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平家心療内科妖奇譚 

1 名前:N・K 投稿日:2002年07月15日(月)23時42分28秒
雪板でみちよし書かせてもらってます。
あっちが完全にみちよしスレなんで避難スレ立てました(w
お付き合いよろしくお願いします(ぺこり)
2 名前:N・K 投稿日:2002年07月15日(月)23時46分56秒
…イキオイ余って(謎)新スレ立てさせていただきました〜
みちごまリク多かったし…(w
かなりボケた話になる可能性大!(爆)

それでもよければお付き合いくださいましまし〜
3 名前:第壱話 〜アナタだけを・1〜 投稿日:2002年07月16日(火)00時04分12秒
−とある街の少し外れ。
そこに佇む清楚な白い住宅。
診療所である事を表すその看板にはよく見ると、不思議な言葉が書かれてあった。

『憑き物、妖しの類、御相談承ります。』

心療内科には相応しくないその言葉にすがって、この診療所を訪れる患者さんは案外少なくない。

…そして今日も患者さんはその診療所の扉をくぐる。

4 名前:第壱話 〜アナタだけを・2〜 投稿日:2002年07月16日(火)00時30分47秒
「は〜い、次の方ぁ。」

薄紫色のドアの向こうから聞こえる声に促されて立ち上がる一人の女性。
少し青白い顔のその女性は、友人であろう誰かに支えられながら診察室のドアをくぐる。

「…お願いします。」
「はい。ん〜?どうしました?」

関西訛りで話すこの医師の名は、平家みちよ。
正確な年齢は誰も知らないが、とても優秀で若いうちから医師の資格を取り、開業したエリートであった。

5 名前:第壱話 〜アナタだけを・3〜 投稿日:2002年07月16日(火)00時31分43秒
エリートというからには嫌味なカンジの医者かと思いきや、気さくでとても親切、腕もピカ1、その上とても美人というオマケ付き。
平家心療内科は絶えず患者さんが訪れる診療所だった。

「…ここって…憑き物とか妖しの類の相談に乗ってくださるって聞いたんですが…。」

付き添いの友人が口を開く。
その言葉に驚く事もなく、柔らかな微笑みを浮かべて答えるみちよ。

「ああ。そうですよ。その人が「そう」なんかな?」
「…はい…。」
「ほな、ちと話聞かせてもらえる?どうしても辛くなったら、おトモダチさんが言うてくれればええから。」

サラリとした茶髪と真っ白な白衣をなびかせて、椅子ごと患者さんの方を向く。
この何でもない仕草に惚れてしまう男性患者さんも多い。

「さ、どないしたん?ゆっくり、ゆっくりでええから、ね?最初から話してくれる?」

こくり、と女性が頷く。
カルテを片手にみちよの診察が始まろうとしていた。
6 名前:N・K 投稿日:2002年07月16日(火)00時33分15秒

はい

こんなカンジでいきますです〜

では次回更新で〜
7 名前:ギャンタンク 投稿日:2002年07月16日(火)01時21分34秒
こっちも期待してますよ〜。
みちごま最高!
8 名前:皐月 投稿日:2002年07月16日(火)16時28分40秒
おおっ!いいですね。すごい続き希望!!!
9 名前:N・K 投稿日:2002年07月16日(火)23時00分18秒
>>7.ギャンタンク サマ いつもレスありがとうございます〜 ご期待通りのないようになるかは保証できないんですが(w おつきあいよろしう(ぺこり)

>>8.皐月サマ あわわ(>_<)ありがとうございます〜 ちょっと今までにやった事ないジャンルなんでどうなっるやらわかりませんが 頑張りますです
10 名前:第壱話 〜アナタだけを・4〜 投稿日:2002年07月16日(火)23時12分24秒

「…初めは…気のせいかと思ったんです…。」

女性は俯いたままぽつりぽつりと語り始めた。

「…だけど…どうしても誰かが傍にいるような気配がして仕方なくて…。…それで……。」

そこまで話したがそれ以上は口を開こうとはしない。
替わりに友人が話を続ける。

「誰かに見られてる気がするんだって相談されてから、2日ほどたった日です。彼女、駅の階段から落ちたんですよ。足が滑ったかなにかかと思って、聞いてみたんですが彼女は誰かに押されたって言うんです。でも周りには誰もいなかったって。」
「ほんまに誰もおらんかった?」
「……はい。」
「ん〜、そぉか。」

カルテに書き込む手を休めて少しばかり首を傾げるみちよ。

「で?他には?」
「それから、彼女、やたらと災難続きで。道路にはみ出して車に撥ねられそうになったり、線路の真ん中で金縛りにあって動けなくなったり。知らない男の人にイキナリ襲われそうになったり…。」
「そりゃあ災難やねぇ。身に覚えは?」
「…ありません…。」

11 名前:第壱話 〜アナタだけを・5〜 投稿日:2002年07月16日(火)23時28分43秒
「ん。なんとなく事情はわかりました。」

カタン、と音を立てて机にペンが置かれる。

「先生が祓ってくださるんですよね?」

友人の言葉にみちよは気まずそうな苦笑いを浮かべる。

「あたしは、そんな大層な事はできないんですよ。まぁ、簡単な術がいくつか使えるくらいで。」
「…え?」
「ほら、あくまであたしの本職は心療内科医なんで。」
「じゃ、じゃあ誰が?!」

身を乗り出す友人をやんわりと笑顔で制止する。

「とりあえず、簡単な憑き物くらいならあたしが祓います。無理でも、必ず何とかしますよ。それが当診療所の誇りですから。」

12 名前:第壱話 〜アナタだけを・6〜 投稿日:2002年07月16日(火)23時38分40秒
静かに微笑むみちよの周りの空気が張り詰める。

その瞬間、女性の背後にどす黒い煙のようなモノが立ち込めた。

「逃がすかっ!」

右手をかざすと同時に呪が飛ぶ。

「縛!!」

−キンッ

金属音に似た音を発して呪が跳ね返される。

「ちっ!なかなかやるやないか。せやけど逃がさへんで!真希!!」

みちよの呼びかけに診察室のもう一つの扉が開く。

年は16・7くらいだろうか。
みちよに負けぬようなサラリとした長い茶髪を翻しながらそこから現れる一人の少女。




13 名前:第壱話 〜アナタだけを・7〜 投稿日:2002年07月16日(火)23時56分29秒
「ナニ?仕事?」
「せや。ソイツ逃がすな!」

その言葉にニヤリ、とほくそ笑む真希。

「やっちゃっていいの?」
「かまわへん、やってもぉて!」
「うっし!」

不適に微笑む真希に向かう黒い影。
無数の触手が真希に向かって伸ばされる。

「甘いよ。」

ひらりと軽い身のこなしでそれをかわしながら胸ポケットから取り出される一枚の札。

「燃え尽きな!炎光招来急急如律令!」

−バヒュッッ

瞬間すさまじい炎に包まれる影。

ー…怨めしい…う…らめ…し…

あっという間に黒い影は消え去り、元の診療室の静けさに戻る。
あっけにとられる女性2人の事などまったく眼中にない様子で話始める真希。

「みっちゃん、あんなん縛できないでどうすんのさ?」
「うっさい!最近忙しくて寝てないねんからしゃあないやん!」
「ま、あたしは楽しけりゃなんでもいいんだけどね。」


14 名前:第壱話 〜アナタだけを・8〜 投稿日:2002年07月17日(水)00時06分37秒

「あ、あの…。」

恐る恐る声をかける女性。

「はい?」
「…そ、その方は…?」
「ああ、あたしの助手で、真希言います。デカい祓いものはコイツがやってます。ほら、真希挨拶しぃや。」

みちよに促されたものの、挨拶する素振りなどまったくない真希。
おもむろに女性に言葉を投げかける。

「あんたさ〜。愛されてるって自覚ある?」
「…え?」
「真希!!」
「みっちゃんは黙ってて。ねぇ、あるの?自覚。」

女性はまた俯いてしまう。

「…ないです…。」

だろうねぇ、と呟きながら元来た扉に向かって歩き始める。

「後は任したよぉみっちゃん。あたしは寝る〜。疲れた。」
「はいはい。ごくろーサマ。」

みちよの声に送られて扉の向こうに消える真希。

「すみませんね、不躾なヤツで。」

そう言いながら嬉しそうに微笑むみちよを、2人は不思議そうにただ眺めるばかりだった。
15 名前:N・K 投稿日:2002年07月17日(水)00時09分41秒

はい

未だかつて手をつけた事のないジャンルなんで結構難産です(w
漢字変換しても出てこない字あるし…

というわけで、やむを得ず使用している漢字の部分がいくつかありますが多めにみてやってください(ぺこり)

…はっきり言ってこれってどうなんだろう…(謎)
書けば書くほど不安になる私…

ではまた次回更新で…
16 名前:ギャンタンク 投稿日:2002年07月17日(水)01時37分37秒
応援してますよー。
日々の更新チェックの楽しみを提供していただき、
本当にありがとうございます。
17 名前:皐月 投稿日:2002年07月17日(水)16時04分52秒
がんばってください!
おもしろいですね。はまってます!自分の中で。
18 名前:N・K 投稿日:2002年07月18日(木)00時33分53秒
>>16.ギャンタンク サマ ありがとうございます〜こんな駄文書きを…(泣)感謝しまくりです

>>17.皐月サマ ありがとうございます〜 もっといいものを書けたらって思うんですが如何せん番文才がないので…(爆)
自分的新ジャンル開拓、って事で精一杯頑張りますです よろしうお願いしますです(ぺこり)
19 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月18日(木)12時55分53秒
新スレおめでとうございます。
みちごまですね。
・・・応援してますけど・・・
20 名前:N・K 投稿日:2002年07月25日(木)23時44分30秒
>>19.名無し読者サマ あわわ(>_<)スレ増やしたんは悪かったってバ(泣)
詳しくはメールで?!(w
やれるだけやりますですよ うん


このスレはほんと難産ですよぉ(焦)
ネタはあるけど前に進まないという(爆)
頑張りますです
21 名前:第壱話 〜アナタだけを・9〜 投稿日:2002年07月26日(金)00時03分42秒

「いつもあんなカンジなんですよ、真希は。気分悪されたらごめんなさいねぇ?」
「…い、いえ。あの…平家先生のおコさん…なワケないですよね。先生まだお若いし…。」

顔色を伺いながら話す女性患者が可笑しくて微笑を浮かべるみちよ。

「真希は、まぁウチのコみたいなもんです。おっしゃる通りあたしのコじゃないですけどね。」
「そうですか…。」
「ま、腕は確かなんで。安心してください。」

こうして真希との関係を聞かれる度に、多くを語らずなんとなく話を流してきた。
別に語る必要もないだろう、とみちよは思っている。

みちよと真希の出会い。

それはいつもと変わらぬ生活の中に突然ふってわいた偶然で。
今となっては必然だったのかもしれないと。
そんな気さえするような出会いで。

まだ誰にも話した事のない事実をみちよはずっと胸のうちに秘めている。
22 名前:第壱話 〜アナタだけを・10〜 投稿日:2002年07月26日(金)00時24分27秒

「さて。さっき真希に言われた言葉ですけど。覚えてはります?」

瞬間、医者としての表情に戻る。

「…は、はい…。」
「さっき浄化した霊ですけど。最近貴女の近しい人、どなたか自殺なさいませんでした?」

女性患者の肩がビクっと震える。

「心当たり、ありますよね?」

柔らかい口調だが、確実に核心を突く。

23 名前:第壱話 〜アナタだけを・11〜 投稿日:2002年07月26日(金)00時28分29秒
心の病と向き合うのはとてもデリケートで。
でも、とてもハードな事だとみちよはいつも真希に話している。

真希にとってはどうでもいい事らしいが、いつかは自分のように心のケアもできる術師になって欲しいと思う部分がみちよにはある。

退魔師。
陰陽師。

真希にはの名称が当てはまるのか、よくわからないけれど。
心の病がゆえに魔を呼びい寄せたり、魔を生み出してしまったり。
時には魔の力によって心の病にかかる者もいる。
24 名前:第壱話 〜アナタだけを・12〜 投稿日:2002年07月26日(金)00時47分31秒

みちよの力は元来そんなに強いものではない。
真希と比べたら、たいした力ではないが必死で自分のものにした力である。

本来なら手にする事のなかった力。
手にせずともよかった力。

みちよがそれを手にいれる事のなったのには、ワケがある。
25 名前:第壱話 〜アナタだけを・13〜 投稿日:2002年07月26日(金)00時53分08秒
心療内科医を目指して頑張っていた研修医時代。
よきライバル、よき友。
そして最愛の人。

その人をみちよは失った。
魔による心の病で。

助ける事ができなかった。
自分の力のなさに愕然として。
退魔の力を手に入れようと決心した。

そして手に入れた退魔の力。
大きな術は使えないけれど、目の前の患者さんを救うくらいの事ならなんとかできるだけの力。

自分と同じ思いは誰にもさせたくない。
その思いが今のみちよを支えている。
26 名前:N・K 投稿日:2002年07月26日(金)00時56分42秒

はい
なんとかかんとか本日の更新完了でございます

ムラサキシキブとは違う書き方してるからなんともはや…(w

頑張ります〜
ではまた次回更新で〜
27 名前:名無し姫(金色) 投稿日:2002年07月27日(土)15時14分53秒
ヤッタ−!更新されてる!!
最愛の人って、もしやあの人…
すんげぇ面白いです。
どうして平家さんはこんなにも白衣が似合うのでしょう^^
28 名前:N・K 投稿日:2002年08月06日(火)22時21分20秒
>>27.名無し姫(金色)サマ 更新速度遅くて申し訳ないです〜(あせ)
ええと 多分当たりです(w わりかしベタなお相手なんで(w
お、面白いですか?! ありがとうございます〜(感涙)頑張ります〜
白衣似合いますよねぇ 近所にいたらどこも悪くなくても通います(w
29 名前:瀬戸瑞樹 投稿日:2002年08月09日(金)11時08分52秒
ケータイからも来れるんやね、ここ。てことであなた様を発見!HPのほうでROMってやす(笑)
30 名前:N・K 投稿日:2002年08月10日(土)01時14分38秒
>>29.瀬戸瑞樹サマ ええと 多分あの方だと思うんですが(w
レスありがとうございます(ぺこり)サイトっちゅ〜事は携帯版サイトの方かな?
PC版はまだこの話UPしてないし(w
これからもよろしくお願いしますね


さてさて
お待たせしてしまいました
雪板のムラサキシキブ方が調子よかったので(w

本日の更新いきますです
31 名前:第壱話 〜アナタだけを・14〜 投稿日:2002年08月10日(土)01時24分21秒
今でも時々写真を取り出しては眺めるみちよを、真希はいつも黙って見ている。
聞きたい事があるのではないかと思うのに、いつも何も言いはしない。

みちよを眺め。
写真を眺め。

そしていつも決まって天を仰いで。
みちよの頭をぽすぽすと叩いていく。

コドモのように扱われているような気もするが、不思議と嫌な気持ちは起こらない。
むしろどこか安心するような。
そんな気さえして。

淋しくて写真を眺めていたはずのみちよの心は、なぜかいつもどこか温かくなっている。
32 名前:第壱話 〜アナタだけを・15〜 投稿日:2002年08月10日(土)01時32分07秒
真希は不思議なコだった。
出遭った時から。

少し無愛想で。
他人を寄せ付けないようなオーラを醸し出していて。

それでいて子犬のようで。

真希がいてくれて本当によかったとみちよは思う。
気持ちだけでは。
決意だけでは。
この仕事はやっていけないから。

「それで、ええと。さっき話していただいた怪現象。その方が亡くなられてからですね?」
「…。」

返事など、最早いらないも同然だった。
それでもみちよはもう一度、問う。

「そうです、ね?」
「…はい……そう…です…。」
33 名前:第壱話 〜アナタだけを・16〜 投稿日:2002年08月10日(土)01時41分26秒
真希の読みはいつも正しい。
外した事など一度もないのだ。

心を癒す為には、内側に秘めたものを一度吐き出してしまわなければならない事もある。
全てにおいてそれが適応されるとは言わないが、この患者にとっては必要な事だとみちよは思う。

不必要な事は往々にして口にしない。
つっけんどんなようでいて。
きちんと相手にとって今必要な事のみを口に出す。

その真希がああ言った。
自分の進め方は間違っていない。

専門ではない真希の意見を信じるなど、同期の人間が見たら驚くだろう。
同期でなくてもそうだ。
同じ医者ならば、それは的確な判断ではないと。
口を揃えてそういうであろう。

誰かがどう、なんてみちよにとってはどうでもいい事で。
自分がどう思うか。
真希がどう思うか。

ただそれだけだった。
34 名前:第壱話 〜アナタだけを・17〜 投稿日:2002年08月10日(土)01時47分08秒
そう。
かつてのあの人がそうだったように。

自分の信じるものの為だけに。
自分の為に。
そして。
相手の心の為に。

そういう人だった。
強い人だった。
でも。
その優しさが故に。

弱い人だった。

みちよを誰よりも大事にしてくれて。
誰よりも愛してくれた人。

最後まで脱ごうとしなかったその人の白衣を着て、みちよは今診察している。
35 名前:N・K 投稿日:2002年08月10日(土)01時49分04秒

はい〜
プチ更新で申し訳ないです(泣)

なかなか話が前に進まない(w
が、頑張ります(焦)

ではまた次回更新で〜
36 名前:名無しさん 投稿日:2002年08月20日(火)01時28分26秒
過去の人は中澤さんだったらいいな?(w
みちゅーに一票
37 名前:N・K@駄文作者(爆) 投稿日:2002年09月01日(日)00時22分49秒
と、とりあえずレスだけでもせねば(爆)
ムラサキシキブは今さっきやっとこさ更新…(ニガワラ

マターリで申し訳ないっす

>>35.名無しさん みっちゅ〜すか?さて どうなりますやら(w

マターリ極まりないんですが放置は断固しませんゆえ気長にお付き合いください
38 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月16日(月)15時22分55秒
作者さんの
「放置は断固しない」という言葉を信じて
ボクは待ち続けますよ
39 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月25日(水)15時17分10秒
上に同じく!!
40 名前:N・K 投稿日:2002年10月01日(火)16時45分18秒
( `◇´)<こっちも予告ageやで〜♪

>>38.名無し読者サマ
>>39.名無し読者サマ

ありがとうございます〜(泣)
雪板ムラサキシキブと同じく今週中に更新します〜

忙しいんだけどネタはあるし(泣)
どうにもならないこのじれったさ(泣)
41 名前:名無し読者 投稿日:2002年10月11日(金)18時15分17秒
待ってます。
42 名前:N・K 投稿日:2002年10月14日(月)02時21分36秒
>>41.名無し読者様 す、すいましぇん(泣)お待たせしまくりだ〜(爆)


( `◇´)<遅すぎやで自分

…ごめん平家さん忙しいんだよぉ

( ´Д`)<言い訳だねぇ

…その通りでございます(爆)
43 名前:第壱話 〜アナタだけを・18〜 投稿日:2002年10月14日(月)02時36分22秒

++++++++++

扉一枚隔てた診察室で患者と向き合うみちよの声をなんとなく耳にしながら、ベッドに倒れこむ。
意識せずとも耳に入ってくるみちよの声。

…眠い。

なぜだかみちよの声は、真希に眠気を運んでくる。
いつも。
いつも。

例外など一度もなく。

疲れなどではない。
それは確かだ。

眠る事はスキである。
暇さえあったら寝ていたいと思う。
眠くなくてもだらだらしているうちに夢の世界に引き込まれていたりするし、そんな時間を過ごすのがスキだったりもする。

それでも。
眠いとはっきり自覚するのは、いつもみちよの声を聞いている時なのである。

真希自身、それがなんなのかよくわからないでいた。
44 名前:第壱話 〜アナタだけを・19〜 投稿日:2002年10月14日(月)02時45分51秒
しかも。
普通にみちよと話している分には平気なのだからますますわからない。
ついでに。
さっきのように簡単な祓いモノでも、式神を使うくらいの大きな祓いモノでも、眠さの度合いはいつも同じなのだからタチが悪い。

…ま、いっか。

深く考えるのは性に合わないと、常々みちよに話している真希だけにすぐ考えるのを止めてしまう。
代わりに、違う考えが頭に浮かぶ。

…たまにはよんでやろうかな。

45 名前:第壱話 〜アナタだけを・20〜 投稿日:2002年10月14日(月)02時57分02秒

「おいで〜白虎。」

-シュッ

『よんだぁ?』

真希の声にすぐさま姿を現す白い虎。
白、というよりは銀に近い毛をふわふわとなびかせて、真希に擦り寄る。

「相変わらずちっちゃいねぇ。」

くすりと笑いながら、白虎の頭を撫でてやる。

『ちっちゃい言うなぁ!!』

くわっ、と吠える姿もいまいち迫力に欠けるなぁなどと真希は思う。

「可愛いよぉ?」
『うぅ〜…。』

見た目はどんなに小さくてラブリーでも、白虎の力を侮ってはいけない。
往々にして、敵はいつも白虎の見た目に騙されて痛い目にあうのである。

…いや、たった一人だけ。
白虎でも敵わない相手がいる。

それは。
46 名前:第壱話 〜アナタだけを・21〜 投稿日:2002年10月14日(月)03時05分14秒

-ガチャッ

「おっ、真里っぺ来とるんか〜。久しぶりやなぁ。相変わらずにゃんこみたいで可愛いでぇ?」
『みっちゃん!ヤグチはネコじゃなぁい!!!』

そう。
平家みちよ、その人であった。

「…もぉ診察すんだの?」

白虎の頭をぐしぐしと嬉しそうに撫で回すみちよに真希が問う。

「ん?おう、済んだでぇ。晩御飯の時にでも話したる。」
「わかった。」

真希が絡んだ診察内容は、いつも後からみちよが話してくれる。
必要ないと思った事もあったが、いつの間にやら晩御飯を食べながらそれを聞く事が習慣になっていた。

『み、みっちゃん…』
「ん?なんや、真里っぺ?」
『…なんでもない』

にこにこと満面の笑みを浮かべて自分を撫で回すみちよを見て、今回も負けたと思う真里であった。
47 名前:第壱話 〜アナタだけを・22〜 投稿日:2002年10月14日(月)03時17分12秒
本来、式神たちには名前というものは存在しない。
白虎はどこまでいっても白虎だし、朱雀はどこまでいっても朱雀である。
式神たちに名前をつけたのは真希ではない。
初めて白虎たちを見たみちよが可愛い可愛いを連発し、名前をつけたいと言い出したのだ。

それ以来、真希の式神には一体一体苗字と名前が存在する。
式神たちも満更嫌ではないようで、白虎に至っては何の違和感もなく自分の事を苗字で呼んでいる。

「しっかし、ほんま可愛いなぁ真里っぺ〜。そこらのにゃんこより全然可愛いでぇ?」
『だぁかぁらぁ!ヤグチはネコじゃないんだってば!白虎だって!白虎!!!』
「はいはい。」

式神をこんなにも怖がらない人間は初めてだと真里が真希に言った事がある。
長い刻を生きる式神たちはろいろな主に仕え、いろいろな人間に接してきたという。
それでも自分たちに名前をつけてくれるような人間はいなかったし、ここまで普通に接してくれる人間もいなかった。
そう話す真里の目がとても遠くを見ていたと真希は思う。

そんな真里もみちよの前ではとても嬉しそうに、とても幸せそうに。
とても生き生きとした目をしているのがなんだか自分の事のように嬉しかった。
48 名前:N・K@駄文作者(爆) 投稿日:2002年10月14日(月)03時20分59秒

はいはい
少しですが更新しました
ほんとお待たせして申し訳ないと思っています(泣)
今月を乗り切れば、だいぶ仕事の方も楽になるかと思われます

マターリマターリではありますが更新していきますのでお付き合いの程、よろしくお願いします
放置は断固いたしません!
平家さんスレで放置なんて自分的に許せない(w

ではまた次回更新で〜
49 名前:名無し読者 投稿日:2002年10月16日(水)00時29分30秒
更新されてる〜♪
50 名前:名無し読者 投稿日:2002年10月17日(木)22時55分15秒
式神を全く怖がらないみっちゃんサイコ−!
マターリ更新でもついていきますよん。
51 名前:名無し読者 投稿日:2002年12月04日(水)13時35分59秒
待ってるよ。
52 名前:名無し読者 投稿日:2003年01月04日(土)06時04分27秒
待ち続けますよ!
53 名前:ギャンタンク 投稿日:2003年01月16日(木)02時37分10秒
作者であるN・Kさんの友人のギャンタンクと申します。
PCを使える環境下にないN・Kさんから依頼がありまして
代理で書き込みさせていただきます。
以下N・Kさんからのメッセージ。

「引越しでドタバタしててニ○ティの契約が〜(汗
てなもんでネットに接続できないんでもうしばらくお待ちを・・・
お待たせしてしまって本当に申し訳ありません」

とのことだそうです。
というわけで、私も含めて更新を楽しみにしておられる
読者の皆様、絶対に途中で投げ出さないそうなので、
もうしばらく我慢いたしましょう。
それでは失礼いたします。

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