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自分の居場所

1 名前:ヤグユッキー 投稿日:2002年07月05日(金)05時03分08秒
初めて小説を書かせてもらいますヤグユッキーです。
あまり更新のペースは早くないかもしれませんが、お付き合い頂ければ嬉しいです。
一応、矢口メインになってます。

ということで「自分の居場所」スタートです。
2 名前:「自分の居場所」 投稿日:2002年07月05日(金)05時05分02秒
収録の合間、矢口真里は1人で楽屋で休憩していた。
他のモーニング娘。のメンバーはトイレに行ったり、
ジュースを買いにいっていたりしていて、楽屋にはいなかった。
矢口は楽屋に置いてあったお菓子を食べながら、雑誌をパラパラと見ていた。
その時、矢口の携帯が鳴った。
pipipipi、pipipipi。
相手は矢口の最愛の人であり、恋人でもある……中澤裕子だった。
「もしもし。」
『……あ、矢口か?』
「うん。裕ちゃん、どうしたの?」
『……今何してるん?』
「ん、今?今ねー、休憩中でお菓子食べてた。」
『そうか……。あのな……。』
中澤が話を続けようとすると、矢口が前から中澤としていた今夜の約束について
聞いた。
「あっ、そうだ。ねぇ、裕ちゃん。今日の夜、焼肉行くの大丈夫だよね?」
『あ…あのな……そのことやねんけどな……。』
「え?もしかして行けないの?急に仕事が入っちゃったとか?」
『いや、そうやなくて……今日は焼肉行くのやめて、うちに来てくれへん?』
3 名前:「自分の居場所」 投稿日:2002年07月05日(金)05時06分53秒
「えーー、せっかく今日の焼肉楽しみにしてたのにーー。でも、まぁいいや。
 裕ちゃんには会えるんだし。
 もし今日会えなかったら、矢口……裕子不足でおかしくなっちゃうかも
 しれないもん……。
 だって、3日も会ってないんだよ!?」
『ごめんな、矢口……。でも、どうしてもうちに来て欲しいんや……。』
「え、何?何で裕ちゃんちなの?
 もしかして……裕ちゃんの手料理を食べさせてくれるとか?」
『いや、そうやなくて……。』
「じゃあ、矢口が最近料理に凝ってるから、矢口に手料理を作って欲しいとか?」
『いや、そうでもなくて……。』
矢口のたたみかけるような話し方に中澤はだんだんと苛立ってくる。
「じゃあ、矢口に3日も会えなくて矢口不足になっちゃたから、
 少しでも長く矢口と2人っきりでいたいとか?」
『そうやなくて……。』
「じゃあ、何なんだよ!?」
矢口がキレた。
4 名前:「自分の居場所」 投稿日:2002年07月05日(金)05時08分29秒
『矢口!!人の話は最後まで聞き!!ぜんぜん話したいことが話せへんやんか!!』
中澤も矢口のたたみかけるような話し方についにキレてしまった。
「ごめん……裕ちゃん。
 何か……今日の裕ちゃん、いつもと雰囲気が違ったから……。」
矢口はいつもと違う雰囲気の中澤に戸惑っていた。
中澤は矢口に「愛してる」と言ってはくれるのだが、決して本心を
見せていないような気がして、矢口はそれを不安に思っていた。
そして、3日会っていないことでさらにその不安が増大していた。
そのために中澤のいつもと違う雰囲気を感じ取った矢口は
何か言われるのじゃないかと思い、中澤に話すタイミングを与えないように
たたみかけるように話していたのだった。
『ごめん、矢口。でも、そんなことないで……。』
「違う!絶対にいつもの裕ちゃんじゃない……。」
『そんなことないって。とりあえず…仕事が終わったら、うちに来てや。
 じゃあな、矢口。』
そう言って中澤は電話を切った。
5 名前:「自分の居場所」 投稿日:2002年07月05日(金)05時09分26秒
「あ、裕ちゃん!ちょっと待ってよ!愛してるって言うの忘れてるよ?」
その声が中澤に届くことはなかった。
中澤はいつも矢口との電話を切る時に言ってくれていたセリフを言わずに
電話を切ってしまったのだ。
「あーあ、切れちゃった。どうしよ……。何か…会いたくないな……。」
矢口はそう呟くとため息をついた。
「大丈夫だよね?裕ちゃん、ただ疲れてて、元気がなかっただけだよね……?
 だから、外で食事をするのがしんどくて、家でゆっくりしたいと思ってるだけだよね……。」
矢口はそう言って、いつものようにポジティブに考えるようにした。
しかし、どうしても心の中のモヤモヤが取れない。矢口はふとメイク用の鏡を見た。
すると、なぜか涙が溢れていた。
「あれ?どうしたんだろ?矢口…何で泣いてんだろ……?」
その時、矢口を呼ぶ安倍の声がした。
「矢口ー、収録始まるよー。」
「うん、分かったー。今行くー。」
矢口は急いで涙を拭き、メイクを直し、収録の始まるスタジオへと走って向かった。
6 名前: 投稿日:2002年07月05日(金)05時11分51秒
とりあえず今回はこれだけです。
初めてなので、いろいろと読みにくいところがあると思いますが
そこは勘弁していただけるとありがたいです。
それではこれからよろしくお願いします。
7 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月05日(金)11時20分32秒
やぐちゅーだ(w
楽しみに続き待ってます。
8 名前:やぐちゅー中毒者セーラム 投稿日:2002年07月05日(金)11時41分39秒
やぐちゅー発見!
自分も書いてるときは読みづらくないか心配ですよ(w
これからもちょくちょく来させて頂きます
9 名前:ヤグユッキー 投稿日:2002年07月05日(金)18時03分32秒
>7 名無し読者さん
>8 やぐちゅー中毒者セーラムさん
読んでいただきましてありがとうございます。
これからも少しずつ更新していきますのでお付き合いいただけると
うれしいです。

それでは少しですが、更新します。
10 名前:「自分の居場所」 投稿日:2002年07月05日(金)18時04分36秒
収録が終わり、メンバー達はそれぞれ帰宅し始めていた。
そんな中、矢口はボーッとしていた。そんな矢口に後藤が声をかけてきた。
「やぐっつぁん、これからよっすぃーと梨華ちゃんと一緒にご飯食べにいくんだけど、
 一緒に行かない?」
「……。」
「ねぇ、やぐっつぁん!!」
「あっ、ごっつぁん。ん、何?」
「いや、だから、一緒にご飯食べにいかない?」
「え……あ、ごめん。これから矢口…行く所があるんだ。
 だから…ごめん……行けないんだ。」
「そっか、しょうがないね。じゃあ、3人で行ってくるよ。」
「うん、ごめんね。また今度誘ってよね。」
「うん、分かった。……あのさ、やぐっつぁん。」
「何?」
「何か…ボーッとしてたけど、どうかしたの?」
11 名前:「自分の居場所」 投稿日:2002年07月05日(金)18時05分28秒
「……ううん、何でもないよ。ただ疲れたなぁって……。」
「ふーん。あんまりボーッとしてると、圭織みたいになっちゃうよ?」
「もう、何だよそれ。ほら、早く行かないと、よっすぃーと梨華ちゃんが待ってるよ。」
「あっ、そうだった。じゃあね、やぐっつぁん。また明日ね。」
そう言うと、後藤は走って出ていった。
「うん、バイバイ、ごっつぁん。」
後藤が楽屋を出ていったのを確認すると、矢口はため息をついた。
「はぁーー。裕ちゃんのこと考えてたから、ごっつぁんに気が付かなかったよ……。
 だめだなぁ、矢口は……裕ちゃんのことになると……。
 あっ、そうだ!!裕ちゃんちに行かなきゃ!!」
矢口は急いで帰る準備をして楽屋を後にした。
そして、タクシーに乗り、中澤の家に向かった。
12 名前:「自分の居場所」 投稿日:2002年07月06日(土)01時14分51秒
中澤の家に着いた矢口は昼間の電話のことが気になって、なかなか中澤の部屋に入ることができずに
部屋の前で立ち尽くしていた。
今までなら、中澤からもらった部屋の合鍵を使って部屋に入り、中にいる中澤と抱き合ってキスしていたのに、
今日は部屋に入ることさえできなかった。
(はあーー、何でこんなに不安になってるんだろ?
 別に裕ちゃんの雰囲気がいつもと違っただけじゃん。)
ふと時計を見ると、ここに着いてから10分ほど経っていた。
(うわっ。矢口、何してんだろ……。10分もこんな所で……。よし、入ろ!!)
矢口が中澤の部屋のドアの鍵を開けようとドアに手を伸ばした時、いきなりドアが開いた。
がチャ。
部屋から出てきたのは中澤だった。
「あっ、矢口。なかなか来ーへんから、心配してたんやで。携帯も繋がらへんし……。
 これから捜しにいこうかと思ったんやで。」
「え?あっ、そうだ。収録の時、電源切ってそのままだった。ごめん、裕ちゃん。心配させちゃって。」
そう言って、矢口は携帯をバッグから取り出し、電源を入れた。
「ええって、ええって。とりあえず中に入りいや。疲れてるやろ?」
「うん、ありがと。」
13 名前:「自分の居場所」 投稿日:2002年07月06日(土)01時15分56秒
中澤は矢口を部屋の中に入れると、リビングに向かった。
(あれ?裕ちゃん、いつもみたいに抱きしめてキスしてくれない……。
 やっぱりいつもと違う……。)
中澤はいつもと同じように矢口に接しているつもりだったが、矢口はいつも儀式のように
やっている行為がないことで不安をさらに大きくしていた。
中澤はリビングに行くと、矢口をソファーに座らせた。
「矢口、ご飯食べてないよな?」
「うん。仕事が終わって、そのままここに来たから。」
「ちょっと待っててな。」
そう言って、中澤はキッチンに向かった。
14 名前:「自分の居場所」 投稿日:2002年07月06日(土)01時17分43秒
20分ほどして中澤が何かを持って戻ってきた。机に置かれたのはスープパスタだった。
「これ、裕ちゃんが作ったの?」
「そうやで。当たり前やんか。」
「裕ちゃん、こんなの作れたんだ。」
「って言うか、今日初めて作ったんやけどな。」
「ふーん、そうなんだ。おいしそうじゃん。じゃあ、いただきまーす。」
矢口はフォークとスプーンを手に取り、中澤の作ってくれたパスタを食べ始めた。
(電話ではあんなこと言ってたけど、やっぱり手料理を矢口に食べさせたかったんだ。
 だから、「焼肉やめて、うちに来て」なんて言ってたんだ。
 矢口を驚かせるつもりだったのかな。)
「裕ちゃん、このパスタ、めっちゃおいしいよ。」
「ありがと。ごめんな、矢口。焼肉行くん楽しみにしてたやろ?」
「いいよ。だって、裕ちゃんのおいしい手料理が食べられたんだもん。」
中澤はそう言いながらパスタを食べる矢口を笑顔で眺めていた。
矢口の中にあった中澤に対する不安はなくなっていた。
15 名前:「自分の居場所」 投稿日:2002年07月06日(土)01時18分35秒
「でも、裕ちゃんが手料理を作ってくれたの、初めてだよね。」
「そうやったっけ?」
「そうだよ。2人っきりの時はいっつも外で食べるか、矢口が作ってたじゃん。
 カレーとか簡単なものばっかだったけど……。」
矢口は嬉しそうにパスタを食べながら話す。
「私、嬉しいわ。矢口がおいしそうに食べてくれて。作った甲斐があるわ。」
「ねぇ、裕ちゃん。また作ってよね。」
「あ…うん。」
矢口はパスタを食べるのに夢中で、中澤の微妙な表情の変化に気付かなかった。
16 名前:ヤグユッキー 投稿日:2002年07月06日(土)01時25分36秒
更新しました。これからこの話は急展開を迎える予定です。
あとしばらくしてから意外な人が登場する予定です。
ということで、これからもお付き合いお願いします。

まだ慣れてないので改行とかが変になっている所がありますね。
なかなか難しいですね。自分の思っているようになかなか書けないし……。
17 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月06日(土)02時02分28秒
やぐちゅーから別のCPになりそう・・・
最後まで頑張ってください。
18 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月06日(土)12時39分32秒
裕子に何があったんあだろう?
やぐちゅーの行方は・・・
19 名前:やぐちゅ〜みっちゅ〜狂患者 投稿日:2002年07月06日(土)19時50分16秒
やぐちゅ〜、ハケーン!
やぐちゅ〜が増えてきて嬉しい今日この頃♪
20 名前:「自分の居場所」 投稿日:2002年07月07日(日)16時30分17秒
矢口がパスタを食べ終えると、中澤はその後片付けを始めた。
そして、後片付けを終えると、中澤はソファーに満足そうに座っていた矢口の横に座った。
「あー、お腹いっぱいだよ、矢口。ごちそう様、裕ちゃん。」
「矢口が満足してくれて良かった。」
「あのね、裕ちゃん。
 昼間の電話でいつもと雰囲気が違ってたから、矢口ずっと不安だったんだ。
 裕ちゃんちに来た時もいつもみたいに裕ちゃんが抱きしめてキスしてくれなかったからさ……。
 でも、良かった。こうやって手料理を食べさせてくれたし、何か……心配して損しちゃった。」
矢口がそう言うと、中澤は矢口の方を向き、真剣な顔をして言った。
「あのな、矢口……。」
「ん?どうしたの?裕ちゃん。そんな真剣な顔して。」
矢口はそんな中澤を茶化すように言った。
「……今日、うちに来てもらったんは……矢口に手料理を
 食べてもらいたかったからやないんや。」
「またまたー。そんなこと言っちゃってぇ。矢口はもうだまされないよ。」
21 名前:「自分の居場所」 投稿日:2002年07月07日(日)16時31分18秒
「……矢口、お願やから聞いて。真剣な話なんや。」
中澤のあまりにも真剣な顔にさすがの矢口も静かになった。
「で、何?話って……。」
「あのな、これからする話は矢口にとって、めちゃくちゃ辛い話やと思うけど……
 ちゃんと聞いてや。」
「うん。」
矢口は不安な顔をしながらも、しっかりと中澤の目を見た。
「……矢口。もう別れよ……。」
「……え?えっ、今…何て……?」
矢口は中澤のあまりにも意外な言葉に一瞬何を言われたのか理解できなかった。
「ごめん……矢口。もう別れよ……。」
「何で!?裕ちゃん、ねぇ何で!?」
矢口は中澤の信じられない言葉に取り乱した。
22 名前:「自分の居場所」 投稿日:2002年07月07日(日)16時32分27秒
「ごめんなぁ、矢口……。もう矢口とは付き合われへんねん。」
「何で……?あんなに矢口のことを好きって言ってくれたじゃん!!」
「ごめん……。」
「ねぇ、あんなに抱きしめてくれたじゃん!
 キスもいっぱいいっぱいしてくれたじゃん!!」
矢口はそう言いながら中澤の両肩を掴んで揺すった。矢口の目からは涙が溢れていた。
「ごめん、矢口……。」
「ねぇ、何で?何で別れなきゃいけないの!?矢口、裕ちゃんに何か悪いことした?」
「ごめんなぁ……。」
「謝ってばっかじゃ分かんないよ。理由を教えてよ!!矢口のことキライになっちゃの!?」
中澤は詰め寄ってくる矢口から目を逸らし、呟くように言った。
「……別に矢口のことがキライになった訳やないねん。でも……理由は言えへん。
ごめん、もうこれ以上矢口を傷つけたくないんや……。」
23 名前:「自分の居場所」 投稿日:2002年07月07日(日)16時33分47秒
「何だよ、それ!!理由を言ってくれなきゃ、矢口納得できないよ!!」
「ごめん……。それだけはできひん。」
「何でだよ……グスッ…何で…急に……グスッ……。」
矢口は中澤の胸に顔をうずめて泣きじゃくった。
中澤はそんな矢口の頭を撫でながら言った。
「ごめんなぁ……矢口。私が勝手なばっかりにこんなに苦しめて……。」
「何でだよぉ……。
 せっかく…グスッ……矢口、自分の…グスッ…居場所を……見つけたと思ったのに……。」
「ごめん。でも、これだけは言える……。
 私の居場所は矢口の横やないって分かったんや……。」
矢口は何かを決心したように急に立ち上がると、自分のバッグの中から中澤の部屋の合鍵を
取り出し、それを中澤に投げつけて言った。
「もういいよ!!バカ裕子!!もう裕子なんか大っ嫌いだーー!!」
矢口はそれだけ言うと、自分のバッグを持って、中澤の部屋を飛び出した。
中澤は矢口を追いかけようと立ち上がったが、すぐに力なくその場に座り込んでしまった。
そして、中澤は今まで我慢していたはずの涙が知らない間にこぼれていることに気付いた。
「矢口、ごめん……。」
24 名前:ヤグユッキー 投稿日:2002年07月07日(日)16時44分57秒
更新しました。自分の思うように書くのはなかなか難しいですね。

>17 名無し読者さん
 とりあえずやぐちゅ〜はこんな感じになってしまいました。
 これから意外なCPになる予定です。それまで楽しみにしていてください。
>18 名無し読者さん
 やぐちゅ〜はこんな結果になってしまいましたが、
 姉さんに何があったかはこれから徐々に明らかになる予定です。
 矢口と付き合う前のことがポイントになります。
>19 やぐちゅ〜みっちゅ〜狂患者さん
 これからはやぐちゅ〜じゃなくなってしまいますが、
 お付き合いしていただけるとありがたいです。
25 名前:ヤグユッキー 投稿日:2002年07月14日(日)19時44分21秒
すみませんがしばらくの間、私用のため、更新できそうにありません。
2週間ほどしたら、再開する予定ですので、それまでしばらくお待ち下さい。
必ず完結させますので、お付き合いお願いします。
26 名前:読んでる人 投稿日:2002年07月15日(月)15時53分50秒
やぐちゅー発見!!
と思ったらやぐちゅー終了!?
でも矢口が主役らしいので続き楽しみにしてます♪
27 名前:ヤグユッキー 投稿日:2002年07月27日(土)00時09分45秒
お待たせしました。時間に余裕が出来たので、再開いたします。
というわけで、更新します。
28 名前:「自分の居場所」 投稿日:2002年07月27日(土)00時11分25秒
「……ん、うーん……。」
矢口は眠い目をこすりながら身体を起こした。矢口は自分の格好を見て驚いた。
「あれ?矢口、何でこんな格好で寝てんだろ?」
矢口は昨日着ていた服のまま寝ていたのだった。
矢口は眠くてまだうまく働かない頭を使って昨日のことを思い出した。
(……あっ、そうか。昨日裕ちゃんにフラれて、泣きながら帰ってきて……
 そのまま寝ちゃったんだ……。
 あ〜あ、何か仕事行きたくないなぁ……。)
「とりあえず、シャワーでも浴びよ……。」
矢口はそう言ってシャワーを浴びるために浴室に向かった。
29 名前:「自分の居場所」 投稿日:2002年07月27日(土)00時12分29秒
シャワーを浴び、頭も身体もスッキリした所で、昨日のことをゆっくりと考えていた。
「うーーん……何で裕ちゃんは別れる理由を言ってくれなかったんだろう……。
 矢口…何か悪いことしたかなぁ……。
 でも…何で急に……グスッ…裕ちゃん…どうして……。ウゥ…裕ちゃん……。
 グスッ…裕ちゃーん……矢口は裕ちゃんが…いないとダメだよ……。」
矢口の目から大粒の涙が溢れ出してきた。
「裕ちゃ〜ん……どうして…ウゥ……どうして別れようなんて……グスッ……。」
矢口はしばらくしてあることに気付いた。
「あっ、そうだ……。仕事行かなきゃ……。」
矢口は涙を拭うと、支度をして、重い足取りで仕事に向かった。
30 名前:「自分の居場所」 投稿日:2002年07月27日(土)00時13分27秒
収録の合間の休憩時間も、矢口は楽屋で1人、ずっと中澤のことを考えていた。
今日はシャッフルユニットでの収録だったため、楽屋はユニットごとに割り振られていた。
他のメンバーは他のユニットの楽屋に遊びに行ったりしていたため、
矢口は楽屋に1人でいた。
モーニング娘。だけの時は必ず誰か楽屋にいるので、今の状況は矢口にとって好都合だった。
「はぁーー。」
矢口はさっきからため息ばかりついていた。そんな時、誰かが矢口のいる楽屋に入ってきた。
「矢口、どうしたん?ため息なんかついて。」
(え……?裕ちゃん?)
矢口はその声に過敏に反応して、声のした方を向いた。
31 名前:ヤグユッキー 投稿日:2002年07月27日(土)00時17分40秒
とりあえず少しですが更新しました。
久し振りに更新したので、改行がおかしくなってしまいました……。
読みにくいと思いますが、お許し下さい。
読んでくれている方がいて、非情に嬉しいです。
これからは時間的に余裕が出来るので、ちょくちょく更新したいと思います。
32 名前:「自分の居場所」 投稿日:2002年07月31日(水)18時57分24秒
そこに立っていたのは平家だった。
「あっ、何だ……みっちゃんか……。」
「何だはないはないやろ、せっかく心配してあげてんのに……。」
「ごめん、別に何でもないよ。気にしないで。」
矢口は平家に落ち込んでい様子を見せないように強がったが、
平家は矢口が無理をしているように感じたので元気づけようと冗談っぽく言った。
「そうか?そうは見えへんけど。もしかして、姉さんにフラれたとか?」
「うっ……。」
(うぅ……裕ちゃん……。)
矢口は言葉に詰まると、目に熱いものが込み上げてくるのを感じた。
矢口はそれがこぼれ出さないように必死で堪えた。
その様子に驚いた平家は何とかフォローしようと、矢口に声をかけた。
「ちょぉ、矢口……。ごめん……ほんまに姉さんにフラれたん?」
矢口は頷くと、俯いて泣き始めた。
(あー、どうしよ……。うーん、とりあえず、泣き止まさんと……。)
「ごめん、矢口……。泣かんといて……。」
平家は何とか矢口を泣き止まそうと必死になったが、
どうしていいのか分からなくなってしまった。
33 名前:「自分の居場所」 投稿日:2002年07月31日(水)18時58分56秒
その時、外から声と足音が聞こえてきた。
(ヤバイ、矢口が泣いてるの見られたら……他の子らに余計な心配させてまう。
 どうしよ……。……そうや!)
平家は矢口の腕を掴み、矢口を立たせた。
「えっ……みっちゃん?」
矢口は平家の突然の行動に驚いていたが、平家はとりあえず矢口を楽屋から連れ出そうと、
矢口の腕を引っ張った。
「ちょ、みっちゃん、どうしたの?」
「ええから、ついてき。」
平家と矢口が楽屋から出た瞬間、誰かとぶつかった。
「いたっ!」
ぶつかった相手はちょうど楽屋に戻って来た吉澤と石川だった。
34 名前:「自分の居場所」 投稿日:2002年07月31日(水)18時59分39秒
「ごめんな、ちょっと急いでるし。」
平家はそう言うと、矢口を連れて走っていった。
「あー、ビックリした。急に出てくるんだもん。」
吉澤がそう言うと、石川が不思議そうに吉澤に聞いた。
「でも、どうしたんだろ?平家さん。かなり急いでたみたいだけど。」
「うーん、分かんない。今、平家さんと一緒にいたの……矢口さんだよね?」
「うん、多分……。何かあったのかな……?」
「さぁ……。」
35 名前:「自分の居場所」 投稿日:2002年07月31日(水)19時00分22秒
矢口は平家に連れられて、楽屋に近くにあるトイレに来ていた。
平家は矢口が泣いている姿を誰にも見られないように一緒に個室に入り、鍵を閉めた。
(ふー。とりあえずこれで誰にも矢口が泣いてるトコ見られる心配はないな。)
平家はいろいろ考えたが、とりあえず矢口と中澤の間に何があったのかを
聞くことにした。
「矢口、姉さんにフラれたって本当なん?」
矢口は頷くと、今まで胸の中でモヤモヤしていたものが一気に弾けたのか、
平家に抱きついて大きな声を上げて泣き始めた。
「うわーーん、みっちゃーん……グスッ……。」
平家は矢口の背中に手を回し、矢口を包み込むように抱きしめた。
そして、背中をさすりながら、矢口に聞いた。
「矢口、姉さんと何があったん?平家さんに話してみ。」
矢口は少し落ち着いてきたのか、ゆっくりと昨日あったことを平家に話し始めた。
36 名前:「自分の居場所」 投稿日:2002年07月31日(水)19時01分32秒
「ふーん、そんなことがあったんか。でも、何で理由を言ってくれへんかったんやろ?
 矢口、何か心当たりある?」
「うーん、分かんない……。」
「そうか……。何でやろ?姉さん、あんなに矢口のこと、可愛がっとたのに……。」
「みっちゃん、もういいよ。みっちゃんに話して、だいぶ気が晴れたから。
もうすぐ収録が始まるから楽屋に戻ろ。ありがと、みっちゃん。」
矢口はそう言うと、個室の鍵を開け、楽屋に戻っていった。
平家は矢口が出ていった後、1人で考え込んでいた。
(もう、姉さんは……。どんなに矢口が姉さんのこと、想ってるか分かってんのか?
 ほんまにー。矢口が可哀想やん。
 やっぱ…矢口のためにも、姉さんに直接聞かなあかんな。
 ……って、私…何でこんなに矢口のために一生懸命になってんのやろ……。)
37 名前:ヤグユッキー 投稿日:2002年07月31日(水)19時04分34秒
更新しました。
自分の考えているエンディングに行くまで、まだまだかかりそうです。
ついにみっちゃん登場です。
これからみっちゃんと姉さんの修羅場が!?
38 名前:名無し読者 投稿日:2002年08月02日(金)11時23分38秒
みっちゃんと姐さんのバトルってめずらしい気が(w
姐さんになにがあったのかな?
39 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月01日(日)15時10分46秒
裕ちゃんに何があった?!
40 名前:「自分の居場所」 投稿日:2002年09月11日(水)13時13分24秒
平家は収録が終わってから、中澤に会うために中澤に電話した。
『もしもし、みっちゃん?』
「あっ、姉さん。あんな…ちょっと話したいことがあるんやけど、今日会われへん?」
『ん?電話じゃあかんの?』
「直接会って話したいんやけど……。」
『ふーん、分かった。じゃあ、どうする?うち来る?』
「うん。仕事も終わったし、これから行くわ。」
『分かった。じゃあ、待ってるわ。』
「うん。じゃあ、あとでな。バイバイ。」
平家は電話を切ると、タクシーに乗って、中澤の家に向かった。
41 名前:「自分の居場所」 投稿日:2002年09月11日(水)13時14分07秒
平家は中澤の住んでいるマンションの部屋の前まで来ると、インターフォンを押した。
すると、玄関のドアが開き、中澤が出てきた。
「あっ、みっちゃん。よー来たな。とりあえず入りぃや。」
そう言って、中澤は平家を部屋の中に入れた。
リビングまで来ると、中澤は平家をソファーに座らせた。
「みっちゃん、飲みもん…ビールでいい?」
「いや、今日はやめとくわ。」
「そっか、じゃあ何か適当に持ってくるわ。」
42 名前:ヤグユッキー 投稿日:2002年09月11日(水)13時17分26秒
長い間更新できなくてすみませんでした。少しですが、更新しました。
これからも更新が滞ることがあると思いますが、頑張って完結させますので、
よろしくお願いします。読んで頂いている方、本当に申し訳ないです。
43 名前:名無し読者 投稿日:2002年10月09日(水)18時25分52秒
保全
44 名前:ヤグユッキー 投稿日:2002年11月10日(日)23時40分46秒
間もなく再開予定です。読んでくださっている方、本当に申し訳ありません。
もう少しお待ち下さい。_(._.)_
45 名前:名無し読者 投稿日:2002年12月16日(月)23時02分38秒
保全
46 名前:名無し読者 投稿日:2002年12月31日(火)22時24分51秒
保全
47 名前:名無し読者 投稿日:2003年02月03日(月)01時46分09秒
ほぜん
48 名前:名無し読者 投稿日:2003年03月02日(日)01時12分10秒
hoze
49 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月06日(木)16時42分24秒
死刑宣告
50 名前:名無し読者 投稿日:2003年03月09日(日)22時17分33秒
待ってます。

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