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『賭博王/辻希美』〜賭け大富豪編〜

1 名前:餓鬼@ 投稿日:2002年06月03日(月)18時05分02秒
ギャンブル小説に挑戦したいと思います。
更新は『ちまちま』していこうと思ってますので、よろしくどうぞ。
楽しんでいってください。
2 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月08日(土)16時36分38秒
『待ち待ち』しております。
3 名前:名無し 投稿日:2002年06月08日(土)18時05分24秒
おもしろそう!
おれも『待ち待ち』しております。
4 名前:餓鬼@ 投稿日:2002年06月13日(木)17時36分34秒
幼少の記憶。
部屋中に響き渡る音。
ドアを叩く音。
叩かれる度にドアのチェーンが音を立てた。
『おらっ!!さっさと出て来いっ!!』
男の乱暴な言葉と共に揺れるドア。
辻は震えながらドアの前に立っていた。
『おいっ!!居るのは分かってんだ!!!』
男の怒声と共に再びドアが揺れ、鍵が鈍い音を立てた。
辻にはそれが何処か遠くの音に聞こえていた。
めきっという音と共にドアが開いて、チェーンで止まった。
甲高い金属音が響く。
「こんなもの、あっと言う間だ」
ドアの隙間から男がチェーンを見ながら呟いた。
男の額には生々しい傷がついている。
辻はドアの前から少し退いた。
ドアの奥で、男の部下らしき声が聞こえた。
「持ってきました」
「おう」
チェーンの上に糸鋸が置かれた。
と同時に前後に動き出す。
そこまでが、辻の記憶に残っている映像だった。

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