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恋愛ってなぁに?
- 1 名前:蝙蝠 投稿日:2001年12月13日(木)00時31分11秒
- 初めて小説書きます。
ちなみに主人公は、加護ちゃんです。
更新はぼちぼちやっていきます。
お願いします。
- 2 名前:第一話〜想いを伝えるために〜 投稿日:2001年12月13日(木)00時33分55秒
- 「あーあ、今日も渡せなかったなぁー手紙。」
とため息をつきながら、歩いていた。
私の名前は「加護亜依」、朝日学園中等部3年生です。
なんでため息をついて歩いていたかといえば、
私にはとても好きな人がいて、告白しようとしても、なかなか勇気が出なくて、
この手紙は昨日書いたけど、家に渡せなかった手紙が、20通くらいはあるのかなぁ。
なぜ言い出せないのかといえば、私の好きな人が、女の人だからなのかもしれない。
- 3 名前:第一話〜想いを伝えるために〜 投稿日:2001年12月13日(木)00時34分36秒
- その好きな人と言うのは、「安倍なつみ」朝日学園高等部2年なんです。
朝日学園というのは、中高一貫の女子校で、私立の割に試験が難しくなくて、
私の周り人も殆どこの学校に入ります。(まあそれでも落ちる人もいるみたいだけど)
安倍さんに初めて会った日のことは、今でも昨日の事のように思い出します。
2年前、入学式の日に道に迷っていた、私の手を引いて入学式会場に、
連れてってくれたのそして、不安そうにしている私に、ずっと笑顔で話してくれたんです。
- 4 名前:第一話〜想いを伝えるために〜 投稿日:2001年12月13日(木)00時35分32秒
- その笑顔を見たとき、胸の鼓動が止まらなくなって、繋いでいる手も、汗でびっしょりに
なるくらいだった。なんてことを思いながら歩いていると、後ろから声が聞こえた。
「あいぼん待ってよ。」
後ろを振り向くと、幼馴染の真希ちゃんが、走ってきた。
この人は「後藤真希」お家がお隣同士で、小さい頃からの友達で学校も同じ、
でも真希ちゃんの方が、ひとつ年上だから高等部の1年生です。
「真希ちゃんもう入学式終わったの?」と私が聞くと、
「うん、だってあんまりメンバー変わらないんだもん、
ところであいぼん今日こそ告白したんでしょうね?」
- 5 名前:第一話〜想いを伝えるために〜 投稿日:2001年12月13日(木)00時37分02秒
- 「ううん、教室の前まで行ったけどそこから先にいけなかったの」
「えーなんでよー、きのうあたしが一生懸命手紙の内容考えたのにー
でもあいぼん、このまま言えないと一生後悔する事になるわよ
安倍さん今付き合っている人いないって、やぐっつぁんが言ってたわよ」
やぐっつぁんというのは、「矢口真里」さんと言って、同じ学校の二年生で
安倍さんと大の仲良し、そして真希ちゃんの恋人でもあるんです。
「あいぼんから言えないなら、あたしが言ってあげようか?」
といわれたので、私は、
「それだけはやめて、自分で言うから」とつい大声で言ってしまった。
「その声で安倍さんに言っちゃえばいいのに、もたもたしてると
誰かに捕られちゃうわよ、あたしの周りにも狙ってる娘いるし・・・」
といわれたので、
- 6 名前:第一話〜想いを伝えるために〜 投稿日:2001年12月13日(木)00時38分15秒
- 「じゃあ明日こそ言うわ」と真希ちゃんに宣言した
とそこへ、真希ちゃんの携帯が鳴った。
「もしもしやぐっつぁん、どうしたの?え?今日遊びに行ってもいいかって、
今日家誰もいないから、お泊りしちゃってもいいよ
うんじゃあ待っている」そういって真希ちゃんは電話を切った。
「真希ちゃんラブラブだねー聞いているこっちが恥ずかしいよ
でもちょっとうらやましいかも、私も安倍さんと・・・」
というと、真希ちゃんが
「あいぼん今日ちょっとあたしの家にこない?
やぐっつぁんとあたしで、アドバイスしてあげるよ。」
- 7 名前:第一話〜想いを伝えるために〜 投稿日:2001年12月13日(木)00時38分57秒
- と聞かれたので、私は、
「行きたいけど、邪魔したくないし・・・」というと、
「大丈夫だってやぐっつぁんはそんな事気にする人じゃないよ」
「じゃあアドバイスもらったらすぐ帰るから、それからラブラブして」
というと、なぜか顔が赤くなる真希ちゃん。
「真希ちゃん顔赤いよー、もしかして夜何しようか考えてた?」
「そ、そんなことないよ」と真っ赤になりながら否定する真希ちゃん、
もうバレバレだよ。
「そんな事より、そうと決まったら家に早く帰ろうよ」と言うので、
私は、「うん」と答えた。
- 8 名前:第一話〜想いを伝えるために〜 投稿日:2001年12月13日(木)00時39分51秒
- 家の前で真希ちゃんと別れたあと、着替えてすぐに、
真希ちゃんの家に行った。
「ピンポーン」呼び鈴を鳴らすと、すぐにドアが開いた。
「いらっしゃい、やぐっつぁんはまだだけど、上がってよ」
「おじゃまします」
といって私は、真希ちゃんの部屋に入った。
真希ちゃんはジュースを手に持ちながら部屋に入ってきた。
取り留めのない話をしていると、「ピンポーン」と鳴ったら、
真希ちゃんが猛ダッシュで玄関に向かっていった。
- 9 名前:第一話〜想いを伝えるために〜 投稿日:2001年12月13日(木)00時40分39秒
- 「やぐっつぁんー会いたかったよー」といいながら、
矢口さんに抱きついていた。
すると矢口さんが、
「あたしも会いたかったよー」と、ふたりは玄関先で、
熱い抱擁を交わし始めた。
その時一瞬矢口さんと目が合ってしまった。
矢口さんは真っ赤になって、
「後藤、加護ちゃんの前ではまずくないか?」
というと、真希ちゃんが
- 10 名前:第一話〜想いを伝えるために〜 投稿日:2001年12月13日(木)00時42分10秒
- 「うん、そうだね」といいながら名残惜しそうに離れた。
そして、矢口さんも真希ちゃんの部屋に入ってきた。
「で、なっちにどう告白するの?」
と矢口さんが、単刀直入に聞いてきたので、私は、
「その事で矢口さんにおねがいが・・・」
「なになに、私にできる事なら何でも言ってよ」
「じゃあ明日の放課後安倍さんを、屋上に呼んでくれませんか?」
- 11 名前:第一話〜想いを伝えるために〜 投稿日:2001年12月13日(木)00時43分14秒
- 「それくらいなら楽勝まかせといてよ。
でも、呼んでどうやって告白しようと思っているの?」
「手紙を渡そうと思っています、昨日真希ちゃんにも
考えてもらったんです」というと、真希ちゃんが、
「かなりいい手紙だよやぐっつぁん」
「ほんとかよー後藤はメール入れてもあんま帰ってこないからなー
大丈夫なの?」というと、真希ちゃんがちょっとむっとした顔で
「大丈夫だって、あたしだってまじめに考えたんだから」
- 12 名前:第一話〜想いを伝えるために〜 投稿日:2001年12月13日(木)00時43分55秒
- 「まあそこまで言うなら大丈夫か、まぁ加護ちゃん
明日の事はまかせておいて」
「わかりました」
「あいぼん明日こそ絶対言うのよ」
「わかっているってばー真希ちゃん、
もう二人の邪魔をしたくないから帰るね
後はふたりっきりで楽しんでね」というと二人は
「た、楽しむって」と声をそろえていっていた。
家に帰ると、もう夕方の5時だった。
「あしたは、いよいよ告白だー」
と気合を入れた。
- 13 名前:蝙蝠 投稿日:2001年12月13日(木)00時46分08秒
- とりあえず一話終了。
二話では、後藤と矢口のアツアツぶりを書きます。
- 14 名前:第二話〜ずっといっしょにいようね〜 投稿日:2001年12月14日(金)03時06分55秒
- そのころ真希の家では・・・・
「やぐっつぁんお風呂沸いたから、
一緒に入らない?」と真希が言うと、
雑誌を見ていた、矢口が
「入ってもいいけど、Hな事はなしだよ」と言った
「えーなんでー」と真希が言うと
「だって後藤声が大きいんだもん」
「じゃあ勝負しない?」
「勝負ってなんのだよー」
「あたしが、やぐっつぁんを攻めるからそれで、
Hな気分になったらそのまま、ならなかったら、
夜まで我慢してあげるから」
- 15 名前:第二話〜ずっといっしょにいようね〜 投稿日:2001年12月14日(金)03時07分35秒
- 「どっちにしても今日はHする気まんまんなんだな」
「なにやぐっつぁんは、今日する気ないのー?」
「いやあるけど夕方から、こんなこと言っていていいのかな・・・」
「折角、あいぼんが気を利かせてくれたんだから楽しもうよ
さ、お風呂に行きましょう」
と真希は、あまり乗り気でない矢口の手を引いて風呂場に向かっていった。
脱衣所に入ると真希はすごい速さで服を脱いで風呂場に入っていった。
「やぐっつぁん遅いよー」
「ちょっと待ってよ、後藤が脱ぐの早すぎるんだろ」
- 16 名前:第二話〜ずっといっしょにいようね〜 投稿日:2001年12月14日(金)03時08分09秒
- そして矢口が入ると、真希は、
「じゃあお風呂に入る前に、体を洗ってあげるよ」
と、真希の指が妖しくうごめいた。
真希は矢口の腕を取ると、石鹸のついたスポンジで、
ゴシゴシと洗っていた。
「もちろん背中は流さないとねー」と背中も洗った。
そして、真希は矢口に後ろから抱きついた。
「ちょっと後藤なにすんのよ!!」
「だってこうしないとちゃんと洗えないでしょ」と
真希は石鹸をたっぷりとつけた手で、
矢口の胸をまさぐり始めた。
- 17 名前:第二話〜ずっといっしょにいようね〜 投稿日:2001年12月14日(金)03時08分39秒
- 「あっ、やーん」
「なにもうギブアップなの」
「そんなこと・・・ないよ」
「じゃあもっと攻めちゃうぞ」
と言うと、真希は矢口の乳首をキュッと捻った。
そのとたん矢口は、「は・・・ふーん」と
悩ましい声をあげた。
その間も真希は、矢口の胸に愛撫を繰り返していた。
そして真希の手は、だんだん下のほうに伸びていった。
しかし、そのまま核心部分に触れようとはせず、
太股や臍の周りを触っていた。
すぐに敏感な部分を、触られると思った矢口は
「ごとー」と言いながら、すがるような目で、真希を見た。
- 18 名前:第二話〜ずっといっしょにいようね〜 投稿日:2001年12月14日(金)03時09分11秒
- 「やぐっつぁん勝負は私の勝ちでいいの?」
「後藤の勝ちで言いから」と言った後矢口は、
真希に、キスをしていた。
矢口は、真希の舌に自分の舌を絡めた。
真希もそれに応えるように、舌を絡ませていた。
「う・・・ううん」矢口がくぐもった声であえいだ、
そして唇を離して、「後藤触って」といった。
すると真希は意地悪く、「どこを触って欲しいの?」ときいて、
矢口は「言わなくたって解っているでしょ」
真希は柔らかな笑顔で、「どこかなー、ここかなー」と、
お尻の肉をもみ始めた。
- 19 名前:第二話〜ずっといっしょにいようね〜 投稿日:2001年12月14日(金)03時09分44秒
- すると、やぐちが、「そこじゃないよー、ちゃんと触ってよー」と、
少し、懇願するような言い方で真希に言った。
「しょうがないんだからー」と真希は妖しく笑いながら言った。
そして遂に真希は、お預けを食らった矢口の核心部分に触れた、
そこはもうすでに愛液でぐしょぐしょになっていて、
まるで真希の指に触れられるのを、待ち構えているかのようだった。
「やぐっつぁんすごいよここもうヒクヒクいっているよ」というと、
真希は、矢口の一番敏感な部分を指で転がした。
すると、「あっ・・・あああー」と風呂場じゅうに喘ぎ声がこだました。
「やぐっつぁんも声大きいじゃない」と言いながら、
真希は、乳首を舐め、指で敏感な部分を擦った。
- 20 名前:第二話〜ずっといっしょにいようね〜 投稿日:2001年12月14日(金)03時10分34秒
- 「やぐっつぁんもういきそうなんじゃない?」
と言いながら、真希は矢口の、あそこに指をいれた。
真希は、人差し指と中指で矢口のあそこをせめた
「あっ・・・後藤、もういっちゃうよー」矢口が言った。
「もういっちゃていいよ」と真希は二本の指の動きを速め
真希の指まで、矢口の愛液で、びしょびしょになった。
「いっ・・・ちゃうー」と言うと同時に、矢口のあそこから
大量の蜜が流れ、矢口は果てていた。
- 21 名前:第二話〜ずっといっしょにいようね〜 投稿日:2001年12月15日(土)23時24分07秒
- 目がさめると矢口は、リビングのソファーに寝ていた。
(あれ?あたしパジャマいつ着たんだろう
なんか体がフワフワしているなー)
「やぐっつぁんー、起きた?」
「あれ後藤、あたしどうやって風呂からでたっけ?」
「やぐっつぁん、失神しちゃったから、
あたしが運んであげたんだよ、やぐっつぁん失神させるなんて、
あたしもHの腕が上がったのかなー」
「風呂場でのぼせただけだよ」
「またー負け惜しみ言っちゃってー」
- 22 名前:第二話〜ずっといっしょにいようね〜 投稿日:2001年12月15日(土)23時24分45秒
- 「ところで今何時?」
「もう9時だよ」
「二時間くらい寝ていたんだ、ごめん後藤せっかくふたりきりなのに・・・」
「気にしないでよやぐっつぁんの寝顔可愛いかったし、
とりあえずご飯食べよ、あたしおなかペコペコ」
と真希は、お盆にご飯を持ってきた。
メニューは、真希ちゃん特製スパゲティーというらしい。
「いっただきまーす」と声をそろえていった。
2人ともおなかがすいていたので、あっというまにたいらげてしまった。
「ごちそうさまー」とまた2人声をそろえていった。
すると真希は「なんか嬉しいな」
「なにが?」
「だってご飯を食べるタイミングがいっしょだったんだもん」
- 23 名前:第二話〜ずっといっしょにいようね〜 投稿日:2001年12月15日(土)23時25分24秒
- 2人で後片付けした後さっきまで寝ていたソファーで、
肩を抱き合いながらなにをするでもなく、二人で座っていた。
「もう十一時だな、そろそろ寝ようか?後藤」
実は矢口は、低血圧なので家にいるときはいつもこの時間に寝ているのだ。
「えーもうねるのーまだあたしやぐっつぁんにいかせてもらってないよー」
と真希が言うと、矢口が、
「今日はもういいよ」といいながら真希の部屋へ向かった。
「まってよーやぐっつぁん」と真希も後に続いた。
そして2人は、ベッドで抱き合いながら眠りについた。
- 24 名前:第二話〜ずっといっしょにいようね〜 投稿日:2001年12月15日(土)23時26分06秒
- 夜中矢口は、はっと目を覚ました
やっぱり抱きつかれている・・
後藤と寝るといつもこうだな、
後藤は矢口と寝ると、いつもこうだ。
胸に顔を押し付けて、幸せそうに眠っている。
そんな後藤の顔を見ながら、矢口は後藤に告白された日のことを
思い出していた。
その日はとても寒かったので、あたしは、急いで家に帰ろうとしていた。
校門を通ろうとしたとき、中等部の制服を着た娘に、
「ちょっと待ってください」と呼びかけられて、
あたしの前に女の子が立っていた。
- 25 名前:第二話〜ずっといっしょにいようね〜 投稿日:2001年12月15日(土)23時27分52秒
- その女の子は、あたしより背が高くて、
スタイルも抜群によくとてもかわいかった。
「あのーあたし中等部三年の後藤真希といいます
今付き合っている人とかいなければ、私と付き合ってくれませんか?」
「えっ、でもあたし女だよ」
「性別なんて関係ありません好きになっちゃいましたから。でも矢口さんが、
あたしに興味をもてそうもないならあきらめます」と
まっすぐとした目であたしを見て言った。
「・・・・・・・・・・・・」
あたしは、その目を見たら何もいえなくなってしまった。
「どうですか?つきあってくれますか?」
あたしは小声で、「うん」と言った。
「やったー矢口さんこれからよろしくお願いしますね」
と後藤は腕を絡めてきた。
- 26 名前:第二話〜ずっといっしょにいようね〜 投稿日:2001年12月15日(土)23時28分22秒
- よかったのかなーあたし男とも付き合った事ないし、
でも不意に見えた後藤の顔を見て、そんなことは、
どうでもよくなってしまった。今考えると、
その笑顔を見たとき、あたしは後藤に恋したのかもしれない
それから、あたしたちは毎日のように会ってあえない日は、
メールや電話で連絡を取り合った。
そして忘れもしない、クリスマスの夜あたしたちは本当に恋人同士になった。
あたしとしては、最初は軽い気持ちだったけど、
いまは、誰にも負けないくらい後藤を愛している。
「だからずっと一緒にいようね後藤」と
囁いて後藤の頬にキスをした。
- 27 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月16日(日)00時33分13秒
- いやー、やぐごまいいですね。大好きなんです。がんばってください。
これからも楽しみにしてます。
- 28 名前:名無しベーグル 投稿日:2001年12月16日(日)10時13分00秒
- やぐごま、自分も書いてるので参考に読ませてもらいます!
かぼちゃん&なっちの行方も・・・気になります。頑張って下さい。
- 29 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月16日(日)14時28分59秒
- やぐごまイイですね。
マイナーカップリングではよしかお・やぐごま大好きだったりするので
嬉しいです。
- 30 名前:蝙蝠 投稿日:2001年12月18日(火)00時55分09秒
- 第三話を更新いたします。
皆さんレスありがとうございます。
これからも、駄文ですがお付き合いください。
- 31 名前:第三話〜告白そして〜 投稿日:2001年12月18日(火)01時08分46秒
- 「ジリリリリリリリ」と目覚し時計が鳴った。
私はベッドから起きて,目覚し時計を止めた。
時間はただいま七時半、いよいよ今日告白します。
私は、いつもより準備に時間をかけて家を出た。
昨日は、緊張してあまり眠れなかったなーと思いながら
「はぁーあ」と軽くあくびをしていると、前に
真希ちゃんと矢口さんが見えた。
「真希ちゃーん、矢口さーん、おはよ−」
「おはよーあいぼん」
「おはよう加護ちゃん」
- 32 名前:第三話〜告白そして〜 投稿日:2001年12月18日(火)01時10分01秒
- 「あれー真希ちゃんごきげんだね
声が弾んでいるよ」
「ふふっ。わかるー昨日の夜中、
夢か現実か解らなかったけど、
やぐっつぁんが、ずっと一緒にいようねって
言ってたんだ。でもやぐっつぁんに言ったかどうか
聞いても、答えてくれないんだ
あいぼんから聞いてみてよ」というので私は、
「矢口さんほんとのところどうだったんですか?」
「・・・・・・・・・・」矢口さんは俯いたまま答えてくれません。
「いいじゃないですかー矢口さん、
真希ちゃんにちゃんと言ってあげれば、
すごく喜ぶと思いますよ」というと、
矢口さんは顔を真っ赤にして
「・・・うん言ったよ」と、とても小さな声で、
言いました。
- 33 名前:第三話〜告白そして〜 投稿日:2001年12月18日(火)01時10分46秒
- それを聞いていた真希ちゃんは、すごく嬉しそうに笑って、
矢口さんに抱きつきました。
「やめろよー、朝っぱらからそれに加護ちゃん見ているぞ」
「いいのーあたしもやぐっつぁんと一緒にいたいもん」
「でもそろそろ急がないと遅刻しちゃうよ」
と矢口さんが真希ちゃんから離れました。
「でも手は繋いでいていいでしょ」と真希ちゃんは、
矢口さんの手に自分の手を絡めました。
「じゃあお二人さん早く行きましょ」
と私が言うと、二人は、
「うん。行こう」と声をそろえて言いました。
- 34 名前:第三話〜告白そして〜 投稿日:2001年12月18日(火)01時11分23秒
- 校舎の前で二人と別れ、私は自分の教室に向かいました。
「おはよー」とクラスメイトに挨拶をして、自分の席につきました。
「おはよー加護ちゃん」とあたしに声を掛けてきたのは、
同じクラスの「松浦亜弥」ちゃん。
中学一年のときから、ずっと同じクラスで
仲のよいお友達です。
「おはよー亜弥ちゃん」
と挨拶を交わし、少し話をしていると、
チャイムが鳴ったので、亜弥ちゃんは、
自分の席に戻っていきました。
私の学校は、新学期二日目から平常授業になってしまいます。
昨日あまり眠れなかった私は、授業をしている先生の声が、
まるで催眠術のように聞こえてそのまま寝てしまいました。
- 35 名前:第三話〜告白そして〜 投稿日:2001年12月18日(火)01時24分15秒
- 「あいぼん、起きてよ」とゆさゆさと揺すられて私は目を覚ましました
目を開けると真希ちゃんが立っていました。
「おはよう真希ちゃん」
「おはようじゃないわよ、いつもの場所にこないから、
心配できてみたら幸せそうな顔で寝てるんだもの」
「ごめーん真希ちゃん」と私が謝ると、
「ま、いいや、とりあえずお昼食べに行こう」
と言うので私は、「うん行こう」といって私と真希ちゃんは中庭へ
向かいました。
- 36 名前:第三話〜告白そして〜 投稿日:2001年12月18日(火)01時24分52秒
- 中庭につくと矢口さんが、ベンチに一人で座っていました。
「遅いよー後藤」
「ごめーんやぐっつぁん。あいぼん呼びに言っていたら遅くなっちゃって」
「それより後藤早く弁当を出してよ」
「ごめん、ごめん、やぐっつぁんの分もあたしが持ってたんだっけ」
「今日朝、一緒に作ったでしょ」
「やぐっつぁんなにか作ったっけ?」
「失礼なこと言うなよ後藤。卵割ったじゃないかよ」
「ふーん、やぐっつぁんはそれで作ったって言うんだ」
「相変わらず料理は苦手なんですね、矢口さん」と
私が言うと、「加護ちゃんまでそんなこと言うの」
と矢口さんは、泣きそうな顔で言いました。
- 37 名前:第三話〜告白そして〜 投稿日:2001年12月18日(火)01時25分27秒
- 「まぁとにかく食べましょう」と真希ちゃんが言ったので、
私たちはお昼ご飯を食べ始めました。
食べている途中で矢口さんが、
「加護ちゃん、今日の放課後なっちに、
屋上に行くように言っておいたよ、それから誰が待っているかは、
言ってないから」
「ありがとうございます矢口さん」と私は、
矢口さんにお礼を言いました。
ご飯も食べ終わって、真希ちゃんが
「あいぼん今日こそ言うのよ、もし緊張して言えなかったら
手紙だけでも渡して、その手紙にはあいぼんの想いが
すべてつまってるんだから」
「真希ちゃん私頑張るよ、今日こそ絶対に告白する」
「頑張れあいぼん」
「頑張れ加護ちゃん」
と二人に言われたところで予鈴が鳴ったので、
私たちは、中庭を後にしました。
- 38 名前:第三話〜告白そして〜 投稿日:2001年12月20日(木)20時33分08秒
- 「起立、礼」
「さようなら」
今日の授業は終わり、告白するときが、やってきました。
私は、急いで屋上に向かいました。
屋上につくとまだ誰もいなくてひっそりとしていました。
いつ来るのかと思うと、胸のドキドキが止まらなくなってきたので
深呼吸をしました。
その時校舎から、屋上に続くドアが開いて安倍さんが入ってきました。
「あ、安倍さーん」と言いながら安倍さんに駆け寄りました。
「あー加護ちゃんだったの、矢口に何度聞いても教えてくれなかったから
誰かと思っちゃたわよ」と微笑を浮かべながら言いました。
- 39 名前:第三話〜告白そして〜 投稿日:2001年12月20日(木)20時34分12秒
- 「安倍さん今日は、大事なお話があるんです」と私が
真剣な顔で言うと、安倍さんも真剣な顔になりました。
「この手紙、よんでください」と言って、手紙を渡しました。
そして私はそのまま走って教室に戻りました。
加護が居なくなったあと安倍は、加護から手渡された手紙を読んでみることにした。
その手紙は、ピンクの封筒に入っていて、
封筒のまんなかには、「安倍なつみさんへ」とかいてある。
安倍は封筒を開けて、手紙を読み始めた。
- 40 名前:第三話〜告白そして〜 投稿日:2001年12月20日(木)20時35分11秒
- 安倍なつみさんへ
安倍さん私は、あなたの事が好きです。
2年前始めてあったときからずっと好きです。
本当はもっと早く言いたかったけど、私に勇気がなくて、
ずっと言えませんでした。
私は、あなたと会って初めて恋をすると言う事を知りました。
初めて恋をしたのが、なぜあなただったのか、
それは私にもわかりません。
でもこれだけは言えます、私はいつ出会っていてもあなたに恋をしていたと。
だって私は、世界中の人の中であなたが一番好きだから。
私と付き合ってくれませんか?
もし女同士で気持ちが悪いと思ったり、私に興味がないなら、
きっぱりと断ってください、そのほうが私も諦めがつきます。
返事は、いつでも構いません。
それでは失礼します。
加護亜依
- 41 名前:第三話〜告白そして〜 投稿日:2001年12月20日(木)20時35分50秒
- 手紙を読んだあと安倍は、すこし考えていた。
(加護ちゃんが、私のことをこんなに想ってってくれているなんて、
つきあってほしいって書いてあったな。
私も今は、私のことだけを思ってくれる人と一緒にいたい。
だってまだあの人の想いが少し胸に残っているから・・・・・・
OKしてみようかな。あ、でも加護ちゃんの携帯の番号知らないや)
安倍はおもむろに携帯を取り出すと矢口に電話をかけた。
「プルルルルルル」
3コールくらいで矢口が出た。
「もしもしなっちどうしたの?」
「もしもし矢口ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
「なになに」
「加護ちゃんの携帯の番号教えてくれない?」
「うんいいよ、ところでいまどこにいるの?」
「今、屋上だけど」
「まだ学校に居るんだー、私もまだ学校だから
教室で待ち合わせしよう」
「うん、わかった。じゃあ教室で」
と言って、携帯を切り安倍は教室に向かった。
教室に行くと、矢口はもう来ていた。
- 42 名前:第三話〜告白そして〜 投稿日:2001年12月20日(木)20時39分45秒
- 教室に行くと、矢口はもう来ていた。
「なっち告白されてどうだった?うれしかった?」
「うれしかったけど、矢口なんでおしえてくれなかったの?」
「だって加護ちゃんが、始めてあったとき絶対に言わないでっていうんだもの」
「じゃあ半年以上隠していたってこと」
「だって半年前はなっち彼女居たじゃんかよー」
「でも三ヶ月前に振られたとき言ってくれてもよかったんじゃない?」
「そうも思ったんだけど、それじゃあ加護ちゃんに失礼だろ
言わないでって言われたんだから、それより
なっちあの人の事はもう忘れる事ができたの?」
「ううん」と安倍は首を振った。
「そう、でもどうするの?加護ちゃんはそうとうなっちのこと、
好きみたいだよ」
- 43 名前:第三話〜告白そして〜 投稿日:2001年12月20日(木)20時43分03秒
- 「告白を受けてみようかなーって思っている」
「受けてみようかなーってそんな軽い気持ちでOKしちゃっていいの?
ちゃんと考えたほうがよくない」
「考えたわよ、加護ちゃんかわいいし、私ことを思ってくれているし・・・
もう一方通行の恋はしたくないのよ」
「なっちがそういう気持ちなら良いけど、どうする加護ちゃんに、
あの人の事をちゃんと言えるの?いえないなら私のほうから言ってあげようか?」
「ううん。それはいいやこういうことはちゃんと自分の口からいわないと、
それより矢口、真希ちゃんにも言わないでおいてよ」
- 44 名前:第三話〜告白そして〜 投稿日:2001年12月20日(木)20時44分00秒
- 「わかってるよ、後藤には、なっちにはずっと付き合ってる人が居ない。って言ってあるから」
「そうだ加護ちゃんの携帯の番号教えて」
「ああそうだったね」と矢口は、携帯を取り出し加護の携帯番号を読み上げた。
「090-××××××××だよ」
「ありがと矢口」そう言うと安倍は、自分の携帯に加護ちゃんの番号を登録した。
「じゃあなっち帰ろっか?」
「うん、そうだねもう5時だし」
「今日バイトは?」
「今日は休み、だからこの時間までここに居るんじゃない
もう矢口はたまに訳のわからない事を言うんだから」
「なっちにはまけるけどねーまいいやさあ帰りましょう」
「うん」そう言うと二人は教室から出て家路についた。
- 45 名前:第三話〜告白そして〜 投稿日:2001年12月20日(木)20時45分05秒
- 安倍と矢口が教室で話をしているとき加護はというと・・・・
私は屋上で安倍さんに会った後、教室で少し反省していた。
(結局自分の口から言えなかったなー
あでも、ちゃんと手紙を渡せたからいいや。
もうこんな時間かそろそろ帰ろ)
教室を出ると、真希ちゃんの姿が見えたので、
「真希ちゃ−ん」と声を掛けた。
「あいぼん今日こそ言えたの?」
「うん、でも手紙を渡して読んでくださいって言っただけ」
「でもやっと告白できたんだねおめでとうあいぼん」
「おめでとうだなんてまだうまくいくとは決まってないじゃない、
振られることだってあるかもしれないし、返事をくれないかもしれないし・・・」
- 46 名前:第三話〜告白そして〜 投稿日:2001年12月20日(木)20時45分55秒
- 「なに弱気になっているのよ、大丈夫だって
絶対うまくいく私が保証する」
(だって、あたしから見ても十分魅力的だもん)
「じゃああいぼん帰ろう」
「うん」そう言うと私は机の上にあるかばんを持って教室を出た。
「あいぼんまたあしたねー」
「バイバイ真希ちゃん」
そう言って私は、家に入った。
自分の部屋にかばんを置いて、そのままベッドの上に、寝転んだ。
はぁー今日はなんか疲れたな
でも遂に言えた。告白することができた。
私の心の中は満足感でいっぱいでした。
- 47 名前:第三話〜告白そして〜 投稿日:2001年12月20日(木)20時47分26秒
- 結果はどうであれ好きな人に告白できたから、
その時、かばんの中から携帯の鳴る音が聞こえた
私は携帯を取りしディスプレイをみた。
そこには、見慣れない番号がならんでいて、
誰だろうと思いながら私は携帯の通話ボタンを押した。
「もしもしだれですか?」
「もしもし私は、安倍なつみだよー」
えっ、安倍さん、何で安倍さん私の番号知ってるんだろ
「もしもし加護ちゃん、この番号矢口に聞いたの、
さっきの手紙の返事をしようと思って」
「・・・・・・・・・・・・・」
私は緊張して、何もいえませんでした。
- 48 名前:第三話〜告白そして〜 投稿日:2001年12月20日(木)20時50分51秒
- 「加護ちゃん聞こえている?」
「は、はい聞こえています」
「でね、加護ちゃん、実は私も女の子を恋愛対象として見ているときがあるの、
昔女の子と付き合っていたこともあるし、だから加護ちゃんのことを
気持ち悪いとかは絶対無いから」
「そ、そうだったんですか」
「だから加護ちゃん、わたしとつきあってくれない?」
「もちろんOKですよ、こちらからお願いしていたくらいですから」
「じゃあ明後日の日曜日デートしようか?予定があるなら、
またこんどにするけど」
私はあまりの事に頭の中がパニックになりかけていたけど、
何とかこう言いました
- 49 名前:第三話〜告白そして〜 投稿日:2001年12月20日(木)20時51分52秒
- 「予定なんかありません。安倍さんと二人で会えるんだったら、
どんな予定があってもキャンセルします」
「加護ちゃんどこか行きたい所ある?」
私は少し考えて、
「ちょっと子供っぽいかもしれないけど遊園地がいいです」
「加護ちゃんも遊園地好きなんだ、私も好きだよ遊園地。
じゃあ明後日は遊園地に行こうか?」
「はい、それでいいです」
「待ち合わせは十時に、駅前の銅像の前でいい?」
「はい解りました」
「じゃあ明後日十時にまた会いましょう
加護ちゃん私今から明後日が楽しみだよ」
「私も早く安倍さんに会いたいです
それでは失礼します」と言って電話を切った。
- 50 名前:第三話〜告白そして〜 投稿日:2001年12月20日(木)20時55分04秒
- 「やったーーーー」私は思わず叫んでいた。
私は安倍さんの恋人なんだ、でもなんだか夢みたい
「ピーーンポーーン」と、家の呼び鈴が鳴った。
「はーーい」と私はテンションの高いまま、扉を勢いよく開けた。
「キャッ。危ないよあいぼん、ドアを急に開けたらびっくりするじゃない」
「ごめーん真希ちゃん、さっき安倍さんから電話があって付き合おうって
言ってくれたから、なんかすごくテンションがあがっちゃってて」
「あたしもついさっきやぐっつぁんから電話があって、
なっち先輩があいぼんと付き合うつもりだって
本当によかったねあいぼん。二年間の想いが実ったね」
と真希ちゃんは目に涙を浮かべながら言いました。
- 51 名前:第三話〜告白そして〜 投稿日:2001年12月20日(木)20時56分38秒
- 「泣かないでよー真希ちゃん」
「だって嬉しくって」
「それであさって初デートなんだ、もういまからたのしみで、
今日の夜、眠れるかなぁー」
「じゃあ今日一緒に寝ようか?久しぶりに」
「でも矢口さんに悪いからいいよ」
「やぐっつぁんそんな事気にする人じゃないよ」
「いや、やっぱりいいや私も安倍さんに悪いような気もするし」
「やっぱそうだよねあいぼんも子供じゃないんだし一人で寝れるか」
「あたりまえじゃない」
「ま、いいやとにかくおめでとう。こんどやぐっつぁんとあたし
なっち先輩とあいぼんで、ダブルデートしようね」
「うん」そう言うと真希ちゃんは、帰っていった。
私は結局夜中の三時くらいまで寝付く事ができなかった。
- 52 名前:蝙蝠 投稿日:2001年12月20日(木)21時03分18秒
- 第三話終了。
四話は安倍と加護の初デートのことをかきます。
なんか手紙の内容がいまいちなきがする、
普段手紙を書かないからかも・・・・・
- 53 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2001年12月26日(水)13時04分24秒
- 朝起きるともう昼の十二時だった。
今日は学校がないので、お買い物にでも行こうかな
でもひとりだとちょっとなー、あそうだ、真希ちゃんを誘おう。
そう思って私は、携帯を取り出し真希ちゃんに電話を掛けた。
「プルルルルルルル・・・・・・プルルルルルルルル」
十コールくらいして、やっと真希ちゃんが出た。
「もしもし」と眠そうな声で真希ちゃんが言った。
「もしもし真希ちゃんごめんまだ寝ていたの」
「うん」
「真希ちゃん今日なんか予定ある?」
「ううん、べつに・・・」
「じゃあお買い物に付き合ってくれない?」
「うん、いいけど」
「じゃあ三十分くらいしたら迎えに行くね」
「うん、わかった」
「じゃあまたあとで」と言って電話を切った。
- 54 名前:第四話 投稿日:2001年12月26日(水)13時05分22秒
- 身支度を整えて私は家を出た。
「ピーーンポーーン」
呼び鈴を押すと、まだパジャマ姿の真希ちゃんが出てきて
「おはよう」と眠そうな声で言った。
「真希ちゃん、そのままの格好で行くつもり?」
「あっごめーんすぐ着替えてくるね」
そういって真希ちゃんは、自分の部屋に入った。
五分くらいするとちゃんと着替えて、部屋から出てきた。
「じゃああいぼんいきましょう」
「うん」そういって家をでた。
- 55 名前:〜 投稿日:2001年12月26日(水)13時06分46秒
- 「真希ちゃんそういえばひさしぶりだね、二人で買い物なんて」
「そういえばそうだねーやぐっつぁんと付き合うようになってから
あんまり二人で出かけるって事なかったからね」
「きょうは、矢口さんは?」
「今日は家族でお出かけだって、でも夜遊びに来るからいいの」
「私も早く安倍さんと緊張しないでしゃべれるようにならなきゃ」
なんてことを話しながら、今日は電車でよく服を買いにいくところに行きました。
「どう真希ちゃんこれ私に似合っているかなー」
「うーんもうちょっと大人っぽく見えるようなやつのほうがいいかも」
「じゃあこれなんかどうかなー」
「いいんじゃないすごく似合っているよ」
ひとしきり店を回って一息ついたら、もう五時を回っていた。
- 56 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2001年12月26日(水)13時07分35秒
- 「あいぼんそろそろ帰ろうよ」
「そうだね服も結構買ったし、そうだね帰ろう」
そう言うと私たちはまた駅に向かいました。
「じゃーねあいぼん明日はがんばってね」
「うん、じゃーね真希ちゃん」
家の前で真希ちゃんと別れた。
部屋に入って、今日買った服を着てみた。
「真希ちゃんは大人っぽく見えるって言っていたけど
大丈夫かな、安倍さんに気に入ってもらえるといいけど・・・」
さあ明日は、いよいよ安倍さんとデートだ。
その日私は、歩き疲れていたのか早く寝る事ができた。
- 57 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2001年12月26日(水)13時09分07秒
- 「ジリリリリリリリリリリリリリリ」
目覚ましの音が鳴っているので、私はベッドから降りて目覚ましを止めた。
時刻は只今、六時半今日は初デートです。
窓を開けるとぬけるような青空が広がっていた。
私はお弁当を二人分作り、昨日買った服を着て、
「よし」と気合を入れて、家を出た。
駅前について時計を見ると、まだ八時半だった
ちょっと早く来すぎたかなー。まあでも安倍さんを
待っているってだけでなんか楽しいな。
私は、近くのベンチに座って安倍さんを待っていた。
今日はどんなことしようかな、ちゃんと緊張しないで話せるかな、
などと考え込んでいるうちに、「加護ちゃん、もう来ていたの?」
と声が聞こえたので、顔を上げると、目の前に安倍さんが居ました。
- 58 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2001年12月26日(水)13時09分52秒
- 「あ、安倍さんおはようございます」
「おはよー加護ちゃん今日はいい天気でよかったね」
「は、はい。そうですね」
「加護ちゃん今日何時くらいからここに居たの?」
「八時半くらいです」
「そんな早くから来ていたの」
「だって安倍さんを待っているのは、とても楽しいです」
「そういう風にいわれるとすごく嬉しいよ。じゃあそろそろいこうよ?」
「はい」
私たち二人は、電車に乗って遊園地に向かいました。
「結構混んでいるね、加護ちゃん」
「はい、そうですね」
天気のいい春の日曜日ということもあって、
遊園地は結構込んでいた
- 59 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2001年12月26日(水)13時10分38秒
- 「加護ちゃん何か乗りたいものある?」
「えーっとそうですね、やっぱり最初は、
ジェットコースターかな」
「うん。じゃあそうしよう」
ここの遊園地のジェットコースターは、
時速170キロくらいでる、全国でも有名なもので、
これを目当てに来る人も結構居るらしい。
私たちは、ジェットコースター乗り場に向かいました。
「加護ちゃん一時間待ちだって、どうする、待っている?それともやめる?」
安倍さんは、私に少し驚いたようにこう言った。
「待ちましょう安倍さん、さっき電車でジェットコースターが
好きだって言っていたじゃないですか」
「そうだね電車であまりしゃべってないから、
待っている間、いっぱいしゃべろ」
- 60 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2001年12月26日(水)13時11分10秒
- 実は、電車の中で私は緊張して、あまり安倍さんと
話せなかったんです。
「安倍さんは、寮に住んでるんですよね?」
「うん、そうだよ」
私の通っている学校には、寮があって、
部活動の推薦で入ってくる人とか、事情があって実家から
離れて暮らしている人とかかが、その寮にすんでいます。
「寮の住み心地はどうですか?」
「けっこういいよ私が、入ったときに新しくできたからきれいだし、
一人一部屋だし、門限もあるけどあんまりうるさく言われないし
外泊も届けさえすれば、簡単に許可を出してくれるし、
寮のご飯もおいしいし、もう完璧って感じかな」
- 61 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2001年12月26日(水)13時12分16秒
- 「そうなんですかまあ、私は家が学校から近かったから寮なんて考えもしなかったけど
そこまでいわれると、いいなーなんて思いますね」
「でもやっぱり実家からかよったほうがいいよー
だって片付けとか、洗濯とか、いろいろと面倒事が多いから」
「でもどうして親元を離れてまで、朝日学園に入ろうと思ったのですか?」
「実は、家庭事情が複雑でさー、私のお母さん私が小学校二年の時、
死んじゃってそれから、私とお父さんと二人で暮らしていたの、
でも私が五年生になった時お父さんが、再婚して新しいお母さんができて、
私も最初は仲良くしようとしたけど・・・・・でも、新しいお母さんは、
私のことが好きじゃないらしくて、だから私は小学校六年の時、
お父さんに言ったの、『お父さん私、この家から出て寮のあるに行くよ』って。
そしたらお父さんは、とても悲しそうな顔で
『そうかおまえがよく考えて出した結果ならお父さんは何も言わないよ』
実はお父さんも私と新しいお母さんのなかがうまくいってないって解っていたらしくて、
その時そう言ったのかなーって最近思うの。それで朝日学園に入ったの」
- 62 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2001年12月26日(水)13時12分58秒
- 「そうだったんですか、すいませんなんか変な事聞いちゃって」
「気にしないでよ、私今の学校好きだし、それに加護ちゃんにもあえたし」
「そ、そう言ってもらえるととても嬉しいです」
とちょっと顔を赤くしながら言いました。
「やっと次が私たちの番だね」と安倍さんが言いました。
「そうですねー、たのしみですね」
そして私たちは、ジェットコースターに乗りました。
「加護ちゃん、ちょっと怖くなってきたから手繋いでいいかな?」
「いいですよ」と私が言うと安倍さんは、私の手を握ってきました。
手を握られて私はジェットコースター乗っている事より緊張しました。
「ドクン、ドクン」ジェットコースターが動き出して、安倍さんの
鼓動が手から伝わってきた。
- 63 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2001年12月26日(水)13時13分36秒
- ジェットコースターは一番高いところまでのぼり一気に急降下した。
安倍さんは目をつぶって大きな声で「きゃー」とか「いやー」とか言っていた。
私は、実はこういうのが大得意なので、絶叫している安倍さんをじっと見ていた。
「怖かったね、加護ちゃん」
ジェットコースターから降りて、安倍さんは言いました
「結構普通だったような気もしたんですけど
でもやっぱりスピ−ドはけっこうありましたねー」
「加護ちゃん全然怖くなかったの?」
「ええ、怖がっている安倍さんに集中していたし
私ジェットコースターすごく好きなんですよ」
「すごいねー私なんて怖くてずっと目をつぶっていたよ」
「怖がっている安倍さんもすごくかわいいですよ」
と私は少しからかうように言った。
「もーう年上をからかって」
ちょっと頬を膨らませながら言いました。
- 64 名前:蝙蝠 投稿日:2001年12月26日(水)13時16分07秒
- 更新終了。
次回はあの人が登場。
- 65 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月27日(木)01時04分41秒
- 加護ちゃんに『可愛い』と言われて、
ちょっと頬を膨らませちゃうなっちを想像するに…可愛いんだろうなぁ。
なちあい、とても可愛いです。頑張ってください。
- 66 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2001年12月30日(日)00時20分48秒
- それから乗り物に二つ乗って、私たちはお昼ご飯を
食べる事にした。
「安倍さん私お弁当作ってきたんですよ」
「加護ちゃん料理するんだ」
「ええ、私も女ですから」
「私の部屋はキッチンがないから料理が作れないのよ
でも何とかして、私も加護ちゃんに手料理を食べさせたいな」
「楽しみにしていますよ、そろそろたべましょうか?」
「そうだね」
私たちは、芝生に腰を下ろしてお弁当を広げました。
「いたただきまーす」
二人声をそろえて言いました
「おいしいですか?」
「うん、加護ちゃんとてもおいしいよ」
「そういってもらえると作った甲斐があります」
私は喜んでもらえてよかったなと思いました。
- 67 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2001年12月30日(日)00時21分48秒
- 「ごちそうさまでした」と安倍さんが言いました。
「安倍さん食べるの早いですね」
私は、まだ三分の一くらいのこっていた。
「ジュースでも買ってくるよ、加護ちゃんなにが飲みたい?」
「オレンジジュースがいいです」
「うんわかった、じゃあちょっと待っていて」
「はい」安倍さんは、自動販売機のあるほうに行きました。
安倍は一人自動販売機に向かいながら今日の事を
思い返しながらちょっとにやけていた
(加護ちゃんは、ほんとかわいいな一緒にいると
愛されているって感じがするな、あの人と居る時は
わたしもあんな風だったのかなー)
ふと、前を見ると五メートルくらい前に
男と女のカップルが、手を繋いでこっちに向かって歩いてきていた。
安倍はそのカップルを見た事があった。
- 68 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2001年12月30日(日)00時23分14秒
- それは、安倍が一番愛したあの人「保田圭」であった。
男のほうは昔バイトしていたファミレスのウェイターで
名前は忘れてしまった。
なぜなら保田に振られるちょっと前に入ってきて、
安倍は振られた時にすぐバイトをやめたので、
名前を覚える状況じゃなかったのだ
(どうしよう、こっちに向かってくるよ、気づかれちゃうかな
普通にしてれば大丈夫かな)そう思って安倍は普通にすれ違おうとした。
- 69 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2001年12月30日(日)00時23分49秒
- その時「あれーなっちじゃない?」
と声がしたので思わず振り向いてしまった
「やっぱりなっちだ」
「あ・・・・圭ちゃん久しぶり」
私は平静を装いながらこう答えた。
「久しぶりだねなっち、今日はどうしたの?」
「今日は友達と来ていて・・・・・
それにしてもよかったね圭ちゃん好きな人と付き合う事ができたんだ」
「なんかなっちにそう言われると照れるわね
そうだちょっと二人で話したいからさきいってならんでいてくれる?」
「了解」そう言うと保田の彼氏はジェットコースターのほうに行きました。
「圭ちゃんうまくいってほんとよかったね」
「あたしも、ダメモトで告白したらOKしてくれて、
でも、なっちと付き合っていたことは一生忘れないよ
ごめんね、あたしのせいでバイトまでやめることになっちゃったし」
- 70 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2001年12月30日(日)00時26分00秒
- 「気にしないでよ新しいバイトもすぐ見つかったし、
やっぱり女同士じゃ無理があったんだから今の圭ちゃんすごく幸せそうだよ」
「そういってくれると少し救われた気がするよ、
だってあたしが別れようって言ったすぐあと、
なっちバイトもやめちゃったし、携帯の番号も変えちゃったから、
連絡もとれなかったし、でも元気そうでよかったよ」
「じゃあ私友達待たせているからもう行くね」
「わかった、あたしも彼が待っているから行くわ」
そういって二人は別れた。
(結構動揺しないでしゃべれたな、やっと思い出に変わったのかな
でも久しぶりに会ったら、圭ちゃんもっときれいになっていたな
やっぱり恋をしているときれいになるのかな)
(さてと、ジュース買いに行かなきゃあんまり加護ちゃん
またせるとまずいし)
- 71 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2001年12月30日(日)00時28分29秒
- 安倍が保田と会っている時加護は・・・・
「ごちそうさまでした」
私はご飯を食べ終わり、安倍さんの座っているところを見ると
安倍さんの財布が落ちていた。
(あれ、お金も持たないでジュース買えないよね)
そう思って私は片付けて安倍さんの後を追いました。
私は安倍さんに追いついて「安倍さーん」と声を掛けようしてやめました。
だって安倍さんは、私が見た事がない女の人と嬉しそう、に
話していたから・・・・・。
私は、ついつい木の陰に隠れてしまいました。
少したつとその女の人はジェットコースターのほうに行ってしまいました
- 72 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2001年12月30日(日)00時30分10秒
- 安倍さんはすこし寂しそうな顔をしてその女の人を見送っていました。
見えなくなると安倍さんは、振り返って自動販売機の方に向かって
行こうとしたので、私は「安倍さーん」と声を掛けました。
安倍さんは、振り向いた時ちょっととまどっているように見えました
「あ・・・加護ちゃん、ご飯食べ終わったの?」
「はい。安倍さん財布忘れていましたよ」
といって安倍さんに財布を渡しました。
「ごめん、今まで気づかなかったよ、じゃあ一緒に買いに行こうか?」
「はい」そして二人並んで自動販売機に行きました。
(加護ちゃんさっき圭ちゃんと話してたの見てかな、こっちから聞くのも・・・
でもちゃんと話しておいたほうがいいのかも、うーーん
加護ちゃんが聞いてきてからでもいいか、まだ聞いていたとは限らないし)
- 73 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2001年12月30日(日)00時31分24秒
- 自動販売機でジュースを買って近くにあるベンチに座りました。
私はさっきの人が誰なのかを聞いた方がいいのか、
聞かないほうがいいのか迷っていました。
安倍さん女の人と付き合った事があるって言っていたし、
それにすごく嬉しそうだったし、別れる時もなんか寂しそうだった。
でもいいや、安倍さんは今、私と付き合っているんだし
今日は、初デートだからいっぱい楽しまなきゃ。
そのあと私達は、ゴーカートとコーヒーカップ、メリーゴーラウンド、
に乗って時計を見ると、もう夕方の五時になっていました。
この遊園地は、夜の七時になると閉まってしまうので、
最後になにに乗るか安倍さんに聞きました。
- 74 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2001年12月30日(日)00時32分57秒
- 「安倍さん、さいごになにか乗りたいものはありますか?」
「そうだねー、じゃああれにしよう」
そう言って安倍さんは観覧車を指しました
「いいですね、私も観覧車に乗りたいなと思っていたんですよ」
「じゃあ決まりだね」
そう言うと私たちは観覧車に行きました。
「加護ちゃんは、何で朝日学園に入ろうと思ったの?」
観覧車の順番待ちをしている時、安倍さんが聞いてきたので、
「別に理由があるって訳でもないですが、しいて言うなら
真希ちゃんが通っていて、『いい学校だよー』って言っていたからですね」
「そうなんだー、真希ちゃんと加護ちゃんすごく仲いいよね」
- 75 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2001年12月30日(日)00時33分41秒
- 「それはもう私が生まれた時から、お隣同士だったし、
性格も似ているところがあったから、私にとってはお姉ちゃんみたいなものです。
でも、矢口さんと付き合うって言われた時はちょっとショックだったんですよ
なんか大事なものをとられてしまったような気がして・・・・・」
「そうなんだ、でも今度は真希ちゃんがそう思っているかもしれないよ
私に大事な妹をとられた。って」
「そうですかねー」
「きっとそうだよ」
と言ったところで、私たちの乗る観覧車が来ました。
- 76 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2001年12月30日(日)00時34分15秒
- 私たちは向き合うように座っていると安倍さんが、
「となりにこない?」
といったので、「わかりました」と言って、
私は安倍さんの隣に移りました。
安倍さんの隣に座ると、安倍さんが私の肩に腕を伸ばしてきました。
「加護ちゃんこうしていていい?」と安倍さんは、私の体を
自分の方に抱き寄せました。
「あ、は、はい」とだけ答えて、私は安倍さんに胸に顔を押し付けました
安倍さんは、とてもいい匂いがして、私はすごくいい気持ちになりました。
「加護ちゃん、夕焼けが綺麗だよ」と言われたので、
私は、少しからだの向きを変えて夕焼けをみました。
- 77 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2001年12月30日(日)00時34分48秒
- 「きれいですねー」
「ほんっとすっごく綺麗」
私は、安倍さんの肩に抱かれこの景色をみている事で、
すごく幸せな気分になりました。
「安倍さん、私いますごく幸せです」
「わたしもずっとこうしていてもいいくらい」
「それもいいですねー」
私たちは観覧車を降りたあとも、互いのぬくもりを感じたいので、
どちらともなく手を握り合っていました。
「安倍さんそろそろ帰らないといけませんね」
「うん、そうだね」
「今日はすごく楽しかったです」
「私も、また一緒に来ようね」
「もちろんですよ」
- 78 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2001年12月30日(日)00時38分38秒
- 帰りの電車の中でも、私たちは手を繋いだまま
今日の事を話していました。
気にしないって思っていたけど、やっぱりさっきの女の人の事が
気になったので、私はおもいっきって聞く事にしました。
「安倍さんひとつきいていいですか?」
「なに、なに」
「お昼の時に話していた、女の人は誰ですか?」
「あ、あれね、あれは・・・・」
安倍さんは明らかに慌てた様子でしばらく考え込んでいた。
(私余計な事聞いちゃったのかな、安倍さん何も言わないし)
二人とも黙ったまま、電車が駅に着きました。
- 79 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2001年12月30日(日)00時39分20秒
- 「安倍さんもう着きましたよ、さっきの事は言いたくないならいいです
いいたくないこともあるでしょうから、今日は楽しかったです
また今度デートしてください失礼します」
それだけ言うと私は繋いでいた手を離して駅の改札へ
向かいました。
安倍さん何も言ってくれなかったな、ちょっと寂しいな・・・・
今日このまま別れて明日ちゃんと安倍さんと話せるかな
「加護ちゃん、待って」
振り向くと安倍さんが、走ってきました。
- 80 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2001年12月30日(日)00時39分59秒
- 「加護ちゃん、ごめんさっき何もいえなかったのは
圭ちゃんのことをどう話していいかわからなかったから
加護ちゃんをすごく傷つけちゃうかもしれないから
でもこれからもちゃんと付き合うためにきちんと話すね」
そう言って私の手を取ると、駅の近くの公園に行きました。
- 81 名前:蝙蝠 投稿日:2001年12月30日(日)00時43分48秒
- 更新終了。
第四話は後ちょっと続きます。
>名無し読者さん
レスありがとうございます
これからも頑張ってみます。
- 82 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2002年01月02日(水)16時01分36秒
- 「うーーんなにから話せばいいかな」
公園のベンチに座って安倍さんはこう言いました
「なるべく詳しく聞きたいです」
「わかったじゃあ初めて会った時の事から話すね」
「あの人は『保田圭』って言うの
初めて会ったのは、私が高校一年の五月
GWも終わって、落ち着いてきたので
アルバイトをはじめることにしたの。
幸運にも、すぐにファミレスに決まって
初めて働きに行った時圭ちゃんにあったの
圭ちゃんは私より一年先輩で、私にいろいろな事を教えてくれて
教えながら自分の仕事もてきぱきこなしていて
なんかすごいなぁーって最初思っていたの。
- 83 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2002年01月02日(水)16時02分10秒
- 最初から好きになっていた訳じゃなくて、好きになったのは
アルバイトを始めて三日くらい経ったとき帰りが一緒になって
何でファミレスでバイトをしているのか聞いてみたの。
『保田さんは何でバイトしてるんですか?』
『私、実は高校行ってなくて、ただ行ってないって訳じゃなくて
私には、大きな夢があって、それは世界中を回って
私じゃなくちゃ撮れないような写真をたくさん撮って
それをみんなに見てもらいたいのよ。
でも、それにはすっごくお金がかかるし
だからといって親に頼るわけにもいかないし
だから、あそこでバイトを始めたの』
そう言っている圭ちゃんの目は、すごく輝いていて
私は、その目を見たとき心の中に大きなものができたみたいだった。
- 84 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2002年01月02日(水)16時02分45秒
- そりゃ私だって、中学のときとか男を好きになったことはあったけど
でもそんなもの全部吹っ飛んじゃうくらい、圭ちゃんを
好きになっている自分がいたの。
でも、告白とかする気はなくてだってやっぱり女同士だし
自分の想いを伝える事で、圭ちゃんとぎくしゃくしたくなかったし
このままでもいいかなってその時は思ったの。
だけどそのまま二ヶ月くらいたって、もうどうしようもないくらい
圭ちゃんのこと好きになって、帰りが一緒になった時
圭ちゃんに告白したの。
- 85 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2002年01月02日(水)16時03分21秒
- 『保田さんちょっとはなしがあるんですけどいいですか?』
『うんいいけど、道端じゃあれだからそこの公園でも行こう』
そう言われたので私と圭ちゃんは公園に入ったの
『で、話ってなに?』
『じ、実はですね、実は私・・・・・・・・・・・あ、あなたの事が好きです
できたら付き合って欲しいと思っています』
それだけ言うと私は心臓がドキドキして立っていられないくらいだったから
近くのベンチに座って圭ちゃんの答えを待っていたの。
「・」
圭ちゃんは、何も言わないで考え込んでいて
五分くらいたった後こういったの。
『ごめん、頭の中を整理したいから二、三日待ってくれる?』
そう言われて、私は『はい』とだけ答えて公園をでたの。
- 86 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2002年01月02日(水)16時04分14秒
- 私が公園を出た後も圭ちゃんは何か考えているみたいだった。
告白してから一週間後、圭ちゃんに今日バイトが終わったら
話があると言われて、私はバイトに集中できなくて
やっとバイトが終わって、告白した公園に来て
圭ちゃんはまた五分くらい考え込んで話を始めたの。
『安倍さん、とりあえず返事が送れてごめん。
こないだ言われてから、ずっと考えていて
早く答えを出さなきゃって思っていたけど
なかなか答えが出なくて・・・・・・・・・
だから答えはまだ出てないけど
それでもいいって言ってくれるなら
安倍さんと付き合ってもいいかなっておもっている。』
- 87 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2002年01月02日(水)16時04分49秒
- 『わかりましただったら私は
あなたに私を好きになってもらうように頑張ります』
そこまで言って私は、圭ちゃんに抱きついたの。
『保田さん・・・・・』
私は泣きながら圭ちゃんの胸に顔をうずめたの。
圭ちゃんは私をぎゅっと抱きしめてくれたの。
しばらくそのままの格好で私が泣き止むと
『これから安部さんのことなんてよべばいいのかな?』
『じゃあなっちって呼んでください』
『わかったじゃああたしのことは圭ちゃんってよんで
これからよろしくなっち』
『こちらこそよろしくおねがいします圭ちゃん』
- 88 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2002年01月02日(水)16時05分27秒
- それからの半年ぐらいはとても幸せだったの。
私と圭ちゃんはいろんなところに行って、
いろいろな事を話して、いろいろなことをしたの。
でも終わりは突然やってきたの。
バイトに新しい人が入ってきて
それは私より三歳か四歳上の大学生だったの。
その人が入って三日後くらいに
圭ちゃんとデートした時、帰り際に
『ちょっと話があるけどいい?』
と聞かれて、急に改まってなんだろって
思ったけど『うん』って答えて
私たちはいつもの公園に行ったの。
- 89 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2002年01月02日(水)16時06分05秒
- 『突然だけど、なっちあたしとわかれてくれない?』
『えっ!どうして?』
『ごめんほかに好きな人ができたの
相手はバイトに新しく入ってきた人、その人を一目みた時
今まで出なかった答えが全部出たような気がして
いままで半年間なっちといろいろなことをしたけど
やっぱりなんか違う気がしていたの、なっちの事好きだけど
でもそれは、恋愛感情ではなくて、友達みたいな感覚
の方が強かった。
だからごめん、なっちもう付き合うことができないよ』
- 90 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2002年01月02日(水)16時06分46秒
- 『そう・・・・・・・・・・・・・
でもそのひとにふられたりしたらどうするの?
そしたらまた私と付き合ってくれるの?』
『ごめんそういうことじゃないんだ
本当にごめん』
それだけ言うと圭ちゃんは公園から出て行ったの。
私はしばらくその場であふれ出る涙をぬぐう事もできずに
ただ呆然と立ち尽くしていたの。
- 91 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2002年01月02日(水)16時07分23秒
- それから私はバイトをやめて
携帯の番号も新しくして
圭ちゃんと買ったいろいろなものも
ぜんぶすてて、私の心の中にあるものも
全部忘れようとしていたの。
でも私の心の中は圭ちゃんの思い出が
詰まっていて忘れようとしても忘れるものじゃないのは
わかっていて、ずっとつらかった
そして今日圭ちゃんと会って、親しそうに彼氏と
話しているのをみた時、圭ちゃんの言っていた
『答え』っていうのが見えてきたような気がして・・・
- 92 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2002年01月02日(水)16時07分53秒
- 結局圭ちゃんは私じゃだめだったんだ。
私は圭ちゃんを振り向かす事ができなかった。」
そう言うと安倍さんの頬には一筋の涙が流れていました。
「安倍さん、無理かもしれないけど
私が保田さんの事を全部忘れさせてあげたいです。
安倍さんが悲しいと私も悲しいです。」
- 93 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2002年01月02日(水)16時08分25秒
- 私はそう言って安倍さんの唇にキスをしました。
安倍さんは、驚いているようでしたが
すぐに私を抱きしめました。
唇を離して安倍さんが言いました。
- 94 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2002年01月02日(水)16時09分20秒
- 「加護ちゃん、これからもよろしく
私の中での加護ちゃんへの想いはまだわからないけど
でもすごく大事にしていきたい想いだって言うのはわかる」
「こちらこそよろしくお願いします。
私は安倍さんの事を誰よりも好きです。
だから絶対離れたりしません」
そう言うとまた安倍さんにキスをしました。
その時その場所で私たちをみている人がいたのを
私たちは気づきませんでした。
- 95 名前:蝙蝠 投稿日:2002年01月02日(水)16時11分12秒
- 第四話終了。
これからどうしようかは考え中。
- 96 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月08日(火)00時39分42秒
- 「はー、まだ眠いな」
あくびをしながら安倍はベッドから身を起こした。
「さてと、ご飯を食べて学校に行くか」
安倍は着替えて、寮の食堂に向かった。
「おはよー」
「おはよー」
寮の食堂で知り合いに声を掛けて、
安倍はいつもの席に着いて朝ご飯を食べ始めた。
「なっちおはよう」
「おはよう、よっすぃー」
「あれ、今日は朝錬ないの?」
「うん、昨日練習試合があったから
昨日は高等部で始めての試合だったから緊張したよ。」
「そうなんだー、大変だったねよっすぃー」
- 97 名前:第四話〜初デート〜 投稿日:2002年01月08日(火)00時40分16秒
- 安倍の目の前に座った女の子は「吉澤ひとみ」
安倍の部屋の隣に住んでいて、現在高等部一年
彼女は、バレーボールの推薦で中学一年の時入ってきた。
安倍と吉澤は仲良しで、この日のように時間の合う日は
一緒に学校に行ったりしている。
安倍にしてみれば、吉澤は妹のようであった。
「ごちそうさま。じゃあいこっか?」
「うん」
ご飯を食べ終わると、安倍と吉澤は連れ立って学校に向かった。
- 98 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月08日(火)00時40分48秒
- 「今日もいい天気でよかったね」
「そうだねでも暖かいと眠くなるからなー」
「授業中寝ちゃだめよ、よっすぃー」
「まったくすぐそうやって姉貴面するんだから」
「だって私よっすぃーのこと妹みたいに思ってるんだから・・・
あっ!!ごめんよっすぃー今日週番だったんだ、だから先に行くね」
「うんわかった」
走り去っていくなっちを見ながら吉澤は考えていた。
ずっとこのままなんだろうか?
このまま私は妹のままなんだろうか?
吉澤の頭の中には、昨日のなっちの姿が、思い出されていた。
あのシーンを私は二度と忘れないだろう。
昨日は練習試合が終わって、友達と買い物に行って
その帰りに、公園に人影が見えたのでちょっと覗いてみると
なっちと誰かがが抱き合ってキスしているのを
みてしまったのだ。
- 99 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月08日(火)00時41分23秒
- 長いキスが終わって、二人は手を繋いで公園から出て行った。
そのとき街灯の光でなっちとキスをしていたのが誰だかわかった。
あれは、確かごっちんの幼馴染の加護ちゃん。
何回か話をした事があったので、すぐにわかった。
私はその光景をみた時、心の中に何かが芽生えていた。
なっちを誰にも渡したくない!!と。
実は、吉澤は始めてあった時から安倍の事が好きだったのだ。
だが安倍は吉澤の事を妹にしか思ってないようだったので
今まで自分の想いを言えずにいたのだ。
やっぱり想いを伝えるべきだったのか?
私は傷つくのが怖くて逃げていたんだろうか?
いくら考えてみても答えは出そうもない。
でもやっぱりなっちを渡したくない。
そんな事を考えながら、学校に向かっていた。
- 100 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月08日(火)00時42分03秒
- 「あいぼん、きのうはどうだったの?」
「もう朝からそればっかり言っているじゃない」
「だってー気になるんだもんあっ、よっすぃーだ」
「よっすぃー」
真希ちゃんは二十メートルくらい前にいる
吉澤さんに声を掛けました。
吉澤さんは、すぐには気づかず
私たちがすぐ後ろまで近づいてからやっと気づいた。
「よっすぃーてば」
「あっ!!ごめんごっちん、考え事をしていた」
「まあ、いいや、でも珍しいねこの時間に学校来るの」
「うん、今日朝錬なかったから」
- 101 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月08日(火)00時42分39秒
- 「吉澤さんおはようございます」
「あ・・・加護ちゃんおはよう」
「体調でも悪いんですか?
なんかいつもみたいに元気がありませんよ」
「ううんそんなことないよ、私は元気だから大丈夫」
「それならいいですけど」
「あいぼん、よっすぃー、早く行かないと遅刻しちゃうよ」
「はい」
「うん」そう言うと
私たちは学校に向かいました。
「じゃああいぼん、またお昼にね」
「うん」
- 102 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月08日(火)00時44分02秒
- そう言うと、私たちは急いで教室に向かいました。
真希ちゃんにどうやってはなそうかなー。
私は昨日の事を真希ちゃんにどういう風に話せばいいか考えていた。
全部話しちゃってもいいけど、なんか恥ずかしいし・・・
やっぱり安倍さんに話してもらおう今日のお昼はいっしょにたべることになっているから。
それにしても今日はいい天気だな。
何気なく外を見ると、安倍さんのクラスは体育の授業で
走り高跳びをしているところでした。
そういえば安倍さん運動神経いいのかな。
ちょうど安倍さんが跳ぶところだったので私は
すこし外を見ていました。
安倍さんは思いきり走ってバーを飛び越えようとしていましたが
勢いがつきすぎたのかバーに思いきり激突していました。
それを見ていた矢口さんが、大笑いしながら安倍さんを起こしていました。
安倍さんは少し恥ずかしそうにしているようでした。
それを見て私は「ふふっ」っと笑ってしまいました。
- 103 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月08日(火)00時44分36秒
- 「こら、加護ちゃんと授業を聞け」
「す、すいませんー」
「罰として教科書を読め」
「わかりました」
でもどこから読めばいいんだろう・・・
「十五ページの五行目からだよ」
亜弥ちゃんが小声で教えてくれました。
「さっきはありがとう亜弥ちゃん」
「いいっていいって、でも放課後忘れないでね」
「わかっている大丈夫」
授業が終わってお昼の時間になりました。
私は亜弥ちゃんにお礼をいって真希ちゃんとの
待ち合わせ場所に向かいました。
- 104 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月08日(火)00時45分30秒
- 「よっすぃー、私今日は加護ちゃんたちとご飯食べるけどどうする?」
「えっ!!そうなの」
「加護ちゃんがお弁当作ってくれるって言っていたから、ごめん今度おごるから」
「うん、わかったよ」
吉澤は一人で学食に行く事にした。
(なんか気分が重いな、毎日こうなるのかな)
吉澤は前もこんなような感覚に陥っていた。
それは、安倍から保田と付き合っているといわれたときだった。
そのときは自分も告白された娘と付き合ったりして・・・
でもそんな関係も長くは続かず吉澤は
手当たり次第に女の子と関係を持つようになっていた。
しかし安倍が別れた時、もうやめようと誓ってそういうこともしなくなっていた。
だけど昨日の場面を見てまた吉澤は誰かをむちゃくちゃにしたい
衝動に駆られていた。
- 105 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月08日(火)00時46分17秒
- その時、「ちょっといいですか?」と声を掛けられたので
振り向くと、みた事のない女の子がたっていた。
「あ、あの私中等部三年の小川真琴といいます
前からあこがれていて・・・」
「ふーんそうなの、じゃあちょっとついて来て」
吉澤は、妖しい笑みを浮かべながら小川を図書準備室に
連れ出した。
「う、ううん・・・い、いやぁ・・・」
吉澤は、図書準備室につくと内側から鍵を閉めて
小川を壁に押し付けて強引にキスをした。
小川は何とか逃げようとしたが
体を吉澤に押さえられているので
まったく身動きをとることができなかった。
- 106 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月08日(火)00時50分28秒
- 吉澤は小川の舌に自分の舌を絡ませた。
ぴちゃぴちゃと、二人の唾液が混ざり合う音が
部屋中に響いていた。
小川は始めて自分の中に起こる感覚にとまどっていた。
いきなりここに連れてこられて、いきなりキスをされて
頭の中はパニック寸前だった。
そして今も自分の口の中で動く吉澤の舌は
小川の思考をどんどん奪っていた。
(早く抵抗しなきゃこのままじゃ・・・)
吉澤は素早く小川の服を脱がし小川の胸をもみ始めた。
「や、やめて・・・ください」
小川は、自分の声を振り絞った。
「じゃあ次に私がする事に耐えられたらやめてあげるよ」
そう言うと吉澤は、小川のスカートの中に手をいれた。
- 107 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月08日(火)00時50分58秒
- 「小川ちゃん、ココすごい事になっているよ」
小川のアソコは下着の上からでもわかるくらい湿っていた。
吉澤は、下着の上から小川のアソコに愛撫を始めた。
「あ・・・あぁん」
あまりの気持ちよさに小川はつい声をあげてしまった
「あれぇー、小川ちゃん感じちゃっているの?」
吉澤は、さらに手の動きを速めた。
「あっ・・あはぁああああああぁん」
初めて感じる快感の波に小川の理性はどこかに吹っ飛んでしまって
もう下着の上からでは満足できなくなっていた。
「吉澤さん・・・じかに触ってくれませんか?」
小川は自分の欲望を抑え切れずにこう言った。
「何だもう降参、しょうがないな」
吉澤は小川の下着を足から抜き取り
じかに小川のアソコに愛撫を始めた。
- 108 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月08日(火)00時51分28秒
- そして、吉澤は濡れそぼった秘裂に指をいれ
前後に動かしてそして余ったほうの手で
陰核を弄んだ。
「ああああああああああ」
小川は達してしまったのか
その場にへたり込んでしまった。
吉澤は放心状態になっている小川を置いて
自分だけ図書準備室から出た。
(なにをやってるんだ私は、こんな事をしても誰も幸せになれない
何で私はいつもこうなんだろう
なっちに想いを伝えるのは怖いくせに、自分を慕ってきた娘には
どんな事をしても平気なんだから、結局私は、自分が傷つきたくないだけなんだ
もういやだよ・・・こんな気持ちのままじゃ私おかしくなっちゃうよ
誰か私を助けてよ)
吉澤は暗い気持ちのまま学食に向かった。
- 109 名前:蝙蝠 投稿日:2002年01月08日(火)00時52分52秒
- 更新終了。
吉澤さんたいへんです。
- 110 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月08日(火)03時04分18秒
- なんか、凄い展開…ドキドキ。
- 111 名前:第五話 投稿日:2002年01月14日(月)16時54分46秒
- 「安倍さん食べさせてあげますよ」
私は安倍さんに自分の作った卵焼きを食べさせようとしました。
安倍さんは少し恥ずかしそうにしていましたが、私悲しそうな顔をすると
口を開けて食べてくれました。
「おいしいですか?」
「うん、おいしいよ」
それを見ていた真希ちゃんが
「なんだー、うまくいってるんだね、やぐっつぁん聞いてよ
さっきからあいぼんに昨日どうだったって聞いているのに
全然答えてくれないんだよ」
- 112 名前:第五話 投稿日:2002年01月14日(月)16時55分31秒
- 「後藤、あんまり人の事に首を突っ込むなよ」
「えーだって、あいぼんにせっかく彼女ができたんだから
いろいろと聞いてみたいじゃない、私は結構あいぼんに話しているのに」
「後藤おまえ余計な事まで言ってないだろうな?」
「えー、やぐっつぁんのこと、うーんどうだったかな
さすがにHのこととかはいってないよ」
「そ、そんなのあたりまえだろ」
矢口さんは顔を赤くしながら言いました。
「じゃあ昨日の事ちょっとだけ話してあげる」
とまた私より少し早めにご飯を食べ終わった安倍さんが口を開きました。
- 113 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月14日(月)16時56分04秒
- 安倍さんは、昨日の事を大体話しましたが
やっぱり保田さんの事と、公園での事は話しませんでした。
「で、キスとかしたの?」
真希ちゃんはいきなり言いました。
安倍さんは突然顔が真っ赤になって
「・・・そ、それは・・・」
「あーその顔はやっぱりしたんじゃないの?あいぼん」
と次は私の顔を見ながら言いました。
私は急に恥ずかしくなって私も顔が赤くなってしまいました。
「やっぱり」真希ちゃんは少しにやけながら言いました。
- 114 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月14日(月)16時56分37秒
- 「後藤、もうやめとけよ」
「やぐっつぁんがそう言うならやめておくよ
大体の事はわかったからね、あいぼん次はちゃんと聞かせてね
じゃあやぐっつぁんあたしたちはそろそろ行こうか?二人の邪魔しちゃ悪いし」
「そうだね、じゃあ行こうか」
そう言うと二人は、中庭から校舎に戻りました。
「安倍さん、キスした事ばれちゃいましたね」
「そうだね、でもいずればれてたんじゃない」
「多分そうだと思います。そうだ安倍さん
保田さんとの事矢口さんは知ってるんですか?」
「え!!ああ、うん知っているよ。ってゆうか振られた時
矢口には迷惑掛けちゃったからね」
- 115 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月14日(月)16時57分08秒
- 「そうなんですか」
「うん、振られたって言った時矢口は何も言わず
ぎゅって抱きしめてくれたの、私よりもちっこい矢口なのに
なんかすごく暖かくて、そのおかげで私も何とか立ち直る事ができたんだ。」
「そうだったんですか・・・でもなんかうらやましいなそういう関係」
「私だって加護ちゃんと真希ちゃんの関係うらやましいよ
二人ともすごく仲良しなんだもん、まるで本当の姉妹みたい」
「まあずっと一緒にいますから、でも安倍さんとは今より
もっともっと仲良くなりたいです」
「加護ちゃん・・・」
そう言うと安倍さんは、私のことを抱きしめました。
私は突然の事で驚きましたが、安倍さんのぬくもりを感じたくて抱きしめ返しました。
- 116 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月14日(月)16時58分32秒
- その時真希と矢口は、少し離れた場所から加護と安倍の様子を見ていた。
「なーんだかなりうまく言っているねあれは」
「やめろよ後藤、覗き見なんて趣味悪いぞ」
「いいのいいの、あいぼんは私の妹なんだからうまくいっているか見てあげないと
それに心配だったんだよね、あたしがやぐっつぁんと付き合うようになって
あんまり見ててあげられなかったから、でもなっち先輩がついてれば安心だね」
真希と矢口はそこで暫く加護と安倍の事を見ていた。
「じゃあもう気がすんだろ、そろそろ行こうよ」
そう言って真希の手を引いて、校舎に戻ろうとした矢口だったが
逆に真希に手を引っ張られそのまま抱きしめられてしまった。
「後藤、みんなに見られてるんだけど・・・」
「別にいいじゃない見られていたって、なんかあいぼんとなっち先輩が
抱き合っているのを見ていたら、急にやぐっつぁんを抱きしめたくなっちゃって」
「・・・・・・・・・・・」矢口は黙って真希のされるがままになっていた。
(後藤もやっぱり加護ちゃんが抱き合っているのを見るのは、変な感じなのかな
あたしも、なっちと圭ちゃんが抱き合っているの見たとき、なんか変な感じしたからな)
- 117 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月14日(月)16時59分06秒
- 「あ、そうだ加護ちゃん今日帰り、一緒に帰らない?」
「えっ!!今日ですか今日は実は友達に相談を持ちかけられちゃって
放課後約束しているんですよ、でも少し待ってくれるんでしたらいいですけど」
「うんじゃあ待っているよ。あ、そろそろ昼休み終わるね」
「そうですねじゃあ、戻りましょう」私たちは、手を繋いで校舎に戻りました。
- 118 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月14日(月)17時01分58秒
- 「はーぁあ、なんか授業でるのめんどくさいな」
吉澤は昼食を食べた後、そのまま教室には戻らずに屋上に来ていた。
吉澤は、考えていた。
(これからどうなっちと接すればいいんだろう。
告白すべきか、それともこのままの関係を維持するか
しかし告白するにしても、なっちには加護ちゃんという恋人ができたみたいだったので
今伝えても、だめなような気がするし・・・自分ひとりで考えても煮詰まるだけだな)
- 119 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月14日(月)17時02分30秒
- 吉澤は誰かに相談したかった、吉澤は自分のことを相談する人がいるかどうか考えてみた。
(なっちはもちろんだめだし、ごっちんも加護ちゃんと幼馴染だからだめだろう
部活の先輩もまだよく知らないからだめ、マネージャーで同い年のあゆみちゃんは・・・
あっ一回告白されてたんだ、そんな人には相談できないし・・・
そういえばうちの学校、スクールカウンセラーがいたな
一回全校集会でみたことがある、名前は確か「中澤裕子」っていっていた
ような気がする、今から行ってみようかな)
もうチャイムはとっくに鳴って午後の授業が始まっているのだが
吉澤は、気にもせずに屋上からスクールカウンセラーのいる部屋に向かっていった。
「コンコン」吉澤は、ドアをノックして、応答を待った。
「なんや、開いているで入っておいで」
ドアの向こうから声がしたので吉澤は、「失礼します」と言って部屋に入った。
- 120 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月14日(月)17時03分49秒
- 「私は高等部一年の吉澤ひとみといいます。今日は相談があってここに来ました」
「そんなに堅くならんでそこに座り、私の名前はもう知っとるやろうけど
中澤裕子や。でどないしたん」
吉澤は中澤の前に座って話し始めた。
「私すごく悩んでいる事があって、相談に乗って欲しいんですが」
「ええよ、ええよそれがうちの仕事やから」
「・・・・・・・・という事なんです、私はどうすればいいんでしょう」
吉澤は中澤に安倍の事、自分のしてきた事
そして自分はこれからどうすればいいのかわからないという事を話した。
- 121 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月14日(月)17時04分26秒
- 「うーーーん、難しい問題やな」
中澤はしばし考え込んでから口を開いた。
「まず自分の本当の気持ちを考えてみいや」
「本当の気持ちですか?」
「そうや、自分は本当にその娘の事が好きなのか
話を聞いた限りやと、結構ほかの女の子といろいろやっているみたいやし
本当にその娘が好きなら誰と付き合ってようと
ほかの女の子に手を出したりせえへん思うんやけど」
- 122 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月14日(月)17時05分09秒
- 「私もそう思ってます。でもなっちに恋人ができたって聞いた時
胸が苦しくなって、誰かのぬくもりを感じたくなって
その時告白してきた娘に自分の欲望をぶつけてしまったりしました。
だけどなっちがその恋人と別れたって聞いた時、もうこんな事は
やめようと思いました。だけど昨日の事です、なっちが私じゃない
女の子とキスをしているのを見たとき、また前とおんなじ欲望が
わいてきて、今日また同じことをしてしまって、でも自己嫌悪に陥ってしまって
もう心の中はぐしゃぐしゃで、私がいまわかっているのはなっちを誰にも渡したくない
という事だけなんです」
「そうか・・・ほんなら思い切って告白したらどうや?」
「それも考えましたが、でも告白する事で今の関係が崩れてしまうのが怖くて」
- 123 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月14日(月)17時05分49秒
- 「そんな事言っていたってなんも状況は変わらんで
今の関係を大事にしたいなら、おとなしく妹になっていればええ
けど、それじゃその娘は絶対手にはいらんで」
「でも、彼女ができたばかりの人にいきなり告白してうまくいきますかね?」
「それもそうやなー、だったら一ヶ月くらい様子みるのもええかも知れんな
自分の気持ちや、相手の気持ちに変化が出るかもしれんし
そしたら自分の気持ちをしっかり伝える事ができると思うねん」
「そうですか・・・じゃあ暫く自分の頭を冷やしてみます。」
「そうせい、そうせい、じゃあまた告白する前に一回来てや
うちが良いアドバイスしたるから」
「わかりましたじゃあまた来ます」
その時チャイムが鳴った。
「お!!もうこんな時間か、あんたもホームルームくらい出た方がええんちゃう?」
「そうですね、じゃあこれで失礼します」
そう言うと吉澤は、席を立って部屋を出た。
- 124 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月14日(月)17時06分19秒
- 吉澤は教室に戻る途中考えていた。
(相談してよかったなやっぱり人に話すことで
ちょっと楽になった気がする、とにかくもう人を傷つけることはやめよう
さっきの娘にもちゃんと謝らなきゃ、そうしないとなっちにきちんと想いを伝えられなくなりそう)
「よっすぃ、どこいっていたの?」
教室に戻ると、真希は吉澤に聞いた。
「昼ご飯食べた後、屋上でボーっとしていたらそのまま寝ちゃって」
「そうなんだ、私もそうしたかったな」
「あっ!!先生が来たよ」
「うん」
そう言うと二人は自分の席に戻った。
- 125 名前:蝙蝠 投稿日:2002年01月14日(月)17時12分48秒
- 更新終了。
関西弁は難しいです。
>名無し読者さん
レスありがとうございます。
吉澤はまた何かするかもしれません。
- 126 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月18日(金)13時27分55秒
私と亜弥ちゃんは授業が終わって、亜弥ちゃんが
「教室じゃちょっと」と言ったので、私たちは今校舎の裏に来ています。
「それで話って言うのは・・・」
亜弥ちゃんは話しにくそうにしていました。
「私、好きな人ができてその人って言うのは、愛ちゃんなんだけど
加護ちゃんも知っているでしょ」
「うん、去年同じクラスだったし、それに生徒会長だし」
愛ちゃんって言うのは、「高橋愛」と言って中等部の生徒会長をしていて
去年は同じクラスだった女の子です。
「でね、きっかけって言うのが、そう昨日よ昨日、試合が終わって
一人で帰っている時、偶然愛ちゃんと会って、まあその前から結構学校では
話したりしていたけど、学校以外の場所では、あまり会った事がなくて
その時愛ちゃんは『暇だからお茶しない?』って聞いてきたから私は
『うん、いいよ』って言って近くの喫茶店に入ったの」
- 127 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月18日(金)13時28分55秒
- 「それで、それで」
「でねそこで『なんで愛ちゃんは生徒会長になったの?』って聞いてみたの
そしたら愛ちゃんは『私、昔すごくあがり症でそれを直すために小学校の時
に思い切って生徒会長に立候補したの。それで、最初はうまくしゃべれなかったけど
だんだん自分の意見とかを言えるようになって、生徒会の仕事にやりがいを感じるように
なってきて、中学でもやろうって思って・・・変でしょ』って言われて
『ううん、全然変じゃないよ、』と言って、その時私思ったの
なんかすごいなー、私と同い年のはずなのに、ちゃんと自分の事
自分の考えで、ちゃんとやってるんだなーって
その時の仕草がとても良くてなんか心を奪われちゃったんだよね」
- 128 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月18日(金)13時29分28秒
- 「そうなんだー、それでどうするの?告白するの?」
「それもどうしようかまだ考えてないんだよね、加護ちゃんどうすればいいと思う?」
「うーん、やっぱり告白してみたほうがいいんじゃない
私も、勇気をだして告白して、付き合う事になったし」
「えっ!!加護ちゃん、安倍先輩とうまくいったのそういうことは
早く言ってよ、私もどうなったか気になってたんだから、でも加護ちゃん良かったね」
「ありがとう、だから亜弥ちゃん告白しちゃえ、多分うまくいくって」
「告白しちゃえって簡単に言わないでよー、断られたら気まずくなるじゃない」
「でもそんな事気にしていたら、いつまでも前に進めないよって
二年間も言えなかった私が言う事じゃないけど・・・」
「そうよね、加護ちゃんの言うとおりかもしれない
やっぱり思い切って告白してみるよ、私うじうじ悩んでいるの苦手だから」
「そうよ、頑張って」
「まあ部活終わってまだ愛ちゃんがいたら告白しちゃうかも・・・
あっ!!もう部活の時間だ、加護ちゃん今日はありがとうまた明日ね」
「じゃあね亜弥ちゃん」
- 129 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月18日(金)13時30分07秒
- 走り去ってゆく亜弥ちゃんを見ながら私は、多分うまくいくなと思いました。
なぜなら、同じクラスの時愛ちゃんはたまに亜弥ちゃんのことを見ているときがあったからです。
私もそろそろ行かなきゃ、安倍さん待たせるのもまずいし・・・
私は安倍のいる教室に走って行きました。
「ごめんなさい安倍さん、待たせちゃって」
「あ、いいよいいよ気にしないで」
安倍さんの教室にはもう誰もいなくなっていて一人で座っていました。
「じゃあそろそろいこうか?ここにいてもしょうがないし」
「そうですね」
私たちは、教室を後にしました。
- 130 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月18日(金)13時30分57秒
- 「加護ちゃん、ちょっと体育館よっていい?」
「いいですけど、なんか用でもあるんですか?」
「今日よっすぃーと昼ご飯食べられなかったから一応謝っておきたいんだよね
いつもは一緒に食べているけど、今日は加護ちゃんが作ってきてくれたから」
「じゃあ私余計な事をしちゃいましたね」
「そんな事気にしなくていいよ、よっすぃーだって、そんな事気にする娘じゃないし
明日にでも埋め合わせに、なんか奢ってあげるつもりだから」
「そうですか」と言いながら私は
でもあんまり作ってこないほうがいいかもと思っていました。
- 131 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月18日(金)13時31分36秒
- 「よっすぃー」体育館に着くと、安部さんは大きな声で、吉澤さんを呼びました。
バレーボール部の練習はもう始まっていましたが、吉澤さんは安部さんを見ると
笑顔で駆け寄ってきました。
「なっちどうしたの?」
「今日はほんっとにごめん、明日は奢るから許して」
「気にしてないって、でも明日はいっぱい食べちゃうよ」
「わかった、何でも奢っちゃうから、あっもう練習戻ったほうがいいよ
ごめんね、練習中に呼び出して、じゃあまたあとでねよっすぃー」
「じゃあねなっち、加護ちゃん」
「さようなら吉澤さん」
「加護ちゃん、行こうか?」
「はい」
私は安倍さんに手を引かれて、体育館を出る時
吉澤さんがさっき安倍さんに見せた目とはまるで違う目で、私を見ていました。
私は怖くなって、すぐに目をそらしてしまいました。
私はその目を見たとき、何かが起こる前兆のような気がしてなりませんでした。
- 132 名前:第五話〜前兆〜 投稿日:2002年01月18日(金)13時32分07秒
- 吉澤は胸が張り裂けんばかりであった。
安倍が時折加護に見せる笑顔が自分に向けられるものと
まるで違う、そうそれは今の関係を表すかのようであった。
(やっぱり誰にも渡したくない、でも今のままじゃだめだ
なっちにちゃんと自分の想いを言えない・・・)
「こらー、吉澤練習に戻れ」
吉澤の考えごとは、監督によって遮られた。
「はい、すいません」
吉澤は、今考えるのはやめておこうと思い、部活に戻った。
- 133 名前:蝙蝠 投稿日:2002年01月18日(金)13時34分00秒
- 第五話終了。
第六話は、松浦と高橋の事を書きます。
- 134 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月18日(金)19時37分01秒
- なっち、加護、よっすぃ〜の関係はどうなるんだ…
- 135 名前:第六話〜それぞれの思惑〜 投稿日:2002年01月23日(水)00時58分24秒
- 「じゃあ今日の練習は終わり」
「ありがとうございました」
「みんなお疲れ様」
テニス部の練習が終わって松浦は、生徒会室のほうを見ると
まだ灯りがついていたので、生徒会室にいってみる事にした。
- 136 名前:第六話〜それぞれの思惑〜 投稿日:2002年01月23日(水)00時59分17秒
- 「コンコン」ドアをノックしてからドアを開けると、生徒会室には高橋の姿しかなかった。
「あーいちゃん」松浦は、高橋を呼んだ。
高橋は振り向いて、松浦を見ると、「亜弥ちゃん、どうしたの?」
「部活が終わって帰ろうと思ったら、ここの電気がついていたから
愛ちゃんがまだいたら一緒に帰ろうかなーって思って」
「えっ!!ほんと、じゃあちょっとだけ待っていて、もう終わるから」
「それにしても愛ちゃんこんな時間まで、生徒会の仕事やってるんだー」
「ちょっと最近忙しくって、ほら新入生歓迎会とかいろいろあるでしょ」
「でもどうして一人でやっているの?」
「三十分前くらいまでみんな居たのだけど、私がもういいよっていって
帰ってもらったんだ、私一人でもできそうだったから、やっぱり私が頑張らないと」
「愛ちゃんあんまり無理しちゃだめだよ」
「無理なんてしてないって、だって私が好きでやってるんだから
亜弥ちゃんのテニスと同じよ、亜弥ちゃんもテニスを好きでやってるんでしょ」
「うん」
「よし、今日はこれで終わり、亜弥ちゃん帰ろう」
「そうだね」
松浦と高橋は生徒会室を出た。
- 137 名前:第六話〜それぞれの思惑〜 投稿日:2002年01月23日(水)00時59分59秒
- 松浦と高橋は、学校を出て、桜並木を二人並んで歩いていた。
松浦は隣にいる高橋にどうやって告白しようか考えていた。
(どうすればいいかな、いきなり言っちゃって、愛ちゃん驚かないかな
どうしようかな、いいや言っちゃおう)
「愛ちゃんちょっと話があるんだけど、いい?」
「うん、いいけど、なに?」
「愛ちゃん驚かないで聞いてね、実は私
愛ちゃんの事好きになっちゃったみたいなんだ」
「・・・・・・・・・・・・・」
松浦に告白された高橋は、何も答えなかった。
「愛ちゃん、もしかして冗談だと思っているの。
私は本気だよ、だって今愛ちゃんのこと
抱きしめることだって、キスすることだってできるもの」
そう言って松浦は、高橋のほうを見ると、高橋は涙を流していた。
「ごめん、愛ちゃん、やっぱり気持ち悪いよねじゃあ私もう一人で帰るね」
松浦は高橋の反応にショックを受けながらも立ち尽くす高橋を置いて
帰ろうとしたが、高橋に「待って」と言われて、また振り返った。
- 138 名前:第六話〜それぞれの思惑〜 投稿日:2002年01月23日(水)01時00分38秒
- 「違うの、亜弥ちゃん、この涙は悲しくて流れてきたんじゃないの
嬉しくて流れてきたの」
「それってもしかして・・・」
「うん、実は私も亜弥ちゃんの事・・・好きだったの
私が亜弥ちゃんのこと好きになりだしたのは、去年、私が生徒会に
入ってすぐ位の頃だった。生徒会室から、テニス部のグラウンドが見えて
よくそこから、テニス部の練習を見ていたの、そこで亜弥ちゃんはいつも元気に
練習していて、いつの日からかはわからないけど、私はいつも亜弥ちゃんのことばかり
目で追うようになっていたの。
実は昨日も会ったのは、偶然じゃなくて、いつもあの辺を亜弥ちゃんが通るの知っていて
あそこでまっていたの。
昨日私、あなたに好きって言おうと思っていたけど、言うタイミングがなくて
昨日は、眠れなかったくらい後悔してた。
でも、昨日言えなくて今はよかったって思っている、だって一番好きな人から
『好き』って言われたんだから」
そう言うと高橋は、松浦に抱きついた。
「愛ちゃん・・・私もとっても嬉しいよ」そう言うと松浦は高橋を抱きしめた
- 139 名前:第六話〜それぞれの思惑〜 投稿日:2002年01月23日(水)01時01分11秒
- 「ねえーやぐっつぁん、あの二人うまくいってよかったね」
真希と矢口は、一緒に真希の家に帰ってきて、真希の部屋でくつろいでいた。
「ああそうだね」
「今度、四人でどこか行こうね」
そんな事を話しながら、矢口は考えていた。
(しかし加護ちゃんは、圭ちゃんのこと聞いているのかな、あの時なっちは
結構ショックを受けていたみたいだから、まだ完全にはふっきれてないだろうからな・・・
あんまり人のことに首を突っ込みたくないけど、しょうがないちょっと加護ちゃんに聞いてみるか)
「後藤、なっちの事で加護ちゃんに聞きたい事があるから、加護ちゃんのところ行ってくるよ
その話は、後でしよう」そう言うと、矢口は真希の部屋を出て、隣の加護の家に行った。
- 140 名前:第六話〜それぞれの思惑〜 投稿日:2002年01月23日(水)01時01分47秒
- 寮の前で、安倍さんと別れて、家に帰ってきた私は、自分の部屋で
昔書いた手紙を読んでいました。
今読み返してみると、結構いろいろな書き方をしてたんだなーと思いました。
今度安倍さんに全部あげようとも思いました。
「ピンポーン」
「はーい」こんな時間に誰だろうと思って私が、玄関のドアを開けると
矢口さんが一人でたっていました。
「こんな時間にごめんね、加護ちゃん、ちょっと聞きたい事があるんだけどいいかな?」
「どうしたんですか?まあとりあえず、ここじゃなんですから、家に入ってください」
そう言って、私は矢口さんを自分の部屋に案内しました。
- 141 名前:第六話〜それぞれの思惑〜 投稿日:2002年01月23日(水)01時02分20秒
- 「そういえば、加護ちゃんと二人で話すのなんて、はじめてじゃない?」
「そうかもしれませんね、ところで話っていうのはもしかして・・・
保田さんのことですか?」
「やっぱり解った。昼休みに聞いた時、なんかなっちが、考えながら話していたから
なんか変だなーって思ったんだよね、それで加護ちゃんはどこらへんまで聞いているの?」
私は、昨日安倍さんに話してもらった事を、矢口さんに話しました。
「そうなんだ、じゃあなっちは、加護ちゃんのこと本気で考えているかもしれないね」
「どうしてそう思うんですか?」
「いや、なっちさー、圭ちゃんに振られた時、『もう二度と恋なんてしない』とか言っていたから
私も、心配していたんだよー、だからなっちが、新しい恋に踏み出した事がとても嬉しいんだ
でも加護ちゃんなっちはまだ心の傷が完全に塞がったわけじゃないから
加護ちゃんが塞いであげてね」
「はい、それはもちろん、私のできる事は何でもしてあげたいんです
だって私、安倍さんのことが大好きですから」
「じゃあ加護ちゃん、なっちの事よろしく、また明日ね」
矢口さんはそういうと、私の部屋からでていきました。
- 142 名前:蝙蝠 投稿日:2002年01月23日(水)01時08分39秒
- 更新終了。
次は、多分矢口と後藤の事です。
花板のほうでも始めました。
そちらも駄文ですが読んでみてください。
>名無し読者さん
この3人はもっとぐちゃぐちゃにします。
- 143 名前:第六話〜それぞれの思惑〜 投稿日:2002年01月29日(火)23時42分50秒
- 矢口はそのまま、真希の部屋に戻った。
すると、そこには鬼のような形相をした、真希が立っていた。
それを見た矢口は反射的に「後藤、ごめん」と真希に言った。
「急にどこに行っていたの?」
「だから、さっきも言っただろ、加護ちゃんに聞きたい事があったから
ちょっと行ってきただけだよ」
「だったらあたしも連れってってくれればよかったのに・・・
でも何の話をしていたの?」
「なっちの事だよ」矢口は、真希に保田の事を話していいものかどうか
迷っていた。
(どうしようかなー、圭ちゃんの事、後藤に話しちゃおうかなー
でも、なっちに断りもなく話すのは悪いし、まあいいや今日のところはごまかそう)
「だから、もう機嫌直してくれよ、後藤」
「やぐっつぁんがいっぱい愛してくれたら、あたし機嫌が直るかもしれないなー」
「わかったよ」矢口はそう言うと後藤にキスをした。
(あれ、結局後藤の思いどおりになっているような気がするな)
キスをしながら矢口は思っていた。
- 144 名前:第六話〜それぞれの思惑〜 投稿日:2002年01月29日(火)23時43分23秒
- 真希のほうは、(なんか今日のやぐっつぁんおかしいな、Hの時は
いつも最初にちょっと嫌がるのに、なんか突っ込まれると困る事でもあるのかな
今日の事は明日あいぼんにでも聞くとして、珍しく積極的なやぐっつぁんに
愛してもらおう)
真希はそんな事を考えながら、矢口の絡ませてきた舌と自分の舌を絡ませた。
そして二人はそのまま、夜中まで愛し合うのだった。
- 145 名前:第六話〜それぞれの思惑〜 投稿日:2002年01月29日(火)23時43分56秒
- 「ピリリリリリリリリリリ」
夕ご飯を食べ終わって、私は自分の部屋でテレビを見ていると
不意に携帯が鳴ったので、私は机の上においてある携帯をとりました。
ディスプレイを見ると、亜弥ちゃんからでした。
「もしもし、亜弥ちゃん」
「もしもし、加護ちゃん、聞いて聞いてさっき愛ちゃんに告白したんだよ」
「で、どうだったの?」
「それがねー、なんと付き合う事になりました」
「やっぱり」
「やっぱりって、何でそう思うの?」
「だって愛ちゃんたまに亜弥ちゃんのこと見ていたもの」
「えっ!!それっていつぐらいの事?」
「えーと確か、二月くらいからだったかな、授業中とかたまに愛ちゃんのほうをみると
亜弥ちゃんに視線が集中している時があったから・・・」
- 146 名前:第六話〜それぞれの思惑〜 投稿日:2002年01月29日(火)23時44分28秒
- 「そんな事があったんなら、さっき教えてくれれば良いじゃない」
「だって私の勘違いだったら、亜弥ちゃんに迷惑かかると思ったから」
「そう、それならいいや、それで相談なんだけど、今度の土曜日デートする事になったんだよね
だから、加護ちゃん、一生のお願いデートについて来てくれない?」
「どうして、せっかくの初デートなんだから、二人で楽しめば良いのに」
「でも、でも、今まで友達として付き合ってきて、これからは恋人として付き合うわけだから
なんか緊張するのよ、だからお願いします」
そう言われて私は、まあ愛ちゃんと亜弥ちゃんだったらいいかと思って
「わかったいいよ、でもデートのお金は、亜弥ちゃんの奢りね」
「わかったそれでもいいから、じゃあ詳しい事は明日話すから、じゃあね加護ちゃん」
「じゃあね、亜弥ちゃん」
そう言うと電話が切れました。
やっぱり亜弥ちゃんうまくいったんだ、私も早く両思いになりたいな。
ああ安倍さん、あなたは今何をしていますか。
- 147 名前:第六話〜それぞれの思惑〜 投稿日:2002年01月29日(火)23時45分00秒
- 「お疲れ様でしたー」
安倍はバイトを終え、店長に挨拶をして、バイト先のコンビニを出た。
安倍の寮からバイト先までは、歩いて十分くらいの距離なのだが
今日は星が綺麗だったので、ゆっくりと歩いていく事にした。
- 148 名前:第六話〜それぞれの思惑〜 投稿日:2002年01月29日(火)23時45分40秒
- 「今日は星がよく出ているな」そう呟きながら安倍は空を見上げた。
その日の空は雲ひとつないいい天気で、星が夜空を瞬いていた。
「なっちー」後ろから声を掛けられたので振り向くと、後ろには息を切らした吉澤がいた。
「よっすぃー、こんな時間になにしているの?」
安倍は吉澤に聞いた。
「何ってこの格好見ればわからない?」
吉澤は、Tシャツにジャージという格好をしていた。
「あーランニングしていたんだ、よっすぃー、練習熱心だね」
「そんなんじゃないよ、ただ今日はたまたまもやもやしていたから」
「へー、よっすぃーも悩みがあるんだ、どうその悩みお姉さんに話してみない?」
「・・・・・・・・・なっちには、関係ない話だよ」
それだけ言うと吉澤は、また走り始めた。
「待ってよ、よっすぃー」
後ろからなっちの声が聞こえたが、吉澤は走るスピードを上げた。
走りながら吉澤は考えていた。
(きっとだめだなこのままじゃ、でもなっちも告白されたらもしかしたら心が
少しは動くかもしれない・・・)
そう自分に言い聞かせて吉澤は、その後は何も考えずに走っていた。
- 149 名前:第六話〜それぞれの思惑〜 投稿日:2002年01月29日(火)23時46分21秒
- 安倍は吉澤が走り去ったあとも、しばらくその場に佇んでいた。
(どうしたんだろう?よっすぃー、急に機嫌が悪くなって
さっさと行っちゃったな。
やっぱり人の悩みとかは聞いちゃまずいよね、後でよっすぃーに謝らなきゃ)
そんな事を考えながら、安倍は自分の寮に戻った。
- 150 名前:第六話〜それぞれの思惑〜 投稿日:2002年01月29日(火)23時47分00秒
- 「コンコン」安倍は吉澤の部屋をノックした。
吉澤は、ドアの前に立ち、「誰ですかー」とドアに向かって声を出した。
まあこんな時間に来るのは、安倍以外いないと吉澤はわかっていたのだが
いつも聞いている通りにした。
「なっちだよ」
これもまた安倍もいつもと同じように答えた。
そう言われて吉澤はドアを開けた。
吉澤に促されて安倍は吉澤の部屋に入った。
「なっちもうこんな時間だけどどうしたの?」
「いや、さっき余計な事を聞いちゃったから、謝ろうと思って」
「いいって、いいってべつに気にしてないから」
「そう・・・じゃあもう聞かないね、ところで私の話聞いてくれない?」
「別に良いけど、もしかして加護ちゃんのことじゃない?」
「えっ!!何でわかったの?」
「だって、今日加護ちゃんと一緒に帰っていたじゃない
それになんかさっき会った時の雰囲気で・・・」
「そう・・・」
そう言うと二人は話す事がなくなって少し黙ってしまった。
- 151 名前:第六話〜それぞれの思惑〜 投稿日:2002年01月29日(火)23時47分39秒
- この雰囲気を壊す為に吉澤は、気になっていた事を聞いた。
「なっち、どうして加護ちゃんと付き合おうと思ったの?」
「それは・・・、私が圭ちゃんに振られたっていうのは話したよね」
「うん」
「その時思ったの、もう恋なんてしたくないって・・・」
「だったらどうして加護ちゃんと?」
「加護ちゃんはね、私に言ってくれたのよ、『私が、保田さんのこと忘れさせたい』って
それを聞いた時思ったの、私は恋がしたくなかったんじゃない、ただ怖かったんだ
圭ちゃんと付き合っていた時に、あれだけ思っていても届かなかった思いがあって
それは圭ちゃんに振られた時、すべて壊れてしまって、恋愛に臆病になってたんだって
だから、加護ちゃんと付き合う事で、新しい一歩を踏み出してみようって」
- 152 名前:第六話〜それぞれの思惑〜 投稿日:2002年01月29日(火)23時48分12秒
- 「そうなんだ・・・」
吉澤は複雑な表情をしていた。
(そうか・・・あの時そんな話をしていたんだ。
でもなっちは、加護ちゃんのことが好きとは言ってないな
ってことは、私にもまだまだチャンスはあるかも)
吉澤は今度少しにやけていた。
「どうしたの?よっすぃー」
「ううん、なんでもないよ」
「へんなよっすぃー。じゃあ私もう部屋に戻るね」
そう言って安倍は自分の部屋に戻った。
吉澤は、安倍のいなくなった場所をじっと見て考えていた。
(あの分じゃまだまだ私にもチャンスがありそうだな。
加護ちゃんからどんな事をしてもなっちを奪ってやる)
吉澤の目は妖しく光っていた。
- 153 名前:第六話〜それぞれの思惑〜 投稿日:2002年01月29日(火)23時48分42秒
- 自分の部屋に戻った安倍は、寝ようと思って布団に入った。
布団の中で安倍は考えていた。
(今日はよっすぃーに悪い事をしちゃったな、こんどお詫びになにか奢ってあげよう
バイト代もはいった事だし・・・)
不意に携帯がなったので、安倍は携帯を見ると
加護からメールが入っていた。
安倍はそのメールを読んだ。
安部さんへ
今日は一緒に帰れてたのでとても楽しかったです。
また今度一緒に帰りましょう。
明日は、吉澤さんに悪いのでお弁当は作っていきません。
それでは、安倍さんおやすみなさい。
それから安倍さん、大好きです。
加護亜依
- 154 名前:第六話〜それぞれの思惑〜 投稿日:2002年01月29日(火)23時49分28秒
- メールを読み終わった安倍は加護にメールを返して、また布団に入った。
(加護ちゃんはほんとにいい娘だな。
よく気がつくし、やさしいし、私にはもったいないくらいの娘だな・・・)
そんな事を考えていた安倍だが、だんだん眠くなってきたので瞳を閉じた。
その後、安倍の部屋からは規則正しい寝息が流れていた。
- 155 名前:第六話〜それぞれの思惑〜 投稿日:2002年01月29日(火)23時50分07秒
- 安部さんにメールを送った後、しばらく私は暫く携帯を見つめていると
安部さんからメールが入ってきました。
私はすぐに安部さんからのメールを読みました。
加護ちゃんへ
私も加護ちゃんと一緒に帰れて楽しかったよ
だから明日も一緒に帰ろうね。
お弁当は、また作ってきてね、だって加護ちゃんの
お弁当とってもおいしいから。
じゃあ加護ちゃんおやすみ。
また明日学校で会おうね。
安倍なつみ
私はメールを読んでつい顔がほころんできました。
そのメールを何回か読み返した後、私はベッドに入り
目を閉じて安倍さんのことを考えながらいつのまにか眠っていました。
- 156 名前:蝙蝠 投稿日:2002年01月29日(火)23時54分25秒
- 第六話終了。
自分で何か書きたいのかよくわからなくなってきた。
- 157 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月06日(水)00時58分51秒
- 続きは…待ってます。
珍しい組み合わせが好きなもんで。
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