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石川梨華物語

1 名前:皐月 投稿日:2002年07月11日(木)20時46分12秒
え〜初めまして!皐月と言うものです。
空版で書いてます。
えっと・・・題名からして石川さん主人公ものになると思います。まあ・・・痛い系です。
では・・これからよろしくっ!
2 名前:皐月 投稿日:2002年07月11日(木)20時56分50秒
「ごめんね」

あなたが私に告げたのはあなたが日本を発つ一週間前のよく晴れた日だった


私は何も言えなかった


小さい頃からあなたの夢を知ってたから・・・・・






「大人になったら立派な医者になって世界中を回るんだ」


夢を語るときのあなたはいつも眼が輝いていてまぶしかった


感情を顔に表さないあなたにとって唯一感情が出る時だった


それから笑いながら「梨華ちゃんも一緒だよ」って言ってくれるのが嬉しかった

あなたの中に私という存在があるということが分かるから






あなたが言った言葉が振り返ってくる


「アメリカの教授がさー後藤の所まで来て、向うで勉強しないか、って誘ってくれたんだ」


「こんなチャンスめったに無い・・・・・・だから行きたいんだ・・・アメリカ」


「一週間後に日本を出発する・・・・・・」



「2年・・・・したら梨華ちゃんの所へ戻ってくるから・・・・絶対」
3 名前: 投稿日:2002年07月12日(金)12時37分16秒

皐月さんの新作ですね!
おお、ごっちん医者だぁ!というか、教授がくるなんて、すごいぜごっちん!
応援してます!でも、2年間は梨華ちゃん待てるかなぁ?
4 名前:皐月 投稿日:2002年07月12日(金)20時53分25秒
葵様・・・ええ新作です。ごっちんと分かりましたか?
     すごいですよね後藤さん・・・教授が来るんですもの・・・。
     医者ですよ。痛い系ですが・・・。
     葵様もがんばってくださいね。
5 名前:皐月 投稿日:2002年07月13日(土)16時08分19秒
あの後私は何が起こったか分からない


気がついたら自分の部屋で寝ていた


親に聞いたら「後藤さんが連れてきてくださったのよ」と言った



なんで助けたの?





一週間はあっという間に過ぎていった


そう・・・今日ごっちんはアメリカに旅立つ


6 名前:皐月 投稿日:2002年07月13日(土)16時14分17秒
あの日から私はごっちんを避け続けた


ごっちんと別れる悲しみを少なくしたかったから・・・・


でも・・・・


悲しみは消えなかった


私に中で「後藤真希」と言う存在が大きくなっていたから


私には無くてはならない存在になっていたから


悲しみは消えなかった


むしろ日に日に悲しみは大きくなっていった




私にはあなたが必要なんだ・・・・・








ゴオオオオ・・・・



大きな音がしてごっちんを乗せる飛行機が空港に降り立った


7 名前:皐月 投稿日:2002年07月13日(土)16時27分44秒
「・・・・じゃあ・・・」


ごっちんが私に話し掛けた



この声を聞くのはもうこれだけだろうか?



そんなことを考えるだけで涙が浮かんでくる



「・・・・梨華ちゃん・・・・2年したら戻ってくるから・・・・」


そう言ってあなたは私の頭を優しくなでる


涙が出た


泣いてはいけないと思ったけどあなたが優しくするから涙が止まらない



「・・・笑って梨華ちゃん・・・後藤梨華ちゃんの笑った顔好きだよ、その笑顔でここまでがんばれたんだよ?」


私は笑った


今出来る精一杯の笑顔をしてあなたを見た


あなたは安心したように笑って立っていた


「・・・・・もう・・・行くね。」


ごっちんは見送りに来た人達に笑顔で答えながら大きな旅行かばんを持った


去り際にごっちんは私だけに聞こえるようにこう言った


「・・・・・つらくなったら後藤の事忘れていいから・・・・それで梨華ちゃんが笑顔になるならいい、でも覚えといて梨華ちゃんが忘れても後藤は忘れないよ
 戻ってきたらもう一度梨華ちゃんを振り向かすから・・・・・」
8 名前: 投稿日:2002年07月13日(土)19時50分23秒

帰って来てすぐ見ました!
優しいぜ!ごっちん!泣けてくる…!
9 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年07月14日(日)08時11分55秒
ああごっちん。その決意が崩れない事を祈りますよほ。
10 名前:皐月 投稿日:2002年07月14日(日)16時06分27秒
ほええ〜。
11 名前:皐月 投稿日:2002年07月14日(日)16時09分15秒
葵様・・・レスありがとうございます。ごっちん優しすぎますよね。
     痛い系じゃなくなってるような気が・・・・。



いしごま防衛軍様・・・レスありがとうございます。痛い系ですから崩れるかもしれません。
           
12 名前:皐月 投稿日:2002年07月14日(日)16時19分40秒
ごっちんを乗せた飛行機はアメリカへと飛び立っていった



何で?


私は思った。


前にごっちんが言ってた言葉を・・・・


「後藤ね・・・一番大事な人に自分のこと忘れられるのが一番怖いんだ・・・・」



忘れられるのが怖いといってたのになぜ私に言ったの?


私を苦しませたくないから?


ねえ・・・ごっちん?




私は忘れないよ・・・・



私はね縛られたかった

「待ってて」って言ってほしかった


ごっちんは優しすぎるよ




泣きたくなるくらい優しすぎるよ・・・・



13 名前: 投稿日:2002年07月14日(日)21時25分44秒

本当だよねぇ。優しすぎるよ。
なんかもう…サイコー!!です。
14 名前:皐月 投稿日:2002年07月15日(月)21時33分21秒
葵様・・・優しすぎますよね・・・・。サイコーですか!嬉しいです!!!ありがとうございます!
15 名前:皐月 投稿日:2002年07月15日(月)21時39分29秒
ごっちんがアメリカへ旅立ってから私は猛勉強した


ごっちんが戻ってきて一緒に旅立てるように・・・・


ごっちんのそばでいつまでもいられるように


立派な看護婦になるために・・・・



私は大学へ入った


テストも毎回1位


先生からの好感度もよくした


何もかも充実していた・・・・




あの日までは・・・・

16 名前:皐月 投稿日:2002年07月17日(水)17時11分12秒
大学に入ってから5ヶ月とちょっと立った時だった



私はいつもの様に図書室で勉強していた


私の前の席に一人の少女が座ってきた


私は何もなかったように勉強し始めた時だった


私の前の席に座った子が手紙を回してきた


私は不審に思いながら手紙を開き見る

「吉澤ひとみ」

17 名前:皐月 投稿日:2002年07月17日(水)17時19分26秒
は?と思って手紙を閉じ前に座っている人に声をかけた


「なんのつもり?」


「なんもないけど、なんとなく」


ただそっけない声が返ってきた


よくみると彼女は綺麗に整った顔立ちをしていた


声もハスキー・・・






「ねえ・・・なんでそんなにがんばって勉強してるの?」


「・・・・いいじゃない別に」


「人のため? だったらそんなにがんばらなくてもいいじゃん」


「・・・・・・」


私は答えなかった


吉澤さんにすべてが見透かされてるような感じがしたから






あの瞳を見ているとごっちんを思い出す



悲しみを秘めているような瞳





どうしちゃったんだろ私?




吉澤さんを見てるとなんだかドキドキする

18 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年07月18日(木)11時16分49秒
ああ梨華たん・・・・・
19 名前:皐月 投稿日:2002年07月18日(木)17時28分08秒
いしごま防衛軍様・・・分かりますよ・・・その気持ち・・・
           石川さんどうなるのでしょうかね〜?
20 名前:皐月 投稿日:2002年07月18日(木)21時22分07秒
私吉澤さんにときめいちゃってるのかな?





ううん。




そんなこと考えないでおこう







私はごっちん一筋なんだから










家に帰って勉強する気分にもなれなくてベッドにダイブする





ふと吉澤さんのいった言葉が蘇る



「ねえ・・・・なんでそんなにがんばって勉強してるの?」






「人のため?だったらそんなにがんばらなくてもいいじゃん」
21 名前:皐月 投稿日:2002年07月18日(木)21時29分46秒
そんなことを考えてるとなんだか不安になって来た



ごっちんの声が無性に聞きたくなる




ねえ・・・・私愛されてるの?



一緒に世界を回れるの?




あなたのそばには私がいるの?










ごっちんが旅立ってから2回ぐらいごっちんが電話をかけてきてくれた



「元気?後藤は梨華ちゃんが居なくてさびしいな〜。」


「私もだよ」

「そう?それならよかった。後藤、梨華ちゃんさびしくないのかな〜って不安になっちゃって」

「迷惑かな?そう言うの・・・」

「そんなことないじゃん。うれしいよ。電話かけてきてくれて」

「又・・・・かけてもいいかな?」

「もちろんだよ。私もかけていい?」

「もっちろんですとも。姫」

「何〜?姫って。ハハハ」

「ハハハ。じゃあお休み梨華ちゃん」

「うん・・・おやすみ」
22 名前:スカウトマン!? 投稿日:2002年07月18日(木)22時25分55秒
なんか楽しい小説ないかな〜?って思ったらありましたw
いいですね〜!この切ない物語・・・。
梨華ちゃんはごっちん一筋でいられるのかな?
23 名前:皐月 投稿日:2002年07月19日(金)19時47分36秒
スカウトマン!?様・・・レスありがとうございます。
            いいですか?それはよかったです、喜んでいただいて。
            切ない物語ですから喜んでいただける人が少ないと思ってたんですけど・・・
            梨華ちゃんはごっちん一筋でいられるんでしょうかね?ははは!
24 名前:スカウトマン!? 投稿日:2002年07月19日(金)22時28分15秒
早く続きが見たいです!w
25 名前:皐月 投稿日:2002年07月20日(土)21時22分17秒
スカウトマン様・・・続きですか・・・・
          出来るだけがんばります。
26 名前:皐月 投稿日:2002年07月20日(土)21時30分13秒
ベッドで寝転びながらごっちんからの電話を思い出す


思い出すたびに胸の奥がキューっと痛む







なぜあなたはそんなに優しいのですか?





私に心配かけないようにしているのですか?






無理にあなたが笑うのを見ていても私は幸せじゃないよ?








あなたの本当の笑顔が見たい・・・・・・





そう心から思うのです







あなたが本当の笑顔を私に素直に見せてくれるまで・・・・・・










私はずっと心から願うのです
27 名前:皐月 投稿日:2002年07月20日(土)21時34分43秒
会いたい・・・・・・・・・





私の心はあなたでいっぱい





もう抑えられないんです











だからあなたにあってもいいですか?



1回だけだから






いいよね?














私は気がついたら大学に2週間の休学を申し出ていた

28 名前: 投稿日:2002年07月21日(日)12時40分48秒

よぉし、よぉし!!梨華ちゃんごっちんに会いに行くのだぁ〜!!
よっすぃー邪魔するなよ!ごっちんと梨華ちゃんは離れていても
赤い糸で結ばれている…はあとはあと
29 名前:皐月 投稿日:2002年07月21日(日)14時57分36秒
葵様・・・レスありがとうございます!
     ごっちんと梨華ちゃんは赤い糸で結ばれているのですか?
     そう・・・なると思いますが・・・。
     
30 名前:皐月 投稿日:2002年07月21日(日)15時08分39秒
私は休学届を出してからすぐに飛行機のチケットを取った



ごっちんの住所はごっちんからの手紙に書いてあった




出発は明日





私の心はうきうきしていた




もうすぐごっちんに会える




そう思うと夜は眠れなかった


・・・・・・・・・・




AM10:00


小さめのボストンバッグに荷物を詰め込んで手には飛行機のチケットを握り締めて私は家を出た


もともと一人暮らしだったので親に言う手間も省けてよかった〜っと思いながらタクシーを拾う


「羽田空港までおねがいします」





空港まであまり時間はかからなかった



ごっちんのことを考えている間に空港についてしまったのだ





空港で自分の乗る飛行機に乗り込もうとした時誰かに腕を引っ張られた


「きゃ・・・!」


ドン・・・


私は誰かの胸の中に居る


顔をあげてお礼を言おうとした時だった


ここには絶対居ないはずの人が私の目の前に居たのだ・・・・・
31 名前:皐月 投稿日:2002年07月21日(日)23時42分48秒
「吉澤さん・・・・?」


「はい?」



一番会いたくない人





私の夢をけなした人



・・・・・・・・・・





「どこ行くの?」



吉澤さんから出た言葉


「なに?なんであなたに答えなきゃいけないわけ?」


私はかかわりたくなかったからつっけんどんに答える




つれないなーと吉澤さんは言い笑った


少しはにかんだような笑顔




ごっちんに少し似ていた




無理やり笑おうとする顔に似ていた・・・・・・



「知ってるよ石川さんのことならなんでも。これから後藤さんのところに行くんでしょ?
 学校を2週間休学したんだよね。
 ね?石川さん?
 石川梨華さん 出席番号3番 」


吉澤さんは笑っていた



けどその笑顔は寂しさを持っているように見えた



「私じゃダメなの?」


吉澤さんは消え入りそうな声で静かに言った









私は答えることが出来なかった



慌てて吉澤さんから体を離し飛行機の中へ駆け込んだ



吉澤さんは追ってこなかった
32 名前:皐月 投稿日:2002年07月25日(木)16時26分53秒
まだ心臓がドキドキいってる







「私じゃダメなの?」




吉澤さんの声が心で木霊して響いてる








私を乗せた飛行機は羽田空港をたった









窓から下を見ると吉澤さんはいた


悲しそうな笑顔を私に向けながら立っていた







・・・・・・・・・・・・・










私は飛行機で眠ることができなかった




眼を閉じたら吉澤さんの悲しそうな笑顔が浮かんでくるから





・・・・・・・・・・・・










33 名前:皐月 投稿日:2002年07月26日(金)17時25分37秒
飛行機で眠ることなく私はアメリカに着いた




「ふう〜・・・・」



ごっちん驚くかな?


メールしてみよっかな?

「今アメリカにいるよ」って。


ごっちんどんな顔するかな?






一人想像しながらメールを打つ


「ごっちん!久しぶり!今ねアメリカの空港にいるんだ」



送信・・・・っと。


返事くるまでロビーで待とっか・・・・




私は携帯を片手にロビーまでダッシュではしっていった。
34 名前:皐月 投稿日:2002年07月30日(火)22時16分15秒
ロビーであれこれ30分


未だにあのメールの返事はこない


「・・・・仕事中かな・・・?」




何か嫌な感じがしたけど<仕事のため>と自分に押し付けた


鞄からあなたから来た手紙を取り出す


そこにはあなたの住んでいる家の住所が書かれている


「とりあえず・・・・家にいこっかな・・・」
35 名前:名無しさん 投稿日:2002年07月31日(水)04時27分55秒
アメリカで日本の携帯でメーはできるですか?
グローバルパスポートは音声通信でけでパケットはできなかったような。
36 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月31日(水)08時10分52秒
>35
それを言っちゃあオシマイヨ^^
37 名前: 投稿日:2002年07月31日(水)09時33分33秒

まさか…!ごっちーん!
>>35出来ないっすね。現に私の友達へ送ってみたのですが、
  送信先不明とかなんたら……。でも、小説ですから!
38 名前:皐月 投稿日:2002年07月31日(水)21時49分13秒
名無しさん様・・・アメリカでですか?分かりません。すいません、海外経験が少なくて・・・
 


名無し読者様・・・カバーしてくださってありがとうございます!


葵様・・・まさか・・・?そのまさかですかね?はは!
     はい。メールの件は小説ですから・・・とゆーことで・・・。        
39 名前:皐月 投稿日:2002年07月31日(水)21時52分56秒
私は迷いながらもやっとごっちんの家に着いた


家というかアパートだった・・・


ドアをノックしても誰も出てこなかった


カギもかかっていた


「ふう・・・・」


その場に座り込んだ


今日・・・いろいろあったな・・・・


吉澤さん・・・・ごっちん・・・・




どんどん眠りに吸い込まれていく






そのまま私は眠りについた・・・・
40 名前:ポン 投稿日:2002年08月19日(月)19時31分34秒
すごく好きです!!更新楽しみにしてます!!
41 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年08月23日(金)00時33分34秒
うおーごっちんどうなってるんだー!!きっと忙しいんだろと信じています。
すごく気になる。よしこはなんでごっちんのことを知ってるんでしょうかねー。
楽しみにマターリ待ってますよ。衛星携帯電話ならメールできるのでは?
42 名前:皐月 投稿日:2002年08月26日(月)21時23分02秒
ポン様・・・レスありがとうございます!全然更新してなくてすいません・・・
      これからはがんばりますっ!




いしごま防衛軍様・・・レスありがとうございます!全然更新してなくてすいません・・・
           ごっちん・・・どうなんでしょう?
           よしこは・・・謎ですね(笑。
43 名前:皐月 投稿日:2002年08月26日(月)21時30分50秒
ふと目を開けると空は真っ赤の夕焼けですこし見とれてた




「いつになったら帰ってくるんだろう・・・」


独り言にならない独り言を言う


これは心の叫びとか言うものかな・・・・



時計を見ると6:30を指していた





今日夜勤だったらどうしよう


急に具合が悪くなって入院した・・・・



とか、いろいろ考えてしまう




ねえ?



あなたは今どこにいるんですか?


44 名前:皐月 投稿日:2002年09月01日(日)15時08分19秒
夕日が沈みかけた頃一台の車の音がした



その車はアパートに近づいてくる



「ごっちん!?」



期待を胸に服についていた埃を払う



車はアパートの駐車場に止まった



その車からはごっちんがでてきた







それともう一人


髪の長い女の人が・・・・・








ごっちんと髪の長い人は楽しそうに話をしていた





髪の長い人は自然にごっちんの髪を触る


ごっちんの頬を手で包む









しばらくして髪の長い人は車に乗って去っていった

45 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年09月04日(水)00時26分08秒
まさか!!ごっちんどうなっとんや。ああ、なんてことや。
気になりもうす。マターリ待ってます。
46 名前:皐月 投稿日:2002年09月04日(水)22時34分13秒
いしごま防衛軍様・・・レスありがとうございます!
           ごっちん、どうなったんでしょうね?(笑。
           出来るだけ早く更新します!
47 名前:皐月 投稿日:2002年09月04日(水)22時39分42秒
カツン




カツン




ごっちんが階段を上ってくる





「・・・・・梨華ちゃん・・・?」



私を見たときのごっちんは目を見開いて驚いていた



あの頃と変わりないさらさらのロングストレートの髪



「ごっちん・・・・」




私たちは向き合ったまま沈黙が続く



「・・・・来てたんだ。行ってくれれば空港まで迎えに行ったのに・・・」


沈黙を破ったのはごっちんだった。


「空港でメールしたんだけど・・・見てなかったみたいだね・・」



「え・・・」



ごっちんは急いで鞄から携帯を出してメールをチェックしていた


「あ・・・・ゴメン。仕事中は電源切ってるんだ・・・」



「あ・・そうだったね。ゴメン。」


会話が続かない

48 名前:皐月 投稿日:2002年09月08日(日)12時27分43秒
「中入りなよ。泊まって行くでしょ?」



ごっちんは見透かしたように笑顔で言った

さっきまでの気まずいムードは消えた



「うん!」


ごっちんは又優しい笑顔を浮かべた


私の好きな笑顔。


ずっと変わらない笑顔・・・・・。



「さあ、部屋散らかってるけど・・・」


ごっちんはカギを開けて私の手を掴んだ

49 名前:皐月 投稿日:2002年09月13日(金)21時18分33秒
入った瞬間むわっとした熱気が体を覆う


「んぁ!冷房入れてなかった!!!」


ごっちんは焦ったようにすぐに冷房のスイッチを入れた


「どうぞ」


笑顔で私の手をひっぱって中まで連れて行ってくれた


中は少し狭くて、普通の部屋だった




ただ、1つ言えるのが



生活感がない



それだけ。


50 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年09月14日(土)09時31分47秒
いったいごっちんどうなったんや!!いったいごっちんと梨華たんの関係は
どうなってしまうんやろか気になります。がんがってください!!
51 名前:皐月 投稿日:2002年09月14日(土)21時23分51秒
いしごま防衛軍様・・・レスありがとうございます!
           ごっちんどうしちゃったんでしょうかね?梨華ちゃんとごっちんの関係は・・・
           秘密です(笑。
           更新遅いかもしれませんが頑張ります!
52 名前:皐月 投稿日:2002年09月16日(月)20時51分48秒
ごっちんは私の手を掴んだまま自分の部屋をにらめつけていた



さっきまでの笑顔から全然考えられないほどの表情



「・・・ごっちん・・・?」



私が声をかけるとハッとしたようにして、笑顔を作る


私が嫌な笑顔


ひきつってて、目が笑ってない。


そう・・・



吉澤さんの笑顔に似てる・・・



「あ、ごめん」


何も感じられない声


「ちょっと、疲れてて・・・、あ、何か食べた?」


普通の声


何だったの?


今さっきの声は、表情は?



言えない


ごっちんが笑ってるから


ごっちんのさっきの顔が見たくないから?

53 名前:皐月 投稿日:2002年09月17日(火)21時27分36秒
「あ、うんん。何か作ろうか?」


ごっちんから手をはずして冷蔵庫を空ける


とりあえず何か作れそうだ・・・


「ごっちん・・・?」


ごっちんはテーブルの上に置いてある1つの写真を見ていた


手に拳を作って唇をかみ締めていた


「・・・・」


私は物音を立てないようにそっとごっちんの背後に忍び寄り写真を見る


そこにはボーイッシュな感じの女の人にごっちんが後ろから抱き付いて笑っている写真だった


2人とも本当の笑顔で笑っていた


私の見た中で一番いい笑顔でごっちんは笑っていた・・・・

54 名前:皐月 投稿日:2002年09月18日(水)10時08分03秒
「ごっちん・・・・?」


微動すらしないで、ただ写真を睨むように見ているごっちんが怖くなって私は声をかけた


「・・・・!」


ごっちんはビックリしたように私を見た

何か怯えているような目をして・・・・



「あ、・・・梨華ちゃん・・・どうしたの?」


次の瞬間ごっちんは元の笑顔に戻っていた


「あ・・・あの、ご飯何にしようか?って聞こうと思って・・・」


「あ〜・・・何でもいいよ。久しぶりに梨華ちゃんの手作りが食べれるなぁ〜」


ごっちんは幸せそうに笑った
55 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年09月18日(水)13時58分17秒
うーん、気になる!!
56 名前:皐月 投稿日:2002年09月18日(水)16時45分49秒
いしごま防衛軍様・・・レスありがとうございます!
           もうすぐ、ごっちんの過去が・・・!?
57 名前:皐月 投稿日:2002年09月18日(水)21時49分07秒
「じゃあ、残り物で適当に作っていい?」


「うん。じゃ、ごとーお風呂沸かしてくるね」


ごっちんはそう言って鼻歌を歌いながらお風呂場に消えていった。


ごっちんが見えなくなるまで見送って自分も料理にかかる
58 名前:皐月 投稿日:2002年09月18日(水)21時51分54秒
料理にはかなり自信がある


ごっちんに手料理を食べてもらえるようにがんばって練習したんだから。


ごっちんの好きなオムレツ


「よしっ!」


冷蔵庫からオムレツに必要な材料を出して料理にかかる
59 名前:川o・-・)ダメです… 投稿日:川o・-・)ダメです…
川o・-・)ダメです…
60 名前:いしごま防衛軍 投稿日:2002年09月20日(金)12時03分23秒
梨華たんの料理が楽しみーーー。でも切ないっす!!楽しみにマターリ待っていますよ。
61 名前:皐月 投稿日:2002年09月21日(土)16時34分29秒
いしごま防衛軍様・・・レスありがとうございます!
           料理上手く出来るんでしょうか?切ないですか?
           そう言ってもらえて嬉しいです!
62 名前:皐月 投稿日:2002年09月21日(土)16時38分35秒
やっとのことで料理は完成した


かなり時間がかかったけど・・・・


ごっちんはと言うと居間でテレビをつけてなにやら熱心に見ていた


そんなごっちんを見てオムレツが入った皿を両手に持って居間へと歩いた


居間の真ん中にあるテーブルに皿を置いてごっちんに話し掛ける


「ごっちん?出来たよ」


「ん」

ごっちんはそう言うとテレビをつけて私の前の席に腰掛けた
63 名前:皐月 投稿日:2002年09月25日(水)21時28分13秒
「おお!オムレツだ〜!!!」


小さい子供のように目を輝かしているごっちんはあの頃と同じ


私の知らないうちに変わってしまったごっちんの中で変わらないごっちん・・・




私はどっちのごっちんを愛せばいい?




もくもくとおいしそうにオムレツをほおばるごっちんは幸せそう


その幸せそうな姿を見て私も幸せな気分になる


「どう?」


ちょっと味が心配になってごっちんに聞く


ごっちんは顔を上げた


頬いっぱいにオムレツをほおばって何かいいたそうにしている


「あ、口の中のもの食べ終わってからでいいよ」


そう言うとごっちんはなぜか笑った


私の好きな笑顔で・・・

64 名前:名無し読者 投稿日:2002年10月22日(火)18時03分26秒
梨華っち切ないねぇ…いやなんとなく。
続きまってます。まったりと…。

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