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モーニング中・高等学校

1 名前:アリス 投稿日:2002年01月12日(土)18時00分22秒
モー娘。のみんなが出てくる学園物語です。
未熟者ですがよろしくお願いしま〜す!
2 名前:モーニング中・高等学校・・・生徒プロフィール 投稿日:2002年01月12日(土)18時40分54秒
☆飯田圭織・・・高等学校3年生
誕生日・・・8月8日
血液型・・・A型
性別・・・女
詳細・・・生徒会会長。しっかりしているように見えるが、時々変なことを言い出し、皆を困らせる。
     背が高く、顔立ちがはっきりしているので最初は怖がられる。
     が、実は優しい。

☆保田圭・・・高等学校3年生
誕生日・・・12月6日
血液型・・・A型
性別・・・女
詳細・・・生徒会副会長。飯田をよく理解し、しっかり者。なので、友達から相談される事が多い。
     教師からの評価がとても良い。合唱部所属。優勝経験あり。 

☆矢口真里・・・高等学校2年生
誕生日・・・1月20日
血液型・・・A型
性別・・・男
詳細・・・校則なんて気にしない。金髪で平気で学校に来る。
     だが成績優秀なので、教師たちもあまり厳しい事は言わない。
     背が小さい。人なつっこい性格なので、親しみやすい。


     
3 名前:モーニング中・高等学校・・・生徒プロフィールU 投稿日:2002年01月12日(土)19時11分16秒
☆安倍なつみ・・・高等学校1年生
誕生日・・・8月10日
血液型・・・A型
性別・・・女
詳細・・・北海道から引っ越してきた。もう東京には慣れているが、時々方言が出てしまう。
     可愛らしい笑顔で、男女関係なく人気がある。

☆後藤真希・・・高等学校1年生
誕生日・・・9月23日
血液型・・・O型
性別・・・男
詳細・・・初めて会う人には誰にでも無愛想。だが慣れてくると意外と甘えん坊だったりする。
     容姿端麗。女子生徒から人気があるが、本人はそれをあまり良く思っていない。
     誰とも付き合ったことがない。

☆石川梨華・・・高等学校1年生
誕生日・・・1月19日
血液型・・・A型
性別・・・女
詳細・・・顔・声が抜群に可愛いので男子生徒からの人気は凄い。だが鈍感なので本人はあまり自覚していない。
     好きな人に気軽に話し掛けたりできない、恥ずかしがり屋。

☆吉澤ひとみ・・・高等学校1年生
誕生日・・・4月12日
血液型・・・O型
性別・・・男
詳細・・・とにかく女が好き。ルックスがいいので本人の望み通り、モテる。
     後藤とは一方的にライバルだと思っている。
     そして後藤とは対照的。何回誰と付き合ったかわからない。 
4 名前:モーニング中・高等学校・・・生徒プロフィールV 投稿日:2002年01月12日(土)21時55分02秒
☆高橋愛・・・中学校3年生
誕生日・・・9月14日
血液型・・・A型
性別・・・女
詳細・・・合唱部所属。保田に憧れている。男子生徒から人気があり、とくに上級生からはすごい。
     福井県からの転入生で、なまっている。

☆辻希美・・・中学校2年生
誕生日・・・6月17日
血液型・・・O型
性別・・・女
詳細・・・中学生とは思えないほど子供っぽいが、それは天然もの。
     上級生からとても可愛がられる。なぜかいつも加護といる。

☆加護亜依・・・中学校2年生
誕生日・・・2月7日
血液型・・・AB型
性別・・・男
詳細・・・奈良県出身。怒ると方言が出る。その子供っぽさは、天然か作りなのか・・・。
     いつも辻といる。恋人ではなく、ただの友達らしい。

☆紺野あさ美・・・中学校2年生
誕生日・・・5月7日
血液型・・・B型
性別・・・男
詳細・・・北海道からの転入生。成績優秀だが、ボケている。最初の印象は「暗い」。本人もそれを自覚している。
     ボケがおもしろいので可愛がられる。

☆小川麻琴・・・中学校2年生
誕生日・・・10月29日
血液型・・・O型
性別・・・男
詳細・・・新潟県からの転入生。
     後藤、矢口に憧れている。明るく、上級生にも友達がたくさんいる。

☆新垣里沙・・・中学校1年生
誕生日・・・10月20日
血液型・・・B型
性別・・・女
詳細・・・神奈川県からの転入生。小さいので矢口から気に入られている。
5 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月13日(日)04時11分23秒
安倍さん一年生?
意外
6 名前:アリス 投稿日:2002年01月13日(日)10時10分26秒
あはは・・・なっち1年生にしちゃいました。
20歳ですよね・・・・?まぁいいですよ!(?)
なっち若く見えるし!
他の人も年違うし!
7 名前:モーニング中・高等学校・・・教師一同 投稿日:2002年01月13日(日)10時17分11秒
校長   つんく
教頭   ダンス☆マン

石黒 彩 (家庭科)
市井紗耶香(国語)
中澤 裕子(数学)
夏 まゆみ(体育)
福田明日香(音楽)


他 数名・・・
8 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月13日(日)10時33分06秒
ヤッスーが学生でいちー&明日香が先生ってのは新しいですね。
楽しみにしています。
9 名前:出会い〜桜の花びらが舞う〜 投稿日:2002年01月13日(日)14時18分39秒
2002年、春―――。

モーニング中・高等学校 始業式。

「うわ〜桜綺麗だね〜!あたしの好きなピンクー!!!」
「梨華ちゃん花好きだよねー。」
よく晴れた真っ青な空も桃色の大きな木で見えない。
春らしい風が花びらと共に舞う。
生徒達は胸を踊らせながら、桜の木を眺める。
「あたし達も高校生になったんだねー・・・。」
「うんっ!またなっちと同じ学校で嬉しいっ♪」
「あたしは嫌だよ〜。」
「なんでよぅー!!!」
笑いながら冗談、とその少女は言った。

「うおっ!見てあの二人組!二人ともすんげーかわいい・・・。」
「・・・お前目いいよな・・・。」
「可愛い女の子なら何m離れてても見えるよ♪」
「・・・。」
「見たことないよね〜。他の中学から来たのかな?」
「知らねぇよ・・・いちいち・・・。」
目を輝かせながら周りを見る生徒、それを飽きれて見る生徒。
桃色の空は微笑みながらその様子を見ていた。

10 名前:出会い〜桜の花びらが舞う〜 投稿日:2002年01月13日(日)18時28分35秒
「フフ・・・フ・・フ♪」
「ちょっと・・・圭織、見てよアレ。」
「・・・矢口が壊れてるねぇ。」

「コラ矢口!」
「あ・・・なんスか飯田先輩、保田先輩。」
「なにって・・・何でニヤニヤしてんの?」
ああ、と呟いてその小さな少年は頬を少し赤らめた。
「新入生、つまり中1ね。今チェックしてきたんだよ。
可愛い子いるかな〜?って・・・そしたら・・・。」
「いたんだ。」
「そうなんだよ!その名も新垣里沙ちゃん・・・♪
背も顔もちっちゃくて可愛いんだあ・・・・。」
「アンタ背ちっちゃくて顔かわいい子好きよね。」
「去年は辻ちゃんと加護くんがいいとか言ってなかった?」

「俺は常に新しい出会いを求める・・・。」

矢口はそう呟いて人ごみの中へ消えた。
「何訳わかんない事言ってるの?」
「さあ・・・?」
11 名前:出会い〜桜の花びらが舞う〜 投稿日:2002年01月13日(日)19時28分11秒
「ねぇ亜依ぼん・・・。矢口さんのの達から1年生に変わっちゃったみたいなんだよ・・・。もうのの達と遊んでくれないのかな・・・?」
「・・・お気に入りのこと?大丈夫!絶対矢口さんは俺たちのトコに帰ってくる!
1年生なんてお茶漬けみたいなもんだよ。俺らはステーキでね!」
「亜依ぼん、よくわかんないよぅ・・・。」
「まぁいいのっ!」



「オイ吉澤・・・何処行くんだよ。」
「ああ、あの子達に名前聞きにいくんだ。」
やめろよ・・・。もう一人の少年は呆れ気味に言う。
「・・・真希。お前はモテるのになんで女の子嫌いなんだ?」
・・・・。真希は黙った。空と反対側を向いて。

「後藤先輩・・・お話があるんですけど。」
「ああ。吉澤、ちょっとあっち行ってて。」
「はいはい〜。」
吉澤は頬を膨らませながら渋々後藤から離れた。


「はぁ・・・。」
「まさか・・・告られて断ったんじゃないだろうな?」
後藤は首を縦に振った。吉澤は大きな瞳をさらに大きくし、その顔は驚きの表情に変わった。
「お前バカか!?今の子松浦亜弥ちゃんだろ!!?なんで断るんだよー。もったいねぇ・・・。」
「お前とは違う。」
後藤は吉澤から離れ、近くのベンチに座った。
桜の花びらが後藤の肩を桃色に染めていった。
12 名前:出会い〜桜の花びらが舞う〜 投稿日:2002年01月13日(日)21時56分20秒
いつの間にか始業式は終わり・・・生徒達はちらちらと家に帰っていく。
今日から中学3年生、転入生の高橋愛もその例外ではなく、
友達もまだ居ないしさっさと帰ろうと思っていた。

(はぁー。なんか新しい学校・・・しかも東京・・・。
あたし訛ってるけど・・・友達できるかな?)
「さーてとっ!」
独り言のつもりが大きな声を出してしまい、傍にいた数人が自分の方を見たので高橋自信も驚いてしまった。
それからふと見た学校の校舎。
「これからここで勉強したり、友達としゃべったりするんだよねー。」



「・・・あれ?なんか聴こえたような・・・?」
ポロロン・・・
「ピアノの音・・・?」
高橋は上を見上げた。桜の木と木の間にある小さな窓―――。
確かにそこからピアノの音は聴こえていた。
その音に惹きつけられるように、高橋の足は校舎の中に踏み入れられていた。

ポロロン・・・ポロン・・・

「何処・・・?何処から聴こえてるのぉ・・・?」
何故こんなに惹きつけられるのか、高橋自信も良く分からなかったが、
足が勝手に音のする場所を探していた。

ポローン

ある部屋の前で、さっきより音が大きくなった。
「此処かな・・・?」
今度は両手が勝手に動いて、高橋が気付いたときにはドアはもう全開だった。

ポロローン 

「ラーラララララーラ ラーラララララー ラーララララーラーラー
ラーラララーラーララララー♪」
13 名前:出会い〜桜の花びらが舞う〜 投稿日:2002年01月13日(日)22時57分09秒
姿は見えない。
(だけど・・・綺麗な声だなぁ・・・。)
子守唄のように優しい歌声に、高橋は聴き入っていた。
うっとりしていて一瞬意識が飛んだ高橋は、
手にもっていた自分の革靴を床に落としてしまった。
はっ!っと息を殺したがすでに時は遅く、メロディーは止まった。
「誰か居るの・・・?」
「あッすみません!私あの・・・えっと中3の高橋愛っていいます!
それで・・・あのピアノの音が綺麗だったんでつい・・・
そしたらあの・・・歌も綺麗で聴いちゃってて・・・ごめんなさい!」
「ああ・・・いいよ別に。」
「あの・・・先輩は何かやってるんですか?」
「うーん。一応合唱部に入ってるけど?」
「あっ、そうなんですか!」
「まぁいいからさー。もう帰んな。
今日は始業式だけだし、早く帰んないと親が心配するよ。」
「はい・・・。」
音楽室らしき部屋のドアを開け、廊下に出て、後ろでドアを閉めた。
(もう少し聴きたかったな・・・、それと・・・。)

『それと』

ガラッ

「うわっビックリしたー。どうしたの?」
高橋は再びドアを開け、部屋の中の女生徒に向かって叫んでいた。

「私も先輩みたいな歌が歌いたいです!合唱部に入部させてください!」

「驚いた・・・いきなり大きい声出さないでよ。
あたし、ここの部長だし、いいよ。入りな。」
高橋の大きくて丸い瞳はその言葉で細くなり、口元は緩んだ。
「ありがとうございますっ!」
14 名前:アリス 投稿日:2002年01月14日(月)18時47分09秒
>>8 脱退した人を先生にしてみました。
初心者なのでかなりの駄文ですが、よろしくお願いします!
15 名前:出会い〜桜の花びらが舞う〜 投稿日:2002年01月14日(月)21時29分58秒
「ねぇねぇ君たち、名前なんてゆーの?」
「やめろって言ったのに・・・。」
その頃吉澤は目を付けた女生徒に声をかけていた。もちろん、後藤もつき合わされている。
「安倍なつみでーす!」
「石川梨華です・・・。」
「ねぇねぇ、これからどっか行かない?」
「あたしこれから用事あるんですよ・・・。」
吉澤は一瞬がくっと肩を落としたがまたすぐに上を向き、目を輝かせながら言った。
「じゃあさ!あしたは?明日ならクラス発表だけだし
授業ないから帰りに遊ぼーよっ!」
「いいですよ!」
「ちょっとなっち・・・。」
「いいじゃん!梨華ちゃんだってどーせ暇でしょー?」
「でもぉ・・・。」
吉澤と安倍は石川を無視して、もう明日の話をしている。
「はぁ〜・・・。」
石川は深くため息をついた。
あまり男が得意ではないのだ。
だが親友の安倍は石川と正反対。つまり男が結構好きなタイプで、
石川は少し困っていた。

「お前も大変だな。こんなやつらに付き合わされて。俺もだけどさ。」
「え・・・?あなたは・・・。」
「ああ・・・後藤真希。オイ・・・吉澤、帰るぞ」
「うん。またねっ!なつみちゃんと梨華ちゃん♪」
「バイバーイ!」

「どうしたの?梨華ちゃん・・・?」


「ごとう・・・まき・・・。」
16 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月14日(月)22時09分07秒
ひょっとして、いしごま?!(w
どうなるのか気になります(w
17 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月15日(火)01時53分11秒
男にするなら、真希を”まさき”と読むと違和感ないかなぁ〜なんて(w
18 名前:アリス 投稿日:2002年01月15日(火)20時08分31秒
>>16
いしごまになるかな〜?ただいま制作中につき不明です。(オイ

>>17
そう読んでくれても結構です(w 
あ、でも「まき」って書いちゃった・・・。
19 名前:出会い〜桜の花びらが舞う〜 投稿日:2002年01月15日(火)21時37分56秒
始業式翌日――――。
「亜依ぼん、見て見て!あの男の子たち見たことないよね!?
きっと転入生だよっ!」
「げぇー・・・どっちも男じゃん・・・。最悪!」

ガラーッ。
「おはよーございます!みなさん。今年も君たちの担任の、
石黒彩です!またみんなよろしくね!」
「チッ。また石黒のババァかよ・・・。」
石黒は皆に気付かれないように一瞬だけ、加護を睨んだ。
物凄く怖い顔で・・・。
加護はびくっと震え、青ざめたまま固まった。

「えーとね、みんなも気付いてると思うけどぉ、
転入生がいるんですねー。じゃあ今から挨拶してもらいましょー。
ちょっと前にきてくれるー?」

―――――

「小川麻琴です!特技は水泳です!みなさん仲良くしてください!」
「紺野あさ美です、名前で女の子と勘違いしないでください。
よく金魚に似てると言われます・・・。よろしくお願いします。」

「はい、みんな仲良くしましょうね。さて、これから皆さん
2年生になるわけですが・・・・・――――。」



「のの、転入生と仲良くするんだ♪もう名前も覚えたんだよ!
麻琴くんとあさ美くんだよ!」
「あんまし・・・仲良くするなよ・・・。」
「ううん!ダメだよ!亜依ぼんも仲良くしなきゃだよ!」
「フン・・・。」

桜の花びらは風に吹かれて散っていく―――。
20 名前:恋〜瞳はあるのに〜 T 投稿日:2002年01月18日(金)18時59分25秒
「なんで俺が付き合わなきゃいけないんだ?
吉澤、お前一人で行けよ。」
「まぁまぁ、後藤くん。いいじゃない。遊ぶだけなんだから。」
「なっち・・・ダメだよ後藤くん嫌がってるんだから・・・。」

学校は終わり、4人は駅までの道を歩いていた。

「えっとまあ、みんな同じクラスになれた記念に遊ぶくらいいいだろ?
しかし嬉しいなぁ♪2人と同じクラスなんて・・・♪」
「あたしもですよぉー♪」

吉澤と安倍はすでに仲がよかった。
しかし、問題はあとの2人。
後藤はさっきから不機嫌そうな顔をやめず、
石川は顔が赤くなり言葉が出ない状態だった。

(どうしってあたしってこうなの・・・っ!?
いっつもネガティブになっちゃって・・・。)
石川はふと、吉澤と楽しげに話す安倍を見つめた。
(なっちみたいになれたらいいのに。)

安倍は石川の憧れだった。
可愛いし、おもしろいし、ポジティブな方だし、
初めての場所でも、すぐに友達が出来てしまう。
そして好きになった人にも普通の接し方ができる・・・。

「アンタさぁ、顔赤いけど大丈夫か?」
「えっぇぇぇ・・え!?」
突然後藤に話し掛けられ、石川は声が裏返る。
「・・・。声変になってるぞ。」
「こっこれが普通なんですょ!ぃぃんです!」
「・・・あっそ。」

(どうしてあたしってこうなの―――!?(泣))
21 名前:ケン 投稿日:2002年01月27日(日)14時26分04秒
続きが早く読みたいです。
がんばってくださいねー。
22 名前:恋〜瞳はあるのに〜U 投稿日:2002年01月27日(日)20時57分58秒
その後も吉澤と安倍の付き合いで、石川と後藤も何度か遊んだ。
後藤と話すのも随分慣れてきた石川だが、
後藤が自分に冷たくなってきたことを悩んでいた。
(なんか初めての時より冷たくなってきたの、
気のせいなのかな・・・?)

その事実は、後で石川をもっと悩ませることになる。

どうしても気になる石川は、思い切って訊いてみた。
「後藤くんさぁー、もしかして女の子嫌い?」
「っ!」
後藤の顔は一瞬恐ろしい顔になった。が、またすぐにいつもの落ち着きを取り戻した。
「お前には・・・関係ないだろ。」
「なんで?わたし後藤くんの事知りたいもん!」
「うっせえんだよ!てめぇには関係ないっつってんだろ!」
「・・・・!」

石川が驚いて足をとめた。
吉澤と安倍が驚いて後ろを振り返った。
「後藤!梨華ちゃんに当たるなよ!」
「・・・ごめん。俺帰るわ。」
「ご・・・っ後藤くん?」

後藤はきた道を戻っていった。
石川には何だか全く分からなかったが、
石川はもともとお節介な性格だったので後藤のことが気になり、
迷惑を承知で追いかけた。

「ちょっと梨華ちゃ〜ん!」
「ああ・・・あの2人にはついていけないわ。行こう、よっすぃー。」
23 名前:恋〜瞳はあるのに〜V 投稿日:2002年01月27日(日)21時15分43秒
「後藤くん!」
「・・・なんだよ。まだなんかあんのか?」
「さっきはごめんなさ・・・ぃ。だけどあたし、
後藤くんの力になりたいの!だってなんか、悩んでるみたいだし。」
「お前にわかる事じゃねえよ。」

駅の方に歩いていく後藤の背中は、どこか寂しげに見えた。
後藤の言葉にムッときた石川は街の真ん中で叫んだ。
「一人で抱え込んじゃダメだよ!苦しいでしょ!?」
後藤の前にまわりこんだ。
「なんか・・・後藤くん見てると苦しくなるんだもん。
それって後藤くんが苦しそうだからだよ?
でも・・・、あたしに言うのすごく嫌そうだからいいけど、後藤くん、一人で抱え込むのは良くないと思う・・・。
それだけ・・・。ごめんね。しつこくついてきちゃって。あたしももう、帰ろうかな。」

掴んでいた後藤の腕を放すと、石川は後藤に背を向け歩き始めた。
「後藤くん?帰ろう?・・・後藤くん・・・?」

後藤の頬には涙が伝っていた。
24 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月28日(月)04時01分57秒
いろいろと難しいお年頃ですか…
25 名前:アリス 投稿日:2002年01月29日(火)18時38分04秒
>>21 ありがとうございます♪がんばりまーす!!!

>>24 それについては、このあとの更新で☆

よろしくお願いします!
では更新!
26 名前:恋〜瞳はあるのに〜W 投稿日:2002年01月29日(火)19時15分47秒
「俺の親父、俺が小さい頃に死んだんだ。」
「え・・・?」
後藤と石川は近くにあった喫茶店で、温かい飲み物をすすりながら話をしていた。
後藤の予想以上の言葉に石川は驚いた。

「それで・・・俺の好きな人、みんな死ぬんじゃないかって・・・
そんときから、考えてて・・・。」
「そんなっ・・・!後藤くんのせいじゃないわ!」

後藤はフッ、と笑った。そしてまた話を続けた。

「それは分かってるつもりなんだけど、やっぱどっかで怖くてさ・・・。
人を愛する事出来なかったんだ。つーか、逃げてた。
好きな人できても、そう思うと怖くて・・・苦しんで結局やめてさぁ・・・。俺って弱いよな。」
「ううん・・・。弱くなんかないよ。
誰だって、そんな経験があったら、怖くなるよ・・・。」

「サンキュ。」

まだ残っているコーヒーの中に後藤の涙が零れた。
27 名前:恋〜瞳はあるのに〜X 投稿日:2002年01月29日(火)20時07分24秒
後藤が落ち着いたところで、石川が口を開いた。
「あの・・・。」
「ん?何?」
「今まで、好きな人できたことあるんだ・・・?」
「・・・ああ。」

石川は聞きたい気持ちを抑えながら、少し控えめに言った。
「その・・・、後藤くんの気持ちはわかるけど、
お父さんだってそんな考えしてほしくないと思うし、うまく言えないけど、好きな人ができたら、そういう考えで辞めたりしないほうがいいと思うの。」
「うん。」

(なんであたしは、後藤くんのことが好きなのに、こんな話をしてるんだろ・・・。
でもなんか、ほっとけないんだ・・・。)

「これから少しずつ、そういうとこ、治していこ!
あたしにもなんかできることあったら言ってね!」

「サンキュ。」
さっきと同じ言葉だったが、さっきより少し元気があったので
石川は安心した。
28 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月04日(月)19時48分57秒
作者さんはもう戻ってきてくれないのだろうか?
29 名前:アリス 投稿日:2002年03月07日(木)19時54分04秒
すみません!
パソコンさわってなくて・・・。
これからは更新するようにしますね・・・!
30 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月08日(金)02時25分39秒
うれし!
31 名前:〜恋〜瞳はあるのにY 投稿日:2002年03月08日(金)15時46分25秒
家まで帰る電車の中。
石川はドアに寄りかかりながら立っていた。
「ふぅ・・・。」
ため息をつくと、ドアが少し曇った。
石川は軽く瞳を閉じた。

何も見えない。
外の景色も、隣のおじさんも、ガラスに映った自分の顔も、
目を閉じれば何も見えない。

(目を開けたら、全部見えるのかな?)
石川は目を開く。

外の景色が見えた。
隣のおじさんの寝顔が見えた。
ドアのガラスに映った自分の顔が見えた。

(形のあるものだけ・・・。)
32 名前:〜恋〜瞳はあるのにZ 投稿日:2002年03月08日(金)16時20分07秒
(どうして人は、形の無いものが見えないんだろう?)
電車が心地よく揺れる。
石川は何度も、目を閉じたり開いたりしてみる。
その度に、少しだけ淋しくなる。

“瞳はあるのに”

(人の心の傷が解ったら、助けてあげられるのに。)
そう考えて、はっとして俯いた。

(後藤くんの傷を知った今、あたしには何ができるんだろう?)

何もできない。
助ける事なんて、できない。
傷を癒すなんて、あたしにはできない。

「これじゃあ、ただの聞きたがりの役立たずじゃない。」
石川はそっと呟いた。
隣のおじさんにも聞こえないくらいの小さな声で。

石川は、泣きそうになった。
33 名前:憧れ〜いつかきっと〜 投稿日:2002年03月09日(土)16時33分13秒
高橋は早く起きて学校に来た。
教室にはまだ誰もいない。
鞄から何かの紙を取り出し、教室を出た。

高橋が向かった先は音楽室だった。
この間のように、ピアノの音が聞こえた。

「保田先輩・・・お早うございまーす。」
「んぁ?随分早いのね。お早う。」
「あの・・・邪魔してすみません。これ、入部届です。」
「あぁ、入部ね。じゃあこれから頑張ってね。」

「はい・・・!」

保田は入部届をピアノの上に置くと、椅子に腰掛けた。
高橋は出口に行こうとしたが、くるっと振り向いた。

「お願いがあるんですけど。」
「はい、何?」

「先輩の歌、聴きたいんです。」

保田は微笑んだ。
「いいよ。」
34 名前:憧れ〜いつかきっと〜 投稿日:2002年03月09日(土)16時44分58秒
保田は鍵盤の上に手をおいた。

指先が滑らかに動く。
高橋はそれをじっと眺めていた。

保田はピアノを弾きながら歌い始めた。
大人っぽく優しい歌声が曲とマッチしていた。

高橋は、この間自分が何故惹きつけられたのかが解った。
保田の歌は、すばらしいものだった。

(保田先輩みたいになりたい・・・!)
高橋は強く思った。
35 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月13日(水)01時58分05秒
続き期待(w
36 名前:アリス 投稿日:2002年03月13日(水)10時50分48秒
>>35 ありがとうございます!
37 名前:名無し 投稿日:2002年03月19日(火)21時15分13秒
作者さん頑張って!
期待してます。
38 名前:ごまま 投稿日:2002年03月29日(金)17時40分43秒

期待してます!頑張ってください。
続きがめちゃめちゃ気になります。
特にいしごまの・・・(W
39 名前:りか 投稿日:2002年03月30日(土)01時09分29秒
続きもろきたい♪
おもしろくなりそう(ニヤリ
40 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月30日(土)18時04分42秒
この趣向は面白い。
小川の出番待ってます。
41 名前:アリス 投稿日:2002年03月31日(日)21時55分23秒
あっ!なんかいっぱいある…。嬉!

>>37 更新できなくてごめんなさい。

>>38 ありがたいです。いしごま私も大好き…はあとはあと

>>39 期待に応えられるよう頑張ります!

>>40 小川さんファンですか!まだ出てませんね…ごめんなさい。


できたら更新します。
もう少々お待ちを。
42 名前:40 投稿日:2002年04月05日(金)20時14分31秒
>41
OK! 待ってますよ。

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