52秒


 どうしてこの街にいるのか…


 もうこんな時間に、《お子様》がこんなトコで何の用なのか…


 こんなトコにくるなよ…


 色々な目で私を見て、そしてすれ違っていく…

 そう、今日の私はホント地味なカッコをしてきたの…
 でも、これは保田さんに言われてなの…
 ホントはビシッて決めて来たかったのだけどね…

 最近の私だと絶対に着ないようなシャツにジーンズ…
 ブランドも何もないです…はい…

 それに、目深いチューリップハットまでかぶり…手には大きめのトートです。
 そんなファッションで来なさいって…

 どうしてか説明してくれなかったけど、とりあえず保田さんの言う通りにして来た私だけど…
 
 ちょっとだけ後悔かなぁ…
 
 だって、そりゃこんなに周りにいる人は、スーツやキレイなカッコをした人たちばっかりだもん…
 これってかなり恥ずかしいよ…
 

 はぁ…早く保田さん来てってカンジ…

292 名前:作者 投稿日:2001年12月23日(日)02時45分09秒
>>284:名無し読者さん

 レスありがとうございます^^
 特別編は…ちょっと自信がないです…^^;
 でもなるべく頑張って行きますんで…う〜ん…

 >よっすぃー
 よっすぃーは特別何も(w
 別に切らなくてもよかったのですが(w

 これからもヨロシクお願いしますね^^

293 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月23日(日)13時59分36秒
よッすぃをいじめる鼻高々の石川さん可愛い。
特別編読みたいですね。

後藤編は過去ログ倉庫にいけばちゃんとありますよ。
294 名前:20〜初体験…−過去−その9〜 投稿日:2001年12月24日(月)02時58分20秒
〜〜〜〜〜〜

 どうしていいのか分からず、キョロキョロ目が泳いで待っていた私が安心感を得たのは、
 新宿駅に到着してから15分後だった。
 私が初めて保田さんに声を掛けられた時と同じようなカジュアルスーツを着ている保田さんが、
 満面の笑みで私に手を振ってくる。

 あの時の若干暗めのブラウンだった髪の毛の色が、明るめのブラウンになり、
 少しイキイキとした元気よさが感じられる保田さん。

 キャリアウーマンな保田さんもカッコ良くっていいけど、可愛らしい保田さんも結構いいかも♪


 「こんばんわっ♪」
 「ふふふ♪ナンパされなかったよね?」


 私の挨拶よりも先の第一声で、今日の私の地味なカッコの意図が分かった私。
 保田さんに感謝しつつ、満面の笑みで『はいっ♪』と返事をする。
 そんな私を満足そうに見ると、嬉しそうに頷き一言言った。

 「じゃっ…行コっか…」

295 名前:20〜初体験…−過去−その9〜 投稿日:2001年12月24日(月)02時59分31秒
 その言葉と共に、保田さんは腕を絡め、私を下から覗き込み見つめてくる。
 ちょっとドキってしながらも、見つめ返し、『はいっ♪』と…


 これから行く場所はまだ全く聞いていない私。
 さっきから気になって気になって…
 ゆっくりと付いて行くけど、ただ分かるのは東の方に行ってる事だけ…


 ドコに行くのか…

 どんなトコロに行くのか…

 歩き始めてすぐに聞いたけど、その時もニッコリと微笑むだけで、
 『さぁ〜お楽しみだね♪』だけなのよね…
 『ヒントぐらい下さいよぉ』って私の甘えた言葉にも、サラッとかわし、
 『もうちょっとかなぁ』って…

296 名前:20〜初体験…−過去−その9〜 投稿日:2001年12月24日(月)03時01分15秒
〜〜〜〜〜〜

 駅から離れれば離れるほど、普段の私だと絶対に見ないような光景が広がっていた。
 ネオンの光も、明るすぎるものから、少し暗くてシックなものまで…
 そして、ネオンの明るいお店の前だと、必ずと言っていいほどタキシードや、
 スーツをビシッて着た人が立ち、私たちに声を…
 (そう、テレビとかでよく見る光景だと声を掛けるものと思い込んでいた私だけど)
 …声は掛けられず…時々だるそうなカンジで私たちに声を掛けてくる以外は、
 それほど真剣に声を掛けてくる人はいない。

 だって私のカッコがこれだもん…
 明らかにこの街とはアンマッチってカンジに…

 はぁ…やっぱり恥ずかしい…

 そんな光景もちょっとの間だけだった。
 周りはさっきまでとはまた違ったカンジになり、ちょっと甘いようなカンジが…
 そして…

 ………………………

 えっ!?

 景色だけでなく、そこを歩く人も…
 普通の街中だと絶対に見る事のない光景に、いつの間にかなっていた。
 思わずに目が点になってしまった私。

 少し空に目をやり、もう一度確認の為に見る…

297 名前:20〜初体験…−過去−その9〜 投稿日:2001年12月24日(月)03時02分53秒
 そこには男の人が2人…男同士で手を繋いで歩いていた…

 えっ…?

 明らかに変…

 そして、更に視線を動かした私。
 その先には、いかにも…え〜っと…そのぉ…あれです…オカマさんですか?
 …そんなカンジの人も…
 他にも…(ただ、これはまだ見るかもしれないけど)…女同士で仲良くを手を繋いでる人も…

 これって…

 もしかして…

 「分かった?」

 保田さんのその問いかけにも答えられない私…
 ある意味結構ショックを受けてしまった状況ってカンジで…
 上手に言葉が出てこなかった…

 それほどショックな光景…
 生まれて初めて見るその光景に…

298 名前:20〜初体験…−過去−その9〜 投稿日:2001年12月24日(月)03時03分53秒
 「あっ…はい…そのぉ、いえ…」
 やっとの事で言葉は出てきたけど、それでも満足な話し言葉じゃなく、
 私の答えの意味も保田さんには理解出来ないと思うし…

 えーっと…

 そう言えば聞いた事はあるって事で…
 時々テレビとかで聞いたりするだけで…
 それでも、ぼーっとそんなトコがあるのだなぁってカンジで見るだけで…
 そういう訳でして…

 あのー…

 スッと視線を保田さんから前に持っていった私の目に、女同士で路上、
 堂々とキスしている光景が入ってくる…

 うっ…

 これって…

 ひとみちゃんのホッペとかにはするけど…

 それとは別…

 すっごい濃厚な…
 
 そう…

 私が一度だけ…一度だけごっちんとした事のある、あの…

299 名前:20〜初体験…−過去−その9〜 投稿日:2001年12月24日(月)03時04分56秒
 「愛のあるキスだよ…」

 
 キス…


 …《愛》のあるキス?

 女同士の《愛》のあるキス?


 「プリクラとかで撮る時にするキスじゃなくって…ホントのキス…」
 
 ホッペが熱くなるの感じる私。
 目の前の光景から思わず視線を逸らす。

 こんな街中で堂々とするキスに、結構動揺してるみたいな私…

 「そりゃ、プリクラとかでするキスにも愛のカケラはあるかもしれないけど…
  それは別の愛…実際に街の中でのキスは出来ないでしょ?」


 そ、そんな事っ!!


 ………………………


 ひとみちゃんとごっちんなら…

300 名前:21〜勇気と自信を下さい−その10〜 投稿日:2001年12月24日(月)03時07分03秒
21〜勇気と自信を下さい−その10〜

 携帯のバイブが揺れるのを感じ、立ち止る私。
 その隣でひとみちゃんが『どうしたの?』って、私を見てくる。
 そんなひとみちゃんに『携帯…』と言い、バックの中から携帯を取り出し、
 画面を見ると、そこには…

 【保田圭さん】

 あっ…

 「保田さんだぁ」
 「えっ…」
 少し不思議そうな表情のひとみちゃん。

 あっ…そっか…まだ今日の朝の《あの》郵便物が保田さんが差出人って事を言っていなかったっけ…

 そんな事を思いつつも、少しドキドキする中、携帯の受話器ボタンを押し、耳にあてた。

 「はい」
 『もしもし?保田だけど…』

301 名前:21〜勇気と自信を下さい−その10〜 投稿日:2001年12月24日(月)03時08分36秒
 携帯から聞こえてきた声は、まぎれもなく保田さんの声。
 久しぶりの保田さんの声は、どこか緊張したようなカンジに聞こえてきた。
 思わず笑みが浮かぶ私を見て、またまたひとみちゃんが苦笑いを浮かべ、
 『キショイってばぁ』って…

 もぉ…そんなにキショイキショイって連呼しないでよぉ…
 結構ショックなんだから…

 よし…

 携帯の口を押さえつつ、ひとみちゃんに『矢口さん紹介してあげないよっ』と言うと、
 慌てて両手で謝るような仕草をするひとみちゃん。
 今度は私が苦笑いを浮かべ、もう一度携帯を耳元に持ってきた。

 「お久しぶりです♪」
 『覚えててくれた?』
 「えへへへ…もちろんですよぉ♪」
 『ふふふ♪ありがとっ♪』
 とっても嬉しそうな保田さんの顔が、携帯越しでも頭に浮かんできそうになる。

 『色々話したいんだけど、今忙しくて…』
 耳をすませると、携帯越しにガヤガヤと雑踏が感じられた。
 どこかのオフィスなのか、色々な電話の音…男の人の怒鳴り声…女の人の声…

 「はぁ…」

302 名前:21〜勇気と自信を下さい−その10〜 投稿日:2001年12月24日(月)03時10分17秒
 『あっ…それで早速だけど…《あれ》、届いた?』
 
 保田さんの《あれ》の言葉の意味はすぐに分かった私。
 今バックの中に入っている《あれ》だね…

 私のすっごい大切な《あれ》…
 ひとみちゃんとの思い出の…

 ひとみちゃんの方に目を向けると、ばちっと目が合い、不思議そうな表情で私を見てくる。
 その表情が可愛くって…ふふふ…

 後で、見せてあげなきゃ♪

 「はいっ♪ありがとうございますっ♪」
 『ふふふ…こちらこそありがとうございます♪だよ』
 「いえいえ、そんなぁ」

 保田さんはもう一度笑うと、これからが本当の本題ってカンジで話し始めた。

 『でさ…ちょっと話変わるんだけど…もう見たかなぁ?』
 「えっ…」

 普通なら《あれ》の事だろうけど、保田さんの『話変わる』って言葉で意味の分からなくなった私。
 話が変わるなら、《あれ》じゃないだろうし…なんだろ…

303 名前:21〜勇気と自信を下さい−その10〜 投稿日:2001年12月24日(月)03時11分24秒
 『もちろん、今日の《あれ》じゃなくってさ…』

 やっぱり…じゃぁ…

 「なんですかぁ?」
 『あっ…やっぱり見てないんだ…』

 少し悲しそうな声になった保田さんに、悪いと思いつつも、
 全然分からない私は、改めて聞いてみた。

 「なんですかぁ?」

 『…今月の【セブンティーン】なんだけど…』

 「あっ…いえ…まだ買ってないんですがぁ…」

 本屋さんで買おうと思っていたから、まだ…
 明日にでも買おうと思っていたんだけど…

 『あっ…って事は、お母さんは内緒にしててくれたんだね…』

 少し内緒話でもするかのような小声の保田さんに不思議に思う私。

 「?」
 『じゃぁさ…ちょっと今月号の【セブンティーン】見てくれない?
  別に買わなくてもいいからさっ♪ふふふ…』

304 名前:21〜勇気と自信を下さい−その10〜 投稿日:2001年12月24日(月)03時12分41秒
 何ともいえない不敵な笑みを浮かべた保田さんが頭に浮かんでくる中、
 『あっ…ちょっと来ちゃった…ゴメン、じゃぁまた後で連絡でもするから』と
 保田さんの声が聞こえ、いつの間にか携帯が切れていた。


 「どうしたの?」
 携帯が切れてもぼーっと考え込んでいた私は、ひとみちゃんの声でハッと我に返る。
 携帯をバックにしまいながら、さっきの保田さんの言葉を伝える。
 もちろん《あれ》の事はまだ言わずに、最後の【セブンティーン】の事だね。

 聞き終わったひとみちゃんは、意味がわからないってカンジで私の顔を見つめつつも、
 好奇心がまさったのか、『じゃぁコンビニにもあるから、早速行こうよっ』と、
 私の手を取り歩き始めた。

 その後を手をつかまれながらも、ぼーっとした足取りで付いて行く私。

 まだよく分かっていない私は…

305 名前:21〜勇気と自信を下さい−その10〜 投稿日:2001年12月24日(月)03時14分50秒
〜〜〜〜〜〜

 「「ええええぇぇぇぇ〜〜〜〜〜〜っ!!!!!」」
 
 思わずコンビニの中で大きな声を出してしまった私とひとみちゃんは、
 慌てて周りを見回したけど、案の定冷たい視線を感じる。
 そのまま自然と小さくなり、その雑誌(【ST(セブンティーン)】)と
 ドリンクにスナック菓子を手に取ると、逃げるようにコンビニを出て行った。

 あまりにものビックリした事で…
 コンビニを出てからも自然と無口になり、早歩きで塾まで戻る私とひとみちゃん。
 ただ、ひとみちゃんは、私の事を、さっきの矢口さんと友達になった事を話した時と
 同じように…ううん…それ以上に尊敬の眼差しで見つめていた。
 そんなひとみちゃんの視線にテレながらも、胸のドキドキを押さえられない私。

 とりあえず塾にたどり着き、どこのフロアに行くのか考えたけど…
 
 屋上は人が多すぎるし…
 自習室は静か過ぎるし…
 1階は事務の方が多すぎるし…

 色々考えた挙句、私とひとみちゃんは一階から順番に上に上がり、
 使っていないフロアで落ち着く事にした。
 真っ暗な教室とは別に、電気のついた廊下の奥に、2人して座り込む。

306 名前:21〜勇気と自信を下さい−その10〜 投稿日:2001年12月24日(月)03時16分09秒
 「「ふぅ〜」」
 
 落ち着くと、自然と大きく溜息が出てくる。
 私はとりあえずコンビニの袋からお茶のペットボトルを取り出すと一口。
 『はぁ〜』ともう1つ溜息。

 ひとみちゃんは同じく袋から紅茶のペットボトルを出すと、一口飲み、【ST】を手に取る。

 「ビックリしたぁ〜
  スゴイよ、梨華ちゃん。」
 
 ひとみちゃんの言葉に、今だ《その事実》を信じられない私。
 ぼーっとしたままひとみちゃんの手元にある【ST】を覗き込んだ。

 覗き込んでまた顔を熱くなる私。

 テレたような、恥ずかしいような、嬉しいような…
 複雑な表情が私の顔に浮かんでいたと思う。


 そう…


 そこには…


 私が…


307 名前:21〜勇気と自信を下さい−その10〜 投稿日:2001年12月24日(月)03時17分59秒
〜〜〜〜〜〜

 『ビックリしたでしょ?』
 携帯から聞こえてくる保田さんのイタズラッコってカンジの声を、
 複雑な表情で受け止める私。
 隣では、ひとみちゃんがまだ雑誌の私の姿をキラキラした瞳で眺めている。
 
 「ビックリしましたよぉ〜ホント…ちゃんと言ってくださいよぉ」

 ビックリしたあまり、今にも泣き出しそうな声になった私…

 はぁ

 『ははは…ゴメンってゴメン…でも、こっちの方が喜んでくれると思ってさ。』
 「はぁ…そうですけどぉ…喜ぶって言うより、ホントビックリしたんですからぁ」
 『あはははは♪』

 私のその言葉にもう一度大きく笑う保田さん。

 はぁ…

 『でも、とりあえずお母さんには言っといたからね♪
  でも、梨華ちゃん驚かせたかったから本人が気づくまで黙ってて下さいってね♪』

 そうなんだぁ…お母さんまで共犯…

308 名前:21〜勇気と自信を下さい−その10〜 投稿日:2001年12月24日(月)03時19分35秒
 「お母さん一言も言ってくれなかったですよぉ…」

 『でも、どう?一番映りのいいヤツだよ。
  ホントは2人のショットのを載せたかったんだけど、
  彼女のあの時のカッコっていったら雑誌の趣旨とは違ったからね…』

 う〜ん…そう言えばそうだよね…
 【ST】はひとみちゃんのお洋服系統ってカンジじゃないもんね…

 『でも、これってホント大変なんだよ。
  知ってると思うけど、【ST】にはちゃんとモデルさんがいるからね…』

 「そうですよねー
  だってこんな特集みたいなのって…私、初めて見ましたもん」

 そう、【ST】のファッション雑誌にはきちんとモデルさんがいるから、
 こんな風に街の中の女のコを撮って載せるって事はなかったんだよね…
 でも、もしかしたらあったかもしれないけど…私は見た事なかったんだもん。
 それだけでも嬉しいのに、私は街中のオシャレッコってカンジの特集で、
 『No.1』って肩書き付きで載っていたんだよね。
 一番大きく…


 はぁ…恥ずかしい…
 そりゃ、嬉しいですけど…

309 名前:21〜勇気と自信を下さい−その10〜 投稿日:2001年12月24日(月)03時21分06秒
 『編集長さんが梨華ちゃんの事超気に入っちゃってさぁ…
  梨華ちゃんだけ載せるのはホント変だからって、もっと撮って来いってさっ…
  あはははは…私の初めての仕事ってカンジだったよ。

  先生も喜んでくれてさぁ…

  ふふふ…締め切りギリギリまで渋谷を走り回ったんだから…』

 保田さんの嬉しそうな声が、もう一度携帯口に響く。

 『あっ…そだ…んでさ梨華ちゃん…その編集長さんからなんだけど…』

 少し真剣な口調になった保田さんに、私の自然と口調が落ちる。

 なんだろう…

 「はい…」
 『今さ、【ST】で新しくモデルさんのオーディションをしてるんだよね…』

 えっ…?

 『もう次は二次選考なんだけど…
  そんなの関係なしでさ…編集長さんがホント気に入っちゃって…

  って事から、分かるかもしれないけど…

  とりあえず梨華ちゃんなら簡単に通るから…

  もし、やる気があったら【STモデル】をやらないか?って…なんだけど…
  いきなりでちょっと困っちゃうかもしれないけどね…』

 えっ…?

310 名前:作者 投稿日:2001年12月24日(月)03時26分11秒
クリスマス前にこんなに頑張ってる自分って…^^;
まぁ、今日はハロ女学園で梨華ちゃんがごっちんに告白したし…(w
めでたしめでたし^^…かぁ?

はよ書かな…

>>293:名無し読者さん

 レスありがとございます^^
 最後まで梨華ちゃんはこんなキャラで^^
 でも、少しずつ成長させたつもりですが…あくまで【つもり】なんで…(w

 特別編…
 ありがとうございますm(_)m
 もうちょっと頑張ってみる気になりました^^

 もうしばらくよろしくお願いしますね^^

 
311 名前:21〜勇気と自信を下さい−その10〜 投稿日:2001年12月24日(月)15時08分01秒
〜〜〜〜〜〜

 電話口から聞こえてくる保田さんの言葉…
 【STモデル】についての説明をしている保田さんの言葉を静かに聞く私。
 そんな隣ではひとみちゃんがいつの間にか、私に顔を寄せ、携帯から聞こえてくる
 保田さんの話に聞き入っていた。真剣な表情で…

 周りが静かなだけ、その保田さんの声は自然と不思議な存在感を出している。

 この仕事はどんなのか…
 学業に差し支えないのか…
 もうこんなに突っ込んだ話まで?って位の内容まで…

 よく理解できないまま、ただただ保田さんの言葉を聞くだけ…

 そして、全てを説明し終わった保田さん…
 『じゃぁ…考えといてくれない?とりあえずまたお母さんと一緒にいる時にでも話を
  しに行くと思うけど…あっ、お母さんにはもう全て話しているから、相談でもしてね…
  お願いします♪』
 と、言葉を残して切る携帯。
 その場に残ったのは、ぼーっとした私と、複雑な表情のひとみちゃん。



 長い沈黙の後、ひとみちゃんがゆっくりと口を開いた。 
 
 「…梨華ちゃん…芸能人になっちゃうの?…」
 「えっ…?」

 ひとみちゃんの今にも泣き出しそうな声に、ドキッとなり、ひとみちゃんの顔を見ると、
 そのひとみちゃんの瞳には涙がうっすらを浮かんでいた。


 えっ…

312 名前:21〜勇気と自信を下さい−その10〜 投稿日:2001年12月24日(月)15時09分53秒
 そんなひとみちゃんを見るなんて予想してなかったから…
 ビックリしたけど、意味が分からない私…
 お姉ちゃんのように、なるべく優しくひとみちゃんに語り掛ける。

 「どうしたのぉ?」



 「…芸能人になっちゃうの?…」



 改めて聞いて、少し笑みの浮かびそうになった私。

 だって…

 芸能人だなんて…そんな大げさなもんじゃないんだし…

 ただのモデルって言うか…

 そんなのだから、大げさじゃないよ…ひとみちゃん…
 それにまだなれるのかどうか分からないんだし…

 「まだ決まった訳じゃないんだよぉ」
 


 「でも…でも…さっきの保田さんの言い方だったら、決まってるじゃんかぁ…」

 そんなぁ

313 名前:21〜勇気と自信を下さい−その10〜 投稿日:2001年12月24日(月)15時11分55秒
 「芸能人だなんて…やだよ…
  梨華ちゃんがどっか行っちゃうような気がするし…やだよ…」

 もう今にも涙が流れ出しそうになってるひとみちゃんに困惑する私。
 こんなに子供なひとみちゃんなんて…初めてかも…



 あっ…ううん…一度だけあったんだ…そう、ごっちんにフラれたあの時…



 目の前のただただ『やだやだ』と駄々をこねる子供みたいに言うひとみちゃんを、
 優しく抱き締める私。

 どうしたのよぉ〜ひとみちゃん…ひとみちゃんらしくないよ…
 それに、そんなに大げさじゃないんだからさぁ…

 「ねぇ…ひとみちゃん…?…大丈夫だよぉ…泣かないでよぉ…」
 と、私の『泣かないでよぉ』の言葉を聞いたとたん、ひとみちゃんの瞳から急に涙が溢れ出した。
 そして、キレイな涙が私のカーディガンに滴を作る。

 「もう…ごっちんだけにしてよぉ…うっく…わたしから離れないでよぉ…
  ごっちんだけですっごい辛かったのに…死んじゃいたいくらい辛かったのに…
  ぐす…もう、やだよぉ…梨華ちゃんまで離れちゃうなんて…ひっく…」

 ……………………

 ひとみちゃんの口から出てきた言葉に…私は言葉が何も出てこなかった。

314 名前:21〜勇気と自信を下さい−その10〜 投稿日:2001年12月24日(月)15時13分48秒
 ごっちん…

 《あの時》以来初めて聞いた『ごっちん』の名前…
 《あの時》以来全く聞かなかった名前…

 ひとみちゃん自身必死で忘れる為に、一言も口に出さなかったんだろうね…
 あれだけひとみちゃんの大好きなごっちんだから…

 忘れる為に…
 なんとなく分かっていたけど…

 「ひとみちゃん…大丈夫だよぉ…
  そんなに芸能人って大げさなものじゃないんだからさぁ。
  そんな離れるなんて…私だってひとみちゃんから離れるのはイヤだよぉ…」
 「ホントにぃ?」

 子供みたいなひとみちゃんをもう一度強く抱き締め、囁く。『大丈夫だよぉ』と…

 そして、このチャンスを逃したらもう言えないと思った私…
 そのまま…口にしていた…


 「それに…ごっちんと離れるのだって…イヤだよ…ごっちんとだって…
  ひとみちゃんはごっちんと離れて…どうだったのぉ?」

 私の言葉に、ハッとなったひとみちゃん。
 『ごっちん』と小さく呟くと、それと共にもう一度涙が溢れでそうになったのか、
 手の甲で涙を拭い、私の胸に顔を埋めた。
 そして、私の背中に回った手に力が込められ、力強く言葉を放った。
 今までの胸の遣えを全て吐き出すように…

315 名前:21〜勇気と自信を下さい−その10〜 投稿日:2001年12月24日(月)15時15分32秒
 「そ、そんなの…ヤダだったに決まってるじゃんっ!」


 よかったぁ…


 「ごっちんの事、怒ってないのぉ?」
 「当たり前だよっ!どうしてわたしが…
  ごっちんの方がわたしの事、怒ってるってば…」

 私の顔にニッコリと自然に笑みが浮かぶ。

 そう、ひとみちゃんが怒ってないって事を《言葉》ではっきりと聞いた私…
 今までの胸の中に渦巻いていた《不安》…
 ごっちんの事を怒っている《不安》…が全てなくなったように感じる。

 そして、私の胸の中に、一筋の光が入り込んでくる…

 そして、その次には《ある言葉》が頭に浮かんでくる…

 そのまま口から出そうかと思った言葉…
 ううん…《今》じゃないともうダメだって思った私…口を開いた…

 どうなるのか分からないけど…でも、《今》じゃないと…


 だから…




 「じゃぁさ…今日…ごっちんのおウチに行こうよ…一緒に…会いに行こうよ…」



316 名前:空唄 投稿日:2001年12月24日(月)17時57分53秒
うわぁ、急展開。
これで、いよいよ全てがつながってくるんですかね。
はたして、後藤さんは素直に二人に会うのか?
はたして、石川さんは芸能人になってしまうのか?(w

それにしても、ものすごく早い更新ですね。お疲れ様です。
毎日楽しみにしているので、嬉しいです。
おかげで、僕も更新する気がおきました。
317 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月24日(月)22時15分31秒
更新おつかれさまです。
今回、よっすぃかなりよかった〜。
ごっちんの名前が出てきたときはホント、グッときちゃいました。
あのころの三人にもどれるといいですね〜。
続き、楽しみに待ってます!
318 名前:aki 投稿日:2001年12月24日(月)23時25分25秒
おお、これからどうなってしまうんでしょう。
三人の気持ちがどう交差するのかさっぱり検討もつきません(w
楽しみに待たせてもらいます(w
これからもがんばって下さい^^
319 名前:とみこ 投稿日:2001年12月25日(火)15時18分39秒
ごっちん!!!早く会いたいよぉぉぉ!!
久しぶりの登場ですね!
そんじゃ、セブンティーン買ってきます(w
梨華ちゃんはどこかなぁ・・・・(ハマりすぎ
320 名前:作者 投稿日:2001年12月27日(木)03時14分58秒
一度ageます^^;

>>316:空唄さん

 ありがとうございます^^
 >これでいよいよ全てが…
 ……まだかかるかもしれませんが(w
 でも、結構これました^^
 はたして…はたして…
 どうなるのでしょう(w
 >更新
 結構頑張ったのですが、結局クリスマスに間に合わなかったです…はぁ…ちょっと残念…
 でも、空唄さんが更新する気になったなら^^

 これからもヨロシクお願いします^^

>>317:名無し読者さん
 
 ありがとうございます^^
 よっしぃー編からずっとごっちんの名前を出さないっていうのは、
 ストーリー的にもちょっと難しいトコがあったので、
 そういう風に言って頂けると、ホント嬉しいです^^

 あの頃の3人…そうですね^^

 これからもヨロシクお願いしますね^^

>>akiさん

 ありがとうございます^^
 >3人の気持ち…
 だいたい考えているのですが…^^;
 ちょっと難しいです^^;
 
 akiさんを応援してる作者ですが、これからもヨロシクお願いしますね(w

>>319:とみこさん

 レスありがとうございます^^
 そうです!久しぶりの登場…になるのでしょうか…(w
 >ハマリすぎ
 おぉ…もっとハマッテください(w
 すっごい嬉しいんで(w
 
 とみこさんも新作期待してますんで、頑張って下さいね^^

 こちらの方もヨロシクお願いします^^

321 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時17分07秒
〜1〜White Christmas〜

 街は全てクリスマス一色。
 どこに行ってもクリスマスツリーが飾られ、キレイなイルミネーションと共に、
 思わず口ずさみたくなるようなクリスマスソングが、それに彩りを添える。

 そして、そんな幻想的な街を歩く人々も、幸せそうに笑みを浮かべた人たち…

 家族…
 プレゼントを買ってもらいスキップをする子供と、それを満面の笑みで見つめる2人…

 恋人同士…
 たった一日だけだけど、その日ばっかりは街の中でのキスも当然のようになる2人…

 友達同士…
 気の置けない友達…なんでも語り合える友達…時々ケンカもする友達…
 それでもやっぱり最後は友達…こんな日でも友達…

 幼馴染同士…
 ある意味兄弟姉妹…ケンカしても次の日には一緒…何をするでも一緒…生まれた時から一緒…
 一緒に笑いあい、転げあい、泣きあい、時間(とき)を共有する幼馴染…

 そんな人たちの過ごす、1年にたった1回のイベント。

 クリスマス♪

 そして、20世紀最後のクリスマス…

322 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時19分27秒
〜〜〜〜〜〜

 携帯の時計を見た私…『よしっ♪』と呟き、手袋をこすり合わせる。
 少し空を見上げると、もう真っ暗になってしまった空に、
 私の吐く息が白く舞い上がっては吸い込まれていくを繰り返す。

 それが面白くて、つい繰り返して空に向かって息を吐いてしまうけど、
 周りの私と同じく待ち合わせをしている人に笑われているのに気づき、
 慌てて赤くなり…俯く。

 俯いてからも、やっぱりキレイな白いゲームを続けてしまう。
 どんなゲームなの?って聞かれるとバカみたいで答えられないけど、
 やっぱり面白くて続けたくなる。

 この寒い中…

 周りは、これから素敵な夜を過そうとオシャレをした人が沢山、
 待ち合わせの時間に暇を持てあそばしていた。
 そのほとんどの人は、私同様紙袋を提げた人。

 持っていない人も、自分の持っているバックの中には、
 必ず何かキレイに包装されたモノが入っていると思う。
 ドキドキしながらそのプレゼントを大切な人に渡す為に…

 どんなモノでも、それは自分が一生懸命選んだもの…作ったもの…
 一秒でも早く相手の人に手渡したくなるのは当然だよね…

 私も今そんな状態かなぁ。

 ドキドキしながら紙袋に入っている自分で作ったモノをみっつ…胸の中に抱き締める。

323 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時21分32秒
 そんな私の今年の担当はごっちんだったんだけど…

 担当?

 …そう聞くと変かもしれないけど…幼馴染な私たち…ごっちん、ひとみちゃん、私ね…
 そんな私たちは毎年毎年それぞれのあげる担当を決めて、
 ローテーションで回して行く事にしているんだよね。
 小学生の頃にはごっちんとひとみちゃんの2人にプレゼントをあげてたけど、
 中学生になってからはちょっと大人になって、あげるプレゼントの値段が
 高めになったって事もあって、担当を決めて1人に渡す事に3人で決めたって訳。

 そんな私は、手編みで頑張ってたらひとみちゃんの分も作ってあげたくなっちゃってさ…
 …へへへ…頑張ってひとみちゃんの分も作ってあげたんだぁ。

 ひとみちゃん絶対ビックリするだろうなぁ…

 って、でもそこまで作ってハッとなった私…
 ひとみちゃんとごっちんが2人だけお揃いっていうのは寂しいじゃない?
 だから私の分も作ったの♪

 ふ♪ふ♪ふ♪

 気に入ってくれるのかなぁ
 気に入ってくれなかったらどうしよう…
 でも、大丈夫だもん…私が一生懸命作ったんだからっ♪

 そう…今日は色々想いながら、色々な人が待ってると思う…

 自分の大切な人を…

 こんな風に…

 私と一緒で…

324 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時23分26秒
〜〜〜〜〜〜

 山手線の電車の中は、大きなプレゼントを持ち、家路を急ぐ家族を持ったサラリーマン。
 これから遊びに行こうとしてるのか、ばっちりオシャレに決めたお姉さん。
 もう電車の中からイチャイチャして、幸せ一杯のカップルの人。

 色々な人がそれぞれ自分の世界に入り込みながらも、やっぱりクリスマス…
 みんなの顔には自然と笑みが浮かび、これから夜に掛けてのクリスマスの本番を
 楽しもうとしている。

 そんなわたしも、山手線に揺られながらも、いつもとは違う窓から見えるイルミネーションに
 心を奪われそうになるけど、これからすごすクリスマスが楽しみな事もあり、手元の紙袋の事が
 気になってくる。


 それに、そう…


 いつもとは違うクリスマス。

 その事がいつも以上に、これからのクリスマスを楽しみにさせてしまっている。


 いつもとは違うクリスマス…


325 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時25分16秒
 って言うのも、いつもは毎年毎年誰かの家でクリスマスパーティーだったけど、
 今年は…誰かの言葉…そう、ごっちんの言葉で…『今年は渋谷の街で過そうよ♪』…
 その言葉で、今年のクリスマスは渋谷ですごす事になったわたしたち。
 
 これから完全に夜になった渋谷の駅で、生まれて初めてのクリスマスを過そうとしている。
 それぞれ自分で買った…作った担当のプレゼントを手にして…


 今年のプレゼント…


 そんなわたしの担当は梨華ちゃん。
 梨華ちゃんのスキそうなモノを考え、はたまたもうそろそろ女のコらしい事を
 しなきゃって事も考え、今年は初めて自分の手作りのモノにした。

 もう定番ってカンジだけど…

 最初は結構苦労したけど、慣れてきたらその単純な作業(?)に自分の手は
 とんとん拍子に進み、あっという間に出来上がってしまった。
 そのかいもあってか、もう1つ…ごっちんのまで作ってあげたんだ♪
 もちろんわたしのも自分で作ったってのは当然ってカンジかなぁ…


 ごっちん、ビックリするだろうなぁ♪

326 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時27分02秒
〜〜〜〜〜〜

 う〜ん…

 はぁ…

 むにゃむにゃ…

 あ〜よく寝た…

 ?

 寝た?

 寝たっ!?

 ハッと気がついた私…

 ぼーっとする頭を必死で働かせて時計に目をやると、まだ5時…
 カーテン越しの外の景色もまだまだ薄暗いし…ホッ…よかった…

 いつの間にか疲れ切って眠ってしまっていたんだ…
 そう…ここ何日間かわたしは生まれて初めての編物に挑戦していたんだよね。
 その編物っていうのは…えへへへ…クリスマスプレゼントなんだよね♪

 去年までは買ったモノとか、わたしの持っていたモノをプレゼントしていたんだけど、
 今年は女のコらしい事をしたいって思ってさ…えへへへ…頑張ったんだよね。

327 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時28分02秒
 そのかいあってか、思ってたより早めに出来上がっていたんだけど…

 そう…わたしの担当はよしこだけだったのに、その出来上がりを見てから
 梨華ちゃんへも作ってあげたくなってさ…それと…自分にも…だね。

 ……………………

 はぁ…

 ラストスパートで頑張っててさっき…
 朝の四時くらいまで頑張ってやっと出来上がったんだ。

 えへへへ…

 コンコン…

 枕もとに置いてあった完成品の手編みのプレゼントを、にやにや見ていたわたしの耳に、
 ドアがノックされる音が入ってきた。
 思わずドキッと跳ね上がる心臓。

 だって…だって…まだ朝の5時じゃん…
 …こんなに朝早くに、どうしたんだろう…

 「……………………」
 まだ眠っている頭で物事を考えるけど、言葉も出てこなくなっているわたし…

328 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時29分16秒
 「もう5時だよっ!!梨華ちゃんとひとみちゃんとの約束があるんでしょ!?」
 やけにはっきりした声で、お母さんの声が家中に響き渡る。
 いつもの大きな声は慣れてるけど、こんなに朝早くから聞くと、
 ちょっとウンザリ…

 はぁ…
 
 まだ5時じゃん…

 「ふぁ〜ぁ…こんな朝早くになに言ってんの?」
 思わず出てきたあくびをしながら、呆れ気味に言うわたしは、
 次のお母さんの言葉で一気に覚醒する。

 「なに寝惚けてんのっ!!もう夕方だよっ!!夕方の5時っ!!」

 …………………………

 ひぇ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!

 慌てて跳ね起き、ドアの外にもう突進…『もっとはやく起こしてよっ』…
 と言うわたしの頭をお母さんに叩かれるのも無視し、そのまま洗面所に駆け込むわたしは、
 人生で一番遅い『おはよう』を、梨華ちゃんとひとみちゃんにメールで冗談まじりに
 送らなきゃいけないハメになった事を、編物にあたりたくなった…のは、いけないよね…?

329 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時30分55秒
〜〜〜〜〜〜

 ブルブル揺れる携帯のメール欄を開くと、ごっちんからの【おはよう】の言葉が…
 ちょっと呆れちゃった私だけど、まぁいつもの事だもんね…

 仕方ないなぁってカンジ。

 こんなトコはひとみちゃんと一緒で、いつまでたっても子供なんだから♪


 ふふふ♪

 
 これでちょっと遅れるって事が分かった私は、マルキュウの前を離れ、
 ちょっとウインドウショッピングを楽しもうとセンター街を歩く事にした。

 あらかじめちょっとこれから食べるお店を下見してもいいしね♪
 その後のカラオケも…

 ゆっくりと歩き出した私の目に映り込んで来たのは、キレイなイルミネーション。
 この時期…ううん…この特別な日に歩くと、当然のように、いつも歩いているセンター街とは
 また違ったように見えてしまう。

 いつも覗き込むお店…
 お洋服屋さん…
 本屋さん…
 CDショップ…

 そのどれもイルミネーションが飾られ、たった2日のイベントを楽しむ。

330 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時32分29秒
 そのイベントを楽しむように、センター街を歩く人も楽しそうにお喋りをしながら歩く。
 そんな人が生み出す喧騒は、これまたいつものそれとは違い、今日ばっかりはそれさえも
 イベントの一環に思えてしまうのは不思議。


 東京の足早に流れる時間(とき)の中で、逆流するクリスマスという時間(とき)。


 センター街に流れるクリスマスソングを思わず口ずさみながら歩く私の周りも、
 東京の時間(とき)の流れに乗った人と、クリスマスの時間(とき)に乗った人の2パターンが。

 私は当然クリスマスの時間(とき)。

 ただ、まだそのクリスマスの時間(とき)は、ココロの中で
 完全に乗り切っていないように感じるのは…



 やっぱり…あれだよね…



 ひとみちゃんとごっちんと早く一緒にクリスマスの時間(とき)に乗りたいから…



331 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時34分29秒
〜〜〜〜〜〜

 渋谷の駅に到着すると、ごっちんからの今日2回目のメールが入ったのに気が付いた私。
 1回目の【おはよう】には思わず笑ってしまったけど…
 やっぱりごっちんらしいよね…

 2回目のメールで電車に乗った事の報告を受け、わたしは待ち合わせの場所まで足早に急いだ。
 

 今日初めて感じるクリスマスの雰囲気。
 電車の中でも窓から見えるイルミネーションで感じる事は出来ていたけど、
 やっぱり実際の街に出ると、そのクリスマスの雰囲気は全然違うように感じちゃう。

 街を歩く人も、その日ばっかりはカップル…

 即席のカップルなのかなぁって、どうもモテない人が嫉妬してるんじゃないの?って
 思われても仕方ない事を考えてしまいそうになるわたしだけど、
 別にそんなモテないって訳じゃないから…一応勘違いしないように…


 まぁ、そんな事より早く梨華ちゃんに会って、一緒にクリスマスの時間(とき)を楽しみたいよね…
 もちろんごっちんも…

 歩いていたそんなわたしの目に、キレイなイルミネーションの飾られたマルキュウが見えてきた。

332 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時35分41秒
 
 その前がわたしたちの今日の待ち合わせの場所…
 いつもだとハチ公さんの前だけど、今日だけは特別に…
 『クリスマスの雰囲気を沢山楽しみながら待ち合わせをしようよ』って言う、
 ごっちんの言葉…どうもごっちんのガラってカンジじゃないけどさ…

 でも、まっ…たまにはいいよね。


 あれ…?


 わたしは視線をマルキュウの前のガードレールの辺りに持っていったけど、
 どうもそこには梨華ちゃんの姿はなかった…

 おかしいなぁ…

 もう一度よく見るけど、そこにはやっぱり梨華ちゃんの姿は…

 沢山のオシャレをした女のコがいる中…
 (ほとんどがカレシだろうね…まぁ別に羨ましくないけどね…)
 …携帯を取り出し、梨華ちゃんの番号を履歴から探し、掛けてみた。

333 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時37分27秒
〜〜〜〜〜〜

 猛ダッシュで準備を仕上げ、髪形もそこそこ…
 仕方なくニット帽でくしゃくしゃな髪の毛を隠し、ダッフル片手に飛び出したわたしは、
 電車に乗りやっと一息をつける状態になれた。

 一息をついてやっと頭に思考回路が戻ってくる。

 ゆっくりと周りを観察すると、今日はクリスマスなんだなぁって事を確認。
 周りの幸せそうなカップルや、キレイに包装された紙袋を持った会社帰りの
 サラリーマンさんを見てね…

 そりゃ、今日までに色々クリスマスって事を、イルミネーションや街でかかっている
 クリスマスソングで感じていたけど、それでもやっぱり本番って雰囲気まではね…

 
 携帯で電車に乗った事を梨華ちゃんとよしこに報告したわたしは、慌てて出てきた為に、
 その辺におっていた適当な袋(今見たらカッコわるっ)に入れた事を後悔しながらも、
 自分で作った手編みのプレゼントの出来を、再度確認する。

334 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時38分15秒
 確認って言っても、悪いトコが見つかっても今更どうこう出来ないんだけど…
 急いで出てきたって事もあってね、肝心の道具を全部置いてきちゃったんだし…


 はぁ


 抜けてるなぁ…

 でも、幸いな事に、その出来は時間を掛けて作ったよしこのは別にして、
 結構慌てて作った梨華ちゃんとわたしのでさえ、別に変なトコは見当たらなかった。


 なかなか大したものじゃん、ごとーって…

 
 えへへへ…


 梨華ちゃん、自分も貰えるなんて思ってないだろうなぁ…絶対ビックリするよね♪

335 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時39分43秒
〜〜〜〜〜〜

 ぶるぶると揺れる携帯は、ひとみちゃんからの電話を知らせるものだった。
 たぶん、もう待ち合わせのマルキュウの前についたって事かなぁ?


 センター街を歩いていた私は、そのまま歩く向きを変えると、携帯の受話器ボタンを
 押し耳に当て、歩き始めた。


 「ひとみちゃん?」
 『あっ、梨華ちゃん?もう着いたんだけど、どこ?』

 電話口から聞こえてくるひとみちゃんの声は、寒いためか、いつものカッコいい
 ハスキーヴォイスをよりバージョンアップって感じにカッコ良く聞こえてきた。

 声だけ聞くとホント男の子ってカンジだよね…


 はぁ…

336 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時40分42秒


 ホントカッコイイ…


 「今ね…センター街を歩いてるの。
  もうちょっとしたら着くと思うから、待っといて。」

 『あっ…そうなんだ…じゃぁ、わたしもそっちの方に歩いていくから…
  どうせセンター街を普通に歩いてるだけでしょ?』

 「うん」
 『じゃぁ出会うと思うしー』

 ひとみちゃんの『暇だしー』の言葉で、切れた携帯をバックにしまい、少し考える。
 さっきは街のイルミネーションを観察しながら歩いてきたけど、
 今度はひとみちゃんを見つける事でも兼ねて、色々な人でも観察しようかなぁって思った私は、
 少しゆっくりめにセンター街を歩く事にした。

337 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時41分55秒
〜〜〜〜〜〜

 携帯を切り、今度はメール欄を開くわたし。
 ちょっと考えた挙句、【梨華ちゃんがセンター街で遊んでるみたいだから、
 わたしも行ってくる。到着したら電話頂戴♪】と送信すると、センター街の方に足を向けた。


 今日みたいな日だと、ホントは建物とかを彩っているイルミネーションをゆっくりと
 見て歩きたいと思うけど、やっぱり梨華ちゃんを探さなきゃって事を考えてると、
 人を観察しなきゃってなる。

 ちょっと残念だけど、すれ違う沢山のカップルを見る事にした。


 男と女のカップル…


 とっても幸せそうに歩いてる2人…

 幸せそうに腕を組んで、時々顔を見詰め合っては、笑い合う…
 顔をひっつけて店のウインドーの中のモノを幸せそうに見る…

338 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時42分48秒
 そんな幸せそうな光景をみているとすっごい羨ましく思えてきちゃて、
 素敵な恋人でも欲しくなっちゃうけど…

 でも、どうなんだろう…
 こうやってこんなイベントがあると、そう思ってしまうだけで、
 普段の日だと、特別そんな風には思わないし…
 特別素敵な恋人を欲しくなる事もないし…

 だって…

 そんな男の人と過すより、大切な梨華ちゃんやごっちんと一緒にすごす方が
 絶対に楽しいと思う…

 恋人同士ですごす人って、友達とすごすよりそっちの方が楽しいと思ってるのかな…
 だからそういうイベント事だと一緒にいたくなる…

 そんなにいいのかなぁ…

 う〜ん…スキな人が出来た事のないよしざーには分からないッス…

339 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時44分07秒
〜〜〜〜〜〜

 普段だと、電車に乗ると、その心地よい揺れだけで自然と眠くなってしまってくるのだけど…
 やっぱりね…さすがに12時間以上眠ってしまった今、全く眠くなる事もないわたしは、
 呆然と電車から見える外の景色に目を移す。

 ぼーっと見ていた景色だったけど、電車の窓から見えるキレイなイルミネーションは、
 よりクリスマス気分を盛り上げてくれるのには最適だった。

 だんだんと胸がドキドキしてくる中、手元のクリスマスプレゼントを
 梨華ちゃんとよしこが喜んでくれるのだろうかって心配も生まれてきそうになる。


 でも、やっぱりそんな事より…


 早く梨華ちゃんとよしこに会いたいよね…
 会って『メリークリスマスッ!!』って…


 えへへへ♪


 それで、梨華ちゃんからのプレゼントをね…

340 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時45分15秒


 えへへへ♪


 うん♪


 思わずニッコリ笑みの浮かびそうになったわたしだけど、携帯の揺れる感触で、ハッとなる。
 慌てて携帯を取り出し、画面をみると…

 やっぱりよしこ…

 やっぱりって言っても、よしこか梨華ちゃんのどっちかかなぁって思っていただけで…
 まぁ、厳密にはどっちかからのメールかなぁって思っていただけです…はい…

 そのメールは梨華ちゃんがセンター街にいるから、よしこもセンター街に行くって事だった。
 そんなメールを見ると、ホント早く一緒に遊びたくなる。


 早く…早く…


 ちょっと焦りの出てきそうになっている胸を押さえながら、渋谷に近付く電車に身を任せる…

341 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時46分21秒
〜〜〜〜〜〜

 センター街をゆっくりと人を観察しながら歩いていた私だけど…


 あれ?


 ゆっくりゆっくりと歩いてきたはずなのに…

 いつの間にか終わってしまっていた。
 どこかでひとみちゃんと出会うかもしれないと思っていた私だけど…

 おかしいなぁ…どこかで入れ違いになったのかなぁ…

 不思議に思った私は、もう一度センター街の方に足を向けようとしたその時、
 携帯が揺れるのを感じた。
 ひとみちゃんかなぁ?って思った私だけど、予想を裏切られて、それはごっちん。

 「おはよ♪」
 『ごっ〜め〜ん』
 電話口から聞こえてくるごっちんの子供っぽい声に、思わず笑いそうになった私。
 こういうごっちんを見ると、ちょっとイジメたくなっちゃうんだよね…へへへ…

342 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時47分15秒
 「ダメッ」
 『えぇ〜〜〜』
 ホンキで落ち込んだようなごっちん声に、思わずオイオイってツッコミたくなり、
 笑みが浮かぶ私は、マルキュウの方に足を向けながら、携帯を持ち換えた。

 「うそうそ♪」
 『なんだよぉ〜それぇ〜』
 「えへへへへ…で、もうついたのぉ?」
 『はいっ、とりあえず駅に到着しました…えへへへ…ごめんネ、ホント…』

 「だからもういいって♪じゃぁ、今、私、マルキュウの前に向かってるから、早くね〜」
 『はぁ〜い♪』

 こんな幼いごっちんってホントカワイイんだよね♪
 普段は、ぼーっとしてるトコにツッコミいれたり、
 妙に大人びたトコにドキッとしたりしてるのだけどね…
 たまに出てくる子供のごっちんもホント可愛くっていいよね♪

 
 ふふふ♪

343 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時48分20秒
〜〜〜〜〜〜

 「あれ…?」
 思わず声にでそうになったわたしの疑問。
 ちょっと立ち止り考える。

 そう…どう考えてももう梨華ちゃんと出会ってもいい頃だよね…

 おかしいなぁ

 どこですれ違ったのだろう…?

 時々、あまりにものキレイなイルミネーションに目を奪われた時もあったけど、
 そんな時間もちょっとだけのはず…ほとんどすれ違う人の方を見ていたはずだけど…

 おかしいなぁ

 わたしはとりあえず携帯を取り出し、梨華ちゃんの履歴から携帯に掛けてみたけど…
 少しの間無音が続いたのち、スッと切れる携帯…

 これは…通話中!?

 掛からない…

 はぁ…

 何やってんだよぉ、梨華ちゃん。

 もう、しゃーないなぁ…

 わたしは、梨華ちゃんの子供っぽさはスキだけど、時々『抜けてる』トコに、
 今は溜息1つ、『はぁ』ってカンジで、Uターンをして、歩きながらメールを打った。

344 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時49分49秒
〜〜〜〜〜〜

 いつも来慣れた渋谷とは、今日はまた一段と違う雰囲気を出している事に、
 ちょっとウキウキ気分も高鳴り、足取りも軽くなる。

 一段と冷え込んできた街も、またそれがいかにもクリスマスってカンジを手助けし、
 嬉しく思えてくる。
 そして、ドキドキするココロは、もう押さえきれないくらいだ。

 マルキュウから視線を前に落とすと、そこには大きく手を振った梨華ちゃんが…

 自然と浮かぶ笑みと共に、手の方も自然と動き、梨華ちゃんに向かって手を振っていた。
 
 白い息がこぼれる梨華ちゃんにダッシュ。
 ちょっとアツゾコで大変だけど、そんなの今は関係ない。


 そして…


 ぼふっ♪


 「おはよっ♪」
 「ふふふ♪おはよっ♪」

 梨華ちゃんの言葉を聞き、ぎゅっと抱き締めた腕に力を込める。
 今にも壊れてしまいそうな梨華ちゃんのほっそりした体だけど、今の存在感は抜群♪

345 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時50分45秒
 わたしと、梨華ちゃんの間でつぶれた2人の胸を感じてしまい、
 思わず赤くなるほっぺ。

 その温かくなったほっぺは、逆に外の冷え切った温度の為、更に寒くしてしまっていた。


 じゃぁ…


 する事は1つ…


 梨華ちゃんの柔らかいほっぺを借りるだけだね♪


 梨華ちゃんのほっぺを借り、『冷たぁ〜い♪』って言う梨華ちゃんを面白がって更に攻撃。
 ホント梨華ちゃんってからかいがいあるよね♪

 梨華ちゃんの温かい体を、ゆっくりと堪能し、『じゃぁ行こっか』って言う梨華ちゃんに頷くと、
 そのまま腕を絡め、センター街の方に足を向けた。

346 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時52分08秒
〜〜〜〜〜〜

 さっきまでの1人の寂しさは…もうない。
 今はもう、私の右手にはごっちんの腕…細いけど、暖かくて私を守ってくれそうな
 安心感を覚えさせてくれる…そんなごっちん。


 「梨華ちゃん?プレゼント何にした?」
 ごっちんの覗き込んでくる視線を温かく受け止め、『内緒だよ♪』と言う私の額を
 ツンと突くと『ちぇ〜』ってホッペを膨らました子供のごっちん。
 ホントに残念ってカンジで私の目を見てきては、子供のように訴えかけてくる。


 うっ…


 ダメダメ…

 
 教えてあげないんだからっ!


 「あっ…」
 と、視線を前に持っていったごっちんの口から、どこか少し寂しそうな声がもれた。
 私がそのごっちんの視線の先に持っていくと…とっても幸せそうなカップルが…
 こんな街中で濃厚なキスに酔いしれていた。

347 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時53分26秒
 
 はぁ…

 よく、こんなトコロでキスするわよ…

 はぁ…

 思わず赤くなりそうになるホッペに突き刺さる冷たい空気を、
 ごっちんと共有しようと、ごっちんのホッペに自分のそれを近づけようとする。


 「ねぇ…梨華ちゃん?」
 スッとこっちを向いたごっちんの顔が、何ともいえないような表情で私の顔を見つめていた。
 今は少し大人びた表情のごっちん…腕を少し引き、歩き出した。

 「どうしたのぉ?」
 「クリスマスだよ…」
 「うん…ステキだね…」

 ごっちんの言葉に、素直に今の心境を語る私。
 ごっちんの腕に絡めた私の腕に力を込める。

 「カレシとかと一緒に方がステキかなぁなんて思ってない?」
 「えっ…?」
 ごっちんの言葉の意味が分からず、少しとぼけたような顔になった私は首をかしげ、
 ごっちんの顔を見る。

 そんな私をジッと見つめるごっちん。

348 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時54分20秒
 どう言う意味なのかなぁ…そのまま?

 別に今私カレシとかいないのに…

 それに欲しいとも思ってないのに…

 もう一度首をかしげ、『どうしたの』とごっちんを見る。
 そんな私を見て、何か安心したのか、いつものごっちんらしくフニャとなり、
 少し笑みを浮かべ、ソッと口を開いた。

 「ごとーたちと一緒で嬉しいのかなぁなんて思っただけなんだよねー
  でも、そんなにカレシでも欲しいって思ってないんだね…ちょっと安心かなぁ」


 ふふふ♪

 
 なぁ〜んだ♪


 「当たり前でしょっ♪ごっちん♪」

 腕に絡めていた腕をごっちんの頭に持っていき、ぎゅうって抱き締め、囁く…
 『ごっちんとひとみちゃんと一緒にいる方が楽しいよっ♪』…と。

349 名前:〜1〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)03時58分57秒
〜〜〜〜〜〜

 【ごっちんと一緒になったから今から行くね^^今日食べるお店の前で待ってて】って
 いう梨華ちゃんからのメールで、今日食べる店の前で待つこと20分。
 さっきからこのお店に入っていく人はカップルばっかり…

 ここは梨華ちゃんとごっちんが決めたからよく知らないんだけど、
 何か英語で店の名前が書かれたトコロ…

 わたし的には、その辺のファミレスでもよかったんだけど、ごっちんと2人で超張り切っちゃって…
 『どうせだったらオシャレなお店がいいよねぇ〜』だってさ…う〜ん…
 ごっちんと梨華ちゃんらしいけど…

 やっぱりオシャレなトコロにはカップルが多いんだろうなぁ

 って、小さくなったわたしの目に、ゆっくりと歩いてきたごっちんと梨華ちゃんが映る…
 しかもとっても楽しそうじゃん…

 むむむ…

 「遅すぎじゃんっ!」
 そんなわたしの剣幕を見て、シュンとなってる梨華ちゃんとごっちん…でも…
 やっぱりね…へへへ…今日はクリスマスってトコで、ちょっとずつ笑みの浮かんでくる…
 
 そして、ごっちんの、『全然迫力ないしー』の言葉に笑いながら強く頷く梨華ちゃん。

 まぁ…やっぱりね…

 わたしを真ん中に、右手に梨華ちゃん、左手にごっちん…3人腕を組んで、
 キレイなそのお店に入った私たち、これからがクリスマス本番だね♪

350 名前:〜2〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)04時00分47秒
〜2〜White Christmas〜

 街のイルミネーションの中に埋もれるのもいいけど、やっぱり遠くからその街の
 イルミネーションを見て、夜景でも楽しみたいを思うのが女のコだね。
 食事も終えて、カラオケも存分に楽しんだわたしたちは、どうしよっかって
 話しになったんだけど、梨華ちゃんの一言…
 『【お台場】に行ってみたぁいはあとはあと
 …で、別に反対はないわたしとよしこ。

 終電が結構ヤバクなってる中、そんなにいられないと思うけどってカンジで丁度到着したって訳。


 そこはやっぱりミレニアムのクリスマスだけあって、沢山の人がお台場の夜景を楽しんでいた。
 ほとんどがカップルだけど、中には友達同士でているって人も沢山いたのには、
 ちょっとビックリしたけど、まぁわたしたちもそうだよね…えへへへ…


 冷たい海の風に吹かれて、肌に痛みが走る上に、少し曇り空だけど、
 そんなのを吹き飛ばしてくれるくらいの夜景と…

 そして、梨華ちゃんとよしこ…

 今は右手に梨華ちゃん、左手によしこの温もりをカンジながら、
 そんな冷たい風の痛みも和らいでいる。

351 名前:〜2〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)04時02分14秒
 「キレイだね…」
 右側から聞こえてくる梨華ちゃんのウットリした一言に、わたしとよしこも頷く。
 
 「カップルばっかりだけどね…」
 よしこの呆れたような呑気な声に、くすくす笑う梨華ちゃんは、体を乗り出し、
 とっても眩しそうによしこの横顔を見つめる。

 「ひとみちゃん…羨ましい?」
 「べっつにぃ〜」

 ふふんっと笑うよしこに、目を細める梨華ちゃんは、今度はわたしの顔を覗き込んでくる。

 「ごっちんは?」

 海の冷たい風のせいもあるのか、梨華ちゃんの瞳にはウルウルが入ったように感じられた。
 少しウルウルした瞳でわたしを見つめる梨華ちゃんの瞳を、じーっと見つめると、
 いつのまにか吸い込まれそうになっていたわたしがいた。
 
 しばらく見つめると、『どうしたのぉ?』と、首をかしげる仕草の梨華ちゃんに、
 強い愛しさ…小さな子供を見つめる時のような強い愛しさを感じ、
 思わず梨華ちゃんのぷにぷにしたホッペにチュウ…

 ちょっと冷たかったけど、それでもココロの中では、不思議な温かさが溢れ出していた。


 これって…何…?


352 名前:〜2〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)04時04分20秒
〜〜〜〜〜〜

 ごっちんのホッペへのチュウに、ごっちんの温もりをカンジ、少しホッペに熱を持つのを感じる。
 熱も持つっていっても、別にテレてる訳じゃないと思うよ。
 だってよくごっちんにはされる事だし…こんな事しょっちゅうしてるんだもん。


 じゃぁ…どうして…?


 と、ごっちんを見つめた私の視線の端に、ひとみちゃんの顔が入る。


 あれ…?


 そのひとみちゃんの顔を見て、少し不思議なカンジを覚えてしまった私。


 だって…


 じーっと夜景を見つめるごっちんの横顔を見つめているひとみちゃんの顔には、いつもの
 元気よさが全くなかったから…それどころが、とっても心配そうな顔で、ごっちんの
 横顔を見つめるひとみちゃんは、まるで…そう…まるで…

353 名前:〜2〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)04時05分10秒
 
 まっ…違うよね…

 
 ふふふ♪


 あっ…

 と、少し自分に言い聞かせるようにしたその時、びゅうっと1つ強い風がこのお台場を襲う。
 もう一度3人でギュウって一塊になり、ごっちんの『ひゃぁ〜〜』の声が、
 一気に風に乗って後ろの方に飛んでいきそうになっているのを感じた。


 これは寒い…


 あっ、そうだ…

 この寒さにあわせ、私は自分のプレゼントを思い出す。
 これだけ寒かったら丁度いいかも…


 ふ♪ふ♪ふ♪

354 名前:〜2〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)04時06分44秒
〜〜〜〜〜〜

 「ねぇ…ここでさぁ…プレゼント交換しない?」
 風の為、途切れ途切れに聞こえてくる梨華ちゃんのアニメ声だけど、
 言いたい事ははっきり分かった私は、思わず笑みを浮かべ頷く。

 そう、丁度いいかもしれない…

 だって私のプレゼントは、これだけ寒い中だったら、絶対にいいヤツだもん。

 へへへ…

 ごっちんと梨華ちゃん絶対ビックリするだろうなぁ
 このわたしが手編みだし、丁度このお台場にはいいヤツだもんね♪

 「そうだね…ごとーはよしこ、梨華ちゃんはごとー、よしこは梨華ちゃんだったよね?
  じゃぁさ…みんな一度に出さない?」
 
 ごっちんのキラキラした瞳は隠し事をしている子供のように、
 何かを期待した眼差しが込められていた。

 早く渡したい、早く渡したいって、目を見てたら分かりそうなくらいに…

 そんなにいいのを買ったのかなぁ、ごっちん…

 「じゃぁ、『いっせいのーで』で出そうかぁ?」
 「「さんせーっ」」

 梨華ちゃんの提案に、3人円になり、それぞれが用意したプレゼントを入れている袋を
 真ん中にして、口を緩める。

 それぞれ見つめあい、不敵な笑みを浮かべあう。


 ふ♪ふ♪ふ♪


 「「「いっせいのーでっ」」」

355 名前:〜2〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)04時08分11秒
〜〜〜〜〜〜

 「「「…………………」」」

 どうだっ!!ごとー渾身の作だぞっ!!
 
 って位の勢いでだしたプレゼントだったけど…

 3人円になった、その中心に出てきたプレゼントを見つめ、
 ぼーっとなるわたしに、梨華ちゃん、よしこ…

 真ん中には、みっつのマフラーが…

 数秒、全員不思議そうな表情でお互いの顔を見つめあった後、
 『『『ぶっ』』』と吹き出すのと同時に、もうケラケラ笑い合っていた。
 『なんだよぉ〜それぇ〜』と言うよしこの声も、笑いすぎているわたしには
 それほど聞こえてこない声。

 周りのカップルの冷たい視線もこの時ばっかりは全然気にならず、
 このおかしな事実をどうしようかって事でいっぱいだったわたしだったけれど、
 ひとしきり笑った後、更にある事実に気がつく。


 そう言えば…


356 名前:〜2〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)04時09分33秒
 「あはははは♪
  あのさー、ごとー…梨華ちゃんと自分の分も作ったんだよね…あははは♪」
 
 その言葉を言った後に、出した更に2つのマフラー…
 わたしの手には、合計3枚のマフラーがぶら下がっていた。

 それを見て、またまた腹を抱えて笑うよしこと梨華ちゃん…

 「なんだよー、そんなに笑うなよっ!!
  ごとー渾身の手編み作だったのにさっ……ぶっ……あははは♪」

 ちょっとムッとなったけど…

 まぁ、笑うなって言葉で言っても、実際はそんな事止められるはずもなく、
 自分でも笑うしかなかったってカンジだった。

 と、笑っているわたしだったけど、その後、笑いながらごそごそ自分の袋を漁っている
 梨華ちゃんとよしこの行動に一抹の不安(?)を感じた…
 そう…更に笑わなきゃいけないのぉ?ってカンジの一抹の不安を…

 そして、その不安は見事に適中。
 梨華ちゃんとよしこの手にも、最初に出したマフラーを合わせると、
 それぞれ3人分のマフラーが…

 そう…わたしたち3人の円の中では、丁度9枚の手編みのマフラーが、
 寂しそうにわたしたちの笑い声を聞いていた。

357 名前:〜2〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)04時11分21秒
〜〜〜〜〜〜

 まだクスクス笑っている私たちの首には、それぞれのプレゼント…
 (まぁ厳密に言うと、1枚は自分のプレゼントになるのだけど)
 …が3枚プラス持ってきていた1枚が巻かれていた。
 ちょっと苦しくなりそうだけど、でも、寒さは全く感じなくなったんだよね。
 
 それどころかポカポカ暖かくなったくらいだもん♪
 
 だって…
 
 みんなが自分で一生懸命つくったプレゼントなんだよ♪
 今までで一番ステキなプレゼントじゃないの?


 ふ♪ふ♪ふ♪


 「でもさ…」
 まだ笑ってるごっちんが、面白そうに口を開いた。

 「来年はさ…せめて違うのを作ろうよね…ははは…」
 「そうだよね…あははは…ちょっとマフラー4枚は首が長いわたしでも辛いわ…」

 ひとみちゃんの言葉に、またまた笑ってしまったわたしたち。
 マフラーをつけ終えると、今度はひとみちゃんを真ん中にして、腕を組んで温かさを感じる。




 やっぱり3人っていいよね…



358 名前:〜2〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)04時12分44秒
 

 ふ♪ふ♪ふ♪

 
 一際風がきつくなったその時だった、ある事にごっちんが気がつく…
 そっと空を見上げると、何ともいえない驚きの入った声で、呟く…


 「…雪…?」



 「「えっ…?」」

 空をみるごっちんにあわせて、私とひとみちゃんも慌てて空を見上げる。

 私たちの周りにいる幸せそうなカップルの口からも『雪だよ』の言葉が…



 「「「うわぁ〜」」」
 


 この真っ暗の空から零れ落ちてくる真っ白な雪…
 まるで天使が舞い降りたようにこのお台場の人たちに幸せを与えてくれる雪…



 「こんなの滅多にないよ…」
 
 ひとみちゃんの驚きの言葉が隣で聞こえる中、そっと手の平を上に向けてみるけど、
 そっと手袋の上に落ちた雪の儚い結晶は、私の手袋にその存在を残すことなく、
 現れては消えを繰り返す。

359 名前:〜2〜White Christmas〜 投稿日:2001年12月27日(木)04時16分17秒

 少しその儚さに辛さを感じるわたしだけど、その一瞬だけで一番の輝きを放つ雪に、
 感謝の気持ちも込め、全身で感じてあげる事にした。
 フッと隣を見ると、ひとみちゃんとごっちんも私と同じ事を思ったのか、
 ソッと空を見上げ、全身で雪を感じていた。


 顔にあたる冷たい雪とは別に、温かく感じるひとみちゃんの腕にギュウと力を入れ、
 そっと口を開いた…『【White Christmas】だね…』と…

 「「うん…」」

 とっても幸せそうなひとみちゃんとごっちんと一緒に感じる事が
 出来た【White Christmas】。



 この冷たい風の吹くお台場は白く覆われていた。
 沢山の恋人の未来を包み込むように…



 そして、わたしたちの未来を包み込んでくれるように…



 来年…21世紀の最初のクリスマスもみんなで一緒にいられますように…なぁ〜んてね♪



 Merry Christmas!!


360 名前:21〜勇気と自信を下さい−その10〜 投稿日:2001年12月27日(木)04時19分07秒
〜〜〜〜〜〜

 「梨華ちゃん…大丈夫?」
 ハッとなった私…電車の心地よい揺れに、いつのまにか眠っていた事に気がつく。
 そして、もう1つ別の事実にも気がつく事になる…


 そっと私にハンカチを差し出してくれたひとみちゃん…


 あっ…


 いつの間にか…寝ながら泣いていたんだ…


 「ごめんね…」

 ひとみちゃんの泣いてしまいそうなくらい弱い声に、何を返したらいいのか分からない私。
 『どうして?』と聞きながら、ただひとみちゃんの肩を抱き締めてあげ、そっとさすってあげる。



 「梨華ちゃんの方が辛かったのにね…」


 ……………………………


 「わたしのせいで、ごっちんと……ごめんね…」


 ……………………………



 また涙が流れてきた。


361 名前:作者 投稿日:2001年12月27日(木)04時24分52秒
ふぅ…とりあえず、やっと更新終了…これだけ一度に更新したの、初めてかも(w
結局クリスマスに間に合わなかったのですが、載せました。
ちょっと遅れたメリークリスマスですが…^^;
時系列はキチンと書いてますが、2000年12月のクリスマスです。

あっ…もし分かりにくかった方、『White Christmas』編は、
梨華ちゃん→よっすぃー→ごっちんの順に変わっていきますんで^^

もしかしたら今年中に終わらないかもしれないですが、これからもヨロシクお願いします。

362 名前:とみこ 投稿日:2001年12月28日(金)12時15分55秒
メチャメチャ更新されてますね!!

>もしかしたら今年中に終わらないかもしれないですが、これからもヨロシクお願いします。

はい!できれば何年でも!!(w
がんばってくださいね。


ps やっと新スレ立てました。
363 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月28日(金)21時26分12秒
いや〜大量更新おつかれさまです。
とってもよかったですよ。もうめちゃめちゃ可愛い三人組!
素敵すぎます。(w
いつでも一緒・・・なにをするのも3人・・・
笑い合える日を・・・そんな幸せ・・・
もどってきますよね〜?(w
364 名前:さるさる。 投稿日:2001年12月29日(土)23時11分08秒
いくら明るくてもよっすぃはずっとつらかったんだね。
ホワイトクリスマスの幸せな三人。
その後泣いていたりかちゃん、なんだかせつなさ倍増。
作者さんの展開の仕方には惚れ惚れですわ。
365 名前:名無しさん 投稿日:2002年01月04日(金)21時09分50秒
?
366 名前:空唄 投稿日:2002年01月04日(金)22時06分13秒
>>365
なんで、意味もなくageてんの?
367 名前:22〜初体験…−過去−その10〜 投稿日:2002年01月09日(水)00時01分29秒
22〜初体験…−過去−その10〜

 細い路地を更に奥に入っていく私と保田さん。
 もう他には店は見当たらなく、完全に路地裏ってカンジになってきた。
 こんな奥になにがあるのかなぁって思い始めた私だったけど、
 そう思ったと同時くらいに、保田さんが静かに口を開いた。

 「あそこだよ…」

 保田さんの指を指した方を見ると、そこは小さな看板が立てられ、
 ネオンと言うには暗すぎるような電灯が1つ…
 そっとその存在感隠すかのように存在していた。

 「なんですかぁ…ここ…」



 「うん?ここは…」
 私の質問に、保田さんは何かを思い出すかのように目を細めた。
 「…まぁ…早い話…【レズバー】ってヤツだね…」



 「……………………」



 実際にその用語を聞いたその瞬間、私の胸にチクリと針が刺さったような痛みが走った。


 どうして…?

368 名前:22〜初体験…−過去−その10〜 投稿日:2002年01月09日(水)00時03分25秒

 胸の奥が苦しくなる私。
 そりゃ、私は《カワイイ女のコがスキな女のコ》だけど…

 でも…
 でも…
 自分が自分で【レズ】だなんて…言うのは…ホントのトコロ…イヤ…かもしれない…


 「でもここはまだ小さくてさ…ほとんど知られてないってトコなんだね…
  人はあんまりこないよ…」
 「はぁ…」
 「まぁ…入ろか…もう裕ちゃんも来てると思うしね…」

 裕ちゃん?…あっ…あの…ヘアメイクアーティストさんかぁ

 って…
 えっ…あの人もそうなんだぁ…

 まぁそりゃカッコイイけど…実際言われるとちょっと不思議な気分…

 ただ、それとは別に、中澤さんの事をなんだか同じ仲間ってカンジがして、
 前に思ったよりも少し身近な存在に感じられた私だった。
 
 ぼーっとし始めた私のそば、そっと足を進める保田さん。
 いつもとは違ったその足取りに私は不思議に思いながらも、後を付いて歩いた。

369 名前:22〜初体験…−過去−その10〜 投稿日:2002年01月09日(水)00時07分08秒
〜〜〜〜〜〜

 その中はとても不思議な雰囲気をかもし出していた。
 ライトの類はほとんどないけど、少しのロウソクのようなぼぉっとした灯りか何かで、
 ホンのちょっとだけ明るく、人の顔の判別だけはつくぐらいで、その《人》の方はと言うと、
 合計4人の人がその店内にいておしゃべりに興じているみたいに感じられた。

 奥の方には女の人が2人並んで座っていて、そして、その手前の方にあるカウンターには
 1人の女の人が…金髪の…そう、あの人だ。
 あのヘアメイクアーティストの中澤さん。
 後ろ姿だけで判ってしまった私。
 1人だけ存在感が別といったような雰囲気を出していたから当然ってカンジだけど…
 
 そして、そのカウンター越しの目の前には、ショートに刈り込んだ髪形をした、キレイな顔の人が…
 もし、保田さんにここが【レズバー】だと言われていなかったら、
 カッコイイ男の人ってカンジに思えるのだけど…

 でも、当然のごとく違うんだろうね…

 そんな人が中澤さんと楽しそうに話しこんでいた。


 その人が私と保田さんに気がつくと、『いらっしゃいませ』と頭を下げた。
 その様子に中澤さんは特別興味を示さず、そのまま目の前のカクテルの入ったグラスを傾け、
 幸せそうに笑みを浮かべている。

370 名前:22〜初体験…−過去−その10〜 投稿日:2002年01月09日(水)00時08分53秒
 よっぽどお酒がスキなのか、店に入ってきた人に興味を持たないそんな中澤さんの後ろに
 回り込むと、保田さんは背中から抱きつくとそっと呟く。

 「ゆーちゃんはあとはあと

 …こんなトコで聞くとちょっとHに感じちゃう保田さんの声…

 「おっ…けーぼーやったんか…」
 保田さんの猫なで声に、クルッと振り返り、笑みを浮かべた中澤さんだけど、
 私の顔を見て少し驚いた表情になる。

 「あっ…こんばんは…」
 頭を下げる私を、ちょっと困ったような表情で見つめる。
 それと同じで、たぶん私も困ったような顔になっていたと思うけど、中澤さんの言葉を待った私。


 「あぁ…えぇっと…石川さん…だっけ…」
 「そっ…」
 私が中澤さんの言葉に頷くと同時に保田さんが口を開いた。
 「石川梨華ちゃん…今日はちょっとね…こんなカッコだけど…」
 「ここに連れてきたって事は…」



 「まぁね」


371 名前:22〜初体験…−過去−その10〜 投稿日:2002年01月09日(水)00時11分15秒
 保田さんは満面の笑みを浮かべると、中澤さんの隣の席を指差し、
 私に『座りな』と言うと、その更に隣に自分も腰を掛ける。
 
 『いつものでいいですか?』のバーテンさん(?)の言葉に頷くと、
 ハッと思い出したように『アルコールの入ってないのも1つお願いね』を
 笑いながら付け加えた。

 とっても楽しそうな保田さんの表情を見つめる私だけど、まだ慣れないココの雰囲気。
 そんな私の緊張した様子とは違い、薄暗い中、少しの灯りに浮かぶ保田さんと中澤さんの顔には、
 何とも言えない幸せそうな表情が浮かんでいた。
 それがそのままココのバーのイメージに繋がり、少しの安心感を覚える私だったけど…

 もう一度2人の顔を交互に見る…

 目の前のカッコイイ女性に、同じくこういうトコにいるって事で、
 余計にカッコイイって思ってしまう中澤さんに保田さん…
 そして、その2人とは対称的な私…



 なんだろう…ここって…


372 名前:22〜初体験…−過去−その10〜 投稿日:2002年01月09日(水)00時13分37秒
〜〜〜〜〜〜

 保田さんが口にしていた【レズバー】の言葉を一番最初に聞いた時のイメージは、
 どうにも表現できない感情が胸の中を渦巻いていた。

 【レズ】

 その言葉がどうもイヤって言うか…何だろう…
 すっごい響きが…イヤ…

 でも…実際私はそうなのかもしれないし…


 『かも』?


 断定出来ないの…私って…
 じゃぁ、ひとみちゃんに感じてる感情って…そっちの方も『かも』…なの?

 「自分で自分の事を『【レズ】です』ってはっきりその言葉で言った事ないでしょ?」

 深く考え込んでいた私を覗き込むと、保田さんがそっと口を開いた。
 私が保田さんの目を見つめるのを確認すると、上体を起こし、
 目の前のグラスに手を持っていく。

 私も目の前のノンアルコールのオレンジ色をした不思議な味をした飲み物の
 入ったグラスに口を近づけた。
 オレンジ色だからオレンジの味がするものって思っていた私だけど、
 見事に期待を裏切られリンゴのような味も感じる目の前の飲み物…
 不思議な味…

 『ココ』と一緒で不思議な…

373 名前:22〜初体験…−過去−その10〜 投稿日:2002年01月09日(水)00時17分17秒

 「はい…その言葉は…」
 「あたしも最初はそうだったんだけどね…」
 
 少し目を細める保田さんは何かを思い出すように遠くに目をやると、1つ溜息をつく。
 そっと手に持ったグラスを傾け、クルクル中の液体を回し、揺れる液体をじーっと見つめた。

 「まっ、って言ってもまだあたしって女のコと付き合った事ないんだけどね…」

 そう言って自嘲気味に笑う保田さんに、私の右後ろから中澤さんが笑みを浮かべながら
 『自分が悪いんやろ』の言葉を投げかける。
 その言葉にもう一度笑みを浮かべる保田さん。

 「それは言わないでよね…それ言われるとあのコに悪いって思ってるんだしさ…」

 何かあったのかなぁ…

 「何かあったのですかぁ?」

 私の言葉に私の方を見る保田さんの顔には、とても後悔しているといった表情が浮かんでいた。
 何かの言葉を探しているのか、少しの沈黙の後、もう一度私の方に顔を向け、
 逆に質問を投げかける。



 「梨華ちゃんは、自分が【レズ】だって初めて友達に告白する時どうだった?」



 「えっ?」

 「私はレズなんだよって言った時…堂々と言えた?」

374 名前:22〜初体験…−過去−その10〜 投稿日:2002年01月09日(水)00時21分08秒

 それは…

 それは、どうなんだろう…
 今までその言葉を言ったのは…
 そう、ごっちんにだけ…(でもレズって言葉は口に出来なかったし)…
 それも、ごっちんも女のコがスキって何となく分かっていたから、言えた事だけど…
 
 その時はすっごい勇気がいったんだよね。
 どうやって言おうかって結構悩んだし…

 でも、その言葉を言う前に、ごっちんからの言葉で私はすっごいショックを受けちゃった
 状態だったから、言えたのかもしれないんだけど…
 そう、ひとみちゃんが女のコに告白をされたって事を知って、なんだか先を越されたような
 気持ちもあって…何だろう…言葉には出来ないけど…

 悔しかった…

 ひとみちゃんが取られるような気がして悔しかった。

 だからごっちんに『私はひとみちゃんがスキ』って事を言えたのかも…

 

 ひとみちゃんには…

 普段からそんなカンジのネタを言ってるけど、ひとみちゃんは女子校ってトコから女のコにモテモテ
 だから、何となく冗談の一種みたいなカンジでその事を言えるだけかもしれないんだよね。
 それに、ひとみちゃんだって…
 ごっちんとの間の事を知らなかったら、たぶん私はひとみちゃんが【女のコがスキ】って事を
 冗談で言ってると思ってるだろうし…


 「それは…」
 「それとも…
  友達から『自分は【レズ】なんだけど、貴女の事がスキです』って言われたとしたら…
  どう思う…いきなり…」

375 名前:22〜初体験…−過去−その10〜 投稿日:2002年01月09日(水)00時23分29秒

 えっ…

 「受け止められる?」
 優しく私を見つめ、訊ねる保田さんの瞳には、少しの悲しみが映っていた。

 受け止められる?って…

 それは…

 いきなり言われるとビックリするけど…
 自分もそうだから、受け止められると思う…

 現実にごっちんが『そう』って聞いた時は、逆に嬉しかったくらいだし…
 ひとみちゃんが『そう』って聞いた時だって…

 「自分が『そう』なんで…たぶん受け止めてあげれると思います…」
 私の言葉に『強いね』とニッコリの中澤さんは、囁くように言葉を発した。

 「けーぼーは言えなかったんやなぁ」
 後ろからの中澤さんのその言葉に保田さんは頷くと、口を開いた。


 「まぁね…1回親友に告白された事があったんだけどさ…
  すっごいショックだった…

  まさか恋愛対象に見られていたなんて思ってさ…



  それで相手のコ…
  あたしにスキって告白してくれたコなんだけど…

  そのコに『気持ち悪い』って感じの言葉を言っちゃったんだ…
  その時はホントそう思っちゃっててさ…

  そう、その時は【レズ】って事に嫌悪感を持ってたから…
  ううん…偏見かな…」

376 名前:22〜初体験…−過去−その10〜 投稿日:2002年01月09日(水)00時26分44秒

 「そうなんですか…」

 保田さんの『気持ち悪い』って言葉に、ごっちんとひとみちゃんとの間で起こった事が
 頭に浮かび、何を口にしたらいいのか分からない私は、保田さんの言葉を繋ぐように
 言葉を発する事しかできなかった。
 ただ、保田さんの言った言葉を頭の中で反芻する。



 『気持ち悪い』って言葉…

 それは【女のコがスキ】な人にとって一番辛い言葉…

 そう言えば…

 それを分かっていたからごっちんはひとみちゃんに…

 だけど…
 【女のコがスキ】なごっちんだから、それを言われた時には相手の人がどれだけショックを
 受けるのか分かると思うのだけど…

 どうしてあんな事言ったんだろう…
 私の事がスキなだけだったら、あんな事は言わないと思うけど…
 ひとみちゃんに告白された時に、『他にスキな人がいるから』って言ったらいいだけだよね。
 そうしたら、気まずくならなくてすむと思うし…


 どうして…

377 名前:22〜初体験…−過去−その10〜 投稿日:2002年01月09日(水)00時29分14秒

 「うん…でも、あとで気がついたんだよね…
  その時は、混乱していたから、ただただその場で思った事を素直に口にしてしまってたんだ…」

 保田さんは、グラスを口にもっていき、口に傾けると、そっと流し込んだ。

 「時間がたって…
  そのコと話さなくなって…
  そのコに彼女が出来て…
  幸せなあのコを見てて、相手のコに嫉妬している自分…

  やっと気がついたんだ…
  そのコがスキだったんだってね…

  まぁ、もう後の祭りってカンジだけどね」

 もう一度溜息を吐く保田さんに、何を言ったらいいのか分からない私は、
 ただ保田さんを見つめるだけだった。

 「まっ、そんな事もあってさ…その時以来、スキになる人はみんな女のコかなー」
 「そうなんですかぁ…」

 「今だと完全に自分はビアンだって自覚してるし…親も知ってるよ…その事。」



 「えっ!?」

 保田さんのその言葉に驚きを隠せない私は、思わず持っていたグラスを落としそうに
 なって慌てて両手でグラスを持つ。

 「【カミングアウト】って言ってさ…
  すっごい勇気のいるヤツだね…
  親にカムアウトするってのが一番勇気いる事だけど…」



 自分の親に言う?


378 名前:22〜初体験…−過去−その10〜 投稿日:2002年01月09日(水)00時31分11秒


 「お父さんには怒鳴られたし…」



 想像した事なかった…



 「お母さんには泣かれちゃったし…
  孫の顔が見れないの?ってさ…へへへ…笑っちゃいけないんだけどね…」



 そっか…結婚ってあるんだ…だから両親にも言わなきゃいけないんだ…
 
 でも…
 そんなの言えない…
 自分の親に…

 ただ…
 言わなかったら誰か愛する事も出来ない男の人と結婚しなきゃいけないんだよね…
 普通は…



 「でも、ちょっと笑っちゃったよ…
  孫の顔って…『ごめんね、お母さん』ってカンジだけど…」



 それ考えるとすごいよね…保田さんって…
 自分の親に言えるなんて…

 そんな内容とは違い、何か吹っ切れたような笑みを浮かべる保田さんが、
 何だか前よりも更にカッコ良く見えたのは…言うまでもないよね…へへへ…

379 名前:23〜勇気と自信を下さい−その11〜 投稿日:2002年01月09日(水)00時35分08秒
23〜勇気と自信を下さい−その11〜

 だいぶん傾いてしまった太陽によって出来る私とひとみちゃんの影が、
 ごっちんのお家に向かって伸びていた。
 今にもお家のドアを開けて入っていくように感じてしまいドキリとさせる。
 
 でも、逆にそうやって勝手に入って行ってくれた方がいいような気もしてしまうのが、
 ちょっと悲しくなってしまった私。


 そう…怖い…


 すっごい怖い…


 だって…ごっちんにはまだ『行く』って事を言ってないんだもん。
 分かるでしょ?怖いって事…ダメって言われたら…

 そう言われると、それっきりだから…
 
 せっかくひとみちゃんのごっちんへの気持ちをはっきり聞く事が出来た今…
 たとえ会えないにしても、ごっちんのお家の近くに行く事だけでも、
 私の目標が前進したって事にならない?


 私の目標…


 ごっちん、ひとみちゃんと私でまた昔のように遊ぶって事…



 前進したでしょ?


380 名前:23〜勇気と自信を下さい−その11〜 投稿日:2002年01月09日(水)00時37分41秒

 このごっちんのお家の前に、ひとみちゃんと私が立ってるって事が…
 前までだと、ひとみちゃんにごっちんのお話さえ出来なかったのに…

 それが…


 だから…


 うん…
 しっかりしなきゃ…

 隣で立っているひとみちゃんの横顔をチラリと見ると、ホントに真っ青になって
 すっごい緊張しているのが分かるから、余計に…私が何とかしなきゃ…


 ひとみちゃんのお姉ちゃんの私が…


 「ねぇ…やっぱり…やめようよ…ごっちんに迷惑だよ…」
 もう一度気合を入れようとした私の耳に、ひとみちゃんの今にも泣き出しそうな声が聞こえてくる。
 弱くて、弱くて、普段だと絶対に見せないような、今のひとみちゃん。

 ホント今日のひとみちゃんは子供…

 右手でひとみちゃんの左手を握り、ギュと力を入れ、そして口を開く。
 「大丈夫だよ…」
 ひとみちゃんに言い聞かせるように…

 ううん…ホントは自分自身に言い聞かせてるだけなのかもしれないけど…

381 名前:23〜勇気と自信を下さい−その11〜 投稿日:2002年01月09日(水)00時40分23秒

 よしっ!

 「行こっ、ひとみちゃん」

 と、足を踏み出した私だけど、グイと右手を引かれるのを感じ、立ち止る。


 はぁ


 振り返り、そこに俯いて立っているひとみちゃんを下から覗き込む。

 「ねぇ…大丈夫だから…」
 「………………………」

 ひとみちゃんの長い沈黙を待つ。

 「…怖いよ…」
 「………………………」



 「ごっちんに何言われるかわからないし…
  もし、会ってくれなかったらそれだけでもショックだもん…」
 


 心配そうに呟くひとみちゃんの言葉にハッとなり、考え込んでしまった私。
 今にも涙がこぼれそうになっているひとみちゃんを、じーっと見つめる。


 そっか…


382 名前:23〜勇気と自信を下さい−その11〜 投稿日:2002年01月09日(水)00時42分42秒
 私はただただひとみちゃんとごっちんと昔のようになりたいって思いだけで、
 ここまでひとみちゃんを連れてきちゃったけど…

 ひとみちゃんにとってはそれ以上に追い詰められた状況なんだよね…
 ごっちんに何を言われるのか分からない不安…

 私はごっちんの気持ちを知ってるから全然心配していないのだけど、
 そんな事を知らないひとみちゃんは…
 あんな事をごっちんに言われたひとみちゃんは、不安で不安でたまらないってカンジだよね。

 そんなひとみちゃんの事を、何も考えずに連れてきちゃって…


 ゴメンね…


 「ゴメンね…」
 「えっ?」

 「ひとみちゃんの気持ちを考えずに連れてきちゃって…」



 「そ、そんな…そんな事…」

 ひとみちゃんの慌てたように言う言葉も遮り、私はごっちんのお家の方に体を向けた。

 「…私が先に入るから…後で、携帯でワンコールするから…
  そしたら入ってきてね…」
 


 「あっ…うん…分かった…」
 
 ひとみちゃんの心底安心したような口調を後ろに聞きながら、私は足をごっちんのお家に進めた。
 激しく胸に打ち付ける鼓動を今にも聞こえてきそうになるくらいの緊張の中…


 ごっちん…いてね…

383 名前:23〜勇気と自信を下さい−その11〜 投稿日:2002年01月09日(水)00時47分05秒
〜〜〜〜〜〜

 久しぶりのごっちんのお家は前と全く変っていなかった。
 1階の半分で居酒屋を経営し、その残りの半分と、2階で生活をしているごっちん。

 お父さんはだいぶん昔に亡くして、お母さんが1人で頑張ってその居酒屋を
 経営しているんだよね。
 ときどき、ごっちんやユウキ君がお店を手伝ってるけどほとんど1人で
 頑張っているって聞いた事がある。

 あっ、そう言えばごっちんは、知り合いのケーキ屋さんのトコでバイトを
 始めたって事も聞いていたっけ…これはごっちんからメールだけど…



 それだったら、夏休みの今…お家にいないかもしれないよね…



 まだ『準備中』の札がかかっている事を確認した私は、反対の方にある玄関に回る事にした。
 途中後ろを振り返り心配そうな表情のひとみちゃんに、心配させないように
 笑みを浮かべ余裕を見せる。
 後でお家に入ってきやすいように…


 インターフォンの前に立ち、1つ深呼吸をすると、気合を入れインターフォンを押す。
 しばらく待つと、懐かしいごっちんのお母さんの声が聞こえてきた。

 昔よく聞いたごっちんのお母さんの声は、今も全く変らず若々しさで一杯。
 まだ半年もたってないのに、妙に懐かしさを感じてしまったのは、時の流れだと思う。

 「あのぉ〜」
 「あっ…梨華ちゃん?」
 私の緊張したような声を少し聞いただけで、すぐ私の事を分かってくれた
 ごっちんのお母さんに、ココロの中でホッとなり安心感を覚える。

384 名前:23〜勇気と自信を下さい−その11〜 投稿日:2002年01月09日(水)00時49分46秒


 はぁ…よかったぁ…

 
 とりあえず一安心だけど、これからが本番だよね…
 ごっちんが会ってくれるのか…ってトコが…
 今までは全く会ってくれなかったけど、一番最後に来た時からはもうだいぶん時間もたったし…
 時が解決してくれるって言葉を聞くけど、この場合にもそれが当てはまってくれると嬉しいかな…?


 うん…お願いっ!


 ドキドキしながらドアの前で待ってる私の目に、そっとドアが開くのが見え、一気に高鳴る心臓。
 もしかしたらごっちんが…って期待もあったけど、実際に出てきたのは、
 そのままでごっちんのお母さん。

 またまたホッとなり、満面の笑みで私の事を見つめてくれるごっちんのお母さんに
 ニッコリとご挨拶の私。
 
 「お久しぶりです。」
 「こんにちは♪ホント久しぶりだね、梨華ちゃん…」
 
 
 
 「あのぉ…」
 「あっ…分かってるわよ…マキでしょ?」
 
 「はい…」

 私の弱い返事に、ちょっと笑みを浮かべながら『どうぞ』と中へと入れてくれた事に、
 ビックリした私…こんな事は《あの事》がある前に入れてもらって以来の事…

 でも、こうやって簡単に家に入れてくれたって事は…ごっちんは、いないって事?



 それとも…


385 名前:作者 投稿日:2002年01月09日(水)01時04分25秒
>>362:とみこさん

 レスありがとうございます^^
 >何年でも!!(w
 そんな事言っていただけるなんて嬉しいです^^
 はいっ!喜んでいただける方がいるかぎり何年でも!(w

 これからもヨロシクお願いします〜
 
 >PS.
 ちょっとこない間にすごい進んでますね^^
 読み応え抜群ですっごいいいです^^
 個人的には先が楽しみなんですが、勉強の方が大切なんで頑張って下さいね^^

>>363:名無し読者さん

 レスありがとうございます^^
 ホントはクリスマスに載せたかったのですが、そう言っていただけて、
 作者としても大満足です^^

 この3人の幸せ…
 また別の、より大きな幸せとして、次のクリスマスも過せるでしょうね^^

 ただ、どのような幸せかは…この作者もまだわかってないのですが(w
 こんな作者ですが、これからもヨロシクお願いしますね^^

>>364:さるさる。さん

 ありがとうございます^^
 そう言って頂けると嬉しいです^^
 どうしても、こうやってつなげたかったので、クリスマスに頑張ってました(w

 でも、ちょっと最近自分の文章力が…すっごいイヤなんです…
 自分で読んでて…
 それに、娘。のカップリングに飢えてます(w
 何か、萌えるような事ないんでしょうかねぇ?(w

 これからもヨロシクお願いします〜

>>366:空唄さん

 わざわざありがとうございますm(_)m
 これからもヨロシクおねがいしますね^^

386 名前:nishi 投稿日:2002年01月09日(水)03時08分20秒
いろんなとこが繋がってきましたね〜。
ほんと、壮大なスケールの話だ…。

「気持ち悪い」…同じ言葉ひとつとっても、
それを口にした人の数だけ、その裏には想いというか事情というか…
はぁ、切ねぇっす。またしても、作者さんのマジックに…(笑
387 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月09日(水)20時50分14秒
ん〜、保田さんにはそんな過去があったんですか…
相手にとって辛い言葉…言っちゃったんですね…
たった一言なのにすべてを否定してしまう。ツライね…。

そんな事があったとはいえ、カムできる保田さん、ステキです。(w



388 名前:作者 投稿日:2002年01月11日(金)23時00分42秒
>>386:nishiさん

 そんな事言って頂けると嬉しいです^^
 ありがとうございます^^

 >「気持ち悪い」
 そうですよね…1つの言葉でも、色々な意味と事情が…
 う〜ん…

 今日の更新で、第4部は終了ですが、これからもヨロシクお願いします。

>>387:名無し読者さん

 レスありがとうございますm(_)m
 
 >カムできる保田さん
 はい^^強いです^^
 でも、裕ちゃんはもっと………おっと…ネタバレ禁止(w

 どれくらい続くか分からない『レズフレンド』ですが、これからも
 ヨロシクお願いします〜^^

389 名前:24〜初体験…−過去−その11〜 投稿日:2002年01月11日(金)23時02分35秒
24〜初体験…−過去−その11〜

 「今日はありがとうございました…」
 「ううん…」
 
 まだまだ話したい事、聞きたい事は沢山あるけれど、時間が時間なだけに、
 とりあえず家に帰らなきゃいけなくなった私は、これからが本番といった雰囲気を
 かもし出している二丁目の街並みの中を、不釣り合いな2人…保田さんと一緒に歩きながらも、
 自分の世界に入り込んでしまう。


 だって、今日はすっごいいい経験になったもん♪


 【レズ】…【ビアン】って言葉に対する偏見も減ったし…

 同性愛の難しい部分を教えてもらっても、ひとみちゃんに対する愛は変わらなかったし…
 そして、ごっちんに対する愛も…

 出る時に、中澤さんに『ホンマにスキなんやなぁ〜』って羨ましそうに言われた事も、
 すっごく嬉しかったんだよね。
 
 ホントに愛してるって確認できて…

 まぁ、それに『今度は中澤さんの事も聞かせてくださいね』の言葉に、
 満面の笑みで頷く中澤さんと、距離がだいぶん近くなったと思うし…


 ふふふ♪

390 名前:24〜初体験…−過去−その11〜 投稿日:2002年01月11日(金)23時05分23秒
 
 「また来てもいいですよね?」
 「もちろん♪あたりまえじゃない!」

 ニッコリ笑みを浮かべる保田さんが腕を絡めてきた。
 保田さんとは初めてだけど…ひとみちゃんやごっちんとは違う安心感をくれるよね…

 「裕ちゃんの話聞いたら、またビックリすると思うわよ。」
 何かを隠している子供のような含み笑いをしている保田さんは、ちょっと歩調を緩める。

 「そうなんですかぁ?」
 「まぁね…まぁ、その時のお楽しみ♪」
 「えぇ〜ぇ!?」
 「はいはい♪」
 保田さんは、私の抗議の声に笑ってさらっとかわすと、何かを思い出したように口を開いた。

 「あっ、そだ…」
 「なんですかぁ?」
 「…裕ちゃんの話聞いた後、今度は梨華ちゃんの話でも聞かせてよね。」


 「えっ…」


 ごっちんとひとみちゃんの事…

 ちょっと恥ずかしい…話せるかなぁ…


 「はぁ…」

 「まっ、無理にとは言わないけど…」
 私の返事に、ちょっとためらいが入ったのを感じたのか、保田さんは、
 私に気を利かせた言葉を口にすると、もう一度歩き始めた。

391 名前:24〜初体験…−過去−その11〜 投稿日:2002年01月11日(金)23時07分14秒
 二丁目を抜け、また違ったような街並みの中…
 それでもネオンの輝きは収まる事はない街並み…そんな街並みになった時、
 嬉しそうに保田さんが口を開いた。

 「今日は…ちょっと安心したよ…」
 「何がですかぁ?」
 「ふふふ…」
 私の問いに、含み笑いを浮かべると私の腕に自分の腕を絡めてきた保田さん。
 「女子校ってトコだからさ、なんとなく遊びでスキって言葉を口にしてるのかなぁって
  思ってたからさ…」

 「そ、そんなぁ〜」

 「まぁ、でも実際はホントに愛してるみたいだし…その辺が安心したっていうか…」


 愛してる…ステキな言葉…


 「でっかい困難があるかもしれないけど…頑張りなよっ!」
 

 ぽんぽんと背中を叩く保田さんに、元気よく返事をする私は、
 とってもすっきりした気持ちでこの街を歩いていた。
 まだまだひとみちゃんの愛はゲット出来てないけど、それでもなんだかすっごい
 進展したような気持ちで一杯。


 うん♪


 頑張らなきゃ♪

392 名前:24〜初体験…−過去−その11〜 投稿日:2002年01月11日(金)23時09分18秒
〜〜〜〜〜〜

 保田さんとの出会いで、私はすっごい変れたような気がした。
 ごっちんと離れてからずっと強くならなきゃって思っていた私だけど、
 現実に強くなれたと思うの。

 保田さんにモデルとして選ばれたって事が一番だと思う。
 ひとみちゃんに対して頑張っていたオシャレを認めてもらえたってカンジもあるしね♪
 それに、二丁目に連れて行ってくれた事だって…


 保田さんにはいっつも会う度に『ありがとね♪』って言葉を貰うけど、
 それは私が言いたい言葉。


 私に自信をくれた保田さん。
 すっごい感謝してます。


 ごっちんとの間にあった事も全て話してみてもいいかなぁってくらいに…
 すっごいいい人だし、保田さんも【女のコがスキ】なんだから、
 すっごい身近に感じる事が出来たもん。


 いつか…


 あっ、そうそう、保田さんのおかげで、ひとみちゃんにも囁くように『カワイイよっ』って
 言われたしね♪…すっごいココロがこもっていたって思うのは私だけかもしれないけど…


 ううん!
 ホントにココロがこもっていたんだもん!
 あの保田さんにツーショットで写真を撮ってもらってる時のひとみちゃんの言葉には…


 ふ♪ふ♪ふ♪

393 名前:24〜初体験…−過去−その11〜 投稿日:2002年01月11日(金)23時10分45秒
 ありがとう♪
 保田さん♪


 あっ、そだ…
 いろいろな事があって、すっごいドキドキしてすごしている今日この頃だったんだけど…

 ただ…1つだけ分からない事が…

 そう…ひとみちゃんから言われた言葉だけど…

 『いつか、唇にいけたらいいよね…』

 《あの時》の《この言葉》なんだよね…ホント、どういう意味だろう…

 いつか唇にいけたらいいよね…?
 いつか…?

 今はまだいけない…?
 自分がまだ相手の人をスキじゃない…?
 それでも、スキになるかもしれない…?

 他にスキな人がいる…?

 う〜ん…分からないなぁ…

 でもっ!まぁ、今は頑張ってひとみちゃんに振り向いてもらえるようにならなきゃね♪
 あと、ごっちんとまた前のように3人で一緒に遊べるように頑張らなきゃね♪



 うん♪



 ふぁ〜いっと♪


394 名前:25〜勇気と自信を下さい−その12〜 投稿日:2002年01月11日(金)23時12分28秒
25〜勇気と自信を下さい−その12〜

 私の思った通りごっちんの姿はなかった。

 お母さん曰く、ごっちんはバイトに出かけてるんだって…
 わざわざ入れてくれた飲み物と、私とひとみちゃんがご挨拶として買ってきたケーキを前に、
 私と、『ごっちんがいない』って事を聞いてからお家に呼んだひとみちゃんが、
 何とも言えない表情で座っていた。


 はぁ…


 そのごっちんがいないって言葉を聞いて残念に思った私だったけど、
 ココロのどこかで少し安心している自分に気がつき、そんな自分がイヤになりそうになる。
 一方のひとみちゃんも複雑な表情をしていた。

 しばらく私とひとみちゃんの近況報告みたいな事を話していたけど、
 それも一段落した時、ごっちんのお母さんが申し訳なさそうに口を開いた。

 「ごめんなさいね…せっかく来てくれたのに…」
 
 「あっ、いえ…何も連絡せずに来てしまって、ゴメンなさい」
 頭を下げる私の隣で、ひとみちゃんも小さく頭をさげる。

 「でも、連絡なしじゃないとね…」

395 名前:25〜勇気と自信を下さい−その12〜 投稿日:2002年01月11日(金)23時15分56秒
 
 ごっちんのお母さんの言いたい事が分かる私とひとみちゃんは、
 何を返したらいいのか分からない困ったような表情になっていた。

 少しの間流れる沈黙に喉がカラカラになり、目の前の入れてもらった紅茶に手を伸ばす。

 その沈黙を破るようにごっちんのお母さんはもう1つ溜息をつくと、そっと呟いた。

 「あのコ…部屋の中に貼ってある写真はまだ大事にしているんだけどね…」
 「えっ…?」
 その言葉を聞いた瞬間、ビックリしたような声を出すひとみちゃん。
 
 「なんで会わないんだろうね…」
 ごっちんのお母さんのしみじみ言う言葉が聞こえてくる中、呆然とした表情の
 ひとみちゃんの横顔を見つめ、『そうだよ…大丈夫だよ…』と耳元で小さく囁く私。

 何となく会いにくいんだろうなぁって事を理解していた私にとっては、
 それほどビックリするような言葉ではなかったんだけど、
 ずっとずっとココロの中で泣いていたひとみちゃんにとっては信じられない言葉なんだろうね…
 ずっとずっと…ずっとずっと、ごっちんに嫌われてるモノだと思っていたひとみちゃんにとっては…

 でも、これで分かったでしょ?
 ひとみちゃん…


 大丈夫だよ…


 だから…

396 名前:25〜勇気と自信を下さい−その12 投稿日:2002年01月11日(金)23時18分09秒
〜〜〜〜〜〜

 「じゃぁ、また明日ね、ひとみちゃん。」

 これから逆方向の電車に乗る私とひとみちゃんは、今日の分かれ道で、
 今日最後の言葉を交わす。


 いつも分かれ際に交わすその言葉。


 いつからその言葉を言うようになったのかな…?

 最近かな…?

 最近って言ってもいつからかな…?

 今年の3月くらいからかな…?

 
 そう…ごっちんと会わなくなってからだと思う。
 あの時に私が『じゃぁ、後でね』ってごっちんに言ったあの時以来、
 どういう訳か別れる時には必ず言ってる《その言葉》。

 『バイバイ』じゃなくって…


 「またね。」

 ひとみちゃんからの返事を聞いて、私は手を振った。

397 名前:25〜勇気と自信を下さい−その12 投稿日:2002年01月11日(金)23時20分13秒
 
 
 私のごっちんへのその言葉も、実際にいつになるのかな…?

 ごっちんとまた出会えるのは…
 


 「あのさ…梨華ちゃん…」

 帰ろうとしたひとみちゃんがクルッと振り返った。
 


 「なぁに?」

 「あのさ…」

 恥ずかしそうに俯き、そっと口を開いたひとみちゃん。
 結構長い間沈黙が続いてる思うけど、そんなに長いとは感じない今…

 ひとみちゃんの顔をじーっと見つめ、待つ。



 カッコ良くって…

 可愛くって…

 子供っぽくって…

 そんな大スキなひとみちゃんの顔を見つめる。
 いつまでもいつまでも見てても飽きないそんなひとみちゃんの顔を…

398 名前:25〜勇気と自信を下さい−その12 投稿日:2002年01月11日(金)23時21分29秒

 どれくらいたったのかな…
 そっと顔を上げると、口を開いた。


 「また前のように…ごっちんと一緒に遊べるかな?」

 と…願いが叶うようにその言葉をかみ締め、もう一度口にする。

 「ごっちんと梨華ちゃんとわたしで…一緒に遊べるかな?」

 私はニッコリと笑って、力強く頷いた。

 「大丈夫だよっ!絶対っ!」


 私だって…


 「私だって頑張るから…ひとみちゃんも…」




 「うん…頑張る…」

 ホホを赤く染め、私の事を見つめるひとみちゃんを抱き締め、『頑張って』って…囁く…



 いつかな…ごっちんとひとみちゃんと私の3人で、一緒に遊べる日…


399 名前:26〜エピローグ〜 投稿日:2002年01月11日(金)23時24分18秒
26〜エピローグ〜

 電車を下りて、いつもの家への帰り道。
 いつもと違うように感じるこの道を、朝から色々起こった事を考えながら歩く。


 保田さんから届いた写真…

 結局ひとみちゃんに見せられなかったけど、2人が写ったその写真は、私の大切な宝物。
 色々なツーショット…腕を組んだり、並んで歩いたり、そして、ホッペにチュウもね…へへへ…
 そんな写真…すっごい嬉しかった…

 あの時のひとみちゃんに対してオシャレを頑張ってた(って言っても、
 今も頑張ってるんだけどね♪)私…
 保田さんに選ばれたって事からくる自信を持った私…
 色々な私と、カッコイイひとみちゃんが写った写真…
 色々な事を思い出させてくれる、私の大切な宝物。


 飯田さんや矢口さんとも友達になれたし…

 矢口さんには、私から話し掛けて友達になれたんだもの。
 すっごい緊張したけど…ひとみちゃんも喜んでくれたし…ホントよかった。

 あっ、あの後、とりあえず矢口さんには
 【用事ができちゃったので、先に帰らせてもらいます。
  また明日ヨロシクお願いします〜^^】
 ってメールは送っておいたけどね。
 
 明日からホント楽しみ♪

400 名前:26〜エピローグ〜 投稿日:2002年01月11日(金)23時26分48秒
 あと、【セブンティーン】にも載って…
 モデルをやらない?って保田さんに言われたし…
 ビックリしたけど、自分を認めてくれたって思えて、もっともっと自分に自信がついたんだもの。


 えっ…どうするの?…って?


 ……………………


 分かんない…
 すっごいチャンスだと思うけど…
 もっともっと自分に自信をつけるチャンスだと思うし…

 やってみようかなぁって気持ちもあるし…
 まぁ、ひとみちゃんやごっちんと一緒なら、悩む必要なんてないと思うのだけどね…へへへ…


 う〜ん…どうなんだろうね…ホントのトコ…分かんないや。



 そして、今日一番の出来事…

 ひとみちゃんからごっちんの名前を聞けた事…だね。
 最初、ひとみちゃんから名前が出て来た時には、ビックリしたけど、
 チャンスだったから…ずっとずっと待ってたから…

 ひとみちゃんの口からごっちんの名前が出てくる事…


401 名前:26〜エピローグ〜 投稿日:2002年01月11日(金)23時29分23秒

 結局、ごっちんとは会えなかったけど、大前進だよね。

 だって…ひとみちゃん、ごっちんに嫌われていないって事を知って、
 すっごい嬉しそうな表情してたもの。

 最後には…『また前のように…ごっちんと一緒に遊べるかな?』だって…ふふふ…

 
 よかったぁ♪



 そう…今日一日だけでも私自身かなり変れたような気がする…
 色々な事があって…


 【自信】も思い出したし…

 【勇気】も思い出したし…


 すっごいいい一日だったよね…

 まだまだ何かありそうなこの夏休み…どんな事が起こるのかな…楽しみ♪

 ふ♪ふ♪ふ♪






 〜Fin【第4部 石川梨華〜勇気と自信を下さい】〜





402 名前:作者 投稿日:2002年01月11日(金)23時30分16秒
という事で、第4部梨華ちゃん編が、やっと終了しました^^
な、長かった…まさかこんなに長くなるなんて…
結局ごっちん編の二倍近くに^^;
(でも、頑張って1レスたくさん入れたかいもあって、1スレにおさまりました(w)
皆様方のレスがあったのが、一番の励みでした。
ホントにありがとうございましたm(_)m

自分の書きたい事は全て書けたと思います。
今、書き終えて大満足ってカンジです(w
自己満足なだけかもしれませんが(w
(でも、やっぱり読者の方が、喜んでくれる方が嬉しいですよね^^)

あっ、もし、ここちょっと分からないッスってトコがあったら、なんでも聞いてください。
自分で読んでても、背景をしっかり説明せずに走ってるトコもあるような気が…
(自分では書いてるつもりでも、わからない時系列とかです…)

403 名前:作者 投稿日:2002年01月11日(金)23時30分57秒
なんだかもう完全に終わってしまったってカンジですが、まだ続きます(w
次は、裕ちゃん編です。(今の予定だと、『裕ちゃん編』→『愛ちゃん編』→…………)
この梨華ちゃん編で結構裕ちゃんの事が出てきましたので、
この物語での『裕ちゃん』がある程度分かって頂けたと思います。
そんなトコで、裕ちゃん編に(w
ちなみに、新しいスレで^^
ただ、前にも書かせて頂きましたが、
次は2月中旬くらいからスタートさせて頂きます。

理由は…カッコイイ言い方すると、娘。が頑張って夢をかなえているので、
自分も頑張らなきゃってカンジで(w
でも、その間も、ここで他の方の小説を読ませて頂いて、
文章の書き方の勉強もちょくちょくしながらです(w

それでは、今までこんな駄文を読んで頂いてありがとうございましたm(_)m
またの日を^^

404 名前:ももたろう 投稿日:2002年01月12日(土)00時17分58秒
矢口の時からずぅっと見てました。
梨華っち編が完結するまでおとなしく見ていたかったので
投稿するのはこれが初めてです。
時間が経つにつれてみんな関わりが増えてきて
少しずつ絡まっていって・・・それでいて話もしっかりしてて
ほんと作者様素晴らしいです!ただただ尊敬!
毎日チェックしてました。次は2月中旬ですか。
楽しみが減って残念ですが、気長に待ってます!!
お疲れ様でした。

最終的にどんなカップリングになろうとも
作者さんが決めるなら納得です。
では。
405 名前:さるさる。 投稿日:2002年01月12日(土)02時35分18秒
いやぁ、ほんとおもしろかった。
ごっちんとの対面の場面はこっちまでドキドキ。
結局会えなかったけど、会った時の3人の様子が楽しみ。
次の裕ちゃん編も楽しみに待ってますよ。
そして大好きな愛ちゃん編・・・愛ごまなのかな?あぁ待ち遠しい。
こんなはまった小説ありません、作者さんの大ファンです。
最近娘達がじゃれ合う姿を見れないので私も悲しいですね笑。
ごっちんが少女革命ウテナを見たという噂を聞き、萌えましたが笑。
2月までずっと待ってます!!
406 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月12日(土)03時57分52秒
終わりましたね、石川編が。
作者さん、お疲れ様です。
次はいよいよ裕ちゃんですね!!
待ってました、この時を!
2月まで、楽しみにしています。
407 名前:LUPIN the 3rd 投稿日:2002年01月12日(土)07時12分48秒
今、このスレを見つけてずっと読んでたんですけど、
いいっすね♪
続編を期待してます。

第1〜第3部が見たいんですけど、リンク先がエラーで見れないっすけど。。。。
408 名前:とみこ 投稿日:2002年01月12日(土)09時56分38秒
長い間読ませていただきました。
裕ちゃん編・愛ちゃん編も楽しみにしてます!!
400レス行きましたね〜!!新スレ立てたりするんですか?
409 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月12日(土)20時47分39秒
は〜、梨華ちゃん編終わりましたね〜。
お疲れ様でした。ほんと読んでて楽しくてしかたなかったです。(w
さあ次はいよいよ裕ちゃん編ですか!これまた楽しみですねえ。
その後もまだまだ続きそうで…がんばってくださいね。(w
新スレがたつのを待っております。

それでは作者さん、  「またね。(w」

ふ♪ふ♪ふ♪


410 名前:放浪読者 投稿日:2002年01月14日(月)01時28分40秒
お疲れ様です。ただただ感動。そして、尊敬です。
2月まで休憩というのは受験ですか?
次の「裕ちゃん編」もその次の「愛ちゃん編」もその次の「○○ちゃん編」も期待してます。
頑張ってください!!
411 名前:作者 投稿日:2002年01月14日(月)23時47分10秒
沢山のレスありがとうございます^^

>>404:ももたろうさん

 とっても嬉しいお言葉、ホントありがとうございます^^
 そんなに褒めて頂けると、嬉しいです^^
 >次は2月中旬
 それまでしっかり話をまとめて、更に読者の方に喜んでいただけるように、考えてます^^
 どんなカップリングなのかも、作者自身まだ考えてないのですが…
 ただ…みんなが幸せになった時点がこの物語の終了だと^^
 どんな幸せか…

 また新しいスレからもヨロシクお願いします〜

>>405:さるさる。さん

 そんな風に言われますとテレますけど、ホント嬉しいお言葉、ありがとうございます^^
 >会った時の3人…
 いつ出会うのか…それは突然かもしれないです^^;(意味深)
 >愛ちゃん編
 ご期待に添えられるかもしれないです(w
 ちょっと過去の話で手間取ってるのですが、頑張って考えてます。
 たぶん新しい登場人物も?(w

 >じゃれ合う姿
 見たいんですけどねぇ〜(w
 ごっちんのウテナの話、初めて聞きました^^一言…萌えました(w

 今の予想だと、愛ちゃん編に入るのは4月くらいになりそうなんですが、
 次からもヨロシクお願いします^^

412 名前:作者 投稿日:2002年01月14日(月)23時51分31秒
>>406:名無し読者さん

 ありがとうございますm(_)m
 はい、次はいよいよ裕ちゃん編です^^
 だいぶん固まっているのですが、もっと固めつつ、2月まで考えていこうと思ってます。
 
 その裕ちゃんからも、ヨロシクお願いします〜

>>407:LUPIN the 3rdさん

 レスありがとうございます^^
 最初から読んでいただけたのですか?大変じゃなかったですか?
 ありがとうございます^^
 次からもヨロシクお願いしますね〜
 
 上のリンクは倉庫に入る前のアドレスでした^^;
 実際のアドレスは↓です。
 かんなり長くて大変だと思いますが…

 【第1部 矢口真里〜SexFriend以上恋人未満】
 【第2部 吉澤ひとみ〜癖】
 金板倉庫→http://mseek.obi.ne.jp/kako/gold/992365558.html

 【第3部 後藤真希〜揺れる決心と親友、そして幼馴染】
 雪板倉庫→http://mseek.obi.ne.jp/kako/snow/1000993098.html

 【第4部 石川梨華〜勇気と自信を下さい】
 空板→http://mseek.obi.ne.jp/cgi/hilight.cgi?dir=sky&thp=1004430245

413 名前:作者 投稿日:2002年01月14日(月)23時52分23秒
>>408:とみこさん

 ありがとうございます^^
 ホント長かったです^^;
 でも、そのぶん満足感が(w

 次はやっぱり新しいスレで行かせて頂きます。
 時間もたつし、ちょうどキリもいいんで(w
 気分の切り替えにもなりそうですし^^
 次も、ヨロシクお願いします〜

 新しいスレまで時間はありますが、その間もとみこさんのもしっかり読んで、
 勉強させて頂きますんで^^とみこさんも頑張って下さい^^

>>409:名無し読者さん

 そういう風に言って頂けると嬉しいです^^ありがとうございます^^
 >その後…
 はい…まだまだ続きそうです…(w
 作者としては、もっと簡潔に頑張らなきゃってカンジなんですが(w
 
 >「またね(w)」
 はうっ…(w

 そうですね^^
 それでは、またの日を^^

414 名前:作者 投稿日:2002年01月14日(月)23時53分11秒
>>410:放浪読者さん

 ありがとうございます!
 「感動」という言葉を頂けると、自分の書きたかった事なので、ホント嬉しいです^^
 >2月まで休憩〜
 「受験」ではないのです。
 「受験」はとりあえず、人生全て済ませたトコです(w
 ただ昔から自分のやりたかった事をやりたいと…
 素人から頑張って夢を叶えた娘。を見てて、自分、3年位前から頑張っていたのですが、
 ちょっと自信もついたので…(w
 意味わかんないっすね(w
 そんなこんなで、です(w
 >裕ちゃん編→愛ちゃん編→「○○ちゃん編」
 最後のは誰編になるのか…一応頭の中にあるのですが、まだ書き上げる自信がないので、
 詳しく名前を出しませんでした^^;
 とりあえずヒントとして…今までの登場人物の中の1人です(w
 一瞬でも登場した娘。…(w

 ちょっと時間があきますが、次もヨロシクお願いします〜

415 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月18日(金)09時19分37秒
4部完結お疲れ様です。全作楽しく読ませてもらってます…
ってココで質問…<もうこの話題には触れてはならないのだろうけど…
3月7日(ラブリング)…最終更新から約6ヶ月…待ちくたびれましたわ…
放棄という方向でよろしいか?

まーココもお気に入りスレの1つなので…5部期待という事で…
次作もガンバって下さい…
416 名前:作者 投稿日:2002年02月13日(水)04時01分06秒
久しぶりに来たら、ずいぶんと新作が^^
読み応え抜群っすね^^

>>415:名無し読者さん

レスありがとうございます^^
>>この話題には触れてはならないのだろうけど…
…………
耳が痛いです(w
でも、放棄ではないです^^
これが終わって、私生活の方でバタバタしてたので、
最後の更新の頃はすっかり『ラブリング』の事を忘れてました^^;
すみませんm(_)m
でも、自分の中では、放置ではないのですが…
でも、もうこれだけ時間がたっちゃうと放置とおもわれても仕方ないですね…
反省してます…

どうしよう…

たぶん、この『レズフレンド』が終了したら、書きたいと自分では思ってるのですが、
だいぶん時間がたっちゃいそうになってるので、設定だけそのままで、
もう一度少し話をかえつつ初めから書こうかなぁなんて…
読者さんに、ドツカレそうな気もしますが(w
う〜ん…すみません…
まだ期待されてる方がいるなら、その時にでも言って下さい。
そのまま続きがいいか、設定そのまま最初からか、もう書くな!か…

>5部
来週か、再来週あたりにスレの少ない海にでも新しく立てようかとちょい考えていますんで、
もしよかったら、引き続きヨロシクお願いします^^

417 名前:名前ってなあに? 投稿日:2002年02月13日(水)10時42分26秒
自分はラブリング続き期待組ですがなにか?(w
個人的には続きがいいです。
設定そのまま最初からはなしでしょう。管理人さんにも負担がかかるし、
倉庫に過去ログもありますし…
もちろん、レズフレンドの続編にも超期待です!
あと、海板は放棄作品が多い場所ですから…気をつけてくださいね(ヲイ
418 名前:415 投稿日:2002年02月14日(木)08時29分44秒
お?作者のコメントが…その意思しかと了解した…もう一息待つとしよう…
設定は、417同様続き期待という方向に…
レズフレ2の291でストックも有る様なコメントも出てので…
やり直しだとそれも無駄になるだろうし…
作者殿も大変でしょうが期待されてると言う事でガンバテ下さい…
419 名前:名無しさん 投稿日:2002年02月26日(火)12時34分20秒
裕ちゃん編かなり期待でお待ちしています。
頑張ってください。
420 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月03日(日)18時48分19秒
そろそろか?
421 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月03日(日)20時41分06秒
どうなるんですか〜?
422 名前:名無し君 投稿日:2002年03月04日(月)01時26分36秒
裕ちゃん編はまだかな?
首をなが〜くしてお待ちしております(w
423 名前:名無しさん 投稿日:2002年03月04日(月)17時23分44秒
マジで期待してます!!
そろそろお願いしたいのですが・・・。
424 名前:作者 投稿日:2002年03月07日(木)04時20分27秒
スイマセン…来週か再来週にでもたてるっていっていたのに…
ある程度ストックは出来たのですが、フト別のストーリーが浮かんでしまい、
ちょっと悩んでます…
そして、更に題名も決まらなくって…
っていっても、自分は特別シャレた題名なんてつけられないのですが…
もうちょっとお待ちください。
上がってたのにビックリしましたが、でも、
そうやって期待されてる方がいるのが嬉しかったです^^

>>417:名前ってなあに?さん

 >ラブリング
 了解しました。
 そうですね。
 管理人さんに負担を掛けないために、ある程度完成するまで、
 次のスレを立てないようにしている自分なのに…
 はぁ…
 >海板は…
 ………………
 これを聞くと、更に完全に出来上がってから立てなきゃってキモチが(w
 
425 名前:作者 投稿日:2002年03月07日(木)04時21分00秒
>>418:415さん

 ありがとうございます^^
 スイマセン、その方向でヨロシクお願いしますm(_)m
 
>>419:名無しさn

 ありがとうございます^^
 色々考えてしまい、ちょっと…かなり遅れてしまってスイマセンですm(_)m

>>420、421:名無し読者さん

 もうちょっとお待ちくださいm(_)m
 もうそろそろなんで…

>>422:名無し君さん

 ありがとうございます^^
 もうちょっとだけ首を伸ばして待っていただければ(w
 スイマセンです…

>>423:名無しさん

 嬉しいお言葉、ありがとうございます^^
 そろそろ…
 もうちょっとお待ちくださいですm(_)m

426 名前:作者 投稿日:2002年03月09日(土)08時31分29秒
待って頂いてくれていた方々、スイマセンでした。
新しく海の方にスレを立てましたんで、これからもヨロシクお願いしますm(_)m

http://m-seek.net/cgi-bin/read.cgi?dir=sea&thp=1015629098&ls=25


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