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めちゃくちゃ短い短編集ー
- 1 名前:書いてみる 投稿日:2002年05月12日(日)16時38分20秒
- すっごい短い短編集書きたいと思います。
やぐなち多なよかんです。
- 2 名前:恋人 投稿日:2002年05月12日(日)16時39分24秒
- なっちまだかなあ・・・
駅の改札口の前。
平日だけあって人通りは少ない。
久しぶりのOFFの日。
遊ぼう!って言いだしたのはなっちなのに。
実は
泊まりに行こうかな〜なんて企んでたのに、いつもこんなんじゃ体に悪いって、デートしよ!とか言っちゃって。
あんなカワイイ顔で言われちゃ断れません。
そんなことを思いだしてたら頬が緩んできちゃって。
・・・だめだめ、戻さなきゃ。
それにしても遅い。
まちあわせは10時半のはずなのに、もうすぐ11時になる。
・・・どうしたんだろ。なにかあったのかな
とりあえず携帯をカバンから取り出してワンコ。
すると、数秒後に鳴り出す携帯。
「もしもおーし」
「あ、矢口?今電話したよね?」
「おお。今日遊ぶ約束したよね?」
「うん。待ち合わせ11半っしょ」
―そういうオチは無しでしょ・・・・
「・・・10時半じゃなくて?」
「・・・うそ?11半って・・・・ってもしかしてもう矢口駅に居るの!?」
「・・・うん」
「うわ〜ごめん!今すぐ行くから!動かないで待ってて!」
- 3 名前:恋人 投稿日:2002年05月12日(日)16時39分59秒
ツー ツー ツー
慌ただしく切れる電話。
あんなに慌てて謝らなくていいのに。矢口の間違いかもしれないのに。
急に出来た思いがけない空き時間。
なっちのことでも考えながら待ちますか。
多分、朝ごはん食べながらテレビでも見てたんだろうなあ・・ねぐせついたまんまで。
なにしてても可愛いんだよなあ。
いつも優しくて、大人で・・・、でもコドモで。
すごく強いんだけど・・・奥のほうではきっと弱くて。
守ったり、守られたり。
これからも、ずっと一緒に居たいひと。
「矢口―!ごめんよ〜。」
「遅い〜!」
大好きな、こいびと。
- 4 名前:禁断症状 投稿日:2002年05月12日(日)16時40分54秒
道を歩いてたらガムを踏んづけた。
目の前で電車のドアが閉まった。
シャワーをひねって勢いよく出たのは、お湯じゃなく水だった。
「サイッテー・・・」
溜息が出る。落ち込む。
そう、これもすべて
君がそばに居ないから。
こんなこと全部、いつもなら笑い話に出来るのに。
一緒になって笑ってくれる、君が居ない。
もう会わないで一週間になる。
たった一週間、なんて思われるかもしれないけど、ほぼ毎日見てた顔を一週間見ないってのは、結構堪える。
増えてく別々の仕事。
次同じ仕事なのは、明後日。
48時間が・・長い。
「会いたいよお・・・」
声に出して呟いてみても、伝わらない。
そこに君は居ない。
知らなかった。こんなにも大きな存在になっていたなんて。
―それとも
気づかないフリしてただけなのかな?
会いたい、今すぐに。
君の近くに居たい、ずっと。
- 5 名前:where will love go? 投稿日:2002年05月12日(日)16時41分42秒
- ―違う。
悪いのは君じゃない。
・・・違う。悪いのは、私でも無いはず。
「じゃ、何がいけなかったのかな?」
「悪いモノなんて無いよ」
これでいいのかな?
終わることの無い恋の中で。
始まることの無い愛の前で。
「なんだよお。なっちは矢口だけじゃやなの?」
「やじゃないよ。――けど」
「ならいいじゃん」
そして唇が塞がれる。
「んっ・・・・」
「なっちはゼイタクなんだよ・・・」
「・・・・・・」
「矢口は・・・なっちだけで、いい」
違うの。
私も君が居ればいいんだよ でもね?
このままじゃいられないことは、君も分かってるはず
「それでも後悔なんてしてないよ・・・」
逃げてしまおうか 二人で
でも望み通りには進まなくて・・・
- 6 名前:カーテンと窓ガラスのあいだ。 投稿日:2002年05月12日(日)16時42分48秒
浅すぎた眠りに別れを告げて。
ゆっくりと瞼を上げる、AM3:00
隣で眠る矢口を起こさないように気をつけながら、布団から這い出て
カーテンと窓の隙間に入り込む。
外はまだ真っ暗。
遠くにはそれを感じさせない街の明かり。
目の前に映るのは、沈んだ自分の顔。
時々不安になる。
―本当にこれでよかったの?
―隠しておかなきゃいけない気持ちじゃなかったの?
前は二人で何度も悩んだ。泣きながら話し合ったりもした。
でも、離れられなかった。それでここまできた。
夜が怖い。
目覚めたら全部なくなっていそうで。
すぐ横で眠っていた君も消えていそうで。
そっと布団に戻る。
矢口の隣にもぐりこむ。
ふ、とその横顔を見たら
涙の線が頬を伝っていった。
- 7 名前:water of cry 投稿日:2002年05月12日(日)16時43分50秒
水たまりの上に、ぽつぽつと降る雨。
傘を差して、それをじっと見てる。
「・・・何してんの」
「水たまり見てるの」
「なんだそりゃ」
ものぞきこんできた。
ぽつ ぽつ ぽつ
小さな粒で落ちてくる雨。それを受け止める水たまり。
「―――あのさあ」
「ん?」
「もう、終わりにしようか?」
「多分ウチラ――」
「そうだね」
これ以上何も言って欲しくなくて。聞きたくなくて。
顔も見ずに俯いたまま答える。
足音が遠のいてくのを待って
声を上げて泣いた。
ぽつ ぽつ ぽつ
雨はまだ、やみそうにない。
- 8 名前:名無し読者 投稿日:2002年05月14日(火)23時48分27秒
- やぐなち!
好きなんでがんがってください(w
- 9 名前:読んでる人 投稿日:2002年05月15日(水)16時13分02秒
- なちまり発見!!
今後に激しく期待してます♪
- 10 名前:書いたりしてる人 投稿日:2002年05月16日(木)20時33分46秒
- >>8さん
レスありがとうございます。
ネタきれないようがんがります!
>>9さん
ハケーンされ(w
頑張ります!
- 11 名前:よくばり 投稿日:2002年05月16日(木)20時34分46秒
- 君がずっと微笑んでいればいいんだ。
只、それだけなんです。
楽屋の待ち時間。13人それぞれ、様々なことをして過ごしてる。
「あ、矢口ー」
「んー?」
「あげるっ」
満面の笑顔と共に差し出されたのは、小さな箱。
「何入ってるの?」
「んふふ、開けてみ?」
包装紙を破らないようにそっと開けると、中にはピアスが入っていた。
なっちのピアスだった。
「これ・・・」
「矢口、欲しいって言ってたじゃん。あげるー」
「え・・・いいの?」
「おうよ〜何遠慮してんだよー」
「ありがとっ」
「つけたげよっか?」
「おねがいしまっす」
耳朶を両手で触られる。なんだかすごく恥ずかしい感じがして、体温が上がっていることが自分でも分かる。
「できたー」
「あ、ありがとっ」
「いえいえ。
あ、辻〜。それなっちにもちょうだーい」
又ほかのところへ行くなっち。そしてさっきと同じように微笑んでいた。
訂正。
君がずっとそばに居てくれればいい
”それだけ”じゃもう足りないよ。
- 12 名前:Two persons' thought is piled up. 投稿日:2002年05月21日(火)14時27分39秒
- 急にごっちんが海行きたいって言い出して。
いつもより仕事が早く終わったこともあって。
満月。夜の海。ふたりきり
波の音。砂の上。歩いてく
「なっちー!はやくう!」
大はしゃぎのごっちん。仕事帰りなのにどこからそんなパワーが出てくるんだか。
「ごっちん待ってよぉ」
アハハ、と笑いながら走っていってしまうごっちん。
呆れ半分、羨ましさ半分に見ていると、かなり前のほうからズシャ、と音が聞こえた。
ごっちんは大の字でこけていた。
「いたたた・・・」
「大丈夫かい?」
「起こして〜」
可愛い上目使いに微笑んで、手を出すとそのまま本気で引っ張られる。
ズシャ。
- 13 名前: Two persons' thought is piled up. 投稿日:2002年05月21日(火)14時28分49秒
「ごっちん・・・」
ちょっとマジでにらむ。
だけどそこにはごっちんじゃなくて、月が見えた。
「月、キレー」
「・・・うん・・・」
ごっちんは横に座っていた。
マンションのベランダで見たそれとも、室蘭で見たそれとも違う。
綺麗な、綺麗な満月。
ふんわりと黄色いベールがまわりについていて、夜空の色によく映えている。
ふと横を見ると、知らない間に手を繋いでいた。
目の前にある、優しい笑顔。
大切な人。
ごっちんも今、同じ事考えてるんだろうなあ、って思いながら。
ゆっくりと眼を閉じて、想いを重ねた。
- 14 名前:ビデオ 投稿日:2002年07月11日(木)21時06分59秒
- 帰りがけに借りたビデオをずっと無言のまま見終わった。
エンドロールが流れ出して、巻き戻しボタンを人差し指でそっと押した。
「ねえ。」
「ん?」
「キスしよっか。」
「・・・・え?」
突然のその言葉に少し驚いて、素早く振り向いた。
無表情でまこっちゃんはゆっくり顔を近づけてきた。
音もない、一瞬のキス。
瞳に映った君は、髪で顔が隠れていて
笑ってるようにも泣いているようにも見えた。
少ししてから、
「ごめん。」
って小さく聞こえた。
何もいえなくて、うつむいてた。
- 15 名前:don’t with never 投稿日:2002年07月11日(木)21時09分52秒
深夜なのにそとはまだざわめいてる。
ざわざわざわざわ。ちかちかちかちか。
どこのビルの明かりだって消えてない。
午前二時、二人してひとつのベットの上に座り込んでた。
静かだった。 長い沈黙。
「あの、さ」
「うん」
「何で、うちらって恋したのかな」
「ん」
「何で離れないのかな」
「うん」
「何でこんなに好き、なの?」
「・・・ごっちん」
表情が徐々に歪み出して、涙をこぼし始めたあなた。
何がそんなに悲しいの?
アタシは、嬉しいよ?
こんなに好きになったことが、すごく幸せだよ?
「アタシは、後悔なんてしてないよ?」
「ちがう・・私も、だよ・・・でもっ」
「それじゃ、ダメなの?」
「二人で一緒にいれればいいよ?」
「・・・・・でも、それだけじゃ、このままじゃ、いられないよ・・・」
抱きしめあって、夜をすごした。
どうか、どうか明日はあなたが笑っていられるようにと
ずっと祈ってた。
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