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MINOR CODE
- 1 名前:あび。 投稿日:2001年12月19日(水)16時16分49秒
- タイトルにセンスないのはまあ置いといて。
マイナー限定短編スレ。10レス前後でちまちまと。
石×吉だの矢×中だの市×後だのは書かない方向で。
ええ。そういうことです。期待した人、さようなら。
リク可。むしろ推奨。ってかないと書けない。
レスついた日には涙流して喜ぶことでしょう。
それではどうぞ。
- 2 名前:あび。 投稿日:2001年12月19日(水)16時22分25秒
- 前スレ178・名無しさんのリクで中×後。
前スレ180・ななしこさんのリクで彩×裕。
彩裕からどぞ。
- 3 名前:SECRET BASE 投稿日:2001年12月19日(水)16時25分19秒
カウンター席に、女性がひとり。
二杯目のカクテルを飲み干して、静かにグラスを置く。
寡黙なバーテンはそれを黙って受け取り、また同じ酒をそっと注ぎ足す。
余計なことは、何も訊かれない。
話したくないことは、何も言わなくていい。
そんな、居心地のいい空間。
- 4 名前:SECRET BASE 投稿日:2001年12月19日(水)16時29分15秒
少しばかり早すぎるペースで、彼女は注がれたカクテルを再び飲み干す。
バーテンは少々驚いたようだったが、またすぐに元の顔でシェイカーを振り、彼女のグラスへと酒を注ぐ。
彼もまた、彼女のことをよく知っている。
こんな飲み方をするときは、気に障ることがあったとき。
珍しいこともあるものだと彼は不思議に思う。決して顔には出さないが。
大抵の場合、先に酔うのは彼女の連れの方だから。
――― 彼女の名は、石黒彩。
- 5 名前:SECRET BASE 投稿日:2001年12月19日(水)16時31分56秒
彼女は結婚しているから、現在の姓ではない。
それでも、この場所に来ると、現在の生活の全てを忘れた気になれる。
一人の女性として生きていた時代を思い出せるから。
大きな喜びと、少しの苦い想い出とを。
そして必ず隣にいてくれた、かけがえのない人のことを。
- 6 名前:SECRET BASE 投稿日:2001年12月19日(水)16時35分30秒
そんな愛すべき場所で、何故こんなに荒れているのかと言えば。
・・・きっかけは、一本の電話から。
久々に聞くその声は、相変わらずな感じを彩に与えた。
たわいない近況報告もまた、まだ友達でいられるという些細な喜びの再確認。
共に連れ立って遊び歩いたあの日そのままに、二人はしばし時を忘れた。
――― 彼女の名は、中澤裕子。
- 7 名前:SECRET BASE 投稿日:2001年12月19日(水)16時41分25秒
『でな、こないだ圭坊と飲みいってん』
『へー・・・ってそうか、あのコもう二十歳だっけ?』
『何言うてんねん、今年もう21やで。そら姐さんもトシとるっちゅうねん』
『はいはい、あんま変な店連れてっちゃダメだよー』
『心配すんなや、連れてったのあそこやもん。・・・あっ』
裕子が、まずいことを言ったとばかりに口をつぐんだ。
――― 「あそこ」とは、この場所。
- 8 名前:SECRET BASE 投稿日:2001年12月19日(水)16時43分48秒
約束したはずだった。
二人が始まった日。
互いの誕生日。
クリスマス。
そして、別離を告げた日。
ぎっしりと想い出が詰まったこの店に、他の誰も連れてこないと。
ここだけは二人の聖域にしておこうと。
- 9 名前:SECRET BASE 投稿日:2001年12月19日(水)16時48分39秒
約束を破られたことが哀しかったわけではなく。
いつか、彩は裕子に語ったことがある。
自分がいた場所を、他人に侵食されることが耐えられない。
そうされていくうちに、いずれ自分がいたことさえも忘れ去られていきそうで。
自分がいなくなった後のグループをTVで見ながら、その思いはさらに強くなった。
裕子にだけは、覚えていてほしかったから。
石黒彩という名の人間は、もうそこに存在しないけれど。
確かに自分がいたという証に。
- 10 名前:SECRET BASE 投稿日:2001年12月19日(水)16時53分51秒
――― もう、何杯目になるだろうか。
彩の顔には、うっすらと紅みがさしはじめている。
バーテンは少し気を利かせ、薄めのカクテルを彩の前へと差し出す。
そのとき、一人の女性がそれを横からスッと取り上げ、一気に飲み干した。
「・・・甘いな、コレ」
「・・・金、払ってよね」
彼女は同じカクテルを頼むと、さも当たり前のように彩の隣に腰を下ろす。
彩はそれを止めるわけでもなく、横目でチラッと一瞥しただけで、またグラスに酒が注がれるのを待つ。
- 11 名前:SECRET BASE 投稿日:2001年12月19日(水)16時56分18秒
「何しに来たのさ」
「ん・・・別に。今日あたりいるんちゃうかなって」
「それだけ?」
「まあ・・・な」
それから彼女は、彩にさえ聞こえるかどうかわからないくらいの小さな声で、呟いた。
「・・・悪かったな、約束破ってもうて」
- 12 名前:SECRET BASE 投稿日:2001年12月19日(水)16時59分52秒
「・・・今さら何言ってんだか」
「だから頭下げてるやん・・・。ってかあんたもこんな時間に何のんびりと酒飲んでんねん」
「別にいいでしょー、あたしの勝手。裕ちゃんには関係ありません」
「よかないわ、この不良主婦が。ダンナとコドモかわいそうやと思わんのかい」
「主婦にもなれない人に言われたくないですー。おかげさまでウチは円満な家庭ですから」
- 13 名前:SECRET BASE 投稿日:2001年12月19日(水)17時06分19秒
二人の間に言い争いが始まったのを見て、バーテンはほっと息をつく。
彼は彼女たちのことをよく知っている。
彩は、裕子の顔を見れば幸福な気分にひたれることも。
裕子は、彩の顔を見れば幸福な気分にひたれることも。
・・・どうやら、嵐はおさまったようだ。
ここ連日裕子が通ってきていたことを、彩には後で話しておこうと彼は思った。
- 14 名前:SECRET BASE 投稿日:2001年12月19日(水)17時10分44秒
なおも二人の言い争いは止まらない。
聞きなれた、しかし懐かしい口喧嘩を分けるように、彼はそっと二人の前にグラスを差し出した。
そして、二人にはわからないように『営業終了』の札を掛けに外へ出る。
二人がそっぽを向いたままグラスを鳴らす涼しげな音が、心地よく彼の耳に響いていた。
- 15 名前:あび。 投稿日:2001年12月19日(水)17時12分57秒
- おしまい。もう一本は夜にでも。
感想やら批判やらいただけるとありがたいと思ったり。
- 16 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月19日(水)20時27分27秒
- 彩裕が読めて感激です。
娘小説にはまったのは、彩裕からですから。
ですから、WINTER STORY 好きでした。
でも今回のほうがさらにヒットです。
今でもこうやって会ってるといいなぁ・・・
彩×裕とかカオ×裕とか、オトナ同士の話、
思いついたら出良いので、書いてくれません?
- 17 名前:名無し子 投稿日:2001年12月19日(水)22時31分10秒
- 作者さま
こんなに早く書いていただけるとは・・・ありがとうございました。
読んでいてやっぱりいいなぁと何故か涙が出そうになりました。
>16さんもおっしゃってますが私も
今でもこんな感じで会ってて欲しいなと思いました。
ちなみに私が娘小説にはまったキッカケも彩裕からです。
作者さま、本当に嬉しいです、ありがとうございました。
これからも時々彩裕を読ませて頂けたら嬉しいのですが・・・
いつかまたお願いします。
- 18 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月19日(水)23時28分11秒
- 作者さんありがとう〜。
この前も書いたけど・・・又彩裕が読めるとは(w
実は私も・・・娘。小説にハマッタのはあるHPの超長編彩裕でして(w
SECRET BASE は大人って感じでちょっと浸れました。
出来れば・・・彩の卒業関連でもう一度彩裕書いてもらえませんか?
夜のゆうごまも楽しみに待ってまーす。
- 19 名前:あび。 投稿日:2001年12月19日(水)23時42分24秒
- 皆様ありがとございます。個別のレスはまた後ほど。
そんなわけで中×後。
続いてますが姐さん限定スレにあらず。
ではどうぞ。
- 20 名前:ココニイルコト。 投稿日:2001年12月19日(水)23時45分25秒
- ゆーちゃんなんて、キライだ。
昼はなっちとかやぐっつぁんとかとばっか遊んでるし。
夜は平家さんとか稲葉さんと飲みにばっか行ってるし。
たまに一緒にTV出たって、梨華ちゃんばっかいじってるし。
ゆーちゃんなんて、キライだ。
- 21 名前:ココニイルコト。 投稿日:2001年12月19日(水)23時47分07秒
- ゆーちゃんなんて、キライだ。
ウチに来たときも、おかーさんとばっか話してるし。
ユウキに色目使ってるし。
泊まってくとばっか思ってたのに、さっさと帰っちゃうし。
ゆーちゃんなんて、キライだ。
- 22 名前:ココニイルコト。 投稿日:2001年12月19日(水)23時48分56秒
- ゆーちゃんなんて、キライだ。
せっかく泊まりに来たのに、なんだか酔っぱらってるし。
「ごっちん、『BE IN LOVE』歌ってやあ」とか言ってるし。
あげくのはてに先に一人で寝ちゃうし。
ゆーちゃんなんて、キライだ。
- 23 名前:ココニイルコト。 投稿日:2001年12月19日(水)23時53分17秒
- 後藤のキモチなんか、考えたコトないだろー?
テーブルに伏せたまんまの頭を、コツンと殴る。
そしてその頭を撫でたあと、サラサラの髪を指に絡める。
みんなに愛されてて。
みんなに慕われてて。
勝手に一人でやめてって。
今じゃ、遠くから見てるコトしかできない日もある。
- 24 名前:ココニイルコト。 投稿日:2001年12月19日(水)23時56分56秒
- それでも後藤は、こうやってゆーちゃんと一緒にいる。
ゆーちゃんは、必ず後藤のところへ帰ってくる。
一人のシゴトが、結構さみしいコトも。
後藤の前では、意外に照れ屋さんなトコも。
絶対プライベートでは「好き」って言わないトコも。
後藤は、ちゃーんと知ってる。
後藤しか知らない、ゆーちゃんを知ってる。
- 25 名前:ココニイルコト。 投稿日:2001年12月20日(木)00時00分04秒
- だから、こんな幸せそうな寝顔を見れるのも後藤だけ。
そう思ったら、ちょこっとだけゆーちゃんを許せそうな気になった。
他のコと遊んでてもいいからさ。
お酒飲みにいってもいいからさ。
ちゃんと後藤のトコ、帰ってくるんだよ。
それで、たまにはゆーちゃんから「好き」って言って?
後藤は、ゆーちゃんのコト、大好きだよ。
- 26 名前:ココニイルコト。 投稿日:2001年12月20日(木)00時02分03秒
「・・・んん・・・」
あ、起きたかな。
「ん・・・やぐちぃ・・・キスさせてえやあ・・・」
・・・前言撤回。
ゆーちゃんなんて、大キライだ。
- 27 名前:あび。 投稿日:2001年12月20日(木)00時07分46秒
- おしまい。こんなんでいいでせうか。
上の彩裕みたいの期待してたらゴメンなさい。
これがせーいっぱいです。
ツッコみたいトコはたくさんあるでしょうが。勘弁してやっていただけると。
- 28 名前:あび。 投稿日:2001年12月20日(木)00時22分41秒
- レス多謝。
>>16
ありがとございます。『WINNTER〜』も読んでいただいたんスね。
彩裕、意外と需要あるもんだなと思ったり。
飯×中ですか。了解です。時間かかるかもしれませんがそれでもよければ。
>>17
こんなんでよろしかったでしょうか。
こんな感じで会ってたら・・・この二人に酒はかかせないかと(w
いずれまたネタ思いついたら書くかもしんないですね。
>>18
中×後、あげました。ってか求められてるのは違う気が。ごめんなさい。
上に書いたとおり。ネタうかんだらまた書きます。彩裕。
超長編彩裕って・・・。多分読んだ。いちーちゃんがINORANとくっついちゃうヤツ?
- 29 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月20日(木)01時04分20秒
- マイナーカップルって事なんで・・・
さやゆうリクOKですか?
- 30 名前:あび。 投稿日:2001年12月21日(金)00時15分58秒
- 私信。
145cmシリーズが終わってもうて鬱な感じ。作者さんおつかれさまでした。
敬意を表して本日の更新はsageで。
>>16 飯×中です。お気に召すかどうか。
>>29 了解。そのうちに。
くどいようだが中澤限定スレにあらず。
でわどうぞ。
- 31 名前:LEAD 投稿日:2001年12月21日(金)00時20分05秒
- このコを見てると、泣きたくなる。
本当の自分は、そうやないやろ。
もっと好き勝手やってええのに。
じれったくてじれったくて、何かしてあげたくなってしまう自分を、必死で抑える。
そんな状況を作り上げてしまったのは、自分だから。
あのコに重荷を背負わせてしまったのは、自分だから。
- 32 名前:LEAD 投稿日:2001年12月21日(金)00時22分38秒
- マイペースなように見えて、実は誰よりも繊細で。
傷つくのがわかってるのに、その純粋さを隠そうともせず。
初めて出会ったときから変わらないその内面を、あたしは誰よりも愛した。
あたしの全てを与えても悔いはないとさえ思った。
そして、その思いどおりにあたしは全てを彼女に託した。
あたしが最も輝いた時間を過ごした、その場所を。
- 33 名前:LEAD 投稿日:2001年12月21日(金)00時25分16秒
- 早すぎたんやろか。
目の前で眠るカオリを見ながら思う。
プレッシャーと心労でボロボロになりかけてるカオリは、決してあたしだけには弱音を吐かず。
自分を追い詰めて追い詰めて、あたしの背中を追いかけて。
追いかける価値なんか、どこにもないのに。
別にコピーなんか、誰も求めてないのに。
- 34 名前:LEAD 投稿日:2001年12月21日(金)00時28分44秒
- 「頼りになる自分」を演じてるうちに、逃げ場を失くした彼女。
痛みを誰にも見せられないまま、こんなになるまで頑張って。
誰よりも愛されたい人間のクセに、それを自分で許さない。
そのうちに、本当に愛されていないような不安に襲われて。
・・・そんな彼女だから、好きになったのだけれど。
- 35 名前:LEAD 投稿日:2001年12月21日(金)00時32分35秒
「・・・ん・・・裕ちゃん?」
「お、目ぇ覚ましたか」
「ここ・・・あたしんち?」
「せや。リハ中にぶっ倒れて運んできたんやけど。覚えてへんか?」
「・・・全然」
「そっか。まあええわ、今日は寝とき。医者も1日あれば大丈夫や言うとったし。
あっちの方は圭坊がなんとかするやろ」
あたしがそこまで話すと、カオリは頭まで布団の中に潜りこんでしまった。
くぐもったような嗚咽が、その奥から聞こえた。
- 36 名前:あび。 投稿日:2001年12月21日(金)00時33分21秒
- sageでっつっといてageちった・・・鬱。
- 37 名前:あび。 投稿日:2001年12月21日(金)00時33分42秒
- sageでっつっといてageちった・・・鬱。
- 38 名前:LEAD 投稿日:2001年12月21日(金)00時35分30秒
- きっと、自分をまた責めている。
悔しくて情けなくて、何でこんな所で寝てるんだって。
これでみんなに愛想つかされたって。
それがわかるから、あたしはまた何も言えなくなる。
・・・泣きたいのは、こっちの方や。
- 39 名前:LEAD 投稿日:2001年12月21日(金)00時37分02秒
- カオリがあたしである必要は、どこにもない。
あんた、もうちょっと楽にやったらええやん。
あんたの気持ちは、みんなにつたわっとるはずやから。
そう思っても、口には出せない。
その言葉を、カオリは求めてないから。
それを求めてる12人に、あたしは入ってないから。
- 40 名前:LEAD 投稿日:2001年12月21日(金)00時40分05秒
- ―――チャイムが、鳴った。
ベッドから起き上がる気配のないカオリをそのままにして、あたしは玄関へと向かう。
ドアの向こう側から、聞きなれたやかましい話し声。
こぼれてくる微笑が抑えきれない。
・・・なんや。よかったな、カオリ。
あんた、十分愛されとるで。
- 41 名前:LEAD 投稿日:2001年12月21日(金)00時43分27秒
- バタバタと部屋に入っていく背中たちを見ながら、思う。
どんなカタチでもええやん。
カオリのやりたいようにやればいい。
答は、もう出てるやろ?
ここにいる連中が、あんたの答なんやから。
- 42 名前:あび。 投稿日:2001年12月21日(金)00時45分11秒
- おしまい。こんなんできました。
煮え切らない終わりなのはちとご容赦を。
なんかあったら書き込んでくれるとうれしかったり。
- 43 名前:あび。 投稿日:2001年12月21日(金)00時45分51秒
- ああ、またあげてもうた。
- 44 名前:名無しさん 投稿日:2001年12月21日(金)23時27分34秒
- なかよしが読みたいなー。
彩裕また書いて欲しいな。
出来たら石黒脱退時のせつないもの(w
彩なっちゅーなんかもこの頃ないので希望
- 45 名前:あび。 投稿日:2001年12月22日(土)02時05分25秒
- >>29 できたス。
>>44 で、結局どれやねん(w 教えていただけると。
異常に彩裕の需要が高いのはこのスレだけなんだろうか。
リクしていただいた皆様にはホントに感謝しつつ。そのまま逃げるのはやめてほしいとも思ったり。
ええ。文句だろーが何だろーが。・・・なんてワガママな作者だ。
それでは名無し読者さんのリクでさやゆう。
- 46 名前:TO BE 投稿日:2001年12月22日(土)02時08分31秒
夜の公園に、人影二つ。
二人は並んでベンチに腰掛け、晴れ渡った星空を眺めていた。
足元の砂場には、昼間の忘れ物だろうか、プラスチックの小さなスコップ。
それがなんだか夜の静かさを強調しているようで、少し物悲しくもあった。
――― それは、2000年5月の小さな出来事。
- 47 名前:TO BE 投稿日:2001年12月22日(土)02時11分31秒
こうしていると、あわただしい日常さえも遠くに流れていきそうで。
そっと、紗耶香は隣の裕子を覗き見る。
その横顔は、普段と何も変わらないままの物憂げな顔。
なぜかその表情に切なくなって、紗耶香は視線を空へと戻す。
散り忘れていた桜の花びらが一枚、はらはらと舞って二人の足元に落ちた。
- 48 名前:TO BE 投稿日:2001年12月22日(土)02時14分40秒
きっと、怒っているんだろうと紗耶香は思う。
突然の声明は、ファンよりもスタッフよりも、誰よりも仲間たちを驚かせた。
そして何も知らないままに、裕子はメディアの前に立つことを余儀なくされた。
・・・責められていた。
メンバーの動向すら把握してないじゃないかと。
裕子が紗耶香を辞めさせたんじゃないかと。
それにいちいち大人の対応を繰り返す裕子に、紗耶香は胸を痛め続けた。
- 49 名前:TO BE 投稿日:2001年12月22日(土)02時19分23秒
だから、今日の誘いに何も言わずにつきあってくれた裕子に、紗耶香は軽い驚きを覚えている。
自分だったら、顔も見たくないと思うだろうから。
こんな小娘の戯言の後始末をしなきゃならないなんて。
憎まれたまま『卒業』していくのも、それはそれで悪くない。
それで愛すべき仲間たちが一つにまとまるのであれば。
そんな風にさえ、思い始めていたから。
――― 唯一の心残りは、このまま謝れずに終わってしまうこと。
- 50 名前:TO 投稿日:2001年12月22日(土)02時22分41秒
相変わらず5月の星空を眺め続ける裕子に、紗耶香は意を決して話しかける。
「・・・裕ちゃん」
「ん?」
「いろいろと・・・ごめんね」
それしか、言えなかった。
視界が歪んで、言葉の替わりに涙が零れ落ちた。
もっと、ちゃんと謝らなきゃいけないのに。
もっと、言いたいコトたくさんあるはずなのに。
- 51 名前:TO BE 投稿日:2001年12月22日(土)02時24分53秒
その言葉を聞いた裕子が、不機嫌そうに呟く。
「・・・アホか」
ああ、やっぱり怒ってるんだ。
紗耶香は下を向いて、必死に唇をかんだ。
そうしないと、大声で泣きそうだったから。
このまま走って逃げたくなってしまうから。
- 52 名前:TO BE 投稿日:2001年12月22日(土)02時30分41秒
不意に白く細い手が伸びて、紗耶香の頭をクシャクシャっと撫でる。
それは愛情に満ち溢れた、優しい大人の手。
「今さら何言うとんねん、紗耶香の人生やろが。何でウチに謝る必要があんねん」
驚いて顔を上げた紗耶香の目に映ったのは、少し呆れたような裕子の笑顔。
「・・・だって・・・相談とか全然しなかったし・・・。裕ちゃんいろんなトコでやなこと言われてたし・・・」
「そんなんしょうがあらへん。ホントのトコもあったしな」
「けど!あたしのコトで裕ちゃんにやな思いさせたくなかったし・・・。裕ちゃんに嫌われたままやめてくの嫌だもん!」
- 53 名前:TO BE 投稿日:2001年12月22日(土)02時38分15秒
「・・・紗耶香は優しいコやな」
裕子はそれだけ言って、紗耶香の肩を抱き寄せた。
紗耶香はこらえきれずに、裕子の肩に額を乗せてしゃくりあげはじめる。
そうやって、どれくらいの時間が流れただろうか。
ようやく紗耶香が落ち着いた頃、ゆっくりと裕子は語りかける。
- 54 名前:TO BE 投稿日:2001年12月22日(土)02時39分07秒
「別に紗耶香のコト、だれも嫌いになんかなってへん。ウチも、みんなも。
あんたがやりたいコト見つけたんやから、それでええやん。みんな応援しとるし。
ウチも含めて、みんないつまでも娘。やってけるとも思ってないから、いずれは卒業するやろうし。
紗耶香や明日香や彩が、みんなの中でちょっとだけ早く大人になった。
ウチはそういうコトやと思ってる。・・・ま、寂しいのは本音やけどな」
そう言って、笑った。
- 55 名前:TO BE 投稿日:2001年12月22日(土)02時43分28秒
ふと紗耶香は我に返る。
あの言葉がなかったら、きっとここに立つコトはなかった。
あの言葉に恥じない大人になるために、ここに戻ってきた。
そしてつないだ手の先には、あの日の彼女そのままに。
「なにガタガタ震えとんねん」
「震えてるのは裕ちゃんでしょー、あがり性のクセに無理しちゃって」
「余計なお世話や、久しぶりやからってミスんなよ」
「そっちこそね」
- 56 名前:TO BE 投稿日:2001年12月22日(土)02時44分28秒
「さ、行くで」
「うん」
- 57 名前:あび。 投稿日:2001年12月22日(土)02時47分03秒
- おしまい。
ちょと長くなった。
なんかあったら言ってくらさい。
ではまた。
- 58 名前:16です 投稿日:2001年12月22日(土)16時15分37秒
- 早速、書いていただきありがとうございます。
BSの愛の種で手を繋いであげた、飯田さんの優しさが好きで。
きっと話のとおりに、純粋なヒトなんですね。
そう感じられるお話、良かったです。
- 59 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月22日(土)21時50分06秒
- マイナーという事で、石黒X市井はどうでしょうか?
石黒は市井の事可愛がってたと思うんですが。
2人とももう娘。じゃないですが(笑)お願いします。
- 60 名前:あび。 投稿日:2001年12月23日(日)01時28分41秒
- 本日はレスのみ。
>>58
よかった、反応があって(w
あんまし大人っぽくできなくて申し訳ないです。ジョンソンと呼ばれ始めた頃のイメージ強すぎて。
またこりずに何か言っていただければと。努力しますです。
>>59
また通好みなトコをついてくる(w 石黒×市井。了解です。
年内中に書けるといいなあ・・・(オイ
ちょっと更新お休みしますです。
年内に石黒×市井書いて、リクたまってなければ
年明けくらいにまた彩裕書けたらいいなーと。こんな弱小スレ見てるヒトも少ないだろうが(w
とりあえず予定は未定ってことで(w
しかしこれほど現役の出番が少なくなるとは思いもせず(w
- 61 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月23日(日)13時41分39秒
- うわー、すごいのが始まってますね。
落ち着いた感じがすごく好きです。
今は大人なメンバーがちょっと子供に戻るのもいいなぁ。
石市、彩裕、楽しみにしてます。頑張って下さい。
- 62 名前:あび。 投稿日:2001年12月25日(火)17時14分10秒
- ちょっと見ない間にすごい勢いで沈んでる。ビクーリ。
>>61
ありがとございます。何がすごいのかよくわかってませんが。
落ち着いてますかね。単にドタバタしたのが苦手なだけなんですけども。
ちょっと箸休め&実験作。石黒×市井はまた後日。
- 63 名前:RUN!RUN!RUN! 投稿日:2001年12月25日(火)17時16分58秒
部屋中のおカネ握りしめたら、キミの手をとって走り出す。
雨上がりのアスファルト、水たまりなんかシカトシカト。
ちょっとだけはねたドロが、キミの顔にかかって。
ヤンチャボーズみたいになった顔も、それはそれでオールオッケー。
月も星も出てないけれど、二人の未来は前途洋々。
- 64 名前:RUN!RUN!RUN! 投稿日:2001年12月25日(火)17時18分31秒
ねえねえ知ってる?
地球は自転してんだよ。
このままずっと走り続けて、終わらない夜にしてみない?
誰にも負けないスピードで。
もっともっと、ずっと遠くへ。
- 65 名前:RUN!RUN!RUN! 投稿日:2001年12月25日(火)17時20分23秒
理由なんか、どうでもいいよ。
明日のシゴトがユウウツだとか。
今日の髪型、決まってないとか。
昨日のメイクがイマイチだとか。
とりあえずそんなコトほっといて。
いまは衝動に身を任せて。
理由なんか、キミの思うままで。
- 66 名前:RUN!RUN!RUN! 投稿日:2001年12月25日(火)17時24分44秒
二人の行く手を阻むのは、ちょっとヘタレな電子音。
「圏外でーす」って叫んだら、ソッコー切って、電源切って。
顔見あわせて、ちょっと笑って、せーので一緒に放り投げる。
後悔なんて、しちゃいない。
もっかい笑って、また走り出す。
夜を越えて。
時を越えて。
ナイショの旅は、まだまだこれから。
二人の夜は、まだまだこれから。
- 67 名前:あび。 投稿日:2001年12月25日(火)17時29分16秒
おしまい。こんなんできましたって感じで。
モデルはあるんだけど、どうしよう。言った方がいいんだろか。
・・・・・・まあいいや。
でわまた。
- 68 名前:あび。 投稿日:2001年12月26日(水)00時10分47秒
- とりあえず。
吉後のつもり。
- 69 名前:あび。 投稿日:2001年12月26日(水)00時11分22秒
- ( `.∀´) <スレ流し。
- 70 名前:あび。 投稿日:2001年12月26日(水)00時12分12秒
- ( `.∀´) <スレ流し。
- 71 名前:あび。 投稿日:2001年12月26日(水)00時12分52秒
- ( `.∀´) <スレ流し。
- 72 名前:あび。 投稿日:2001年12月26日(水)22時18分19秒
- 鬱になったので交信停止。
気が向いたらはじめるかも。
どーせガキですよーだ。
- 73 名前:16です 投稿日:2001年12月27日(木)12時35分23秒
- RUN!RUN!RUN!。
若い二人らしく、スピード感を感じました。
交信停止?そんな殺生な。
マイナーなCPが楽しめる唯一なスレなのに。
気を向けて、頑張ってください。
石市、彩裕、待ってます。
- 74 名前:名無し子 投稿日:2001年12月28日(金)00時32分29秒
- 作者さん、ご自分のペースで書いてください。
毎日チェックに来てますよ。
気が向いたら更新してくださいね。
私も石市、彩裕を楽しみに待ってます。
- 75 名前:あび。 投稿日:2001年12月28日(金)02時01分28秒
- スマソ。案内板みてたらつい。情緒不安定やね、自分。
こんなんでやめるのも大人気ないなと反省したり。
マターリがんばらずにまた書くつもり。とりあえず明日深夜にでも。
情緒不安定なのでどうなるかわかりませんが(w
- 76 名前:あび。 投稿日:2001年12月28日(金)15時44分52秒
- 石黒×市井。
ちょっと早いけどいちーちゃん誕生日記念。
でも祝ってない。市井ヲタのひと、ごめんなさい。
でわどぞ。
- 77 名前:あび。 投稿日:2001年12月28日(金)15時45分58秒
永遠とも思える夜。
チャイムが鳴った。
ドアを叩く音がする。
――― どこかへ、逃げ出したい。
- 78 名前:真夜中は天使 投稿日:2001年12月28日(金)15時49分42秒
一発で気に入った。
加入当初、本気で辞めさせようとしていたのが嘘のように。
自分とは似ても似つかない気弱そうなおかっぱ頭に、
彩はどこか自分と同じ匂いを感じた。
寂しがりのクセに、自分を強く見せようとするその姿に。
- 79 名前:真夜中は天使 投稿日:2001年12月28日(金)15時52分47秒
「何ジロジロ見てるんですか?ムカつく」
一瞬全員が凍りついた後の大爆笑。
当の本人は、何が起きたのかわからずにキョロキョロと周りを見回し、
彩の隣では和田が所在なげに頭をかいている。
レコーディングスタジオ。
練習中の紗耶香が、マネージャーだった和田に吐いた言葉。
- 80 名前:真夜中は天使 投稿日:2001年12月28日(金)15時57分59秒
おもしろいよ、コイツ。
そう思った彩は、それからちょいちょい紗耶香に声をかけるようになった。
紗耶香も紗耶香で、彩の後をチョコチョコとまるで小動物のようにくっついていく。
はたから見ると、まるで仲の良い姉妹のようで、
たまに裕子がその様子を冷やかしたりもした。
- 81 名前:真夜中は天使 投稿日:2001年12月28日(金)16時00分59秒
楽器が弾けるようになりたいって言うから、昔使ってたベースをあげた。
少し落ち込むようなコトがあった日には、内緒で一緒にお酒も飲んだ。
本気で歌う気なら覚えちゃダメだよ、って言って煙草の吸い方も教えてやった。
そんな日々を何度か繰り返すうちに。
―――いつしか、二人で眠るようになっていた。
- 82 名前:真夜中は天使 投稿日:2001年12月28日(金)16時06分23秒
紫煙をくゆらせながら、彩は隣で眠る紗耶香の顔をぼんやりと眺める。
明日香が卒業して以来、二人で過ごす夜が飛躍的に増えた。
精神的に不安定になっているのだろうか、たまに何かに怯えた瞳を見せる。
張り詰めていたものが切れてしまったかのように。
そしてそんな夜は、寂しがりの素顔を隠そうともしないで、紗耶香は彩を求めた。
・・・・・・異常とも思えるほど。
コイツ、あたしがいなくなったらどうなっちゃうんだろ。
漠然とした不安が、彩の心に生まれた。
- 83 名前:真夜中は天使 投稿日:2001年12月28日(金)16時10分53秒
「紗耶香にやらせなよ」
彩は裕子にそう告げた。
後藤加入。そして彼女に教育係をつけることが決まったときの言葉。
彩の不安は大きくなるばかりだった。
カメラの前でとびきりの笑顔を見せる裏側で、
彩なしでは何もできないといわんばかりのけだるい表情。
娼婦のように誘うその微笑に、時折彩の背筋は冷たくなった。
- 84 名前:真夜中は天使 投稿日:2001年12月28日(金)16時16分43秒
彩の機嫌が悪いと、紗耶香は自虐的なまでに自分を責める。
・・・・・・いい子にしてるから。どこにもいっちゃヤだよ。
逆に彩の機嫌がいいと、必要以上にコミュニケーションを求めたがる。
・・・・・・離れないで。もっと近くにいて。
前々からそんな素振りは見せていたけれど、
その振り幅が最近極端になってきている。
その原因が何なのか、彩にはよくわからなかったけれど。
なんか、ヤバい気がする。
少し距離置いたほうがいいかも。
そう思っての推薦だった。
- 85 名前:真夜中は天使 投稿日:2001年12月28日(金)16時19分36秒
それでも、紗耶香は時間を見つけては彩の部屋をたびたび訪れた。
むげに追い返すのもなんなので、結局は部屋に入れる。
そのたびに紗耶香は泊まっていき、そして同じ夜を繰り返した。
産まれたばかりの仔犬が、母親を探すように。
クスリが切れたジャンキーのように。
紗耶香は彩を求め続け、その身体中に紅い痕を残した。
- 86 名前:真夜中は天使 投稿日:2001年12月28日(金)16時24分27秒
――― あんた、最近怖いよ。
ほぼ毎日彩の部屋を占領するようになった紗耶香を見て、彩は思う。
LOVEマシーンのブレイクと同時に、メディアへの露出が格段に増えた。
そこでの紗耶香は天使のようにしか見えないのに。
紗耶香の呪縛から逃れるように、徐々に彩は自分の部屋へと帰らなくなった。
――― ドアの前、紗耶香が膝を抱えて待っているのを知りながら。
- 87 名前:真夜中は天使 投稿日:2001年12月28日(金)16時28分06秒
そんな彩の相談に乗ってくれたのは、憧れていたバンドのドラマーだった。
おいそれと人に弱みを見せようとしない彩にとって、唯一信頼できる相手だった。
信頼がやがて恋心に変わるまでに、それほどの時間は必要とせず。
脱退を、決意した。
このままじゃ、紗耶香もアタシもダメになるから。
自分の恐怖と恋心を、そんな言葉で覆い隠して。
- 88 名前:真夜中は天使 投稿日:2001年12月28日(金)16時32分12秒
報告を聞いてからの紗耶香は、奇妙とも思えるほどにおとなしかった。
刃物持って暴れるんじゃないかとさえ思っていた彩は、
その静けさにほっと胸を撫でおろした。
よかった。独り立ちしてくれそうだ。
そのとき彩が、自分の背中に注がれる視線に気づくことはなかった。
何も終わっていないとわかったのは、それから3ヶ月後のこと。
- 89 名前:真夜中は天使 投稿日:2001年12月28日(金)16時37分48秒
スポーツ新聞の芸能欄に、『市井紗耶香脱退』の文字が躍っていた。
最近はかつての仲間とも頻繁に連絡を取りあっているわけではなかったから、
詳しい状況が彩にはさっぱりわからない。
慌てて裕子に電話したが、裕子の答もまた要領を得なかった。
「いやな、ウチも困り果ててんねん。何訊いても『自分で曲作りたいから』しか言わんし。
あんたの方が仲良かったやん、何かわからへんか?」
- 90 名前:真夜中は天使 投稿日:2001年12月28日(金)16時42分16秒
そんなコト言われたって、わかるわけないじゃない。
そう言いかけたとき、過去の記憶がフラッシュバックする。
―――それは、共に眠った日々のひとコマ。
・・・・・・まさか。
- 91 名前:真夜中は天使 投稿日:2001年12月28日(金)16時50分07秒
「あんたさあ、そんなに甘えたでアタシいなくなったらどうするの?」
ベッドの上、彩にとっては何気ない冗談のつもりだった。
半分眠っていた紗耶香は突然飛び起きて、涙一杯で潤んだ瞳を彩に向けた。
市井のこと、置いてっちゃうの?
市井のこと、キライになっちゃったの?
そういいたげな視線で彩を見続ける紗耶香の頭を、彩は苦笑を浮かべながら撫でてやった。
冗談だとわかると紗耶香はホッとした顔でまた眠りについたのだが。
- 92 名前:真夜中は天使 投稿日:2001年12月28日(金)16時51分32秒
あのとき、紗耶香は眠る直前に確かに言った。
――― そしたら、あたしもやめるから。
- 93 名前:真夜中は天使 投稿日:2001年12月28日(金)16時55分49秒
・・・・・・覚えてないよね、そんなコト。
彩は自分に言い聞かせる。
裕子には、また連絡するとだけ伝えて電話を切った。
先輩卒業生のコメントを、と押しかけるマスコミを適当にやり過ごして迎えたその夜。
チャイムが鳴って、いそいそと玄関へ出た彩の前に。
天使は、約束を忘れてはいなかった。
- 94 名前:真夜中は天使 投稿日:2001年12月28日(金)16時57分34秒
イチイモ、モウスグヤメルヨ。
アヤッペハ、オトーサントカアスカミタイニ、イチイヲオイテイカナイヨネ?
- 95 名前:真夜中は天使 投稿日:2001年12月28日(金)17時03分06秒
――― ドアを叩く音が止んで、静寂が訪れる。
彩はそっとドアを開けて、周りの様子を伺う。
人影がないのを確認して、閉めようとしたその瞬間。
見慣れた靴が、すんでのところでそれを阻止する。
寂しがりの天使が、昔のままの笑顔でそこに立っていた。
ナンデニゲヨウトスルノ?
――― 夜は、まだ終わらない。
- 96 名前:あび。 投稿日:2001年12月28日(金)17時10分47秒
- おしまい。消化不良ぎみ。長くするから・・・。
たぶんこんなヒトじゃありません。いや絶対。
もういっぺんあやまっときます。ゴメンなさい。
ご意見御批判ご感想あったらありがたいス。批判しか来ないと思われ(略
- 97 名前:あび。 投稿日:2001年12月28日(金)17時11分48秒
- ( `.∀´) <スレ流し。
- 98 名前:あび。 投稿日:2001年12月28日(金)17時12分38秒
- ( `.∀´) <スレ流し。
- 99 名前:16です 投稿日:2001年12月28日(金)21時11分22秒
- 気が向いて良かった。
でも、イチーちゃん、ちょっと怖いです。
やっぱりごっちん教育係なんだなとか思っちゃったり。
ごっちんもこんな狂気を感じません?
- 100 名前:あび。 投稿日:2001年12月29日(土)01時39分06秒
- ご心配かけたス。
>>59
いかがだったでせうか。
いつものことですが求められてるのとは違う気が。許してやっていただけると。
>>74
毎日チェックですか。ありがたいことです。
ガンガンカキコしてやってください。PCの前で涙流してますから。
>>99
情緒不安定で申し訳ないス。痛めの市×後だと多いスね、イっちゃってる後藤。
「血のあじ」とか。「瞳にうつる私」とか。
意識はしなかったですけど。言われてみればって感じ。
あーいうの書けたらいいなあ。
- 101 名前:あび。 投稿日:2001年12月29日(土)01時46分12秒
- 今年はこれでおしまいのつもり。
年賀状がわりのリクなんぞもお待ちしつつ。
それでは皆様よいお年を。
- 102 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月29日(土)21時40分27秒
- 石市リクした者です。ホント、気が向いてくれて良かったです。
ちょっと意外でしたが、真冬のホラーっぽくてなかなか面白いですね。
市井が休業中に彩っぺに会ったらしいんですが、ひょっとすると・・・(w
どうもありがとうございました。来年も頑張って下さい!
- 103 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月30日(日)13時55分52秒
- 森板にこんなうまい作者さんがいたとは!!
「真夜中は天使」妙にリアルで好きです
- 104 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月31日(月)13時19分52秒
- 全て話がすばらしくて2001年に思い残すものは
なくなりました。
中澤好きなんでかなりうれしいです。
リクしてもいいですか?明日香と裕ちゃんなんて…
これからもがんばってください!
よいお年を・・・!
- 105 名前:あび。 投稿日:2002年01月01日(火)01時07分21秒
- あけましておめでたひ。今年も気まぐれ更新で。
>>102
そう言っていただけると。えせホラー風味で(w
また何かあったらぜひ言っていただけると。
>>103
お褒めいただいて光栄です。また来てくらさい。
うまいとはカケラも思っちゃいないんですけどね。この板じゃ多少浮いてるのかとも思ったり。
>>104
思い残すことはないってまた大袈裟な(w ココに来るヒト、中澤&石黒好き多いね。
このスレ立てたときからいつか来るとは思ってましたが。明日香。
了解ス。ちょいと時間をいただきますが。
- 106 名前:あび。 投稿日:2002年01月01日(火)01時10分53秒
- 予告したヤツ。彩裕。
・・・新年早々何やってんでしょうね、自分。
それではどぞ。
- 107 名前:TIME 投稿日:2002年01月01日(火)01時15分07秒
・・・・・・頭、痛い。
二日酔いの朝は、いつだって不愉快だ。
鉛をつめこまれたような身体に、自分の意思がうまく伝わらない。
そんな感覚に苛立ちながら、無意識に腕が身体の左側を確かめる。
あの日から、そんなクセがついた。
そこに何もないのは、初めからわかっているのに。
- 108 名前:TIME 投稿日:2002年01月01日(火)01時19分09秒
無理矢理ベッドから抜け出して、背の高さ程の冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出す。
冷え切ったそれを喉の奥へ流し込むと、身体中に滲み渡っていくようで。
少しだけ目が覚めると、今さらながら冬の寒さに気づいて、暖房のスイッチを入れた。
カレンダーは、まだ1枚目。
低音で唸りはじめたエアコンが、ゆっくりと空気を吐き出していく。
・・・・・・寒いのは、部屋だけやないけど。
- 109 名前:TIME 投稿日:2002年01月01日(火)01時25分01秒
暖まっていく部屋で朝のコーヒーを淹れながら、
少しばかり過ぎた日のことを思い出す気になったのは、
彼女の夢を見たからかもしれない。
目が覚めれば、必ず隣にいてくれた彼女のこと。
あれから2年が過ぎた。
遠い昔のことのようにも思えるし、ついこないだのことだったようにも思える。
ただ確かなことは、彼女の隣が自分の指定席ではなくなっていること。
- 110 名前:TIME 投稿日:2002年01月01日(火)01時29分43秒
あれから、一人で眠ることに少しは慣れたつもりだったけど。
本当は、これっぽっちも慣れてなんかいない。
でなければ、一人の夜の寂しさを束の間の酔いでごまかしたりはしない。
そして朝が来るたび、きっと隣で寝ていると信じて確かめたりすることもないだろう。
いくら身についたクセとはいえ。
・・・・・・頭じゃわかってるはずなんやけどなあ。
- 111 名前:TIME 投稿日:2002年01月01日(火)01時37分16秒
やがて出来上がったコーヒーを飲み干すと、現実に戻って仕事に出る準備にとりかかる。
着替えとメイクを済ませ、お気に入りのアクセサリーをつけている時、
ふとベッドサイドの時計が目に入った。
彼女が置いていった、小さな目覚まし時計。
電池が切れたその時計は、当然のことながら動きを止めたままで。
なんとなく片付けるのが面倒でそのままにしておいたそれが、
自分の『今』を端的に表しているようで少し切なくなった。
ウチのココロも、止まったまんまや。
- 112 名前:TIME 投稿日:2002年01月01日(火)01時44分40秒
それでも自分の意思に関わらず、周囲は止まらずに流れていく。
その流れに乗せられてる自分がいる。
いろいろなことが変わっていく。
あの頃に戻れないことも十分にわかっている。
後ろなんて振り向いてるヒマはないのだけれど。
・・・・・・いつか、忘れられる瞬間がくるんやろか。
長いようで短かった、二人の時間を。
- 113 名前:TIME 投稿日:2002年01月01日(火)01時48分25秒
きっとそのときは、自分は違う誰かと幸せになっている時なんだろう。
正直言うと、その日が来るのがほんの少し楽しみではある。
だけど、まだ見ぬ出会いに思いをはせる一方で、それを憂鬱に感じてもいる。
新しい誰かと出会うことが、あの瞬間の想いを過去にしてしまうことと同じならば、
それはそれで哀しいことなんじゃないだろうか。
- 114 名前:TIME 投稿日:2002年01月01日(火)01時53分36秒
・・・・・・あかん、時間や。急がな。
現実はいつだって残酷で、そうそう想い出に浸っているヒマも時間もない。
動いている方の時計は、出発時刻を5分ばかり過ぎたところを指していた。
我に返ってバタバタと出かける準備を整えると、一度だけ止まったままの時計にキスをした。
―――ちょっとの間だけど、浸らせてくれてありがとう。
- 115 名前:TIME 投稿日:2002年01月01日(火)01時55分54秒
まだ、楽しみな出会いもないし。
当分忘れられないっぽいから。
目覚めに彼女を確かめるクセがなくなるまでは。
もう少し、電池は入れないままにしておこう。
- 116 名前:あび。 投稿日:2002年01月01日(火)01時59分33秒
- おしまい。
今年もレスつくといいなあと思ったり。
ご意見ご感想ご批評リクエストなんでもカモン。
- 117 名前:あび。 投稿日:2002年01月01日(火)02時02分46秒
- 大事なコト、忘れてた。いや、そうでもないか。
とりあえず2周年記念(?)ってことで。何の記念かはココ見てるヒトならわかると思われ。
- 118 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月01日(火)02時11分21秒
- 非王道スレ発見(w
彩裕・・・私も大好きなカップリングです。
特に・・・TIMEは裕ちゃんの切なさがたまりません。
リクとしては・・・何となくこの頃元気がないようにみえる・・・かごゆう・・・はムリですか?
- 119 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月04日(金)13時07分00秒
- あけましておめでとうございます。
今年も非王道スレとして楽しませてください。
リクは……なかよしです。「いろいろと。」のなかよし、かなり気に入ってます。
- 120 名前:16 投稿日:2002年01月04日(金)18時51分03秒
- おめでとうございます。
新年早々、彩裕。お年玉がわりに楽しみました。
でもやっぱり切ない・・・
104さんも言っている、明日香と裕ちゃんみてみたいです。
今年も非王道スレ、頑張ってください。
- 121 名前:あび。 投稿日:2002年01月05日(土)02時01分53秒
- 本日はレスのみ。
>>118
あ、発見された(w 今後ともごひーきに。
加護・・・。難しい。がんばってみますが。気長にお待ちを。
>>119
あけおめ。ことよろ。
あっちも読んで下さったんですね。思わずチェックしてしまいましたが。
姐さん×4期って難しい。よろこんでいただいたなら嬉しいです。
リク。煮詰まってるのでいつになるかわかりませんが(爆 努力はします(オイ
>>120
お年玉、ほしい(爆
もうちっと前向きなのにしたかったんですが。彩裕。
明るい話が書けるようになりたい今日この頃。
- 122 名前:あび。 投稿日:2002年01月05日(土)02時02分34秒
- ・・・中×福。
ええ。書けてません(爆 ごめんなさいごめんなさい。
ヘタしたらあと1週間くらいかかるかも。
気長に待ってもらえるとうれしいなあと思ったり。
でわまた。
- 123 名前:あび。 投稿日:2002年01月07日(月)15時23分39秒
- まだ書けてません(汗
おわびにK1なんぞを。
激短。
- 124 名前:時を超えて 投稿日:2002年01月07日(月)15時26分17秒
「よっ」
「うーす」
挨拶なんて、それだけで十分。
いまさら、話すことなんてないでしょ?
あたしたちのカンケイは、ずっと変わらないはずだから。
何やってたかなんて、歌を聴けばわかることで。
- 125 名前:時を超えて 投稿日:2002年01月07日(月)15時29分08秒
二人の時間が、また動き始める。
「いつかまた会おう」なんて、そんな約束さえしなかったから。
ここにあなたがいることが、当たり前みたいに。
「おかえり」なんて言ってやんないよ。
空白の時間は、あなたの歌声で埋めてよね。
そしてあたしの想いも、この歌声に乗せて。
- 126 名前:あび。 投稿日:2002年01月07日(月)15時30分16秒
- おしまい。
- 127 名前:104 投稿日:2002年01月07日(月)19時41分33秒
更新お疲れ様です。
ゆっくり自分のペースで書いてくださいね。
いつまでも待ってますから!
K1よいっす!
- 128 名前:あび。 投稿日:2002年01月08日(火)00時03分14秒
- ようやくできた。萌えませんが。許してやってください。
中×福って見たことないんですけど。自分。
史上初なんだろうか(そんなこたあない
>>104・>>120お二人様のリク。どぞ。
- 129 名前:いつかきっと。 投稿日:2002年01月08日(火)00時05分07秒
ポケットの中の携帯が、小さく震えた。
液晶に浮かんでいるのは、メール着信の知らせ。
相変わらず返事早いなあ。
少し感心しながら、裕子も手早く返信する。
『5時にいつもの店で』
送信ボタンを押すと、一つ深呼吸して空を見上げた。
夏は、もうすぐ終わりを告げようとしている。
- 130 名前:いつかきっと。 投稿日:2002年01月08日(火)00時07分27秒
「いつもの店」っていったって、所詮相手は未成年。
彼女の家の近くのファミレスで、お茶を飲んで話をするだけ。
それでも、忙しい毎日のなかでのんびりした時間が持てることは、
裕子にとってちょっとした楽しみでもある。
まあ、今日の用件は、それだけではないけれど。
- 131 名前:いつかきっと。 投稿日:2002年01月08日(火)00時09分38秒
店の一番奥に彼女の姿を見つけると、少しだけ早足になってそちらに向かった。
効きすぎてる冷房は喉に悪いんやけどな、なんて思いながら。
めっきり歌うことの少なくなった自分には、余計な心配かもとも思いつつ。
「よっ」
裕子に気づいておどけた風な敬礼をする彼女は、あの頃とは違って歳相応に見える。
もともと明るいコドモなのだ。・・・・・・頭の回転は尋常じゃなく速いけれど。
―――福田明日香。
それが、待ち人の名前。
- 132 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月08日(火)00時10分33秒
- あけましておめでとうございます。最初からロムってます。
「あび。さん」の小説切ないですねー。リクは・・・できれば激甘の「なちごま」でお願いします・・・。
- 133 名前:いつかきっと。 投稿日:2002年01月08日(火)00時12分18秒
「久しぶりー。元気してた?」
「おかげさんでな。またえらく焼けたやん?」
「こないだ海行ったんだ、友達と」
「・・・・・・ええなあ。プライベートで海なんて、デビューしてから行ってへんわ」
本気でため息をつくと、明日香の向かいに腰を下ろす。
頼んだアイスコーヒーが来るまでの間、近況報告とくだらない雑談に花を咲かせた。
久しぶりに会う友人との会話は、いつだって楽しいもので。
言葉の端々から、互いに充実している雰囲気を漂わせる。
こんな時間も、たまにはいい。
- 134 名前:いつかきっと。 投稿日:2002年01月08日(火)00時15分54秒
ほっとけば永遠に続きそうな会話は、ウェイトレスが持ってきたオーダーでしばしの中断。
互いに飲み物に口をつけた後、明日香が不意に切り出した。
その唐突さに裕子は一瞬戸惑って。
「・・・・・・何かあった?」
「いや、何も」
「嘘だね。そっちから連絡よこすなんて惑星直列並の珍しさじゃん」
それだけ言うと、明日香は目の前のオレンジジュースに口をつけた。
裕子の次の言葉を待つように、無言のまま。
- 135 名前:いつかきっと。 投稿日:2002年01月08日(火)00時17分56秒
こういうところはまったく変わっていない。妙なところで頭がキレる。
かわいげないやっちゃ、と思いながら、ここにくるまで明日香に告げるべきかさんざ悩んだ、
本当の用件を思い浮かべる。
現在の明日香の生活を壊す権利は、誰にもない。
満ち足りた毎日を過ごしているならなおさら。
それでも、あの快感を一度でも味わった者が、あの中から一生離れられるとは思えない。
少しだけ躊躇って、それから裕子は意を決したように話しだした。
「明日香、ちょっとだけ戻ってくる気あらへん?」
「へ?」
「・・・・・・紗耶香が、戻ってくんねん」
- 136 名前:いつかきっと。 投稿日:2002年01月08日(火)00時19分33秒
「10月か11月に、ソロアルバム出すんよ。ライブの日程も決まってる。
で、コーラスとかだけでも参加せえへんかな思て」
裕子は、信じている。
明日香が、またこの世界に戻ってくるであろうと。
本人も、その気があるようなことを話したことがある。
いずれ戻ってくるなら、その日のために少しでも足がかりを作っておいた方がいい。
明日香は興味なさそうに、ストローを指で玩びながら裕子の話を聞いている。
「・・・・・・どうやろ」
- 137 名前:いつかきっと。 投稿日:2002年01月08日(火)00時21分15秒
しばらく黙ったきりだった明日香が、少しだけばつが悪そうに、
重い口を開いた。
「悪いけど」
予想通りの反応に、何故か裕子はほっとする。
嬉しくない返事のはずなのに、そこに変わっていない明日香がいたようで。
「理由は、言わない。現在の裕ちゃんならわかるでしょ?」
「・・・・・・まあな」
「紗耶香の意思は尊重するし、応援もする。けどあたしが歌うかどうかは別の問題」
- 138 名前:いつかきっと。 投稿日:2002年01月08日(火)00時24分42秒
どこまでいってもついてまわる『元・娘』の看板。
それに付随して飛び交う、根も葉もない噂話。
歌を聴かせるためじゃなく、事務所の金を稼ぐためだけのシゴトに追われる毎日。
そんな未来を、明日香はたぶん一瞬のうちに考えたんだろう。
裕子だって多かれ少なかれ、この数ヶ月で味わってきた思いだから。
そして、その道をあえて選んだ紗耶香へのリスペクトも忘れることなく。
そんな明日香の優しさに、裕子は泣きそうになる。
「あたしは、マイペースにやってくよ。とりあえずは大検取らないとだし」
そういって、明日香は笑った。
- 139 名前:いつかきっと。 投稿日:2002年01月08日(火)00時26分57秒
店の外に出ると、日も落ちてだいぶ涼しくなっていた。
「悪かったな、変な話して」
「別に」
ゆっくりと二人、帰り道を歩く。
いつかまた、同じステージに立ちたい。
きっとそれにはいろんな方法があって、いろんな道があって。
焦らなくても、いつかきっと。
そう思えるから、互いの現在を一生懸命に生きられる。
- 140 名前:いつかきっと。 投稿日:2002年01月08日(火)00時32分40秒
別れ際、明日香がポツリと呟いた。
「誘ってくれたの、嬉しかったよ」
その言葉だけで十分や、裕子はそう思った。
「歌、嫌いになってへんよな?」
「うん」
- 141 名前:あび。 投稿日:2002年01月08日(火)00時36分01秒
- おしまい。
- 142 名前:あび。 投稿日:2002年01月08日(火)00時40分17秒
- スレ流し兼ねてちょと整理。
次が中澤×加護でその次が中澤×吉澤で次の次が安倍×後藤。
いつになるやら(オイ
・・・努力はします、はい。
- 143 名前:あび。 投稿日:2002年01月08日(火)00時43分56秒
- >>132
あ、ろむらーさんあらわる(w 嬉しいスね。本年もよろしゅうに。
ガンガンカキコしてやって下さい。
切ないかなあ。本人あんまり書いてる時は意識してないですけど。
- 144 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月08日(火)00時47分10秒
- 132でリクしたものです。割り込んでしまってすいません。
「あび。さん」マッタリでいいんで・・・お願いします。
楽しみに待ってます。
- 145 名前:104 投稿日:2002年01月08日(火)01時03分12秒
- 中&福ありがとうございます!
イイデスイイデス!!
これからの作品もかなり楽しみです!
- 146 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月08日(火)01時24分49秒
- 本当にはじめて読んだ気が・・・ゆうあす??あすちゅー??(w
仲間っていいなぁ。
AXに明日香来てたらしいし。
ごまゆうリクしてよいですか?
- 147 名前:名無し子 投稿日:2002年01月08日(火)14時40分43秒
- 彩裕リクした者です。「TIME」ありがとうございました。
彩っぺは全く出てこないのに、ものすごい存在感に圧倒されました。
やっぱり良いですねぇ、彩裕…。大好きです。
いつか作者さんに時間が出来たら、また書いてくださいね。今度は甘〜い彩裕を…。
毎日チェックせずにはいられないほど、作者様の作品が大好きです。
応援してますよ!
- 148 名前:16 投稿日:2002年01月08日(火)20時38分03秒
- 私も初めてみました、中&福。
回顧主義なのか、オリメンが好きで。
明日香もこんなふうに、マイペースに頑張ってるのかなぁ・・・
- 149 名前:あび。 投稿日:2002年01月09日(水)00時10分57秒
- 冬休みもそろそろ終わったのでしょうか。
放置&立て逃げスレがどれだけ増えたか気にかかる今日この頃。
>>144 お気になさらず。激甘の安×後ですよね? 甘いの苦手です。期待には沿えないかも(w
>>145 あまりプレッシャーかけないでくらさい(w
>>146 了解しましたが。>>20-26じゃダメ? ・・・嘘です。がんばってみます。
>>147 いつもありがとございます。甘系は多分無理(w またネタうかんだらそのうちに。
>>148 誰か知ってたら教えて欲しいっス。中福。自分も回顧主義者っぽいスから(w
- 150 名前:あび。 投稿日:2002年01月09日(水)00時12分55秒
- いつもレスくれる方々、読んでくれてる方々、ホントにありがとございます。
ちょっとの間、リク休止の方向で。・・・たまりすぎて消化できない。
ええ、もっと文才ありゃよかったんですけど。
ホントにごめんなさい。
でわでわ。
- 151 名前:あび。 投稿日:2002年01月09日(水)01時24分16秒
- とりあえず中澤×加護。
あと3つ。どぞ。
- 152 名前:MOTHER 投稿日:2002年01月09日(水)01時26分21秒
疲れた身体をひきずって、収録を終え楽屋へと戻る。
むやみやたらとはしゃぎまわるコドモたちの相手は、なかなかにしんどいもので。
・・・・・・あかん。ガキどものテンションにはついてけん。
深い深いため息をつきながらドアを開けると、出る前とは微妙に違う空気の匂い。
それは決して歓迎すべき雰囲気ではなく。
違和感を感じながらも、今はとりあえず休むのが先決。
椅子にどかっと座り込んで、カバンの中に入れておいたはずの煙草を探る。
- 153 名前:MOTHER 投稿日:2002年01月09日(水)01時27分35秒
愛用のそれに手を突っ込んだ瞬間、違和感の正体に気づく。
ぎっと怒りに満ちた目で振り向けば、
ドアの影からひょこっと頭を引っ込めるおさげとお団子。
同時に駆け出す3人の足音、廊下に響く裕子の叫び。
「つじぃ!かごぉ!待たんかい!」
――― カバンの中には、一房のバナナ。
- 154 名前:MOTHER 投稿日:2002年01月09日(水)01時29分05秒
二人を追っかけながら裕子は考える。
とっつかまえたって、もうウチは怒れないかもしれん。
圭織や圭坊に悪いとか、そんなんじゃなくて。
あの日の加護を、見てしまったから。
13歳の素顔を、見てしまったから。
- 155 名前:MOTHER 投稿日:2002年01月09日(水)01時30分08秒
あれは、春ツアーの頃だったか。
『・・・・・・うん、だいじょうぶや。みんな優しいし。楽しいで、毎日』
『おばあちゃんには心配かけてるけど』
『ん、がんばる。・・・・・・何言うとんねん、寂しなんかないわ』
ホテルのロビーで見かけた加護は、確かに泣いていた。
決して普段は使わない関西弁で強がりながら。
公衆電話の向こうの、遠く離れた両親に。
- 156 名前:MOTHER 投稿日:2002年01月09日(水)01時31分46秒
たまたまその様子を見つけた裕子は、
何となく加護の前に出て行くタイミングを逃した。
自分が、13歳で京都から出てきてたらどうなったんやろ。
そればっかりを考えているうちに。
仕事ばかりで友達ともロクに遊べず、両親とも別れて暮らす毎日。
身の回りは、ほとんどが歳の離れた大人たち。
・・・・・・絶対耐えられへんわ。
- 157 名前:MOTHER 投稿日:2002年01月09日(水)01時32分47秒
もちろん、プロなんだから仕事に私情は持ち込まない。
だから、まだメンバーであるうちは容赦することなく叱った。
加護もそれなりに言ったことを理解してくれた。
それでも。
時折、あの日の姿が瞼の裏に浮かぶ。
公衆電話の電話線を指に巻きつけながら、必死に堪えている加護の姿が。
- 158 名前:MOTHER 投稿日:2002年01月09日(水)01時34分08秒
やたらカオリになつくのも、最近圭坊にちょっかい出しはじめたのも。
年上の優しさに、飢えているからかもしれない。
距離を置いて見るようになってから、それが痛いほどに伝わってくる。
がんばりや。
そう口には出せないけれど、裕子は温かく見守っていたいと思う。
親代わりはおこがましいけれど、せめて彼女の寂しさがまぎれる程度には。
――― せやけど、バナナは許せへん。
- 159 名前:MOTHER 投稿日:2002年01月09日(水)01時35分55秒
かくして、今日も仁義なき追っかけっこが繰り広げられる。
「あーあ、まーたやってるべ」
「お互い好きでやってるんだからいいんじゃない?」
「コラァ!二人とも待たんかい!」
- 160 名前:あび。 投稿日:2002年01月09日(水)01時38分48秒
- おしまい。
- 161 名前:あび。 投稿日:2002年01月09日(水)01時40分19秒
- ( `.∀´) <スレ流し。
- 162 名前:あび。 投稿日:2002年01月09日(水)01時41分11秒
- ( `.∀´) <スレ流し。
- 163 名前:あび。 投稿日:2002年01月10日(木)02時22分12秒
- 連夜の行進。
中澤×吉澤。
モーたい第一回を御覧になってからどうぞ。
- 164 名前:深海 投稿日:2002年01月10日(木)02時23分23秒
車から降りると、想像以上の寒さに背中を丸める。
鼻につく独特の匂い。
肩程まで伸びた髪を揺らす、冷たい風。
静けさの中で繰り返される単調な波の音。
ただ気がつけば、ここに来ていた。
- 165 名前:深海 投稿日:2002年01月10日(木)02時24分16秒
あの日のことを、他には何も覚えていない。
まるで、初めからそこには二人しかいなかったかのように。
屈託のない、天真爛漫なその笑顔しか。
・・・・・・嘘だ。
もう一つだけ覚えていたものがある。
あなたが、私にくれたもの。
あの日生まれた、恋心。
- 166 名前:深海 投稿日:2002年01月10日(木)02時25分47秒
きっとあの日が、二人の距離が一番近づいた瞬間。
そして、そこからその距離が縮まることはなかった。
自分の感情を否定して否定して、ようやくその気持ちを納得して認めた頃、
彼女の隣にいたのは自分ではなく。
当たり前だ。
自分から離れていってしまったのだから。
そしてその決定を覆すほどの権力も勇気も、自分にはなかった。
- 167 名前:深海 投稿日:2002年01月10日(木)02時29分02秒
潮風が、少しずつ髪を傷めていく。
まだ、夜明けまでには程遠い。
今から戻れば、明日の仕事には間に合うだろう。
会いたくない顔がある。
彼女の指に光る石もまた、自分の知り尽くした相手からのもの。
それでも行かなければならないことは、わかりきったことで。
静かにため息をついて、再び車に乗り込んだ。
- 168 名前:深海 投稿日:2002年01月10日(木)02時30分36秒
ハンドルを握る視界が、何故かにじんでいく。
深く深く沈めてしまえ。
この海の底へ。
あたしの想いも、彼女の笑顔も。
もう二度と、この心へと浮かび上がらぬように。
――― そうでもしなければ、あたしは彼女の顔を見られない。
そして願わくば、この海に来た記憶さえも。
- 169 名前:あび。 投稿日:2002年01月10日(木)02時32分17秒
- おしまい。
- 170 名前:あび。 投稿日:2002年01月10日(木)02時36分35秒
- 書くの忘れてた。
>>118・>>119 お二人様のリクで2本。
残り消化したらこのスレも終わりかな。
- 171 名前:あび。 投稿日:2002年01月10日(木)02時38分36秒
- ( `.∀´)<スレ流し。
- 172 名前:119 投稿日:2002年01月10日(木)17時48分18秒
- ひとりごとって、消化不良を起こしたような切ない気持ちが、じんわりと伝わってきますね…
中澤卒業時のように、悲しい、まったりした気持ちになりました。
ありがとうございます。
- 173 名前:あび。 投稿日:2002年01月14日(月)14時39分35秒
- シャレにならんくらい行き詰ってる今日この頃。才能あるひとがうらやましい。
気分転換に今さらDQWなんぞやりだしたり。・・・・・・やべ、面白い。
>>172
ども。喜んでいただけたでせうか。
こーいうんが一番書きやすいんで。どーしてもモノローグっぽくなってしまうのですが。
ああ。激甘安×後。書けん。申し訳ないス。もうちっと待ってていただけると。
待たせた甲斐のあるものが出てくるか、と言われると?ですが。
- 174 名前:あび。 投稿日:2002年01月15日(火)01時48分39秒
- >>132
できました。安×後。
・・・言い訳は後でしよう。
- 175 名前:あたたかい一日。 投稿日:2002年01月15日(火)01時50分50秒
つまんない。
つまんない。
つまんなーい。
ベッドの上でバタ足したって、現実はなかなかにキビシイ。
退屈な状況は何一つ変わんない。
特にやりたいコトあったわけじゃないけどさ。
ひとりぼっちのワンルームは、キビシイ以上にサミシイもので。
- 176 名前:あたたかい一日。 投稿日:2002年01月15日(火)01時51分48秒
「ぶー、せっかく一緒のオフだと思ったのにー」
なっちのせいじゃないってわかってても、文句の一つや二つや三つ、
言いたくなるのが人情ってもので。
困り顔のなっちをイジメるのも、ちょっとだけ楽しかったりするっていうのは、なっちには秘密。
寂しいしつまんないし、っていうのはホントのコトだから。
けど、いくらダダこねたってやっぱり状況は変わるわけじゃなく。
「シゴトなんだからしょうがないべさ。おるすばん、頼んだよっ」
そう言って、なっちは急に入った取材に行っちゃった。
- 177 名前:あたたかい一日。 投稿日:2002年01月15日(火)01時53分16秒
つまんないよお。
本日何度目かのため息をついて、暴れるのにも疲れて。
ぼすん、となっちの枕に顔を埋める。
・・・・・・いい匂いだ。
おひさまの香り。
陽だまりな感じ。
ゴトーが安らげる場所の匂い。
ホントは、ホンモノのなっちの髪がいちばんいい匂いなんだけど。
・・・・・・さみしいなあ。
- 178 名前:あたたかい一日。 投稿日:2002年01月15日(火)01時54分04秒
そんなこと考えてたら、ちょっといいコト思いついて。
こんなときこそゴトーの腕力が大活躍。
額に汗浮かべながら、ベッドを一生懸命移動させる。
窓際まで動かしたら準備はOK。
外の寒さとは裏腹に、ガラス越しの陽射しはとってもとってもあったかく。
身体全部で、なっちの匂いを確かめてるような感じ。
ちょっとだけ、しあわせな気分。
- 179 名前:あたたかい一日。 投稿日:2002年01月15日(火)01時54分53秒
――― ふわあ。ホントに気持ちいいなー。
あったかさにうつらうつらしてたら、
どっかからなっちの声が聴こえたような気がした。
あ、もう帰ってきたの?
はやかったねえ。
なっちもおいでよ。ココ、気持ちいいよお。
- 180 名前:あたたかい一日。 投稿日:2002年01月15日(火)01時56分05秒
「ちゃんと元に戻しとくんだよっ」
わーかってるってば。
本気で怒ってないってわかるのは、その大好きな笑顔が見えるから。
「なっちもちょっと寝よっかなあ」
おいでおいで。
気持ちいいから。
大好きなヒトと、一緒の時間。
何をするわけじゃなく、ゆっくりのんびり。
そしてまた、二人でうつらうつら。
- 181 名前:あたたかい一日。 投稿日:2002年01月15日(火)01時57分10秒
ふっと目が覚めたら、すごくいい匂いがした。
なっちの匂いとか、そんなんじゃなくてもっと直接的な――胃袋に直結してる――ゴハンの匂い。
「あ、ようやく起きた」
エプロンしてるなっちも、またかわいい。
キッチンでちょこちょこ働いてる様子は、なんか小動物みたいで。
「おなかへったあ」
「はいはい、ずっと寝てたクセにおなかだけは減るんだねえ」
- 182 名前:あたたかい一日。 投稿日:2002年01月15日(火)01時58分19秒
テーブルに向かい合わせになって、なっちの手料理をおいしくいただく。
途中で、なっちがなんだか変なコト言い出した。
「ごっちんさあ、ベッドちゃんと戻しといてね」
「なっち、しつこいって。ちゃんとやるってばさ」
「はあ?しつこいってどういうこと?」
「帰ってきたときにも言ってたじゃん」
「なっち、帰ってきてからごっちんと話したの、『おなかへったあ』が最初だよ?」
- 183 名前:あたたかい一日。 投稿日:2002年01月15日(火)02時01分14秒
あれ?
じゃ、となりで一緒に寝てたの誰?
ゴトー、幻覚見た?
「ごっちん、おかしくなっちゃった?」
むっ。 ・・・・・・ねぼけてただけだってば。
まあいいか。
幻覚見るくらい、なっちのコト、好きなんだってコトで。
- 184 名前:あたたかい一日。 投稿日:2002年01月15日(火)02時02分00秒
「・・・・・・なっちの夢、見ててくれたの?」
「なーいしょ」
- 185 名前:あび。 投稿日:2002年01月15日(火)02時02分44秒
- おしまい。
- 186 名前:あび。 投稿日:2002年01月15日(火)02時06分57秒
- ええ。いつものコトながら。
求められてるのとは多分違う気が・・・っていうか明らかに。
甘いのは何かね、こう。書きづらいんですよ。
申し訳ないス・・・って謝ってばっか。
- 187 名前:あび。 投稿日:2002年01月15日(火)02時10分11秒
- とりあえずあとひとつ。
このペースだとリクしてくれた人にも忘れられてそうやね。がんがれ自分。
あっちのスレにINDEXつくったんでよければどうぞ。
でわまた。
- 188 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月15日(火)22時40分36秒
- いやいや、いいっすねぇ。後×安
もうリク残り少ないんですか?
中×吉×辻 なんてどうでしょう?
まったく想像つかないんですけども…
これからもがんばってください。
- 189 名前:あび。 投稿日:2002年01月17日(木)00時36分14秒
- >>188
ありがとございます。よいですかね。今読み返したらこっぱずかしいのなんのって。
今回に限らずですが。ええ。何こんなの人目にさらしてんだって感じで。
えと、リクなんですけども。>>150と>>170をご覧になっていただければと。
大変申し訳ないですが。スマソ。
でわまた。
- 190 名前:あび。 投稿日:2002年01月19日(土)01時44分45秒
- ごめんなさい。
冬眠します。
読んでくれたひと。
レスくれたひと。
ありがとう。
- 191 名前:あび。 投稿日:2002年01月19日(土)01時55分00秒
- >>3-13 『SECRET BASE』彩裕
>>20-26 『ココニイルコト。』後裕
>>31-41 『LEAD』中飯
>>46-56 『TO BE』市裕
>>63-66 『RUN!RUN!RUN!』吉後
>>77-95 『真夜中は天使』彩市
>>107-115 『TIME』彩裕
>>124-125 『時を超えて』圭市
>>129-140 『いつかきっと。』中福
>>152-159 『MOTHER』中加
>>164-168 『深海』中吉
>>175-184 『あたたかい一日。』安後
- 192 名前:あび。 投稿日:2002年01月19日(土)01時56分33秒
- いつかまたどこかで。
- 193 名前:名無し読者 投稿日:2002年02月14日(木)02時03分12秒
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