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ADAM
- 1 名前:カヲル 投稿日:2002年07月15日(月)18時10分05秒
- 早すぎでしょうが。
がまんできずに投稿します。
少しでも否定的なご意見があれば即やめますので。
話は、いしごまで暗く。
近親相姦で、姉と弟。
後藤さんと吉澤さんが男。
やおい色がかなり強くなる予定でいます。
でもラストはもちろんいしごまで終る予定でいます。
まだ書き終えていないのではっきりとは書けませんが…。
- 2 名前:カヲル 投稿日:2002年07月15日(月)18時19分58秒
- 『愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない』
『
「もう信じられない」とつぶやいて 君はうつむいて
不安材料 腰にぶらさげた僕の 心にかみついた
ぴたりと吸いつくように 相性いいことわかってる
ふたり だからイケるとこまでイこうよ
愛のままにわがままに 僕は君だけど傷つけない
太陽が凍りついても 僕と君だけよ消えないで
そう信じる者しか救わない せこい神様 拝むよりは
僕とずっといっしょにいる方が 気持ちよくなれるから
ツライつらいとわめいているばかりじゃ 心にしわが増えるだけ
ふたり だから楽しく踊ろうよ
- 3 名前:カヲル 投稿日:2002年07月15日(月)18時20分33秒
- 愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない
太陽が凍りついても 僕と君だけよ消えないで
つないだ手なら離さない ふりしきる雨の中で
ほこりまみれの絆も 輝きはじめる
愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない
太陽が凍りついても 僕と君だけよ消えないで
今だから 好きなんだから あきらめないでは生きないで
他人の血が流れても 一途な想いをふりかざそう
』
- 4 名前:カヲル 投稿日:2002年07月15日(月)18時21分19秒
- やばかったでしょうか?
歌の歌詞を全部載せてしまうのは。
不安だったのですが、歌の歌詞を載せるの好きなので
載せてしまったのですが、やばかったら削除依頼ださせていただきますので。
- 5 名前:カヲル 投稿日:2002年07月15日(月)18時21分50秒
ADAM
僕には好きな人がいる。
僕の1歳年上の人だ。
かわいい声と、少し色黒だけどスタイルの良い体つき。
そして抱きしめたくなるような腰まわり。
細くて本当に細くて、そして綺麗な指先。
どうしても抱きしめたくて、この腕の中に抱きしめてみたくなって
それで料理している彼女の背中に手を回そうとしたこともある。
けれどやっぱりできなくて、気配に気がついてしまったのか
彼女はこちらを向いて、微笑んでいた。
僕は真っ赤になって、首を振ってそのまま自分の部屋に戻った。
僕の好きな人、それは僕の実の姉だった。
- 6 名前:カヲル 投稿日:2002年07月15日(月)18時22分22秒
- 梨華「真希おはよう」
真希「ああ、おはよう姉さん」
梨華「昨日は眠れた?まぁ真希のことだから眠れたわよね?」
笑顔でそう答える。今日も姉さんの笑顔は誰よりも輝いて見える。
少なくとも僕にとっては。
最上級のごほうびだった。
梨華「パンとごはんどっちにする?」
真希「ああ、俺はパンにするよ」
僕は心の中では僕だけど、少なくとも姉さんの前では俺といっている
かっこつけてるつもりはないけど、でもやっぱりかっこつけてるのかもしれないな
梨華「父さん、新聞はしまってくれないかしら?」
父「ああ、そうだな」
父さんが隣で、パンをかじりながら、新聞をしまう。
汚い話だけど、父さんはトイレでも新聞を読む
毎日新聞を読むことを日課としている僕にとって
少しその後で同じ新聞を読むのは気がひけるけど
でもやっぱり読むこともある。
少し蛇足だったかな。
梨華「真希それにしても、髪切らないの?いつも思うんだけど」
真希「あ、ああ」
姉さんが僕の長くなって1つにまとめた髪をなでてくる。
少しどきどきして緊張する。
- 7 名前:カヲル 投稿日:2002年07月15日(月)18時23分30秒
- 梨華「真希の髪さらさらしててすごく好きだけどね」
そう言って微笑んでる。
少し苦しくなった。胸がだけど。
僕の平らな胸がだけど。
姉さんもこんなこと考えるのも失礼だけど
だけど、姉さんは胸が大きいほうだ。
見たことは一度だけある。
お風呂で、間違えて、本当に間違えて見たことがある。
そのとき姉さんは丁度お風呂から出るところで
そこで、裸でドアに手をかけて濡れた体のままたっていた。
僕はすぐに目をそらしたけど、どうしてもその身体を見ようとしてしまうので
大変だったのを覚えている。
- 8 名前:カヲル 投稿日:2002年07月15日(月)18時24分06秒
- 真希「ああ、ありがとう」
梨華「私ももっと髪伸ばそうかなぁ」
真希「姉さんは、このままでいいんじゃないかな?」
梨華「そう?」
そう言って姉さんは、台所にもどっていった。
機嫌がよさそうに鼻歌もうたっている。
姉さんはあまり歌がうまいほうじゃないけど。
僕達の家族には母親がいない。
母親は僕が小さいころに死んでしまった。
ある病気で、姉さんがぼくの肩に手をおいてみつめる前で死んでしまった。
父さんはすごく肩を震わせながら、涙をこらえてたけどやっぱり泣いていた。
姉さんは嗚咽しながら激しく泣いてたけど、でも僕はただ、それを見ていただけだった。
悲しいというより人の死が不思議だった。
あとから悲しくなったけど。
それで葬式のときに少しないた。
姉さんは弔問客に頭をさげながら、膝に両手をぎゅって押し付けて
涙を流していた。
真希「ああ、そうだ姉さんこんど友達呼ぶつもりなんだけど」
梨華「お友達?吉澤くん?」
真希「ああ、それとあと何人かなんだけどさ」
梨華「もちろん良いわよ?泊まり?」
- 9 名前:カヲル 投稿日:2002年07月15日(月)18時25分06秒
- 真希「ああ、そうなるかもしれない」
父「あまりはしゃぎすぎるなよ。隣近所に迷惑がかかるからな」
真希「ああ、分かってる」
僕は姉さんの揺れるエプロンのひもとそして腰それとお尻を見ていた。
話している間もみつめていた。
目が離せなかった。
姉さんはやっぱり鼻歌を歌いながら、包丁でにんじんをとんとん切っている。
今日の弁当かな。
僕は姉さんを思い浮かべて一人でオナニーをしたことがある。
一度だけ見た、シャワーで濡れた姉さんの全裸を思い浮かべて、姉さんを抱いている僕を
僕自身を思い浮かべながら。
最低だと思う。
けど今もときどきしている。
他のエロ本を読むときよりも姉さんを思い浮かべたほうが興奮するのだ。
梨華「ほらできたよ」
姉さんはやっぱり笑顔を浮かべたまま、僕の大好きな笑顔を浮かべたまま
右手に菜ばしを持って、弁当を見下ろしている。
父「ほぉ。今日はハンバーグか」
梨華「うん。」
- 10 名前:カヲル 投稿日:2002年07月15日(月)18時26分38秒
- 一度姉さんのいたずらで、ごはんの上にピンクのハート型のでんぷんをちりばめた
- 11 名前:カヲル 投稿日:2002年07月15日(月)18時27分10秒
- 弁当を手渡されたことがある。
恥ずかしくて隠して食べてたけど、でもよっすぃ〜に見つかって
少しからかわれた。
姉さんはウィンナーを入れるときは必ずたこの形にする。
こだわっているみたいだ。
それも少し恥ずかしいけど、でんぷんのハートよりはましだ。
梨華「それじゃお父さんもうそろそろ時間だから会社いかないと」
父「ああ、そうだなぁでもその前にトイレいかんとなぁ」
梨華「お父さんトイレながいんだもの。私も入りたいんだけど」
どきりとした、一瞬姉さんのトイレしている姿を想像してしまい
あわてて頭をかいた。
梨華「それからお父さん、新聞はだめだからね。他に読む人がいるんだから」
父さんは、新聞をやっぱり握っていたけど、仕方ないという感じでそれを机の上にぱさりと
置いた。
梨華「まったくもう」
姉さんは少し笑いながら、腰に両手をあてていた。
その抱きしめたらおれてしまいそうな細い腰に。
真希「ああ、そろそろ時間だな」
梨華「そうだね。じゃあ私もいくよ」
真希「あ、ああ」
- 12 名前:カヲル 投稿日:2002年07月15日(月)18時27分42秒
- 毎日のように僕と姉さんは一緒に登校している。
恥ずかしいけど、友達にひやかされることもあるけど
やっぱりうれしいから、拒否できないでいる。
真希「じゃあ」
梨華「そうだね」
姉さんは淡いピンクのエプロンをはずして
椅子にかけ、かばんをもった
僕のは薄い、教室の机に入れてあるから
でも姉さんは毎日勉強するから厚くて重い。
まるで僕の心のように厚くて重い。
梨華「じゃあお父さん、私達いくね?」
父「ああ。いってらっしゃい」
父さんが、トイレの中でくぐもった声で答える。
僕らは、ドアをあけて、いつもの通学路を進んだ。
- 13 名前:名無しさん 投稿日:2002年07月15日(月)22時33分06秒
- 期待しちょります!!
- 14 名前:カヲル 投稿日:2002年07月15日(月)22時34分36秒
- >>13 名無しさんさま
どうもありがとうございます。
- 15 名前:たけし 投稿日:2002年07月15日(月)23時43分42秒
- どうもお久しぶりです。
カヲルさま、期待しております。
では・・・
- 16 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月16日(火)00時50分22秒
- カヲルさんの小説好きですよ。
自己レスのテンションを抑え目にしてれば大丈夫。
頑張ってください。
- 17 名前:ラヴ梨〜 投稿日:2002年07月16日(火)09時01分11秒
- カヲルさんの新作だ〜〜!!待ってました!!
しかも何か史上最高に私好みな予感…
待ち遠しい…
- 18 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)12時26分37秒
- >>15 たけしさま
はい。おひさしぶりです。
まだ読んでいてくださったんですね。
ありがとうございます。
- 19 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)12時38分34秒
- >>16 名無し読者様
ありがとうございます。
自己レスしないようにがんばりますので。
では。
- 20 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)12時39分41秒
- >>17 ラヴ梨〜さま
おひさしぶりです!
史上最高ですか?
期待にお応えできるかどうか不安ですが。
とりあえずがんばります。
- 21 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)12時42分18秒
- 梨華「暑いね。やっぱり今日も」
真希「ああ、もうすぐセミのでるころだね」
梨華「覚えてる?真希ったら小さいころ、私にセミつきだしてきて驚かせたんだよ?」
真希「ああ、覚えてる」
あのころはまだ恋心とは違って姉さんを慕っていたから。
だからなのか、僕は姉さんに自分のとってきたセミをじーじーうるさくなく
セミをつきだしておもしろがっていた。
梨華「あのときはかなりおどろいたなぁ。でも真希は最近そういうことしないよねぇ?」
姉さんが少し強く吹いた風にひらめくスカートを片手で抑えて、もう片方の手では、なびくさらさらの
髪を押さえて小首をかしげている。
真希「あ、ああ。俺も成長したのかな」
梨華「そうだね。あのころのちっちゃな男の子じゃないんだもんね」
真希「あたりまえだろ。俺だって成長するよ」
梨華「それはそうよね。でも真希、真希はどうして勉強もしないのにそんなに成績がいいんだろ?」
姉さんの話はときどきころころと変わる。
- 22 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)12時43分29秒
- 頭に浮かんできた疑問をすぐに口にだす癖があることを僕はしっている。
ただ、他の姉さんの友達だってそんなことしっているんだろうけど。
ただ自分だけそうならばと自分だけ姉さんの秘密をひとつでも知っていればとそう思っているだけだ。
梨華「真希?どうしたの?考え事?」
姉さんが、僕の顔を身体を少しかがめてのぞきこんできた。
やっぱり少しどきどきする。
やさしい風が吹いてきて、僕と姉さんの髪をふわりとゆらす。
真希「あ、ああ。少しね」
梨華「真希は考え事するの好きだよね。いつもなにか考えている。そういうところが他の男の子より大人なんだね」
真希「どうかな」
僕は肩をすくめた。
僕が大人なのか?
確かにときどきごくたまに、他のやつらが、子供じみて見えるときもあるけど。
僕の親友であるよっすぃ〜、吉澤ひとみは、違う。
あいつはかなり大人だ。
いつもおどけたようなやつだけど、
大人だ。
梨華「でも、風があるだけましだよね」
姉さんは歩道橋の階段を登りながら上を太陽のてりつける上をあおぎみて
片手を額にかざしている。
真希「そうだね」
- 23 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)12時44分01秒
- 真希「そうだね」
僕は姉さんの言葉はすべて理解したかったし、それにすべての言葉に返事を返すことにしている。
姉さんはとりとめもないおしゃべりが好きらしいから
僕もなるたけ姉さんの相手をしている。
- 24 名前:葵 投稿日:2002年07月16日(火)13時46分04秒
期待期待です!
- 25 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)14時16分22秒
- >>24 葵さま
おおっ、葵さまおひさしぶりです。
ありがとうございます!
遅れないよう努力させていただきます。
約束はできないのですが…。
- 26 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時06分52秒
- ばさばさばさっ!!
毎日のように下駄箱から出てくる何通かの手紙
ため息がでる。
悪いけどこの手紙をくれた人たちには悪いけどため息が出る
下駄箱をあけると、手紙が何通か入っていた。
僕はそれを拾ってひどいかもしれないけど
近くのゴミ箱にすてた。
姉さん以外の人間に、こんな手紙をもらってもうれしくないし
はっきり言ってうざったいだけだから。
僕は女の子がほとんどだけど、男からも手紙をもらったことがある。
僕のなにがいいんだかわからないけど
そういうことがある。
校舎裏に呼び出されて、
付き合ってくれと言われたときは正直気持ち悪かったけど
しかたがないから、付き合えないとだけ言って断った。
- 27 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時07分26秒
- がらがらがら。
真希「おはよう」
美奈子「おはようっ!!真希っ!!」
真希「ああ、おはよう」
美奈子はさっそくといった感じで僕の髪をなでてきた。
こいつはなにかというと僕の髪をなでてくる。
美奈子「あいかわらずさらさらじゃない?」
真希「どうかな」
美奈子「ったくあいかわらず無愛想だね」
真希「ああ、悪いけど俺、早く机につきたいんだけど」
美奈子「あ、そうっ!!じゃあね。ああ、それと今日もお姉さんと一緒に登校したわけ?」
真希「それじゃあ」
僕はそうとだけいって、美奈子の隣を通り抜けた。
何人かの女子や男子に挨拶をして、席に着いた。
大石「石川ーっ!!」
- 28 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時08分30秒
- 真希「………」
大石「なんだよ?また無愛想なやつだな」
大石が僕に後ろから抱き付いてきた。
こいつは大抵僕が登校してきたときに抱きついてくる。
なんなんだこいつは。
理解不能だ。
こいつは女好きだから、なんども他の女子に抱きついてはビンタくらわされたり
すけべとか怒鳴られたりしている。
僕にはできないし、したいとも思わない。
姉さんは別だが、他の子には興味がない。
こいつはそれでもこりずににやにや笑いながら
あいつのスリーサイズはこうだな。
とか楽しそうに話している。
僕は姉さんのスリーサイズも体重も身長もすべて知っている。
僕は心の中だけでも自分の心の中だけでも姉さんを自分のものにしたいから
だから姉さんに関することはすべて知っていたいのだ。
大石「お前男にしてはほせぇ腰してるよなぁ?なんで学らんきてんのに、腰がひきしまってるんだぁ?お前実は女?女
- 29 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時09分37秒
- だったら一度お願いしてぇんだけど」
真希「違うに決まってるだろ。あほかお前」
大石「そうだよなぁ。一緒に便所行ったことあるもんなぁ。」
僕はこいつの話を聞き流しながら、かばんを机よこのつるしにかけた。
真希「そういえば今日はよっすぃ〜はどうしたんだ?」
大石「ああ、ちこくじゃねぇのか?あいつ大抵遅刻するから」
真希「ああ、そうか」
大石「んじゃあなぁ」
- 30 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時10分07秒
- 大石がいなくなってからしばらくして、担任がやってきた。
やっぱりよっすぃ〜は、遅刻か。
またへらへらしながら、教室のドアをあけて
頭掻きながらごめんごめって中に入ってくるんだろうな。
にくめないのは当然だろう?
よっすぃ〜も顔がきれいだからモテル。
とくに年下の女の子にもてる。
だけど僕と同じように彼女をつくらない。
誰か好きなやつでもいるのだろうか。
これはプライベートなことだから
聞いたこともないけど。
そして席につき、さわがしかったざわついた教室ないも静かになった。
ときおり女の子の少し耳障りな話し声が聞こえるけど
それもまぁ気にしなければたいしたことはない。
姉さんのおしゃべり好きにはつきあうけど
他の女の子のおしゃべりはときどきうざったく感じる
男は目的を持った話をするらしいけど
女は、目的なしに話すらしい。
どこかの本に書いてあった。
廊下とかでえんえんと話つづけられて、相手はにこにこして楽しそうなんだけど
こっちは、通るやつにからかわれたりして、苦虫をかみつぶしたような顔をしていた。
- 31 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時10分39秒
- 担任「それじゃあ…」
がらがらがらっ!!
静かだった教室に、すこし下品な音がひびく。
皆いっせいに、後ろを振り向く。
頬杖をついている子もいればあくびをしたままのでかい口のままなみだ目でみてるやつもいる。
吉澤「すんませーんっ遅刻しましたぁ」
やっぱりよっすぃ〜だった。これもやっぱりへらへらした笑みをうかべて
片手で空気をつつくようなしぐさをして頭を軽く何度もさげている。
担任「またか吉澤ほんとうにお前は遅刻魔だし宿題は忘れるし、」
吉澤「すんませーんっ!!」
今度は頭を掻いている。
クラスメートの失笑も買っている
僕だったらすごく恥ずかしいのに、よっすぃ〜は別に気にしたようすがない。
そういうとこ大物だと思うときがある。
今もそうだけど。
担任「いいから座れ、授業がはじめられんだろ」
吉澤「はーいっ!!あ、わるいね。ちょっと椅子ひいてくれる?」
よっすぃ〜は自分の席にむかって歩いていった。
そして退屈な授業が始まる。
たぶん学級委員ぐらいのものだろう。
この教室の中で授業をたいくつだと思わないやつなんて。
- 32 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時11分24秒
- こつんっ!!
真希「ん?」
僕の頭に、なにかが軽くあたる。
後ろを振り返ると2席だけ後ろに座っているよっすぃ〜が
遅刻したときと同じように手を突き出して、何度か振りながら笑顔を送っていた。
僕は、床に落ちた丸まった紙を手を伸ばして広い。
それを机に両肘をついて、開いた。
『
今日弁当忘れたんだけどさ。
真希の弁当わけてくんない?
俺今金ねぇんだよ。
な?
頼むよ?
』
そのあとに、よっすぃ〜のにこちゃんマークがついていた。
ちょっとため息をつく
本当は姉さんの作った弁当を他のやつに食べられるのはいやだけど
でもよっすぃ〜が困っているんならわけるしかないだろう?
僕は、了解とだけ書いた手紙を書いて
2席後ろに座るよっすぃ〜に投げた。
丸まった紙は、弧を描きながら、最後によっすぃ〜の額に見事命中した。
よっすぃ〜はおおげさに、ぶつかった瞬間に頭をひいたけど、
それもよっすぃ〜らしいしぐさだった。
- 33 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時11分59秒
- 昼休み。
僕は自分の机で弁当を広げた。
よっすぃ〜は短いほうの机の端に椅子をくっつけて、
へらへらと笑顔を浮かべながら、僕が弁当を広げるのをまっている。
吉澤「悪いな。真希、」
真希「いや。別にかまわないよ」
吉澤「そかそか」
本当は少しかまうけどよっすぃ〜を目の前にしてそんなこと愚痴っても意味がないだろう。
僕はくるまれた大き目のブルーのハンカチの結び目を開き
蓋をあけた。
蓋には少しのこめつぶがついている。
吉澤「おおっあいかわらず。梨華さんの弁当はうまそうだなぁ」
おおげさに、声をあげる。
こいつは動作が大抵おおげさだ。
真希「ああ、まぁな姉さんは料理つくるのうまいから」
それ以外の理由で料理を作っているのも確かだだけど。
吉澤「そういえば、梨華さんは、毎日飯作ってんだよなぁ。大変だよなぁ。真希とおやじさんのぶんだろ?毎朝早く起きて
そんで、三人分の弁当作ってかぁ。感謝しろよ?俺がいうことじゃねぇけど」
- 34 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時13分03秒
- 真希「ああ、そのつもりだよ。だから弁当は嫌いなものでも全部食べてる」
吉澤「お前嫌いなもの多いもんなぁ。」
真希「よっすぃ〜も肉は嫌いだろ?」
吉澤「まぁなあれは食えないな、いくらかわいい女の子のたのみでも、真希の頼みでもあれは食えない」
真希「別にそんなこと頼まねぇよ。よっすぃ〜のいやなこと頼んでどうするんだ?」
吉澤「やっぱ、お前はクールで無愛想だけどやさしいよなぁ。」
真希「普通だろ?クールで無愛想はあたってるけどな」
吉澤「まぁなぁ。」
美奈子「なぁに?二人で1つのお弁当」
またきたか。
真希「ああ、別にいいだろ?」
美奈子「いいけどさぁ。梨華さんのお弁当なわけだ」
真希「まぁな」
美奈子「ふぅん。梨華さん料理うまいわね」
こいつに料理のことわかるのか?
そういえばこいつはクッキングクラブだったな
何度か自分が作ったというクッキーなんかをわたされたけど
一応口にはいれた。
- 35 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時13分48秒
- でも姉さんの作ったクッキーのほうが数倍うまい
シスコンとは違う。本気で好きなのはたしかだから。
からからから。
よっすぃ〜とは違い。
静かに扉をあける音がひびく
今は昼休みで皆食べるのに夢中だから、振り返るのは数人だ。
僕達三人は、振り返ったけど。
でてきたのは、姉さんだった。
僕はたちあがり姉さんをみつめた。
梨華「あ、悪いんだけど、真希よんでくれる?石川真希くん」
姉さんはすぐ近くに座っている名前をよくしらない
女の子に、頼み込んでいる。
ドアから少し離れているとはいえ、直接
僕をよべばいいのに
大声をだすタイプじゃないからな。姉さんは。
女生徒「あ、はい。石川くーん。お姉さんきたよぉ?」
なんで、この子は僕の姉さんのことを知っているんだろうか。
話したことなんて事務的なことしかないはずなのに。
たしか記憶ではだけど。
僕は椅子からたちあがって、弁当をそのままにして、机から離れた。
さっきより多くの視線を感じる。
姉さんもほとんど皆に見られている。
- 36 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時14分18秒
- 別にぼくの勝手な心の中だけの姉さんだから、それはしかたがないけど
でも気分はよくない。
梨華「あ、あのね」
戸口に近づいて、開かれたドアに手を置いて顔を少しさげると
姉さんは少し顔を紅潮させ、僕を見上げた。
二人の身長差はほとんどわずかだけど
少しだけ僕のほうが高い。
昔は姉さんのほうが高くて、僕は頭をなでられたりして喜んだこともあったけど
でも今は僕のほうが背が高い。
僕は姉さんの前ではあまりしたくない不機嫌な顔を浮かべて姉さんを見つめて口を開いた。
真希「ここにはこないでくれって言っただろ?」
梨華「あ、ご、ごめん。でもちょっと頼みごとがあって」
姉さんが罪悪感を抱いた顔をしたので、僕も同じように罪悪感で胸を少しだけだけどいためた。
真希「別にどうしてもならかまわないけど、なるべくならこないでほしいんだけど」
あわてて言葉を捜してしゃべった。
早く否定しなくてはと心の中で少しひやひやする。
梨華「あ、あのねぇ。えと」
真希「どうしたの?」
クラスメートの視線を感じる。
梨華「うんと、辞書貸してくれないかな?」
真希「辞書?」
梨華「うん。赤いやつあるでしょ?私と一緒に買ったやつ」
真希「ああ、」
- 37 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時14分59秒
- 雨の日の6月僕は姉さんと本屋に行った。
学校帰りに一緒になることはめったにないけど
そこで僕は姉さんと一緒の辞書を買った。
でも姉さんが忘れ物をするのはめずらしい。
姉さんは毎日忘れ物がないか確認するタイプだったし。
宿題だって夜中までかかっても
すべてちゃんとやってくる。
僕が遅いからもう寝たらといっても
もう少しがんばりたいと言うのが大抵だった。
姉さんはがんばり屋だから少し休んでほしいんだけど。
真希「わかった。少し待ってて」
梨華「うん。ごめんね」
真希「いいや」
教室に視線を移すとすぐに視線をはずすやつや、にやにやしているやつ
らの顔が目に入った。
でも気にしないようにして、自分の机、よっすぃ〜とああ、まだいたのか
美奈子のそばに近づく。
美奈子「梨華さん、忘れ物?うっかりものなのね」
吉澤「めずらしくねぇかぁ?梨華さんしっかりしてるのに」
- 38 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時15分33秒
- 真希「あれで少しドジなところがあるから自分では気をつけているつもりなんだろうけど」
吉澤「さっすがだな。よくみてるよ」
真希「別に」
そうとだけ答えて、自分の机をあさった。
すぐに辞書をみつけ
再びクラスメートの視線を受けながら、姉さんの元によった。
美奈子「シスコン」
美奈子のつぶやきが耳にはいったけど気にしないでいく。
でもやっぱり僕はシスコンとは違う。
本気の恋なのだから。
かなわないかもしれない恋なのだから。
梨華「あ、ありがとう。真希たすかったよ」
真希「ああ、これからは気をつけなよ」
最後のは余計だったかな。
まぁ一度口にしてしまった言葉はとりけせない。
だからしかたがない。
梨華「えへへ。うん」
かわいくわらってる。
くそっ他のやつのいる前で笑うなよ。
僕だけにその笑顔を見せてよ。
僕はそうしてくれればなんだってするのに。
そうして姉さんは去っていった。
スカートを翻しながら急いだ様子で。
僕が振り返るととたんに誰かが、ひゅーと口笛をならす音が届いた。
僕はそいつのことを軽くにらんでから、
そいつが、肩をすくめて縮みこむのを目の端にとめながら机にもどった。
- 39 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時17分51秒
- 体育。
体育は別に嫌いじゃない。
身体を動かすのは好きだから。
むしろ授業の中で一番好きなんだろう。
今日は鉄棒だった。
身長より大分高めのまっすぐ伸びた鉄棒。
先に20回懸垂をやらされた。
できなかったやつはまだ端にある鉄棒にしがみついてうんうんうなっている。
僕とよっすぃ〜は一番に終えることができた。
体育教師「そんじゃあ次は、石川な」
真希「はい」
僕は立ち上がり砂を払ってから、鉄棒に近づいた。
…視線を感じる。
いつもそうだ。体育をしているとき短パンになっているときは
こうした視線を感じるときがある。学らんを着ているときも
ときどきそうだけど。
体育のときはとくに感じる。
くそっ!!
僕なんか見てなにが楽しいんだ。
男子生徒A「あの腰がいいよな」
男子生徒B「それとあの太ももなぁ」
にらみつけようかと一瞬思ったけど、でも今は鉄棒をつかむのが先だから
やめておいた。
ジャンプして鉄棒をつかみ
くるりと一回てんした。
何回か、回転し、ころあいを見計らって、着地する。
まばらな拍手がおこる。
体育教師「よし、じゃあ、次は飯岡な」
- 40 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時18分26秒
- 体育教師の声を背中に聞きながら、
僕は自分の場所に戻って体育すわりをした。
よっすぃ〜が、軽くピースサインをしてきたので
うなづいておいた。
- 41 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時20分22秒
放課後、
これで退屈な授業からも解放される。
かばんは朝来たときと同じでうすっぺらい。
これはいつものことだ。
吉澤「ああ、んじゃあ帰ろうぜぇ?真希」
真希「ああ」
よっすぃ〜とは毎回のように一緒に帰っている
僕はテニス部でだけど気がすすまないのでほとんど行っていない。
よっすぃ〜は熱心にバレーボール部ではげんでいる。
ときどき体育館を通ったときにみかけるけど
とても真剣な顔をしてアタックをうちこんでいる。
そういうところが後輩に慕われるんだろう。
吉澤「それじゃあ皆様さようなら〜!」
- 42 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時20分56秒
- よっすぃ〜が、残っている何人かに向かって手を振って陽気に口を開いている。
僕もそれにならって少しだけ口を開いた。
真希「さよなら」
何人かが僕とよっすぃ〜に手をふるのを見てから
僕らは廊下を二人で歩いた。
ときおり何人かがこそこそ僕らを見て話しているのが
見えたけど、僕は無視していたし、よっすぃ〜は鼻歌を歌って通り過ぎていく。
担任「ああ、吉澤に石川今から帰りか?部活はどうした?」
吉澤「今日はないんすよぉ」
担任「ああ、そうか。だが石川お前の部活態度は少しひどくないか?」
真希「別に」
担任「部の先生がぐちっていたんだぞ?お前があまり部にこないと」
吉澤「あとであやまっておきますってさ。なぁ?真希」
真希「あ、ああ」
僕が口を開く前によっすぃ〜がフォローしてくれた。
こういうところが気がまわる。
初対面ですぐになぜか意気投合したのを覚えている。
僕とはタイプが違って陽気で明るいはずなのに
なぜか息があった。
- 43 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時21分29秒
- 梨華「あ、真希に吉澤くん!!」
夕方の赤い日差しがさす、通学路を歩いていると
姉さんが、走って近寄ってきた。
かばんを片手にもって、風になびく髪をおさえながら。
吉澤「ああ、梨華さん」
後藤「姉さん」
梨華「今から帰りなんだ。ちょうどよかった私も帰るところなんだぁ」
姉さんははぁはぁと息を切らしながら笑顔で口を開いた。
吉澤「奇遇っすねぇ。めずらしいんじゃないすかぁ?」
梨華「いつもこうだといいんだけどねぇ。私もクッキング部があるからまぁ火曜日しかやってないけどね」
やっぱり笑顔で答える。
たとえよっすぃ〜でも姉さんの笑顔をうけるのは少しむっとする。
少しだけだけど。
吉澤「じゃあ帰りましょうかぁ?」
真希「ああ」
それからとりとめのない、僕にとっては楽しいおしゃべりをしながら。
日に染まる通学路を歩いた。
- 44 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時22分04秒
- 吉澤「あ、そうだ。これからゲーセンいきませんか?」
よっすぃ〜が誰ともなく提案する。
顔は笑顔で、少しだけ良いことを思いついたという表情で。
まぁ敬語なわけだから、たぶん姉さんに向かって言っているんだろうけど。
梨華「え?でもまだ制服だし、下校の途中だよ?」
吉澤「いいじゃないっすかぁ、ね?梨華さんに真希もいくだろ?」
真希「ああ、おれは別にかまわないけど」
吉澤「じゃあ決定!!いいっすか?梨華さん」
梨華「うん。それはいいけどでもとりあえず服を着替えてからにしようよ?」
吉澤「そうっすね。そうしますかんじゃあゲーセン前に待ちあわせということで」
真希「ああ」
梨華「うん!」
そうして僕達三人はゲーセンにいくことになった。
- 45 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時23分11秒
- ゲーセン内。
ぴこぴことうるさい音が鳴り響くたばこ臭い人ごみをとおりぬけていく。
僕とよっすぃ〜はときおり学校帰りとか土曜や日曜にくることがあるけど
姉さんはもしかしたら初めてなのかもしれない。
きょろきょろしながら、少し不安そうな顔をして
僕らのあとをついてくる。
片手は口にあてて、もう片方は僕の服のすそをつかんで。
僕らはまずユーフォーキャッチャーに向かった。
これなら見ているだけでも結構楽しいし、
あまりゲーセンに来たことのない姉さんでも楽しくなるんじゃないかと思ったのだ。
ピンクの枠の四角い大きなUFOキャッチャーのプラスティックのガラスに手をつきながら
僕は姉さんに100円を渡しながら提案した
真希「ほら姉さん。姉さんがまずやってみなよ」
梨華「え?で、でも私やったことないし、二人が先にやったほうが」
吉澤「そうっすねぇ。じゃあ俺がさきに」
ちょっと失敗した。
そうだよな。先に経験者がやっているのを見てから
やったほうが、やりやすいか。
少し後悔した。気がきかなかった。
よく美奈子にも真希は鈍感だと言われる。
- 46 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時24分13秒
- よっすぃ〜は、100円をいれてから
レバーを操作している。
吉澤「梨華さんどれがいいっすかぁ?俺得意だからとれると思いますよ?」
梨華「あ、ありがとう。それじゃああのブーさんがいいなぁ」
姉さんは熊のプーも好きだから、何個かぬいぐるみを部屋に飾っている
子供っぽいかなとテレながら赤い顔をしていたけど
女の子の部屋はあまり行ったことないけどこんなものなんだと思うんだけどな。
そのとき姉さんはその熊のぷーを抱きしめていて。
変形した熊の黄色い顔と姉さんの照れた顔が妙に印象に残っている。
吉澤「ぁっだめかぁ」
また大分考え事をしていたようだった。
気がつくとよっすぃ〜が隣で残念そうな顔をしてつぶやいていた。
梨華「残念だったねぇ」
吉澤「そうっすねぇ。梨華さんにプレゼントしたかったのになぁ」
梨華「いいよ。気にしないで」
吉澤「でもプーさん好きなんでしょ?そうだ真希やれよ」
真希「あ、ああ」
そうだな。姉さんの喜ぶ顔はすごくみたい。
僕もレバーを操作した。もちろんその前に100円を入れて
ときおり200円のものも見かけるけど
それもまぁ蛇足だったな。
- 47 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時24分44秒
- 吉澤「よくねらえよ?」
真希「ああ」
梨華「あ、とれるかなぁっ!!」
なんとかレバーを細かく操作して
目的の姉さんが欲しいといっていた熊のぷーを狙った。
そして。
吉澤「やったぜ!!」
梨華「きゃっ!!すごいすごい!!」
真希「ああ」
二人が喜んでいる中で一人だけさめているのも変だけど
僕はあまり感情を表にださないでどうしてだか無意識に抑えてしまう癖がある。
これは担任や他の教師にも言われたことがあるけど
すでに身についている癖だから直すのは難しい。
そして僕は見事姉さんの欲しがっていた熊のぷーを手に入れた。
真希「はい。姉さん」
少し照れくさかったけど、ぬいぐるみを軽くつかんで姉さんに手渡した。
姉さんは笑顔をうかべてそのぬいぐるみを腕にひきよせた。
梨華「ありがとうっ!!!うれしいよっ!!真希っ!!」
吉澤「いいなぁ。そのぷーのやろう。俺も梨華さんに抱きしめてもらいたい。なぁ?真希?」
真希「お、おれはべつに」
抱きしめてもらえたらうれしいのは確かだけど。
- 48 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時25分50秒
- やっぱりうるさいさわがしいというよりうるさいというほうがあっている
ゲームセンター内で僕達は今度は格闘ゲームに挑戦することにした。
姉さんはやっぱりゲーセンは初めての体験らしく
格闘ゲームのこともよくしらないらしい。
前になんどか僕のもっているプレステやセガサターンで一緒に遊んだこともあるし
父さんを交えたりして、見学していたこともある。
なんだか自分だけがゲームに集中するのがはずかしくて少し背中がぞわぞわした。
真希「じゃあ姉さんここに座りなよ」
そう言って姉さんの肩をなるべくやさしく
触った。まだ姉さんの肩を触るときは少しどきどきする。
梨華「う、うんじゃあ」
さっき一度僕とよっすぃ〜の対戦を見ていた姉さんは今度はすんなり
小さくて丸いゲームセンター独特の椅子に座った。
そう言って姉さんの肩をなるべくやさしく
真希「じゃあ姉さんここに座りなよ」
- 49 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時26分24秒
- 梨華「あっ、始まったみたいだね」
真希「ああ、それじゃあ金いれて」
梨華「うん」
姉さんはかがみこんで金をいれる細い入り口にちゃりんと50円玉をいれた。
余談になるけど、ここのゲームセンターではほとんどの格闘ゲームやパズルゲーム、麻雀ゲームが
50円でできるそれがこの混雑の原因でもあるけど、長所と欠点というやつだろうか。
真希「それじゃあこのスタートボタンおして」
梨華「うん」
姉さんはスタートボタンを押して、それから対戦が始まった。
ぴろりろりーん
梨華「うぁっうぁうぁっ!!」
姉さんがあせっているやっぱりかわいいけど少しおもしろい。
梨華「な、なになになに?どこを押せばなにがでるの?」
真希「これが、パンチ、これがキック、レバーを半分だけまわしたあとに、このボタンを押せば技がでるんだよ?」
梨華「わ、わかった」
姉さんは一生懸命なようすで、俺の言ったとおりの操作をしている。
小指が立っていて、姉さんらしい。
それに手がほとんど平たく開かれていて、ぱちぱちって感じにボタンが押される音が小さく聞こえる。
梨華「う、うーん!?」
- 50 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時30分08秒
- やっぱり始めての人間にはむずかしいか。
俺だってよっすぃ〜に初めてここにつれてこられたときは
かなりの音にちょっとびくついたし、対戦ゲームも全試合負けていた。
その後くやしくて何度かここに来たけど。おかげで常連になって、店員ともときどき話をしたりする。
まただ、これだけうるさくてたばこくさい不快でもあるこの場所が、
こうして人のゲームを観戦しているとときどき
対戦している人物と自分だけの世界に入り込むときがある
うるさく鳴り響くゲームの音が、小さく聞こえ出して
そして二人だけの世界をつくりだす。
- 51 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時30分46秒
- こんなときが、ゲームセンターに限らずときどき起こる。
おおげさでもなんでもなく、そういうときが確かにあるのだった。
梨華「あ、うーん……」
真希「あははっ。やっぱりね」
吉澤「やっりぃ!とりあえず俺と梨華さんの勝負は俺のかちっ!!」
梨華「なによぉっ!!真希笑うことないでしょっ!!」
真希「いいじゃないか。負けて当然なんだからさぁ。初心者なんだから僕だって最初は負けっぱなしだったんだぞ?」
梨華「ふぅん。だめよぉ。あんまり学校帰りにここに来たら、ちゃんと服を着替えなさいっ!!まだ学生なんだからっ!!」
真希「へいへい」
肩をすくめておどけつつそう答えておいた。
まぁ心得ておきます。
吉澤「んじゃあ今度は真希と俺の対戦なぁ!!」
よっすぃ〜が彼どくとくの大声をはりあげて、ゲーセンの対戦台から顔を出している。
- 52 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時31分53秒
- 男A「ねぇねぇ、彼女かわいいねぇ?」
梨華「え?」
男B「ここでなにしてるの?彼氏と来てるわけぇ?」
梨華「ち、違います弟と」
男A「へぇえ?そう、じゃあそいつと俺らが戦ってかったら俺らと遊ぼうよ?」
梨華「い、いえ結構ですから」
男B「いいじゃんいいじゃん?遊ぼうぜぇ?きっとたのしいよぉ」
ゲームセンターの階段のところで休んでいる姉さんに、ジュースを持ってきたところで
ナンパされているところを見つけた。
よっすぃ〜は、ギルティギアに夢中だ。
真希「はぁ〜」
ため息がでる。時折こういう場面を見かけるけど
姉さんは顔がかわいいからな。
スタイルもいいし。
真希「ちょっとあんたら」
梨華「あ、真希」
男A「あ、真希ぃ?」
男B「女みてぇな名前だなぁ?ってかあんた女かぁ」
真希「行こう、ジュース買ってきたから、姉さんはオレンジジュースだよね」
- 53 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時32分24秒
- 梨華「あ、う、うん。」
三つのジュースをなんとか右手に持ち替えて、
姉さんの手をとった。
姉さんが少し強めに俺の手を握り返してくる。
男A「ちょっとちょっとぉ、だめじゃん?俺ら今この子と話してるんだからぁ」
男B「そうだぜ?君も美人だし、俺らといっしょに遊ぼうかぁ?」
真希「………」
さてどうやっておっぱらおうか。
殴るのは俺の気持ち的にそういう気分じゃないし。
かといって、言葉で通じるだろうか。
こいつらに。
吉澤「おーい。なにしてんだぁ?」
梨華「あ、吉澤くん」
姉さんが俺に手をとられながら、よっすぃ〜のほうをみた
目が助けてくれと言っている。
俺だけじゃあ力になれないってのか?
吉澤「なんだ?お前ら」
男A「こいつは男だな。顔は綺麗だが、男だ」
男B「んだな。じゃあこいつが弟か」
どうでもいいことを話しあっている。
吉澤「ふぅん。そういうことかお前らナンパってやつか」
男A「弟くん悪いんだけどあんたの姉さん貸してくんない?ついでにこのべっぴんさんの子もさぁ?」
男B「悪いようにはしないから、必ず喘させてやるからさぁ」
ばっしーんっ!!
- 54 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時32分57秒
- 狭い階段下だったけど、思わず殴りつけていた。
この男の喘ぐってところで、がまんができなくなっていた。
男A「な、なにしやがる」
真希「最低やろう自分のちんぽでもしゃぶってろ」
男B「てっめぇえっ!!」
殴ったほうとは別の男のほうが、俺のむなぐらをつかんでくる。
俺はそいつをにらみつけた。
鼻と鼻がくっつくぐらいに顔がちかづく。
こいつの口臭が鼻について気分が悪い。
とても悪い。
男B「んだよっ!!その目はよぉっ!!」
吉澤「やめておけよ。真希は力つよいんだからよぉ?」
真希「はなせ」
男B「うらああっ!!」
ばっしーんっ!!
殴りかかってきた。身体がふっとぶ。
対戦台に背中からぶつかる。
殴られるよりそっちの背中のほうが痛かった。
梨華「真希っ!!!」
真希「お前みたいなやつを最低やろうっていうんだな」
吉澤「ああ、そりゃ納得。ナイスな発言だな。真希」
男B「てめぇっ!!」
対戦台に倒れこんだままの俺のむなぐらをまたつかみかかってきて
右手で手を頭の上高くまであげてきている。
俺は相手の目をじっとみつめた。
今日一番怖い顔になるようにと。
- 55 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時34分05秒
- 店員「おらおら、やめろ。ここで喧嘩するな。お前ら警察よぶぞっ!!」
吉澤「あ、タカさん」
店員でよく話もするタカさんが間に入ってきた。
タカさんは俺と違ってがたいもいいから、大抵の相手はびびるだろう。
店員「ほら、お前らでてけよ!!」
男A「ちっ」
男B「もう二度とこねぇよっこんなところっ!!」
店員「ああ、そうしてくれ」
男たち二人は、捨て台詞をはきながらでていった。
- 56 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時34分38秒
- 最後に俺に向かって汚いつばをはいてくる。
それが俺の顔にこびりついた。
梨華「大丈夫?真希」
姉さんが、スカートのポケットから、ピンクのハンカチを出してきて
俺の顔についたあいつの汚いつばをぬぐいとってくれる。
店員「悪いが。お前らもここにはもうこないでくれないか?」
吉澤「ええ?だってあいつらが先にナンパしてきたんだぜ?」
店員「とにかくここでもめごとはご法度なんだ。さぁ、帰れ」
真希「はい。すいませんでした」
吉澤「あ〜あ。これで、遊び場が1つ減ったか」
梨華「さぁ、帰ろう真希。背中大丈夫かな?」
やっぱり姉さんは俺のことを良く見てくれているようだ。
俺が殴られた頬よりも、背中のほうを痛いと感じていることがわかっているらしい。
- 57 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時35分08秒
- 真希「ごめん。二人とも僕のせいだな」
吉澤「んにゃあ。あいつらがバカなだけでお前のせいじゃねぇよ。お前は愛する梨華さんを守っただけだろ?」
愛する。ね。
あたってはいる。
梨華「真希あとで背中みせてね?あざになってないといいんだけど」
真希「あ、ああ。ちょっとそれは」
吉澤「はずかしいっすよぉ?年頃の男子としては、姉さんでもいや姉さんに背中みせるのは」
梨華「そうかなぁ。でもシップぐらいは張るんだよ?」
真希「ああ、そうしとくあとで自分でやるよ」
吉澤「俺がやってやろうかぁ?ひさしぶりに二人で風呂にでもはいろうぜぇ?銭湯にさぁ?」
梨華「そうだねぇ。」
吉澤「よっしゃこれから銭湯いくかぁ?三人でさぁ?金はあるんだし、一通り銭湯にもそろっているだろうからよぉ?どうだ?」
梨華「うーん。そうだねぇ。真希もほこりっぽくなってるし。たばこの灰が肩にもかかってるし」
真希「ああ、僕はべつに」
吉澤「んじゃあいこうぜぇん」
よっすぃ〜は、頭に両手を置いて、姉さんは、手を唇にもっていって
僕は、まだ痛んでいる背中をさすりながら、
三人は暗くなった道路を歩いて銭湯に向かった。
- 58 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時35分42秒
- 吉澤「けっこう近くにあったなぁ」
よっすぃ〜がズボンを脱ぎながら、言って来る。
真希「ああ、そうだな。安いし丁度いいな」
俺も、短パンを脱ぎながら、返事を返した。
吉澤「そんじゃあ、行くか。なんてったって今からでも楽しみなのは、風呂上りのコーヒー牛乳だなぁ」
真希「僕は、フルーツ牛乳だな。姉さんはただの牛乳」
吉澤「ああ、そ。良く把握してるわけだ」
真希「ま、まぁな、いっしょに暮らしてるわけだしな」
別にこれぐらいはなぁ。
姉さんは毎朝牛乳いっぱいを飲むのが好きらしいし。
真希「ん?どうした?」
よっすぃ〜が俺の顔をじっとみつめてきたので、
不思議に思って返事を返す。
吉澤「いいやぁ。別に」
真希「ふぅん」
俺達は、湯船につかることにした。
- 59 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時36分16秒
- 真希「っつ」
吉澤「やっぱ痛むのか?」
湯船の中、よっすぃ〜はおやじのように頭にタオルを置いている。
俺はただ、湯船につかっているだけだ。
よっすぃ〜が、俺の背中を手でさすってくる。
やっぱりついさっきのことだから、背中はいたい。
顔はぜんぜんはれてもいないけどな。
吉澤「おまえってほんとうに肌しろいよなぁ?」
真希「お前のほうが白いだろ?なにいってるんだよ。」
吉澤「そそ、だから俺の顔にはほくろがたくさん。美の化身の俺にとっての唯一の悩みだな」
真希「ははははっ。あほ」
吉澤「へへへっ」
梨華「ねぇ〜!真希ー吉澤くーん!!」
ばしゃっ!!
姉さんの壁越しのくぐもった声が聞こえてきてあわてて、湯船に入り込む。
なにも別に姉さんが俺らの前にいるわけでもないんだけど。
反射的にだ。
吉澤「はぁい?なんすかぁ?」
真希「ね、姉さん男湯なんかに話かけるなよっ!!」
俺にしてはめずらしく声をあらげた。
顔があつくなる。
たぶん真っ赤になっているはずだ。
梨華「あのさぁ!そっちにせっけんあるかなぁ?」
吉澤「ああ、ありますよぉ。なげますかぁ?」
梨華「うん。お願い」
- 60 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時37分08秒
- よっすぃ〜が、何のテレもなく
セッケンをつかんで、女湯になげいれた。
ぽーんっ
梨華「あ、きたきた、ありがとうっ!!」
吉澤「いいえーっ!!なぁなぁ真希くん?」
よっすぃ〜が。俺の裸の肩にがしっと手をまわしてきた。
真希「な、なんだ?」
真希くん?
めずらしいな。
吉澤「梨華さんは今ドコを洗っていらっさるのでしょうかぁ?1.胸、おおっ?2.背中、んー?3.肩、うーむ?」
真希「し、しるわけないだろっ!!」
吉澤「よっしゃ質問コーナーっ!!梨華さぁんっ!!」
梨華「なぁにぃ!?」
姉さんが声をはりあげてよっすぃ〜の大声に答える。
やめてほしいんだが。銭湯中の男湯中の視線をあつめているのがわからないのかよっ
この二人はまったくもうっ!!。
吉澤「今梨華さんはどこをあらっているんですかぁっ!!」
梨華「え?」
吉澤「1.そのうるわしい顔、2.その透き通るようなちと色黒のお腹、3.そのくるおしいほどせつない、足!どれっすかぁ?」
- 61 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時37分42秒
- 梨華「え、えと答えるべきなのかなぁ?これはぁ」
吉澤「ええ、ぜひっ!!真希がどうしても聞きたいとだだをこねつつ足を振っているわけでして」
真希「こねてねぇっ!!足なんか振ってねぇっ!!」
梨華「え、えとぉ。正解は、お腹ですけど」
吉澤「おおっ!?あそ…」
ぼかっ!!
軽くよっすぃ〜の頭をこずいた。
よっすぃ〜のへらへら笑いが斜めにかしげる。
吉澤「わりぃわりぃふざけすぎたな。俺も」
真希「お前しかふざけてないだろっ!!姉さんもそんなこと答えるな!!ばかっ!!」
梨華「ひっどいなぁ。真希が聞きたいっていうからこたえたんだよぉ?」
真希「僕は聞きたいわけじゃないっ!!」
梨華「ふふふっ」
吉澤「ふふふっ」
真希「気持ちわるい笑い方すんなっ!!」
梨華「そ、それはひどいよぉ。真希ぃ〜。私う、はつけないでがんばったんだよぉ?」
真希「ち、ちがうっ!!よっすぃ〜のことだよっ!!」
吉澤「へえへえ。わぁったよ。」
真希「ったく!!」
- 62 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時38分13秒
- 真希「ったくはずかしいやつらだよ」
俺はぶつぶついいながら、買っておいた下着に足をとおした。
吉澤「まぁなぁ。それはみとめる。だがお前の姉さんははずかしくないなぁ」
真希「今回はわからん」
吉澤「ふははははっ!!」
ったく。
真希「それじゃあ牛乳買ってでるか」
俺は、アイス入れのような、でか目の容器をから牛乳を二本とりだした。
俺はフルーツ牛乳をよっすぃ〜にはコーヒー牛乳を。
なんだか懐かしい、よくプール行った帰りのそば屋でこれを食べたり
していたものだった。
吉澤「よっしゃっ!いっきのみぃ〜」
よっすぃ〜はお決まりのポーズのごとく、腰に片手をあてて
ごくごくと飲み干している。
俺も、同じように、腰に片手をあてて、
飲み干した。
そしてわずかのお金を払って、男湯からでた。
- 63 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時38分53秒
- 真希「あ、姉さん、先にでてたんだ?」
梨華「あ、うん。」
吉澤「梨華さん牛乳はのんだんでしょ?当然ですよねぇ」
梨華「あ、飲んでない」
真希「そうなの?」
梨華「うん。女湯混んでたし、だから飲んでない」
吉澤「それはいけねぇや。銭湯に牛乳はひっすでしょう?」
梨華「そうなの?」
吉澤「そっすよぉ?飲まないとのどから血をはくらしいっすよ?」
梨華「え?うそでしょ?いやだなぁ」
真希「うそだよ」
吉澤「そらそうだっ!!うっははははっはっ!!」
ったく。
吉澤「浴衣のきみぃはすすきのぉかんざぁしぃ、ひょっとことぉどんぐりしばいてぇ♪」
ぜんぜん歌詞が違うのは気のせいじゃないはずだ。
姉さんもくすくす笑っている。
ひょっとことどんぐりをどうやってしばけるんだ?
梨華「吉澤くんはあいかわらずおもしろいねぇ?」
むっとする。少しだけどむっとした。
吉澤「へへへっ!!これがおいらの特徴っすからねぇ」
よっすぃ〜は相変わらず、頭の上に器用にタオルを載せながら
笑ってる。もちろんへらへら笑いだった。
これで下駄でもはけば、ちょうどいいんだろうけどな。
- 64 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時39分58秒
- 次の日。
吉澤「おいっすぅ!」
真希「ああ、よっすぃ〜。よくきたな。なんだやっぱり泊まる気なのか?」
よっすぃ〜は、でかくて黒い旅行用のバックをもって
俺の家に来た。
片手をかるくあげて、陽気に。
姉さんもやってくる。
夕飯の用意をしていたから、エプロンで両手を拭きながら。
梨華「あ、吉澤くんいらっしゃい。あれ?吉澤君ひとりだけ?他の子も来るって真希から聞いてたんだけどなぁ」
吉澤「ああ、他のやつらは用事があるとか言ってて」
梨華「そうなの。まぁじゃあ、あがってよ」
吉澤「おいっすぅ」
よっすぃ〜は、靴下のままで、スリッパを無視して、あがってくる
そういえばよっすぃ〜は家に来てもすりっぱをはかない。
どうでもいいことだけど。
- 65 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時40分31秒
- どうでもいいことだけど。
吉澤「今日はゲームもってきたんだぜ?おぼっちゃまくんのすごろくゲームだな」
真希「ああ?」
吉澤「お前がたのんでたやつだろ?」
きょとんとして俺に尋ねてくる。
俺が頼んだのは…。
真希「キングオブファイターズ98だろ?」
吉澤「あ?」
真希「たしかそうだぞ?」
吉澤「あ、ああ。そかそか。まぁこっちもおもしろいんだ。いいだろ?」
真希「ああ、なんとなく想像つくし、いいけどな」
- 66 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時41分47秒
- 梨華「それじゃあごゆっくりね」
姉さんは、紅茶の入ったカップを置いている。
梨華「あとでケーキもってくるから待っててね」
吉澤「ああ、そうですか?やっぱり手作りですかぁ?」
梨華「そう。ブルーベリータルトなんだけどね。ケーキとは違うのかなぁ?」
吉澤「俺らにそういうことわからないんだからいいっすよ?なんでもうまければなんでも梨華さんの作ったケーキはまずいことないし」
真希「そうだな。姉さんのケーキは確かにうまいよ」
俺もうなづく、これはたしかにそうだ。
小さいころからケーキも、クッキーも、タルトも全部うまい。
ときどきこげてたりもするけど、でもやっぱりうまいから。
料理本を覗きながら、一生懸命ケーキと格闘する姉さんをみるのはとてもたのしい。
吉澤「んじゃあ、まぁいっぱい。お前も飲めよ?」
姉さんがおぼんを持って去っていってから、よっすぃ〜が口を開いた。
- 67 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時42分21秒
- 右手で、紅茶のカップに口をつけながら、左手で俺のほうに手をひらひらと
振ってくる。
俺も紅茶を飲んだ。
なにも入ってないシンプルなものだ。
少しハーブの香りがする。
ハーブの紅茶苦手なんだけどな。
よっすぃ〜は結構好きなんだよな。
まぁお客優先か。
姉さんらしい。
吉澤「んじゃあまぁゲームすっかぁ。例のおぼっちゃまくんの恋愛シュミレーションゲーム」
真希「さっきは、おぼっちゃまくんのすごろくゲームといっていなかったか?」
吉澤「ああ、そそ」
真希「いい加減なやつ。」
吉澤「それも俺のひとつの特徴ということで。ではでは」
よっすぃ〜が、ファミコンのソフトを差し込むところに
がちゃっとオレンジ色の例のゲームを差し込んだ。
俺の部屋には、ファミコン古いやつと、プレイステーションそれにセガサターンがある。
プレイステーション2も買うつもりでいる。
まあいいんだけど。
吉澤「おっ。始まったぜぇ?」
それからしばらくゲームであそんだ。
- 68 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時43分25秒
- 吉澤「ふぅ。」
真希「まぁ、難しくはぜんぜんないし。それなりにおもしろかったなぁ」
吉澤「ギャグ満載だったからなぁ。腹抱えて笑うほどじゃねぇけどなぁ」
といいつつへらへら笑っている何が楽しいんだか。
こいつはいつも笑っている。
たいていなにがおかしいのかも分からずに笑っている。
そういうやつだ。
それが逆にうらやましい。
吉澤「なぁ?お前の姉さん相変わらず美人だよなぁ?」
真希「んだ?とつぜん?」
あたりまえだよ。
突然顔のつくりが変わることなんて整形でもしない限りあまりないだろ?
吉澤「お前の気持ちもわかるよ」
真希「ああ?」
吉澤「お前ときどき梨華さんのことせつなそうな目でみてる。自分で気がついてないだろ?」
真希「……べつに」
吉澤「まぁいいんだけどなぁ。見てる俺のほうがせつなくなるのは気がついてないんだろうなぁ」
真希「なんでお前がせつなくなるんだ?」
- 69 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時44分44秒
- 吉澤「なんでだと思う?」
真希「さぁ?」
よっすぃ〜が、いきなり俺のほうに四つんばいになって近づいてきた。
俺は顔をひっこめもせずに、目をそらそうともせずにそのまま答える。
ん?なんだ?なんかだんだん手の先が?
吉澤「お前さぁ?綺麗な髪してるよなぁ?」
お前の顔のほうが綺麗だよ。
と思ったが、男同士でほめあうのも変な話だから
やめておいた。
吉澤「なぁ?ちょっとゴムはずしてくれねぇ?」
真希「なんで?まぁいいけど」
俺は自分のつけている黒いゴムをはずした。
姉さんはよく俺のそのままにしている髪を手にとって
櫛でときながら、ピンクのゴムを
楽しそうにとりだすけど
それはかんべんしてくれと言っている。
男のくせにピンクのゴムじゃあ、また女と間違えられる。
俺は小さいころから、女と間違えられていた。
- 70 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時45分18秒
- 声もあまり低いほうじゃないし。
顔のつくりも男性的ではなくどちらかというと女性的だからだ。
吉澤「やっぱ綺麗だな。」
そうつぶやきながら、よっすぃ〜は、右手で俺の髪をさらさらと
すくってはすべりおちすくってはすべりおちを繰り返している。
真希「お前なんか気持ちわるいぞ?」
吉澤「そういうこというなよ」
真希「なにマジな顔してんだ?これぐらい…」
やばいな。なんでだ?
だんだん、手のひらからひじのあたりまで
しびれが来ている。
これはなにが原因しているんだ?
吉澤「なぁ?お前が梨華さんを見ているのと同じくらいいやそれ以上に俺がお前のこと見てたの知ってたか?気付いてたか?」
真希「あ?」
吉澤「お前は気付いてないだろうけど。俺はお前にあったときから、俺は!」
だんっ!!
真希「なにするっ!!」
よっすぃ〜が、俺のことを押し倒してきた。
机の上でひっくりかえった紅茶のカップから茶色い液体がこぼれおちている。
吉澤「お前のことまじで」
真希「やめろっ!!なにしやがるっ!!」
よっすぃ〜が、俺の首根っこにかみついてきた。
真希「っ」
- 71 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時46分26秒
- 吉澤「梨華さんになんか負けないくらいに」
真希「やめっ!!ろっ!!」
よっすぃ〜は俺の首根っこと、そして腰に手を回し
俺の、身体をいわゆるお姫様抱っこしながら
ベッドにほおりなげてくる。
どさっ!!
ベッドがきしんだ。
ゆらゆらする。
そして今度は俺の上にのっかってきた。
真希「おもい…やめ…ろ」
舌が回らなくなってくる。
しゃべるのがとてもおっくうになってくる。
ただ頭だけなんでだ?どうしてだって?
フルに回転しているだけだった。
なんでだ?よっすぃ〜?
なんでいきなりこんなことをするんだ?
してくるんだ?
吉澤「お前のそのうるんだ目がすごくたまらないんだ!」
真希「やめっ!!」
よっすぃ〜は、俺のTシャツを、まくってくる。
そして俺の胸の乳首をなめてくる
吉澤「やっぱピンクなんだな。」
真希「くっ」
吉澤「やっぱお前はどんなになってもお前だよ。綺麗なままだよ。俺とは違って」
- 72 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時46分57秒
- 真希「お…前が…これを…やめれば…綺麗な…ままだ…」
吉澤「違うね。俺は汚れてる。お前を想ってオナニーだってしてるんだから」
気持ち悪い。
よっすぃ〜には悪いけど、気持ちが悪い。
男が男を想ってオナニーする?
そんなこと聞いたこともない。
吉澤「んっ」
真希「んあっ!!んんむっ」
よっすぃ〜が俺にキスをしてくる。
深くむさぼるような
舌を入れたキスを
吉澤「んんっむぅんんっ」
真希「んっ!!んむっんっ」
吉澤「っむぅっんっむぅんっ」
真希「むぅんんっんんっ」
吉澤「むぅんっぷはぁっ」
糸を引いている。
昔、男のごつい先輩に校舎裏に呼び出されて
無理やりキスされたときよりはマシだけど
でもそれでも背中がぞわぞわする。
俺の体の機能はすべてうしなわれたようになって
ただ寝転ぶことしかできない。
いやだっ!!いやだっ!!
このままよっすぃ〜になにをされてしまうんだよっ!!
真希「やめろっ!!…やめて……くれよ…よっすぃ〜」
吉澤「だんだん効いてきたみたいだな。薬」
真希「あ?…くっ」
- 73 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時47分28秒
- よっすぃ〜が、俺の両手を上にもちあげて、
俺の身体をまさぐりながら、
話しかけてくる。
吉澤「薬だよ?お前のために用意した。お前を襲う計画をたてたその次の日にさっそく買った」
真希「く…すり?…」
吉澤「ああ、しびれるんだよ?身体中がさぁ?これでお前はなにをされても抵抗できないわけだな」
真希「ふ、ざける…なよ」
吉澤「ふざけてない」
よっすぃ〜がまた、俺の右乳首を
むさぼってくる
よだれがつく。
べとべとになった乳首が気持ちが悪い
真希「やめ…」
舌が、びりびりして、言葉が…
吉澤「下脱がすからな」
真希「っ」
よっすぃ〜が、ズボンを脱がしている。
ついでに下着も
吉澤「ブリーフか。お前らしいよ」
なにが俺らしいのかわからない
真希「っ」
吉澤「きつそうだな。ぬらさねぇと」
真希「や…」
- 74 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時48分00秒
- 俺の脚を開かせて、そしてぐちゅぐちゅとなめてくる
汚い汚い汚い汚い!
吉澤「これぐらいでいいだろ?」
真希「し!」
知るかっ!!
吉澤「じゃあいれるからな」
真希「ぐっぐぐぐうっ!!」
かえるみたいな声がでる。
痛いっ!!痛いっ!!いたいっ!!
血がでる!!
吉澤「やっぱりきついな。いたいか?」
真希「あ」
あたりまえだっ!!
ふざけるなっ!!
吉澤「でもがまんしろよ?お前は俺のものなんだからな」
真希「い」
いつからそんなことになってるんだよっ!!
やめろっやめろっやめろっやめろっやめろっ!!
吉澤「うごくぞ」
ぎしっぎしっぎしっ
俺の腰もうごく
こいつの腰もうごく
ベッドがきしむ。
ひどくいたい!
ひどくいたいんだよっ!!
よっすぃ〜頼むからやめてくれよっ!!
- 75 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時48分30秒
- 吉澤「どうだ?」
真希「ふ」
ふざけるな!!
どうだ?じゃねえっ!!
吉澤「くっ」
真希「うぁああああっ!!」
気持ち悪い、白い液体が俺の
全部にこびりつきそうだ。
俺はよごれた。この親友の腕の中でよごれた。
吉澤「じゃあもう一度だな」
真希「やめ」
やめろっ!!
やめてくれよっ!!
なぁっ!!いたいんだよっ!!きもちわるいんだよっ!!
なぁ!よっすぃ〜!!
吉澤「まずはぬかないとな」
ぬぽっ!!
真希「うっ!!」
抜いてから、よっすぃ〜はまた俺の脚を持ち上げて
相変わらずしびれたままの足をもちあげて
俺の血にまみれている
そこをなめてくる。
丹念にぺちゃぺちゃと
吉澤「血の味か」
真希「やめ」
- 76 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時49分02秒
- やめろっ!!
そう叫びたいのに舌がしびれて声にならねぇっ!!
吉澤「じゃもう一度」
よっすぃ〜が、俺の脚をおろして
今度は足をひろげて
中にいれようとしてくる
とんとんとん
吉澤「………」
真希「!!!!」
梨華「真希、吉澤君。ケーキできたけど?たべるよねぇ?」
吉澤「ああ、どうぞ?今とりこんでるんですけど、あなたにぜひみせたいものがあるんですよ?」
真希「くるなっ!!…く…る…なっ!!」
がちゃっ!!
くそぉおっ!!
梨華「じゃあ、お…え?」
がちゃーんっ!!
ケーキを載せたお盆がおちる
俺の心も沈みこむ
どこか闇のどこかに
ずっと奥まで沈みこんでいく
吉澤「どうですか?実の弟の襲われている姿は?」
よっすぃ〜はなんの表情も無い顔で
姉さんにつぶやきかけるように口をひらいている。
梨華「な、なにしてる…の?」
吉澤「俺のものにしてるんですよ?真希を俺のものにね」
梨華「ふざけないでっ!!!ふざけないでよっ!!!真希!真希をはなしてよっ!!」
吉澤「いやですね。誰に頼まれたっていやですね。」
- 77 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時50分02秒
- 梨華「やめてよっ!!!なにかんがえてるのよっ!!真希はあなたの親友でしょ!!」
吉澤「親友じゃなくて恋人ですよ?たった今からそうなりました。」
梨華「恋人?無理やりこんなことしてなにが恋人なのよっ!!」
吉澤「俺のものだって言ったでしょ?」
梨華「ちがうっ!!真希は誰のものでもないわっ!!真希は真希自信のものでしかないでしょっ!!」
吉澤「ええ、あなたのものでもない。気がついてました?真希が、こいつがどんな想いであなたを見ていたか?ねぇ?梨華さん」
やめっ!!
ろっ!!
それだけはっ!!今それだけは言わないでくれよっ!!
いくらでもお前の好きにしていいから
俺の身体なんてくれてやるからっ!!
梨華「え?」
吉澤「気がついてない。かわいそうな真希」
真希「っ!!」
よっすぃ〜が、俺の中にいれたままの状態で
俺の髪をなでてくる。
梨華「どういうこと?どういうことなの?」
吉澤「いいですよ。あなたは永遠に気がつかないままで。」
- 78 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時51分05秒
- 梨華「真希?」
吉澤「出て行ってくれませんか?これから俺はこいつを犯しつくすつもりなんだから」
梨華「やめてっ!!やめなさいっ!!」
ばっちーんっ!!
よっすぃ〜の頬を姉さんが思いっきりたたいた。
姉さんが泣きながら、
よっすぃ〜の頬を思いっきり叩いている。
よっすぃ〜は鼻で笑って、俺の上からやっと降りた。
吉澤「ふっ。今回限りは、これまでにしときますよ」
梨華「あたりまえでしょっ!!もう二度と家にこないでよっ!!」
吉澤「それは無理ですね。約束できませんから」
梨華「二度とこないでっ!!」
吉澤「じゃあな、真希」
身体がびくっと震えた。
真希「………」
梨華「真希!!真希!!」
姉さんが僕に近づいてくる。
見ないでほしいこんな僕を見ないでほしい。
こんなに汚れた僕なんか!!
梨華「真希、かわいそう。真希」
姉さんは、俺の腹をなでている。
細い綺麗な繊細な指で、俺の腹をやさしくなでてくる。
梨華「もう、怖くないからね?もう大丈夫だからね?」
真希「………」
梨華「真希?どうしてなにも話さないの?真希?」
真希「うっ…あ………」
梨華「真希?」
- 79 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時51分38秒
- 真希「あ……」
よだれしかでてこなかった。
しゃべろうとしても舌がしびれて
ちゃんとしゃべれないでいる。
梨華「真希?しゃべれないの?」
真希「あっ…うっ…」
梨華「………」
姉さんが悲しそうな顔で俺を見ていた。
俺の腹をさすりながら、
ずっとあきもせずさすりつづけながら。
- 80 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時52分10秒
- 梨華「あ、もう大丈夫なの?真希学校行けるの?」
二階から降りてくると姉さんがエプロンをしたままで
俺に話しかけてきた。
とても心配そうな顔だ。
真希「ああ、もう大丈夫だよ」
やっぱりまだ、股間がいたいけど
それでも耐えられないほどじゃないから。
梨華「そうか。よかった。じゃあご飯食べようか。」
真希「ああ」
今日は父さんは早めに出かけている。
月曜日はいつも会議があるから
出かけるのが早いのだ。
当然姉さんも弁当をつくるために早めに起きることになる。
真希「姉さん。今日は僕が皿洗おうか?」
梨華「え?いいよ。私が洗うから」
真希「でも、姉さん。制服にも着替えてないじゃないか?」
梨華「うん。でも」
真希「いいから僕に洗わせてよ?洗いたいんだからさ」
梨華「わかった。じゃあお願い」
そういい残して姉さんは、自分の部屋に、二階の部屋に
あがっていった。
- 81 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時52分43秒
- 真希「ふぅ」
ため息を1つついてから
皿を洗い始める。
まだ股間がいたいな。
くそっ!!
- 82 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時53分15秒
- 梨華「ねぇ?真希?今度水族館行こうか?」
真希「あ?」
梨華「水族館だよ?この近くの隣町にあるでしょ?」
姉さんが、首をかしげながら
訪ねてくる。
真希「ああ。いいねぇ」
梨華「でしょ?!じゃあ今度いこうねっ!!」
真希「ああ、」
姉さんはご機嫌な顔で、俺の腕をとってくる
真希「やめろよ。人が見てるだろ?」
梨華「いいじゃない!兄弟ならこれぐらいしてもあたりまえだよ!」
真希「年頃の兄弟がこんなことしねぇよ」
梨華「照れ屋だなぁ。真希は」
真希「うるさい。いいから離れてよ」
梨華「わかったわかった」
姉さんが俺の腕から手を離す。
すこし残念だけど、自分から言った言葉だし。
それから僕らは、なにとはなしに
話しながら、通学路をのんびりと歩いていた。
もちろん話しかけるのは姉さんばかりで
僕は丁度いい言葉を頭でまず考えてからそれから口にしていた。
- 83 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時53分45秒
- 真希「…おはよう」
よっすぃ〜が珍しく先に来ていた。
目をあわさずにそのまま通り過ぎた。
美奈子「おはようっ!!真希!!」
真希「ああ」
美奈子「今日も梨華さんと登校なわけ?」
よっすぃ〜の視線を感じながら、俺は適当な言葉を返した。
真希「まぁな」
毎回同じこと聞いてくるなよ。
うざいやつ。
美奈子「そ、仲がいいこと」
真希「ああ、そう」
大石「おおいっ!!プリンプリンッ!!」
真希「あほかお前」
大石「んだよ!つれねぇなぁ。」
相変わらず、俺の腰をじろじろ見ながら
ふざけたことを言って来るやつだ。
真希「じゃまだどけ」
大石「おおっ。こえ、なんだよ?生理かぁ?」
真希「お前最低」
美奈子「大石最低」
大石「いやんっ!!」
真希&美奈子「「ばぁか」」
俺は、そのまま自分の机に向かい。
そして静かに目をつぶった。
- 84 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時54分24秒
- 退屈な授業、
これで、窓際だったら、
もっとマシかもしれないけど
俺の席は、真ん中あたりだから
それはできない。
教師「であるからだなぁ。ここがこうなるわけだ」
男子生徒A「おら」
男子生徒B「おおっ!」
男どもがなにかやっている。
俺は退屈な目で、そいつらのことをみやった。
ん?
なにかまわしているようだ。
あれは、雑誌だな。
表紙から見るに、エロいやつであることは間違いない。
なにをやっているんだか。
男子生徒B「へへへったまらねぇなぁ」
男子生徒C「おい、俺にもみせろよ!」
男子生徒B「ちょっと待てって、あ、やべっ」
男子生徒C「あ、バカドジっ!!」
俺の後ろにいたやつが雑誌を落とした
後ろを軽く振り返りそれを見てみた。
真希「…!!」
かっとなる。
目を見開いた。
その雑誌には、女の裸が載っていて、その顔には
俺の姉さんの顔が笑っている顔が貼り付けてあった。
がたっ!!
- 85 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時55分01秒
- 教師「そういうわけ…あ?おい石川?どうした?」
真希「ふざけるなっ!!」
ばっちーんっ!!
俺は雑誌を落とした男に向かってなぐりつけていた。
反射的にだからとめられるはずもなく。
男子生徒B「な、なにしやがるっ!!」
真希「てめぇっ!!」
そいつは口の端から血を流しながら
俺をにらんでくる。
俺はかまわずそいつをぼこぼこにした。
真希「おら!おらっ!!おらっ!!」
ただかまわずに殴りつけるだけ殴りつけた。
教師「や、やめろっ!!石川!!何考えてるんだ!!」
先生が止めにはいる。
がたいの良い先生だから、
俺を止めるのは困難でもなんとか止められるようにふんばっている。
教師「やめろっ!!」
真希「はぁはぁはぁはぁ」
男子生徒B「くっ…ひっく…」
泣いてる。
ざまぁみろ。
ふざけるな。
姉さんをバカにするからこういうことになるんだ。
美奈子「シスコン馬鹿」
美奈子の言葉を背中に聴きながら、
俺は静かに席に、自分の席についた。
教師「あとで職員室に来い、石川」
- 86 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時55分32秒
- 梨華「あ、真希」
真希「ああ。姉さん。姉さんも呼ばれたの?」
職員室の前に来ると姉さんが、
俺のことを待っていたかのように
たっていた。
少し背伸びをして
俺の頬をなぞってくる。
真希「なに?」
梨華「怪我はしてないんだね?よかった」
よくはないよ。
人をなぐったんだから。
でも、悪いとは思っていない。
担任「ああ、石川、中に入れ」
先生が来て、ドアをあけてくる。
がらがらがらっ!!
- 87 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時56分06秒
- 担任「話はわかっているな」
真希「はい」
担任「お前がやったことはやりすぎだ。わかるな?」
真希「はい」
担任「怒りたい気持ちもわかるが、何も殴ることはないだろう?」
真希「………」
梨華「ごめんなさいっ!!」
姉さんあやまることないんだよ!
少なくとも姉さんがあやまるべきことじゃないんだよっ!!
担任「ああ、まぁ君があやまることではないんだが。お前は反省しているのか?」
真希「……僕は悪いことしたとは思っていません」
担任「どうしてそうおもうんだ?」
真希「あんなことしてるやつ許せませんから」
担任「ふぅ〜。だけどなぁ」
真希「………」
担任「お前のその目だよ」
真希「…?」
担任「お前のその冷たい視線が、相手を怒らせていることがわからないのか?」
俺の冷たい視線?
相手を怒らせている?どういうことだ?
担任「人を馬鹿にしているんだろう?なぁ?」
真希「別に」
担任「いいかげんにしろっ!!」
教師「せ、先生、ここは職員室ですから」
担任「ああ、すいません。だがな。お前もう少しどうにかならないのか?」
真希「どうにか?」
- 88 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時57分00秒
- 担任「もう少し回りに心を開けと言っているんだ」
真希「………」
担任「お前は確かにもてるし、運動だってできる。授業だってめったにさぼらない。成績も良い。それは認めるが。」
真希「はい」
担任「もっと笑え。もっと元気になれ。そうしないとお前はこれからずっとそのままだぞ」
真希「はい」
別にかまわない。
人間なんて、めったなことじゃあ変わらない。
笑えばとか、元気にとかそんなことぐらいで変われるものかよっ!!
担任「とりあえず。お前は停学になったからな。しばらく自宅で反省していろ」
梨華「停学…ですか?」
担任「ああ。それと、殴りつけた相手にはちゃんとあやまっておくようにな」
真希「………」
冗談じゃない。
そんな屈辱的なことできるもんかっ!!
梨華「もうしわけありませんでしたっ!!」
だから姉さん謝らないでよっ!!
頭をさげないでくれよっ!!
姉さんは悪くないんだよっ!!
悪いとすればこの俺だし、なによりあいつらのほうなんだからさぁっ!!
- 89 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時57分36秒
- それから姉さんと俺は気のすすまないまま、
その俺が殴りつけた相手の自宅まで謝りに行った。
姉さんは何度も頭をさげ。
相手が、許してくれるまで
呆れるまで謝り続けた。
くそっ!!
最悪の日だったな。今日は。
- 90 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時58分08秒
- 梨華「あ、真希。もうすぐご飯できるからね」
姉さんが台所で、包丁を持ちながら
俺に話しかけてくる。
真希「ああ。そう」
梨華「〜♪〜♪」
姉さんは機嫌がいいのかそれともつとめて俺に対して明るく振舞っているのかわからないけど、
鼻歌を歌っている。
梨華「あ、そうだ。お皿だしてくれない?」
真希「ああ」
キッチンの椅子に座って姉さんをいつものように見つめていた俺は
姉さんの言うとおり、
指差した皿をとりだした。
梨華「ありがとう」
姉さんが振り返って笑みを浮かべている。
僕の大好きな姉さんの輝くような笑顔を。
真希「………」
梨華「どうかしたの?怖いよ?顔」
ぎゅっ!!
梨華「な、なにどうしたの?真希!?」
僕は姉さんを抱きしめていた。
力強く息が切れるぐらいに力強く。
身体が意志に反して
勝手に動いているように
梨華「い、いやだなぁ。ふざけないでよぉ?」
真希「姉さん。俺」
梨華「うん?なにかなぁ?どうした?」
真希「俺、姉さんのことが」
- 91 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時58分41秒
- 姉さんが僕のことを振り返って
小首をかしげている。
僕は姉さんの首筋に顔をうずめた。
梨華「ん!」
姉さんはくすぐったそうに
少し顔をうつむかせている。
真希「姉さん!!」
梨華「や、やだよっ!!なにするの!!なにするつもりなの!!真希!!」
僕は姉さんの、エプロンの端から手を差し入れた。
梨華「や、やめっ!!」
姉さんの包丁を持った手を片手でにぎりしめて
そして、静かに台所にのせた。
梨華「なにっ!!やめてよっ!!いやだってばぁっ!!」
姉さんの制止の声も聞かずに僕は
そのまま姉さんの胸を服ごしからもみしだく。
梨華「んっ!!んんっ!!」
真希「姉さんっ!!姉さんっ!!」
梨華「やめっ!!んんっ!!」
そのまま姉さんの着ている服のボタンを後ろから、抱きしめながらはずしていく。
ぷちぷちと音がしていく。
梨華「やめてよっ!!怖いよっ!!真希やめてよっ!!やめてぇっ!!」
途中までボタンをはずしたところで
思いっきり、服を引き裂いた。
梨華「いやぁあっ!!」
姉さんの少し色黒の、胸。
ブラを上にずらして
- 92 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時59分12秒
- そのまま、やわらかい胸の感触を楽しむ。
梨華「んんっんっあっんっんんっんんっはぁっ」
やわらかく変形していく胸
夢にまで見た、やわらかい感触
今それが僕の手の平にある。
梨華「いやあっんんっんんっはぁんっ」
乳首をこりこりと指でいじくる。
本当は口に含んでもて遊びたいけど
でもそれはできない。
片手だけのつらい体制だから
それはできない。
梨華「んっはっんっんんっ」
姉さんの腰が動いてきた。
別に興奮しているからではないだろう。
ただ僕から逃れようと、逃げようと必死なのだ。
梨華「いやっ!!いやっ!!」
僕は姉さんのスカートを捲り上げて
そのままパンツ越しに、土手に沿ってなであげた。
梨華「(びくっ!!)」
姉さんの身体が僕の腕の中ではねあがる。
少し濡れている。
もっとぬらさなければ。
まだ僕のものは入らないだろう。
梨華「いやぁっ!!お願いだからお願いだからゆるしてよっ!!」
パンツを左手で脱がしていく。
右手は、姉さんの手首を掴むことに必死だから
だから、左手だけで、ぬがしていく。
- 93 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)20時59分42秒
- ぐちゅり。
姉さんの薄い毛ごしに、ぐちゅりとした感触がつたわってきた。
もう大分濡れているようだ。
梨華「き、気持ち悪い!!気持ち悪いよぉ!!」
姉さんが首を振っている。
僕はかまわずに、姉さんのうなじに舌をはわせ、
そして、土手をいじくりまわした。
指を濡らして。
梨華「んっんんっんんんっあっあっあっあんっ!!」
真希「姉さん。感じてるんだね?」
梨華「かんじてなんかっ!!んっあっんっいないっんんっよっんんっ!!」
真希「感じてるよ?もっと声聞かせてよ?姉さん。声聞かせてよ?」
梨華「んんっんんっんんっんんっ」
姉さんが声をこらえている。
僕は姉さんの愛液で濡れた指を姉さんの口をこじ開けてから
姉さんの口内を蹂躙した。
これから姉さんのそこを蹂躙するように。
梨華「ふぁっ!!んんつっふあぁっ」
姉さんが腰をよじらせて、快感にたえている。
たえないでほしい。もっと感じてよっ!!
梨華「んんっふあっんんっ」
ちゅぱちゅぱっと音がする。
姉さんの口内を蹂躙した後、
僕は姉さんのそこに後ろから抱きしめながら、指をさしいれた。
じゅくじゅくじゅくじゅくじゅく!!
音がする。
- 94 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)21時00分50秒
- 梨華「んんっあっんっはぁんっんんっ!!」
真希「姉さんっ!!!」
指がきついこれで僕のものが入るのだろうか
わからない。
やってみなければわからない。
何もかもが初めてでうまくできないでいる。
かき回してみる。
そのまま指をできるだけ大きくかきまわしてみる。
梨華「んっあんっはぁんっんっあっあっあっんんっ!!」
真希「梨華」
梨華「んんっああっんっ梨華ってよばないでっんんっ!!」
真希「梨華梨華梨華、」
梨華「んんっあっあっあっあっあっんっ!!」
そのまま僕は左手でジッパーを下ろして
姉さんのそこに差し入れた。
梨華「ぐっ…くっうっ!!」
姉さんのそこはとてもきつかった。
姉さんの太ももにはもちろん
僕のふとももにも液体が、姉さんの愛液が流れてくる。
真希「姉さん!!」
そのまま痛いだろうけどそのまま腰をうごかした。
梨華「いっいたいっ!!いたいよっ!!真希やめてよっ!!」
- 95 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)21時01分22秒
- 真希「やめられないよ!いまさらだろ?」
梨華「いやだっ!!いやだっ!!あんっ!!くっ私達はっんんっ」
真希「そうだよ?兄弟だよ?でもだからなに?だから愛し合ったらいけないわけ?」
梨華「あたりまえっ!!!んんっあんっあっあっあっあっ!!」
姉さんの腰が動く。
僕の動きに合わせて、
ゆさゆさと揺られている。
梨華「血、っ血がつながっている!!んだよっ!!あっあっあっあっ!!んんっだめだよっ!!」
真希「なにが?血がつながっているから何がいけないんだよっ!!!!」
梨華「んっあっあっあんっあああああああああああああっ!!!」
姉さんがイッた
僕の夢にまで見た、姉さんの大きな喘ぎ声をあげている。
そして僕も。
真希「うっ!!」
どぴゅっ!!
梨華「はぁはぁはぁはぁ」
真希「はぁはぁはぁはぁ」
梨華「はぁ〜はぁ〜はぁ〜」
真希「姉さん」
ぬぽっ!!
梨華「うぁっ!!」
姉さんのそこから、自分のものを抜いた。
こんな音がするんだな。
僕は姉さんの両手首を、後ろに回し、
背中に回してからかがみこんだ。
- 96 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)21時01分56秒
- ツライ体制だけどしかたがない。
そのまま姉さんのそこをなめる。
血がいっぱいでている。
かなり痛かったことが予想できる。
でも結局姉さんは処女だったわけだ。
だれにも犯されていない領域を僕が始めて犯したことになる。
梨華「いやぁっ!!」
僕はぺちゃぺちゃとそこをなめた。
綺麗に、できるだけ綺麗になるように
梨華「んっあんっんんっふぁっんっ」
なめるそこから愛液があふれてくる。
でも僕はかまわずにそこをなめていた。
- 97 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)21時02分30秒
- 梨華「………」
姉さんはあれから、
床にぺたんと座り込み
どこを見るでもなくただ呆然と視線を
さまよわせながら
息を整えていた。
はだけた白いシャツを直さずに。
少し色黒の、お尻を見せながら
乱れたスカートを直す余裕もなく。
梨華「………」
真希「姉さん」
梨華「(びくっ!!)」
姉さんがびくつく。
僕の声で。
真希「姉さん。黙って聞いていてくれないかな?」
梨華「………」
姉さんの頬に涙が流れ出している。
やっと出た涙。
僕はなぜだか安心していた。
少しだけ安心していた。
人は本当に悲しいと涙がでなくなるっていう話をどこかで
どこかで聞いたことがあったから。
だから少しだけ安心していた。
真希「俺は、姉さんのこと姉だと思っていない。」
梨華「………」
真希「俺にとって姉さんは一人の女だから。SEXの対象としてしか見れない。一人の女だから」
梨華「………」
真希「俺は姉さんを本気で愛している。それだけはわかってほしいんだ」
梨華「………」
- 98 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)21時03分00秒
- 姉さんはうつむいて、嗚咽している。
真希「なぁ?」
梨華「……ひっく…ひっく…ぐすっ」
がちゃりっ!!
ドアが開いた。
梨華「(びくっ!!)」
多分父さんだ。
いやなタイミングで入ってきたな。
父「ただいま…あ?」
真希「お帰り父さん」
梨華「いやあっ!!いやぁっっ!!」
姉さんが必死な様子で、自分の胸元を
かきあつめ、
震える手で、スカートを下ろした。
父「な、なにしてるんだ!?」
梨華「やめてっ!!みないでよっ!!いやぁあっ!!」
父「お前!!梨華!!どうしたんだっ!!」
父さんが、姉さんに走り寄っている。
梨華「近寄らないでっ!!さわらないでっ!!お願いだからちかよらないでっ!!」
父「真希!!お前どうしたんだっ!!梨華になにかしたのかっ!!」
真希「ああ。したよ」
父「い、いったいなにをっ!!なにを梨華にしたんだっ!!ああっ!!」
真希「姉さんを犯したんだよ。姉さんを俺の、俺だけのものにしたんだよ」
- 99 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)21時03分31秒
- ぼっかーんっ!!
父「ふざけるなっ!!なにを考えているんだっ!!お前達は兄弟なんだぞっ!!」
父さんが僕をなぐりつけてくる。
そういえば、父さんに殴られたのはこれがはじめてだったな。
僕は父さんに似て力がつよい。だから当然父さんも力がつよいわけだ。
真希「俺は本気だから。本気で姉さんを愛しているから」
父「お前っ!!お前らは兄弟なんだぞっ!!実の、血がつながっている兄弟なんだぞっ!!世間にどうやって!!」
真希「世間は関係ないだろ?これは俺と姉さんの問題なんだから」
父「ふざけるなっ!!」
真希「ふざけてないって言っただろっ!!本気で、本気で姉さんのことあいしてるんだよっ!!」
僕は父さんをにらみつけた。
にらみつけていた。
梨華「やめてよっ!!喧嘩しないでよっ!!」
僕と父さんはその声でなんとか静まることができた。
- 100 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)21時04分03秒
- それから姉さんはしばらく。
一日だけ、学校を休んだ。
二階から姉さんの降りてくる足音が聞こえてくる。
たんたんたん
響いてくる。
静かで重苦しい、僕と父さんだけの空間に姉さんが降りてくる。
梨華「………」
父「おはよう」
真希「おはよう」
しらじらしい会話だ。
だけどこれ以外なにも思いつかない。
梨華「お、おはよう」
父「ああ」
梨華「ご、ご飯作らないとね」
父「無理をするなよ?今日は学校やすむか」
梨華「でも、行かないと」
父「………」
- 101 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)21時04分33秒
- それから僕は、姉さんを玄関まで送ってから
一人で部屋にもどった。
- 102 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)21時05分08秒
- 後悔している。
ただ、でも、やっぱり
僕は何度生まれかわっていたとしても
姉さんを愛しただろうし。
それに、姉さんを犯していただろう。
それから数日後
姉さんに彼氏ができた。
彼氏、つまり恋人…。
僕は当然そんなことを祝えない。
どうして姉さんはこの時期に彼氏なんて作ったんだろうか。
僕をさけるため?
…たぶんそうだろうな。
もてるから、姉さんはもてるから、だから彼氏を作るのにも苦労はしない。
- 103 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)21時05分41秒
- 梨華「…それじゃあ行ってくるね」
真希「ああ」
土曜日姉さんは、彼氏と出かけるために家をでる。
僕がたとえ止めたとしても姉さんは出かけるんだろう。
しかたのないことだけど。
- 104 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)21時06分12秒
- 真希「ふぅ」
どさりとベッドにおちる。
身体が少しだるい
なぜだか知らないけどだるい。
ゆっくりと眠りに落ちそうになった。
そんなとき。
PirroPirroPirro
真希「あ?」
右手を、頭に掲げていた僕は携帯のなる音に気付き
それをしぶしぶとりあげた。
ごくたまに、ワンギリとかしてくるやつがいるし
それは大抵の場合出会い広場とかそういうやつだから
無視しているけど。
何度も鳴っているから、誰か
友達か誰かだろう。
そういえば、友達にはあっていない。
もうそろそろ停学が終るころだけど
真希「はい」
吉澤『あ、真希か?』
真希「ああ」
吉澤『あ、切らないで聞いてくれないか?』
真希「………」
- 105 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)21時06分42秒
- 吉澤『あのときはすまなかった。』
真希「いいや」
僕も同じことをしているんだから。
姉さんに同じことを。
吉澤『でも、俺は後悔していない』
真希「………ああ」
吉澤『俺は本気だから。俺は本気でお前が好きだから。これだけはわかってくれ。それじゃあ』
ぷっ!!
携帯が切れた。
用件だけ言ってさっさと切るなよ。
真希「………」
僕は携帯をベッドの下に放り出し、そのまま目を閉じた。
- 106 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)21時07分15秒
- 真希「ん……?」
雨が降っている。
かなりはげしい雨がざーざーと降っている。
僕は身体を起こして、
窓に近づいた。
ざーっ!!
カーテンを開き
窓から外を覗く
姉さんは…傘を持っていただろうか。
多分持っていないな。
迎えに行こう。
真希「……ひどい雨だな」
傘から顔を覗かして、灰色の空を見上げる。
僕の心みたいにひどい雨だった。
ざーざーざーざーっ!!
本当に僕の心みたいだ。
雨の中黒い傘をさして、姉さんのピンクの傘を握り締め
とぼとぼと歩いていく。
梨華「………」
真希「姉さん?」
運がよかったのかな。
姉さんに会うことができた。
でもなぜか姉さんは
ただ一人で濡れながら、雨に濡れながら歩いていた。
梨華「真希…」
真希「姉さん!!濡れてるじゃないかっ!!」
僕は走り寄って姉さんに傘を差し出した。
梨華「ありがとう…」
真希「いいから姉さん早く家にはいらないとっ!!」
姉さんの肩を押して、僕は家に急いだ。
- 107 名前:葵 投稿日:2002年07月16日(火)21時28分20秒
同性愛って、色々な物がありますよね。
なんかめっちゃハマりました。
- 108 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)22時33分51秒
- >>107 葵さま
そうなんですかね。
あんまり百合以外は詳しくないんですが。
ハマりましたか?それはどうもです。
- 109 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月16日(火)22時58分36秒
- 痛いっす…
めちゃくちゃ感情移入しちまった…
でもおいらの姉は( ゚Д゚)マズー(獏
- 110 名前:カヲル 投稿日:2002年07月16日(火)23時30分38秒
- >>109 名無し読者さま
痛いっすかぁ?
そうですか。ありがとうございます。
うちの兄もまぁマズーかなぁ?ううん?
- 111 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月17日(水)13時13分18秒
- 空に続きこちらの作品も一気に読ませてもらいました。
読んでて文麿が浮かんできました。
どうなるんでしょう…楽しみです。
- 112 名前:カヲル 投稿日:2002年07月17日(水)13時26分01秒
- >>111 名無し読者さま
ああ、こっちは空板よりももっと自信ないんですがね。
そうっすね。私も文麿ていうか学らん姿の後藤さんを考えてましたね。
さぁ?どうなるんでしょうかねぇ。
まだ書き終えてないんで、今日中に終れば、とっとと全部更新しますが。
あんまり書く気がわかないので。どうもねぇ〜。
- 113 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月17日(水)21時25分17秒
が、が、学らん姿のごっちん萌え〜!!
文麿と梨華
いいっすねぇ!!カヲルさんの作品、読んでますよ!全部!←知ってる限り。
- 114 名前:カヲル 投稿日:2002年07月17日(水)22時51分02秒
- >>113 名無し読者さま
あはははっ。そうですか、萌え〜ですかぁ?
まぁ日曜日になれば、12チャンでみれますものね。綾小路文麿さんねぇ?
もっとあのコーナー長くして欲しいのは私の勝手な意見ですが。
そうっすねぇ。そういやあのコーナーもそういうカップリングですねぇ。
今日気がつきましたが。あっちはもちろん明るいコメディですがねぇ。
そうっすか?ありがとうございます。
関係ないっすけど、自分的にはどうなのかなってのが、
メールマガジンに書いてあったんですが、今回の24時間TVの
ドラマの主役は石川さんらしいですね。あと矢口さんと加護さんとか
んー?どうなんでしょうねぇ。後藤さん好きな私としては。
もちろん石川さんも好きですが。
関係なくてすいませんでした!では。どうもありがとうございます。
んでまぁ、今日はこの時間ですし、更新できません。
皆さんも期待しておられないでしょうが。明日書ければいくらかでも
できれば全部更新しますわ。
では。
- 115 名前:カヲル 投稿日:2002年07月18日(木)19時31分25秒
- そんでまぁ、ここで失礼しますが。
とりあえず、いまんところ、ある計画、私信なんですが。
これが終ってからここに投稿すると思います。
土曜日には終ってますからそれ以降ということになります。
では。
- 116 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月18日(木)19時57分32秒
ごめんなさい…チンプンカンプンです。
土曜日まで更新お預け…ということですか?
- 117 名前:カヲル 投稿日:2002年07月18日(木)20時08分07秒
- >>116 名無し読者さま
ああ、すいません。少し興奮してたかもしれません。
土曜日以降には更新できますということです。
では。
- 118 名前:カヲル 投稿日:2002年07月19日(金)17時47分24秒
- ええとSEXシーン直前の切りのいいところまで
打ち終わったのでとりあえず更新します。
更新しないかと思っていたんですが、切りがよかったので。
これで欲求不満になる人もいないと思うので。
では。
- 119 名前:カヲル 投稿日:2002年07月19日(金)17時49分31秒
- ざーざーざーっ!!
すごい雨だ。
やっぱり姉さんを迎えにいってよかったな。
しゃーっ!!
カーテンをしめて
姉さんのほうを振り向く。
真希「姉さん大丈夫?」
少し前かがみになって、姉さんの顔を覗き込んだ。
梨華「(びくっ!!)」
まだだめか。
やっぱり僕におびえているらしいな。
しかたのないことだけど。
少し悲しい。
居間のソファに座って、タオルを頭からかぶっている
姉さん。
真希「はぁ。とりあえず上にあがったほうがいいよ?」
梨華「私、私ね」
真希「ん?」
なるべくやさしく聞こえるように努めつつ返事を返す。
姉さんがなにか話しかけているのだからやさしくなるべく。
梨華「私、あの、山内さんのところに行って」
山内、姉さんの彼氏の名前だ。
- 120 名前:カヲル 投稿日:2002年07月19日(金)17時50分02秒
- 梨華「それで、そしたら山内さんいきなりキスしようとしてきて」
たどたどしくでも一生懸命に話している。
真希「そう」
梨華「で、でも私怖くて、それで、逃げ出してきた」
真希「ふぅん」
目を細める。
姉さんのタオルも小刻みに揺れている。
僕がその場面に出くわしていたら
胸倉ぐらいはつかんでいたかもしれない。
争いごとの嫌いなやさしい姉さんだから
とめにはいっていたのは確実だ。
その場にいなくてよかったということか。
梨華「あの…」
真希「上にあがろう?たてる?」
梨華「う、うん…あ、」
ふらっとして、
その場に崩れ落ちそうになる姉さんをあわててささえた。
真希「大丈夫かい?」
梨華「う、うん。少しめまいがする」
姉さんのおでこに手をつける。
少し熱いな。
熱があるのかもしれないな。
真希「姉さん少し我慢してね」
梨華「え?きゃっ!!」
姉さんの軽い身体をもちあげて
腕に抱きかかえる。
- 121 名前:カヲル 投稿日:2002年07月19日(金)17時51分05秒
- お姫様だっこというやつだ。
前にふざけたやったときは
姉さんはくすくす笑っていた。
でも今は震えているだけだ。
さむさのせいだけじゃないだろう。
僕におびえているだけなのかもしれない。
梨華「あ、あの」
真希「今は黙っててくれないかな?今もか」
そのまま階段下まで運んで
そして姉さんの部屋まで運ぶ
どさり
なるべく刺激を与えないように
ベッドがきしまないように細心の注意を払って姉さんをベッドに寝かした。
梨華「ん…」
姉さんが横を向いて自分の手を見ながら
息を吐いている。
- 122 名前:カヲル 投稿日:2002年07月19日(金)17時51分37秒
- くるしいのかな?
風邪引いているのかもしれない。
真希「少し待っててくれる?」
梨華「うん…」
姉さんが見送る中で、僕は、扉を閉めてキッチンに向かった。
たんたんたんっ
階段を降りながらとりあえず今必要なものを考えてみる。
真希「ええと、タオルに、氷枕に、あとは…」
いろいろ考えながら
洗面所を回り、
玄関付近にある
納戸をあけた。
真希「ああ、あった」
多分ここだと思っていたものがあった。
よかった、やっぱり風邪を引いたときはこれがいいよな
僕はそれらを持って、二階へ上がった。
たんたんたん
なるべく静かに姉さんが寝ているかもしれないのだから。
がちゃ
真希「姉さん?」
やっぱり寝ていた。
右手だけ、頭のすぐそばにおいて
- 123 名前:カヲル 投稿日:2002年07月19日(金)17時52分09秒
- はぁ〜はぁ〜と息を吐いたり吸ったりしながら
苦しそうに眠っている。
僕は起こさないように細心の注意をはらいつつ
姉さんに近寄った。
真希「すごい汗だな。ええと」
姉さんはすごく汗をかいていた。
これはタオルで拭かないといけないな。
僕は水を張った洗面器をベッド横の机の上におき
タオルを入れてからそれをしぼった。
なるたけ強くしぼっておく
あまり水を残しては意味がないから。
真希「拭くよ?」
眠っているのだから答えるはずもない
ただなんとなく確認をとりたかっただけだ。
梨華「ん…」
姉さんが苦しそうにあごをあげた。
僕は姉さんの服のボタンを一個ずつはずしていく。
だんだんと見えてくる姉さんの少し色黒の肌
とてもきれいだった。
ブラもはずす。
フロントホックで少してこずったけど
なんとかはずすことができたようだ。
梨華「んん…」
- 124 名前:カヲル 投稿日:2002年07月19日(金)17時52分39秒
- 起きたのかとびっくりしたけどそうでもないらしい。
そのまま、濡れたタオルを姉さんの肌に触れさせた。
姉さんの胸、姉さんの腹、姉さんの乳首すべてを
綺麗に拭いていく。
真希「ふぅ〜」
大丈夫だな。
これぐらい拭いておけば。
あとは、下か。
とりあえずズボンだけ脱がしておかなくては。
ジーっ!
チャックをはずして、そのまま、それを脱ぎ去った。
足がでてくる。
あたりまえだけど。
綺麗な細いくびれた足だ。
一本目を拭く。
梨華「ん…はぁ〜」
姉さんがいろっぽい吐息をはく
つまさきも、くるぶしも、ふともももすべて拭いてあげる。
まるで、従者にでもなった気分だ。
二本目にとりかかった。
- 125 名前:カヲル 投稿日:2002年07月19日(金)17時53分09秒
- つまさき、くるぶし、ふともも
梨華「はぁ〜はぁ〜はぁ〜」
すべてを拭き終わった。
あとは…。
真希「ひっくりかえすか。起きるだろうなぁ」
僕は姉さんの身体を抱え込んで
姉さんが起きないようにと思いながら
うつむせにしてみた。
梨華「ん?あれ…?」
真希「あ、姉さん起きちゃった?」
梨華「いやっ!!なに?なにしてるの!真希?」
真希「別に、ただ、汗をかいたから拭いているだけだよ?」
梨華「な、なんでっ!?」
真希「しかたないだろう?そのままじゃあ気持ち悪いんだろうからさぁ」
梨華「………」
姉さんは真っ赤な顔をして
黙って、顔を横に向けたまま
僕の言葉にしたがった。
真希「じゃあ拭くよ?」
梨華「(こくん)」
首だけうなづかせる。
僕は、姉さんの背中を色黒の背中をタオルで拭いていく。
姉さんの背中、天使の骨っていうのかな。
背中の上のほうの二つのでっぱり
そこのところが、姉さんの吐息に合わせて上下に動いている。
- 126 名前:カヲル 投稿日:2002年07月19日(金)17時54分11秒
- 僕はそこを丹念に拭いた。
タオルが、水のつぶを作っていく。
汗のつぶのかわりに水のつぶを
姉さんの腰、そこをたんねんに拭く。
梨華「ん」
くすぐったかったかな?
聞いてみなくては。
真希「くすぐったかったかい?」
梨華「ん、ううん、そういうわけじゃないよ」
真希「そうか…」
なんだか僕が、姉さんに奉仕しているみたいだ。
姉さんの従者そんなのも悪くはない。
なんだかこの前見たマンガにこんなのがあった。
それは姉さんの持っていた雑誌だったけど
やはり僕らと同じく姉と弟の話で
姉がどうしてか忘れたけれど、風邪をひいて
弟が、姉の看病をして、汗を拭くって話だった。
あれをふと思い出した。
よし、とりあえず、背中は終った。あとは、
とりあえず足からいくかな。
梨華「ん…」
姉さんの太ももから、膝の裏、
そして、くるぶしを拭いていく。
そして次は。
真希「姉さん少しごめんよ」
そう断ってから、姉さんの履いているパンツの
端をつかんで、上にぐっと持ち上げた。
梨華「いやぁっ!!」
真希「こうしないとお尻がふけないだろ?」
姉さんは右手をお尻にもってきて、
抵抗する。
- 127 名前:カヲル 投稿日:2002年07月19日(金)17時55分43秒
- でも完全に自分のお尻にさわっているわけじゃないから
じゃまにはならないな。
そのまま悪いけど、とても恥ずかしいんだろうけど、
姉さんのパンツを、下にずりさげた。
ずるっ!!
梨華「ううっ」
真希「ごめんよ。恥ずかしいだろうけどがまんしてパンツが汗でぐしょぐしょだから」
姉さんのとても形のよい二つの尻が現れてきた。
僕はそこに濡れたタオルを伸ばす。
もちろんさっきからなんども、水につけては姉さんの身体を拭いているのを繰り返している。
梨華「んんっ!!」
姉さんが、僕が濡れたタオルをそのお尻につけた瞬間に、背中をそらした。
真希「つめたい?」
梨華「う、うん」
でもどうしようもないな。
このまま夏の暑さであたためていたら、姉さんの熱がひどくなるし
すこし考えてから、姉さんのお尻に再びタオルをつけた。
そして、形がやや変わるぐらいに、
タオルをこすりつける。
こんなことして平気なのかって?平気じゃないさ。
僕はいまでもとてもこらえている。
自分の理性を総動員しているはずだった。
- 128 名前:カヲル 投稿日:2002年07月19日(金)17時56分47秒
- だって目の前に姉さんのとてもきれいなかわいいお尻があるんだぜ?
がまんするほうがむずかしいよ。
でもやっぱり姉さんを傷つけるのはいやだから
あんなことした僕でもそれはとてもいやだから
やっぱりがまんするんだ。
真希「さぁ、これぐらいでいいよ?」
お尻を拭きおわって、姉さんの顔をのぞきこんでつぶやいた。
姉さんは真っ赤な顔をして、僕の視線から逃げるように
顔を反対向きにして、
こくりとうなづいた。
梨華「あ、ありがと。でも恥ずかしい」
消え入るような声でつぶやくようにそういって
姉さんは上半身を起こしている。
膝を少し斜めにして、そこがはっきりと見えないように隠しながらだ。
真希「さぁ、このパンツとブラつかって」
姉さんは僕が差し出したパンツとブラを手にとって
からベッドにおき、まずすぐさま、パンツを手にとった
そっちのほうが一番むき出しているところで一番恥ずかしいところだからだろう。
梨華「んしょっと」
姉さんは後ろを向いてやりにくそうにパンツをはいた。
真希「大丈夫?手ちゃんと動くかな?」
僕は少し除きこむようにして姉さんの背中に問いかけた
- 129 名前:カヲル 投稿日:2002年07月19日(金)17時57分20秒
- 姉さんはもうパンツを履いているから
今回は難なくこちらを向いてくれた。
でもただ、胸は両腕で隠しているけど
顔もうっすらピンクだ。
横を向いてうつむいている。
真希「ブラつけるから」
梨華「え?」
真希「やりにくいんだろ?俺がつけてやるよ」
姉さんの薄いピンクのブラを手にとってそれをひろげる
やっぱり少し大きいな。
姉さんに後ろから抱きつき
そしてブラのカップを前に回す。
これはフロントホックだ。
つけられるかな?
でもつけられないと情けないよな。
前にまわしてきたブラをそのまま真ん中をつかんで
ホックをつけようと苦戦する。
ちょっとした苦戦ってやつだけど。
梨華「んん」
真希「ごめんよ。胸に触らないとどうしてもできないんだ」
梨華「うん…」
姉さんはさっきよりも若干だけど、赤い顔をして
やっぱり横を向いて、今度は目をぎゅって感じで閉じている。
真希「むずかしいな」
出さないようにしていたけど、思わず声につぶやきとしてでてしまう。
それからしばらくフロントホックのブラと格闘していたとき
梨華「………」
真希「姉さん?」
- 130 名前:カヲル 投稿日:2002年07月19日(金)17時57分55秒
- 姉さんが、僕の手を、片手で押さえてきた。
あいかわらず、でも目はあけて
横を向いて真っ赤な顔でうつむいて
梨華「……あの…」
真希「なに?」
姉さんが口を開く瞬間、その片手が、ぎゅっとつよく
握られた。
梨華「あの…真希…だ、抱いて」
真希「え?」
ささやくような小さな声。
とても聞き取りにくいものだった。
梨華「抱いて、私を抱いてください」
真希「………いいの?」
梨華「(こくん)」
姉さんがうなづいた。
どういうことだろう?
姉さんはいやがって無理やり僕に蹂躙されたのに
なぜ?
どうして自分から僕を求めてくるんだろう。
抱いてってのは抱きしめるのとは違うよな
むしろ逆にこれはSEXを求めているのだろうか。
梨華「なに、考えてるの?やっぱりいやなの?」
姉さんがとても不安そうな顔をして、
僕の顔をちろりと横目でみた。
真希「いいや、違うよ。もし姉さんがいやでなければ」
梨華「い、いやじゃない」
- 131 名前:カヲル 投稿日:2002年07月19日(金)17時58分27秒
- これも聞き取りにくいけど僕の、僕だけの耳にははっきりと聞こえた。
僕は、ぎしりと鳴るベッドに腰掛けた。
姉さんが、切なそうなうるんだ瞳で
僕を見上げる。
僕のほうが少し身長が高いから、
どうしてそうなる。
まず、前のときはできなかったキスをする。
梨華「んんっむっんっ」
真希「んんむっ、んんっんんっ」
梨華「むぅんんっんんっ」
ちゅぱちゅぱと音がしている。
静かな外からかすかな雨の音がする
その中で僕らは、第一の接触をした。
前にはできなかった。
姉さんのとてもセクシーな唇
それが僕の唇とかさなりあっている。
梨華「んんっむぅんんっんんっ」
ちゅぱちゅぱちゅぱ
真希「んんっんんっんんっんっ」
ちゅぱちゅぱちゅぱ。
僕は、しばらくディープキスを繰り返してから
そのまま姉さんの色黒の胸に手を伸ばした。
- 132 名前:カヲル 投稿日:2002年07月20日(土)18時21分45秒
- 梨華「んっんっ」
姉さんがキスをしながら、腰をよじらせている。
右胸をできるだけやさしく、そして姉さんが満足してくれるように
力を込めて、思いも込めて、
形を変えつつある右胸を、もんでいた。
梨華「んんっ!!」
先端にある乳首を指でこりこりといじくる。
押しつぶしたり、ひしゃげさせたり
今僕の指の中に姉さんの乳首が支配されている。
これは男にとって最上の喜びだろう。
こんなに綺麗な姉さんを僕一人のものに
少なくとも今この瞬間だけ僕一人のものにしている。
胸のうちにひそかな歓喜の感情が沸いてきていた。
真希「しゃぶるけどいい?」
梨華「う、うん…」
姉さんは顔を真っ赤にして、うなづいた。
言葉どおりに姉さんの右胸をしゃぶる。
左の胸は、乳首を一指し指でこねくりまわしながら
他の指で乳房全体をこねまわしながら。
梨華「んんっあっ!!」
舌で、乳首をはじく。
なんども繰り返しはじく。
乳首はもうぴんぴんになっていて。
たぶん痛いんじゃないかってくらいに
固くなっている。
真希「感じてる?」
梨華「いやぁっ!!」
- 133 名前:カヲル 投稿日:2002年07月20日(土)18時22分51秒
- 姉さんは首を振ってから、腕を頭の前においている。
真希「そんなに恥ずかしがることないよ?俺と姉さんしかここにはいないんだよ?」
梨華「んんっ!んっだ、だからはずかしいっんんっだよっあっんんっ」
姉さんはそう言って、僕の頭を乳首を吸っている頭を抱きしめてきた。
非力な腕の力、震える腕、そうして僕を強く乳首に押し当てていることが
かえって自分の快感を呼び覚ましていることに彼女は気付いているのだろうか。
むしろ無意識な行動なんだろうな。
真希「なめるよ?」
答えを待たずに、舌でべろべろとなめる。
僕の唾液が、姉さんのお椀型の胸にてかてかとついている。
そろそろ下を触ってもいいだろうか。
僕はそろそろと、姉さんのそこに手をのばした。
梨華「んんっあっ!!」
瞬間姉さんの僕の頭を抱きしめる力がつよくなる。
僕は姉さんのそこの谷間を丹念に指でこすった。
少しだけ愛液がしみてくる。
姉さんの愛液。
僕はそれがついた人差し指を姉さんの口にもっていった。
真希「なめて?」
梨華「んっちゅっんっあっんんっちゅぷっ」
- 134 名前:カヲル 投稿日:2002年07月20日(土)18時23分23秒
- 姉さんが僕の人差し指をたんねんにしゃぶっている。
ちゅぷちゅぱといやらしい音が辺りに小さく響いていた。
その間に僕は左手で、少しやりずらいけど空いている左手で、
なおも姉さんのそこの谷間をこすりつけた。
指でなんども往復させる。
なんどもなんども。
痛くならないようにゆっくりとじわじわとした快感がやってくるように。
ゆっくりと。
姉さんの薄い毛が指にからみつくけど、かまわずに往復させた。
梨華「んんっんんっんっあっ」
姉さんは腰をよじらせて、快感の波に、たぶんじわじわする快感の波に耐えている。
真希「そろそろいいかな?指いれるよ?」
姉さんがしゃぶるのをやめた右手の、人差し指と中指で一旦そこを広げてから、
ねちゃという音が聞こえてきそうなほどにいっぱいに広げてから。
梨華「いやぁっんんっあっ!!」
そして、人差し指をいれる。
じゅぷっ!!
梨華「んっんんっ」
やっぱりまだきついな。
毛もからみついてくるし。
それでもかまわずに、
- 135 名前:カヲル 投稿日:2002年07月20日(土)18時24分29秒
- 指を出し入れしていた。
じゅくじゅくじゅく。
かぎ状にして、僕の漫画や小説インターネットからかき集めた
最大の知識を総動員して、僕は姉さんをよがらせるのに必死だった。
梨華「んんつあっあっあんっんっひゃっんっんんんっ!!」
姉さんの腰がゆっくりとたぶん無意識に、右へ左へと、揺れ動いている。
その動きは、上にいる僕からもわかるほどエッチで、なまめかしい匂いがした。
梨華「んんっあんっんっんんっんんっ」
真希「ここ?気持ちいいかな?」
姉さんの中をさぐっていて、ざらざらしたところにぶちあたった。
ここは確か…。
梨華「んあっ!!はぁんっ!!」
そうだ。ここは一番気持ちいいところ、
あなの中で一番気持ちいいところだ。
ふぅん。ここなんだ。
真希「そう。気持ちいいんだ?」
僕はくすりといじわるく、これは意識的にわざと、いじわるくわらった。
姉さんの被虐心を少しでもくすぐられるように。
梨華「んっそ、そんなことっんんっないっんんっ」
真希「ほんとうかな?ここをこんなに濡らしているのにかい?」
また笑う。
楽しくもあり、せつなくもあるんだ。
今の僕の心は。
- 136 名前:カヲル 投稿日:2002年07月20日(土)18時25分01秒
- だって自分の手の中で、こんなに綺麗な自分の姉さんが
腰をよじらせておどっているんだぜ?
これは最高だろ?
梨華「んんっあっあっあんっんんっ」
姉さんが喉を上にあげて
喘ぎ声をあげる。
じゅくじゅくじゅぽじゅぽという音と、
そして姉さんの喘ぎ声で充満した室内。
ざーざーという耳障りな今この状況では耳障りな
雨の音をかきけしてくれる。
最高の音楽。
梨華「んんっあんっんんっんっあっあひゃっんっ!!」
姉さんが僕の背中に爪をたててくる。
あまり伸びていない。校則をきちんと守る姉さんの
爪が。
真希「そろそろいいかな?」
僕は姉さんのそこに自分のものをあてがった。
梨華「んっ」
そして、ずぶりと挿入させた。
梨華「んんっあっ!!」
姉さんがひときわ大きく腰をよじらせ、
浮き立たせた。
梨華「あっあっあっあっんんっひゃっうっあんっ!!」
僕は姉さんのそこにぶちあたるぐらいに強く
そして激しく腰をうちつけた。
梨華「んんっあっあっんっんんっひゃっんんっくっ!!」
ぐじゅぐじゅぐじゅぐじゅりっ!!
すごい音がする。
- 137 名前:カヲル 投稿日:2002年07月20日(土)18時25分31秒
- 梨華「んっあっんんっああんっんっひゃっんんっんんっあっあっあっん!」
真希「気持ちいいかい?」
梨華「うっんんっあっあっあっあんっんんっあんっひゃっんっ」
姉さんは僕の胸を押さえながら、
その非力な腕の力で抑えながら
快楽の波に耐えている。
ここは快楽の部屋。
まさにそのものだった。
真希「うっ」
どぴゅっ!!
梨華「うぁああああああああっ!!」
姉さんは大声をあげて、僕といっしょにイッタ。
姉さんがいけないんだ。
僕を知らぬ間に誘惑するから。
だから僕はそれに応じた。
僕の手をとって抱いてとせがむから
だから僕はそれに応じた。
ただそれだけ。
とてもうれしい真実だ。
梨華「はぁはぁはぁはぁはぁ」
真希「ふぅふぅふぅ」
梨華「はぁ〜」
真希「ふぅ〜」
まだ脈打つそこをひっこぬいた。
梨華「あっ!!」
ぬぽっと音がする。
しなってでてくる自分のそこ。
精液がとびでていた。
姉さんの愛液といりまじったそれが。
- 138 名前:カヲル 投稿日:2002年07月20日(土)18時26分01秒
梨華「はぁ〜はぁ〜」
姉さんは自分の両胸を、両腕で隠しながら
息を整えている。
僕のほうはもう平気だ。
あれだけ一人で喘いでいたのだから
それはしかたがないことだ。
梨華「はぁ〜。」
真希「気持ちよかった?」
梨華「(こくん)」
静かに一度だけうなづく姉さん。
かわいいなぁ。
恥らうしぐさがとてもいいんだよ?
姉さん。
僕は姉さんを上からぎゅっと抱きしめた。
姉さんの上に直接のっからないように。
両肘をついて、
姉さんをこのまま僕の腕の中にしまってしまうぐらいに
深く姉さんを抱きしめた。
梨華「……真希?」
真希「なに?」
梨華「ありがとう」
真希「はっ。なにがだよ?」
- 139 名前:カヲル 投稿日:2002年07月20日(土)18時26分35秒
- 梨華「ううん。別に、なんでもない、ただそんな気持ちがしただけ」
真希「姉さん?なに泣いてるんだい?泣くほどのことじゃないだろう?」
梨華「うん。でもなんでだろうね?」
姉さんは涙を流していた。
僕らはなんだかおかしくて顔を見合わせて、笑いあった。
そして姉さんの涙を人差し指でぬぐった。
梨華「あの、ね?」
真希「なんだい?」
やさしく頬笑みながら訪ねた。
今はもう終っているから、やさしくしてあげたほうがいい。
そう思った。
梨華「あの。真希のそれ」
真希「ああ、これかい?」
姉さんは僕の指差したものからぱっと視線をはずす。
女の姉さんには恥ずかしいものだよな。
つい最近まで処女だったんだから。
あたりまえか。
僕が陵辱したために失われた処女膜。
それもすべて僕のものだ。
誰のものでもない。僕だけのもの。
姉さんは今確かに僕だけのものだ。
梨華「あの…真希が…もしよければ?」
真希「ん?」
梨華「その…真希のそこを…しゃぶってもいいかな?」
真希「え?」
梨華「だめかな?」
- 140 名前:カヲル 投稿日:2002年07月20日(土)18時27分07秒
- 首を傾げて、真っ赤な顔で僕を見つめてくる。
かわいいしぐさだ。
僕はこうなるずっと以前にこの表情をみて
とても姉さんを抱きしめたくなる衝動に駆られたことがあった。
誰よりも負けないその表情。
とても魅力的なその表情。
梨華「いいかな?」
真希「ああ、たのむよ」
そして僕は両膝でたちあがった。
姉さんがしゃぶりやすいように。
初めての姉さんでもわかりやすくなるように。
- 141 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月20日(土)23時15分09秒
- うぉーー!
最高です(w
男の後藤と石川、しかも姉弟ってところが何かいいですねぇ
頑張って下さいー
- 142 名前:カヲル 投稿日:2002年07月20日(土)23時38分57秒
- >>141 名無し読者様
最高ですか?ありがとうございます。
そうですねぇ。私も一度近親相姦ネタやりたかったので、
書けてよかったです。
はい。がんばります。どうも!
- 143 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時22分14秒
- 姉さんはおそるといった感じで、片手を口に、そして片手を
僕のそこに伸ばした。
真希「うっ」
姉さんが触っているからこそ、相手が姉さんだからこそ
触られるだけで、ぎゅっとくる。
梨華「く、口に含んでもいいのかな?」
僕の顔を見上げて、上目づかいに訪ねてくる。
真希「ああ、いいよ?うれしいよ?」
梨華「う、うん」
真っ赤な顔をして、そしてそっと口を開いて
赤い舌を出して、僕のそこを口に含もうとしている。
赤い舌がとてもエロティックだった。
真希「んっ」
梨華「(ちゅぷっ)」
姉さんの口内の感触、僕に伝わってくる。
暖かい口の温度、すべてが僕に伝わってくる。
梨華「(ちゅぷちゅぷちゅぷっ)」
真希「んっんあっ!!」
梨華「(ちゅぽちゅぽちゅぽっ!!)」
いやらしい音がまた静かだった室内に響いていく。
初めてでぎこちないけど、だからこそ気持ちが伝わってくる。
姉さんの始めての愛撫。
決してうまくはない、だけど一生懸命な姉さんの愛撫。
梨華「(ちゅぼちゅぼちゅぼっ)」
真希「んっんっくっ!!」
ちゅぽっ!!
- 144 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時23分18秒
- 梨華「気持ちいいのかな?」
少し不安そうな顔。
僕自身がなんども聞いた質問。
真希「ん。ああ。」こんなに恥ずかしい質問だったんだな。
姉さんも恥ずかしかったんだろうな。少しかわいそうだったかな。
梨華「じゃあ一生懸命やるね?」
真希「ああ」
梨華「(じゅぼじゅぼじゅぼ)」
姉さんの頭が前後する。
僕は姉さんの頭を抑えたくなる衝動をぐっとこらえた。
だってそうしたら、姉さんが僕のそこを深く喉まで深く
含んでしまうことになるだろう?
それは苦しいだろうからできない。
せっかく僕のものを含んでくれているんだから。
それはできないさ。
梨華「んんっんんっ!!」
姉さんが、自分の胸にそろそろと手を伸ばして
右胸をもみだしている。
少し物足りなくなっているのかな?
真希「姉さんだめだよ?それは僕のものなんだから、僕だけがさわっていいんだよ」
少し調子に乗って、そう問いかける。
姉さんは困った顔をして僕のものを口からはずして、上を見上げた。
梨華「真希のものなの?梨華の胸だよ?」
首を傾げるしぐさがやっぱりかわいい。
真希「そうだね。でも僕のものでもあるんだよ?だから姉さんは今はこらえてよ」
- 145 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時24分25秒
- 梨華「…いじわる」
そう言ってでも、また姉さんは僕のものを口に含む。
手がじわじわと、自分の姉さん自身の胸に伸びているけど
その場で手をぐっと握ってこらえているようだ。
真希「そうだな。姉さん自分の下のそこ触ったことあるかい?」
姉さんはまた僕のものから口をはずして
首を振った。
梨華「ないよ。そんなこといやだもん」
真希「姉さんのそこは素敵だよ?自分でさわってみなよ?」
姉さんは少し考えるしぐさをしてから
それでも僕の命令にしたがってくれた。
そろそろと自分の股の間に手を伸ばしていく。
梨華「んんっ」
真希「濡れている?」
梨華「うん。やだな。濡れてるよ」
真希「そう?さっきの残りがあるんだよきっとさ」
梨華「そう、かもしれない」
姉さんは再び自分のそこを触っている。
すごく遠慮がちに
ちゅぷちゅぷという音さえ聞こえてこない。
それぐらい遠慮がちに。
梨華「んっんっ、自分のんっそこを触ったのなんてっんっは、初めてだよ?」
真希「そう?姉さんらしいね」
梨華「んっんっ変な形だね」
- 146 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時24分58秒
- 真希「そんなことないさ?みんなそんなものだよ?」
梨華「皆?」
真希「ああ、ただ雑誌でみただけだけどね。あとは友達のAVとかさ」
梨華「そう、なんだ、私もアダルトビデオ一度だけ見たことがある」
真希「へぇ?」
これは驚いたな。
姉さんがアダルトビデオを?
まさか自分から借りたわけじゃないだろうけど。
どういうことだろう。
梨華「友達の結構進んでいる子がんっんんっあっん!!借りていたのをみた、んだ」
姉さんは自分のそこを触りながら
そう答えた。
一生懸命に
顔を赤くしながら。
喘ぎながら。
やっと、ちゅぷちゅぷという小さな音が聞こえてくる。
そういえば、風邪を引いていると感度がますらしい。
SEXしているときの感度が。
男はわからないけど、女性の場合は
感度がますらしい。
弱っているからなのかもしれない。
なにかの漫画に書いてあったはずだ。
真希「そう。全部みたの?最後まで?」
- 147 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時26分42秒
- 梨華「いやになってみなかった。なんだか気持ち悪いから」
真希「そう?でも愛する人間同士ならして当たり前だろ?」
梨華「ちがうよっ!!んんっあっああいうのっはっアダルトビデオの二人はっんっお金のためにっんっするんだよっ!?」
真希「そうだね。そうかもしれない」
梨華「だからなんだかいやだった。失礼かもしれないけどんんっいやんっだったっんんっあっあっあんっ」
ちゅくちゅくという音が大きくなっている。
そろそろ僕のものを入れようかと思う。
でもその前に。前にAVで見たことのあるやつをやってみようかな。
真希「姉さんちょっといいかな?」
梨華「え?んんっ」
そう言って僕は姉さんの頭にそっと、タオルを巻いた。
目隠し、たいした刺激にはならないだろうけど
ちょっとした興奮剤にはなるかもしれない。
梨華「い、いやだよ。こうしたら真希のこと感じられないよっ」
真希「いいんだよ?姉さんは僕のものだけを感じてくれれば」
梨華「だ、けど」
真希「さぁ、後ろを向いて?」
姉さんはそれでも僕の命令に言葉に、しぶしぶとしたがい
後ろをむく。
- 148 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時27分52秒
姉さんのそこを始めてはっきりとじっくりと見ることができた。
やっぱり濡れている。
ぐじゅぐじゅになっている。
丁度いいな。これなら。
姉さんのそこを、ゆっくりとなでるように
手でおおった。
梨華「んんっ!」
じゅくっ!!
姉さんの腰が前にうごく。
四つんばいの状態で、
目隠しをされた状態で、
姉さんの腰が前にうごいている。
そこを少しだけグラインドさせて、から僕は自分のものの根元をつかんだ。
姉さんを満足させてやれればいいんだけどなぁ。
真希「じゃあいいかな?いくよ?」
梨華「う、うん」
早くもうつむいて、
顔を自分の手の間に入るぐらいに
している。
真希「いくよ?」
最初はゆっくり
そして完全に根元まで入ったら
やさしく、激しく
出し入れを繰り返した。
梨華「んっあっんっあんっひゃっんんっんっくっうっんんっあんっあっひゃっんんっんあっ!!」
姉さんの腰をつかむ
姉さんの腰が僕の動きにあわせて前後する。
- 149 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時30分06秒
- 梨華「んんっあっんんっんんっひゃあんっんんっんんぁっんっあっあんっあっあっあっあっあっあっんっ!!」
姉さんは腰を振りながら、どうにかして快感の波にのまれるのを抑えている。
真希「姉さん、いいんだよ?僕を感じて?僕の気持ちをすべて姉さんにあげるから」
梨華「んっこわいっ!!こわいよっ!!真希っ!!どこにんんつあっんっいるのっ!!真希!!どこにいるんだよっ!!」
真希「ここだよ?姉さんここにいるよ?大丈夫だよ?」
梨華「んんつあっんっひゃんっんっ、む、胸を触ってください、安心するからんっあんっ!!」
姉さんの要望どおりに僕は胸を触った。
そしてそのまま腰を動かす。
僕の限界もここまでだ。
そろそろイキそうだった。
梨華「んんっあっんんっあんっひゃっんっんんんんっ!!」
真希「姉さんイクよ?」
梨華「んああっああああああああああああああっ!!」
姉さんが先にイッタ、後を追うように僕も自分のせいをはなつ。
姉さんの中に
姉さんの暖かいやさしいしめつけるそこに。
真希「うっあああっ!!」
どぴゅっ!!
梨華「はぁ〜はぁ〜はぁ〜はぁ〜」
真希「大丈夫?姉さん?」
- 150 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時30分37秒
- 梨華「う、ん。大丈夫だよ。はぁ〜はぁ〜はぁあ」
姉さんがゆっくりと息を整えている。
梨華「はぁ〜はぁ〜」
姉さんはこてんと裸のまま横たわって息を苦しそうに吐いている。
眉をしかめて
姉さんの下のそこから
僕の精液が流れ出してくる。
今の僕らのように混ざり合った。
姉さんの愛液とそして僕の精液が。
じゅるじゅると流れ出していく。
僕は姉さんの横に同じように横たわった。
梨華「はぁ〜はぁ〜いや、だめだよ。真希」
姉さんの胸をやさしくもむ。
こうしていると安心するんだよ?姉さん。
梨華「んっんんっあんっ!!梨華もう疲れてるんだよ?」
真希「ああ、ただこうしているだけだから。」
姉さんの乳首をこりこりといじくる。
ただそれだけ、それ以上のことはできない。
姉さんは風邪を引いているんだから。
そして僕は姉さんの身体に
毛布をかけて寒くならないように
これ以上風邪がひどくならないように
抱きしめてから後ろから抱きしめながら
ざーざーという雨の音をずっと聞いていた。
姉さんの寝息が聞こえるまでずっと
- 151 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時32分07秒
- 父「ああ、もういいのか?梨華」
気まずい重い空気の食卓
父さんはパンを僕はご飯を
粘土みたいに感じられるご飯を食べていた。
梨華「うん。もう大丈夫だよ?明日は学校にいけるね?」
父「そうか。あまり無理はするなよ?身体は大事にしていろ?」
梨華「うん。わかってるよ」
父「それから真希。」
真希「………」
僕はつかんでいた箸をとめ、
父さんの顔を見た。
よりいっそう重たい空気がながれる。
父「お前は高校を卒業したらここをでていけ」
真希「………」
なんでとは聞けないな。あれだけのことをしたのだから
父「高校まではこの家にいさせてやる。だが、卒業したらすぐに梨華の前から消えろお前はもう家の人間ではない。
私の息子でもない」
それはねがったりだな。
もしそうなれば
姉さんの弟ではなくなるわけだ。
だとしたら結婚だって戸籍上はできるのかもしれないから。
梨華「いやっ!!いやだよっ!!お父さん!!真希を追い出さないで!」
姉さんが突然叫んだ。
皿を拭いていた、ふきんをぎゅっとつかんで
背中を向けている父さんの身体をじっとにらんでいる。
真希「姉さん」
- 152 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時33分38秒
- 父「しかたがないだろう?お前は襲われたんだぞ?こいつに。大切なものを奪われたんだ。もう兄弟じゃない。他人でしかない」
だからそれがねがったりなんだよっ!!
僕は姉さんと一生添い遂げたいんだから
梨華「だめだよっ!!真希と離れるなんていやっ!!真希は真希は」
父「わがままを言うんじゃないっ!!お前はもっと聞き分けのいいこだろう!!」
梨華「違うよ。梨華は聞き分けよくなんかないよっ!!ただそうすれば皆が受け入れてくれるから。そうしないと不安だから
ただ父さんとかみんなの言うことをきいていただけだよっ!!でもそれじゃあいけないんだよっ!!ちゃんと自分の意志をもたないと!!
真希が教えてくれたんだよっ!!真希が弟なのに年下なのに、姉の私に教えてくれたんだよっ!!」
父「だからそれがいけないといっているんだっ!!」
父さんがひときわ大きな声をあげる。
僕に対しては結構あったけど、姉さんに対して
こんな大声をあげているのは初めてみた。
きっと実際になかったことなんだろう。
今まで一度も。
- 153 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時34分39秒
- 父「なぁ?お願いだから、こいつのことは忘れてくれないか?そしてまた、私と一緒に二人で暮らそうそうすることが母さんの願いなんだから。」
母さんのことを出されると弱い。
最後まで死ぬ一瞬のときまで僕らをそして父さんを心配していた。
あの母さんにもはむかうような罪を犯してしまったのだから。
梨華「いやだっ!!絶対にいやだっ!!真希とは離れないっ!!離れられないっ!!真希が好きだから愛しているからっ!!」
父「大きな声をだすなっ!!」
結局父さんはどちらが大事なんだろう。
姉さんの身体?僕が陵辱した姉さんの身体?
それとも、世間体?
どっちもか。
父さんは普通のサラリーマンだし
こんなことがばれたら会社にいられなくなるかもしれない。
そうでなくても、会社の同僚に後ろ指をさされるに決まっている。
僕の犯した罪。
なんて重いものだったんだろう。
父「こいつを愛している?お前らは兄弟なんだぞ?なぁ?兄弟なんだ?誰も許してくれない血のつながった兄弟なんだよ」
父さんの力が抜けている。
僕はそれをじっと静かに見ていた。
梨華「私、真希と寝たよ?真希にあれから抱かれた」
父「ああ!?」
父さんの顔が驚愕にゆがむ
- 154 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時35分11秒
- そうとしかいいようがないくらい
はげしくゆがむ。
梨華「真希はやさしかったよ?なれていない私にもやさしかった。真希がもっと好きになった」
父「馬鹿なっ!!なんてことをしたんだっ!!」
ばっちーんっ!!
僕は思わず席をたった。
姉さんが父さんに叩かれた。
姉さんにかけよろうとする。
父「お前は梨華にさわるな!!梨華がよごれるっ!!その汚い手で梨華にふれるなっ!!」
父さんの制止に僕は右手をぐっと握って
こらえた。姉さんが汚れるか
この姉さんが汚れてしまう。
それは耐えられない。
でも二人でなら、どこまでも落ちていける。
その自信はある。
確かに僕の胸にひそんでいる。
梨華「真希は汚れてなんかいない!!真希は私にいろんなことを教えてくれた。女の喜びとか快感とかいろんなことを」
父「馬鹿…やめてくれよ。お願いだからやめてくれ。お前達はお前達は兄弟なんだ。血がつながっているんだ」
父さんが脱力してとうとう、座り込んだ。
どさりと音がする。
父さんの大柄な身体が
力をうしなって、両手をぶらんと横にさげて
そして首を下にうなだれている。
梨華「真希は…うっ!!」
真希「姉さん?」
- 155 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時36分25秒
- 父「梨華?」
姉さんは突然、口を手でおおい、眉をしかめてから
洗面所に走っていった。
どうしたんだ?
突然?風邪がまだ完治していないとはいえ
吐き気が襲ってくるほど悪いのか?
だとしたら僕のせいだよな。
あんなことしたんだから。
僕は姉さんの後を追って、洗面所に向かった。
後ろから父さんもついてくる。
梨華「うっうげぇっ!!」
姉さんが洗面所の水を出しっぱなしにして、
うつむいて、吐いている。
真希「姉さん?まだ風邪が…」
父「梨華…まさか…お前…」
父さんが呆然とした顔をして、どこを見るでもなく
目をさまよわせている。
信じられない事態になっているそんな感じだ。
梨華「うっうっ!!」
父「うそだろ?…お前…うそだろ?…」
真希「姉さん?」
そこで僕も気がついた。
僕はわざと意識的に最初のころは違っていても
あの時はわざと、コンドーム、つまり避妊具をつけなかった。
たぶん意識的に。
それが僕の最大の罪だ。
つまり姉さんは僕の、実の弟の子供を赤ん坊を妊娠しているってことだ。
歓喜、衝撃、悲しさ、すべての感情が、僕の中をぐるぐると回っていた。
予想されていた事態。
- 156 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時39分33秒
- のぞんでいたかもしれない事実。
父「おろしなさいっ!!今すぐおろしにいきなさいっ!!判子はもちろん押す。金だって出すからおろしにいきなさい!
知り合いの信頼できる病院を知っているから、産婦人科を知っているから、おろしなさいっ!!」
梨華「………」
父「梨華!どうしたんだっ!!何を考えているお前まさかっ!!」
姉さんは少しうつむいていた考え込んでいた
顔を上にあげて、
なにか決心したような表情で父さんをみつめた。
めずらしい、姉さんの強い瞳
梨華「産むよ」
そうとだけつぶやいた。
僕の中にあった感情、歓喜、衝撃、悲しさ、罪悪感
その中の感情で、歓喜が一番まさった瞬間。
父「なにを…いっているんだ?」
梨華「私産むよ?真希の子供を産むよ?兄弟だってかまわない。きっと幸せにするよ?してみせるよ?」
父「兄弟でできた子供が幸せになれるわけないだろうっ!!」
梨華「わからないじゃない?ねぇ?お父さんわからにでしょう?」
父「不幸になるに決まっている!!世間から指を指されて、嫌われるに決まっている!!」
- 157 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時40分55秒
- 梨華「そうかもしれない。でもそれでも、真希と私の子ならかわいいから」
父「お前は狂っているよ。おかしくなっている」
梨華「かもしれないね。真希によって狂わされたのかもしれない。でも後悔していない」
父「だからっ!!今なら間に合うからっ!!お願いだからおろしてくれ!!なぁおろしてくれよっ!!」
父さんが姉さんにしがみついて、ひざまずいて懇願している。
僕はひきょうかもしれないけど、その様子をじっとみつめていた。
心臓はばくばくなっていたし
目も大きく見開かれていたかもしれない
でも何もいえない。
梨華「だめだよ。私は、真希の子を産むから」
父「やめてくれ!!そんなのろわれた子を産むのはやめてくれっ!!」
のろわれた子?
そうなのか?
誰からも祝福を受けられない。
のろわれた子を産んでしまうのか?
姉さんは。
産ませてしまうのか?
僕は。
父「だから。だから…」
梨華「ここを出て行くよ。父さんの前から消えるから。真希と一緒に暮らすから二人で一緒に」
そう言って姉さんは、父さんのしがみついている腕を振り払い
僕の腕をつかんで呆然としている僕の腕をつかんで
- 158 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時41分28秒
- そして二階に行った。
父「梨華っ!!」
父さんの叫び声が聞こえる。
それを無視して、僕らは自分の部屋に行った。
- 159 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時42分02秒
- それからすぐに、荷物をできる限りの荷物を持って
家を出て行った。
僕が姉さんと僕自身の二人分の荷物を持って
姉さんの後をついていった。
姉さんは、泣いていた。
静かに
けれど激しく泣いていた。
肩をふるわせて
もし僕が、この重たいひどく重たい荷物を持っていなければ
すぐにでもかけよって
そして抱きしめてあげたかった。
震える小さな細い悲しい肩を。
- 160 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時42分34秒
- そして、しばらくの時がたった。
僕はあれからすぐに学校をやめ
アルバイトをしている。
朝は、新聞配達
そして昼はガソリンスタンド
夜は、交通整理
急がしかった。
姉さんに、いいや、梨華に会える暇が
なくなってそれがすごく心配でそしてさびしかったけど
小さな僕らには自分自身しか頼れるものがないから
だから一生懸命汗を流した。
安いアパート、風呂もない
トイレは共同
そこで僕らは長い月日を過ごした。
幸せな日々、朝は姉さんの手で起こされ
姉さんの作った弁当を渡され
そしてバイトにあけくれる
よっすぃ〜とは、手紙のやりとりをしている。
今度いつか会うつもりだ。
手紙には、最後の手紙にはこう書かれてあった。
『
くやしいけど、つらいけど、お前をあきらめる。
まだ真希と、梨華さんを二人を祝福する気には正直なれない。
けど、お前達には幸せになってほしい
それが俺のたった一つの願いだから。
がんばってほしい。
そして生まれてくる子供を大切に立派に強い人間に育てていってほしい 』
と
- 161 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時43分04秒
- そこには黒いしみがついていた。
多分よっすぃ〜の涙の後だ。
僕はそれを何度も見返して
同じように、ただ同じだと感じられるぐらいに
せつない思いをした。
たった一人の僕の親友
陽気で明るい僕のうらやましいとも感じられる親友
彼に会いたい。
そう願った。
梨華の次に、そして生まれてくる赤ん坊の次に
大事な、大切なたった一人の親友に。
それから引っ越して、このアパートに移り住んですぐに
父さんから手紙が来た。
どうして僕らのアパートの住所を知ったのかわからない。
たぶんよっすぃ〜を問いただしたのだろう。
必要のない限りは、よっすぃ〜以外には僕らのアパートの住所を
知らせていなかったから。
そこにはただ一言
『
お前達を許したわけじゃない。 これでどうか、子供を下ろしてくれ
』
- 162 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時43分38秒
- とだけ書かれていた。
父さんのちょっとクセのある。
無骨な文字で。
それと、中絶に必要なだけのお金だけが同封されていた。
僕はそれを送り返した。
『ごめんなさい』
そうとだけ書いた手紙と一緒に
僕は父さんや他の人間の手を借りずにただ僕自身の力だけで
それだけで、梨華と子供をやしなっていきたかったから
無理かもしれないけど
きっといつかそうして幸せになりたかったから
僕の自信を僕自身の自信を強く持ちたいと想っていたから。
- 163 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時44分32秒
- 梨華「うっはっんっはあっ!!」
姉さんが苦しそうに息を吐く
病院に行って入院するお金のない僕らは
たった二人で、アパートの畳に
布団をしいて
梨華をそこに寝かして
子供を抱きしめるつもりでいた。
梨華「うっはっんんっはあっんっ!くっ」
姉さんの汗を綺麗な水でできるだけ綺麗な水でぬぐって
僕は声をかけた
真希「梨華苦しいだろうけど、すごく痛いだろうけどがんばって」
僕はふがいない。姉さんが苦しんでいるのに
なんの手助けもできない。
こういうとき男は無力だ。
ただ、見守ることしかできない。
たしか女性の妊婦の子供を産むときの痛みは
男がそれを経験すると、その痛みに耐え切れず
死んでしまうとか聞いたことがある。
大げさかもしれないけど
たぶんそれぐらい激しい痛みなんだろう。
梨華「うっんんっくっくうぅうっんっはぁっ!!」
真希「梨華、頭がでてきたよっ!!俺と梨華の子供の頭だよっ!!」
姉さんの股の間から
粘膜に混じって子供の頭がでてくる
黒い毛が生えた
小さな頭が
梨華「んんっくっはぁっんんつくうぅつっ!!」
そしてやがて、
首、胸
腹、足
すべてが見えてくる。
- 164 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時45分38秒
- ずるっ!
やっと出てきた。
僕はその赤ん坊を抱きかかえて梨華に見えるように
した。
真希「梨華!僕らの子供だよっ!!赤ちゃんだよっ!!」
梨華「はぁはぁはぁ。男の子?女の子?」
真希「男だよっ!!小さなおちんちんがついてるよっ!!」
僕は濡れた手で赤ん坊を抱きしめた。
梨華「そう。男の子か…」
姉さんは目をつぶり
静かに息を吐いてはすって吐いてはすっていた。
でもおかしい。
赤ん坊が産声をあげない。
梨華「ねえ?真希、どうしてその子泣かないの?産声は?」
真希「わ、わからない。どうしてだ?」
僕は動揺した。
どうして鳴かないんだ?
おかしいぞ?
梨華「その、背中を叩いてみて?そしたら泣くかもしれないから」真希「ああ」
僕は赤ん坊の背中を叩いた。
何度か力強く
力を加減している余裕はない
一刻も早く
僕梨華の赤ん坊を泣かせなくては
そうしないと赤ん坊は、泣いてはじめて
それから息をするんだ
だから、泣かせないと
ばんばんっ!!
- 165 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時47分48秒
- 梨華「やさしくしないとだめだよ?真希力強いんだから。」
姉さんの忠告が聞こえる。
それでも僕は赤ん坊の背中をたたいた
早く泣いてくれっ!!
一番最初の長男になるお前が
ここで息もできずに死んでしまうなんて
つらすぎるっ!!
これから、苦しい思いをする
つらい思いをする
赤ん坊に酷なことだけど
それでも僕はこの赤ん坊が、
泣いて、そして息をしてくれることを
願った。
赤ん坊「うっ!!うぎゃあああっ!!ほんぎゃああっ!!」
泣いた!!
真希「ほっ……」
梨華「良かった。ちゃんと息はしている?」
真希「ああ、しているよ?ちゃんと元気だよ」
僕は赤ん坊の口元に手をあてた。
赤ん坊は小さな弱い息を吐いている。
サルみたいなしわくちゃな顔
この子がこれからどんな姿に成長していくのか
僕と梨華のどちらに似ていくのか
わからないけど
とにかく今は丈夫そうでよかった。
そして僕は、その赤ん坊を梨華の隣に寝かした。
梨華は赤ん坊を見ながら
微笑んでいる。
その小さな手をやさしく握り締めて
ほほえんでいる。
やっぱり女は強いな。
こんなに苦しんだ
あとでも、こんなにやさしく笑えるんだから。
- 166 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時49分28秒
- それから僕は、赤ん坊を寝かして
座っている梨華を後ろから抱きしめながら
静かに目を細めていた。
赤ん坊はすやすやと眠っている。
その小さな、お腹が上下に少しだけ揺れているのが
ここからでもわかるぐらいに。
梨華「男の子でよかったね」
梨華がささややくような小さな声でつぶやく
だけど僕の耳にははっきりとそのつぶやきが聞こえた。
この部屋には、この狭いアパートの一室には
僕と梨華そして生まれたばかりの赤ん坊しかいないのだから。
真希「ああ、そうだね」
梨華「きっと強い子にそだつよ?真希と同じくらいに強い子に」
それについては自信がないな。
僕は果たして強い人間だといえるのだろうか
欲望を抑えきれずに姉である梨華を襲った僕が
陵辱した僕が強い人間だといえるだろうか。
梨華「なんで?そんな悲しい顔をするの?」
梨華が抱きしめている僕を振り返って
僕の頬を右手でやさしくなでた。
- 167 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時51分13秒
- 梨華「子供が生まれたんだよ?こういう日は笑っていなくちゃ、ね?」
そうして力弱く微笑んだ。
真希「そうだね。笑っていなくてはかわいそうだね」
僕もぎこちなく笑った。
ちゃんと笑えているかどうかわからない
でもできるだけやさしく微笑んだ。
真希「この子供は僕らの赤ん坊は、これからどんなつらい目にあうんだろうな」
梨華「わからないよ。でも普通の子よりはたくさんつらい目にあうのかもしれない」
真希「ああ」
梨華「でもしかたがないよ。誰だって子供はかわいいものだもん。大抵の人はね。だからできるだけ私達ができるだけ
この子を守っていこうよ、ね?」
真希「そうだね。僕のできる限りの力で、梨華とそしてこの赤ん坊を守っていくよ」
梨華「赤ん坊の名前決めないとね」
真希「ああ、そうだね。男の子だから」
梨華「力とかどうかな?りきって読むの。力強い子になってほしいって意味で」
真希「力か。いかもしれない。」
梨華「そうだね。でもやさしさも欲しいなぁ」
真希「力優だめだな。りきゆうなんて名前聞いたこともない」
梨華「うふふっ。そうだね。」
- 168 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時51分46秒
- 真希「まぁ、それは後で決めるとして、梨華もう疲れただろう?今はやすみなよ。梨華が眠るまで僕は起きているから」
梨華「うん。そうだね。少し疲れたよ。おやすみ」
真希「ああ、おやすみ」
梨華の手を相変わらず綺麗な指先を
握り締めながら
僕はしばらく一人でたった一人で、赤ん坊の寝顔を見ていた。
梨華の髪に顔をうずめながら
今はこの瞬間は少なくとも幸せだった。
そして僕は目を閉じた。
遠くで、僕らが一生聞くことのできない、祝福の鐘の音が、からんころんと聞こえた気がした。
終わり。
- 169 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)18時53分56秒
- ほっ、やっと終った。一番気にしていた、「気持ち悪くなった」という意見も
とりあえず出なかったし、歌も一応は残っているようだし、ひとまずは一安心
です。
これは完全なやおいとしてある場所に投稿していたんですが、
迷惑かかりそうだったので、
一回でやめにしました。そのやおいバージョンはよしごまですが。
できあがれば、自分のHPに載せる予定でいます。
では。
- 170 名前:葵 投稿日:2002年07月21日(日)19時02分04秒
気持ち悪いだなんて、とんでもない!!
世界にはこういうことで苦しんでる人だって居るんです!!
よしごまとしても楽しみに待ってますよ。HPで。頑張ってください!!
- 171 名前:カヲル 投稿日:2002年07月21日(日)19時18分17秒
- >>170 葵さま
ああ、ありがとうございます。
気持ち悪くなかったでしたか?よかったぁ。
そうですよね。世界中には10パーセントは少なくとも
苦しんでいる人がいるらしいですね。
私も気持ち悪いとは思いませんが。
よしごまですね。かければ必ず載せます。
まぁあっちは、見る人の趣味がかなりはっきりわかれそうですね。
やおい好きならいいけど、嫌いだとやばいなぁってね。
ではでは。
- 172 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月22日(月)00時58分22秒
- よかったです。
マジよかったです。
よしごまも楽しみにしております。
- 173 名前:カヲル 投稿日:2002年07月22日(月)06時41分27秒
- >>172 名無し読者様
ありがとうございます。
よしごま編はいつになるかわかりませんが
よろしければマターリとお待ちください。
- 174 名前:ラヴ梨〜 投稿日:2002年07月24日(水)09時57分33秒
- 感動しました!
そして萌えました!
すばらしいの一言っす
なんとも切なく、魅力的な登場人物…
誇張ではなく、カヲル様の作品は最高です
HPも見てみたいけど…わからないんで(汗)
次回作いやこれからずっと楽しみにしてます
- 175 名前:カヲル 投稿日:2002年07月24日(水)13時42分45秒
- >>174 ラブ梨〜さま
ああ、本当にですか?
感動してもらえましたか?
いえいえ、暗い話ですが。
そうですかねぇ。うれしいなぁ。
HPですか一応アドレスが
ttp://page.freett.com/Oruka/kawamura.html
です。いらないって書いてあるのに宣伝していますが…。
あははっ、ありがとうございます。筆遅いですけど、
できればよろしければ待っていてください。
- 176 名前:カヲル 投稿日:2002年07月24日(水)14時01分25秒
- ああ、やばい、
この上のアドレス無視してください!
http://page.freett.com/Oruka/index.htm
です。こちらから来て下さい。
中に入ってアドレス良く見ると、どうしてなのかわかりますから。
- 177 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月27日(土)23時24分30秒
- HPでよしごま編読ませていただきました。
こちらもカナ〜リよかったです。
確かにヤバ〜イ話だけど(w
- 178 名前:カヲル 投稿日:2002年07月27日(土)23時46分33秒
- >>177 名無し読者さま
ああ、ありがとうございます。
じゃああのアクセスカウンターのお一人はあなたなんですねぇ。
ええ、ヤバ〜イ話でしたねぇ。
やおい一色!!でしたなぁ。
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