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桃色アプローチ3
- 1 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年03月13日(水)22時13分24秒
- 雪板より移ってきました。前スレ↓
http://m-seek.net/cgi-bin/read.cgi?dir=snow&thp=1013412831
宜しくお願いいたします。
- 2 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年03月14日(木)00時17分18秒
- これからもよろしくおねがいします。楽しく読ませていただきますよ。
なんかおもしろくなってきましたね。ヤッスーAnd梨華とよっすぃーAndあやや
の接近遭遇ですな。更新が楽しみだ。頑張ってください。
- 3 名前:名無し☆ 投稿日:2002年03月14日(木)00時24分04秒
- 新スレおめでとうございます。
やっぱりあやゃがかわいい・・・。
このままよしあや&いしやすってどうですか?!
私はいいと思うんだけどな・・・^^;
おもしろくなってますねっ!
いいです!
これからもがんばってください!!
- 4 名前:某さくしゃ 投稿日:2002年03月14日(木)05時34分04秒
- どこまでも憑いていきます!
新スレでも私は石川先生を応援し続けます!
ちなみにその状況で接近戦は危険だと判断します。
- 5 名前:名無し男 投稿日:2002年03月14日(木)15時24分25秒
- 「姉さん、パンチョです」
- 6 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月14日(木)20時20分21秒
- 石川さんお引越しおめでとうございます。
頑張れ石川さん!
- 7 名前:夜叉 投稿日:2002年03月15日(金)17時54分05秒
- 久しぶりに着てみたら、移転してるんでびっくりしました(^^;;
新スレおめでとうございます。ますます、混戦模様(笑)。
せんせ、「3」って一体…。
- 8 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月15日(金)19時21分38秒
- -11-
保田が近づいている事など、気付かない2人は、さらにイチャイチャしだした。
と言うよりは亜弥の方が迫っていると言った方が正しい。
「ひーちゃん、キスして」
「…あやゃ、あんまり調子に乗るなよ!」
すっかり亜弥に流されているひとみだったが、心の奥底では、梨華がやはり気になる。
「いいじゃん。減るもんじゃなし…。ひーちゃんの顔も見たいよ」
そう言いながら、ひとみの帽子を脱がす。すっかり日も暮れていたが、街灯からひとみの
顔がぼんやりと浮かび上がる。心なしか、ひとみの頬は染まっているように見えた。
「あやゃ……」
- 9 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月15日(金)19時22分20秒
- ―――ピーッ!!―――
そこへ、けたたましくホイッスルが鳴り、ひとみと亜弥はビックリして後ろを振り返った。
「そこのバカップル! あ゛…」
保田は2人の顔を見てギョッとした。
「「保田先生!!」」
ひとみと亜弥が同時に叫ぶ。
「んっとに、ナニいちゃついてんのよ! 吉澤! 松浦!」
亜弥は、保田に注意されてもひとみの膝から下りようとはしなかった。
それが保田の神経を逆なでする。
耳元で鳴らされたものだから、ひとみは耳がビリビリした。
それより…保田が居ると言う事は、梨華も居ると言う事。
ひとみは亜弥を下ろすと、後ろを振り返り、梨華の方へと走っていった。
「コラ! 吉澤!! まだ話終わってないっつーの!」
「保田先生!」
引き留めようとする保田に亜弥が保田の腕を掴む。
「な、ナニよ、松浦」
「いいじゃないですかぁ。別にイヤらしいコトしてた訳じゃないんですし」
「しようとしてたでしょ! それより松浦引き留める相手違うでしょ!」
「まぁまぁ」
亜弥は笑いながら保田を見ていた。
(高橋と言い、中3は生意気盛りが多すぎね!)
- 10 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月15日(金)19時23分34秒
- 梨華は自販機の前で、フラフラと立っていた。
「石川先生!」
ひとみは駆け寄ると梨華を支えた。
かすかにお酒の匂いがする。
「…ひとみちゃん? ふふ♪」
「ま、また飲んだんですか?」
と言うよりは保田に飲まされた口か?
「飲んでないよぉ。ひとみちゃぁん」
「せ、先生…」
今日は陽気に絡んでくる梨華を見て、ひとみは可愛いと思うが、こんな事を保田にも
していたのかと思うと、嫉妬心が芽生えてくる。
「今日は飲まないよぉ」
梨華は、ひとみに抱き付くと肩口あたりで鼻を擦りながら甘えるような仕草をする。
「飲んでるじゃないですか。ダメですよ先生は弱いんだから」
ひとみはドキドキしながらフラリとする梨華を抱き支える。
「そんなコトないよぉ…」
「ありますって」
数十メートル先には、保田と亜弥もいる手前、ヘンな事も出来ずひとみは悶々としていた。
- 11 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月15日(金)19時25分43秒
- 保田の方も、亜弥を注意しつつ、梨華とひとみの方が気になって仕方がない。
抱き支えられてる梨華を見て、保田は亜弥に八つ当たりした。
「ちょっと松浦、アンタの彼氏浮気してるわよっ!」
「保田先生、石川先生のお酒飲ませてナニしようとしたんですかぁ? 送り狼とか」
亜弥は保田の言葉には動ぜずに逆にやり返した。
少し図星だった保田は顔を真っ赤にさせて言う。
「ま、松浦何言うのよ! そんなコト、こ、この私がするわけないでしょ!
ヘンなコト言わないで! 行くわよ、松浦!」
保田は、どもりながら大きな声で言うと、亜弥の手を引いて、梨華とひとみの方へと歩いていった。
- 12 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年03月15日(金)19時27分58秒
- スレ数の少ない所に立てたんですが、赤って完結してる作品とか
sageばっかりの小説とかが多いのに気付きました(苦笑)。
これから先、エロになった時…(鬱)。
>2 いしごま防衛軍さん
こちらこそお願いします。いしやす、どうなりますやら?(笑)
>3 名無し☆さん
よしあやは、いいんですが、いしやすは…(w。
石川の今後の行動次第で多分、変わって来ると思います。
あまりに、まだ石川の方が動いてなさすぎなんで。
>4 某さくしゃさん
はーぃ。私も憑いていきますです。
いしごま短編ちろっと触りだけ書いてみたけど、萌えない(w。
多分お蔵入りする事になりそうです。そのまんま、いしよしに変えても問題無しだし(w。
>5 名無し男さん
パンチョです!
>6 名無し読者さん
>石川さんお引越しおめでとうございます。
石川に言ってるのね(w。ホントに頑張って欲しいですね。
早く吉をデイトに誘って欲しいです。その話は随分前に浮かんでるのに。
>7 夜叉さん
お帰りなさい。400も行かないで埋まってしまうんで、考えないといけません(w。
>せんせ、「3」って一体…。
いや、3なんですが何か?
- 13 名前:夜叉 投稿日:2002年03月15日(金)20時42分58秒
- 3でしたね…(^^;;
やすは送り狼のくせに羊飼いですか?(爆)。
- 14 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月15日(金)22時38分22秒
- 相変わらずおもしろいですね!!
ホイッスル吹くダーヤスにはウケました(w
>これから先、エロになった時…(鬱)。
期待してますよ。エロ♪
- 15 名前:じじ 投稿日:2002年03月15日(金)23時04分55秒
- 悶々としてる吉澤に私も悶々(w
お蔵入りするくらいなら私のスレにどうぞ!青板がお勧めです(w
是非とも拝見したいのですが!!!
- 16 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年03月16日(土)00時29分16秒
- なんか石川先生とくしているような。
石川先生頑張れ。ヤッスーにそのまま石川先生を持ち帰ってほし
かったりします。更新楽しみにしてますよ。頑張ってください。
- 17 名前:ごーまるいち 投稿日:2002年03月16日(土)11時15分05秒
- うわ〜ん、ヤッスー!吉とあやゃの邪魔するなー!!(涙)
………え? こんな自分は立派ないしよし推しですが何か?(w)
石川さんにも頑張って欲しいと切に願っております。
- 18 名前:名無し男 投稿日:2002年03月16日(土)17時35分06秒
- ヤッスーの吹いたホイッスルは開戦の合図ととってよろしいですか?
- 19 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月16日(土)19時24分14秒
- -12-
保田は再びホイッスルを吹きながら、梨華とひとみの方に足早に歩いていった。
ひとみに「応援する」と言った亜弥だったが、梨華とひとみが一緒の所を
目の当たりにすると、やはり良い気持ちにはなれなかった。
―――複雑だなぁ。でも私も頑張るもん。ひーちゃんの気持ちがこれ以上先生に行かないように。
あくまでも前向きに考える亜弥だった。
- 20 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月16日(土)19時25分09秒
- 「吉澤!! 離れなさい!!」
保田はシッシッと追い払うように、ひとみに近づくと、梨華の腕を取った。
「保田先生!」
「な、なによ」
ひとみは保田をジロッと睨んでいた。
「石川先生にお酒飲ませないで下さいよ。わざとですか?
ホントに保田先生は、やらしいですよ!」
「やらしいって…。アンタこそ、教室で松浦とキスしてたくせに!」
保田は勢い余ってさっき、梨華が口にした事を言ってしまう。
それを聞いたひとみは、みるみる青ざめていった。
「ど、どうしてそれを……」
「っ!! い、石川がぼやいてたわよ」
保田は梨華の顔色を窺いながら言う。梨華は、まだ酔いが醒めていないようだ。
「石川先生が!?」
ひとみは、あの時、梨華に見られていた事に気付かされ、肩を落とした。
(見られてたんだ…。でも、先生何も言わなかった…。)
- 21 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年03月16日(土)19時26分12秒
- ヤッスーおもしろすぎ。(爆
吉。がんばって持ち帰るのじゃ!(笑
- 22 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月16日(土)19時26分13秒
- 「あの時、石川先生見てたんだっ」
亜弥は落ち込むひとみの腕を取ると、努めて明るく言った。
「………」
「邪魔しちゃ悪いと思ったのかなぁ?」
「………」
「後は保田先生に任せてさ、私たちも帰ろうよ、ひーちゃん」
「…う、うん」
ひとみは亜弥に引かれて入り口に置いてある自転車の方に歩いていった。
- 23 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月16日(土)19時27分56秒
- 「ちょっと! まだ話終わってないのに…。でも、まぁいいわ。邪魔者は消えたわね」
保田はニヤリと笑うと、まだフラフラしている梨華を支えた。
「保田先生、平気ですよぉ」
梨華は、やんわり保田を押しのけた。
―――な、なによ、さっきは吉澤には、甘えるようにくっついてたクセに!
私じゃダメってわけぇ? 吉澤なんかに負けないわよっ!
「石川、遠慮しなくていいのよ」
面白くない保田は、独り言のように言うと、半ば強引に石川の腕を取り、肩に腕を回した。
- 24 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月16日(土)19時28分55秒
- 「ひーちゃん、落ち込んでる場合じゃないよ!」
一足先に、ひとみの自転車の後ろに乗ると、亜弥が大きな声を出した。
「え?」
ぼんやりしていたひとみは後ろの亜弥に聞き返した。
「先回りして、これから石川先生のマンションに向かうの!」
「マンションに?」
要領を得ないひとみに、亜弥はじれったそうに言った。
「保田先生が、送っただけで何もしないと思う?」
亜弥の言葉に、ひとみはハッとしたように亜弥を見た。
「石川先生が…危ないって?」
「そうだよ! 急がないと! ひーちゃん!」
急かす亜弥に、それでもまだひとみは分からない顔をした。
「でも中入れないじゃん」
「んなの、ベランダかなんかに忍び込めばいいでしょ? 先生の部屋って何階?」
「2階の角だったけど」
「2階かぁ。まぁなんとかなるでしょ。それより、ひーちゃん早く!」
ひとみは亜弥に言われるまま、梨華のマンションに向かって自転車を走らせた。
- 25 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月16日(土)19時30分25秒
- 「でも、あやゃさぁ、忍び込むって、それ犯罪に繋がらない?」
「平気だよ」
なにをもって平気と言うのか、亜弥は自信たっぷりに言う。
「だってさ、これから保田先生がしようとしてるコトの方がよっぽど犯罪じゃない。
寝てる隙に、やっちゃおうなんて卑怯だよ」
「………」
寝てる隙に梨華にキスをしてしまったひとみは、なんだか自分の事を言われてる
ような気がして黙ってしまった。
「まぁ私もさぁ、寝てる間に、ひーちゃんにキスしちゃったコトもあるけどね」
亜弥は自分の事は棚に上げている。
「………」
―――私もあやゃと同じような事してんじゃん。はぁ…。
亜弥と同じく、梨華のファーストキスを奪った事を、まだひとみは知らない。
- 26 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月16日(土)19時31分36秒
- 「でも、あの日、石川先生に見られてたんだね。だから泣いてたのかなぁ」
亜弥は何気なく言ったが、ひとみはそれでハッとした。
しかし、それが原因で泣くと言うのも、あまりに自惚れた発想だとひとみは思う。
「まさかね…」
「ひーちゃん、ポジティブ!」
「あやゃに言われるとはね」
ひとみは苦笑混じりに言うと、速度を速めた。
- 27 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年03月16日(土)19時44分40秒
- ヤッスーにもチャンスを! ってな具合で、舞台は石川マンションへ。
>13 夜叉さん
ヤスも必死なんですよ。このままうまく行く筈がないですけどね(w
>14 名無し読者さん
ホイッスルを持ち歩いてるヤッスーもなんなんだか(w
エロは、まだ先だと…思います。
>15 じじさん
いしごまにしても、どうしても吉絡めたくなるんですよねぇ(w。吉ヲタなんで。
そうすると、また△になっちゃうんで、どうしたものかと(w.暫く放置しておきます(w.
>16 いしごま防衛軍さん
吉が一番得してるんですよね。ヤスは損してるような(w.
>17 ごーまるいちさん
よしあやは、この後もいちゃつきますのでご安心を(w
>18 名無し男さん
ヤッスーの笛も虚しく・・・。
>21 よすこ大好き読者。さん
出張お疲れ様です。吉には、この後も、悶々としてもらいます。
- 28 名前:夜叉 投稿日:2002年03月16日(土)20時05分38秒
- 初めてタイムリーに読んでしまいました(^^;;。
これから、よしあやで潜入操作が始まるんですね、ワクワク。ヤパーリ「スパイ大作戦」でお願いします(笑)。
やすの頑張りはどこまで逝ってしまうのか、楽しみです。
- 29 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年03月16日(土)23時42分43秒
- よっすぃーは最後はどっちをえらぶんだろうか楽しみだ。
ヤッスーにもたまにはいいことあってもよいかと思うんですが。
更新楽しみに待っています。頑張ってください。
- 30 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月17日(日)12時54分57秒
- -13-
保田達より先に梨華のマンションに着くと、ひとみは自転車を目立たない所に停めた。
亜弥は、初めて来たので、マンションを見上げながら、へぇと思わず声をあげた。
「なんか高そうなとこだね。で、先生の部屋ってどっち?」
「あっち」
ひとみは奥を指差した。
幸い道路からは目立たない場所に位置している。
「あのくらいなら上れるかも知れないね。時間ないから、早くしよう」
楽しそうに言う亜弥に、ひとみは、やれやれと言った顔をした。
亜弥は外壁に手を掴むとよじ登っていく。その様子をハラハラしながら見ていたひとみだったが
亜弥のスカートの中に目が行ってしまい、慌てて目を逸らした。暗くて良くは見えなかったが
ひとみはどきまぎしてしまう。
(バカか。私は!)
ひとみは首を振ると、亜弥に続いて自分もよじ登っていった。
「あやゃ、肩車しようか?」
こんな塀の上で危ない行為だと思い、こんなところを警官に見つかったらヤバイなぁなんて
思いながら、塀に上ってる時点で、もう危険なんだから一緒だとひとみは無理矢理納得した。
- 31 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月17日(日)12時56分12秒
- 「大丈夫。なんとか手届きそう…かな」
「私が先に行くから、あやゃは後で来て」
ひとみは身軽に、身体を翻すと、なんとか梨華の部屋のベランダに入る事が出来た。
と、同時に、こんなに簡単に侵入出来てしまうのは、どうかと逆に不安になってしまう。
(大丈夫なのかよ、こんなんで)
ベランダには、梨華の洗濯物が、まだユラユラと揺れている。
ピンクのブラにパンティ、ハンカチ…。
(盗まれたら、どうすんだよっ!)
あらぬ心配をして、ひとみは心の中で叫んだ。
「ひーちゃん?」
亜弥の声が聞こえて、ひとみは我に返った。亜弥の顔が見えたので、ひとみは慌てて
亜弥の腕を取った。少しバランスを崩して、亜弥は手をついて倒れた。
- 32 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月17日(日)12時57分10秒
- 「きゃっ」
「大丈夫? 亜弥!!」
ひとみは倒れた亜弥を抱き起こした。
「うん。ちょっと手擦りむいちゃったけど、平気だよ」
ひとみは亜弥の制服についた汚れを軽く払ってやる。
「見せてみろよ。血出てるじゃん」
手から血が出ているのを見てひとみは構わず自分の口に含んだ。
指の先に絡まるひとみの生暖かい舌が、何故か厭らしく感じて亜弥は慌てて指を引っ込めた。
「だ、大丈夫だってば!」
(い、意識しすぎだ。私…)
「遠慮するなよ。そっからバイ菌入った方が大変だろ。まだ血出てるし」
再びひとみに手を引っ張られると、またひとみの舌が優しく亜弥の指を舐め始めた。
時間にしたら、ほんの数秒の事でも、亜弥にとっては長く感じられた。
そんなひとみを亜弥はボンヤリと見つめていた。
- 33 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月17日(日)12時58分06秒
- 「なんだよ、ぼーっとしちゃって」
「え?」
気付けば、もう亜弥の指には絆創膏が貼られていた。
「ホントはちゃんと消毒してからの方がいいけど。それは家に戻ってからな」
「う、うん」
さっきの元気な亜弥が急に静かになったので、ひとみは少し引っかかったが、今はそれより
これから来るであろう、保田と梨華の事が気がかりだった。
「バレないかなぁ…」
亜弥は自分から言い出してベランダに侵入したは、いいが不安になってしまう。
そしてさっきのひとみを意識したら、もう保田も梨華もどうでも良くなってしまった。
「案外狭いからなぁ、ここ」
嫌でもくっついていないと、と言うより覗かれたら一発でアウトである。
「ま、洗濯物入れる時にバレなければ平気じゃん?」
その洗濯物を保田が入れるのかと思うと妙に腹立たしかった。
(石川先生、かなり酔ってたからなぁ…)
そして、保田と梨華が帰って来たらしく、部屋の灯りがポッと点いた。
「「帰って来た!!」」
ひとみと亜弥は同時に囁き顔を見合わせると、ベランダの隅に身を潜めた。
- 34 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月17日(日)13時10分01秒
- -14-
ひとみと亜弥が抱き合うようにくっついて身を潜めていると、鍵を外す音がして
ベランダの窓を開ける音がした。2人に緊張が走る。
保田は洗濯物に目が行くと、暫く無言で見つめていたが、後ろを振り返らないまま
梨華に声をかけた。
「これ、取り込んでいんだよね? 石川?」
ワンテンポ遅れて梨華の声がした。
「いいですよぉ。保田せんせー」
梨華ののんびりした声が部屋の奥から聞こえてきた。
梨華は、どこにいるのだろう?
キッチン? 居間? ベッドの上?
幸い保田には気付かれず、保田は洗濯物を入れると、網戸だけにして
レースのカーテンを引く音がした。
- 35 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月17日(日)13時16分47秒
- 季節が夏近くで良かったとひとみは思う。
これなら、網戸越しから2人の声もバッチリ聞こえる。
しかし、亜弥と密着しているから、早くもひとみは汗を掻いているのだが、これは仕方がない。
一方亜弥は、至極幸せな時を過ごしていた。
(ひーちゃんと一緒でドキドキしてきちゃった)
(亜弥、どうしてこっち向いてるんだろう?)
向き合ったままで、亜弥の顔はひとみの胸に埋まる格好になっている。
妙にくすぐったいし、ひとみは梨華も気になるが、亜弥も気になり始めていた。
(って、過剰すぎだな、私。考えすぎ!)
何気なく亜弥に視線を落としてみると、亜弥は嬉しそうな顔ですっぽりと
ひとみの腕に納まっていた。
(あやゃ…、やっぱり……カワイイよな。私には勿体ないくらいだよ)
その長い睫毛が揺れるのを見て、ひとみはドキリとする。
(ぅ。何想像してんだろ。石川先生に集中しなきゃ)
ひとみは再び部屋の中の物音に集中させた。
- 36 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月17日(日)13時27分41秒
- 「石川。取りあえずこれ、さっき買ってきたから飲みな」
プルタブを引いて、保田が自販機で買ったお茶を梨華に差し出した。
「いりませんよぉ」
梨華はイヤイヤをして、拒絶すると、テーブルに突っ伏した。
「石川。少しは酔いを覚ましなさいよ。さっきの話の続き出来ないじゃないの!」
少し苛々した調子で保田が梨華に言っているのを聞いて、さっきの話はなんなのか、
ひとみは気になった。
「さっきの話って、なんでしたっけぇ?」
既に忘れている様子の梨華の言葉に、保田は正直ガッカリする。
尤も、酔っぱらいに同意を求めても仕方のない事なのだが。
「好きな人を口説き落とす方法よ!」
(なんだってぇ? 石川先生、そんな事、保田に聞いてるのかよっ!)
「その実践をするために、わざわざ石川の家に移動したんでしょうが!」
(そうなのかよっ! って保田、うまいコト言いくるめて先生の家に上がり込んだよなっ!)
ひとみは保田の手口の巧さに呆れながらも、同時に羨ましさも感じた。
- 37 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月17日(日)13時34分01秒
- (ひーちゃんの胸ってあったかい。このまま眠ってもいい…。)
既に亜弥は、自分の世界に入っていた。
決して大きくはないが、ひとみの胸は安心する。触った事はないが、それに似たような事は
何度かある。意識した事はないけれど、亜弥はひとみの胸が大好きだった。
それは厭らしい意味ではなく。しかし、無意識に亜弥はひとみの胸をシャツの上からさわさわと
触り始めていた。
(うへぇ。なんか、胸のあたりが、もぞもぞと…)
再び亜弥に視線を落とすと、亜弥の手が自分の胸を……。
ぎょっとして、ひとみは目を見開く。
「ちょ、ちょっと亜弥! な、なにしてんだよっ!」
大きな声を出す事も出来ずに、ひとみは小声で亜弥の耳元で囁くが、それは逆に亜弥を覚醒
させてしまう。
「ひーちゃぁん 好きぃ…」
ひとみは初めて胸を触られて、妙な気持ちになっていく。その上、好きなんて言われたら。
(好きなのは、分かってるよ。私だって…。私だって? なんだよ!?)
ひとみは少々パニックになりながら亜弥から身体を離す事も出来ずに、されるままになっていた。
- 38 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月17日(日)13時41分28秒
- 「あやゃ…ちょ、ちょっとさぁ…」
腰抜け状態とは、この事か。情けない事に、ひとみは身体の力が抜けていくのが分かる。
ひとみは情けない声を出すと、亜弥の手を掴んだ。
「ふぅ…んっ…」
今までに聞いた事もない亜弥の甘く鼻に抜ける声を聞いて、そして自分を見上げる潤んだ瞳に
ひとみは自分の感情を抑えきれなくなりそうになっていた。
(そんな目で見るなよ。亜弥、どうしちゃったんだよ。自分も、どうしちゃったんだよ?)
- 39 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年03月17日(日)13時48分23秒
- こんなんでいいんでしょうか?(w
いい加減話を早く進めないと(苦笑)。
いつになったら、いしよしになるんでしょうか?自分でも泣きたくなってきました。
あやゃはパワーアップしてるし…。
>28 夜叉さん
潜入と言うより、こっちはこっちで、始まってしまったような(^^;)。
ヤスの手口も巧妙ですね(w。
>29 いしごま防衛軍さん
ヤッスー、どうしようかと、まだ迷ってますが、
吉ばっかり、良い思いしてるから、いいかな?(謎)
でも、誰もいしやすシーンなんて、望んでないと思われ(爆)。
- 40 名前:じじ 投稿日:2002年03月17日(日)13時55分43秒
- 昼間から萌えっぱなしです(w
まさか石川先生の目の前で…
も〜この際ありっ!むしろしてっ!いや、しろっ(w
お早い更新を…
- 41 名前:名無しバイク 投稿日:2002年03月17日(日)14時17分48秒
- 昼間からごちそうさま(w
いしやす望んでもイイのかな?。と言ってみるテスト
- 42 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月17日(日)14時32分50秒
- -15-
ベランダの外で、こんな事態が起こってる事は露知らずに、保田も梨華と格闘していた。
「いい? 石川」
保田は梨華を立たせると、ベッドに座らせた。
「ぅうん?」
梨華は眠そうな目を擦りながら、保田を見上げた。
(くぅ〜、その目、最高よ。そんな目で見られたら、誰もがノックアウトよ)
「私が、石川の役をやって、石川が、その好きな人って言う設定よ。良く見ておきなさいよ」
口では偉そうに言ったものの、梨華の肩に手を回す保田の手は震えていた。
「はぁい」
「でも、名前は梨華と圭で行くわよ。それで呼んでね」
あくまでも、自分の名前を言わせたい保田であった。
「はぁい、圭ちゃん」
(う。幸せだわ。石川からこんなに早く名前を呼んでもらえるとは!)
と喜んだのも束の間―――。
「ひとみちゃぁん」
「………」
(なんで、すげ替えるのよ! ホントに吉澤のヤツ、にっくきだわ!)
梨華に当たるのではなく、保田はひとみに当たっていた。
- 43 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月17日(日)14時38分18秒
- 「あやゃ…」
「ひーちゃん…」
無言のまま、ひとみと亜弥は見つめ合う事数秒。
ひとみは亜弥の掴んだ手を、どうしようかとそのままにしていたが、亜弥にそのまま
引き寄せられて、胸を押さえつけられた。
「!!!」
「ひーちゃん、こんなにドキドキしてるんだ」
亜弥の制服越しからでも分かる、少し膨らんだ柔らかい感触に、ひとみは手を引っ込めようと
力を込めたが、亜弥の手の力は強く、引っ込めるどころか、逆に更に強く寄せられた。
完全に亜弥のペースにはめられたひとみは、中の梨華にまで頭が回らなくなっていた。
「ど、ど、どうしたん? あやゃ。おかしい…よ」
くちびるが触れ合うくらいまで顔が近づき、ひとみは、おかしいのは自分だと心で叫びながら
なんとか、落ち着こうと気を沈めようとしたが、こんなに接近されては、却っておかしくなりそう
だった。
- 44 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月17日(日)14時47分48秒
- 「り、梨華…」
(もう自分が震えてるじゃない! しっかりしろ! 保田圭!!)
保田は気を取り直し、自分に渇を入れると、肩に力を込め、梨華の顔に近づけていった。
(これで、石川は、私のモノ………)
しかし、そのまますんなりと梨華が受け入れる筈もなく、口より先に梨華の手が出た。
「いきなり…ですかぁ?」
保田のくちびるに、手を当てると、梨華は右斜め45度で保田を見つめた。
(ちょ、ちょっと可愛すぎよ、石川。どうして、そんな事が次々出来るのよ。
そういう才能あるのかしら、石川って。って感心してる場合じゃないわ)
「いきなり押し倒すのも、1つの方法だって、裕ちゃんも言ってたでしょ?」
焦れったい保田は、そのまま梨華をベッドに押し倒した。
―――のは、いいが保田も実は、まだ未経験なので、この先の展開をどうすれば良いのか
分かっていなかった。
しかし、いくら酔っている梨華が相手とは言え、恥ずかしい真似は出来ない。
それは保田のプライドが許さなかった。
- 45 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月17日(日)14時56分17秒
- ここでキスしたら、きっと歯止めが効かなくなると思ったひとみは、何とかまだ抑える事が
出来ていた。しかし、もう亜弥の目は憂いを帯びて、鈍感なひとみでも、かなり危険な状態で
ある事が手に取るように分かっていた。
―――亜弥から、仕掛けられたら、もう…ダメかも。
ひとみの方が年上のクセに、こういう時は、いつも亜弥の方が強かった。
拒めば拒否する事も出来るのだが、いかんせん場所が場所だけに気付かれるのも困るし、
こんな状況が却って2人には刺激的に燃える要因にもなっていた。
そう思った瞬間、亜弥の手が伸びてきて、ひとみの頬を触った。
「ひーちゃん、とってもキレイ」
月の光と、部屋から漏れる灯りで、ひとみの顔はうっすらと赤く染まっている。
「あやゃだって…キレイだよ」
亜弥の顔が自然に近づくと、ひとみのくちびると重なった。
- 46 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月17日(日)15時10分49秒
- -16-
とりあえず、キスすればいいのかしら?
保田は恐る恐る梨華に近づくと、目を瞑ってくちびるを梨華の顔に押しつけた。
それはキスと言うよりも、押しつけると言った表現が正しい。
保田も目を瞑っているから、くちびるから逸れてしまった。
―――命中しなかったわ! 私の初キッスだって言うのに! なんで、こうなるのよ!
保田は自分に当たり散らしながら、なにげに梨華を見ると、梨華は目をバッチリと
開けているではないか。
―――ま、まさか今の、しっかり見られてたんじゃ…。
「なんで見てるのよ。キ、キスする時は目を閉じるものでしょ!」
「キスする時って、相手はどういう顔するのかなぁって思って…。でもつまんない」
「………」
―――つまんないって、なんなのよ?
この梨華の発言には、保田も少なからずショックを受けた。
- 47 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月17日(日)15時12分37秒
- 「あんまり相手に隙を与えちゃいけないんじゃないんですかぁ?」
酔ってる割には、発言が、しっかりしてる梨華を見て、保田はからかっているのではないか?
と言う衝動に駆られた。しかし、そうでもないらしい。梨華の目は、どこか虚ろで、しっかりと
焦点が定まっていないからだ。
「やっぱりぃ、私としては、こんなのが良いと思うんですよぉ」
そう言うや否や、梨華は保田の首に手を回すと、自分からくちびるを重ねてきた。
「!!!」
あまりに大胆な行動に、保田は目を白黒させる。
梨華の柔らかで少し湿ったくちびるが、ぴったりと保田のくちびるにフィットすると
梨華は自然と目を閉じた。
手慣れた風な梨華のキスに、保田は早くも疑問を生じずにはいられなかった。
このトシになると、キスに酔いしれると言うよりは、梨華は、かなりのやり手なのでは?
と言う、下世話な考えが先行してしまって、保田はこの状況を楽しめないでいた。
- 48 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月17日(日)15時24分14秒
- いつものライトなキスとは違って、ひとみと亜弥は深いくちづけを交わしていた。
そして、亜弥の方からおずおずと舌をひとみの口内に忍ばせて来る。
最初は驚いたひとみだったが、自分も遠慮がちに舌を亜弥と絡ませる。
それだけで、ひとみも亜弥も訳もなく興奮してしまい、二人は暫く何度も何度も
キスを重ね。舌を絡ませていた。ひとみは亜弥の腰を引き寄せ、くちびるを離すと首筋へと埋めた。
「あやゃ…好きだよ」
「ひーちゃん…私も」
お互いを必要としあい求め合う気持ちが重なったような気がした。
- 49 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年03月17日(日)15時29分51秒
- 偉くスムースに指が動いて自分でもビクーリ。
でも、いしやす と よしあや の交互に書くギャップが何とも言えず。
よしあやをエロくすると、なんかいけない事してる気分に(鬱)。
>46の保田も目を瞑っているから は 保田”は”に訂正です。
>40 じじさん
更に更新してみました。リアルで読んでたら申し訳ないです。
よしあやでも、アリなんでしょうか?(ニヤ
>41 名無しバイクさん
いしやすは素直に書けなくて(w。
でも、一応石攻めなテイストで、結局キスさせちゃいました。
いいのか、こんなんで(泣)。
- 50 名前:じじ 投稿日:2002年03月17日(日)15時37分53秒
- まだR指定です(w
次あたり18禁ですか?
なんかやすいしは複雑だけどよしあやに萌え
私書いてる最中たまに恥ずかしくて泣きますがなにか?(w
- 51 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月17日(日)15時38分30秒
- よしあやいいですね!自分はいしよしヲタのくせにここのよしあや
かわいくて好きっす!
- 52 名前:名無し☆ 投稿日:2002年03月17日(日)18時30分42秒
- やった〜!よしあやだぁ!
やっぱよしあやいいですねっ。
でも石川先生は・・・?!
次も期待してます!
- 53 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月17日(日)22時13分18秒
- よしあや大賛成!
ここのあややはすごく可愛いっす。
こんなにもよっすぃ〜はあややに惹かれてるのに、石川先生というとはけしからん。
もうあややにいっとけー!
- 54 名前:夜叉 投稿日:2002年03月17日(日)22時42分37秒
- 二元中継になってる…(^^;;
ハラハラしながら続きを見守ってるでし。
- 55 名前:名無し 投稿日:2002年03月17日(日)23時40分53秒
- でもやっぱ石川先生がいいっす。
よっすぃ〜どうするんだよー!!
- 56 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年03月18日(月)00時17分12秒
- うがーあやや強すぎだぜ。まいった。
ヤッス−頑張れ。更新楽しみに待っています。
頑張ってください。
- 57 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年03月18日(月)03時16分06秒
- おいしい状況なのに楽しめないヤッスー(w
やり手じゃなくて天然誘い受けなんだよ、石川は!
それにしてもベランダのふたりは・・・。若いっていいねぇ。
- 58 名前:名無し男 投稿日:2002年03月18日(月)10時49分46秒
- 同時試合進行の2元中継
各会場の結果が気になって気になって
便所行く暇もありません(w
- 59 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月18日(月)18時44分08秒
- -17-
「い、石川、アンタ一体、どこで覚えたのさ?」
保田は素直に梨華に疑問を投げつけた。
「夢の中です」
「ゆ、夢ぇ?」
意外な答えが返ってくる。
(一体、どんな夢を見てるのよ? 石川…。)
「夢の中では、私とひとみちゃんは恋人同士なんですよ。
ひとみちゃんの白い手が伸びてきてぇ…」
うっとりと宙を見るような目で梨華は喋り始めると、保田は聞きたくないと言う顔をして
梨華の話を中断させた。
「あ〜、話さなくていいから!」
保田は何故かキスしたのに、虚しい気分だけが残る。
「これでも、私、まだキスも経験ないんですよぉ」
ニッコリ笑う梨華に、保田は複雑な表情になる。
「キスまだって、さっき……」
「へ? なんのコトですかぁ?」
梨華は身に覚えがないと言った顔で保田にヘラヘラと聞き返した。
- 60 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月18日(月)18時44分46秒
- (覚えてないわけ? 石川? そんなんで平気なの? 私の初キスなのよ?
初キス奪ったのは石川なのよ? もう覚えてないなんて、それってアリ?)
保田は酷く傷つけられ、これ以上梨華と一緒に居ても無駄だと悟り、ベッドから
立ち上がると、カバンを掴み梨華の部屋を出て行った。
―――保田圭、今回は負けたわ。と言うより、出直して来るわ。石川がシラフの時に。
- 61 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月18日(月)18時45分57秒
- さて、ベランダで盛り上がっている、ひとみと亜弥は、保田が帰った事にも気付かずに
相変わらず、キスを繰り返していた。
「「……んっ…ふぅ…」」
2人のくちびるからは、溜息とも吐息とも取れるような声が漏れ、激しく絡ませていた。
「ひーちゃん、好き 凄く好き」
「私も好きだよ、亜弥」
「誰にも渡したくないよ」
ひとみと亜弥は本能の赴くままに愛し始めていた。
保田が帰って暫く梨華は、うとうととしていたが、ベランダの窓が開いているのに気付き
ベッドから起きあがった。
- 62 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月18日(月)18時46分44秒
- 「あれぇ? 保田先生…。今までいたっけ?」
梨華は眠い目を擦りながら、記憶を辿っていく。
相変わらず飲むと、記憶の一部が抜け落ちてしまうのは、本当に怖い事だと梨華は思う。
その度に、お酒は二度と飲まないと心に誓うのだが、勧められるとどうしても断れない梨華は
つい飲んでしまい、いつも、その繰り返しだった。
窓から涼しい風が入ってきてレースのカーテンがユラユラと揺れている。
その外から、なんとなく声が聞こえてくるのは、まだ酔っているせいだろうか?
猫が迷いこんで鳴いているのだろうか? 梨華は最初は、そんな事を考えながら
ベランダに近づいていった。
- 63 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年03月18日(月)18時48分22秒
- ある程度書きためたのですが、取りあえずちょこっと小出しに。
ラスト決めました! あとはそれに向かって書くだけ。
なので吉澤の行動は慎んでもらわないと(w。
>50 じじさん
ヤッスーは負けましたが次回に…。
取りあえず、こんな感じで。
>51 名無し読者さん
よしあやいいですか! その声を聞くとホッとします。
51さんも小説書いておられるのですか?
>52 名無し☆さん
石川先生にもチャンスを与えます(チャンスなのか?)。
>53 名無し読者さん
あやゃ可愛いですか! けしからんですか(w。
もう迷わずラストは決めたので、がんがって書きます!
- 64 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年03月18日(月)18時49分21秒
- >54 夜叉さん
なんか恥ずかしくなって来たので、このヘンでやめました。
というか、ヤッスーが気の毒になってきたし。
>55 名無しさん
よっすぃ〜は、どうするんでしょうか?(にや
>56 いしごま防衛軍さん
さすがのヤッスーも今回は負けを認めたようです(w。
次回頑張るみたいです。
>57 ごまべーぐるさん
若さに任せて…。
でも、なるべく、よしあやはエロくならないように気をつけてます。
>58 名無し男さん
二元中継、なんだかなぁって感じでした。
また二元中継があるかも(謎)。
- 65 名前:じじ 投稿日:2002年03月18日(月)20時04分44秒
- そんな感じでしたか!
次回に期待(ォィ
今後は修羅場に突入ですか?
ラストはいしやぐだと思われ。
- 66 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月18日(月)21時05分44秒
- 51です。実は書いてるんですよ〜いきずまってますが・・・
よしあやって現実にはあんまり絡みないですがこの小説マジいいですね!
ラストまでがんがってください!
- 67 名前:名無し☆ 投稿日:2002年03月19日(火)00時16分36秒
- よしあや最高です。
かわいらしくていいですね。
石川先生ともどうなるのか楽しみです!
期待してます!
- 68 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年03月19日(火)00時23分26秒
- うおーなんということだ。どうなってしまうのか。
- 69 名前:夜叉 投稿日:2002年03月19日(火)15時26分06秒
- そうですか、さすがのやっすも…。とか言いながらしらふの時かよっ!!(爆)。
むむむ、続き気になるところですが、ここは我慢の保田圭(笑)。
作者様、がんがってくださいね。
- 70 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月19日(火)18時18分11秒
- -18-
梨華がなんのきなしに、カーテンを開け、網戸を開け、そっと顔を出してみると―――。
そこには、ひとみと亜弥が抱き合って激しくキスをしていた―――。
梨華は唖然として、口をポカンと開けたまま、暫く無言で2人を交互に見つめていた。
「な、なにしてるの?」
まさか、ベランダに人がいるとも、その相手がひとみと亜弥なんて思いも寄らなかった梨華は
一気に酔いも覚めてしまったようで、震える声で、ひとみに問いかけたのだった。
梨華の声で、現実に引き戻されたひとみも、震える声で返事をした。
「い、石川先生……」
慌てて亜弥から離れようとするひとみだったが、二人の唾液が口から伝っていた。
それに気付きハンカチを取り出すと口を拭った。
弁解の余地は無い。ひとみは崖から突き落とされたような気持ちで、たちまち高揚していた
思いが一気に冷めていくのを感じていた。
- 71 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月19日(火)18時19分07秒
- こんな時も、亜弥の方はしっかりしていて、ハッキリと梨華に答えた。
口では応援すると言っても、やはり梨華は恋敵である事には違いないのだから。
「保田先生が心配で、忍び込んでしまったんですけど、取り越し苦労だったみたいですね。
でも、私も…ひーちゃんと、親密になれたから良かったかな」
亜弥は小悪魔のような微笑みで梨華に悪びれた様子もなく、むしろ
勝ち誇った態度で梨華を見つめた。
「こ、こんなとこでするコトないでしょう。早く家に戻りなさい」
梨華は教師の顔に戻ると、何事もなかったように言った。
亜弥がいなかったら、そんな言葉は出なかったのだろうが、亜弥がいる手前
取り乱す事を抑え、梨華は平静さを保とうとした。しかしひとみの顔は見れなかった。
亜弥は「お邪魔しました」と、言うと、よろよろと立ち上がるひとみの腕を取った。
そして先に玄関から出て行く。
2人きりになったひとみと梨華は、暫くお互い黙っていたが、ひとみの方から口を開いた。
「さようなら…」
ひとみはそれだけ言うとノブに手をかけ、素早く梨華の家のドアを閉めた。
- 72 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月19日(火)18時19分54秒
- 廊下に出てみると、もう亜弥は下に下りたようだった。
梨華の家のドアに凭れると、ひとみは、既に諦めに入る。
―――気持ち伝えるどころか、もうダメじゃん。
ひとみは深く溜息をつくと、重い足取りで階段を下りていった。
梨華は梨華で、部屋をうろうろと行ったり来たりしていた。
この前、教室でキスをしているのを見たのも悲劇だったのに、今回のは、それを上回る悲劇
だった。あんな事をしているなんて…。やはり、保田の言った事は正しかったのだと、
この時初めて梨華は保田を尊敬した。
「だからって、何も人んちのベランダで、やらなくたっていいじゃないよ!
ひとみちゃんの…バカ! 人の気も知らないで…」
梨華はペタンと絨毯に座り込むと、自然と零れ落ちる涙を拭おうともせずにメソメソと泣き出した。
―――ひとみちゃんを松浦さんから、奪って見せる!
明日から、平家と期末テストの問題作りをすると言う課題も忘れて、梨華の頭の中は
ひとみの事でいっぱいだった。そして、保田の事は記憶の隅にも残っていなかったのだった。
- 73 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月19日(火)18時21分02秒
- -19-
ひとみが降りていくと、亜弥がひとみの自転車を引いて表で待っていてくれた。
何も言わないひとみに、亜弥は躊躇いがちに言う。
「先生と…何か話したの?」
「…うぅん。いいんだもう。あやゃが大事だって分かったし。先生に、あんなトコ
見られちゃったら何も言えないじゃん?」
ひとみは努めて明るく言うと、亜弥の髪を撫でて、頬にキスをした。
「ひーちゃん?」
「あやゃとのコト、もっと真剣に…考えるよ。もう帰ろう」
亜弥はひとみの背中に顔をくっつけながら、本当にこれでいいのか? と思っていた。
自分だけの事を考えるのならば、ベランダでの情事は忘れられない日になりそうだが、
ひとみの気持ちを考えると、素直に喜べない。しかし、ひとみと交わしたくちづけの数だけ
亜弥は、ひとみの事が、どんどん好きになって行くのが分かる。それは、もう止められなかった。
―――ひーちゃんの事、絶対渡したくないよ。
亜弥は自分の中で、どんどんひとみに対しての独占欲が強くなるのを感じていた。
- 74 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月19日(火)18時21分52秒
- その夜、再び同じベッドで眠りに就くひとみと亜弥だったが、ひとみは、あまり亜弥とは
喋らずに、背中を向けて無理矢理目を閉じていた。
―――眠れる訳ないんだよな。こんな事があったのに…。
明日からどんな顔をして梨華と会えばいいのだろう? それでなくても昼に亜弥と出来てる
とか保田に言われ、真希にもニヤけられたばかりだ。
―――はぁ。出るのは溜息だけだよ。ホントに。
ひとみは、ゆっくりと亜弥の方に顔を向けてみた。すると、亜弥も寝付けないらしく
バッチリと目が合ってしまい、ひとみは何となく照れくさくて目を逸らしてしまった。
- 75 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月19日(火)18時22分35秒
- 「ひーちゃん?」
「うん?」
ひとみは、そのまま亜弥を抱き寄せると髪を優しく撫で始めた。
「眠れないの?」
「ひーちゃんも?」
「ちょっと…ね」
こういう事をしているだけでも、たちまちひとみの心拍数は上がっていく。
梨華が気になる一方で、亜弥の事も真剣に好きになっている自分に嫌でも気付かずには
いられなかった。あの先ほどの一件で、梨華に気付かれなければ最後まで行ってしまっていたと
確信していた。亜弥も好きなんだ―――。
「ひーちゃん、私ね…」
亜弥が躊躇いがちにひとみを見つめる。
「うん」
「さっき…あのまま…ずっと時が止まればいいって思ってた。凄い幸せだった」
「………」
「私、ひーちゃんになら…全てをあげてもいいって思ってる。ホントだよ?」
「あやゃ…」
- 76 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月19日(火)18時23分20秒
- この告白って、今誘ってるってコト? あぁ分かんないよ。もう。
全てって、亜弥はまだ15になったばっかだよ? 私だって、まだ16だし。
こんなコトしちゃっていいの? よくないよね?
さっき確信したクセに、言い訳を考えては、ひとみは否定し続けていた。
「あやゃのコトは好きだけど、まだダメだよ。まだ」
「まだって、じゃぁいつならいいの?」
亜弥は少し拗ねた素振りを見せると、ひとみのTシャツをひっぱり、覗かせた鎖骨にキスを
落とし、指でなぞり始めた。
「ぁっ…」
ひとみは思わず声を漏らすと、負けたと言う顔で亜弥を見つめる。
- 77 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月19日(火)18時24分07秒
- 「ひーちゃんの弱いトコ、私全部知りたい。ひーちゃんの全身にキスして、それを確かめるの」
亜弥の言葉の一つ一つがひとみの脳内を刺激すると、それはもう、ひとみにとって
『好き』の度合いを深める為のものに自動変換されていく。
「そうしたら、ひーちゃんも気持ち良くなれるでしょ?」
決して言っている事は子どもの発言ではないのだが、亜弥の言い方が可愛くて、ひとみは
思わず頷いてしまうのだ。そんな亜弥に、ひとみは強く惹かれ始めていた。
「そんなにキスしたら…100回のキスでも足りないよ?」
ひとみも笑いながら亜弥にそう言った。
しかし、この後、2人は1回軽くキスをしただけで、安心するように眠りに落ちていった。
そして、梨華と保田は、眠れない夜をそれぞれ過ごしていたのだった。
- 78 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月19日(火)18時25分46秒
- -20-
翌朝、梨華は目の下にクマを作りながら、げんなりした表情で職員室に入ると
矢口や飯田から、口々に声をかけられた。まだ保田は来ていない。
「石川先生、その調子だと、だいぶ保田先生に飲まされたんじゃないのぉ?」
矢口がキャハハと面白そうに言うと、飯田も調子に乗って話に入ってきた。
「目の下にクマなんか作ってぇ。カオリと一緒じゃん。お酒はほどほどにね」
「ち、違いますって」
「今度さぁ、矢口達と一緒に飲もうね。さすがにテスト1週間前じゃアレだけど。
終わったら、やっと一息つけるじゃん?」
そう言って、また矢口はキャハハと笑う。
「はぁ…」
梨華は、適当に相槌を打つと自分の席に座った。
矢口も飯田も悪い人ではないのだが、時々疲れるので梨華の方からは特に話しかける事は
しなかった。梨華には、まだそこまでの余裕がなかったのだ。
- 79 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年03月19日(火)18時42分55秒
- 中途半端ですが、ここで。
- 80 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月19日(火)19時28分54秒
- この小説のおかげですっかりあややヲタになってしまった。
今や娘。のコンサートより、あややのコンサートの方が楽しみだったりする(w
ストレートな気持ちをぶつけるあやや、最高っす!
- 81 名前:ごーまるいち 投稿日:2002年03月19日(火)20時18分17秒
- ヤッスーを放置している石川さんがイイ!(w)
しかしあやゃが可愛いですねぇ。
このままよしあや推しになっちゃったらどうしよう(w)
変態教師の復活も激しく期待してお待ちしております。
- 82 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月19日(火)21時23分26秒
- ひとみは、予想通り、昨日の昼休みの一件でクラス中は大騒ぎだった。
前々から亜弥とは噂されてるのに、何を今さらと、言った感じで、ひとみは一切無視していたが
真希には無視する訳にもいかず、適当にいなしていた。
そして昼休み―――。
学食で食べ終わったひとみと真希は屋上に来ていた。
亜弥は、高橋や辻、加護らに拉致されて、質問攻めにあっていたようだった。
「でも、羨ましいよ、よっすぃーが」
「なんでよ」
ひとみは気のない返事をする。
「だぁってさぁ、まっつーもカワイイし、それに石川先生だってカワイイじゃん?
その2人に想われてるなんてさぁ、贅沢すぎだよ」
真希は冗談半分で、ひとみに言った。
「石川先生は、分からないよ。それに、もう終わったしね」
ひとみは、真っ青な空を見上げると、軽く溜息をついた。
- 83 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月19日(火)21時23分57秒
- 「あれぇ〜? どうしたの? らしくないじゃん」
「私、あやゃとのコト、ちゃんと考えようと思って」
「マジ?」
思わず真希は聞き返す。
「うん」
「なんかさぁ、それだと噂はマジだったんだって思っちゃうじゃん。
まっつーとよっすぃーって、正直そんな感じには見えなかったんだけどなぁ。
それにさぁ、石川先生とは、まだ何も始まってないじゃん。それなのに終わったなんて
おかしくない?」
確かに始まってないが、亜弥との濃厚なラブシーンを見られてしまっては何も言えないだろう。
さすがに真希には、この事は話せずにいた。
「いいんだよ。私、あやゃのコトも、好きって言う気持ちに気付いちゃったから」
「ふぅん。まぁ、よっすぃーがそれでいいって言うんなら、私は何も言わないけど」
真希は、まだ何か言いたげだったが、それ以上は何も言って来なかった。
- 84 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月19日(火)21時25分11秒
- 今日も昨日に引き続き保田と学食でお昼を取っていた。
昨日のようには、会話は弾まず、どこか保田の方も遠慮している風な感じが否めなくて
梨華は、それが気になり、自分から思い切って昨日の夜の事を聞いてきた。
保田の方から、全く昨夜の話を出して来ないのも、梨華には非常に気になったのだった。
「あの、保田先生?」
「なぁに? 石川先生」
「き、昨日の夜なんですけど…私、なにかしましたか?」
なにか に保田は酷く反応し、梨華の方が驚いてしまった。
「なにかって? あ、いやなんでもないわ。別にしてないわよ」
取ってつけたような言い方に、梨華は確信した。
(やっぱり、私、保田先生に何か失礼な事しちゃったんだ…。どうしよう…)
どうしようと言っても、してしまった事を取り消す事は出来ない。
取りあえず、謝らなくてはと思い、梨華は深々と頭を下げた。
- 85 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月19日(火)21時25分43秒
- 「保田先生。本当に申し訳ないです。昨日ので分かったと思いますけど…
お酒入ると…その…記憶がスッポリと抜け落ちてしまいまして…。自分でも断片的にしか
覚えてないんですよね」
「そう、やっぱり覚えてないのね」
「え?」
「いいわ。私も覚えてないから。石川先生を家まで送り届けただけよ。他には何もないわ。
それでいいじゃない。もうお互い忘れましょう」
覚えてないのに、忘れるも何も、それって矛盾してませんか? と言いたい梨華だったが
保田があまりにも真面目な顔で言うから、梨華は頷くしかなかった。
- 86 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月19日(火)21時26分27秒
- 「すみません…」
何に対して謝ってるのか分からない梨華だったが、また保田に謝るのだった。
「でも、いい? 石川先生。あなたお酒弱すぎね。今度は、お酒抜きで話しましょう」
嫌がる梨華に酒を勧めたのは、保田張本人なのに、それはすっかり忘れている。
そして、さらに付け足した。
「あと石川先生は、飲んだ時は誰も家にあげない方がいいわよ。相手も傷つくからね」
それだけ言うと保田は先に席を立って、食堂から出て行った。
―――相手も傷つくって? やっぱり私、保田先生に…。
何をしたのか分からない分だけ、梨華は恐ろしかった。
だったら、この前のひとみとの時も、家で何かあったと言う可能性が強くなる。
ここは勇気を振り絞って、あの晩、何があったのか、ひとみに聞いてみたい衝動に駆られた。
一度思い立つと、すぐにでも聞かないと気が済まない性格の梨華は、なんとか今日、ひとみと
会えないものかと画策する。しかしながら、テスト1週間前は、生徒の職員室の出入り禁止であるし
放課後は、平家と試験の打ち合わせもしなければならず、とてもじゃないが、ひとみと会う時間が
取れそうになかった。それに、ひとみには、亜弥がいる。
- 87 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月19日(火)21時27分09秒
- ―――本当にうまくいかないものね。最初に、無理矢理でも何とかしてしまうんだった。
って何言ってるのよ、私ってば。落ち着いて!
梨華は自分が自然とそんな考えを持っていた事を知り、また恐ろしくなった。
―――もぅ、ヤダなぁ。なんとかならないかしら、この性格。
梨華は両手を頬に当てると、溜息をついた。
そんな梨華の百面相を見ていた高橋は、微笑みながら今まで保田が座っていた席に座った。
「石川先生」
「…ん?」
―――えぇと…、この子は…。高橋さんって言ったっけ?
さすがの梨華も昨日の今日で、保田と張り合って話していた強者だったので高橋の事は
覚えていた。
「あぁ、高橋さん?」
自分の事を覚えてくれた事に対して、高橋の顔は更に笑顔が増した。
「はいぃ。覚えていてくださったんですね! 凄い嬉しいです!」
―――あれだけ保田先生とやりあえれば上等だわ。嫌でも覚えますって。
- 88 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月19日(火)21時27分52秒
- 「可愛い生徒を覚えるのは得意なんだよ」
梨華は珍しく冗談を言って自分も笑った。しかし、高橋は冗談には取らなかったようだ。
「石川先生に、そう言ってもらえるなんて、高橋光栄です。
そうだっ、石川先生のコト、梨華先生って呼んでもいいですかぁ?」
「え? ま、まぁいいけど」
随分と馴れ馴れしいなぁと梨華は思いながらも、ダメと言う理由も見つからずに頷いた。
(梨華って呼んで欲しいのは、ひとみちゃんだけなんだけどなぁ…。無理か…)
高橋は、そんな梨華の心の内など気にせずに、嬉しそうに言った。
「嬉しいです。じゃぁ今日から梨華先生って呼びますね。梨華先生!」
「どうぞ」
(梨華先生…なんて、なんだか照れくさい。でも、ひとみちゃんに『梨華』
なんて、呼ばれたら、もっと照れくさいカモ。でも幸せカモ。はぁ、ひとみちゃん)
高橋が目の前にいるのに、梨華は、また一人妄想の世界へと旅立っていた。
- 89 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年03月19日(火)21時29分13秒
- 中断してしまったので、再開してここまでです。どうもすみません。
ほんとに、びっくりました(爆)。
>65 じじさん
いしやぐは全く持って考えつかなかったですが何か?
矢口と絡んでないじゃん!(w
>66名無し読者さん
メール欄でもいいんで教えて下さい。小説(^^;)。
よしあや他にありますかね。秀作があったら是非読みたいです。
>67 名無し☆さん
石川さんもようやく動き出しますよ!(遅いけど)
>68 いしごま防衛軍さん
こうなりました。作者がギブうp(w。
>69 夜叉さん
しらふの時には、もう遅く・・・かも?
ヤッスーラストは良い仕事してくれそうです。
>80 名無し読者さん
うぉー嬉しいレスです! そんな私もあやゃコンが激楽しみだす。
この前の横アリもあやゃん時が一番暴れてたような(w。
>81 ごーまるいちさん
完結お疲れ様でした。またメール出すので宜しくです。
変態教師 実は今日あれから書いてました(爆)(謎)。
- 90 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年03月19日(火)23時28分24秒
- あややが王手をかけましたなあ。これに対して石川先生はどうするの
だろうか。更新楽しみに待っています。頑張ってください。
- 91 名前:じじ 投稿日:2002年03月19日(火)23時31分33秒
- そろそろ敗北宣言でしょうか。
今回の件は決定打になる予感。
ラストはよしやすですか?名前みたいだ…
- 92 名前:よすこ大好き読者 投稿日:2002年03月20日(水)05時50分21秒
- 大変遅れましたが・・・・。新スレアーンド大量交信お疲れ様です。(遅すぎ
あやゃが、石川先生よりリードしていますな。
私的には、石にがんばってほしいところですが・・・。
このまま、あやゃもあり?な、複雑でございます。
これからも、期待です!がんがってくださーーーい!
- 93 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月20日(水)18時38分54秒
- -21-
放課後、梨華は滅多に使わない携帯で、ひとみを呼び出す事に成功し、既に気持ちは
ひとみへと行っていた。なかなか、ひとみは「うん」と言わなかったが、なんとか説得して
少しだけ時間をもらったのだった。ひとみと会う為には、平家との時間を早く終わらせなければ
ならない。さっきから上の空の梨華に、平家が気付かない訳がなかった。
「石川先生、もうちっと、集中してもらえるとありがたいねんけど」
中澤と同じく関西弁を話す平家は、梨華の気持ちが浮ついている事を指摘した。
「あ、す、すみません」
ぼんやりしていた梨華は、慌てて平家が提示してきた用紙に目を落とした。
「先生にとっては、初めての試験やし、まぁ今回の試験作りはサポート的になるんやけど
もうちょっと、身を入れて取り組んでもらいたいねん」
梨華が中澤の従姉妹だと言う事を知っているから、平家もあまり強くは言えない。
しかし、それとこれとは別問題。平家は、その辺の区別もビシッとつけたかった。
「ごめんなさい」
梨華は、平家の言う事はごもっともだと思い、また謝った。
- 94 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月20日(水)18時39分30秒
- 「いや、分かればえぇねんけど。そんなに昨日圭ちゃんに飲まされたんかいな?」
平家も少しキツく言い過ぎたかと思い、話を突然、保田の話に切り替えた。
「え? ま、まぁ、飲まされたって言うか断ったのに、ちょこっと飲まされちゃって…」
それ以上の事は言えない梨華は、言葉を濁した。
「圭ちゃんに手ぇ出されへんかったか?」
「手って?」
そう言えば、今まで忘れていたが、矢口にも昨日の朝、意味深な事を言われた事を思い出した。
「ううん、何もなければいいんやけど。まぁ、やっぱりアレは噂やったんやな」
平家は大袈裟に手を左右に振ると、独り言のようにぶつぶつと言う。
「余談終了。ほな、本題にはいろっか」
「はい」
切り替えの早い人だと思い、梨華はクスリと笑った。
- 95 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月20日(水)18時40分10秒
- この後、梨華は集中したおかげで、なんとかひとみと約束の時間に間に合い、
駅の近くの公園に行くと、既にひとみは待っていた。
ただ、木に凭れて立っているだけなのに、梨華には、その姿が光り輝いて見える。
―――ひとみちゃん。カッコいい。私の王子様♪
昨日のショックもなんのその。梨華は再び妄想の世界へ旅立とうとする所をなんとか堪え
現実の世界へと戻り、スーツをパシッと整えると、ひとみに声をかけた。
「ひとみちゃん♪」
その声に、ひとみはゆっくりと振り返った。
心なしかひとみは少し疲れた表情をしているように見えた。
「石川先生…」
声のトーンも沈んでいる。
―――一体、ひとみちゃんは、どうしちゃったの?
「はい」と返事はしたものの正直、ひとみはここに来るのを迷っていた。
(どんな顔して会えばいいんだろう。それに話って?)
ひとみはビクビクしながら梨華を待っていたのだった。
- 96 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月20日(水)18時41分15秒
- 「話ってなんでしょう?」
ひとみはブランコに腰掛けると、梨華の顔は見ずによそよそしい態度で口を開いた。
ひとみは小さく蹴ると、ブランコを揺らし始める。
そんなひとみの素っ気ない態度が気になったが、梨華は構わずひとみの前に立ちはだかると、
ブランコのチェーンを掴んで、動きを阻止した。
「この前、ひとみちゃんがウチに遊びに来た晩のコトなんだけど…」
(私が先生の家に遊びに行った日…)
ひとみは、自分が梨華にキスをした事を鮮明に思い出して顔を赤らめた。
「……はぃ」
少し遅れてひとみがかすかに返事をした。
「あの晩って、私、ひとみちゃんに何かした?」
「なにかって…」
したのは私です。と言えないひとみは、言葉に詰まってしまう。と同時に、梨華が、あまり
に真剣に聞いてくるので、何故今頃そんな事を聞くのか逆に疑問を感じた。
「保田先生に、何か言われたんですか?」
ひとみも気になったので梨華に質問を逆にぶつけてみた。
「えぇ? どうして、そう思うの?」
梨華は目を丸くして聞き返す。これでは、そうですと言っているようなもの。
- 97 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月20日(水)18時41分49秒
- 「保田先生に何言われたんですか? 教えて下さい」
ひとみは無意識にブランコから立ち上がると、梨華の肩を強く揺さぶっていた。
「ひとみちゃん、い、痛いよ」
「あっ…、ご、ごめんなさい」
ひとみは梨華から手を離すと、乱れた服を直しながら謝った。
(私が取り乱してどうすんだよ…)
「ひとみちゃんにまで、そんな風に言われると、ますます気になっちゃうよ」
「石川先生?」
「何言われたのか、話してもらえませんか?」
「うん。『私は何も覚えてないから、もう忘れましょう』とか『飲んだ時は誰も家に
あげない方がいい』とか『相手も傷つくからね』とか、私にはサッパリ言ってる意味が」
ひとみには、保田が言おうとする事は何となく分かった。
やはり、保田と梨華の間にも、何かあった。しかもそれは自分が近くに居たのにだ。
それに気付かずに、自分は亜弥と―――。
亜弥と、あんな事にならなければ、保田と梨華には何か起こっても防げた筈だった。
その為に梨華のベランダに忍び込んだのに、ひとみは自分の落ち度に唇を噛んだ。
- 98 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月20日(水)18時42分52秒
- 「そう言えばさ、ひとみちゃん、昨日ベランダにいつからいたの?
私と保田先生のコト見てたんじゃなかったの? 何か見てたんなら、教えて欲しいの」
「すみません。…何も見てません」
ひとみは亜弥とのキスに溺れ、梨華の事は忘れていたのだった。
「そっか」
梨華は残念そうに言うと、それ以上は聞いてこなかった。
「じゃぁ、話元に戻すけど、ひとみちゃんに、私は何かしたの? 何か言ったの?」
梨華はひとみに詰め寄る。ひとみはブランコに再び腰を降ろすと、梨華を見上げた。
「お願い、ひとみちゃん。教えて」
ひとみは大きく息を吸い込むと、重々しく口を開いた。
「これは…言うつもりなかったんですけど…。先生は……、その」
言おうとするが、シラフの時に言うのは、やはり照れが入る。
「なに? 何聞いても驚かないから」
「先生は…酔って…持ってきた水を……」
「水がどうしたの?」
なかなか言い出さないひとみに、梨華は、早くと促した。
「その…『口移しで…』って……」
ひとみは、その部分だけ早口で言ってしまうと、視線を地面に落とした。
(言うつもりなかったのに…言ってしまったよ…。)
- 99 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月20日(水)18時43分43秒
- 「口移しって…」
梨華は自分で言った事に対して赤面をした。
(もう、私ったらなんて事言ったんだろう? 恥ずかしいよぉ)
「で、それでひとみちゃんは、どうしたの?」
(まさか、ひとみちゃんそれ実行する訳ないよね)
「あの……」
ひとみは言おうか言うまいか、迷っていたが、真っ直ぐに梨華を見つめるとハッキリと言った。
「しましたよ。先生の言った通りに」
「はい?」
「先生、キスは何回も経験あるみたいな風だったし…、私、なんかそれで悔しくて」
(キスは何回もって…ちょっと、待って? 何を言ってるの? ひとみちゃん!)
「ひとみちゃん! キスなんて、私したコトないわよ! ヘンなコト言わないで!」
したことないなんて、威張れる事ではないが、ないのに、あるなんて言われては困る。
「え? だって先生、あるって言ったじゃないですか! だから私は…。あ、いやなんでも…」
「だから何? もう教えてよお」
梨華はひとみの腕を掴むと、強く揺さぶった。
ひとみはサッと頭の中を整理していた。
じゃぁ、私、先生のファーストキス奪ってしまったの?
- 100 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月20日(水)18時44分26秒
- 「あの…。私、先生とキスしちゃいました。悪いと思ったんですけど…
酔って寝てるのに卑怯だと思ったんですけど、先生がか、可愛いんで、つい」
「へ?」
梨華の動きが止まる。
「先生のコト、前から…す、好きでした」
「ひとみちゃん…」
しかし、ひとみは梨華に背中を向けると、更に続けて言った。
「でも…亜弥のコトも、好きなんです。
なんて、おかしいですよね。私には亜弥がいるのに、先生も好きなんて。
でも、気が付いたら先生にキスしてました」
ひとみは早口に言うと、ふっと肩を落とした。
そんなひとみの背中に梨華は抱きつくと、こう言った。
「正直なのね、ひとみちゃんって。私だって、最初会った時から、ひとみちゃんのコト…」
(亜弥、亜弥って…。だから、なんだって言うのよ! 私だって負けないんだから!)
梨華は年甲斐もなく7つ年下の亜弥に、かなり嫉妬を覚えていた。
- 101 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月20日(水)18時45分18秒
- 「先生…」
「ひとみちゃん狡いよ」
「はぃ?」
ひとみは梨華に向き直ると、不思議そうに梨華を見つめた。
梨華はひとみの肩に手を置くと、少し背伸びをして、顔を上向きにして
触れるだけのキスをした。
「私が寝てる間にキスするなんて…」
わざと梨華は甘い声で言うと、ひとみの頬にも軽くキスをする。
「先生……」
梨華のくちびるが触れると、ひとみの身体は電流が走ったような感覚にとらわれた。
- 102 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月20日(水)18時46分28秒
- 「どれだけ、この瞬間を待ちわびたコトか、ひとみちゃん分かる?」
ひとみの顔を上目遣いで見つめる梨華に、ひとみも切なそうに言った。
「先生だって狡いですよ。人をその気にさせておいて…。それなのに
その後は気のないような素振り見せて…」
「狡いのは、ひとみちゃん!」
梨華は、ひとみのくちびるに人差し指を当てると言葉を遮った。
「!!」
「教室とかベランダとか…そういう人の目に触れるところで、
キ、キスなんかしないでちょうだい。もっと学生なら爽やかな交際を
するべきなんじゃないかしら?」
梨華は思いだしたのか、顔を赤く染めると俯き加減に言った。
(もう私ったら何言ってるのかしら。別に2人の交際認めてる訳じゃないわよ!)
- 103 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月20日(水)18時47分24秒
- 「……す、すみません。まさか…教室のは、見られてるとは…思わなくて」
ひとみは頭を掻きながら謝る。否定をしないところがバカ正直である。
「今度、私の目に触れるところでキスしたら許さないんだから!」
梨華は膨れっ面で言うと、ひとみの胸に顔を埋めた。
(ひとみちゃん…。好き。大好き。もっと前から、こうしていたかった。
ひとみちゃんを独占したい…)
「せ、先生。あの…」
ここも人目に触れるのに…とひとみは思いながら、ひとみは降ろしていた
手を梨華の背中に回した。
「ひとみちゃん…」
梨華はゆっくりとひとみに顔をあげると、静かに目を閉じた。
(こ、これは…キスを待ってるって事?)
亜弥と同じく長い睫毛。ツンと立ち、それでいて柔らかそうなくちびる。
少し前だったら、躊躇わずにその待ち受けているくちびるにキスを落とした
のだろうが、ひとみは亜弥の顔がチラついて、素直にキスをする気持ちになれなかった。
そして、ひとみは、また確信をするのだ。
幼なじみとしか見ていなかった1つ下の妹的な存在の亜弥に確実に惹かれている事を―――。
- 104 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月20日(水)18時48分30秒
- ひとみは、梨華に気付かない振りをして、梨華から離れた。
(ひとみちゃん?)
「先生…。話って、それだけですか? もう私帰りますね」
ひとみは事務的な口調になると話を切り上げて梨華に礼をして帰ろうとする。
明らかに避けようとする態度のひとみに、梨華は強い口調でひとみを呼び止めた。
「待って。このままじゃ帰さないわよ」
- 105 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年03月20日(水)18時59分15秒
- かなり長くなってしまいました。
やっといしよしです!長かったです。でも期待には添えられなさそうですが。
>90 いしごま防衛軍さん
石川先生の攻撃に、吉は耐えられるかどうか? ってところでしょうか。
>91 じじさん
よしやすかよっ! それは100% な い 。
>92 よすこ大好き読者さん
多分、予想通りのラストになるかと。
出張お疲れでしょうががんがって下さい。
- 106 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月20日(水)19時35分10秒
- よっすぃ〜、よくぞキスを我慢した!
あなたを誉めてあげたい。そりゃーあややの顔が浮かぶわさ。
でも、先生がただでは帰してくれなさそう。よっすぃ〜ピンチ!か?
あややと100回心の中で言うのだ!(w
- 107 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月20日(水)19時36分37秒
- いしよしに期待。作者様頑張って下さい。
- 108 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月20日(水)20時16分45秒
- 同じくいしよしに期待したいところですが
やはりよしあやですかねぇ…ですかねぇ…ですかねぇ…(泣
- 109 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年03月20日(水)22時05分47秒
- 石川先生の猛攻撃がやっと始まりましたが、あややが王手をかけてますからねえ。
石川先生はよっすぃーの気持ちをあややから自分の方に引き戻すことはできる
のだろうか。石川先生ならできるはずだ。頑張れ!!
更新楽しみに待っていますよ。ヤッスーは石川先生が負けたとき石川先生の
慰め役にまわってほしいです。ヤッスーはどうなるのだろうか。
今はいしよしを楽しませていただきます。
- 110 名前:名無しさん 投稿日:2002年03月20日(水)22時41分44秒
- お初です!よしあやいいっすね〜(^-^)なんかあまりないカップリングで新鮮です。最後にはあやゃを選んで欲しいな〜よしあやサイコー!!
- 111 名前:名無し男 投稿日:2002年03月21日(木)00時11分05秒
- 猛然と詰めにかかる石川さん萌え〜
吉澤城陥落近し!?
- 112 名前:名無し 投稿日:2002年03月21日(木)00時37分07秒
- いやいや・・・やっぱいしよし一番っしょ!!
よしこ〜!そのまま落ちてしまえ〜(w
- 113 名前:じじ 投稿日:2002年03月21日(木)05時52分08秒
- 最後の言葉に期待!
このままじゃ帰れませんよね!!!
先生がんがれ!
神様もちょっと鬱でもがんがって!(w
- 114 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年03月21日(木)12時09分57秒
- 激しくいしよし推しなのですが・・・・・。
う〜〜〜ん。じれったい。(笑
私も、石の最後の言葉に期待!!
- 115 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月21日(木)13時21分41秒
- -22-
梨華は、ひとみの腕を掴むと、無言で自分のマンションの方向に歩き始めた。
ひとみの方が力は強いから、無理をして、梨華の手を振り解こうとすれば
出来るのだが、ひとみは敢えてそれをせずに、されるまま梨華と一緒に
マンションへと連れて行かれた。
ドアを開けるなり、梨華はひとみに抱きつくと、自分からくちびるを激しく重ねて来た。
抵抗しないひとみに梨華は苛立つと、すぐにくちびるを離した。
部屋の中は生ぬるい空気が佇み、なんとも気持ち悪い空気が淀んでいた。
- 116 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月21日(木)13時22分35秒
- 「意気地なし!」
「………」
「そんなに松浦さんが好きなら、私なんか拒否すればいいでしょ?
自分からはキス出来ないクセに、なによ…私からのキスは受け入れるわけ?」
梨華は跪くと、いつの間にか涙声になっていた。
「だって…先生のコトも…好きなのは事実だから」
ひとみも梨華の横に跪くと、そっと肩に手を置き梨華を抱き締めた。
「優しくしないでよ…。狡いよ、そんなの」
そんな事されたら、もっと好きになってしまう―――。
梨華は、わっと堪えていたモノが吹き出すとひとみの胸で泣き崩れた。
「ごめんなさい。全て私が悪いんです。先生は…悪くないです」
ひとみは暫く梨華の髪の毛を撫でていたが、梨華の顔を上げさせると自らくちびるを重ねた。
- 117 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月21日(木)13時23分35秒
- 「…ひ…とみ…ちゃ…ん?」
「私だって…本当は先生と…こうしていたいです。
でも…先生のコト、これ以上好きになっても困るし…」
ひとみは言い訳めいた事を言いながら、亜弥を裏切っている事に後ろめたさを感じていた。
だったらキスなんかしなければいいのに、なんて自分を責めながら。
「困るコトなんてないよ? もっと…もっと好きになって」
「先生……」
「梨華って呼んでって言ってるでしょ?」
「…梨……華…」
「ひとみちゃん…。私は、あなたが好きなの…」
梨華はひとみの上に覆い被さるようにして床に崩れ落ちた。
- 118 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月21日(木)13時24分26秒
- 抵抗しないひとみ。むしろ、その表情は諦めにも似ていて、梨華は酷く自分が悪い事を
しているような錯覚にとらわれた。いや、実際そうなのだが。
しかし、押し倒したはいいが、その後がスムースにいかない。
夢で何度も繰り広げた、ひとみとの愛の営みは、現実にはうまくいかないのだった。
夢の中のひとみちゃんは、もっと上手に愛してくれたのに…。
それは全て自分の妄想なのか? 梨華は初めてひとみに触れた時の事を思い出していた。
あまりに大胆な行動に自分自身が一番驚いたものだったがあの時は必死だった。
ひとみに近づきたくて変態行為を働いてしまったが後悔はしていない。
一人えっちに励んだ事も…後悔はしていない。
全てひとみと愛の時間を楽しむ為…。
- 119 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月21日(木)13時25分45秒
- ずっと梨華が黙ったままなので、ひとみはさすがにおかしいと感じて
心配そうに梨華の顔を覗き込んだ。
「先生? どうかしました?」
「ん?」
気付けば目の前にひとみの大きな目があって…。
梨華はビックリして後ずさってしまった。
「きゃぁ!」
「きゃぁって、失礼ですね。先生は…」
ひとみはそう言って笑うと、立ち上がった。そして梨華の目の前に手を差し伸べる。
「先生も立って下さい」
梨華の手を握って立たせると、ひとみは梨華を引き寄せた。
「ひとみちゃん…」
「もぅ、先生は一体ナニしようとしてたんですか? 今…」
ひとみはニヤニヤしながら梨華にわざと聞くのだ。
「え? 今?」
(ナニしてたっけ? ひとみちゃんを押し倒して…。え!!?)
「べ、別に何もしようとしてないわよ。ヘンな想像しないでちょうだい」
梨華は真っ赤になりながらそっぽを向いた。
(な、なんかすっごく恥ずかしい…。いやだぁ、もう…)
梨華は両頬を手で押さえると、自分でペシペシと軽く叩いた。
- 120 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月21日(木)13時27分41秒
- しかし、さっきの重々しい空気は、どこかへ行ってしまっていた。
「先生」
ふいに名前を呼ばれて後ろから抱きすくめられる。
「ゃんっ!」
「先生は、シラフの時でも可愛いですね。やっぱり…私、諦められないなぁ先生のコト…。
でも、中澤先生とか保田先生に怒られたくないから」
「な、なんでそこで、裕ちゃんとか保田先生が出てくるわけぇ?」
不満そうな声をあげる梨華に、ひとみは笑いながら言った。
「だって、保護者と教育指導係じゃないですか」
(それに…保田先生は石川先生の事…マジで狙ってるみたいだし)
それは言わないでおいた。どうせ梨華が本気にしてないのは目に見えているから。
「私にも、1つ下の恐い幼なじみがいますしね。あとうるさいクラスメートもいますし」
梨華はひとみの腕からスルリと抜けると、ひとみと向かい合い不服そうに言った。
- 121 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月21日(木)13時29分57秒
- 「そういう困難を乗り越えてこそ、私とひとみちゃんの愛は育まれて行くんじゃないの?」
「………」
ひとみはそれには答えずに時計をチラッと見ると「もう帰らなくちゃ」と言って
玄関に目をやった。
「困るって何よ〜! 困らないじゃないよ。
私、ひとみちゃんのコト諦めないからね? 松浦さんから奪ってやるんだから!」
「あやゃが聞いたら喜びそうなセリフですね」
ひとみは誤魔化すように靴紐を結びながら言う。
「一体、ひとみちゃんの気持ちはどっちなの?」
梨華は実力行使で、ひとみの後ろに抱きつくと胸を押し付けながら言った。
こうなったら色気でくどくしか、なさそうだ。
亜弥に勝てる事と言ったら、このくらいしか。
「ぁっ。ぃゃ…どっちも…好きです」
ひとみの動きが一瞬止まる。
「どっちもって狡いと思わない?」
梨華はひとみの背中に胸をグリグリと押し付けながら耳元で囁いた。
- 122 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月21日(木)13時33分52秒
- -23-
梨華は素早く後ろのブラのホックを外すと、一瞬ひとみから離れて
ブラウスのボタンを外し、ブラごと取り放った。
梨華は自分でも変態な行為をしていると自覚しながら、それでも必死であった。
変態教師・石川梨華の再来である。
「せ、先生。どうしたんですか?」
ひとみは、なんとなく分かってはいたが聞かずにはいられなかった。
後ろを振り返ったら、いけない事は本能的に分かってはいたが。
「ひとみちゃん。帰さないってさっきも言ったでしょ?」
上半身裸になると、梨華は先ほどよりも強くひとみに抱きついたのだった。
さっきよりもリアルに胸の感触があたり、ひとみの心臓は途端に鼓動が早くなる。
亜弥よりも大きい、その感触にひとみは、早くもいけない気持ちになっていた。
(こんなのってアリ? や、やっぱり石川先生は…変態だよ…)
少しの間、忘れていたが、梨華の痴漢行為をひとみは思い出していた。
- 123 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月21日(木)13時38分08秒
- これでは電車での痴漢行為となんら変わらないと梨華は自分を責めながら
しかし、そんな自分の痴態に逆に興奮し始めていた。
(な、なんか…感じちゃう…ヨ…)
梨華はひとみの背中にグリグリと円を描くように胸を押さえつけながら
少しだけ息が荒くなっていくのを感じていた。
「んっ…ぁっ…はぁ…」
(ちょ、ちょっと先生! い、一体ナニやってんのさ? 人の背中で!)
ひとみを想い一人えっちに毎夜耽った事もあった梨華だが、その本人の
背中を借りて、行為に及ぶとは前代未聞の事だった。
- 124 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月21日(木)13時40分06秒
- 「せ、先生…」
ひとみは小さな声で呟くが、梨華は夢中で動きを止めようとしない。
「ぁんっ…ぅっ…はぁ…はぁ…」
梨華の喘ぐ声は大きくなる一方だった。
(そんな大きな声出したら外に聞こえちゃうよ…)
第一、ここは玄関の前である。ひとみはハラハラしながら、しかしその一方で
梨華の聞いた事のない、その甘く艶っぽい艶めかしい声にもんもんとし始めていた。
「せ、先生!」
ひとみは目を瞑ると、思い切って梨華の方に振り返った。
思いあまって梨華の胸の谷間に顔が埋もれる風になってしまい、
行為を続けていた梨華は、ハッと我に返った。
「ぁんっ……」
少し汗ばんだ梨華の胸に、ひとみはパッと顔を離すと、その大きな胸とご対面したのだった。
(で、でっけ〜!)
ひとみは一瞬我を忘れ、梨華乳に感動する。
「きゃぁっ!」
梨華は今までの行為の方が余程恥ずかしいのに、いきなり胸元を押さえて屈み込んだのだった。
- 125 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月21日(木)13時41分19秒
- 「先生。なんで上半身裸なんですか?」
ひとみは視線を逸らし、梨華に聞いた。
まだ心臓がバクバク言っている。
「聞かないでー!」
梨華は今頃になって恥ずかしさがこみ上げて来たのか、顔を真っ赤にして叫ぶ。
確かにしている事は、変質極まりないのだが、そんな梨華をひとみは可愛いと感じてしまう。
ひとみは床に落ちているブラウスを拾うと、梨華に羽織ってやりながら言った。
「そういうコトするの…私だけの前にして下さいね。風邪ひきますよ」
さすがにやりすぎたのかと反省したのかその後は、梨華は大人しくなり
終始言葉も少なかった。
- 126 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月21日(木)13時42分01秒
- 「じゃぁ失礼します」
ドアノブに手をかけたひとみに、梨華は「ちょっと…」と呼び止めた。
「はい」
ひとみは梨華を振り返る。
「今度…テスト終わったら……一緒にドライブ行かない?
この前のお詫びと…今日のお詫び」
梨華は頬を染めながら、ひとみを誘った。
「いいですよ。楽しみにしてますね」
ひとみはニッコリ笑うと梨華に背を向けたが、思い出したようにまた振り返った。
「…可愛かったですよ、先生…」
「え…」
ひとみは「おやすみなさい」と言い残してドアを開ける。
梨華は、また今頃になって頬が熱くなるのを感じていた。
- 127 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月21日(木)13時44分59秒
- ひとみは梨華のマンションを後にして帰路に着くまでの間、先ほどまでの一連を
思い返していた。まだ、背中の部分に梨華の感触が残っている。
あのまま梨華に誘われていたら、どうにかなってしまいそうだったが、
何とか理性で抑えていた。
自分を誉めてあげたい。でも、ちょっと惜しかったかな。
そして、家の前では亜弥が恐い顔をして立っていた―――。
- 128 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年03月21日(木)14時01分04秒
- 更新しました。初期の変○教師の存在を忘れていたんですが
まぁいざとなると大胆な行動に出る石川さんです。再び吉澤の心にも波風が…なんて?
>106 名無し読者さん
よっすぃ〜グリグリにやばかったんですけどね。結局キスしやがったですが(爆)。
>あややと100回心の中で言うのだ!(w
これいいですね。あとで使わせてもらうかも。
余計なシーン入れますんで(余計かよっ!)。
>107 名無し読者さん
あぅ。みんな、結末どうなるか殆どお見通しなんでしょうか?
まぁ今までの流れからして、何となく分かってるんでしょうな。
>108 名無し読者さん
泣かないで下さい。
>109 いしごま防衛軍さん
これからは殆ど作者の気持ち次第だったりして(苦笑)、本当に迷う所です。
でもラストは、やっぱり…。読まれてる感じですね(w。
- 129 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年03月21日(木)14時02分10秒
- >110 名無しさん
よしあや最高の声がチラホラあると嬉しいんですけど、私はいしよしヲタ。
迷い迷って・・・どうしようかなぁ(苦笑)。
>111 名無し男さん
吉澤を落とすのは簡単だったんですけど、敢えてやめました。
>112 名無しさん
落ちるのは簡単。でも落ちたら、この後の話の流れが難しくなってしまうので。
ヘタレなんでごめんなさい(苦笑)。でも、この後もさせちゃうつもりだけど(ぉぃ。
>113 じじさん
強気に出た割に、石川はへなちょこですね。ダメですね。
そこがツボだったりしますが、猥褻教師なだけな気も…(汗)。
>114 よすこ大好き読者。さん
期待に応えられずすみませんでした。
まだ石川の攻撃は、こんなもんでは。
- 130 名前:サウ 投稿日:2002年03月21日(木)14時07分49秒
- ああ、リアルタイムで読めてしまいましたワショーイ
変態教師リカチャンに萌えー萌えー萌えー!サイコーっす!
もっと変態ぶり発揮してー!(って私は変態読者・・鬱)
よしこー、変態リカチャンに落ちてしまえ〜〜
- 131 名前:130 投稿日:2002年03月21日(木)14時09分37秒
- あっ、もしかあしてあげてしまいました!?
ごめんなさいーーーーー(興奮しすぎて・・)
- 132 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年03月21日(木)16時47分17秒
- 訂正。
>121の「困るって何よ〜! 困らないじゃないよ。
これはカットして下さい。会話がかみ合ってない(w。
>130.131サウさん
大丈夫です。元からあがってますので(w.お気にせずに。
- 133 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月21日(木)18時11分35秒
- むむっ、やはりただでは引かない石川先生ですな。
よくぞ、キスでこらえた、えらいぞよっすぃ〜!
しかし、このまま押され続けたら・・・ダー!いけない気持ちになったら
あのベランダでのキスを思い出すのだ、よしこ。
- 134 名前:名無し☆ 投稿日:2002年03月21日(木)19時17分41秒
- 石川先生危ないですね・・・。
よしあやもいいけど、いしよしもいいかも・・・。
よっすぃ〜の気持ちはいったいどっちに?!
- 135 名前:理科。 投稿日:2002年03月21日(木)20時21分53秒
- やっと師匠の作品が見れました(泣)…。
凄い更新の量ですね。変態先生、復活ですか。
今回、心が揺れますね…。
あやゃも梨華ちゃんもイイ感じです。
がんがってください♪
- 136 名前:ごーまるいち 投稿日:2002年03月21日(木)21時14分47秒
- 変態教師の復活、おめでとうございます!待ってました!(^^)/
梨華乳との感動のご対面も非常に萌えました(w)
しかし何度も思うのですが、執筆量すごいっす。ホント尊敬します!
- 137 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年03月21日(木)22時00分53秒
- 私には、どっちになるのかわかりませぬ。
ドキドキするだす。(笑
背中の梨華乳にハゲーシク萌え!!
ついていきます。がんがってください。
- 138 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年03月22日(金)09時42分57秒
- よっすぃーもなかなかやりますな。石川先生の猛攻撃をくいとめるとはな。
これからどうなっていくのか楽しみです。頑張ってください。
- 139 名前:夜叉 投稿日:2002年03月22日(金)11時02分34秒
- 祝!復活、○態教師、石川梨華(爆)。
も、もう師匠にお任せです!!がんがってください。
- 140 名前:じじ 投稿日:2002年03月22日(金)16時07分51秒
- 変態教師復活ワショーイ!
やっぱり積極的に攻めないと(w
- 141 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月22日(金)18時35分17秒
- -24-
「あやゃ…」
「ひーちゃん! どこ行ってたの!?」
あまりに亜弥が凄い形相で自分を睨むモノだから、ひとみは萎縮してしまった。
「どこって…。い、石川先生のところに…」
途端に声が小さくなる。
「またぁ?」
亜弥はひとみに詰め寄った。
「にしても遅い! 遅すぎる!」
「あ。何もないから、ホントに」
ひとみは亜弥の横をすり抜けるとドアに手をかけた。
「嘘。ひーちゃんが、そう言う時は決まって逆になんかあるんだから!」
「ホントにないって」
(正確には、ありそうだったけど、なかったと言うのが正しいか。)
なんて、どうでもいい事を心の中でひとみは呟いていた。
- 142 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月22日(金)18時36分49秒
- 「だからさぁ、あやゃには、ちゃんと言ってるじゃんか」
ひとみは部屋に入っても、しつこく亜弥の尋問に受け答えていた。
「ホントに? キスとかしてないよね? それ以上とか…」
「ぅ…ぅん。キスは…」
(それ以上って、あの胸グリグリは、どう入るんだろうか?)
ひとみは馬鹿な事を考えていた。
「キスしたの?」
ひとみは無意識に『キス』と言ってしまい、口を押さえたが後の祭り。
「んーと、されちゃったと言うか…」
「もぅ!」
亜弥は真っ赤になってひとみを睨んだ。
「ごめん…」
「どうしてひーちゃんは押しに弱いのよ!」
そうは言ってもそれは仕方のない事でもある。
- 143 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月22日(金)18時37分38秒
- ひとみは亜弥にも梨華が好きな事は言ってあるのだし、嫌いならともかく
好きな人物からキスを迫られたらやはり、それは断れないと言うモノだ。
それにしても、ひとみはいいのか悪いのか、正直すぎる。
「ひーちゃんには罰として、今夜は100回のキスの刑!」
「なんだよソレ…」
「じゃぁ…50回亜弥が好きって囁いてキスするのでもいいよ」
亜弥はひとみに抱きつくと、耳元でわざと、ふぅーっと息を吹きかけた。
「やっやめろって。だいたい、そんなにキスしたら口が…ふやけちゃうよ」
ベッドに寝転がりながら、ひとみも亜弥を抱き締め返す。
ひとみも、いつの間にか、亜弥とこうやってジャレ合う事に幸せを感じ始めていた。
梨華と居る時とは違う空間。長年亜弥と過ごした、この時間を―――。
- 144 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月22日(金)18時38分48秒
- -25-
そして一週間以上が過ぎ、テストも、あと1日となった、とある日。
梨華とひとみの仲は一向に進展しなかった。と言うよりは、ひとみが避けていたのと
梨華もテスト中と言う事もあり、ひとみには特に近づく事をしていなかったのだ。
しかし梨華は、ひとみが避けているのは、亜弥が強制的にしているのだと思い込んでいた。
「裕ちゃん、ちょっと相談が…」
困り果てた梨華は、再び中澤の知恵を借りようと、夜、中澤の家に来ていた。
そして、今までの自分の行動や経緯を思い切って中澤に話した。
「梨華! お前っちゅーヤツは。呆れてモノも言えんわ!」
中澤は苦虫を潰したような顔をすると、缶ビールを一気に飲んだ。
今夜はきちんと話したい梨華は、ノンアルコールである。
- 145 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月22日(金)18時39分35秒
- 「やっぱり?」
「大体やな、そんな猥褻な行為までしといて、どうしてその後、いきなり素に戻んねん!
梨華は、もう一歩のところで押しが足りんのや!」
これは半裸でひとみの背中に胸を押しつけた時の話だ。
「だって…。やっぱり恥ずかしいし」
梨華は真っ赤になっている。
「なにが恥ずかしいや。そんな痴態晒す方がよっぽど恥ずかしいねん」
「………」
「しかしやなぁウチが梨華に、そんなんされたら、構わず梨華を押し倒すねんけどなぁ。
まぁ、そんだけ松浦のコト想ってんねんな。ちょっと吉澤見直したで」
中澤は梨華に呆れ、ひとみに感心しながら言った。
「裕ちゃん、どうしたらいい?」
「今度、吉澤といつ会うんや?」
「取りあえずドライブに誘ったんだけど」
「ドライブかいな! 梨華、まだチャンスはあるかも知れへんで?」
中澤はニヤリと笑った。
しかし心の中では、こうも呟いていた。
(梨華ぁ、吉澤は辞めておいた方がえぇかも知れんな。これはウチの勘やけど。
この勘は当たらない事を祈っとるわ。)
- 146 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月22日(金)18時42分45秒
- 一方、亜弥は、珍しく加護と一緒にファミレスでお茶をしばいていた。
テストもあと残すは1日で、これが終わればテスト休み、そしてすぐに夏休み。
既に終わったも同然で開放的な気分になっている。
「よっすぃー、亜弥ちゃん居るのにけしからんやっちゃ。亜弥ちゃんばっか、ヤキモキ
するコトあらへん。たまには、よっすぃー困らせたらえぇねん」
珍しく加護は怒っていた。
加護も、ひとみと亜弥が真剣に付き合っている事は知っていた。
だから、尚更、まだフラフラと梨華に想いを残しているひとみに腹を立てているのだった。
- 147 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月22日(金)18時43分38秒
- 「でも、ひーちゃんは優しいよ」
「甘いねん! 大体、亜弥ちゃんもやなぁ、もっとよっすぃーに厳しくした方がええで?」
「それは分かってるけどぉ。でもさ、ひーちゃん応援するなんて言っちゃったし」
だから、そう言った手前、梨華と会う事も気持ちの上ではイヤだが許しているのだ。
ドライブに誘われたなんて言う話を聞かされた時は、驚いたものだったが。
「よっすぃーもアホやねんな。バカ正直にドライブに誘われたなんて、言うか? 普通?」
「それは私が…」
「普通は隠すやろ。バカかとアフォかと。小一時間問いつめたいねん」
亜弥は加護が自分の事のように怒ってくれる事に感謝していた。
「あいぼん、ありがとう」
「お礼はまだ早いわ。ウチに良いアイデアが浮かんだで」
加護も頭にポッと豆電球が点いたのか、ニヤッと笑うと、亜弥の耳元でこそこそ話し出した。
- 148 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年03月22日(金)18時54分54秒
- この後、どうしようか迷ってるんで更新止めときます。
みんな変態好きって分かって安心しましたけど(爆)。
松浦の気持ちを思うと、非常に罪悪感を感じてしまう私はダメなんでしょうか?
>133 名無し読者さん
よしこも、そろそろ限界なようですが。どうしましょう。
好きじゃなくても、あんな事されたら…(略。
>134 名無し☆さん
いしよしも良いですか…。よっすぃーの気持ちは決まってる筈なんですが
グラグラしてます。(私が一番グラグラしてるのかも)
>135 理科。さん
ひさぶりです。理科。さんの新作も応援しております。
あやゃは出るんでしょうか?(と場違いなコメント)
次回も石川さんは変態振りを大発揮!?
- 149 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年03月22日(金)18時55分26秒
- >136 ごーまるいちさん
今のところストックあるんでラクしてるんですよ。
私もごーまるいちさんの小説楽しみにしております!
>137 よすこ大好き読者。さん
うぃーっす。梨華乳って表現もアレでしたね(w.
>138 いしごま防衛軍さん
よっすぃーも既にギリギリなんで、もうダメかも。
>139 夜叉さん
なんか申し訳なくなって来ました。今さらながらに赤面(爆)。
>140 じじさん
攻めるのは簡単なんですが、その後の処理が(w。
- 150 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月22日(金)22時23分49秒
- 作者さんの思うように進めていけばいいんじゃないでしょうか?
どういう結末になっても、文句なぞ言いませぬ。
ただ、すっかりあややヲタになった自分としては・・・・・・
なんて事を言って、困らせたり(w
ひーちゃんじゃらすぃ〜作戦、見てみたいものです。はい。
- 151 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月22日(金)22時26分02秒
- 恥ずかしい・・・じぇらすぃ〜の間違いだ。
- 152 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年03月23日(土)00時34分47秒
- うむむ、あややは高みの見物をしておいたほうがいいかも
よっすぃーの判断がものをいうのでは?
石川先生もはや風前の灯火なのか。石川先生頑張れ!!
石川先生が中澤先生と対よっすぃー用の実戦演習をしているところを
見たかったりします。
更新楽しみに待っていますよ。ゆっくりじっくりでいいですよ。
頑張ってください。
- 153 名前:理科。 投稿日:2002年03月23日(土)03時55分00秒
- <ポッと豆電球が点いたのか、ニヤッと笑うと
…加護さん。恐いですなぁ…。
でも何だろう?(ドキドキ
師匠、あちらの方もこちらの方もガンガンですなぁ、凄い。
がんがんってくださいまし♪
- 154 名前:たひち 投稿日:2002年03月23日(土)13時55分15秒
- 遅ればせながら読ませていただいてます。
もうすごい萌え!です。
いしよし大好きなんですけど
この小説読んでよしあやも好きになってしまいましたー。
いつも更新が早くて尊敬です。
- 155 名前:じじ 投稿日:2002年03月23日(土)15時07分58秒
- 中澤さんの悪い予感が当たらない事を祈ってます。
ああ…ラストが来るのが怖い…。
- 156 名前:うっし〜 投稿日:2002年03月23日(土)19時23分52秒
- はじめまして。偶然発見しました。よしあや最高です!
- 157 名前:ごーまるいち 投稿日:2002年03月23日(土)22時10分00秒
- いしよし推しの自分と、よしあやに心惹かれていく自分がいて戸惑ってます(w)
中澤さんの予感が当たらない事を祈りつつ、更新をお待ちしてます(^^)
- 158 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年03月24日(日)13時33分31秒
- ウガーやっぱ、皆さんよしあやなんすっかね?
たしかに、あやゃはかわいいけど、けど・・・・・・・
あそこまで思いっきり大胆に変態な石川先生を、応援したい気も・・・。
続き待ってマース。
- 159 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月24日(日)13時48分30秒
- よしあやは見た事ない分野なので期待大なんすよねぇ(w
んでもやっぱ作者さんの意向次第っすよ♪自分はそれに従い尽くしますんで♪(w
- 160 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月24日(日)14時11分00秒
- -26-
翌日、全教科のテストが終わり、梨華は、ここぞとばかりにひとみを音楽室へ呼んだ。
あの問題のあった夜以来、久しぶりに2人で会う事に、梨華もひとみも訳もなく緊張した。
あの日以来、ひとみは悶々として、なかなか勉強が手につかない程だった。
そして夢にまで出てきて、気付いたら亜弥の上に…なんて事も数回あり、その度に
ひとみはギョッとしたものだ。今でも、ひとみの背中には梨華の胸の感触が残っているような
気さえする。そんな感触も夢もやっと忘れかけていた頃に、梨華に呼ばれ、ひとみの心は
またもや胸騒ぎがした。
―――また、何かされたら…?
ひとみは何かを期待してる訳でもないが、なんとなく躊躇われてなかなかノック出来ないでいた。
しかし、ひとみは3度目はないだろうと、勝手に納得し、深呼吸してノックをした。
―――トントンッ―――
「吉澤さん? 入って」
中で梨華の声がすると、ひとみは、そっと扉を開けた。
- 161 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月24日(日)14時12分36秒
- 「テストの出来どうだった?」
梨華は軽く試験の話をしながら、ひとみの方に振り返った。
「…ま、まぁ、いつもと変わらずですよ」
ひとみは梨華の胸元に自然に目が行ってしまい、慌てて視線を床に落とした。
梨華の胸を鮮明に思い出してしまい、ひとみの鼓動は早くもドキドキし始めていた。
(はぁ、いやだなぁ。もう逃げ出してしまいたい…。私ってエッチなのかな)
ひとみは汗を掻きながら早く話を終わらせて欲しいので、顔をあげ口を開こうとした時
梨華の顔が目の前にあり、ひとみは思わず後ずさった。
「(ひぃ!)せ、先生…」
「ひとみちゃんっ」
「は、はぃ…」
ひとみは恐怖を感じて、更に後ずさっていく。ひとみの額にはじっとりと汗が滲んでいた。
(先生、怖いよお…)
「ひとみちゃん、暑いの? 汗掻いてるよ? 私も暑い…。脱いじゃおっかな」
「は?」
急な展開に、ひとみの目は点になる。
脱ぐって…。脱ぐ?
- 162 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月24日(日)14時14分05秒
- 梨華は鍵をかけると、ひとみの方に向き直ってニッコリと笑った。
―――鍵までかけて、こ、怖い。怖すぎるんですけど。先生?
「大丈夫よ、ひとみちゃん。声出しても外には聞こえないから」
(全然大丈夫じゃないんですけど…)
「この前は私、どうかしてたから…」
(今日も、どうかしてます…)
「今日は頑張るから…。ね、ひとみちゃん」
(何を頑張ると言うのですか?)
ひとみは、迫り来る梨華に思わず目を瞑ってしまった。
その瞬間、ひとみのくちびるに、梨華のくちびるが重なる。
哀しいかな、その時、ひとみの頭に浮かんだのは亜弥の顔だった。
―――亜弥…。亜弥。あやゃぁ〜〜! 助けて!!
- 163 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月24日(日)14時16分17秒
- -27-
「ん?」
亜弥は、ひとみに呼ばれたような気がして顔をあげた。
「亜弥ちゃん、どうかしたん?」
加護と、この前の話の続きをしていた時の事だ。
「ひーちゃんが…」
「よっすぃーが、どうかしたんか?」
「なんか嫌な予感がするんだけど…」
「大丈夫やって。気にしすぎやで。それより、まだドライブの日取り決まってないんか?
はよしないと、こっちだって話つけにくいねん」
加護は促すように言うが、ひとみの事が気になっていた。
「うん。今日あたり、ひーちゃんに聞いてみるよ」
亜弥は、なおも気にしていたが、諦めて加護と、話を元に戻した。
- 164 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月24日(日)14時17分39秒
- ひとみの心の叫びも虚しく、ひとみは梨華に激しくくちびるを舐られて、
ひとみの思考回路は早くも爆破しそうになっていた。
(せ、先生……。)
梨華の舌先が執拗以上に、ひとみの舌を見つけると追いかけるように激しく
口内を掻き回しひとみの舌を求めては絡み付いてくる。
そんな激しいくちづけを交わした事などないひとみは大人のキスに
早くも腰に力が入らなくなっていく。
亜弥と交わすキスとは違って、激しく熱いくちづけに、ひとみの頭はショート寸前だった。
(ひとみちゃん、好き…。好き……。大好きなの…。)
梨華は無我夢中でひとみのくちびるを貪りながら、ひとみの胸元に手をずらしていく。
- 165 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月24日(日)14時18分40秒
- 「ひとみちゃん、この前の続きをしよっか?」
梨華はそう言うなり、ひとみの目の前で、ブラウスのボタンを外し始めた。
ひとみの目はそれでなくても胸に自然と言ってしまうのに、更にブラウスの下は、
ノーブラで、ひとみは釘付けになった。
―――先生、最初からそのつもりで…。
そう思った時は既に遅く、また梨華にくちびるを塞がれてしまう。
そして、ひとみもシャツのボタンを外され瞬く間に上だけ脱がされてしまいブラだけの
姿にされてしまった。ひとみの眩しい白い肌に、梨華はうっとりとした目で見つめる。
―――恥ずかしい。
梨華に見られているだけで、ひとみは恥ずかしさでいっぱいになり、
思わず胸を隠してしまう。
- 166 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月24日(日)14時19分55秒
- 「ひとみちゃん、カワイイ もっと良く見せて」
「………」
「ひとみちゃんの肌って白くて綺麗」
梨華はくちづけしながら囁く。そして首筋や鎖骨にくちびるを落としていく。
「ぁっ…ん」
鎖骨付近で声をあげたひとみに梨華は微笑んだ。
「ひとみちゃんの弱いトコ、見ぃつけた♪」
梨華は嬉しそうに言うと、そこに目一杯くちびるを押しつけキスマークを残す。
「………(恥)」
「ふふっ。ひとみちゃんの肌白いから、愛のしるしがクッキリ」
「え?」
ひとみは驚いて梨華を見るが、梨華はもうそこらじゅうに、ひとみの身体に
キスの雨を降らせていた。
- 167 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月24日(日)14時23分17秒
- 『ひーちゃんは押しに弱いんだから!』
亜弥の怒っている顔が頭に浮かぶ。しかし、この状況から抜出す事は
今のひとみには困難に思えた。身体に力が入らず、嫌どころか、ひとみの
身体は梨華の愛撫に素直に反応していた。
「ひとみちゃん、好き 大好きよ」
何度も梨華に囁かれ、ひとみもその気になってしまう。
梨華の手の動きも次第に大胆なモノに変わっていき、ついにはブラもはぎ取られてしまった。
「ひとみちゃんの胸って可愛いね」
梨華の口元は梨華と自分の唾液でべっとり濡れて厭らしく光っていた。
「先生…やめて…ください……」
梨華はひとみの言葉には耳を貸さず屈むと、ひとみの胸の突起にそっと口を含んだ。
「ゃ…っ」
くすぐったいような気持ち良いような今までにない感触がひとみの身体に広がっていく。
ひとみの突起は梨華の舌によってすぐに硬くなった。
「カワイイ…」
梨華はひとみの突起を更においしそうに舐め続けた。
- 168 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年03月24日(日)14時37分20秒
- 石攻め後半に続く。私には難しくてうまく書けません。吉の童貞が(爆)。
吉攻めのも書いたけど…いつ使えるかな(w.<使うのかよっ!
>150-151 名無し読者さん
どうもです。結末はやはり決めた通りにします。
>152 いしごま防衛軍さん
風前どころか絶好調にガンガンいっちゃってますね(恥)。
石川×中澤ですか。それは隊長に任せます(w.
>153 理科。さん
かぼちゃんのアイデアは最終話あたりに絡んできます。
大した事ないんですけどね。っつぅか安易かも(泣)。
>154 たひちさん
うぉ〜たひちさんお久しぶりです。
この小説で、よしあやファンが増えて嬉しいです。
たひちさんも頑張って下さい。出来たら倉庫逝っちゃった
某小説の再開も(とか言ってみたり(w))。
- 169 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年03月24日(日)14時38分54秒
- >155 じじさん
ラストはもう変えるつもりないんです。
姐さんの勘は……?
>156 うっし〜さん
お初ですか嬉しいです! あともう少しお付き合い下さい。
>157 ごーまるいちさん
戸惑う事はありません(キパーリ).
>158 よすこ大好き読者。さん
石川先生も応援してあげてね(なんて無責任)。
吉想うあまりの行動が突拍子も無さ過ぎるだけです(w.
>159 名無し読者さん
そう言っていただけると嬉しいです。
- 170 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年03月24日(日)16時22分36秒
- はい。無責任です(爆
吉の童貞(?は、石が持っていってくれるんでしょうか?(キボーン
でも、私的には、あやゃの「ひーちゃん」という呼び方に初めから、ノックアウッだったからな〜(笑
もう腹を決めました!がんがって最後までいっちゃってくださーい!!
- 171 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年03月24日(日)19時49分12秒
- うおー石川先生ガンガンいけー!!!!
- 172 名前:名無し☆ 投稿日:2002年03月24日(日)20時50分51秒
- 石川先生に攻められてるよっすぃ〜がいいです★
あやゃはどうなるのかな?
楽しみです^^
- 173 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月25日(月)00時32分01秒
- ダー!あやや、よっすぃ〜の貞操が危機だぞ!!
のんびり話しなんてしてないで、気付くのだ。
フォースの力を信じろ(w
でも、石川先生も頑張るのだ!(w
- 174 名前:ぷー 投稿日:2002年03月25日(月)03時24分17秒
- いしよし推しだったのにあやゃの「ひーちゃん」という呼び方を聞いてから
あら〜よしあやもいいかも?なんて思ったりして。
この後も楽しみです。がんばってください!
寝てまってます。
- 175 名前:じじ 投稿日:2002年03月25日(月)04時23分02秒
- 先生積極的過ぎます!生徒をそんな…
しかし激しく萌え〜〜〜〜〜(w
すばらすぃーサービスありがとうございます!!!
- 176 名前:夜叉 投稿日:2002年03月25日(月)16時06分05秒
- しっ、師匠、これからの展開は(自主規制)が必要ですか?(爆)
せっかちなもんで、早めに用意してないと鮮血で…。鼻栓の用意、っと…。
石川先生好きですが何か(笑)。
- 177 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月25日(月)20時01分47秒
- -28-
更に梨華の手はスカートの中に伸びていく。
「ゃ…っ!」
梨華に痴漢をされた電車内の事が蘇ってくる。
(は、恥ずかしいよ…。先生…)
涙目でひとみは梨華を見つめるが、梨華は気付かない。
―――ひとみちゃん…久しぶり♪
梨華はひとみのショーツの中の薄い茂みへとそっと指を這わせた。
「ぁぁっんっ…」
ひとみは思わず声をあげて、自分でも聞いた事もない声に唖然とし身体を震わせた。
「ひとみちゃん気持ち良い?」
「…んっ……」
ひとみは梨華の問いには答えずに顔を背けた。はやり恥ずかしさがこみ上げてくるのが先で
梨華の顔をまともに見る事が出来ない。
- 178 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月25日(月)20時03分17秒
- 「もっと気持ちよくしてあげるから♪」
梨華はひとみのスカートのホックを外し、スカートを取り外す。
「これも邪魔だよね」なんて言ってショーツも一気に下ろし、ひとみは一糸纏わぬ姿にさせられて
しまった。そしてひとみを椅子に座らせた。もうひとみは梨華の言いなりだった。
梨華はひとみの前に屈むと、ひとみのソコをじっと見つめる。
「そ、そんなトコ見ないで下さいよ!」
ひとみとて16歳の乙女である。ましてや担任の梨華に覗かれていてはますます恥ずかしく
なると言うものだ。ひとみは足を閉じると隠すように前屈みになった。
「だぁめ! ひとみちゃんの見せて!」
梨華はひとみの身体を起こさせると、グイッとひとみの足を開かせた。
「ぃゃぁっ…」
「ひとみちゃんのピンク色しててキレイ」
ひとみは真っ赤になると、もうどうでも良い気持ちになって来た。
梨華に見られているのも却って興奮してしまう。そして身体も反応するように
下腹部の中心が熱くなっていた。
- 179 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月25日(月)20時04分20秒
- 梨華の手がひとみの茂みをかき分けて、ひとみの蕾を見つけると、梨華はニヤッと笑う。
「私がひとみちゃんの蕾を咲かせてあげるネ」
梨華が顔を近づけるのが分かると、ひとみは慌てて梨華の頭を押さえ込んだ。
「ちょ、ちょっと、やめて下さい! 汚いっす。ダメですよ!」
梨華はひとみを見上げながら、ひとみの手をゆっくりと外した。
「汚くないよ、ひとみちゃんのは。ここが気持ち良いのは私が一番良く知ってるから…」
梨華は毎晩ひとみを想って一人えっちに耽った日も多いから、どこが感じるかも良く
知っていた。経験がなくとも、こっちの経験は豊富である。ましてや一番好きなひとみのモノ
とあっては、梨華も俄然張り切るのだった。
- 180 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月25日(月)20時05分05秒
- 梨華の舌先がひとみの蕾に触れると、ひとみは軽い電流が走ったような感覚を受け
身体を震わせた。
「ぁんっ…。ゃぁっはぁ……」
(恥ずかしいよぅ。もぅヤダぁ…)
ひとみは耐えられないが、身体は気持ちとは裏腹に感じてしまう。
堪えていても声は自然に漏れてしまい、ひとみはギュッと拳を作ってそれでも我慢していた。
更に梨華の舌がツンツンと蕾を刺激すると、ひとみのソレは従順に反応し、見る見る大きく
なり始めていた。
「はぁっんっ。ぁ…」
じんじんと熱くなり、ひとみのソコは、うっすらと濡れ始めている。
―――ひとみちゃん感じてるよ 嬉しい
- 181 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月25日(月)20時05分38秒
- 「ひとみちゃぁん」
梨華は舌を這わせながら、愛液で濡れ始めているソコを舐め始める。
「ぁっぁん…ぁぁっゃぁんっ……。はぁ…せ、先生…。ぃゃぁっっ!」
ひとみは身体を仰け反らせながら声をあげる。
「ひとみちゃん、イカせてあげるね」
梨華は更に動きを速めると指も使って執拗以上に攻め立てた。
「せ、先生…あっぁっっ…ぁんっ…」
ひとみは一人えっちの経験もないから、あっと言う間に昇り詰めていく。
初めての何とも例えようのない快感に、ひとみは喘ぎながら梨華を求める。
「ぃっイッちゃぅぅっ……あぁっ…せんせぃっ!…はぁぁっぁんっ!!」
ひとみの頭の中で何かが爆発して真っ白になるとひとみはガクンと力が急に抜けた。
ひとみの中からは、まだ愛液が溢れていた。
- 182 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月25日(月)20時06分57秒
- -29-
「ひとみちゃん。大好き。凄く可愛かったよ」
梨華はグッタリしているひとみの顔の前に胸を突き出すと、ひとみの顔に押し付けた。
〜〜ぐにゃぁ〜〜
「…っつ…」
梨華の胸で押しつぶされそうになりながら、プルプルした弾力にひとみは再び気持ちよくなる。
―――これが、パイズリってヤツ? 良く分かんないよぉ。
でも気持ち良いかも…。んっ…。
梨華は更にグイグイと押し付ける。
前回の反省も踏まえて、梨華は自分本位にならぬよう心掛けているつもりだが
今日はひとみをイカせた事もあり梨華自身も感じ始めていた。
- 183 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月25日(月)20時07分53秒
- ―――裕ちゃんの言ってた、ボディアタックって、こんなんでいいのかな。
梨華は最初ボインアタックと聞き間違えてしまい、中澤に激しく突っ込まれて
しまったが、結局似たようなモノだと梨華は思う。
「先生…。く、苦しいです」
ひとみが息絶え絶え言うと、胸にひとみの息がかかり、それだけで梨華は
声を出してしまった。
「ぁんっ…」
梨華の声にひとみはビクッとすると、顔を離した。
梨華の胸の先端は、もう充分に硬く尖っていた。
―――先生の乳首すっげー立ってる! コレって感じてるってコト?
ひとみは梨華の胸を間近でじっと見つめている。
それだけで梨華はひとみの視線で充分に感じていた。
―――ひとみちゃんに見られてる。あぁんっヘンな気持ち…。
- 184 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月25日(月)20時09分00秒
- 「ひとみちゃん、触って…。私もひとみちゃんで感じたい」
梨華はそのままひとみの頭を両手で挟むと自分の胸元に運んでいく。
ひとみは、言われるまま、梨華の先端を口に含んだ。
「あっぁんっっ…」
過剰に反応する梨華に、ひとみは驚いたが、少ししょっぱい梨華の味に
却って興奮した。遠慮がちにひとみは舌先で転がしていたが、梨華の反応が
手に取るように分かり、更に先端は硬くなっていく。
ひとみは夢中で梨華の胸にしゃぶりついていった。
自分の行為で梨華が感じているのが分かると、ひとみは訳もなく感動した。
―――先生、感じてるんだ。なんかカワイイ
ひとみは舌で舐めながら、もう片方の手で胸を揉み始めた。
最初躊躇いがちだったひとみの舌も手も、今では大胆に動き、その度に
梨華の身体はビクンと反応する。
- 185 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月25日(月)20時09分53秒
- 梨華は、ひとみの愛撫に身悶えする程感じていた。
やはり自分でするのとは違って、梨華の下半身の疼きは大変な事になっていた。
「ひ…とみ…ちゃん…はや…くぅ」
梨華の切なそうな声にひとみは顔を上げると、梨華にくちづけをした。
「そうじゃなく…て…。もぅ、意地悪!」
「?」
梨華の焦れったそうな口調に、ひとみは首を傾げる。
梨華は、ひとみの手を掴むと半ば強引に自分のスカートの中に忍ばせた。
―――これって!!
さすがのひとみも、ここまでされては意味が分かったのか更に顔を紅潮させた。
しかし、やはりひとみは抵抗がある。
- 186 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月25日(月)20時10分45秒
- 「だ、ダメっすよ!」
「ここまでその気にさせておいて、酷いよぉ。もぅ我慢出来ない。
ひとみちゃんにされると、凄く感じちゃうんだもん。もぅイキたいよ」
「………」
梨華の泣きそうな瞳に、ひとみの心は揺れる。
ひとみは梨華に導かれた手を、そのままショーツの上から触ってみた。
もう既に湿っているから、梨華のソコを触らなくとも充分濡れているのが分かる。
―――ぅわっすっげー濡れてる! つぅか、コレは? 感じてるって事?
お漏らしじゃないよね? って何言ってんだ私。人の触るのって抵抗ある!
って言うか恥ずかしいよ! だって自分のだって恥ずかしいのに!
それに石川先生のだよ? でもさっき先生もしてくれたし。
「もぅ。ひとみちゃん? 直接触ってよ」
梨華の催促する言葉に、ひとみは我に返ると言われるまま、ショーツの中に手を入れた。
そこには梨華のうっすらとした茂みがあり、触るだけでもうビショビショになっていた。
「ぁっ。ふぅ…」
ひとみの指が動く度に、また梨華の身体は過敏に反応する。
ひとみの指には梨華の愛液がまとわりついていたが、ひとみは汚いとは思わなかった。
- 187 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月25日(月)20時11分17秒
- ―――先生の気持ち良いとこって?
早くイカせてあげたい気持ちもあり、ひとみの指は、梨華のそこをまんべんなく行き来する。
そして梨華の大きく膨れた蕾を見つけると、ひとみは優しく擦ってみせた。
「ひゃぁっ。あぁんっぁ…んっ。ぁん…」
予想通り、梨華の喘ぎ声は一段と大きくなると、ひとみにしがみついてくる。
「先生、気持ち良いんですね? ココ」
ひとみはそう言いながら更に蕾を刺激する。
「ぁぁっ…、ゃぁっ…んっ…ぁんん…。気持ち良いよぉ。
ひとみちゃん、イッちゃうぅ…」
梨華の手の力が一層強くひとみの肩にかかってくる。
梨華のソコからは、ぬちゃぬちゃと厭らしい音が響いていた。
ひとみは擦る動きを更に速くした。
「ぁぁぁっんっ。ひとみちゃんっ、ぃゃぁぁっ…! イク、イク…イクゥ〜!」
梨華はひたすら叫ぶと、急にガクンと力が抜けたようにグッタリとした。
―――先生、イッちゃった?
ひとみが指を離すと、梨華の愛液がどくどくと溢れていた。
- 188 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月25日(月)20時12分28秒
- -30-
ひとみが家に帰ったのは、それから1時間後だった。
帰ってすぐにシャワーを浴び、身体に付けられた梨華の跡を見つけて溜息をついた。
―――思いっきり付いちゃってるよ…。あやゃに見つかったら…。
ひとみの肌は白いから余計目立つように感じた。
鏡を覗き込んでは溜息をつく。それの繰り返しだった。
しかし、ひとみは梨華とした事を後悔していなかった。と言うよりはむしろ…期待をしていた
のも否めない。そんな気持ちにひとみは罪悪感を覚えると共に亜弥に申し訳ない気持ちにも
なるのだった。
「あやゃゴメン…」
口で呟くものの、それは言い訳のようにも聞こえる。
この事は亜弥には絶対言えない。言っちゃいけない…。
鏡をじっと見つめながらひとみは呟いた。
- 189 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月25日(月)20時13分13秒
- 「ひーちゃん?」
ふいに背後から声がして鏡の中の亜弥と目が合ってしまった―――。
「あやぁ〜〜?」
ひとみはマヌケな情けない声を出すと、心臓が飛び出る程驚き振り返った。
「どぅしたの? ひーちゃん」
無邪気に笑いかける亜弥に、ひとみの心はチクリと痛んだ。
―――こんな気持ちになるなら、やっぱり…しなければ良かった。
強く抵抗すれば、梨華の力など、どうにもなった筈。
それなのに欲望に任せて身体を…。
「顔色悪いよ?」
亜弥の瞳が心配そうに映る。
「そ、そう?」
ひとみの声はひっくり返ってしまって、ますますバツが悪くなる。
「どうかした?」
「あやゃ…私……」
どうせ亜弥には、いつもバレてしまう。それならここで…。
- 190 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月25日(月)20時14分17秒
- 「ひーちゃん、何も言わないで」
そう言って亜弥はひとみのくちびるに人差し指を当てた。
「お願い」
亜弥の瞳からは、すぐにも大粒の雨が今にも降り出しそうだった。
そんな亜弥を見て、ひとみは胸が締め付けられそうになる。
これなら、まだ責められる方がマシだ。
いつものように大声で怒ってくれた方がどんなにラクか…なんて、ひとみは
自分勝手な事を思いながら、亜弥を見つめていた。
しかし、亜弥はひとみの予想に反して打って変わって急に笑顔になる。
「ひーちゃん、石川先生とのデートっていつ?」
今までの会話など無かったかのように明るく言う亜弥に、ひとみは戸惑いを覚えた。
「…え? 3日後だけど」
「そっか…」
「あの…デートじゃないよ…。ただのドライブだから」
ひとみの言い訳めいた台詞に亜弥は苦笑いする。
「ひーちゃん別にいいんだよ。言い直さなくても。私もね、その日デートなんだ」
亜弥は、そう言って、ひとみにニッコリと笑った。
- 191 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年03月25日(月)20時24分38秒
- キリの良いところまで更新。
エロシーンで終わらせると恥ずかしいので、亜弥の反撃まで。
>170 よすこ大好き読者。さん
吉のチェリーは石に食われました(恥)。
あやゃもこれからっす!
>171 いしごま防衛軍さん
ガンガン逝きすぎました。反省です。
>172 名無し☆さん
よしあや派じゃなかったんか〜!(爆)
あやゃも健気に頑張るのです。
>173 名無し読者さん
あやゃは悟っちゃってる訳ですけど、加護の入れ知恵と共に
ひーちゃんを取り返す作戦を。
>174 ぷーさん
寝てまつんですか(w.あと少しですがお付き合い下さい。
>175 じじさん
犯罪行為ですな。この後も犯罪(略。
>176 夜叉さん
鼻血出ましたか?(w こんな駄文で萌えるのでしたら本望と言うより恥(鬱)。
- 192 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月25日(月)22時10分29秒
- 素晴らしかったです!
こうなったら「よしあや」のエ○も必要でしょう!
さらに濃厚なやつを・・・・・・。
- 193 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月25日(月)22時11分33秒
- キタ━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━ !!!!!
あややのじぇらすぃ〜作戦!これでよっすぃ〜の目を本当に覚めさすのだ!
もう、あややが健気で健気で・・・
でも、石川先生とのエロもよかったですがな(w
- 194 名前:名無し☆ 投稿日:2002年03月25日(月)23時38分10秒
- 私はもちろんよしあや派ですよ〜^^;
でもいしよしを書かれると・・・(爆)
でもあややのデートの相手が気になる!!
それでよっすぃ〜が本当の気持ちに気づいてくれれば・・・(爆)
がんばってください^^
- 195 名前:名無し男@ベッカムカット失敗でハゲチャビンの旅(クリリン) 投稿日:2002年03月26日(火)02時13分58秒
- キタ━━━━━━━━(゚.∀゚)━━━━━━━━ワヨッ !!!!!
誰だ誰だ誰なんだデートの相手わわわ!!!!!?
- 196 名前:吉胡麻系 投稿日:2002年03月26日(火)11時30分21秒
- ずっと「いしよし!いしよし!」って思っていましたが、
今回ばかりは「よしあや!よしあや!」(w
泣きそうなあやゃにKOです。(w
- 197 名前:夜叉 投稿日:2002年03月26日(火)15時18分09秒
- 某所の日記が気になって読みに来てしまいました(^^;;
っていうか、ほんとに吉攻めがあったなんて…。むむむ。
お楽しみは取っておくと言うことで(爆)。
がんがってください、師匠!
- 198 名前:名無しだべ 投稿日:2002年03月26日(火)16時56分19秒
- あやゃ萌え〜!
- 199 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年03月26日(火)19時06分35秒
- あややのどんな反撃があるんでしょうか?うーん楽しみだ。
わしは石川先生を応援するぞー頑張れ!!
- 200 名前:某さくしゃ 投稿日:2002年03月26日(火)21時42分23秒
- さすがです(w
素晴らしいエロシーンありがとうございました!
- 201 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年03月27日(水)00時56分01秒
- イヤーご馳走様でした。(笑
ぜひ次は、あやゃとエ○ということで・・・・・。(^^;
石川先生応援したいのですが、う〜〜ん。
あやゃを、応援したいような・・・・・(オイ
がんがってください!
- 202 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月28日(木)18時41分36秒
- -31-
「デ、デートォ?」
ひとみは素っ頓狂な声をあげると、亜弥をマジマジと見つめた。
「何? その疑いの目は。冗談だと思ってんでしょ」
亜弥は疑いと言うよりは鳩豆な顔をしているひとみに更に続けた。
「ひーちゃんだって石川先生と浮気してんだもん。私だって他の誰かと付き合ったって
いいよねぇ? それにひーちゃん言ったじゃん。亜弥に素敵な人が出来たら応援するって」
言ったような言わないような…。しかし急すぎるし、そんな素振りも見せなかったじゃないか!
自分の事を棚に上げるのを承知の上で、ひとみは気付けば怒鳴っていた。
「それって、どこで知り合ったの? 会ったコトあるの? トシは? 何してる人?」
矢継ぎ早に、ひとみは質問を浴びせる。
「10歳年上で、車持ってて顔はぁ…コワイ系。もういっぺんにそんなに聞かないでよ!」
「コワイ系って、何だよ?」
ひとみのあまりの変わりように亜弥は少々面食らっていた。
(まぁコワイ系で間違ってないよね…)
「私も着替えてこよっと。じゃぁあとでね、ひーちゃん!」
亜弥は、そのまま手を振ると、階段を下りていった。
- 203 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月28日(木)18時42分24秒
- 「ちょっと亜弥! まだ話終わってないよ!」
しかし、ひとみが言った時には、亜弥は既に部屋を出て行った後だった。
「くそっ! 25歳かよっ! どこのドイツなんだよ!」
ひとみはムシャクシャして、雑誌をドアに思い切り投げつけた。
ひとみの様子がおかしい事に、亜弥が気付かない訳がなかった。
しかし、亜弥は敢えてひとみを責めるような事をしなかった。
ひとみの苦悩する顔を見たくなかったから。嘘を付かれるのが怖かったから。
嘘をつかなくても本当の事を言われるのが怖かったから。
ひとみの気持ちを試すのは、もう少し先―――。
吉と出るか凶と出るか…。
まだ分からないけれど、そこで亜弥は決着をつけようと思っていた。
しかし亜弥は見切り発車で言ってしまった。
「いいよね別に。嘘は言ってないもん私。ひーちゃんが悪いんだから」
亜弥は独り言を呟くと制服を脱いでシャワーを浴び、再び加護の家へと作戦会議に
出かけていった。
- 204 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月28日(木)18時43分09秒
- 「なんや、もう言ってもうたんかいな。早すぎやっちゅーねん!」
場所は変わって加護の家。既にひとみに、亜弥もデートする事を話したと聞いた加護は
呆れたように言った。
「だって悔しかったんだもんっ。ホントは罵倒ぐらいしたかったけど我慢したんだよ。
むしろ誉めて欲しいよ」
「あぁ、よちよち」
加護は亜弥の頭を撫でてやる。
「しかし、よっすぃーもアレやな、単純バカっちゅーか都合良すぎやねん」
「あんなに血相変えるなんて思わなかった」
「そりゃそーやろー。今まで自分一筋やと思うてた亜弥ちゃんが、いきなし
どこの馬の骨とも分からん男とデイトなんて聞いたら、ウチだってビックリするがな」
「男とは言ってないよ」
亜弥は加護の言葉を訂正する。
「似たようなもんやろ。まぁえぇ、これで暫くよっすぃーも、石川先生どころやないやろ。
これで、ひょうひょうと先生と逢い引きしとったら、もうダメやな」
「逢い引きって! あいぼん何言ってんのよぉ!」
亜弥は真っ赤になりながら、加護に抗議した。
- 205 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月28日(木)18時44分41秒
- 「や、待てよ。逆にヤケになって、そのまま石川先生に走っていったら、どないすんのや?
初めてのえっちが年上の女性やと、そのまま溺れていく男は多いんやで」
加護は分かってるかのように、しみじみ言う。
「あいぼん、なんでそんなコト知ってんの?」
「ウチは何でも知っとるんや。えっへん」
ヘンな所で威張っている。亜弥も亜弥で、色々と考えていた。
「愛に石川先生、誘惑してもらうように言ったから」
「そうなん? 亜弥ちゃんも根回しえぇなぁ。そやけど石川先生、高橋さんはNo眼中やろ?」
「No眼中でもいいの。ひーちゃんが誤解受けるようなコトしてくれればいいんだし。
愛も最初からやる気だし…。いい仕事してくれそう」
「いい仕事って…」
- 206 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月28日(木)18時45分39秒
- さすがの加護も、今の亜弥の発言に言葉が出ない。
自分もかなり策士だと思っているが、亜弥も引けを取らない。
それだけ真剣にひとみが好きなのだと改めて思う度に、加護の心境も複雑になる。
加護が亜弥に対して、ここまで協力するのは、理由があった。
『ウチ、亜弥ちゃんのコト、好きなんやでー』
亜弥がひとみの事を物凄く好きなのを知っているから、加護は自分の気持ちを亜弥に
伝える事は恐らく今後もないと思っていた。だから、敢えて応援する側に回った。
亜弥と交わしたキスだって加護からしてみれば、凄く嬉しかったのだけれど、亜弥に
とっては、ただの遊びに過ぎなかった。そのキスさえも、もうしなくなって久しい。
『ウチ、カッコつけすぎやな。こんなん亜弥ちゃんに想われとんのに、
よっすぃー贅沢やねん』
- 207 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月28日(木)18時48分54秒
- -32-
「あやゃのヤツ、どこ行ったんだよっ!」
亜弥が加護の家に行った事は知らず、ひとみは苛々していた。
亜弥の母に聞いても「さぁ?」としか言わない。
(まさか、さっきの男のとこに?)
ひとみは、いてもたってもいられず外を飛び出した。
しかし、飛び出したはいいが、どこにいるのか見当もつかない。
亜弥は電話に出ないし、ひとみの苛立ちは募るばかりだった。
- 208 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月28日(木)18時50分56秒
- 「さっきから、携帯鳴っとんのにでえへんの?」
「ひーちゃんだから、いいの」
亜弥は携帯を見つめていたが”高橋愛”とディスプレイに表示された途端、
すぐにボタンを押した。
「愛?」
『亜弥? 早く出過ぎだよ』
「どうした?」
『今さぁ、いつもの公園にいるんだけど、ひとみ先輩も発見!
なぁんか電波系っぽくて近寄りがたい雰囲気だよ。しきりに携帯見つめてるし
コワイ顔してるしさぁ。なんかあったの?』
高橋の話を聞いて亜弥はニヤリとする。
- 209 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月28日(木)18時51分31秒
- 「いい気味! 少しはひーちゃんにもお灸を添えないとね。ひーちゃんにはバレないようにね」
『何ソレ? それより梨華先生ホントに帰ってくんのかなー』
高橋は、かなり前から待っているのか、少々ダレ気味にぼやく。
「もうやるの?」
高橋の行動の素早さに、亜弥は聞き返す。
「梨華先生と話してないし、早くしたいもん
ま、亜弥に言われなくてもテスト終わったら誘惑するつもりだったんだ」
ぬけぬけと言う高橋に呆れながら、やはり高橋は何かしてくれそうだと密かに期待する。
浮気性な高橋に、幼馴染みの小川は可哀相だと思うが、きっと梨華の事も、いつも通り
長くは続かないだろうと亜弥は思っているから、そう悪い事を頼んでいる意識はなかった。
- 210 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月28日(木)18時52分15秒
- 亜弥が高橋と携帯で話している間に、加護も保田に電話をいれた。
3コール目くらいで保田が不機嫌そうに出た。
『加護。アンタ何回も電話してくんじゃないわヨ。用件はまとめろって言ってるでしょ?』
「オバちゃん、そんなに怒らんと。皺増えるで?」
『一言多いんだよ! で、今度は何よ?』
保田に面と向かって”オバちゃん”と言えるのは、加護と辻ぐらいだった。
2人は憎めないキャラクター故、許されている所もあるが、何を言っても無駄だと
保田も既に諦めていた。
「まだ石川先生と一緒なん?」
『そうだけど』
「早よ、帰したりーな。こっちにも色々予定があんねんから」
『もう少し口の聞き方気をつけなさいよ、ったく』
- 211 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月28日(木)18時53分38秒
- 梨華と保田は、まだ職員室に残っていた。
梨華は上機嫌で、良く話していた。
(ヤケに嬉しそうね。石川)
保田は梨華とは逆で面白くない。その原因は、最初の加護の電話のせいでもあった。
それを引き受けた自分自身にも腹を立てていたのだが―――。
- 212 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月28日(木)18時54分12秒
- 保田は電話を切ると席を立ち上がった。
「石川先生、今日は真っ直ぐ帰るの?」
梨華は保田を見上げながら
「保田先生、今日飲みますぅ? 飲みたい気分です私」
思わず頷きそうになった保田は首を横に振った。
「石川先生が飲むと、あと大変だから、また今度ね。
って言うか石川先生の家にお邪魔してもいい?」
唐突過ぎかと保田は思ったが、梨華は気にせずに頷いた。
「いいですよ。保田先生とも、もう少しお話ししたいですし」
(ヤッタわ! セカンドチャンス到来ね!)
保田は心の中で、ガッツポーズを取った。
さすがの保田も前の件でショックだったが、ようやく立ち直り始めていた。
(加護、悪いけど石川と一緒に帰らせてもらうわヨ。約束は破ってないからね。
アンタは石川を家に早く帰せって言ったんだからね。1人でとは言ってないわよ!)
保田は言い訳っぽく自分に言い聞かせていた。
- 213 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月28日(木)18時56分35秒
- -33-
亜弥と加護も家を出ると、高橋とひとみのいる公園に向かった。
加護の家からもすぐである。
「まだ先生、学校におったから、もうちょいかかりそうや。
よっすぃーが、どっかいかんように引き留めたってや」
「うん…」
うまい具合に高橋が梨華と一緒の場面に出くわすか、それを見たからと言って
ひとみがどう思うのか、亜弥には自信がなかった。
- 214 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月28日(木)18時57分08秒
- 亜弥は携帯を取り出すと、深呼吸をしてひとみに電話をした。
1コールもしない内に、ひとみは出ると亜弥が話す前にひとみの大きな声が耳に届いた。
『亜弥! どこにいんだよっ!』
騙している事に心を痛めながらも、亜弥は素っ気なく言う。
「ひーちゃんこそ、どこにいるの?」
『いつもの公園。それより、話の途中だったのに、どこ行ってんだよっ!』
嫉妬にも似たひとみの声に亜弥は少しは気にしてるのかと安心する。
「これからそっちに行くから、そこで待ってて」
亜弥はそう言って一方的に電話を切った。
その横で見ていた加護は感心したように言う。
「強いんやなぁ。亜弥ちゃんは」
しかし亜弥は、その言葉を否定した。
「強くなんかないよ。ただ私は…ひーちゃんの本当の気持ちが知りたいだけ」
真っ直ぐな瞳で言われて、加護は返す言葉がない。
(よっすぃー、こんなん想われてて…羨ましすぎやで。ウチ、敵わんわ…。
そやから、亜弥ちゃん泣かすような事したら、タダじゃおかへんで)
- 215 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月28日(木)18時58分08秒
- 「何で先に切んだよっ!」
(ぅわ〜、逆ギレだよ…)
携帯に向かって怒鳴っているひとみを遠巻きで見ていた高橋は駅から歩いて来る人達に
注意を払いながら、ひとみに気付かれぬよう様子を窺っていた。あとで届いた亜弥からの
メールでは、もうすぐ来るとの事だった。
「亜弥!!」
ひとみの大きな声で高橋は顔をあげた。
「もう、探したんだぞ」
ひとみは亜弥を見つけると親が子どもを叱るような口調で言った。
ひとみの目は険しく亜弥を見ていたが、安堵の色も見えていた。
「別に何もしてないじゃん。ひーちゃんが勝手に探してただけじゃんか」
本当は心配してくれた事が、たまらなく嬉しいのに、亜弥はわざと突っぱねて見せる。
「バカやろぅ! あんな台詞の後に、居なくなったら気になるだろーが!」
ひとみは怒りながら、亜弥を抱き寄せると髪の毛をクシャクシャと撫でた。
- 216 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年03月28日(木)19時00分05秒
- 安心した様子のひとみを遠巻きに見て加護は思う。
(もう試さんでも充分やん。これで、よっすぃー、まだ石川先生とは別とか言うなら
ウチぶっとばすぞ)
加護は陰でひとみと亜弥を見ながら、呟いていた。
- 217 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年03月28日(木)19時18分43秒
- >>202-216 31-33話更新しました。
>192 名無し読者さん
どうもです(照)。
今のところ「よしあや」は…。濃厚には出来ません(キパーリ)。
っつぅかしません。なくても支障なかったりするんで(なら書くなよ)。
でもエロ作者なんで、入れますが(w。
>193 名無し読者さん
よっすぃーまんまと…。
>194 名無し☆さん
いしよし書くと揺れますか(爆)。私もです(w。ダメじゃん。
>195 名無し男@ベッカムカット失敗でハゲチャビンの旅(クリリン)さん
相手分かりましたよね?安直でスマソ。
- 218 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年03月28日(木)19時19分34秒
- >196 吉胡麻系さん
>今回ばかりは「よしあや!よしあや!」(w
( ̄ー ̄)ニヤリッ
>197 夜叉さん
ありがとうございます。日記微妙に変わるかも(謎)。
>198 名無しだべさん
そう言っていただけて嬉しいです。
>199 いしごま防衛軍さん
あやゃはあくまでも健気で可愛くしたいので、こんな風に。
>200 某さくしゃさん
気付かずすみませんDM返しましたので(汗)。
よしあやはプラトニックの方が似合いますよね。
やっぱ無い方がいいかな。でも、わたくしエロ大臣なんですけど(w。
>201 よすこ大好き読者。さん
オバちゃんも応援してあげて下さい。あと加護も高橋も(w。
- 219 名前:理科。 投稿日:2002年03月28日(木)20時03分52秒
- あやゃ〜!…してやったりですか?( ̄ー ̄)ニヤリッ
よっすぃ〜…今回はあ(略
加護ちゃんはあやゃの事が好きだったんだぁ。
ドキドキ...。
ってか師匠!凄い交信ですね。がんがってください!!
- 220 名前:夜叉 投稿日:2002年03月28日(木)21時52分20秒
- あややの作戦はうまくいくのでしょうか…、手に汗握ってお待ちしておりますぞ。
二人の先生も気になる…(笑)。
ややや、要チェックですな(謎
- 221 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年03月29日(金)00時22分30秒
- あややの作戦はヤッスーの出現により思わぬ展開になりそうですが
あややにはあいぼんがついているのでどうなるのか楽しみです。
更新楽しみに待っていますよ。
- 222 名前:名無し☆ 投稿日:2002年03月29日(金)15時15分50秒
- もうよっすぃ〜ってば!
あやゃのこと気になるってことはあれに決まってるでしょ!(爆)
うちも今加護ちゃんと同じ気持ちです!
がんばってくださいね!期待しまくってます^^
- 223 名前:某さくしゃ 投稿日:2002年03月29日(金)19時52分10秒
- 大量更新お疲れさまです!
私的には加護ちゃんがんがれ!ですね。
そうすれば…。
でも…密かに高橋もがんがれ!
- 224 名前:名無し読者 投稿日:2002年03月29日(金)22時11分32秒
- 加護ちゃん、もしよっすぃ〜に不穏な動きがあれば
すぐにぶっとばして下さい(w
よっすぃ〜もういいだろ?もうわかってるはずだ。
あややに飛び込みなさい。
- 225 名前:名無し男 投稿日:2002年03月30日(土)13時00分19秒
- さて、もう一波乱期待しる(w
- 226 名前:たひち 投稿日:2002年03月30日(土)23時26分15秒
- 倉庫行きになっちゃった小説は今書いてるのが
終わったら書こうかなぁ・・・とちょっと思ってます。
更新お疲れ様です。
あやや〜!!
よしはあややとくっついてしまうのでしょうか?
石川先生も応援したい気分です。
- 227 名前:no-no- 投稿日:2002年03月31日(日)16時35分11秒
- 初書き込みです。
@の時から読んでるんですが、面白すぎです。
これからも期待してます。(エロも多めに、、、)
- 228 名前:池孫四葉 投稿日:2002年04月02日(火)08時40分12秒
- はじめまして、初レスです。
すごいですね!大量の更新量・・・。
ホント、尊敬します。
この先どうなるのかとても楽しみです。
更新頑張って下さい!
- 229 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月03日(水)19時00分03秒
- -32-
「なんや、オバちゃんもおるやん!」
加護はいち早く、保田と梨華が公園通り沿いの道に歩いてくるのを
見つけると舌打ちした。
「全く、邪魔しおってからに」
高橋が気付く前に加護は公園から飛び出すと、笑みを浮かべて保田に
手を振りながら近づいていく。
「オバ…保田先生、ぐ〜ぜんやなぁ…」
「加護っ…」
保田が言った時には既に加護に腕を取られていた。
「石川先生、保田先生ちと借ります。先に帰ったってや」
「保田先生?」
「ちょ、ちょっと! なんなのよ!」
有無を言わさずに加護は強引に公園の中に保田を引きずり込んだ。
梨華は突然のコトに首を傾げていたが、すぐに保田も来るだろうと思い歩き出した。
- 230 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月03日(水)19時01分12秒
- 「梨華先生」
梨華を見つけた高橋は梨華の腕を取ると、嬉しそうに自分の腕を巻き付けた。
「高橋さん?」
「待ってたんですよ〜。これから先生の家に遊びに行ってもいいですか?」
にこにこしながら高橋はわざと甘えるように言ってみせる。
いつもの梨華なら断るのだが、上機嫌の梨華は「いいわよ」と軽く答えてしまった。
「わーい。嬉しいですぅ」
大げさに高橋は喜んでみせると、更に梨華に絡み付いていった。
- 231 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月03日(水)19時03分00秒
- 「亜弥、まだ話は済んでないんだから、家帰ったら続き、ゆっくり聞かせてもらうから」
再びひとみは険しい表情に戻ると、亜弥の手を引いて家に帰ろうとする。
(もう帰っちゃうの? 石川先生もうすぐなのに…)
亜弥が躊躇っていると、ひとみが不思議そうに振り返った。
「なんかあるの?」
どうしようかと迷っていると、タイミング良く梨華と高橋がこちらに
歩いてくるのを見つけ、亜弥はすかさずひとみに抱きついた。
「ど、どうした?」
急に亜弥が抱きついてくるからひとみは面食らって聞き返した。
「…うん。こうしたくなっちゃったから」
ひとみからは背を向けているから梨華には気付かない。
「やっぱり、ひーちゃんのほうが落ち着くなぁ」
わざと含みのある言い方をして、亜弥はひとみの肩口から梨華と高橋が近づいて来るのを
じっと見つめていた。はしゃぎながらピッタリ梨華にくっついている高橋に、梨華も
嫌がるでもなく普通に話している。
- 232 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月03日(水)19時03分46秒
- そして、ひとみは亜弥の言葉に敏感に反応していた。
「やっぱりって何? ひーちゃんのほうがって何だよ? 誰と比べてんだよ!」
嫉妬混じりのひとみの怒った声に亜弥は動ぜずに指摘した。
「ひーちゃん、もしかして嫉妬してるの?」
一瞬間が空くが、ひとみは顔を真っ赤にさせて否定した。
「んな訳ねーだろっ! あやゃが言わないからいけないんだよっ!
それに対して怒ってんだよ!」
ひとみは怒鳴りながら矛盾している自分に気付く。
いや、とっくに気持ちは分かっているのに、認めたくない自分がいた。
しかし、亜弥を自分だけのモノと思うのは、都合の良い考えだ。
もう、自分は梨華と―――。
- 233 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月03日(水)19時08分37秒
- 「あ゛。石川先生と愛だ」
亜弥はわざと声を出して言った。
ひとみは梨華の事も考えていたから、ビクついたように後ろを振り返った。
「先生…」
高橋と腕を組んで歩く女性は紛れもなく梨華だった。
「亜弥!」
高橋が先に亜弥に気付くと、わざとらしく手を振りながらひとみ達に近づいていく。
ひとみは数時間前の事を思い出し、梨華をまともに見れずに下を向いた。
(ひとみちゃん…松浦さんと、一緒なのね)
梨華は立ち止まり、ひとみをじっと見つめていた。
- 234 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月03日(水)19時16分06秒
- 「相変わらず、ひとみ先輩と亜弥は熱々だね〜♪」
高橋はわざと言って自分も梨華に絡めている腕の力を一層強めた。
「愛も石川先生と?」
「うん。これから梨華先生の家に行くの」
その言葉にひとみは顔をあげ、梨華を見る。
「あっ。偶然今、ここで会ったのよ。それに保田先生も来るし。二人っきりじゃないんだから」
梨華は言い訳っぽく早口で言った。
「何も言ってないのに、ヘンな石川先生」
亜弥も、わざとそんな事を言って、ひとみの腰に手を回した。
「私、別に気にしてませんから」
ひとみは、ムッとして素っ気なく言う。
「ひーちゃん、もう帰ろ。愛も先生と、仲良くねっ」
なんて言って高橋にウインクをした。
- 235 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月03日(水)19時17分13秒
- 「うん!」
高橋はニコニコしながら梨華の肩に頭を乗せた。
それを見てひとみは、面白くなさそうに更に続ける。
「私、別にあやゃと熱々じゃないから。亜弥は他に好きな人いるみたいだしね」
(っつーか、なんだよ石川先生もあやゃも。最低!!)
そんな事を言ってしまう自分にもひとみはげんなりする。
これでは、嫉妬してると言っているようなものだ。
「え? そうなの? 亜弥」
高橋も初耳らしく驚きの声をあげた。
「いやっ…あの…なんていうか…違うんだけど…」
まさかここでひとみが、そんな事を言うなんて思ってもみなかったから亜弥は動揺する。
そして梨華は心なしか嬉しそうに見えた。
―――あいぼんっ! 何で、こういう時に出て来てくれないのよ!
亜弥は肝心な時に出て来なかった加護を呪っていた。
- 236 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月03日(水)19時20分06秒
- 梨華は、ここぞとばかりにズイッと前に進むとひとみに微笑んだ。
「吉澤さん、いつでも相談に乗るからね!」
ベッドの中で と言いたいのを堪えて、梨華は教師らしいコメントを言うが
頭の中は既に桃色の妄想が広がっていた―――。
「梨華先生、私も相談に乗って下さぁい♪」
高橋も続けとばかりに言うが
「はいはい。また今度ね」
梨華の返事は素っ気ない。
「ひとみ先輩、亜弥が他の人好きって言ったからって、梨華先生に走らないで下さいよ」
高橋はひとみに釘を刺した。
「は、走る訳ないだろっ! 勝手なコト言うなよ! もう帰る」
ひとみは更にムッとすると、亜弥の手を引いて帰っていった。
- 237 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年04月03日(水)19時29分34秒
- 更新しました。
加護と保田は一体いずこ(w。(誰も心配していないと思われ)
>219 理科。さん
お久しぶりです。理科。さんも交信凄いです。がんがって下さい。
>220 夜叉さん
あやゃ作戦、フライングだったようです。もしかしたら…(謎)。
>221 いしごま防衛軍さん
いざとなると、だめなあいぼんです(w。
でも、強力な助っ人には、なるはずです。
>222 名無し☆さん
でも、吉は石川も気になるのです。ダメですね。嫉妬の嵐で大変です。
>223 某さくしゃさん
加護がんがれですか(苦笑)。高橋はめげない性格なのでラクです(とか。
>224 名無し読者さん
まだ、よっすぃ〜は、フラフラします。とか言ってみたり。
- 238 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年04月03日(水)19時32分46秒
- >225 名無し男さん
多分、あるかも?
>226 たひちさん
あーい。たひちさんもマターリがんがって下さい。
結末は………。
>227 no-no-さん
初レスありがとうございます! 嬉しいす。
エロ多めですか(w。すみませんこの先、あんまりエロないと…。
とガッカリさせてみる。まだ分かりません。ラスト前に、もう1回くらいとか
考えてたりしますが。所詮、私はエロ書き作者ですし。
>228 池孫四葉さん
こちらも初レスありがとうです! 今他の小説溜めてしまってるので
あとでまとめて読まさせていただきます。青の小説がんがって下さい!
なかなか10日経たないので嬉しいです(w。
あと私事で恐縮なのですが、仮ですがHP立ち上げました。
まぁ今までの小説の保存庫とかがメインです。トップがダサイのでのちに変えます。
あくまでも暫定的です!(キパーリ)
tp://www.easter.ne.jp/bagel1444/index.htm
- 239 名前:夜叉 投稿日:2002年04月03日(水)19時39分38秒
- すごい修羅場?でしたねぇ…(^^;;、っていうかまだ続きそうで楽しみです(笑)。
師匠の技に感動です、まぢで。
いろいろ期待してますよ(ニヤソ)。
- 240 名前:no-no- 投稿日:2002年04月03日(水)20時18分50秒
- レスありがとうございます。
エロはあっても無くっても個人的にはありなんで大丈夫です。(なにがだよ)
携帯で見てるのであまりレスできませんがいつも見てます。
ひとみちゃんはこのあとどうするのか、、、期待です。
- 241 名前:ごーまるいち 投稿日:2002年04月03日(水)22時56分33秒
- 更新ご苦労様です!
何気に好きなメンバーが総動員なので、嬉しい修羅場でした(w)
嫉妬してるひーちゃんに萌え♪
- 242 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年04月04日(木)02時59分32秒
- うーん、すごいことになってきましたなあ。
しかし、ヤッスーはあいぼんによって戦線離脱となるとは残念。
更新楽しみに待っています。
- 243 名前:名無し男 投稿日:2002年04月04日(木)16時59分20秒
- 激戦区ハケーン
- 244 名前:名無し☆ 投稿日:2002年04月04日(木)18時26分30秒
- 修羅場!!
これからどうなるのか楽しみです。
HP行かせてもらいますね。
- 245 名前:理科。 投稿日:2002年04月04日(木)19時13分22秒
- いつの間にか更新してる!
師匠…案が浮かびません(泣
ってか、せっかく結びついたのに。
あやゃ…。(ボソ
あ〜...でもここのあやゃ憎めないんですよねぇ。
- 246 名前:じじ 投稿日:2002年04月05日(金)18時43分08秒
- 激戦ですね(w
高橋さんにも優しくしてあげて・・・
- 247 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月05日(金)22時12分25秒
- -33-
その頃、加護は保田に小言を言われていた。
「加護、邪魔しすぎなのよ。一体なんの恨みがあんのよ」
腕組みをして加護を見据える保田。メガネの奥の目が光る。
(あぅ。オバちゃんマジギレ寸前やんか。それより亜弥ちゃんどないしたろ?)
加護はチラッと首を伸ばして見るが、自分がいる位置からは陰になっていて
無効の様子は全く分からなかった。
(まぁ、多分平気やろな…)
「加護、よそ見しない!」
「保田先生、もうえぇですわ。お疲れさんでした」
加護は怒られているにもかかわらず自ら話を切り上げると一礼をして
ピョンと駈けていってしまった。その逃げ足の早い事。
「こら! 加護ぉ!」
あっと言う間に加護の姿は見えなくなる。
「くそっ。最初に頼まれた話、なかったコトにするぞ」
保田は呟くと、すぐに気持ちを切り替えた。
「石川、待ってなさいよ〜♪」
高橋と同伴とは知らない保田は梨華のマンション目指して歩き出した。
- 248 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月05日(金)22時13分21秒
- 「梨華先生のお家ってキレイですねぇ♪」
一足先に梨華のマンションに着いた高橋は、1つ1つ見てはいちいち感動する。
梨華は冷蔵庫から冷えた烏龍茶を出しながら答えた。
「全然キレイじゃないわよ。お掃除は苦手なの」
「そんなコトないですよぉ。私の部屋なんか、もっと汚いですもん。
梨華先生の家に来れてすっごく嬉しいです」
「それは良かったわ」
殆ど棒読みで答える梨華。呼んだはいいが、間が持たない事に気付く。
それでも高橋が良く喋るので会話が途切れる事はなかった。
と言うよりも高橋1人で喋っていると言った方が正しい。
- 249 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月05日(金)22時14分04秒
- 「保田先生遅いなぁ」
何気に梨華が独り言のように呟いたが高橋は聞き逃さなかった。
と言うよりさっきも梨華が言っていたのだが。
「保田先生よく此処に来るんですか?」
「今日で2回目よ」
高橋にとっては、保田も邪魔な存在の一つである。このチャンスを逃す手はない。
「梨華先生、お願いがあるんですけどぉ〜」
高橋は急に梨華の隣りに来るとすり寄ってきた。
「なっなにかしら?」
大きなつぶらな瞳に見つめられて、梨華はドキドキした。特に好きじゃなくても
その瞳で見つめられたら、きっとドキッとするに違いないと梨華は無理に納得した。
「シャワー浴びてもいいですか?」
「…は?」
「先生ずっと待ってたら汗かいちゃって…。汗くさいって嫌われちゃったらイヤだし」
誰に? と梨華はふと思ったが敢えて触れずに
「いいわよ。使い方はね…」と言いながら、スイッチを入れに行く。
- 250 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月05日(金)22時15分30秒
- 今時の生徒と言うのは教師の家に来て初めてでもいきなりお風呂を借りたりするものなのか?
梨華は少々疑問に思いながら、高橋を浴室へと連れて行く。
「タオルとか適当に使っていいからね」
「はい♪」
――― ピンポーン ―――
そこへ玄関のチャイムが鳴る。
「あ、保田先生だわ」
梨華は玄関のほうに顔を向けると、そちらへ行こうとするが、高橋の腕が伸びてくる。
「梨華先生、行っちゃヤダ」
高橋は梨華の腕を掴むと一気に梨華を引き寄せた。
- 251 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月05日(金)22時16分16秒
- ひとみに手を引かれ、亜弥は黙って歩き続ける。
さっきから終始無言で重苦しい空気に亜弥は居たたまれなくなる。
勿論、好きな人が出来た事もデートする話も嘘である。
やはり自分のフライングだったと亜弥は後悔した。
ヘタをしたら、本当にひとみは梨華の元に行ってしまうかも知れない…。
―――私がひーちゃん試すような事したから…。信じてれば良かったのに…。
そう思うと亜弥の胸は苦しくなる。しかし、信じると言っても事実は消せない。
梨華と何かあったであろう、ひとみとの間に―――。
ひとみは亜弥の様子がおかしいのに気付き立ち止まった。
「どうした?」
ひとみは亜弥の顔を覗き込む。
「顔色悪いな。気付かなくてゴメン」
ひとみの手が亜弥の頬に触れる。
「…平気だから」
「そっか…」
ひとみはそれ以上何も言わずに手を戻すと、また歩き始めた。
- 252 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月05日(金)22時17分16秒
- そんな様子を窺っていた加護は、間に入って良いのかどうか迷っていた。
2人の会話がない上に、どんな状況かも分からないし、えらく暗い雰囲気を漂わせている
2人に、さすがの加護も躊躇ってしまう。しかし、亜弥の為と思い、加護は背後から
そっと近づいていった。
- 253 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年04月05日(金)22時27分07秒
- さてさて。ラスト前にもう一波乱なんて思って挿入したら…。
長くなりそう。終わるかな…(汗)。
>239 夜叉さん
修羅場になるんですかね。吉の気持ちがハッキリしなくてなかなか進みません。
その間に高橋が…。
>240 no-no-さん
携帯で見てるんですか! 大変じゃないですか?
私も携帯で読んだ事ありますけど大変でした(w。
>241ごーまるいちさん
総動員でしたか。嬉しいって(w。
アイさが2朝から見てしまいましたよ。ハァ。(・∀・)イイ
>242 いしごま防衛軍さん
ヤッスーは損な役回りなのです。あいぼんはあやゃの為にこの後…。
>243 名無し男さん
各地で乱闘が(w。
>244 名無し☆さん
いつもありがとうございます。HP…。
>245 理科。さん
理科。さんも更新早いですよ〜。最近なかなか読む時間が(泣)。スマソ
行き詰まった時は更新しなくても…。マイペースで頑張って下さいませ。
>246 じじさん
高橋もストレートに行くようです。
結局邪魔なのは保田…。
- 254 名前:じじ 投稿日:2002年04月06日(土)00時00分36秒
- シャワー!?
高 橋 さ ん が 本 気 だ
この際…アリで!(w
石川先生の部屋で修羅場第二回戦ですか?
- 255 名前:名無し男 投稿日:2002年04月06日(土)12時25分40秒
- 宴会部長の加護ちゃんは何をやらかすのか?
- 256 名前:no-no- 投稿日:2002年04月06日(土)20時04分05秒
- 携帯は慣れてしまえば読みやすいですよ。(今はパソコンの方が扱いにくいです)
なんかこのまま吉があややの方に行きそうな展開。
いしよしは、、、続き待ってます。(期待)
- 257 名前:よすこ大好き読者 投稿日:2002年04月07日(日)01時35分54秒
- あーやっぱり「いしよし」を、期待してしまう私・・・・。
まだまだ修行がたらんのう・・・・。スマソ師匠・・・。
大胆な高橋を、ヤッスーが強行突破で止めれるか?
期待しています。がんがってください。
- 258 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月07日(日)11時54分16秒
- うーん、ワタクシもともとよしごま派。
でも最近よしあやも可。
- 259 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年04月07日(日)12時32分32秒
- PCが壊れて買い換えてる間に話がエライことになってる(^^;;
(高橋、間髪入れずにシャワーかよっ)
あやゃにも幸せになってほしいですが、ここの加護も健気でいいヤツなんで
うまくいってほしいです。
- 260 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年04月07日(日)12時38分36秒
- PCが壊れて買い換えてる間に、話がエライことになってる(^^;;
(高橋、行動早っ。いきなしシャワーかよっ)
あやゃにも幸せになってほしいですが、ここの加護も健気でいいヤツなので
うまくいってほしいです。
- 261 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年04月07日(日)12時41分54秒
- 二重投稿になったみたいですね。
スミマセン(^^;;
- 262 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月07日(日)12時55分49秒
- -34-
「よっすぃーに亜弥ちゃんやんかー。偶然やなぁ」
加護は、いつもの調子で2人の間に入っていく。
「よっすぃーと亜弥ちゃん。略して”よしあや”どや?」
「「………」」
「2人共ノリ悪いねんなぁ〜。折角テストも終わったっちゅーのに
なんや、その辛気くさい顔は」
こうなる事は分かっていたから加護は気にせず、交互に顔を見る。
「加護が明るすぎるんだよ」
ムッとして言うひとみに、加護はカチンと来る。
「なんやねん、その言い方はぁ! ウチに文句あるんかい!」
「あいぼん!」
食って掛かる加護に、亜弥は止めに入る。
これ以上、事を大きくしたくなかった。
- 263 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月07日(日)12時57分04秒
- 「何があったか知らんけど、人に当たるのは良くないで」
「当たってないよ」「当たっとるわ!」
「当たってない!」「当たっとる!」
「当たってないよ!」「当たっとるっちゅーねん!」
「当たってねぇよ!」こうなると、もうイタチごっこだ。
「もう、やめて!」
亜弥はうんざりした声で仲裁に入った。
「亜弥ちゃんも何か言ったらえぇねん」
「別に私は……」
亜弥の声が沈みがちになり、顔も急に曇る。
(な、なんやウチ、ヘンな事言うたか?)
亜弥の応援団を買って出てるのに足を引っ張るような真似でもしたのかと加護は内心焦った。
- 264 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月07日(日)12時57分57秒
- 「加護は知ってんの?」
ひとみがゆっくりと口を開く。
「何がやねん」
「亜弥の好きな人…」
(なに自惚れてんねん。よっすぃーに決まっとるやろ? ん? ちゃうんか?
ひょっとして…アレの事か?)
咄嗟に加護は亜弥に目配せする。亜弥は頷いた。
「も、勿論知っとるで。そんなん気付かんようじゃ亜弥ちゃんと付き合う資格ないでホンマ」
「あいぼん!」
「………」
ひとみは何も言わずにくちびるを噛み締めている。
その態度に加護は一層腹を立てた。
「ムカつくねんなぁ。自分は石川先生とハァハァしとるクセに、亜弥ちゃんに好きな人
出来たら、当たるって最悪やん。図々しいんちゃうか? 白黒ハッキリしろっちゅーねん!
亜弥ちゃんも、こんなん……(あれ?)」
加護は言いかけて口を噤んだ。亜弥が泣きそうな瞳をしていたからだ。
「あわわ…ちょいと言い過ぎてもうた。でもな、よっすぃーが悪いねん。
亜弥ちゃんが泣くコトあらへん」
- 265 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月07日(日)12時58分34秒
- 「そんなコト分かってるよ!」
いきなり大声でひとみが叫ぶから、亜弥も加護も一瞬動きが止まった。
「逆ギレかいな」
(否定せぇへんっちゅー事はハァハァについては認めるんかい!)
加護は心の中でツッコミを入れていた。
「分かってるけど…何でそんな大事なコト黙ってて…いきなり、今度そいつとデートする
って言われても…」
(そんな嘘も見抜けんのか、ヴォケェ!)
「いいじゃない。ひーちゃんもその日、石川先生とデートなんでしょ。
気にするコトないよ」
「そうじゃなくて。それとこれとは別だよ」
(なんや、結局行くんかいな。ったく(怒))
加護としては、ますます面白くない。尤も、デートしてもらわなくては困るのだが。
「よっすぃーも、何意地張っとんのか知らんけど…。もう認めたらえぇやん。
亜弥ちゃんが好きなんやって。嫉妬しとんのが恥ずかしいんか?」
「嫉妬?」
指摘されてひとみの顔色が変わった。
- 266 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月07日(日)13時06分01秒
- -37-
呆気ないくらい簡単に梨華は高橋の腕の中に収まってしまう。
「高橋さん。冗談はよして」
梨華はそう言って高橋を見るが高橋の目は真剣だった。
「冗談じゃないですよ。私、梨華先生のコト、ずっと狙ってました」
(ね、狙ってたって、その言葉は不適当じゃないかしら?
…って呑気な事言ってる場合じゃないわ。もしかして今とっても危険な状態では?)
さっきからしつこくチャイムも鳴っている。
「取りあえず、その腕離してくれる? 保田先生が…」
家に居る事が分かっているのに無視した事で、あとで何を言われるか、そっちのほうが
梨華にとっては大問題だった。
「保田先生なんか放置しておけばいいんですよ。その内帰りますって。
折角のこのチャンスを私が逃す訳ないじゃないですか」
高橋はそう言って笑う。
(こわい。高橋さん目がマジ。あ〜ん。どうしよう…。ひとみちゃん助けて!)
梨華は思わず目を瞑った。
- 267 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月07日(日)13時08分09秒
- 「図星やろ」
「うるさい! 加護に何が分かるって言うんだよっ!」
「分かるわ! ウチかて亜弥ちゃんのコト…」
好きと言いそうになり、加護はぐっと堪えた。言ってはいけない ともう1人の自分が囁く。
「亜弥がどうした?」
「な、なんでもあらへん」
その時、ひとみはハッと顔をあげた。
(石川先生?)
「な、なんや、どうしたんや?」
加護に言われて、ひとみは濁す。
「え? あ、いや別に…」
(なんか嫌な予感が。石川先生?)
「ゴメン。ちょっと…」
ひとみは、そういうと梨華のマンションに向かって走り出した。
「んぁ? ちょいよっすぃーどこ行くねん! まだ話途中やろっ!(怒)」
「ひーちゃん…」
もうだめだ…。亜弥は直感で、そう感じていた。
「なんやねん、あの態度はぁ!」
加護は訳が分からず怒鳴っていた。
- 268 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月07日(日)13時09分41秒
- 尚もしつこく鳴り続けるチャイムに高橋は大きく溜息をつくと、大胆な行動に出た。
いきなり服を脱ぐとバスタオルを巻き付け玄関に行ってしまった。
ドアロックをつけて鍵を外し、ドアを開けると高橋は苛立ち気に立っている保田に
向かってこう言った。
「私と梨華先生の愛の時間を邪魔しないで下さい!」
そう言って、すぐさまドアを閉めて再び鍵を閉める。
当然梨華が出るものと思っていた保田は思わぬ人物に、しばし声も出ず玄関の前で
固まっていた。
「愛の時間って…。高橋さん?」
梨華も高橋の行動にすぐには声が出ない。
「愛って呼んで下さい」
そう言うと高橋は笑みを浮かべて梨華に抱き付いた。
- 269 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月07日(日)13時16分04秒
- 更新しました。間に合うんでしょうか? 保田は?
>254 じじさん
アリですか? 積極的過ぎな高橋…。
>255 名無し男さん
放棄されちゃいました。
>256 no-no-さん
まだ分かりませんよ(にや。
私はパソじゃないとダメですね。人それぞれですが。
>257 よすこ大好き読者さん
お帰りなさい♪ ヤッスーは放置されちゃいました。
いつも損な役回り…。
>258 名無し読者さん
よしごま…。一番此処では(略。よしあや…(もごもご)。
259 ごまべーぐるさん
加護も損な役回りかも。吉の気持ちは一体…。
気にしなくて結構ですよん。
- 270 名前:理科。 投稿日:2002年04月07日(日)15時37分40秒
- (〜^◇^)<師匠、更新お疲れサマでやんす。
強気な加護ちゃんいいですね♪
ツッコミも流石と…(感心)。
- 271 名前:no-no- 投稿日:2002年04月07日(日)20時33分44秒
- 更新お疲れ様です。
石川先生ピーンチ!!吉は間に合うのか、、、
やすって毎回放置ギミ、、、救いはあるのか。
更新お待ちしてます。
- 272 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年04月07日(日)21時27分50秒
- 梨華先生大ピンチですな。ヤッスーは何もできないのか!!
ヤッスーはやく梨華先生助けないとよっすぃーがきちまうぞ。
あややとうとう降伏するんでしょうか。更新楽しみに待っています。
- 273 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月07日(日)22時16分38秒
- だー、あやや違うんだよ、よっすぃ〜が走って行ったのは・・・
諦めないでくれー。
あっちもこっちも修羅場でドキドキしやす。
- 274 名前:名無し☆ 投稿日:2002年04月07日(日)23時05分17秒
- 高橋大胆ですねぇ〜。
よっすぃ〜は間に合うのかな?
ドキドキですね。
でもあややは・・・。
- 275 名前:名無し男 投稿日:2002年04月08日(月)09時46分28秒
三ヽ(;。∀゜)ノ
ヤケ祭開催中!!!!!!
- 276 名前:じじ 投稿日:2002年04月08日(月)18時35分25秒
- んあー!吉澤さん間に合うのか!!!
間に合えっ!いや、ちょっと遅れても…
しかしいしよしヲタとしては間に合ってもらわないと…
でも間に合わないのもアリといえばアリ…
んあー!!!
- 277 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年04月09日(火)03時57分01秒
- ヤッスードアをぶち破れ!!と、声を大にして言いたい!
吉、急ぐのじゃい!
と、一人で盛り上がっているので・・・・逝ってきます。(鬱
- 278 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月09日(火)18時31分51秒
-38-
「なんやねん! ふざけるなっちゅーねん!」
さすがの加護も、ひとみの態度行動にぶち切れていた。
「あいぼん…」
「話の途中で放棄して逃げるって、どないやねん!」
「あいぼん、もういいから」
「良くないやろ! ん?」
もう見えなくなったひとみのいる方から亜弥に視線を戻すと彼女は泣いていて…。
「あ、亜弥ちゃん?」
無言で亜弥は加護に抱きついた。
「ひーちゃんは…石川先生のとこに行ったんだよ…」と呟いて。
- 279 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月09日(火)18時33分04秒
- 呆然としていた保田だったが、すぐにインターホンを鳴らしながらドアを叩く。
「高橋! 開けなさいよ! ちょっと聞いてんの? 石川!? 平気なの?」
当然高橋も聞いている筈もなく、梨華も、ひとみに助けを求めていた。
「ひとみちゃん……」
「ここにいるのは私なのに、ひとみ先輩の名前呼ぶなんて…。
そんなに良いですか? ひとみ先輩は亜弥と出来てるんですよ?」
目の前の自分よりも、ひとみの名前を口にする梨華に高橋は面白くない。
「出来てるか、どうかなんて本人達にしか分からないでしょ?」
「それを言ったら梨華先生だって同じじゃないですか」
「私とひとみちゃんは…」
関係を持った事をわざわざ高橋に言う必要はない。それに秘密にしようと
言ったのは自分の方からだ。
「なんなんですか?」
高橋はイライラした調子で聞き返した。
「私の片想いだから…」
「私は梨華先生のコト、こんなに想ってるのに!」
再びガバッと強く抱き締められて、しかし梨華は、これが、ひとみだったらなんて思う。
これから高橋に襲われるかも知れないと言うのに、あまり危機感がなかった。
きっと、ひとみが助けに来てくれる…。なんて期待して―――。
- 280 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月09日(火)18時34分38秒
- 「でも私の気持ちは…」
「梨華先生が幾ら想ったって、ひとみ先輩は来ませんよ」
高橋は口の端を歪めると悔しそうに皮肉混じりに言った。
その頃ひとみはひたすら、走っていた。咄嗟とは言え気付いたら、行動に出ていた。
自分でも驚いている。梨華に呼ばれた気がしたから。何となく胸騒ぎがして…。
これは先生が好きだからとかじゃない。先生を助けるためだなんて後から聞いたら
都合の良い解釈かも知れない。
何もないに越した事はないが、やはり梨華の事は気がかりだった。
高橋の態度も気になっていたし。亜弥には悪いと思うが、亜弥と一緒に帰った事を後悔していた。
- 281 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月09日(火)18時35分18秒
- 放置されている保田は、周りの迷惑になると思い何もする術もなく玄関の前に
佇んでいた。梨華の携帯は当然出る筈もなく…。
「こうなったら大家呼んで開けさせてもらうしか!」
そう思いついて行動に移そうとした時に、ひとみが息を切らせて駆けつけてきた。
「吉澤!」
「保田先生! 何してんですか?」
「そんなコトより中で石川が!」
ただでさえ恐い保田の顔が一層険しい。
やはり何かあったのだとひとみは直感した。
「石川先生!」
ひとみはドンドンと乱暴にドアを叩く。
- 282 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月09日(火)18時35分54秒
- 梨華を組み敷いてキスしようとする寸前に、ひとみの声に気付き高橋は顔をあげた。
梨華も玄関の方に顔を向ける。
(ひとみちゃん!? ホントに助けに来てくれたの?)
「鍵はかかってるんです。中には入ってこれませんよ。諦めて下さい」
「ひとみちゃん!!」
梨華は高橋を無視して大声でひとみを呼んだ。
「先生?」
ひとみはハッとするが、高橋が中に入れてくれるとは到底思えない。
そう思ったひとみは離れると外へと駆け出して行った。
「ちょっと吉澤! どこ行くのよ!」
ここでも放置されそうになった保田も遅れてひとみの後を追った。
- 283 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月09日(火)18時38分07秒
- 「吉澤…。はぁはぁ…どうするつもり?」
保田は息も絶え絶えひとみに聞く。
「ベランダから侵入するんですよ」
「え? ちょっとアンタ…侵入罪で訴えられるわよ!」
「高橋がしてる行為の方がよっぽど犯罪じゃないですか!」
慣れた感じでよじ登っていくひとみは、保田に言い返した。
さすがに2回目です。とは言えなかったが。
「まぁ、それもそうね」
保田も納得する。それよりも今は梨華を助ける事が先決だった。
「保田先生は見張ってて下さい」
「分かったわ」
- 284 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月09日(火)18時38分46秒
- そしてその頃、小川は加護に電話で大まかな事を聞いて怒りながら
教えられた通り、梨華のマンションに向かっていた。
「愛ちゃん、アタシがいるのに! ホントに石川先生と!? もう許さない!」
小川は猪木のような形相でマンション目指して走っていった。
- 285 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年04月09日(火)18時56分45秒
- 石川邸に全員集合!(間に合うのか?)
>270 理科。さん
出張?お疲れ様です。ここの加護ちゃんは口は悪いけど良いヤツの設定ですので(w。
>271 no-no-さん
いつもヤス放置。スイマセンスイマセン!
>272 いしごま防衛軍さん
ヤッスーは見張り番と言う事で(w。
あやゃは…。私にもまだ…。
>273 名無し読者さん
あやゃはこの後・・・。
>274 名無し☆さん
でも小川が猪木の真似で怒鳴り込んで逝くので(w。あとは任せるのです。
>275 名無し男さん
>ヤケ祭
笑いました。
>276 じじさん
小説なんで(w。ありがとうございます。これから落とします(謎)。
>277 よすこ大好き読者。さん
戻ってこ〜い!(w
- 286 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年04月09日(火)22時33分57秒
- >小川は猪木のような形相でマンション目指して走っていった。
ツボでした(w
- 287 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月10日(水)00時06分12秒
- うおーハラハラするなぁ。全員集合ってか!?
よっすぃ〜は正しい。うん、正しいよ、正しいけど…
んーどうなるかほんと予想がつかないっす。
- 288 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年04月10日(水)00時09分44秒
- とうとう最終決戦ですか。楽しみです。
- 289 名前:じじ 投稿日:2002年04月10日(水)00時57分52秒
- 最終決戦!
果たして勝者は・・・
ヤッスーだったらビックリ(w
- 290 名前:名無し男 投稿日:2002年04月10日(水)09時50分38秒
- イノキ!
ボンバイエ!
- 291 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年04月10日(水)18時48分50秒
- ヤッスーと、小川かなりワラタ!!
誕生日には、吉が石を助け出せるよう期待して待っております。(笑
- 292 名前:no-no- 投稿日:2002年04月11日(木)16時19分35秒
- ヤッスー今度は見張りですか。
いつまでも報われないヤッスーに愛の手を、、、(高橋?)
- 293 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月11日(木)19時11分20秒
- -39-
加護が泣いている亜弥に黙ってハンカチを差し出す。
(亜弥ちゃん泣かすなんて、いくらよっすぃーでも許さんで!)
「亜弥ちゃん。泣いとったってしゃぁないで。石川先生んとこ
ウチらも行くか? 追っかけんでえぇんか?」
ひとみが居なくなってから、かなり時間が経っているし、そろそろ
梨華のマンションに着いてもいい時間になっていた。
亜弥はハンカチを握りしめながら首を振る。
「いいの。今日は帰りたくないし…会いたくない。
あいぼんの家に泊めてくれる?」
「ウチにか?」
加護は思わず聞き返してしまう。以前亜弥が加護の家に泊まりに
来たのは、もうかなり前になる。
「やっぱり迷惑かな?」
悲しそうに言う亜弥に、加護はブンブンと頭を振った。
「迷惑やないで。嬉しいでホンマ」
こういう時に嬉しいと言うのも不謹慎ではあるが、加護は、やはり素直に嬉しいと思う。
「ゴメンね。迷惑かけて」
「全然。ウチが慰めたる。亜弥ちゃんは心配せんでえぇよ」
加護は亜弥を慰めながら、ある決意をしていた。
(よっすぃー、亜弥ちゃんが許しても、このあいぼん様が許さへんで!)
- 294 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月11日(木)19時12分41秒
- 保田が見守る中、やっとひとみはベランダに忍び込んだ。
やっぱり、こんなに簡単に侵入出来るのは、問題があるとひとみは
思いながら、そっとレースのカーテン越しから中を窺う。
エアコンのファンが回っていてベランダは非常に蒸し暑かった。
この様子だときっと鍵はかかっているだろう。ダメもとでガラス戸を
ひいてみるが、案の定かかっていた。
「くそっ…」
ひとみは唇を噛む。
中を見れば、梨華が高橋に組み敷かれて何か話している。
「高橋っ!」
バスタオル姿の高橋にも驚くひとみだったが、何よりも梨華が
今にも襲われそうな光景に、ひとみはもう居てもたってもいられなかった。
そして辺りを見渡し、暑そうにしている植木の苗に気付くと
ひとみは躊躇わずにそれを手に取り、ガラス戸に向かって振り下ろした。
――― ガッシャ―ン!! ―――
派手な音がして、植木と共にガラスが飛び散る。
ひとみ自身もビックリして、思わず手の動きが止まった。
「な、なに? ちょっと吉澤!!」
保田も、その音に驚きベランダにいるひとみに呼びかけるが、ひとみは
それに答える筈もなく、またもや保田は放置された。
- 295 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月11日(木)19時14分06秒
- 「「え??」」
中に居た梨華も高橋も一斉にベランダの方に振り返る。
一瞬高橋が力を緩めたので、梨華は急いで起き上がり高橋をはね除けた。
「あ…」
不意打ちだったのだろう高橋は、その程度の力でよろめく。
「きゃ!」
梨華は思わず目を覆う。
「え?」
バスタオルがハラリと落ちて、梨華に全裸を披露してしまった
高橋は今更ながらに高い声をあげ慌てて前を隠したのだった。
「………キャ―――!」
「いて…」
ひとみの手に痛みが走る。どうやら切ってしまったらしい。
血がうっすらと滲んで来るのを見つめながら、ひとみは貧血を起こしそうになった。
元々血を見るのが弱いひとみは、途端に気分が悪くなる。しかし、今はそんな事を言って
られないから、ひとみは手を突っ込んで錠を外すと、梨華の部屋に入っていった。
(あの悲鳴…。石川先生!)
- 296 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月11日(木)19時14分56秒
- 「石川先生!!」
「ひとみちゃん!?」
ひとみは手を押さえながら中に入ると、高橋目掛けて殴りかかろうとした。
―――が、高橋の裸が視界に入ると何も出来なくなる。
「高橋、お前なんで裸なんだよ!」
床に落ちているバスタオルを掴むと高橋に押しやった。
「ひとみ先輩…。きゃぁ! 見ないで下さい!」
高橋はバスタオルで前を隠すと慌てて浴室の方に駈けていった。
(なんなんだアイツは?)
- 297 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月11日(木)19時15分33秒
- 「ひとみちゃん!」
梨華はひとみに抱きつく。
「絶対助けに来てくれると思ってた…」
「先生…」
ひとみは梨華に血をつけないように、そっと抱き締めた。
「すみませんガラス割っちゃって。弁償しますから…」
「そんなのいいよぉ。ひとみちゃんが来てくれたからそれでいい。
怪我してない?」
「え? ちょっと…」
梨華から手を離すと、ひとみの指からは血がまた滲んでいた。
ズキズキと脈が打っているように痛み出す。
「血が出てるじゃない」
梨華はひとみの指を取る。
「へ、平気ですよ。こんなの…」
「ダメだよ。ほらこうして…」
- 298 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月11日(木)19時16分15秒
- 梨華はそのままひとみの指を躊躇わずに口に含む。
「あ…」
生暖かい梨華の舌がひとみの傷口をそっと舐めると、ひとみは
なんだかドキドキしてしまい、梨華を見つめていたが、慌てて視線を反らした。
(はぁ…何考えてんだか。自分…)
数時間前の光景が思い出されてひとみは赤くなる。
「あの…危ないですから…」
無理矢理ひとみは指を梨華から離そうとした。
こんな事されてたら、またいけない気持ちになってしまう自分が嫌だった。
「ひとみちゃんの血が止まらない方が嫌だよ」
梨華は再びひとみの指を優しく口に含んだ。
そんな梨華のくちびるをひとみはボーッと見つめる。
指を舐められているだけで、ひとみの鼓動は再び早くなっていった。
- 299 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年04月11日(木)19時22分56秒
- 更新しました。
なんで、いしよしシーン書くと萌えるんだろう(w。
>286 ごまべーぐるさん
最近、何かとアゴンシスターズのいしおがが多いですね。
ちょっと嬉しいかも。
>287 名無し読者さん
離れていくよしあや…(泣)。
>288 いしごま防衛軍さん
最終決戦は、まだなんですけどね。
>289 じじさん
どうしてもヤッスー放置してしまう(w。
勝者は吉澤であり敗者も吉澤だったりします。
>290 名無し男さん
小川は高橋には強いんです。それは次回。
>291 よすこ大好き読者。さん
吉誕とは、ここはあんまり関係ないのですけど…。
小川は高橋の保護者と言う事で。
>292 no-no-さん
ヤッスー見張りでも結局放置されてしまいます。
相変わらず扱いが酷いな我ながら…。
- 300 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年04月11日(木)23時05分29秒
- まだまだあるんですか?
どうなってしまうんでしょうか?
梨華たんを助けたのはよしこでしたか。
ヤッスー頑張れ!!
- 301 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月12日(金)14時55分58秒
- 次回小川登場?
楽しみ!
- 302 名前:no-no- 投稿日:2002年04月12日(金)15時19分41秒
- ヤッスーふたたび放置、、、
ここまでくるとひたすら放置でも面白いかも。
よしこは無事に姫を助け出して、めでたし、めでたし。
とは、いかないんでしょうねー。((笑))
- 303 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年04月12日(金)18時03分01秒
- ヤッスーは、放置されてるほうが自然・・・・・・(笑
ベランダのガラスを割って、警察来ないのか?と、
関係ない心配をしてしまう自分・・・・・・・。
これからの展開が楽しみです。がんがってくださいね。
- 304 名前:じじ 投稿日:2002年04月12日(金)19時49分10秒
- ヤッスー勝者どころか放置(w
高橋さんは…
やはりいしよしが落ち着きますね(w
>いしよしシーン書くと萌えるんだろう(w。
ヲタだからです(キパーリ
- 305 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月12日(金)20時59分20秒
- -40-
「亜弥ちゃんホンマに行かんでえぇの?」
「うん…」
加護の手に引かれて2人は加護の家に向かっていた。
「ウチは今すぐ行ってよっすぃーぶん殴ってやりたい気分や」
「あいぼん、そんなコトしたって…」
亜弥は泣きはらした目で悲しそうに加護を見る。
「ちったぁ痛み感じんと分からんのや」
(こんなに亜弥ちゃん泣かせといて胸くそ悪いわ)
「あいぼん…」
亜弥が加護の手を強く握ってきた。
「亜弥ちゃん?」
「ありがとう。あいぼんは…優しいね」
亜弥は優しく微笑む。加護は亜弥のそんな笑顔にドキッとする。
「…なんや、今頃気付いたんか…遅すぎやわ」
加護は照れながら言うとそっぽを向いた。
(えぇ雰囲気やけど、告られへんなぁ、やっぱり…。
くそっ。よっすぃーのアホんだら!)
「あいぼん何か言った?」
「ん? なんでもあらへん。はよ帰ってヤケ食いしよ。
付き合ったる」
加護はそう言って笑うと気を取り直して亜弥の手を握り返した。
- 306 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月12日(金)21時00分05秒
- 浴室前に戻った高橋は図々しくも、そのままお風呂を借りよう
かとも思ったが、さすがにこの状況では早々に退散した方が良いと
思い、そそくさと服を身に着け帰ろうとしていた。
しかし―――。
梨華とひとみは、すっかり2人の世界と言うか、高橋がいるのも
忘れているような雰囲気である。いや、完全に忘れているだろう。
梨華とひとみ―。悔しいけれど、こうして2人並べて見ると
高橋から見てもお似合いに見える。悲しい位に。
(ベランダからガラス割って入ってくるなんてね…。
ひとみ先輩もよくやるなぁ。…にしても、いつまであーしてるつもり?)
- 307 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月12日(金)21時00分36秒
- 梨華はひとみの指を口に含んだまま、ひとみは顔を真っ赤にさせている。
「先生…。平気ですよ」
(ひとみ先輩全然平気じゃないじゃん)
耐えかねたひとみが強引に指をひいて梨華から離れようとするが、しっかり
押さえ込んでいる梨華もろとも、ひとみの胸へと梨華は引き寄せられた。
「やんっ…」
「あっ…。す、すみません…」
ひとみは梨華から更に離れようとした。
「いいの…。このままでいたい…」
梨華はひとみの腕を掴むと、胸に顔を埋める。
「石川先生…」
「ひとみちゃん…」
ほぼ同時に2人は互いの名前を呼んだ。
そして、どちらからともなく、ごく自然に吸い寄せられるように
顔を近づけていった。
- 308 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月12日(金)21時02分07秒
- 高橋は帰るのも忘れて、2人の光景を食い入るように見ていた。―――が。
――― ピンポンピンポ−ン!―――
無情にも玄関のチャイムが鳴ると2人はハッとしたように離れた。
(くそっ。良いとこだったのに!)
高橋は自分がいつの間にか手を握って見ていた事に気付いて苦笑いする。
「保田先生だよね。多分。まだいたんだ」
高橋も保田を忘れていたが、梨華より先に玄関へ走っていく。
出ていくきっかけが出来た事で高橋はホッとしていたが、それも束の間の事だった。
- 309 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月12日(金)21時02分38秒
- 保田だと思い、ドアを開け、高橋の目に飛び込んできたのは………
恐い顔で息を切らせて立っていた小川の姿だった。
「ま、麻琴…。な、なんでぇ?」
まさか小川が来るとは夢にも思わない高橋は大きな目を更に大きくさせていた。
「それは、こっちのセリフだよ愛ちゃん!」
グイッと顎を突き出して、高橋に顔を突き合わせる小川に高橋は思わず後ずさった。
「麻琴ぉ…」
高橋は情けない声で小川の名前を呼ぶ。小川は高橋の腕を掴んだ。
「なんだコノヤロ−! ゆ−っくり話はおうちで聞かせてもらうよ。愛ちゃん!!」
そして、引きずられるようにして高橋は小川と共に帰っていった。
- 310 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月12日(金)21時03分19秒
- そんな光景を見ていた梨華とひとみは呆気に取られて見ていた。
「小川さん…凄い迫力……」
「高橋も幼なじみの小川には、やっぱり適わないのか…」
幼なじみ……亜弥…。
急に亜弥を思い出したひとみは、現実に引き戻される。
亜弥を放って梨華の元に駆けつけてしまった自分。
亜弥の哀しげな顔が浮かび、ひとみの心は再び影をおとした。
- 311 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月12日(金)21時04分03秒
- -41-
「ひとみちゃん?」
梨華もひとみの変化に気付かない訳がなく、不安気にひとみの顔を覗き込む。
「なんでもないですよ。片づけないと…」
ひとみは梨華の顔を見ようともせず、散乱したガラスを片づけようと立ち上がった。
「待って。その指を処置しないと」
「大丈夫ですよ。ほら」
そう言ってひとみは指を梨華に見せる。もう血は止まっていた。
「でも…。ばい菌が入ったら困るから」
梨華も立ち上がると、救急箱を取りに行った。
そこへ再び玄関のチャイムが鳴る。
「こら吉澤! アンタ何してんのよ! 放置時間が長すぎるのよ!」
勝手に上がり込んで、保田はひとみに指を指しながら恐い顔を更に恐くさせていた。
「「保田先生…」」
言われるまで、梨華もひとみも保田の事を忘れていたのだった。
- 312 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月12日(金)21時04分37秒
- 「全くなんで私まで、後始末しなきゃいけないのよ!」
なんて、保田はぶつぶつ文句を言っていたけれど、一番手際良く動いてくれたのは保田だった。
「それにしても、吉澤、アンタやるコトがハデすぎよ」
「すみません…」
「でも、まぁいいわ。石川が無事だったから。で、高橋は?」
「小川が駆けつけて…連れて行かれましたよ」
「小川が? どっちにしろ高橋は一度呼びつけないとね」
中に入れてもらえなかった事がよっぽどショックだったのか、かなり保田は怒っている。
「平気ですよ。多分、もう石川先生には近づかないと思います」
「どうして?」
「小川がいるから」
根拠はないが、高橋はもう梨華には近づいて来ないと思っていた。
- 313 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月12日(金)21時05分27秒
- 「アンタは、どうなのよ?」
急に保田がひとみに突っ込み返してきた。
「え?…それは…」
保田が梨華と亜弥の事を言っているのは、ひとみにはすぐに分かったけれど
それの返事には、即答出来なかった。
(私って狡いな…。亜弥を責める資格なんか、ないよ)
「ちゃんとハッキリしなさいよ。じゃないと松浦も可哀想だし、石川だって…ね。
ヘンに期待持っちゃっても困るでしょ」
保田は言いながら、なんで亜弥のフォローをするのだろうかと首を傾げる。
自分だって梨華の事が好きなのに…。本当にもどかしい。
(作者にも)良いように使われて、本当に損な役回りだと保田は実感する。
- 314 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月12日(金)21時06分12秒
- 加護に、梨華とひとみがドライブする日に、わざわざ亜弥と車で尾行するように
頼まれたのも、数日前の事。なんで自分なのか? と聞けば車を持っていて、
頼みやすいのは自分だったとの事。しかも乗ってる車が「SuzukiのKei」だと
言えば、加護に「ベタベタやん」などと言われるし、大きなお世話だと思う。
大体、この保田様にお願いするなんて100年早いんだよ! と保田は思うのだが
梨華とひとみの仲も気になる保田は、どうせ暇だし渋々OKを出したのだった。
「石川先生。ここで言うのもなんなんですけど、あの話、なかったコトに
してもらえませんか?」
「あの話って…。ドライブのコト?」
「そうです」
(ちょっと吉澤何言ってんのさ! ってやめてもいいけど…。)
保田も会話に参加したかったが、自分は、この話は知らない事になっているから
迂闊に口を挟めなかった。
- 315 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月12日(金)21時07分09秒
- 「どうして? 凄く楽しみにしてたのに」
梨華はひとみの言葉に凄くショックを受ける。
中澤に言われた通りに実行しようとしてるのに…。尤も、その実行も音楽室で
既にしてしまったのだが…。
『疲れた言うてな、そのままホテルに行ったればえぇんや』
さすがの梨華もそれを聞いた時は、あまりにベタだと思ったが、今では
すっかりその気になっていたのだった。
梨華からして見れば、もうひとみに夢中になっていた。
高橋に襲われそうになった時も、ヒーローのように目に映ったものだ。
しかし、ひとみの方は……。幼なじみの亜弥が、やはりネックになっているらしい。
100%自分を見て欲しい梨華としては、それが不安不満であった。そしてひとみの
本心も知りたかった。
- 316 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月12日(金)21時08分33秒
- 「また2人の時にでも話しますよ」
ひとみはそういって言葉を濁した。
「私が、また邪魔だって言いたいのね! 帰ればいいんでしょ、帰れば!」
保田は面白くなさそうに言い返した。
「あ、いいんですよ。私が帰りますから」
「ひとみちゃん、もう帰っちゃうの?」
寂しそうに言う梨華に、保田は自分は引き留めてくれないのかよ! と寂しく心の中で
突っ込んでいた。
「じゃぁそこまで送りに行く」と言う梨華は保田を家に残してひとみと部屋を出ていった。
- 317 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年04月12日(金)21時28分04秒
- すみません。もの凄い勢いで一旦切らせていただきます。
また戻ってきますので・・・。
- 318 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月12日(金)23時11分44秒
- -42-
「ドライブやめるって…。松浦さんがいるから?」
「亜弥は関係ないですよ」
ひとみは一応否定する。そんなの嘘だって分かっているけれど。
「ひとみちゃんは、どう思ってるの? 私と松浦さんのコト」
「どうって…」
「どっちが好きなの?」
「………」
保田に聞かれた時と同様に、ひとみは返す事が出来ない。
どっちも好きだなんて、都合の良い話。でも事実なのだから仕方がない。
しかし一方で梨華が好きなのは、一時的なモノなのかも知れないともひとみは思う。
咄嗟に悪い予感がして梨華を助けたのも事実だけれど、梨華と関係を持った事で
欲求が満たされているだけなのかも知れないとも、ひとみは思うのだ。
但し、梨華が好きなのも事実だった。
- 319 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月12日(金)23時12分25秒
- 「私はひとみちゃんが大好きよ。もうひとみちゃんしか見えないくらいに」
梨華はそう言って階段の踊り場で立ち止まるとひとみを見つめた。
「でも…先生は、高橋を家に入れたじゃないですか」
これは嫉妬なんだろうか? とひとみは思いながらつい言ってしまう。
「そんなコトするなんて思わなかったもの」
「甘いんですよ、先生は! 何もなかったから良かったものの。
私が来なかったらどうなってたと思うんですか!」
気になるのは、やはり好きだから?
「ひとみちゃんは助けに来てくれると思ってたよ」
真剣な眼差しで梨華は答える。
「いつも助けに来るとは限らないですから」
なんて可愛くない答え方なんだろう。素直じゃないな。とひとみは思う。
- 320 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月12日(金)23時12分57秒
- 「ひとみちゃんは…松浦さんをどう思っているの?」
「どうって…」
「ただの幼なじみ? 妹? 恋人?」
「亜弥とは、そんな定義付けなんか出来ません。自分にも良く分からなくて」
「じゃぁ私のコトは? 担任? 姉? 恋人?」
担任なのは当たり前。恋人…それは、またちょっと違うような。
「先生のコトは好きですけど、正直分からないんです」
「嘘!」
そう言って梨華は、またひとみに抱きついた。
「本当は分かっている筈。身体ごと惹かれてるって」
「身体ごと…」
「心は、まだ松浦さんに行ってるとしても…。絶対ひとみちゃんを私の方に
振り向かせてみせる」
「先生…」
「だから…絶対明後日のドライブは一緒に行くのよ。お願いね?」
梨華はひとみのくちびるに軽くキスをすると手を振り、自分はまた階段を登っていった。
「保田先生、いつまでも一人にしておけないからね」なんて笑いながら言って。
- 321 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月12日(金)23時13分35秒
- -43-
ひとみは家に帰ると、まだ生暖かいベッドに身を沈めた。
すぐにエアコンのスイッチを入れる。
亜弥は加護の家に泊まると言う事を亜弥の母から聞いたひとみは、なんとなく
寂しい気持ちになる。寂しい気持ちにさせたのは、自分の方なのに勝手なものだ。
連れ戻しに行こうかとも考えたが、加護に凄い剣幕で追い返されそうなのと
逆に色々言われそうなので、やめておいた。
『あやゃゴメン。 ひとみ』
それだけ打ってメールを送った。
- 322 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月12日(金)23時14分14秒
- その頃、加護と亜弥は、ヤケ食い中…ではなかったが、テーブルの上には
お菓子とジュースがところ狭しと賑わっていた。
(ひーちゃん…)
たった一言のメールなのに、亜弥は、それだけで胸が苦しくなる。
(私だけ、こんなに好きなんて…ズルイよ…)
携帯を見つめる亜弥を見て、加護も溜息をつく。
(ウチも亜弥ちゃんのコト、大好きやねん! 声に出して言いたいねん!)
近くにいても、亜弥の気持ちは、ひとみにあるのが痛いくらい分かるから
加護は何も言えない。言っちゃいけない。
「亜弥ちゃん、ウチに戻ったら? 別に無理するコトあらへん」
本当は側にいて欲しいし、無理してるのは自分なのに、そんな自分に加護は
良い人を演じるのも難しいものだと苦笑いする。
(ウチのキャラあらへんで、ホンマに! 笑ってまうで!)
- 323 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月12日(金)23時14分58秒
- 「いいの。いない方が、ひーちゃん私のコト、少しでも想ってくれるかも知れないし」
「………」
健気な亜弥に、加護はますます自分が亜弥を好きになってしまいそうで恐かった。
「あー、よっすぃー羨ましいで! ウチもそんくらい想われてみたいねんな〜!」
(ウチが、どうにかなりそうやねん)
加護は茶化すように言ってジュースを一気に飲み干した。
結局、亜弥からは返事が来ないまま、夜を迎えた。
ずっとベッドの上でひとみは何も言わない携帯をじっと見つめていた。
- 324 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年04月12日(金)23時16分34秒
- 早く最終話書きたいのに、なかなか進まない。
>300 いしごま防衛軍さん
よしこは梨華たむのヒーローなんで。
ヤッスーは・・・。
>301 名無し読者さん
小川の登場少しでした。スマソ。高橋の保護者扱いでお願いします。
>302 no-no-さん
ヤッスーは、放置要員ですのんで(w。
めでたしっつーか、どうなんでしょう?(謎)
>303 よすこ大好き読者。さん
小説なので、サツは来ませんぜ(w。いちお、ヤッスー監視なんで。
>304 じじさん
このところ、いしよし関係が続いたので、ちょっといしよし色
強くなってるんで(w。
- 325 名前:じじ 投稿日:2002年04月13日(土)00時02分48秒
- 吉澤さんへ
先生の気持ちに応えてあげてください。
いや、応えなさい。
マジで。
- 326 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月13日(土)00時58分14秒
- よっすぃ〜っっっっっ!どうするんだYO!
あややの健気さがセツナイ…
石川先生の熱い思いがセツナイ…
そして加護ちゃんもセツナイ…
ぐはっ!
- 327 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年04月13日(土)10時17分43秒
- よっすぃーはどちらを選ぶのか楽しみです。
うーむ、確かに難しい決断ですなあ。あいぼん切ないなあ。
あややはあいぼんの気持ちに気づかないのであろうか。
なんとも切ない。風前の灯のヤッスー可哀想に・・・・
おがー最高だ。あの迫力には感動した。さっさと高橋を片付けてしまいましたな。
これからどうなるのか楽しみです。更新待っています。頑張ってください。
- 328 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月13日(土)17時05分19秒
- -44-
「あいぼん眠れないの? ゴメンね」
加護のベッドの中で、まだ寝付けない亜弥は加護にそっと囁いた。
「亜弥ちゃんの方こそ眠れへんちゃうか? 狭くてすまんな」
加護が向きを亜弥の方に向けると、亜弥とまともに視線がぶつかった。
(ぅわっちゃ! 亜弥ちゃんドアップやねん。むちゃ緊張すんねん)
「ひーちゃんと寝てる時も狭いから、それはいいんだけど…あいぼんが」
(ウチは良くない。よっすぃーにジェラシーや!)
「そんなのかまへんで。ウチは嬉しいんやし、こうやって…亜弥ちゃんと一緒に寝れるコト」
(緊張してきたやん。心臓出てきそうや。はぁ…亜弥ちゃん罪作りやなぁ)
加護は亜弥の顔をまともに見れずに視線を泳がせていた。
- 329 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月13日(土)17時05分56秒
- 「そうだよね。あいぼんと寝るのって久しぶりだよね」
「そ、そうやな…」
「あいぼんどうしたの?」
「な、なに?」
(ドキドキしてきたやん。やばっ。)
加護はなるべく亜弥を見ないように誤魔化した。
しかし、亜弥は構わずに加護の方に身体を起こすと、覗き込んでくる。
そして、加護の頬に柔らかいものが触れた。
「……!????」
(な、な、な、なんや! 今のは?)
「あいぼんありがとう」
「ひ?」
(なにマヌケな声出しとんねん!)
加護は亜弥に視線を戻すと、亜弥は優しい笑みを浮かべていた。
- 330 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月13日(土)17時06分27秒
- 「あいぼんのおかげで、少しは元気出たよ。お礼のキスね」
そう言って亜弥はもう一度加護の頬にくちびるを寄せた。
「……(照)く、くちびるやないんやな」
加護は照れ隠しに言うが、もう心臓はバクバクである。
「だって…このくちびるは、ひーちゃんだけのものだもん」
亜弥は哀しそうに笑う。
(くそっ。そのよっすぃーは、石川先生とソレ以上の事もしてるっちゅーんに!)
加護も、もう辻とおふざけでキスするのは、やめようかと真剣に思った。
「亜弥ちゃん、そのまま例の件、実行する気なん?」
加護は話題を変えた。このままだったら、加護自信が押しつぶされそうだったからだ。
「あいぼんは、どう思う? 嘘だったって、言うべきかな?」
亜弥は諦めたように言った。
「やってからでも遅ないで。いちおオバちゃんにも協力してもらうんやから」
「そうかな…」
亜弥は遠い目で呟いた。
- 331 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月13日(土)17時07分04秒
- ひとみは、そのままうとうとと眠ってしまったらしい、携帯の音で目を覚ます。
「石川先生?」
慌てて出るひとみに、電話越しの梨華は申し訳なさそうに言った。
『ゴメンね。起こしちゃった…よね?』
「いや…平気ですよ」
ひとみはベッドから起きあがるとボサついた髪を掻き上げた。
『今、外に出れる?』
「今ですか?」
時計を見ると、もう1時近かった。こんな夜更けに…。
『取りあえず窓を開けてみて』
ひとみは言われるまま、窓を開けると、こちらを見上げて小さく手を振る梨華の姿が映った。
- 332 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月13日(土)17時07分45秒
- 「先生!」
ひとみは慌てて階段を駆け下りて家の外に出る。
「どうしたんスか?」
「ひとみちゃんに逢いたくなっちゃったから」
ごく当たり前に梨華は教師ではなく、まるで恋人に会いに来たかのように言ってのけた。
「こんな時間に一人で危ないじゃないですか!」
カタチでは怒るひとみだが、内心は嬉しかった。
「ひとみちゃん、そんなに怒らないで」
「家まで送りますよ」
「…ねぇ……」
背中を向けたひとみに梨華は声をかける。
「なんですか?」
「ひとみちゃんのお部屋に行ってもいい?」
梨華は恐る恐る聞いてくる。
「いいですけど…」
「ふふっ。夜の家庭訪問みたい♪」
梨華はそう言って軽く微笑んだ。
「こんな時間にですか?」
楽しそうに言う梨華に、ひとみは苦笑いする。
物音を立てないように二階にあがると、ひとみは自分の部屋に梨華を通した。
- 333 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月13日(土)17時08分38秒
- キレイに片づけられている部屋を見て梨華は感心する。
「キレイなお部屋だね」
「そうですか?」
ひとみはベッドに腰をおろし、梨華はベランダから隣りの亜弥の家を見ていた。
「今日は…一人なの?」
梨華は、やはり亜弥の事は気になるから、それとなく尋ねてみる。
「あぁ…亜弥ですか? 加護んちに行ってるみたいです」
(あやゃ…。結局メールも電話も、くんなかったな…)
「気になる? さみしい?」
梨華はひとみの隣りに腰をおろした。
「…さみしくなんか…ないですよ」
寂しいというより、この感情はなんなんだろう? ひとみにも良く分からなかった。
「私はさみしいよ。すごく」
そう言って梨華はひとみの肩越しに身体を預けてきた。
梨華の体温が伝わってくる。ひとみは、そのままじっとしていた。
(こ、これは…。かなりヤバイムードなのでは?)
「だから…ひとみちゃんに逢いに来たの」
身体を起こすと梨華は上目遣いでひとみを見つめてきた。
梨華の熱い視線が、ひとみとまともにぶつかる。
- 334 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月13日(土)17時09分21秒
- 梨華のマンションでも…キスする寸前で邪魔が入った。今なら、このままいけば…。
ひとみが躊躇っていると、ひとみにくちびるに梨華のくちびるが触れる。
「ひとみちゃんのくちびるってカワイイ。もっともっと欲しいよ…」
梨華の意味深な言葉にさえ、ひとみの身体は反応してしまう。
「先生だって…カワイイですよ」
そう言って今度はひとみの方から、くちびるを重ねた。
最初は軽く、そして次第に深く深くキスを重ねていく。
しかし、ひとみはキスを繰り返しながら、ここではしたくないと思っていた。
だって…ここは、亜弥と一緒に過ごした時間があまりにも長すぎるから。
都合が良いかも知れないが、梨華とはしたくなかった。
- 335 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月13日(土)17時09分54秒
- まさに盛り上がったところで、ひとみは水を差すように言った。
「先生…。遅くなるから、送っていきますよ」
くちびるを離すと、ひとみはすぐに立ち上がろうとした。
「ひとみちゃん?」
梨華はひとみの腕を掴むと、またベッドに座らせる。
「………」
ひとみは何も言わない。
「どうして?」
「送りますよ」
「どうして?」
梨華は少し声を大きくして更に聞く。
「先生とは…もう……」
「もうなに?」
「続き言わせる気ですか? 先生も意地悪ですね」
「じゃぁなんでキスしたの? おかしいじゃない」
梨華は不服そうに言い返す。
そう、おかしいのは自分なんだ。でも、このまま部屋にいてもらっても困るのも事実だ。
朝になって親に見つかったら、それこそ大問題じゃないか。
本当は違う。このまま、梨華と身体を重ね合わせたら…ますます深みにハマっていきそうで
怖かったから。
- 336 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月13日(土)17時10分27秒
- 「とにかく! 送っていきます」
「嫌よ。帰らないわ」
梨華は強い口調と視線でひとみに言い返した。
「親にバレると困るし」
ひとみは適当に言い訳を探す。勿論これだって事実なのだけれど。
「じゃぁ、私の部屋ならいいの?」
「そういう問題では…」
「でも、そういうコトだよね? だったらひとみちゃんも一緒に来てちょうだい」
あの手この手で梨華は言い返してくる。
結局―――さすがのひとみも根負けして、結局梨華のマンションに行く事になってしまった。
一体、何をしているんだろう? とひとみは梨華を自転車の後ろに乗せながら
ふっと溜息を気付かれないようについた。
外はすっかり闇に包まれていて、このまま吸い込まれていきそうだった。
自分も、このまま吸い込まれたい…。ひとみは自転車を走らせながら本気でそう思っていた。
- 337 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月13日(土)17時17分54秒
- 微妙にスレッドサイズが(汗)。さすがに終わらせないと…(泣)。
ヽ(`Д´)ノウワアアアァァァン(全て自分の責任です)
なんとなく、結末を変えないといけない方向になってきました(謎)。
>325 じじさん
一応優柔不断なりに、心の中では葛藤してるんですけどね。
>326 名無し読者さん
セツナイづくしですね。自分の気持ちを押し殺してるから一番セツナイのは、あいぼんかも…。
>327 いしごま防衛軍さん
あいぼんは最後まで良い人を演じるつもりのようです。
あと少しと言いつつ、なかなか終わりませんが宜しくお願いします。
- 338 名前:池孫四葉 投稿日:2002年04月13日(土)18時59分33秒
- しばらく見ないうちに、すごく更新されていて驚きました。
さすがベーグル。さんです。尊敬します。
石川先生、強くなってきましたね。
続き、期待してます。
- 339 名前:no-no- 投稿日:2002年04月13日(土)20時45分27秒
- 大量更新お疲れ様です。
石川先生がどんどん強くなっていく、、、
ほんとに最後まで放置だったヤッスーに明日はあるのか。
続きお待ちしてます。
- 340 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年04月14日(日)12時59分26秒
- このまま部屋で・・・・深みにはまちゃってくださ〜い!!
と、思いつつ・・・・。あやゃが・・・・・。あいぼんが・・・・。(トホホ
続き待ってます。がんがってください。
- 341 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月14日(日)13時04分36秒
- 個人的には加護ちゃんの恋が報われることを願ってます。
あやや、自分のことを大切に思ってくれてる人がいることに気づいてくれ〜!
- 342 名前:名無し男 投稿日:2002年04月14日(日)15時07分48秒
- 素直になるのは難しい、うん。
- 343 名前:じじ 投稿日:2002年04月14日(日)17時06分39秒
- 松浦さんも可哀想だが・・・
石川さんには頑張ってほすぃ。
でも松浦さんの場面読むと可哀想な気が・・・
しょうがない・・・読み飛ばすか(w
- 344 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年04月14日(日)17時44分28秒
- あいぼんが切ないですなあ。あいぼん頑張れ!!
梨華たんはさらにパワーアップしてますなあ。
これではあややも手出しできないようになるのでは、しかし暴走しすぎて
よしこの方から離れていくということにならないでほしい。
- 345 名前:七紙 投稿日:2002年04月15日(月)21時19分27秒
- でもやっぱ石川サイコー!!
自分はいしよしヲタっすから。
- 346 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月18日(木)21時39分19秒
- -45-
ひとみが梨華の部屋に行かざるおえなくなったのは、ガラスを割ったからだった。
『誰かが忍び込んで襲われちゃったらひとみちゃん責任取ってくれる?』したり顔で梨華は言った。
しかし実際マンションに着いて、ベランダには雨戸が閉まっていたのを確認すると
ひとみは騙されたと思わずにはいられなかったが、ガラスを割ったのは事実だから
結果としては同じなんだと、ひとみは無理矢理納得した。
「私、ソファかなんかで寝ますから…」
ひとみが言いかけている途中で、梨華はひとみに抱き付いた。
「私が許すと思ってるの? 一人じゃ寂しくて眠れないの知ってるクセに…」
「…知らないですよ、そんなの……」
耳元で軽く息を吹きかけながら囁く梨華にドギマギしながら、ひとみは床に視線を落とす。
「ピンクの抱き枕に夜な夜な抱き付いてるんだよ」
(そう言えば、よれた抱き枕がベッドに置いてあったっけ…。)
- 347 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月18日(木)21時41分23秒
- 「お風呂入ってくるね。ひとみちゃんも一緒に入る?」
ひとみから、スッと離れると、梨華は冗談っぽく言って笑った。
「けっ結構です!」
赤くなるひとみに「ひとみちゃんは可愛いね」と言い残して梨華は浴室へ行った。
エアコンの風の音だけが静かに部屋に鳴り、暫くするとシャワーの音が聞こえてきた。
ひとみは、暫く突っ立っていたが、諦めるとベッドに潜り込んだ。
亜弥と同じくピンクに統一された、シーツ、タオルケット、布団…。
何度か梨華の部屋には来ているが、一緒に寝るのは初めてだと、今気付いた。
そう思うと、訳もなく緊張する。大体約12時間前に梨華とした行為を考えると
ひとみの身体は熱くなる。梨華の事だから、また求めてくるだろう。
ひとみは、一旦梨華を拒否したものの誘惑されたら、自信がなかった。
- 348 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月18日(木)21時42分50秒
- 『ひーちゃんは押しに弱いから』
亜弥の怒った顔が目に浮かぶ。
―――あやゃ…。逢いたい……。
ひとみは身体を丸めると、自分を抱きしめるようにして目を瞑った。
―――あやゃ…。今なにしてる? …寝てるに決まってるか。
明日は一緒に居られる…かな。
梨華の部屋にいるのに、ひとみは亜弥の事ばかり考えていた。
- 349 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月18日(木)21時45分51秒
- 暫くして梨華が戻ってくる気配がしたので、ひとみは梨華に背を向け慌てて寝たフリをした。
ゆっくりと滑り込むようにベッドに梨華は入り込んでくる。
「………(来た!)」
ひとみは身体を強張らせるようにして身を縮めた。そんな自分に苦笑いする。
「(バレバレじゃん)………」
どうせ梨華だって、ひとみが寝てないのは知っているだろう。
それでも梨華は一応、ひとみに声を掛けた。
「ひとみちゃん?」
「………」
「寝てる…わけないよねぇ……」
囁くように言うと梨華は、ひとみに背後からピッタリとくっついてきた。
梨華の柔らかい部分が、ひとみの背中越しに伝わってくる。
――― ドキドキドキドキ ―――
途端にひとみの心臓の波打ちは激しくなり、音が梨華に聞こえてしまうのではないか?
と思うほどだった。
- 350 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月18日(木)21時46分54秒
- 梨華の手はスルリと前に回り、Tシャツの上から、ひとみの膨らみを的確に捉え弄び始める。
「……!!?」
ひとみは一瞬声をあげそうになったが、なんとか抑えていた。
(ご、拷問だよ、こんなの…。)
それでも、ひとみは声を押し殺し耐えている。
既にひとみの膨らみの先端は硬く立っていた。
「…んっ……」
ひとみは耐えかねて声を漏らすと、梨華はひとみのTシャツをたくし上げて
直に胸を押しつけてきた。
「…ぁぁっんっ…」
梨華の甘く熱い息がひとみの背中に触れる。
(先生…まさか……ハダカ!?)
下半身までは分からないが直接背中には梨華の柔らかいモノが触れている。
その先端が硬くなっている事は、ひとみにも分かった。
梨華の息が少しづつ荒くなっていくのと同時に、回した手の動きも激しくなっていく。
「ひとみちゃん…」
梨華の切なく呼ぶ声に、ひとみの身体もすっかり熱くなり始めていた。
しかし、ひとみは葛藤している。
「亜…弥……」
思わず呻いた言葉に梨華は、すぐ反応する。
- 351 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月18日(木)21時47分55秒
- 「松浦さんだって、男の人に、こんなコトされてるカモね」
梨華のこの一言で、ひとみは冷静さを失った。
「そんなコトあるわけない! あやゃは…」
ひとみは梨華の方に振り返ると、声を荒げた。
「いいじゃない。ひとみちゃんだって私とこんなコトしてるんだもん。お互い様でしょ?」
梨華は、ひとみが過剰に反応した事に多少なりともビビりながらも続ける。
「お互い様って、なんなんですか!」
ひとみは握り拳を作り震えていた。
亜弥と見知らぬ男が抱き合っているシーンを想像して、ひとみは吐き気を覚え気分が悪くなる。
―――そんなの嫌だ。亜弥には指一本触れさせない。
- 352 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月18日(木)21時48分41秒
- 「いつまでも子どもだと思っててもね、えっちが気持ち良いのはひとみちゃん
だって知ってるでしょ? 前にも言ったけど中3だって立派な女性よ。性行為をするのは
法律的にも問題はあるかも知れないけど」
「それを言ったら石川先生だって、私と…」
立派な犯罪だと言おうとして、その言葉は呑み込む。別に梨華を訴える気もないし
今はそんな事はどうでも良かったからだ。
「私はひとみちゃんが好きなの…」
宥めるようにくちびるを塞がれる。
そして梨華の舌先が入り込むと、ひとみの中を掻き回した。
ひとみの意識は次第に薄れていく。
「ん…ふっ…っぅ…」
梨華は狡い。分かっていても、もう身体は応えてしまっている。
ひとみは心で亜弥を求めながら、身体は梨華に任せるように預けていった。
- 353 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年04月18日(木)22時02分33秒
- 石川先生は外道ですか? 書いてて切なかったです。
>338 池孫四葉さん
どもども。池孫さんもがんがって下さい。
最近は、更新も怠り気味です(汗)。
>339 no-no-さん
強いと言うか、なんかまた強○まがいな…(汗)。
ヤッスーに明日はないです(ヲイ。
>340 よすこ大好き読者。さん
はまっちゃうと言うか…こんなんじゃ萌えないですよね(泣)。
私は萌えなかったんで。
>341 名無し読者さん
加護ちゃんは…。あと何回か出てきますが…。
@ノハ@
( ‘д‘ )<好きやねんけど…。言えへんねん…。
>342 名無し男さん
難しいですね。
>343 じじさん
読み飛ばすのかよ!(泣) ちゃんと読んで下さい(w。
>344 いしごま防衛軍さん
>よしこの方から離れていくということにならないでほしい。
遠からず…。よしこの葛藤は続きます。
>345 七紙さん
私もいしよしヲタですけど、こういう展開はいかがなものでしょう?
- 354 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年04月19日(金)15時39分21秒
- 梨華たん可哀想ですな。よっすぃーの心の中はあやや一色ですか。
よっすぃーもはっきりすればええんになあ。切ないですなあ。
更新楽しみに待っています。
- 355 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月19日(金)21時09分42秒
- ああああああああ!
心と身体は別物なんでせうか?
あやや、超能力でよっすぃ〜をなんとかせい(w
- 356 名前:名無し 投稿日:2002年04月19日(金)23時46分01秒
- 更新お疲れさまっす!
どーなるんですかぁ?って感じ!それにしてもいしよしのエロは萌えるなぁ
- 357 名前:じじ 投稿日:2002年04月19日(金)23時53分55秒
- ラストが気になりまくりです。
最後に選ばれるのは?
いしよしヲタは先生を応援します。
- 358 名前:名無し男 投稿日:2002年04月20日(土)18時04分09秒
- あばばばば
斧で真っ二つに割って分身させるしかないな
- 359 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月26日(金)00時05分02秒
- -46-
早朝、ひとみは梨華よりも先に目を覚ました。
繋いだままの指をほどき、梨華の寝顔を見つめる。
「可愛い…」
心の片隅で亜弥を求めながら、結局ひとみは…梨華に抱かれてしまった。
『一度関係を持ったら、あとは一緒だよ』
梨華に言われてひとみは混乱した。
それでもひとみは抵抗した。しかし梨華に泣いて抱きつかれるとひとみは
何も言えなかった。
自分の意思の弱さに、ひとみは苦笑いする。
(私がハッキリしないから、いけないんだ…。)
無造作に髪を掻き上げると、ひとみは床に落ちている服に手を伸ばした。
「とにかく、亜弥に会わなきゃ…」
ひとみは急いで服を身に着けると、梨華のマンションを後にした。
- 360 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月26日(金)00時06分02秒
- こんな朝早くから、加護の家の前で二階を見上げている姿を客観的に見て
ひとみは、溜息をついた。
「ストーカーみたいじゃん…」
それでも、亜弥には会いたかった。加護にも謝らなければいけない。
まだ出て来る筈もない、二階の加護の部屋をひとみは見上げていた。
- 361 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月26日(金)00時06分42秒
- 一方、加護もなかなか寝付けず、眠れたのは明け方近くだった。
そして亜弥よりも先に目を覚ました。
(亜弥ちゃん隣りじゃ眠れる訳ないやん。)
隣りで眠っている亜弥を見て、加護は溜息をつくと、亜弥を起こさないようにベッドから
抜けだし、静かにベランダの窓を開けた。
ムッとする暑さが部屋に流れ込んできて、加護は思わず顔をしかめる。
(エアコン、オンにせんと、今日も暑そうや…。)
すぐに窓を閉めようとする加護だったが、何気に外の方に目をやり、ひとみに気がついた。
(よっすぃー…。なんやねん、今頃…。)
途端に加護は怒りがこみ上げてくると窓を閉めて物凄い勢いで、そのまま下へ駆け下りていった。
その音に、亜弥は目を覚ました。
「…ん。あいぼん?」
- 362 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月26日(金)00時14分54秒
- 「よっすぃー! 何、今頃のこのこ来とんねん。それに、今何時やと思っとんねんヴォケェ!」
凄い剣幕で加護はひとみに詰め寄った。
「ご、ごめん。昨日は話の途中でいなくなって…」
ひとみは手を合わせて謝る。
「謝って済む問題か? どーせ石川先生んとこでも行ってたんやろ!!」
「………」
(否定せぇへんのか!?)
黙るひとみに、加護はますます血が上る。
「亜弥ちゃんが、どんな気持ちでよっすぃーのコト想ってんのか考えたコトあるんか?
ウチはムカついて、しょーがないねん!」
ひとみに殴りかかる勢いで詰め寄るが哀しいかな身長が10cm以上ひとみより低い加護は
迫力に欠けた。それでも、亜弥を想う加護の気持ちは強かった。
- 363 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月26日(金)00時19分25秒
- 「加護…。お前、ひょっとして…亜弥のコト…‥」
亜弥の事になるとムキになる加護に、ひとみはハッとしたように呟く。
ひとみに指摘されて、加護は一瞬怯んだ。
「なっなななななに言うてんねんっ。冗談やないで! そんな訳ないやろー」
加護の顔はみるみる真っ赤に染まっていく。
(ウチの気持ち知られたなんて、最悪やん! それもよっすぃーに!)
「と、とにかくやな、亜弥ちゃんに代わって一発殴らせろや」
加護は誤魔化すように言うと握り拳を作る。
「いいよ。それで加護の気が済むなら…」
ひとみは抵抗せず、加護の言葉に従う。
それが加護に取ってはますます気にくわない。
「カッコばっかつけやがって何やねん!」
加護はひとみ目がけて構えると、ひとみに向かってグーの拳を振り上げようとした。
- 364 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月26日(金)00時26分20秒
- 「やめてあいぼん!」
ひとみの前に立ちはだかるように亜弥が回り込んできた。
「ひーちゃんに手を出さないで!」
「なっ…亜弥ちゃん…。起きとったんか?」
「あやゃ…」
あまりに真剣な亜弥の瞳を見て、加護は哀しい瞳をしたが、諦めたように手を下ろした。
「ホントに…やるわけないやろ…。亜弥ちゃんの…大切な人やもんな。
勝手にしたらええわ。ウチ、もう付き合うてられへんねん…」
加護は力無く言うと、二人の顔を見ずに家に歩いていく。
(ウチかて、亜弥ちゃんのコト…こんなに好きやのに…。せやけど、亜弥ちゃんのあんな
マジな目見たら、もうどうしようもないねん。ホンマ悔しいわ。潔く諦めるしか…。
あーよっすぃームカつく! ののでも呼んでヤケ食い祭りや)
加護はぶつぶつ言いながら思い切り玄関のドアを閉めた。
- 365 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月26日(金)00時43分05秒
- 加護が居なくなった後、ひとみと亜弥の間に沈黙が流れたが
ひとみの包帯をした手に気付き、亜弥が心配そうにひとみの手を取る。
「ひーちゃん、どうしたの?」
「なんでもない…。ちょっと…ね」
ひとみはバツが悪そうに手を隠した。
梨華の為に出来たケガだと言う事を察した亜弥だったが、敢えて言わなかった。いや言えなかった。
「そっか…。気をつけてね」
いつもなら根掘り葉堀り聞いてくるのに何も聞かない亜弥に、ひとみは怪訝な顔をした。
「あやゃ聞かないんだ。ケガのコト…」
自分で言葉を濁しておいて、何を今さら言ってるんだ自分は。とひとみは自嘲する。
「だって聞かなくても大体分かるし…。それに…聞いたら…私、泣いちゃうかもしれない…」
(そんな事実なんか…聞きたくないよ)
言ってる側から亜弥の目には涙がこみ上げてくる。
泣くまいと思えば思うほど、亜弥の目からは大粒の涙が溢れて頬を伝った。
- 366 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月26日(金)00時44分09秒
- 「あやゃ…」
ひとみは亜弥を抱きしめたかったが、自分にはもうそんな資格はないと思い、
肩を抱くのを躊躇う。そして亜弥も抱きしめてくれないひとみに対して、もう気持ちも梨華に
行ってしまったのかとますます落ち込んでしまう。
「色々ゴメン。ゴメンあやゃ…」
俯く亜弥の目の前に、ひとみがハンカチを差し出す。
あんなに逢いたかった亜弥を目の前にして、こんな事しか言えない自分がひとみは情けなかった。
- 367 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年04月26日(金)00時56分23秒
- 更新しました。優柔不断です。
すみません。スレ足りなさそうなのでもしダメな場合は自分のサイトで
続きを書こうと思いますので宜しくお願いします。
「4」まで続いたらさすがにしつこいと思われるので(苦笑)。
>354 いしごま防衛軍さん
よっすぃーも意気地なしなんで。
>355 名無し読者さん
吉もあやゃも素直になって欲しいですが、石川が…。
>356 名無しさん
エロ萌えですか。今日の「うたばん」の石に萌えてエロ妄想が暴走して
しまいました(自主規制)。いや〜厭らしいですな(w。
>357 じじさん
ラストが遠のいていく一方なんですが(w。
ラストは…さぁ? また迷い始める今日この頃です。
>358 名無し男さん
よっぽど加護の方が潔いですね。ってまぁ加護の運命は最初からこうだったんですが。
- 368 名前:REDRUM 投稿日:2002年04月26日(金)01時04分35秒
- 珍しい時間に交信だなぁ〜。
吉 は っ き り し ろ よ !
吉が決めた事ならよしあやだろうがいしよしだろうが祝福してやるからさ。
- 369 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年04月26日(金)16時30分47秒
- まったくよっすぃーは何をやっているんだ。
傷つくのはあややだけでなくあいぼんも梨華たんも傷つくんだぞ!!
この後どうなるか楽しみです。
- 370 名前:じじ 投稿日:2002年04月26日(金)23時56分13秒
- なにやら抜群に重くなってきましたね…。
みんなが幸せになる方法はなんなのでしょう。
私も誰を選んでも祝福します。 今ならまだ・・・
- 371 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年04月28日(日)18時21分32秒
- 4があったって、いいじゃないか!!
と、声を大にして言いたい。(笑
吉は、悩むだけ悩んで決めればいいだす。(w
両方食っちゃう??(謎)
- 372 名前:あやゃ派 投稿日:2002年04月29日(月)09時28分05秒
- 371さんに同意で。
4まで行こうが更に続こうが・・・私は作者さんについていきます!(笑)
- 373 名前:名無し男 投稿日:2002年04月30日(火)18時16分34秒
- 続投キボンヌ
- 374 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月30日(火)19時42分12秒
- -47-
亜弥との微妙なズレは埋められないまま梨華とのデート当日を迎えた。
『今日は、石川先生にちゃんと言おう』
ひとみが家を出るのを見計らって亜弥も、あたかも今出てきたように装って家から出てきた。
「ひーちゃん」
「あやゃ…」
いつもとは違い、女の子らしい服装の亜弥を見て、ひとみは一瞬言葉に詰まった。
亜弥も今日デートなのは知っているが、結局相手の事は聞けずじまいだった。
「おはよう…。ひーちゃんも今日ドライブなんだよね。私もドライブだよ」
亜弥は笑顔で答える。
「おはよぅ。あやゃも…か」
「うん…」
ひとみとしては、かなり面白くないが、そこは我慢してしまう。
- 375 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月30日(火)19時43分06秒
- (いきなりドライブかよ!)
「ひーちゃん頑張って。私も頑張るから。じゃ〜ね!」
亜弥はファイトのポーズを取ると手を振って軽い足取りで先に駅の方に歩いていった。
(頑張るって何をだよ? 亜弥は何を頑張るんだよ?)
自然と握り拳が出来るひとみだったが、まだ傷が癒えていないひとみは顔をしかめた。
「くそ…」
(大体、車の中で2人きりって危ないだろ。それとも亜弥は最初から、そのつもりで?)
ひとみは、よからぬ想像が次々と出てきては消え、頭を左右に振った。
- 376 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月30日(火)19時43分57秒
- 亜弥は、ひとみと一緒にならないように道を変えて梨華のマンション付近を目指していく。
待ち合わせ場所は、その近くで保田と加護が待っている。
(ホントにこんなんでうまくいくのかな)
亜弥の足取りは途端に重くなる。
結局、ひとみを騙して、2人を尾行するのだから。
ひとみにバレた時の事を考えると亜弥は更に落ち込まずにはいられない。
(でも、もうひーちゃんは気持ちも先生にあるんだから、心配する事もないのか)
亜弥は自分の心とは裏腹に朝から真っ青に晴れた空を見上げると気を取り直して
加護の元へと急いだ。
- 377 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月30日(火)19時44分46秒
- そして保田と加護は、保田の愛車"Kei"の中で亜弥を待っていた。
「オバチャン、この車エアコンの効き悪いんちゃうか? むちゃあっついわ」
狭い軽の後部席で加護は早速文句を言っている。
「うるさいわね。文句あるなら降りろっつーの」
保田も汗を拭きつつ言い返している。
「いや、この狭い車でも無いよりマシや。亜弥ちゃんのためやから」
「一言多いんだよ、加護は」
加護は、この前散々泣いて、そして食べて亜弥への想いを吹っ切ろうとしていた。
(今日でホンマ決着つけたいねん)
- 378 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月30日(火)19時45分48秒
- 「ひとみちゃぁん 待ってたよ♪」
ひとみがインターホンを押す前に、梨華がドアを開けるなり、そう言って抱き付いてきた。
「せ、先生。おはようございます」
ひとみは一旦梨華を支えるものの、離れようとした。
ほのかにシャンプーの香りがして、ひとみの鼻をくすぐる。
(この香り…あやゃと同じだ…。確か桃系のシャンプーだったっけ…)
「ひとみちゃん?」
梨華の腕がひとみの首にしっかり巻き付かれていて離れようにも離れられない。
そして至近距離に梨華の顔があるから、視線を外したくても外せなかった。
「おはよう」
そう言ってひとみのくちびるを塞いだ。
「…っ!!」
「おはようのキス」
梨華は更にキスの雨を降らせた。
- 379 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月30日(火)19時49分07秒
- 「きょ、今日も暑いですね」
ひとみは妙に恥ずかしくなり強引に梨華の腕をほどいた。
「カワイイひとみちゃん。照れちゃって」
梨華はひとみの額にうっすら滲んだ汗をハンカチで拭いてやると更に続けた。
「今日は、ひとみちゃんといっぱいキス出来るもんね。さ、行きましょ」
梨華はバッグを持つと、ひとみの腕に自分の腕を絡めた。
「はぃ…」
ひとみは"いっぱいキス出来る"が気になったが、取りあえず頷いた。
- 380 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月30日(火)20時07分02秒
- -48-
亜弥も保田と加護の元へとやってきた。
「おはようございます」
亜弥はペコリとお辞儀をすると、助手席に乗り込んできた。
「亜弥ちゃん、よっすぃーにちゃんと言うた?」
加護は後部席から顔だけ突き出して亜弥に聞いてきた。
「私もドライブだって言ってきたよ。あいぼん…ありがとうね」
亜弥の優しい視線が加護にぶつかって、加護は目を伏せた。
「なにがやねん。ウチ、お礼言われるようなコトしてへんねん」
「だって、この前勝手にしろって怒って家に入ってっちゃったじゃない。気になってたから。
だから、あいぼんから連絡きて嬉しかったよ」
「ま、まぁな。一度決めたコトは最後までやらんとな。そんだけや」
加護は後部座席に凭れると外に目をやった。
(亜弥ちゃん優しいねん。ウチ、やっぱ好きやなぁ…)
2人のやり取りを見ていた保田は、少し加護を見直していた。
- 381 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月30日(火)20時10分13秒
- 「保田先生。お願いしますね。お忙しいところ無理言ってすみません」
本当に申し訳なさそうに言う亜弥に、保田は『そんな事ない』と言おうとして
先に加護に言われてしまう。
「忙しかったら、引き受ける訳ないやん。それにオバチャン、まだ石川先生諦めとらん
みたいやし」
「っとにうるさいな!」
保田は、すぐにさっき思った事を撤回した。
(口の減らないヤツめ)
- 382 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月30日(火)20時17分47秒
- 「ホラホラホラ出てきよったで!」
加護が指差すとマンション前の駐車場に梨華とひとみが腕を組んで歩いてくる所だった。
「ひーちゃん…」
亜弥は寂しそうにその光景を見つめていた。
「なんか、よっすぃー無理矢理組まされてるって感じやなー」
亜弥のつぶやきに加護はフォローを入れるが、保田は認めたくないらしく
大人げない返事を返す。
「満更でもないわね吉澤。ホントにイヤならふりほどくでしょ!」
加護もその意見に同意であるが、亜弥の気持ちを考えると、例え気休めでも
否定せざるおえなかった。
- 383 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月30日(火)20時18分27秒
- 「いや、よっすぃーは、断れんタイプやもんな。そやろ? 亜弥ちゃん」
(なんでウチがよっすぃーのフォローせなあかんねん。くそっ。惚れた弱みやな。
亜弥ちゃんも辛抱な…)
「うん。ひーちゃん強く言えないから…」
(優柔不断サイテーやがな!)
加護はムッとした顔になったが、保田に頭を押さえつけられた。
「もうアンタは引っ込んでなさい!」
保田は黒いサングラスにかけ直すと2人の様子をじっと見守った。
- 384 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月30日(火)20時30分27秒
- -49-
「こ、これ先生の車ですか…」
駐車場にきた時に何となく厭な予感はしていたのだが見事に的中した。
「うん。カワイイでしょ 塗り替えてもらったの」
およそ良い趣味とは思えないピンク色の小型車。
”恥ずかしい”などと言えないひとみは、引きつりながら助手席に乗った。
「ちゃんとシートベルトは締めてね」
梨華は運転席から身を乗り出すと、ひとみの左横にあるシートベルトを引っ張ってくる。
ひとみの顔に梨華の髪が何度か触れ、ひとみはドキドキした。
(シートベルト締めてくれてるだけだよ…)
「ひとみちゃん、シートの調節だけど、ソコを押してくれればいいから…」
と言って梨華は思いきり押した。
「キャッ!☆」
そのまま梨華は、ひとみに覆い被さるようにしてシートもろとも後ろに押し倒されていった。
- 385 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月30日(火)20時31分14秒
- いきなり2人の姿が見えなくなって保田と亜弥と加護は一斉に身を乗り出した。
「なにやっとんねん! とっとと出んかい! っちゅーか助手席シートが消えたで?」
「石川先生が…倒したんだよ」
亜弥は諦めに変わったような声を出した。
「いくら先生でも駐車場内で、何もせぇへんやろ。なぁ? オバチャン」
しかし保田はサングラス越しから食い入るように、その光景を眺めていた。
「答えろっちゅーねん!」
加護は保田の頭をはたいた。
「いったいなぁ〜。石川がする訳ないでしょ!」
とは言うものの、保田も実は少しばかり期待をしていたのだった。
- 386 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年04月30日(火)20時32分36秒
- 「大丈夫っすか?」
梨華が上に乗ったまま何秒か過ぎて、ひとみは言った。
「うん。びっくりしちゃった…」
しかし梨華はひとみから離れようとはしない。
「…先生…あの…早く出ましょうよ…」
「そうね」
梨華は残念に思いながらも、体制的に、かなり無理があるので諦めて大人しく
運転席側に戻り自分もシートベルトを締めた。
- 387 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年04月30日(火)20時40分16秒
- やっぱり終わるかどうか非常に微妙な感じ。
レスはつけてもらって構いません。多分終わらないと思うので
HPに移行すると思いますので。すみません!
>368 REDRUMさん
埼玉楽しかったとです。
吉の気持ちはもう決まってるんですけどね。今一つハッキリしませんね。
ってホントに決まってるのか曖昧…。
>369 いしごま防衛軍さん
あいぼん良いヤツなんで、あやゃとくっつけたくもあるんですがここは一つ我慢!
>370 じじさん
「3」で終わらせますよ。
>みんなが幸せになる方法はなんなのでしょう。
誰かが傷つくのは避けられないですね。はぁ。
>371 よすこ大好き読者。さん
>両方食っちゃう??(謎)
食っちゃうって…(w。 言葉が(w。
>372 あやゃ派さん
続けるのはツラいので、この辺で終わりです。
と言うか、もう最終日になりました。やっとです。
1ヶ月以上前から、このラストは決めていた事ですので。
>373 名無し男さん
ひさぶりに更新しました。
- 388 名前:夜叉 投稿日:2002年04月30日(火)22時25分02秒
- シートネタ、よくある風景なのに思いっきり笑ってしまいました(爆)。
これからのドライブ、楽しそうなんですけど(ある意味。w
HPに移行ですか…、そりゃ、ついていきますよほ。。
- 389 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年04月30日(火)23時13分47秒
- この後が気になる。HPに移行するんですか。ついていきますよ。
- 390 名前:じじ 投稿日:2002年05月01日(水)20時35分08秒
- ぐはぁっ!しなかったかぁっ!
展開が複雑でも萌えるものは萌える!
ピンクの車は運転したくないですね(w
常駐してまってます(w
- 391 名前:じじ 投稿日:2002年05月01日(水)20時36分24秒
- やっちまっただす…
素でごめんなさい…
逝ってきます…
- 392 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年05月02日(木)20時47分38秒
- そうですか〜HPですね。
ついていきっませ〜〜。
- 393 名前:名有り追跡者 投稿日:2002年05月03日(金)00時05分47秒
- ここまできて続きを読むことができなくなってしまうとは…(悲)
自分はHPなんて行き方知らないし…
ケータイで見てたからおそらく無理だろうし…
結末気になりますな…
誰か完結したらあやゃか先生のどちらと結ばれたか教えてください(懇願)
残念だけど仕方無い…
新スレにして欲しいなボソ
- 394 名前:名無し読者 投稿日:2002年05月03日(金)00時45分50秒
- なんだか吉の気持ちはあやゃに向いてるような?
自分もできれば新スレにして欲しいです…。
どうしてもって言うのであれば何処へでも憑いて行きますとも!
でもできたら新ス(略
- 395 名前:名無し読者 投稿日:2002年05月03日(金)01時28分21秒
- 読めるならどこでもいいっす。
作者さんの好きなとこでどうぞ。
あやや、応援してるぞ!
- 396 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年05月03日(金)12時44分14秒
- -50-
少しして理科の車がノロノロと動き出すと保田の車もそれに続いた。
「しかし、けったいな色やなぁ。目立ちすぎやっちゅーねんっ」
「尾行するには、目立った色の方が好都合だけど」
さすがの保田も理科の車は乗りたくないと思っていた。
「あの2人、どこ行くのかな…」
亜弥もダテメガネをかけると、ぼんやりと言う。
「ドライブ言うたら普通はどうなん? 海とか行くんか? ウチは遊園地とかがえぇけどな。
そんな感じでもあらへん。オバチャンやったらどこ行く?」
加護は少しだけ頭を覗かせて前方の車を見る。
「私だったら…」
言いかけて保田は止める。
- 397 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年05月03日(金)12時45分22秒
- >396
「理科」→「梨華」です。スイマセン。
- 398 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年05月03日(金)12時46分41秒
- いきなりホテル直行なんてギラギラしすぎだと保田は思い、2人はまだ中学生だと言う事も
考慮して嘘を言った。
「まぁ水族館とか行って、あとは食事かな」
そこへすかさず加護のツッコミが入る。
「ホンマかいな! 石川先生そんな風に見えへん。即ホテルに連れ込んでって感じやねん。
爽やかさが感じられんもん。車の色からしてピンクやし。よっすぃー見てる目がエロいねん」
「………」
「加護! 憶測で勝手に言うんじゃないわよ!」
保田は加護を建前上、制するが、強ち間違ってもいないような気がして気分が滅入った。
「大体、車使うとこからして怪しいやん。『そのまま疲れたぁー休憩してこっかー』
とか言って入っていってしまうのは良くあるパターンやないか」
加護は一体どこでそんな話を聞いてくるのか、保田は呆れると同時に、梨華がもし
それを実行するとすれば、中澤の入れ知恵であると言う事も容易に予測出来た。
- 399 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年05月03日(金)12時47分54秒
- 「そんな事、もししたら…。私もホテル入る!」
今まで黙っていた亜弥が強い口調で言った。
「入るって?」
「尾行するなら、そこまでしなきゃ」
「ちょっと待ちなさいよ! 入れる訳ないでしょ!」
保田は仮にも教師。未成年とホテルに入る事なんてさすがに出来る訳ないし、バレた時の事を
考えたら首を縦に振る事は出来なかった。
「でもウチらは尾行やん。そういう目的で入る石川先生が悪いねん。石川先生がクビに
なるだけやん」
「その前に石川を捕まえるわよ」
「それじゃ尾行の意味ないねん」
話は既に梨華がひとみをホテルに連れ込む話になっていた―――。
- 400 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年05月03日(金)12時48分55秒
- 「先生、どこ行くんですか?」
「ひとみちゃんと二人っきりになれるところ」
「………」
ひとみは、ずっと窓の外を眺め梨華を見ようとしない。
ひとみは梨華にいつ切り出そうかと考えていた。
「ひとみちゃん、どっか行きたいところある?」
「…別に。先生に任せますよ」
「そう…」
ひとみは浮かない顔をしているし、梨華も一人で明るく振る舞うのも、この状態では辛かった。
会話も続かない。梨華の顔に自然と眉間に皺が寄る。
梨華の横顔をふと見て、ひとみも、これではいけないと思い話を始めた。
学校の事、今までの事、亜弥の事―――。
「どこ行くんやろな、あの2人…。公園とかやったら笑ってまうで。
どっか茶店にでも入って茶しばいてくれへんかなぁ。暑くてたまらんわ」
相変わらず加護は一人で喋っている。そして保田は、その方がいいと願っていた。
- 401 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年05月03日(金)12時58分24秒
- 間違いだらけでスイマセンスイマセン。
>388 夜叉さん
よくある風景。そのままホテルへGo!とか(w.
>389いしごま防衛軍さん
宜しくです。HP移行やめました。
>390.391 じじ
ageないで〜(泣)。でも、まぁエロシーンじゃないからいいか!
このスレも、もう終わるし♪
>392 よすこ大好き読者。さん
あーい。宜しくお願いします。
>393 名有り追跡者さん
携帯から、こんなの見てたんですか!(パケット料の無駄(略)
そういう人の事考慮してなくてすみません。
よって、新スレに移行する事にしました。(番外編書きたいし(w)
ギリギリまで、このスレは使う予定ですが。
同じく赤板で「桃色アプローチV」にしますね。
>394 名無し読者さん
はい、分かりました。新スレにします。
吉の気持ちはもう決まっています。ただ、もう一揺れあるか? ないか? (謎)
>395 名無し読者さん
はーい。宜しくお願いします。
- 402 名前:じじ 投稿日:2002年05月03日(金)13時31分37秒
- まさか3人の目の前で!?
ハァハァハァ
萌え死んだらどうしよう(w
新スレワショーイ!
- 403 名前:REDRUM 投稿日:2002年05月03日(金)13時51分08秒
- 新スレワショーイ! ソノ2
茶しばくんなら茶店じゃなくてもどこでもできますけどね
例えばホ(略
願わくば萌え死にしたいっす
- 404 名前:名無し男 投稿日:2002年05月03日(金)14時29分20秒
- 新スレワショーイ!! その√3654789
どこだどこだどこ逝くんだー?
略)ホ直行ですか?
- 405 名前:名無しさん。見つかっちゃった…。 投稿日:2002年05月03日(金)17時08分03秒
- 師匠…。お早いですね。
<しかし保田はサングラス越しから食い入るように、その光景を眺めていた。
ヤッス〜...私、爆笑ですた!おおいにワロタです!
HP逝けないんですが…(泣)。
新スレどこ逝くんですか?嬉しいな♪嬉しいな♪
…質問ばかりで申し訳。
- 406 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年05月03日(金)17時09分48秒
- -51-
「もう、いいわ。分かったから、ひとみちゃんの話…」
梨華は堪りかねて、ひとみの話を遮った。
ハンドルを握る手からはジットリと汗が滲んでいる。自然と梨華の手には力が入っていた。
さっきから、亜弥の話ばかり。そして自分の話は、既に思い出話のようにされていて
梨華は気持ちばかりが焦り始めていた。
「先生…」
「疲れたから、どこかで休憩しましょう」
梨華は急にアクセルを踏み、スピードをあげていく。
「大丈夫っすか?」
急に速度を上げる梨華に、ひとみは不安を覚える。
あまり運転が上手とは言えない梨華に、ひとみは、まだ死にたくないと思っていた。
- 407 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年05月03日(金)17時11分26秒
- 「うわっ。急にスピード上げたで! オバチャンのボロ車は、ついていけるんか?」
「うっさい! ボロは余計だって! 頑張れ! 私のKei!!」
保田も、なんとか見失わないように、梨華の車の後を必死でついて行った。
と言ってもたかが知れている速度だったりするのだが。
(ひーちゃん…ひーちゃん……。会いたいよ…)
亜弥は無意識にハンカチを握りしめていた。
- 408 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年05月03日(金)17時12分52秒
- 梨華の今日のスケジュールとしては、まったりとひとみと過ごした後、ホテルに行く予定だった。
しかし、このままだと、ひとみは帰ってしまいそうな感じで、梨華は、まったりコースは
飛ばして、早々にホテルへと予定を変えた。
『休憩』と言っても、ひとみは『=ホテル』とは、捉えなかったようで、それよりも
ひとみは、梨華の速度の方に気を取られている様子。これはチャンスだ。チャンスなのか?
梨華は自問自答しながら、頭に叩き込んだルートを必死で辿っていた。
「先生、そんなにスピード出したら、もっと疲れるんじゃないんですか?」
尤もな話であるが、今の梨華は、ひとみを逃がさない事の方が先決でそれどころではなかった。
「ひとみちゃんは黙ってて!」
「…は…ぃ」
急に梨華の様子が急変したものだから、ひとみも黙って従う事にした。
(あやゃ…今頃……どうしてるかな。まさか…って事はないよな)
ひとみも亜弥が気になって気が気でない。まさか、後ろの車に尾かれているとは思いもしない
ひとみは、今すぐにでも亜弥の元へ飛んでいって、連れ去りたい気分だった。
しかし、その前に、きちんと梨華とは別れを告げるつもりだった。
- 409 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年05月03日(金)17時14分39秒
- -52-
そして、梨華が目指す場所。ホテル街へと迷い込むと、梨華は途端に速度を緩め始めた。
「ぅぉ! 予感的中♪」
加護は、亜弥が居るのを忘れて、つい感嘆な声をあげてしまう。
「なっ…」
保田は絶句寸前である。
(まさか、本当に…。石川! アンタって人は……)
「ひーちゃん!!」
亜弥も思わずひとみの名前を叫ぶが、それは諦めにも似ていた。
「もう、こうなったらホテルに入る前に石川を捕まえなきゃ!」
保田はアクセルを踏もうとしたが、加護がそれを止める。
「いいやん。石川先生の本性が見える時やねん。掴まえるのは警察の仕事や!」
「そんなコトされたら困るんだよ!」
梨華を犯罪者にする事は出来ない。それに、まだホテルに入ると決まった訳じゃない。
「何のための尾行やねん! ホテルに入って見届けないと意味ないやろ〜!
それに、そろそろよっすぃーにもメール送る時間やろ」
「メールって?」
亜弥が聞き返す。
「亜弥ちゃんが、ホテルに入った言うメールや。よっすぃーが先に入らん
コトには話は進まないけどな」
加護はそう言ってニヤリと笑った。
- 410 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年05月03日(金)17時40分46秒
- 「加護、アンタ何考えてんの?」
「よっすぃーの気持ちを確かめるためや。だから、オバチャンは、亜弥ちゃんと一緒に入ってや」
「どこによ?」
「勿論、ホ・テ・ル」
「点入れて言うな! 入る訳ないでしょ!」
「そうすれば、オバチャンも同罪や。罪を一緒に被るがいい!」
「勝手に話作らないの!」
保田は、もう動揺している。ホテル街へ来るのも初めてだが、しかし冷静に考えて見ると
教師2人、生徒3人、しかも女同士で、何をやってるんだと思う。
場違いな場所へ来てしまったと、保田はつくづく後悔しだしていた。
- 411 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年05月03日(金)18時04分23秒
- 終了。
>402 じじ
しません!
>403 REDRUMさん
まだ使えそうな予感。でもそろそろ移行かな。
>404 名無し男さん
>略)ホ直行ですか?
正解です(w。
>405 名無しさん。見つかっちゃった…。さん
いらっしゃいです! また宜しくお願いします。
新作期待してます!
- 412 名前:じじ 投稿日:2002年05月03日(金)18時10分30秒
- 車に名前つけるヤッスー萌え(?)
いよいよ最後の生鮮ですか?
まだまだつづいてほっすぃー今日この頃です。
- 413 名前:REDRUM 投稿日:2002年05月03日(金)18時13分24秒
- 車種が「kei」?名前も「kei」?スズキの「kei」?
石の形相が恐いっす。
なんなら次スレも消化するくらいの勢いで。。。
- 414 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年05月04日(土)05時53分24秒
- なんか梨華たん悪いみたいやな。なんでやー梨華たんはただよしこのことが好き
なだけやー。っか悪いのははっきりせんよしこや。
- 415 名前:名無し男 投稿日:2002年05月04日(土)13時36分06秒
安 全 + 第 一
- 416 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年05月04日(土)18時47分11秒
- -53-
梨華の目は血走っていて…どこか、この前の音楽室に呼び出された時と同じ雰囲気を
漂わせていた。
「先生?」
(ここって、所謂ラブホテル街ってヤツ?)
ひとみに妙な緊張が走る。
(先生、まさか)
梨華に限っては、あり得る事なので、今さらひとみも驚く事はないが、それでも
こんなところは初めてで、ひとみも挙動不審気味になる。
梨華は適当に車を走らせると、そのままホテルの駐車場に突っ込んでいった。
- 417 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年05月04日(土)18時48分10秒
- 「ぐはぁ〜! 入っちゃったよ。徹底的な瞬間見たか?」
「「………」」
加護以外の保田と亜弥は無言である。
「しっかし、”桃色キャッスル”って、ベタな名前やなぁ〜」
ピンク色に染まった城風の、そのホテルは、いかにも梨華が選びそうなホテルではあるが
名前にセンスの欠片が感じられなかった。
保田はホテルの前で車を停めた。
- 418 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年05月04日(土)18時49分00秒
- 梨華は駐車場に車を止めるとエンジンを切った。
静寂が車内に広がると、また沈黙も広がる。それが嫌でひとみは諦めたように梨華に言う。
「先生。取りあえず中に入りましょうか」
ここまで来て何か言った所で梨華が従うとも思えず、ひとみは自らドアを開け外に出た。
車内との気温の差が激しくムッとする暑さが下からこみ上げてくる。
ひとみはハンカチで汗を拭う。
しかし、梨華はなかなか車内から降りようとはしない。
ひとみは運転席側へ回るとドアを開けた。
「先生が決めたコトですよ?」
「ひとみちゃん…」
八の字に眉を下げて上目遣いで見つめる梨華の眼差しに、ひとみの心は一瞬揺らぐ。
この瞳に弱い事は知っている。でも、もう梨華とは…。
ひとみは邪念を振り払うかのように梨華の腕を取ると、入り口まで歩いていった。
- 419 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年05月04日(土)18時49分36秒
- 「あのビラビラのちゃちいカーテンみたいのが邪魔で中まで見えへんなぁ」
「あれは中から見えないように隠してんでしょ」
さて、どうしようかと保田が迷っていると
「私達も行きましょうよ、先生」
亜弥は何やら決心した様子でキッパリと言った。
「えぇ? でも…」
保田は途端に歯切れが悪くなる。
「此処まで来たらもう同じや。どの部屋に入ったか分からんと困るし、早よ車入れたりぃな!」
保田も諦めると、ノロノロと車を入れに駐車場へ入っていった。
- 420 名前:桃色アプローチ3 投稿日:2002年05月04日(土)18時50分22秒
- 中に入ると結構車は止まっていて繁盛振りが窺われた。
「まったく、昼間っから厭らしいねんなぁ…」
梨華の車とは、離れて止めると保田はエンジンを切り深く息を吐いた。
「加護、アンタはここで待ってなさいよ。私と松浦で行くから」
当然自分も行くつもりでいた加護は不満の声をあげる。
「なんでやねん! ウチも連れてってぇな!」
「3人で行くバカがどこにいるのよ!」
それでなくても入るのが躊躇われる保田は、早くこの場から逃げ出したくて仕方がなかった。
「んじゃ、ウチはボストンバッグにでも入ったるわ」
「矢口じゃあるまいし。大体そんなもん、ここにあるわけ…」
と言いかけて加護がバッグを差し出す。
「なんで、そんなもん持ってんのよ」
「こんなコトもあろうかと用意してきてん。良かったわ」
「あいぼん…」
亜弥も呆れた風に加護を見る。
「早よ、行こうで!」
加護が一番乗り気であった。
- 421 名前:名無しベーグル。 投稿日:2002年05月04日(土)18時54分09秒
- やはり足りませんでした。同じ赤に新スレ立てました。
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