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この思い天まで届け!

1 名前:春さん 投稿日:2002年05月12日(日)16時04分20秒
高橋×紺野で行きたいと思います!
新人ですがどうぞよろしく!
2 名前:春さん 投稿日:2002年05月12日(日)16時24分00秒
いつ頃からだろうか
あなたにこの思い届けたくて・・・
それなのにあなたの顔を見るとうまく喋れない。

「・・・ちゃん」

「あ・ちゃん」

「あいちゃん!」
私ははっとしてキョロキョロ辺りを見渡す。
そして私を呼んだ人を見た。
その声は聞きこごちがよくて
なんだかせつなくなる声・・・

「愛ちゃん?」
その声の主 紺野あさ美が私を心配そうにのぞきこんでいる。
「どーしたの?あさ美ちゃん」
私はムックリと顔をあげた。
「だって〜愛ちゃん私が話してると寝ちゃうんだもん」
あ〜そうか・・・と思いながらも返事する
「ん〜確か桜がなんたらこーたらって言ってたっけ」
私のあいまいな答えにふくれっつらをしながら彼女は話始めた。
「も〜愛ちゃん全然聞いてないじゃん・・・
 
3 名前:春さん 投稿日:2002年05月12日(日)16時54分42秒
あのね桜が私の家の近くの公園で咲いてるの
それで一緒に見に行こうって言ってたの」
「ふ〜ん」
私の代わりに誰かが言葉を発した。
私とあさ美ちゃんは声のする方へ一緒に見た。
そこには小川真琴がいた。
「「まこっちゃん?」」
二人同時に同じ言葉を発したのでまこっちゃんはクスクス笑っていた。
「なんでいるの?」
あさ美ちゃんは変なことを言った
だってここはモーニング娘。の楽屋だよ・・・
私は心の中でつっこみを入れながらまこっちゃんを見た。
なにやらニヤニヤしている
「・・・?」
私が意味不明といった顔をみて
「暑いね〜お二人さん」
とだけ言い残してウインクして去っていった
「「・・・・?」」
私たち二人は考えこんでしまった。

オイ!そりゃないだろ と私は考えていた。
4 名前:ぶらぅ 投稿日:2002年05月12日(日)21時54分10秒
高紺!!!(w
このCP好きなので頑張ってください(w
5 名前:ぶらぅ 投稿日:2002年05月12日(日)22時43分04秒
あっ、春さん、真琴じゃなくて麻琴ですよ
6 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年05月13日(月)00時15分24秒
うーん、おもしろそうですな。楽しみに待っています。
7 名前:春さん 投稿日:2002年05月14日(火)21時43分23秒
オイ!そりゃないだろと私は考えていた。
けど・・・あさ美ちゃんとだったらいいかも・・・

私はふと横に居るあさ美ちゃんを見た。

胸が「きゅっ」と締め付けられた。
心が熱くなってきた。

あなたは特別なことを何もしていない
それなのにこんなにもこんなにも
あなたにひかれる
あなたに夢中になる
あなたのことでいっぱいになる

この思い伝えていいですか?
あなたは受け止めてくれますか?
たとえこの思いがあなたに届かなくても
あなたは今までのままでいてくれますか?

あなたは真剣にまこっちゃんの言ったことを考えていた。
そのとき
「わかった〜」
あさ美ちゃんが叫んだ
「な・・・何?」
私はビックリした
さっきまで真剣に考えていた顔が今では輝いている
「あのね・・・さっきまこっちゃんが言いたかったこと
 ね・・・分かったの
 私と愛ちゃんくっついてたじゃん
 だから熱いっていったんだとおもうな」
8 名前:名無しさん 投稿日:2002年05月15日(水)01時55分29秒
さすが紺野(w
高橋がんがれ
9 名前:名無しさん 投稿日:2002年05月15日(水)21時12分41秒
紺野さすがっす(w
高橋ふぁいと〜♪
10 名前:春さん 投稿日:2002年05月15日(水)21時31分44秒
「うん そーなのかな?」
キャハハと私とあさ美ちゃんが笑う
天使の微笑みが私の心をドキドキさせる
いつまでもその笑顔を見ていたい
私のくだらない欲望だった
夢に近く天に近い欲望だった。

その時私を呼ぶ声が聞こえた。
アニメ声で一回きたら忘れられないような声
11 名前:名無しさん 投稿日:2002年05月16日(木)01時49分30秒
石川?
いしたか‥期待したりして
12 名前:ぶらぅ 投稿日:2002年05月17日(金)00時10分28秒
アニメ?(w
どうなるんだ♪
13 名前:春さん 投稿日:2002年05月17日(金)18時31分15秒
「愛ちゃん!」
私は振り返るとそこには予想していた通り石川さんの姿があった。
「どーしたんですか石川さん?」
「どーしたんですかじゃないわよ
 ちょっときてよ?」
私はあさ美ちゃんを観た
あさ美ちゃんは私に気がついて
行って来なよと言うようにニコッと笑った
14 名前:春さん 投稿日:2002年05月17日(金)18時38分04秒
私は何か悪いような気がしたけど
先輩だし・・・と思いながら石川さんについて行った

着いたのは電気のついていない暗い部屋だった。
ガチャ 石川さんが部屋を開けて「入りなよ」と言った。
私は電気をつけて入った
「石川さんこんな所にきて何するんですか?」
15 名前:春さん 投稿日:2002年05月17日(金)18時40分08秒
ちょっといしたかで・・・
エロをちょっと書きます。初なんでよろしく!
16 名前:名無しさん 投稿日:2002年05月18日(土)01時45分11秒
高紺の行方も気になるが、石高も好きなので期待(w
17 名前:春さん 投稿日:2002年05月18日(土)08時21分59秒
石川は何も言わずに高橋に歩み寄った。
そして高橋を置いてあったソファーに押し倒した。
「!!石川さん・・・何するんですか!!」
「高橋・・・私高橋のことが好き・・・・
 高橋が娘に入ってきた時から好きだった。」
「・・・・でも・・・」
私は思った。石川さんと吉澤さんは娘。で公認のカップルだった。
そのことが石川さんに分かったらしい。
「よっし〜とのこと?」
私は頷いた。
18 名前:名無しさん 投稿日:2002年05月18日(土)16時57分08秒
石川さんポジティブ過ぎです(w
19 名前:春さん 投稿日:2002年05月18日(土)18時18分15秒
「あ〜・・・友達以上恋人未満ってやつ
 分かる? よっし〜がさ私に告ってきてさ・・・私にはそんな気がないからって
 よっし〜に言ったら友達以上恋人未満でいいからって・・」
そう言うと石川さんは掴んでいた私の手に力を入れた。
20 名前:春さん 投稿日:2002年05月19日(日)11時10分00秒
そして強引にキスをした。
「んっ・・・」
「今私が好きなのは高橋だよ」
石川さんは優しく私の耳元で言った。
「石川さん・・・」
私は声を出した
今の私の大切な人のこと 言おうと思った
「私・・石川さんの気持ちに答えること出来ません
 私には今大切な人が居るんです」
石川さんは掴んでいた私の手を離してくれた
「紺野のことでしょ・・・知ってたよ高橋の気持ちも・・・」
そう言って石川さんは私を軽く、優しく抱いた。
21 名前:春さん 投稿日:2002年05月19日(日)16時53分43秒
「でもね、高橋・・・私・・・もうだめ・・・」
そう言って石川さんは又私を押し倒した
「もう抑えられないよ・・・」
独り言のようにか細く石川さんは嘆いた
そして石川さんはキスをしてきた
「んっ・・石川さん・・・」
石川さんは唇を離した
そしてフッ と笑うと又キスをしてきた
今度は長いキスだった
すると石川さんは私の口に舌を入れてきた
私は我慢できずに声を漏らす
「んっつ・・・はあっ・・」
石川さんは唇を離した
「高橋・・・もう私止められないよ・・・」
22 名前:名無しさん 投稿日:2002年05月19日(日)18時06分47秒
年上を攻める高橋を希望‥とか言ってみたり
23 名前:春さん 投稿日:2002年05月19日(日)18時29分12秒
名無しさん ありがとうございます!!
その希望書かせてもらいます!
24 名前:春さん 投稿日:2002年05月19日(日)18時37分08秒
私は変な気分になった
もうどんなことになってもいい
そんな気分だった

私は思いがけない言葉を発した
自分でも驚いた
「私も・・・止められないです・・・」
石川さんは一瞬驚いた顔をした
「高橋・・・紺野はいいの?
 私なんかでいいの?」
私は考えた
今、石川さんとあさ美ちゃんをとるか悩んだ
25 名前:名無し読者さん 投稿日:2002年05月19日(日)22時40分38秒
チャーミー&ラブリーハケーン(w
26 名前:ぶらぅ 投稿日:2002年05月20日(月)14時12分17秒
うを〜〜どうなるん(w
27 名前:春さん 投稿日:2002年05月20日(月)17時59分19秒
私は一瞬思った
あさ美ちゃんへの思いは恋じゃない
そう思った
そう思いたかった
あさ美ちゃんへの気持ちは友達としての気持ちだ
そう思った
二人とも傷つけない方法はこれしかなかった
28 名前:春さん 投稿日:2002年05月20日(月)18時52分29秒
そうあさ美ちゃんは私のことなんとも思ってないんだから
「好きすぎて止められませんよ石川さん・・・」
29 名前:春さん 投稿日:2002年05月20日(月)18時59分10秒
「いいの?高橋紺野は・・・」
言いかけたその形のいい唇を私がふさいだ。
まじまじと見てくる石川さんの瞳
「あさ美ちゃんの話は止めましょうよ
 何のためにここへきたんですか?」
私はそう言うと下にあった自分の体を石川さんの上になるようにした
30 名前:春さん 投稿日:2002年05月21日(火)19時55分26秒
「えっ?高橋何?」
石川さんはただの脅しだったらしく今から私のすることが分からなくて困っている
「石川さん今からのこと分かりますよね」
私は石川さんの首筋にそっと息を吹きかける
31 名前:春さん 投稿日:2002年05月21日(火)20時14分41秒
「あっ・・・」
石川さんの吐息が私の横顔に吹きかかる
「止められないよ・・・」
私はそう言うと石川さんの唇を奪った
石川さんは驚いた顔をしていたけどすぐに目を閉じた。
32 名前:春さん 投稿日:2002年05月21日(火)20時26分35秒
軽い口付けが終わり私達はじっとみつめ合う
「ねえ・・・二人っきりの時は梨華って呼んで?」
そんな瞳で見られるといやとは言えない そんな自分がいた
「うん・・・梨華・・・」
その言葉に満足したのか笑いながら梨華は言った
「私も愛って呼んでいい?」
「いいよ でも梨華・・・ちょっとって言ったのには長すぎない?
 あさ美ちゃん心配してるよ 何があったのかって」
私はそう言うと体を起こした
そして梨華に手を差し出した
33 名前:春さん 投稿日:2002年05月21日(火)20時41分01秒
梨華は「もうちょっといたって〜」と言いながらも起き上がった
「ねえ愛ちゃん続き・・・やってよね あっそうだ仕事終わったらウチ来てよ」
私が返事をする暇も無く梨華は勝手に決めていた
「はい決定〜じゃあ先愛ちゃん帰っていいよ
 二人一緒に帰ったら怪しまれるし・・・」
そういって梨華は私の背中を押した

私は言われるままに楽屋に向かっていた
34 名前:名無しさん 投稿日:2002年05月21日(火)23時52分36秒
いよいよですか‥‥期待しております(w
35 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年05月22日(水)00時18分42秒
高橋本当にいいのか?でも、いしたかが楽しみです。
36 名前:ぶらぅ 投稿日:2002年05月22日(水)22時27分06秒
こんな展開に?!
高橋どうするんだ。。続きが気になります(w
37 名前:春さん 投稿日:2002年05月23日(木)21時16分07秒
ガチャ ドアノブをひく鈍い音が楽屋に響いた
私が中に入ると矢口さんが駆け寄ってきた
「やけに早くなかった?」
「は?何がですか?」
「何がじゃないわよ」
といいながら矢口さんはひそひそと喋りだした
「石川とどーゆう関係なの?
 もしかして・・・ヤッちゃった?」
「何ゆってるんですか?
 単に石川さんからのお説教ですよ」
私はドキッとした
ヤバイばれる・・・一瞬でついた嘘については上出来だった
「ふ〜ん・・・」
なんだおもんねーの・・・ と言いながら矢口さんは去っていった
ふー・・・よかった・・・
38 名前:春さん 投稿日:2002年05月23日(木)21時21分52秒
私の心は安心した・・・
そして楽屋の中を見渡す
飯田さんと矢口さんが何か喋っている
後藤さんは辻さんと加護さんにつかまって困っている・・・

端の方であさ美ちゃんが居た
やった!一人で居る!
私はあさ美ちゃんのほうに駆け寄った
「あさ美ちゃん!
 どーしたの?」
「あっ!愛ちゃん!お帰り・・・トイレいかない?」
「んっ?いいよ?じゃ・・いこっつか?」
39 名前:名無しさん 投稿日:2002年05月23日(木)23時12分32秒
紺野も何か企んでそうだ
40 名前:春さん 投稿日:2002年05月24日(金)16時50分28秒
さすが名無しさん!
テスト近いので更新遅くなるかも・・・
でも2日に1回は更新します!
41 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年05月25日(土)00時08分31秒
紺野陛下はすごそうです。たぶん高橋の決心は一瞬にして崩れるとオモワレ。
うーん、気になる。更新楽しみに待っています。
42 名前:春さん 投稿日:2002年05月25日(土)10時23分20秒
私達は怪しまれること無くトイレへ歩いていた
「愛ちゃんごめんねつき合わせちゃって」
「ん〜いいよ 暇だったし」
これは嘘、ただ単にあさ美ちゃんの顔を見たかったから・・・
そういっている間にトイレについた
ギイッ・・・さびた様な鈍い音をさせながらドアは開いた

その瞬間私は壁のほうに突き飛ばされた
43 名前:春さん 投稿日:2002年05月25日(土)10時57分55秒
あさ美ちゃんがじりじり私の方へ迫ってくる
「私見ちゃったんだ・・・愛ちゃんの上に石川さんが乗ってたの見ちゃって
 このままだと愛ちゃん取られちゃうからね・・」
そういってあさ美ちゃんは私の唇を奪った
「私だって愛ちゃんのこと好きなんだよ」
あさ美ちゃんは強引に又唇を奪う・・・・
「んっ・・・」
私の口から吐息が漏れた
あさ美ちゃんは舌を口から首筋にゆっくり降ろしていく
まるで何回もしたことのあるような手つきだった
「あっ・・あさ美ちゃん・・っ・・誰かくるよ・・・」
「私じゃあダメなの? 石川さんならいいんだ・・」
あさ美ちゃんは首筋から顔をあげた
「ごめんね・・・私どっかおかしかったよね・・ハハハ・・・・」
そういってあさ美ちゃんはトイレから出て行った

〜収録後〜
44 名前:春さん 投稿日:2002年05月25日(土)11時08分22秒
私と石川さんは何回か一緒に帰ったことがあったので皆にはばれなかった
あさ美ちゃんはその後何にもなかっつた様に話し掛けてくれた
今私は石川さんと自分の家に向かって歩いている
「愛ちゃん・・お腹すかない?何か食べていく?」
「そんなことしたら時間なくなっちゃいますよ
 それに梨華の手料理食べたいな・・・」
甘い声で石川さんを誘惑する
「もーしかたないな〜愛ちゃんって甘えんぼさんっ!」
そういって石川さんは私のおでこにデコピンをする
カップルのような会話だな・・・と思いつつ夕食の材料を買うためにコンビニ
へと歩いていった
コンビニは私の家の近くにあったのでそんなに歩かなくてもよかった
45 名前:春さん 投稿日:2002年05月25日(土)11時15分42秒
コンビニで材料を買って家に帰る
「ただいまー」
「おじゃましまーす」
家の中に声が響く
「お腹すいた〜」
「あっじゃすぐ作るね 待ってて」
「ん〜」
梨華はエプロンをして台所にたっている
新婚さんみたいだな・・・と思いつつケータイをいじる

「はいっ!出来たよ」
「わ〜おいしそ〜」
出て来たのはオムライスだった
見た目と言い味と言い上出来だった
「んっ!おいしいさすが梨華ちゃん!」
「もー照れるなー」
46 名前:春さん 投稿日:2002年05月25日(土)11時21分23秒
梨華のはにかんだ笑顔を見るとなんだか意地悪したくなってきた
「おいしいけど・・・他にめっちゃ食べたいものがあるんだけど・・・」
「えっ何?」
「ん〜それは梨華ちゃん!」
そう言うと私は梨華を押し倒した
「愛ちゃん!まだご飯食べてない・・・」
「いいじゃん・・・後から食べるから・・・」
「ん〜もうっ!」
そういって梨華は膨れっ面をする
47 名前:春さん 投稿日:2002年05月25日(土)11時31分00秒
そんな顔されると余計意地悪したくなってくる
あ〜・・・もうだめ・・
梨華が言った
「ねえ・・・ベッド行こうよ」
まあいっか・・・と思いつつ私はしぶしぶ梨華の上から離れる

ベッドについたとたん私は梨華を押し倒した
そして梨華の唇を奪う
「今日は本気だからね・・・」
私はもう止められなかった
口付けをし梨華の口に舌を入れa
48 名前:春さん 投稿日:2002年05月25日(土)12時32分12秒
口付けをし梨華の口に舌を入れた
私の舌と梨華の舌が絡まる
「んっ・・・」
私は口を離し、梨華の耳を甘く噛んだ
ビクンと梨華の体がゆれる
「愛ちゃん・・・」
濡れた瞳が私を見る
あー・・・耳が弱いんだ 何も言わないでも分かった
そして又耳を甘く噛む
息をふーっと優しく吹きかける
49 名前:名無しさん 投稿日:2002年05月25日(土)16時05分35秒
さすが紺野(w
微妙なトライアングルにドキドキです
50 名前:ぶらぅ 投稿日:2002年05月25日(土)18時05分52秒
おー!(w
ひさぶりに来たら凄い展開に(w
続きが気になります
51 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年05月25日(土)23時35分13秒
さすが紺野陛下だ。高橋は念願がかなったのではないのか?
梨華たんが傷つくことに・・・
52 名前:春さん 投稿日:2002年05月26日(日)11時25分29秒
「あっ・・」
意地悪・・・と言いたそうな目を梨華は向けてくる
私は梨華の反応が面白かった
だからいじめたくる
そんな衝動にかかっていた

「梨華・・・」
又甘く耳を噛む
首筋に舌を遣わす・・・
私の右手は梨華の胸を掴む・・・
「あんっ!」
その言葉を聞いたとたん私は梨華の胸をもみだした
そっと左手を背中の方に回しブラのホックを器用にはずした
私は梨華の形のいい胸の中に顔をうずめた
53 名前:春さん 投稿日:2002年05月26日(日)11時52分04秒
もっといじめたい・・・そんな欲望が私の中でうずうずしてる
私は顔をあげて梨華のスカートの中に手を滑り込ませた
そして太ももをさわる細くてつるつるしている太ももを触りながら
上の方に滑らしていく
「っあ・・・」
そんな声出さないでよ  興奮しちゃうから・・・
梨華の吐息は妙に色っぽく興奮させる
私は梨華の秘部をパンツの上からなぞる
「梨華ちゃん もうここ濡れちゃってるよ
 梨華ちゃんってえっち・・・」
「はあっ・・・愛ちゃんがいじめるから・・」
喋りながらも私の手は動き続ける
「え〜まだ服も脱いでないのに・・こんなに濡れちゃうと面白くないよ」
私は手をスカートから出して梨華の服のボタンをはずし始めた
プチン・・プチン
そして服を脱がす・・・
形のいい梨華の胸が顔を見せた
54 名前:春さん 投稿日:2002年05月26日(日)12時02分16秒
そして手をスカートのホックにかける
プチン・・
梨華のスカートを剥ぎ取りショーツも脱がす
梨華は真っ赤になりながら胸を隠す
「隠さないでもいいじゃん かわいいよ」
「・・・でも・・」
「いいって・・」
私は梨華の唇を奪った
舌を滑り込ませ梨華の舌と絡ませる
「んっ・・」
唇を離し耳を甘く噛む
舌を耳の中に滑り込ませ左手で胸を揉む
「いっ・・はあ・・」
梨華の吐息は私の耳にかかる
耳から舌を出し首筋に沿って下にずらしていく
55 名前:春さん 投稿日:2002年05月26日(日)12時18分55秒
右の胸を口に含む
同時に左手で胸を揉む
口に含んだ胸の頂点を舌で舐めるくるくると円を書くように舐める
「あんっ・・はあ・・」
硬くなった胸の頂点を吸う
「あ・・」
そして舐める
私は口から胸を出し梨華に言った
「ねえ・・こんなに硬くなっちゃってるよ えっちだね梨華ちゃんは・・・」
「ちがうもん・・・」
潤んだ瞳が私に訴える
「じゃあなんでこんなに硬くなってんの?」
意地悪したい・・・その欲望が今出ている
「やってほしい?  言ってくれたらやるよ」
「愛ちゃんのケチ・・・分かってるくせに・・・」
「言ってよ」
「・・・この続きやって・・」
私は梨華の豊乳な胸に顔をうずめた
手を下に伸ばしていく
太ももを触り秘部に手を伸ばす
そこは梨華の愛液でいっぱいだった
「梨華ちゃん・・ここいっぱいだよ・・」
そういいながらも秘部の周りをなぞる
「あっ・・あんっ」
56 名前:春さん 投稿日:2002年05月26日(日)16時21分51秒
「梨華ちゃんってえっちだね」
梨華の秘部から愛液をすくい目の前で見せる
「あっ・・・愛ちゃんの意地悪・・・」
「梨華ちゃん・・気持ちよくしてあげようか?」
57 名前:春さん 投稿日:2002年05月27日(月)16時34分45秒
梨華の秘部に手を入れる
愛液で梨華の秘部に入れやすかった
「んっ・・はっ!・・」
梨華の中で私の手は暴れる
「いっ・・はっ・・あんっ・・」
手を動かすたび梨華の体は動く
体も火照ってきている
梨華のアソコが立っている
「気持ちいい?梨華?」
「あっ・・はんっ・・」
答えの代わりに梨華の吐息が聞こえる
いったん手を出し梨華の愛液でいっぱいの秘部を私は舌を遣って舐める
ビチャビチャ・・・音を立てながら舐めていった
「んっ・・愛ちゃん・・・もーダメ・・いっ・・・ちゃう・」
一瞬梨華の体がビクンと痙攣して梨華は気を失った
「おやすみ」
私はそういってベッドから出る
ちょっとストレッチをしてふとケータイを見た
あさ美ちゃんから来ていた
ぼーっとみていると後ろから声がした
「愛ちゃん・・何してるの?」
瞬間に後ろから抱きしめられた
58 名前:春さん 投稿日:2002年05月27日(月)16時49分15秒
「あっ・・うんなんでもない」
「そう・・じゃ寝なきゃね明日も仕事だし」
ふと時計を見る
1時32分・・・
始めたのが11時32分・・・
まるまる2時間してたのか・・・
「愛ちゃん寝不足になっちゃうよ」
「あーうん」
ケータイを置きベッドに横になる
隣には梨華ちゃん 気持ちよさそうに寝ている
私にも睡魔が襲ってきた 何も考えずに寝れたのはひさしぶりだなーと考えながら

「んー・・」
朝の日が差し込んでくる
何かいいにおいが漂ってきた
「あっ!愛ちゃんおはよ もーすぐご飯できるよ!」
「あーうん・・・」
寝ぼけなまこで返事する
顔を洗いながらケータイを覗く
今日は10時からか・・・
ぼーっとしていたら声がかかった
「愛ちゃん!冷めちゃうよ それに1時間したら家出るからね」
「あーうん」
なんか親みたいだ・・
朝食は豪華だった
「全部作ったの?」
「うん」
へーぜんと答える梨華ちゃんが怖かった
いつもパンとジュースの私には朝からたくさん食べるのはきつかった
59 名前:春さん 投稿日:2002年05月27日(月)17時01分48秒
けど残すのはもったいないなーと考えながら無理して全部食べきった
「あっ!もー行かなきゃ!はやく愛ちゃん用意して!」
「・・・」

〜TVスタジオ〜
入り口のところで矢口さんと会った
「あれ〜2人で珍しくない? 」
「たまたま会ったんですよ」
私が弁解する 何か変な誤解されたらあさ美ちゃんに会えないよ・・・
「あ〜いちゃん!」
あさ美ちゃんだった
「メール見てくれたんだね!愛ちゃんが早くくるなんてめずらしいね!」
へっ?メール?あっ!そうか着てたっけ・・時間無くてみてなかった
まっ・・いっか
梨華ちゃんと矢口さんを置いて楽屋に歩いていく
梨華ちゃんはへっ!?って感じの顔していた
矢口さんはあ〜なるほどって顔
いつもギリギリでくる私が早くきたのでビックリしたのだろう
60 名前:春さん 投稿日:2002年05月27日(月)17時39分44秒
楽屋でひさしぶりにあさ美ちゃんと話した
あさ美ちゃんの笑顔をみていると昨日のつかれが取れたような気がした
1人2人・・・・
メンバーがどんどん集まってくる
バンッ
ドアが勢いよく開いた
皆一斉に注目する
つんくさんだった
「皆聞いてか、休みが一週間取れたんや 明日からやからな 今日は閑散や」
61 名前:春さん 投稿日:2002年05月27日(月)20時22分37秒
つんくさんが出て行ったあと楽屋はいつも以上に騒がしかった
いつもはしゃがない後藤さん、飯田さんまではしゃいでいた
私もあさ美ちゃんと話していた
「休みどう過ごす?」
「う〜ん・・・地元(北海道)に帰る予定
 愛ちゃんも福岡に帰るの?」
「どうしょっかな〜特に予定はないけど・・・」
「じゃあウチ来る? 暇な時きなよ 住所知ってるよね?」
「うん!」
正直言ってうれしかった
「いつから帰るの?」
「う〜んあさってかな?」
「ふ〜ん」
私は決心した
あさ美ちゃんに告白する!
ケドその前にすることがあった
「じゃあ帰ろっか?」
「あ〜・・・ちょっと待ってて・・ん〜先に帰っててもいいよ」
「ん〜・・暇だから待っとくよ」
「長くなるかもしれないよ・・・あっ!そのあとどっかいかない?」
「んー・・・いいよじゃあ・・あっ!この近くに児童公園あったよね
 そこで待っててくれない?」
「んっいいよじゃあ先いってるね」
「うんじゃあ又後で」
私はあさ美ちゃんを送り出してあの人を呼んだ。
62 名前:春さん 投稿日:2002年05月27日(月)20時25分10秒
「石川さん・・・ちょっといいですか? 悩みがあって・・・」
悩みなんて嘘だ  あさ美ちゃんと会う前にこの人に言わなければならない
63 名前:春さん 投稿日:2002年05月27日(月)21時07分08秒
「ん〜何? 高橋」
ちょうど矢口さんと話しているところだった
「お話中すいません ちょっといいですか?」
「いい?やぐっちゃん?」
「ん〜矢口はいいべ 彼氏と仲良くな!」
「彼氏じゃないですよ それに高橋は女の子ですよ
 じゃあ高橋いこっか・・」
「ハイ」

〜屋上〜
「何?高橋・・・石川さんって呼ばれると変な感じだね」
「あのー梨華ちゃん・・私と・・別れてくれない?」
64 名前:春さん 投稿日:2002年05月27日(月)21時10分58秒
「えっ!なんで・・なんで?」
「私はずっとあさ美ちゃんが好・・・」
「やめて!やめてっ!私達はずっと一緒なんだって・・・」
「梨華ちゃん聞いて・・私はずっとあさ美ちゃんが好きなの!」
65 名前:名無しさん 投稿日:2002年05月28日(火)00時56分38秒
高橋‥あんた鬼だよ。とか言いつつ、次なる絡み(高紺)に期待してます。
66 名前:春さん 投稿日:2002年05月28日(火)19時54分56秒
「いやっ!聞きたくない!」
「ダメッ!」
気づくと私は梨華ちゃんの腕を掴んでいた
「昨日の今日で悪いと思う ケド、今日分かったんだ
 梨華ちゃんは矢口さんが好きなんだよ 私が言うのもなんだけど
 私と話している時と矢口さんと話している時と違うんだって
 今さっきだってめっちゃ楽しそうだっじゃん!」
「そんな・・・愛ちゃんには分からないよ」
67 名前:春さん 投稿日:2002年05月28日(火)20時16分34秒
梨華ちゃんの目には涙がたまっていた
キッ と私の目をまっすぐに見てくる
いつもとは違う不陰気が漂っていた
「じゃあ何?私が泣きじゃくるとこを見て笑いたい訳?」
「そんなつもりないよ・・・最初ね梨華ちゃんが告白してくれた時本当にうれしかったんだ
 これは絶対本当だよ 梨華ちゃんが笑ってくれればうれしかった
 私のために尽くしてほしいとも思った 本当は私誰が好きなんだろうって考えていた
 でも今日わかったの 梨華ちゃんは矢口さんが好きで 私はあさ美ちゃんが好きなんだって
 わがままでごめんね・・・」
梨華ちゃんは無言で首を横に振っていた
ごめんね ごめんね と繰り返しながら 泣いていた 静かに泣いていた
そんな彼女を私はただ抱いてあげることしかできなかった
ただ抱いてあげることしか出来ない自分に腹を立てた
こんな別れ方しか出来ない自分に腹を立てた
なぜか涙が出た
一瞬でも彼女を愛せたことに感謝した
でも悔しかった
意味はわからない でも悔しくてこぶしをつくって震えていた
68 名前:春さん 投稿日:2002年05月28日(火)21時28分18秒
その場に梨華ちゃんを置いて去るのはつらかった
私は児童公園にむかってダッシュしていた

〜児童公園〜
あれ?あさ美ちゃんどこいったんだろ?
けっこう遅くなっちゃったから帰ったのかな?
「愛ちゃん?」
振り向くとあさ美ちゃんだった
「待っててくれたの?」
「だって待っとくっていったじゃん」
ニコニコしながら私の方に駆け寄ってくる
手には缶ジュースが握られていた
どうせ外の自動販売機に買いにいっていたんだろう
「これ愛ちゃんのために買ったんだ 飲む?」
「うん! おごり?」
「うん! 話って何?」
「あ〜・・・あのさ〜・・私・・あさ美ちゃんのこと・・好きなんだ」
「えっ!?」
一瞬にしてあさ美ちゃんの顔が引きつった
「あ〜・・・忘れて・・じゃあどこ行こうか?」
わざと明るく振舞った
ホントは忘れてほしくなかった
涙が出そうだったのを必死にこらえてくるっと後ろを向いた
・・・
後ろから気配がした
ぎゆっとうしろから抱きしめられた
69 名前:ぶらぅ 投稿日:2002年05月28日(火)23時06分33秒
別れたのですね
なんともまぁ・・・
高橋、あんさんある意味すげーっす(w

この後どうなるのか期待しつつ
お待ちしております(w
70 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年05月29日(水)02時30分43秒
ああ梨華たん。高橋あまりにも酷いよ。
なぜ梨華たんを抱いたんだ。紺野陛下が好きだとわかったたんじゃないのか。
それも両想いだとわかっていたはずだ。
うーん、気になる。更新楽しみに待っています。
ついでに高橋の故郷は福井ですが何か。
71 名前:春さん 投稿日:2002年05月29日(水)20時57分09秒
ビックリして振り向く
「あっ・・あさ美ちゃん??」
「忘れるなんていわないでよ・・・うれしかったんだから」
「えっ!!」
「だから・・私も愛ちゃんが好きなの・・・」
うれしくってうれしくって私はあさ美ちゃんを抱きしめた
「愛ちゃん?」
「ありがと・・・あさ美ちゃん・・・」
あさ美ちゃんは照れ笑いを浮かべている
はにかんだような笑顔
「さあ・・どこ行こっか?」
あさ美ちゃんはもう公園の入り口まで走って振り向いている
まるで天使のような笑顔
今思った
この思い・・・あさ美ちゃんへの思い
         この思い 天まで届け 
                        おわり
72 名前:春さん 投稿日:2002年05月29日(水)21時07分18秒
次の予定・・・高橋&後藤で書きます。
 
読んでいただいた方本当にありがとうございました
次も読んでいただけたらうれしいです
   
今回の終わり方本当にすいません
変な終わり方でした・・・
次、がんばります!
73 名前:春さん 投稿日:2002年05月31日(金)23時14分04秒
[本当の愛]
私は誰からも愛されなかった
父も父の愛人からも・・・・
母が他界したのは小学3年生の時
私の目の前で車にひかれて即死した
その時から私の心は閉ざされたままだ
唯一私が心を開いていた母が死んでしまってから・・・・
形だけの愛はいくらでももらった
それは憎くて憎くてたまらないもの
自分の名前が「愛」なのに・・・・
母はどんな思いで私に名前をつけたの?
聞きたくてももう聞けない
見たくても見れない私の母 私だけの母
誰も私を愛してくれない 私は愛し方を知らない 私は愛されることを知らない
74 名前:春さん 投稿日:2002年05月31日(金)23時45分00秒
〜後藤目線〜
あ〜・・・今日もかわいいわ・・・
あの子を見るたびそう思う
まだ娘。に入りたてだけどいつも笑っててニコニコしてて
憧れる存在だった 始めは・・・

いつもの場所で紺野と高橋は話していた
壁際の隅っこで・・・・
私は恋をした
高橋に・・・
色も白くって背も高くてすらっとしてていつも笑顔で・・・
高橋に話し掛けられるとドキドキする
それを知ってるのは私だけ・・・

「後藤さんっ!」
この声を聞くたびに私の心臓の鼓動は早くなる
「ん〜何?」
冷静を保って答える
「トイレ行きません?」
「はっ?」
75 名前:春さん 投稿日:2002年06月01日(土)11時06分34秒
突然の誘いに戸惑った
けどまっいっかと言う自分の癖が出てしまい
「ん〜いいけどー・・・紺野は?」
「あさ美ちゃん行きたくないって言ってるから・・・」
「別にいいよ行く?」
「はいっ!」
あ〜まじでかわいい〜 紺野と行かないでもいいのかな?
そんなことを考えながら高橋と歩いている
ガチャ
「じゃ・・・後藤は待ってるから・・・」
そういい終わらないうちに私は高橋に抱きつかれた
「!!ちょっと・・高橋?」
「後藤さん・・・好きです」
突然に告白されてしまった
顔がどんどんにやけてくるのがわかる
背中あった高橋の手がどんどん下に下りてくる
「ちょっ・・高橋?何すんの?」
高橋は無言で私のズボンの中に手を入れてくる
「ちょっ・・とやめなよ 怒るよ?」
「・・・・・」
「んっ・・」
高橋の手が私の秘部をなぞる
「ちょ・・高橋・・・」
一瞬にして力が抜けて私は高橋にもたれかかった
その間にも高橋の手は動いている
「私じゃダメなんですか?」
ぼそっと囁いた高橋は悲しそうな目をしていた
「そんなんじゃないけど・・ここじゃ誰かくるし・・・」
必死で声を出さないように我慢する
76 名前:春さん 投稿日:2002年06月02日(日)08時56分12秒
「やっ!」
その瞬間私は高橋を力いっぱい壁にたたきつけた
ドンッ
鈍い音がして高橋が壁からズルズル落ちてきた
「たっ高橋?」
私は自分でしたことに驚いた
その場で倒れこんでしまった
その時ドアの開く音がした
キィッ・・・
77 名前:春さん 投稿日:2002年06月02日(日)14時37分36秒
そこにはよっすい〜が立っていた 
座り込んでいる私と高橋を交互に見つめながら立っていた
つかつかと高橋の方に歩み寄り無言で軽々と高橋を抱き上げた
ぐったりした高橋をお姫様だっこで抱き上げたまま私の方へ歩み寄ってきた
「すぐ戻るから待ってて・・・」
静かに落ち着いた声だった
よっすい〜は高橋を抱いて出て行った
なぜか私は泣いていた
自分が悪いのに泣いていた
78 名前:春さん 投稿日:2002年06月02日(日)14時45分58秒
よっすい〜は2分ほどで戻ってきた
何も言わずに私を抱き上げて廊下の椅子に座らしてくれた
よっすい〜は何も言わなかった
けど私のそばにいてくれた
「高橋・・・医務室連れて行った・・・気絶してるだけだって・・・」
途切れ途切れに話してくれた
私に気を遣ってくれているみたい
私はよっすい〜だけに打ち明けた
全部途切れ途切れにだけどよっすい〜は聞いててくれた
何も言わなかったけど話終わった後に一言だけ発した
「高橋に聞いてくる」
79 名前:春さん 投稿日:2002年06月06日(木)14時57分26秒
「いい・・・」
私は言った
「もーいいよ」
「でも・・・」
よっすい〜はまだ何か言いたそうだった
「もーいいの・・・」
「・・・・・・」
「両思いだよ・・・」
よっすい〜が言った言葉に私はびっくりした
「えっ!?」
「・・・高橋を負ぶっていった時に高橋が言ったんだ
 後藤さんごめんなさい・・って・・・」
「行ってきなよ」
よっすい〜は私に笑顔で言った
「・・・・・」
戸惑った
でも・・・
「うんっ!」
80 名前:春さん 投稿日:2002年06月06日(木)15時07分31秒
私は全速力で走った
今までこんなにも人のために走ったことが無かった
けど今は違う
高橋のために私は走る・・・
バンッ
勢いよく医務室のドアを開けた
高橋はちょうどドアの前で(私のまん前で)目を丸くして立っていた
「た・・・高橋・・・」
ハアハア息をする私の前で高橋は泣き出した
「ごっ・・・ごとーさん・・ごめんなさい・・・」
ただそれだけを何回も繰り返しながら・・・
泣きじゃくっていた
子供みたいに・・・・
私は高橋を抱いた
優しく愛情を込めて
高橋は泣いていた私の腕の中で・・・
「高橋・・・好きだよ・・」
本当の気持ち
「・・はっ・・・はい・・わっ・・私も・・でっす・・」
まだしゃくりあげている高橋の頭を優しくなぜた
81 名前:春さん 投稿日:2002年06月06日(木)15時13分45秒
高橋と私は抱き合っていた
お互いの体温を感じながら・・・・

ずっとこのままで・・・

高橋は私に話してくれた
小さい時のこと、傷ついたこと・・・

私はただ聞いて、頷くことしかできなかったけど
これからは私が高橋を守ろうと思った
悲しみや孤独感から守るために・・・

これからはずっと一緒だよ
                          終わり
82 名前:  桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月07日(金)20時44分56秒
ピンクのきれいな花びらがくるくる舞い落ちる

朝の日差しに照らされてきれいに舞う花びら

散ることを知らないようにいつまでも舞い続ける花びら

83 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月07日(金)20時56分12秒
私はいつまで見ていただろうか

ふと時計を見ると7時13分

30分ほど見ていたのか・・・・

時間を忘れられる場所

この場所が私の唯一のやすらぎの場所



いつも私は朝早くに来てこの桜の木の下に寝転ぶ

きれいに咲く桜の木

学校の隅に忘れられたように植えられている桜

一度見たときから私はこの桜の木にひかれた

当然のようにきれいに咲く桜

この桜も木の下で寝るのが私の日課

入学してからの私だけの日課

1年とちょっとの日課

84 名前:  桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月07日(金)20時59分50秒
チャイムがなって教室まで歩く

あわてることなくゆっくりと

そこでいつも幼馴染と会う

たわいないおしゃべりをしながら教室に向かう

そんな毎日


85 名前:  桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月07日(金)21時01分24秒
どうでしょうか?
吉澤視線で書いています
学園ものです。
返事書いてくださると嬉しいです!
86 名前:  桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月08日(土)15時00分15秒
今日も私は桜の木の下にいた

今日も家の中は混乱していた
いつも起きるとすぐに聞こえてくる父と母のケンカの声
するとすぐに何かが割れるような音
いつもと同じ一日の始まり

いつもこの家にいることが嫌でたまらなかった

だからいつも朝食を食べたらすぐに学校に向かった

あの桜の木のところへ

いつも学校が始まる1時間前には学校についている

時間をつぶす場所はただひとつ

あの桜の木の下

唯一私だけの場所
87 名前:  桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月09日(日)10時07分30秒
ふと現実に戻される
アニメ声が聞こえてきたから

声の聞こえてきた方を見る

私のまん前にアニメ声の人の顔があった

こんな時間帯に来ている人は数少ない
部活の朝練とか日直とか・・・
だから私は不自然に思わなかった

けど・・・なぜこんな所にきたのかが分からなかった

「吉澤ひとみさんですか?」

アニメ声の人が聞いてきた

私は黙って頷く

「あなたは?」

私から出た一言

その言葉でアニメ声の人は慌てる

「あっ・・・石川梨華です!2年A組です!」

おもしろいな・・・私が思った石川さんの第一印象

「石川さん・・・なんでここにいるの?」

私はずっと疑問に思っていた一言を出した

石川さんはニコッと笑った

「ずっと見ていたんだよ・・・1年の時からずっと、ひとみちゃんのことを・・」
88 名前:名無しさん 投稿日:2002年06月10日(月)00時22分11秒
いしよしですか
どんな話かな。期待してます
89 名前:  桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月10日(月)19時42分59秒
名無しさん
本当にありがとうございます。
がんばります!ペースは遅いかもしれないですけれどもがんばります!
90 名前:  桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月10日(月)20時52分32秒
私はビックリした
見られていたのは別にたいしたことではなかった
けど・・・「ひとみちゃん」と言われたことにビックリした

「ひとみちゃんがもててるのは知ってる
 けど私はずっと見ていたの・・・」

そう言うと石川さんはダッシュして行ってしまった

ただ同然とする私

石川さんを追わなくてもいいかなんて10分後に気がついたぐらいだった
91 名前:ぶらぅ 投稿日:2002年06月11日(火)00時10分05秒
久しぶりに来ました(w
今回はいしよしですか、どんなのになるのか・・・
がんがってください
92 名前:  桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月11日(火)16時09分06秒
ぶらうさん
久さしぶりですね
また読んでくださりましたか・・・
ありがとうございます
がんがります!
93 名前:  桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月12日(水)21時41分14秒
いつもと同じように時間を告げるチャイムが鳴り響いた

いつもと同じように私は歩き始める

「ひとみっ!」

後ろからいきなりぶつかられた
「真希!?」
ふにゃっと笑っている幼馴染

「驚いた?」
「驚いたよ・・・びっくりした〜・・・ってゆーか真希遅くない?」
「あ〜・・・バレた?ちょっと寝坊しちゃって・・・」
又、ふにゃっと笑う真希
「あ・・・愛〜」
いきなり真希が上を向いた
私もつられて上を向く

私のクラスの窓には身を乗り出して私達に手を振っている人がいた

「ひとみ〜、真希〜」
ニコニコ笑って私達に手を振る幼馴染 愛

94 名前:  桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月13日(木)21時02分35秒
「おはよ〜」
そういい終わらないうちにホームルームを告げるチャイムが鳴り響いた

「やばっ!」
「ひとみっ!はやく!」

私達は急いで教室に駆け込む

その姿を見ている人がいるとは知らずに・・・


「ハア・・ハア・・」
間一髪でチャイムが鳴り終わるなでに教室には入れた私達

「早かったね二人とも」
荒く息をついている私達の前に涼しい顔で立っている愛
「玄関から教室まで12秒だよ!」
一人話し続ける愛
「あっ!そうそうひとみ、げた箱にアレがいっぱい入ってたよ!
 とっておいたんだけど・・・」
愛の手には山積みにされたラブレターが・・・
95 名前:  桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月14日(金)16時50分18秒
「ひとみってモテてんじゃん」

そう言って真希は私の背中をたたいた

「いてっ!」
「ホントひとみはもてすぎだよ・・・」
そう言いながら愛は持っていた私宛のラブレターを私の手に乗せた
「捨てといてくれりゃいいのに・・・」
ぶつぶつ言いながらも私は受け取る。


〜ホームルーム後〜
「安部の話、長かったよな・・・」
安部というのは私達の担任の先生で、安部なつみと言う。
いつも話が長くてホームルームは皆寝ている・・・

今私達は愛の席の周りに集まっている。
「そうそう、いつもましてながかったよね・・・」
相槌を打つのは真希 眠そうにあくびをしている
96 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月16日(日)19時38分41秒
「なんだよ真希寝てたんだろ?」

「あっ!ばれた?」

「ほんと真希は時間さえあったら寝るよね」

「え〜いいじゃん!愛だって寝てたんでしょ?」

「私は真希とは違って授業中も寝てないもん!」

「まあまあ・・・」

その時だった
「あの〜・・・吉澤さんいますか?」

は?私?
「あ〜・・・私だけど・・・・」

横では真希と愛がなにやらこそこそしていた

「あの・・・・ちょっといいですか?」

「・・・・・」

私は無言で真希と愛を見た

真希と愛は首を縦に振って頷いた

5年間一緒だった私達だから分かること

私は仕方なく呼び出した子の所へいった
97 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月16日(日)19時40分07秒
「あの・・・屋上で話がしたいんですけど・・・いいですか?」
98 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月16日(日)19時51分00秒
こんな時の話題はもう分かっている

分かっているけど断れない

それが私の癖

直そうと思ってるけど直せない癖

「いいよ・・・・」

あ〜又言っちゃった。

私達はそのまま何も話さずに屋上まで歩いていった

〜屋上〜
「あのっ!・・・」

「あのさ〜・・・・名前は?」

普通名乗るのもんでしょ?
聞かなきゃ答えないヤツ多すぎ

「あっ・・・小川真琴っていいます!2年B組みです!」

「ふ〜ん・・・」

そっけない声を出してみる

これであきらめてくれたら・・・といつも思うこと

ふと・・・校庭を見る

あの桜の木が見えた

きれいだな・・・

いつも思うこと

「あのっ!」

現実に戻された

「何?」

ちょっと怒ってますって声を出す

「あの・・・私・・・吉澤さんのことが好きなんですっ!」

小川さんは一気に顔が赤くなった

それが妙に面白かった
99 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月17日(月)19時52分14秒
「悪いけど・・・・」

いつも言う言葉

けど、相手の目は見ない

なんだか断るのが怖くなるから

今も私の目線の先はあの桜の木

「なんか・・・ふっきれました・・・」

絞り出すような声でかすかに小川さんは口を開いた

「えっ?」

「私分かってたんです・・・・自分が振られることわかってたんです・・・・・
 今まで吉澤さんに告った人が皆振られていること知ってたんです・・・・・
 でも、抑えられなくて・・・自分が傷つくこともわかってたのに言ったんです
 だから・・・・後悔はしてません・・・・」
100 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月17日(月)20時42分45秒
私は何も言わずに屋上から逃げた

私は弱いから

私には何も出来ないから

人を傷つけたくない

昔みたいに

傷つきたくない

それは私だけ?

私だけそう思ってる

そう・・・私は弱いから・・・・・・・

だから今さっきも逃げた


「おっ!ひとみ〜どーした?早いぞ?」

私を見つけるなり真希が駆け寄ってきた

「ん〜・・・・いつもどーり・・・」

「ふ〜ん・・・・何かあった?」

やっぱり分かっちゃうんだな・・・・真希には・・・・・
いつもぼーっとしてるように見えるけど、実は鋭いんだよね・・・・

私はばれるのが怖いから逃げる
決して信用してないのではないけど、話して私の周りから人がいなくなるのがいや
だから・・・・

「ん?何にもないって!」

だから嘘をつく
101 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月17日(月)20時53分24秒


「ひとみちゃん遊ぼ〜」

「うん!梨華ちゃん!」


「梨華ちゃん!危ない!」

「きゃ〜!!!!!」

私はあの子をかばって後ろから来るブランコに衝突した

あの時私はあの子が大切だった

でも・・・あの子は引っ越してしまった

私が入院したから?

私が手術したから?


私とあの子は引き裂かれた

「ずっと一緒だよ」

嘘になった

「将来私梨華ちゃんのことおよめさんにするね」

全部嘘になった

私のせい・・・・・・

あのときから私は孤独になった

私は一人ぼっちだった

あの時から・・・・・・・・・

でも今は違う

私は一人じゃない

もう、一人になりたくない

一人はいやだ
102 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月18日(火)20時58分09秒
「・・・とみっ」

「ひとみっ!」

私は顔をあげた

そこには心配そうに私の顔を見ている真希の顔があった

「ひとみ・・・どーしたの?」

ふと周りを見渡す

教室とは違う

「あ・・・・ここ・・・保健室なの・・・ひとみ・・・倒れたの・・・・」

悲しそうに私の顔を見つめる真希

「あ〜・・・何か変だと思ったよ」

私は無理をしてニコッと笑う

真希を傷つけないために

「バカ・・・心配したじゃん・・・・」

真希はほっとした顔を見せる

「何か静かだね・・・・今授業中?」

「はは・・そーだよ、ひとみが倒れた時ちょうど先生がきたから運んでもらったの」

「あ〜・・・真希が運んだんだと思った、真希ってそんなに力持ちだったかな〜って考えてたから・・・」
103 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月19日(水)21時05分00秒
「何バカなこと言ってんのよ!」

そういって真希は私の背中を軽くたたく

「いった〜」

わざと痛そうにする

「マジ?ごめんってひとみ〜〜〜〜〜〜」

笑いながら謝ってくる真希

「うそぴょ〜ん」

「わかってる〜〜」

こんなバカなことをするのが一番の幸せ

私は決心した

幼いときの事を真希に話そう

「あの・・・・・」

私の言葉を消すようにチャイムが鳴り響いた

「あ〜〜〜・・・もう帰るかな?ひとみは?」

「あ・・・・だるいから・・・休むや・・・」

「あ・・・じゃ・・・てきとーに先生に言っとく」

「さんきゅ〜」

そういって真希は保健室から姿を消した
104 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月20日(木)21時37分34秒
真希が保健室から出て行ったあとからなんだか外がなんだか騒がしくなって来た

「ねーさん」

「そろそろか・・・」

ねーさんと言われた人が壁にかけてある時計を見てつぶやいた

よいしょ・・・ねーさんが立ち上がって保健室の外に出た

「あんたら静かにしーや!!!!!!」

外で騒いでいたファンの子が一瞬にして静かになる

「あの・・・美女3人組の一人のひとみ様は?」

「吉澤やったら今休養中や」

「だから・・・吉澤が何の心配もせずに寝れるためにもアンタらが静かにしー」

ファンの子はなんだかぶつぶつ言いながらも去っていった

「ふう〜」

「おつかれさまですねーさん」

ねーさんと言われた人はここの保健室の先生で生徒に年齢が近いからねーさんと言われている
105 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月21日(金)18時37分10秒
「よっさんの勘はようあたるな・・」

「あんまりうれしくないですけど・・・」

「でや・・・よっさんいつまで居るんや?」

「だるいんで今日一日居ます」

「そうか・・・・アノ美女3人組の一人吉澤ひとみがおるんやな・・・」

「何言ってるんですか・・・真希はいつものように来てるじゃないですか」

「そやな・・・高橋と後藤と吉澤か・・・・・」

「・・・・・愛はここの来たことはないんですよね・・・・何故か」

「ウチのこときらっとんのかな?」

「そんなことはないと思いますけど・・・・・・」

「ほんまよっさんはええ子やな」

そう言ってねーさんは私を抱きしめた

「ねーさんちょっと!」

「なんやねん」

「私ちょっと考えたいことがあるんで・・・」

私はジャッとベッドについているカーテンをひいた
106 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月21日(金)20時04分18秒
「ちょっと〜よっさん〜」

ねーさんの情けない声が聞こえてくる

「静かにしてくださいっ!!!!!!!」

高校に入ってから始めて怒ったかも・・・・・

あ〜・・・もういいから・・・


そう・・・私が悩んでいるのは今日の朝に会った石川さん

107 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月21日(金)20時15分55秒

幼い頃の「梨華ちゃん」は朝に会った石川さんだった

会ったときは驚いた

私を覚えていてくれていたから

いや・・・また会ったと言うこと

もう会わないと思っていた

会った時から私の心の奥にしまいこんでいた記憶がだんだんよみがえってきているような気がしてた

何かが出たがっているような感じ

奥深くに閉じ込めて忘れてしまおうとしていた記憶

あの時のあなたの顔が蘇ってくる

私の心に焼きついたあなたの顔

あなたの瞳

なにかさびしそうな瞳

奥深くに閉じ込めたトビラが今にも開きそうな

もうヤダ・・・・

あなたのその顔をもう見たくない

あの頃を思い出すから
108 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月21日(金)20時28分34秒
がちゃ

保健室の戸が開く

いや・・・裏口から人が出てくる

でも・・・あそこってカギかかってたよな

まあ・・・私達3人は何かのためにって持たされてるけど

誰?


「おー石川やんけどしたん?」

石川?

体が凍りつく

「あっ!中沢さん・・・ひとみちゃん居るって聞いたから・・・」

「あ〜よっさんか・・・・何か考えることがあるんやて・・・」

声が聞こえてくるだけで心臓がどくどくいっている

「ひとみちゃん?」

「ん・・・・」

冷静を装う

「入っていい?」

「・・・・・・」

「ちょっとええか?今から私でかけなあかんのやけど・・・」
「いいですよ!」

嬉しそうな声

はあ・・・・


ばたん


あー・・・・いっちゃったのか・・・


「入っていい?」

遠慮がちに聞いてくる声

「・・・・・うん」

即座にあの人が入ってきた

私を悩ましている張本人

「久しぶりだね・・・・」

「うん・・・・」

まともに顔が見れない

「顔見て」

覚悟して顔をあげる

あの頃と同じ顔

だけど

瞳は澄み切っていた

あの頃とは違う

「久しぶり・・・・・・」

まともに出た言葉
109 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月22日(土)21時11分33秒
「うん・・・・・」

もうここから逃げ出したい気分

「もう・・・・忘れられちゃったのかと思った・・・」

「・・・・・」

「朝会った時は忘れてたみたいだったけど・・・・」

「・・・・・・・」

「今、思い出してくれてよかった・・・」

「あのさ・・・・」

「何?」

そんな顔で見つめないでよ

言いたくなくなっちゃうじゃない

「忘れてたら・・・・・?」

「え・・・・・・・?」

「ホントは・・・・忘れてた・・・・朝は・・・ホントは今も思い出したくない
 あの時から・・・忘れようとがんばってきた・・・心にカギをかけて・・・・
 もう思い出さないようにしてた・・・」
110 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月22日(土)21時25分01秒
「え・・・・・?」

「会った時はもう会わないと思ってたからホント動揺した・・・・・・
 で・・・考えてるうちに頭がおかしくなってきて・・・倒れた・・・・・・」

「・・・・・私だって・・・もう会わないと思ってた・・・・・けど・・・
 会った時は本当に嬉しかった・・・・・・・・」

「弱いんだよ!!!!!!!」

自分でも驚くほど大きい声を出した

自然に涙が出てきた

「ひとみちゃん・・・・・・・・・・?」

「あの頃のことはホントに思い出したくないんだよ!!!
 あの頃梨華ちゃんを守ってやれてやれてれば梨華ちゃんは引越ししなきゃよかったんだよ!
 弱かったんだよ!!自分が傷つくことも他人が傷つくこともイヤだったんだ!!!!!!」

何でこんなに怒っているのか自分でも分からなかった

「ひとみちゃん・・・・」

額に暖かい温度が感じられた

見ると梨華ちゃんの手が額にあてられていた
111 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月22日(土)21時37分32秒
梨華ちゃんも泣いていた

「傷・・・・残ってる?」

そう言って私の髪をかきあげた

「・・・・ちょっと・・・・・」

涙ながら答える

梨華ちゃんの手は私の額にうっすら残る傷をなぞる

「ごめんね・・・・私のためにこんな傷負わせて・・・・」

「・・・・いい」

「えっ!?」

「もういい!!!ほっといて!!!!」

私は梨華ちゃんの手を振り切った
ベッドから降りて早足で保健室から出た

もう・・・梨華ちゃんのあんな顔見ていれない

これ以上悲しませられなかった

112 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月22日(土)21時47分34秒
保健室を出るときに言った

「私はあなたを裏切る・・・・」

涙が出た

声を押し殺して歩きながら泣いた

行き先はあの場所

あの桜の木の下

「ひとみ・・・?」

聞き覚えがある声が聞こえた

「・・・真・・希・・?」

真希は駆け寄ってきた

「どーしたの?泣いてるじゃん」

「・・・・・」

泣くことしか出来ない私は真希に連れられて屋上に来ていた



「落ち着いた?」

頷く・・・・・

ずっと私のそばにいてくれた真希

何も言わずにただそばに居てくれていた真希

それが嬉しかった
113 名前:名無しさん 投稿日:2002年06月25日(火)03時56分39秒
揺れてますねー…吉澤
114 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月25日(火)19時34分10秒
名無しさん
ありがとうございます〜〜〜〜〜
揺れてる吉澤どうなるんでしょうか?
がんばります!!!
115 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月25日(火)19時42分12秒
「ありがと・・・真希」

私は出来るだけの笑顔を真希に向けた

「うん!ひとみはそうでなきゃ!」

そう言って真希はふにゃ〜と笑った

「・・・ひとみも元気になったし・・・そろそろさぼろっかな?」

「ははは真希らしいよ・・・それが」

「やっぱひとみは笑ってる方がいいよ!!これからも笑いなよ」

真希はそう言って立ち上がった

「そろそろ行くね!あっ!愛が心配してたから早く言ってあげなよ」

「さんきゅー」

そう言って私達は反対の向きに歩き出した

ほんとにさんきゅー真希!

私は心の中でそう言った
それは嘘ではない
本当の気持ち

116 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月25日(火)19時46分48秒
がらっ

「おー吉澤もう大丈夫なのか?」

「ハイ」

「それじゃ・・・席付け」

愛のほうを見るとほっとした顔をしていた

愛のそばを通る時私は言った

「心配してくれてありがと」

そして最高の笑顔をつけて・・・・



「・・・・・・・・ちゃんとしなきゃ・・・ね・・・・」

そうちゃんとあの人に言わなければ

私の本当の気持ち

今回は逃げてはいけない

そうこれからも
117 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月25日(火)19時53分25秒
私は携帯をポケットから取り出した

朝会った時に渡された小さく折られた紙

開くとやっぱり携帯の番号とアドレスが書かれていた


ぽちぽち・・・・
メールを打ち出す


「梨華ちゃん
 今日の放課後に朝会った桜の木の下にきてください」


打ち終わった後すごい疲れた

そして一緒に帰っている真希と愛にメールを打った

「ごめん 今日一緒に帰れない 先帰っといて」


ふと時計を見る

あと30分

118 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月25日(火)19時59分45秒
チャイムがなると同時に私はかばんの中に教科書など一気に詰め込んだ

そして3分後には教室を猛ダッシュで出て行った







「はあ・・・・はあ・・・」

教室から桜の木まで猛ダッシュしたために息切れした
普段全然運動してなかったからなーと思った。

後から気づいたけど別にダッシュしなくてもよかったなーって・・・・

周りを見たけど梨華ちゃんらしき人物はいない

「時間あるし・・・・座っとこ・・」
119 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月27日(木)19時44分18秒
私は桜の木の下に座りふと目を閉じた

自ら思い出すことを嫌がっていたあの頃の思い出を思い出したかったから

なぜあの頃梨華ちゃんは・・・・

砂時計の砂のように私の手から滑り落ちて行ってしまったのか・・・・・


私の心の一部にカギをかけていた部分はもう開かれていた

心に満ちていく

あの頃の思い出・・・・・
120 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月27日(木)19時50分35秒





何かあったかい・・・・・・


「ん・・・?」

瞳を開ける

赤く染まった空

何か首が重たい

「何だ・・?」

驚いた

そこには私の愛しい人が私にもたれかかって眠っていた


「梨華ちゃん・・・」

肩を揺さぶり起こす

「・・・・・ん・・・あ・・・ひとみちゃん」

「梨華ちゃん・・・・来てくれたんだ」

梨華ちゃんはニコッと笑った

「来たらひとみちゃん寝てたんだもん・・・それで・・つられて眠くなっちゃって」

私は梨華ちゃんと向かい合うように座った
121 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月27日(木)19時59分56秒
「梨華ちゃん・・・・あの・・・今日ゴメン・・・」

梨華ちゃんは何も言わずに私を見てる

あの頃と同じ優しい瞳で・・・・


「あのっ・・・・私・・・あの頃から、梨華ちゃんが好き・・・」


「・・・・・・今も?」

「うん」

「ひとみちゃん・・・・私も・・・好き」

消えそうな声で梨華ちゃんは言った



「ひとみちゃん・・・・立って・・?」

何も言わずに立つ

急に梨華ちゃんが抱きついてきた

「わっ!!!!」

「絶対離さないからね」

「私だって」

その後私達はおかしいほど笑った

ずっと伝えたかった思い

今届いたよ       15年の時を超えて

      桜舞い落ちる時私たちの恋はかなった
122 名前:桜舞い落ちる時 投稿日:2002年06月27日(木)20時01分08秒
とうとうラストでした!!!!
どうだったでしょうか?

次は短編をちょこちょこっと書きたいと思います。
123 名前:「あなたのために・・・・」 投稿日:2002年06月29日(土)15時27分32秒
私は生まれ変わったらあの人になりたい


あなたのそばでいつも笑ってられるから・・・・・・


あなたのその瞳

あなたのその笑顔


全部見てられるから・・・・・

だからあの人になりたい


あなたのたまに見せる悲しい瞳はあの人のせい

あの人になって

あなたに愛されたい


けどそれは叶わないこと


そう・・・・分かってる


だから

影から見てあなたを思ってもいいですか?
124 名前:「あなたのために・・・・」 投稿日:2002年06月29日(土)15時29分30秒
たかこんでした。(高橋を思う紺野)
どうでしたでしょうか?
次の予定はごまりかです。
125 名前:「麻薬」 投稿日:2002年06月30日(日)20時23分33秒
あなたはどうしてそんなにさびしそうな瞳をするの?

ねえ・・・ごっちん?

笑っていても瞳は笑っていない



その瞳には誰も写っていないの?


私は写っていないの?


そう思うとせつなくて、さびしくて胸が締め付けられる


あなたがそんな瞳をするから・・・・


私は知らぬうちにはまって行く・・・・・・


あなたの瞳は私の麻薬


‘止める’ということを知らない麻薬


もう私の瞳にはあなた以外写らない
126 名前:「違反」 投稿日:2002年07月01日(月)20時35分09秒
そんな笑顔違反だよ


私に向かってあなたは優しく笑う


そのたびに私の心は「吉澤ひとみ」と言う鎖で締め付けられ
「吉澤ひとみ」で心がいっぱいになる


苦しい・・・・・・


全部あなたのせい・・・・・・・


あなたがそんな顔するから・・・・・・


あなた自身が違反だよ
127 名前:「違反」 投稿日:2002年07月01日(月)20時36分37秒
たかよしでした!

あっ!「麻薬」の方はごまりかでした。
すいません。分かりずらくて・・・・
128 名前:「桜の時期」 投稿日:2002年07月06日(土)14時41分12秒
「バイバイ」



あなたはそれだけ言ってわたしの前から消えた



それは桜の咲く季節だった




あなたは茶色の髪をかきあげながらめんどくさそうに言った



「悪いけど後藤好きな子できたから」




129 名前:「桜の時期」 投稿日:2002年07月06日(土)14時42分03秒
お決まりでここまでです。
レス待ってます〜!
130 名前:「桜の時期」 投稿日:2002年07月16日(火)17時44分56秒
私は混乱した




なぜ?



あんなに愛し合っていたのに



ずっと一緒って言ってたのに



あなたは裏切ったの?



だから私もあいつを壊してやろうと思った



私がされた痛みを返してやろうと



私から大事な人を奪った痛みを知らせてやろうと





私は悪魔になった
131 名前:「桜の時期」 投稿日:2002年07月16日(火)17時51分24秒
これ一応いしよしなんですけど・・・
後藤さんはこの後ちょこちょこっと出てきます。
ちょっと解説をしますと後藤さんが好きになったのは石川さんで、後藤さんに振られたのが吉澤さんです。
ほんと分かりずらくてすいません


132 名前:「桜の時期」 投稿日:2002年07月20日(土)08時14分56秒
あの子さえ居なかったら・・・・・・



私は憎んでいた




私から離れていったあの人も



私からあの人を奪ったあいつも





すべて憎んでいた
133 名前:「桜の時期」 投稿日:2002年07月20日(土)21時53分24秒
あの日から一週間


私はあの人が愛した「石川梨華」に近づいた



〜一週間前〜


「あなたが石川梨華さん?」


「はい・・・・そうですけど、あなたは?」


「ごめんなさい。ごっちんの元カノの吉澤ひとみです」


私はわざとらしく元カノの部分を強調して言った
134 名前:「桜の時期」 投稿日:2002年07月21日(日)11時23分00秒
「あ・・・そうですか」


あの人は妙に落ち着いていた


「その元カノの吉澤さんが私に何か用ですか?」


落ち着き払ったアニメ声・・・・・・・・


いつものトーンよりちょっと低いアニメ声・・・・・・・





「イヤ別に・・・ごっちんから頼まれたんだよね
 石川さんと友達になってくれないか?って」




それはもちろん嘘





私の心の中では悪魔がニヤニヤ笑っている




「ごっちんが?」


「そう。何か石川さん友達が少ないって言ってた。それでごっちんが心配して私のところに来て頼んだって訳」


ごっちん優しいからね


そう付け足しといた



あなたが信じるように




私の罠にはまっていくように・・・・・・・・




ふと石川さんを見ると泣いていた




「なっ・・・・何泣いてんの?」


「だ・・・だって・・・・ごっちんが私のために・・・・・と思うと涙が出てきちゃって・・・・・・」




そう・・・これも計算済み



あなたが涙もろいって知ってるからね。

135 名前:三田村 投稿日:2002年07月21日(日)13時30分25秒

いしよしですか?(幸せですか?風に)
おぉう…今のうちにいしごまにどっぷり漬かっときます。
よいしょ…(・_・)
136 名前:「桜の時期」 投稿日:2002年07月21日(日)13時37分55秒
三田村様・・・はい。いしよしです。
       いしごまにどっぷりと漬かられるのですか?
       レスありがとうございました!
137 名前:「桜の時期」 投稿日:2002年07月21日(日)23時30分15秒
「泣かないで・・・ごっちんが悲しむよ?」





これも嘘




私を信じさせるための嘘



「友達になってくれる?」


私も友達少ないんだー


同情をひかせるように嘘の話を始めた



「私ね高校に入る前に転校してきたから・・・・なんか皆にくっつけないとゆーかもうその頃になったらグループが出来上がってたの
 だから誰も私に話し掛けてきてくれなかった、最初はね珍しいからって言う気持ちで話し掛けてきてくれてた・・・・
 だから友達居ないんだよね・・・てゆーか私あんまり話し掛けないタイプだから・・・」



これはちょっとホント


転校してきたってのはホント


「そうなんだ・・・一緒なんだね」


「そう・・・ごっちんは知ってて私を誘ったんだと思うあなたの友達になってくれないかって。
 同じ痛みを持つ者同士だもん・・・あ・・・私ごっちんのことはあきらめたから・・気にしないでいいよ」


嘘嘘・・・・・・


ぜーんぶ嘘



あなたなんか地獄に落ちちゃえばいいの





私と同じ痛みを持たせてあげるの
138 名前:「桜の時期」 投稿日:2002年07月24日(水)16時34分55秒
あれから石川さんは私を信じてくれて「友達」になった



休み時間は私のところに来て「よっすい〜」って幸せそうな顔で呼んでくる





それがなんだかいとおしくて、自分のものにしてしまいそうになる・・・・・






私と喋っている時でもすごい幸せそうな顔をしている・・・






私達はだんだん仲良くなっていって「よっすい〜」・「梨華ちゃん」と呼ぶなかになった




私の中の悪魔は天使に変わろうとしていた
139 名前:皐月 投稿日:2002年07月27日(土)20時32分22秒
いつもの様に休み時間に梨華ちゃんと話していた


ガラッ


ドアの開く音がして見てみる


驚いた


アイツが居たから


顔も見たくない


ずっと会いたくなかったアイツ


アイツは涼しげに教室を見渡して言った


「梨華いる?」



ただそれだけの一言


むかついた


私を見てあざ笑うかのように笑ってきたアイツに・・・・


「あ!梨華、ちょっと来て」


梨華ちゃんは当然のように出て行く

「ごめんね」


ただそれだけの一言で私のそばを通り過ぎていく


「待って!」


言いたいのに言えない言葉


言いたいのに言ってはいけない言葉
140 名前:皐月 投稿日:2002年07月28日(日)21時34分54秒
なにやらアイツは梨華ちゃんに話している


すると梨華ちゃん達は連れ立って歩いていってしまった


・・・・・・


「・・・・何だよ・・・・」


無性に腹が立つのをがまんしながら小さくつぶやく


誰にも聞こえないように





しばらくして梨華ちゃんは戻ってきた




涙を流しながら・・・・・




「梨・・・・梨華ちゃん・・・どーしたの・・・?」


「・・・ううん・・なんでもない・・・」





なんでもないって顔じゃないよ・・・・




気がつくと私は梨華ちゃんにアイツの居場所を聞いて走り出していた







「・・・・おい」



振り向くアイツ


よく見るとアイツの他に誰かいる



「話があるんだけど・・・・いいかな?」



必死に冷静を装って話し掛ける



アイツは笑う


「・・・・いいよ。いまさら話すこともないと思うんだけど・・・・」


アイツは横にいた少女に出て行くようにあごで示した


少女は少し抵抗したが出て行った


「・・・・よし。じゃ・・・話そうか?吉澤ひとみさん」
141 名前:皐月 投稿日:2002年07月28日(日)21時46分21秒
「気軽に名前を呼んで欲しくないな。後藤真希さん。
 それに屋上で何をしてたのかな?」




いやみっぽく話す私


「ひとみ・・・いや・・・きみに話すことじゃないよ。それより話ってなんなの?
 手っ取り早くしたいんだけど?分かってるよね?付き合ってた者同士だもんね」



「・・・・・過去の話はいい。それより・・・梨華ちゃんに何をした?」




自分でも驚いた


低い声



いつもの低い声がよりいっそう低く・・・・



「あー怖!」


聞きたくもない声


「ふざけるな!何をしたんだ!」



気がつくと私はアイツの胸ぐらを掴みながら大声で叫んでいた


「こんなに近くにいるのに叫ぶなよ。鼓膜が破れる。それに梨華のことはきみには関係ない」


アイツは淡々と話す


感情の1つも入ってない声で話す
142 名前: 投稿日:2002年07月30日(火)07時49分52秒
ごっちん&梨華ちゃんは、どしちゃったんだ?続き楽しみにしてます。
143 名前:皐月 投稿日:2002年07月30日(火)10時27分25秒
翔様・・・レスありがとうございます。できるだけがんばりたいとおもいます!
144 名前:皐月 投稿日:2002年07月30日(火)10時35分38秒
「関係ないとは言えない。私は梨華ちゃんの友達だから・・・」


「それだけ?」


アイツは見破っていた


私の梨華ちゃんへの思いを・・・・


「それだけじゃないだろ。きみは梨華が好きなんだろ?」


違うか?

というような眼でアイツは見てくる


「それよりその手を離せよ。しわがいくだろ」


「ああ・・・」


手を離すとアイツはぱたぱたと制服をはらった


「梨華ちゃんに何をしたんだ。答えろ」


アイツはふーっと息を吐いて答えた


「別れたんだよ。浮気がばれたから」
145 名前:皐月 投稿日:2002年07月30日(火)10時53分17秒
私は気がつくとアイツを殴る瞬間で止まっていた

「浮気って今さっきの子だろ?」


私は自分で驚くぐらい冷静だった


「そうだよ」


アイツはそっぽを向いたまま答える


「おい・・・梨華ちゃんがどれだけ傷ついてるのか分からないのか?」


「・・・・・分かってる」


アイツは少しさびしそうに言った


「梨華と付き合うことになったとき、ずっと守ってやろうと思ってた。
 でも・・・出来なかった。悪いな・・・」



アイツは私の手を振り解き出て行った






「・・・・・」



ただ誰もいなくなった屋上で一人空を眺める




がちゃ・・・・



梨華ちゃんだった


目が赤くなってる


あの後も泣いたんだろう


「梨華ちゃん・・・・」


うつろな目で梨華ちゃんは私を見ているだけだ


「あの人に何か言ったの・・?」


少し震えてる声で小さく言ってる


「・・・・梨華ちゃんに何をしたか聞いただけ」


そっけなく言い渡す


初めて梨華ちゃんにこんなにそっけなく言ったな・・・・



146 名前:皐月 投稿日:2002年07月31日(水)20時03分44秒
梨華ちゃんを見ると唇を固く一文字に結んで立っていた


「な・・・なんで・・・」


消え入りそうな震えた声で梨華ちゃんは言った


「なんでって・・・?」


すこし強がってみた
弱い自分を見せたくない

それも自分の好きな人に・・・


「梨華ちゃん・・・・?」


梨華ちゃんは泣きそうな顔になっていた


「ひとみちゃん・・・・」


梨華ちゃんはそう言うと私に抱きついてきた


「な・・・・梨・・・華ちゃん・・・?」


突然すぎて声が上手く出ない


梨華ちゃんは何も言わずにただ私に抱きついてるだけ


私も気がつくと梨華ちゃんを抱きしめていた


優しく・・・・・・・
147 名前:皐月 投稿日:2002年08月04日(日)17時09分24秒
どれだけ時間がたっただろうか


梨華ちゃんはだいたいおちついてきている





「・・・ひとみちゃん・・・」



梨華ちゃんは少し震える声で私の名前を呼んだ


「何・・・?」


また泣き出してもらっては困るので優しく答えた


「・・・・もういいから・・・私のことは・・」




梨華ちゃんはそう言うと私から離れておくじょうをはしって出て行ってしまった



「・・・・」


ただ一人残された屋上にぺたんと座り込む
148 名前:皐月 投稿日:2002年08月06日(火)21時24分13秒
「はあ・・・・・」




今日何度目のため息だろうか


梨華ちゃんが去ってからこの調子


「何か悪いことでもしたかなー」


つぶやくような小さい声で自分に言う


「はああ・・・・」




またため息・・・・




いつものプールに行こうとして立ち上がったときだった




ガチャ



「・・・・ひとみちゃん・・・・」




私を悩ます梨華ちゃん・・・・




「ひとみちゃん・・・ごめんね。もう・・いいから・・あの人のことは忘れたから」



私に近づきながら梨華ちゃんはかみ締めるように言った


「・・・・そっか・・・」



私はつぶやくように言う



「・・・・・・ありがと・・・心配してくれて・・・」



梨華ちゃんは私を見つめて言う






私と梨華ちゃんの距離があと一歩のところで梨華ちゃんは止まった
149 名前:皐月 投稿日:2002年08月08日(木)21時24分51秒
お互い何も言わないまま時間は過ぎていく・・・・






重い空気に絶えかねられずに私は口を開いた


「もう・・・大丈夫・・?」




「・・・うん、ひとみちゃんが心配してくれたから・・・」


「そっか・・・」







又沈黙・・・







目を向ける場所がなくて空を見上げる





雲ひとつない青空が広がっていた・・・







体に暖かい感触を感じて目線を梨華ちゃんに戻す




「あ・・・」



梨華ちゃんは私に抱きついて声を出さずに泣いていた



声をかけることも出来ずにただ梨華ちゃんを抱きしめることしか出来なかった


150 名前:皐月 投稿日:2002年08月14日(水)22時46分22秒
「・・・・・き」




小さい声で梨華ちゃんは私の胸のなかで言った


「え・・?」



小さすぎて最後の所しか聞こえなかった



梨華ちゃんを見ると顔を真っ赤にして俯いていた



「・・・・好き・・・」




「え・・・好き・・?」




151 名前:皐月 投稿日:2002年08月16日(金)21時00分24秒
梨華ちゃんが誰に言ったのか分からない


自分になのか、あいつになのか・・・



・・・・・・




「ごめんね」


梨華ちゃんは体を離しながら言った


「・・・・うんん」



床に座り空を見上げる


「・・・・それにしても今日はあったかいなー・・」



ごろんと寝転び梨華ちゃんを見る

「座りなよ。あったかいよ」


「うん」


梨華ちゃんは嬉しそうに私の横に座った
152 名前:皐月 投稿日:2002年08月24日(土)19時53分57秒
何もなかったように過ごす時間



幸せに感じた。

ずっとこのまま過ごしたいと思った





2人無言のまま空を見上げる


「綺麗だねー・・・」


最初に口を開いたのは梨華ちゃんだった


「・・・・うん」


「久しぶりだなー・・・空見るのは・・・」

いろいろあったからね


そう付け足して梨華ちゃんは力なく笑った

153 名前:皐月 投稿日:2002年09月02日(月)21時19分43秒
「いろいろか・・・・」



思い出した様に呟く





たった1日のことだけなのにかなり疲れた





「そうだねぇ〜・・・・」





両手を空に伸ばす



こうしてるといつか空に届きそうな気がする


「・・・そーしてるとさ、いつか空に手が届きそうな感じがするよね」


梨華ちゃんが微笑みながら言う


154 名前:皐月 投稿日:2002年09月08日(日)10時31分46秒
「そうだね・・・・」



呟くように答える



「一緒のこと考えてた・・・・でしょ?」


私の顔を覗き込むようにして私の考えてたことをズバッと言う梨華ちゃん


「な・・・」


「ほら〜、よっすぃ〜考えてることすぐ顔に出るんだから」


梨華ちゃんは天子のような微笑を私に向けた

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