インデックス / 過去ログ倉庫 / 掲示板

baseball girls

1 名前:syo 投稿日:2002年02月14日(木)11時24分33秒
はじめましてsyoと申します。
ここではじめて小説を書かしてもらいます。
題名どうり野球ものです。
初めてなので下手かもしれませんがどうぞよろしくお願いします。
2 名前:syo 投稿日:2002年02月14日(木)11時40分01秒
「じゃあ自己紹介をして」
そう言うのは他の部員よりひときわ背の高い部長の飯田圭織である。
「ええっと高橋愛です。ポジションは投手です。よろしくお願いします。」
少し訛りのある口調でしゃべている。
「ねえあの子てあの時の投手だよね」
「え。あの時?」
「ほらあの試合の。」
「ああ。あの時の」
二人仲良く話しているのは飯田の次に背の高い吉澤ひとみと後藤真希である。
この二人特に後藤には伝説と悲劇がある。
3 名前:syo 投稿日:2002年02月14日(木)11時53分43秒
「小川真琴です。ポジションは外野です。バッティングには自信があります。」
そう自信たっぷりに言う。
「新垣理沙です。内野ならどこでも守れます。お願いします。」
背の低い小柄な体の持ち主が言う。
「・・・紺野あさ美です。野球は初めてです。よろしくお願いします。」
緊張しているのかもともとそうなのか妙な間でしゃべる。
「はいありがとう。みんなもよろしくね」
飯田がまとめる。
4 名前:syo 投稿日:2002年02月14日(木)12時07分07秒
メンバー紹介
飯田圭織 一塁 部長でありパワフルな打撃でチームを引っ張る。外野も守れる
安部なつみ 投手 エースであり。切れのいい直球とカーブ、スライダーが武器。
保田圭 捕手 副部長でチームの頭脳的役割を果たす。
矢口真里 遊撃 チームのムードメーカーでチーム一の俊足。抜群の守備を誇る。
後藤真希 三塁 中学時代日本ーの投手だったがけがで投手をあきらめなくては行けなかた。
5 名前:syo 投稿日:2002年02月14日(木)12時19分10秒
吉澤ひとみ 外野 後藤と同じ中学で捕手だったが腰を痛め外野に転向。肩、長打力はチーム一。
石川梨華 外野 もともと投手だったが足の速さが武器で外野のレギュラーをつかむ。
加護亜衣 外野 しつこくいやらしいバッティングをする。
辻希美 二塁 体に似合わず力強いバッティングをする。守備に難あり。
6 名前:syo 投稿日:2002年02月14日(木)12時29分23秒
高橋愛 投手 切れのいいカーブとコントロールが武器。
小川真琴 外野 シュアなバッティングをする。肩が弱く守備があまりうまくない。
新垣理沙 内野 内野ならどこでも守れる。しかも守備力は矢口にも劣らない。しかし打撃はまったくダメ。
紺野あさ美 未定 一年で唯一初心者。だがのみこみが早く頭がいい。
中澤裕子 監督 関西弁で最初は怖がられるがなれると親しくやっていける。

7 名前:syo 投稿日:2002年02月14日(木)12時33分45秒
設定
朝日学園 東京都にある高校
三年 飯田 安部 保田 矢口
二年 後藤 吉澤 石川 辻 加護
一年 高橋 小川 新垣 紺野
8 名前:syo 投稿日:2002年02月14日(木)12時37分04秒
今日はここまでにしときます。次回は後藤、吉澤の過去の話にするつもりです。
2、3日以内には更新します。
9 名前:名無しさん 投稿日:2002年02月14日(木)23時52分41秒
スポーツ物好きです。期待してます。
10 名前:syo 投稿日:2002年02月16日(土)10時43分27秒
練習も終わりみんなが世間話でもしながら着替えている時
「ごっちん方の調子どう?」
「うーん、最近痛くなることも少なくなっているし調子いいよ」
「でも無茶したらダメだよ」
「分かってるよ。よっすぃーこそ腰はいいの」
「私も調子いいよ。」
隅の方で二人で話をしている。
11 名前:syo 投稿日:2002年02月16日(土)10時54分15秒
〜2年前の夏〜
後藤と吉澤は同じ中学で有名バッテリーだった。
力強い直球ととにかく落ちるフォークが武器の後藤
鉄砲肩と強気のリードさらにパワフルな打撃でチームを引っ張る吉澤
この二人で三年最後の大会を勝ち抜いていた。
12 名前:syo 投稿日:2002年02月16日(土)11時19分54秒
しかしこの中学は決して強豪校ではなく部員も少なく後藤と吉澤以外はそんなにうまくはなかった。
それでも仲良く楽しくみんなで練習をし勝てばみんなで喜び合い負ければみんなで悔しがった。
そんなチームメイトとの最後の大会一試合でも多く戦いたいとの思い、そして勝って最後を迎えたいとの思いで戦っていった。
そんな思いが後藤と吉澤に無理させていたのかもしれない。
後藤は肩に違和感を感じていた。吉澤もずーと患っていた腰痛が悪化していた。
だが二人とも黙っていた。もし話せば中途半端に終わってしまうし、仲間の思いまでおわらしてしまうかもしれない。それがつらかった。
それでも痛みを隠し決勝まで勝ち抜いてきた。
13 名前:syo 投稿日:2002年02月16日(土)11時35分31秒
決勝前夜宿舎で最後のミーティングが開かれていた。
「明日が泣いても笑っても最後の試合です。悔いのないように頑張ろう。」
部長である吉澤があいさつし解散する。
部屋に後藤と吉澤だけになり吉澤が後藤に話し掛ける。
「ごっちん肩大丈夫?」
「えっ。」
「何年ごっちんの球受けていると思っての?」
少し笑いながら答える。
「よっすぃーも腰大丈夫?」
「えっ。」
今度は吉澤が驚く。
「何年よっすぃーに球投げていると思っているの?」
二人して笑いあった
「明日が最後だね。」
「そうだね。がんばろうね」
14 名前:syo 投稿日:2002年02月16日(土)11時58分05秒
決勝戦相手は名の知れた強豪校。後藤たちの学校の部員の数の2、3倍はいる部員その中からえりすぐられたメンバー。
その控え投手のなかに高橋愛はいた。
試合は後藤は連戦の疲れか五回をおわり3‐0と負けていた。
6回の裏二アウト一塁バッターは三番後藤の打った当たりは三遊間のふかいところに転がりきわどいタイミングだったが後藤も全力で走り内野安打。
次は四番の吉澤はここで打たなければやばいと思っていた。
相手投手も疲れているのか投げてきたのは棒球だった。
吉澤が打った当たりはライトスタンドに一直線に飛び込んでいった。
小さくガッツポーズをしながらダイヤモンドを一周してきた吉澤を迎えたのはチームメイトの喜びの声だった。
後藤が声をかける。
「ありがとう」
15 名前:syo 投稿日:2002年02月16日(土)12時15分41秒
相手チームは投手を代えてきてマウンドに上がったのは高橋愛だった。
高橋は一気に逆転をねらうチームにチャンスを与えなかった。
後藤も疲れを感じさせず相手にチャンスを与えなかった。
そんな中先に点を入れたのは相手チームだった。
9回表先頭バッターをストレートの四球で出し、送られ一死二塁のピンチ。
後藤は明らかに限界だった。たまにいつもの力強さがなく、思ったところいかなかった。
それでもこのチ−ムに投手は後藤しかいなかった。
そんな後藤がありったけの力をこめて投げた球を打った打球はセンターと二塁、遊撃の間にポトリとおちた。
好スタートをきっていた二塁ランナーがかえってきた。
9回の表4‐3
16 名前:syo 投稿日:2002年02月16日(土)12時35分58秒
点を取られ落ち込んでいる後藤の下に仲間が集まる。
「まだ負けたわけじゃない。あと一回攻撃が残っている」
「これ以上点をあげるわけにいかない。守りきろう」
後藤も頭では分かっているけど体がついていかないのか次のバッターにねばられ結局四球で一死一二塁。
そんな後藤を助けたのはやはり仲間だった。
次のバッターが打った打球は左中間を抜けるかと思ったのをセンターがダイビングキャッチ。
さらにランナーが進塁して二死二三塁で三塁ベースぎりぎりの強烈な打球を三塁手が飛び込みすぐに一塁に投げピンチを脱出。
17 名前:syo 投稿日:2002年02月16日(土)12時56分28秒
ベンチ前で最後の円陣を組む。
「最後の攻撃悔いのないようにいこう」
打順は八番からしかしねばるも三振
次の九番バッターの打球一二塁間を抜けるかというのを二塁手のファンプレーにあい二アウト。
次の1番バッターが打った打球はショート正面のゴロ万事休すかとおもった瞬間イレギュラーし球は遊撃手の頭を超えていく。
次のバッターはとにかく後藤、吉澤にまわすことだけを考えた。後藤、吉澤にまわせはなんとかなると信じ。
とにかくねばった。投げている高橋も嫌になるぐらい。13球目ついに高橋が根負けし四球。
望みをつないだ。
18 名前:syo 投稿日:2002年02月16日(土)13時50分47秒
バッターボックスに入る前後藤はいろいろなことを考えていた。正直点を取られた時もうダメかと思った。でも仲間はあきらめてなかった。一生懸命守り自分にまわせば何とかなると信じてくれてた。
自分はみんなの気持ちを裏切るわけにいかなかった。なによりもなにがなんでも勝ちたった。
その想いをもち打席にたった。普通に見ればそれはただ打席にたっただけだった。しかし投手の高橋は違っていた。言葉に言いあらわせない威圧感を感じていた。
その威圧感に耐えられるだけの力をまだ高橋はもっていなかった。
高橋の投げた球はど真ん中にいってしまった。後藤の打球は三遊間をすごい速さでやぶッた。
9回裏二アウト満塁バッター吉澤
19 名前:syo 投稿日:2002年02月16日(土)14時12分45秒
「よし!!」
吉澤は気合を入れて打席にたった。
高橋は後藤と同様の威圧感を感じている。
吉澤も後藤と同じ気持ちを持っている自分につなげてくれた。そのためにも打ちたかった。
初球は外角低めにストライク、2球目は強烈な打球がライト線を襲うがファール、カウント2−0
追い込まれた吉澤、追い込んだ高橋。しかし高橋には余裕がなかった。威圧感でつぶされそうだった。
3球目内角高めコースは悪くなかった。しかし吉澤はその球を思い切りひっぱった。
打球は右中間を真っ二つに破った。その瞬間高橋が崩れ落ち、吉澤がジャンプしながら喜んだ。
三塁ランナー、二塁ランナーがかえってきた。
試合終了5×−4
20 名前:syo 投稿日:2002年02月16日(土)14時24分18秒
この前書いてなかった設定
飯田 右投げ右打ち 加護 右投げ右打ち
安部 右投げ右打ち  辻 右投げ右打ち 
保田 右投げ右打ち 高橋 左投げ左打ち
矢口 左投げ左打ち 小川 左投げ左打ち
後藤 右投げ右打ち 新垣 右投げ右打ち
吉澤 左投げ左打ち 紺野 右投げ右打ち
石川 右投げ両打ち
21 名前:syo 投稿日:2002年02月16日(土)14時27分10秒
きょうはここまで、次は明日か明後日には更新します。
22 名前:syo 投稿日:2002年02月18日(月)11時40分10秒
ー試合後の夕食ー
「優勝できて最高にうれしいです。みんなありがとう。」
吉澤があいさつをし、みんながそれぞれご飯を食べる。そんな中辛そうにしている後藤がいた。
「どうしたの?食べないの。」
吉澤が尋ねる。
「なんでもないよ。」
無理やり笑いながら箸を取ろうとするが、箸が床に落ちる。
「ごっちん!!」
23 名前:syo 投稿日:2002年02月18日(月)11時53分15秒
病院に行き出た結果は肩がかなり痛んでいるというものだった。
「それで野球はできるんですか。」
吉澤が尋ねる。
「今の状態では無理だが、リハビリしだいでは出来るようになるだろう。」
「本当ですか。」
後藤も吉澤もとりあえず安心する。しかし医者はそのあと思いがけない言葉を発する。
「でも投手は二度と出来ないだろう。」
「えっ。」
後藤が先とはまったく違う顔をする。
「もしこれ以上投手をすれば野球はもちろん日常生活にも支障がでるだろう。」
後藤の隣で吉澤もかなり暗い顔をしていた。
24 名前:syo 投稿日:2002年02月18日(月)12時17分06秒
後藤は天才と呼ばれている選手だ、しかし投手としての才能がずば抜けてあるのであって、今まで野手の経験はまったくない。
確かに打撃は下手ではないけれど、けっしてとんでもなくうまいというわけでなかった。いやそれ以上に守備なんてやったことなんてない。
いやそれ以前にまだ野球が出来るかも分からない。医者からは焼く半年間のリハビリが必要といわれた。
投手は二度と出来いないといわれた自分にそこまで頑張れるか自信がなかった。
そんな後藤に仲間たち泣きながらこう言ってくれた。
「ごめんね。私たちが後藤に頼りきってばかりで無茶させたばかりに。」
後藤はそんなことまったく思ってなかった。そして思った。このすばらしい仲間たちと一緒に戦い手に入れた優勝、自分の投手生命と引き換えにとてもすばらしく、大切なものを得たではないかと。
「そんなことないよ。私は野球を続ける投手がダメでも野手として頑張るから。」

25 名前:syo 投稿日:2002年02月18日(月)12時42分16秒
それから後藤は学校が終われば毎日のようにリハビリに通った。
それは想像以上につらかった。自分の思ったとうりにいかない苛立ちや不安が積もっていく。
それでも本当につらいと思ったときにはかならず仲間たちが励ましてくれた。
そして12月のはじめに医者からいわれた。
「よくがんばったね。野球のできる体戻ったよ。」
「ありがとうございました」
後藤は泣きながら言った。
それを仲間たちに話すと仲間たちはとても喜び泣いてくれる人もいた。
26 名前:syo 投稿日:2002年02月18日(月)13時17分18秒
そして後藤は親に頼み冬休みを利用しアメリカに行った。もちろん観光に行ったわけではない。ある人物に会いに行ったのだ。その人物は後藤に野球を教えてくれて、いまはアメリカの独立リーグに挑戦している。
「市井ちゃん」
いつもの後藤からは想像できないような声で呼んだ。
「おう後藤。おまえ大丈夫か。」
「うん。もう大丈夫野球もやっていいっていわれた。」
「で今回は何しに来たんだ。観光ってわけじゃないだろう」
「三塁の守備をおしえてほしいんだ。」
市井は三塁が本職だ。その市井に三塁の守備を教わりにきたのだ。
「そっか。じゃあ昔みたいに鍛えてやる。」
「うん。よろしくおねがいします。」
27 名前:syo 投稿日:2002年02月18日(月)13時55分18秒
「そういえばおまえ高校どうするんだ。」
休憩中に何気に市井が聞いた。
「うーんどうしようかな。」
後藤は怪我をする前まではいろいろ推薦の話とかきていたけど、怪我をしてからはまったく話はこなかった。
「おいおいおまえもう1月だぞ。」
少し呆れ顔で言う。
「でも後藤頭良くないしなぁ。」
「そうだ。朝日学園なんてどうだ。あそこならいけるだろう。それに市井の知り合いもいるし。」
「朝日学園って4,5年前に出来たあの新しい学校。」
「そう。あそこ最近部員が少なくて困ってるて言ってたし。おまえなら推薦って手もあるだろうし、話といてやってもいいぞ」
「そうだね。後藤の頭でいけるとなんてほとんどないし。聞いといてくれる。」
「おいおいそんなに悪いのかよ」
呆れ顔の市井に苦笑いで答える後藤
28 名前:syo 投稿日:2002年02月18日(月)13時56分52秒
今日はここまで。明日か明後日には吉澤編を書きます。
29 名前:syo 投稿日:2002年02月19日(火)11時12分55秒
時は少し戻り後藤がリハビリをしている時、吉澤もまた転機がおとずれていた。
腰の状態が良くならないのだ。そこで医者に相談したところ捕手を続けるのは好ましくないということだった。
そこで吉澤は外野への転向を考えた。吉澤は捕手というポジションで後藤の球を受けれたことが一番幸せだった。その後藤の球はもう受けれない。ならばもう一度違うポジションで自分を見つめなおしてもいいと思った。
そして吉澤は放課後引退した野球部の練習に参加し外野の守備を鍛えた。
30 名前:syo 投稿日:2002年02月19日(火)11時24分00秒
そして冬休みもあけて受験の季節になったころ
「ねぇ、よっすぃー高校どこ行くの。」
「うーんまよっている。」
吉澤は後藤と違っていろいろなところから推薦もきいているし、頭もよいほうなので選択肢は多い。しかしどこもなんかピーンとこないのだった。
「ごっちんはどこ行くの」
「後藤は朝日学園にする。」
その夜吉澤は考えた今自分がしたいこと、強い高校に行って甲子園に出ることか、それとも・・・
31 名前:syo 投稿日:2002年02月19日(火)11時35分31秒
2、3日がたち進路の最終決定の面談が終わり後藤が聞いてきた
「結局高校どこにしたの。」
「朝日学園にした。」
「ええ!!」
後藤はかなり驚いていた。
「何で朝日学園なのよ。もっと強いところたくさんあるでしょ。」
「強いところはいっぱいあったけど、吉澤が考えた結果は強いところに行って甲子園行くよりごっちんとまた野球がしたいなと思ったの」
「本当にいいのそれで。」
「うんいいの。もうごっちんとはバッテリー組めないけど一緒にがんばろうよ。」
「本当にばかだね。でもありがとう。」
少し涙を見せ言った。
32 名前:syo 投稿日:2002年02月19日(火)11時37分11秒
今日はここまで、これで後藤吉澤編おわり。次は2,3日後に更新予定
33 名前:syo 投稿日:2002年02月24日(日)23時35分27秒
「紺野のポジションどないしようか。」
「うーんどうしよう。」
監督の中澤と部長の飯田、副部長の保田が話していた。その議題は新しく入った一年についてだ。高橋は石川が外野に専念したいと言ってきたので安部の次の投手としてなんとかやっていけそうだ。
小川はなかなかの打撃センスをアピールし外野のレギュラーを狙っている。新垣も抜群の守備とどこでも守れる起用さをアピールしている。
しかし初心者である紺野のポジションをどこにしようか迷っていた。紺野はどこをやらしても下手ではないがどうもしっくりこない。
「ねぇ捕手やらしてみない。」
飯田がいきなり話した。
「捕手ねぇ。でも初心者がやるポジションじゃないやろう。なんか根拠があるん。」
中澤が聞くと飯田は答えた。
「いやこの前シートバッティングの練習中に一年がなっちの投げる球を予想して遊んでいたんだけど紺野が見事になっちの投げる球を的中させていたんだ。」
「ふーん。でもおもしろそうやな、捕手圭ちゃんしかいないしやらしてみようか。」
34 名前:syo 投稿日:2002年02月24日(日)23時59分03秒
「紺野高橋の球受けってみない。」
「私が捕手やるんですか。」
保田が紺野に言ったら紺野は困惑した感じで答えた。
「うんまあ難しいポジションだけど紺野ならやれるとおもうよ。」
「はぁそうですか。」
その後紺野は高橋の球を受けていたけ最初後ろにそらしたりしていたしていたが最後の方になると前にこぼすようになっていた。
保田も最初は無理かなと思っていたが、最後の方は何とかなるかなと思っていた。
そんな中最後にシートバッティングをやろうということになり、そこで紺野に捕手をやらしてみようということになった。
「紺野あんたが高橋の投げる球をリードしてみなよ。」
「いいんですか。」
「いいのあんたが捕手なんだから」
「はい。」
35 名前:syo 投稿日:2002年02月25日(月)00時20分23秒
その練習を審判をしてみていた保田は少し驚いた。紺野のリードを見ていると初心者とは思えないリードをしていた。練習後保田は紺野に聞いてみた。
「あんたほんとに初心者。」
「はいそうですけど、なぜですか。」
「いやうまいリードしていたから。」
「ああでもよくテレビで野球をみて、投手の投げる球予想するのすきだったから。」
「ああそうなんだ。」
これならすぐに使えるようになるだろうと保田は思った。もちろん正捕手の座を奪うなんてレベルではないが。
捕手で大事なのは投手のリードだがそれを鍛えるのはとても難しいし時間がかかるが紺野は最初から基礎は出来ているし、また教えたことをちゃんと理解しのみ込みが早いのでどんどん上達していった。
36 名前:syo 投稿日:2002年02月25日(月)00時26分14秒
今日はここまで、今日は紺野のポジションを決めるだけでした。次はそろそろ試合に入って行きたいなと思っています。最初の方は紺野が活躍する予定です。
37 名前:名無し読者 投稿日:2002年02月28日(木)18時57分29秒
ショートの矢口が左投げってのはわざとなの?
38 名前:syo 投稿日:2002年03月07日(木)22時47分47秒
高橋たち一年が入って三ヶ月たちいよいよ夏の大会あと二週間で始まろうとしていた。初戦の相手も決まり、その相手校を保田と紺野が偵察にきていた。保田は相手を研究し短所、長所を把握しそれをリードに生かすタイプの捕手である。その保田に勉強ということでついてきた紺野。
「紺野どうだった。どんなチームだった。」
「えーと、そうですね基本的に投手中心のチームですね。打撃陣には特に目立った選手はいなかったです。」
「まあ投手中心のチームであることでは間違いないけど、でも打撃陣にもちゃんとしたものがあったよ。あのチームの最大の武器は機動力と守備力だよ。」
「あ、はい。そういえば足の速い選手が多かったです。」
「そういうところをしっかりみて対策を考えるんだよ。もし間違ったデータや見落としたりしたら大変なことになるからしっかり把握しないと。」
「はい。わかりました。」
39 名前:syo 投稿日:2002年03月07日(木)23時09分42秒
「よし。じゃああの喫茶店で休憩しようか。」
「はい。」
一通り相手のデータをとって、紺野にしっかり教育したあと休憩しようと喫茶店に入ろうとしたとき予想だにしなかったことがおきた。
「あぶない。」
その声に反応し保田が後ろを向いた瞬間、キィーンドンと音がして倒れたバイクが自分の方に向かって突進してきた。
「保田さん!!」
保田とは少し離れていたおかげで助かった紺野が倒れている保田に声をかけている。その倒れている保田は足をおさえている、額からは脂汗が流れている。
「誰か救急車呼んでください。」
10分後救急車がきて保田は運ばれる、その保田に付き添って紺野も救急車に乗り病院にむかった。
40 名前:syo 投稿日:2002年03月07日(木)23時28分41秒
「ハァ。紺野、圭ちゃんは。」
紺野が連絡し、慌ててきたチームメイトが紺野に保田の容態をきく。
「えーとあの。」
紺野も混乱しているのか、戸惑っている。
「みんな。」
その声にその場にいた全員が振り返る。
「圭ちゃん!!大丈夫。」
「あまり大丈夫じゃないかな。」
松葉杖をつきながら保田は答える。保田の怪我は右足骨折をしており、他にもいろいろ打撲などがあり全治一ヶ月という診断だった。それは保田にとって最後の夏の大会予選がほぼ絶望というものだった。
「そんな・・・」
チームの中に暗い空気が流れる。守りの軸である保田の離脱はチームにとっても痛い事だった。
41 名前:syo 投稿日:2002年03月07日(木)23時34分00秒
今日はここまで、忙しいのと文を書く難しさでなかなか更新できなくてなかなか進まない。
>37
矢口が特に左投げなのに意味はないです。ただ足を武器にするので左打ちにしただけです。
42 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月08日(金)00時21分21秒
捕ったあと一塁へ投げづらいため特にサード、ショートは右投げの選手がほとんど
ていうか、左投げはまずいないので気になったんです。
43 名前:syo 投稿日:2002年03月16日(土)19時57分46秒
中澤は頭を悩ましていた。その原因はもちろん捕手のことだ。ただでさえ数の少ない部員のなかで捕手いや保田の代わりの務まる選手なんていない。しかし保田の怪我は紛れもない事実である。考えられる選択肢は2つ。
1つは紺野である。だが紺野はまだ野球をはじめてわずか3ヶ月しかたってない。確かにリード面では練習試合などを見ても悪くはないと思うがまだキャッチングにはかなり難がある。高橋の球なら何とかなるが安倍の球にはついていけないときがしばしば見られる。
もう1つは吉澤である。確かにいまは本職ではないがなにせ中学時代は超有名補手だった選手だ。緊急事態の今では最高の選手だろう。しかし彼女には腰の持病を持っている。
放課後中澤は保田を呼んだ。
「失礼します。」
松葉杖をつき痛々しい感じが見ているだけで伝わってくる。
「大丈夫か。まあ座り。」
保田は中澤の隣に合ったいすにすわりまず最初に謝った。
「ごめんね。チームに迷惑かけて。」
「何ゆうてんねん仕方ないことや。それより圭ちゃんが最後の大会に出れへんのがかわいそうやわ。」
「うん。」
44 名前:syo 投稿日:2002年03月16日(土)20時19分06秒
「でな圭ちゃんに相談やけど。圭ちゃんは捕手どうしたらいいと思う。」
「うーん戦力的に考えたら吉澤のほうがいいと思うけど私は紺野にやらしたほうがいいと思う。」
「なんでや。」
「吉澤にやらしても結局はその場しのぎでしかならない。吉澤も捕手を本職に戻す気なさそうだからやってもこの大会だけになりそうだし。それなら紺野にやらしたほうが後々チームのためになるし。結局は大会が終われば3年は引退するんだからそのあと捕手は紺野しかいないんだから。」
「そういわれてみればそうやな。でも紺野でいくんやったら最低なっちの球とれるようにしなあかんで。」
「それは私に任してくれない。」
「ええよ。私もそのつもりやったし。」
45 名前:syo 投稿日:2002年03月16日(土)20時54分42秒
今では保田は最後の大会に出れない悔しさを表に出さないが保田は事故のあった日家に帰り泣いた。最後の大会しかも保田にとってこの夏の大会にかける意気込みはチームの中でも大きい方だったからだ。
保田は今では正捕手の座に座っているが、今の三年のなかでもっともレギュラーになるのが遅かった。当時一年から活躍していたのは一年ながらエースの座を奪いとった安倍。まだ打撃が不安定ながら外野のレギュラー争いをしている飯田。そしてもう一人福田明日香という選手がいた。
福田は安倍がエースの座を奪い取ったように正捕手の座を一年ながら奪い取った。福田の持ち味はいつも冷静なリードとシュアな打撃である。当時安倍よりも評価が高く期待されていた。
46 名前:syo 投稿日:2002年03月16日(土)21時07分35秒
捕手というポジションはひとつしかない。そして正捕手が一回決まればうばいとること他のポジションとはわけが違う。なぜなら捕手は試合で成長するからだ。また捕手の評価は練習では難しい。かといって試合でころころと捕手をかえることはマイナスでしかない強いチームには絶対に正捕手というものがいる。
正捕手が先輩であれば先輩が引退したあとチャンスはあるしかし同学年であれば厳しいものがある。保田は捕手をあきらめかけたこともあったがしかし保田は捕手というポジションが好きだったゲームを組み立ていくことが大好きだった。だから正捕手の座をあきらめきれなかった。しかし福田はどんどんと評価を伸ばしていた。
そんな中二年になってすぐ保田にとっては幸運なチームにとっては不幸なことがおきた。福田が野球部をやめた。チームメイトは当然引きとめたしかし福田は部をやめることにした。その理由は学業に専念したかったからだ。基本的に部活をやめる時の理由は70%〜80%は学業に専念するからというしかしそのほとんどはその後勉強するかといえばしない。しかし福田は違ったその後テストの成績では常に上位にいる。
保田にもこないと思われていたチャンスが訪れた。
47 名前:syo 投稿日:2002年03月16日(土)22時07分55秒
そして保田は振り出しにもどった正捕手争いに勝ち残り夏の大会の正捕手の座をつかんだ。そして気が付いたらチームの要となっていた。昨年の夏の大会は正捕手の座をつかむために一生懸命だったが今年は違うチームの要として最後の大会意気込みも違っていた。
しかし悲劇が襲った。
保田はめちゃくちゃ落ちこんだ。事故の遭った次の日放課後部活には顔を出さず屋上でぼんやりしていた。そんな中ある人物が声をかけてきた。
「圭ちゃん元気って元気はなさそうね。」
「明日香」
ふりかえれば福田明日香がいた。
48 名前:syo 投稿日:2002年03月16日(土)22時09分08秒
「なにしているの。」
そういって福田は保田の横にすわった。
「ちょっとね。いろいろ考えることがあってね。」
「ふーん。やっぱり落ち込んでる。」
「やっぱちょっとね。」
「でもまだチャンスあるじゃん。」
「チャンス?」
保田が聞き返す。
「だって甲子園にいけばまにあうでしょ。」
「そうだけど。」
確かに甲子園までいけばでられるかもしれない。しかしその難しさは半端ではない。
「どちらにしろ圭ちゃんやることあるでしょ。怪我しても圭ちゃんがいるといないのじゃあチームがまったく違うんじゃない。」
「そうだね。行ってくるよ。」
保田はどっかふきれた顔をしている

Converted by dat2html.pl 1.0