インデックス / 過去ログ倉庫 / 掲示板
パーフェクトトライアングル2
- 1 名前:天然カモンナ。 投稿日:2002年06月15日(土)02時12分24秒
- 緑板で書いておりました『パーフェクトトライアングル』の続きです。
ラストまでわずかですが、引き続きよろしくお願い致します。
前回まではこちら↓
ttp://m-seek.net/cgi-bin/read.cgi?dir=green&thp=1016244135
駄文なので、ぜひともsageでお願い致します。m(_ _)m
- 2 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月15日(土)02時22分00秒
吉澤と石川の関係に気付いたとき、後藤は石川に嫉妬した。
石川には同期の吉澤がいて、辻と加護がいる。自分には…誰もいない。
恋人としての吉澤まで石川が持っていくのはずるいと後藤は思った。
吉澤を自分だけのものにしたい。
そう思ったのは、「一人」になることを一番恐れている後藤の、弱い気持ちの現れだったのかもしれない。
吉澤が石川と自分の間で揺れているのが何よりも恐怖だった。
だから、あの時、吉澤に別れを切り出した。
石川も吉澤と別れざるを得ない状況に持ち込んで。
あの時の涙は半分本気で半分演技。自分は役者だなぁと後藤は思う。
自分達が離れる事によって、吉澤自身も深く反省する。
飴とムチではないけれど、反省して落ち込んでいるところに甘い言葉を掛けてやれば、吉澤の気持ちは自分に大きく傾く、そう思っていた。
- 3 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月15日(土)02時22分49秒
声を掛けられたことに気付かない吉澤は、石川が出て行ったドアを見つめていた。
正確に言えば、石川の前を歩いていた飯田を目で追っていた。
昨夜の出来事など微塵も知らない後藤としては、吉澤の気持ちが石川に傾いているのではないかと不安になってしまう。
「ねぇ、よしこってば」
「……えっ…あっ、ごっちんどしたの?」
「ん、なんか…よしこの元気がないから心配になっちゃってさ」
自分ではどの顔が一番可愛いのかなんて分からなかったけれど、「ごっちんのその瞳で見つめられるとたまんない」と吉澤がよく言っていた、とっておきの表情で彼女を見つめる。
けれど吉澤は、後藤のとっておきにも無反応のまま、何も喋らず俯いてしまった。
- 4 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月15日(土)02時23分42秒
「いつも元気なよしこの姿がすごく暗くて心配だったんだ」
「アタシみたいな奴はごっちんに心配してもらうだけの価値もないよ」
おかしい。いつものよしこじゃない。
今までの吉澤ならば、甘い顔を見せてやればホイホイとそれに乗ってきてたはずだ。
予想外の吉澤の反応に、後藤は少々焦ってしまう。
「……よしこ、反省したんだよね?」
「………」
吉澤は後藤の問いかけに反応しない。申し訳なさそうに、ただ顔を俯かせたままだ。
「反省したなら、許してあげても良いよ」
- 5 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月15日(土)02時24分27秒
本当はよしこに言わせるはずの言葉だったのに…と内心思う。
当初の予定から少しずつずれていくけれど、出し惜しみはしていられない。
ライバルは石川梨華だ。ネガティブ系美少女のパワーは決して侮れない。
けれど、後藤の健気な目論見は、ノーテンキ人間の吉澤とは思えない暗く沈んだ声で、すべてを拒絶された。
「………ごっちん、アタシみたいなバカな奴はもうほっといて」
「なっ、人がせっかく許してあげようと思って声掛けたのに!」
「……ありがとう、ごっちん……でも、アタシたちはもう終わったことだし…」
「……とか言って、梨華ちゃんとよりを戻すつもりなんでしょ!? ……そうだよね、梨華ちゃんはお姉さんだからよしこに優しいし、あたしと違って女の子らしくて可愛いし、苦労を分かち合った同期だしっ」
こんな風に言うつもりなんてなかった。
後藤は内心情けない気持ちでいっぱいだったけれど、口に出してしまったものはしょうがない。
- 6 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月15日(土)02時25分37秒
「……梨華ちゃんともよりは戻さないよ」
「だったらなんで? 許してあげるって言ってるんだからそれでいいじゃない!」
「……これは、けじめだから……」
「けじめ……なにそれ? あたしの気持ちはどうなるの? 親友のよしこを失って、恋人だと思ってた人に裏切られたあたしの気持ちは……」
「………ごっちん」
「あたしの気持ちなんて、なんにも考えてくれないんだ。よしこってクールで格好良いなんて思ってたけど、そうじゃないんだね。クールじゃなくって単に冷たいだけじゃん!」
「ごっちんのこと好きなんだよ……でも…」
「もういいっ、聞きたくない」
後藤は今度こそ演技抜きの本物の涙を流し、楽屋を飛び出した。
楽屋に取り残された吉澤は、何でこんな事になっちゃったんだろうと、一人頭を抱えて落ち込んだ。
- 7 名前:天然カモンナ。 投稿日:2002年06月15日(土)02時28分05秒
- 短めですが、更新しました。
おかしい…………このお話はあくまでも、
ライトなトライアングルを目指したはず(苦笑)
- 8 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月15日(土)08時22分23秒
- 新スレおめでとうございます。
ライトなトライアングル・・・にはなってない気がしますが、各々の葛藤が見えて
すげー面白いです。
がんがってください。
- 9 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月15日(土)11時26分08秒
- 新スレおめでとうございます。
さすが、心の揺らぎを書かれたら天下一品ですね。
更新がんがってください。楽しみに待ってます。
- 10 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年06月15日(土)15時45分10秒
- 新スレおめでとうございます。
(0^〜^)つフ<お赤飯だYO!
ごまの心の弱い部分にちょっと泣かせられました(T_T)
12,3くらいの女の子が国民的アイドルグループの中にひとりで入っていくのは、
そりゃ勇気もいるし寂しいんだろうな、と、つい考えてしまいました。
計算してるはずが本気になって計算が崩れてるのにも萌え〜。ヾ( ;` Д ´;)ノ
続き楽しみにしてます。
- 11 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年06月15日(土)16時31分44秒
- 新スレおめでとうございます。
ごっちん切ないっす。ごっちんのつらい気持ちはわかる。
でも今のよしこに気持ちをぶつけてもある意味無駄かとオモワレ。
よしこは梨華たんよりはるかに超えたネガティブになってますから。
ここは最強のライバルである梨華たんに・・・
更新楽しみに待っていますよほ。
- 12 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年06月16日(日)10時32分03秒
- 新スレおめでとうございます!!
ライト?ハードトライアングルですね(笑
吉は、どうするんでしょうな??
がんがってください。
- 13 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月20日(木)00時22分09秒
後藤が楽屋を飛び出してから三十分。
吉澤は後藤の事が気に掛かりながらも、ただ為す術もなく、ガックリとうなだれて楽屋にいた。
後藤に「けじめ」と突っぱねたものの、吉澤は後悔の念でいっぱいだった。
彼女がせっかく許してくれるといったのに、彼女の優しさを又傷つけた。
いや、そんなたいそうな気持ちじゃなく、楽な方へ逃げなかったことに後悔していたのかもしれない。
後藤が飛び出してすぐに、入れ違いに戻ってきていた保田が、収録間際になっても戻ってこない彼女のことを、ほんの少し怒り口調で案じた。
「まったく、ごっつぁんはどこにいったのかしら。プロとしてのけじめがなってないわね」
横で聞いていた吉澤は、保田の呟きに何も言えず、ただ黙っていた。
それから数分も経たないうちに、マネージャーの一人の佐藤がかしこまった表情のまま、楽屋に入ってきた。
少し肉付きのいい佐藤は、焦っているのか暑いのか、額に浮いた汗をハンカチで拭いている。
- 14 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月20日(木)00時23分05秒
「保田、吉澤、ごめんっ! 今日のモーニング通信の収録は中止になったから」
「えっ、どういうこと?」
ハローモーニングの収録が終わってから一時間近く待たされている保田は、少し厳しい声音で佐藤に聞く。
「中止というか…私のスケジュール調整のミスなの。……本当にごめんっ!」
「……もう、佐藤さんしっかりしてよー」
「本当にごめんね。来週のmusixの収録後に撮ることになったからよろしくね」
「じゃあ、私はこれで今日の仕事終わりね?」
「うん、保田はこれで終わりよね。お疲れ様でした。……あ、吉澤は雑誌の撮影があるから、これから私と赤坂のスタジオまで行きましょ。車手配してくるからちょっと待ってて」
「……あの、ごっちんがまだ戻ってこないんですけど…このままアタシらが行っちゃったら……」
楽屋を出て行こうとした佐藤を呼び止めるように、吉澤がようやく口を開いた。
目の前のテーブルには後藤のショルダーバッグが無造作に置かれっぱなしだった。
- 15 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月20日(木)00時24分18秒
「ああ、後藤ならさっきそこで会ったから、収録中止の話したら「帰る」ってタクシー乗ってっちゃったわよ。…あら、あの子また忘れ物してったの? しょうがないわねぇ、一応私が預かっとくわ」
佐藤は後藤のカバンを肩に下げ、楽屋を出た。
保田はやれやれといった表情で吉澤に見やり、帰り支度を始めた。
バッグに台本や雑誌をしまいながら、保田が吉澤に話し掛ける。
「ねぇ、アンタ最近元気ないけどどうしたの?」
「……えっ、元気ないように見えます? やだなー、吉澤はいつでも元気ですよ、ほら」
吉澤は低速に入ったまま錆び付いているギアを、無理矢理トップまで上げて話す。
広い楽屋内を意味不明に走り回りながら、「ね、元気でしょ?」と保田に言う。
「相変わらずアホなこと……まぁ、人に話すのも嫌なことってあるから、無理には聞かないけどさ」
「……保田さん、ありがとうございます。でも、大丈夫ですから。ちょっと最近忙しくて疲れただけです、心配ないっす」
吉澤は保田のさりげない優しさに嬉しくなる。笑顔を無理矢理作ってそう答えた。
- 16 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月20日(木)00時25分11秒
「そっか。もし、何かに悩んでるんだったら、私を信用して話しなよね」
「……圭ちゃんありがとう〜。よしこ感激っ!!」
保田を信頼してないとかそう言う問題以前に、自分が人に相談すると、ロクなことが起きないだろうという自分自身への危惧が、吉澤を空元気にさせていた。
シナを作ってわざとらしく言うと、保田は微苦笑を浮かべた。
「ハハハ、バーカ。じゃ、私帰るわ」
「お疲れ様でした」
吉澤は保田に深々とお辞儀をして、彼女を見送った。
- 17 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月20日(木)00時26分58秒
自宅に戻った後藤は、唯一手にしていた携帯のアドレス帳を、開いたり閉じたりと繰り返していた。
電話を掛けようとその人の番号を呼び出してみるも、溜息をひとつ吐き、また終話ボタンを押してしまう。
ベッドに寝転び、右往左往に頭も体もグルグル回る。
吉澤の言葉にひどく過敏になってしまい、ついつい泣き喚いて楽屋を飛び出してしまったけれど、それでもまだ吉澤が好きな自分がいた。
同じグループのメンバーで、ましてや女同士の恋愛なんて面倒臭いことこの上ないのに。。
他の「女」の子にまで手を出しているような彼女を好きな自分が情けないと分かっているのに。
水の中で火傷をしてしまうようなものなのに。
それでも、好きなんだからしょうがない。
後藤は「しょうがないよ…」と小さく呟いて、通話ボタンをおもむろに押した。
- 18 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月20日(木)00時27分53秒
ラジオの収録を終えた石川は、飯田に誘われるままに彼女の部屋へやって来ていた。
『カオリのお悩み相談室石川編』が今まさに開かれようとしたその時、石川の携帯の着信メロディが室内に鳴り響いた。
「ちょっとすみません」とディスプレイを見てみる。そこには『ごっちん携帯』と表示されていた。
今更何の用があるのだろうとほんの一瞬思ったが、飯田の前で無視するわけにもいかない。
石川は通話ボタンを静かに押して、ゆっくりと口を開いた。
「……もしもし」
『………あの、ごとーです』
「……あ、仕事終わったの? お疲れ様です」
『…うん、収録が中止になったから』
「あ、そうなんだ……」
ホテルでの一件があってからというもの、まともに喋ってなかったせいか、石川は気まずく感じた。
後藤もお互いの間が微妙なせいか、何か言いたいことがあるのに躊躇っているようだった。
- 19 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月20日(木)00時29分00秒
『……あの…さ、梨華ちゃん……今、暇…かな?』
「……え? ひま…と言うか……」
石川はチラリと飯田を見た。飯田は石川の電話のやり取りを聞いて何となく察したのか、「後藤?」と小さく聞いてきた。石川はそれに頷く。
『……ちょっと…話したいことがあったんだけど……暇じゃないならまた今度で…』
「…うん、今日は…………あ、ごっちん、ちょっと待って」
石川はまだ後藤と話したい気分ではなかった。出来る事ならば早めに電話を切る口実が欲しかったのだが、目の前で飯田が「待って待って」と手を振っている。
- 20 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月20日(木)00時29分53秒
「石川、後藤なんだって?」
「あの…話したいことがあるって…」
「じゃ、後藤もここに呼んじゃおう!」
「えっ!?」
飯田の突然の発言に、石川も驚きを隠せない。
だいたい、飯田が石川を誘ったのもほとんど強引だった。
「石川、悩みあるでしょ? カオリ、リーダーだから何でも分かるの。相談に乗ってあげるから、家においで」
そう言って連れてきておいて、悩みの種のひとつと顔をつき合わさせるとは、一体どういう了見なんだろう。
とは言え、先輩の言うことに逆らう事など出来やしない石川は、なるようにしかならないわよ…と溜息をひとつ吐いて、押えていた受話器から手を離し、「ごっちん……これから飯田さんのところに来れる?」と口を開いた。
- 21 名前:天然カモンナ。 投稿日:2002年06月20日(木)00時44分36秒
- 相変わらず量が少ないですがうpしました。
次回、とうとう( ´ Д `)(^▽^)の対決…なのか?
作者もちょっと分かりません(爆)
>8さん
どうにかライト方向に持っていこうと軌道修正を図っております(^^;)
おもしろいと言っていただけるだけでめちゃくちゃ嬉しいです。
ありがとうございます♪
あとわずかですが、お暇な時にでも読んで頂けたら幸いです。
>9さん
お褒めのお言葉、ありがとうございます。
ですが、ワタシなどまだまだ精進が必要かと。。(^^;)
もっと他の作者様たちのように上手くなりたいと思う今日この頃。
駄文ですが、最後まで書き上げますので、よろしくお願いします。
>ごまべーぐるさん
ワタシの中での後藤さんのイメージがこんな感じなんですよねぇ。
飄々としているようで、実は色々悩んでるような。
恋愛巧者な彼女も思いどおりにいかないのが恋愛の面白いところですね(w
- 22 名前:天然カモンナ。 投稿日:2002年06月20日(木)00時51分31秒
- >いしごま防衛軍さん
本家本元の石川さんを越える吉のネガティブモードはそぉとぉです(w
この3人が幸せになる日は来るんでしょうかねぇ。。。
って、ワタシが聞くなって感じですが(爆)
>よすこ大好き読者。さん
いつもありがとうございます♪
いつの間にかここの吉はヘタレでマヌケになって来ているので、
何をしでかすか分からない部分はあるかと(w
ある意味、いずれハードトライアングルになるかもしれない…、
と言ってみるテスト(w)
- 23 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月20日(木)10時42分55秒
- いいらさんは何を考えてごっつぁん呼ぶんだろう?
ライトな展開、楽しみにしてます。
- 24 名前:JOY 投稿日:2002年06月21日(金)00時28分48秒
- 遅れましたが新スレおめでとうございます。
次回は修羅場?でしょうか。
楽しみにお待ちしております。頑張ってください。
- 25 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年06月21日(金)01時22分48秒
- ううむ、続きが楽しみなようなこわいような…。
爽やかな三角関係ってのはヤパーシむずかしひのでしょうか。
( ゜皿 ゜)ノ<サクサシャン ガンガレ!!
- 26 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年06月21日(金)11時49分38秒
- ヘタレでマヌケな、吉が好きだったりする(w
展開が読めなくて楽しいです。
続き楽しみにしています。
- 27 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年06月21日(金)18時39分38秒
- 梨華たんとごっちんの直接対決ですか。いいらさんはいったい何を考えてるんだ。
- 28 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月24日(月)21時53分28秒
- それから一時間後。
シンプルな木の家具がセンスよく置かれているリビングに、石川と後藤は二人肩を並べて座っていた。
後藤は俯いたまま沈黙を続けている。もうかれこれ三十分ほどこうしていた。
「飯田さんの家にいるから来て」と石川に言われるままやって来たはいいけれど、冷静に考えてみれば、二人で話すべき問題に何故飯田が加担しているのだろうかと不審に思う。
話したいことはいくらでもある。けれどこの沈黙を打ち破るきっかけが見つからない。
どうしたらいいんだろうと、後藤は大きい溜息をひとつ吐いた。
- 29 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月24日(月)21時54分29秒
その横に小さく座っていた石川は、後藤の溜息が思いのほか大きく、思わずビクッと体を揺らした。
相談に乗ってやると言った当の飯田は、「おつまみを作ってくるから」と席を立ってしまい、自分は放置されっぱなし。
「話がある」と言ってやって来た後藤にしても、二十四回目の溜息を吐いたまま何も話さず押し黙っている。
吉澤の話であることには間違いないであろうが、“とりあえず”お互いに終わった話だ。
今更何だろうと思う。後藤の顔を横目でチラリと見やる。けれど後藤の話したいことなど、一向に思い浮かばない。
溜息を吐きたいのはこっちの方よ…と、石川は内心毒を吐いた。
タイミングを見失った二人は、ただ、心地悪い空間の中で悪戯に時を過ごした。
- 30 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月24日(月)21時55分31秒
「お待たせ〜…って、あれ? 何で二人とも黙ってるの?」
この部屋の主が、ありあわせで作ったサラダと唐揚げの皿を両手に、呑気にリビングへやって来た。
「何でも分かってるよ」と連れてきたわりにはずいぶん無責任な…と内心突っ込まずにはいられないが、石川は何も言えない。
後藤はほんの一瞬、話したそうに顔を上げたが、またすぐに俯いてしまった。
「カオリさ、二人のこと分かってるからさ、力になってあげたいと思ってるんだよ?」
飯田は皿をテーブルの上にコトリと置き、何も話さない二人に穏やかな声音で優しく言った。
- 31 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月24日(月)21時56分13秒
「……あの、飯田さん。……知ってるって、何を…どこまで?」
飯田は悪い人ではないけれど、突拍子もないことを突然言い出す不思議少女だ。「分かってる」と言うのも、まったく見当違いなことを言ってくるとも限らない。
石川は、一応確認の意味合いも込めて、思い切って聞いてみた。
「吉澤が二股掛けてたことに怒ってるんだよね、石川と後藤は」
「……はい」
そのものズバリ、ストレートに言われてしまい、石川と後藤は頷くしかない。
「二人が怒る気持ちも分かるんだ。何で自分だけを見つめてくれないんだろうって歯痒い気分になっちゃうよね。あっちもこっちもってすごく不誠実に感じるだろうし。…でもね、どっちも好きだから選べなかったって言う吉澤の気持ちも分かるの。カオリも二色パンの存在に気付くまですごく辛かったもん」
「「…は?」」
「まぁ、それはともかく。…今でも吉澤は二人の事が好きだよ? それでずっと落ち込んでる。カオリ、そんな吉澤見てられなくて。このままじゃ仕事にも影響しかねないし、お節介かもしれないけど、リーダーとしてどうにかしたげたいなぁって思ったんだ」
- 32 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月24日(月)21時56分57秒
石川と後藤は飯田の言葉を黙って聞いた。飯田はさらに話を続ける。
「カオリ、ずっと見てたけど、石川も後藤も、吉澤のことやお互いを気にしながらも知らん振りしてるって感じでしょ? だからダメなんだよ。もっと自分達の気持ちをぶつけ合えば違うと思うんだ。二人で話し合ってみたらどう?」
吉澤から聞いて、大体の事情は見当がついている。
飯田が見ている限り、石川と後藤はまだ吉澤に未練を残しているのは間違いない。けれどこのままでは平行線をたどったまま各々の気持ちが空中分解するだろう。しこりを残したままでは今後の仕事にだって弊害が出るとも限らない。それでは困るのだ。
それに、いつまでも暗い表情の三人を見ているのも辛い。
ケンカし切れてないから消化不良になるのだ。ならば互いの気持ちをぶつけ合うのが一番だと考えてのことだった。
- 33 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月24日(月)21時57分44秒
「…………」
石川と後藤は一瞬互いの顔を見合わせたが、即座に俯いた。
飯田にそう言われたからといって、「ハイそうですか、じゃあ」と話し合えるものでもない。
後藤が吉澤に言葉をぶつけたのは感情が昂ぶったからだ。幾分かでも冷静になった今、自分が吉澤に言ったことを石川に話すのは、いかんせんプライドが許さない。
石川とて同じこと。今夜、吉澤に電話でも掛けて「許してあげる」と言おうとは思ったが、後藤と話すことなど取り立てて何もない。「吉澤と別れる」と後藤から切り出した話を今更蒸し返してもどうもならないと思う。
言い方が悪いかもしれないが、自分は吉澤を寝取られた被害者なのだ。後藤と話したくもないと思うのは仕方のないこと。
- 34 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月24日(月)21時59分10秒
名案を上げたものの、当の二人は口を閉ざしたまま無反応。飯田もどうしたらいいかと考えてしまう。
『リーダーなんだから焦っちゃダメよ、カオリ』と自分自身に言い聞かせ、名案第二段を打ち出した。
「まぁ、腹が減っては戦は出来ぬって言うし、まずは飲んで食べよ」
飯田は俯いたままの二人に、昨夜の残りの酒を無理矢理飲ませた。
『お酒を飲ませれば、舌の滑りが良くなるだろう』…至ってシンプルな名案だった。
- 35 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月24日(月)22時00分19秒
その頃吉澤は―――。
カメラマンが予定より大幅に遅れてきたお陰で、撮影がこの時間まで延びた。
仕事をしている間ならば、余計な事も考えずに済むが、待ち時間があまりにも長かったため、悩む時間が増えてしまった。
けれど、おかげでようやく結論付けられた。
飯田と寝てしまったことは言い訳のしようがない。
飯田は大人だから、自分に気を使わせないように「なんてことはない」と言ってくれたのだろうと思う。
まだ、石川と後藤を好きな自分がいるのは紛れもない事実だが、少しずつ、飯田を好きになる努力をしていけばいい。
それが今までのいい加減でお気楽な自分へのケジメだと、吉澤はそう思った。
- 36 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月24日(月)22時01分01秒
撮影がようやく終了し、マネージャーに駅まで送ってもらった吉澤は、自宅までの切符を買おうと販売機に手を伸ばしかけて止めた。
こういうことは早い方が良いのかもしれない…。
吉澤はバッグのポケットに入れてある携帯を取り出して、飯田の携帯を呼び出した。
「……吉澤です。あの…昨日はどうもでした」
『あ、吉澤? 今、カオリも電話しようと思ってたんだー』
「あ、そうなんですか? あの、今暇ですか?」
『暇…じゃないけど、大丈夫だよ』
「電話で話すことじゃないんで……これから飯田さんちに行っても大丈夫ですか?」
『うん、おいでよ。って言うか、吉澤のこと呼ぼうと思ってたんだ』
「それじゃ、これから行きます」吉澤は携帯を切ると回れ右をして、そのままロータリーのタクシー乗り場へと向かっていった。
- 37 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月24日(月)22時01分48秒
「気をつけて来なね」そう言って電話を切った飯田は、顔が真っ赤に染まった二人をチラリと見た。電話の相手が自分たちの想い人であるとは気付いていない様子だ。
ホワンホワンと酔っ払っている、可愛い後輩を飯田は改めて見る。
国民的アイドルの美少女二人が、酔っ払って語り合っている姿は決して見れるものではないだろう。
二人ともまったく酒を飲んだ事がないとは言わないだろうが、決して強くもないはず。
二時間の間でビール五本、ワインを三本空けてしまったのだから、酔っ払うのも無理はない。
次第にお酒が回った二人は、「英語の文法がめちゃくちゃ」だの「水くらいコンビニで買え」だのと、吉澤の悪口を言い合って、別の方向に盛り上がっていた。
- 38 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月24日(月)22時02分43秒
そもそも、初めは恐る恐る、飯田の問いに答えるだけだった。
「吉澤のどこら辺が好きなの?」と聞けば、「優しいところが」と当り障りない答えが戻ってくる。
まだまだ酔っていないと、飯田は遠慮がちな二人にさらにお酒を勧めた。
出されたつまみとお酒を少しずつ口にして、ポツリポツリと話していく。
一時間ほど過ぎた頃、ようやく後藤が心の内を吐き出した。
「だいたいよしこおかしーんだよ、あたしがより戻しても良いよって言ったのに、ケジメだからダメだとか何とか言っちゃってさ。……梨華ちゃん、よしこになんか言ったんじゃないの?」
「……え? ごっちん、抜け駆けしようとしてたんだ……そんなの、ずるいよ」
石川も吉澤とよりを戻そうと目論んでいただけに、後藤に強く言えないのが、弱いというか人の良いところだ。
- 39 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月24日(月)22時03分28秒
「でも梨華ちゃんは、よしこと別れるって言ったんだから良いじゃん」
「それはごっちんがそう言ったから…私も言っただけだもん…」
「ふーん、梨華ちゃんって主体性がないんだね」
「ごっちんが先に「別れる」って言ったんでしょ! …なのに、舌の根も乾かないうちにより戻そうなんて……嘘つき!」
後藤のある意味挑発的にも受け取れる言葉に、石川の語尾も次第に強くなるのを抑えられない。
「だって、別れるつもりなんてなかったもん」
「じゃあなんで別れるなんて言ったの? ごっちんがあそこであんなこと言わなきゃ、私だってひとみちゃんと別れることなかったのに!」
後藤は寂しげな瞳に色変えたが、それは一瞬だった。後藤は悪びれた風もなく飄々と答える。
- 40 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月24日(月)22時04分18秒
「……梨華ちゃんとよしこが別れてくれればそれで良かったんだもん」
「なんで? ごっちんがひとみちゃんのこと好きなように、私だってひとみちゃんのこと好きなのに!」
「……梨華ちゃんは同期がたくさんいるんだから良いじゃん。ごとーは一人だもん」
「そう言う問題じゃないでしょ!?」
二人は対峙して睨み合う。
やり取りを黙って聞いていた飯田は、雲行きが怪しくなったとすかさず二人を宥めた。
「まぁまぁ、二人とも落ち着いて、ね? 結局、二人とも吉澤のことがまだ好きなんだよね」
「………」
張り詰めていた空気をほんの少し緩ませて、二人は小さく頷いた。
「お調子者なひとみちゃんだけど…好きです」
「いい加減なよしこだけど、あたしも…好き」
改めて互いの想いを再確認した二人は、自分たちをここまで悩ませる、いい加減でお調子者な想い人に悔しくなって、グラスに残っていたお酒を一気に飲んだ。
- 41 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月24日(月)22時05分35秒
- ◇
「嘘をつくとき口端を上げる癖を直せー!」
「そうそう! あとさ、眉毛をピクッてあげたりしない?」
「するする! すごく上手く嘘をついてるって自分で思ってるんだよねー」
「そう、ぜーんぶバレバレだぞー! マヌケよっすぃー!!」
後藤が左手に唐揚げを持ち、高々と突き上げて叫べば、石川もそれに続けとおつまみのチーズタラをおもむろに握り、サイリウムの如く左右に振りながら声をあげる。
「ホントはすっごい弱虫で暗いところが大嫌いなくせに、クールぶるなー!」
「そうだ、そうだ! ヘタレよしこーっ!」
「ヘタレオッパイ星人のくせに格好つけるなー!」
「オッパイ星人よしこのアホー!!」
「……でもさぁー、そんなところが可愛かったりするんだよねぇー」
「そうなんだよねー。捨てられた子犬みたいな目をされちゃったらギュってしてあげたくなっちゃうもん」
- 42 名前:昨日の敵は今日の…? 投稿日:2002年06月24日(月)22時06分22秒
ひとしきり吉澤の悪口を言い合って落ち着いたのか、今度は吉澤の愛すべきところをしみじみと語りだした。
「梨華ちゃんはやっぱり話が分かるなー」
「ごっちんこそー」
「今日は飲んで語り合おうね!」
「うんっ!」
吉澤のことがあったせいで気まずくなりはしたが、二人は決して仲が悪かったわけではない。
同じ人を好きになるほど気の合う二人は、気がつけば意気投合していた。
「吉澤は幸せだよねぇ。可愛い二人にこんなに愛されて」
酔っ払い二人の言動を一部始終見ていた飯田は小さく微笑んで、開いたボトルを片付け始めた。
- 43 名前:天然カモンナ。 投稿日:2002年06月24日(月)22時20分16秒
- うpしました。どうにか軌道修正完了…?(w
>23さん
飯田さんなりの考えだったんですが、
うまくまとまってくれそう?なので一安心です。
あとはネガティブ吉をどうにかしないと…(w
>JOYさん
ありがとうございます♪
修羅場…というほどのものではなかったですね(^^;)
あくまでもライトなトライアングルラブストーリーなので(w
>ごまべーぐるさん
いつもありがとうございます♪
爽やか…まではいかないですが、こんな感じに逃げてみました(w
自分の息抜きのために書いた話がこんなに難しくなるとわ…
一体誰が思ったでしょう(苦笑)
>よすこ大好き読者。さん
ワタシもヘタレマヌケな吉が大好きです♪(w
>展開が読めなくて楽しいです。
そう言って頂けると嬉しいです!
あともう少しですが、最後までお付き合いください♪
>いしごま防衛軍さん
飯田さんは少しずれてはいますが面倒見のいい、
とてもイイ人なんです(w
石川さんと後藤さんの対決は非常に肩透かしだったかと…(^^;)ゞ
- 44 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月25日(火)07時37分38秒
- 酔っ払いの二人萌え♪(w)
これでますますラストがどうなるのか分からなくなったなあ。
- 45 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年06月25日(火)15時55分37秒
- >ヘタレオッパイ星人
が、カナーリワラタ^^ツボですた。(w
こんな場所に飛び込まされる吉はどうすんだ??
楽 し み で す 。
- 46 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月25日(火)21時10分01秒
- たしかに(0^〜^0)ってヘタレオッパイ星人だ(w
酔っ払ってる二人にキターイ
- 47 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年06月25日(火)22時49分21秒
- いやーさすが梨華たんとごっちんだ!二人は分かり合えると思っていました。
この後よしこが来てどうなるか楽しみです。
- 48 名前:夜叉 投稿日:2002年06月26日(水)22時33分13秒
- もうっ、自分は2食パンのことが気になって気になって…(笑)。
泥酔の二人の強敵(とも)はどこまで逝ってくれるのか。。。
吉、早く乱入しる!
- 49 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年06月30日(日)21時23分20秒
「……梨華ちゃん…ごっちん………」
吉澤が飯田の部屋に到着した時には、石川と後藤は肩を組み合い、声も高らかに「ザ・ピ〜ス」を熱唱していた。
二人が飯田の部屋にいると微塵も思っていなかった吉澤は、泥酔一歩手前の二人の様子に、ただただ呆然としてしまう。
「あの、飯田さん……なんで二人がここに…?」
「カオリさ、なんとか話が上手くまとまってくれればって思って、二人にお酒飲ませたの。そしたら仲直りしたの。我ながら名案だよね」
飯田は柔らかな微笑を浮かべながら、ウンウンと一人頷く。
掻い摘みすぎた説明にまったく理解不能な吉澤は、「はぁ…」と、溜息なのか、頷いたのか、はたまた聞き返したのか。どうにも曖昧な言葉しか発せられなかった。
ご丁寧に伴奏まで歌い終わった石川と後藤は、顔を見合わせアハハハと意味もなく笑いあう。
大気圏まで突き破りそうな勢いの二人のテンションの高さを見て、吉澤は“もう一生酒は飲まない”と心密かに誓った。
- 50 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年06月30日(日)21時24分29秒
「あ〜、オッパイ星人だぁー」
ようやく吉澤の存在に気付いた後藤が、背後に居た吉澤へクルリと向いて手を振る。それに次いで、石川も「あ〜ホントだぁ」と吉澤へと体を向けた。
二人とも酔っ払っているせいか、まるでやじろべえのように前後左右に体がゆらゆらと揺れている。
ホワンホワンと酔っ払っている姿は可愛いなぁと思うけれど。その可愛さの底面、吉澤はただ何となく背筋にヒヤリとするものを感じてならない。
今日は逃げた方が賢明だと、吉澤の本能が警笛を鳴らす。
- 51 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年06月30日(日)21時25分46秒
「…あの、飯田さん。アタシ…今日は、帰ります」
「なによ、よしこ逃げるの?」
先ほどまでヘラヘラと笑っていた後藤は、酔いを感じさせないはっきりとした声で、吉澤の背中を引き止めた。
「え…いや、そんな訳じゃ…」
「そんな訳じゃないならなんなの?」
滑らかでムラのない高い声で石川が聞く。
……酔っ払ってたんじゃないの?
石川と後藤のはっきりとした声音に吉澤も焦りを隠せない。
救いの手を求めようと、飯田の顔をチラリと見やる。けれど飯田は聖母のような微笑で「吉澤、はっきりと二人に自分の想いを伝えて!」と、ピントが微妙にずれたことを言う。
- 52 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年06月30日(日)21時26分49秒
「大体さ、よしこはどっちが好きなのぉ?」
「そうそう、もういい加減はっきりさせようよー」
「ハッキリしなかったら、みんなここから動けないもん」
「…だから…その、」
二人とも付き合わないって言ったらどうなるんだろう…って言うか、二人ともちょっと怖いよ…。
吉澤は二人のパワーに気圧されて、ほんの数十分前の決意もしどろもどろになってしまう。
石川と後藤はそんな吉澤へお構いなしに詰め寄る。
「よしこは、あたしと梨華ちゃんどっちをとるの?」
「ねぇ、どっちなの?」
- 53 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年06月30日(日)21時28分02秒
恋敵同士が仲良く肩を抱き合い、想い人にどちらを取るかと詰め寄っていくその姿は、冷静に考えてみれば異様な光景この上ないのだが。
二人と一人の間合いがジリジリと縮まっていく。吉澤の額に一滴の汗がツツツと伝う。
もちろん…梨華ちゃんもごっちんも好きだよ…好きなんだけど…。
でも、アタシはこれまでの吉澤ひとみとは違うんだ。変わるんだ。
気がつけば、壁際まで追いつめられていた吉澤は、これまでの自分と決別するために、
「アタシは……飯田さんと付き合う!」
少々近所迷惑なほどの大きな声でそう宣言した。
- 54 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年06月30日(日)21時29分40秒
「「「ええっ!? どうして!?」」」
石川、後藤はおろか、付き合うと告白された飯田自身も、吉澤の突然の宣言に戸惑いを隠せない。
三人は今が夜であることも忘れて、大声で聞き返していた。
「ね、ねぇ、何で突然カオリと付き合うなんて言うの? 吉澤は石川と後藤のことが好きなんだよね? 昨日カオリにハッキリと言ったでしょう?」
酔っ払っている後輩たちの眼が少々怖いのか、さすがの飯田も焦ったように聞く。
「……飯田さんはアタシのことが嫌いですか?」
「…え? そ、そりゃ、吉澤のこと嫌いじゃないよ? でも、突然そんな…」
「突然じゃなかったんですよ、きっと。……覚えてないとは言え、飯田さんと…その、エッチしたわけだし……」
「「ええっ!? 飯田さんと!?」」
それまで何とも言いがたい視線で二人を見つめていた石川と後藤は、吉澤の大告白にまた驚きを隠さず大騒ぎする。
吉澤は騒ぐ二人を尻目に続けて話す。
- 55 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年06月30日(日)21時30分54秒
「酔ってでもなんでも、好きじゃない人とはアタシはエッチしないです。アタシはいい加減でお調子者だけど、それくらいの倫理観はありますよ。……だから、アタシは飯田さんのことも…好きなんだと思います。……梨華ちゃんとごっちんは確かに今でも好きです。大好きです。簡単に忘れる事なんて出来ません……。でも、アタシは生まれ変わりますから。飯田さんだけを見つめる真面目な女になりますから。……きっと、それが梨華ちゃんとごっちんに対しても罪滅ぼしになると…」
「ちょ、ちょ、ちょっと待って! カオリと吉澤、いつエッチしたの!?」
飯田は自分の台詞に悦が入ってる吉澤を強制的にぶち止めた。
自分と吉澤がエッチをしたなど、まさに寝耳に水だ。
「昨夜。……したんですよね?」
「してないよーっ! なんでカオリと吉澤がエッチしなくちゃいけないの!?」
頬をポッと赤らめて恥じたように言う吉澤に、飯田は語尾も強めに否定する。
思いっきり否定された吉澤は、まるで鳩が豆鉄砲を食らったようなマヌケ顔で聞く。
- 56 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年06月30日(日)21時32分05秒
「……へっ? だって…強いって……」
「それは、お酒が強いって言ったの!」
「だって……飯田さんのこと離さなかったって……それにアタシたち裸だったじゃないですか」
「それは、カオリがお風呂入ってたら、吉澤も入るって言い出して裸になって来たの! でも酔っ払ってるし危ないからダメだって言ったら、じゃあ一緒に寝ようって言い出して、裸のまんまのカオリをベッドに連れてきて、そのままカオリのこと離さないで吉澤寝ちゃったの!」
「……じゃあ、アタシは飯田さんに手は出してない…と?」
「手を出すも何も、「寂しいから手を繋いで寝てください」って言って、すぐ寝ちゃったでしょ」
「……ハハ、なんだぁ…一生懸命悩んだのに……バカみたいだ」
吉澤は全身の筋肉がすべて弛緩したかのように、その場にペタリと座り込んで、ハァ…と大きな溜息をひとつ吐いた。
飯田さんとエッチしてなかったか…良かった。
実際のところ、問題はまだまだ解決されていないのだが、まるで梅雨明けの空のように吉澤の心情は次第に明るく晴れ上がっていく。
こういうスイッチの早さが吉澤の良いところであり、お調子者と評価される面なのだろう。
- 57 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年06月30日(日)21時32分54秒
「……でも、嬉しいよ。カオリのこと、真剣に考えてくれたんだね。やっぱり吉澤は真面目な子だよね」
飯田はきつく上げていた目尻を柔らかく下げた。
しかし、一般的に見て本当に吉澤が真面目なのかどうかは甚だ疑問だ。
やはり飯田の感性はほんの少しずれているのかもしれない。
「真面目だなんて、そんな。…当たり前のことですよ」
飯田に褒められたのを真に受けて、やっぱり調子のいい吉澤は、さも当然というように答える。
「ううん、そんなことないよ。石川と後藤のことで悩んで精一杯のはずなのにさ、カオリのことまで真面目に考えてくれたのはすごく嬉しいよ」
「えっ…あっ!!」
- 58 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年06月30日(日)21時33分41秒
飯田が名前を出したお陰で、半ば放置していた二人のことを、吉澤はようやく思い出した。
不穏なオーラを背中に感じ、警報が頭の中でガンガンに鳴り響く。
「生まれ変わるんだって。見てみたいねぇ? 生まれ変わるとこ」
「ねぇー?」
抑揚のない声が、座り込んでいる吉澤の頭上から降ってくる。
今度こそ、この場に居ては危険だと本能で感じ取った吉澤は、スクッと勢いよく立ち上がり、とりあえずエヘへと飯田に愛想笑いを浮かべてみた。
「あの…アタシ、明日は町内会の空き缶回収の日なんで、これで……」
「あ、うん、頑張ってね」
飯田も何ともバツが悪いのか、曖昧な笑みを浮かべて手を振った。
吉澤はショルダーバッグを掛けなおし、ゆっくりと玄関へと足を進める。けれど、そうすんなりと帰してくれるはずもないことは重々分かっていた。
- 59 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年06月30日(日)21時34分36秒
「ひとみちゃん、帰るんなら、私の部屋に一緒に帰ろうね」
吉澤の右腕を、石川がゆっくりと絡める。
「話すことはいっぱーいあるしねー」
吉澤の左腕は、後藤がしっかりと捕まえた。
「あの…アルミ缶とスチール缶の振り分け作業はアタシの仕事だから…帰らないと…」
吉澤の苦し紛れの呟きは、誰に受け入れられることもなく、ただひっそりと夜の闇に飲み込まれた。
- 60 名前:天然カモンナ。 投稿日:2002年06月30日(日)21時49分29秒
- ラストに向けて3色パン問題を解決しました(w
>44さん
ありがとうございます♪
ラスト……本当にちゃんと考えていた通りに終わってくれるのか、
書いているワタシ自身、非常に心配になってきました(爆)
>よすこ大好き読者。さん
先日、自分でこの話を読み返してみたら、
ここの(0^〜^0)はオッパイ星人だという事が
判明しました(w
夜はこれからです…と、言ってみるテスト(w
>46さん
酔っ払いの二人が(0^〜^0)にどういう行動を取るのか。
期待はせずにお待ちいただけたら幸いです(^^;)
>いしごま防衛軍さん
早いうちからこのシーンは考えていたんですよ(^^;)
でも、もうちょっと二人が喧嘩しあってからの方が
良かったのかもしれない…と、今更反省してます(苦笑)
このあと、どうなるんでしょうね。。
まだはっきりと決まってないですが何か?(爆)
>夜叉さん
3色パン問題は非常にあっけない結末になってしまいました(^^;)
読んでくださっている皆様方に非常に肩透かしな結果かと(苦笑)
大トラな二人がこれから頑張ってくれることを私も期待してます(w
- 61 名前:夜叉 投稿日:2002年07月01日(月)09時05分17秒
- んなことねっす。吉の勘違いが解けたところ、ほくそ笑んでますた。
こーゆうのもありですな(ニヤソ これからが楽しみでっす♪
- 62 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月01日(月)18時43分52秒
- 空き缶回収ワラタ(w
いしかーさんとごっつぁんの酔っ払いコンビにキターイ
- 63 名前:理科。 投稿日:2002年07月01日(月)20時42分34秒
- (O;^〜^)<あの…アタシ、明日は町内会の空き缶回収の日なんで、
これで……
流石です!吉澤さん!!
何回も何回もココを読んで爆笑してますた…。
( ´Д`)^▽^)←…恐い(w
- 64 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年07月02日(火)05時32分39秒
- いやーこれでいいと思いますよ。やはりいしごまは最強です。
このまま一気によしこを陥落させろーー!!
- 65 名前:名無し読者。 投稿日:2002年07月05日(金)00時46分50秒
アルミ缶とスチール缶の振り分けは俺に任せろ!
- 66 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年07月06日(土)14時51分00秒
- えーい!もうこのまま三人ぐら(r
さて、オッパイ星人が、どうするのか期待しております。
空き缶回収カナーリツボ!(w
- 67 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年07月08日(月)09時36分23秒
- オパーイ星人(爆
よすは明日ブジ空き缶を出せるのか?
- 68 名前:天然カモンナ。 投稿日:2002年07月11日(木)01時37分03秒
- 更新が激遅ですみません(T▽T;)
ラストまであとわずかですし、絶対に放置はしませんので、
もう数日だけお待ちくださいませm(_ _)m
レスの方はまた後日改めて……(汗
- 69 名前:あおのり 投稿日:2002年07月12日(金)13時44分01秒
- あう!どうなるんだろう!ドキドキ
作者さんの負担かなと思いつつもついカキコ(スマソ
ヘタレよすこがどんな結果を出すのかかなり楽しみでまっております。
早く解決しないと町内会の人に迷惑かけちゃうよ〜(w
- 70 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年07月15日(月)02時59分38秒
- それから一時間後―――。
心配顔の飯田をよそに、酔っ払いの二人は半ば強制的に吉澤を石川の部屋まで連れてきていた。
吉澤は白い肌を青白くさせて、リビングの隅っこに、まさに借りてきた猫のように小さく体を丸めて正座している。
宴もたけなわを当に過ぎて、泥酔大トラ状態を脱した石川と後藤だとはいえ、吉澤の本能がいまだに警報を鳴らしていた。
石川のマンションは都内のど真ん中。目の前は国道。たとえ深夜であろうと車の通りは常にあり、騒音が途切れる事などないはずなのに、今日に限っては物音一つ聞こえやしない。あまりにも静か過ぎて、咳払い一つさえ出来そうにもない。
吉澤はゴクリとつばを飲み込もうとしたけれど、緊張し過ぎて口の中はカラカラに渇いてそれさえも為し得ない。
ほんの数週間前までは幾度となく愛を確かめ合ったこの部屋も、今の吉澤にとって、ただただ居心地が悪いものでしかなかった。
- 71 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年07月15日(月)03時01分14秒
小さく縮こまっている吉澤を暫し見つめていた石川が、「ねぇ」とようやく口を開いた。
静か過ぎるこの居心地の悪い空間を壊してくれたことに、吉澤はホッと胸を撫で下ろす。
…が、石川の発言は、また吉澤を窮地に追い込ませるものでしかなかった。
「ひとみちゃんは、結局どうしたいの?」
「えっ…だから……その…」
「私たちを二股掛けてたうえに、飯田さんまでさ…」
「飯田さんとは何もないよっ」
まさに喉もと過ぎればなんとやら。
結果がすべての吉澤は、“飯田と裸で一緒に寝た”という経緯はすっかり忘れ去り、エッチなどしてないじゃないかと、心外だと言わんばかりの口調で答えた。
けれど、石川とて負けてはいない。畳み掛けるようにさらに言う。
- 72 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年07月15日(月)03時03分19秒
「何もなかったってのは結果論。酔っ払ってたとは言え、お風呂に一緒に入ろうとしたり、裸で一緒に寝たのには間違いないでしょ。それに、何かあったときには責任を取るつもりだったんだよね?」
「う……まぁ…そうだけど……それは…あの、今までのいい加減な自分とさよならするために…責任を取ろうと……」
「そんなの身勝手すぎるよ。ずっと…初めて会ったときからひとみちゃんのことが好きだった私の気持ちはどうなるの? 確かにあの日、別れるって言ったけど…私がひとみちゃんのことまだ好きなのは分かってたはずだよ? それなのに、なんでそんな無神経なこと出来るの?」
「…それは…その………ごめんなさい」
元々アドリブの利かない吉澤は、あれほどスラスラと紡ぎ出せていた嘘を吐くことさえもまったく出来ず、素直に謝った。
「飯田さんはちょっとズレてるところがあるけど、ひとみちゃんに優しいし綺麗だから、付き合ってもいいかなぁって気になったんじゃないの?」
「ちがうよ…」
石川の理路整然とした口振りに、吉澤は否定するだけで精一杯だ。
- 73 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年07月15日(月)03時05分07秒
酔っ払ってたんじゃないの…?
吉澤は背中に冷たいものを感じつつ、恐る恐る石川を見やった。
よくよく見てみれば、頬は赤く染まっているし、目の焦点はどことなくぼやけているようにも見えた。
石川はそんな吉澤を尻目にさらに続けた。
「結局ひとみちゃんは、自分の思うようになる相手なら誰でも良いんだよね」
「そんなことないって! アタシは今だって梨華ちゃんとごっちんが好きだよ」
「なら、どうして飯田さんと付き合おうなんて思ったりするの?」
それまで黙って事の成り行きを見つめていた後藤がようやく口を開いた。
はっきりとした口調で吉澤を問詰めようとする後藤の瞳も石川と似たようなものだ。
- 74 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年07月15日(月)03時07分37秒
「それは…その…」
「あたしか梨華ちゃんと寄りを戻そうとすれば、どっちとでも角が立つから、別れなくちゃマズイだろうって思ったんでしょ? でも、一人でいるのは寂しい。そこに偶然にも都合よく飯田さんが現れたから、じゃあそっちに移ればいいかってところでしょ?」
「アタシは生まれ変わろうと……ただそれだけで…その…」
吉澤は否定する声も弱々しく、俯いてしまう。
何を言ってもヤブヘビな気がするし、上手い言葉も見つからない。
確かにどちらを選んだとしても角が立つのは間違いない。飯田の事にしてみても、邪な考えがなかったかと言えば、あったような、なかったような、曖昧なところで。寂しいからだろう、と言われてみればそうなのかもしれない。
大体が根が単純おバカな吉澤は、次第にそんな気がしてきた。
「よしこは生まれ変われないよ、きっと。いつまで経っても、ずるくて、タラシで、ヘタレなまんまだと思う」
「そんな身も蓋もない言い方しなくたって…」
皮肉たっぷりに言われたと思った吉澤は、恐る恐る顔を上げた。
けれど、後藤の表情は冷めたそれとは違い、どこかいとおしいものを見る眼差しで、吉澤を見つめている。
- 75 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年07月15日(月)03時09分16秒
「……しょうがないんだよね」
後藤はハァ…と、諦めたようなどこか悟りにも似た溜息を一つ吐いた。石川も「うん、しょうがないんだよ」とそれに同意する。
石川と後藤の二人だけで「しょうがない」と納得されても、吉澤には何の事やらさっぱり分からない。
「「ずるくてタラシでヘタレでも、好きなんだからしょうがないよ」」
台本でもあるんじゃないのかと思いたくなるほど、石川と後藤は寸分の狂いもなく、きょとん顔の吉澤へハモるようにそう言った。
まだ二人は自分に好意があると分かってはいたけれど、この状況でこんな風に改めて告白されると思っていなかった吉澤は、思い掛けない好転に、ほんの少しだけホッと胸を撫で下ろした。
「…梨華ちゃん、ごっちん……あの、アタシは二人のことが好きだよ」
やはりどこかノーテンキな吉澤は、いまだに脳内で危険警報が鳴り響いていることにもすっかり忘れ、ヌケヌケとそう言う。
だから、そういうところが「しょうがない」と言われるのだと、まだ気付かないようだ。
- 76 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年07月15日(月)03時10分58秒
「……でもね、どんな理由があったにせよ、あたしでも梨華ちゃんでもなく、飯田さんを選ぼうとしたのはやっぱり許せないの」
後藤はトロンとしていた目尻をほんの少しきつく上げ、、吉澤の右脇にゆっくりと腰掛けた。
「…だから、二度とこんな事がないように、お仕置きしないとね」
声だけを聞けば、とても柔らかくて優しい声色だったけれど、石川の台詞そのものはドキリとするものでしかない。
石川は吉澤の左脇に腰を下ろすと、薄い細い左の手のひらを吉澤の右頬にそっと這わした。
「り、梨華ちゃ……」
「とりあえず私たち以外に目を向けるような事は、ないようにしてもらわないとね」
後藤は妖しくもあだめいた瞳を輝かせ、吉澤の白く長い首筋に噛み付くようにキスをする。
「…あっ、ごっちん……」
まるでメドゥーサに睨まれたように固まってしまった吉澤は、自分がまだ崖っぷちの先端にいたことをようやく思い出したのだった。
- 77 名前:天然カモンナ。 投稿日:2002年07月15日(月)03時22分47秒
- 短めですが、更新しました。
更新が遅れてしまい、本当に申し訳ありませんでしたm(_ _)m
>夜叉さん
ありがとうございまっす♪
ワタシが今回のお話で一番書きたかった部分が、
実は次回更新分だったのですと言ってみるテスト(w
>62さん
ありがとうございます♪
次回更新分で酔っ払いコンビがご期待に添えるかどうか、
チト心配ですが(w、よろしければまた読んでやって下さい♪
>理科。さん
作者と(0^〜^0)の苦し紛れの言い訳、楽しんで頂けて何よりです♪
酔っ払いコンビは、まだまだ吉を攻めることでしょうと言ってみるテスト(w
- 78 名前:天然カモンナ。 投稿日:2002年07月15日(月)03時38分46秒
- >いしごま防衛軍さん
確かにここのいしごまはある意味最強かと思われます(w
次回、吉はいしごまに陥落されてしまうのか?こう御期待!(w
>名無し読者。さん
( ´Д`)^▽^)ノ<ぜひぜひ!よろしくお願いします♪
振り分け作業はアタシの仕事なんで…>(0T〜T0)
>よすこ大好き読者。さん
オッパイ星人が、どうするのか?というよりも。
酔っ払いコンビが何かしでかしそうなヨ・カ・ン(はぁと)
夜は長いですからね♪(w
>ごまべーぐるさん
明日の空き缶の心配より、(0^〜^)が明日の日の目を見れるのか?
作者もほんのちょっぴり心配です(w
>あおのりさん
負担なんてとんでもないです!ご感想、ありがとうございます♪
ヘタレ(0^〜^)はどこまで逝ってもヘタレなような気がして
ならない今日この頃です(w
ご近所付き合いは大切なんで、早く解決しないとマズイですよね(w
- 79 名前:JOY 投稿日:2002年07月15日(月)19時23分11秒
- 更新お待ちしてました。
随分お忙しそうですが、作者さんのペースで進めていってください。
またーりお待ちしております。
石川さんと後藤さんの頑張りに期待してます(w
- 80 名前:名無し。 投稿日:2002年07月15日(月)19時49分15秒
- こ、この展開は!!! 期待しちゃうぞ(W
- 81 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月16日(火)19時56分40秒
- この展開は。。。期待しまくり♪(w 作者さんがんがって
- 82 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年07月18日(木)12時49分19秒
- この展開は!!! 期待しちゃう人3号(w
- 83 名前:慎吾 投稿日:2002年07月22日(月)09時40分23秒
- 初めて読みました。
おもしろいですね。作者さんがんばってください。
- 84 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年07月23日(火)13時34分17秒
- 期待4号参上!
ラジオ体操などしてマターリ待つとします。
がんがってください。
- 85 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月27日(土)14時52分00秒
- 期待5号(w
ゆっくりマターリお待ち申し上げております。
- 86 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年07月30日(火)17時21分38秒
- 吉澤の首筋にキスをした後藤は、顔を離すと素早く吉澤の後ろへと移動した。
吉澤の両脇から自分の腕を通し、抱きかかえるように座ると、Tシャツの上から彼女の胸に触れた。
「ごごごごごっ、ごっちんっ、やめてよっ」
いつもならば後藤の立場にいる吉澤は、落ち着かない自分の体勢に体を捩って逃げようとする。
けれど、腕力ならばメンバー内1、2を争う後藤にしっかりと羽交い絞めにされてしまい、それも叶わない。
後藤は慌てる吉澤に構わず、半ば強引にTシャツを脱がさせると、爽やかな夏色のブラと白い素肌が現れた。
「ひとみちゃんの肌ってやっぱり綺麗だね。羨ましいな」
左脇で微笑みながら見ていた石川は、吉澤の素肌を見つめて、ほんの少し眩しそうな顔をする。
- 87 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年07月30日(火)17時22分21秒
吉澤の両足をひょいと左右に割って、ぽっかり開いたその空間にちょこんと座った。
白く滑らかな吉澤の柔肌に石川の健康的な肌色の手がすぅっと伸びる。石川の両手は吉澤のブラのフロントホックに一直線。
白と黒のコントラストが目に引いて、吉澤はドキリと慌ててしまう。
「りっ、梨華ちゃんっ!…………あんっ…ごっち…」
吉澤のブラのホックにかけた石川の手の下には、何かを確かめるような動きの後藤の手のひらが吉澤の肌を撫で回す。
くすぐったいのか、感じたのか。それすらも分からないほど、思わず上げてしまった自分の高い声色が恥ずかしくて仕方がなかった。
吉澤のその声音に石川は満足そうに微笑んで、ホックをパチンとはずす。
その瞬間に現れた吉澤の小ぶりだけれど形の良い胸に、後藤がすかさず触れる。
後藤はいつも自分が吉澤に攻められるように、胸を手のひらにすっぽり包み、柔らかく円を描くように揉みしだいた。
「ぁんっ…」
「あはっ、よしこ、可愛い声だね〜。今日はたっくさん可愛い声を聞かせて貰うからね」
- 88 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年07月30日(火)17時23分13秒
梨華ちゃん、ごっちん…見事な連係プレーだね……いつの間にそんなにコンビネーションを磨いたのさ……つか、二人とも…なんでそんなに楽しそうな顔してるのさ? すっげー怖いよ……
吉澤はドウデモイイコトに感心して、自分の置かれた現状に冷や汗をかく。
頼りなげなその表情には、ほんの数週間前までのタラシな吉澤の片鱗など見られない。
吉澤のヘタレなその瞳は、酔っ払った二人にはとても愛らしく映るらしく、もっともっと苛めたい気分になった。
「ひとみちゃん、可愛いね」
石川はそう呟くと吉澤の両頬を挟んで、不安げに揺れる彼女の唇に自分のそれを落とした。
チュッチュッと、羽根のように軽いキスを繰り返す。
石川自身、酔っているせいもあるのだろうか。唇を重ねるごとにそのキスは軽いものから色付いた激しいものへと様相を変えていく。
- 89 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年07月30日(火)17時23分54秒
「んっ……んぅっ………り……か…」
喉の奥で喘ぐような声しか上げられないほど、きつく舌を絡め取られた吉澤は、その激しさに痛みさえ感じてしまう。その痛みは決して不快なものではなく、脳の奥をシビレさせるような痛みだった。
吉澤は息もつげないほどの石川のキスに眉根を寄せて、どうにか抗おうと石川の両肩に手のひらを当てた。
石川を押し戻そうと力を入れてみたけれど、その度に後藤の指が吉澤の胸の頂を弾いて邪魔をする。体がビクンと揺れて力が抜ける。
「んっ…ぅっんっ」
熱い石川の舌が吉澤の口内を掻き回すうちに、吉澤もいつしか石川のそれを求めていた。気がつけば、腕も石川の背中に回していた。
石川は求め出した吉澤に意地悪するように唇を解放した。突然離された吉澤の唇は、明らかに戸惑いと寂しさが混然とした色を見せた。
すると後藤は、こっちも忘れないでとばかりに敏感に固く尖った吉澤の頂をギュッと摘んだ。
- 90 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年07月30日(火)17時25分17秒
「やっ…あっ…ごっちんっ……」
コリコリと音が立ちそうな後藤の捏ねくり方に、思わず声を上げてしまう。
その気になっていた意識が自分の声で引き戻された。
発せられる音は普段より2オクターブほど高い。
吉澤はちょっとだけ悩みだった低い声質も、今じゃなんだか懐かしい気分になっていた。
オカシイ、コンナノジブンジャナイ。
石川と後藤に襲われる―――。
それは生涯絶対にありえないと思っていたシチュエーションだった。
お気楽かつどんな状況にも基本的にすぐ順応してしまう、適応性バッチリの単純人間吉澤は、このまま3人で行為に及ぶのが決して嫌なわけじゃない。
むしろ有りの意向ではあるのだけれど。
それは自分が攻める立場である時のみ有効なわけで。
今のような、強制的受身冷凍マグロな状態は、全くもってイタダケナイ。
- 91 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年07月30日(火)17時25分53秒
元々、攻めたてながら相手の感じる顔を見るのが好き(趣味が悪いと石川に批難轟々)な吉澤は、自分が受け身な体勢を取らされているのが、ただ不安でしょうがなかった。
吉澤は、好奇心と不安な心の挟間で揺れている、まるで予防接種の順番を待っている小学生のような表情で二人を見る。
カラカラに渇いた喉を湿らすために無理矢理ツバをゴクリと飲んだ。何だか喉がとっても痛い。
「何だか喉が痛くて風邪っぽいので…あの、お仕置きは次の機会にどうぞ宜しくお願い致します」
使い慣れない敬語を使って、やんわりと今日のお仕置きの辞退を申し上げる。
「あらあら大変、風邪ですって。それじゃ診察しないとね」
「じゃ、診察するために下も脱ぎましょうねー」
石川は吉澤の額に手を当ててニコリと笑う。
後藤は吉澤のジーンズに手を伸ばし、すかさずボタンをはずした。
優しい物言いとは裏腹に、物凄く怖いことを言っている。
何を言ってもヤブヘビだよ…。
ガックリ肩を落とした吉澤は、ドウニデモナレと半ば自棄になりながら、素直にジーンズを脱がされた。
- 92 名前:天然カモンナ。 投稿日:2002年07月30日(火)17時30分07秒
- 短めですが、更新しました。
こんな駄文をお待ちくださっている奇特な方々がいらっしゃるというのに、
更新が激遅で本当に申し訳ございませんm(_ _)m
次回更新は土曜か日曜に出来ると思います。
あと2回(1回かも…)の更新で終わりですが、よろしくお願いします。
- 93 名前:天然カモンナ。 投稿日:2002年07月30日(火)17時42分52秒
- >JOYさん
相変わらず遅い更新ですみません。
皆様の暖かいお言葉に甘えて、かなりのんびりペースになってしまいましたが、
ラストまでわずかなので、がんがって終わらせたいと思います。
石川さんと後藤さんの頑張りはきっとこれからです(w
>名無し。さん
期待してくださったのに、今回はこんな感じになってしまってすみません(w
次回更新分では、石川さんと後藤さんがその期待に応えてくれることでしょう…
と、言ってみるテスト(w
>81さん
ありがとうございます♪
夜はまだまだ長いので、二人には頑張ってもらうことにします(w
>よすこ大好き読者。さん
( ´ Д `)<ンアーガンガッテヨシコヲセメルヨー
いしごまコンビの診察はどんなものになるのか…書いてる作者も分かりません(w
- 94 名前:天然カモンナ。 投稿日:2002年07月30日(火)17時48分23秒
- >慎吾さん
こんな駄文を目にとめて読んでくださってありがとうございます♪
ラストまであとホントにわずかですが、良かったらお付き合いください。
>ごまべーぐるさん
(0^〜^)ノ□<ラジオタイソウ カイキンショウデ ノートモラタYO!
温かいお言葉ありがとうございます。
ごまべーぐるさんを見習ってがんがりたい今日この頃…(w
>85さん
おお!こんなにも期待してくださる方がいらっしゃるだなんて!
温かいお言葉、本当にありがとうございます!
いつまでもこんな駄文をお待たせするわけにはいきません。
この老体にムチ打ってなるべく早く更新できるようにがんがります!
- 95 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月31日(水)13時39分14秒
- と、とうとう吉澤さんが落ちる日がっ!?
続き激しく期待!ハァハァ
- 96 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年07月31日(水)20時09分15秒
- 診察(・∀・) イイ!
どんな 検 査 が行われるのか、楽しみです。(w
- 97 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年08月04日(日)14時56分09秒
「ハイ、パンティも脱いじゃおうねー」
「ちょ、ちょっと待ってよ…アタシ一人だけ裸なのは…」
吉澤のパンティに手をかけた石川の手を遮るように、吉澤が異論を唱えた。
どうせエッチをするのなら、一人裸のマヌケな構図はご免被りたい。
「ひとみちゃん、なに勘違いしてるの? これは、あくまでもお仕置きだよ?」
「そうそう、愛を確かめ合う行為とは、ちょっと毛色が違うよねぇ?」
石川と後藤は顔を見合わせ、ニヤニヤと笑いながら言う。
「そ、そんなのイヤだよっ! それにアタシ一人だけ裸にさせるなんて、すっげー悪趣味だよ!」
「慌てた顔も可愛い…こういうの、すごく癖になりそう」
慌てていて視線も定まらない吉澤の右胸の頂を、石川は唇で挟み込んだ。
硬く尖ったピンク色の豆をパクリと咥え、舌でペロリ、時折カシカシと歯で押しつぶす。
- 98 名前:天然カモンナ。 投稿日:2002年08月04日(日)14時57分21秒
「…っ…やめっ………あっんっ…」
様々な刺激を矢継ぎ早に与えられ、吉澤は背筋に電流を流されたように、ビクンビクンと痙攣が走った。
感じた瞬間毎に浮く腰のタイミングに合わせて、後藤は吉澤のパンティを少しずつずり下げる。
その後藤の手を止めようと吉澤が手を伸ばしたその瞬間、石川が赤く充血しだした胸の頂をきつく噛み、そのまま歯で引っ張って、それを阻止した。
「ヒイッ…ツッ…」
吉澤は引きつった声をあげる。伸ばした手はもちろんおろそか。
後藤は吉澤のパンティを太腿まで一気にずり下げた。
胸から顔を離した石川は、バトンタッチとばかりに吉澤のパンティに手をかけた。
それに気付いた吉澤は、このまま素直に下ろさせてたまるかとばかりに太腿に力を入れて、膝を閉じようと試みた。
けれど、後藤が石川のサポートするべく胸に手を這わせ、耳たぶを甘噛みする。
ピクンと感じた吉澤は、石川に向けていた意識を“つい”後藤に移した。当然ガードも甘くなる。
石川は容易にパンティを脱がした。
- 99 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年08月04日(日)14時59分08秒
「ああっ!」
「フフッ、とっちゃったぁ」
石川は吉澤のパンティをヒラヒラさせて弾み声。
一人裸の羞恥心と、なすすべない無念が相まって、吉澤はガックリうな垂れる。
所詮2対1。タッグを組んだ二人のパワーは予想外に果てしない。形勢はいまだ不利。
快感に溺れたい気持ちはもちろん無くはない。
けれど「タラシの吉澤」と呼ばれたプライドとほんのわずかな理性がそれを押し留める。
「…も、止めようよ…アタシだけ一方的にやられるってのは…愛を感じないよぉ」
弱々しく情けない吉澤の声。
当惑したぎこちない笑みを浮かべて、今更ながらの逃げ腰。
この状況で逃げられる訳がない。そんな事は吉澤も先刻承知。
それでも逃げたくなる不敵な二人の微笑み。
普段ならば、天使の微笑とさえも思わせる二人の笑顔も、今の吉澤にとっては、イタズラな光に満ちた小悪魔の微笑としか思えなかった。
- 100 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年08月04日(日)14時59分52秒
「言ったじゃない。これはお仕置きだって、ね?」
「そう。またの名を診察?」
嬉々として言う石川と後藤の表情は、まるで楽しいオモチャを与えられた子供のようにイキイキとしている。
内に秘めたやる気マンマンな不穏なオーラがとても怖いと吉澤は思った。
「ハイ、それじゃ梨華先生、診察お願いしまーす」
ほんの一瞬の気の緩みが命取り。
後藤は楽しげにそう言うと、吉澤の両太腿に手をかけて、一気に左右へと割った。
子供にシーシーと取らせるそのスタイルは、吉澤にとっては羞恥の極み。
「ヤッ! イヤッ! ごっちん、お願いだからそれだけはやめてっ!」
あまりの恥ずかしさに目に薄っすら涙を溜めて懇願するも、吉澤の『お願い』に気を良くした小悪魔たちは、尚もエスカレートする。
石川は開かれた扉にググッと近付き覗き込んだ。
ほんのり色付いたピンク色のそこは、すでに蜜汁で湿っていた。
- 101 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年08月04日(日)15時01分01秒
「お熱があるのかなー、ずいぶん汗を掻いてますねー」
ほんの少し芝居じみたその口調は、相変わらず棒読み気味だったけれど、そんな事を気にしている場合ではない。
「イヤーッ! 梨華ちゃん、ヤメッ!! そんなこと言わないのっ」
吉澤は悲鳴のような喚き声を上げて、イヤよダメダメと身を捩る。
必死で開かれた足を閉じようと試みるが、後藤にガッチリ抱えられ、石川にしっかり抑えられ、それも叶わない。
「ちょおっとお熱測ってみましょうねぇ」
石川はそう言うと、吉澤のピンク色の挟間に両手をあてて更に左右へ開いた。
生暖かく湿っているそこに、細い指を一本ツプリと差し入れる。
難なく石川の指を飲み込んだ吉澤のそこから、トロリと蜜汁がにじみ出てきた。
「ん、やっ…あぁ…あぁ…」
自分たちの腕の中で不安と快楽に怯えている吉澤の姿を見て微笑んで、後藤がからかいの言葉をかける。
- 102 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年08月04日(日)15時02分26秒
「梨華先生、吉澤さんのお体の具合はどうですか?」
「うーん、すごーく熱いですねぇ。この奥はどうかな?」
石川はそう言うと、内部を探るように指を蠢かせた。
一点の硬いシコリを探り当て、指の先をクリッと曲げる。指先の刺激に吉澤の体がビクンと跳ねた。
「あぁんっ!! あっ…あぁ…」
吉澤は顔を真っ赤に染め上げて、顔を横に背ける。
まだプライドが残っているのか、唇を薄く噛み締めていた。
後藤は恥ずかしがる吉澤が堪らなく愛しいと、吉澤の左頬にチュッとキスをした。
太腿を抱えていた手を離し、吉澤の胸に優しく柔らかく触れ、白いうなじに唇を這わす。
石川は尚も吉澤の中をかき回す。赤く膨れ上がった突起を後藤が擦る。
4本の腕が絶え間なく吉澤の体を攻め立てた。
「アアッ…り、かちゃ…ごっ…ち、ん……んっあっ…」
- 103 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年08月04日(日)15時03分23秒
吉澤は体がビクリビクリと揺れるたびに、一歩、また一歩と、異世界へ踏み込んでいくような不思議な感覚に陥った。
二人とも…上手いよ…何だかもう、抵抗するのも疲れちゃったよ…
根が単純お気楽人間、良い言い方に変えればプラス思考の吉澤は、もういいやとばかりに、全身の筋肉を弛緩させた。
吉澤は、ちくしょー覚えてろよぉと密かにリベンジを誓いつつ、目の前にチラついた、快楽の世界を待ち望んでいる節が多少見え隠れしたのは否めなかった。
石川と後藤は抵抗を止めた吉澤を優しく床に横たわせ、その両脇に二人も横たわる。
そして二人顔を見合わせて「私たち二人でイッパイイかせてあげるからねぇ」と、意地悪な瞳を輝かせて吉澤に言った。
- 104 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年08月04日(日)15時04分46秒
逃げられない状況と、ありえないと思っていたこの構図に、吉澤の瞳に不安な色が蘇える。
それを見た石川は満足げにニヤリと微笑んで、吉澤の唇にチュ…とキスを落とした。石川と立ち代りに後藤も吉澤にキスをする。
石川と後藤は吉澤の下肢を左右に大きく割ると、先ほどの愛撫で十分に濡れそぼった吉澤の秘部の挟間に互いの人差し指を押し当てた。
ゆっくりと吉澤の最奥に二人の指が忍び込まれる。
待ち侘びていたように、吉澤の膣は二人の指を締め付けた。
「あはっ、よしこの中、すごく熱くてきついね」
「フフッ、ひとみちゃん、気持ち良さそう」
「恥ずかしい…から、そ…んな風に、い、わないで……あっ…ん…ぁ…やぁ…あ」
吉澤は言われた言葉に体が震える。恥ずかしさに思わず身を捩った。
二人の指が抜き差しを繰り返す。その動きは吉澤の頭の中まで掻き回すようだった。ジンジンと熱さが吉澤の膣内を満たしてくる。
「あっ…あん…ん…んっ……あっ…」
- 105 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年08月04日(日)15時06分11秒
指の動きにあわせて次第に吉澤の腰が動いた。
二人はせわしなく指を操りながら、吉澤の感じる顔をジッと見つめて楽しんでいる。
「あ…く、しゅみ…だ…よ…」
吉澤は自分を見つめる二人の視線に耐えかねて両手で顔を覆い隠した。
人の振り見て我が振り直せとはよく言ったもの。石川が嫌がる理由がよく分かる。
身を震わせながら、吉澤はそんな事を考えていた。
「あぁっ、あっ……はぁっ、あんっ、あっ、あっ」
二本の指が中で別々の動きを見せる。二人は狭い膣内を広げるように動かした。
クチュクチュと卑猥な音が室内に響き渡る。
更に感じる場所を擦られて、吉澤の頭は弾けてしまいそうになった。
二人の指は次第に吉澤の理性を奪い取っていった。
- 106 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年08月04日(日)15時07分10秒
「ひとみちゃん…気持ち、良い?」
「あっ、んっ…んっ…あぁんっ」
「ちゃんと答えないと止めちゃうよ?」
指の抜き差しをピタリと止めた。
「あっ……」
切なく眉を寄せ、開かれた唇から艶のある声が漏れた。
本人の意思と相反して、別の生き物のように満足げに収縮を繰り返す自分の膣内が恥ずかしいと思っていたのはほんの数分前のこと。
今は浅ましいほど体が二人の指を欲している。
「……けて…」
「ん? 聞こえないよ?」
「ちゃあんと言わないと、このまま止めちゃうよ」
二人は天使のような微笑で冷たい言葉を吐く。
吉澤は荒い呼吸を整わせ、乾いた唇を舌でペロリと舐めた。
その仕草が思いがけず淫らで石川と後藤はドキリとする。
そして吉澤は口を開いた
「きもち…いい、から……つづけて…」
- 107 名前:どっちにするの? 投稿日:2002年08月04日(日)15時07分57秒
もういいよ、気持ち良ければそれで良いよ…
だから、この熱をどうにかして………
縋るように見つめた瞳は潤んでいた。
二人は満足げな笑みを浮かべて、抜き差しを再開した。
石川が吉澤の固く尖った胸の突起を舌で吸う。後藤は空いている手でもう片方の胸の突起を捏ねた。
更に二人は抜き差しの速度を速める。吉澤はビクビクと震えながら、切ない喘ぎを漏らした。
「あぁっ、ああぁ…あぁーっ、あっ、んっ、んっ……」
絶頂の瞬間、膣奥がビクビクと痙攣した。
頭はピンク色に霞み、吉澤はもう何も考えられなくなっていた。
- 108 名前:天然カモンナ。 投稿日:2002年08月04日(日)15時13分45秒
- 中途半端なエロシーン、更新しました。
いつもよりかは更新量が多いんじゃ…?と言うのは気にしないでください(w
>95さん
期待してくださったのに、相変わらず中途半端で申し訳ありませんでした(^^;)
大したシーンではないのですが…エロを書くのはパワーを使いますね(w
>よすこ大好き読者。さん
診察、大したこと無くてスミマセン…(^^;)
やはりワタシはエロを書くより読むほうが好きです(当たり前)
萌えられない駄文でスミマセンでした。
- 109 名前:名無しさん 投稿日:2002年08月04日(日)20時14分19秒
- 中途半端なんてとんでもない!
存分に楽しませてもらいました。
吉受けも(・∀・)ノ イイ!!
- 110 名前:名無し読者 投稿日:2002年08月04日(日)21時33分41秒
- >109
作者様が、sageでお願いしますって言ってるんだから
sageる様にしましょうね。楽しみにしている読者から一言でした。
- 111 名前:名無し読者 投稿日:2002年08月04日(日)23時33分20秒
- …やばい、可愛いわ吉澤。
期待してます。頑張って下さい!!
- 112 名前:名無し読者 投稿日:2002年08月05日(月)19時18分36秒
- 85年トリオはやっぱりいいなぁ・・・
どこかほのぼのとした三角関係ももうすぐ終わりなんですね
淋しいですが、続き楽しみに待ってます
- 113 名前:名無し読者 投稿日:2002年08月05日(月)22時54分56秒
- いしごま、いつのまにこんなコンビネーションを磨いたのやら(w
めちゃいいです!
- 114 名前:あにき(爆)。 投稿日:2002年08月07日(水)22時38分59秒
- ほくそ笑みながら読んでしまいました(笑)。
さすが作者様です、sageるまでお待ちしてます。
- 115 名前:パーフェクトトライアングル 投稿日:2002年08月09日(金)18時23分35秒
それから数日後―――。
「で、その後の経緯はどうなの?」
テレビ局内の受付ロビーと楽屋入り口のちょうど中間点にある、小さな休憩所。
吉澤の勘違いとは言え、誤解を招くような行動の一端を担いで、石川、後藤の両名の逆鱗に触れてしまったことに責任を感じていた飯田は、収録が終わってそそくさと帰ろうとしていた吉澤を偶然見つけ、思わずここへ連れてきていた。
先ほどバラエティ番組のADと思しき人物が、缶ジュースを飲み干して出て行ったきり、他には誰も入ってこない。
番組スタッフたちが廊下をせわしなく走り回っている、落ちつかない場所ではあるけれど、反対にそういった場所の方が話しやすいだろうと考えながら、飯田はすぐ脇のソファに腰を浅く掛けている吉澤に声を掛けた。
「………どうもこうもないですよ…」
数日前まで見せていた、落ち込んだ表情とはまた一つ色が違う。
- 116 名前:パーフェクトトライアングル 投稿日:2002年08月09日(金)18時24分49秒
「何かあった?」
「実は―――」
吉澤は、飯田の部屋から二人に連れ出されたその後の成り行きをすべて打ち明けた。
酔っ払っていた二人に責められたことと、いい様に攻められたことを、ほんの少し苦々しげに。
飯田は初めこそは、心配げに、気の毒そうな面持ちで話を聞いていたものの、吉澤が大まかに話し終えた頃には、目を細め、にこやかに頷いていた。
「……で、今すぐどちらかを選ぶ事が出来ないなら、今はそれでも良いって」
「そっか。良かったねぇ、上手くまとまって」
「ナニ言ってんですかぁ、全然良くないですよぉ……アタシ、ホントに飯田さんと付き合えば良かった…」
「なんでぇ? 石川と後藤にそれだけ想われてるってコトっしょ?」
「そりゃあ、愛されてるとは思いますし、アタシだって二人のことは好きですけど…」
愛されてるって意味合いが少し変わったような気がするよ…と、吉澤は心の中で呟いた。
- 117 名前:パーフェクトトライアングル 投稿日:2002年08月09日(金)18時26分46秒
飯田は吉澤の言葉にニッコリ笑って言う。
「だったら良いじゃん、雨降って地固まるってヤツだね」
「何が固まったんだか分かんないすけど……確かに、二人のイヤ〜な結束力は固まりましたね……」
ハァ…と溜息をついた吉澤の表情は暗に疲れを見せていた。
二人に振られたことであれほどまで落ち込んでいた吉澤の姿は、もうそこには無かった。
どこか何かに怯えた風に見えて、飯田はハテ?と首を傾げた。
「結束力が固まったって、どういうこと?」
「……自分たちを同じ条件でじっくり見つめて、それから選んで欲しいって言い出したんですよ」
「答えになってないと思うけど…まぁいいや。同じ条件って…?」
「…ですからぁ、」
吉澤がそう言い掛けたときだった。
- 118 名前:パーフェクトトライアングル 投稿日:2002年08月09日(金)18時27分41秒
「あーひとみちゃん、ここにいたんだぁー」
「よしこ、探したんだよぉー」
線の細い、ちょっと甲高く弾んだ声が小さな休憩所の中に響き渡った。先の声より2オクターブほど低めでちょっと間延びした声もそれに続く。
背中に掛けられたその声に、必要以上にビクッと体を震わせた吉澤は、3分の1ほど残っていたジュースをグッと一息で飲み干して、手のひらの汗まで分かるような焦り顔をしながら席を立った。
「あ、あの、あ、明日は生ゴミの日なんで早めに帰ります」
半分は諦め顔の吉澤も、とりあえずそう言わずには居られない。
こんな陳腐な言い訳で逃げられるものなら、ぜひとも逃げたかった。
「ナニ言ってるの、ひとみちゃん。今日は新しい部屋を決めに行くんだからダメに決まってるでしょ?」
吉澤を見つめる瞳が、まるで駄々をこねる子供をあやす母のような石川。
- 119 名前:パーフェクトトライアングル 投稿日:2002年08月09日(金)18時28分33秒
それに次いで、アハッと満面の笑みを浮かべて後藤も言う。キラリと輝く瞳には、どこか意地悪めいた色を浮かばせていた。
「そうそう、あたしたちで三人暮らしさせて貰えるように社長に直談判してきたの無駄に出来ないでしょ?」
「そんなの…二人で勝手に決めただけで…アタシは…」
もごもごと、いつもより更に曖昧な、くぐもった口調で吉澤が異論を唱えたが、爛々と心も体も弾んでいる二人の耳には届かなかった。
「これから忙しくなるねー」
「よしこの引越しの時は、あたしたちがちゃあんと手伝ってあげるからねー」
「ねー」と顔を見合わせ、肩を組む勢いで話す二人を見ていた吉澤は、背筋に氷を当てられたように身震いをした。
- 120 名前:パーフェクトトライアングル 投稿日:2002年08月09日(金)18時29分55秒
「「さ、そろそろ行こっか」」
吉澤の右腕を石川がしっかり握り、左腕を後藤がガッチリ掴むと、半ば強引に引きずる様に吉澤を休憩所から連れて行った。
廊下の遠く向こうから「飯田さん、助けてくださーい!!」と男前キャラも台無しの情けない声色で、助けを呼ぶ声が聞こえてきたけれど、飯田はにこやかな笑顔のまま、
「吉澤、三本の矢は折れないんだよ。……うん、最強の3人だね」
やはりどこか調子のずれていることを呟きながら、吉澤が片付け忘れた空き缶を、カランとゴミ箱に投げ捨てた。
吉澤の当初の思惑とはまったく別のところで、万事丸く収まったラブトライアングル。
一風変わった恋のレースは、各人の不安と期待が絡み合い、また、ここに始まった。
- 121 名前:パーフェクトトライアングル 投稿日:2002年08月09日(金)18時30分59秒
終わり?
- 122 名前:天然カモンナ。 投稿日:2002年08月09日(金)18時40分47秒
- パーフェクトトライアングル、ラストを更新しました。
こんな駄文に長い時間お付き合いくださった奇特な皆様、
本当にありがとうございました。
ラストにハァ?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
このお話を書き始めた当初から「ラストはこれだ!」と決めておりました。
所詮吉ヲタ作者の書いた駄文です。
生暖かい目で読んでいただければコレ幸いかと(w
こちらのお話、何ともまた続くような終わり方ではございますが、
今のところ続編等は考えておりません。
ですが、こちらのスレをこのままにするのはもったいないので、
別のお話を一本書ければ、と思っております。
別スレの更新もありますし、しばらく時間は掛かるかと思いますが、
また、お付き合いいただけたら嬉しいです。
最後まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。
- 123 名前:天然カモンナ。 投稿日:2002年08月09日(金)18時56分27秒
- >109さん
楽しんでいただけてとても嬉しいです。ありがとうございました♪
しかし、吉受けは難しいですね。かなり難産でした(w
>110さん
お気遣い、本当にありがとうございますm(_ _)m
こんな駄文を楽しみにしてくださってるとのこと、本当に嬉しいです♪
ラスト、非常に駄文ではございますが、読んでいただけたらと思います。
>111さん
吉受けシーンがすごく難産だっただけに、本当に嬉しいです♪
期待してくださったのに、ラストがこんな結果になってしまって、
本当に申し訳ありません(^^;)
これに懲りず、また読んでくださればと思います。
- 124 名前:天然カモンナ。 投稿日:2002年08月09日(金)18時57分31秒
- >112さん
ありがとうございます♪
ワタシも85年トリオが大好きなので、こういうラストになりました。
いしよしごまは永遠に不滅です、と言うことで…(w
>113さん
いやはや、いしごまのコンビネーションプレイには、
書いている作者もビックリでした(w
エ●シーンは、いつも不安になりながら書いているので、
楽しんでいただけたようなので、とても嬉しいです。
ありがとうございました。
>あにき(爆)。さん
おおう、あにき!(w 読んでくださってありがとうございます。
3●シーン、楽しんでいただけたようで、何よりです♪
しかしエ●はホントに難しいですね。精進あるのみ、なんでしょうか(w
- 125 名前:JOY 投稿日:2002年08月09日(金)20時16分28秒
- 完結、お疲れさまでした。
ラストはヲタ的にとても理想的で楽しかったです。
作者様、楽しいお話をありがとうございました。
また、作者様の小説を楽しみにお待ちしています。
- 126 名前:名無し読者 投稿日:2002年08月09日(金)21時00分25秒
- そんなラストとは(σ゜皿 ゜)σいや〜面白かったです。
丸くおさまって良かった良かった(w
天然カモンナ。さん、楽しいラストを(●´ー`●)ありがとう
- 127 名前:名無し読者 投稿日:2002年08月10日(土)11時49分42秒
- いしよしヲタと仰っていたので、ラストは無理にでもいしよしに
まとめるんだろうと思ってたら、こんなラストにするとは。
でも、トライアングルモノにありがちのドロドロ感が全く無くて、
面白かったです。ラストも綺麗にまとまってて好きです。
別のお話も楽しみに待ってます。
作者さん、お疲れ様でした。
- 128 名前:名無し読者 投稿日:2002年08月10日(土)12時22分43秒
- 完結、お疲れ様でした。
(0^〜^0)ヲタにはとても嬉しい展開で(w
いしごまコンビの活躍をこれからも期待したいなんて、
ちょっと思ったりしてるんですが。。。(w
次回作も楽しみにしてます。
- 129 名前:よすこ大好き読者。 投稿日:2002年08月14日(水)16時52分16秒
- 完結お疲れ様でした。
何気に、飯田さんのキャラが好きです。
ラスト、いい形でまとまり、よかったよかった!!
すごく楽しんで読めました。ありがとうございました。
- 130 名前:ごまべーぐる 投稿日:2002年08月16日(金)01時57分34秒
- 爽やかな(w三角関係ステキです。( ^▽^(0T〜T0)´ Д ` )
よすこ大好き読者。さんと同じく、いいらさんは気になる存在でした。( ゜皿 ゜)
二色パンは忘れられません。この言葉を胸に生きて行こうと思います。
(;〜^◇^)/<どこへ向かうんだよッ!
乙カレサマでした!
- 131 名前:あにき。 投稿日:2002年08月16日(金)23時33分46秒
- 最後までほくそ笑まさせてもらいました、もうお腹いっぱいです(笑)。
三本の矢な三人とピントのずれた、それでも直球ないいらさん、 (・∀・)イイ!!
不満の色など全くありませんぞ。
いろいろとお疲れさまでした(謎。
- 132 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年08月20日(火)14時40分21秒
- 感動しました。最高っす!!完結お疲れさまでした。読ませていただきありが
とうございました。三人幸せになるでろうな。
- 133 名前:天然カモンナ。 投稿日:2002年08月23日(金)23時00分06秒
- 温かいレス、本当にありがとうございました。
>JOYさん
吉ヲタな作者だけしか楽しくないラストで、大変申し訳なかったのですが、
そう言っていただけて嬉しいです♪
最後までお付き合いくださって、本当にありがとうございましたm(_ _)m
>126さん
いしよしごまが主役というより、飯田さんがラストを持っていって
しまったような感が否めないラストでしたが…(苦笑)
面白かったと言われるのが一番書き手にとって嬉しいです。
最後までお付き合いくださって、ありがとうございましたm(_ _)m
>127さん
いしよしヲタだからこそ、よしごまにまとめてみようかとか、
書いている途中で色々考えたりもしたのですが…(^^;)ゞ
やはり初志貫徹、「吉ヲタなワタシが嬉しい小説」を書いてやろうと(苦笑)
自己満足な駄文に最後までお付き合いくださって、ありがとうございました♪
- 134 名前:天然カモンナ。 投稿日:2002年08月23日(金)23時13分52秒
- >128さん
自己満足文でしたが、楽しんでくださって何よりです♪
>いしごまコンビの活躍をこれからも期待したいなんて、
期待されると調子に乗るのがワタシの悪いところなんですが…(苦笑)
番外編で何かひとつ書ければいいなぁと思ってみたり。
でも、あくまでも思っただけと言うことで一つよろしく(すでに逃げ口調)
>よすこ大好き読者。さん
このお話の飯田さん、ワタシも大好きだったので嬉しいです♪
ワタシの駄文で楽しんでくださったのは何よりです♪
最後までお付き合いくださって、本当にありがとうございましたm(_ _)m
>ごまべーぐるさん
作者の目指すところの爽やかな三角関係とは大幅に変わってしまいましたが、
ひとまずひとっところにまとまってくれて、一安心しております(w
2色パンはワタシも忘れられません。この精神でワタシもがんがります(w
ごまべーぐるさんもがんがってください。ありがとうございました♪
- 135 名前:天然カモンナ。 投稿日:2002年08月23日(金)23時20分23秒
- >あにき。さん
最後まで大爆笑させれないところがミソでしょうか(苦笑)
最後は何故か飯田さんに持っていかれてしまいましたが、
それもまたよしかと。飯田さん好きだし(笑)
最後までお付き合いくださって、ありがとうございましたm(_ _)m
>いしごま防衛軍さん
こちらこそ、最後までお付き合いくださってありがとうございました。
最強の3本の矢の三人は、きっと仲良く新居で暮らしていく事でしょう(w
- 136 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月07日(土)16時47分56秒
- 番外編は考えてないとのことですが・・・ヤパーリ期待(w
なわけで、期待sage
- 137 名前:Wolf 投稿日:2002年09月13日(金)00時22分08秒
ずっと、想像していた…。
あの、シャツの下の肌の感触を。
ずっと思い出していた…。
遠い昔、無邪気にくれていた彼女の笑顔を。
- 138 名前:Wolf 投稿日:2002年09月13日(金)00時23分22秒
「よっすぃー、おはよう」
梨華ちゃんが眠そうな目をして楽屋に入ってきた。
昨日は雑誌の撮影も番組収録も無く、大した仕事は無かったはずなのに、何故そんなに疲れた顔をしてるだろう?
「昨日はそんなに仕事忙しくなかったでしょ。なんでそんな眠そうな顔してんの?」
「んー、保田さんと朝まで遊んでたんだ」
…また保田さん…か。
何かにつけて毎週のように遊んでるじゃん。
「梨華ちゃんね、休みの日に体を休ませる事もプロとして大切な事ですよ」
「……うん、分かってるんだけどね…………んだもん」
私にも聞き取れない声でボソボソっと呟いたかと思うと、
「……ちょっと一眠りするね」
梨華ちゃんはソファに横になった。
しばらくするとスースーと寝息を立て始めた。
- 139 名前:Wolf 投稿日:2002年09月13日(金)00時27分29秒
今日はレギュラー番組の収録で、出演するのは私と梨華ちゃんと矢口さんだけ。
マネージャーは打ち合わせの為に楽屋を出ていってしまったし、矢口さんは別コーナーの収録中。
部屋の中は私と梨華ちゃんの二人だけ。
私は読んでいた雑誌を置いて、梨華ちゃんの寝顔を見つめた。
何で梨華ちゃんはこんなに綺麗な整った顔をしてるんだろう?
私はいつから彼女に惹かれたんだろう?
……無意識の内に、指が梨華ちゃんの唇に触れていた。
触れた事のない感触を、どうしても感じてみたくて。
ブルブルブルッ……ブルブルブルッ……
突然の振動音に、私は慌てて彼女から指を離した。
テーブルの上に置かれていた梨華ちゃんの携帯が震えている。
どうやらバイブレーションモードにしてあったらしい。
梨華ちゃんはけたたましく音を立てている携帯にも気付かずに、眠りこけている。
- 140 名前:Wolf 投稿日:2002年09月13日(金)00時37分21秒
「梨華ちゃ……」
ディスプレイに出た名前を見て、彼女を起こそうとしたのを止めた。
―――保田さん携帯
私は思わず通話ボタンを押して受話器を耳に当てる。
電話の相手は当然……。
『あ、石川? 今日アンタんち行くのちょっと遅くなるけど絶対行くから―――』
私は彼女が話し終えるのを待つことなく、終話ボタンを押していた。
私は掛かってこないように、そっと携帯の電源を切っていた。
湧き上がる不穏な感情。
これまでも必死で押さえつけていた。
箍が外れてしまったら、きっと…最後。
獲物を狙う狼のように、獰猛な牙を愛しい彼女に向けてしまうはず。
それだけは、避けたかった。
優しいままの「よっすぃー」でいたい。
変わらない笑顔をいつまでも向けてほしい。
- 141 名前:Wolf 投稿日:2002年09月13日(金)00時42分00秒
「ん……」
私が葛藤と戦っていると、梨華ちゃんが寝返りをうった。
一瞬起きてしまったかと焦ったけれど、彼女は気持ち良さそうに寝息を立てている。
私はホッと安心して、彼女の携帯を元に戻した。
ふと梨華ちゃんを見ると、シャツが肌蹴ていて肌が露わになっている。
…梨華ちゃんの裸など何度も見ているはずなのに、私は鼓動が早くなるのを感じていた。
誰もいないのは分かっているのに、私は辺りを見まわして、恐る恐るシャツの下の健康的な肌を眺めた。
チラリと見える胸元に赤い斑点があった。
よく見てみると、他にも数カ所ある。
…一昨日の撮影の時には無かったはず。
……キス…マーク?
でも、昨日は保田さんと…。
…まさか!?
信じたくはないけれど、私の想像はきっと正解だと思った。
いや、ずっと前から気付いていた。
ただ認めたくなかっただけ。
そして、彼女が私ではない誰かの物だと漸く気付き、後悔だけが残った。
誰かの物になるくらいなら…
私だけの物にならないなら…
彼女を壊したい……
こんな私を彼女にだけは知られたくなかったけど……。
もう、限界かもしれない―――。
- 142 名前:Wolf 投稿日:2002年09月13日(金)00時48分35秒
番組の収録も滞りなく終わった。
楽屋に戻る途中、私は分かっているのに彼女に聞いてみた。
「ねぇ、梨華ちゃん。…今日は予定あるの?」
「保田さんと会う約束してるけど…なんで?」
「……ううん、なんでもない。ごめんね」
私はそのまま黙った。
梨華ちゃんはそんな私に対して気にとめる風でもなく、矢口さんと会話を楽しんでいた。
楽屋に戻ると、梨華ちゃんは早々に帰る支度を始めた。
「……梨華ちゃん、もう帰るの?」
「うん、保田さん、早めに来るって昨日言ってたから。…先輩だし、待たせたら悪いじゃない?」
「保田さん、怒ったら怖いしねー」梨華ちゃんははにかんでそう言う。
その言葉とは裏腹にどことなく甘い響きを感じるのは、気のせいじゃない。
先ほどまで抑えつけていた私の心が細波立つ。
「そっか…じゃ、お疲れ様…」
「うん、また明日ね」
胸の脇で小刻みに手を振り、笑顔のまま、梨華ちゃんは帰った。
- 143 名前:Wolf 投稿日:2002年09月13日(金)00時54分21秒
…保田さんのために、一分一秒を惜しんで帰ろうとする彼女。
「…ッ……クッ…」
鼓動が早まりドクンドクンと胸が痛み出す。
胸が痛い…苦しい…梨華ちゃん、助けて…。
身体の体温が冷えていくのが判る。
額を伝う汗だけがやけに熱く感じた。
ガクガクと震える身体を押さえつけようと、両手で自分を抱きしめる。
それでも、震えは止まらない。
彼女を想い、幾多の眠れぬ夜を過ごした。
私の腕の中で幸せそうに微笑む彼女を想像した。
それは夢だと夜明けに気付く。
彼女が…石川梨華が、私の物ではないと気付かされた。
何度も…そう、何度も。
- 144 名前:Wolf 投稿日:2002年09月13日(金)01時02分23秒
震えが漸く止まると共に、私は激しい怒りを覚えた。
保田さんを想って早く帰ろうとする彼女が許せなかった。
今日も抱かれてしまうのでは…と思うと、狂い立つ炎のように感情が激するのを抑えられなかった。
それらが全て私の逆恨みな感情だということには気付かない振りをして。
何度も彼女を想って流した涙は、最早一滴も出なかった。
「強い怒りは涙を枯渇させる」と誰かが言っていたのを思い出す。
私は獰猛な感情を剥き出しにしたまま、楽屋を後にした。
- 145 名前:天然カモンナ。 投稿日:2002年09月13日(金)01時37分54秒
- 前編をひっそりと更新しました。後編は日曜までには更新します。
読んでいただけた方は、もうお分かりでしょうが、
今回のお話は「パーフェクトトライアングル」の番外編ではありません。
まったく別のお話で、尚且つ、やすいしよしでちょい痛めです(^^;)
苦手な方はお気をつけくださいませ。
>136さん
こんな駄文の番外編を期待してくださって、
本当にありがとうございます。
なのに、更新したものがこんな話でスミマセン(苦笑
- 146 名前:あにき。 投稿日:2002年09月13日(金)22時29分24秒
- 大好物ですが何か。
後編、激しく期待しております、がんがってください!
- 147 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月15日(日)02時41分47秒
- かなり前作とは作風が違いますな。
ハラハラしながら続きをお待ちしてます。
- 148 名前:Wolf 投稿日:2002年09月15日(日)21時52分16秒
- <後編>
私は迷いもなく、梨華ちゃんのマンションまでやって来ていた。
まだ……まだ、今なら引き返せる。
狂い始めた感情を静めようと、私はマンションを見上げ、彼女の部屋の明かりを眺めた。
いつから…私はいつから彼女に惹かれていったのだろうとふと思う。
初めて彼女と会った時から…そう、合宿の時から。
自分の方が不安と緊張で青ざめた表情を浮かべていたのに「緊張してる? 大丈夫だよ、頑張ろう!」なんて、精一杯に笑顔を作って、隣に座っていた私のことを励ましてくれた。
課題のダンスの練習をしている時も…彼女は今にも泣きそうな、でも、どこか悔しげな表情で練習をしていて。
弱々しい雰囲気の内側に秘められた、彼女の強さを感じた。
ただ女の子女の子したタイプじゃないんだと好感を持ったことを、今でも確かに覚えている。
モーニング娘。に加入した後だって、いつも私や辻や加護の心配ばかりしていて。
私が悩んでいた時だって「ひとみちゃんの良さは私がよく分かってるよ」と、優しく微笑んでくれたっけ。
そうだ…それは、少しずつ。
粉雪が少しずつ降り積もっていくように、私は彼女に惹かれていったんだ。
- 149 名前:Wolf 投稿日:2002年09月15日(日)21時53分31秒
ひとみちゃん、ひとみちゃんと花も綻ぶような眩しい笑顔をくれていた彼女は、もう、他の誰かの物。
だから……だから、私は……。
何度も訪れた彼女の部屋のインターフォンを押した。
「はーい、保田さん?」
彼女は深夜の来訪客が保田さん以外ではないと思い込んでいる様子。
尋ねるその声も、あどけなく舌っ足らずな甘い色だった。
「……梨華ちゃん……吉澤です」
「…えっ? よっすぃー? ちょ、ちょっと待ってね」
だが、待ち人ではない、私の突然の来訪に、彼女はとても驚いたようだった。
ガチャンとドアのロックが開かれた。
「上がっておいでよ」と彼女は言う。
私は正面玄関を入り、エレベーターで彼女の部屋の階へと上がった。
「突然来られたら迷惑だ」と一言そう告げてくれたなら…まだ諦めも付いたのに…。
その優しさが、後悔を迎えることに彼女はまだ気付かない。
- 150 名前:Wolf 投稿日:2002年09月15日(日)21時54分22秒
部屋のドアを開けると、彼女は少し吃驚した様子で私を迎えた。
「……よっすぃー、いきなりどうしたの?」
「……もう…駄目なんだ」
「…なに? 何かあったの? よっすぃー、顔色が悪いよ?」
そう言って梨華ちゃんは私を部屋に上がるよう促す。
その瞬間、ふわっと揺れた髪の下から、首筋の赤い痕が見えた。
……こんなところにまで…
「もう……我慢の限界なんだよ、梨華ちゃんっ」
「…えっ!? よ、よっすぃー!?」
私は梨華ちゃんを後ろから抱きしめて、彼女の首筋に顔を埋めた。
彼女独特のほのかな香りが私の脳を麻痺させる。
まるでこの瞬間が絵空事のように思えてしまう。
そんな私の身勝手な妄想は、彼女の戸惑いを含んだ叫び声でかき消された。
- 151 名前:Wolf 投稿日:2002年09月15日(日)21時55分01秒
「よっすぃーっ、離して!」
「……なんで?」
「……こんな……おかしいでしょう」
掠れた声で小さく呟く彼女の声音は、とても切なげに感じた。
私は後ろから抱きしめたまま、一つ一つ、彼女のシャツのボタンをはずしていく。
私の腕は、極々僅かな力しか込めていない。
…梨華ちゃん、今なら逃げれるチャンスだよ。
逃げなかったら…。
私は…梨華ちゃんを壊してしまうよ―――。
最後のチャンスだったにも係らず、彼女は微動だにしなかった。
…私がそんなにも怖いのだろうか?
背中が震えてるのを微かに感じた。
「こんな事して、おかしい?」
「…おかしい、でしょ? メンバー同士で…こんな…」
「保田さんになら……」
「…えっ?」
「……保田さんになら、こんな事させてもいいんだ?」
私は最後のボタンをはずすのも鬱陶しく、彼女のシャツを剥ぎ取った。
けれど、袖のボタンをはずしてなかったせいで、結果、彼女の腕が後ろ手に縛られる形になった。
- 152 名前:Wolf 投稿日:2002年09月15日(日)21時56分16秒
「よ、よっすぃー……」
彼女は明らかに怯えた表情を私に向けた。
それは、信じられないような、獣を見るような瞳で。
私はそれに構わず、梨華ちゃんの上半身を露にさせた。
改めて彼女の素肌を見ると、無数の赤い痕…キスマークが彼女の肌を汚していた。
私はその、一つ一つの痕を指でなぞりながら、静かに訊ねた。
「一昨日はこんなの無かったよねぇ……いつの間につけたの?」
「………」
「…また、今日も新しい痕をつけてもらうんだ? ……保田さんに」
「………!」
梨華ちゃんは俯いたまま答えようとしない。
……きっと、それが彼女の答え。
「……そんなの…そんなの絶対許さない!」
「…よっ…すぃ?」
「そんなの許さないっ! 他の誰かに取られるくらいなら……私が梨華ちゃんを壊してやる!」
私は彼女を勢い良く床に押し倒すと、抵抗させる間もなく、彼女のデニムスカートをたくし上げ、一気にショーツを剥ぎ取った。
- 153 名前:Wolf 投稿日:2002年09月15日(日)21時56分59秒
「やっ、よっすぃー止めて!!」
梨華ちゃんは体を揺らして逃げようとしたけれど、シャツが後ろ手で絡んでいるせいで、思うように動けないでいる。
私は慣らしてもいない彼女の最奥へ、自分の歪んだ愛を突き入れた。
梨華ちゃんの押し潰されたような切ない悲鳴が、遠く、闇の向こうで聞こえていた。
何度も何度も、思い浮かべていた時よりも、それは遥かに。
ずっと求めて続けていた彼女の身体は、同じ女性の身体であるのにも係らず。
……なのに、その身体は想像よりも滑らかで、耽美的で。
彼女が美しい顔を苦痛に歪ませるたびに、その姿を見るだけで私は身体が熱くなるのを感じた。
私はまるで熱に侵されたように、彼女の名前を呼びながら抱き続けた。
彼女が痛みと快感の狭間で気を失ってしまった事すら気付かずに―――。
- 154 名前:Wolf 投稿日:2002年09月15日(日)21時57分46秒
気を失っている彼女を抱きかかえ、ベッドルームに運んだ。
キッチンでタオルを濡らして固く絞る。
ベッドルームに戻ろうとしたその時、インターフォンのベル音が部屋に鳴り響いた。
……保田さん、か…。
私は苛立ちを感じながら、それに構わずベッドルームに戻った。
梨華ちゃんは意識を取り戻したのか、顔を上げてこちらを見ていた。
私を確認するなり、怯えたように言う。
「……よっ…すぃ……なんで…なんで、突然…?」
私はそれに答えず、汗ばんでいる彼女の身体を濡れタオルで拭いた。
痛みが残っているのか、それとも…私が怖いのか、彼女は全く無抵抗で、されるがままになっていた。
ベル音がいつの間にか鳴り止んだと思っていると、部屋の電話がけたたましく鳴り出した。
彼女はそれにビクリとして、私の顔を恐る恐る見つめた。
私はそれに微笑むと、彼女は少しだけ安堵の色を見せた。
7回のコールで留守電に切り替わる。
『…ピー……いしかわー、アタシよ。おーい、いないのー? ……しょうがないわねぇ、帰ってきたら電話ちょうだ―――』
私は、電話線を引き千切った。
- 155 名前:Wolf 投稿日:2002年09月15日(日)21時58分27秒
「……もう、出る必要ないよ」
そう独り言のように呟いて、保田さんが付けたものであろう赤い痕に噛みついた。
「痛っ! よっ…すぃ…、お願いだから……やめて…」
「他の誰も手を出せないように………私のマークをつけておくんだ」
梨華ちゃんが涙ぐんで懇願する。
そんな姿すら、彼女は扇情的で…私は身も世もないほど逆上してしまう。
私は獰猛な狼のように、牙で痕を次々と消していった。
赤い歯形が彼女の身体に浮かび上がる。
首筋の痕を一つ残すだけになり、私は満足げに顔を上げた。
梨華ちゃんは小さく消入りそうな声で、何かを呟いていた。
先ほどの怯えに震えている様子とは異なり、ふと気になった。
私は彼女を覗き込むように伺った。
「どうして…こんなこと…」彼女は呟く。
「…ずっと…ずっと、梨華ちゃんの事が好きだった……。こんな事したって…梨華ちゃんの気持ちまで私の物になる事はないって分かってるんだ。それでも…誰かに、保田さんに…梨華ちゃんをとられるくらいなら、だったら…壊してやろうって……」
- 156 名前:Wolf 投稿日:2002年09月15日(日)21時59分14秒
彼女を傷付ける事でしか、この気持ちを伝える術はなかったのだろうかと、今更ながらに思う。
違う、そんな事はない。
私の想いを拒否されてしまったらどうしようと。
臆病な心が私を躊躇させていた。
ただ、それだけの…こと。
彼女が誰かのものになって、漸くその大切さに気付いたところで、もう遅い事にも気付いている。
それでも、他の誰にもとられたくない―――。
それは、欲しいものが手に入らなくて、駄々を捏ねる子供のような想いと、酷似しているかもしれない。
「…っ……ひどいよ…やっとの想いで…ひとみちゃんを諦めることが出来たのに…やっと、保田さんが忘れさせてくれたのに…」
「……梨華ちゃ…ん?」
「…ひとみちゃんに嫌われるのが怖くて…だから諦めたのにっ……なんで今頃になって…」
さめざめと泣いていた彼女が、告白と共に嗚咽をあげた。
- 157 名前:Wolf 投稿日:2002年09月15日(日)22時00分15秒
私も彼女も、ただ自分が傷付くことに恐れていた臆病者。
お互い恋に不器用だった、ただそれだけ。
ただ一つ違うのは、彼女は未来へ向かって歩き始めて、
私は想いに囚われ、そこから一歩も歩めなかった。
もっと…もっと早く言ってくれていれば…。
この壊れた感情を抱くこともなかったかもしれない。
…でも、もう、遅い。
狂った歯車を元に戻すことは、もう出来ない。
後戻りは、もう、出来ない。
- 158 名前:Wolf 投稿日:2002年09月15日(日)22時01分14秒
「…これで最後」
私は梨華ちゃんの首筋に残っている痕に噛みついた。
それは、私の野生が目を覚ました瞬間。
ベランダから差す月の明かりに照らされた彼女の身体。
満たされずにいる衝動。求めても求め足りない。
無数の歯型と血が薄ら滲んだ身体へ、
貪欲な狼のように、
また、噛みついた。
END
- 159 名前:天然カモンナ。 投稿日:2002年09月15日(日)22時20分49秒
- 後編更新しました。
グダグダと書いた割には何がなにやら…(苦笑
>あにき。さん
レスありがとうございます♪
大好物でしたか!? そう言って頂けて何よりです。
>147さん
ちょっと色を変えてみようと書いてみたらこんなんに(^^;)ゞ
微妙に痛い話になってしまったので、不安だったんですが
レス頂けて嬉しいです。ありがとうございました♪
- 160 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月15日(日)23時15分03秒
- ウワアアアアアアーン
(oT〜To)<痛いよ痛いよぉ〜。。。
涙が止まりません!!!!最高っす!!
- 161 名前:あにき。 投稿日:2002年09月16日(月)14時06分41秒
- 読んだ後の感情を整理してレスしようと思ったのですが、静まり切れません。
作者様、この話について小一時間以上(ry。
次作にも期待してます、有難うございました。
- 162 名前:名無しさん 投稿日:2002年10月11日(金)12時49分09秒
- いまさらながら、読ませてもらいました。
すごく痛くて、切なくて。。。読んでて胸が苦しくなりました。
次回も期待してます。がんばってください。
- 163 名前:天然カモンナ。 投稿日:2002年11月17日(日)21時22分11秒
- レスを下さっていたのに、お礼を申し上げずにいて本当にすみませんでした(汗
容量もあることですし、あともう何本かアップさせてもらおうかと思っていたのですが、
今取り掛かっている別板のお話の続きがなかなか終わりませんで…すみません(^^;)ゞ
>160さん
こんな駄作に涙を流していただけるとは…めっちゃ嬉しいです!
本当にありがとうございました!
>あにき。さん
なにぶん、好き嫌いの分かれるタイプのお話なので、
レスを頂けるかどうか、すごく不安だったんです。
そう言って頂けて嬉しいです!
本当にありがとうございました。
>162さん
二人の想いが重ならないお話を書こうと思って書いてみたら、
こんな微妙に痛いお話になってしまいました(苦笑
駄作を読んでくださって、本当にありがとうございます(感涙
Converted by dat2html.pl 1.0