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Cosmic Love Bazooka 

1 名前:noname 8  投稿日:2002年06月16日(日)00時56分42秒
石川主役で、アンリアルな話を、1つか2つ。
先ず、元ネタ有りのものを。

億劫なので、age-sageは
あまり気にせずいこうと思います。

2 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年06月16日(日)00時58分30秒
いまは昔、竹取の翁というものありけり。

(今ではもう昔の話ですが、あるとこころに竹取のお爺さんがおりました。)



野山にまじりて竹を取りつつ、よろづの事に使ひけり。

(野や山に入って竹を取っては、いろいろな事に使って暮らしていました。)



名をば、圭となむいひける。

(お爺さんの名前は、ヤッスーといいました。)



3 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年06月16日(日)00時59分15秒
その竹の中に、もと光る竹なむ一筋ありける。

(ある日のこと、ヤッスー爺さんが竹を取っていると
 その竹の中に、根本が光る竹が一本ありました。)



あやしがりて寄りて見るに、筒の中光りたり。

(不思議に思ったヤッスー爺さんが、竹に近寄って見ると
 竹の筒の中は光っています。)



それを見れば、三寸ばかりなる人、いとうつくしうてゐたり。

(それをもっとよく見てみれば、8〜9Bぐらいの人が
 めっさチャーミーな姿でいました。)



4 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年06月16日(日)01時00分12秒
翁いふやう、「我あさごと夕ごとに見る竹の中におはするにて、知りぬ。

(ヤッスー爺さんは「私が朝に晩に見ている竹の中に
 いらっしゃるのでピンときたわ!)



子となり給ふべき人なめり」とて、手にうち入れて家へ持ちて来ぬ。

(この子は、私の子となりなさるハズの人ね!?」と、おネエ言葉で言って
 掌に入れて、自分の家へお持ち帰りしました。)



妻のおんなにあづけて養はす。

(そして妻の矢口に預けて養わせます。)



うつくしき事かぎりなし。

(その子のチャーミーさは、この上ありません。)



5 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年06月16日(日)01時01分16秒



     〜 チャミ取物語 〜



6 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年06月16日(日)01時02分17秒
その子はたいへん小さかったので、ヤッスー爺さんは
自分が取ってきた竹で作った籠にその子を入れて育てました。

その子を見つけてからというもの、ヤッスー爺さんが竹を切ると
竹の節と節の間に黄金が入ってる、ということが多くなったのです。

チャリーン、チャリーンと竹から沸き出てくるような黄金で
ヤッスー爺さんは、だんだんとお金持ちになっていきました。

竹から出てきた子は、すくすくと大きく成長していきました。

3ヶ月ほどたつと、その子は矢口婆さんの背丈を
追い越してしまうほど、背が伸びました。

7 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年06月16日(日)01時03分31秒
ヤッスー爺さんと矢口婆さんは、あせって成人の儀の準備をしました。
というものの、セクシーベイベーな裳を着せる、という成人の儀の後も
ヤッスー爺さんと矢口婆さんは、その子を大切に大切に育てていたので
その子を部屋の外へは出しませんでした。
少し軟禁気味な気もしますが、それも二人が
竹から出てきた子を可愛がっていたからにほかありません。

それにしても、その子の美しさといったら世に類ナシ!

ヤッスー爺さんの家の中は、その子の輝く美しさで
暗いところがなく、光が満ちています。

ヤッスー爺さんは苦しくったって、悲しくったって
家の中では平気なのでした。
だって、竹から出てきた子がチャーミーなんだもん。


8 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年06月16日(日)01時04分45秒
その後も長い間、ヤッスー爺さんは黄金の入った竹を取ることが続き
ヤッスー爺さん&矢口婆さん夫妻は高額納税者の仲間入り。
二人は『今、最も威勢のいい長者どん!』の一人に
数えられるようになってしまったのです。

竹から出てきた子はとても大きくなったので、ヤッスー爺さんは
中澤の裕子を呼んで、その子の名前をつけてもらいました。

姐さんは「えらいチャーミーな子やし・・・、チャーミー姫!」と
あまり深くは考えずに、見たまんまの名前をその子につけました。

名付け祝いの祭りは三日三晩続きました。
それは、歌い人、平家のみちよが呼ばれたり、官酉娘。やら女論貴念微。
やらが入り交じっての壮大な歌舞音楽会でした。
9 名前:noname 8 投稿日:2002年06月16日(日)01時16分08秒
 更新終了です。

駄文ですが、お付き合い願えれば幸いです。
週一くらいのペースで更新できれば!と思っています。


10 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月16日(日)02時09分41秒
導入でまずやられた!すごく期待してます。
…確かにオネエ言葉と保田語調って重なるかも。
11 名前:たけし 投稿日:2002年06月16日(日)06時18分56秒
いい感じっスよ!
今後の展開が非常に楽しみです。がんがれ!!
12 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月16日(日)10時29分47秒
うげ、おもろいの発見
楽しみにしとります。
13 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月17日(月)16時29分26秒
お、笑わせてくれそうやん♪
禿しく期待してます。
14 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年06月24日(月)00時45分37秒

村から町、町から都へ、チャーミー姫の評判は鰻登り。

世の者たちは「男も女もみんないくぞほらー!」と
何とかしてこのチャーミー姫を妻にしたい!見てみたい!と
チャーミー姫のセクシーベイベーさの噂を聞いて、勝手に恋い慕い
勝手に恋の迷路に迷い込みました。

チャーミー姫邸のネイバーズでさえ、チャーミー姫を
簡単に拝めることはできないものだろうに、世の者たちは
夜は安らかに寝もせず、闇の夜に出かけていっては
壁に穴を開けてのぞき見したり・・・迷った行動をします。

その時から、こういう行動のことを
「夜ばい」もしくは「タ・・・」と言うようになりました。
 
 
15 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年06月24日(月)00時46分51秒

普通の感覚を持った人ならば「ちょっと避けたいよなァ」と
感じるくらい、うら寂しいヤッスー爺さんの家(=チャミ姫邸)に向かって
夢中でウロウロとうろつきますが、何の効果もありそうに見えません。

せめてチャーミー姫邸の人達に一言でも言おうと思って
言いかけるのですが、チャーミー姫邸の人達は丸無視するばかり・・・。

チャーミー姫邸を離れない、マヂな人たちの中には
そこで夜を明かし、一日を送る者もたくさんいました。
しかし一方で、にわかな人たちは「ムダムダムダムダァな
忍び歩きは、つまんなァい!」と、スタンド使いの様に言って
ぱったり来なくなってしまいました。
 

16 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年06月24日(月)00時48分02秒

そんな中でも、やっぱり諦められなくて言い寄ってきた人たちは
スタアな御人ばかり5人で、チャーミー姫のことを思わない時がなく
夜も昼も通って来たのでした。

その御人たちとは・・・
第1のコース:絵描の皇子 飯田佳緒林クン
第2のコース:穂津府 de 穂津非偉クン(おフランス臭漂う貴族)
第3のコース:右大臣 安倍の那智麻呂クン
第4のコース:綾小路文麿 皇子クン
第5のコース:大納言 紺々クン
といったメンツでした。
 
17 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年06月24日(月)00時49分35秒

この御人たちは、クラスにざらにいるでしょう!?っていう
レベルの女子でさえ、少しでも「あの子、カワイイよな?」と聞くと
見たがる御人たちでありましたので、チャーミー姫を
見たくて見たくて、食事もとらずに思い焦がれ
ヤッスー爺さんの家に行っては、地べたに座り込んでみたり
ウロウロしてみたりしたのですが、何のかいもありませんでした。

ラヴレターとか書いてみたりしますが、チャーミー姫からの
お返事はありません。

寂しい思いを歌に託して送ってみたりもしますが、チャーミー姫から
返歌が送られてくるということはありません。

しかし5人のチャレンジャーは、諦めません!
雪が降り、氷の張る冬も
蒸し暑く、雷が轟く夏も
構わず、ヤッスー爺さんの家にやって来ました。
 

18 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年06月24日(月)00時52分51秒

御人たちは、ヤッスー爺さんに
「お義父さん、チャーミー姫を私に下さい!」と
懇願したり(中には「お義父さんを、私に下さい!」と間違う者もいたり)
してみますが、ヤッスー爺さんはヲロヲロしながら
「自分が腹を痛めて産んだ子ではないので、私の思い通りにならないのよ!」
と言うばかりで、月日はいたずらに過ぎていきました。

こういうわけですから、5人の御人たちは
家へ帰って物思いに浸り、祈ってみたり、願を立てたりしました。
・・・5人共、チャーミー姫を思いあきらめきれそうもありません。

「ヤッスー爺は、ああ言うけど
 結局、チャーミー姫を結婚させないってことがあろうべか?
 イヤ、ないべさ」という勝手な思いが、頼みの綱になっていました。

そして一途に、チャーミー姫への愛情を見せようと
やっきになって、ヤッスー爺さんの家をそぞろ歩きます。
 
19 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年06月24日(月)00時54分09秒

5人の御人たちの頑張り様を見つけて
ヤッスー爺さんは、チャーミー姫に
「my sweet チャーミー姫?
 チャーミー姫は、自分が人間じゃないと申すけど、
 こんなに大きくなるまでお育て申した、私の心は
 並大抵のものじゃないわよ!?
 まさか、この私の言うことが聞けないわけないわよね?」
と言いました。

チャーミー姫は
「どのようなことでも、ヤッスー御爺様がおっしゃることを
 お受けしないでおりましょうか。チャーミーが
 人間じゃないって知らないで、本当の親のように
 思い申しておりました」と健気に答えました。

「う、嬉しいこと言ってくれるわね」とヤッスー爺さんは言い、さらに
「私も、もういい歳だわ。早く花嫁姿を見せて頂戴!
 イイ?この世の者なら、だれでも結婚するのよ?
 チャーミー姫だけ、ずっと結婚しないってわけにはいかないのよ?」
と続けました。
 
20 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年06月24日(月)00時57分09秒

「しないよ」とチャーミー姫が言うと
ヤッスー爺さんは
「アンタ、私が今さっきから言ってることが
 全然分かってないようね?人間じゃなくったって、実際
 人間の形してンだから、結婚しろっつってんの!

 結婚 それは世の道理

 誰が、ここまで育ててやったと思ってるわけ?
 さっさと思いを決めて、5人のうちの誰かと結婚しなさい!
 みんなアンタの事を熱心に思ってくれてる、いい人たちじゃない!?」
と、チャーミー姫に詰め寄ります。
  
21 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年06月24日(月)00時58分01秒

だけどチャーミー姫は
「だって、あの人達に
 どれだけの愛情があるか分からないし・・・。
 結婚してから浮気されたりしたら、ゼッタイ後悔すると思うし・・・」と
お茶を濁します。
「それじゃ、アンタはどんなタイプの人と結婚したいわけ?」と
ヤッスー爺さんが訊くと、チャーミー姫はもう逃げられなくなって
「チャーミー、5人のうちから誰かを選ぶなんて出来ない!
 だから、チャーミーが見たい!と思うモノを一番初めに
 持ってきた御人と結婚します、と5人にお伝え下さい」と
言う羽目になってしまいました。

「それはナイスなアイデアね!」とヤッスー爺さんは
承知しました。
・・・ヤッスー爺さん、ヒドイです。
まるで悪徳置屋の女将のようです。
  
22 名前:noname 8 投稿日:2002年06月24日(月)01時19分46秒
 更新終了です。

>10 名無し読者さん
 導入部だけが面白かったらどうしよう!?とドキドキです。
 お爺さんなのに、おネエ言葉の保田サン。楽しんでいただけたのなら幸いです。

>11 たけしさん
 今後も、出来るだけ元ネタ通り(?)に進めて逝けたら・・・と思っています。
 レス、ありがとうございました。励みになります!

>12 名無し読者さん
 初回、面白かったでしょうか?
 これからも出来るだけ、楽しくなるよう精進します!

>13 名無し読者さん
 レス、どうもありがとうございました。
 初回だけが面白くならないように・・・。気を引き締めて逝きます!
 

23 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月24日(月)03時13分35秒
チャミ取物語… ハゲシクワラタ!!
24 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月24日(月)15時14分18秒
>第2のコース:穂津府 de 穂津非偉クン(おフランス臭漂う貴族)

がわからん。でもワラタ
25 名前:名無し 投稿日:2002年06月24日(月)15時53分15秒
やべっスンゲーオモロイ!!
これからも読まさしてもらいます。
第4のコース:綾小路文麿 皇子クンに3000点
26 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月24日(月)18時09分47秒
お・・・面白い!

ところで>>24さん
最初俺もわかりませんでしたが多分それの読み方は
「ほっぷでほっぴい」ではないかと?つまり高橋?
ってかなんつー当て字だ(笑)
27 名前:名無し男 投稿日:2002年06月24日(月)21時47分50秒
ナンジャコリャアアア!!!
激しくワラタぞ!!

激しく期待してます(w
28 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月29日(土)02時44分26秒
アヒャ
おもろい
29 名前: Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年06月30日(日)17時08分10秒

日が暮れる頃、例の5人はいつものように集まってきました。

ある御人はチャーミー姫の想像画を描き、
ある御人たちは合唱をし、
ある御人はパンを食べていたところに
ヤッスー爺さんが出てきて
「まぁ!もったいないわ!!
 こんな汚いところに、年月を重ねて
 いらっしゃってくださるなんて、この上なく
 恐縮でございますわ」
と挨拶しました。

30 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年06月30日(日)17時09分22秒

そしてさらにヤッスー爺さんは
「『このジジイの命も、今日明日とも分からないのに
 こんな風におっしゃって下さる若いおのこ(ジュル)たち
 のうち一人と、よく考えて結婚なさい』とチャーミー姫に
 申すのも、これ、道理というもの!
 でもチャーミー姫ったら『どなたにも優劣というものが
 ございません。でもチャーミーが見たいものを見せてくれる
 かどうかで、5人の御人たちの御志は見えてくるでしょう。
 チャーミーの結婚はそれで定めましょう』と言うので
 『それはナイスなアイデア!それなら5人の御人たちの
 御恨みもないわね!?』と言いましたわ」と続けました。

それを聞いた5人の御人たちも「それは良いアイデアだ!」と
言ったので、ヤッスー爺さんはチャーミー姫の部屋へ入って
いって、5人の御人たちがチャーミー姫のアイデアを
了承したことを伝えました。

31 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年06月30日(日)17時10分35秒

チャーミー姫は
「飯田圭緒林皇子には、小朝。星に、加護というものが
 おります。そのものを連れて来て下さい」と言いました。
そして
「穂津府 de 穂津非偉サマには、東に羽路風呂という山がある
 そうです。そこには根が銀で、茎が金、
 そして白玉が実としてなっている木があります。
 その木の、玉の枝を一枝折って来ていただきましょう」
とも言いました。
続けてチャーミー姫は
「右大臣、安倍の那智麻呂サマには中国にある火鼠の革衣を。
 綾小路文麿皇子には、チャーミー、
 ドラゴンが首にしているという
 五色に輝くネックレスを取ってきて欲しい! 
 大納言、紺々サマには・・・、アントニオを」
と言いました。

32 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年06月30日(日)17時11分40秒

ヤッスー爺さんは
「難しいことばかりみたいだわ。
 この国にあるものでもないし。
 ・・・こんな無理難題をどうして、5人の御人たちに
 申せるというの!?」
と言いました。

でもチャーミー姫が「何の難しいことがありますか?」と
言うので、ヤッスー爺さんは「とにかく申してみるわ」と
言って、5人の御人たちの前へ出て
「チャーミー姫は、このように申しております。
 どうぞ、お話申したように
 チャーミー姫が言ったものを見せてチョーダイ!」
と言いました。

5人の御人たちはそれを聞いて「遠回しに
そんなことを言うより、何で『ウザイからもう家の近くを
うろつかないで』って仰らないんだべ?」と言って
ウンザリ顔で帰っていきました。
 
33 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年06月30日(日)17時12分38秒

でもやっぱり絵描の皇子 飯田圭緒林は
チャーミー姫の顔を拝まないでは
生きていられそうにない気持ちがしたので、
例え宇宙にいるものでも、連れてこようじゃないか!と
鼻息も荒く、思ったものでした。

圭緒林皇子は、心に計画を立てられる人で
「宇宙に二人といない人を、何万光年もかけて
 小朝。星に行ったとして、どうして
 連れて来られることができる?
 第一、私の身長で小朝。星に立てる?」と思って
チャーミー姫の方には「今日、小朝。星へ飛び立ち
加護を連れにまいります」と言っておいて
3年ほど近くの山にこもり、そこで見つけた
辻というものを、目一杯飾り立てて
チャーミー姫邸に連れてきて見せてみましたが・・・。
 
34 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年06月30日(日)17時13分46秒

チャーミー姫はあやしがって辻を見ます。
そして辻の前に、ケーキやcurry饂飩、アイスなどを置いてみました。
すると!
辻はドゥルドゥルと、それらをあっという間に
平らげてしまいました・・・。
なのでチャーミー姫は
「このものは、加護じゃなくて辻ね?」と
圭緒林皇子のウソを、難なく見破ることができました。

35 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年06月30日(日)17時14分44秒

圭緒林皇子がすごすごと退散しようとした、その時!
一気食べが、いけなかったのでしょうか
辻のズボンのボタンが「ポンッ」と音を立て
外れ飛びました。

外れたボタンは狙ったように、圭緒林皇子の頭部をヒット。
圭緒林皇子の頭からは血が流れました。
そして打ち所が悪かったのでしょう、
圭緒林皇子は、以来ずっと宇宙と交信中・・・。

一撃必殺!この恐ろしい辻の攻撃を
それからは「辻斬り」と言うようになりました。

そして圭緒林皇子は早々と
チャーミー姫争奪戦から離脱せざるを得なくなりました。
 
36 名前:noname 8 投稿日:2002年06月30日(日)17時17分59秒
 更新終了です。

>23 名無し読者さん
 突然、炎のごとく頭に浮かんだその言葉が
 この物語の、全ての始まりです・・・。
 こんなんで、イイのかな?

>24 名無し読者さん
>26 名無し読者さん
 分かりづらい名前を付けてしまって・・・、申し訳ないです。
 26さんのおっしゃる通り、穂津府 de 穂津非偉クンは高橋です。
 もうちょっとだけ補足させていただくと(ウワァ、恥ずかしい!)
 deは、デ書いてドと読んで、フランス貴族のしるしです。
 当て字の見た目重視で、意味はないです(ウワァ、恥ずかしすぎ!!)
 次回はその、穂津府 de 穂津非偉クンが出てきます。
 
37 名前:noname 投稿日:2002年06月30日(日)17時18分57秒
 
>25 名無しさん 
 倍率ドン!更に倍!!(指定ウグイス嬢 小池○子←栄ではないよ)
 くらい、レスへの感謝の気持ちはあるのですが。
 ・・・ヤバイ、大取(帝)がいると言いづらくなってきました。

>27 名無し男さん
 レス、ありがとうございます。だんだん、ズレ幅が大きくなって
 きてますが基本的に、元ネタの古文を(現代語訳したモノを、更に)
 訳しているだけです。元ネタ(を現代語訳したモノ)、有り難や!

>28 名無し読者さん
 リミッターが逝かれたみたいで、こんな話になっています。
 でも「おもろい」と言って下さるのなら、もっと・・・
 レス、どうもありがとうございました。
 
38 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月30日(日)21時12分16秒
>大納言、紺々サマには・・・、アントニオを
それまで仰々しいモン注文してたのにイノキかよ!(ハゲワラ
姫、考えるのめんどくさなったんか?

やばいよ…面白過ぎるよ…
39 名前:名無し 投稿日:2002年07月07日(日)18時52分17秒
辻斬り!!
本当オモロイなぁ〜
もしかして紺々が連れて来るのって・・・
40 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月07日(日)20時51分28秒

穂津府 de 穂津非偉サマは、なかなか計算が出来る人で
朝廷に対しては
「福井に行って、ソースカツ丼食べて
 お母さんと帝に、日本一短い文を一筆啓上してきます」
と言って、お休みをもらい
チャーミー姫の方には
「羽路風呂山に行ってまいります」と使いの者に言わせておきました。

そして穂津府 de 穂津非偉サマは「ごく内密に」と
共の者もお連れにならずに、都から船で出発しました。

41 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月07日(日)20時53分10秒

しかし、穂津府 de 穂津非偉サマは3日ばかり後、船を漕いで
都にお帰りになられました。

というのも穂津府 de 穂津非偉サマ、
ヤッスー爺の凄みの効いた言動にビビってしまって
チャーミー姫の注文内容を正確に理解できていなかったのです。

エッチラオッチラ、櫂を漕ぎながら
必死で、注文内容を完全に反芻しようと努力したのですが・・・。

42 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月07日(日)20時53分59秒

ホントは
『穂津府 de 穂津非偉サマには、東に羽路風呂という山がある
 そうです。そこには根が銀で、茎が金、
 そして白玉が実としてなっている木があります。
 その木の、玉の枝を一枝折って来ていただきましょう』
と頼まれていたのですが、穂津府 de 穂津非偉サマは
『穂津府 de 穂津非偉サマには、東に羽路風呂という山がある
 そうです。そこには・・・・・・・・、
 そして・・・実としてなっている木があります。
 ・・・・・・・枝を・・・・・来ていただきましょう』
という部分しか、思い出せなかったのです。

・・・ずいぶん、大事な部分が抜けています。

43 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月07日(日)20時55分37秒

それでも、セクシーピンク1なチャーミー姫の為!
何かを持ち帰らなければ!!と、穂津府 de 穂津非偉サマは
一生懸命、考えを巡らせました。


!!!そうか、分かった。チャーミー姫は「アレ」を望んでいらっしゃるのだ!!!


穂津府 de 穂津非偉サマは何かを閃き、そして「アレ」を秘かに用意しました。

そして「たった今、船に乗って帰ってきました!」と
疲れた演技をして言いました。

「穂津府 de 穂津非偉サマが、何か凄いものを持ってお上りになったようだ」と
街中、そりゃぁもう大騒ぎになりました。

それをチャーミー姫が聞いて
「あ〜ぁ、私はきっと穂津府 de 穂津非偉サマに負けてしまうんだろうな・・・」と
心配、悲しみ嘆きました。

44 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月07日(日)20時56分39秒

こうしている間に、チャーミー姫邸の門は叩かれ
「穂津府 de 穂津非偉サマがいらっしゃいました」と告げられました。

「旅に出た服のままで来た」とおっしゃるので
ヤッスー爺さんが応対しました。
穂津府 de 穂津非偉サマが
「命がけで使命を果たしました。
 どうぞ、これをチャーミー姫にお見せ下さい」とおっしゃったので
ヤッスー爺さんは、穂津府 de 穂津非偉サマが持ち帰ったものを
チャーミー姫の部屋へ持って入っていきました。

チャーミー姫は、それを見てビックリ!
 

45 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月07日(日)20時58分12秒

チャーミー姫の前には、とっても弱そうなお豆じるしの新垣仮面が・・・。

そうです。
穂津府 de 穂津非偉サマは“実”と“枝”という部分から
“実”→“枝”→最近、暑い→枝・実→
 ビールが美味い季節→枝豆→お豆ちゃん→新垣仮面!
と連想ゲーム的発想で
自分なりの、でもとっても勘違いな答えを導き出していたのです。

玉の枝が持ち運ばれてくると思っていたチャーミー姫は
驚きのあまり目が点になり、一言も言葉を発することもできませんでした。

それからこういう状態のことを「てんで話にならない」と言い始めたのです。

チャーミー姫から間違いを指摘された穂津府 de 穂津非偉サマは
「マジで!?出島?マジ?出島!?」と言いながら、新垣仮面と共に
チャーミー姫邸から去っていきました。
・・・穂津府 de 穂津非偉サマ、ごっつぁんでした。
 
46 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月07日(日)21時03分33秒

右大臣、安倍の那智麻呂サマは、財産豊で家門が栄えていらっしゃる人でありました。
ですので、その年外国からやって来た、宇宙大の
でっかなでっかなアフロヘアのATSUKOという人に手紙を書いて
「火鼠の革衣を買ってきて下さい」と頼みました。

右大臣、安倍の那智麻呂サマから手紙を託された、ぁゃゃは
早速、外国にいるATSUKOを訪ねました。

ATSUKOは機転を効かして、ぁゃゃが持ってきた、安倍の那智麻呂サマの
お金を受け取り、そこなへんに置いてあったテキトーな衣をぁゃゃに渡し
「それが、火鼠の革衣です。
 早く日本に帰り、安倍の那智麻呂サマにお渡しなさい」と言いました。
まだ人生の酸いも甘いもかみ分けていない、とってもpureなぁゃゃは
騙されたとも気づかずに、ATSUKOが差し出したテキトーな衣を
箱に大切にしまい、日本へ持ち帰りました。
 
47 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月07日(日)21時04分33秒

安倍の那智麻呂サマは、ぁゃゃが差し出したニセの火鼠の革衣を見て
「なるほど、これがチャーミー姫が欲しがってたものだべか!」と感心しました。

そして、その衣がニセ物だとは知らずに
ATSUKOが持たせたテキトーな衣を持って、チャーミー姫邸の門前に立ちました。

ヤッスー爺が出てきて、安倍の那智麻呂サマから衣を受け取り
そのニセ火鼠の衣をチャーミー姫に見せました。

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

チャーミー姫は黙りこくりました。
 
48 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月07日(日)21時05分27秒

火鼠の革衣だって言ってるのに、安倍の那智麻呂サマが持ってきた衣には
何故か、虎柄のプリントが・・・。

しかも何だか、セパレート?

「・・・多分、コレ、本物じゃないと思う」と、チャーミー姫が
ニセの革衣を見て言うと、
「とにかく、まず安倍の那智麻呂サマをお招きするわよ!?
 他に世に出回ってないものだから、コレを本物だと思いなさい!」と
ヤッスー爺さんは答えました。
「今度こそ、きっとチャーミー姫は結婚するだろうな」と矢口婆さんも思ったものでした。

しかし、あんまりチャーミー姫が「コレはニセ物よ!」と主張するので
ヤッスー爺さんは困ってしまいました。

49 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月07日(日)21時06分28秒

「着てみたら、イイべさ。
 実際に着たら、本物かニセ物か、きっと分かるべ」
と、安倍の那智麻呂サマは言いました。

「確かにその通りだ!
 着てみたらイイよ?
 イヤ、着てくれ。
 ぜひ着てみてくれ!!!」
ヤッスー爺も家来の者も、皆が声を揃えて言いました。

「でも・・・」
チャーミー姫が、虎柄プリントのセパレート衣を試着することに躊躇していると
「じゃ、オイラが着てみようか?」と、横から矢口婆さんが口をはさみました。

自分が一番セクシーだと確信しているチャーミー姫は、
矢口婆さんの一言にキレました。

「イヤ・・・。私が着るから」
矢口婆さんの心理作戦、大成功★

50 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月07日(日)21時08分24秒

フィッティングルームから出てきたチャーミー姫の姿を見て
安倍の那智麻呂サマもヤッスー爺も家来の者も、矢口婆さんだって
「生きてて良かったァ〜!」と思いました。

チャーミー姫邸の至る所から、嬉し泣きや男泣きにむせび泣く声が響きました。

皆の泣き様を見たチャーミー姫は、不思議がって
ヤッスー爺さんに向かって言いました。

「錯乱坊、どうしたっちゃ?」
 
51 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月07日(日)21時09分15秒

AHAAAAAAAN!
チャーミ姫ったら、ラムちゃん!?

「とにかく、着てみて分かったっちゃ。
 コレはやっぱりニセ物だっちゃ。
 安倍の那智麻呂サマは、うちのダーリンじゃないっちゃ」
そうチャーミー姫に言われてしまった安倍の那智麻呂サマは
肩を落として、チャーミー姫の前から立ち去ろうとしました。
 
52 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月07日(日)21時12分59秒

安倍の那智麻呂サマが、チャーミー邸から出ていこうと、ニセの革衣を持ち
チャーミー邸の廊下を歩いていると、さっき皆が流した涙で滑り
安倍の那智麻呂サマは尻餅をついてしまいました。

安倍の那智麻呂サマがニセの革衣を持って尻餅を・・・。
ちょっとオイシイ、シーンでした。
安倍サマが革衣を持って尻餅。
安倍、革衣、尻餅。
あべ、かわごろも、しりもち。
あべ、かわ、もち?
そう。
「あべかわもち」という言葉は、まさにその時、できた言葉なのです。
 
53 名前:noname 8 投稿日:2002年07月07日(日)21時30分05秒
 更新終了です。

>38 名無し読者さん
 レス、ありがとうございます。
 何せ姫ですから。なにをしてもALL OK!
 しかし、仰々しいものを注文しても結果はどれも・・・。

>39 名無しさん
 レス、ありがとうございます。
 紺々ですか・・・。
 三択の女王(?)、名無しさんの予想が当たるに「全部!」
 
54 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月09日(火)13時05分34秒
あべかわもち…微妙に苦しい!けど面白ひ。
原文と照らし合わせながら読みたくなりますね。
55 名前:名無し男 投稿日:2002年07月14日(日)14時28分30秒
古典的なコントにもワラタ!!
56 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月14日(日)17時03分05秒
綾小路文麿 皇子サマは、自分の家に召し抱えているある限りの
人を召し集めて
「ドラゴンが首に、五色に輝くネックレスをしているそうだ。
 それを取って僕に献上してくれた人には、願い事をかなえてあげよう」
とおっしゃいました。

皆は綾小路文麿 皇子サマがおっしゃったことを受けて
「仰せの事は、タイヘン尊いです。ただし、そのネックレスを
 とってくることは容易いことではありませんよ?
 ましてドラゴンが首にしているネックレスを・・・
 どうして取られましょう?」
と申しあいました。

57 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月14日(日)17時05分43秒
ですが綾小路文麿 皇子サマは
「主君に使われる者というものは、命を捨ててでも
 自分の主君の仰せごとをかなえようとこそ思うべき!
 ・・・僕には分かる。チャーミー姫の悲しみが、僕には分かる」
とおっしゃいました。
「あ〜ぁ、また始まっちゃいましたよ?」
「うちのぼっちゃんは格好いいけど、ちょっと気障なんだよなァ。
 ナル入ってるし・・・」
皆がひそひそと、綾小路文麿 皇子サマをそしりあっているのにも
気付かず、綾小路文麿 皇子サマは続けます。
「さよならだけが 人生ならば
 建てたわが家は何だろう
 さみしいさみしい平原に
 ともす灯りは何だろう

 さよならだけが 人生ならば
 人生なんか いりません Syuji Terayama 」

「お前、ぼっちゃんが何言ってるのか判るか?」
「判るもんか!」
家来のものどもは綾小路文麿 皇子サマについていくのに必死です。
 
58 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月14日(日)17時06分47秒
「さぁ!屋敷中をピンクにするゾ!!」
チャーミー姫を妻に迎えて住まわすには「この屋敷はフツーすぎるな」と
考えた綾小路文麿 皇子サマは、美しい御殿をお造りになって
屋敷中をチャーミー姫の好きな色、ピンクにペイントしました。
ピンクのラックに、ピンクのソファと
インテリアにもこだわりました。

言葉では言い表すこともできないチャーミー御殿に呆れて
今までいた綾小路文麿 皇子サマの妻は皆、綾小路文麿 皇子サマから
離れていきました。

しかし綾小路文麿 皇子サマはそんなことは気にしません。
チャーミー姫を必ず妻に迎えようと準備をしては、
一人で日々を過ごしていらっしゃいます。

59 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月14日(日)17時07分57秒
ところが、綾小路文麿 皇子サマが夜昼お待ちなさるのに
ドラゴンのネックレスを取るために遣わせた家来のものからは
年が変わろうとしても、何の音沙汰もありません。

綾小路文麿 皇子サマは、待ちきれなくなってしまい
「なかなか帰ってこないヤツらを待つことはない!」と
とうとう自ら船に乗って、ドラゴンのネックレスを取るため
大海へ漕ぎだしました。

何日か経ったある日、どうしたことでしょうか?
突然、海に疾風が吹き始め、雲がたちこめ辺りは暗くなり
光りといえば、落ちかかるように閃く稲妻ばかりとなってしまいました。
打ちつける波に船は木の葉のように、荒れる海の上で大きく揺れます。

こういう状態に綾小路文麿 皇子サマはパニクって
「僕はかつて、こんな辛い経験はしたことがない!
 これから僕はどうなってしまうのだろうか!?
 船頭さん、教えて下さい!!」
とおっしゃいました。
 
60 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月14日(日)17時10分27秒
綾小路文麿 皇子サマ&クルーを乗せた船の船頭さんは
市井紗耶香といい、それは腕のいい船頭と巷で噂でした。

「何度も船に乗ってるけど、こんな事は初めてだねぇ。
 とんでもない客、乗っけちゃったよ。
 船がこのまま沈まなきゃ、きっと雷、直撃とかだろうねぇ。
 どっちにしてもロクな死に方しそうにないや・・・」
と、うっすら目に涙を溜めて市井紗耶香 船頭は言いました。

「そんなぁ〜!
 市井ちゃん、船頭さんっていったら船の神様でしょ!?
 そんな頼りないこと言わないでよ〜」
という綾小路文麿 皇子サマに
市井紗耶香 船頭は
「だってアタシ、別に神様じゃないし・・・。
 アンタら、ドラゴンを殺そうとしてるだろう?
 きっとこの風は、ドラゴンが怒って吹かせているんだよ。
 はやくドラゴンに謝っちゃいなよ?
 チャイナタウンで謝っちゃいな?」
とRap調で言いました。

61 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月14日(日)17時11分20秒
綾小路文麿 皇子サマは泣きながら
「ごめんなさい。もうドラゴンを殺そうと思いません」
と申すと、次第に雷は鳴り止み、風の吹く方向も変わりました。

「この風は、良い方に向かっている風だよ?
 もう大丈夫!
 綾小路文麿 皇子サマ、よくがんばったね」
と市井紗耶香 船頭は綾小路文麿 皇子サマに言いましたが
綾小路文麿 皇子サマは放心状態で、市井紗耶香 船頭が言っていることが
よく分かりませんでした。

しかし綾小路文麿 皇子サマの中では
気持ちに何か、変化が起こり始めていました。

62 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月14日(日)17時12分21秒
風はそれから3.4日吹き続け、船を浜辺へと寄せつけました。
命は助かったものの、船は無惨に大破。
もう航海ができる状態ではありません。
大事にしていた船が壊れてしまって市井紗耶香 船頭は
大いに嘆き悲しみ
「人間って悲しいね」と言いました。

その姿を見て綾小路文麿 皇子サマは
「僕には分かる。君のその悲しみが、僕には分かる。

 空って何色に見える?
 ・・・やっぱ青か?青って何色だ?
 何を見てるかじゃねぇ・・・どう見えるか。
 別に色に限った事じゃねぇけどな。上條淳士」
とおっしゃいました。

63 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月14日(日)17時16分11秒
初めこそ、綾小路文麿 皇子サマは何を言いだしたのだろうと思った
市井紗耶香 船頭でしたが、綾小路文麿 皇子サマが必死で自分を慰めて
くれているのだと気づき、胸が熱くなってきました。

「分かった・・・、市井、がんばる!
 人生がもう始まってる」

そして二人は新しい世界へと歩んでいきました。
それから二人の姿を見たという者は在りません。

何だかよく分からない、でもきっと綾小路文麿 皇子サマ的には
幸せだろうこの出来事を、後世「ごちゃまぜLOVE」と
言ったとか言わないとか・・・。
 
64 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月14日(日)17時17分16秒
大納言、紺々サマは悩んでおりました。
「アントニオ・・・アントニオ?・・・餡と仁尾?
 ・・・アントニオって何だべ?」

「1・2・3 ダー!」

「ビッ、ビックリしたべさ!
 まこっちゃん、どうしたんだべ!?」

かけ声と共にいきなり、大納言、紺々サマの部屋へ入り込んできたのは
大納言、紺々サマの同期、小川サマでした。

小川サマは親友がピンチだと知って、駆けつけてきたのでした。

65 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月14日(日)17時18分19秒
「紺々、アントニオと言ったら猪木でしょ!?
 そして、猪木と言ったら私でしょ!?
 早く私と一緒にチャーミー姫邸へ行きましょう!
 紺々の役に立てるのなら、私は何でもする覚悟だから」

「ありがとう・・・・、まこっちゃん。
 (これでチャーミー姫は私のもの)」

・・・傍目にはとても美しい同期愛に見えました。

とにかく、二人はチャーミー邸に参じ
「アントニオを連れてきました」と
ヤッスー爺さんに言いました。

「やっと、やっとチャーミー姫が見たがるものを
 連れてきた人が現れたわ!」
ヤッスー爺さんは心から喜びました。

「オイオイ、ホントに猪木さんが来てるのかよ!?
 オイラ、ドキドキしてきたよ!」
格闘技系が大好きな矢口婆さんは一人、テンションが上がっていました。

66 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月14日(日)17時19分32秒
「本当に、アントニオをお連れしたのですか?」
とチャーミー姫は言いました。

「はい。こちらに」
そう言って大納言、紺々サマは
“炎のファイター”を口で奏で始めました。

「イノッキ・ボンバイエ♪ イノッキ・ボンバイエ♪
(まこっちゃん、よろしく頼むよ!)」

「どうですかぁ!?
 (OK!まかせといて!!)」

大納言、紺々サマと、
廊下から入場してきた小川サマは秘かに目配せを交わしました。
 
「1・2・3 ダー!!!
 (よし、決まった!今までで一番の猪木だ)」
「ウォ〜、猪木〜!!!
 (まこっちゃん、アンタ、カッコイイよ)」

二人は一生懸命、アントニオを演出したのですが・・・。
 
67 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月14日(日)17時20分23秒
「なんだ、コノヤロー!」
と、いきなりチャーミー姫邸に大声が響き渡りました。

皆がビックリし、刹那、静寂した時間が流れました。

何と!さっきの声の主はチャーミー姫、その人だったのです。

「その程度でアントニオを語るなんて、片腹痛いわ!
 私の方がアントニオよ!?」

チャーミー姫は十二単の袖をまくって、ヤル気満々です。

68 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月14日(日)17時21分46秒
誰の挑戦でも受けなければ、アントニオではありません。
もうすっかり自分はアントニオだと信じ込んでいる小川サマは
「誰が何と言おうと、私は石川の弟子だ」
と言い、それが試合開始のゴング代わりになってしまいました。

「なんだ、コノヤロー!(チャーミー姫)」
「なんだ、コノヤロー!(小川サマ)」
「なんだ、コノヤロー!(チャーミー姫)」
「なんだ、コノヤロー!(小川サマ)」
「なんだ、コノヤロー!(チャーミー姫)」
「なんだ、コノヤロー!(小川サマ)」
「なんだ、コノヤロー!(チャーミー姫)」
「なんだ、コノヤロー!(小川サマ)」
「なんだ、コノヤロー!(チャーミー姫)」

69 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月14日(日)17時22分52秒
「ハァ〜、これはちょっとつき合いきれないべさ・・・。
 誰か二人を止めて!」そう大納言、紺々サマが思った瞬間、
一陣の風が、チャーミー姫の部屋へ吹き込みました。

その風に驚いた二人は自然と“何だ、コノヤロー!合戦”を
止めていました。

そして次の瞬間、さっきより強い疾風が吹き込みました。
不思議なことに、その時皆は
「この道を行けばどうなるものか、危ぶむなかれ。
 危ぶめば道はなし。踏み出せばその一足が道となる。
 迷わず行けよ。行けばわかる。

 元気ですかーっ?! 
 今こそ乙女ロマンの道を突き進め。オガワー!」
という声を聞いたような気がしました。

70 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月14日(日)17時23分35秒
ちょうど、厳しい冬がようやく終わり
春が訪れようとしている時季でした。

そして大納言、紺々サマは
「これから、この時季に吹く強い風のことを“春一番”と言おう」と
堅く決めたのでした。
 
「何だ結局、本物、来なかったよ!」
と矢口婆さんが一人、残念がっていたことは言うまでもありません。
 
71 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月14日(日)17時24分33秒
さて、チャーミー姫がこの上もなく
チャーミー&セクシーなことを、帝がお聞きになって
「今まで多くの人の身をいたずらに空しくさせて
 結婚しないというチャーミー姫とは、どのような姫か
 会ってみたいものだなァ」とおっしゃいました。

そしてヤッスー爺さんと矢口婆さんを召しだし
「オハヨーゴザイマス!テメーラ!!
 チャーミー姫を差し出せ!
 もし宮中に差し出したら、テメーラに
 五位の位を授けてやろう」とおっしゃいました。

72 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月14日(日)17時26分00秒
ヤッスー爺さんと矢口婆さんは、それを聞いて
喜んで、家へ帰っていきました。
そしてチャーミー姫に
「このように、ヨッスィ〜帝がおっしゃっていらっしゃるわ。
 それでもチャーミー姫は宮中へお仕えしないつもり!?」
と言うと、チャーミー姫は
「まったくそのつもりはありません。
 ムリに宮仕えをさせられてしまうのなら、
 チャーミーはこの世から消え失せてしまうと思います。
 御爺様と御婆様に官位を頂けるようにしてから
 死ぬだけです」と答えました。
 
73 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月14日(日)17時46分15秒
 更新終了です。

>54 名無し読者さん
 あべかわもち・・・。弟クン登場ならずでした。
 原文と照らし合わせ、ですか。初回と2回目までなら7割くらいは・・・。
 今は破綻しまくりで、ダメダメです。

>55 名無し男さん
 古典が元ネタだけに、古典的なコント!逝ってこようか・・・
 しかし今回も???ネタばかりだったような気がします。
 サンプリング、サンプリングなこの物語も、もう終盤です。
74 名前:名無し 投稿日:2002年07月15日(月)14時22分59秒
これが、後に語り継がれる世紀の戦い
「何だ、コノヤロー!合戦」だったのか・・・
75 名前:名無し男 投稿日:2002年07月28日(日)17時23分31秒
歴史に残る名勝負でした
76 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月29日(月)00時46分30秒
ヤッスー爺さんは
「決してそんなこと、しちゃダメよ!?
 自分の子どもを見てあげないで、官位なんか何になるっていうの!?
 でもね・・・、どうして宮仕えをなさらないのかしら?
 死になさるべき理由が、どこにあるの?イヤ、ないわ!」
と答えて言いました。

チャーミー姫が
「チャーミーの言うことが、やっぱり嘘だと思うなら
 宮仕えをさせて、チャーミーが死なずにいるかどうか見てよ!
 多くの御人が、チャーミーに対して熱心にアタックしてしたのを
 従わずにきたのに・・・。
 それなのに昨日今日、ヨッスィ〜帝がおっしゃったことに
 従ったりしたら、人聞きが悪いことですわ」
と言うので
ヤッスー爺さんは答えて
「世の中のことはどうでもあっても、
 チャーミーの命の危機こそ大きな障害よ!?
 やっぱり、お仕えはいたしませんと
 宮中へ参って申してくるわ」
と言いました。

77 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月29日(月)00時47分53秒
そして参内して
「ヨッスィ〜帝の仰せのかたじけなさに
 あの小娘。を宮仕えさせようといたしましたら
 『宮仕えに出したら、きっとチャーミー死んじゃう』と
 申すのです。チャーミー姫は、このヤッスーが
 産ませた子ではありません。昔、竹やぶで見つけた子なのです。
 ですから、キャラも一般人とは似ていないのです」
と申し上げました。

しかしヨッスィ〜帝は
「え〜!会いたいのになぁ〜。
 よしざー、チャーミー姫に会いたい!
 そうだ!今度、フラッと外出する時に会っちゃおうかな!?」
とおっしゃいました。
 

78 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月29日(月)00時48分38秒
ちょっとイカしたPURE MI・KA・DO 、ヨッスィ〜帝は
ヤッスー爺さんの言うことなんて、まったく聞いてません。

でもヤッスー爺さんもヤッスー爺さんで
「ソレ、めっちゃイイ!
 チャーミー姫が油断して、ぼんやりしてる時なんかを狙って
 いらっしゃればいいわ!!」
と言いました。

それを聞いてヨッスィ〜帝は急にスケジュール調整をし始め、
チャーミー姫邸襲撃の日時を決めました。

79 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月29日(月)00時49分24秒
ヨッスィ〜帝がチャーミー姫邸を襲撃なさったその日、
ヨッスィ〜帝は、あたりをピンクの光りに包まれて
チャーミー&セクシーな姿で座っている人を見ました。

「この方がチャーミー姫だよね?」と思って近くに寄ると
その人は逃げようとするので、ヨッスィ〜帝は袖を掴みました。
顔を隠してはいますが、初めて見るチャーミー姫を
この上なくチャーミー&セクシー!!!と思って
「放さないゾ!?」と言って、連れていこうとしました。

・・・ったく、どこに連れて行くつもりだか、本当に。

80 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月29日(月)00時50分24秒
チャーミー姫は
「チャーミーがこの国で生まれてたんなら、お使いになれるけど・・・。
 でもそうじゃないから、連れていくのは難しいよ?」
と答えて申し上げました。

ヨッスィ〜帝は
「どうしてそうなるんだよ!
 やっぱり連れて行くよ!?」
と言って、チャーミー姫に詰め寄ると
チャーミー姫の姿形が急に消え、影だけになってしまいました。

81 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月29日(月)00時51分29秒
ヨッスィ〜帝は、チャーミー姫が本当に
普通の人間ではなかったとお思いになって
「じゃあ、よしざーのお供としては連れて行かないよ。
 だからさ、もとの姿に戻ってよ!
 せめて・・・、それを見て帰るよ」
と仰ると、チャーミー姫はもとの姿に戻りました。

ヨッスィ〜帝はやっぱり
チャーミー姫をチャーミー&セクシーに思い
恋に落ちずにはいられませんでした。

そして、こうして自分にチャーミー姫を見せてくれた
ヤッスー爺さんを喜びました。
一方、その頃ヤッスー爺さんは
ヨッスィ〜帝にお供して来た家来たちと
ドンチャン騒ぎをしておりました・・・。

82 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月29日(月)00時53分03秒
ヨッスィ〜帝は、チャーミー姫を
ヤッスー爺さんの家にとどめてお帰りになることを
飽きずに残念にお思いになっていましたが、
ほとんど御自分の魂をそこに残していくような気分で
宮中へお帰りになりました。胸が引きちぎられる思いです。

御輿にお乗りになってからヨッスィ〜帝が
『宮中へ帰るのが辛く思われるのは
 よしざーに背いて、ヤッスー爺のところに
 とどまっているチャーミー姫のせいだよ!?』
とお詠みになると、チャーミー姫は
『雑草がはえ茂る、このヤッスー御爺様の家で
 長年過ごしてきたチャーミーです。
 今さらどうして、煌めく宝石のように美しい
 宮殿を見ようと思うのでしょう』
と返して詠みました。
 
83 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月29日(月)00時54分00秒
これをヨッスィ〜帝がご覧になって
いっそう宮中へ足が向かなくなるようでした。
気分的にも、宮中へ帰れそうに思われませんでしたが
そうかと言って、その場で夜を明かすべきでもないので
仕方なく宮中へお帰りになられました。

宮中へ帰ってから、今まで仕えていた女官たちをご覧になると
その女官たちは、チャーミー姫のそばに寄ることさえ
出来そうもないくらい(ry
他の人より美人だと思っていた人でさえ、チャーミー姫と比べると・・・。

84 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月29日(月)00時54分49秒
ヨッスィ〜帝は、チャーミー姫のことだけが
心にかかって、ただ一人で暮らしはじめました。
何だかつまらなく、お妃たちのところにもいらっしゃらないのでした。

ただチャーミー姫へ御手紙を書いて、遣わすだけです。

チャーミー姫も、憎からず愛情を込めてお返事を書き
二人のやりとりは続いていきました。

85 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年07月29日(月)00時55分45秒
このようにヨッスィ〜帝とチャーミー姫が
お互いに気持ちを慰め合っているうちに、三年ばかりが過ぎ
春の始め頃から、チャーミー姫は
月が綺麗にその姿を輝かせているのを見て、いつもより
物思いにふけっているようでした。

そこにいた人が
「月を見るのは慎むべきですね」とチャーミー姫を制しましたが
ともすれば、人のいない隙にも月を見て、泣きじゃくるのでした。

七月の十五夜、チャーミー姫は縁側に出て
思いっきりネガティブになっている様子でした。
 
86 名前:noname 8 投稿日:2002年07月29日(月)01時06分18秒
更新終了です。

>74 名無しさん
 そうです、アレが・・・。って!
 大取、よかったでしょうか!?
 レス、ありがとうございました。

>75 名無し男さん
 男、片岡、ガンガレ!
 更新の量が少なくて申し訳ないです。
 レス、ありがとうございました。
87 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月29日(月)14時36分49秒
古文をそのまんま訳した文章にそれをバカにしたような現代語が加わってるのがおもろい。
ストーリーもめちゃくちゃでおもしろい。
さあネガティブ姫はどうなっちまうんでしょう。楽しみにしています。
88 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月30日(火)18時04分10秒
素晴らしいですね。
ザッツ・エンターテインメント。
一文たりともおろそかにせず、読んでます。
89 名前:名無し 投稿日:2002年08月04日(日)19時04分58秒
ちょっとイカしたPURE MI・KA・DO(w
未来に向かってガーンガレ!!
90 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年08月22日(木)23時53分56秒
「To be, or not to be: that is the question.
いつもチャーミー姫は、月をしみじみ〜って感じで見てるけど

 O Romeo, Romeo! wherefore art thou Romeo?
 最近、カノジョ、けっこうヤバイ感じじゃない?

 The course of true love never did run smooth.
 きっと何か悩みがあるのよ!

Spring has come.
 マスター、ちゃんとケアしてあげなさいね☆」
と、チャーミー姫付きの侍女、個粉津娘。の見仮&唖屋仮が言うのを聞いて
ヤッスー爺さんは、チャーミー姫に
「どんな気持ちで、こう、ネガ入ってる感じで月を見るのかしら?
 結構な世の中だってのに」
と言いました。
 
91 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年08月22日(木)23時55分01秒
チャーミー姫は
「ネガティブ?
 月を見たら、世の中が心細くて、しみじみと感じちゃうだけで
 チャーミー、何も悲しんでなんかないよ!」
と言いました。

しかし、チャーミー姫の所に行って様子を見ると、やっぱりネガティブなんだな。

こんな様子を見て、ヤッスー爺さんが
「No 〜!My baby !
 チャーミー、何を心配してるの!?今、思ってることは何?」
と言うと、チャーミー姫は
「心配しないで?
 何となく、心細いかなァ〜って思ってるだけだから・・・」
と言うので、さらにヤッスー爺さんは心配して
「イイ?月を見ちゃダメよ!?
 月見るから、ネガティブになっちゃうのよ!」
とアドバイスしますが、チャーミー姫は
「月を見ないでなんていられないよ?」
と言って、やっぱり月が出ると
ヴェランダなどに出て、ネガ入っていそうに物思いに耽るのでした。

92 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年08月22日(木)23時56分32秒
チャーミー姫は、月が出ていない暗闇には、ネガティブにならないようでした。
そして月が夜空に顔を覗かせると
ネガティブになり、泣いちゃったりするのでした。

チャーミー姫邸に仕える家来の者たちは
「やっぱり何か心配してんだろうな?」とささやきますが
ヤッスー爺さんにだって、矢口婆さんにだって
チャーミー姫が何を心配してるのか分かりません。

そんなこんなで、8月15日近くの夜のことです。
チャーミー姫はヴェランダに出て、人目も構わず
泣いていました。もうめちゃくちゃに泣いていました。

そんなチャーミー姫を見て、ヤッスー爺さんと矢口婆さんは
「どうしたの?」
と、チャーミー姫にたずねました。
二人とも、ざわざわと、イヤ〜な胸騒ぎがしました。
 
93 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年08月22日(木)23時58分59秒
チャーミー姫は泣きじゃくりながらも
「前にも言おうと思ってたの!
 でも言っちゃえば、きっとショックだろうな、って思って・・・。
 今まで黙って過ごしてきちゃった。
 ・・・でもずっと黙ってるワケにはいかないから、カムアウトするね。
 
 チャーミーは、この地球の子じゃない!

 ホントは、月の住人なの!

 でも社会見学にって、この地球にやってきたの。
 今はもう月に帰らなきゃいけないタイムリミットが近づいてて・・・。
 
 15日の満月の夜、月から迎えがくるの。
 チャーミー、どうしても帰らなきゃいけないの。
 でもチャーミーがいなくなっちゃうの、ヤッスー御爺様も矢口御婆様も、
 ショックだろうな?って思ったら悲しくなっちゃって。
 だから、春からずっと・・・」
と告げました。
 
94 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年08月23日(金)00時00分07秒
竹やぶでチャーミー姫を見つけてから今までのさまざまな出来事が
走馬燈のようにヤッスー爺さんの頭の中を、駆けめぐっていました。

光る竹の中に、めっさチャーミーな娘。を見つけたこと。
最初は、犀利有無より小さかったのに
あっというまに矢口婆さんの背を抜かしてしまったこと。
今では、当代一のチャーミー&セクシーな姫に成長したこと。

5人のスタアな御人を、ちょっぴり振り回してしまったこともありましたが
ヤッスー爺さんにとってチャーミー姫は、自慢の娘。なのです。
もちろん、矢口婆さんにとっても。
 
95 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年08月23日(金)00時00分50秒

「そんな話・・・。
 アンタは家の子よ!?
 迎えなんて、許さないんだから!」

ヤッスー爺さんは、泣きさわぎながら続けました。

「チャーミー姫が、いなくなるくらいだったら
 私が、私こそ死ぬわ!」


 
96 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年08月23日(金)00時01分54秒
チャーミー姫が
「月に、本当の両親がいるの。
 ほんの少しのステイってことで、地球に来たのだけど
 こんなふうに、長い月日を過ごしてしまったの。
 月にいる本当の両親のことなんて忘れて、
 ずっと楽しく過ごしてこられたから、かなり愛着もわいてて・・・。
 月に帰ることが、めちゃくちゃ嬉しい!なんて思わない。
 本当に本当に、チャーミー悲しい!
 でも、自分の思い通りにはならないから。
 ・・・帰らなきゃ」
と言うのを聞いて、みんな泣きました。

ずっとチャーミー姫に仕えてきた家来の者たちも
チャーミーでセクシーベイベーな姫と別れなければならないことを
心の底から悲しみました。
・・・家来の者たちも、ヤッスー爺さんや矢口婆さんと同じように
悲しがっていたのです。

97 名前:noname 8 投稿日:2002年08月23日(金)00時37分50秒
 更新終了です。
 なかなか更新できずにいて、申し訳なかったです。
 レス、どうもありがとうございました。

>87 名無し読者さん
 めちゃくちゃ具合がおもしろかったですか。ありがとうございます。
 「おもろい」の一言に
 1.元ネタの古典本(現代訳付き)
 2.全体像をつかむための絵本
 3.“うる☆やつら”のコミック本
 と今まで、この話に約1,444円(w 投資したことも報われる次第です。

>88 名無し読者さん
 分不相応な誉め言葉を頂いてしまった!ありがとうございます、ガンガってみます。
 しかし。もしかして、○チャーミー姫 ×チャーミ姫 の箇所、気付いてます?
 そうなら、恥ずかしい・・・。他にもいろいろ間違いがあるので、そういう
 箇所も「ププッ」と楽しんで頂けたら幸いです。

>89 名無しさん 
 そうッスね。
 未来に向かってガンガル娘。たちを応援するっきゃナイです。
 (↑マズnoname 8が更新ガンガレ!)
 しかし。もしかして・・・。イヤ、気にしない。ヒゲピン、ヒゲピン!
98 名前:名無し読者 投稿日:2002年08月23日(金)11時25分38秒
待ってました!
はちゃめちゃ現代訳に味があっていいですね。
こういう言葉遊び、大好きです。
99 名前:名無し 投稿日:2002年08月25日(日)18時05分36秒
すいません。今さらながら気づいたのですが作者さんは他の方と
僕を勘違いなさっているようです。僕はただの一読者です。
まことにすいません!!でもこれからも読ませていただきます。
100 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年09月03日(火)03時12分56秒
この緊急事態をヨッスィ〜帝が聞いて、ヤッスー爺さん邸に
メッセンジャーを遣いにやらせました。

ヤッスー爺さんはチャーミー姫が月へ帰っちゃう事を
悲しく嘆いては泣いて、泣いて。

メッセンジャーは、泣き腫れてすっかり顔の変わってしまったヤッスー爺さんを見て
「別人になってしまったなァ」と思いました。

メッセンジャーは、泣き腫れてすっかり顔の変わってしまったヤッスー爺さんを見て
「絵文字で表すとちょうど( `.∀´)だなァ」と思いました。

メッセンジャーは、泣き腫れてすっかり顔の変わってしまったヤッスー爺さんに
「めっちゃ心配してるって聞いたけど、ホント?」と
ヨッスィ〜帝のメッセージを伝えました。

101 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年09月03日(火)03時14分03秒
ヤッスー爺さんは泣く泣く
「次の十五夜に、月cityから
 チャーミー姫を迎えにやって来るって!
 だから、この十五夜には家来の猛者どもを
 ウチの警護にあててもらえないかしら!?
 何が、月cityよ!
 捕まえてくれるわ!!」
と言いました。

メッセンジャーは宮中へ帰り、さっそくヤッスー爺さんの様子と言葉を
ヨッスィ〜帝に伝えました。

ヨッスィ〜帝は
「むゥ〜!
 愛しいチャーミー姫のため、よしざー、はりきっちゃう(ファイッ)」
と、おっしゃって
これから要チェキな、とっておき猛者どもを
ヤッスー爺さん邸に送り込む手筈を整えました。

102 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年09月03日(火)03時15分13秒

そして、迎えた十五夜。

ヤッスー邸を囲う壁の上に5人、屋根の上に5人、そしてチャーミー姫の部屋の中に5人。

ハンドメイドの小朝。衣装に身を包んだ15人の猛者どもを見て
矢口婆さんは少々、悪い予感がしました。

「ヨッスィ〜帝?
 この猛者ども、どこから連れて来たの?
 それに、オイラ何だか、柱の影から明子姉ちゃんライクな視線を感じるような・・・」
矢口婆さんは、ヨッスィ〜帝に言いました。

103 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年09月03日(火)03時16分06秒
「んっ?
 カワイイでしょ、この猛者ども。
 これから売り出していこうと思ってるんだ!
 15人揃ってその名も『羽路風呂★童子』!!」
ヨッスィ〜帝は、そりゃ得意そうに言い切りました。

「ダメじゃん、ヨッスィ〜帝!
 何が『羽路風呂★童子』だよ。
 このコ達は‘童子’じゃなくて‘児童’だよ!!
 あわわわわわ、もう8時になっちゃう。
 働かせられないよ!!!」
しっかり者の矢口婆さんは、ヨッスィ〜帝のフォローに大忙し。

「もう、みんなお家に帰っていいからね。
 暗いから、気を付けて帰るんだよ。
 あっ、お迎えとか来ないのかな?」
と矢口婆さんが言うと、柱の影から人がゾロゾロと・・・。

104 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年09月03日(火)03時16分51秒
「だ、誰だァ!?
 月からチャーミー姫を奪いに来たのか?」
と、あせる矢口婆さんを後目に
15人揃ってその名も『羽路風呂★童子』達は一斉に
「ママ〜!パパ〜!」と
柱の影から出てきた人たちに駆け寄っていきました。

「何だ、おかぁたまズとおとぅたまズか・・・」
矢口婆さんがホッとしたのも束の間。

105 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年09月03日(火)03時17分57秒

キ☆ラ〜ン

いきなりヤッスー爺さん邸のまわりが
昼間の明るさより明るく(フルムーンの明るさ×10以上)光り、
そこらにいる人の毛穴さえ見える程です。

矢口婆さんはとっさにテカリをおさえました。

矢口婆さん以外の人たちは、大空から人が雲に乗って降りてくるのを
ただ茫然と眺めていました。

106 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年09月03日(火)03時19分13秒
地上から少し浮いている、大空から降りてきた人たちを見て
ヤッスー爺さんは「ド●えもん、みたい!」と思い
ヨッスィ〜帝は「カッケー。オス!オラ、悟●、みたい!!」と思いました。

ジェネレーションギャップっていうか、なんて言うか、
まぁ兎に角、みんな戦闘意欲を削がれてしまったって言うか。

浮いて立っている月cityの人たちは、いままで見たこと無いような
美しい(?)レザー製のハデハデコテコテな衣装を身につけていました。
・・・大阪のオバチャンを、ちょっと連想させるような。

月の王様?って感じの人が、空飛ぶクルマ(出路里餡号)から出てきて
「120点ノ物ヲ作ロウト思ッタラ、
 今マデノ自分ヲ壊サナキャイケナイ。
 怖ガルナ。先ニ行クコトヲ怖ガルナ。
 一度怖ガルトソレガ癖ニナル」
と言いました。

??????????

107 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年09月03日(火)03時20分17秒
「ハァ?何言ってるんだろう、この人は!」
と、みんなが思ったその瞬間
「佳緒には分かる。
 『まだいけるって思うやつだけが、先へいける。
  やっちゃえ、まずやっちゃえ。
  積み木を壊さないと新しいものはつくれないんだ♂』
 って言ってるよ」
と、どこからか現れた絵描の皇子 飯田佳緒林クンが
宇宙の言葉はテレパシー、手、手、手、手、手、手、手、手テレパシーを
訳してくれました。

「一言で言っちゃえば
 『チャーミー姫を月へ連れて帰るから、差し出せ』って
 言ってるべさ」
と、これもどこからか現れた右大臣 安倍の那智麻呂クンが言いました。

108 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年09月03日(火)03時21分24秒
ヤッスー爺さんと矢口婆さんが驚いて辺りを見回すと
いつのまにかヤッスー爺さん邸には
絵描の皇子 飯田佳緒林クン、右大臣 安倍の那智麻呂クンだけでなく、
穂津府 de 穂津非偉クン、大納言 紺々クン
辻加護、お豆じるしの新垣仮面、小川サマが居りました。

そして、新しい世界へ旅立ったハズの
綾小路文麿 皇子クン、市井紗耶香 船頭の姿もそこにはありました。

それから、チャーミー姫の名付け親、中澤の裕子の姿も、
最終話にして初登場!ヤッスー爺さん邸の侍女・石黒の彩、福田の明日香の姿も。

もちろん、ヨッスィ〜帝も。
 
109 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年09月03日(火)03時22分23秒
16人がかりで、チャーミー姫を引き留めようとしましたが
月の王様っぽい人♂が
「なぁ、チャーミー姫。
 もう月へ帰らへんと、な?」
と一言、言うと、チャーミー姫を隠していた部屋の戸が音もなく開き
チャーミー姫が外に出てきました。

もうとうてい止めることは無理そうで、
矢口婆さんは、ただ上を向いて
今にもこぼれそうになる涙を堪えることしか出来ません。

ヤッスー爺さんも、心を痛めて泣き伏しています。

110 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年09月03日(火)03時24分01秒
そこへ近づいてきたチャーミー姫は
「チャーミーも、月へ帰るのは不本意なの。
 でも、どうしても帰らなきゃイケナイから・・・。
 せめてチャーミーが空に昇っていくのを、見送って!」
と言いましたが、ヤッスー爺さんが
「そんなの無理よ。
 こんなに悲しいのに、どうして見送りなんて出来るわけ!?
 捨てないでよ!
 一緒に連れて行ってよ!!」
と、顔をクジャクジャにしながら泣いて頼むので
姫の心は乱れました。
 
「チャーミー、手紙書くね。
 チャーミーのことが恋しくなったら、取り出して読んでね」
と言って、チャーミー姫は泣きながら
ヤッスー爺さんと矢口婆さん宛に、手紙を書きました。

111 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年09月03日(火)03時24分48秒

その手紙には・・・
 この地球に生まれてたなら、ヤッスー御爺様、矢口御婆様を
 悲しませずに、ずっと側にいられたのに。
 そう出来ずに、ここを去っていかなきゃいけないこと、本当に残念。
 月が出ている夜は、夜空を仰いで?
 チャーミーは月から落ちてしまいそうな気持ちで
 ヤッスー御爺様と矢口御婆様のことを、見守ってるから。
と書かれていました。

112 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年09月03日(火)03時25分36秒

月cityの一人が、チャーミー姫に近づいて
「これを飲みなさい」と言って
500NPETボトルをチャーミー姫に手渡しました。

チャーミー姫は、PETボトルを受け取りましたが、それを飲もうとはせず
そのままヨッスィー帝に渡そうとしました。

しかしさっきの月cityの一人が、チャーミー姫を制します。

113 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年09月03日(火)03時26分37秒
その時、チャーミー姫はキレて
「ちょっと待ってよ!
 この、
 小豆を和三盆で
 ひきしめて
 山椒の香りを
 ちょっぴり効かせた
 新感覚ブレンド

 後味ドーヨ?な“母似婦裸”

 を月の住民が飲んじゃったら、
 地球での記憶が無くなっちゃうって言うじゃない。

 チャーミー、そんなのヤダ!
 チャーミーは、地球での貴重な体験、
 地球で出会った大切な人たちの存在、ゼッタイ忘れない!
 だから“母似婦裸”は飲まない」
と言って、また手紙を書きはじめました。

114 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年09月03日(火)03時27分38秒

今度はヨッスィ〜帝に宛ててです。

 チャーミーのために、こんなにたくさんの人を集めてくれて・・・。
 でもどうしても、今、チャーミーが地球に残ることは許されなくて・・・。
 チャーミー、悲しい!
 チャーミー、どうしてこんな、めんどくさい身なんだろう?
 ゴメンね、ヨッスィ〜帝。
 ヨッスィ〜帝の側に行けなかったのも、今夜、月に帰らなきゃいけなかったから。
 強引に断ったりして、チャーミー、ヨッスィ〜帝に
 嫌われてないか心配!

という内容でした。

そしてチャーミー姫はその手紙と一緒に
地球人にとっては不死の薬である“母似婦裸”を
ヨッスィ〜帝に渡しました。

115 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年09月03日(火)03時29分00秒

そしてとうとう、本当にお別れの時がやってきました。

出路里餡号に乗ったチャーミー姫は、
月cityの者たちを連れて
月が輝く夜空へと昇っていきました。

ヤッスー爺さんと矢口婆さんは
毎夜、夜空を仰いでは泣いて暮らしました。

涙と一緒に、二人の生気も流れるようで
日毎に二人は老いさらばえていきました。

116 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年09月03日(火)03時32分54秒
そしてヨッスィ〜帝は、家来に
「月に一番近いところはどこ!?」
と、たずね
「静岡にある山が、月に一番近いと言います」
と聞くと、チャーミー姫から貰った“母似婦裸”を持って
速攻、その山の頂上を目指しました。

ヨッスィ〜帝にとって
チャーミー姫に会えることもなく、ただチャーミー姫を想って
永遠の命を生きることなど、なんの意味も持たなかったのです。
 
117 名前:Cosmic Love Bazooka 投稿日:2002年09月03日(火)03時34分22秒

一番月に近いと言われる、その山の頂上に着くやいなや
ヨッスィ〜帝は“母似婦裸”PETボトルロケットを天へ向かって飛ばしました。

それから、不死の薬である“母似婦裸”を飛ばした
その山のことを“ふじ山”と呼ぶようになり、
お医者様でも草津の湯でも治らない恋の病を“ふじの病”と
呼ぶようになったのです。

 

 おしまい、おしまい



118 名前:noname 8 投稿日:2002年09月03日(火)03時58分38秒
 終了です、終わっちゃいました。
 たくさん言いたいコトはあるのですが、先ずは・・・

>98 名無し読者さん
 レス、どうもありがとうございました。
 待ってて下さって・・・。
 本当に、申し訳なくそして有り難く思っております。
 読んで下さってた方の一言が、どれほどの励みになったか分かりません。
 心から、ありがとうです。

>99 名無しさん
 あぁ・・・!変なストレスを与えてしまって申し訳ないです。
 ゴメンナサイです。こんな変な作者でスミマセン。
 レス、ありがとうです。
 最後までガンガってこれたのも、読んで下さる方の声があってこそです。
 嬉しかったです。
  
更新が遅くなったこと、
本当に申し訳ありません(後日、蛇足なオマケをつけるかも)。

今まで読んで下さった方、本当にありがとうございました。
 
119 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月03日(火)23時45分56秒
完結お疲れさまでした。
小ネタ満載の贅沢な一品を有り難うございました。
オマケがもしあるなら、今からとても楽しみです。
120 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月05日(木)15時07分19秒
ラストがわかっていてもやっぱり面白かった。
続編あったら嬉しいし、これからも書き続けて欲しい。
121 名前:名無し 投稿日:2002年09月07日(土)14時52分42秒
ストレスなんてとんでもない!!自殺まで考えてました。嘘です、すいません。
逆にここで笑わさせてもらって解消してました。
ヨッスィ〜帝に母似婦裸をPETボトルロケットで飛ばしてもらってよかったです。
あれは、かなり危険な味がしますから。
自分もオマケ楽しみです。ひとまずお疲れ様でした。

122 名前:〜 続・チャミ取物語 〜 投稿日:2002年09月16日(月)20時57分17秒

「さよう
  しからば
   おのおのがた!

 さよう
  しからば
   おのおのがた!!

 さよう
  しからば
   おのおのがたァ〜!!!
 
 婆ァ、今、何時だァ〜〜〜」
 
123 名前:〜 続・チャミ取物語 〜 投稿日:2002年09月16日(月)20時58分36秒
月に帰ってからのチャーミー姫は、何かに夢中になって
地球のことを、ヤッスー爺さん・矢口婆さんのことを、
自分を好きだと言ってくれた5人の御人とそのゆかいな仲間達のことを、
そして・・・、本当は大好きだったヨッスィ〜帝のことを
自分の胸の中から払拭しようと、
活動写真弁士ニ入門スル巻してみたりしていました。

しかし、どんなに発声練習をしてみても
地球に残してきた大切な人達のことを忘れることなどできません。
それどころか「地球に帰りたいよぅ、ヨッスィ〜帝に遭いたいよう」と
いう思いが、日増しに大きくなっていく一方。

月から地球を覗いては
「チャーミーのいるべき場所は、地球だよぅ。
 お米・・・。昆布の入ったおにぎりが好きだよぅ」と
1/13 LONELY NIGHTな日々を送っておりました。

あ〜ぁ、The course of true love never did run smooth.
シャークスピアも言ってるけど、
真実の愛ってもんは、すんなり進まないようになってるんスね、旦那。
 


124 名前:〜 続・チャミ取物語 〜 投稿日:2002年09月16日(月)20時59分50秒

一方、地球組は・・・。

みんな、それなりに充実した日々を送っていました。
・・・、ただ3人を残しては。

そう。
ヤッスー爺さんと矢口婆さんは、チャーミー姫が月に帰ってからというもの
もともと歳も歳だったせいもありますが、どんどん老いていき
今や、食事をとる体力・気力とも残っていません。
このままでは、二人とも・・・。

そして、ヨッスィ〜帝も。
夜に、そして真昼でも、空に月が浮かんでいれば
「チャーミー姫。
 あぁ、チャーミー。
 貴女は何で、チャーミーなの?」
とか言っては、宮中を惑わすばかり。
ヨッスィ〜帝の魂は、すっかり抜け殻になってしまったようです。
政なんて、手に着くはずもありません。

人々は
「あぁ、ヨッスィ〜帝は心の底から
 チャーミー姫を愛していらっしゃったんだなぁ」と
チャーミー姫にもう会えない、ヨッスィ〜帝をかわいそうに思いましたが
一方で
「政は、ちゃんとやってくれよ!?
 誰もが不安な日本の現状だからな」とも
思っていました。
 
125 名前:〜 続・チャミ取物語 〜 投稿日:2002年09月16日(月)21時01分19秒
「ヨッスィ〜帝がこのままでは、日本がダメになってしまう」
そんな世論を受け、ひとつの極秘国家計画が立ち上がった。

そして日本のため、ヨッスィ〜帝のため、チャーミー姫のため
立ち上がった若者達がいた。

“プロジェクトm.”チームは
絵描の皇子 飯田佳緒林クンをリーダーとして、
右大臣 安倍の那智麻呂クン
穂津府 de 穂津非偉クン
大納言 紺々クン
辻加護
お豆じるしの新垣仮面
小川サマ
綾小路文麿 皇子クンというメンバーで結成された。
 
126 名前:〜 続・チャミ取物語 〜 投稿日:2002年09月16日(月)21時02分31秒
「しかし“プロジェクトm.”って何だべ?」
右大臣 安倍の那智麻呂クンが、至極もっともな質問を
佳緒林リーダーに投げかけた。
皆が、一斉に佳緒林リーダーの表情を伺った。
誰一人として、“プロジェクトm.”が何たるかを理解していなかった。

佳緒林リーダーは、早くもプロジェクト推進に行き詰まりを感じた。

「いい?
 “プロジェクトm.”っていうのは・・・。
 “プロジェクト娘。”“プロジェクトmoon”なわけ、分かる?」
佳緒林リーダーが、そう答えた次の瞬間
「それはつまり
 “ヨッスィ〜帝を月まで飛ばすゼ!”計画ですか?」
と、大納言 紺々クンが言った。
流石、大納言 紺々クン。今日も完璧。

「・・・僕には分かる。ヨッスィ〜帝の悲しみが、僕には分かる。
 
 クロの無い所のネジ、シロが持ってる。
 シロがみんな持ってる。 松本大洋

 ヨッスィ〜帝と、チャーミー姫を
 会わせてあげなくっちゃ、ってことだね?」
と、今度は綾小路文麿 皇子クンが言った。

127 名前:〜 続・チャミ取物語 〜 投稿日:2002年09月16日(月)21時03分43秒

「何かようワカランが、ヨッスィ〜帝とチャーミー姫をくっつけちゃえば
 日本の未来は(Wow Wow Wow Wow)
 世界がうらやむ(Yeah Yeah Yeah Yeah) だね」
そんな思いが、皆の心にシンクロした。

そして本格的に極秘国家計画“プロジェクトm.”は動き始め、
本気で熱い奴らは、あっという間に
地球〜月間往復汎用人型宇宙船を完成させた。
 
128 名前:〜 続・チャミ取物語 〜 投稿日:2002年09月16日(月)21時05分05秒

「ヨッスィ〜帝、これで月まで行くことができます!」
“プロジェクトm.”メンバーは、
意気揚々と地球〜月間往復汎用人型宇宙船を
ヨッスィ〜帝に献上しました。

いきなり目の前におかれた地球〜月間往復汎用人型宇宙船を
見たヨッスィ〜帝は
「これで・・・、これでチャーミー姫に逢えるの!?
 うれしぃ〜。
 でも、誰がコレを造ってくれたんだろう?
 ハッ!そうだ。
 きっと、こびとさん達だ。
 よしざーが寝てる間に、こびとさん達が造ってくれたんだ!
 ありがとう、こびとさん達」
と、とってもpureなお言葉を発しました。

129 名前:〜 続・チャミ取物語 〜 投稿日:2002年09月16日(月)21時05分55秒
ヨッスィ〜帝、違うよ。
こびとさん達じゃないよ。
“プロジェクトm.”メンバー達だよ。

しかし、“プロジェクトm.”メンバー達は
本当のことは言いませんでした。

皆、ヨッスィ〜帝とチャーミー姫が無事に再会できれば
それでいい、と思っていたのではなく
ただ単に、ヨッスィ〜帝のちょっとイカした発想に
ついていけなかったのです。

綾小路文麿 皇子クンが「それが乗船券だよ」とヨッスィ〜帝に
差し出した紙切れには“未来行きの切符”と書かれていたとか、いないとか。
 
130 名前:〜 続・チャミ取物語 〜 投稿日:2002年09月16日(月)21時06分52秒

そしてヨッスィ〜帝を乗せた
地球〜月間往復汎用人型宇宙船は、速度マッハ13で月に到着。

月面でヨッスィ〜帝がチャーミー姫を見つけるのは、簡単でした。

「うぇ〜ん、うえ〜ん。
 地球に帰りたいよぅ。
 遭いたいよう」
って声を、辿っていけばいいだけでしたから。

「おぉ、心が痛むというのかい?
 う〜んbaby!
 それは、恋。恋患いさ!
 きっと、ボクと出会ったから君は恋をしたんだ。
 さぁ、もう大丈夫。
 ボクはここにいるよ」

チャーミー姫に投げかけた、ヨッスィ〜帝の
この芝居じみた言葉がいけなかったのでしょう。
それから二人の小芝居が始まってしまいました。

131 名前:〜 続・チャミ取物語 〜 投稿日:2002年09月16日(月)21時07分53秒
チャーミー姫「あきら・・・
       あきら?
       あきらなのね?
       よかった・・・
       よかった・・・
       逢えると思った
       必ずまた逢えると思ったの
       晶、晶、晶」

ヨッスィ〜帝「まゆ
       まゆ!!
       ちょっとわかったから離れて、苦しい!」

チャーミー姫「いやっ、晶!」

ヨッスィ〜帝「まゆ!」


・・・かぐやひめ違い?




132 名前:〜 続・チャミ取物語 〜 投稿日:2002年09月16日(月)21時08分37秒
まぁとにかく、ヨッスィ〜帝はチャーミー姫と無事再会。

「さぁ、これに乗って地球へ帰ろう!
 みんなが、チャーミー姫を待ってるよ」
ヨッスィ〜帝は、チャーミー姫の手をとりました。

「あっ、ちょっと待って!
 ヤッスー御爺様と矢口御婆様に、お土産を・・・」
そう言って、チャーミー姫は
クレーターの窪みから、何かを持って来ました。

133 名前:〜 続・チャミ取物語 〜 投稿日:2002年09月16日(月)21時09分37秒
「よく、月に来られたね」
今度は速度セクシー8で進む、地球〜月間往復汎用人型宇宙船の中
チャーミー姫は、ヨッスィ〜帝に言いました。

「あぁ、これ?
 みんながさ、造ってくれたんだよね。
 ちょっと照れくさくて、分かってないフリしてたけど。
 帰ったら、ちゃんと『ありがとう』って言わないとね」

「そうだね」

二人は、みんなの愛を感じていました。


でっかいでっかい宇宙にある
まーるいまーるい地球で
ちっちゃなちっちゃな思いやりが
でっかなでっかな愛となる



134 名前:〜 続・チャミ取物語 〜 投稿日:2002年09月16日(月)21時10分28秒
「そうだ!」
唐突に口を開いたのは、ヨッスィ〜帝でした。

「よしざー、みんなの愛に、めっちゃ感動した!
 だからさ、この地球〜月間往復汎用人型宇宙船に名前を付けよう!!」

「それはいいけど、なんて付けるの?」
少し、不安そうにチャーミー姫が聞きました。

「亜保呂!
 それしかナイじゃん!!」
とびっきりの笑顔を見せながら、ヨッスィ〜帝が答えました。

「・・・なんで、亜保呂なの?」
とっても、不安そうにチャーミー姫が聞きました。

135 名前:〜 続・チャミ取物語 〜 投稿日:2002年09月16日(月)21時11分22秒
「この地球〜月間往復汎用人型宇宙船に乗ってると
 みんなの愛を感じて、よしざー、涙、ポロリなんだよね。
 愛、涙、ポロリ。
 愛、ポロリ。
 あい、ぽろり。
 あ、ぽ、ろ?
 亜保呂!」
わりと泣き虫っぽい青年のヨッスィ〜帝が
目に涙を溜めながら、熱弁するのにほだされて
チャーミー姫も
「じゃ、亜保呂でイイよ」
と、しぶしぶ了承。

えぇっ、それじゃ・・・
地球〜月間往復汎用人型宇宙船って、実はアポロのプロトタイプ!?
アポロ零号機!?



やがて地球に着いた二人は
まっすぐ、ヤッスー爺さん邸に向かいました。

しかしそこでチャーミー姫とヨッスィ〜帝が見た光景は・・・。


136 名前:〜 続・チャミ取物語 〜 投稿日:2002年09月16日(月)21時12分31秒
顔に深いしわが刻まれ、すっかり老いてしまった
ヤッスー爺さんと矢口婆さんは、力無く、病の床に伏していました。
チャーミー姫は、地球の両親の変わり果てた姿に、思わず目を覆いました。

「チャーミー姫、チャーミー姫がしっかり
 ヤッスー爺と矢口婆を支えてあげなきゃ!
 よしざーも、応援するから」
ショックで今にも倒れ込んでしまいそうだったチャーミー姫を救ったのは、
ヨッスィ〜帝の力強い一言でした。

137 名前:〜 続・チャミ取物語 〜 投稿日:2002年09月16日(月)21時13分13秒
「そうだね、チャーミーがしっかりしなきゃ。
 うん!
 チャーミー、がんばる☆」
すっかり元気になった(簡単だな、ヲ委)チャーミー姫は
矢口婆さんとヤッスー爺さんに向かって言いました。

「ほら去年より少し背が伸びた私気づいて、母さん。
 また秋になるけれど太った事気にしているの?父さん」

チャーミー姫のチャーミ且つセクスィ〜な声に
いつ最期が来ても不思議ではなかった
ヤッスー爺さんとヤッスー婆さんの様子に、かすかな変化が・・・。

ピタリと閉じられていた二人の瞼が開き、
チャーミー姫の方を見たのです。

「ヤッスー爺!矢口婆!
 チャーミー姫が帰ってきたよ!!」
ヨッスィ〜帝も、必死で二人を励ましました。

う〜ん、まさによくある親子のセレナーデ!

138 名前:〜 続・チャミ取物語 〜 投稿日:2002年09月16日(月)21時13分51秒
「そうだ。ヤッスー御爺様、矢口御婆様。
 チャーミー、月から二人にお土産を持って帰ってきたんだよ!」
と、チャーミー姫が二人にお土産を渡そうとすると
「「いやげ、じゃないよね?」」
と、ヤッスー爺さんと矢口婆さんが口を揃えて言いました。

ぷぅっと頬を脹らましながらも、チャーミー姫が
ヤッスー爺さんと矢口婆さんに渡した月土産は、
月の石から作ったという“ネグリジェ”と“ひもパン”でした。

ヤッスー爺さんが“ネグリジェ”を
矢口婆さんが“ひもパン”を
身につけると、アラ、不思議!

139 名前:〜 続・チャミ取物語 〜 投稿日:2002年09月16日(月)21時15分16秒
ヤッスー爺さんと矢口婆さんの、しわが深く刻まれた顔は
アイロンをかけた直後のようにハリが甦り、湯上がり卵肌の桃井も
真っ青なほど、若々しいお肌に。

それからは、時計が逆回転をしていくようでした。

食欲が回復したヤッスー爺さんと矢口婆さんは
辻加護も真っ青なほど、食べに食べ、飲みに飲み
どんどん体力も回復。
少し前まで、寝込んでいた老人とは思えないほど元気な姿になっていきました。

若さと元気を取り戻した矢口婆さんは
「教えて!武論尊
 何で、オイラ達はまたこうやって
 元気になれたのなかなァ」
と、ヤッスー爺さんに言いました。

同じく若さと元気とケメコさを取り戻したヤッスー爺さんは
「分からないけど・・・、きっと
 武論尊ならこう言うね!
 『ペットボトルからフリースが作られるが如く作られた
  月の石製“ネグリジェ”と“ひもパン”が
  良かったんじゃないか!?』ってね」


と、矢口婆さんに返事をしました。

140 名前:〜 続・チャミ取物語 〜 投稿日:2002年09月16日(月)21時16分34秒

そうして、万事がうまく進んでいきました。

絵描の皇子 飯田佳緒林クンは、右大臣 安倍の那智麻呂クンをモデルに
artでサイケな絵画を乱れ描き。

穂津府 de 穂津非偉クンは、お豆じるしの新垣仮面、大納言 紺々クン、小川サマと
唖仮屁裸高裸素グループを結成して、大路や辻々で美声を披露。
素鳥居戸の女王として長く君臨することになりました。

綾小路文麿 皇子クン、市井紗耶香 船頭は
新しい船を造り、7つの海をまたにかける貿易商社を経営(符智藻弐社中)。
そして、ベンチャーの雄として米雑誌、隊無の表紙も飾りました。
日本の夜明けも近いぜよ!

辻加護は『可愛さ+食欲=癒し』の法則を発見し、その後は
本の出版に、講演会に、と大忙し。

ヤッスー爺さんと矢口婆さんは、取り戻した若さで
子づくりに挑戦!?

ヨッスィ〜帝も、ちゃんと帝業に復帰しました。

そしてチャーミー姫は・・・。

チャーミー姫は、大切な人たちに囲まれ
ヨッスィ〜帝の后として
いつまでも地球で、幸せに暮らしましたとさ。


めでたし、めでたし。



141 名前:noname 8 投稿日:2002年09月16日(月)21時47分21秒
 終了です。
 
>119 名無し読者さん
 レス、ありがとうございました。
 小ネタ満載というか、小ネタだけ、というか・・・。
 サンプリング、サンプリングでここまで来てしまいました。
 「こんなんでイイのかな?」と疑心暗鬼ではありましたが
 楽しんでいただけたのなら、良かったです。

>120 名無し読者さん
 レス、ありがとうございました。
 ラストは、どうしようかと思っていたのですが
 一応、元ネタをリスペクトして、あのラストに・・・。
 そのかわりに、今回のオマケを付けてみました。
 やっぱ、こういうお話はハッピーエンドじゃないと!

>121 名無しさん
 レス、ありがとうございました。
 母似婦裸・・・。あれは本当にかなり危険ドリンクですね。
 飲んだ途端、胃にくる、というか。内蔵が重たくなる感じですね。
 あれは、スゴイ。
 レス、本当にありがとうございました。

こんな駄作に、最後までお付き合い頂いて、心から感謝します。
ありがとうございました。
まだスレを使い切っていないので「出来れば何かを」と
思っていますが、まだ未定です(スミマセン)。

ありがとうございました。
142 名前:名無し 投稿日:2002年09月19日(木)20時19分39秒
これだ・・・このハイテンション
そして突っ込みが一切なく怒涛の如く繰り出されるボケとパクリ、いやサンプリング。
これだ、これが俺が捜し求めていたものだったんだ!!
作者さん本当に最後に良いものをありがとうございました。
そして次回作に激しく期待してお待ちします。
143 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月21日(土)21時35分47秒
あて字を解読するのが密かな楽しみでした。
評するならば、壮大なる馬鹿馬鹿しさ。(失礼!でも讃辞です!)
勢いの衰えない展開に舌を巻きました。
作者様の作品を、また読んでみたいです。

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