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シャッフル
- 1 名前:mori 投稿日:2002年03月27日(水)18時06分18秒
- え〜自身では二作目となります小説を書かせてもらいます。
まだまだ未熟者で色々不都合なところがあるかもしれませんが
ぜひ読んでみてください。
登場人物は主に 市井、後藤、中澤、矢口、吉澤、石川です。
視点は色々変わっていきます。それではお付き合いください。
ちなみに処女作です↓
http://m-seek.net/cgi-bin/read.cgi?dir=moon&thp=1016714714
- 2 名前:mori 投稿日:2002年03月27日(水)18時07分14秒
- 「あれ?真希どこ行くんだ?」
「いちーちゃん、じゃ行くね」
「だからどこ行くんだよ」
「またね、バイバイ!」
「おい、真希!おい、真希!」
私は遠ざかっていく真希をどうにか引き戻そうと
手を伸ばして追いかけようとした。
しかし体は言うことを聞かず、ピクリとも動かない。
だからもう一度「真希!」と呼ぼうとしたのだが
さっきまで出ていたはずの声もいつのまにか出なくなっていた。
私は必死に心の中で「真希!真希!」と叫び続けた。
しかしそれもむなしく、いつしかもう真希は見えなくなっていた。
ちくしょー、どこ行っちまったんだよ・・・。
「真希ーー!!・・・・・・・・」
- 3 名前:mori 投稿日:2002年03月27日(水)18時08分58秒
- 私は飛び上がって起きた。回りを見ると自分のいつもの部屋だった。
そして小さな女の子が一人。
「いきなり大声だすなよ紗耶香〜、オイラびっくりしちゃったよ」
ふ〜、どうやら夢だったようだ。それにしても随分嫌な夢を見たもんだ。
それを物語るように私はびっしょり汗をかいていた。
少し大きいくらいだったパジャマが今ではピッタリと肌についている。
それにしても何で私の家にまりっぺがいるんだ?
いつもは隣に真希がいるはずなのに。
「ねえ、何でまりっぺがここにいるの?」
「ほぇ?紗耶香何言ってんだよ、昨日のこと忘れたのか〜!」
「昨日?記憶にないな〜、何かあったっけ?」
「まったく、紗耶香はいつもこれだもんな〜。よし、矢口が特別に
教えてやる」
何か偉そうだ。まぁ忘れた私が悪いんだけど
「で?何?」
「人に物を聞く態度じゃないぞ〜。ったくまぁいいけどさ。
ほら昨日、6人だけ特別に裕ちゃんに呼ばれたじゃん。私と裕ちゃんと紗・・・」
「あっ!」
瞬間的に声が出ていた。まりっぺはかなり驚いていた。
- 4 名前:mori 投稿日:2002年03月27日(水)18時09分28秒
- 「何だよ、話の途中なのに。まぁ思い出してくれたならいいけどさ。
感謝してね」
そうだった。昨日裕ちゃんが変なこと言い出して・・・何だっけ?
「ごめん、まだ思い出せないみたい。続きお願い」
「そうくると思ってたよ。それで後紗耶香とごっちんとよっすぃーと石川
が呼ばれたじゃない?」
「うんうん」
「でね、この6人は皆が認めてるカップルじゃない?」
「そうだね」
「だから何ていうか、その6人をぐちゃぐちゃにしたらどうなるかって・・・」
「だけどその話聞いて私はそんなことやんないよって言って帰ったじゃん」
「う〜ん要するに簡単に言うと、紗耶香には内緒でやっちまいやした」
「何だって?真・・・後藤はいいって言ったのかよ」
「え〜と嫌だったみたいなんだけど、あの時まだごっちん来てなかったじゃない?
で、紗耶香は帰っていないじゃない?その帰った理由をやる気満々だからって
ことにしたらいいって・・・」
「後藤を騙したってわけか。ふざけるなよ、何だよそれ」
私は怒った。もう色んなことに。
「まぁまぁ落ち着いて、もう決まっちゃったんだからしょうがないじゃん、それに
ごっちんはよっすぃーとペアだから大丈夫だよ」
- 5 名前:mori 投稿日:2002年03月27日(水)18時10分01秒
- 「何が大丈夫なんだよ」
「だって一応ペアは私と紗耶香、ごっちんとよっすぃー、裕ちゃんと石川になったから
大丈夫かなって、まぁ石川と裕ちゃんはわからないけど」
「もうわけわかんないよ。ちょっと裕ちゃんとこ行って一言言ってくるよ」
「待てい!」
ベットから出ようとすると、私を逃がさんとするべく後ろから抱きついてきた。
ポワァ〜ン。あれ?なんか背中にいい感じのものが・・・
「あの・・・すいません。矢口さん?背中に柔らかいものが当たってるんですが」
「なんだぁ?紗耶香はエッチだな〜、まぁいいけどね〜」
まりっぺはそう言うと私から離れた。
しまった。何も言わなけりゃよかった。そうすればずっと・・・。
ポカッ!
「いて!何すんだよ」
「今やらしいこと考えてただろ、顔がニヤついてるぞ」
「う、いや、別に・・・その、何だ」
「ほ〜ら見ろ、やっぱり紗耶香はエッチだな〜、ごっちんはいつも
どうなってんだか」
「それは秘密」
「いちいち反応しなくてよろしい、それより早く支度しないと仕事遅れちゃうよ」
「そうだね、準備しなくちゃ」
- 6 名前:mori 投稿日:2002年03月27日(水)18時10分53秒
- 私はようやくベットから出た。そういえば上手い具合にさっきの話は
丸め込まれている。まぁいいか、まりっぺの胸が背中に・・・
パスン!
「いて!スリッパで殴るなよ、何だよまったく」
「顔がまたニヤついてましたよ。市井さん」
「ハハハハハ、気のせいだよ」
「もういいけど、早くね」
「はいはい、あっそれと」
「何?」
「もう一回聞くけど、後藤はOKしたんだよね?」
「というか、紗耶香意外はOKしたよ。何か面白そうだって」
「そうか〜どうせなら私も楽しむか」
「というかそうしてくれよ〜、じゃなきゃ私が寂しいじゃん」
まりっぺは上目遣いで私を見つめていた。
うっ、あんまりまりっぺを近くで見たことなかったけど、
こうやって見ると可愛いぞ。ヤバイくらい可愛い。
早くもこの企画にはまってるんじゃないか?
実際一番嫌がってたのが一番はまるってのはよくあるパターンだ
まぁいっか〜。ずっとじゃないんだし、どうにでもなれ。
「それじゃ矢口は支度するよ」
「おう」
しっかし朝からこんな感じだったらいったいどうなるんだ?
いつ終わるかもわかんないし。
まったく裕ちゃんは何を考えてんだかわかんないなぁ
- 7 名前:mori 投稿日:2002年03月27日(水)18時12分47秒
- >>2-6
今回の更新分です。今後はもっとマターリ更新になてしまうかもしれませんが
必ず完結させますんで、よろしくお願いします。
- 8 名前:名無しさん 投稿日:2002年03月28日(木)00時23分06秒
- さやまり!?
- 9 名前:mori 投稿日:2002年03月29日(金)17時33分39秒
- う〜ん、何だか眠れないなぁ、何か落ち着かないし
って、そうだ、今日からはごっちんと一緒なんだった。
梨華ちゃんは中澤さんとだもんなぁ、心配だけどまぁしょうがないか。
一回乗っちゃったわけだし。
それにしても眠くならないな、もう4時なのに。確か布団に入ったの
1時ちょい過ぎだった気が・・・。はぁ〜明日も早いのにどうしよう。
「ねぇ、ごっちん。私ちょっと眠れないんだけど何か・・・」
「スー、スー、スー」
ごっちんは気持ちよさそうに寝ていた。
う〜んそうだなぁ、せっかく寝てるのに起こすのも悪からなぁ。
とは言ったもののどうしよう。
- 10 名前:mori 投稿日:2002年03月29日(金)17時34分11秒
- 確かに私はプッチでも一緒だってことがあるからごっちんとは仲がいいよ。
だから一緒にいるととっても楽しい。
だけど梨華ちゃんといる時とは違う雰囲気なんだ。
何ていうか、梨華ちゃんといると他のメンバーといるより疲れるんだけど
不思議と心が落ち着くっていうか休まるんだよね。
自分でも今何考えてるのかわかんないんだけど、要するに
梨華ちゃんとは一緒に寝たりするのにこんな緊張しないってこと。
ごっちんはなんか緊張しちゃうんだよな〜。まだしてるし。
- 11 名前:mori 投稿日:2002年03月29日(金)17時34分44秒
- 「んあ〜」
ん?何だ?
私は気になったのでごっちんの方へ目を向けた。
「・・・!」
うわ〜、度アップだ。
どうやら寝返りをこっちにうったらしく、
ごっちんの顔が私の振り返ったまん前にあった。
危ね〜、もう少し前だったらキスしちゃってたよ。
私は少しの間ごっちんの顔を見ていた。
全然起きそうにない。
(ドキドキドキドキ・・・)
あれ?さっきよりすごい緊張してきたぞ。
- 12 名前:mori 投稿日:2002年03月29日(金)17時35分19秒
- 確かに梨華ちゃんは可愛いよ。絶対可愛いと思う。
少なくても私の中では。
でも最近見ててもこんな気持ちにならないよなぁ。毎日見すぎなのかな?
・・・そうだ、そうなんだ。ただごっちんの寝顔は私にとって新鮮だった
だけなんだ。大丈夫、別にごっちんを梨華ちゃん以上に見てるわけじゃ・・・
「スー、スー、スー」
・・・わけじゃ・・・わけじゃ・・・
「グー、グー、グー」
眠ってしまった。
- 13 名前:mori 投稿日:2002年03月29日(金)17時35分50秒
- ・・・・・・「ピピピピピピピピ」・・・・・・
「んあ〜?もう朝?う〜んよく寝たな〜。でも昨日遅かったから
まだ眠いや。だけど今日も仕事だし、仕方ないよね。
お〜い、よっすぃ〜朝だよ〜、早く起きないと遅れちゃうよ〜」
「グー、グー(梨華ちゃん、ごっちん、梨華ちゃん、ごっちん)」
「ね〜ね〜よっすぃ〜もう起きなきゃいけないよ」
「グー、グー(あぁ、どうなっちゃうのかなぁ私は)」
「ん〜、私はよく仕事の時間に遅れるけど、そういえばよっすぃ〜は遅れたこと
なかったな〜、まだ寝ててもいいってことかな?よし。じゃ、私もまだ眠いから
もう一回寝よっと。お休み〜・・・・・・スー、スー、スー」
「グー、グー、グー」
とっくに時間は過ぎているのに二人はまだ寝ていた。
- 14 名前:mori 投稿日:2002年03月29日(金)17時41分39秒
- >>2-6 >>9-13
第一回更新分 今回更新分
とりあえず今日の更新はこれだけです。
よろしくお願いします。
>>8さん
始めはさやまりになりました。今回はよしごまです。
次は・・・お楽しみです。
題名にもありますが色々なペアをやっていくので、ある意味挑戦ものです。
- 15 名前:読んでる人 投稿日:2002年04月01日(月)14時48分54秒
- あ、なんか面白そう。
今後に期待。
- 16 名前:mori 投稿日:2002年04月02日(火)17時12分12秒
- 仕事が終わった後、同じペアになった中澤と石川は車に乗り、中澤の住んでいるマンションへと向かった。
(うちの相方は石川かいな、少しやりにくそやなぁ。まぁあん時は乗り気やったみたいやけど
今は一言も喋らへんわ)
石川は車の窓からずっと流れる景色を見ていた。
(うちはくじ運あんまよくないんやなぁ、どうせなら紗耶香かごっちんあたりがよかったわ、
ちょっとよっすぃ〜も苦手やからな〜)
あれからもう20分は走っただろうか、それなのに二人は会話一つしなかった。
それに石川は相変わらず外を見ているだけで、中澤は色々なことを考えながら
運転をしているだけだった。カーステレオから流れる音楽だけが車内に響いていた。
- 17 名前:mori 投稿日:2002年04月02日(火)17時13分47秒
- そして今日初めての信号で止まると、中澤は静かに口をあけた。
「あんなぁ石川、正直裕ちゃんとは嫌やったか?」
「・・・・・・」
石川からの反応はなかった。
中澤はそれでも続けた。
「そうやとしても、もう決まったことや、どうせなら楽しくやろうやないか」
「・・・・・・」
またしても反応はなかった。
中澤は自分が少し惨めになってきたと同時になにも反応しない石川に怒りもおぼえた。
すでに信号は青に変わり走り始めていた。
「石川!こっちが話してるんやさかい、何か反応したらどうなんや?」
「・・・・・・」
「なんぼ心の広い裕ちゃんかてほんま怒るで」
「・・・・・・」
反応はなかった。
我慢の限界を超えた中澤は少し説教でもしてやろうと
音楽が流れるカーステレオを切った。すると・・・
「くくくくくく、ほんま石川はええ度胸しとるやないか」
石川は寝ていたのではなく寝ていたのだった。
- 18 名前:mori 投稿日:2002年04月02日(火)17時14分58秒
- 「ZZZ…zzz…ZZzz」
「まぁええわ、我ながらバカらしかったな〜」
中澤は石川の背中を見ながら少し微笑むと中澤の住んでいるマンションが
やっと見えてきた。
「ほら、石川着いたで。起きいや」
「あっ、中澤さんお早うございます。もしかして私って・・・寝てました?」
「思いっきりな」
「すいません」
「ええで、ええで、若い子はそういう時間帯やもんな」
「じゃあ中澤さんは・・・」
「なんやと?」
鋭い目つきで石川を睨んだ。
石川は少し笑うと、すいませんと言った。
「裕ちゃんは運転してるから眠くならへんの」
「そうですね」
「ほんまそう思ってるんか〜?まぁええわ、明日も早いことやしはよ寝なあかんで」
「はい」
駐車場に着き、二人は車から降りるとすぐにマンションの中へと入っていった。
- 19 名前:mori 投稿日:2002年04月02日(火)17時15分48秒
- 部屋に入ると、中澤はさっさと自分のベットの横に布団を敷いた。
「石川はこのベットで寝ればええわ、うちはこの布団で寝るさかい」
「あの、本当にいいんですか?」
「ええで」
「それじゃあ」
と言って、石川はベットに入った。
中澤はビールでも飲もうと部屋から出ようとすると、
「中澤さん?まだ寝ないんですか?」
「ああ、ちょっと一杯飲んでからにするわ」
「そうですか・・・お休みなさい」
「お休み〜」
中澤は冷蔵庫から缶ビールを一本取り出した。
ピシュ!グビグビグビ・・・
「く〜やっぱ仕事が終わった後の一杯は最高やな〜」
飲みかけ缶ビールを片手にそばの椅子に座りもう一度
ビールを喉に流し込んだ
「ふ〜、疲れたな〜」
この時中澤は石川とうまくやっていけるか考えていた。
- 20 名前:mori 投稿日:2002年04月02日(火)17時20分10秒
- >>2-6 >>9-13 >>16-19
第一回更新分 第二回更新分 今回更新分
やっと更新です。ちょっとペースが遅すぎでしょうか?
ペースのわりに内容が・・・なので悪い気がします。
>>15さん
有難うございます。出だしは一応終わったのですがどうだったでしょうか?
これからも頑張りますんでよろしくお願いします。
- 21 名前:名無し読者 投稿日:2002年04月02日(火)22時53分01秒
- 姐リカですか(w
ありそうでないカップリング萌〜!!
やぐちゅー・いしよし・いちごまの三大王道をシャッフルとは(w
最高です!!
- 22 名前:mori 投稿日:2002年04月04日(木)17時03分34秒
- 今日の仕事は11時からであり集合時刻はメイクの時間などの関係もあり9時30分からであった。
現在は8時30分を少し過ぎたところ。いつもメンバーは大体集合時刻の30分くらい前から
集まり始めるがいつも一番乗りで楽屋に現れるメンバーがいた。それは・・・
ガチャ
「おはよー!ってまた今日も私が一番ね。よしよし」
そのメンバーとは保田だった。
いつも一人だけ1時間前から楽屋入りをしていた。
「やっぱ一番ってのは何でも気持ちがいいわ」
などと言いながら熱いコーヒーを入れ始めた。
楽屋に一番に来てからコーヒーを飲む。
これが彼女のいつもの習慣だった。
そうこうしてるうちに30分程たち、
少しずつメンバーが楽屋に入り始めてくる。
ガチャ
「あっ、圭ちゃんおはよう、やっぱ早いね〜」
「へへへ、まあね」
次に来たのは安倍と飯田だった。
「あれ?今日は一緒なの?」
「あ〜たまたまね、そこで会ったから」
「ふ〜ん」
いつもはバラバラで来るはずの二人が今日は一緒に来ていた。
- 23 名前:mori 投稿日:2002年04月04日(木)17時04分29秒
- こんなことを気にするのにも訳があった。
実は保田は変な癖を持っており、メンバーが誰と一緒にどれくらいの時間に
来るかなどをいつもしっかり確認していたのだった。
ガチャ
(次は紗耶香たちかな〜)
「おいっす」
市井だった。
保田はやっぱりねといった感じであった。そして市井が来たなら後藤もいるはずだと思ったので、
プッチの話でもしようかと自分の席から立ち上がろうとしたその時。
「キャハハハハハ、紗耶香おいっすって何だよ〜キャハハハハハ」
「別に普通だろ?いつもと変わんないじゃん」
矢口はそんなこと聞いてはいなかった
「キャハハハハハ・・・」
「ったく、笑いすぎだぞ」
呆れた市井は軽く矢口にデコピンをした。
「イテッ!何すんだよ紗耶香〜」
「お・し・お・き」
「くそ〜矢口もデコピンしてやるからな〜」
「やれるもんならやってみな〜」
二人は楽屋に入るやいなや朝早くから元気に走り回っていた。
それまで静かだった楽屋が急に明るくなる。
- 24 名前:mori 投稿日:2002年04月04日(木)17時05分23秒
- (はて?何で紗耶香と矢口なんだ?)
保田は疑問を持っていた。
「紗耶香と矢口は朝から元気だね〜」
と安倍は飯田は話していた。
二人はまだ走り回っている。
「待て〜紗耶香〜」
「待てって言われて待つやつがいるかよ」
そんな二人に目を奪われている隙にいつのまにか辻と加護が来ていた。
(あっ、え〜と今は9時10分だからいつもどおりね)
その辻と加護は楽屋の光景を見て呆気にとられていた。
何故なら市井と矢口はいつも辻と加護がやっているようなことをやっていたからだ。
しかしそんなことはおかまいなしに二人も揃って暴れ始めた。
「今日はいつにも増してうるさいべ」
と安倍は飯田と話していた。
- 25 名前:mori 投稿日:2002年04月04日(木)17時05分54秒
- そして時間はもう9時20分を回っていた。
え〜っとまだ来てないのは裕ちゃんと後藤と吉・・・。すると
ガチャ
「おはようさん」
「おはようございます」
保田はその二人を見てこんなことはあるはずないと思った。
走り回っている四人は見向きもしなかったが
安倍と飯田も頭の上に「!?」が見えそうなほど驚いていた。
しかし、中澤は平然と
「お〜圭坊、ナッチ、カオリどないしたん?」
三人は言うにも言えなかった。
「なんや、なんか顔にでもついてるんかいな」
三人はブンブンと首を横に振る。
「なんや〜、少し気になるけどまぁええか、それよか・・・」
そう言うと中澤は部屋を見渡してから一言。
「うらー!遊んでる四人静かにせんかい!うちらは遊びに来とんのやないで
もう仕事も始まるんやさかいおとなしくしんかい!」
朝っぱらから中澤は大声で叫んだ。
そこにいた皆が思ったに違いない。
『裕ちゃんの方がうるさいよ」と。
- 26 名前:mori 投稿日:2002年04月04日(木)17時06分24秒
- 辻と加護は聞こえないような小さな声で
「おばちゃんはけちやなー」
と言ったが
「ああ?何やて?」
何故か中澤には聞こえていたらしい。
「いやな何でもないです」
二人はそう言うと自分たちの席へ座った。
一方市井と矢口は
「はぁはぁ、くそ〜いつか仕返ししてやるからな〜」
「へへ〜ん、のぞむところだ」
と言いながら仲良く席に座った。
(なんや、紗耶香のやつ結構楽しんどるみたいやないか、昨日は嫌がってたのにな〜)
「ほれ、石川。うちらも座るで」
「はい」
ドアの前で立っていた二人も席に座った。
保田はもうわけがわからなくなっていた。
そして集合時間の9時30分が過ぎた。
(あれ?まだ後藤と吉澤が来てないぞ、後藤は寝坊が考えられるけど
吉澤が遅れるなんて何かあったのかな?)
保田は少し気になっていた。
- 27 名前:mori 投稿日:2002年04月04日(木)17時08分12秒
- 時間は9時40分を指していた。
「ごっちんまだ来ーへんのかい、あとごっちん待ちやのに・・・ってあれ?
吉澤もいないんかい!?まったく初日からあの子らは何やってんだか・・・」
するとそれを聞いていた安倍が
「裕ちゃん、初日って何の初日?」
中澤はしまった!と思った。このことは他のメンバーには秘密だったのだ。
市井と矢口はバカ〜何言ってんだよ〜。と言う顔で中澤を見ていた。
しかし中澤は落ち着いていた。
「いやいや、今日から相撲始まるやん?それのことや」
市井と矢口はバカ〜相撲はもうやってるよ〜。嘘バレバレじゃん!と言う顔で中澤を見ていた。
しかしその落ち着いた口調に信用性があったのか、はたまた安倍が相撲についてよく知らなかったのか
「へ〜そうなんだ〜。相撲って今日から始まるんだね、覚えとこう」
と言ってすっかり信じ込んでいた。
中澤と石川と市井と矢口はなんとか他のメンバーにばれずにすんだので胸を撫で下ろした。
- 28 名前:mori 投稿日:2002年04月04日(木)17時08分49秒
- ガチャ
「はぁはぁ、皆さん遅れてすみません。寝坊してしまいました」
息を切らしてやっと吉澤が来た。
「お〜、吉澤が遅刻なんて珍しいやないか、まぁ今回は裕ちゃんも鬼やない、許したるわ」
「ありがとうございます」
「で、ごっちんは?」
「はい、もう来・・・」
「ごっめ〜ん、遅れちゃいました。私もよっすぃ〜と同じ寝坊です。
ねぇねぇ怒られた?」
「いや、今日は許してもらったよ」
「ありがと、裕ちゃん」
「ふふふふふ、裕ちゃんは吉澤は許したけどごっちんを許した覚えはないで〜
ごっちんは常習犯やからな〜、おしおきでもしなあかんな〜」
「え〜痛いのやだよ〜」
「大丈夫や、チュ―させてくれたらええで」
市井と矢口はそんな中澤の発言に気が気じゃなかった。
「なら素直に怒られま〜す」
後藤はそう言って開き直っていた。
- 29 名前:mori 投稿日:2002年04月04日(木)17時09分22秒
- それでも中澤は強引に
「なんや、つまらんやないか、ここまは裕ちゃんとブチュとチューすればええんや」
中澤は後藤に近づいてきたが、マネージャーが来たのですぐもとの体制にもどった。
「皆さん、準備するんでこちらに移動してください」
そういうとマネージャーはたたたと向こうのほうへ走っていった。
「ごっちん助かったやないか、今日のところは許したげるわ、せやけどこんど遅れたら・・・」
「はいはい、遅れたらね」
「楽しみやな〜」
市井と矢口は同時に安心した表情を見せた。
そしてすぐにメンバーは移動を始めていた。
しかし保田だけは動こうとしなかった。
(紗耶香と矢口・・・裕ちゃんと石川・・・後藤と吉澤・・・)
『どうなってんの?』
保田は予想、いや予定外のことで頭がいっぱいだった。
- 30 名前:mori 投稿日:2002年04月04日(木)17時10分00秒
- そして収録
「おいおい、どうしたんだよ保田〜、今日元気ね〜じゃね〜かよ〜」
「えっ?そうですか?ちょっと考え事してたもんで」
「フザケンなよテメェ、収録中に考え事なんてしてんじゃね〜よ」
「まぁまぁ貴さん、たまにはこういう保田中心じゃなくてもいいじゃないですか」
「え〜中居くんいいの〜?」
「よかね〜よ!」
「「「ハハハハハハ」」」
「だべ〜?やっぱ保田に頑張ってもらわね〜と数字が出ねえんだよ!」
「貴さん、あんまり具体的なことは言わない方が・・・」
「「「ハハハハハハ」」」
収録はこうして終わった。
この元気がない保田のうたばんはおもしろいはずもなくこのテープはお蔵入りとなった。
ちなみに放送は他のメンバーのところがうまく繋ぎあわせられ放送されていた。
(何で?どうしてなの?)
保田は今日一日そのことばかり考えていた。
- 31 名前:mori 投稿日:2002年04月04日(木)17時12分39秒
- >>22-30
今回更新分です。ちょっと今回は趣向を変えて見ました。
次からはまた前のような視点から書いていこうと思います。
>>21さん
そう言っていただけると嬉しいです
自分の作品が三大王道の名に負けないように頑張ります。
- 32 名前:読んでる人 投稿日:2002年04月05日(金)10時44分06秒
- シャッフルを提案した裕ちゃんは、鬼畜キャラで、
いきなり石川に手を出すと思ってたんですけどね〜(w
別々の布団で寝るとは予想外。
それにしても、圭ちゃんの癖(趣味?)って・・・(w
毎日、観察してるんでしょうか?
- 33 名前:no-no- 投稿日:2002年04月07日(日)21時55分34秒
- 前作からいっきに読ませていただきました。
ヤッスーの変わった趣味に笑いました。
続きに期待して待ってます。
- 34 名前:名前nothing 投稿日:2002年04月08日(月)06時02分45秒
- はじめまして〜。読ませて頂きました。
自分の好きなカップリングばっかりで、もう楽しみです!!
シャッフルとは…考えましたね、moriさん。
- 35 名前:mori 投稿日:2002年04月08日(月)20時24分43秒
- シャッフルをして二日目、この日の仕事は無事終わった。
「それじゃあお疲れ、解散」
中澤がそう言うとメンバーは次々と帰宅していった。
「それじゃあ今日はどうする?」
「う〜ん、取りあえず今日も紗耶香の家に矢口は行きたいんだけどな〜」
「そう?何で?」
市井はニヤつきながら矢口へ聞いた。
「え?別に〜何となく行きたいから」
「ふ〜ん」
市井はもっと違う反応を期待していた様だった。
- 36 名前:mori 投稿日:2002年04月08日(月)20時25分15秒
- 矢口はそれに動じることもなく
「ねぇねぇ紗耶香〜、今日まだ時間あるんだしどっか出かけない?」
「え〜めんどくさいからやだよ〜」
矢口は駄々をこねるように続けた。
「ねぇねぇ行こうよ〜」
市井の腕を引っ張りながら矢口はもう一度言った。
「う〜んしょうがないな〜。で、どこ行くんだよ。私遠いところはやだよ」
市井はそんな矢口の態度に観念したのかそう答えた。
「えへへへへへ〜、やった〜!」
矢口は嬉しそうに笑った。
(ドキッ)
市井は朝と同じような感覚にとらわれた。
(何だろう・・・この気持ちは?)
- 37 名前:mori 投稿日:2002年04月08日(月)20時25分47秒
- 「紗耶香〜、何してんの〜?早く行こうよ〜」
矢口はもう外に出ていて市井に向かって手を振っていた。
「あぁごめんごめん、今行くよ」
市井はそこまで走っていった。
「じゃ、行こっか」
と矢口が言うと市井の手を握った。
「!!」
市井はびっくりした。手なんか握ったのは後藤を除くと初めてだったからだ。
「な、な、何するんだよ急に。誰か見てたらどうするんだよ」
市井は慌てふためいていた。
しかし、それとは正反対に矢口は落ち着いていた。
「それぐらい大丈夫だって。ん?もしかして後藤とはいつも手繋いでるのに私とは繋げないって
言うつもりじゃないでしょうね〜?」
矢口は下から市井を覗き込む。
「いや、そんなことないよ。それより早く行かないと時間なくなっちゃうよ」
市井は少し動揺していたので話を逸らそうとした。
- 38 名前:mori 投稿日:2002年04月08日(月)20時26分18秒
「うふふふふ」
矢口は少し笑って
「ふ〜ん、紗耶香って面白いね。だって後藤といる時と全然雰囲気違うもん」
「そ、そう?」
市井は何かずっと矢口に見抜かれているようでさらに動揺し始めていた。
「まぁいいや。私はそういう紗耶香が好きだからさ。
あと言っとくけど矢口背は小っちゃいかもしんないけど紗耶香より年上なんだぞ〜。
たまには紗耶香甘える側になってみてもいいんじゃない?」
矢口は優しく包み込むように言った。
「・・・・・・」
「キャハハ、何てね。気にしないで」
市井はとっさに考えていた。
(そうか・・・。いつもと立場が違うんだ。後藤じゃないんだよ。だからたまにはそういうのも・・・)
- 39 名前:mori 投稿日:2002年04月08日(月)20時26分48秒
- 市井はそこで考えることをやめた。
「そうだね、それじゃあ色々とお願いします。矢口お姉さん」
市井は少し照れた中にも嬉しそうに言った。
「そうこなくっちゃ。矢口に任せときなさい!」
矢口は小さな胸を力いっぱい叩いて見せた。すると
「こほ、こほ、こほ・・・」
「アハハハハハ」
「笑う・・なよ・こほこほ」
「アハハハハハ」
「ちくしょ〜」
矢口は市井を捕まえようとするが
「逃げろ〜い」
市井は逃げていった。
朝の光景をまた見ているようだった。
「待て〜」
「待てって言われて待つやつがいるかよ〜」
「キャハハハハハ」
「アハハハハハ」
二人はそう言いながらも満天の笑顔であった。
- 40 名前:mori 投稿日:2002年04月08日(月)20時35分27秒
- >>35-39
これからはちょっと忙しくなるので少しずつ書いていく予定です。
第一回さやまりはここからです
>>32読んでる人さん
姐さんには後半で頑張ってもらいます。今は充電期間です(笑
何と言っても姐さんが満足してしまうと終わってしまうので。
>>33no-no-さん
読んでいただいて有難うございます。
これからもお付き合いくださいませ。
>>34名前nothingさん
どうも有難うございます。
こういう話は前にあるかと思ったのですが
ないみたいだったのでよかったです。
皆様のレスには大変感謝しています。有難うございました。
- 41 名前:零 投稿日:2002年04月08日(月)21時00分23秒
- 矢口に萎える市井ちゃんに萎え(w
- 42 名前:名無しさん 投稿日:2002年04月08日(月)23時11分05秒
- 萎えないで萌えてあげて下さい
- 43 名前:読んでる人 投稿日:2002年04月09日(火)10時53分42秒
- なんやかんや言って、この企画を楽しんでる(?)市井ちゃむに萌え。
あと、後半の裕ちゃんにも期待(w
>これからはちょっと忙しくなるので少しずつ書いていく予定です。
マータリと待ってます。
- 44 名前:no-no- 投稿日:2002年04月09日(火)13時22分11秒
- いちまりこのままどこまでも
いっちゃってって感じですね.
続きお待ちしてます。
- 45 名前:mori 投稿日:2002年04月11日(木)21時46分55秒
- 結局、あれから一時間以上そこで遊んでいた。
「あ〜疲れた〜。こんなに運動したの久しぶりだよ」
「そんなの私もだよ〜、今日はいつもの倍疲れたな〜」
二人は帰り道にあった公園のベンチに仲良く並んで座っていた。
もう太陽は動くスピードがよくわかるぐらい沈み始めていた。
「結局今日買い物行けなかったね」
矢口は少し元気のなさそうに言った。
「う〜んでもまた今度にでも行けばいいじゃん。別になくなるわけじゃないんだしさ。
だってさっき楽しかったでしょ?」
市井はずっと、ゆっくりと紺色に染まっていく空を見上げていたが
ニコッと矢口に微笑むとそう言った。
- 46 名前:mori 投稿日:2002年04月11日(木)21時47分25秒
「うん、すっごく楽しかった。何か仕事のこととかも忘れられてさ。
逆にこっちの方がよかったかもしれないくらいだよ」
矢口も市井に笑い返した。
市井は急にベンチから腰を上げると
「ちょっと私喉乾いたからジュースでも買ってくるわ、ん?
ちゃんとまりっぺの分も買ってきてあげるから心配すんなよ〜」
市井はそう言うと、タッタと駆け出していった。
矢口は市井がジュースを買ってくると言った時に少し不安な顔をしていた。
市井はその矢口を見てジュースのことだと思っていたようだが
実際はそうではなく、ただ一人になるのがちょっぴり怖かったのだ。
- 47 名前:mori 投稿日:2002年04月11日(木)21時47分58秒
- 日は完全に沈み、まるで黒の絵の具一色で染められたように真っ暗になっていた。
市井はまだ帰って来そうにない。どれにしようか迷っているのだろうか?
普段の彼女からは考えられないと思うが、矢口は寂しがりやという一面を持っていたのだった。
それにこの雰囲気も加わり、今は寂しいというより怖かった。
「紗耶香〜、早く帰ってこいよ〜」
その言葉も僅かに震えていた。
すると、そんな矢口の願いが通じたのか市井が戻ってきた。
「遅くなってごめん、待たせたね。ほい、これ私のおごり」
市井はそう言うとあったかいレモンティーを手渡した。
矢口はその時何かレモンティーよりあたたかいものを感じた。
- 48 名前:mori 投稿日:2002年04月11日(木)21時48分29秒
- 「あっ、そういえば言っておかないといけないことが」
市井は少し申し訳なさそうに話した。
「私ん家今、夕食作れるぐらいの材料ないからどっかで食べてかない?」
矢口はそう言う市井に対し
「それより矢口が作ってあげようか?」
「!?」
市井は矢口の思いもよらぬ答えに驚いた。
「それでもいいけど、本当に材料何もないよ」
「だから、今から買って帰ればいいじゃん。そんなにまだ遅くないんだし」
矢口はどうしても私に作らせて欲しいと言わんばかりであった。
市井はそんな矢口を見ていると、素直にその気持ちが嬉しくなった。
「うん、それじゃあお願いね」
「よ〜し、それじゃあ材料買いに行くぞ〜!」
矢口はさっきまでの一人の時とは違いすごい元気であった。
- 49 名前:mori 投稿日:2002年04月11日(木)21時49分00秒
- しかし、市井から見ればいつもと変わらない矢口であった。
二人は公園を出て歩道を歩き、大通りまで来るとすぐにタクシーを拾い、乗車した。
「さぁ、何作ってあげようかなぁ?」
「食べられるものなら何でもいいけど」
「何だと〜、いっつも紗耶香は意地悪だな〜」
「まあね〜」
二人はできるだけ迷惑にならないようにキャキャと騒いでいた。
心なしか運転手はその光景を見て笑っているようだった。
タクシーはそのまま近くのデパートに着いた。
矢口と市井はそこで降り、運転手に
「すいません、10分ぐらいで戻るんで少し待ってていただけますか?」
運転手は矢口と市井に気づいていない様子であったが、快くOKした。
- 50 名前:mori 投稿日:2002年04月11日(木)21時49分31秒
- 矢口はデパートの食品売り場に行くと早速材料を選び始めた。
「え〜と、これとあれと・・・」
「ふぁ〜あ〜」
「よし、買うもの買ったから行くよ〜」
「ん?これで何作るの?」
「それはひ・み・つ」
「楽しみにしとこ〜」
二人はすぐにタクシーに戻ると
その運転手は勢いよく出発し市井の家へと向かった。
- 51 名前:mori 投稿日:2002年04月11日(木)21時55分50秒
- >>45-50
今回更新分です。
>>41零さん
萎えですか?う〜ん(笑
>>42名無しさん
ちなみに名無しさんは萌えましたか?
僕の作品で萌えていただけたら嬉しいです。
>>43読んでる人さん
マータリ待っていただけるとは有難いです。
裕ちゃんは・・・秘密です(笑
>>44no-no-さん
このままいっちゃってですか(笑&汗
頑張ります。
皆様のレスには大変感謝しています。有難うございました。
- 52 名前:読んでる人 投稿日:2002年04月12日(金)10時05分02秒
- 作者さん、まだ物語が序盤なのに、こんなコト聞いて申し訳ないんですが、
第二回シャッフルとかあるんですか?
昨日のANN-Sを聴いたら「いしやぐ」が読んでみたくなりました。
もし第二回シャッフルがあるんだったら「いしやぐ」をお願いしたいです。
- 53 名前:no-no- 投稿日:2002年04月12日(金)15時05分38秒
- なんか、読んでてほのぼのしてきました。
ほんとにこのままどこまでもって感じです。
更新お待ちしてます.
- 54 名前:mori 投稿日:2002年04月17日(水)22時32分56秒
- 「ありがとうございました〜」
矢口は事務所から渡されていたお金をタクシーの運転手に渡し、お釣りを貰うと
タクシーから降りた。市井もその後を追うように荷物を持って降りた。
「何かな〜何かな〜」
市井はスキップするように歩いていった。
「へへへへへへ」
矢口もそれをまねするように歩いていった。
そして二人はエレベーターに乗って市井の部屋に向かった。
部屋に入ると、早速矢口は台所まで行って、料理を作ろうとしていた。
「なんか急いでる?」
「いや、別に〜そうでもないよ」
矢口はもう手を洗い終えて、包丁を探していた。
「あ〜だいたいのものはそこの上の扉を開くとあるから」
市井はそう言うとソファーに座ってテレビを点けた。
- 55 名前:mori 投稿日:2002年04月17日(水)22時33分26秒
- すると数分もしないうちに
「紗耶香〜ちょっと奥のほうが届かないんだけど〜」
「あっ、ごめんごめん、そこの椅子使っていいから」
「ありがと〜」
矢口はまた作業を始めた。
20分くらいたっただろうか
台所からすごくいい匂いがしてきたので、市井は台所を
見に行こうと立ち上がると矢口と目が合った。
「まだ来ちゃ駄目だよ。もう少しでできるんだから」
「はいはい、わかりましたよ〜」
市井はソファーに寝転がった。
そして
「は〜いできたよ〜ん」
「マジ!?じゃ食べようよ」
「うん」
矢口は元気よくテーブルに料理を持ってきた。
「うわ〜すごいじゃん、これオムライスじゃない?
「まあね、最近覚えたやつなんだ。食べてみて」
「いただきま〜す。・・・モグモグ、うんおいしいよ」
「よかった〜」
矢口は胸を撫で下ろした。
- 56 名前:mori 投稿日:2002年04月17日(水)22時33分57秒
- 「モグモグモグ・・・」
矢口は自分の作ったオムライスを食べている市井を見ていた。
「あれ?まりっぺは食べないの?」
「いや、うん、まあね、後でいいんだ矢口は」
市井がそう聞くと矢口は少し居心地の悪そうな顔をした。
「どうしたの?食べればいいじゃん。一緒に食べようよ」
「いや、本当にいいんだ」
少し不信に思った市井は食べるのを止め、台所に向かった。
「あっ、駄目だよ紗・・・」
「はは〜ん、そういうことね〜」
市井はそう独り言のように呟くと、台所からもう一つのオムライスを持ってきた。
「・・・・・・」
矢口は何も言わなかった。
「私が食べてたのはすごい上手にできてるけど、こっちは失敗したの?」
市井は卵の表面が全体的に焦げているオムライスを見てそう言った。
- 57 名前:mori 投稿日:2002年04月17日(水)22時34分28秒
- 「・・・・・うん・・だってまだあんまりやったことないからさ・・・なれなくて・・・」
矢口の声はどんどん小さくなっていった。
それを見た市井は、そのオムライスを自分の前まで持ってくると
「モグモグモグモグ・・・こっちも十分いけるよ。どっちかっていえば私はこのこげ具合が
好きだしね」
市井は笑いながらそう言った。
矢口はそんな市井にどんな言葉を返せばよいのかわからず、ただ市井を見つめていた。
「ほら、もう冷めちゃうよ。少し私が食べちゃって悪いんだけどこっち食べなよ」
市井はもう一つのオムライスを矢口の前に出した。
矢口は市井に言われるまま、そのオムライスを口にした。
「な?おいしいだろ?」
「・・・・・・うん」
矢口の食べたオムライスは少ししょっぱかった。
- 58 名前:mori 投稿日:2002年04月17日(水)22時38分39秒
- >>54-57
今回更新分です。前にも増して少ないです。すみません。
ちなみにあと2回くらいで第一回さやまりは終わりです。
>>52読んでる人さん
え〜と現時点ではありそうであります(笑
ただ第二回シャッフルとして違うスレで書き始めるか、このスレで
物語を繋げるかはまだ未定です。
>>53no-no-さん
まだ序盤ですがどこまでいっちゃいましょうか?(笑
皆様レス有難うございました
- 59 名前:読んでる人 投稿日:2002年04月18日(木)09時52分08秒
- なんかシャッフルカップリングってのを忘れてしまいそう・・・。
この後、どうなるんだろう・・・ワクワク、ドキドキ。
- 60 名前:名無しさん 投稿日:2002年05月04日(土)08時09分27秒
- たのしい!
- 61 名前:名無しさん 投稿日:2002年05月05日(日)20時08分48秒
- おもしろいですね〜。
- 62 名前:mori 投稿日:2002年05月05日(日)22時14分02秒
- 二人は夕食を終えると食器を片付け始めた。矢口はふと時計に目を向けると
時計の針は8時を回っていた。
「ねぇねぇ、まだ早いんだけどお風呂入ってもいいかな?」
「あ〜ちょっと待ってね」
市井はそう言うと風呂場に覗きに行った。少し経つと市井が戻ってきた。
「うん、いいよ。だけど服とか下着とか持ってきてないんでしょ?」
「それなんだけど・・・今日は紗耶香の貸してくれない?」
「まぁ今日は初めからそういう予定じゃなかったからいいけど」
「ありがと〜、さすが紗耶香だ〜」
矢口は市井に抱きついた。
「おいおい、だけど少し大きいと思うよ」
市井は何故か少し得意げに言った。
「いいの、いいの。大は小を兼ねるって言うでしょ?今日だけなんだし」
「あ〜そうだけど〜・・・そうだね」
市井は少しガックリしながら矢口を風呂場へ案内した。
- 63 名前:mori 投稿日:2002年05月05日(日)22時14分32秒
- 「はい、ここだから。まぁわかってたと思うけど」
「うん、ありがと」
「あと脱いだ服とかはそこの洗濯機にそのまま入れといて。それじゃ〜」
「ばいば〜い」
矢口は市井がその場を離れたのを確認すると、ゆっくりと服を脱ぎ始めた。
そして最後に下着を脱ぐと市井に言われたとおりそれを洗濯機に入れた。
「紗耶香の家のお風呂って初めてだな〜って当たり前か」
矢口はわけのわからない独り言をぶつぶつ言いながら、風呂場に入ると
すぐにドアを閉めた。
「ふ〜今日も疲れたな〜」
矢口は体にお湯を少しずつかけながらそう言った。
体がお湯に慣れてくると、矢口は体を洗い始めた。
まわりはとても静かだった。
- 64 名前:mori 投稿日:2002年05月05日(日)22時15分04秒
- いつもお風呂に入っている時も静かなのは同じだが、矢口は少し緊張していた。
矢口は途中で自分の胸を見ながら少しのため息をつく。
たまに身長やら他の部分が全体的に大きくなって欲しいなぁと思うことがあるからである。
もちろん今の身長でのメリットもあるが、一人の女の子とすると考えてしまうのであった。
そんなことを考えているとごそごそと物音がした。矢口は市井が自分の着替えを
置いてくれているのだろうと思っていた。すると
『ガチャ』
「!!」
矢口はいきなりドアが開いてびっくりした。目の前には自分と同じ格好をした市井が立っている。
「あれ?何でいんの?」
「そんなん決まってるじゃん、やぐっつぁんお風呂長いから。それなら一緒に入ってもいいかって
思ってさ」
「・・・あ・・・そう」
市井は平然と矢口を見ているが、矢口は何の心の準備もなかったので目のやり場に困っていた。
- 65 名前:mori 投稿日:2002年05月05日(日)22時15分44秒
- 「やぐっつぁん体洗った?」
「うん、今ちょうど」
「それじゃとりあえず一回入って。私体洗うから」
「あぁ、うん。わかったよ」
矢口は黙ってお湯に浸かった。
市井はもう体を洗い始めていた。そして少し間をおいてから
「まさかやぐっつぁんと一緒にお風呂に入るとは思わなかったよ」
「それはこっちのセリフだよ〜」
「まぁね。私から入ってきたんだもんね」
市井はクスクスと笑った。それにつられて矢口も笑い、和やかな雰囲気であった。
その後も少しずつ会話を交わしながらも矢口は市井を湯船から見ていた。
市井もそれから何かを感じ取ったようで
「な〜に〜やぐっつぁん、何かあるの?」
「え、え?別に何も見てないよ」
「ハハハ、隠さなくてもいいよ。大体わかってるからさ」
市井は悪戯っぽく笑うと体を洗い流し、市井は湯船へと入っていった。
- 66 名前:mori 投稿日:2002年05月05日(日)22時16分14秒
- 「う〜ん、やっぱりお風呂っていいな〜。大きいと何かと便利だね〜」
市井と矢口は二人で湯船に浸かっていた。
「ね〜やぐっつぁん、一つ聞いていい?」
「うん、な〜に〜?」
風呂場ではすべて市井から話を持ち出していた。
「うんとさ、裕ちゃんって結局何が目的なんだと思う?」
「えっ?何が目的ってそんなの矢口にはわからないよ」
「何かこれが始まる前に何か様子が変だったとかなかった?」
「う〜ん」
矢口は少し考えていたが、どうも思いあたることはなかったようだった。
「ふ〜んそうか〜。何でこんなことしたかわからないのはすっごく気になるけどね。
ところで裕ちゃんのこととか気になる?」
市井は率直に聞いた。
- 67 名前:mori 投稿日:2002年05月05日(日)22時16分45秒
- 「気になるって言うか裕ちゃんは石川とでしょ?違う意味で心配かな?
そういう紗耶香は?」
「ん?後藤?全然といったら嘘だけどほとんど気にしてないよ。だって一緒にいる期間が
私の方が断然長いし、それに・・・ね?わかるでしょ?だから私もこういう風なことでき
るんだ。本当に不安だったら気がついた時にもう無理にでも辞めてるよ」
大きい浴槽とは言っても二人が入っているので肌が触れ合っている。
お湯の温かみとお互いの肌の温かみとがあった。
矢口は市井の言うことにただただ頷いていた。
「でもやぐっつぁんもそうなんでしょ?」
「え、う〜ん多分そうかな?」
キャハハと笑うと矢口はそう答えた。
「それじゃ頭洗おうか、私が洗ってあげるからほら、そこに座って」
「本当に?ありがとね、じゃお願いしま〜す」
二人は湯船から出た
- 68 名前:mori 投稿日:2002年05月05日(日)22時17分16秒
- 市井は矢口の頭を優しく洗っていた。
「かゆいところないですか〜?」
「ないで〜す」
楽しそうであった。
市井は矢口の頭を洗い終えると、次は自分もやってと頼んだ。
シャカシャカシャカシャカ
「どう?」
「う〜ん、まぁまぁかな?」
「まぁまぁ?まぁまぁでもいっか〜」
「いやいや上手だよ」
「ニコッ」
矢口も市井の頭を洗い終えるともう一度湯船に浸り、
その後も他愛のない話をした後、二人は風呂場から出た。
市井はタオルで体を拭いていた時矢口はこう言った。
「紗耶香ってすごくいいプロポーションしてるよね」
「へっへ〜、だろ〜?惚れちゃった?」
「何バカ言ってんだよ〜、嘘だよ〜ん」
「何だと〜?嘘なのかよ〜ショックだな〜」
「キャハハハハハ」
二人は一日の疲れをしっかりと落とした。
- 69 名前:mori 投稿日:2002年05月05日(日)22時30分33秒
- 62-68
今回更新分です。今回は更新の間隔がすごく空いてしまって申し訳なかったです。
多分放置してしまったのではないかと思っている方もいたかもしれませんが、自分
の言ったことには責任持ちますのでどうか気長に待ってください(笑
>>59読んでる人さん
早くにレスをいただいたのに遅くなって待ちくたびれてしまったかもしれませんが
今日更新しましたのでぜひ読んでいただければ嬉しいです。
シャッフルってのは片隅にでも置いて、残りは・・・(笑
>>60名無しさん
そう一言っていただけると嬉しいです。
これからも頑張っていきたいますのでよろしくお願いします。
>>61名無しさん
僕はただ思ったことをこうかな?と考えながら書いているのですが
それを評価していただけるというのは嬉しい限りです。
読んでいただいて有難いです。
一つ皆さんに聞きたいことがあるんですが夜はエロっぽいのは書いても
いいんでしょうか?今検討中なんで一言あればお願いします。
- 70 名前:えぇんちゃぅ? 投稿日:2002年05月06日(月)02時02分54秒
- >>69
『王道』って、『王道』だからこそ他にも色々と数多くあるから。
この組合せでのエロって見てみたいです!
- 71 名前:読んでる人 投稿日:2002年05月06日(月)13時06分52秒
- エロっぽいの書いてもイイですよ。
むしろ歓迎します(w
- 72 名前:名無しさん 投稿日:2002年05月11日(土)13時59分37秒
- 夜だけじゃなく、朝でも昼でも大歓迎(w
頑張って下さい。
- 73 名前:名無しさん 投稿日:2002年05月17日(金)23時17分22秒
- まだ〜?
- 74 名前:mori 投稿日:2002年05月21日(火)20時58分21秒
- 今回も更新が遅くなってすみません。
読んでいただいてる皆さんには大変待たせております。
なんとか明日には更新できそうです。なので今日はレス返信だけします。
>>70えぇんちゃぅ?さん
>>71さん読んでる人さん
>>72名無しさん
皆さんのお言葉に甘えながら
今回(明日)の更新はエロっぽいのにしました。
正直反応が気になります。でも成り行き上避けては
通れないシーンなんですけどね。
>>73名無しさん
上にも書きましたが待たせてしまってすみません。
明日には更新するのでぜひ読んでください。
皆様レス有難うございました。
- 75 名前:mori 投稿日:2002年05月22日(水)19時30分57秒
- その後二人はさっさと着替えを始めたが、矢口用に市井が持ってきた着替えは
案の定ダボダボであった。
「思った以上に大きいな〜、矢口と紗耶香ってこんなに差があったっけ?」
「ありゃ、ほんとだ」
市井はそんな矢口を見ていると、まるでお人形さんを見ているような気になった。
「それでも小さいの選んだんだけど・・・まぁ我慢してね」
市井はクスッと笑うとドライヤーを手に取り髪の毛を乾かし始めた。
「ねぇねぇ、ドライヤーってもう一個ない?」
「ん?えっとね〜たしかそこの上から2番目にあったと思うんだけど」
「え〜っと・・・あった〜。矢口はあっちで使うからね」
「ああ、いいよ」
矢口はそういうと洗面所を出ていった。
- 76 名前:mori 投稿日:2002年05月22日(水)19時31分29秒
- 「今日は何か変な感じの一日だったな〜、どうなんだろ?」
そんなことを考えていると突然
『バチッ!!』
「きゃあああああ〜」
「ほぇ?」
急にドライヤーは切れ、部屋中から明かりは消えた。
「・・・??・・・停電?・・・あっ、しまった!」
市井はすっかり忘れていた。自分の家でドライヤーなら2台使うのがぎりぎりであることを。
「あちゃ〜久しぶりに停電になったな〜、そういえばほとんど電気もつけっぱなしだったみたいだし」
市井は少し反省していた。すると小さく矢口の声が聞こえた。
「紗耶香〜真っ暗になっちゃったよ〜、どうすればいいの〜?」
「あ〜ちょっと待ってて。今から直しにいくからさ、動かないでよ何があるかわかんないから」
「うん、わかった。早くね〜」
「はい、はい」
市井は手からドライヤーを離すと、洗面所を出た。
- 77 名前:mori 投稿日:2002年05月22日(水)19時31分59秒
- 「それよりやぐっつぁんはどこにいるんだろう・・・」
市井はプレイカーの場所にゆっくりと向かいながら矢口も探していた。
「お〜い、やぐっつぁ〜んどこにいんの〜?」
「こっちこっち〜」
市井は取りあえず声がするほうへ歩いていった。
「もう一回声だして」
「紗耶香〜うわっ!」
「おっ!痛っ!こんなところにいたのか〜」
「えへへ、先に矢口のところに来てくれたんだね」
「あっ、そういやブレイカー上げてくるの忘れてるわ」
市井は矢口を確認したので急いでそこから離れようとしたが
急に矢口が怖くて嫌だから行かないでと言ったので
少しそこにいることにした。
「ねぇ、今矢口のことしっかり見えてる?」
「う〜ん暗くてあんまり見えないなぁ」
「矢口も見えないよ〜、だからさぁ・・・」
矢口はそこで止まった
「ん?だから何?気になるじゃん」
- 78 名前:mori 投稿日:2002年05月22日(水)19時32分30秒
- 矢口は何もしていないのに、まるで長距離でも走った後のように大きく
そして早く脈を打っていた。それはこの暗闇の静かな空間に
鳴り響いていたとしてもおかしくないくらいであった。
矢口それをなんとかごまかして冗談のようにこう言った。
「だ、だからさぁ〜紗耶香は私をごっちんだと思って・・・な〜んてね、ハハハ驚いた?」
「・・・・・・」
市井は無反応であった。矢口は何か市井の気に障るようなことを言ってしまったと思い
途端に滝のように汗が出てきた。もう服は肌にくっついている。
そんな中で口を開いたのは矢口の方だった
「あれ?もしかして紗耶香怒っちゃった?」
『ガバッ!』
「えっ?」
突然矢口を倒すように何かが乗りかかった。それは勿論市井以外には考えられない。
- 79 名前:mori 投稿日:2002年05月22日(水)19時33分06秒
- そしてすぐに矢口は唇に何か温かいものを感じた。その感触は市井の唇である。
始めは軽く触れる程度であったが、やがて市井はちょろっと舌を出して
矢口の唇と唇の間を軽くノックした。
矢口は待っていたかのようにそれを招き入れる。二人はその部屋の中で
お互い踊っていた。
二人は舌を絡ませお互いの温かさを感じながらそれを自分だけのものにしようとしていた。
市井の方から唇を離すと、いつの間にか溢れ出していただろう二人の唾液が
こぼれていかないようにその近くを撫でるように舐め始めた。
そして市井はゆっくりと矢口の首筋の方まで舌を進めていく。
生温かい感触がさっきより敏感に伝わってきた。
「・・・真里・・・」
耳元で確かに市井がそう囁いたのが聞こえた。
「あ・・・んん・・・あっ・・・」
市井が耳たぶをかしったようでつい声が出てしまった。
- 80 名前:mori 投稿日:2002年05月22日(水)19時33分39秒
- すると市井はそっと矢口の体から離れた。
そして少し得意そうな声で
「やぐっつぁん少し感じちゃってた?やっぱ私ってこういうの上手いかも。ね?」
それまでのムードとは一転し、矢口も面食らった感じで「えっ?」と言ってしまった。
「だ・か・ら、よかったでしょ?まだほんの前座だけどね」
「そ、そんなことないよ。な、なに勘違いしてんだか」
「でもさっきさ〜」
「聞き間違いだよきっと」
少し起こり気味の矢口はさっきとは違う汗をかいていた。
「ふ〜ん、強がりなんだから〜。ま、まだいいけどね〜」
市井はそう言った後すっと立ち上がり、ブレイカーを上げに言行った。
「ちょ、ちょっと待ってよ〜」
目もいつの間にか暗いのに慣れていたのでちょこちょこと市井を追いかけ
服に掴まった。
- 81 名前:mori 投稿日:2002年05月22日(水)19時34分11秒
- 「何だよ〜」
「暗いところに一人じゃ怖いって言ったじゃん」
市井は少し笑ったようであった。
「そうだったね、ごめんごめん。一緒に行こうか」
二人は手を繋ぎながらブレイカーのところまで行き、一緒にそれを上げた。
『ピカッ!』
急に部屋に電気の光が戻った。それが本当に急だったので
二人とも少し眩暈が起こったような感覚になった。
「よ〜し、今日はまだ早いけどやることないから寝よっか〜」
「も、もしかして・・・」
「何考えてんだよやぐつぁん。今日はもうお終い。やっぱ・・・」
「ちげえよ〜っだ」
「ハハハ冗談だよ冗談。じゃそこの部屋で寝ようか」
「はい、はい」
- 82 名前:mori 投稿日:2002年05月22日(水)19時34分57秒
- 二人はドアを開けて入ると、市井はすぐに矢口を抱きかかえ
ベッドに放り投げた。
「痛った〜何すんだよ〜」
「もう私は眠たいので寝ま〜す、おやすみ〜」
市井は矢口の上に覆いかぶさるように乗るとそのまま寝てしまった。
「寝るの早いよ、まぁいっか。こうして紗耶香の寝顔見れるなんてあんまりないし、
それにしても・・・重い・・・」
「・・・ZZZ・・・」
矢口はよいしょと市井を隣に下ろすと、お互い向き合うようにして一つのベットで
眠りについた。
- 83 名前:mori 投稿日:2002年05月22日(水)19時36分53秒
- >>75-82
今回更新分です。取りあえず次はよしごま予定です。
多くの方に読んでいただき、感想等いただければ嬉しいです。
- 84 名前:読んでる人 投稿日:2002年05月23日(木)10時49分11秒
- 想像してたのよりエロっぽくありませんでした・・・。
まあ、これは勝手な妄想していた自分に非があるんですけどね(w
次回のよしごま編も楽しみにしてます♪
- 85 名前:名無しさん 投稿日:2002年05月25日(土)14時14分37秒
- 楽しみです!!!!!!
- 86 名前:mori 投稿日:2002年06月07日(金)21時37分27秒
- 「・・・すぃ〜、よっすぃ〜」
「あっ、あ〜何?ごっちん?」
吉澤は不意をつかれたように答えた。
「何?ごっちん?じゃないよ。さっきから呼んでるのになんかボ〜っとしちゃってさ、どうしたの?」
「ん?いや〜ちょっと考え事しててさ」
「ふ〜ん、まぁいいっか。それでさ今から圭ちゃんと一緒に出かけるんだけどよっすぃ〜も
一緒に来ない?」
吉澤はチラッとまだ楽屋にいる石川を見た。すると一緒にいた中澤と足早に楽屋から
消えていった。吉澤は少し複雑であったが、すぐにああ、そうかと自分に言い聞かせた後
「私も一緒に行っていいのかなぁ?」
「平気、平気、だって多い方がいいじゃん」
後藤はニコッと笑ってそう言った。
「圭ちゃ〜ん、よっすぃ〜も一緒に行ってもいいよね〜?」
楽屋の隅のほうで休憩していた保田に近づきながら答えた。
「いいよ。私はもう準備できてるけどあんたら準備できてんの?」
「うん、ね?よっすぃ〜?」
後藤は振り返りながらそう答えた。が、吉澤はそんなことになると思ってなかったので
まだ帰る仕度をしていなかった。
「あっ、私まだできてないんでちょっと待ってください」
「ゆっくりでいいよ、じゃ待ってるからさ」
- 87 名前:mori 投稿日:2002年06月07日(金)21時37分57秒
- 保田はそう言うと楽屋に置いてあったポテトチップスをポイと口に入れた。
吉澤はそう言われていたが、少し急いで帰る仕度をした。
それを見ていた後藤は少し急ぐように
「いい?よ〜し、行こっか〜」
「はいはい」
「うん」
後藤は吉澤と保田の間に入り、楽屋を出た後、手を握って歩き始めた。
「あの3人元気だね〜」
「そうだべな〜」
飯田と安倍はのんびり、しかし疲れたようにそんな会話をしていた。
いつの間にか楽屋にはこの二人しかいなかった。
「ねぇねぇごっちん、これからどこ行くの?」
「う〜んとね〜、別に大した所じゃないよ、ただの買い物かな」
「そうなんだ〜、私あんまり買い物行かないからな〜、なんか久しぶりだから
楽しくなってきたよ」
吉澤はウキウキしながらそう言った。
しかも太陽が明るく吉澤の顔を照らしており、とても明るい表情に見えた。
- 88 名前:mori 投稿日:2002年06月07日(金)21時38分31秒
- 「ピピピピピピ・・・」
「あ、ごめんごめん。私」
保田は片手で携帯を取り出そうとしたが、なかなか上手くいかなかったようで
後藤の手を離し、その空いた手で、ポケットを広げながら取り出した。
「はい、もしもし。うん私だよ。・・・それで?・・・あ〜そうなんだ。
それにしても久しぶりだね〜、えっ?」
保田は立ち止まっている後藤と吉澤に片手で軽くゴメンという仕草をした。
後藤と吉澤はそれにすぐ気がつき、小さな声で
「ちょっと今日行けなさそうだね、また今度三人で行こうね」
と言うと、本当に悪いと言う感じで携帯で話をしながらペコペコ頭を下げていた。
それが少し面白く、後藤と吉澤は笑ってしまった。
しかしそんなことに気づかない保田は軽く走りながらその場を後にした。
- 89 名前:mori 投稿日:2002年06月07日(金)21時39分01秒
- 「なんか圭ちゃん急に用事ができちゃったみたいだね。今からどうする?」
「どうするって言われても、ごっちん行きたいところあったんでしょ?」
「でも圭ちゃんいないからまた今度でいいや、その時はよっすぃ〜も勿論一緒だよ」
「うん、お願いね」
もしかしたら一番楽しみになってきていた吉澤は買い物に行けなくなって
ちょっとガックリした。すると後藤はこんなことを言った。
「ねぇねぇそこの喫茶店でも寄らない?」
あまりにもと言うほど急であったが
「いいよ、すぐ近くにあるみたいだし」
吉澤はすぐOKした。
- 90 名前:mori 投稿日:2002年06月07日(金)21時39分31秒
- (カラン、カラン)
『いらっしゃいませ〜』
二人は喫茶店に入ると、空いていた奥のほうの窓際の席に座った。
「なんかこういうとこ来るとバレそうで少し緊張するよね」
「そうだね〜」
後藤はそう答えたが、全くそんな素振りを見せていなかった。
逆に吉澤は怪しいほどキョロキョロ回りを見ていた。
すると女の店員が近づいてきた。
「ご注文はお決まりでしょうか?」
店員は二人に気づいていないのか、それともそんなことをあまり意識しないようにしてくれている
のかはわからなかったが、大騒ぎにならなかったので吉澤はよかったと思った。
「それじゃあ・・・」
吉澤が頼もうとすると後藤がそれを止めるようにして
「パフェ一つで」
「えっ?」
「一つですか?」
「はい」
「えっ?ちょっと・・・」
「かしこまりました」
- 91 名前:mori 投稿日:2002年06月07日(金)21時40分06秒
- 嵐のように過ぎた会話であった。勿論吉澤は口を挟む余裕などなかった。
考えているうちにもう店員が自分たちに背を向けていたのだから。
目の前にはもう水とおしぼりが置いてあった。
「ね?普通にしてれば気づかれないって」
後藤は得意そうに吉澤に言った。しかし吉澤はそんなことより気になることがあった。
「それより、なんでパフェ一つなの?」
「よっすぃ〜ってパフェ食べれなかったっけ?」
「いや、全然。好きだよ、パフェ」
「ならいいね」
後藤はそう言うと、何かを考えている様子で水を少し口に含んだ。
- 92 名前:mori 投稿日:2002年06月07日(金)21時48分06秒
- >>86-91
今回更新分です。よしごま編突入です。ではでは
>>84読んでる人さん
そうですか〜、まぁ「エロっぽい」だったのでこんな感じだったんですが
もう少し深めでもよかったみたいですね。こういうシーンではもうちょっと
壊れてみます。まぁ最高のところはあの二人に・・・(笑
>>85名無しさん
有難うございます。更新遅いですが、そこのところはご了承ください。
というわけでよろしくお願いします。
皆様のレスは僕の活力源になります。有難うございました。
- 93 名前:読んでる人 投稿日:2002年06月08日(土)11時06分53秒
- 2人で1つのパフェ・・・ごっちんはこの企画を楽しもうとしている・・・のかな?
- 94 名前:名前ってなあに? 投稿日:2002年07月15日(月)02時59分57秒
- 待っててもいいですか…作者さん?
- 95 名前:mori 投稿日:2002年07月16日(火)20時59分41秒
- 「おまたせしました〜」
時間が時間ということもありお客さんが多いわけでもなかったので、すぐに先ほど注文を
取りに来た店員がやって来た。
店員は特に何も考えていない様子で丁度二人の真ん中の辺りにパフェを置いた。
伝票は注文をした後藤寄りに置かれていた。
「やっときたね〜よっすぃ〜食べようか〜」
「うんそうだね、あっ、スプーン一個しかないや。すいま・・・」
吉澤がもう背中を向けている店員を呼び戻そうとすると
「いいっていいって、別に。面倒くさいじゃん」
「でもさ〜」
「いいって、私がよっすぃ〜に食べさせてあげるから」
「え?こんなとこで?」
吉澤は少し困惑したような顔をした。
「そんな顔しないでよ〜、いいじゃん大丈夫だよ、よっすぃ〜の今の格好なら男の子に見えるからさ〜
私たちカップルみたいじゃん」
後藤は嬉しそうにそう言った。
- 96 名前:mori 投稿日:2002年07月16日(火)21時00分19秒
- 「ってことは私彼氏役か〜」
「私はよく市井ちゃんとこういうことやってるんだ〜。結構楽しいよ」
吉澤は後藤からそんなことを聞くと
(へ〜市井さんとごっちんってこんなことやってるんだ〜、私も今度梨香ちゃんとやってみようかな〜)
などということを考えていた。すると
「よっすぃ〜何笑ってるの?」
「え?わ、私笑ってた?」
「なんかニヤニヤしてたよ、何考えてたの?」
「え、いや、アハハハハ何にもだって〜」
吉澤は気づかない内にニヤニヤしていたらしかった。
さすがにそれは恥ずかしいな〜と思ったので笑ってごまかした。
「ほら〜早く食べないと溶けちゃうよ〜」
後藤はスプーンにパフェを取った。
「はい、よっすぃ〜あ〜ん」
後藤は自分の口を開けながら少し甘い声でそう言った。
吉澤も今度は自分も石川とやりたいな〜と思いながら大分乗り気になっていた。
(パクッ!)
「ん〜冷たくておいしいよごっち〜ん。ほい、次ごっちんの番ね〜はい、あ〜ん」
(パクッ!)
「本当だ〜おいしいね〜一人で食べるよりこうやって食べる方がおいしいよ〜。
って雰囲気の問題か〜」
「そうかな〜、でもおいしいよね〜」
「うんおいしい、おいしい」
- 97 名前:mori 投稿日:2002年07月16日(火)21時00分50秒
- そんな本当にカップルのような会話を交わしながら二人は残りのパフェをパクパクと食べていた。
あまり周りが騒がしくないので、声が響いているのがわかるくらいだった。
少し気づかれそうだったがそんな時は関係ないような話をしてごまかしていた。
実際は気づかれていたかもしれないが、騒ぎになることはなかった。
他の人たちもなんとなくプライベートだということを考えてくれていたんだろう。
しかし当の二人は半分関係ないやという感じであった。
「ねぇねぇここってさ〜パフェにポッキーついてるんだね〜ちょっとあれやってみる?」
「え〜でもさすがにそれはまずいよ〜、しかもこんなところで」
吉澤は他の人に聞こえないようにそう言った。しかし後藤は引かなかった。
「そんな〜いいじゃん〜ね〜ね〜じゃあ一回だけでいいからさ〜お願い」
後藤は前で手を合わせて片目を瞑りながら頼んでいた。
それでも吉澤にはさすがにまだ恥じらいがあったのでそれを断っていた。
すると後藤は急にふくれっ面になった。
「別にいいじゃん、もうよっすぃ〜のけち〜」
拗ねたように後藤は吉澤から、目を離して外の景色に目をやっていた。
- 98 名前:mori 投稿日:2002年07月16日(火)21時04分39秒
- 今回はかなり長い間隔になってしまて申し訳です。
来月からはもう少し間隔を短くできると思います。
今回は少し少ないですが、明日もう一度更新するのでそれで今回の一区切りになります。
>>93読んでる人さん
長らくお待たせしてしまいすみませんでした。
ごっちんは・・・こんな感じです(笑
>>94名前ってなあに?さん
待ってていただいて有難うございます。初めに書きましたが、放置は絶対しません。
ちょっと今回怪しかったですが(反省
- 99 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月17日(水)14時07分26秒
- ごっちんにおされているよっすぃーがイイ(w
- 100 名前:mori 投稿日:2002年07月19日(金)22時59分31秒
- 今のその場の雰囲気はさっきとはガラリと変わっており、今まで聞こえなかった
他の客の声や、店員さんの歩き回る音などが聞こえてきた。
勿論後藤はその間も相変わらずであった。
このまま黙っていても拉致があかないと思った吉澤は、幾分迷いながらではあったが
後藤に話しかけた。
「わ、わかったよごっちん。だ、だからさ〜機嫌直してよ」
そう言ったほぼ瞬間であった、待っていましたとばかりに後藤は
「ほんと〜?やったぁ〜!」
さっきの無表情だった顔からは想像できないような後藤の笑顔があった。
吉澤は一瞬のそのギャップにポカ〜ンとしてしまった。
(ごっちんってこんな単純だったんだ・・・)
少し苦笑いして、吉澤は”市井さんもこういうとこに苦労してるのかなぁ”と思った。
しかし逆にごっちんのこういうところが好きなんだろうなぁとも思った。
実際吉澤も石川と後藤がかぶったように見えたのだった。
「似てんのかな・・・?」
「ん?よっすぃ〜なんか言った?」
もうポッキーを口にくわえている後藤が喋り難そうに口をモゴモゴさせながらそう言った。
- 101 名前:mori 投稿日:2002年07月19日(金)23時00分08秒
- 「い〜や別に〜」
何となく吉澤は嬉しかった。
「じゃ〜そっちからね〜」
後藤はうふふと笑いながらポッキーをほらほらといった感じで上下に動かしていた。
「はい、はい」
吉澤は躊躇することなく反対側のポッキーを食わえた。
そこには二人を繋ぐ架け橋ができたようだった。
後藤は目をパチリとして吉澤に合図を送った。どうやらそれが”それじゃ始めて”という
意味なのだと言うことに吉澤は気づいた。
後藤はポリポリと食べ始めた。吉澤も同じくらいのスピードで食べ進んでいた。
たかがポッキーの長さなので十分近かったお互いの顔がより近づいていった。
もう前を見るとほとんど後ろや横の感じは確認できず、顔しか見えないくらいだった。
二人の鼻息が気にしないでもわかっていた。
それは少し香水の匂いとも混ざっていて、頭がフワッとなるような何とも言えぬ感じだった。
すぐにもうギリギリのところまできていて、後一口食べればお互いの唇と唇が触れそうであった。
一瞬止めた吉澤だったが、後藤はおかまいなしといった感じで最後の一口を食べた。
- 102 名前:mori 投稿日:2002年07月19日(金)23時00分39秒
- (チュッ)
少し触れた程度の感触であった。
それは何の味かわからないが、その後急に口の中が甘くなったような気がした。
後藤は平然としており
「おいしかったよ、よっすぃ〜」
そう言うと悪戯っぽく笑った。
吉澤も“そうだね”と笑い返すと、後藤はまた甘えたような声で
「ねぇねぇ、今日は久しぶりによっすぃ〜の家に行きたいよ〜」
と言い出した。
吉澤は特に断る理由もなく、その場の雰囲気もあり快くOKした。
すると後藤はニコリと笑って席を立つと
「お金は私が払うから〜」
と言って近くにあった伝票を持ってレジへと先に行ってしまった。
すぐに吉澤もスッと立ち上がると
「ちょ、ちょっと待ってよ〜」
と言いながら後藤を追いかけて後ろから後藤の左手を握った。
「えへへ」
「あはは」
初めに出された水の中にあった氷はいつの間にか溶けていた。
- 103 名前:mori 投稿日:2002年07月19日(金)23時03分43秒
- >>95-97
>>100-102
今回更新分です。ちょっと私事情より更新遅れてしまいました。すみません。
>>99名無し読者さん
素早いレス有難うございます。
(よし<ごま)こんな感じを主体に今回は書かせてもらってます。
毎回読んでいただきあり難いです。
- 104 名前:オムらいっすぅ 投稿日:2002年08月28日(水)21時12分25秒
- 初レスです〜。
何と、あの三大王道をシャッフルしてしまうなんて(w
嫌がってたくせに何気にイチャつく(?)市井ちゃん萌え(w
続き楽しみにしてますね!頑張って下さい♪
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