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プリズム。
- 1 名前:やま 投稿日:2002年06月21日(金)01時31分07秒
- まったくの初心者です。
正直、今の段階ではどういう話になるか私にもわかりません。
いしよしで行きます。
あたたかく見守ってやってください。よろしくです。。
- 2 名前:1の段 投稿日:2002年06月21日(金)02時25分43秒
- なんも変わらない朝。
ふぁ。。。ねみぃ。。起きるかぁ。。。
部屋から降りるといつもかわらず、うちは今朝も慌ただしくひしめいてる。
私は、この風景がいやだった。
「ひとみ!さっさとしなさい!また遅刻するわよ!」
「ん〜。。」
うるさいなぁ。。そんなに大きな声で言わなくても聞こえてるよ。。
お母さんはいつもこの調子だ。ここ最近ほめられた覚えがない。
ちなみにお父さんとは、1年近くしゃべってないな。。
「もう!もう出かけるからね!さっさと用意しなさいよ!」
わかったよ。。。わかったから、早く出かけちゃえ。
私は、世間一般の遅刻魔だ。今日も、登校時間から30分遅れて家を出る。
私は、この時間に家を出るのが好きだった。
つい45分前のこの道は仕事場、学校を目指して歩く人だらけ。
でも、この時間になると、一気に人が減る。そんな人達には嗅げない朝の香りが、そこにあるから。
まるで、このせまい道が私だけのものになった気がする。
そんな中、私はゆっくり歩いて学校を目指した。
- 3 名前:やま 投稿日:2002年06月21日(金)02時30分30秒
- まだ、1の段は続く予定ですが、今日はここまで。
ゆ〜っくり書いていきますんで。。。
だいぶ、内容が固まりつつあるので、これから練っていきます。
- 4 名前:1の段 投稿日:2002年06月21日(金)05時09分12秒
- 学校について待っていたのは、腰に手を回して仁王立ちで立ちにらむ、飯田先生だった。
「吉澤ぁ。。」
「あ。。先生。。」
もうとっくに気づいていたのにも関わらず、思わず、今やっと気づいたかのようにしてしまった。。
だって。。こぇ〜よ。。。先生。。
「今、何時。」
「え。。。10時っす。。」
「1時限は何時に始まる。」
「10時。。だったような。。。はは。。」
こりゃ、笑うしかねぇよ。。。もう。。
「ふ〜ん。。10時なんだ。。他の子達はもうとっくに来て、勉強してるのにねぇ。。」
「はは。。。。そうだったんすか。。。はは。。」
「笑い事じゃねぇんだぞぉ!吉澤ぁ!!!」
その瞬間、私の首に手がまわり、頭にげんこつがぐりぐりめりこんできた。。
「うわぁ!!!いてぇ!いてぇっすよ!!かおりん先生!」
「何度言ったらわかるの!学校は9時から!授業に間に合うようにきなさい!!」
「わかった!!わかったからやめてぇぇぇ。。。。」
遅刻の代償はぐしゃぐしゃになった頭と、そのてっぺんに出来てる、慢性のたんこぶ。。
はぁ、いてぇ。。。。
- 5 名前:1の段 投稿日:2002年06月21日(金)05時43分00秒
- 「お〜い。よっすぃ〜。」
「あ。。ごっちん。おはよ〜。。」
ごっちんは親友ってほどでもないが、この学校の中じゃ仲がいい方な友達。
でも、学校の外じゃ、1回もあった事ないんだよな。。
「かおりんにまた怒られた?」
「おぉ。ぐりぐりされた。」
「ばかみてぇ。。ははっ。」
そう。そこなんだよな〜。何とも言えなくなるような言葉を返すから、何とも言えなくなる。
「・・・・。」
「まぁ。遅刻魔の君なら、慣れっこか!」
「ごっちんもこれから、寝るんでしょ。授業中に。」
「まぁね。それがあたしの生きがいですからぁ。」
ごっちんはそのまんま、イスに座り、寝る体制に入ってる。。
まぁ、なんだかんだ言ってもごっちんは友達で、その証(?)にごっちんの頭にも慢性のたんこぶがあったりする。
もちろん、それは遅刻ではなく、授業中のおやすみによってだけど。
「おやすみぃ。。」
って、思ってるそばからこうかよ。。。
「はいはい。おやすみぃ。」
。。。。く〜〜。。。
真後ろの席から聞こえてくる、いびき。。もう、寝てるし。。
- 6 名前:やま 投稿日:2002年06月21日(金)05時59分55秒
- と、なにげに書いちゃいました。。更新おわりです。
- 7 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月21日(金)10時10分26秒
- 石川の登場に期待っす。がんばって
- 8 名前:1の段 投稿日:2002年06月22日(土)00時21分20秒
- 放課後、なんも部活に入ってない私は、学校をぶらぶらしてた。
とは言っても、なんもする事がない。普段の私なら、もうとっくにスタスタ帰ってる時間なのに。。
放課後に鳴り響く歌声やかけ声になんか惹かれて学校中を歩いてる。
楽しそうに歌う合唱部。する事がないのか、くっちゃべってるだけの軽音楽部。お面の下が見えないせいか、なんか物々しい剣道部。
みんな、目票があるのかないのかわからないけど、なんかみんな輝いてるなぁ。。。
それと比べてわたしなんて。。。なんもないや。。
そう思いながら、ふと、目に止まった部活があった。
「バスケ部。。。。。」
私はバスケは大好きだった。
- 9 名前:aa 投稿日:2002年06月22日(土)00時41分22秒
- http://www.bh.wakwak.com/~bonsai/small/data/nono2614.jpg
- 10 名前:1の段 投稿日:2002年06月22日(土)00時42分55秒
- 私はNBAのカール・マローンという選手が好きだった。
お父さんの知り合いにアメリカに住んでる人がいて、小さい頃、そのおじさん家に遊びに行ったことがあった。
その時に見た、アメリカのバスケ。子供ながらに感じたすごさ。今もまだ鮮明に覚えてる。
その中でも、一際輝いていたのが、カール・マローン。
大きくて、早くて。。なにより、あのダンク!あまりの迫力に泣きそうなってたな。。
その日、言うまでもなくそのチームは圧勝して、ベストプレイヤーにカール・マローンが選ばれた。
全部英語でなんだかわからなかったけど、すんげぇ嬉しくて、すんげぇ、かっけ〜。。
そんな、なんだかんだで帰ったらバスケばっかやってた。。カール・マローンを越してやる!って。。
選択科目もバスケだったな。。
- 11 名前:1の段 投稿日:2002年06月22日(土)01時14分56秒
- 「ねぇねぇ。」
!!。。。。。。。びびった。。言葉にならなかった。。
人が物思いにふけってる最中になんだよ。。
「バスケ見てて楽しい??」
この娘。。。誰だっけ??
「なっ。なんですか。。。いきなり。」
「うらやましそうに見てたから。。つい、声かけちゃった。」
うわぁ。。すんげぇ、可愛い笑顔。。
「い。。いや、そんな事ないっすよ。。」
「吉澤さんでしょ?選択でバスケやってる。」
「うん。。」
「そして、遅刻魔。」
なんなんすか!?いきなりって言おうと思ったけど、その娘はその前にしゃべってた。
「やってみる??バスケ部。」
「え?」
あまりにも唐突すぎて、それしか言葉に出なかった。。
「あなたの事ずーっと見てたの。」
はぁ??。。。。まじでストーカー!?
「あなたなら今のバスケ部を救えるわ!」
「あの〜〜。。。」
「マネージャーの石川です!よろしくね!じゃ、行こうか!」
「え!?ちょっと待ってよ。。私は。。。」
「いいの、いいの。あなたならできるわ!」
「え。。。え〜〜〜。。。。。」
- 12 名前:1の段 投稿日:2002年06月22日(土)01時17分45秒
- ////////////////////////////////////////
更新終了します。
>>名無しさん
ありがとうございます!がんばります!
- 13 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月22日(土)03時14分18秒
- お、スポ魂テイストですか(w
(・∀・)イイ!
- 14 名前:オガマー 投稿日:2002年06月22日(土)12時02分14秒
- 翻弄されそうな吉…
ムフフ(氏
- 15 名前:1の段 投稿日:2002年06月23日(日)05時20分41秒
- 「紹介します!吉澤さんです!」
おお〜っと。。。紹介するんすかぁ!?
「あ〜〜!!よっすぃ〜じゃん!入部するの?」
一番早く声あげたのは、同じクラスの矢口さん。ほんと活発な子で、クラスの人気者さん。
「いや、ちょっと。。」
「大丈夫??やったことあるの?」
いやぁ。。あるもないも。。そういうわけじゃ。。
「大丈夫だよ。なっち先輩。よっすぃ〜選択がバスケですから。」
「へぇ。。そうなんだぁ。。」
「あれ吉澤??なにやってんの?」
うがぁ。。。。顧問かおりんだったの。。。。
「入部希望者なんです!」
石川さぁぁぁん。。。。。
「へぇ。。吉澤がねぇ。。」
「ちょっ。。ちょっと待ってください!」
まわりのどよめきが一瞬にしてとまった。。だって、わたしのせいじゃないもん。。
「私、入部なんて、希望してないですから!」
。。。。
ほらぁ。。みんなひいてるし。。。。。
- 16 名前:1の段 投稿日:2002年06月23日(日)05時38分58秒
- 「ごめんなさい。。あたし。。」
うつむきかげんに言う石川さんにちょっと罪悪感はあったけど。。ごめんね。。石川さん。。
「ねぇ。吉澤。バスケなんて大嫌い?」
「いや。。。嫌いではないですけど。。」
「だったら、こういうのどう?仮部員みたいな。」
「それだったら。。。」
このきまずい雰囲気から脱出しるためにも、これは断る事はできなかった。。
「だめだって思ったら、その時はやめていいからさ。」
石川さんもかわいそうだしな。。
「はい。。そこまで言うなら。。」
この瞬間、石川さんに笑顔が戻った。。よかった。。ってなにが。
「じゃあ、今日は見学していきなよ。吉澤さん。」
「うん。わかった。ごめんね。ちょっときまずい思いさせて。」
「いいの!だって、嬉しいもん。」
- 17 名前:1の段 投稿日:2002年06月23日(日)06時30分48秒
- 私は制服のまま、体育館のはしっこに座って、練習を見てた。
矢口さんもなっち先輩もうまいなぁ。。きっと、あの2人はレギュラーなんだろうな。。
「そこぉ!!やる気あんのかぁ!!もっと、腰落とせよ!!!」
うわ〜。。。こえぇ。。かおりん。。
コートの横で、必死に声だしする、1年生。たま〜におしゃべりをしてしまい、かおりんに怒られる4人組がいるなぁ。。
ははっ。。。見てておもしろいかも。。
その子達の隣で、タオルを抱えながら応援する石川さん、その姿が目に入るたびに目が合い、満面の笑顔を振りまいてくれる。その素敵すぎる笑顔はこっちが恥ずかしくなるくらいだった。
<ピーーーーーーッ!>
「じゃあ、10分休憩!そのあと、5対5やるよ〜!」
- 18 名前:1の段 投稿日:2002年06月23日(日)06時34分04秒
- 汗だくになってる部員に満面の笑顔で、タオルを配る石川さん。。その姿を見てると横からなっち先輩がやってきた。
「ふぅ。どぉ??やってみたくなった?」
すとんと私の横に腰を落としながら、汗を拭くなっち先輩。
「いや。。わかんないすけど、見てておもしろいっすよ。」
「うん。たま〜に、なんかニヤニヤしてたよね。」
見られてのか。。。。
「次、ちょっと出てみる?」
「え??」
「5対5。」
「でも、私制服ですよ。」
「大丈夫だよ、ユニフォームならあるから。」
「え。。でも。。できるかな。。」
「やってごらんよ。実際やってみないと、楽しさもわからないでしょ。」
「そうっすかね。。」
「じゃぁ。あたしかおりんにいってくるね。」
「あ。。。はい。。」
なっち先輩はすっと立ち上がった後、私の顔みてピースをしていった。
私にもやってみたいって気持ちがあったのか、いつになく素直に軽くうなずく。
- 19 名前:1の段 投稿日:2002年06月23日(日)06時35分21秒
- でも、時間が経ってくる度に、どんどんそれは後悔に変わっていった。。
できるのかな?足引っ張らないかな??さっきまであんな事いってたのに恥ずかしいな。。
そんな気持ちが私の中でいっぱいになってた。
そんな気持ちとはうらはらに向こうで、石川さんが飛び跳ねるように喜んでる。
「吉澤さぁぁぁぁん!!」
ダッシュだった。そう叫びながら、こっちへ来る。
「やるの??出るの??ほんとに?」
その言葉は全部疑問語。そんなに嬉しいのか。。
「うん。ちょっとね。」
「やったぁぁ!!じゃあ、こっちおいで!ユニフォーム渡すから!絶対似合うよ!」
いや、似合うとか似合わないじゃないでしょ。。。
- 20 名前:やま 投稿日:2002年06月23日(日)06時39分42秒
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更新終了します。まだまだ、書いていたいんですが、もうねむねむです。(爆)
ごちゃごちゃ、書きすぎて時間の経過かなり遅い気が。。。
読みづらい文章ですみません。。。
- 21 名前:やま 投稿日:2002年06月23日(日)06時46分06秒
- >>名無しさん
温かいレスありがとうございます。
このよしこには青春時代の私ができなかった事をさせるつもりです。
見守ってやってください。
>>オガマーさん
レスありがとうございます。
そうっすね。。なんか、サジーさんのYOUTHFUL〜から、スラム・ダンクになりそうな予感。。
ありきたりなものにはならないつもりでいるんですが。。がんばります。
- 22 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月23日(日)11時19分21秒
- 天才バスケットガールに(w
- 23 名前:1の段 投稿日:2002年06月24日(月)06時04分44秒
- 「かっこいい!!すごい似合うよ!」
すごい恥ずかしかった。。そんな石川さんの言葉がそんな気持ちにさらに追い打ちをかける。
「うんうん。やっぱ私の目に狂いはなかったな。」
う〜〜ん。。。そこかぁ。。。。
でも、そんな石川さんのどこかぬけてる言葉は私の緊張をほぐしてくれる。
うわ。。そんな事考えてたら、また緊張してきた。。。
「私。。できるかな。。」
思わず出てしまったその言葉。おいおい。。石川さんにそんな事言っても。。あ〜。。よくわかんなくなってきた。。
「できなくてもいいの。がんばって。どんなプレーでも私は応援してるから。」
あまりにもその唐突な言葉は私の予想とは全然ちがくって思わず息を飲んでしまった。。
そして、その目はどこまでもまっすぐで、私は知らず間にその目を見つめてた。
「あ。。ありがとう。。」
「うん!ファイト!よっすぃ〜!」
え。。今。。あれ??
「じゃあ!行こう!みんなにかっこいいよっすぃ〜をみせなきゃ!」
「あ。。うん。」
吉澤さんからよっすぃ〜に変わった瞬間がすごい当たり前に流れて。。。う〜ん。まいっか。。
- 24 名前:1の段 投稿日:2002年06月24日(月)06時42分39秒
- もう試合は始まってた。
私は、石川さんに手をひかれて、コートの横にいるかおりんの所へ連れて行かれた。
みんな、私のこと見てる。。。
矢口さんがニヤニヤしてこっちを見てる。。なっち先輩はピースをして笑いかけてくれた。
きまずい様な、はずかしい様な。。そんなみんなの期待にあふれてる(?)視線に私は苦笑いでしか返せなかった。。
「吉澤、出来る?」
「たぶん。。」
わからないよぉ。。わかるはずないじゃん。。。
「じゃあ、後半から行ってみようか。心の準備をしときなね。」
「はい。。」
がんばって。って石川さんの口がそう動いた。
そういう石川さんのそぶりや言葉ってなにげに、嬉しいかも。。
やるか!!やってやる!なんとかなるさ!なんか、そういう気持ちにさせてくれる。
でも、それはすぐに不安にかわり、いつのまにかに。。なるといいな。。に変わってた。。
あ〜〜!しゃっ!!うし!!。。。。はぁ。。。
- 25 名前:やま 投稿日:2002年06月24日(月)06時47分01秒
- ////////////////////////////////
更新終わりです。なんかわけわからなくなりはじめてますね。。
笑うしかねぇや。。。
>>名無しさん
天才かぁ。。。でも、こんな根性じゃなれそうもないです。。
レスありがとうございます。
- 26 名前:やま 投稿日:2002年06月24日(月)23時26分10秒
- 試合はなかなかいい試合だった。
赤のユニフォームはなっち先輩。青のユニフォームは矢口さんが着てた。
さっきの4人組の子達も青のユニフォームだった。
3年生対1,2年生の対決か。。5点差で3年生チームが勝ってる。
「なっち先輩!ナイッシュー!」
きれいなフォーム。。やっぱ、うまいんだな〜。。なっち先輩って。
あ〜。。。違うよ。。君たち。。矢口さんがフリーだったじゃない。。
でも、うまいフォロー入れるなぁ。。矢口さんは。。
お?うまい!!なかなかやるな。。あの子。。
いつのまにか私はこの試合にどっぷりつかってた。。
がんばれ。。。もっと早くパスをまわして!あ〜〜。。違う!そこじゃない!
心の中で叫ぶ私は、さっきの緊張なんてふっとんでた。
- 27 名前:やま 投稿日:2002年06月24日(月)23時49分51秒
- ピーーーーーーーーーッ
「後半終了!」
あっというまだった。。
「吉澤ぁ、体うごかせぇ!」
「あ。。はい!」
目の前に転がってくるボールをふと手にしてみる。。
ボールってこんなに重かったっけ。。
ダン。
まわりはとっても騒がしかったけど、私にはこのボールの音がやけに大きく聞こえた。
ボールをつきながら歩いてみる。なにかいろんなものを踏みしめながら。
ピーーーーーーーーーッ
びっくりしたぁ。。。なんも悪いことしてるはずもないのに、私はかなりビクビクしてた。
「始めるよぉ!1、2年は加護、藤本、松浦はそのまんま!矢口、紺野にかわって、高橋、小川入って!」
私はまだか。。。よかった。
「3年は、安部、保田はそのままで、平家、市井入って!そして矢口は3年チームに入って!いい!始めるよ!」
ピッ!
試合が始まった。。
「吉澤ぁ!こっち来い!」
「はい!」
持ってたボールを手放してはしってく。
「フリースローが入ったら、松浦と変えるから。いいね。」
「あ。。はい。。」
やべぇ。。。かなりドキドキしてきたぁ。。。
聞こえるはずのない心臓の音がはっきり聞こえる。。
このまま、死んじゃうかも。。。
- 28 名前:やま 投稿日:2002年06月25日(火)00時12分27秒
- 周りには試合の行方をじーっと見てる様に見えるだろうけど、全然そうじゃなかった。
戦ってた。なんかわからないけど、いろいろなものと。
不安、心配、そしてほんの少しの期待なのかな。。
ピッ!
「1,2年フリースロー!松浦下がって、吉澤入れるよ!」
頭ん中真っ白。。。。もうだめだ。。
「よっすぃ〜!!落ち着いて!」
ごめん。。。石川さん。。私、もう余裕ないや。。
「フリースローは吉澤!気合い入れてけぇ!」
フリースローラインに立った私はふぅっ、と雑念を抜く様に息を吐いた。
顔を上げて見るそのボードはとても高く感じた。さっきよりも重く感じるボール。
行くぞ。。。入るさ。。できる。。うん。よし。
勇気を振り絞って、シュート!
ダン。。ダン。ダン。。。。。。。
全ての思いを込めたそのボールはゴールにかすりもせずコートの外へ弾んで行った。。
一瞬にして静まりかえったコート。。あ〜〜。。。なんつー事を。。予想は出来たけど。。。
「どんまい!!よっすぃ〜!」
その沈黙を破ったのは石川さんの声だった。
よっすぃ〜先輩ファイト!
気にすんな!よっすぃ〜!
がんばれ!吉澤さん!
みなさん。。こんな私ですいません。。。
- 29 名前:やま 投稿日:2002年06月25日(火)00時35分13秒
- 私が入ってからというもの、点差はどんどん広がるばかり。。
その原因の私は、あのシュートからへこんでます。。
ボールが来てもドリブルもせずにパスしてしまう。。
「よっすぃ〜!!がんばって!」
そんな、石川さんの応援は私になんの影響も及ぼさず、時間が刻々と過ぎて行く。。
ごめんなさい。。チームのみなさん。。私のせいで。。。
早く終わって。。この試合。。早く、交代させてよ。。かおりん。。。
どんどん、開いていく点差。なくなっていくやる気。。
もう無理だよ。。こんなのかっこわるいし。。。
「よっすぃ〜!!!諦めるな!
人目なんて気にしないでやってみなよ!!!」
え。。
その私の心を見抜いたような石川さんの言葉はすごく、はっきりと私の胸に届いた。
そうかぁ。。そうかも。。そうだよね。。。
うん。よし。。もう、なるようになればいいさ!
- 30 名前:やま 投稿日:2002年06月25日(火)00時57分03秒
- 「吉澤先輩!」
私にボールがまわってきた。。これが私の最初だ!行くぞ!矢口さん!なっち先輩!!
私はドリブルをする。
そのボールはさっきよりも、10倍くらい軽く感じた。
「来い!よっすぃ〜!」
「行くぜ!矢口さん!」
抜いてやる!絶対!
その瞬間、矢口さんの手がボールに触れた。
ああっ!!ボールが。。。。絶対、渡さない!!
無意識にボールに飛びついてた。
やった。まだ、私の。
前見たら、ゴ−ルが見えた。早く!行かなきゃ。。
私はもう一度ドリブルをした。ダッシュ!!
矢口さんは?後ろに。。
チャンス!シュートに行ける!今度こそ!!
バッ!
ん??ゴールが。。。
「まだだよ。」
なっち先輩。。だめだ。。抜かせない。。
「こっち!吉澤さん!!」
松浦さん!
私は、松浦さんにパスをした。
すぐにフォローに入る矢口さん。
あ。。なっち先輩の横空いてる。。そこなら、シュート出来る!!
- 31 名前:やま 投稿日:2002年06月25日(火)01時06分18秒
- 私はなっち先輩抜かしてシュートコースに立った。
「松浦さん!」
ボールが私の手に戻った。よし、行くぞ!
なっち先輩はその前にジャンプした。
まだ。。私はワンドリブル入れて、なっち先輩をもう一度抜かした。
ここなら!今度こそ!!シュ−ト!!
ズバッ。
その手応えのある音は私の耳にはっきり聞こえた。
は。。入った。。入ったよ!!!
「吉澤さん!!やった!!」
「松浦さん!やったよ!!」
「きゃ〜〜〜!!!よっすぃ〜〜が入れたぁ!!!」
石川さん!!やったよ!!できたよ!私!!
「ナイッシュー!吉澤さん。」
なっち先輩。。。
「すげぇ!よっすぃ〜!やるな!!」
矢口さん。。
「はい!リスタート遅い!ディフェンス!吉澤ぁ!」
かおりん。。余韻にひたる暇なんてないんすか。。
- 32 名前:1の段 投稿日:2002年06月25日(火)01時30分12秒
- 試合は53対36。私たちは負けた。
でも、その36点の中に私の2点が確実に刻まれてる。
嬉しかった。とっても。そして、楽しかった。。
バスケって。。おもしれぇ!!
「すごいよ!かっこよかった!!なっち先輩ぬかしちゃうんだもん!」
「うん。」
- 33 名前:1の段 投稿日:2002年06月25日(火)01時30分57秒
- 喜ぶ石川さんの顔見ながら、私は石川さんの言葉を思い出した。
「できなくてもいいの。がんばって。どんなプレーでも私は応援してるから。」
「よっすぃ〜!!!諦めるな!人目なんて気にしないでやってみなよ!!!」
石川さんってなんか。。すごい人なのかも。。。
石川さんの事を見つめる私にきづいたのか、石川さんは、ん?って子犬のように首をかしげる。
「ありがとう。」
「え?何?いきなり。。」
本人はきっと気づいてないんだろうな。。その自分のすごさに。。
「もうちょっと。続けてみるよ。。楽しいかも。。バスケって。。」
「でしょ!よっすぃ〜なら、なれるかもね。」
「ん??何に?」
「カール・マローンの女版に。」
え!?カール・マローンって。。。
「じゃあ、私、まだいろいろとやる事あるから。」
「あ。。うん。。」
そういって、走ってく石川さんの後ろ姿を見ながら思った。。
石川さんってやっぱすごい。。。
- 34 名前:1の段 投稿日:2002年06月25日(火)01時34分12秒
- ///////////////////////////////
1の段終了です。
かなり長くなってしまった文章を見ると、この先が思いやられます。。
- 35 名前:やま 投稿日:2002年06月25日(火)03時28分18秒
- うがぁ。。。。失敗。。。
あややが2人いますね。。。(泣
忘れてください。。。。
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