・・・・。
・・・・・・・・・。
カタカタカタ・・・・・。
キーボードを打つ音が部屋に響く、
かなり使い慣れた様子で、ドンドン文字を打ち込んでいる。
“感情を持たないコトバを”
一心不乱に打ち込んでいく・・・・。
唯一の趣味
昔はテニスに興味を持っていた
中学ではそのやる気をかわれ部長になるほどだった。
今は「チャット」にはまってる１７歳
『石川 梨華』
でも学生ではない。
そう
今や日本を代表するほどにまで成長したあの
「モーニング娘。」に所属している。
結構忙しい、仕事の合間を縫っては、
自分の給料で買ったパソコンを開いている。
がんがってください
タンッ・・・・タンッ・・タンッタンッ
部屋にキーボードを打つ音が響く、
どちらかというと先ほどよりぎこちない感じ。
時々止まっては、文字の位置を確認する、と言った感じだ。
一心不乱に打ち込んでいく。
大学入試を終え、バイトを必死で働き貯め続けた、
なけなしのお金で買ったノートパソコン。
１９歳大学１年生 「藤井 ショウタ」
この二人の出会いは、あるチャットからだった。
トップアイドルと普通の大学生
そんな二人の物語
始めはかなり驚いた、
まさか相手がアイドルだなんて・・・・。
その後メールアドレスを交換し
毎日のようにメールのやりとりをするようになった。
しかし、メールだけで
その後会う機会はなかった。
俺は兵庫、彼女は東京と、結構離れている
その上、彼女の仕事が仕事だけになかなか
まとまった休みをもらえないそうだ。
メールができるだけ幸せに思わないとな
ただあるのは、彼女が打ち込んだ
“原子の文字”
彼女の「顔」も「声」も「温もり」も「優しさ」も
こちらには伝わってこない。
どんな顔で俺からのメールを見てるんだろう？
どんな顔で俺にメールを送ってるんだろう？
どんな顔で....。
俺には見えないよ。
感情のない文字で構成されている“手紙”
ブラウン管を通じて君が見える度
なにかが俺を締め付けてくる。
感情のあるメールが届いた。
ピンぼけの写真も添えて。
【結構まとまった休みもらったんだ！！どっかいこっか？】
写真の君は笑ってる？
息を切らしながら、走ってくる。
「久しぶり〜」
会ってすぐに声をかけた。
「久しぶりだね♪」
肩で息をしながら、笑う。
「どこかで休もっか？
結構疲れてるみたいだから（笑）」
「ごめん〜、寝坊しちゃったんだ（笑）」
俺達は近くの喫茶店に入っていった。
話が進まない（苦笑）
>>2さん
ありがとうございます。頑張ります。
話していても緊張する。
俺達は人目を避けるように
奥の方の席に座った。
「今もまだ忙しいの？」
「うん・・・・これからもっと忙しくなるかも」
「そっか・・・・」
「ごめんね」
「いや、いいよ、こうやって話せるだけで・・・・」
「ありがと」
彼女は幸せそうに微笑んだ。
＿＿＿＿＿ドキッ！！
かなり焦る。
それを隠すようにコーヒーに手をやる。
誰が好きなんですか？」
「え！？」
「いや、私達、娘。の中でですよ」
「う〜ん・・・・」
「吉澤さんかなぁ〜」
(；^▽^)＜・・・・。
「い、いや、石川さんです」
「いえ、いいですよ、無理しなくても」
苦笑いで答える。
「いや、ホントですって、
俺は石川さんが好きですよ！！」
「え？」
「・・・・あっ」
楽しみにしてるで
「じょ、冗談でもそんなこと言ってはいけないですよ〜」
笑いながら怒り口調で言う。
手元のコーヒーが音を立てて回っている。
「あっ！！」
「え？」
突然石川さんが俺の手を見て声を上げた。
「その、ブレスレットカワイイですね」
俺は自分の腕に目をやる。
「あぁ〜、これですか〜」
「もしかして………」
「もしかして、なんですか？」
「これですか？」
そう言い石川さんは“小指”をピンっと立てた。
「ち、違いますよ！！」
恥ずかしそうにそれを隠す。
笑いながら、俺の顔をみる。
「本当ですって！！」
「じゃあ、どうしたんです？」
「自分で買ったんですよ」
「そうなんだ〜、つまんまい」
残念そうに笑う。
気がつけば話が弾んでた……。
>>11こうもりさん
わざわざレスありがとうございます。頑張ります。
笑いながら言う。
「だって、本当に弄りようがないんだもん」
彼女も笑う。
「う〜ん……」
「まあ、そんなに深く考えないでさ」
その後もいろんな話題が飛び交った。
「そうだ！」
「ん？」
「ショウタさんって一人暮らしでしたよね」
「（…そういえば前にチャットで言ったな〜…）
そうだけど……それがどうかしたの？」
「え？」
「迷惑ですか？」
「いや、そんなことないけど……」
結構焦る。
「じゃあ、いいですよね」
「はぁ・・・・」
なにかアイドルに自分の部屋によぶのは少し
抵抗があった。
「日もくれてきたんだし、
早速今から行っていいですか？」
時計に目をやると、五時を刺していた。
「そうだね」
一時レストランを出た。
彼女がすべて勘定を払ってくれると言っていたが、
さすがに気が引けたので、
ワリカンにした。
汚れてない事を祈っていた。
そんな事を考えている内に、
家に着いた。
一人暮らしにしては大きめの家。
「大きな家ですね〜」
彼女は家を見上げながら言う。
ガチャ））））
「（あっちゃ〜……）」
部屋を見るなり俺は逃げ出したくなった。
石川さんも言葉を無くしている。
それほど、物でごった返していた。
「男の子らしくていいよ」
必死の弁解。
「よし！」
「へ？」
「片づけます！」
すると石川さんはケータイを手にした。
「あっ！よっすぃ〜」
「よっすぃ〜……？どこかで聞いたことがあるような……？？」
……。
…………。
………………＿＿＿＿＿！？
頑張って。
『なにぃ？梨華ちゃん』
「今、暇でしょ？」
『うん』
「ちょっと来て」
『どうしたの突然」
「いや、ちょっと、前メール友達に会うって言ったでしょ」
『うん』
「……まあ、来て」
『？？ほ〜い』
「よっすぃ〜来てくれるって」
「…まずいって」
「え？なんで？大丈夫、
このケータイ場所まで送れるから」
「いや、そういう問題じゃ・・・・」
「なに？照れてんの？（ニヤリ）」
「そんなんじゃなくて、その、、、」
「まあ、いいんじゃない？
結構よっすぃ〜好みかもしんないし〜」
「……」
>>21こうもりさん
ありがとうございます。頑張ります。
月板で書かせてもらってる者です
これいいですねぇー！
お互い頑張りましょう！
ごめんなさいchildrenさん
そしてがんばって