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届けたい想い。
- 1 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月22日(水)12時55分53秒
- 設定は基本的には読み進むうちに理解していただければと思ってます。
某ドラマに影響されてつくったので設定は一部パクってますが
筋は全然違うのでお許しください。
- 2 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月22日(水)12時57分29秒
部屋に戻ったらまずやること。
それは保健室の使用者名簿を確認すること。
・・・2人か。
あっ・・・矢口真里。
アイツまたサボってんのか?
「やぁーぐちっまたサボってんのかぁ?」
ベットのほうをのぞく。
「うるせぇ・・・」
まだ声変わりせえへんのか?
かぁわいい顔して・・・なんで3年にもなって学ランだぶってんねん。
「なんか文句あんのかよ!」
えらい不機嫌やな?
「なぁ矢口?そんな大きい声だすとサボってんのバレるんちゃうん?」
アンタ以外にそんな声のやつおらんやん。
ここ男子校やからなぁ。
名前も名前やで・・・
誰でもこんなかわいい顔して真里やったらマリって読むわな・・・
マササトって一発で当てるやつのほうが珍しいっちゅうねん。
「うるせぇよ。お前も保健室から出てふらふらサボってんじゃん。」
- 3 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月22日(水)12時58分24秒
「あほっアンタはしってるくせに。」
悔しいのかムスッとしてる。
「あっあの・・・先生?」
他の生徒が遠慮がちに話し掛けてくる。
「なんや?どうしたん?」
「あの・・・タオルがぬるくなってきたんですけど・・・」
「んっ?そりゃいかん。」
氷水にタオルを浸し、しぼっておでこにのせる。
「またぬるなったらゆうてや?」
「はっはい・・・」
なにあこうなっとんねんこの色ガキ。
ドカッ
いきなり腰のあたりを蹴られる。
「ったいなぁもぉ・・・なんやねん。」
- 4 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月22日(水)12時59分21秒
振り返ると矢口はベットに突っ伏してる。
でもな・・・アタシをなめたらアカンで?
アタシを蹴った足はちゃんと捕まえてあんねん。
「お前・・・器用じゃん。」
振り返ってバツの悪そうな顔でゆう。
ほんまにコイツは・・・
「お前やないやろ?ちゃんとゆうてみ?中澤先生って。」
「ヤダよ。」
矢口が顔を背ける。
「・・・昔はかわいかったのになぁ・・・」
助けてやったんだれやと思ってんねん。
矢口が1年のとき3年のやつに言い寄られて大変やったもんなぁ。
そらこんなにちっちゃくてかわいかったら男でも惚れるっちゅうねん。
「昔のことを出すんじゃねぇよ。」
矢口がこっちをにらみながら精一杯の低い声でゆう。
矢口の足をはなす。
「悪かった。」
そりゃ辛い思い出やろ。
男が男に襲われるってなぁ・・・
思い出させたんやったらごめん。
- 5 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月22日(水)12時59分57秒
矢口の頭をなでる。
「子ども扱いすんじゃねぇよ!」
手を払われる。
・・・・・・
「・・・じゃあ大人扱いがいいん?」
ほっぺたを微妙な力加減でなでてやる。
矢口はピクって反応したあとベットに背を向けて寝転ぶ。
「そんなに怒らんといてぇや。
さいきん矢口怒ってばっかりやから裕ちゃんさみしいわ。」
助けたったときは『先生怖かったよぉ』って泣いてたくせに・・・
一人前の男ぶりやがって。
「あっあの・・・先生?ちょっといいですか?」
「ん?なんや?」
「・・・熱下がったみたいなんで教室帰ります。」
「あっそう?ちょっとおでこ触らせて?」
生徒のおでこに触れる。
ふん・・・大丈夫かな。
?
青ざめてんの?
「大丈夫か?」
「だっ大丈夫です。」
変なヤツ。
- 6 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月22日(水)13時00分47秒
「それじゃ・・・矢口さん失礼します。」
「おうっ。」
矢口の不機嫌そうな声。
生徒は出て行った。
で・・・なんで矢口に挨拶やの?
ここはアタシの城の保健室やで?
なんやろなぁ・・・
昔と違って矢口はちょっとした悪さもするようになったみたいや。
まぁ昔のアタシに比べたらかわいいもんやけど。
「こら裕子。なにため息ついてんだよ。」
・・・裕子ゆうたか矢口?
「なんでいつもアンタは人の許可もなく下の名前で呼ぶん?」
しかも人のいいひんときに限って。
勝手に秘密の空間っぽいものつくらんといてぇや・・・
ちょっとドキッとするやんか。
「減るもんじゃないじゃん。」
矢口がゆう。
なんやその得意げな顔は?
さっき不機嫌そうな声だしてたん誰やねん。
- 7 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月22日(水)13時02分31秒
「裕子?お茶。」
なんやそれ?
「アンタはアタシの旦那か?」
ぶつぶつゆうてもお茶を入れてしまう。
それには理由があるんや。
「はいっどうぞ。」
「おっサンキュー。」
このうれしそうな顔。
このときのこの顔だけは前とかわらへん。
なんやホッとする。
アタシが守ったらんとアカンかった頃の矢口の顔やから。
「最近どうやの?」
「ん?月に2〜3人くらいかな?」
・・・まだ告られとんのかいな?
「でも・・・最近は女も混じってんだよ?」
そっか・・・もてもてやな矢口は。
「裕子はどうなんだよ?」
矢口は探るような目でみてくる。
「なにが?」
「好きなやつとか・・・その年だったら結婚とかあるだろ?」
「ん・・・そやなぁ・・・ってなんでアンタにゆわなアカンねんな。」
あぁ〜びっくりした。
誘導尋問にかかるとこやった。
その年やったらってゆうのもひっかるっちゅうねん。
- 8 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月22日(水)13時03分22秒
「理由があったらきいてもいいのかよ?」
なんや理由って?どんな理由があったら誘導尋問してええん?
矢口に腕をつかまれる。
「なんや?」
矢口が苦笑いする。
「裕子はなんでそんなに鈍感なんだよ?」
ベットに引きずりあげられる。
矢口もやっぱり男やなぁ・・・力強いわぁ。
ってそんな他人事じゃないやろこの場合。
いつのまにか矢口に組みしかれた状態になってた。
「アンタ・・・アタシの仕事場でなにすんねん。」
アタシの腰あたりに座る矢口に問い掛ける。
矢口はしってるはずやから・・・こっちの立場を。
矢口が悲しそうな目をする。
「オイラとヤツらを一緒にするのかよ?」
矢口はうつむいてしまう。
「そっか・・・そんなもんだな。悪かった裕子ごめん。」
矢口が腰の上からどく。
アタシも身体を起こす。
「なんやっちゅうねん?なんかあったんか?」
なんで矢口がアタシにこんなことすんねんな?
- 9 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月22日(水)13時04分05秒
「・・・裕子・・・頼むからオイラに触んな。」
ん?あぁ・・・ついくせで矢口のひざなでてた。
「悪いけどそっちのイスにすわってくれよ。」
なんやねん人引きずりあげたんアンタやろ?
まっこんなとこ人にみられたらアカンしな。
でも・・・
「なんでアタシが動かなアカンねん。」
文句ぐらいいいやろ?
「うるせぇ・・・いま動けねぇ。」
ん?なんやそれ?
矢口はこっちに背を向けてねっころがる。
「くっそぉ・・・いてぇ。」
「どこや?なでたろか?」
矢口が顔だけゆっくりぎこちなくこっちへ向ける。
なんで真っ赤な顔してんねん?
「このエロ裕子。」
ほっほぉ・・・わかった。
そりゃちょっとなでられへんな。
しかしなに興奮しとんの?
- 10 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月22日(水)13時04分43秒
強引に布団を剥ぎ取る。
「なにすんだよ!」
布団のはしをつかんで取り返そうとする矢口。
「うっわぁ〜!元気やなぁ。」
思わずゆうてしもたあと後悔した。
矢口はあわててこっちに背を向けてすわる。
「ある意味セクハラだぞ!訴えてやる!」
・・・なんでやねん。
そっちが勝手に興奮しとるだけちゃうんか。
しかしコイツが訴えたら男の教師も女の教師も敵になってしまいそうやな。
かわいいもんなぁ矢口は。
チャイムが鳴る。
おっともぉお昼か?
- 11 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月22日(水)13時05分27秒
「昼やけど動けるかぁ?」
「動けねぇよぉ。」
矢口の情けない声。
「アタシ外でご飯食べてくるわ。」
「どこで食うの?」
ん?
「う〜ん・・・今日はええ天気やから屋上がええかなぁ。」
ええ風ふいてそうやからなぁ。
矢口がぼーっとみてる。
「矢口もあとで来る?」
「おぅ。行けたらな。」
うれしそうにニッとわらう。
「ほなまたな?」
お弁当を持って部屋を出て屋上へ向かう。
・・・なんやろなぁ。
さいきん矢口おかしいなぁ。
思春期か?
そうなんか?
かわいい顔してるけどやっぱり男なんやなぁ。
意外に大きいなアイツ・・・てなにちゃっかり観察しとんねんなアタシ。
ふ〜ん。
矢口もああゆうことするんやなぁ。
まぁ健康な少年としては間違ってはないよな。
あんなことあったにしちゃあまっすぐに育ったよな矢口。
よかったよかった。
- 12 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月22日(水)13時06分05秒
屋上のドアを開ける。
あぁやっぱりな。
めっちゃええ風やん。
「あれ?中澤先生?」
ん?ききなれた声やな?
声のほうをみるとごっちんとよっさんがおった。
・・・この2人も名前ややこしいんよなぁ。
「・・・マキちゃんにヒトミちゃんか・・・」
「違うよ。後藤はマサキだよ。」
やる気のない声に少しだけ怒気を含ませて反論する。
「自分はカズヨシです・・・まぁ別にいいですけどね。」
まぁよっさんはゆわれなれとるからなぁ。
「ごっちんそんなに怒ることないやんか・・・もうご飯食べたんか?」
「これから。」
ほんでか・・・いつもこんなことじゃ怒らんもんな。
「さてとアタシもご飯食べよ。」
お弁当を広げる。
- 13 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月22日(水)13時06分38秒
「矢口さんは?」
よっさん・・・なんでアタシにきくん?
「あとで来るってゆうてたけど?」
あの状態ってどれくらい続くもんなんやろ?
女のアタシにゃわからんことやね。
「なににやけてんのさ?なんかやらしいぞ?」
なんやごっちん?
「なにがやねん。やらしいのは矢口やろ?」
しまったいらんことゆうたかな?
2人の目がアタシの一言で変わる。
「やぐっつぁんがどうかした?」
「違うよ・・・そこはなにをしたってきくべきだよ。」
コイツらなにうれしそうにゆうとんねん。
この年頃の男どもはこの手の話が好きやなぁ。
たのしそうやな?
- 14 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月22日(水)13時07分23秒
さっさと飯くって部屋でぼーっとしよっかな?
昔みたいに矢口の近くにいといたらな
危ないって事はなくなったからなぁ。
はぁ・・・ええ天気やなぁ。
「ちょっと裕ちゃん先生くわしくきかせろよぉ。」
「いやくわしくっていうのは矢口さんのプライバシーに・・・
あっでも自分もしりたいっす。」
「やかましい。」
一言ボソッとゆうと2人は静かになる。
「よっすぃのせいだよ?」
「えっごっちんだろ?」
なになすりつけあってんや?
かわいらしいもんやな・・・
それよりはよ飯くお。
おわり
- 15 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月22日(水)13時08分15秒
- 更新終わりです。
- 16 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月22日(水)13時11分17秒
- こんな感じの話になりました。
視点はいろいろ変わります。
突然・・・えって思う人が出てくることがあります。
- 17 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月22日(水)13時14分53秒
- ゴールデンウィーク中からポツポツ書いてたんで
18個くらい作ってしまったんで話はだいぶ決まってます。
だから今回はお願いは聞けません。
申し訳ないです。
- 18 名前:ユウ 投稿日:2002年05月22日(水)13時41分43秒
- やった、一番のり。
ちぃさん新スレ、待ってました!
でもすっごく意外な展開。男子校かぁ〜。
続き、楽しみです。
読み続けるんで、頑張って下さい。
- 19 名前:読者 投稿日:2002年05月22日(水)14時25分49秒
- 新スレも期待大。
保健室で、目の前に中澤センセ・・・やぐっちゃんもキツイっすな。
がんばれマササト!!
- 20 名前:ぶらぅ 投稿日:2002年05月22日(水)15時02分44秒
- 男子校ですか〜
なんかすっごくおもしろそうです!
がんがってください(w
- 21 名前:名無し読者 投稿日:2002年05月22日(水)17時26分52秒
- そういや、中澤さんが矢口さんのANNにゲストで出た際に、
「矢口、保健室おいで!」と嬉しそうに言ったのを思い出しました。
- 22 名前:名無し読者 投稿日:2002年05月22日(水)23時26分48秒
- いいなぁ、いいなぁ…。
みんな 学ランなんだ…。
やっぱ イイオトコは 黒の詰襟に金ボタンでって…
趣味きつすぎ?
- 23 名前:名無し読者 投稿日:2002年05月22日(水)23時50分34秒
- ごくせんの姐さん白衣がいい感じです。
回を重ねるたびに美しくなっていってるのは・・・私のよくめでしょうか?(w
ちぃさんいつもほんわかやぐちゅーをサンキューです。
- 24 名前:名無し読者 投稿日:2002年05月23日(木)00時24分59秒
- 鈍感な中澤先生サイコー!
話のストックがかなりあるようですね。
更新が楽しみです。
- 25 名前:やぐちゅー中毒者セーラム 投稿日:2002年05月23日(木)00時35分54秒
- マササト、ガンバレ!
こういうやぐちゅーもまた、最高ですね!
- 26 名前:読んでる人 投稿日:2002年05月24日(金)09時49分22秒
- 男子校とは、これまた変わった設定ですね。
しかし、だぶだぶの学ランを着てる矢口を想像するだけで萌える〜(w
- 27 名前:時雨 投稿日:2002年05月26日(日)02時31分43秒
- 前のやつから読んでるんですが、これが初カキコです。
設定が今までなかった新しいやつなので期待してます!
これからの展開が気になりますね。
これからはレスしてきたいです。頑張って下さい。
- 28 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月26日(日)19時18分31秒
- たくさんのコメントありがとうございます。
今回は矢口さん視点で。
- 29 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月26日(日)19時19分25秒
なんだよ・・・せっかくサボったのに他のヤツいるわ
裕子をベットに押し倒しても不思議そうな顔されるわで散々だな・・・
しかもなんだ?
裕子はなんであんな無防備に男の身体に触るんだ?
いくら生徒とはいえ男だぞ?
簡単に額なんか触んじゃねぇよ。
・・・アイツが裕子に惚れたらどうすんだよ?
わかってねぇな・・・
保健室の外はざわざわしてる。
あぁもう飯くいにいかないとなぁ・・・
でも・・・どうしよぉ?
なんとかしないとなぁ・・・コレ。
ぬいちまうか?
だめだなぁ・・・ここは裕子の仕事場だもん。
しられたら立ち入り禁止にされそうだ。
なんでこんな元気なんだオイラのは・・・
そっかアレ思い出したらいいんだよ。
ひさびさにあのセリフ聞いたところだしな。
- 30 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月26日(日)19時20分37秒
『アンタら・・・アタシの仕事場でなにすんねん。』
裕子が少しドスのきいた声でいったとき部屋の中が凍った。
オイラの背中の上で荒い息を吐きながらオイラのをいじってたヤツも
オイラの手足を押さえてたヤツらも止まった。
破かれたカッターシャツは仕方ないにしろひざに引っかかってたズボンを
片手であげながら裕子の後ろに隠れた。
後ははっきり覚えちゃいない。
裕子のひざの上で『怖かった』ってなんどもいいながら泣いたんだ。
相手のほうが力が強かったし数も多かった。
自由を奪われてされるがままになった。
イヤなはずなのにたってる自分がくやしかった。
そうなんだ・・・裕子がこなかったらオイラは絶対やられてた。
『この顔も身長も声も名前もみんな嫌いだ!』って
いいながら裕子のひざで泣いた。
- 31 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月26日(日)19時21分09秒
- そのとき裕子がいったんだよな・・・
『なんや?矢口は男の子やろぉ?うまいことやったらアンタえらい有利やで?
うまいこと男をいなしてうまいこと女を捕まえられる。ええなぁ・・・
これからがお楽しみの時期やのにへこんどったらもったいないで?』
しばらくは裕子が近くにいてくれたから
手を出されそうになっても助けにきてくれた。
小さい体をいかしたケンカの仕方なんかも教えてくれた。
なんでそんなことしってるのかは疑問だったけど・・・
ん?おさまったか・・・
アレ思い出したらなえるよなぁやっぱり・・・
- 32 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月26日(日)19時21分47秒
さてと・・・屋上いこっかなぁ。
裕子が飯くってるはずだから。
途中の購買でパンを買う。
「あっマリちゃん。きょうもかわいいねぇ。はいっ200円だよ。」
「あれ?10円いらないのかよ?」
「やだねぇ・・・おまけだよ。」
おばさんは顔を赤らめる。
有利ってこういうことなのかなぁ?
でも裕子が気づいてくんなきゃ意味ねぇじゃん。
「ありがとぉ。」
でも精一杯の笑顔を見せておく。
また負けてくれるかな?
ふと周りの男どもの視線を感じてうつになる。
この身長と声じゃあ遠くからでもすぐにオイラだってバレるんだよなぁ・・・
まぁ今年から3年だし手を出してこようとするヤツはいないだろ。
ちびっとはケンカもできるようになったしな。
- 33 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月26日(日)19時22分32秒
しかし裕子は鈍感だよなぁ・・・わかってもいいと思うんだけどな。
オイラが裕子を好きってこと。
アレが原因かな・・・一番情けないとこみられたからなぁ。
屋上への扉にたどり着いた。
わいわいいってる声がする。
なんだ裕子だけじゃないのかよ・・・じゃあ裕子って呼べねぇじゃん。
おもしろくねぇなぁ。
戸を開ける。
「なんだごっつぁんとよっすぃじゃん。」
「あっやぐっつぁん」
2人の横で弁当を食べ終えたらしい裕子がぼーっと空を見上げてる。
風が裕子の髪をゆらしていく。
横顔好きだなぁ・・・
昔はいつも近くにいてくれたのに・・・
変なヤツに狙われてても裕子の近くにいれた昔のほうがよかったかもなぁ・・・
「やぁぐぅちさんっ!」
「ん?」
よっすぃがにやにやしてこっちをみてる。
「なにみとれてんのやぐっつぁん・・・」
ごっつぁんもにやにやしてる。
「うっせぇよバーカ!」
まずいなぁ・・・
「なんや矢口?裕ちゃんにみとれてたん?」
裕子もわらってる。
- 34 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月26日(日)19時23分10秒
・・・・・・コイツはわかってねぇやつだ。
とりあえず裕子の背中あたりに軽くけりを入れる。
あっまた足をとられた。
「ん?もうおさまったんか?」
・・・どこみてんだ。
「エロ教師。」
「・・・なんやて?」
いつかきいたドスのきいた声。
でもオイラは怖くなんてなかったりするんだよなぁ・・・
裕子の力が意外に弱いことをしってるから。
睨んでもきかないことをさとった裕子はにやっとわらう。
?なんだろ?
足をぐいっと引っ張ってオイラをとなりにすわらせる。
・・・なんかいつもと違うぞ?
「なんだよ?」
- 35 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月26日(日)19時23分45秒
裕子が目をじっとみてくる。
「なん・・・・・・」
だんだん周りの音が消えていく。
オイラの意識が裕子にだけ向いていく。
裕子がオイラにわらいかける。
それもいつもと違った笑顔で・・・背中がゾクゾクする。
こんな表情の裕子はみたことがない。
なにか物欲しげな顔で自分の唇をペロッとなめたあと
オイラの頬を指でつぅっとなでた。
せっかく冷ました身体が熱を帯び始めるのがわかった。
ヤバい・・・
「おっ!矢口さん元気ですねぇ!」
よっすぃのちゃかす声が耳に入る。
裕子がいつもの顔に戻ってクスッとわらう。
「エロ矢口。」
・・・くそっなんでよりによってコイツらの前で。
2人とも興味津々でこっちをみてる。
「さてとご飯も食べ終わったことやし部屋もどるわ。じゃあな。」
裕子が手をヒラヒラさせて屋上から消える。
- 36 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月26日(日)19時24分24秒
「やぐっつぁんすごいねぇソレ。」
・・・・・・
「あいかわらず中澤先生には弱いですねぇ。」
・・・・・・
女はいいよなぁバレねぇし。
はぁでも・・・なんとも思ってないからコイツらの前であんなことできるんだろ?
「「おぉ・・・」」
・・・おさまった。
「いちいち反応すんじゃねぇよバカ。」
「バカっていわれたよ?」
「え?ごっちんでしょ?」
なにいってんだ・・・2人ともだバーカ。
コイツら今年入ってきたからしらないんだよなぁ昔のオイラのこと。
だから気楽でいいんだけどな。
- 37 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月26日(日)19時24分58秒
・・・コイツらいなかったらまた裕子押し倒すとこだった。
オイラはしってるんだ・・・
のしかかられるときの恐怖。
身体を這い回る手の不快さ。
勝手に上がる体温への歯がゆさ。
それを裕子に味あわせるわけにはいかない。
「矢口さん食べないんですか?昼休み終わりますよ?」
「いい・・・昼からもサボる。」
チャイムが鳴る。
「ほらっお前らは行ってこいよ。
はじめでつまずくと3年間こけっぱなしだぞ?」
「やぐっつぁんだっていまこけかけてるのに・・・」
ごっつぁんが不満そうにいう。
「うるせぇ・・・頼むから1人にしてくれ。」
2人に背を向ける。
「わかったよ。」
「矢口さん。じゃあまた。」
扉がしまる音がして屋上に1人になる。
・・・どこか見つからないところ行かないとなぁ。
裕子に見つかったら2時間連続サボったこと怒るだろうし・・・
扉の上のとこ登ろ。
チョコっと寝るか・・・
おわり
- 38 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月26日(日)19時26分13秒
- はいっ更新終わりです。
- 39 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月26日(日)19時28分35秒
- 頭ん中で映像にしながら読んでいくとイメージがわきやすいと思うんですが・・・
そのとき矢口さんの学ランはダブらせておいてください。
くれぐれもお忘れなきようお願いします。
- 40 名前:ちぃ 投稿日:2002年05月26日(日)19時32分11秒
- 次回の視点はまた別の人にするつもりです。
これからは誰視点と前置きすることを止めて読み取ってもらうことにします。
それで誰かわからなかったら申し訳ないです。
ではまた。
- 41 名前:読んでる人 投稿日:2002年05月27日(月)11時33分12秒
- 知ってか知らずか、矢口の男心を弄ぶ(?)中澤姐さんに萌え
- 42 名前:女読者 投稿日:2002年05月28日(火)16時37分57秒
- 前作から読ませていただいてる者です。
今回の設定かなり好きです!
矢口が男とは想像もつきませんでした。
更新楽しみにしてます。頑張ってください!
- 43 名前:名無し愛読者 投稿日:2002年05月31日(金)11時25分08秒
- そろそろご更新を(w
- 44 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月01日(土)22時16分07秒
更新します。
- 45 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月01日(土)22時16分38秒
なんだこの人たち?
思ったより弱い?
・・・後藤が強いの?
でもこの前やぐっつぁんに負けたよ?
・・・わかんないなぁ。
急に教室の戸が開く。
「なんやごっちんか。」
裕ちゃん先生・・・なんやってなんで?
「おぁっ派手にやったなぁ。」
倒れてるヤツらのケガの具合をみてまわる。
白衣のポケットからバンソーコーをだしてペタペタはっていく。
「こういうことするヤツアタシの城には入れたくないわ。」
ぶつぶついってる。
・・・・・・こういうこと?
ふと目があうとニヤッとわらう。
「アンタかわいいからなぁ。」
え゛っ!
- 46 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月01日(土)22時17分21秒
裕ちゃん先生?
ヤツらの身体必要以上にみてない?
「アカンなコイツ・・・もぉ腹に脂肪ついてるわ。コイツは・・・筋肉無いやん。
んっ・・・コイツはなかなか・・・でも背面と腹面のバランスが・・・」
筋肉フェチ?
筋肉マニア?
やれやれって首を振りながら後藤のとこへくる。
「ついでやしごっちんのもみとこ。」
返事なんか待つつもりもなく片手で
カッターシャツのボタンをプチプチはずされる。
裕ちゃん先生の仕事って?
倒れてたヤツらがチラチラこっちをみてる。
・・・後藤マジで狙われてたの?
「アンタ・・・ヒゲとか濃くないよなぁ?」
「あっうん。」
「じゃあこれからか・・・土台は申し分ないな。ええ骨格や。」
二の腕をつかまれる。
「力入れて?・・・ぬいて?」
なんかうなずいてる。
「ええ肉質やな。」
・・・後藤はウシ?
「そら基礎だけでヤツらに勝てるわけやな・・・」
ちょっと複雑な顔をしたあとこっちをみてわらう。
「よっさんとええ勝負や。」
・・・よっすぃもチェックされたの?
「はよ裕ちゃん好みの筋肉つけてや?」
- 47 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月01日(土)22時17分57秒
・・・・・・
「だからやぐっつぁんいい身体なの?」
「なんで矢口がでてくんの?」
「チェックしてないの?」
?
無言で固まってる。
「しまった。1年ときみたきりや・・・」
・・・してたの。
「アンタはまだやな・・・矢口は腹割れてる?」
・・・そういえば
「割れてた。」
「ふ〜ん。・・・バランスよくついてるかなぁ?」
なにわくわくしてるの?
「こうしちゃおられん。矢口探しにいこ。」
・・・・・・先生だよね?
「後藤もいっていい?」
いまから教室なんかいきにくい。
「ん?ええよ?」
倒れてたヤツらもいきたそうにしてる。
それに気づいた裕ちゃん先生が目をすっと細める。
「アンタら矢口に手ぇだしたらどうなるかよぉ考えや。」
後藤が聞いたことない低い声で小さくつぶやく。
それは小さいくせにしっかり耳にはいってきた。
冗談でだすドスのきいた声なんかと違ってた。
- 48 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月01日(土)22時18分33秒
「はよ探そっと。」
わくわくした顔に戻って楽しげに教室をでる。
人のこといえたもんじゃないけどこの人にはいえそぅ。
変わった人だね裕ちゃん先生。
「授業中だと思うんだけど?」
後藤も呼び出されなかったら受けてたはずだから。
「そっか・・・アイツら朝から元気やなぁ。
ふつう昼から呼び出すやろ?」
そういう問題かなぁ?
「ひとまず保健室へ戻るか・・・ごっちんも来る?」
あっわかってたんだ教室に帰りづらいこと。
「うん。」
- 49 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月01日(土)22時19分58秒
「そこの名簿に名前かいて。」
後藤真希っと。
この名前がすでにまぎらわしいと思う。
「お茶入れるからすわっとき。」
勧められたイスにすわる。
「あっしまった・・・最近お客用わったんや。買いにいくの忘れてた。」
そこにあるのは?
裕ちゃん先生が後藤の視線に気づく。
「これか?これ矢口のやねん。ほれっ。」
カップの底をみせてくれる。
『オイラ用』
・・・こんな子供みたいなことするんだやぐっつぁん。
「紙コップでええかな?」
「うん。」
けっこう手際よくお茶を入れてる。
「なんでお茶?」
「あぁ矢口がいつもお茶ってゆうから。」
「ふぅ〜ん。」
「あっそや・・・最近矢口がおかしいんやけどなんかしらん?」
「おかしい?」
・・・さっきからやぐっつぁんばっかり。
「最近よぉおこんねん。蹴ってくるしなぁ・・・」
裕ちゃん先生は寂しそうにわらう。
いつもきっちりガードしてるからへこんでないと思ってた。
- 50 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月01日(土)22時20分34秒
「アタシのこと鈍感やってゆいよんねん。失礼やろ?
めっちゃ敏感やっちゅうねん。」
・・・ずれてるよ?
「やぐっつぁん相手でもそんな話しするの?」
「そやで?」
軽い下ネタさらっていわれたらドキッとするんじゃないのかな。
それが好きな人なら・・・
「男心わかってないよ・・・」
「アホやな・・・わかるわけないやん。女やねんもんアタシ。
なんやねんみんな一人前の男ぶってからに。
矢口のことなんかどんどんわからんようになんねやもん。」
そんな寂しそうな顔しなくても・・・
「簡単だよ・・・やぐちぃなに考えてんの?って
かわいく聞けばいくらでも口を割るよ。男は単純にできてるんだよ?」
「そんなもんか?」
ため息をつきながらお茶を飲む。
しばらくしてニヤッとわらう。
?
「はよ矢口こぉへんかなぁ?お腹割れてんのかぁ・・・」
・・・・・・やっぱり変わってる。
- 51 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月01日(土)22時21分16秒
チャイムが鳴る。
「おぃーっす!」
やぐっつぁんが来た。
速いよ・・・ありえない。
途中で抜けたな?
名簿に名前を書き込んでる。
「ごっつぁんじゃん。」
「うぃ〜す。」
あっイスないか。
「あっいいよ。オイラのここにあるから。」
ベットの下からイスをひきずりだす。
「ついでにこのベットもオイラの。」
「人がおらんかったらな。」
なんで『アタシの城』に『オイラの』がこんなにいっぱいあるの?
イスの丸い部分にあぐらをかくやぐっつぁん。
後藤だったら落ちそうだよ。
やっぱりちいさいなぁ。
- 52 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月01日(土)22時21分56秒
「お茶。」
「あ?仕方ないなぁ。」
・・・この空気。
「あの・・・後藤じゃまだったら・・・」
「別にええよ?」「別にいいよ?」
いや・・・後藤がいづらかったりするんだけど・・・
「はいお茶。」
「おっサンキュー。」
・・・やぐっつぁん裕ちゃん先生といるときそんな顔でわらうんだ。
「そうだっ!今日なにかあっただろ?
さっき空き教室でたむろしてたヤツらにじろじろみられたんだよ。
バンソーコーはってあったからしってんだろ?」
・・・やぐっつぁん自分で火に飛び込んだ。
- 53 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月01日(土)22時22分34秒
「ちょっとカップ置いて?」
「ん?なんだよ?」
カップを近くの机に置くやぐっつぁん。
「身体みせて?」
「え?」
びっくりしてるやぐっつぁん尻目にボタンをはずしていく。
「・・・シャツ全部脱いでもらおっかな?」
けっきょく前をはずしただけじゃなく上半身を裸にしてしまう。
「おっおいっなにするんだよ裕子!」
?
「裕子?」
・・・やぐっつぁん裕子って呼んだ?
やぐっつぁんがしまったって顔をする。
- 54 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月01日(土)22時23分05秒
裕ちゃん先生は真剣な顔でやぐっつぁんの身体をみてる。
胸筋あたりをペタペタ触ってる。
「ふ〜ん・・・左右のバランスでいえば右が強いか・・・」
「なんだってんだよぉ。」
やぐっつぁんは文句をいうくせに動かないでされるがままになってる。
「あっほんまや薄っすら割れてるな。これぐらいがいいよなぁ。」
「んぅ・・・くすぐったいって。」
手の甲でやぐっつぁんのお腹をなでる。
・・・なんかすごくやらしい光景じゃないの?コレ。
「あっ・・・おいっもぉオイラにさわるなよ。」
あぐらの中心を手で隠す。
・・・・・・そりゃね。
- 55 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月01日(土)22時23分44秒
「まだアカン。」
裕ちゃん先生はやぐっつぁんのイスをくるっと回す。
今度は背中をペタペタやってる。
「筋層じたいはそんなに厚くはないな。
まぁ腹筋とのバランスを考えるとコレでちょうどかな。」
ちょっと遠くからやぐっつぁんを眺める。
「ええんちゃう?」
珍しいんじゃないの?
・・・ここまでほめるのは。
「もぉいい?」
やぐっつぁんは泣きそうな声になってる。
かわいそうだね。
- 56 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月01日(土)22時24分15秒
「まだ。最後のチェック。」
「!!!」
後ろからギュッと抱きしめる。
「んっ筋肉はやらかいなぁ。」
やぐっつぁんは言葉すら出なくなってる。
裕ちゃん先生がイスを回そうとする。
「まてっ!!回すな!回したら後で蹴りまくってやる!
・・・ごっつぁん・・・手かしてくれっ・・・ベットに移りたい。」
苦労するなぁやぐっつぁん。
「はぁ・・・いてぇ・・・」
なんでそんなに我慢するのかなぁ・・・後藤ならいまの確実に・・・・・・
- 57 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月01日(土)22時24分59秒
「それで?どうなんだ?」
ベットに入って体育座りでごまかすやぐっつぁん。
「ん?そやなぁ・・・全体的に付きすぎてない感じがええな。矢口の骨格にあってる。
少し左右差があるけど右利きやからなだけで誤差の範囲や。
腹筋も背筋もええばらんすやな。」
裕ちゃん先生はやぐっつぁんの頭をなでる。
「ええ身体やな。安心した。」
やぐっつぁんがうれしそうにわらう。
一瞬裕ちゃん先生が困った顔をした。
「さてと飯くいにいってくる。」
やぐっつぁんにカッターを手渡しながら早口にいう。
「あっ?なんだよ。なにかご褒美ないのかよ?せっかく頑張ったのに。」
「ご褒美・・・かぁ・・・ごっちん先に出といてくれるか?」
「ん?いいよ。」
保健室をでる。
「お?おいゆぅ・・・」
・・・なにしたの?
「じゃいってくる。」
「あっオイラも・・・」
「カッター着てからやろ?」
- 58 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月01日(土)22時25分44秒
裕ちゃん先生が出てきた。
「いこか?」
心なしか暗い。
やぐっつぁんの身体みるまでのハイテンションはなんだったの?
「なぁごっつぁん?」
「なに?」
「男心について教えてくれたやろ?」
「うん。」
「お返しに女心について教えといたろ。」
なんで泣きそうなの?
「女心は2重構造や。
ほんまはしってんのに・・・ほんまにしらんってことがときどきあるんや。
しらんほうが幸せなことはしらんことにしときよんねん。わかるかな?」
わかんないよ?
「中ブタが取れたらいらんことが見えてな頭おかしなるんや・・・
だから2重構造にできてんの。」
- 59 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月01日(土)22時26分17秒
食堂についたんだけど・・・どうしよう。
「ほれっあそこによっさんいるわ。いってきぃや。」
「裕ちゃん先生は?」
「食う気せんからフラフラしとくわ。じゃあな。」
・・・おかしいよ?
「大丈夫?」
「ん?アタシか?・・・・・・いまのところはな。」
辛そうにわらってほんとにフラフラどっかへ歩いていった。
「うぃっす!よっすぃ。」
「あっごっちん。いまの中澤先生?なにかあった?」
わからないけど・・・なにかあったんだろうなぁ。
「中ブタが取れて頭がおかしくなりそうなんだってさ。」
「なんだそれ?」
「後藤もわかんない。」
女ってわかんない。
おわり
- 60 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月01日(土)22時26分47秒
- 更新終了です。
- 61 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月01日(土)22時29分42秒
- 動き始めたって感じですね。
ここからはいつものほのぼのした感じではなくなります。
いろいろ悩んでもらおうと思うんですよ。
人を好きになるだけで幸せになれたらいいのですが
そうもいかないのが現実ってもんですから。
- 62 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月01日(土)22時34分40秒
- 設定が現実とかけ離れているもんで
出来事は起こり得そうな内容にしていきたいと思います。
かといって地味な内容ばかりでは読む気をなくされそうなので
それなりに事件を織り交ぜながら・・・
ではまた。
更新は最低1週間あくかと思うんです。
すいませんねいそがしいもので。
- 63 名前:ちっちゃいものファン倶楽部会長 投稿日:2002年06月02日(日)02時59分46秒
- 今まで心ときめかせた人(キャラ)
ドカベンの殿馬くん。キャプテンハーロックのトチローetc
やたらと小さい人が多かった。誰も私の趣味に賛同してくれなかったけど…
実在の人でもブルースブラザースのベルーシ。キャイーンの天野くん。アリキリの石井さん。
そして、重度のヤグオタ
なので、マササトくん。ツボなんてものじゃないです。
ダブダブ学ラン想像しながら、もんどり打って居ります(w
本当に彼が実在したならば、私の人生、相当大変な事になると思われ(爆
- 64 名前:名無しさん 投稿日:2002年06月02日(日)10時15分32秒
- ここは高校ですよね?
- 65 名前:読んでる人 投稿日:2002年06月02日(日)10時21分35秒
- 男に襲われる男矢口、そして男後藤・・・
ココの男子校、恐すぎ(w
- 66 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月02日(日)21時40分09秒
- >>64
高校ですよね?って?
自分の高校時代けっこうサボったり・・・無駄に保健室の先生と仲良かったり・・・
自習なんて時は外へドーナツ買いに学校抜け出したりしてましたから・・・
↑
もちろんジャンケンで負けた人がです。
たぶんいまの高校生より自由だったかもしれません。
そんな気分で書いてるので今の高校生が読むと違和感があるかもしれませんね。
ってそういう意味の質問ではないとか?
どういう意味の質問でしょう?
- 67 名前:名無し愛読者 投稿日:2002年06月03日(月)00時39分04秒
- 面白すぎ!!
- 68 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月07日(金)22時10分32秒
- 更新します。
- 69 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月07日(金)22時11分30秒
・・・ごっちんが保健室にきていろんな事がわかった。
ほんまはしってたんやなぁアタシ。
『アタシの城』のはずの保健室の中に矢口のものがあふれてるのも
矢口のことがわからんようになるのが悲しかったのも
たった1つの簡単なことが原因なんや。
アタシはずっと矢口が好きやったんや。
- 70 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月07日(金)22時12分04秒
・・・たぶん矢口を助けたときやな。
女の子みたいな声で泣くくせに
ヤツらの刺激にビクビク反応してる矢口をみてしまったから・・・
世の中弱肉強食やで?
欲しいもんは弱いもんからとったらええんや。
安全地帯つくってるつもりで閉じ込める檻もつくってた。
でもどっちもアタシの正直な気持ちからきてるんやで。
どっちにも偽りはない。
そうか・・・だからあぁゆうヤツらを保健室に入れたくなかったんやな。
矢口を傷つけられんように・・・矢口を奪われんように・・・ってな。
あまりにも利害が一致してたから自分で気がつかんかった。
都合のいいほうしか・・・人に後ろ指刺されへんほうしか・・・
認識してへんなんてアタシもズルいな。
- 71 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月07日(金)22時12分43秒
でもほんまはしってたんやでアタシ。
矢口の身体があの頃とは違うこと。
檻なんか役に立たんくらい矢口が強くなってること。
あと・・・ごっちんが来たらアタシが全部わかってしまうことも。
そう・・・全部な。
だからアタシが必要やった頃の矢口の面影を探してたんや。
アタシのひざで泣いてた頃の矢口が欲しかったんや。
『アンタ・・・アタシの仕事場でなにすんねん。』
アレはアタシを押さえ込むための言葉やったんやなぁ。
なぁ矢口・・・・・・ヤツらと一緒なんはアタシのほうや。
無意識やったけどあんとき矢口を止めんかったら
アタシは絶対止まらへんってしってたんや。
アタシの身体は正直やから。
- 72 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月07日(金)22時13分20秒
ほな矢口にケンカとか身体のきたえ方とか
教えたんはなんやったんやろ?
骨格とか筋肉の質とかけっこう不利な条件やったのに
アタシは矢口が好きやった。
だから好きな身体になって欲しかったってことか?
アレかな・・・
『裕ちゃん好みの筋肉つけてや』
ごっちんにゆうたけどアレ・・・ほんまは矢口にいいたかったんやな。
なんにしろアタシは自分勝手や。
アタシは好みの形をした無力なおもちゃが欲しかったんやもん。
そうや・・・なんだかんだゆうたかてアタシは矢口が欲しかっただけなんや。
けっきょく矢口の気持ちなんてなんも考えてないやん。
それが間違ってるのしってたから気づかん振りしてたんや。
- 73 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月07日(金)22時13分57秒
無力やった矢口を他のヤツから守ってやりたい気持ちと
自分のおもちゃにしたい気持ち。
守ってやる必要がなくなってしまったから・・・
隠してたほうだけが残ったから・・・
気づくのも時間の問題やったんや。
アタシ・・・よぉ精神破綻せんかったもんやな。
本気で守りたくて本気で・・・・・・
- 74 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月07日(金)22時15分20秒
うぅでも・・・矢口好きやなぁ・・・別におもちゃやなくてもいい。
どんな形でもいいから矢口が欲しい。
矢口をアタシだけのもんにしたい。
なんやったらアタシがおもちゃになっても・・・
・・・・・・
って・・・アカンってそれは。
なんにせよそれは学校に勤めてる立場のもんが生徒に持つべき感情やない。
そやろ?
さっさとフタを閉じてしまおぅ。
アタシは矢口を守ってやりたかっただけなんや。
そういうことにしとこうや。
- 75 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月07日(金)22時16分00秒
矢口はアタシの大切な生徒。
アタシは保健室の先生で生徒の逃げ場所をつくってただけ。
そうやで?
たったそれだけのことや。
それだけのこと・・・
・・・閉じれたやんな?
・・・・・・・・・
おわり
- 76 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月07日(金)22時16分34秒
- はい更新終わりです。
- 77 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月07日(金)22時18分30秒
- ここで悩まんかったら嘘だと思うんですよ。
それなりに人生を歩いてきてる人ならね。
というわけで悩んでいただきました。
- 78 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月07日(金)22時21分40秒
- 次はまた初登場の人がちょろっと出てきたりします。
ではまた。次も1週間くらいあきます。
- 79 名前:名無しさん 投稿日:2002年06月07日(金)23時29分23秒
- やたっ!更新だ!!
自分の気持ちに気づいて悩んだ中澤先生。
この大人の事情を矢口くんは解ってくれるのかな?
- 80 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月08日(土)00時21分00秒
- 普通の先生ならたしかに悩むだろうな(w
1週間後を楽しみにしてます。
- 81 名前:読んでる人 投稿日:2002年06月08日(土)11時46分54秒
- う〜ん、なんかせつないねぇ。
しかし、中澤はいつまで自分の本心にフタを閉じ続けていられるだろう・・・
矢口が無理矢理こじ開けるか、あるいは自分で開けるのか・・・。
- 82 名前:名無しさん 投稿日:2002年06月08日(土)15時33分50秒
- えっと、ここは高校?って意味です。
自由すぎるとかそーゆーのではないです。
- 83 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月08日(土)21時00分17秒
- あぁっほんまや!!!
設定なんかをすっ飛ばしてるせいで高校とは一言もゆうてへん!!
いやぁ年齢から推定してもらおうかと・・・
あっでも微妙にいじってあるし・・・
学校名もないですよね。
でもそれで良いんですよこのばあい。
というわけで発見&言い訳でした。
>>82
指摘ありがたくおもいます。
- 84 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月09日(日)12時28分49秒
次のを書いてみてけっこう短かったので更新しておきます。
- 85 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月09日(日)12時29分22秒
矢口さんに聞くとけっきょくあの日は先生は帰ってこなかったらしい。
保健室の先生ってそんなもんでつとまるの?
楽そうでいいなぁ・・・
男子校の保健室の先生・・・ハーレムじゃないの?
・・・矢口さんって中澤先生好きだよね。
反応が半端じゃないもん。
頬をなでられただけで・・・あんなふうになるものかな?
- 86 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月09日(日)12時30分05秒
「ひとみちゃん!」
あっ!
「ごめん梨華ちゃんおそくなって。いつもわざわざごめんね。」
「どうせ学校からの帰り道だし・・・家近いもん。
部活ない日ぐらいいいよ。」
・・・梨華ちゃんの制服かわいいんだよねぇ。
このへんの女子校のなかでも特に・・・
最近ただの幼馴染って立場が辛くなってきた。
まぁでも幼馴染だからこその役得なんだよねこれも。
「もぉひとみちゃん・・・なににやけてるの?」
「え?制服かわいいなぁって。」
・・・・・・?
なにおこってんの?
「どうせかわいいのは制服だけですよぉ・・・」
- 87 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月09日(日)12時31分01秒
?
「でもその制服着てて一番かわいいのは梨華ちゃんなんだよ?」
ん?
うつむいた。
「どうしたの?」
「ひとみちゃんのバカ。」
はぁ?なんで?
せっかくほめてんのにバカっていわれたよ。
はじめに制服かわいいっていったのがいけなかった?
・・・先に梨華ちゃんほめたらわらってくれたかな?
???
「なに考え込んでるの?」
梨華ちゃんははずかしそうに見上げてくる。
?
「どうしたの?なんかあった?」
「どうして?」
?
「はずかしそうな顔してるから。」
「ひとみちゃんってほんとに・・・はぁ・・・」
ほんとになに?
ため息つきだしさ。
「その鈍感さをどうにかしてよもぉ・・・」
鈍感?
- 88 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月09日(日)12時31分51秒
「あっ!あれって矢口さんって人でしょ?」
視線のほうをみると矢口さんがいた。
どこにいても目立つんだよねぇ。
一番小さいサイズだっていってたっけ?
それでもあまってるんだ?
「そうだよ?呼んでみようか?」
「だめだよ。ほら女の人と話しこんでる。」
あぁ中澤先生ね。
「あの人は中澤先生っていうんだ。保健室の先生だよ。」
矢口さんが中澤先生の腕をつかんでなにかいってる。
けど中澤先生は視線を泳がせてる。
?
ケンカ?
「うるせぇ!オイラはオイラのしたいようにするんだ!」
矢口さんは門のほうへ歩いてきた。
中澤先生はしばらくその場で矢口さんを目でおったあと校舎へもどっていった。
- 89 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月09日(日)12時32分27秒
「帰りですか矢口さん?」
「おぅなんだよっすぃか。帰りは帰りなんだけどな・・・
イライラしてしょうがないんだ。」
眉間に縦ジワがある。
「さっき中澤先生と話してませんでした?」
「なんだみてたのか?
アイツ最近おかしいんだよ・・・気がつくと泣きそうな顔してるし
さっきももぅ保健室くんなっていうんだ。」
矢口さんが眉をしかめてる。
想像つかないなぁ・・・
いつも冗談ばっかりいってて人のことも自分のことも
豪快にわらいとばしてるのに。
?
「気を引くためとか?」
- 90 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月09日(日)12時33分28秒
パシッ
「ひとみちゃん最低!!
どうしてあの人の顔みててそんなこといえるのよ!!」
突然梨華ちゃんに叩かれた。
なんで?
「どんな顔してた?」
矢口さんが真剣な顔で梨華ちゃんを見上げる。
「なぁ教えてくれよ。」
梨華ちゃんの腕をつかむ。
・・・近づきすぎだよ矢口さん。
梨華ちゃんだってちょっと赤くなってるし。
「さっき来るなっていわれたっていってましたよね?
それ絶対嘘ですよ。」
梨華ちゃんはきっぱり言い切る。
なんでわかるの?
違ってたらどうすんの?
「今にも泣きそうな顔だったから・・・今ごろ泣いてるかもしれないです。」
・・・ほんと?
あの先生がなくの?
「アイツなんで1人で泣くんだよ!!やっぱ戻るわ。
じゃあな!よっすぃと・・・?」
「石川梨華です。」
「梨華ちゃんサンキュー!!」
矢口さんは笑顔でお礼をいったあとダッシュで校舎に向かった。
- 91 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月09日(日)12時34分05秒
なんで最後笑顔なの?
梨華ちゃんも顔赤いしさ・・・
「カッコイイ・・・」
「なんで?かわいいじゃないの?」
「かわいいけど・・・でもねあの人私たちに心配かけないようにってわらったんだよ?
ほんとは自分のほうが心配でしかたないのに。」
そうなの?
「わからないの?落ち込んだままだったら大丈夫かなって心配しちゃうでしょ?」
確かに・・・
「すげぇー矢口さんカッケー!」
「遅いよ・・・ひとみちゃん・・・」
自分にもそんなことできるかな?
よしっ・・・これからは矢口さんを師とあおいで男の道を極めよう。
そうだそうだそれがいい。
是非矢口さんに弟子入りしよう。
「ひとみちゃん帰ろうよ。たぶん矢口さんなら大丈夫だと思うよ。
きっとうまくいくよ。」
なんでわかるの?
女って不思議な生き物だな。
おわり
- 92 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月09日(日)12時35分26秒
- 更新終わりです。
- 93 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月09日(日)12時39分44秒
- 話の筋はだいぶ先までできてるんですがまだテキスト化できてないんですよ。
だから更新スピードが自分でも予測つかなくて。
アナログな人間なんで話は紙とペンでしか生まれてこないんです。
推敲するんならそれが一番なんで。
- 94 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月09日(日)12時44分42秒
- 次回はちょっと長めなんで時間かかるかもしれないんで
遅くなっても多めに見てやってください。
最後に今回初登場の人についてはあとで読む人のために
レスで名前を出したりしないで下さいね。
ってどれだけの人が読んでるかわかりませんが・・・
どうせなら同じ条件で『ほぉこの人がでてくるの?』て思ってほしいんで。
注文が多くてすいません。
ではまた。
- 95 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月09日(日)22時30分43秒
- 矢口カッコイイ。。。
惚れちまった。。。
- 96 名前:読んでる人 投稿日:2002年06月10日(月)12時46分34秒
- 自分は最初の話で、保健室で矢口の隣のベッドに寝ていた人=某人物、だと思ってましたけど
全然ちがってましたね(w
- 97 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月15日(土)22時48分54秒
- 更新します。
- 98 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月15日(土)22時49分39秒
くそっアイツ・・・人が泣くときは側にいるくせに
自分が泣くときに側にいさせないってどういうことだよ。
ガラッ
保健室の戸を勢いよく開ける。
「・・・だれや?今日はもぅ終わりやで。」
裕子がオイラのベットに向こうむいて寝転んでる。
なにいってんだ泣き声で偉そうに・・・
戸をしめる。
「オイラだよ!」
裕子がビクッとする。
でも振り向かない。
「来るなゆうたやんか・・・なんで来るん?
いま頭おかしいねん・・・矢口が離れといてくれんと・・・
アタシなにするかわからへん。」
- 99 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月15日(土)22時50分22秒
はぁ?
なに訳のわかんないこといってんだよ?
「もぉアカンねんアタシ・・・やっぱりアカンねん。
変なこといい出す前に出て行ってくれへん?」
コイツむかつく。
なんかムショーにむかつく。
「じゃあなんでカギ開けとくんだ?来てほしかったんだろ裕子。
なぁ・・・オイラのことよんでただろ?」
裕子の寝てるベットに腰掛けて頭をなでる。
昔と逆だ。
裕子のすすり泣きが聞こえる。
「あほぉ・・・やぐちのあほぉ・・・」
なんか小さい子みたいに繰り返す裕子。
「そりゃオイラはあほだよ・・・でも裕子はもっとあほだ。」
裕子の肩を引っ張って身体の向きを変えさせて
右手の親指の腹で涙をぬぐってやる。
「さわらんといて・・・・・・
いま矢口にさわられたら・・・とりかえしつかんことしてしまう。」
- 100 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月15日(土)22時51分00秒
?
とりかえしのつかないことってなんだ?
そんなこというわりに逃げないな。
かまわずに頭をなでつづけるといつのまにか裕子は泣きやんで
気持ちよさそうに目を閉じてた。
「ごめん・・・ごめん矢口・・・あとで蹴ってくれていいから・・・
いまだけ・・・いまだけでいいから・・・」
え?
裕子の腕がすわってるオイラの身体にまわる。
気がつくと寝転んで裕子に抱きしめられてた。
苦しいぐらいにギュッと。
・・・震えてるのか?
なにがあったんだよ?
オイラにはさっぱりわかんないぞ。
こんな裕子みたことないもん。
大丈夫かな裕子。
- 101 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月15日(土)22時51分52秒
「ごめんな?ちょっとの間だけの辛抱やから・・・」
!!!!
裕子はこの前のご褒美と同じようにキスしてきた。
でもこの前より長め。
・・・オイラなにを我慢するんだ?
大好きな人とのキスなのに・・・
唇ってなんでこんなに敏感にできてるんだろ?
ヤバイ身体が熱を持ちはじめてる。
裕子の涙で頬が濡れた。
・・・・・・なんで泣きながらオイラにキスするんだ?
なにかあった?
誰かになにかされた?
誰かが裕子になにかした?
やっぱりわかんないよ。
裕子がオイラからはなれる。
「どうしよ・・・アタシ・・・アンタとキスすんの好きやわ。」
そういって困ったようにわらう。
その笑顔にも涙は頬をつたい落ちる。
- 102 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月15日(土)22時52分31秒
なんでそんな顔するんだよ。
キスくらいいくらでもしてやるっていいたいけど
裕子の雰囲気がオイラにそれをいわせない。
それで解決する問題ではなさそうだ。
オイラはどうしたらいい?
どうしたら裕子は泣きやんでくれる?
どうしたら悩んでるわけを話してくれる?
中途半端な身体の熱が思考を妨げる。
「あのな・・・お願いやから・・・・・・・・・」
コンコンッ
誰かが戸を叩く。
裕子がパッとオイラから離れる。
「ごめん。」
聞き取れるギリギリの声でいってベットから降りる。
- 103 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月15日(土)22時53分04秒
「なんや?今日は終わりやで。」
ハンカチで涙をふいてからいつもの声でいう。
「あっねぇさんいはるんですか?」
はぁ〜
裕子は1つ大きなため息をつく。
オイラにはそれが安堵のため息に聞こえた。
「開いてるで。」
戸を開けて平家先生とごっつぁんが入ってきた。
「なんや?」
裕子が疲れた声で聞く。
「いや・・・ごっちんがねぇさんおかしいっていうから心配になって・・・」
「みっちゃん・・・アンタほんま絶妙なタイミングやったわ。
ヘタレのみちよなだけはあるな・・・」
「関係ないですやん!」
- 104 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月15日(土)22時53分36秒
裕子が元に戻ってる。
オイラじゃ無理だったのに・・・
「みっちゃん・・・ちょっとだけ一緒におって?」
平家先生とごっつぁんはその辺にあるイスにすわる。
でも裕子のすわる場所がなくなるぞ?
「ん?アタシはちょっと頭冷やさなアカンから・・・」
視線の疑問に答えたあと窓際へいって大きく窓を開ける。
外の空気が入り込んでくる。
夜の湿気を含みはじめた土の匂いがした。
- 105 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月15日(土)22時54分23秒
「遅なるとアカンしもぉ帰り。」
振り返りもせずにいう裕子にむかついた。
けどオイラには裕子がそういう理由をしってる。
いままで生きてきた中で3回ぐらい拉致されかけた経験あるからな。
「まだいいよ・・・後藤たち男だよ?」
ごっつぁんはまだ平家先生といたいんだな。
「ごっつぁんがよくてもオイラがダメなんだ。」
しかし自分でいうのって変な感じだよな。
多分いまはケンカも強くなってるから大丈夫とは思うけど
裕子に心配かけるのは嫌だ。
- 106 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月15日(土)22時55分00秒
「そうやで。ごっちん一緒に帰ってあげて?」
平家先生がごっつぁんをのぞき込む。
おっ・・・なに赤くなってんだ?
ひひっ人のことはみてておもしろいな。
「でも後藤はやぐっつぁんに負けたよ?やぐっつぁんのが強いよ・・・」
「なに?ごっちんまたケンカしたん?ケンカせんといてってゆうたのに・・・
なんで先生のゆうこときかれやんの?」
平家先生って上から押し付けておこるっていうより
泣き落としでおこるんだよな。
「わ・・・わかったよぉ。帰る・・・やぐっつぁんと帰るからおこらないでよ。」
あっ技がきまった。
「うっし・・・それじゃあオイラ帰るわ。・・・また来るな。」
「・・・うん。」
外を見たまま答える裕子。
・・・『うん』っていった。
また来ていいんだな・・・よかった。
「あ・・・矢口?」
「なんだよ?」
「・・・来てくれてありがとぉな。」
てれるじゃん。
「なにいってんだバーカ・・・いくぞごっつぁん。」
「う〜い。」
名残惜しそうにごっつぁんがついてくる。
- 107 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月15日(土)22時55分41秒
靴を履き替えてないごっつぁんのために下駄箱を通って外にでた。
保健室の近くをとおったとき
窓から裕子の泣き声が聞こえた気がした。
・・・アイツなんでオイラじゃダメなんだ?
平家先生なら押し殺さずに泣けるっていうのかよ!
でもごっつぁんが昔のオイラのことしらないように
裕子の悩みの種をしらないことも事実なんだよな・・・
「ごっつぁんちょっとここで待ってろ。」
せめてこの泣き声を他の人の耳に入れないようにしておいてやろう・・・
ほんとはオイラにも聞かれたくなかったんだろうからな。
- 108 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月15日(土)22時56分17秒
保健室の窓から中をのぞくと裕子が平家先生に抱きついて
小さい子みたいに嗚咽を漏らしてた。
こっちを向いてた平家先生と目があった。
びっくりしてる先生に黙ってるように伝えて裕子をよろしくって頭を下げた。
ないてる裕子をみてオイラが動揺すれば平家先生の心配が増える。
音がしないようにゆっくり窓を閉めた。
これで声がもれることはない。
『泣きたいときは涙が伝ようになるまで泣いたらええ。』
裕子がオイラにいった言葉そのままかえしてやるよ。
ごっつぁんのとこへ戻る。
「大丈夫かな?」
なんだ?
ごっつぁんにまで心配されてるのかよ裕子。
なさけねぇなぁ・・・
「大丈夫だろ・・・アイツはオイラより強いから。」
- 109 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月15日(土)22時57分06秒
いったあとでほんとにそうなのか?と疑問がわいた。
強くみせてたんだろうか?
オイラを安心させるために・・・
オイラがあんまりにも裕子を頼ってたから
弱いところはオイラにみせなかっただけなのかもしれない。
もしかして案外もろいのか裕子・・・
平家先生に抱きついて泣いてた裕子を思い出す。
裕子・・・
- 110 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月15日(土)22時57分40秒
「やぐっつぁん?どうかした?」
「・・・なんでもねぇよ。」
ごっつぁんにわらいかける。
「あぁ・・・飯でも食って帰るか?悪かったな・・・おごるよ。」
「なにが?」
「もっと一緒にいたかったんだろ?」
ごっつぁんは真っ赤になってうつむいた。
「そんなくらいで真っ赤になるんならあんなこというなよ・・・」
「アレは・・・もぉ忘れてよやぐっつぁん。」
ま・・・気持ちはわからんでもないけど。
「ほんとにおごり?」
「そうだよ?」
「じゃいく。」
どうにかなるもんだよ。
裕子は大丈夫だと思う・・・たぶん。
おわり
- 111 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月15日(土)22時58分10秒
- 更新終わりです。
- 112 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月15日(土)23時01分23秒
- 矢口君はそうとう男前です。
中澤先生に惚れてもらわないと困るので。
どうでしょう今回の初登場の人は?
予想はついてましたかも・・・
- 113 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月15日(土)23時02分15秒
- 次回もだいたい1週間後くらいだと思ってください。
ではまた。
- 114 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月15日(土)23時24分19秒
- もう矢口カッケ−!
1週間が・・・1ヶ月に思える(w
- 115 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月16日(日)17時48分45秒
- 一部間違いが・・・すいません。
伝ように→出んように
関西弁に対応してぇやぁ・・・
売ってるんかもしれんけど買うきにゃなれんし・・・
やっぱりじゃまくさいなぁと思う今日この頃です。
ではまた。
- 116 名前:やぐちゅ〜みっちゅ〜狂患者 投稿日:2002年06月16日(日)18時15分17秒
- 矢口の学生服姿はぴょーん星人でのミニドラマ中のガクラン姿が浮かんじゃう。
上はガクランなのに下はぴょーんの衣装・・・
私の住んでるとこはみっちゃんの言葉に近いんで、裕ちゃんの関西弁には結構苦労しています。
ちぃさんがんばれ〜、心模様から読ましてもらってますよ〜
- 117 名前:やぐちゅー中毒者セーラム 投稿日:2002年06月17日(月)01時52分59秒
- 一週間後にまた来ますね(w
ガンバレちぃさん
- 118 名前:読んでる人 投稿日:2002年06月18日(火)13時02分55秒
- 矢口のコトを想って泣く姐さん・・・なんかカワイイ!
- 119 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月22日(土)18時20分43秒
- 更新します。
- 120 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月22日(土)18時21分30秒
ねぇさんどないしはったんやろ?
いままでこんなねぇさんみたことないわ。
涙がかれきってぼーっとしてる姿を目の前にしてどうしていいかわからへん。
とりあえず水分補給はしといたほうがいいんかな?
「ねぇさんお茶入れましょか?」
「・・・・・・うん。」
ねぇさん用のはこのすし屋の湯呑みっぽいやつやんなぁ・・・
本人は華奢やのになんでこんな骨太な感じのが似あうんやろ?
『アンタ国語教師やろ?ここに書いてある魚の名前全部教えぇや。
あした矢口が来るまでに調べといたらなアカンねん。』
『ありがとうなぁ。矢口よろこんどったわ。』
そんなんゆうてねぇさんが一番よろこんだはったやないですか。
- 121 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月22日(土)18時22分25秒
やぐっちゃんかて泣いてるねぇさんみて心配してましたよ?
あの子いい男なりそうですね。
全部口に出したらいいんやろうけど
ねぇさんの様子をみながらやないと地雷ふむかもしれへん。
やぐっちゃんのことになると人がかわるからなぁ。
なんちゅうか・・・えらい弱気になるってゆうんかな・・・
「大丈夫ですかねぇさん。」
お茶をわたす。
「ん・・・大丈夫とちゃう。」
ずずっとお茶を飲む。
・・・ちょっとだけ大丈夫みたい。
- 122 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月22日(土)18時23分02秒
「しかしほんまにええタイミングで来たなぁアンタ・・・」
なんですのそれ?
ねぇさんはぼーっとしながら淡々とした口調で続ける。
「アタシどっちゆおうか迷ってて・・・決められへんかったおかげで・・・・・・」
安心したように・・・でも自嘲気味にわらう。
「・・・・・・よかった。」
「なに迷ったはったんですか?」
「ん?『抱かして』か『抱いて』かどっちがええかなって・・・」
!!!!!!
え?
- 123 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月22日(土)18時23分39秒
「はっはっはっ!引いとる引いとる・・・・・・はぁ・・・
えらいこっちゃこれほんまに・・・・・・」
・・・・・・
「えらいことですね・・・」
「うん・・・・・・」
2人して静かにお茶を飲む。
「どないしたらええんやろ?矢口が欲しいてしゃあないねん。」
「・・・・・・本人にゆうてみはったらどうですの?」
「へ?」
なにびっくりした顔してはるんです?
あこうなったはりますけどね・・・
『抱かして』か『抱いて』のほうがストレートですよ?
- 124 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月22日(土)18時24分19秒
「・・・あかん。そんなんしたら耐えられへんなるやん。」
引きつったわらいを浮かべながらうちにゆう。
「なにがですの?」
「わからへん?矢口なぁ今年3年やねんで?来年はもうおらんねんで?
『アタシの城』に『オイラ用』のもんいっぱい置いて・・・
もぉおらへんようになんねんで?それだけでも辛いのに・・・」
・・・・・・そんなに好きなんですか?
「大学いったら若い子いっぱいいるやん。
もぉアタシんとこなんか帰ってこうへんわ・・・
そんな人の記憶身体にまで刻んどいたら・・・それこそアタシ壊れるわ。」
静かにお茶をすするねぇさん。
「だから今日・・・アンタが来てくれてよかったんや。」
- 125 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月22日(土)18時25分13秒
なんでそんな大きいこと1人でかかえたはったんですか?
うちかて話しくらいは聞くことできんのに・・・
「なぁねぇさん?」
「ん?」
「やぐっちゃんにそこまで話してみはったらどうです?」
やぐっちゃんへの気持ちと不安な気持ち全部。
もしかしたら解決するかもしれませんよ?
さっきのやぐっちゃんの様子からするとやぐっちゃんも・・・ねぇ?
「・・・・・・そんなん怖い。」
「そんなんゆうたはったらまた今日みたいなことしてしまいますよ?」
ねぇさんはビクッとする。
「・・・するなぁ・・・アタシのことやから100%するわ。
アタシ・・・根本的にヤツらとかわらんからな・・・」
ヤツらって?
まだなんかうちに話してないことあるんですか?
・・・いいたくないんなら聞きませんけどね。
- 126 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月22日(土)18時25分50秒
「じゃあ話ししたほうがいいんちゃいますか?」
「ん・・・考えとく。」
はぁ〜
ねぇさんがため息をつく。
「悪かったな・・・みっちゃんまで巻き込んで。
ありがとうな・・・心配してくれて。」
「なにゆうたはるんですかこれくらいのことはさせてくださいよ。」
ギュッ
急にねぇさんに抱きつかれる。
「アンタほんまにええヤツやなぁ・・・アンタと友達でよかった。」
ほんまにこの人はなんてゆうんやろ・・・強い?
ちゃうな・・・強くあろうとするって感じかな・・・
自分に厳しすぎるんですよねぇさんは。
もっと肩の力抜いて楽に生きはったらええのに・・・
- 127 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月22日(土)18時26分24秒
「帰りましょか?」
「そやな。」
「ん?アタシ窓閉めた?」
帰り支度をしてるうちに聞くねぇさん。
やぐっちゃんが閉めたってことゆわれへんなぁ・・・
「さぁ?」
「しまってんねやったらかまへんねんけど・・・?」
首をかしげてる。
- 128 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月22日(土)18時27分12秒
ペコッと頭を下げたやぐっちゃんを思い出す。
大丈夫やと思いますよねぇさん・・・
人のことあそこまで思いやれる人ってそういてないから。
あれってたぶんねぇさんの影響が大きいんですよ。
子供って白にも黒にもなれるでしょ?
一番近くにいる大人の色に染まり易いってことしってますか?
まぁたまに反発して正反対の色になる子もいますけどね。
でもやぐっちゃんはそうじゃない。
ねぇさんがやぐっちゃんの色決めたようなもんですよ。
やぐっちゃんも周りの人のために人より大きく強くいようとする。
・・・身体はちっちゃいけどな。
だから・・・大丈夫ですよねぇさん。
- 129 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月22日(土)18時27分47秒
「なんか泣いたらすっきりしたように思う。」
「えらい慎重なもののいいかたですね。」
「いや・・・この前大丈夫や思ったのにアカンかったから。」
戸締りをしてから校舎をでる。
すっかり夜の空気になってた。
「今日はさっさと寝るわ。
明日になったらちゃんとわらえるようにしとかなアカンしな。」
そんなんいいながらねぇさんはもうわらってた。
やっぱり強いんかなこの人。
もっと甘えてくれはってもいいのに・・・
ねぇさんとは駅で別れた。
あの人があんななるとわねぇ・・・
うちあそこまで人好きになったことないからわからへんのかな?
いつかうちもあんなふうになんのかな?
・・・・・・うちねぇさんよりヘタレやから
もしかしたらあそこまでなやまへんかったりして・・・
なんかそんな気がする。
おわり
- 130 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月22日(土)18時31分57秒
- はい。
更新おわりです。
- 131 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月22日(土)18時38分59秒
- <<116
自分の話しかたは中澤さんのに近いです。
大阪よりの京都なんで地理的には遠いかもしれませんが
中澤さんがしばらく大阪に居られましたからね。
平家さんについては三重県出身の友人がいるんで
微妙な違いはわかるもののやっぱり微妙です。
関西弁好きなんです。地域による微妙な違いもいいですよね。
- 132 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月22日(土)18時40分52秒
- 次も1週間後くらいです。
事件が起こる予定です。
ではまた。
- 133 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月22日(土)19時37分40秒
- 今日はちぃさんの更新があってハッピー!!
それに姐さんの新曲発売
中澤裕子ライブ&トークイベントが全国で7日間決定したようで
ハッピー×100です(w
次の事件ってなんなんだ?(w
- 134 名前:名無しさん 投稿日:2002年06月22日(土)21時38分16秒
- この先気になる〜
- 135 名前:読んでる人 投稿日:2002年06月23日(日)14時14分18秒
- 事件ってなんだ・・・?
悪い事件じゃないといいんだけど・・・。
- 136 名前:名無しさん 投稿日:2002年06月27日(木)17時45分24秒
- じっ!事件!?気になります!
- 137 名前:名無しさん 投稿日:2002年06月28日(金)12時05分27秒
- 姐さんよりヘタレの平家さん萌(w
- 138 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月30日(日)01時02分27秒
- 更新します。
- 139 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月30日(日)01時03分46秒
『どうしよ・・・アタシ・・・アンタとキスすんの好きやわ。』
そういって困ったようにわらった裕子が頭から離れない。
そのせいか眠るといつも裕子を押し倒して犯してしまう夢をみる。
嫌がってるときもあれば誘ってくるときもある。
夢の中だけでなんどもなんども身体を重ねた。
最近は途中で夢だと気がついて裕子に色んなことしてしまう。
オイラはそうとうたまってるらしい。
裕子はなぜかいつも通りに戻ってた。
1つ違うのは髪をいじる癖がついたことだけだ。
なんでだろ?
「・・・・・・るかぁ?やぐっちゃん?」
?
あっ平家先生。
「お〜い・・・聞いてるかぁ?」
「は?」
- 140 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月30日(日)01時04分41秒
「やっぱり・・・プリント後ろに回して?」
目の前にプリントの束が置いてある。
「おいおい・・・目ぇ開けたまま寝てたんじゃねぇの矢口?」
「うるせぇ・・・」
プリントを後ろに回す。
ニヤニヤしてるヤツが多い。
?
「なんだよ?」
「ヤリすぎなんじゃねぇの?」
「うそだろ?おまえ毎日ヤッてんのか?あの中澤と。」
「そんなにいいのかアイツの身体?」
「かわいい顔してやるなぁ矢口。」
「ああん・・・なぁ矢口はよいれてぇ・・・ってか?」
- 141 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月30日(日)01時05分19秒
教室中でわらいが起こる。
自分の背中の毛が逆立ってんじゃないかってくらいの怒りが込み上げた。
ブチッて音を聞いた気がした。
平家先生が怒ってなにかいってたけどよく聞こえなかった。
立ち上がったとき偶然なのかオイラが蹴ったのか机が倒れた。
すごい音がしたはずなのに音は遠くに聞こえた。
「いまいったヤツ出てこいよ。」
身体中に怒りの感情が暴れまわってるのにでてきた声は意外に静かだった。
「出てこれねぇならオイラがいってやるよ・・・」
声でだいたい誰かわかってんだ。
- 142 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月30日(日)01時06分33秒
一番近くのヤツのところへ行ってそいつの机を横に蹴り倒して場所を空ける。
相手も立ち上がる。
「やろうってのかこのチビが!?」
「うるせぇオイラをなめんじゃねぇよ・・・」
「んだとこのやろぉ!」
ヤツがオイラの顔を殴ろうとしてきたとき
みぞおちあたりを腰をひねって体をあずけるように殴る。
バカだなコイツ・・・
オイラのこぶしのほうがもともと殴る位置の近くにあるのに。
痛みに身体を折り曲げたヤツのエリを両手で思いっきり引きとせながら
顔面に頭突きをくれてやった。
ヤツの鼻血が髪についた。
崩れたヤツをおいて次のヤツを探す。
- 143 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月30日(日)01時07分25秒
「あと誰だったっけ?」
音を聞きつけたのか他の教室から男の先生がなにかわめきながら近づいて
オイラにつかみかかってきた。
平家先生がその先生を止めようとして押されて倒れた。
「なにしてんだよ?」
オイラをつかんでる手に噛み付くと先生は手を離した。
口の中に残ったものを床にはき出すと小さな肉の塊だった。
先生の指から血が噴出す。
かがんで指を押さえる先生のエリをつかんで
平家先生の前まで引きずって行って頭を踏んだ。
「しっかり謝りやがれ。」
- 144 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月30日(日)01時08分46秒
いきなり後ろから羽交い絞めされた。
周りは人の声でいっぱいのはずがオイラの頭には入ってこなかった。
全てがゆっくりと動いてみえた。
身体の力を一気に抜いて羽交い絞めしてるヤツにぶら下がると
ヤツは前めりになった。
床を思いきり蹴ってアゴに頭突きをかます。
あとは両腕を軽く動かすだけで自由になれた。
「あと・・・誰だった?」
平家先生がオイラの腕を引っ張った。
平家先生は泣いてた。
もうええやろ?
声は聞こえなかったけど口はそう動いてた。
- 145 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月30日(日)01時09分42秒
やっちまった・・・・・・
オイラこの人にすごい迷惑をかけてしまった・・・
教室のざわめきが戻った。
うめき声も聞こえる。
「ごめんなさい。」
平家先生にいった。
「・・・やぐっちゃん正気に戻ったんか?」
平家先生がオイラに聞く。
「・・・オイラはずっと正気だ。狂ってなんかいないよ。」
許せなかったんだよ。
裕子をバカにしやがって・・・
「お前そこを動くな!」
別の男の先生が来て急に腕をねじ上げられて床につぶされた。
- 146 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月30日(日)01時10分44秒
「なにしゃはるんですか?!」
いてぇ・・・
「コイツがやったんでしょ全部?」
平家先生が口篭もる。
「当たりだよ先生。全部オイラがやったんだよ。」
「ふざけるな!調子に乗ったいいかたしやがって!」
「ちょっと!なんでこの子の言い分を聞いてやらへんのです?」
「・・・なんで暴れたんだお前!」
・・・嫌だ。
こんなところで裕子の名前出したら裕子に迷惑がかかる。
「いえない。平家先生もいうなよ。」
チラッと平家先生の顔をみる。
うちのクラスのヤツらの顔もチラッとみる。
「お前らもだ。」
「なに偉そうにいってんだ!もぅいい!生徒指導室へこい!」
腕を極められたまま廊下へ連れ出される。
- 147 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月30日(日)01時11分20秒
ヤバイな・・・保健室の前とおっちまう。
騒ぎを聞きつけた生徒たちが授業をほって廊下に出てきてる。
しらないヤツが多いのにざわざわと矢口だなんだっていってるのが聞こえる。
「矢口さん?!」
「えっ・・・やぐっつぁんなの?」
びっくりしたようによっすぃとごっつぁんが顔を覗かせてる。
アイツらクラス一緒だったんだ。
場違いな感想が浮かぶ。
「心配すんなって。」
2人にわらいかける。
「しゃべるな!」
先生に頭を殴られる。
いてっ!
くっそぉ・・・体罰だ体罰。
- 148 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月30日(日)01時12分07秒
「矢口?!どないしたん?」
保健室から裕子が出てきた。
オイラと先生を見比べてる。
先生も生徒じゃないから追い払えずに立ち止まる。
「コイツが教室で暴れましてね・・・
生徒2人と教師1人にケガを負わせたんで
生徒指導室へ連れて行くんです。
ちょうどよかった・・・教室へ行って手当てお願いします。」
「えっ・・・でも・・・」
裕子が心配そうにみてる。
「オイラはケガしてねぇよ。仕事してこいよ。」
・・・ちゃんとわらえてるだろうか?
「お前が偉そうにいうな!」
もぅ1発殴られる。
裕子がなにかいいたそうにするのを目で止めた。
いってこいよ。
クチパクで伝える。
裕子がうなずいていったん保健室に消える。
- 149 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月30日(日)01時12分45秒
「ほらっ歩け!」
オイラは囚人じゃねぇっつうの。
保健室から少しいったところの生徒指導室へついた。
「ここでまってろ!」
先生は外からカギをかけてオイラを閉じ込めた。
バーカ・・・内側からカギ開くんだぞ・・・
はぁ〜
この場合・・・暴れたほうが悪いんだろ?
でもオイラはあんなこといわれて平気なふりができるほど大人じゃない。
それが大人っていうんならそんなものなれなくていい。
髪についた鼻血が固まってる。
「汚すんじゃねぇよあのヤロォ・・・」
裕子がオイラの髪サラサラで好きだっていってくれるのに・・・
どうなるんだろぉなぁ・・・オイラの処分。
先生の指食いちぎったのはやり過ぎだったな・・・
まぁなるようにしかならねぇよな・・・
おわり
- 150 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月30日(日)01時14分21秒
- 更新おわりです。
青春ですわ・・・
- 151 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月30日(日)01時18分12秒
来週は忙しくなりそうなんで更新できないかもしれないです。
もし・・・できたら水曜くらいに。
水曜更新なかったら2週間後です。
- 152 名前:ちぃ 投稿日:2002年06月30日(日)01時20分28秒
あぁええなぁ・・・青春したいなぁ。
ほんま忙しぃていかんわ。
ではまた。
- 153 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月30日(日)01時26分53秒
- 初めてリアルタイムで読めました。ラッキー
矢口、がんばれー
- 154 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月30日(日)01時30分27秒
- 確かに『姐さん、事件です!』って展開ですね。
- 155 名前:つかさ 投稿日:2002年06月30日(日)03時14分14秒
- すげ〜〜。
言葉がないです。
こんな話を考えれる、書けるちぃさんに脱帽、そして感謝。
- 156 名前:やぐちゅー中毒者セーラム 投稿日:2002年06月30日(日)03時23分19秒
- つかささんと同じで言葉がないです
ちぃさん、あなたは本当に凄い
- 157 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月30日(日)16時08分56秒
- 矢口〜。
裕子〜。
頑張れ〜!!
- 158 名前:読んでる人 投稿日:2002年06月30日(日)19時06分12秒
- 今回のこの事件が、矢口と中澤の関係にどう影響するんだろう・・・。
続きが気になる〜!!
- 159 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月03日(水)13時40分19秒
- 更新します。
- 160 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月03日(水)13時40分52秒
救急箱にタオル・・・あとなんや・・・
ケガさしたってどれくらいなんやろ?
矢口の教室のほうへ向かう。
「裕ちゃん先生・・・やぐっつぁんが・・・」
途中の教室からごっちんとよっさんが出てくる。
「アタシもおうた。アンタらが心配することちゃうよ。
授業へ戻っておいで?」
2人はしぶしぶ戻っていく。
あの子が暴れるてなにがあったやろ?
理由なく暴れる子とちゃうやろ?
ここやな。
- 161 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月03日(水)13時41分25秒
教室に入ると一瞬でざわめきが消える。
?
なんや?
生徒たちがアタシをみてる。
「おっ?みっちゃんやないの。」
あいかわらず運のないやっちゃなぁ。
こんな騒ぎに巻き込まれるとはね。
「ひじケガしてる。ほれっバンソーコーはったろ。」
消毒してはり付ける。
「中澤先生・・・私の指もみて下さいよ。」
「あきません。生徒が先です。」
「じゃあ平家先生だってそうでしょ?」
「んん・・・完全な被害者は1番にみるんです。
みっちゃんはアタシと違ってケンカなんかようせんもんな。」
みっちゃんの頭をぽんぽんってする。
なに苦笑いしてんの?
どうせ苦しい言い訳やと思ってんねやろ?
ほっといて。
- 162 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月03日(水)13時44分00秒
「どこや?一番ひどいケガしたヤツ。」
みっちゃんが教室の真ん中あたりにうずくまる生徒のところへ連れて行く。
「ふ〜ん・・・これ矢口がやったんか?」
うなずくみっちゃん。
吐いたんか・・・うまいこと体重のったんやな。
あの子のこぶしはちっちゃいから圧力がかかりやすいんよなぁ・・・
昔教えたとおりやん・・・鍛えられへんところを狙えって。
やわらかいところ狙って体重乗せてこぶしをしっかり奥まで押し込む。
そうするとダメージにおいては身体の大きさはハンデにならへん。
リーチの差はどうしようもないけど
外見で判断してなめてくる分だけ相手が無防備になる。
フトコロへ入ってしまえば有利やしなぁ。
さいきん力が強くなってるからけっこう深くもぐったんちゃうかな・・・
- 163 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月03日(水)13時44分40秒
・・・それにしても鼻血ですぎちゃうか?
これはこぶしやないな・・・
頭でいったんか?
ヤバイな・・・頭蓋骨はめっちゃ硬いねんで?
鼻・・・いかれたんちゃうか?
「動かんといてや?」
「いてぇ・・・」
鼻の軟骨を触ると一部不自然に曲がってる。
やっぱりな。
「病院にいかなあかんな・・・鼻の骨が折れてるわ。
とりあえずこれで冷やしとき。」
アイスノンをわたす。
なんでコイツ・・・アタシと目ぇあわさへんの?
「血ぃ飲み込んだらアカンで?気分悪なるからな。
口にためて出すか鼻から外へ出すようにせなアカンで?」
タオルを鼻に当てて持たせる。
辛そうにしてるからつい頭をなでてしまう。
アタシができるのはこんだけかな。
- 164 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月03日(水)13時45分23秒
「次は?」
教卓の近くで伸びてる子がいる。
アゴにさっきの子の鼻血がついてる。
アゴに頭突きで脳震盪ってとこか・・・
アゴは少し強く下から殴るだけで脳みそ揺れるのに
それを頭突きでいかれたらなぁ・・・・・・
これも昔教えたことやん。
アゴに触っても異常はなかった。
よかった・・・われてない。
「お〜い・・・起きやぁ!」
顔をピシャピシャ叩く。
「ん・・・・・・ん?」
「わかるかぁ・・・アタシ誰や?」
「・・・・・・中澤先生。」
なんやその微妙な間は?
一応平気そうやな。
頭打って脳震盪おこしたんちゃうし目ぇ覚めたら大丈夫やな。
「あとで保健室連れて行くから少しだけ寝とき。わかった?」
「はい。」
ん・・・素直でよろしい。
- 165 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月03日(水)13時45分58秒
あとはあの先生だけか。
「はい指みせて下さい。」
うわっ!
なんやこれ?
右手人差し指の第二関節あたりの肉が少しない。
噛み切ったんか?
「なんでや?」
消毒して止血しながらみっちゃんに聞く。
「たぶん・・・たぶんですけどね・・・
この先生がうちを突き飛ばしたからですわ。」
先生も気まずそうに俯く。
・・・せやろな。
あの子がみっちゃんにケガさすってことないはずやもんな。
んっ?
首のあたりに靴の跡がついてる。
「これは?」
「やぐっちゃんが『謝りやがれ』って踏みつけたんです。」
なにをしとんねんな・・・やりたいことはわかるけどやり方がまずい。
「指動きます?」
「あぁ・・・一応。」
神経は無事やったんか・・・よかった。
でもこれも病院送りやな。
- 166 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月03日(水)13時46分29秒
「救急車呼ぶか・・・」
鼻折れた子がえらいことなってるしなぁ。
腹いたいわ・・・鼻血止まらんわ・・・顔はれてくるわ・・・ほんまえらいこっちゃ。
鼻に当ててるタオルは真っ赤に染まってる。
はよ止めたらなあかんやろ?
おおごとにしたくないんや・・・矢口のやったことやし。
でもそういうわけにはいかんな。
「うちが呼んできますわ。」
「あぁみっちゃん頼むわ。一応保健室までは連れて行っとくから。」
うなずいてからみっちゃんは職員室へ向かった。
- 167 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月03日(水)13時46分59秒
「さてこれ運ぶのどうしよぉかな・・・」
・・・でかいなコイツ。
タンカとりにもどんのじゃまくさいしなぁ。
・・・・・・人手はぎょうさんおるな。
「脳震盪起こした子に1人ついてあとこのでかい子に
・・・なんにんいるやろ?」
あっそうや!
「アンタら保健体育の教科書おいてへん?
後ろにのってるやろケガ人の運び方。
せっかくやからアンタらで考えてやってみ。
先生ついたってくださいよ?」
指を押さえてる先生に任せる。
「アタシ保健室のほうで受け入れ準備しますんで。」
保健室についてはアタシしかわからへんからな・・・
急いで保健室に戻る途中心配そうな顔をしたよっさんと目があった。
- 168 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月03日(水)13時47分29秒
部屋に戻るとすぐに新しいタオルと血をふくための濡れタオルを用意した。
矢口のベットのほうに脳震盪の子ねかして
もう1つに鼻の折れた子ねかすか。
鼻血がつかんように大き目のバスタオルをしいて・・・
あぁ真上むいとったら血で窒息するなぁ・・・
身体を斜めにするための枕がいるわ。
「先生・・・連れてきました。」
「おぅご苦労さん。よぉおとさんかったな。」
たしかにケガ人運ぶ図とよう似たあるけど・・・ちょっとまちごうてんで?
先生なにみとってんな。
「その子はあっちで脳震盪の子はこっち。」
ベットにおさまる2人。
血が喉にあふれんように背中に枕を入れてやる。
新しいタオルを手渡して前のタオルを受け取る。
「アンタは30分くらいして大丈夫やったら教室もどんねんで?」
脳震盪の子は素直にうなずく。
「アンタ等もお疲れさん。やればできるやないの・・・ありがとう。
もぉ教室かえってええよ。」
みんな素直に振り返りながら気にしながら教室に帰っていった。
- 169 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月03日(水)13時48分49秒
指をケガした先生がぽつんと立ってる。
「先生?こっちすわらはったら?」
なにしてんの?辛気くさいなぁ・・・
・・・まぁ男のほうが血に弱いとはゆうけど。
ふらふらイスに近寄ってストンとすわる。
「呼んどきましたし10分くらいで来ますよ。」
みっちゃんが保健室に顔を出す。
「サンキュ。他の子は教室に戻しといたしな。
・・・30分後に脳震盪の子が戻らんかったら様子見に来てくれる?」
「わかりました。」
戻ろうとするみっちゃんの腕をつかむ。
「病院から戻ったら矢口がどうなったか教えて?」
みっちゃんにだけ聞こえるようにゆうてから離す。
「・・・そうするつもりでしたよ。」
「ありがとう。」
みっちゃんが教室へ戻っていく。
- 170 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月03日(水)13時49分28秒
さて・・・10分か・・・
用意しといた濡れタオルでアゴやほっぺたについた血をぬぐってやる。
ん?
泣いとんのか?
「どうしたんや?そんなに痛いんか?」
「・・・ごめん先生。」
くぐもった声で謝ってくる。
は?
「なんでアタシにあやまんの?
なんかしらんけど・・・心配せんでいいで?
病院ついていったるからな。」
不安でえらい弱気になっとんのか?
しかし・・・アホやなぁ・・・
あやまんねやったらせんかったらええのに。
ゆっくり頭をなでてやる。
- 171 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月03日(水)13時50分06秒
なぁ矢口なんでこんなことしたん?
アンタええ子やのに・・・
なにをそんな怒ることあってんな・・・
すぐにでも矢口に聞いてみたい。
でもいまは矢口の側へは行かれへん。
アタシはアタシの仕事をほぉりだすわけにはいかへんもんな。
おわり
- 172 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月03日(水)13時53分55秒
- 更新おわりです。
よかった時間があって。
- 173 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月03日(水)13時57分09秒
- 感想たくさんありがとうございます。
一人一人お返しすればいいのですが時間がないもので・・・
っていうか単なる筆不精です。
文章を考えるのは好きですが時間がかかりすぎるんです。
すいませんね。
レスを返すことはほとんどありませんがありがたく思ってます。
- 174 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月03日(水)13時58分46秒
- 次は来週末くらいです。
ではまた。
- 175 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月03日(水)17時25分39秒
- 更新ラッキー。
保健の先生裕子カッケ−!!
- 176 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月03日(水)17時28分01秒
- やった、更新!
ありがとうございます。
矢口はどうなるんだろ・・・
続き期待!
- 177 名前:やぐちゅー中毒者セーラム 投稿日:2002年07月04日(木)01時39分18秒
- 本当に矢口はどうなる・・?
次の更新待ってます
- 178 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月11日(木)00時17分43秒
- そろそろ週末(w
ワッショイワッショイ!!
矢口〜。裕子〜。スキ
- 179 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月13日(土)00時09分12秒
- 更新です。
- 180 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月13日(土)00時10分21秒
・・・スゲぇー!!!
カッケー矢口さん!!!!
病院送りっすか?!
さすが我が師匠!
中澤先生の仕事中の姿もはじめてみた。
カッケかった!
白衣に付いた血がサムライっぽくてよかったっす!!
「ごっちん・・・矢口さん生徒指導室だってさ。」
「窓からようす覗きに行く?」
「い〜ね〜!どうせもう帰るだけだし。」
2人して校庭側から生徒指導室を探す。
みかけたとき矢口さん無傷っぽかったなぁ・・・
また矢口さんわらってた・・・心配すんなって・・・
かわいい顔して矢口さん・・・男の中の男っす!!
- 181 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月13日(土)00時10分54秒
あれ?
「ごっちん?機嫌悪くない?」
「・・・・・・手加減されてたのかなぁ後藤?」
・・・そうかごっちん一回矢口さんとケンカしてるんだよね。
「ケンカの原因なに?」
「しらない。」
「いや・・・今日のじゃなくて。」
「ん?」
・・・・・・
ごっちんが意味を理解して黙り込む。
あれ?
いいにくいことなんだ。
- 182 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月13日(土)00時11分37秒
・・・・・・
「無理やりにでもいいからヤリたいっていったんだ・・・」
俯いたままぼそっという。
は?
「矢口さんと?」
「後藤にそんな趣味はない。」
いつもと同じやる気のなさそうな目なのに今はちょっと怖い。
「じゃあ誰と?」
急に赤くなってもじもじしだす。
なんなんだよさっきから・・・
「・・・・・・平家さん。」
- 183 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月13日(土)00時12分53秒
平家さん?
平家みちよ?
別名ヘタレのみちよ?
担任の平家先生?
「・・・・・・そんな呼びかたしてたっけ?」
「うん・・・いつも・・・後藤の中で。」
だよね・・・はじめてきいたもん。
「呼び捨てもなんだし・・・下の名前は後藤がてれるし・・・」
赤くなりながらぶつぶつ言い訳を続けてるごっちん。
こんなごっちんはじめてみた。
自分の中だけなら別に呼び捨てでも下の名前でも・・・ね?
「で?なんで矢口さんが怒るの?」
「しらないよ・・・でも止めてもらってよかった。
でもさ・・・やぐっつぁんみたくガマンすることって
後藤にはできそうもないんだ。」
やる気のなさそうな顔で眉だけ八の字にしていう。
「しかたないね。後藤は後藤だから。」
呑気な声でわらう。
- 184 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月13日(土)00時13分36秒
『ひとみちゃん』
いつもそうやって呼ぶ梨華ちゃんを思い浮かべる。
彼女は自分を受け入れてくれるだろうか?
ずっとずっと幼馴染のままで・・・それ以上に踏み出せずにいる。
だから自分を変えたくて矢口さんに弟子入りしたんだ。
矢口さんは『なんだよ弟子って』って取り合ってくれないけど・・・
矢口さんを見習って梨華ちゃんに心配かけないように
いつもわらっていられるカッケー男になりたい。
- 185 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月13日(土)00時14分15秒
「ここだよ。」
ごっちんが立ち止まる。
「やぐっつぁんかわいいぞ?」
覗き込んだごっちんがわらう。
窓から覗き込むと矢口さんが寝てた。
生徒指導室に連れてこられて閉じ込められて寝るのはわかる。
でもご丁寧に上着を脱いでお腹の上にかけて
机の上で大の字ってなかなかないでしょ。
やっぱ・・・カッケーっす!!
でもこうやってみると人を病院送りにするほどケンカ強い人にみえない。
顔も声もそこらの女よりかわいいからなぁ矢口さん。
・・・くせですか?
手をときどき握ったり開いたり?
- 186 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月13日(土)00時14分53秒
「起こす?」
「んぁ・・・そうだねぇせっかく来たんだし。」
コツコツと窓ガラスをノックする。
矢口さんが目を覚まして胡座をかいてグシグシ目をこすりながら
キョロキョロと音の元を探してる。
「こっちだよやぐっつぁん。」
ごっちんが窓を平手でパシパシ叩く。
あっ・・・割れるよごっちん。
「おっ?ごっつぁんとよっすぃじゃん。」
窓まで机の上を歩いてきてカラカラと窓を開ける。
「なんで机の上なのやぐっつぁん?」
「床でねっころがるとオイラ逃げたと思われるじゃん。」
・・・確かにみえなくなってしまいますよ矢口さんなら。
- 187 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月13日(土)00時15分35秒
「なんで?やぐっつぁん。」
ごっちんが珍しく真剣な顔をしてる。
「・・・・・・いえない。」
矢口さんも難しい顔をしてる。
「病院行ったよ?」
「うん。音きこえてた。」
矢口さんが困った顔をする。
「後藤のとき手加減してた?」
・・・こだわるね。
矢口さんはびっくりしてる。
「なんで?」
「だって今日やぐっつぁん無傷でしょ?」
「バーカ!オイラわざと殴られるほどお人よしじゃねぇよ。
だからごっつぁんのときも本気だったよ。」
矢口さんはごっちんの髪の毛をクシャっとする。
ヤバい・・・ごっちんのほうが弟子っぽい。
- 188 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月13日(土)00時16分20秒
廊下のほうから足音がちかずく。
「おいっもう帰ったほうがよさそうだぞ。
じゃあな。気ぃ付けて帰れよ。」
窓を閉めながら手を振る。
矢口さん・・・
人のこと心配してる場合じゃないのに・・・
「バカだねやぐっつぁん・・・」
ごっちんが歩きながらつぶやく。
「なんで?!そんなふうにいうなよ!」
ごっちんの腕をつかむ。
でも言葉と違って悲しそうな顔してた。
「そうじゃん・・・いつも人のことばっかり考えててさぁ。
疲れるよそんなの。やぐっつぁんが壊れちゃうよ。」
そういうことか・・・
ごっちんの腕を放す。
- 189 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月13日(土)00時16分53秒
「後藤みたいに力をぬいてやりたいことだけやって
やりたくないことはやらないって風にしたらいいんだよ。」
・・・・・・極端なんだよ。
矢口さんもごっちんも。
でも2人ともちゃんと自分のやり方を持ってる。
だからなのかな。
やり方は全然違うのに2人はどこか分かり合ってる。
自分は・・・・・・
そうなんだよなぁ・・・・・・
1人だけもってない。
くやしいよ。
- 190 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月13日(土)00時17分36秒
『弟子ってなんだよ』
矢口さんの言葉はそういう意味だったのかな?
甘かったのかなぁ。
やっぱりやり方は自分で見つけるものなのかもなぁ・・・
でもしかたないんだよ。
まだみつかってないんだ。
しばらく見習うくらいは許してくれますか?
ちゃんとみつけますから。
自分でみつけますから。
いいですか矢口さん?
おわり
- 191 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月13日(土)00時19分24秒
- 更新おわりです。
引っ張りすぎですかね?
けっきょくたいした処分じゃないかもしれないんでうけど・・・
- 192 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月13日(土)00時22分38秒
- 焦点がぼやけてしまわないか心配ですが・・・
引っ張りすぎにならないように日曜に更新します。
- 193 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月13日(土)00時24分24秒
- 191のコメント一部間違えてますね。
・・・情けないっす。
ではまたあす。
- 194 名前:名無し 投稿日:2002年07月13日(土)01時17分21秒
- 更新、お疲れさまです。
これ、とてもおもしろいです。
続き楽しみにしてます。
- 195 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月13日(土)02時09分27秒
- ちぃさんの虜です(W
やぐちゅーバンザイ!!
- 196 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月14日(日)01時10分19秒
- 更新です。
- 197 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月14日(日)01時10分59秒
家のベットにねっころがる。
さてと・・・・・・明日からなにしよう?
なぁ裕子?
平家先生のことヘタレっていうのやっかみなんだろ?
- 198 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月14日(日)01時11分37秒
『平家先生!理由をしってるならどうして教えてくれないんですか?!』
すごい剣幕でいう生徒指導の先生に対して平家先生はいつもどおりだった。
『そんなんゆわはっても困りますわ。約束しましたし・・・ね?』
困った顔で肩をすくめながらオイラと一緒におこられてた。
けっこう長い時間粘ってたんだよな。
『コイツは教師の指を噛み切ったうえに
生徒1人に全治2週間のケガをおわせたんですよ?!』
『ちょっと先生・・・そんな怖い声ださんといてくださいよ・・・』
泣きそうな顔の平家先生に生徒指導の先生も気まずそうにしてた。
『・・・じゃあ早く理由を教えてください。』
平家先生は首をかしげながら先生をじっとみてた。
『なっ・・・なんですか?』
赤くなってやがったあのエロ教師・・・
- 199 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月14日(日)01時12分35秒
『学校の先生って生徒との約束もまともに守れやんのですか?
うちはそんな先生になりたくていままでやって来たんとちゃいますよ?
・・・そんなんおかしいやないですか?』
ほなもう・・・うち先生辞めますって涙をハンカチでぬぐい始めた平家先生。
生徒指導の先生もおろおろしてた。
オイラもどうしていいかわからなくなって・・・
『ごめん。オイラが悪かった。泣かないでよ。』
なんでかわからないけど謝ってしまった。
『やぐっちゃんは悪ないやないの・・・約束したんやもん。
だからゆわへんのがあたりまえやの。』
黙ってることがバカらしくなったんだ。
そんなに一生懸命に守ってもらわないといけないような秘密じゃない。
- 200 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月14日(日)01時13分43秒
だから・・・
『もぉいいよ。約束はなかったことにしていいよ。
先生にはオイラがいうから。』
気がついたらこういってた。
『なんで?うちがやぐっちゃんやったらゆうのイヤやで?』
平家先生は不思議そうにいった。
でもいえなかったんだ。
平家先生泣かしてまで秘密にするのがバカらしくなったんだって・・・
別に生徒指導の先生に裕子の名前を出して説明する必要もないことに
気づいたのもこのときだったけど・・・
『アイツらはオイラの大事な人をバカにした。
先生は理由もしらずにオイラにつかみかかって来たんだ。
おまけに止めに入ってくれた平家先生を突き飛ばしてケガをさせた。
頭に血が上ってたから手加減なしにかんじまって・・・
やりすぎたのはわかってる・・・・・・反省してるよ。』
『そうか・・・』
平家先生の涙で毒気を抜かれた先生が力なくつぶやいた。
このとき・・・改めて平家先生の泣き落としの技に脱帽したんだ。
- 201 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月14日(日)01時14分32秒
- 『でも事が事だけに処分が必要なんだ・・・わかるな?』
オイラだって救急車の音を聞いたとき
一応覚悟が必要だって思ってた。
オイラがうなづいても平家先生は納得いかないって食い下がってくれた。
けっきょくオイラと先生で平家先生に
オイラの1週間の自宅謹慎を納得させたんだ。
なんか・・・ごっつぁんがハマッたのわかる気がする。
アイツは押し付けられたら反発する性格だから
その逆は・・・気になるんじゃないかな?
- 202 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月14日(日)01時15分30秒
・・・あぁやって人前で泣けるのは強いからなんだ。
自分の弱みを人にみせられるということはその弱さを自分で認めてるから。
風に流されるように周りの人に抗うことをせずに身を引くくせに
芯は強くていつのまにか思う通りに人が動いてる。
柳のような人だ。
裕子はうらやましいんだろ。
弱音を吐くのが嫌いでいつも強い自分でいたがる。
それは裕子が弱い証拠。
自分ひとりでなんでも決めたがるのはそうやって逃げ道を断たないと
人のせいにしてしまいそうな自分が怖いから。
- 203 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月14日(日)01時16分08秒
・・・それでもいいんだぞ?
少しくらいならみんな許してくれる。
なんでそんなふうに人や自分に怯えてるんだ?
裕子がそんなだからオイラは・・・
抱きしめて『大丈夫だよ』ってしてあげたくて・・・
でも・・・・・・
それだけじゃ満足できないオイラの気持ちに気づいて
裕子が怯えて逃げてしまわないように触れることもできなくなってた。
- 204 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月14日(日)01時16分42秒
気づいたよ。
裕子が平家先生のひざでなく理由。
素直になりたいんだろ?
強がってる自分にはできない行動。
そこに答えがあるのをしってるから。
あのときの悩みは解決したのか?
最近の裕子の癖が気になるんだよな・・・
オイラが近くにいても遠くをみて寂しそうに自分の髪をいじる。
なんでそんなに自分の髪をいじるんだ?
オイラといると退屈か?
- 205 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月14日(日)01時17分16秒
そんな顔しないで・・・
裕子のかわりにオイラがその髪をなでてやるから・・・
お願いだから・・・・・・オイラをみてよ。
オイラのひざを触ることもなくなったね。
それは助かるんだ・・・ガマンする必要がなくなるから。
正直・・・かなり・・・・・・さみしいけど・・・
そのせいか少しでも身体が触れると意識してしまう。
前よりも裕子に触れることに飢えてる自分が怖い。
1週間かぁ・・・会えないんだなぁ・・・
まぁ朝ゆっくり寝れるか・・・
ん?
ゆっくり寝れるってことは・・・・・・
ゆっくり夢ん中で・・・・・・
えへっ
ゆるせよ裕子。
おわり
- 206 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月14日(日)01時19分48秒
- 更新おわりです。
皆さんはこの処分軽すぎると思いますか?
自分はこんなもんかと思うんですが・・・
- 207 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月14日(日)01時21分06秒
次回はまた来週末です。
- 208 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月14日(日)01時23分43秒
- 夜更かしはいかんですよ?
人のこといえたギリではございませんが・・・
睡眠は充分とって来週も乗りきろ。
- 209 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月14日(日)02時11分16秒
- 矢口のひとりごとかなりいいです。
かわいい。
- 210 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月14日(日)02時16分53秒
- 夜更かし読者です。
更新、お疲れさまです。
矢口君の処分、こんなくらいでしょう、たぶん。
1週間後の更新、楽しみに待ってます。
- 211 名前:読んでる人 投稿日:2002年07月14日(日)16時26分33秒
- 自分が高校生の頃、文化祭で飲酒して教師を殴ったヤツは停学2週間でした。
矢口の処分は、矢口が一方的に悪いんじゃないというコトで妥当なんじゃないでしょうか?
それより・・・矢口が見る夢の内容を詳しく知りたい・・・(w
- 212 名前:やぐちゅー中毒者セーラム 投稿日:2002年07月14日(日)23時41分14秒
- 処分をそれくらいで良いと思いますよ
「夢の中で・・許せよ裕子」の部分可愛いですね
自分も矢口の弟子になりたい(w
- 213 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月17日(水)00時34分28秒
- あ・・・今日実験がうまくいって機嫌がいいので
更新します。
- 214 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月17日(水)00時35分27秒
・・・こんなんか。
矢口おらんなったら。
なんとなく暇でイスでくるくる回ってみる。
ん・・・・・・いつもいつも矢口が側におるわけないんやけど。
こう長いことあわへんのは学校の長期の休みくらいなもんかな?
でも休み中やったら自分もあっちこっちい出歩いてるし気にならへんやん。
終わり近くなったら『おいっ!裕子手伝えっ!』って
矢口が電話してくるし図書館で待ち合わせたりしてたしなぁ。
おぇっ・・・回りすぎた。
気分わる・・・
矢口のベットに転がる。
- 215 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月17日(水)00時35分59秒
ここへ来たらいつも矢口が寝転がる場所。
手でシーツをなでる。
・・・この前はヤバかった。
あのとき『抱かして』か『抱いて』のどっちかゆうてたらどうなってたんやろ?
矢口は優しいからいいってゆうてくれたやろか?
そしたらアタシは矢口と・・・
ほな・・・いまもっと辛かったやろか?
なんやねん・・・男のくせにあんな軟らかい唇しやがって。
指で唇をなぞると胸の奥がキュッて痛くなった。
ヤバイなぁ・・・まだ2回しかキスしてへんのに・・・
好きな人とするキスってあんなんやったっけなぁ・・・
なんか忘れてた。
- 216 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月17日(水)00時36分34秒
また『お願いやから・・・』ていいださんように・・・
アタシの手が勝手に矢口をさわらんように・・・
触ってもらえへんアタシを慰めるために・・・
アタシは自分の髪をいじる。
この年になってなんでこんな純情な恋せなあかんねん。
アタシは大人やで・・・プラトニックはやっぱりちょっと辛い。
・・・手をつなぐだけで満足して
ぐっすり寝られるくらい子供やったらよかったのに。
ケイタイを取り出して矢口の番号を表示させる。
いまなにしてるん?
ちゃんと元気でいるん?
・・・・・・アホやなぁアタシ。
他にも男はぎょうさんおんのになぁ。
電話をかける勇気もなくてけっきょくしまってしまう。
- 217 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月17日(水)00時37分06秒
ん・・・見回りにいこ。
寝てる場合やあらへんわ。
保健室をでる
矢口が1年のとき始めた見回り。
授業が始まると空きの教室とか体育倉庫とか危なそうなところを見てまわる。
昔はこれでときどき矢口をみつけたもんやで。
最後のほうは呼び出されてわざとついていって
アタシが探しに来るの待ってからケンカしたりするようになりよったけど。
いまでもたまぁに背の低いかわいい子が取り囲まれとったりするのをみる。
一回一回ちゃんと学校のほうに報告して
なんか処分したら次にやるヤツおらんなるんかも知れんけどなぁ・・・
そうすると被害者の人権はどうなるっちゅう話や。
傷つけられたうえにさらし者になるんか?
そんなんアカンわ。
ゆるされへん。
だから見回りは止めるわけにはいかんの。
一回りして屋上へでる。
- 218 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月17日(水)00時38分03秒
んっ・・・今日の風はちょっとぬるい。
体育をしてる生徒たちが見える。
ふ〜ん・・・がんばっとんなぁ。
人が一生懸命がんばっとるとき
自分がのほほんとしてるのってええ気分やなぁ。
影のあるところへ腰をおろす。
ふぅ〜
みっちゃんにゆわれたよなぁ・・・
気持ち全部ゆうてみたらどうやって。
確かになぁ・・・今度我慢できひんなったとき
都合よくまたみっちゃんに止めてもらえるとはかぎらへんもん。
やっぱり伝えるべきなんかな?
それでアカンかったらアカンかったで諦めようか?
同情心で抱かれても・・・辛いだけや。
・・・矢口にも悪いし。
- 219 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月17日(水)00時38分38秒
・・・・・・諦められるやろうか?
顔をみれへんだけでこんなに辛いのに・・・
いつからこんななったんやアタシ?
矢口がおらんとアカンようになったんはいつからや?
もっとはように気がついてたらこんなならへんかったんやろか?
・・・しらん振りしてたバツやな。
「あ・・・もぅ戻らなアカンわ。」
廊下を歩きながら自分にあきれてる。
わざわざ矢口の教室の前とおって・・・いいひんってしってる・・・
いるはずのない矢口を探した自分に。
なんやろ?
アタシってこんな女やったっけ?
- 220 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月17日(水)00時39分12秒
保健室に戻ってすぐに使用者名簿に目をとおす。
誰も来てへんわ。
眠い。
不在の札をそのままにして中からカギをかける。
矢口のベットに寝転がる。
アカンな・・・やっぱりアカン。
「矢口が欲しい・・・」
会わん間に頭冷やせるかと思ったのに・・・逆効果やん。
矢口がイヤってゆうたらどうすんねやろ?
『なんでもするから・・・だから・・・』ってねだるんやろか?
それとも『昔助けたったやん・・・だから今度は矢口が助けて?』ってゆうんか?
そんなん脅迫やで?
- 221 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月17日(水)00時39分55秒
・・・かなりヤバイ人やなアタシ。
なんかそれだけが目的みたいやん・・・
違うで?
そんなんとちゃうねん。
アタシはただ・・・
・・・ちゃうな。
そうじゃない。
そうや・・・アタシは矢口に・・・・・・
欲張りやなアタシ。
考えんのやめよ。
どんどんおかしぃなるわ。
ちょっと寝よ。
そしたら普通に戻ってるかもしれへん。
あぁ・・・今日はのみにいこっかな?
みっちゃん誘って。
あの子だけにはゆうたから・・・
いまはあの子だけがアタシの安定剤や。
おわり
- 222 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月17日(水)00時41分50秒
- 更新終了です。
・・・最近スカートをはいてる矢口さんをみても
少し男前に見えてしまいます。
自分でつくった設定に一番はまってしまったかもしれません。
- 223 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月17日(水)00時44分41秒
- 横顔とかけっこう凛々しいですよね。
今日ちょっと苦笑いしてしまいました。
- 224 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月17日(水)00時45分36秒
- 次は今度こそ週末です。
- 225 名前:やぐちゅー中毒者セーラム 投稿日:2002年07月17日(水)00時52分19秒
- 気持ちは一つだけど、すれ違いをしてしまう、矢口と裕ちゃん・・
週末を楽しみにしています
- 226 名前:名無しさん 投稿日:2002年07月17日(水)00時54分22秒
- 更新ありがとうございます。
新曲の矢口の髪型、めっちゃ男前に見えますよね。
今日のMUSIXはズ護でしたが、ちぃさんのやぐちゅー読めて幸せです。
週末の更新、お待ちしてます。
- 227 名前:読んでる人 投稿日:2002年07月17日(水)21時53分41秒
- 裕ちゃんはそろそろ我慢の限界っぽいですね。
- 228 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月20日(土)00時31分05秒
- 更新です。
- 229 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月20日(土)00時31分45秒
・・・この人はかわらないなぁ。
つい懐かしくなってしまうな学生時代が。
板前になるっていったら・・・
『覚悟はあるんか?
つらなったとき逃げださへんだけの気持ちが
あるんやったらええんちゃう?
人はなにやってでも生きていける。
だからこそ自分にしかできひんこと探しながら生きるんや。』
ってね。
だから自分の存在意義を探りながらここまでやって来れた。
- 230 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月20日(土)00時32分25秒
「お〜い圭坊!もういっぱい!」
空になったジョッキを片手に先生がさけんでる。
「圭織ぃ〜もって来て!」
「は〜い!」
圭織が奥へ引っ込む。
はぁ〜
「先生・・・いつまで圭坊って呼ぶんだよ?もぅ一人前だって。」
「アホぉ・・・所帯もったら一人前か?!
そんなんアタシがまだ半人前やゆうことになるやんか!!」
逆ギレ・・・今日のテンションおかしい。
「みちよ先生なんかあったの?」
となりで心配そうにしながらもきっちり呑んでるみちよ先生にきく。
でもみちよ先生は肩をすくめるだけ・・・
- 231 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月20日(土)00時33分34秒
「はぁ〜い!おかわりどうぞ裕ちゃん!」
「んっありがとぉ。今日もべっぴんさんやなぁ圭織。
圭坊にも居酒屋にももったいないわ。」
そりゃ圭織はきれいだし・・・すらっとしてて背が高いし・・・
ごちゃごちゃした居酒屋より雰囲気のいいバーのほうが・・・
「カオはいいんだ。圭ちゃんの側なら・・・ね?」
のぞきこんでくる圭織の目にみとれてしまう。
・・・・・・
大きくてきれいな・・・・・・涙目?
なんで?
「圭ちゃん・・・ヤなの?」
・・・・・・誤解だって。
- 232 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月20日(土)00時34分17秒
「・・・・・・ヤじゃない。」
くぁっ・・・素直じゃない反応しかできない自分がもどかしい。
ガバッと圭織が上から抱きついてくる。
圭織の長い髪が首にかかって・・・すぐったいよ。
「・・・よかった。ずっと一緒にいてよ?カオさみしいのはヤダよ?」
耳元で声がする。
この甘えた声が・・・けっこう好きだったりする。
「・・・・・・ん」
のどの奥でちょっとだけ唸るだけみたいな返事しかできない自分が情けなくなる。
でも・・・この2人にニヤニヤしながらみられると誰でもそうなる・・・はず。
「ほらっ仕事のじゃま。」
わざと不機嫌な声を出してしまう。
- 233 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月20日(土)00時34分50秒
「・・・ごめんなさい。」
名残惜しそうにゆっくり腕をとく圭織。
・・・これじゃ自分が情けないままになる。
それはやっぱりイヤかも。
いいづらいけど・・・
完全に離れてしまう前に圭織の腕をつかむ。
「圭織・・・頼りにしてるから・・・」
あぁ・・・また不機嫌な声。
びっくりしたような顔でみてる圭織。
でもすぐにうれしそうにわらいながら腕まくりをする。
「まっかせといて!」
ガッツポーズをしながら雑用をこなすために奥へ消えた。
- 234 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月20日(土)00時35分20秒
「こら圭坊・・・なんで酒呑みにきて人のラブシーンみなアカンねん!
ホッケただにしろっただに!」
なに怒ってんだろ?
・・・ホッケはなかなかいい値なんだよ。
負けれないね。
「ダメ。」
「じゃあ圭織を裕ちゃんの嫁にくれ!!」
なにをいい出すんだこの人・・・
「絶対あげない。」
てか基本的に嫁に行く立場でしょうが。
「もぅねぇさんなにゆうたはるんですか・・・呑みすぎですよ?」
みちよ先生大変だね。
- 235 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月20日(土)00時35分51秒
「あぁぁ・・・アタシも幸せなりたい。」
ん?
やけに感情のこもった一言。
「いるのそんな人?」
みちよ先生に聞く。
先生はカウンターに突っ伏してるからね。
みちよ先生は苦笑いを返してくる。
?
いえない?
ってことは・・・
「先生?」
わらったままのみちよ先生。
当たらずとも遠からずってとこか。
じゃあ生徒とか?
「聞きたいんか?圭坊。」
突っ伏したまま顔を横向けて見上げてくる先生。
まぁどうしてもって訳じゃないにしろ気にはなる。
うなずいてみる。
「トリわさただにして?」
パッと身体を起こしていう。
・・・・・・
「じゃあいい・・・」
「なんやおもんない・・・なんでのってこぉへんねん。
どうせゆうたらへんけど・・・」
ほおづえを付いてつまらなそうにジョッキのふちを指でいじる。
なんだこの人は・・・
- 236 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月20日(土)00時42分38秒
最近よく耳にしてた名前が思いつく。
『矢口かわいいねん。』
『矢口ちっちゃいねんで。圭織の半分ちゃうか?』
『矢口なぁ女の子みたいに声高いねんで。』
『矢口がな・・・最近よぉ蹴ってくんねん。反抗期かな?』
『矢口・・・・・・・・・』
「矢口?」
2人ともピシッと固まる。
・・・わかりやすい人たちだ。
圭織の何百倍かくらいわかりやすい。
実物はみたことないんだよ。
高校は入れ替わりだったから。
「今度つれてきてよ。なんかうまいもん食わしてやるよ?」
「まだ酒呑めへんやつつれてきても・・・・・・」
ふ〜ん・・・
なにかしゃべられて困ることでもあるのかな?
「なに?あの小さい子くるの?」
圭織が奥から顔を出す。
え?
あったことあったっけ?
「このまえ裕ちゃんが写真みせてくれたでしょ?
あれから偶然道であったの。平日だったのに学校いってなかったよ?」
なに?
サボりぐせのあるやつ?
- 237 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月20日(土)00時43分17秒
目の前の2人の空気がズーンと暗くなる。
「みっちゃんあれほんまか?」
「なにがですの?」
「ケンカの理由。」
ケンカ?
ケンカしてなにか処分を受けたのか?
「ほんまですよ?」
「んんぅ・・・・・期待さすなよぉ。」
カウンターに額をコツンと当ててそのまま動かなくなる先生。
へぇ〜片想いってやつ?
先生にしては珍しいことやってるね。
- 238 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月20日(土)00時43分58秒
「カオさぁ・・・あの子に変なこといったかもしれない。」
「えっ?!なにゆうたん?!」
先生がガバッと起き上がる。
「わかんない。急に真っ赤になって黙っちゃったもん。カオ困っちゃった。」
先生の勢いに少し怯えながら圭織が答える。
なにをいったんだろうちの奥さんは。
「ねぇさん大丈夫ですか?真っ青ですよ?」
「なぁ・・・バレたんかな?月曜からくんのに・・・普通でいられるかな?
・・・帰る。・・・・・・今日はもぉ帰るわ。」
- 239 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月20日(土)00時44分31秒
「え?ほなうちも・・・」
「伝票ちょうだい。」
圭織が先生にわたす。
「カオまた余計なことしたかな・・・」
あ・・・泣きそう。
「アンタはなんも悪いことしてへんよ?気にせんといて?」
苦笑してる先生に頭をなでてもらってる。
2人はお金を払って店を出て行った。
- 240 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月20日(土)00時45分05秒
でも・・・あんな先生はじめてみたな。
「またやっちゃった・・・」
イスにすわって俯いてる圭織。
そうとう落ち込んでるなぁ。
「気にするなって先生もいってんだからいいんだよ。気にしなくて。」
「・・・うん。」
最後の客もいなくなったことだし
ちょっとだけならいいかな・・・
- 241 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月20日(土)00時45分41秒
チュッ
手をとってその甲にキスをする。
「落ち込んじゃダメだよ。こっちまで悲しくなってくる。」
「圭ちゃん・・・」
隣にすわると抱きついてくる。
大きいくせに子供なんだ。
あやすように長い髪を指で梳かす。
先生があそこまで反応するとは思わなかったんだね?
たぶん誰でもそうだよ。
先生をしってる人ならいつもと違うことに戸惑うはず。
矢口にあってみたい。
あんなふうに心を乱す矢口はいったいどんなヤツなんだろ?
- 242 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月20日(土)00時46分22秒
圭織は落ち着いたようで目を閉じてもたれてる。
「大丈夫?」
「ふふふっ・・・圭ちゃんの声ひびいてる。」
圭織がこどもみたいな顔でわらう。
ふ〜ん・・・大丈夫そうだね。
「カオねぇもう一回あいたいの。」
「どうして?」
「かわいかったんだもん。」
・・・・・・あわなくていいや。
なんか今のうれしそうな顔みてむかついた。
おわり
- 243 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月20日(土)00時49分55秒
- 更新終わりです。
なんか・・・やっぱりだしてしまいました。
好きなんですこの人たち。
しかも何げに所帯持ち。
- 244 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月20日(土)00時53分11秒
来週も水曜に一回更新入れようかとおもいます。
- 245 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月20日(土)00時55分14秒
- 相手の気持ちに気付く余裕のなかった2人ですが
ようやくなんか動き出します。
ではまた。
- 246 名前:( `.∀´)ダメよ 投稿日:( `.∀´)ダメよ
- ( `.∀´)ダメよ
- 247 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月20日(土)10時39分20秒
レスちゅうに
- 248 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月20日(土)10時41分09秒
初登場の人の名前は・・・
- 249 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月20日(土)10時45分13秒
- 書かない方向でお願いします。
すいませんねわがままいって。
いつも読んでくださってうれしくおもってます。
できるだけみんなに同じような条件で読んで欲しいもので。
何人読んでるかわかりませんけど・・・
ではまた。
- 250 名前:やぐちゅー中毒者セーラム 投稿日:2002年07月20日(土)13時04分56秒
- 水曜の更新に激期待(w
- 251 名前:246 投稿日:2002年07月20日(土)17時18分25秒
- すみませんでした。
他の方への配慮が足りませんでした。
これからは気をつけます。
- 252 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月21日(日)12時04分41秒
- 圭圭キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
所帯持ち(・∀・)イイ!
- 253 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月21日(日)14時28分03秒
- >>252
こぉら!
- 254 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月21日(日)14時28分36秒
人の話はねぇ
- 255 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月21日(日)14時30分45秒
- ちゃんときいてくださいね。
わがままはこれしか言いませんから。
おねがいしますよ?
- 256 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月24日(水)00時28分38秒
- 更新します。
- 257 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月24日(水)00時29分32秒
「あっ!あなた矢口っていうんでしょ?」
へ?
振り返ると背の高い女の人がオイラのほうを向いてた。
昼になったら誰もいなくなる家を飛び出して
河原やコンビニに行く習慣がついてた。
今日もそうやって家を抜け出したんだけど・・・
誰だこの人?
見上げてると首が痛い。
「誰だかわかんないけど・・・オイラと話すんなら
そこのベンチに座ってくれるかな?」
その人はおとなしく公園のベンチにすわる。
買い物袋をごそごそ探ってアイスを取り出す。
「食べて?圭ちゃんの分まで買っちゃったけど
家に着くまでに融けちゃいそうだから。」
- 258 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月24日(水)00時30分20秒
圭ちゃんって?
なんかねぇ・・・どんどん疑問が増えていくんだけど?
・・・しらない人に物をもらっちゃいけないんだろ?
まぁこの場合しり合いになってしまえば問題なしかぁ。
「誰?なんでオイラをしってるの?」
アイスを受け取りながら聞いてみる。
「あ・・・またやっちゃったねカオ。これじゃ怪しい人だね。」
カオ・・・じゃあ名前はカオリとか?
他ちょっと思いつかないしなぁ。
で?
「うちの旦那さんがあなたと同じ学校でさ・・・」
「えっ?ダンナ高校生?!」
口の中にはいってたアイスが飛んだ。
カオリさんはびっくりした顔でこっちをみてる。
・・・違うの?
「いや・・・あの・・・板前さん。」
「・・・・・・出身校ってことか。」
あぁびっくりした。
- 259 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月24日(水)00時30分52秒
「裕ちゃんがよく呑みに来てくれるんだよ?
あなたの写真もみせてもらったの。」
・・・裕子なんでオイラの写真持ってんだ?
たまたまだよな・・・
ん?
「圭ちゃんって・・・圭坊さん?」
なんか変ないいかただけどこれしかいいかたなくって・・・
「裕ちゃんから聞いてる?」
うなずく。
前にきいたことがある。
1年のころ保健室登校してたヤツが途中で吹っ切れて
急に元気になっていま板前やってるんやって・・・
- 260 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月24日(水)00時31分29秒
「圭ちゃんさぁ・・・真面目すぎるからカオがうすめてあげてるの。」
・・・薄める?
考えすぎて煮詰まってるのを楽にさせてあげてるってことかな?
「圭ちゃんと裕ちゃんって似てるの。だからよくわかるみたい。
カオにはどうしてそんなに難しいこと考えてるのかわかんないけどね。」
ふ〜んじゃあ圭坊さんも一癖ありそうな感じだ。
「裕ちゃんね・・・ときどき暗い顔してるときあるけど
あなたのこと話してるときいつもうれしそうな顔してるの。
その顔がかわいくってさ。」
・・・それってどう解釈したらいいんだ?
オイラ期待してしまうぞ・・・そんなこといわれたら。
「写真みせてくれたときも最近矢口がよく怒るって
寂しそうにいってたんだよ?」
そうでもしないと・・・
あんなふうにペタペタ触られたらオイラが我慢できなくなるから・・・
まっ・・・もぉそれもなくなったけど。
- 261 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月24日(水)00時32分23秒
「酔っ払ったとき裕ちゃんねぇときどき
矢口はアタシのんやから誰にもあげへんっていうんだよ。」
!!!!!
カオリさんはおかしそうにクスクスわらう。
オイラわらえないよ・・・
ほんとなのか?
裕子はオイラのことそんなふうに思ってくれてる?
オイラは裕子の?
- 262 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月24日(水)00時32分58秒
「ねぇ・・・アイス溶けてるよ?」
カオリさんの声でふと我に返ると手がアイスでベタベタになってた。
「大丈夫?」
ティッシュをくれる。
「カオもういかなきゃ。圭ちゃんが待ってるし。」
カオリさんは立ち上がる。
圭坊さんの話をするときかわいい顔をする。
声もなんかちょっと甘えた声。
「こんど裕ちゃんと一緒にうちのお店においでよ。」
きれいな笑顔で手を振って鼻歌を歌いながら
大好きな圭坊さんのところへ帰っていった。
オイラの心に大きな大きな波紋を残して。
- 263 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月24日(水)00時33分29秒
んんぅ・・・・・・困るよオイラ。
月曜からどんな顔であえばいいんだ?
どうしよぉ・・・
頭ん中ぐちゃぐちゃになりそぅだよ・・・
オイラ・・・裕子に触ってもいいのか?
逃げたりしない?
・・・夢の中みたいなことしてもいい?
どこをどう歩いたのかわからないけどいつのまにか家に着いてた。
- 264 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月24日(水)00時34分13秒
夢でなんどもみた裕子の身体。
たぶん想像とかじゃないとおもう・・・いつも同じ手触りとやわらかさ。
しってるんだオイラは。
一年のとき裕子のひざで泣いたときの感触を覚えてる。
腕に胸にあたった・・・手のひらでなでた・・・
裕子の身体をいまだに覚えてる。
細くてやわらかくて頼りなさそうな感触が
オイラに大きな安心をくれた。
かたくて強い力に恐怖を覚えた直後だったせいもあるかもしれない。
オイラははじめっから裕子を女として意識してしてたんだ。
やわらかい身体でオイラに安心をくれたときから。
オイラだって裕子を誰にも渡したくない。
先に触れてしまったヤツらはしかたないにしろ
もぉあのやわらかい身体にはオイラにしか触らせないでほしい。
そう・・・伝えてもいいのかな?
おわり
- 265 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月24日(水)00時36分54秒
- 更新終わりです。
はいすいません。
この前のレス・・・自分の機嫌わるかったです。
いつも書き込むまえに時間を置いて考えるんですが・・・
- 266 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月24日(水)00時38分39秒
- あの話はこの話全体の一番の意外性にしたかったんで
こだわってしまいました。
- 267 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月24日(水)00時42分13秒
- てことで次回はまた週末です。
この話もあと残すところ2話だけとなりました。
番外編も含めるとあと6話です。
それが終わると矢口君と中澤先生とはお別れとなります。
その後はまた別の話を乗っけるかどうかは考え中です。
ではまた。
- 268 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月24日(水)00時44分35秒
- >>252
すいませんね。
- 269 名前:ユウ 投稿日:2002年07月24日(水)17時22分42秒
- あと2話だなんて、寂しすぎる。
他ではなかなか見られない、女女している中澤さん、
かなり好きなんですけど。
ちぃさん、頑張って下さい。
- 270 名前:読んでる人 投稿日:2002年07月24日(水)21時51分16秒
- もうすぐ終わりだなんて淋しすぎる・・・。
- 271 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月27日(土)21時51分32秒
- 更新します。
- 272 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月27日(土)21時52分41秒
「ういっす・・・」
ん?
矢口やんか・・・なんで土曜までこうへんかったん?
月曜から学校来てたんやろ?
そりゃ・・・アタシもどんな顔しておうたらええか悩んだけど・・・
やっぱりみっちゃんの思い違いなんちゃうん・・・ケンカの理由。
矢口は別にアタシのことなんとも思ってないんちゃうん?
ただの思い違い・・・
「なんだよぉ反応しろよ!」
少し怒ったような声。
でもそれってわざとだしてるんよな?
すっごいかまって欲しそうな顔してるもん。
なんか・・・
安心する。
矢口はアタシに甘えてはくれるんやな。
- 273 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月27日(土)21時53分23秒
ギュッ
思いっきり抱きしめて背中をトントンってする。
「おかえり・・・矢口。」
あいたかった・・・
ん?
いつもみたいに怒って離れへんの?
動かへん矢口にほおずりをする。
「んっ?・・・こらっなにやってんだ!」
やっといつもの反応。
なんや?
どっかおかしいん?
「どないしたん?」
矢口の顔をのぞきこむ。
「話があんだよ・・・」
赤い顔ですねたみたいにゆう。
?
話?
「とりあえずお茶。」
「あ?・・・うん。」
せっかく久しぶりに抱っこしたのにもぅ終わりか?
しゃあないな・・・お茶いれたろか。
- 274 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月27日(土)21時54分05秒
お茶をいれて戻ると矢口はベットに寝転んでた。
「はいお茶。」
「おっサンキュー。」
矢口がうれしそうにわらう。
・・・やっぱええなぁ。
起き上がって両手でカップを持って飲んでる姿がかわいい。
当たり前の光景がうれしかった。
「なにわらってんだ裕子?」
「いや・・・矢口がいるなぁ・・・って。」
アタシもベットの近くのイスに腰掛けてお茶を飲む。
矢口のひざに手を伸ばしかけて
自分のほうに手を引き戻し髪をいじる。
忘れてた。
いたらいたで辛いこともあんねやった・・・
矢口のほうをみることはできひん。
もう自分の気持ちを隠すことなんてできそうにないから・・・
それからずっと目をあわすことなく会話もなくお茶を飲み終わった。
- 275 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月27日(土)21時54分41秒
「それかして?流しにおいてくる。」
視線を矢口へ向けるとすぐに矢口の視線とぶつかった。
なんや?
こっちみてたんか?
すっと視線を逸らしながらカップを受け取っておきにいく。
戻ると矢口はうつむいてた。
矢口?
「どないしたんさっきから・・・しんどいの?」
矢口の背中をなでる。
「裕子・・・」
うつむいたまま呼んでくる。
「ん・・・なんや?」
「オイラも触る。」
「へ?」
急に抱きすくめられる。
- 276 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月27日(土)21時55分42秒
矢口?
ちょっとまって・・・
アタシそんなことされたら・・・
身体から力がぬけて矢口に寄りかかる。
いわれるまでもなくわかる。
身体は正直なんや。
矢口が不安そうにみあげてくる。
・・・そんな顔せんといて?
勝手に手は矢口のほっぺたをなでてた。
矢口がふわっとうれしそうな顔になる。
っあぁ・・・ヤバい。
「キスしていい?」
矢口が上目遣いにみあげてくる。
へ?
ちょっ・・・なにゆうねん!
- 277 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月27日(土)21時56分22秒
「アカン。」
「なんで?好きなんだろオイラとキスするの?」
すねて唇を尖らす。
その唇に視線がとらわれないように目をそらす。
「でもアカン。」
腕の中から逃げようとしたら逆にベットの上に引きずりあげられた。
「オイラの力・・・強くなっただろ?」
得意げにわらってる。
っ・・・
痛い。
いいの?
あのケンカの理由はほんまなん?
- 278 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月27日(土)21時56分55秒
矢口の首に腕を回す。
ほらまた勝手に動いてる。
だからアカンゆうたのに・・・
頭でブレーキをかけようとしても身体はゆうこときかへん。
目を閉じると唇にやわらかい感触。
また胸がキュッと痛んだ。
・・・・・・やっぱり好き。
唇が離れると矢口はギュッと抱きしめてくれる。
昔よりも力強い身体。
抱きつかれてるんじゃなくて抱きしめられてる。
なんか・・・居心地がいい。
「なんで裕子は素直じゃないんだ?
いってることとやってることがバラバラだぞ?」
「うっさい・・・」
いいながらも身体は勝手に矢口をギュッと抱きしめ返してる。
- 279 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月27日(土)21時57分32秒
「バーカ・・・カワイイな裕子は。」
!!!
カワイイってなんや?
チュッ
え?
おでこにキスされた。
「そんなところがたまらなく好きなんだけどな・・・」
!!!!!
「なに?・・・いまなんてゆうたん?」
「なんだ?聞こえなかったのか?」
しょうがないなって顔でみてくる。
ほっぺたをなでられて思わず目を閉じると唇にやわらかい感触が・・・
それは何度も何度も・・・アタシの呼吸が乱れるまで・・・
- 280 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月27日(土)21時58分03秒
矢口に身体を預けてしばらくぼーっとしてると髪をなでてくれた。
なんでアタシのして欲しかったこと簡単にしてくれるん?
「オイラは裕子が好き・・・裕子は?」
なにを聞くねんいまさら・・・
矢口の肩にほっぺたをすり寄せる。
「好きやない人に・・・こんなんさせへん。」
なんてゆうんやろ・・・渇きが癒される感じ。
そうやな・・・アタシは身体だけが欲しいんやなかったんや。
ずっと矢口の全部が欲しかったんやもん。
欲張りやからなぁアタシは。
- 281 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月27日(土)21時59分19秒
身体が震える。
でも来年になったらいいひんねんで?
「どうした?イヤ?」
心配そうな顔でのぞきこんでくる。
やさしいなぁ・・・矢口は。
「違う・・・アンタが居らんなったらどうしたらえんかわからんの。」
アタシ・・・ゆうてること情けないよなぁ・・・
「は?なんでオイラがいなくなるんだ?」
「卒業するやん。」
ゴンッ
いたた・・・アンタの頭突きはほんまに危険やねん。
「こらっ!卒業したら終わらせるつもりかよ!
オイラの気持ちをなんだと思ってんだよ!」
そんな怒るん?
ほな・・・・・・信じてええん?
「ほんまなん?」
- 282 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月27日(土)22時00分17秒
「裕子はなにがそんなに怖いんだ?」
まっすぐな言葉と視線に目をふせてまた身体をあずける。
だってなぁ・・・心の一番もろいところに触れられるんやで?
もしなにかあったらアタシボロボロになってしまう・・・
「オイラは裕子が逃げてしまうほうがよっぽど辛い。」
腕にキュッと力を入れながら情けない声でいう。
「逃げる?」
なんやそれ?
「・・・いつも遠くばっかりみてオイラと目をあわさなかっただろ?」
・・・確かに。
「しかたないやん・・・目があったら・・・近くにいすぎたら・・・
さっきみたいに身体が頭のゆうこときかんようになるもん。」
「ふ〜ん・・・じゃあ・・・裕子こっちむいてよ。」
矢口がアタシの髪をいじりながらいう。
声はやけにうれしそうに聞こえる。
・・・・・・
「アカン・・・ここ学校やもん。」
- 283 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月27日(土)22時00分57秒
矢口の動きが止まる。
「・・・裕子は・・・学校でしちゃだめなこと・・・オイラとしたいの?」
あっ・・・
アカン・・・頭の回転数落ちてきてる。
かわりにさっきより矢口の心拍数が上がってる。
「オイラそろそろ限界がきそうなんだけど・・・」
・・・そうなんか?
「学校じゃなかったらいいんだろ?」
え?
- 284 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月27日(土)22時01分27秒
「・・・裕子ん家いっていい?
いまは我慢する・・・でももう待てないんだオイラ。」
矢口が辛そうにいいながら身体をはなす。
そのままベットからイスへ移る。
2人の間にあった熱が逃げる。
「うぅ・・・」
矢口がうなってる。
・・・なんでそこまで我慢すんねやろ?
「こらっ裕子!なに本格的に寝てんだよ!」
かぶってる布団を引っ張られる。
え?
矢口がのいて寒くなったし・・・ってゆうより寂しくなったしかな?
・・・でも
- 285 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月27日(土)22時02分03秒
「どうせそれおさまらな家かえれへんやん。」
矢口?
顔真っ赤やで?
「じゃあ・・・いいんだな?裕子。」
まだ返事してなかったか・・・
恥ずかしくて寝返りを打って矢口に背を向ける。
「家かえったら考える。」
家かえったらアタシのブレーキになるもんがなくなる。
考えるわ・・・てウソやなそんなん。
大丈夫やろかアタシ?
矢口に嫌われるようなことしてしまわへんやろか?
どないしよ・・・
- 286 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月27日(土)22時02分50秒
起き上がって矢口のほうを振り向くと窓の外をぼーっとみてる。
カワイイ顔してんなぁ・・・
声も高いし・・・
この子が女の子やゆうても誰も疑わへんやろな。
そのくせ性格は男前で・・・
そのギャップがええんよなぁ。
なんでこんな子がアタシのこと好きやゆうてくれんねやろ?
「なぁ・・・なんで?」
「なにが?」
矢口が振り向く。
・・・なんか自分でゆうのは厚かましいような気がする。
「・・・やっぱりいいわ。・・・帰れるようになったらゆうて?」
「あ・・・うん。」
もう一回ベットに寝転んでぼーっとする。
- 287 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月27日(土)22時03分54秒
いいんやろかこんなことして?
アカンねやろなぁほんまは・・・
アタシがこの子を欲しがったこと自体が罪なんやったら・・・そのとおりや。
バレたら懲戒免職かなぁ?
なんの弁解もできひんわ。
常識をしらんと破るんやないねん。
しってて破るんや・・・そのぶん罪は重いんやろな。
でもそれで矢口が手に入るんやったら・・・
チラッと矢口のほうをみると目があった。
矢口があわてて目をそらす。
「なにわらってんだよ?」
ん?
わらってたんかアタシ。
「別に。」
大丈夫やで?
矢口のぶんまで全部アタシがかぶるから。
アンタはなんも悪くない。
おわり
- 288 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月27日(土)22時06分25秒
- 更新終わりです。
本編はあと1話となってしまいました。
内容はもう見えてしまってるかと思うんですが・・・
- 289 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月27日(土)22時09分23秒
- ゴールデンウィークに思いついていままでここまでやってきましたが・・・
長かったような短かったような・・・
おまけで他の人たちの様子なんかもチョコっとのっけます。
- 290 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月27日(土)22時10分25秒
ではまた水曜に。
- 291 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月28日(日)01時44分20秒
- 更新、お疲れさまです。
あと1話、ですか。なんだかちょっと寂しい感じがします。
かっけー矢口くんをもっと見たいような・・・。
水曜日を楽しみにしてます。
- 292 名前:名無しさん 投稿日:2002年07月28日(日)02時37分11秒
- 終っちゃイヤイヤ!!(w
ちぃさんのやぐちゅーは心のオアシスなのに!!!
- 293 名前:読んでる人 投稿日:2002年07月28日(日)17時38分07秒
- 早く水曜日が来て欲しいようよ、来て欲しくないような・・・。
- 294 名前:ユウ 投稿日:2002年07月29日(月)15時45分15秒
- はあ。中澤さん、いい!ここの中澤さんはやっぱりいい!!
ところで次のせる話の中で、今度は私の方が
ちぃさんの台詞とかぶりそうなのがあるんですよ。
すみませんが、ご了承下さい。
では、水曜の更新楽しみにしています。
- 295 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時21分08秒
- 更新します。
- 296 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時21分53秒
ゆれる電車の中で向かいにすわる裕子にみとれてしまう。
『あんまりくっついてたら不自然やろ?』
オイラそこまで頭が回ってなかった。
テンションあがってるのオイラだけかな?
・・・大人だなぁ裕子。
当たり前か。
学校じゃオイラたちに付き合ってバカやってるけど
学校から出たらちゃんと大人の女なんだよな・・・
目があうとわらってくれる。
それがあんまりうれしそうだったから
くっついてても離れてても不自然だよ・・・なんて思ったりして・・・
結局なんかものすごくテレてしまって視線を逸らしてしまう。
- 297 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時22分36秒
駅からも少し離れて歩いた。
裕子は不安そうな顔でときどき振り返る。
バ〜カ・・・
そんな顔するんなら一緒に歩いたほうがましなんじゃないのか?
もどかしいなぁ・・・さっきまで腕の中にいたのに・・・
腕の中から出すんじゃなかった。
心の中で散々突っ込みを入れながらも黙ってついていくと
裕子は戸を開けて家の中にはいってからもう一回顔だけを出す。
「矢口?・・・おいで。」
はやくいこ。
裕子をまた腕の中に・・・
「おじゃましますは?」
「・・・おじゃまします。」
「はいよろしい。」
頭をなでられる。
オイラこどもじゃねぇぞ。
そりゃ裕子よりこどもだけどさ・・・
チュッ
!!!!
「すねてんの?」
裕子がいたずらっ子みたいな顔でわらってる。
なんだよ・・・学校じゃイヤがるのに家だったら自分からするんだ?
- 298 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時25分26秒
のぞきこんできた裕子の目をじっとみると顔をふせてしまう。
「・・・なぁ・・・シャワー・・・いいかな?」
小さくつぶやく。
くぅ〜・・・かわいいぞぉ!!
なんだよそれ・・・
さっき保健室ではじめてみた甘えん坊の裕子。
学校の先生してるときの大人の顔と全く違う顔。
そっか・・・これが裕子の女としての顔なんだ。
「オイラも一緒に入る。」
「え?」
裕子はびっくりしたようにこっちをみる。
なんだよ?
ダメなのか?
上目遣いで裕子の顔をみる。
オイラしってる。
裕子がこの顔に弱いこと。
「・・・ええよ。」
「やった!」
シャワーだシャワー!!
裕子とシャワー!
- 299 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時26分20秒
裕子がぼーっとこっちをみたあとふふふってわらう。
「なに?」
ヤバっ・・・テンションあがりすぎかオイラ?
「そっかぁ・・・まだこどもやな・・・」
!!!!!
グサッと刺さった・・・
余裕を取り戻しつつある裕子に焦りを感じる。
なんかいやな予感が・・・
「おフロそっち。さき入ってて?タオルとか出していくから。」
頭をなでられる。
うあっ・・・完全にこども扱いじゃん。
くっそぉ・・・
「返事は?」
ちょっと意地悪そうな顔をする。
オイラがカチンと来てるのしっててやってるんだ・・・
「・・・わかったよ。」
- 300 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時27分00秒
えっと・・・タオルとかないのかな?
隠せるなら隠したい・・・
・・・ないならないでいっか。
1人でさきにシャワーを浴び始める。
汗を流して身体を洗って・・・
なんだかなぁ・・・緊張する。
カチャッ
「ん?なんで頭洗ってんの?」
!!
しまった。
ついくせで・・・
って裕子!!
なんで自分だけバスタオルなんだよ!!
あわてて背を向ける。
くそぉ・・・はめられた。
「続き・・・洗ったろか?」
まぁいいか。
「うん。」
「じゃあここすわって?」
イスの上にすわる。
・・・人に頭をいじられるのって気持ちいいんだよなぁ。
指でなでられてるみたいでいい感じ。
洗い終わってシャワーで流してくれる。
- 301 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時27分51秒
「アタシと同じにおい。」
裕子はうれしそうにいう。
でもオイラはほのぼのとしていられない理由が・・・
背中に裕子の身体や髪が当たるのがわかるから・・・
っ!
裕子の手がオイラの身体をなでる。
「いい身体してんなぁ・・・好きやわぁこの感触。」
ダメだよ・・・
首筋に裕子の吐息が・・・
「元気やなぁ矢口。」
みつかった・・・ってそりゃあね。
「ちょっとどいて?」
ん?
裕子はオイラがすわってたイスにすわる。
「してあげよっか?」
- 302 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時28分31秒
え?
それって・・・
身体は裕子の言葉に反応してしまってて・・・
「して欲しいみたいやで?」
裕子がわらいながらいう。
「・・・いいの?」
「そこすわって?」
いわれたとおりバスタブに腰掛ける。
「ぅぁっ!」
裕子の手がオイラのに触れる。
「・・・くるしかった?ごめんな。」
待てっ・・・そんなにやさしくされても物足りない・・・
「んっ・・・んっ・・・」
それでも声はもれる。
「こんなん初めてなん?」
「んっ・・・っ・・・うん。」
「なんか・・・ちっちゃい子にいたずらしてる気分やな。」
「んだよそれっ・・・」
- 303 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時29分12秒
裕子の手は動き続ける。
身体が・・・熱い。
くすぐったいのがギュッと凝縮したような感覚が
下半身から全身に広がってくる。
ヤバい・・・マジで。
自分でやるときと違ってペースがコントロールできないから・・・
身体がときどきビクッと大きく動く。
「かわいい声やな・・・ゾクゾクする。」
「うあっ!」
思わず腰を引いてしまう。
?
なに?
手とは違う感触だった。
「イヤ?」
「・・・・・・じゃない。」
「じゃあ逃げんといて?」
- 304 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時29分45秒
裕子が髪を耳にかけるしぐさをしたあと・・・
うあぁ・・・これって・・・
食べられてるって感じだ。
すぐにまともに考えることなんてできないようになってしまう。
音が・・・すごくいやらしい。
「ぁあっ・・はぁっ・・ゆぅこぉ・・・」
気持ちいい。
オイラのに絡みつく裕子の・・・
なんでこんなに気持ちいいとこしってんだよ・・・
誰に教わったんだよ・・・
いやな嫉妬心が湧きあがってくる。
それでも魂を持ってかれそうな気持ちよさには勝てなくて・・・
ずっと味わっていたい。
「イヤだっ・・・まだイきたくないよぉ・・・」
裕子の肩をギュッと握ってしまう。
でもそれは確実にそれは近づいてて・・・
「んんんっ・・・ゆうこぉっ・・・オイラ・・・」
裕子が強くチュッとすいながらおいらの敏感なところを
ツメでかすかに引っかく。
「あぁ!!」
- 305 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時30分14秒
ふらっと身体がまえへ倒れそうになる。
裕子がそれを受けとめてひざの上にオイラを乗っける。
「もぉ・・・かわいいっ!!」
ギュッと抱かれてほおずりされる。
・・・かわいいっていわれると反発を覚える。
だけど裕子にいわれるぶんにはかまわない。
裕子がオイラを気にいってる証拠でもあるわけだから。
「ほらっ立って?ちゃんと流してあげる。」
裕子はシャワーでぶつぶついってるオイラの身体をきれいに流してくれる。
ぼんやりと姉さん女房っていいかなぁって思ったりした。
でもオイラは男なわけで・・・このままじゃくやしい。
- 306 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時32分29秒
「こら裕子・・・あとで覚えとけ。」
「もぅ忘れたも〜ん。」
ふふんってわらってる裕子が憎らしくて・・・
バスタオルの止めてあるところをはずしてやる。
「あっ・・・もぉ・・・」
あわててバスタオルを拾って身体を隠してしまう。
「なんだよ?はずかしいの?」
ふ〜ん・・・
「裕子のほうが・・・かわいいじゃん。」
「あとでな?あとでやったら好きにしていいから・・・
さきベットいってて?」
「寝室どこなのかしらないぞ?」
裕子を浴室の壁まで追いつめて
バスタオルの中に手を入れて隠された身体に触れる。
「ヤっ・・・待って・・・」
ギュッ
抱きしめられて手を動かせないようにされた。
「部屋かってに探していいから・・・な?」
・・・オイラが悪いことしてるみたいじゃん。
- 307 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時33分19秒
「わかったよ・・・しょうがないなぁ・・・」
「バスタオルは出たとこにおいてあるから。」
ホッとした顔をみると意地悪したくなる。
「いいよ。これもらうから。」
裕子の身体からバスタオルを奪う。
「っ・・・もぉ・・・」
あわててこっちに背を向ける。
あ・・・
その背中を手のひらでゆっくりなでる。
やっぱり・・・夢の中での感触とかわらない。
手だけで味わうのはもったいないなぁ・・・
ちょっとだけ・・・
手を止めずに首筋から背中に舌を這わす。
このまま後ろから犯してしまいたい気持ちも正直あったりする。
でもそれじゃせっかくいままで我慢してきた意味がなくなる。
「っ・・・後で・・・」
「わかってるよ。」
チュッ
背中にキスをする。
「んっ・・・」
裕子がしゃがみ込むのを横目に浴室をでる。
- 308 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時33分56秒
バスタオルで身体をふきながら寝室を探す。
そんなに部屋があるわけじゃないからすぐにみつかった。
ふ〜ん・・・綺麗にしてあるんだ。
ヒョウ柄のベットって・・・どうなんだ?
突っ込みを入れながらベットに入ってみる。
素肌に触れるシーツの感触がいい。
布団は裕子のにおいがする。
オイラの髪も裕子のと同じにおい。
はぁ・・・
かってにため息が漏れる。
なんか落ち着く。
裕子に抱っこされてるみたいだ。
いいなぁこの感じ・・・・・・
- 309 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時34分33秒
「疲れたんか?」
気がつくと裕子がとなりに寝てた。
「あれ?オイラ寝てた?」
「うん。・・・こっち来て?」
裕子に抱き寄せられる。
「なに?」
意地悪だよなぁオイラ。
「しってるくせに・・・」
「へへっオイラわかんない。」
どんな反応するかな?
裕子の顔をのぞきこむと泣きそうな顔をしてた。
「お願いやから・・・」
はずかしそうに・・・でも視線をそらさず
背中にまわった手でオイラをなでる。
「お願いやから?」
そのさきを促してみる。
「抱いて?」
首をかしげながらそういう裕子は・・・
そりゃあもぉ・・・
- 310 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時35分31秒
・・・え?
「なに泣いてんだよ?」
「・・・っ・・・わからへん・・・」
なんで?
裕子・・・泣くなよ。
「泣き虫裕子。」
舌で裕子の涙をなめてそのまま下唇で裕子の唇をなぞると
裕子があごを上げてオイラの唇を捕まえようとする。
へへっ・・・捕まってやんない。
「んんんぅ・・・」
しょうがないなぁ・・・
不満そうな声を聞いたあとゆっくり唇を重ねる。
繰り返し触れると裕子の唇は少しずつ開いてくる。
・・・いいのかな?
- 311 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時36分16秒
おそるおそる舌を侵入させると舌先にやわらかいものが触れる。
えっ?
舌もこんなにやわらかいの裕子?
捕まえようとしても捕まえようがなくって
夢中でそのやわらかい舌を追いかけた。
やっと捕まえたときチュッと吸ってやる。
そうすると口の中で溶けてしまうんじゃないかと思って
思わず軽く歯を立てて存在を確認する。
よかった・・・ちゃんとある。
離れると裕子は涙目のままだったけど・・・
さっきと違った顔をしてた。
「・・・・・・初めてちゃうん?」
目がとろんとしてて息が乱れてる。
「ん?そうだよ?」
オイラの手をつかんで・・・
「それじゃ支えられなくなるよ?」
「・・・平気」
- 312 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時36分57秒
そうなのか?
裕子の身体に体重をあずける。
ん?
裕子がオイラの指をなめる。
そのしぐさはオイラに別のことをイメージさせて
我慢できなくなってくる。
「んん・・・?」
不思議そうな顔で考え込む裕子。
あっ・・・当たってるんだオイラの。
少し腰を引いて裕子の内腿に触れる。
そのとき一番奥に入った小指に濡れた感触があった。
「裕子?」
濡れてるの?
オイラまだキスしか・・・
オイラの疑問に気づいたのかはずかしそうに手で顔を覆ってしまう。
ふ〜ん・・・いいんだこれで。
- 313 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時37分49秒
「欲しいの?」
指でその濡れた場所をいじる。
「やらしい音がするね裕子・・・」
耳に囁く。
「ヤっ・・・んっ・・・ぅっ・・・」
指をゆっくり動かしつづけると
裕子はすすり泣き始める。
「なんだよ裕子。また泣くの?」
「んんんっ・・・」
怒ったようにオイラの胸のあたりをたたいてくる。
そのしぐさがすねた子供みたいで・・・かわいかった。
「ぃあっ・・・」
キュッてすると裕子がのけぞる。
ほぉ・・・
そのままそこをいじり続けると
ちょうど胸が目の前に差し出される形になって・・・
胸の先を口に含んで・・・
- 314 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時38分43秒
裕子の身体が妖しくオイラの身体の下で動く。
「やぁ・・・っ・・・もぉ・・・」
てゆうかオイラも限界。
「欲しいだろ?」
ただオイラが入りたいだけだったりして・・・
あっうなずいた。
へへへ・・・よかった。
いったん身体を起こす。
裕子のひざに手を置いて身体を眺める。
上気して白い肌がピンク色なってて少し汗がにじんでる。
裕子の目はとろんとしてて欲の色ににじんでる。
はずかしそうに身体を隠そうとしてるけど裕子はオイラを欲しがってる。
それが・・・たまらなくうれしかった。
- 315 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時39分18秒
「裕子はオイラのだ。もぉ誰にもやんない。
オイラ以外がこうやって触れることは許さない。」
耳元に囁きながらゆっくり焦らしながら入る。
「っ・・・ふぅ・・・」
裕子の色っぽい吐息が聞こえる。
「いいね?」
「・・・うん。」
甘えた声での返事。
そっちがそうなら・・・
「いい子だね裕子は。」
「・・・うん。」
裕子がギュッと抱きついてくる。
っああぁぁぁぁ・・・!!!!
いいかも・・・
- 316 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時39分50秒
あぁ・・・動き始めるとこっちの余裕が全くなくなる。
ダメだ・・・頭が空っぽになる前に・・・
「裕子・・・愛してる。」
それだけ囁いてキスをする。
・・・あとは身体に任せる。
自分の快感を得るために・・・
ただ身体に伝わる快感をどんどん大きくするために・・・
背中に立てられた裕子のツメの感触さえも
むず痒い快感へとつながって・・・
突然そのときは訪れた。
身体から勢いよく解き放たれるとき・・・
裕子に呼ばれたような気がした。
- 317 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時40分24秒
いい感じの脱力感の中でベットに転がってる。
「裕子・・・かわいかったぞ?」
なんであんなにかわいくなるのさ?
小さい子みたいに甘えちゃってさぁ・・・
そのくせ身体は妖しく動くんだ・・・
反則だぞ・・・あんなの。
チュッ
あっ・・・赤くなってる。
そっか・・・されるとはずかしいんだな裕子は。
で?
なんでオイラが腕まくらされてんだ?
まいっか。
気持ちいいし。
チュッ
首筋にキスをしてそのまま唇を押し付けたままじっとしとく。
「ん?甘えてんの?」
「うん。」
「まっ・・・冷たくなるよりはいいけど・・・」
- 318 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時40分58秒
あぁそういうよなぁ。
男はしたあと冷たくなるって・・・なんでだろ?
オイラはこうやって甘えたくなる。
「ほんまに初めてなん?」
「んだよ・・・誰としてると思う?
最近までオイラ男に追っかけられてたんだぞ?」
「んんぅ・・・そっか・・・」
裕子のうなりが身体に響いて心地よかった。
「なんで?・・・なんで初めてのやつにイかされなあかんのん。」
裕子にギュッと抱きしめられる。
いつものことだけど言葉と行動が一致してないぞ。
「ヤバいなぁ・・・ここまで好きやとは思わんかった。」
- 319 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時41分37秒
なにっ?!
「オイラのことそんなに好き?」
「うん好き。」
抱きしめたままぐいぐいほおずりをしてくる。
おっ!!
「裕子!裕子!」
「ん?」
「オイラも好き。」
しばらく見つめあってどちらからともなくわらってしまう。
・・・よかった。
我慢してきてよかった。
- 320 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時42分15秒
「そうだ・・・この家にオイラのカップとか置いていい?」
卒業したら学校であえないもん。
「別に持ってこんでも・・・アタシの持ってるもんなんでも矢口にあげる。
全部アンタ用にしたらええんよ?」
そんなこといってくれるんだ・・・・・・
じゃあ・・・・・・
「裕子もオイラのだってわかるようにしないとな・・・」
「ん?」
「裕子もオイラ用だろ?」
「あ・・・うん。」
裕子が不思議そうな顔でうなずく。
「だったらさ・・・みんなにもわかるように変えないと・・・」
「え?それって・・・」
- 321 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時42分55秒
チュッ
あははっ・・・またてれてる。
いいのかな?
こんなに幸せで。
しらなかった・・・
想いが届いたときの喜び。
ようやくこれで2人の道が重なった。
でもこれが終わりじゃないんだ。
これが始まり。
これから2人で歩いていくんだ。
これから。
おわり
- 322 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時44分14秒
- はいこれで更新終了&完結です。
最後の話し長かったです。
- 323 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時49分05秒
- この話はときどき男の子っぽい矢口さんと
ときどきすごく女らしい中澤さんをみてて思いついたものです。
人には様々な一面がありますよね?
特にこの2人は多面性があると思うんです。
だから話が作りやすいんです。
- 324 名前:ちぃ 投稿日:2002年07月31日(水)11時52分14秒
- 週末からは番外編です。
一応4つあります。
それが終われば少しお休みして
8月の最終週くらいに復活できたらいいなと思います。
では。
- 325 名前:やぐちゅー中毒者セーラム 投稿日:2002年07月31日(水)13時10分51秒
- お疲れさまでした!
週末からの番外編も楽しみに待っております
- 326 名前:名無しさん 投稿日:2002年07月31日(水)13時17分27秒
- 楽しみにしてます
- 327 名前:名無しさん 投稿日:2002年07月31日(水)13時19分10秒
- とうとう完結ですか(涙
でも・・・番外編があるようで(嬉
ちぃさんのやぐちゅーは愛。愛。愛って感じで大好きです。
ナカザワさんの握手会行ってきたのですが・・・TVやラジオのクール&怖いナカザワさんではなっかたです。(w
TVで見るより・・・顔・腕・体すべて一回り小さく
守ってあげたい女の娘って感じでビックリしました。(w
笑顔も優しくて・・・温かい感じでした。
イメージが180度・・・ラジオで逆ギレする人物とは・・・思えない(苦笑
矢口さんはもともと表情がくるくる変わる多面性いっぱいと思ってましたが...
ナカザワさんは二重人格か三重人格者です(w
- 328 名前:読んでる人 投稿日:2002年08月02日(金)18時56分53秒
- 本編脱稿お疲れ様でした。
矢口が男、しかもかなりカッコイイ性格というなかなか珍しい設定で、
面白かったです。裕ちゃんも可愛いし・・・(w
引き続き番外編も楽しみにしてます。
- 329 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月04日(日)00時55分10秒
更新します。
- 330 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月04日(日)00時55分54秒
こたえは腕のなか
- 331 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月04日(日)00時56分40秒
最近やぐっつぁんと裕ちゃん先生の様子がかわった。
なんかずっと裕ちゃん先生がやぐっつぁんに触ってるかんじ。
たぶんそれはやぐっつぁんがイヤがらなくなったから。
前はよく怒って逃げてたもんね。
ふ〜ん・・・ようやく素直になったんだね。
にんげん素直がいちばんなんだってば。
やっとわかったんだやぐっつぁん。
- 332 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月04日(日)00時57分31秒
「こらごっちん・・・手が止まってんで?」
平家さんが横から話し掛けてくる。
・・・あ?
「せっかく残ってやってるんやろ?ちゃんとせなもったいないやん?」
・・・・・・
わかってる。
ただやぐっつぁんがうらやましいんだもん。
「いいなぁ。」
「なにが?」
平家さんが不思議そうに首をかしげる。
国語の先生に数学や英語を聞くのはおかしいかもしれないけど・・・
国語だってにがてだったんだ。
教える内容じゃなくて教える人が重要なんだ後藤の場合。
「これどうやって解くの?」
「ん?どれ?」
- 333 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月04日(日)00時58分55秒
平家さんとの距離が縮まる。
あ・・・いいにおいがする。
なんのにおいかな?
シャンプーかな?
香水かな?
艶のある髪が気になる。
ちょっと触ってみよ。
手を伸ばして平家さんの髪に触る。
「え?ちょっ・・・ごっちん?」
おっ・・・やわらかい。
「なんやの?」
赤くなった顔がかわいい。
そんな顔してみせたらダメだよ?
後藤はやぐっつぁんみたくガマンできないんだから。
手を下に滑らせて赤くなってる頬をなでると
急に身体を引いてうつむいてしまう。
「あ・・・なんではなれるかなぁ?」
「なんでって・・・なんかごっちんおかしいもん。」
- 334 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月04日(日)01時00分17秒
おかしいってなんだよぉ。
好きなんだもんしかたないよ。
「・・・後藤から逃げれると思う?」
後藤が本気になったらその細い身体でどこまで抵抗できる?
「ん・・・逃げれへんよ?」
不思議そうな顔でのぞきこまれた。
え?
こんな反応・・・予想してなかった。
「ねぇさんゆうたはったわ。
ごっちんのはネコの筋肉みたいやって
やわらかくてしなやかやねんて。」
情けない顔でわらう。
「うちには逃げ切れやんわ。」
じゃあ逃げないってこと?
- 335 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月04日(日)01時02分32秒
平家さんの手を引っ張って後藤のほうへ引き寄せる。
「え?なにすんの?」
「なんだろね?」
腕の中にすっぽり収める。
「アカンて・・・なぁ・・・そんなことせんといて?」
腕の中で身体をかたくしてる。
平家さん・・・後藤が怖い?
ごめんね。
いつもそういうふうにお願いされたらいうこときくけど
今の場合それは逆効果だよ?
「・・・逃げないでくれるんだ。」
平家さんてこういうことに免疫ないようにみえるんだけど
実際のところどうなんだろうね?
髪に頬をすり寄せる。
- 336 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月04日(日)01時04分30秒
「アカンって・・・」
すごくはずかしそうに肩をすくめる平家さん。
ダメだよ・・・やぐっつぁんみたいに殴って止めてくれないと
後藤は止まらないよ?
「平家さんかわいい。」
「なっ・・・なんで・・・・・・」
なにかいいたげに口をパクパクしてるけど言葉が続かないらしい
顔を赤くしっぱなし。
そんなにテレてくれるとうれしくなるよ。
「後藤はね・・・平家さんが好きなんだよ?」
「へ?・・・からかわんといて・・・」
あ・・・そんなこというんだ。
そんなこという平家さんには・・・
- 337 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月04日(日)01時05分17秒
「・・・お仕置き。」
目の前にある耳を口に含んで軽く歯を立てる。
「んっ・・・やめ・・・」
腕に平家さんの震えが伝わる。
「平家さんは?後藤のこと・・・?」
耳からほとんど唇をはなさないでささやく。
「わからへん・・・そんなんわからへん・・・」
ん?
声震えてる。
後藤はね裕ちゃん先生に聞いたからしってるんだよ?
「うそだ。しらないふりしてるだけだよ。
後藤以外の人にこんなことされても平家さんは怒んないの?」
- 338 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月04日(日)01時06分12秒
泣いてるの?
頬をつたう涙をなめる。
「泣いてもダメ。ほらちゃんと考えるんだよ後藤のこと。」
イヤイヤって小さく首を振る。
「いじめやんといて・・・」
むっ・・・失礼な。
人の告白といじめをいっしょにするの?
「そんなこというとほんとにいじめるよ?」
わざと低い声でいうとビクッとしておそるおそるみあげてくる。
・・・そんな顔されるといじめらんないよ。
- 339 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月04日(日)01時07分08秒
「うちは・・・・・・ぃやで?」
「ん?聞こえない。」
ふぅ〜
平家さんはため息をついて目を閉じて後藤の肩に額をコツンとあてる。
「・・・・・・・・・好き。」
やった!!!
ギュッと抱きしめる。
「んっ・・・ちょっと苦しいごっちん。」
あわてて腕を緩める。
「・・・認めると楽になるもんやなぁ。」
平家さんが目を細めてわらう。
ああぁっ・・・いまのいい。
- 340 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月04日(日)01時07分54秒
するっと腕を背中にまわされて・・・
ギュッと力を入れられたけどそんなに苦しくない。
「な?・・・うち力よわいやろ?今のが全力やの。」
力を緩めながらいう。
テレてる顔がかわいい。
「いいよそのくらいあれば。あとは後藤が助けるから。」
「・・・ほながんばって勉強しやなアカンなぁ?」
・・・そうきたか。
じゃあ・・・
「わかった。がんばって平家さんに楽させてあげるよ?」
キュッと鼻をつままれる。
「うちそんな欲張りちゃうから楽やで?」
わらってる。
よかった・・・この前やぐっつぁんにとめてもらって。
- 341 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月04日(日)01時08分25秒
後藤の力なら抵抗されても身体ぐらいなら簡単に奪えたと思う。
そのかわり平家さんの心を傷つけて壊してた。
「キスは?」
「え?・・・うちから?」
「イヤ?」
しばらくうつむいて黙り込んでから
はずかしそうにこっちをみる。
「・・・・・・目ぇ閉じて?」
いわれたとおり目を閉じる。
チュッ
唇にやわらかい感触。
目を開けるとまたうつむいてる平家さん。
耳が赤い。
「これ以上はもうちょっと待って?
自分でもちょっと頭んなか整理できてへんから・・・いい?」
キュッと後藤のカッターシャツをつかむ。
- 342 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月04日(日)01時09分02秒
「やだなぁ・・・後藤は待てない。」
「そんなことゆわんとって・・・なっ?」
平家さんが困った顔で見あげてくる。
・・・・・・
「しかたないなぁ平家さん・・・まってあげるよ。
そのかわり・・・後藤期待してるよ?」
「え?なにを?」
「満足させてよ?」
「はぁっ?・・・そんなんゆうてんと・・・ほらっ勉強!!」
平家さんが真っ赤な顔で
力のゆるんだ後藤の腕の中から抜け出す。
「あ・・・うん。」
んぅ・・・はずかしがりやさんだなぁ。
そこがよかったりするんだけど。
- 343 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月04日(日)01時09分43秒
うっし!
ガンバル目的ができた。
そうなると後藤は意外に力を発揮できる。
しかたないねぇ・・・
後藤が平家さんをびっくりさせてあげよう。
「あっ・・・平家さん。ご褒美は早めにね。」
じゃないとやる気がなくなる。
「アホッ・・・」
頭を軽くはたかれた。
かわいいなぁ平家さん。
早く一人前になって後藤が
平家さんの手を引っ張ってあげる。
おわり
- 344 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月04日(日)01時12分14秒
- 更新終了です。
後藤さんと保田さんがソロで平家さんはハロプロから出るんですね。
ちょっとびっくりしました。
- 345 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月04日(日)01時16分31秒
- 何かが大きく変わるときって人が一回り成長するチャンスですよね・・・
本人たちは辛い時期かもしれないですが
へこまずにうまくここを乗り越えて欲しいものです。
一回り大きくなったちっちゃい矢口さんがみれるかなぁと楽しみにしてます。
- 346 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月04日(日)01時23分35秒
- 後藤さんや保田さん、平家さんも
思い通りの道を歩いていってほしいですね。
このさきの人生ずっと娘。ってわけにはいかないでしょうし
ひとりの人間として幸せをちゃんとつかんでもらいたいものです。
- 347 名前:名無し読者 投稿日:2002年08月06日(火)19時44分19秒
- 更新、お疲れさまです。
番外編ではやぐちゅーはなしですか?
- 348 名前:ミニマム 投稿日:2002年08月07日(水)01時57分04秒
- 番外編〜〜!
矢口中澤。
後藤平家。
ときたら、やはり
『石川吉澤』も読みたい。
もち 矢中もその後…しりたいね
- 349 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月07日(水)21時09分28秒
青空のベンチ
- 350 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月07日(水)21時10分31秒
最近ごっちんが真面目になった。
国語以外の成績も確実に伸びてきてるように思う。
なんで?
なにかあった?
やればできるヤツだと思ってたけど
ここまでできるとは思わなかった。
ヤバいなぁ・・・置いていかれそう。
「どうしたの?ひとみちゃん。」
・・・ひとみちゃんか・・・カズヨシなんだけどなぁ。
「梨華ちゃん・・・いっかい浪人してよ。」
そうしたら同学年だ。
「なんでよ?ひとみちゃんじゃないんだから・・・」
梨華ちゃんはしまったってふうに口を押さえる。
「・・・一言多いよ梨華ちゃん。」
自分だと浪人する可能性はあるんだ?
・・・全否定はできない。
- 351 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月07日(水)21時11分24秒
「大学行かずになにかの職人さんになろうかなぁ?」
「ひとみちゃん?」
梨華ちゃんが腕をつかんで立ち止まる。
「なんかあったの?」
心配そうに下からのぞきこんでくる。
ん?
このシュチュエーションは・・・
「心配ないよ?」
梨華ちゃんにわらいかける。
・・・どうだ?
できたかな?
「ウソ・・・」
失敗かぁ・・・
やっぱ無理かな人の真似じゃ・・・
「公園よって帰る?」
せっかく梨華ちゃんの手をとったことだししばらく離したくない。
「うん!」
かわいい返事。
いいねぇ・・・
- 352 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月07日(水)21時12分19秒
公園の日陰のベンチに2人並んですわる。
風が心地いい。
木漏れ日が地面に綺麗にゆれる。
いい天気だぁ・・・
時間の流れがゆっくりにかんじる。
やっぱり男子校選んで失敗だったかな?
男と女が半々の世界にいるとホッとする。
おっ・・・あのひと綺麗だなぁ。
あれぇ?
矢口さんだ。
知り合いなのかなぁ?
???
誘拐?
- 353 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月07日(水)21時13分40秒
「いてて・・・」
いきなりほっぺをつねられる。
?
おこってる?
なんで?
「なんか悩んでんじゃなかったの?話してよ。」
・・・前から思ってたけど梨華ちゃんって自分に対して
やけの年上ぶりたがるんだよね。
「いいよ。大丈夫だから。」
・・・そこで傷ついた顔になるのはどうしてかな?
「私じゃダメなの?私じゃ役に立てない?」
あっ泣きそう・・・
- 354 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月07日(水)21時14分11秒
「いや・・・別にそうじゃなくて自分で解決することかなぁって・・・」
成績上がるようにがんばって勉強すればいいことだし
梨華ちゃんに頼るところでもないし・・・ね?
「役立たずの幼馴染は要らない?」
え?
どこまで落ちてるのさ?
いきなりかなりのネガティブさを発揮するねぇ今日の梨華ちゃん。
「じゃあもぉひとみちゃんの側にいれないね・・・」
なにいいだすのこの人は・・・
え?
なんで立ち上がってんの?
「どこへ・・・?」
「だってもう役に立たないよ?私。」
- 355 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月07日(水)21時15分07秒
は?
「いままで役に立ってたっけ?」
あっ・・・なんだ?
そのガーンって効果音が似あいそうな顔は?
梨華ちゃんはその場にへたり込む。
「私・・・私・・・役に立ってなかった?一緒にいる価値なかったんだ・・・」
は?
「一緒にいる価値あるよ?」
「ないじゃない!!」
なんでキレるの?
「別に役に立って欲しいなんて思ったことないよ?」
「じゃあいらないじゃない!」
「いらないなんて思ったこともない。」
むしろもっと欲しいもん。
- 356 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月07日(水)21時15分45秒
「ほらっ・・・地面にすわってちゃ身体冷えるよ?」
腕を引っ張ってもう一度となりにすわらせる。
なんで泣いてるのかなぁ?
「どうしていらないって思う?」
「・・・だっていままでずっと私のほうが年上だからって
ひとみちゃんにいろいろ教えてあげてるつもりだったんだもん・・・
役に立ってなかったんでしょ?
じゃあひとみちゃんのじゃましてただけじゃない・・・
・・・・・・そうよじゃまだったの私。」
・・・はぁ
どういう結論だよ梨華ちゃん。
「なんで役に立たなきゃいけないのさ?」
「だってそうじゃない・・・ひとみちゃんはみんなに好かれてるのに・・・
私がただ幼馴染だってだけで一緒にいるなんていわれたらヤだもん。
ちゃんと役に立ってるから一緒にいれるのっていいたいもん。」
・・・一緒にいれる?
- 357 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月07日(水)21時16分53秒
「いたいの?一緒に・・・?」
梨華ちゃんはハッとした顔をしてすぐにうつむいてしまう。
「ヤだった?・・・私なんかといたくなかった?」
だからなんでそうネガティブに・・・
「梨華ちゃんは自分といたいから役に立ちたかったんだ?」
「そうだよ?ちゃんとみんなに認めてもらいたいでしょ?
ひとみちゃんと一緒にいていいって・・・」
なんだろ?
梨華ちゃんが自分のこと好きっていってるような気がするんだけど?
「もっと簡単な方法あるよ?」
梨華ちゃんがパッと顔をあげる。
「わかんないかなぁ?」
わかってないなぁ絶対。
「ねぇ・・・なに?早く教えてよ。」
・・・そんなに一緒にいたい?
ありがたいね。
- 358 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月07日(水)21時17分25秒
梨華ちゃんを抱き寄せる。
「え?」
「ほらっ・・・目は閉じるもんだよ?」
多分まだなにが起こってるか理解してない梨華ちゃんにキスをする。
唇を離すと梨華ちゃんは真っ赤になってうつむいた。
「みんなにこういうんだ・・・
『ひとみちゃんはね私のことが大好きなんだって!愛しちゃってるんだって!
私が側にいないとダメなんだって!!』てね。」
梨華ちゃんの真似をしながらいう。
他の人が認めなかったとしてもしらないよそんなこと。
実際そうなんだから。
背中に梨華ちゃんの腕がまわる。
「いいの?信じて・・・」
「いいよ?」
梨華ちゃんの髪をなでる。
- 359 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月07日(水)21時18分09秒
「梨華ちゃんからまだ教えてもらってないこともあるしね?」
耳にささやいて髪にキスをする。
梨華ちゃんはパッと離れる。
「ひとみちゃんのエッチ!私だってしらないわよそんなこと!!」
顔を真っ赤にして怒ったようにいう。
・・・よかった。
『お姉さんが教えてあ・げ・るっ!チュッ』
とかされるとそれはそれでショックだって。
そっかぁ・・・しらないんだ。
ふ〜ん・・・
「じゃあとりあえず予約をいれとこう。」
「予約って・・・なにいってるのよひとみちゃん!!」
これは勉強するべきことがまた1つ増えたなぁ・・・どうしよ?
「なににやけてるの?!」
梨華ちゃんがたたいてくる。
あはははは・・・
- 360 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月07日(水)21時18分59秒
「ちょっともぉ・・・おかしいよひとみちゃん・・・バカ。」
真っ赤になってる梨華ちゃんのあごをなでる。
お?
イヤがらない。
大きなネコみたいだよ梨華ちゃん。
そのままキスをする。
「さてと・・・帰ろっか?」
立ち上がって手を差し出すと
梨華ちゃんがはずかしそうに手をとってくれる。
2人の家が近いからしばらく離さずにすむ。
- 361 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月07日(水)21時19分36秒
よしよしいい感じだ。
やっと踏み出せた。
こんなかんじでなんでもうまくいけばいいのに。
「あっ・・・いい忘れてた。」
「なに?」
「好きだからね。」
「うん!」
かわいい。
なぁんかしあわせ。
明日からもがんばれそぉ・・・
おわり
- 362 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月07日(水)21時24分03秒
更新終わりです。
- 363 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月07日(水)21時26分41秒
もちろん中澤さんと矢口さんのその後もありますがそれは一番最後です。
その前にもう一話。
- 364 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月07日(水)21時28分02秒
- ではまた。
- 365 名前:名無し読者 投稿日:2002年08月08日(木)10時29分57秒
- うわぁ可愛い
溶けますた。。
- 366 名前:読んでる人@ヤグヲタ 投稿日:2002年08月08日(木)15時25分18秒
- みんな幸せを掴んだようで良かった良かった。
ところで、番外編の最後がやぐちゅーというコトは、次は誰の話なんだろう・・・?
- 367 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月11日(日)00時00分39秒
更新です。
- 368 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月11日(日)00時01分21秒
ファーストコンタクト
- 369 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月11日(日)00時02分16秒
「圭ちゃ〜ん!!つれてきたよぉ〜!!」
圭織がうれしそうな顔で店に戻ってくる。
?
誰を?
「ジャーン!!矢口!」
圭織がすっと横にどくと
ものすごく戸惑った顔した小さな男の子がいた。
あぁほんとだ。
女の子みたいだね。
多分圭織のテンションについていけなくて
わけのわからないままここまで連れてこられたって感じがする。
手振りでカウンターに座るように進めるとチョコンとすわる。
助けを求めるような視線を送ってくる。
その視線も上目遣いでかわいいな。
- 370 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月11日(日)00時02分55秒
「ちょっと・・・圭ちゃん・・・なんかいってよ・・・」
圭織が不満そうにつぶやきながら服を引っ張る。
なに?
もっとよろこんで欲しかった?
あぁ・・・そんな顔しない。
「ありがとう圭織。
あってみたいっていったから連れて来てくれたんだ?」
「そうなの!」
矢口のほうをみるとみるからに
学校帰りに拉致られた感がただよってる。
まだたぶん警戒しまくってる。
圭織と自分をかわるがわるキョロキョロみてる。
「悪かったね矢口。びっくりした?」
矢口はカクンとうなずく。
- 371 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月11日(日)00時03分40秒
「かわいい・・・ほらねカオのいったとおりでしょ?かわいいでしょ?」
うれしそうな圭織。
・・・・・・みとめる。
矢口はかわいい。
それはいいけど・・・
「圭織・・・ちゃんと話した?会いたがってるってこと。」
圭織はあって顔をする。
「ごめん圭ちゃん。」
「ちがぁ〜う!謝る相手が間違ってる。」
圭織はしゅんとした顔してうつむいてから矢口のほうを向く。
「やぐちぃ・・・ごめんなさい。」
え?
涙声?
「いっいや・・・オイラは別に・・・」
ほぉっ声も高いんだ。
先生がいってたっけ・・・
- 372 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月11日(日)00時04分31秒
・・・って圭織泣いてる?
「圭織・・・なんで泣いてるのかな?」
「・・・だってカオまたやっちゃった・・・」
んん・・・・・・ってかんじで唇をかむ圭織。
あ・・・
「ダメだって・・・」
唇に指で触れる。
噛むなっていってるのに・・・
圭織はその指をつかまえるとしゃがんで小さい子みたいに泣き始めた。
こうなるとしばらくこのままなんだよね・・・
- 373 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月11日(日)00時05分18秒
「ごめん・・・びっくりするよね?圭織ちょっと情緒不安定でさ。」
圭織の近くのイスにすわって空いたほうの手で圭織の頭をなでる。
矢口がぼーっと成り行きを傍観してる。
「いつもこう?」
しばらくして不思議そうに聞いてくる。
「ん・・・違うなぁ・・・波があってさぁ。
大きく感情が動いたあとはその反動でかしらないけど
しばらく極端に感情の触れ幅が大きくなるんだ。」
矢口は首を傾げてる。
ちょっとわかりにくいかなぁ?
「圭織は矢口にもう一度あえたことがうれしかったんだよ。
店に連れてこれてものすごくうれしくなって・・・・・・
でもちゃんと説明してなかった自分に気づいて
ものすごく落ち込んだってわけだよ。」
でも・・・そんなとこがかわいいんだ。
「圭ちゃん・・・なんでわかるの?」
圭織がこっちを不思議そうに見上げてる。
そりゃ・・・かわいい奥さんのことだから・・・
なんて死んでもいえない。
「さぁ?」
「さぁってなによぉ・・・」
不満そうに服を引っ張る。
ん・・・もどった。
- 374 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月11日(日)00時06分19秒
「ほらっそんなとこすわってないで仕込みやって?
こっちの分は終わったから。」
圭織の手をぎゅっとするとうれしそうにわらう。
「カオの分ももぉ終わったよ?買い物行く前にすませたもん。
んん・・・でも一応みてくる。」
圭織は奥へ消えてった。
「ほんとにごめん矢口。一度みてみたいっていったもんだから・・・」
居心地悪そうにすわってる矢口に話しかける。
「別にオイラそんなに気にしてないよ。
オイラも圭坊さんにあってみたかったし・・・」
圭坊さんか・・・先生の口から話を聞くとそういう呼び方になるんだ?
「圭でいいよ?」
「うん?・・・でも・・・じゃあ圭ちゃんで。」
まぁそれがいいならいいけど。
うなずくと矢口がこどもみたいにわらう。
- 375 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月11日(日)00時07分19秒
「け〜いちゃん!」
「なに?」
「呼んでみただけ。」
むふふってわらってる。
コイツ・・・確かに男に惚れられても仕方ないやつだな。
ん?
いた〜い視線が・・・
いきなり上からガボッと抱きつかれる。
いたたっ!
そのままギュゥッとされる。
なに?
「ダメっ!圭ちゃんはカオのっ!」
「オイラ別にとる気ないぞ?」
「だって・・・いま・・・」
なんで妬いてるの?
- 376 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月11日(日)00時07分52秒
「あのねぇ・・・誰だってさぁ・・・友達ができたらうれしいもんだろ?」
小さい子にいいきかせるようにゆっくりいう矢口。
「じゃあカオも友達?」
「・・・圭織って呼んでいい?」
一度こっちをチラッとみてから圭織をみる。
両方に許可を取るっていうのが・・・なかなかできるな。
圭織がうれしいんならいいんだ別に。
「そしたら友達?」
矢口が大きくうなずく。
2人は顔を見合わせてえへへってわらう。
ずいぶん気が合うみたいだね・・・もう警戒は解けたみたいだ。
- 377 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月11日(日)00時08分52秒
「で?圭織はいつまで抱きついてるのかな?」
「えぇ〜?ヤなの?」
圭織がわざと体重をかけてくる。
イヤとかじゃなくて・・・
「圭織?圭ちゃんはね・・・テレてるんだよ。
そういうことはね誰もいないところでするとよろこぶんだよ。」
矢口はニヤニヤしながらいう。
「そうなの?」
圭織はすっと離れる。
- 378 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月11日(日)00時09分40秒
「じゃあ仕事終わったらいいの?」
・・・のぞきこまないでほしいな。
目があうとぼーっと見とれてしまうんだから。
「ねぇ・・・」
なんでそこで涙目?
まだ拒絶してないよ?
「いいってさ。」
ヒヒヒッてわらいながら矢口が勝手にこたえる。
こらっ!コイツは・・・
「やった!!!」
今度は前からガバッと抱きつかれた。
胸に顔が埋まる。
む・・・くるしぃ・・・死ぬかも・・・
「圭織!!圭ちゃん死んじゃうって!」
- 379 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月11日(日)00時10分16秒
ぷはっ
圭織の腕が緩まった。
呼吸を整える。
気がつくとまた圭織が泣きそうな顔してる。
「圭ちゃん大丈夫?」
「・・・・・・なんとか。」
「いいなぁ圭織は直球勝負で。裕子なんか・・・」
ん?
裕子?
へぇ先生のことそうやって呼ぶんだ。
うまくいったのかなぁ先生。
あっ矢口がつかまった。
「なになに裕ちゃんって矢口の前だとどんなの?」
矢口はニヤッとわらう。
「教えな〜い。」
「えぇ〜カオききたいなぁ・・・」
・・・・・・完全に仲良しさんだね。
- 380 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月11日(日)00時11分20秒
さてと。
店開けるかな。
「圭ちゃん?」
立ち上がると服をつかまれる。
・・・そんな不安そうな顔しなくていいのに。
圭織からそう遠くに離れるなんてできないよ?
ちゃんと近くにいるから。
「大丈夫。」
圭織の頭をなでるとホッとした顔をする。
「なんだかなぁ・・・オイラじゃま?帰ったほうがいい?」
「なんで?裕ちゃん呼ぼうよ!!」
「えっ?マジで?どうしよぉ・・・怒られるよぉ・・・」
急に弱気になるね矢口。
おろおろしだす。
- 381 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月11日(日)00時12分09秒
「大丈夫だよ・・・カオが無理に連れてきたんだし・・・」
「そうだよな。」
うんうんってうなずいてる。
「オイラ悪くないって裕子にいってくれる?」
上目遣いで圭織をみる。
圭織・・・なに赤くなってんの?
「いうっ!いってあげる。もぉ・・・矢口かわいすぎッ!!」
矢口をギュッと抱きしめる。
あ・・・暴れてる。
きっと息できてないんだろうな・・・
「圭織?矢口死ぬよ?」
圭織があわててパッと腕をとくと矢口が床にくたっとへたり込む。
- 382 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月11日(日)00時13分01秒
「あの・・・あのね・・・おはなが・・・たくさん・・・・・・」
・・・そこまでいったか。
「いやぁっ!矢口ぃ大丈夫?!・・・ねぇ圭ちゃんどうしよぅ?
カオ・・・裕ちゃんに殺されちゃう・・・」
圭織・・・また間違ってる。
「矢口に謝るのが先だよ?」
「あっごめん・・・ごめんね矢口!」
矢口の肩をつかんで揺すりながら一生懸命あやまってる。
首のすわってない幼子のようにガクンガクンゆれてる矢口。
ヤバくない?
- 383 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月11日(日)00時14分29秒
「あ・・・圭織?やりすぎだよ?」
「あっ・・・ごめん。」
手を離して様子をみる圭織。
「ああ・・・平気。うん・・・あの・・・矢口は大丈夫だから・・・」
イスの脚のところにすがりつきながら必死にこたえる。
これ以上圭織を心配させたら自分の身が危ないと判断したな矢口。
なかなかいい判断だよ。
う〜ん・・・先生と矢口っていっしょにいるとどんな感じなんだろ?
これは楽しみかも。
おわり
- 384 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月11日(日)00時15分00秒
- 更新終わりです。
- 385 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月11日(日)00時17分32秒
- この2人の話しでした。
次で最後の話になってしまいますねぇ。
- 386 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月11日(日)00時20分35秒
- 月曜あたりにあげてそれでお休みします。
実家に帰ったりしてきます。
次の話は実はできてたりします。
3話完結くらいの短いやつです。
ではまた。
- 387 名前:名無し読者 投稿日:2002年08月11日(日)09時06分45秒
- いやー面白かった。
なんかかわいらしい二人でしたね。
- 388 名前:ヒトシズク 投稿日:2002年08月11日(日)12時57分15秒
- かわいらしい!
でも、いしよしもう一回みたいな・・・と・・。
書いてくれますか?てゆーか書いて欲しいです!
がんばってくださいね!
- 389 名前:読んでる人@ヤグヲタ 投稿日:2002年08月11日(日)18時24分15秒
- なんか○○が妙に可愛らしくて良かった!
ラストのやぐちゅー編、楽しみにしてます。
- 390 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月12日(月)19時52分36秒
- 更新です。
- 391 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月12日(月)20時00分35秒
甘え上戸
- 392 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月12日(月)20時01分10秒
なんやねん。
平日やのに来いって・・・
明日までに酒抜けるかなぁ?
みっちゃん誘ったらごっちんの勉強みなアカンゆうし・・・
じゃましたらアカンよな。
アタシはじゃまはせえへん。
ええ友達やろ?
ふっふっふっ・・・あとできいたろ。
口わらんかったらべろんべろんに飲ましてはかしてやる。
楽しみやなぁ・・・
別のもんはかれたら困るけど。
んっ着いた。
- 393 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月12日(月)20時01分42秒
ガラッ
「お〜い圭坊きたでぇ〜!」
「あっ裕子だ!」
へ?
ボスッ
店の外まで押しもどされそうになる。
やっぱり頭より身体の反応のほうが速いんやなアタシ。
ギュウっと抱きしめてからそれが矢口やということを理解してる。
「裕子だ!裕子だ!」
腕んなかでピョンピョンはねてる。
??
テンションおかしないか?
っちゅうか制服のままやで?
ってなんで矢口ここにいんの?
- 394 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月12日(月)20時02分31秒
「なんで?」
座敷にすわりながら圭坊にきいたら目をふいっと泳がせる。
「こりゃ裕子!!どこみてんだ?!」
矢口が犬みたいに登りついてきてそのまま腕を首に回す。
え?ちょっ・・・
チュッ
って・・・こらっ!
なんで居酒屋でこんなんされてんねんな。
「おぉ?なんだ裕ちゃんの連れだったの?」
顔見知りのおっちゃんにちゃかされる。
「そぉだよぉ・・・裕子はオイラのっ!」
うわぁ・・・なにゆうてんのこんなとこで。
ちょっと・・・やめ・・・
「ん〜・・・」
チュッ
あぁもぉ・・・しらん人までこっちみてるやん。
「なんだ裕ちゃん守りが堅いと思ったら若いのがいいんだ・・・」
そういえば制服着てるなぁ矢口。
年齢バレバレやん。
いや・・・矢口の場合着てなかったらもっと下に見えるかも。
- 395 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月12日(月)20時03分06秒
「うっさいなぁおっちゃんほっといて!圭坊!矢口に呑ましたんか?!」
「ごめん。」
圭坊が申し訳なさそうに謝ってくる。
圭織も半泣きになってる。
まぁ2人だけが悪いんやないゆうのはわかってんねんけど。
「ごめん裕子ぉ・・・オイラ呑んじゃったの。」
泣きそうになりながら上目遣いで謝ってくる。
うっ・・・アカン・・・そんな目でみんといて。
「ごめんね裕子ぉ・・・怒っちゃヤだよぉ・・・」
顔を胸のあたりにうずめて泣き始める。
なんやろ・・・1年のときの矢口を思い出す。
「泣き上戸か?」
- 396 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月12日(月)20時03分44秒
こんな矢口がみれるんやったらまたこっそり飲ましたくなる。
アタシがやったらアカンねんけどな。
「ええよ。もぉ怒ってへんよ。でもお酒はアカンのしってるやろ?」
頭をなでながらゆう。
「うん。」
しゅんとしてうなずく。
もたれたまま動かんようになる矢口。
「どうしたん?ねむいん?」
「うん。裕子が来たから眠くなっちゃったよオイラ。」
・・・どうゆう意味や?
「やっぱり裕子はやわらかいな・・・」
顔を胸にすり寄せてくる。
「ええよ寝ても。帰るときおこしたるから。」
「絶対だよ?置いてっちゃヤダよ?」
「アホやなぁ・・・置いていくわけないやろ?安心しぃ。」
矢口がふわっと笑顔になる。
「うん。」
何度か頭の据わりのいい場所を探ったあと場所が決まったのか動かなくなった。
しばらくすると気持ちよさそうな寝息が聞こえてきた。
- 397 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月12日(月)20時04分23秒
「裕ちゃん注文は?」
圭織がおそるおそる様子をみにくる。
あっそういえば・・・注文もせんとずっと矢口の寝顔みとったわ。
「そんな怯えんといて?もぉ怒ってへんから。」
アタシってそんな怖いかなぁ?
「ほんと?」
大きいくせに圭織もこどもっぽいとこあるんよなぁ。
「お酒のおかげで甘えたの矢口がみれた。」
矢口の頭をなでると寝てるくせにうれしそうな顔になる。
わかって反応してんの矢口?
なぁ・・・いまなでてんのアタシやで?
他の人でもそんな反応すんの?
そんなんイヤやで?
「いつもは違うの?」
圭織が不思議そうな顔をする。
- 398 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月12日(月)20時05分36秒
そやなぁ・・・
「昔は甘えてくれたけどいまは違うなぁ・・・
めっちゃ男前やねん。アタシに甘えさせてくれんねんで。」
ほんま10も年離れてんのになぁ・・・
このちっちゃい手でアタシをなでてくれる。
このちっちゃい身体でアタシを愛してくれる。
こんなかわいいのにときどきすごく意地悪な人。
アタシの全部あげてもなんかまだあげたりひん感じ・・・
いっつもそれ以上のものをもらってしまうから。
- 399 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月12日(月)20時06分21秒
「圭織っ!これ先生にもってって!」
「はぁ〜い!」
圭織が圭坊に手渡された焼酎とタコワサを持ってくる。
「まだ頼んでへんよ?」
「お詫び。」
圭坊がニッてわらう。
「ありがと。」
圭織が矢口の寝顔を覗き込む。
「かわいいやろ?」
「かわいいね。」
矢口の寝顔が一番の酒の肴やったりして。
- 400 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月12日(月)20時08分31秒
「なぁ・・・これから矢口来たら甘えさせたって?
甘えさせてくれんのはいいけど矢口が辛くなったらイヤやもん。
アタシに甘えることできひんねやったらアンタらに頼みたい。」
うんうんって圭織がなんか納得してる。
「なんや?」
「なんかね・・・うれしそうに圭ちゃんのこと呼んでたから・・・」
「そっかぁ圭坊やったらええ相談相手になるなぁ・・・
アタシはもぉどんどん矢口のことわからへんなってくるから・・・」
「どういうこと?」
「アタシは女やから・・・男の子の考えることくらいまではわかるけど
男の人の考えることはわからへんゆうことや。」
そうや・・・もぉアタシの大切な生徒やないの・・・アタシの大切な人。
矢口を抱っこする腕に力を入れる。
- 401 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月12日(月)20時09分36秒
「んんっ・・・うん?帰るの?」
「ううん。まだやで?裕ちゃん呑み始めたばっかりやもん。」
矢口がアタシの持ってる焼酎に顔を近づける。
「んんっ・・・おしゃけくさい。」
うにゃって顔をしてからポスってもう一回もたれてくる。
「オイラ裕子のにおい好きだなぁ・・・」
ちょっとよじ登ってきた矢口はアタシの肩にあごを置く。
首筋に鼻先が当たってピクって反応してしまう。
「なぁ矢口?こんな時間まで大丈夫なん?
家に電話したほうがええんちゃうの?」
「あっそれなら大丈夫だよ裕ちゃん。
圭ちゃんが矢口の家に電話してうちに泊めるっていったから。」
- 402 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月12日(月)20時10分14秒
ほぉ・・・えらい準備がええやん?
「矢口が間違ってお酒飲んじゃったとき
このまま家に返すわけにはいかないからって。」
・・・さっき怒って悪かったなぁ。
圭坊も黙ってんとゆうてくれたらよかったのに。
アイツは変わらんなぁ。
人の罪とかも簡単にかぶってしまいよるんよな。
でも・・・
「教科書は?」
「へへっ・・・置きっぱなし。」
「服は?」
「制服なんて毎日同じじゃん。」
「カッターは?」
「保健室にあるじゃん。」
「下着は?」
「コンビニ。」
全部即答か・・・
よう考えてあんなぁ。
- 403 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月12日(月)20時10分46秒
「じゃあ矢口は帰らんでええんやん。
別にいまから寝かしてもおてもええんちゃうんか?」
矢口がひざの上で座りなおしながらみあげてくる。
「やだよぉ・・・オイラ裕子と一緒にいるの。裕子ん家かえるぅ・・・」
「えぇっ?!」
矢口うちくんの?!
・・・・・・
固まってるアタシにだんだん不機嫌そうな顔になる矢口。
「オイラが裕子ん家いくのヤなのか?」
・・・・・・
「圭織ぃ・・・裕子がオイラいらないってさぁ・・・」
今度は泣きそうな顔で圭織に訴える。
「矢口ぃうちの子になる?」
デレッとした顔で圭織がこたえる。
・・・ちゅうかアンタらそんな年離れてへんで?
- 404 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月12日(月)20時11分48秒
「裕子ぉいいの?圭織ん家の子になるぞオイラ。」
なんの脅しやねん。
圭織の子になってもアタシひとつも困ることあらへんで?
圭織には圭坊おるんやし・・・子になるんやったら別に・・・
なんでそんな顔してんねんな・・・あほやなぁ。
「アンタがアタシの子になるゆうんやったら困るけどな。」
「なんでさ?」
不満そうな顔でみあげてくる。
「わからへんの?」
耳をかすように手招きするとすねたまま身体を寄せてくる。
「子どもとしたらアカンこと矢口とするもん。」
矢口にだけきこえるようにささやくと真っ赤になった。
うつむいておでこをアタシの肩にあずける。
動きの止まった矢口を不思議そうにみる圭織。
「へへへっオイラも裕子の子どもじゃなくてよかった。」
胸に顔をすり寄せながらギュッと抱きついてくる。
- 405 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月12日(月)20時12分32秒
「なになに?なにいったの裕ちゃん?」
「ん?ききたい?耳かして?」
チュッ
近づいた圭織のほっぺたにキスしたった。
「秘密。」
「あ〜!!ズルイぞぉオイラもオイラも!!」
ん?
チュッ
騒いでる矢口にも。
圭織がプーってふくれてる。
「圭織は圭ちゃんの!」
「ええやんかキスくらいおすそ分けしてくれても・・・」
矢口がごそごそ服の中に腕を入れてくる。
「矢口?」
なにしてんの?
「大丈夫。みえないよ?」
確かにそっちは他の人にはみえへんけど・・・
- 406 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月12日(月)20時13分03秒
矢口の腕が直接アタシの肌に触れる。
触りながらクスクスわらってる。
「なんや?」
「裕子の身体好きだなぁ・・・って。」
「なにゆうてんのもぉ・・・」
アンタわかってゆうてる?
人によっちゃあ変なふうにとるかもしれへんでそのセリフ。
圭織と目があってはずかしくなってそらしてしまう。
きこえてたやろか?
きこえへん距離やないよなぁ・・・
まぁ圭織やし変なふうにとったりせえへんやろうけど。
まだ眠そうな顔してる。
「帰るとき起こしてあげるからもうちょっと寝とき?」
「オイラ連れて帰ってくれる?」
そんな不安そうな顔してしがみついてこんといて?
- 407 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月12日(月)20時13分53秒
チュッ
おでこにキスをする。
ほらな・・・我慢できひんなんねんから。
「ちゃんと連れて帰るから安心して寝ときぃや。」
「うん。」
ずっと矢口が寝るまで背中をトントンしといた。
満足そうな顔で寝息を立てる矢口。
「不思議な関係だね裕ちゃんと矢口って。」
「そうか?今日は特別やで?こんなんはじめてやもん。」
ほんまに子どもみたい。
酔うとその人の本性がでるってゆうけど・・・
これが矢口の本性なん?
「なぁ・・・圭坊いそがしそうやけどええん?」
「あっ!もぉ・・・圭ちゃんなんでいってくんないの!」
あわてて圭坊のとこへ走っていく圭織。
しっててと違ったんかいな。
『手伝え』ってゆわんとこが圭坊らしいんやけどな。
- 408 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月12日(月)20時15分31秒
ん?
氷解けて薄なったなぁ焼酎。
でもなんかおいしい。
抱っこしてる矢口のせいかな?
っ!
アタシの背中を矢口のちっちゃい手がなでる。
もぉ・・・この人は・・・
いっつもこうやって子どもの顔して無邪気に要求してくるんやから・・・
いいように振り回される。
でもそれがイヤじゃなくて・・・困ったなぁ・・・
矢口がなんかむにゃむにゃ寝言をゆうてる。
もぉ・・・かわいらしい人やなぁ・・・
周りをうかがってからこっそり唇を重ねる。
しばらくそのやわらかさを楽しむ。
離れると矢口がうにゃうにゃと口を動かしてる。
?
顔しかめてんの?
あっ・・・お酒の味か。
おもしろいな。
・・・もぉかえろ。
ちゃんと寝転がって寝たほうがいいやろうしなぁ。
明日学校もあるし。
おわり
- 409 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月12日(月)20時16分26秒
- はい終わりです。
- 410 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月12日(月)20時20分51秒
- もうこの世界とはお別れです。
書いて欲しいといわれるのは非常にうれしいのですが
自分自身書き足りないところで終わるのが一番いい引き際かなとおもいます。
石川さんと吉澤さんの話については
子供同士の恋愛ってかんじで書きたかったんであそこで終わりたいです。
嫉妬とか浮気とかそういう世界をしらない幸せって感じですか?
大人になると無理ですからね。
- 411 名前:ちぃ 投稿日:2002年08月12日(月)20時22分15秒
- たぶん次は新しいのを立てます。
ではまた休み明けに。
- 412 名前:やぐちゅー中毒者セーラム 投稿日:2002年08月12日(月)20時34分46秒
- お疲れさまでした。お腹一杯です(w
休み明けを楽しみにしております
- 413 名前:読んでる人@ヤグヲタ 投稿日:2002年08月13日(火)10時24分52秒
- 脱稿お疲れ様でした。
男前な矢口、可愛らしい裕ちゃんと、他ではあまり見るコトができない設定で
凄く面白かったです。
次回作も激しく楽しみにしてます。
- 414 名前:名無しさん 投稿日:2002年08月20日(火)01時17分57秒
- 久々にきてみたら終了してた……。
やぐちゅーがすっごく堪能できてよかったです。
みちごまといしよしも大好きなカップリングだったので、
終わってしまってすっごく寂しいです。
次の作品も期待してます。
お疲れさまでした。
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