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リストラ娘。
- 1 名前:タカ 投稿日:2002年01月24日(木)19時45分22秒
- みなさんの作品を読んで、私も書きたくなってしまいました。
みなさんのようにうまくはいかないと思いますが、
よろしくお願いします。
- 2 名前:1.八人やめてもらいます。 投稿日:2002年01月24日(木)20時16分06秒
- 「どうしてもですか?」
ビルのある一室で、事務所の社長とつんくが話している。
よくある光景だが、つんくの額には汗が光り、
厳しい顔をしている。
「だけどそんなっ!彼女達だっていきなり言われたら
困るじゃないですか!」
「だが、最近売れ行きが低くなってきていると思わないか?
他にも理由はあるだろうが、13人に増えたために
一人一人の個性の出し方が難しい。
事務所側で考えたんだが、一番最初のころが、
モーニング娘。にとって一番いい時期だったと思うんだ。
まだそんなに売れていなくて、メンバー全員で力を合わせてたじゃないか。
5人・・・、そのくらいが一番まとまると思うんだ。」
社長の言ったことは全くわからなかった。
きっと無理に理由をつくっているんだろう。
事務所は人数が多いのがなにかと困るんだ―――。
つんくは思った。
だが自分は社長に逆らえる立場ではない。
仕方がなかったのだ。
- 3 名前:1.八人やめてもらいます。 投稿日:2002年01月24日(木)20時37分56秒
- 「仕方がないんだ―――。」
「どういうことですか!?」
飯田が叫んだ。
全員の顔が青ざめた。
自分がやめることになるかもしれない―――。
今まで一緒にがんばってきた仲間が、今一瞬にして敵になったのだ。
自分だけはやめたくない・・・
誰もが思っただろう。
「事務所が決めるんでもいいんやけどな。
自分らで決めた方がいいと思うんよ。・・・ごめんな。」
「・・・。」
「どうにかできないんですか!?」
「・・・ごめん。」
つんくは「ごめん」しか言わなかった。言えなかった。
メンバーたちもそれをわかっていた。
- 4 名前:1.八人やめてもらいます。 投稿日:2002年01月24日(木)20時39分22秒
- 楽屋にもどったメンバーたちは、
不安で涙していたり、怒った顔をしていたり、
苦笑いをしてみたり、ただボーっとしていたり・・・。
だが皆、「やめたくない」という気持ちは同じだった。
「だけど自分たちで決めるなんて・・・。」
いつもとは違い、静まりかえった楽屋に、保田の声が響く。
「無理よ!戦争になっちゃう!」
安倍が泣きながら叫ぶ。
「だけど、しょうがないのよ・・・。」
「どうしてカオリはそんなこと言ってられるの・・・!?」
「カ・・・カオリだって、悲しいよ・・・。
だってみんながやめちゃうんだよ!8人も!自分もやめさせられるかもしれないし!だけどいつまでもこんなこと言ってられないじゃない!
カオリはリーダーなんだもん・・・。」
「カオリ、そんなに強がらなくていいよ・・・?」
安倍が優しく言った。
「う・・・っ・・・。カオリ嫌だよ!やめたくないよ!
みんながやめるのも嫌だ!!!」
「うん・・・なっちもだよ・・・。」
飯田は泣き出した。
- 5 名前:1.八人やめてもらいます。 投稿日:2002年01月24日(木)22時02分30秒
- 「バッカじゃないの?」
「・・・後藤?」
泣いていた飯田が驚いて訊いた。
「こんな時に慰めあって何が楽しいの?
あたし達はもう仲間じゃないのよ?わからない?」
「!?ごっちん!何それ!?」
吉澤は後藤に悲しそうな目を向けた。
吉澤と後藤は親友だ。少なくとも吉澤はそう思っていた。
(ごっちんは違うの・・・?)
「あたし、絶対やめないから。そのためだったらなんでもするから。あんた達なんか今から仲間でもなんでもないの。
敵よ!?あたしは絶対、やめないから・・・。」
後藤は悪魔のように微笑みながら言った。
他のメンバーは驚いた。
その中でも、一番悲しかったであろう吉澤は、泣き出していた。
- 6 名前:1.八人やめてもらいます。 投稿日:2002年01月25日(金)20時46分25秒
- 仕事が終わり、メンバーは一人、二人と家に帰っていく。
いつものような笑顔は今はない。
仕事は、若いといってもやはりプロ。
笑顔でなんとかやりとげた。だが、仕事以外で笑っていられる
状況ではない。
家に帰ろうとした後藤を吉澤がひきとめた。
「ごっちん・・・さっきの嘘でしょ?ねぇ!」
「嘘じゃないよー。どうしたの?よっすぃー。」
後藤は笑いながら言った。こんなに重大な事なのが、嘘のように。
「だって!あたしたち親友じゃない!
他のメンバーとだって仲間でしょ!?いくらこんなことになったからってさっきみたいな事はひどいよ!?」
「てゆーかさ、どう思うがあたしの勝手でしょ?
本当はみんな思ってんのよ。口に出さないだけでね。
あんたもそうなんでしょ?自分がやめないためだったら、
他のメンバーを踏み台に・・・」
「ふざけんな!!!」
- 7 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月25日(金)20時46分31秒
- おもしろそう
- 8 名前:1.八人やめてもらいます。 投稿日:2002年01月25日(金)20時46分48秒
- 吉澤は後藤の頬を叩いた。
「いったぁ!何すんのよ!?」
「みんなそんなんじゃない!あたしだって違う!!!
ごっちん見損なったよぉ!!!そんなの・・・ひどい・・・。」
吉澤はテレビ局から外に走った。
さっきよりも大きな声で泣きながら走った。
「何よ・・・。」
とり残された後藤は、しばらくボーっと立っていたが、
少したってから頬に手を当てて、声を押し殺して泣いた。
「痛いよ・・・なんで・・・こんなことに・・・」
後藤の姿を、後ろで誰かが見ていた。
「後藤さん・・・?」
加護だった。
さっきまであんなだった後藤が嘘のように、
悲しそうな顔で泣いていたので、加護は驚いてしまった。
だが、声はかけられなかった。
- 9 名前:タカ 投稿日:2002年01月25日(金)20時48分35秒
- >>7 ありがとうございます。
期待に応えられるよう、がんばりますのでどうかよろしくお願いします!
- 10 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月25日(金)23時08分02秒
- ちょっと珍しいカンジの話っぽい…。
これから、楽しみにしてますね。
- 11 名前:タカ 投稿日:2002年01月26日(土)14時14分01秒
- >>10 珍しいですか???
私もがんばりますので楽しみにしててください☆
- 12 名前:2.真実は何か 投稿日:2002年01月26日(土)16時01分50秒
- マスコミの力は予想以上にすごいものだった。
どこで情報を手に入れたのか、翌日の新聞や芸能ニュースでは、
「モーニング娘。8人リストラ」という文字が
大きく載せられていた。
インターネットなどの掲示板では、賛否の意見や、誰が辞めるなどの予想、有ること無いこと、とにかくたくさん書かれた。
事務所には電話が鳴り続けた。
「その事に関してはまだお答えできませんので、もうしばらくお待ちください。はい、ですから・・・。」
- 13 名前:2.真実は何か 投稿日:2002年01月26日(土)16時02分51秒
- 「嫌んなっちゃう!13人で最後なんだからもっと仕事させろって感じー。
だけど外出たらマスコミに捕まるしここしか場所ないのよね〜。」
楽屋では、後藤が手にマニキュアを塗りながら
独り言にしては少し大きい声で言った。
「ごっちんは、もう最後だとか言うんだ・・・。寂しいな。」
石川が俯きながら言った。
「あんた達しつこいわね。もうどうにもならないんだから諦めなよ。
それより辞めさせられないように努力した方がいいんじゃない?」
爪に息を吹きかけながら、後藤はまた笑って言った。
皆が悲しそうな、怒ったような顔をしている中、
加護だけは落ち着かない様子で、後藤の方を見ていた。
今日の悪魔のような顔と、昨日の悲しみに濡れた顔とは、まるで別人で、加護は戸惑っていたのだ。
「あたしだって、今の後藤と仲間なんて思いたくないよ。」
保田が静かに言った。
「あっそぅ。圭ちゃんやっとわかったんだ、無駄だって事。」
保田の目は驚きと怒りで一瞬光ったが、すぐに悲しそうな目に戻った。
加護は泣きそうだった。
- 14 名前:2.真実は何か 投稿日:2002年01月26日(土)16時41分51秒
- トイレに立った後藤を、加護が追いかける。
「ごっちんっ!」
「なに?あんたも偽善者みたいな事言うつもり?」
「ち・・・違うよ!」
「なによ?」
加護は勇気を出して、昨日の夜、自分が見てしまった後藤の姿を話した。
「ごっちんだって本当は悲しいんでしょ?どうしてみんなにあんなこと言うの!?」
「ああ・・・あれね。」
予想していなかった後藤のどうでも良さそうな顔に、加護は驚いた。
「だってさぁ、よっすぃーすごい力でぶつんだよ?
泣かない人がいるぅ?すっごい痛かったんだから!アハハ!」
加護はこんな話で笑っていられる後藤を見て、少し不愉快になった。
今まで一緒に頑張ってきた後藤、
今まで自分の教育係を一生懸命頑張ってくれた後藤、
今までの後藤は全て偽者だったのかと思った。
だが、昨日の後藤の顔を思い出して、いつもの明るい笑顔で言った。
「うち、ごっちんを信じとうから!
先楽屋戻ってるよ!」
加護は笑顔で楽屋まで走って帰っていった。
「・・・『信じてる』、か・・・。」
加護が丁度戻った頃に、後藤は呟いた。
- 15 名前:3.あなたと居たい 投稿日:2002年01月26日(土)19時06分29秒
- 昨日の夜、メンバー全員が家に帰ったあと、この2人は楽屋で話をしていた。
石川と保田だった。
「保田さん・・・こんなことになっちゃいましたよぉ・・・?
どうしましょう・・・。あたしわかんないですぅ―――。」
「石川!泣いちゃダメよ!まだ希望はあるかもしれないんだから!」
「はぃぃ・・・。」
メンバーには内緒にしているのだが、保田と石川は付き合っている。
そんな時にこの話をされて、2人は悩んでいた。
自分はやめたくない。
恋人もやめないでほしい。
だからといって他のメンバーに辞めて欲しいという訳ではなく―――。
「あたし、正直に言うと保田さんと2人で一緒に残りたいんです!」
「・・・うん。ありがと。私もだよ。」
「だけど・・・飯田さんも、安倍さんも、矢口さんも、
ごっちんもよっすぃーも亜依ぼんもののも、愛ちゃんも麻琴ちゃんも
あさみちゃんも新垣ちゃんも・・・。みんなでやりたいのに・・・!
みんなで――――。」
「うん・・・うん。わかったよ?わかったから・・・。」
石川は泣いていた。
保田はそんな石川を抱きしめた。
保田の頬にも、涙がつたっていた。
- 16 名前:3.あなたと居たい 投稿日:2002年01月26日(土)19時22分20秒
- トイレから戻ってきた加護に、辻が飛びついた。
「亜依ぼ〜ん!のの、亜依ぼんと一緒に居たいのにっうわぁーん!!!」
「ちょっと泣かないでよぉ・・・。うちだって悲しいねんから・・・。」
「亜依ぼんー!」
「ののー!」
二人は楽屋の真ん中で抱き合っていた。大きな声で泣きながら。
楽屋は一瞬にしていつものようにうるさくなったのだが、
いつも聞こえてきた笑い声とは違い、悲しみに溢れた泣き声が響く楽屋は、やはり以前とは全然違うのだった。
ドアの前にいた後藤は、二人の泣き声に圧倒され、なかなか中に入ることができずに居た。
「泣いてんのはぁ・・・加護と辻かな?」
後藤はしばらくの間、ドアの前に立って加護と辻の声を聞いていた。
「みんな・・・悲しいんだ。」
「ののはぁ〜ひっくぅ、亜依ぼんと、ぅっくっ、ずっと一緒に居たいのれすよー!!!」
「うちもののとっひっく・・・居たいんや・・・」
「「うわぁーん!!!!」」
- 17 名前:タカ 投稿日:2002年01月27日(日)18時46分27秒
- 新メンバーまだ出てませんね。
あと矢口さんも・・・?
ワガママな事言いますが、コメントくださいませんか?
辛口意見でも結構です。
励みになるんで、欲しいな〜と思ってます。
ってゆぅか、誰も読んでないのかな!?
- 18 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月28日(月)00時33分06秒
- リストラ方法がバトロワでない事にほっとしてます(w
「自分らで決めたほうが〜」つんく、突き放しすぎ(^^;
(そうでないと話が進まないってのはあるですか(w )
頑張って下さい
- 19 名前:名無しさん 投稿日:2002年01月29日(火)17時36分45秒
- 凄く面白いです!
ごっつぁんのキャラがいい!
何か泣きそうです!!この話。
- 20 名前:タカ 投稿日:2002年01月29日(火)17時59分46秒
- あっ!よかった〜♪嬉しいです!
>>18 はい、バトロワは自分には書けないと思うんで・・・。
つんくさんも自分で決めたくなかったんでしょうね。
ちょっと無責任ですが。
>>19 ありがとうございます♪
メンバーは、後藤のキャラはあまりつかめてません。
どんどん泣いちゃってください(w
- 21 名前:3.あなたと居たい 投稿日:2002年01月29日(火)18時24分00秒
- 昨日、メンバーの前で涙を見せた飯田は、
まだどこかで自分がなんとかしなければ、という気持ちが残っていた。
「リーダー」という責任が重く圧し掛かっていた。
(誰かがやめなきゃいけないの?だったら、8人の中の1人だけでも、辞めさせないであげたい・・・。だから、あたしが辞めた方が・・・。)
飯田の目に涙が浮かんできた。
「辞めた方がいい」
「辞めたくない」
飯田の中で二つの選択項目がぐるぐる回っていた。
- 22 名前:3.あなたと居たい 投稿日:2002年01月29日(火)18時24分31秒
- (だけど、もし辞めても辞めなくても、誰かに会えなくなるんだ。)
一緒にずっと頑張ってきたなっちも・・・?
頼りにならないあたしのために頑張ってくれた圭ちゃんも・・・?
一緒にタンポポを愛してきた矢口も・・・?
後藤だって、今はこうでも、大切な仲間だった。
歌下手なんで教えてくださいって言ってた石川・・・。
飯田さんに勝って見せます!って踊ってた吉澤・・・。
新メンバーが入ってきて少しだけお姉さんになった加護・・・。
あたしが教育係だから「いいらさん、いいらさん」て付いてきた辻。
まだ何にも知らない新メンバーも、
(今までみたいに、会えなくなっちゃうんだ・・・。)
浮かんでいた涙が飯田の服の袖に零れた。
(そんなのって・・・。カオリ嫌だよ・・・。)
楽屋の隅っこで、飯田は静かに泣いた。
- 23 名前:名無し 投稿日:2002年02月11日(月)12時53分53秒
- 結構続きが楽しみです。
それと誰が残るか気になります。
- 24 名前:タカ 投稿日:2002年02月11日(月)19時10分44秒
- 復活おめでとー!!!
待ってたかいがありました♪
>>23 さて、誰が残るんでしょうかねぇ・・・?
- 25 名前:4.悲劇のはじまり 投稿日:2002年02月11日(月)20時01分06秒
- メンバー達の知らないところで、
いろいろな問題が起きている。
インターネットの芸能サイト。
「モーニング娘。」
そう書かれた掲示板では、先日から書き込みの数が絶えなかった。
その中には、信じられないものもある。
「加護と辻って似てるから、どっちかしか選ばれないんじゃないの?
マルコ」
「あ〜、そうかもしれない。私は辻ちゃんがいいなぁ。 すみれ」
「俺は加護がいい。 亜依ぼん命」
「だけどあのコンビが最高なのにねぇ・・・。辻加護は二人でひとつだと
思ってたから信じられない・・・。 たまご」
「俺は加護だけでいい!加護チャン最高!頑張れ!辻デブなんかに負けるな!
亜依ぼん命」
「↑言い方ひどいよね。 マルコ」
- 26 名前:4.悲劇のはじまり 投稿日:2002年02月11日(月)20時01分46秒
- 『ののちゃん・・・俺はののちゃんが好きだよ・・・。
だから、俺は、ののちゃんのためになる事をしたい。
だから、加護を殺す! キラー』
「↑マジかよぉ。俺も協力しようか?(笑) なっちっち」
「そんな事言って〜。加護が見てたらどうすんの?可哀相じゃん! すみれ」
所詮はネットの世界。
顔も見えないし声も聞こえない。
おもしろがって冗談を言っているだけだ。
これを見たほとんどの人が、そう思ったに違いない。
- 27 名前:4.悲劇のはじまり 投稿日:2002年02月13日(水)19時22分26秒
- あれだけ多忙だったモーニング娘。の仕事が、
嘘のようにめっきり減ってしまった。
事務所側の『早く決めろ』というサインらしく、
メンバーは嫌でも決断をせねばならない状態になっていた。
そして明日、久しぶりの仕事は、深夜番組の収録。
メンバーは、マスコミに捕まらないよう。スタジオの近くのホテルに泊まっていた。
吉澤と後藤は同じ部屋になった。
この前のあの夜から、後藤と口をきいていない吉澤は、
少し不安だった。
「よっすぃー。あたしお風呂長いからさー、
今日先入っていーよぉ。」
「え・・・あ、うん。」
何も気にしていない様な後藤の言葉に、吉澤は戸惑った。
- 28 名前:4.悲劇のはじまり 投稿日:2002年02月13日(水)19時28分43秒
- ―――――――――――
「ごっちん、あがったよー。入っていいよ!」
「うん。」
「何?どしたの?」
「いやあー。ちょっとね。」
そう言うと後藤は口だけで笑った。
吉澤は後藤を不思議そうに見つめる。
「早く決めないとね。『リストラ娘。』」
「リストラ娘。・・・?」
「そう。これってリストラに似てるじゃない?それでね、
今誰が辞めたらいいか考えてたの。」
「ごっちん・・・?」
この人は何を言っているんだろう?吉澤は思った。
- 29 名前:4.悲劇のはじまり 投稿日:2002年02月13日(水)19時40分32秒
- 「まずねぇ、何もしてない新メンバーは辞めるべきだと思うの。」
“これから大切な仲間。いろいろ教えなくちゃね!”
「あとぉ、辻と加護はどっちかだけでいいでしょー。
いい加減飽きたし。二人辞めてもいいけどね。」
“双子みたいに仲いいよね。いいなぁ!”
「梨華ちゃんは歌下手でヤバイよ!あれはいらない!」
“梨華ちゃんは一生懸命だからいいと思う!”
「やぐっつぁん調子のってない?そーゆー人は
あんま向いてないと思うー。」
“やぐっつぁんの時代が来たネ♪”
「圭ちゃんはもう娘。って年じゃないし。無理無理。」
“加護「おばちゃん」って言いすぎ!まだ若いのに!”
「なっちはデブっちゃったし20歳だし
おばちゃんくさい!娘。じゃないし!」
“なっち若く見える!なんか可愛らしいし!”
「カオリはリーダーだけど。しっかりしてないよね?
別に他の人でもいいんじゃん?」
“カオリ頑張ってるよね。あんまり迷惑かけちゃダメだよね。”
- 30 名前:4.悲劇のはじまり 投稿日:2002年02月13日(水)19時47分33秒
- 吉澤の目は後藤だけを見ていた。
「それから、よっすぃー。」
吉澤の目は怒っていなかった。
無表情で、でもどこか悲しげな目だった。
そして、吉澤の目に映った後藤の口が開いた。
「よっすぃーは何もできないじゃん・・・。」
“よっすぃー!大好き!”
今まで後藤が笑顔で言った言葉の数々が、
吉澤の頭の中を巡った。
あっそう。全部嘘だったんだ。
今までのごっちんは、偽者だったんだ。
じゃあもうあたしが何言ったってきかないよね。
殴る必要もない。
泣く必要もない。
怒る必要もない。
説教する必要もない。
なんだ。簡単じゃない。
ひと言だけ、ごっちんに――――。
吉澤は後藤を見つめた。
さっきとは違う、冷たい目で。
「ごっちんのこと、もう嫌いじゃないよ。」
吉澤はそう言って部屋を出た。
(ねぇ、ごっちん。この言葉の意味わかる・・・?)
- 31 名前:名無し読者 投稿日:2002年02月21日(木)04時08分03秒
- いや、面白くなりそう。
一変に8人決めちゃうのかなぁ。とにかく、期待してます。
- 32 名前:うまい棒メンタイ味 投稿日:2002年03月10日(日)13時41分49秒
- う〜ん 後藤のキャラがいい!!
あんな事いってるけどきっと根はいいやつだ!!
自分の予想です
- 33 名前:タカ 投稿日:2002年03月13日(水)17時20分55秒
- >>31 ありがとうございます♪
>>32 この小説、後藤さん人気ですね。
- 34 名前:5.傷は語る 投稿日:2002年03月13日(水)17時35分32秒
- もう13人で最後かもしれない。
今日はモーニング娘。だけの番組の収録。
皆複雑な気持ちを隠し、笑顔で、ゲームをしたり歌を歌ったりしていた。
「はい、じゃあ今日はこのへんで!」
「「「さようならあ〜」」」
「おつかれさまでしたー。」
いつもなら聞こえて来るこの言葉が、今日はなかった。
かわりに、一人のスタッフの叫び声がきこえた。
「なんだお前は!!!???」
「何?どうしたの?」
「わかんない・・・。」
「きゃああ!」
次々に叫び声がきこえる。
メンバーの中で最初に気付いたのは保田だった。
「あぁぁ!何?誰!?」
ナイフを持った男が一人。
「おいお前!何をしてるんだ!?」
スタッフの慌てようで、ドッキリやらではない事がわかる。
「本物…?」
矢口は真っ青な顔で言った。
「うおおおおあおあおあ!」
男は笑いながら叫んだ。
「加護ー!どこだ!?」
- 35 名前:5.傷は語る 投稿日:2002年03月13日(水)18時09分41秒
- 加護はぶるぶる震えている。
男はまだ加護の姿を見つけておらず、きょろきょろしている。
保田は加護の前にさり気なく立ち、見えないようにした。
「加護はどこだ!?出てこい!
俺はお前を殺すんだ!!!」
「やめろ!警察呼ぶぞ!」
スタッフが叫んだ。
「呼んでもいいから加護を出せ!!!」
加護の震えは強くなった。
メンバーは皆固まった。
(殺す?あいぼんを?やめて!)
辻は我慢が出来なくなり、男に向かって叫んだ。
「あいぼんを殺さないで!!!」
「辻!やめな!」
飯田は辻の腕を引っ張った。
「なんで?辻ちゃん、 辻ちゃんのためなんだよ。加護を殺すの・・・。」
「・・・どうして?」
「加護がいなくなれば、辻ちゃんは娘。に残れるんだ。
だから俺は、加護を消すんだよ。嬉しいだろう?」
「嬉しくないれすよ!!!」
「そんなこと言って。俺は誰が何て言おうと加護を殺す。
おい!出てこいよ!加護!」
- 36 名前:5.傷は語る 投稿日:2002年03月13日(水)18時32分47秒
- 「そこにいるのか、加護・・・。」
なんと、保田の背中から、加護のおだんごが見えていた。
「てめぇはどけっ!」
男は保田を突き飛ばした。
「・・・・・。」
「加護、お前のせいで・・・辻ちゃんはいつも目立たないし
いつも一緒にいて辻ちゃんの邪魔すんじゃねぇよ!」
「ぁ・・・・・ぁ・・・・。」
男はナイフの刃を加護の首筋につけた。
助けたいが、どうする事もできず、メンバー達は涙を流すだけだった。
「うおおおおおおおお!!!!!」
男は加護の首からナイフを放し上に振り上げた。
ざくっ
「きゃああああああああ!」
- 37 名前:ゴナゴトファン野郎 投稿日:2002年03月20日(水)21時07分40秒
刺されたのがごっつぁんだったりして・・・
密かに期待。(w
- 38 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月04日(木)22時52分33秒
- 早く再開してね。
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