インデックス / 過去ログ倉庫 / 掲示板
きみは、ぼくの、太陽だ。
- 1 名前:camus 投稿日:2001年11月27日(火)02時59分16秒
只の一読者でしたが、皆さんに影響を受けて書いてみました。
素人の御目汚しになるかと思いますが、
どうぞよろしくお願いします!
よしごまメインの学園モノにするつもりです。
〜吉澤くんの恋!?〜
――――う〜暑っちぃー!やっぱ外の体育っつうのは、
この時期になってくるとキツイなぁ〜――――――
「・・ん?」
高等部校舎の窓から感じる視線――――肩越しに振り返ると、
それがさも当たり前のことの様に彼女と目が合う。
そして、あの独特の「にへっ」とした笑顔でじっとこっちを見てる。
きっとまだ授業中である筈の黒板そっちのけで佇んでやがる。
それが間違いなくあたしだけに向けられてるってのは十分わかってるんだけど、
やっぱりあたしは赤くなってしまう。(
・・・・・マジやばいって、可愛過ぎ・・・・。)
- 2 名前:名無しさん 投稿日:2001年11月27日(火)20時06分22秒
- わぁいよしごまだよしごまだ〜♪
かなり期待させていただきまっせ!
- 3 名前:camus 投稿日:2001年11月27日(火)23時23分14秒
- ――あーぁ・・そんな体ごとこっち向いてたら、また中澤先生に
怒られちゃうってば!もーイイから早く前向きなって!!――――
あたしが手を振って、そう伝えようとしたら、何を勘違いしたのか
彼女は、更に身を乗り出して笑顔で大きく手を振り返してきた。
その口が「よっすぃ〜!!!」って言おうとしたように見えた時、
彼女の背後から金髪白衣姿の女が急に現れ、彼女に完璧なヘッドロックを
キめながら、なにやら言っている様子が目に映った。
(・・先生、どうかオトすのだけは堪忍してやって下さい。)
- 4 名前:camus 投稿日:2001年11月27日(火)23時24分46秒
- 2人が中学に入った頃から、
あたしと彼女はずっとこんな感じで過ごしてきてた。
あたしにとって彼女は、一緒にいるとすごくリラックスできて、
ありのままの自分でいられる、とても大事な存在。
・・・・・だったんだけど、ここ最近のあたしはオカシイ。なんか変。
2人でいる時の何気ない仕草や、なんだかんだと甘えてきたり、
ああやって笑かけてきたり、今までと変わらずに接してくる
彼女の全てに、なんかドキドキしてしょうがない。
気づくと頭の中は彼女の事で埋めつくされてる。
ったく、何なんだコレ?一体どうしちゃったんだよ〜あたしは!!!!
- 5 名前:camus 投稿日:2001年11月27日(火)23時29分21秒
- >2 名無しさん、ありがとうございます〜。
初めてで文才ないですけど、頑張ります!
あと、恥ずかしいからスレを下にしたいんでお願いします。
- 6 名前:camus 投稿日:2001年11月29日(木)01時56分23秒
- あたしをオカシクしてる原因で大事な幼馴染・・・・・・
――――そいつの名前は・・・
『後藤 真希』(ごっちん)――――
あたし達は生まれた時からの付き合いで、うりふたご、
なんて言われるくらい何かと気が合って、
いつも一緒にいるのが当たり前だった。
お互いの家が同じ商店街で店をやってるって事もあって、
ちっちゃな頃から朝から晩までっていうか一日中2人で遊んでた。
- 7 名前:camus 投稿日:2001年11月29日(木)01時59分50秒
- あたしが小学校からはじめたバレーで
ココの中学に推薦で入学内定の話をした時からの
ごっちんの努力は凄まじかった。
あたし達の通ってるココは、地元でも有名な某私立女子校。
文武両方で全国レベルな事に加えて自由な校風と
可愛い制服で人気が高い上に中高一貫の
エスカレーター校というちょっとスゴイところなのだ。
- 8 名前:camus 投稿日:2001年11月29日(木)02時02分51秒
- あんまり勉強の得意じゃない
(はっきり言えば体育と音楽以外ほぼアヒル)
ごっちんが、そんな所へ努力の末に実力で入ったのだ。
その過程がどんなに凄かったかは言うまでもない。
以来、そんな努力家なごっちんをすごく尊敬してる。
あの時のごっちんを見てて、あたしはすごく心配だったけど
同時にものすごく何か、もう、とにかく嬉しかった!!
それで2人して抱き合って合格を喜んだんだよなぁ〜。
- 9 名前:camus 投稿日:2001年11月29日(木)02時10分13秒
- もし読んでくれてる人がいたら
ちょっとお願いなんですけど
出来たらでいいんで叱咤・激励・注文でも
ホントになんでも結構なのでコメントくださーい。
- 10 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月29日(木)03時59分11秒
- 読んでますよ。しょっぱなからごっちんが可愛い感じで良いですね。
長く続くことを期待してます。マイペースでがんばってください〜
- 11 名前:すなふきん 投稿日:2001年11月30日(金)00時16分04秒
- よしごま〜♪
学園もの!ごっちんがすごく可愛い…(w
自分もかいていたりするのでとても期待しています!
頑張って下さい!
- 12 名前:camus 投稿日:2001年11月30日(金)15時16分22秒
- あとからごっちんに、そこまでする理由を聞いてみたら
恥ずかしがってなかなか言ってくんなかったけど、
暫らくしてやっと小さな小さな声で
「だって、よっすぃ〜と一緒がいいから・・。」
って教えてくれたんだよね〜。へへへっ!!
―――そうだ。
あたしは多分、あの時に気づいてたんだと思う。
自分はごっちんに友情とは違う
もっと特別な感情を持ってるって事に。
でも、あたし達は女同士なんだから・・・。
実際問題、この現実はどうしようもない。
それを言い訳にして自分のキモチから
ずっと目を逸らせていた。
だけど、この想いが
『勘違い』ってやつなんかで済まされる程
軽いものじゃ無いって事に
16になった今、ようやく気が付いた。
―――だけど、これって・・・ヤバイよなぁ〜。
はぁ、前途多難だなぁ・・・――――――
- 13 名前:camus 投稿日:2001年11月30日(金)15時18分09秒
- 「いったよ!よしざわ〜〜!!」
「・・!!お、おうよっ!!」
上げられたトスに体が反応して、スパイクを決める。
ッバシィーーーー!!! ピピィーー!!
「ゲームセット!ウォン・バイAチーム!!」
はっ・・!そうだった、今は隣のクラスと合同授業で
バレーのクラス対抗戦だったんだっけ。
試合の最中にまでごっちんの事を考えるなんて・・・
・・はぁ、こりゃ重症だ・・・。
- 14 名前:camus 投稿日:2001年11月30日(金)15時19分38秒
- なんて反省した瞬間、
「やったぁ〜!さすが、よっすぃー!!」
「きゃぁ〜!!すごーい!よしざわー!!」
「よっすぃ〜ちょーカッコいい〜!!!」
「吉澤先輩カッコいーー!惚れる〜」
「こっち向いて〜吉澤さーん!」
・・・・・・・・・・ははは、はぁ。
・・・ハイハイ、毎度どうもありがとね〜・・。
あたしは苦笑いしながら、汗を拭いつつ
なかなかおさまりそうもない歓声に手を振って応える。
それが、応援してくれた事に対する
最低限のマナーってもんだと思うから。
- 15 名前:camus 投稿日:2001年11月30日(金)15時23分28秒
まだ授業中だってのに
あちこちの窓から顔がのぞいてる。
・・・ったくもうっ!
あーゆーのって恥ずかしいんだけどなぁ・・・。
なんかよく分かんないんだけど
あたしはよくモテる。
正直いって、人から好かれるのは嬉しい。
でも、ココって女子校なんだよ?
その辺みんな分かってんのかなぁ?
多分ちゃんと分かっててやってるんだろうけどさ〜。
まぁ、みんなの場合『若気の至り』
とかっていうヤツなんだと思って諦めてるけどね。
- 16 名前:camus 投稿日:2001年11月30日(金)15時26分04秒
もう中学に入った時からずっとこんな感じで、
4年目の今となっては告られた人数も
貰ったラブレターの数も、そんなのいちいち
覚えてらんないくらいになってしまった。
だけど最近やたらなんか、そういう現象に
拍車が掛かってきたような気がするんだけど・・。
(ん〜〜背ぇ伸びたからかなぁ?)
さすがに今は、なんとか対処できるようになったけど、
やっぱ人の好意をうまく断るのってすごく難しい。
これだけは、未だに下手だと思う。
- 17 名前:camus 投稿日:2001年11月30日(金)15時35分26秒
- >名無し読者さん、最初にコメントくださった方ですか?
ありがとうございます〜。小心者なんで
何か反応ないと心配になっちゃうんです。
>すなふきんさん、すごい嬉しいです!ありがとうございます!!
よしごま小説も初小説も、みんな読んでます〜。
すなふきんさんに影響受けてよしごま書き始めたんで
コメント頂けてホント光栄です。
- 18 名前:camus 投稿日:2001年11月30日(金)15時38分54秒
<以下、16の続きです。>
中学に入りたての頃とかはホントに困ったなぁ。
あたし普段とかって悩む事ないんだけど、
あの頃はマジで悩んだね。
ま、ある意味ゼイタクな話なんだけどさ。
なかには、すごく綺麗な子とか素敵な子や
積極的な子とか気持ちが傾いちゃいそうな子も
いたんだけど、あたしは全て断ってきた。
(・あ・・イヤ、正直に言うと断り切れずに
・・ってのが何人かあったかも・・・・。)
- 19 名前:camus 投稿日:2001年11月30日(金)15時41分35秒
なんでかって言うと、
ずっと心のどっかで気になる人がいたから。
中学に入りたての頃、一度そういう話をしたら、
一瞬ちょっと辛そうな悲しそうな顔をして、
でもすぐ笑顔で取り繕って
「すごいじゃ〜ん!よっすぃ〜モテモテだねぇ」
なんて、いつも通りのちょっと眠そうな声で言った。
あたしは今でもあの時の顔が忘れられない、
だからもう2度とごっちんの前で
そういう話はしないって決めたんだ。
いまだに何であんな表情をしたのか分かんないけど・・・
ごっちんには、いつも笑っててほしかったから。
- 20 名前:camus 投稿日:2001年11月30日(金)15時43分51秒
そんな事を思い出しているうちに、
授業は終わってて、あっちゅう間に昼休みになってた。
今日みたく天気の良い日は屋上で弁当を食べる。
これは中学の頃からずっと、
あたしらの間で恒例になってる事の1つだ。
着替えで手間どったあたしは急いで屋上へ向かう。
ドアを開けると・・・・・・・
もうごっちんは居た。
- 21 名前:camus 投稿日:2001年11月30日(金)21時49分50秒
「ごめーん!ごっちん、待たせちゃった?」
「あ、よっすぃ〜!大丈夫、ごとぉも今きたトコだヨ!」
そう言って、
初夏を感じさせる眩しい太陽の下で
また「にへっ」と笑うごっちん。
うぁ〜〜!可愛すぎて直視できねーっす!!
・・・ホントもうカンベンして下さいーーー!!!
あたしは何だか、ものすごく恥ずかしくって仕方なかった。
- 22 名前:camus 投稿日:2001年11月30日(金)21時51分08秒
「ん〜?どしたの、よっすぃ〜カオ真っ赤だよ。走ってきた?」
「・・・あ、いや・・・うん、待たせちゃ悪いかなーって。」
思わずあたしは目を逸らせて
しどろもどろになって答える。
ちらっと横目で見たごっちんの目は
なんだか悪戯っぽく笑ってるようだった。
(なぁ〜んか、企んで・・る?)
- 23 名前:camus 投稿日:2001年11月30日(金)21時55分38秒
「さっ早くごはん食べよ!?」
「あ、そだね。(ん〜気のせいだったかな?)」
「じゃぁ〜ん!よっすぃ〜見て見てー!?
今日はごとぉスペシャルだよ〜!!」
「おぉ〜!?うまそーじゃん、いっただっきま〜す!!!」
「ネ・・どぉ?おいしぃ?」
「うん!すっげーんまいっス!!
マジいつも思うんだけど、ごっちんて料理上手だよねぇ。
絶対イイお嫁さんになれるよー。イイなぁ〜ダンナさん羨ますぃ〜!」
「えっ!?・・・あはっ、そっかなぁ?」
―――ん?なんだ今の間は??
しかも何でか分かんないけど、
ごっちんの目なにげに潤んでるっつうか、
なんか泣きそう・・・!?
・・・ヤバイ、あたし地雷踏んだか!?―――
- 24 名前:camus 投稿日:2001年11月30日(金)21時58分12秒
「あ・・あの、ごっちん・・・どうかした?」
「ん、うぅん!・・何でもないよぉ?」
「そ?ならイイんだけど・・・なんか悩みとか
あるんだったら遠慮しないで言うんだぞ?
あたしはいつだってごっちんの味方だかんね!?」
――――うん!我ながら良いこと言った。
やっぱ大事な・・幼馴染、が悩んでたら
見過ごすなんてできないもんなぁ〜――――――
「・・ごっ・・・ごめ・ん・・・ごとぉ先に戻んね?」
「へ?」
って、あたしが間抜けな返事で聞き返した時には、
既にごっちんの姿はドアの向こうに消えていた。
残された2人分の弁当は、まだ半分以上残ってる・・・・・。
- 25 名前:camus 投稿日:2001年11月30日(金)22時00分24秒
「えぇ〜〜〜?」
あたしの頭ん中は「何故?」の嵐が吹きまくっていた。
――――今、ごっちん泣いてたよなぁ・・・
あたし何か気に障る事しちゃったのかな・・。―――
さっきまでの食欲は一気に失せたけど、
あたしは、やり場のない複雑な気持ちを飲み込むつもりで
バクバクと速攻で残りの弁当を平らげながら、
最近のごっちんの様子を思い出してみた・・・・・・。
- 26 名前:camus 投稿日:2001年11月30日(金)22時02分40秒
そういや最近なんか、あたしと目が合っても視線そらしたり
妙によそよそしかったり、すげー上機嫌だったのに
いきなり超不機嫌になって無口になったりすんだよね。
落着き無くって、なんかきょどってるな〜
って思えば、普段より全然ボケーっとしてるし。
ん〜〜とにかく様子が変だったんだよな―――。
――――よし!1度ちゃんと訳を聞いてみよう。
一体どうしちゃったんだよ〜ごっちん・・――――
そう思い立ったあたしは、ごっちんを探しに急いで校内へ戻った。
- 27 名前:camus 投稿日:2001年11月30日(金)22時04分34秒
――――えっと、ごっちんのクラスは1−A・・。
・・・・・いないかぁ。―――――――
クラスの子に聞いてみたけど、
ごっちんはまだ戻ってきてないらしい。
普段、昼休みに廊下をうろつく事の
無いあたしが珍しいらしく今日は何だかやたらと人が寄ってくる。
・・・あ〜ぁ今は緊急事態だってのに、
なんだってイチイチ握手に応じちゃうんだ?
あたしは、そんな自分がちょっとイヤになった。
- 28 名前:camus 投稿日:2001年11月30日(金)22時07分46秒
-
キーンコーンカーンコーン・・・
と、そこへ5限開始のチャイムが鳴り響いた。
・・・ってそんなもん気にしてられるかーーー!
ん〜やっぱ、あそこに居るのかなぁ?・・・・。
あたしは音楽準備室へ向かって走った。
そこは中学の時に高等部へ来た時に
迷い込んじゃって2人で見つけた秘密の場所。
今は使われてなくて、存在すら忘れられてるみたいで・・。
それ以来、何かっていうとソコへ行くようになったんだ。
ごっちんは、きっとソコに居るはず。
・・・・・・・・・・いた!!!!
- 29 名前:camus 投稿日:2001年11月30日(金)22時13分30秒
ガチャ!
ドアが開いても、ごっちんは椅子に体育座りしたまま俯いてる。
あたしは、ごっちんが拗ねた子供みたいに思えて、
ちょっと優しい気持ちになって尋ねた。
「あ、あのさぁ・・ごっちん何かあったの?
それとも、あたし何かやっちゃった?」
「・・・別に。」
――――いや、目ぇ真っ赤だし。
全然、別にって感じじゃないんですけど・・。
側へ行くと、あたしを拒否してるのか
ごっちんはサっと立ち上がって窓を背に俯く。
そんな姿は必死で何かを堪えてる様にみえた。
って思った瞬間、あたしの身体は・・・・勝手に動いてた。
- 30 名前:camus 投稿日:2001年11月30日(金)22時22分40秒
「・・っ!?」
「あたしには何でも言ってよ、幼馴染じゃん。
・・・ダメ・・かな?あたしなんかじゃ役不足?」
ごっちんの姿があまりに痛々しくて、
あたしはその身体を思わずそっと抱きしめていた。
一瞬、ごっちんは、ビクっと体を震わせたけど
抵抗するそぶりもせずに、じっと俯いたままだった。
そしてゆっくりと顔を覗き込もうとした時、
それまでずっと俯いてたごっちんが、急に顔を上げた。
ほんの数秒の間だったけど、あたし達の唇は重なってた。
あたしは驚いて、すぐに顔を背けた。
「!?・・・あのっ、ごめん!ごっち・・」
「今の・・・偶然じゃないよ?」
- 31 名前:10 投稿日:2001年12月01日(土)11時15分59秒
- い・・・…いいところで更新が止まってる・・・
なんかもう可愛いとしかいいようが無いような2人がとてもいいです。
青春って感じですねぇ。読んでて微笑ましいです。
しかしよしごまは逢引きみたいな真似が似合うなぁ(w
2人だけの秘密の場所とか、なんか萌え。
ちなみに最初の名無しさんとは別人です
マイペースで続きも頑張ってください。
- 32 名前:camus 投稿日:2001年12月02日(日)04時41分36秒
突然の事に混乱しているあたしを
一瞬、潤んだ目で思い詰めた様に見つめたかと思うと
ごっちんは、再びあたしを置いて走り去った・・・・。
・・まさか一日に2度も置いてきぼりにされるなんて・・・・。
あたしは結局そのまま5限をサボり、
放心状態のままHRを終え、
気づけば下校時間になっていた。
――――最近のあたしはヘンだ。
でも、さっきのごっちんはもっとヘンだった。―――
なんか今日スゴイごっちんに振り回されてるよな、あたし。
でもあんな取り乱したごっちん見るの初めてかも・・・。
あー心配だぁーーー!
なんか頭ん中モヤモヤする〜!!
このままじゃダメだ!
う”〜〜〜考えたって分かんないもんは仕方ない!!!
よし!ごっちんに会って、もう一度ちゃんと話し合おう!!
ラッキーな事に今日は珍しく部活が休みだし
よっしゃ!ごっちん家に直行だーーー!!
へっへっへ〜首を洗って待ってろよ〜〜〜〜ごっちーん!!!!
- 33 名前:camus 投稿日:2001年12月02日(日)04時49分53秒
毎度の事ながら飽きもせず
何だかんだと寄ってくるコ達を
今日ばかりは一切かまわずに
あたしは速攻でチャリを取りに行った・・・・・。
―――・・・ない、あ・・たしのチャリが・・・・ナイ!!??
うおっ!?・・・・・やられた!!
あたしのチャリを自由にできるのは、
・・・・・・・・・・・あたしとごっちんだけ・・・。
ちっくしょーあの根性ワル!―――――
あたしがダッシュでごっちん家に向かうと
・・・・・・・やっぱチャリは家の前にあった。
走ってきたから着いた時に体中から
汗が流れ出て止まらなくて、正直こんなんで会うのも
ちょっとアレかなって思ったけど、それよりも
ごっちんに会いたいって気持ちの方が
その時は何よりも全然強かったんだ。
・・・・・・・ハァハァハァハァ、ごっちん・・・・。
- 34 名前:camus 投稿日:2001年12月02日(日)04時54分40秒
- 乗り込む前に、一応ケータイにかけてみる。
・・・・・出ない。再コール
『コチラハ、エーウーデス・・・』
・・・って留守電かよ!!
っつーか居留守ってバレバレじゃん!!
あたしは、つい感情にまかせてケータイに叫ぶ。
「フザケんな!!今すぐ行くから覚悟しろよ!!」
ケータイを切った瞬間、2階のカーテンが開く音がしたけど
あたしは見もせずに、いつもの様に
「おじゃましまーす、ひとみでーす。」
といって勝手に上がりこんだ。
「あらぁ、ひとみちゃん!いらっしゃ〜い。
真希ったら昼間に帰ってきたっきり
部屋から出てこないのよ〜。様子みてやってくれる?
私これから店の準備あるから、アトお願いね?じゃね〜〜〜」
- 35 名前:camus 投稿日:2001年12月02日(日)04時57分53秒
「あ、はい!いってらっしゃ〜い」
ごっちん家は、おばさんが小料理屋をして暮らしてる。
おじさんは、ごっちんが幼い頃に既に亡くなってて
弟のユウキくんと三人暮らしだ。
だから大体、夕方から夜にかけてユウキくんと2人か、
あたしをいれて3人で家にいるか
それかあたしと2人でウチに来てる事が多い。
あたしは、ちょっと呼吸を落ち着けてから、
ごっちんの部屋に向かった。
コンッコンッ
「・・・ごっちん、話あるから入るよ?」
返事がないから、勝手に入る。
- 36 名前:camus 投稿日:2001年12月02日(日)05時01分23秒
ガチャリ。
ごっちんはソファに身体をもたせかけた姿勢で
顔を横向けて座っていた。
手にはケータイが握り締められてる。
入るなり、はっとしてあたしを見たその表情は
・・・怒ってるのか、泣いてるのか、
困ってるのか、拗ねてるのか、
その全てをごちゃまぜにした様な感じがした。
あたしはそれで、きっと
ごっちん自身も混乱してるんだって思った。
- 37 名前:camus 投稿日:2001年12月02日(日)05時06分43秒
あ゛〜サゲにするの忘れた、ごめんなさい!!
以下から36の続きです。
そしたら、
また例のドキドキが始まってきて、
余計に何しゃべって良いんだかわかんなくなったけど
「あたしが何かごっちん傷つけちゃったんなら謝る。
ごめん。でも、すごい色々と考えたんだけど、
何でごっちんがそんな顔してのか分かんない。
今日だってそうだったけど、なんかずっと
ここ最近のごっちんの様子って、ヘンだし。
ごっちんが何考えてんのか、あたし知りたいよ。」
ソファで俯いてるごっちんの向かいに胡座をかいて
下から顔を覗き込みながらそう言った、あたしの声は
不思議と優しく、だけどはっきりと響いた。
- 38 名前:camus 投稿日:2001年12月02日(日)05時11分11秒
-
ほんっと、あげてごめんなさい。
もうそろそろ眠さの限界なのかも・・・
あと少し書いたら寝ます。
<では、以下から37の続きです>
「・・・うっく・・よ・・よっすぃ〜・・は
・・・・っく・・悪くなんかない!!・・・」
「(泣いてる?)じゃぁ、なんで?」
「・・やぁっ・・・ひっく・・やだ、
言ったら絶対よっすぃ〜ごとぉの事キライになるっ・・・」
「・・は?なんで分かんの?イイから言いなよ
大丈夫だって、絶対キライにならないから」
そんなん無理。誰がキライになるもんか!!
何があってもキライになんてなれっこないねー!!
「いやっ・・やだってば!!」
ったく〜相変わらずガンコだよなぁ〜。
・・・・・やっぱあたし、このコに惚れてます。
- 39 名前:camus 投稿日:2001年12月02日(日)05時12分48秒
・・・・っつうかホントは
いつ打ち明けようか迷ってたんだけどさ。
やっぱ、どっかで怖気づいてたっていうか・・・。
でも、今あたしの目の前でちっちゃい頃みたく
顔をクシャクシャにして全身で泣く
ごっちんの姿を見てて吹っ切れたんだ。
もう変な見栄とか気にしてる場合じゃないって。
ちゃんと気持ち伝えなきゃダメなんだって・・・・。
「わーかった!じゃ、もうムリに聞かないから、
今度はあたしの話を聞いてよ、いいでしょ?」
「え?」
キョトンとしてあたしの方へ向いた
ごっちんの両肩に手を置いてから
あたしは、ごっちんのオデコにそっとキスをした。
- 40 名前:camus 投稿日:2001年12月02日(日)05時16分15秒
「あたし・・ごっちんの事が好き。
頭がヘンになるくらい大好き。
・・・だから泣かれると
辛くてあたしも泣きそうになる。」
あたしは、ごっちんの泣き腫らして真っ赤になった
大きな瞳を優しく見つめて言った。
ごっちんは突然の告白に一瞬ハトマメ顔になって、
でもすぐに例の上目遣いで。
「え!?あ・・ごとぉも・・・・・
だ・・・・大好きだヨ・・。
でもっ、でもウチらって女同士じゃん?
よっすぃ〜は・・イイの・・・?」
そして、あたしの身体に両手をまわして
体ごとしがみつくように抱きしめてきた。
- 41 名前:camus 投稿日:2001年12月02日(日)05時19分38秒
- >10さん たいへん失礼しました!もし良かったら
また御意見きかせてくださいね?
10さんみたいにコメント頂けるのが1番うれしいんです。
- 42 名前:camus 投稿日:2001年12月02日(日)05時22分48秒
―――ぐはぁっっ!
・・そ・・そんな必殺技かましてくれちゃって
ご、ごっちん!あたしを一体どーする気なんだ!?――――
一気に動揺したあたしは、うわずった声で答えた。
「い・・イイに決まってんじゃん!
っつうか、ごっちんこそイイの?後悔しない?」
「後悔なんてするわけないじゃんか!
だって・・・だってごとぉ・・・
ずっとよっすぃ〜の事が好きだったんだから!!!
よっすぃ〜となら女同士とか、そんなの全然関係ないもん!
ごとぉは、よっすぃ〜が大好きなだけだもん!!!!」
(な・・なんか勢いに任せてすげぇ〜事を言われてるような・・・ま、いっか)
「あたしもだよ、あたしもごっちんだからイイんだ。
ごっちんが大好きなんだからね?」
- 43 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月02日(日)05時22分51秒
- 新作ですか。
さっそくの大量更新嬉しいです。
そして続きに期待!!
- 44 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月02日(日)05時23分41秒
- あ、まだ更新途中だったみたい…スレ汚しすいません…
- 45 名前:camus 投稿日:2001年12月02日(日)05時25分45秒
- 「ん・・よっすぃ〜!ごとぉマジ嬉しいよぉ〜〜〜!!」
「へへへっあたしも〜!だって告って
もしヒかれたらって考えただけで、
もう目の前真っ暗だったもん。
・・・あ、あのさぁ〜ごっちんが
最近ヘンだったのってひょっとして・・・???」
「えへへ〜〜。うん、そうだよぉ〜。
ごとぉもよっすぃ〜と同じコトで悩んでたんだ・・。
でも、ごとぉ嬉しいな〜〜。
だって悩みまで両想いだったんだもんね!?」
「ははっ、だねぇ〜」
あたしのあぐらの上に、ごっちんがのっかる。
そして、お互いの身体に両腕をまわして
気持ちを確かめ合うようにギュぅーっと強く抱きしめあった。
- 46 名前:名無しベーグル 投稿日:2001年12月02日(日)13時18分04秒
- よしごまも(・∀・)イイ ですね。
ここの、よしごまは微笑ましい。
- 47 名前:camus 投稿日:2001年12月02日(日)15時05分21秒
ぶっちゃけ、ごっちんの手前すごい我慢してたんだけど、
あたしは嬉しすぎて顔がニヤつくのを抑えられなかった。
だけど、抱きしめあった体の感触でスグにあたしはアノ事を思い出した。
あたしは、ハッとしてごっちんから体を離した。
「ん・・なに?どしたの、よっすぃ〜?」
「や、あの・・えっと、ダッシュで来たから・・さ、汗が・・」
「んははっ!なぁんだ〜〜!?
そんなコト気にしないでイイのに
よっすぃ〜ったらカワイイー!!」
ごっちんは、こっちを真っ直ぐに見て、またまた
「にへっ」と笑うと、あたしの腕の中に飛び込んできた。
そして、まだちょっと赤い目を潤ませながら、
上目遣いであたしの目を見つめてそっと耳元で囁いた。
- 48 名前:camus 投稿日:2001年12月02日(日)15時10分01秒
「・・全然イヤじゃないから・・・もっとギュってしてようヨ?」
「・・・ごっちん」
―――ったくぅ〜〜、
どこでそんな殺し文句覚えてきたんだよ〜〜!!!――――
顔が・・・・アツイ・・・。
自分でも耳まで真っ赤になってくのが分かる。
あたしは嬉しいのと恥ずかしいのとで頭がクラクラして、思考が定まらない。
・・・だ、ダメだ、ソレはまだ早いだろ!?
・・・・踏みとどまるんだ吉澤!!頑張ってくれ〜〜あたしの理性!!!!
- 49 名前:camus 投稿日:2001年12月02日(日)15時19分51秒
そんなあたしを尻目に、
ごっちんは、その形の良いうすピンク色した
柔らかい唇をあたしのそれに重ねてきた。
「・・・ん(ちゅぅっ)」
「ん!!?」
あたしの頭ん中の大混乱に拍車がかかる――――――――――
・・・ちなみに、ごっちんの言い分ではこういう事になるらしい。
この時のあたしって、部屋に入って来るなり
髪が少し乱れて、汗が額から顎に流れてて
頬が紅潮して微妙に息遣いが荒くって
その状態で既に、もうヤバイくらいに色っぽかったらしい。
その上オデコにキスしたかと思うと急に告ってくるし
なんかニコニコ微笑んで見つめてくるしで、
(・・・・あたし微笑んでたんじゃ無かったんだけどね、)
ごっちん的には、そぉ〜とぉ我慢の限界だったんだって・・・・・。
- 50 名前:camus 投稿日:2001年12月02日(日)15時25分26秒
でもって、更に抱きしめ合うっていう密着状態のまま、
あたしが伏し目がちな流し目でごっちんを見てくるもんだから、
とても我慢できるような次元じゃ無くなったって言うんだけど・・・。
ひどいよ、ごっち〜ん!
そ、・・そんな流し目って・・・・あたしは杉○サマか!?
・・・なんか自分の知られざる一面を垣間見た気が・・。
それから、ごっちんは言い訳がましく付け加えた。
「だからぁ〜ごとぉのキモチも分かるでしょ??あは!」
「あはっ、じゃねぇだろー?人の大事な
ファーストキスをサラっと奪っといてっ・・んんぅっ!!」
「・・んっ・ハァ・・・。違うよぉ、コレは仕返しなんだも〜ん!
だって、ごとぉのファーストキスは幼稚園の時に
よっすぃ〜に奪われちゃってるんだからね〜!?(はぁと)」
- 51 名前:camus 投稿日:2001年12月02日(日)15時33分41秒
本日3回目のキスは、
今まででのよりも、ちょっと深くて長かった。
―――っていうか何だそれ?あたしそんなの
憶えてない!!マジでそうなの・・・??――――
「・・マジっすか!?」
「あは!ウソ言ったってしょうがないじゃん?
っていうかね〜?よっすぃ〜は数え切れないくらい
ごとぉのクチビル奪っちゃってるんだよぉ!?
これから、たーっぷり仕返ししたげるからね!!!(はぁと)」
・・・・これ以上ナイってくらい嬉しそうな顔して、
そんな刺激的なコト言わないでよーーごっち〜ん!!
っつうか、コイツ絶対マジでそうするつもりだ・・・・。
はぁ〜あたし、クチビル荒れやすいんだけどなぁ〜。
ま、好きだから、いっか。
「・・・はぁい」
「えへへ〜、いいお返事っ(ちゅうっ)」
- 52 名前:camus 投稿日:2001年12月02日(日)15時53分11秒
- >43 名無し読者さん いえ、とんでもないですよ〜。
ご期待に応えられてるか心配ですが
コメント頂けるだけで本当に嬉しいんで
また感想とか聞かせてください!!
>名無しベーグルさん ありがとうございます!!自分的には甘いのが
話の基本なんで、もっと甘く甘くしたいと思ってます。
今、よしごまでちょいエッチ話書いてるんですけど
なんか難しいんですよね・・ヤメヨウカナ。
- 53 名前:camus 投稿日:2001年12月02日(日)15時54分06秒
とりあえず、次更新で「吉澤くんの恋!?」は終わりです。
自分で読み返してみて、色々反省する事ばっかり。
なんか、説明ゼリフとか余計なもん多いし・・・・。
その後は、時間をすっとばして半年後の2人を書いてる
ちょいエッチ有りの方か、時間の流れに沿った話
(多分こっちも流れ的にエッチっぽくなりそう)のどっちかを
載せさせて頂きたいと思ってます。
もし良かったら、読んで下さってる方の要望が多い方にしたいと思います。
まだまだ下手っぴですけど、どうかお付き合いください!!
- 54 名前:すなふきん 投稿日:2001年12月02日(日)17時01分52秒
- ほのぼのしてて読みながらニヤけてました(w
とりあえず二人とも我慢できなかったと…(w
海版のレスありがとうございました。
- 55 名前:camus 投稿日:2001年12月02日(日)21時25分23秒
西日の射す部屋で、
あたし達は何度も何度もキスを繰り返しながら
時間を忘れてずっと子供の頃に戻ったみたいにじゃれ合ってた。
ほんとは、勢いに任せてそのまま・・・
ってマジなりそうだったんだけど
ソレはあたしの残り少ない理性が踏みとどまって
なんとか未遂っつうか寸止めにさせて
ごっちんにはオアヅケをくらわせておいたんだ。
ま、ごっちんは、ものすごーく不満だったみたいだけど。
なんかメッチャ拗ねるしなだめるの、すげー大変だったし・・・。
でもさぁ・・・・お楽しみは、後にとっといた方が
イザって時に、よけいに燃えるっつうか楽しめるってもんでしょ!?
今日またひとつ言わなきゃいけない事が増えた。
でも、これは心の中で言っとこう!
お父さん、お母さん、親不孝な娘を許してください。
吉澤家の未来は弟達に任せます。
・・・だけど、あたしは今、
確実に世界で一番の幸せ者です!!!!
あともうひとつは・・・・・まだ内緒!
そーだ!今年の夏休みは、
2人で絶対にどっか遊びに行こうね〜ごっちん(はぁと)
おわり。
- 56 名前:camus 投稿日:2001年12月02日(日)21時30分50秒
- >すなふきんさん いや、こちらこそありがとうございます!!
えっと、一応まだ2人にはシないでおいてもらいました。
勘違いさせてしまって申し訳ないっす!
- 57 名前:すなふきん 投稿日:2001年12月06日(木)00時47分29秒
- とりあえずはお疲れさまです!
楽しく読ませてもらいました。
次回作期待して待ってます。
- 58 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月06日(木)15時19分36秒
- なんか全体的に漂うスピード感というか、勢いのある感じが
いかにも青春っていう雰囲気をかもし出していてなんだが萌えます。
学園ものの醍醐味(w
ふたりともまっすぐですごく可愛いです。
続きはぜひ作者さんの書きやすい方で・・・。早く読みたいッス(w
- 59 名前:カム 投稿日:2001年12月09日(日)05時26分11秒
>すなふきんさん: すなふきんさんみたいな巨匠に期待されるなんて
光栄です!ありがとうございます、頑張ります!
>58さん : こんなヘタな文章なのに読んで頂けて感謝です!
説明セリフが多くて読み難くなかったですかねぇ?
頑張りますんで、よろしくおねがいします。
という事で、調子にのって第2話はじめまーす!
予定してたモノとは違いますけど、甘いコトに変わりないんで。
- 60 名前:カム 投稿日:2001年12月09日(日)05時30分13秒
あ、今回は後藤視点からでいく予定です。
季節感を無視した夏の話で、ごめんなさい。
では、どうぞ〜。
・・・・ねぇ、
水が好きって言ってたよね?
「ごっちん、あのさ〜水の中ってさ、なんかキモチ良くない?」
「あ、そーだねぇ!ごとー、プールとかって大好きぃ〜」
「うん!底から見た太陽とか、すげーキレイだよね〜」
「あはっ、変なよっすぃ〜!!」
川も
海も
湖も
・・プールも
水の中、泳ぐの大好きだって言ってたのに、
・・・・ネ、何で?
- 61 名前:カム 投稿日:2001年12月09日(日)05時31分25秒
「ねぇ〜、なんでそんなの付けてんの?」
「ん〜?あ、コレ?あたし・・すぐ、結膜炎、になるから」
「ケツマクエン?」
「そ、目が真っ赤になって、すごい痛いんだ〜」
「ふぅ〜ん、そーなんだぁ?」
・・・・・・・・
・・・・・・
・・・・
アノ日、ごとーの部屋で
よっすぃ〜から衝撃の告白!?をされて
めでたく両想いだったってことが分かって
ごとーが、よっすぃ〜と
恋愛感情込みの、マジメなオツキアイを始めて
あれから、
もう一ヶ月が経ったわけで。
う゛ぅ―!
あ゛ぢぃよぉーーーー!!!!
ごとー、夏は大好きだけど
だけどっ!
もーーーーーーダメ!!
窓際の席って、マジあっっっつーーーーい!!!!
- 62 名前:カム 投稿日:2001年12月09日(日)05時34分45秒
7月に入ると、
ごとーの通ってる学校で、
都内某区にある有数の名門女子校
(らしいよ?)
私立保田女学院の体育は全部、水泳になる。
(ま、どこの学校もそうだろうけど・・。)
水泳の授業やプールの時
よっすぃ〜は、小学校の頃からずっと
必ず水中ゴーグルを付けていた。
でも、
まだ小学生の時は、普通にみんなと一緒に泳いでたから良かった。
中学に入ると
段々と、なんか泳ぐこと自体がイヤになったみたいで
そのうちプールの時間をズル休みするようになっていって、
そして、
高校生になった今年、
・・・・・・多分、まだ一回もプールに入ってないとおもう。
- 63 名前:カム 投稿日:2001年12月09日(日)05時37分38秒
ごとーは、昔っから泳ぐの大好き。
だから、夏の体育も大好き。
それにね!
特にウチの学校の自慢の一つ、
総ガラス張りの屋根がある屋内プール!
すっごい開放感があって、ここで泳ぐとメッチャ気持ちイイんだよ〜〜!!
でも、・・・・よっすぃ〜は違うみたい。
中学の頃から
普段はすごい真面目で
遅刻したり、授業をサボることなんて全然しないんだけど、
夏、体育が水泳になる間だけ、
急に体育の授業だけサボりだすんだよねぇ・・・。
それで、休み前になって、
いっつも体育の先生に呼び出されて
理由を聞かれたり、お説教されても絶対に何も言わないで。
散々怒られたり、泣きつかれたりしても
ずっと無表情なまんまで、結局、何かしら課題やらされてる。
きっと
また、今年も
よっすぃ〜は、
一度もプールに入らないで
黙々と出された課題をこなすんだろうなぁ・・・・。
- 64 名前:カム 投稿日:2001年12月09日(日)05時39分46秒
・・・・でも、
ごとーは、思うんだ
よっすぃ〜はプールが、泳ぐのがイヤなんじゃないって。
ってゆーか、絶対好きなハズ。
ただ、きっと。
みんなの前で、
人前で、泳ぐのがイヤなんだよね?
何でかは、ごとーにも教えてくれないけど・・・。
あーぁ。
――
それにしても暑い!
ってゆーか、今日って暑過ぎない〜〜〜!?
こーゆー日に限って体育が無いんだよねぇ、
今日みたいな時にプール入ったら絶対気持ちイイのになぁ!!
- 65 名前:カム 投稿日:2001年12月09日(日)05時41分43秒
・・・・あ、
今、よっすぃ〜のクラスって体育じゃん?
はぁ・・、古典の授業つまんないしぃ〜〜〜。
いいなー、ごとー代わりにプール入りたいなぁ・・・・。
・・・・ん!?
プール!?
ってことは・・・・もしかしたら!!
ごとーは、ソッコーでメールした。
『いる?』
これだけで、
ちゃーんと意味が分かる相手は勿論・・・
『おいでよ。』
あは!やっぱ思ったとーりっ!!(はぁと)
ごとー、自然と顔がにやけちゃってたみたいで
隣りのコが変な目で、ジロジロ見てきたけど。
そーんなコトは、どーだってイイ!!
(ホントは、ちょっとだけムカついた)
ではでは、
さっさとダーリンの元へ行っちゃいますか〜〜!?(はぁと)
- 66 名前:カム 投稿日:2001年12月09日(日)05時47分20秒
とりあえず、1度この辺できります。
いーかげんに寝ないと・・・・・。
読んで下さってる素晴らしい方へ、 御意見ご感想を頂けると励みになるので
どーか、よろしくお願い致します!!
- 67 名前:カム 投稿日:2001年12月09日(日)05時48分14秒
なんか、66って縁起わるそうなんで・・。
- 68 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月09日(日)14時49分14秒
- 更新待ってました〜
続き期待してます!
- 69 名前:とみこ 投稿日:2001年12月09日(日)18時15分57秒
- 最初から読ませて頂きましたよ。(^^)
かなりいいっす!!この甘甘よしごま最高っすね〜。
よしこの水のワケも楽しみです!
がんばってください!!!
- 70 名前:カム 投稿日:2001年12月12日(水)16時47分10秒
- >68 名無し読者さん ありがとうございます!自分なんかの駄文を
待っていてくださったなんて・・嬉しいっす。
>とみこさん レスありがとうございます!とみこさんくらい
文章力つけられるようにがんばります!!
黄板の更新たのしみにしてます〜。
- 71 名前:カム 投稿日:2001年12月12日(水)16時47分46秒
おばあちゃん先生が、黒板に向かってるのを見計らって
そっと四つん這いになってトビラまで進む。
ごとーの席って窓際の一番後ろってゆう特等席なんだけど
こーゆー時に不便なんだよねぇ〜。
そぉ〜っと、そーっと、見つかりませんよーに・・・・。
カラララ・・・・カララ。
あは! やったぁ〜〜!脱出せいこーう!!
- 72 名前:カム 投稿日:2001年12月12日(水)16時48分47秒
つい、嬉しくって階段を2段飛ばしで駆け上がる。
だって、早く会いたいんだもーん(はぁとはぁと)
よっすぃ〜今日は朝練だったから先に行っちゃって
お昼休みも、裕ちゃんに捕まってお説教されてたから
今日まだ一度も会ってないんだもん!!
よっすぃ〜に会わなきゃ、一日が始まんないのに!!
えへへ〜〜、よっすぃ〜今すぐ行くからね?
・・・見えてきた!
廊下の一番奥の、パッと見じゃ分かんない
2人だけの秘密の部屋。
ごとーは、ドアを開けるのと同じくらいに名前を呼んでた。
- 73 名前:カム 投稿日:2001年12月12日(水)16時49分52秒
ガチャリ!!!
「よっすぃ〜〜〜ん!!!」
「ん? お、来たなぁ〜〜!?」
立ったまま窓枠に両手をついたポーズで
外を眺めてたよっすぃ〜は、クルっと綺麗にターンを決めて振り返ると、
ニコっと笑って、ごとーに向かって大きく両腕を広げて待ち構えてる。
あは!さっすが、よっすぃ〜分かってるじゃ〜ん!?
・・・・バサッッ!!!
ごとー、入ってきた勢いのまま体ごと
よっすぃ〜の腕の中に飛び込んじゃった。
あは!そしたら、よっすぃ〜はギューって抱き締めてくれた。
モチロンごとーも背中に手をまわして、ソレに応える
- 74 名前:カム 投稿日:2001年12月12日(水)16時51分25秒
よっすぃ〜は、ちょっと身をかがめて、
ごとーの肩に顎を乗っけると、耳元で呟いた。
甘く響く、よっすぃ〜の低い声に体中を快感が突き抜ける。
「・・・会いたかった」
・・・・ズルイよぉ
それは、ごとーのセリフでしょ?
ぶっちゃけたハナシ、
今の時期、この部屋って冷房も何にも無いから
ムシ暑くって、ちっとも行く気になんないんだよねぇ〜
でも!
よっすぃ〜と一緒なら全然平気!
ってゆーか、こうしてるんなら
ずぅ〜っと居たって全っ然オッケーです!!!
- 75 名前:カム 投稿日:2001年12月12日(水)16時54分26秒
「ん〜、ごっちんってマジ柔らけー、キモチイイっす!」
「あは!イー感じでしょ?」
「うん。・・離したくない」
「えー?でも、ここ暑いよぉ?」
・・・・ウソ。
ごとーだって離れたくない。
でも、ごとーカワイくなれないから、
素直に「ごとーもダヨ!」って言うの恥ずかしいから
分かってるのにワザとトボケてみる。
ね、もっと言って?
いつまでも
何回だって言ってホシイよ。
・・・あのね
よっすぃ〜の囁きが
いつだってイチバン、
ごとーにキくんだってコト、知らないでしょ?
あは!ぜったい教えてあげないけどねっ!?
- 76 名前:カム 投稿日:2001年12月13日(木)01時15分30秒
「っつうかサ、絶対に離さないから。ごっちんのコト!」
ごとーのオデコに自分のを擦りつけてから
真剣な目つきで、ごとーをみつめながら、少し掠れた声で・・。
そして、ニコっと笑ってから、さっきよりも強く
ごとーを抱き締めて、柔らかな頬をすり寄せてくる。
なぜか
一瞬だったけど
いつもと変わらないハズの笑顔に
どこか翳りが見えたような気がして
- 77 名前:カム 投稿日:2001年12月13日(木)01時17分24秒
・・・ん?
・・・・今日のよっすぃ〜
ちょっと元気ない??
・・・なーんか、拗ねてる??・・。
あは!これじゃ、いつもと立場逆転だねぇ。
でも、でも!・・・
甘えてくるよっすぃ〜って超カワイイィィィ!!!!
いつになく甘えんぼで、いつもよりキザなよっすぃ〜に
ごとーは、もうメロメロだよぉ〜(はぁとはぁと)
よっすぃ〜の愛情表現は、いつも困るくらいにストレート過ぎるから
ごとーのココロは、その度に嬉しくって大パニックになっちゃって
なんだか体がフワフワ浮いてっちゃいそうになる。
- 78 名前:カム 投稿日:2001年12月13日(木)01時18分42秒
もう、ヤバイくらい。
ごとー、・・・よっすぃ〜にハマってる。
愛しい人に、こんなまっすぐ求められるなんて
幸せすぎて足がフラついてきちゃうよ。
あ、ヤバ・・・。
ごとー、まともに立ってらんないカモ。
・・・・・だから、ね
今日は、ごとーが元気を分けたげるから
・・・絶対に、ごとーを離さないでね??
「よっすぃ・・(ちゅう)」
- 79 名前:カム 投稿日:2001年12月13日(木)09時19分54秒
ハートマーク、って書いても出ない・・・。
もし書き方知ってる方がいたら、すいませんが教えてください。
- 80 名前:カム 投稿日:2001年12月13日(木)09時21分02秒
あ!出た! すいません大丈夫でした。
- 81 名前:名無しさん 投稿日:2001年12月13日(木)18時52分45秒
- よしごまマジ大好き
作者さん頑張ってくださいね☆
- 82 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月14日(金)02時06分38秒
- 今日はじめて一作目から読ませてもらいました。
甘くてサイコーです。ごっちんカワイイ。
エロもお蔵入りにせず(w是非公開して下さい。
- 83 名前:カム 投稿日:2001年12月15日(土)16時56分54秒
-
81>名無しさん 応援ありがとうございます。よしごまって人気ないのか
最近すこし心配してます。やっぱ今は、よしいし主流?
82>名無し読者さん 最初から読んでくれたんですか?恥ずかしいけど
すごく嬉しいっす!エッチなのは、下手なのに書いて
変になると鬱なんで、ごめんなさい…修行します。
えっと、ストックが出来てきたんで一気に更新したいと思います。
やっぱりレスが付くと、めっちゃやる気出ますね〜!
- 84 名前:カム 投稿日:2001年12月15日(土)16時57分49秒
「・・っ!?」
色素の薄いよっすぃ〜の地毛は、金に近い茶髪。
窓から射しこむ真夏の太陽を浴びて、本物のブロンドみたい。
柔らかい髪が、キラキラと金色に輝いてる。
そっと頭を撫でながら白い首筋に口づけると
ごとーの腰に手をまわしたまま、顔を上げて少し体を離すよっすぃ〜。
アハっ!
顔あか〜いっ、おおきな目がもっと大きくなってるヨ〜
「ちゅう」なんか、ほとんど毎日って感じで、してるのに
いっつも、真っ赤になっちゃうんだよね〜!?
- 85 名前:カム 投稿日:2001年12月15日(土)16時58分45秒
ほーんと、よっすぃ〜って照れ屋さんなんだからぁ
でも…、ごとー知ってるんだヨ?
よっすぃ〜って実は、「キス魔」なんだってこと…
それからぁ、
ごとーからキスされるの、・・・待ってたりするんだよね?
- 86 名前:カム 投稿日:2001年12月15日(土)16時59分30秒
「えへへ〜、びっくりしたァ?」
「…ごっちん」
「なんか、イヤなことでもあった?」
「・・・ない、よ」
「じゃあ、悩みごと?」
「ううん・・」
「・・・ね、プールのコト?」
「・・え!?」
話ながら、また伏し目がちになってた顔が
ごとーの言葉に反応して、再び上がる。
さっきと違うのは、見開かれた綺麗な瞳が
すこし怯えた色を帯びていること。
- 87 名前:カム 投稿日:2001年12月15日(土)17時00分36秒
「やっぱ、そうなんだ?」
「・・・ちが・・」
「だって、よっすぃ〜昔からそうじゃん。体育がプールになると
いっつもサボるし。機嫌悪くなるってゆーか、つまんなそうにしてて
なーんか上の空になってるんだもん。」
「そ、・・んなこと…無い」
「・・ね、昔さぁ、よくプールで潜りっこしたじゃん?」
「・・・うん」
「でさぁ、すぐ、2人とも苦しくなっちゃって・・」
「・・ごめん、・・・ごっちん」
「よっすぃ・・なんで謝るの?」
「ごめん!」
「・・っ!?」
そう言って、ごとーをギュッと抱き締めたかと思うと
よっすぃ〜はダッシュで部屋を出て行った。
一瞬だけど、よっすぃ〜すごく辛そうな顔してた・・・。
- 88 名前:カム 投稿日:2001年12月15日(土)17時01分55秒
よっすぃ〜に抱き締められた体が、微かに痛くて。
「・・・ひ・・っく、言って・・・くんなきゃ、分かんないよぉ!!」
体なんかより、もっとずっと奥の方が締め付けられてるみたい。
痛くて、辛くて、・・・すごく悲しくて。
じっとしてても汗が体中から流れ出てくる。
ここはムシ暑くてイヤだよ、
…ひとりじゃ寂しくて居られないよ。
ごとーは、いつのまにか泣きだしてた。
- 89 名前:カム 投稿日:2001年12月15日(土)17時03分30秒
- ――――
キーンコーンカーンコーン・・
キーンコーンカーンコーン!!
チャイムの音に、ハッとする。
そっか、もう4限終わったんだ。
あ、次って数学じゃん。
――・・・・。
う〜〜、裕ちゃんかぁ・・。
・・・・まずい、教室戻んなきゃ。
きっと涙と汗で、顔、
グチャグチャになっちゃてるんだろうなぁ・・
- 90 名前:カム 投稿日:2001年12月15日(土)17時04分48秒
・・・ホントゆーと、誰にも会いたくない。
このまま、どっか行っちゃいたい。
・・もぉ、わかんない。
よっすぃ〜のコトばっか気になって。
よっすぃ〜のコトしか考えらんなくって。
ごとー、あんまアタマ良くないから、
考えても考えても、どーしたら良いのか分かんないよぉ!
どーしたら、よっすぃ〜いつもみたいに笑ってくれるの?
どーして、そんな辛そうな顔してるの?
どーして、…ごとーに何にも言ってくれないの?
- 91 名前:カム 投稿日:2001年12月15日(土)17時05分34秒
どーして?
どーして?
どーして?
―――――
ごとー、気が付いたら教室に戻ってて
グチャグチャの顔が恥ずかしかったから
ずーっと下向いたまま、頬杖付いて黙ってた。
頭の中は、よっすぃ〜の辛そうな顔で埋めつくされて
授業なんかどーでもよかった。
ケータイだけ机の上に出してる。
それはいつものコトだから誰も変に思わない、
ただ、いつもだったら裕ちゃんが
【コラァ!寝るんやないー!後藤っ起きんかい!!】
って、教科書でアタマを叩いてくるのに
今日は、ぜんぜん何にもして来なかった。
- 92 名前:カム 投稿日:2001年12月15日(土)17時07分36秒
気が付くと、
5限終わりのチャイムが鳴ってて
裕ちゃんが教壇の前に立ったまま言った。
「ハイハイハーイ!!みんなエエか〜、
今日はこのままHRすんで〜!
ほな、今日の日直〜はよ前出といで。」
「「ハーイ」」
・
・
・
「日直からの連絡は以上やな?
他に何か連絡事項あるヤツいてるかぁ〜?
・・・・おらんな。裕ちゃんからも何もないわ、
ほな、みんな気ぃつけて帰りやー。」
『ハーイ!!先生さよーなら!』
授業中から何の変化もないケータイの画面、
そこには、よっすぃ〜のケータイ番号を表示したまま。
通話ボタンさえ押せば・・・・・
でも、
ごとーは、こんな時ですら素直になれなくって
そんな自分がたまんなくイヤで、…うんざりする。
・・・もう、かえろ。
- 93 名前:カム 投稿日:2001年12月15日(土)17時08分33秒
そう、思った瞬間
「後藤ぉー、アンタちょっと残りぃ」
「は?」
「は?、ちゃうわ!アンタは『特別授業』に参加決定しとんねん!
他のコ待ってんねんから、さっさとジャージ持って着いといで!!」
「えぇぇ〜〜!?何それ、ごとー、そんなの知らないよぉ!!」
「うっさい!ごちゃごちゃぬかすな!!」
「いやぁぁ〜〜〜もぉ帰るぅぅぅぅ!!!」
そう言いながら、裕ちゃんは、ごとーの腕をスゴイ力で掴んで
グイグイと引っ張って、どんどん歩いて行った。
- 94 名前:カム 投稿日:2001年12月15日(土)17時11分08秒
・・・・・もぉ、なんなのぉ〜?
今日やっと会えたと思ったら
よっすぃ〜何考えてんのか、ちっとも分かんないし
あれからメールも電話もなくて、
いつもなら、すぐ謝ってくるのに
よっすぃ〜何にも言ってくれないままだし
アノ部屋にずっといたから、汗かいて気持ち悪いし
早く帰って、シャワー浴びたいのに、
今日はもう何にもしたくないのに!!
なんで?なんで?なんで?
なんで?なんで?なんで?
なんで?なんで?なんで?
なんで?なんで?なんで?
なんで、居残り(しかも裕ちゃんと!?)
しなきゃいけないのぉ!!!
ごとー、どーしよーもなくムカついてきちゃって
八つ当たりなんだってわかってたけど…裕ちゃんに怒鳴っちゃった。
(今かんがえたら、怖すぎ…)
- 95 名前:カム 投稿日:2001年12月15日(土)17時12分26秒
「もーいいかげん放してよっっ!!!痛いってば!!」
「言われんでも放すっちゅーねん。ホレ、ここやで。」
裕ちゃんが立ち止まったのは、
[高等部:屋内プール]
ってプレートの掛かった大きな青いドアの前だった。
・・・・え?
「・・プールで?」
「せや、相手さっきから待たせてんねんから早よ入り。
ほんで明日アサイチでレポート出すんやで?
そしたら裕ちゃんは戻るから、あんじょう頑張りや〜〜!」
掴んでた手をパッと放して、
祐ちゃんはサッサと今通ってきた廊下を戻って行っちゃった。
- 96 名前:カム 投稿日:2001年12月15日(土)17時14分05秒
- へ?…こんなとこで、何の補習すんの?
ごとー、体育は一回もサボってないのにぃ!?
う゛〜〜〜全っっ然ワケ分かんなーい!!
あ、明日レポート出せとかって言ってたし、ってことは単位になんのかなぁ…
とりあえず、入ってみよ〜……。
ん〜、一緒に補修受けるコって誰かなぁ?
キ、キィィ、ギィィィ…。
「…あ」
「!!…」
すりガラスから見える中庭を覗いてたスラリとした後ろ姿が
ドアが開く音に反応して、素早く振り返った。
- 97 名前:カム 投稿日:2001年12月15日(土)17時15分17秒
裕ちゃんの言ってた
もう一人の『特別授業』参加者は・・・・・
――――
…声が、出ない。
大プールを挟んで
目の前に佇んでいたのは…
たった2時間前に会ったばっかりなのに
ごとーが、今いちばん、会いたくて会いたくて。
あの部屋で感じた不安が、たった2時間の間で、
勝手にどんどん膨らんでいって、心配で押し潰されそうになって。
だから、すごく切なくて苦しくて一人じゃ辛くて
いちばん、聞きたくてしょうがなかった、その…声、その姿。
- 98 名前:カム 投稿日:2001年12月15日(土)17時17分37秒
振り返ったまま呆気にとられて、ぼーっと立ちつくしてる。
綺麗な目をちょっと驚いた風に見開いて、でもすぐ
優しい笑顔になって、ごとーを見つめてる柔らかい眼差し。
何でか分かんないけど、
どんどん目の前がぼやけてくる。
もぉ、なんーで、こー涙もろいのぉ〜〜!?
ごとーだけに向けられてる、アノ笑顔をちゃんと見たいのに。
「なーんで、ごっちんが泣くのさ?」
「だっ…てぇ、…ひぅっ…っく…ぅっく…」
「だって、ナーニ?」
「ひっく…っ、よっすぃ…っがワル…イんだっ・・からぁ…」
「・・・・・・ごめっ・・ん…・・…」
「っ!?……よ…っすぃ?えっ・・・」
(泣いてる??)
- 99 名前:カム 投稿日:2001年12月15日(土)17時26分07秒
あ゛ぁっ、上げちまった〜!! …凹みそぉ。
一気に更新しようと思ったけど、もう少し下がるまで待とうかと思います。
貴重な読者さんの方々、是非レスしてくださーい!
今後の展開をどうしようか悩んでるんでアイデア募集してます。
- 100 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月16日(日)20時29分56秒
- ごっちんの「アハ」がたまらん(w
よっすぃーに何があったのかな?
続き期待。
- 101 名前:名無しさん 投稿日:2001年12月16日(日)23時00分10秒
- よ、よしごまマンセーーーーーー!!!!
- 102 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月17日(月)00時50分24秒
- そう思うなら頼むからageないでくれ…
…更新お待ちしております。
- 103 名前:とみこ 投稿日:2001年12月17日(月)18時08分42秒
- いっつも私の作品にレスして下さるのに、なかなかレスしないでごめんなさい!
なんかカムさんの作品のよしこは綺麗って感じでいいっすね〜
でわ、頑張ってください。
- 104 名前:カム 投稿日:2001年12月22日(土)04時06分38秒
- 100>名無し読者さん 期待してもらえるなんて…すごい嬉しいです。
「アハ」たまんないっすか?実は多用しすぎたかなって
反省してたんっすけど…ま、いっかー。
101>名無しさん すいません、マンセーって何て意味なんっすか?
板でよく見かける単語だけど未だに意味が分からないっす。
102>名無し読者さん お気遣い頂いて感謝っす。やっとメドがついたんで
一気に更新したいと思います。
103>とみこさん ありがとうございます。レスしてくれるだけで
すごい嬉しいっすよ〜!よすぃのイメージが確立してないんで
ただ綺麗ってだけでしかないんです…。とみこさんトコみたく
きちっと人物像が作れなくて難儀しております。
え〜、風邪ひいてまして、熱に浮かれた頭で書上げたのでオカシな内容かと
思いますが、どかーんと終わりまで更新したいと思います。
- 105 名前:PooLside Lovers Onlly… 投稿日:2001年12月22日(土)04時09分38秒
よっすぃはプールの向こう側で、ちょっと怒ったみたいに突っ立ってる。
左手で夏服用の薄手のプリーツスカートの裾を掴んで、反対の手は
シャツの袖口を持ってゴシゴシと無造作に涙を拭いてる姿が、
なんだかケンカに負けて悔し泣きしてる、ちっちゃな男の子みたいで・・・・・。
そんなよっすぃ〜を見たとたんに
もう、ごとーの涙はすっかり止まっちゃってた。
ただ、ごとーは
目の前で泣いてるよっすぃ〜が愛おしいって、それだけでしかなくって。
- 106 名前:PooLside Lovers Only 投稿日:2001年12月22日(土)04時13分29秒
あ゛ぅっ! タイトルのスペル間違えた…(今更だけど)
でも、ぜんぜん気にせず更新し続けるっす!
さっきまで、ずぅっと感じてた、
よっすぃ〜へのモヤモヤした不満も、ムカツキも
心が締め付けられるみたいに苦しかったのも、一気にサっと消えちゃって、
今すぐギューってしてあげたい!
側にいてあげたい!っていうキモチで一杯だったんだ。
だから、ね?
ごとー、体が勝手に動いちゃってたんだよ…
- 107 名前:PooLside 投稿日:2001年12月22日(土)04時15分07秒
ザッッッパァァ〜〜〜〜ン!!!
ザブッ…ザブッザブッ・・・・・・・
「…えっ?…ご、…ごっちーん!?」
「今ごとー、そっちまで行くからね!よっすぃ〜待ってて!?」
「・・・!?…・ぷっ…・は、はは!あっははははっ!!」
「ふぇ?ちょっ…な、なんで笑ってんのぉ!?」
「だ〜って…くっ、あははは!! やっぱ、ごっちんってサイコーだよ!」
体を「く」の字に折り曲げて、ごとーを見ながら大爆笑してから、
サッと、よっすぃもプールに飛び込んだ。
ザッッッパァ――――ン!!
ジャプッッザブッ…ザブッザブッザブ・・・・・・・
- 108 名前:PooLside 投稿日:2001年12月22日(土)04時17分28秒
服のままなのに、よっすぃはあっという間に
ごとーのすぐ目の前まで、近づいてきて、
背中に手をまわしたかと思うと、グイっと力一杯に抱きすくめられた。
ちょうど、目の前にはびしょびしょになったシャツ。
よっすぃのブラが透けて見えて、
急に恥ずかしくなって目線を上にあげると…
少し濡れて、ところどころ額に纏わりついた前髪を
片手でかき上げる仕草が目に飛び込んできた。
その様子が、普段のよっすぃ〜から想像できないくらいに
すごくえっちっぽくって思わず息をのんだ。
- 109 名前:PooLside 投稿日:2001年12月22日(土)04時18分36秒
「…よっすぃ」
「心配させて、…ごめん」
「ん…ごとーはサ、よっすぃ〜が好きなの」
「え?」
「だから、ね、よっすぃ〜のコト全部知りたいの!
でも…、でもね、もーイイの、よっすぃ〜の側にいられたら、ごとーは…」
……ちゅぅ…
その後にも続くはずだったごとーのコトバは、
静かに重ねられたよっすぃ〜の柔らかい唇で遮られた。
「…んん」
「・・・ん、あたしも・・・・大好きだよ」
- 110 名前:PooLside 投稿日:2001年12月22日(土)04時20分10秒
そう言うと、よっすぃ〜は、そっと唇をはなして、
少し赤くなった綺麗な目で、熱のこもった眼差しをおくりながら、
ごとーの存在を確かめるように、深い深いキスをした。
よっすぃ〜の絶妙な舌遣いに
ごとーの思考力は、完全にどっかに行っちゃって。
…導かれるままに
身もココロも、よっすぃと快楽の渦の中へと堕ちていく。
- 111 名前:PooLside 投稿日:2001年12月22日(土)04時20分53秒
「…ん…んぅぅ……はぁっ…ん、っ…んん…うぅん…」
「…んんっ………ん、は・・ぁ」
ちゃぽっ…じゃぷん、ちゃぷ、ちゃぷん…
水の中で、2人が抱きしめ合うたびに響く音だけが
ツンッとした独特の刺激臭に満ちた室内にこだまする。
時間の感覚もなくなる程に繰り返したキス。
あんま好きじゃない塩素くさいプールの水も
今日だけは何よりも甘い味がした。
- 112 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)04時25分05秒
このまま、ごとーのカラダ溶けてっちゃいそ〜って思ったら、
フッと、よっすぃが今どんな顔をしてるのか見たくなって
そっと目をあけて見上げようとした。
すると、それより一瞬早くごとーのほっぺに両手を添えて
よっすぃ〜は、ゆっくりと唇をはなした。
目は微妙に熱を帯びて、トロンとしてるみたい。
よっすぃ〜も、…キモチ良かった?
よっすぃ〜との唇の間には、透明な糸が幾筋もあとをひいて
真上の照明があたってキラキラと反射してて、
さっきのキスの余韻で何にも考える力なんて無かったけど、
ソレだけ、なんだかすごく綺麗だなぁって思った。
ふと、鋭い視線を感じて我に返ると
よっすぃ〜が息をのんで、ごとーを真剣に見つめてる。
ごとーの両肩に置かれた手が、なんか微妙に震えてる気がした。
- 113 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)04時26分16秒
・・・・え?ナニ、・・・ヤダ、…よっすぃ〜
そんなに見つめちゃ恥ずかしいよぉ〜〜〜〜!?
それでも、約10センチ上から注がれている
アツイ視線から目を逸らせない。
…ってゆーか、逸らせるはずがない。
その大きな瞳には、ごとーだけを映していて欲しいから。
「…ヤバイ」
「ふぇぇ?」
「…あ、アノ・・ごっちん、もう…、、出よ?」
「え…、どしたの?」
「イイから早く!…でないと、あたしっ……」
「よっすぃ〜震えてる、寒いの?」
「ちがっ…そうじゃなっ…理せ、!!!」
- 114 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)04時29分19秒
-
よっすぃ〜の返事を待たないで
ごとーは、よっすぃ〜を体ごとギュウゥーって思いっきり抱きしめてあげた。
あはっ、よっすぃビックリしちゃった?
赤い目をして、すっかりおとなしくなった様子がウサギさんみたいに見えて。
いつも優しくごとーを包みこむ、
ちょっと大きめなくせに華奢な体が可愛らしく思えた。
…ふふっ、やっぱ驚いてるよね〜?
だって、いつもはよっすぃ〜の方が抱きしめてばっかりだもんね。
ごとーはね、いつもよっすぃに抱きしめられると
「あったかーい!」ってキモチが、体のずっと奥の方から溢れてくるんだヨ。
だからね…
ソレをちゃーんとよっすぃ〜にも教えてあげたかったんだヨ
- 115 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)04時30分32秒
「あったかいでしょ?」
「へ?…あぁ〜あ!…ったく〜ごっちんには敵わないよ…」
「ん?なに、ごとーが何なの?」
「いーのいーの!なんでもなーい!!」
「う゛〜〜!教えてよぉー気になるじゃん!」
「ダぁーメ!絶っ対に教えてやんないもんね!!」
「よっすぃ〜のイジワルー!!ごとー怒った!こーしてやるぅ〜」
「え!? って、うわぁぁぁっっっ、ぶぁっ!!!!」
水浸し(って当たり前か)になってYシャツに、へばりついてた
よっすぃ〜のネクタイをグイっと勢いよく手前に引っ張る。
当然、慌てたよっすぃ〜は、バランスを崩して前方に倒れこむ。
それはつまり、ごとーに体ごと覆い被さる体勢になるわけで。
- 116 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)04時32分25秒
-
…ゴポポ……ゴポボボッッッ!!!
目をギュってつぶって、必死にもがいてるよっすぃ〜のクチを塞ぐ。
あは!だって、酸素がなくなっちゃうじゃん?
ビックリして目あけてくれるかなぁって思って、
ちょっと恥ずかしかったけど、ごとー目を開けたままキスしたのに
よっすぃ〜は相変わらず目をギュッと固く閉じたまま。
ちぇ〜っ、つまんなーい!
……ま、いっか、
これでおあいこだもんねぇ〜?
- 117 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)04時33分50秒
「ブッッ、プハァッ!? ッハァ…ハァ、な、にすんだよ!!」
「プッハァ…ハァ、…教えてくんないから・・!」
「はぁっっ!?それくらいで…バカじゃないの?」
「なっ!よっすぃ〜がイジワルするのが悪いんでしょ〜!!」
「もーイイ!…先、帰る!!」
「へ?っち、ちょっと待ってよぉ〜!よっすぃ〜!?」
クルッと身体をひるがえして、あっという間にプールサイドまで泳いでいくと
さっと上がって、スタスタと更衣室に消えたよっすぃ
長い足を目一杯に使ってワザと大きく歩幅をとる歩き方は
昔から、ちっとも変わらない不機嫌な時にでる癖だって
分かっていても、込み上げてくる愛おしさで顔が自然とゆるんでしまう。
- 118 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)04時36分55秒
あは!普段は、ほんとーに呆れるくらい呑気なクセにさぁ、
実は短気で、すーぐ拗ねちゃうの、子供の時のまんまだねぇ?
でも、みんなからはクールとか大人だとかって思われてるよっすぃが
そんな風にオコチャマになっちゃうのは、ごとーの前でだけなんだよね〜!
えへへっ、ちゃ〜んと分かってますぞ!?
あ〜〜!もうね、ほんっとにね、
ごとーは、世界でいっちばん、よっすぃが大好きだよ〜!
…さぁって、ごとーも着替えなくっちゃ〜
いくら夏だっていっても、このまんまじゃ風邪ひいちゃうよ。 あは!
- 119 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)04時38分35秒
ギ、キ、キィィ〜……
「よしざわ〜!そろそろ終わったー!?」
「後藤ぉー、ちゃんと掃除してるかぁ〜?」
「ほぇっ!?」
「「…!!・・・なっっ、」」
「・・・ごとぉー―!!アンタね――!!!!」
「あーっはっはっは!ア、アカン、おもろすぎるわっっ!後藤やるやんけ!!」
「あ゛ぁっっ、(中澤かよ!やっべ〜!)!!」
プールサイドに手を付いて上半身を水中から持ち上げた瞬間、
ちょーどジャージに着替え終わって出てきたところで、
素っ頓狂な声をあげて、その場に固まるよっすぃ〜。
狂ったように(ごとー、ホントに狂ったんだと思った・・)
顔の皺も気にしないで大笑いする裕ちゃん。
鼻ピアス、飛ぶんじゃないの?ってくらいに真っ赤になって怒鳴る彩っぺ。
(あ、よっすぃ〜の担任の石黒先生ね?)
- 120 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)04時41分55秒
帰り際に、廊下で裕ちゃんが言ってたのを聞いて
初めて知ったんだけど…、
こーゆーのを「三すくみ」って言うんだってサ。 あは!
「あ…、って吉澤ぁー!アンタまで一緒になって何やってんのー!!」
「おーお〜、よっさんアタマびっしょびしょになってるやん。えらい仲エエなぁ〜」
「(う゛っ、鋭い…)す、すいません石黒先生…」
「後藤ぉ〜、アンタもエエから上がって着替えーや。風邪ひくで?」
「はぁ〜〜い」
「吉澤、課題もこなさないで後藤と遊ぶなんて
これじゃ体育の成績だせないよ〜?アンタどういうつもり?」
「石黒先生…、申し訳ないっす…」
「まぁまぁ〜彩っぺ!こうなったんは、ある意味ウチにも責任あんねん。
と、いう訳で〜今回に限ってウチに免じて許したってくれへんかなぁ??」
「はぁ!?何よ、ある意味って…。
けど、許すったって成績出なくて困るのは吉澤なのよ?」
「そこで提案なんやけどぉ、……したるから後はウチに任せてくれへんやろか?」
「ん〜〜?そーね〜、裕ちゃんがそこまで言うなら…分かったわ!」
- 121 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)04時44分33秒
あとからよっすぃが教えてくれたんだけど、サボってた体育の成績だす代わりに
一人でプール掃除するっていうのが、今回の課題だったんだって。
職員室でそれを知って裕ちゃんは、ごとーをプールまで連れてきたってコトみたい。
ごとーとよっすぃと付き合ってるコトを知ってるのって、
実はマダ裕ちゃんだけなんだよね。
それも、つい先週の木曜日に
放課後の教室でキスしてるトコを見られちゃったんだ〜、あは!
帰り道のあいだ中、
ずーっとよっすぃは一番やっかいなのに一番最初にバレたって、凹んでた。
ごとーは、裕ちゃんってオセッカイだけど、
ほんとは結構イイ人だと思うんだけどなぁ…?
彩っぺに叱られて、しょんぼりしてるよっすぃを尻目に
裕ちゃん達は交渉成立って感じで握手を交わすと、ニッコリと
不吉な笑いを含んで、よっすぃに向かって言った。
- 122 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)04時45分45秒
「よっしゃっ!交渉成立っつう訳で、よっさん体育の単位ほしいんやったら…」
「な、なんすかっ!?」
「ん〜、なぁに〜? よっすぃ、どしたのぉ?」
「明日の放課後、屋上まで来ること!!」
「「…はぁぁ〜っっ??」」
「じゃぁ、吉澤、私はアンタを信じるから、しっかり頑張るんだよ!」
「詳しい事は明日話すわ〜、ほな今日は、もう帰ろか?」
「…え?な、何で話まとまってるんですか?あたし、どーなるんですかっ?」
「あぁ、そんな心配せんでもエエって、悪いようにはせーへんから!!」
「一体なんなんっすかぁ〜〜っっ!?」
よっすぃの叫び声が、プール中に響きわたる。
……あ、よっすぃ…涙目じゃん。
- 123 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)04時47分23秒
――――――
昨日あれから、裕ちゃんが彩っぺと一緒に
「来週から中間はじまるしなぁ〜」って言って車で送ってくれて、
おかげで、ごとーは風邪をひかずにすみました!あは!
ソレを頑なに辞退して一人原チャで帰っていったよっすぃは
さっきから隣りで屋上の手すりによっかかりながら見事に鼻をズーズーいわせてる。
「だーから、一緒に帰ろっていったじゃん?」
「いーの!昨日は風と一つになりたかったの!!」
「ほぇ?よっすぃワザと風邪ひいたの〜?」
「ちげーよっ!…あ゛ー、も゛ーいぃ…じんどい」
- 124 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)04時48分27秒
昼休みになって超重役出勤してきた、
これまた超不機嫌なよっすぃを見つけて、今日はじめて交わした会話。
ありゃ〜!素敵な低音が、見事な鼻声になってますぞ?
ほんとは今朝、病院でお医者さんに休めって言われたらしいんだけど
休んだら絶対裕ちゃんに卒業するまで「負け犬」呼ばわりされるとかって
ぶつぶつ言って、勝手に思い込んじゃってるみたい。
ん〜、そんな熱はナイみたいなんだけどなぁ?
あーあぁ、…なんか、まっすぐ歩けてないし。
ま、今日は4限までだから、授業イッコ受けただけなんだけどね〜。
- 125 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)04時50分34秒
それでも、さっき教室まで迎えに行ったとき
前髪つぶれるのも気にせずに机につっぷした状態で、クラスの子とかに
「吉澤さん、大丈夫ぅ〜?」
「よっすぃー、一緒に保健室いこ?」
「ね、先生呼んで来ようか?」
なーんて心配されながら、何人かに囲まれてて…。
そしたら、よっすぃ、めっちゃシンドイくせに、ちょっと苦笑してから鼻声で
「あーだいじょぶ、大丈夫〜。みんなアリガトねぇ〜」
なんて言って、いつものよーに、ちゃーんと愛想振りまいてた。
はぁっっ? なにソレ!?
ナニその営業スマイルは!?
ごとーには、ムスーっとしてシンドイしか言わなかったくせに、
全っ然、笑いかけもしなかったのに、一体その態度は何なのぉ〜!?
う゛〜〜〜〜!ムーカーツークーっっっ!!
- 126 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)04時51分35秒
負けず嫌いってゆーか、サービス精神旺盛ってゆーか…
…よっすぃの、おバカ!!
あのね、ごとーね、ほんとはね、
よっすぃのコト、誰よりも何よりもすっごく心配してるんだけどね?
……ちょこっとだけ、キレちゃいました。あは!
そんなワケで、
ごとーは、勝手にズカズカ(いつも、そうしてるけど…)教室に入ると、
周りのコ達をポイポイっと押しのけて
ヘラヘラ笑ってるよっすぃの腕をグイっと掴んで立たせると
「よっすぃっ!!裕ちゃんに呼ばれてるの忘れたの!?」
って口実(ほんとのコトだもん!)つかって、そのまま腕組んで
2人分のカバンを持つと、相変わらずぼ〜っとしてる
よっすぃを引きずりながら屋上に向かって、今に至ってるのでした〜!
- 127 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)04時54分00秒
―――――
「あ゛〜、ったくよぉ、おせーなぁ!」
「よっすぃって昔から体調悪いと口も悪くなるの変わんないよねぇ〜」
「む゛〜、そんなコトないもーん!ごっちんのイヂワル〜」
「え〜?なに、まさか、よっすぃ拗ねてんのぉ?」
そ、…ごとーの読みが正しければ、
今日のよっすぃは間違いなく拗ねている!
さっき無愛想だったのも、きっと昨日の仕返しのつもりなんだって、
あはっ、ごとーはちゃんと分かってるんですぞ〜?
でもね、そんな子供みたいなキミがカワイくって仕方ないからね。
もうちょっとだけ…、もうちょっとだけって、
ついつい、からかってしまいたくなるんだヨ
- 128 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)04時56分17秒
「な゛っ…ち、ちげーよ!んなワケねーだろっ!?」
「ソレってさぁ〜昨日ごとーが車で帰ったから?」
「う゛っ!!……」
「あは!そっかぁ、そーだったんだ〜?よっすぃの寂しがり屋さん!」
「ん゛な゛!…ち、ちげーって言ってんじゃんか!なに勝手にっ、ぅわっ…」
……ぽふっっ…
「あ…」
「えへへ〜!もぉー、そんな意地はんないのっ!!」
「……(ぎゅうっ)」
あは!よっすぃの機嫌を直すには、
スキンシップがいっちば〜ん!!
手すりに背中を預けたまましゃがみ込んで文句言ってる
よっすぃに向き直って立て膝になると、
そのまま小さな頭を両手で胸に抱え込んだ。
- 129 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)04時57分38秒
ごとーの胸に顔を埋めると、すっかりおとなしくなったよっすぃは
背中にまわした腕にギュっとチカラをこめて無言で抱きしめかえしてきた。
押し付けられたよっすぃのオデコから、微熱が伝わってくるのを感じる。
…あは!よっすぃ、なんかさっきより熱でてきちゃってない!?
そして、ごとーの肩に顎をちょこんと乗っけて
恥ずかしそうにそっと呟いた。
「…ん、アリガト…ごっちん」
「あは!スナオでよろしい〜!」
「…悪いけど自分ら、そろそろ話してもエエか?」
「「…はっっ!?(いつからソコに?)」」
気が付くと、ちょっと呆れ顔で裕ちゃんが
屋上の入り口の壁にもたれながら、くわえタバコ姿で立ってた。
- 130 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)05時00分31秒
ごっぃぃぃぃんんん〜〜〜っっっ!!
次の瞬間、いきなり鈍い音と共に、
よっすぃが目の前で肩を震わせながら、うずくまってる姿が飛び込んできた。
ええぇぇ〜〜〜っっ??
なに?ナニ?よっすぃ、どしたのっ!?わかんないよ〜っ?
ふぇぇぇ〜〜ん!
ごとー展開早いと、ついてけないんだけどぉ〜〜!?
「ほぇぇぇ!?よっすぃっ!だいじょうぶぅ〜〜〜??」
「ぶっっ!?ぷぷっ…だぁーっはっはっは!
ア、アカン、今のはネタやろっっ!吉澤ぁっ!!」
「……ぐ!!(なかざぁーっ!テメ殺んぞっっ!!)」
ハイ、やっと事態がのみこめました。
突然あらわれた裕ちゃんに驚いたよっすぃが、
真っ赤になって急に体を起こしたから、
おもいっきり手すりにアタマをぶつけて、声も出せずに痛がってる。
うっわ〜っ、よっすぃタンコブ出来てるっぽいよ、超イタそぉ〜〜!!
それを見て、口からタバコが落ちたのも気にしないで、
ヒーヒー言いながら手を叩いて大笑いする裕ちゃん。
- 131 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)05時06分20秒
風邪のせいで短気になってるよっすぃは、
片ひざを着いて裕ちゃんをキッと睨んでるけど、
「あ〜おもろかったー!!おもろすぎやで、吉澤ぁ?
もう少しで裕ちゃん笑い死ぬトコやったわ〜」
「……(ちっ!そのまま逝っちまえ)」
すっごぉーい!!
全っ然、祐ちゃんキいてなーい!
やっぱ、さっすが元ヤン!さすが三十路リーチ!!
ってそんな感心してるばあいじゃないよね?あは!
- 132 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)05時07分37秒
「あの、…裕ちゃん?よっすぃ風邪ひきだからさぁ…早く〜」
「ん、せや、吉澤の補習課題はな〜、ズバリ!ウチの知り合いの店でバイトすることっ!」
「「…はぁぁ〜っっ!?」」
「あ、地図コレな?詳しいことは行ったら分かるし。ま、そーゆーコトやから!」
「え゛?や、ちょっと…せんせぇ!?」
「ぁん?あとは、店長のナッチに任してあるし、ほな頑張りや〜!!」
相変わらず、裕ちゃんは言いたい事だけ言って
人の話を聞かずにサッサと校内に戻っていった。
振り返ってよっすぃを見ると、裕ちゃんから渡された
紙切れを握りしめて、…呆然としてる。
- 133 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)05時08分40秒
「よっすぃ…だいじょーぶ?」
「はっ!あ…ごっちん、うん」
「ね、早く帰ろ!」
「ぅん?…いや、今から行ってみる!」
「えぇ〜?風邪ひどくなっちゃうよぉ」
「大丈夫だって、へーきへーき!」
「なに言ってんの!もぉ、さっき熱でてきてたじゃん!」
「…いーじゃん、だって、ごっちん看病してくれるでしょ?」
「んなっ、…!!」
「ハイ、けってーぃ!じゃ、さっそく行きますか〜!?」
よっすぃは、そう言ってニカっと笑うと、
ごとーの手をギュっと握ってスタスタ歩き出した。
- 134 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)05時11分08秒
もぉ〜!ごとーは、どーなったって知らないんだから!!
誰も看病するなんて言ってないからね!?
って、下駄箱でローファー履きかえてる時に言ったら、
「あっそ?ん〜じゃぁ、カオリ先輩かヤグチさんに来てもらおっかな〜!?」
先に履き替えて待ってたよっすぃは、ニヤニヤしながら近づいて来ると
後ずさりしたごとーの、後ろの壁に両手をついて、
ちょっとイジワルそーに顔を覗き込んできた。
- 135 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)05時15分55秒
すいません…、最後まで更新しようと思ったんですが、
頭がクラクラしてきたので、いったん止めます。また明日(っつーか今日だけど)
必ず更新します。ほんとにすいません。
まだ途中ですけど、感想とかレスもらえたら嬉しいっす、よろしくお願いします。
- 136 名前:とみこ 投稿日:2001年12月22日(土)10時42分18秒
- がんばってくださ〜い!!
頭クラクラなんすか!?ごっちんい看病してもらってはいかがかな?(w
マイペースでがんばってくだしぇー!!
- 137 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)20時40分44秒
136> とみこさん 速攻レスありがとうございます〜、すげー嬉しいっす。
ごっちんに看病……はっ!イカン余計に熱がっっ!!
そんじゃ、予告通りに続きを始めたいと思います。
今回の更新で、「PooLside Lovers Only…」は一応終わり。
次回からは、ゴトウさんに強力なライバル出現するっす!(で、ヨッスィはモテモテに…)
- 138 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)20時41分26秒
でも…風邪のせいか、そう言ってる顔は、少しボーっとしてて。
熱で少しトロンとした目
じぃっと上目遣いに見てくる仕草…
見つめあった瞬間から、もう、視線を逸らすことが出来ない。
かなり気分屋な、よっすぃは
…気まぐれに甘い魔法をかけるのが大好きで。
放課後の殺風景な昇降口を、途端に2人だけの世界に変えてしまった。
- 139 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)20時42分21秒
……ダメだよぉ〜、熱のせいだって分かってても、その目は反則だヨ。
もぉ…ヤバイくらいに、ドキドキしてきちゃったじゃん…
「おぉ〜〜いっ、ごっちん!なーに赤くなってんだよっ!」
「う゛〜っ、よっすぃのばかっ!なんでもないもん!」
「はははっ!変なごっちーん! 」
そう言って、よっすぃが鼻先に触れるほど顔を近づけてニカッと笑った瞬間。
ごとーの理性、ふっ飛びました〜。あは!
第一ボタンを外したシャツからのぞく白い首元に、サッと両腕を絡ませる。
「ん・・」
「んっ…ん」
唇をはなしてあげると、よっすぃは、ふぅ〜っと一息ついてから
オデコをこつんってぶつけて
ばーか、…伝染っちゃうじゃん
って呟いて、ごとーの腰にまわした手に力を込めて抱き寄せた。
ぴたっとくっついた体から、じんわりとよっすぃの体温が伝わってくる。
- 140 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)20時43分09秒
「よっすぃ、なんか熱あがってきてない?」
「…誰のせいだよ!」
「あは!じゃ、今日はごとーが看病してあげよーじゃないか」
「今日だけじゃダメ。明日も明後日も〜!!」
「も〜、しょーがないなぁ、よっすぃの甘えたさ〜ん」
返事をしない代わりに、少しムクれたよっすぃは俯いたまま、
さっきよりも強めにごとーの手を握ると、クルッと体をひるがえして
正門に向かってスタスタ歩き出した。
- 141 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)20時45分04秒
……ねぇ、
あのね、よっすぃ…
ごとーはね、今日も明日も明後日も、ずっとその先も、
どんな時だって、いつだってよっすぃの側にいるよ?
よっすぃがイヤだって言ったって、離れてあげらんないよ。
ごとーはね、もう、よっすぃがいないとダメなの。
生きていけないの。
そして、そうさせたのは、他でもないよっすぃなんだヨ…?
だから……カクゴしててね!
握られた右手を、ギュっと握り返すと
半歩先を歩いてたよっすぃが立ち止まって振り返る。
- 142 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)20時47分02秒
その笑顔は、もう、いつもの様に穏やかでキラキラしてて。
…それで、ごとーはね
そんなよっすぃの笑顔を見ていられるんなら、
それでイイやって。
ごとー、よっすぃの全てを知りたいって思うけど
それがよっすぃのココロを曇らせてしまうのなら、
急いで知らなくたっていいやって思ったんだ。
だって、まだまだ時間はたっぷりあるんだし……
そんな焦んなくたって平気じゃん?
だから、ごとー、ずっと待ってるから。
いつかきっと、よっすいのコト…
いっぱい、いーっぱい話してね?
そんな事を思いながら
夏の午後、2人で並んで歩く帰り道。
- 143 名前:PooLside Lovers Only… 投稿日:2001年12月22日(土)20時51分41秒
以上で、「PooLside…」は終わりっす。
という事で、告知ageしちまいます!
読者さんの方、なんでも結構なんで感想などレスください!是非!
- 144 名前:名無しさん 投稿日:2001年12月22日(土)22時01分59秒
- もう最高としかいえないっす!!
- 145 名前:すなふきん 投稿日:2001年12月23日(日)00時37分10秒
- あ、甘い…ゲフッ(w
いいです。最高です。
ごっちんがカワイイのもありますが、よっすぃーの
タラシ要素満開なのもたまりませんね(w
応援してます。頑張ってください♪
- 146 名前:とみこ 投稿日:2001年12月25日(火)15時03分23秒
- すっげぇ感動!!!ごっちんのライバルも見たいな☆
しばっちゃんだったら感激してぶっ飛びそう。(w
まぁカムさんにおまかせという事で!
私は今、短編を書いています。(スノードロップの跡地に。)
お笑い系なので見ると毒かもしれません(爆
- 147 名前:さるさる。 投稿日:2001年12月30日(日)01時15分26秒
- なんだかごっちんの可愛さがイメージできる。
これから嫉妬の毎日にならぬか心配なごっちん笑
プールのシーンはすんごいドキドキしました。
ごっちんラブとしてはニヘっと笑う顔に共感。
- 148 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月06日(日)22時53分09秒
- 続きまってます。。。
- 149 名前:カム 投稿日:2002年01月08日(火)21時13分44秒
- アケオメコトヨロっす。(遅っ
144>名無しさん ありがとうございます
…最高だなんて、文才のなさすぎで書いてて情けねぇっす。
145>すなふきんさん お師匠〜レス感謝です!
ええ、今年も吉はタラシ道を究めるそうです(妄
銀・黄板の更新お待ちしてます
146>とみこさん 「サンキュ。」愛読しております
ライバルですが、リクだと思い込んで
しば○嬢にしてみました。
(でも娘。さん以外知らないんでキャラ変…)
>147 さるさる。さん 初めまして、レス感謝です!
次回作ごっちん、吉にヤキモキされっぱなしです。
早くも半べそ。ごめんなさい。
>148 名無し読者さん レス感謝っす!
今後も楽しんでもらえるように頑張ります。
感想もらえるってほんとに嬉しいっす。
ストックできたんで今週末にも更新予定。
- 150 名前:カム 投稿日:2002年01月08日(火)21時15分27秒
う゛ーあ゛ーっっ!!
まーた自分でアゲちまったよ…、鬱だ。
- 151 名前:カム 投稿日:2002年01月13日(日)02時47分46秒
おお〜っ、イイ感じにサガってる!!
…という訳で予告通り更新したいと思います。
今回のは時間を戻して、付き合ってすぐくらいの設定です。
ややこしいことになってますが、どうか宜しくおつきあいください。
- 152 名前:カム 投稿日:2002年01月13日(日)02時50分19秒
んーーっっ、今日もイイ天気になりそ〜だ!!
眩しい朝の太陽を仰ぎ見ながら
あたしは、愛しいハニーの家へと
愛車・ごっちん号(マイチャリ)を飛ばす。
つい、こないだまで、
あたしたちは、大事な大事なオサナナジミ同士。
それが、つい最近、
最高で最愛のコイビト同士になっちゃったんだってばよ!
(詳しくは前々回を参照)
いまんとこ、おそらく多分。
まだ、誰にもバレてない筈のウチらの関係は
そりゃもう、世の中怖いもんナシってなくらいに
順調に、まったりと、バカがつくほどラブラブなわけで。
- 153 名前:カム 投稿日:2002年01月13日(日)02時54分30秒
はっはっは、そーなんですよ!
その証拠に(っつっても、ウチら以外知らないコトだけど)
付き合いだしたその日から今日までの2週間の間、
一日10回以上キスしなかった日がないんだから。
コレってちょっとスゴイだろ〜っ!?
だいたい平均すると1日16回は絶対してるかな?
(いや、べつに…数えてないけど。)
へへっ、でもさぁ
こればっかりは、しょーがないんだよ。
だってさぁ?
ごっちんって、もーヤバイくらい可愛くって
どうしようもないくらい愛しくてカワイくて。
だから、なんだかんだとチュウしたくなっちゃうんだよ?
- 154 名前:カム 投稿日:2002年01月13日(日)02時56分22秒
――――――。
ちょっと恥ずかしそうに
上目遣いで「にへっ」って笑って
「…ね、チュウ、しよ?」
って言って、あたしの返事を待たずに
体をピタっと寄せてきて、そっと目ぇ閉じてから
最後に「ん」ってクチビルをちょっとつきだす。
- 155 名前:カム 投稿日:2002年01月13日(日)03時02分45秒
とりあえず、今夜はココまでっス。
変なところで切って申し訳ない。。
また明日更新するつもりっす。
…こんなんでも更新したって
気づいてくれてる人っていてんのかなぁ??(ニガワラ
- 156 名前:すなふきん 投稿日:2002年01月13日(日)03時44分42秒
- いますよ、ここに(w
ごっちん、かわいすぎでしょ!!
- 157 名前:カム 投稿日:2002年01月14日(月)01時34分47秒
…ごっちんってさー、
ほんとさー、どうしてこういうコトに関してだけ
そんなに積極的になるんだろーね?
あたしなんか、周りに人がいないのを確認したって
軽くチュってするだけで、もうマジいっぱいいっぱいになってるってのに。
ま、嬉しいから全然オッケーなんだけどさ
やっぱ、ちょっと恥ずかしいじゃん?
・
・
・
・
- 158 名前:カム 投稿日:2002年01月14日(月)01時36分27秒
毎日、毎日、
今日もウチらは飽きもせず。
ほんと、まいんちチュウばっかしてて。
まずは玄関先で、オハヨウ代わりにして
うまく授業を抜け出せたら、ヒミツ基地でおちあって、
10分休みには廊下に並んだロッカーの陰に引っ張り込んで
放課後にもなれば、誰もいない教室で抱きしめ合いながら
部活が早く終わったら、夕焼けに染まった土手でじゃれあって
へっへっへ〜っ、
時間も場所も全然まったくオカマイナーシ!
- 159 名前:カム 投稿日:2002年01月14日(月)01時40分35秒
そんな、ある日こと。
HRサボってヒミツ基地でまったりしてたら
なんとなーく思い浮かんだ、
ちょっとしたデキゴコロ。
「ごっちぃ〜んっ」
「ほぇ?なーに、よっすぃ?」
「ちょ〜っと、こっち来てー?」
- 160 名前:カム 投稿日:2002年01月14日(月)01時48分07秒
って、ソファの背をポンポンって叩くと
あは!どーしたんだよぉ〜って、
イスから立ち上がってニコニコと近づいてくるごっちん。
その無邪気な笑顔に、これから
仕掛けるつもりの悪戯も思わず躊躇。
かるい眩暈と共に、わずかな罪悪感を感じるあたし。
- 161 名前:カム 投稿日:2002年01月14日(月)02時03分24秒
156>すなふきんさん っつーか、お師匠〜!いつもレスしてくれて感謝っす。
自分、真性ヘタレなんで…。
こんなんで読んでもらえてんのか!?って心配なんっす。
自分でsage進行!とか言っときながらミスってばっかりなんで
もう、更新ごとにageでいこうと思います。
青板の皆さん&読者さんの方々、
ウザいでしょうけど、勘弁したってください。
- 162 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月14日(月)02時54分13秒
- いい所で切りますね〜(w
よっすぃーのたくらみは何だ?
- 163 名前:名無しさん 投稿日:2002年01月15日(火)15時51分59秒
- 気になる木になる〜
よすぃこ、何をする気なんでしょう?作者さーん、待ってますよー!
- 164 名前:すなふきん 投稿日:2002年01月19日(土)04時52分52秒
- よっすぃー!!?
一体どんなイタズラなのか。
気になりまくり(w
いつもレス感謝です
- 165 名前:カム 投稿日:2002年01月22日(火)21時49分07秒
>名無し読者さん まったくの勢いで書いたんで
企みの内容を決めてなかっただけなんです(汗
>名無しさん あぁぁ〜期待させてしまってごめんなさい。
結局、良いアイデアが出ずにベタな内容になりました。
>すなふきん師匠 こちらこそ、いつも有難うございまし。
面白いアイデア出てきません(涙
最近ネタばっか浮かんで物語としてまとめられません。
なんか全然ダメっす。コレだけは書き終えられるように頑張ります。
- 166 名前:カム 投稿日:2002年01月22日(火)21時49分44秒
…どんな反応するんだろ?
怒っちゃうかな?
フツーに驚いて固まるかな?
いっや〜、ぜんぜん平気だったりして?
(あ、それはイヤだ…。そんなんつまんないし)
そもそも、
どっちかって言うと、
けっこー恥ずかしがりなあたし。
と、
積極的なわりに周りの目だけは、何故か気にするごっちん。
そのくせ2人だけになった時は、まるっきしの正反対。
- 167 名前:カム 投稿日:2002年01月22日(火)21時50分27秒
―――の、はずなんだけど…
今日のごっちん、おかしいんだよなぁ〜〜?
ちゃんと周り確認してんのに、はぐらかされて
2人っきりなのに、まだキスさせてくれなくて
なんでか全然理由わかんなくって。
実は、今けっこー不安になってます。
軽く、ヨッキュー不満になってます。
――だ・か・ら
イタズラしたくなんのも仕方ないってことさっ!!
- 168 名前:カム 投稿日:2002年01月22日(火)21時52分29秒
…ん〜
どんなごっちんが見れんのかなぁ〜?
けっこー純情だし、オトメちっくだし
びっくりして泣いちゃうかもしんないよなぁ
あー、やべぇっ!
なんかドキドキしてきちゃったぞ!?
グルグルと妄想をめぐらせているうちに
何故かごっちんは、あたしの隣りにではなく
わざわざ膝の上に乗っかってきてて
ど〜したのかなっ、ヨシザワくん?って
独特の間のびした声で言いながら覗き込んでくる。
そんな仕草に、更にあたしの妄想は刺激されるわけで。
- 169 名前:カム 投稿日:2002年01月22日(火)21時55分00秒
…あぁ、ダメだよ
かわい過ぎるよ、ごっちん―――。
そんな無防備な笑顔を見ちゃったらもう!
こりゃもう実行するしかないっす!!
つっても、
泣かれちゃったら悲しいからね
かるーく、かるーく、ちょっとだけにしとくからね?
大丈夫、
思いっきり優しくするから…
- 170 名前:カム 投稿日:2002年01月22日(火)21時56分03秒
「もぉっ!!な〜に、ブツブツ言ってんのぉ?」
「えっ!?な、何でもないよ〜」
オゥ、ノォ〜ウっ!!(エセ外人風に)
やっべぇ、危なかったー
出だしから、つまづくわけにはイカンのだっっ
自然とニヤつく口元を、
修正しようと自制心フル稼働。
「ねぇ、よっすぃ、どしたの?」
呑気にあたしを覗き込む眼差しから
微妙に視線を外して
胸のドキドキを気取られないように、注意して。
- 171 名前:カム 投稿日:2002年01月22日(火)21時56分46秒
まずは第一段階
すました顔で余裕ぶって囁いてみる。
でも、やっぱ声はうわずっちゃってて失敗。
「キスしよっか?」
「ん〜?どぉしよっか…ぁ、ぅん…」
首を傾げて考える素振りをするごっちんの
いつもに増して甘ったるい返事を途中で遮って、
ほっぺたを両手で素早くつつみこんで
瞼が閉じられるのも待ちきれずにくちづける。
おぁ?なんか一瞬、ごっちんの口の端が
ニイって、上がったように見えた気が…?
- 172 名前:カム 投稿日:2002年01月22日(火)22時02分38秒
……はっっ!?
もっ、もしかして、
狙いどーりってヤツっすか!?
最初だけ長めにくちづけて
その後は、顔中のいたるところにキスの雨を降らす。
あたしだけのお姫様に、ありったけのキモチを込めて。
―――…ま、まーさーかー!?
唇をはなして視線を合わせる度に
作戦ダイセイコー!!って言わんばかりに
それはそれは満足そうに目を細めてゆくごっちん
「…んんっ。ふふっ、よっすぃ大好きぃ〜」
「…む」
―――その表情は、正に小悪魔そのもの。
……こりゃ、間違いねぇな。
ああ、やっぱり
そういうことだったんすね、ごっちん。
- 173 名前:カム 投稿日:2002年01月22日(火)22時04分10秒
つまり、最初っからキミは、
コレが狙いだったってワケね!?
―――ってか、
なんかわかんないけど…
こーゆうのって…なんか、
なんか、すっげームカつくんですけど。
だってさぁ、これじゃーまるで、
ごっちんの手の平で踊らされてたみたいじゃん!?
――――なんだよっ!?
ちょっとでも躊躇したあたしがバカだった!
もう優しくなんかしてやんないっ!!
ちくしょうっ!
みてろよ、ごっちん!?
たとえ泣いたって知るもんかーいっ!
- 174 名前:カム 投稿日:2002年01月22日(火)22時07分16秒
まだまだガキなあたしにとって、
ココは、とても大事な聖域なんです。
他言無用の絶対不可侵領域なんです。
…だって
ごっちんの柔らかいクチビルを、甘いキスを
2人っきりの愛しい時間を堪能できる場所なんだから…
――――でも
これから臨もうとしているのは
もはや、そんな甘いもんじゃないわけで。
- 175 名前:カム 投稿日:2002年01月22日(火)22時08分26秒
一応ことわっておくけど
最初は妄想レベルだったんだよ。
これも一応ゆっとくけど
いつもやってる冗談のつもりが、
ついワルノリしちゃっただけなんだよ。
だから、最後は
「冗談だよ〜〜っ!!」ってオチの筈だったんだ。
…だって、さ。
そこから先は、まだ、……ね。
ちょっと、まだ早いかなっ?て思ってて。
- 176 名前:カム 投稿日:2002年01月22日(火)22時16分50秒
だから…
なんかコレって言い訳っぽいんだけど
全然ほんとーに、そんなんじゃなくって。
本気でソコまでしようなんて思ってなかったんだよ?
けど、それを煽ったのはキミ。
マジで実行スイッチ入れちゃったのもキミなんだから。
これは、もう、しょうがないよね。
ちゃんとセキニンとってもらいましょうか??
- 177 名前:カム 投稿日:2002年01月22日(火)22時20分55秒
えー、とりあえず今日はこの辺で。
稀有な読者さんの方、ベタな展開で申し訳ないです。
華厳の滝にでも打たれて修業してきますです。
- 178 名前:とみこ 投稿日:2002年01月23日(水)19時55分23秒
- いつのまにか更新されててうれピ〜!!
甘い!甘い!甘すぎる!
一杯のコーヒーに大さじ16杯(ごっちんとヨッスィのキスの平均回数)入れたぐらい
あっっっっっっま〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜い
カムさんの甘いの大好きですっ!
あ〜、期待してまっす!
壊れ気味のとみこでした。
- 179 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月29日(火)02時55分55秒
- つづきが…気になる…
がんがってください。待ってます。
- 180 名前:カム 投稿日:2002年01月29日(火)23時19分21秒
>とみこさん
喜んでもらえて光栄です。…甘すぎましたか?
自分の中で、よしごま=バカ甘なんで、今後も甘い方向で…。
>名無し読者さん
応援ありがとうございます。
楽しんでいただける様に精一杯がんがらせていただきやす!
では、少しですが更新です。
- 181 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年01月29日(火)23時23分31秒
え〜っと今更で微妙にハズいんですが、
今回から、話のタイトル入れて更新しようと思います。
では、今度こそ本編っす。
−
―――愛くるしい瞳が、徐々に虚ろにになり始めたのを確認して
やさしく耳元に息を吹きかけて、
みんなからセクシーだと言われる低い声を
更に意識的に低くして、つとめてクールに、そっと囁いてみる。
「じゃあ…、イイよね?」
「ふぇ?…あ!ん、…ひゃぁっ。あ、んんっ!ちょ、やぁ、よっすぃ…」
「………(ニヤリ)」
- 182 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年01月29日(火)23時24分32秒
・
・
・
・
「信っじらんないっっ!!よっすぃのバカっ!サイテー!外道!!」
思いっきり突き飛ばされて、床にうずくまる。
まったく予想外の展開に言葉も出ない。
ごめんなさい、ごめんなさい。
もうしません、本当にごめんなさい。
すいません、わたしが悪うございました。
ほんの、ちょっとしたデキゴコロだったんです。
つい調子に乗りすぎちゃいました。
もう2度としないから許してください…
- 183 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年01月29日(火)23時26分46秒
―――いや、ってゆうか
聞いて下さいよ、全然違うんですよ。
ものすごい勘違いなんです。
これは、まったくの誤解なんです。
ねぇ、お願いだから信じてよぉ〜!
あたし、アレは本当に何も知らねーんだってばー!!!
首まで真っ赤にして、
もの凄い勢いで飛び出していったごっちんの
廊下をダッシュする豪快な足音だけが聞こえてくる…。
…はぁぁ、もうマジやってらんね〜っす。
- 184 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年01月29日(火)23時29分04秒
電源切り忘れるなんて、
我ながらマヌケすぎだぁー!!厨房並だぁー!!
―――っつーか、あのバカやろうは一体誰なんだ!!
…勝手に訳わかんない話して、折角のイイトコ邪魔しやがって
絶っ対に許さんっっ!!必ず見つけ出してボコボコにしてやるぁーーー !!
ってか、…ごっちん
前より腕力…強くなってない??
う…、ぐふっっ…。(合掌
- 185 名前:名無し読者 投稿日:2002年02月17日(日)15時10分59秒
- 続き待ってますよ〜。
よしごま大好きなので、かなり期待です。
- 186 名前:名無し読者 投稿日:2002年02月18日(月)15時57分27秒
- 作者さん、お願い、復活して・・・。
- 187 名前:カム 投稿日:2002年02月19日(火)22時09分46秒
- >185.186 名無し読者さん
ありがとうございます。
すごく嬉しいです、なんか創作意欲が沸いて来ました。(w
とりあえず放棄するつもりは無いんですが
他の素晴らしい作家さん達の作品を読んでいると
自分がしてるのは単なるスレ汚しなんじゃないかと思いまして…。
なんとか話の収拾をつけて近日中に終わらせる予定です。
本当に申し訳ないのですが、もう少しお待ちください。
- 188 名前:185です 投稿日:2002年02月21日(木)22時44分19秒
- スレ汚しなんてそんなことないですよ。
何度も読み返しちゃったりしてるくらいですし。
お待ちしておりますので、頑張ってください。
- 189 名前:カム 投稿日:2002年02月24日(日)01時08分27秒
- >185さん
読み返し…って、マジっすか?
ヤバイです、嬉しすぎて調子に乗っちまいそうです(爆
やっと収拾が付いたんですが、ネタが赤板の超有名作家さんのと
モロ被ってしまっている事に気付きまして…。
一応、別バージョンも考えたんですけども、出来れば読者さんの意向に沿った
ものにしたいので、多数決をとらせてください。
a=石川さんがア○○ルで登場 b=アヤカさんが○女で登場
貴重な読者さんを待たせるのも心苦しいので今から2〜3日内に決定したいです。
レスが頂けない場合、上記の作家さんとそのファンの方々には真に申し訳ありませんが
自分の好きなaの方で更新したいと思います。
- 190 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年02月24日(日)01時21分14秒
その弐:〜自転車の2人乗りは危険です〜
とある出来事がきっかけで、高等部に上がると同時に
あたしは駅&学校まで、きっかり徒歩15分のトコで一人暮らしをしてて。
学校とは、まるっきり逆方向にある
ごっちんの家をまわって学校に行くのは、ものすごい遠回りなんだけど。
もっと言えば、寝起きの悪い、このあたしが
わざわざ早起きして人を迎えに行くなんて面倒くさい事
なんつーか、我ながら、ちょっと信じられないんだけども。
- 191 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年02月24日(日)01時22分47秒
…いや、ってゆーかね!?
玄関前のチャイムを押した途端、
ドアからひょこっと現れたごっちんが、
まだ眠そうに目をこすりながら
「にへっ」と笑って
「よっすぃ、おはヨ〜」
って、あたしに向かってトタトタ駆け寄って来んだもん!!
そっりゃー、たとえ片道30分かかろうとも
行くしかないってもんでしょう!?
んーなもん、行かないでどうするっつーんだよっ!!
行かないヤツなんているもんか!!!
あたしにとっちゃ、朝の「アト5分」よりも
ごっちんスマイル・寝起き・朝バージョンの方が
何よりも大切なんだぁーーーーっっ!!!
- 192 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年02月24日(日)01時24分42秒
……とは言っても、
そんな幸せを味わえたのも、一昨日までの話。
例の秘密基地――もとい、音楽準備室での一件で
うちのオヒメサマは…完璧すっかり大激怒。
あれから何度も送った
「ゴメンね?」のメールにまだ一度も返事は無くて
朝は一人で学校行っちゃうし
廊下で会っても目も合わせてくれない
当然、しゃべってなんかくれやしない。
もう、ほとんど一日中ってなくらいに何度も謝ってんのに全然効果ナシ。
…はぁ。
- 193 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年02月24日(日)01時26分40秒
――――だあーっ、
もう!サイアクだ−−−−−−−!!
…そりゃ、さ?
ちょっとワルノリし過ぎたかなって思うけど。
本当にめちゃめちゃ後悔してるんだけど。
つい調子に乗っちゃって
「ヤバイ」って思った時には手遅れだったんだよぅ〜〜〜!!
まさか、ここまで怒るとは…
マジちょっと予想外の展開で、ほんとマイッタね。
- 194 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年02月24日(日)01時30分41秒
――――あ、でも、
今日あたり許してくれるかもって思うんだよね!
え?その根拠は何だって??
んーなもん決まってんじゃんよ〜う
なんたって、うちらは「相思相愛」なんだからさー!!
よーっしゃーーーーっっ!!
っつーことで、気ぃ取り直して
―――――スピードアップといってみますかぁ〜〜!?
そう思って、ペダルを踏み込んだ瞬間
いきなり脇から現れた影――――。
- 195 名前:カム 投稿日:2002年02月24日(日)01時34分26秒
- 少しですが更新しました。
ご意見、感想なんでもいいんで下さい!(爆
あと多数決レスの方も御協力よろしくお願いします!!
- 196 名前:名無し読者 投稿日:2002年02月25日(月)01時01分45秒
- 更新ご苦労さまです。
多数決の件ですが、アヤカというあまりどなたも使わないキャラを
どう使っていくのか興味深々なんですが、やはり梨華ちゃんに登場
して欲しいのでaと言う事で・・・。
- 197 名前:185です 投稿日:2002年02月25日(月)09時11分36秒
- オォ、お待ちしておりましたよ!
多数決ですか?うーん自分も梨華ちゃん登場に期待!
ということで、aです。楽しみにしてます。
- 198 名前:名無し読者 投稿日:2002年02月26日(火)16時50分40秒
うちもaがいいっす。
- 199 名前:よすこ大好き読者 投稿日:2002年02月26日(火)22時41分35秒
- ずーーーと、ROMさせていただいていました。
私も、皆様と同じでa希望でございます。
楽しみにしています。がんばってください!!
- 200 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年02月28日(木)16時35分17秒
- >196名無し読者さん、185さん、198名無し読者さん、よすこ大好き読者さん
御協力ありがとうございます。やっぱ王道は根強いんだなぁ(w
メールでbに一票あったんですが、多数決に則って
aの方で書かせていただきます。でも、真打ちさんの前に、
し○た嬢が出てきますので、先に「し○よし」をお楽しみください(w
本更新は日付が変わる前辺りに始める予定です。(今から用事が…
数少ない読者さんの方々、お待たせして申し訳ないっす。
精進しますんで、これからも見捨てないでやってください!
では、また今夜〜。
- 201 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月01日(金)00時42分56秒
「「…っっ!?」」
…ドカッッ!!、ガッシャーーーーーン!!!!
「ぐわっっ!?」
「っきゃあぁぁぁーーー!!」
―――――突然、横からの体当たりを受けて
道の真ん中で見事にコケた、あたしとチャリ。
…な、な、なっ、なんだぁ〜〜〜〜!?
- 202 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月01日(金)00時45分09秒
- 不測の事態に動揺しつつも、
自分に被さってるチャリをどけて、むくっと体を起こそうとした瞬間
「…はっっ!?」
―――――制服のプリーツが思いっきり捲れ上がってて。
…うそぉっ!
路上でいちごパンツ大公開っすか―――――!?
は、恥ずっっ!!
周りをキョロキョロしながら
慌てて立ち上がって、思わず相手を方を睨みつける。
くっそーっっ、誰だ!
まーた、あの性ワル中坊コンビか!?
それとも、こないだボコったカメラ小僧!?
…あーもう、どっちでもいい
誰だろうと許さんっ!
今のあたしは機嫌が悪いんだ
自分の愚かさをあの世で後悔しやがれ!!
- 203 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月01日(金)00時47分41秒
自分の愚かさをあの世で後悔しやがれ!!
…って、
おい、…女の子じゃんよ。
……あっりゃ〜。
しかも、ウチの学校の生徒さんじゃないデスカ?
つーか、なんか…倒れたまんま動かないし。
(やべー、アタマ打ったんかなぁ!?)
「あの…、だ、大丈夫ですか??」
「…う…んん、…痛っ!いったぁ〜〜いぃっ!!」
「(よかった〜!!意識あったよ!)え?な、何、ドコ!?」
その声に、あたしはホッとしつつも
あわててチャリを脇に寄せると
じっと座り込んでる鉄砲玉オンナの側にしゃがみ込む。
―――うひょぉ〜う、こりゃ結構ハデにすりむいてんね〜!
あたしが手を差し伸べて、「立てる?」って言いかけると
見た目にも痛そうな膝っこぞうを抱えて
ヒンヒン泣いてたのが、不意にこっちを見上げて固まりやがった。
- 204 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月01日(金)00時51分23秒
…な、なんだろ?…出掛けに寝癖は直したよなぁ?――。
―――おぁ?
うわー、このコ色白い〜、目ぇぱっちりだし
なんか、スゲーお嬢さまっぽーい。カーワイーイー!!
なんか、ごっちんとは見た感じ全然違うタイプだけどぉ。
何気に、けっこーイイかも…。(ってか好みかも??)
いかにも「オンナノコ!」って感じの子だぁ〜
…うん、こういう感じってのもナカナカいんじゃないの?
ってか、…アレ?
なんか、このコどっかで見たことあるような――――???
- 205 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月01日(金)00時52分25秒
いや、いや、いや!
それよかココは道のど真ん中。
そうやってうずくまってちゃ往来の邪魔ってもんっすよ。
「ね、大丈夫?もう血は止まってるみたいだけど?」
「…え?…はっ、はいぃ!だ、だいじょぶで…」
「んーしょっとっ!…おし、ちゃんと立てるね?」
立ち上がる気配の無いそのコを抱き起こして、道路わきまで連れて行く。
ついでに、ハンカチで応急処置。
血だらけのヒザ出したまんまじゃ、ツライもんねぇ?
- 206 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月01日(金)00時53分59秒
って、もしもし?
おじょーうさぁ〜ん!?
あれ?どうしたんだろ、まーた固まっちゃってるよ
さっきより全然顔あかくなってるし。
やっぱ、どっか打ちどころが悪かったのかな??
つーか、絶対このコどっかで見たことあるぞ?
…えーっと、えーっと、どこだっけ?だれだっけ??
―――あーダメだ、分かんねー。
「…あのさ、高等部の人だよね?あたし1−Gの吉澤…」
- 207 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月01日(金)00時57分00秒
「し、知ってます!1−G出席番号43番・学年委員長で
バレー部で超期待の一年生エース!!吉澤ヒトミ(16)…さん。
あ、あたし柴田…アユミ、1−Aです。あの、ほんとごめんなさい!」
「へ?…あ、いや、あたしも悪いんだし。じゃ、後ろ乗って?」
「え!?」
「それじゃ歩けないでしょ。いいから乗んなよ」
「あ、はぃ…ありがとう」
「いーんだってば。じゃ、ちゃんと掴まってなよー?」
柴田さんの両手が、あたしの腰をぎゅっと掴んだ時、
ごっちんのムクレた顔が浮かんできて、一瞬、どうしようか本気で迷ったんだけど
怪我してる(カワイイ)コを放っていくなんてカッコ悪いこと出来るかってんだい!
そうさ、ごっちん。
これは不可抗力なのさ
あたしは、ただの心優しい博愛主義者なだけなんだようー!
- 208 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月01日(金)00時58分41秒
・
・
・
そんな感じで学校に着くまでの
10分もしない間に、うちらは
「ねぇねぇヨッスィー」
「んー?。さ、着いたよ〜アユミちゃん」
なんて、すっかり友達になっちゃってたんだけど
やっぱ前にドコかで会ってる気がする。
それも結構最近のうちに。
ぜったい学校とかじゃなくってさー。
あー、ほんとドコだっけなぁ?
確かもう一人、同い年くらいの子と一緒に…
「前にどっかで会ったことあるよね?」
…なんて、古典ナンパじゃあるまいしなぁ…。
うー、思い出せないー!
…ま、いっか。
- 209 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月01日(金)00時59分21秒
学校に着くと
朝のHRにも、全然まだ早い時間なのにも関わらず
結構たくさんの生徒が既に登校してて。
この時間帯に登校してるのは、
日直当番か部活の朝練に出る生徒くらいなんだけどなぁ?
今日は、道ですれ違う子はもちろん、
校門くぐってからも、今だってあちこちから挨拶が飛んでくるし。
「よしざわー!おはよ〜」
「おー、吉澤ぁーそのカワイコちゃん誰?」
「あぁっっ!テメしばたぁ〜、なに協定違反してんだよぉ〜!?」
や、矢口さーん、そんな身ぃ乗り出さなくって見えてますよ〜
危ないって、落っこちるって!!
市井さん…カワイコちゃんってアンタ
隣りに矢口さんいんのに良いんですか??
うわー、カオリ先輩もっすか
それはヤバイでしょ!?めっちゃパンツ見えてるよ!!
- 210 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月01日(金)01時03分31秒
[一方、中学校舎から…]
「吉澤せんぱ〜い、おあよーございまあーす!」
「あーー!そんなぁ〜?柴田さんずるーい…」
「…、ひっく、グス、あ、あたしだって抜駆けするもん!」
なっ、うそ?、あのコ泣いてないか??
…つーかさ、
さっきから、みんな様子おかしくないか?
挨拶って感じじゃなくて、あからさまに怒鳴ってるしさぁ
教室ん中からじゃなに言ってんだか全然聞き取れないし、
ん〜〜〜、一体どうしたんだろ?
わかんね〜っす、
なんか、あったんかなぁ???
―――ま、、とりあえず笑っとこ。
んで、手ぇ振っとけば、何とかなるだろ?
…よく分んないけど。
- 211 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月01日(金)01時04分10秒
「本当にヨッスィーって、スゴイ人気だよね〜」
「はははっ、何でか分んないけどねぇ〜」
でも、みんな何で早く来てんだろ?
おかしいなぁ、今日って朝礼の日じゃなかったよな〜?
なんて思いながら
チャリを保健室前に横付けようとした時
迎賓館の方から、校長や何人かの先生達と共に
なんかゴッツイ感じの男の人たちが出てくるのが見えて
あ、なーんだ。
また理事長来てんのか〜
って勝手に納得。
最近、よく来てるよなぁ…
まーた行事ふやすとか急に言い出したんだろうか?
去年も突然「クラス対抗世界一周ウルトラクイズをする!」とかって
言い出して、PTAやら生徒会を巻き込んで大騒ぎだったって矢口さんが言ってたし
(ちなみに市井さんは生徒会役員の中で一人だけ大賛成で、中止になってマジ凹んでたらしい)
- 212 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月01日(金)01時05分32秒
「…ったく、何考えてんだかなぁ」
「あの、ヨッスィー??」
あたしが理事長の気まぐれっぷりを思って呆れてたのを
何か勘違いしたらしく、アユミちゃんが心配そうに覗き込んできた。
「やっぱり…どこか痛めちゃったんだよね?ごめんね、あたしのせいで…」
「ん〜?あ、全然ちがうって。アユミちゃんが気にする事ないよ〜」
上目遣いで申し訳なさそうにしてるあゆみちゃんが
なんだかとても可愛らしく思えて、
つい、あたしはニッコリ笑って頭をポンポンと撫でてあげた。
その途端、あゆみちゃんは真っ赤になって
口をパクパクさせたかと思うと、
弾かれたように、はにかんじゃってモジモジして
―――あらら〜、照れちゃってんのかな?
う〜ん、かーわいいなぁ!
いいねぇ〜っ。
なんつーか、この健気な感じがさぁ!(そそるんだよねぇ〜〜〜!!)
- 213 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月01日(金)01時06分14秒
…あーあ、
ごっちんもなぁ〜、ああ見えてほんとは健気で
かんなり一途でさー。めっちゃカワイイんだけどなぁ。
なんで一度ヘソ曲げると、あんな可愛げなくなるかねぇ?
あゆみちゃんのオトメチックに恥らう姿に
一瞬ごっちんが重なって見えてきて。
つい、あたしは、その手を取って歩き出そうとした
―――――その時だった…
- 214 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月01日(金)01時09分29秒
24時前後に更新出来なくてごめんなさい。
有限実行できるようにがんがりますんで、みすてないでください!!
どんなレスでもいいんで、感想ください!!
それが唯一の励みになってますんで!
- 215 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月01日(金)03時08分04秒
- いいとこで終わってますねぇ。
よっすぃーがいちごパンティー、ってウケ。たそれでも男前^^
続き楽しみにしてますよ〜。
- 216 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月01日(金)03時08分13秒
- いいとこで終わってますねぇ。
よっすぃーがいちごパンティー、ってウケ。たそれでも男前^^
続き楽しみにしてますよ〜。
- 217 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月01日(金)03時08分36秒
- いいとこで終わってますねぇ。
よっすぃーがいちごパンティー、ってウケ。たそれでも男前^^
続き楽しみにしてますよ〜。
- 218 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月01日(金)07時53分49秒
- お〜い ヨソに あげてんぞ〜。
- 219 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月01日(金)12時40分46秒
- ↑あっ何かお馬鹿をやってしまったみたいですね。
大変申し訳。m(__)m慣れない携帯からやったんでミスってしまったようです。
- 220 名前:とみこ 投稿日:2002年03月01日(金)16時28分01秒
- おー久々に見てみればなんて気になる展開で!^^;
ほんと気になる・・・。うへっ
自分の小説更新はまだ書く余裕ないっすね!
今日から思いっきり試験中ですから。がんがってます!更新期待!
- 221 名前:にゃん 投稿日:2002年03月01日(金)20時20分09秒
- お初です。全部読ませて貰いました!よしごま大好きなんですよ〜。もぅー甘甘なとこが良いです。続きがメチャ気になるんで、更新お願いしま〜す。
- 222 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月04日(月)16時35分51秒
- 215-217 名無し読者さん>
ウケましたか(w
ぱんつがカワイくても、男前!それがよっすぃ!(爆
218 名無し読者さん>
すみませんでした、おかげで早々に削除依頼出せました。
220 とみこさん>
お久しぶりっす!試験がんがってください!
ところで黄板のって終了してたんですね(遅くてスマソ
お疲れ様でした、次回作お待ちしてます!
221 にゃんさん>
初レス、ありがとうございます。期待してもらえるようにがんがります。
- 223 名前:吉澤君の災難!? 投稿日:2002年03月04日(月)16時37分00秒
―――――その時だった…
「…よっすぃ、なにしてんの?」
「キャハハハハッ、いっや、よっすぃー、ソレはヤバイでしょ〜!?」
「おぉー近くで見ると更にカワイイ!キミ、名前なんてーの??」
おぉ―――、この声は…愛しのマイハニーに、やぐ…いち
って…?
- 224 名前:吉澤君の災難!? 投稿日:2002年03月04日(月)16時40分07秒
「い゛、痛ってぇぇ〜〜〜!?」
振り返ろうとした瞬間、
ごっちんに思いっきり耳たぶ掴まれて、
そのまま流れる様にヘッドロックが入って……
あたしは、そのままズルズルと校舎へ引きずられていった。
ごっちんの、あまりの形相と勢いに
すっかりビビって固まってしまった可哀相なアユミちゃん。
あたしは、そんなごっちんに戦々恐々としながらも
遠ざかっていく彼女に向かって、力なく微笑んであげるので精一杯だった。
ああ、またそんな不安そうな顔しちゃって…
(でもそんな顔にも、ちょっとソソられたり…なんて口が裂けても言えないっす!ハイ!)
- 225 名前:吉澤君の災難!? 投稿日:2002年03月04日(月)16時43分19秒
その3:〜あからさまに人の欠点を連呼するのはやめましょう〜
「ぶほっ!!…な、なんやねんな!裏から急に…って、よしざわ!?」
突然の乱入者に
あわてふためくのは――――、
ヤス女の良識・我らがヘタレ保健教諭、平家ミチヨ先生!
(っつーか、コーヒー吹いてないで、助けてYO!ミス・ヘイケ!!)
- 226 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月04日(月)16時44分30秒
当然の様にごっちんは、
驚いてる保健室の主の存在座を思いっきり無視して
あたしを【診察室】へと連れ込んで座らせる。
当の御本人は目の前で、仁王立ちスタイル。
ばっちり腕組みまでしちゃって…
おそるおそる上目遣いに、その顔色を窺って―――。
ああぁぁ―――っ??
ごっちん、いつも以上に無表情になってる――――!!
ってか、やっべー!
完全に目ぇ座ってるよぉぉ―――!?
- 227 名前:吉澤君の災難!? 投稿日:2002年03月04日(月)16時46分12秒
そう思った瞬間、
あたしはヒサブリに「恐怖」ってヤツを実感した。
「つーかさぁ?よっすぃと柴田さんって…」
ごっちんの、抑揚のない、妙に低い声が頭の上から聞こえてくる。
- 228 名前:吉澤君の災難!? 投稿日:2002年03月04日(月)16時47分33秒
かなり機嫌が悪い時と、
その、…とーっても、怒ってらっしゃる時に出る、
独特の声。
でも、それは――――、
自らの昂ぶった感情に流されて
泣いてしまわないように、
必死にコントロールしようとしてる証でもあって
じつは、
喜怒哀楽が激しくて誰よりも泣き虫なのが
本当の彼女の姿。
- 229 名前:吉澤君の災難!? 投稿日:2002年03月04日(月)16時49分05秒
それが、なんつーか。…ねぇ?
いつの頃だったか、もう忘れたけど
意地張って強がっちゃって、精一杯、オトナぶって。
けど、そーゆうトコ
けっこー、っつーかマジで
かなり惚れちゃってたりするんだけどねぇ〜
―――――、って!
んな悠長なこと考えてる場合じゃねぇんだってば!!(焦
- 230 名前:吉澤君の災難!? 投稿日:2002年03月04日(月)16時50分39秒
「…説明きこーか?」
「は?…あ、いや、その、説明って…。何がなんだか…」
うーーわぁーーー!?
後藤さーーーん??
すっかり尋問モードでいらっしゃるのねーーーーー!?
「へぇ〜、あっそぉ??よっすぃ、とぼけるんだ?」
「や、話が見えてこないんすけど。ってか、何そんな怒ってんの?」
「うっわ、とぼける気?サイアク。素直に謝ればさぁ、ごとーだって…」
- 231 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月04日(月)16時53分01秒
- ガチャリという音と一緒に、変に申し訳なさげな主の声。
「…なー、お取り込み中に悪いねんけど、早よ教室戻ってくれへん?」
「すみません…、ってか、あたし全く訳が…」
「――あのね、みっちゃん?ごとーとよっすぃは、今とーっても大事な話してるの」
「…はぁ」
「だからぁ、邪魔しないでって言ってんのっ!」
「アホかー!何が“大事な話”やねんっ、ただの痴話ゲンカやろ!!
ったく、吉澤…アンタ今度は何をしたんよ?」
そんな、思いっきり呆れ顔で見ないで下さいよ…先生。
ってか今度はって…、人のことを問題児みたいに言うなっつーの!
- 232 名前:吉澤君の災難!? 投稿日:2002年03月04日(月)16時53分44秒
「だから、何もしてませんってば!
なのに、ごっちんが一人で勝手に怒っちゃってて」
「はぁっ!?よっすぃ、それマジで言ってんの?ほんとバカじゃないの!!」
「バカってなんだよっ!?ってか、さっきから訳分んないっていってんじゃんよ!」
「ちょっ、ちょい、2人とも落ち着きって!!
あんな、…先生なぁ、今から職員会議やねんわ?」
「「…で?」」
「ガキのケンカはヨソでやらんかい!」
「「はい??」」
聞き返すのと同時に、首根っこを掴まれたかと思うと
そのまま思いっきり廊下へポイっと放り出されてて――――。
- 233 名前:吉澤君の災難!? 投稿日:2002年03月04日(月)16時55分46秒
…って、あたしは、どこぞのネコかいっ!?
なんて心の中で冷静なツッコミを入れてると
後ろで再びガラリと扉の開く音がして、あたしは思わず振り返る。
「ぅわっ!?」
「ぃゃんっっ!!」
―― ぽふっっ…
あたしより幾分軽いせいか、
その子ネコの身体は一瞬、宙を舞った様に見えて
そうかと思うと
次の瞬間、
うまい具合に、あたしの胸へすっぽりダイブ!!
- 234 名前:吉澤君の災難!? 投稿日:2002年03月04日(月)16時58分23秒
一昨日ぶりに感じる、
人よりちょっと高めな体温と、独特の、甘い香り
それよりも何よりも
この、あつらえたように腕の中に収まってる、
柔らかい、キミの感触。
たちまち湧き上がる愛おしさに、
今さっき頭をもたげだした微かな不満と反感も、
すっかり、どっかに吹き飛んじゃって
思わずギュっと抱きしめてた。
その途端、身体をビクっと反応させたかと思うと
首筋に埋めた状態の顔が、もう首や耳まで赤くなっていて…
- 235 名前:カム 投稿日:2002年03月04日(月)17時02分33秒
- とりあえず本日一回目の行進でした。
日付越えた後に、もっかい位する予定です。
今後はサクサク行くつもりなので、御声援レスよろしくお願いします。
- 236 名前:とみこ 投稿日:2002年03月05日(火)17時44分08秒
- おーいいっすね〜^^
ここでの見所はやっぱりよしごまですが、
しばよしもかなり大好き!!作者さんがんがれ!
- 237 名前:とみこ 投稿日:2002年03月05日(火)17時51分07秒
- あ、言い忘れたっ
次回作というか、新作はもうどっかに立ってますよ^^
- 238 名前:にゃん 投稿日:2002年03月06日(水)19時19分37秒
- ごっちんの尋問面白かったです(^O^)あゆみちゃんがまた出てくるのかな〜楽しみです。頑張ってくださいね!
- 239 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月09日(土)23時06分03秒
うっっわぁぁぁ――――――!?
もうっ!!なんだそれ!?
ってか、ワザとしてんの!?
やーべぇーーー!!
カーワーイース―ギ―ルゥ――――――!!!(爆
けれども、
そんな可愛さ大爆発な仕草とは正反対に
くぐもりがちに聞こえてきた声は、かなり無愛想で
- 240 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月09日(土)23時06分55秒
「……は、な、せ」
「ん〜?聞こえませぇ〜〜ん」
「…バーカ」
「あ、また…」
「バーカ、バーカ」
「む、…カワイくねー」
「っ!?…どーせ、どーせごとーはカワイくないもん!!
そんなにカワイイ子が良いんなら、しばたさんと付き合えば良いじゃんか!?」
「へ?ちょっ、ごっちん!?あたし、そういう意味で言ったんじゃ…」
「るっさいっ!バカ!」
そう怒鳴ると、突然、ごっちんは勢いよく両手を突き出した。
- 241 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月09日(土)23時08分13秒
――――当然、バランスを崩して尻もちをつくあたし。
呆然として見上げると、
目に涙を浮かべたごっちんの
半分怒ったような悲しそうな表情が
「…ばか、よっすぃのバカ!鈍感!!…バカよっすぃーーーっっっ!!!」
言い終わらないうちに、カバンを引っ掴むと
もの凄い勢いで廊下を駆け抜けてった――――――。
…あ、今…また、バカって……
「はぁーあ、やっぱ…カワイくねぇっ!」
- 242 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月09日(土)23時09分39秒
その4:〜人の話はちゃんと聞きましょう〜
「カバン、間違えんなよなぁ〜」
席に座って、中身をみたら
あたしのものじゃない、けども、見覚えのあるガラクタがゴロゴロと。
えーっとぉ?…化粧ポーチに、財布、手帳、MDウォークマン、
体操着、ちっちゃなペンケース、家の鍵にタオルに鏡と。
ん〜で、ピスタチオに菓子パンに、え?何、ふがし??そんで…ポッキーね、
あー、あと、デカイ弁当箱。
うわー!ごっちん、こんだけ全部食うんっすか?
スゲ…、ホントよく食うなぁ〜。
- 243 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月09日(土)23時11分05秒
しっかし、また、ずーいぶんとデカイ弁当箱だなぁ〜。
たしか、こないだ
「ごとー、最近、食欲とまんないんだぁ〜。あはっ」なんて言ってたけど
こんなに食うなんて、いくら育ち盛りっつっても…ねぇ?
ま、ちょっとくらいポッチャリしてる方が、どっちかっつーと好みなんだけども。
――だってさ〜、その方が、やっぱ抱き心地いいじゃんか!?
あー、そういやさっきの、ごっちんの、あの、やらかい感じ…良かったなぁ〜〜。
「あの、ヨッスィーちょっと…イイ??」
「おぁっ!?」
- 244 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月09日(土)23時12分59秒
腕に残る感触に浸ってたあたしの目の前に
いつの間にか、アユミちゃんの顔が。
あたしの過剰な反応に、おおきな瞳を更に大きくして
(アユミちゃんって、反応がいちいちカワイイなぁ〜〜)
「…あ、アユミちゃん。あれ??もうHR終わったの?」
「ふふっ、ヨッスィー寝てたんでしょ?早く職員室いこ!」
「へ?職員室って、なんの話っすか」
「ほんとに…聞いてないの?」
きょとんと、見つめ合うあたしとアユミちゃん。
変な気まずくさを感じて、
とりあえず席から立ち上がると
確かに教室よりも廊下の方が騒がしくて
―――カバンの中、見ながら寝ちゃってた?
- 245 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月09日(土)23時23分29秒
そう思って机の上に視線をやると
少し離れた席の辺りで喋ってるコ達の一人が
「あ、よっすぃー起きた?石黒センセが職員室来いって言ってたよー」
「ん?おぉ、ありがと。」
「お礼はデート1回でよろしくぅー」
「お安いご用サ、楽しみだよベイベー!」
居眠りしてるとこを先生にあてられた時や
困ってる時きなんかは、お互い当然の様になんだけども
とにかく、ウチのクラスのコ達はマジでイイコが揃ってて
なんだかんだと言っては、みんな、あたしに親切にしてくれる。
ん〜、もつべきものは心優しいクラスメイトっすね〜〜〜!
- 246 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月09日(土)23時29分06秒
そのままカバンを掴んで、
廊下側の出入り口に向かおうとすると。
何故か、ちょっと怪訝な顔をして
あたしを見つめてたアユミちゃんが、遅れて後から着いて来るのと
「えー、ずるーい!」
「あたしとの方が先なんだから〜!」
とかなんとか言って
キャッキャと楽しげにわめいてる他のコ達が視界の隅に入って
そんな、おバカでノリの良いクラスメイト達の様子が、
なんだかちょっと面白くって、あたしは。
調子に乗って、
新人アイドルみたく、キメポーズ
「おぉう、ごめんヨ?愛しいベイベー達、
―――ボクのバディは一つしかないのサ!!」
言い放って、ウインクひとつ。
その途端、更に音量を増した乙女達の黄色い嬌声
休み時間中は止みそうもないソレを背に受けて
―――ほんっと、ウチのクラスってノリの良過ぎだよなぁ〜
- 247 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年03月09日(土)23時31分48秒
苦笑しながら教室を出ると
後ろにいたはずのアユミちゃんが、
いつのまにか、目の前をスタスタ歩いてて
「あれ?歩くの速いねぇ〜」
なんつって駆け寄ろうとしたら、
その後ろ姿がピタリと止まって、
プリーツスカートがサッとひるがえった
―――その表情は、『怪訝』って言うか…
『不機嫌』??
『不愉快』???
その全部をごちゃまぜにしたような…
なんてゆーか、つまり、
えーっと…
誰が見ても、とにかく『すげぇイヤそー』な
今にも、泣き出さんばかりに
『悔しくってムカツイて仕方ない』ってヤツで。
今朝のごっちんの表情と、見事にダブるアユミちゃんの姿
そう思った瞬間、
…右手のカバンを、思わずギュッと握りしめてた。
- 248 名前:カム 投稿日:2002年03月09日(土)23時42分24秒
- とみこさん>
しばよし=未開拓地に挑戦っす!
支離滅裂な内容の、どーしょうもない駄作ですが、がんがりまっす!
にゃんさん>
練習の意味も兼ねて、しばたさんの出番を増やしてみました
初めは激突シーンだけだったんですけど…
サクサク行進なんて大嘘ついて申し訳ありませんでした。
急にPC壊れてちゃって…(泪
毎日交信を目標にがんがりますので、おつきあいください!
- 249 名前:にゃん 投稿日:2002年03月10日(日)11時17分17秒
- 鈍感なよしこい〜ですね。モテモテは大変だごっちんガンバ!なぜ二人が職員室に呼ばれたんですか?続きが気になるぅ〜。よしこをめぐる闘いもみたいっす。
- 250 名前:とみこ 投稿日:2002年03月11日(月)16時22分14秒
- うわぁお!気になる〜。
しばよしダイスキング!!!
でも、やっぱよしごま^^
- 251 名前:名無しさん 投稿日:2002年03月12日(火)00時32分06秒
- あ、それ、しっばよしっ!! しっばよしっっ!!!
- 252 名前:名無しさん 投稿日:2002年03月27日(水)21時24分51秒
- 続きが気になるんですけど..作者さん更新を!
- 253 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月29日(金)12時16分36秒
- >252さん
更新されたと思うので、意味なくageるのはなるべくやめましょう。
もしかしたら作者さんが、sageてから更新するのかもしれないし。
- 254 名前:名無しだべ 投稿日:2002年03月29日(金)14時06分18秒
- 柴っちゃんかわイーっすねぇ。でもごっちんはもっとかわイーっすねぇ。
- 255 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月29日(金)19時01分08秒
- 意味なくageるのはやめましょう。
- 256 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年04月02日(火)12時36分54秒
【三者三様〜後藤と矢口の場合〜】
〜同時刻、生徒会・会長執務室(別名:イチイの間)にて
「〜でね?信じられる?よっすぃマジ開き直るんだよ!?
ごとーの目の前であんなことしときながら 『何もしてない』とか
めっちゃフツーに言っちゃってさー!?頭わるすぎ!あーほんとムカツクー!!」
「「そりゃヒドイねぇ〜」」
生徒会業務を口実にして、
一限目から授業そっちのけで矢口とイチャつこうと画策していた市井
一方、矢口。
余計な仕事を増やしてばかりのヘタレ生徒会長が、真顔で
『仕事を片付けてしまうから手伝って欲しい』と言うので
「やっぱ、やるときゃやるのさー!!」などと素直に惚れ直していた。
- 257 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年04月02日(火)12時42分55秒
大きな音を立てて乱暴に開かれたドア。
突如、ノックもなしに入ってきたかと思うと、
ノンストップで恋人への不平不満罵詈雑言を続けること15分。
いまだに終わる気配は見られない。
(今からイイトコだったのに…。もうムリだよなぁ、やぐっちゃーん…)
(ごっつぁん可哀相に…。お互い苦労するよなぁ〜)
2人とも、はじめこそ「また痴話ゲンカかよ!?」と、
呆れ半分に無関心を決め込んでいたが、
次第に涙声になっていく後藤を目の前にして、
どうして無碍にあしらう事ができようか?
早くも愚痴のエンドレスリピートに入った後藤に、
相づちマシーンと化していた2人だったが
後藤も吉澤も2人にとって、目に入れても痛くないほどカワイイ後輩。
(…やぐっちゃん、ココは一丁いっときますか?)
(ですね!?ヤグチも同じこと考えてたよ〜)
- 258 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年04月02日(火)12時47分40秒
「…たしかに抱きとめてくれた時はカッコ良くて
ドキドキしちゃったけど、そしたらなんか調子のってニヤニヤしてるしぃ〜」
「なるほどねー(じゃ、サヤカ…、たのんだよ!?)」
「そっかそっかー(ん、おっけー。行ってきまーす!)」
「で、ごとー、つい『バカ』って言っちゃって…、
そしたらよっすぃ『かわいくねぇ』ってゆったんだよ!ひどすぎない!?
例のジゴロごっこ?だって、よっすぃは冗談だよ〜って言うけど
全然ギャグになってないし。ってか他の子はフツーにマジっぽいし…」
「あー、アレはねぇ〜ハマリ過ぎ。うん、ヤグチもちょっとヤバかった」
- 259 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年04月02日(火)12時50分53秒
「マジで!?やぐっつぁんにもしてたの!?…サイアク」
「あ…、や、大丈夫!!全然ギャグだって多分みんな分ってるし!
ってか、よっすぃーはさ、あーゆー性格じゃん?
みんなに優しくって、お調子者で、天然で、マイペースで、スポーツ万能で…」
「もーいい。ヤダ。ヤダヤダヤダ!!聞きたくない!…よっすぃなんか…大ッキライ!!」
さっと両手で耳を塞ぐと、後藤はイヤイヤをするように頭を振る。
そんなことはオカマイナシに矢口は吉澤についてどんどん語りだした―――――
「あと、純粋つーか素直でカワイイんだよなぁ〜。
んで〜、何よりアノ綺麗な顔!手足も長いしほんとカッコイーよなぁ!!」
「…ふぅ〜ん」
(よっすぃのイイトコもっといっぱいあるもん!ごとーが一番よく知ってるもん!)
- 260 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年04月02日(火)12時56分42秒
「もう、信じらんないくらいヤグチ好みなんだよねー」
うっとりと天井を見上げながら完全に自分の世界に逝く矢口。
…やぐっつぁん???
座りながらくるくると回していた椅子をピタリと止めて、
すぅっとオーバーに一呼吸、再び両手で頬杖
半分演技入った最後の一押し。
「もういらないんだったらさー、ヤグチにちょうだ…」
- 261 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年04月02日(火)13時04分14秒
「ダメぇーーー!!絶っっっ対にダメッッ!!!」
「キャハハハハッッ!!冗談だっつーの!ってか、ごっつぁんスゲー必死だよっ!」
ガタンっと立ち上がって、
まだ言い終わってもない矢口の申し出を却下。
うわー、ごっつぁん怖ぇーっっ!!
ってか拒否んの早過ぎ!!
途端にサっと、とびっきりの笑顔(保田いわく、ヤグチ営業用100万$スマイル)
になって思いっきり笑い飛ばす。この状況で暴露するわけにはいかない。
無気力そうに見えて人一倍、とかく吉澤関連に対しては勘の鋭い後藤。
「…」
- 262 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年04月02日(火)13時05分16秒
やっばー!やりすぎたかも…マズイ、ごっつぁん感づいたかな!?
だが、今日はよっぽど動揺してるせいなのか
ホッとした表情で何度も椅子に座りなおしている。
「なーんだぁ〜。じょーだん、かぁ…」
「やっぱごっつぁん、よっすぃーのコト全然好きなんじゃん?」
「…ぅん」
「だったら、も少し信じてあげようよ?
ごっつぁんだって、マジでよっすぃーの心が離れたなんて思ってないんだろ?」
「……うん」
- 263 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年04月02日(火)13時22分42秒
-
俯きがちに返事をする後藤の耳が真っ赤に染まっていく。
すこし拗ねたように両足をパタパタ動かす仕草が微笑ましい。
うわぁーーーカワイイッ!初々しぃーーー!!
ってか、よっすぃースゲー愛されてんなぁ!!
「正直にキモチぶつけてみなって、きっと分ってくれるよ!!」
(でも、天然鈍感だからなぁ…)
「ん、…やぐっつぁん、ありがとぉー!ごとーがんばるっっ!!」
「キャハハハハ!!いいぞーごっつぁん!ヤグチも応援してるからな〜っ」
拳を握り締めて再び勢いよく立ち上がる様子を、矢口は満足げに頷く。
いやー、なんか健気っつーか一途っつーか。
…よっすぃーは幸せもんだなぁー
- 264 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年04月02日(火)13時28分06秒
―――いやいや、ヤグチだって愛されてるし幸せだし!
ちゃんと本当にサヤカのコトは好き…だし。
そう、本当に好き―――なんだけど
……でも。
なーんて、結局誰も裏切れないしなぁ。
はぁ…。
自分で自分が分んなくなっちゃったよ〜
あーもうっ!
いったい何考えてんだ!!
しっかりしろーーーっっ、ヤグチ!!
- 265 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年04月02日(火)13時40分45秒
後藤の去った椅子を眺めながら、
ぐるぐる回る脳内会議を強引に終わらせる。
そう言えば、サヤカの方はうまくいったのかな。
ん〜微妙に心配だな…大丈夫かな?
そろそろ、あっちの様子も見にいっとくかー!!
カラダはちっちゃくても、ココロはオトナ?
その秘めた想いの行く末は…??
悩める我らがセクシー隊長は
頭をサっと切り替えて、元気に廊下をパタパタ駆けて行った
- 266 名前:カム 投稿日:2002年04月02日(火)13時56分16秒
- 今から外出するので夕方に再度亢進させて頂きます。
頂いたレスの返事も出来ればその時に。
毎日交信が目標!なんて大口叩いたくせに放置気味ですみません。
個人的な事情を優先した為に数少ない読者さんを失望させたかもと不安っす。
なるべく定期的に交信できるようにがんがりますのでお付き合いくださいまし。
- 267 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年04月02日(火)14時16分18秒
ついに…彼女が動き出した。
人呼んで―――――黒い暴走寒冷前線!?
次回、
【三者三様〜某トップアイドルの場合〜】
「そう、アナタを手に入れる為なら何でも出来るの…」
――――― 乞う、ご期待!!
※個人的に大好きで尊敬する緑板の某有名作家さんの真似してみました(w
御本人様、及び不快に思われた方には大変申し訳ありませんでした(爆
- 268 名前:とみこ 投稿日:2002年04月02日(火)14時16分25秒
- >>255>>253でも登場しました名無し読者です(w
もしや矢口はヨスコに・・・!?ってかぶっちゃけよしやぐみたいんですけど!!
でもその前に、現場の市井さーん(逝
- 269 名前:名無しさん 投稿日:2002年04月02日(火)17時47分05秒
- 今日はじめて見つけて読みました!
よっすぃ〜とごっちんのキャラがいいっすねー!
でも、おもしろいのですが少しわかりにくいところもありますね・・・(^_^;)
では、これからも頑張ってください。
- 270 名前:カム 投稿日:2002年04月02日(火)18時22分47秒
- ケイタイから失礼します。夕方に行進予定だったんですが次は25時頃になりそうです…。申し訳。
- 271 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年04月03日(水)12時32分36秒
【三者三様〜某トップアイドルの場合〜】
〜またもや同時刻、
横浜市内、外国人も多く住む高級住宅地の一角にて
高台に位置する洋館風の邸宅
広々としたリビングルーム
大理石のテーブルを間に挟んで向かい合わせに座っている2人
曇り一つないガラス張りのそこからは、
港の周辺一帯の様子が大きなひとつの絵画のように映る。
- 272 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年04月03日(水)12時36分06秒
遠くでチャーチの鐘が
のんびりと時刻を告げた。
それまで俯きがちに佇んでいた
かっちりとしたスーツを着込んだキャリア風の女が、ふいに顔を上げる。
その表情から、この状況が彼女にとって
非常に切迫したものだということが、ひしひしと伝わってくる。
「ねぇ…、本当に本気なの?まだ間に合うわ、考え直すなら今よ??」
- 273 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年04月03日(水)12時43分46秒
そう問われた方は…
総本皮張りのロングソファに
華奢な体を預けてぼぅっとテラス方向を眺めていた。
ホント今日イイお天気でよかったぁ〜〜
ふふっ、私達…やっと会えるんだよ
これってきっと、
…ううん!
絶対に神様が応援してくれてるんだわっ
そうよ、絶対そうに決まってる!私には分かるの!!
- 274 名前:カム 投稿日:2002年04月03日(水)13時24分44秒
- すいません、昨日中に還れんかった…。
待っててくれた読者さん(もし居たらの話だけど)ごめんなさい。
亢進途中っすけど、一度ここで切ってレス返しなり。
>にゃんさん
ええ、よしこさんは天才的に鈍感なんで、後藤さん苦労してます(w
2人が呼ばれた訳は…すぐにわかると思いますよ(ニヤリ
>とみこさん
初挑戦のしばよしでしたが、如何だったでしょうか?(汗
進行に関して色々と気を使って頂いてマジ感謝っす。粗しさんとかが現れなければ
age、sageは読者さん次第でいいかな〜と思ってやす。
吉矢いいっすよね〜?実は次回作は書くなら吉矢でいこうかと…(爆
あ、メール欄の文章入力ってどうやるんですか??(私事で申し訳。
>251名無しさん
おぉー!しばよし推しですか?需要があるなら柴っちゃんの出番増やそうかな(w
- 275 名前:カム 投稿日:2002年04月03日(水)13時26分19秒
- レス返しの続きナリ。
>252名無しさん
初めまして。すいません、定期亢進できるように頑張ります。
>254名無しだべさん
どうも、初めまして。もっと実物並にカワイく描けるようになりたいです(w
>269名無しさん
初めまして。ご意見ありがとうございます!分かり難い所を具体的に
指摘して頂けると嬉しいんで、ほんとに宜しくお願いします。
今日こそ、再交信するぞーーー!!(多分、きっと、出来るだけ…ね?
- 276 名前:とみこ 投稿日:2002年04月03日(水)15時48分42秒
- メール欄は、投稿する時の「メール」の所に文をうつだけですよ。
小説の進行と共に、メール欄を見るのは楽しいですよ。
- 277 名前:251名無しさん 投稿日:2002年04月03日(水)23時28分41秒
- 良かった、更新されてる。
僕がレスした後サクーシャはおろか他の読者のレスもなくなったんで、
やばい煽ってるように映ったんかドウシヨウ、
と一人焦ってました。
…………シバヨシ(こっそり)
- 278 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年04月04日(木)00時59分22秒
「ちょっと、…聞いてるのっ!?これは…あなた一人の問題じゃないのよ!?」
―――はぁ…、もぉ〜うるさいなぁ〜
いいかげん諦めて帰ってくれないかなぁ?
ため息まじりに女の方へ顔を向け、
心底うんざりした面持ちでティーカップ片手に呟く。
細長い小指は、爪の先までピンと立っている。
- 279 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年04月04日(木)01時04分20秒
「――信田、しつこいよ?もう社長とも話はついてるでしょ」
「だからって!!…大声だしてごめんなさい、
でも、わざわざ休業しなくたって…今の学校だって十分じゃない!?
新曲も月9も、主演映画だって決まってたのに…、あなたにどれだけ時間と
お金を費やしたと思ってるの?何より沢山の人の期待を裏切るのよ!?」
「関係ないわ。…そろそろ出掛ける時間なの」
独特の高く響く声音
少女の鈴をふるような声で、強引に会話は打ち切られた。
- 280 名前:カム 投稿日:2002年04月05日(金)00時33分57秒
- 交信中にPCが固まりまして、変な形で切る羽目に…鬱だ。
ってか、それ以前に作中の14嬢のキャラが定まらないんで、
内容がどんどん支離滅裂になってしまって、こんなもんとてもup出来ません。
彼女のキャラが決まり次第、随時交信する予定。読者さん…申し訳ない。
こんなキャラはどうだ?みたいなのがあれば非常に助かり。宜しくお願いします。
- 281 名前:とみこ 投稿日:2002年04月07日(日)16時50分33秒
- お疲れ様です。
次の展開が気になります!
- 282 名前:名無し読者。 投稿日:2002年04月29日(月)00時33分21秒
- 期待して待ってます。
- 283 名前:カム 投稿日:2002年04月30日(火)19時16分17秒
- すいません、色々あって板に来てませんでした。
未だ14嬢のキャラが微妙に定まらないのですが、
このままの状態で倉庫逝きだけは避けたいので行進したいと思います。
とみこさん>
いつもありがとうございます。新作は紫板ですか?
あとでじっくり読ませて頂きますね!
282さん>
ありがとうございます。お待たせしてすいません。
期待を裏切らないようにがんがりますです。
行進予定時間は(一応)25〜26時です。
- 284 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月01日(水)01時46分32秒
人形の様な可愛らしい顔立ちが
一瞬、無表情になったかと思うと
すぐ画面の中にいる時と同じ完璧な笑顔になった。
あーもう、なんでこんなに頑固なのよ!?
…ったく、だいたい社長もこのコに甘すぎだし!
なかば予想していたとはいえ
やはり愕然とするキャリア風の女
だけど、急に高校生に戻るだなんて
なんで今更??…最近の子の考えることって分からないわ〜
- 285 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月01日(水)01時48分27秒
女の目の前で微笑む小娘が
突然、『もう一度高校に通う!』と言い出した先月のある日
それ以来、社長と共に何度も話し合いをし、
説得に説得を重ねたが、彼女の【高校生活への熱意】がおさまることなく
むしろ、会社ぐるみで反対したことによって事態は悪化してしまったのだった。
結局、
『散々【勉強は苦手です】と公言していたコが
向学心に目覚めたのだから応援してあげようじゃないか!』
という社長の鶴の一声で、彼女の希望は叶えられることになった。
- 286 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月01日(水)01時51分52秒
横浜在住の彼女が
編入先に選んだのは都内某区の名門私立女子高
自宅から通えないこともない距離なのだが
得意のおねだり攻撃で、親に分譲マンションを買ってもらい
同校の生徒でもある幼なじみと一緒に住むということになった。
本人曰く、『しばっちゃんと一緒がいいんだもん♪』
だそうだ。
- 287 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月01日(水)01時54分36秒
「これから事務所に戻るんでしょ?送らせるね」
ピンク色のティーカップにと口づけながら
相手も見ずに言うとふわりと立ち上がって
女のわきを通り抜けて壁際のルームフォンで手短に用件を告げる。
くるりと女の方へ振り返り、
柔らかな微笑を浮かべる少女
「それじゃ、さようなら」
- 288 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月01日(水)01時58分48秒
黒目がちに潤んだ瞳
まだ穢れを知らないあどけない表情
蜂蜜のように甘ったるい声
父性本能をくすぐる、弱々しげな仕草
柳腰の素晴らしい、艶めいた体つき
人々は彼女をイメージする。
ある時は
全身からむせかえるような甘い色香を漂わせた小悪魔。
ある時は
『お花から生まれて、砂糖菓子のお城に住んでるの』と純情可憐な夢見る少女。
男心を鷲づかみにして放さない
その――――――――絶大な魅力
しかし、その心はたった一人の【少女】によって完全に埋めつくされていた。
- 289 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月01日(水)02時02分20秒
軽やかな後ろ姿に向かって女が力無くたずねた。
「…トップアイドルの座が惜しくないの?
今や日本中の男があなたに夢中、さしずめ青少年の心の恋人よ。
それなのに…、何のために今まで一緒に頑張ってきたていうのっ??」
最後には語気が強くなり、女は思わず立ち上がる。
歩みを止め、ひるんだ様子もなく顔だけ半分振り返る。
「そんなのどうでもイイ、…もっと欲しいモノを見つけたの」
女を一瞥すると、スカートの裾をひるがえして立ち去った。
- 290 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月01日(水)02時05分07秒
「…待って!石川っ!?」
閉まりかけたリビングの扉から聞こえる
女の悲痛な声を背に、少女は廊下をまっすぐ進んでいく
ふと、玄関わきの大きな姿見で立ち止まり
自分の全身をうつすと、満足げに頷いてからニッコリと微笑む。
ふふっ
ねぇ、ちゃんと覚えててくれてる?
コレですぐに思い出してくれるかなぁ?
「私は、…あの日からずっと、少しも忘れられなかったよ?」
彼女は、そう何かまじないでもするように呟くと
スカートの端の小さなシミを愛おしそうに、指でそっとなぞった。
- 291 名前:カム 投稿日:2002年05月01日(水)02時38分56秒
-
行進終了ageです。
石ヲタの皆さん>
石川さんのキャラが激しく違っててごめんなさい。
色々考えてみましたが奥深すぎてキャラが掴めませんでした。
がんがって善処しますので、生暖かい目でやり過ごしてください。
- 292 名前:吉澤 投稿日:2002年05月02日(木)12時08分10秒
まず正面玄関からおとりの車を先に出し、
それにむらがるマスコミ陣を横目に
自分は使用人通用口から出入りの清掃業者の車で都内に向かう。
予想以上に順調なすべり出しに
にんまりとしながら、思い出したようにバッグから携帯を取り出した。
「あ、はい、今出たところです。うん…大丈夫、
このままなら、ん〜多分…お昼過ぎには着けそうかなぁ?
うん、そうね、また何かあったら電話します、じゃあね、チャオ〜♪」
- 293 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月02日(木)12時11分10秒
・
・
・
・
途中ちょっとした渋滞に遭いながらも
車はかなり良いペースを保って走っていた。
しかし、もうすぐ都内というところになって、
業者に扮した運転手が、いったん清掃会社の車庫まで戻り
そこで乗り換えてから、さらに迂回しながら進むと前を見たままで告げる。
彼女がちらりとバックミラーに目をやると、
見覚えのある数台のバイクがミラーの端に映っていた。
…あーあぁ、やっぱバレちゃったかぁ〜
- 294 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月02日(木)12時12分13秒
「そぅ、分かったわ。ちゃんとまいてね?」
「はい、ご安心ください」
これじゃあ着くのって放課後くらいになっちゃうかなぁ?
まぁ、しょうがないよね…、学校まで着いてこられたらおじさまに迷惑かかっちゃうしぃ
―――――あ!
ってことはぁ〜
もしかしたら部活してるとことか見れるかも!?
彼女はおもむろに手帳にはさんであった
一枚のスナップ写真を取り出して、じぃっと眺め出した
- 295 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月02日(木)12時13分11秒
明らかに練習中を隠し撮りしたと思われるそれには
コート脇のベンチで500mlペットボトル片手に
ジャージTシャツ姿で仲間と楽しげに微笑んでいる
【愛しいあの人】の姿
- 296 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月02日(木)12時14分16秒
―――――あの時も、2人でひとつのを分けっこして飲んだっけ
私たち、もうすぐ会えるんだよ♪
「そう、アナタを手に入れる為なら何でも出来るの…」
今日からは
ずっと一緒だよね!?
私の…ヒトミちゃん
- 297 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月02日(木)12時17分12秒
【三者三様・市井と吉澤の場合】
〜同時刻、校舎屋上の一角にて
どこまでも続く
雲ひとつない澄み切った青空、
陽光が緩やかに地表に降り注がれる
時おり、心地よい風が新緑をそっと揺らし、穏やかに吹き抜けていく。
日向ぼっこには最適のイイ天気。
「あの〜、下にあゆみちゃん待たしたままなんで、出来れば手短に…」
「ん?あぁ、彼女には先に行っといてもらったから。
ところで吉澤、オレンジとブルガリアどっちがいい?」
「じゃぁオレンジで」
- 298 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月02日(木)12時19分27秒
「ほいよっ。
…や、今朝なんか後藤とモメてたっぽいからさ、大丈夫かな?ってね〜」
「あ、どうも〜、
ってもう全然大丈夫なんかじゃないっすよぉ!聞いてくださいよ〜」
目下に広がる街並を見下ろしながら、
だらりと手すりに身をもたせかけ、紙パック入りジュース片手に並んで佇む2人。
「そんでぇ…ぅ、ふぇーっくしっっ!!」
-------っっ!!!
「うぉぅっ!?」
「お?どした?」
「や、なんか急にムズムズって…」
「あー!どっかでナンパしたコに噂されてんじゃねーのぉ?」
「ハハハ、なに言ってんすかぁ
(市井さんじゃないんだから)んな事しませんよ〜。あ、話もどしますけどー」
一見したところ、高校生のたわいない会話の一場面。
- 299 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月02日(木)12時20分40秒
…ところがどっこい!!!
一部熱狂的ファンにとって鼻血噴出、卒倒確実。
そこまででは無い者にとっても狂喜乱舞は間違いない非常に貴重な光景。
――――――すなわち!
当代きっての男前ツートップ(元祖&二代目)の仲良し2ショットという
いわば感涙のお宝シーンなのである。
かたや、華奢で少年のような体つきと
黒く艶やかなサラサラの短髪からのぞく涼しげな目元が
見る者に、理知的で清々しい印象を与える純和風の美形
(ってか中身はどうしようもなくヘタレでエロエロじゃんかよっ!byヤグチ)
もう一匹の恋に迷える子羊を救うべくして立ち上がった
元祖男前・市井サヤカ@愛の伝道師2号(自称)による
『ガチンコ恋愛サバイバル!・愛のお悩み相談室』の真っ最中なのだが…。
- 300 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月02日(木)12時22分19秒
「…って、
まぁ大体こんな感じなんですけどぉ…これって、吉澤が悪いんですかねぇ?」
「え?あ、ちょい待って、…いま頭ン中でハナシ整理してるから」
「あぁ、終わったら言って下さいね〜」
かたや、スレンダーな長身、スッと通った鼻筋、
澄んだ大きな瞳には長い睫毛をたたえている。
うすくて形の良いくちびるが中性的な顔だちを引き立たせ
見る者にクールで凛とした印象を与える北欧風の美形
(でも実は体育会系で、ごとーに負けず劣らず一途なんだよね〜byごとー)
再び視線を街並みに戻す2代目男前
- 301 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月02日(木)12時23分03秒
見た目のイメージからは大きく反して
終始おっとりとした口調で話す吉澤から
後藤の時のような深刻さが、市井にはかけらも伝わってこない。
そもそも、一度聞いただけでは話の要領を得られないのが吉澤トークの真骨頂。
「ん〜、今日って暖かいなぁー」
「…(あ、頭いてぇ)」
- 302 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月02日(木)12時25分36秒
汚染された市井の脳が復旧するまで約3分弱。
―――――――
―――――
…おい!?
えっと、つまり、なんですか!?
天然鈍感に加えて思わせぶり魔人なんですってことですか!?
吉澤、お前ってヤツはみさかいなしなのか?性質ワル過ぎだYO!!
他人からみれば、女ぐせの悪さにおいて
吉澤に大してひけをとらない市井なのだが(単に自覚の有無の違いだけで)
自分の事などすっかり棚に上げて、吉澤の話に呆れかえっていた。
- 303 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月02日(木)12時26分46秒
頼りにしてる先輩にまで毒づかれてるとは思いもしない吉澤、
情けない表情のままストローをチュ―っとやって、ぼそっと呟く
「はぁ…ごっちん何であんな怒ってんだろ??」
「…!?」
オマエがフラフラしなけりゃ誰も怒んねーんだよっっ!!
そう言いたいのをグッとこらえて、市井は打開策を考え出した。
- 304 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月02日(木)12時30分42秒
まず、コイツ自覚無さすぎる
女なのに女心ってもんが分かって無さすぎる
しかし性格直すったって一朝一夕にはムリだしな〜
だからって、このままにしといたら…後藤が血の雨降らす日も近いしな〜
ん〜、マズイなこれは…
非常に火急的に九分九厘マズイ
――――マジでなんとかしなきゃ!
つーかこいつらがもめる度に確実にやぐっちゃんとのラブライフが邪魔されるじゃんよ!!
そ、それはイヤだ!
ぜぇっっったいに嫌だぁーーーっ!!
脳内シュミレーションの結果に市井が暴走しかかった瞬間
DCTのメロディが屋上に響く。
- 305 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月02日(木)12時31分32秒
「あ、ケイタイ鳴って…」
「やぐっちゃんっ!?」
…市井さん、はやっ!!
ってか何でそんな必死なんすか!?
「そっか、良かった。…うん大丈夫だよ、安心してやぐっちゃん!
こいつはイチイが必ずなんとかする!(ウチらの)愛の為に一生懸命頑張るよ!!じゃねっ」
「市井さん…」
あたしとごっちんの事を
そんなに本気で心配してくれてたんっすか!!
さすが単純王・吉澤
市井の言葉と真剣な表情になにを勘違いしたのか素直に感動していた。
- 306 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月02日(木)12時32分19秒
確実に当初の目的を見失いつつある市井だが
そもそも、吉澤と後藤の仲が順調にいっていれば、
市井いわく「2人のラブライフ」も邪魔されずに済むわけである。
そうだ!みんなで幸せになるんだっ!!
矢口にした約束をかみしめながら右手に携帯をグッと握り締める市井。
全身にやる気をみなぎらせ、ゆっくりと吉澤に向き直る。
「まぁね、イチイとしちゃ吉澤の言い分も少しは分かるんだけどさ?」
吉澤は、市井の声トーンの微妙な違いに何かを感じ取ったのか
先ほどまでとはうって変わった神妙な面持ちになって次の言葉を待っている。
- 307 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月02日(木)12時34分13秒
ほぉ〜、変に勘が良いところは
バカップルつながりってヤツですかねぇ〜?
「や、話聞いててさぁ、吉澤が後藤の事をそれはもう
大事に大事に想ってて、いっそのこと拉致って一生どっかに
監禁しちゃっときたいくらい大好き!
なんだってのは、よーく分かったんだけれども、要はそれが
後藤にちゃんと伝わってるかどうかって事なんじゃないのかな?」
「あたしは、伝えてる…つもりですけど」
「ん〜、【伝える】のと【伝わる】とじゃ、微妙に違うんだよなぁ。
つってもニュアンスの問題だし、ちょっと分かりにくいとは思うけどね」
「はぁ」
「【伝える】ってさ、ある意味一方的な行為じゃん?
けど【伝わる】ってのは、その相手に自分の言いたい事、
つまり伝えたい事をちゃんと分かってもらって
はじめて成り立つもんなわけであって…って、おい、吉澤、どした??」
- 308 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月02日(木)12時38分41秒
もともとタレ目であるのに加えて
すっかり下がりきった眉尻が余計に情けなくうつる。
ああぁっっ!?
しまったーー!
吉澤相手につい、
いつもの感じでやっちまった…スマン、イチイが悪かった
「えーと、そうだ!…ここで問題です!
後藤は吉澤と相思相愛だと分かっているが安心できないらしい。
それはなぜなのか?では、以下の中から四択でお答えください
@吉澤が鈍すぎるからA吉澤がヘタレだから
B吉澤がバカだからC吉澤が八方美人だから
さーて、理由として最も相応しいのはどれでしょうか?」
- 309 名前:カム 投稿日:2002年05月02日(木)12時43分39秒
後進終了です。
- 310 名前:名無し読者 投稿日:2002年05月07日(火)00時09分43秒
- 再開お待ちしてました。続き楽しみにしてますよ。
よしごま、いしよし大好きなのでこれからの展開に期待!
- 311 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月16日(木)14時18分39秒
「ん〜、んーっと、えぇーっとぉ…、多分…その全部です」
おおっ!?
なるほどね、そうきたかぁ〜
「ふーん、なんでそう思う?」
「や、ごっちんって割と何でも自分の中に抱え込もうとするタイプなんですよ。
特に不満とか弱音ってゆうのは言わないっつーか言えないっぽくて。
だから、出来る限りあたしがフォローしてあげなきゃって思ってるんです。
ああ見えて実はナイーブで寂しがりで甘えん坊でヤキモチやきな性格なんで
あたしの前じゃそりゃもうワガママ炸裂ってかんじでスゴイんっすよね。
まぁ、そういうところもカワイイんで全然オッケーなんですけど〜、
いやもう甘えてこられた日にゃ理性も軽くふっ飛びそうなくらいに可愛いんですよぉー!!そんでー…」
「へぇ〜?随分よく分かってるじゃんか」
とめどない彼女自慢を
わざとトゲのある口調で話をさえぎって
市井は意地の悪い視線をギロリと投げかける
- 312 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月16日(木)14時22分24秒
「なんでそんなに可愛い彼女を悲しませてんの?吉澤ってSっ気あんだ?」
「…え?あの、それって…ごっちんを?って事…すか??」
「何それ、後藤の外にも付き合ってるコいんの?
つーかさ、何?それって後藤とは遊びってわけですかぁ?」
「ちがっ…!あたしの大事な人はごっちん一人ですっ
誰よりもごっちんが…ごっちんだけが世界で一番たいせつなんです!!!!」
――――ハイ、良く出来ました♪
市井は吉澤を見据えたまま
そっと右手のソレをスカートのポケットにしまうと
興奮したせいか両手をギュっと握り締めて、キッと真正面から
自分を睨みつけている吉澤の真剣な様子に思わず満足そうに口角を上げた。
- 313 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月16日(木)14時27分25秒
しっかし、コイツほんとキレイな顔してるよなぁ〜
ゆるく吹きぬける風に吉澤の髪がサラサラとなびく
無造作に伸びたうす茶色のショートボブが、日に透けて黄金色に輝いている。
そんでもって誰にでも優しい上に、バカみたいにまっすぐな性格だ
こりゃーモテるのも分かるわ、ある意味、怪物くんだな。うん、モンスターだよ
すっと視線を外そうとして
襟元から肌が無造作にさらされているのが目に付いた。
あーやっぱ色白いんだなぁ〜、
これで貧乳でなきゃマジでガイジンだねっ!
つーか性格ラテン系だし、日本語変な時あるし、マジでそうなのかも…
いっぺん調べてみよっかなー?うひょぉーヤべェ面白そ〜〜
瞬間的に、市井の脳内で諸外国の民族衣装を着て
妙なイントネーションで極寒ギャグを連発する
異様にテンションの高い吉澤の姿が展開された。
- 314 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月16日(木)14時28分38秒
「…あの、い、市井さん??」
――――うわ〜、市井さんも交信できのかYO!?
引き気味な吉澤に気づき咳払いをひとつ
すぐに余裕しゃくしゃくの表情、飄々とした口調に戻って
「…そこまで言うんならさ、分かるように示してやんなきゃ」
「え…、分かるように、ですか?」
「そう、すっげーめちゃくちゃわかりやすーくね?
言葉で、態度で、吉澤まるごと使ってどれだけ好きなのか
もうイヤってくらいに分からせてやんないとダメなんじゃない?
特にキミんとこの彼女すごい寂しがり屋さんらしいから、
それこそ全身全霊で教えてあげた方が良いんじゃないのぉ??」
言い終わったとたん、
それまでのきりりとした表情から一転して
ウヒヒっとやたら楽しそうにひとり笑う市井。
- 315 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月16日(木)14時29分33秒
「……カッケー」
ぼそりと呟く吉澤。
視線は市井に向けられているようで、どこか別のところを見ているようだ。
いつのまにか握り締められたこぶしがブルブルと震えている。
ちくしょー!やられたよっ
くやしいけど、やっぱこの人ってスゲー!!
さすがに矢口さんが惚れた人だけあるっ
オトナだよ、市井さん!あんたカッコイイよっ!!
「ん?何か言ったか?」
「吉澤は今、モーレツに感動してるっすっっ!!!」
- 316 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月16日(木)14時36分51秒
言うが早いか、吉澤はガシガシと目の前のフェンスにのぼり始めると
「よっしゃーっっ!やるぞーー!!ワぅぉォーーーーん!!!」
ぱっと見でも2mは余裕でありそうな高さを
あっという間にスルスルと上までのぼりきって
そのままへりに腰かけると両手を突き上げて豪快に遠吠えをした。
…『ワォーン』ってオマエは犬か!?
――――『なんとかと煙は高いところが好き』……ってホントだな
こんなんと付き合ってる後藤って
変わってるっつーか気の毒っつーか、なんだかなぁ…
子供のような横顔を下からチラリと見上げて、市井はしみじみ思った。
- 317 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月16日(木)14時41分44秒
「…ぅ、ふ、ぶぇーっくしっっ!!」
再びぐしゃっと歪む顔
-------ぞぉく!?
ぞくぞくぞくっっっ!!!
「う゛ぉぅっっ!?」
3分の1ほど降りかけていた吉澤は
一瞬ビクッと体を大きく仰け反らせたかと思うと
そのままの体勢からジャンプしてフェンスから飛び降りた
「ん?なんだ、やっぱ風邪か?」
「や、なんかいま急に…ものすげー寒気っつーか悪寒が」
「だからさー手当たり次第にナンパすんのは危険だって
もしミザリ―みたいなコとかだったらマジでどーすんだよ?」
「なに言ってんすかー、あたしはごっちん一筋っすから問題ナシっすよ!」
腰に手を当てて自信たっぷりのVサイン
「ま、上手くやりたまえ(…やっぱ、いっぺん痛い目あわすか?)」
- 318 名前:カム 投稿日:2002年05月16日(木)15時13分03秒
>310名無し読者さん
ありがとうございます。少ない脳みそ捻ってがんがります。
なんだか行進する度ダルダルな内容で鬱です(元から内容なんて無(略…)
早く石川さんに出てきてもらって暴れてもらいたい今日この頃。
不定期更新だし内容皆無だし、読んでくれてる人には本当に申し訳ないです。
下手くそな上にヘタレで中途半端なヤツが作者でごめんなさい。
このさい内容うんぬんは置いといて、早期完結を目標にしていきたいと思います。
- 319 名前:名無し読者 投稿日:2002年05月17日(金)01時38分32秒
- 祝・復活。お待ちしてました。
最近よしごま少ないんで萌えさせてください。
頑張ってください。
- 320 名前:名無し読者 投稿日:2002年05月17日(金)07時56分09秒
- >もしミザリ―みたいなコとかだったら
ミザリーて・・・(w
- 321 名前:シューヤ 投稿日:2002年05月18日(土)23時59分09秒
- >えぇーっとぉ…、多分…その全部です
よしざーさん、カッケー!
なんとお答えされるのか、密かに楽しみにしていたんですが、まさか全部とは(笑
良く分かっていらっしゃる…。
凄く面白くていつも楽しみに読ませて頂いてますよー。
がんがって下さい。
- 322 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月28日(火)17時22分43秒
任せておけとばかりに白い歯をみせて
ニカっと笑う様子に思わず苦笑しながらも、
市井は、この無邪気な後輩を頼もしく感じていた。
なんでか分かんねーけど、吉澤が大丈夫って言うなら
きっと大丈夫なんだろうなって思えてくるから不思議だ
イチイなら凹みまくってダメになっちゃいそうな辛い事も
泣きごと言わずにヘラヘラってやってのけそうな感じがするんだよな〜
…後藤も、そんな風に思ったりしたのかな
こいつのそういうところに惚れたんだろうか?
いったい後藤は吉澤のどういうところに惹かれたのかな?
- 323 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月28日(火)17時23分53秒
――――いやいや、ぶっちゃけ外見だけだったりして(笑)
へへっ、後で聞いてみてやろー
「うぉーい、市井さぁーーん?交信してんなら先に行きますよぉ〜〜」
入り口の近くでブンブンと両手を振る吉澤
「おー、いま行くーー!!」
市井は軽く片手を上げてそれに応える
- 324 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月28日(火)17時27分44秒
「…ほーんと、不思議なヤツだよなー」
そう呟いて、小走りに駈けていく市井。
校舎内に戻ろうとするうしろ姿の、その長い首に
右腕を回して頭からガッチリと抱え込むように勢いよく飛び掛る
「ゴルァッッ、ミサカイなしのバカ犬がー!
次また後藤泣かしたらイチイがもらうかんなっ!?」
「うぉわっ!?もぉ、なんなんすかぁ〜市井さぁん?」
じゃれあいながら階段を下りてゆく2人
- 325 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月28日(火)17時29分46秒
そこから南西にあたる方角からゆっくりとだが確実に
黒々とした雨雲が近づいてきていることに、まだ誰も気づいていなかった。
ある一人を除いては。
- 326 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年05月28日(火)17時37分44秒
(0^〜^)「あ、そーだ!市井さーん質問なんすけどぉ〜」
ヽ^∀^ノ 「ん〜?どした?」
(0^〜^) 「さっき『分かりやすく教える』って言ってたけど
それって具体的にどうしたらいいんですかぁ〜??」
ヽ^∀^ノ 「…ふっ、いーい質問だ、サスガに勉強熱心だねぇ?
吉澤、それでこそ2代目に相応しいヤツだよ。
ついて来たまえ!今から早速おしえてあげようじゃあないか」
…この数時間
市井は自身の言動いに後悔させられる羽目になる。
- 327 名前:カム 投稿日:2002年05月28日(火)18時08分03秒
>319名無し読者さん
あたたかいレスをありがとうございます。
もう少ししたら、よしごま萌えシーン入る予定っす。
>320 名無し読者さん
華奢でアニメ声でどこか抜けてるので
あんまり怖くないし憎めないミザリ―さんです(多分)
>シューヤさん
面白いなんて…ありがとうございます。マジ嬉しいです。がんがります。
密かにですが、めちゃくちゃリスペクトしてます(情報公開
毎度ながらお待たせしてすいません。他のよしやぐに浮気してました。
次回作は書き上がってから載せることにします(…気の早い話だけど
- 328 名前:カム 投稿日:2002年05月28日(火)18時09分31秒
-
後進終了通知揚げ
- 329 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月03日(月)16時49分45秒
【(黒い)嵐の前の甘いひととき】
- 330 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月03日(月)16時52分51秒
4階に上がってくやぐっつぁんにバイバイしてから
いきおいよく教室のドアを開けたら、思いっきり先生と目が合って。
…ああそうだ、もう2限始まってんだっけ。どうしよ、なんて言い訳しよっかなぁ??
「…お、後藤、もうハラの具合は良いのか?」
「ほぇ?…あ、ハイ大丈夫です」
ごとーが言い終わらないうちに、
先生は「じゃあ席付け」って言って黒板に向かい直すと授業を再開した。
教室のあちこちからチラチラと注がれる視線を無視して
さっさとに窓際の列の一番後ろの席に向かうと
んぁ?アレって―――
- 331 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月03日(月)16時58分41秒
ごとーの机の上に、見慣れたよれよれのナイロンバック。
アレ?さっき持ってきちゃったのは??―――
ガタガタと椅子に座りながら机の周りを見回すと
知らない間にごとーの机の脇にぶら下がってた
ごとーのと色違いのキーホルダーがついたナイロンバッグ。
…よっすぃのがあるってことは〜、んぁ?誰がもってきてくれたんだろ??
みっちゃんかなぁ?って考えながら、教科書を出そうと机の中に手をつっこむと
何かちっさいカタマリみたいのが指先に当たった気がした。
…ハハハ、まさか今さらカミソリとかじゃないよねぇ〜?
なんて恐る恐る触ってみると、ちっさく折りたたまれた紙っぽい。
教科書でカモフラージュして、そっと開いてみたら
すごく丁寧で大人っぽい字が並んでた
まるで、おかーさんが書いたみたいなキレイな字で
『今朝はごめんね。
吉澤さんは、怪我した私を心配して自転車に乗せてくれただけです。
それから、とても大事な話があるので2限が終わったら中庭に来てください。
ps 一応先生には腹痛で保健室に行ってるって言ってあります。 柴田アユミ』
- 332 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月03日(月)17時02分00秒
ああ、なるほどね〜
そっかそっかぁ、だからハラの具合って…
……ほぇ??
…え、ってか…ちょ、ちょっと待ってよぉ〜〜!?
せっかく、せーっかく、やぐっつぁんのオカゲで頑張ろうって思ったのに!
ちゃんとよっすぃと仲直りしようって、
ごとー素直になろうって思ったばっかなのにぃ!!
つーか何?『とっても大事なハナシ』って
…よーするに、ごとーに対する宣戦布告だよねぇ?
……ふぅ〜ん、なるほどね〜?そーいうことですかぁ…
顔を上げると前を向いてた柴田さんがふいにクルっとこっちを振り返った。
バチっと視線がぶつかって、柴田さんはニッコリと笑顔を見せる。
- 333 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月03日(月)17時03分40秒
それは、とっても可愛らしくて感じの良い笑顔だったけど、
だからこそ余計に、ごとーはカチンときたのなのかもしんない。
だって、その笑顔を見た瞬間、ごとー思わず手の中のソレをギュッと握りしめてて。
むうー!?いい度胸してんじゃんよー!
ごとー負けないもん!!ぜったい誰にもよっすぃは渡さないっっ!!
もういつも以上に授業なんかはどうでもよくて、
ごとーの頭の中は、『よっすぃ完全死守計画』でいっぱいだった。
- 334 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月03日(月)17時07分17秒
―――――――――――
―――――――
それから30分もしないうちにチャイムが鳴って…
廊下を挟んですぐの中庭に急ぐ
後ろから声がして、振り向くとニコっと笑う柴田さんが見えた。
………くやしいけど、、、
柴田さんって…カワイイじゃんよぅ〜
- 335 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月03日(月)17時11分53秒
それに品が良いっていうか、なんかいかにも育ちの良さそうな感じだし
でも、それが全然イヤミな様子とかってわけじゃなくて…
花壇の前のベンチに腰かけながら
「座ろ?」なんて言う声も優しくて、ほんわかしてて
うわぁああぁーーーーん、どうしよぉ〜!?
ライバルなのに、恋敵なのに、ごとー、嫌いになれそうにないよぉ!?
……だけど、だけどっ!!
「呼び出したりしてごめんね?あのね…」
柴田さんは、なぜか申し訳なさそうな顔をして言葉を詰まらせる。
よっしゃー、今だ!先手必勝!
ごとー、いっきまぁ―――すっっ!!
「よっすぃは渡さないよっ!」
- 336 名前:カム 投稿日:2002年06月03日(月)17時31分22秒
今日はここまで。
読み手に不親切な書き手の勝手な言い分で申し訳ないのですが
何がしかレス頂けると、当方、ものすごい励みになります。
少しばかりストックが出来たので、今までよりはこまめに更新できそうです。
読んくれでる方(が、まだいてるとしたら)今後ともよろしくお願いします。
- 337 名前:カム 投稿日:2002年06月03日(月)17時45分06秒
更新告知ageです
剣と長刀の作者さん及び読者さん、
スレ汚してしまってごめんなさい。
- 338 名前:名無し娘。 投稿日:2002年06月03日(月)23時18分27秒
- …くっ!何て気になるところで切ってるんですか!(w
こまめに交信もとい更新していただけるとのことで、心待ちにしてます。
- 339 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月04日(火)00時20分33秒
- 読んでますよ。柴ちゃんも気になりますがもう一人のひとが
どう絡んでくるか、楽しみにしてます。頑張ってくださいね。
- 340 名前:とみこ 投稿日:2002年06月04日(火)15時27分36秒
- しばよしもよしごまも好きなんですよ〜!!!
期待ッッッ!!!
- 341 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月06日(木)17時13分01秒
ベンチから、えいっと立ち上がって柴田さんを見すえた
「えっ!?あ、後藤さん?…あの、何か勘ちが…??」
柴田さんはベンチに座ったまま目をパチパチさせたかと思うと
一生懸命になって何か言おうとしたけど、そーはさせるもんかっ!
そんなカワイイ顔してねー、とぼけちゃってもねー、ダメなもんはダメなの!
ごとー、争いごとは好きじゃないけど、よっすぃに関係することなら話は別。
どこの誰からだろーと売られたケンカは買っちゃうよ!!
「よっすぃを好きになるのはよく分かるけど、
だけど、…ごとー絶対に負けないから!!」
「ま、待って!?違うの、後藤さん!
そうだけど、そうじゃなくて!もっと危険な、大変な話なのっ!!」
「ほぇ?…宣戦布告じゃ、ない…の??」
「…時間がないから、よーく聞いてね?実は…」
柴田さんはすごく真剣な顔で、こっちを見てる。
その眼差しに、思わずごとーはベンチに座りなおした。
- 342 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月06日(木)17時15分18秒
最初に柴田さんは、『石川リカ』っていう大事な友達の事だって言った。
……………………………
……………………
……………
- 343 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月06日(木)17時18分51秒
柴田さんの言う『石川リカ』ってコの話は、ちょっとどころか
かなり信じられないってか、出来ればなるべく信じたくない内容で
だけど、話してる間の柴田さんの目が、すごい必死で…
「それって…本気で?」
「うん、私も、ちょっと信じられないんだけど、
…本当にバカみたいな話だけど、 事実なの。
で、普段からそんな感じで空気読めないし、
目的の為なら手段選ばないし、勝負事大好きだし、
とにかく本人が一方的に本気になってて…余計に性質が悪いっていうか
だから、後藤さんには…ちょっとでも早くよっすぃーと仲直りして欲しいの!」
…もし、、それが本当の話なんだとしたら―――
- 344 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月06日(木)17時20分59秒
そんなのって、いくらなんでもメチャクチャ過ぎだよぉ〜
もーサイアク。てか、なんなの?その『石川リカ』ってコは!?
けど、その『大事な友達』が本気なんだって知ってるのに、
なのに…なんで柴田さんは、ごとーにそんな事を教えてくれたんだろ?
んぁ〜、よく分かんな〜〜〜〜い!
ごとーとよっすぃの事を心配してくれてるみたいだし
とりあえず柴田さんはよっすぃを狙ってないって思ってイイんだよね?
「…えっと…ごめんね柴田さん?ごとー、すごい勘違い…」
「ううん、いいの、実は私もよっすぃーの事好きだから」
柴田さんはそう言って、ごとーにふんわりと笑った。
- 345 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月06日(木)17時23分04秒
…えーっと、柴田さん?
今、『私もよっすぃーの事好き』って言った??…よね?
うわぁぁああぁんっっ、なんなんだよそれぇ〜!?
ごとー、柴田さんが何を言いたいのか分かんない
なんなの?けっきょく柴田さんはライバルってことなの?
…あーもうダメ、何がなんだか分かんない。
- 346 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月06日(木)17時26分23秒
柴田さんの友達の『石川リカ』ってコがよっすぃにひとめ惚れしちゃって
そんで柴田さんも本当はよっすぃが好きで……
でも、本気でごとーとよっすぃに仲直りしてほしくって
ごとーもよっすぃと仲直りしたくって、もすこし素直になろうって思って……
えぇ〜っと、えぇ〜っとぉ…、
やっぱダメ、分かんない、ごとーには難しすぎる。
ごめんなさい、なんかもう頭の中がぐちゃぐちゃになってきた。
…ううぅっっ、わけ分かんなすぎて涙出そぉだよぅ〜!
ごとーが何も言わないでいると
そのあいだを埋めるみたいにして、柴田さんがおっとりと口を開いた
- 347 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月06日(木)17時28分17秒
「今朝のね、後藤さん達の様子見てて気付いたんだけどね…
私、後藤さんと一緒にいる時のよっすぃが一番素敵だなぁって思って。
だからきっと、私は後藤さんといるよっすぃの事が好きなんだと思うんだ〜」
し、柴田さぁ〜んっっ!?
良かったよぉ〜〜!やっぱ柴田さんはイイ人だったんだねっ!!!!
ごとー、ほんとにすごい嬉しくって、でもまだ頭が混乱してたから
なんて言ったらイイのか分かんなくって、だまってたら丁度チャイムが鳴って
柴田さんは、ちょっとおどけた感じで
「さぁ〜て、戻りますか?」って、やっぱりふんわりと言った。
- 348 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月06日(木)17時31分23秒
2人して廊下を小走りになって教室に戻る途中
ちょっと恥かしかったけど「柴っちゃんって呼んでイイ?」って聞いたら
柴っちゃんは「じゃあ、私もごっちんって呼んで良い?」って嬉しそうに笑った。
―――――――――――――――
―――――――――――
―――――――
- 349 名前:カム 投稿日:2002年06月06日(木)17時55分27秒
338>名無し娘。さん
お待たせしてすいません。今回はキリのいいところで切ってみました。
常に1回分くらいはストックしつつ、定期行進を目指したいです。
339>名無し読者さん
柴田さんはこういう形におさまりました。いかがだったでしょうか?
もう一人の方は…ただいま移動中だそうです。
>とみこさん
柴田さんには、ひっそり見守ってもらう事になりました。
期待はずれだったらすみません。作者の気まぐれで復活するかもしれませんが…
次回行進は、もし出来たら土曜か、最悪で週明けの予定です。
レス及び感想など、お待ちしてます。よろしくお願いします。
- 350 名前:カム 投稿日:2002年06月06日(木)17時57分14秒
今日はここまで。
行進告知ageです。
- 351 名前:名無し君 投稿日:2002年06月06日(木)20時28分45秒
- 柴ちゃん良い子過ぎるよ(涙)
- 352 名前:とみこ 投稿日:2002年06月07日(金)09時14分36秒
- 梨華ちゃんの立場が気になる!
- 353 名前:カム 投稿日:2002年06月09日(日)02時14分55秒
次回更新は、来週の火曜になりそうです(多分)。
今日の更新を期待してた方には、裏切るような形になってすみませんでした。
>351名無し君
メル欄気づいてもらえて良かったです。答えは…非常に惜しい!ある意味正解(w
えーと、柴田さんって普通に良いコっぽくないですかね?逝って吉ですか?
>とみこさん
そうですねぇ(汗)親友に裏切られたも同然ですからねぇ…
でも、全く問題ナイみたいですよ、むしろ闘争本能に火がついたとかで
今は車中で吉澤略奪計画を考えてるみたいです(w
- 354 名前:にゃん 投稿日:2002年06月11日(火)12時51分12秒
- 早く仲直りした吉後が見たいで〜す。ごっちん、りかちゃんに負けんなよー
- 355 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月12日(水)00時06分53秒
うーあー、もー市井さんのアホー!変態ー!ヲター!
ったく、いきなり何てもん見せるんだよー!?
つーかヤバイだろ?アレは!?どーみたってオカシイ人だろっ??
そもそもあたしが、あ…、あんな、あんなことをごっちんに…
………出来るわけがないじゃないかぁ〜〜っっっ!!!
廊下を駆け抜けてる間も、あたしの意思を無視して
脳内でプレイバックされる総天然色フルカラー・音声付のヤヴァイ映像
- 356 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月12日(水)00時09分54秒
だぁぁあぁあああ!!市井のドアホーーー!!
どーすりゃいいんだぁっ!こんちくしょぉおお〜〜〜っっ!!!
あたしは、ひたすら心の中で「わっちゃわちゃちゃ!」と大絶叫
廊下に飛び出した勢いのまま階段を駆け下りていると
「おわっ!?」
「いゃん!?……っ、どこ見て歩いとんねん!ダァホがっ!!」
電球の切れた踊り場で恐怖のニアミス
――――正に、寿命が縮まる記念の瞬間!?
- 357 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月12日(水)00時15分02秒
「すんませんっ!いそ、急いでたもんで…」
「スマソで済んだらおさるもポリ公もいらんのじゃ!
さっさとワレの学年、クラス、名前いわんかいっ!」
ハイヒールのくせに、すぐに崩した姿勢を立て直して、
振り向きざまに青い目でメンチ切りまくり
本性全開の関西弁でドス効かせまくりの、その人
金髪・カラコン・ミニスカ・厚化粧・香害・装飾過剰…エトセトラ etc
360度どっからどう見たって赤坂か六本木辺りのママ(か、○道の姐さん??)
――――――しかして、その実体は!?
その存在自身が我が校の七不思議
……セクハラ大すっきな元ヤン教師、中澤ユウコ
- 358 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月12日(水)00時17分33秒
ごめんなさい、おとーさん、おかーさん。
先立つ不幸をおゆるしください…
ひとみは、…ひとみは今から生コン喰らって東京湾に…ああ、もうだめぽ。。。
あーあ、こんな最期を迎えるんだって分かってたら
もっと早くごっちんと○%▼して#○$★¥や○○○…
そんなこんなで思わず意識がお空の彼方へ
BOOMBOOMBOOMって飛んで逝っちゃいそうになった時
再びあたしの耳に飛び込んできた関西弁。
さっきのソレとは一転して間延びした鼻声で……
- 359 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月12日(水)00時22分27秒
「…なーんや吉澤か、ってアンタ何その顔!?
…ププッ、イヤーハッハッハハッ!!ダサっ!!」
「ほぇ?」
ひとしきり笑うと中澤先生は、
あたしの腕をものすごい力で掴んでニヤニヤしながら
「ええから、ついといで」って言うとズルズルと引きずるように歩き出した。
…えーっと、い、いちおう助かった、の…かなぁ?
……………………………
……………………
……………
- 360 名前:カム 投稿日:2002年06月12日(水)00時35分33秒
えーと、まずお詫びです。
前のレス返しの時に351の名無し君さんを
うっかり呼び捨てにしてしまってごめんなさいでした。
以後よく気をつけますので許してください。
354>にゃんさん
レスどうもありがとうございます。えーと、後藤さん推しなんですか?
そろそろ仲直りシーンに入りそうなんで、もうちょっとお待ちくださいね。
ここのところずっと吉後不足なので
せめて妄想の中でだけでも甘々な吉後を書けたらと思う今日この頃です。
- 361 名前:カム 投稿日:2002年06月12日(水)00時36分05秒
行進終了sage
- 362 名前:名無し君 投稿日:2002年06月12日(水)22時59分01秒
- いえいえ、自分であらかじめ敬称をつけてますんで(笑)、気になさらないで
……でもここは
無礼者、許さんぞ。という訳で柴ちゃんに何か幸せなシーンがほしいなあ。
と言っときます。
- 363 名前:にゃん 投稿日:2002年06月13日(木)12時43分07秒
- 私は吉子LOVEで、吉後押しですYO(^O^)/仲直りシーン待ってますね。
- 364 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月14日(金)20時40分17秒
「みっちゃ〜ん!暇つぶしにエエもん拾てきたったでぇ〜?」
「もぉ〜何言うてんのっ、ゆうちゃん!?
学校でみっちゃんて呼んだらアカンって何べん…プッ、イヤ何それ?どしたん?」
「…はぃ?」
言われるまで全然気がつかなかったんだけど、
どうやらあたしは両方の鼻の穴から鼻血ダラダラだったらしくて
2人があたしの顔を見るなり大爆笑だったのも、そのせいらしい。
そんなこんなで、あたしは今
ベッドの上で見るも無残な鼻ティッシュ状態なわけで…
- 365 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月14日(金)20時45分49秒
「せやけど、あの顔見たら百年の恋も吹き飛ぶで?
ホンマにアンタのファンとか言ってるガキらに見せたりたかったわぁ〜」
「らに言ってんふかぁ、うちらのらかはほんなやわらもんりゃ…」
「ハイハイもう2人共分かったから、ゆうちゃんもからかわんときーや
吉澤、もうちょっとしたら血ぃ止まるやろから、そこで大人しく座っとり?」
そんなやり取りをしていたら、、うまい具合に
ピンポンパンポーンと校長からお呼びがかかって
「まぁーた、あのガキの事かいな…」
とかなんとかブツブツ文句言いながら 廊下に消えていった中澤先生
…ってことで、つまり今この保健室には、あたしと平家先生の2人だけ。
そして、その平家先生には朝のごっちんとの一件をばっちり見られてるわけで…
- 366 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月14日(金)20時58分06秒
ん〜、なんだかちょっとビミョオ〜な感じ
居たたまれないっつーか、気恥ずかしいってか…なんだろね?
てか、そんなことより早く血ぃ止まんないかなぁ??
あぁ〜あ、早くごっちんに会いたいよ――っ!!
ん〜、…そろそろ血ぃ止まっただろ?
うん、きっと止まってる!よーしティッシュ抜いちゃえ〜〜!
愛しいごっちんスマイルを心に思い浮かべながら
あたしが、そろそろと赤く染まったソレを抜いていると
「…これは余計なお世話かもしれんけど、
あんたもなぁ…ええ加減に自覚せーへんとアカンで?」
書きものを終えたらしい平家先生が
パタンとノートを閉じると椅子に座ったまま、くるりと振り返って言った。
「ウチはホンマに心配してるんよ、
あんたと後藤は救いようの無いバカップルやけど
傍から見ててウットリするくらいにめっちゃお似合いやから、
出来ることなら、いつまでも2人には仲良ぅしててほしいんよ?」
- 367 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月14日(金)21時03分35秒
「ん〜、あたしはごっちんが大好きなんですけどぉ、
ごっちんはあたしが他の子と仲良くしてるだけ怒るんですよね〜
ま、ぶっちゃけヤキモチ焼いてくれるのは嬉しいし、てか今から仲直り…」
すると、平家先生は急にキツイ口調になってあたしの言葉を遮った。
「あんなぁ吉澤、大事なもんを失ってからでは遅いねんでっ!?」
あたしは近づいてくる平家先生を眺めながら、先生の言葉の意味を考える
…へ?失うって、ごっちんを?あたしが???
そんな、、、、そんなの
………絶対に、ぜーったいに嫌だあぁぁぁぁっっっ!!!
きっと、心の中が顔に出てちゃってたんだろうと思う。
平家先生は、あたしの隣に座って少し困ったような顔で心配そうに言った。
「もっと、後藤の身になって考えたり?」
あたしが黙って頷くと、先生は満足そうに微笑んだ。
- 368 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月14日(金)21時17分20秒
- …あぁ、そういやこんな真剣に平家先生と話した事って無かったよなぁ
そう思ったあたしは、まじまじと平家先生に見入った
線の細い、華奢な顔立ち
人の良さそうな下がり気味の眉
その眉と対称的に少し上がり気味な大きな瞳
今までちゃんと見たことなかったから、
ぜんぜん気がつかなかったんだけど……
…実は、案外、なんて言うか…、その…意外と平家先生って結構…
「…キレイですね」
思わずこぼれたあたしの言葉に
白衣の隙間からのぞく透き通った肌が、さーっと桜色に染まっていく
- 369 名前:カム 投稿日:2002年06月14日(金)21時32分10秒
>>362名無し君さん
さては柴ちゃんファンですね?…えーっと幸せシーンですか?
それは吉との絡みって事なんでしょうか??う〜ん、困ったなぁ(汗
自分は柴田さんを泥沼に巻き込みたくなくて、ああいう形にしたんで(ニガワラ
>>363にゃんさん
吉推しでしたか、自分もモテ吉推しですよほ〜(爆
ゴチーンとの仲直りシーンまで行進できなくてごめんなさい。
今、仲直りしてるところ(ものすごい甘々)書いてます。我ながら恥かしいです。
- 370 名前:カム 投稿日:2002年06月14日(金)21時38分49秒
駄文ですが読んでもらえる事を期待しつつ、行進終了age。
読んでくれた方は是非ご意見ご感想をよろしくお願いします!
- 371 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月14日(金)21時56分09秒
- 平家先生…かわいい…。つーかやっぱ吉澤さんタラシ(w
ごっちんとの仲直りシーンを書いてるんですか!!
しかも甘々ですか!駄文なんてそんなことないです。
いつも楽しみに待ってますYO!
- 372 名前:とみこ 投稿日:2002年06月15日(土)08時48分58秒
- このタラシパンダ吉澤がゴラァ!!!
ごっちんどーすんのー?!?
- 373 名前:カム 投稿日:2002年06月21日(金)02時43分42秒
今更ながら訂正です。
>>367の平家先生の最初のセリフを以下の方に脳内で差し替えて下さい。
「ええか?吉澤にしたら単なるヤキモチかもしれんけどな、
あんたのその無自覚きわまりない言動のせいで
後藤はめっちゃ傷ついたり悩んだりしとる筈や、
そんな不安な気持が後藤にヤキモチやかしとるんと
違うか?分かってへんようやからハッキリ言うとくけど、
大事なもんを失ってから後で悔やんでも遅いねんで!?」
読みにくくして済みませんが、よろしくお願いします。
- 374 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月21日(金)02時51分37秒
一瞬、金魚みたいに口をパクパクさせたかと思うと
「はぁっ!?な、い、いきなり何を言うねんなっこのコはっ!!」
…え?なに、先生ってば、もしかしてテレてんの?
マジっすか?あはっ、なんか反応が分かりやすくて、ごっちんみたいだ。
ってか、年上なんだけど平家先生ってかわいいよなぁ〜。
「アホっ、先生からかったらアカン!!」
目をきょときょとさせて落ち着かない様子が
あたしにごっちんのソレを思わせちゃうわけで…
ここ最近、かなりごっちん不足なあたしにはたまらないっていうか、
なんつーか、その…悪戯ゴコロを刺激されちゃうんだよねぇ〜
…えへへへ、ちょっとからかっちゃおうかなぁ〜!?
- 375 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月21日(金)02時54分53秒
「触っても…良い?」
ジゴロごっこでするみたいに囁くように言って
あたしは、こめかみの辺りにすぅっと手を差し込んでみる。
少し前から伸ばしてるらしい長い髪を
顔に沿って指でゆっくりとすいていくと…
「ちょ!?やっ…よしざぁ」
途端にビクっと大きく肩をすくめて
でも不思議と抵抗する気配はなくて
あたしは更に調子にのって指先で毛束をつくって弄んでみる。
そしたら、急にうつむいてしまった平家先生。
微妙に体が震えてるのはくすぐったいからなのかな?
あたしはそのまま頬を包むようにして、ゆっくりと手の動きを止めた。
軽く触れているだけなのに、手の平から平家先生の体温をはっきりと感じる。
なんでか分らないけど、だんだん熱っぽくなってきてるみたい
「先生のほっぺ、すごく…熱いね」
- 376 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月21日(金)03時05分56秒
………えーっと、えーっと。。。。
あの〜、…先生??
そろそろ「えーかげんにしろ!」とかってツッコミが欲しいんですけど…
どうしよう…、困ったぞ、この後どうしたらいいんだ???
つい調子に乗ってはみたけども、
さすがに優しい平家先生も怒るかなぁ〜って思ってたんだけど…
なんなんだ??この展開わっ!?
思いっきり予想外なこの現状にフリーズしかかるあたし。
フッと視線を感じて目線をさげたら
ポヤ〜ンとした平家先生が上目遣いに見つめてて
…えぇ〜っと、なんかずいぶん目ぇ潤んでない?
てか、あの、微妙に口が半開きになってないっすか!?
…何で??
ねぇ先生、何でそんなに…
熱 っ ぽ い 目 つ き し て る の で す か ???
- 377 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月21日(金)03時20分56秒
……はっ!?そうか、風邪ひいてんのかっ??
そうだ!!うん、多分きっと…ううん
確実に絶対に間違いなくコレは熱のある時の目だっ!!
いや、まてよ…もしかしたらエボラだとか
何かよく知らないけど悪性の病気なのかもしんない。
だって、こんなにほっぺ熱くなってるんだもん、
なんか目付きだってどんどん妖しくなってきてるし……
そう思った途端、
あたしは、サーっと血の気が引いていくのを感じた。
…ど、どど、どどどうしよぉおぉぉ!?
こんな時ってどうしたらいいんだよぉ〜っ??
と、とりあえず保健所、…いや厚労省に電話!?
てか、あたしも空気感染してるかもしんないんだよなぁ?
そしたら病院とかに隔離されて、あちこち調べられて実験体にされて……
うわぁぁぁぁあああんっっっっ
あたし死にたくないよぉ!!ごっちん、たーすけてぇ〜〜〜!?
- 378 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月22日(土)03時42分26秒
……………………………
……………………
……………
あーもうヤダーーーーーっ!恥かしぃぃぃ〜〜!!
憤る気持にまかせて、ごっちんの教室のドアを開けると
そこへ、丁度うまい具合に4限開始のチャイムが鳴った。
さっき…あたしがパニくりかかった直後の保健室に
「みっちゃ〜ん、レーコー入れてぇ〜」と現われた中澤先生。
死の恐怖に怯えてフリーズしてたあたしは、思わず助けを求めてしまって。
すると、熱っぽいままの平気先生とあたしを交互に見比べてから、
「はは〜ん」と何やら頷いて、ニヤニヤと一人で納得したかと思うと
「おのれは授業も受けんと教師たぶらかしとんのかい」
めちゃくちゃ呆れきった声で、あのイヌっ鼻は言いやがったんだ!
確かに早とちりしたあたしもバカっちゃあバカだけどさぁ
だからって、だからって…………
あんな大笑いしなくなっていいじゃんか〜〜っっ!?
ナカザーのどアホー!!根性ワルーー!!
…てか、もう卒業するまで、いや、ヘタしたら一生ヤツにからかわれるかも…
- 379 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月22日(土)03時45分01秒
頭に浮かんできた恐ろしい考えを振り払うかのように
廊下ダッシュ&階段3段飛ばしのノンストップで来たせいで
息が乱れてるあたしは、ちょっと険しい顔をしちゃってたのかもしれない。
「はぁっはぁっ、はぁ…あの…ご、ち…は?」
ドアのすぐ隣の席のコはよっぽどビックリしたのか、
あたしを見て目をぱちくりさせたかと思うと、
すぐに少し怯えたような顔で、ごっちんがまだ戻ってない事を教えてくれた。
「…そっかぁ、、あ、ごめん驚かせちゃったよね?」
あたしは申し訳なさそうに、そのコにちょっと微笑んでみる。
そしたら、そのコは一瞬ぽかーんとしたかと思うと
すぐに顔を真っ赤にして上ずった声で「だいじょうぶです」って言った。
あたしは、そのままさっさと教室に入って、
ごっちんの机から自分のカバンを持つと、今きたところを戻った。
教室を出る時ちらりと横目で見たら、
さっきのコはまだ頬を赤くして固まってた。
……うーん、これはひょっとしてひょっとすると…
マジであたしの顔って商品価値高いのかもしれないぞ?
- 380 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年06月22日(土)04時09分26秒
ナカザ―曰く、
「そのオトコマエな顔で迫ったら子泣きジジイかてイチコロやで」
なんか平家先生にもソレが効いてたらしいし、
…ふ〜ん、あたしの顔って意外と使えるんだなぁ〜。
自分じゃ全然分かんないけど、そんなにスゴイのかな??
…あ、そうだ!ごっちんにもこの手でいこう!
なーんだ、ジゴロごっこでしてんのと同じ様にすればイイんじゃん?
えっへっへ〜、あたしってば頭イイ〜!ん〜、グーレイトォーー!!
てか、やっぱ市井さんには悪いけど、
ごっちんにあんな風に迫るなんて出来ないよ。
本当は、ああいうやり方が良いのかもしれないけど
いくら手っ取り早いとはいえ…さすがにアレはちょっとねぇ…
まぁ、最終手段ってことで、イザってなったらやってみようかな?
なんて考えながら、
自分の教室に向かおうと階段を上りかけた時だった。
後ろの方からあたしを呼ぶ間のびした声と
パタパタ駆けて寄ってくる足音が聞こえてきて…
「よっすぃ〜っ!?」
くうぅぅっ、なんて嬉しそうな声してんだよお〜っ!?
あたしは思わずジ〜ンとしつつ、その場で振り返ろうとした。
- 381 名前:カム 投稿日:2002年06月22日(土)04時20分15秒
昨日中にココまでUPする予定でしたが
行進途中で落ちてしまいまして、すみませんでした。
>>371名無し読者さん
無自覚なタラシだったのに、自分の破壊力に気づいてしまいそうです(w
仲直りシーンは甘いです。甘すぎて喉が渇くかもしれません(爆
>>とみこさん
パンダって吉澤さんの事ですよね?…あ、タレ目なとこが似てるかも(w
ごっちんとの仲は、うまくいく…予定です(多分
- 382 名前:カム 投稿日:2002年06月22日(土)04時26分55秒
行進終了。sageてみます。
- 383 名前:吉澤ひと休み 投稿日:2002年06月22日(土)15時30分47秒
- (T-T)いいっす・・・・
がんがれ!よっすぃ〜!
ごっちん、早く素直になって・・・・・・
作者さん、がんがって下さい。
- 384 名前:とみこ 投稿日:2002年06月26日(水)17時43分51秒
- パンダっていったらひとりしかいないでしょう(w
よしみちもちょっとおもしろそー(w
- 385 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年07月06日(土)01時42分22秒
あぁっ、この香りっ!!この感触はっ!!
これこそ正に、あたしの大事な大事な…
「ごっちぃ〜ん!!」
体ごとグルっと振り返って、
抱きついてるごっちんからいったん体をはなす。
あたしの目の前には上目遣い気味に、にへっと笑うごっちん
もうこれ以上は無いってくらいに、とっても嬉しそうな笑顔があって
「あはっ、やっとよっすぃ〜に会えたよぉ」
そう言ってごっちんは、こっちがとろけてしまいそうな、
あの、ふにゃぁ〜っとした幸せそうな笑顔を見せてくれる。
だけど、どうやら照れくさいらしくて、
すぐに首筋に顔を埋めるように抱きついてきた。
- 386 名前:( `.∀´)ダメよ 投稿日:( `.∀´)ダメよ
- ( `.∀´)ダメよ
- 387 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年07月06日(土)01時47分21秒
…ぐっはああぁぁぁぁぁ〜〜〜!?
ごっちん、かーわいいぃぃ―――っっっ!!!
ヤバイ、ごっちん可愛すぎ。
…もう嬉しすぎてあたし倒れる。
ああ、マジで頭クラクラしてきたっぽい…
…って、倒れてる場合じゃないんだって。
今日の事、ごっちんにちゃんと謝って仲直りしなくっちゃね。
あたしは、よっしゃっ!と心の中で気合を入れて深呼吸を一つ。
緩みきってた口元をキリリと引き締めると、意識して低めの声音で
「ごっちん、あの、あたしね?…」
- 388 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年07月06日(土)01時52分22秒
思わずあたしが言い澱んだのと同時に、
ごっちんは「あ、そうだ!」って言ったかと思うと
突然あたしからパッと体を離して、慌てて口を開いた。
「あのね、ごとーね、
…あの、よっすぃにすごく大事な話があってねっ!?」
と、珍しく少し焦った様子のごっちん。
あたしの両手を掴んでバタバタさせながら
「あのね!大変なの!」なんて、じっと見上げてきちゃってさ?
うっわぁぁぁ――――!!
たまんねぇ〜っ!もう、なんだその可愛さはっ!?
ちくしょーっ!ひどいよ、ごっちん!
人がせっかく真面目に謝ろうってしてる時に
八の字眉に上目遣いで見つめてくるだなんて。
てか、その目付きは反則だってダメだよ、ヤバすぎるって!
- 389 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年07月06日(土)01時57分44秒
あたしの顔、また絶対ユルユルになってるんだろうなぁ……
おおっと、イカンイカン!
今日はあたしからビシっと謝ろうって決めたんだから!
「もうすぐスゴイ子が来ちゃうの!
それでね、ごとーね、
よっすぃの事ずっと探してたんだけど教室にも屋上にもいなくて
携帯も出ないし、 なんか、だんだん不安になってきちゃって……」
そこでごっちんは言葉を切ると、急に、俯いた。
お?急にどうしたんだろ?
気分でも悪くなっちゃったのかな?
そう思って、あたしが「ごっちん?」って声をかけようとした時
「会えて、ごとー、すごく嬉しかったんだからぁ…」
と、再び見上げてきたごっちんは
下唇をキュっと噛みしめて、少し目を潤ませていた。
それは、ちょっと怒っているような、泣き笑いのような表情で
- 390 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年07月06日(土)02時01分00秒
ごっちん、キミってヤツは…
ホントにもうっ!なんでそんなに可愛いすぎるんだよぉ――――っっ!!
てか、これは…マジでかなり、そぉ〜とぅヤバイかも…
市井さんは『仲直りにはボディコンタクトが一番!』とか何とか
やたらニヤつきながら、ワケわかんない事を言ってたけど
やっぱこういう事はケジメが大事だと思うし
あたしの気持をちゃんとごっちんに伝える為にも
そういうのは、きちんと謝ってからにしようって決めてたのに…
もぉ〜ダメだっ!もぉ我慢できんっ!
ごめんなさい、ヨシザワどーにかなっちゃいそうっす!
ああ今ものすっごーく、ごっちん抱きしめたくてたまんねぇ〜っ!!
あたしは、もう気持を押さえ切れなくて
しがみつくごっちんの手をやんわりとほどいて
その背中にそっと手をまわして、抱き寄せようとしたとき…
- 391 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年07月06日(土)02時09分23秒
「アンタたち!とっくにチャイムなってるわよっ!」
と、仁王立ちで現われたのは、
我が校の大明神…もとい職人気質な英語教師――――ヤ、ヤ、ヤッスー!!
「ったく、公共の場で何してんのよ!
そういう事はAFTERにDOなさい!
ほら、2人ともキリキリ教室へGOよっ!」
…いや、ケイちゃん!?
なんてタイミングで現われるんだ、この人は!?
てか、あたしのこの状態ってカッコ悪すぎ…
もう後ちょっとでごっちんを抱きしめられたのに
うう、この中途半端な手は一体どこに持ってきゃいいんだよぉ〜
- 392 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年07月06日(土)02時14分15秒
「この暑苦しい時に何くっついてんのよ!」って言いながら
ケイちゃんは固まっているあたし達をペリペリっと引き離すと、
そのままごっちんの腕を掴んで教室へ向かってグイグイ歩きながら
「ホホホ、今日は小テストするわよ〜!」なんて1人で楽しそうにしてる。
ごっちんもケイちゃんの勢いに飲まれたみたいで
「ふえぇぇ〜〜??」なんて弱弱しい声をあげながら、
ケイちゃんに掴まれた腕ごと引っ張られてて
…ううぅ、ケイちゃんめ〜っ
せっかくイイ感じに仲直りできそうだったのに〜!
あたしがそう思ったのと同時に、
こちらへクルっと振り返ったごっちん。
当然の様にあたし達は視線を交わす。
その瞬間、あたしの覚悟は――――――決まった。
- 393 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年07月06日(土)02時22分32秒
…ケイちゃんには悪いけど
暢気に授業なんか出てる場合じゃねぇっっ!!
しゃーないな、ここはアノ手でいくか……
あたしは、すぅっと息を吸い込むと
ワイドショーのリポーターがするみたいにワザとらしく叫んだ
「あぁっ!?今、シャトーマルゴーの85年と
白子の燻製を小脇に抱えた中澤先生が通り過ぎてった!」
「なーーーんですってぇっっ!?」
そう言うが早いかケイちゃんは、
あたしが指差した方向へ猛スピードで消えていった。
鬼の様な形相で白衣を翻して走る姿は、大明神というか、
どっちかっつーと東北地方原産のナマ○ゲとかいう神様みたいだった…
- 394 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年07月06日(土)02時25分44秒
ケイちゃん、騙したりしてごめんなさい。
後で補習でも説教でもパシリでも何でもやります。
だから、今回だけはどうか見逃して下さい。
今のあたしには授業よりも何よりも
…この恋が、…ごっちんが一番大事なんです!!
「ごっちん、行こう!」
あたしは、キョトンとしているごっちんの目を見て言うと
返事を待たずにその手をとって一目散に階段を駆け上っていった。
走っている間、ごっちんは俯きがちで黙ったままだったけど
ずっとあたしの手をギュって握っててくれてたのが、何よりの返事。
- 395 名前:カム 投稿日:2002年07月06日(土)02時44分17秒
>>383吉澤ひと休みさん
かっけーHNですね、いいなぁ〜。
ありがとうございます。吉澤さんには、この後もがんがってもらいます(w
えーと、作者はがんがらないの?って質問はスルーの方向で…(汗
>>384とみこさん
パンダ=よっすぃ。ってのは暗黙の了解なんですか?
…吉ヲタなのに知らなかったなんて(爆
モテ吉が好きなんで、色々な相手と実験的に絡ませてみました(w
前回の更新から2週も空いてしまってすみませんでした。
で、更に申し訳ないことに、これから当分の間は更新できなくなります。
作者の勝手な都合で読者さんを振り回して本当に申し訳ありません。
放棄だけは絶対にしませんので、これからも宜しくお願いします。
- 396 名前:カム 投稿日:2002年07月06日(土)02時45分04秒
行進終了です。
- 397 名前:凪 投稿日:2002年07月06日(土)18時47分26秒
- 更新お疲れ様です。
このHNでは初めてですが、名無しさんで何度かお邪魔してまして。
のんびりと、お待ちしてますんで頑張ってくださいね。
- 398 名前:さるりん 投稿日:2002年07月07日(日)08時08分44秒
- どうも、ここでははじめまして、
よっすぃーごっちんととうとう仲直りできて
よかった。これからの展開楽しみです。
続きま〜たりまってます!
- 399 名前:シューヤ 投稿日:2002年07月14日(日)22時26分00秒
- お久し振りです。いつもレスありがとうございますー。
カムさんの吉後は読む度にニヤリと笑ってしまって周りに怪しまれてしまいます。
僕もそろそろ甘い吉後を書きたいものです。
他人様にレスするの実は苦手で(緊張するんです(苦笑))
殆どROMってばっかですが、コソーリ応援してます。
お帰り、切実にお待ちしております!
- 400 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年07月23日(火)01時51分11秒
―――――――――――――――
―――――――――――
―――――――
半分消えかかった『音楽準備室』のプレートの文字。
よっすぃはチラリと辺りを見回しながら
「えいっ」と勢いをつけて右手を真上にピンと伸ばして爪先立ち。
部屋の天窓の隙間から小さな銀色のカギがチャリって音を立てて顔を出した。
- 401 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年07月23日(火)01時55分23秒
しーんとした廊下にカチリと小さな金属音が響くと
よっすぃは鍵穴の近くにしゃがみこんだ格好のまま
スッと左手を目の前に突き出して、得意そうに「グー」サイン。
自然と見合わせたその顔は、まるでイタズラぼーず。
「にーん」なんて白い歯を見せて悪戯っぽく笑ったりして。
……よーっすぃー!かわいーぃぃぃ〜!!
もぉ、急にそんな笑顔見せるなんてズルイよぉ
んあ〜っ、どうしよぉ〜!?ごとーの顔、赤くなっちゃってないかなぁ?
黙ってると、すごく大人っぽくてクールな感じのよっすぃ
だけどホントは子どもっぽくて、イタズラ好きのお調子者だったり。
ごとー、カッコイイよっすぃも、オモシロイよっすぃも好きだけど
さっきみたいな無邪気な仕草に、すごく胸が『きゅきゅぅ〜』ってなるの。
ちっさい頃から少しも変わらない、よっすぃの笑顔にごとーはメロメロ。
本人の前じゃハズかしいからそんなこと言えないけど、ほんとにほんとなんだよ?
……ま、そのせいでイロイロと悩みってゆーか困ることも多いんだけど。ね。
- 402 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年07月23日(火)02時03分09秒
「さぁ、どうぞお入り下さい、お嬢さん」
よっすぃはワザと真面目くさった顔でそう言って、
まるでホテルのボーイさんみたいに静かにドアを開けた。
よっすぃとごとーだけのヒミツの隠れ家。
そ〜っと足を踏み入れたら、ちょっと湿気くさかった。
中に入るとすぐに抱きしめようとしてきた長い腕。
……ふふん、甘いね、よっすぃ?
今日はそーカンタンにはいかないよっ!
ごとーは、それを自然な素振りで避けて
窓辺にむかってまっすぐにゆっくり歩いてく。
水垢と砂ぼこりの跡が目立つ窓をガラリと開け放して
「んぁ〜、最近あんま来てなかったからホコリっぽいねぇ?」
そう言って部屋の中へ振り返ると
日焼けして色褪せたソファの上であぐらをかいて
妙にソワソワと体を揺らして落ち着かない様子のよっすぃが
「…え?あー、うん、そだね、埃っぽいね〜」
ピクっとこっちを振り返って
何かとりつくろうみたいに、焦った口調で相槌を返した。
- 403 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年07月23日(火)02時21分42秒
んはははっ!
もう、よっすぃってば分かりやす過ぎぃ〜。
どーせ、よっすぃのことだからさぁ〜
『2人っきりでウズウズしちゃってるんだけど、
あからさまにがっついてるのがバレたらカッコ悪い!』
とかって思ってるんでしょぉ〜?あっは!カワイーなぁ〜
そんなのごとーには最初っからバレバレですぞ〜!?
窓から差し込んでくる初夏の風と
日毎に強さを増してくる陽射しを背中ごしに受けながら
よっすぃのバカがつきそうな程の素直さに笑っちゃいそうになった。
…うう、ダメじゃんかぁ!せっかくイイ感じできてるのにぃ!
今日は絶対にこのままの調子でバシっとガチっとキメなくっちゃ!!
- 404 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年07月23日(火)02時27分17秒
…実はごとー、前からちょこっと考えてた事があってね。
それはつまり…
「ごとー、よっすぃを甘やかしすぎてる」かなって。
ぶっちゃけ、そーゆうこと。うん。
だってさぁ、ん〜、なんてゆーかね?
やぐっつぁんのいちーちゃんへの扱い方とか見てたら
最近特にそー思うんだよねぇ。
ってゆーかさぁ、
よっすぃが他の子にちょっかい出したり
なんか仲良さげにしてるのとか見かけると
ごとー、すっごいムカついてキレちゃったりするんだけど、
結局はよっすぃのことが好きだから、やっぱ許しちゃうし。
だからいつまでたってもよっすぃも懲りないっていうか、
いつまでもフラフラするんじゃないかなぁって思ったわけなのさ。
- 405 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年07月23日(火)02時36分21秒
ま、ホントの事を言うと例の『石川リカ』ってコの事もあるし、
そろそろごとーがバシッと【レンアイの主導権】とかいうモノを
ガチっと握っといた方がイイのかなぁ〜?なんて思ってて。
さっきはよっすぃに会えた嬉しさで、ついつい気持が突っ走っちゃったけど…
冷静に考えてみるとさぁ、『石川リカ』との事を問いただすよりも
ごとーがよっすぃを1からチョーキョーし直しちゃった方が、
これからのごとーとよっすぃの為には何かと都合がイイじゃん?
…そーゆーわけで!
こうやって焦らして楽しんでたりするんだけどね〜?
- 406 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年07月23日(火)02時47分51秒
「えーと、あのぉ、ごとーさん…コチラにお座りになりませんか?」
よっすぃはソファの背もたれの所に両手を置いて
ヘリに掴まるような格好になりながら自分のすぐ隣をポンポンと叩く。
きっと、ごとーが逆光の中にいるせいなんだろうけど
上目遣いで眩しそうに見上げてくるよっすぃがやたら可愛くって。
おずおずと遠慮がちに言うのが、なんかごとーのツボ入っちゃって。
吹き出しそうになるのを我慢するのにイッパイイッパイで。
多分いつものごとーなら、
もう堪え切れなくて、とっくに抱きついちゃってるところだろーけど…
んふふ…、
今日のごとーは、ひと味ちがうのさぁ〜っ!?
- 407 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年07月23日(火)02時52分29秒
思わずニヤけそうになるのを
奥歯をグっと噛みしめて堪える。
いつもよっすぃがするみたいに
全然よゆーシャクシャクって感じで、
すました顔でゆっくりとよっすぃに近づいてく。
首をちょっとかしげて、きょとんとしてるよっすぃ。
なんだかまるで、子犬だった頃のタカを見てるみたい。
さぁーて、そろそろ覚悟はイイかなぁ〜?よっすぃ?
……イタズラぼーずがこれ以上オイタをしないように、
この、ごとーさんがばっちり『シツケ』てアゲルからねぇ〜
- 408 名前:カム 投稿日:2002年07月23日(火)03時09分53秒
>>397 凪さん
レスありがとうございます。某所ではお世話になってます(w
不慣れなんで粗相があるかと思いますが今後ともよろしくお願いします。>某所
銀板の読んでますよ!楽しみにしてますんで頑張ってください!
>>398さるりんさん
レスありがとうございます。一応は仲直り出来ましたね(w
楽しんで読んでもらえる様に無いアタマ捻ってがんがりますよほ。。。
またHPお邪魔しますね〜。新作の童話モノ期待してます!
>>399シューヤさん
甘いのしか書けないんですよほ。次回作での目標は「痛い・暗い・黒い」です!
あの、ごめんなさい、出来ればこれからも怪しまれてくださいね(w
自分も普段はROM専の小心者なんでお気持はよく分かります。
気が向いた時でけっこうですので、これからもよろしくお願いします!
- 409 名前:カム 投稿日:2002年07月23日(火)03時17分40秒
自分で予想していたのより早く復帰できました。
倉庫遺棄になってなくて本当に嬉しかったです!
見捨てずに待っていてくれた読者さんの方々、どうもありがとうございました。
けっこう内容の練り直しをしたので、多少、話にズレが出てるかと思いますが
出来ればその辺は大目にみてやってください。ヘタレな作者ですいません(氏
今後とも宜しくお願い致します。
ご意見、ご感想、批評、お待ちしてます。
- 410 名前:カム 投稿日:2002年07月23日(火)03時18分40秒
交信終了です。
- 411 名前:さるりん 投稿日:2002年07月23日(火)06時21分21秒
- 続きはじまった〜。ごっちんがチョーキョー(w)
シツケ(w)よっすぃーと石川リカとの関係も気になる〜。
続き楽しみにまってま〜す。
- 412 名前:とみこ 投稿日:2002年07月25日(木)13時46分13秒
- 甘いの好きだけどこーゆーのも好き^^(w
久しぶりの更新期待してます!
- 413 名前:名無し 投稿日:2002年07月28日(日)14時57分47秒
- 更新待ってます
- 414 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年08月03日(土)04時58分03秒
―――――――――――――
―――――――――
――――――
ソファに腰掛けたかと思うと、
ごっちんは、まるで別人みたいな
とっても色っぽい声音で、あたしの耳元で囁いた。
「…ねぇ、よっすぃ、『ちょっとイイコト』したげよっか?」
その試すような声も軽く見上げる眼差しも、
どうしてだか分からないけど、ものすごくセクシーで。
えぇっ?ごっちん、どうしちゃったの!?
…ヤッバイ、なんかあたしドキドキしてきた。
- 415 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年08月03日(土)04時59分54秒
ココに来た時から、ちょっと様子が変だなって思ってたけど
さっきからのごっちん、…なんだか全然あたしの知らない人みたい。
うーん、なんかちょっと、コワイっていうか不気味っていうか。
そんなごっちんの様子に戸惑っていたせいか、
あたしは、つい反射的にごっちんの言葉に応えてしまって
「え?あ、うん…」
あたしが言い終わらないうちに
ごっちんはソファから腰を上げると、
あたしの正面に立って「じゃ、両手を前に出して〜」と
普段どおりのおっとりした口調でのんびりと言った。
- 416 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年08月03日(土)05時01分34秒
…??、いつものごっちんだよなぁ
ん〜、さっきのはあたしの思い過ごし…だったのかな?
でも明らかに目つきが違ってたっていうか、なんか妙な感じが…
ついついボーっとして思いをめぐらせている間に、
あたしの両手は目の前で1つにまとめられていた。
…え、なんだこれ?どーなってんの?
見ると、両手首の辺りをタイで結び付けられてて。
ふいに視線を上にあげると、ごっちんのタイが無くて
白いシャツの襟がだらしなくヒラついて、細い鎖骨がのぞいていた。
- 417 名前:吉澤くんの災難!? 投稿日:2002年08月03日(土)05時04分25秒
「ごっちん?あの、何なのこれ?
…てか、あのさ、ごっちんに話が……!?」
ごっちんは、その綺麗な人さし指を
「しぃ〜」ってする時の様に、あたしの唇に押し当てた。
そして、指の腹をあたしの下唇に沿わせると
えらくゆっくりと、その輪郭をなぞりあげながら
「よっすぃ、ちょこっと大人しくしててね?」
おっとりとそう言うごっちんの顔には、
さっきからずっとユルイ微笑みが浮かべられたままで。
- 418 名前:カム 投稿日:2002年08月03日(土)05時11分32秒
えー、交信途中で申し訳ありませんが
引越し警報が出てしまっているようなので
以下から新スレに移動したいと思います。
次も同じ青板でいこうと思ってますので、引き続きお付き合いください。
Converted by dat2html.pl 1.0