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転生ANIMA

1 名前:ド素人 投稿日:2002年09月08日(日)16時45分03秒
初めて書きます。元ネタありです。

っつーかパクリっす。よろしくお願いします。
2 名前:サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)16時48分33秒
「ここですね。矢口さんが通ってる高校は」

「ここかぁ女ばっかりだなぁ」

 当たり前だ。ここは私立朝比奈女子高校。略して朝高。
 男にとっては天国であろう。なんせ女の園なのだから。
 生徒たちは、今日もまたいつもと変わらない
 普通の学校生活を送るのだろうと思っていた。

 AM8:00―――
 この時間帯になると、この並木道は
 朝高の生徒によって埋められる。
 それもそのはず。
 この道の向こうには、朝高校しかないからだ。
3 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)16時50分29秒
 だから
『この道を通る人=朝高生徒or朝高関係者』
 ということになっている。
 がしかし、あきらかに見慣れない人物が朝高の門の前
 で立っている。それも2人。

 1人は髪が黒く、短く切っている。
 そしてなんと瞳の色が青く輝いている。
 そしてもう1人は、片割れより背が高く
 こっちも髪を短く切っているが、茶色に染めてある。

 2人に共通する事、それはどちらも
 綺麗でカッコイイという中性的な顔立ちをしていること。
 たまに見せる糸切り歯が、長くて鋭く尖っていること。
 そして…


 首輪をつけているということ――――。

4 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)16時53分14秒
「ねぇねぇ、あの2人超カッコよくない?」

「カッコイイよね〜〜!転校生かな?」

「ここの制服着てんだし、そうじゃない?」」

 朝高の生徒達は、2人の前を通り過ぎる度に
 キャーキャーと騒いでいる。

 その反応を見ていた黒髪の方が髪をかき上げて口を開いた。 

「なぁ、ひとみ…。
 あたしらってカッコイイのかな?」

 ひとみと呼ばれた人物は、ため息をつくと答えた。

「知りませんよそんなこと。
 それより、早いとこ矢口さんの所に行きましょう」

「分かってるって。え〜と…確か2−Cだったよな」

 2つの影は校舎の中へと消えていった。


  ―――――――――――――――――――
     ―――――――――――――
       ―――――――――
5 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)16時54分13秒
 あれから校舎内では、謎の2人組の話題で
 もちきりだった。

「きゃっ!あたしさっきあの
 2人組見ちゃった!」

「ほらぁ!絶対転校生だって!」

「うちのクラスに来てくんないかなぁ?」

 もちろん2−Cも例外ではない。
 しかし、ほぼクラス全員が騒いでいる中
 彼女だけは上の空だった。

「はぁ…」

 窓越しの空を見て、ため息を1つ。

「(矢口のせいだ…矢口のせいで…)」
6 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)16時56分53秒
 矢口は目に涙を溜めていた。
 しかし、それに気付くとあわててそれを拭い
 またため息をついた。

「やぐっつぁん!」

「大変だよ!」

 あまりの声の大きさ&高い声にビックリして
 みんなが声のした方へと顔を向ける。もちろん矢口も。
 そこには髪がボサボサになった魚顔の女の子と
 あごのしゃくれている女の子が息を切らして立っていた。

「どっどーしたの?ごっちん…今日早いね…
 あ、梨華ちゃんおはよー」

 2人は急いで矢口のそばへと駆け寄ると、
 魚顔がキスをするんじゃないかという距離まで
 顔をグッと近付けてきた。思わずドキッとする。

「な、何?ごっちん…。どーしたの?」
7 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)17時00分36秒
 遅刻の常習犯であるごっちんこと後藤真希(ちなみに
 授業中の居眠り常習犯&早弁の常習犯でもある)は
 8時〜9時に見かけることはまず無い。

 だからこの時間帯に後藤が来ると、その日には
 何か不吉なことが起こるという噂がある。
 (情報提供:朝高七不思議より)  

 そしてその後ろに立っているのは石川梨華。
 成績優秀、容姿端麗なのだがバカ正直&単純である。
 ちなみに朝高副生徒会長。
 ここ数年間の悩みは自分のアニメ声を直したいとのこと。
8 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)17時01分36秒
「んあ〜、はぁはぁ…え〜と…なんだっけ…あっそうそう!
 例の2人組!なんかね、やぐっつぁんのこと
 探してるらしいよ?」

 一瞬にして矢口の方へと視線が集まる。

「真里ちゃん知り合いなの?」

 石川は耳に残るようなアニメ声で聞いてくる。

「え…矢口…知らないよ…」

 ――― 一方、廊下では…
9 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)17時02分54秒
「おいっ!待ちやがれ!
 先に矢口に会うのはあたしだぞ!」

「違いますっ!私です!」

 例の2人組が競争をしていたりする。茶髪が
 一歩リードしているようだ。

「あっ!矢口だ!」

 黒髪はあさっての方向を指差した。

「えっ?どこどこ?」

 あっさりひっかかるバカ発見。

「バーーーーーーカ!!
 んなとこにいるわけねーだろっ!」

 バカを残し、疾走と駆け抜けると前方に目的地
 の2−C見つけた黒髪。
10 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)17時04分26秒
「矢口ーーーー!」

 黒髪は教室を見回す。
 そうすると、ある人物と目が合った。

 染めているのにサラッとしている金髪。
 目はぱっちりとしていて、唇はふっくらとしている。

 見覚えがある。―――あの人だ…やっと…会えた。

「見つけたーーー!」

 ガバッ

「ふわぁぁっ!?」

 黒髪は勢いよく矢口に飛びついた。

「会いたかったぜーー矢口ーーー!」

 ちゅっ

「ひえぇっ!?」

「あーーーっ!
 何やってんですかーー!?」
11 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)17時06分08秒
 一歩遅れて、さっきのバカ到着。
 そして目に入ってきたのは、
 黒髪が矢口のほっぺにキスしている光景だった。

 ドカッ

「ぐはっ!」

 ガッシャーン
 
 茶髪は黒髪を矢口から引き離すと、ドロップキックを
 食らわした。黒髪は机へダイブ!
 そして矢口はというと…へなへなと床に崩れ落ちていた。

「すみません…矢口さん…」

「…何なのぉ???」

 矢口はわけが分からず、ただ怯えることだけしかできなかった。

 
  ―――――――――――――――――――
     ―――――――――――――
       ―――――――――
12 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月08日(日)18時23分03秒
なんかすっごい楽しみだ。矢口が何をしたのか。
そしてこの二人は一体何なんだ?
13 名前:ド素人 投稿日:2002年09月08日(日)18時44分03秒
>>12
ああ〜こんな駄文にレスをくださって
ありがとうございますぅ!!

>そしてこの二人は一体何なんだ?
ふふふっ。この2人…何なんでしょうね…
14 名前:ド素人 投稿日:2002年09月08日(日)19時29分21秒
「えーと、彼女達が今日からこのクラス
 の一員になった…」

 今はHRの真っ最中。
 2−Cでは転校生の紹介をしていた。
 もちろん生徒達は2人に見とれている。

「吉澤ひとみです」

「市井紗耶香でーっす!
 みんなーよろしくーー!」

 こんな事はどーでもいいという感じの吉澤に対し、
 市井はお友達募集という感じで投げキッスをしている。
 その姿に教師だけは一歩ひいている。
15 名前:ド素人 投稿日:2002年09月08日(日)19時31分15秒
「…コホッ……え〜と…2人の席は…」
 
 その言葉を聞いた市井は青い目を光らせると、
 手を思いっきり上げた。

「はいはいセンセーーッ!
 あたし矢口真里の隣がいいです!」

「ええっ!」
 
 矢口は驚いて目を丸くしながら立ち上がった。
 市井は微笑みながら矢口の隣に回りこむと、肩を抱き寄せた。

「これからはクラスメイトとして
 よろしくね!矢口!」

「???」
   
「何勝手なこと言ってんですか!
 さやかさんが隣なら私も隣です!」
16 名前:ド素人 投稿日:2002年09月08日(日)19時32分09秒
 吉澤は市井の手を矢口から離すと
 市井を睨み上げた。

「なんだよ。邪魔すんなよな」

「矢口さんは市井さんだけのじゃありません」

 2人の間に火花が走る。

「ちょ、ちょっと!止めて!待ってよ!
 なんなの?矢口、2人とは初対面なんだよ?
 なんで矢口のこと前から知ってるように話してるの?
 わけ分かんないよ!」

 教室に沈黙が流れた。
 そしてそれを破ったのは…もちろん市井と吉澤だ。
 
「だってあたし達を愛してくれたじゃん」
17 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)20時41分14秒
 市井は頬を赤らめる。

「エエエッ?!」

 矢口だけではなく、生徒全員が驚きの声を上げる。

「いっつも一緒に寝てたし〜
 体を優し〜く洗ってくれたこともあったよ?」

 吉澤は市井の隣で首を縦に振っている。
 やっぱり吉澤も頬を赤らめている。

「やぐっつぁん…そんなことを…」

「真里ちゃん…エッチィ…」

 後藤も頬を…というより顔全体を赤らめている。
 石川もだ。
18 名前:ド素人 投稿日:2002年09月08日(日)20時42分04秒
(やっぱ、こーゆーことに関しては
 ウブだなぁごっちんと梨華ちゃん…。ってそーじゃなくて!)

「してないし知らないよ!
 ひどいよ…どうしてそんなウソつくの?!」

 矢口は目に涙を浮かべている。
 今にも泣き出しそうだ。

「だって本当だも〜ん」

「……あなたに会いたかった…その一心で
 私達はここへ来たんです」

 吉澤は切なげな表情を浮かべる。
 だが矢口はその言葉に頭を抱えた。
19 名前:ド素人 投稿日:2002年09月08日(日)20時44分27秒
「最近、矢口の周りで不幸なことばっかり
 起きてる…矢口呪われてるの?
 それともなにかの罰?…やっぱりごっちんが
 学校に早く来たから?」

「えっ?!ごとーのせいなのぉ?」

 みんなはウンウンと頷く。

「もう…もう矢口に近づかないでーーーー!!」

 ガラッ ピシャンッ

 矢口は教室から飛び出した。後藤に疑問を残して。
 
「矢口〜?!」

 ガラッ ピシャンッ

「待ってください!矢口さん!」

 ガラッ ピシャンッ

「なんでごとーのせいなのぉ?
 やぐっつぁーーーーーん!!」
 
 ガラッ バンッ 

「ま…真里ちゃぁん…授業始まるよぉ…?」

 カラカラ ピシャン
20 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)20時46分43秒
 4人も矢口を追いかけて教室から出て行った。2−C
 のみんなを残して。そして気付いていなかった。
 教室の隅で市井と吉澤を睨みつけていた人物がいたことを―――。


  ―――――――――――――――――――
     ―――――――――――――
       ―――――――――


 市井と吉澤は公園に来ていた。

「クンクン…こっちに矢口さんの匂いがする」

「お前の鼻はアテになるのか〜?」

「いや、確かに…」

 吉澤は四つん這いになると地面を嗅ぎだした。

「うわっ!やめろ!
 立ち上がれって!ハズカシイ!」
21 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)20時49分37秒
 人がいたため、急いで吉澤を立ち上がらせる。
 
「じゃあ、あっちに行ってみるか」

「はい」

「――ちょっと待ちなよ。転校生」

 2人が振り向くと女の子が3人立っていた。

「なんだぁ?コイツら」

 市井はきょとんとした顔で言った。
 吉澤は軽く相手を睨んでいる。 

「あれ〜?あたしらのこと知らないの?
 同じクラスの斉藤だよ斉藤」

「あたしは大谷」

「柴田」

 3人はなぜかニヤニヤしている。
 吉澤はその笑い方にカチンときた。
22 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)20時50分56秒
「あんた達さぁ目立ちすぎじゃない?
 みんなからキャーキャー言われちゃって。
 それに何?その首輪。カッコでもつけてんの?」

 斉藤が吉澤に近づくと市井の背中に悪寒が走った。
 吉澤が戦闘モードに入っているからだ。

「行こうひとみ。ケンカはイヤだ」

 市井は吉澤の腕を引っ張ったが吉澤はそれを
 振りほどいた。

「ひとみ!」

 市井には目もくれず、斉藤と睨みあっている。

「何だよその態度。 
 そういうのが気にくわないんだよ!」

 吉澤は斉藤に胸倉をつかまれると拳を振り上げた。
 後ろに迫っている人影に気付くこともなく。
23 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)20時52分14秒
 ガンッ

 殴ろうとした瞬間、逆に吉澤はバットで殴られた。
 しかも後ろから。頭を押さえたまま地面へうずくまる。

「う…」

「ひとみ!」

 市井は吉澤を抱き起こす。
 血は出ているがそれほどひどい傷ではないようだ。

「お前ら…なんてことを…!!」

 血の付いたバットを持っている人物を睨む。

「はははっあんた達が調子に乗ってるから悪いんだよ?
 あ、それとあたしは村田めぐみ。これからも色々と
 よろしくね、おふたりさん?」

「「「「あはははははは」」」」

 4人組はお腹を抱えて笑っている。。
 その声に反応してか吉澤が起き上がった。

「…ウーーーー…」
24 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)20時53分22秒
「ひっひとみ…」

 吉澤は四つん這いになると犬のような
 うめき声を上げた。

「?」

「なんだ?」

「さっきのでイカレたんじゃないの?」

「あはは!そーじゃな……うわぁっ!」

 吉澤は村田に飛びつくとそのまま押し倒した。
 
「なっ!どけ…きゃぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
25 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)20時54分06秒
「うわぁぁぁ!」

「何コイツ…」

「鼻に…噛み付いてる?!」

 吉澤の口と村田の鼻が血で赤く染まる。
 噛み付いた鼻からキリキリと音が鳴っているのが
 離れていても分かる。それほどすごい力で噛み付いて
 いるのだろう。3人の顔が恐怖に歪んだ。

「いやぁぁぁぁぁっ!やっやめっ…」

 村田は必死の思いで吉澤を突き飛ばした。
 
「鼻がっ鼻がぁぁぁぁぁっ!!」

 痛みに耐え切れず、ゴロゴロと転がりまわる村田。

「ウーーーーー…」
26 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)22時31分50秒
 吉澤はのっそりと起き上がると目をギラッと光らせる。
 口元からは村田のものと思われる血が流れていた。

「だっ大丈夫ですかっ?村田さんっ…」

「な…何よコイツ…」

「まるで…」

 3人は怯えつつも村田を抱え起こす。

「フーーーッフーーーッ…
 がうっがうっがうっ!!」

 吉澤は4人に向かって大声で吠えた。

「ひぃっ!」

「ばっ化け物っ!」

「早く逃げよう!」
27 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)22時32分49秒
「ウーーーーーー……」

 急いで公園から立ち去る4人が見えなくなると、
 吉澤はいつのまにかいなくなった市井を探し始めた。

「さやかさん!
 どこに行ったんですか!さやかさーーん!」

 市井が見つからない代わりに、なぜか野次馬ばかりが
 公園に増えている。
 そこで吉澤は初めて自分が四つん這いのまま
 歩いてることに気付いた。

(やばっ2本足で歩かないと)

 急いで立ち上がると再び市井を探す。

「さやかさーーーん!」

「……ーよう…」

 ちょうど木の下で止まると、上の方から
 声が聞こえてきた。
28 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)22時33分37秒
「?」

 吉澤は見上げてみると、市井が木にしがみついて
 ブルブル震えていた。

「何やってんですか!」

「こえーーー…
 ケンカこえーーよーう…」

「もう終わりましたよ!
 早く降りてきてください!」

「ううう…」

 市井の顔は真っ青になっている。

「どーしたんですか!」

「登ったはいいけど降りられないよぅ…」

「アホかあんたは!!!」
29 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月08日(日)23時02分13秒
なんかすっごいおもしろそー
30 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)23時37分18秒
 ニャーニャー鳴いている市井を置いて行くわけにも
 行かず、木に登り市井を降ろすことにした吉澤。

「まったく。降りられなくなるんだったら
 最初っから登んないでくださいよ」

「いやースマンスマン」
31 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)23時38分30秒







「はぁはぁ…」

「だっ大丈夫ですか?村田さん」

「病院に行きましょうよ…」

 村田は鼻を押さえ、重く感じられる足を引きずりながら
 自分の家へと歩いている。
 止まるということを知らない血を見ると思わず村田から
 顔をそらしてしまう。

「あ、あいつ…鼻に噛み付くなんて……覚えてろ…」

「「「……………」」」





32 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)23時41分00秒
「クンクン…」

「なぁ〜ひとみ〜あたし疲れたよ〜」

「何言ってんですか!早く矢口さんを探さないと―――」

「ちょっと!吉澤さん!市井さん!」

「「?」」

 吉澤と市井の目の前にはカワイイ女の子が立っていた。
 腕を組んでいる魚顔の子は眉間にしわを寄せている。
 その後ろにはあごのしゃくれている子が隠れるようにして
 立っていた。

「なんだ?お前」

「確か矢口さんと一緒にいた…」

「そう。後藤っていうの。こっちは石川。
 それより、これ以上やぐっつぁんにつきまとわないでくれる?」

「え〜?なんでだよぉ」

 市井は頬を膨らませる。
33 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)23時42分02秒
「ま…真里ちゃんはぁ…なんか最近…すごく
 落ち込んでるんですぅ…」

「「………」」

 石川は後藤の背中越しにこっちをチラッと見てきたが
 2人と目が合うと、また後藤の背中に隠れた。

「なんで落ち込んでんの?」

「………」

 市井はキッと顔を強張らせた。
 さっきまでのヘラヘラとした態度がウソのようだ。
 隣の吉澤は興味がなさそうな表情をしている。
34 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)23時44分27秒
「あんた達には関係ないでしょ?
 …とにかく…すっごく落ち込んでるの!
 その上、アンタ達みたいな変な奴がつきまとってたら
 やぐっつぁん、余計に落ち込んじゃうよ!」

「そ…そーですぅ…」

「「………」」

「これ以上やぐっつぁんにちょっかいださないで!
 ごとーが許さないからね!それにもうやぐっつぁん
 のことは探さなくていいよ!ごとー達が探すから!」

「え…えっと…チャ…チャーミーも許さないですぅ…」
35 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月08日(日)23時45分13秒
 後藤は「んあ〜やぐっつぁんドコ〜〜〜?」と叫びながら
 酢昆布を片手に走り去っていく。
 そして石川はその後を追いかけていった。
 2人は石川が残した「フェ〜ドアウト〜〜」という言葉が
 気になって危うく後を追っかけていきそうになった。

「ひとみぃ…矢口…探しに行くか」

「…はい」

 
  ―――――――――――――――――――
     ―――――――――――――
       ―――――――――
36 名前:パーカー 投稿日:2002年09月08日(日)23時55分20秒
かなりツボにハマった〜!!
めっちゃおもろいです。
37 名前:ド素人 投稿日:2002年09月09日(月)00時24分26秒
>>29
そーですかぁー?
あんがとごぜぇますだ!
>>36
おもしろいですか?
そう言ってもらうと嬉しい限りです!
38 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月09日(月)00時25分24秒
「……………」

 矢口は、とある橋の上にいた。両手に一枚ずつ
 写真を持っていて、無言でそれを見つめている。

「んぐっ……なんで…なんでだよぅ…」

 矢口は涙を流していた。
 しかしそれを必死で拭う。
39 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月09日(月)00時26分04秒
「戻ってきてよぉ…ふぇぇ…
 矢口…さみしぃよぉ…」

 矢口はもう溢れ出してくるものを止めようとは
 しなかった。

「それ、なんの写真?」

 矢口の後ろから吉澤と市井が覗き込んでいた。

「吉澤さん…市井さん…」

「さん付けなんて堅苦しいなぁ。名前で呼んでよ〜」

「犬と猫…ペットの写真ですか?」

「……うん」
40 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月09日(月)00時27分16秒
 矢口は写真に目を落とした。

「近頃元気が無いのは、そのペットが原因なんですか?」

「…なんで…?」

「矢口の友達に聞いたんだよ。最近矢口が落ち込んでるってね」
 
「………矢口…ペット飼ってたの…。
 シェパード犬のヒトミとペルシャネコのサヤカ……
 それでいつものように散歩に出かけてたの………
 お日様がポカポカしてて気持ちよかったなぁ……
 …でも…道の途中でトラックが突っ込んできて………
 ふたりはそのとき死んじゃったの……矢口をかばって……」
41 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月09日(月)00時32分40秒
「……矢口の矢口のせいなの…
 だからふたりが……矢口が悪いのぉ…」

 矢口の顔は涙でぐちゃぐちゃだった。
 そんな矢口に市井と吉澤は頬にキスをした。

「ふあぁっ?!」

 市井と吉澤は微笑んでいる。

「…ヒトミとサヤカは矢口のこと、大好きだったんだと
 思うよ?じゃないと矢口をかばったりしなかったって!」

 市井はニッと笑った。
 
42 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月09日(月)01時05分32秒
「……………そう言えば…2人の名前も
 ヒトミとサヤカだね…変な偶然……」
 
 矢口は初めて2人の前で笑顔を見せた。

「そうだ!あたし達のこともサヤカとヒトミ
 って呼べばいいよ!2匹の生まれ変わりだと思ってさ!」

「生まれ…変わり…?」

「うん!なんだかあたし、その2匹が人事だと思えないな!」

「同じ名前ですしね」

「サヤカとヒトミの生まれ変わり……」



「「そうだよ」」


43 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月09日(月)01時06分14秒
 3人の周りに風が舞い上がった。
 矢口は一瞬、ヒトミとサヤカの姿が2人と重なって見えた。
 思わず涙が溢れ出てくる。

「え…や、矢口?!」

「迷惑…ですよね…」

「あ…ち、違うの…悲しくて泣いてるんじゃないよ」

 笑いながら目をゴシゴシと擦る矢口。

「えへへ…ありがと2人共…本当は優しいんだね」
44 名前:第一話サヤカ&ヒトミ登場 投稿日:2002年09月09日(月)01時08分20秒
 2人の表情はパッと明るくなった。
 がそのとき、市井が矢口に飛びつき、抱きしめていた。

「やぐち〜〜〜!大好き〜〜〜〜!」

「ひぇぇぇぇっ?!」

 吉澤の中でプツン、と何かが切れた。

 ガブッ

「フギャァーーーーーー!!!」

 吉澤が市井の腕に噛み付いた。

「がるるるるるるるっ!!」

「ニャーーーー!!!フニャーーー!!!」

 吉澤は必死で4本足で走って市井を追いかけ、市井も必死で
 4本足で走って逃げている。明らかにこの光景は不自然だ。

「何なのー?!何で4本足なのー?!
 っていうか矢口の高校生活はどーなっていくのーーー?!」
45 名前:ド素人 投稿日:2002年09月09日(月)01時22分33秒
え〜無事(?)に第一話終了しました。
…ひまなんで楽屋に突入してみましょうか。

ガチャッ

作「失礼しま〜す」
吉「おい」
作「は、はいぃ」
吉「なんで私はあんなに無口なんだ?」
矢「っていうかほとんど話してないよね」
作「そっそれは無口っていうキャラだから…」
吉「え〜ん矢口さ〜〜ん」
矢「お〜よしよし。ちゅーしてやるから泣くな!」
吉「ほんとですか〜?(よっしゃ!)」
作「あ…あの…」
吉「黙れ」
作「ひ、ひどいわぁ〜〜〜!」(楽屋から飛び出す)

46 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月09日(月)20時46分25秒
むっちゃ面白い。
続きがすっごい楽しみですね。
47 名前:ド素人 投稿日:2002年09月10日(火)00時31分47秒
第二羽…第二話の始まりです。
48 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月10日(火)00時34分19秒
 AM8:00―――
 何回も言うようだがこの時間帯になると、この並木道は
 朝高の生徒によって埋められる。―――そしてもうひとつ。
 
「吉澤さんだ!」

「市井さんもいる〜!」

「かっこい〜〜!」

 女の子達の黄色い声で埋められるようにもなっていた。

「あのぉメールアドレス教えてください!」

「ファンクラブ作ってもいいですか?」
49 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月10日(火)00時35分18秒
 吉澤は声をかけてくる女の子達を無視して
 学校へと足を進める。
 しかしそれとは逆に市井は、手を振って笑いかけている。

「なぁなぁひとみ、なんか知んないけど
 人気者だな。あたし達」

「興味ないです」

 市井は門の前で立ち止まった。

「そーいやぁまだきてないのかなぁ?あたしの矢口」

「いつからさやかさんのモノになったんですか!」

「あっ!」
50 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月10日(火)00時36分56秒
 キョロキョロしてると、金髪で背が小さい人を発見した市井。

「やーぐ…」

「「「おはようございますっ!ひとみさん!」」」

 突然2人の前に見覚えのある女の子達が…

「誰?」

 ……見覚えの無い女の子達が立っている。
51 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月10日(火)00時38分17秒
「やだなぁ忘れちゃったんですかっ?
 ひとみさんの親友の斉藤ですよ!さ・い・と・う!」

「大谷でーーっす!」

「柴田でございますぅ!」

「…何の用ですか?」

 吉澤は眉間にしわを寄せている。
 微妙に切れ気味だ…。

「実は、あたし達ひとみさんの強さに
 惚れちゃったんですよっ!(本当はおっかないから
 敵に回したくないだけなんだよね)」

「今日からはひとみさんの味方でーーすっ!
 (この人はきっと悪魔の化身だわ)」

「だからぁ昨日のことは水に流しちゃってくれますぅ?
 (同じクラスだしこれからの高校生活、味方に
 ついておく方が安全ね)」
52 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月10日(火)00時38分51秒
 本人達は気付いてなかったと思うが、顔が引きつっている。

「ふーーん…。じゃあ、これからよろしくね」

 吉澤はニッと笑った。

「「「(ひぃぃぃぃっ!笑ったぁぁぁ…悪魔の微笑みだぁぁぁ)」」」

 そんな吉澤と市井に矢口が走って近づいてきた。

「おはよっ!ひとみちゃん紗耶香ちゃん!
 朝から元気いっぱいだね!」

 矢口は2人のそばに寄ると、ニコッと微笑んだ。
53 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月10日(火)00時40分43秒
「フッそれはこの学園に、君という一輪のバラが
 咲いてるからさ!レッド・ローズ・矢口!!」

 市井はなぜか某カレーのCMに出てくるような
 王子様の格好をしていた。もちろんバラを片手に。
 (とろけるような×3…カレーが食べた〜い)

「そ…そうなの?」

 矢口の笑顔は決して自然なものではなかった。

 キーンコーンカーンコーン……

「あっ予鈴だ。早く教室に入んないと。じゃあね!」

「あっ」
54 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月10日(火)00時41分45秒
 矢口は手を振って校舎の中に入っていった。
 市井の周りにはマジックのおもちゃ(その他もろもろ)
 が散乱している。もうちょっと先までネタを作っていたらしい。

「……くそぅ!お前らのせいで、あんまり話せなかったじゃ
 ないか!!」

 市井は斉藤・大谷・柴田を殴りつけた。
 何気に吉澤も参加している。

「ひっひどっ!」

「やつあたりだーーー!」

「痛いーーー!」

 市井は3人にを散々殴った後、
 もっとタイミングを考えろ」とお説教していた。
 ―――影で村田に睨まれていたことは…知るよしもない。

55 名前:ド素人 投稿日:2002年09月10日(火)00時43分09秒
ちょっと休憩。
56 名前:ド素人 投稿日:2002年09月10日(火)01時07分14秒
やっぱ眠いから今日はここまで。
私は夢に世界へと旅立って行きますわ。
さよぉ〜ならぁ〜
57 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月10日(火)21時28分46秒
メロン最高!!
市井と吉澤の矢口争奪戦。すごいツボ!
58 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月13日(金)21時34分50秒
めっちゃ続き期待!!
59 名前:ド素人 投稿日:2002年09月13日(金)23時48分16秒
えーと、来週にテストがあって忙しいんで
しばらくお待ちください…スミマセン(汗)
60 名前:読んでる人@ヤグヲタ 投稿日:2002年09月15日(日)22時31分27秒
初めて読みましたが面白いです!!
元ネタも知らないので、今後どーなるか凄く楽しみ!!
61 名前:ド素人 投稿日:2002年09月16日(月)19時45分40秒
>>46 57 58 名無し読者さま
 ありがとうごぜぇますだ。
 こんな駄文をおもしろいだなんて言ってもらえて…(涙&嬉)
>>60 読んでる人@ヤグヲタさま
 楽しみですか。それは嬉しいですね。
 でもあんまり期待に答えられないかも…(笑)
62 名前:ド素人 投稿日:2002年09月16日(月)19時48分42秒
テストなんてクソ食らえ!なんて思っちゃう今日この頃。
勉強尽くしで狂いそうなんで、ほ〜んのちょこっぉとなんだけど更新をしてみる〜ぞ〜。
63 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月16日(月)19時51分45秒
「……んで、これをYに代入するべさ」

 今は数学の授業中。結局、市井と吉澤は矢口の隣に座る
 言って言うことを聞かないので、3人とも一番後ろの席に移る
 ことになった。(吉澤が大きくて前が見えないと言われたから)

「(なぁ……ひとみぃ。授業中ってこんなに静かにしなきゃ
  いけないのかぁ?)」

「(そうです)」

 市井の顔はあきらかに不満がにじみ出ている。

「(矢口〜)」

 矢口の肩をちょんちょんとつつき、遊んで〜とねだっている。
 その手にはねこじゃらしが…。
64 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月16日(月)19時52分50秒
「(こらっ授業中でしょ?)」

 笑いながら口元に人差し指を当てて、「シ〜」と言っている。
 しかし市井はまだ駄々をこねる。

「(遊んで〜〜つまんな〜〜い)」

「うわぁぁぁっ!」

 市井は矢口の机に寝そべってきた。

「そこ!なにやってるべ!静かにするべさ!」

「すっすみません!」

 矢口は席を立ち先生に謝ると市井の方に向き直った。
 市井はまだ机に寝そべっている。

「ふざけすぎる人は嫌いだよ!」

「あ…ごめん矢口…」

 渋々市井は自分の席の戻った。


  ―――――――――――――――――――
     ―――――――――――――
       ―――――――――

65 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月16日(月)19時54分03秒
 キーンコーンカーンコーン…

 お昼休み。市井と吉澤は真ん中に噴水がある校庭の
 ベンチにすわって、昼ごはんにしていた。
 市井はコーンフレークぐらいの大きさの箱を抱えて、
 何かをボリボリと食べ、吉澤のはビーフジャーキーのような物
 をもくもくと食べていた。
 そして市井はため息をひとつ。

「……この世界のルールって難しいよなぁ…すぐ隣にいるのにさぁ、
 どーしてしゃべったりしちゃダメなんだろ……?」

「さやかさん、あんまりそうゆう発言をしないでください。
 私達はこうゆう姿として矢口さんに会いに来たんですよ?
 ………もし…あの事がバレたら…私達は……」

 吉澤は遠くを見つめている。思いつめた表情で。
66 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月16日(月)19時54分42秒
「………わかってるよ。気を付けるって。んなことよりさぁ、
 お前も気を付けろよ?熱くなると我を忘れるタイプだからな!
 …とりあえず人に噛み付くのは止めといた方がいいぞ!」

「…気をつけます」

 吉澤は顔を真っ赤にして申し訳なさそうに言った。

 ―― 一方矢口達はお昼も済ませ、次の授業の用意をしていた。

「ねぇねぇやぐっつぁん。吉澤さんと市井さんってさぁ
 変わってるよね。転校してきた時からだけどさぁ」

 後藤はグロスを塗りながら、ロッカーの鏡とにらめっこを
 していた。石川は生徒会の仕事があって今はいない。
67 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月16日(月)19時55分16秒
「…悪い人達じゃないと思うんだけどね…
 でも、ときどきワケ分かんなくなっちゃうんだ…」

 矢口と後藤は、石川の授業道具を持つと、
 教室へと足を進めた。

「あっ」

「んあ?どったの?やぐっつぁん」

「あはは忘れ物しちゃた〜取りに戻るから先行ってて」

「了解!」

 矢口は急いでロッカーへと向かった。

 トテテテテ……

「わっすれっもの!わっすれっも――」

 ドンッ
68 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月16日(月)19時56分25秒
「の…うわぁぁっ!」

 矢口が曲がり角を曲がったとき、誰かとぶつかってしまった。
 しりもちをついたため、おしりが痛い。

「いつつ…あ、矢口さん」

「え…?あぁ、ひとみちゃんかぁ」

 吉澤は起き上がると、矢口に手を差し伸べた。

「ありがと…ごめんね。急いでたから…」

「いえ…それより、さっきはさやかさんが
 迷惑をかけてすみませんでした…」

「あはは。ひとみちゃんが謝ることないよ!
 それにもう気にしてないしさ!」

 矢口はニコッと微笑んだ。つられて吉澤も微笑んでしまう。
69 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月16日(月)19時57分11秒
「私からも注意しておいたんで…」

「別に……―――――!」

 矢口の視界にフッと見覚えのある物が入ってきた。
 それは吉澤が首にまきつけている……そう、首輪だ。
 最初はオシャレのつもりでつけてるんだろうと思っていた
 矢口だが、今は違った。
 その理由はいつもと見ている距離が違ったからだ。
 
「(あれは……!)」

 思わず口を押さえた。
 それもそのはず。吉澤がつけている首輪には名札がついていて
 その部分に名前が書かれていた。そしてそこには―――

           『ヒトミ』
70 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月16日(月)20時05分24秒
今日はここまでっす。
暇があれば(87%無い)更新するつもりです。ハイ。
71 名前:ド素人 投稿日:2002年09月16日(月)20時06分50秒
あぁ〜…名前の所が……。気にしないでね!(吐血)
72 名前:chimaira 投稿日:2002年09月16日(月)23時11分44秒
元ネタあるのをあわせて自分でつくっていくの大変だと思いますけど
がんばってくださいね。(私も体験しましたけど)

いまのところうまくあわせていけてるとおもいますので、これからの
展開楽しみにしています。
73 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月17日(火)08時42分09秒
誤爆したなら、ちゃんと削除依頼した方がいいですよ。他のスレ汚して
知らんぷりというのは非常識では?
74 名前:ド素人 投稿日:2002年09月17日(火)13時16分46秒
>>72
 ありがとうございます。
 元ネタの話が大体終わったら、オリジナルの話も
 つけたしてみようと思います。

>>73
誤爆ですか????
75 名前:名無し読者。 投稿日:2002年09月17日(火)23時12分58秒
ホントにド素人だね…
誤爆→http://m-seek.net/cgi-bin/read.cgi/green/1029546904/231
人様のスレに間違って投稿してますよ。
削除依頼を出しましょう。
76 名前:ド素人 投稿日:2002年09月18日(水)00時11分40秒
>>75 名無し読者さま
 あーーー!……教えていただいてありがとうございます(汗)
 削除依頼を出して、作者さんにも謝っときました。
 以後気をつけます……が、また誤爆したまま気付いてない場合(100%)
 があるんで、遠慮なくご指摘をしてください…(泣)
 
77 名前:ド素人 投稿日:2002年09月22日(日)01時12分37秒
テストあきらめ気味です。
ちょこっと更新。
78 名前:ド素人 投稿日:2002年09月22日(日)01時14分25秒
 体中に冷や汗が流れ、ゾクッと鳥肌がたった。
              
「(…あれは矢口の字……犬のヒトミの首輪だ……!
  でも…どうしてひとみちゃんが…?
  ヒトミが死んだ時…一緒にお墓に埋めたはずなのに……)」

 矢口はゴシゴシと乱暴に目を擦った。

「?」

 吉澤は不思議そうな顔をする。

「(…矢口ってばヒトミとサヤカが恋しくてそんな錯覚するんだ…。
 変なのは2人じゃなくって矢口の方なのかも……)」

「矢口さん?」

「や、矢口ごっつぁん待たせてるから!じゃぁね!」

「矢口さん!」
79 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月22日(日)01時16分17秒
 矢口は、ぱたぱたと走り去ってしまった。
 1人残された吉澤は、そんな矢口の姿を困惑した表情で
 見つめていたが、姿が見えなくなると矢口の後を追った。

「やっぱりカッコイイよねぇ〜吉澤さんって」

「カッコイイ!カオ、あーゆーの好みだなぁ」

 さっきからこの2人は2階のベランダで吉澤をずっと見ていた。
 そしてその後ろには、その会話を聞いていた人物がいた。
 鼻にガーゼをつけている――――そう、村田めぐみだ。

「(くっ…あたしがホレてる圭織までアイツに……
  吉澤ひとみめ……許さない!!)」

 村田イラつきを押さえながらもその場から立ち去った。

「(でも…アイツに正面から立ち向かうのは危険だ……
  くそっ!どうすれば………!)」

 階段を下り終えた村田の前に、疲れたような表情をした矢口
 が通りかかった。その瞬間、村田は勝ち誇ったように笑った。




80 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月22日(日)01時17分26秒
「さやかさん」

「ん?なんだ?」

 吉澤に呼び止められ、市井は振り向く。

「矢口さんを見ませんでしたか?
 こっちの方に歩いて来たかと思ったんですが…」

 吉澤は辺りを見回す。それを聞いて市井はポリポリ頭をかいた。

「あたしも探してたとこ。さっきのこと謝ろうと思ってさぁ」

「―――あれ?!いない…」

 後藤と石川が息を切らせて2人の前に立ち止まった。

「なんだぁ?」

「どうしたんですか?」
81 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月22日(日)01時18分21秒
「やぐっつぁんが帰ってこないの!」

「な…なんかぁ…忘れ物を取りに行ったっきり、
 行方不明なんですぅ……」

「「何だって?!」」

 不安げな顔をしている2人とは対象に、市井と吉澤の顔は
 今まで以上に強張った。


  ―――――――――――――――――――
     ―――――――――――――
       ―――――――――


「オラッ!さっさと歩きな!」

「きゃっ!」
82 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月22日(日)01時26分20秒
 矢口は電車のホームに来ていた。……村田達に連れられて。

「あくまでも、あたしらの連れみたいな顔して歩くんだ」

 矢口は俯いたままで返事はしなかった。いや、できなかった。
 腰のあたりにナイフを突きつけられていたため、その恐怖と
 戦っていたのだ。
 車内に入ると、矢口を中心に囲むようにして座席に座った。

「こんなガキ、女の内にも入らないじゃん。ねぇ?松浦」

 村田がニヤつきながら連れの1人の松浦に言った。

「そいつらロリコンなんじゃないんですかぁ?」

 松浦はおどけた感じで言い、クスクスと笑った。

「でも結構タイプよ?あたしは」

 鼻ピアスをした人物は矢口に顔を近づけた。
 矢口は急いで顔を逸らした。
83 名前:ド素人 投稿日:2002年09月22日(日)01時32分11秒
今日はここまで。
最近朝寒ぃーなーとか思う今日この頃。

( ´ Д `)<んあー。っていうかコイツ
        寒くて眠いからって学校サボってるよー。
       
84 名前:読んでる人@ヤグヲタ 投稿日:2002年09月22日(日)11時13分02秒
新キャラ登場ですね。
鼻ピというと・・・やっぱりあの人?
しかし、矢口はどーなってしまうんだろう・・・。
85 名前: 第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月29日(日)00時59分50秒
「ふふっ石黒さんってロリコンなんですか?」

「うるさいよ藤本!」

 石黒は藤本の頭を軽く叩いた。

「あれ?」

 声を上げたのは斉藤だった。
 村田達は気付いていなかったが、実は斉藤達も
 同じ電車に乗っていた。しかも隣の両にいる。
 もちろん学校はさぼっている。

「やばっ!村田さん達だ!あたし達ひとみさんに
 寝返ったって思われてるから、見つかったら殺されるよ!」

 斉藤は大谷とアンパンをくわえている柴田の襟を
 思いっきりひっぱり、隅の方へと隠れた。
86 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月29日(日)01時00分37秒
「うわぁ……松浦に藤本に…石黒さんじゃん?!よっぽどの事
 が無いと、あのメンバーは簡単にそろわないよ?!
 ………ねぇねぇ、瞳ぃ」

「何よ?雅恵…っていうか、あんまりそっち見るなっ!
 見つかるでしょ!」

 大谷はさっきからチラチラと村田達の様子を伺っていた。

「あの金髪の子ってさぁ、矢口さんじゃない?」

「えぇ?!」

「モグモグ…あ!ホントだ!」

 柴田もアンパンのカスを口元につけたまま隣の両を見る。
87 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月29日(日)01時01分19秒
「…確かに矢口さんだわ……でもどうしてあんな奴らと…?」

「―――あ!
 …やっやや、矢口さんっ…ナイフ突きつけられてるっ…!」

「えぇぇ?!」

 斉藤は目を丸くした。確認のため向こうの両を見てみると、
 確かに村田はナイフを持っている。

『蒲公英ふ頭、蒲公英ふ頭です。お降りの際は―――』

 村田達はここで降りた。斉藤達も後をつけるため降りる。

「こんな何もない所で降りたよ?……モグモグ」

「なんちゅうか…ヤバイ雰囲気ですよ?瞳さん?」
88 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月29日(日)01時02分53秒
 3人は顔を見合わせた。

「「「どうする?どうする?
  どうする?どうする?どうする?どうする?
  この先どうする!」」」

「早くひとみさん達に知らせよう!!」

 3人はめずらしく自分達から学校へ向かった。必死の思いで。


「トイレにもいないみたい…他の子にも聞いてみたけど、
 見なかったって……」

 後藤は今にも泣きそうだ。石川はそれをあやしている。

「うわぁーん矢口ぃー!ドコに行ったんだよぉー!」

 市井はもうボロボロ泣きながら矢口のいそうな場所を
 探している。ゴミ箱やロッカー、教科書の中…。
89 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月29日(日)01時03分28秒
「…やぐっつぁんがそんなとこにいるわけないじゃん」

 後藤の冷たいツッコミを受ける市井。
 吉澤は1人真剣な顔をしている。

「……イヤな…予感がする」

「え…イヤな予感って…なんですかぁ…?」

 吉澤の言葉に石川の顔はサッと青ざめた。

「ひとみさん!さやかさん!」

「斉藤?」

「ハァハァ……げほっ…あの…!実は村田さんが――――」
90 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月29日(日)01時04分06秒
「――矢口さんが村田達と?!」

「ナイフを突きつけて蒲公英ふ頭に…」

「あそこは倉庫が並ぶ無人地帯なんです!」

「あんな所に矢口さんを連れて行くなんて…
 矢口さん、何されるかわかったもんじゃないですよ?!」

 吉澤は市井を見た。

「さやかさん」

 市井は頷くと同時に吉澤と急いで走り始めた。

「あっ…ちょっ…ひとみさん!待ってください!やみくもに
 走ったって矢口さん達は蒲公英ふ頭のどこにいるのかは
 分かりませんよ!」

 斉藤の発言もむなしく、市井達の姿はもう見えなくなっていた。
91 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月29日(日)01時04分39秒
「…は、早…。やっぱりアイツらって変だよね…梨華ちゃん…」

「う…うん…」

 吉澤と市井は蒲公英ふ頭に続く道を走っている。

「蒲公英ふ頭!そこまで分かれば、
 あとは私の鼻で居場所が分かります!」

「ひとみ!コーフンしすぎるなよ!」

 吉澤はその言葉を無視し、一心不乱に走った。
 市井もだ。しかも2人とも4本足で。

92 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月29日(日)01時05分57秒
「らぁぶ あのぉよぉるぅで〜 すぅべて終わぁったぁのぉよ〜
 メールは返さぁなぁ〜〜〜〜〜〜〜い」 

 松浦は携帯を片手に歌って踊っている。
 村田達は『ふるさと倉庫運輸』という古びた建物の中にいた。
 さっきより人数が増えている。途中で仲間と合流したようだ。
 
 矢口はそこに手と足を縛られ、口を布で巻かれた状態で
 横たわっていた。

「松浦!何が返さないよ!ちゃんと脅迫メール送っときな!」

 村田は松浦を怒りとばした。しかし、顔は笑っている。
 はっきり言って気持ちが悪い。

「分かってますよぉ〜。今やってますぅ〜」

 松浦はそんなのにはビクともせず、笑って返事をした。
93 名前:第二話おしりのソレはなんなのさ?! 投稿日:2002年09月29日(日)01時07分02秒
「ふふふっ。ノラ犬共め……この女の前で手を出せない所を
 ボコボコにしてあげるわ……」

 村田は矢口に近寄ると、顎に手をかけ自分の方へと顔を向かせた。

「もし来なかったらどうするんです?」

 藤本は壁にもたれかかり、腕を組んで村田に聞く。

「もし来なかった場合は……この女を……ふふふ」

 村田の目がギラリと光ったその時―――――。
94 名前:ド素人 投稿日:2002年09月29日(日)01時13分23秒
今日はここまでです。それでは。
95 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月29日(日)01時49分42秒
あややワラタ。おもしろい!!
96 名前:川o・-・)ダメです… 投稿日:川o・-・)ダメです…
川o・-・)ダメです…
97 名前:ひとみんこ 投稿日:2002年10月06日(日)16時11分39秒
おもろい!
こういうのは、力を抜いて読めるので、いいです。

がんがってください。
98 名前:名無しさん 投稿日:2002年10月12日(土)09時59分10秒
保全
99 名前:ド素人 投稿日:2002年10月14日(月)00時24分47秒
え〜、テストやら文化祭の準備やらで忙しいので
更新は今のところできないっぽいです。…すみません。

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