インデックス / 過去ログ倉庫 / 掲示板
ふわふわな彼女
- 1 名前:名無しさん 投稿日:2001年12月25日(火)20時58分09秒
- 初投稿させていただきます。書いてしまえみたいな勢いで執筆するので文章力は不安。ベースはいしよし?かも
- 2 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月25日(火)21時09分01秒
- 懇願と突き放し
かれこれ30分程、2人の少女の声が体育館に響いていた。
「え〜、ちょっと待ってよぉ」
「無理」
同じ台詞がいったりきたり、2人の間を走り回る。
「落ち着いて!そこに愛はあるの?」
情けないアルトを発し、遠ざかる背中を追いかける少女……
私立モー女学園2年O組、吉澤ひとみ。
背が高く色白で、大きく優しい瞳が印象的。モテるが、恋に一途な真面目者。
- 3 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月25日(火)21時23分42秒
- 追ってくる言葉を無視し顎を上げ、周りに誰もいないのに、そこどけ態度で歩く少女……2年A組、石川梨華。華奢な体に大きく揺れる胸。
憂いを含む表情が人気の学校一の美少女。
「だから、待ってってばぁ」
ひとみは振り返ってくれない憎らしいコートの端を、失いかけてる気力で何とか引き止めた。
「もう少し話そうよ。私、納得いかない」
「しつこいなぁ」
- 4 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月25日(火)21時36分45秒
- 勢いよく振り向いた梨華の髪が、ひとみの控え目に膨らんだ胸元を打った。
(梨華ちゃんの髪いい匂いする…)
鼻をくすぐる香りに思わずうっとり。
「‥‥まっ、いいよ。どうせまた私の所に帰ってくるんでしょ」
「悪いけど、今回は本気だから」
尖らせていた視線を柔らかく細め、梨華は自分を繋ぐ手を静にほどかせた。
「ばいばい」
再び向けられた背中にひとみは苦笑する。
- 5 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月25日(火)21時48分04秒
- 梨華が去った今も、ひとみの全身が甘い香りに敏感に反応し、胸を締めつける。
(これで何回目だ?)
付き合い出して2年目の ひとみと梨華。
その間ひとみは何度となく梨華の言動に涙を呑んだことか。
特に恋愛に関して。
(梨華ちゃん、ふわつき過ぎだよぉ)
今すぐにでも追いかけて抱きしめたい。
ギリギリの気持ちを抑え ひとみは、お馴染みの溜め息をついた。
- 6 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月25日(火)21時58分02秒
- ひとみが梨華の余韻に浸っている頃、梨華はご機嫌ななめに廊下を鳴らしていた。
『廊下は静に』なんて校訓は当然無視。
(もう、ひとみちゃんしつこいんだから。間に合わないじゃない)
梨華はマフラーをしっかり首に巻きつかせると、スカートをひるがえし放課後の廊下を駆ける。
愛しいあのコに会う為に……。
なのに、またまた自分を捕まえる声。
「梨華ちゃ〜ん」
- 7 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月25日(火)22時10分29秒
- (あ〜もうっ!)
「何よ!?」
これでもかと言わんばかりの怒り顔で振り返ると
「恐いよ〜」
と言いつつも、呑気に笑っている少女が近づいてきた。
「何だ、真希ちゃんだったの」
「何だ、ってなにさ」ぷくっと頬を膨らませる仕草が可愛い。
「安心した、って意味よ」
「ふ〜ん」
2年O組、後藤真希。茶色のロングヘアが自慢で、プライベートとキャラがいまいち謎な幼馴染み。
- 8 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月26日(水)05時11分51秒
- 浮気な梨華ってのは斬新かも(w
- 9 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月28日(金)02時18分15秒
- 梨華が何故「安心」と言ったのか分からず、首を傾げるが、すぐに興味なさそうに真希はマフラーに顔をうずめた。
「真希ちゃんも何か用なの?」
先ほどから続く障害物に、梨華は声をいささかトゲっぽいものにする。
「えっと〜、ただ声かけただけ」
「それだけかよ!?」思わず素になった梨華のツッコミに、真希は動じずにポ〜ッと笑みを浮かべた。
- 10 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月28日(金)02時27分34秒
- その笑顔に梨華は
「全く真希ちゃんは!‥でも、そうゆうトコも好き」
ギュッと真希を抱き締めた。
真希もつられて両手を梨華の背中に回す。
体温が伝わってくるのが心地好いのか、真希は子猫の様に細めた。「あったかいからいいんだけどさ〜。よっすぃ〜に見つかったら私また愚痴られるぅ」
段々距離を縮めてくる梨華の唇を人差指で制しながらぼやく。
- 11 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月28日(金)02時36分15秒
- 指は少しづつ梨華の唇を這った。
その行為が梨華の息を熱くさせる。
「いいじゃない。今、別かれてきたばかりなの」
だから続きしようよ、などと梨華は本能を塞ぐモノを口に含み、真希を見上げた。
「駄目っ。よっすぃ〜粘着なんだもん。梨華ちゃんのコレみたいにさ」
真希は梨華が絡みつく指を抜き、透明の糸をひかせて見せる。
「それに、後藤さんはそうゆう趣味ないっすよ〜」
- 12 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月28日(金)02時47分19秒
- 不完全燃焼って顔で真希を軽く睨む梨華。
梨華に見つめられたら一般の生徒は簡単にすぐさま その欲求を満たすだろうが、
「そんな目で見たって無理。私は梨華ちゃんの本性知ってるから。あはは〜、残念だね」真希は違うらしい。
「いいわよ別に」
「…んっ、それよりさぁ」
「何よ」
梨華は今度は露骨に怒りを表す。
「梨華ちゃん、何か急いでるんじゃないの?」
- 13 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月28日(金)03時00分32秒
- 「‥‥そうだったわ!部活に行かなきゃ」
今までの甘い瞳を真っ直にし、全身をパトスに委ねるがまま梨華は再び走り出した。
「スト〜プッ!」
の掛け声と共に、梨華のコートが引っぱられた。
「さっきから何よ!」くんくんと鼻を鳴らす真希。
「面白そうなネタの匂い…梨華ちゃん」
口の端が上がる。
さっきまでの気の抜けた笑いじゃない。梨華は盛大に溜め息をつくと真希に振り返った。
- 14 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月28日(金)03時13分05秒
- 湿った空気と頭を刺激する香り。
水が幽かな震えに反応し、キラキラと天井に波を映している。
(梨華ちゃんもよくやるよなぁ‥って、野次馬しにくる私も私だけどね〜)
真希は室内プールのスタンドで頬杖をついていた。
「なんだ〜、いつものかぁ。だから、さっき別かれたとか言ってたんだ」
「本当にかっこいいんだよぉ。麻琴ちゃん」手にしている季節はずれのビニールのバッグを梨華は揺らした。
- 15 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月28日(金)03時24分55秒
- いかにも今の季節が冬を示してるコートに、常夏をかもしだしてるビニールバッグ。
「例によってまたストーキングしてるってわけかぁ。ところで、そのバッグ何?梨華ちゃんそこまで壊れちゃったの?可哀相に〜」
「可哀相って何よ!?…まあ、いいわ。今回はねコレが仲人さんなのよ。見て見て、可愛いでしょ」
梨華はおもむろにバッグに手を入れ何かを取り出した。
- 16 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月28日(金)03時34分37秒
- ポツリポツリとプールサイドに人影が点滅しだす。
その格好はいたってシンプルな紺や黒といったスクールor競泳水着だ。真希は髪をかきあげる。
(本気でアレ着ちゃうのかな)
確かに可愛かったけれど……
流石の真希も一瞬自分の目を何が襲ったのか分からなかった。
とりあえず、強烈な色と、場に合わないモノが梨華の手には握られていた。
(梨華ちゃん。アンタ最高です)
- 17 名前:名無しさん 投稿日:2001年12月28日(金)03時37分32秒
- どこまで(^▽^)さんを浮気者にできるやら…頑張ります
- 18 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月28日(金)06時09分19秒
- 緩いウェーブがかった栗毛で色の白い少女。梨華の話をまとめると麻琴ちゃん……1年O組、小川麻琴の容貌はざっとそんなものらしい。
身を乗り出してプールサイドを凝視するも、らしき人物はいない。
梨華曰く
『クールで少年ぽい細身の体が素敵!』
(小川麻琴、ねぇ…。知らないや。1年生ならもっと他に。例えばダンス部のタカハシアイちゃん、生徒会のマツウラアヤちゃんとかさぁ)
- 19 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月28日(金)06時18分26秒
- 梨華は麻琴について語ってる間、興奮気味に真希の肩を叩いた為、麻痺した感覚が今も残ってる。
眉をひそめて肩をさする隣り奥には完全に凹みな ひとみの姿が。
鋭い瞳で、無邪気に水と戯れている少女たちを見つめている。
「よっすぃ〜」
――1.2.3
「ん?ごっちん?」
「おっそ〜い」
反応を示したものの、またプールへと戻る視線。
「やっぱ心配?」
「あったりまえ」
今度は即答。
- 20 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月28日(金)06時31分20秒
- 絡まった瞳からは、今すぐにでもスタンドから下のプールへとダイビングして憎き恋敵を探し出しそうな炎がちらついている。
真希も人の 事は言えないが、普段のひとみは相当にぶくて、おおらか。なのに、梨華が絡むと…正直、恐い。その証拠に
「小川麻琴‥‥要チェキね‥」
ぼそっと一言。
真希は座席一人分ずれた。2週間に一回ペースのイベントと知りつつも慣れない。
- 21 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月28日(金)06時45分57秒
- 何故ここに ひとみがいるかと言うと、簡単なこと。
来る途中に、壁にぶつかり放題のよろよろなひとみに会って、梨華の水泳部デビューに連れてったら面白いことになりかも、という流れだ。
ある意味 ひとみへのサービス。
(梨華ちゃんのあの格好見たら厭でも元気でちゃうよ)
だから、サービス。
でも、ひとみには そこまでの詳細は伝えてない。
- 22 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月28日(金)10時32分51秒
- こういう展開は珍しいね…続きが楽しみ。
- 23 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月28日(金)21時07分44秒
- 少しづつ広げた距離から横目で真希が、心中穏やかではないひとみを見ていると、不意に突き刺すような笛の音が響きわたった。
「集合〜」
続いてて顧問の体育教師の声。
その隣には梨華がタオルを巻いてたたずんでいる。
集まった部員たちが梨華の姿を認めると、小さなざわめきが起こった。
「新しく入った2年の石川梨華で〜す。よろしくお願いします」
下心を隠す爽やかな笑顔を添えて。
- 24 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月28日(金)21時17分08秒
- 梨華が微笑む、それだけで
「可愛い」「素敵」様々な声が飛び交う。
しかし、梨華は 少女たちの眼差しなど眼中になく麻琴を探しす。
(見〜つけたっ!)
群れの後方に腕を組み、冷めた視線を水面に向けていた。
少女でも少年でもない触れたら切れそうな鋭い横顔。
(石川梨華がんばっちゃいます!)
「先生 早速泳ぎましょう」
そう言うと梨華はタオルをヒーローよろしく豪快にはいだ。
- 25 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月28日(金)21時30分11秒
- 顕になる梨華の水着姿を拝もうと少女たちは喰い入った。
瞳へ飛び込んできたのは……
眩いラメ入り真ピンクのビキニ。
青いプールサイドにとても浮いている。
梨華のスタイルのよさを誇示するにはいいけれど、水泳部員たちは突然の刺激に凍りついた。逆にひとみは…刺激が強過ぎて煮えているが。
「おおっ〜!」
(ん〜、強烈。梨華ちゃんやるねぇ)
パチパチ…小さく拍手で真希は賞賛した。
- 26 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月28日(金)21時39分38秒
- 瞳を麻琴に捉えたまま梨華は腰に手をあて (ふっ。今回は頂きだわ)と、勝利を確信していて。
「‥石川」
「はい?」
呆気にとられていた教師だが、何とか気をとりなおして 梨華に声をかけた。
「こっち来い」
アイコンタクトで向けられた先には出入口。「えっ?」
「いいから」
(ちょっと何なのよ。あ〜、麻琴ちゃんが遠ざかるぅ)
腕を掴まれ、梨華は強制退出させられたのだった。
- 27 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月28日(金)21時44分04秒
- 連行された梨華がなかなか戻ってこないため、真希とひとみは先に校門をくぐった。
真希は面白いものが見れた、とずっと含み笑い。ひとみは別れを告げられたことも忘れ、さきほどの幸せな光景にに浸っていた。
「ホント梨華ちゃんもよくやるよねぇ〜」
「うっ、うん」
「…やらしい顔になってるよ〜」
「だってさぁ。えへへ〜」
溶ける顔を零さないように ひとみは両手で頬をおさえた。
- 28 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月28日(金)21時50分36秒
- だらしなくニヤケているひとみに真希は石を投じる。
「妄想してる場合じゃないんじゃない〜?今回は梨華ちゃん本気かもよ〜」
「もうちょっと浸らせて…。でもさ、いつものことじゃん。結局は私に収まるし」
「度胸ついたね〜。まあ、矢口先輩や柴田さんの時も部活まで追いかけて、結局よっすぃ〜に戻ったもんな〜」
うんうん、と頷き合う真希とひとみの背後を
「誰がどうしたって?」
襲う声。
- 29 名前:名無しさん 投稿日:2001年12月28日(金)21時54分30秒
- 変わった展開にしたいと思ったら こんなんになってしまいました楽しんで戴けるよう
がんばりますっ
- 30 名前:ついのろみ 投稿日:2001年12月29日(土)02時31分20秒
- ( ´D`)y−~~<浮気りかしゃんは新鮮れすね〜。
ラメ水着りかしゃん・・・・(w
これからの展開がたのしみれふ。
作者さんがんがって
- 31 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月29日(土)22時21分37秒
- 振り返り見上げた先には、寒そうに道に立っている木々だけで、誰もいない。
「いや、違うって。こっちこっち」
かなり視線を落とすと金髪の小さい少女が立っていた。
「矢口先輩!」
「そんな驚かなくったっていいじゃんか」
3年A組、矢口真理。ちっちゃい背丈に金髪が目をひく。ひとみの家のお隣さん。
真希は感慨深げに呟く「梨華ちゃんのピンク凄いわ…」
真理の金髪が、地味に見える。
- 32 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月29日(土)22時34分44秒
- 真希が梨華の名前を出すと、真理は泣きそうに顔をしかめた。
「うっ、そこモザイクかけて」
「真理先輩トラウマになってます?」
ひとみが苦笑すると
真理は冷や汗をかいた口調で
「そりゃあもうだよ」と漏らす。その一言に思いの全てが凝縮されている。
りか、リカ、梨華、石川梨華。
どこで何を知ったか嗅ぎつけたのか、突然舞い降りた白球の悪魔。矢口は一生お嫁に…いやいや、温泉に行けません。
- 33 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月29日(土)22時45分18秒
- 真理はびくつきながら辺りを見回し
「あいついないよな?来ないよな?」
と、真理から見たら電柱のように聳え立つひとみの陰に隠れる。
「あれから1ケ月経つのに、まだ駄目なんすか?」
「あのねーよっすぃ〜、時間が解決するなんて嘘だから」
「柴田さんは全然忘れてるのに」
と真希。
「アレはサイボーグじゃんか。てゆーか、絶対にトラウマになるって」
- 34 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月29日(土)22時54分17秒
- 真理は自分を見下ろしからかう真希とひとみをキッと睨みつけたかと思うと
「そう、あれは私がいつものように部活をさぼろうと校庭を歩いてた秋の放課後…」
瞳を閉じ、自己陶酔気味に語りだした。
(その日から柴田が現れるまでの一週間…地獄だったのよ)
【…矢口先輩のこうゆう所って、結構 梨華ちゃんも当てはまってるのは〜気のせい?】【…じゃないと思う】【梨華ちゃんがまともに告ってればうまくいったかもね〜】
【真希ちゃん…(泣】
- 35 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月29日(土)23時10分26秒
- (真理先輩喋り過ぎ)かれこれ2時間、ひとみの部屋は真理の声で散らかっている。
1対1だから余計に辛い。
『じゃ、私こっちだから〜。あとは若いお二人で楽しんじゃって』
家の方向が違うことを口実に真希は真理から逃げたのだった。
(何だよ、ごっちんてば今日ウチに寄るって言ってたのに)
「よっすぃ〜聞いてるかぁ!」
「もちっす!」
「もち、って何だよ。略語か?…略語語って言えばさ〜」
目の前のスピーカーは止まりそうになかった
- 36 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2001年12月29日(土)23時20分16秒
- 「先輩そろそろ帰らないとおばさん心配しますよ」
無駄だと分かっていても、とりあえず遠回しにひとみは愚痴を言ってみたりする。
「はぁ?隣だからいいじゃんか。そんなことより聞けよ〜」
「だって、その話聞くの3回目ですよー」
「ん〜…よしっ!新バージョンで語ったる」
いかにも名案といった顔で真理は身を乗り出す。
(そうゆう問題じゃない〜〜)
ひとみは肩をおとした
- 37 名前:名無しさん 投稿日:2001年12月29日(土)23時33分35秒
- 新鮮って言って戴けて嬉しいです
(^▽^)さん これから先 色んなメンバーと絡む為 がんばっちゃいます
- 38 名前:名無しさん 投稿日:2001年12月29日(土)23時40分03秒
- トラウマなるほどどうやってアタックしたんだ(w<石川
作者さんへ
「真理」ではなく「真里」ですよ。
細かいことですが、どうしても気になってしまうので…
- 39 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月04日(金)00時28分42秒
- ご指摘サンキュウでございます
全然気付かなかった…本日は以上です
来週あたりには更新する予定
年始から仕事が忙しくて(鬱
- 40 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月07日(月)09時29分07秒
- 待ってるよ!
- 41 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月16日(水)22時59分34秒
- もちろん真里はひとみが『おいおい』と、うんざり気味だなんて思っておらず‥‥
「では、1番・矢口真里いっきまーす!」
なんてはしゃぎまくっている。
ひとみは仕方なく楽しむしかない、と諦めモードで「よっ!待ってました〜」
パチパチパチ〜‥拍手してみたりする。
そんなひとみに真里は不敵に笑うと、何故か下敷き(赤いペンで書いた文字が消えると言う代物)を取り出して顔を隠し
「初めは、本当はそんなつもりじゃなかったんですよぉ‥」
声色を高くして喋り出す。
- 42 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月16日(水)23時02分38秒
- その姿・声色はまるで(これって、お悩み相談の仮名A子さんとかで出てくる人の真似してんの?)
本人はそのつもりらしく、ひとみの呆れたような困惑をよそに喋り続ける。
「あの日私は主人に‥じゃないゃ、あの人に靴箱で待ち伏せされてたみたいで〜」
(ほんと真里先輩も良く分からない人だ…よーし、私は、みのさんでもするか)
ひとみは必要もないのに雑誌を丸めてマイク代わりにし、眉間に神妙なしわを寄せた。
- 43 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月16日(水)23時09分11秒
- 真里はひとみがのってきたことに気をよくして、その喋りにますます熱をこめる。
「私、その日は友達と渋谷で待ち合わせしていたんです。HRが終わるとすぐさま靴箱に直行しました。部活‥卓球部あったんですけど、そんなの無視。一時期の流行りにのって入部して、3日で幽霊部員に、ってそんな話どうでもいいっすね。で、私よりも先にあの人‥(^▽^)←がいたんです。名前と顔は知っていました。石川梨華、全校生徒が羨む美貌にファンクラブが数多く。でも、性格に問題があるらしくて、実際に告る人はあまりいなかったみたいですね」
- 44 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月16日(水)23時10分39秒
- ひとみは最後の言葉に過剰に反応を示し、雑誌を握る手に力が入った。
「と、言いますと?」本当は『梨華ちゃんの性格のどこがいけないんだ!!』と叫びたいのだが、グッと我慢。(落ち着きなさい。私は みの〇もんたよ)
誰に頼まれたわけでもないのに、なりきろうとしている。
- 45 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月16日(水)23時20分53秒
- 真里はひとみのこめかみの痙攣に気付かずに「まっ、それは放置しておいて。話したのは初めてで…」
(なんで放置!?そこ大切でしょ?)
「なのに彼女は初対面の私にこう言ったんです。『真里さん!私と愛のラリーをしましょう』って。よく見るとあいつの手には卓球のラケットが握られていました」
(確かそれデート中に買ったんだよね‥梨華ちゃんひどいよ)
「はっ!?て感じですよね」
(そりゃ、私も同じだよぉ)
この話を聞く度に、ひとみは『私の立場ないよなぁ』と、しみじみ思う。
- 46 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月16日(水)23時24分18秒
- 真里の一言々に凹みながらも、ひとみは気丈に司会を勤める。と言うか、もうやけになっている。
「あなたは何と応えたのですか?」
「応える間も与えられずに部室に連れていかれて、ラリーの相手やらされましたよ」
キショッ、と付け加え真里は身を震わせた。「で、いつもならここで話終わるんですが、もうぶっちゃけちゃいます」
そう、いつもならここで、一週間ストーキングされてトラウマになった‥で終わる話。ところが今日は続きがあるらしい。
ひとみは初耳な為、興味津々に真里に釘付けになった。
- 47 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月16日(水)23時29分27秒
- 「ピンポン球を口につめられて襲われそうになったんだよ」
「それはまた気の毒に‥って、ええっ!?」「聞いただけでも驚くべ?私なんて体験者だぜ?柴田が来てくれなかったら、あの時、私は‥やられてたね」
ひとみはどう返したらいいのか分からず、ただただ大きな目を丸く開いて、真里の顔を見つめた。
「あんたよくあんなのと付き合えるよねぇ。ひとみの彼女だって聞いた時、趣味疑っちゃったよ。そういえば、柴田は無事だったのかなぁ‥もうこんな時間だ。さすがに帰らないとヤバイわ。あいつに首輪つけとけよ。じゃあね」
真里は茫然とするひとみに一気に喋ると、さっさと部屋を出ていってしまった。
- 48 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月16日(水)23時46分45秒
- (何それ?そんな話聞いてないよぉ!てゆーか、梨華ちゃん!?)「真里先輩!どこまでやられたんすか!?」詳細をもっと聞こうとひとみが正気に戻ったのは、真里が出ていってから1時間たってからのこと。
梨華にはふられる、真希には逃げられる、真里には3時間も拘束されたあげく、思ってもみない爆弾告白をされる。
(私が何をしたって言うの‥‥(涙)
そう思いながらも誰にも怒れないひとみだった。
- 49 名前:名無しさん 投稿日:2002年01月16日(水)23時53分04秒
- お待たせ致しました!って、読者いるのかなぁ‥。
40さん>先週に更新するとかいって、遅れてしまい申し訳ないです
- 50 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月17日(木)00時19分12秒
- いやいや、見てますよ〜。
続きに禿しく期待しております。
- 51 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月17日(木)04時03分25秒
- 暴走梨華おそるべし(w
- 52 名前:名無し男 投稿日:2002年01月17日(木)16時08分31秒
- ピン球口に詰めるって・・・(w
- 53 名前:夜叉 投稿日:2002年01月17日(木)18時05分37秒
- 石の暴走、シベリア鉄道をも走破しそうで(w。
まだまだ出てきそうですね、奇行。
楽しみにしてます。
- 54 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年01月17日(木)20時10分22秒
- 石川梨華の新日本奇行。それでもスキな吉澤萌え(w。
- 55 名前:名無しさん 投稿日:2002年01月19日(土)00時46分06秒
- 本日は、レスのお返事を‥‥
50さん>読んでいて下さり激しく感謝でございます\(^▽^)/
51さん>ここまで暴走したら恐いものなしな石川さんです(w
名無し男さん>S気味に書きたい〜と思ったら…詰めてました
夜叉さん>とことん走らせちゃいます
名無しベーグル。さん>吉澤さん、石川さんに何処までついてゆけるのやら…
たくさんのレスありがとうございます。
(;〜^◇^〜)>ピンポン効果?
- 56 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月21日(月)13時52分00秒
- 次の日の朝、学校の廊下ですれ違う生徒・教師たちの多くが、ひとみを振り返った。
(はぁ〜、気になって眠れなかったよ)
純白の肌に浮かぶ青黒いクマが痛々しい。
昨日、真里が帰った後ひとみは何度も真里に電話したが、留守電に転送されてしまい、詳しい内容が聞けず、妄想が膨らむ一方なまま朝を迎えたのだった。
(梨華ちゃあ〜ん‥)どっから見ても一晩で弱々しくなったひとみの後ろ姿。普通の人なら『そっとしておいてあげよう…』と、思う背中なのですが……
- 57 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月21日(月)13時57分13秒
- そんな配慮もお構いなしな人物が一人…
「ひ・と・み・せんぱぁ〜い!」
「うわぁうっっ!!」突然の出来事にひとみは、そのままあっさりと廊下に突っ伏した。「やだ〜、ひとみ先輩ってばオーバー」
背中に乗ったままの人物は笑っていて、一向にどく気配がない。
「その声は…亜弥ちゃん!?重いからどいてくれない?」
体力に人一倍自信があるため、簡単に倒れてしまったことが悔しくて、ひとみは乱暴な口調で身体を起こした。「先輩恐いですよぉ」悪びれた様子もなくクスクス笑う亜弥。
1年B組・松浦亜弥。均整のとれた顔立ちとスタイルが年上に人気がある、ひとみの中学からの後輩。生徒会書記に属している。
- 58 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月21日(月)14時00分38秒
- 「恐いわりには亜弥ちゃん顔笑ってるよ」
「だってぇ、頑丈なひとみ先輩が私みたいな可憐な女の子に抱きつかれただけで倒れるんだもの」
「ふつう自分で可憐とか言うわけ?」
亜弥の言葉にひとみは呆れながら、制服についた埃をはらった。
「そんなことより、梨華先輩は一緒じゃないんですか?」
「そんなことよりって……あぁ、何で私の周りってこんな人ばかりなの?」
ひとみの嘆きなんてよそに、亜弥は辺りを見回している。
(しかも、今の私にとっての禁句を言うし。悪気はないんだろうけどさぁ)
「…梨華ちゃんなら一緒じゃないよ」
- 59 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月21日(月)14時04分13秒
- 古傷に触れられたようにひとみが亜弥から目を逸らすと、亜弥はニヤニヤ顔でひとみを見た。
「あ〜、もしかしてぇ梨華先輩に逃げられたんだぁ」
「!?まっさかぁ、そんなわけないじゃん。この私が?梨華ちゃんは私にベタ惚れなんだよ?」
動揺を隠そうとひとみが必死になっている横に、これまたタイミング悪く話題の当人が立ちはだかる。
「誰が誰にベタ惚れなの?」
ひとみは存在に全く気付かずに続ける。
「亜弥ちゃんもくどいなぁ。梨華ちゃんが私にだよ」
梨華はひとみの肩を掴み自分に向かせ
「そんなの初耳だわ、よっすぃ〜」
誰もが見惚れてしまう笑顔。
ひとみがメロメロの天使の微笑み、だが今は梨華の背後から殺気のオーラを感じ、顔がひきつる。
- 60 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月21日(月)14時09分19秒
- そこへ
「梨華せんぱ〜い、おはようございますぅ」二人の間の複雑な空気が読めない(もしくわ読まない)亜弥の声が間に割り込む。
「おはよう、亜弥ちゃん。今日も可愛いね」「そんなことないですよぉ。梨華先輩こそ今日も綺麗で亜弥 惚れ直しちゃいます!」
(おい亜弥ちゃん、いいや松浦!何か私の時と声の高さ違うぞ。しかも自分のこと『亜弥』とか言うな!)
ひとみの鋭い視線に亜弥は意地悪く笑うと、梨華に抱きついた。
「ほんと可愛いね〜」梨華はひとみの存在を無視して、唇が重なるか重ならないかまで亜弥に顔を近づける。
- 61 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月21日(月)14時17分00秒
- とろけた瞳の亜弥は、梨華に絡めた腕に力を込めるが
「駄目ですよぉ、ひとみ先輩が見てるぅ」
頬を紅く染めて梨華に囁いた。
(される気満々のくせに純ぶっちゃって。てゆーか、私いなかったらするのかよ!)
「そうね、ムードがないわ」
涙目になっているひとみに視線を移し、梨華は亜弥から離れた。
「‥‥そうだ!亜弥、梨華先輩に頼まれたアレ持ってきました」
「ほんと!?」
アレと言った瞬間、梨華の目が輝く。
「あんまり気が進まなかったんですけど、梨華先輩の頼みですし」そう言って亜弥はポケットから少し厚みのある封筒を取り出した。
- 62 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月21日(月)14時21分57秒
- 「はいっ。探してみたら結構あったんで、全部焼き増ししてきました」
「わぁ、ありがとう」梨華が受け取って中身を開けると、数十枚の写真が出てきた。
「やっぱりカッコイイなぁ」
写真を見て桃色の溜息をつく梨華。ひとみはわけが分からず、とりあえず梨華の手元を覗き込む。
(むむっ?)
そこに映っているのは何処かで見たことのあるで。
その直後ひとみのアドレナリンが色んな意味で噴出されたのは言うまでもない。
- 63 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月21日(月)14時36分24秒
- 62の
誤「何処かで見たことのあるで」
は
訂正「何処かで見たことのある人物で」
でした。
誤字脱字‥いけませんね(反省
夜また更新致します。
- 64 名前:夜叉 投稿日:2002年01月21日(月)16時17分38秒
- だ、誰の写真かいな?
- 65 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月21日(月)20時44分08秒
- 真希はスプーンの側面でケチャップを卵に広め、小さく掬って口に運ぶ。
「要約すると、梨華ちゃんは松浦さんが持っていた移動教室の写真で小川さんを見つけて惚れたわけね?」
お昼間際に登校してきた真希は血の巡っていない頭を何とか活動させてひとみの話を聞き返し、器用に玉葱だけを避けてオムライスをまた口に運んだ。
「そう!亜弥ちゃんが元凶ってわけ」
真希とは反対に、全身の血が脳に集結しているひとみは鼻息を荒くしてスプーンを口に突っ込む。その様子に真希は肩をすくめた。
- 66 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月21日(月)20時57分32秒
- 正確には梨華が亜弥にキスしようとしたのだが、興奮しているひとみの脳内はそんな細かいことは無視。
真希としても どっちがどっちに、なんてどうでもいいこと。
「松浦さんと梨華ちゃんが知り合いだったなんて知らなかった。まあ梨華ちゃんのことだから、チェックはしてたんだろうけど」
「あ〜、私が紹介したからだよ」
「何さ、私にも紹介してよ」
真希の言葉にひとみは意外そうにお茶を飲みほす。
「ごっちんってあーゆうのが好みなんだ」
「だから、私はそんな趣味ないって」
「ふ〜ん、どうだか」「‥‥そういえば、梨華ちゃん来ないね」
誰よりも先に来て食べている梨華の姿がなく真希のテンションが低い。
(ごっちんて梨華ちゃんいると喋るよなぁ)無言でオムライスにパクつく真希はひとみの視線に気付き、オムライスを口に含んだまま「んっ?」と目をパチパチさせた。
- 67 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月21日(月)21時05分25秒
- (……そうだ!まだ真里先輩のピンポン話してないや)
「もっと凄い話するの忘れてた」
ひとみが少し声を潜めて真希に顔を近づけたのに対し、真希は目を細めて遠くを見て
「あっ、梨華ちゃん来たよ」
妙に嬉しそうな声を上げた。梨華が真希の視線に微笑み、テーブルへ向かってくる。
「ごめ〜ん、お待たせ致しました」
「梨華ちゃん遅い」
そう言うと真希は何テンポも置いてから、うっとりと梨華を見とれているひとみに声をかけた。
「で、よっすぃ〜、凄い話って何?」
「えっ!?あ〜と、忘れちゃった」
(まさか本人の前で言えるわけないよ)
- 68 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月21日(月)21時09分46秒
- ひとみは梨華を見ながら言葉を濁す。梨華は不思議そうに首を傾けた。
「梨華ちゃん、昨日の水着見たよ。最高に目立ってたね」
真希は梨華に言いたくてたまらないといった感じで喋りだす。
「でしょぉ?なのに顧問に追い出されちゃった。せっかく麻琴ちゃんにアピールしようと思ったのに」
梨華は悔しそうにサンドウィッチをちぎって口に放りこんだ。
「でもさ、梨華ちゃんのことは知ってるでしょ。石川梨華なんて言ったら、この一帯の高校にだってファンクラブあるんだから」
「それがね‥‥」
梨華はまた一口、今度は荒っぽくかじる。
「さっき麻琴ちゃんをお昼に誘ったんだけどね、『誰ですか?』って言われちゃった」
- 69 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月21日(月)21時15分34秒
- 「誘ったの!?断られたの!?」
先ほどから真希と梨華のやりとりを黙って聞いていたひとみは『麻琴ちゃん』の単語に反応して、声を上げた。「そう!断られちゃったのよ」
「小川さんやるねぇ」「あぁ、どうしよ」
ひとみは綺麗に片付いたお皿に視線を落とした。
(駄目じゃん。梨華ちゃんはなかなか手に入らないものに食いつくのに〜…それに梨華ちゃんからの食事の誘い断るか!?)
ひとみの心配・怒りをよそに梨華は
(麻琴ちゃん、手強いわね。でも、梨華がんばるから!あの手この手でね…)
よからぬことを巡らせる。
- 70 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月21日(月)21時35分23秒
- 悶々としているひとみと梨華を交互に見比べて真希は密かに溜め息をつく。
(二人とも相変わらずだよなぁ。今回はやばいんでない?いいなぁ、私も恋したい‥)
少し方向は違うものの真希なりに二人の仲を心配しているらしい。「ねぇ、梨華ちゃん」ひとみは、企み事を巡らす梨華に不審な眼差しを向け
「私たち、もう駄目なの?」
精一杯可愛らしい声を出そうとするが、ひとみの元々の低い声が邪魔をして、真里に言わせる『キショッ』な感をかもしだす。
「大丈夫だって」
「本当?」
「よっすぃ〜ならカッコイイから、すぐに彼女できるって」
「まあね〜(照」
(ええっ?そこ照れるとこ?)
つい真希は突っこんでしまう。
- 71 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月21日(月)21時41分03秒
- 真希は段々ひとみが可哀相になってきて、放課後なんか奢るか‥と思いながらも、
(恋人つくって、こんなやりとりしてみたいなぁ)と一人夢見る。
お昼を食べ終わると梨華は『今日は部活あるから先に帰って』と言い残し、さっさと教室へと戻ってしまった。そんな午後の授業中、ひとみはぼんやりと、それでいて頭の中は大忙しに梨華のことを考えていた。
(梨華ちゃん今回はマジなのかなぁ‥。あの私に対しての放置ぶりからしてマジなっすよね。小川麻琴、あんなののどこがいいの?私の方が色白いし、男前だし、運動神経たぶんいいし、それから‥‥何もかも私が勝ってるじゃないかぁ!)
- 72 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月21日(月)21時44分31秒
- ――ガタンッ!!
「吉澤さん」
「はい?」
「授業中は静かにね」よく見ると、ひとみの視線はクラスメイトを見下ろす位置にある。「すみません」
(やばっ、興奮して立ち上がっちゃってた)急いで座り直すが、意識は再びマイワールドへ‥‥
(う〜ん、今回の事も大切だけど、この間
携帯にかけた時に出た女が誰か聞かなきゃだし、あと亜弥ちゃんとの仲も妖しいし、ごっちんも‥)
斜め前の席の真希を見ると、ぽかぽかと気持ちよさそうに居眠りをしている。
(あ〜あ、あんなに気持ちよさそうに寝ちゃって。‥ごっちんは女の子には興味ないらしいけど。でもなぁ、あれで意外と)
「後藤さん!」
- 73 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月21日(月)21時48分04秒
- 教師の怒鳴り声が教室に響いた後、
「‥‥‥うん?」
随分経ってから真希の間抜けな返事がポツリと漏れた。
「余裕ねぇ、今 試験対策のまとめをしてるんだけど」
そう言った教師の顔は怒りを抑えているのか少しひきつっていて、ひとみは自分のことのようにハラハラしてしまう。
「はぁ?」
(ごっちん!はぁ、じゃなくて謝りなよ)
真希は教師が何故 自分の名前を呼んだのか分かってなく、寝ぼけた目を擦った。
「試験は完璧ってわけか。じゃあ、これ訳してもらおうかな」黒板に書き出される英文。真希は余裕なのか眠いだけなのか、無表情に教壇に向かい、チョークを手にする。
- 74 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月21日(月)22時00分31秒
- 教師の怒鳴り声が教室に響いた後、
「‥‥‥うん?」
随分経ってから真希の間抜けな返事がポツリと漏れた。
「余裕だねぇ、今 試験対策のまとめをしてるんだけど」
そう言った教師の顔は怒りを抑えているのか少しひきつっていて、ひとみは自分のことのようにハラハラしてしまう。
「はぁ?」
(ごっちん!はぁ、じゃなくて謝りなよ)
真希は教師が何故 自分の名前を呼んだのか分かってなく、寝ぼけた目を擦った。
「試験は完璧ってわけね。じゃあ、この問題やってもらおうかな」黒板に書き出される英文。真希は余裕なのか眠いだけなのか、無表情に教壇に向かい、チョークを手にする。
- 75 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月21日(月)22時08分28秒
- カツ、カッカッカ…カタン
「出来ました」
真希は口早に言い、席に戻る途中ひとみを見て、唇を『ラ・ッ・キー♪』と声を出さずに動かす。
「‥‥正解」
教師は憎々しげに呟き、真希の答えに丸をした。
(ごっちんやれば出来るじゃん)
ひとみが素直に感心していると、周りから微かな羨望の声が聞こえてきた。
【やっぱり後藤さんてかっこいい!】
【だよねー。あの無表情ですらすら解いちゃうところとか】
【私なんて授業聞いてても出来なかったよ】
(そうだよ。意外とごっちんてモテるんだよ)
- 76 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月21日(月)22時11分25秒
- 教科書に目を落とす真希の横顔を観察。
1秒・2秒・3秒……カク…カックン……Zzzz…
(って、おい。寝ちゃうし。ほんとマイペース。そうゆうところがモテるのかな?)
『後藤先輩‥好きですっ!』
――だから?
『後藤さん付き合って下さい』 ――渋谷なら行く
『後藤 愛してるわよ』
――おばちゃん……
今までの真希の、告白への返事を振り返る
(女の子には全く興味ないよなぁ。これなら梨華ちゃんとの仲も大丈夫だよね‥幼馴染みだから仲が良過ぎるだけで。でも…んっ?)
- 77 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月21日(月)22時15分22秒
- ブレザーの中で震える携帯を教壇を伺いながら取り出す。
【メール受信】の文字が点滅していた。
(梨華ちゃんかな?人前では素っ気ないけど本当は愛してくれてるんだよね?もう〜、梨華ちゃんは恥ずかしがり屋だなぁ♪)
わくわくしながら携帯を開きメールボタンを押すひとみ。
《放課後、校庭の自販機の前にいて下さい。亜弥》
(なんだ〜、亜弥ちゃんかぁ。期待しちゃったじゃんっ。何だろ?ジュースでも奢ってくれるのかな?)
携帯を閉じてブレザーにいれ、真希観察を再開。
- 78 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月21日(月)22時24分23秒
- ――ちょっと待てよ
仕舞った携帯を取り出して、眠る真希と亜弥のメールを交互に見合わせた。
(いいこと閃いちゃったぞ)
3時間後。
「よっすぃ〜?」
HRが終わった今も椅子から腰を上げようとしないひとみに真希は不思議そうに声をかけた。
「えっ、何?」
「何、じゃなくてさ。帰ろうよ」
「う〜ん」
ひとみは意味深い唸りを出し、頬杖をつく。(閃いたものの、どう作戦をたてるものかなぁ?作戦名しか決まってないや)
- 79 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月21日(月)22時30分05秒
- 『超マル秘☆ひとみの、ごっちん&亜弥ちゃんをステディな関係にしちゃおう大作戦』
考えるまでもないタイトルから内容が丸出しになっている。
(ごっちんは亜弥ちゃんに興味ありそうだけど亜弥ちゃんがなぁ。弱気はダメよひとみ!これがうまくいけば梨華ちゃんは晴れて私のモノ)
悩む顔からデレ〜とした顔に変わったひとみに
「‥分かった、梨華ちゃんのビキニ覗きに行くんだ」真希は呆れて言う。
「んなわけないじゃんか!でも、それいいかも」
「私も〜」
「ダ〜メ。真希はジュースでも飲んで待っててよ」
- 80 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年01月21日(月)22時33分40秒
- 不服そうな真希にひとみは仕方なく小銭を放った。
「ごちになります♪」「まったく‥‥」
ひとみは亜弥との約束、例の作戦を忘れてプールへ向かう。
(ビキニ♪ビキニ♪)巨体を揺らし放課後の廊下をスキップするひとみを、すれ違う教師・生徒たちが朝と同じように振り返った。
- 81 名前:名無しさん 投稿日:2002年01月21日(月)22時42分04秒
- 一気に更新するって気持ち良い。
73と74二重投稿…(鬱読みにくくてすみません
夜叉さん>あの人しかいません(w 小川さん。新メンがメインの小説みかけないので、これから出していこうかと。
- 82 名前:夜叉 投稿日:2002年01月22日(火)21時41分50秒
- そうですね、メインは見かけないですねぇ。
楽しみにしてますよ。
- 83 名前:名無し男 投稿日:2002年01月24日(木)15時28分28秒
- 俺も一緒に「ビキニ♪ビキニ♪」
- 84 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月28日(月)12時44分08秒
- 毎度石川さんのキャラがすごいっすね。
ほんと新メンがメインで出てくるの見かけないんで、これからの小川さんの登場待ってます。
- 85 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年03月02日(土)23時20分01秒
- 「私の分まで堪能してきてね〜」
「あたぼうよ!」
気合いの入ったひとみの声が放課後の廊下に気持ち良く響く。その清々しさとは裏腹に、心の中はよこしまなことで一杯なのだが…。真希は ひとみのガッツポーズを見送り体育館とは逆方向へと歩き出した。
しかし、数歩してから「あ〜 やっぱ私もビキニ見たかったかも」手元の小銭を遊ばせながら ふと惜しい事をしたなぁ、と真希は思い 足を止めた。
(あんな面白い者なかなか見れないもんね)昨日の梨華の姿……秩序ある学び舎で堂々とラメピンクのビキニを着る その根性。しかも、いたいけな後輩を誘惑する為に。
- 86 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年03月02日(土)23時27分37秒
- 偉大なる友人の勇姿を窓から見えるぼやけた太陽に重ね、真希は胸に手をあて敬礼した。(梨華ちゃんかっけーっす)
憂いを含んだ表情が人気の薄幸の美少女?
だからって、性格まで儚くて可愛らしいわけじゃない。
好きな人に近づく為なら どんな事(九割九分九厘が非常識な事)でもする。
それが我が幼なじみ、全生徒の憧れの的でもある 石川梨華と言う人物なのだ。
- 87 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年03月02日(土)23時30分38秒
- 一体どれくらい梨華を崇めていたのだろうか
「とぅ〜きぃなぁひとぉがっ♪やさぁすぅぃかぁ〜った♪」
およそ歌声とは思えない、思いたくもない雑音が真希の意識を掻き乱し目覚めさせた。
「やめて〜〜!!」
「ええっ!?真希ちゃんどうしたの?」
心配そうなアニメ声に真希が耳を抑えて振り返ると 昨日と同じ様にビニールバッグをぶらさげてる梨華が立っていた。
「あぁ…やっぱ梨華ちゃんか。ありがとう。目が覚めたよ」
「何よそれ?」
「いいの、いいの。あっ、もう歌わないでいいからね」
一人 納得する真希に当然梨華は腑に落ちない顔をする。
- 88 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年03月02日(土)23時39分14秒
- 「何よ〜、人がせっかく逝っちゃってる真希ちゃんを心配して目覚めの歌を歌ってあげたのに〜」
「効果絶大だったよ」取り乱してしまった髪を掻き上げ真希は 頬を膨らませる梨華に悪戯な笑みを浮かべ、そして、ある違和感に気付いた。
「あれ?梨華ちゃん部活は?」
終わったには早過ぎるし、始まるにしては少し遅い。校庭を見ると他の部活は既に何かしらしている。ブラスバンドであろうか、何処からか微かな旋律が耳に届く。
「なんかね今日は顧問が緊急会議とかで中止になったの」
麻琴ちゃんに会えないのよ…と、梨華は殊更無念そうに呟き、バックを揺らした。
「ふ〜ん。じゃあさ、会いに行っちゃえばいいじゃん?」
「行ったけど 教室にいかったし。靴もなかったわ」
- 89 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年03月02日(土)23時47分42秒
- 真希の身体に一瞬寒気が走る。
「流石 梨華ちゃん。相変わらずのストーキングぶりだね…」
「ううん。そんな褒めないで。今日は取り逃がしちゃったし」
(え?いや、褒めてないから)
そう つっこんでも梨華には効かなさそうなので真希は当然 流した。そんな真希の心中を察しない梨華は話しを続けた。
「真希ちゃん もう帰る?」
「んぁ?よっすぃ〜待ちだよ。ジュース飲んでろだって」
「じゃ、私も よっすぃ〜待ちしよっかな」そのまま梨華と真希は他愛もない話しをしながら校庭に向かう。
「ところで真希ちゃんあんなとこで何してたの?」
「…ん〜とね、忘れちゃった」
靴を履き変え、校庭を歩いてるうちに温もっていた身体が外気で段々と冷えてくる。自販機は、もう目の前。
- 90 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年03月02日(土)23時54分58秒
- 「スープとおしるこどっちにしよう」
「私はコーンスープにしよっかなぁ」
ノンキに飲物を選ぶ二人。真希はまだ少しだけ梨華といることに違和感を感じている。
(なんか変だぞ?…まっいっか♪)
「あったまるね〜」
「うん。梨華ちゃん、おしるこちょっと飲ませて」
真希は忘れていた。ひとみが何の為に どうして自分を待たせているかとゆうことを。
- 91 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年03月03日(日)00時01分06秒
- 「ビキニがいないじゃんかぁ〜〜!!」
何も知らない ひとみが静まりかえった室内プールに着いたのは、真希と梨華が廊下で会った時のことだった。既に、
梨華=ビキニ
と、脳内変換されている ひとみはプールサイドで絶叫。
※但し、理性はあります。誰もいないことをいいことに 気持ちが大胆になっただけ。
基本的に小心者な奴。
「はぁ、はぁっ〜…」(やっぱ広い所で叫ぶのって…か・い・か・ん♪だよね〜)
肩を上下させ ひとみは満足気に大きく深呼吸する。その表情は達成感に満ちていて、
「さて、真希も待ってるし行くか」
大きく深呼吸すると、足早に立ち去ろうとした。
- 92 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年03月03日(日)00時10分42秒
- こうゆう場面の時は、諦めが肝心だと ひとみは梨華と付き合ってからの二年間で学んでいるので、一般人の三倍速で退きが早い。
この時、誰もいない筈の室内に小さな驚きの声が漏れた。
『な、何?今の?』
『ばか。声でかいってば。見つかるでしょ』
(ん?今 あっちから声が聞こえた気が…)声がした方を見ると、そこはビート板やらデッキブラシが仕舞われているプール倉庫。
ひとみは生唾を呑みこんで、その一点を好奇と不安に揺れる瞳で凝視した。
(気になる。でも…恐いよなぁ。学校の怪談だったら どうしよ。水のある所だから…水子?河童?ええい!なんでも来い!ひとみ、あんたは男前でしょ?男前、男前…何も恐いものはないのよ)
足音をたてずに倉庫に歩み寄り、腰を退きながら ひとみは瞼を堅く閉じてドアに手をかけた。
- 93 名前:名無しさん 投稿日:2002年03月03日(日)00時24分38秒
- 一ヶ月半ぶりの更新です。削除されてなくて良かった…。
82 夜叉さん>新メン新垣さん以外 全員出す予定です。
83 名無し男さん>ビキニおあずけになりました(w
紺野さん登場時に 違う衣装を…。
84 名無し読者さん>しばらくぶりに来たら新メン物が結構あって嬉しいです。
すみません。
ageさせて頂きます。
- 94 名前:夜叉 投稿日:2002年03月04日(月)15時56分59秒
- >「ビキニがいないじゃんかぁ〜〜!!」
叫んでいる吉が容易に浮かんできますが何か(笑)。
つか、面白すぎます(笑)。
続き、期待してます。
- 95 名前:名無し男 投稿日:2002年03月05日(火)10時43分57秒
- 吉澤
ヰ`
- 96 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月06日(水)22時27分36秒
- かなり面白いです。今後が楽しみです。
浮気性な石川さんがとってもいいね。
吉澤さん可愛いなぁ。
- 97 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月25日(月)13時26分30秒
- そろそろ続きを…。
倉庫にいたのは誰なんだ?
- 98 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年03月31日(日)00時56分30秒
- ひとみの手によって重い音と共に開かれ始めるドア。少しづつ倉庫内に光が差し込み、室内の壁に二つの人影が浮き彫りになる。
[早く水着 着て!][あっ、うん]
[もうっ!なんでそんなにトロいのよ]
焦る人物たちを無視してドアは確実に開かれる。
もう駄目だ‥‥倉庫に潜む人物たちが観念してドアを見つめた瞬間、ひとみの手が止まった。
「部外者が何にやってんるんですか?」
「はぅっっ!!」
後ろから不意打ちされ、ひとみは情けない裏声を発してタイルに座りこんだ。
「許可なくうろつかないで下さい」
恐る恐る振り向くと、視線の先には恋敵である麻琴が、ひとみを睨むように見下ろしていて‥‥
- 99 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年03月31日(日)01時09分40秒
- 不機嫌にひとみを見つめる瞳を外し、麻琴は座りこむ ひとみの横を通り過ぎて、開きかけたドアを閉めた。
「最近 水泳部の備品や部員の持ち物がなくなってるんです」
ガタンと大きな音が静かなプールサイドに響く。
驚きのあまり情けなく崩れた態勢のままで、ひとみは麻琴の話しを聞いていたが、プールの波に反射した光線に瞬きをした時、麻琴の鋭い眼差しの真意に気付いて乱暴に立ち上がった。
「疑ってるわけ?私が そんなことするわけないじゃん!」
年下相手に大人げないと思いつつ、相手が相手なだけに ひとみは麻琴につっかかる。
対照的に、麻琴は冷めた目で興奮したひとみを一瞥すると、溜息に近い息を吐いた。
- 100 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年03月31日(日)01時27分10秒
- 麻琴の小馬鹿にしたような態度に興奮を煽られ、ひとみは一歩前に出て少し顎を上げて麻琴を威嚇する。
「先輩に向かって何よその態度は?」
「先輩とか後輩は関係ないです。何か用事でも?時期的に水泳部以外まだプールは使わないと思うんですが」
あくまで事務的に淡々と会話をする麻琴。
拍子抜けして 仕方なくひとみは深呼吸をして気持ちを静めてから麻琴を見なおした。
「えっと、今日 水泳部は?」
「見ての通りです」
麻琴の返答にひとみはこめかみが痙攣するのを抑えずにはいられない。
(だ〜か〜らぁ!もっと普通に言えないのかこいつはっ!)
恋敵であろうとなかろうと、どうも この小川麻琴とは気が合わなさそうだ。
- 101 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年03月31日(日)01時44分11秒
- 今までにないくらいの笑顔をひとみは麻琴に向けて、
「よく分からないんだけど」
と言ったのだが、声は怒りに震えていて、かなりうわずった。
「休みってことです」ひとみをうんざり気味に見る目は、これ以上面倒なことを喋らすなといった感じである。足は既に出入口の方向に向いている。
「なんだよぉ〜!!じゃあ梨華ちゃんのビキニおあづけかよっ!」麻琴のつまらなさそうな口調から告げられた言葉に ひとみはさっきまでの怒り・笑顔は一瞬にして消え、再びタイルに膝をついて嘆きの叫びを上げた。
その様子に麻琴は‥‥やはり眉ひとつ動かさない。
- 102 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年03月31日(日)01時54分30秒
- (梨華ちゃん?って、まさかあの梨華?)
確か ここ最近 自分の周りをうろついている女も『梨華』って名前だったような。
眉は動かさないながらも麻琴はカタカタと脳内コンピューターを働かせて ひとみの叫びに耳を傾けていた。
「あ〜もう、今日は帰ろ帰ろっと!」
さっさと出ていこうとひとみは歩きだすが何かを思いつき麻琴に振り返った。
「宣戦布告っ!梨華ちゃんは絶対 渡さないから!」
- 103 名前:名無しさん 投稿日:2002年03月31日(日)02時09分59秒
- 94 夜叉さん>レスありがとうございます。吉澤さんのアホな姿は何故か簡単に浮かんできますね。
95 名無し男さん>レスありがとうございます。
(0^〜^;)<ひとみ がむばるっ!
96 名無し読者さん>レスありがとうございます。
どこまで浮気させようかと楽しんで書いております。
97 名無し読者さん>レスありがとうございます。
倉庫の中は次回に。次は早く更新したいと思います。
- 104 名前:名無しさん 投稿日:2002年03月31日(日)02時15分19秒
- 訂正です。
98の小川さんの台詞
×「部外者が何にやってんるんですか?」
ではなくて、
○「部外者が何をやってんるんですか?」
でした。
他にも目につく点あったら、ご指摘下さい。
- 105 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年03月31日(日)15時22分37秒
- 「あれ小川さんじゃない?」
缶の中身がなくなりかけた頃 真希は何気なく見遣った校門の柱の傍にいる人影に気付いいて、梨華を肘でつっついた。
「え!どこどこ!?」意中の人の名前が出たことに梨華は激しく反応しベンチから立ち上がって辺りを見回す。その瞳の輝きは、恋する乙女と言うよりも、獲物を狙う鷹の様に鋭い。
「ほら、校門のとこ」最後の一口を飲みほした真希は空になった缶を持つ手で目的物を指した。
空き缶が示す先には
何やら落ち着きなく校門でうろうろしている麻琴の姿があった。
- 106 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年03月31日(日)15時24分15秒
- 「ほんとだ!何やってるのかしら…」
「誰か待ってるんじゃない?」
興奮気味に白い息を蒸気機関車の如く立ち上らせている梨華。
あまりにも露骨に見入り過ぎた為か、麻琴が二人の視線に振り向いた。
「きゃっ♪目が合っちゃった」
恥ずかしがって顔を背けた梨華とは逆に、麻琴は 視線を今だ二人に向けている。
「ねえ、こっち見続けてるよ」
「…もしかして、私のこと待っててくれたのかも」
「はぁ?それはないと思う」
「ううん、そうに違いないわ。きっと後悔してたのよ。お昼断ったのは恥ずかしかったからなのね」
- 107 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年03月31日(日)15時27分27秒
- 真希の目には、麻琴がこちらを見つめていると言うよりも、睨んでいるように見えてしかたがない。振り向いた瞬間に表情が険しくなったのを真希は見逃さなかった。しかし、梨華はおもむろに鏡を取り出して髪を整え、リボンを結び直すと真希の制止も聞かずに立ち上がった。
「じゃ そうゆうことだから」
「何が!?」
「待たせたら悪いでしょ?ちゃお〜」
唖然とする真希をベンチに残し、ハートマークを飛ばしながら梨華は 女の子走り全開で麻琴の元へと行ってしまった。
「あ〜あ、小川さんも災難だね〜」
- 108 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年03月31日(日)15時29分29秒
- 一人とり残された真希はこれからの麻琴の運命に不敏さを感じつつも イベントが始まる直前の時の妙なドキドキに声を弾ませて呟いた。
- 109 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年03月31日(日)15時32分58秒
- ひとみと麻琴が去って完全に沈黙した室内プールに重々しくドアが開く音がたった。
「はぁ、やばかった」「まさか麻琴ちゃんまで来るなんて」
倉庫から出て来た二人の少女。
一人は水着で、もう一人は制服を着用している。
「まさか、って。あさ美ちゃんが今日は部活休みだって言うから」「‥‥のはずだけど」あさ美と呼ばれた少女は眉を寄せて考えこむが その顔があまり真剣に見えないのは、見るからに天然っぽい顔立ちのせいだろう。
すかさず制服の少女がつっこむ。
「麻琴に見つかったら あさ美ちゃんより私の方がやばいんだからね」
「そうだね。愛ちゃん機能停止にされちゃうかも」
- 110 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年03月31日(日)15時37分38秒
- 「人ごとみたいに‥」手にしたタオルをあさ美の白い肌にかけ 愛と呼ばれた瞳が印象的な少女は呆れ顔で呟いた。
「ありがと」
肩にかけられたタオルにニッコリする水着の少女、あさ美。
1年B組、紺野あさ美。華やかさはないが可愛らしい雰囲気に隠れ信者が多数。大人しい外見からは想像もつかない趣味を持つ。
「どういたしまして」
あさ美の笑みに思わず赤面してしまう制服の少女、愛。
1年A組、高橋愛。
常に驚いたような顔をしている。
ダンス部の期待の星。梨華、ひとみ、真希に続いて人気がある。
- 111 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年03月31日(日)15時41分18秒
- ボ〜っと見つめてくる愛にあさ美も顔を赤らめる。
「そ、そんなに見ないでよ」
「いや〜、だってあさ美ちゃん可愛いんだもん。ねえ‥続きしようよぉ」
「だめっ!」
目を覚まされたようにあさ美は ふるふると頭を振って止めていた足を進ませた。
「えーなんで?」
振り切るあさ美の後を追う愛。目線は、タオルでは隠しきれない 白く細く伸びた足に集中している。
「だって麻琴ちゃんがまた来るかもしれないし」
「てゆーか麻琴 何しに来たわけ?せっかくいいとこだったのに」「麻琴ちゃん真面目だから。自主練でしょ」
- 112 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年03月31日(日)15時45分37秒
- 「よくやるよね。こないだも大会で優勝だっけ?」
「うん‥‥やっ、だめだって」
更衣室に着くと愛は内鍵をかけ、あさ美のタオルを今度は奪った。壁にあさ美を押さえつけると 愛は鼻先まで顔を近付けて瞳を覗き込み 軽く口づけをする。
「少しだけ‥‥ね?お願い」
甘えた声で囁かれ あさ美は小さく頷き、愛の首に腕をまわして身体を寄せる。
「‥‥もう‥しょうがないなぁ」
狭い室内が二人の吐息に埋め尽くされだす。
- 113 名前:名無しさん 投稿日:2002年03月31日(日)15時48分57秒
- 高紺 更新です。
どうしても この二人の絡みが書きたくて無理矢理いれました。
- 114 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月31日(日)18時18分03秒
- 更新万歳!
この2人だったんですね。
- 115 名前:名無し男 投稿日:2002年04月01日(月)00時05分28秒
- ほほう
なるほど
にしても小川がどう出るかによって全く展開が違ってきますな
どうなるか楽しみだ
- 116 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月01日(月)01時04分35秒
- 高紺(・∀・)イイ!!
いしよしも高紺も楽しみにしてます(w
- 117 名前:夜叉 投稿日:2002年04月01日(月)21時38分54秒
- 倉庫の中の二人…、正直ビクーリしました(^^;;
こちらも気になるし、あちらも気になるし…。続き楽しみにしてます。
- 118 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年04月03日(水)00時26分35秒
- 真希と梨華の思いとは違い、麻琴は梨華を見ているのでも、ましてや睨んでいるのでもなかった。
瞳に映るのは、二人を越えた先にある自動販売機。
(ジュース飲んで待とうかな‥‥何処いるんだよ、もう〜)
プールからの帰り際、再び靴箱を覗いたものの、探し人はまだ校内の何処かにいる様子。さき程からずっと麻琴は大切な恋人を探しているのだが、思い当たる場所...演劇部の衣裳室、写真部の暗室、柔道部の畳部屋などに足を運んだ成果もなく、一向に見つからないでいた。
「一応 プールにいったけど、やっぱいなかったし」
倉庫の中に探し人がいるとは想像もつかない麻琴は再び深い溜息をつく。
- 119 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年04月03日(水)00時34分15秒
- ほとんどの生徒が帰った校内で寂しく待つのも嫌で、校庭で待つことにしたのが、これから始まる不運に繋がるとは夢にも思わず、麻琴は校門に寄りかかった。
(プールって言えば変な人がいたな‥。梨華ちゃんは渡さない、だっけ?変な人だったけど、色の白い美人な先輩だった。あの人が部室荒らしなわけないか)
麻琴は結構かなり美人に弱かったりする。
ついでに言うと記憶力も弱い。
ひとみのファンのミーハーなクラスメイトから写真を見せられ熱く語られたにもかかわらず 既に記憶から消去されていた。
ほんの数時間前の話しである。
- 120 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年04月03日(水)00時35分40秒
- (それにしてもキャップとゴーグル買いに行かなきゃ。ビート板も学校に発注頼まないとだし)
遠く離れた自販機と睨めっこしていると、部活動に勤しんでいたはずの生徒たちの動きが止まり、ある一点を見つめていることに気づき麻琴は目を細めた。
- 121 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年04月03日(水)00時42分42秒
- 校庭に嵐の如く砂埃をたてて走ってくる梨華を麻琴は柱から体を起こして凝視した。
(何?‥‥あれ)
梨華と麻琴の距離が縮むにしたがって何故か周囲からの視線とどよめきが激しくなる。
その理由は、梨華の走る横で陸上部がタイムを計っていることに関係があるらしい。
(何?何?この視線とあの砂埃は。すごく嫌な予感‥)
麻琴の数メートル前で梨華はブレーキをかけると、スカートについた砂を掃い、
「お・ま・た・せ♪」
呆気にとられる麻琴と興味津々な外野の目など気にせず微笑んだ。砂で顔が汚れていてもなんら その美貌は見劣りしない。
- 122 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年04月03日(水)00時51分21秒
「はっ??」
たっぷり一分後、麻琴はそう言うしかなかった。人違いかと思い、前後左右を見ても、梨華が話しかけてる相手は自分しかいないようだ。
「もう〜、麻琴ちゃんたら。照れなくていいのに」
しかし、梨華は麻琴の戸惑いなどお構いなしに頬を染め、もう逃がさないとばかりに腕を組んで麻琴を捕獲している。
(てゆーか、マジで誰なの?)
記憶力が弱い、改め、弱過ぎる麻琴は梨華の顔すら忘れていた。
嫌なことは忘れやすいもの。
「ねえっ!何このタイム」
「早っ!!うちのリーダーより凄くない?」
遠く100メートル離れた所にいる陸上部員たちの驚きの声が、固まる麻琴の耳に届いた。
- 123 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年04月03日(水)00時57分27秒
- 梨華の瞳から逃げたくて部員たちの視線を追うと、
「負けた‥女の子走りに私が負けるだなんて‥‥」
梨華から少し離れた横に、陸上部のリーダーらしき手足の長いモデル体型の少女がわなわなと震え地面に膝をついていた。
涙よりも鼻水の方が出ているのが笑え、悲劇のヒロインには見えない。
(そりゃあ、あんなブリッコ走りに負けたら悔しいけど。泣くことないじゃん)
「‥って、えぇっ!?」
視線をずらした先にはまた別の泣き顔が。
「いいら先輩のロボットスタートが負けるらなんてっ!」
舌っ足らずな小さいマネージャーまでもが口を大きく開けてぽろぽろと泣いている。
- 124 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年04月03日(水)01時07分46秒
- 「いいら先輩、なんと慰めていいのやられす‥」
「いいのよ、辻。敗者に情けは無用よ」
二人の熱い青春ドラマに麻琴はいつの間にか見入ってしまう。
自然と手は握り拳。
(頑張って下さい、いいら先輩‥辻さん)
毎年の書き初めに『クール第一』などとモットーを書く麻琴だが、根が体育会系な為、この二人を応援せずにはいられない。
「あの走り、我が物にしてみせようぞっ!」「流石 いいら先輩!ののもデーター採取など、なんれもします」多少のズレも熱く燃える今は気にならなかった。
- 125 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年04月03日(水)01時17分44秒
- 現実逃避も空しく、熱い瞳が自分に向いていないことに不満な梨華によって、麻琴は無理矢理に組まれた腕に寄り掛かられて目が覚める。
「ねえ、こっち見てよぉ。待たせたから拗ねてるの?」
視界にいきなり入ってきた梨華の顔に、麻琴は放置していたその存在を思い出した。
「待ってないし。大体誰ですか?」
「そんなに怒るなんて麻琴ちゃんは お子ちゃまね〜」
(なんか見たことある気はするんだけど)
首を捻る麻琴。忘れ去られている不敏な事実も知らずに麻琴にじゃれる梨華。
微妙な二人の間に割って入ったいいら先輩の次の言葉で、麻琴は梨華を一生忘れられなくなると同時に、死は常に隣り合わせだと感じることとなる。
- 126 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年04月03日(水)01時27分21秒
- 「いい勝負だったわ」
予定外のレースによる敗者・いいら先輩は、梨華に近づくと右手を差し出した。
握手をするってことなのだろう、梨華もそれにならって手を差し出しかけたが、次の一言で手が止まった。ついでにいいら先輩の機能も。
「あなたの名前は?私は飯田圭織。陸上部のリーダーよ。特技は交信で‥‥がぁうっ!」
ガタンッ!――ガーッ‥ピー・ピーッ――ッーッー
――プシュ〜〜‥‥
不思議な金属音をたてて地面に俯せに倒れ動かなくなった。耳から煙が昇っている。
「いいら先輩がぁ!」
マネージャー・辻が駆け寄る。
その様子に梨華は だきわかれをした瞬間の態勢のまま重々しい声で喋りだす。
- 127 名前:ふわふわな彼女 投稿日:2002年04月03日(水)01時46分14秒
- 見えない表情から鬼のような気配が香る。
言葉を失う麻琴と、いいら先輩を治そうとポケットから何かを取り出しかけた辻マネージャーは生唾を呑み込み梨華を伺った。
「この私に名を名乗れですって?誰もが羨む美と言う才能を備える噂の超絶美少女・石川梨華を知らないとは言わせないわよ」
阿保らしい台詞に全ての生徒が凍りついたの言うまでもない。
そこで終わるかと思われた話しはまだ続き、ゆっくりと顔を上げて梨華は親指を立てると‥‥顎にあてた。
「この顎、よぉ〜く覚えておきな」
- 128 名前:名無しさん 投稿日:2002年04月03日(水)02時10分37秒
- 114 名無し読者さん>レスありがとうございます。
更新を喜んでもらえ、書く気力が出てきました。
115 名無し男さん>レスありがとうございます。
小川の出方 色々と思い浮かび悩んでます。
116 名無し読者さん>レスありがとうございます。
いしよしより高紺の露出が多くなったり‥します(汗
117 夜叉さん>レスありがとうございます。人物を あちらこちらの場面に出し過ぎて
話しの繋ぎが‥
新メンにハマリ気味な今、当初の予定と内容が変わりつつあります
- 129 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月03日(水)02時20分10秒
- 顎・・・爆笑してしまいました(w
自分も最近新メンにハマリ気味です(w
高紺が特に(w頑張ってください
- 130 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月03日(水)02時38分24秒
- 小川の恋人は誰だ?(w
高橋か紺野のどっちか?(w
- 131 名前:名無し男 投稿日:2002年04月04日(木)17時36分41秒
- 辻はいいらさん専属のメカニックだったのか(w
- 132 名前:夜叉 投稿日:2002年04月06日(土)21時34分42秒
- いいらさんは修理工場行きですか?(大爆笑)
アゴン…(爆)。
- 133 名前:美しく燃える森 投稿日:2002年04月08日(月)19時33分18秒
夏の微熱の余韻に浸り取り残された蝶が夜空に ゆらゆらと戸惑い飛んでいる。
公園の寂れたブランコに座り、独り眺めていた。
少しでも溜息をついたら離れてしまいそうな私と貴女。
答えの出ない道を歩き続けて辿り着いたのは小さな公園だった。
もう秋だというのに豊かな緑の木々に囲まれた此処は、まるで深い森のように静か。
「‥‥ねえ」
熱を含んだ風に煽られて煌めく葉に目眩いを起こしている私に不意にあなたの呼び声が聞こえる。
- 134 名前:美しく燃える森 投稿日:2002年04月08日(月)19時35分49秒
隣を見ると、真っ直ぐな瞳が私を捉らえていた。
「さよなら……しよっか」
その黒い瞳の奥には、もう私の姿は映っていない。私は冷静に貴女の唇を見つめ、
「……うん」
頷いた。
キィッ―――
小さな鈍い音と共に貴女が立ち上がる。
二人の終わりを奏でるメロディに胸が締め付けられ、私は俯いたまま貴女の背中を見送った。
「キレイ‥‥」
顔を上げた時、そこには遠い貴女の笑顔ではなく、私の全てを温く受け止めてくれる黄色い月が浮かんでいて、堪えていた涙が溢れ出した。
- 135 名前:美しく燃える森 投稿日:2002年04月08日(月)19時38分04秒
あ〜あ、迷っちゃったみたい。
ぼやけた視界に映る木々は月明かりに照らされて、息がつまるくらいに美しく惑わす。
森に迷い込んだのは私一人。
貴女はいない。
薄明かりの中、大好きな貴女の名前を呟く。夜風に踊る葉は、不思議に魅入ってしまう炎の揺らめきに似ていて、全てを燃やしていった。
- 136 名前:駄作者 投稿日:2002年04月08日(月)19時55分34秒
- 129 名無し読者さん>レスありがとうございます。
顎=(^▽^)さんですから(w
130 名無し読者さん>小川さんの恋人は次回判明‥‥
131 名無し男さん>
( ´D`)<いいら先輩は、ののの作品れす
132 夜叉さん>いつも辻がお持ち帰りして直してます(w
思いついたので、短く高紺を書きました。
高橋を切なめにしたつもりです。
- 137 名前:駄作者 投稿日:2002年04月08日(月)20時00分40秒
- 大切なことを忘れてた‥‥
130 名無し読者さん
131 名無し男さん
132 夜叉さん
(^▽^)<レスありがとうございます。
- 138 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年04月08日(月)22時13分09秒
- 初レスです。
いしかーのアゴ啖呵も爆笑ですが、おがーのズレたアツイ体育会系の血も笑っちゃいました。
(何だよ、書初めで『クール第一』って(w)
のの、いいらさんを頼んだよ。
- 139 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月12日(金)03時05分58秒
- お待ちしております(w
- 140 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月12日(金)14時57分43秒
- 「美しく燃える森」ですか、幻想的というか今まで雰囲気が違って少し驚きました。
この2人の話(過去)も見たくなったり。
いやいしおがの行方も気になりますが。
- 141 名前:no-no- 投稿日:2002年04月13日(土)21時07分31秒
- 初レスです。
始めから一気に読ませてもらいました。
梨香ちゃんの顎はよかったです。思わず笑ってしまいました。
続きも楽しみにしてます、頑張って下さい。
- 142 名前:駄作者 投稿日:2002年04月16日(火)23時31分08秒
ネタにつまったので、石高モノを書きます。タイトルは
『恋する遺伝子』
です。
一週間で完結すると‥思います。させてみます。
- 143 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月16日(火)23時35分23秒
‥人間って悲しいね。自分の身にいつ何が起こるか分からない。
でも、これってある意味 ハッピー♪なのかも‥‥
「はぁ〜‥どうしよ」
嫌でも仕事に行かなくてはいけない。
嫌と言うよりも、やばい。あと十分したら 家を出ないといけないのにドレッサーに釘づけ。
「やばいって、絶対」鏡に映る自分に向かって溜息をついた。
本当は溜息なんてつくことは何もないんだけど。
メイクもOKだし、服も春らしい‥グレーのパーカーに、黒のパンツ。
全然いつもより大人な自分がいる。
「でもなぁ‥あ〜、どうしよう」
うだうだしていても仕方がないと分かってはいるんだけど。
- 144 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月16日(火)23時39分03秒
出発五分前。
急いで階段を駆け降りて、スニーカーを履き、ドアに手をかけた。そして、手鏡に もう一度チェック。
昨日よりもシャープになった頬から顎にかけてのラインを指でなぞり、下って喉元へ。
更に下って胸に。
軽く触れただけでも不自然な感触が指に伝わってくる。
それは もっと下の‥部分も同じ。
――カシャンッ
鏡を閉じ、玄関のドアを思いきり開けて 外へと飛び出した。
(まっ、なんとかなるでしょ)
なのに、なのに。急ぐ足が止まった。
大丈夫、と思いこもうとしても やっぱり無理みたい。
A型の性ってやつ?
道路に立つミラーに偶然 映った自分の姿にクラッとしちゃう。
- 145 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月16日(火)23時40分49秒
服とかメイクとか、そんなんじゃなくて。
何か根本的に今日の私は違うんです。
‥‥遺伝子・細胞レベルで。
- 146 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月16日(火)23時49分09秒
- 私が着いた時には既にメンバーのほとんどが揃っていた。
「愛ちゃん、おはよ」「高橋、おはよ〜」
声をかけられる度にドキッとする。
「お、おはようございますぅ‥」
悪戯が見つかった時のようなひやひや感が胸を刺す。
パッと見 何も違和感はないだろうけど、自分が違和感ありまくりなんだもん。
それはこの室内にも感じる。
自分だけ異質な者だからかな?
バッグを胸に抱え込んで、メンバーの目から避けるように楽屋の奥へと進んだ。
「今日の『バス来る』のコントなんだろ?」「私もおばあちゃんとか世界のジョークしたいなぁ」
通り過ぎる時に、傍にいた まこっちゃんと里沙ちゃんの他愛ない会話が聞こえた。
- 147 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月16日(火)23時56分31秒
里沙ちゃんなら 世界のジョークより、おばぁちゃんの方が絶対にハマると思うっ!
世界のジョークは まこっちゃんが合うんじゃない?
って、違う違う。
考えるべきことは衣装よ。
(私のハロモニでの衣装と言えば)
あんまり露出はない方だったよなぁ。
あさ美ちゃんのみたいな、女の子を強調した衣装とかは避けたい。フリフリのやつとか、体のラインを強調したやつとか。
元から 好きじゃないし、状況的に かなり困る。
- 148 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月17日(水)00時02分01秒
- 悶々と一人、目立たないように楽屋の壁によりかかって、
(一応もっかいファッションチェック‥じゃなくて、身体チェックしよ)
ポケットから鏡を取り出して頬に手を添えた時、
「あれ〜?高橋ぃ?」
色んな意味で体の毒になりそうな人物の声が正面から聞こえた。
「何してるの〜?」
ずる、ずる、と畳と布が擦れる音が近づいてくるにつれて、桜のようなピンクの香りが辺りをふわりと包む。
(嗚呼、やっぱり今日の私 おかしいわ)
胸が 凄く苦しい。
切なさでキューンとなる、とかじゃなくて。欲望を抑えてるが為に苦しいみたいな。
案の定、その音は 私のすぐ前で止まった。
- 149 名前:駄作者 投稿日:2002年04月17日(水)00時18分53秒
- 今日はここまでです。
138 ごまべーぐるさん>初レスありがとうございます。
小川さんはクールビューティーを目指しているようです(w
139 名無し読者さん>レスありがとうございます。
すみません。しばらく「ふわふわ」は休業させていただきます。
代わりに石高を(汗
140 名無し読者さん>レスありがとうございます。
「美しく〜」みたいな話の方が実は書くの好きなんです。
過去は また短篇で書こうかと思ってます。
141 no-no-さん>初レスありがとうございます。
( ^▽^)<私の顎ってサイコー♪
いしよし→いしおが→たかこん→いしたか‥節操なくて すみませんm(__)m
- 150 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月17日(水)22時31分23秒
「おはよ♪」
いつの間に来てたんだろう。
私が着いた時には いなかった彼女が すぐ目の前で四つん這いになって私を見ていた。「お、おはようございます」
自分を眺めていたなんて言えず、慌てて鏡を仕舞い、わざとらしく頬を強くおさえる。
「なんか歯が痛くて‥石川さんは何してるんですか?」
何故 そんな体勢で這ってきたのだろうか?そんな疑問が、胸を突く欲望を取り除いていた。
「ちゃんと磨かないとダメだよ〜。芸能人は歯が命って言うでしょう」
死語にも等しい台詞を言い、相変わらず四つん這いなまま、彼女はコロコロと笑った。
- 151 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月17日(水)22時36分08秒
- 少し変わってるけど、笑顔を見ると、やっぱ可愛いなぁ、なんて見とれちゃう。
「歩くより楽かなと思って」
「え?あ、はい」
ワンテンポ遅れて返ってきた、問いの答え。答えもズレてる。
そこで終わると思われた会話は続くのか、彼女は一向に何処かへ行く気配がない。
チラッと吉澤さんを見ると、寝てるし。
その横で辻さんと加護さんが吉澤さんを時折伺いながらヒソヒソと喋って笑ってる。
何か企んでるに違いない。
年長の先輩方は 各々何やらしていて、私以外の新メンバーは雑談で盛り上がってる。
視線を戻すと彼女は目の前からいなくなっていて、今度は隣りで壁に寄り掛かっていた。
- 152 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月17日(水)22時40分40秒
絶えず笑い声が支配する楽屋の中に、私と彼女と言う世界が出来ていた。
でも、お互いに全く無言。
『電車の二人』みたいに微妙な感じ‥‥。
(とにかく何か話さないと)
目をキョロキョロとせわしなく動かして話題を探しても、当然ここは楽屋なわけで、電車みたいに広告貼ってないから会話のネタなんて見つからない。
――カシャンッ
――カシャンッ
手持ち無沙汰で鏡を閉じたり閉めたり。
無機質な小さな音が二人の間に響く。
横目で彼女を伺うと、長く伸ばした茶色の髪を指先で遊ばせていて、その仕草が今日着ている淡い色のピンクのワンピースに合って可愛らしい。
- 153 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月17日(水)22時43分14秒
- 石高だ〜!(w
うれすぃ(藁
- 154 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月17日(水)22時44分34秒
(これで肌の色が もう少し白ければなぁ)‥‥う〜ん、想像不可能。
まあ彼女は今のままでも充分過ぎる程に可愛いし、色っぽい。
そうそう、特にこの黒い瞳。熱を帯びたように潤々しているのがたまらなくそそられる。うっとりと眺めていると、
「お〜い、高橋」
コツンと何かが額を小突いた。
「石川さん?」
「そんなに見つめられたら、お姉さん照れるよ〜」
それは、彼女の細くて綺麗な指。
悪戯を咎めるような口調で、眉間に皺を寄せて私を見ている。
「あ、なんかボーッとしちゃって」
顔から火がでる、って言葉が頭に浮かんだ。今の私はまさにそれ。
- 155 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月17日(水)22時58分42秒
いつの間にか見つめ合ってたらしい。
妄想にしてはやけに彼女の瞳がはっきり見えるな〜と思ってたら、現実に見てたのか。
逝っちゃってて気付かなかったよ。
「今日の高橋おかしいね。一人でいるし‥それになんか違う」
「な、なにがですか?」
顔の火照りに今度は冷たい水がかけられる。「う〜ん。私のシックスセンスが高橋に反応している」
得意気に語る彼女。
全くもって意味は分からないけれど、もしかしてバレた?
今日の私の秘密。
もしかしたら これから先も続きそうな秘密
- 156 名前:駄作者 投稿日:2002年04月17日(水)23時04分04秒
- ちょこ更新です。
153 名無し読者さん>レスありがとうございます。
喜んでもらえてなによりです(w
高橋さんの訛りは書けないのが 自分的に残念‥。
- 157 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月18日(木)08時43分48秒
- mmm...
これはもしや…。
- 158 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月18日(木)21時43分15秒
嗚呼、辻さん。
今の私を見て下さい。辻さんが修学旅行で見た華厳の滝ってこんな感じでしたか?
彼女の追究により毛穴とゆう毛穴から汗が大量に流れ出る。
「別にいつもと同じですよ」
「え〜、絶対に違う。だって何その滝のような汗は?まるで養老の滝じゃない」
「滝ちがいですよ‥」普段は鈍感すぎるくらい鈍感な彼女。
なんでこんな時に限って鋭いのでしょう(さっきのボケは除く)。横へ横へと壁づたいに逃げる私を彼女が例の四つん這いで迫ってくる。
「あっ」
小さく漏れた歓喜の声を慌てて両手でおさえた。
目の前で揺れる胸の谷間。
見えないようで、やっぱ見えた。
‥‥この角度・この距離か。
- 159 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月18日(木)21時48分55秒
あくまでも『偶然』に一定の角度・距離を保って後退。
彼女が前進してくる度に それは揺れて、私を誘惑する。
「高橋、逃げちゃダメだよ〜」
いやいや、そりゃあ私だって逃げたくない。むしろ捕まりたい。
でも、今の私は(と言うより、体が)危険ですから。
こんな状況下でも胸に目が釘づけ。
「悩み事?なんでも相談にのるよ〜」
とうとう部屋の角まで追い込まれた。
彼女は新しい玩具を与えられた幼女のような無邪気な笑みを浮かべて私を捉らえる。
悩みと言えば「見たい、触れたい、色々したいっ!」な、この状況です、石川さん。
思わず出掛けた本音を瞳に揺れる胸から視線を外し、生唾と一緒に呑みこんだ。
- 160 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月18日(木)21時55分14秒
「‥とにかく」
「ん?」
もう駄目。我慢できなさそう。体がビンビン反応してるんだもん。(バレちゃう、バレちゃう。嫌われちゃう)そこで最後の理性を振り絞って叫んだ‥
「離れて下さい!」
思ったよりも大きな声が。
当然、今まで和やかだった楽屋の中は一瞬にしてフリーズ状態。
吉澤さんの額に『肉』と書くつもりだったのだろう、マジックが握られた辻さんの手が、『内』と書いたままで固まっていた。
いつも眠そうな瞳が見開かれてる。
‥‥本当は字が分からなくて固まっているとゆうのは言わないでおこう。
- 161 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月18日(木)22時09分12秒
あ〜、やだやだ。
飯田さんの苦情。
『電波妨害しないでよね』
また交信してたんですか‥。
保田さんの質問。
『高橋はどこまで見れたの?』
何をですか?大体 予想はつきますが。
吉澤さんの夢物語。
『もう少しでガッツ吉澤になれるところだったのに〜』
芸名変えたらいいじゃないっすか。
辻さんの焦り。
『高橋ちゃんのせいで漢字忘れちゃったのれす』
そうゆうことにしておきましょう。貸しですからね。
そして、極めつけは石川さんの誤解。
『高橋のばかぁっ!』
- 162 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月18日(木)22時13分27秒
石川さん誤解ですぅ。私は石川さんの為に叫んだんです。
私とゆう魔の手から貴女を遠ざけたかったんです。
本当のことを言うわけにもいかず、どう説明しようかと口をパクパクしてる間に、また例の四つん這いで彼女は去っていった。
その背中を やはり口パクなままで見つめるしかない私。
そこへ不意に肩が叩かれた。
『あさ美ちゃん?』
振り返ると、一部始終を見ていたらしい、同じく新メンの美人担当・紺野あさ美ちゃんが天使にも似た笑みで立っていた。
友達っていいね。こうゆう時に励ましたり、励まされたり。
あさ美ちゃん、ありがとう。
〜fin〜
- 163 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月18日(木)22時16分50秒
で、ひとまず終わるはずだったのに。
あさ美ちゃんを甘くみてたわ。
『なかなかやりますね』
『はっ?』
熱い友情の抱擁をスタンバってた腕も夢も空回り。
あさ美ちゃんはそれ以上なにも言わないで口をパクパクさせながら楽屋から出ていった。‥‥‥違うってばっ!私はあさ美ちゃん十八番の金魚の物真似してたんじゃないよ!
そこで変な対抗意識を燃やさないでほしい。(まこっちゃ〜ん)
まこっちゃんに慰めてもらおうと 突っ伏していた顔を上げて更にがっくし。
誰もいない。
- 164 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月18日(木)22時26分47秒
- 激笑え(w
まだまだ続くんですよね?(w
どうなってくのか楽しみです♪
- 165 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月18日(木)22時30分23秒
『おいおい、これでいいのかモーニング娘。っっ!!私たち仲間っすよね!?』
仲間が落ち込んでいるんだよ?
ピンチなんだよ?
(矢口さんの例の写真の時、誰もフォローしてなかったけれど)
どこからか『いいんじゃない?』って笑う声が聞こえた気がして、
――プッツン
糸が切れた。
分かりました。
分かりましたとも。
(なにもかもみんなに言えばいいんでしょ?)
私の頭は水の沸点100度なんて無視して煮えくりかえってる。
深く呼吸をして楽屋の角にあるゴミ箱に叫んだ。
『男になってもぉたわぁぁぁっ!!!』
- 166 名前:駄作者 投稿日:2002年04月18日(木)22時39分16秒
- 気ままに更新です。
今日は多め。
157 名無し読者さん>レスありがとうございます。
もしや…な展開でしょうか?
ありきたりなパターンで すみません(汗
164 名無し読者さん>レスありがとうございます。
自分では書いてて失笑してます(w
くだらないなぁって。かなり続く話しになりそうです。
- 167 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月18日(木)22時44分11秒
- 男に(w
しかも叫ぶ愛ちん激笑
紺ちんも飯田さんも保田も笑えました(w
続きお待ちしてます(w
- 168 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月19日(金)13時08分27秒
- 高橋、災難ですね(w
長く続くそうなので、すごく楽しみです。
- 169 名前:名無し男 投稿日:2002年04月19日(金)14時41分31秒
- キン内マン吉澤ワラタ!!
- 170 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月20日(土)18時38分54秒
――なってもぉたわぁぁっ――もぉたわぁぁ――ぉたわぁ――わぁぁ……
空しいコダマが直径25センチのゴミ箱に渦巻く。なんだかすごくやるせない気分。
「やっぱ言えないよ〜」
脱力感に襲われて、誰もいない楽屋で大の字に寝転んだ。
壁にかかっている時計の針は 収録の時間をまだ指していない。
(ハロモニのチーム分け 石川さんと一緒だったら どうしよう)気まずいったらありゃしないわ。
でもでも、傍にいたいし。でもでも、体がさっきみたいに反応したらやばいし。
そんなことを天井を見つめて うつらうつら考えていたら、段々と眠くなってきた。
メリーゴーランドに乗ってるみたいに周りがぐるぐる回ってる。
- 171 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月20日(土)18時41分30秒
「あの〜」
ん〜?誰かなんか言った?
瞼を閉じて軽く寝ようとした時、人の声が小さく聞こえた。
妙に間の伸びた声。
(今は私しかいないはずだよね)
叫ぶ前も後も、誰も楽屋に入ってきてないよな?
大体 他にメンバーいたら叫ばない(所詮
私は小心者‥)。
気のせい、気のせい。
「あの〜」
‥空耳じゃない。また聞こえた。
しかも、私に話しかけてきてる。
その人物の影が、瞼を透かしてる明かりを遮った。
たぶん私の様子を伺ってるんだと思う。
(あ〜もう、うざったいなぁ)
眠い、ねむい、ネムイ、眠いんだYO!!
- 172 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月20日(土)18時43分45秒
「あの〜‥あの〜‥‥あ〜、どうしよう‥」
何を迷ってるのよ!!気になるじゃない!
怒りで痙攣するこめかみを必死に堪え、寝たふりをしながら次の言葉を待った。
――三分経過..
じらすわね。
――五分経過...
まだかよ。
――七分と三十秒..
〜プッツン〜
本日 二本目の糸が切れた。
- 173 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月20日(土)18時49分57秒
私ってこう見えて短気なんだからね!
「なに迷ってるの!?はっきりせんかいっ!」
もしかしたら先輩メンバーかもしれない。
マネージャーさんかもしれない。
そんなこと お構いなしに声をあらげて、勢いよく体を起こした。
「あの〜‥愛さんを起こそうかどうか迷ってるんです」
‥またあんたかい。
紺野あさ美。
「なんだ。あさ美ちゃんか〜」
しかっし普段からそうだけどリアクション薄いなぁ。
私がいきなり起き上がったにもかかわらず、あまり驚いていない。まあ、こう見えて実は娘。の中で一番肝がすわってる‥気がする。ただたんに反応が鈍いだけなのかな?
- 174 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月20日(土)18時56分09秒
「愛さんの方から起きてくれてよかった」
「すぐ傍で『あの〜、あの〜』なんて連呼されたら起きるよ」
「ごめんなさい。つい考えが声に出てました」
生真面目に謝る あさ美ちゃん。
今だに敬語で話すからテンポがズレる。
「そういえば何か用?」
起こそうとしてたんだから用があるわけで。「はい。もうすぐ時間なので一緒に行こうと思いまして」
「あっ、もう時間?」そんなこんなで時計はかなりの時を刻んでいた。大きくノビをして立ちがる。
続いて あさ美ちゃんも立ち上がった。
「あっ」
「もう〜、あさ美ちゃんてば。大丈夫?」
正座をしていたらしく少しよろめいて、私に寄りかかってきた。
- 175 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月20日(土)19時03分15秒
崩れるあさ美ちゃんの体を肩に手をかけて支えた。
「あさ美ちゃんは危なっかしいなぁ」
そう言って笑うと、あさ美ちゃんは一瞬目を見開いてから何か言いかけて口をつぐんだ。「なに?」
「‥今日の愛さんは何か逞しいですね」
もう大丈夫ですから、そう言うように あさ美ちゃんは肩に置いた私の手を柔らかくはずして離れた。
「お声も低くなられたような‥」
暫く あさ美ちゃんの言葉の意味が分からなくてキョトーン状態。「先程 私を抱きしめてくれた姿は まるで吉澤さんのように男らしかったです」
「えっ!そう?」
なんか照れるなぁ〜、じゃないや。
吉澤さんは男じゃないってば。
- 176 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月20日(土)19時06分58秒
私は男だけどね。
そう。吉澤さんは男っぽいで、私は男なんだよね。
私は男。男‥
「あぁぁっ!!」
そこでやっと気付いたわ。
(もしかして聞かれてたのかもしれない)
そうだ。そうだよ高橋愛。こんな重要なことをなんでもっと早くに気付かなかったの!?あさ美ちゃんは そもそも いつから楽屋にいたのか?
誰よりも先に楽屋から出ていったと思われるが。
- 177 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月20日(土)19時11分53秒
と、と、とりあえず聞いてみよう。
こうゆう時は取り乱さず、何気ない風を装って。
「いつからここにいたの?どこまで聞いてたの?聞いてどう思った?」
(うわっー、全然何気なくないよぉ)
鼻息全開に質問責めをする私に、なあさ美ちゃんは顎に人差し指をあてて微笑む。
それは悪魔の笑み。
「アンサーその1・愛さんが みなさんにお小言を頂いている時から。アンサーその2・石川さん誤解ですぅ、から‥」
ちょっと待った。
「そこ声出してないけど」
「読心術です。続けますよ」
なるほどね、って納得できないよ。
でも、存在自体マニアックなあさ美ちゃんだから、と思ったら妙に納得してしまった。
- 178 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月20日(土)19時15分14秒
- 大ウケ。
162とラストに。こういうのでこう言う展開って…さすがだ。
- 179 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月20日(土)19時28分48秒
- すげーウケテマス(w
高橋と紺野の会話にも笑えます(ww
さーどうなってくんでしょう♪
- 180 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月20日(土)19時30分37秒
あさ美ちゃんは、はてな顔から納得顔になった私を見て「そうです、そうです。それでいいのです」と、一人頷く。
また読んだのか?
「‥ゴミ箱への叫びまで。アンサーその3・やっぱり愛さんって石川さんにゾッコンだったんですね。がんがって下さい。以上」
話し終わったあさ美ちゃんは、いいネタを掴んだ芸能記者みたいにニヤリとしてる。
それに比べて私は曖昧に笑い誤魔化すだけ。笑顔の裏は、
(ずっといたんじゃんか。もろバレじゃん)汗だらだら。
メンバー入りしてから約8ヶ月にして卒業の危機。
目を細めて、卒業の言葉を既に考え始める。
今までみんなありがとう。モーニング娘。は永遠に不滅です。
- 181 名前:駄作者 投稿日:2002年04月20日(土)19時45分26秒
- 167 名無し読者さん>レスありがとうございます。
高橋さんが男になったら美少年になるかなって(w
168 名無し読者さん>レスありがとうございます。
長くなります(キパーリ短篇のつもりが‥
169 名無し男さん>レスありがとうございます。
キン内マンは ちょっとベタだと思ってたんですが ウケてよかったです(汗
178 名無し読者さん>レスありがとうございます。
ここで更新終わらせちゃおうかと迷いました(w
179 名無し読者さん>この二人お気に入りなのです。
いしたかなのにたかこんの絡み長し‥
- 182 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月21日(日)18時43分10秒
- 読心術出来る紺野すげー(w
- 183 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月22日(月)22時15分53秒
なんだかんだで一週間が経った。
「それじゃ、休憩はいるよ〜」
今日は、ダンスレッスンの日。
「愛ちゃん自販機行かない?」
「ごめん私もう買っちゃってるから」
まっこっちゃんの誘いを断ると、足早に荷物が置いてある部屋の角に行った。
ホントは一緒に行きたかったけど、今日は護衛役(?)のあさ美ちゃんは学校の行事で休みだから迂闊に行動できないんです。
あさ美ちゃんが色々とフォローしてくれてる(だと思う‥)お陰で一週間経った今もまだ他のメンバーにはバレていない。
でも、時折自分に注がれる視線を感じる。
特にY田さんのカメラレンズの光とか‥。
- 184 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月22日(月)22時19分30秒
たぶん そろそろやばいんじゃないかな?
声とかもだいぶ低くなったし。
だけど、そんなことは私にはどうでもよくないようで、どうでもいい。
「も〜やだ、ごっちんってばぁ」
悩む思考を更に悩ませる甘い声。
だって、もっとやばいのは石川さんのこと。あの日以来 口を聞いてくれないんだもの。遠くの方で後藤さんと談笑している彼女。
(あっ‥‥あ〜あ)
ほら、今だって目が合った瞬間に
( ^▽^)<ハッピー♪
から
( `▽´)<ナンダコノヤローッ!!
な顔になった。
彼女があまりにも露骨で、いたたまれなくなり慌てて目を逸らし床に座りこんだ。
- 185 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月22日(月)22時22分41秒
「はぁ〜‥」
鬱だ。
(男になってからいいことないな)
男になったらダンスレッスンとか体力的に楽になるかと思ってたらそうでもない。
女の頃と同じ。むしろ不便になった。
何をするにもココに変に神経使うし。
視線を申し訳程度に膨らんでる胸元に移す。その原因は、つるっつるの胸にしているブラジャー。
(もう少し詰めた方がいいかな?パットだけじゃなぁ)
もとからあんまりないから‥まあ、詰め過ぎる方が不審がられるよね。
なんか それも複雑‥
- 186 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月22日(月)22時25分34秒
ますます鬱。
私なんかを見て何が楽しいんだろう。
彼女を見つめるのを諦めてミニペットのキャップに手をかけた時、(まただよ‥)
視線を感じた。
正面にある鏡に目を移して見ると、ちまっこい人・矢口さんがこちらを見ている。
(なんだろ?恐いなぁ)
正直 矢口さんて苦手だ。あの金髪が そう思わせているのかもしれない。
あとは、あの「きゃははは」笑い。会話の七割は笑いで占めていて会話らしい会話をしたことがない気がする。喉の渇きも忘れ、蛇に睨まれた蛙のように、キャップに置かれた手を止めて固まってしまった。
- 187 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月22日(月)22時28分47秒
そこで矢口さんも私の視線に気付いたのか、不自然に表情を和らげると、近づいてきた。(ひぃ〜、近づいてくるぅ‥)
私なにかしたっけ?
『私と髪型かぶってんだよ!』とか?
いやいや、全然かぶってないし。
でも、矢口さんて理不尽に怒りそう。
はっ!もしかして以外とミニな私(152センチ)をミニモニ。に勧誘!?
‥私の歳でミニモニ。はきつい。
そんなことを言ったら矢口さん(19歳)の立場ありませんが。
「高橋?」
「あっ、あの私こう見えて実は165センチで、パイナップルへアーなんです」
- 188 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月22日(月)22時31分45秒
――あいたたたたぁ〜
(もっと上手な嘘つけばよかった)
どっから見たって私が165もあるわけない。でも、そこで意外な反応が返ってきた。
「あっ、やっぱり?いや〜、随分 背が伸びたなぁって思ってさぁ」
「へっ?」
「もう少しで圭織と並ぶんじゃん?‥高橋スタイルいいから見とれちゃってたよ」
そう言われてみれば矢口さんを見る目線の位置が、一週間前に比べて違う。
見下ろさないと矢口さんの姿が視界から消えてしまう。
- 189 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月22日(月)22時35分25秒
何気なく見た鏡に映る私と矢口さんの身長差は‥げっ!15センチもあるよ。
知らぬ間に そんなに伸びたんだ。
「顔つきも変わったよなぁ。凛々しくなったつーか」
「そんな‥恥ずかしいです」
うっとりと私を見上げる矢口さん。
こうやって見下ろして見ると、矢口さんて可愛いんだな。化粧濃いけど。
ダンスレッスンの時までそんなに化粧するかぁ。
「高橋、今度のオフの日さ‥」
見つめ合ったまま距離が縮まり、矢口さんが周りに聞こえないよう妖しく声を潜めた。
(ひょっとして‥これって)
ドキドキしながら続きを待っていると‥。
人間 ヨコシマなことを考えちゃいけませんね。
- 190 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月22日(月)22時38分53秒
――ゴキッ
脇腹から鈍い音が。
と同時に激しい痛み。
「あら〜、高橋ごめんね〜」
い、いしかわさん‥。
膝をついて脇腹をおさえる私に、彼女はマンガで言う『怒り』マークを額に貼りつけている。
「『そうだ!We'er ALIVE』の振り付け練習してたら つい拳が当たっちゃったみたい」青筋が浮き上がるくらい力強く握られている拳。
なんで『そうだ!〜』の振り付けで脇腹に拳がとんでくるんだ?
もう少し下の溝にはいってたら、冗談抜きで空の彼方に輝くビューティフルスターの仲間入りしてしまうところでしたよ。
- 191 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月22日(月)22時47分09秒
- 怒りでパイナップルへアーが逆立ってきた。でも、怒れない。怒れるわけがぁない。
先輩だからとかじゃなくて‥惚れた相手には‥‥弱い‥。
だから、
(絶対にわざとだ‥矢口さ〜ん)
咳込むことすらままならない私の背中をさすってくれてる矢口さんに無言でSOSのモールス信号を‥カタカタカタッと。
うまく伝わったのか、矢口さんは私に頷き、「おい、石川。今のはわざと‥」
までは良かったけれど、すぐさま彼女にひと睨みされ
「‥じゃないんだな?そうか、そうか。そうゆうことだ高橋。きゃははは」
と誤魔化し笑いを残して消えていった。
さすがポチ‥‥つかえないなぁ。
- 192 名前:駄作者 投稿日:2002年04月22日(月)22時52分23秒
- ageちまった‥‥
182 名無し読者さん>レスありがとうございます。
自分の中の紺野さんって こんなイメージしかないものでして(wこっそより読んで クスクス笑っていそう。
- 193 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月22日(月)22時55分15秒
- 確かにしてそうですね(w
高橋に鉄拳?(藁を入れた石川(w
ひょっとして希望?(ww
- 194 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月23日(火)15時31分00秒
- 足元に敷き詰められているのは枯れ葉ではなく桜の花びら。
「ふ〜ん、そんなことがあったんですか」
昨日の一件を話した後、季節はずれの焼き芋を頬張りながら あさ美ちゃんは他人事みたいに素っ気ない返事をしてきた。
ちなみにこの芋は口止め料。
『現金も商品券もヤバイんで芋類でお願いします』
とのご要望の為。
私はというと、応急処置で包帯が巻かれた脇腹を撫でている。
あの音からしてヒビがはいってるだろう。
本当はすぐにでも病院に行きたかったのに、みんな笑うだけでとりあってくれなかった。ひどい話しだ。
- 195 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月23日(火)15時36分23秒
「あさ美ちゃんまで冷たい」
「殿方が情けないことを言わないで下さい」「性別 関係ないって」
「あります」
『男』になったと分かった日からの 私に対する あさ美ちゃんの態度はこんな感じ。
冷たい・からかう・こき使う。
(でも この あさ美ちゃんの方が話しやすいんだよね)
美味しそうに焼き芋にパクつく横顔は、年相応の可愛らしいもので、ついついジッと見入った。
「なんですか?ニヤケちゃって‥気持ち悪いですね」
「いや、あさ美ちゃんも普通に中学生なんだなぁって」
「それ以外 何に見えます?」
至福の時を邪魔するなと言わんばかりにあさ美ちゃんは眉をひそめる。
- 196 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月23日(火)15時40分50秒
どう考えても、中学生どころか普通の人にすら見えないよ。
今日だって この後 仕事があるってゆうのに、ローカル線沿いにあるこんな寂れた公園に呼び出すし。
「そろそろ本題にはいろうよ」
まっ、それなりに重要な話があるんだろう。ないと困る。
「本題ですか?」
「まさか芋を持ってこさせて終わりとかじゃないでしょ?」
キョトンと私を見つめる あさ美ちゃんに、私の額にタラリと汗が流れた。
ありえる。こいつならありえる。
「嫌ですね。ちゃんと本題ありますよ」
心外だと言うと、あさ美ちゃんは咳ばらいをして口を開いた。
「よ〜く聞いて下さいね」
紺野あさ美ワンマンショーのはじまり はじまり。
- 197 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月23日(火)15時46分37秒
小一時間 聞かされた話しを要約すると‥
私の髪の毛を勝手に持って帰って 遺伝物質を分析した結果、染色体が『男』のものと一致することが判明。
つまり、私が完璧に男だと。
「そう あさ美ちゃんは言いたいわけね?」「そうです」
あさ美ちゃんは満足げに大きく頷いたけれど、私は唖然呆然。
人の髪の毛から そんなこと調べるなんて、だから普通じゃないんだってば。
ホントに中学生か?
私より年下なの?
- 198 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月23日(火)15時52分11秒
- 固まる私をあさ美ちゃんは不思議そうに見つめてる。
「何かご不満でも?」ご不満てゆーか‥。
「男になったのは私が一番分かってることだしさ」
「私はナニを見たわけでもないので、細胞で確認をさせていただきました」
「ナニって‥‥何?」そう言うと あさ美ちゃんは一旦間を置いてから
「それは生殖器。つまり『男根』です」
言い回しのせいか、あさ美ちゃんが言うせいなのか 厭らしさがないから不思議だ。
「見せるわけにもいかないもんね」
「私は平気ですが、愛さんは恥ずかしでしょう?」
「へ、へいきなんだ」「調べる手間を考えたら」
でも久しぶりに面白いものが見れて良かったです、と ご満悦な様子。
- 199 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月23日(火)15時56分35秒
「そうだわ。男根で思い出した‥‥まだ試作品なんですけど」
膝に置かれた大きなバッグに手を突っ込みごそごそ。
「コレ使って下さい」目の前に出されたのは肌色の二つの粘土みたいな物体。
恐る恐る人差し指でつっつくとフニュッとした柔らかい感触が伝わってきた。
「何コレ?気持ちいいね」
やめられない止まらないな感触。
「偽乳です。愛さんがダンスの時に苦労してるようなので作ってみました」
「この触り心地。よくできてるね〜」
「よろしければ どうぞ」
「ありがと」
(たまには気がきくじゃん)
受け取るとさっそく服の上から試しにあててみた。
- 200 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月23日(火)15時59分51秒
(うっ。女の頃の私よりサイズがでかい)
下手したらDくらいあるんじゃないか?
「‥‥おっきいね」
あさ美ちゃんも見ていて私と同じことを思っていたみたいで、腕組みをして首を傾げている。
「やはり私のサイズに合わせて作ったのがいけなかったか‥」
「自慢かよっ!?」
あーどうせ私は胸ちっちゃかったよ。
いいもん。偽乳つけて巨乳の夢を叶えちゃうから。
- 201 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月23日(火)16時06分35秒
「それにしても」
偽乳をあてて遊ぶ私にあさ美ちゃんは焼き芋を食べる手を止めて呟いた。
「それにしても何故
石川さんは愛さんにそんなことをしたのでしょう」
「さぁ。こないだのこと怒ってるんじゃん?」
心辺りといえば それぐらいしかない。
私も遊ぶのをやめて静かに目を空に向けた。葉桜が暖かい風に小さく揺れている。
突然、胸が切なくなった。
(石川さん‥‥)
黙ってしまった私に、「それだけで‥」
あさ美ちゃんは何か言おうとして すぐに口をつぐんだ。
気持ちを察して配慮してくれたことに感謝。あさ美ちゃんが何を言おうとしたのか大体
分かるよ。
- 202 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月23日(火)16時09分24秒
私も同じ思いで更に謎を深めているから。
そんなことで一週間も口をきかなかったり、あばらにヒビがはいりそうな程の鉄拳をくだすであろうか?
(石川さんてホント分からないなぁ)
当分 憂鬱は続きそうだ。
- 203 名前:駄作者 投稿日:2002年04月23日(火)16時26分24秒
- 一週間じゃ終われなかった‥
とゆうわけで無期限更新です。
193 名無し読者さん>レスありがとうございます。
鉄拳以上の制裁が起こる‥予感です(w
- 204 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月23日(火)16時50分48秒
- リアルタイムーーー(w
で読んでました(ww
口止め料が芋(笑)でも美味しいっすよねぇ
一週間で終わらなかったですが完結お待ちしてます
ふわふわな彼女もこちらもすげー気になります(w
がんがってください
- 205 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年04月23日(火)20時14分13秒
- 紺野って・・・何者?(w
- 206 名前:名無し男 投稿日:2002年04月24日(水)18時44分37秒
- 実は物凄いハードパンチャーな石川ワラタ!!
- 207 名前:blau 投稿日:2002年04月26日(金)20時48分09秒
- お、お待ちしてます(w
- 208 名前:blau 投稿日:2002年04月26日(金)20時48分45秒
- あぁ!ageてしまいました
逝ってきます・・・
- 209 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月27日(土)00時05分32秒
偽乳の効果は絶大だ。『恋愛レボリューション21』や『ザ☆ピ〜ス』の揺れにも対応できる。
絶大なのは大きさも同じ。
モーニング娘。の乳女王の座を争う、後藤さん・加護さん。そして石川さんにも負けていない。
後ろに控えるダークホースのあさ美にも(あさ美のサイズに合わせて作ってあるんだから当然だが)。
「今日の高橋はダンスのキレいいねぇ」
メドレーの収録が終わった後、ダンスの神様・保田さんに褒められた。
あれだけの激しいダンスの後なのに、息一つ乱れていない。
(すごい体力だわ)
でも、ピ〜スのサンバ衣装に身を包保田さんに、体力の限界よりも私たちと同じ衣装を着る限界を感じた。
- 210 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月27日(土)00時12分35秒
普段は『おばちゃん、おばちゃん』言われてたり、メンバーにセクハラしたりしてるけど、歌収録となると誰よりも光輝くお方。
感激‥‥。
胸に手をあてて 感動に浸る。
でも、歌収録が終わった今は ただのセクハラおばちゃん。
「乳の揺れも良かったわよ」
一言 多いです。
「あ、ありがとうございます」
そそくさと その場から立ち去ろうとすると腕を掴まれた。
「でも、まだまだ揺れが足りないわよ。もっと腰とかも振ってファンサービスしなさい」どう考えても保田さんへのサービスを強要されてる気がするのですが?
こんな人が彼女の教育係だったなんて‥貞操が心配だわ。
- 211 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月27日(土)00時16分14秒
- 保田さん曰く
『ザ☆ピ〜ス』には思い入れがあるらしい。そりゃそうだ。最初で最後の9人体制でのシングルなのだから。
話している初めはそう思って耳を傾けていたのだが‥
「石川の裸エプロンは逸品ね」
「後藤のあばらはセクシー」
「カオリの足に頬ずりしたい‥」
何処か遠くを見ながら語る保田さん。
(そうゆう意味の思い入れかぁ)
恍惚とした表情。
当分こっちに戻ってくる気配がないから行こっと。
背後から聞こえる保田さんの「ウフフ‥」と何かを妄想して笑う声にビクつきながらスタジオから出た。
- 212 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月27日(土)00時18分57秒
「危なかったぁ」
あのままだと何かやりかねない。やられかねない。
やっと脱走できたことに溜息をつく。
「愛ちゃん早く着替えようよぉ」
ずっと待っていてくれたのか、私よりも前にスタジオから出ていった筈のまこっちゃんが出入口から少し離れた場所に立っていた。
あさ美・里沙ちゃんの姿はない。
「あれ?あさ美は?」(待っててくれるって言ったのに)
思いっきり不満顔でキョロキョロと廊下を見渡す。
けれど、黒いオーラを(色んな意味で)放つ姿はやはりいない。
「先に行っちゃったのか〜。こっちが待ってないと嫌み言うくせにさ」
ったく、しょーがないなぁ。
- 213 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月27日(土)00時23分12秒
呆れながらそう言ってまこっちゃんに笑いかけた。
「‥‥‥」
合いそうになった目は逸らされて。あれ?今度は まこっちゃんが不満顔だ。
いつもニコニコしている彼女にしては珍しいなぁ。
「どうしたの?」
「‥‥あさ美、って呼び捨てなんだね」
「え?」
「最近仲いいし。この前 一緒に来たみたいだし。今だって私が待ってたのに、あさ美は?だなんて‥‥」
私を見ないままで まこっちゃんは そこまで一気に喋った。
興奮でなのか肩が震えてる。
(まこっちゃん‥どうしたの?)
何かを誤解してるのは分かってるんだけど。
- 214 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月27日(土)00時27分55秒
はぁ〜、まっこちゃんもよく分かんないな。
「呼び捨てなのは‥なんでだろ?」
いつの間にか そう呼んでいたから理由なんてない。
「仲がいいのは‥えっと〜」
仲がいいってゆーか、一緒にいないと何かと不便なもんでして。
「それは‥それは‥」
デカイずう体をもじもじと落ち着かなく動かし、目を泳がせて上手い言葉を考えた。
しかし、視界の端に映るまこっちゃんの、曖昧な答えは許さないといった鋭い視線が左頬に突き刺さる。
‥‥女って恐い。
- 215 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年04月27日(土)00時39分17秒
「あの、ね‥まこっちゃん」
目を合わせない方が不自然だと思い直して恐る恐る まこっちゃんを見た。
(うわっ、コワっ!)真顔になった まこっちゃんは かなり凄みがある。
それなのに、実は結構その目が色っぽいなぁとか。
(やばいって!そんな目で見られたら‥)
答えるのも忘れてボーッと見とれてしまう。次第にまこっちゃんの瞳から鋭い光は消え、熱っぽく潤みだした。
‥これって誘ってる?誘ってますよね?
「‥‥麻琴」
自然に唇から漏れた言葉。すると、まこっちゃんの白い頬がパッと赤く染まって、
「ごめんっ!!」
そう一言 口早に残して走っていってしまった。
- 216 名前:駄作者 投稿日:2002年04月27日(土)01時02分50秒
- ちょこっと更新です。
204 名無し読者さん>レスありがとうございます。
金より何より芋を選ぶ紺野さん。
子供らしさをと(w
205 ごまべーぐるさん>レスありがとうございます。
紺野さんが何者なのか‥私も書く度に考えてしまいます(汗
206 名無し男さん>レスありがとうございます。
うちの石川さん、かなり強いです(`▽´)
207 blauさん>レスありがとうございます。
お待たせいたしましたm(__)m
自分でageてしまう以外は気にしないので
お気になさらずです。
おがたか‥やはり違和感を感じる。
- 217 名前:訂正です 投稿日:2002年04月27日(土)01時10分16秒
- 209の
×サンバ衣装に身を包保田さん
は、
○サンバ衣装に身を包む保田さん
でした。
すみません。
- 218 名前:blau 投稿日:2002年04月27日(土)20時55分14秒
- 作者さんすみませんでした
小川は高橋に惚れたのか?(w
んー周りを魅了する高橋(w
しかーし男になったらさぞ美少年になりそうっすね(藁
何気に石川さんが男になったらどうなんだろーっと思った自分ワラタ(w
- 219 名前:名無し読者 投稿日:2002年05月02日(木)15時12分47秒
- 小川かわいいぞ
- 220 名前:名無し読者 投稿日:2002年05月06日(月)11時56分01秒
- マータリお待ちしてます(w
- 221 名前:名無し男 投稿日:2002年05月07日(火)19時19分32秒
- 萌Ё〜
- 222 名前:名無し読者 投稿日:2002年05月10日(金)22時51分38秒
- 写真集買ったら、高橋はオスカルをやりたかったらしいです(w
今のこれはまさにそれでしょうかね?(w
続きお待ちしております
- 223 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年05月11日(土)21時24分36秒
- 小川まで虜に(しかもめっちゃオンナノコな怒り方だし)・・・。
恐るべし、高橋。
>222の名無し読者さんのスレより
高橋オスカル・・・ちょっと萌えました(w
- 224 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年05月11日(土)21時28分45秒
- 『スレ』ではなく、『レス』でした。
大変失礼しました(^^;;
- 225 名前:名無し読者 投稿日:2002年05月12日(日)00時38分16秒
うわぁぁぁん。まこっちゃんにフラれたよぉ‥って違う、違う。
「まっ、待ってよ まこっちゃ〜ん」
私を無視して遠ざかるまこっちゃんの背中。でも、歩幅は私の方があるから走ればすぐに追い付くだろう。
キュッと右足を踏み切った。
「「いじめないで」」
へっ?
どっかで聞いたことあるような。いやーな予感。
振り返ると、辻さんと加護さんが手をつないで仁王立ちしてる。
あまりにもシンクロした声が廊下に反響して耳にキーンときた。
鼓膜の震えを震度で例えるなら5度強。
「「ヒバゴンをいじめないでっ!!」」
ヒバ?ヒバゴン?
- 226 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月12日(日)00時41分20秒
- 辺りを見回してもそんな妖しげな物体なんていない。
私なわけ‥ないし(そう思いたいし)。
だとしたら、
「もしかして、まこっちゃんのことですか?」
耳にあてていた手を外し、こちらを睨んでいる二人に尋ねる(実は今だに敬語)と、二人は大きく頷いた。
(ヒバゴンて何?)
まこっちゃんを追いかけることも忘れて首を捻る。
う〜ん、あの辺りがヒバって感じなのかな?
「「ヒバゴンをいじめないでっ!!」」
いや、あの、
「いじめてないですって」
しかも、まこっちゃんもういないし。
「「でも‥泣いてたよぉ?」」
‥‥ロリコンの気はないけど 二人の上目遣いにクラリ。
- 227 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月12日(日)00時42分52秒
- 悲しそうに眉を下げて同じ表情で私を見つめ上げる辻さん・加護さん。
あさ美とは違う意味で一歳下とは思えない。その表情は幼い感じがして可愛いんですが、お願いですから同時に喋るの止めて下さい。鼓膜がいつもの二倍は揺れてくるんです。
「泣いてなかったですよ」
再び襲い掛かってくるであろう超音波に備えて すぐに耳を塞ぐ。ところが、二人はわざとらしく顔を見合わせ、また私を見て
「泣いとったゆうとるやん。なぁ?」
「なぁ」
突然 単体で喋りだして、そして二人 同時に、加護さんは親指と人差し指で小さな輪を作り、辻さんは両手の平を突き出してきた。
- 228 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月12日(日)00時44分40秒
「???」
なにがしたいんだ?
そんなにグイグイ二人して手を出されても‥「わからへんの?」
「さっさとよこすのれす」
何かを要求しているらしい。なんだなんだ?「コレやコレ」
そう言って 加護さんは指で作った輪を目の前で揺らす。
「コレらコレ」
両手の平をわき腹に突き刺してくる辻さん。
「金や金っ!!」
「菓子ら菓子っ!!」
‥‥どうやら意見はスレ違いの様子。
「はぁ?のの何言ってんねん。口止め料が菓子って」
「あいぼんこそ金なんて 可愛らしくないのれす」
いやいや、口止め料を要求するところで既に可愛いもなにもないっす 先輩方。
- 229 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月12日(日)00時46分20秒
- さっきの上目遣いを可愛いと思った自分が危ない危ない。
気持ちまで男になったのか、最近気が多くなってまして。
「そんなんやから ののはいつまで経ってもお子様キャラなんやで」
「そんなんらから あいぼんは計算高いとか言われるんられ」
「どさくさに紛れて言うたな」
「言うたわ」
ちょっ、やめて。私を間に挟んで喧嘩しないで。
「その舌足らずな関西弁やめれや」
「やめたるわ」
「高橋ちゃん何か言うたってや〜」
ああ、そんな話しをふられても‥。
二人の視線が痛いほど突き刺さる。
食べ物が懸かっている時の辻さんは野性そのもので‥目がマジで恐いよほ。
- 230 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月12日(日)00時51分25秒
- 「‥あの」
「「なに?」」
「ち、ちかくのジョ、ジョナで な、な、なにか食べ‥」
「高橋ちゃん 話し分かるなぁ」
「クレープ、パフェ、あんみつ、アイス、ホットケーキ‥そんなに食べられないのれす」
そう口を合わせると、二人は私のバックから財布を取り出し、
「高橋ちゃん、家まで電車賃いくら?」
加護さんは お札と小銭を数えだした。
「えっ?え〜っと‥」質問の真意を掴めぬまま金額を答える。
迫力に押されて 考える余裕なんてない。
「んじゃ、これな」
「は、はい」
渡されたのは数枚の硬貨。
(???)
私が言った金額だ。
「行くで のの」
「へい!」
呆気にとられる私の右手を辻さんが、左手を加護さんが握り、引きずられるかたちでジョナへと向かう。
う〜ん、微妙に両手に花な状況だ。
- 231 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月12日(日)00時55分03秒
――ガサガサ
「あれ〜?」
――ガタガタッ
「どこだろう?」
今朝からずっと。
我らがモーニング娘。のリーダー・飯田さんは何かをお探しのようだ。
ゴミ箱、カーテンの裏、衣装ロッカー、お菓子の袋の中‥メンバーのお尻の下。
ありとあらゆるところを見ている。
「やっぱりないや〜」くまなく探し終わり、近くの椅子に座って溜息をつく飯田さん。
「何 探してるべ?」見兼ねた安倍さんが髪をいじる手を止めて声をかけた。
飯田さんは これでもかってぐらいに困ったような切ないような顔をして、
「辻加護がいないの」
重い口調で一言。
- 232 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月12日(日)01時01分06秒
- 真っ昼間から( ゜皿 ゜)中ですか?
仕事始まってから随分経ちますが。
「二人は今日は お休みだべさ。具合悪いらしいべよ」
そりゃそうだろうな。安倍さんと飯田さんの話しを聞きながら 心の中で大きく頷いた。(あんだけ食べれば)思い出しただけでも胃が痛くなる。
二人は 財布に入っていた三万五百四円分 飲み食いしたのだ。
(私も運とゆーか、間が悪いよ)
いつもなら数千円しか入っていない筈の財布なのだが、カン梨華の新曲を ほんの19枚買おうかと。
何故 19枚なのか?それは、彼女の誕生日の十九日からとって。(一月十九日なんだから119枚なのでは?とのマジレスは受付ません)。
- 233 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月12日(日)01時06分33秒
その予定だったのに。
ブツブツブツ‥。
テーブルに頬杖をついていじけていると、まこっちゃんとあさ美がハロプロの収録を終えて楽屋に入ってきた。「見たー?石川さんのあの顔?」
「それは言わないで下さいよ〜」
あらあら、仲良く手なんか繋いじゃって。
なんだか楽しそう。
「おまえもな〜」
「‥恥ずかしい」
赤くなったあさ美の顔を悪戯っぽく見つめるまこっちゃん。
昨日のしおらしい表情とは違い、元気で快活な笑顔。
(えっ!?)
私の視線に気付いた
まこっちゃんの顔が一気に冷めた。
合った瞳が逸らせずにいる私に、
「愛ちゃん」
事務的な声で話し掛けてきた。
顔なんか強張っちゃってるし。
- 234 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月12日(日)01時08分49秒
- 目線だけ向ける私に
まこっちゃんは 一言々を思い出すように伝える。
「次 ハロプロニュース 愛ちゃんの番だって。石川さんと中澤さん、スタンバってるよ」
その横で あさ美ちゃんが 私たちのただならぬ雰囲気を感じとり目をパチパチ。
「ありがと」
(‥それと、昨日はごめん)
思っているだけで、それしか言葉にならなかった。
- 235 名前:駄作者 投稿日:2002年05月12日(日)01時29分23秒
- かなり更新遅くなりました。
218 blauさん>レスありがとうございます。
小川 惚れたんでしょうか?
石川さんが男になったら‥色黒の逞しい(略
219 名無し読者さん>レスありがとうございます。
可愛い小川には 正直拒否反応が出ます(汗
220 名無し読者さん>レスありがとうございます。
お待たせいたしました待っていただけるのは嬉しいです。
221 名無し男さん>レスあらがとうございます。
でか(ё)?
- 236 名前:駄作者 投稿日:2002年05月12日(日)01時29分59秒
- 222 名無し読者さん>レスありがとうございます。
今日ゲットしました。いしよしに萌えてしまいました(汗
223 ごまべーぐる。さん>レスありがとうございます。
娘。メンバーを虜にする魔性の男な高橋さんを ご期待下さい(?
- 237 名前:名無し男 投稿日:2002年05月12日(日)17時58分54秒
- 次は悲惨な高橋が見られそうだ(w
- 238 名前:ぶらぅ 投稿日:2002年05月13日(月)18時11分21秒
- 次回おもしろそうですね(w
楽しみです
- 239 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月14日(火)15時24分13秒
キャスター‥それは、愛し麗しの女神に傅く恋の奴隷‥
『高橋ぃ』
「なんですか?My Sun」
『ジュース買ってきてぇ』
「かしこまりっ!」
‥‥‥。
「はぁ、はぁ。お待たせしました」
『遅いぃ〜‥って、なんじゃこりゃあっ!』「さっき言ってた、甘さ控えめの紅茶‥」
『私が言ったのは、甘さ[抑えめ]よっ』
――バシャア。
「あっつーー!!」
『ホーッホッホッホ』
「って、それパシリやん。‥‥どうもっ!ハロプロニュースキャスター、高橋ラブリーで〜す♪ラブリ〜☆」
- 240 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月14日(火)15時26分53秒
―――シ〜ン
へっ?何この無反応。中澤さんは口をポカーンと開けて 信じられないものを見るような目で。
愛し麗しの女神である彼女は目を閉じて何か考えて‥る?
「あっ、あのスミマセンです」
彼女との番組収録の為、かなりテンション高かいから みんな引いてるのだろうか?
彼女への愛のメッセージ入りの台詞が寒かった?
「キショッ」
沈黙を破ったのは 彼女のツッコミ。
でも、キツイ言葉とは裏腹に顔はにこやか。「ラブリーちょっと寒かったわよ」
どうもっ!チャーミー石川で〜す、と甘い声がスタジオに響く。
そこでやっと みんなのフリーズがとけた。
- 241 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月14日(火)15時28分37秒
- (よかった〜。今日の石川さんは機嫌いいみたいだ)
笑いかけてくれる彼女の瞳に胸をときめかせる‥のは甘かった。
彼女の豊満な胸の前で組まれた両手が大きく左右に広がる。
「ハッピー♪」
その様は、私の瞳には愛の女神・アフロディーテの羽ばたきと映った。
(嗚呼‥うつくしゅうございます)
某料理評論家の岸○子の言葉を借りるとそんな感じ。
止まることを知らない優雅な手の流れをうっとりと見つめる私に、女神の制裁が舞い降りた。
- 242 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月14日(火)15時30分15秒
- 「ぎゃうっっ!!」
‥‥BABY!恋にKNOCK OUT!
全てがLOVEね♪
春のせいかな?
止まんなぁ〜い!
四分三十秒、暴走して唄いそうなくらいの衝撃が頬に。
ハッピー♪は裏拳だったのか‥‥。
目の前にパピヨンが飛ぶ飛ぶ。
「だいじょぶか?」
中澤さんの声が駆け寄る。
「‥やばいっす」
高橋愛 だいじょぶじゃないみたいです。
彼女から与えられたものと思うと この痛みすら快感。
これが愛の鞭なのですね。
やっぱり私の女神 改め、女王様だわ。
マジでKNOCK OUT!された。
- 243 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月14日(火)15時32分49秒
「それでは 気を取り直して今日もハッピー♪にいきましょう」
そんな非情なとこもまた好き‥。
わかりましたっ!こうなったら何処までもいきましょう!
「本日のニュースはこちら」
彼女と中澤さんの掛け合いにもめげずになんとかついてゆく。
台本の流れ通りに番組は進んだ。
「さて‥」
(この後は 確か‥)そう。最大の見せ場。おいしいとこ。
台本を読んで狂喜乱舞したことは言うまでもない。
『彼女に無条件に抱きつける』
「ラブリー顔が少し赤いわよ」
彼女のこの台詞がGOサイン。
手の平が緊張の汗で湿っている。
(いよいよ この時がきた)
- 244 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月14日(火)15時34分40秒
- ではっ!それでは気を取り直して行きましょう。
何を揉むわけでもないのに手の指がワキワキと動いてくる。
(それではいただきま〜すっ)
無邪気な照れ笑いに下心を隠して いざ彼女へ‥‥。
「ちょっとここでチャーミーの裏情報です」えっ?何それ?
愛のダイビングをひらりとかわし、彼女が台本にないリアクションをしだした。
中澤さんの耳元で何かを囁き、そして二人して私を見てくる。
「ラブリーそれはあかんで」
何が?
「悪い子ね」
だから何が?
「えっ?えっ?」
わけがわからずキョロキョロ。
この手の行き場は一体どうなるの〜?
- 245 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月14日(火)15時36分00秒
- 彼女は私との抱擁シーンなんてどうでもいいらしく、アドリブを続ける。
「ヒバゴンを泣かすなんてダメでしょ」
うっ‥。なんで知っているんだ?
てゆーか、その柔らかな紅い唇で『ヒバゴン』とか言わないで。
「弱い者いじめは感心せぇへんな」
中澤さんがお怒りモードだ。
辻加護めぇ〜。
一瞬でも、電車賃だけでも残してくれてありがとう、と感謝したのが憎らしい。
よりによって彼女に言うとは。
しかーし!彼女や中澤さんが怒ろうと、今重要なのは、彼女に抱きつけるかつけないかってこと。
アンサー‥このままだと抱きつけない。
- 246 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月14日(火)15時37分48秒
強行突破あるのみ。
「恥ずかしい〜」
拒否られるかと思っていたら、華奢な体に両腕を絡めると、彼女も私の首に手を回してきた。
「可愛いわね〜」
グイグイと顔を引き寄せられる。
(む、むねが)
幸福な感触が、裏拳がヒットして腫れた頬の痛みを包み込む。
モーニング娘。に入って良かった‥。
お母さん、お父さん、女の子(今は男だけど)に生んでくれてありがとう。
愛は幸せ者です‥。
ギュウギュウ。
‥‥ちょっと やり過ぎでは?
てゆーか、微妙に苦しい。息ができない。
「ホント可愛いね〜」そう言いながら ますます力を込める。
- 247 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月14日(火)15時40分34秒
――ギギギッギ
微かに首の骨が軋む音が聞こえる。
胸に埋もれて息ができない。
「ギ、ギブッ!」
「えっ?なぁに?」
右手で台を叩いても効果なし。
中澤さん!笑ってないで助けてください。
目の前で人が溺れてるんですよ?
巨乳と言う川で。
でも、
このまま死ぬのは‥むしろ本望だったり。
- 248 名前:駄作者 投稿日:2002年05月14日(火)15時54分07秒
- age更新しました。
237 名無し男さん>レスありがとうございます。
石川さんにシメられる高橋さん‥悲惨と言うより幸福?でした。
238 ぶらぅさん>レスありがとうございます。
おもしろくなってきたでしょうか?
楽しみにされるよう精進です。
- 249 名前:名無し読者 投稿日:2002年05月14日(火)17時50分44秒
- 高橋がすごい可哀想だけどすごい羨ましいですw
- 250 名前:ぶらぅ 投稿日:2002年05月14日(火)18時35分54秒
- なんかテレビの様子を想像しちゃいます(w
可哀想っすけど羨ましいですねぇ(w
自分もされたい(爆
- 251 名前:会えない長い一日 投稿日:2002年05月14日(火)20時04分25秒
[am8:00]
どうして今日に限ってこんな時間に目が覚めるの?
起きたって貴女に会えないから目覚めたくなかったのに。
「起きちゃった‥」
鏡に映る 起きたばかりのマヌケ顔な自分と、隣にポッカリと空いている空間に呟く。
(どうせなら一緒に起きたかったな)
優しい貴女のことだから、私を起こさないように、そ〜っと出ていったんだろうなぁ。
音を立てないでフローリングを歩く貴女の姿を想像すると笑いが込み上げてくる。
- 252 名前:会えない長い一日 投稿日:2002年05月14日(火)20時05分59秒
ベッドにまた横になって無理やり寝ようとしても眠れない。
何か足りない。心にもポッカリ大きな空間。
『ごめん。明日仕事はいっちゃって‥』
貴女は いいずらそうに言葉を濁しながら 私から視線を外して言った。
寝室に灯る仄暗いランプに照らされた その横顔が あまりにも綺麗でカッコ良くて、
『ううん。仕事頑張ってね、まいちゃん』
な〜んて、許してしまった。
- 253 名前:会えない長い一日 投稿日:2002年05月14日(火)20時07分19秒
鳥のさえずりが肩を叩くから なんだかこのまま眠るのも惜しくてシーツに埋めていた顔を上げた。
う〜ん。いい天気ぃ。
生まれたばかりの太陽の柔らかい光が、初夏の木葉を輝かせる。
でも、でも、やっぱり心は‥曇り気味。
大好きな貴女に会えないんだもん‥‥。
- 254 名前:会えない長い一日 投稿日:2002年05月14日(火)20時09分10秒
紅茶を入れた。パンを焼いた。
あとは、冷蔵庫にあった昨日のサラダ。
パリパリパリッ。
テレビをつけているのに、小さなレタスの音が 部屋中にやけに響く。
『みっきーのレタスの食べ方ってさぁ、ヒマワリのタネ食べるハムスターみたいだよね』
う〜っ、何をしても貴女を思い出しちゃう。
「つまんないよぉ」
会いたいよぉ‥。
テレビの音なんて耳に入ってこない。
私の中は貴女だけ。
一日はまだ始まったばかりで、もの凄く長いものになりそうだ。
- 255 名前:駄作者 投稿日:2002年05月14日(火)20時20分12秒
- 249 名無し読者さん>レスありがとうございます。
高橋さんこんなんばかりです(w
250 ぶらぅさん>レスありがとうございます。
自分も同じくうらやますぃ〜です(w
会えない長い一日。
『みんな大好き〜』を見て、藤本×里田に萌えたので書いてみました。
- 256 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月15日(水)11時11分42秒
- 顔に何か冷たいものがあたった。
パタッ‥パタッ‥
目を閉じたまま何かが落ちた部分に触れると指先が濡れる。
(う‥っん)
これは、
「高橋ぃ」
もしかして、涙?
「石川さん?」
なんで そんな悲しい顔をしているの?
そして、此処は?
「ごめんなさい‥」
あぁ、私もしかしてさっきので気を失ったんだ。
かっちょ悪いな〜。
「さっきのことなら全然 気にしてないですよ」
それどころか いい思いをさせていただきました。
胸の感触を思い出してニヤケそうになる。
でも、彼女の目が真剣だから慌てて真面目な顔に切り替え。
- 257 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月15日(水)11時13分39秒
「ホントに?」
涙を瞳に一杯溜めて私を覗き込む彼女。
(これじゃ私の方が泣かせてるみたいじゃん)
まるで二歳年上とは感じられない。
「ええ。だから、泣かないで下さい」
ベッドから体を起こして笑いかけると、彼女も安心したような笑みを浮かべた。
そんな彼女の様子に少し違和感。
今日はやけにしおらしいなぁ。
「首 痣になってる」不意に彼女の手が首に触れ、痣のあるらしい辺りをゆっくりとなぞった。
「大丈夫ですから‥くすぐったいっすよ」
その優しさになんだか気持ちまでくすぐったくなる。
- 258 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月15日(水)11時15分09秒
- 「そういえば、収録に戻らなくていいんですか?」
「‥‥‥」
私の問い掛けに彼女は手を止めて 俯いてしまった。
何かマズイこと言ったかな?
しばしの沈黙が個室に広がる。
「‥イヤ?」
やっと呟かれた声は震えてて、
「高橋は‥私がいるの‥イヤ?」
見上げた瞳には また涙が溜まってた。
「そ、そ、そんなわけないですっ!」
「じゃあ‥いてもいい?」
「‥はい。傍に‥‥いて下さい」
ジッと見つめてくる彼女の瞳が恥ずかしくて、今度は私が体にかけられたシーツに視線を俯かせた。
- 259 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月15日(水)11時19分37秒
チッチッチッチッ。
小さなに掛けられている時計の秒針が二人の間に響く。
楽屋にいる時には考えられないくらいに静かな空気。
それは、私と彼女の微妙さを表しているのだけれど‥‥。
(今はチャンスかもしれない)
例え告白は無理であろうと なんで私に隙あらば技を発動させるのか聞かなければ。
こないだの『離れて下さい』発言だけじゃない他の理由があるに違いない。
「‥石川さん」
掠れた声が出た。
乾ききった口の中で妙な唾液が糸をひいたのが緊張を高める。
彼女は首を傾げて
「なぁに?」
と瞬き。
その仕草に一瞬言葉を息を呑だが話しを続けた。
- 260 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月15日(水)11時21分01秒
「あの、その‥なんで石川さ‥んんっ!?」
やっぱなんか違う。
どうして‥?
なんで彼女の顔が こんなに近くにあるの?
湿った柔らかいモノが唇に軽く、でも、長く重なっていた。
驚きに見開かれた瞳に映っているのは、楽しそうに妖しく笑う彼女の目。
- 261 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月15日(水)11時28分40秒
――10秒経過
石川さん‥
――30秒経過
石川さん?
――1分経過
石川さん!?
んっ‥ちょっ、と‥‥待って‥
そろそろ唇を離して。今度はマジで窒息死してしまう。
てゆーか、鼻で息ができないのはなぜだYO。
「石川さん もう勘弁してください〜〜っ」
唇を離すのは、とってもとっても名残惜しいけど、ここで生き抜かないとキス以上のことが彼女と出来ない‥。火事場のバカ力ならぬ下心パワーで なんとか石川さんの唇をはがした。
そして、形勢逆転。
そのまま肩を掴んでベッドへと。
腕の下にいる彼女に抵抗の色は見えない。
(てことは‥)
いただいちゃっても良いのかな?
- 262 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月15日(水)11時30分01秒
「いいですか?」
一応聞いたけど、既に手は衣装のブラウスのボタンにかけている。一つ‥‥二つ‥。
あと一つで胸が見えるおいしい時に、
「た・か・は・しぃ」
甲高い叫び声と共に
おもいっきり後頭部を叩かれた。
(その声は‥石川さんでは?)
でも、今 彼女は私に組み敷かれているわけで。
でも、声は後ろからしたわけで。
「???」
じゃあ、今 私の下にいるのは誰?
それとも彼女が二人?
それはそれで‥おいしいかも‥。
- 263 名前:駄作者 投稿日:2002年05月15日(水)11時42分24秒
更新しました。
259の×「小さなに掛けられている時計」
は
○「小さな部屋に掛けられている時計」
でした。
- 264 名前:名無し男 投稿日:2002年05月15日(水)17時27分16秒
- 誰だ(w
- 265 名前:ぶらぅ 投稿日:2002年05月15日(水)20時04分20秒
- 愛、梨華にノックアウトっ♪(w
しかし誰なんだ?(w
藤本×里田もよかったです♪
- 266 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月16日(木)03時06分35秒
恐る恐る 組み敷いた相手を見ると、
「‥愛‥‥ちゃん‥」
そこには まこっちゃんが。
そして、今度は 更なる恐怖に凍りつきながら後ろを振り返る。
‥オーマイガッッ!!
目が合った瞬間に、確実に私の細胞は全て凍りつき、毛と言う毛が逆立った。
「い、い、いし‥な、な‥‥ええっ!?」
どうしてよ?なんでなのさ。
「ふ〜ん」
目を合わせて彼女は一人 何かを納得して微笑んだ。
枕を掴んだままの腕を組んでたたずむ姿は女神と言うより‥阿修羅の様。
「あの、これは」
「なんか お邪魔したみたいだね」
冷静なアニメ声が 毛穴から脂汗を引っ張り出す。
- 267 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月16日(木)03時07分57秒
「だから〜‥」
完璧 誤解してるぅ。そりゃあ こんな状況じゃ仕方ないけど。
チラッと まこっちゃんを伺うと 慌ててはだけていた胸元を抑えて俯いた。
「私‥行ね」
そう言って彼女は ドアに向かい出す。
カツカツと踏み鳴らされるヒールの音で 凍りついた私に亀裂が入る。
心臓にまで達しそうな勢い。
(待って下さい!)
今まさに出て行く彼女に歩み寄った私よりも先に、
「違うんです!」
ずっと黙っていた まこっちゃんが口を開いた。
- 268 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月16日(木)03時09分18秒
- まこっちゃんの声に彼女は首だけを振り向かせて止まった。
それを認めた まこっちゃんは少しの間を置いてから 深く呼吸をして 自分自身を落ち着かせるように喋り出す。
「あの‥私がいけないんです。起きかけそうになった愛ちゃんを驚かせようとして‥冗談で顔に枕を被せて‥‥だから、愛ちゃん驚いて‥その‥」
「うん、うん。分かったから そんな顔しないで、小川」
まこっちゃんは喋りながら既に半泣きになっていて、彼女は困ったような微笑みで もういいよと シャクリ上げる まこっちゃんの肩を抱いた。
- 269 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月16日(木)03時11分34秒
「ほら、泣くなんて小川らしくないぞ〜」
「すみません」
「謝るのは小川じゃなくて‥」
彼女の言葉は続かないで、ゆっくりと私に向けられている。
「はいぃ」
そうです。私です。
「ごめんね、まこっちゃん。寝ぼけてたみたい‥」
こんなんじゃあ許されないけれど。
ほんとにマジごめん。昨日といい今日といい何してんだ私は。
「よしっ。じゃあ 楽屋 もどろっか」
「はいっ!」
二人の背中を見送りながら 大きな溜息をついた。
そっか‥‥夢だったのか。どうりで上手くコトが運ぶと思ったよ。改めて現実に目を向けたら 途端に 首と頭が痛くなるし。
- 270 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月16日(木)03時13分55秒
「あっ、そうだ。小川先に行ってて」
あと少しで完全に私と彼女の世界を隔てるドアが閉じられる間際になって、突然それは再び大きく開いた。
「えっ、あ、はい。分かりました」
少しうわずったまこっちゃんの声が廊下から聞こえる。
「すぐ戻るから」
彼女は そう告げるとまこっちゃんの足音が消えるまでドアの傍に立っていた。
パタンッ
私は毛布から上半身だけだして 彼女の行動を見つめた。
とにかく彼女を見ていないと なんだか不安を感じるのだ。
彼女は黙ってベッドの近くに椅子を引っ張ってきて座る。
(お説教されるんだろうなぁ)
でも、一向にそんな気配がみられなくて 余計に不安を掻き立てられるばかり。
- 271 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月16日(木)03時15分59秒
(う〜、これなら首しめられたり、撲られたりした方がましだよ‥って、あれ?)
なんかモジモジしてないかい?
よく見ると彼女は怒ってるわけじゃなさそうだ。
全然 目を合わせようとせず 視線を泳がせて手を組みかえて落ち着きがない。
「石川さん?」
「な、なに!?」
おいおい、声が裏返ってるよ。
「なに、って‥石川さんが何か用あるんじゃないんですか?」
ちょっと意地悪な言い方になっちゃった。
案の定 彼女はバツの悪い顔をして 睨んできた。
(それ逆効果ですよ〜)
睨んだって彼女の場合眉が下がるだけだから恐くもなんともない。
- 272 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月16日(木)03時18分22秒
てゆーか、私のペースにハマった証拠。
「用なんて‥」
「ないんだったら なんでここにいるんですかぁ?」
「そ、それは」
「それは?」
戸惑う姿が可笑しくてニタニタしてしまう。私が笑うことに ますますバツの悪い顔をすると、耐えられなくなった彼女は 横をプイッと向いて、
「‥やーめた。謝らないもん」
ボソッと呟いた。
(謝らない?)
何をさ?彼女が私に何か‥しまくったか。
アレとかソレとかコレとか。
でもさぁ、
「そこまで言ったら謝ってるも同然じゃないっすか」
ホントおもしろい。
ホント可愛い。
- 273 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月16日(木)03時23分03秒
- 「謝ってないですぅ」私が笑ったのが気にくわない彼女はムキになる。
矢口さんや中澤さんやみんなが彼女をいじめたくなる気持ちわかるなぁ。
「‥‥ごめんね‥首のこと」
多少つっけんどんな言い方だけど、それは彼女なりの照れの表れなのだろう。
それにしても、首のこと気にしてくれてたんだ。
「大丈夫です。そのかわりに‥」
いい思いしましたからね。
彼女の胸に焦点を合わせて二ヤリ。
「えっ?何?そのかわりに?って、どこ見てるのよっ!」
「いやいや、別に♪」「胸見てたでしょ〜」
バッチィィィンッ
油断大敵。
おもいっきり背中を叩かれて 血を吐きそうな程むせた。
- 274 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月16日(木)03時25分32秒
- ガホッ‥謝ってる‥ゴホッ‥‥そばから‥これ‥ゲホッ‥だし。
「ごめんっ。だいじょぶ?高橋ぃ」
むせる私の背中をオロオロと撫でる彼女を見る限り 今のはわざとじゃないみたい。
‥あぁ、意地悪したくなる。
「んっ、んん?背骨にヒビがぁ〜」
「ええっ〜!!」
ムンクの叫びみたく両頬に手をあてて 絶叫した彼女は 辺りを高速回転で見回して何かを探しだした。
そりゃあもう手辺りしだいって感じ。
引き出し・ベッドの下・壁‥‥。
揚句の果てには床に這いつくばる。
(もうダメ我慢できないよ〜)
苦しがる演技をやめると、堪えていた笑いが吹き出した。
- 275 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月16日(木)03時26分35秒
「あは、あははっは‥」
そんな私を『えっえっ』と眉を寄せて見つめる彼女の間の抜けた表情が新な笑いを誘う。「高橋ぃ!騙したのね」
「うわっ。すいません」
振り下ろされた枕をかわし、毛布を被って謝った。
またくるであろうと予測していた第二打はこなくて、代わりに
「ホントに心配しちゃうじゃない。ナースコール探したわよ」
でも、なんでだろ?見つからないのよね〜、と付け加えて首を傾げる。
そりゃそうだ。だってここは スタジオの仮眠室だもの。
でも、またからかっちゃいそうだから言わないでおこう。
- 276 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月16日(木)03時28分46秒
「なんでないんでしょうね」
我ながら棒読みな台詞に苦笑。今は もっとちゃんと彼女と喋りたいだもん。
「まぁ いいわ。高橋は だいじょぶなわけだし」
「でも、血ぃ吐くかと思いましたよ」
「ごめんなさいねっ、バカ力で」
顔を赤くして拗ねた口調で また横を向く。「‥なんかさぁ」
「はい」
「高橋、喋り方とか変わったよね」
「はぁ」
相変わらず横を向いたままの彼女。
(変わった‥かもな)訛りが抜けたとかじゃなくて、あさ美が言うには大ざっぱになったらしい。
「あと、意地悪になった」
「ああ、確かに」
- 277 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月16日(木)03時31分40秒
それは素直に認めます。
理由は自分でも分からない。
たぶんだけれど、きっと男って好きな女の子には意地悪したくなるように脳みそにインプットされてるに違いない。
嫌よ嫌よも好きのうちってやつ?
あっ、少しズレてるかな。
- 278 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月16日(木)03時33分26秒
- どうやら話しはまだ続くらしい。
「あと‥ね」
そう言って なかなか話しだそうとしない。「‥‥そのぉ。別に変な意味じゃないから」まだ何も言ってないのに彼女は首と両手をブンブンふる。
「小川のことだけど」「あれは寝ぼけによる事故で‥」
やっぱり納得してなかったか。
今度こそお説教タイムかよ〜。
そのわりには彼女は怒ってると言うより なんか落ち込んでる。
下を向いているわけでもないのに顔に影が。「ホントに?絶対?」「えっ?ええ」
うわっ、うわ。
鼻先まで彼女の顔が迫ってきた。
なんで?どうして そんなに興奮するわけ?肩なんかガッチリ掴んじゃってきてる。
- 279 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月16日(木)03時34分22秒
- その時、いやーな想像が頭に浮かんだ。
(もしかして、石川さんは まこっちゃんのことを)
好きだったりして。
ありえる。おおいにありえる。
だって新メンバーの中で彼女の一番のお気に入りは まこっちゃんだし。
猪木つながりで仲いいみたいだし。
「石川さんて、まこっちゃんのこと好きなんですか?」
思っていたことを、ついうっかりストレートに聞いてしまった。
それほど衝撃が強いってことだ。
この質問に彼女は依然私の顔に顔を寄せたまま止まった。
こんなに近いのだから息が顔にかかってもいいはずなのに 全然感じられない。
- 280 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月16日(木)03時36分40秒
息が止まるくらい驚いた模様。
そして、突然 起動しだした。
「違うよ〜。何言ってるの高橋ぃ。先輩として恋愛のアドバイスしてあげようとしただけでぇ」
「‥‥‥」
な〜んか怪しい。
「じゃあ、なんで私の頭 叩いたんですか?」
好きだから守ったんでしょう?
「それは‥そこに高橋がいたから。あとはノリで」
私は山なのか?
ノリで叩かれるのか?顎に手を添えて疑いの眼差しを容赦なく向けた。
「わ、わたしはともかく。高橋こそ 小川のことどうなの?」
まだ私の肩を掴んで彼女は アセアセと話しを逸らせようとする。
- 281 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月16日(木)03時39分27秒
- まっ、答えは決まってるから簡単にかわしちゃいますね。
「まこっちゃんは友達ですよ〜」
「なら、いいわ♪良かった」
安堵の息をついたところで やっと彼女の手から解放された。
イテテッ‥。
案外あっさりと引き下がったことに少しガッカリしながら 肩をさすっていると、
あっ。
夢と同じだ。
「首 痣できてる」
彼女の、薄いピンクのマニキュアが塗られた形の良い爪が首に触れた。
「大丈夫?」
心の奥から何か込み上げてくることに息を呑む私を 彼女が心配そうに覗いている。
今なら夢を現実にできる‥?
- 282 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月16日(木)03時40分55秒
いや、ダメだよ。
いや、いっちゃえよ。
天使と悪魔が戦いだします。
結論はすぐに出る。
当然‥しないよ。
所詮、夢は夢だもの。「ちょっと夢を思い出して」
「ふ〜ん。寝ぼけて小川を襲っちゃうような夢?」
「それは言わないで下さい」
「ねえ、どんな夢 見たの?」
興味津々に迫られても言えるわけがない。
(本当はまこっちゃんじゃなくて、石川さんが相手だったんですから)
だから、
「秘密です」
と 言って、不満げに頬を膨らませた彼女に多少の罪悪感を抱きながら微笑んだ。
- 283 名前:駄作者 投稿日:2002年05月16日(木)03時49分07秒
- 更新したにもかかわらず、話しが進まない‥
264 名無し男さん>レスありがとうございます。
小川でした。意外もなにもなくてスミマセンです(汗
265 ぶらぅさん>レスありがとうございます。
藤×里‥かなりのマイナーなので恥ずかしいです。しかし、書いてしまいました。
- 284 名前:ぶらぅ 投稿日:2002年05月16日(木)22時33分02秒
- おー小川でしたか(w
しかし石川さんの行動気になりますね(w
期待♪
- 285 名前:名無し男 投稿日:2002年05月17日(金)13時11分53秒
- 悪魔のささやきを応援(w
- 286 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年05月20日(月)20時05分52秒
- サザ○さんでよく『天使・カツオと悪魔・カツオの心の葛藤』みたいなのが出てくるけど、
あんな感じでしょうか?
- 287 名前:駄作者 投稿日:2002年05月29日(水)06時33分09秒
遅くなりました(汗
284 ぶらぅさん>レスありがとうございます。
小川は‥実は重要な役なものでして‥‥たぶん。
285 名無し男さん>レスありがとうございます。
デビル高橋 起動致します。
286 ごまべーぐるさん>レスありがとうございます。
恐らくそのような感じです(w
サ○エさん‥半年近く見てないなぁ‥。
- 288 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月29日(水)06時34分44秒
〜前回のおさらい〜
自分が男であることをついにカミングアウトした愛。
そんな愛を他のメンバーたちは快く受け入れる。
「どんなことがあっても、高橋は高橋だよ」
「ありがとう‥みんな」
声を震わせながら 感謝の涙を流す愛を囲み、娘。たちは円陣を組んで さらに絆を強めた。
ところが‥
「おー たかはすぃー お前 男になったんだってなぁ‥」
何処で仕入れてきたのか つんく♂の鶴の一声により、
「OH〜心が痛むと言うのかい?」
Mr.Moolight〜愛のビッグバンド〜‥ひとむの座は 愛へと継承され‥
- 289 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月29日(水)06時37分19秒
そのことにより、
『モー娘。・吉澤ひとみ脱退!!
柱の要のオチを無くし、モー娘。フラットスリー(別名プッチモニ)大ピンチ!?
[天才→秀才→バカ
(うたばん参照)]』
男前キャラを失った
ひとみが脱退。
翌日の各スポーツ紙の三面をひっそりと飾り、
「‥あのね‥私‥‥高橋が‥好きなの」
突然の梨華からの思わぬ告白。
その真剣な眼差しに愛は ある決意をする。
結婚しよう、と。
そして、婚姻届けを手に入れる為に、区役所へと向かう。
- 290 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月29日(水)06時39分32秒
暴走する愛。
衰退へと加速する娘。のアイドル生命。
そんな中、逸速く将来に危機を感じた亜依は、
「なんでやねん、なんでやねん」
お笑い界入りを目指してダンスレッスン後、一人 スタジオに残り、ツッコミに磨きをかけるのであった。
- 291 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月29日(水)06時41分05秒
月明かりの下で、海が黒光している。
冷たい潮の香りが鼻をつく。
‥ここは何処だ?
窓の外は海。
割と高そうな感じの部屋の内装。
ホテル‥だよなぁ。
何故だろう、穏やかな波の音とは逆に、自分の意思とは関係なく胸の鼓動が激しい。
(なんだか嫌な夢見ちゃった‥‥)
自分が『男』だと告白したり、つんく♂さんが盗聴器仕掛けたり、吉澤さんが辞めたり‥加護さんがツッコミを極めたり‥。
座っていたベッドに仰向けに倒れ、目を閉じる。
すると、かなり音程が外れた鼻歌と、シャワーの音がハッキリと聞こえてきた。
- 292 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月29日(水)06時42分53秒
誰だろ?下手くそだなぁ。
まるで‥彼女みたい。
頭に浮かんだのは 大好きな大好きな人の膨れっ面。
「まさか、ね」
まさか 彼女が私の部屋にいるわけない。
ましてやシャワーを浴びてるなんて‥。
大体、自分がこんなとこに何故いるのかすら分からないのに。
「てゆーか‥なに着てるんだ?」
スースーする服の着心地に、ふと体を見る。これまた高そうな純白のバスローブ。
はぁ?着替えた覚えないぞ。
枕に顔を埋めてジタバタと、ハッキリしない記憶を辿ってゆく。
- 293 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月29日(水)06時46分05秒
(えっと‥石川さんに首しめられて‥)
気を失って‥夢見て‥まこっちゃんを襲っちゃってて‥また彼女に枕で撲られて‥その後いい雰囲気になって。
‥‥あぁ、思い出せない。
思い出せないジレンマに こそばゆさを感じてベッドの上で身悶えた。
「ん〜〜、じれったいなぁ、もうっ!」
その時だった。
ドアが開いたと同時に
「ごめんね。待たせちゃった?」
少し控えめなトーンであの愛らしい声が話しかけてきた。
「なっ、なんで!?」枕から顔を上げたものの、あまりの出来事に振り返ることなんてできるわけない。
声を裏返して問い掛けるのが精一杯だ。
- 294 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月29日(水)06時47分27秒
「なんで、って‥愛ちゃんが‥」
ちょっと拗ねたように言って、足音が近づいてくる。
(愛ちゃん?高橋じゃなくて!?)
いつの間に昇格しちゃってたの自分?
‥かなり嬉しい。でも、くすぐったいな。
思わずニヤケてしまう顔に慌てて喝を入れてゆっくりと振り返る。「石川さん‥」
やはりそこには彼女がいた。
しかも、シャワー浴びたてのバスローブ姿でだ。
「もうっ‥梨華って‥‥呼んでよ」
子供みたいな拗ねた口調で恥ずかしそうに呟く様が 胸をしめつける。
- 295 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月29日(水)06時48分56秒
濡れた髪が、備えつけの淡いランプの明かりで艶っぽさを増している。
表情も いつもの八割増しに‥色っぽい。
まさにセクシーベイベーって感じだ。
彼女の誘う女ぶりに案の定捕われて、先程までの疑問など忘れ、ポ〜っと魂が抜けた。
――ギシギシ
彼女がベッドに入ってくる。
「愛‥ちゃん」
甘くて気怠さを含んだ声で囁く。
そこで 今の不思議な状況に目が覚めた。
「あの‥‥」
戸惑う私に彼女は肩にもたれながら 左手を広げた。
嬉しそうに揺れる左手の薬指がチカチカと銀色の光を放つ。
- 296 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月29日(水)06時51分02秒
「夢‥みたいだもんね」
幸福過ぎて、私もまだ信じられないの。
そう付け加えて、彼女は 小さく笑った。
「本当に結ばれるまであと三年かぁ」
目の前に 今度はハッキリと見えた。
薬指で光っていたのはシルバーの指輪。
装飾も何も特にない、なんの変哲もないモノだ。
それを彼女は 愛おしそうに右手でなぞる。何気なく自分の左手を見ると、彼女と同じ指輪が しっかりと薬指にはまってた。
(え‥っと‥)
これは‥どうゆうことでしょうか?
驚き過ぎて かえって冷静な自分。
- 297 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月29日(水)06時54分30秒
口に手をあてて女の子らしい仕草でクスッと含み笑いをし、
「でもね、あの時は正直驚いたよぉ」
今まさに現在進行形で驚いてる私の横で、うっとりと彼女は宙を見つめる。
「好きだって告白した次の日に、婚姻届け持ってくるんだもの」
あぁ、そんなこともあったっけ‥‥あったんだ‥。
「それで、いざ届けを出す時になって、愛ちゃんが結婚できる年齢まで あと三才足りないって気付いてさぁ‥」
男は十八才からだもんな〜。
てゆーか、彼女は私が男だと何故知っているんだ?
「けど、こうやって今婚約記念に旅行に連れてきてくれて‥すごく‥その‥嬉しいよ」
唖然呆然と固まってた私の腕にキュッと しがみつく。
- 298 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月29日(水)06時58分12秒
腕を彼女の胸に挟みこまれるような形で抱かれ、
(む〜、これはこれで嬉しいし、可愛いんだけれど)
ほんっとにわけが分からない。
吉澤さんじゃないけどサンタさん改め、
『神様ぁ〜〜』
と絶叫したい。
いやいや、むしろ気掛かりなのは、さっきまでのが夢じゃないとしたら‥吉澤さんは脱退したのかしら?
- 299 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月29日(水)07時01分52秒
てことは、吉澤さんのことだけじゃない。
加護さんも‥。
相方(ボケ)はどうするのかな?やっぱり辻さん?
気になる。おおいに興味あり‥
「愛ちゃんっ!」
「‥‥うわっ!」
考えこんでいた視線を上げると 彼女が私の足をまたいで 馬乗りになるような態勢でこちらを睨んでいた。
「何 考えてるの?」自分以外の誰かのことを考えていると女の勘で感じとったようだ。彼女は怒ったつもりみたいだけど 全然恐くなんかない。
(むしろ態勢がエロいんですけど)
だってなんか バスローブの隙間から 何も下着をつけていない裸の胸が見えてるし。
- 300 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月29日(水)07時08分11秒
微妙に上目遣いな所が誘われてるようで‥襲いたくなってしまう。いい、よね?
‥婚約者だし‥フィアンセだし‥許嫁なわけだし‥。
「んっ‥」
そう言い訳してる間に、手は無意識のうちにローブの隙間に入り込でいて、胸の先端に触れると 彼女の体が微かにのけ反った。
そして、触れていただけの人差し指で先端を押し上げる。
「くぅ‥っ」
たったそれだけの行為で 目を閉じて切ない鳴き声を漏らす彼女。もっと彼女を感じたくて、震える体を引き寄せると、薄く開いている唇に口づけた。
柔らかい感触が心地良く、軽いキスを角度を変えて 何度も何度も繰り返す。
段々と互いの唇は熱くなってゆき、顎に手を添えて持ち上げ、舌で深くわった。
- 301 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月29日(水)07時12分28秒
「ふぅ‥んっっ」
突然の侵入に、彼女は鼻にかかった甘い息を漏らし、追いかけてくる私の舌を拒もうと肩を押す。
そうは問屋も私もおろさない、っと。
「やっ‥まだ‥‥ダメだよ」
逃げようとする体を強引に抱きすくめ、それでもなお抵抗する彼女の両手首を掴むと 態勢を入れかえた。
「こんななのに‥ダメですか?」
「ぁんっ!」
暴れたことにより完全に はだけたローブから見える 膨らんだピンク色の先端を弾く。「少し触れただけなのに」
そう言って目を細めて意地悪く微笑んだ。
彼女は羞恥から頬を紅く染めて、それでも、潤む瞳で力強くキッと見上げてきた。
- 302 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年05月29日(水)07時15分27秒
だ〜か〜ら、それが逆効果なんです。
責める瞳を無視して、既に勃ち上がっている先端を唇で挟んだ。
途端にピクンと体が弾む。
クルクルと舌で輪郭を縁取ったり、全体で大きく舐め上げて チュっと強く吸う。
「くうぅ‥っんん」
抑える声に、もう片方の乳房を 先端を中指と人差し指て挟み込んで円を描くように揉みしだきながら彼女を覗きこんだ。
うっすらと開いた潤んだ瞳と、瞳が絡む。
「‥見ない、で」
唇を噛み締め 眉を寄せて愛撫に耐える表情が厭らしい。
「見ないで、なんて無理」
意地悪な笑みで見つめたまま、先端をキュッと摘んだ。
「やっ‥ぁん」
もっと乱れさせちゃうから。
- 303 名前:駄作者 投稿日:2002年05月29日(水)07時33分34秒
- 次の更新は近いうちにします。
補足:『前回のおさらい』は全くのフィクションです。
- 304 名前:名無し男 投稿日:2002年05月29日(水)11時36分06秒
- 続きを激しく期待
フンガ
フンガ
- 305 名前:ぶらぅ 投稿日:2002年05月29日(水)14時22分21秒
- 続きが激しく気になります・・・(w
- 306 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年06月01日(土)01時16分17秒
- 続きが気になる人が集まるスレはここですか?
…同じく3号参上。
- 307 名前:Strawberr Sex 投稿日:2002年06月06日(木)23時03分49秒
Love Love Love Love Love Love‥‥
――♪〜♪♪〜♪♪
朝、昼、夜に届く、何通ものメール。
『お疲れさま〜。ミュージカルの稽古もう終わったぁ?
うちは今終わったよ〜‥‥』
他愛のない内容から始まるメールに、ギュッと携帯を握りしめる。
違うの。私は こんな言葉がほしいんじゃない。
『会いたい』
『大好き』
『愛してる』
Love Love Love Love Love Love‥‥
そらに輝く幾千もの星が降るように、私へと降り注がれる愛のメッセージ。
でもね。どれも、これも違うの。
- 308 名前:Strawberr Sex 投稿日:2002年06月06日(木)23時05分03秒
たくさんの愛の囁きより、心をふわつかせるメールより、確かなものがほしいの。
- 309 名前:Strawberr Sex 投稿日:2002年06月06日(木)23時06分44秒
例えば‥
瞼を閉じて思い浮かべる。
腰に回された手。
顎に添えられる指。
唇をわる舌。
『りか‥ちゃん‥』
欲望に掠れた声で囁いて。
『ねえ‥ほしい?』
歯の浮くような台詞の代わりに、
リアルな刺激で私を埋め尽くして。
『いい?‥いくよ』
濡れた音と共に、体も心も満たされる。
なまめかしい程の恍惚感が細胞の一つ一つを走り抜けた瞬間、目の前が大好きなピンク色に染まって‥
- 310 名前:Strawberr Sex 投稿日:2002年06月06日(木)23時08分57秒
「梨華ちゃん どうしたの?」
不意に名前を呼ばれ、妄想はそこで終わり。
「う、ううん。どうして?」
ソファに委ねきっていた体を起こして 声のする方向に瞳をずらした。
「なんかニヤニヤしてたから」
不思議そうに言って手を動かす。
濡れた髪を無造作にわさわさとタオルで拭く度に、シャンプーの心地好い香りが漂ってきて 体をむずつかせてくる。
「梨華ちゃんはエッチだね〜」
簡単に見抜かれてしまった下心に顔が火照るけど、もう我慢できないから。
だから、あっと言う間に重ねられた唇に瞳を閉じ、ゆっくりと体を背中からソファに沈めた。
- 311 名前:Strawberr Sex 投稿日:2002年06月06日(木)23時12分05秒
――♪〜♪♪〜♪♪
‥‥雰囲気ぶち壊し。
「‥梨華ちゃん、鳴ってる」
ごっちんはキスをやめて テーブルに置いてある私の携帯を不機嫌に睨んだ。
でも、私は、ごっちんの様子に慌てるどころか、
「いいから、続きして」
拗ねて視線を逸らす横顔を引き寄せて 今度は自分から深いキスをした。
「んっ‥い、いの?‥よっすぃ〜‥だよ?きっと」
「うん。いいの」
ニッコリ笑って見上げると、ごっちんも笑って、優しいキスをしながら パジャマのボタンをはずしだした。
少しだけ冷えてる指先が、熱を帯びた肌に気持ち良い。
- 312 名前:Strawberr Sex 投稿日:2002年06月06日(木)23時14分38秒
そう。私がほしいのはこの瞬間。
一つ、また一つとボタンがはずされることに体を震わせ感じてしまう。
Love Love Love Love Love Love‥‥
たくさんの愛の囁きより、心をふわつかせるメールより、苺のような甘酸っぱいこの時が一番‥好き。
- 313 名前:駄作者 投稿日:2002年06月06日(木)23時26分55秒
- 恋する〜‥ネタにつまってます(汗
304 名無し男さん>レスありがとうございます。
305 ぶらぅさん>レスありがとうございます。
306 ごまべーぐるさん>レスありがとうございます。
かなりお待たせさせてしまい申し訳ないです。
今しばらくお待ちを‥(しかし、そこまでエロにはなる予定では‥ないはず)
今回の更新は、ミュージカルによって なかなか会えない いしよしの話です。
そして、ごまに走る石川さん。
吉ヲタな自分、それでいいのか?と、小一時間(略
- 314 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年06月08日(土)08時31分16秒
- うおーーいしごまだーー。って梨華たんの気持ちはよしこにあるのですか?
- 315 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年06月08日(土)21時35分25秒
- 平井堅っすか。前のはスカパラでしたよね。
しかし、改めて見るとすごいタイトルだ〜(^^;;
いしかーさん、ここでも浮気者(w
続き、楽しみにしてます。
- 316 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月08日(土)23時19分18秒
何故こうなるかな? アタシって誘導尋問されるのは得意なのに、する方は向いてないみたい。
愛しの彼女・石川梨華の部屋でアタシは酔っ払いオヤジと化した一人の少女の寝顔を見つめ溜息をついた。
「よっすぅ〜 どしたのぉ〜?」
うわっ、目覚ましちゃった。
酒臭い〜ぃ。
「酔っ払いは寝てて下さい」
触らぬ所に祟りなしってね。酔いが抜けるまでは 関わりたくないのが本音。
ベッドから起こしそうになった体を両手で柔らかく押さえ付けた。
「ひど〜い。よっぱらってないよ〜ん」
そう言って 真っ赤な顔でケタケタと愉快そうに笑う。
- 317 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月08日(土)23時20分32秒
「アタシはね よっすぃ〜であって、よっすぅ〜ではないの。分かる?」
「えぇ〜 りかわかんな〜い」
だから そこんとこが酔っ払ってるんだってば。
台詞が全部 平仮名なんだよ。
「ぃ」じゃなくて「ぅ」になってんだよ。
意外にそうゆうとこ神経質なんですアタシ。
- 318 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月08日(土)23時22分41秒
酔っ払っているとは言え、名前を間違えられたことにちょっと思考がいじけモードに入っているアタシの腕を梨華ちゃんがグイッとひっぱってきた。
「いったぁぁいっ!」華奢なその手からは想像もつかないバカ力。爪が爪がぁ 食い込んでるぅ〜〜。
「や〜ん おんなのこのこえだ〜」
「梨華ちゃん〜痛いってば!」
アタシの反応が よっぽど面白いらしく ますます笑いだす梨華ちゃん。
ひどいよほ‥‥。
「よっすぃ〜おもい」聞き捨てならない言葉にハッとして、今の状況に気付き生唾を呑みこんだ。
掴まれた勢いで アタシの体は梨華ちゃんの体の上に被さるようにベッドへ倒れていたのだ。
- 319 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月08日(土)23時25分21秒
「お、お、おもいってひどいなぁ」
あいたぁ〜、アタシ今めっちゃ動揺してる。
ベッドと梨華ちゃんとアタシときたら‥‥続くことは何かなんて分かりきっている。
それはただ一つ。
「ねえ よっすぃ〜」まだ酔いが完全に覚めてない まどろんだ声で梨華ちゃんが名前を呼ぶ。
くっそ〜 悔しいけど今日の尋問はやめておこう。
眼下にはいる梨華ちゃんの首筋に咲いてる赤い花。
アタシがつけていない愛の印。
片目をつむれば‥ほら見えない。
「梨華ちゃん」
瞳を閉じてアタシを待つ愛しい彼女に顔を近付けた。
酒臭いのも 梨華ちゃんの美貌にかかれば
香水にもかわる、と思おうとしたけど やはり無理。
鼻息とめておこう。
- 320 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月08日(土)23時29分40秒
- 我ながら色気もムードもないシチュエーションだったけど かっこつけてる場合じゃないもんね。
「梨華ちゃん 大好き」
もう一度 囁く。
その時 梨華ちゃんが頷く代わりに小さく息を漏らした。
そして あと数センチで唇が重なる瞬間、
「‥‥グガガァァッ〜グゥ〜」
ひぇっ!?な、なに今の?
甘い夜のBGMに怪獣の声はないだろう。
近所のTVの音かな?ビクッと顔上げて窓を振り返り、今度は隣の壁を見て、続けて部屋のTV。
ダメよ ひとみ。現実を直視しなさい。
うっうっ‥‥実は気付いてました。
「やっぱり」
梨華ちゃん寝てるし。
- 321 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月08日(土)23時31分48秒
傍から見ると 綺麗な寝顔なんだけど お酒のせいでイビキが‥。
そして、
ギシギシギシ――
今度は歯軋りですか。すっかりやる気が抜けたアタシは薄手の毛布を梨華ちゃんに掛けてベッドから離れた。
- 322 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月08日(土)23時35分34秒
ソファに座って遠目から梨華ちゃんの眠る姿を脱力して見つめる。
「んっ‥‥ゴォォッ」
一瞬 鼻にかかった甘い声をたてた後にイビキ。
「ギチギチギチッ」
激しくなる歯軋り。
大の字に寝返りを乱暴にうつ。
ベッド泣かせな女。
真っ赤な顔に、イビキ・歯軋り・酒臭い。
オヤジだ。
モー娘。にはオバチャンどころかオヤジがいる。
しかもアタシの彼女。なんだ。
普通ならここで百年の恋も冷めるのだけど、スカートから覗く太腿を見て恋は更にヒートアップ。
- 323 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月08日(土)23時39分44秒
お酒を飲ませたアタシも悪い。
でも飲ませるような状況に追い込んだ梨華ちゃんも悪いんだから。梨華ちゃんの首の痕を睨んで 事の成行をつらつらと思い出す。
****
それは今朝の楽屋での着替え中にみつけた。梨華ちゃんの着替える姿なんて見慣れてるし下着姿よりももっと凄いモノ(裸)だって見てる。
でもなんとなく梨華ちゃんが上着を脱ぐところを盗み見ていた。
「ののやめてよぉ〜」そう言って ののにじゃれられている梨華ちゃんはアタシが見ているのにも気付かずに
服に手をかける。
あらわになった小麦色の肌。
ピンクの可愛らしいブラジャー。
華奢な肩にかかる髪。
- 324 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月08日(土)23時43分16秒
あぁ、やっぱり梨華ちゃんはいい体してる。そんなことを思って視線は梨華ちゃんの体の至る所を大胆に這う。
ウエスト、お腹、胸、鎖骨、首‥‥。
――はい。カメラさんちょっとストップ。
もう一度 首映して。アップねアップ。
カメラさん=自分の眼球に指示を下す。
はいっ!そこっ!
ん〜〜 なんだあれ?うっすらと赤い痕が。
これは、これはぁぁ
『恐らくキスマークでしょう』
頭の隅の自分が、まる夫くんばりの冷静さで言い放つ。
- 325 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月08日(土)23時46分34秒
アタシのつけた跡じゃない。
だってアタシのはもっとデカイはず‥って解説しだしてる場合じゃない。
他の誰かがつけた?
ここでストレートに訊くなんて出来る程 アタシは肝座ってない。モー娘。一のヘタレですから。
完全にフリーズしてしまったアタシに梨華ちゃんは 視線にやっと気付いて振り向いた。「どうしたの?」
小首を傾げて瞳を覗きこんでくる。
「う、う、ううん。なんでもないない。梨華ちゃんの胸がおっきくなったのはアタシの手ヂカラのおかげだなんて思ってない!」
慌てて首をふる。
「‥‥バカ」
梨華ちゃんは耳たぶまで真っ赤にして アタシから離れてった。
- 326 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月08日(土)23時48分33秒
仕事が終わった後も梨華ちゃんは口をきいてくれなかった。
「お疲れ様でした〜」
アタシの横をするりと抜けて楽屋から去ろうとする梨華ちゃん。
オロオロするアタシにナイスな会話が助け舟を出してくれた。
「今日 飲みに行こうよ」
「うん♪」
と、安倍さんと飯田さん。
「ののは甘い物 食べるとご機嫌やな〜」
「へい♪」
と、加護とのの。
「こうゆう時に誘導尋問をスムーズにするにはですね‥」
「なんでそんなこと知ってるの?」
と、紺野と新垣。
ふっふっふ。全ての点と点は繋がったわ。
- 327 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月08日(土)23時50分32秒
梨華ちゃんを飲みに誘う→飲ませてご機嫌とり(弱らせる)→さりげなくキスマークについて誘導尋問。
まさに今のアタシにピッタリなフルコース。ちょっと高くなりそうだけど。
「梨華ちゃんっ!ちょいタンマァァッ!」
「ふぇっ!?あっ、はい」
梨華ちゃんは突然呼ばれたことにビックリして両足でピョンと飛び上がった。
- 328 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月08日(土)23時54分59秒
誘うと梨華ちゃんは渋々ついてきてくれた。あまり飲めないのは知っていたけど 仕方ないもの。
しらふの梨華ちゃんを相手に誘導尋問を成功させる自信ないし。
下手に怒らせたくないし。
自分のヘタレぶりは分かってるから。
「落ち着いたお店だね」
「でしょ?」
こないだ ごっちんに教えてもらった繁華街から少し離れた店。
梨華ちゃんは居酒屋にでも連れていかれると思っていたみたいで
予想外の展開に喜んでくれてる。
「‥なんか怪しい」
オーダーしたカクテルが二人に運ばれてきた時 梨華ちゃんが何か言いかけた。
「何?」
「ううん。なんでもない」
ふぅ〜 なんか嫌な汗出て来る。
- 329 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月08日(土)23時55分10秒
誘うと梨華ちゃんは渋々ついてきてくれた。あまり飲めないのは知っていたけど 仕方ないもの。
しらふの梨華ちゃんを相手に誘導尋問を成功させる自信ないし。
下手に怒らせたくないし。
自分のヘタレぶりは分かってるから。
「落ち着いたお店だね」
「でしょ?」
こないだ ごっちんに教えてもらった繁華街から少し離れた店。
梨華ちゃんは居酒屋にでも連れていかれると思っていたみたいで
予想外の展開に喜んでくれてる。
「‥なんか怪しい」
オーダーしたカクテルが二人に運ばれてきた時 梨華ちゃんが何か言いかけた。
「何?」
「ううん。なんでもない」
ふぅ〜 なんか嫌な汗出て来る。
- 330 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月08日(土)23時56分59秒
と まあ 色々あって
始めは ほろ酔い程度で終わらすつもりが
梨華ちゃんは
「だ〜め。今日 恥かかした罰」
と言って おつまみの類には手を出さないですきっ腹にガバガハとアルコールを流すもんだから 悪酔いしたのだ。
で、今 アタシの目の前で恥じらいもなく大股開きで寝てるオヤジになったわけ。
- 331 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月08日(土)23時59分41秒
「結局 何も分からなかったし」
しかも今夜はオアズケだ。
「うっ‥‥んん」
小さく唸って梨華ちゃんが毛布を床に蹴落とした。
「まったく、風邪ひいちゃうよ」
やれやれとソファから立ち上がって毛布を拾うと 見事な大の字を全身で力強く作っている梨華ちゃんに掛けなおす。
「‥‥やっ」
また振り払う。
掛ける。
「ん〜‥ダ‥‥メ」
床に落とす。
掛ける。
「‥もっ‥‥い、い」落とす。
掛ける。
らちあかん。
かなり苛立って また掛ける。
どっかにガビョウないかな?毛布の両端とめてやろうか。
な〜んて冗談にも近いい本気なことを考えてると 梨華ちゃんの体が微かに痙攣した。
- 332 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月09日(日)00時01分35秒
「あぁ‥‥やぁ‥ごっち、んんっ」
そして、眉を切なげに寄せて それはもうゾクゾクするような声を上げた。
な、な、な、なにその寝言は!!
ちょっと、かなり色っぽいじゃん。
- 333 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月09日(日)00時04分58秒
慌てて梨華ちゃんを起こそうと肩に触れた。
「そ‥んな、とこ‥‥触らないで」
ピクンと体が跳ねて
アタシの指先に過剰に反応する。
そんなとこってどこ?そんなとこ ごっちんに触られたわけ!?
やっぱごっちんも梨華ちゃん狙いだったか。アタシがいない所できっと あんなことや こんなことを。
梨華ちゃんも梨華ちゃんで 今度のミュージカルの ごっちんをベタ褒めだったし。
いしごまなんて認めない〜ぃ!!
いし、とくれば よしなのよ。
方程式と同じ。当たり前の定理。
学校で習ったよねっ!とにかく早く起こさねば。
夢の中とは言え 梨華ちゃんが他の人となんて嫌だもん。
- 334 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月09日(日)00時08分19秒
肩がダメなら次は腕。ペチペチと叩く。
「お〜い 梨華ちゃぁぁん」
アタシの訴えに梨華ちゃんは また眉を寄せ唇を少し開いた。
「い‥‥いよぉ‥たかはしぃ」
アタシの時は この言葉によって世界の時計の流れから一分程はずれた。
何がいいの?
高橋よ お前 一体何をしたのだ。
アタシやごっちんが好きだったんじゃないのか。
「梨華ちゃん起きてよぉぉ!!」
「いいださぁん‥はずかしですぅ」
「だから、起きてってばぁぁっ!!」
「あっ、そんな‥あべさん」
「安倍さんとも!?」
「ぅん‥にいがきぃ」
「ええっ!」
上は二十歳から 下は十二歳まで。
梨華ちゃん ストライクゾーン広すぎ。
- 335 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月09日(日)00時10分28秒
なにがなんだか分からなくなったアタシは
梨華ちゃんに一刻も早く戻ってきてほしくて往復ビンタを発動させた(実は一度やってみたかった)。
ペチッペチッペチッペチッペチッペチッペチッペチッペチッペチッペチッペチッ‥‥
「痛いっ!痛いよぉ」
十何往復目にして やっと梨華ちゃんは目を覚ました。
両頬を押さえて 涙が溜まった黒目が見上げてくる。
ふ〜んだ。そんな目したって許さないもん。「何するのよ よっすぃ〜」
起きたばかりで あまりよく働かない鈍い頭のためか 梨華ちゃんは状況がうまく飲み込めていない様子で 怒ってはないみたい。
- 336 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月09日(日)00時11分57秒
「ビンタしてアタシと同じ頬袋を作ってあげようかと思っただけ」
やきもち焼いてたのがばれないようそんな嘘を言うと梨華ちゃんは、
「あ〜‥‥ありがと」
まだ寝てるし。
てゆーか、なんか嬉しそうだ。
- 337 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月09日(日)00時15分34秒
ポリポリと首をかきながら梨華ちゃんはアタシに笑いかける。
「恋人とか夫婦って顔が似てくるって言うもんね」
私とよっすぃ〜、なかなか似てこないから
だからビンタで頬袋を‥なんて考えたの?
クスクス笑う。
かなり違うけど まあいいか。
結果オーライ。
梨華ちゃんは変な風にポジティブと言うかなんと言うか。
「あ〜 やっぱり痒いよぉ」
唖然としているアタシに梨華ちゃんは いきなり例の痕がある首を見せ付けてきた。
えっ、えっ!?本題に入るの?
「見てよこれ〜 凄いでしょう?」
「う、うん」
気のせいかな?今朝見た時よりもクッキリと痕が浮き出てる。
よく見ると 首だけじゃない。胸の辺りにも赤い跡が。
- 338 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月09日(日)00時15分45秒
ポリポリと首をかきながら梨華ちゃんはアタシに笑いかける。
「恋人とか夫婦って顔が似てくるって言うもんね」
私とよっすぃ〜、なかなか似てこないから
だからビンタで頬袋を‥なんて考えたの?
クスクス笑う。
かなり違うけど まあいいか。
結果オーライ。
梨華ちゃんは変な風にポジティブと言うかなんと言うか。
「あ〜 やっぱり痒いよぉ」
唖然としているアタシに梨華ちゃんは いきなり例の痕がある首を見せ付けてきた。
えっ、えっ!?本題に入るの?
「見てよこれ〜 凄いでしょう?」
「う、うん」
気のせいかな?今朝見た時よりもクッキリと痕が浮き出てる。
よく見ると 首だけじゃない。胸の辺りにも赤い跡が。
- 339 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月09日(日)00時18分45秒
「どうしたのそれ?」
遂に出ました禁断の質問。
梨華ちゃんは アタシの質問に一瞬 顔を赤らめ 恥ずかしそうに話しだした。
「ウチって‥その‥あまり綺麗じゃないじゃない?」
「うん!」
確かにそうだ。梨華ちゃんの部屋って(以下自粛。
アタシが即答したことに梨華ちゃんはピキッと表情を強張らせた。
「‥‥でね、なんか最近 痒いんだよね」
「はぁ?」
「掃除 一週間してないん‥だ。あはっ」
「はぁ?」
梨華ちゃんの話しの真意が読めない。
掃除してないから部屋が汚い。で、痒いと。
「だからぁ‥‥ダニとかが‥ね」
はぁ?‥‥あぁっ!はいはい。
- 340 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月09日(日)00時21分07秒
そこまで言わせるか、って感じで梨華ちゃんは拗ねたようにアタシを見てて、謎が解けたアタシはニッコリ顔。な〜んだ。そうゆうことだったのか。
あれはダニにさされたとこだったのか。
「なによ。なんでそんなに嬉しそうなの?」「ん〜?なんでも」
あっ でもさっきの寝言はなんだったんだ?「そういえば梨華ちゃん なんの夢見てた?」
お腹の辺りをさっきと同じくポリポリかきながら梨華ちゃんは 視線を右斜め上にして夢を思い出し始める。
「えっとねぇ、みんなに痒いとこかいてもらう夢」
よっしっ!セーフ。
アタシが出てこなかっのが多少の不満だけどさ。
- 341 名前:吉澤さんの彼女 投稿日:2002年06月09日(日)00時27分31秒
「そっか。よかった」
ほんとは、女の子としても、人としても、梨華ちゃんのだらしなさはよくないと思う。
でも、アタシ的には大OK。
浮気よりましだもん。疑っててごめんね。
「なんでそんなこと訊くの?」
「いいから、いいから」
「変なのぉ」
いつもの梨華ちゃんなら しつこく理由を訊いてくるのに 今日は痒さに堪えきれず アタシそっちのけで腕とかをかいてる。
う〜〜、梨華ちゃん相手してよぉ。
今度はダニに嫉妬しちゃいそうだ。
**END**
- 342 名前:駄作者 投稿日:2002年06月09日(日)00時37分14秒
- まともな いしよしが書けた(気がする
314 いしごま防衛軍さん>レスありがとうございます。
石川さんの気持ちは‥定まってないです(汗浮気性なんです。
315 ごまべーぐるさん>レスありがとうございます。
タイトルも凄いですがピンクスーツもまた。いい曲なのに売れないのが不思議。
三枚目な石川さんの話しです。
部屋が汚くて 酒癖悪くて イビキ・歯軋り‥めちゃくちゃです。
- 343 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年06月09日(日)14時03分42秒
- こういう梨華たんもいいですなあ。
梨華たん浮気性なんですね。
- 344 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年06月10日(月)15時05分38秒
- これはもうバル○ン焚かないと(w
オヤジないしかーさんにそれでもメロメロなヨスコに萌え〜。
- 345 名前:誘う女 投稿日:2002年06月10日(月)22時13分53秒
常にわたしの瞳は彼女に釘付け。
あぁ どうしよう。
わたしを誘惑する彼女の唇。
ペロリと唇の端から覗く赤い舌。
‥‥たまらない。
「ん〜?小川ちゃん?」
わたしの視線に気付いた彼女が唇を舐め 首を傾げる。
別に彼女は意識してわたしを誘ってきているわけではない。
でも、この表情を誘惑と言わずになんと言うのでしょう。
「いっ、いいえ、なんでも‥‥」
もぅ そんなにわたしを惑わさないで下さいよ。
そうゆうのが大好きな年頃なんですから。
もともと意思も強くない方だし、だから目の前で そんな顔されたら我慢できない。
- 346 名前:誘う女 投稿日:2002年06月10日(月)22時17分43秒
「お・が・わ・ちゃん♪」
瞼をギュッと閉じて堪えているわたしを彼女の悪魔の囁きが手招きする。
あぁ やっぱりわたしには無理。
観念して瞼を開けるとそこには彼女の天使にも似た幸福の笑みが。
「いいれすよ、小川ちゃん」
そして、わたしは理性を忘れて禁断の果実に手をのばす。
パクリッ――
口の中に広がる甘い香りと味に うっとり一言。
「しあわせ‥‥」
「でしょ〜?我慢はよくないのれす」
そう言う彼女に わたしはニッコリ顔で答える。
で、また一口。
- 347 名前:誘う女 投稿日:2002年06月10日(月)22時23分22秒
「あれ〜?まこっちゃんダイエットは?」
――はうっ!!
あさ美ちゃんの声により 至福の一時はすぐに終わった。
あぁ またやっちゃった。
「‥‥引っ掛かっちゃった」
またしてもダイエット失敗。
おかど違いだと分かっていてもつい彼女を恨めしく見てしまう。
何も知らない彼女は唇の端についたクリームを舐めて おいしそうにシュークリームを頬張って、
「おいしい〜ぃ」
この顔を見たら ダイエットなんて絶対に無理。
至福の笑顔が誘惑する
**END**
- 348 名前:駄作者 投稿日:2002年06月10日(月)22時37分28秒
更新しました。
暫く短編書きます。
343 いしごま防衛軍さん>レスありがとうございます。
よっすぃ〜が夫
で
後藤さんが愛人
って感じです。
344 ごまべーぐるさん>レスありがとうございます。
バル○ンを焚いて慌てて部屋を出る石川さん‥いいかも(w
小川さんが何かの雑誌で太ったと言っていたのを思い出し 書いてみました。
彼女とはもちろんあの人です。
- 349 名前:ぶらぅ 投稿日:2002年06月11日(火)00時54分12秒
- ( ^▽^)ノ<久しぶりにきましたー
いしよし凄くよかったです(w
なんか想像しちゃいました部屋を・・・(w
誘う女も最後笑いましたぁ。
- 350 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年06月11日(火)09時55分41秒
- ごっちんが愛人ですか。いいっすねー。オガーの気持ちはわかりますな。
ののたんには誰もかなわんよ。
- 351 名前:名無しの愛 投稿日:2002年06月12日(水)03時04分59秒
- いしごま、今一番熱いです。
最近、ごっちんがりかちゃんを見る目がやたら優しい(笑)
おかげで、すっかりいしごまなのです。
- 352 名前:It disobeys the sun 投稿日:2002年06月14日(金)00時32分38秒
快楽に耐え切れずに漏らす喘ぎ声。
それに紛れさせ、切ない吐息を気付かれないように深くつく。
「たかはし‥‥」
名前を呼ばれる度にその声から愛情を感じて、私は堪らなく泣きたくなるの。
「あぁっ‥‥くぅ、ん‥や、ぐちさぁん」
「たかはし、愛してるよ‥‥」
矢口さんは乱れる私を優しく抱きしめると首筋にキスをした。
愛してる、か。
でも‥‥私は‥‥。 私は、矢口さんみたいに真っ直ぐには想っていない。
だからせめて その気持ちに身体で応えよう‥。
矢口さんの気持ちが明るく私を包み込む。 その気持ちが強くなるにつれ 私の罪は色濃く影をおとした。
- 353 名前:It disobeys the sun 投稿日:2002年06月14日(金)00時40分29秒
「ねえ」
ぐったり横たわる私の肩を撫でながら 矢口さんが不機嫌そうに顔を覗きこむ。
「何でしてる間ずっと目閉じちゃうの?」
「だって‥‥恥ずかしい」
矢口さんは私の瞳を可愛いと言う。
特に‥‥えっと‥‥そうゆう雰囲気の時の瞳を。
その目で見つめてほしいと言う。
‥‥無理だよ。辛過ぎて見れない。
シャワーを浴びて、一息ついてからベッドに潜り込んだ。
「おやすみ」
矢口さんは眠そうにフニャっと微笑み、また私を抱きしめた。
暫くして、私を包み込む腕から力が抜け、耳を寝息がくすぐり始める。
それを合図にそっと矢口さんの腕から抜け出した。
- 354 名前:It disobeys the sun 投稿日:2002年06月14日(金)01時05分54秒
ゆっくりと近づく私に貴女はじゃれつく子犬のように駆け寄ってきた。
「愛ちゃんH長い〜」
「恥ずかしいこと普通に言わないで下さいよぉ」
一番辛いのは貴女なのに。
「部屋で一人寂しく待ってたんだからね」
「石川さん〜」
頬をぷくっと膨らませる仕草が可愛い。
腕を絡ませる 貴女の身体は とても冷たかった。
でも、お互いを見つめ合う瞳は周りを溶かしてしまうくらい熱くて。
「ここにいたら誰かに見られちゃう‥」
「‥恐いですか?」
「‥‥背いてるから、ね」
そう言って私から視線を逸らす。
人を欺き、背いて寄り添う私と貴女は、あってはならない事実。
「愛ちゃん?」
気まずい雰囲気を吸い込むのが嫌で、俯く貴女の腕を引いてホテルの外へと向かった。
- 355 名前:It disobeys the sun 投稿日:2002年06月14日(金)01時15分59秒
冬の海は夜そのものに黒く澄んでいて、そのまま眺めていたら吸い込まれてしまいそうだった。
ひっそりと月を映している。
貴女は私の隣で セーターの袖を口にあて白い息を吐いた。
「寒いね〜‥‥でも」
不意に柔らかくて暖かい感触が冷え始めた私の背中に伝わってくる。
ずっと感じていたいそんな温もり。
「愛ちゃんに くっつけるから全然OK」
少しの恥じらいもなく言う貴女。
それにひきかえ私は‥‥かなり照れてる。 私の肩にのせている顔を首を少し捻って見上げると、その表情は砂浜を行ったり来たりしている波を愉しそうに眺めていた。
- 356 名前:It disobeys the sun 投稿日:2002年06月14日(金)01時26分55秒
「‥‥いつでも 何処でも愛ちゃんを抱きしめたい」
二人しかいない砂浜に響いた小さな呟きを波が掠めとったけれど、私は聞き逃さなかった。
貴女も不安なの?
寂しいの?
「太陽の下で愛ちゃんを抱きしめたいよ。陽射しに照らされた愛ちゃんの笑顔を私だけのものにしたいの」
悲しい横顔。
耳元で囁かれた想いは どんどん胸に流れこんできて、私を溺れさせる。
「‥‥石川さん」
胸が苦しい。
「このまま溶けちゃいましょうか?」
この海原を駆けた先にも二人の幸福な明日はないから。
「このまま夜に溶けちゃえば、待つ必要もない」
でも、光に照らされたい。
- 357 名前:It disobeys the sun 投稿日:2002年06月14日(金)01時44分39秒
貴女から身体を離して振り返る。
「愛ちゃん?」
不安が心を浸食して今にも自分を見失いそうだった。
いや、見失っているのかもしれない。
一体 今どんな顔をしているのだろう。
ちゃんと笑えているかな。
驚きに開かれた瞳に見つめられながら波に近づいた。
少しづつ確実に私は闇に迎えられてゆく。 不思議と水が冷たいとは感じない。
もっと早くにこうすれば良かった。
膝まで浸かりきった時、強く肩を掴まれ振り向かされる。
「いやっ」
「‥‥‥。」
貴女が泣いていた。 駄目でしょう、泣いたら。
いつものポジティブな笑顔が見たい。
大好きだから。
- 358 名前:It disobeys the sun 投稿日:2002年06月14日(金)02時14分25秒
「一緒じゃなきゃ、いや」
「え?」
「私を置いてかないでよぉ」
瞳に溜まった雫がオレンジ色に輝いてる。
「もう‥‥朝」
どちらが言ったのかは分からない。
いつの間にか薄い暖色のベールが辺りを包んでいた。
「‥きれい」
「うん」
足に打ち寄せる波が心地好く、貴女の肩に頭をのせて朝日を眺めた。
大嫌いな、大嫌いな明るい太陽の光。
焦がれて、焦がれてやまない明るい太陽の光。
眩し過ぎる光に目を細めた後、静かに伏せた。
貴女も私の首筋に顔を埋めて光を避ける。 もう夜にしか安堵の息をつけない私たち。
二人の恋は太陽に背いているから。
**END**
- 359 名前:駄作者 投稿日:2002年06月14日(金)02時27分03秒
- 短編更新しました。
349 ぶらぅさん>レスありがとうございます。
誘う女は ほのぼの笑いを目指したので 笑っていただけて光栄です♪
350 いしごま防衛軍さん>レスありがといございます。
食べ物+( ´D`)=最強 の方程式(wです。
351 名無しの愛さん>レスありがとうございます。
いしごま いいですよね。
自分いしよしヲタなくせに(ボソッ
久しぶりの いしたかです。
矢口さんもがチョロリと。
やぐたか‥需要なさげだ。
- 360 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月14日(金)03時42分38秒
- やぐたか……あってもイイと思う。
元祖『触られキャラ』の矢口と新『抱き着きキャラ』の高橋ですから
案外、お似合いなのでは?(w
- 361 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年06月14日(金)13時58分22秒
- やぐたかいしなかなかよかったです。
ののたんがうたばんで言っていた「体重測定の前に中の物全て出します。」
これをきいたとき日本に核ありと思いました。すみません逝ってよしですね。
- 362 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年06月14日(金)16時19分00秒
- 高橋、贅沢だなぁ(w うらやますぃ〜。
『誘う女』の彼女は「〜れす」でスグ分かりますた。
官能的な描写、お約束なオチがたまりません(w
紺野先生が絡んでる辺りもよりポイント高いです。
- 363 名前:名無し男 投稿日:2002年06月15日(土)19時32分46秒
- 溶解妖怪トロケテマッセが現れますた
- 364 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月10日(水)21時48分02秒
- まだかなまだかな〜(w
待ってますよぉ
- 365 名前:名無し男 投稿日:2002年07月14日(日)15時31分05秒
- 学研の
おばちゃんまだかな〜
- 366 名前:あなたへ‥‥ 投稿日:2002年07月18日(木)04時49分54秒
どんなに叫んでも、どんなにも泣いても、彼女の腕からは逃げられない。
逃げてもすぐに捕まってしまう。深く深く繋がれてしまう。
必死に堪えても いつも私は彼女に心も体も溶かされる。
恥ずかしい。意思とは反対に彼女に反応する敏感なこの体を恨めしく思う。
顔をそむける私を覗き込み、無駄な抵抗はやめといたら?と言うように瞳が笑った。
やめたら受け入れることになるじゃない。 だから私は 体を抱きしめる腕の中で抵抗を繰り返すの。
初めは本気で。今は建前で。
- 367 名前:あなたへ‥‥ 投稿日:2002年07月18日(木)04時53分47秒
事が終わった後に彼女は、シーツを掴んで脱力している私に決まってこう囁く。
『好きだよ』
どんな顔をして そんな言葉を言っているのだろう?
同性である私を犯すように抱いて、めちゃくちゃにして。
見たいけど、見る勇気がない。どうせ遊びなんだから。笑ってるに違いない。
彼女の強引な愛撫に喘ぎ、抵抗するくせに昇りつめてしまう淫らな私を、彼女は軽蔑の眼差しで見下ろしてるんだ、きっと。
そして、今日もまた彼女は私を抱く。
狂ってる。
オカシイ。
- 368 名前:あなたへ‥‥ 投稿日:2002年07月18日(木)05時00分26秒
「痩せたね‥」
鎖骨の辺りにキスをした後 彼女は 優しく呟いた。腰を撫でる手も優しい。気遣うのならば 今すぐ解放してほしい。
「ここも、ここも‥‥ちゃんと食べてる?」 肩、二の腕、お腹、太腿に 押し当てられる熱い唇。それだけで体の奥から感じてしまう。疼く部分に触れてほしくてたまらない。「食べ‥てる、よ」
途切れ途切れに答えた私に 彼女は下着の中へと手を忍びこませる。全てを見透かされてるみたい。
「…や…ぁ……くぅ…」
ゆっくりと そこを愛撫する指に 声が止まらない。
「だめぇ…やっ…やぁっ……あぁ」
「ウソツキ」
囁きと共に 深く貫かれる。
- 369 名前:あなたへ‥‥ 投稿日:2002年07月18日(木)05時04分54秒
優しく、荒々しく、時折、穏やかに。私を私じゃないモノにしてしまう彼女。恍惚感でぼやける視界に彼女の瞳が映った。
すごく綺麗だった。 夜空のように暗く澄んだ瞳だと思った。
「ま、ことちゃ‥ぁん…あぁっ…うんっ……あぅ…」
同性を犯す彼女が狂っているのなら、同性に犯されて喘ぐ私も狂ってる。
「もぅ…イっちゃ…い…そ…ぅ…だよぉ…」 噛み締めていた唇から、厭らしい本能が別の生き物みたいに溢れ出した。
思考、心、体が激しく掻き回されて、彼女がもっと奥まで入り込む。
- 370 名前:あなたへ‥‥ 投稿日:2002年07月18日(木)05時13分54秒
「あぁっ……あぁ…あ、んんっ…」
恐い‥恐いよぉ。
彼女に満たされるのが恐い。
彼女に気持ちを侵食されてゆくのが恐い。「…あさ美ちゃん」 名前を囁かれた瞬間、腰が思いきり跳ね上がり、彼女の背中に回していた両腕で力強く彼女を抱しめていた。 そして、全身を駆け抜ける快感の痺れから解放されると、彼女の肌に手を滑らせ ベッドへと体を沈ませた。 太腿をつたった生暖かい液体もベッドに滴る。
息遣いがいつもより激しくて ベッドが微かに軋むほど。もう一つ いつもより激しいのは胸の鼓動。
- 371 名前:あなたへ‥‥ 投稿日:2002年07月18日(木)05時23分35秒
暫く 定まらない瞳で薄明かりに照らされたホテルの白い天井を見つめていると 彼女が額にキスをして 隣に寝そべってきた。
私は それを合図に瞳を閉じて、いつもの台詞を待つ。
「‥好きだよ」
キスをして、愛の言葉を囁き、眠る。
まるで儀式。
たまらなく切ないのは何故だろう?いつから 胸が締めつけられるようになったのだろう?
苦しい。逃れたい。 狂っているのは私の方だ。オカシイのは私の方だ。
愛もなく自分を犯す彼女に惹かれ始めている。
振り向いた先に見えたのは 私を悪戯っぽく見つめている彼女。 その瞳に捕われた私は、静かにあなたへ‥‥堕ちてゆく。
〜〜終〜〜
- 372 名前:駄作者 投稿日:2002年07月18日(木)05時48分00秒
一ヶ月ぶりの更新(汗
360 名無し読者さん>レスありがとうございます。
やぐたか ありでよかったです。
361 いしごま防衛軍さん>レスありがとうございます。
アイドルが「体の中のモノを出(略」なんて言うとは(w
362 ごまべーぐるさん>レスありがとうございます。
(#´ `)<ばれちゃってたのれすか‥。
363 名無し男さん>レスありがとうございます。
暗すぎかと思ってたのでトロけてもらえて良かったです。
- 373 名前:駄作者 投稿日:2002年07月18日(木)05時55分18秒
364 名無し読者さんレスありがとうございます。
(;^▽^)<大変お待たせいたしました。
365 名無し男さん>レスありがとうございます。
そういえば昔 学研してたな‥。
「ふわふわ〜」「恋する〜」共に更新を断念します。
続き書いていたら、ダラダラになりまして。本当にすみません。
- 374 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月19日(金)09時56分01秒
- 放棄いや〜んヽ(`Д´)ノウワアアアアン〜
って駄々こねても仕方ないのかしら…
作者さんの書くお話がとても好きなので何か書き続けてホスィ
- 375 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年07月19日(金)18時44分36秒
胸だけへ愛撫を続けていると 彼女が私の手に手を重ね 苦しそうな掠れた声で
「‥‥おねがい」
ただ一言呟き、重ねた手を胸から外させた。部屋は暗いけれど、そう言った彼女の顔が羞恥で紅く染まっているのが分かる。
遠慮がちに求める声と、更なる快感へと私の手を導く彼女の大胆な行為が余計に淫らで、可愛らしい。
頬が緩む。
「石川さんて‥‥意外とヤラシイんですね‥」
意地悪く見つめながら、彼女の手が重ねられた手を お腹、腰、太腿へと滑らせてゆく。熱を帯びた互いの体は汗ばんできていて、それでも彼女の肌は 絹のように滑らかだ。
- 376 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年07月19日(金)18時45分53秒
手が下へ下へと触れる度に 彼女はピクンと体を震わせ ベッドを軋ませる。
「‥‥いじわる言わないでぇ‥」
そして、溶けそうな
泣いてしまいそうな声をあげる。
そう言った表情があまりにも幼くて、自分の体の奥底の何かが興奮しだし、太腿の内側を撫でていた手を止めて膝を立たせると、ゆっくりと足を開かせた。ピンク好きな彼女には意外なことに ショーツは白。
少しだけ指先に力をいれて 数度そこを撫であげた。
「‥ぁ‥‥っん‥やぁ‥っ」
ちょっとした刺激で今にも達してしまいそうな吐息を漏らす。
まるで夢のよう。
- 377 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年07月19日(金)18時47分36秒
- (石川さんが私にこんな顔をするなんて‥)もっと見たい。
憧れだった彼女の乱れる姿。最後の方まで。「ひゃぁ‥!」
舌で胸を弄りながら
ショーツを脱がし、生唾を呑んでそこに手をもっていった。
(うわっ‥すごい‥)ぬるっとした液体が指に絡み付く。
「もうこんなに‥」
「っ‥んっ‥‥はずかしいよぅ‥」
二人の影が重なる壁へ顔を向けて彼女は恥じらいを見せるも、言葉とは反対に、蜜は溢れてくる。
「ぁ‥‥そんな‥いきな‥り‥‥っん」
指を二本 生暖かい彼女の濡肉の中へ 埋めた。指を包み込むあまりにも柔らかい感触に感動。
私 彼女の中に入ってるんだ‥。
- 378 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年07月19日(金)18時49分04秒
「はぁ‥‥ぁん‥ぁっ‥あいちゃ‥ん」
「いしかわさん‥」
少しだけ強く彼女を掻き回して、理性も恥じらいも飛ばさせる。
ギシギシと軋むベッドの音と そこから聞こえる濡れた音が激しくなり始めたのを合図に私は パンツのファスナーに手をかけた。
「いしかわさん」
意を決して彼女に話しかける。
「なぁに‥?」
動きを止めた指をくわえ込みながら 彼女は潤んだ瞳をうっすらと開き 私の下で小首を傾げた。
(あぁ‥心臓バクバクだよ)
だって、だって‥これから正真正銘に 彼女の中に入るのだから。「‥‥いいですか?」
- 379 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年07月19日(金)18時53分35秒
ファスナーにかけられた手を見て 彼女もそれが何を意味するのか気付いて 身を固くさせたものの
「‥いいよ」
優しく穏やかな笑みを緊張する私に浮かべて答えてくれた。
「‥‥でも」
「でも?」
付け加えられた言葉に怪訝な顔をする私。
彼女は 私の様子を気にもとめず 体を起こして抱きついてきた。そして、唇を耳に寄せて恥ずかしそうに、どこか拗ねるように囁いてきた。
‥ふぁ?あ、なーんだもう。そんなことか。「あぁ‥うん」
「ねっ?」
やっぱり私は彼女が大好き。
『梨華って呼びながら愛してほしい』
マジで可愛すぎるよ。どうかこれが夢じゃありませんように。
こないだみたいな夢オチはこりごりだ。
- 380 名前:駄作者 投稿日:2002年07月19日(金)19時00分06秒
374 名無し読者さん>レスありがとうございます。
そう言っていただけて嬉しいです(照
ダラダラでよければ続けたいと思いました。なるべくは そうならないよう努力します。
かなり手直ししてから更新したいのでマターリ待っていただけたら有り難いです。
- 381 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年07月20日(土)01時01分02秒
すっごくドキドキしている。手に触れた金具が 興奮によって瞬時に熔けててしまいそうだ。
私の下で彼女は 瞼を閉じて その時を待っている。
誰かを抱くことも、こうゆうことをするのも初めてなはずなのに
私は次になにをすべきなのか分かっていた。(初体験‥しかも男として‥)
とてつもなく奇妙な気分だ。
最初の頃は嫌で嫌でなまらなかったのに、今ではこの体を与えてくれた神様に感謝。
自分の体に舞い降りた信じられない奇跡に少しだけ笑みをこぼすと、静かにファスナーを下ろし パンツと下着も一気に脱ぎさった。
‥‥あれ?‥うそ!?
ないんですけど。
- 382 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年07月20日(土)01時04分46秒
「消えてもぉたぁぁぁぁっっ!!」
「何がぁぁぁぁっ!?」
バスな叫びと アルトな叫びが楽屋内に響き渡った。
一つは逞しく、もう一つは悲しく。二つの消えない低音が、楽屋の壁の間で応酬してる。はっ‥また見ちゃったよ。やっちゃったよ。「高橋なかなかやるじゃんか〜ぁ」
名前を呼ばれて振り返ると 吉澤さんが親指を立てて 爽やかに笑っていた。でも、その表情が少しだけ悔しそうに見えるのは気のせいかしら?
つられて親指を立てながら そんなことを思った。
その後ろでは、他のメンバーが「またかよ」って顔で見てる。
いや、別に私は吉澤さんみたいに趣味で叫んでるわけでは‥。
- 383 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年07月20日(土)01時08分20秒
「つーか、あんたらうるさい」
そう言ったのは保田さん。珍しく楽屋にいた保田さんは ちょっぴり不機嫌気味。
小さな文字が羅列された単行本から 顔を上げずにいる。
「私と高橋、どっちの方が声でかかったですかぁ?」
「はぁ?そんなん知らないわよ」
「まじめに答えてくださいっ!」
「じゃ、高橋」
「ノオォォォッッ!!ケメコォォォォ!!」「ケメ子言うなぁ!!」
つかみ合いをしだした二人に、矢口さんの「よっすぃ〜頑張れ」、安倍さんの「圭ちゃぁん」が応援合戦。
リーダーに助けを求めようと飯田さんを見ると、「ジョニーやっちゃえ!」などと参加している。
- 384 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年07月20日(土)01時09分43秒
「あっ、ちょっと。やめてください」
二人を制する自分の声は、美女と野獣の雄叫びに空しく掻き消され、保田さんは眼鏡を畳に投げ捨てて、臨戦態勢に突入。
「あ!それカッケー!私もした〜い」
吉澤さんは辺りをキョロキョロ物色し、仕方なく保田さんの眼鏡を拾って掛けて、同じように投げ捨てた。
「私もカッケェェェーーッ!!」
「あんた意味わかんないのよ!」
このまま傍にいるのは色んな意味で危険だ‥‥と本能が黄色信号を点滅させるから、私は楽屋の隅で 全くの傍観者を決め込んでいるあさ美の隣に座った。
- 385 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年07月20日(土)01時13分56秒
その時 メイクをチェックしている まこっちゃんが鏡越しに こちらを見た気がした。う〜ん‥たぶん気のせいよ、愛。
てゆーか、そう思いたい。恐いんだもん。
「女の嫉妬は恐いですよ‥」
意味深なことを呟き、あさ美は 私の方をチラッと見てから 視線を楽屋の真ん中で大人げなく暴れる保田さんに戻す。
「なにそれ?」
「また あの夢ですか?」
人の話しを聞け。
「‥‥うん」
慣れたつもりでいても慣れない あさ美との会話。
「なんかね、頭から離れなく」
そう言いう声が震えてることに あさ美は知らないふりをしてくれた。
- 386 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年07月20日(土)01時20分38秒
突き放したような話し方をするけれど あさ美はいつも優しい。
ありがとね、なんてがらにもなく感謝した。なのに、
「それは恋‥恋煩いさ‥‥って、なんです?その顔」
あさ美は 至極 怪訝に私を見つめる。
なんですかって言われても。あさ美が冗談?(しかも超くだらなくて、わけわかんない)を言うからじゃんか。「いや、あさ美が冗談言うから‥ハハハ」
オデコの冷や汗を拭いながら出た笑い声は完全に乾いてた。
どうもこうゆう時って上手く演技できない。「まあ それはどーでもいいとして」
‥‥どーでもいいんだ‥。
凍った私の口元を無視して あさ美は保田さんの右手からはなたれたアッパーに拍手をして話しをすすめる。
- 387 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年07月20日(土)01時22分24秒
「夢はどうあれ 今 現実ではうまくいっているから いいんじゃないですか?‥次 左ストレートきますよ」
その言葉通り さき程のアッパーのお返しとばかりに吉澤のストレートが 保田さんのガードをすりぬけて頬にヒットした。
アイドルは顔が命。
でもまあ 保田さんはキャラが命ってね。
「今のは失礼です」
「うん、ちょっと言いすぎた」
だ〜か〜ら、読むなってば。
「確かに今は上手くいってるけどさ‥」
いつか この体のことが みんなに‥彼女にバレたらと思うと 私は泣きたくなる。
苦しくて 心臓の辺りをギュッと押さえるとあさ美が以前くれた偽乳が掴めた。
- 388 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年07月20日(土)01時24分03秒
あさ美には悪いけど、こんなのでいつまでも誤魔化せないよ。
少しづつだけど みんな感づいているはず。今や 吉澤さんを追い越し、近々 飯田さんに達してしまいそうな背丈。
『好きな先輩』を歌うにしては不自然なハスキーボイス。
新曲での衣装は相変わらず露出過多なものだから(特にお腹)、‥‥‥薄く生え始めたギャランドゥの処理がどうもね‥。
すね毛はなんとか処理頑張ってるけど。
- 389 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年07月20日(土)01時26分29秒
彼女との距離が近づきつつあったある日に見た夢。
全てを脱ぎさった後の私の そこには あるべきはずのモノがなかった。
本当はあるべきじゃないのだけれども。
「うそ!?ない、ない、なんで?」
喜ぶことなのに私はむしろ絶望していた。
血の気のひいた顔で周囲を手でまさぐり、落ちているわけないソレを探した。
「どうしたの?‥‥‥えっ?えっ?」
取り乱した私の様子に気付いた彼女は体を起こして 私の体の異変に見てとると、言葉を失った。
「あっ、あの、違うんです」
前を隠す為に下着を素早く履き、 彼女を落ち着かせようと 肩に手を置いた瞬間 見事に振り払われた。
- 390 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年07月20日(土)01時29分14秒
驚きでいつも以上に開いた目に映った彼女の表情は 怒りと責めるような悲しみに染まっていて、ショックのあまりに振り払われた手が力無く脇に垂れる。その時 心の片隅に封印しておい考えに私は初めて目を向けた。
知っていて知らないふりをしていた考え。
「嘘つき」
彼女は あの甘いアニメ声を強張らせて私を睨んでいた。バスローブを手繰りよせ、裸体を私に触れさせないように強く握りしめている。
「私、そうゆう趣味ないから」
酷いことを言われているのに、そう言った彼女の真っ直ぐな声に
思わず「キレイ‥」と漏らしてた。
それは強がりでもなく素直な気持ちから出たもので。
- 391 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年07月20日(土)01時30分35秒
彼女に恋した時から
自分が男だったら良かったのに、と私はずっと思っていた。
そうだったなら きっと彼女は私を認めてくれる。私を好きになってくれるかもしれないと。
女は男を好きになるべきで、男は女を好きになるべきで。
恋に落ちて、いつかは子供を産み出し、そしてまた その子供も恋に落ちる。
永遠と止まることのない生命の輪。
私は それに逆らって同じ女である彼女‥石川梨華に恋をした。
そして、ふられた。
当たり前な話。ただ、それだけの話だ。
女が男を選ぶのは自然なことなのだから 私を拒む彼女を どうして責めることができるであろう。
- 392 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年07月20日(土)01時40分27秒
目が覚めた時 涙で顔がグシャグシャになっていた。
胸の中は悲しみと‥悔しさでグシャグシャだった。
これが夢オチで良かった。
でも、依然 私はそのモヤモヤに囚われたままでいる。
恋に疑問をもちはじめていた。
男だから好きになる?女だから好きになる?もし今 私が男であることを彼女に打ち明け、そして告白したとしたら その返事は?
男だから付き合ってもいい。
体は男でも 中身は女だからやだ。
‥‥高橋だからいい。高橋だからやだ。
一体どれだろう。
- 393 名前:駄作者 投稿日:2002年07月20日(土)01時47分33秒
385の
「なんかね、頭から離れなく」
は、
「なんかね、頭から離れなくて」
でした。
すみません(汗
- 394 名前:名無しどくしゃ 投稿日:2002年07月20日(土)10時29分35秒
- わぁー作者様バンザイ。
マターリ待ちます、ガンバッテ下さい。
- 395 名前: a Day in Our Life 投稿日:2002年07月21日(日)02時26分03秒
もうどれくらい時が経ったのかな‥‥?
そんなことをのんびり考えて日をめくっていたアタシを置いて 君はとっくに何処か遠くに。
「後藤さんは大袈裟ですね‥」
「そう?」
意外に物をハッキリと言う娘なんだな。
垂れた瞳を少し伏せめがちにしてる後輩の言葉に情けなく笑った。別に現実に君が何処かへ行ってしまったわけではない。
同じグループに所属しているのだから 全く会えないわけじゃないし。
「問題は心の距離なわけよ」
想いは届かない。君はアタシのとこには もう来ない。
分かっている。でも、君を忘れないから。
- 396 名前: a Day in Our Life 投稿日:2002年07月21日(日)02時27分44秒
未練たらしい想いを抱いて今夜も眠る。
そして、朝 目覚めてカーテンを開けた時に君のことを考えるの。アタシから離れた君の輝きは この日差しより眩しいのかって。
「はぁ‥?」
「紺野には難しかったかな?」
どっぷり自分の世界に浸りながら語るアタシに 申し訳ないようにあくまでも控えめに頷く。
分からなくてもいいよと言う代わりに ただ微笑んだ。こんな戯言に付き合ってくれるだけ有り難い。
「あの頃は近過ぎて
その輝きに目が眩んで見えなかったんだ」
いつでも手と手を繋げた二人。
近過ぎて見えなかったモノ。時が過ぎて見えてきたこと。
- 397 名前: a Day in Our Life 投稿日:2002年07月21日(日)02時28分54秒
「今は見えてるんですよね?」
たぶん、ね。全てかはうさんくさいけど。
でも、ガキっぽく君に我が儘を言ったり、無理をさせていたアタシには見えてなかった君の気持ち、今なら ちゃんと見つめることできるはず。
愛しくて、恋しくてたまらない君に あの頃と違う自分を届けたいよ、伝えたいよ‥響かせたいよ。
「ねえ‥‥紺野」
「‥はい?」
無意識に流れてきたアタシの涙に気付いた 奇特な後輩は 一瞬息を呑むと アタシの不安を振り払うかのように ふんわりと微笑み返事をする。
「行ってくるね」
照れ隠しに 言葉短く残して アタシは立ち上がった。
- 398 名前: a Day in Our Life 投稿日:2002年07月21日(日)02時30分21秒
痛いくらいゴシゴシと袖で瞼を擦ったら 少しだけ気持ちが引き締まった。
「頑張って下さい」
小さな声援を背中に受け アタシは 君への変わらない常に直線な気持ちに従い歩み出す。何処にも行き着くことのない 終わらない想いはすでに極限。
だから、今なら全ていえるよ。
あの頃には しっかり受け止められなかった君の涙 笑顔 みんな全部を 手を繋ぎながらいつも感じていたいんだ。
「‥‥待った?」
「ううん」
後が続かなくて、視線を落とした先に君の手が映った。
さっきまでの勇気が音を立てて崩れさる。
胸の鼓動を高ぶらす。
- 399 名前: a Day in Our Life 投稿日:2002年07月21日(日)02時32分59秒
「どうしたの?」
呼ばれて顔を上げると君は あの頃と同じ笑顔をアタシに向けていた。
いつかは‥‥君は‥‥アタシの元へ‥‥きてくれる?
その時が今でありますように。
そう願いながら アタシも君みたいに笑ってみせる。
あの頃とは違う笑顔で
〜END〜
- 400 名前:駄作者 投稿日:2002年07月21日(日)02時42分13秒
364 名無しどくしゃさん>レスありがとうございます。
喜んでいただけて嬉しいです(照
放棄せずにマターリ頑張ります。
短編だけ更新しました一応 いしごま(プラス紺野)です。
短編は書きやすいのでちょくちょく書くかもです。
- 401 名前:名無しどくしゃ 投稿日:2002年07月22日(月)07時48分26秒
- 短編も充分おもしろいッス。
書けるのがうらやますぃ(泣
- 402 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年07月22日(月)22時57分39秒
男が苦手 と公言している石川さんだって
恋愛するならやはり男がいいに決まってる。さっきから考えていたことを話し
「あさ美は どれだと思う?」
1:男だから付き合ってもいい。
2:体は男でも中身は女だからやだ。
3:高橋だからいい。4:高橋だからやだ。
これで冗談でも4とか言ったら‥娘。を辞める。
「そうですね‥‥5の『訛ってるからやだ』でしょうか?」
あさ美は そう言ってクスッと笑った。それはもう 絵に描いたようなブラックな微笑みで。
でも、私は笑えない。ツッコむ気にもなれない。
こっちは大真面目に訊いてるのに。
- 403 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年07月22日(月)22時58分44秒
「まあまあ、落ち込まないで下さい。まずはそこから直しましょう」
落ち込み過ぎて 俯きまるくなった背中を
あさ美はポンポンと叩いて励ましてくれた。(あんたのせいでヘコんでるんだよ)
それを素直に喜べない私は 大きく一つ溜息を吐いて 重い心と体に喝をいれ立ち上がった。
「‥‥ジュース買ってくるわ」
「アイスティーお願いします。甘さ控えめのやつ」
背中を押す その声にこれでもかってぐらい鋭い視線で振り返ると、あさ美が、私が落ち込む原因が自分にあるとも考えずに 手をひらひらとさせて相変わらず笑っていた。
- 404 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年07月22日(月)23時00分01秒
‥‥噂をすれば影。
「私も紺野と一緒で。あっ、でも、甘さ抑えめのやつね」
「い、い、いし、いしかわさん!?」
あさ美と同じように笑顔で私を見送る彼女の姿が。
「高橋そんな恐い顔しないでよう」
「あっ、いや、これは違うんです!」
これは あさ美に向けてのものであって。
彼女がいたら どんなに機嫌悪くても 私の顔はフニャフニャに溶けてしまうもの。
「愛さん、とりあえず座りましょうか」
「あっ、う、うん」
慌てふためく私を見ていられなくなった あさ美が、Gパンの裾を引っ張って 呆れ気味に助け船を出してくれた。
- 405 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年07月22日(月)23時00分56秒
(‥‥ありがと)
バツ悪く目で そう言うと あさ美は どういたしまして と肩を竦めた。
「で、石川さん いつからいらしたんですか?」
「ん?今きたばっかりだよ」
さっきまでの話しを聞かれていたのかもしれない、そう懸念して
あさ美が何気なく訊くが、私たちの心配をよそに 彼女は いたってノンキに答えた。
セーフ。
- 406 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年07月22日(月)23時03分22秒
「それで、二人は楽屋の隅っこで何話してたの?」
彼女にしてみれば特に深い意味はない挨拶代わりの質問に、またもやヒヤリ。
(石川さんの話‥なんて言えないし)
ドキドキし過ぎて、口から心臓でそう。
さっきまで噂をしていた本人がいきなり現れたのだもん。当然だ。しかも、今の私の悩みのタネであり、私の想い人なので尚更。
「訛りを治すには どうしたらいいのかって話してたんです」
「あさ美っ!?‥‥あぁ!そ、そうなんですよぉ」
かなり心外だけど 仕方ない ここは話し合わせとくか。
- 407 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年07月22日(月)23時05分01秒
「訛ってるかな?もう随分ぬけたと思うよ」台詞棒読みな私の言動に、彼女は何も疑わない無邪気な笑顔を向けてくる。
「TVの時は そ〜と〜訛ってるけどね」
「それは言わないで下さいよぉ」
無邪気な笑顔から一転、悪戯っぽい笑顔になった彼女の腕をふざけて小突くと
「あー でも良かった」
彼女はニッコリ。
私はドキリ。
「高橋 なんか元気なさそうだったから」
「‥そう見えました?」
「うんっ!」
得意げな顔で返事をした彼女が可愛らしくて、私の気持ちを更に強く掴んだことは言うまでもない。
(もう‥答えがどれだっていいや)
あさ美の言った5の答えは嫌だけど。
- 408 名前:恋する遺伝子 投稿日:2002年07月22日(月)23時09分27秒
満面の笑みを浮かべる私に、あさ美がボソリと一言。
「ゲンキンな方ですね‥」
そこ、うるさい。
「この後のハロプロニュース頑張ろうね♪」「はいっ!ハッピー♪に いきましょう♪」
はい、みなさんもご一緒に
「「ハッピー♪♪」」
「あんたたちうるさいわよっっ!!」
吉澤さんにトドメのラリアットを豪快にかます保田さんに怒鳴られた。
スローモーションのように畳に沈む吉澤さんの体。
文句なしに保田さんのKO勝ちだった。
- 409 名前:駄作者 投稿日:2002年07月22日(月)23時26分33秒
- 更新しました。
401 名無しどくしゃさん>レスありがとうございます。
自己満足的な短編なんですけど、つい書いてしまうんです(汗
「恋する〜」は野球で例えるなら、やっと六回裏が終わった感じです。
ええ、こんなに長く書いておいてまだ六回裏なんです(汗汗
つきましては、このスレでの「恋する〜」更新は ここまでにしたいと思います。
緑板の方に 新スレを立てて続けます。
ちなみに 次回からこのスレには短編を書いてゆきますので 暇な時に覗いて いただけると幸いです。
新スレも よろしくお願いします。
( ^▽^)ありがとうございました。
- 410 名前:May it tell love? 投稿日:2002年07月24日(水)05時27分48秒
バルコニーに出ると 夏特有の蒸した風が髪をとかしてきた。
今日も月が眩しい。
キミを抱いた後に見上げる月は 太陽よりも眩しく瞳に映る。
闇にひっそりと輝く月にすら汚れたこの身を咎められる。
「‥‥ねえ‥面白い話してあげよっか?」
バルコニーに背中をもたれさせて、風に揺れるカーテンの向こう側で穏やかな寝息をたてているキミに笑いかけた。
「すごく‥面白いよ‥‥きっと」
起こさないように そっとキミへと近づき、頬にかかる綺麗な黒髪を手で掬って、
「あたしが‥あさ美ちゃんのことを‥」
開けっぱなしの窓からあたしたちを伺う月にも、誰にも 聞かれないように囁き続けた。
- 411 名前:May it tell love? 投稿日:2002年07月24日(水)05時33分04秒
スキで、ダイスキでたまらないオハナシ。
囁きと共に吐き出された息が耳をくすぐるのか、毛布から覗く白い肩が少しだけ震えた。何が面白いのかって?だって、面白いじゃない。
その肩に口づけると、窓を閉めて あたしもベッドに体を横たわらせた。
自分の大切な人を毎晩のように犯してる奴が愛を語るなんて‥‥可笑しくて、悲しい。
「あたし‥あさ美ちゃんが‥本当にスキ」
そんなこと関係ないと言うように 背中が向けられた。
こんなあたしに抱かれても汚れることのない真っ白な翼が生えている。
見えない鎖のまかれた翼は もう二度と飛び立てない。
‥‥逃がさない。
- 412 名前:May it tell love? 投稿日:2002年07月24日(水)05時47分29秒
切なさと愛しさが込み上げてきて その背中を思いきり抱きしめたくなったけれど やめておいた。
「おやすみ、あさ美ちゃん‥アイシテルよ」いつかキミへ この想いを真っ直ぐ伝えられますように。
そう願って今日も眠りにつく。
でも、またあたしはきっとキミを抱いて、
『好きだよ』と軽く愛を語るだろう。
〜END〜
- 413 名前:駄作者 投稿日:2002年07月24日(水)06時24分32秒
おがこんの おが視点書いてみました。
う〜ん‥暗い話だ。
こうゆう感じ(痛め・甘め・エロ)の書けやゴルァァって方いらっしゃいましたらリク受けさせていただきたいです。
しかし‥CPは
紺→高・小・後
高→矢・紺・石・辻
石→保田さん・吉澤さん・加護さん以外なら誰でもOK牧場。
(;`.∀´)<なんでよ!?
(;‘д‘)<なんでぇ!?
(0`〜´)<なんでさ!?
イシヨシヲタナノニネ‥
に 限定。
我が儘ですみません。
- 414 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月24日(水)09時45分51秒
- こんまこキボン。それかこんごま。
- 415 名前:名無しどくしゃ 投稿日:2002年07月24日(水)16時46分57秒
- ぅ〜ん。痛い系が好きなので…キボン。
CPは別にいいかな…。
- 416 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月25日(木)10時01分43秒
- 個人的にもの凄く、『ふわふわな彼女』の続きを希望!!!
……なんですが、無理でしたら、あの作品の小川さんの
お相手だけでもお教えねがえませんか?お願いします!
3ヶ月半、ずーーーーっと気になってるんです。
- 417 名前:Sleepin' Beauty 投稿日:2002年07月25日(木)21時57分53秒
忙しくて 刺激的な毎日を過ごしている。
時間は あっとゆう間に過ぎ去って行く。
楽しい、嬉しい、悲しい、辛い‥そんなことも感じられないくらいに。
あぁ‥‥息苦しい‥。
「そういえばさぁ」
うとうとしかけている頭を肩にもたれた私に麻琴ちゃんが ちょっと間延びした声で呟いた。
「‥うん?」
眠くて あまり上手く思考が回らない。
声もハッキリとは出なかった。
「もうすぐあたしたちがモーニング娘。に入ってから1年経つんだよね」
「ぅん‥‥」
「あっとゆーまに1年経っちゃった」
「‥‥ん‥」
- 418 名前:Sleepin' Beauty 投稿日:2002年07月25日(木)21時59分31秒
瞼を閉じたままで返事をした私を麻琴ちゃんは特に気に止めずに言葉を続けた。
ちょっとだけ興奮気味で話す麻琴ちゃん。
頭をあずけている肩が穏やかに上下して ユリカゴのような心地好さで私の眠りを深いものにさせる。
もぅ‥だめ‥だ。
このまま‥‥眠っちゃおう‥かな。
「辛かったけど‥1年楽しかったね。モーニング娘。に入れて良かった」
‥本当に そう思ってる?
少なくとも私は違う。ただ がむしゃらに頑張ってただけで、楽しいとか辛かったとか
そんなことを感じる暇もなくて。
そうゆう感情も感じられないような今を精一杯生きるのって‥‥意味あるのかな?
- 419 名前:Sleepin' Beauty 投稿日:2002年07月25日(木)22時00分46秒
「‥‥麻琴‥ちゃん」「あれ?起きてたの?」
うっすらと瞼を開けて見上げる私を覗き込んだ 麻琴ちゃんは何故か照れ臭そうに微笑んでいた。
「あの、ね‥‥死にたいって思ったこと‥ある?」
「はっ!?そんなことないよ。‥あさ美ちゃんあるの?」
どちらかと言えばイエス。
麻琴ちゃんの問い掛けに私は何も言わないで目を逸らした。
「あさ美ちゃん?」
「‥‥ないから。だから、そんな顔しないでよ」
「ほんとに?」
「うん‥だから、もっと聞かせてほしいな。麻琴ちゃんが楽しかったこと‥辛かったこと‥」
- 420 名前:Sleepin' Beauty 投稿日:2002年07月25日(木)22時01分58秒
そう言いながら また肩にもたれても、麻琴ちゃんは腑に落ちないみたいで 暫く黙って何か考え込んでた。
でも、話してくれた。「‥‥辛かったのは‥あさ美ちゃんが怪我した時‥あの時は」
うっとりと一つ一つの思い出を話す その声は子守唄。
「楽しかったのは
初めてのコンサートで‥‥それでさぁ」
私の髪を撫でる その手は涼やかな夏の風。大丈夫。
私は まだ大丈夫。
なんにも感じないまま死ぬなんて 寂しいじゃない?
そうは思っても‥
「眠ちゃっていいよ」「うん‥‥」
肩を抱き寄せてくれた麻琴ちゃんの優しさは私の心を揺るがすのには十分。
- 421 名前:Sleepin' Beauty 投稿日:2002年07月25日(木)22時08分14秒
この腕の中で ずっと眠っていたい。
眠りの森のお姫様よりも深く深く‥ずっと。きっと麻琴ちゃんに恋してる。
だから このまま恋して死にたい。
Fin.
- 422 名前:駄作者 投稿日:2002年07月25日(木)22時21分59秒
- リクの 紺まこです。紺野さん鬱っぽい感じです(汗
414 名無し読者さん>レス&リクありがとうございます。
川o・-・)ノ<こんなんでよければお納め下さい。
415 名無しどくしゃさん>レス&リクありがとうございます。
痛い系 かしこまりました。
最近 痛い系ばかりなんで少々お待たせします。ネタガ…
416 名無し読者さん>レス&リクありがとうございます。
∬`▽´∬<そんなこと言えません(キパーリ代わりに番外編を書いて…ばらしたりして。3ヶ月半も待っていらっしゃったとは申し訳ないと同時に有り難いです(汗
- 423 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月26日(金)11時31分08秒
- リク応答ありがとう( ● ´ ー ` ● )
切な萌え。超感謝です。
川*・-・)ノ<完璧です!
もっと書いてくれ(切実)。
- 424 名前:SummerNightTown 投稿日:2002年07月26日(金)22時46分08秒
そんな顔しないで下さい。
私はアナタのことが好きなだけなのに。
いつも二人でいたいだけなのに。
ワガママなんて言わないから……。
さっきりよりも強くしがみついた私をアナタは困ったようにそっと抱きしめてくれた。
「……これ…かおりと同じ香水?」
ちょっと高橋には大人っぽいんじゃない?そう付け足して アナタは囁いた。
「はい…」
寄り添う私とアナタから漂う 甘いだけじゃない清楚な大人の女の香りに うっとりしながら囁き返す。
アナタにもっと近づける様に。
アナタとの歳の差が近づく様に。
あぁ、でも、それは無理な話。
- 425 名前:SummerNightTown 投稿日:2002年07月26日(金)22時50分53秒
「好きです。私、飯田さんが好きなんです。このまま二人でいたいんです」
愛を乞うように アナタを見上げる私。
困惑するアナタ。
二人でいたい、そう思うことすら ワガママなんですか?
「高橋?」
「もう……いいです」乱暴に体を離すとアナタの腕は空回り 私の残り香を抱きしめた。抱きしめられた香りすら妬ましい。
「帰りますね」
少しは上手く笑えたかな?最後くらい大人っぽく決めたいよ。
……素直になれない、可愛くなれない。
視線を逸らす私に アナタは呆れて溜息を吐く。吐かれた息が夏の湿っぽい空気と混ざり合い 重く心に絡みついてくる。
- 426 名前:SummerNightTown 投稿日:2002年07月26日(金)22時54分48秒
そう、アナタは いつだって大人。
私みたいな子供の相手をするのに疲れたんでしょう?
「こっち見て」
「やっ…」
頬に手を添えられ 上に向かされた。
私の頬は熱いのに アナタの手は冷たい。
大きな瞳が覗き込む。水晶のように透きとおった光を湛えてる その瞳に 心の中が読まれてしまいそう。
「かおりは、高橋のこと…」
どんなに上手く笑えても、どんなに大人っぽく振る舞っても 心かくせない。
ダイキライ ダイキライ ダイキライ…。
「大好き」
〜END〜
- 427 名前:駄作者 投稿日:2002年07月26日(金)23時04分01秒
- 名無しどくしゃさんのリクの痛い系です。
CPはなんでも良いとゆーことなので
飯×高にしました。
( ゜皿 ゜)<お納め下さい。
423 名無し読者さん>レスありがとうございます。
気に入っていただけて有り難いです。
まだまだ書きたいのですが そろそろレス数が イッパイイッパイなので…。
短編スレでも立て(略
- 428 名前:名無しどくしゃ 投稿日:2002年07月27日(土)00時03分34秒
- Σ(;°Д°)ハッ!
meのリクが…。応えてくれてありがとうです。
痛い系短編なのにオナカイッパイ。感動。
作者様の作品もっとヨミタイ
Converted by dat2html.pl 1.0