インデックス / 過去ログ倉庫 / 掲示板

吉澤君家の家庭の事情

1 名前:REDRUM 投稿日:2002年01月19日(土)20時41分39秒
タイトルのみ某漫画からちょこっとパクってます。
内容はオリジナルです。

森と桃の作品読んでくれた方にはわかると思いますが「いしよし」です。
やぐいしもちょこっと…
主な登場人物は吉澤・石川・矢口・後藤です。
2 名前:プロローグ。 投稿日:2002年01月19日(土)20時42分26秒

ちょ〜っと待ったぁー!!!!

母さんが死んで早5年。
我が家にもとうとうママハハなるモノが現れる事になった。
まあ、高校生にもなって親の再婚を反対したりはしない。
女好きなこのオヤジもやっと落ち着いてくれるのかと安心したくらいだった。
だったのに…。

初対面の印象。

――連れ子かぁ〜。姉ちゃんができるんだなぁ。――
って感じ?

しかし、何所を見回しても再婚相手らしき人がいないじゃないですか!
そう、私が姉ちゃんになる人だと思っていたのは大間違い
母さんになるひとだった。
高校教師のオヤジは生徒にまで手を出してしまっていた。
で、卒業して親も説得し結婚。って事らしい。


3 名前:プロローグ。 投稿日:2002年01月19日(土)20時43分11秒
普段ヘラヘラしていて図太い性格と言われる私でもかなりの衝撃を受けたわけで…。
オヤジなかなかやるじゃんカッケー!
なんて思うはずも無く、ひとみショッキーっす。


「……っていうわけなのさ。」
新ママに会った日の夜、とりあえず電話で報告。
誰にって?
彼女みたいなもんかな…(照

4 名前:プロローグ。 投稿日:2002年01月19日(土)20時43分41秒
『ちょっと心配ぃ〜。』
なにやら不服そうな声が返ってくる。
「心配って何が?」

『だってさ、18歳でしょ?あんまり変わらないじゃない…心配だよ。
よっすぃ〜が浮気しないかとか…。』
語尾が少しづつ小さくなっていく。
「何言ってんですか!あたしがそんなんするわけないでしょぉ〜!」
『ホントに?』
「まじっす。18歳って…年上には興味無いし。」
『それって年上じゃなかったらするってことじゃん。』
「浮気なんてしない。っていうか今んとこ考えらんなよ浮気なんてさ。」
『ホント?』
「マジっす!」
携帯の向こう側で「あはっ」と笑ってるのが感じ取れた。



5 名前:プロローグ。 投稿日:2002年01月19日(土)20時44分29秒
一緒に暮らしてみるとママハハっつーのも悪くないというか…
家に帰ったら誰かが待っているって状況を久々に体験して感動さえ覚えてしまった。
年も3つしか違わないし、友達感覚で接してくれたのが良かったのかもしれない。

ちょっと変わった3人家族ではあったけどそれなりに幸せな家族だったと思う。

それが・・・

再婚して一ヶ月足らずのある日、突然やってきたオヤジの死。
出勤途中の交通事故だった。

お通夜と葬式の際中、気丈に振舞っていたあいつ
涙一粒流さない姿に親戚のおばさん達は陰口をたたいたりもしていた。
でも知っているんだ葬式が終った夜、一人泣いていた事を
本当にオヤジのこと愛してくれてたんだ・・・
そう思うと嬉しくてあいつが再婚相手で良かったと、
その幼い未亡人にあたしは感謝した。

6 名前:プロローグ。 投稿日:2002年01月19日(土)20時45分03秒

驚いたのはそのあとの事だった。

「あたしがひとみの面倒をみさせて貰います!」

2日後、親戚が集まった我が家であいつはそう言いきった。
もちろん反対されたのは言うまでも無い
それでも一歩もひかなくて・・・結局あたし達は二人での生活を始める事になった。
どうして引き取るなんて言い出したのか今でもあたしにはわからないけど
あいつにとって一世一代の大決心だったのは間違いないだろう。


あれから一年。

残っていたマンションのローンはオヤジの死によって払わなくてもよくなり
学費はオヤジの残してくれた貯金で心配する事は無かったが
それ以外のことでそのお金には手をつけたくないと
母さんはあたしの為に毎日毎日齷齪働いている。
まだ19歳だっていうのに・・・


7 名前:REDRUM 投稿日:2002年01月19日(土)20時48分54秒
>>2-6 プロローグ。です
とりあえずこんな感じです。

19歳って言ったらママハハが誰だかすぐ分かっちゃうと思うんですけど・・・
では、続きは明後日あたりに。
8 名前:名無しなんです 投稿日:2002年01月19日(土)22時55分45秒
新作発見
いい感じです
石川さんの登場が待ちどうしいですね
9 名前:第一話。彼女との出会い。そして再び三人家族。 投稿日:2002年01月20日(日)00時34分21秒
「ひとみ〜!起きろ〜!!」
「グヘッ☆×*★△」
「朝飯ができてるぞぉー!」

吉澤家の朝は決まってこうして始まる。

「毎朝毎朝重いんすけど…。」
「ひとみが目覚ましで起きないのが悪いんだよっ。」

確かにあたしが悪いよ・・・
でもね、相手が145pしかないチビッコでも
お腹の上に座られてぴょんぴょん飛び跳ねたらいくらなんでも・・・吐きそう。

「ほらっ早く着替えて下りておいでよ!」
「ふあ〜い。」
「二度寝禁止だかんな!」
「ふあ〜い。」

10 名前:第一話。彼女との出会い。そして再び三人家族。 投稿日:2002年01月20日(日)00時45分14秒
着替えを済ませて欠伸をしながらダイニングへと向かう。
「どうしたのさ?朝から豪勢じゃん。」
いつもなら食パンとコーヒーくらいしかないのに・・・
そのくせ「朝飯は大事なんだぞ!」とか言う真里にいつも不満たらたらだったのだが
今日は食卓いっぱいの朝食が並んでいた。

今日の母さんはおかしい。
なんかソワソワしてる。

「何かあったの?」
「うへ?何が?何にもないけど?」
どう考えてもうろたえてるじゃん。ふつー気付くって・・・
あっ!ほら、コーヒー零してるし・・・
「零れてるって…。何があったのさ?」
「ベ、別にっ。会って欲しい人が居るけどどう切り出せばいいか迷ってるなんて
事は無いよ!だから朝食張り切ったなんてことは全然無いんだぞ!」

・・・あんた・・・バカだろ・・・

11 名前:第一話。彼女との出会い。そして再び三人家族。 投稿日:2002年01月20日(日)01時05分14秒
なんだ好きな人ができたのか・・・
まあ、良いんじゃないか?
「で、どんな人?」
「へ?何が?」
「会って欲しい人だよ。」
「な、な、な、なんでわかんだよっ。」
「いや、口に出してたよ…。」
「そ、そうか…いつのまに…。ごめんな。父さん死んで一年しか経ってないのに…。」

解かってないよ。あたしが望んでるのはそんなことじゃないんだ。
母さんがオヤジを愛してくれるのはそりゃ嬉しいさ、
でも母さんには新しい人が必要なんだと思う。
まだ19歳なんだし、母さんも人生これからだもんな。

「謝るこっちゃないさ。で、どんな人なの?オヤジより男前?かっこいい?」
「むちゃくちゃ可愛い…。」
(おお、お〜照れてるじゃないっすか。こりゃ面白い!)

12 名前:第一話。彼女との出会い。そして再び三人家族。 投稿日:2002年01月20日(日)01時29分38秒
「可愛い系か…。早く会いたいな。」
「ほんと?ほんとに会いたいって思う?」
「ん?会いたいさ〜どんな人か気になんじゃん。」
「良かったぁ〜実は日曜にここに来ちゃうんだよね。日曜空いてる?」

・・・日曜か・・・
ごっちんとデートの約束してたんだけど・・・ま、事情を言えば大丈夫だろ。

「ああ、空いてるよ。」
「そっか。ごめんな、ほんと急な話で。」
「ん〜いい、いい。気にすんなってぇ。そだ、その人って一緒に住むの?」
「ええ?そんなワケないじゃんよ。」
「そうなの?住んじゃえばいいのに。」
「嫌じゃない?」
「別に。」
「住んじゃっていい?」
「良いんじゃない?」

そんなこんなで新しい恋人とやらも我が家で一緒に暮らすことに決定した。
こうでも言い出さないと母さんはあたしに気を使っていつまで経っても
呼び入れるなんて事しそうにないからな・・・

13 名前:第一話。彼女との出会い。そして再び三人家族。 投稿日:2002年01月20日(日)01時35分48秒
そして日曜日。

ごっちんにはピスタチオ一ヶ月分という事で納得してもらった。(涙
ピスタチオ一ヶ月分ってどのくらいなんだろう?

朝から落ち着きの無い母さん。
あんたがそんなんでどうすんだよ!と突っ込みたくなるくらいに
そこいらじゅうをウロチョロしている。

ピ〜ンポ〜ン。
(き、き、き、来たぁ〜!!!!!)
あたしの方もワクワクしてたまんなかったんだっ。
「ひとみは座って待っててくれっ。」
ゴホンっと一度咳払いしてから玄関へと向かっていった。

どんな顔だろう?
かわいい系って言ってたって事はジャニーズ系?
なんか母さんらしくないな・・・なんて考えていたらリビングのドアが開く音がした。
そして・・・振り返ったあたしは驚いた。


14 名前:第一話。彼女との出会い。そして再び三人家族。 投稿日:2002年01月20日(日)01時39分24秒

お、お、お、お、女ぁ〜〜〜〜!?!?!?

「始めまして石川梨華です。」

吉澤ひとみ驚きました。
これ以上無いってくらいに驚きましたよ。オヤジの再婚のとき以上に。
男と結婚したくらいだからやっぱノーマルだと思うじゃないっすか・・・
人の事言えないんだけど、あんたも・・・バ○ってヤツだったのね。
オイラ方針状態っすよ・・・

「ひとみ…口、開いてる…。」
「あ?ああ…ごめん…。娘のひとみです宜しく。」
「真里さんから写真は見せてもらってたんですよ。良かった優しそうな子で。」

改めてよく見てみるとほんっとに可愛い。
母さんが「むちゃくちゃ可愛い…。」って照れながら言った気持ちが良く解かる。
整った顔立ちだけじゃなくて優しい笑顔といい黒く澄んだ瞳といい・・・

この日から、我が家は再び三人家族になったわけだけど
それは同時に苦悩の始まりでもあった。

だって可愛すぎるんだもん・・・


15 名前:REDRUM 投稿日:2002年01月20日(日)01時45分11秒
>>9-14 第一話。「彼女との出会い。そして再び三人家族。」終了。
今度こそ本当に更新終了。

>>8 名無しなんですさん
ありがとうございます。
石川さん登場しました。
はやく出したくて明後日の予定を繰り上げました。

次の更新予定は…どうせまた予定どうりになんないので予告はしないでおこう…
16 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月20日(日)03時53分44秒
後藤は放置ですか(w
今後の吉澤の苦悩を考えるだけで妄想が(略
続きたのしみにしてますよ
17 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月20日(日)12時26分02秒
ぅわぁ!! すごいキャスティングでのけぞった!!!
18 名前:名無しなんです 投稿日:2002年01月20日(日)15時22分16秒
むむむっそうきましたか
続き楽しみですね
吉澤君視点が面白いです
19 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月20日(日)23時29分33秒
な、なんじゃこりゃ! 今後の展開に激しく期待!!
20 名前:夜叉 投稿日:2002年01月21日(月)14時42分31秒
ちょっぴり、原作を知ってるのですが、楽しみですね、このキャスティング。
期待してますよん。
21 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年01月21日(月)19時08分33秒
面白そうですな。がんがってね。
22 名前:第二話。青春なんです、青いんです。 投稿日:2002年01月21日(月)21時16分49秒

吉澤家には19歳、17歳、16歳の少女が暮らしている。
仲の良い三姉妹・・・ではなくてぇ〜。

「はぁ…。」
読者のみなさん愚痴ってもいいっすか?

あれから一ヶ月経ちまして、家族円満なんですが
目の前にいるバカップルをどうにかしてくださいよ・・・
母さんがイチャこくのが好きなのは知ってたよ。(オヤジのときもそうだったから)
でもねぇ・・・毎日お帰りのちゅー。お休みのちゅー。行いってらしゃいのちゅー。
思春期の娘のまえでだぞ!
とは言え、この人たちも青春真っ只中なお年頃ってかぁ〜?

朝の食卓の席で
『あ〜ん。真里ちゃん美味しい?』『うん!おいちーぃ〜。』なんて会話
ああ、その『あ〜ん!』ってやつ、あたしにも・・・
なんて思ってしまうわけっすよ。


23 名前:第二話。青春なんです、青いんです。 投稿日:2002年01月21日(月)21時17分34秒
しかもこの梨華ちゃんってのが厄介で、
風呂入った後はバスタオル巻いただけの姿でウロウロと・・・
ここだけの話、めちゃくちゃスタイルいいっす!最高っす!もう鼻血モノ!
もしかしたら、ごっちんよりも・・・ムフフフフっ。

「ひとみ何ニヤけてんの?」
「ぶはぁ??ニ、ニヤけてなんかないよ。」
おっといけない・・・鼻からコーヒー牛乳(雪印)が・・・
妄想ってのは危険なものだ。
「そろそろ行こっかな。」
「まだお迎え来てないぞ。」
「ん?あんなんいいの。鬱陶しいだけなんだから。」

急いで玄関に向かってくと、
「ひとみちゃ〜ん。はいっ忘れ物。」
梨華ちゃんが手作り弁当を手に駆け寄ってきてくれた。
「ありがと。」
「気を付けてね。信号渡るときはちゃんと左右を確認するんだよ。」
ってあたしゃ子供かい!
それでも「うん。」なんて素直に答えちゃうんだなぁ〜。
ひとみ少年は可愛い子に弱いんです。はい。

24 名前:第二話。青春なんです、青いんです。 投稿日:2002年01月21日(月)21時19分05秒
満面の笑みで密かに幸せを噛みしめながら「行ってきます。」を告げた途端

ガチャッ・・・目の前の扉が開く。嫌な予感。

「なんや、よっすぃ〜今日は早いやん。」
「うげげっ。」
「まさか先行こうと思ってたわけやないやろな?」
「んなわけないじゃん。」
「亜依。失礼なこと言うたらあかん。よっさんはそんな子やない。
なあ?よっさん。亜依を迎えにこようと思ってたんやろ?」
「そ、そうっすよ。」
「ほらみてみいい。あっ梨華ちゃんおはようさん。真里おる?」
「おはようございます。まだ御飯たべてますよ。」
「そーか。ほな上がらせてもらうわ。あんたら早よ行きや。」

25 名前:第二話。青春なんです、青いんです。 投稿日:2002年01月21日(月)21時20分01秒
ヅカヅカと人の家に上がりこむオバサン。
二年前隣に引っ越してきた中澤さん家のオバサンなんだけど・・・この親子あたしは苦手。
ダンナはまぐろ漁船に乗ってるらしくて年に何回かしか帰ってこないらしい。
で、亜依ってのが娘で中等部二年の悪がきで何故だか気に入られちゃってて
毎朝迎えに来るんだけど、あたしが勝手に一人で登校すると後で厄介なんだ。

「よっすぃ〜何トロトロしてんねん。早よ行くで。」
「(むかっ)わかってるよ。」

また夕方まで梨華ちゃんに会えないと思うと寂しいけど
しょうがなく今日もまたあたしはクソガキと朝の通学路を歩くことにした。



26 名前:REDRUM 投稿日:2002年01月21日(月)21時38分10秒
>>22-25 更新です。
ちょっとまったり気味。

>>16さん
吉澤君にはこれからたっぷり苦悩を体験してもらうつもりです。

>>17さん
始めはもっとベタなキャスティングで書き始めてたんですが急遽変更しました。

>>18 名無しなんですさん
ありがとうございます。
吉澤君視点思ったより書きやすいです。
作者の力不足でそれでもやっぱり書くのがトロイんですけどね。

>>19さん
頑張ります。
あまり期待せずに温かい目でお願いします。

>>20 夜叉さん
いつもありがとうございます。
原作面白いですよね。小学生の頃読んだきりなのであまり覚えてないんですけど…

>>21 名無しベーグル。さん
頑張りますよ〜。
ベーグルさんの作品大好きなんでいつも楽しみにしてます。
福井行ったの?

では、次は週末にお会いしましょう。
27 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月21日(月)22時56分55秒
まぐろ漁船て(w
裕ちゃんは何歳なんでしょうか?
28 名前:名無し茶々。 投稿日:2002年01月21日(月)23時55分18秒
原作以上にめちゃくちゃな設定が面白いっす。
期待期待。がんがってね。
29 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年01月22日(火)18時14分27秒
中澤家も面白そう。思わずワラタ。
30 名前:夜叉 投稿日:2002年01月22日(火)20時38分21秒
ぼやき吉に萌えてしまったのですが何か?(w
もしかして、作者様と同世代?(汗汗

ま、まったりとお待ちしてます。
31 名前:第二話。青春なんです、青いんです。 投稿日:2002年01月25日(金)20時24分52秒
「よっすぃ〜。悪い事は言わんやめときや。」
「はぁ?」
「あかん、あかんで。梨華ちゃんは真里っぺの女や。そんなんに手だしたらあかんねん。」
突然何を言い出すんだろう?
「解かってんねん。」
ひとりでウンウンと頷いても・・・
こいつ頭おかしいんじゃないか?なんであたしが梨華ちゃんに手をだすんだよ。

「解かってる。よっすぃ〜はゆくゆくは中澤家に婿入りするわけやけど
それまで遊びたい気持ちは良〜わかってる。だからごっちんのことも黙認してるんや。
そんな心の広いウチの事がスキなんもわかってる!」
「ちょっと待った。」
このままほっといたら将来の子供の数とかまで言い出しそうだ。

32 名前:第二話。青春なんです、青いんです。 投稿日:2002年01月25日(金)20時25分32秒
んぁ?どないしたん?」
「いつあたしが婿入りするって?」
「え?昨日オカンと話し合って決めてんけど。」
「いつあたしがあんたのことスキだって言った?」

目の前にいるこいつは「はぁ〜」とため息をついてお手上げポーズなんて決めてる。
ため息吐きまくりたいのはこっちだってんだ!

「何照れてんねん。素直になれん子やな。ま、ええわ。そんなとこが ス・キ!」

・・・・・・・・・・・・。
このときあたしは心に決めた。
高校を卒業したら即、あの家を出ようと。
この身を少しでも早く安全な場所へ移すべきだと・・・

(神さま!あたしが何したって言うんですかっ!こんなのストーカーだぁ〜)

無言で歩き続けるあたしの腕に自分の腕を絡めご機嫌さんな亜依。
もう勝手にしてくださいよってな感じで・・・振りほどく気にもなれないよ・・・トホホ。

「ちっごっちんやんけ。」

33 名前:第二話。青春なんです、青いんです。 投稿日:2002年01月25日(金)20時26分07秒
ん?ごっちん?今ごっちんって言ったよね?
まさに助けの女神!と笑顔で見上げるとごっちんが信号待ちをしていた。

「ごっち〜ん!」
あたしが大声で呼ぶとまだ眠たそうな顔で振り返った。
ん〜〜〜可愛いっす。
なんつーか梨華ちゃんとはまた違う可愛さがあるんだよね。
亜依の腕を思いっきり振り解いてごっちんの手を握ってみたりなんかして・・・

「なんや珍しいやん。朝から登校なんか。」
「けったくそ悪い…」と小声で呟きながらあたし達の間に割ってはいる。
なんだよ!黙認じゃなかったのかよっと言いたいところだけどここは我慢。
ま、こいつに認められようがどうだろうが関係ないんだけど・・・
「だって今日朝から調理実習だもん。タダで朝ごはんが食べれるんだから
そりゃごとーだって早起きするさ。」

34 名前:第二話。青春なんです、青いんです。 投稿日:2002年01月25日(金)20時28分17秒
ん?ん?ん?調理実習?忘れてたよ…ラッキー!

恥ずかしながらあたしって料理大嫌いなんすけど
毎回調理実習のときはまわりの子が「よっすぃ〜は座っててくれるだけで良いからっ。」
とか言ってあたしは何もしなくてすむんだよね。
でも、そんなことより何よりごっちんの手料理が食べれるのが嬉しいんですよ。

「よっすぃ〜…アホみたいな顔なってんで。」
幸せに浸ってたら顔が緩んでたらしい
「あはっアホみたいな顔ってどんな顔だよ〜。」
ごっちんまで大笑い。
そりゃないっすよ。

35 名前:第二話。青春なんです、青いんです。 投稿日:2002年01月25日(金)20時28分48秒
そりあえず高等部より手前にある中等部の門で亜依とはお別れ。
どうせなら家の隣にあったら毎朝こいつと一緒じゃなくてすむのに・・・
それでも優しいあたしは笑顔で「いってらっしゃい」なんて言ってしまう。

「よっすぃ〜今日だよね?」
「ん?何だったっけ?」
「もうっ。今日ウチ泊まりに来るって約束だったじゃん。」

そうだったぁ〜!!

「いけねっ着替え忘れた…。」
「しょうがないな〜ごとーの貸してあげるよ。」
「ごめん、ごめん。」

泊まる=×××なわけで・・・一ヶ月ぶりなんですよ。実は。
そしてあたしは妄想に耽りながら一日の授業を終えてしまった。
今朝の亜依の言葉が仇になるとは考えもせずに・・・


36 名前:REDRUM 投稿日:2002年01月25日(金)20時39分46秒
>>31-35 更新。
*注意*いしよし小説です。
↑どこがだよ!と突っ込まれそうですが・・・

>>27さん
まぐろ漁船に乗ってるからって借金抱えてるわけではないです。
裕ちゃんは実年齢のまま28歳です。昔グレてたんでヤンママなんです。

>>28(名無し)茶々さん
めちゃくちゃ過ぎて書いてる本人も困ってます。

>>29 名無しベーグルさん
中澤親子は作者が関西弁を書きたい為だけに急遽キャスト入りを果たしました。
笑ってもらえて嬉しいです。

>>30 夜叉さん
>ぼやき吉に萌えてしまったのですが何か?
いえ…嬉しい限りです。ハイ。
同世代でしょうか?年女とだけ言っておきましょう。

関係ないんですが、まだチャーミー誕生祭の気分が抜けない…
なんであんなに可愛いんだろう?
37 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月25日(金)22時00分24秒
仇?何がおこるんだー?
加護ちゃんの思い込みが面白いです
38 名前:第二話。青春なんです、青いんです。 投稿日:2002年01月26日(土)14時43分32秒

そんなこんなで放課後。

いつも泊まりに行く日はごっちんの母さんが居ない日と決まっている。
ごっちんは一人っ子で母子家庭だから必然的にふたりっきりという美味しい状況。

夕飯はごっちんの作ってくれたオムレツを食べた。
これがむちゃくちゃ旨いんすよ!マジいい奥さんになるっす!
まあ、あたしの好物はオムレツなんかよりごっちん自身なんてことは口にだしては・・・
よく言ってますね、ハイ。すんません。
お年頃なんて頭の中はそんなことでいっぱいなんです。

39 名前:第二話。青春なんです、青いんです。 投稿日:2002年01月26日(土)14時44分08秒
で、夜ですよ。夜。

ヤルことはひとつ!
先にシャワーを浴びてテレビ見ながらごっちんがお風呂からあがるのを待つ。
え?一緒に入らないのかって?
こうやって待ってるのが萌えるんじゃないですかぁ〜。

テレビでは『どっちの料理ショー』がやっていて今日は鍋対決。
「うへぇ〜美味そう〜。」とか思ってたらある事に気が付いた・・・
家今日鍋するって梨華ちゃんが言ってたはず。
帰らないって電話すんの忘れてたよぉ!!!
慌てて携帯を手に取って短縮メモリの003(吉澤家)を押す。

繋がった瞬間あのアニメ声が耳元で響いた。
『ひとみちゃぁ〜ん!何処に居るの?何かあったの?』
連絡も無いし、携帯も電源を切っていたので何かあったのかと心配していたらしい。
「ごめんなさい…。」
『もぅ〜せっかくのお鍋だったのになぁ。食べないで待ってたんだよぉ。」
「母さんは?」
『今日バイトだよぉー。』

40 名前:第二話。青春なんです、青いんです。 投稿日:2002年01月26日(土)14時44分44秒
そうだった・・・。今日は金曜日・・・
母さんは昼は中澤のオバサンと一緒にスーパーのレジ、夜は週に3日ほど
居酒屋でバイトをしている。ってことは梨華ちゃん一人なんだね・・・

「ほんっとゴメン!」
『寂しいよぉ〜。』
謝りながらも「寂しい」って言う梨華ちゃんの声が可愛くてニヤニヤしてしまう
「ごめんよぉ…。」
『も〜ひとみちゃんなんて嫌ぁ〜い。』
「え?う、嘘?マジ?ごめん!許してよ、お願いっ。」
あたしのあまりのうろたえた様子に梨華ちゃんは笑い出してしまった。
『フフッ嘘だよ。大好きだよ。今日は許してあげるから今度からちゃんと事前に言ってよね。』
「はいっ!」

自分の恋人じゃなくても可愛い子に「大好きだよ」なんて言われるのは気分良いっす。
その後、梨華ちゃんも同じ番組を見ていたらしくて対決の話をしていたら
ごっちんが階段を上がってくる音がした。
何故かあたしは後ろめたい事も別に無いのに慌てて電話を切ってしまった。


41 名前:REDRUM 投稿日:2002年01月26日(土)14時49分55秒
短く更新です。

>>37さん
仇はこれからです。
加護だから許される好意ですね。

第二話はもう少し続きます。次の更新は明日の予定です。
42 名前:REDRUM 投稿日:2002年01月26日(土)16時14分11秒
金曜日なのに何故『どっちの料理ショー』が放送してるんだ?
なんて訊かないで下さい・・・はぁ・・・
43 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月27日(日)06時24分54秒
吉澤くん、何かと忙しいな(w
44 名前:第二話。青春なんです、青いんです。 投稿日:2002年01月27日(日)17時26分23秒
「誰ぇ〜?」
「な、何が?」
「何が?って…今電話してたじゃん。誰?」
「んん?い、いやぁ…と、友達だよ。」

なに嘘ついてんだよ!
家に電話してたって言やーいいじゃん。
なんだ、なんだ、なんだ…何考えてんだあたしはっ!

「よしこ変だよ。なんで慌てんの?」
「ひえっ?慌ててなんかないさ。何言ってんの?ヤだなぁ〜。」
「目パチパチしてるよ。オカシイよ。隠してる事でもあるの?」

あああああー。
目が据わってるよ…完全に疑いの目。
今さら家に電話って言っても信じないだろうなぁ・・・
なんで初めから正直に言わなかったんだろ?めちゃ後悔だよ・・・
せっかくのお泊りだぞ!
ムフフの予定はどうすんだよ!

45 名前:第二話。青春なんです、青いんです。 投稿日:2002年01月27日(日)17時46分54秒
こうなったら雰囲気で押すしかないか・・・

腕組みしてるごっちんの腕を解いてそっと腰に手をまわしてみた。
「ごっちぃ〜ん何言ってんのさぁ〜あたしがごっちんに隠し事なんてするわけないじゃ〜ん。」
「あ・や・し・い。」
「何さぁ。あたしはごっちんのこと大好きなんだぞぉ。」

―――― 大好き?
そういえばさっき梨華ちゃんに「大好き。」って言われたよなぁ〜ムフフ。
な〜んて考えてる場合じゃないって・・・今はごっちんだよ。

「何ニヤニヤしてんの?もしかして女と電話してたんじゃないの?」
「そっそんなわけないじゃん!」
女は女だけど母さんの彼女だぞっ。そんなんじゃないぞっ。
「まさか外で変な事してんじゃないでしょうね?」
「ないないない!」
「他の子に手出してたら承知しないよ。」
「大丈夫。こんなことするのはごっちんだけだから。」
そっと顔を近づけていく。
46 名前:第二話。青春なんです、青いんです。 投稿日:2002年01月27日(日)17時49分02秒
ごっちんまで「手出すな。」なんて言っちゃってぇ。
そういえば亜依に今朝「梨華ちゃんには手出すな。」とか言われたな・・・
あたしって軽く見えんのかな?
そんな誰これ構わずそんなことしないよぉ。こーみえても結構真面目なんだぞ!
まあ、梨華ちゃんにはそそられるけどさぁ〜。
母さんの彼女じゃなかったら・・・あんなことやこんなことも・・・してぇ〜!!!
やってみてぇ〜!!!

な、何考えてんだよダメダメダメ!
浮気はダメだよ!

「何で止まんの?」
「へっ?」
梨華ちゃんのこと考えてるうちにキスする寸前で止まってしまってたみたいだ。
やべえ・・・
「あっ…目閉じてるごっちんが可愛かったから…。」
我ながら苦しい言い訳・・・それが今回は正解だったみたい
「よしこのバカ…照れるじゃん。」
照れると言いつつも顔を赤らめることもなくニカっと笑ってる。

47 名前:第二話。青春なんです、青いんです。 投稿日:2002年01月27日(日)17時56分00秒

(よかったぁ〜。なんとか切り抜けたな)

「だってホントだからさ。」
「も〜。」
なんて言いながらも嬉しそうじゃん。
よっしゃぁ〜もぅ大丈夫だな。

吉澤ここからが勝負っす!
さりげなーく押し倒してキスの応酬。もう止まんなぁ〜い!ですよ。
え〜っと、ボタンもはずしちゃってぇ〜・・・
胸元にチュっとね。
「んんぅ〜。」なんて漏らす声がたまらない!!
そんな顔が見たくてそっと目線を上に向けると・・・

「り、り、り、り、り(梨華ちゃん?!)」

ブンブンと頭を振ると
「どうしたの?」って声が・・・
「なんでもない、なんでもない。」
もう一度胸に顔を埋める。

なんだよ・・・なんてごっちんが梨華ちゃんに見えんのさ?

48 名前:第二話。青春なんです、青いんです。 投稿日:2002年01月27日(日)18時02分02秒
それからというものごっちんが声を出すたびに梨華ちゃんの顔が浮かんで
何度も何度もあたしの行為は中断してばっかりだった。
ダメだ・・・ちゃんとごっちんのことだけ考えてないと・・・
集中!集中!

太腿に手を這わせようとするとそれを遮るようにごっちんの手が重ねられた。

「もぅやめて…。」
「え?なんでさ?」
「よしこほかのこと考えてるでしょ?わかるんだから。」
「………そんなことないよ。」
「帰ってくれないかな?」
「な、な、なんでだよっ。」
「わかんないの?えっちの最中にほかのこと考えてるような人と一緒に居たくないの!」

ピ〜ンチ!
どうしたらいいんだぁ〜!!!!
何か言い訳しなきゃいけないよな・・・何て言えばいいんだろ?
ああ〜なんで梨華ちゃんのことなんか思い出したりしたんだよぉ〜

動揺しまくりで何も言えずにいるあたしの横でごっちんはパジャマを着だした。

49 名前:第二話。青春なんです、青いんです。 投稿日:2002年01月27日(日)18時03分27秒
「聞こえないの?帰ってって言ってるんだよ。」
「…………でも…。」
「早くしてよっ。」
「わかった…。」

あたしは何も言えないまま部屋を出た。
ごっちんは振り返ってもくれない・・・
靴を履いて玄関を出たところで大きく息を吐いた

なんでこんなことになったんだろ?
まさか梨華ちゃんのこと好きになっちゃったとか?
んなわけないよっ!もとはといえば亜依がいけないんだ。
あいつが変な事言うから梨華ちゃんのこと考えたんじゃないか!
・・・青いな・・・そんなことで意識するなんてあたしもまだまだ精進が足らんってか?

腹減ったぁ〜。
ちゃんと食ったのになぁ。
梨華ちゃん一人で鍋食ってるんだよな・・・なんか梨華ちゃんの顔まともに見れないかも
でも帰る所って家しかないし・・・しゃーない家帰るか!


このときのあたしはまだ自分の気持ちに気付いてなかった。
―――― って言うかこのまま気付かない方が良かったのかもしれない。


50 名前:REDRUM 投稿日:2002年01月27日(日)18時11分52秒
>>44-49更新です。
第二話終了。
後藤さんごめんなさい・・・
今回も石川さん出番無し。

>43さん
早く話を進めたくて吉澤君には忙しい思いをしてもらいました。
吉澤君はその日の予定を忘れすぎですね。

第三話は石川さんが大活躍?
・・・とりあえず出番は多くなります。
51 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月28日(月)03時12分33秒
活躍期待。
52 名前:夜叉 投稿日:2002年01月28日(月)18時32分59秒
駄目ですよ、他の人考えてたら(爆)。
この次の展開が気になりますね。

確かに同世代でした(爆)。でも自分の方が(略。鬱
53 名前:第三話。夜の始まり。欲求不満は危険です。 投稿日:2002年01月29日(火)22時01分33秒
あれからごっちんとは仲直りできたものの、お預けをくらっている。
ヤリたい盛りのこの年頃に・・・
今日もウキウキ!―――― じゃない夕食。
食卓に並んで座る目の前の二人はラブラブモード。
当て付けかよっ!と事情も知らないこの人たちに叫んでしまいそうな勢いっす。

ああ眠い。最近寝不足なんですよ
なんでかって?
欲求不満ってあるじゃないっすか。ソレっすよ。
モヤモヤして眠れないうえに夜毎聞こえてくる梨華ちゃんの声。
そんなの聞いたら青少年はやっぱ妄想してしまうわけじゃないっすか・・・
そのせいで一日中眠たいのに夜になると目がさえてしまうんだよなぁ〜。
正に悪循環。

54 名前:第三話。夜の始まり。欲求不満は危険です。 投稿日:2002年01月29日(火)22時02分12秒
「ひとみちゃんどうしたの?御飯美味しくない?」

虚ろな目をしたあたしに梨華ちゃんが申し訳無さそうに訊いてくる。
ああ、優しいよね・・・母さんあんた幸せ者だよ。

「ん?美味しいよ。なんかおなかいっぱいでさぁ…。」
二人の甘さに胸焼け気味とも言えずそう答えるのが精一杯。
「気にするこたーないよ。ひとみのことだからどうせバカなことでも考えてたんだろ〜。」
「失敬だなぁ〜。バイト遅刻じゃないの?早く行けよっ。」
「言われなくても行くっつーの!」

「梨華ちゃん美味しかったよ。」チュッ。
なんてして浮かれ気分で仕度を始める母さんを恨んでしまいそうな自分が恐い・・・

「真里ちゃん気を付けてね。」
「サンキュ。朝飯はいらないから。」
「うん、わかってる。あんまり飲んじゃダメだよ。」

お約束の『行ってきますのチュ〜』も忘れる事無く母さんは夜のお仕事へ・・・

55 名前:第三話。夜の始まり。欲求不満は危険です。 投稿日:2002年01月29日(火)22時02分48秒
「母さんバイトじゃないの?飲みに行ったの?」
「バイトだよ。でも新しい子が入ったらしくてその後お店の人と新人歓迎会するんだって。
今日は帰って来れないみたい。」
「ふ〜ん。いいなぁ〜あたしも飲みたいっ。」
「じゃあ飲んじゃう?」
「マジ?いいの?」
「真里ちゃんには内緒だよ。ひとみちゃんに飲ませたりしたら怒られちゃうから。」
「やったぁ〜!!」

椅子から飛び跳ね冷蔵庫へ直進。
ちょっとくらい無くなったってわかんないくらいウチの冷蔵庫にはスットックがあるの。
え〜っと・・・ビールに酎ハイにワンカップ大関ね。
未成年しかいないのになんでそんなにあるのかって?
実は母さん酒飲みなわけさ。
そのくせあたしが飲もうとすると「子供が飲むんじゃねぇ〜」って怒るんだけどね。
見た目は自分の方が子供みたいなのに

56 名前:第三話。夜の始まり。欲求不満は危険です。 投稿日:2002年01月29日(火)22時03分51秒
「梨華ちゃん強いの?」
「私?弱いよぉ〜すぐふらふらになっちゃう。」
「予想どうりだね。なんか想像つくよ。」
「何それ〜?ひっどいなぁ〜。」

ケラケラ笑って梨華ちゃんのぷうっと膨らんだ頬を突いてみる。
可愛いじゃないっすかぁ〜!

「今日は二人で朝まで飲むぞぉ〜!」

二人っきりの長〜い長い夜が始まりました。
それは危険な夜の始まり?



57 名前:REDRUM 投稿日:2002年01月29日(火)22時11分07秒
>>53-56更新です。

>51さん
石川さんに活躍してもらわないと作者の欲求が(略

>52 夜叉さん。
ご来阪ありがとうございます。
大阪のくらい行っておくんだったなぁ〜
他人のこと考えるのはいけませんが石川さんのことならしょうがないですね

近いうちにエロがあるかもしれません。
ここからが本題ですから・・・
58 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月30日(水)03時44分09秒
危険な夜に期待
59 名前:名無しなんです 投稿日:2002年01月30日(水)19時40分27秒
危険な夜ですか?期待してしまいます
欲求不満なよっすぃーは何をしでかすのでしょうか?
60 名前:夜叉 投稿日:2002年01月30日(水)19時57分12秒
くぅ〜、気になりまし。

夜な夜な石の声がって…(汗汗。青少年?には刺激が強すぎるのでは?(爆)
泣きながらご飯を食べる吉の姿、面白すぎ。
61 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年02月11日(月)22時09分57秒
復活きぼんぬ。
忙しそうだけど…。
62 名前:第三話。夜の始まり。欲求不満は危険です。 投稿日:2002年02月14日(木)21時35分28秒
可愛いよなぁ・・・
可愛いよなぁ・・・
ほろ酔い気分になっていたひとみはボーっと梨華に見惚れていた。
「それでぇ〜思うのよ!……ちょっと聞いてるぅ〜?」
「ん?えっ?聞いてるよ。」
「真里ちゃんってね一緒に暮らし始めてからも仕事ばっかりで
ぜ〜んぜん家に居ないんだもんっ。酷くない?」
「そうだね…。」

梨華ちゃんって絡み酒だったのね・・・
「ホントにそう思ってるのっ?」
「お、思ってます…。」
(だから襟首つかむのはヤメテ)

63 名前:第三話。夜の始まり。欲求不満は危険です。 投稿日:2002年02月14日(木)21時36分05秒
「梨華はぁ〜寂しいのぉ〜。」
「……。」
「もしかして浮気してるのかなぁ…。」
「そっそんなことないと思うけど。」
「うっぅぅ…もう飽きられたのかなぁ〜……うわぁ〜ん。」
今度は泣き上戸ですか・・・忙しい人だな。
テーブルに突っ伏して泣き始めた梨華をどうする事もできずひとみはだた
泣きやんでくれるのを待っていた。

どうしよ・・・このままじゃ泣きやむ気配もないし・・・
二人で飲むのは失敗だったかなぁ・・・

「梨華ちゃん?泣かないでよ…元気だしなよ。母さんは浮気なんかしてないし
飽きてなんかも無いよ…あたしが保障する。」
隣の椅子に座ってそっと梨華ちゃんの頭を撫でながら言ってみた。

64 名前:第三話。夜の始まり。欲求不満は危険です。 投稿日:2002年02月14日(木)21時36分36秒
こんな言葉しか浮かばないなんてあたしってバカみたいなんて思っていたら
涙を拭いながら無理やり笑うみたいにして梨華ちゃんがあたしを見上げた。
その瞳が・・・むちゃくちゃそそる・・・
何故だかこのまま目を合わせていたらいけないような気がしてきた。
(や、やべえ・・・)
慌てて視線を逸らしたら梨華ちゃんはあたしの顔を覗き込んできた。
不思議そうな顔をして・・・

なんでだよぉ〜!!!!
ドキドキドキドキ…なんだか身体じゅうが凄い勢いで脈打ってる。
まじでヤバイ!
このままだといけない事してしまいそうだよ・・・
そうだ、ドキドキしてるのはお酒を飲みすぎたのさ!そうさ!それしかない!
なんとか自分に言い聞かせて顔を上げると・・・

65 名前:第三話。夜の始まり。欲求不満は危険です。 投稿日:2002年02月14日(木)21時37分21秒
(梨、梨、梨華ちゃん!!!)
胸!胸!胸ぇ〜!!
シャツのボタンが3つも・・・はだけてるではありませんかぁ〜!
「梨華ちゃん…胸…ボタン外れてる…。」
「ん?だって熱いんだもぉ〜ん。」
なんて真冬だっていうのにシャツをパタパタさせたりなんかして
胸の谷間が・・・悩殺地獄っす・・・

あたしがあたふたしてるのを楽しそうに眺めながら笑う顔がまた可愛い。

「ひとみちゃん?」
「ん、ん?」
「ホントにそう思う?」
なんだなんだ?そう思うって何のことだ?
「飽きられてないかな?」
な〜んだそのことか・・・
「うん。大丈夫!母さんは梨華ちゃんにぞっこんだよ。」
「どうしてそんなことわかるの?」

どうしてって言われても・・・・・・
「梨華ちゃんがすっごく可愛いから…。」

「………うそ臭い(ボソ)。」
「い、いやっ…別に母さんから直接聞いたわけじゃないから…あれだけど…
うん、ホントあたしはそう思うもん…だからさ…自身持ちなよ。梨華ちゃんは可愛いよ。」

66 名前:第三話。夜の始まり。欲求不満は危険です。 投稿日:2002年02月14日(木)21時37分52秒
急にニコっと笑うと「梨華嬉しいっ!」っと腕をあたしの首にまわしてきた。
必然的にかなりの勢いで接近戦になるわけで・・・
悩殺地獄第二段。
酔ったせいでとろ〜んとした瞳が・・・さらにエロイ・・・
「梨華ちゃん…近づきすぎ…。」
やんわりとその腕を解こうとしたけれど、意外と力あるんだね。
「ひとみちゃんて睫毛なが〜い。」
「そ、そんなことじゃなくて…梨華ちゃんもう少し離れようね。」
「やだぁ〜。」

そう言った途端、梨華ちゃんの顔がさらに近づいてくる気がする。
「ほえ?」なんて状況を理解できないでいると驚くべき出来事が起こった。

(ん、んんんんんんんんんんん?)

キスされてるじゃありませんかぁ〜!!!!!!!!!



67 名前:REDRUM 投稿日:2002年02月14日(木)21時55分58秒
>>62-66更新です。

>58さん
どれくらい危険にするかを悩んでおります。
期待に添えるかどうか・・・

>名無しなんですさん
よっすぃ〜より先に石川さんがしでかしてくれたようですね

>夜叉さん
毎回毎回よっすぃ〜は泣いてますね。
地獄の食卓・・・
エロ少年にはキツイみたいです。

>名無しベーグル。さん
フカーツ!!!はい、忙しいです。
しかしそんなの言い訳にしかすぎません。もっと頑張ります。
ベーグルさんの作品どんどん完結しちゃって寂しいですが新作サイコーっす!

名作集復活おめっとさん!
たいへん遅ればせながらの更新で申し訳ありません。
引越しが近いのと某親族の結婚式のせいで実家と家を行ったり来たりでなかなか更新できませんでした。
24日に引越しでして…それ以降もしかしたら暫くネットができない状況になるかもしれないので
更新が途絶えるかもしれません。(只今電話回線持ってないので…いろいろと手続きが…)
それまでの間は今の家に帰ってくる日はなるべく更新できるようにしたいと思います。
68 名前:名無し読者 投稿日:2002年02月14日(木)23時33分36秒
( ̄ー ̄)ニヤリッ
梨華から先制パンチ?良い展開ですな
69 名前:夜叉 投稿日:2002年02月15日(金)13時46分12秒
見事な先制パンチですなぁ(笑)。
この悩殺”阿鼻叫喚”地獄から無事抜け出すことが出来るのか、生温かく見守ってますね。
更新、落ち着いてからでもいいですよぅ。
70 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年02月15日(金)19時21分26秒
良いとこで止めますねぇ。続きが気になりますよ。
71 名前:某さくしゃ 投稿日:2002年02月15日(金)23時33分58秒
母さんの恋人と浮気…
かっけー!(w
この後どうなるんでしょう!?まさか…ポッはあとはあと
72 名前:よすこ大好き読者 投稿日:2002年02月16日(土)16時23分35秒
りかちゃんが、ヨッパで大胆で・・・・・萌えます。(w
続きがんばってください!!
73 名前:第三話。夜の始まり。欲求不満は危険です。 投稿日:2002年02月17日(日)16時12分08秒
一瞬目の前が真っ白になった。
そして夢でも見てんじゃないかと疑ったけど、
目の前にあるのはどう考えても梨華ちゃんの顔。この感触は梨華ちゃんの唇。
あまりの予想外の事に拒否することもできず呆然としていた。

やっと意識を現実に戻すことができて気がついたけど・・・

なんか長くないっすか?
どんどん強く抱き寄せられていく気がするんだけど、もう心臓が爆発しそうだよ。
このドキドキは梨華ちゃんにも伝わってるはず。
でも・・・
(気持ちイイ〜!!!!)

74 名前:第三話。夜の始まり。欲求不満は危険です。 投稿日:2002年02月17日(日)16時15分53秒
軽く30秒は触れていただろう唇が離れて少し名残惜しかったけど
梨華ちゃんはなんだか嬉しそう。

「ひとみちゃんの唇やわらか〜い!」
ん?母さんと間違えてるわけじゃないんだね?じゃあ・・・
「なんで?したの?」
「励ましてくれたから感謝の し・る・しっ!嫌だった?」
「……。」
「もぅ、ひとみちゃんたらノリ悪いんだからぁ〜もう一回しちゃうぞぉ〜。」
「……(されたい…)」

冗談だと思っていたらホントに顔を近づけてきた。
上目づかいに三度目のノッカウツ。
マジっすか!!!
もう我慢できないっす!吉澤ひとみ力いっぱい行かせて頂きます!

75 名前:第三話。夜の始まり。欲求不満は危険です。 投稿日:2002年02月17日(日)16時17分22秒
目の前の梨華ちゃんに思いっきりダイブ。
そのとき「ほんとにすると思ったぁ?」なんて言ったことには気付きもせずに・・・

リビングの冷たい床に横たわる梨華ちゃん。
可愛いぃぃ〜!!!うるうるした目がえっちぃぃ〜!!!
頭の中は大暴走。あたしの体は大爆走。

梨華ちゃんの首に顔を埋めてキスをしまくる・・・
(なんかビクビクしてるよ…可愛いなぁ〜)
そっと耳の辺りに息を吹きかけて、耳たぶを軽く噛んでみる。
ピクンッと震えて梨華ちゃんが視線を背けた。
んんんんん〜たまらん!
あま〜い香りと赤くなってる梨華ちゃんの頬があたしの理性を打ち消していく。

76 名前:第三話。夜の始まり。欲求不満は危険です。 投稿日:2002年02月17日(日)16時17分56秒
ふと、梨華ちゃんの胸を拝見。
そうだったぁ〜ボタン外してたんだった。
(暑いって言ってたね・・・じゃあ早く脱がしてあげないとね。ムフフフ
ま、もっとあつ〜くさせちゃうけどねぇ〜)

もともと3つ外れていたボタンをさらに解除。
「こんにちは」と、梨華ちゃんの可愛いピンク色したブラとご対面。
フロントホックのブラだった。
『フロントホック=どうにでもして』これ定説。
これさえ取り去ってしまえば今度はおっきなおっぱいと「こんにちは」だよぉ〜!!

即座にホックに手をかける。
「やだ…。」
ん?やだって言った?そんな目で言っても説得力ないよぉ
『いやよいやよも好きのうち』ってねぇ〜
気にせずホックを外すと勢いよく梨華ちゃんの胸が飛び出した。

77 名前:第三話。夜の始まり。欲求不満は危険です。 投稿日:2002年02月17日(日)16時18分35秒
(でけえぇぇぇ〜!!!!!おいしそぉぉぉ〜!)
もうなにも考えず胸の頂きにチュッ。
梨華ちゃんは震えている。息が荒くなってきた。
お?梨華ちゃんも興奮してきたのかぁ?
あたしがいっぱいきも〜ち良くさせてあげるからね!

そう、あたしは大事な事に気がついていなかった。
梨華ちゃんの胸に思いっきり吸い付いた瞬間・・・

バチ〜ンッ!!!!!!

ほえ?何?何々?何が起こった?

「やだって言ってるのに…やだって言ったのに…うぅぅ。」
梨華ちゃん泣いてる?
目の前には乱れた服を握り締めて泣いている梨華ちゃん。
「………。」

「…酷いよ…ぅぅ。」
あたしはとてつもなく勘違いしてたみたいだ。
始めのキスはおふざけで、「やだ」って言ったのは・・・
「ごめん…。」
自分がなさけない。自分の欲求を満たす為になんでも良いように取っちゃって・・・
でも・・・なんだろうこの気持ち・・・ホントに欲求だけ?
「…ぅぅ…どうしてこんなことするのぉ〜?」
「……それはぁ…なんでだろ…。」

78 名前:第三話。夜の始まり。欲求不満は危険です。 投稿日:2002年02月17日(日)16時19分10秒
「『なんでだろ』って酷い!何となくでこんなことしたのっ?」
「なんだよっ先にキスしてきたのはそっちじゃんかっ。誘ったつもりじゃなかったのかよ!」
そんなつもりじゃなかったのに胸の辺りがモヤモヤして
余計に怒らせるようなことを言ってしまった。

(何やってんだよ〜そうじゃないだろ!なんであたしが切れてんだ!)

「最低。」
「………。」
「もう、ひとみちゃんなんて嫌い。明日からお弁当も作んないんだから。」
「そ、そりゃないよ〜。」
「自業自得じゃない。」
「なんだよ!梨華ちゃんが可愛いからいけないんじゃないかぁ〜。」
「何ソレ?襲ったあとはからかう気?」

なんで素直に謝れないのか自分でも不思議だった。
でも、今気付いちゃったよ・・・

79 名前:第三話。夜の始まり。欲求不満は危険です。 投稿日:2002年02月17日(日)16時19分50秒
「からかってなんかないよ…。」
「じゃあ何?可愛いと思ったら誰でもすぐそんなことしちゃうの?それこそ最悪だよ。」

なんか悲しくて・・・もうどうでも良くなった。
母さん、ごめん。
気付いちゃったから・・・

「誰でもなんかじゃない!梨華ちゃんだから止められなかったんだ。
じょうがないじゃん。梨華ちゃんのこと好きになっちゃったんだもん!」

驚く梨華ちゃんを置いて、あたしは音速の速さで自分の部屋に逃げ込んだ。
自分でもビックリしすぎて頭が付いて来ない。
ベッドに潜り込むと母さんの顔が浮かんでくる。

「母さん…ホントごめんね…。」

その日は何故か良く眠れた・・・



80 名前:REDRUM 投稿日:2002年02月17日(日)16時20分40秒
>>73-79 更新です。
81 名前:REDRUM 投稿日:2002年02月17日(日)16時30分49秒
>68さん
ホントのパンチを頂いてしまいました(w

>夜叉さん
悩殺地獄・・・よけいに深くハマってしまったようです。
毎日ここに来れなくなるのは寂しいですが少しでも貯めておけるようにしますね。

>名無しベーグル。
うたぱん最高だったね。でも今日のハロモニには負けるか・・・
オイラも雪が気になってしょうがない

>某さくしゃ
はじめまして!ですよね?レスありがとうございます。
吉澤君ホントの彼女のことは忘れてますね…(オイ

>よすこ大好き読者
こちらもはじめまして。
石には毎日ヨッパでいてほしいくらいです。
実際酔っ払ったらめちゃくちゃ可愛いだろうな〜
82 名前:REDRUM 投稿日:2002年02月17日(日)16時33分47秒
次回は、第四話「吉澤君の心の事情。」です。
83 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年02月17日(日)17時36分01秒
出かける前にチェックして良かった。
このまま突入して欲しかったんですけど(笑)。
まぁそれは次回! と勝手に期待!!
84 名前:夜叉 投稿日:2002年02月17日(日)19時29分24秒
生傷付けまくりで生還してますなぁ、吉(苦笑)。
気持ちが一番ですよ、体は(略。w
次回の更新、お待ちしてますね。
85 名前:第四話。吉澤君の心の事情。 投稿日:2002年02月17日(日)23時35分46秒

「はぁ〜…。」

みなさんも一緒にため息吐いてみませんか?
深く落ち込める事をお約束いたします・・・

「よしこぉ〜どうしたの?元気ないじゃん。」
「ああ、ごっちんかぁ〜おはよ。」
「ごっちんかぁ〜はないでしょ…。」
「じゃあ、真希ちゃんおはよ。」
「………。」

なんか、お先真っ暗っすよ・・・
梨華ちゃんったらね予告どうり弁当無いし目も合わせてくれなかった。

86 名前:第四話。吉澤君の心の事情。 投稿日:2002年02月17日(日)23時36分41秒
「よしこ〜よしこってばぁ。」
「ああ、ごっちんかぁ〜おはよ。」
「…それ、さっきも言った。」
ごっちんには悪いんだけど、あたしを鬱にさせる要因のひとつなんだよね・・・
ってあたしが悪いんだけどさ。
どうするべきか・・・言うのが普通なのかな?
別れないとだめだよね。

「何ブツブツ言ってるの?今日変だよ?」
「ごっちんはあたしの事好き?」
「はぁ〜?何言ってんの?…ん〜そ、そりゃ好きだよ。って何よ今さら。」
ごめんねごっちん。
あたし、恋をしちゃいましたよ・・・しかも母さんの恋人に・・・
「あたしちょっと帰るよ。」
「え?まだ始まってもないよ。何?急に。風邪でもひいた?」
「いや、なんかかったるいから…。」

87 名前:第四話。吉澤君の心の事情。 投稿日:2002年02月17日(日)23時37分31秒
そそくさと帰り支度をして教室を出るあたしにぴったり着いてくるごっちん。
今は一緒にいるのが辛いから学校にいるのが嫌だったんだ。
もう少し自分の気持ちを整理してからちゃんと話し合おうと思ったのに、
「じゃああたしも帰るね。よしこの家にぃ〜。」

・・・・・・それじゃ意味ないっすよ。

朝っぱらから二人で帰っていくあたし達をクラスメイトたちがからかっていたけど
なんだかんだで結局我が家の前にはあたしとごっちん。
ドアを開けるこの手が重い。

「なにしてんの?早く入ろうよ寒いって。」
そう言ってドアを開けてごっちんが入っていく。
その後ろに続くと浴室から梨華ちゃんが出てきた。
掃除をしていたみたいだ。

88 名前:第四話。吉澤君の心の事情。 投稿日:2002年02月17日(日)23時38分24秒
「おはよう!梨華ちゃん。」
屈託無い笑顔で声をかけるごっちん。
隣にいるあたしの心境は今週のMUSIX!くらいに超微妙で・・・
ってなに言ってんだろ・・・
「二人とも学校は?」
「サボっちゃったぁ〜。」
「ちょっとごっちんっ。何いってんのっ。」
慌てて口を塞いで「今日創立記念日だったの忘れてたんだ」と言っても
時既に遅し。

「ひとみちゃんっ!ほんっと昨日から怒られるような事ばっかりして。
真里ちゃんお昼には帰ってくるから、報告するからね。」
「なんだよ。保護者みたいなこと言うなよっ。」
「なっ、ひとみちゃんは真里ちゃんの娘なんだから私もお母さんみたいなものでしょっ。」

89 名前:第四話。吉澤君の心の事情。 投稿日:2002年02月17日(日)23時38分55秒

梨華ちゃんもあたしの母さん?
その言葉は更にあたしを深い谷へと落としていった。

「んん〜?よしこぉ昨日なんかしたの?」
「別に…。ごっちん部屋行こっ。」
ごっちんの手を引いて階段を駆け上がる。
後ろで梨華ちゃんがまだあたしの名前を呼んでいたけど無視した。

(昨日の告白もからかってたと思われてるみたいだな…)

部屋に入ったあたしは繋いだごっちんの手をどうしていいのかわからなかった。




90 名前:REDRUM 投稿日:2002年02月17日(日)23時40分10秒
>>85-89更新しました。
91 名前:REDRUM 投稿日:2002年02月17日(日)23時48分12秒
>名無しベーグル。
出かけるときは忘れずに(w
オイラも突入させたかったけど・・・いつか必ず。
MUSIX!さわりだけかよって感じ。

>夜叉さん
吉にはまたまたおあずけ。
かわいそうなことさせてしまってます。
でも一番可哀相なのは何も知らない後&矢。

では、明日のHEY!3に向けてゆっくり眠ることにします。
92 名前:夜叉 投稿日:2002年02月18日(月)16時40分48秒
この後の展開が恐ろしくて、「お母さん、障子に穴開けて覗いちゃうぞぉ」みたいな(笑)。
さてさてどうなるのか、楽しみです。

小一時間ぐらい放送してても問題なくってよ。>MUSIX!
93 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年02月18日(月)19時07分04秒
後藤が可哀相っすね。
MUSIX!まだ見てないし…。微妙ですか。
今日のHEY!HEY!HEY!に期待!!
94 名前:よすこ大好き読者 投稿日:2002年02月20日(水)17時30分05秒
世の中いしよし祭り!(爆)
なんで、がんばってください!
95 名前:第四話。吉澤君の心の事情。 投稿日:2002年02月22日(金)23時04分12秒
「今日はあんま喋んないんだね。」

部屋に駆け込んだせいでまた二人きりになってしまってちょっと気まずくて
なかなか言葉が出てこなかった。

「昨日何があったの?」
「何が?」
「さっき梨華ちゃんが言ってたじゃん。昨日から怒られる事してって。」
ごっちんにはわかるんだろう
今のあたしから良くない状況を想像しているようだ。
「大した事じゃないよ。昨日母さん居なかったから酒飲んじゃって怒られただけ。」
なんとなく冷たい口調になってしまう。
怒られたもなにも梨華ちゃんも一緒に飲んだんだけど・・・
「はぁ〜…。」


96 名前:第四話。吉澤君の心の事情。 投稿日:2002年02月22日(金)23時04分42秒
「知ってる?人ってね、溜息の数だけ幸せを逃していくんだってさ。」

そう言われてみて気がついた。今日何回目の溜息だろう?
自業自得って言ってしまえば簡単なんだけど心は結構複雑にできてるみたい。

「そんなにあたし溜息吐いてる?」
「うん…ずっとだよ。あたし何かヤなことした?」
「いや、別に…。」
(ダメだな…あたしは意気地なしだ。何も言い出せ何なんて…)

一時間くらいだろうか?
お互い何をするわけでもなくただ無言のままボーっとしていた。
空気が重いってのはこういう事を言うんだろうな・・・
ごっちんが今何を考えているのかはわからない。
傍に恋人が居るっていうのにこの上なく失礼な話なのかもしれないけど
あたしの頭の中は梨華ちゃんのことでいっぱいだった。

97 名前:第四話。吉澤君の心の事情。 投稿日:2002年02月22日(金)23時05分23秒
梨華ちゃんともっとキスしたい。
抱きしめたい。
それ以上の事も・・・

なんだかイライラしてきた。頭の中がグチャチャだ。
「だあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ〜!」
突然叫んだあたしにごっちんは驚いたみたい
「ど、どうしたのっ?」
「え?ん、すっきりするかと思って。」
何かあったとき、叫ぶのはあたしの癖みたいなもの。
大きい声をだすと少し気分が晴れるんだよね。
・・・・・・でも今回はそうはいかないみたい・・・逆効果ってやつだ。

「やっぱり何かあったんだ。ごとーにも言えない事なんだ。」

「ごっちん…あのね……。」



98 名前:REDRUM 投稿日:2002年02月22日(金)23時07分38秒
>>95-97
短いですが更新です。
99 名前:REDRUM 投稿日:2002年02月22日(金)23時29分51秒
>夜叉さん
カフェウッドストックで小一時間お願いしたいっすねぇ〜
障子に穴あけるとお婆ちゃんに叱られますよ(w

>名無しベーグル。さん
MUSIX!は内容が微妙って言うより短け〜(怒怒怒
って感じで微妙だった。
HEY!3は祭でしたね。
今日のMステははっきり言って「M捨て」だった。

>よすこ大好き読者さん
よすこ大好き読者さんのHN見るだけでニヤケてしまいます。
吉推しなもんで・・・ってバカっぽいコメントだなこりゃ・・・
いしよし祭の真っ只中で少しの間ネットができなくなるあたしって・・・

明後日引越しで、もしかしたらこれが引っ越し前最後の更新になるかもしれません。
明日更新が無ければこれが最後だと思ってください。
@-MODEからの書き込みは辛いしなぁ〜。
とりあえず最低一週間はお休みします。
100 名前:よすこ大好き読者 投稿日:2002年02月22日(金)23時37分26秒
お引越しですか!!がんばってください。って何を?(w
>「ごっちん・・・あのね・・・・」
の続きが知りたーーーいと思いつつも、マターリ待ってますので!!
ゆっくり、引越しを。
HNは、まんまです。よしこだい好きなもんで・・・って、私もバカっぽい?
101 名前:名無し読者。。。 投稿日:2002年02月23日(土)01時11分22秒
作者様マイペースでいいんでがんばってくださいね♪
吉澤くん!ごっちんに対して失礼だぞぉ〜!!
102 名前:夜叉 投稿日:2002年02月23日(土)11時06分39秒
揺れる性少年、もとい青少女ですなぁ(笑)。
すいません、障子、寄りかかりすぎで外して倒してしまいました(爆)。
引っ越しがんばってくださいね。落ち着いてからで結構なので。
お待ちしております。
103 名前:REDRAM〔i〕 投稿日:2002年02月26日(火)13時02分22秒
只今お休みさせていただいていますが
三月八日から再開します。
104 名前:第四話。吉澤君の心の事情 投稿日:2002年03月07日(木)21時22分43秒


「…今日も、いい天気だね…。」

肝心の一言が言い出せない・・・
普段男らしいと言われているあたしだけど、いざって時にどうしてこうも
意気地がないんだろう。
梨華ちゃんに気持ちが向いたままでごっちんと付き合い続けるのはお互いの為にも良くない。
だけど・・・ごっちんと別れたって梨華ちゃんが振り向いてくれるとは限らないんだ。
だったらこのまま・・・
なんて虫のいい事考えてるんだろ・・・マジで自分が嫌になってくるよ・・・。

105 名前:第四話。吉澤君の心の事情。 投稿日:2002年03月07日(木)21時40分51秒
「また一人の世界に入ってる。ホントは言いたい事あるんじゃないの?」
不機嫌って言葉を画に書いたような顔でごっちんが睨んでる。
「な、な〜に言ってんのさ…。」

「よしこ、ちゃんとあたしの目見てくれないもん。何かやましい事でもあるんでしょ?」
「そんなことないよ…。」
「じゃあ何?何か言いたそうにしてるじゃん。」

感づいている?
あたしがよそ見してるって事。
・・・・・・。

いつもそう。
ごっちんは誰よりもボーっとしてるくせに誰よりも感が鋭いんだ。

106 名前:第四話。吉澤君の心の事情。 投稿日:2002年03月07日(木)21時42分09秒
「させてあげないのがいけなかったのかな?」

ごっちんの口から出てきた言葉はあたしの胸にグサッと刺さった。
「そ、そんなんじゃないよ。」
(してないから嫌になった?…そんなことない…でも…)
梨華ちゃんのこと好きだと思うより先に抱きたいと行動に出てしまったのは事実で
それはやっぱり、してなかったからなのか?
ああ〜!!解かんない。自分が解かんないよ。

「じゃあ、よしこはちゃんとあたしのこと愛してくれてる?」
「好き、だよ…。」
「……。」
嘘でも「愛してる」なんて言えなかった。
いまあたしは迷ってる。
でも、このまま誤魔化してばかりじゃ何も変わりはしないから、
やっぱり言うよ。

107 名前:第四話。吉澤君の心の事情。 投稿日:2002年03月07日(木)21時43分16秒
あたしはめいいっぱい大きく深呼吸して言葉を繋げた。
「ごっちん…ホントはね好きな…。」
「そっかぁ〜。そうだよねよしこはちゃんと好きでいてくれてるんだもんね!
疑ってごめんね。」

梨華ちゃんのこと言おうとしたあたしを遮ったのはごっちんだった。

ごっちんは何事も無かったようにいつもの二人に戻ろうとしてるんだね
いつもならそれに乗っかって流されちゃうんだ。
自分自身この瞬間、今回もそのままうやむやにしちゃうんだと思っていた。
けど、このときあたしのくちから出てきた言葉は・・・予想外だった。

「好きな子ができたんだ。」

108 名前:第四話。吉澤君の心の事情。 投稿日:2002年03月07日(木)21時45分15秒
泣くかと思った。
怒鳴るかと思った。
でも、そんな様子はまったくと言っていいほど無い。
「ふ〜ん。」
ごっちんのこの反応、あたしの予想回路には用意されていなかった。
なんだかニヤニヤしてるようにも思える。

「お、怒んないの?」
「怒って欲しいの?」
「………。」
「相手が誰かなんて訊かないよ。それにあたし別れるつもりもないし。」

109 名前:第四話。吉澤君の心の事情。 投稿日:2002年03月07日(木)21時46分09秒
なななな、なんですと!!
今、「別れない」って言った?
じゃあ、今までの葛藤は何だったのさ・・・

「その子と付き合うとかじゃないんでしょ?」
「ま、まあ…。」
「なんとなくわかるよ。どうせ相手にされてないんじゃないの?だったら別れる必要ないじゃん。」
こういうとき女の子って恐い。
いや、あたしも一応女なんだけどさ・・・って『一応』ってなんなのさっ。
それにしても「相手にされてない」って・・・そう言われると悔しい。
確かにそうなんだけど・・・。

110 名前:第四話。吉澤君の心の事情。 投稿日:2002年03月07日(木)21時47分23秒
「ごっちんは良いの?あたしが他の人のこと好きなのにこのまま付き合ってくなんて…。」
「若いときには良くある事だって裕ちゃんも言ってたし、まぁ一時の気の迷いでしょ。」

(裕ちゃんって?…あぁ…中澤んとこのおばさんかぁ…あの人も旦那には苦労してるからな)
海の男の妻は心が広い。
関心関心!
じゃなくてぇ〜!!!余計な事吹き込むからあたしの決心は水の泡。。。



111 名前:第四話。吉澤君の心の事情。 投稿日:2002年03月07日(木)21時47分56秒
続く。
112 名前:REDRUM 投稿日:2002年03月07日(木)22時00分38秒
>>114-110更新しました。

え〜二週間ぶりでしょうか。。。
久々のわりにはそれほど多くも無い更新で申し訳ありません。
これでも毎日書いてたんだけどな・・・更新しつつじゃないとなかなか進まない。。。

>よすこ大好き読者さん
お引越し頑張りました!!!(w
なんせ準備をし始めたのが引越し前日・・・アホかと…自分に言ってやりたいです。
今までマターリしすぎてた分がんばんないとなぁ

>名無し読者。。。さん
ありがとうございます。
ごっちんはそれ以上にツワモノのようです。
作者困ってます。

>夜叉さん
いや性少年で正しいんではないかと…
障子どころか壁突き破るくらいの勢いでちょうど良いんです。たぶん。

次は土曜日に更新できればいいかな、と思っております。
113 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月07日(木)23時18分02秒
一日早く更新してくれる作者さんに萌え!
114 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年03月07日(木)23時30分13秒
フカーツ待ってたよん。ゴマ強いねぇ。吉がんばれ!
115 名前:じゃない 投稿日:2002年03月08日(金)02時46分14秒
|.∀´) チラッ
116 名前:夜叉 投稿日:2002年03月08日(金)17時54分18秒
う〜む、どうなることやら…(汗汗)。
117 名前:よすこ大好き読者 投稿日:2002年03月09日(土)18時45分17秒
ごっちん強っ!(笑
おかえりなさい。楽しみにしています。
がんばってください。
118 名前:第四話。吉澤君の心の事情。 投稿日:2002年03月09日(土)20時16分04秒
ごっちんはそのまま帰っていった。
なんだったんだ・・・

昼前になって母さんが帰ってきてあたしはこっぴどく怒られたのは言うまでも無い。

梨華ちゃん、酷いよ。


結局、あたしの決心とは裏腹にその日何も変わる事は無かった。

119 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月09日(土)20時18分19秒
何の進展もないままのあたしと梨華ちゃん、そしてごっちんの関係。

で、で、で、でもしか〜し!!!
何故か今日。四人で水族館へ遊びに行くことになった。

珍しく日曜日に丸一日休みを取れた母さんの提案。
初めはUSJに行きたいって言い出したんだけど一日で大阪まで行って帰ってくるのは
あまりに至難の業なので即却下となったのだ。
梨華ちゃんとごっちんが一緒ってのがちょっと不安材料ではあるんだけど
何も知らない母さんに嫌だなんて言えるはずもなく強制参加決定。

そして生憎の?晴れ。予定決行。
母さんの運転するビートルに乗っていざ水族館へ!(うう、狭い)
120 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月09日(土)20時23分13秒
ご想像のとうり助手席には梨華ちゃん後部座席にはあたしとごっちん。

母さんの車は母さんサイズでやっぱり小さい。
そのうえプーさんのゆいぐるみがやたらとあって狭いのなんのって・・・
まあ狭いおかげで隣の中澤親子を連れて来なくてよくなったのは良かったけど
やっぱりごっちんはあたしに密着してくるわけで、
最近ごっちんを恐れてるあたしとしてはさりげなーく端に逃げるんだけどすぐに行き止まり。
母さんが「お前ら仲良いなぁ〜」なんて言うから、梨華ちゃんもあたし達をみて
微笑ましいと言わんばかりに笑ってる(泣

ごっちんに腕を絡められながらもあたしの視線は梨華ちゃん一直線。
前の二人の会話が気になってしかたない。

121 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月09日(土)20時24分37秒
「真里ちゃん、楽しみだね〜。」母さんを見つめる・・・
「そういや初めて行ったデートも水族館だったもんなぁ。」梨華ちゃんを見つめる
(ヲイヲイ!前見て運転しろよ!!!!怒)
「あのときドキドキしすぎてよく覚えてないの…。」頬を染める
「梨華ちゃんよそよそしいから嫌われてるのかと思ったよぉ。」優しく微笑む
「だってぇ〜」更に赤く染まる
「でも…梨華ちゃんから…してくれたもんな。」何故か満足気
「もうっ真里ちゃんたら!」パシッと母さんの肩を叩く

・ ・・・・・泣いてもいいっすか。。。

「してくれた」って何なんだ!!!!!!!!!!
砂糖吐きそうなほどの会話に身震いしながら一人寂しく突っ込みを入るあたし。
虚しいにも程がある。

122 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月09日(土)20時25分55秒
「元気ないねぇ〜。」
「ん?」
「水族館好きじゃなかったっけ?」
「好きだよ。」
軽くトリップしていたあたしを不思議そうに見ているごっちん
「あたし水族館大好きだぁ〜魚いっぱいいるもんねぇ〜。」
「ははっ。ごっちん魚ってるからね。」
「ひっどぉ〜。」

母さんと梨華ちゃんにもこの会話が聞こえていたのか大爆笑だった。
あたしもこの日初めて笑った気がする。

123 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月09日(土)20時27分53秒

間もなくして目的地に到着。

(せっかく来たんだから楽しまなきゃ損だよな)
「よしっ!」と気合を入れてあたしは車を出た。

もう日差しが暖かい。
「んぅ〜もう春だなぁ〜。」
そう言って伸びをしたら冷たい風邪がヒュルル〜っと通り抜けた。
(ヌヌヌ…風まであたしを笑うのかよっ!)


124 名前:REDRUM 投稿日:2002年03月09日(土)20時40分20秒
>>118-123更新です。

>113さん
一日早いとはいえ少なくてごめんなさい。
オイラ、ダメな奴なんで・・・

>名無しベーグル。さん
ツワモノゴマ。こうなるはずじゃなかったんだけどなぁ〜
なかなか自分の意思どうりには進まないっす。

>じゃない
|▽≦) チラッ   いつもお世話になってるっす。

>夜叉さん
どうなるかはオイラもわかっておりません。
まあ、流れに身をまかせて・・・ってただの言い訳。

>よすこ大好き読者さん
ただいまです。
ごっちんが本気になると恐そうっすからね。南無南無。

六話。突入してます。タイトル「する&される」何が?
ま、後々分かると思います。
ああ…石川さんの出番をもっと増やしたい。
125 名前:REDRUM 投稿日:2002年03月09日(土)20時57分13秒
「風邪」じゃなくって
「風」っすね。すんません。
126 名前:REDRUM 投稿日:2002年03月09日(土)21時27分29秒
んが!!また失敗。
>六話。突入してます
五話でした。。。。。。。。。。

127 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月10日(日)03時06分44秒
1人苦労してる吉澤がなかなか(w
128 名前:夜叉 投稿日:2002年03月10日(日)14時55分01秒
タイトルも気になりますが、放置な吉も気になりますなぁ…。
目の前でののろけは体に悪すぎます(笑)。
129 名前:よすこ大好き読者 投稿日:2002年03月10日(日)17時35分33秒
つ・・・・続きが気になる・・・・(笑
水族館といえば、やっぱ「ごなつよ」ですかね。(^^
交信楽しみにしています。がんばってください。
130 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月18日(月)18時08分16秒
続きが気になるぅ〜〜〜!ごなつよの登場楽しみにしております^^
131 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月18日(月)21時33分16秒
ここは江ノ島水族館。
本日、吉澤ひとみ開き直りぎみでございます。
何故って?目の前の甘々カップル見てたら開き直んなきゃやってらんないんだよ!

で、あたしといえばごっちんに手を握られ母さん達と共に水族館を探索中っす。

梨華ちゃんは神奈川生まれってこともあって何度も来たことがあるらしく
得意げに中を案内してくれている。
その表情がなんていうかむちゃくちゃ可愛いんだよぉ〜。

132 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月18日(月)21時34分29秒
はじめに一号館ってなんとも捻りの無い名前の建物の中に入ったんだけど
(おおおお!!すげ〜マジ綺麗!)
意外と中はいい感じ。
水槽のなかには珊瑚?・・・うん、たぶん珊瑚だと思うんだけど・・・あの岩みたいなやつがいっぱいで小さい魚が気持ち良さそうに泳いでる。
「これはね、モナコ水槽って言って自然の海と同じシステムで水を浄化してるんだよ。」
梨華ちゃんの解説に3人いっせいに「おお〜!」と声をあげる。
「梨華ちゃんスゲ〜!!博士みたいじゃん。」
「えっへんっ!」
あたしの言葉に満足気に胸をはる梨華ちゃん。
ん〜可愛らすぃ〜。

そのあとクラゲを見て感動。
ウーパールーパーを見て「亜依に似てる。」なんて思ったことは内緒にしておこう。。。後が恐いからね。

133 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月18日(月)21時35分44秒
とりあえず吉澤家ご一行様は一号館を出て外へ。
「マジかっけー!もっかい見たい。」
「気持ちわりーよ。」
「どこが?かっけーじゃん。母さんちゃんと見たの?」
「見たっつーの。だから言ってんだろ?あなごの何処がいいわけ?わかんねぇ。」
母さんはこういうの嫌いらしい。
中であなごを見て「かっけー」って叫んだらゲンコツくらってこのとうりバトル気味。
ただのあなごじゃないんだよ。クロアナゴっていうらしいんだけどでっけーの!
すっげーでっかくて80センチくらいあってしかもぶっといの。

「あぁ、ごなつよの良さがわかんないなんて母さんもかわいそうに。」
「わかんねぇよ。って…『ごなつよ』って何?」
「あのあなごだよ。すっげーかっけーから名前つけたの。」
「ばっかじゃないの?あんなんがイイなんて、だからお前は女らしくないって言うんだよ。」
「はぁ?母さんに言われたくないね。」
「なんだとぉ?」
「なんだよぉ!」

134 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月18日(月)21時36分58秒
ちっちゃいくせに一生懸命背伸びして胸倉つかんでくる母さんを見おろし軽く睨み合い。
「もぅっ二人ともやめてよ。」
梨華ちゃんが仲裁に入る。
「だってぇ〜母さんが殴ってくんだもん。梨華ちゃんだってごなつよかっけーって思ったでしょ?」
「……ごめんなさい…私も、苦手…かな。」
「………。(泣)」
「ほ〜らみろあんなんイイって言うのはお前くらいだよ。」

「ごとーは好きだよ。あなご。」
「おお!もの好きカップル発見っ。」

その後、嬉しいやら悲しいやら・・・うちらはごなつよをもう一度見に行こうと言うごっちんの意見により別行動とあいなりました。

(梨華ちゃ〜ん。一緒にまわりたいよぉ〜)


135 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月18日(月)21時38分43秒
つづく。
136 名前:REDRUM 投稿日:2002年03月18日(月)21時51分54秒
>>131-134短いですが更新です。

1週間も空けてしまった。。。スイマセン。

>127さん
困ってる情けない吉澤君が気に入ってしまいまして・・・
ここの吉澤君はこれからも終始こんな感じかと。

>夜叉さん
夜叉さんの作品も楽しく読ませてもらってます!
石川さん的には今の時点で吉澤くんの事眼中になさげ(泣)なので・・・
(〜^◇^〜) との甘々は書いててオイラが悲しくなってきます。

>よすこ大好き読者さん
何も考えずにただ単にオイラが好きなんで水族館にしたんですが・・・
急遽ごなつよ登場。
ごなつよを忘れてたなんて吉ヲタ失格っすね。

>130さん
ごなつよの所為で吉澤君またまた可哀相なことに・・・
吉澤君の幸せはいつやってくるんでしょうか?

だらだら書いててまだ話1/4くらいしか進んでません。
先が長いなぁ〜。


137 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月19日(火)06時12分14秒
身長差約20センチの親子喧嘩は想像してちょっと笑いました(w
138 名前:夜叉 投稿日:2002年03月19日(火)15時01分20秒
この親子喧嘩、力業になると必ず吉が勝ってしまいそう…(^^;;。
別行動ですか、良かったのやら、悲しいのやら、複雑です。
作者様、がんがってくださいね。
139 名前:ごーまるいち 投稿日:2002年03月19日(火)20時53分53秒
はじめてレスさせて頂きます。
こちらのヘタレ気味な吉澤君がすごく好きです(^^)
自分も凸凹な親子喧嘩を想像して、思わず笑ってしまいました。
これからも頑張ってくださいね。
140 名前:よすこ大好き読者 投稿日:2002年03月20日(水)06時14分19秒
「ごなつよ」登場させていただきありがとうございました。(^〜^
けっこう私、物好きなもので・・・・・(照
次回期待しています。がんがってください。

141 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年03月21日(木)14時14分28秒
いしよしシーン激しく期待!あっちもがんがってね。
142 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月24日(日)22時17分52秒
おぉ!ごなつよも登場ですね。
あとは、いしよしがどうなるか…
期待してます!
143 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月26日(火)21時23分45秒
一通り館内を回り終えたあたしとごっちんはベンチで休憩を取ることにした。
かなり歩き回ってもうクタクタ・・・あたしはドカっと勢い良く座って伸びをした。
「んあ〜疲れたぁ。集合までまだ一時間もあるね。」
「あはっ。よしこオヤジみたいだよ。」
「な〜にを今さら。」

もう一度「あはっ」と笑って肩に凭れかかってくるごっちん。
・ ・・・・・なんとなく予想できる展開なんすけど・・・。
あの日以来、
って、あたしに好きな人がいるって言った日ね。
(ん?誰に説明してんのさ?)
ま、そんなことは置いといて・・・
その日以来、あんま二人きりになんないようにしてきたんだけど
それでもやっぱそう上手くはいかない無いモノで二人ってシュチュエーションになることもあった。
でも
144 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月26日(火)21時26分45秒
そんなときは接近しないように努力してきたのに・・・

今までの経験上こういう場合必ずと言っていいほどごっちんが言うセリフがある。

「よしこぉ〜キスしたいよ〜。」
(っほら来た!)
一応ね。あたしだって野獣じゃないんだから「好きな人がいる」って言った手前そんなことできないっすよ。
あ、言ってなくてもやらない・・・と思う。うん、多分。

145 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月26日(火)21時27分56秒
「人がいっぱい居てんのにそんなんできるわけないじゃん。」
「イイじゃんっ。恋人同士がキスしてるのなんて普通だよ。」
「いや、うちら女同士ですし…。」
「いや、よしこってぱっと見男ですしぃ〜。」
「……。」
(男に見られるってそれはそれで悲しいんだけど…)
ごっちんは何も気になんないんだろうか?
自分以外の人を想ってる奴と一緒にいたいなんて・・・。

と、気付けば既にごっちんの顔が目の前に。
(はて?)
あたしが反応するより早く、ぴたっとぶちゅっとされてしまいまして・・・(泣

そんなときでも、あたしの頭ん中は・・・
(キスってヒサブリかも…いつぶりだろ?梨華ちゃん襲っちゃったとき以来だから、
……もう16日ぶりか。ああ、気持ちイイ〜)
なんて細かい日数まで覚えてるあたし・・・。

146 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月26日(火)21時29分10秒
だめっ!そんな場合じゃない!
「んっはぁっ。ちょっちょと、ごっちん!」
慌てて唇を離しごっちんの肩を押した。
「えぇ〜もう終わり?」
「もぅ終わり?…じゃないよ!ダメだっつってんじゃんっ。」
「だって……。」
咄嗟のコトだったからあたしの口調はかなりきつかったみたい。
俯いたごっちんの表情は急に暗くなっていく。
「ごめん、ちょっと言い過ぎたよ。でもホント今そういう気分になれないから…。」

あまりにドンヨリしてしまった空気に耐えきれずその場を逃げ出したくなったあたしは
「何か飲み物買ってくるよ。そこで待ってて…すぐ戻るから…。」
それだけ言い残してその場を駆け出した。
後ろからごっちんの呼ぶ声が聞こえたけど聞こえない振りをした。

147 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月26日(火)21時30分17秒

ところで、売店は何処ですか?

何気に迷子気味なあたし・・・。
(ああ…情けない…)

お化け屋敷を走り抜けるかのごとく周りも見ていなかったあたしは今何処なのかも分からない。
トボトボ歩いていると自販機発見!!!
ってよく考えるといたるところにあったような・・・
そして、ごっちんと座っていたベンチの前にもあったような・・・。

とりあえず、お茶とミルクティーを買って記憶を辿りもときた道を探す。
でもね、実は方向音痴なんですよ。
入学式のあとは必ず教室間違えるタイプっすから・・・

再びトボトボ歩き始めたあたしは見覚えのある背中を発見した。

「梨華ちゃん?」


148 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月26日(火)21時31分46秒
つづく。
149 名前:REDRUM 投稿日:2002年03月26日(火)21時46分28秒
>>143-147交信です。
またまたとろくてごめんなさい。

>137さん
精一杯背伸びするやぐっつぁんってカワイイだろうなぁ・・・
なんて思ってみたり。。。

>夜叉さん
それでもヘタレな吉澤君は人を殴ったりできないんです。
心優しい子なんで(w

>ごーまるいちさん
おおおおおおお!始めまして!作品読ませてもらってました。
レスありがとうございます。
コソーリ住家のほうもROMってたりなんかして・・・。

>よすこ大好き読者さん
いしよしこの次になりました。すいませんm(_ _)m
「ごなつよ」シーン書いたあとモーたい。見返しました。
カッケー!!!!( 0^〜^0)男前っす!

>名無しベーグル。さん
あっち・・・。
いしよしシーンはしばしお待ちください。
今妄想膨らましております。
そっちのあそこ覗かせてもらったよ。がんがれ!

>142
いしよしは次回っす。
期待にそえるかどうか・・・
後半への流れに乗るためにはどうしても必要なシーンなんでがんばります。
150 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月26日(火)22時15分23秒
迷子の吉が…(w
これからいしよしシーンですね?
がんばってください!
151 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年03月27日(水)01時59分00秒
いしよしですね・・・・。キターーーーー!!ですね。(笑
楽しみです!
微熱は、つらいっすからね。元気出してがんがってくださーい!
152 名前:夜叉 投稿日:2002年03月27日(水)17時59分03秒
いよいよ、そうなんですね。ぢゃ、フライングで

キタ━━━━━━(#^▽^^〜^O)ノ”━━━━━━!!!!


ごっつぁん、放置気味っすね…(^^;;
153 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年03月28日(木)21時29分39秒
梨華たむ登場? 微熱はツラいやね。お大事に。
あっちもサンクスコ。
154 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月31日(日)18時19分51秒
間違いない。
あたしが梨華ちゃんを見間違えるはずがないんだから!(キパーリ

(でも、どうして一人なんだろ?母さんは?)

気になって梨華ちゃんの後姿を追った。
キョロキョロと辺りを見渡している。
ん?梨華ちゃんも迷子になっちゃったんだろうか?
すっごく頼りなさげな表情で、悪いオジサンだったら騙して連れてっちゃいそうな感じ。
すると梨華ちゃんは『3号館・海の動物園』と看板の出ている建物の中へ入っていた。

そういやウチらココには入ってなかったな・・・
もちろんあたしが梨華ちゃんの後に続いたのは言うまでもない。
155 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月31日(日)18時21分09秒
声をかけて一緒に中を見物しようと思ったあたしは急いで中に入ると
既に梨華ちゃんの姿は見えなかった。
(なんだよぉ〜めずらしく歩くの速いんじゃないかい?)

「チェッ」っとマンガでしか在りえないようなセリフを吐いて梨華ちゃんを探す事にした。
日曜だけあって人はやっぱりそれなりに居るわけで、なかなか見つけ出せそうに無いなぁ・・・
なんて思っていたら案外早く梨華ちゃんと対面する事になった。

入ってすぐ右にある角を曲がりながら持っていた缶をショルダーバッグの中に入れようとした瞬間
「ひとみちゃん?」と呼ぶ声が聞こえた。
あたしのことを「ひとみちゃん」なんて呼ぶ人は一人しか居ない。
今、あたしが探そうとしていた人物。
「あ、梨華ちゃん。」
「あれ?ひとみちゃん一人なの?」
「うん。ごっちんと逸れちゃってさ〜、したら梨華ちゃん見つけたからココに入ってみたんだけど…
梨華ちゃんも一人?母さんは?」
「私も中澤さんのところにと思ってお土産物見てたら真里ちゃんとはぐれちゃって…。」

156 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月31日(日)18時22分50秒
「じゃさ、一緒に見てまわんない?」
「でも真里ちゃんとごっちん探さないと…。」
「探しものって探してるうちは見付かんないでしょ?意外とブラブラしてたら見付かったりするんだって。」
(ん〜我ながら無理やりだなぁ)
「でもぉ…。」
「母さんも探してるんだろうし、逆にあんまり動かない方が正解だと思うんだけど。」
「うん…じゃぁ、一緒に見ようかな。」

梨華ちゃんはまだ納得しきれてないようだったけど、
あたしはニヤけた顔に気付かれないかどうか心配になるほどに有頂天だった。
ごっちん母さんごめんなさい。
もう少しだけあたしに二人きりの時間を下さい。
すぐに戻るなんてもったいなぁ〜い!

157 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月31日(日)18時23分40秒
「結構広いね。」
「そうね。」
「人も多いね。」
「ん。」
なんなんでしょう・・・会話が続かないんすけど・・・。
「もうちょっと奥も見てみようよ。
こんなに居るとうちらまではぐれちゃいそうだから手繋いでおこうね。」
そう言って梨華ちゃんの手を握りずんずん奥に進んだ。

手握っちゃってます。
正直に言うとワザとです。
有無を言わさず手を握るにはコレしかないと少ないあたしの脳は判断しました。

158 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月31日(日)18時25分19秒
「ちょっ、ひとみちゃんっ。歩くのはやいよぉ。」
「あ、ごめん。」
握り締めた手に興奮して随分早足だったみたい。
「あんまりはやいとちゃんと見れないじゃない。」
(あたしにとっちゃ見物なんて二の次だからどうでもいいんだけど)

「歩くのはやいから疲れちゃった。休憩しない?」
このときお馬鹿なあたしは「休憩」と聞いて善からぬ場所を想像したんだけど・・・
ココは水族館。
そんなワケあるわきゃない。
それ以前に目の前に居る彼女がそんなところに誘うわけがないんだけどね。

梨華ちゃんは横にあった椅子を指差していた。
小さな休憩場所みたいになっている。
辺りには人が全く居なかった。

159 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月31日(日)18時26分58秒
ほんの僅かな間繋がれていた手を名残惜しく思いながら離して
梨華ちゃんの隣にちょこと遠慮がちに座った。
「紅茶飲む?あたしさっき買ったのがあるんだけど。」
バッグからさきほどの缶を取り出してプルタブを開けてから梨華ちゃんに差し出した。
「ありがとう。でも、ひとみちゃんの分は?」
「あたしのもあるよ。」
「ほら。」と今度はお茶の缶を出して見せる。


ゴクンッゴクンッと紅茶が流れる喉元が妙に色っぽく感じる。
なんとなく、ただなんとなくだけど今なら訊きづらい事も言いづらいことも言えるようなきがした。

160 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月31日(日)18時28分04秒
「梨華ちゃんさ、今幸せ?」

ゴホっとむせ返る梨華ちゃん。
「な、何?急に…。」
「ごめん、ごめん。」
と、梨華ちゃんの背中を擦って上げながら言葉を繋げた。
「もしさ、母さんが浮気とかしてたらどうする?」
「し、してるのっ!?」
「いや、もしもの話。もしもの話だよ。」
「ホント?」
「ホントだって。」
ちょっと唐突すぎたかな?
「浮気じゃなくても他に好きな人ができちゃうとか。」
「う〜ん…真里ちゃんが浮気かぁ〜。泣いちゃうだろうなぁ…でもぉ。」
「でも?」
「する方が悪いんだろうけど、浮気される方にも原因があると思うの。
もし、真里ちゃんが他に好きな人ができたとしてもそれは私の至らないところがあったから、
そうなっちゃうんだと思う。」

161 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月31日(日)18時32分48秒
(される方にも原因かぁ…)
ごっちんに原因は・・・無いような気がするんだけど・・・。
可愛いし、一途にあたしのこと見てくれてる。別にそれが重いわけでもなかったし・・・
「じゃあさ、浮気されても相手に他に好きな人ができても、それでも別れない
っていう気持ちって梨華ちゃんは理解できる?」

「どうしてそんな事訊くの?」

「…それはあとで言うよ。で、理解できる?浮気されたらどうする?」
梨華ちゃんは「う〜ん。」と少し困ったような顔をして悩んだ後「解からなくも無いな。」と笑った。
「よっぽど相手の事が好きならそんなすぐには諦めきれないよ。恋人を想って応援してあげる
っていうのが本当は良い事なのかどうかは私にはわからないけど…すぐにはできないだろうな。」
「そっかぁ…。」
「でも、浮気しちゃった方も辛いのかもね。他に好きな人がいるのに…。」

162 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月31日(日)18時33分48秒
辛い。
ホントに辛いよ。
ごっちんに比べたらあたしの苦痛なんてちっぽけなモノなんだろうけど・・・

「どうしてって訊いたよね。どうしてそんな事訊くのかって。」
「うん。」
「あたしさ、ごっちんに好きな人ができたって言っちゃったんだよね。」
梨華ちゃんは呆気にとられたような顔でポカンと口を開けている。
「ごっちんそれでも別れないって言うんだ。」
「ど、どうしてそんなこと言ったの?」
「そんなの好きな人ができたからに決まってるじゃん。」

「好きな人ができた」いう理由は普通それしかないんだけど
こないだの事もあったし梨華ちゃんはそれが自分だってことを薄っすらとわかって
しまったんだろう。それを否定したくて、そんなことを訊いたんだと思う。
ウチらは家族だから。
梨華ちゃんは母さんの恋人なんだから・・・。

163 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月31日(日)18時35分16秒
「もう、言わなくてもわかるよね…。」
「………。」
「あたしは、梨華ちゃんが…。」
「ダメっ!」

「好きだ。」と言う前にその言葉を梨華ちゃんは遮った。
苦しそうに、悲しそうに唇を噛んでいる。
「ダメ。その先は言っちゃだめだよ。」
「どうしてさ?なんでダメなの?」
「真里ちゃんはひとみちゃんの母親だよ。私は真里ちゃんの恋人だから…。」

わかってるよ・・・
だからってどうしようもない気持ちってあるんだ。
いくら考えても悩んでも解決しない気持ちってあるんだよ。
「あたしだって梨華ちゃんが好きだよ。母さんに負けないくらい梨華ちゃんが好きなんだ。
我慢なんてできない。」
頭で考えてとった行動じゃなかった。
気付けば思いっきり抱きしめていた。
「ひ、とみちゃん…やめて。」
梨華ちゃんはあたしの肩を押して身体を離そうとしていたけど、
そんな力じゃ離れる事なんてできない。

164 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月31日(日)18時36分11秒
「少しはあたしのことも見て欲しい。」

「梨華ちゃん…。」
名前を呼んで、彼女の唇にキスをした。

抵抗してあたしの腕を掴む梨華ちゃんの手を無視して何度も何度も角度を変えては
キスを繰り返す。唇からあたしの気持ちが彼女に伝わってくれるんじゃないかと
もしかしたらあたしは思ったのかもしれない。
「んぅん…、んん。」
息もできないくらいにその行為を繰り返し、自分の舌を彼女の口へと入れる。
初めは硬く閉ざされていた唇もいつのまにかスムーズに迎え入れるように力が抜けていた。

意識が飛んでしまいそうなほど気持ちいい。
何もかも忘れてしまいそうなほどに梨華ちゃんとのキスは心地良いものだった。
「大好きだよ梨華ちゃん…。」
抵抗していたはずの梨華ちゃんの腕もあたしのパーカー腰の辺りを
そっと掴んだままになっていた。

165 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い? 投稿日:2002年03月31日(日)18時37分31秒
そのときカシャンっと何かの落ちる音がした。

「何やってんだよっ!」

慌てて振り返ったそこには・・・
母さんとごっちんが・・・立っていた。足元には携帯が落ちている。

「お前ぇ」
座ったままのあたしの肩を鷲掴みにして揺さぶりながら
「ふざけんなっ!」
その瞬間あたしは思いっきり殴られていた。
椅子ごと倒れたあたしに馬乗りになってまだ殴りつづけようとする母さんを
梨華ちゃんが必死に止めている声が聞こえた。
ごっちんはその場に座り込んで泣いている。

―――― 全部終りだ。

あたしは力が抜けたようにボーっと倒れたまま天井を眺めていた。


166 名前:第五話。する方が悪い?される方が悪い?  おわり。 投稿日:2002年03月31日(日)18時39分45秒


次回は、第六話。浮気と本気の境界線。  

167 名前:REDRUM 投稿日:2002年03月31日(日)18時41分44秒
>>154-166
交信しました。
168 名前:REDRUM 投稿日:2002年03月31日(日)18時54分07秒
いつもちょびっとしか交信しないくせに一回の更新分で3日くらいかかるんですが・・・
いしよしシーンだと今回いつもの倍なのに数時間で書き終えれる。
とは言え他の作者さんから見ればぜんぜん多くないんだよなぁ。。。

>150さん
いしよしなんですが、別に甘くもなくエロくもなく・・・
すんませんm(_ _)m

>よすこ大好き読者。さん
ありがとうございます。
これを機にいしよしシーンが増える事をオイラも祈っておりまする。

>夜叉さん
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
って程でもなかったですね。。。
ごっちん放置の理由はメール欄から探していただければ・・・

>名無しベーグル。
いろいろご苦労様っす。
あの呼び方失礼かなぁ・・・とも思ったんだけど
お怒りに触れなくて良かった良かった!
169 名前:REDRUM 投稿日:2002年03月31日(日)19時07分32秒
>168
名無しベーグル。さんに
「さん」付けるの忘れてました。ゴメンナサイ。
170 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月01日(月)00時11分35秒
決定打ぁー!!
切ない・・・切ないですよほぉ・・・(T▽T)
171 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月01日(月)12時55分19秒
ハラハラいたす。
もうみてられないでござるよ
172 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月01日(月)15時19分23秒
修羅場だ〜!
ごっちんには悪いけど、吉の気持ちが
早く石に伝わってほしいです。
173 名前:夜叉 投稿日:2002年04月01日(月)21時15分44秒
はぅっ!!ヴィヴァ修羅ヴァ(爆)。すんません、おかしいです、こいつ…。

これからどうなるんでしょうか…(汗)。
174 名前:名無しさん 投稿日:2002年04月02日(火)01時10分29秒
ぼこられる予感
175 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年04月07日(日)20時37分33秒
修羅場です!!どないしましょ!!
と、私があせってもしょうがないのですが・・・・・・・(鬱
石の気持ちは硬そうだしな〜〜
続き期待してます。がんがってください。
176 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月09日(火)20時14分40秒
「そやから言うたやん。梨華ちゃんはあかんって。」

朝からうるさいんだよ。
いつものように朝のお迎えに来た亜依に腫れあがった瞼と口端の傷のことを訊かれまして、
勿論すんなり理由を話す筈なんてないんだけど
「どうせ梨華ちゃん襲ってオカンに殴られたりでもしたんやろ?」
・・・と、まあズバリ当てられてしまった。

「で、結局殴られっぱなしかい。情けないなぁ〜。」
「うっさいよ!」


177 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月09日(火)20時16分11秒

結局、あの後はすぐに帰ることになった。

ごっちんはいつまでたっても泣きやむ気配が無くて、今まで笑ってたけどホントは
苦しんでたんだってことを思い知らされた。
車の中は誰もが無言。
聞こえるのは啜り上げるごっちんの泣き声。
ミラー越しに見た母さんの表情はとても冷たかった。後部座席にチラリとも目を向ける事無く
ただ前を睨みつけているだけで、助手席の梨華ちゃんはずっと俯いたままだった。

楽しかったはずの家族。
それを壊してしまった。

ごっちんを送った後、家に着いても何も話すことは無くそれぞれの部屋に入った。


178 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月09日(火)20時17分28秒
家に着いたのは午後3時をまわった頃だったと思う。
母さんや梨華ちゃんと顔をあわせたくなくて夕飯も食べずにずっと部屋に閉じこもっていた。

ベッドに仰向けになって昼間の事を思い出す。
梨華ちゃんの唇の感触が残る口元を指でなぞってみた。
これで二度目。
初めて梨華ちゃんを襲ってしまったときは泣きながら抵抗されてしまったけど
今回はそうじゃなかった。もちろん、まったく抵抗されなかったわけじゃないけど、
途中から受け入れられていたような気がする。

あのとき母さん達が来なかったらどうなっていたんだろう?

梨華ちゃんが母さんの事が好きなのはわかってるつもりだけど、さっきのキスを思い出せば
なんだか自分にもチャンスがあるのかも・・・なんて思ってしまうわけで・・・。

179 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月09日(火)20時18分40秒
夜中、もう二人とも寝ただろうと思ってあたしは風呂に入ろうと母さん達の部屋の前を
通り過ぎとうとした。
「納得できないよっ。」
中から母さんの怒鳴る声が聞こえてきて、あたしは思わず立ち止まった。
「だから、何度も言ってるじゃない…あれは、ひとみちゃんが…。」
「そんなのはわかってんだよ。ひとみからとかそんなんじゃなくて、梨華ちゃん抵抗してなかったじゃん。ひとみの体つかんでただろっ。」
「抵抗…したもん…。」

梨華ちゃんは泣いているみたいだった。
「泣いてちゃわかんねえよぉっ!」
母さんがもう一度叫んだ後、足音がこっちに向かってくる。
(やべえっ)
慌てて浴室に隠れて母さんの姿を盗み見た。

手に一枚毛布を持っていて、そのままリビングに向かっていく。
ソファーで寝るんだろうか?

その後も梨華ちゃんの泣き声は止むことが無くて、あたしは浴室の床に座り込んだまま
眠れずに朝を迎えた。


180 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月09日(火)20時19分53秒
つづく。
181 名前:REDRUM 投稿日:2002年04月09日(火)20時20分59秒
>>176-180交信しました。
182 名前:REDRUM 投稿日:2002年04月09日(火)20時27分41秒
>170&171さん
とうとう母さんに見付かってしまいました。
これからちょいとばかしドロドロしてしまうかと思われます。

>172さん
オイラも石川さんに伝わって欲しいと願うばかりです。

>夜叉さん
(´┏┓`)<一大事だヴァ(w
どうなっちゃうんでしょう?
っていうか、どうしましょう・・・

>174
既にぼこられてしまってます。

>よすこ大好き読者。さん
石川さんだけに石のように硬い母さんへの想い。
はやく(0^〜^0)に向いてほしいっすね。

毎度の事ながら交信遅れてすいませんでした。
183 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月10日(水)13時36分06秒
ドキドキしながら読みました。
いや〜ドロドロですね…
石が吉にかたむいているようですね
これからの展開に期待!
184 名前:夜叉 投稿日:2002年04月12日(金)19時00分12秒
どうなっちゃうんでしょうか…、一気に家庭崩壊か!?(^^;;
うぬぬぬぬ…、みんなにいい方向ってあるんでしょうか…
185 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年04月12日(金)21時56分09秒
やぐが怒る気持ちも分かるけど・・・・・・。
分かるけど、いしよし激推しな私。ここは諦めてもらうしか・・・・。(ヲイ
186 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月21日(日)02時32分21秒
何も考える事が出来ないまま放課後。

「ああ、だるい。」
家に帰るのが嫌だ。
とか言っても帰る場所はあそこしかないわけで・・・
やっぱり今日もいつもどうりの道を歩いている。
最近こんなことばっかりだなぁ。
なんであんなことをしてしまったんだろう。
今更後悔したって遅いんだけど・・・梨華ちゃんの顔を、母さんの顔を見るのは辛い。

重い重いドアノブを引いて、音を立てないように気を使いながら靴を脱ぐ。
気づかれませんように、気づかれませんように・・・
そんなあたしの願いは簡単に裏切られた。

「あ…。」
最悪のタイミンングで梨華ちゃんが部屋から出てきてしまって気まずい感じ。
「おかえりなさい。」
「ただいま。」
187 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月21日(日)02時33分29秒
何か言いたげな梨華ちゃんを無視する。
部屋に入ろうとしたら慌てて呼びとめられた。
「着替えたら、話あるから…出てきてね。」
「………。」
「来てね。」
「…わかった。」

どうしようどうしようどうしよう。
部屋に入って、着替えて、でも出ていく勇気がない。
手のひらに「人」と何十回も書いて何度も飲みこんで・・・何度深呼吸しても落ちつかない。
「もう顔も見たくない。」そう言われたらどうしよう。
「もう声もききたくない。」そう言われたら・・・

188 名前:REDRUM 投稿日:2002年04月21日(日)02時43分11秒
えー、2レスだけですが交信終了です。
もうしわけありません。

>183さん
傾いてるような、傾いてないような。。。
当分グズグズしそうですが、吉の夜明けはいつなんでしょうか。

>夜叉さん
夜叉さんの新作ハケーン。尾も白いっす。
みんな良い方向に・・・なるかな。
そのために連載開始前、急遽キャスティング変更したんですが・・・
変えちゃうかもしれません。

>よすこ大好き読者さん
そしていしよし激推しな作者(w
知さんにもゴマにも幸せをあげたいんですけどね。

だぶん次の交信は明日です。たぶんきっと。
189 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月21日(日)13時11分20秒
ついに二人の場面ですか?
石が何を言うのだろう…
早く二人が幸せになることを願います!!
190 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月21日(日)22時51分27秒
こうなったらなるようになれ!だ。
「よっしゃぁ〜!」
一発、両手で頬をパンっと叩いて気合を入れ勢い良く部屋を飛び出す。

リビングの扉を開けるとソファーに座る梨華ちゃんの姿が見えた。
「お待たせ。」
声を掛けると振り返る梨華ちゃん。
「とりあえず、座って…。」
眉をハの字にさせて少し困ったような表情を見せながらテーブルの上にあるカップに
紅茶を注ぎ始めた。
「ミルクは?」
「あ、うん。」
「お砂糖は?」
「いらない…。」

191 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月21日(日)23時00分38秒
重い空気が流れる。
さっき入れたはずの気合は何処に行ってしまったのか
いつもの事だけど、いざとなると何も言い出せない。
目の前に出されたミルクティーに口を付けることもできないであたしは俯いていた。
時間がとても長く感じる。
時計の音がやけに大きく感じて居心地の悪さがどんどん胸を締め付けていく。
(落ち着かなきゃ…)
そう思ってカップに手を伸ばすと、それを待っていたように梨華ちゃんの声が聞こえた。

「昨日のことなんだけど…。」
「……。」
「あれ、冗談じゃ…ないんだよね?」

192 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月21日(日)23時05分56秒
どの話題になるかなんてわかっていたはずなのにどう返していいのかわからない。
あれ・・・梨華ちゃんのこと好きだって言ってしまった事。
嘘なんかじゃない。
梨華ちゃんは紅茶の入ったカップを両手で持ってかき混ぜるように中の液体を揺らしていた。
「私がね、好きなのは真里ちゃんだから…ひとみちゃんの気持ちには答えられないよ…。」
梨華ちゃんの目がまっすぐあたしを捕まえる。
そのままあたしは視線を外せないでいた。

「ホントに?」
「ほんとって?答えられないってこと?」
梨華ちゃんは何の事かわからないといった表情であたしの顔を覗き込んだ。

193 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月21日(日)23時14分41秒
「本当に好きなのは母さん?これから先もずっと?」
半分ヤケになっていたのかもしれない。
あたしの口から出てきた言葉に自分が情けなく縋り付く男のように思えた。
「これから先のことなんて誰にも分からないと思うわ。でも、今本当に好きなのは
真里ちゃんだしこれから先も好きでいたいと思うのは真里ちゃんなの。」
「じゃあ、誰にもわからないんならあたしのこと好きになる可能性だってあるかもしれない
ってことでしょ。」
「そんなこと…ないよ。」

別に梨華ちゃんを困らせたいわけじゃない。大好きな人を苦しめたいはずなんかない。
でも、大事な人を自分のものにしたいって思う気持ちは自分にだって止められない。

194 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月21日(日)23時19分22秒
「これから先も好きでいたいってさ、好きって気持ちは努力するもんじゃないじゃん。
あたしだってごっちんのこと好きでいる方が良いんだって、梨華ちゃんを好きになっちゃ
いけないんだって、何度もそう思ったよ。でも、ダメなんだ。好きになっちゃったんだん。
もう、我慢なんてできないよ。」
ダンっと勢い良くテーブルに手をつき捲くし立てるように言うあたしに梨華ちゃんは
少し怯えるような瞳をしていた。
「そんな顔しないでよ…別に梨華ちゃんを困らせるつもりじゃないんだ。」

「ごめんなさい…。ごめんなさい…。」
小さく震えた声で消えそうな声で梨華ちゃんが何度も何度も謝る。
涙がポタポタと頬を伝ってカーペットに小さな染みを作っていく。

195 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月21日(日)23時20分43秒
「泣かないでよ…。悪いのはあたしなんだから…。」
梨華ちゃんの隣に座りなおし震える肩に手を置いて彼女の顔を覗いた。


「あたしの事、嫌いになっちゃったかな?」
「そん、なこと…無い。」
何度も涙を拭きながら一生懸命笑顔を作ろうとしてくれる梨華ちゃんが好きだ。

「少しだけ、抱きしめていいかな。」
「それは、ダメだよ…。」
そう言って眉をハの字にさせる梨華ちゃんの困った顔も好きだ。

「少しだけ、少しだけだから。」

196 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月21日(日)23時24分30秒
そっと壊れてしまわないように、壊してしまわないように彼女の背中に腕をまわした。
「あったかいや。」
「ひとみちゃん子供みたいだね。」
フフっと梨華ちゃんの笑い声が聞こえてきて、やっとあたしも笑う事ができた。
「なんか落ち着くよ…こんなの久しぶりだ。」
梨華ちゃんの肩に顔を埋めると、甘い香りがする。
「なんか大きな子供ができたみたい。」
そう言って梨華ちゃんも腕をまわしてきてくれた。

「やっぱ、梨華ちゃんのこと好きだぁ。こうやって抱きしめてるだけでも幸せになれるもん。」
「ひとみちゃん…。」
「母さんはズルイな。こんな可愛い子独り占めだもんなぁ。」

197 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月21日(日)23時27分01秒
体を離して梨華ちゃんの顔を見ると少し赤くなっている。
梨華ちゃんが俯く瞬間ほんのちょっと触れるだけ彼女の唇にそっと自分のを重ねた。

「ちょ、ちょっと。」
慌てて離れようとする梨華ちゃんをもう一度、さっきより強く抱きしめる。
「これだけは覚えてて。梨華ちゃんが誰を好きでも、あたしは梨華ちゃんが好きだから。
ずっと、ずぅ〜っと梨華ちゃんだけが好きだから。」

今度はあたしの頬を涙がつたった。

どんどん大きくなっていくあたしの泣き声。

ずっとずっと梨華ちゃんの手が優しく背中を擦ってくれていた。



198 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月21日(日)23時27分31秒
 
   つづく。
199 名前:REDRUM 投稿日:2002年04月21日(日)23時29分06秒
>>190-198
交信しました。
200 名前:REDRUM 投稿日:2002年04月21日(日)23時34分43秒
>189さん
二人が幸せになれるのはかなり先になりそうですが
もう少し先にちょっと事件が起こるやもしれません。
吉頑張ってほしいです。

次回の交信は・・・
と、予告しないとなかなか時間が無いままほっといてしまうんで予告していきます。
次回は木曜日です。
暇はできるものじゃなく作らないといけませんね。
反省。反省。
201 名前:よすこ大好き読者 投稿日:2002年04月22日(月)01時48分30秒
石の気持ちは、そんなに簡単に動きそうもありませんな。(笑
吉、がんがらないと!!
でも、ごっつあんが、かわいそうなきも・・・・・。
事件に期待!
202 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月22日(月)09時59分01秒
吉の硬い決意がいいなぁ…
石も少しづつ揺れていて…
続き期待です!
203 名前:夜叉 投稿日:2002年04月23日(火)19時46分15秒
吉澤さん、そう言っておきながら、ちうはいけません(爆)。
なんだか、やっと二人がお互いをちゃんと見つめ始めることができたような気がします。
自分も激推しですが何か(苦笑)。
がんがってくださいね。自分もがんがりますんで。
204 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月25日(木)22時43分33秒
「ごめん…。」

随分長い間あたしは泣いてしまっていて、なんだかとても恥ずかしかった。

「迷惑ばっか掛けちゃってるね。」
梨華ちゃんから離れて向かい合うように正座した。
「そんなことないよ。」
笑顔で返してくれる梨華ちゃん。
梨華ちゃんの笑顔は世界一優しい。好きだからそう感じるのかな?

205 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月25日(木)22時44分24秒
「あのさ、母さん…怒ってたよね?……昨日。」
「少しね…。でも、大丈夫だから。」
一番の気がかりは母さん。
血の繋がってないあたしを今まで面倒みてくれていたのに・・・裏切るような事をしてしまった。
きっと後悔してるに違いないんだ。こんな奴と一緒に暮らさなかったらこんなことにならなかったと
そう思っているはず。
恩を仇で返してしまったんだから・・・。

「いいんだ梨華ちゃん、知ってるから。昨日母さんと喧嘩してたでしょ。」
「聞こえてたんだ…。」
梨華ちゃんは母さんとの喧嘩を思い出してしまったのか、途端に表情を
曇らせてしまう。
「あたしの所為だから、母さんともちゃんと話しようと思うんだ。このまま母さんと
梨華ちゃんがギクシャクしたままだとなんか卑怯な感じするしさ…う〜ん…
なんて言うのかなぁ…うん、そう!母さんとは正々堂々た闘わないとね。」

206 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月25日(木)22時45分21秒
精一杯の強がりだった。

あわよくばこのまま…って方があたしにとっては都合が良いけど、それじゃ梨華ちゃんが
幸せになれない。もし、いつかあたしと付き合ってくれるようなときが来るんだとしたら
それはちゃんとあたしのことを好きになってくれてからがいい。
寂しいからってのは嫌だから。

(っていっても、今の梨華ちゃんには母さんしか見えてない…か。)

「今日帰ってきたら話すから、あたしの気持ち。ごめんね。」
「ううん。」
「ホント、好きになってごめん。」
「そんな謝らないで…気持ち、嬉しいよ。」
「でも、正直困ったでしょ?」
「ちょっとね。」
「あ、ひでぇ〜。」

207 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月25日(木)22時46分43秒

あたし達は大声で笑った。

もう泣かない。

そう心に誓った。

いざ出陣!

そんな意気込みで母さんの帰りを待ったけど、その日母さんは帰ってこなかった・・・。




208 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月25日(木)22時47分27秒

   つづく。
209 名前:REDRUM 投稿日:2002年04月25日(木)22時59分13秒
>>204-208更新しました。

第六話、ちょっとばかし長くなりそうです。
吉君スポーツマンシップにのとってます(今まで襲ってばっかだったけど…

>よすこ大好き読者さん
ごっつぁん・・・作者忘れ気味?イヤイヤそんなことないですよ(アセアセ
石の気持ち揺れ動かせる事件第一弾がほんの少し近づいてきました。

>202さん
吉は漢なんで決意は固いんです!
そのわりに簡単にごっちんからイシカーさんに気持ち移っちゃいましたが・・・

>夜叉さん
いけません!と言われるとついついしちゃうのが人ってもんで…
吉澤君、これからが本当のスタートですね。
激推し バンザーイヽ(∇⌒ヽ)(ノ⌒∇)ノ
がんばっていきまっしょい!

では、次回の交信は・・・いつでしょう?

210 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月25日(木)23時27分09秒
吉がかっこい〜ですね!!
それにしても、矢口のかあさんは
一体なにしてるんでしょう?
続き期待です!
211 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年04月29日(月)19時48分48秒
かあさん。石と、吉を二人っきりにしていいんですか??
と、言ってあげたいような・・・。
マターリ交信待ってま〜す。
212 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月30日(火)16時58分56秒
―――― 今日で4日目。

(何処行ってんだよ…。)

まったく・・・
何がって?
母さんが帰ってこなくなってから、もう4日も経ってるんだ。
梨華ちゃんと話し合ってやっとこさ覚悟を決めて・・・なのに連絡一本よこさないってのは
どういう事なんだ。

でも、実を言うと母さんだけじゃない。
ごっちんもあれから学校にも来てないし、携帯も家の電話も繋がらない。
ごっちんのお母さんはお店をやっていて夜中にならないと帰ってこないから、ごっちんが
昼間何処に行ってるのかも訊きようがないし・・・夜中に電話するわけにもいかないし・・・


213 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月30日(火)17時00分07秒
「元気出してよ…。」

あたしの向かいには虚ろな目をしてシチューのにんじんをスプーンで転がしている梨華ちゃん。
日が落ちるのも遅くなって随分と暖かい季節になってきたけれど、窓から入ってくる風は
まだ冷たくて、あたしたちの間の空気を凍らせてしまいそうになる。
「今日は帰ってくるよ。まったく、何やってんだろうねっ。」
ワザと大きな声で明るく言ってみたりなんかしても梨華ちゃんの表情は曇ったまま。

「ごちそうさま。」
シンクに自分の分のお皿を置いて振り返る。
梨華ちゃんはさっきと同じように目の前をぼーっと眺めたまま。いつもならあたしが「ごちうさま。」
って言うと「おかわりは?おかわりは?」って何度も訊いてくるのにまるであたしの声なんて
聞こえてないみたいだ。

214 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月30日(火)17時02分09秒

こんなときでも母さんに少し嫉妬してしまう自分が嫌になる。

初日はただ心配していただけだったけどここ3日間梨華ちゃんは昼間毎日母さんを
探しに出かけている。あたしが居なくなっても探してくれるかな?なんて考えちゃって、
母さんが帰ってこなかったらこのまま二人きりだな・・・って事まで・・・。

(ホント、あたしって最低な奴だ。)


215 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月30日(火)17時03分58秒

「梨華ちゃん。」

あたしの声に気付いてくれない梨華ちゃんの肩に手を置いてもう一度呼びかけてみる。
「梨華ちゃん。」
「え?…あぁ、どうしたの?」
まるで別の世界に行ってしまっているように梨華ちゃんの目には光が灯っていなかった。
なんだか凄く悲しい気持ちになる。
「明日は休みだし、あたしも母さん探すから。だから、梨華ちゃんはもう休んだ方が
いいよ。最近寝てないでしょ。ご飯もあんま食べてないし、せめて睡眠だけでも…ね?」

216 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月30日(火)17時05分06秒
「そ、だね…。」
梨華ちゃんはあたしの顔を見て、心配させちゃいけないと思ったのか少しだけ笑顔を
浮かべた。誰が見ても無理しているとわかるくらいに切ない笑顔だった。

とりあえず寝室まで連れて行って、電気を消すと「おやすみ。」とだけ言いキッチンに戻った。
夕食の後片付けを終え梨華ちゃんの部屋を覗くと穏やかな寝息が聞こえてきたので
一安心する。
「よしっ、行きますか。」

音をたてないように気遣いながら部屋に戻りパーカーを掴むとあたしは急いで外に出た。
母さんとごっちんを見つけるために。



217 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年04月30日(火)17時06分08秒

   つづく。
218 名前:REDRUM 投稿日:2002年04月30日(火)17時12分54秒
>>212-217交信しました。

>210さん
母さんねぇ〜ホント何処行ってんでしょう。
梨華ちゃんかわいそうっす。
(0^〜^0)はカッケーこと言っててもやっぱウジウジ君です。

>よすこ大好き読者。さん
吉君はずっと二人きりがいいみたいですけど・・・
そうもいかないので梨華ちゃんのために頑張ってみるようです。

マターリ、マターリと励まされ…情けない作者っす。
え〜只今GW真っ只中でして忙しく遊びまくってたのも昨日でおしまい。
というわけで、次の交信は明日です。
219 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月30日(火)17時17分18秒
かあさんもごっちんも何処に行ったんでしょう?
それにしても、吉は優しいね…
これからの展開に期待しています!
220 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年04月30日(火)20時47分53秒
更新おつ〜。マターリがんがれ!
一体、母さんとごっちんは、どこへ???
221 名前:夜叉 投稿日:2002年04月30日(火)23時22分39秒
知ははとごとーさんの行方が気になります。
自分もこのまま帰ってこなかったら…、なんて思ってみたり(^^;;
でも、気持ちここにあらずなんて悲しすぎます。
吉にはちゃんと決着をつけてもらいたい、がんがれ、吉。
222 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年05月01日(水)19時25分43秒
とはいっても、母さんが普段どんなところに行くのかなんて全然知らない。
とりあえず近所の公園やゲームセンターを覗いてみる。

(中学生じゃあるまいし、居るわけないか…。)

バイト先の居酒屋に行っても、月曜日に少しの間休むと言いに来た以来
何の連絡もないらしい。
10分おきに、まるでイタズラ電話のようにかけ続ける携帯も『只今電波の届かない
ところに・・・』と同じ台詞の繰り返し。

話くらい聞いてくれたっていいじゃないか・・・
まさか事故にでも遭ったんじゃないかって、そんなことまで考えてしまう。

223 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年05月01日(水)19時26分56秒
右腕の時計を見て午後8時。
(中澤さん…仕事終る頃だな…)
駅前のスーパーまで走った。
母さんがバイトを休んでる理由を中澤さんには話していない。
「ちょっと実家に戻ってるんですよ。」と嘘を伝えていた。
あの人なら母さんの行きそうな場所くらい知っているかもしれないから・・・。

裏の勝手口の前で体育座りをして待っていた。
やけに遅く感じるけど時計の針はそれほど動いているわけじゃない。

224 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年05月01日(水)19時28分03秒
「どないしたん?」

背後から聞こえた声に振り返ると中澤さんが立っていた。
仕事仲間の人たちは「お疲れ様。」と声をかけながらあたしを一瞥して去っていく。
「ちょっと、お話があるんです。」
あたしの表情に何かを感じたのか「ほら、立ちぃ。」と腕を掴んで立ち上がらせた。

二人で歩く公園までの道。
あたしはそれまで走って汗をかいていたせいか夜風がとても冷たく感じる。
無言で前を歩く中澤さんの背中を見詰めながらどう説明すれば良いのか
少し悩んでしまう。

225 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年05月01日(水)19時28分59秒
砂場の前にあるベンチに腰掛けて月を見上げていた。
「黙ってばっかりやなぁ、なんか話あったんやろ?」
そう言われて中澤さんを見ると彼女も空を見上げていた。
「なんか言いにくい事なんか?まぁ、うちんとこ来るんくらいやからおかんの事
やねんやろうけど…喧嘩でもしたか?」
「……。」
中澤さんが場を和ませようとしたのか「そやそや、亜依に持って帰ろうと思ってた
ポッキーあんねん食べる?」と鞄をゴソゴソとさせながら訊いてきた。
何故こんなときにポッキー?と思ったことは言わないでおく・・・。
あたしが首を横に振ると「そっか。」と一本食べはじめた。

226 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年05月01日(水)19時30分25秒
「母さんが…。」
「ん?」
「母さんとごっちんが居なくなったんです。」

―――― 少しの間の沈黙。

「そっか。」

あまりにあっさりとした返事に肩透かしをくらってしまう。

「で?」
「でって?」
「だから、何があったんよ?それ聞かななんも言いようがないやん。」
確かに中澤さんの言うとうりで、あたしは梨華ちゃんが家に来てから今までの事を話した。
梨華ちゃんに無理やりキスして、それを見られてしまったこと。次の日から二人が居なく
なってしまった事・・・。
「ごっちんと一緒のときもいつも梨華ちゃんのことが頭から離れなくて…なんか、
もう…どうしようもないくらい好きになっちゃってて…。」

227 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年05月01日(水)19時31分34秒
「若いってええなぁ。」
中澤さんは笑っていた。
「あんたが石川を好きになってもそれは誰も責めたりできることやない。だから
その事に関してはあんたも自分を責めたらあかんで。」

「でも、母さんもごっちんも…梨華ちゃんまで傷つけちゃいました。」

「まあ食べぇや。」
と、もう一度差し出されるポッキーにあたしは戸惑いながらも手を伸ばした。

228 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年05月01日(水)19時32分08秒
「で、や。あんたは真里の行きそうな場所をうちに訊きに来たってわけか?」
「はい。」
「ゆうてもなぁ〜、別にどっか遊びに行ったりしてへんかったしなぁいっつも家で
喋ってばっかりやったから……あ、そやっ。」
中澤さんは何か思い出したようにまた鞄をあさりはじめた。
手帳をパラパラ捲るとあるページで手が止まる。
「これや。」
指された場所に視線を落とす。

「市井…紗耶香?」

229 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年05月01日(水)19時32分58秒
「うん、真里の高校からの友達。何回か一緒に飯食いに行ったことあるわ
この子やったらなんか知ってるかもしれん。」
その名前に僅かながら聞き覚えがあった。たぶん一度家に電話があったような・・・

「あとはごっちんかぁ…。」
ごっちんはクラスの子ともあまり打ち解けてなかったから全然手がかりが無い。
「まあ、同じ日からおらんくなったんやから後藤も一緒に居るかもしれんし、うちは明日も仕事矢から一緒に行ったれへんけど、とりあえず場所教えとくわ。」
「お願いします。」

中澤さんは詳しく地図を書いてくれて、一緒にマンションまでの道を歩く。
最後に「あんま自分を責めたらあかん」とあたしの方を叩いて笑ってた。


230 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年05月01日(水)19時34分51秒

      つづく。
231 名前:REDRUM 投稿日:2002年05月01日(水)19時45分27秒
>>222-230交信しました。

投稿間違いしてしまいました。
ゆっちさん、本当にごめんなさいm(_ _)m(こんなところ見てないと思うけど…
何度謝っても足りないと思うんですが…

>219さん
母さんとごっちんねぇ・・・ニヤニヤ。。。
事件は事件は近づいてきています。

>名無しベーグル。さん
そちらも乙カレーっす。
ま、もうすぐ見付かるっしょ。たぶんきっと〜

>夜叉さん
オイラ的にもこのまま・・・なんて思ってますがそうもいかないんで
吉君頑張ってほしいです。最終的に幸せになれない人は…あの人…ああ言えない。

なんてったって10連休中なんで次の交信も明日です。
では凹みながらフェードアウトォォォ〜。
232 名前:ゆっち 投稿日:2002年05月01日(水)20時06分01秒
気にしないで下さい。
私も間違えそうになって、よくひやひやしてます。
読ませてもらってますよ。
吉澤さんの切ない気持ちが胸に響きます。
頑張ってください。
233 名前:名無し読者 投稿日:2002年05月01日(水)22時52分35秒
母を尋ねてなんとやら。
まさか、ちっちゃいからどこぞのロッカーの中に隠れてるとか…(んなこたぁない
234 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年05月02日(木)20時47分39秒
「おはよう梨華ちゃん。」
「おはよう、ご飯もうすぐできるから。」

いつもと同じように朝の挨拶。
食卓に並ぶ二人分の朝食に目をやりながら冷蔵庫の牛乳に手を伸ばす。
「梨華ちゃんもいるよね?」
「うん、ありがと。」


「「いただきます。」」

二人きりの食事にも随分慣れてきた。
それはたぶんあたしだけなんだろうけど・・・

235 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年05月02日(木)20時48分25秒
「今日はね、私もひとみちゃんと一緒に出るから着替え終わったら声かけてね。」
朝から母さんを探すんだろうということはすぐにわかった。
「今日あたし学校行かないよ。」
「え?」
昨日は早くに梨華ちゃんを寝かせていたので市井さんの話はしていない。

「昨日、あれから中澤さんに話したんだうちらの事。母さんが居なくなった事も。
それで母さんの居そうなとこ聞いてきた。だから一緒に行こう?」
「だめよ。ひとみちゃんはちゃんと学校に行かないと。住所教えて?私が
行くから。」
叱るような口調で梨華ちゃんは言った。
まったく・・・予想どうりだよ。
梨華ちゃんならそう言うと思ってた。

236 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年05月02日(木)20時49分29秒
「いいからいいから、あたしにとっても大事な母さんなんだし、それに今日は
土曜日でどうせ大した授業もないしさ。」
「もうっ、テストまえでしょ?ダメだよ、ちゃんと行かないと。」
おっと、痛いところを突いてくるねぇ梨華ちゃん。
確かにギリギリで2年に進級できたくらい成績は芳しくないんだけど・・・

「大丈夫だってぇ〜、今回は自信あるんだ。それに梨華ちゃん方向音痴じゃん
一人じゃたどり着かないかもしれないよ。」
「大丈夫だもん…。」
「ホントぉ?こないだ郵便局から帰ってこれなかったの誰だっけかな?」

ちょっと意地悪く言うと梨華ちゃんの頬はぷうっと膨らむ。

「休んで良いのは今日だけだよ。帰ったら勉強するんだからね?」
「はぁ〜い。」


237 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年05月02日(木)20時50分34秒
       つづく。
238 名前:REDRUM 投稿日:2002年05月02日(木)20時55分59秒
少しだけですが交信しました。

>ゆっちさん
温かい言葉ありがとうございます。
ゆっちさんの作品いつも楽しませてもらってます。

>233
レス見て、うたばんロッカー見返してしまいましたよ。
ロッカーではないと思います( ‘д‘) <アタリマエタヤ!

今日はもっと交信するつもりだったのですができませんでした。
明日はちょっと無理そうなので明後日交信します。
239 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年05月03日(金)11時06分45秒
もしかしたら、知は、ボストンバックの中かも…?(笑)
市井さんが絡んで、どういう展開になっていくのか楽しみです。
240 名前:じじ 投稿日:2002年05月03日(金)18時36分07秒
いや!矢口はちっちゃくて見えないだけで足元に居るんだよ!(w

投稿ミスは私もしましたねー。
それも エ ロ シ ー ン 
さすがに最低でしたよほ・・・
241 名前:理科。 投稿日:2002年05月03日(金)18時39分19秒
矢口さんは何処へ。。。
よっすぃ〜の強い想いが痛々しいですが、
矢口ママもゴチーンも気になります。。。
梨華ちゃんはどっちを選ぶんでしょう。
242 名前:REDRUM 投稿日:2002年05月05日(日)07時08分25秒
んあ〜予告で今日(もう昨日?)交信予定だったのに、こっち書かないで
余計な物書いてしまった。。。すいません。レスもあとでします。

243 名前:ごーまるいち 投稿日:2002年05月09日(木)01時37分06秒
ん〜、やぐママは一体いずこへ??
ワタシ的にもこのままいなくてもいいかなぁなんて思ってみたり(爆)
244 名前:第六話。浮気と本気の境界線 投稿日:2002年05月11日(土)01時55分34秒

目的は母さんを探すこと、ごっちんを見つける事なんだけど
梨華ちゃんとふたりでおでかけ、それが嬉しい。
さっきだって「カップルに見えるかな?」なんて言ったら怒られてしまったんだけど。。

「手をにぎぃってぇぇ〜♪みぃちをあるぅ〜こぉ〜♪」
「ちょっちょっと、ひとみちゃんっ。」
手をにぎにぎ。道をずんずん。

今日は天気が良くってですね、母探し日和なわけですよ。

245 名前:第六話。浮気と本気の境界線 投稿日:2002年05月11日(土)01時56分20秒
「梨華ちゃんってさぁ、市井さんって人と会ったことあるの?」
「ないよ。」
「そっか…。」
一度電話で母さんと取り次いだだけだけど、そのときの雰囲気がちょこっとばかし
恐い人っぽくて、軽くビビリ入ってるんだよね。
まあ、母さん自体ちっちゃいわりに口は悪いし、品行法制タイプじゃないし…
昔の写真こっそり見たらガラもよろしくなかったみたいだし…だから、
いろいろ想像してしまうんすよ。市井さんって人も、ってさ。

「ひとみちゃん泣きそうな顔になってるよ?」
「ん?んなわけないじゃん」
梨華ちゃんを不安にさせたくなかったから、っていうより意気地無しだと思われたく
なかったからビビッてることは言わないでおこう。


246 名前:第六話。浮気と本気の境界線 投稿日:2002年05月11日(土)01時57分05秒
市井さんって人の家はあたし達の家から電車で20分ほど離れたところにあった。
綺麗なマンション。見た感じ駐車場には大きな車が多いし子供用の小さな自転車も
いくつかあるので一人暮らしじゃなさそう。

「いよいよだね。」
なんかドキドキしてきた。
「真里ちゃん居るかな?」
結局梨華ちゃんも不安な様子。

エレベーターの中は無言。
ウィ―――ンという無機質な音に緊張が増していく。

247 名前:第六話。浮気と本気の境界線 投稿日:2002年05月11日(土)01時58分07秒
『こんにちは。ウチの母伺ってませんか?』
『どうも、吉澤です。で、母を隠してるのはわかってるよほ。』
『ちわーっす。ひとみだけどぉ〜真里っぺ来てるぅ?』
ひとり心の中で予行演習を試みる。
(はぁ・・・するだけ無駄か・・・)

余計な事を考えてる間に無常にも到着の合図が鳴り扉が開く。
ベビーカーや自転車の置いてある廊下を進み、一番奥に市井さんの部屋があった。

「ここだ。」
「うん。」
「押すよ?」
「うん。」
ゴクリと緊張で溜まっている唾液を飲み込み、インターホンに人差し指をあてた。

・・・・・・。

248 名前:第六話。浮気と本気の境界線 投稿日:2002年05月11日(土)01時58分52秒
「押さないの?」
「い、今押すよ。」

ピ〜ンポ〜ン…。

『はい。』
インターホン越しに市井さんだと思われる声が聞こえてくる。
「あのっ、吉澤ひとみと言います。吉澤真里の娘なんだすけど…あのぅ〜…。」
「あっ今開けるよ。ちょっと待ってて。」

そして、
ガチャッ。
中から出てきたのは目つきは少し恐いけど・・・優しい笑顔をした人だった。

この人が市井さんかぁ。



249 名前:第六話。浮気と本気の境界線 投稿日:2002年05月11日(土)01時59分34秒
     つづく。


   
250 名前:REDRUM 投稿日:2002年05月11日(土)02時13分39秒
>243-249交信しました。

>よすこ大好き読者。さん
いや、母さんなら買い物袋の中かもしれません。
やっと市井さん登場。
友達役なっちと悩んだんですけどね

>じじさん
足元じゃなく頭に乗っかってます。
たまに御椀を湯船にして寛いでます。
最近は投稿ミス祭でしかね?

>理科。さん
矢口さんロッカーの中に引き篭もってるのかもしれません。
(〜T◇T〜)<ウワアアアアアアン中から開かないよぉ。。。
>梨華ちゃんはどっちを選ぶんでしょう。
オイラ、最近「邪」な考えが出てきてしまってます。どうしようかな。。。

>ごーまるいちさん
やぐママは・・・ネタが尽きてきた。
う〜ん、花畑牧場に牛タン狩りにでも…。
いや、牛乳嫌い克服養成ギプスでも買いに行っているのかも。
251 名前:名無し読者 投稿日:2002年05月11日(土)20時19分13秒
よっすぃ〜が妙に浮かれていますね
市井さんのところにヤグママはいるのでしょうか
↑↓の激しいよっすぃ〜がカワイイです
252 名前:理科。 投稿日:2002年05月12日(日)05時09分49秒
<『どうも、吉澤です。で、母を隠してるのはわかってるよほ。』
 ワラタ!
 ロッカーの中て。。。
 写真集を思い出しました。
253 名前:じじ 投稿日:2002年05月12日(日)17時31分19秒
予行練習までして
>吉澤真里の娘なんだすけど…あのぅ〜…。」
「だす」って(w
何処の出身だ(w
254 名前:名無し読者 投稿日:2002年05月15日(水)21時55分45秒
>253
ただの誤植なのでは?(w
ネタだったら作者さんスマソ
255 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年05月17日(金)22時27分16秒
「とりあえず入りなよ。」

玄関で靴を脱ぎながら気づいた事。

母さんが居る。
見覚えのある、と言うより数日前まで自分の家の玄関に並んでいた靴があった。

「母さん来てるんですか?」

振り返った市井さんは少し驚いた顔をした。
「あれ?彼女連れて来てるからてっきり、ひとみちゃんだっけ?あんたに
言って来たんだと思ってたけど…。3人で暮らしてんだよね?」

彼女連れ?

256 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年05月17日(金)22時28分48秒
「まあ、いいや。真里っぺまだ寝てっから、とりあえず二人とも奥で起きるの待ってなよ。」

再び背を向けようとする市井さんを呼び止める。

「彼女って…母さんは一人じゃないんですか?」
「え?うん、二人で寝てるよ。昨日の夜中に急に来てさ〜、タクシー代持ってないから
彼女連れで悪いけど泊めてくれって、それだけ言ったら勝手にベッド占領して寝てやんの。」

そう言って市井さんはハハハッと笑ったけれど、あたしの隣に居る梨華ちゃんの表情は
まるで地獄に落ちたようだった。
「こっちの子彼女?ん?気分でも悪い?」
「いえ…。」
「話は聞いてるよ。たしか後藤さんだっけ?ひとみには勿体無いくらい可愛いって、
最後はオイラの梨華ちゃんはもっと可愛いけどね。とかノロケ話に変わんだけど。
でも、イメージと違ってたなぁもっと女の子女の子したタイプかと思ってたら結構大人っぽくてさ。」

257 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年05月17日(金)22時30分11秒
市井さんは梨華ちゃんのことをごっちんだと思ってる?
で、今一緒に居る「彼女」が梨華ちゃんだと・・・

なんとなく嫌な予感がした。
今日までの4日間、母さんは誰かと一緒に居た。
そしてその誰かを母さんは「彼女」だと市井さんに言った。

市井さんが梨華ちゃんだと勘違いしている「彼女」はたぶん・・・

「どの…部屋ですか?」
「ん?」
あまりに小さすぎる、すぐ傍にいる市井さんにも届かないほど頼りない声で
梨華ちゃんが訊ねた。

258 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年05月17日(金)22時32分08秒
「真里ちゃんは、どの部屋に…。」

「ああ、こっちだよ。でも、まだ寝てるよ?」

市井さんが言い終わる前に指さしたドアの前に立ち目を閉じる梨華ちゃん。

「まあいっか。起こしたらリビング来るように言って。ジュースでも入れとくわ。」
市井さんの姿を見送ってから梨華ちゃんがドアノブに手をかける。

母さんの靴を見たとき、やっと会える。そう喜んだ気持ちとは裏腹に
今、嫌というほど感じる不安。
たぶん梨華ちゃんも同じ事を考えている。

深呼吸してそっと扉を開く。
梨華ちゃんの手が震えてる。

そして、

目の前に現われたひとつのかたまり。
それは、抱き合って気持ち良さそうに眠っている母さんと・・・ごっちんだった。

259 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年05月17日(金)22時33分04秒
「梨華ちゃん…。」
心配になって声をかけても、梨華ちゃんは母さん達の姿を見つめたまま・・・

「ただ一緒に寝ているだけ、寝ているうちにいつの間にか抱き合ってしまってただけ。」
そう、何度も何度も壊れたテープレコーダーのように繰り返したあと、
「ね?」振り返ってあたしに笑いかけた。

確かにそうだ。
二人とも服は着てるし、ただ寝てるだけ。


でも、涙が。

梨華ちゃんの頬には涙が流れていて、なんて言ってあげればいいのかわからず
あたしはただ黙って頷く事しかできなかった。


260 名前:第六話。浮気と本気の境界線。 投稿日:2002年05月17日(金)22時34分59秒
   つづく。
261 名前:REDRUM 投稿日:2002年05月17日(金)22時45分59秒
交信しました。
そんなんで泣くか?みたいな展開。。。う〜ん。。。

>251さん
今回はダウンな方で。
母さん発見しました。おまけ付きで。。。( ´ Д `) <んあ?おまけ?

>梨華。さん
オイラの方こそいつも梨華。さんの作品には笑わされまくっています。
矢口さんいろんなロッカー制覇してますね。

>じじさん
埼玉です。
わかってるかと思われますが・・・間違いです
ヽ(‘Д´)ノウワアアアアアアン。。。
作者もちっとは予行演習しろ!ってことで。

>254さん
というわけで、間違いでした。
ネタではなく・・・ネタだよほ。と誤魔化してもまるばれだと思うので。


262 名前:REDRUM 投稿日:2002年05月17日(金)22時47分47秒
理科。さんへのレスの中で名前が「梨華。さん」になってました。
申し訳です。
263 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年05月18日(土)01時53分27秒
私は、普通に「そうなんだすか」とか使ってますがダメだすか?(爆

やぐごまは、何してたんだろ?
ずっと飲んだくれてたとか??とりあえずやぐがみつかってヨカッタ!
264 名前:ごーまるいち 投稿日:2002年05月21日(火)01時13分03秒
いしかーさんの切ない気持ちが分かりますよほ(涙)
やぐごまの空白の時間がとっても気になる今日この頃です。
265 名前:理科。 投稿日:2002年05月25日(土)05時59分08秒
いしかーさん。。。
凄いショックだったんでしょうねぇ。。。
ゴチーンとの関係って。。。
266 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年05月29日(水)00時51分05秒
初レスです。
石川さんの気持ちを考えると。。。(#T▽T)

>私は、普通に「そうなんだすか」とか使ってますがダメだすか?(爆
よかった、自分だけじゃなかった(w

それでは続き期待してます!
267 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月01日(土)20時50分10秒
オイラが家を出て4日。

目を覚ますと、横には気持ち良さそうに眠っているごっつぁん。

ここは紗耶香の家。

ごっつぁんを起こさないようにそっとベッドから抜け出しダイニングへ行くと
紗耶香が朝食の仕度をしていた。

「おはよう。」
「ああ、おはよ。」

昨夜、突然ここに来て何も言わずに寝てしまったけど、世話になってしまってるんだから
紗耶香には本当のことを言っておかないといけないよな。
テーブルに凭れかかってボーっと紗耶香の手元を見ながらも、やっぱり落ち着かない
268 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月01日(土)20時51分17秒
「やぐちぃ〜。」
「ん?って、もう矢口じゃないんだからって何度も言ってるだろ!」
吉澤姓に変わって随分経つのにいまだにオイラの事を「やぐち」と紗耶香は呼ぶ。
その度に注意して、しばらくは「真里ッペ」と言うもののまたすぐに元に戻ってる。

「ごめんごめん。それより、今朝ひとみって子来たよ。」
「ええ?!」
驚いた。っていうより腰抜かしそうになった。
「来たって…帰ったの?」
「うん。真里ッペ達が居た部屋案内したんだけど、なんか慌てて帰ってったんだよ。
後藤さんも一緒だった。」

ごっつぁんも一緒って・・・まだ寝てるよ。
なんか嫌な予感がする。

269 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月01日(土)21時00分50秒
「もしかして、一緒に居た子…変な声してた?」
「ん、うん。」
やっぱり・・・
「もしかして、すっごい女の子って感じだった?」
「うん。」
だよね・・・
「もしかして、幸薄そうだった?」
「うん。」
3つ目には申し訳無さそうに頷く紗耶香。


「それ、梨華ちゃんだよ。」



270 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月01日(土)21時02分04秒
「えっ?それどういうこと?なんで?今寝てるのは?」

面白いくらいにころころ変わる紗耶香の表情。
笑いそうになるのを堪えるのが精一杯。
だけど、今はそんなこと思ってる場合じゃない。

「説明しなきゃいけないとは思ってたんだけど…寝てるのはごっつぁん。
ひとみの彼女だよ。4日間ずっと一緒に居たんだ。」
「それってやぐちは後藤さんとくっ付いちゃったってこと?」

「ごっつぁん起こしてくるよ。それからちゃんと説明する。」


271 名前: 第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月01日(土)21時03分45秒
    つづく。
272 名前:REDRUM 投稿日:2002年06月01日(土)21時12分29秒
更新しました。
遅くなってすみませんです。

>よすこ大好き読者。さん
まったくもってダメじゃないです!
やぐごまの秘密ですか。。。母さんの口から真相が。。。

>ごーまるいちさん
母さんもいろいろ悩んでいるようですよほ。
>空白の時間がとっても気になる今日この頃です
これを見てサブタイトル「空白の4日間」にしちゃいました。

>理科。さん
「まるち」完結お疲れ様でした。
ごっちん&やぐっつぁんの4日間はそろそろ明らかになります。

>ごまべーぐるさん
はじめましてです。
ごまべーぐるさんの作品はいつも楽しく拝見させて頂いております。
「だす」ってみなさんつかうんですね。
じゃあオイラも今日から使いますです。

短い更新でしたがとりあえずです。
今晩中か明日の朝にもう一度更新したいと思います。
273 名前:夜叉 投稿日:2002年06月01日(土)23時12分48秒
見てますよほ。。。|^O)チラッ
知母さんの出方一つですね。いちーちゃんの勘違いマンセー(笑)。
無理しないでくださいね、マターリお待ちしております。
274 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年06月01日(土)23時19分30秒
ついに四日間の謎が!!
続き期待していますよほ。
275 名前:亀井 投稿日:2002年06月01日(土)23時42分13秒
見てます!むしろ見まくり(w
母さんの口からじっくり語っていただきましょう。
まあマターリと。。。
276 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月02日(日)01時13分42秒
4日前の朝、裕ちゃんが休みの日だったのでオイラは仕事先のスーパーに
一人で向かっていた。日曜日のあの光景が頭から離れなくて、自分でも抑えられない
ほどにイライラしていて…梨華ちゃんに当たってしまった自分が腹立たしかった。

トボトボと歩いているとスーパーの勝手口の傍に人が立っていることに気付いた。
オイラの知ってる人。
ひとみの恋人。
ごっつぁんだった。

「どうしたの?」

こんな朝早くにごっつぁんが起きてるなんて、って場違いな事に驚いたりなんかして
ごっつぁんが泣き腫らした目をしている事に気が付いたのは暫くの沈黙の後だった。

277 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月02日(日)01時14分53秒
「目腫れてる…。」

「……。」

「ごめん。」

「……して…。」

「ん?」

「どうして…あやまるの?」

「いや、それは。」

「な、んで…よしこ…あたしじゃ駄目なの、かな?」


278 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月02日(日)01時15分51秒
堰を切ったように泣き出してごっつぁんはオイラにしがみ付いてきた。
背中を擦ってあげながら「ごめん、ごめん。」と誤る事しかできなくて、
オイラが梨華ちゃんを家に呼んだりしなけりゃこんな事にならなかったんだと
自分が悪いんだとそのときのオイラは思った。

「他の人が出勤するから。」

泣き疲れたごっつぁんの手をとって、近くの公園にむかった。

春だとはいえ朝の風はまだ冷たい。
揺れる葉音がなんだかオイラを笑ってるようにさえ感じて悲しさが増していく。
情けない奴だなって・・・

279 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月02日(日)01時16分26秒
「桜、散っちゃったね。」
「そうだな。」
「あたしの恋も散っちゃったぁ。」

その日初めて見るごっつぁんの笑顔だった。

無理してるのが誰が見てもわかる。
本当は笑ってなんていられない筈だ。

そんなごっつぁんを見ていたら無性に抱きしめたくなって、気が付けばオイラの腕の中…
一番辛いのはこの子なんだってなんとかしてやりたいって、そう思った。


280 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月02日(日)01時17分03秒

しばらくの間そうしていると、いつの間にかごっつぁんは静かに寝息をたてていた。

「寝てなったのか…。」

「そういや、オイラも寝てないや…。」

そっと肩に凭れさせるようにしていろいろとこれからの事を考えてるうちに
オイラの記憶もうすれはじめていった。



281 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月02日(日)01時17分45秒
目が覚めるともう陽が高く昇って、風も気持ちいい暖かさに変わっていた。
ふと隣を見るとごっつぁんはもう起きていて携帯を手に持ったまま、何をするでもなく
見つめていた。

「起こしてくれて良かったのに。」

「気持ち良さそうに寝てたから、ヨダレ垂れてるぞぉ。あはっ。」

慌てて口元を拭ってみる。

「垂れてないだろっ、こいつぅ〜。」

デコピンしてやろうと思ったら上手くかわされて、走って逃げるごっつぁんとの
追いかけっこがはじまった。


282 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月02日(日)01時18分21秒
速い、速すぎます後藤さん。

ごっつぁんが立ち止まるまで追いつく事ができなかった。

「はあ、はあ、ごっつぁん走んの早いよ。」
やっと腕を掴んで捕まえた。
振り返ったごっつぁんは真面目な表情に戻っていた。



「よしこの顔見るの辛い。学校行きたくない。ごとー帰りたくないよ…。」



283 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月02日(日)01時19分05秒
つづきんぐ。
284 名前:REDRUM 投稿日:2002年06月02日(日)01時30分19秒
更新しますた。

>夜叉さん
ありがとうございます。
少しくらい無理しろよ!と自分に小一時間(略
しばらくこっちに専念しようかと思います。
母さん選択の時が迫っております。

>よすこ大好き読者。さん
四日間の謎、結構長くなりそうな予感(悪寒
続きかんがりまっす!

>亀井さん
はじめまして!
見まくらないで下さい。恥ずかしいから。。。
マターリになりすぎまいようにがんがります。
母さんの語りは長いっすよ。

え〜六話だけ何故こんなに長いのかと。。。自分でも予想外。
前作もそうだったのですが、いしよし出ない場面て書くのが楽しい。
おかしいなぁ。。。激しくいしよしヲタなのですが・・・。
285 名前:ももたろう 投稿日:2002年06月02日(日)01時43分10秒
空白の4日間。
かあさん、何があったんだー!!
あ、初レスです(^-^)
二度目の更新お疲れ様です。
うひょー楽しみ♪
286 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年06月02日(日)05時29分06秒
な、何があったのだろう。
キニナル。。。
ごまさんは帰りたくないなんて言ってるし。
続き、楽しみにしてます。
287 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年06月02日(日)10時40分47秒
続きが楽しみだす。(笑
長ーい母さんの語り。待ってマース。
288 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月09日(日)21時40分30秒
その日、その後のごっつぁんはいつもとなんら変わりはなかった。
あはっと楽しそうに嬉しそうに笑っていた・・・ように見えた。

家に帰らない。

それは別に構わなかったけど泊まる場所が無い。
どうしようか、良いアイデアも浮かばず二人でフラフラと商店街を歩いているときに
目に入った看板。

オールナイト(PM 10:00 〜 AM 6:00)680円。

しょうがないか・・・
「ごっつぁん、ここ入ろう。」

289 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月09日(日)21時41分50秒
朝までカラオケかぁ、結構久々かも。

楽しくなるかな?ごっつぁんの気も紛れるよね?
違う。気を紛らわす何かが欲しくて、何もかも忘れたかったのはオイラの方だ。

平日の深夜だというのにほぼ満員。
他に空いてなかったらしくオイラたちが通された部屋は10人以上で利用するような
大きなものだった。

むちゃくちゃに歌いまくった。
はたから見たら何処かオカシクなっちゃったんじゃないかと心配になるだろうってくらいに
はしゃぎまくった。
「おい、ごっつぁんっ!ごっつぁんの番だぞ!」
「んあ〜、ごとー眠い。歌ってていいよ。」
「なんだよ〜寂しいだろっ。」
っと言ったとき既にごっつぁんは夢の中。

290 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月09日(日)21時42分31秒
感心するほどに寝つきがいいねぇ。

観念してひとり歌ってみる。
曲を途切れさせるのがいやで、歌いながら次の曲を入れる。
ノンストップ。
折角の美声を聞いてくれる観衆はいないとはいえひとりで歌うのも悪くない。
楽しい楽しい・・・泣きたくなるくらいにね・・・

「はぁ〜。」

梨華ちゃん今頃どうしてるかな?少しは心配してるかな?
ひとみとふたりきりか・・・ちょっと心配。
こんなことなら帰ってりゃよかったのかな?
でも、どんな顔して戻ればいいのかわからない。まともな顔で平気な顔して帰れない。

291 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月09日(日)21時43分17秒
隣にはすやすや寝息をたてるごっつぁん。

気持ち良さそう。

可愛い顔してる。

むにゃむにゃと口元を動かしていい夢でもみてるのかな?
なんかちょっと色っぽい。
艶っぽい唇。
長い睫毛。

無意識のうちにオイラは顔を近づけていく・・・

292 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月09日(日)21時44分05秒
――― あと5センチ

――― あと3センチ

やばい。
そう思っても何故か止められない。

あと1センチ・・・

そのとき、「ん〜…よしこぉ…。」ごっつぁんの声。
触れる寸前の唇と唇。
オイラの体は金縛りにあったように固まった。

「何やってんだよっ!」

293 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月09日(日)21時45分14秒
ひとり声を荒げる。
あのときの自分の台詞を思い出した。
今、その言葉を投げつけられるべきなのは自分。

(ひとの事言えないよ・・・)

何も考えない方がいい。
明日の事は明日考えればいい。


無駄にに広い真っ暗な部屋の中、ごっつぁんとは離れたソファーに寝転び目を閉じた。



294 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月09日(日)21時45分48秒
             つづきんぐ。
295 名前:REDRUM 投稿日:2002年06月09日(日)22時05分45秒
更新しました。

>ももたろうさん
はじめましてです。
母さんいっぱいいっぱいな模様。。。
語りが暗いですがこの後もお付き合い願いますです。

>ごまべーぐるさん
帰りたくない。と言ってすぐ寝ちゃうごっちん。
彼女らしいんですが、今回動きなし。
4日間で何かが起きるかもだす。

>よすこ大好き読者さん
長い。。。長いです。
やっと一日目終了。
母さんをいっぱい出したいだけだったり。。。
296 名前:ももたろう 投稿日:2002年06月09日(日)22時13分08秒
かあさん娘の彼女と恋に落ちる・・・
なぁんちって♪
こんなかあさんほすぃ・・・
マターリ待つです。しつこくつき合わさせて頂きます。
297 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年06月10日(月)15時10分13秒
母さん、揺れてますね。
続き、楽しみにしてますだ。
298 名前:ごーまるいち 投稿日:2002年06月10日(月)22時58分02秒
空白の4日間が少しずつ少しずつ紐解かれていきますね。
母さんの揺れ具合がたまりません。
続きもマターリお待ちしております♪
299 名前:じじ 投稿日:2002年06月13日(木)23時52分25秒
母ちゃん揺れ揺れだすな。
寝言が無かったら。。。
二日目待ってます♪
300 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年06月16日(日)15時10分20秒
続きが楽しみです。後3日!!
がんがってください。
301 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月17日(月)21時35分16秒
プルルルップルルルッ・・・


(ん?電話?ふあ?何処だ?コレか?)


「はい…。」
『お時間10分前になります。』


そうか、カラオケ来てたんだった。


302 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月17日(月)21時36分08秒
「ごっつぁん起きろよ!時間だぞ!」
「んあ〜、zzz。」
「時間だってばよ!」
「んあ〜、zzz。」
「早くしろってのっ!」
「んあ〜、zzz。」

・ ・・こいつ寝起き悪すぎる。

「ごっつぁんってば〜起きてよ。」
「んあ〜、zzz。」

・ ・・・・・。

「あ、ピスタチオ落ちてる。」

「んあァァァァ〜!何処?どこ?ドコ?」

「……。」

303 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月17日(月)21時36分46秒
こんな朝早くに行くところもない。

とりあえず、24時間やってるファミレスに入ることにした。
ごっつぁんの機嫌をとる為に・・・ピスタチオの恨みは怖いらしい・・・

「よく食べるね。」
「そうでも、モグモグ、ないよ。モグモグ。」

目の前に並んだ皿がどんどん空っぽになっていく。
オムライス、海鮮スパ、ミックスピザ、鮭茶づけ、海老ドリア、すき焼き定食・・・以下略。
財布の中身を確認しながら引き攣った笑顔で話し掛けても、

「んあ〜美味しいよ。」
としか返ってこない。



304 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月17日(月)21時37分24秒
冷や汗の中、ファミレスを出た。

「何処行こうか?」

まだ8時。開いてる店もそうはない。

「ごとー行きたい所があるんだ。」
「何処?遠かったりする?」
懐具合が心配でなるだけ遠出は避けたかった。

「行ってからのお楽しみ!」

ごっつぁんの手に引きずられて駅へと向かった。

やけに楽しそうにスキップなんか踏んじゃって、いったい何処につれて行かれるんだろう?



305 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月17日(月)21時38分16秒
ゴトンっゴトンっと電車が揺れる。

オイラにも覚えのある風景。

ここは・・・

「一度だけね…連れて来て貰ったことがあるんだ、よしこに。」

下車した駅はひとみが以前、父親と祖父母と共に住んでいた町だった。

オイラが結婚を決めたとき、そしてひとみの父親が死んだとき・・・
ここに来たときは2度しかなかったけど、どちらもオイラの人生の中で大きな出来事が
あったときだった。

なんとなく、なんとなくだけど・・・今日また何かが変わる。
そんな気がした。




306 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月17日(月)21時39分38秒
つづきんぐ。
307 名前:REDRUM 投稿日:2002年06月17日(月)21時55分04秒
更新しますた。

>ももたろうさん
こんな母さん欲しいですか?
嬉しいです。
ホントマターリな更新で申し訳ないです。

>ごまべーぐるさん
揺れてます揺れてます。震度5くらい。
なかなか先に進まなくてごめんなさいです。

>ごーまるいちさん
やっとこさ二日目突入。
母さんにはもっと揺れて頂きたい!

>じじさん
寝言がなかったらGO!GO!だったんですが。。。
作者にユウキがなかったものと思われ。。。

>よすこ大好き読者。さん
4日間が終るのはいつになることやら・・・
マターリお付き合いくださいませ。
母さんががんがってくれると思いますので。。。

いしよし小説です。と言い切るのが後ろめたくなってきている今日この頃。。。
出番。。。当分無いです。スイマセン。
308 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年06月18日(火)08時26分17秒
( ´ Д`)<そうでもモグモグ、ないよ、モグモグ…

よく食うなぁ、朝から(w 大食い選手権並だす。
思い出の地に降り立ったふたり。続き、お待ちしてます。


309 名前: 第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月23日(日)17時45分55秒
「そういやあれから一度も来てなかった…」

広い広い霊園のなか、『吉澤家之墓』の前に立つ。

「よしこお婆ちゃん子だったからって、ごとーのことここでお婆ちゃんに紹介してくれたんだ。」
「オイラは梨華ちゃん連れて来てなかったな。」

ごっつぁんが手を合わせて目を閉じた。
真剣な顔で何かを伝えてるように・・・でも腹減ってるときの顔にも似てたりして笑える。

オイラも手を合わせてっと。

暫くして目を開けるとごっつぁんはじーっとオイラの事を見ていた。


310 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月23日(日)17時47分46秒
「なんだよ。どうしたの?」
「まりっペはどんな話したの?」
「ああ、ん〜全然来れなくてごめんなさいってさ。ごっつぁんは?」

「ごとーは、お別れの報告。と、新しい恋の報告。」

「そうか…って、ええ?」

聞き流しそうになったけど、なんか余分な言葉が混じってたような気が・・・

(聞き違いかな?だよな?ははは・・・)

「ダメかな?」

「ん?な、なにが?」

「ごとーまりっぺと居ると安心するよ。昨日ずっと一緒に居てすごく気持ちが
暖かかったもん。好きになっちゃ…ダメかな?」




311 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月23日(日)17時48分31秒
ごっつぁんの瞳がとても綺麗だった。

昨日の寝顔を思い出す。
身長で言えばオイラの方が随分と低くて、今だってこうやって見下ろされているのに、
なんだかとてもごっつぁんが小さく感じて抱きしめてしまいそうになる。


俯いて大きく息を吸って、思い浮かべてみる。
今、一番会いたい人の顔を・・・やっぱり裏切れないよ。

「ダメ…だよ…。まだ、梨華ちゃんが好きだから。」

「昨日ごとーにキスしようとしてたのに…。」

「えっ?お、起きてたのかよっ。」

「目が覚めたら、まりっぺの顔があって…ビックリして…。」

312 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月23日(日)17時49分15秒
言いながらオイラの手を握ってきた。
その手を振り解けなくて、自分の手が小さく震えているような気がした。

「昨日帰らなかったんだよ。よしこと梨華ちゃん二人きりだったんだよ。
何かあったはずだもん。ごとー嫌だよ。みんな、みんな梨華ちゃんが好きで…
ごとーひとりぼっちもん…。」
「そんな言い方するなよっ。梨華ちゃんはそんな子じゃないし、ごっつぁんだって
ひとりなんかじゃないよ。」

ごっつぁんは座り込んで泣き出してしまった。


313 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月23日(日)17時54分39秒
そんな子じゃない・・・

そう言いながらオイラだって同じ事を考えてたんだ。

梨華ちゃんのこと信じてるつもりでも、やっぱどこかで疑ってる自分がいる。
オイラだって昨日ごっつぁんにキスしようとしてたんだから偉そうなこと言えた身分でもないのに。

314 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月23日(日)17時55分13秒
「泣かないでよ…。」

隣にしゃがみ込んで、今度はオイラから手を握った。

「だって、ぅぅ…だってぇ…。」

(ホント、子供みたいだ)
でも、可愛い・・・

「笑ってよ…。」

オイラがごっつぁんといれば、ひとみも梨華ちゃんも幸せになれるのかな?
そしたらいつか…オイラ達も笑ってられる。よね?

「泣いたままでいいから…こっち向いてよ。」

315 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月23日(日)17時55分48秒
繋いでない方の手で目をごしごし拭いて、まだヒクヒク言いながらオイラを見上げる。
鼻が赤い。
やっぱ子供だよ。

オイラはそのトナカイみたいな大きな子供に、そっとキスをした。

「まりっ…。」

そして思いっきり抱きしめた。

「ごっつぁんはひとりぼっちじゃないよ。寂しかったのはオイラなんだ。」

痛いくらいに背中にまわされたごっつぁんの腕がなんだかとても心地よかった。

(梨華ちゃんごめん・・・)



316 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年06月23日(日)17時56分24秒
     つづきんぐ。
317 名前:REDRUM 投稿日:2002年06月23日(日)18時00分50秒
更新しました。

後藤が「まりっぺ」と呼ぶことに違和感大有り。。。

>ごまべーぐるさん
いつもありがとうございます。
オイラの中では辻ちゃんよりごっつぁんのほうが大食いのイメージがあります。
HP覗かせて頂きました。
がんばって下さいね。
318 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年06月23日(日)19時27分33秒
おお、目が離せぬ展開に…。「まりっぺ」、新鮮でいいっす!
続き期待sage
ご来店ありがとうございますm(__)m
319 名前:じじ 投稿日:2002年06月23日(日)19時43分17秒
「まりっぺ」新鮮で萌えますねはあとはあと
私は結構違和感無しで読めましたよ。
マターリ逝きましょうはあとはあと
320 名前:ももたろう 投稿日:2002年06月23日(日)21時54分54秒
「まりっぺ」意外と違和感なかったり(w
ごっつぁん可愛すぎ!
少しずつ明らかにされていくのが楽しみです。
更新お疲れ様でした。
321 名前:オガマー 投稿日:2002年06月24日(月)03時48分47秒
欲目かもしれませんがこちらのカップリング同士の方が妙に
しっくりくるw
322 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年06月24日(月)15時54分56秒
まりっぺ。って、以外に新鮮な感じで萌え(w
この、空白の4日間が楽しみでなりません。
323 名前:ごーまるいち 投稿日:2002年06月24日(月)22時51分53秒
ワタシも「まりっぺ」で萌えました♪
後藤さんがすごくかわいい!!
やぐごまの今後、マターリお待ちしております♪
324 名前:やぐごま大好き読者。 投稿日:2002年06月25日(火)21時33分34秒
まりっぺいいかも。LoveLove愛してるで、
ゴマは、「まりっぺ」って言ってた時があったのを思い出しました。
325 名前:夜叉 投稿日:2002年06月26日(水)22時48分23秒
「まりっぺ」、懐かすぃ響きですな(遠い目)
お母さん、どうなるのか心配で、心配で…(オロオロ
326 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年07月07日(日)23時32分55秒
太陽も帰り支度をはじめ、空が赤く染まっている。

急展開。
そんな言葉がピッタリ。

オイラの手はしっかりとごっつぁんに繋がれている。

(オイラお姉ちゃんに手をひかれてるお子様に見えないだろうなぁ・・・)


327 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年07月07日(日)23時33分57秒
「ねえ、まりっぺ?」
「んー?」

「ご飯食べないとね。」
「あ〜もうそんな時間かぁ。」

「泊まるトコ決めないとね。」
「だな〜。」


ごっつぁんはお目当てのおもちゃを買ってもらった子供みたいにニコニコしてて
時々「あはっ」なんて声を出して笑ったり、急に繋いだ手をブンブン振り回したり・・・

本当に本当に可愛くて・・・
今はまだ無理だけど、いつか、たぶんきっと、誰かにアナタの一番大切な人は誰ですか?
と訊かれたら胸をはって「後藤真希」と答えれる日が来るような、そんな気がした。


328 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年07月07日(日)23時35分14秒
東京へ戻るべく駅で切符を買う。

「まりっぺだったら子供の切符でも通れそうだね。」
「んなこたぁ〜ない。」
「試してみよっか?」

オイラが止めるスキも与えず、ごっつぁんは物凄い速さで「小人」のボタンを押す。

「まじ?」

そして物凄い笑顔で・・・

「あはっ!」


329 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年07月07日(日)23時36分08秒
改札を抜けたのはそれから1時間後。
別に駅員に止められたわけじゃあない。
電車が1時間に一本ってわけでもなかった。

「まりっぺがそんなに心配するんなら…。」

と、ごっつぁんの発案でこっぱずかしい小芝居を演じていたんだ・・・

妙に大きな声でごっつぁんが
「真里?お腹すいた?何が食べたい?」とオイラに訊く。
オイラは天真爛漫を装った声で
「お姉ちゃん、オイラハンバーグが食べたいぃ〜!」

わざと駅員まで聞こえるように言って改札横の小さな洋食屋に入った。


330 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年07月07日(日)23時37分16秒
そして食後。

またまた考えられないほどの量を平らげたごっつぁん。
更に寂しくなった懐を気にする暇もなく『中学生日記』ばりのワザとらしい芝居はつづく。

「おねぇちゃ〜んお腹いっぱいで動けないよ〜。」(オイラは紅茶しか飲んでいない)
「もう!電車来ちゃうから早く行くよ!」
ごっつぁんはオイラの手を引く。
その場に座り込むオイラ・・・(かなり恥ずかしい)

「じゃあ、そこに座ってなさい。あたしは帰るからね。」
電車が来るのを見計らってごっつぁんが改札を抜ける。
「待ってよ〜。」
後を追ってオイラもホームへ。

改札を抜ける瞬間小走りのスピードをちょいと上げ、切符も曖昧にしか見せず・・・


331 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年07月07日(日)23時38分20秒
成功して悲しくなることってあるんだな・・・

「通れたね。」
「オイラ大人料金でいいから普通に通りたいよ。」

「でも、ホントに通れると思わなかったな。あはっ。」


・・・・・・。

「思ってなかったのかよっ!」

「まだ終ってないよ。」
「なにが?」
「改札の入口を通ったってことは、今度は出口。」


今日は駅に泊まろうかな・・・




332 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年07月07日(日)23時39分20秒
       つづきんぐ。
333 名前:REDRUM 投稿日:2002年07月07日(日)23時49分34秒
更新しました。

大変遅くなってしまったことを心からお詫びします。
しかも、進展してないし!

*注* まだ2日目です。
トロ過ぎ。。。

>ごまべーぐるさん
いつもありがとうございます。
「まりっぺ」違和感ないですか?良かったです。
もう、心配で心配で。。。

>じじさん
萌え。ですか嬉しいです。
マターリとサボるを履き違えないようにもうちょっとがんがる努力をしたいと思います。

>ももたろうさん
ごっつぁん可愛いと言ってもらえると嬉しい。
オイラ子供っぽいごっつぁんも方が好きなんで。

>オガマーさん
どうもはじめまして!
オガマーさんの作品も読ませて頂いてます。
しっくりきますか?オイラやぐごま大好きです。だからかな?

334 名前:REDRUM 投稿日:2002年07月08日(月)00時04分16秒
レスの続きです。

>よすこ大好き読者。さん
書いてるオイラもこの4日間のほうが本編より楽しかったり。。。
いしよし大好き作者。なはずなんですが。。。

>ごーまるいちさん
ごとーさん最近好きになってきました(爆)
「まりっぺ」萌えに感謝です。

>やぐごま大好き読者。さん
オイラもやぐごま大好き!
そうですよね。昔は言ってましたよね。
他のメンバーも「まりっぺ」と昔は呼んでいた記憶があります。

>夜叉さん
どうなるんでしょう?オイラにもわからない。。。
(〜^◇^〜) 母さんもイロイロ悩んでるみたいです。
しかし一番かわいそうなのは今の時点では(^▽^) という噂も。。。


たくさんのレスありがとうございました。
基本的に更新は日曜にしかできないと思いますが
マターリお付き合い頂ければこれ幸いかと。。。
335 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月08日(月)00時11分30秒
案外通れるかも。。。と素で思った自分はダメなのでしょうか?
忙しい中の更新は大変でしょうが頑張ってください!
マターリ待っています♪
336 名前:オガマー 投稿日:2002年07月09日(火)01時36分25秒
私もやぐごま大っ好きです!!w
いしよしもw
読んで頂けてるとは…トテーモ嬉しいです♪
337 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年07月09日(火)12時13分33秒
小芝居にカナーリ萌えますた。
面白すぎます(爆
私もヤグだったら、
(駅員)<最近のコドモは派手な頭してんだな
くらいでフツーに通りそうな気がしますが何か(w?
338 名前: 第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年07月14日(日)18時37分29秒
なんだかんだで我街東京。
ここまでの道のりは果てしなく遠く・・・


ってそんな事はどうでもいいんだけど・・・


339 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年07月14日(日)18時38分03秒
ごっつぁんは吹っ切れたのかなんなのか、妙にぴったりと腕を絡めてきたりなんかする。
あのですね、胸がですよ・・・当たってまして・・・
腕に。
と言いたいところだけど肩に。

「ごっつぁ〜ん。もう少し離れてあるかない?」
「やだ。」

「暑くない?」
「暑い。」

「腕組んでたらよけい暑いじゃん。」
「じゃ、涼しいところ行こうよ。で、ベタベタするっ!」


340 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年07月14日(日)18時38分35秒
涼しい所って言われたら、「どっか店に入るのかな?」
と思うのはおかしいんでしょうか?

目の前には妙に大きなベッド。

ふと目線を逸らすとガラス張りの浴室。
(これじゃ中が見え見えだよ!中尾ミエだよ!)


誰がなんと言おうとここって「ラ●ホ」

341 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年07月14日(日)18時39分08秒
オイラだってノコノコ付いてきたわけじゃないよ。
こういう所に来た事だって無いわけじゃないさ。

でも、昨日の今日でごっつぁんとドウにかなろうなんて・・・そんなことは考えてない。
まだ梨華ちゃんとの事だってちゃんと解決してるわけじゃないんだし。

だったらなんでここに居るのかと言うと・・・

引きずられて、連れ込まれたんだよね。
ごっつぁんに・・・


 
342 名前:REDRUM 投稿日:2002年07月14日(日)18時39分49秒
更新しました。
短くて申し訳ないです。

>335さん
皆さんに励まして頂いて感謝しています。
素で通り抜けるやぐっつぁんも見てみたいっすね。

>オガマーさん
結構更新後すぐに読んでたりしますよ。
レス付けるユウキが無くて。。。ごめんなさい。
やぐごまの時のごっつぁんが好きです。

>ごまべーぐるさん
ありがとうございます!!!!
子供料金ならまだしも、無料ってことは。。。。無いかな?
どっちにするか悩んだんですが。。。

では、また来週お会いしましょう!

343 名前:ももたろう 投稿日:2002年07月14日(日)18時59分18秒
やぐごまマンセー!
ごちそうさまでした(w
え?これからですか?(爆
子供っぽいクセにやることはしっかりやるごっつぁんに乾杯!
344 名前:オガマー 投稿日:2002年07月14日(日)22時50分22秒
そっか、
ごっつぁんなら普通にできそうw
345 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年07月18日(木)12時54分59秒
「ラ●ホ」に逝って、何をする?(w
ガラス張りの浴槽……今もあるのかな?(懐かすぃ♪)
346 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年07月23日(火)13時02分58秒
ちょっ!ヲイ!コラ!>(;〜^◇^)と( ´ Д`)<んあ〜、入るよ〜(ズルズル)

こんな感じで引きずり込まれたのでしょうか?
347 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年07月27日(土)14時40分34秒
どうにかしてここから抜け出さないと・・・
このまま○○○なんてことになってもいけない。

変な雰囲気にならないようにっと!


「いやぁ〜キラキラだね。むしろピカピカだね。」
思わず訳のわからない事を口走ってしまう。

「んあ?何が?」
「いや、部屋がさ。綺麗に掃除されてるなってな。ま、ホテルなんだからあたりまえか…
ははっはははっ…。」

引き攣って笑うオイラをジーーーーっと見つめてごっつぁんが近づいてくる。
目の前に立つとニカッとして、

「部屋なんかよりね、まりっぺの肌のほうがポカピカでツヤツヤでしょ?
あ〜もう、ごとームラムラしちゃうっ♪」

348 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年07月27日(土)14時41分07秒
あああああああああ・・・そっちにいくなよ!!!
ムラムラさせてる場合じゃないってばよ!

って、ひとつ疑問なんですが・・・
ひとみとのときってごっつぁんは受けじゃなかったの?
なんか今のこの状態。
どう考えてもオイラが喰われる方っぽいんすけど・・・


349 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年07月27日(土)14時41分38秒
恐る恐る見上げてみる。
そこには獲物を目の前にした狼のようにギラギラしたごっつぁんの顔。

『男は狼なのよ〜♪』とBGMまで流れてきそうな勢い。
子羊役?のオイラの膝はガクガク音をたてそうなくらいだ。

(こわーーーーい!)

これが俗に言う『貞操の危機』ってヤツなのは間違いない。



350 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年07月27日(土)14時42分09秒
すんげぇすんげぇやべぇ・・・

そう思ったときには既に遅く、
オイラの肩にはごっつぁんの手。

自分でもびくっと震えてしまったのがわかる。

「んも〜まりっぺ可愛いっ。」

包み込むように抱きすくめられた。
スローモーションのようにゆっくりベッドに押し倒されていく。


351 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年07月27日(土)14時42分47秒
「ちょ、ちょ、ちょ、ちょっとまったぁ〜〜〜!」

ねるとん(古っ)のちょっと待ったコールの如く叫んだオイラ。
キョトンとした目でオイラを見つめるごっつぁん。

どうしよう・・・なんて言ったらいいかな?

ごっつぁんの事嫌いじゃないよ。
そりゃまだ梨華ちゃんが好きだけど・・・
付き合うって決めたわけだし、いつかはその〜そうなる事はわかるけど・・・
何も今慌ててしなくても。。。

うん。正直にそう言えばいいんだ。

352 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年07月27日(土)14時43分22秒
オイラが口を開きかけたとき、何やら太腿辺りに暖かい感触が。
他の誰でもないごっつぁんの手。

「待って、待ってってばよ!」


不服そうな顔で頬を膨らませて「もうごとー我慢できないよ〜。」
なんて更に手を進めようとするごっつぁん・・・・・・・・・・・

ヤヴァイよぉぉぉぉぉぉーーーーーー


とっさにオイラの口をついた言葉は、

「オイラがごっつぁんを抱きたいっ!」



353 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年07月27日(土)14時44分01秒
つづきんぐ。
354 名前:REDRUM 投稿日:2002年07月27日(土)14時45分07秒
更新しました。
355 名前:REDRUM 投稿日:2002年07月27日(土)14時55分29秒
遅くなって申し訳ありませんでした。

>ももたろうさん
これからです!!
と言いたいんですが、期待しないでくださいね。
食事シーン?はあんまり。。。。。。。。。

>オガマーさん
何も考えずに素で引きずりこみそうですよね(w
コンビニ入るくらいの感覚で。。。

>よすこ大好き読者。さん
何をするかと言われたら、やっぱり「ナニ」でしょうか?
ガラス張りの風呂ありますよ。今でも。
さずがに鏡張りの部屋は見たこと無いですけど。。。

>ごまべーぐるさん
ええ、そのとうりです。
ズルズルと。。。
人の声なんて聞きもせず引きずり込んだものと思われます。

では、また会う日まで。。。
356 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月27日(土)15時24分28秒
更新お疲れ様です。

 やぐちさん…なんか ココロとコトバが とっちらかっておりますが…。
さて???
357 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年07月28日(日)14時10分38秒
何言ってんだぁぁぁぁーーーーーーー(泣)

違う!違うだろ!今の取り消し!!
自分の言ってしまった事に後悔の嵐・・・
そんなつもりじゃないんです。

でも、目の前のごっつぁんといえば・・・

「まりっぺぇ〜ごとーうれしぃーーーーーー♪♪」


泣いてもいいですか?

「でもね、もう我慢できないから先にごとーがまりっぺを食べちゃいまぁす。」

オイラの意思とは無関係にキスの雨が降ってくる。

358 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年07月28日(日)14時11分44秒

あっ・・・・・・
やめてっ・・・

ダメだってば・・・・・・


ごっつぁん・・・


そんなとこ・・・・・・


―――――――――――
――――――――
――――


359 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年07月28日(日)14時12分53秒
みなさんおはようございます。
吉澤真里19歳。
オイラは大人になりました。

朝って気持ちがいいね。
あっ外では小鳥が鳴いてるよ・・・




隣にはごっつぁんが眠ってる。
夜の事が頭を駆け巡る。

360 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年07月28日(日)14時13分52秒
やっちゃった・・・

なんだかんだ言って、結局そうなっちゃうのかよ!
もう後戻りはできないな。
「はぁ〜。」大きく溜息を吐いてなんてみて、

あんなに嫌がってた自分が、始まってしまえば結構ノリノリだったことに
自己嫌悪を感じたりなんかするけど。

でも、良かったのかな?
うん、良かったんだよ。
これで踏ん切りがつく。

そう自分に言い聞かせる。


361 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年07月28日(日)14時14分43秒
まずはごっつぁんを起こしてルームサービスで飯食って、ホテルを出た。

昨日より更に絡みつくごっつぁんの腕。
しっかりと肩にあたるごっつぁんの胸。

そしてまた昼真っからカラオケに引き篭もり、とうとう財布も底をつこうとしていた。
残り1500円。



「どうしよう…。」
「ごとーまだ帰りたくないよ。」
「でも、行くところって…。」

そこでふと思い出す。

「あった!」
「んあ?」

「親が海外赴任中で一人暮ししてる友達がいるんだ。そこ行こう。」



362 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年07月28日(日)14時17分07秒
              つづきんぐ。
363 名前:REDRUM 投稿日:2002年07月28日(日)14時25分33秒
更新しました。
〜空白の4日間〜はあと1.2回で終了です。
このスレで完結できるのかビミョーになってきました。。。
無理かな。。。絶対無理だな。。。(全10話予定)

>356さん
(〜^◇^〜) だけじゃなくてオイラの頭ん中もとっちらかってます。
でもちょっぴり決心がついたようで。。。

では、また。。。
364 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年07月28日(日)20時11分06秒
更新ありがとうございます。
やぐごま・・・・ということは!!
つづきんぐ→期待しています。
365 名前:オガマー 投稿日:2002年07月29日(月)00時23分23秒
ぉぉw
二人にはヤパーリ…
366 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年08月04日(日)15時36分44秒
既に夜もふけて深夜。
終電もなくなり、もちろんタクシー代なんて持っていない。
一時間ほど歩いて小奇麗なマンションに着いた。

夜中のごっつぁんは眠気モード全開。
オイラも疲れが溜まっていたのか死にそうなほど眠かった。

引きずるようにエレベーターから出て長い廊下を歩く。

一番置くの扉の前に立って一呼吸。


367 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年08月04日(日)15時37分46秒
ピ〜ンポ〜ン…。
ピ〜ンポ〜ンピ〜ンポ〜ンピ〜ンポ〜ンッ

インターホンを連打して紗耶香が出てきてくれるのを待った。

ガチャッ

出てきた紗耶香はオイラを見て、なんだよ!って顔をする。

「どした?」
「ごめん。タクシー代もってなくてさ、悪いんだけど泊めてくんない?」

返事を待つ事なくあがりこんで寝室に向かう。

「ちょっ、ちょっと待ってよ。いいけど、その子は?」
「あーオイラの彼女。悪いけど…説明は起きたらするから。」

背中越しに「あ、そっか梨華ちゃんだね。」って声が聞こえたけど
あえて何も言わず、半分寝ているごっつぁんを引っぱった。

とりあえず、今日は早く寝たい。
細かい事は後回し・・・


368 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年08月04日(日)15時38分30秒
そしてまた朝を迎える。

眠っているごっつぁんを起こさないようにそっとベッドから抜け出しダイニングへ。

「おはよう。」
「ああ、おはよ。」

昨夜、突然ここに来て何も言わずに寝てしまったけど、世話になってしまってるんだから
紗耶香には本当のことを言っておかないといけないよな。
テーブルに凭れかかってボーっと紗耶香の手元を見ながらも、やっぱり落ち着かない。

369 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年08月04日(日)15時39分09秒
「やぐちぃ〜。」

「ん?って、もう矢口じゃないんだからって何度も言ってるだろ!」
どうでも良いような事に突っ込んでみたりして・・・

「ごめんごめん。それより、今朝ひとみって子来たよ。」
「ええ?!」
驚いた。っていうより腰抜かしそうになった。
「来たって…帰ったの?」
「うん。真里ッペ達が居た部屋案内したんだけど、なんか慌てて帰ってったんだよ。
後藤さんも一緒だった。」


ごっつぁんも一緒って・・・まだ寝てるよ。
なんか嫌な予感がする。

370 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年08月04日(日)15時39分49秒
「もしかして、一緒に居た子…変な声してた?」
「ん、うん。」
やっぱり・・・
「もしかして、すっごい女の子って感じだった?」
「うん。」
だよね・・・
「もしかして、幸薄そうだった?」
「うん。」
3つ目には申し訳無さそうに頷く紗耶香。


「それ、梨華ちゃんだよ。」

「えっ?それどういうこと?なんで?今寝てるのは?」

一瞬にして静まりかえる。

371 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年08月04日(日)15時40分20秒
「説明しなきゃいけないとは思ってたんだけど…寝てるのはごっつぁん。
ひとみの彼女だよ。4日間ずっと一緒に居たんだ。」
「それってやぐちは後藤さんとくっ付いちゃったってこと?」

「ごっつぁん起こしてくるよ。それからちゃんと説明する。」

リビングから出ようとしたオイラを紗耶香は引き止めた。

「彼女、まだ寝かしといてあげなよ。説明はまりっぺから訊く。」


これでラクになれる。
正直そう思った。
誰かに・・・紗耶香に聞いてもらうことで少しでもラクになれるんじゃないかと
オイラは今までの事を話した。



372 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年08月04日(日)15時41分38秒
――――――――――――


「つまり、ひとみちゃんは梨華ちゃんが好きなんだね?」
「うん。」
「で、そのことで梨華ちゃんと喧嘩しちゃったと…。」
「…うん。」
「そのうえ、まりっぺは家出してしまったと…。」
「はい…。」

はぁっと紗耶香は溜息を吐いた。

「子供だね。」

「なんだよ。そんな言い方ないだろぉ。」

373 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年08月04日(日)15時42分13秒
呆れてる・・・
呆れて物も言えないってやつなんだろうか・・・

「オイラどうしたらいいんだろ?」

いくらここ数年母親っつうのをやってきたって言っても、オイラだってまだ19歳。
一人の頭じゃどうしていいのかわからないんだよ。
答えなんか出せない。

「まりっぺの気持ちは?後藤さんのこと、好きなの?」

「うん。好き、だよ。」

「梨華ちゃんのことは?」

「……好き。」

374 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年08月04日(日)15時43分01秒
紗耶香は「うんしょっと。」と立ち上がってカーテンを開けた。
眩しいくらいの光が部屋の中まで入ってくる。

「もう、しょうがないんじゃない?まりっぺは後藤さんとかる〜く浮気でもしちゃおって
そんな気持ちで、そのぉ〜そういうことしたワケじゃないんだよね?」

「うん、そんなことない。」

「じゃ、4人でちゃんと話し合うしかないでしょ。」

そう言って優しく笑いながらオイラの肩をポンポンっと叩いた。

「だよね。」

375 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年08月04日(日)15時43分34秒
なんか安心する。
紗耶香は年下で後輩で、なのにいざというときいつもオイラを勇気付けてくれるんだ。

「あたし今からバイトだからもう少しゆっくりして行きなよ。
決戦の前は休養が一番。ね?」

「紗耶香…ありがと。」

まだまだ自分の気持ちに整理なんてついてない。
ひとみと梨華ちゃんに会ってちゃんと話せるかなんてわからない。
でも、いつまでも逃げてちゃダメなんだ。

ひとみの父親と約束したんだから・・・

ひとみのことはオイラに任せろって。



376 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年08月04日(日)15時44分18秒
紗耶香を送り出した後、ごっつぁんの眠る寝室に戻った。

(この子はもうひとみのことを吹っ切れているんだろうか?)

あまりにも気持ち良さそうに眠っている姿を見ていると
オイラも自然に笑顔になってしまう。

そっと髪を撫でていると赤ん坊のように「んぁぁ〜ん〜」と声を上げて目を覚ました。
うん。可愛い。

「おはよう。」
「んぁ?おはよ…。」

起き上がるごっつぁんを抱きしめる。


「帰ろっか?」





377 名前:第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜 投稿日:2002年08月04日(日)15時45分02秒
おわり。
378 名前:REDRUM 投稿日:2002年08月04日(日)15時48分01秒
更新しました。

「第六話。浮気と本気の境界線。〜空白の4日間〜」は終了です。
次回から、「第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。」です。
379 名前:REDRUM 投稿日:2002年08月04日(日)15時54分51秒
>よすこ大好き読者。さん
やぐごま篇終了。
いやぁこれからどうなるんでしょう?
オイラも期待!って書いてる本人が一番不安です。

>オガマーさん
ヤパーリヤパーリな展開でスマソ。。。
やっとですけど。


こんな時だからこそ通常営業。

4日間。。。長かった。。。
次回からやっと吉澤君&石川さん復活。

しかしですね、来週はオイラ週末大阪を離れてまして。。。
更新できないかもしれません。スマソスマソ!

では、また。。。
380 名前:名無しさん 投稿日:2002年08月04日(日)20時40分45秒
後藤が可愛い!
いしよし登場期待!!
四角関係のこれからが楽しみです
マターリがんばってください
381 名前:名無し読者 投稿日:2002年08月04日(日)21時21分50秒
>380の方
あのね、作者さんがsage推薦って言ってんだからあげないようにしてくださいね。
それとも、sage方わからないですか?

sage□ って、あるところにチェックして投稿するんですよ。

この作品を楽しみにしている人も多いので、故意でないのなら次からお願いします。
作者様。スレ汚しスイマセン。
382 名前:( ´ Д `)ヲタ 投稿日:2002年08月05日(月)20時31分42秒
待ってました!いしよし!
やぐごま篇面白かったですよ〜
383 名前:あにき(爆)。 投稿日:2002年08月07日(水)22時54分00秒
やっと来れたよほ(謎。
これから四大王道が始まるんですね、             修羅場という名の。
がんがって、作者様。ヲレもsageるの待ってる。。。
384 名前:名無し読者 投稿日:2002年08月08日(木)22時47分41秒
おもしろいっす!
がんばって下さい!!
385 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年08月14日(水)16時49分07秒
これからどうなるんでしょ??
激しく続き期待しています。
386 名前:クロイツ 投稿日:2002年08月17日(土)15時00分23秒
最初から、一気に読んでしまいました〜♪
きゃ〜〜〜〜!すっごく面白いです!!続きが気になる〜〜!!

この先の展開、ドキドキしながら待ってる事にします☆
387 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年08月20日(火)22時25分08秒
母さんとごっちんが抱き合って眠る姿を見てしまった。

家に帰ってリビングの扉を開けた瞬間、梨華ちゃんはその場に
崩れるように座り込み、どうしていいのかわからないほど泣いてしまって
あたしは何も言えず傍いる事しかできなかった。

随分と時間が流れてやっと梨華ちゃんの涙がおさまってきた頃
もう陽は高く昇ってしまって窓からの光がやけに眩しかった。


ぐぅぅぅ〜〜〜。

388 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年08月20日(火)22時26分15秒
ん?今のは?
梨華ちゃんの顔を覗き込むと真っ赤な顔をして恥ずかしそうに俯いていた。

朝早く起きて、今はもう昼過ぎ。
こんなに長い間泣き続けていたらそりゃ腹も減るってもんさ。

「ご飯にしよっか。」

梨華ちゃんの肩をポンポンと叩いて手を引きソファーに導いた後
キッチンへと向かう。


389 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年08月20日(火)22時26分48秒
とは言え、あたしのできる料理なんてこんなもんだよね。
卵を茹でて、パンを焼いて・・・ってこれだけしか思いつかないんだよな。

ちょっと味気なさ過ぎるし他にも何か作らないと、とは思うんだけど
冷蔵庫を開けては閉め、開けては閉め・・・わからん。

余りモノで料理のできる女ってになるのはあたしには無理だな。

昼過ぎにとる食事にしては質素すぎるメニューに悲しくなりながら
パンをトースターから出そうとしたら、傍に梨華ちゃんが立っていた。

390 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年08月20日(火)22時27分30秒
「私も手伝うよ。」

梨華ちゃんは笑ってそう言うと野菜を取り出した。

笑顔だった。
でも、笑ってない。
心は笑ってないよ・・・

リズム良く響く野菜を切る音。

それを奏でる梨華ちゃん背中は、まだ泣いていた。


あたしはしばらくその姿に見惚れていて、母さんとごっちんが玄関の扉を
開けた音には気付かなかった。

391 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年08月20日(火)22時28分19秒
市井さんの家で見た二人。
その姿を見て泣いた梨華ちゃん。
寝ているだけ、なんて慰めてみたけど・・・


「梨華ちゃん。」

何?と振り返る彼女にあたしは・・・


「もう…母さんなんか、やめときなよ。」



392 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年08月20日(火)22時28分58秒
つづきんぐ。
393 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年08月20日(火)22時29分58秒
更新しました。
394 名前:REDRUM 投稿日:2002年08月20日(火)22時31分24秒
遅くなってしまって申し訳ありません。

>380さん
ありがとうございます。
もう、それほどドロドロにはならない予感。

>381さん
お気遣い感謝です。

>( ´ Д `)ヲタさん
はじめましてです。
やっと、やっと、いしよし登場です。甘くないけど。。。

>あにき(爆)さん
お勤めごくろうさまです。
オイラも続き待ってますからね!

>384さん
ありがとうございます!がんがります!!

>よすこ大好き読者。さん
どうなるんでしょう?はてはて?オイラにも分からないです。

>クロイツさん
はじめましてです。ありがとうございます。
こんな駄文にそう言って頂けると嬉いっす!

次回更新はいつもどうり週末です。
では、また。
395 名前:名無し読者 投稿日:2002年08月22日(木)18時44分40秒
矢口と後藤は聞いてしまったのかな?
続きが気にないます!!
期待してマターリ待ってますよ〜
396 名前:吉澤ひとみのラブリー10 投稿日:2002年08月22日(木)20時25分59秒
いよいよ、いしよしですね!期待してまってます。
397 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年08月25日(日)19時44分14秒
途端に梨華ちゃんの眉はハの字になっちゃって・・・
と思ったら、ん?視線があたしの後ろに行ってるような気がする。

「梨華ちゃん?」

呼びかける声も聞こえないとばかりに梨華ちゃんの視線は動かない。
あたしはゆっくりと振り返った。

・ ・・・・・母さん・・・と、ごっちん・・・

なんとも微妙な空気が流れている。
たぶん、きっと・・・聞かれた。

398 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年08月25日(日)19時44分48秒
ふと、視線を下げてみると母さんとごっちんの手は繋がれている。
やっぱり、二人の間にはそういうことがあったんだと、あたしは確信した。
そして梨華ちゃんも。

「母さん…。」

ちゃんと話を訊こうと、訊かなくちゃと思っているのに上手く言葉が出てこない。

「ひとみと梨華ちゃんに言わなくちゃいけない事がある。」
母さんはそう言ってごっちんの手を握ったままソファーに腰を掛けた。
ごっちんは黙ったままこっちを見ようとはしてくれない。
「二人ともこっち座ってくれよ。」

例えるなら見てはいけないものを見てしまったような・・・
そんな放心状態の梨華ちゃんの肩を押してあたしは、あたし達は
二人の向かいに座った。


399 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年08月25日(日)19時45分31秒
「実はさ…。」

「ごめんなさいっ!!」

母さんの言葉を遮るようにあたしは叫んだ。

「母さんもごっちんも梨華ちゃんもホントにごめんなさいっ。」


あたしが全部ダメにしたんだ。
あたしが居なければこんな事にならなかったんだ。
あたしがみんな関係を潰してしまったんだ。


「全部、全部…あたしが居なければ…ごめんなさい。」

カーペットに額が付いてしまうほど頭を下げてあやまった。
何がなんだか、頭の中がぐちゃぐちゃで泣きそうになるのを必死で耐えて
何度も何度も「ごめんなさい」と繰り返した。


400 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年08月25日(日)19時46分10秒
「ひとみ、頭上げなよ。」

母さんの声は静かにあたしに届いた。
顔を上げると、母さんは悲しそうに笑っていた。

「オイラも梨華ちゃんに謝らなきゃならない事があるんだ。」

その先を聞く前に梨華ちゃんは泣き出してしまった。
ごっちんは母さんの手を握り締めたまま視線を床に落としている。

「ごっつぁんが好きになっちゃったんだ。」

401 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年08月25日(日)19時46分44秒
「なんで、そんな嘘つくのさ。あたしの為?梨華ちゃんは?梨華ちゃんは
母さんの事好きなんだよ。なんでそんなこと言うのさ。」
自分勝手だと思う。
梨華ちゃんを欲しいと思いながら、やっぱりいざとなると母さんを責めるような事を
言ってしまう自分が居て・・・心配しているような事を口にしていて・・・

「嘘じゃないよ。紗耶香んち来たんだろ?見たんだろ?・・・だから、
梨華ちゃんはひとみの言うとおりオイラの事なんかやめといた方がいいよ。」

「ごっちんは?ごっちんは母さんの事が好きになっちゃったの?」

ごっちんは黙って頷いた。



―――――――― 

402 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年08月25日(日)19時47分15秒
誰も何も言わず、時間だけが静かに静かに流れていく。
何処からか救急車らしいサイレンの音が聞こえてきたけれど
それも聞こえないみたいに黙って視線を落としていた。

「もう、私じゃダメなのかな…?」

風の吹く音にさえかき消されてしまいそうな小さな声。
母さん達が帰ってきてからはじめて聞く梨華ちゃんの声だった。

目を真っ赤にさせて梨華ちゃんは母さんを一直線に見つめていた。

「ごめん。」

母さんが口にしたのはその一言だけ。
また沈黙が戻る。

カチ、カチ、カチ・・・

時計の秒針の音がうざったいくらい大きく感じる。

403 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年08月25日(日)19時47分56秒
この沈黙に耐え切れなくなったのは梨華ちゃんだった。

「私がここに来たのがいけなかったんだね。」
梨華ちゃんは立ち上がると「ごめんね」とごっちんに向かって言った。
「私、浮かれて勝手に住み着いちゃって…だから…。」

「何言ってんのさっ。あたしのせいだよ、梨華ちゃんの所為なんかじゃないよっ。」
あたしも立ち上がり梨華ちゃんの肩を掴んで揺すりながら言い聞かせるように言う。
事実、原因はあたしなんだし・・・

それでも、首を横に振り泣きじゃくるばかりで「私が、私が」とうわ言のように呟く。

404 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年08月25日(日)19時48分27秒
「オイラ、ここ出て行くよ。ちゃんと仕送りはするし、
父ちゃんの残してくれた金だってひとみにはあるから…
ごめんな。あんな大見得きっといて最後まで面倒見てやれなくて。」

「何言ってんの?」

「荷物まとめてくるから…ごっつぁん行こう。」
「まりっペ…。」
母さんはごっちんの手を引く。

「ちょっと待ってよっ!」

リビングから出ようとする母さんの腕を力いっぱい掴んだ。

「なんで母さんが出て行くの?ここは母さんの家だよ。何が仕送りするだよっ。
迷惑ばっかかけてんのはあたしじゃんかっ。母さんが出て行くんならあたしが…。」

出て行く。
そう言い終えないうちに梨華ちゃんが続けた。

「私が出て行くから。ここは二人の家なんだから…。」

405 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年08月25日(日)19時49分04秒
引きとめようとするあたしと母さんの手をすり抜けて梨華ちゃんは靴も履かずに
飛び出して行ってしまった。

そんなのないよ・・・

追いかけようとする母さんを止めてあたしも扉を開けた。
もう梨華ちゃんの姿は見えなかった。

あたしが梨華ちゃんを連れ戻すんだ。
その後どうなってもいい。
振られるのは目に見えている。

っていうか、既に振られてるじゃん・・・


それでも、最初に彼女を見つけるのはあたしでありたかった。


406 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年08月25日(日)19時49分35秒
                  つづきんぐ。
407 名前:REDRUM 投稿日:2002年08月25日(日)19時50分54秒
更新しました。
408 名前:REDRUM 投稿日:2002年08月25日(日)19時55分01秒
>395さん
ありがとうございます。
二人は聞いてしまっていたようです。
なんか重い展開でごめんなさい。

>吉澤ひとみのラブリー10さん
はじめましてです。
ステキなHNですね(w。オイラも吉推しです。
いしよしな展開になかなかならなくて・・・汗。。。

では、次回更新も来週末です(たぶん)
409 名前:名無し読者 投稿日:2002年08月26日(月)10時07分55秒
ハラハラしますね
よっすぃー走れ!!
410 名前:クロイツ 投稿日:2002年08月27日(火)23時55分47秒
がんばれヨッスィー!
ううう、切ない・・・。でもその切ない所がすっごい心に響く・・・。
ああ、週末が楽しみ〜☆
すごい好きです、この作品!がんばってくださいね♪
411 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年09月01日(日)12時50分42秒
駅までの道を走った。

なんか最近人探しばかりしているような気がする。

駅に行ったかどうかなんて分からないけど、とりあえず梨華ちゃんが
この街から出てしまう事だけは避けたい。

もう会えないんじゃないかなんて、そんなことを考えてしまって
頭の中を今までに見た梨華ちゃんの顔が浮かんでは消えていく。
笑った顔、怒った顔、照れてる顔。

最後に見たのが泣いた顔なんて、そんなの嫌だ。


412 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年09月01日(日)12時52分13秒
走り疲れたあたしは立ち止まり両膝に手をついて肩で息をしながら
ふと昨日中澤さんと話した公園に目を向けた。

案外早くあたしの願いは届いた。

蔦が這い小さな陰を作る公園の脇、そこの小さなベンチに彼女が居たから。


413 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年09月01日(日)12時52分45秒
静かに歩み寄り、膝を抱え座る彼女の前に立った。
目の前にあるあたしの足に気付き目線を向ける。

「ひとみ、ちゃん…。」

あたしは梨華ちゃんの隣に座り、背もたれに両手を広げ空を眺めた。


「良い天気だねぇ。」


「今日は空が高いなぁ。」


「ねっ」っと笑って隣を見ると、梨華ちゃんもゆっくり空を見上げた。


414 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年09月01日(日)12時53分29秒
「出て行くなんて言わないでよ。あそこは梨華ちゃんと母さんとあたしの家なんだよ。
誰かが居なくなるなんて、やだよ。あたしの所為で居なくなるなんて絶対嫌だ。」

頬を流れる涙がキレイなんて不謹慎にも思ってしまって、
涙の跡に唇を寄せた。
驚いて振り向く梨華ちゃんの細い身体をめいいっぱい抱きしめる。

「梨華ちゃんの中から母さんが消えるまで待ってるよ。いつまでだって待ってる。
だから、居なくなるなんて言わないで…。」

「ありがとう。」

梨華ちゃんの手があたしの背中にまわされて少し安心した。
梨華ちゃんは今ここに居るんだって事に、嬉しくて嬉くて泣きたくなる。


415 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年09月01日(日)12時54分11秒
「なんか泣いてばっかりだね。私達。」

フフッと笑って身体を離しながらあたしの頬を撫でてくれた。
あたしもお返しに梨華ちゃんの頬を撫でる。
お互いの涙を拭いながら笑う自分達の姿って可笑しいくて、また笑う。

笑い疲れて、視線がぶつかって、なんとなく真顔になっちゃって・・・

あたしは梨華ちゃんに顔を近づけた。

スローモーションのように時間が流れて、静かに梨華ちゃんの目が閉じられたのも
はっきりと分かる。
いいのかな?なんて考える暇も無く吸い寄せられるようにキスをした。

二人の身体で唯一触れ合っている唇が凄く熱く感じる。

いつ終っていいのか分からなくて随分長い間そのままでいた。
ちょっと息苦しくなって唇を離すと、梨華ちゃんは真っ直ぐあたしを見ていた。

416 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年09月01日(日)12時54分59秒
「抵抗しなくていいの?」

「わからない…、でも…。」

「でも?」

「嫌じゃなかった…。」

そう言う梨華ちゃんの顔は照れているのでもなく困っているのでもなく、
例えるなら不思議そうな、そんな感じ。
何故嫌じゃないのか自分でもわからないって、そんな感じ。

「今、梨華ちゃんすっげ〜面白い顔してるよ。」
わははって笑ったら「もうっ」と肩を小突かれた。


417 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年09月01日(日)12時55分41秒
つづきんぐ。
418 名前:REDRUM 投稿日:2002年09月01日(日)13時03分59秒
ちょっと中途半端ではありますが更新終了です。

>409さん
(0^〜^0)<走ったYO!
見つけるの早すぎたでしょうか?

>クロイツさん
ありがとうございます(泣
そちらの作品も読ませて頂いていますよ。
週末しか更新できなくて申し訳ないです。ホントに。。。

来週こそ平日の内に一度くらいは更新したい。。。無理ぽ。。。
では、また。

419 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月01日(日)13時06分24秒
リアルタイムでした。
ついに、ついに。。。。。続き楽しみにしています。
420 名前:クロイツ 投稿日:2002年09月02日(月)10時23分17秒
よかった〜・・・追いついたんですね、ヨッスィー!
この先どうなるんでしょうっ!!ああ、続きが楽しみです♪

P.S.
 読んでくださったんですか?ありがとうございまっす!!
421 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年09月16日(月)00時21分01秒
暫くベンチに座り暖かい時間の流れを感じていた。
二人して何を話すでもなく、だだ黙ったまま眠ったように静かにそこに居て、
あたしは隣にいる梨華ちゃんの手を握っていた。
聞こえるのは風の音、そよぐ葉の音、それと・・・

「静かだね。」

「ん。カエルだけだね鳴いてるの、ほら。」

ゲコゲコ・・・ゲコゲコ・・・

ウチらが座るベンチの背凭れ、梨華ちゃんの肩のすぐ傍に小さなカエル君が寂しく一人。
あたしは繋いでない方の手で指さしてみた。

「ぎゅあぁぁぁぁぁぁ〜っ!!!!」


422 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年09月16日(月)00時21分51秒
慌ただしい悲鳴とともに走って逃げていく梨華ちゃん。

「梨華ちゃんっ!」

あたしが呼び止めた時には既に遅く・・・

ドサッ

少し高くなっている砂場の淵に見事につまづいちゃった。

「だぁ!前見てなきゃダメじゃん。」
うつ伏せで大の字になってる梨華ちゃんに駆け寄って手を引いておこしてあげる。
体育座りになったその膝の砂を払って表情を覗き見ると真っ赤になっていた。


423 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年09月16日(月)00時23分17秒
「ぷっ。」

絵に描いたようなハの字眉。
思わず笑っちゃうくらい可愛いっつうかなんちゅうか・・・

笑ったあたしを怒ったように膨らませた頬が更に可愛さ倍増。
可愛さ大売出し30%増量中ってな感じであたしの顔も緩みっぱなし。

「もうっ、いつまで笑ってるのよぅ!」
「へへへっ。」
「もうっ。」

いつまでも笑いやまないあたしを見て梨華ちゃんも笑い出した。
笑いながらあたしは梨華ちゃんの前に胡座を組んで座る。

424 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年09月16日(月)00時24分26秒
「ホント可笑しいや。結構ドジだよね、梨華ちゃんって。」
「またぁ〜そんなことないもん。」

ふっと笑顔が消えてほんの少し真剣な顔を作って・・・

「でも、そういうトコロ…好きだよ。」

大好きだよ。

何度も何度も言ったけど、「好き」って言葉は言い飽きることがなくて、
口にすればするほど想いは膨らんでいく。

「ありがとう…。」

答える彼女の声は小さくて、桜色に染まった頬がやけに眩しい。


425 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年09月16日(月)00時25分20秒
膝を抱える梨華ちゃんの手に自分のそれを重ねた。

「お試し期間ってどうかな?寂しいときも悲しいときも一人で泣かないでいいように、
ずっと傍に居させてくれないかな?大事にする!絶対大事にするよ!
梨華ちゃんの中から母さんが消えるまでは…そのぉ…変な事もしないからさ…。」
「ひとみちゃん…。」

梨華ちゃんは驚いたように少し高い位置にあるあたしを見上げた。

「ね、ダメかな?それで、もし梨華ちゃんがあたしの事好きになってくてたら
そのときは梨華ちゃんの気持ち聞かせてよ。まあ言えば『恋人(仮)』みたいな…。」
「その間にひとみちゃんにも、もっと良い人が見付かるかもしれないよ?」
「それはあり得ないから。ダメかな?」

ぶんぶんと首を横に振ってあたしの手を握り返してくれた。
暖かいその手がほんの少し冷たいあたしの指に温もりを与えてくれる。


426 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年09月16日(月)00時25分59秒
「でも…ちゅうくらいはいいかな?」
「え?なに?」

「ん、いや…なんでもない…。」

聞こえなくて良かったのかな?良かったよね。
せっかく傍に居れるんだから贅沢は言えません・・・

「じゃ、戻ろうか?二人も心配してるよ。」
「そうだね。」

二人揃って立ち上がろうとしたとき、そっと頬に柔らかい感触を感じた。
「えっ!」

「大人しく、するんだもんねっ?」
そう言って梨華ちゃんは笑った。

(聞こえてたんじゃん・・・)

『恋人(仮)』が『恋人』になる日まで、もうちょっともうちょっと辛抱は続きそうです。


427 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年09月16日(月)00時26分37秒
                       つづく。。。   
428 名前:REDRUM 投稿日:2002年09月16日(月)00時35分32秒
更新しました。

大変遅くなってしまったことをお詫びします。。。
その上、自分でageてしまいました。
わざわざsageでレスを下さってた方々申し訳ないです。。。ごめんなさい。

>419さん
ついに。。。ってかやっと!って感じです。
1に「いしよしです」と書いてるのにも関わらず。。。トホホです。。。

>クロイツさん
クロイツさんのレスを見るとなんだか救われます。
こんな駄文に・・・ありがとうございます!

来週末は数日間旅に出るので、更新はそれより早くしたいと思います。
では、また。。。

429 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月16日(月)01時23分40秒
恋人(仮)でも良い!!
長い時間を重ねただけに、喜びもひとしおです♪
無理はなさらずに、マターリがんがってくださいね♪
430 名前:クロイツ 投稿日:2002年09月16日(月)16時07分33秒
やったぁぁぁ!!!
やりましたね、吉澤選手!!(←選手ってオイ)
これから先が、本当に本当に楽しみです!!
がんばってくださいね〜♪楽しみにしてます!!
431 名前:(´Д`)ヲタ 投稿日:2002年09月17日(火)15時02分26秒
とうとうやりましたね\(^▽^)/
よっすぃ〜おめでとう!
作者さんありがとう!
432 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年09月20日(金)02時23分57秒
夕暮れの中を並んで歩く。

家に着いたうちらは心配そうに帰りを待っていた母さんとごっちんと4人で
もう一度話をした。

俗に言えばスワッピング。(ナニはまだだが)
恋人の交換。
それを果たしたあたしたちはこれからも変わらず家族でいることを約束した。

あたしの心に蟠りはもう無い・・・とは言い切れないけれど、時間が解決してくれる。
そう信じて、やっていくしかない。
母さんと梨華ちゃんとあたしの、そしてごっちんとのこれからはきっときっと明るいはず。

その日、ベッドの中から見た月は満月だった。

願いは届くように思えた・・・


433 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年09月20日(金)02時24分38秒
―――― あれから二ヶ月。


あの日から我が家の食卓は以前よりほんの少し騒がしくなった。
前からうるさいじゃんって突っ込みは無しね。
ごっちんの家はお店をやってるから、学校帰りあたしの家に来て夕飯を食べて帰るように
なったってわけで、初めは微妙な空気が流れていたものの今では4人楽しく食卓を囲む。

梨華ちゃんとは遊園地にも行ったし、買い物・ゲーセン・お台場・ディズニーランド…
日曜日はほとんど二人で出かけた。

すっごく幸せで夢なんじゃないかって何度もほっぺをつねってみたい気分になる。

そんな何の文句も無いように感じるだろう生活の中であたしはひとつ新しい悩みを
抱え始めていた。

434 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年09月20日(金)02時25分10秒
二ヶ月前、いつか時間が解決してくれると信じていたこと。

あたし達はあれから一度も、たった一度もキスさえ交わしていない。
そりゃ、自分から何もしないって言ったわけだし・・・「なんでしてくれないんだ」なんて
言える立場に居ないこともわかってるつもり。

でも、ときが流れ、徐々に梨華ちゃんとの距離が・・・広がってきているように
感じるのは気のせいだろうか?

最近、ふたりきりになると梨華ちゃんは決まって距離をあける。

恋人に少しでも近づいたと思っていたあたしはバカなんだろうか?
あのときくれたキスは同情だったんだろうか?
繋いだ手は暖かかった筈なのに、今あたしの手を温めてくれるものはもうないのか?
なんて、終わりの無い迷路に迷い込んだようにいつまでたっても答えは出なかった。


435 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年09月20日(金)02時25分42秒
今日もまた朝の食卓を囲む輪の中に母さんと梨華ちゃんの声が響く。
あたしはいつものように無理に笑顔を作っていた。

こんなことなら、あのとき諦めていれば・・・

ダメだ!ダメだダメだ!!
こんな情けない奴だから梨華ちゃんは愛想をつかしてしまったのかもしれない。

あたしにはひとつ考えがあった。
梨華ちゃんの気持ちを確かめる為の方法。

もう、いつまでも待っていられない。
作戦実行。

今日は『恋人』になる記念の日。
母さんはごっちんとのデートで帰って来ない。



436 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年09月20日(金)02時26分18秒

つづく。
437 名前:REDRUM 投稿日:2002年09月20日(金)02時33分16秒
短いですが更新しました。
せっかく上手くいきそうだったのに!とか言われそうですが。。。スマソ。。。
今回、会話が皆無です。
読みにくいかな?

>429さん
長い時間かけてまたこんな展開すまんです。
よっすぃ〜更にがんがります!

>クロイツさん
吉澤選手また悩んでます。。。
とほほほほ。。。

>( ´ Д `) ヲタさん
ありがとうの言葉が痛い。。。
よっすぃ〜がんばるので許してください。
438 名前:REDRUM 投稿日:2002年09月20日(金)02時35分02秒
え〜っと、明日から旅に出てるので今週末更新できません。すいません。
439 名前:オガマー 投稿日:2002年09月20日(金)04時38分38秒
更新お疲れさまでーす!
なんかドキドキな展開が待っていそう?
作者さまは焦らすのが上手い♪(違
待ってますね〜。
440 名前:クロイツ 投稿日:2002年09月20日(金)14時34分53秒
し、心臓が!!どきどきわくわくし過ぎて心臓が壊れそうです!!
どうしたんだ梨華ちゃん!!そして、押しまくれ吉澤選手!!
あああああ〜、続きが楽しみっ!!
もー、ホントにホントに大好きですよ、このお話〜!!!
がんばってくださいね!!
441 名前:セプリカ 投稿日:2002年09月23日(月)00時58分17秒
どうも初めまして!はじめてここに来ました!
いっきに読ませてもらいました。
いっすね〜、いしよし最高!やぐごまもイイ!
これからも頑張って下さい!応援してます!
442 名前:セプリカ 投稿日:2002年09月23日(月)01時05分24秒
↑ぬわっ!?sage忘れっす!
申し訳ありません!
443 名前:名無し読者 投稿日:2002年10月01日(火)19時53分06秒
作戦とはっ!?
期待で胸がドキドキしてます
ここの吉澤君と母さんが大好きです!
444 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年10月07日(月)00時20分22秒
「「いってらっしゃい。」」

母さんを送り出して昼下がりのティータイム。

梨華ちゃんはテーブルの反対側、向かい合ったソファーに座る。
ホントは隣に座って欲しい。
以前の母さんと梨華ちゃんがそうであったように。
今の母さんとごっちんがそうであるように。

でも、あたしの方から隣に座る勇気はなくて・・・

ああ、またネガティブになってる。
梨華ちゃんと出会ってからまじでヘタレになってしまったよな。
ホントにどうしようもなく誰かを好きになると人ってこういうモノなのかな?


445 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年10月07日(月)00時21分02秒
「ひとみちゃん?顔色悪いよ?」

あたしが悩んでると梨華ちゃんは心配そうに声をかけてくれた。

「え?そう?」
「うん。しんどい?少し横になったら?」

体調はすこぶる良い筈。
不調なのは心なんです。

「大丈夫だよ。いやぁ〜、今日はどこ行こうか悩んでただけ。身体はほらっ!
問題な〜っし!!」
あたしは立ち上がって腕をブンブンと振って見せた。

「ホントに?」
「ホント、ホント。どっか行きたい所ある?」
「う〜ん。別に何処でもいいよ。」

446 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年10月07日(月)00時21分46秒
梨華ちゃんが何処でも良いって言うのはわかっていた事。
何故かって、いつもそうだから。
いつもあたしが行こうって言うところに行く。
いつも、合わせてくれているような・・・そんな感じ。

「じゃあ、あたし行きたい所があるんだ。そこで良い?」
「うん、いいよ。でも、何処?」
「それは行ってからのお楽しみっ。」

なるだけ元気にそう言って、出かける仕度を始めた。

あそこなら、ちゃんと今の気持ち、不安な気持ちに決断を下せるはず。
梨華ちゃんが同情であたしと居てくれてるのかどうか確かめる勇気が持てるはず。


447 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年10月07日(月)00時22分29秒

つづく。
448 名前:REDRUM 投稿日:2002年10月07日(月)00時32分41秒
めちゃ短いですが更新しました。遅くなってすみません。
完結まで内容は決まってるにも関わらず細かいとこに煮詰まってしまってて…

>オガマーさん
ドキドキならいいんですが。。。
書いてる本人はドキドキできるようなモノなのかどうか判断できないほど
いっぱいいっぱいになってます。。。

>クロイツさん
そんなありがたい言葉を頂けると救われます。
期待を裏切らないようがんばります。
心臓が壊れそうということなので、釘と金槌とプレゼント。

>セプリカさん
始めまして!
実はやぐごま書きたくてこの作品始めたんです。(いしよしは前提でしたが)
しかしやぐごま篇以外のゴマの陰が薄い。。。反省。。。
age・sageは気にしないで下さい。
前回自分でageてしまってどっちでも良くなっちゃいました。

>443さん
作戦と言うほど大そうなモノではないかも。。。
でも吉澤君、勝負のときです。

では、また。

449 名前:オガマー 投稿日:2002年10月07日(月)00時40分37秒
がんがれ!
マターリ待ってますから(w
450 名前:(´Д`)ヲタ 投稿日:2002年10月07日(月)10時39分11秒
行きたいところってどこだろう?
思い出の場所?
続きが気になります!がんばってくださーい!
451 名前:名無し読者 投稿日:2002年10月07日(月)16時43分28秒
梨華ちゃんの気持ちが謎ですねぇ
よっすぃー突っ走れ!
452 名前:クロイツ 投稿日:2002年10月07日(月)19時37分17秒
イエーイ!!釘と金槌GETだぜー!!(笑)。
ホント、修理しなきゃ壊れちゃいそうですよぅ!!
何するつもりなのか、吉澤選手!!
続きに大期待です!!がんばってくださいね♪
 …てゆーか吉澤選手。
 『ひざまくら』くらいおねだりしてよ…せっかく梨華ちゃんのほうから大丈夫?って言ってくれてるんだから…。
 でも、ヘタレなアナタがすごく好き!!
453 名前:ひとみんこ 投稿日:2002年10月08日(火)17時17分48秒
从 #~∀~从 <そや! よっさんがんばれ! が〜んと行って、ど〜んと行って、だーっと行け!

(0^〜^)<が〜ん、ど〜ん、だーってどうするんですか?

从 #~∀~从 <そっ、それはやな・・・・、あほ! 自分で考えんかい!

(0^〜^)<何、顔を赤くしてるんですか?


ずっとROMでしたが、お初で〜す♪
続きが楽しみ! わくわく!
454 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年10月08日(火)22時22分48秒
駅に着いて藤沢までの切符を二枚買う。

「車だったらラクなんだけど、ごめんね。」
「いいよ、そんなの。」

そう、前回は車だった。
母さんの運転で。
あたしはまだ免許の取れる歳でもなくて、そんな些細の事が
まだ自分はガキっちょなんだって思い知らされるように痛い。

17歳が二人。
仲良く揃って電車に揺られる。
カタンゴトン、カタンゴトン、同じ年頃の女の子達が騒ぐ声が聞こえる中
二人の会話は皆無に等しい。

455 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年10月08日(火)22時23分20秒

初夏の日差しが照りつける中、眩しそうに窓の外を眺める梨華ちゃんを
あたしは黙って見つめていた。
同じように外を見るフリをして。

だんだんと緑が増えていく外の景色。
遠くに海が見えてくる。

「そろそろだね。」

梨華ちゃんはそう言ってポケットから切符を取り出した。

電車を降りると微かに潮の香り。
乗り換えをして、あとふたつ。
あっという間に現地到着。

456 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年10月08日(火)22時24分19秒
前に来たときと同じように1号館から順に回り始めた。
特に変わったところもない。
あまりに会話が盛り上がらなくてあたしは必死だった。

「知ってる?ここの館長女の人なんだけどマンボウそっくりなんだよ。」
とか、
「前来たときも思ったんだけどウーパールーパーって亜依に似てるよね?」
とか・・・
その度に梨華ちゃんは笑ってくれるけど、何か足りないような気がするんだ。

イルカとクジラのショーを見終えて昼食を摂った。
梨華ちゃんはハンバーグ、あたしはオムライス。

「おいしいね。」

もっと気の利いた事言えよ!って自分でも思う。

457 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年10月08日(火)22時25分23秒
食事を終えたあたし達は土産物を買ったあと、3号館へ向かった。
三ヶ月前、あたしが梨華ちゃんに告白したところだ。

梨華ちゃんもあの時の事を思い出しているに違いない。

入る瞬間、梨華ちゃんの顔にはっきりと焦りのようなものが見えた。


458 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年10月08日(火)22時25分53秒
 つづく。
459 名前:REDRUM 投稿日:2002年10月08日(火)22時34分51秒
更新しました。
本格的にサイズがヤヴァくなってまいりました。。。

>オガマーさん
がんがります!!
毎日ワードを開く。コレが目標。
書いてるほうはマターリにならないように!ですね。

>( ´ Д `) ヲタさん
安直ですが目的地は水族館でした。
はい、がんばります!!

>451さん
吉君なかなか突っ走ってくれません。
ネガネガです。
書いてるこっちがイライラしてきます。

>クロイツさん
クロイツさんのレスいつも熱いです!!
ポジポジな吉澤選手が書ける様に頑張ってもらいたいものです。

>ひとみんこさん
どうもはじめましてです!( ^▽^)人(^〜^0)
あ、最近中澤さん出し忘れてる。。。(w
こんな駄文ですがもう少しお付き合いください。

ではでは、またまた。
460 名前:名無し読者 投稿日:2002年10月09日(水)00時49分39秒
実際のよっすぃもいざというときはモジモジクンのような気がします。
ああ〜がんばって梨華ちゃんの心を掴んでほしい!!
毎回毎回ハラハラしながら待ってます
がんばってください!
461 名前:オガマー 投稿日:2002年10月09日(水)01時46分28秒
そこかー!そこだったのかー。
焦ってるのかー。梨華たん焦ってるのかー。
続き気になりまふ。
ワード、よい心がけですな(w
更新がはやいと嬉しいですよほ。
462 名前:クロイツ 投稿日:2002年10月09日(水)16時31分49秒
熱くなっちゃいますよ〜!!んもぅ!!
吉澤選手のもじもじが、すっごいリアルで…うきゃ〜!!
焦ってる梨華ちゃんがどう出るのかも、気になりますね!!
がんばれ、吉澤選手ぅぅぅ!!
続きに大期待ですわ!!
463 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年10月15日(火)17時50分04秒
「覚えてる…よね?」

床に穴が開くんじゃないかってほど二人して俯いてて、
声をかけると梨華ちゃんはビクッとしてあたしを見上げた。

もういいよね…訊いてもいいんだよね?
あたしは大きく息を吸う。

「覚えてるでしょ?前に来たときの事。」
「うん…。」
梨華ちゃんは予想してたって感じで少しつらそうな顔をする。
「あの、ベンチだったね。」
そう言って少し先に見える休憩スペースを指差した。

464 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年10月15日(火)17時50分56秒
「ちょっと座らない?」
あたしは梨華ちゃんの手を引く。
梨華ちゃん引っ張られた勢いで足をもつれさせながら戸惑いがちについてきた。

「飲み物、買ってくるから。」
梨華ちゃんを残して自販機へ向かう。
とは言っても、ベンチのすぐ後ろにある自販機。
あたしはボタンを押しながら、梨華ちゃんの背中を眺めていた。

頼りなげな小さな背中。
ずっと、あたしが守ってあげたいと思わせるような華奢な背中。

あのときと同じ、ミルクティーとお茶を手に梨華ちゃんの隣に座る。

465 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年10月15日(火)17時52分02秒
「はい。」
プルタブを開けて差し出した。
「あっ、もちろんあたしのも買ってるから。」
お茶の缶を出して見せる。
「ありがとう。」
まるで、あらかじめ決められていたような、前と全く同じ遣り取り。
淡々と過ぎていく時間。

静かに缶を口に運んでいると、カップルが目の前を通り過ぎて行った。
やけに楽しそうに見つめ合って、手なんか繋いじゃって。

うちらも周りから見たら恋人同士に見えるかな?
んなわけないか・・・・・・女だしな・・・

考えるだけでへこんでしまった。
はぁってため息を吐いて視線を落とすと、
あれっ?
床に、なんだか水滴みたいなのが落ちた。
ミルクティにしては白くなかったな・・・なんて梨華ちゃんを見てみたら、
泣いていた。

466 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年10月15日(火)17時53分14秒
「ど、どうしたのっ。」
梨華ちゃんは黙ったまま静かに涙を零していた。
「え?あれ?ううん、なんでもないよ。」
意識が飛んじゃったみたいに、自分でも泣いていた事に気付かなかったみたいに
驚いて「なんでもない」を繰り返しながら大きく首を横に振る。

「んなわけないじゃん。もしかして…こんなとこ連れてきたのがダメだった?
嫌な事思い出したとか、思っちゃった?」
「ごめんなさい…。」

梨華ちゃんの言った、「こめんなさい」の意味がわからなかった。

泣いちゃってごめんなさい?
こんなとこに来たくないと思っちゃってごめんなさい?
あたしの気持ちに対する、ごめんなさい?

467 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年10月15日(火)17時53分58秒
「ど、どうしたのっ。」
梨華ちゃんは黙ったまま静かに涙を零していた。
「え?あれ?ううん、なんでもないよ。」
意識が飛んじゃったみたいに、自分でも泣いていた事に気付かなかったみたいに
驚いて「なんでもない」を繰り返しながら大きく首を横に振る。

「んなわけないじゃん。もしかして…こんなとこ連れてきたのがダメだった?
嫌な事思い出したとか、思っちゃった?」
「ごめんなさい…。」

梨華ちゃんの言った、「こめんなさい」の意味がわからなかった。

泣いちゃってごめんなさい?
こんなとこに来たくないと思っちゃってごめんなさい?
あたしの気持ちに対する、ごめんなさい?

468 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年10月15日(火)17時54分58秒
ああ、やっぱりダメだったんだ。
そっと、梨華ちゃんの肩に手を置いた。
ダメだとわかっても、今日ははっきりさせるって決めたんだから・・・
「梨華ちゃん、もう泣かないでよ。あたし…そんなに梨華ちゃんの事、
苦しめてるんだね。……もう諦めるからさっ。だからぁ〜、聞かせてくれる?
あたしの事やっぱり好きになれなかったって。はっきり言ってくれないかな?
今度はちゃんと諦めるからさ。」

もう、これで終わるんだね。
こんなに上手くいかない恋は初めてでした。
でも、好きになって良かった。

決心して、目を閉じた。

あたしまで泣いてしまわないように、ぎゅっと強く。

暫くして届いたのは・・・悲しい言葉じゃなくて、手に触れる暖かい温もり。
「ごめんなさい。ごめんなさい。」
そして、涙に濡れて、擦れた声だった。

「ごめんなさい…私、素直じゃない…。」

あたしはバカだから、その言葉の意味も・・・やっぱりわからなかったんだ。


469 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年10月15日(火)17時55分40秒
つづく。
470 名前:REDRUM 投稿日:2002年10月15日(火)17時57分50秒
更新しました。
そんな事より。。。
>466と>467が被ってる。二重投稿でした。ごめんなさい。
471 名前:REDRUM 投稿日:2002年10月15日(火)18時05分11秒
>460さん
たぶん作者がモジモジ君だからこんな吉になってしまうんだと思います。
ありがとうございます。がんばります。

>オガマーさん
更新が鈍いので有名な?REDRUMです。どうもどうも。
梨華ちゃんより誰より、一番焦ってるのはオイラです。
オガマーさんのエ○。大好きです!!!!

>クロイツさん
完結ですね!新作も読ませていただきました!!
吉澤選手どうにもこうにも、後ろ向きです。
作者の精神状態が現われています(w
ドラ○もんにスラスラ書ける道具を出してもらいたい。。。

なるだけ早いうちに会えることを願って・・・ではでは、また。
472 名前:クロイツ 投稿日:2002年10月15日(火)19時03分27秒
どうしたんだ梨華ちゃんっ!!
吉澤選手、今回は切な〜いですねぇ…。
私までなみだぐんでしまいましたよ…ううぅ。
続き、楽しみにしております♪

P.S.
ををうっ!!読んで下さいましたか!!ありがとうございます!!
そうなんです。完結なんです。でもって新作なんです。
私も頑張りますねっ☆
473 名前:オガマー 投稿日:2002年10月16日(水)10時19分43秒
いやー、どもども(w
ウヒョー!
ドキドキ…
期待待ち(w
474 名前:名無し読者 投稿日:2002年10月16日(水)10時42分37秒
ハラハラです
梨華ちゃんどうしちゃったんだろう?
マターリ待っていますから頑張ってくださーい!!
475 名前:名無し読者 投稿日:2002年10月18日(金)16時54分28秒
盛り上がってまいりました(w
期待sage!!
476 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年10月20日(日)17時02分12秒
「なんで謝るの?梨華ちゃんは悪くないよ…あたしが、諦め悪かっただけじゃん。」

「ち、がうの…ぅ、わた、し、素直に…なれなくって…っぅっ。」
ヒクヒクと梨華ちゃんの嗚咽が響いて周りの視線を感じる。
「素直にって?」

梨華ちゃんは涙でぐちゃぐちゃになっちゃって、ただ只管に目元を拭う。

「だめだよ。目擦っちゃ…。」
そっと手を掴んで代わりにあたしが涙を拭ってあげた。
暖かい、梨華ちゃんの頬・・・
それだけで胸が締め付けられるように痛い。

「あき…らめたり、…ぅ…しな、いで。」

477 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年10月20日(日)17時02分54秒
聞き間違いかな?
なんか、都合のいいように聞こえちゃってるんだけど・・・
「諦めないで」とか言われたような気がするんだけど・・・

「り、かちゃん?」
あたしは確かなものが欲しくて梨華ちゃんの顔を覗き込む。
少しだけ涙も治まってきたみたい。

「今、なんて言った?」

「私、素直じゃなかった。…自分の気持ちが変わるなんて認めたくなかった。
だから…ひとみちゃんの傍に居ると、どんどん…だから…なんだか、今まで
真里ちゃんを好きだった気持ちを否定するみたいで嫌だったの。」

纏まりのない彼女の言葉だけど、それでも、あたしの胸には届いた。
嘘みたいなホントの、夢みたいな現実。

478 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年10月20日(日)17時05分18秒
「梨華ちゃん…。」
大好きな名前を口にして前髪に触れる。

「好きに、なっちゃったよ。大好きになっちゃったぁ…。」

そしてまた涙を流し始めた。

「梨華ちゃん。」
力いっぱい抱きしめた。
彼女の背中に回した腕が自分でも分かるほど、情けないけど・・・震えてる。

「あたしも、大好き。梨華ちゃんが大好きだよ。」

479 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年10月20日(日)17時05分49秒
あたしの腕の中で、Tシャツの胸元をぎゅっと掴んで泣いている。
こんな泣き虫な梨華ちゃんが大好き。
もう、誰にも触らせたくないよ。
誰にも見せたくもないくらいに一人占めしたい。


魚たちに見守られて、あたしの恋は実を結んだ。

体中に感じるこの温もりが幻でも夢でもないって言ってくれてる。


480 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年10月20日(日)17時06分58秒
「ひとみちゃん…。」
「ん?」
あたしを見上げる梨華ちゃんの瞳はまだ潤んだままで、真っ赤で、
もうたまらなく可愛くて…離したくない。

「ごめんね?」
梨華ちゃんは笑った。
「ん、もういいってば。」
頬擦りすると梨華ちゃんはくすぐったそうに首を竦める。

「目、キレイ…。」
そっと瞼にキスをした。

「耳、真っ赤だよ。」
耳元にもキスを落とした。

「梨華ちゃん…。」
今度は唇に。
柔らかくて、暖かくて、頭の奥が痺れるような感覚。
あたしたちは確かめるように、お互いの唇を感じていた。
ただ触れるだけ、でも・・・胸がいっぱい。

481 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年10月20日(日)17時07分35秒
少し照れくさいけど、帰りは手を繋いで電車に乗る。
もう、悲しいデートなんかじゃない。

「楽しかったね。」

見つめ合って、微笑みあって。
なんかバカみたいだけど、こういうのって幸せって言うんだと思う。

家に着くと、まだ母さんは帰っていなかった。

二人で仲良く夕飯の支度。
もちろんあたしは助手なわけだけど。
「新婚さんみたいだね」って冗談で言ったら、
「もうっ」と梨華ちゃんは恥ずかしそうにそっぽを向いちゃって・・・
そんな姿が愛しおしい。

まだまだうちらは始まったばっかり。
でも、この幸せはずっと続くんだ。

レタスの葉を洗う彼女を後ろから抱きしめて、振り向くその頬にキスをした。


482 名前:第七話。吉澤君の苦悩。愛と情の違い。 投稿日:2002年10月20日(日)17時08分28秒

                    おわり。
483 名前:次回は。 投稿日:2002年10月20日(日)17時10分20秒
第八話。あなたを愛していいですか?

次回から新スレに移行します。

484 名前:REDRUM 投稿日:2002年10月20日(日)17時16分38秒
更新しました。
なんとかこのスレで7話が収まってくれた。。。ほっ。

>クロイツさん
梨華ちゃん・・・こういうわけでした。
吉澤選手がんばったのかな?
長い長い道のりでした。

>オガマーさん
どもども、期待してもいいことないかも?
書いていているオイラがドキドキです。
予定外の展開になってしまわないかと。。。

>474さん
梨華ちゃんやっちゃいました。
(o^〜^o)より梨華ちゃんが頑張りました。

>475さん
盛り上がってますか?
期待を裏切らないようにがんばります。

では、新スレでお会いしましょう。
485 名前:REDRUM 投稿日:2002年10月20日(日)22時03分09秒
移転先です。
今夜中には始めます。
http://m-seek.net/cgi-bin/read.cgi/blue/1035118863/l25
今後ともよろしくお願いします。
486 名前:通りすがり2 投稿日:2002年10月21日(月)10時10分52秒
「只管」ってどう読むの?
487 名前:REDRUM 投稿日:2002年10月21日(月)20時04分12秒
>486さん
「ひたすら」です。
分かりにくかったようで、申し訳ないです。

Converted by dat2html.pl 1.0