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私の恋/あなたの恋

1 名前:名無しさん 投稿日:2001年11月18日(日)00時28分11秒
切ない感をだしていけたらと思います。
初心者ですが良い作品を目指すので宜しくお願いします。
2 名前:いつかの話 投稿日:2001年11月18日(日)00時33分20秒
私とあなたは

幼馴染み
教師と生徒
先輩と後輩

……戻れないから悲しい訳じゃない。

簡単に壊れてしまった今までに
涙が溢れてくるだけ。
3 名前:可愛い人 投稿日:2001年11月18日(日)00時41分55秒
「…えっ?」

――しばしの沈黙ののちに、梨華は小さく首を傾げた。
(今、愛ちゃん何か言った気が…。私の聞き間違えかな?)
足元に転がっている最後の一球を拾い、愛を見ると、梨華の微妙な表情に、愛は焦れったそうな視線を向けてきた。
4 名前:可愛い人 投稿日:2001年11月18日(日)00時49分37秒
(ん〜、愛ちゃんのこの様子からすると、気のせいじゃない訳だ)

合ったっきりなかなか外してこない黒い瞳に耐え切れず
「愛ちゃん、ごめん。もっかい言って」
お願いっ、とばかりに梨華は上目遣い&両手合わせポーズをするが……
5 名前:可愛い人 投稿日:2001年11月18日(日)01時16分54秒
「「!!?」」
その瞬間、手にしていたラケットが梨華の頬に見事ヒットした。

合わせる筈だった両手はすぐさま頬を包み込む。
「痛ぁ〜い!」
梨華の小麦色の肌に微かにガット痕が赤く浮き出している。
この悲劇の様な喜劇に愛は目を見開いたが、すぐに柔らかい眼差しに戻ると、腫れ始めた頬をなぞる梨華を瞳に映した。
6 名前:可愛い人 投稿日:2001年11月18日(日)01時23分56秒
そして、笑いだす。

「ぷっ…ぷっ、あっはっはっはぁ〜っ!」

何故この人はこんなにも素敵なのだろう、と

笑う愛の瞳に揺れているのは
生真面目で負けず嫌いな…少しマヌケな可愛い人。

(私の最高な先輩…)

愛は、ただ梨華が好きだった。
7 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月18日(日)21時02分59秒
いい感じです!
がんばってください!!
8 名前:名無しtake 投稿日:2001年11月19日(月)19時11分34秒
期待してます。
がんばってください。。
9 名前:可愛い人 投稿日:2001年11月19日(月)21時15分36秒
テニスボールの入ったカゴに寄り掛かり、腹を抑えながら愛は星空に思いきり笑った。

「愛ちゃん…笑い過ぎだよ」
この笑いっぷりに梨華は怒るが、表情は照れ臭そうに眉を寄せていて、その手は今だにラケットを握っている。
10 名前:可愛い人 投稿日:2001年11月19日(月)21時23分34秒
抗議の声に軽く白い息を吐くと、愛は梨華を見上げた。
「だって先輩おかしいんだもん」
「……まだ顔笑ってるよ」
緩む頬に渇をいれても、梨華の顔を見ると、さきほどの情景が頭にリプレイされ、愛はつい笑みをこぼしてしまう。
11 名前:可愛い人 投稿日:2001年11月19日(月)21時35分36秒
「さっきのは流してほしかったなぁ」
「流せないですよ〜」「年上は大切に」
「1才しか違わないじゃないですか」
「ん〜‥‥‥。」
何も言い返せない悔しい瞳を愛から伏せ、ラケットをくるくると回し拗ね始める梨華。 こんな仕草が愛の心をくすぐらせる。
12 名前:可愛い人 投稿日:2001年11月19日(月)21時47分18秒
もっと意地悪したい。でも今日はここまで。寒くなってきたし、時計が19:00を過ぎている。
…付け加えるなら、梨華と真っ直に付き合いたいと思うようになったから。
「先輩拗ねないの。片付け終わったし、帰りましょう」
部室に戻ろう、と梨華を促し、校舎を振り返る。
まばらな教室の灯りが闇に浮かんでいた。
13 名前:名無しさん 投稿日:2001年11月19日(月)21時54分58秒
読んでくれてる方がいて嬉しいですっ!
頑張ります〜!
次回は新たなメンツを登場させる予定です
14 名前:aki 投稿日:2001年11月20日(火)01時29分44秒
何かとても石川と高橋は萌えますね(w
いい感じでおもしろいです。
読んでますんでがんばって下さいっ!
15 名前:黒の中の黒 投稿日:2001年11月21日(水)00時23分15秒
「‥‥。」
反応しない、否、無視する梨華のラケット回す手を掴むと、愛は校舎へ歩き出した。

「もうっ!子供じゃないんだから1人で歩けます!」
掴む右手を振りきり、顔を背けて梨華は愛の数歩前へと進めた。
その歩調に愛も合わせるが、梨華は愛を自分より前に行かせまいと向きになり、競歩の如く足を早める。
そんな行動が子供扱いされる所以だと気付かずに。
16 名前:黒の中の黒 投稿日:2001年11月21日(水)00時30分03秒
校舎内に入っても無言の競争は続いた。
「‥‥‥。」 「‥‥‥。」
誰も居ない校内の空気は冷たく、肌をピリピリと刺してくる。
靴を履いているのに、足の裏へ廊下の氷った温度が伝わってきた。
17 名前:黒の中の黒 投稿日:2001年11月21日(水)00時44分33秒
「‥寒いですね」
沈黙に負けたのは愛だった。
沈黙、と言うよりも、廊下に響く2人の足音に意味もなく感じた不安、にだ。
「‥‥‥。」
なかなか返ってこない梨華の反応。
怒ってるのか〜?と横目で様子を伺うと

「‥寒いし、ちょっと‥夜の学校って恐い」愛に目線を流し、梨華は曖昧に微笑んだ。
18 名前:黒の中の黒 投稿日:2001年11月21日(水)00時55分50秒
「他の季節の夜はそうでもないんだけど。冬って苦手。夜が暗く感じるから」
「夜が暗い?」
愛はナンセンスと言いたげな笑みを浮かべるが、梨華の顔は笑っていなかった。
「そう。冬の夜は空気まで暗くて…」
愛の不安がうつったのか、そう言うと梨華は両手を自身の華奢な体にまわした。
19 名前:黒の中の黒 投稿日:2001年11月21日(水)01時15分37秒
「先輩〜、そんなこと言ってると益々暗くなっちゃいますよ〜」
梨華の俯いた顔をのぞきこみ愛はニッコリと笑った。
梨華もつられて何故か笑ってしまう。
「そうだね」
こうゆう時の愛の笑顔は良いと思う。
さっきまでの雰囲気と一転し、2人は他愛のない話をしながら歩を進ませ、部室へと着いた。
20 名前:黒の中の黒 投稿日:2001年11月21日(水)01時31分50秒
ドアを引き中に入った瞬間、2人の頬を風が掠めた。
「…部屋の中の方が寒いんですけど」
「何でだろ?…あっ、窓開いてるからだよ」見ると、カーテンが風にひかれ窓の外に揺れている。
梨華が窓を閉めようと近づいた時、室内に小さな物音が響いた。

「!?」

2人がたてていない確かな音。
「……何してんの?」聞き覚えのある声。
愛が電気をつけると、奥の窓際に茶髪の、恐ろしく綺麗な少女が照らし出される。
「後藤先輩!?驚かさないで下さいよ〜」
「…驚かせたつもりはないけど」
愛と梨華の瞳に、暗闇に溶けてしまいそうな黒いコートに身を包んだ後藤真希が映った。
21 名前:名無しさん 投稿日:2001年11月21日(水)01時43分37秒
かなり前ふりが長くなってしまいました…
もっと人物出したいのに〜

akiさん<ありがとうございます
萌える石高ですが、後藤によって今後2人は微妙になるかも、です
22 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月23日(金)16時30分26秒
ごっつぁん登場っすか!
展開が楽しみです。
23 名前:黒の中の黒 投稿日:2001年11月23日(金)23時40分51秒
螢光灯で表れた真希は梨華と愛に、つまらなさそうな表情を向けていた。
「真希ちゃんこそ何してるの?」
「ただ空見てただけ…そっちは?」
「部活の片付けだよ。って、真希ちゃんまた出なかったでしょう」「‥‥‥」

梨華の言葉に気怠く髪をかき上げると、真希は窓辺から離れ部屋を出ようとバックを掴んだ。
24 名前:黒の中の黒 投稿日:2001年11月23日(金)23時53分19秒
突然に向けられた黒い背中に梨華は慌てて声をかけた。

「帰るの?一緒に帰らない?…よね」
誘おうとしたものの、今も今までも真希が 誘いにのったためしがない事に気付き、梨華は語尾を濁す。

振り返った真希には、もちろん…と言いたげな皮肉っぽい笑みが、貼りついていた。
25 名前:黒の中の黒 投稿日:2001年11月24日(土)00時18分18秒
「じゃ、お先に」

コートに手をつっこみ真希は、すぐさま出ていった。
呆気にとられる梨華と愛。

少しして、真希の足音が聞こえなくなると愛が何かを思い出したかのように悔しそうな声色を発した。

「てゆーか、後藤先輩部室に居るくらいなら片付け手伝ってよ!」「真希ちゃんが手伝うわけないじゃん〜」

「――確かに」

微妙な空気が流れる。

「…着替えよっか」
溜め息混じりに梨華は制服に手をかけた。
26 名前:迷走 投稿日:2001年11月24日(土)00時55分07秒
鈍い音が古びた床に吸い込まれる。

(チッ…)
心の中で舌打ち。

会ってしまった。
来る前には帰ろうと思っていたのに。

靴箱に向かう途中、真希はずっと少しの公開を巡らせていた。
(衝動には勝てないみたい)

自分にそんなモノがある事に驚く。
声をかけておけば良かった‥とも後悔する。矛盾した思考。
27 名前:迷走 投稿日:2001年11月24日(土)01時03分57秒
「良くわかんない」

俯きな頭を上げると、窓から透った月明かりとぶつかる。
急がせていた足を止め部室で眺めるのを忘れていた星空を真希は眩しそうに見つめた。
28 名前:名無しさん 投稿日:2001年11月24日(土)01時12分18秒
楽しみにして戴けるのは嬉しいっす
展開遅いですが頑張りますので宜しくです
29 名前:迷走 投稿日:2001年11月25日(日)20時46分12秒
ふと真希は、この光に混じりけがある事に気付く。
向かい側の窓を見ると

(ああ、職員室の明かりか)
30 名前:迷走 投稿日:2001年11月25日(日)20時48分43秒
携帯のディスプレイを開くと20:05。
こんな時間まで誰かいるんだ。
(教師も大変だ〜)

再び靴箱へと向かう。職員室前の階段を降りた所が玄関になる。
(とりあえず誰にも捕まりたくないな)

正当な居残りの理由がない為、面倒な事になりそうだった。
31 名前:迷走 投稿日:2001年11月27日(火)14時54分51秒
日頃の態度が悪いせいか何かと真希は教師…一部の生徒にまで目を付けられている。

辺りを見回し、歩幅を半分にしてゆっくり前進。
職員室のドアを伺うとかすかに光がこぼれる程しか開いていない。これなら…。
真希は爪先立ちながら、階段まで一気に走りぬけた。
32 名前:迷走 投稿日:2001年11月27日(火)23時17分18秒
波打つ髪、弾む息。
真希は体が暖まっていくのを感じた。

今日の私は本当にどうかしている。

先程の部室での事。
誰にも捕まりたくないとはいえ必死に走っている事。

都合の悪い人物に運悪く出会ったとしても、適当に受け流す。
それがいつも自分。
それが今は校内を逃げように駆けている。
滑稽……だが、笑えなかった。
33 名前:さるさる。 投稿日:2001年11月29日(木)03時44分24秒
真希 愛 りか
この三人ですすむ小説初めて見ました。
というか、この三人が一番好きな私は
久しぶりにドキドキしてます(笑)
あぁ、こんなに続きが楽しみなのは久しぶりだ。
ごっちんの気持ちは一体誰に・・・最高。
34 名前:名無しさん 投稿日:2001年11月29日(木)23時41分16秒
後藤はどちらを好きなのか…まだ決めかねてます
そんな理由で名前はふせ
ドキドキして戴けるよう頑張るぞ〜
35 名前:奔放な風 投稿日:2001年11月30日(金)00時01分35秒
笑えない…けれど
走るのは気持ちが良い

久しぶりに感じる風を身にまとわせながら真希は、数メートル先の角を曲がろうと、大きな半円を描きスピードを緩めた‥‥その時

「えっ?」

真希の横を違う風が吹き抜けていった。
余韻で真希の髪が前へとひかれ揺れる。

前方を睨むと、こちらを振り返っているナニモノかと目が合った。
36 名前:奔放な風 投稿日:2001年11月30日(金)00時10分03秒
合った瞳は楽しそうに笑っていた。

「…何してんの?」

警戒したものの、その正体が分かった瞬間、真希は気がぬけて足を止めた。
相手も走るのを止め、ニヤケながら真希に近づいて来る。
「それは私の台詞じゃん?」
やや金髪なセミロングの髪。透るように白い肌が薄明かりの中輝いている。
37 名前:奔放な風 投稿日:2001年11月30日(金)00時22分45秒
風の正体は、クラスメイト兼、真希にとって唯一の友達の吉澤ひとみ。

「見て分からない?走ってたの」
必死な姿、きらしている息…見られたくない自分を見られた恥ずかしさ悔しさから、真希は怒り気味に答えた。
しかし、ひとみはお構いなしに相変わらずニヤケながら真希に話しかけてくる。
38 名前:奔放な風 投稿日:2001年11月30日(金)00時49分06秒
「いや〜珍しいっつーか、真希のマジ走り初めて見たわ」
愉快そうに笑うひとみとは反対に、真希は何か言い返そうと、ひとみを睨む。
真希の視線に気付き、ひとみは、
「そんな怒らないで。真希って結構速いんだね〜」
まっ私の勝ちだったけど、と付け加え、熱を持ちだした顔を手で扇ぎだした。
39 名前:さるさる。 投稿日:2001年11月30日(金)03時29分01秒
なんと、よっすぃ出現。展開が読めない。
よっすぃはどんな役なんだぁ。
それとも。
私の希望は、愛まき(笑)あ、でもいしごまも捨てがたい。
とにかく続きまってます。
40 名前:奔放か風 投稿日:2001年11月30日(金)17時19分20秒
格好悪い所を見られた、と気にしてにしている真希としては、ひとみの余裕な態度が悔しくて仕方ない。

変に気を遣われるよりは良いけどさぁ…

俯いて静かに真希は息を吐く。
ひとみは、自分から真希の鋭い視線が外れたのを見ると、走って乱れた髪を耳にかけ
「これから帰るんでしょ?一緒に帰るべ?」「別にいいけど…」
41 名前:奔放な風 投稿日:2001年11月30日(金)17時24分57秒
何事もなかったような世間話な喋り方。
ひとみはいつもそう。他人にあまり関心がないらしく、気を遣わないし、何も聞いてこないない。
先ほどの真希についてもそうだった。
真希はひとみのそんな性格が楽で友達している。
(でも、たまには聞いてよ〜…言わないけどさあ。)
42 名前:奔放な風 投稿日:2001年11月30日(金)17時29分11秒
「何?居残りのわけ聞かれたいの?」

少し符に落ちない様な表情をしていたらしい真希を見てひとみは悪戯っぽく目を細めた。
「んなこたない(怒」「ちょっと待ってよ」ひとみに図星され、真希は不機嫌に先に進みだすが、少しづつ歩調が合ってゆく。
43 名前:奔放な風 投稿日:2001年11月30日(金)17時39分49秒
いつの間にか隣りで歩いていたひとみに真希は素直な疑問をぶつけた。
「――ところでひとみがこんな時間にどうしたの?学校に来てる事ですら珍しいのに」
「痛いとこ突くなあ。もう2年も半ばだからね、さぼれないよ。そうそう。今日はね〜……!!」
ひとみは言葉の途中で何か思をいだし、突然カバンやコートのポケットをかき回しだす。
「!?ちょっと何?私のカバンひっぱらないでよ」
44 名前:奔放な風 投稿日:2001年11月30日(金)17時49分34秒
「!?ちょっと何?私のカバンひっぱらないでよ」
「困ったなあ、どうしよ。真希持ってないよね〜」
とても困ったようには思えない口調と顔。
「何を?ひとみって分からないなあ」
「職員室に課題忘れちゃったかも〜。ついてきて」

「やだっ」
当然と言わんばかりに真希は力強く即答したのだった。
45 名前:名無しさん 投稿日:2001年11月30日(金)18時01分17秒
しまったあ!同じ台詞が…
よっすぃ〜登場の次はあの人が。
自分自身でも展開読めてませ(汗
何ごまになるのでしょうか謎なのです。
46 名前:振り返れば… 投稿日:2001年12月01日(土)21時05分15秒
何でこうなるかなぁ…

2分後、真希とひとみは職員室の前にいた。「私、何の為に走ったんだろ」
眉を下げ苦笑するしかなかった。

一方ひとみは
「んっ?職員室避ける為に走ってたん?らしくないじゃん〜」
戻った原因が自分のせいだと忘れている。
47 名前:振り返れば… 投稿日:2001年12月01日(土)21時11分48秒
「それだけじゃないけどさ〜。でも、やっぱ捕まりたくし。特に保田とか」
「あっ、それなら大丈夫。今、なつみちゃんしかいないよ」
「なつみちゃん?」

真希の問いと同時にドアが開いた。
部室の時とは違う暖かい空気が真希を迎え入れてくれる。
48 名前:振り返れば… 投稿日:2001年12月01日(土)21時31分15秒
中に入ると、ドアの音に反応した少し小柄な女性が振り返った。

私服ってことは先生なわけだよね?
こんなに若い先生いたんだ。

真希が、女性と言うよりは少女に近い振り返った人物を見つめていると

「課題忘れちゃいました〜」
ひとみは、親しげにその人物に話しかけ近づいた。
49 名前:振り返れば… 投稿日:2001年12月01日(土)21時50分17秒
彼女はひとみの姿を認めると、安堵の溜め息をついた。
「もうっ!驚かせないでよ、吉澤さん。オバケでも出たかと思ったじゃない」

本当に驚いたらしく、顔は笑っているが、目が涙目になっていて、この様子が益々、少女みたいな無垢さを感じさせる。

「ごめんごめん。それよりも…」
ひとみの言葉を遮るように、数枚の紙が差し出された。
50 名前:振り返れば… 投稿日:2001年12月01日(土)22時12分01秒
「はいっ。課題忘れるなんて、今日残った意味ないでしょ」
「忘れた事に気付いただけでも私的には凄いんですよ〜」
「また赤点になっちゃうぞ」
「そしたらまた、なつみちゃんと勉強できるからいいもん」
「何それ?」
2人の談笑の横で真希は、笑う彼女をぼんやり眺めていた。
51 名前:振り返れば… 投稿日:2001年12月01日(土)22時24分22秒
自分の肩を通り過ぎている視線に気付き、ひとみは真希に声をかけた。

「そういえば、真希はなつみちゃん知らないんだっけ?」

「えっ!?まあ、そうだね」
急に話題をふられ、間抜けな声をは出してしまう真希。
「なつみちゃん、自己紹介してやって」

なつみちゃん、と呼ばれた彼女は微笑みを真希へと移した。
52 名前:振り返れば… 投稿日:2001年12月01日(土)22時33分27秒
「社会科担当の安倍なつみです。授業は1年生の方が主だから話す機会あまりないけど、よろしくね」
なつみは小さく御辞儀をし、ニッコリと口を結んだ。
「あっ…2−Aの後藤真希です…」
なつみの純朴な笑顔に圧倒され、真希は言葉が続かない。
そのまま無言で、なつみと真希は見つめあっていた。
53 名前:振り返れば… 投稿日:2001年12月01日(土)22時45分53秒
先に瞳を外したのは、なつみ。
「ほら、もう帰りなさい」
やや俯き気味に言うとなつみは机にひろがっている書類をいじりだした。
その言葉にひとみが時計を見ると、かなりの時刻になっている。
「もう21時じゃん!真希行くぞ」
「うん‥」
コートの端をひっぱるひとみに、真希は気のない返事をした。
54 名前:振り返れば… 投稿日:2001年12月01日(土)23時12分09秒
(気のせい、かな?)

真希は、なつみに違和感を覚えた。

ひとみを見上げるが、ひとみは何も気にしていない呑気な口調で別れを告げている。
「じゃね、なつみちゃん。あっ、それとも一緒に帰る?」
「書類の片付けまだあるから。気を付けて帰ってね、吉澤さん…後藤さん」

「ばいば〜い」
「さようなら…」 後ろ髪をひかれながら真希はドアを締めた。
55 名前:あなたの空 投稿日:2001年12月01日(土)23時45分16秒
バラけている紙達を無造作に集め、ファイルに仕舞う。

『2−Aの後藤真希です』か。

――知ってたよ、私。

なつみは真希が出ていったドアを切なそうに振り返った。
56 名前:あなたの空 投稿日:2001年12月02日(日)00時07分14秒
今日もあの場所に居たのかな?

初めて会った時、校内で会う時、放課後いつも真希はあの場所にいた。

会う、って言うより一方的に私が見てるだけだけどね…。

遠くから眺めてるだけの少女が突然、息のかかるくらいの距離に現れた。
今頃になって胸が高鳴り、頬が紅潮する。
57 名前:あなたの空 投稿日:2001年12月02日(日)00時24分04秒
抑えていた熱が全身を駆け巡り出す。
その熱を冷まそうとなつみは窓を開けた。

3つの星が目をひく冬の夜空。
(この空を後藤さんも見ていたんだよね)

光に促されるように、なつみは瞳を閉じる。瞼の裏には寂しそうに窓辺にたたずむ真希の姿が映っていた。
58 名前:さるさる。 投稿日:2001年12月04日(火)00時32分08秒
うわぁ、めちゃくちゃおもしろい。
なっちがごっつぁんに?いいっすねぇーー。
作者さんも何ごまになるか分からないのですか?笑
ごま好きな私はもてもてごまを見てみたいです笑
がんばってください。ほんと楽しみにしてます。
59 名前:名無しさん 投稿日:2001年12月04日(火)18時46分04秒
なちごま大好き!
60 名前:同じ夜 投稿日:2001年12月10日(月)01時19分41秒
冷たい感触が瞼に広がり、咄嗟に目を開く。目の前には幾つもの水滴がはりついている天井。
――チャプッ
また一粒 湯船へと吸い込まれる。
梨華は疲れきった瞳でしばらくその様を眺めていた。

「‥‥‥」

顔を湯に少し沈めると、頬に小さな痛みがはしった。

今日ぶつけたとこか…愛ちゃん あんなに笑うことないのに
61 名前:同じ夜 投稿日:2001年12月10日(月)01時24分42秒
のぼせてきた頭で何となく今日一日の事を思い出してみる。
授業中に書いたノートの落書き。
クラスメイトの会話。……例えば、理解し難い幼馴染みの事とか。

そして、再び梨華は瞳を閉じた。
62 名前:同じ夜 投稿日:2001年12月10日(月)01時40分15秒
「喉渇いたなぁ」

あれから真希はすぐに家に帰って夕飯を食べて、風呂に入り、生乾きの髪のまま床についた。

どれくらい寝たんだろう?

ジュースを取りにキッチンへ向かう途中、TVの音が耳に入る。
リビングを覗くと、眉を寄せて原稿を読むキャスターがブラウン管に映っていた。

てことは、1時間くらいか‥
63 名前:同じ夜 投稿日:2001年12月10日(月)01時48分32秒
部屋に戻り、清涼飲料の500mlペットを一気に半分まで飲み干すと、ベットに潜りこんだ。
(さ〜て、寝るべ)
頭ではそう思っているが、何故か落ち着かない。
喉も潤い、眠気だって十分ある。
ただ、どうも気分が高ぶっていて眠れそうになかった。
64 名前:同じ夜 投稿日:2001年12月10日(月)01時55分56秒
原因は何気無く分かっている。

彼女のこと

いつもは考えないようにしているが、今はその想いに浸っても良い気がして、真希は硬く目を瞑った。
65 名前:名無しさん 投稿日:2001年12月10日(月)02時02分24秒
ちょっと予定よりメンバー多くなりそうで後悔…
なちごま?う〜ん どうでしょうか
かなり行き詰まり気味です
66 名前:さるさる。 投稿日:2001年12月12日(水)00時07分01秒
やった更新♪
ごっちんは一体誰に惹かれてるんだろう。
作者さんがんばってください。
私は作者さんについてきますよ笑
なにごまでもいいです。
私の中でのブームは愛ごまですけど。
書きづらそうですが・・・。
67 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月18日(火)23時14分51秒
いやぁ。高橋もいいですね。
しかし、やっぱり後藤さんには石川さんを想って欲しいなぁ。
いしごまが一番好きなもんで。
と言うことで、自分的にはいしごま熱烈希望です。
あと、作者さんの文が自分的に大好きです。頑張って下さいね。

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