初恋は向日葵。
- 1 名前:葵 投稿日:2002年05月28日(火)17時05分10秒
マターリマターリ書くつもりなので、みなさんもマターリマターリ読んで下されば
光栄です。登場人物は石川、後藤、吉澤、高橋、小川、市井・・・・atc。
よろしくおねがいします。
- 2 名前: 恋始めました 投稿日:2002年05月28日(火)17時08分35秒
朝。
普通に起きて、歯を磨く。
いつもと変らない。
けど、なんか違うような違和感に気が付いた。
「あれ?」
さっきまで寝ていたベッドに梨華ちゃんが寝ている。
「あれれ?」
もう一度確認しよう。
朝、起きた。歯を磨いた。仕事場の服装に着替えた。
ここは自分の家である。
「あれれれ?」
なんでここに梨華ちゃんがいるのさ?
- 3 名前: 恋始めました 投稿日:2002年05月28日(火)20時45分57秒
「ちょ、梨華ちゃん、なんでここにいるの?!」
「う〜ん?」
目をこすりながら起きる石川にどきっとする。
「だ、だからなんで梨華ちゃんがいるの、ここに?」
「ごっちんが良いっていったんじゃん。」
「え、まじ?」
後藤はよぉ〜く思いだしてみる。
- 4 名前: 恋始めました 投稿日:2002年05月28日(火)20時49分17秒
「あ、そうか。エイズ患者の話してそのまま寝ちゃったのか。」
後藤がいったんじゃんか。
「も〜驚かせないでよ。」
梨華ちゃんが後藤に笑いながら言う。
「あ、そ、そうだよね。」
苦笑いをしたまま、朝食を摂る。
- 5 名前: 恋始めました 投稿日:2002年05月28日(火)20時58分23秒
「ねぇ、愛ちゃんにカミングアウトさせる気?」
「ん〜・・・まだ。感染したってだけだし。予防に専念させる。」
「そっか〜・・・。発病前に抑えとかないとね。」
後藤は背広を着て先に病院へ向った。
「ふぁ〜、最近寝てないなぁー・・・。」
よっすぃーにも相談しとこうかなぁ・・・?
でもなぁ、予防には・・・。
うーん・・・・
zzzz.....・・・・は!
危ない危ない。(汗
- 6 名前: 恋始めました 投稿日:2002年05月28日(火)21時04分10秒
車を運転して病院へ向う途中、倒れている女の子を見つけた。
「大丈夫?!」
「・・・はい・・・・。」
すごい熱。
病院に連れて行こう。
名前は小川真琴ちゃん。
あ、この子愛ちゃんと同じ学校だ。
「はい、着いたよ。もう大丈夫だから。」
おんぶして病院内へ入る。
「よっすぃー、ちょっとお願い!」
「遅刻した癖に!今日はなしがあるっていったじゃん。」
「も〜、いいでしょ〜?」
真琴ちゃん、よっすぃーに見てもらってね。
- 7 名前:葵 投稿日:2002年05月28日(火)21時22分03秒
ここまでです。感想待ってます。
- 8 名前:葵 投稿日:2002年05月28日(火)21時57分01秒
- レス5、後藤の感染しただけだらから。は間違いです。感染したからこそカミングアウトしなくては。
- 9 名前:flow 投稿日:2002年05月29日(水)10時08分54秒
- 切ない話になるんでしょうか?
それぞれの人間関係も気になりますね。作者さん、頑張ってください!
- 10 名前:葵 投稿日:2002年05月29日(水)15時47分26秒
>>9な、なんでわかったんですか?!かなりびっくり。
ちょっとせつない路線に走ると思います。
なにしろ一歩先とラストしか考えてないので。
- 11 名前: 恋始めました 投稿日:2002年05月29日(水)15時51分36秒
「ふぁ〜、眠いよぅ・・・。」
昨日かなり遅くまで起きてたからなぁ・・・・。
失敗したよ、くそっ!
「後藤先生!」
「あ、愛ちゃん。」
今後藤に向って一生懸命手を振ってるのが高橋愛ちゃん。
エイズの感染者なんだ。
「眠そうですね。」
「そうなんだよぉ〜、寝不足でね。」
毎朝通学途中にあるこの病院に通ってる。
・・・・体に異常がないか、とかね。
っていうか、実は
まだ愛ちゃんに言ってないんだ、エイズの事。
- 12 名前: 恋始めました 投稿日:2002年05月29日(水)15時59分34秒
「ごっちーん!!」
「あ、梨華ちゃん。ちょっと待ってね。」
あぁ・・・ナース姿が可愛い。なんて思ってる場合じゃないぞ!!
「なに?」
「婦長とお話したんだけど、愛ちゃんに告知するべきだって。」
告知・・・・か。
これされて辛いのは後藤も経験済み。
あの時はホントお先真っ暗って感じだったし。
「わかった。放課後よるように言っとくよ。」
「お願いね。」
あ〜どうしよ〜・・・。
愛ちゃん落ち込まないかなぁ〜・・・。
「愛ちゃん?」
「はい?」
「今日の夕方に検査結果が出るから放課後またよってくれる?」
「・・・はい!」
不安そうな顔をしている。無理もナイヨ、今まで検査の為って毎朝来てたんだから。
「大丈夫、心配しなくて良いよ。」
後藤は前から優しく包み込んであげた。
「まだわからないけど、悪性だったとしても絶対なおすから。」
愛ちゃんは後藤の腕の中で小さく頷いた。
けど
まさかその時梨華ちゃんが見ていたなんて気付きもしなかった。
- 13 名前: 恋始めました 投稿日:2002年05月29日(水)16時08分35秒
昼休み。
よっすぃーと屋上でお昼を食べていたら梨華ちゃんに呼ばれた。
「なに?」
「あのさ、今朝ごっちん・・・。」
「ん?今朝どうかした?」
まさか見られていたとは思わなかったので平然としていた。
「愛ちゃんの事好きなの?」
「はぃ?」
「愛ちゃんの事好きなんでしょ、ごっちん?」
「ちょっとタンマ。何のこといってるの?」
梨華ちゃんは怒ったように言った。
「だって今朝ごっちん愛ちゃんの事抱きしめてたじゃない!!」
「あ・・・・見てたの・・・・?」
「だからその・・・気になって・・・・。」
「あれはね、愛ちゃんが心細そうだったから抱きしめてあげたんだよ。」
もう、梨華ちゃんそんなにおこんなくたって良いじゃんかぁ。
病院内でそんなことしたら駄目って注意しに来たんでしょぉ?
はいはい、わかったよ。
「わかったよもう。二度としません!だからそうおこんないでよ、ね?」
「な、ならいいんだけど・・・(やばい・・・ごっちんにばれちゃったかな?)」
よかった、梨華ちゃん怒ると可愛いから笑っちゃうんだよねぇ、ほ。
- 14 名前: 恋始めました 投稿日:2002年05月29日(水)16時13分56秒
なんかよっすぃーがニヤニヤしてる。
「なに?後藤の顔になんか付いてる(怒」
「いや、二人がそういう関系だったなんて・・・。」
「なにいってるの?」
「付き合ってるんじゃないの?」
「ばか、んなわけないじゃん。そうだったら後藤は嬉しいけど。」
「うっひゃ、ってことはごっちん今日の帰りとか気をつけなよぉ?」
「はぃ?」
よっすぃーは笑いながら去っていった。
おい、小川さんはどうなったんだよ!(怒
あれが梨華ちゃんの嫉妬なら後藤は嬉しいんだけどなぁ・・・。
あんなにおこってるんだもん、違うよねぇ〜・・・
- 15 名前: 恋始めました 投稿日:2002年05月29日(水)20時31分52秒
「よっすぃー、小川さんどうなったの?」
「あぁ、そうだった。昼休みあ〜んなところ見ちゃったからねぇ〜。」
「馬鹿言ってないで早く教えてよ。」
「お腹からくる熱みたい。一応腹痛の為の薬を出しといた。・・・でも」
「?」
「食中毒かもしれない。」
「知れないぃ?なんで中途半端なんだよ、いつも。」
「だってこれ見てよぉー。」
渡されたのはカルテ。
「はぁ?!これじゃ風邪の対応と一緒じゃん。」
「だから最後まで聞いてよ。もう少し検査しようって言ったら逃げちゃったの。」
「・・・・親に連絡は?」
「してない。」
「馬鹿!途中で倒れてたらどうするの?!」
「・・・え?」
「あぁーもーとっとと・・・ん?今何時?」
「え?1時30。」
「喜多見3中に電話して。」
「は?」
「そこなの、彼女の学校は!」
愛ちゃんと同じ学校で良かった。
・・・・・告知・・・・・
しなきゃいけないんだ・・・・
したくない・・・・・
とくに、あの頃の後藤と似てるから・・・・
辛いよ・・・・
- 16 名前: 恋始めました 投稿日:2002年05月30日(木)13時33分22秒
結局小川ちゃんは学校で授業を受けていたらしい。
病院に連れ戻され、検査する事になった。・・・放課後だけど。
「愛ちゃんに何ていおっかな〜。」
「直す方法はないの?」
「ない・・・・わけじゃないけど・・・・。」
「じゃあそれも教えてあげれば良いじゃない。」
梨華ちゃん、簡単にいうけどねぇ〜・・・・・。
お金がかかるんだっつーの。
う〜ん・・・・・
あ、市井ちゃんがいるや!!
後藤は電話を手に取った。
これで一安心。
- 17 名前: 恋始めました 投稿日:2002年05月30日(木)14時06分45秒
市井ちゃんとも連絡取った。
これでもう大丈夫。
「後藤先生、高橋さんがお呼びです。」
「あ、はい。」
診察室に呼んだのはいいけど・・・。
愛ちゃんなんかへん・・・。
「あのね、愛ちゃん。」
「わかってます、HIVなんですよね。」
「どうして・・・?」
「自分で調べたんです。もう友達とも別れてきました。」
「え、別れてくるって?」
「いや、自分の中の決心です。明日からですか、入院。」
「あ、うん。そうなんだけど・・・。」
「わかりました・・・おかあさんに・・・言って・・・。」
「安心して。来週には海外に行って治療するの。そしたら元に戻って帰ってこれるよ。」
後藤は無意識のうちに愛ちゃんを抱きしめていた。
- 18 名前: 恋始めました 投稿日:2002年05月30日(木)14時10分18秒
「せっかく・・・モーニング娘。のオーディション受けられるのにぃ・・・・
いやだよお、いやだよぉ・・・。」
「チャンスはいくらでもある。でも体は一つしかないんだよ?」
「でも、本当に治るかどうかなんて・・・。」
「っ・・・。」
「おまじない。絶対治るよ、愛ちゃん。」
抱きしめたまんま、キスしてあげた。
後藤がかつて、されたこと・・・・
そう、あのときに・・・
でも愛ちゃんは確実に治るんだから。
- 19 名前:葵 投稿日:2002年05月30日(木)14時23分53秒
更新終了。
後藤さん、石川さんとの約束やぶりまくり・・・
- 20 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年05月30日(木)16時23分05秒
- 鈍感なごっちんいいですなあ。高橋がーーーー。
梨華たん頑張れ!!ごっちんの過去が気になる。
- 21 名前:葵 投稿日:2002年05月30日(木)19時56分35秒
>>20恋してる割に鈍いごっちん(w。いろいろな小説の中で見てきました、
貴方の名前。すごい感動してます。本当ならごっちんがんばれ、の
ストーリーなんですが、あえてここは・・・。過去はもうちょっとしてからです。
- 22 名前: 恋始めました 投稿日:2002年05月30日(木)20時24分37秒
「ふぅー、今日はこれでお終い。」
夜の11時。
夜勤の人と交代で家に帰ろうとした。
「ごっちん、見てよコレ。」
「?なに、その手紙。」
「ラブレターだよ。男女とわずもらちゃったんだよ。」
「すごいねぇ、よっすぃー。」
ホンとすごいな、感心しちゃうよ。
「馬鹿、ごっちんにだよ。」
「ほぇ?後藤?」
「そーだよ。明日愛ちゃんの入院の手配だけで終わりでショ。よんであげてよ。」
「・・・・本命以外に貰っても・・・でもちょっと嬉しい。」
後藤は家に帰って読む事にした。
市井ちゃんに貰った部屋。
ごめん、中かえちゃった。
だってカーテンとか好きじゃない色だったし。
一人暮らしだけど、不便はない。
- 23 名前: 恋始めました 投稿日:2002年05月30日(木)20時34分04秒
「あれぇ、この人名前かいてないじゃん。」
女の子らしい字体。入院患者のだれかかな?
「う〜ん・・・誰だぁ?」
ナースに知り合いは結構いるけど、みんな名前かいてあるし。
「・・・・ま、いっか。」
内容はこうだった。
『後藤さんへ。
初めて会った時から好きでした。いつもてきぱきしていて、だけどときには
ボーッとしていたり・・・。けど、そんな貴方が好きです。困った時はいつも
優しい笑顔で対応してくれて、そんな笑顔を見てるとおもわずどきっとしたり
してます。かなわない恋だとは解っていますが、できればメール交換をしたい
と思っています。もし良かったら下記のメールアドレスへ送ってください。』
- 24 名前: 恋始めました 投稿日:2002年05月30日(木)20時42分13秒
いいや、愚痴とか聞いてもらおう。
【いわれた通りメールを送るよ。なんて呼んだら言い?】
送信、っと。
pipipipipipi.
【a3かi3ってよんで下さい。】
a3?じゃあa3でいっか。
【a3って呼ぶね。なんかAさんって感じだよ。今日はもう遅いから、
又明日。】
【おやすみなさい】
こうして彼女とのメール交換は終わった。
- 25 名前:葵 投稿日:2002年05月30日(木)20時47分25秒
更新夜の部終了。
- 26 名前:手を握って歩きたい 投稿日:2002年06月01日(土)18時39分54秒
- 朝、起きると昨日の子からメールが来ていた 【おはようございます、仕事頑張ってください♪】 おい、朝の4時に起きてるなんて・・。 【やっぱり普通に呼んで良い?例えば、真希とか・・。(^^)v】 すぐに返事が返ってきた。
- 27 名前:手を握って歩きたい 投稿日:2002年06月01日(土)18時46分00秒
- 【真里って呼んでください!】 【うーん、敬語もやめて欲しい・・・】 返事はイエスだった。やばっ、今日は愛ちゃんが入院するんだ! 慌ててしたくをする。 真里ちゃんはどんな仕事をしてるのかな?
- 28 名前:手を握って歩きたい 投稿日:2002年06月01日(土)18時51分34秒
- まぁ、後で聞けばいっか。 来週だもんね、海外に入院は。 まず愛ちゃん優先だ。 後藤の時みたくなって欲しくない。 ―嫌だからね、愛ちゃん・・・ そのために、医師になったんだから! 治して見せる!
- 29 名前:手を握って歩きたい 投稿日:2002年06月01日(土)21時06分27秒
315号室に愛ちゃんを迎え、廊下に出る。
「ふぅー・・・・。」
壁にもたれ、天井を見る。
ついさっきのこと。
「先生、愛が戻ってきたら、笑顔で迎えてくれる?」
「うん。」
「また、キスしてくれる?」
「(梨華ちゃんがいる時に言うなよぉー!!)・・・うん。」
ちらっと横を見る。
やっぱり怒ってる。
「二人でゆっくりお話すれば!」
あーあ、出ていっちゃった。
「愛ね、先生が大好きなの。」
「ありがと。」
「だから、来週アメリカへ行く時も、おまじないしてね。」
「わかったよ。」
そういって部屋を出た。
- 30 名前:手を握って歩きたい 投稿日:2002年06月01日(土)21時15分31秒
だけど。
必ずしも後藤が。
愛ちゃんを迎えることは不可能な訳で。
1年という、長い月日を乗り越えることは、約束できないこの体。
医師として失格だって解っていても・・・。
後藤は、愛ちゃんに約束するよ?
笑顔で、出迎えることを―――
- 31 名前:葵 投稿日:2002年06月01日(土)21時38分29秒
更新終了です。
携帯だとみにくいですね。ごめんなさい。
- 32 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年06月02日(日)01時44分04秒
- 確かに携帯だとみにくいです。今、大学生なんですが、受験で東京に行ったとき
携帯で読んでいたんですが、すごく読みにくかったです。石川に住んでて福井の
国立大学に通っているしがない学生ですよほ。
うーん、ごっちんにはなにか隠されていそうですなあ。気になります。
- 33 名前:葵 投稿日:2002年06月02日(日)16時27分31秒
>>32石川にすんでいるんですか!!良いですねぇ、「石川」。
自分は神奈川なんですよ、しかも中学生。先輩ですね。
ごっちんは梨華ちゃんやよっすぃーにまで・・・・・。
- 34 名前:手を握って歩きたい 投稿日:2002年06月02日(日)16時37分51秒
「・・・・ちん、ごっちんってば!!」
「ん、あぁ梨華ちゃん。」
「大丈夫?なんか悩んでたみたいだけど・・・。」
「平気、平気。」
「無理しないでよ、ごっちん昔・・・・。」
「・・・・・・!」
『ごっちん、ごっちん!!』
『ぅ・・・・っ……ぁ…。』
『救急車!!誰か!!』
『ぅう…ぅぁ…。』
『誰かぁー!!救急車ー!!』
死の恐怖を味わった、あの時。
「ノイローゼだったから良かったけど・・・。」
違う、違うんだよ、梨華ちゃん。
本当は、後藤・・・・。
嘘ついたんだよ。
ノイローゼなんかじゃない。
本当は・・・・。
「ごめんね、梨華ちゃん。」
後藤はそれだけ言ってその場を去った。
嘘を付いたんだよ。
大好きな、あなたに。
あなたに、疫病神にされたくなくて。
本当はそんなことしないって分かってたけど・・・。
怖くて、怖くて。
もう接してくれないんじゃないかって。
だから・・・・
・
・
・
ごめん、ね・・・・・
- 35 名前:手を握って歩きたい 投稿日:2002年06月02日(日)16時45分22秒
後ろで梨華ちゃんが叫んでいたけど。
耳には入らなかった。
だって・・・・・・
いま、あなたの声を聞いてしまえば。
本当の事を話しちゃいそうだから。
許されない恋を、打ち明けてしまいそうだったから。
同性だからじゃない。
後藤は、愛ちゃんとの約束すら守れないくらい、
危険な状態なんだから・・・・・・・
・
・
・
・
寂しいよ、梨華ちゃん
励まして欲しいよ、よっすぃー・・・
昔みたいに頭を撫でてよ、市井ちゃん・・・・
でもね、後藤は
本当の限界がくるまで、弱音を吐かないよ。
これから、何があろうとも。
限界がくるまで、ずっと笑い合っていたい。
大好きな、素敵な友達と。
大好きな、素敵なあなたと。
だから振り向かない。
この涙も、すべて振り払ってしまえ。
- 36 名前:葵 投稿日:2002年06月02日(日)17時02分24秒
ミクロ更新終了です。
夜、できたらしたいと思ってます。
- 37 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月02日(日)20時29分32秒
- ゴチーンも…
切ないっすね…
- 38 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年06月03日(月)08時09分57秒
- ごっちん切ないです。梨華たんに気持ちを伝えれば梨華たんはずっと傍に
いてくれるはずですが、ごっちんは自分のことを隠していて例え結ばれた
としてもその幸せは長くは続かないことを知っているから気持ちを伝える
ことができないんでしょう。市井たんはそのことを知っているはずなのに
何をやってんだ!!と言いたくなる。マターリ更新待ってますよ。
葵さんは中学生ですか。中学生でこれだけの小説をかけるとはすごいです。
- 39 名前:葵 投稿日:2002年06月03日(月)19時44分31秒
>>37超切ないです。…あのぅ、ゴチーンとかってどうやって作るんですか?
結構好きなんですよ。半角カタカナメッセージとか。
>>38あ、ありがとうございますぅ〜〜〜〜〜〜(泣。
もう感涙ですよ、本当に。お褒め頂いて嬉しいです。
・・・・というか、読解力すごいですね。見透かされちゃいましたよ。
市井ちゃんは見捨てたわけではないのです。
昨夜、更新できなくて申し訳ありませんでした。
ちょっと疲れちゃいまして・・・。m(‐‐)mzzz...
次回予告は、当てになりませんね、あはははは(泣。
- 40 名前:手を握って歩きたい 投稿日:2002年06月03日(月)19時52分11秒
「はぁ〜〜〜・・・。」
ため息を吐くと、幸せは逃げちゃうって言うけど・・・さ。
後藤に今幸せはないんだぁーー!!(爆
だって、だってぇ。
梨華ちゃんがさっきからムスーッとした目で見てくるんだよぉ?!
その視線にはさ、なんか怒りがこもってて。
さっきは、仕方なかったんだっていっても聞いてくれないし・・・。
それに。
梨華ちゃん、怒ってても全然怖くないんだよ〜!
・・・むしろ、可愛い♪
ってなわけで。後藤は絶えずニヤニヤしっぱなし。
梨華ちゃんはそれを見るたんびに注意しにくる。
貴方がいけないんだよ!
- 41 名前:手を握って歩きたい 投稿日:2002年06月03日(月)20時39分06秒
「ねぇ?ごっちん。」
「んぁ?」
「ちょっと、なぁに?そのやる気がないですって前面に出してるような返事は!!」
「はぁい♪」
「わざとらしい、それは。」
「で、用は?」
「あのね、・・・・来週、映画見に行かないかな、っと。」
「いいよぉ、いつ?」
「いつでもいいよ。」
嬉しいな、デートデート♪
幸せを手にした後藤真希、今週は真面目に働きます!!
・・・・で、なんの映画なの?
- 42 名前:手を握って歩きたい 投稿日:2002年06月03日(月)20時55分13秒
- 一週間後。
普通ならさ。
大人っぽい映画見ない?もうすぐ二十歳だよ、後藤達。
なのになんで、『とっとこハム太郎』なの?!
後藤の事馬鹿にしてない?ねぇ!!
「楽しみだね、ハム太郎。」
「・・・・そうだね(泣。」
せめてさ、スパイダーマンとかにしようよ〜・・・。
ラブラブラブラブミニハムズ♪
大人が見る映画かぁ?これはっ!!
ちらっと横を見てみる。・・・はぁ。
梨華ちゃんは喜んでみてる・・・。
ごめん、後藤寝るから・・・。
zzzzz.....
- 43 名前:手を握って歩きたい 投稿日:2002年06月03日(月)21時05分33秒
「ごっちん?」
「zzz…。」
「ねぇー、ごっちんってばー。」
「zzz…は!なに、梨華ちゃん。」
「寝てたでしょ!感動的な出来事だったんだよ、ハム太郎。」
まさか、泣いたの?
「もう泣けちゃって・・・なのに!」
泣かないでYOー。
「罰として、一個言う事聞いてもらうからね。」
「えぇー!!なにを?」
「そうだなぁ、じゃぁ、手を握ってお買い物♪」
「それでいいの?後藤めっちゃ嬉しい。」
手を握ってぇ〜道をあるこ〜・・・
「ごっちん、あれ着てよ。」
「あれ?嫌だよ。合わないもん。」
「いいじゃん、着てよぉ。」
「ぅ・・・。」
上目ずかいで見られたらもう後藤は・・・
「いいよ。」
「やったぁ♪」
嬉しい反面、振り回されている後藤はこれでいいのか悩んでみる。
・・・・ボンッ!!
「ごっちんがショートしたぁ!!可愛い〜。」
後藤のほっぺたをつねる。
うぅ・・・どアップでみないでよ・・・
照れちゃうじゃんか・・・
- 44 名前:葵 投稿日:2002年06月03日(月)21時06分42秒
ハイテンションなもので、テンポが速くなっちゃいました。
・・・・・はぁ。
- 45 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月05日(水)21時58分13秒
- う〜ん…楽しいデートのはずが何故か切ない…
- 46 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年06月06日(木)00時34分11秒
- 葵さん、そんなにため息つくことではないと思いますが。
なんか切ないですなあ。ごっちんも梨華たんもすごく幸せそうなんですが
梨華たんはごっちんがどういう状況におかれているか知らないんですよね。
こんな幸せなデートをずっとしていられるようになることを願っています。
葵さん、頑張ってくださいよほ!!更新楽しみに待っています。
- 47 名前:葵 投稿日:2002年06月08日(土)21時11分07秒
>>45…梨華ちゃんもうすうす気付いています。ごっちん純粋だから(w。
そして梨華ちゃんは、ある行動に出るのです!…そのうち。(w
>>46あ、ありがとうございます!梨華ちゃんは少しずつ違和感を感じていきます。
ごっちんが・・・・。
- 48 名前:手を握って歩きたい 投稿日:2002年06月08日(土)21時19分33秒
「これでいいんでしょ。」
「似合ってる。ごっちん。」
まさに男のだった。
帽子の中に髪を入れ、先っぽだけ出しておく。
ちょっと長めの、ショートカットの男性に見える。
「これくださ〜い。」
「え、えぇっ?!」
服を買い、外に出た二人は、街行く人々の注目の的だった。
「ねぇねぇ、あの人かっこよくない?」
「おい、あのこみて見ろよ。可愛くね?」
「カッコイイー、ねぇあの二人付き合ってるのかな?」
「カッコイイ〜もうアタックしたい!」
元々男っぽい歩き方をする後藤はすぐに男だとされた。
「(嬉しいような、悲しいような・・・。)」
複雑な心境だった。
- 49 名前:手を握って歩きたい 投稿日:2002年06月08日(土)21時26分29秒
「梨華ちゃん、ちょっと先行ってて。」
「は〜い。」
後藤はトイレに行った。
「へい、彼女。今暇?」
「え…あの・・・。」
「可愛いじゃん。ちょっとあっち行こうよ。」
石川は腕を掴まれ、今いた公園の茂みに連れ去られた。
「おまたせ〜…って梨華ちゃん?」
急に消えた石川に驚く。
几帳面な石川が、急に消えるはずがない。
嫌な予感がする。
梨華ちゃん、何処にいるの?!
- 50 名前:手を握って歩きたい 投稿日:2002年06月09日(日)17時25分08秒
「梨華ちゃん、梨華ちゃん?!」
反応はない。携帯は映画館で切ったまま。
「・・・・・くそっ。」
嫌な予感が胸を締め付ける。
彼女は今危険な状態なのでは?!
そう思うといても経っても要られなくなった。
「梨華ちゃん、何処?!」
お願いだから・・・・・
いつものあの声で返事をして・・・・
梨華ちゃん・・・・・!!
- 51 名前:手を握って歩きたい 投稿日:2002年06月09日(日)17時30分12秒
・・・・・・?!
後藤は蹲った。
「くっ・・・・・。」
もう、ないと思っていた。
いや、心の何処かで解っていた。
再発する事を・・・・・
だから愛ちゃんにも約束・・・でき・・・なか・・・た・・・・
心臓が張り裂けそうなくらい痛く、後藤は倒れた。
梨華ちゃんを見つけ出す事も、
梨華ちゃんを助ける事も、
今の後藤にはできない。
自分の無力さを感じ、後藤は落ちていた石ころを拾い、腕に突き刺した。
「っ・・・・!!」
意識はどうにか保たれている。
急いで探さなきゃ・・・・・
- 52 名前:手を握って歩きたい 投稿日:2002年06月09日(日)17時37分33秒
「あ・・・。」
ようやく見つけた梨華ちゃんは、服を乱され泣いていた。
「ご・・・ごっちん・・・!」
「なんだぁ、お前。」
相手は4〜5人といった所。いくら市井ちゃんに教えてもらった技でも、
今の体じゃ太刀打ちできない。
・・・・だけど、見放すわけにもいかないんだ!!
「梨華に手を出すな!」
「彼氏かよ、黙ってろ。」
「梨華から離れろ。早くしろよ!」
「ふざけんなよ、お前!!」
「・・・・(やばい、限界・・。)」
ドコッ!!
後藤の腹に蹴りが入った。
「ごっちん・・・・!!」
倒れるわけには・・・
あんな奴等に梨華ちゃんのファーストは取らせない!!
バコバコバコ!!
相手を殴り倒した。
・・・・今度こそ、もう限界・・・・
ごめん・・・梨華ちゃん・・・・
- 53 名前:葵 投稿日:2002年06月09日(日)18時03分17秒
更新終了。
ごっちん、ついに限界がきました。
梨華ちゃんの反応は・・・・?
- 54 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年06月10日(月)16時17分24秒
- 今は大学から読んでいるんですが、ああごっちんが!!
更新気になりながら待っていますよほ。
- 55 名前:葵 投稿日:2002年06月10日(月)20時38分10秒
>>54だ、大学ですか?!それはなんと・・・。
ごっちん、ついに。
- 56 名前:さるさる。 投稿日:2002年06月12日(水)03時19分20秒
- もてもての、ごっちん。
いしごま、ごまたか。
最高にストライクゾーンです、ツボですツボ。
久々の高揚感・・・。
なのに、後藤さん。がんばれ、がんばってくれぇ!!
涙が出そうです、ほんとに。
- 57 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月12日(水)21時35分24秒
- あ・・・あがががががっ!!(意味不明)
続きすごくすご――く期待してます!!
- 58 名前:葵 投稿日:2002年06月15日(土)12時47分49秒
>>56私も好きなんですよ、このメンバー。でも最近いしたかが多く、(TVで。)
ちょっと残念。いくら好きでも、梨華ちゃんはごっちんと一緒にいて欲しいです
がんばれごっちん、頑張れ日本!!
>>57どっすーん!!(←対抗意識)
嬉しいです、そう言って頂いて。頑張ります!
これから出てくる病名、症状は話しの都合により(…てか私が無知なだけ)
本当のものと異なる場合がありますが、大目に見てやってください。
- 59 名前:秘密はいつかばれるもの。 投稿日:2002年06月15日(土)17時01分26秒
「ごっちん!!」
行き成りごっちんは蹲り、ずるずると地面に倒れた。
心臓の辺りを押え、辛そうに息をしている。
「どうしたの?!ごっちん!!」
私は看護婦なのに、一人で慌てていた。
「どうしたんですか?」
「あ、あの、ごっちんが…。」
中学生くらいの子が落ち着いて救急車をよんでくれた。
いくら人事とは言え、かなりの落ち着きぶりで、私はただ立っているだけだった。
- 60 名前:秘密はいつかばれるもの。 投稿日:2002年06月15日(土)17時05分53秒
救急車が来て、少女は行った。
「あたしも乗るの?」
「あ、ううん、いいよ。ありがとうね。あ、そうだここに電話して。
結果報告させてもらうから。」
「あ…はい。」
彼女はそういうと仲間の方へ走って行った。
「後藤先生?!梨華ちゃん、後藤先生じゃん!!」
「あゆみちゃん?とにかく急いで!!」
「ぅぅ…ぁぅ…はぁ…くっ…。」
体を捩るようにしてごっちんはもがく。
この光景、昔、見たような・・・・・・・・・
- 61 名前:秘密はいつかばれるもの。 投稿日:2002年06月15日(土)17時16分43秒
「よっすぃ、ごっちんが!!」
「うん、連絡してもらった。ごっちん、聞こえる?」
「はぁ・・はぁ・・な・・・に・・・?」
うつろな目で吉澤を見上げる。
吉澤は白衣に着替えながら質問をする。
「何処が痛む?」
「し、心臓……のあたり…。よっすぃ…お願い…自分で治せる…から…。」
「嘘言わないで!いいから検査するよ!」
「大丈夫だって…ちょっといきなりで大袈裟すぎただけなの…。」
「んなわきゃないでしょ!幼なじみだもん、わかるよ!本当か嘘か!」
「大丈夫な物は…大丈夫だってば…!」
診察台から飛び起き、吉澤達を蹴散らして後藤は逃げた。
「やばいよ市井ちゃん…。愛ちゃんよりもキケンだよ・・・。」
控え室に入るや否や引き出しを開けて注射を取る。
プスッ
「はぁ、はぁ、はぁ…。」
痛みは引いた。
けど、もう立てない。
誰か来た。
あなたはだれ…?
- 62 名前:秘密はいつかばれるもの。 投稿日:2002年06月15日(土)17時22分07秒
「ごっちん!」
吉澤は意識のない後藤を支えるように起こした。
「こんな汗かいてるのに・・・嘘つかないでよ。うちら幼なじみでしょ?」
抱きかかえようとして、力のない後藤の手から注射器が落ちる。
カラン・・・
「え?これって…。」
机の上には、袋が置いてある。
「ごっちん、まさか・・・・・。」
吉澤は驚いたように腕の中の後藤を見る。
「ねぇ、嘘だよね??ごっちん・・・・!!」
- 63 名前:葵 投稿日:2002年06月15日(土)17時23分03秒
更新終了。暖かいレス、ありがとうございます。
- 64 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年06月16日(日)13時40分10秒
- ああごっちん。よしこは気づいてしまってんですな。
ごっちんが助かる事願うしかありませんな。
更新ドキドキしながら待っていますよほ。
- 65 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月16日(日)14時05分16秒
- 〉吉澤を蹴散らして
不覚にも笑ってしまいました…
- 66 名前:葵 投稿日:2002年06月17日(月)19時54分48秒
- >>64よっすぃー、注射器のラベルと袋を見て瞬時に解りましたね。
容体+ラベル…間違え用ないですからねぇ・・・。
>>65Why?い、いえ、笑って頂いてもよろしいんですけど、
どうしてかなぁと思いまして…。
- 67 名前:秘密はいつかばれるもの。 投稿日:2002年06月17日(月)20時02分05秒
「……。」
私はごっちんをベッドに寝かせ、部屋を出た。
今の体調では到底明日成田空港に行けない。
でも、愛ちゃんはごっちんが大好きだから……
「どうすれば……ん?」
ふと昔を思い出した。
あ、そういえば
市井さんが言っていたような……
『後藤、病気抱えてるんだ。頼む、市井が戻ってくるまで
吉澤、お前が後藤を守ってやってくれ。』
けどその時は考えもしなかった。
それが本当だったなんて……
だってごっちんは笑いながらこういった。
「んなわけないじゃん、市井ちゃんの心配性が、
そこまで続いたんだよ。はははっ……。」
あれは、嘘だったの?
どうしてあたしに嘘付いたりしたの…?
- 68 名前:秘密はいつかばれるもの。 投稿日:2002年06月17日(月)20時09分55秒
そうだ…梨華ちゃんに相談しよう!
何か良い解決策をきっと見つけてくれるはず…!
期待に胸を膨らませ、ナースステーションへ向う
あたしの足取りは軽かった。
「ひとみちゃん!」
「梨華ちゃん!」
丁度良かった…。
「ごっちんの容体は?」
「あ、そのことなんだけど…。」
悲しそうなごっちんの顔が脳裏を過ぎる。
「………ぇ?」
「どうしたの?」
『言わないで、お願い。』
ごっちんの目はそう訴えていた。
だって、ごっちんの好きな人でしょ?
隠して置いて良いの…?
- 69 名前:秘密はいつかばれるもの。 投稿日:2002年06月17日(月)20時15分06秒
「ストレスが…溜まってたみたい。」
「本当?」
「うん。」
「良かったぁ…わたしてっきり…。」
胸をなで下ろし、笑みが零れた。
そして…
「ど、どうしたの?!」
「ん・・嬉しくて、ね・・・・良かったぁ、良かった…。」
「う、うん…。」
本当にこれで良かったのかな?
「ごっちんの病室いって良い?」
「あ、うん。315室。」
「わかった、ありがと。」
梨華ちゃん、もしかしてごっちんのこと
- 70 名前:秘密はいつかばれるもの。 投稿日:2002年06月17日(月)20時41分50秒
- 梨華ちゃん、泣いてた。
笑いながら、嬉しそうに泣いてた。
良かったね、ごっちん。
両思いだよ。…だから
早く戻っておいでよ、梨華ちゃんの為にも。
- 71 名前:しーちゃん 投稿日:2002年06月21日(金)10時59分11秒
- 更新楽しみに待っています!がんばって下さい。
- 72 名前:秘密はいつかばれるもの。 投稿日:2002年06月22日(土)16時54分08秒
「ごっち〜ん…?」
「スースースー…。」
なぜか人工呼吸器を付けているごっちん。
ねぇ、なんで?
「ストレスじゃないの?」
「スースースー…。」
「やっぱり…病気なの…?」
私は目に涙をいっぱい溜めた。
どうして嘘付いたの?
よっすぃーはなんでばれるような嘘を付いたの?
ごっちんがそれを望んだの?
私の知らないごっちんを、よっすぃーは知っている。
「…。」
私は嫉妬した。
よっすぃーに、嫉妬した。
- 73 名前:秘密はいつかばれるもの。 投稿日:2002年06月22日(土)17時03分00秒
ポタ…ポタ…
ごっちんの寝ているベッドに、涙が落ちる。
ごっちんは隠していたの?
私の事キライだから?
なのに、今まで優しくしてくれてたの?
映画にだって一緒に行ってくれた。
襲われそうになった私を助けてくれた。
私だけ、部外者。
ねぇ、どうして貴方は
そんなに優しいの……?
ごっちんの手を握る。
「!!」
冷たかった。少し汗ばんでいて、震えていた。
私はそっと握り返した。
ごっちんの手も震えながら握り返してくれた。
私ね、向日葵のような貴方が好きだった。
みんなに人気があって、元気で。
自分が辛い時も、周りの人に幸せの種をまいてくれる。
そんな貴方が好きだった。
でも、この恋は実らないみたいだね。
サヨナラ、ごっちん……
握っていた手を外して、私は部屋を出た。
- 74 名前:そっと口付けてギュッと抱きしめて。 投稿日:2002年06月22日(土)17時14分26秒
「…あ…れ…?」
後藤は目を覚ました。
・・・のはいいけどさ。ここどこ?
よ〜く見渡してみると、病室だった。
しかも、個室。
いいのかな、医者がこんな所にいて。
「…ん?」
布団に涙の後のような物が付いている。
ん・・・待てよぉ?こういう処置がされてるって事は…
誰かにばれた?!
あの時部屋に入ってきた人物にばれたんだ!!
「どう・・しよ…。」
まだちょっと意識がぼ〜っとしている。
やばいなぁ…もし梨華ちゃんに知れたらどうしよう??
嫌われちゃうかな…??
- 75 名前:葵 投稿日:2002年06月22日(土)17時16分43秒
>>71ありがとうございます、更新遅れてすみません!月板で浮気したりしていて(汗
今後もよろしくお願いします。
- 76 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年06月22日(土)18時16分03秒
- ある意味ごっちんは梨華たんとの関係もやばくなってしまったかとオモワレ。
ああ梨華たんそんなにはやく結論ださんでくれよー。ごっちんはまだ何も
いってないでないかい。この後がsごく気になります。
葵さん頑張ってください。マターリ待ってますよほ。
- 77 名前:葵 投稿日:2002年06月23日(日)20時03分05秒
>>76結論はやいと思いますけど、思い込んでしまったら抜け出せない、それも
悪い方向ばかり…というのが恋する乙女なのでは、と思いました。
はい、がんばりますよほ。←パクリ
- 78 名前: そっと口付けてギュッと抱きしめて。 投稿日:2002年06月23日(日)20時06分38秒
「よっすぃーを…よぶかぁ…。」
震える手でナースコールを押した。
「はい、どうしましたか?」
「あ、よっすぃー呼んでくれる?」
「はい、少々お待ちください。」
部屋に直接よっすぃーは来た。
「ごっちん!」
「あ、よっすぃー…。」
「大変だよ!!梨華ちゃんが…!」
え?
梨華ちゃんがどうしたって・・・・?
よっすぃーの言葉は、信じる事が出来なかった。
- 79 名前:そっと口付けてギュッと抱きしめて。 投稿日:2002年06月23日(日)20時35分51秒
「梨華ちゃんが…あたしのとこに来て…。」
――――
「ひとみちゃん…。」
「ん、どうしたの?」
「あたし…。」
「どうしたのさ?」
「ごっちんに嫌われてたみたい。」
「え?」
「キライだったのに、優しくしてくれて…。」
「そんなことないってば…。」
「迷惑かからないように、あたしナース辞める…。」
「え、えぇ?!」
「ごめんね。」
―――――
「そんなっ…!」
後藤は機械を捨て、吉澤を跳ね飛ばして部屋を飛び出した。
- 80 名前:そっと口付けてギュッと抱きしめて。 投稿日:2002年06月23日(日)20時40分27秒
- 「梨華ちゃん?!」
廊下にも、何処にもいない。
「……!」
しゃがみこんだ。
痛い…
痛いよ…
「後藤先生?!」
「い…し・・・」
「はい?」
「梨華ちゃん…呼んで・・・。」
- 81 名前:そっと口付けてギュッと抱きしめて。 投稿日:2002年06月24日(月)13時08分49秒
pipipi!
[ハヤクモドルコトゴトウセンセイガマッテル]
「え…ごっちんが??」
またあたしに優しい言葉をかけてくれるのかな?
…あたしは重いを伝える為、階段を降りた。
- 82 名前:葵 投稿日:2002年06月24日(月)13時28分59秒
次回、梨華ちゃん告白!!ごっちんはどうするんでしょうか?
そして高橋のアメリカ行きに何かが起こる!!
- 83 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月25日(火)20時46分28秒
- ( ;´D`;)<切ないのれす…
- 84 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年06月27日(木)12時28分33秒
- 気になる気になる気になる。
いったいどうなるんだ。更新ドキドキしながら待っております。
- 85 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月28日(金)22時42分09秒
- 次の更新が待ちきれません。
月板の作品ともども葵さんの小説楽しみにしております。
- 86 名前:葵 投稿日:2002年07月01日(月)17時07分52秒
>>83( T Д T)<んぁ〜…そうなの…だって梨華ちゃんが…きゅーん(泣
>>84な、なんと!いつも待たせてばかりでごめんなさい。
さて、どうなるんでしょうか?ほほほほほ。。。
>>85な、なんと嬉しいお言葉!月板の方は、知ってるかもしれませんが
手を怪我したのでしばらく更新できないと思われます。
こちらの方は、一応書き留めておいたので、コピー貼り付けで頑張ります!!
- 87 名前:そっと口付けてギュッと抱きしめて 投稿日:2002年07月01日(月)17時13分35秒
石川は病室のドアを開けた。
「ごっちん?」
「梨華ちゃん…。」
後藤はまだ無茶をしてはいけない為、ベッドに寝かされている。
…というか実は、もう立てないのである。
「どうして…辞めるなんて言うの…?」
後藤は石川を見た。
石川の頬には、涙の乾いた後が残っている。
この染みは、彼女の物だったのか?
- 88 名前:そっと口付けてギュッと抱きしめて 投稿日:2002年07月01日(月)17時20分36秒
「後藤、キライなんて言ってないじゃん…。」
「じゃあどうして?」
「え?」
「じゃあどうして病気の事言ってくれなかったの?」
「………!」
「あたしは、向日葵のような、元気で明るくて、みんなに好かれてるごっちんが
好きだった。屋上で初めて会った時から…。ごっちんはね、優しすぎるんだよ。
好きでもないのに、庇ったりして、自分が被害を受けて…。」
「・・・・・。」
「嬉しかった。助けてくれるのがいつもごっちんで。高校の時、大学の時、そして
今日。いつもいつも、助けてくれた。それは、ごっちんだから嬉しかった。」
「・・・・・。」
後藤は、それどころではなかった。
病気がばれてしまった?一体、何処まで?
もう隠し通せないくらい?
- 89 名前:そっと口付けてギュッと抱きしめて 投稿日:2002年07月01日(月)17時26分51秒
「けど、その反面、ごっちんの気持ちに気付いた時は悲しかった。
こんな声のあたしに、同情してただけだったのかなって…。無理して優しくして・・。」
「それは違う!!」
「・・・え?」
「違う!それは違う!後藤が、梨華ちゃんを助けてきたのは、そんなんじゃない!
病気の事だって…言わなかったのも、全部…全部…・・・。」
言うか迷った。
ここで言ってしまえば病名まで言わなければならないだろう。
そしていつまで一緒にいられるか解らないという事も…
長い沈黙の中で、必死に考えた。
けど、出てきた答えは・・・・・・・・・・・・
「後藤の初恋が、梨華ちゃんだったからだよっ!!!!!」
- 90 名前:そっと口付けてギュッと抱きしめて 投稿日:2002年07月01日(月)17時36分36秒
後藤は、石川の腕を引っ張り、無理矢理抱きしめた。
「あたしの初恋はね…?好きな人はね…?梨華ちゃんなんだよ?
なのにどうしてそんな悲しい事言うのさ…。そんなお人好しじゃないよ。
いつも梨華ちゃんを見てたから助けたんじゃんか。好きで好きで…どうしようも
なかったんだよ。」
「そのアニメ声も、笑顔も、天然も、怒っても怖くないところも、全部があたしに
とって梨華ちゃんのチャームポイントだった。ううん、だよぉ?現在進行形。
病名だって、言うのが怖かったんだよぉ・・・。なのにぃ、なのぃ・・・。」
石川の肩に、後藤の涙が染み付く。
「こわっかったんだ…。疫病神にされるんじゃないかって…好いてくれないんじゃ
ないかって…。」
「そんなことっ!」
「わかってたよ、解ってた。後藤にはちゃんと解ってた。でも、その思考さえも
引き裂くような恐怖があったんだよ…だって…だって後藤は…。」
「心筋梗塞、なんだもん・・・。」
「・・・・え?」
- 91 名前:そっと口付けてギュッと抱きしめて 投稿日:2002年07月01日(月)17時46分04秒
「発作が起きて、その場で死んじゃうかもしれないし、痛むだけかもしれない。
17の時、ノイローゼで倒れたって言ったじゃん?あれね、本当は・・・。」
「ごっちん・・・。」
「本当はねぇ、狭心症…だったの…。市井ちゃんにそう言われて、驚いた…。
今度発作が起きたら、多分・・・・。」
後藤は振るえ出した。
石川はしっかり後藤を抱きしめてやった。
いつも年上に見える後藤が、いつも困った時助けてくれる後藤が…
こんなにも、幼く見える。
「ゆっくりで良いよ、ごっちん。」
「ひっく…ひっく…。」
奇麗な瞳から流れる涙。
「それがねぇ、多分・・・死期の・・・予告のようなものだ・・・って・・・・。」
「そ・・・そんな・・・!」
「もうねぇ、ごとぉは・・・長く生きられないんだよぉ!!!!」
後藤は泣いた。
いままで我慢してきた分、大好きな石川の胸の中で泣いた。
石川も、驚きはしたが一緒に戦って行く決心をした。
そして、後藤にそっと口付けながら。
ギュッと、抱きしめてやった。
「あたしが傍にいるよ、ごっちん・・・。」
- 92 名前:葵 投稿日:2002年07月01日(月)17時46分39秒
更新終了。夜またするかも?
- 93 名前:葵 投稿日:2002年07月01日(月)19時35分15秒
はい!昨日のテレビで後藤主任カッコ良かったですね!!!
主任のパワーを貰ってガンバ更新します!!
- 94 名前:旅立つ君へ。 投稿日:2002年07月01日(月)20時54分16秒
幾分か落ち着いた後藤だが、まだ病状は良くならなかった。
石川に思いを伝える時も、ずっと震えていた。
「ごっちん、安心して。あたしが付いてる。」
「うん…。」
だけど、高橋を送る事は…できない。
「愛ちゃんには、可哀相だけど…。」
「仕方ないよね、愛ちゃんだって解ってくれるよ。ごっちん。」
「うん…。」
申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
- 95 名前:旅立つ君へ。 投稿日:2002年07月01日(月)20時59分21秒
「明日だよね。」
「うん。」
「・・・・。」
旅立つ高橋に、何も出来ずにいることが悔しかった。
なぜなら
もう、彼女と会えないのだろうから。
元気のない後藤に石川はかける言葉もなかった。
「ごっちん…。」
ようやく想いは繋がったのに、重なったのに・・・・・・
後藤の心は今、石川にはなく、高橋にあるのだ。
「自分をそんなに責めないで・・・。」
石川は後藤を抱きしめた。
- 96 名前:旅立つ君へ。 投稿日:2002年07月01日(月)21時07分24秒
「決めた!あたし、手紙書くよ!」
「え?」
「愛ちゃんに。うん、よし!」
後藤は体をゆっくり起こした。
「梨華ちゃん、車椅子貸し手。」
「?何処行くの?」
「決まってるじゃん、愛ちゃんとこ。」
「ど、どうして?」
「あはっ、聞いてなかった?手紙書くの。」
ここでいいじゃないか、という目で石川は見る。
- 97 名前:旅立つ君へ。 投稿日:2002年07月01日(月)21時15分45秒
ごっちんは車椅子を動かして部屋へ行く。
「・・・・・・・。」
愛ちゃんが部屋から出てきた。
「!ご…とう…先生…?」
「やっほ〜。」
驚いた顔をする愛ちゃん。
そうだよね、ごっちんがこんなすがたしてるんだもの。
いつもスーツを着てその上に白衣を着て髪を一つに止めてるごっちんが、
入院の為に着ている青い服、疲れきった顔、そして長い髪。
もしかしたら初めて見たのかもしれない。
「どうしたんですか、先生!」
「ちょっとねぇ、健康診断。心配しないの、ね?」
そう言って愛ちゃんを膝の上にのせる。
「軽いね、愛ちゃん。」
「わ、悪いですよっ!ど、どきます!」
「いいっていいって。」
真っ赤になりながら慌てる愛ちゃん。
- 98 名前:旅立つ君へ。 投稿日:2002年07月01日(月)21時20分58秒
「明日、アメリカだけど、平気?」
「・・・。」
「だよねぇ。じゃぁさ、今からアルバム作らない?」
「え?」
「ポラロイドで写真とって、未来に手紙書いて…嫌かな?」
「いいえ!嬉しいです!やりましょ、先生!」
愛ちゃんを膝に乗せたまま、部屋に行くごっちん。
「梨華ちゃん、後藤のバックの中から持ってきてくれる?」
「うん、いいよ。」
イキイキしてるごっちんが眩しくて、ついあたしも元気よく返事をした。
「いっぱい撮ろうね〜。」
「はい!」
こうしてみると、やっぱりごっちんは医者に向いてると思う。
張り詰めた空気を、一瞬にして換える事が出来る。
- 99 名前:葵 投稿日:2002年07月01日(月)21時21分52秒
更新終了。もうすぐでラストです。
あと1,2回…?もっとかも…?
- 100 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年07月02日(火)05時41分00秒
- うーん、気になります。更新ドキドキしながら待っていますよほ。
がんがってください。
- 101 名前:皐月 投稿日:2002年07月06日(土)14時49分25秒
- ラストすごい楽しみです!!!!
影から見守ってますから!!!!
- 102 名前:葵 投稿日:2002年07月07日(日)14時28分56秒
>>100ピッタリ100!!オメデトウございます!というかありがとうございます!
がんばりまぁーすのでよろしくお願いします!
>>101期待して頂いて嬉しいのですが…大きく裏切ってしまうかも?
影からって、出てきてくださいよ!
|
|´ Д `) <影から見守ってるよぉ (o^〜^o )<出てきてYO!
|⊂ ↑葵
↑皐月さん
- 103 名前:旅立つ君へ 投稿日:2002年07月07日(日)14時48分21秒
「先生、明日一緒に空港まで来てくれますよね?」
「…ごめんね、明日は行かなきゃ行けないところがあるから・・・・・・。」
「どうして?!一緒に来てくれるって言ったじゃない!」
後藤はやるせない表情をして言った。
「先生もね、愛ちゃんと別れるのが寂しいの。けど、今度愛ちゃんに会う時に
立派なドクターになっていたいから、沢山仕事しなきゃいけないんだ。」
「帰ってきた時、先生今度こそ空港に迎えに来てね?」
「うん、絶対行くよ。」
部屋の外で会話を聞いていた石川は一筋の涙を流した。
「ごっちん・・・・・。」
貴方は、どこまでも優しい
絶対に弱みを見せない
でも、いいじゃない
少し位、重い荷物を降ろしたって
みんなで持てばいいじゃない
けれど今のあたしには、貴方を止める事は出来ない
一番輝いている貴方をずっと見ていたいから・・・・・
- 104 名前:旅立つ君へ 投稿日:2002年07月07日(日)14時53分28秒
翌日。
愛ちゃんはアメリカへ旅立った。
けれどかなり遅れて・・・・・
アメリカ行きの便が中々成田に着かないのだそうだ。
もしかしたら、この時の飛行機が、暗示していたのかもしれない。
愛ちゃんに、アメリカへは行くな、と。
そうだったのなら…悲しすぎる…
神様のメッセージを解らずに行った愛ちゃんは。
帰国と同時に、とんでもない報告を聞かねばならないのだから―――――
- 105 名前:初恋は向日葵 投稿日:2002年07月07日(日)16時48分01秒
時は流れ、2002年、秋。
今日、ごっちんは二十歳の誕生日を迎える。
夏を乗り越えたごっちんは、仕事にもとっくに復帰していた。
そんな、ある日・・・・・・・
「え、ええぇええ?!朝比奈学園に健康診断にぃー?!」
石川は叫んだ。
「そ、担当医は後藤先生。今日は忙しいから二人で行ってきて。」
「無茶ですよ!」
「二人っきりの方がいいくせに!だだこねない!」
しぶしぶ着替えて後藤を呼びに行った。
- 106 名前:初恋は向日葵 投稿日:2002年07月07日(日)16時52分34秒
「えぇー?今からぁ?」
「うん。よっすぃーの担当だったんだけどね・・・・。」
「ったく、仕方ないな、行こ!」
朝比奈学園は、3人にとって母校。
高等部になって後藤と吉澤は石川と知り合った。
その高等部の、健康診断である。
「着いたよ、降りよ。」
後藤の車で行く事30分。ようやく着いた。
「懐かしいね。」
「…いろんな思い出があるからね…。」
二人は校内へ入っていった。
- 107 名前:初恋は向日葵 投稿日:2002年07月07日(日)16時57分59秒
「梨華ちゃん、早く!生徒きちゃうよ!」
「ごめん〜…!。」
振り向き様、後藤は石川の頬に手を添えてキスをした。
「ちょ、ごっちん!」
「へへへ〜梨華ちゃん可愛い」
「誰かに見られたらどうするの!」
怒った石川だが、少し気になっていた。
「(ごっちんの手…妙に冷たかった…。)」
・
・
・
・
石川の予想通り、後藤は生徒に大人気。
キスを迫る生徒はいるわ、抱き付く生徒もいるわ…
後藤は絶えず笑顔だった。
- 108 名前:初恋は向日葵 投稿日:2002年07月07日(日)17時03分15秒
「梨華ちゃん、屋上行かない?」
「いいよ。」
診察を終え、そのままの格好で二人は屋上へ行った。
一つ、そしてまた一つ…。ゆっくりと階段を上っていく。
ただ普通の動作なのに、石川には一つ一つの階段を登に連れ、なんとも
不安な気持ちになった。
後藤はフェンスの端と端、つまり屋上の隅っこに足を開いて腰を下ろした。
「梨華ちゃん、梨華ちゃん。」
「え、いいの?」
「うん。」
後藤は手招きをして石川を自分の足と足の間に座らせた。
そして、後ろから抱き付く。
その温もりを、確かめるかのように…心に刻み込むかのように。
- 109 名前:初恋は向日葵 投稿日:2002年07月07日(日)17時10分36秒
「始めてあった時さぁ、覚えてる?」
「もちろん。」
「後藤さ、両親が海外に行っちゃって、市井ちゃん家で暮らす事になってさ。
一緒に行けるように、この朝比奈学園に来たんだ。」
「そうだったんだ…。」
「毎日、よっすぃーや市井ちゃんとばかり話してて、中等部の頃はつまんなかった。
けど、高等部に入って何日かしてさ。ここで、梨華ちゃんと会ったんだよね。」
「そうそう、あの時ごっちん丁度ここで寝てたよね。」
「起きたら隣に梨華ちゃんがいてさ、もうビックリ!」
「それから仲良くなって、いっつも一緒にここ来て夢とか語ったよね。」
「そっかぁ、懐かしいね。」
「後藤が医者で、梨華ちゃんがナース…。」
後藤は遠い目をしながら話続けた。
- 110 名前:初恋は向日葵 投稿日:2002年07月07日(日)17時16分34秒
ポツリ、ポツリと雨が降ってきた。
「ごっちん、中に入ろ?」
後藤は膝を曲げ、石川をギュッと強く抱きしめた。
「ごっちん?」
「まだ…まだここに居たい。」
「本降りになったら入ろうね?」
後藤は続けた。
「今さ、その夢か萎えてここに居るんだよね?」
「あ、そうだね!なんか嬉しいなぁ♪」
「良かったぁ…本当に…。梨華ちゃんはね、後藤にとって太陽だったよ。」
「え、どういう意味?」
石川は考えた。
- 111 名前:初恋は向日葵 投稿日:2002年07月07日(日)17時25分20秒
- 「前にさ、後藤が向日葵だって例えたじゃん?
後藤も今まで梨華ちゃんの事そう思ってたけど、
こうして考えてみると、梨華ちゃんは太陽だね。」
「そうなの?」
「後藤に…明るさと、元気をくれたのが梨華ちゃんだから。」
「……」
後藤はゆっくりと頭を石川の後頭部にくっつけた。
「梨華ちゃん…好きだよ…。」
「どうしたの、突然?」
「愛してる…他の誰よりも…世界で一番…梨華ちゃんが好き。」
「て、照れちゃうよ」
後藤は顔を起こした。
「こっち向いて…。」
「え?」
刹那、後藤はキスをする。優しくて、暖かくて…。けれど、冷たい物が
後藤の頬を伝っている。
やるせない、困ったような笑顔をしながら、後藤は言った。
「世界で一番…貴方が好きです…ずっと…愛してるから…。」
そういうと後藤は、力尽きたように半身の石川の胸の中へ倒れ込んだ。
「ごっちん?!」
- 112 名前:初恋は向日葵 投稿日:2002年07月07日(日)17時28分35秒
「ごっちん、ごっちん!」
青白い後藤は、安らかに眠ったまま。
「ねぇ、嘘でしょう?!そんなの、やだよ!」
揺さぶられても、何の反応も示さない。
「ねぇ起きてよ!ねぇ…起きてよぉ…!」
夢を語ったこの場所で。
初めて会ったこの場所で。
夢を叶えた格好で。
スータートに戻るかのように…
後藤真希は、丁度二十歳で
この世を去った
- 113 名前:葵 投稿日:2002年07月07日(日)18時40分45秒
END
- 114 名前:葵 投稿日:2002年07月07日(日)18時42分53秒
- スータートってなんだー!肝心なラストで失敗しました。あぁ…
- 115 名前:葵 投稿日:2002年07月07日(日)21時03分26秒
この後の続きは(高橋帰国後・石川その後・a3と真里の正体)ゆっくりと
続編という事で紹介しようと思います。
- 116 名前:翔 投稿日:2002年07月07日(日)22時00分59秒
- 一気に読まさせてもらいました。
完結おつかれさまです。
感動しました。続編も楽しみにしています。
- 117 名前:皐月 投稿日:2002年07月08日(月)20時32分00秒
- 完結お疲れ様です。
いやいやすごいよかったですよラスト。
続編も期待してます&楽しみにしてます。
- 118 名前:葵 投稿日:2002年07月16日(火)17時28分20秒
>>116新たに読んで下さって、ありがとうございます!!感動して頂けて
嬉しいです。続編…何回かに渡って続けようと思っています。
>>117ありがとうございます!!感謝感謝です。皐月さんの小説も
楽しみにしてます!!
- 119 名前:残された向日葵 投稿日:2002年07月16日(火)17時36分06秒
あれから雨は降り続いている。
けれどあたしは動かない。
ごっちんを抱きしめたまま、一歩も動かない。
今にも、
「なぁ〜んちゃって♪」
といいながら起きそうなごっちん。嘘でしょぉ…?
さっきとは逆になって、あたしがごっちんを抱きしめている。
あたしの涙は…ごっちんの肩に大きな染みを作った。
「愛してる、じゃないよぉ…置いていかないでよ…ずるいよ…。
あたしだって愛してるよ。目に見えるくらい、愛してる。」
冷たくなったごっちんを抱きしめながら、あたしはいつまでも泣いていた。
優しい、暖かい温もりが。
悲しく、冷たくなってしまって。
あたしを置いていった彼女は、今でも困ったような笑顔をしている。
「結局、あたしが困らせてばかりだったからいけないのよね。」
- 120 名前:残された向日葵 投稿日:2002年07月16日(火)17時55分10秒
- ・
・
・
あたしは目を覚ました。どうやら、気を失ったみたい。
隣には、目を真っ赤にしたよっすぃーがいる。
ごっちんじゃ、ない。
「よっすぃー…泣いてるの?」
「ん…?泣いてない。」
「嘘。ねぇ、ごっちんは何処にいったの?」
「え?」
「よっすぃーが泣いてて、あたしも泣いてるのに…
何処へ行ったの?」
「梨華ちゃん…。」
「ごっちんは?ねぇ、何処?ごっちん?!」
「梨華…ちゃん…。」
「どうしてぇ?!どうしてあたしが本当に悲しい時は来てくれないの?
ギュッと抱きしめてくれないの?!ごっちん!!ごっちぃん!!」
「もう…いないんだよ…。」
「そんなわけ、ないじゃない。ごっちんはあたしを泣かせたまま
何処かへいかないもん。置いてかないもん!」
信じたくない!さっきの出来事が現実だったなんて信じたくない!
ごっちんは生きてる!!あたしのところへ来て…いつもみたいに…
抱きしめてくれるもん!!
「もう大丈夫だよ。」って、あの優しい笑顔で言ってくれるもの!
じゃなきゃ…いやだよ…。
- 121 名前:残された向日葵 投稿日:2002年07月16日(火)18時01分27秒
- あたしは…信じない。
ごっちんが、ごっちんが全てなんだから。
「ねぇ、よっすぃー。ごっちん呼んできてよ。」
「だからね…もうごっちんは…。」
「聞きたくない!いいからごっちんを連れてきてよ!」
「・・・・・・・わかったよ。」
よっすぃーはびしょ濡れになって、寝ているごっちんを
あたしの隣に寝かせた。
「ごっちん…最後にもう一度だけ…梨華ちゃんを助けてあげて・・・。」
よっすぃーはそういうと部屋から出ていった。
「ごっちん・・・・。」
『だらしないよ、梨華ちゃん。』
「え?」
『ったくもぉ、お姫様なんだから!おいで。』
「ごっちん!」
あたしはごっちんの胸に飛び込んだ。
- 122 名前:残された向日葵 投稿日:2002年07月16日(火)18時10分51秒
- 『もう、大丈夫だよ。』
「ごっちん…置いていかないで…。」
『ん?』
「置いていっちゃ嫌だぁ…。」
『………。』
「どうして黙るの?ごっちん?」
確かなごっちんの温もりを感じながら、あたしはギュッと
ごっちんを抱きしめた。
『そんな悲しそうな顔しないで。』
「だってごっちんが…!」
『あたしはね、梨華ちゃんが笑ってる方が好きだよ。』
「ごっちんが…置いてくから…。」
『置いていってなんかいないよ。あたしは梨華ちゃんをっ・・・!』
「ずっとこうしていたかった!こうしていたかったのに・・・・!」
あたしはごっちんの唇を無理矢理奪い、深く深くキスをする。
ごっちんはやるせない表情をしたまま、受け止めてくれる。
クチュクチュと、厭らしい音が鳴る。
けれどあたしは止めない。ごっちんを感じていたいから。
全てを受け止めて欲しかったから。
最後、に
- 123 名前:残された向日葵 投稿日:2002年07月16日(火)18時19分42秒
- 「ごっちん、知ってた?」
『ん、なにが?』
キスをした後、あたしは最後に質問した。
「『真里』って女の子は…あたしなんだって。」
『……気付いたよ。メールなん回かしてて。』
「a3i3の意味も、わかった?」
『ううん、わかんなかったよ。』
「Isikawarikaってすると、それが解るでしょ?」
『頭悪いのを遠回しに馬鹿にしてる?』
「あははっ…してないよ。真里っていうのも、
真希のま、梨華のり、なんだからね?」
『うん。』
「あたしごっちんのこと忘れないから。」
『…別の人を好きになっても、良いよ?』
「絶対イヤ。生涯あたしはごっちん一筋。」
『ありが…と…梨華ちゃん・・・・。』
ごっちんが泣いた。
よっぽど不安だったんだね。今日は、あたしがしてあげる。
『梨華、ちゃん?』
「もう、大丈夫だよ。あたし、元気でたから。」
『うん。』
「最後にお願い、聞いて欲しい。」
現実の世界で、目が覚めるまで、ずっとずっとあたしに
キス、していて・・・・・・・・
あたしが忘れられないくらい、心に残るキスを・・・・
- 124 名前:残された向日葵 投稿日:2002年07月16日(火)18時21分48秒
- 翌日。
石川と後藤は、強く抱き合い、そして
キスを、しながら
幸せそうに、眠っていた
「大好きだよ・・・・。」
- 125 名前:葵 投稿日:2002年07月16日(火)18時22分49秒
今回の石川その後は終了。
- 126 名前:皐月 投稿日:2002年07月17日(水)16時57分15秒
- 悲しいです・・・・(泣
でも続きが速く読みたい・・・
頑張ってくださいね!
- 127 名前:葵 投稿日:2002年07月19日(金)20時45分19秒
>>126泣きマークに感激!!遅くなってゴメンナサイ!!
これからもよろしくお願いします!
- 128 名前:過去編〜雨中の出会い〜 投稿日:2002年07月19日(金)20時46分53秒
- 後藤は、寝心地の良い屋上で授業をサボっていた。
「ん〜…!はぁ〜…眠いなぁ…。」
屋上の隅っこへ行き、座り込み壁にもたれた。
ポカポカ陽気ではなく、冷やりとした冷たい空気。
「すぅ〜…すぅ〜…。」
自分に近づいてくる人物がいるとも知らずに、
後藤は深く深く寝ていた。
「ん…ぅ…ん…。」
体制を寝ながら立て直した。
「…この人が後藤さん?」
少し色黒な彼女は後藤の寝顔に見入っていた。
雨が降り出しても、後藤は起きる気配すらない。
- 129 名前:過去編〜雨中の出会い〜 投稿日:2002年07月19日(金)20時47分33秒
- 「幸せそうに寝てるから…起こせないよぉ…。」
なにより、無邪気であどけなさの残る寝顔。
噂で聞いていた性格からはまったく想像できないほどであった。
「後藤さん…?」
髪の毛が雨で濡れ、制服も雨で肌にピッタリくっつく程になって
ようやく石川は後藤を起こしにかかった。
「後藤さんってばぁ!もう戻りましょう?雨凄いですよぉ!」
「ん…う〜ん…ふぁ〜あ…わかったよぉ…。」
「良かったぁ。」
「うわっ、雨じゃん!」
「だからさっきから言ってるじゃないですか!」
「…!」
後藤は驚いたような顔で石川を見る。
- 130 名前:過去編〜雨中の出会い〜 投稿日:2002年07月19日(金)20時48分12秒
- 「な、なんですか?」
「あなた…だれ?」
「えぇーっ?!起きた時真っ正面で会話したじゃないですか!」
「ごめん…寝起き弱いんだ。」
「同じクラスの出席番号3番石川梨華です!
後藤さんを連れ戻せって言われてかれこれ30分・・・。」
後藤は石川の髪の毛を見て、目を伏せた。
「ど、どうかしました?」
「…別に。」
屋上の出入り口の踊り場で髪の毛を絞っていた。
「石川…さんだっけ?ちょっといい?」
「はい?」
「よいしょ…と。」
「っ…?!」
後藤は石川の顔の隣に自分の顔を持っていき、
髪を絞ってやった。
- 131 名前:過去編〜雨中の出会い〜 投稿日:2002年07月19日(金)20時48分51秒
- 「すまなかったね、あたしの所為で。」
「え?あ、いや、その…。」
整った顔、色っぽい唇、いい匂いのする香水の香り。
奇麗で澄んだ色の瞳。サラサラな髪。
すべてにドキドキする石川。
「(目のやり場に困るんだけど…。)」
ふと視線を降ろすと、後藤はYシャツだけだったので、
ブラが透けて見える。
「………(照。」
「?どうかした?」
「その、あの…ブラジャーが…透けてるんですけど…。」
「あぁ、へーき。ここに着替えがあるから。」
後藤は隅にある箱を開けてYシャツを取る。
「こんな…ところに…?」
「いつも此処くるからさ。じゃぁ、ごめんよっと…。」
スカートも脱ぎ、体操着のハーフパンツを履く。
階段を一気に飛びおり、去っていった。
「カッコイイ…。で、でも女の子同士…だし…。」
石川は後藤の去った後をいつまでも見ていた。
- 132 名前:葵 投稿日:2002年07月19日(金)20時49分38秒
あっけなく更新終了♪
- 133 名前:過去編〜夢〜 投稿日:2002年07月20日(土)18時51分09秒
- 「あぁー!!またサボってる!」
「…また来たの?」
曇りの日。けれど風は爽やかで、屋上はとても
気持ちがいい。
「監視しに来たの!もう、古文の先生怒ってるよ?」
「…別に。あたしは古文と歴史必要ないから。」
石川は驚いた。
確か、転校初日に隣の女の子が教えてくれた。
同じクラスの、後藤真希は常に学年トップの成績である、と。
確かに、授業中も真面目に受けているし、中間テストも
トップだった。まさか、彼女は天狗になっているのでは?
- 134 名前:過去編〜夢〜 投稿日:2002年07月20日(土)18時51分51秒
- 「余裕ってわけ?今年で後藤さんも終りよ!あたしがいるんだから!」
「は?」
「天狗になってると、後で痛い目にあうよ。」
後藤は微笑した。
「なんかさぁ、勘違いしてない?あたしはね、そういう意味で
言ったんじゃないの。あたしの将来と無縁だからせめてその時間だけは
休もうと思って…って言う意味だよ。天狗になんかなってないよ。」
石川は怒った。
「何言ってるの!学校に来れない子の事考えてよ!
家で休めばいいじゃない!学校に何しに来てるの?!」
「……とっくにそうしてるよ。」
「え?」
「普通の家の子供ならね。」
後藤はそっぽを向いた。
- 135 名前:過去編〜夢〜 投稿日:2002年07月20日(土)18時52分24秒
- 「家で休めるわけない。ずっと勉強。」
「………。」
「あたしの家族はだ〜れも居ないの。市井ちゃん所に住まわせて
もらってるけどね。だから早く一人で暮らせるようになる為に、
夢に向って前進してるわけ。」
石川はまずい事を聞いてしまった、と俯いた。
「あなたみたいな、お嬢様には解らないだろうけどね。」
なんでそんな言い方をしたのか、自分でも分からない。
だが、出てきた言葉はそれだった。
「そうよね、ごめんなさい。あたしにも夢はあるよ。」
「へぇ、どんな?」
「ナースになりたいって言う、夢。」
「ふーん。」
沈黙。
- 136 名前:過去編〜夢〜 投稿日:2002年07月20日(土)18時52分57秒
- 「後藤さんは?」
「あたし?あたしは医者。ドクターだよ。」
「じゃあ、一緒だね♪」
なぜ彼女が嬉しそうな顔をするのか解らなかった。
だけど、今間違いなく自分は彼女の笑顔に見とれている。
それが、悔しかった。
自分には、中等部から吉澤以外素直になれる友達は
居なかった。表面上は沢山居て、笑ったりするのも楽しかったが、
後藤はしらなかった。
そんな彼女たちが、自分の勉強の邪魔にならぬよう、
あまり長い時間話をしたりしなかったのだと。
そんな自分が、今間違いもなく彼女に惚れている。
純粋な心にひかれている。
- 137 名前:過去編〜夢〜 投稿日:2002年07月20日(土)18時54分16秒
自分にも、あんな純粋な心はあるのだろうか―――――――
それから彼女とは、ニックネームで呼び合う仲になった。
- 138 名前:過去編〜デパートでの事件〜 投稿日:2002年07月20日(土)18時55分01秒
- 二人は、朝日奈大学医学部に入る為に医学の本を
買いに出かけた。
「あったあった!ハロモ二ストア!」
「ただの駅前デパートにどうしてこんなに迷うんだよ…。」
「なんか言った、ごっちん?」
「いいえ…なにも…。」
高校一年生なのにもう大学の進路へ向けて頑張る
後藤に負けじと石川も頑張っていた。
- 139 名前:過去編〜デパートでの事件〜 投稿日:2002年07月20日(土)18時55分41秒
- 「それにしても夏だからかな、冷房効いてて涼しいね。」
「じゃなきゃクソ暑い中くる人いないでしょ〜…。食品も
すぐ腐ったりするし…。」
「頭いいのね、ごっちん。」
「(始めてあった時に梨華ちゃんしってたでしょー!?)」
階段を上ろうとした時、三階の方から焦げ臭いにおいがした。
ジリリリリリリリリリリリ!!!!!!
「な、何?!」
「警報機だよ!火事があったんだよきっと。」
「ど、どうしよう?!」
「落ち着いて!体制を低くして煙を吸わないように注意しながら
降りていけばへいきだから!」
「ごっちんは?」
「あたしは上の様子を見てくる。」
「なんで?一緒に逃げようよ!」
石川は後藤の袖を掴んだ。
- 140 名前:過去編〜デパートでの事件〜 投稿日:2002年07月20日(土)18時56分23秒
- 「係りの人に任せようよ、ね?」
「梨華ちゃんは下に居る人たちに上の安全を伝えて
外に非難させて!」
「でも…。」
バシッ!
「ナースになりたいなら何が大切かわかるでしょ!!」
「わ…わかった…。」
後藤の怒った顔は始めて見た。
掴んでいた腕を放され、石川は急いで下へ降りていった。
3階は煙が凄かった。
後藤は髪を一つに縛り、バンダナを口に付け後ろで止めて
急いでその中へ入っていった。
- 141 名前:過去編〜デパートでの事件〜 投稿日:2002年07月20日(土)18時56分57秒
- 「うえ〜ん、うえ〜ん…。」
「よしよし、もう大丈夫だよ。」
子供たちを一人ずつ抱えながらほふく前進みたいに
屈んで歩いた。
「不用心だな…なんでこの階は係りの人がいないんだ?!」
四階への階段を見ると、通行禁止になっている。
「丁度良かった…。」
子供たちを連れて戻ろうとした時――――――
「びえぇえぇー!!」
「?!まさか奥にまだいたの?!」
後藤は窓側に行き窓を開けた。クーラーで締め切っていたからだ。
そして子供たちをそこで待たせた。
- 142 名前:過去編〜デパートでの事件〜 投稿日:2002年07月20日(土)18時57分37秒
- 「いい?お姉ちゃんが戻ってくるまでここで待っててね?
そうすればママに会えるから。絶対に遠くへ行っちゃ駄目だよ?」
「ひっく…ひっく…うん・・・。」
「ねぇ、君小学生だよね?この子達の事見ててね?」
「解ったよお姉ちゃん!僕三年生だもん!」
「じゃあ…。」
笑顔で頷くとゴウゴウと燃え盛る火の中へ飛び込んだ。
仮面ライダーのヘルメットを被って。
「うえぇぇーん、ママぁ〜!!」
「くそっ…暑い…。」
炎が燃え盛る中必死で探した。
発見した時はもうすでに子供は火の中だった。
- 143 名前:過去編〜デパートでの事件〜 投稿日:2002年07月20日(土)18時58分15秒
- 「くそっ…毛布…?そうだっ…!」
毛布に包まり炎の中へ飛び込んだ。
「あつっ…!!おいで…ママのところへ行こう?」
「ママじゃないぃ…ママぁ…。」
「大丈夫だよ、ママに会えるから…。」
後藤はまだ幼い子供を抱きしめてやった。
「ひっく…ひっく…。」
後藤にしがみ付く少年。
「よし、これで最後…。」
もう一度熱い思いをして炎を潜り抜け、自分をまっている
子供たちのところへ急いだ。
- 144 名前:過去編〜デパートでの事件〜 投稿日:2002年07月20日(土)18時58分46秒
- 「!」
女の子が一人倒れていた。
「くそぉ…!」
全員を抱きかかえ、少女の頭にヘルメットをかぶせた。
「みんな、このバンダナで口を抑えててね…?」
後藤は一気に走り去り、階段を降りた。
すでにもう誰もおらず、一階に降りたその時…
「うっ…!」
視界が歪んだ。
「あと…すこ…し…。」
後藤は少女を背中から降ろし、他の子と一緒に抱きしめた。
- 145 名前:過去編〜デパートでの事件〜 投稿日:2002年07月20日(土)18時59分54秒
- 「い…い…?この毛布に…包まって…あそこから外に
…出るんだよ…?」
指差した先は非常口だった。
子供たちは怯えながら毛布を全員で被った。
「頼んだよ…小学三年生…君…。」
子供たちが居なくなったのを見て、後藤は意識失った。
石川は慌てて二階へ降りた。
「みなさん!体制を低くしてください!三階の人たちは助けに行ってますから
安心してください!慌てずに急いでください!」
人々を誘導し、自分も降りようとした。
「……!まさか…ごっちん…?」
後藤がさっきまで居た場所にあったのと同じ看板があった。
そう、案内板。
【三階 キッズセンター】
後藤はこれを見て上へ行ったのだろう。
「お願い…無事に戻ってきて…。」
石川は祈りながら外へ非難した。
- 146 名前:葵 投稿日:2002年07月20日(土)19時00分41秒
更新終了♪一気にバーっと貼り付けました。
- 147 名前:皐月 投稿日:2002年07月20日(土)21時20分26秒
- 後藤さんやりますね。
この後すごい期待!
- 148 名前:葵 投稿日:2002年07月26日(金)10時40分05秒
>>147はい!後藤さん頑張りました!
皐月さんも頑張ってくださいね。
- 149 名前:過去編〜後藤の夢をつなぐ人〜 投稿日:2002年07月26日(金)11時12分37秒
- 「レスキュー隊だっ!」
「火を消せ〜!」
遅れながらも登場したレスキュー隊。
工事の為三階から上は使えない一号館はほっといて
二号館ばかり気にしている。
「あの!一号館にもまだ人がいるんですけど!」
「え?君、何いってるんだい?大人だろ?非難してるんじゃ
ないのか?子供たちが帰ってきたと聞いたぞ!!」
「なっ……!」
何も言えなくなった、その時
- 150 名前:過去編〜後藤の夢をつなぐ人〜 投稿日:2002年07月26日(金)11時13分14秒
「じゃあアンタ等は助けに行く勇敢な人間は、大人で
男の奴だけだと思ってるんだな?!女の子で高校生なんだよ!
大人だったら助けに行かなくても良いのか!」
「なんだね君は!」
「日本の現状が不安で不安で堪らない高校生だよ!」
「君の彼女なのか?!なら残念だったね、もう火の手が凄くて
中には入れん!」
「あたしは女だ!アンタ等みたいな大人がいるから日本は
駄目なんだ!見てろ!あいつを連れ戻してきてその
オレンジ服を嘲笑ってやる!」
男っぽい少女は、隊員に服を借りて中へ入っていった。
「今の人…何処かで…。」
石川は何処かで見た事が会った。
- 151 名前:過去編〜後藤の夢をつなぐ人〜 投稿日:2002年07月26日(金)11時15分23秒
- 火の中。
薄らと見える、倒れた人影。ゴウゴウと燃える中、
静かに倒れている少女…後藤。
「後藤!」
「………。」
「しっかりしろ!助けにきたぞ!おい!」
何も言わない後藤。服は所々焼けこげていた。
急がなければ燃え尽きてしまう。
後藤を少し叩いてみた。
「ぅ…。」
苦しそうに顔を歪ませながら咳きを履く。
「絶対助けるからな!お前の夢、終わらせないからな!」
少女は後藤を担ぎ急いで非常口から出た。
- 152 名前:過去編〜後藤の夢をつなぐ人〜 投稿日:2002年07月26日(金)11時16分26秒
「ごっちん!」
「お姉ちゃん!」
後藤の周りに人だかりが出来る。
少女は服を脱ぎ、後藤の体を色々と検査しながら言う。
「大丈夫、後藤は生きてるから。」
そして何かを調べた後、救急車内の係員になにかを
報告し、後藤を乗せた。
「あ、あのひと…!」
石川は思い出した。
そう、彼女こそ。
後藤の憧れの存在で、一緒に住んでいる、
市井紗耶香なのである
「ごっちんを…養っている人…。」
石川はこの市井にも、どこか後藤のような医者の
素質があると思った。
でも知らなかった。
市井の父親が病院を建てており、そこの将来のドクター
推薦に市井と後藤がいる事を。
- 153 名前:葵 投稿日:2002年07月26日(金)11時17分02秒
更新終了。
- 154 名前:葵 投稿日:2002年08月04日(日)18時10分05秒
泣いてばかりはいられません。
頑張って更新です!!( ´ Д `)はあと(^▽^ )
- 155 名前:葵 投稿日:2002年08月04日(日)18時17分22秒
- ごっちんは一日だけ病院に泊まる事になった。
そこには、一人の少女も付いている。
「お姉ちゃん…大丈夫?」
「うん…大丈夫だよ。おいで?」
ごっちんは軽々と少女を抱き上げる。
小柄な少女は、小学一年生。
「暖かい…お姉ちゃんの腕の中暖かい♪」
「ホント?」
優しいごっちん。
そういえば言ってたっけ?子供大好きって…
彼女の名前は熊谷千恵子。ごっちんに似ている。
すこし目が離れていて、鼻が高くて、きりっとしている。
……ごっちんだって、真面目なかおしてればきりっと
しているのに・・・・
- 156 名前:過去編〜夢よりも大切なモノ。 投稿日:2002年08月04日(日)18時20分16秒
「お姉ちゃん、バイバイ!」
「バイバーイ!」
お母さんと帰って行く千恵ちゃんを見送る。
ごっちんはため息を吐いた。
「ふぅ……。」
「どうしたの?」
「いや…別に…。」
あきらかに何かを隠している。
「何よぉ?」
「いや…その…ね?」
「うん?」
- 157 名前:名無し読者 投稿日:2002年08月06日(火)00時17分38秒
- おっ更新ですね。
ごっつぁん卒業は悲しいけど「いしごま」不滅っす。
楽しみにしてます。
- 158 名前:名無し読者 投稿日:2002年08月20日(火)01時58分02秒
- いしごまの出会い楽しみにしてます。
- 159 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年08月31日(土)23時02分01秒
- ひさぶりにもどってきました。ごっちんの最後読んで泣きました。
なんでやーと思いましたよ。でも感動しやした。切なくなりやした。
続き楽しみにしております。頑張ってください。
ごっちんの卒業については、わしは保守派ですから認められませんが、致し方ない
のでしょう。ただただいしごまの繁栄を願うばかりです。いしごま万歳!!
- 160 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月10日(火)20時32分35秒
- 続きをお願い。。。
- 161 名前:名無し読者 投稿日:2002年10月05日(土)21時44分50秒
- 待ってるよ〜
- 162 名前:名無し読者 投稿日:2002年10月12日(土)01時15分45秒
- こっちは更新されないのかな?
いつまでも待ってます。
- 163 名前:aoi 投稿日:2002年10月12日(土)17時36分53秒
- >>157といいつつ泣いてました。ごめんなさい。
いしごま不滅!!
>>158出会い編、おくれてごめんなさいっ!!
なんかこっちは簡単に書けないもので…。
>>159泣いて頂いて感謝です。ハッピーエンドに
したかったんですが、ラストはほぼ決めてあったので。
いしごまの繁栄…二人の子供も愛し合う…ってことですよね。
>>160待たせて済みません。
>>161待っていてくださる方のお蔭で、続きの下書きが
すこしずつ出来てきています。ありがとうございます、本当に。
>>162すみません。もう少ししたら下書きが一定の区切りまでいけるので。
ごめんなさい。
皆様、沢山のレスありがとうございます。
私、中学生なものですからこれから文化祭の準備だ部活だで
たいへんなんですが、皆さんの応援のおかげもあり、下書きが
後少しです。頑張りますので、マターリ見守ってください。
- 164 名前:葵 投稿日:2002年10月12日(土)17時37分37秒
- すみません!ageちゃいました…。名前も変換できてない…。
ごめんなさい…
- 165 名前:過去編〜夢よりも大切なモノ〜 投稿日:2002年10月28日(月)21時18分11秒
「あたし、聞きたかったんだけど…さ。」
「ん、なに?」
ごっちんは俯いている。
「梨華ちゃん、ナースになるっていってたじゃんか。
あれ、さ…。」
「ん?」
「今日、本当はちゃんと言おうと思ったんだけど…。
あたしさ、もし、市井ちゃんのお父さんが出すテストに
受かったら医者になっていいって言われてるんだ。
まぁ、実技がおもだけどね…。」
- 166 名前:過去編〜夢よりも大切なモノ〜 投稿日:2002年10月28日(月)21時18分44秒
- 「どういう意味?」
「そこで…っていうかあたしが受け持つ病院に、梨華ちゃん
来ない?」
え?
「いいの?」
「平気だと思うよ。まぁ、いろいろとガッコ行かなきゃ何無いけどね。」
- 167 名前:過去編〜夢よりも大切なモノ〜 投稿日:2002年10月28日(月)21時19分28秒
本当に、ごっちんと同じ病院で働けるの?
「もちろん!あたしもいち早く行けるように、頑張る!」
「あはっ。」
ごっちんは嬉しそうに、でも照れながら笑った。
- 168 名前:過去編〜夢よりも大切なモノ〜 投稿日:2002年10月28日(月)21時20分02秒
ごっちんが退院して3日。昼休み
あたしはいつものようにごっちんと屋上にいこうとした。
「ごっちん、いこ?」
「ごめん、あたしトイレ行くから、先行っててくんない?」
あたしはわかんなかった。
ごっちんとただ一緒にいるだけで…
いろんな生徒を敵に回していった事に…。
- 169 名前:過去編〜夢よりも大切なモノ〜 投稿日:2002年10月28日(月)21時20分49秒
-
カンカンカンカン…。
あたしの後ろから女子生徒が何人か着いてくる。
「なんか用?」
聞いたとたん、後ろから殴られた。
「えっ?!」
・
・
・
・
意識の薄いあたしは、されるがまま、給水タンクの上に
つるし上げられた。
- 170 名前:過去編〜夢よりも大切なモノ〜 投稿日:2002年10月28日(月)21時21分25秒
「なんのために…?」
「わかんないの?あんたが後藤さんと一緒にいるところを
見る度に虫ずが走るのよね!」
「へ?」
下ではごっちんがよっすぃーと一緒に来ていた。
「あれ?梨華ちゃんいないじゃん。」
「本当だ。おっかしいなぁ〜」
こっちにきちゃ駄目!
なんか、果物ナイフもってる…。
来て欲しくないけど、助けて欲しい。
- 171 名前:過去編〜夢よりも大切なモノ〜 投稿日:2002年10月28日(月)21時21分58秒
そんな想いが通じたのだろうか…。
「よっすぃー…おかしいよ。」
「え、あたし変かな?」
「違う、梨華ちゃんは屋上にいるはずってこと。」
ごっちんの透き通った声が聞こえる。
「今日一緒に買ったお弁当が落ちてる。教室に戻るなら、
一本道だし真っ直ぐ来たあたし達に会わないはずがない。」
そういって、声が近づいてくる。
キシッキシッ…
・
・
・
- 172 名前:過去編〜夢よりも大切なモノ〜 投稿日:2002年10月28日(月)21時22分29秒
「梨華ちゃん!」
ついに見つかっちゃった。
「なにやってんのさ!あんた…松浦、だっけ?」
「名前、覚えていてくれてるんですか?」
松浦さんは喜んでいる。
「梨華ちゃんになにしようとしたの。」
「別に、後藤さんの傍にいないでって頼んだだけです。」
「はっ!?」
ごっちんは声を挙げた。
まだごっちんだった…
- 173 名前:葵 投稿日:2002年10月28日(月)21時23分55秒
- 遅くってごめんなさい!これからは気を付けようとおもいます!
レスしてくださっていた方々、本当にありがとうございます!
- 174 名前:名無しさん 投稿日:2002年11月13日(水)00時28分26秒
- あやや登場で波乱の予感。
続き待ってますよ〜。
- 175 名前:名無し読者 投稿日:2002年12月04日(水)18時00分15秒
- 待ってるよん。
- 176 名前:名無し読者 投稿日:2003年01月06日(月)22時46分21秒
- あけおめ
待ってます
- 177 名前:葵 投稿日:2003年01月08日(水)19時43分04秒
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。遅くてごめんなさい。
>>174波乱も波乱、大波乱ですよ…。
ごっちん…うわぁあん…。
>>175はい、待っていて下さって本当にありがとうございます。m(__)m
>>176おめでとうございます。待っていてくださると、本当に嬉しいです。
最近、更新速度がめっきり落ちていますね…。
本当にすみませんでした。もう一度読み直してからじゃないと
ストーリーの続きが上手く書けないなどというありさま…。
ごめんなさい。
- 178 名前:過去編〜夢よりも大切なモノ〜 投稿日:2003年01月08日(水)19時49分28秒
「梨華ちゃんを放して!」
「嫌ですぅ。後藤さんを困らせた罪は重いんですからぁ。」
「あたしを困らせた?!いつ?!」
「だってぇ、いっつも一緒にいるじゃないですか・・・。」
「あれはっ…あたしが傍にいたいからいるだけだよ!
梨華ちゃんは何にも悪くないんだっ!!」
松浦さんはごっちんに近づく。
「後藤さんって、ちょっと優しすぎるんじゃないですか?」
「………。」
「ね、あたしが変わりに…。」
ごっちんは俯いて震えている。
- 179 名前:過去編〜夢よりも大切なモノ〜 投稿日:2003年01月08日(水)19時50分38秒
-
ねぇ、どうしたの?
お願い、助けて…
「ごっちん、ハッキリ言っちゃいなよ。こんなコトされて
迷惑だって。どうしてなにもいわないの?」
「ちょっと!吉澤さんが後藤さんの気持ちわかるハズ
ないでしょっ!!邪魔しないでよ!!」
ドンッ!
「よっすぃー!!」
乗り出したよっすぃーを突き飛ばす。
- 180 名前:過去編〜夢よりも大切なモノ〜 投稿日:2003年01月08日(水)19時51分12秒
-
こんなの、嫌だよ…
ごっちんは本当のこと言われて黙ってるの?
あたしなんかいて欲しくなかったの?
そう思うと、視界がぼやけてきた。
- 181 名前:過去編〜夢よりも大切なモノ〜 投稿日:2003年01月08日(水)19時52分00秒
「亜弥ちゃん、コイツないてるよ。」
「うそぉー?信じらんないー。」
あたし…泣いてるの?
「あっはっはっはっは!!」
松浦さんのグループが高笑いし始めた時だった。
氷のような、低く、冷たい口調があたしの耳に届いた。
- 182 名前:過去編〜夢よりも大切なモノ〜 投稿日:2003年01月08日(水)19時52分33秒
「………謝れよ。」
「え?」
「聞こえない?謝れ、梨華ちゃんに。」
「ご…とうさん…?」
「………どけよ。」
ごっちんは固まったまま動けない女子生徒の横を
ゆっくりと歩いて、給水タンクのはしごに縛り付けられてる
あたしに抱き付いた。
- 183 名前:過去編〜夢よりも大切なモノ〜 投稿日:2003年01月08日(水)19時53分17秒
-
「ごめん、ね……。」
「ごっちん?」
「あたしの所為で…ごめんね…。」
「ううん、いいよ。」
「よっすぃーも、ごめんね…。」
「大丈夫、ちょっと倒れただけだし。」
「………許さない。」
「「ごっちん?」」
- 184 名前:過去編〜夢よりも大切なモノ〜 投稿日:2003年01月08日(水)19時53分50秒
-
ごっちんは松浦さんに近づく。
「なに?ナイフなんてちゃっかり出しちゃって。あぁ、
梨華ちゃんのロープ切るのに貸してくれるんだね。」
「ふざけないでよっ!!」
ばっ。
「……なんのマネ?」
「ご、後藤さんがい、石川さんをか、庇うなら…いくら後藤さんでも
だめですよ。ゆ、許しません…。」
「はぁっ?なんであんたがそのセリフ言うの?」
ごっちんに松浦さんはナイフを突き付ける。
- 185 名前:過去編〜夢よりも大切なモノ〜 投稿日:2003年01月08日(水)19時54分47秒
「ごっちん、そんなことしたら夢が叶えられなくなっちゃうよ…!!
もう止めてよ、あたしはいいから!どんな目にあっても…。」
「いいんだよ。あたしには、夢よりも大切なモノがある。
それを無くされたらきっと、夢だってかなえられない。
夢がなに?自分の夢の為に大切なモノを失うなんて…
あたしには出来ない!!」
「黙って!!これ以上あたしを馬鹿にしたら刺すんだから!!」
「ナイフなんて、怖くないよ。もっと怖いもの教えてあげようか?」
「うるさいいいぃぃいいいいいいいい!!!!!!!!!」
- 186 名前:過去編〜夢よりも大切なモノ〜 投稿日:2003年01月08日(水)19時55分28秒
ズブッ!!
- 187 名前:過去編〜夢よりも大切なモノ〜 投稿日:2003年01月08日(水)19時56分29秒
「ごっちん!!」
「「「きゃーっ!!」」」
「あ…あ…あたし…。」
- 188 名前:過去編〜夢よりも大切なモノ〜 投稿日:2003年01月08日(水)19時57分19秒
「一番怖いのは、自分の存在が分からない時なんだよ………。」
- 189 名前:過去編〜夢よりも大切なモノ〜 投稿日:2003年01月08日(水)19時58分59秒
松浦さんが、ナイフを抜く。
ごっちんの右腕から垂れる、紅い鮮血。
信じられない程の量で…ごっちんはそれでも顔色一つかえずに
松浦さんの肩を掴む。
「一緒にいられたから…殴るとか…やりたい事、邪魔されたから
刺しちゃうとか…。そんなの、ヒトのすることじゃないよ。」
「あ…あ…。」
松浦さんは振るえ出した。
ごっちんの右腕からあふれ出る、おびただしい血の量に。
あたしも、ごっちんに近寄りたかったけど、ロープが邪魔で
動けない。
- 190 名前:過去編〜夢よりも大切なモノ〜 投稿日:2003年01月08日(水)19時59分31秒
「ホラ……人を刺す事が悪い事だってわかってても、
人が死ぬ事がどういうことなのか…自分は責任を取れるのか…。
そんなこと考えてないでしょ?これがもし胸に刺さってたら
どうするつもりだったの?!死んでたかもしれないんだよ?!!
一人の人をその手で殺してたかもしれないんだよ?!?」
「あ…ぅぁああ…。」
「それがどういうことなのか、わかってんの?!!」
松浦さんからナイフを奪い、あたしのところへ駆けてきた。
- 191 名前:過去編〜夢よりも大切なモノ〜 投稿日:2003年01月08日(水)20時00分31秒
「ごっちん、腕、大丈夫?!」
「そうだよ、ごっちん!」
あたしの傍に来ていたよっすぃーも心配している。
ぎゅっ…
「もう、大丈夫だよ…。」
- 192 名前:過去編〜夢よりも大切なモノ〜 投稿日:2003年01月08日(水)20時01分01秒
「「ごっちん!!」」
あたし達を抱きしめたままごっちんは意識を失った。
その頬には、涙が流れていた。
どうしてか…本当になんでかわからないんだけど…
あたしはその涙が、痛みのせいでなく、悲しさと切なさが
込み上げてきて出てきたものなんじゃないかって思った。
- 193 名前:葵 投稿日:2003年01月08日(水)20時03分44秒
更新終了です。
なんか書いててグロいかも、と思いましたが…
ご了承ください。
( ´ Д `)<ごとーって知的?
( ^▽^)<ごっちぃぃん
(´ Д `;))<は、はははは…。
( ^▽^)<ハッピー♪
( ´ Д `)<ミキティがなんで入るのかなぁ…?
- 194 名前:名無しさん 投稿日:2003年02月08日(土)12時27分52秒
- 急展開の続きを是非お願いします
- 195 名前:名無し読者 投稿日:2003年02月23日(日)23時19分16秒
- 待ってまーす。
- 196 名前:名無し読者 投稿日:2003年03月09日(日)06時50分39秒
- 続きが読みたいな
- 197 名前:名無し読者 投稿日:2003年04月11日(金)21時40分52秒
- ほぜん
- 198 名前:名無し読者 投稿日:2003年05月03日(土)05時50分06秒
- 続き読みたい保全
- 199 名前:名無しさん 投稿日:2003年06月15日(日)12時44分19秒
- 絶対にあきらめないぞ保全
- 200 名前:名無し読者 投稿日:2003年07月12日(土)15時28分52秒
- 待ってるのだ
- 201 名前:浮気、した? 投稿日:2003年07月15日(火)12時48分54秒
今、モーニング娘。の楽屋はとてつもなく重い空気でいっぱいである。
それは…あいつら二人のせい。
「してないっ!!」
「したっ!!」
「してないってば!!」
「したでしょ、あたし見たもん!」
主語が一切出てこない口喧嘩。もう何度目になるのだろうか。
メンバーの皆も呆れ果てて完全に無視していた。
でも矢口はこの喧嘩、好きだけどなぁ…。
なんでかって…?それはもうすぐわかるよ。
「梨華ちゃんはなんでごとーの事信じてくれないのさ!!」
「だって…だってごっちんモテるんだもんっ!!仕方ないじゃない!」
お、いいね!
- 202 名前:浮気、した? 投稿日:2003年07月15日(火)12時49分26秒
なんで好きかって言うと、この二人止めなきゃR指定の発言も
スラスラでてくるからなんだよな。それに思わず顔を覆いたくなるような
発言も飛び出たり…。
「ごとーが好きなのは、梨華ちゃんだけ!!言ったでしょう?!」
「じゃあなんで美貴ちゃんとキスしてたのよ!」
「「「えっ?」」」
興味を示していなかったメンバー達も、ようやく出てきた主語に
思わずびっくりしていた。
- 203 名前:浮気、した? 投稿日:2003年07月15日(火)12時50分07秒
「ごっちん、ミキティとキスしたの?」
辻がごっつぁんの近くに寄って行く。
あぁ、危ないぞ!!辻!
「子どもは黙ってなさいっ!!」
おいおい…ごっつぁんも子どもじゃんか…。
「うぇええええ〜〜〜ん。ごっちんが、ごっちんが…。」
「よしよし、辻ちゃん向こうに行こうね。なっちとジュース買いにいこ?」
なっちに引きずられ、辻は楽屋を出た。
ご愁傷様。
- 204 名前:浮気、した? 投稿日:2003年07月15日(火)12時51分12秒
「石川、落ち着きなって。後藤は今まで石川一筋だったじゃない。
今更そんな藤本とキスなんて…。」
「保田さんの言う通りだよ!ごっちんはそんなことしないって。ね、ごっちん?」
どうなんだ?ごっつぁん。
おいらはごっちんの顔を食い入るように見つめた。
「……キスは、した。」
俯いて、吐き捨てるようにいった。
- 205 名前:浮気、した? 投稿日:2003年07月15日(火)12時52分05秒
「後藤?!」
「ごっちん?!」
したんかいっ!!じゃあなんでしてないなんてウソつくんだよ。
石川が可哀相じゃん。
「したよ、キスは。美貴ちんが、それでもうごとーのこと諦めてくれるって
言ったから…。」
「後藤……。」
圭ちゃんは驚いたように言った。
「キスしたのは、悪いと思ってる。だけど、美貴ちんがそれで吹っ切れるって
言ったから…忘れてくれるって、いったから…!!」
- 206 名前:浮気、した? 投稿日:2003年07月15日(火)12時52分45秒
「ごめん。」
ごっつぁんの気持ち、わからなくもないなぁ…。
紗耶香も、そうだったし。
「けど浮気なんてしてないから。」
「ごっちん?」
よっすぃーがごっつぁんの顔を覗き込むように呼んだ。
「あたしはっ!梨華ちゃんの事が本っ当に好きだから!!
変かもしんないけど、だからキスしたの!!梨華ちゃんだけを想ってたかったの!」
ごくっ
石川…どう来る…?
- 207 名前:浮気、した? 投稿日:2003年07月15日(火)12時54分00秒
「……わかった。」
「梨華ちゃん…。」
安心したような、ごっつぁんの声。
良かった、良かった。
「今から一緒に美貴ちゃんに会いに行って、本当だったら許してあげる。」
「「え、えぇえっ!?」」
矢口とごっつぁんの声が、見事にハモった。
「だ、だめなのぉ〜?」
「ごっちんウソ上手だから。ほら、行くよ。」
「ふぁ〜い。。」
トボトボ手を引かれて楽屋を出るごっつぁん。
あんな性格の石川のどこがいいんだろう?
ミキティに乗り換えれば良かったのになぁ…。
END
- 208 名前:梅雨の 投稿日:2003年07月15日(火)12時54分59秒
「梅雨って、嫌だよね。」
- 209 名前:梅雨の贈り物 投稿日:2003年07月15日(火)13時00分46秒
「梅雨って、やだよね。」
突然彼女は呟く。
「なんでェ?」
「だってせっかく海に来たのに、雨降ってきてさ。
オマケに、変な土管で雨宿りだし。」
となりで寝そべっている彼女は、そう思わない?とあたしに問い掛ける。
- 210 名前:梅雨の贈り物 投稿日:2003年07月15日(火)13時04分01秒
確かに、せっかく海に来てこんな土管に入るなんて嫌だよ。
だけどさ。
「あたしは、好きだよ。」
久しぶりにあなたとこうしてゆっくりできる事の方が、うれしいから。
逆に降ってきた雨に感謝、かな?
- 211 名前:梅雨の贈り物 投稿日:2003年07月15日(火)13時08分05秒
「えーっ。変ってるねぇ、やっぱ梨華ちゃんだ。」
そういって笑う彼女。
あきらかに、馬鹿にしてるよね…。
少し、からかってみようか。。
「ねぇ、ごっちん。」
「んー?」
「襲ったり、しないの?」
- 212 名前:梅雨の贈り物 投稿日:2003年07月15日(火)13時09分05秒
「はぁっ?!」
- 213 名前:梅雨の贈り物 投稿日:2003年07月15日(火)13時12分58秒
「な、なにいってんの梨華ちゃん?」
「何って…ごっちん鈍いなぁ…。耳貸して。」
そう言って彼女を抱きよせる。
あたしが下。彼女が上。狭い土管が、逆に好都合だったりする。
「う、わっ!」
しっかり抱きしめて、肩に顎を乗せる。
耳に吐息がかかるようにして、言った。
- 214 名前:梅雨の贈り物 投稿日:2003年07月15日(火)13時14分46秒
「して欲しいってコト…。」
そう言ってごっちんの左手をつかみ、あたしのTシャツの中に入れる。
ごっちんの手は、あたしの胸を掴んだ。
- 215 名前:梅雨の贈り物 投稿日:2003年07月15日(火)13時18分21秒
びくっ!
あたしじゃなくて、ごっちんがびくっとした。
顔を真っ赤にさせて、びくついている。
あーあ、逆効果。
からかって、ヤりたい気にさせようっておもってたのに。
あたしがごっちんを犯したくなって、どうするんだよぉ…!!
- 216 名前:梅雨の贈り物 投稿日:2003年07月15日(火)13時23分49秒
真っ赤になって、ちょっと涙目のごっちん。
これはもう…
するしか、ないよね♪
「ごっちんごめん!」
「え?あっ、はぁ…ンっ……ぁん!」
梅雨のくれたこの甘い時間を、あたしは有意義に過ごそうとおもう。
ごっちん、体力勝負だぁっ!!
END
- 217 名前:名無しさん 投稿日:2003年07月15日(火)13時24分53秒
( ´ Д `)<情けない作品に恥じらいを感じています。
ageてすみません。
- 218 名前:葵 投稿日:2003年07月15日(火)13時29分00秒
>>194 続きはもう少し待ってください。m(__)m
「初恋は向日葵」番外編に浮気しておりまして。
>>195 へそ!待たせてすみません。しかも短編ですいません。
>>196 もう少々お待ちください(>_<)
>>197-200 保全、諦めないと凄く励みになりました。ありがとうございます。
- 219 名前:葵 投稿日:2003年07月15日(火)13時34分55秒
- 『浮気、した?』>>201-207
某スレで書かせていただきました短編でございます。
続きは時間が出来たらまた…。
『梅雨の贈り物』>>209-216
これは初投稿の短編です。最近雨が多い事&積極的な石川さん
が書きたいがために作りました。我が侭です。
本当は短編は掲載させない予定だったのですが、作者受験生の為
「初恋は向日葵」の続きを書く時間が減ってきていまして、ぱっとおもいついた
短編を掲載させてもらいました。番外編とかにいろいろ浮気してます。
すみません。m(__)m
- 220 名前:藤本美貴のイタズラ 投稿日:2003年07月16日(水)19時55分12秒
「ごっちん?」
「スー…スー…。」
「ごっちん、梨華ちゃんが来てるよ?」
「スー…スー…。」
しめしめ。
ごっちんは起きないぞ。ムフフ
- 221 名前:藤本美貴のイタズラ 投稿日:2003年07月16日(水)20時03分36秒
今ここは楽屋。
ごっちんは起用にソファアで寝ている。丁度、こっちを向いて。
あたしは楽屋のドアに鍵をかけ(モーニングの楽屋には無かった)、
ごっちんに覆い被さる。
「可愛すぎる…。」
無防備なこの姿…
ヤバイんじゃない?襲いたくなる衝動にかられる、あたし。
- 222 名前:藤本美貴のイタズラ 投稿日:2003年07月16日(水)20時11分46秒
前髪をそっとかきあげ、おでこにキスをする。
それでも一向に起きる気配はない。あたしは、ごっちんの口に…唇に、
目を奪われてしまった。
ふっくらしていて、ツヤツヤして。この唇にキスできたら、気持ちいいだろうなぁ、
なんて考える…。
この唇を、梨華ちゃんは独占している…
- 223 名前:藤本美貴のイタズラ 投稿日:2003年07月16日(水)20時14分09秒
ズルイズルイズルイ!!
あたしだって好きなんだ!!
あたしはごっちんとキスをするとココロに決めた。
そして、絶対に…
す、するんだからっ!!
- 224 名前:葵 投稿日:2003年07月16日(水)20時14分39秒
はい!誰も見てないようですね。
でも更新終了!
- 225 名前:名無しさん 投稿日:2003年07月17日(木)13時25分46秒
- ちゃんと見てまっせ
- 226 名前:tsukise 投稿日:2003年07月19日(土)08時24分08秒
- 同じく、拝見させてもらってます♪
我侭ミキティ…イイ感じですね〜♪
ごっちんとのカップリングハ珍しいので、楽しみにしてますっ。
更新、頑張ってくださいね。
- 227 名前:葵 投稿日:2003年07月19日(土)17時57分36秒
- >>225 いた!ありがとうです。これからも気長に見てやって
くだせぇ。
>>226 tsukiseさんの小説も拝見させていただいてます。
実はこのみきごまを書くきっかけがtsukiseさんの小説にあたりして…
我侭っぷり全開です。
- 228 名前:藤本美貴のイタズラ 投稿日:2003年07月19日(土)18時02分43秒
でもなァ。ごっちんって梨華ちゃん一筋だしね…。
かーなーり難しいと思われ。名付けて『ごっちんの唇は頂いた!!作戦』は
無謀とも言える。寝ている今なら、大丈夫なんだけど…。
あたしはごっちんの唇に自分の唇を重ねた。
やわらかい、感触がした。
- 229 名前:藤本美貴のイタズラ 投稿日:2003年07月19日(土)18時11分00秒
癖になる感触とでもいいましょうか…?フッフッフ
ごっちんが起きるまでに『ごっちんの唇は頂いた!!作戦(前編)』を
終わらせてみせる!!
ゆっくりと唇を離し、首筋に口付けをする。
「んっ…ぅ…。」
「!」
一瞬起きたかと思ったけど…。まだしあわせそうに眠っている。
それをイイコトにあたしはごっちんの胸元にそっと手を入れる。
ごっちんの服装は多分ダンスレッスン前なんだろう、Tシャツにジャージのズボン
という格好だった。おかげですぐにごっちんの胸にたどり着けた。
……柔らかい柔らかく揉んでみる。
「あっ…んぅ……ん…。」
体をくねくねさせて、身悶えする。
- 230 名前:藤本美貴のイタズラ 投稿日:2003年07月19日(土)18時15分07秒
これで起きないのが不思議だけど、ごっちんはまた眠りに入った。
あたしはというと、エロオヤジ丸出しでごっちんの胸を揉みしだいていた。
寝ているはずのごっちんから繰り出される喘ぎ声。
あたしはいつになく興奮し、当初の『キスをする』なんて言う目標じゃなく、
『Hなコトをする』に代え、ごっちんをイカせることに決めた。
- 231 名前:葵 投稿日:2003年07月19日(土)18時15分59秒
- たったこれだけなのでochiにしました。
更新終了
- 232 名前:名無し読者 投稿日:2003年08月03日(日)22時56分29秒
- おおっ!いしごまにみきてぃっていいですよね
続き期待してます
- 233 名前:名無しさん@ 投稿日:2003年08月07日(木)14時17分53秒
- はっ早く続きが見たいですっ!!
( T▽T)<イヤーッ、ごっちんが襲われるなんてそんなの絶対にイヤーッ
( ´ Д`)<んあ?ごとーはそれでもいいかも・・・
川VoV川<じゃあ決まりだね。いっただっきッ・・・
.゜(ノ▽T)゜.<イヤーッ
|∀´)<そうよ、いくのよ藤本!あたしは失敗したけどあんたならいけるわよ!
- 234 名前:北都の雪 投稿日:2003年09月04日(木)20時57分32秒
- はじめまして。一気に読ませていただきました。
そんな!ごっちんが襲われるなんて!
そんなの・・・そんなの・・・良いかも(爆
のんびりと待っております。
どうか作者様のペースで・・・
- 235 名前:名無し読者 投稿日:2003/10/30(木) 10:59
- 保
- 236 名前:名無しさん@ 投稿日:2003/11/08(土) 18:22
- ごっちん&ミキティの(ry・・・
あ〜早く読みたい!!
作者さん、頑張って更新してくだせぇ。
- 237 名前:藤本美貴のイタズラ 投稿日:2003/11/09(日) 17:58
-
こんなことされて起きないなんてよっぽど疲れてるのかな?
それともただの(ry。
もしかして…もう起きていたり…する?
- 238 名前:藤本美貴のイタズラ 投稿日:2003/11/09(日) 18:02
-
「ごっちん?起きないと美貴が襲っちゃいますよ〜?」
「んぁ…zzz…。」
ドキッ!
な、ななな何だよ!んぁって何!?OKってこと?
てゆーか起きてるんかい!
あたしはフル回転でツッコミつつも、ごっちんの様子がおかしい事に
気がついた。
- 239 名前:藤本美貴のイタズラ 投稿日:2003/11/09(日) 18:09
-
「ん…ミキ……てぃ…。」
「え?」
しっかり目は閉じられたまま、だけど口は半開きでモソモソ喋るごっちん。
寝言?ごっちんの夢にあたしが出てるの?
そう思うとなんだか嬉しかった。梨華ちゃんじゃなくて、あたしだって言う事が。
でも天然魔性系のごっちんはその喜びさえも見事に打ち砕く。
あたしの大好きな、摩周麿君の声で…
「ふふふ…それ、圭ちゃんだよぅ…。」
( `.∀´)<フフッ
!?
や、保田さん!?なぜ!?あたしは何と間違えてるの?
ごっちんのTシャツの中に手を入れたまま、あたしは呆然としていた。
- 240 名前:藤本美貴のイタズラ 投稿日:2003/11/09(日) 18:11
-
「お寺はあっちぃ…違う、それ圭ちゃん…。」
- 241 名前:藤本美貴のイタズラ 投稿日:2003/11/09(日) 18:15
-
なんか無性にムカついた。
あたしってそんなに馬鹿に見えるの?いくらなんでも保田さんと
お寺って間違えるわけが……なくもないけど…
ごっちんの上半身を抱き起こし、ブラのホックを外す。
表現はえっちぃけど、文字道りTジャツ越しにぷるんと揺れる
ごっちんの豊かな胸。
「ごっちんが、悪いんだからね…。」
さっきの寝言を聞く前は寝てる間に…とか思ってたけど、
藤本美貴、18歳。
ごっちんが起きようが何しようが、犯してみせます!!
- 242 名前:藤本美貴のイタズラ 投稿日:2003/11/09(日) 18:25
-
あたしはごっちんの耳を甘噛みしつつ、その大きな胸に再び
手を伸ばす。
「んぁっ……んぅ……。」
ごっちんは耳が弱いって梨華ちゃんが言っていた。
さっきまでの幸せそうな寝顔とは打って変わって眉をしかめている。
耳の裏からゆっくり首筋へ、そして胸の谷間へと唇を這わす。
「……っん…はっ……ぁあっ……」
顔を上気させ、喘ぎ声が大きくなってきていた。
少し出っ張った突起に舌を這わす。もう固くなっているソレは
ツンと存在を主張している。
- 243 名前:藤本美貴のイタズラ 投稿日:2003/11/09(日) 18:32
-
舌を使ってコロコロとなめ回す。
傍から見て絶対怪しいだろうな…あたし…。
そんなことを思いつつも、あいている左手でもう一方の
ソレをクリクリと弄ぶ。
「……っん…ぃやっ…んぅ…ん……え…みき…てぃ…?」
「ん、おはようごっちん。」
まぶしそうに目をしぱしぱさせて、ようやくお目覚めのごっちん。
あたしに気付くと上気して赤くなっていた頬がますます
赤くなる。
「ちょ…何してんの!?」
慌ててTシャツをおろそうとするごっちんの腕を押さえつける。
- 244 名前:藤本美貴のイタズラ 投稿日:2003/11/09(日) 18:37
-
「ミキティ…?まさか…」
怯えたようにビクッと体を震わせあたしを見つめる。
その瞳には、うっすらと涙が溜まっていた。
「さっすが♪ごっちん、ものわかりいいね。」
「ウソでしょ…?」
「ウソじゃないよ。美貴はずっとごっちんのこと好きだったんだから。」
そう言ってごっちんの耳にフッと息をかける。
「っ!!」
目をギュっと瞑って快感に耐えるごっちん。
- 245 名前:藤本美貴のイタズラ 投稿日:2003/11/09(日) 18:41
-
「ホントに耳弱いんだね。」
「……誰から聞いたのさ?」
目に涙を溜めつつ、抗議の目であたしを睨みつける。
そんな上目使いで見られても、相手にとっちゃ欲望が溜まるだけだよ
ごっちん…。
「梨華ちゃん。前に言ってた。」
「え…?」
意外そうな顔をした後、ごっちんはビクッと体を震わせた。
あたしの手が、ごっちんのズボンの中に入りすでに濡れている
中心部にそっと指を這わせたからだ。
- 246 名前:藤本美貴のイタズラ 投稿日:2003/11/09(日) 18:44
-
「ごっちんが泣いても喚いても美貴が保田さんとお寺を間違えても…
美貴は止める気これっぽっちもないから。」
「なっ!?なんでそれ知って…?」
ごっちんは驚いたように目を見開いた。
「僕にはわか〜る。な〜んてね…。」
「あぁっ!!」
引き続き行為を続行させるあたし。
やっぱ起きてる方が感じてる時の顔かわいいよ、ごっちん。
- 247 名前:葵 投稿日:2003/11/09(日) 18:45
-
続け。
- 248 名前:葵 投稿日:2003/11/09(日) 18:45
-
レス返しはまた後程…。
- 249 名前:葵 投稿日:2003/11/09(日) 18:46
-
隠しも含めて更新終了。
皆さん本当にレス有り難うございます。
また後でお返ししますので…すいませんm(__)m
- 250 名前:名無し読者 投稿日:2003/11/12(水) 00:26
- わあい。みきごま好きです。
続き期待。
- 251 名前:名無し読者 投稿日:2003/11/20(木) 12:02
- いい展開(^^)
待ってます
- 252 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/02(火) 14:52
- 待ってる。
- 253 名前:モテごまlove 投稿日:2003/12/02(火) 16:43
- みきごま好きなんです!
続きまってます
- 254 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/12(金) 00:18
- まってますよ〜
- 255 名前:名無しさん@ 投稿日:2003/12/29(月) 13:08
- 一応保全しときますね。
続き期待して待ってます!
- 256 名前:名無しさん@ 投稿日:2004/01/11(日) 13:00
- 更新されることを願ってまた保全!
待ってますよーーー!!
- 257 名前:名無し読者 投稿日:2004/02/03(火) 20:40
- 保全!!
- 258 名前:昼寝と仮眠と二度寝 投稿日:2004/02/11(水) 19:47
-
「ねぇ、梨華ちゃん。昼寝と仮眠ってどうちがうの?」
「えー?わかんないよ、そんなの。」
唐突に電話をしてきて、なにを言うかと思えば…。
全く、ツアーで疲れてるのに…ごっちんだから、
電話に出たんだよ?分かってるのかなぁ?
- 259 名前:昼寝と仮眠と二度寝 投稿日:2004/02/11(水) 19:51
-
「じゃあさ、仮眠ってなぁに?冬眠と違うの?」
「……。」
「梨華ちゃん?」
よくわかんないけど、多分ごっちんは“昼寝”をして
スタッフさんになんか言われたんだろう。
ん?
“昼寝”って…。
- 260 名前:昼寝と仮眠と二度寝 投稿日:2004/02/11(水) 19:58
-
「そういえば、この前スタッフさんから睡眠薬
もらったんだってね。寝れないの?」
「え……なんで知ってるの?」
「美貴ちゃんが言ってた。心配してたよ、不眠症なんじゃないかって。」
ミュージカルで忙しくて普通寝れると思うんだけどなぁ。
「あぁ…うん。ちょっと深夜業が多くて昼間も稽古あるし…。
心配しなくていいよ。うん。」
ちょっと声が上ずっているごっちん。
- 261 名前:昼寝と仮眠と二度寝 投稿日:2004/02/11(水) 20:05
-
「ごっちん?」
「んー?」
さっきの質問を忘れてしまったかのように、
黙り込むごっちん。
「昼寝は、オフの日の午後のごっちんで、
仮眠は忙しいときのごっちんで、
二度寝は…オフの日の朝のごっちん。」
「睡眠時間の違い?」
「ううん、それもあるけど多分その人の
状況によるんじゃないかな?」
「へぇへぇ。やっぱり梨華ちゃんは天才だね!」
涙声のごっちん。
なにか、あったの?
- 262 名前:葵 投稿日:2004/02/11(水) 20:07
- 小説のリハビリ中。携帯からなんで見にくいですが…。
レスたくさんありがとうございます!
パソコン復帰次第すぐに代えさせていただきます。
- 263 名前:名無し読者 投稿日:2004/02/12(木) 01:41
- 後藤さんに何が・・・
パソコン復帰待ってますね
- 264 名前:名無し読者 投稿日:2004/02/27(金) 01:18
- ( ^▽^)(´ Д ` )
- 265 名前:名無しさん@ 投稿日:2004/03/14(日) 17:28
- や、やったぁーー!!
更新待ってたかいがありました。
ごっちんが涙声・・・続きが気になります。
リハビリの方頑張ってください!
読者側としてこれからも応援していますデスm(_ _)m
- 266 名前:葵 投稿日:2004/03/15(月) 19:37
- 263-265
温かいお言葉ありがとうございます。しばらく不定期の
携帯更新ですが、たまにふらりと立ち寄って
見てやってください。m(__)m
- 267 名前:昼寝と仮眠と二度寝 投稿日:2004/03/15(月) 19:42
-
「ごとーね、実はね…最近よく眠れ
なくてね、スタッフさんに睡眠薬もらって
寝てたのさ、この前。」
「?うん。」
「そしたら…そしたらね…?」
- 268 名前:昼寝と仮眠と二度寝 投稿日:2004/03/15(月) 19:51
-
「ミキティに…………」
「抱かれちゃった……んだよね…。」
「…え?」
- 269 名前:昼寝と仮眠と二度寝 投稿日:2004/03/15(月) 19:52
-
ミキティニダカレチャッタンダヨネ…
ダカレチャッタンダヨネ
抱かれ、た?
美貴ちゃんに?
- 270 名前:昼寝と仮眠と二度寝 投稿日:2004/03/15(月) 20:02
-
「だから………もう、梨華ちゃんとは
付き合えない…んだ…。ごめん、梨華ちゃん。
ごめんね。。」
プッ
ツーッツーッ
ウソでしょ??
- 271 名前:葵 投稿日:2004/03/15(月) 20:06
-
タイトルと合わなくなってきた…。
- 272 名前:葵 投稿日:2004/03/15(月) 20:07
- 更新終了。
- 273 名前:名無しさん@ 投稿日:2004/03/18(木) 13:45
- 素直にあった事を話すごっちん、痛いっすねぇ。
でも正直言って藤本さんとのシーンは萌えてました(危
それにしてもまさかあの時に睡眠薬を使っていたとは以外?でした。
ごっちんにはまったく不必要な物だと思っていたのでw
あとは石川さんの行動が気になります。
ごっちんとは別れてしまうのでしょうか。
- 274 名前:スコール 投稿日:2004/03/23(火) 11:09
- 梨華ちゃんがどう出るか、気になります。
作者さん頑張って下さい!!
- 275 名前:葵 投稿日:2004/03/29(月) 16:44
-
電話を切られてから、あたしは速攻で美貴ちゃんの部屋に向かった。
多分ごっちんに電話を入れても電源を切られてるだろう。
そんなことを思いながら・・・
ドンドン!
「美貴ちゃん!開けて!」
『夜は自室でぐうたら過ごす』のがコンサート中の
美貴ちゃんなりの過ごしかたなようで、絶対に中にいるはずなんだけど・・・。
- 276 名前:葵 投稿日:2004/03/29(月) 16:48
-
ガチャ
「梨華ちゃん?どうしたの、そんな顔して。」
中からジャージ姿の美貴ちゃんが出てきた。
お風呂上りなようで、髪の毛をガシガシ拭いている。
「どうしたのじゃないわよ。」
「え?」
あたしは部屋に入りながら言った。
- 277 名前:葵 投稿日:2004/03/29(月) 16:50
-
「…ごっちんに何したの?」
「……別に、何も。」
「うそ。さっきごっちんから電話があって…。」
そう言いかけて、とまる。
「美貴ちゃん?」
「あ〜あ、ごっちんも素直だねぇ。一回ぐらいヤッちゃっても黙ってれば
いいのに。」
「!」
ベッドに腰掛けて冷たい目であたしを睨み付けてくる。
- 278 名前:葵 投稿日:2004/03/29(月) 16:54
-
「大体さ、梨華ちゃんがごっちんのこと独り占めするからいけないんだよ。
だからごっちん、あたしにかまってくれなくなっちゃって。」
「だからって…!」
「幸い、ごっちんの楽屋鍵付きだったし。これはチャンス!と思ってね。
あ、心配しなくても一回しかしてないから安心して。」
信じられなかった。
美貴ちゃんが、そんなこと言うなんて…。
- 279 名前:葵 投稿日:2004/03/29(月) 16:58
-
「で?ごっちんなんだって?」
美貴ちゃんは立ち上がると冷蔵庫からペットボトルを
取り出した。
「知りたいの?」
「言いたくなかったら別にいいよ。」
この雰囲気にあわないクーのオレンジジュースを飲んでいる
美貴ちゃんが妙にむかついた。
「ごっちんはね!別れようって言って来たのよ!」
「……結局言うんじゃん。」
美貴ちゃんはニヤニヤしながらこっちを見る。
- 280 名前:葵 投稿日:2004/03/29(月) 17:03
-
「そんで?美貴と付き合うって?」
「そのまま切られちゃったけど。」
美貴ちゃんはジュースをしまうとこっちを見て言った。
「どうせかけ直したりしないでこっち来たんでしょ。
最悪だよね。普通かけ直したりするでしょ、恋人なら。」
「なっ…。」
「よくあるじゃん、カップルの女の方がいなくなっちゃって
男が探す…。」
「何がいいたいの?」
美貴ちゃんはあたしの頬に手を当てて言った。
「要するに、梨華ちゃんはごっちんに関心がないってわけ。」
- 281 名前:名無しさん@ 投稿日:2004/03/29(月) 21:37
- なははは・・。
ごっちんの奪い合い?っていいっすねぇ。
なんか萌えます(危
そして異常に冷静な藤本さんも素敵っすw
そしてそして石川さんのごっちんに対する真意も知りたいです!!
作者さん、次回更新も頑張ってくださいな!
- 282 名前:名無し 投稿日:2004/04/05(月) 00:05
- 修羅場が始まるのかな?
続き楽しみにしてます
- 283 名前:名無しさん@ 投稿日:2004/04/19(月) 20:00
- 保全です。
続きに期待して待ってます。
- 284 名前:名無し読者 投稿日:2004/05/02(日) 12:08
- 一応保全!!
- 285 名前:名無しです 投稿日:2004/05/21(金) 11:03
- 更新待ってます!!
作者さん頑張って下さい!
- 286 名前:名のナイ読者 投稿日:2004/06/23(水) 20:37
- 更新ずっと待ってます。
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