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ここでキスして。

1 名前:名無しさん 投稿日:2001年12月10日(月)04時20分14秒
初小説なので
個々のキャラが出せるか不安ですが
宜しくお願いします
2 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月10日(月)04時33分42秒
今までの私は ちょっとした事ですぐに後ろ向きになったり、泣きだしちゃう弱い女の子だった。
どんな辛い事があっても、あなたの前では泣かないでしょ?
あなたに出会って変わったわ。
3 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月10日(月)04時40分39秒
でもそれは、あなたに似合う私でいるだけ。本質は、やっぱり弱い私なの。
このことがプラスであれ、マイナスであれ、私にはあなたが必要。だから、何処にも行っちゃ嫌だよ。
ずっと一緒にいて。
4 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月10日(月)04時48分54秒
今日はオフ。
久しぶりに あなたとお買い物。
嬉しくて その温かい腕に戯れつく私に
「やめてよ〜」
と、あなた。
帽子を深く被りこんでいるから、どんな表情をしているのか分からなくて…。
5 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月10日(月)04時57分44秒
駄目々。
ここで凹んじゃ。
あなたの反応に構わず絡めた腕と指に熱を込めた。

あなたを見上げ、その視線を追うと、色々モノが見えた。
町はクリスマス一色で、誰もが楽しそうに歩いている。

そういえば、私たち付き合い始めて3ケ月経つね。
6 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月10日(月)05時05分58秒
最初の頃は並んで歩いてる時に指先が軽く触れ合っただけでもドキドキしてた2人。

もう その想いも色褪せてきちゃった?
あなたの指から何も伝わってこないの。
気のせい‥かな。
7 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月10日(月)05時14分18秒
「あっ」
「どしたの?」
「ううん、何でもないよ」
今、通り過ぎた黒のロングコートの女の人を横目で見てたでしょ?電車の中で私と話してる時、真向かいに座ってた女子高生を、視線をずらして見てたし。

私、知ってるのよ。
私は、あなたしか見てないから。
8 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月10日(月)05時24分35秒
まず直行したのはCDショップ。
入るなり1人で黙々とCDを試聴するあなたの隣にいるのが気まずくて、少し離れた雑誌コーナーで適当に情報誌をパラパラめくることにした。
コーナーには、そんな私たちとは対照的に2人仲良く『クリスマス特集』なんて見出しの雑誌を見てるカップルが数組‥‥いいなぁ。
9 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月10日(月)05時32分03秒
せっかくのオフなのにもうすぐクリスマスなのに。
ネガティヴ全開。

追いうちをかけるように近くの女の子たちの会話が心に流れ込んでくる。
あなたの話題。
「吉澤って、かっこいいよね〜」
「新曲買っちゃった
10 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月10日(月)05時38分33秒
彼女たちの見ているのと同じ雑誌を広げると最高の笑顔が現れた。大好きな あなた。

仕事以外で笑顔を見ることが最近少なくなった。
何でだろ?
もう私のこと好きじゃなくなっちゃった、とか。
11 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月10日(月)05時49分31秒
不安になって あなたに振り向くと視線に気付いたあなたが「おいで」と手招きをした。
‥‥せっかくのオフだもんね。楽しもっと。

気分を切り替えて あなたへと一歩踏み出した時、
『OH!心が痛むというのかい?…』
店内の大きな画面に
「Mr.Moonlight」を唄い踊る私たちの姿が流れた。
12 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月10日(月)06時00分18秒
「よっすぃ〜だ」
「うん」
今度は あなたから手を握ってくれた。
この温もり信じてもいいよね。
ボーッとPVを眺めている横顔に今の気持ちをぶつけようと思う。「ねえ、よっすぃ〜」「んっ、何?」
あなたの大きな瞳に無造作に私が映る。
この瞳に私は捕まっちゃったんだっけ。
そして、今も。
13 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月10日(月)06時24分31秒
勇気を振り絞るように握られている手を強く握り返す。

「よっすぃ〜は私のことを好き、、なんでしょうか?」
何でもっと可愛く尋けないかなぁ。
「急に改まって何なのさ」
せっかく良い雰囲気だったのに、自分で盛り下げちゃってる。
14 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月10日(月)06時30分44秒
興醒めしたのか あなたは私から目を外してる。
――泣いちゃいそう
でも、泣かないよ

「好きだよ」
「えっ?」
「だから、梨華ちゃんのこと好きだよ」

俯き気味な私にあなたは ぶっきらぼうに声を潜めた。
15 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月10日(月)19時42分50秒
ああ・・ネガネガな感じ萌え
16 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月11日(火)01時00分08秒
その一言だけで幸せになれる。
だけど‥‥

「じゃ、キスして」

つい欲張っちゃう。
案の定あなたは眉をひそめた。
「ここで?やだよ〜」無理だって分かってたけど、ね。
17 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月11日(火)01時10分29秒
周りは相変わらずカップルばかり。
この寒さも楽しんでいるみたいに肩を寄せあっている。

いつの間にか私は1人で歩いていた。
携帯が鳴る。
「もしもし?」
『梨華ちゃん何 怒ってんの?』

呑気な口調。
知ってるくせに。
「‥‥‥」
『‥‥家に行ったら何度でもするってば』
18 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月11日(火)01時17分55秒
私は自分でも驚くくらい低い声になってた。

「いっつもそう」
「へっ?」
あなたも私の声に驚き間抜けな反応をする。「いつも家とかでしかキスしてくれないし、大体、娘。のメンバーにも付き合ってるの内緒だし」

抑えていたモノが頬をつたってマフラーに染みた。
19 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月11日(火)01時25分01秒
しばしの沈黙の後、あなたから口を開いた。

「だって…」
「だって、何?」
いつになく攻撃的な私に少し戸惑っているのが携帯ごしに分かる。ちゃんと言葉を選んでいるみたい。

「ん〜、何か照れ臭いじゃん」
「何よそれ」
「自分でも分かんないや。あはは〜」
20 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月11日(火)01時36分45秒
それ以上あなたの声は聞こえてこない。
私って嫌な女だ。
あなたが雰囲気を変えようと努めて呑気でいいてくれたのに、電源ごと会話を切った。

付き合ってから初めてあなたにネガなとこ見せちゃった。
やっぱり変わってないね、私。

あなたがいない今、泣いてもいいでしょ?
21 名前:名無しさん 投稿日:2001年12月11日(火)01時40分15秒
萌えて戴け嬉しいのですが
しまったネガにし過ぎた‥‥
22 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月11日(火)05時50分20秒
ふむ。吉澤視点でも見てみたくなるシチュエーションだなぁ
23 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月11日(火)23時22分44秒
久しぶりに見た気がする。

震える華奢な身体
潤んだ瞳
切なそうな唇

そして、つながらない携帯。
これは「非常」にやばい事態なんだけど、少し嬉しかったりする。

付き合ってから何もなさ過ぎなて時に降った刺激に、不謹慎にも胸が高鳴った。
唇の端が上がる。

どうでる?私。
どうするつもりなの?梨華ちゃん。
24 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月11日(火)23時28分40秒
まあ、とりあえず今日は待機。
って言っても、携帯OFFにされちゃってるし。
だからって、もちろん家まで押しかけるような私ではない。

「これからどうしよ」

出かけてからまだ1時間も経ってない。
休日は長かった。

そうだ、お昼ごはん食べてないや。
25 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月11日(火)23時43分15秒
喫茶店に入って軽めのモノを頼む。

待ってる間、窓ガラスの向こうにひしめき歩く人々を何気無く眺めた。

あ〜、何かちょっとつまんないなぁ。
本当なら今ごろ此には梨華ちゃんもいて、他愛もない話をして……あれ?
実は私、寂しかったりするの?

「大変お待たせ致しました」
テーブルに漂う美味しそうな匂いに、私の思考は遮られた。
26 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月11日(火)23時50分01秒
梨華ちゃんについては一時中断しとくか。

私はすぐに胃を満たすことに集中した。
しかし、不思議とスプーンがあまりすすまない。
おかしな私。

半分目まで食べ終えた時、携帯が震えた。
ディスプレイには見慣れた名前が点滅している。
27 名前:名無しさん 投稿日:2001年12月11日(火)23時54分55秒
こっから先は たまに石川さんになりつつ
しばらく吉澤視点になります
28 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月12日(水)09時21分29秒
期待です
29 名前:夜叉 投稿日:2001年12月12日(水)23時02分25秒
がんがってください。
30 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月13日(木)00時25分48秒
な〜んだ‥‥
出よっかな?
う〜ん、今は この興奮に酔っていたい。
だから、

保留。

おとなしくなった携帯をバックに押し込むと残りを片付けにかかった。
一口、また一口。

これから起こる展開に思いを巡らせて、梨華ちゃんの気持ち考えてなくて。
バカだよね
最低だよね

後悔に頬を濡らすのはもっと先の話。
31 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月13日(木)00時35分46秒
事務的なアナウンスが耳に入ってきた。

「出ないし」

今日、渋谷に行くって言ってたから来たのになぁ。
アポなしの私がいけないんだけどね。
しょうがない、1人寂しくブラつくか。

そう思って人混みの中に踏み込もうとした時向かい側から、何処かで見たことのある姿がちらついた。
深く被りこんでいる帽子が とても浮いている。
32 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月13日(木)00時46分22秒
「???」

まっいっか。
顔見知りであろうと、なかろうとどうでもいいや。
1人が少し寂しい今日だから。
私は逆流しながら人を掻き分け、その人物に近づいた。

それが彼女。
33 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月13日(木)00時56分06秒
彼女は当り前のように私の横を通り過ぎた。微かな風が起きる。

「梨華ちゃん?」

私は珍しく積極的で、そのまま消えてしまいそうな彼女の腕を掴んでいた。
振り向いて私を見上げた彼女は、まさしく石川梨華で…。

でも、彼女は怯えた表情。
だから、変装でしていた眼鏡を軽く持ち上げてみせた。
34 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月13日(木)01時11分27秒
その途端、腕の強張りと怯えがひいた。

「ごっちん!?」
「やっぱ梨華ちゃんだぁ〜」
「‥‥おはよ」

彼女は、それ以上は何も喋らなかった。
俯いたまま。
どうしたのかなぁ、いつものテンションじゃない。

ジッと顔をのぞき込むと、
あれ?何か目ぇ赤くないか?
35 名前:名無しさん 投稿日:2001年12月13日(木)01時17分05秒
あ〜 後藤を出してしまった
先は吉澤メインで進むつもりだったのに
期待にそえるよう頑張ります
36 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月13日(木)21時18分05秒
何も言わずに別れればいいのに、そう思うよりも先に言葉が出ていた。
勢いで掴んだ腕にも力が入る。
「何かあったの?」

「どうして?」
私にしては珍しく彼女に話しかけたから、彼女は不思議そうに問い返してきた。
「だって目赤いよ」
あぁ、これ?と、笑顔で瞳を拭う。

痛々しい、
自虐的な笑み。
37 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月13日(木)21時39分49秒
いつもなら、うぜぇと思い無視する笑顔。
私は、彼女が正直…嫌いだった。
けれど、

「今1人だよね?もうお昼食べた?」
「う、うん。お昼はまだだけど」
返事、濁ってるなぁ。「じゃあさ、これから一緒に食べようよ」
「ちょっと待ってよ、ごっちん」
Noと言われるのが恐くて、唇を開きかけた彼女の腕を引いた。
38 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月13日(木)22時02分04秒
強引だったかな。
さっきまで引かれていた腕に手を添えている彼女の横顔。
怒ってる?

「ごめん。腕痛い?」「あ、違う違う」
慌てて否定するけど。ほら、まだ腕おさえてるじゃん。
黙っちゃうし。
「ごはん私と食べるの嫌だった?」
「えー、逆に嬉しいよぉ。ごっちんが誘ってくれて」
はぁ〜、何 気ぃ使ってんだ私。
39 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月13日(木)22時10分18秒
今日の ごっちん優しい?と言うか変。
そうだ、泣いてるとこ見られちゃった‥‥。だから、気を使ってくれてるの?
らしくないね。
さっきから、
「腕痛い?」
「嫌だった?」
とか尋いてくるし。
そんなんじゃないの。腕を掴まれた時、あなたが追いかけて来てくれた、と思った自分が恥ずかしくて落ち込んでる。
40 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月13日(木)22時37分56秒
ごっちんが連れてきてくれたのは、雰囲気のある綺麗なパスタ屋さん。
カップルが目につく。ごっちんも彼氏とかと来るのかなぁ。
…ごっちんとごはん。本当なら あなたと。
嫌じゃないけど、ね。

「何に食べよっかな〜梨華ちゃんは?」
席に着くと慣れた様子でメニューを開くごっちん。
41 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月13日(木)22時49分28秒
「トマトソースがきいてるのとか好き」
「じゃあコレお勧めだよ。あっ、すいませ〜ん」
私の好みを尋き手際良く注文してくれる。
でも、もう少し話聞いてほしいかな。

「梨華ちゃんも渋谷にいるなんて奇遇だね」パスタを上手に巻くのに苦戦していると、ごっちんが笑いかけてきた。
フォークには綺麗に巻かれたパスタ。
‥うまいじゃない。
42 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月13日(木)23時03分30秒
あなたと食べる時とは立場が逆になってる。
「も、って?」
「昨日よすぃこも行くって言ってたから」
形の良い唇にパスタが吸い込まれた。
食べ方とかも上手。
「そうなんだ…」
「もしかして梨華ちゃん一緒だったとか」
狡そうな笑みを浮かべながら、ごっちんはキツイ一言。
あなたの名前を聞いただけでも泣き出しそうなのに。
43 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月13日(木)23時12分46秒
心を見透かされたみたいで腹が立った。
何にも知らないくせに

「そんなわけないじゃない!」

これじゃ肯定してるも同然。
ごっちんの方を見ると手が止まっている。
「私ったら、、ごめんなさい」
「あは、ちょっと驚いたよ」
何事もなかったように再び口にパスタを運び出した。
気まずいな。
この後どうするんだろ
44 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月13日(木)23時40分48秒
やばっ、図星だった?表情曇ってきちゃってる。

私は ずっと喋り続けた。
彼女は曖昧な笑顔で私のくだらないお喋りに相づちをうってくれている。
どうしちゃったの?
自分から声をかけて、食事に誘って、一方的に喋って。
泣いてた彼女を笑顔にさせたい、笑顔を見たいだなんて。
この上なく私らしくない。
何?この気持ち
45 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月13日(木)23時51分25秒
食事の後、普通に買物したり、ゲーセン行ってプリクラ撮ったり。趣味が合わない私たちだったけど、楽しかった。
夕飯も一緒に食べた。

「楽しかった〜。また遊ぼうよ」
店を出て駅に向かう途中、ごっちんが微笑んだ。
私もつられる。
今度は自然に笑えた。「うん、私も」
隣にあなたがいなくても全然平気だよ‥今日は。
46 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月14日(金)06時52分56秒
視点の入れ代わりや心の動きがなかなか面白いです
47 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月14日(金)15時38分06秒
ごっちん登場で先の展開が複雑になってきた感じがしますね・・
期待しとります。
48 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月14日(金)18時40分09秒
街灯で広がる2つの陰に俯いてる私に 白い息を弾ませた ごっちんの言葉が眩まいを起こさせる。

「明日、仕事だね〜」

そう、明日は仕事。
必然的にあなたに会うことになっちゃう。
どんな顔して会えばいい?
胸が痛くて倒れちゃいそうだよ。
隣に揺れている腕に両手を絡ませた。
「り、かちゃん!?」「駅まで…お願い」
49 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月14日(金)18時49分28秒
明日を思うと
あなたを思うと、
不安だよ、寂しいよ。

ごっちん、ごめんね。こんな私を我ままだと身勝手だと分かっていても、今は‥‥誰かを感じていたいの。
50 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月14日(金)18時56分06秒
駅に着くまで私も ごっちんも無言だった。一歩、また一歩と駅に近づく度に、ごっちんの腕をギュッと抱き締めた。
歩調は出来るだけ緩めて。
でも、駅までは、あっとゆう間で。

「じゃ、ね」
「今日は、ありがと」別れの言葉以外は何も口にせず離れる。
この手と手も。
そして、帰る方向が逆な私たちは お互いに背を向けた。
はず、だったの。
51 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月14日(金)19時01分29秒
何が起きたのか分からなかった。
細い腕が弱々しく私にしがみついている。
今にも消え入りそうな鼓動が背中から伝わって、私までも早鐘を打つ。

「行かないで」

そんな声…出さないでよ。
甘く、か細い彼女。
切ない吐息に私は振り返る。
「梨華ちゃん‥‥」
何処にも行かないよ、と言う代わりに華奢な身体を熱っぽく抱き締めていた。
52 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月14日(金)19時11分55秒
胸に顔を埋める彼女の柔らかい髪に指をとおす。
――愛おしい
『私も梨華ちゃんも今日はホントどうかしてる』
自分の気持ちを悟られないよう嘯いた。
なのに、そんな瞳で見上げられたら…。

しばらくして、彼女の方から離れた。
「明日はポジティヴ石川でいくからね」
照れ臭そうに笑う彼女に痛々しさはない。
「ちゃお〜」
遠のく姿。
53 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月14日(金)19時20分06秒
ねえ、狡いよ

「待って」

今日一日、私は彼女にとっての代用品だって知っていた。
頭では理解してる。
なのに、悔しさ、切なさ、不思議な想いの方が勝っていて……。

『行かないで』
そう惑わした彼女の唇に、私は口づけていた
54 名前:名無しさん 投稿日:2001年12月14日(金)19時36分33秒
よっすぃ〜より石川さん ごっちの方が書きやすい…鬱だ
46さん>視点の入れかえ自分なりに気合いれてるので、そう言って戴けると嬉しいっす

47さん>ごっちん書きやすいから出したものの先の展開に‥迷ってます
55 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月15日(土)04時26分24秒
ふ〜む。後藤はそうきたか
刹那的なのも萌えまする
56 名前:夜叉 投稿日:2001年12月16日(日)00時19分59秒
やや迷走気味な?いしごま、どうなってしまうのか…。
吉、放置決定?(w。
57 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月17日(月)04時50分06秒
カーテンを開け、透った朝日で全身を照らした。
全てを浄化するような真っ白い太陽。

‥‥どうして?

‥‥梨華ちゃんは私に抱きしめられて満足。そのご褒美にキスを貰う、と。
人生Give and takeってやつ?

冗談にしては深かった口づけを思い出し、体の奥が火照る。
あなたにも ごっちんにも会い難い

光に洗い流されたい。そんな気分。
58 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月17日(月)05時02分26秒
うわっ、流石に早過ぎたかも。

昨日は、行事の前の晩の子供みたいに興奮して なかなか寝つけなかった。
夜の冷たい空気すら
この熱を忘れさせることができず…。
で、今朝は予定の1時間前に楽屋入りしてしまった、と言う訳。

13人いるはずの楽屋に1人。
いつものことなのに、今日は妙に落ち着かない。
59 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月17日(月)05時12分48秒
畳に体をよこたわらせた。
瞼が重い。
今更になって眠気が心地好く手足・思考の自由を奪い、畳に体が沈んでゆく錯覚を感じさせる。

誰が飾ったのだろう?閉じゆく視界に映る
クリスマスツリー。
赤・青・オレンジ、etc…色とりどりの電飾の囁きの中、私は深い眠りについた。
60 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月17日(月)05時32分53秒
クリスマスツリー、か

淡い息遣いが時折聞こえる部屋。
テーブルには冷めた紅茶と、手つかずのビスケット、数冊の本。
ソファーには私と梨華ちゃん。

『もうすぐだねぇ』
熟読している私の肩に甘い香りがもたれかかってきた。
交わる視線に どちらからともなく唇を寄せ合う。

そして、わざとワンテンポ置いて
『……何が?』
素っ気無く応えた。
61 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月17日(月)05時52分08秒
とろけていた表情が潤みを帯びて睨み見上げてくる。
期待通りの顔

『クリスマスだよぉ』

睨んでるつもり?
恐いほど理性を溶かされそうな瞳。
抑えきれずに、一瞬離れた体を強く抱き寄せると、梨華ちゃんは嬉しそうに話を続けた。『おっきいツリー見に行きたいなぁ。あと、イルミネーションの綺麗な所とか。2人初めてのクリスマスだもんね』
62 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月17日(月)06時11分04秒
私たちが付き合って、初めてのクリスマス。凄く楽しみだね。
でもなんか素直にドキドキを共有出来なくて、嬉しそうな横顔に一言多く言ってしまう。笑顔も大好きなだけど涙も見ないと不安。
おかしいかな?

意地悪な笑みを添えて『それまで付き合ってたらね〜』
なんて天の邪鬼な…。『‥よっすぃ〜の意地悪ぅ』

情けない声で鳴く梨華ちゃん。
でも、瞳に溢れるほど溜った雫は落ちることはなかった。
63 名前:名無しさん 投稿日:2001年12月17日(月)06時27分05秒
62「笑顔も大好きなんだけどね」…です
ん、が抜けてました

55さん>萌えますか‥自分は刹那的にし過ぎてツッコミたい気分なのです
夜叉さん>恐れていたご指摘がついに
放置させないです(w今度こそ吉視点メインで…のつもり
64 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月17日(月)07時23分21秒
堅実な更新ペースでうれしいです
65 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月17日(月)19時27分12秒
泣かなくなったよね。落ち込むことも。
娘。に入った頃から続いていた お悩み相談もなくなったし。
何も言わずに ただ笑っている。

私、頼りない?
……頑張るから。
梨華ちゃんとは逆に、笑えなくなってきた自分。
誰よりも好きだよ
最後に私から言ったのは いつだろう。

物思いにふけてる先に梨華ちゃんの寂しそうな背中が見える。
66 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月17日(月)19時52分59秒
時折見せる影。
素直に言葉に表せない愛しさで その後ろ姿を包みこんだ。
首筋に顔を埋め覗きこむと
ほら、ね
優しく微笑む。
何を思う?笑ってたら分からないよ。

――バチンッ!!
‥ホント分からない。「いってぇ〜」
頬に激しい痛みがはしった。
梨華ちゃんは勝ち誇った笑みで右手をちらつかせてる。
平手打ちされちゃったんだ、私。
67 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月17日(月)20時06分52秒
涙目の私に更に微笑む梨華ちゃん。
いやマジで痛いんすけど……。

「冗談だよ〜。そんな怒ることないじゃん」頬は痛いけど嬉しかったりする。
なんか愛を感じちゃった。

大丈夫、ずっと一緒にいるよ。
離れるなんて考えられない。
ツリー見に行こうね。

「ちょっと!」
‥え?
「あんた早く起きなさいよ」
梨華ちゃん?
68 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月17日(月)20時17分55秒
ぼやけていた視界には梨華ちゃんの可愛らしい姿はなく
「保田さん!?」
「圭ちゃんでしょ」
「け、けいちゃん」
そっか、今日は仕事じゃん。
寝ちゃってたんだ。

「ほら、着替えな。早く来ても本番遅れたら意味ないでしょ」
「すいません」
畳に、しかも枕なしで寝てたから、頭がクラクラする。
もっとクラクラしたのは夢の中の梨華ちゃんの声。
69 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月17日(月)20時27分25秒
ついこないだのオフの一コマ。
なんであんな夢みたんだろ?

「痛いよ圭ちゃ〜ん」「考えごとしてるからじゃん。サクサク動きな」
止まった腕に圭ちゃんが器用にベルトを投げてきた。
笑ってますけどね、金属のトコとかあたると何気に痛いんだよ。

「先 行ってるね」
本番5分前じゃん。
も〜、もっと早く起こしてよ。
髪もセットしてない。…鬱だ
70 名前:夜叉 投稿日:2001年12月17日(月)20時33分17秒
>頬は痛いけど嬉しかったりする。
>なんか愛を感じちゃった。

吉のひねた愛情、可愛くて笑ってしまいました。
早く、石の気持ちに気がついてほしいものです。お母さん、心配…(w。
71 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月17日(月)20時47分23秒
慌ててスタジオに入ると、メンバー全員ちゃんと揃っていた。

どんな顔で私を見つめてくれるのかな。
昨日の今日だもんね。興奮気味に恋人の姿を捜す。

残念。
予想に反して いつもの笑顔の梨華ちゃん。ごっちんと!?喋っている。
珍しいコンビじゃん。しかも楽しそうだし。違和感ありまくりな光景を見つめながら、輪に近づいた。
72 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月17日(月)20時54分28秒
「吉澤 おっそーい」
「お前 寝過ぎー」
「おはようございま〜す」
私に気付いたみんながばらばらに迎えてくれた。
初めての社長出勤…
いい気分。
「遅くなりました〜」謝らなければ もっとね。

「よすぃこ おはよ」
ごっちんも気付いて話しかけてきた。
続いて梨華ちゃんは遠慮がちに
「おはよう‥」
と声をしぼる。
いいね、その表情。
73 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月17日(月)21時02分55秒
私のこと意識してくれてる。


うっとりと梨華ちゃんの憂いを眺めているとごっちんが梨華ちゃんの肩に手をまわした。

何か違う

「梨華ちゃん暗くなってるよ〜。ポジティヴポジティヴ、でしょ」「そうだね、梨華がんばるっ」
微笑み合う2人。

ちょっと待った
何んで笑顔になるの?何その肩にまわす手?

私の時と同じ笑み。
ううん、それよりも自然
74 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月17日(月)21時19分12秒
自然に笑って、自然に影をさす可憐な横顔。初めて見る梨華ちゃんに改めて魅了されてしまう。

「そういえばさぁ」
ごっちんの指が梨華ちゃんの肩をなぞりだした。
細くて綺麗な指に、今は嫌悪しか感じない。ごっちん何しての

「よすぃこ大の字で寝てて楽屋狭かった〜。新メンなんてロビーで待機だったんだから。ねぇ〜梨華ちゃん」
75 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月17日(月)21時29分44秒
嫌悪と驚きの混じった私の視線なんて気にもとめないで ごっちんは梨華ちゃんに話しをふった。
私に関しては言葉にするのが辛いのか、梨華ちゃんは黙って眉を下げて唇の端をあげて応える。
瞳も ごっちんを捉えたままで。
76 名前:名無しさん 投稿日:2001年12月17日(月)21時44分15秒
やっぱり よっすぃ〜は書きにくい

64さん>最近 臨時の休みが多くて暇なのです(w
夜叉さん>クールな吉にするつもりが ひねくれ系に‥
可愛いっすか?恐縮です〜
77 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2001年12月18日(火)01時53分43秒
いしごま最高です。最初から読ませていただきましたがすんごくおもしろいです。
いしよしも良いけどやっぱりいしごまが良いかな。
よっしぃーは梨華ちゃんの気持ちに応えてあげないからこういうことになるんだ。
ごっちん、そのまま梨華ちゃんを手にいれるんだ。よっしぃーに負けるな。

作者さん、頑張ってください!
78 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月18日(火)06時09分04秒
作者さんの暇マンセー!
って、スイマセンスイマセン(汗
79 名前:夜叉 投稿日:2001年12月18日(火)19時51分47秒
石、ごま共に吉、放置決定?(鬱)。

吉、書きにくいですか?ぢゃ、作者様も吉を(略。w
当方、いしよし萌えですが、何か?(爆)。
80 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月18日(火)21時15分01秒
幻?
ごっちんが指に力をこめ、耳元に何か囁く
頬を赤らめる梨華ちゃん

おかしいよ
何か違うよ

「私の顔に何かついてる?」
私の視線が鋭くなったことに敏感に反応したごっちんが1トーン低い声を出した。
「べっ、別に」
見透かされてる
「変な よすぃこ」
「‥ごっちんこそ」

微かな呟きにごっちんは笑った。
『そうかもね』
と、応えるように。
81 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月18日(火)21時32分50秒
よすぃこと梨華ちゃんマジで何かあったのかな?
今の よすぃこの目はけっこう恐かった、、なんてね。
何があったとしても関係ない。

私の気持ちは昨日と何一つ変わらず積極的だった。
彼女は初め戸惑っていたものの、今は自然に笑みがこぼれてる。

守ってあげたい細い肩も
誘うように濡れた瞳も私の腕の中。
82 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月18日(火)21時48分33秒
幸せ、ってこうゆうことだよね。
みんなぁ〜
後藤真希(16)は只今幸せの絶頂ですっ!

ニヤケる私を不思議そうに見上げる瞳に
この想い爆発しそう。恋っていいね
恋してるだけで心がスキップしちゃう

私、彼女を本気で好きになってた。
83 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月18日(火)22時19分04秒
恋する瞳は収録中ずっと彼女を追いかけた。

祐ちゃんにどつかれて苦笑気味に何か言い返す彼女。
可愛いなぁ。
チャーミー石川と仕事できる祐ちゃんが羨ましい。
まっ、文磨呂の方がおいしいけどね。

おっ、次は よすぃこだ。
メンバーの黄色い声援がとぶ。
‥‥何か足りないぞ。いつもなら聞こえる一際高い声。

隣にいる彼女の顔が少し曇っているのが見える。
84 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月18日(火)22時26分09秒
ああ、彼女の声だ。
いつもなら、誰よりもよすぃこにハートをとばしてるのに。
気になってよ〜く観察していると、
よすぃこが前に出たり話をふられたりすると微妙に表情が変わる。それでいて、たまに見つめている。

もしかして…ううん、薄々気付いてたけど
よすぃこのこと好き?

「よすぃこ、今日ウチ来ない?」
「…ん、いいよ」
勝負にでるしかない。
85 名前:名無しさん 投稿日:2001年12月18日(火)22時51分50秒
ごま中心になりだしている…まいったなぁ

いしごま防衛軍さん>最初から読んでもらえて嬉しいですっ
いしごま いしよし…実は迷ってるのです
78さん>私も、休みマンセーだったりします(wでも、後半の出勤日数が辛いっす
夜叉さん>何故か放置してしまいます(w
こんな私は吉ヲタ

おおっ、けっこう読んでくれてる方がいて驚き
ありがとうございます
86 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2001年12月18日(火)23時59分14秒
お疲れ様です。ドキドキしますねー。(^−^)
我々いしごま防衛条約機構としては、いしごまになってほしいです。
ごっちん頑張れ!梨華ちゃんを手に入れるんだ。よっしぃーは手強いぞ。

作者さんの思った通りに書いてください。応援しています。
ちなみにいしごま防衛条約機構にはまだひとりしか加盟していません。
ということは自分だけということです。
87 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月19日(水)11時42分54秒
おもしろくなてきたよ
88 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年12月19日(水)19時59分11秒
微妙に三角関係になるのかな?いしよしごま・・・。
面白そうな展開!!
89 名前:夜叉 投稿日:2001年12月19日(水)23時34分46秒
おろろ…、いしごま路線爆進中でやすね。(w
当方も吉ヲタですが、何か?(爆)

でも、作者様が書きやすい形でお願いします。
荒れる?
90 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月20日(木)00時46分17秒
耳には二つの靴音しか響いてこない。
霧みたいな空気が私たちの間に漂っていた。

場に耐えかねて当たり障りのない話をしても
「ああ」とか「そうだね」とか、曖昧に反応するだけ。
コンサート直前の緊張感みたいな空気がごっちんを覆っている。
触ったらピリッと電気が走りそうな表情。
何故そんなに張り詰めてるか何となく心あたりがある。
91 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月20日(木)01時00分21秒
例えば
梨華ちゃんのこと

まさかね〜、とは思うけれど
何?その梨華ちゃんを見つめる目、
溶けちゃってるよ
囁く声が甘いよ

梨華ちゃんは戸惑いながらも受け入れてる。そして、たまに私の様子を伺っていた。
不意に合った瞳は何か言いたそうで、でも、唇は噛み締めたまま。思い出すと意地悪く顔が緩んでしまう。
92 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月20日(木)01時10分33秒
「ちょっと、なに笑ってんの」
ごっちんの声で物思いから引き戻された。
見渡すと8畳位のフローリングの部屋に立っている。
そっか、ごっちんの家に来たんだ。
「いやいや、部屋の汚さを笑ってんじゃないよ」
「汚くて悪かったね」さっきまでの気まずさが嘘みたいに ごっちんは笑った。
それにしても、前来た時よりひどい荒れ様。梨華ちゃんの部屋とは…いい勝負かも。
93 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月20日(木)01時25分01秒
足元にあるコンビニの袋とか気になる。
奥の方にも何個かあるし。
「これいつからあるんすか?」
「えっとね〜、あはっ分かんない」
何入ってるんだろ?
マジ恐いよ。

「梨華ちゃんの部屋といい勝負だね」
そう言った瞬間、ごっちんの顔がマジになった。
その表情の意味って…

「梨華ちゃんの部屋行ったことあるんだ?」「まあ、一応ねぇ」
付き合ってますから。
94 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月20日(木)01時40分07秒
急に重くなる口調
やっぱり梨華ちゃんのこと
好きなの?

「ごっちん、顔こえーぞ」
自分の焦る気持ちを隠す為にツッコむが、ごっちんは真っ直 私を捉え続ける。
「あのさ、今日ウチに呼んだのは…梨華ちゃをのことなんだけど」

語尾を濁して ごっちんは俯いた。
次の言葉を探しているのか、マフラーの毛糸に指を巻きつけたり、ほどいたりを繰り返している。
95 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月20日(木)01時54分51秒
再び訪れた沈黙

時計の針の音
私と ごっちんの心音
が更に緊張を高める。
このまま黙ってられたら 私の方が何か言っちゃいそう。
…挑発・牽制・罵倒
とにかく何でも。

「よすぃこってさぁ」ごっちんが口を開く
「梨華ちゃんのこと」まるでスローモーション
「好き?」
それだけ私は動揺していた
「ぶっちゃけ、付き合ってたりする?」
ごっちんの気迫に。
96 名前:名無しさん 投稿日:2001年12月20日(木)02時46分33秒
プッチベスト2を買いました…微妙なのです

いしごま防衛軍さん>1人なんすか!?ちよっと豆知識。
この先ごっちん かなり頑張ります
87さん>おもしろくなってきましたか?
はりきっちゃいますっCharmy Blueさん>三角関係に…なっちゃってますね
本当は 出演いしよしオンリーの予定だったのに
夜叉さん>特に後藤が爆走してます(w
微妙に石も放置気味になりだす予感
97 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月20日(木)03時48分00秒
気迫のある後藤萌え〜
珍しい(w
98 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2001年12月20日(木)13時06分21秒
いけーごっちん!そのままよっしぃーをノックアウトして
梨華ちゃんを手に入れるんだ!いしごま万歳!
よっしぃーよ悔しかろうがここは潔く降伏しなさい。
(いしよしが嫌なわけではないが、いやむしろ好きなのだがごっちんの
熱意に感激した。)

作者さん頑張れ!

99 名前:夜叉 投稿日:2001年12月20日(木)19時26分09秒
第一ラウンド開始。
ごっつぁんの猛烈なラッシュに吉、劣勢?

負けんな、吉、ボディだ、ボディ(w。
100 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月20日(木)22時34分36秒
冷めている瞳が今は情熱に駆られ、私を追い詰めてくる。
毛糸を手持ち無沙汰していた指も力強く握られていて、真剣そのもの。
そこまで梨華ちゃんが好きなの?
それに比べて私は…

「どうなの?」
そんな真っ直な瞳を向けないで。

予期せぬライバル
余裕の笑みなんて とっくに消えている。

今度は私が黙ってしまった。
101 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月20日(木)22時47分09秒
自分の気持ちが分からない。

「好き」
俯いた私に ごっちんの呟きが降る。
「私、梨華ちゃんのこと好き…だから」
「う、ん‥‥」
「昨日キスしたし」

―――キス

濁流の如く ごっちんの言葉が襲ってくる。息が苦しい。

聞きたくない
もうこれ以上 聞きたくない。
102 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月20日(木)23時09分39秒
気が付くと私は自分のベッドの上ど両耳を押さえていた。
あの後 ごっちんに何て言って別れたのか、どうやって帰ってきたのか覚えていない。
いっそ全て忘れてれば良かったのに。
すっかり醒めた頭に浮かぶのは

『梨華ちゃんが好き』『キスした』
ごっちんの言葉と瞳。

頭を埋め尽くし、溺れちゃいそう。
…キスくらいイイんじゃない?
精一杯 強がってみる
103 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月20日(木)23時32分56秒
私も梨華ちゃんが好き大好き
ごっちんになんか渡さない

そう言うべきだった。でも…

早く眠りにつきたい。痛くなる程に瞼を閉ざしても、今日は眠れそうになかった。
104 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月20日(木)23時58分46秒
何回目の寝返りかな。やっぱり眠れそうにないよ。
ごっちんに引っ張られて私の横を通り過ぎたあなた。
少しでも振り返ってほしくて、後ろ姿をずっと見てた。
でも、振り返ったのはごっちん。
意味深なウインクを送ってくるし。
何かと絡んでくるからあなたに話しかけるタイミングはずしちゃったし。
って、本当はそんな勇気なくて避けてた。
でも、明日こそは……
105 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月21日(金)00時35分41秒
合宿で逢った時から
私 ずっとあなたを見ていた。
背が高くて無駄のないスマートな体
透き通るように白い肌揺れると仄かに香る黒髪
奥に優しさを秘めた瞳

あなたと一緒に受かりますように、
落ちるなら あなたも一緒に…そんな失礼な事まで思っちゃうくらい好きになってて。

『石川梨華、加護亜衣……吉澤ひとみ、辻希美』

だから、嬉しかった。
106 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月21日(金)01時22分27秒
新メンバーの中で年の近い私とあなたの距離が縮まるのに時間はかからず。

『よっすぃ〜』
『梨華ちゃん』

想いは言葉をかわす度に、見つめる度に膨らんだ。
気持ちを伝えるなんて思いもつかなかったし、このまま隣にいられるだけでも良かった。けれど、娘。に入って1年と少し経った あの日に…
107 名前:名無しさん 投稿日:2001年12月21日(金)01時36分43秒
書きながら寝てしまってた
話の流れが意味不明にあ〜 どうしよう

97さん>後藤かなり気迫に溢れております

いしごま防衛軍さん>石川さんは…そう簡単に渡さないのです(w

夜叉さん>第一ラウンドは後藤の勝ちで…
吉のボディはいつでるのやら
108 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月21日(金)03時25分39秒
ボディ期待待ちってことで(w
109 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2001年12月21日(金)15時28分08秒
書きながら寝るというのはすごいですね。
梨華ちゃんの思いはどちらに傾くのだろうか?
楽しみです!頑張れ!
110 名前:夜叉 投稿日:2001年12月21日(金)18時05分49秒
クロスカウンターでごっつぁん優勢で1ラウンド終了、ですなぁ。
吉視点、切なすぎます。クールにしてた分、自分を出しづらいっていうか。

KOか?TKOか?それとも12ラウンド終了後、判定か?

すんません、ガッツ(略。w
111 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月21日(金)18時11分49秒
振り返る愛らしい笑顔

「吉澤さん」

甘さを含む音が耳に届いたかと思ったら
華奢な肢体が駆け寄ってきた。

知ってた?
私、初めて逢った時から梨華ちゃんが好きだったんだよ。

娘。に一緒に入れるといいねって、2人で頑張った合宿。

「一緒だねっ!」
合格した時 抱きついてきた梨華ちゃん。
合格よりも梨華ちゃんが腕の中にいる事の方が嬉しかった。
112 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月21日(金)18時23分02秒
娘。に入ってからも2人でいることが 凄く楽しくて嬉しくて。
どんどん好きになっていた。

仲の良い同期どまりなんて嫌
もっと近くに感じたい

でも、憶病で素直じゃない私は何も言えず。あの日まで気持ちを押し殺していた。
113 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月21日(金)18時31分14秒
夜 お風呂上がりに鏡の前で髪を乾かしていると、ドアをノックする音が聞こえた。

ハロプロのコンサート最終日。
ホテルは久しぶりの1人部屋で、くつろげるけど…少し寂しい

「はーい」
ドンドンドンッ…
ドアが激しく鳴らされ続けた。
(せっかちな人だなぁ誰だろう)

慌てて開けると
薄暗いランプだけの部屋に黒い影が強引に押し入り
「!!」
体を締めつけてきた。
114 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月21日(金)18時46分39秒
抵抗しようにも両腕と身体を強く締める人影はほどけない。

(いやっ!誰か来て)

「うっ‥ん、やぁっ」声を出そうとするが、恐怖にひきつった喉はカラカラに渇いて、意味のない呻き声を発するだけ。
視界が潤んでゆくのが分かる。

「ダメじゃん。ちゃんと誰だか確認しなきゃさ」
締めつける力とは反対に穏やかな声が耳元に流れた。
115 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月21日(金)18時56分05秒
コンサートでの興奮を冷めさせない夏の蒸し暑い夜
部屋で1人その余韻を持て余してた私は あの部屋のドアをノックしていた。

「はーい」
独特の甘ったるい返事があった後、バタバタと中から騒がしい音が漏れてくる。

(恐がらせちゃえ)
強めにノックをし続けると
慌てて鍵を開ける音がし、無防備にドアが開いた。
顔を見られる前に素早く、覗かせた体を抱きすくめる。
116 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月21日(金)19時02分47秒
この声って…
恐る恐る見上げた先に「もう、よっすぃ〜!やめてよぉ」
悪戯っぽく楽しんでいる あなたがいた。
「ごめん、ごめん」
謝ってるけど、顔笑ってる〜
「でもさあ、ちゃんと確認してから開けなきゃ危ないよ〜」
身体を離して覗き穴を軽く叩く。

アドバイスもいいけど、もう少し抱き締めてほしいな、なんて‥
117 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月21日(金)19時10分46秒
名残惜しそうに あなたの腕を見ちゃう。
その視線に気付く あなたと目が合いニッコリ微笑まれる。
(やだっ。何 大胆な事 考えてるの、私)

「そっ、それより よっすぃ〜どうしたの」「ん〜、何か熱が溜って眠れなくて」
「今日のコンサートも盛り上がったもんね」「ジュースいい?」
「どうぞ」
備え付けの冷蔵庫に入っている缶ジュースを取り出しベッドに腰をおろす あなた。
118 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月21日(金)19時20分30秒
梨華ちゃんは何故か顔を赤くして、私に背を向け鏡の前で髪をとかしだす。

冷えた果汁を火照った喉に流した。
全身が潤ってゆく。

熱は少し退いたみたいなんだけど、冷静になった分、この状況に焦ってきた。
興奮にまかせて梨華ちゃんの部屋に来たものの…

髪をとかす後ろ姿に
ドキドキ。

シャンプーの いい香りに、余計に戸惑う。
119 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月21日(金)19時33分30秒
(何話せばいいんだ〜2人きりなんて慣れてるじゃないか)

話題を探せば探す程に何も思いつかない。
空になった缶を前後に押し潰して、今度は左右から押して元の形に戻す。
その繰り返し。
いつの間にか、おかしな金属音だけが響いていた。
(何やってんだ私‥)

「よっすぃ〜?」
「はっはい!」

私の反応に、呆れたように笑い、梨華ちゃんがベッドに近づいてくる。
120 名前:名無しさん 投稿日:2001年12月21日(金)19時51分08秒
回想シーンが長くなりそうなのです
吉のキャラも微妙に最初と違い(汗

108さん>ボディ打てるかなぁ、いいや打たせます(w

いしごま防衛軍さん>寝ることに関しては
かなり器用
がんばりますっ

夜叉さん>このままだと後藤のKO勝ち(?
しかし、後藤は当分幕袖で待機
121 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2001年12月21日(金)23時13分20秒
当分回想シーンですか。よっしぃーの態勢を立て直す期間ですな。
ここでよっしぃーはやはり梨華ちゃんをわたすわけにはいかん
ということになって、ごっちんとの対決に臨むわけですな。
梨華ちゃんもよっしぃーのこと好きなようだけどごっちんの存在
も心の中で大きくなっているような気がするんですけど?
ドキドキしながら待っています。
122 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月22日(土)06時42分21秒
色香にクラクラ気味?
石川さんすごいですもんね(w
123 名前:夜叉 投稿日:2001年12月22日(土)21時12分47秒
この空間がいつまでも(略。
興奮に任せて部屋に来た吉、おろおろに萌え。
124 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月24日(月)23時56分43秒
梨華ちゃんの姿が視界に広がる度に体温が上がる。

‥‥熱い

「梨華ちゃんも何か飲む?」
梨華ちゃんが隣に座ったのと同時に、私は立ち上がった。
お風呂に入ってのぼせたみたいな目眩。
全身が沸騰しちゃってる。

「ううん。ありがと」「…そう」
嬉しいようで辛い、複雑な気持ちで隣に腰をおろしなおした。
さっきよりも少しだけ距離を縮めて。
125 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月25日(火)00時43分18秒
ベッドの上は梨華ちゃんの香りが漂っていてその横顔は 薄暗い光に照らされ、凄く艶っぽい。

「もう。そんなに見ないで‥恥ずかしいよ」かなり見つめていたらしく、梨華ちゃんは頬を紅潮させている。
「あはは〜、ごめん」謝りながらも無意識に今度は身体に視線を移した。
ピンクのキャミソールに太腿が顕な短パン。全体的に細いのに、出ている所は……そ〜と〜出てる。
うらやますぃ〜なぁ
126 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月25日(火)01時01分19秒
視線を上げると、泣き出しそうに睨む黒い瞳と絡まった。
「だから、見ないでってばぁ」
「だって、梨華ちゃんスタイルいいんだもん」
沸騰し過ぎて壊れ気味な私は思っている事を

「梨華ちゃんて可愛いよね〜。目とか潤々してて。ウエスト細いのに胸おっきいし。華奢で抱き心地よさそう。あとさぁ…」
興奮して一気に喋り出していた。
127 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月25日(火)01時16分31秒
私を捉えて離さない
あなたの声と瞳。
どうしちゃったの?

この部屋に来てから ずっとそうだけど
今日のあなたは ちょっと違う。

「可愛い」!?
「抱きしめたい」!?「ドキドキする」!?すっごい嬉しい。
でもそんなに見つめられたら恥ずかしいよ。しかも、ストレートに「可愛い」なんて言われたら‥
さっき飲んでたジュース、お酒じゃないよね
128 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月25日(火)01時33分37秒
だいぶ興奮が治まって梨華ちゃんの様子を見たら、伏せた睫が困っていた。

思わず言葉を止める。部屋は完全に沈黙してしまった。
気まずいなぁ。

「‥もう寝ようか」
梨華ちゃんが呟いた。もしかして、ウザイ奴とか思った?
「えっ?あ〜、そうだね。うん」
時計はまだ23時位。私のこと追い出したいのかな。

「……おやすみ」
今度は落ち込んじゃって眠れそうにないよ。
129 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月25日(火)01時39分25秒
知らないうちに沈んだ顔をしていたのか
「大丈夫?何か顔色悪いよ」
梨華ちゃんの可愛い顔が、心配そうに覗きこんでいる。

駄目だけど
「大丈夫だよ」
って言うしかないっしょ。
130 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月25日(火)01時51分44秒
心にもないこと言っちゃって〜、梨華のバカバカバカ。
見られている事の気恥ずかしさから つい。

このままだと あなたが行っちゃうよ。
「おやすみ」
立ち上がって微笑むあなたの表情は どこか寂しそう。
私の思い入れのせいかな。
大丈夫?って尋いても曖昧に笑って答える。

ドアのぶに手をかけるあなた。
行かないで。
まだ一緒にいたいよ。

「私の部屋に泊まらない?」
131 名前:名無しさん 投稿日:2001年12月25日(火)02時19分48秒
いしごま防衛軍さん>回想で石川さんへの想いを深めることが出来るか吉
でも想ってるだけじゃ後藤には勝てないぞ

122さん>最近の石川さんの色香には私もクラクラ(w

夜叉さん>この後もオロオロよっすぃ〜です
132 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月25日(火)06時33分20秒
おお、いい引きだ(w
続き楽しみです
133 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2001年12月25日(火)09時15分18秒
なんかドキドキしますねえ。(^〜^)
よつすぃーいいですなあ。梨華ちゃん最高!!
この後すごく楽しみです。
しかし、よっすぃーはごっちんにはかなわない。
もう梨華ちゃんはごっちんのものだ!そうなってほしいです。
とにかく作者さん頑張れ!!
134 名前:夜叉 投稿日:2001年12月25日(火)13時36分28秒
吉、さらにおろおろですか(w。こちらも負けずにをろをろ…。
二人の進展に期待。頑張ってください。
135 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月29日(土)23時53分49秒
今でも鮮明に思い出せる。
梨華ちゃんの唇の動き苦し気についた吐息。

『泊まらない?』

驚くなんて余裕すらなく、私はただただ息を呑み傍観していた。
そんな私を無言で責める梨華ちゃんの姿は、夕暮れのように儚く灯るランプに溶けて部屋に広がり、私を四方から捉えた。

そして今もまた その時と同じ淡い空気が私たちを覆っている。
届きそうで届かない。伝えたいのに伝えられない。
私の霧は濃いものだった。
136 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月30日(日)00時09分04秒
ただあの日と違う箇所は、梨華ちゃんの姿が私のそばにはない。あるのは、心の底に、脳裏にある、震えた残像だけ。

Yes or No…
本音と建前…どちらを選んだかは今は忘れておこう。
これ以上思い出に浸かるのは、今は逃げにしかすぎないから。

虚ろな霧の先に
私と梨華ちゃん…ううん。ごっちんと梨華ちゃんが微笑んでいた。そこだけが明るく見えるのは気のせいじゃ、ない…
137 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月30日(日)00時18分44秒
「よしざわっ!」
何…コイツ。自分に差し出された単語が何を意味するのか分からず、私は相手に沈黙をかえした。
「吉澤っ!」
そして突き返される。吉澤…あぁ、それは私と言う意思をこの世に具象化する為の首輪。自分が呼ばれている事にやっと気付く。
「何ですか?」
私の問いに保田さんは眉間に怒りを顕にする「昨日といい今日といい、たるんでるわよ」

延々と続く綺麗ごとに一言、
『もう、いいんです』何もかも。
138 名前:ここでキスして。 投稿日:2001年12月30日(日)00時26分57秒
唇の端から白い息が漏れていた。
私、今 走ってる。

最後に私が吸い込んだ光景は
保田さんの見開かれた目。
飯田さん・矢口さんの掴むような声。

そして、きみの笑う後ろ姿。

もう私を見てくれないの?
139 名前:名無しさん 投稿日:2001年12月30日(日)00時38分24秒
あぁ…行き詰まり(汗

132さん>いい引き〜と言って戴いたのに
内容がこんなものに

いしごま防衛軍さん>吉 只今かなり弱っております ごっちんチャ〜ンス、な状況です

夜叉さん>回想 中途半端なかたちで終わらせてしまいました
あのまま書いてたら
‥‥なシーンになりそうで。
140 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2001年12月30日(日)01時58分58秒
おおーごっちんこのまま決めるんだ。
梨華ちゃんの命運この一戦にあり!!
しかし、よっすぃーも切ないですなあ。
ごっちんと梨華ちゃんがキスをしたあの夜よっすぃーが
もっと素直になっていればごっちんにとられることはなかった
のに一夜の油断がここまできてしまっては梨華ちゃんを取り戻す
のは難しいでしょう。よっすぃーの対ごっちん戦略の軽視が
この油断を招いたのでしょう。
まあ、当機構としてはごっちんに頑張ってほしいのですが、
梨華ちゃんの気持ちはどうなのでしょうか?

とにかく楽しみに待っています。(^−^)
頑張ってください!!
141 名前:夜叉 投稿日:2001年12月30日(日)14時49分37秒
そうですね、そうなっても良いんですけど、作品の流れに沿わないのなら、終わらせた方がいいかも。
吉の反撃はやってくるのでしょうか…、どうか(略。
続き楽しみにしてます。
142 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月06日(日)05時51分10秒
行き詰まり中ですか。。がんばって
143 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月16日(水)15時58分03秒
応援してます。
144 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年01月17日(木)01時24分29秒
どうしよう‥。スタジオを思わず飛び出したものの、ふと足を止めた瞬間に私は我に返り空を見上げた。
走ったことによりモヤモヤした気分の高ぶりは、いつの間にか消えている。
「飯田さんや、保田さんに何て謝ろう」
結局、私は小心者で、実際に事が起こると、慌てるしか出来ない人間。梨華ちゃんに対してもそう。
余裕ぶっておきながらごっちんの存在に気付いた途端に焦って、それでいて何も行動せずにぼんやりと考え込むだけ。
挙句の果てに仕事放棄だし‥おかしくて泣ける。
145 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年01月17日(木)01時32分40秒
その後、もちろんスタジオに戻れるわけなく、私は家に真っ直帰ってベッドにうずくまった。
その間、何回も携帯が鳴ったけど無視。電源を切ればいいと分かっていても、(呆れてしまう話だけど)梨華ちゃんからかかってくるかも‥と淡い期待で切れなかった。
当然かかってくるわけもなく、絶望した私の心とは裏腹に明るく輝く太陽の光を背に眠りについた。
146 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年01月17日(木)01時38分07秒
どうしちゃったんだろう?って、わざとらしいね。
理由なんて分かりきってるのに。隣に座っている彼女を見た。
その瞳も心も、よすぃこが出ていったドアを見つめている。
‥あぁ、彼女もよすぃこと同じ気持ちなのかなぁ。
そう思うと悔しくて、少し強引に彼女の肩を引き寄せた。
「ごっちん?」
やっと私を見てくれたね。
「気になる?」
「それは、ね‥‥だって、仲間じゃない」
仲間、と付け加えた時顔を伏せた仕草が、とても苦しそう。
正直になりなよ、そう思わず出かかった言葉を寸でで飲み込んだ。負けを認めるにはまだ早い。
147 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年01月17日(木)01時44分18秒
仕事は何とか引き伸ばしてもらえたみたい。保田さんはかなりご立腹で、他のメンバー‥特に新メンバーのコは困惑した様子。
私は‥‥仕事がどうなるとかそんなんじゃなくて、あなたのとった行動に困惑していた。仕事には何があっても真面目なあなたが今回みたいな事をするなんて。
「よすぃこなら大丈夫でしょ」
ごっちんは私の肩を抱いて笑ったけれど、やっぱり気になるよ。
だって私、あなたのこと好きだから。

不意に誰かに呼ばれた気がした。
148 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年01月17日(木)01時48分35秒
――もしもし?

焦がれている声に耳をくすぐられ、目を覚ましたのは夜中だった。とうとう幻聴までハッキリと聞こえる程に、私はどうかしちゃったみたい。

――もしもし、よっすぃ〜?

夢でも幻聴でもない。その声は、いつの間にか握られていた携帯から漏れている。
それでも夢見ごこちで携帯に話しかけた。

「梨華ちゃん?」
名前を口にするだけで妙な照れ臭さが気持ちを高揚させる。
「よっすぃ〜?」
名前を呼ばれるのも同じ。
149 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年01月17日(木)02時00分06秒
私を呼んだのは携帯の着信音。こんな時間帯に誰だろう?
「ごっちんかなぁ?」何故か最近ごっちんは私に絡むような気がする。
「前はよっすぃ〜にベッタリだったのに」
軽い嫉妬を思い出しながら私は携帯に手をのばしディスプレイを覗いた。
その相手は意外な人で私は一息つくと、出来るだけ綺麗な声を出した。
「もしもし?」
なのに全然反応がないし、しかも出たかと思ったら、話が合わないこと言うし‥‥
150 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年01月17日(木)02時07分02秒
それにしても梨華ちゃんからかかってくるなんて‥と、思っていたら
「どうしたの?」
「どうしたのって、梨華ちゃんがかけたんじゃないの?」
「えっ?違うよぉ」
何か話合わないぞ?
梨華ちゃんがかけたんじゃないとしたら、私だよね?
――そっか!梨華ちゃんの番号に合わせたまま眠って、発信ボタンいつの間にか押しちゃったんだ‥‥。
「ごめん、寝ぼけてかけたみたい」
「そうなんだ‥」
梨華ちゃんの声のトーンが下がったのがハッキリと聞こえた。
151 名前:名無しさん 投稿日:2002年01月17日(木)02時12分24秒
書き貯めてから更新するつもりだったのですが、読んで下さる方がいるみたいなので少しだけ更新しました。
レスもまとめてしまい申し訳ないです。
しかもまだクリスマスの話だし‥(T▽T)
152 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月17日(木)16時15分47秒
いやいや、遅くきたクリスマスも良いべさ
続きも期待してますよ
153 名前:夜叉 投稿日:2002年01月17日(木)18時11分41秒
吉、仕事放棄はいけない。
でも、目の前でそんな風やったらそうなるかもしれへんなぁ。
二人の距離が縮まればいいのですが。

作者様、あまり無理をしないで下さいね。
まったりと更新お待ちしてますので。
154 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年01月18日(金)09時36分31秒
よっすぃーせつないですな。よっすぃーもっと素直になれよ。
うーん、でもごっちんに頑張って欲しいな。
ごっちんの梨華ちゃん攻略に期待!!

更新が待ち遠しい。
作者さん、マイペースで無理せず頑張ってください。
応援してますよ。
155 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月29日(火)01時22分05秒
今日初めて読んだわ。いいね。上手いね。
けど、よっすぃめっちゃせつねぇ〜〜〜〜〜。(涙

頑張ってね。待ってるし。
156 名前:名無しさん 投稿日:2002年02月11日(月)21時29分12秒
ずいぶん下がったのでage・・久しぶりに更新致します。

152さん>もうバレンタインの季節なんですよね・・この話はまだイルミネーション中。

夜叉さん>毎度ありがとうございます。
お言葉に甘えてマッタリ更新。

いしごま防衛軍さん>最近 いしごまの絡みが多いので いしごまでめでたしも・・あり
155さん>初読み ありがとうございます!
更新 遅いですが これからも読んで頂けたら幸いです。

3月上旬までには完結させたい。新メン推しの話が書きたいのです
157 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年02月11日(月)21時31分52秒
いつの間にか私たちは気まずさに沈黙し、静かな息遣いだけをお互いに行き交わせていて、一気に部屋に充満したこの空気が嫌で、私はベランダに出た。
「んっ・・!」
赤みを帯びて鈍く光る月が目に滲みる。
「月、綺麗だね。風も気持ちいいし」
ナイフの様に不敵で、美しい三日月だった。「外いるの?」
「うん。今ベランダ出た。眠気覚まし」
「ふ〜ん」
梨華ちゃんの興味なさそうな返事。

(そういえば・・・)

今日の仕事はどうなったのだろう。
飯田さんは?保田さんは?他のメンバーは?聞きたいことは山ほどある。
158 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年02月11日(月)21時33分49秒
でも、本当に聞きたいのは、
漠然と頭に思い浮かぶこの間のこと。
ごっちんとのこと。

「・・・・。」

肌を外気に刺激され、髪を散らす風に背中を後押しされても尚 私は今一歩 梨華ちゃんに踏み出せない。

(梨華ちゃん・・お願い)

彼女の方から何でもいいから 言ってくれたら、と月に瞼を閉じて祈った。
でも、もしその言葉が二人の終わりを告げるものであったなら。
私は・・・
159 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年02月11日(月)21時36分57秒
そっかぁ・・・
寝ぼけてかけたのか。そう、だよね。
でも、今あなたと話していることは現実。
それだけで私は幸福なの。

・・・たくさん話したいことがあるよ。

あなたと気持ちが通じた あの日の夜の夢を見たこと
今日のあの後 みんながあなたを心配していたこと。
そして、この間 走り出したわけ。
窒息してしまう程に胸を締め付けるあなたへの想い。

なのに、なのに、気持ちが溢れ過ぎて うまく言葉にできない。
とにかく早く何か話さないと。
このまま電話をきってしまったら 全て終わってしまう気がする。でも・・・でも・・
160 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年02月11日(月)21時46分24秒
耳を掠めたのは空虚な夜を翔ける風の音。

たぶん ほんの数秒しか経っていない。
けれど今の私には 瞼を開けた瞬間に映った全ての景色が長い歳月を経て色あせてしまったように見えた。
梨華ちゃんの口からは私の絶望することも
ましてや 胸を躍らせるようなことも何も発しない。
安心したような寂しいような・・・。
このまま お互いだんまりじゃあらちがあかない。かといって 私は 潔く梨華ちゃんに聞く勇気もないし。

(・・・梨華ちゃん)

梨華ちゃんは息を潜ませて今何を考えてるのだろう。
私が 寝ぼけてかけたと言った時に 微かについた溜息。
曇った声。

ねえ、きみ何思う?
161 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年02月12日(火)00時41分44秒
うーん、すごく続きが気になります。
ずっと更新を楽しみに待ってましたよ。seekも復活してよかった。
よっすぃーと梨華ちゃんの二人とも何か言いたいのだけど言い出せないで
いる雰囲気が切ないですなあ。この二人は心の中では強い絆で繋がっているのですな。
しかし、それでも負けないのがごっちんだ。ごっちん頑張れ!!
作者さんも頑張ってください。いしごま防衛条約機構は応援しています。
162 名前:名無し読者 投稿日:2002年02月12日(火)01時01分17秒
>161
ごめん、ちょっとウザ(略
163 名前:夜叉 投稿日:2002年02月12日(火)11時39分33秒
二人の気持ちは間接的ではあるけど繋がってる。
おでに分かっても二人には…。切なすぎます、作者様。
続き、期待してますね。
164 名前:名無し読者 投稿日:2002年02月12日(火)20時59分11秒
>>162
最低ですね
165 名前:名無し読者 投稿日:2002年02月13日(水)17時56分32秒
>>162
お前が(略
166 名前:名無しさん 投稿日:2002年02月13日(水)18時01分01秒
作者がどうなんか知らんが162に同意。
167 名前:名無しさん 投稿日:2002年02月14日(木)02時39分30秒
嫌〜な空気流れてるので一言。

私は162さんには同意出来ない派です。
他の読者の方が話を読んで下さる時に このようなレスを見て あまりいい気分はしないと思うので。
沢山の方に楽しんで読んで頂ければと思っているので、こうゆう事でスレの雰囲気を暗くしたくないです。
ただでさえストーリーが暗めですし(w
生意気言って すみませんm(__)m
168 名前:名無し読者 投稿日:2002年02月14日(木)22時03分42秒
>>162-167煽るな
>>作者さま
面白いです。つづき楽しみであります。
169 名前:夜叉 投稿日:2002年02月17日(日)19時39分45秒
作者様、続き楽しみにしてます。
この後の三人が気になって、毎日覗いてみたり(笑)。
170 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年02月18日(月)05時43分01秒
「よっすぃ〜、あのね私・・えっと」

それは、どうしたらいいのか分からず 遠くにちらつくネオンを見下ろした時だった。
微妙な空気の流れにのり私の思いが伝わったのか、それとも、いつまで経っても何も開かれない状況に不安を感じたのか、梨華ちゃんは 夜風に掻き消されてしまいそうな声で喋り出した。
171 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年02月18日(月)05時48分20秒
「何?」

返ってきたのは、近いようで遠い優しい声。カーテンの隙間から顔を覗かせる月は確かに綺麗で。無意識のうちに窓へ片手をつき 許しを乞うように見上げていた。
その輝きは 今の私には痛い視線。
言葉が続かずに黙り、尚且つあなたから逃げ切れない私を月が笑っているような目眩を起こさせる。

泣きそう。
涙の流れるままにしかこの想いを あなたに伝えられそうにない。でも、それは狡い。
あなたを困らせるのは分かっているから。

震えてしまう声を何とか制して あなたに近づこうと思う。
努めて明るく。少しづつ。
172 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年02月18日(月)05時53分25秒
――この間のことだけど・・・。

「うん」

――ごめんね。

「気にしてないよ」
・・・嘘だ

――ほんとに?
・・・そうなの?

「ほんとだよ」
・・・そんなわけない

――よかったぁ。
・・・そうだよね

「梨華ちゃんは気にし過ぎだよ」
・・・それは、違う

ほんとは自分の方こそ気にしてる。

――そうだね。
・・・私バカだなぁ

あなたは私ほど 私を想ってないのに。

「梨華ちゃん」
・・・さっきはあんなふうにしか言えなかったけれど

――なあに?
・・・想われなくてもいいから

梨華ちゃんの、

あなたの、

傍にいても いいですか?
173 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年02月18日(月)05時56分15秒
「もう〜 のの食べ過ぎだよぉ」
「そんなこと…もご…もご…ないのれす」
「あー 私のお菓子がぁぁ」
壁によりかかり雑誌から顔を上げると お菓子を頬張るのの、それに負けじとポッキーを二本食いするごっちん、その様子を優しい眼差しで見ている梨華ちゃんが目にはいる。
何もかもが平和で 私は自然に頬が緩むのを感じた。

これからもよろしく

あの夜から一週間経った。本心の欠片も言えず、素直な気持ちと、素直になりきれない気持ちから出た一言は、別れとも これから先も続く二人、とも取れない言葉。
174 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年02月18日(月)05時59分38秒
そのせいか私たちはつかず離れずの微妙な距離で お互いの傍にいる。どんな距離感であろうと傍にいられる今を、もうそれだけで私は幸福・・だと思う。

ぼーっと 三人のやりとりを眺めていると、視線に気付いた梨華ちゃんと目が合った。
「よっすぃ〜も食べる?」
ごっちんとのの食べっぷりに苦笑いをしながら ポッキーを差し出す彼女。
「ううん。ありがと」そう?と言って梨華ちゃんは視線を外した。すごく自然な仕草で、向けられた背中を引き続き眩しく見つめてしまう。
ただ、一さいは過ぎて行く、か。
小説の一節を ふと思い出し、何故か悲しくなった。
175 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年02月18日(月)06時04分14秒
何気なく移した視線の先に、温かい瞳があった。一瞬だけ世界が二人だけになる。
その後は白々しい会話しか出来なかったけれど。
私は楽屋でのことを思い出し、まるで遠い日のことのように目を細め溜息をついた。
一週間経った今、仕事の時に会う以外では、メールをする程度の接触しかない。
結局私は一歩もあなたに近付けなかった。あれ以上 壊れるのが恐かったから・・・
「梨華ちゃん?」
突然の呼び声に驚き、かすれていた現実に焦点を合わせると、そこにはやはり あなたの姿はなく、頬を膨らませ それでいてどこか心配そうな ごっちんが立っていた。
176 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年02月18日(月)06時06分51秒
「あっ、ごめん。ぼーっとしちゃってた」
「どうしたの?最近ずっと そんな感じだけど」
そう言ったごっちんは手に持っていたトレーから、美味しそうな匂いをたてるお皿を静かにテーブルに置いた。「そうかな?それよりごめんね。遊びに来てくれたのに夕飯作ってもらっちゃって」
「ううん、料理好きだし。それに」
「それに?」
「ん、なんでもない」「?」
食べよ食べよ、と口早に言って俯く ごっちんを不思議に思いつつ私も料理に箸をすすめた。
177 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年02月18日(月)06時09分26秒
続けると、

梨華ちゃんに手料理食べてほしかったから。

なーんて言えない。
俯かせた顔を少し上げて 料理を食べる彼女を見た。
「どう?美味しい?」「うん!凄い美味しいよ。いいなぁ 料理上手で」
にっこり笑う彼女に一安心。頑張ったつもりだけど、口に合うかなって心配だったから。「今度は梨華ちゃんの手料理食べたいな」
「え〜、私なんて手際も悪いし味音痴だし・・・」
さっきまでの ぼんやりした雰囲気とは変わって彼女は喋りだす。ほんとに最近の彼女はおかしい。ぼけっとしてたかと思ったら、何かを思い出さないように喋り続ける。
178 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年02月18日(月)06時11分27秒
落ち込んでいるところも見なくなった。
それはいいことなんだろうけど、無理してる感じがするんだよね。「梨華ちゃん」
その原因は分かっている。
「無理しないでね」
後から思うと、自分でも笑ってしまうくらい真剣な瞳で、不思議そうに首を傾ける彼女を見つめていた。
「ふふ、ごっちん変だよぉ」
「変とは何さ〜」
真剣な顔もそこそこに、吹き出した彼女につられて私も笑う。
疲れたら いつでも寄り掛かっていいよ。
待ってるから。
179 名前:名無しさん 投稿日:2002年02月18日(月)06時37分48秒
更新致しました。

いしごま防衛軍さま>いよいよ、( ´д`)始動します

夜叉さま>まだまだすれ違い。楽しみにして頂けると嬉しいです。週三は更新したいんですけど なかなか…。

168さま>ありがとうございます。期待に応えられるよう頑張ります。

162−166さま>争いはやめて(ニガワラ
180 名前:夜叉 投稿日:2002年02月18日(月)16時58分31秒
あぁ、更新有難うございまするぅ(泣)。
二人の行方は不透明だし、三人の糸は余計絡まりそうだし。
作者様のペースでいいですよ。急かしてしまってすいませんです。
楽しみにしてます。
181 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年02月18日(月)17時13分20秒
争いが始まったのは自分がもとなのでごめんなさい。
いよいよごっちんが動き出しますか。すごく楽しみです。
よっすぃーと梨華ちゃんのこの微妙な関係が切ないです。
作者さん無理せず頑張ってください。更新楽しみにしています。
182 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月03日(日)18時28分42秒
気長に待ってます
183 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月06日(水)01時15分13秒
「手伝おっかぁ?」
「そんなことまでさせられないよ〜」
お腹を空かせていた私たちのお皿からは、料理があっと言う間に片付けられ、キッチンに食器を運ぼうとするごっちんを押し止めて私は洗い物にとりかかっていた。
ごっちんはと言うと、「梨華ちゃん大丈夫なの〜?」
からかうみたいな笑いを残し、渋々ソファーに座ってテレビを見ている。
失礼しちゃうなぁ、一人暮らししてるんだから それくらい出来ますよ。すぐ子供扱いするんだから。
でも、ごっちんの笑顔は、今まで見たことのない優しい顔をしていて少しドキッとした。
184 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月06日(水)01時26分08秒
背後から不器用なメロディーが聞こえる。
可愛らしい鼻歌に誘われて、いつの間にか私は彼女の後ろ姿を見つめていた。何気なくつけたテレビから流れる音や映像が耳から遮断されちゃうくらい私は心奪われてしまう。
あまり上手いとは言えないその歌に身を酔わせながら 彼女が振り返るのを待つ。
「梨華ちゃんまだ〜?」
「もうちょっと…」
今の私には最高にもどかしくて、それでいて甘い時間。
185 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月06日(水)01時27分36秒
過ごす時間を重ねる度に、その表情は温かいものになっていって、安心して笑える自分がいて。
「梨華ちゃん、終わったぁ?」
「もうちょっと」
甘えるように名前を呼ぶ ごっちん。私って手際が悪いから少し時間かかるのよね。
手早く泡を洗い流し、はい終了。
「終わったよぉ」
振り返ると、ずっとこちを見ていたのだろうか、ソファーの背もたれに顎を乗せて こっちを見ている ごっちんの瞳にぶつかった。
186 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月06日(水)01時34分11秒
「…もしかして ずっと見てた?」
「うん♪なんか楽しそうに洗ってるから。てゆーか、梨華ちゃんて鼻歌まで下手だね〜」……ショック&恥ずかしいよぉ〜。
「そんなはっきり言わないで…」
「ちなみに何の曲?」「え〜!?分からないの?ザ☆ピ〜スだよ」悔しくてサビ部分を歌ってみても、ごっちんは一応気遣ってくれてるのかな?唇の端を歪めて笑いをこらえてくれてる。だけど目は完全に笑ってるよ〜。
「もうっ!いいよ笑ったって。どうせ下手ですよ」
よっぽど可笑しかったのか、ごっちんはソファーにのけ反って笑いだした。
187 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月06日(水)01時35分50秒
…そこまで笑うのもどうかと思う。目に涙溜めちゃってるし。
「ごっちん笑い過ぎだよぉ」
「ごめんごめん」
ネガティヴ・モードになり始めた私を見て慌てて涙を拭うけど、もう遅いもんね。
「でもさぁ梨華ちゃんて圭ちゃんの一番弟子にしては…だよね」
笑い声は治まったものの 意地悪な瞳は私を捉らえ続けている。
何か言い返そうと、カウンターからのりだしていた身体を引っ込めてリビングに行くと ごっちんが手招きをしてソファーをポンポン叩いた。
隣に座れってことだよね?じゃ、遠慮なく。
188 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月06日(水)01時40分14秒
頬を膨らませた彼女が私の隣に座ると、はずみでホノカな洗剤の香りが鼻をついた。
少しでも長く一緒にいたい。傍にいたい。
「ごっちん?」
「ん〜、のんびりしようよ」
抑え切れない気持ちにまかせて、戸惑う彼女の肩にもたれかかる。「もう…ごっちんは甘えん坊だね」
照れくさそうに笑う彼女の腕が肩にまわされて その指は私の髪に絡みついてきた。
189 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月06日(水)01時46分20秒
「明日はオフだぁ〜」仕事が終わると私は真っ直ぐ家に帰り、着いた一番にお風呂へと直行した。ここ最近ずっとそうだ。
時折 天井から滴る水滴が湯舟に落ちて、小さな波紋を起こす。
(誘ってみようかな)でも、断られたら…。今日も相変わらずテレビ上でしか絡めなかった。梨華ちゃんの傍にはいつも ごっちんがいて…って、それは言い訳にしか過ぎないけれど。
あの二人の距離は確実に近づいている。
「もう ごっちん告ったのかな?」
――それとも。
帰り際、当たり前のように一緒に楽屋を去った梨華ちゃんとごっちんの後ろ姿がリプレイされた。
190 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月06日(水)01時50分51秒
――付き合ってるのかも。
そう考えただけで頭がかぁっとのぼせる。
「もう終わった…のかなぁ」
私と梨華ちゃん。
窓を激しく打つ夜風と同じように、心の中は嫉妬の嵐が起こっている。
191 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月06日(水)01時56分12秒
外からくぐもった風の音が聞こえ、肩にもたれるごっちんが瞼を擦り始めた頃、
「うわぁ、きれー」
何処の国だろうか、色とりどりのイルミネーションに飾れた町並みがテレビに映しだされた。
「んん?…ほんとだ」眠そうに細めた瞳でごっちんも見入る。

(ねえ、覚えてる?)いつかは忘れたけど、クリスマス一緒に過ごそうね、って約束したこと。
おっきなツリーと、綺麗なイルミネーションが見れる所に行こうって。その時のあなたの面倒くさそうに眉を寄せた表情。
「どうなるんだろ」
「何がぁ?」
「ううん。なんでもない」
密かに溜息をつく。
192 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月06日(水)01時58分57秒
色んな思いを巡らせて画面を見つめた。
「そっかぁ」
しばらく そのまま止まっていると、眠ってしまったとばかり思っていた ごっちんが おもむろに口を開いた。「あと少しでクリスマスなんだ」
「そうだねぇ」
楽しみで、ちょっと複雑なクリスマス。
「あのさ〜…予定とかある?」
「えっと…」
何て答えればいいんだろう。戸惑う私に ごっちんは睡魔に襲われて回らない舌で話しを続ける。
「一緒に…どっか……いか…ない?」
困ったなぁ。でも、ごっちんといると楽しいし……もっと、もっとごっちんといたい。
だから私の答えは…。
193 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月06日(水)02時00分47秒
少し間を置いてから
隣を見ると、気持ち良さそうに私の肩に顔を埋めている ごっちん がいた。
「ふぅ。しょーがないなぁ」
人をこんなにもドキドキさせといて。平和に眠る穏やかな頬をつっつく。それに反応して顔をしかめる姿が可愛い。
この時までは その寝顔と同様、なにもかもが平和だったの。
194 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月06日(水)02時21分25秒
―――出ない。

まあ、時間が時間だしね。仕方ないか。
諦めて携帯を切ろうとした時に繋がった。
『もしもし』
「あっ、私。ごめん寝てた?」
『ううん。ちょっとね』
曖昧に言う声が少し迷惑そうな気がするのは気のせい?
「明日なんだけど…あいてる?久しぶりに遊ばない?」
一つ一つ慎重に喋る。まるで何かに怯えるように。
けれど、梨華ちゃんはなかなか答えない。
お願い、何か言って。不安になる。
「あっ、無理ならいいんだ。急だし…ただ」

――声が聞けて良かった。

そう続けようとした次の瞬間 言葉を呑みこんだ。
195 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月06日(水)02時27分09秒
『…梨華ちゃ〜ん』

無言の梨華ちゃんの背後から聞こえる小さな呼び声が、私の頭の中で大きく響き渡った。
――ごっちん?
196 名前:名無しさん 投稿日:2002年03月06日(水)02時50分41秒
三パターンの終わり方が見えてきました。

夜叉さん>石川さんとよっすぃ〜がはっきりすればいいのですが…

いしごま防衛軍さん>気になさらないで下さい。
今のところ後藤が三歩ほどリード。

182さん>気長に待って頂きありがとうございます。って、長過ぎですね。
197 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月06日(水)04時30分22秒
修羅場♪修羅場♪
198 名前:夜叉 投稿日:2002年03月06日(水)11時02分58秒
何かが起きる予感…(汗汗)。ドキドキしながらお待ちしておりましゅ。
199 名前:aki 投稿日:2002年03月06日(水)13時25分13秒
近頃見つけて読みました。
微妙な三角関係…今後が気になりますね。
楽しみにしてますっ。
200 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月06日(水)13時46分03秒
…イヤン♪(ヲイ
いしよし・いしごま、どちらも好きなので
吉澤さんを応援すべきか後藤さんを応援すべきか…。
ってゆーか石川さんを二人が取り合うって構図めっちゃツボなのです。
続きも期待してます。
201 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年03月07日(木)01時51分06秒
ごっちんその勢いだ。梨華ちゃんもごっちんの方に傾いている
ような気かするんですが、平和だったということはこの後
悲惨で悲しいことになるということでしょうか。うーん、
気になります。しかしながら、親友であるよっすぃーとごっちん
が争うのはあまり見たくないですなあ。でも見たいかも。
更新楽しみにしています。頑張ってください。
202 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月08日(金)21時00分05秒
傍に彼女の姿はなく、不安になって愛しい名前を呼んでみた。
怠い体を起こして部屋を見回す。
(梨華ちゃん……)
頭がくらくらする。
もうろうとする意識の中、つけっぱなしのテレビに一瞬目を奪われた時、キッチン側の奥の方から声が聞こえてきた。
振り返った先には大好きな彼女の後ろ姿が見える。
(何してるんだろう)眠気で どうも頭も体も働かない。
それでも彼女の元に行こうと崩れそうに立ち上がる。同時に彼女が振り向いた。
さっきの呼び声が聞こえたのだろうか 手を肩の辺りで振って応えてくれている。
嬉しくて両腕を大きく振りかえした。
203 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月08日(金)21時06分29秒
「あっ、ごっちん起こしちゃった」

ふぅ…。
あなたには悪いけれどごっちんの呼び声に、安堵の息をついちゃったわ。だって、急なあなたからの電話に、心がついてきていなかったんだもの。
小さく手を振ると ごっちんは嬉しそうに両腕を振り返してきた。

『ごっちん…来てるんだ?』

「あっ、うん」
ほぐれた気持ちは、あなたの声で再び固まり出す。その後の言葉が続かない。さっきの誘いにどう答えようか迷っているから。

『…いいよ』

あなたは重い声を出した。今まで聞いたことのない、感情が痛い程にこもっている声。
204 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月08日(金)21時15分42秒
今すぐにでも携帯を放り投げたかった。全てを投げ出したい。
この窓から夜へと向かって、私のどす黒い感情と共に切り離したいよ。
何の偽りもなく ごっちんの名前を出す梨華ちゃんの様子からして、ごっちんの気持ちをまだ知らない。
それが私の苛立ちを刺激する。
私の気持ちも、ごっちんの気持ちにも気付かない無邪気な梨華ちゃんが…たまらなく憎くて、
「駄目だわ、私」
感情をぶつけていた。自らの傷口を広げる言葉を吐いていた。
「いいよね、梨華ちゃんは。私の気持ちも」

胸が苦しい。

「ごっちんの気持ちも何も知らないで笑っていられてさ」
205 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月08日(金)21時28分28秒
私から視線を外した彼女の表情がぎこちなくなった。
よく見ると手には携帯が握られ、誰かと話しているみたい。
「梨華ちゃん?」
少し、また少しと彼女の瞳が曇ってゆく。
…そんな悲しい顔しないで。
彼女にこんな顔をさせる相手を私は一人だけ知っている。
早く会話が終わることを祈り、様子を伺いながら大人しくソファーの上で待つことにしたのだけれど。
206 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月08日(金)21時30分49秒
「そ…んな……の…分から……よ」

彼女の涙でつまった小さな叫び。暗闇に迷う儚い蝋燭の火のような姿。
頭よりも先に体が動いていた。

「梨華ちゃん!!」

驚きに開かれた梨華ちゃんの潤んだとは言うには遅い瞳。
私に何か言おうと切なげに唇を動かすが、音は発せられない。
(…梨華ちゃん)
その体を強く抱きしめていた。
207 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月08日(金)21時44分30秒
止まって。
お願いだから、止まってよぉ……。
叫びも空しく、私の理不尽な感情は梨華ちゃんに向かう。
受け止めてほしいの。私の気持ち。

「なん…で?なんで、そ……なこ、と…いう…の……っ」

梨華ちゃんの苦しそうな訴えが聞こえる。
鏡に反射する月明かりによって、混沌とした意識を覚まされた。
これって、涙?
鏡に映る私の頬には濡れた筋が走っている。でも、顔は何故か笑っていた。
全てを狂気によって失った瞳が、自分でもぞっとする程に濁っていて、身を強張らせる。携帯の向こう側に梨華ちゃんが息をつまらせているのも無視して自身に見入っていた。
208 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月08日(金)21時48分54秒
どうして?どうしてなの、よすぃこ?
「梨華ちゃんに何言ったの?」
彼女から携帯を奪いとり、私は唸った。
突然 私が割り込んだせいなのか、向こう側からは、しばらく何も反応がない。

『関係ないでしょ』

無機質な言葉。
それは、そうなのかもしれない。けれど…。『まだ言ってないんだね』
「それこそ関係ないじゃない」
意味はすぐ分かった。なにもかも見透かしているような声色に腹が立つ。なんなの一体。「梨華ちゃん泣いてるよ」
胸の辺りが彼女の涙で温かく濡れてゆくのを感じた。服だけじゃなく皮膚にまで浸透してきて、私の心を涙で溢れさせる。
209 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月08日(金)21時57分07秒
梨華ちゃんの鳴咽と、ごっちんの真っ直ぐな声が、私を遅過ぎる後悔へと導いた。
(戻れない。とりかえしがつかない)
それでも、梨華ちゃんの声が聞きたい。
「梨華ちゃんに変わって」
『やだ』
「いいから…お願いだから、変わって」
情けないくらいか細い懇願を口にしていた。ごっちんは初めは渋ったが、無言で変わってくれた。
『……もし、もし?』大切な人の掠れている声に私は眩いを起こし、両目を手で覆う。
「梨華ちゃん」
もう私には多くを語る資格なんてない。
210 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月08日(金)22時04分46秒
一方的で卑怯。これ以上 傷付けたくないから、なんて言い訳にならない。
でも、私はまた逃げ出す。

「ごめんね、ばいばい」

『えっ……?』


――ピッ。

これでいい…と思う。別れの言葉は思っていたよりも甘く優しく唇から漏れた。
211 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月08日(金)22時11分50秒
いつの間にか私はソファーの上でごっちんに抱き抱えられていた。手にはもう二度とあなたからはかかってこないであろう携帯が握り締められている。
「私、分からないよ」あなたの気持ちが。
どうして急にあんなことを言い出したのか。「……う、ん」
私の呟きに ごっちんは寂しい笑顔で答えてくれる。数時間前までの温かい雰囲気はもうない。
「あっ、ごめんね。せっかく遊びに来てくれたのに」
恥ずかしいところ見せちゃった、そう言って預けていた体を慌てて起こすと、腕を強く引っ張られて再びごっちんの胸に飛びこんでしまった。
意外な行動に驚いて
ごっちんを見上げる。「いいから、無理しないで」
そう言ったごっちんの目には……。
どうしたの?ごっちん、泣いてるの?
212 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月08日(金)22時16分34秒
「ごっちん、泣いてるの?」
手を伸ばして頬を指でなぞると、濡れた感触が伝わってきた。
私の問いに ごっちんは曖昧に微笑む。

私の気持ちも、ごっちんの気持ちも…何も知らない。

あなたはそう言った。ごっちんの気持ちってどうゆうこと?

ごっちんが何を考えているのかも私には分かりそうになかった。
今どんな思いで私を見つめているのか、どうして そんなに優しいのかも、涙の理由も。
213 名前:名無しさん 投稿日:2002年03月08日(金)22時52分14秒
そろそろスパートをかけたいと思います。

197さん>大きな修羅場は避けときました。とゆーか、書きずらいもので。

夜叉さん>何も起こらずあっさり終わらせてしまいました(汗

akiさん>akiさんの作品で いしごまに魅せられました。描写に感服。

200さん>私もかなりこの構図好きです。
頑張る後藤が特に。

いしごま防衛軍さん>よっすぃ〜が一番 悲惨なことになってきてます。この後 しばらく出番ないですし。
214 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月09日(土)04時40分02秒
話が動いてきましたね
スパートがんばって
215 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年03月10日(日)01時02分04秒
うーん、この後どうなるのか見逃せない。
がんばってください。
216 名前:夜叉 投稿日:2002年03月10日(日)15時25分53秒
何も、ってそんな感じじゃないですよ、これは…(汗)。
それぞれの心の深い傷を負って…。
どうなるんでしょうか?気になります。
頑張って、スパート掛けてやってください。
217 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月11日(月)23時08分19秒
潤んだ彼女の瞳に、同じ様に涙を流している自分が映し出されていた。彼女が心配そうに私のトレーナーをぎゅっと握る。
その時 初めて自分が泣いているという事実に気がついた。
「あっ、ごめん。私まで泣いちゃったらダメじゃんね」
そう頭で分かってはいても意思に反して 目からは依然ぽろぽろと雫は溢れて 彼女の髪に滑る。

「…ごっちんの気持ち教えて……ほしい」

ぽつりと零れた彼女の一言。理性を激しく掻き乱す。
「私の気持ち?」
動揺を隠そうと笑おうとしたけど無理だわ。
218 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月11日(月)23時12分52秒
笑って誤魔化そうにも彼女はいたって真剣で、私のトレーナーを掴む手に力をこめた。
私も彼女の黒い瞳を偽りなく見つめる。
(ゲームオーバー?それとも)

ハッピーエンド?

もう逃げ切るのは無理みたい。覚悟を決めて大きく深呼吸をする。

「私の気持ちはね」

ゆっくりと勇気の一歩を踏み出そう。心を不安に震わせながら。
219 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月11日(月)23時15分47秒
無意識に出ていた。

「教えて……ごっちんの気持ち」

開いた口に流れこむ涙は、熟し過ぎた果実のように甘く、正常な思考を溶かす。
この上なく気怠い。
不思議な空気に酔いながら ごっちんの言葉を待った。
220 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月11日(月)23時27分02秒
梨華ちゃんが好き……

言葉にならない。
彼女と視線を交わらせたまま口をつぐんだ。好きと言うのはあまりにも簡単。その中に含まれる様々な想いを表すには足りなかった。多くを語ればどこかですれ違う。
「えっ、ちょっと…ごっちん?」
素直な気持ちを伝えるにはこれがいい。
戸惑う肩を抱き寄せ

「……んっ」

涙で濡れた唇にそっと口づける。
この時、幸福と同時に私は罪を背負った。
それは、彼女を抱き締めれば抱き締める程に深くなる。
221 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月11日(月)23時32分11秒
自分は狡い人間だと思う。
自然に閉じてゆく彼女の瞳を見ながら強く感じた。
彼女は気付いていないけど私は知っているから。我が親友、吉澤ひとみが どれだけ彼女を好きで、どれだけ愛しているかと言う真実、二人が反発し合いながらも、互いを求めていることを。
222 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月11日(月)23時35分45秒
梨華ちゃん、よすぃこ……こんな私を許してくれる?
223 名前:名無しさん 投稿日:2002年03月11日(月)23時47分47秒
ここで一言。この話はいしよし…のはず(汗しかし、いしごま中心に更新です。

214さん>ありがとうございます。ほんとにやっと動き出しました

いしごま防衛軍さん>ここから急速に話しが進むので、お見逃しないよう読んでいただければと(w

夜叉さん>別れのシーンあっさりしてたかと思いまして。
やっと後藤も告白したので まだまだ何かおこります。

淡泊な文ですが最後まで お付き合い願いますm(__)m
224 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年03月12日(火)15時33分33秒
うーん、まだまだ気が抜けませんな。ついにごっちんが
告白したわけですが、この後どうなるのかすごく楽しみです。
頑張ってください。
225 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月15日(金)05時35分43秒
退けないところまで踏み込んじゃったのね後藤
どうなることやら…
226 名前:夜叉 投稿日:2002年03月15日(金)19時59分37秒
ごっつぁんまで…(^^;;。
退けない三人はどこまでいってしまうのか…。
がんがってください。
227 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月27日(水)22時31分01秒
触れるだけの口づけ。純粋とか無垢って こうゆうことを言うのだろう。
肩を抱く手が少し震えてる。
ごっちんの気持ち分かったよ。
(ありがとう。嬉しいよ。でも‥‥)
でも、あなたと初めて交わした口づけにどこか似ていて、甘美な記憶に胸が痛む。

「梨華ちゃん」

長い長いキスの後、閉じていた瞼を開けた先に映った唇が眩しくて目を細めた。
気持ちがふわついて ごっちんの顔を見れないでいると
「ごめん。私じゃ嫌だよね。やっぱり……」力無く乾いた声が私の胸を叩いた。
「違う…違うの」
ごっちんが嫌とか、あなたがいいとかじゃない。
228 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月27日(水)22時32分56秒
トレーナーを掴んだまま俯いてしまった。
(ごっちんは私が好きで。私は…ごっちんを……好き?)
ただ戸惑うばかり。
黙って俯くだけの私を覗き込むごっちんと目が合い、何か言わなければいけないと焦った思ったものの
「え……っと…」
もどかしさにまた泣きそうになる。
すると、ごっちんは瞬きをして、濡れた目を擦った。
「返事はいらないから……もうっ!そんな顔しないでよ〜」
自分の涙を拭ったのとは反対の袖で私の頬を拭く。優しく、ゆっくりと、慈しむように。「こうやって梨華ちゃんの涙を拭ける距離にいられるだけで私はいいの」
229 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月27日(水)22時35分19秒
それだけで充分に幸福だよ…最後の言葉は囁くくらいの大きさで届いた。
切ない響きが私をおおう。
230 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月27日(水)22時36分19秒
返事はいいなんて…。半分は本当で、当然、半分は嘘。
好きな人に想われたいってのは誰でも願うものだし。だけど、何故か今のは私には あまりその欲求はない。
腕の中にいる彼女は安心したのか、絡ませている視線を和らげた。「でもね」
ちょっと意地悪しちゃおっと。
「諦めたわけじゃないから。いつか振り向かせてみせるよ♪」
途端に困ったように眉を下げて微笑む彼女。思ったとおりの反応に嬉しくなって、肩に回していた両手に力を込めて抱きしめ直した。
231 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月27日(水)22時37分27秒
「もう〜、ごっちん苦しいよぉ」
彼女は抗議の声を上げながらも口調は楽しそうに笑っていて、抵抗のつもりなのか、私の胸に埋まった頭をふるふると振った。
そんな可愛い仕草をされたら放すに放せないじゃん。
「……絶対に捕まえてみせるから」
彼女に聞こえないように呟いて、抱きしめてる腕を緩めた。
「ごっちんのばかぁ」聞き捨てならない台詞と共にゆっくりと顔を上げた彼女の頬は紅く色づいている。
「梨華ちゃん、顔真っ赤だよ?もしかして締め付け過ぎた?」
バカってそうゆう意味ですか?確かに私ってバカ力だからなぁ。
232 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月27日(水)22時39分36秒
バカ力で抱きしめたらムードもなにも台なしだもんな。
でも、梨華ちゃんの『ばか』は違う意味みたい。
「なんか…恥ずかしくて」
「何が?」
「だって、ごっちんてば」
もじもじとまた俯いてしまう彼女の照れがよく分からずに私は目を瞬かせてたけど、言いにくそうに出た次の彼女の台詞に顔を紅くしたのは、今度は私の番だ。
233 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月27日(水)22時41分35秒
横目で私をちらっと見て、少し間を置いてから彼女は言った。
「絶対に捕まえてみせるから」
「へっ?」
「キザだよ」
うそ!?聞こえてたんだ!そ〜と〜恥ずかしいんですけど。
みるみるうちに彼女も更に真っ赤になって、二人して照れる。
「あ〜……っと。なんだか熱いね〜」
とりあえず何か喋らないとこのまま朝を迎えちゃいそう。
いかにも誤魔化しな言葉を言ってソファーから立った。
「ちょっと窓開けよっか」
火照った頭には冷たい風が一番。カーテンに手をかけて彼女に振り向くと、両手の平でパタパタと顔を扇いでいた。汗をかいたのか額に少し前髪がはりついているのが見える。
234 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月27日(水)22時42分49秒
ごっちんの動揺ぶりからして、聞き間違いじゃなかったんだ。
(捕まえてみせる、だなんて…照れるよぉ)ごっちんが立ち上がって少ししてから、熱をもった頬を心地良い風が掠めた。
と、同時に
「梨華ちゃん!!見て見て!」
顔を扇ぐ手を止めて呼ばれた窓辺の方へ振り向くと、風で踊るカーテンにもまれる ごっちんが、瞳を輝かせて手招いている。
「ほら〜早くぅ」
「なになに?」
フローリングを小走りに進むと、スリッパを履いているにもかかわらず、冷たい感触が足の裏を刺激する。
235 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月27日(水)22時43分50秒
「なんか急に寒くなったね。って窓開けてるから当たり前か」
吐き出す息が白い。
寒さに肩を竦め、両手を体に回して ごっちんの隣に行くと目の前には……。
236 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月27日(水)22時45分55秒
(へぇ…珍しいじゃんか。雪降ってるよ)

なんとか動き出した瞳に一番に飛び込んできたのは、静寂が降る世界。
雪の日の静けさはあまり好きじゃないけど、今日は大歓迎。
色々と考えたいことがあるから。ううん、嫌でも考えなきゃいけない。
大切な大切な…きみのことを。
少しずつ窓が白く曇ってきた。雪景色がぼやけて消えた。
「天気予報もあてにならないね」
まぁ、今回は変な言い方になるけど、ある意味いい天気だから良しとしよう。
237 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月27日(水)22時48分02秒
ブラウン管に映る くそ真面目な表情で原稿を読むキャスターを一瞥し、リモコンを拳銃代わりに
――バーーンッ
と一発、その厳めしい眉間に打ち込んだ。
即座に沈黙。
そして、再び私の心はきみへと向かう。
(梨華ちゃんも雪 見てるのかな?)
ごっちんと一緒に。
雪は当分やみそうにない。もう涙は出なかった。
238 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月27日(水)22時49分15秒
夜空に雪がふわふわと舞い続ける。
雲の隙間から射す月明かりをうけてきらきらと輝く様は、溜息が出てしまう程に美しい。「綺麗だね〜」
「うん。本当に綺麗」それ以上は もう二人とも何も言わずに お互いの息遣いを感じながら雪を眺めた。
傍に誰かがいてくれるだけで こんなにも安心できる。
(前の私では考えられないなぁ)
あなたじゃなくても安心できるなんて。
無意識のうちに、窓の淵に置かれた ごっちんの手に手を重ねた。吹き込む夜風にすっかり冷やされた その手は一瞬 小さな強張りを見せたけど、すぐに解けた。
239 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月27日(水)22時50分23秒
「このまま朝まで降って、たくさん積もったらいいな」
だんだんと白く覆われる世界を捉らえたままで放たれた ごっちんの声。自分から重ねたくせに、手が緊張で汗ばむ。
何故だろう。すごくドキドキしてる。
あなたとの初めての夜のように。
240 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月27日(水)22時51分58秒
重ねられた手の温もりを感じていると
「雪の夜って静かだから好き」
雪を全身に受けてそびえ立つ蜃気楼のような遠くのビルの群れを見つめて彼女は言った。微かになびく髪の間から ほんのり桃色に色づいた耳が見える。
頬も心なしか同じ色に染まってる。
寒さのせい?それともこの手のせい?
ドキドキしながら重ねられた二つの手を盗み見た。すると、不意に彼女の手がひっこめられた。
顔は背けられていて表情は読みとれない。
ただ感じたのは、今離れたら、そのまま彼女を永遠に捕まえられそうにないこと。
241 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月27日(水)22時52分55秒
激しく降りだした雪が吹き込み始めたことが余計に私をそう惑わすのかもしれない。
「待って!」
近いのに遥かな距離。そんなの堪えられないよ。
(もっとずっと傍にいたい)
離れた彼女の手を引いて、無我夢中で その体を胸におさめた。
息が興奮で上下してるのが自分でも分かる。「ごっ‥‥ち‥ん?」「離れないで」
強く遮った。
しばらくの沈黙の後、胸の中で小さく彼女は頷き、遠慮がちに両手を腰にまわしてきた。
242 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月27日(水)22時53分58秒
「今、捕まえなきゃだめな気がしちゃって」

部屋に雪が舞いこんでくる。風の音も激しさを増しているのに、掻き消されそうなくらいの囁きしか私の耳にはもう入らなかった。
「ずっと傍にいたい。よすぃこよりも、他の誰よりも」
意識も目も ごっちんの唇だけに集中してしまっている。
243 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年03月27日(水)22時59分31秒
「さっきは返事なんていいって言ったけど。カッコつけちゃったけど‥」
一心に想いをぶつけてきて、
「私、気持ちを抑えられる程、器用じゃないから」
自分の気持ちに素直なこの人が‥好き。
「もう放さない。この気持ち、迷惑?」
「ううん‥‥私も同じだもん」
こうゆうのはちょっとくすぐったいけど、爪先立って見上げた先にある頬に、さっきのキスの返事をした。
吹雪は激しいさを増すばかり。私たちと同じように。
244 名前:名無しさん 投稿日:2002年03月27日(水)23時15分46秒
プチ放置してしまいました。仕事が‥‥

いしごま防衛軍さん>石川さんからオッケーをもらいましたが まだ気は抜けなさそうです

225さん>最後まで退かずに( ´д`)<梨華ちゃんゲット!

夜叉さん>よっすぃ〜あっさり退かせましたが ここからが男前の見せどころ‥です(汗
245 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月28日(木)02時10分18秒
吉澤の動きにも期待してみる…
246 名前:夜叉 投稿日:2002年03月28日(木)22時29分50秒
吉澤の反撃開始されるんですか?
この隙間の無さそうな二人をどうやって…。続き、期待してますね。
247 名前:no-no- 投稿日:2002年04月03日(水)19時58分45秒
初めまして。
初めからいっきに読みました。
吉はどう出るのか、、、期待。
248 名前:いしよしは心の応援団 投稿日:2002年04月03日(水)22時01分45秒
よっすぃ、梨華ちゃんを早く取り戻して。
249 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年04月04日(木)01時32分39秒
朝、激しく窓を打つ風の音で目覚めた。
時計を見ると、セットしておいた時間よりも一時間も早い 午前十時のちょっと前。
寝起きが悪い私にしては珍しく意識が冴えていて、素直にベッドから出た。
朝にしては部屋の中が薄暗く感じるのは‥‥もう何日降り続けているのだろう、カーテンを開けた先に広がっているのは積もりに積もった白い山、更に高く空を目指すように雪は降り積もる。
まぁ、ようするに天気が悪いってこと。
物珍しさから初めは結構 楽しんで眺めていた景色も、こう毎日続くと流石に嫌になる。付け加えるなら、別れた時のことを思いだしてしまうから。

250 名前:ここでキスして。 投稿日:2002年04月04日(木)01時35分07秒
エアコンをつけ、ついでに傍にあったテレビのリモコンを手に取りつけた。
『‥雪雲は太平洋側に停滞し、晴れの兆しは一向に見られません』珈琲を一口飲み 顔をしかめる。
(いつまで降るつもりなんだよ)
カップの中はいつもよりも黒みが強くて香りもどこか苦い。
「まっ、いっか」
それでも 砂糖やミルクを足すこともなく
またカップを口にもっていった。
この珈琲の味は今の私に合う。舌にピリッとくるのに落ち着く香りがして。
『このまま明後日まで降り続き、ホワイトクリスマスになることでしょう』
でも、苦味の方が強いかな。

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