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心臓の音

1 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)10時13分53秒
こんにちわ。初めて書くので分かりにくいところとかあると
思いますが、頑張って書きますのでよろしくお願いします。
吉澤・後藤・石川・メインで書いて書いていきます。
切ない物語に仕上がっている予想です。とても。
2 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)10時39分36秒
今、下駄箱の前に立っている人物

この人はこのSTORYの主人公 吉澤ひとみ
誰にでも優しく人気があり、スポーツ、勉強等に大変優れていて
品行方正、スキャンダルなしマイナス点なしといった大変な人物

ココ、下駄箱というのは学校の中にあって その学校とは
吉澤が通う愁華高等学校である
高等部は1〜6まであり、吉澤の学年は高等部2年に値する

なぜ彼女は下駄箱にいるのか? 誰かを待っている様子である

少し様子を見てみよう 
3 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)10時45分18秒
女子生徒「あ、ひとみちゃん帰るの?」
吉澤「あ、うん。」
女子生徒「じゃあ一緒に帰らない?」
吉澤「ごめん、約束してるから。」
女子生徒「そっか、じゃあまた明日ね!ばいばい!」
吉澤「ばいばい。」
そうやって手を振る




しばらくすると、金髪の髪に厚い化粧をしてやってくる女性達が来た

女生徒先輩「あ、吉澤さんじゃん。今帰るの?」
吉澤「あ、はぁ。」
女生徒先輩「じゃああたし達と一緒に帰ろうよ!アイスおごるよ?」
吉澤「ごめんなさい、人を待っているんで。また今度にします。」
女生徒先輩「残念〜、また今度誘うわ!じゃね〜。」
吉澤「はい、さよなら。」
ペコリとお辞儀

まだ吉澤は待っている  だけど 彼女は来ない
4 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)10時55分34秒
「(遅いなぁ。)」
ふぅっとため息をもらしながら壁に寄りかかる吉澤




ふと横を見ると彼女が現れた

「ごめん、待った?」
「ちょっと。・・・じゃ帰ろっ」

その彼女というのは後藤真希、同じ高等部2年
彼女と吉澤は同じ寄宿部屋である
愁華高等学校は寄宿生活なので家には正月にならないと滅多に帰れることはない 
普通は一部屋6人制だけど吉澤は高等部1年の管理を頼まれているため、
後藤と二人部屋なのである 場所は一年の部屋のすぐ上だ

「下駄箱から部屋に帰るのって思えば結構遠いよね。2年生とも離れちゃうし。面倒くさい。」
と後藤が言った 
「そうだね。けど1年の管理はあたし達がしなくちゃならないし。しょうがないよ。」
と真面目に吉澤は答える
「よっすぃーってなんでも真面目だよね。まぁそこがもてる秘訣だろうけど。」
「なに言ってんのさ。」
フっと彼女の口から笑いがもれた

そんな話しをしながら寄宿部屋へと足を運んでいった




5 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)11時09分38秒
部屋に入る途中に管理作業員のいる入り口がある
そこには家族からの手紙や荷物などが届けられる場所であるのだ

そして彼女は今日も呼ばれた
管理作業員「あ、吉澤さん。」
吉澤「はい?」
思いっきり通り過ぎようとしていた吉澤は以外な顔をしてこっちを向いた
管理作業員「手紙が着てるよ。ホラこれ。」
吉澤「あ、・・・はい。」
そう言って手紙を受け取った。
後藤「誰から?」
吉澤は手紙の裏を見た瞬間顔が青ざめた



なんにも喋ろうとしない吉澤に不信を抱き、手紙を奪って宛てぬしを見た

後藤「あっ・・・。」
後藤も分かったようだ
―――――― スタスタ ―――――
すると吉澤は手紙をいらないかのように階段へと向かっていった
後藤「ちょ、ちょっとよっすぃー!」
あわてて追いかける後藤 その手紙を持って・・・
6 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)11時18分07秒
―――― ガチャッ ―――――― バタンッ ――――――
後藤「また着てるね。また読まないの?」
吉澤「・・・・・。」
吉澤は不機嫌な顔をした
後藤「・・・はいはい、捨てますよ。」
と言ってゴミ箱に手紙を投げ捨てた
吉澤は上着を脱ぎ、自分のベットへ横たわった

吉澤「・・・・ふぅ。」



後藤は窓を開け窓越しにすわりタバコに火をつけた



寒い外
7 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月16日(月)11時32分47秒
切ないストーリーになるんですか?よしごまだったら嬉しいな。
よっすぃーへの宛名は誰なんだろう…気になる。
8 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)11時32分51秒
手紙の差出人は 高橋愛だった 彼女は高等部1年で 吉澤、後藤とは一つ下だ
高橋愛は学校中のアイドル的存在で、毎週土曜に高橋は上級生からお茶会に招待されて
いる お茶会というのはその週、特に自分や他人に対しよい規律をおこなったものを
招待しているのだ そういった者がその週見当たらない時は、必ず高橋愛を上級生は
呼んでいるそうだ 彼女はとてもおとなしく綺麗で優しく、いい子だ

そんな彼女から手紙をもらっている吉澤は
なぜ青ざめたり手紙を見なかったりするのだろう
彼女からもらった手紙ならみんな喜ぶはずなのに・・・

彼女は今日も手紙を読まない 見ようとしない 捨てる 捨てる 捨てる

彼女は明日も手紙を読まない 見ようとしない 捨てる 捨てる 捨て・・・

そんな日々を送っていた吉澤はいつも心の中は残酷で闇につつまれていた
しかしそんな彼女の心をさとっている者はいなかった つまり彼女は隠していた
闇につつまれている心を知られるのが怖かった 苦しかった 冷たかった



外は寒い   後藤はタバコを消すと窓から投げ、同時に窓を閉めた

外は くらい  ・・・・・・・・・・・
9 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)11時39分45秒
後藤は思っていた

いつも手紙を読まないわけをあたしは知っているんだ
高橋愛は・・・愛ちゃんは・・・よっしーを・・・

後藤はベッドのシーツを握り被り、目をつむった 思いっきり 思いっきり

・・・なぜかって? 涙が出てこないように 溢れないようにしてるのさ





寒い夜は彼女達には長い夜に思った とても長い夜だった





10 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)11時45分58秒
「おはよう!」
「おっは〜!」
「おっはよっす!」

ザワザワと生徒達が喋りあう そして他愛もない会話を繰り替えす

今は全校集会 運動場や外ではしない 愁華学校では室内で行われる
体育館のような場所だ 正式に言うと神聖聖堂所

吉澤は1年管理人として活躍しているが、全校集会になるともう一つ活躍する場面がある

吉澤はみんなの前に立ち、集会の仕切りをする

平然とした顔で  そう、バレないように バレないように・・・





  もう9時、朝食だ
11 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)11時54分24秒
後藤「あ〜ぁ、眠たい。よっすぃー昨日眠れた?」
顔がむくんでいる彼女は本当に眠たそうな声で吉澤に話し掛けた
吉澤「・・・あんまり。昨日の夜は寒かったから。」
後藤「そうだよねぇ。寒かった。」



スプーンが口に運ぶ フォークが 口へ運ぶ

他愛もない会話 くだらない会話 ・・・・いつもと同じ日々





お昼休みになるといつも吉澤は窓ごしに横たわり外を見ていた

グラウンドには彼女の姿があった 高橋愛 ・・・

高橋愛がドッチボールをしている様子
後藤「愛ちゃん?」
誰を見ているのかさとられた吉澤はなにも答えれなかった

しばらく見ていると彼女と目が合った 彼女は見ていた 後藤じゃなく吉澤を
彼女の方にボールが飛んできた
「愛ちゃん危ない!」
―――――― バンッ ―――――――
顔にボールがあたった みんなが駆け寄る 鼻血が出たようだ
みんなハンカチやティッシュを出す みんなは高橋と一緒に医務室へ向かった

吉澤「見た?鼻血を出したからってみんなしてゲーム中断だよ?」
呆れた顔をして吉澤が言う
後藤「アイドルだもんね。」




12 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)11時57分38秒
今日も寒い夜になった 二人は1年の部屋へ見回りに行った




後藤「あぁ〜眠たい。早く帰って寝ようよ。寒いし。」
吉澤「まだ後一つ残ってるよ。」
とその部屋へ向かう

――――― ガチャッ ――――――
後藤「全員いるぅ〜?」
1年「はい!!」
後藤「よろしい、ではおやすみ。」

―――――――― バタンッ ――――――――



今夜も吉澤は手紙を受け取ったが見なかった 見ようとしなかった そして捨てた



13 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)12時00分14秒
一旦きります

名無し読者様☆
レスありがとうございます!はい、最後の最後らへんで切なくなると思います!
それまでは吉澤の過去や高橋の想いなど・・・石川は後らへんで出てきます。
石川は出番が一番多いかも・・・?いや吉澤でしょうか(w
よしごまですか。どうでしょう(w
14 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)12時42分18秒
今はもう朝、服を整え、鏡の前で髪をセットし、ネクタイをしめ、今日も吉澤は
変わらない態度で一日を過ごそうと考えていた

後藤はまだ寝ている そっとしといてやろう




部屋を出て、居間室に向かった 今日の出席簿を取るためである
何人かの生徒が吉澤を見つけると すぐに吉澤の方へ駆け寄った
女子生徒「よっすぃー!」
吉澤「おはよう。」
女子生徒2「おはようじゃないよ!聞いた?一大事!愛ちゃんが死んじゃったって!」
吉澤「死んじゃった?」
女子生徒3「高橋愛!愁華高等部!一学年下のかわいい子!」
女子生徒「泣かないで?亜弥ちゃん。」
亜弥ちゃんとは松浦亜弥のことで高橋とは同じ学年、よく一緒に行動を共にしていた仲

女子生徒3「先生は雪で足をとられたんだろうって。」
女子生徒2「昨日!昨日だよ!日曜日の・・・朝だよ!」
吉澤「なんでまた・・・」
女子生徒「すっごいショックだよね。もう泣いちゃう。」
女子生徒2「橋から落ちたんだって。あの展望台の近くの!」


15 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)12時48分52秒
するとないていた松浦は吉澤の方へ向かって言った
松浦「あ、愛ちゃんはっ・・・吉澤さんが好きだったんだよ。」
吉澤「・・・!」
またくらい表情が吉澤の顔に浮かんできた

吉澤「信じれるわけないじゃん!それはみんな知ってると思うけど!」
きつく言い放った吉澤の声は居間室全体に響き渡った、みんなはいっせいに静まり返った

松浦「信じれるわけない・・・だって・・・。」
呆然と立ち尽くす松浦
吉澤「・・・集会はいつもの時間?」
と隣りの女子生徒に聞いた吉澤
女子生徒2「うん、そう。」
吉澤「追討だね。じゃあとで・・・。」
部屋に戻ろうとする吉澤に松浦は
松浦「愛は・・・!」
女子生徒「よしなよ、亜弥ちゃん。ひとみちゃんにすればいい迷惑だよ。」



女子生徒4「亜弥ちゃんなんか泣いてるわりには喜んでんじゃないの?実際ライバルが消えてさ!」


16 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)12時57分23秒
部屋に戻ると後藤は起きていた 窓をあけ窓越しに座ってタバコをくわえながら…

後藤「よっすぃー。」
吉澤「おはよ、ごっちん。」
後藤はいっきにタバコを吸った・・・
後藤「・・はぁ。・・・・ところで聞いた?・・・」
吉澤「愛ちゃんだろ?ヒドイさわぎだよ。」
どうやらもう、後藤の耳にも届いていたようだ

後藤「んー・・・机の上にいいものが着てるよ。さっき管理人さんから頼まれて
もってきたんだけどぉ。」
吉澤「?」
とっさに机の方へ目をやる吉澤 そこには一通の手紙が ――――――

後藤「可哀相な高橋愛ちゃん。死んじゃったんだ。」
そう言いながら灰皿をさがす後藤
吉澤「・・・手紙。」
後藤「昨日着た。よっすぃーは先に寝てたから知らないだろうけど。」
吉澤「・・・・窓閉めてよ、寒い。」
強張った表情が吉澤を襲う



―――――― バタンッ ―――――
後藤の閉めた窓の音がかすかに風とぶつかり抵抗を表す



後藤「読むの?いつもは捨ててたじゃん。」
吉澤「愛ちゃん、もういない。結局彼女の最後の思考で最後の言葉だ。だから
読んであげなくちゃ・・・。」
後藤「ふぅん・・・。」
17 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)13時08分25秒
吉澤ひとみ様へ ――――――――――――――――

私はあなたが好きです。吉澤さんはもう知っていることと思いますが。

そして吉澤さんに手紙を出すごとに決めていたことがあります。

それは今日やってきました。 つまり吉澤さんがこの手紙を読んでいる今日です。

その意味は時が経てばわかるでしょう。そして最後に

これがあたしの愛

これがあたしの心臓の音

あなたに分かっているはず・・・・

――――――――――――――――――― 高橋 愛 ―――――――――――――



読み終わった吉澤の顔には無色と言っていいほどの顔色の悪さだった
それは後藤にもすぐわかった


18 名前:あい 投稿日:2002年09月16日(月)13時12分26秒
あれ?これは?I don't〜に似てる。同じ作者さん?ですか?
19 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)13時16分33秒
吉澤「(
   
   ――――高橋愛!1学年下のかわいい子! 

   ――――あの子橋から落ちて・・・

   ――――死んじゃった

   ――――落ちて・・死んだ・・・

    落ちて死んだ・・・・・・?




吉澤「高橋愛はどんな風に死んだの?」
後藤「・・え?なんて声出すのさぁ?そんなにラブラブ光線の手紙なの?」
吉澤「どんなふうに死んだの!」―――― ドンッ ―――――
後藤を壁に突き倒して追い詰めた
後藤「・・・っつ・・。痛いよ。」
吉澤「・・・・ごめん。」すぐに距離を離す

吉澤「うそだ・・・・。」
後藤「よっすぃー?・・・。」
後藤はとっさに手紙を取り内容を見る



後藤「これは・・・よっすぃーあての遺書だよ。」

吉澤「・・・(遺書!)」


20 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)13時18分35秒
あい様☆
いや、違いますが(^_^;)?内容似てるんですか…。まぁだいぶ違ってくると思います。
I don't〜は知りません。今度見てみます。ハイ。
21 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)13時26分32秒
本当にクリソツ!というかこの話、元ネタがありまして・・・
かぶっちゃいましたね・・・。まぁあっちとこっちではメンバーが違うので
それで楽しめたらいいなと思います。はい。あ〜〜〜〜かぶっちゃったよぉ(T_T)
まぁこちらも頑張りますわぁ!
22 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)13時32分05秒
集会の時間 ―――――――

先生「悲しいお知らせをしなければなりません。」



この後高橋愛の事故のことを先生は話した

集会が終わると後藤は吉澤の肩をポンっとたたいた

後藤「よっすぃー。」

吉澤「(ビクッ!)・・・高橋愛は自殺したんだよ!」
後藤「よっすぃーに遺書を残して・・・ね。」



後藤「どうする?先生に司祭に友人に、愛ちゃんの家族に真実を告げるぅ?
   愛ちゃんは自ら橋で落ちたんだって。」

吉澤「やめて!そんな言い方・・・。」

後藤「自殺の原因はー、上級生へのつのる恋心にたえきれず・・・?ふふっ」
吉澤は後藤の頬をたたこうと腕を振ったが後藤は軽々とよけて、手をつかんだ
吉澤「うっ・・」
後藤「落ち着いてよ。」


23 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)13時36分56秒
後藤「よっすぃーは愛ちゃんのこと好きだった?」
吉澤「いいや。」
後藤「ほんの少しでも?」
吉澤「いいや!・・・・いいや・・・!」
おもむろに手を顔に置く吉澤 涙があふれてきそうなのか・・・

後藤「授業受けれる?」
吉澤「うん。」
後藤「受けられるの?」
吉澤「・・・・。」

後藤「来て、さぼっちゃお!」
と吉澤の手をつかんでいった後藤すぐさま吉澤は
吉澤「だめだよ!」
と言い手を振り解いた そして歩き出した

後藤「ちょ、ちょっと待ってよ!じゃあ、なにも言うことなんてないの?!」
吉澤「あたしのことだよ、ごっちんに関係ないじゃん!」



吉澤「まだなにが起こったのかわかんないんだよ!なんていえばいいの?ごっちんは
あたしに何を言ってくれるの!?高橋愛は自殺したんだよ・・・!」
と吐き捨てた言い方をして走り去った


24 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)13時51分23秒
教室に行くと生徒はまだ愛ちゃんの話題で盛り上がっていた

女生徒「ねぇ聞いた?!毎週会いちゃんが招待受けてたお茶会に今度は誰が招待
されたと思う?!」
女生徒2「亜弥ちゃんでしょ?」
女生徒「あったりー!やっぱ愛ちゃんが死んでから亜弥ちゃん得してるよね。」
女生徒3「ねぇ、あのゲームの事よっしーはまだ怒ってるのかなぁ?」
女生徒4「さぁ?けど愛ちゃんなんかに好きだって言われたらあたし
うそでもなんでもうれしいけどなぁ。もう死んじゃったんだから許してあげれば
いいのにね〜。」



25 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)13時54分45秒
後藤「あれは最初からゲームだったんだよ、亜弥ちゃんと二人して・・・どっちが
上級生のよっすぃーをくどけるかって始めたんだよね・・・。」
吉澤「あの二人、仲がたいそうよかったし、そろって上級生のお気に入りだった。
あの子、なにかと理由つけてつきまとってきたんだ。変な子だと思ってたら。」

――――よっすぃー!亜弥ちゃんと愛ちゃんがやってるかけのこと知ってる?
―――知ってると思うけどさ、学校中の生徒が注目してるんだよ!よっすぃーが
――――愛ちゃんにまいるか否か
26 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)13時58分06秒
後藤「その最後のシーンは知らないけど、聞いた話によるとよっしーはひどく愛ちゃんを
ふったんだって?」
吉澤「振ったもなにも・・・ケリをつけただけじゃん。バカバカしいよ。」



吉澤「第一、半年以上前の話しだよ?自殺の原因がまさかあれじゃないでしょ。」

後藤はタバコに火をつけた
後藤「あれは本当にゲームだっただろうさ。よっすぃーにとってもみんなにとっても
亜弥ちゃんにとってもね・・・。けどあの後愛ちゃんはよっすぃーに毎日のように
手紙を送ったでしょ?よっすぃーは読まずに捨てたけど、内容は察してたんじゃない?」


27 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)14時01分54秒
後藤「どうして死にたい程愛せる?絶対に簡単なことじゃないと思うよ。愛ちゃんは
本気でよっすぃーが好きだったんだと思うよ・・・。」



――――― 吉澤ひとみ様  これがあたしの愛 

      これがあたしの心臓の音 あなたにわかっているはず・・・――――

後藤「まぁ、だからどうしろってわけじゃないけど…愛ちゃんのために少しは
ないてやったら?忘れるんだよ、後はね。」



吉澤「・・・・・(わからない!)」

後藤「もう寝よう。」
そうして後藤は服を着替えた 吉澤は部屋を出た
28 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)14時04分42秒
吉澤は部屋から帰ってきた
――――――― バタンッ ――――――――
そしてすぐに眠りについた




吉澤「・・・・愛ちゃん・・・愛・・・愛ちゃ・・・!」
吉澤は夢を見た
橋から落ちる愛ちゃんを吉澤はうけとめようとした
受け止めようとした途端に、彼女は花へと変わった・・・

吉澤「・・・愛ちゃん!!」―――― ガバッ ――――――
吉澤は跳ね起きた


29 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)14時09分02秒
吉澤は小刻みに震え、手が冷たくなり今の状況がわからなかった

吉澤「・・・あ・・あぁ・・。」
がたがたと震えのおさまらない体は振動として音に変わった


後藤「よっすぃー?」
眠そうに起き上がる後藤目をこすって電気を付けた

吉澤「・・・なんでもないよ、夢を見ちゃって・・・。」
後藤「へぇ・・・。」
後藤は吉澤の顔色を見て
後藤「・・・おそろしい夢だったんじゃない?青い顔してるよ。」
と吉澤の顔に触れる
吉澤「・・・・。 ・・・なんの音?!」
後藤「?風の音じゃないの?」
吉澤「今・・何時?」
後藤「3時前だよ。人が一番死ぬ時間だね、どう?眠れそう?」
30 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)14時14分25秒
後藤「電気消すよ?」
吉澤「・・・・誰かいる!」
後藤「!よっすぃー?」
吉澤「・・・・・立ってる!」

後藤は疑問を抱きながら吉澤に近づき肩を持った
後藤「や、やめてよ。怖いじゃん。それに誰がいるのさ。」
吉澤「いるんだよ!ほら、そこに、ドアの外に音が・・・!」
後藤「落ち着いてよ!よっすぃー、こっち向いて!」
と肩を揺らす後藤
吉澤「彼女が立ってる・・愛ちゃんが!愛ちゃんが・・立ってる!ドアの外に!」
後藤は意を決してドアをバアンッとあけた

そこには誰もいなかった ――――――誰もいなかったのに・・・

後藤「誰もいないよ。」といいながらドアを閉めた
吉澤「・・・・・。」
後藤「ふぅ、これも夢?よっすぃー、もういい加減にしてよ。」
吉澤「なにが?」
後藤「愛ちゃんのことだよ。思いつめてるのは責任感からなの?愛されたことに対する…。」


31 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)14時18分30秒
なにも言わない吉澤に対して後藤は
後藤「何か言ってよ!」
吉澤「・・・・・。」
と同時に震えがまた走り、吉澤は自ら首をつかんだ
吉澤「あっ・・!」
みるみるうちに顔色が悪くなってゆく
後藤「よっすぃー?ねぇ、よっすぃー!?」
と吉澤にかけより肩をゆする
吉澤「あ・・・あぁ・・!」
吉澤は苦しそうにもがいている
吉澤「胸が重い・・!手をどけて・・くる・・・しっ・・!」
後藤「どうしたの?!よっすぃー!!」
そして後藤は吉澤の手をにぎる 予想以上に冷たかった
後藤「・・・冷たい。」
吉澤「愛ちゃん・・手をどけ・・や・・・め・・・!」
―――― ヒクッ! ―――――――
と同時に吉澤は息をつまらせた
32 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)14時23分15秒
後藤は感づいたように口から口へと息をふきこんだ

後藤「まさか・・・!」
――――スゥッ ――――――― フ〜 ―――― スゥッ ――――― フ〜

後藤「(こんな事ぐらいで・・・!冗談じゃないよ!よっすぃー!よっすぃー!
よっしー!!あたしが呼んでるのが聞こえないの!?)」



すると玄関から音がした
後藤「・・・!誰?」
―― ガタンッ キィ ―
後藤「誰?入っていいから。」

するとその姿は松浦亜弥だった
後藤「タオル。」
松浦「え?」
後藤「タオルちょうだい!はやくっ。」
松浦「え、あぁ・・これ?」
と言いそのままタオルを投げた
後藤「しぼって!」
と、即松浦に投げ返す後藤 そのタオルが松浦の顔にパサリと落ちる

――――― スゥッ ―――― フ〜 ――――― スゥッ ―――― フ〜

まだ吉澤の手は震えている
33 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)14時27分59秒
吉澤「ふぅ・・・・。」
吉澤の息が戻ったのを安心して後藤はタオルを受け取った

後藤は吉澤の顔の汗を拭いた

松浦「吉澤さんは、どうしたの?」
後藤「別に・・・ただの発作だよ。」
松浦「じゃ、病気じゃない。吉澤さんさ、医者を呼ばなくていいの?」
後藤「これはね、よっすぃーが自分で治すしかないんだ。」



後藤「一級下の松浦亜弥ちゃんだよね?すぐ下の階の。」
松浦「そうだよ。声がしたからなにかと思って・・・。」
後藤「タオルありがと。もう用はすんだから帰っていいよ。おやすみ。」



 ふと見るとドアが開いている 

後藤「(ドアを閉めて行ってよ・・・。)」
そして後藤は玄関に近づいた


34 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)14時33分59秒
後藤「・・・・・・!」
ドアの向こうには松浦がまだ立っていた
後藤「なんかまだ用でもあるの?亜弥ちゃん。」
松浦「・・・な・・・に・・も・・?ただね、吉澤さんが病気だってことだよ。」
後藤「今夜のことふいちょうしてるの?」
松浦「いや・・?・・でもね、お礼くらいいいでしょ?」
後藤「・・・なにがほしいの?」
松浦「・・・吉澤さんにやったみたいに。」
と恥じらいの顔をしながら松浦は言った
後藤「・・・亜弥ちゃんも息苦しいの?」
松浦「・・・うん。」
後藤「うん、いいよ。こっち来てよ。」
松浦「・・・やだぁ、そっち明るいもん。」
後藤は松浦の腕を引き寄せて一瞬のうちにキスをした

――――― グイッ ―――――――――― っ・・・

後藤「はい、終わりだよ〜、おやすみ。」
と平然とした顔でニッコリとし、ドアをしめた

――――――― バンッ ――――――――



松浦は部屋に戻った
35 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)14時38分08秒
ドアを閉めると 吉澤は意識を取り戻していた

後藤「気がついた?」
吉澤「・・・うん。ごめんね、ありがとう。」
後藤「…もうごめんだよ?振り回されるのは。」
といいながらコップに飲み物を入れて、吉澤に差し出した

吉澤「なに?」
後藤「なんでもいいから飲んで・・・?」
――――― ゴクッ

吉澤「うっ・・・アルコール?」
後藤「コニャックの水割りだよ。寝よ。変な夢なんか見ないで。そしてもうそろそろ
終わりにしちゃお。なにもかも・・・ぜんぶ。愛ちゃんの事は考えないで?」

―――――― 考えないで ・・・―――――――
36 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)14時41分17秒




なぜ愛したの? 

なにを望んだの?

あたしになにができるの


なぜ、愛ちゃん あたしでなければならない・・・・?


なんて香りのきつい花だろう

熟しきって あまくて 重い


からみついてくる

――――― からみついてくる・・・―――――――



37 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)14時44分20秒
一気に書きました。一旦きります!
38 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月16日(月)15時14分18秒
元ネタを知らないのですが
おもしろそうですね
かなり続きが気になります
ゆっくりでもいいので頑張って下さい
39 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)16時31分25秒
名無し読者様☆
レスありがとうございます(>_<)
5割は元ネタ・残りの5割は自分流でいきたいと思ってます。
最後のシーンは自分流が多いと思いますので(w
最後まで見てくれたらいいと思います。自分で言うのもなんですが
更新が遅くなることは多分ないかと・・・1日に100のペース?!
それはないですけど(^_^;)
40 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)16時37分16秒



吉澤が目覚めたらもう窓から光が差し込んできていた

朝だ

吉澤「んっ…。」と眩しそうに手を目にあてる

後藤がかすかに見えた なにやら上着を着ている様子

後藤「今日は授業に出ないほうがいいよ。先生達にはあたしからいっておくから。」
吉澤「うん、・・・・なにもしたくない。」
後藤「いい傾向だね、一週間ほどやりたいようになってよ。」
と言いながら本をあさりドアを開ける
後藤「またね。」 ―――――― バタンッ



後藤は部屋を出て階段を下りると偶然にも松浦が部屋を出たところだった

松浦は後藤の存在に気付き、頬を赤らめて下を向き階段を駆け下りていった



後藤「・・・?」
41 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)16時41分05秒



もう日々はとっくにもどってる

かわいそうな 高橋愛ちゃんが事故(ま、本当は自殺なんだけど)で死んで
しまったのはもう半月も前の過去のこと

今じゃときおり口にはのぼるていど  みんな忘れていく


松浦亜弥は高橋愛のかわりに上級生のお茶会に招かれたし

あんなに人気者だった高橋愛ちゃんがいなくなったことを

みんなもう納得している ・・・・だから よっすぃーも・・・・

           忘れてしまえ・・・・・!
42 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)16時45分00秒
吉澤は起きていた そして立ち上がり 机の引き出しを開けた

―――――数行の遺書、彼女からの・・・

死ぬ前に出した あたしへの手紙・・・・―――――――

――――――― パタンッ ―――――――――
玄関を出た吉澤

向かった先は



彼女が自殺した現場、橋にやってきた

この高い橋から落ちたんだ・・・ あたしの腕をめがけて

あたしに遺書を出した後で・・・ そしてあたしはどうすればいいのだろう?

彼女のあとでも追えとでもいうの・・・?
43 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)16時48分48秒
考えていたんだよ 愛ちゃん 愛ちゃんに死なれたのち

愛ちゃんのことばかり  愛ちゃんのことばかり・・・


あの朝読んだ 手紙の文字が頭の中で響くんだ

“吉澤ひとみ様、最後に” 文面覚えちゃった

“これがあたしの愛 これがあたしの心臓の音”



そして吉澤は高橋愛のお墓へと足を運んでいった

 静かな道だ 
44 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)16時52分01秒
やぁ、やってきたよ 愛ちゃん あたしだよ

あたし 手紙をありがとう ――――遺書を…――――

吉澤はポケットから手紙を取り出して墓の前で破り捨てた 彼女の墓の前で…

吉澤「これがあたしの返事さ!愛ちゃんなんかに支配されやしない!なにが真実かは
自分で決める・・・!それは少なくとも愛ちゃんじゃない!愛ちゃんじゃない、二度と!」

   

  あたしの目の前に現れないで! 高橋愛 ―――――――
45 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)16時59分43秒
数日が過ぎた そしてなにごともない顔をして吉澤は授業に参加した




先生「えぇー、ここで転校生を紹介する。君ら高等部2年生の石川梨華くんだ。
さぁ、入りたまえ。」

――――――――― ガラッ 

ザワッ  一瞬にしてみんなはどよめいた そして話し出した

先生「こら、静かにせんかい!」

石川「・・・あの、い、石川梨華です。よろしく・・・お願いします。」

ペコリッ 

女生徒「わー!すっごく可愛い!」
女生徒2「見た?見た?すごくスタイルいいよね。可愛い!」
女生徒3「こりゃー、愛ちゃんより可愛いんじゃないの?」

ザワザワ   ザワザワ 

そのホームルーム中、話題はずっと転入生の石川梨華のことだった

――――――――― キーンコーンカーンコーン ―――――――――

女生徒数十人が石川に駆け寄る
女生徒「ねぇねぇ、ドコからきたの?」
石川「神奈川・・・。」
女生徒2「梨華ちゃんって呼んでいい〜?」
石川「は、ハイ。」
女生徒2「キャー超かわいい!!」
女生徒3「スタイルいいよね〜。」



ずっと 石川の話題ばかり・・・

46 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)17時03分34秒

――――― ガチャ ―――――
後藤「休み中、ドコに行ってたの?」
吉澤「墓地へ行ってきた。」
後藤「墓地!?」
吉澤「墓の前で遺書を破いてきた。」
そう言いながら窓の外をながめる吉澤

後藤「よっすぃー、夕食の鐘だよ。行こう。」

吉澤はなにも言わずドアを開けて出ていった

よっすぃー、それから? あの圧されたような空気がよっすぃーのまわりにない

どうしたんだ?何を考えている? 


47 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)17時11分37秒
女生徒「ホラ、彼女。今日神奈川からきた転入生。」
女生徒6「へぇ〜。」
女生徒4「上級生達言ってたでしょ?」
女性徒3「高等部の2年に入ったんだってさ。」



「石川さん、こっち!」

石川は戸惑いながら指定された席に座った
どうやら石川は内気でシャイな性格のようだ 一言でもほめたら顔を赤く染める

松浦「・・・彼女?」
女性徒「うん、そうよ。転入生、すっごく美人でかわいい子!」
松浦「・・・・なんだか愛ちゃんと被る。かわいいって事が。」



たまたま石川の隣りには吉澤が座った

吉澤「あたし吉澤ひとみ、一応委員長で1年の管理役なんだ。分からないところが
あったらいつでも言ってね・・・。」
石川「(ドキッ!!こんなに美人で綺麗な人が同じクラスだぁ!)は、はい。」

石川「転入して以来、死んでしまった子の話しをよく聞くんです。」
吉澤「(・・・!)そうなんだ。」
石川「けど、あ、あたし全然知らなくって・・・どんな人だったんですか?」
吉澤「・・・可愛かったね、とても。ちやほやされていたよ。」
石川「そうなんですか…、よっぽど可愛らしい人だったんですね。」
48 名前:パープル 投稿日:2002年09月16日(月)17時17分13秒




夕食が終わった なんの変化もない普通の日々だった

しかし誰かの心は変わった  石川梨華――――――

彼女は一瞬にして恋に落ちた    吉澤ひとみに ――――――

これ以上苦しめないで 彼女を・・・ 石川さん・・・

どうするつもりなの・・・・・?よっすぃーを・・・どうする・・・つもりなの




―――――― バタンッ 

後藤「ふぅ。」
後藤は今日も窓越しに横たわりタバコをくわえて考えごとをする

なにを考えてるのだろうか 真剣に かすかに汗をかきながら 

吉澤のことを・・・・

―――――――― バタンッ

彼女が帰ってきた
後藤「・・・ねぇ、転校生。超可愛いね。」
吉澤「・・・そうみたいだね。」
後藤「・・・・・・まるで愛ちゃんみたいに・・・それ以上に可愛らしい。」

吉澤「・・・!」

吉澤は微妙に表情を変えたが なんの抵抗もせずに 上着を置いた




しだいに夜に変わっていった
49 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月16日(月)23時01分49秒
更新が早くて嬉しいです(^O^)
なんか切ない感じが良いです。
50 名前:名無し 投稿日:2002年09月17日(火)00時45分32秒
はじめまして、黄で「I do'nt〜」を書いている者ですm(__)m
ピターリ同時期に元ネタが合うなんて、正直びっくりですね。
作者様は5割ほどオリジナルなるらしいですが(汗
いしよしごま大好き&この作品好きなので かなり期待しております。頑張って下さい。川o・-・)<いしよしキボンヌ(ぼそ
51 名前:パープル 投稿日:2002年09月17日(火)18時53分32秒
名無し読者様☆
レスありがとうございます!切ない系で頑張りますよ〜(^o^)


名無し様☆
レスありがとうございますm(__)m自分もビックリでした!いしよしですか(w
どうなんでしょうね〜、最後の方は自分流で書くので元ネタとはかけ離れてると
思いますがよろしくお願いします!
52 名前:パープル 投稿日:2002年09月17日(火)19時03分29秒
ここは寄宿部屋 彼女、石川梨華は残り5人に連れられていろいろ荷物の場所や
ベッドの位置、規律、秩序などを教えていた

石川「ありがとう、いろいろ。」
微笑みを少し浮かべて石川はベッドに座った

女性徒達「(う・・・かわいい・・・。)あははっ。」

みんなは照れ笑いをしながら格場所へ散っていった

石川「ところで、あの後藤さんっていう人・・・うわさによるとタバコ吸うんでしょ?
本当に同学年なのかなぁ。」
女性徒「同じ学年だよ。旅行してたからおくれて入学したんだって。だから一つ年上
なんだけどねっ。」
石川「そうなんだぁ・・・。」
女性徒2「石川さん、後藤さんには近寄らない方がいいわよ?校長だって一目おいて
るんだから。」
女性徒3「ホント、悪さばっかりするんだよ?このごろおとなしいけど。それに
ひとみちゃんと同室だしね。」
石川「ひとみちゃん・・・?吉澤さんの事?」
53 名前:パープル 投稿日:2002年09月17日(火)19時09分28秒
女性徒「そうだよ。超モテモテの吉澤ひとみちゃん!格好いいよね。女でも
惚れちゃうなぁ。えへへっ」
と、女性徒は手で頭をクシャッとかく
石川「(う、あたし惚れちゃってるよぉ。)そ、そうなんだぁ、あははっ!」
苦笑いの石川、なぜか顔が赤い
女性徒3「それにひとみちゃんと後藤さん、二人部屋だしね、いいなぁ。」
石川「二人部屋なんてあるの?」

そう言うと一人の女性徒が窓を開けて指を指した

女性徒2「ホラ見える?あれが校等部1年の宿舎。ひとみちゃんとごっちんは
あの寄宿館の管理生なんだよ。」
石川「生徒が管理を…?すごいねぇ。」



夜は暗い 真っ暗 彼女は服を着替えていた 石川梨華・・・―――――





54 名前:パープル 投稿日:2002年09月17日(火)19時15分20秒
女性徒「ねぇ、梨華ちゃん。寄宿生活ってはじめてなんでしょ?」
石川「うん、そうだねぇ。寄宿も学校もはじめて。」
そう言いながらボタンを付けていく

女性徒「学校?学校には行ってたでしょ?」
石川「ううん、お母さんが行かせてくれなかったの。教師が来てたよ。」



女性徒2「聞いた?石川さん、ずっと家庭教師だったんだってさ。」
女性徒3「皇女室なみじゃない。どこの娘さんなのかしら。」




学校・・・かぁ いろんな人がいるなぁ  

そうぞうしくってさわがしくて熱っぽい場所
吉澤さん  人目合っただけでドキドキした・・・

こんなことはじめてだよ どうしたらいいの? とにかくもう寝よう

そうだ 仲良くしなくちゃ  同じクラスだし・・・―――――――




夜は今日もまた     暗い
55 名前:パープル 投稿日:2002年09月17日(火)19時21分39秒
―――――――カツカツッ ――――――――
階段を下りる足音が二人分・・・

吉澤と後藤は今日も管理生として役割を果たしてきたようだ

後藤「点呼異常なしだね〜、今日も一日終わりっと。ふぁ〜眠たい。」



二人は部屋へと戻る ―――――― バタンッ
後藤「つっかれたぁ〜寝よう寝よう!」
吉澤はハンガーに上着をかけながら言った
吉澤「悪いけどあたし、家に手紙を書くから・・・。あかりつけてて眠れる?」
―――――― バフッ
後藤はベッドに倒れて
後藤「ぜーんぜんいいよ。」



そういえばよっすぃー、ここ二週間程家に手紙を書いてなかったなぁ・・・

二週・・・ 高橋愛が死んでからずっと・・・―――――




56 名前:パープル 投稿日:2002年09月17日(火)19時27分42秒
後藤「・・・・見ていい?」
興味しんしんと言った感じで後藤は吉澤の書いた手紙の1ページを見つめた
吉澤「?いいよ。ごっちんはいつもあたしの手紙を読みたがるね。」
後藤「うん、家族あての手紙って興味があるんだぁ。あたしには家庭がないから。
手紙を出そうにもあたしの父親は南米へ行ったっきり5年ほど連絡なくってね。」



変な話だな 

たまたま管理生として同室になったごっちんには 
母親がいなくて 

あたしには父親がいない・・・

双方ともになにかの時点で


おたがいをうらやましいと 思っている・・・―――――――
57 名前:パープル 投稿日:2002年09月17日(火)19時33分44秒
 ・・・・・・・―――――――――――
お元気ですか?手紙を出さなくてごめんなさい

学校の前の桜がじきに咲きそうです 雪はもう雨に変わりました

数学は図形にはいりました おもしろい教科です

妹のあさ美のカゼ、治りましたか? あの子もうすぐ誕生日ですよね

カードを送りますから・・・それじゃあまた     吉澤ひとみ・・・―――――

後藤「これだけ?いい手紙だねぇ。」
吉澤「そうだよ。」



吉澤「そういえば、転入生どう思う?」
後藤「え?彼女?石川さん。」
吉澤「うん。彼女、可愛らしいよね…雰囲気が似てるなぁ。」
後藤「?・・・誰に?」
吉澤「・・・・ふふっ。」
不適な笑みをこぼした吉澤はベッドにもぐりこんだ



58 名前:パープル 投稿日:2002年09月17日(火)19時40分37秒
後藤「・・・・・石川さんにねぇ、かまっちゃダメだよ。」

吉澤「(・・・!)別に…かまってないよ。」
後藤「そう?ならいいんだけど〜。」
吉澤「・・・・ごっちんこそ、あたしにかまわないでよ。」
後藤「!・・・あたしはこれでも心配してるんだよ、よっすぃーの事。」
吉澤「心配なんかしなくていいよ。」

その言葉にカチンときた後藤は

後藤「じゃあそっちから心配させないでよ!真夜中に倒れちゃうようなまねして!
かまうもなにもないじゃん!よっすぃーの精神が正常で健康ならこっちだって
ほっとくよ・・・・!」

吉澤「・・・・・・。」 吉澤の顔が暗い・・・

後藤「よっすぃーが石川さんと愛ちゃんを重ねてるってわかってるんだよ?だから…」

――――――――― パチンッ
吉澤はおもむろに電気を消した

後藤「よっすぃー!」
吉澤「消灯時間はとっくに過ぎてるよ。手紙も書いたし・・・おやすみ。」
と後藤に背を向けて寝ようとする
59 名前:パープル 投稿日:2002年09月17日(火)19時52分42秒

後藤は電気を付け直す ――――― パチンッ

後藤「人が話してる最中にぃ・・・!!」
吉澤「あたしは眠いんだよ。」――――― パチンッ

後藤は怒りモード全開でまた電気を付け直した ―――――― バチンッ!

後藤「話しぐらい聞いたらいいじゃんか!」
吉澤「話しなんかないよ。」
後藤「じゃあなんなのさ!その手紙!」
そういうと手紙を奪い取り
後藤「なんにもないなら愛ちゃんが死んだとか転入生が来たとか堂々と書いたら!?
元気だって?わざと・・・!」
吉澤「返して!人の!!」吉澤は後藤めがけて飛びつく

――――――― !

吉澤は手紙に必死で後藤の目なんか見ずに手紙だけを奪おうとした・・・

 が、 後藤の方が一枚上手だった 後藤は吉澤の腰を引きよせてキスをした…――

手紙がヒラヒラと舞い落ちる その瞬間吉澤はあっけにとられていた・・・


60 名前:パープル 投稿日:2002年09月17日(火)20時00分23秒
吉澤「・・・・んん!!」

後藤は目を閉じたまま、吉澤の上のボタンを開け始めた もちろんキスをしながら

吉澤「・・・・!!!!」
吉澤の目は大きく開かれて、自分がされている状況を十分に理解していた

――――――――― ドンッ!
後藤「きゃっ・・・!」突き放された後藤

ボタンが2つほどあけられた吉澤の体の鎖骨部分に どうやら傷跡のようなものが・・・

後藤はその傷を見て不信に思った

吉澤はすぐに首を隠した




   ひきつった笑いのような 深い傷跡・・・・

吉澤「お、おどろいた?昔の傷だよ!…机に強くぶつけたの。」
青ざめた表情をして吉澤はそう言った

それはわざと隠しているように見えた

後藤「・・・!ちぇっ。どうでもいいじゃん、めずらしくもないそんな傷!」
そう言いながらベッドに体を向けてシーツを握り締めた

後藤「あたしもうねる!人のせっかくの忠告をムゲにして・・・!かってにして。
よっすぃーがそうバカじゃないことを祈るよ!おやすみ!」



――――――――― パチンッ
61 名前:パープル 投稿日:2002年09月17日(火)20時08分51秒
“めずらしくもないそんな傷・・・”

どのみちごっちんは気にしてはないよう ああたしの狼狽をくみとって気を
まわしたにせよ    けれどごっちんはなんでキスなんか・・・冗談、かな

“机に強くぶつけた・・・” か とっさによく出たもんだなぁ

――――――――・・・・ウソつきめ!吉澤ひとみ・・・!

うそつき?だからなんだっていうの?今に始まったことじゃない

この傷、こ・・・の・・・傷! 悪魔の証文、血判、呪文!

 
  おぉ、永遠に消えない・・・――――――――――― 助けて・・・

吉澤は目に涙をためて・・・眠った 
62 名前:パープル 投稿日:2002年09月17日(火)20時14分45秒
いや、眠ろうとした だが簡単に眠れなかった

“それでは ひとみちゃん・・・ひとみちゃんは誰も愛してはいないの?”

愛ちゃんがあたしに問い掛けた質問・・・

高橋愛・・・!あっちへ行ってよ…!行ってしまえ!誰も本当のあたしを知りさえ
しなければ隠しとおしていきていけるのだから・・・!!

―――――・・・あたしは賛美歌を歌い、神を語るふりをする
         でもあたしはすでに天使の羽を持たない
          あたしは毎週家へ愛をこめた手紙をかく
         でもあたしはだれも信じてはいない
63 名前:パープル 投稿日:2002年09月17日(火)20時17分42秒
       愛してもいない!
      だからだれもあたしを愛してくれなくてもいいんだ
       信じてくれなくてもいいんだ・・・・

      ふりをし つくろい えりを正し

  なにくわぬ顔をしてあたしは生きていけるのだから・・・・だから・・・




     ごめん、ごめんよっすぃー

    あたし実は知ってるんだよ なにもかも
 なにもかも・・・・・・ その傷が火傷のあとがいつついたか

                     なぜついたか・・・・・・

それがそもそもあたしたち二人がこんな部屋にいるわけ

         あたしは よっすぃーを


                  ・・・・・・・・見張ってるんだ




64 名前:パープル 投稿日:2002年09月17日(火)20時19分11秒
一旦切ります。すぐ書くと思うけど・・・
65 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月17日(火)20時28分19秒
やったぁ〜!
今日もリアルタイムで読めた!
つづきにも期待してます。

作者さん 頑張って下さい。
66 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月17日(火)21時27分19秒
このストーリー引き込まれます。
よっすぃーの過去が気になる〜!
更新が早くて好きです、作者さん頑張ってください。
67 名前:パープル 投稿日:2002年09月17日(火)22時01分57秒

――――――― キーンコーンカーンコーンッ

朝の鐘の音が学校中に響きわたる

石川はまだベッドで寝ている 一人の女性徒が石川をからかった

女性徒は石川に近づくとこう言った
女性徒「梨華ちゃん?起きなさい、朝ですよぉ〜。」

石川「う・・・・う・・んん。」
眩しそうな目をしながらゆっくりと目をあけた石川

まだ寝ぼけたことを言っている
石川「ん・・・お母さん、もうすぐ起きるから・・・っ」

女子達「ギャハハハッ!!」   ――――――― ガバッ!

彼女達の笑い声で目が覚めた石川は 飛び上がるように起き上がった

女性徒「梨華ちゃん、ミサの時間に間に合わないよ?」

 クスクス  クスクス

――――――――――――― バタンッ

女性徒達は遅刻ギリギリまで彼女をまっててくれたがあまりにも石川はしたくが
遅かったので先に行ってしまった・・・

石川「あぁん・・・!みんな・・・行っちゃった。」

まだ眠たそうに目をこする石川

朝日のしずくが 窓からこぼれ出ていた
68 名前:パープル 投稿日:2002年09月17日(火)22時06分45秒

――――――― キーンコーンカーンコーン

石川「何時だろう?・・・うるさい鐘の音。今日はミサの日だっけ。」
そう言いながらゆっくりとベッドから起き上がり洗面所に行き水を出した

――――――― ジャー ――――――
石川「きゃっ・・・・つめた・・。」
あまりにも冷たかった水は石川を驚かせた
石川「お湯出ないのかなぁ。」
そう言いながら鏡の前の自分を見る

べつにねぐせはないし・・・  やめた

水をいっきに流すと 石川はすぐに服を着替えた・・・――――――

――――――――― バタンッ 

彼女の閉めたドアの隙間からかすかに彼女の臭いが残った



彼女は道に迷った 

69 名前:パープル 投稿日:2002年09月17日(火)22時09分51秒

――――――――― ガチャッ

石川「(ここでいいのかな?)」
不安そうにドアをゆっくり開けた

その場所は・・・ どうやら間違ったらしい  

一人の女性徒が石川に近づいた
女性徒「バカね、遅刻!?」
そう言って石川の腕を引っ張りながら席に着かせた

女性徒「・・・・・あれ?」
女性徒は石川の顔を見るなり
女性徒「わぁ、転入生の石川さんじゃん。道に迷ったの?」
石川「・・・そうみたいです。」
女性徒「ここ、最上級クラスだよ?」




あ〜ぁ 部屋を間違えちゃったよ・・・
70 名前:パープル 投稿日:2002年09月18日(水)15時46分17秒
名無し読者様☆
レスありがとうございますm(__)m
はい、続き頑張ります!


名無し読者様☆
レスありがとうございます!よっすぃ〜の過去は後ほど出てくるのでお楽しみに!
更新は昨日ちょっと短かったんで、今日は頑張って結構書こうかと思います(w)
はい、頑張りますよ〜☆
71 名前:パープル 投稿日:2002年09月18日(水)16時16分46秒
石川「あ、あたし、ドアを間違えたみたい・・・。」

石川はアタフタとしながら言った

上級生「大丈夫、バレやしないって。ソコに座っとけば?」
石川「は、ハイ…!」

          ストンッ

やむおえなく席に座り時間が過ぎていくのを待つ石川





ミサも終わり 吉澤の学年もドアから出てきたようだ

女性徒「あれ?梨華ちゃん、上級生と一緒だよ!」
石川と先ほどの上級生は話をしているようだ
女性徒「上級生のドアから出てるよ!」




上級生「石川さん、気に入っちゃった♪今度お茶会に来ない?」
石川「お茶会?」
上級生「おじれ迎えに行くね、土曜の四時!」
石川「あ、あの、お名前は?」
上級生「矢口!」
           そういうとその矢口は走り出して去っていった


72 名前:パープル 投稿日:2002年09月18日(水)16時17分59秒
71>間違えました!   「おじれ」じゃなくて「いずれ」ですm(__)m
             申し訳ありませんでした!!w
73 名前:パープル 投稿日:2002年09月18日(水)16時34分47秒
後藤は一人、誰も通らない草原へ走り出した

―――――――――― ガサッ

彼女の上着を持ちながら塀を飛び越して 軽快に走った

――――――――――ズササッ
草原にすべるように彼女は寝転んだ そしてタバコに火をつけた

とにかく眠たそうな顔をしている

「よーっ、ごっちん。」
後藤「ん?」眩しそうに上を見上げると矢口の姿があった

後藤「やぐっつぁんか。」ふいっとまた顔下げなおし寝ようとする
矢口と後藤は不良仲で、後藤は悪なので結構上から親しまれている


74 名前:パープル 投稿日:2002年09月18日(水)16時39分48秒
矢口は後藤の隣りに座ると
矢口「ごっちん、最近どうしてた?あたしん所にも来ないでさぁ。あ、一本いい?」
そう言いながら後藤の上着を持ち、中からタバコの箱を取り出して、タバコを取った

後藤「う〜ん、最近眠いんだよ。昨日寝てないんだ・・・。」

目をつむって影の方に顔をやる 矢口はタバコに火をつけた
矢口「ふ〜ん、お茶会ぐらいたまには来てよ。」
後藤「あぁ、あんなおもしろくもない。」

矢口「次はねぇ、転入生を招待したんだ。」
ニカニカと笑顔をこぼしながら矢口は言った
後藤はそれにたいして少しおきあがった
後藤「石川さんを?」
矢口「うん。あの子すぐ赤くなったりで可愛いしなんか愛ちゃんと雰囲気が似てる。
それにいい子だしね・・・。」
後藤「いい子・・・・か。たしかにねー。」

―――――――・・・・・けどそこが問題
75 名前:パープル 投稿日:2002年09月18日(水)16時45分22秒
女性徒「矢口先輩がお茶会に石川さんを?」
お茶をすすり女性徒は驚いた
女性徒2「わ!すごいじゃない!」
こちらの女性徒はスプーンを持ちながら言う

女性徒3「あたし達のクラスからは初めてだよね?」
石川「すご・・・い?」
女性徒2「梨華ちゃんならね、そのうち・・・だろうと思ってたよぉ!」
石川「なんであたしなら・・・。」
女性徒「その笑顔とかたまんないんじゃないの?石川さん可愛いし。」
石川「(かわいい?)」
女性徒3「高橋愛ちゃんがね、前はお茶会の常連だったんだよ。」
女性徒2「空席をしめたのが松浦亜弥ちゃん!校長室にでもある新聞でも読んで
話題を用意してたほうがいいぞ〜!」
松浦はその言葉を聞いて怒って食堂から出て行ってしまう

女性徒4「けど校長室の新聞を読めるのは後藤さんだけじゃない?」

後藤「あたしがどうかしたって?」


76 名前:パープル 投稿日:2002年09月18日(水)16時50分42秒
後藤は上着を片手に出てきた

後藤「その亜弥ちゃんに代わっていくの?」
石川「い、行かないよ。」

石川「高橋愛ちゃんの代役で招待なんてあたしは嫌・・・。」
――――――― ガタンッ   立ち上がり食堂から出ようとする
女性徒2「誰もそんなことは言ってないじゃない!まってよ梨華ちゃん!」

女性徒3「そりゃね、雰囲気とか可愛らしさとかが似てるってことは認めるよ?」

石川「だからって・・・あたしを・・・!」
女性徒「そういえばひとみちゃんも言ってたよ、雰囲気似てるって、可愛いって。」
石川「ひとみちゃんが・・・!?ひ、ひどい!!」
女性徒2「梨華ちゃん、あんたの誤解だよそれ。ひとみちゃんはとてもいい委員長だし。」

女性徒3「努力家で誠実で正義感でさぁ、ほんとに!」
77 名前:パープル 投稿日:2002年09月18日(水)16時58分34秒
女性徒「でも彼女が愛ちゃんを嫌ってたのは事実だよ。同じ目で梨華ちゃんを
見ないとはいえないよ。」
女性徒2「うるさいなぁ、あんたみたいにかわいいコならだれでもいいのとは
違うんだよ!」――――――― グイッ

そう言ってその女性徒は石川さんの腕を引っ張る

――――――――― グイッ
今度は対抗して石川さんのネクタイを引っ張り
女性徒「こいつらと付き合ったってろくなことないよ!梨華ちゃん。」

石川「(く、苦しい・・・。)」
少々ふらつき気味の石川

――――――― ドッ
石川がふらついたせいで彼女は吉澤とぶつかった
石川「・・・・・。(ドキッ)」

吉澤「・・・ご、めん・・・。」
そう言ってすばやく通り過ぎる吉澤



吉澤はレポートを持ってきて
吉澤「この8人の科学レポート作成の指導したの、きみ?」
女性徒5「あ、うん。そうだよ。」
吉澤「8枚とも基本公式を応用してない。答えだけじゃ提出できないよ。それから
つづりが違ってるし・・・。」




78 名前:パープル 投稿日:2002年09月18日(水)17時04分20秒
後藤「新聞を読む?」

石川「・・・・必要ないよ。」

後藤「・・・・連中、きみが好きなんだよ。」
石川「…ウソばっか。」

後藤「ほんとだよ?連中、アイドルがほしいんだ。」




お母さん 学校ってとこはまったく変なところ・・・

  丘の上の学校の高い窓からは 町の屋根が見えるのに

駅も道もしょうてんも外出許可のカードがないうちは別世界なんです

     あたし達は似たように話し、走り、笑い、似たような服を着た
 顕微鏡の下の同じ単細胞生物みたい
     
         長いだろうか 階段 窓 窓 窓

     教室 ・・・・・・  まるでひとつぶの 

しずくの中の世界・・・       お母さんなにしてるの?

         手紙を待ってるのだけど・・・・―――――――――――
79 名前:パープル 投稿日:2002年09月18日(水)17時04分56秒
一旦きります!
80 名前:パープル 投稿日:2002年09月18日(水)19時14分25秒



―――――――――― ガシャンッ!!

石川「(またやっちゃった・・・。)」

試験管の破片がゆか一面に広がる 石川はあわてて拾う

        他の女性徒も手伝う

先生「石川くん!」
石川「は、はい。」彼女は顔をあげてみる

先生「なんで君はそんなに不注意なんだ!今は科学の時間だぞ、ちゃんと応用どうりに
してれば試験管を2個も割ずにすんだんだ!これで3個目だ!」
石川「すいません…。」
暗い表情をして破片を拾い続ける石川

女性徒「気にすることないよ。」

女性徒2「そうだよ、先生今日機嫌悪いだけだよ。」




いろんな励ましをうけた石川だが、その声は彼女には聞こえてなかった・・・

石川「(ハァ・・・。)」
81 名前:パープル 投稿日:2002年09月18日(水)19時20分43秒

――――――――― ドンガラガッシャーン!パリーンッ!ドガドガンッ

「・・・・・・・・。」

生徒中が音のする方へ目をやる

――・・石川は物置にぶつかり箱やら顕微鏡やらを倒し、試験管、フラスコ等をわり、
最後に水素や有毒のある液体箱が落ちてきた・・・――――――――――

石川「・・・・・・。」

これにも石川は驚いてただ呆然とするしかなかった

先生「き、きみ・・!!」
先生は顔を真っ赤にして体を震わせている

石川「・・・・・・・。」

先生「石川梨華くん!」

石川「(ビクッ!)はい・・・。」

先生「ま、ま、前へ出て!」

石川は言われた通り、前に出た
先生「手を出しなさい。」
石川「手?手を?」
先生「両手!水平に!」
石川「?」



――――――――― シュッ!

                 ぶつ気だ!
82 名前:パープル 投稿日:2002年09月18日(水)19時28分19秒




石川「きゃっ」

石川は目をつむり手を震わせた

―――――――――――― パシッ

石川「?」

先生「な、何をするんだ。手を離しなさい!」

吉澤「先生、なにもそこまですることないんじゃないですか?」

吉澤は先生の持ってるムチのような棒をすばやく受け止めて
真剣な目をして言った

先生「いいから、手をどけなさい!」
吉澤「先生が生徒に暴力を振るう権限などはないはずです。」
負けずに吉澤は顔色一つ変えずに対抗する

先生「・・・・・・・っ!」

吉澤「なんなら代わりにあたしがうたれます。それで満足でしょう?」

先生「・・・!!もうよろしい!なんだね君は、委員長なのに。」

吉澤「・・・・・。」




その後、授業は普通に行われた ただ一つ変わったことといえば
先生が吉澤を見る目が変わったことだ  

        これは・・・成績に影響出るのだろうか
83 名前:パープル 投稿日:2002年09月18日(水)19時32分01秒
吉澤さん・・・あたしをかばってくれた・・・

    ありがとう・・・ 本当に・・・・・


        今からお礼に言いに行こう・・・

―――――――― ダダッ!

石川は走り出した 吉澤の後を追い・・・

        吉澤は先生に図書室の整理を頼まれていた

      

             行ってみよう





――――――――――――――――――― ガチャッ

84 名前:パープル 投稿日:2002年09月18日(水)19時37分49秒
石川「吉澤さ・・・ん・・?」

吉澤「・・・・・!」

眩しいぐらい日差しの差し込んだ場所から石川は来た

         それがかぶって吉澤には石川が高橋に一瞬見えた


石川「あの・・・その、さっきの時間ありがとう。」
―――――――――― バサッ
おもわず吉澤の持っていた本が落ちる

吉澤「別に、たいしたことないよ。」


吉澤は石川のネクタイがほどけていることに気がつき
なにも言わずになおしてあげる

石川「あ・・・ありがと。(ドキドキッ!)」

吉澤「・・・・そのうち、梨華ちゃんを殺すね。本当に、今度は完全に・・・。

     あたしの前から消滅させる・・・・。」

  吉澤の鋭い目つき

――――――――――――― バンッ!!
石川は吉澤を突き倒し、図書室を走り去った
85 名前:パープル 投稿日:2002年09月18日(水)19時41分55秒
一旦きりまっす(>_<)!!また10時ごろ・・・。
86 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月18日(水)20時03分11秒
更新お疲れ様です。
面白いですね
つづきがかなり気になります。

10時まで楽しみに待ってます。
87 名前:パープル 投稿日:2002年09月18日(水)22時07分49秒
名無し読者様☆
レスありがとうございますm(__)m
10時になりましたw ハイ、頑張りまっしゅ!笑
88 名前:パープル 投稿日:2002年09月18日(水)22時13分13秒
“殺す 今度は完全に…・・・”

      吉澤さん・・・変だ!

優等生で委員長で面倒見がよくて?

 
        なにが!人の首でもしめかねないいきおいじゃない!




あの目      鋭い目・・・・   あたしの心を惑わせる・・・――――――




愛ちゃんはあたしを愛してるといった そのために死ぬのだといった

     そして思いしれとあたしにいった

     まっぴらだ 篠負債を背負って 生きてゆくのなんて・・・!

だからあたしは愛ちゃんの影を抹殺しなければならないんだ

あたしがこのまま生きながらえるためには     どうしても…!!!
89 名前:パープル 投稿日:2002年09月18日(水)22時16分11秒
石川はあてもなく走った・・・ 窓に横たわり 景色をみた

…・・・最初から    へんだった     この学校にきたときから


  高橋愛という人があたしと似てるって・・・いつもいつも・・・

でもあたしはなにひとつ知らない  どんな子だったの・・・?
・・・そんなにあたしに似てた少女・・・。


    そして     


        なにかがあったんだよね・・・・吉澤さんと愛ちゃんの間に・・・

いったい ―――――――

       愛ちゃんが常連だったっていうお茶会・・・

なにかすこしは聞ける―――――― かな
90 名前:パープル 投稿日:2002年09月18日(水)22時23分07秒
―――――――― 昼休み

ザワザワ    ガヤガヤ


女性徒「梨華ちゃん!外出許可とったぁ?土曜の午後だけだよ。町出られるの!」

石川は靴ひもを結びながらこう言った
石川「ごめんね、あたし・・・お茶会に行くから。」
女性徒「あれぇ?行かないって言ってたのに。」



矢口「ハロー石川梨華ちゃん♪迎えにきたよ、少し早いけど。」
矢口がニッコリと微笑んで石川の準備を待っている




矢口「それとも梨華ちゃん、外出許可したかった?」
石川「いいえ、・・・とんでもない。お招き頂いて嬉しいですよ。」

矢口「まぁいいや、みんな梨華ちゃんが来るっていうから喜んでるよ!」

――――――――――――― ガチャッ    ガタガタンッ

ドアの向こうには上級生達がイスに立ち上がりえりを正していた

上級生達「ようこそ、客人!」

石川「(ドキッ!)」

上級生の一人が石川に席を誘導させる



石川「・・・・(すごい・・・。)。」



――――――――・・・・お茶会がはじまった
91 名前:パープル 投稿日:2002年09月18日(水)22時29分48秒

吉澤「新書が30・・・これを分類して・・・。」

今日も先生に頼まれて大事な時間を図書室で送る吉澤

     なんだか   誰かの気配がする

吉澤「!・・・だれ?」

ドアをあけると二人の女性徒が・・・一人は小さく、一人は上級生らしき人が・・・

吉澤「ここでなにをしてるんですか、土・日の図書室への出入りは・・・」
上級生「あぁ禁止されてるっていうんでしょ?なにもしてないよ、今から出てく。」

吉澤「その本は?」

上級生が持っている本を尋ねる そのまま持って帰ろうとした

上級生「ちょっと、盗っ人みたいに・・・ここはあんたの図書室かよ!」

吉澤「ここの時間の責任者はあたしです。無断で――――――


―――――――――――――― ダンッ!!
上級生は吉澤を壁にたたきつけた そして本を吉澤のあごにつけていった

上級生「つけあがってんじゃないよ。生徒にえらい人気で先行のお気に入り!」
吉澤「・・・・・!」



92 名前:パープル 投稿日:2002年09月18日(水)22時35分32秒
上級生は去っていった




吉澤「なにかあったの?新垣さん。」
小さい方の彼女は新垣理沙、松浦亜弥や高橋愛と同じ学年である

新垣「・・・なんでも…なんでもありません。すみません、吉澤さん。許可なしに
勝手に入ってしまって・・・。」

すると先生が入ってくる

先生「お、おくれてごめん、ん?どうした。」

吉澤「!いえ、別に。」

そう言うと新垣は走り去った





べつに・・・

     べつに・・・

        べつに・・・
いったい人間の一生に   どれぐらいの約束がされているのかな

   また日々を生きていくのだろうか・・・みんなは




吉澤はくらい表情をしながら そう思っていた
93 名前:パープル 投稿日:2002年09月18日(水)22時38分15秒
今日はこのへんで終わりにします
続きは明日書きます。30程(^_^;)
なにか感想などあったら言ってくださいm(__)m
94 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月18日(水)22時51分45秒
ちゃんと10時まで待ってましたよ。
明日も期待して待っております。
95 名前:川o・-・)ダメです… 投稿日:川o・-・)ダメです…
川o・-・)ダメです…
96 名前:作者さんファン! 投稿日:2002年09月19日(木)18時13分26秒
こんにちわ!はじめて見ました!
すんごいこのストーリー好きです!
頑張ってください(^○^)
97 名前:パープル 投稿日:2002年09月19日(木)21時32分24秒
95>名無し読者様☆

毎度毎度ありがとうございます(^○^)
今日も更新だぁ〜!


96>作者さんファン様☆
レスありがとうございます。はい、頑張りますわぁ(^○^)

応援よろしくおねがいしまっしゅm(__)m
98 名前:パープル 投稿日:2002年09月19日(木)21時42分07秒
「ミルクでもどう?」

上級生の問いかけにハッと我に返った石川
 ここはL館の二階はし、石川は今上級生とイスに座ってミルクを飲みながら
“お茶会”をしている  

上級生がこう言った
「神奈川か・・・。あそこはいいよね、都会チックでさぁ。」

「それで、石川さんはお母さんとずっと二人ぐらしだったわけ?」

石川「たいていは。とっかえひっかえ男が来てました。」
そう言うと石川は丁寧にカップを持って音を立てず飲む

――――――――――――― ゴクッ

矢口「は・・・。なんか表現がろこつだねぇ〜!石川さんのお母さんは、石川さんと
似てて美人なんでしょ?っていうことはモテたってわけ?」
上級生の一人、矢口は窓ぎわの壁にもたれながらタバコを加えて言った

石川「そ、そんな…あたし、美人じゃないですよ全然。」
矢口「え〜?可愛いじゃん。愛ちゃんと超雰囲気とか…スマイルとか似てる!美人!」

と軽い口調で石川の方を指差してニタニタしてきた

石川は少し頬を赤らめさせて話題を変えようと切り出した

石川「高橋愛ちゃんが…ずっとこのお茶会の常連だったって聞いたんですけど…。」


99 名前:パープル 投稿日:2002年09月19日(木)21時59分54秒
矢口「そうそう、入学した時からねぇ。」
矢口は適当に本をパラパラとめくる



矢口「だいたいお茶会ってのは功労賞のよーなもんでさー、その週特に自分や他の
人らに対していい規律を行った人を招待してんだよ。そういった人がその週見あたら
なかったときはね、必ず愛ちゃんを呼んだんだっ。いい子だったよ、本当に。」





    “ 連中きみが好きなんだよ
    
            アイドルがほしいんだ ”

後藤の言った言葉が石川の脳裏をうずめかせる

石川「じゃあ、吉澤さんなんかしょっちゅう招待されてたんじゃ・・・?」

上級生「いや、今はともかくさぁ、入学したころって吉澤さん目立たなかったんだよ?
あたし達が呼び出しをかけた時はかたくってさー。」

上級生2「こうだよ、“ 土曜の午後は図書の整理を頼まれているので失礼します ”」

石川「愛ちゃんと吉澤さんは仲が悪かったんですか?それもお茶会にこなかった一因?」


100 名前:パープル 投稿日:2002年09月19日(木)22時11分39秒
矢口「なんでそう、ひとみちゃんばっかり聞くの?もしかして気があるの?」

上級生「まぁ吉澤さんは素敵だよねー、綺麗な顔立ちに涼しげな表情が可愛くて美人で、
学校中の人気者でモテモテだし、ウワサによるとファンクラブまであるらしいじゃん。」

石川「・・・あ、あたしじゃないですよ!吉澤さんがからむんです!(嘘はついてないわ、
たしかにあの鋭い目つきをしてあたしを見てくるんだもんっ。)」

矢口「えぇ!?あのおかたーい、ひとみちゃんにからまれてるんだって?幸せ者!」

    上級生「あの愛ちゃんですらおとせなかったのにねぇ〜!」




石川「・・・・・・ おとせなかった?・・・・・。」




101 名前:パープル 投稿日:2002年09月19日(木)22時15分16秒
上級生「聞いてないの?あの事件の話し・・・。」

 いつだっけ あ、そうそう 昨年の秋だよ

ちょっとおもしろいことがあったんだ・・・―――――――――

亜弥ちゃんと愛ちゃんがくんでね、カケをやったんだよ

   強引にせまった場合、いったいあの品行方正の吉澤ひとみちゃんをおとせるか…
――――――――・・・ところがひとみちゃんはおちなかった まずいことに
そのうちゲームだってことがバレてさ・・・ 愛ちゃんは振られたんだよ

なんていってたっけ・・・ひとみちゃんは

   “ 君なんか知らない ”      そう 君なんかしらない

一クラス全員の前でそういったんだよ、愛ちゃんは一言も言い返せなかったそうだ

                     ひとっこともね・・・
102 名前:パープル 投稿日:2002年09月19日(木)22時20分30秒
石川「(つめたい・・・ことば・・・)それから・・・?」

上級生「それから?べつにあたし達が会いちゃんをなぐさめたんだよ。決して愛ちゃんに
魅力がないわけじゃない、手を出した相手が悪かったんだよ、あきらめろって
言ってねぇ〜。」

―――――――――――――――― ぃやっ!

そう言うと上級生は石川に近づいて頬にキスをした

――――――――――――― バァンッ!!
石川は顔を赤く染め上げて上級生を突き倒した それと同時にイスが倒れた

上級生はビックリして
「な・・・なんのまね?あたしがなにをしたのさ・・・!」

石川「や・・・やめてください・・・!」
涙とともに体全身が震え出す

上級生「ほー、キス一つで真っ赤になってるじゃん。おもしろい!」

「こりゃー、お母さんのチューしかしらない顔だぁ!教育の必要ありっ♪」
そういうと上級生は石川の顔を引き寄せて抱きしめた
――――――――― ギュッ

石川「いやっ・・・あぁ・・!!」
103 名前:パープル 投稿日:2002年09月19日(木)22時21分37秒
間違えました。
102スレ“会い”じゃなく“愛”でしたm(__)m
104 名前:パープル 投稿日:2002年09月19日(木)22時23分36秒
今日は終わりにしたいと思います、このごろ更新が短くてごめんなさい(^_^;)
体育祭とか文化祭で学校に遅くまで残ってて・・・・、
帰ってきたら塾とかなんで・・・(ビックリの中3「♀」ですw)

明日は頑張って20スレぐらい・・・目指します。
あ、感想お願いします。
105 名前:パープル 投稿日:2002年09月21日(土)12時50分20秒
さぁ、今日も頑張ってかきますよ〜!
106 名前:パープル 投稿日:2002年09月21日(土)12時55分57秒

―――――――――――――――― バッ

もう一人の上級生が石川を引き寄せて からかっていた上級生を突き放す

「ば、ばか!お客だよ!」

石川「さ・・・・わら・・・ないで・・・。」

矢口「・・・梨華ちゃん?」

石川の体は震えていた 呼吸も荒く ・・・

「・・・はぁ・・・・はぁっ。」

壁によりかかり目をうつろにする石川 石川は

                 倒れた・・・――――――――――――

上級生達「!」

石川さん!

         どうしたっていうの?!

ちょっと、揺らさない方がいいわよ!

     図書室にいる委員長を呼んできて!   脈は? 倍だよ

頭うごかさないで!かかえて! ソファーに・・・



107 名前:パープル 投稿日:2002年09月21日(土)13時00分54秒

―――――――――――――― バンッ!

矢口「よっすぃー!」




その後矢口は荒い口調で吉澤に事情を説明した

吉澤「梨華ちゃんが・・・倒れた?」

矢口「なんでかわかんないんだけど、彼女いきなり・・・とにかく!」
吉澤「どこです?」

そう言っていきおいよく本を閉じた

矢口「L館の二階はしだよ。お茶会やってる・・・。」

吉澤「・・・・・!」

  L館の二階はし・・・        あの・・・部屋!

吉澤は一瞬にして顔色を変えた 
下を向きいっこうに動こうとしない

矢口「・・・よっすぃ〜?」

吉澤「…・・・ごっつぁんは・・・?」


108 名前:パープル 投稿日:2002年09月21日(土)13時07分08秒
矢口「ごっちん?なんで?よっすぃーが来てくれればいいんだよ、事を大きくしたく
ないんで・・・。」

―――――――――――――――― バタンッ

すると後藤がやってきた なにもしらずに 

後藤「よっすぃー、今日の夕食…・・・どうしたの?」
吉澤「梨華ちゃんが倒れたんだって、L館二階はし。行ってきてくれない?」

後藤「たおれェ・・?梨華ちゃんが?なんでよっすぃーが行かな・・・

      (あ・・・・・!)

   あ〜いいよ!やぐっつぁんからお茶会の誘いもあったことだし!よっすぃー、
食堂に行ってくれない?夕食当番でしょ?」
そう言うと矢口の腕を持ち玄関から出て行った

――――――――――――――― バタンッ!

  L館二階はしか・・・ いくらよっすぃーでも正気で二度とあの部屋へ
 はいれるほど気丈じゃないだろうね・・・    いくらよっすぃーでも

・・・・ おぉ、        魔の部屋・・・・

―――――――――――――――――― ガチャンッ!
109 名前:パープル 投稿日:2002年09月21日(土)13時12分21秒

お母さん    お母さん

   だれを世界中で一番愛してる?      梨華だよ

 お母さん・・・        お母さん!

 やめて…触れないで    お母さんに触らないで何をするの!?

あなたは誰?  嫌がってるじゃない  触らないで!お母さんに・・・


       いやいやいやいや・・・!













「り・・・ちゃ・・・梨華・・・・梨華ちゃん!」

石川は目を覚ました 
 
110 名前:パープル 投稿日:2002年09月21日(土)13時18分49秒
石川「い・・やぁ・・・。」

涙と共に汗が出てくる 彼女の手は後藤が優しく握り締めていた

石川「・・・・ぅ・・う!」

―――――――――――――――――― ガバッ
石川は有無言わず、後藤に抱きついた 
ソファーには数人の上級生が彼女たちを見つめている

後藤「・・・・どう、気分は・・?」
後藤はそう言いながら石川の顔を見た

石川は我に返ったように先ほどの出来事を振り返った

石川「・・・・帰ります。」
上級生達「・・・・・・・。」

矢口「梨華ちゃん、ほんとに・・・ほんとに悪かったって思ってるよ。もうこんな
失礼はさせないからさぁ、また来てくんない・・・?いつでも歓迎するからさっ」

石川「・・・・・・・。」
石川は返事をしない    そのまま玄関に向かっていく

―――――――――――――――― バタン
石川のしめたドアはむなしく、上級生達の心をうずめかせた


111 名前:パープル 投稿日:2002年09月21日(土)13時25分00秒
階段を下りる二人 いつもより表情は険しく悲しく冷たい

後藤「・・・どうしたの?梨華ちゃん。」

石川は答えようとしない そのまま階段を降りてゆく

後藤「キスされてひっくりかえったってぇ?なんでまた。」



後藤「・・・なんで泣いてるの、梨華ちゃん。」

 
 お母さん、・・・キスが・・・お母さん!     やめて・・・

石川「手紙が・・・来ないの、お母さんからの・・・。まってるのに。」
後藤「・・・梨華ちゃん、転校して何日目?あたしなんかねぇ、父親から五年この
かた一通の手紙ももらってないんだよ?」

石川「五年も?」
後藤「もっともそばにべつの父がいることはいるけどねぇ。」
そう言いながら草原の木々をまたいでゆく

石川「さびしくないの?」



後藤「!」
112 名前:パープル 投稿日:2002年09月21日(土)13時29分12秒
後藤「人がみんな自分と同じあまったれちゃんと思わないでよ。」

髪をかきわけながらキツイ口調で後藤は答えた 

石川「だって本当のお父さんでしょ?」
後藤「ほんとの父以上にほんとの父親だったよ。あたしは父親が本当に大好きだった、
・・・・・だけどね?梨華ちゃん・・・ 梨華ちゃ・・・ん。」

石川「お父さん死んだの?」
風が石川と後藤の髪を乱れさす 綺麗に

後藤「うん、たぶんね。」
石川「・・・・・・。」

二人はその後なにも言わずに食堂へ足を運んだ



113 名前:パープル 投稿日:2002年09月21日(土)13時38分06秒
吉澤は食器を並べている そこに後藤が現れ、彼女の並べている食器を数枚持って
自分も席に並べていく なにも言わずに・・・

後藤「梨華ちゃん、軽い貧血だったらしいよ。」
吉澤「そっか、ありがとう。」



 後藤「(でも気になる キスぐらいで倒れたなんて・・・・・

      もしかしてどっか悪いんじゃないの・・・?梨華ちゃん。)」

女性徒達が石川の周りを囲んで喋りだす
女性徒「お茶会で倒れたの?気分悪くなったの?」
女性徒2「もういいの?ごっちんがわざわざむかえに来たんだって?」
女性徒4「へぇーごっちんが?いいなぁ!」



松浦「・・・戸口で突っ立ってないでどいてくれない?」
強い口調で彼女たちに言い放った松浦

女性徒3「お通りくださ〜いお茶会からはずされてお気のどくさま!亜弥ちゃんっ!
矢口先輩は梨華ちゃんにまたこいって言ったんだってぇ〜!」

松浦「・・・!結局上級生のいい子なんかないの!まるっきり愛ちゃんの代わりだよ!」

そう言いながら松浦は戸口から去っていった

石川「・・・・・愛ちゃん。」
114 名前:パープル 投稿日:2002年09月21日(土)13時39分27秒
はい間違えましたぁ。“なんかないの”じゃなくて“なんじゃないの”でしたm(__)m
松浦のセリフです。ハイ。すいませんでした。
115 名前:パープル 投稿日:2002年09月21日(土)13時42分34秒

・・・・・―――――――愛ちゃん・・・・・ 

     ひとみちゃんとの一件は知ってたけど

ひとみちゃんのことだからバカにされたとさぞかし後味悪かっただろうけど


  “愛ちゃんの代わり”・・・・・・愛ちゃんの代わり

それだけじゃない 事件の一件、・・・それだけじゃない!

     なんで・・・・・・あたしが殺されるの?

         愛ちゃんの代わりに?――――――――――・・・・・・
116 名前:パープル 投稿日:2002年09月21日(土)13時50分52秒
今は体育の時間、授業の終わり際石川は一足早く着替え室に行った

――――――――――― カチャ

―――――――― バタンッ!!

石川「?」
ドアの向こうには新垣がいた 
石川がドアをあけるとすぐにロッカーのドアを閉めていた

不信に思った石川は
「あなた、誰?ここでなにを・・・。」

上級生「よーし、今度は逃がさないよー。新垣さん!現行犯だね、あんたも見たでしょ?
転校生。」

後ろを振り返ると背が高い上級生が怖い目つきをして言った

石川「(現行犯・・・)」

新垣「あ・・・あたしは・・・なにも・・!」
そう言いながらロッカーのはしまで後ずさる新垣

上級生「なにも?!」
上級生はズンズンとロッカーのはしまで追い寄せる

―――――――――――――― グイッ!
117 名前:パープル 投稿日:2002年09月21日(土)13時58分52秒
上級生は手荒に彼女の腕をつかんだ
新垣「いや!」
必死に手を離そうとする彼女だが、力の差というものがあった
石川「・・・・・!」
ただ驚いていた石川

上級生「じゃー見せてよ!そっちの手!!」
―――――――――――― バンッ!
上級生は彼女を壁に強く押し倒して手をひらかせた

石川「ちょっと!なにを!乱暴・・・。」

―――――――――― カタカタ・・・
むなしい音が響く 石川は下を見た

石川「・・・!」万年筆がコロコロところがっている

上級生は新垣の腕をつかんだまま
「前からこの子には目をつけてたんだ、これは石川さんの万年筆?・・・他にも
あるはずだよ?新垣さん!」

新垣「知ら・・・・ない!」
上級生「ふぅーん、知らないってことないよ。すくなくてもあたしのをふくめて四つ
以上の時計をかくしてるはずだよ!ホラ、言ってみな!」

上級生のつかむ腕の力が一層強まっていく

新垣「知らな・・・あ・・・・いっ・・いたい・・!」


118 名前:パープル 投稿日:2002年09月21日(土)14時04分13秒
石川「・・・放して・・・はなしてあげてよ。」

上級生「!」

石川「はなして、知らないって言ってるじゃない。」
彼女の体は震えている



 バタバタ バタバタ 

すると例題を終えて着替え室に入ってくる生徒達がかえってきた

女性徒「梨華ちゃん!あれ?まだ着替えてないの?」

後藤「・・・なんあの?・・・あれ、3年が二年の着替え室になんの用?」

―――――――――――― !
石川は後藤にもたれて倒れこんだ

女性徒「わ!梨華ちゃん!」 「しっ!」

女性徒5「梨華ちゃん!・・・あれ?新垣さん・・・。」
新垣はその場から走り去った
後藤「(お茶会の時と同じだ。)」
119 名前:パープル 投稿日:2002年09月21日(土)14時12分03秒
上級生「クソっ!また逃がした!せっかくしめあげてたのに!」

後藤「!?しめあげてただけ?」

上級生「言っとくけど彼女には指一本・・・・
後藤「でなくても下級生を追いまわすのはやめたら?」

後藤はそう言いながら石川を抱きかかえて部屋へ急いだ

――――――――――――――――― キィー
吉澤が部屋に入る
中には後藤と医者の先生が石川の看病をしているところだった

後藤「もうとび箱終わったの?」
吉澤「あぁ、・・・うん。」

石川の顔色が悪いことを吉澤は確認する

吉澤「また貧血だって?」
先生「いや。」
吉澤「先生。」
先生「こいつは神経症の一種のようだよ、ちょっとしたヒステリーというか・・・。」

吉澤「(神経…?梨華ちゃんが…?)」
120 名前:パープル 投稿日:2002年09月21日(土)14時17分05秒
先生「ちょくちょく起こるんなら専門的な病院で検査してもらったほうがいい。」

吉澤「・・・・自習の指導しなけりゃならないから・・・あたしは・・。」
後藤「あぁ、あたしが見てるよ。」
吉澤「ごっちん、サンキュ。じゃあ・・。」

―――――――――― パタン

女性徒「吉澤委員長〜!梨華ちゃんどうだった?」
吉澤「貧血だよ、今日暑かったし跳び箱やったじゃん。ごっちんがついてるよ。」
女性徒2「彼女、体弱いのかなー。」
女性徒4「いーないーなぁ、ごっちんと一緒ぉ!」
吉澤「・・・・席について。」



    神経症     いわば心の病気
  
 梨華ちゃんがなんでまた・・・・・・?

 “吉澤ひとみ・・ひとみちゃん・・・愛してる

      ひとみちゃん愛してる”・・・・・―――――――――

吉澤はなぜか冷たい表情をしていた

121 名前:パープル 投稿日:2002年09月21日(土)14時22分42秒
目が覚めた石川



後藤はイスに座りながらタバコを吸っている
後藤「・・・・あぁ、そろそろ夕食の時間だよ。よく眠れた?梨華ちゃん。」
石川「…・・・ここ。」
後藤「医務室!」



後藤「気分はまったく・・・・どうしたの?上級生に締め上げられてたのは
新垣で、梨華ちゃんじゃないでしょ?」
石川「いやなもの見ちゃった・・・。」

後藤「・・起きれるでしょ?急げばスープに間に合うよ行こう。」
後藤は着替えのシャツやら上着やらを石川に差し出す
石川「・・・・・・あの下級生、・なんでも…ものとったり・・・。」
後藤「いろんな生徒がいるんだよ。」
そう言いながら後藤は石川のあごに手をやり、ボタンをつけてあげようとした
―――――――――――――― パン!
後藤「一番上のボタンが・・・梨華ちゃん・・・。」
石川は顔をそむけた

――――――――――――― ドン!
石川「きゃっ。」
122 名前:パープル 投稿日:2002年09月21日(土)14時26分41秒
後藤は石川を抱き寄せた

石川「なに…!はなしてよ…!」
後藤「さぁ、どうしよっかなぁ〜。」



後藤「梨華ちゃん、手紙は来た?いとしいお母さんから。きみはお母さんにキス
されてもいや?」
石川「よけ・・よけいな・・・!」
石川はふらついて、またベットに倒れた
後藤「失礼。これでわかった。こいつは梨華ちゃんの病気だ、そうでしょ?」
石川「病気なんか…じゃ…!ほっといてよ、人のことなんか…!」
石川は泣きじゃくる



一本のタバコが石川の目の前に差し出された
後藤「吸う?」
石川「・・・たばこは嫌い。」
123 名前:パープル 投稿日:2002年09月21日(土)14時30分10秒
後藤「あたしは多分他の子より少し年とってるんだよ、でもちゃんとまともだよ。
すくなくてもキスされてぶっ倒れるなんて情緒欠陥なことはないけど。」
石川「・・・・前に・・・前にお母さんが・・・。」

あたしは九つ、お母さんと二人で神奈川に住んでいた
その朝うまれてすぐの子犬が死んだ
小さいものの死を いたんで泣いたのは あたしよりお母さんのほうだった



その日、午後に家庭教師が来た 教師はもの知りで話し上手で
教えることを心得ていた あたしは勉学に興味深かった

あたしは教師の出した例題を終えた どこかへ消えた教師はもどってこない
それにのどがかわいた 
――――――――――――――― カチャ
124 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月21日(土)14時50分58秒
これの元ネタ知ってるけど、台詞とかモロパクリですね。
自分の大好きな作品が汚されているようで正直不快。
せめて台詞ぐらいはオリジナルにして。
125 名前:パープル 投稿日:2002年09月21日(土)18時19分57秒
ごめんなさい。
126 名前:パープル 投稿日:2002年09月21日(土)18時23分15秒
オリジナルで書いたらストーリーがおかしくなるので…できません。
一人でも不快に思われていたのだとしたら書くのやめます。放棄っていうか…
この記事の消し方・・・がわかりません。本当に、本当にすいませんでした。
127 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月21日(土)19時02分25秒
自分が不快に思ったのは、台詞や心情をまんまパクったことだけで、ストーリーをネタにしたこと(他の板にもあったし)は何も思ってません。
こちらこそ作者さんを不快にさせてしまい申し訳ないです。
放棄しないで頑張ってください。

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