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平穏な日々と幸せ者のうつつ
- 1 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月27日(火)23時13分55秒
- はじめに
この作品は、出だしに意味もなく車が型式で出て来たりかなりマニアックです。
深い意味はありません。私が単なる車馬鹿だからということで…
それと重大なミスがあります。
今回、構想中に登場人物に誰をどれにするか迷ってしまった為
登場人物の名前入れていません(汗
二人までは絞れているんですけど…
どっちをどっちにしようか(それによって他の登場人物もおのずと
変わってくるんです)
文章めちゃくちゃ、登場人物名すら出てこない…
それでも構わないって方だけ読んで下さい。
- 2 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月27日(火)23時15分45秒
- 序章1−1 〜平穏な日々〜
金曜日、午後6時30分。いつものようにいつもの道を走る。
私の愛車 濃紺のZ32コンバーチブルもいつものように山道を下る。
急勾配のコーナーを2レンジに固定のまま走りつづける。
NAとはいえ、本来高速ツアラーが似合う重量級のZ32で山道を
走るのはあまりにもミスマッチ。
しかし、目的地へ行くために走っているのだからしょうがない。
なによりこの山道を走らなければどこへも行けないような所に住んで
いるのだからしょうがない。
- 3 名前:名無しさん 投稿日:2001年11月27日(火)23時16分25秒
- 見なれた風景。何も変わらない…
職場を出た時にはまだ自然の匂いが感じられる緑に包まれた風景も
1時間も走れば緑色からオレンジ色に、そして灰色に変わる。
日が落ちてきただけではない。自然の匂いも感じられない「都会」へと
向かっているからだ。
風景が灰色の世界へと変わり自然の匂いが完全に消え失せ職場から
開け放していた幌を閉め始める。
信号待ちで幌を開け閉めするのにももう慣れた。
何せ雨が降らない限りほぼ毎日やっていることだから。
そして3年間、週末になるとこの道を走りつづけている私。
「つまんね―。」
つい声に出して言ってしまった。
実際にそう思っていることもあるがここ半年は完全に口癖となって
しまったらしく、ついつい言ってしまう。
- 4 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月27日(火)23時18分27秒
- あいつと付き合い出したのは3年前。
その頃はまさかお互いが100Km以上離れた場所に住むなんて夢にも
思わなかった。
学校を卒業して、機会が何よりも好きな私は学生時代の先輩が勤める
レーシングチームにメカニックとして雇われた。
サーキットに近いという理由で北関東の田舎町にあるそのチームの
ガレージへ通勤するため、私はその田舎町にアパートを借りた。
あいつは司法書士になりたいという夢をかなえるため都内の法律学校に。
実家からでも通える距離だったが、一人暮しを経験したいという理由で
あいつも学校まで3駅というところにアパートを借りた。
お互い知らない土地での一人暮し。
- 5 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月27日(火)23時19分19秒
- 「平日まったく逢えないんだから週末だけは、ね♪」
そう言われ、週末になればどちらかがどちらかの住まいに遊びに行くという
サイクルを凝りもせず毎週続けている。
もちろん友達とも遊ぶがその時隣には必ずあいつがいる。
そう、週末の「自分の時間」はイコール「あいつとの時間」なのだ。
当然、給料の半分近くはその為の交通費に消え、残りの半分のさらに半分は
あいつとの遊ぶ為の資金に回された。
大好きな車いじりすら満足に出来ない。それ以前に食費2万円弱での生活…
我ながら3年間もよく続くと思う。
これが愛の力なのね〜。なんて言ってみたりするがどうなんだろう?
うーむ、私は何をしているんだろう?
ん?何に悩んでいるのかさえわからなくなりそうだ。
あんま深く考えないようにしよう。
- 6 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月27日(火)23時20分05秒
- 午後8時、いつもならあいつの家に着いている時間。
だけど今日は事故と工事が重なったと思われる渋滞のせいでまだ車の中だ。
それでもいいか。大好きなZの中にいられるなら…
んなわきゃないっ!
走っているならともかく完全に停止したZの中じゃ面白くないっ!!
アクセル全開くれて走り回りたいよ〜
よくよく考えれば30分前もあの看板見えていたよなぁ。
ん?ってことは30分で2〜300mしか進んでいないじゃん!!
- 7 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月27日(火)23時20分46秒
- エンドレスでそんないらいらするような考えが浮かんでくる。
くぁ〜ムカつくムカつく…
気がつくとニュートラルのままアクセルを煽っていた。
いかんいかん。とりあえず一服つくか。
・・・ふぅ、少しは落ち着いてきたな。
一服しながらぼぉ〜っとしているとかけっぱなしのFMからおちゃらけた
DJの声が響く。
「続いてのリクエストは桜木町のつんくちゃんから。おぉ〜渋いねぇ。
お送りしましょう、エアロ・スミスのEat The Rich!」
「お!?」
オーディオのボリュームを上げて渋滞の中いらついていた気持ちを忘れる
為に思いっきり頭を振りながら曲を口ずさむ。
ったく何やっているんだか…
- 8 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月27日(火)23時22分49秒
- 序章2−1 〜幸せ者のうつつ〜
金曜日、午後6時半。ちらりとデスクの時計に目をやった。
今日も残業か… そう思いつつフロッピーディスクを入れ替えた。
あとは今の資料をまとめ直すのと今週の顧客データの集計だけだ。
「そうだ」
ポケットから携帯を取り出してすばやくメールを送信。
課長に見つかっていないよな〜?
そう思って課長のほうに目を向けると資料の束をひっくり返して
喚いている。しめしめ見つかっていないみたい。
- 9 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月27日(火)23時23分16秒
- この会社に就職が決まってもうすぐ1年。
給料はいいけど終業時間が半端なく多いし、周りはみんな超がつくほど
まじめに仕事をこなす。
そんなほかの社員ともうまく馴染めない私は、ちょっとでも手が空くと
彼女にメールを送る。
内容は「今日も残業だぁ」とか「課長と部長がいらついている」とかとても
他愛のないことばかり。
それでもこんなメールでもこの沈んだ味気ない職場では唯一の楽しみ
であり、やる気のない気持ちを奮い立たせるスパイスなんだ。
あぁ、はやく彼女に逢いたい…
- 10 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月27日(火)23時24分05秒
- 午後8時。「お疲れ様でしたー!」
ほかの残業組に一応挨拶だけしてタイムカードを押す。
返事を返してくれる人はほとんどいない。
みんなPCの画面からちょっとだけこちらに目線を変え軽く会釈
した後、またPC画面とにらめっこ。
よく頑張るねぇ〜
それはそれとしてっと。自動ドアを潜り抜け駐車場まで走る。
外灯の下、車体の半分のみを輝かせている愛車へ。
ドアを開け、イグニッションを捻る。
- 11 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月27日(火)23時27分17秒
- キシュン、ガッボボッボボッ…
私の愛車であるR32タイプMは直6独特の音を響かせて不安定な
アイドリングを繰り返す。
とりあえず暖気がすむまで愛車を眺めていよう。
マリンブルーに全塗装したボディーはとても設計から10年以上たって
いるとは思えないほど美しい。
ちょっと低めた車高、凛々しい丸テール、うーんス・テ・キ♪
数分後、アイドリングが安定してきた。
「よっしゃ!」
レカロのドライビングシートに体を預け駐車場から一般道へ。
通勤時からつけっぱなしのラジオからはエアロ・スミスとか言う人の
曲が流れていた。
- 12 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月27日(火)23時28分38秒
- 「のんのん!やっぱユーロビートでしょっ!!」
なんて独り言いいながらオーディオのソースをCDに切り替えた。
やっぱユーロ最高!
馬鹿みたいに一人で盛り上がってアクセルを踏みちんたら走る前走車を
抜きまくる。
数分後、携帯がブルった。
すぐにおとなしくなったから多分メールだろう。
多分彼女からだろうなぁ。でもでも今は運転中なのさ。
メール見ている暇はないぜぇ。もうちょっとでアパートに着くし。
そんな事を思いながらさらにノリノリで運転中。
…信号待ち。
信号待ちでいつも思うんだけど、運転中の私のこのテンションって
かなりやばいよなぁ。
- 13 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月27日(火)23時31分28秒
- とりあえずこんなとこで…
3で名前入れ忘れて、3〜4とsage忘れ…
あぁ、自分が嫌ぁ〜
次回までに登場人物確定させます、ハイ。
というか、ここまで誰かわからない作品もなかなかないですよね(汗)
- 14 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月29日(木)01時35分20秒
- 序章2−1 〜平穏な日々2〜
午後8時40分。やっとあいつのうちに到着。
正直疲れた。タマ不足で希望していたMTではなくATになってしまった
Zが今日は正解だったと思えるくらい疲れた。
アパート脇にある月極め駐車場に車を止め2階の角部屋へと足を運ぶ。
正直歩くのが億劫だ…
階段目指して歩いていると踊り場の暗闇に人影が見えた。
「お帰り!あんまり遅いから事故ったかと思ったよ〜」
あいつ。真希は笑顔で階段を駆け下りてきた。
- 15 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月29日(木)01時35分51秒
- 「まさかずっとあそこで待っていたの?」
「何言っているの!いち―ちゃんの車は音でわかるの」
「うるさくはないだろっ!っつーか音でわかるようになった?」
「うん、カエルの泣き声みたいな音なんて他にはいないでしょ」
「・・・」
もはや何も言うまい。だけどなぁ、カエルはないでしょ、カエルは…
「だけど本当に遅かったよね?どうしたの?」
「途中すごい渋滞にはまったんだよ。過去最高だね、あれは…」
「そっか。じゃあ今日は早くご飯食べてゆっくりしてね!」
飯… そういやすごいお腹が空いている…
- 16 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月29日(木)01時36分32秒
- 「ふ〜ごっちそうさんっ」
真希が用意してくれた夕飯を食べ終わり私はその場に横になった。
「も〜!いち―ちゃん、食べてすぐ横になったら牛になるよっ!!
それに食べ終わった食器は流しに持って行ってっていつも言って
いるでしょ〜」
「わり〜。ちょっち休ませて…」
すごいそっけない態度になってしまう。
3年間も毎週同じ事をしているのに相変わらずラブラブモード全開の
真希が疲れた体には正直辛い。
- 17 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月29日(木)01時37分21秒
- 「今日もお疲れ?しょうがないなぁ。私がやりますか」
「わりぃ〜」
「わりぃ〜じゃないでしょ。『ごめんなさい、ありがとう』でしょ」
「ハイハイ。ごめんね」
「返事は一回でいいよっ!」
私のそっけない態度に、とうとう真希もちょっとだけいらついてきた
ようだ。
こういう時には… 無駄に体力使わず放置決定…
目の前にあったリモコンでテレビをつけるとそのまま腕枕の態勢になり
画面に見入ったふりをした。
- 18 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月29日(木)01時37分59秒
- 序章2−2 〜幸せ者のうつつ2〜
午後8時40分。会社を出て30分ちょいでアパートに到着。
アパートの前200m位からギアをニュートラルにして助走だけで
アパート脇まで走る。ホントはアフターアイドルもしてあげたいけど
ここは住宅街。爆音マフラーで長々エンジンかけてはおけない。
それに毎日路駐していることも気が引けるんだけどね。
「ただいま―」
玄関を合鍵で開けてこういうと彼女。梨華は不機嫌そうだった。
私は怒っているんだぞぉ―!というオーラがキッチン兼玄関のこの場所
全体に広がっている。
- 19 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月29日(木)01時38分40秒
- 「どうして来る前にメールくれないの?」
「あ、さっきのメールやっぱり梨華ちゃんだったの?ごめーん!
運転中だったから… それにこうやって帰って来ているんだから」
「それでも帰って来る前にメールちょうだいって言っているでしょっ!
よっすぃーってすごい自分勝手」
「ごめんなさい。次からはそうします…」
うーん、わけわかんないことですぐ怒るんだよなぁ。
しかも自分勝手なのはどっちだよ、おい…
- 20 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月29日(木)01時39分18秒
- 「晩御飯まだでしょ?何がいい?」
料理はなぜか私が作ることが多かった。
梨華も料理が出来ないわけではない。
けどレパートリーが少ないので私が作ることが多かった。
同棲をはじめた当初はやきそばと冷凍食品のエンドレスリピート
それなら自分で作った方がよいと判断したわけで
「親子丼が良いな♪」
「って鶏肉は?」
「あ。ないね… 買いに行こうか?」
「いいや、何とか作ってみる」
- 21 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月29日(木)01時39分51秒
- 鶏肉なくちゃ親子丼なんて出来るはずない。
けど言ってしまったからには何か作らなくては…
タマゴOK,たまねぎOK,ダシは味醂ベースで作るとして…
冷蔵庫をしげしげと見ると、焼き鳥の缶詰があった。
よっしゃ!これで何とかなるな(ホントか?)
帰って来るなりスーツ姿でキッチンにて料理に没頭。
梨華は、そのままリビングへ向かうとお茶を飲みながらテレビに没頭。
他人から見るとすごいかわいそうな奴だよな、私って…
- 22 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月29日(木)01時44分41秒
- メール欄になにかしら入れておけば本文とは間違えないかな?
いちいち名前欄に何章とか書くのめんどいんでこんな書き方にしちゃいました…
(>>13は今回と同じく更新後の感想です、ハイ)
結局こんなキャスティングにしてみました。
市井と吉澤は逆の方がよかったかな?とも思うんですけどどうでしょうねぇ?
読んでくれている人いるのかなぁ?なんて思ってみたり。
- 23 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月29日(木)11時18分54秒
- 車が出てくる作品は珍しいですね。でも両方とも日産。
他車も出してバトルさせませう(藁
- 24 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月30日(金)23時04分08秒
- 序章3−1 〜平穏な日々3〜
午後11時。疲れたといいつつ眠気は少ない。
っつーか正直にいうと真希とやりたい(おいおい)
週末はいつも。そう、逢うたびに私は真希を抱いている。
「いち―ちゃん。お風呂あがったから早く入ってね」
「ハイよ」
湯上りの真希がバスタオル一枚で髪を拭きながら茶の間へ
来ると部屋中に真希の(というか石鹸の)心地いい香りが
広がった。
- 25 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月30日(金)23時04分49秒
- くぅー今すぐ押し倒してぇー。
でもここで押し倒したらまずいよな。私も汗臭いと思うし。
途中までオープンで走って来たから埃もすごいついているだろうし…
そう言うわけで私はおとなしくお風呂へと向かった。
上がってきたらあぁしようかなぁ、こうしようかなぁ〜
なんて妄想しながら…
「いち―ちゃん、バスタオル持って来るの忘れたでしょ?
ここ置いておくね」
「あ、そうだった。サンキュ」
「どういたしまして♪」
- 26 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月30日(金)23時05分38秒
- しかし真希ってホントに気が利くよな。
付き合う前、まだ真希が単なる知り合いだった頃は挨拶もしない嫌な娘だと
思っていた。
初めて会ったのは私が専門学校1年、真希が高校2年生だった頃。
暇つぶしに行った母校の文化祭に遊びに行った時、担任だった和田先生に
「元実行委員長なんだから後輩達に気合入れてやれ」
っていわれて実行委員だった真希に何故か喧嘩売られたんだっけ(w
付き合ってみてこんなに世話焼き娘になるとは、それ以上にここまで好きに
なられるとは思わなかった。
…自惚れかも知れないけどね。
- 27 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月30日(金)23時06分08秒
- さて、そろそろ出るか。
脱衣場を出ると寝室にはもう布団が敷かれていた。
ベッドではなく布団敷きの6畳間は布団を2組敷いても広く感じられた。
「もう寝る気?」
「何言っているの。いち―ちゃん疲れていると思って用意してあげた
んだよ。うんうん、私ってけなげな彼女」
「おいおい。自分で言うな、自分で」
言い終わるか終わらないか、自分でも微妙な間で真希の唇を奪う。
左手で真希の体を支えつつ右手で電気を消す。
そしてそのまま布団へと倒れこみ…
- 28 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月30日(金)23時06分38秒
- 「…嫌」
「え?」
唇を離すと真希からそう言われ思わず固まってしまった。
「最近のいち―ちゃんエッチのときしかやさしくない」
「・・・」
突然そんな事言われても…
なんて言えばいいんだよ。
「そんな事ないよ」
「嘘。だって昔はきちんと好きっていってくれたじゃない」
「もちろん今でも好きだよ」
「聞かなきゃいってくれないんだね…」
「・・・」
- 29 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月30日(金)23時07分12秒
- またまた固まってしまった。
そうかもしれない… けど、ねぇ
「私はエッチなんかそんなにしなくていいんだよ。いち―ちゃんと
こうやって一緒にいられれば」
そう言って真希は抱きついてきた。
そう言ってくれるのはうれしい。そんな態度もかわいい。だけど…
あの―真希ちゃん。その気持ちはうれしいけど私の欲望はどうすれば
いいんでしょうか?
…はぁ。まぁいいか。
そして私は真希のおでこにキスするとそのまま眠りに落ちた。
- 30 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月30日(金)23時13分18秒
- 序章3−2 〜幸せ者のうつつ3〜
午後11時。気がつくといつの間にか寝ていたようだ。
あ、そうか。夕食片付けた後テレビ見ながら横になってそのまま
寝ちゃったんだ。
あれ?梨華ちゃんは?
…すぐ隣でネットしていた(おぃおぃ)
「そろそろお風呂用意しようか?」
「お願い」
- 31 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月30日(金)23時14分13秒
- やっぱり私が用意するのね(泣) 別に良いけど…
それよりいくらネットに夢中だからってこっち向いてくれないなんて…
職場の社員ですら一応はこっち向いてくれるのに(ぶつぶつ)
文句言いながらもやることはやる私。
「用意できたよー」
「よっすぃー先に入って良いよー」
「一緒にはいろうよ♪」
「えぇ!うーん…後で行くからとりあえず先に入っていて」
よっしゃ!心の中でガッツポーズしながらちゃっちゃと服を脱いで
お風呂場にて梨華ちゃんを待つことにした。
- 32 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月30日(金)23時14分53秒
- 「入るよー」
ちょうど体を洗い終わった頃、梨華ちゃんが入ってきた。
「へぃ彼女!いい体してまんなぁ」
「よっすぃーのエッチ!変体親父入っているよ」
「変体親父になるのは梨華ちゃんに対してだけです〜。ね、体洗わせて」
「いいよぉ自分でやるからぁ」
「遠慮しないで、ね、ね、ね〜」
半ば強引にスポンジを奪って隅々まで洗ってあげる。
なんだかんだ言ってうれしそうな梨華ちゃん。うぷぷーかわいいね♪
「ね、よっすぃー」
「ん?」
- 33 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月30日(金)23時15分23秒
- 見つめる梨華ちゃん。この目は…
無言でキスしてあげる。と同時に体を隅々まで洗ってあげる。
隅々まで…
そんな事を湯船につかりながらしていたもんだから完全にのぼせた。
対して洗い場にいた梨華ちゃんは寒そうだったが。
「ごめん。先に出るね」
「うん。わかった♪」
やることやった後の梨華ちゃんは上機嫌(w
普段はあんなに無愛想なのに自分の欲情している時とそれが満たされた
時はこの上なく甘えん坊になるんだよな。
あれで私より年上だーなんて時々威張るんだからかわいいね♪
- 34 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月30日(金)23時17分18秒
とりあえず喉が乾いたんで冷蔵庫からオレンジジュースを取り出して
一気飲み!ぷはーうまいねぇ
髪の毛を拭きながら寝室へ向かう途中、リビングにあるPCの電源が
入りっぱなしなのに気づいた。
何を必死になってみていたんだろう?
『あなたにも魔の手が!盗聴についてあれこれ』
…なんつーサイト見ているんだ、梨華ちゃん(汗)
とにかくPCの電源落としておこう。
で、そろそろベットに潜り込もう。とにかく疲れた
・・・
- 35 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月30日(金)23時18分02秒
- 「よっすぃ、もう寝た?」
「うぅん。起きているよ」
本当は眠くてうとうとしていたがそう聞かれればこう言うしかない。
「ねぇ。…しよ」
「明日にしない?今日はもう…」
「明日もする!けど今日も!!」
うー本っ当に自己中だよなぁ。でもなぁ私もまんざら嫌いじゃないし…
で結局欲望に(というか梨華ちゃんに)押し切られてしてしまう私。
やさしくキスをして耳たぶを軽く噛み「好きだよ」と囁く。
そして…
- 36 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月30日(金)23時20分01秒
1ラウンド終了後、とてつもなく眠気が襲ってきた。
けど、梨華ちゃんは1ラウンドで済ましてくれるはずもなく… 二人の
寝ているセミダブルベットのきしみ音は結局明るくなるまで続いた。
梨華ちゃんが「お休み」って言い出すまで(泣)
同棲をはじめてもうすぐ半年。
平日はお互い仕事があるのでここまではハードじゃないけど…
…でも似たようなものか(汗
肉体的には辛いけど、こんな幸せな日々を送っていて自分でも正直怖いな
けど、けどね。
このままずっと一緒にいたいよ。ずっとずっと…
エンドレスな幸せの波の中、私は眠りについた。
- 37 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月30日(金)23時20分33秒
- 私には甘い話は書けません。これが限界です(泣
>>23 感想頂いてありがとうございます。
お察しの通り日産党です。というか実はこの2台は現愛車&元愛車だったり。
もうじき他社製も出します。それも私の思い入れのある車ですが…
- 38 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年11月30日(金)23時26分05秒
- 重大ミス… >>8 × 序章2−1 → ○ 序章1−2
他にも誤字がありそうですね。スンマセン
- 39 名前:ポー 投稿日:2001年12月01日(土)01時45分27秒
- 車のことはわかんないけどーまったりな感じがいいですよ♪こんなのスキです。。。
- 40 名前:夜叉 投稿日:2001年12月01日(土)01時50分37秒
- 車と、いちごまと、いしよしと、読んでいて、興味を持ちました。
他社製の車も出るとのこと、作者様、がんがってくださいね。
期待してます。
車好きの自分としては、ごっつぁんと梨華っちの車が気になるところ…。(w
で、ここはsageなんでしょうか?とりあえず…。(略
- 41 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月02日(日)18時50分38秒
- 序章4−1 〜平穏な日々4〜
土曜日、午前6時30分。携帯の着信音で目覚める。
ったく誰だよぉ、こんな朝っぱらから…
ディスプレイを見ると学生時代の先輩=今の職場の先輩である中澤裕子
からだった。
「もしもしぃ〜」
『おー沙耶香!ぐっどもーにぃ〜ん』
「ぐっどもーにぃ〜んじゃないでしょ、こんな朝っぱらから…」
『朝からご機嫌ななめやのぉ。今湾岸帰りなんよ。どうせ後藤のトコに
おんのやろ。モーニングコーヒーでもせぇへんかぁ?』
「いや〜あの〜まだ寝起きだから」
『つれないやっちゃなぁ〜 しゃぁない。昼間またかけるわ!』
- 42 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月02日(日)18時51分12秒
- ・・・
すごいハイテンション。今日はまたずいぶんと楽しんできたようで…
裕ちゃんは金曜の夜になると私と同じようにあの田舎町から都心へと
足を運んでいる。
目的は私と違って公道での最高速トライアルをする為。
派手好きな彼女らしい週末の夜。
しかも夜通し遊んだ後に彼女の家に直行→そのまま遊びに行くという
ハードスケジュールだ。
しかし…昼間かけるって私に今日の昼間帰って来いなんて言わないよね?
- 43 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月02日(日)18時51分44秒
- 「おはよ〜。誰から?」
どうやら真希も起きてしまったらしい。
「裕ちゃんからモーニングコール。お茶しようって」
「裕ちゃん?また暴走してきた帰り?」
「みたい。昼間またかけるって」
「ふぅ〜ん。じゃ今週も裕ちゃん達と一緒だね」
今週「も」。先週真希が私のアパートに遊びに来た時も裕ちゃんカップルと
買い物に行ったんだっけ。
まぁいつもの4人組みってやつ?もうかなり昔からダブルデートのような
そんな休日を過ごすことも少なくなかった。
- 44 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月02日(日)18時52分16秒
- とりあえず今から寝るのもなんだし起きちゃおう。
台所から牛乳パックを出してコップに注ぎながら今週もハードな週末に
なりそうな、そんな予感を感じていた。
「真希ぃ〜。今日どうする?」
「どうするも何も裕ちゃんから連絡来るって今言ったばっかじゃん」
「いつ連絡来るかわかんないでしょ。それまでどうする?って事」
「う〜ん。いち―ちゃんにお任せコース」
「はいはい」
お任せって言われるのが一番辛いんだよなぁ。
じゃ好きな事させてもらおうっと。昨日工事現場通って汚れているし
Zの洗車に決まり!
- 45 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月02日(日)18時52分50秒
- 「お任せなら洗車しに行かない?昨日工事現場走ってかなりばっちぃ
んだよね。汚れた車で出掛けたくないでしょ」
「別に私は気にしないよ」
「…じゃあ〜どこがいいよ」
「いち―ちゃんが洗車したいんでしょ。じゃそれでいいよ」
結局同意してくれた。って同意するのはわかっていたことだが。
真希はあまり贅沢を言わない娘だ。
あまり多くを望まない、私といられればそれで良い。
すごい付き合っている身としては楽なんだがそれだけではだめだと思うのは
私が大人だから?なんてね
- 46 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月02日(日)18時53分22秒
- とにかく今日の予定はおのずと決まってきた。
洗車して、裕ちゃん達とおちあって…
そう、それ!裕ちゃん、どこで逢おうって言い出すんだろう?
今私がいる都内か、それとも私と裕ちゃんの住む田舎町の方か…
田舎町なら今日中に向こうに戻って、また真希を送る為にこっちに来て
その後またまた田舎町へ。
それだけは避けたいなぁ。肉体的にも金銭的にも辛い…
NAでも3,000ccもの排気量のあるZで往復300Km超は…
やっぱりさっきの忙しくなりそうな予感があたっているのかも…
朝からブルーな気分になってしまった。
そんな私を尻目に真希は鼻歌を歌いながら朝食の準備をはじめた。
- 47 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月02日(日)18時54分05秒
- 序章4−2 〜幸せ者のうつつ4〜
午前6時30分。毎朝鳴るようにセットしてある目覚ましが鳴る。
しまった、OFFにするの忘れていた…
するとすぐに鳴り止んだ。どうやら梨華が止めたらしい。
ふぅ、まだ起きる気ないんだよね。多分2時間も寝ていないし。
もう少し寝よう…
午前11時。いいかげん寝苦しくなって起床。
「おはよう」
「おはよう・・・ってゆーかもうおそよう」
そう言った梨華も今起きたばかりのようでトーストにレタスとハムだけ
のサラダという質素な朝食を取っていた。
- 48 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月02日(日)18時54分44秒
- 「よっすぃー。今日どこに行く?」
「んー、何も考えていない。アパートでゴロゴロってだめ?」
「えー!こんな良い天気なのにどこかつれて行ってよ!!」
はぁ、たまの休みくらいゆっくりさせて欲しいよ…
っつーか今朝方あれだけ運動しているんだし。
アパートでゴロゴロしている方が私としては嬉しいんだけど。
ゆで卵を作りながら言い訳を考え中、さらに考え中…
すると梨華が意外なことを言い出した。
「そうだ!何も考えていないなら私の車の車高さげて」
「は?」
- 49 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月02日(日)18時55分24秒
- 梨華は現在R34スカイラインのGT−Vに乗っている。
就職祝いに両親からJZZ30ソアラツインターボを買い与えられていたのだが
(金持ちの家はうらやましい。ディーラーで見た目だけで選んだそうな…)
私と付き合い始めてスカイラインに興味を持ち、最後の直6という私の一言で
R34を購入してしまっていたのだ。
「チューンって、いじるの嫌いじゃなかったの?」
「だってあの車すごい車高高いんだもん。せめて前のソアラくらい低くして」
「あぁ。ソアラに比べればアイポイント高いもんね。うーん… わかった」
意外だなぁ、梨華ちゃんがそんな事言い出すなんて。
私としては大好きな車いじりが自分の懐痛まずに出来るから嬉しいけど。
ばれない程度に他もついでにいじっちゃおうかなぁ(w
- 50 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月02日(日)18時56分33秒
- じゃあいつものお店に…
おっと。今日はお店休みだったよな。
あのお店はレース開催日以外は週末休みだから…
とにかく電話してみよう。そう思ってお世話になっているお店の店員さんの
携帯に電話した。
トゥルルル… トゥルルル… がちゃ
「もしもし。お休み中すみません、吉澤ですけど。今日お店に誰かいますか?
わかりました。じゃお店にいってみます。お休み中すみませんでした」
案の定、馴染みの店員さんはお休み中だったみたいだ。
でも今日は明日のレースに出る為に誰かがいるって事だし。
よし!今日はあそこのお店に行こう。
- 51 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月02日(日)19時06分14秒
- 風邪引いたっぽいです…
なんだかなぁ。で、今日の更新はちょっと迷いながら書きました。
>>39 まったりした話が基本的に好きなんで自分でもまったり路線で
書いているつもりです。
車メインの話ですがもしよろしければこれからもよろしくです
>>40 すみません。今回も日産車にしてしまいました…
他社製登場の構想はあるんですけどどうやって繋げようかと。
後藤は学生の設定なんで車持たせようかどうか只今考え中です。
- 52 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月02日(日)19時14分13秒
- 書き忘れ。なんだか恥ずかしい&いい作品の邪魔では?と思い
sageて書いていましたけどどちらでも構いません。
- 53 名前:夜叉 投稿日:2001年12月02日(日)20時08分00秒
- いやいや、一向に構いませんよぅ。他社製の登場は、作者様にお任せでやす。
梨華っちの車遍歴には笑ってしまいました。(w
こっちが勝手に小さい車を考えていただけに、意表を突かれてしまって。
よっすは車高の他に何をしてくれるのかな〜。
ごっつぁんは、学生なんですね。
ぢゃ、持ってても、小さい車になってきますね。ニヤリ。
あ゛ーっ、欲望が暴走してるぅっっ。
作者様、勝手に暴走してすいません。
風邪、ひどくならないようにしてくださいね。体が資本です。
ゆっくり、更新お待ちしております。
- 54 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月03日(月)12時53分14秒
- 更新されていますね。結構多めなんで読み応えありましたよ
淡々と話が進む中どんな展開になっていくのが楽しみっす
甘い話は苦手みたいなんで車中心にせめてもらえるとうれしいかも!?
他車が何出てくるのかが非常に気になるっす
で、バトルのご予定は?(藁
- 55 名前:こあら 投稿日:2001年12月05日(水)14時19分56秒
- 某所にあったヒントを頼りにたどり着きました。
2つの話が同時に展開って結構難しそう・・・
読んでいて時間軸が同じなんでそう思いました。
それと、最初、Z32の娘とR32の娘が付き合っているのかな?
と思ったのは私だけでしょうか?
私も車が好きなんでこの先何が出るか気になります。
個人的にはマイナーな車が好きなんですけど、その辺は作者様にお任せします(藁
風邪に負けないで頑張ってください。
- 56 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月06日(木)00時36分19秒
- 序章5−1 〜平穏な日々5〜
午前11時。スタンド脇のコイン洗車場でZ洗車中。
真希も一生懸命に磨いてくれているおかげで思ったよりも早く洗い終わった。
後はワックスかけて終わり…というときに携帯が鳴った。
「もしもし」
『何や。外におるんか?』
「いいかげんもう起きたって。裕ちゃんは?」
『お台場や。行きたい行きたい騒ぐおこちゃまが脇におるけど』
どぉやら田舎町と真希のアパートを往復しなくなりそうで助かった…
- 57 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月06日(木)00時36分56秒
- 『だぁれがおこちゃまだってぇ… …でなくってぇ… …もうっ!…
…ええやん…んやから… …あはは』
おいおい、電話中にいちゃつくなよ…
『そや。今からそっち行くから一緒に茶しばこうや』
「うん、じゃどこにする?」
『んー。いつものファミレスで先ついた方が席取る。どや?』
「らじゃー」
電話を切り後片付けをはじめる。
「真希。ワックスがけ中止になっちゃった」
「うん。祐ちゃんでしょ?で、どこ行くの?」
「いつものとこ」
- 58 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月06日(木)00時37分26秒
- と話はじめてすぐにまた携帯が鳴り出した。また裕ちゃんか?
「もしもし。あぁども!今日?うーん、明日ヴィッツレースあるからその
セッティングでだれかしらお店出ていると思うよ。うん、はーい」
「誰から?」
「お店のお客さん。なんかお店に用あるみたい」
真希に説明しながら思った。現場の人間は週末関係ないんだよなぁ。
私は開発部門のメカだから完全週休2日だけど、現場に出るスタッフは
レース前日&当日は休日返上だもんな。
でも密かに現場=レースでのピットクルーにあこがれている私は所属変更
の希望を出しているんだ。まだ真希には言っていないけど…
- 59 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月06日(木)00時38分17秒
10分後、いつものファミレス“Yummys”に到着した。
裕ちゃん達はお台場って言っていたからいくら休日とはいえここまでは
1時間はかかるだろうと思い先に昼食とドリンクバーを注文した。
そして二人とも食事を済ませしばらくの雑談後、ふと店内の壁掛け時計を
見ると現在時刻は午後0時30分。遅いなぁ…
「ねぇ。裕ちゃん遅刻なんて珍しくない?」
「別に時間言っていないから遅刻はないよ。にしても遅いね」
「うん…」
なんて話をしているとファミレスから2区画先ぐらいに裕ちゃんの車、
C3コルベットが信号待ちしているのが見えた。
- 60 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月06日(木)00時38分56秒
- 「あ。来た」
私が言うと真希も振りかえり裕ちゃんのコルベットを確認するとにこっと
微笑みこちらに向き直った。
「よかったねぇ。事故ってなくて」
安心したのか、真希は直後に春巻きと昆布のソテーを注文した。
今食べたばっかでしょ、太るよ…
私達の真下を裕ちゃんの車が滑りこみ(2階建ての店舗の下が駐車場に
なっている為)その後、店内に入ってきた裕ちゃんはすごい暗かった。
「やっほー。裕ちゃんテンション低いじゃん!?」
「…あかん」
「へ?」
- 61 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月06日(木)00時39分39秒
- 「さっきスピード50Kmオーバーでつかまっちゃったんだよ。ねー!」
ブルー全開の裕ちゃんと対照的に隣(というか下)では裕ちゃんの彼女、
矢口真里がいつものような明るさで騒いでいた。
「なんであんなとこでねずみ取りしてんねん…」
「ってゆーか真っ昼間からあそこで普通はあんなに飛ばさないって」
「うちは普通とちゃうねんもん…」
相当落ち込んでいるご様子で。これでしばらくは免停=週末の楽しみとも
おさらば…かわいそうに。
「ちゅーことで!今日の昼飯は沙耶香のおごり!ええな!!」
「なんでよー。」
「うちはこれから罰金払うのに小銭ためんといかんのよ!」
押し切られここの支払いは私が払うことに… あぁぁ
- 62 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月06日(木)00時40分10秒
- 序章5−2 〜幸せ者のうつつ5〜
午後0時30分。まだアパートにいた…
どうも梨華ちゃんは言ってから行動に移すのが遅い。
出掛けると決めてから着替えて化粧してトイレに行って…
その動作一つ一つがとにかく遅い!
トイレに入ってはや20分。一体何しているんだか。
「梨華ちゃ〜ん。早く出掛けようよ」
「待ってってば!私はよっすぃーみたいに身だしなみ気にしない人じゃ
ないんだから」
・・・
私だって身だしなみくらい気にするよ。それにトイレで言う言葉じゃないよ…
- 63 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月06日(木)00時40分45秒
- 数分後、トイレから出てくるとにこにこしながら「さー行きましょう」と
言ってとっとと玄関へ… はぁ
「今日運転して行ってね。乗りたいでしょ?」
そう言ってキーをこちらに放り投げてきた。
やったぁ。久々にR34に乗れる♪ってゆーか自分で運転するの嫌なだけ
なんちゃうの、梨華ちゃん?
梨華のR34を駐車場から出し、代わりに私のR32を梨華の駐車スペース
へと入れる。さすがにアパートにいないのに路駐はまずいと思うし。
そうだ、ユーロビートのCD!と思ったが梨華に怒られそうなんでやめた。
音楽の趣味が違うカップルはこういうときに苦労するよね。
- 64 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月06日(木)00時41分16秒
- 「さーほら行こうぜ。行こうぜみんなで行こうぜ♪」
「なんか違くない?それ…」
気分よく歌っていると釘を刺された。なんか私間違っている?
自分のR32と同じようにアイドリングが安定するまで暖機運転…
やっぱノーマルマフラーは静かだぁ。
「車高下げるついでにマフラー交換なんて…」
「嫌っ!別にマフラーノーマルでも不満ないもん」
「じゃあ車高以外に不満は?」
「ノーマルのシートって嫌いだからレカロがほしいなぁ」
ほしいなぁ〜 でなぜ私を見る?買ってあげられるほど私の財政は裕福じゃ
ないよ…
- 65 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月06日(木)00時41分54秒
- そんな話をしているとアイドリングも安定し水温も上がってきたみたい。
「それじゃあ〜行きますかぁ」
ギヤをDモードに入れ出発。
この車唯一の欠点、ミッションがオートマということ。
マニュアル大好きな私だけどこれは梨華の愛車。マニュアルは頭が混乱して
運転できなくなるらしい…
それ以外はNAの古典的ともいえるスムーズな加速、しっかり感のある
ボディ、ホントよく出来た車だなぁ。なんて感心してしまう。
ふと時計を見るともうすぐ1時になろうとしていた。
- 66 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月06日(木)00時55分58秒
- 本当は中澤には違う車乗ってもらう予定でしたがこっちの方が
派手な中澤には合っているかなと思いこれにしちゃいました。
>>53 おかげさまで風邪はたいしたことありませんでした。
石川も本当は夜叉さんのおっしゃる通り小さい車乗せる予定でした。
でも構想中に変更しちゃいました。コンパクトも出す予定ですよ。
>>54 更新はそんなまめに出来ませんが(すみません)頑張ります。
車中心に話進めたいんですけど、迷いの連続ですね。実際…
バトルですか。とりあえずやる予定はあります。
>>55 わざわざ探していただいたようで… ありがとうございます。
2つのストーリーを同時に進めるの、厄介ですね(やらなきゃよかった…)
登場させる車種も迷いますよね。マイナー車… 考えておきます。
今日は保田圭ちゃんの21歳のお誕生日ですね。
関係ないんですけど実は私とちょうど1ヶ月違いなんですよね。
あぁ、私のいくつしたなんだろう…(余り考えたくない)
とりあえずおめでとうございます!
- 67 名前:夜叉 投稿日:2001年12月06日(木)22時06分09秒
- 作者様、風邪良くなったみたいでよかったっす。しかし、油断は禁物です、しっかり治して下さいね。
裕子姐、アメ車でやすか(爆)。
燃費も気になるとこですが、免停も気になる(w。
密かに?いちーちゃんと吉は繋がりがあるのかな?
いちごまは順調そうですが、いしよしが…。
なんだか、吉、大変そうですなぁ>成金梨華ちゃんに圧され気味(w。
ノーマルのマフラーにレカロ?25GTなのにAT?
爆走梨華ちゃん、どこへ行く…(汗。
今日の未明に某所にてやっす祭りがあったようで。
自分もあまり年のことは(略。
- 68 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)00時36分05秒
- 序章6−1 〜平穏な日々6(番外編)〜
午後1時 ファミレス“Yummys”店内にて
遅れて到着した裕ちゃんとその彼女、矢口。
最初スピード違反という予期せぬトラブルで落ち込んでいた裕ちゃんも私達と
合流して幾分元気が出てきたようだ。
真希も楽しそうに話している。
あの時、裕ちゃんと出会ったからこうして4人でいられるんだよね。
〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜
4年前の春、私は高校を卒業し何をするでもなくふらふらしていた。
希望していた工学系の大学は全て落ちて… そう浪人生だったのだ。
- 69 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)00時36分39秒
- 浪人生といっても勉強する気はなかった。予備校もまだ決めてなかったし。
だから夜になれば高校時代と同じようにNC30(ホンダVFR400)に乗り
ある埠頭へと毎晩攻めに行っていた。
あの日もいつものように埠頭へ来ていた。
違っていたのは見たことのない濃紺のZ31のレフトハンダーと彼女がいた事
だった。
ここは関東でも有名な埠頭で、車、単車それぞれが少しの間隔を空けて交互に
攻めていて、車と単車のいわゆる「走り屋」同士が馴れ合っている数少ない
スポットなのだ。
私は到着するなり走行出番待ちの最後尾に付け5分もしないうちに「攻め」に
入った。
- 70 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)00時37分12秒
- いつものペースで攻めたてる、L字コーナーをいくつもつなぎ合わせたコース。
右へ左へ体を動かししばらく周回を重ねるとトップ集団と共にスタート地点へ
と帰ってきた。
「僕えぇもんもっとるなぁ」
振りかえるとZ31のオーナーが缶コーヒーを差し出し話し掛けてきていた。
「どうも」
遠慮なくコーヒーを受け取り口に含む。熱い走りの後の冷たいMAXコーヒーは
すごいうまい。けど激甘。
「僕は車には興味ないん?」
「いやー本当は車大好きなんですけどまだ免許ないんで…」
- 71 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)00時37分46秒
- 「ならうちのトナリ乗ってみるか?」
「いいんですか!?」
はじめてあった奴を隣に乗せて走る。ここではしごく当たり前のことなのだが
私にとっては初めてのことであった。
「遠慮せんと、どうぞ」
「は、はい!」
彼女のZ31はレフトハンダー。本来なら運転席がある右側のシートに私は
体を滑りこませシートベルトをしっかりと締めた。
運転席に座った彼女はスムーズな動作で発進すると出待ちの最後尾に付けた。
- 72 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)00時38分26秒
- 「あ、言い忘れたわ。私は中澤裕子。裕ちゃんって読んでな」
「私は市井紗耶香です。よろしくお願いします、中澤ざん」
「だから裕ちゃんでええって」
クラクションが聞こえてきた。3コールのクラクションが出走の合図なのだ。
「ほないくでぇ」
「はいっ!」
右手はドアにあるアームレストをぎっちりと掴んで体が振れない様に固まらせ
両足を踏ん張り発進のGに耐えられるよう構えた。
3コール目のクラクションが終わると同時に軽くホイールスピンさせながら
裕ちゃんの車は走り出した。
「なぁんや固まって。そんな激しく攻めんから安心せぇや」
- 73 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)00時39分02秒
- そんな言葉とは裏腹に1コーナーに突っ込んだZは激しく横を向いて続いて
まったくの逆方向へと横を向いた。
「やっぱ休憩とり過ぎてタイヤ完全に冷えとるわ」
そんな独り言を言いながら裕ちゃんは巧みにステアリングをさばく」
「うちな、ちょっと海外に行っていて今年久々に日本に帰ってきたんよ」
激しい走りとは裏腹に、公園かどっかで話しているような口調だ。
「どうしても本場でエンジン触りたくてなー。結局3年も向こうで遊び倒して
今年からこっちでまた学生に逆戻り。えぇ身分やろ?」
振りっ返しで複合を抜けてもさらに話は続く。
- 74 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)00時39分39秒
- 「僕ぅ浪人ってゆうとったな。希望は工学系なん?」
「はいぃ〜」
そう答えるのでいっぱいいっぱいだった。
「そうか!ならうちの学校入らん?専門やけど」
「ま、前ぇ〜」
こっちを見て話し掛けられて思わずそう言ってしまった。だって次はここ一番
の難所、通称「キャッツアイコーナー」だったから…
「そんな騒がんと大丈夫よ」
瞬間。サイドブレーキを引き、滑り出しと同時にエンジン音が加速する…
…気がつくと私のNC30の脇に戻ってきていた。
- 75 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)00時40分09秒
- 「楽しかった?」
「はは、楽しいも何も…すごいっす」
すごすぎてよくわからなかった。視界に入ったのはライトに照らされた緑色の
コンテナだけ。
体は右に左に持っていかれて視線を左に移すとニコニコと話を続ける裕ちゃん
がいて、でも首から下の動きはすばやく、せわしなく動いて…
見たもの全てがあまりにも違和感だらけで夢だったんじゃないかって思う。
「で、さっきの続きやけど。どや?」
何の続きですって?全然思考回路が働かない…
「うちのガッコ。よかったら紹介するで」
- 76 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)00時40分58秒
- あぁ、そうだった。そんな話もしていたんだった。
「どんな学校なんですか?」
「車大好きな奴には夢のような学校や。工学系の大学なんか行くよりも
全然実力つくし、あんたには合ってると思うで」
そう言われ、ちょっとその気になってしまった。
「僕みたいな子が後輩やったらうちも喜んで紹介しちゃる!」
「その…僕って言うのはやめてもらえませんか?」
「はは。すまんすまん。えっ…と…」
「市井紗耶香です」
「そう!紗耶香。連絡待ってるで」
- 77 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)00時41分39秒
- しばらくの談笑後、裕ちゃんは帰っていった。
専門学校のパンフレットと自分の携帯番号を書いた紙を渡してくれて。
昼過ぎに起きた私は裕ちゃんの通っているらしい専門学校へと足を運んだ。
自宅から40分ほど電車に揺られついた町の外れに学校はあった。
駅に着き裕ちゃんに電話するとパンフレットの地図より詳しく説明してくれ
10分後には迷うことなく学校前へと着いた。
そこは本当に夢のような学校だった。
入り口には80スープラと101レビンのN1参戦車両と思しき物が置かれ
その後ろにそびええ立つ7階建ての建物は4階までは全てガレージ…
受付の講師に説明を受けた私は俄然入学する意思が固まってきた。
- 78 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)00時42分17秒
- ここは日本のモータースポーツをもっと活発にするべく創立された専門学校
で、授業内容はレーシングマシンにフィードバックされる理論と実践形式で
行われている。
そして卒業後の就職先もすべてが自動車関連、うち8割は国内の何かしらの
レーシングチームかチューニングメーカーへの斡旋…
今期の授業は5月からで本来なら入学締め切りなのだが裕ちゃんからの紹介
というと今日入学手続きを済ませてくれればOKといわれた。
(どうやら裕ちゃんは特待生でそれもあって3年間留学していたらしい)
私は後先考えず入学手続きをその場でしてしまった…
そしてうちに帰り、母を説得し入学金だけ立て替えてもらい後の授業料は
自分できちんと支払うことを約束した。
- 79 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)00時42分53秒
- 5月。楽しい授業のはじまり。
授業内容も自分で受けたいものを選ぶスタイルは私にすごいあっていた。
だから1,2年混合の授業で裕ちゃんとも同じ授業を受ける機会があったり。
おかげでもろに裕ちゃんの影響を受ける機会もかなりあった私は免許を取得と
同時にZ32のコンバーチブルを買ってしまった。しかも5年フルローンで
「Zは31までや―!32なんてうちは認めんでー」
裕ちゃんにはそんなことを言われたけど。
卒業後、裕ちゃんは北関東にある某大手レーシングチームに就職した。
と同時に事故った…
これ幸いとばかりに留学先から'80 C3コルベットを取り寄せた。
アイアンバンパーではなく樹脂バンパーのC3にしたのは拘りみたい。
- 80 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)00時43分31秒
- 私は私で2年に進級し相変わらず機械と戯れていた。
コンビニとガソリンスタンドの掛け持ちのバイトで学費とZのローンを稼ぎ
ながら。
就職が決まってからも裕ちゃんはちょくちょく学校に遊びに来ていた。
来るのは土曜日の午前中ばかりだったけど…
(今思えばあの頃から湾岸に通っていたんだね)
「紗耶香。はよ彼女作りぃ〜や」
就職してからの裕ちゃんにはいつも会うたびに言われていたっけ(w
就職先の田舎町で自分に出来たからって…
ま、そんな私もその後、真希と付き合うことになったんだが。
- 81 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)00時44分14秒
あれ?そういえば・・・
〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜
「なぁにボーっとしてるん?」
裕ちゃんの声で気がつくと3人して私の顔を覗きこんでいた。
「えっと、何だっけ?」
「だぁかぁらぁ この後どうするかって裕ちゃんがいったんじゃない」
真希が鋭く突っ込んでくる。私ってば相当ボーっとしていたんだな。
「そうだなぁ。久しぶりに学校に行ってみない?」
「よっしゃ、それで行こう」
え〜!という真希と矢口を尻目にそそくさと準備をはじめる裕ちゃん。
思いつきで言ってみたけど久々に会いたい人がいるんだよね。
- 82 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)00時50分52秒
- ちょっと過去の回想シーンなんかにしてみたりして。
>>67 お気遣いありがとうございます。今後も体調整えますです、ハイ
いち―ちゃんとよっすぃの関係は(略
梨華っちの愛車はホント、どうなるんでしょうねぇ(汗
こんなハンドルネームですけど、私ってば実はなっち&圭ちゃんファン
だったりします。
昨日の某所のお祭り?当然参加していました(w ヤスレボリューション21 とか
- 83 名前:夜叉 投稿日:2001年12月07日(金)21時21分32秒
- 何年か前に、知り合いの車屋さんに整備工にならないか?、と誘われたことがあります。
でもそん時は、あんまり乗り気じゃなくて、お断りしたんですわ。
やはり、自分の車はいじってもいいけど、他人様の車は…(苦笑。
結構、メンテヲタだったり(w。
うちの親父の影響をそのまま受け継いでるんで。
親父、Zが好きで、今もZ32NAのTバーに乗っております(w。
自分も裕子姐と一緒ですなあ、Z31。300ZRが個人的に好きですね。
作者様は整備工なんですか?
自分は彩っぺとよっすのファンです。
でも、いしよしでの絡みも気になります(爆)。
長々とすいません。
- 84 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)23時48分44秒
- 序章6−2 〜幸せ者のうつつ6(番外編)〜
午後1時 ショップへの道中。梨華のR34の車内。
「ねぇねぇよっすぃ。お店ってここから結構かかるの?」
「そうだねぇ。山道走って大体1時間くらいじゃないのかな?」
「1時間!?どうしてそんな遠くのお店にいくの?」
アパートから私行き付けのショップまで30Kmちょっと。
このビミョーに近いようで遠いショップに行くようになったのには
訳があった。
私の憧れているあの人の勤めるお店だから…
〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜
彼女に出会ったのは1年半ほど前。梨華と付き合い出した頃。
まだ学生だった私は必死にバイトをして貯めたお金を頭金にしてR32を
買った。
- 85 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)23時49分27秒
- そして2週間後、物の見事に事故った…
猛スピードで行く赤いFCを見つけ付いていこうと必死に飛ばしていた。
テールスライド〜怖くなってアクセル戻してタコ踊り〜ガードレール直撃〜
全てが一瞬だった。車を降り呆然と経ち尽くすしかなかった。
平日の夜中、しかも携帯すら圏外の山の中。
何よりはじめての事故、それも自爆…
私が途方にくれているとあの人が通りがかってくれた。
「何、どうしたの?」
そう話し掛けてくれてガードレールに挟まった私のR32を見て
「ちょっと待っていて。すぐ戻ってくるから」
そう言い残すとその場でアクセルターンをして来た道を引き返していった。
一体どこに行ったんだろう?
- 86 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)23時50分23秒
- 30分後、彼女はユニックつきのセーフティーローダーに乗って戻ってきた。
「すぐ引き上げるから」
そう言って最初にユニックでガードレールと路面に挟まったR32を引きずり
出してくれ、続いてローダーにR32を乗せてくれた。
「行き付けのショップとかある?」
「いえ、まだ買ったばっかりでどこにも…」
「ならうちで預かってあげるよ。隣乗って」
言われるままにローダーの助手席へと乗り込み、ローダーは動き出した。
ローダーの中で話を聞くと彼女は某大手のレーシングチームで働いている事、
その為にこっちに一人暮ししていることなど話してくれた。
「フレームは逝っていないみたい。うん、これなら直るよ」
ガレージに着くとざっとボディーの状態を見てそう言ってくれた。
- 87 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)23時51分00秒
- 「あ、でもお金ないし、まだ学生なんでしばらく直せないっす…」
「うーん、じゃこうしよう。時間かかるけど私が暇なときに直してあげる」
「え?」
「最近設計ばかりでつまんないから私の息抜き変わりに。当然部品代は払って
もらわなきゃだけど… あ、そうそう。補修部品さ、中古でよければなるべく
安くて良いの探してあげるよ」
正直びっくりした。私じゃなくても初めてあった人にここまで親切にされると
びっくり通り越して疑いたくなるってもんでしょ。
「そう言ってくださるのは嬉しいんですけど、ちょっと今パニクっているんで…」
そう言うと彼女はにっこり微笑んでこう言ってくれた。
「そうだよね。でもさ、あなたがこの子をどれだけ大切に思っているか、なんか
伝わってきちゃったんだよね。ホントに私のおせっかいだけど…
あ、今日はもう遅いから送ったげるよ。この子はここで預かるから」
- 88 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)23時51分30秒
- 私は彼女の愛車で自宅へと送り届けてもらった。
その道中も絶えず笑顔で話してくれる彼女。
帰り際、時間が出来たらショップに来てねと言い残し帰っていった。
朝起きると両親に夕べ帰りが遅かったこと、なぜ車がないのかを聞かれ
素直に答えた私はこれでもか!というくらい怒られた。
そんな事もあって私はそのまま彼女の勤めるショップへと足を運んだ。
駅で通学とは違う方向へ行く電車に乗り7駅目で下車後バスへ
そしてバスに揺られて30分。田舎だからいささか遠回りしてショップに到着。
ショップは午前10時からのようで開店準備しているところだった。
昨日の夜は気づかなかったけどすごい車ばっかり並んでいるなぁ
ヤベっ、名前聞くの忘れていた… うーん、いいや
「あの〜すみません。Zのオープン乗っている人いますか?」
「何や僕、紗耶香の知り合いか?おーい、紗耶香ぁ〜客やでぇ」
- 89 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)23時52分03秒
- 入り口付近にいたお姉さんは彼女(だと思う)を呼ぶ為に大声で叫んだ。
その言い方がなんか怖かった…
しばらくすると私のR32があるガレージ付近から市井さんが出てきた。
「あれ〜?早いねぇ。やっぱあの子が私にいたずらされないか心配?」
私を送り届けてくれてほとんど寝てないであろう彼女はとてもそんな風には
見えないくらいさわやかだった。
「いやそうじゃなくて…あ、昨日はどうもすみませんでした」
「良いって。で、どうする?」
「お金はバイトして何とか払いますんで…その…お願いできますか?」
「なぁんや。そのタイプMのオーナーさんかい」
突然違う方向から声が聞こえて振り向くとさっきの威勢の良いお姉さんが
こちらに話し掛けていたようだ。
- 90 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)23時52分37秒
- 「裕ちゃん、この子どう?」
「これフロント思いっきりヒットしとるやろ?最悪エンジン載せ替えも
考えた方がええで」
「え?」
突然思ってもいなかった事言われて頭が真っ白になった。
「フロント勢いよくぶつけるとラジエターが柔軟でそのまま裏に引っ込んで
ファンごとウォーターポンプ押し込む事があんねん。RBの場合そうなると
最悪シリンダー破損。」
「マジっすか…じゃあ」
「見たところまだノーマルっしょ?買い換えた方が安いんちゃう?」
話終わると煙草に火をつけ悠々と煙を吐き出した。
その仕草は私に「これが現実よ」なんて言っている風に思えてみたり
- 91 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)23時53分09秒
- そんなぁ。まだローン丸々残っているのに…
それに私のせいで無事故、程度極上だったこの子(彼女の言い方が写って
しまった)が廃車になるなんて…
気がつくと私は泣いていた。私のせいでそんなひどい事になっちゃって…
ごめん、ごめんね私のスカイライン。
「あーもう。裕ちゃんそこまで言わなくてもいいじゃない」
「いや一応そんくらい覚悟せんといかんよ。って言いたかっただけで…」
「吉澤さん、昨日言ったように私が治してあげる。元どうりに、ううん。
元どうり以上にしてあげる!」
顔を上げると彼女がガッツポーズしてこちらを向いていた。
「しゃぁない。紗耶香、もしエンジン逝っていたら開発からRB25一基
パクってきぃ。チーフの私が許す」
「言われなくてもそのつもりでした」
「なんやとぉ」
- 92 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)23時53分42秒
- 彼女と裕ちゃんと呼ばれていた二人はそんな掛け合いしながら私のR32の
復活計画を立ててくれた。
雑誌を読んだだけの知識しかない私にはわからない単語がポンポン出てきて
現実離れしてした、なんかすごいことを話しているように思えた。
「あのぉ、ありがとうございます。よろしくお願いします」
「いいって。じゃ、細かい打ち合わせしますか」
「ちょい待ちぃ。今から仕事やろ!詳しい話は後にせんかい」
「ははっ。じゃあ吉澤さん。また後で。それと、私は市井紗耶香っていうの。
昨日から一緒なのに自己紹介忘れていたね。ごめん」
「いえいえ!全てお任せしますんでよろしくお願いします、市井さん」
そんなわけで私は買って2週間で事故車へ変身した愛車を知り合って
まだ1日も経っていない人へと託すことにした。
数日後、市井さんから連絡が入った。
- 93 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)23時54分26秒
- ボディーはキャビンフレームは大丈夫だけどフロント周りは要修正、当然外装
パーツは要交換。メンバー&左フロントの足回りもアーム類を含めて交換 etc
問題のエンジンは使用可能だったとの事(でも相当ヘタっているらしい…)
どうやらエンジンはこの時点で降ろされているようだった。
『どうする?この際R純正のフロント回りにしちゃう?』
「ノーマルでお願いします。あ、純正エアロバンパーと純正サイドステップが
見つかれば…タイプMのノーマルな見た目が好きなんで」
『了解!じゃ時間見て組み立てるね。塗装はどうしよう?イメチェンかねて
全塗装とか?』
「じゃ、お願いしようかな?青系の市井さんがお勧めの色で…」
「私にお任せ?良いの?」
「ハイ。市井さんに選んでもらいたいんです」
- 94 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)23時55分01秒
- 打ち合わせしたのは本当にこれだけ。完全に市井さんにお任せ状態で
1ヶ月後、タイプMは私の元に戻ってきた。
本当に元どうり以上の仕上りにびっくりした。
「時間かかってごめんね」
「いえいえ。本業お忙しいのにやっていただいちゃって…」
「良いって。それより乗ってみて」
市井さんを助手席に乗せ走り出す。
すると… ガレージを出るだけのちょっとの動きでも全然違う!!
走り始めるとさらに違和感。加速もすごいいしコーナーでの安定感もまるで
違う。1ヶ月乗っていなかった(その前も2週間しか乗っていなかったけど)
ブランクを差し引いてもこんな風じゃなかった気がするんだけど…
本当にあのR32?
- 95 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)23時55分31秒
- 「市井さん、これ私の車ですよね?」
「ははっ。色変わっちゃって雰囲気違うからわからなくなった?」
「そうじゃなくて… 全然乗り味違いますよ!」
「あぁ。修理ついでにエンジンRB25にして排気量上がっているし、ボディー
も修正ついでにスポット増ししたからね。その他にガレージに余ってたショック
やらブレーキパッド適当に組んどいたから。左フロントのショック死んでたから
どうせならと思って。余り物パーツで申し訳ないけど」
あっけらかんと言う市井さん。
エンジン載せ替え?それだけでもびっくりなのにスポット増しに社外の足…
すごいいいっよ、この仕上り。めちゃめちゃ乗りやすい&速い!
それに市井さんの選んでくれたマリンブルーのボディーカラーもいい感じ!!
でも、一体いくらかかったのか。すごい不安になってしまった。
- 96 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)23時56分03秒
- 試乗(というの?)を終えてガレージに戻ってきた。
「どぉ?気に入ってくれた?」
「はい!めちゃめちゃ良いっす!!あのぉそれでお代は…」
「ん〜?ちょっと待っていて」
するとしばらく中澤さんと話をしているご様子…
あちゃ―、すごいお金かかりそうな予感
「おまた―。10万円くらいで良いって」
「えぇ!じ、じゅうまんえん?」
10万円という値段は私にとって破格値だった。
雑誌読んだだけの知識でもわかる。これだけやってそんな安く済むはずがない。
それだけじゃ部品代にもならないんじゃ…
- 97 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)23時56分38秒
- 「なんでそんな安いんですか?」
「言ったでしょ。私のおせっかいだって。祐ちゃんも手伝ってくれたけど」
「しかしなんで…」
「いいの。そのかわりこれからもここへ遊びに来てね」
それだけ言うと市井さんは敬礼するみたいな仕草をしてガレージの中へと
戻っていった(どうやらまだお仕事の途中だったようで)
かっけー。
素直にそう思った。私もあんな風になりたいってすごい思ったなぁ。
〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜
「あ、ランエボ」
- 98 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月07日(金)23時57分18秒
- へ?なんじゃ??
「よっすぃー。あのランエボいくつ?」
見ると対向車線の先頭にエボZが信号待ちしていた。
「あぁ、あれはZだね」
「ランエボってやっぱりカッコイイよね!ちょっとガンダムチックだけど」
「ガンダムって(w
ならDが一番ガンダムチックだと思うよ」
え〜見てみたいぃと助手席で梨華が言っている時、そのエボZとすれ違った。
何気にエボを見ていた私は、エボのオーナーと目があってしまった…
向こうもなんとなくこっちを見ていたような?
しかし、梨華はなんで急にエボが気になるようになったんだろう?
- 99 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月08日(土)00時07分41秒
- 今回も回想編。前回分は次回に繋げるのに必要でしたが今回は…
時間の辻褄合わせるために作ったんで無理あるかも(汗
>>83 修理工ですか。夜叉さんと同じく私も他人様の車はいじれません(w
私は修理工ではありませんが車関係の仕事です<事務職ですが
お父様がZマニアとは…うちは父がスカイライン(プリンス)マニアなんですよ。
中澤のZ。実は実在するんです。昔某埠頭で見掛けた方がすごい印象的で、中澤と
なんかダブっちゃって… おかげでZ31は私も好きな車のひとつなんです。
- 100 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月08日(土)17時14分25秒
- 100げっと(藁
この回想シーンに出てくる学校いきてーなー
入り口に80とトイチのN1おいてあったら夜盗まれそう(藁
- 101 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月09日(日)09時06分31秒
- 序章7−1 〜平穏な日々7〜
午後2時。私と裕ちゃんの母校 自動車技術専門学校 zetima 到着
『ねぇねぇ。私はここ来るの初めてなんだけどごっつぁんは?』
「私もはじめて。なんだか楽しみになってきたね〜」
ファミレスを出る時に文句言いまくっていた真希と矢口はトランシーバーで
話しているうちにそんなことを言い出した。
※ 携帯全盛の世の中だけど、通話料気にせず話せるトランシーバーを私と
裕ちゃんは常に車に積んでいるのだ
『しかしなんで急に学校行こうなんて言い出したの?』
矢口が今度は私に話を振ってきた。
「ん〜しばらく行っていなかったから久々にと思ってさ」
『え〜なんか怪しいしぃ〜』
「あ、見えてきたよ」
- 102 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月09日(日)09時07分13秒
- 私がそう言うと真希はあたりをきょろきょろし始めた。
懐かしい7階建ての建物。入り口にはNSXとEKシビックが飾られていた。
正門からやや離れた地下駐車場へと続く入り口を慎重に斜めに進入…
法律ギリギリの最低地上高9cmまで下げているけど無事クリア!
が!私のZよりさらに車高の低い裕ちゃんはガリッ!という嫌な音を駐車場
いっぱいに反響させて降りてきた。
あーあ…
「あか〜ん!やってもうた〜」
来客用のスペースに止め終わると裕ちゃんは叫んだ後必死に下回りを覗きこむ。
「今日は厄日かもしれないね」
「ほんとほんと」
楽しそうに話す真希と矢口。裕ちゃん、今日はホントに厄日かもしれないよ…
- 103 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月09日(日)09時07分52秒
- エレベーターで一階に上がり受付の講師と久々の挨拶をする。
今日ここに来たかった目的… ある先生に会いたくて来たのだ。
授業割の書かれたホワイトボードを見ると先生は6階で授業中のようだ。
「久々に授業覗きに行かない?」
「そやな。うちはどこでもええけど沙耶香は?」
「6階の基礎解析見に行ってくる」
「基礎解… うちは別行動にするわ」
裕ちゃんは基礎解析嫌いなんだよね。チマチマとやる仕事が嫌いとか言って。
その割に今は開発の仕事でチーフなんかしているんだから
先ほど乗ったエレベーターにまた乗り裕ちゃん達は3階で降りた。
私達はエレベーターにそのまま乗って6階に到着。
- 104 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月09日(日)09時08分34秒
- 「ねぇねぇ、いちーちゃん。何があるの?」
「ここでね、お世話になった先生が授業しているんだ」
6階の東側の廊下へ出てすぐ左にある教室で基礎解析の授業は行われていた。
入り口の小窓から覗くと見覚えのある先生が生徒達に熱心に話をしていた。
生徒達は必死にノートをとったりノートPCの画面と黒板とを交互に見入ったり
中には寝ている子も… この光景なんか懐かしいな。
「あの人?」
「そう。ここで一番お世話になった先生なんだ」
「ふぅ〜ん」
しばらく覗きこんでいると授業終了のチャイムが鳴り響いた。
授業の重苦しかった空気から一転、ざわつきだす教室に私と真希は入っていった。
先生は全然気づかずに黒板を消している。
- 105 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月09日(日)09時09分09秒
「石黒先生!」
大声で呼んだためかビクっ!と肩を震わせてその後ゆっくりと振り返る先生。
視線の先に私を見つけるとにこやかな笑顔で答えてくれた。
「市井さんじゃない!お久しぶり〜」
「お久しぶりです。ご無沙汰しちゃってスンマセン」
「いいのよ〜。そちらの方は?」
すぐ隣にいた真希にもにこやかな笑顔で問う。
「はじめまして。後藤真希です」
真希が挨拶すると”あぁ、彼女が!”といったふうに妙に納得した顔をした。
何故?
「彼女がいとしの真希ちゃんね?覚えているわよ」
- 106 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月09日(日)09時09分57秒
- あぁ。そうだった。裕ちゃんと同じように海外留学しないかって薦められたが
真希と知り合ったばかりだった私は(まだ付き合ってなかったんだけど)彼女と
離れたくないって素直に先生に言ったんだっけ…
なんかすごい恥ずかしくなってきた。
「この後一時間は講義ないんだけど市井さんは時間あるかしら?」
「ハイ、大丈夫ですよ。裕ちゃんも来ていることですし」
「裕ちゃんも来ているの?」
雑談をしながら裕ちゃんがいる3階へと足を運んだ。
裕ちゃんと石黒先生はもともと同級生で裕ちゃんが海外留学している間に
石黒先生は卒業して、この学校にそのまま就職したのだ。
エレベーターが3階へ到着するとエレベーターホールの右端に裕ちゃんはいた。
矢口と私の見覚えのある人物と話しながら
- 107 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月09日(日)09時10分48秒
- 「明日香!」
それは私の同級生で海外留学に行っていた明日香だった。
驚きのあまり他の人達そっちのけでまくし立てるように質問攻めにした。
「久しぶり!元気?いつ帰ってきたの?向こうはどうだった?」
そんな私にあっけにとられていたがしばらくの間の後懐かしい声で話はじめた。
「元気だよ〜。そっちも元気そうだね。帰ってきたのは今年の春。向こうは
それなりに面白かったよ。まぁきっちり2年間の留学期間楽しんで来たって
トコね。誰かさんみたいに一年余計に遊んでこなかったから」
「そうそう。私と同級生だったはずなのに遊びすぎて留年しちゃって講師と
学生って立場になった人とは違うわよね〜」
「なんやてぇ〜」
- 108 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月09日(日)09時11分28秒
- 石黒先生にも突っ込まれ、にたにたしながら反論する裕ちゃん。
そうか。留学期間って2年だったのか…(実は知らなかった)
4人で久しぶりの再開に盛り上がってる時ふと視線を真希に移すと愛想笑いを
浮かべているだけで目がなんだか怒っている…
さっきから真希のこと全然構ってないもんな。
「そうだ!紗耶香に見せたい物おがあるんだ!!ね、石黒先生」
明日香が突然言い出した。
何だろう?とにかくその物があるらしい地下駐車場へと私達は移動した。
地下駐車場の片隅、見覚えのある車を見てびっくりした。
「明日香。これ…」
「そう。紗耶香が卒論代わりに作ったロードスター。今は私の愛車」
「えぇ〜!」
- 109 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月09日(日)09時12分17秒
※ この学校では”卒論”は、授業の成果が表せるなら文章でなく実車での
提出も認められている。
ガソリンスタンドでバイトしている時に店長に「いい車あるよ」と言われて
5万円という破格値に飛びついて買ったロードスター。
エンジンもボディーも足回りもヨレヨレだったこいつにFCの13Bロータリー
をNAにして載せ、足はフロントにAE101のスーパーストラット、リアには
S13のマルチリンクを移植したある意味究極のマシンだ。
もっとも全て廃品利用のある意味エコロジーかつリスキーな車とも言える。
- 110 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月09日(日)09時13分23秒
「で、実際にどぉ?」
「最悪!まっすぐ走らないし。車検取るのもあってかなり手直ししちゃったよ」
「ね。乗ってみて良いかな?」
突然話に割り込む声。振り向くと真希が興味深げにロードスターを見ていた。
「いいよ。どうせならみんなで走りに行こうか?」
「よっしゃー!ちょっと腹ごしらえしてうちの知っている夜景スポットでも
行こか?ちょうどえぇ時間帯になる思うし」
勢いずく裕ちゃん。あの―もしかしてその夜景スポットって…
「ちぃーと時間かかるけど最高やでぇ。なぁ、矢口?」
「あそこ行くの?やりぃ!超〜ひさびさぁ〜」
やっぱり… 裕ちゃんの大好きな夜景スポット。それは赤城山。
少なくともここから150Kmはある… あぁ、ガス代がぁ
- 111 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月09日(日)09時16分40秒
- 入れ忘れ… >>110の頭にこれ付きます
〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜
「これ学校に放置されたままだったから私が仕上げて今乗っているわけ」
「でもなんでわざわざ…」
「面白いじゃん。軽量ボディーにNAロータリー、それに良い足なんて」
〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜
たった3行だから入れなくてもいいかな?とも思いましたが、一応…
- 112 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月09日(日)09時20分46秒
- 変な時間に更新です。昨夜寝ちゃったんで出掛ける前に…
>>100 100ゲットおめでとうございます(w
こんな専門学校、ないですよね。あったらいいなぁと私も思って。
入り口の雰囲気は大森のニスモみたいなの想像して下さい
- 113 名前:ポー 投稿日:2001年12月09日(日)23時23分36秒
- どうもー!車の事はよくわからなくてもこの小説けっこうはまっちゃったりしてます☆チョッピ車に興味でてきたし(>u<)
- 114 名前:こあら 投稿日:2001年12月10日(月)03時24分06秒
- しばらく来ない間に結構更新されていてビックリ!
明日香がロードスターっすか!!しかもチューン内容マニアックすぎ(藁
>もっとも全て廃品利用のある意味エコロジーかつリスキーな車とも言える。
これには激しくワラタ
数少ない車の小説なんで期待してまっせ!
- 115 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月10日(月)23時41分40秒
- 序章7−2 〜幸せ者のうつつ7〜
午後2時 行き付けのお店”らぶり〜”に到着
片側一車線のめちゃめちゃ細い道。
錆付いた”左折サーキット入り口”と書かれた看板が脇にそびえたつ信号を
左に折れて2KMも行けばお目当てのお店だ。
信号待ちをしているとサーキットから出てきたと思われるヴィッツが数台
目の前を通り過ぎていった。
「この辺はレーシングカーも走っていいの?」
「そんな訳ないよ。ヴィッツのワンメイクレースはね、ナンバー付きの車で
やるレースなんだ」
信号が青になり、左折しながら説明する。
「ナンバー付き?でもレース出る車なんだから普通と違うでしょ?」
- 116 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月10日(月)23時42分28秒
- 「普通とは違うんだけど… 普通のレーシングカーともまた違うんだよ」
「そうなの?あれなんかもろレーシングカーじゃない」
見るとマジョーラカラーにステッカーまみれの派手なヴィッツが出てきた。
お、あれは市井さんのショップのレーサーじゃん!
やはり、そのヴィッツは私達を先導してくれたようにお目当てのお店の奥
にあるガレージへと入っていった。
入り口にも3台ほどのヴィッツが止まっていた。
「さ、着いたよ」
ショップのショールーム前へ横付けして車を降り中へと入っていく。
途中ショーウィンドゥに写りこんだ梨華を見てにやけてしまった。
だってピンクのワンピースを着た全体が見えてすごいかわいかったんだもん。
- 117 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月10日(月)23時43分16秒
- 「こんちわー」
「いらっしゃい… あぁよし君久しぶり!あれ、車買い換えた?」
店内にはレース部門のチーフマネージャー、飯田さんがいた。
「いやーあれ彼女の車なんですよ。で、あれ用のダウンサスないっすか?」
「メーカー不問?ならTEINのソフトなら在庫あるわよ。よし君なら…
んー税込みイチゴーってとこかな?」
「いつもすみません。で、お願いなんですけど…」
「わかっている。奥のガレージ好きに使っていいわよ」
「どうもすみません」
梨華に支払いしておくように伝えてR34を奥のガレージへ。
スィングアーム式のリフトへ車を止めてガレージ奥にあるコンプレッサーの
スィッチをONにした。
- 118 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月10日(月)23時43分47秒
- シュココココ・・・
エアーを貯めるコンプレッサーの作業音がガレージいっぱいに響き渡った。
エアーが溜まるまでリフトは作動しないから暇だなぁなんて思いながら隣の
レーンを覗くとさっきのヴィッツが作業中だった。
「よっすぃーこれ持っていってって言われたんだけど」
梨華がいかにも重そうにダンボール入りのバネを持ってきた。
そんな重くないと思うんだけどな
ストン・・・
どうやらエアーが溜まったみたいだ。コントロールBOXのUPを押し若干浮いて
きた所で一旦停止。よし、大丈夫だな。再び、今度はいっぱい持ち上げる。
「うわぁ、すごいすごい!」
軽々と持ち上げるジャッキに感動する梨華。単純だね。
って人のことは言えない。私も最初見た時かっけ―と思ったもんね
- 119 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月10日(月)23時44分26秒
- 「あ、いけね…」
完全に持ち上げてから気づいた。アッパーボルト緩め忘れていらぁ…
ま、下から先に外せばいいか。後でインパクトでぶん回しゃ
「あ〜!!」
なんだ?突然隣のレーンから叫び声が。
隣はさっきのヴィッツのレーサーが作業中のはず。どうしたんだ?
「このドアホ!何ネジ切っとんねん」
「しゃぁないやん。ウェスト細いんやから…」
「わかってるならそんなトルク掛けんなや!!どないすんねん、これ…」
「こうてくりゃええやん。ここはショップなんやから」
「はぁ〜また無駄な出費…」
- 120 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月10日(月)23時44分59秒
- 見ると関西弁の二人組。片方はすらっとした綺麗な人。もう一人はチビッコで
お団子を頭に二つ乗せた女の子。なんかアンバランスな組み合わせ
するとそこへ原チャリに乗ったチビッコがもう一人現れた。
「お菓子買ってきたのれすー。おやつのじかんれすよ―」
あ、この子は標準語だ。でもなんか幼いしゃべり方
「のの。ちょっと待っててな。もうすぐ人段落着くから。姉さん、はよ新しい
ボルトこうてきてや」
「おい!キャンバーボルトねじ切ったんはあんたやろ。自分で行き」
「だってチーフ怖いんやもん」
なるほど。足回り交換しようとしてキャンバーボルトねじ切ったのか。
なんて初歩的なミス… ってレーサーをそんな初心者がいじっているの?
- 121 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月10日(月)23時45分36秒
- 「いいわけ無用や」
「まったく。オバちゃんも何で休みなんかねぇ」
「話そらすなボケェ」
作業しながら横目で向こうを伺っているとその関西弁の人と目があってしまった。
何気に嫌な雰囲気…
「君ここの子じゃないよね?」
「はぁ単なる客ですけど…」
「でも車はいじれる、と。そっち終わったらさ、こっちもやってくれへんかな?」
「は?」
いきなり何言い出すんだこの人は…
それ明日の決勝走る車でしょ?そんなのプライベーターに作業しろなんて
- 122 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月10日(月)23時46分16秒
- 「実はな、この車の整備任しとる奴が休みでこれいじれる奴いないねん。他の
作業員はみぃんな出払っとるし。で、こいつに任せていたらごらんの通り。な、
だからな、頼むわ」
そう言われても… いいのかな?
「やってあげれば?」
梨華を見るとさっきの原チャリの女の子と共にレジャーシートに座っていた。
女の子からもらったと思われるポッキーをむしゃむしゃ食べながら
「その代わり私の車きちんと仕上げてからね」
「おぉありがとう!恩にきるわ〜 加護ぉ〜もうおまえも休んでええで!」
「ほんま?ののー。飲茶楼こうてきたやろうな?」
あの―もしもし。まだ私やるっていっていないんですけど…
- 123 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月10日(月)23時55分16秒
- なんだか登場人物ここ2回の更新で一気に5人も増えているし…
自分で言うのもなんですが、かなり自殺行為のような?
>>113 ちょっとしばらくは車ネタが多くなりそうな雰囲気です…
けど、楽しんで頂いているようで嬉しい限りです!
車に興味もたれましたか!でしたら用語解説でもいれましょうか?
>>114 更新量の割には話全然進まなくてスンマセン…
明日香のロドスタ、こんなのあればほしいなって思って。
車の作品少ないですよね。他所の作品に負けないように頑張ります!?
- 124 名前:理科。 投稿日:2001年12月11日(火)05時51分29秒
今、一気に読ませていただきました!
何か勉強になりますねぇ…。いしよし・いちごま・やぐちゅ〜
整備士よっすぃ〜カッケ〜ですね!続き期待してますよぉ〜♪
- 125 名前:夜叉 投稿日:2001年12月11日(火)22時22分23秒
- おろろろ、ちと、留守をしてるとこんなことに…。
作者様、彩っぺ、ありがとうごさいます(泣)。
なんの車に乗ってるんか、気になるんですが…(かなりわがままw。
ロードスター、実在してたら見てみたいですね。
いちーちゃんの卒論ってことは、前モデルの最終型くらいかな?
個人的には、現モデルの方が好きなんですけどね(w。
よっすのスカ、そういう経緯があったんですね。
いちーちゃん、裕子姐、かっけぇー。そりゃ惚れますわ。
どっかそんな人、いないかな…(w。
事務職でも好きな車に携わっていたら幸せでしょうね。
うらやましい限りです。
用語解説、楽しみにしてますね(爆。自分も作者様の首を絞めてます。w)
- 126 名前:名無しさん 投稿日:2001年12月12日(水)10時38分50秒
- 登場人物6人ぢゃ?(石黒、福田、飯田、関西人?((だれ?))、加護、辻)
揚げ足取るのが趣味なんで突っ込んどきます(w
これ系の作品ってある意味万人受けはしないですよね。
マニアックに振りすぎるとそれ系の人しか楽しめないし逆に簡単にすると
内容薄っぺらくてマニア受けはしないし・・・ むームズい
だから用語解説私も希望しときますわ
- 127 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月13日(木)01時56分03秒
- 序章8−1 〜平穏な日々8〜
午後5時。 何故か真希のアパートへ到着
何故か?それは専門学校を出ようとした時にあの事件が起こったから…
* * *
赤城山へ行こうと話が決まった私達はまだ授業のある石黒先生としばらく
話をして、先生が授業に戻ったので出発の為、各自エンジンをかけた。
私のZと明日香のロドスタは問題なくアイドリングをした。
そう。問題は裕ちゃんのコルベット。
セルは回れどエンジンがかかる気配まるでなし。
その時明日香が異変に気づいた。
- 128 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月13日(木)01時56分37秒
- 「裕ちゃん!ガソリン漏れてるよっ」
「なんやと!!」
明日香の言う通り裕ちゃんのコルベットの下には蛍光灯の光に照らされた黒い
水溜りが出来ていた。
「これってもしか…」
「さっきそこ入る時に腹下擦っていたもんね」
「やっぱ厄日だね、裕ちゃん」
「所詮アメ車だから」
うなだれる裕ちゃんを除く4人での会話は続く。
「今日どうしようね」
「とりあえず裕ちゃんこれじゃ…」
「お出かけ中止だね。うん」
- 129 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月13日(木)01時57分23秒
- 「ちょい待ちぃ!!」
突然大声で話に割って入る裕ちゃん。
「うちは今日絶対あそこ行きたいねん」
「でもコルベットこれじゃ無理でしょ」
「それでも行きたいもんは行きたいんやぁぁぁ」
だだっこのような裕ちゃん。そうは言っても足がない。
「そうや!あやっぺのアリスト借りてこ」
「そんなことしたら石黒先生は帰りどぉするの?」
「だんなに向かえ来らせりゃええやん」
「それはだんなさんに悪いでしょ!それに今授業中だよ」
なんだか収拾つかなくなりそうな予感が
- 130 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月13日(木)01時58分13秒
- 「しょうがない。私が車だそうか?」
いきなり真希が言い出した。
「ここでこう言っていてもしょうがないじゃん。私のなら4人乗れるから」
「おぉ。そやな!そうしよ。じゃ決定〜!!みんな行こうや」
言い出したら聞かない裕ちゃんを納得させるにはそれが一番いい方法かも?
大丈夫?という視線を真希に見せると肩をすくめるジェスチャーを返してきた。
そうと決まれば話は早い。私と真希はZへ。裕ちゃんは明日香のロドスタへ…
「ちょっと〜矢口はどこに乗ればいいの?」
「うちにええ考えがあんねん」
おもむろにロドスタの幌を開け始める裕ちゃん。
裕ちゃんのいい考え=良くない考えなのはその場の誰もが周知の事実だった
けど、誰も何も言い出さなかった。
* * *
- 131 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月13日(木)01時58分43秒
「着いたんでしょ〜早く降ろしてよぉ」
結局、矢口はロドスタの幌収納部分に押し込められここまできたのだ。
警察に見つかったらヤバイと再び幌を張ったロドスタのシートと幌の間の僅か
なスペースに押し込められてここまで来たのはさぞ大変だったろう。
カシュン、ブボボボボ・・・
アパート脇の月極め駐車場に野太い音が響く。
つい1週間前も聞いた音。インナーサイレンサーを装着していても明らかに
レーシーな音だ。
みんなが振りかえるとそこにはランサーエボリューションWが佇んでいた。
黄色いランエボW...の顔をしたCJ4AミラージュサイボーグZR
真希の愛車だ。
- 132 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月13日(木)01時59分22秒
MTも乗れる免許証だからMT車が欲しいというので探していると、お店に
ジムカーナ車両だったこいつを売りたいって客がいて私が買ってお遊び感覚で
仕上げた車。
ちなみに真希はこれがこの車のノーマルと今でも思いこんでいる(w
「わは。マイナー車にメジャー顔って?すげーいいね」
「え?なんですか?」
真希にそう返されこちらを見る明日香。
とっさに内緒ってジェスチャーで反応したら明日香は納得してくれたらしい。
「なんでもないよ。それよりこっから車交換していこうか?私と裕ちゃん達が
こっちに乗っていくから真希ちゃんと沙耶香が私のロドスタ乗っていって」
「私運転してもいいですか?」
「いいよ。こんなじゃじゃ馬乗っているなら問題ないと思うし」
- 133 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月13日(木)02時00分04秒
- 「じゃじゃ馬…」
これが普通の車だと思っていた真希は普通じゃないことを気づいたらしく
文句いいたげにこちらを振り返った…
「とりあえず立ち話もなんだから各自車に乗って移動しましょう」
そう明日香は話をしめて車へ乗りこんだ。裕ちゃんと矢口も後へと続く。
私と真希も明日香のロドスタへと乗りこみミラージュの後を追い出発した。
周りの車とは全然違う2つの排気音が住宅街の路地をすり抜けていく。
「ちょっとぉ。いちーちゃん、あれって普通じゃないの?」
「ははっ。まぁ普通じゃないって言えば普通じゃない、かな?」
先導する真希のミラージュを見ながら話は進む。
「でもいい車だよ。作った私が言うんだから間違いないよ」
- 134 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月13日(木)02時01分03秒
- 「おかしいなぁと思ったんだよ。スタンドとかでも店員さんに妙に話かけられ
るし、やぐっちゃんの車より音大きいし」
「矢口のはノーマルマフラーだもんね」
「もうっ。いいよ!だいたいいちーちゃんはねぇ…」
そこからも永遠と文句を言われ、専門学校でかまってあげなかった事にまで話は
及んだ。私はただただ「ハイハイ」と「ごめん」を繰り返した。
住宅街から大通りへと出る。片側2車線のその道は混雑していた。
「ねぇ真希。運転疲れない?」
「そんなことないよ。私の車とそんなに変わらないよ」
ハイチューンドのロドスタじゃ渋滞きついかな?と思ったんだけどいたって
普通に走るみたい。そう言えばすごい自然な感じ…
私が作ったときより数倍、いや数十倍は「車」になっている。
明日香、あなたもしかしてすごいんじゃない?
- 135 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月13日(木)02時11分48秒
- 眠いっす(w 昨日これ書いていていつの間にか寝ちゃってました…
>>124 呼んで頂いてどうもです〜!勉強なんてそんな…
理香さんの作品の方がよっぽど勉強になりますです。
整備士よっすぃ〜にはこれから活躍してもらわねば、ですね
>>125 石黒さんには先生やってもらいました。今回はちょい役でしたが…
車はゴージャスな石黒さんって事であれにしちゃいました(w
ロドスタは値段からして初代(NA系)ですね。現行、私も好きです
>>126 はじめまして。今後ともど―ぞよろしくです
&揚げ足どうもです(w 確かに6人ですね(汗
今後もなにかあればご指摘下さいませ
用語解説、只今製作中。けど…あんまり期待しないで下さい
- 136 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月13日(木)02時22分07秒
- うきぁ〜
理科さんの名前間違っている…ごめんなさいっ!
- 137 名前:理科。 投稿日:2001年12月13日(木)06時02分02秒
気にしませんよ♪<矢口はロドスタの幌収納部分に押し込められここまできた
に激しく(W
わぁ♪整備士よっすぃ〜に期待!!
- 138 名前:こあら 投稿日:2001年12月13日(木)12時05分25秒
- マイナー車登場!!ありがとうございます。
ごとーの愛車とは・・・作者さんなかなか通な車種選択です。
それ以上にいじり方がマニアックすぎ(藁
今から山行くんですよね?今後の展開にどきどきっす。
- 139 名前:夜叉 投稿日:2001年12月14日(金)16時19分31秒
- うおっ、彩っぺ、アリスト♪できれば、黒がいいな(w。
ごっつぁんの車、ついにベールを脱ぐ、っと。
いいですね、好きなんですよ。個人的には、前型の前期型がいいです。(なんか読みづらいw。
あとは、シビ(略。w
↑は気にしないでくださいね、ただの戯言で(爆)。
知、大変よ。w
乗用車の幌車だからできたもんで(知との車幅のマッチングもw)、ビートやカプチーノではできなくってよ。
とは言う自分もビートで3人乗りしたことあり(汗)。
姐さんの気持ち、分かるわ…。
- 140 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月15日(土)01時06分59秒
- 序章8−2 〜幸せ者のうつつ8〜
午後5時。 R34のバネ交換終了。
前後マルチリンクの為アッパーアームが邪魔で面倒だったけどそこはそれ。
型式は違えど基本構造が同じスカイラインなんでほとんど苦労もなく出来た。
R32と比べて異様に長いリアサスはスプリングコンプレッサーも掛け易くて
助かった。
アライメントは…まぁ後でとればいいか。結構面倒だし
「梨華ちゃん、終わったよー」
「あ、ありがと♪下がった?」
「まだリフトから降ろしていないからわかんないけど結構落ちたと思うよ」
リフトから降ろしてみてもまだ馴染んでいないみたいでよくわからない…
- 141 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月15日(土)01時07分39秒
- 「とりあえずその辺走ってくれば?そうすれば馴染んでいい感じで落ちてくる
と思うし。乗り心地もどんなもんかわかるでしょ」
「そうね。ののちゃんと加護ちゃんも一緒に行こうか?」
「そやな。ののも行くやろ?」
「わーい、どらいぶどらいぶ―」
ガレージからR34を出してやると梨華はちびっ子二人と共にR34に乗り
出かけた。残るはヴィッツの足か…
「さて、と。そろそろそちらはじめましょうか?」
「ほんま?ホント助かるわー。よろしくなぁ」
ヴィッツレーサーのドライバー兼持ち主。平家みちよさんへと話を振った。
詳しく話を聞くとここのデモカーと思いこんでいたこの車、実は平家さんの
所有物で製作から整備までをここのお店に頼んでいるだけの物らしい。
- 142 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月15日(土)01時08分11秒
- さっきのちびっ子達は関西弁の方が加護亜衣ちゃんといって平家さんの親戚。
車が大好きでレースがあるたびに一緒に来ているらしい。
もう一人が辻希美ちゃん。飯田さんの親戚で加護ちゃんとはお友達とのこと。
「とりあえず何しましょうか?」
「新品のショック仕入れたからこれに付け替えて欲しいねん。今のはちょい
抜け気味なんよね。前のレースで接触したからかな?」
「はぁ。あとは?」
「アライメントきっちりとってくれればええよ。何せヴィッツレースは手ぇ
いれられるとこほとんどないんやから」
「そういえば細身のキャンバーボルトって禁止だったんじゃ…」
「何ゆうとんねん。きちんとトヨタ純正部品やで」
そうゆう問題じゃなくレギュレーション違反はまずいんじゃ…
細かいことは考えるのよそう。
- 143 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月15日(土)01時09分27秒
- すでにリフトアップされているヴィッツの下へ潜り込むと先ほど亜衣ちゃんが
キャンバーボルトをねじ切った右フロントはすでに交換されていた。
ここのボルト付け替えとショック3本交換か。
ボルトの入れ替えはちゃちゃ〜っとすぐに終わってしまった。
「そう言えば今日予選でしたよね?どうでした?」
「ん?あぁ一応は上位グループで6位にはなったで」
「6位!?すごいじゃないですか!」
「しかも上位グループでや。上はみぃーんなワークスやけど明日はちぎるでぇ」
「すごいっすね。かっけーっすよ」
話をしながらも左フロントのアブソーバーAssyを取り外し終了〜っと♪
さっきまでのR34と比べるとちゃちく見えるねぇ
- 144 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月15日(土)01時10分04秒
- 「へぇ、こんな軽いんだ」
「スカイラインと比べるとダンチやろ。あれ、彼女の車ゆうとったけど君は
何に乗っとるん?」
「スカイラインです。32ですけど」
「おぉおぉ。カップルでおそろいの車って?えぇなぁ」
ぎゅぃぃぃぃぃん・・・
スプコンを掛けインパクトで交互に締め上げる。
バネがみるみる縮まっていく。
「平家さんはこれのほかには何も乗っていないんですか?」
「今はないねん。ちょい前までEGシビックで環状攻めとったんやけどこっち
の資金が苦しゅうなってな… あれがそうや」
見るとガレージ脇にある駐車場の奥の方にEGシビックが置いてあった。
レーシングホワイトに全塗装され煙草の箱すら入らないような車高短。渋いっ
- 145 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月15日(土)01時10分42秒
- 「あいつには世話になったんでな。廃車にしとうないんでここで預かって
もらっとんねん。あんな見た目でもあいつ速いでぇ〜」
「見た目から速そうなのわかりますって」
縮めたままのバネを、今度は新品のアブソーバーへ差し込む。
アッパーマウントを被せボルトをインパクトで締めちゃう。
「飯田さんも確かホンダ党なんですよね?」
「そや。奴はインテR96スぺの4枚やな。あいつんもカリッカリやでぇ」
4枚って事はセダンの方か。まだ見たことないなぁ…
「しかしここの奴らは変なんばっかりやからあいつがまともに見えるで」
「そうですか?飯田さんも相当変だと思いますけど…」
- 146 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月15日(土)01時11分31秒
よし!左フロントのショックAssy組み上げ終わりっ!車体と合体だぁ
もうリフトの上げ下げは手馴れてきたし感動もしないな、なんてね(w
「もうフロントは両方とも終了か?君仕事速いなぁ」
「いやぁ、34やった勢い残っているんで。それに右は終わってましたし」
リアハッチを開けリアのボルトを左右共緩める。いちいち上げ下げ面倒だから
左右一辺にやっつけちゃおう。
それが終わり再び持ち上げられるヴィッツ。
「なんだか、すごいこのヴィッツが身近に感じるんですけど」
「ははっ。いっそのこと君が新しい担当になるか?」
「それもいいですね」
再び潜り込んで今度は下側のボルトを緩めてみる。
アブソーバーが脱落しないように手で押さえ注意しながら
- 147 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月15日(土)01時12分03秒
- 「あれ?よし君何やっているの?」
ガレージ入り口で飯田さんが立っていた。
さっきまでの話聞かれていないよなぁ。
「平家さんに頼まれちゃって」
「悪いと思うたけど頼んでもうたんや」
「まったくぅ、みっちゃんったら… 客さんなのにこんな事させてごめんね」
「いいですって。楽しんでやっていますから」
本当に申し訳なさそうに頭を下げる飯田さん。
さっき変なんて言ってしまったから逆にこっちがすごい申し訳ないんすけど…
「で、なんか用事あるんとちゃうか?」
「そうそう!圭ちゃんったら実家にもいないみたいだったから心当たり回って
みるってなっちから連絡あったから。先にアパートにも行ったみたいよ」
- 148 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月15日(土)01時12分48秒
- 「はぁ?なんで安倍が探しとん?」
「このまま勝ち逃げしたくないんでしょ。特にあなたにはね」
話終わると飯田さんはまたショールームへと戻っていった。
「ったく。奴も飛んだおせっかいやな」
ぶつくさ言いながらも嬉しそうな平家さん。
私には全然話読めないけど… どうせ関係ないからいいけど(いじいじ)
「あぁ!そうや!!そんな時間ないやん。君ちょいええかな?」
「はい」
と、私が返事する前に平家さんはショールームの方へと走っていった。
どうしたんだろう?
- 149 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月15日(土)01時29分57秒
- 今回名前だけ出ている二台も思い入れたっぷりだったり(w
平家の愛車=私の元愛車、飯田の愛車=兄の車なんです。
>>137 うけて頂いてどうもです〜♪実際やると…地獄です。
って実際やったことある人(w 私ではなく友達を押し込めたんですけど
今回は整備士よっすぃ〜に活躍してもらいました!
>>138 リクエストどうり?マイナー車登場です。
私、実はジムカーナ大好きでよくこのごっちんの愛車に負けています…
次のお山の大将は…お楽しみに〜
>>139 はい、石黒さんのアリストは黒です(w
シビ(略は元愛車のEGを出してみました。個人的にEKより好き♪
ビートで3人乗り…ロドスタでも幌開けないと厳しかったのにそれは鬼です。
- 150 名前:理科。 投稿日:2001年12月15日(土)04時32分02秒
はぁ…。やっぱり、ここのよっすぃ〜カッケ〜っす♪
淡々と愛しい梨華ちゃんの車をいじくるよっすぃ〜。
ホレなおすんでしょうなぁ。
- 151 名前:夜叉 投稿日:2001年12月16日(日)00時33分26秒
- ビート DE 3人乗り(w。幌は開けなかったのぅ(大爆笑)。>鬼畜。
何から何までありがとうございますぅ(感涙。
ややホンダ党な自分がいるんで(w、うれしい限りです。>小踊り2001
吉、かっけぇ〜♪。
自分の車もやっちゃって、って感じですわ(w。でも反対にリフトアップやね、自分のばやい…。
このまま、いいらさんとこに転職?
- 152 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月16日(日)23時16分23秒
- 序章9−1 〜平穏な日々9〜
午後7時30分。 赤城山の麓、とあるレストランに到着
真希のアパートから約2時間。高速代をけちり下道で永遠ここまで来た為
思った以上に時間がかかってしまった。
とりあえず今から上がっても夜景は余り見えないということから適当なお店
に入ったという訳だ。
「うー腰痛ぁ〜」
「そう?運転し易かったけど?」
「乗り心地はベットの方がええで。なぁ矢口」
「そうだけど私は腰痛くないよ。裕ちゃん年なんだよ」
「なんやとぉ〜」
どうやらミラージュ組はゆうちゃん以外、乗り心地に不満はないみたいね。
初心者の真希が乗っても危なくないようにリセッティングしてあるもんね
2台並べて止めた真希と明日香の車。まわりの普通の車とはなんとなく違う、
そこだけ違う雰囲気が漂っていた。
見た目ノーマルな明日香のロドスタもいかにもな匂いを撒き散らしている。
- 153 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月16日(日)23時16分59秒
- 私が3年前に作ったロドスタ。やや艶の引けた赤いボディーカラーは変わって
いない。見た目で違うのは運転席側にオフセットされたナンバープレートと
15インチのロルベアをかました程度だ。
「何見ているの?」
「ん?あぁ。この2台ともカッコイイなぁって」
「なぁに言っているの!両方とも自分が作ったんじゃない!」
「まぁ、ね」
真希の機嫌も直ったようで(ヨカッタx2)
店内に入り6人がけのテーブルへと案内された。
窓際の席で良かった!何でって?だって窓際が好きなんだもん。
「やっとご飯だね。あ、これいいな」
「矢口ももうお腹ペコペコ〜」
真希と矢口はすぐにメニューを食い入るように見始めた。
残された私達もメニューを見ながら祐ちゃんと私はタバコをふかし始め
明日香は携帯でメールをはじめた。
- 154 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月16日(日)23時17分33秒
- 「そう言えばさぁ」
メールを送信し終わるのを待って話はじめると明日香が顔を上げた。
「一体あのロドスタどれだけ手直しした?」
「え〜。紗耶香ったら自分の”作品”に手を入れられたて怒ってる?」
「そうじゃないよ!その逆。どんな魔法掛ければあんな風になるのかなって」
「うーん、どうしよっかなぁ。メニュー決まった?」
ご飯なんて何でもいいや。とりあえず曖昧に返事すると明日香は呼び鈴を押し
話を続けた。
「あれってFC前期のCPUベースにつめていたでしょ?それをモーテック
制御に切り替えてつめていったわけ。基本データだけ打ち込んで後は実走で。
他は車検のために強度計算書作らなくちゃならなかったからそのデータ取る
のにボディーと足回りきちっと採寸、修正してあげたくらいかな?」
「ほとんど作り直しやん」
「そんなことないよ。ただ細部煮詰めただけ」
- 155 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月16日(日)23時18分19秒
- 照れくさそうに水を飲みながら明日香は謙遜したけど、裕ちゃんの突っ込みは
もっともだ。
そこまでするなら何もあの車じゃなくても自分で作ればよかったのに。
「紗耶香もすごい事考えるよね。私ならあんなの作ろうなんて思わないもん」
「今の持ち主に言われたくないっ!」
そこまで話をすると店員さんが注文をとりに来た。
何も決めていないかったから開いたページにあったメニューを適当に頼んだ。
午後8時30分。食事も終わり先ほどのレストランでまだ談笑中。
明日香とは初対面である真希と矢口もこの談笑で打ち解けてきたようだ。
「留学って裕ちゃんと同じ所に行っていたんでしょ」
「そうかぁ。留学していたんだもんね。で、楽しかった?」
「うん。向こうの学校も面白かったよ。でも英語全然出来なかったから苦労は
したけどね。それに怖かったからあんまり遊びにも行っていないし」
「えぇ!もったいない!!矢口なら遊びに行くね、毎日」
「だよね―。何せ遊びすぎて留年した裕ちゃんの彼女だもんね―」
「なにそれー。ひっどーい」
- 156 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月16日(日)23時18分52秒
- こんな彼女らを横目に一服中の私と裕ちゃん。
「車どうするの?」
「そやなぁ。あやっぺに電話してしばらく預かっといてもらうわ。どうせあと
1ヶ月もすりゃ免停やし。はぁ」
「だね。しかし今日はとことん厄日だったね―」
「ゆうな!はぁいくらかかるやろ…」
通りに面した窓際の席。通りを走る車を目で追いながら話は進む。
「しかし明日香向こう行って変わるかとおもっとったが相変わらずやなぁ。
相変わらず真面目で、それでいて人当たり良くて」
「誰かさんと違って?」
「そうそう。っておい!」
「あははー」
「ったくー。あ、兄ちゃん!コーヒーおかわり」
店員さんは「かしこまりました」と言ってそのまま裏へと引っ込んだ。
バイトなんだろうけど愛想悪いよ、君。
- 157 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月16日(日)23時19分34秒
- 通り沿いに車が連なりだす。この先の信号が赤になったようだ。
目の前にシルビア顔の180SX、ご存知「シルエイティ」が止まった。
「お、シルエイティ」
「やっぱ国産の方がええんかなぁ。手間もかからんし。もう一台買うか?」
「でも祐ちゃんがシルビアとか180乗っているのは想像つかないね」
「そうやな。せめてGTOとかスープラ辺りやろ。けど80は嫌や」
『ナマズみたいだ(や)から』
思わず二人でハモってしまった。だって裕ちゃんってば80スープラの話題
が出ると昔から必ずそう言っているんだもん。
でも実際に裕ちゃんが他の車に乗るとしたらなんだろう?
「なぁに二人して楽しそうに話しているのかな?」
矢口が会話に混じってきた。
「矢口がナマズみたいゆうとったんや」
「何それ、ひっどーい」
「ウソウソ!それより矢口はさ、裕ちゃんに車何乗って欲しい?」
- 158 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月16日(日)23時20分10秒
- しばらくうーんと唸りながら考える矢口。
「あ!4駆がいいな。例えばランクルの100とか」
「アホぅ。んなもん街中で邪魔なだけや」
「なんでよー。スノボにも行けるじゃない」
「うちはやらんからえぇ」
そうきたか(w
でも裕ちゃんがランクルの100… ある意味似合うかもね?
ベットやZとは「ゴージャス系の車」って所で共通しているっぽいし
ってゆーか世間一般ではベットも街中では相当邪魔だと思うんですけど…
「ねぇねぇ。ごっちんと明日香はどう思う?」
「そうだなぁ。ベンツのAMGとか?黒塗りのフルスモークで」
「ミラなんかいいんじゃない?かわいくて」
「そうそう。それもスルスモで土禁でつり革つけて…ってをぉ〜いっ!!」
ぷぷ。両方ともヤンキーご用達じゃん。しかも一昔前の。
ベンツはともかくミラって… いわゆるヤンママスタイル!?(w
- 159 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月16日(日)23時20分54秒
- 「もうえぇ。それよりそろそろ行かんか?」
「そうだね」
おかわりしたコーヒーをぐいっと一気飲みしてレジへと向かう裕ちゃん。
大雑把で勢い任せだけどまとめる所はきちんとまとめるんだよね。
店を出ると、入店したときはガラガラだった駐車場にはいつの間にか満タンに
近いくらいの車が駐車していた。
どうりでおかわり頼んだときの店員さんの態度が冷たいわけだ…
(これだけ混んでいちゃお店の回転率低いもんね)
駐車中の車を見ると、中にはいわゆる”それ系”のマシンもちらほら…
いかにも悪さしそうだね〜。
…何か無性に運転したくなってきた。
「ここからは私が運転していくよ」
「うん」
真希からロドスタの鍵を預かる。
「じゃあ私が助手席に乗っていこうかな?いいかな?」
- 160 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月16日(日)23時22分08秒
- そういったのは明日香だった。
「どうぞ。じゃこっち運転していきます」
「後藤!うちに運転させてくれや」
「え?いいですけど…」
どうやらミラージュは裕ちゃんが運転していくようだ。
大丈夫かなぁ?
裕ちゃんの腕は信頼しているけど、今日は厄日っぽいし…
とにかくパーティーは決まったので出発した。
私の運転するロドスタが先頭、後に続いて裕ちゃんの運転するミラージュが
再び赤城山を目指して走り出した。
「紗耶香ぁ。そんな大人しく走んなくていいから。リミットは9,000でね」
「おっけー」
持ち主のお許しが出た!それならば… と遠慮なくレッドゾーンまで引っ張り
爆音を撒き散らしながら私達は加速した。
- 161 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月16日(日)23時30分58秒
- お山編のはずがレストラン編になっちゃいました。
べ、別に時間調整とかではないっすよ(汗
>>150 よっすぃ〜かっけ―ですか?
ホントはボケキャラにしかったんですけど格好よくなっちゃいましたね
今回からどんどん崩した感じにする予定っす
>>151 喜んでいただけてどうもです!シビリアンじゃなくて良かったっす(をぃ
今後もリクエスト受付しますのでひとつよろしく(w
リフトアップってことはクロカン系ですね?
次回からちょいペースあげていきます
- 162 名前:夜叉 投稿日:2001年12月17日(月)02時54分32秒
- がはははっっ(w。
ベンツのAMGにランクル100に、極めつけのミラ。
ステキなラインナップ(w。好きですね、そんな自分も好きですね。
裕子姐には、ぺたぺたにしたAMGなんか、かなり(略。
それにスープラ(w。
ナマズと来ましたか。個人的には、オタマジャクシにしか見えない(爆)。
国道を「オタマが走っとるで!!!」と隣のスープラに絶叫しながら、こちらも爆走。
そうです、今は四駆です。
いろいろしたいのですが、なかなか…(鬱)。
いちーちゃんに頼もうかな(w。
ぢゃ、逝っちゃおうかな♪
輸入車の小型(略。w
前々所有してた車なんですが。でもこの際なんでも♪
- 163 名前:理科。 投稿日:2001年12月17日(月)04時29分42秒
黒塗りのフルスモーク。裕ちゃん似合いそう!
バリバリのヤン車スタイルで街の中走ってたら近づきにくいですねぇ…。
それでなくても(略
- 164 名前:こあら 投稿日:2001年12月17日(月)13時09分23秒
- わーいわーい!なまずスープラー(藁
スマソ、元80オーナーです・・・
今は全然違う車ですが.
なかざー姐さんにはアメ車に乗ってほしい。デューラーとか(藁
ミラ=ヤンママスタイルなんつー言葉使うってことは
作者さんはたぶん俺と同世代ですね。
- 165 名前:こあら 投稿日:2001年12月17日(月)13時10分03秒
- sage忘れ(鬱
- 166 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月17日(月)17時33分41秒
- 序章9−2 〜幸せ者のうつつ9〜
午後7時30分。 ショールームにてお茶を頂く。
梨華は一体何をやっているのだろう?あれから2時間以上経つが帰ってこない。
* * *
ヴィッツの足回り交換はあの後30分もかからずに終わった。
そしてアライメントを取ろうとショールームへ行くと平家さんが電話を怒鳴り
ながらしていた。そんな平家さんに代わって飯田さんが対応してくれた。
「ごめんねぇ。こっち来てからずっとあぁなのよ」
「はぁ。とりあえず部品は交換したんで後はアライメント取りたいんですけど
データわかります?」
「それならこの間のデータがあるはずだから… ん〜これかな?」
顧客データと思われるファイルからぼろぼろのノートを一冊差し出された。
「このノートは全部みっちゃんのヴィッツのデータだから。明日のレースは…
この辺参考にすればいいかな?うん、これで合わせちゃって」
飯田さんが指差したのは2ヶ月前のこのサーキットでのデータだね。
にしてもセッティングデータだけでもすごい膨大な量なんだなぁ…
- 167 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月17日(月)17時34分17秒
- 「ありがとうございます。じゃあこれでやってみます」
「本当にごめんね。みっちゃ〜ん、これで合わせてもらっちゃうよぉ」
「ん?あぁよろしゅう」
電話に夢中だった平家さんもその一言で一旦こちらを向き、また電話を続けた。
込み入った事情なのかな?む〜、まいいか。
さて、やりますか。ガレージに戻ってテスターの方に車を持っていかなくちゃ。
ん?アライメントテスターなんて使うの初めてだぞ!?
「あの―。飯田さん。アライメントテスターってどうやって使うんですか?」
「そっか。よし君使ったことなかったもんね。んーどうしよ?じゃあちょっと
待っていてくれるかな?」
「はい」
飯田さんは今日はずっと事務職担当らしく今も仕事の途中みたいで忙しそう。
時間かかりそうだからテスターの方へヴィッツ移動させて待っていよっと。
あ、その前に少し走って馴染ませなきゃ…
勝手に乗っちゃっていいよね?
- 168 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月17日(月)17時35分03秒
- ちょこっと試乗ターイム。エンジン音はずいぶんと静かだね。
ショップ前の通りを信号2個目でUターン。帰り道は引っ張ってみよっと…
おぉ、乗りやすい!すげー遅いけど…
これだけ走れば大丈夫かな?
アライメントテスターへ車を納めて飯田さんが来るまで待機っと。
「おまたせー」
しばらくすると飯田さんが来てくれた。
「テスターの上に車載せて… あるのね。そうしたらここのキーボードで車の
データ打ち込み。そんでこの”測定”ってボタン押せば今のデータが出るから
後は普通のアライメント取る要領で調整して測定の繰り返し」
「案外簡単なんですね」
「そうね。サイドスリップテスターみたいに車動かさなくてもいいし、トー
以外も調整出来るし、何より正確に出来るしいいことずくめね」
そう言い終わるとキーボードを手馴れた操作で打ち込みはじめた。
「よし!データは入れたから調整の方よろしくね」
「はぁ〜い」
- 169 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月17日(月)17時35分38秒
- 聞いている時も思ったけど、テスターの操作自体は簡単だった。
けど、やっぱりアライメント調整はすごい面倒だった。
測定して調整して、また測定して調整して…
何度も繰り返すうちやっと規定値になった。
ふと時計を見ると6時半を過ぎていた。ふぅ、辛かった…
「ごめんなぁ。めんどう掛けて」
気づくと平家さんがテスターの脇に立っていた。
「一時間くらい前からおったんやけど気づいてなかったみたいやね。すごい
一生懸命やってもらって、ほんま恩にきるわ」
「いや、こちらこそいい経験させてもらってありがとうございました」
「とりあえずお茶でもどうや?」
ヴィッツを元のガレージに収めショールームへと足を運んだ。
平家さんにコーヒーをいれてもらっている時、梨華がまだ帰って来ていない
事に気づいた。
* * *
- 170 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月17日(月)17時36分16秒
- 「とりあえず電話してみます」
「そう?だよね。遅すぎるもんね」
「うちのちびが迷惑掛けてなきゃええんやけどな」
二人もやはり帰りが遅いのが心配みたいだ。
今まで気づかなかった私達もどうかと思うんだけど、ね。
トゥルルルル、トゥルルルル、がちゃ
「もしも―し。梨華ちゃん?今どこ?」
『よっすぃー!ごめんねぇ。道に迷っちゃって今どこかわかんないの』
「どこかわかんないって…目印何か無いの?」
『うーんとまっすぐ行くと”フルーツライン入り口”みたい』
「他には?」
『だからわかんないって―』
うーん、どうすりゃいいだろう?
- 171 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月17日(月)17時37分06秒
- 「ちょっと変わってもらえるかな?」
ここは飯田さんに任せた方がいいみたいだ。
「お願いします。梨華ちゃん、ちょっと飯田さんに代わるから」
『はーい』
「もしもし。ちょっと辻に変わってもらえる?」
そうだ。ののちゃんがいるじゃん。
「辻?あなたがいるのに道に迷うって何処までいったの?湖畔公園?なんで
そんな所まで… まぁいいわ。今何号線かわかる?」
湖畔公園… 湖ってここからどれだけ離れているんだ?
「そう、そう… うんじゃあ後はわかるわね。そこからなら30分くらいで
着くから焦らないで運転気をつけてってお姉ちゃんに伝えてね」
- 172 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月17日(月)17時37分53秒
- ふぅ、全員無事だったんでひと安心。
「よし君今日はほんとごめんね。なんだか辻が”公園に行きたい”って駄々
こねてそこまでつれていってもらったらしいの」
「いやぁ、みんな無事ならいいですよ。それに今日、飯田さん謝ってばっかり
じゃないですか」
「お客さんのよし君に色々やってもらっちゃったから… そうだ!お店にある
中古品でいいなら何かプレゼントするわよ」
「じゃーレカロのシート!なんてないですよ、ねぇ…」
「あるわよ。ちょっと待っていて」
「へっ?」
そういうと裏のガレージへと走っていった飯田さん。
数分後、オールブラックのレカロSRを引きずるように(実際引きずっては
いないけど)持ってきた。
- 173 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月17日(月)17時38分28秒
- オールブラックで赤い刺繍でRECAROの文字が入ったSR。
どっかで見覚えのあるような?それに中古にしてはきれい過ぎる。
「おまた♪これね、圭織のインテRに付いていた純正物。SP−Gに付け替え
ちゃったから余っちゃっていたのよね〜これでよければあ・げ・る♪」
「これでよければ…って。ほんとにもらっていいんですか!?」
「ホントにホント。今日のご褒美よ」
うそ〜! 冗談半分で言ったのにホントにもらっちゃったよ…
「あれっ?でもよし君の32って両方レカロ入っているよね?」
「えぇ、運転席にSRU、助手席にLS。両方とも中古ですけど入ってますよ」
「じゃあなんで?」
「実は彼女が欲しがっていて…」
「おぉおぉ、焼けるカップルやのぉ」
「あぁん、うらやましい!圭織もそんな人がほしぃい〜」
その後、平家さんと飯田さんにおもちゃにされ時間が過ぎていった…
何でこうなるの〜
- 174 名前:ポー 投稿日:2001年12月17日(月)17時39分08秒
- どうもー♪うんうん、よっすぃ〜かっけーよっ!よっすぃ〜みたいな....、はおいといて、用語解説おねがいしたいっスね!できればでいいんで(^-^)
- 175 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月17日(月)17時39分09秒
- それから40分後。ショーウィンドゥに青みがかったキセノンの光が投げ込まれ
その光が消えると遅いお帰りの3人の騒ぎ声が聞こえてきた。
「やっと愛しのお姫様のお帰りやな〜」
「やめてくださいってば!飯田さんっほっぺたつねらないで!!痛いっす」
「いいじゃなぁい。幸せもの、このぉこのぉ」
冗談っぽく私をおもちゃにしているけど二人とも目がマジ…
私達に妬いているのね… 何気に喜んじゃう私もいたりするけど(w
「おまた〜」
「”おまたー”じゃないよ!心配したんだよ」
「それならもっと早く連絡くれればいいのに」
うっ、ヴィッツに夢中で忘れていたなんて言えない…
「とにかく今日はお疲れやな。明日どうするん?もし予定ないならレース見に
こんか?」
「そうだよね。せっかくだから自分で仕上げたヴィッツの勇姿見ていけば?」
「ですね。でも今からじゃ明日の朝来るのは不可能に近いっす」
- 176 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月17日(月)17時39分42秒
- 「なら泊まっていけばええやん」
それを言ったのは加護ちゃんだった。
「うちこっちの姉さんともっと遊んでいたいし。そうしようや」
「ののもさんせいれす〜」
「じゃあそうしようよ。ねぇよっすぃ〜」
梨華を見ると珍しくなついてくれたこの子達にご満悦のようで…
「そう言う事なら2階の部屋一つ使っていいわよ」
「シャワーも完備しとるから好きに使いや。あ!二人で入るのはかんべんな」
「な、な、な、何言い出すんですかぁ〜」
昨日は一緒に入ったけど、さすがに口に出しては言えないっすよ。
今言ったら何されるか…
とりあえずここに宿泊して、明日のヴィッツレースへ行く事に決定だね。
レースかぁ。実は私ってば公式戦見るのは初めてだったりする。
どんな感じなんだろう?
- 177 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月17日(月)17時50分47秒
- 変な時間に更新です。実はちぃーっと事情がありまして…
半ピで会社サボりました(w
>>162 80スープラはおたまじゃくしですか(w
リクエスト受け付けました!
けどいつになるか…だけど必ず出します!!
>>163 絶対に似合いますよね〜
それでなくても(略 ←問題発言?(w
確か裕ちゃんの実際の愛車もベンツの300Eでしたよね(今はわかんないけど
>>164 おっと、元オーナーさんですか。すごい失礼な発言スマソ
謝りついでに。デューラーって車、私は知りません(鬱
私と同世代ですか?もしそうなら嬉しいですね―
- 178 名前:夜叉 投稿日:2001年12月17日(月)20時46分43秒
- 受付、ありがとうございます。
楽しみに待ってますね♪。あの子は自分をメンテヲタにした張本人なんで。(w
吉、レカロシートget。
これで、姫の心も(略。w
- 179 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月18日(火)00時28分44秒
- 序章10−1 〜平穏な日々10〜
午後9時30分 明日香のロードスターの車内。
狭い峠道を超久々に乗るロードスターで走る。
もっともガワだけで中身はまるっきり別物だ。
伸びる!加速がいい!そして何よりこの足!
明日香の言いつけどうりに9,000rpmをリミットにめいいっぱい引っ張って
シフトアップ後もスムーズな加速〜シフトダウンしてコーナー進入。
減速帯のあるコーナーでもなんの不安もなく突っ込んでいける。
「明日香、この車マジにいいっ」
「なぁに言っているんだか。自分で作ったんじゃない」
「違うよ。すごい素直で…私の作ったあばれん坊将軍なんかじゃないよ」
ヴァン、アッ…ッツヴァァァァァ...
「うーん、シフトダウン〜踏み直しでまだ幾らか谷あるね」
「そんなの全然気にならないって!おもしろ〜い」
- 180 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月18日(火)00時29分23秒
- マジいいっ!タービンが収まらないので仕方なくNAにした13Bロータリー
もこの車体にはすごいマッチしている。
「だけどさぁ、ここまで良いと明日香の卒論気になるよね〜」
「実車で出せっていうの?」
「だってこんないい車作れるんだもん」
しばらくの沈黙… 私なんか悪い事言ったかな?
「…この車は特別なの」
「特別?」
「そう特別。紗耶香の作った車だから」
「なによそれー?」
「私の一番の親友。そして…一番の…ライバルだもんね」
「ライバルですかい。そう思われて光栄だけど」
すごい素直なハンドリング。
ブレーキ関係もフロントAE101用でリアS13用だっけかな?
車体軽いから全然不満はないね。
- 181 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月18日(火)00時30分09秒
ヘッドライトに照らされる看板。”この先ヘヤピンカーブ!減速せよ”か。
わざわざそんな看板出すなんてよっぽどだね。
「明日香ぁ、サイド引いていい?」
「どうぞご自由に」
ぎゃっ、ズシャシャシャシャ
フォン、ブババッバッヴォアァァァアンアンアン
サイドを引きテールスライドする音と、それに負けじと車を前へ押し出そうと
加速するエンジン音が重なる。
「くぁー決まったぁ」
「うーん、60点」
「え〜なんでよぉ」
「お尻振りすぎ!加速入るの遅すぎ。実践じゃ使えないパフォーマンス系の
ドリフトだよ」
「うっ、でもいいの!実践じゃないんだから」
「はははっ」
- 182 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月18日(火)00時30分44秒
- 明日香はホント優等生だよね。勉強も出来て、攻守どちらも実力あるし。
(攻め=走り、守り=車作りってことね)
そんな明日香にライバルなんて言われて私ゃ〜うれしいよ。
ちらっとバックミラーを見て後がついてきていることを確認。
大丈夫。。。だよね?
「やっぱり彼女が気になるか」
「え〜そうじゃなくて今日裕ちゃん厄日っぽいから」
「へぇへぇ、そういゆう事にしておきましょ」
「まぁったくぅ」
そう言われるとまた踏み込んじゃうぞぉ〜
っつーか、裕ちゃんも結構本気モード?
真希の車乗るの初めてのはずなのにぴったりついてくる…
私が遅いだけか!?
「そう言えば明日香、就職先は決まったの?今年卒業でしょ?」
「まだ決めていないよ」
「明日香のことだからどこの企業も欲しがるんだろうなぁ」
「おだてるのはいいってばぁ〜。でもマジにまだ決めていないんだ…」
- 183 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月18日(火)00時31分28秒
げっ、先行車だ。ネオン管つきのワゴンR、おまけに白色電球のテール…
クリアテールにしたら色付の玉入れろよ〜!最悪〜
「お熱い走りはここまでだね」
「公道だしね。しょうがないよ」
裕ちゃんがパッシングしてきた。抜かせって?
「後はおとなしいの嫌いみたい」
「どうする?抜かす?」
「いいよ。危ないから」
しばらくクールダウン。ついでに車間も少し多めに取ってみたり。
ネオン管の点滅する車の真後ろって目が疲れるね…
「まだ彼女と付き合っていたんだね」
「ん?」
- 184 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月18日(火)00時32分19秒
- 「長いねぇ。もう何年?」
「んー3年ちょっとかな?」
「そう。そうだよね。それで私との留学断ったんだから」
「いやぁ、あの時はまだ付き合ってなかったけど(w
明日香とも3年半ぶりかぁ」
「なにも変わらないね」
なにも変わらない、か。
確かになにも変わっていないのかもしれないね
しばらくの間沈黙が流れる。
ラジオは一応ついているみたいだけど、エンジン音にかき消されてほとんど
聞き取れない。
ノイズだらけで不明瞭。誰かが昔そんなこと言っていたな。
な〜んてつまらない事をふと思い出してしまった。
- 185 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月18日(火)00時32分57秒
夜景が見渡せそうな路肩スペースに駐車。
結局ここまで先ほどのワゴンRの後をついてきたんだけど、奴がブレーキを
踏むたび真っ白になる視界、点滅を続けるネオン管…
目に残像がぁ(泣
「ねぇ、裕ちゃん!今日あんまり綺麗じゃないよ」
「しゃぁないやん。ちぃーっと空気淀んねんやろ」
「でも綺麗…」
真希のいう通りここからの夜景はなかなかのものだ。
就職したばかりの頃も裕ちゃんにつれられてよくここまで来たけど、久々に
来てもやっぱり感動ものだね。
「うちらん所の夜景はまばらやしなぁ」
「しょうがないでしょ、田んぼばっかだもん」
「あ〜ローカルネタで私達排除しようとしているなぁ」
明日香と真希が肩を組んでブーイング
今日会ったばかりの二人が仲良くなってくれてなんだか嬉しいな。
- 186 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月18日(火)00時33分48秒
ヴゥロォォォォン、パンパァン!
ンアァァァァァァアァン、パシュン
私達が登ってきた方向からいきなり威勢のいい2台の排気音が聞こえてきた。
「おォ、熱い奴がおるなぁ」
「1台はロータリーだね。なんだろ?」
裕ちゃんと明日香が道路際で身を乗り出している。
…ゥンヴォッォォォォ…
...ゥンアァァァァァァ...
ちょっとの間の後、ぴったりくっついて走る2台が目の前を通過。速い!。
「先頭はFD,後はエボZだね」
明日香がそう言ったと同時くらいに裕ちゃんはロドスタへと走った。
「明日香!車借りるで!!紗耶香、あんたも来いや!」
- 187 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月18日(火)00時34分29秒
- え?どうしたんだろ?
とにかく焦っているみたいだし…私も急いでロドスタへ飛び乗った。
ズキャキャキャキャ
急発進するロドスタ。当然前を行く2台に追いつけるはずはない。
3つくらい先のコーナーで丸を並べたテールランプと3角形のテールランプが
踊っているのが確認できるけど…
「いきなりどうしたの?裕ちゃん」
「あいつら一体何やっとんねん…」
「あいつらって何さ?」
「あの2台、あんたもよう知っとる、ここに今いるはずがない奴らや」
ここにいるはずない奴ら?FDにエボZ…
まさか?
- 188 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月18日(火)00時38分58秒
- 勢いに任せて1日2更新。なんとか年内に土曜日くらいは終わらせたい…
(ここまでレス数稼いでいるのにまだ1日しか経っていない…)
>>178 ほんっとーにいつになるかわかりません(汗
ところで車種は?青いライオンとかでもいいですかね??
うつつの展開は浮かれるのは姫ばかりなり、ですかね(w
- 189 名前:ポー 投稿日:2001年12月18日(火)00時54分53秒
- おぉ!明日香とごっちんがなかよいなんて☆なんだか自分もうれスィくてたまらない♪
- 190 名前:理科。 投稿日:2001年12月18日(火)04時49分12秒
私の車ワゴンRです。関係ないですが…。
友達がドリフトやって車が1回転(縦に)してました…。
こんな見事に決まるなんて事なかったです。見事な腕だ…。
- 191 名前:夜叉 投稿日:2001年12月18日(火)20時14分58秒
- いちーちゃんと明日香のロードスター、乗ってみたいっ!
誰か作って〜ぇ(爆)。
FDとエボ…。誰なんでしょうか?後は…(汗汗。
た、楽しみにしときますねっ。
FD、個人的にはFCの方か好きですね、赤とか。
あの乗り込んだときの圧迫感が何とも…。
エボは「あたりが良かったかな。
うちの兄貴が欲しいといってたんで、そそのかして乗っちゃるってほくそ笑んでたのに、貧乏のせいで無惨にもうち砕かれ…。
えっと、車種ですか?
青いらいをんもいいですけど、ゴルフのGTIも。(w
でも、本命はキャブのミニクーパーです。ドリフトするんは難しいんで、出すには(略。
をぉ、理科。さんの車はワゴンRですか。
自分の現車と姉妹車ですよ♪っていったら…(略。w
確かにテール、クリアレンズ入れてんの、後方走るのはつらひ(鬱)。
- 192 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月18日(火)23時18分15秒
- 序章10−2 〜幸せ者のうつつ10〜
午後9時30分。 ショップ2階のラウンジにてお食事。
平家さんの薦めでシャワーを借り(当然梨華ちゃんとは別々に入ったよ)
仕事の片付いた飯田さんが作ってくれたパスタを食べる。
「飯田さん、このミートソースめっちゃうまいっす」
「ひき肉から作ってましたもんね。んーこっちのバジルのもおいしい〜!」
「マジ?梨華ちゃんこっちに貸してっ!いただきます―」
「まだまだたくさんあるからどんどん食べてね」
飯田さんの作るパスタはマジに絶品ですぜ!私も梨華ちゃんも大満足♪
しかしすごい量… 果たして6人で食べきれるのだろうか?
「よしおー。こっちにもきりわけとくれや」
「はい。どれがいいですか?」
「ミートソース。テンコ盛りで」
平家さんは私のことを”よしお”と呼ぶことにしたらしい。
自分としても違和感ないし、まぁいいでしょ!?
- 193 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月18日(火)23時18分45秒
「はいどうぞ」
お皿をテーブルに置くとむさぼりつくように食べ始めた平家さん。
すごい綺麗系なのに見た目と行動&言葉が違和感あるよなぁ…
しばらくの後、テーブルの上にあったお皿はカリフラワーを数個残すのみで
ほとんどがまっさらになった…
以外にもちびっこ二人が残りを全て平らげたのだ。
「ふっ―ごっつぉさん。もうくえんわ」
「ののはデザート食べるれす」
はぁ…すげー食欲。育ち盛りなのかね?
ん?よく見るとののちゃんって下半身でぶ?足が異様に太いような…
「よし君〜 R34用のレールだけど来週の木曜には入荷するらしいわよ」
「あ、そうですか。じゃ来週木曜あたりに来ます」
「本当にありがとうございます!やったぁ」
- 194 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月18日(火)23時19分21秒
- あの後、梨華ちゃんにレカロを見せると飛び上がって喜んでいた。
シートレールを取り寄せるとなって「お釣りは良いです」なんて代金前払い
しちゃうんだもんなぁ。
それだけあれば平行物なら新品買えたんじゃ…
あのレカロ程度良いんだもん。私のと交換して欲しいよ。
だって実際にもらったの私なんだから…
「さてと、飯も食ったし寝るか」
「えぇ〜まだ10時ちょい過ぎじゃないっすか。はや過ぎません?」
「明日はレースやねん。体調万全にしとかんと。そや!明日は6時半に車検や
から5時起床な」
「ご、五時っすか…」
はぁぁ。レースの朝は早いのね…
「よしおー寝れんのやったらうちらと遊ぼうや」
元気な加護ちゃん。ののちゃんは…飯田さんの作ったらしいフルーツパフェと
8段のソフトクリームとを交互に食べていた…
- 195 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月18日(火)23時19分54秒
- 「外に遊びに行く元気はないけど… 梨華ちゃんはどうする?」
「ちょこっとコンビニ行ってくるよ。下着買ってくる」
どうやらシャワーを浴びたのに下着を替えていないのが気にいらないらしい。
Tシャツやジャージはお店にあったスポンサーからの提供品を頂いたのだが、
さすがに下着はなかったのでさっきまでのを着ているのだ。
「わざわざ買いに行かなくても今の洗濯すりゃええやん」
「そやな。今から洗えば明日の朝には乾いとるで」
「はぁ。じゃあそうします」
関西人二人の意見に促され洗濯することになったんですけど…
その間下着無しなのに気づくまで相当時間のかかった梨華ちゃんであった(w
- 196 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月18日(火)23時20分30秒
「なぁなぁ。よしおはいつ頃から車に興味あったん?」
なかなか寝つけないので結局ちびっこ二人と遊ぶことにした私と梨華ちゃん。
遊ぶといっても話をしているだけなんだけどね。
「うーん、多分中学くらいかな?でも高校に上がってバイクに興味持って…」
「よくあるパターンやな、んで高校卒業と同時に車買うてか?」
「そうそう!で、買って2週間で事故ったの」
「それも定番やな(w そや!みっちゃんもな、免許とってから即事故って
それからもレース始めるまでずっとその車乗ってたんやで」
「見せてもらったよ。あのEGめちゃくちゃかっけ―よね」
「あのシビックな、まだ車検切ってないんやて。余裕出来たらまたやる気なん
やろな。えぇかげん街道レーサーはやめた方がええとうちは思うんやけど」
そうだよね。せっかくレース出ているんだから街中でリスク背負う必要はない
ような気もする…
レーサー、か。私は走ることよりむしろいじる方が好きだからなぁ。
- 197 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月18日(火)23時21分13秒
「うちはな、免許取ったら絶対にハチロク買うんや」
「はは。マンガの影響?」
「ちゃうねん!でもあれやったら青いシルエイティでもええわ」
「それじゃ加護ちゃんは沙雪で、ののちゃんが真子ちゃんでしょ?」
いきなり梨華ちゃんも参戦してきた。
私の読む某マンガ、実は梨華ちゃんも読んでいるのだ。
アパートにあるから暇つぶしに読んだら面白かったみたい。
「なんでやねん!」
「だってそんな雰囲気するもん、ねぇ?」
「確かにね」
「うちは純情娘 真子ちゃんの方がええわぁ〜」
会話には混じってこないけどののちゃんもてへてへ笑っていた。
ん?もしかして何話しているかわかんなくて愛想笑いしているだけなのかな?
車と走り屋マンガの話なんて、すげーマニアック過ぎだもんね…
- 198 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月18日(火)23時22分00秒
「ちょっとトイレ行ってこようかな?」
「じゃあさ、何か飲み物買ってきて。喉乾いたから」
「うん。じゃあ下の自販機にあるもの適当に買ってくるよ」
ちびっ子達との会話を抜け出しトイレへと向かうと、ショールームの電気が
まだついている事に気づいた。
もしかして飯田さんまだ仕事やっている?
「…すまんなぁ」
平家さんだ。もう寝たんじゃ?
「安倍に伝えてくれんかな?もういいかげん帰って寝ろって。寝不足の奴に
勝っても私はうれしゅうないからなって。うん、ほな」
電話を切った平家さんと目が合ってしまった。あちゃ―タイミング悪ぅ
「なんやよしお。まだ起きとったんか」
「平家さんこそ」
「うちはまだええよ。明日レース出るのに山攻めとるアホもいるしな」
「は?」
- 199 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月18日(火)23時22分33秒
- 「そろそろ真面目に寝るかぁ」
んー!と伸びをして平家さんは部屋へと戻っていった。
うーん、全然訳わかんないけどなんか明日のレース大混乱の予感…
自販機でジュースを4人分買ってちびっ子達の部屋へ戻るとまだまだ騒ぎたい
らしくめちゃめちゃやかましいし。
「おぉ!梨華っちの愛しのダーのお帰りやぁ」
「その言い方やめなさいっ!」
その掛け合いってさっきまでの平家さんと私みたい。いや、それ以上かな?
何気に梨華ちゃんと加護ちゃんっていいコンビかも…
あれ?ののちゃんがいない。
「ねぇ。ののちゃんは?」
「トイレちゃう?行き会わんかった?」
んー。平家さんと話したりしていたから気づかなかっただけか。
私はののちゃんが消えたことも深く考えないで話に混じった。
- 200 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月18日(火)23時32分55秒
- 今日はちょっと少なめですけど…
>>189 どわぁ!ポーさんから>>174でレス頂いていたんですね…
全然気づきませんでした。すみません
明日香とごっちん、気づいてくれてどうもです!なかなか想像つかないですよね
>>190 私、ワゴンR嫌いなわけじゃないんで誤解しないで下さい…
ってか書き方悪過ぎました(鬱
縦に1回転って、すごすぎですよ―!見てみたい私がいたりします
>>191 あの2台は誰だかバレバレですね(w
FC,実のところFDとどっちにするか迷ったんですよね〜。けど…
洋物はどちらかにしますね。ある人の愛車で出そうかなぁ(w
さてさて、ご要望のあった用語解説を6章まで作ってみました。
大急ぎで作ったんで広告バーナー消すタグ入れ忘れていたり文章がめちゃくちゃだったり…
時間が出来たらきちんと作りなおします〜
http://first-time.hoops.ne.jp/sayarin/
- 201 名前:こあら 投稿日:2001年12月19日(水)15時03分02秒
- 用語解説本当に作ったんですね!
ふ〜ん、なるほど・・・
結構時間かかったんじゃないですか?
今回の話もまたまたマニアックですわ(藁
ヤンマガ読んでいないとわかんないでしょ、そのネタわ
- 202 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月19日(水)23時36分53秒
- 序章11−1 〜平穏な日々11〜
午後11時30分。ランサーエボリューションZを運転中。
助手席にはヴィッツワンメイクレースでうちのショップとはライバルである
ワークスチームのエースドライバー、安倍なつみがウトウトとしていた。
* * *
FDとエボZを追って7つ目くらいだろうか?
いきなりエボZのテールが急接近してきたコーナーは。
「うわぁちゃたぁ〜」
言葉にならない悲鳴を上げてしまった。
どうやら先ほどのワゴンRに追いついてしまったらしく、FD、エボとも
減速せざるをえなかったようだ。
ブラインドコーナーだったから減速しているなんて全然気づかなかった。
だからこっちは追いかけていることもあってコーナーの立ちあがりを加速の
態勢だった。
- 203 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月19日(水)23時37分31秒
ゴフッ!ズキャカキャカキャキャ…
強引にシフトダウン。同時に目いっぱいブレーキをくれる。
私達の乗るロドスタはエボのバンパーにキスするギリギリで減速する事に成功。
「ふぅ。やばかったぁ」
「ホンマに。まだ死にとうないもん」
なんとか危険を脱して一安心。まだバクバクいっているけど…
いくらか落ち着いてきたところで前のエボちゃんを観察。
何か反射している?よく見るとリアバンパー右端に”超・超・超 いい感じぃ♪”
という反射型の切り文字ステッカーが張られているのが確認できた。
「やっぱり」
あんなダサいステッカーを貼っているのは私の知る限り一人だけ。
明日のヴィッツレースに出る筈のライバルチームのドライバー、なっちだ。
「裕ちゃん。って事は前のFD…」
「あぁ、イノセントブルーのFD。間違いない、圭坊のFDや」
圭ちゃん。それになっち。こんなところで何やっているの?
- 204 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月19日(水)23時38分27秒
程なく信号が見えてきて赤信号であることを確認すると裕ちゃんは車を降りて
FDの運転席へ駆け寄っていった。
「圭坊、あんた何してん?とりあえずそこに車入れてもらおか?」
すぐ脇にあった直売所らしきところへFDとエボが入るのを確認して、私も
ロドスタをその後に続いて駐車した。
エボから降りてきたのはやはりなっち。
そしてFDから降りてきた人物、やっぱり圭ちゃんだった。
ツナギ姿のままでどうして?
「圭ちゃん!」
「あれ、紗耶香までいるの?参ったなぁ」
FDから降りながら圭ちゃんはいかにも気まずそうに俯き加減にいった。
「どうしてこんな所にいるの?明日レースなのに」
「逃げているんだって。レースから」
- 205 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月19日(水)23時39分06秒
なっちだった。
「この間のレース平家さんがなっちと接触起こしたべ。その時スタビマウント
が折れていた。で、圭ちゃん自分のせいだ、平家さんに顔合わせられないって
今日の予選から消えちゃっていたんだとさ」
「はぁ、ほんまアホやなぁ。で、なんでなっちまでいるの?」
「予選終わってうちの若いのがそれ聞きつけたんで私が探してたんだべさ」
ふぅ〜ん。責任感じて逃げていた圭ちゃんをなっちが追いかけてきたんだ。
「でも圭ちゃん。そんな意味もなく逃げていたってしょうがないじゃない」
「まったくだべ。何もこんなところまで逃げなくても」
「へ?なっちゃん、あんたどこから追いかけっこしとんの?」
「確か16号出た辺りだから… 松戸辺りかな?」
『はぁ?』
裕ちゃんとハモって疑問符を投げかけた。
- 206 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月19日(水)23時39分41秒
詳しく聞くと、なっちは予選後に圭ちゃんが逃亡したことを聞き圭ちゃん探しを
始めたらしい。
そして千葉にある圭ちゃんの実家へ行った帰り道。
コンビニの駐車場にて圭ちゃんのFDを発見。その場で説得するも逃げられて
ここまで追ってきたらしい。
逃げる方も逃げる方だが、追う方も追う方だ…
「で、結局どうすんねん」
「とりあえず平家さんに無事確保したからって電話するべ」
そういうとなっちは携帯を取りだし電話をした。
「もしもし平家さん?安倍です。はい、無事確保しました。説得はこの場に
いる人に任せたいと思います。ちょっと待っていて下さいね」
一通り報告が終わると携帯を裕ちゃんに渡した。
「もしもし。おぉ、うちや。なんかなぁ偶然見つけてもうたんよ。いいって
気にすんなや。おう。わーった。あんたもな」
- 207 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月19日(水)23時40分15秒
電話を切るとこちらへ向き直り私の方を叩いた。
「紗耶香。あんた安倍の車で今からサーキットに向かい」
「はぁ?」
「なっちゃんは明日レースがあるんや。今から消耗した体で運転さすわけには
いかん。圭坊はうちが説得するさかいあんたがこれ運転して帰りや」
「まぁ理屈はわかるけど…」
「ならはよ行き」
はぁ。やっぱり裕ちゃんは強引ね…
エボZに乗りこみ駐車場を出ようとしたら、真希のミラージュが直売所の駐車場
へと入ってきた。
どぉやら明日香と矢口も乗っているっぽい。置き去りだったもんね…
「なになに?どうなっているの?」
「事情はうちが説明したるから… 紗耶香、頼んだで」
そうはいっても裕ちゃんの話し方だとなぁ…
とりあえずあらすじだけ真希に説明すると真希も納得したようだ。
- 208 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月19日(水)23時40分50秒
「じゃ早く行ってあげないと。なんだか電池切れそうだし」
ふと助手席のなっちを見ると目を瞑ってウトウトと…
もうヤバそうだね、確かに。
「じゃあ行くね。明日香、また今度ゆっくり」
「明日私もサーキット行くよ。うちの学校の子も出るし」
「わかった。じゃあまた明日」
直売所の駐車場を出ると来た道を戻るように走り始めた。
* * *
さっきまでのロードスターと違い、エボZの車内はとても静かで快適。
乗り心地もよく、それがまた眠りを誘う…
「あーつまんねぇ」
またあの口癖を言ってしまった。
対して隣ではとうとういびきまで聞こえてきよ。熟睡モード全開じゃん…
私だって眠いんだぞ〜
- 209 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月19日(水)23時41分23秒
赤城なんだから白のFCと黄色いFDいなくちゃな(w
なんて考えながら山を下る(何か考えていないと寝ちゃいそうなんだ…)
さっきまでと違い、対向車線を走るのは今から山で悪さしそうな奴らばかり。
シルビア、180、ハチロク、マークU… お、SWとEKもいるな。
ってお約束車ばっかりじゃん。KPとかサニトラいれば面白いのに。
とうとう山を下りきり国道へと出た。
片側2車線のこの国道をしばらくはずっと走らなければならない。
100Kmまではないよな?でも遠いことには変わりない…
え〜い!こうなりゃヤケだ。飛ばすぜ〜
この日、初めて運転するエボZだったけど遠慮なくアクセルを踏みこむ。
やっぱ私のZやさっきまで乗っていたロドスタとは異質の加速だ。
ターボ独特のロケット加速に任せてサーキットへの距離を縮めようと運転に
専念した。隣からのいびきを恨みながら…
- 210 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月19日(水)23時45分24秒
- 今日も少なめ… なんかすごい後半無理やり臭いですね…
>>201 いつもどーもです♪
用語解説、読みにくいとかわかんないってのあったら教えてくださいねぇ
ヤンマガネタ、今回も使っちゃいました…
土曜日終了まであと4回くらい?かな??
- 211 名前:夜叉 投稿日:2001年12月20日(木)00時23分38秒
- やっぱ、あの二人しか残ってないでし。(w
でもどちらかというと、やっすにハンドルを(略。
久しぶりのややいしよし。(w
オフでのパスタのシーンとか、結構好きかも。
あ、用語、行ってきましたよ。
あれ、「超・超・超 いい感じぃ♪」でした(w
でも、第12章で(自主規制。w
続き楽しみにしてますね。
- 212 名前:理科。 投稿日:2001年12月20日(木)04時40分49秒
ハチロクって、マー坊が乗ってる車でしたっけ?
裕ちゃんもカッケ〜ですな♪でも私は、よっ(略
さやりん♪さんも走り屋さんですか?
車の運転には気をつけてくださいね。
- 213 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月21日(金)00時06分03秒
- 序章11−2 〜幸せ者のうつつ11〜
午後11時30分。 そろそろ就寝…
ののちゃんはあの後結局帰ってこなかった。
途中、気になった加護ちゃんが探しに行くと、血相を変えて帰ってきた。
「やられたわ」
「どうしたの?」
「チーフもいない。しかも車も無くなっとる」
「じゃ出掛けたんだ」
「くっそー。うちもつれてけっちゅ―ねん!めっちゃムカつく!!」
「ははっ、まぁまぁ」
と言う事で、どうやら飯田さんと一緒に出掛けたみたい。
加護ちゃんはすごいむかついていたみたいだけど。
- 214 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月21日(金)00時07分00秒
「そろそろ寝ようか?」
「え〜うちまだ眠ぅないわ」
「でも私はそろそろ…」
「私ももうだめだわ」
見ると梨華ちゃんも相当眠そう。久々に長いこと車を運転して疲れたみたい。
「しゃ〜ない。開放したるわ。その代わり明日きっちり働きや」
「加護ちゃんに言われたくないって!じゃ、おやすみ」
飯田さんに貸してもらった部屋へと戻ってきた。
8畳はあるであろう部屋にはアパートと同じくらいのベットが1つとソファー
が1組、そしてテレビとガラステーブルが置かれていた。
この部屋は、遠方から来るレーサーに開放しているって事だけど作りも綺麗だし
なかなかいい部屋じゃん。
「さて、寝よう」
「うん」
- 215 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月21日(金)00時07分34秒
- 当然、というかなんというか。
二人とも1つしかないベッドへと横たわった。
「よっすぃ」
「ん?」
「今日はありがとね。おやすみ」
「おやすみ。好きだよ」
「私も…」
軽くキスしてあげる。
「してあげる」んじゃなくて自分でしたかったからしたんだけどね(w
まぁいいでしょ!?
梨華は嬉しそうに抱き着いてきた。うーん、きゃわいいっ♪
私も優しく抱き返す。
今日はさすがに梨華ちゃんも疲れているらしく求めてこない。
求められても困る。私も本気でまぶたが重いから…
- 216 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月21日(金)00時08分15秒
・・・
気が付くと私はガレージにいた。
まだ薄暗い。何時くらいなんだろう?
ガラガラガラ…
勢いよくシャッターを開けるとそこには平家さんのヴィッツが。
そうか、当然だよな。私が昨日ここに置いたんだから。
「おはよう」
振り向くと平家さんが立っていた。
「おはようございます」
「今日はよろしく頼むな」
「はい」
ヴィッツのエンジンをかける。静かに、でも心地良いアイドリングをする。
「さぁ行こうか」
「はいっ!吉澤いっきますっ!!」
- 217 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月21日(金)00時08分45秒
照りつけるアスファルト。スタートグリットの3列目アウト側。
6位のポジションだ。
レッドからグリーンへ。スタート!
一斉にスタートを切った。平家さんはそのまま前を行く3台をちぎった。
ナイススタート!3位だ。
そして1コーナー進入。その時!
右フロントのタイヤがあらぬ方向を向きそのままフロントバンパーが地面へと
打ちつけられ、同時に右フロントを軸に横を向いてコースを塞ぐ形になった。
瞬間、後続の2台が平家さんのヴィッツへとぶつかった。
弾き飛ばされる平家さん。
1回、2回、3回転して屋根で着地したままエスケープゾーンを滑走して行く
ヴィッツ…
滑走を続けスポンジバリアに衝突し、動かなくなった車体を砂埃が包む。
ルーフも変形して、ウィンドゥは全て粉々になったヴィッツ…
- 218 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月21日(金)00時09分20秒
- 何があったんだ?
タイヤが前後方向ではなく上を向いていた?
まさか…
キャンバーボルト破損!?
ストラット下部を支えるキャンバーボルトが2本とも折れてストラットが外れ
たんだ!
それで曲がりきれなくて平家さんは…
平家さんのマシンへ駆け寄りたい!
なのに!体が動かないっ!!
まるで誰かに押さえつけられているように体がまったく動いてくれない。
どうしよう。どうしよう…
平家さんのマシンと接触した2台も1コーナーを塞ぐ形になった為レースは
赤旗中断。
みんながこっちを見て冷ややかな視線を送っているのがわかる。
- 219 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月21日(金)00時09分57秒
「よし君、あなたえらい事してくれたわね」
「おい!よしお!!あんたうちより最悪やん」
「平家さん助けに行かなくちゃいけないのれす」
飯田さん、加護ちゃん、ののちゃんの言葉が次々と聞こえてきた。
汗だくで、まるで金縛りの状態の私の視界に梨華が移った。
梨華ちゃん!
よく見ると梨華ちゃんの傍らには誰かいる。顔はよく見えないけどそいつは
こっちを笑っているようだ。
梨華の方を組み、そのまま立ち去ろうとしている。
「おい!てめーだれだよ!!」
しかし声は出なかった。
ドーン
立ち去ろうとする梨華と奴の後で平家さんのマシンから火柱が上がった
一体どうなっているんだ!
平家さんを助けなくちゃ!!みんな、早く!早く平家さんを!!
- 220 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月21日(金)00時10分29秒
・・・
静かに目を開けるとシーツの皺が見えた。
夢、か。
ひどい夢だった。
全身に汗を掻いているのがわかった。
そして体が重い…
気がつくと梨華ちゃんが私の胸に顔をうずめすやすやと寝息をたてている。
腕はしっかりと私の首からわき腹までを掴んで足は私の両足に左足を絡めた
態勢で。これじゃ体が動かんわけだ
しかしまぁ…いつものことだけど寝づらくないのかな?
すやすやと寝息を立てる梨華ちゃんの寝顔を見て安心した。
夢は夢、そうだよね?
「どこにも行っちゃだめだよ」
そういいながら梨華ちゃんの頭を撫でてみる。
寝ているのだから反応はない。けどいいんだ。
こうやって一緒にいて全身いっぱいに梨華ちゃんといる幸せを味わえれば…
- 221 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月21日(金)00時11分00秒
ん?足の温もりがみょ―にダイレクトだなぁ
スベスベする足の感覚までわかる。
これはこれで嬉しいんだけど、もしかして…
ジャージ履いていないじゃん!それも二人して!!
暑くて脱いだのか、それとも脱がされた?のか…
寝る前に洗った下着はまだ乾かしてる最中。
ついでに私のも洗ったから二人してTシャツのみの格好なのねん!
こんなところ誰かに見られたらやばいっす。
必死になってジャージを探ると、どうやらつま先に1着はあるみたいだ。
だけど…
着るにしても着させるにしてもこの態勢ではなにも出来ない。
あーどうすりゃいいの!?
- 222 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月21日(金)00時23分00秒
- 今日は会社の忘年会でした。正直酔ってます(w
で、酔ったついでにすこ〜し(ホンと少しだけ)甘めな
いしよしにしてみたりして。
>>211 やっぱりな二人でスンマセン。新メンはどうしようかな…
この二人、好きなメンバーなんでなにかしらさせたいと思っていたら
こんなに登場遅れちゃったんですよね…
吉澤視点は次もこれ系で攻めます!
用語解説、見ていただいてどーもです!!頑張って完成させますです〜
>>212 うーんと、そっちぢゃなくてDの方でたくみくんの愛車です(w
よっ(略 は他と違うキャラにするはずだったんですけど、なんか
書いていくうちにかっけくなっちゃったんですよね〜
私は走り屋さんではありませんよ〜。10年以上前は真似事していましたけど…
はい、運転気をつけます…
とりあえずあと2回ぐらいで土曜日は終わりそうっす。
なんとか間に合いそう…
先に言っちゃうのもあれですけど、実は日曜から2周間ほど消えます。
ちょいと事情がありまして海外逃亡します(マジ
- 223 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月21日(金)00時32分46秒
- 書き忘れ… 酔っ払いは嫌だね(鬱
用語解説に7章分、少しだけアップしました。
http://first-time.hoops.ne.jp/sayarin/
- 224 名前:理科。 投稿日:2001年12月21日(金)06時43分15秒
イニシャルDでしたか…。啓介くんカッケ〜ですよね。
って関係のない話しでスイマセン!梨華ちゃん、可愛く
書かれてますねぇ♪思わずニヤ(略
しかも用語解説ホントありがとです!!
…終わってしまわれるのは残念ですけど、最後までお付き合いいたします!
- 225 名前:夜叉 投稿日:2001年12月21日(金)19時14分19秒
- >梨華は嬉しそうに抱き着いてきた。
吉、あーた、幸せもんだよ…。
>求められても困る。
石、あーた、相当(略。w
キャンバーボルト破損の話、ひやっとしましたよ(汗汗。
あれやっちゃうと、大惨事です。
ひやひやさせんなよぅ、吉(w。
作者様は、海外逃亡ですと?
のーん。
ぢゃ、自分もパッキングしてついて行くれす。(←嘘 65:本気 35)
土曜で終わりですか…、って明日やんかぁ!
隅で小さくなりながら、崖っぷちまでお付き合いするっす。
用語解説、更新ありがとうございます。
ウップぢゃなくてよかった…(w。
- 226 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月22日(土)21時48分16秒
- 序章12−1 〜平穏な日々12〜
日曜日 午前1時30分。やっとの思いで田舎町入り口に…
「眠い」
もうどうしようもなく眠い。やっと町へと続く通りなれた峠道だ。
トリップメーターを見るとあの直売所から120Kmほどだった。
ここまで隣のなっちは当然起きる気配すらなかったわけで…
土曜の夜という事で貨物関係の大型は少なかった。
道自体、比較的空いていたおかげでいいペースで流せた。
片側2車線の道を右に左にと車線をフルに使ってここまで来た。
他から見たらタチ悪かったろうなぁ…
でもそこは一般道。
信号には引っかかるし白黒パンダはいるしで結局2時間…
いつもの道に入ったら余計に眠くなったみたい。けど、ガマンx2
- 227 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月22日(土)21時48分59秒
”サーキット入り口左折2km”
ふぃ〜看板が見えてきたよ。見慣れているはずなのにサーキットって言葉の
響きは私の心をくすぐるね。
サーキット… いつかは私もピットに入ってみたいな。
明日...じゃなくて今日(だよね)のヴィッツレースなら言い方悪いけどいつ
でもピット入りできる。けど…
やっぱフォーミラー!あこがれるよなぁ。
”サーキット関係者以外立ち入り禁止”
やっとサーキットの駐車場に到着。ワークスチームはトレーラーで乗り付けて
一晩この駐車場に泊りこみでレースに臨む。
たかだかヴィッツのワンメイクでも力の入れ方が半端ないのだ。
※ ここでいう駐車場とは一般者の入れない駐車場なんです。
パドックと思ってもらえばいいですかね?
えーっと。なっちのチームのトランポってどれだ?
これじゃなくて、それでもなくて、あ!これだ!!
- 228 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月22日(土)21時49分35秒
- 脇にでかでかとチーム名”First Time”と書かれたトレーラーへ横付け。
「おいなっち。ついたよ!起きろ〜」
「ん…うんんん…眠い」
まだまだ寝ぼけているご様子で…
『お帰りなさぁい』
お、誰か出てきたぞ。
「遅かったですねぇ〜 あ…れ?」
あー固まっちゃった。だよね〜
なっちの車で見知らぬ人が運転席に座っているんだもん。
「ふぁ〜。おー高橋で迎え来てくれたの?うれしいべ」
「あ、お帰りなさい。安倍さん、こちらは?」
「市井っていって、平家さんトコの従業員」
「平家さんのところの…ですか?」
「なっち〜 うちの会社は平家さんのお店じゃないって」
- 229 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月22日(土)21時50分11秒
- とりあえず降りなくちゃね。
さてと。これで私の任務は終わりね。
って!今気づいたけど私こっからどうやって帰ればいいのさ…
「市井、ホント助かったべ。今からどうするのさ?」
「いや、どうしよう… 裕ちゃんに言われてここまで来たから」
「何も考えていないって?そんなこったと思った。私の車貸してあげるべさ」
「マジ?助かった〜」
そうと決まれば話は早い。
ちゃっちゃと帰ろう。そうしよう。いいかげん爆睡するよ私ゃ
「なっちのエボって乗りやすいよね。私にこのままちょうだいよ」
「いやだべ!なっちも気にっているの。なっちスペシャルのセッティングが
乗りやすいのはわかるけどさ」
「冗談だって。とりあえず借りていくね」
再びなっちのエボに乗り込んだ。
- 230 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月22日(土)21時50分44秒
「あのぉ〜市井さん…っていいましたっけ?」
もじもじしながらなっちのトコの若い娘が質問してきた。
「そうだけど?」
「平家さんの車担当のお店なんですよね?ののちゃん知っています?」
「知ているよ。うちのレース部門チーフの親戚だもん」
辻の知り合いか?そういや同い年くらいかな?
「市井は知らなかったか。この子ね、高橋愛っていってうちのジュニアクラス
のエースなの。つまりは」
「辻のライバル、ね」
なんとなく事情は飲み込めた。そう言うことね。
「明日のレース来るんでしょ」
「うん。なんだか楽しみになってきた。じゃおやすみ」
「ぶつけないでよぉ!」
- 231 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月22日(土)21時51分14秒
サーキットを出ようとすると脇にある東コースから一台のインテRがちょうど
出る所だった。
※ このサーキットは一周約2Kmの本コースと一周約1Kmの東コースの
2種類のコースが併設されているのだ。
おやぁ?あれは圭織のインテRじゃん!
こんな夜中に何していたんだろう?
答えはすぐにわかった。助手席に辻が乗っていたから。
で、結局後をつけてお店まで来てしまった…
「おこんばんわ!こんな夜中まで精が出るね」
「こんばんわれす」
「紗耶香!なんでエボに乗っているの?」
圭織にも話しておかなくちゃね。で、今日のあらましを一通り話した。
話はじめてすぐに、ののは眠いとお店へと入っていっちゃったけど…
- 232 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月22日(土)21時51分44秒
- 「そうか。とにかく圭ちゃん見つかってよかったよ」
「それよりこんな夜中にコース下見?」
「うん。圭織、今日はちょっと忙しくて付き添ってあげれなかったから。
それに夜走った方がコース全体を感覚で覚えられるし」
「へぇ〜。って!だめじゃん!!夜間進入禁止なのに勝手に入っちゃ」
「大丈夫。走ったのはマシンじゃなくてキックボードだったから」
コース入ること自体ヤバイ行為でしょうが。
「そうそう。さっきなっちのトコの高橋って子に会ったよ」
「詳しく話聞きたいわね。立ち話もなんだから…」
「いや、ただ会っただけだし、今日はもう帰って寝るよ」
「そうね。圭織も今日はもう寝るわ…」
ふわぁと佳織が大きなあくびをした。つられて私もふわぁ
やべ―。相当眠い…
- 233 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月22日(土)21時52分22秒
- 「じゃまた明日。おやすみ」
「うん、気をつけて帰ってね」
なっちのエボに乗りこみアパートを目指す。
そうだ。真希に電話しなくちゃ
「もしも〜し」
『いち―ちゃん!着いた?』
「うん無事送り届けたからってみんなに伝えといて。私はもう寝るわ…」
『そうだよね。こっちも一応話ついたみたいだからそっちに向えると思うけど
いち―ちゃんはもう休んでいて』
「ごめん。じゃ先に寝ているね。」
『はーい。おやすみ〜』
「おやすみ」
『だぁぁ。後藤!切るのちょい待ちぃ』
うっ、裕ちゃんまだ元気なんだ…
- 234 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月22日(土)21時53分05秒
- 『紗耶香?あんな。うちらもそっち行くわ。圭坊が逃げられんようにうちが
FD乗ってくんやけど。でな、明日やねんけど』
「レースのことでしょ?大丈夫。私も行くつもりだから」
『おぉ一そか!!よかった。そんだけや。ほな』
はぁ。裕ちゃんのあのテンションはどこから来るのかねぇ?
明け方まで湾岸行っててほとんど寝ていないはずなのに…
ふぅ、やっとアパートに着いたぁ
今日(あ、昨日だ)の朝感じた予感は当たっていた…
でもここまでハードになるなんて思ってはいなかったけど。
一体今日一日でどれだけの距離移動したんだ?
お風呂は…いいや。とりあえず服だけ脱いで寝よ。
あぁぁ、意識が…段々と…遠くなるぅぅぅ…
- 235 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月22日(土)21時56分09秒
- 序章12−2 〜幸せ者のうつつ12〜
日曜日 午前1時30分。足が…つる…
先ほどから同じ事を繰り返している。
ジャージを足の指で掴んで持ち上げようとするんだけど…出来ない(泣
うまいこと布団が上に乗っかっているらしくこっちに来てくれないのだ。
繰り返しやっていると足にものすごい痺れが!!
ぬおぉおぉおぉおぉ!つった!つったよ!!
けど動けない(大泣
えぇい、こうなりゃ最後の手段だ。
私は自由の利く右手を梨華ちゃんの胸へとさし入れた。
- 236 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月22日(土)21時57分05秒
- 「うぅん」
かわいい喘ぎ声♪…じゃない!
これで少しは態勢が変わると思ったんだけど…余計にきつく抱きつかれた。
当たり前か!?
ふぬ〜どうしよう。
そうだ。下手に梨華ちゃん起こしちゃいけないなんて気を使っているから
いけないんだ。
起こしてもいいから自分から強引に態勢変えよう。
右手で梨華ちゃんの体を支えつつ回転
よぉし梨華ちゃんがあお向け、私がそのまま梨華ちゃんを跨る体制になったぞ。
足も自由になったし後はこの首に絡まった腕をどかして…っと
- 237 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月22日(土)21時58分17秒
よしよし!簡単にほぐれたっ。無事起きあがることに成功!!
YEeeeeeS♪
ゆっくりベッドから降りて、さっきから頑張っていたジャージ取らなくちゃ。
これは…私のだ。履いちゃえ〜
梨華ちゃんのはどこだろう?
ベッドの上にはなさそうだから…
やっぱり。ベッドの下に落ちていたね。これで万事OK
梨華ちゃんに履かせなくちゃ
ヴロロロロロロンオン。
ブオオオオオオンオァ。
やばい!飯田さん帰ってきたみたい。2台分の音聞こえてきたけど多分間違い
ないでしょ。
- 238 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月22日(土)21時58分52秒
- 飯田さんも大人だから?覗くようなことはないだろうけどもしも、万が一って
こともあるし事を早く進めなくては…
梨華ちゃんは…爆睡中だね、相変わらず。
私がどいたら今度は布団抱えているし。
布団取っちゃう事これじゃ出来ないな。
しょうがない、足元から潜り込んで履かせるか。
よいしょっと…(足元の布団をめくって進入)
うわぁ真っ暗。手探りで探さなきゃ…
お、足はっけ〜ん♪
バキッ!!
ぬおぉぉぉ!蹴り入れられたよ!しかも顔面にっ!!
くすぐったかったのかなぁ?にしても無意識でもひどすぎる〜(泣
- 239 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月22日(土)21時59分24秒
- こ、今度は気をつけなくちゃ。そーっとそーっと
よ、よし。再度足発見っ!しかしここから慎重に片足ずつ通して…
ふぅ、両足首にだけはジャージ履かせることに成功っ!
よくやった吉澤。自分を自分で誉めまくりっす。
とりあえずひと段落。布団から脱出だ〜
…な、何か背後から気配が?
「今晩わなのれす〜」
「の、のの…ちゃん?」
お〜やべ〜!大声出すところだった。
ののちゃんが小声だったから良かったけど…って良くないじゃんっ
「お、お帰り〜。どこいっていたの?」
「何しているんれすか?」
- 240 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月22日(土)22時00分03秒
- だよね〜気になるよね〜 でも別にやましい事している訳じゃないんだよ。
「うん、梨華ちゃんがさぁ、寝ぼけてジャージ脱いじゃったみたいだから
履かせてあげてるんだ」
「そうれすか。ののはもう眠いのれす」
「そう、じゃゆっくりお休み」
「はい。お休みれす〜」
パタン...
ふぅ〜 難は逃れた、かな!?
いや、一番の関門”ジャージ引上げ作業”が残っているっ
どうやって持ち上げるか…
考えろ、考えるんだ吉澤!
チッコ、チッコ、チッコ、チッコ
- 241 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月22日(土)22時00分55秒
考えてもしょうがない。ここは強引グMyWayっきゃないね。
再び布団に潜り込んでジャージの位置確認。
両脇を掴んで深呼吸。ふぅ〜
じゃ、そろそろ行きますか
いち、にの、さんっ
ぐいっと持ち上げる!よっしゃ〜足の3分の2までは履かせられたな。
こっから上は…どうしよ?梨華ちゃんの立派なお尻&太ももに引っかかって
上がりそうもないよなぁ
再び考え中…
チッコ、チッコ、チッコ、チッコ
ちょっと危険な賭けだけど「持ち上げて履かせる」か。
- 242 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月22日(土)22時01分29秒
- うん。多分それがいいだろう。ってか他に思いつかないし。
骨盤のあたりに手を差し入れて片側ずつ持ち上げてみるか。
よーし、まず左から。ゆっくり手を差し入れて
ドコッ!
ぬおぉぉぉ!また蹴り入れられたっ!!今度はボディだよ、ボディ
いてぇよぉ。きっついよぉ(泣
ん?横向きの体制になっているじゃん。
さては今ので寝返りうったな。ちゃぁ〜んす♪
…やったぁ!左側のお尻までは完全にOKだっ!!
でも右側は厳しいなぁ… 完全に真下だし…
もういっちょ、強引に行くか。
梨華ちゃん、頼む!仰向けになってくれぇ
- 243 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月22日(土)22時02分05秒
- 梨華ちゃんの肩に手をかけ力を入れてみる。
ぐいっ!!
「うぅぅん」
やばいっ!起きたか!?
いや起きてないみたい。ってゆーか…
予定外の180度ターン!!
OKオーケーバッチグぅーっすよ
これできちんと右側も持ち上げて履かせてあげれば…
よっしゃー!完全に履かせることに成功(パチパチパチ
吉澤、あんたすげーよ!かっけ―よ!!もう自画自賛で誉めまくりっすよ
ふぅ。一大プロジェクト無事(とは言えないけど)成功っ♪
これで心おきなく寝れる…
- 244 名前:さやりん♪ 投稿日:2001年12月22日(土)22時13分58秒
- 昨日は気合抜けして書き上げて即落ちしちゃいました…
ので2回分更新。よし視点は完全に趣味に走っています(w
書き始めは車あんまり出さないでこういうのにしようと思っていたはず
なんですけどねぇ
>>224 私は中里君とデンジャラス真吾コンビが何気に好き(w
梨華っちかわいいですか?理科。さんトコの梨華っちに比べちゃうと…ですけど
すごい中途半端ですけど、しばらく消えます。
最後までお付き合い頂けますか?では3年後に(冗談です
>>225 吉も石もそういうのがいいんです。あくまで私の願望でしかりませんが(w
キャンバーボルトの話、怖いですよね。実際にあったら…大惨事もいいトコですもん
一緒に海外行きます?では明日9時までに成田へ(また冗談です
めっちゃ中途半端ですけど、話まとまりませんでした…
海外へは2週間行ってくるんで帰ってきたら続き書きたいと思います。
(帰国予定は1月4日です)
って続き書いてもまとまりそうもない私がいたりしますけど…
では、とりあえず。
読んでくれた皆さんありがとうございました。
- 245 名前:理科。 投稿日:2001年12月23日(日)19時49分38秒
う〜ん!いいトコで(w
気をつけて行って来てくださいね?
最近、車に興味を持ち始めた私…。
- 246 名前:こあら 投稿日:2001年12月24日(月)13時30分10秒
- よしいいじゃないっすかぁ(藁
こういう流れ好きっすよー!
しばらく読めないのは残念ですけどお気をつけて行って来て下さいな。
ところでサーキットってもしやつくば?
なんとなくそんな気がしたんですけど
- 247 名前:夜叉 投稿日:2001年12月25日(火)13時49分35秒
- あぁ、吉…(大爆笑)。
無意識でもいい味出てる、キックボクサー石に萌え(w。
風邪ひいてる間においって行かれた自分って…(鬱)。
いや〜ぁ、置いていかないで〜ぇ,…ってもう海外よね。
作者様の無事とここの再会を祈りつつ。
- 248 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月07日(月)02時22分04秒
- ※ お詫び…
今回更新分より、吉澤視点の「幸せもののうつつ」が1に
市井視点の「平穏な日々」が2に入れ替わります。
ストーリー展開上、吉澤が先に出てこなきゃならないんで…
また、時間軸が今までとは違ってくるかもしれません。
すみませんがよろしくお願いします
ちなみにまだ序章のままだったりして(w
- 249 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月07日(月)02時22分47秒
- 序章13−1 〜幸せ者のうつつ13〜
午前5時 起床、のはずが…
確かに5時に目覚ましを止めたのは覚えている。
が!気がつくと5時40分。ヤバっ!!
急いで飛び起きヴィッツのあるガレージへ。
ガラガラガラ…
あれ?シャッターを開けると、まだヴィッツが中にあるし…
んん〜?もしや…
「おはよう」
不意に後から平家さんの声が
「おはようございます」
「なんや、行く気マンマンやなぁ。うち今起きたトコやで」
「はぁ、でも5時起床って…」
「まぁええやん。寝坊や」
けらけらと笑い出す平家さん。いいのかなぁ?
- 250 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月07日(月)02時23分21秒
- 「とにかくや。車検が6時半からなのは変更なし!ショールームにツナギ用意
しといたからそれに着替えてきな!」
「了解っす!!」
大急ぎでショールームに戻ると真っ黒なツナギが用意されていた。
広げると背中には“GET”と“Top of the World”という刺繍がされていた。
意味わかんないけど… かっけ―
「着替え終わりました―!」
「おぅ。なかなか似合っとるで」
戻るとちょうど荷物を積み終えた所の様で、エンジンをかけ少し様子見中...
「しかしみんな遅いですねぇ」
「は?」
「いや梨華ちゃんは起こしていないからあれですけど飯田さんとかののちゃん
加護ちゃんとか」
「あぁ、あいつらならドラミ終わった頃に来るやろ」
「え、そんなもんなんですか?」
「そんなもん。車検なんて大勢いてもしゃあないやろ」
- 251 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月07日(月)02時24分18秒
- 確かにねぇ。なんだかレースってもっとすごいものだと思っていたんだけど
そうでもないのかな?
店先にあった3台のヴィッツもちょうど出発するところのようだ。
あの人達も今日の参加者なんだな(当然だろっ!と一人ボケ&突っ込み)
「あの人達もちょうど出るところみたいですね」
「ああ、奴らも私と同じプライベート参戦やからな」
お、3台とも車に乗り込んだ。
「しゃ!よしお。うちらも出発や!!」
「はいっ!」
「えぇ返事やぁ。今日一日よろしく頼むでぇ」
店先にいた3台のヴィッツと共にサーキット目指してしゅっぱ〜つ!
けどね、”らぶり〜”からサーキットまでは5分とかからず即到着。
本当にすぐ近くなんだ。
- 252 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月07日(月)02時24分52秒
ヴィッツに乗ったまま中央パドックへ…緊張するなぁ
コース下を通るトンネルを抜け中央パドックが視界に広がった。
圧巻!ヴィッツと、そしてアルテッツァで埋め尽くされた中央パドック…
ん?何故にアルテッツァ!?
「よしお知らんかったか?今日のレースはヴィッツとアルテッツァのワンメイク
2本出てなんやで」
そんなの…知らなかったよ…
指示されたピットに車を止め、大急ぎで荷物を降ろしてとりあえず準備OK!
ここが今日の仕事場かぁ、いいね、いいねぇ〜♪
「おはようさん」
ん?誰だ?
「おー安倍!昨日はありがとな…」
「いいですよ。但し今日は負けませんよ。あ、今日『も』の間違いだ(w」
「何を〜勝つのはうちや」
- 253 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月07日(月)02時25分33秒
- へぇ、この人が安倍さんか。かわいい…な(ポッ
いっいかんx2!私には愛する梨華がぁ〜!!って私ってば何慌ててるんだ?
『それでは只今より車検を開始します。ピットクルーの指示に従い…』
お、車検開始のアナウンスだ
「それじゃー行きますか」
「行かれますか」
車検なんて何を検査するんだ?って興味かなりあったけど草レースとあんまり
変わらないのね…
「なんだかあっけないんですね」
「そやな。実際こういう公式戦でもサンデーレースって感じやし」
「へぇ〜。ところで出走は何時なんですか」
「うちは2時やな」
「へ?2時って午後2時って事っすか?」
「そうや。これ、今日のタイスケ」
- 254 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月07日(月)02時26分05秒
* * *
〜 トヨタネッツカップ 第6戦タイムテーブル 〜
6:30 〜 8:00 車検
8:30 〜 9:00 ドライバーズミーティング
9:30 〜 10:30 ヴィッツBクラス 決勝
11:00 〜 12:00 アルテッツァ 決勝
12:30 〜 13:30 トヨタエキシビジョンマッチ
14:00 〜 15:00 ヴィッツAクラス決勝
15:30 〜 16:00 表彰式
コースおよびパドック内ではクルーの指示に従い行動下さい。また…
* * *
はぁ。レースってこんな感じなんだ…
ん?ぢゃあ2時までやることないの?
なんかやることないかなぁ〜。ってゆーかなんか引っかかるんだよなぁ…
なんだっけ?夜中… 確か昨日の夢が嫌〜な感じだったような?
そうだ!キャンバーボルト…
- 255 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月07日(月)02時27分17秒
- 「平家さん。ちょっと車いじっていいですか?」
「あかん!車検通してもうたんやから今はもう車両保管の状態やから絶対に
いじったらあかん!!急にどうしたん?」
「いや、昨日いやな夢見たんですよ。で、ちょっと気になって…」
「夢?大丈夫やろ。あんだけ一生懸命やってくれたんやし。よし!こうして
いても暇やからモーコーするか?」
「モーコー?」
「モーニングコーヒー。いくで」
中央パドック奥手にあるカフェテラス。
やっぱり他の人も同じ考えなのかなぁ?結構な賑わいだ。
私はゆで卵と紅茶、平家さんはカツ丼(朝からかい…)とコーヒー(食い合わせ
悪そー)を買い適当な席へと座った。
「やっぱゲンかつぎで『カツ』やろ?」
「は、はぁ…(ゲンかつぎって…毎回レース日の朝はカツ丼なんすか?)」
- 256 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月07日(月)02時27分52秒
「おはようございます、平家さん」
誰だ?今度はずいぶん若い子だな。
「えーと…あぁそうや!安倍んトコの若いのやな。昨日は安倍に迷惑かけたな」
「いえ。安倍さんに告げ口したの私ですから… 今日は私達もカート出るんで
よろしくお願いします」
「おう。よろしゅうな」
ずいぶん若いと思ったら今回のヴィッツレースの参加者じゃないんだ。
カートかぁ。面白そう…
「そうや!今日はののも出るんやで」
「え?あのののチャンがレースするんですか?」
「知らんかった?ののな、一応今んとこポイントでシリーズトップなんやで。
で、さっき話し掛けてきた高橋ゆうのが安倍んトコの奴やねんけど僅差で2位
なんよ。カートの決勝は確か11時からやったな」
- 257 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月07日(月)02時28分27秒
- へぇ。あのののちゃんがそんなすごいとは…
人は見かけによらないねぇ。
「加護ちゃんは出ないんですか?」
「加護か?あいつは…やめた方がええな。命がいくつあっても足らんわ…」
それから平家さんは黙ってしまった…もしかしてそんなにヤバイの?
『参加者の皆さん。ドライバーズミーティングをはじめます。場所は…』
「お、ドラミ始まるな。よしお、ピットで待っててな」
「うぃ〜っす」
いよいよドラミかぁ。やることもマジで無さそうだし言われた通りにピットで
待っていよ〜っと。
ピット脇のベンチで仰向けになり空を見ると、黒い雲が遠くの方に出ていた。
決勝まで天気持ってくれればいいけど大丈夫かな?
- 258 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月07日(月)02時40分07秒
- ボケボケした頭で久々に書いたからなぁんか文章が変…
>>245 無事帰宅しました〜!ってゆーか春恋終わっちゃったんですね…
うぅ、我らのヤッス〜 続編期待していますっ!次は誰視点かなぁ!?
って勝手に妄想していたりしています(w
車に興味出てきましたか!この作品がきっかけになっていれば嬉しい限りです
>>246 あの流れで続けるのは難しいですね。私も結構気に入っているんですけど。
サーキットの件ですが、ずばりビンゴ…なんですが、空想上としてください。
だって筑波サーキット周辺に山はありませんから(汗
>>247 どうしてもあんな役になってしまう梨華っち(w
吉のドジっぷりが思うように書けたんでうけてもらえるとこっちも嬉しいっす!
ありゃ、風邪ひいていましたか… もう具合は大丈夫ですか?
次回は体調万全にして一緒に行きませう(w
- 259 名前:夜叉 投稿日:2002年01月07日(月)11時40分55秒
- 作者様、お帰りなさいです。
自分を置いていった(略。w)風邪の方は完治しましたよん。
ついにレースの方が始まりましたね。
ヴィッツ、個人的に好きなんで、これからの展開気になります。
吉の悪夢が起こらなければいいのですが(汗汗。
- 260 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月09日(水)02時10分41秒
- 自分も最近車の免許とったばかりなので、ニヤニヤしながら読んでます
- 261 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月10日(木)02時55分38秒
- 序章13−2 〜平穏な日々13〜
午前5時 当然寝ています…
※ なので先送り…
〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜
午前9時30分 激しい衝撃により目覚める
ヤケに寝苦しい…
左腕しびれているし…
なんて考えながらウトウトしていると背中にすっごい痛みが!
「痛ってぇ…どわぁ!」
目を開けると…明日香の顔がどアップで映し出された!
どうも明日香を抱きながら寝ていたらしい。なんで?
「おはよ。爽やかな朝ねぇ」
振り向くと真希が斜め45度の角度でこちらを見下ろしていた。怖ぁ〜
(寝起きの悪い真希が一番最初に起きていること自体、ある意味怖いが)
- 262 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月10日(木)02時56分10秒
- 「お、おはよ…いつ…来たの?」
「他に言う事ないの?」
「え、あぁ〜え〜と…ごめんなさい」
無意識に、しかも明日香が来ていることすら知らなかったんだけどとりあえず
謝っておく… これって私の罪なの!?
でもさ、なんで明日香もいるの?
起きあがると足元には裕ちゃんと圭ちゃんもいた。
しかも手錠をして…
「これは?」
「逃亡しないようにだって。裕ちゃんのアパートの鍵、車の中だから一緒に
ついてきたの。明日香さんも寝床ないから一緒に来たのよ」
「矢口は?」
「ここ」
押入れを指差す真希。もしや…
- 263 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月10日(木)02時56分41秒
ガラッ!
「ん、うぅ〜ん。あれ、もう朝ぁ?」
押入れを開けるとぐちゃぐちゃの髪で横たわっている矢口…
あんたねぇ
程なく全員が起きた。私以外のみんなは午前4時頃に着いたみたい。
でもなんでみんなして私のアパート来るのよ…
ここに来る前に買ってきた(らしい)サンドウィッチをみんなで食べる。
すごい寝ボケ顔でみんな大して味なんてわかんないんだろうなぁ。
裕ちゃん&矢口は二人とも化粧剥げ落ちてすごい顔だし。
そういや私もそのまま寝ちゃったから相当すごいんだろうな…
「紗耶香ぁ、シャワー借りるでぇ」
「私も入るぅ」
のそのそと裕ちゃんと矢口がバスルームへ向かった。
手錠を私の腕に付け替えて…
- 264 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月10日(木)02時57分14秒
- 「皆も次入りなよ」
「私は帰ってきて入ったから明日香さんと圭ちゃんどうぞ」
「うん、ありがと」
圭ちゃんは起きてから全然言葉を発しない。
おとなしい圭ちゃんなんて不気味だよ〜 ってか圭ちゃんも化粧がヤヴァイよ
「そうや!店に電話して今日のタイスケ確認してや」
シャワールームから裕ちゃんの声。
そうだね。決勝の時間確認しなくちゃ行動できないし。
お店に電話すると…誰も出ない。みんなもう出掛けたか?
「多分2時からだよ、平家さんの出走」
圭ちゃんだった。やっと声聞いたよ。
「平家さんのことだからAクラス予選突破したと思う。午前中はBクラス
だから」
「そうだね」
- 265 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月10日(木)02時57分52秒
- 裕ちゃん&矢口の後、明日香と圭ちゃんも順番にシャワーを浴びた。
最後に当然私も入った。いい加減さっぱりしたかったし。
シャワーを浴び終わり一応着た方がいいよねって事でツナギを着てみたり。
圭ちゃんは昨日からツナギのままだし、何かあれば作業できるじゃん。
「紗耶香かっこいいっ!」
「いやぁ。仕事着だよ」
「そやそや。うちも圭坊も同じの来て仕事しているんやで」
「へぇ〜!いいなぁ。私もらぶり〜に就職しちゃおうかなぁ」
明日香もらぶり〜に就職?それはないでしょ。
でもさカッコイイでしょ!私も嫌いじゃないんだ、このツナギ。
「さぁて、準備OKのようやな」
「行きますか」
「わー!久々のレースだぁ!!楽しみぃ♪」
「今日、日差し強いかなぁ?いち―ちゃん、帽子借りるね」
「どうせ今からいったって何も出来ないじゃん…」
- 266 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月10日(木)02時58分28秒
- 話を止める低いトーンの声… 圭ちゃん…
「車検通しちゃったらいじれないんだよ?」
「だからなんや?」
スパーン!
裕ちゃんの平手打ちが炸裂!!
圭ちゃんの左頬が見る見る張れあがってるよ… 痛そう
「あんたなぁ、自分勝手にも程があるで。レースで接触なんて良くある事やん。
それを自分のせいやゆうて逃げてろくにマシン作りもせんで…それでもあんた
プロか?それで銭稼いどるんちゃうんか?」
「…私。みっちゃんにすごい申し訳なくて」
涙を流しながらボツボツと圭ちゃんが話し始めた。
「スタビブラケットね、折れているの見た時思ったんだ。これ絶対に作業中も
ヒビ入っていたんだろうって。私が見落としていたから接触しちゃったんだよ。
あのまま立ちあがっていればトップだったのに…」
「平家はそんなこと気にしてないって」
「うん。でもね、私が…自分が許せないの」
- 267 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月10日(木)02時58分59秒
- 完璧主義の圭ちゃんだからこんな悩んじゃうんだろうね。
いわばプロだからこその悩みってやつ?
「あーもう。だったら直で素直にあやまりゃいいじゃん」
え?明日香?
「私さぁ、そういうイジイジしたの嫌いなんだよね。大体自分のせいだ、とか
言っている奴に限ってそれ言い訳に逃げて楽になりたいだけなんだよね〜」
「そんなことない!私は…」
「何?私は?はんっ!イジイジしてんじゃねーよ」
マジ切れ明日香…
ずけずけ言うのはいつもの事だけど怒って言うのはもしかして初めてかも…
「とにかく!行くの?行かないの?」
「…行く」
「よし!じゃみんな、行こう」
先頭を切っていく明日香。私や残されたみんなは尊敬の眼差しで見つめていた。
が!いいトコ全て持っていかれた裕ちゃんは悔しそうにしていた…
- 268 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月10日(木)03時04分51秒
- 今日は新年会でした。いやぁ久々に飲みまくって良い感じです♪
朝起きて会社マジで行きたくないです〜!ってゆーかみんな行くのかなぁ?
(会社のメンバーで飲んでいたんで)
>>259 置き去りにしてすみませんでした!?
ヴィッツレース始まる前にちぃ〜っと寄り道しますです。
一応ここまで来たからゴキメ(略
>>260 どうもで〜す♪
車の免許取ったばっかですか!若いって良いですね(w
これからも是非是非にたにたしながら読んでくださいまし〜
- 269 名前:夜叉 投稿日:2002年01月10日(木)19時59分09秒
- おや?ゴキメ(略)来ますか?
どう出てくるのか楽しみです、もしや、カー(略。
飲み会の次の日って会社休みの方が思いっきり飲めますよね。
つか、自分(略。
ごっつぁんとしては、いちーちゃんを小一時間ほど問い(略。w
- 270 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月12日(土)10時33分18秒
- 序章14−1 〜幸せ者のうつつ14〜
午前10時 梨華&加護到着
「加護ぉ〜こっちや〜」
平家さんの叫び声で目覚めた。
ベンチで横になった私は、そのままウトウトしてしまったようだ。
空は相変わらず晴れているけど、暗雲は確実にこちらに向かっているようだ。
「よしお〜爽やかな朝やなぁ」
「おはよ、よっすぃ〜」
十分睡眠とったと思われる二人は、元気いっぱいに昨日ののちゃんが買出しに
行く時に乗っていた原チャリに二人乗りで登場した(もち加護ちゃん運転で)
「あれ?飯田さんとののちゃんは?」
「うちが起きたときにはもういなかったで。向こうにいるんとちゃうか?」
東コースを指差す加護ちゃん。
そうだ!ののちゃんもレースなんだっけ。
- 271 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月12日(土)10時34分02秒
- 「もうすぐ出走やな。よしおも向こう見に行ってええで。ここでボーっと
していてもしゃあないやろ」
「平家さんは?」
「うちはここ離れる訳にいかんからな。昼寝でもしとるわ」
「しゃーじゃいくでー」
原チャリ組の二人はそのまま引き返していった。
私は…こっから東コースまで歩いていくか…
「そやそや。よしお〜これ貸したるから乗っていき」
「こ、これは?」
「ゴーペットゆうんや。エンジン載せ替えているから速いでぇ」
平家さんが貸してくれたのはエンジン付きのキックボードみたいなもの。
すげー!おもしれー!
「じゃあ遠慮なく借りていきます」
押しがけでエンジン始動させて原チャリ組の後に続く。
なるほど、これは速い!しかも乗ると超おもしれーじゃん!!
- 272 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月12日(土)10時34分36秒
- 「あぁ!よしおえぇもん乗っとるやん。うちにも乗らせてぇな」
「だめ。平家さんから借りたの私だもん」
東コース駐車場には無数のカートとトランポが所狭しと並べられ、どれが
ののちゃんかまったくわからなかった。
「ののの奴いま走っとるで!最終立ち上がった2番目のがそうや!」
加護ちゃんはそういいながらコースへと駆け寄った。
「ののちゃんってすごいんだね」
「うん。そうみたいだね」
コース脇の土手の上から梨華ちゃんと並んで、コースを走るののちゃんを
見下ろした。
白いヘルメットに”ののnonstop!”と蛍光ピンクで書かれたのがののちゃん
らしい。
そのマシンは他の走っている人達とは明らかに違うライン取りでコーナーと
いうコーナーをなめるように走っていた。
時折インリフト気味になりながら…
- 273 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月12日(土)10時35分19秒
先ほどから前を行くカートとののちゃんだけはすごいペースで他のマシンを
抜きつつ周回を繰り返している。
なんだかあの2台だけすでに戦闘モードに入っているみたい…
しばらくするとピットレーンへ2台そろって戻ったみたいだ。
「私達も行こう」
梨華ちゃんの手を取って土手を降り始めるとののちゃんがマシンから降りて
メットを外すのが確認できた。
間違いない、ののちゃんだ(当たり前だっつーの。でもね、あの走りと普段の
ののちゃんが一致しなかったのさ)
「辻、どう?」
「大丈夫れす。いいらさんのセッティングは完璧れす」
「そう?幾らかテールスライド気味に見えたけど…」
「うーん、わかんね―のれす」
…とてもセッティング出し辛いよなぁ。
いつもこんな感じなのだろうか?
- 274 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月12日(土)10時35分56秒
- 「ちょっと愛ちゃんのところいってくるれす」
「あ!ちょっと!!…ったく」
飯田さんは何か言い掛けたみたいだけどののちゃんはそのままどこかへと行って
しまった。
「ののちゃんどこ行ったんだろうね?」
「行ってみようか?」
よせばいいのに後をつける二人組。
はい、私と梨華ちゃんです…
ののちゃんは駐車場に止めてあった一際大きいトラックの前で話をしていた。
話をしている二人のうち、片方は見覚えがあった。
朝カフェテラスであった安倍さんの所の子だ。
「まぁ今日は愛ちゃんの一人勝ちね」
「そんなことねーのれす!今日もののが勝つのれす」
「まぁまぁ、まこっちゃんもののちゃんも落ち着いて…」
- 275 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月12日(土)10時36分29秒
みんなレースに出るライバルなのかな?でも愛ちゃんが勝つだの何だのって
言ってるからもう一人の子は出ないのかな?
「まこっちゃんはどうして今シーズン走らないのれすか?」
「…走りたくても走るかどうかは私じゃなく監督が決めることだから」
「走りたいのなら走るべきれすよ!」
「うるさいっ!いいのよ、私は私の作ったマシンで愛ちゃんが勝ってくれれば…」
「まこっちゃん…」
ありゃりゃ、複雑な事情があるようで…
「さぁ。そろそろ決勝よ?こんなところで油売ってないで出走準備したら?」
「へい。レース終わったらご飯食べに行きましょうれす」
「はは。ののちゃんらしいね。まこっちゃんも一緒に行こうよ」
こっちに向かって来たののちゃんと目があってしまった。
尾行してきちゃったしなんだか気まずいっぽいな…
- 276 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月12日(土)10時37分40秒
「ののちゃんのお友達?」
「へい。愛ちゃんもまこっちゃんもお友達れす」
「そう。でもまこっちゃんっていう子は今日走らないのね?」
「そうなんれす。まこっちゃんも速いのにもったいないれす…」
『ピンポンパンポ〜ン♪ え〜まもなく東日本プレイングカート決勝戦のコース
オープンといたします。出走予定各車は…』
「いよいよね」
「ののちゃん。頑張って」
「へい。行ってくるれす」
てけてけて〜と走り去るののちゃんを見送って私達もさっきの土手の上へと
足を運んだ。
「なんだか緊張するね」
「うん。ののちゃん頑張って欲しいよね」
「よしおと梨華っちここにいたんかぁ」
どこにいたのか、加護ちゃんも土手を勢いよく掛け上がって来た。
- 277 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月12日(土)10時38分15秒
- 「加護ちゃん!どこ行っていたの?」
「うちの知り合いも出るんでちょっとな。それよりそろそろやん?」
コース上には綺麗に並んだカート。
その先頭、左側にピンクのカウルをまとったののちゃんのマシン。
右側には”Farst time”と、さっきののちゃんが話をしていた子の後にあった
トラックと同じチーム名が書かれた赤いカウルのマシン。
多分「愛ちゃん」という子だろう。
「ポールに高橋、そしてのの。アタマはいつもの二人やな」
「加護ちゃんの知り合いってどれ?」
「んーとな、3列目の右側の。あのアホもトロ臭いからな」
どれどれ… あーあれね。白の車体に黄色いストライプの。
ん?その後、5列目にも加護ちゃんの友達と同じチームのマシンがいるね。
- 278 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月12日(土)10時38分51秒
午後11時 プレイングカート決勝スタート!
定刻どうり、決勝レースは始まった。
シグナルがレッド〜グリーンに変わる、と同時に各車一斉に走り始めた。
まず1コーナー、先人を切って突っ込んだのはののちゃんだった。
「しゃぁー、のの行けぇー」
全開のまま1コーナーを抜けるののちゃん。が!後にはぶつかりそうな勢いで
愛ちゃんのマシンもつけている。
2〜3コーナーもほぼ全開のまま抜ける2台。
3位との差はすでに5,6車身はあるかな?
「レースって、すごいんだね…」
「なんや梨華っち、レース見るんのはじめてか?」
「うん。うっわー」
最終コーナーまでトップ2台の差は開かないまま。けど3位以下グループとは
じりじりと差を広げている、完全に違うペースだ。
- 279 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月12日(土)10時39分30秒
1周目を終え、続く2周目。1コーナーでののちゃんをプッシュする愛ちゃん。
「今ののちゃん後からつっ突かれたよね?」
「んなもんカートの世界では常識や。あぁいうドックファイトがおもろいねん」
「よっすぃ〜!」
梨華ちゃんの悲鳴のような声でコースに視線を戻すと…
ちょうどヘヤピンを越えた辺り、縁石に乗り上げインリフトしながら曲がる
愛ちゃんのマシン。対してアウト側へ車体半分をコースアウトさせながら曲がる
ののちゃんのマシン…
「ナニナニ?何があったの?」
「高橋のやつ、仕掛けたな」
続く2ヘヤ、ののちゃんがイン側に強引にアタマをねじ込む。
接触はしないけど真横にののちゃんのマシンが飛び込んできてラインの自由度
を奪われアウト側へ寄る愛ちゃんのマシン…なるほど、さっきのはあれか。
「すっげー強烈!」
「な、本チャンよりこっちの方が楽しいやろ」
- 280 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月12日(土)10時40分08秒
激しいデッドヒートを続けながらも3周目へ
「加護チャン、そういやこのレースは何ヒート制?」
「そんなのも知らんのか?今日のは7ヒートや」
7周… 強引にでも仕掛けるトップ争いの意味がわかったよ。
「来たでぇ〜しゃ〜紺野ぉ〜あんたもがんばりぃ〜」
ののちゃん達ばかり見ていて全然気づかなかった…
2台が激しい攻めぎ合いをしている内に加護チャンの友達が3位に上がって
いたようだ。しかも2台との差は約3車身!!
「おもろぉなってきたでぇ。3人ともいけぇ〜」
すごい…マジですげ〜
カートがこんな熱いものだなんて知らなかったよ。
電光掲示板を見ると3周目のファステストラップは加護ちゃんの友達の紺野
って子みたい。
前の2台はお互いを意識して、速いには速いけど幾分タイムロスしてるのかな?
4週目の中盤、ついに3台は連結されたようにぴったりとくっついて走る形に
なった。
- 281 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月12日(土)10時44分14秒
- 今回更新分はコソーリやろうとしたのに途中でsage忘れちゃった…
レースの模写って苦手なんですよね。かなり解り辛いかと思いますがご勘弁を。
>>269 ずばりビンゴな内容になっちゃいました(w
平日に新年会やるアホな会社、案の定みんな仕事に身入っていなくて
苦情の電話来ましたよ
マターリにも飽きたから次から展開変えてみましょうかね?
- 282 名前:夜叉 投稿日:2002年01月13日(日)15時18分08秒
- おお、何かが起こるのか?それとも神の君臨か?(爆)。
あったり〜♪、って、あと一人(略。w
く、苦情の電話(汗汗。
ちと、気になってみたり(爆)。
- 283 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月14日(月)02時46分01秒
- 年少組のデッドヒート
絵にするとなかなか面白いですな(w
- 284 名前:こあら 投稿日:2002年01月17日(木)00時13分59秒
- しばらく来なかったら新メン出てますね。あれ?でも一人足りな(略
展開どう変えるのか楽しみにしてます。
- 285 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月22日(火)01時40分48秒
- 序章14−2 〜平穏な日々14〜
午前11時 エボZに乗りサーキットへと向かう
思えば12時間前もこの車に乗っていたんだ…
でもあの時とは状況が違う。昨日は助手席に乗っているなっちは爆睡状態で
完全に一人の世界って感じだった。
けど今は助手席には真希、後部座席には明日香と矢口がいる。
そして前を走るFDには圭ちゃんと裕ちゃん…
「まさか昨日の夜バトルしていた車に乗るとはね」
「明日香、バトル一番面白そうに見ていたもんね」
「うん。面白いじゃん!矢口は興味ないの?」
「え〜別に〜」
おいおい矢口。興味ないって?
まぁたまた〜!そんな嘘ついてかわいこぶってるしぃ〜
「いち〜ちゃん、この車いいね」
「うん。運転もしやすいよ。なっちのセンスっていいよね」
- 286 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月22日(火)01時41分32秒
- 真希が車の話するなんて珍しいな。
「静かで速くて乗りやすい…私のとは大違いだね」
ギクッ!昨日、真希の車普通じゃない事ばれちゃったんだった…
「で、でも真希のミラージュも良い車だよ、ねぇ」
助けを求めて後の二人へ話を振ってみる。
「紗耶香が作った車だし良いと思うよ。速いし」
「矢口の車より速いんじゃない?なんなら交換しようか?」
「やぐっちゃんのと?でもあれ後藤のより高いでしょ?」
「ん〜?わかんない。親に買ってもらったやつだから」
それは初耳!親に買ってもらったんだ…
でも矢口の家ってこの辺では超有名な料亭だし、納得かな
そんなこんなでサーキット到着。
が!パドックパスを誰も持っていないことに気がついた…
車は駐車場に止めるにしても、どうしたものか
- 287 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月22日(火)01時42分11秒
- 「しゃぁない。うちがらぶり〜行ってパドックパス探してくるわ」
「うん、じゃあ私はこっちのみんなと東コース行ってるよ」
辻のレース11時からだったよな?
裕ちゃんは圭ちゃんを引き連れて(手錠付きで!)らぶり〜へ。
残されたランエボ組の私達4人は東コースへと足を運んだ。
「おぉ、やってるやってるぅ」
「すっごいねぇ。辻もいるんでしょ?」
電光掲示板を見るとすでに5週目に突入したようだ。
「辻は今のところ2位だね」
「え?そうなの?もう〜気合入れなさいっちゅ―の!」
大勢で行くのもなんだけど… 私達はピットへ向かうことにした。
ピットでは圭織が大きな目をさらに見開いて瞬きもせずコースを見つめていた。
「か〜おり♪」
「紗耶香?来たんだ」
- 288 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月22日(火)01時42分46秒
- 圭織はコースからはいっさい目線を外そうとせず返事をした。
今日も願掛けてるんだね…
「どんな感じ?」
「高橋と絡みすぎてペースあがんないみたい…ったく〜。辻ぃ〜もっと
アクセル開けんかいゴルァ」
こ、怖い…
「紗耶香、こちらは…」
「あ、あぁ。うちのショップのレース部門チーフの飯田圭織」
初顔合わせの明日香はおっかなびっくりだよね。
でも圭織はこっちに何人いるかすらわかっていないよな、これじゃ。
「よっしゃ!そこでぶちぬけ!!行けぇー!いったれぇ辻ぃ〜」
団子状態の3台で辻のマシンがアタマひとつ出し最終コーナーを抜ける。
ピット前のストレートをそのままの状態で通過!熱いねぇ〜
が!1コーナーでまた3台が絡む。なっちのチームのマシンが今度はインを
死守してトップに
- 289 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月22日(火)01時43分40秒
- 「おいおいお〜い。辻ぃ〜。おめ〜はつめがアメ〜んだよ!」
圭織…そんなどなっても辻には聞こえていないと思うよ…
1ヘヤ。辻の後にいたもう1台がちょいオーバースピードで突っ込んじゃった
みたいで若干ラインが交錯して辻達とは差が開いた。
「よぉーし!後は高橋だけじゃー!!ぶちぬけ―!」
「今日のかおりん怖い…」
「私もそう思う…」
真希と矢口も相当引いているね…
大丈夫。私もそうだから…
7周目。いよいよ最終ラップ。
順位は依然変わらず高橋、辻の順。しかし懸命に仕掛ける辻。
動いたのは2〜3コーナー間。
高橋とは違うラインどりでヘヤピン入り口で辻が並んだ!
そしてそのまま1ヘヤへ… 高橋をパス!!
- 290 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月22日(火)01時44分20秒
- 「おらおら―。そんなトロイ逃げじゃすぐつかまるぞ〜」
相変わらずの圭織の罵倒… 圭織ってこんなキャラだったっけ?
圭織の言葉とは裏腹に2ヘヤもうまく押さえた辻。
しかし勝負どころの最終コーナー
ここで辻がインを死守しようとする余り、縁石にもろ乗り上げ!
「やばいっ!馬鹿辻ぃ〜」
縁石がまるでジャンプ台になったように中に浮く辻のマシン
着地→失速。加速するもその脇を猛然と追い立てていたマシンが並ぶ…
ゴールラインをほぼ横並びで通過した2台。
みんなが一斉に電光掲示板を見る。
「はぁぁ。0.03秒差で負けか…」
がっくりと肩を落とす圭織…
しかしすごいレースだったな。はじめから見たかった〜
「いいレースだったね」
「何いってるの?トップ取らなきゃ意味ないじゃないの…」
- 291 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月22日(火)01時44分52秒
- さっきまでと違って大人しい圭織。まるで別人じゃん。
「辻も頑張ったんだからそんな言わないの」
「そうそう。カオリンが落ち込んでいたら辻ももっと落ち込むでしょ」
「あ、矢口と後藤も来ていたんだ。あれ、そっちはお友達?」
「はい。紗耶香のダチで福田明日香です。よろしく」
周回を終えマシンたちがピットへと帰ってきた。
当然辻も私達の前へとマシンを滑り込ませてきた。
『お疲れ辻ぃ〜』
みんなで声をかけて疲れを癒してあげる。
「てへてへ。負けちゃいました…」
マシンを降り、メットを脱ぐなりこういった辻。
笑っているけどなんだか悲しそう…
「まったく。みんな期待していたんだから次回は頑張りなさい」
「へい。いいらさん気合いれてくれてたのに頑張れなくてごめんなさいれす」
へ?辻には聞こえていたの?
- 292 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月22日(火)01時45分30秒
- 「とにかく!今日負けちゃったからポイント差も逆転。高橋にトップ奪われ
ちゃったんだから次こそは気合入れて勝ちなさいよ!」
「へい。のののんすとっぷで頑張るのれす」
うんうん。美しい師弟愛だぁねぇ
「そうそう!紗耶香、今日よし君も来てるのよ」
「吉澤君?あぁ、昨日電話あったけど。なんでまた」
「実はね、ヴィッツの整備みっちゃんが頼んじゃって、今日も引き続き」
「へぇ。吉澤君がねぇ」
『あんたのせーよっ!』
おりょりょ。お隣さんは何かもめているね?
どうしたんだろ?
「あんたねぇ、きちんとセッティング出してなかったでしょ」
「そんなことないですよ。フリー走行のままでOKって言ったのはお嬢様じゃ
ないですか」
「そうやって私のせいにしないで!なんで紺野が3位で私がブービーメーカー
なのよ!!」
- 293 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月22日(火)01時46分02秒
- 「あーあ、情けない。腕ないのをメカのせいにしているよ」
私と一緒に覗き込んでいた明日香がボソッと一言。
しかし、それが聞こえていたらしく、さっきまでメカを怒鳴りつけていた娘が
こちらにガン飛ばしてきた。やべ…
「何あんた達」
「別に〜。通りすがりのもんだけど」
「まったく面白くないわっ。そこのあんた!帰ったらパパに言いつけて処分して
もらうから覚悟しなさい」
「ま、待ってください。お嬢様…」
なんだなんだ?自分が遅いからってメカをクビかい?
「あーあ。新垣のアホはいつもどおりやな」
振りかえるとみっちゃんの親戚、加護がいた。
「おぉ、加護じゃん!来ていたの?」
「当たり前や。今日はまたずいぶんと団体さんで来とるな」
「ははっ。まぁね。今の知り合い?」
「んー知り合いっちゃ知り合いやな。こいつのチームメイトやから」
- 294 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月22日(火)01時46分36秒
- いわれて気づいたけど加護はもう一人の女の子といたみたい。
全然存在感ないんですけど…
「こんにちわ。紺野あさ美です」
「紺野って、今のレース3位だったの君?」
「はい。好きな色は白です。よろしくお願いします」
突然何言い出すんだ??辻とは違うボケキャラだな…
「知り合いって人の前で言うのもなんだけどさ、私あのガキすげームカつく
んだけど」
明日香… そんなずけずけ言わないの
「しゃぁないわな。あいつな、このチームのスポンサーの娘やねん。大して
腕ないのにコネで入ったようなもんやから」
「加護ちゃん、言いすぎ…」
ジュニアクラスもそんなドロドロした一面があるのか…
まぁ、あと数年でカートから実車に転向するんだからそういうのがあっても
おかしくないんだろうけど
- 295 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月22日(火)01時47分16秒
- 「あぁ〜!市井さんじゃないっすかぁ」
この能天気なでかい声は吉澤君か!?なんだかかわいい娘といるじゃん。
「来てたんですか?」
「ははっ。ちょっといろいろあってね。ヴィッツの整備やったんだって?」
「いやぁ〜足回りの交換だけっすよ!」
「ねね、よっすぃ〜。お友達?」
「友達っていうか師匠みたいな人!私の車いつも世話してくれている市井さん。
あ、こっちは私のこれで石川梨華でっす」
”これ”の部分で小指たてんなっつーの(w
ありゃ、わき腹に彼女からエルボー食らっているよ
「かわいい彼女だね」
「今日は紗耶香も彼女と一緒じゃん。あ、私 福田明日香、よろしく!」
なんだか今日は朝から明日香のテンションいつもと違うなぁ…
「こんにちわ。後藤真希です」
「きゃははっ。後藤ぉ〜真面目な自己紹介だね!おっす吉澤!!」
- 296 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月22日(火)01時48分25秒
- 後で圭織と話していた真希と矢口も来た。
矢口、その年でその笑い方やばいよ…
「こ、こんにちわっ。よ、吉澤っっす… 矢口さんもお久しぶりっす」
ありゃ?吉澤君緊張してるの?
圭織と辻も片付けが終わったらしく話の輪に加わってきた。
「すごい団体さんねぇ。じゃあみんなでお昼でも行きましょうか」
「そうだね。あ!そうだ。私達パドックパスないや」
「パスなら私持っているわよ。んーと、7人分余っているから大丈夫ね」
「じゃあ裕ちゃんと圭ちゃんも呼んでみんなで行こうか」
「賛成〜!矢口、裕ちゃん呼びに行って来る」
「ならうちのケツ乗ってくか?原チャリで来とるんや」
「話まとまった?そんじゃさ、パドック入り口待ち合わせで」
辻は友達も呼んでくるっていって”First time”のトランポへ走っていった。
お昼って中央パドックのカフェテラスだよね?
こんな大人数で押し掛けて大丈夫かね?
- 297 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月22日(火)01時54分19秒
- 完っ全にネタに詰まってしまい1週間ほど更新なし…
しかも全然風向き変わっていないっすね。
あうぅ、自己嫌悪(泣
>>282 もう一人出してみました。何も変化なくてスンマセン…頑張ります
>>283 いらっしゃいです!そう言って頂けると嬉しいです〜
>>284 おひさです。次こそは展開変えたいなぁ、と思います。
- 298 名前:こあら 投稿日:2002年01月22日(火)15時47分09秒
- ついに主人公二人が遭遇!
やっぱり奴はコネで行くようで(藁
更新のペース、こんなペースでもいいんではないでしょうか?
- 299 名前:夜叉 投稿日:2002年01月22日(火)21時21分48秒
- 二重人格のいいらさん、素敵(爆)。
辻に聞こえてたってことはもしかして交(略。w
またーり更新お待ちしてますよん。
- 300 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月23日(水)16時55分45秒
- 300げっと(w
Z32のコンバチ、ロータリー積んだNA6、エボ顔のミラージュetc
渋すぎ!てゆーかマニア過ぎ! 好きですねーあなたも(w
娘。と車はなかなか難しいと思うが頑張ってください。
- 301 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月30日(水)00時53分00秒
- 序章15 〜幸せ者のうつつ〜
午前11時45分。 中央パドック入り口で集合
まさか市井さんまで来ていると思わなかった。しかもごっつぁんまで…
っつーかごっつぁんが市井さんの彼女?どうして??
「おーみんな揃っとるなぁ」
ショップに行っていたらしい中澤さんと保田さんも合流してきた。
けどなんで二人は手錠でつながれているんだ?
「じゃあカフェに行きましょうか」
「かおりん、ごめん!ちょっと圭坊と紗耶香借りていくわ」
「裕ちゃん、なんで私も?」
「いいからあんたも来ぃや。どのみちなっちに車返さんといかんやろ」
「そうでした…」
「ほなそう言うことでうちら3人はピットにおるさかい。矢口、テイクアウト
できる食いもん、あとでピットに4人分買うてきてや」
それだけ言い残して3人は駐車場にあったエボZに乗り中央パドックへ行く
トンネルへと先に行ってしまった。
- 302 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月30日(水)00時54分18秒
- 「うちらも移動しよか。ののうしろ乗っけていってや」
「あいあいさー」
先ほどまで加護ちゃんが乗っていた原チャリはののちゃんのだったみたい。
今はののちゃんが乗っている。
「紺野。おまえも乗るか?」
「え?乗れるの?」
「大丈夫や、高橋と小川も乗りぃや」
「私達は遠慮しとくわ、ねぇ」
「う、うん。愛ちゃんと私は歩いていく…」
「そうか?なら先に行って席取っとくわ」
チビッコ3人乗りの原チャリも先ほどの3人と同じように中央パドックへと
向かった。ある意味曲芸乗りだね、ありゃ…
私も平家さんから借りたゴーペットがあったけど二人乗りは出来そうにない…
一人で楽していくのも悪いんで、みんなと歩いてカフェテラスへと向かった。
- 303 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月30日(水)00時54分58秒
カフェテラスはやはりお昼時と言う事もあり大混雑だ。
私達はカフェテラスでの食事を諦めテイクアウト品を買いこんでピットの上で
昼食を取ることにした。
コース場ではアルテッツァレースが終わり、次のエキシビジョンマッチの準備
をしているところだったのでピット上は人も少なくお昼を取るには最適だった。
「では皆さん、頂きまーす」
『いっただっきまぁ―す♪』
テーブルもないコンクリートの上にレジャーシートを敷いてお昼ご飯…
まるでピクニックだ(周りの風景は全然似つかわしくないけど…)
「幾分雲行き怪しくなって来たね」
「だね。平家さんのレース大丈夫かな…」
私と梨華ちゃんは当然隣り合わせで食べていた。
だからごっつぁんともほとんど話することもなかった。
- 304 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月30日(水)00時55分48秒
- しかし、どんな時も時間が経つにつれ席替えタイムというものはあるようで…
梨華ちゃんがチビッコ軍団と話はじめるとごっつぁんがこちらへ来た。
「久しぶりだね、よっすぃ〜」
「う、うん。市井さんと…付き合っていたんだ」
「そうよ。っつーかよっすぃ〜がいち〜ちゃんと知り合いだった方が意外…」
ごっつぁん… 学生時代の合コンでたまたま知り合った子。
付き合っている人がいるのは知っていたけど、休日しか会えないからって平日
よく遊んでいたよね。私が梨華ちゃんと付き合うまでは…
「もしかしてあの頃言っていた付き合っている人って?」
「ぴんぽ〜ん♪いちーちゃんだよ。そっちは?」
「ずばりビンゴ。あの子が梨華ちゃん」
私は梨華ちゃんと付き合い始め、そして遊び友達を全て切った。
ごっつぁんもそんな遊び友達な一人…
- 305 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月30日(水)00時58分10秒
- 「突然連絡なくなったから… 気にしていたんだよ」
「ごめんね… 私さ、ごっつぁんと知り合った頃って荒れていたんだよね。で、
そんなとき梨華ちゃんと知り合って変わらなきゃって思った。だから…」
「うん。なんとなくわかる…」
「そうか、二人は知り合いだったんだ」
はっ!として振りかえると鉄柵に膝をついて、先ほど始まったエキシビジョン
マッチを見ながら福田さんが言ったようだった。
「聞いていたんですか?」
「ごめん、聞く気はなかったんだけど聞こえちゃった…」
「福田さんって市井さんの知り合いでしたよね?」
「そうだけど。あ!大丈夫だよ、私はちくったりしないから」
私とごっちんもレジャーシートから降りて福田さんと並んでレースを見始めた。
- 306 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月30日(水)00時58分51秒
- 「こんな事言っちゃ〜あれだけど人のつながりって面白いよね」
先ほどから態勢を変えないで福田さんが話を続ける。
「私は紗耶香と同級生だったんだけど留学して向こうにもたくさん友達出来た。
帰ってきてからも今度は本来なら後輩である子達と2年生やって友達になって…
あ、その子達が今走っているんだけど」
サーキットには歴代のトヨタワークスマシンが走っている。
なるほど、今走っているのは専門学校で復元した車達なんだ。
- 307 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月30日(水)00時59分27秒
- 「でさ、同級生だった紗耶香も私と同じ位の友達とか知り合いが出来た訳じゃん、
この3年ちょっとで。勤め先の同僚、そしてお客さん… 君もそうでしょ?」
「そうですね。私もごっつぁんと会わなくなってから市井さんと知り合ったり…
市井さんはたまたまごっつぁんと繋がりあったけど、それ以外でもたくさんの人
と出会いました」
「でしょ?そんなたくさんの出会いの中でも忘れられていない、で、こうやって
また会えたんだから素直にそこは喜ぶべきだよ」
「はぁ、そんなもんですかね?」
「そんなもん!」
- 308 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月30日(水)01時00分02秒
- この福田さんって人はすげ〜人かも…
こちらには向かないで私の複雑な気持ちがわかっているっぽいし…
「真希ちゃんも別に気まずいわけじゃないんでしょ?」
「もちろん」
「ほらね。楽しくいこーや」
バシっ!!
「グァッホッホッホッ」
いきなり背中を叩かれてすげーむせちゃったよ…
でも… 福田さん、あんたもかっけ―人だって事はわかりましたぜ!
- 309 名前:さやりん♪ 投稿日:2002年01月30日(水)01時05分07秒
- 久々更新です。
>>298 ハイ、やっとご対面です。ここまで話、長引かせ過ぎですね…
ただ、対面させた後の展開考えていなかったんでこれからどうしようかと(w
>>299 いいらさんはおしとやか、且つワイルドなのが良いんです(w
神は降りてきませんでしたが急展開させてみたりして
>>300 お初ですか?&きり番ゲットおめでとうございます〜
マニアックですか?いやいやそれをわかってくれるあなたもなかなか(w
- 310 名前:夜叉 投稿日:2002年01月30日(水)22時15分23秒
- 天気が気になってきたり…。
みんな微妙な線で繋がってたんですね。
急展開、がっちり受け止めますよん。
- 311 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月02日(土)02時05分11秒
- う〜ん続き読みたいなぁ
- 312 名前:さやりん 投稿日:2002年03月28日(木)21時09分58秒
- 序章16 〜平穏な日々〜
午後12時45分。 13番ピット内
ここに来て約1時間。外は相変わらずの今にも降り出しそうな天気。
そしてこのピット内にも暗雲が立ち込めていた。
「おいこら圭坊。まだんな事ゆうとるのか?」
「まぁまぁゆうちゃん落ち着いて。しわ増えるよ!?」
「じゃかぁしぃ!!みっちゃんももっとなんかゆうたれや」
・・・とまぁ裕ちゃんの雷だけが響いていたんだけど。
「とりあえずさ、せっかく矢口が買ってきたんだからお昼にしようよ」
「そ、そうだね。圭ちゃんなに食べる?フランクフルト?」
「・・・いらない。」
「なに言っているの!今からレースなんだから」
「私、今日ピット入っていいの?」
「当たり前でしょ!ねっ、みっちゃん?」
「当然!といいたいところやけど・・・用無しはいらんで」
- 313 名前:さやりん 投稿日:2002年03月28日(木)21時11分18秒
- ぴくん!と圭ちゃんの肩が震えた。
「あんな、うちは別にこの間の事は気にしてへんけどな、そないにびくびくして
仕事できるんか?それでもいっぱしの職人のつもりか?なぁ圭ちゃんよぉ」
「すみませんでした、平家さん・・・」
涙声でそう言いながら深々と頭を下げる圭ちゃん。
それを見ながら平家さんはやれやれといったジェスチャーをして裕ちゃんと矢口の
買い出してくれたお昼の方へ歩き始めた。
「まっ、人間素直になりゃなるようにしかならんってこっちゃ」
そう言って裕ちゃんはパック詰めのヤキソバをほおばり始めた。
なんとか一件落着、かな?
「紗耶香、気づいたか?今走っている車」
「うん、zetimaでレストアした車ばっかだね」
「うちらの後輩も頑張ってとるっちゅ―こっちゃな」
歴代のレーシングマシン達が快調に走り回っている。快音を響かせて
- 314 名前:さやりん 投稿日:2002年03月28日(木)21時14分42秒
- 「裕ちゃん。私ね、Zどうしようかと思っているんだ」
「どしたん?いきなり」
「昨日は明日香のロドスタ乗ってさっきまでもなっちのエボ乗っていたじゃん。
Zいじりたいなぁって…」
「悪い虫が騒いだか。ま、ライトチューンの紗耶香の車とあの2台は別モンや」
「うん…」
「もしなんかやるなら私に相談しぃや。車以外でもな」
「?」
「親っさんに聞いたで。こっちを仕事でやりたいんやろ」
ピットに並べられた工具をあごで差し裕ちゃんが言った。
親っさん=らぶりぃの社長、口軽いんだから…
「まだ後藤にも言ってへんのやろ?ま、後々やな」
「裕ちゃんにはかなわないや…」
土臭い匂いが鼻をつく。ふと目線をサーキットに戻すと大粒の雨が降り始め
アスファルトへと染み込み黒いシミとなり、そしてそれはサーキット全体を
包み込んできた。
- 315 名前:さやりん 投稿日:2002年03月28日(木)21時15分55秒
- 「うひぉー冷たっ!只今戻りましたぁ〜」
吉澤君を先頭に昼食組が帰ってきた。
辻加護のカート仲間達はそれぞれ自分のとこのチームに戻ったみたいだね。
「あちゃーコリャ決勝は本降り真っ只中かぁ」
「みっちゃん雨は慣れたモンやろ?」
「まぁ、ね。じゃ、早速ウェット用のセッティングに替えますか。圭坊!
頼んだよ」
と、言い終わる前に既に圭ちゃんはエアー調整に入っていた。
「フロント、リアとも高めでハイドロ防ぐ方向ね」
「解っているじゃない。さすが職人」
『Aクラス出場の各位へ。出走準備を整えてメインエントランス前へ集合して
ください。なお…』
いよいよ本日のメインイベントが始まる。
他のピットでも慌しさが増してきたようだ。
その場にいる誰もが緊張の真っ只中へと引き込まれていった。
- 316 名前:さやりん 投稿日:2002年03月28日(木)21時17分21秒
- 序章17 〜幸せもののうつつ〜
午後1時45分 いよいよ出走15分前
「ほなみんな、配置についとくれ!たのしんでいきまぁ〜」
『っしょいっ!!』
中澤さんの掛け声でエンジンを組んでいたみんなが散らばった。
私はピットに残りサインボードの出し方を保田さんから教わった。
『ガッ! お〜いよしお〜聞こえるかぁ?』
「加護ちゃん?そっちはどう?」
『ガッ! ばっちりや!場所もえぇとこキープしたからな〜』
飯田さんの配慮でピットへと入れてもらうことが出来た(ラッキー)
他のみんなは仕切りたがりの中澤さんの命令(矢口さん談)で配置されて
ちびっこ&梨華がブリッジスタンド。ごっつぁん、明日香さん、矢口さんが
バックストレートスタンド。市井さんと中澤さんがピット上へと配置する
ことになった。
- 317 名前:さやりん 投稿日:2002年03月28日(木)21時18分33秒
- 《上空は先ほどから降り始めた雨で暗く、冷たい風景が広がっております。
しかぁし!小粒のピリリと辛い山椒とでもいいましょうか?スタートグリッド
に並んだヴィッツたちからは熱いオーラが漂っておりまぁす!!》
やけにだるいアナウンスだな(汗
《さぁいよいよッ!いよいよスタートです》
レッドランプ店頭。そして・・・
《今グリーンに変わりましたッ!各社一斉にスタート!!ホールショットは
ポールポジションにつけていたカーNo.1安倍選手っ。ついでチームメイトの
松浦選手ですっ。おぉっと1コーナー出口で4位の鈴木選手がスピンッ!!》
えっ?4位って事はヤバイじゃん!平家さんは大丈夫?
『ガッ! ピットぉー。大丈夫やッ。うまいことかわした。現在4位やけど3位と
すでに3〜4車身離れとるわ』
「了解っ」
ピット上の中澤さんからの連絡で影になって見えなかった状況もわかる。
うぅーん、ただレース観戦している訳じゃないモンね。すげ〜
- 318 名前:さやりん 投稿日:2002年03月28日(木)21時19分20秒
- 《イエローフラッグ!1コーナーで既にイエローとは波瀾含みのレース展開
ですねぇ。各車クールダウゥーン》
『ガッ! このイエローで差が無くなったでっ!加護ぉ、そっちに後は任すっ』
『ガッ! アイアイさー。順位は変わらず。いじょー』
「それだけかよっ」
無線に激しく突っ込みれる保田さん。そうはいっても・・・
《さぁバックストレートから最終コーナーを抜けてメインストレートへと戻って
きたぞぉ!順位は以前変わらず。そして先頭グループが目指す1コーナーには
先ほどのスピンをきっかけにコースアウトした車両が数台見うけられますっ。》
「まだイエローなの?ったくだらだら作業してんじゃねぇぞゴルァ」
やばいっ。飯田さんがさっきの能面・・・いや鉄火面・・・いやいや般若の面
みたいになってきた。怖いよぉ
- 319 名前:さやりん 投稿日:2002年03月28日(木)21時20分48秒
- 《さぁ続く2周目はこう着状態っ!何も変化が起きないっ!何故ならイエロー、
追い越し禁止だからですっ。そのままの状態で最終コーナーを抜け・・・》
『ガッ! しゃぁ〜イエロー解除!踏みぬいたれー』
快音を響かせピット前を通りすぎるヴィッツ集団。4台目に平家さんを確認!
そのまま1コーナーへと消えていった。
『ガッ! こちらブリッジ。1位と2位が接触。けれども順位変動無し。どーぞ』
「了解っ!矢口さん、応答願います」
『ガッ! こちらバックストレート組だよん♪2ヘヤからの立ち上がりで平家さん
が3位の車のスリップに入ったよぉ。あっ!最終入り口で並んだ!!』
『ガッ! 来たでぇ。並走のまま立ちあが・・・アウトの相手車が縁石踏んだ!
かわしたで!3位やぁ〜』
「おぉっしゃぁぁぁ!いったれやぁ平家ぇ」
2つの飛沫の後、同じ勢いで単独の飛沫が目の雨を・・・
「ちっ!あのペースじゃ追いつけないわね。コーナーで詰めてもストレートで
ちぎられちゃうじゃない・・・あーワークスの奴らマジムカつくわ」
「圭織っそんなこと言わないのっ。うちらだって多少リスク背負う事している
んだし・・・」
- 320 名前:さやりん 投稿日:2002年03月28日(木)21時22分06秒
《あぁっと!1ヘヤ入り口で中盤グループが多重衝突っ!またも、またしても
イエローフラッグ!!》
『ガッ! 聞いてのとーりや。平家さんは代わらず好調やでぇ』
うっうっうっ展開が早い。なんだかパニクって来たぞ(汗
「おう吉ぃ〜てめえぇさっきから何固まってんだよぉ。次のサインはこれな」
「あっ、ハイ。すんま...せん...」
残り周回数 + 斜め上の矢印 & (゚Д゚; トバセゴルァ
・・・
イエローだから飛ばすのって無理なんじゃ?それ以前にこれ、何?
『ガッ! おーい、ブリッジやけどなぁ。もしかするとヤバイかもしれんでぇ。
からんだ台数6台もおんねん。コース内に2台横向いて止まっとって外に出すの
大変そうやし、これってもしかすると・・・』
《あぁっと赤旗ですっ!何とも消化不良。何とも納得いかない赤旗っ!レース
中断でぇ〜すっ!!》
「ま、マジっすか?こういう場合どうなるんですか?」
「うーん、ケースバイケースだけどもう一度現在の順位から再出走か、このまま
お流れか・・・」
- 321 名前:さやりん 投稿日:2002年03月28日(木)21時29分57秒
- 読んでくれていた皆さんごめんなさい!約2ヶ月も放置してしまいました…
言い訳させてもらうと、実は会社辞めまして転職だなんだで家に帰ってませんでした。
家に帰ってきても何もやる気なくて… つまりは私が馬鹿なだけでした。
>>310 当初の予定と違い急展開させない方向にしちゃいました(汗
これからどうなってしまうんでしょう?実はまだ決めてません
気合入れて先を考えます。
>>311 ありがとうございます。
3月になってそんなカキコ頂けるなんて思っても見ませんでした。
もし良ければまた読んでくださいね。
夜叉さんレスへ書いたとおり当初考えていたストーリーとはだいぶ方向性変わっちゃいました。
これから真面目に構想練り直しますんでみなさんどーぞよろしくです。
- 322 名前:夜叉 投稿日:2002年03月28日(木)22時40分58秒
- お帰りなさいですぅ。
一番下にあったなんて知らなかった…(^^;;、いつも直接なもんで。
一向に構いませんよ、がんがってくださいね。
- 323 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月30日(土)23時59分50秒
- おぉお復活している(w
急展開、というか展開が早いですね。
なっちのチームメイトの松浦=ぁゃゃですよね?
また読ませていただきますので、がんばってください。
- 324 名前:さやりん 投稿日:2002年04月05日(金)00時13分08秒
- 序章18 〜平穏な日々〜
午後2時45分 13番ピット内
ガレージの外では幾分勢いは弱まったけど雨が降り続いている。
* * *
レースは結局、1ヘヤでからんだマシンの撤収に手間取り、雷も鳴り出した為
そのまま中断となった。
「くあ〜どこの馬鹿や!せっかくのレースが台無しやん!!」
「裕ちゃん、あんまり大声出さないの!あの中にうちの客もいるんだから」
「どれ…あ、ホンマや」
からんだうち、最初にスピンした車と接触しコースに残ったのはみっちゃんと
同じくらぶり〜でマシン整備を担当してプライベート参戦している選手だった。
「あいつ今年から参戦やし、まぁ多めに見たるか」
ピットへと戻ってくると今度は圭織がガナリ散らしていた・・・
相当ストレスたまっているみたいね。まぁ気持ちはわかるけど
- 325 名前:さやりん 投稿日:2002年04月05日(金)00時14分14秒
- 「あースッキリしねぇなぁ!吉よぉ」
「そ、そうっすね」
「圭織、吉澤君にあたらないの」
「あぁ!なんだ紗耶香。私に指図しようっての?なんなら今からサシで勝負
するかぁ?山でもここでも良いぜぇ」
「いや、今日は遠慮しておくよ。車もないしね」
そうこうするうちに各方面に散っていたみんなが戻ってきた。
そして最後に本日の主役、みっちゃんが
『お疲れ様でしたぁ』
「おう。ってか疲れてへんけどな」
「すげーっすよ!超感動っすよ!中断は残念ですけど3位ですもんね!?」
「まぁそうやけど・・・はぁ、今日も定位置かぁ」
決して表には出さないけど、悔しいだろうな。
結果出さずに、中途半端な終わり方なんだから・・・
* * *
- 326 名前:さやりん 投稿日:2002年04月05日(金)00時15分37秒
「さて、表彰式やけどどうする?」
「私はパス。どうせそんなに人入れないでしょ」
「そうだね。それにいちーちゃんの車うちにあるから先に帰るね」
「あ!じゃあ私も乗せていって!!」
私と真希、そして明日香は表象式には出ないで先に帰ることにした。
「私達はどうしよっか?」
私達のが帰るというと吉澤君と彼女も遠慮がちに話し始めた。
「なんやよしお。おまえも帰るんか?せっかくやから出ていきぃや」
「あーじゃあ・・・」
「吉澤君、それじゃまた」
「ハイ。市井さん。あ、今週またお邪魔しますんで」
「了解っ!お待ちしています」
真希の車へと乗り込み私のアパートへと急ぐ。
そこで明日香を降ろし、今度は真希のアパートへ行かなくちゃだし。
- 327 名前:さやりん 投稿日:2002年04月05日(金)00時16分53秒
私のアパート前には雨に打たれつつも存在を主張する赤い塊。
雨飛沫が車全体を覆い、それが放つオーラをさらに引きたてているよう・・・
「それじゃあまた」
「うん、気をつけてね」
小ぶりの雨の中多少テールを踊らせつつも猛加速していくロドスタ。
「じゃあ私達も行こうか?」
「あはは。ここがいちーちゃんの家なのにね」
再びミラージュに乗り込み真希のアパートを目指す。
「なぁ真希。レースどうだった?」
・・・無反応。
もしや...もう寝ているのね(w
無理もないか。昨日からいろいろあり過ぎってくらいあったから。
ゆっくり休ませてあげよう(私も眠いけど)
今日はアパートに泊めてもらって明日直で仕事に行くことにしよう。
そして・・・
- 328 名前:さやりん 投稿日:2002年04月05日(金)00時28分29秒
- >>322 どうもありがとうございます!
うぅ、そう言って頂けてすごい嬉しいです(泣
お互いにやっと落ち着いた?ので頑張りましょうねぇ
>>323 ハイ、復活させていただきました(w
展開はもっとペース速くなると思います。
ご指摘のとーり、松浦選手=あゃゃっす。
よくよく見たらあゃゃ出てくる部分がカットになっている!?
ってか載せるの忘れていました(汗
やっぱり途中で構想転換は良くないですね(反省・・・
次回分から市井 or 吉澤のどちらかの視点をメインに進めたいと思います。
どちらがいいか、もしご意見あればよろしくです。
- 329 名前:名無しさん 投稿日:2002年04月06日(土)03時49分15秒
- レース中断… せつないっすね。
私自身ヴィッツレースに出ていたんでなんだかこの流れが分かりますよ。
ここまで読んで思ったんですがもしや作者さんも出ていたとか?
今後どうなるんでしょうね。
他スレでも車の話がありますけど独自の路線を楽しみにしています。
- 330 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月06日(土)03時50分06秒
- すみません!sage忘れました m(_ _)m
- 331 名前:夜叉 投稿日:2002年04月06日(土)21時23分32秒
- 個人的には吉がいいのですが、でもいちーちゃんも捨てがたいのです。
どっちだなんて、決められないですよ…(^^;;
お引っ越しの時期ですねぇ…、そろそろ。
- 332 名前:こあら 投稿日:2002年04月09日(火)02時12分04秒
- 復活おめでとうございますー!
私も色々ありまして引越ししました。
次は人間模様ですか?どちらかといえば個人的には吉キボーンです。
でも市井さんも気になる終わり方だったりしたりしますね…
- 333 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月17日(水)23時58分35秒
- おもしろいです。
クルマとか全然わかんないのにおもしろい。
むか〜しジャンプでやってた『メカドック』みたい。
あのマンガもわからんなりにすっごくおもしろかったし、
キャラがいいからだろうなって思います。
- 334 名前:さやりん 投稿日:2002年04月18日(木)07時27分11秒
- >>329 ヴィッツレースに出ていたんですか!
私自身はエントリーした事ありません。お手伝いでピットならありますが…
車のスレ、お勧めのがあれば教えてくださいね♪
>>331 ホントのホントにどっちにするか悩みました…
ちなみにくぎりいいんで引越ししました。
どちらになったかは… よもやバレバレかもしれませんがお楽しみに!?
>>332 ありがとうございます〜!
引越しされたようで。実はまだ読んでいません。スマソ
私も引越ししましたんでお互い頑張りませう♪
>>333 結構話マニアックに振っていると思っていたんでそう言っていただけると嬉しいです。
メカドックは、私もリアルタイムで読んでいました!
もしよろしければこれからもよろしくです〜
- 335 名前:さやりん 投稿日:2002年04月18日(木)07時28分29秒
- しかし自分で言うのもなんですけどみょーな時間に更新ですよね(汗
引越し先は↓です。これからもよしなに
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