SILVER MOON
- 1 名前:めかり 投稿日:2002年10月13日(日)07時11分16秒
- 始めまして、初心者なので誤字などがありますが、
暖かく見逃してください。一応冒険物です。
主人公は、辻ちゃん。内容は、聞いたことありそうな
話ですが、その辺も見逃してください。
- 2 名前:始まりの夜 投稿日:2002年10月13日(日)07時39分33秒
- 「もう、こんな時間になちゃいましたか・・・」
いつものように修行を終えた辻は、
村に帰る山道を歩いていた。
村に近ずくにつれて、何か焦げる臭いが、
漂ってきた。
「何の臭いでしょう?」
いつもと違う感じがした辻は、
急いで山道を駆け出した。
辻の住む村<ネーリマ>は、拳法家たちが、
集まって作った小さな村でした。
- 3 名前:始まりの夜 投稿日:2002年10月13日(日)07時48分54秒
- 「どういうことです。」
村に戻ってきた辻は、その変わり果てた
村を見てそう呟いた。あたりを見回すと村人は
全員やられており、村は燃え尽きていた。
自分の家に戻って見ると、焼け落ちた家の前に
一人の少女が、立っていた。
- 4 名前:始まり 投稿日:2002年10月13日(日)08時05分57秒
- 「お前が、やったのですね。」
そう叫びながら、辻はその少女に飛びかかった。
「えっ?」
少女は、突然飛びかかってきた辻に驚いたが、
冷静にその攻撃を避けながら叫んだ。
「ちょ、ちょい待ち〜な!」
少女は、辻の繰り出した攻撃を全て防ぐと、
辻の両腕を掴んで動きを止めた。
- 5 名前:始まり 投稿日:2002年10月13日(日)08時17分22秒
- 「うちは、何もしとらんよ。うちが来た時は、
もう村はこの状態やったんや!」
そう言ったところで、辻が落ち着く訳ではなく、
「それじゃ〜誰がやったのですか?」
と、威きり立っていた。
「まあ、とにかくちょ〜落ち着いて〜な。
一緒にお茶でも飲もうや。」
そう言って、辻から手を離すと、腰に
ぶら下げていた水筒から、お茶を注ぎだした。
- 6 名前:始まり 投稿日:2002年10月13日(日)08時27分59秒
- 「ほれっ、これでも飲んどき」
辻は、お茶を貰うと一気に飲み干して、
「もう一杯!」
と、少女にカップをつきだした。
「はやっ!うちにもちょっとぐらい飲まさんかい!」
と、言いつつ、辻のカップにお茶を注いだ。
そして、
「自分ここの子なんやろ?」
少女の問いかけに、辻は小さくうなずく。
- 7 名前:始まりの夜 投稿日:2002年10月13日(日)08時51分02秒
- 「名前は?歳は?あと、ここの村はどっかと
交戦中やったんか?」
など、いろいろ質問攻めをされていた辻は、
「そんなに、いっぱい言われても、ののには
わかんないです。だいたい、あなたは誰なんですか?」
「そっか、そっか!これは、礼儀知らずなことを、
してもうたわ〜」
そう言って、少女は手を差し出しながら、
こう言った。
「うちは、加護亜衣って言うんや!まあ、気軽に
あいぼんと呼んでもかまへんよ。」
- 8 名前:始まりの夜 投稿日:2002年10月13日(日)09時06分15秒
- 辻は、差し出された手を、恐る恐る握りながら、
「辻 希美です。15歳です。」
と、小さい声で言った。
その声が、あまりにも小さいのが気になった加護は、
「心配せんでもええよ。うちは敵やないで!
信じてほしいねん!」
加護は、最高の笑顔を浮かべて、そう言った。
辻も、その笑顔につられるように、笑顔になった。
- 9 名前:始まりの夜 投稿日:2002年10月13日(日)09時21分40秒
- 辻がお茶を飲みながら、落ち着いてきたのを
確認した加護は、一つ一つ質問しだした。
「自分、ここに住んどるんやったな〜?」
「そうだよ〜」
「どっか、他の村と交戦中やった?」
「いや〜この辺には、ここ以外に村はないから、
それはないですよ〜」
「じゃ〜なんで村はここまでやられてんの?」
「それは、ののもわかんないです〜」
「なんか自分、おっとりしてんな〜。こっちの、
ペースがおかしくなりそうや!」
「ののは、ずっとこのペースですよ〜。
あと、ののの事はののと呼んでください。」
- 10 名前:始まりの夜 投稿日:2002年10月13日(日)09時37分07秒
- 「とにかく、村を探ってみようや。
何かあるかもしれん。」
「そうですね!」
辻がそう答えると、二人は村を探りだした。
しばらくして、辻が
「あいぼ〜ん!あいぼ〜ん!あいぼ〜ん!」
と、呼ぶと、
「なんや!一回呼んだら分かるわ!何度も連呼
せんでもええやろ!」
って言いながら、辻に近づいてきた。
辻は、村の中心にある壊れた石造の前に座って
何かをあさっていた。
「ののどしたん?なんかあったんか?」
と言って、辻の手元をのぞきこんだ。
- 11 名前:りゅ〜ば 投稿日:2002年10月13日(日)09時53分10秒
- 面白そうです!
RPGっていう匂いがしますね〜。
更新期待してま〜す!
- 12 名前:始まりの夜 投稿日:2002年10月13日(日)09時54分45秒
- 「!!!」
その辻が持ってる銀色の物を見て、
加護の顔色が変わった。
「のの。それが何か知っとるか?」
「いや、知らないですよ〜。あいぼんは、知って
いるのですか〜?」
辻は、不思議そうな顔をして加護に聞いた。
「これを見てみ〜」
加護は、袖を捲ると赤色に輝いたリングがあった。
リングには、辻が持っているのと同じように
≪M.M≫の印があった。
- 13 名前:始まりの夜 投稿日:2002年10月13日(日)10時07分23秒
- 「???」
「何か、あいぼんのと似ていますね〜。
あいぼん!これってどういう・・・」
辻が話し終わる前に、加護は続けた、
「裏も見てみ!」
裏を見ると【鉄】という印があった。
「うちのには、【炎】と書いとるよ。
このリングには不思議な力があってな、
リングに書かれとる、力が使えるように
なるんや。」
- 14 名前:始まりの夜 投稿日:2002年10月13日(日)10時18分03秒
- 加護はさらに続けた。
「でもな、このリングは誰でも使えるわけやないねん!
って、のの聞いてんのかい!!!」
辻は加護の話を聞かずに、リングを手首に着けた。
「へへっ!見て見てあいぼんおそろいだよ〜。」
辻はうれしそうに、その姿をみせた。
- 15 名前:始まりの夜 投稿日:2002年10月13日(日)10時39分48秒
- 「・・・」
加護は、あんぐりと口を開いたまま辻を見ていたが、
ふと、正気に戻り、
「何しとんねん!のの、え〜か?よく聞けよ!
あんな、このリングは着けるとな、そこに
書かれとる力を使えるようになるんよ。
でもな、誰でも使える訳やないねん!
うちもあんま詳しくは知らんけど、何かリングに
選ばれるらしいで。ほんで、選ばれた人は
そのリングが取れんくなるんや!
どや?驚いたやろ?」
と言うと、辻は加護に聞いた?
- 16 名前:始まりの夜 投稿日:2002年10月13日(日)11時03分06秒
- 「あいぼん。このリングとののの村が襲われたのは
何の関係があるの?」
加護はしばらく考えると、
「そんなもん、うちが知っとるわけないやろ。」
「あいぼんは、何でこのリングの事を知って
いるの?」
「たまたまやねん。家の物置を掃除しよったら、
妙な箱があったんよ。気になって開けてみたら
きれ〜なリングが入っとるやんか〜。
こりゃ〜、うちにぴったりやっと思うて
うでにはめたんや。そしたら、ピタってした
感触があったんや。もしかしてと思うて
取ろうしても取れんし、そりゃ〜あわてたわ!」
- 17 名前:始まりの夜 投稿日:2002年10月13日(日)11時16分41秒
- 「ほんで、まいっとったら、その箱に紙が
入っとってな、いろいろ書いとった訳や」
「でも、あいぼんさっきは、あんまり詳しくは
分からないって、言ってましたよ〜」
「そうやねん!その紙がえらい古かってな、
文字がかすれとって、解読できんかったんや!」
「そうなんだ!それで、あいぼんはどうして、
ここにいるの?」
「それはな・・・」
加護はちょっと恥ずかしそうにしながらこう
言った。
- 18 名前:始まりの夜 投稿日:2002年10月13日(日)11時28分49秒
- 「実はな、・・・迷子やねん・・・」
そう言うと加護は、真っ赤な顔をしながら、
うつむいた。そして、
「その紙にな、西の方に何かがあるって
書いとってな、それで、取れんくなった
リングの事もあるし、旅に出たんや。」
そして、加護は顔を上げて言った、
「のの!ここは、どこやねん?」
- 19 名前:始まりの夜 投稿日:2002年10月13日(日)11時45分56秒
- 「ここは、ネーリマの村ですよ〜。」
辻は、笑顔で答えた。
すると加護は、
「ちゃうねん!その〜この国のどの辺やねん」
「知らないですよ〜。だって、ののはこの村から
離れた事ないですよ!」
「えっ!そうなん?」
「そうですよ〜。だって、ののはまだ子供ですから〜」
「うちだって、そうや!」
- 20 名前:始まりの夜 投稿日:2002年10月13日(日)12時04分45秒
- 二人の間に沈黙が訪れた。
しばらくして辻が、
「とにかく、ののもあいぼんと同じで、リングに
選ばれました。だから、ののも旅に出ます。
旅をする事によって、何でののの村が
襲われたかが分かるかもしれません。いや、
分かるのです!」
「分かるのですって、のの〜・・・」
「とにかく、ののは決めたのです!」
「そっか〜。ほな、一緒に行こか〜。」
「行くですよ〜」
- 21 名前:始まりの夜 投稿日:2002年10月13日(日)12時15分24秒
- 「じゃ〜どうしましょうか?」
「ほんなら〜もう、こんな時間やし寝るか?」
「そうですね!眠りましょう〜。」
二人はとりあえず、簡単に作った木のベッドに
葉っぱを山のように積み込み、その中に
潜り込んだ。そして、
「おやすみ〜」
「おやすみです〜」
二人は大きな満月の下で、緑に包まれて
眠りについた。
- 22 名前:JUMP 投稿日:2002年10月13日(日)12時34分19秒
- 「おはよ〜です」
「なんや〜のの、もう朝なんか〜」
辻は、二時間も前から起きていた。
初めて、他の土地に行くという事で、辻の小さな
心臓は、飛び出しそうなほど弾けていた。
「あいぼん、早く行きましょう!どっちに
行くのですか?あっちですか?こっちですか?」
一方まだ、眠そうな顔をしている加護は、
「のの。焦らんでも旅は逃げはせんよ。
人生急いでも、え〜ことないで〜!」
と言うと、辻はふくれっ面をして、
- 23 名前:JUMP 投稿日:2002年10月13日(日)12時45分07秒
- 「とにかく起きるのですよ〜」
と言うと、加護を緑色のベッドから引っぱり出した。
無理やり起こされた加護は、眠そうに目を擦りながら、
「しょ〜がないな〜ののは。ほんじゃ〜
準備でもしよっか?ってなんやのの、荷物は
そんなけか?」
辻の荷物は、リュックにちょこっと入ってる
だけだった。
「ののの荷物は、ほとんど燃えちゃったので、
残ったのは、これだけでしたよ〜。」
- 24 名前:JUMP 投稿日:2002年10月13日(日)12時56分26秒
- 加護は、しまったという顔をした。
その顔を見た辻は、
「大丈夫ですよ!家には無かったですし、
それに、ののには、あいぼんという
すごい友達ができました」
そう言うと、辻は加護の手をつないで、
笑っていた。
そんな辻を見ていた加護は、
「よっしゃ〜、ほんなら行こか〜」
「はい〜」
- 25 名前:JUMP 投稿日:2002年10月13日(日)13時07分52秒
- と言うと、加護は、
「とりあえず、西に行きたいねん!
どっちやろっ?」
「わかりませんですね〜」
「地図でもあれば、え〜んやけど、この有様やと、
残ってないやろな。ん〜〜!そうや!」
加護は、体の半分はありそうな木の枝を
持ってきて、枝を上に放り投げた。
「よし、こっちや!ほな行くで〜、のの!」
辻は、少し不安そうな顔をしたが、すぐに、
うなずいて一緒に歩き出した。
- 26 名前:JUMP 投稿日:2002年10月13日(日)13時39分44秒
- しばらく歩いていて、二人はリングの能力について、
話し出した。
「あいぼんは、炎を自由に使えるのですか?」
「まあ〜、ある程度は使えるで!でもな、
調子乗って使いまくると、体が動かんく
なるんや。」
「へぇ〜、そうなんだ〜。それじぁ〜ののは、
どんな事ができますかね〜?」
「そうやな〜、たしか、鉄って書いとったよな〜?」
「そうですよ〜!」
- 27 名前:JUMP 投稿日:2002年10月13日(日)13時54分16秒
- 「ん〜〜〜〜!!」
「そうや!多分いろんな物を鉄に変えたりできる
んやないんかな〜?」
「お〜。それは、すごいですね〜!どうやって
やるのですか〜?あいぼん、教えてください!」
「いや、それは、うちにも分からんのや!
うちも最初は全然使えんかったんよ。でも、
昔、モンスターに襲われた時に、何か知らん
けど、呪文みたいのが頭の中に浮かんできて、
その言葉を、唱えてみるとめっちゃ炎が
出たちゅうことや!」
「そうですか〜!となると、ののも魔法が
使えるようになったと言う事ですね〜」
辻はわくわくしながら、加護に言った。
- 28 名前:JUMP 投稿日:2002年10月13日(日)14時43分37秒
- 「まあ、一応そんな感じかな。まだ、決まった訳
じゃ〜・・・って、のの聞いてんのかい!」
辻は木や小石を触りながら、目を潤ましていた。
一週間後・いつもどうりに二人は
はしゃいでいたが、辻が、
「あいぼ〜ん!何か寒くないでしゅか〜!
確か、のの達は西に向かって歩いてる
はずですよ〜。 えっぐしゅ!」
鼻を詰まらせたまんまの辻が問いかけた。
「そうやな〜、まあ、それも運命っていう事
やから、気にせずガンガン行こうや!」
と言うと、加護はいつもどうりに歩き出した。
- 29 名前:JUMP 投稿日:2002年10月13日(日)15時14分04秒
- しばらく歩くとモンスターが現れた!
今までも、モンスターは出てきたが、いつも、
スライムやゴブリン、それに山賊というザコ
ばっかリだった。そのため、辻も呪文も
出てきてないし・・・という、状態だった。
しかし、この地域あたりから、種類が変わって
来たらしい。
「うわっ、白虎や〜!こりゃ〜強いで〜。
のの、油断すんなよ!」
と言って、武器を構えた。
10分後・・・
二人はまだ、百虎と戦っていた。
「くそっ、切りないわ〜のの!うちは、
魔法を唱えるわ!時間を稼いでくれっ!」
と言うと、3歩下がって魔法を唱え出した!
「けっこう強いですね〜」
百虎と戦って、分かったことはまず、
スピードがえっらいはやかった。
- 30 名前:JUMP 投稿日:2002年10月13日(日)15時29分15秒
- 辻は、百虎の眉間に肘打ちを入れようとした。
その時、辻は木の根っこに足を引っ掛けて転んだ。
百虎は、この瞬間を逃さなかった。素早く
動いて辻に噛みつこうとした。
「あかんわ〜、間に合わんわ!のの〜!」
辻もやられると思って、目を閉じた瞬間、何かが
聞こえた。
『アイアンソウル』
そう聞こえた瞬間辻は、叫んだ。
「アイアンソウル!」
- 31 名前:JUMP 投稿日:2002年10月13日(日)15時43分31秒
- その瞬間、辻の体は鉄のように硬くなった。
「あれっ?確かに噛まれているはずなのに
全然痛くないです!逆に百虎のほうが、
妙な悲鳴みたいのを挙げているのです。」
辻は恐る恐る目を開けてみると、百虎が
のたうち回っていた。
「あれ???」
と思った瞬間、
加護が叫んだ。
「よっしゃ〜、のの退いててな〜!
いくっで〜 『フレイムプール!』」
と叫ぶと、大きく波打った炎が、百虎に
向かって行った。
その炎に囲まれた百虎は、大きな声を上げながら、
消滅した。
- 32 名前:JUMP 投稿日:2002年10月13日(日)15時59分24秒
- 「うっしゃ〜!やったで〜!」
加護は、ガッツポーズをとると、
「のの〜」
と言って、辻に近づいて行った。
そして、
「見たで〜」
「やっぱり、ですか!でも・・・」
「おう!見事な、てっ・・鉄人形やったで〜、
ひゃ〜はっ、はっ、はっ〜」
加護は腹を抱えて笑っていた。
辻も、焦った感じで、加護に言った。
「あいぼ〜ん!こっこれは・・・?」
「だから、言ったやろっ!使ってみるまで
わからんで〜って。ののは、うちの話あんま
聞かんからやで!でも、まあ、その技を応用
することによって、もっとかっこえ〜のが、
できるよ。だから、がんばれや!」
「て・つ・の・の!」
と言うと、加護は横腹を押さえながら笑っていた。
- 33 名前:白い大地 投稿日:2002年10月13日(日)16時24分57秒
- 10日後2人は、≪ムーラロン≫という町にいた。
2人とも寒さで凍えながら、倒れてるところを、
町の娘のなつみに助けられた!
「んっ・・・う〜ん・・・んあっ!」
辻はびっくりしながら、飛び起きた!
横を見ると、加護はまだ、ぐっすりと夢の中だった。
「あれっ?ここは、どこなんでしょう〜」
辻がキョロキョロと、あたりを見ていると、
とびっきりの笑顔をした女性が近づいてきた。
「おっ、起きたべか?あなた達はもう、まる
2日も寝てたんだべよ」
と言っていた。
辻が恥ずかしながら、
「あっ、あのっ、あのっ・・・」
「あっ。えっと〜なっちは、安倍なつみって
言うべさ。あんた達そんな格好でこの辺を
歩いてると、凍傷でやられるとこだべ!」
「ありがとう、ございますです。ののは、
辻 希美です〜。ののって呼んでください」
- 34 名前:めかり 投稿日:2002年10月13日(日)16時39分43秒
- 今回は、この辺で終わりましゅす。続きは
また、そのうちにでも・・・
- 35 名前:白い大地 投稿日:2002年10月13日(日)18時46分49秒
- 「隣で眠っているのは、あいぼんですよ〜」
「・・・あっ、あいぼんって言うべか!
よろしくね、ののちゃん。」
辻は真っ赤な顔をして、うつむいた。
「ののちゃん。あいぼんが起きるまで、暇だべ。
なっちがこの町を案内してやるべ!」
と言うと、なっちは、辻の手を引っ張って家から
ののを連れ出した。
なっちは、いろいろと説明しながら、喫茶店に
入った。飲み物を頼んで一息ついたあと、なっちは、
ののに、聞いてみた。
- 36 名前:白い大地 投稿日:2002年10月13日(日)19時21分30秒
- 「そもそも、のの達は何でこんなとこに、しかも、
そんなかっこできたの?」
辻はしばらく黙っていたが、徐々に口を開きだした。
「・・・実はですね〜、まず、これを見てください。」
辻はリングをなっちに見せた。なっちが、
何か言い出だす前に、辻が続けた。
「このリングを見つけた日、ののの村はなくなって
しまったんですよ〜。でも、同じ日に
あいぼんとも出会ったんですよ〜。ののには、
いい事と悪い事、分からない事が一気に起きた
日なのです。」
「へぇ〜大変な日だっただべな〜」
なっちは身を乗り出して聞いていた。
辻は続けた。
「なぜ、ののの村が襲われたのか、わかりませんが、
今ある、手がかりはこのリングだけなのです。
それで、あいぼんと手がかりのある西に
向かったのですが、迷ってここに辿り着いた
分けなのですよ〜。」
- 37 名前:白い大地 投稿日:2002年10月13日(日)19時51分57秒
- 「迷ってって、ど〜したら、西と北を間違える
かな〜。なかなか難しい事だべ!」
「ののは道とかは分からないので、あいぼんに
ついて来たのですよ〜」
「まあ、いいべ。それよりのの〜、リング見せて
ほしいべさ〜。」
「いいですよ〜。どうぞ〜」
と言うと、袖をめくってなっちの目の前に、
腕ごと差し出した。
「やっぱりだべ・・・」
なっちは、こう呟いて袖のボタンをはずして
ののの前に腕を差し出した。
「えっ!!なんでですか?なんで?安倍さんに
なんで?どうして?」
辻は不思議そうになっちの顔を見上げた。
- 38 名前:白い大地 投稿日:2002年10月13日(日)20時26分23秒
- なっちの腕には、真っ白のリングがついていた。
上には≪M.M≫裏には【雪】の印があった。
「これはね〜、なっちが物心ついた時から、
腕についてたんだべ。このリングについては
なっちもいろいろと調べてみたけど、こういう
所だと大した情報も入んなくてね・・・」
「でも、一つだけなっちが仕入れた情報によると、
このリングは全部で8個あるらしいべ。
属性までは、わかんなかったけどね・・・」
「それじゃ〜安倍さんも一緒に旅をしましょう〜。
決定です。ののがもう決めました!」
「ええっ〜?のの〜?」
「何ですか?これはもう決定した事なのです。
わかりましたか?安倍さん!」
なっちはしばらく考えて、静かに言った、
「いいべ〜、その代わり・・・安倍さん
じゃなくて、なっちって呼ぶこと、わかった?」
「うん!うん!」
辻は、すごい勢いで首を縦に振った。
- 39 名前:白い大地 投稿日:2002年10月13日(日)21時04分10秒
- 「それでは、帰ってあいぼんを起こしますです。
絶対楽しい旅になりますよ〜。そして、
早速出発するのです〜。」
「のの〜、いくらなんでもそれは
急ぎすぎっしょ〜。なっちの準備が
間に合わないべさ〜。出発は明日にしよっ!」
辻はなっちと嬉しそうに手をつないで喫茶店を後にした。
なっちの家に着くと、加護はまだ眠っていた。
「あ〜いぼ〜ん!あ〜い〜ぼ〜ん!」
と言うと、辻は、加護に飛び込んだ!
「うぇぇぇぇぇ〜〜!!
なんや〜〜!!!」
「あいぼん!仲間ができたのです!仲間を
探すのです!旅をするのです!」
「なんや〜!のの〜!何を言ってんのか、
訳わからんわ〜!もっと、ゆっくり言ってくれや〜。」
- 40 名前:白い大地 投稿日:2002年10月13日(日)21時18分18秒
- 「んっ???」
「その前にのの・・・ここは、どこやねん??」
すると、ののの後ろからなっちが近づいて来て
今までの事を全て話した。
「そうなんや〜、全部で8人もいんのかい。
こりゃ〜、何としても全員集めんといかんな〜」
「そうですよ〜!やるですよ〜!あいぼん!」
すると、なっちが、
「とりあえず、みんなで西へ行くぞ〜!」
「おお〜!」
2人は声を合わせて叫んだ!
- 41 名前:LITTLE WING 投稿日:2002年10月13日(日)21時56分50秒
- 旅に出て13日が、経った頃、3人は、
≪ハートリコー≫という村に寄っていた。
「ふぃぃ〜〜!もう、あかん!もう、うちは一歩も
歩けへんで〜!」
「あいぼん!何を言ってるですか!まだまだです。
早く仲間を見つけるです!」
「まあまあ、のの!今日はもう、暗くなったし、
ちょうど村に着いたのだから、一息つくべ!」
と、なっちに説得されて、ののは、
「しょうがないですね〜・・・」と
ぶつぶつ呟いている。
なっちが、宿屋を探していると、
「きゃ〜〜」
と言う、ちょっとかん高い声が飛び込んできた。
3人は小さくうなずくと、声のする方に行ってみた、
すると、3人の山賊に1人の女性が囲まれていた。
「ねぇちゃんよ〜けっこう可愛いじゃね〜か!
ちょっと色が黒い気がするけど・・・
まあ、いいや、一緒に飲みに行こうや!」
その女性は、
「ごめんなさい!ごめんなさい!」と
ずっと泣きながら謝っている。
- 42 名前:LITTLE WING 投稿日:2002年10月14日(月)00時08分59秒
- 「ここは、ののにまかせるのです〜」と
言うと、辻は前に一歩でて、
「おじさん達〜、そういうのは、かっこ悪い
ですよ〜。止めた方がいいですよ〜」
大きな声で叫んだ!
「!!!」
「誰だ〜こんな微妙な止め方をする奴は!」
「ののですよ〜!どうも、こんばんわ〜」
「あっ!こんばんわ〜」と
挨拶する1人の山賊!すると、2人の山賊に
「かしら〜何を普通に挨拶してるんですか?」
「おっと、そうだった!なんだ〜お嬢ちゃん?
とっとと、帰ってカレーでも食べてなさい!」
ののは、鼻で「フッ」って言うと、
「あなた達3人だと握り飯1個食べ終わる前に、
終わるのです。
- 43 名前:LITTLE WING 投稿日:2002年10月14日(月)02時27分29秒
- 「ふん!お嬢ちゃんが好き放題言って
くれちゃって。おい、お前らちょっとだけ
いじめてやんな!」
「へい!」
そう言うと、2人の山賊はゆっくりとののに
近づいた。そして、
「ぶっへぇ〜」「うごぉ〜」
その声の後、2人の山賊は地面に倒れていた。
「最近の女の子はすごく強いな〜。昨日と
いい。今日といい。」
かしらは、ボソッとそう言ったあと、
「まあ、いいや」
「お嬢ちゃん。こっちには人質がいることを
忘れてないかい?」
「忘れていましたです!
でも、困りましたですね〜」と
山賊と辻が睨み合いをしている時に、
- 44 名前:LITTLE WING 投稿日:2002年10月14日(月)02時48分22秒
- 「ごぉぉぉ〜〜!」と
突然の突風に、山賊が女性に突きつけていた刀が
次の瞬間、木に突き刺さっていた。
「ここです!」
辻がぼそりと言うと一瞬にして山賊に近づき、
みぞおちに蹴りを一発くらわした。
山賊が起き上がろうとすると、目の前に
なっちが座っていた。
「これ以上立たない方が利口だべさ。
それより、こっちの質問に答えてくれれば、
見逃してもいいべ!」
山賊は、急に正座にになると、うなずいた。
「昨日もやられたんだべ。その子はどんなん
だったかい?変な技みたいなのは使って
なかったかい?」
「へえ。昨日の嬢ちゃんは急に目の前が暗くなって
次の瞬間雷が落ちてきたっす!」
「ほんとかい?」
「へい!」
なっちはしばらく考えると、
「もう行っていいべ。」
と言うと山賊は、倒れてる2人を起こして
急いで逃げて行った。
- 45 名前:LITTLE WING 投稿日:2002年10月14日(月)03時11分02秒
- なっちが女性の方を見ると加護が絡んでいた。
「ね〜ちゃん、おもろい技が使えるみたいやな〜!
とりあえず、袖捲って見せてくれん?」
加護は見逃さなかった。さっきの突風はその女性が
起こしていたのを・・・
「!!!」
女性はビックリしたが、小さくうなづくと
袖を捲りだした。するとそこには、
緑色のリングがつけられていた。
加護が裏を覗き込むとそこには、
【風】の印があった。
なっちは、近づいて自己紹介をした。
「私は、安倍なつみ。なっちって呼んでくれて
いいべさ。この子らは、辻希美と加護亜衣」
と言うと、
「ののですよ〜」
「あいぼんや!よろしくな〜」
- 46 名前:LITTLE WING 投稿日:2002年10月14日(月)03時30分42秒
- 「私、石川梨華って言います。でも、
なんで、このリングのこと・・・」
と言いかけて、
「とにかく、私の家に来てください。
お礼とかしたいんで。」
それを聞いた辻、加護は、
「ご飯〜!ご飯〜!ご飯〜!」
と連呼していた。
梨華は、クスッと笑うと、
「ご飯も準備するね!」
と笑顔で言った。
- 47 名前:LITTLE WING 投稿日:2002年10月14日(月)03時51分11秒
- 「梨華ちゃんはいつ頃からそのリングを
つけてるべか?」
「私が10歳の時からです!これ、両親の形見
なんです。それ以降さっきみたいに私が
危ない目にあうと、いろいろと言葉が
浮かんでくるんです。」
そう言い終わると、加護が、
「梨華ちゃん、どうでもえ〜けど、ご飯がな〜
トイレの味がするで〜」
すると、辻も
「トイレです!梨華ちゃんはトイレです!」
と言った。
「ちょっと〜変なこと言わないでほしいわ!
私のご飯はトイレの味はしないし、それに
私はトイレじゃないわ!!
ねえ、なっちそうでしょ?」
- 48 名前:LITTLE WING 投稿日:2002年10月14日(月)04時04分37秒
- なっちは少し考えて、
「梨華ちゃんこれやっぱ、トイレだべ!」
「そんな〜なっちまで・・・!でも、
私負けないわ!とっても、チャーミングで
ポジティブの私は絶対に諦めない!!」
「私みんなと旅に出るわ!そして、その間
ず〜〜っとみんなのご飯をつくるの。
いつか、いつの日かみんなにおいしいって
言ってもらえるまでがんばっちゃう!」
すると加護が、
「えぇ〜、それじゃ〜ずっとトイレご飯かいな!
そりゃ〜まずいで。なっち何とかした方がええで〜!」
なっちは、
「まあ、本人がこんなけやる気になってるから
いいんでないかい!」
「また〜なっちは甘いんですから〜」
辻が、ぼそっと言った。
- 49 名前:LITTLE WING 投稿日:2002年10月14日(月)04時12分35秒
- 「とりあえず、これから、どうするのですか〜」
辻が言った。
「なっち、さっきの山賊に聞いたんだけど、昨日も
それっぽい女の子がでたって言ってたべ。」
「じゃあ、明日はその子を追いかけましょ!
きっとその子もリングを持ってるよ。
ポジティブ!ポジティブ!」
「よっしゃ〜!ほな明日に向けて寝るで〜」
全員すごい速さで眠りについた。
- 50 名前:LITTLE WING 投稿日:2002年10月14日(月)04時29分25秒
- 数時間後、加護は目が覚めた。
「なんや〜、まだ夜中やないか〜!しゃ〜ないな〜
もう一眠りするか〜。」
と寝返りをすると、そこにいるはずの辻がいなかった。
「なんや、ののトイレかいな!梨華ちゃんの
トイレ料理をあんなにほうばって食べるからや」
などと、考えていた。しかし、
「遅いな〜のの、下痢にでもなったんかな?
それやったら、梨華ちゃんのトイレ料理は
かなり強力やで!」
と思いながら、トイレに向かった。
加護がトイレに行くとそこには誰もいなかった!
「??あれ??」
ののは、どこに行ったんやろって思っていると、
外から、声が聞こえた。
「ヒック、ヒック・・・」
加護は声を潜めた。
「みんな〜、必ず・・・必ず敵はとるのです。
のの1人では、無理かもしれないですけど、
梨華ちゃんやなっち。それにあいぼんが
ののに力を貸してくれますです。だから、
期待しててほしいのです。みんな・・・」
と大きな満月の下で小さな肩を振るわせていた!
加護は、息を潜めて静かにそして、迅速に自分の
床に戻って、眠りについた。
- 51 名前:Green eyed 投稿日:2002年10月14日(月)04時49分58秒
- 「のの!のの!起きいや!もう朝やで〜。
いつから、そんなに寝ぼすけになんたんや!」
辻はムクって起きると、
「おはようです!あいぼん、たまたま、ののより
早く起きたからって調子に乗らないほうが
いいですよ〜」
「なんやと〜!じゃ〜とっとと起き〜。もうすぐ
梨華ちゃんのトイレ朝ごはんやで〜!」
「うっ・・・それを聞くと起きる気力も
なくなるのです。」
その時、
「みんな〜朝ごはんできたわよ〜。とっても、
おいし〜から早く食べよ〜。」
「ほら、めっちゃうまいのができたらしいで〜
期待せんで食べに行こうや!」
と言って、辻の手を握り朝食にむかった。
- 52 名前:Green eyed 投稿日:2002年10月14日(月)05時22分13秒
- 「さて、いよいよ出発だべ!とりあえず、
南に向かって行くからみんながんばろ〜」
辻・加護は
「お〜う!」
と言っているが、梨華はビックリしていた。
「梨華ちゃん、どうしたんだべ?」
「だってみんな知らないの?ここから南には、
≪デコ・グラン≫って山があって、そこに、
ドラゴンが住んでるんだよ!」
「わざわざそこを通らなくてもいいんじゃないの?」
「でも近道なんだべ?行くしかないっしょ!」
「そうですよ〜梨華ちゃん。みんなで力を合わせれば
きっと大丈夫ですよ〜」
「そうやで〜いざとなったら、ドラゴンに
梨華ちゃんのトイレ料理を食わせたら一発や!」
「ちょっと、あいぼん!それってどういう事。
それに、いちいちトイレ、トイレって
つけないでほしいわ!失礼しちゃうわ!」
「それじゃ〜みんなでいきましょ〜い!」
- 53 名前:Green eyed 投稿日:2002年10月14日(月)05時51分46秒
- さすがにドラゴンが住んでいる場所だけあって、
モンスターもそれなりに強くなっている。
加護や、なっち、梨華は、それぞれの剣や魔法で
対抗してるが、辻は、素手の上にまだ、攻撃魔法も
持ってないのであった。
それでも、何とかみんなに負けないようにと、
毎日自分の能力の改良をと練習しているのである。
「う〜ん・・あかんな〜のの、これは予想以上に
難しいで!」
「そうだべ〜。鉄をどのように使うかをイメージして
からの方がいいんでないかい?」
「そうだよ〜のの。焦る気持ちはわかるけど、
一つ一つ片付けて行けば、きっと
使えるようになるよ!」
- 54 名前:Green eyed 投稿日:2002年10月14日(月)06時11分33秒
- 辻は落ち込んでいた。
「何でのののは、鉄なんだろう?他にもいっぱい
あるのに、よりにもよって鉄だなんて・・・」
その様子を見ていたなっちは、
「ののは、鉄をどんな感じで使いたいの?」
「・・・わかんないです・・・」
「そうだね〜。闇雲ににやるよりさ〜
人の技を真似てみたりとか、いろいろ
試してみたら、いいべさ〜。そうしたら、
何かしら掴めるかもしれないっしょ!」
辻は、大きくうなずいて、
「そうですね〜。いろいろと
やってみるですよ〜」
辻の修行はまだまだ続くのであった。
- 55 名前:Green eyed 投稿日:2002年10月14日(月)06時43分16秒
- しかし、そう修行ばっかりできるわけでもなく、
「くそっ!こいつらどっから、湧き出てきてんねん!」
4人の周りには、2メートルはありそうな、
狼の群れに囲まれていた。
「おおかみさんごめんね〜」
と言いつつ梨華は、
『フライング・ウィンドウ』
と唱えると、狼たちを吹き飛ばした!
そのうちの何匹かは、梨華に襲ってきたが、
なっちが、
『スノー・ドロップ』
雪の壁ができて、梨華えの攻撃を防ぐ。
そこは、加護が
『フレイム・アロー』
と炎の矢が襲いかかり、狼の群れを突破した。
ののは、じっとみんなの魔法を見ていた。
- 56 名前:Green eyed 投稿日:2002年10月14日(月)08時00分47秒
- ののは、考えていた、
鉄をどのように変化させて、攻撃すれば、モンスターに
絶大なダメージを与えれるか?守備的な事を
考えるとまだ、楽な方である。鉄の壁でも作れば、
そう簡単には、突破されないはずである。
しかし、問題は攻撃面である。ただの鉄なのだから
普通に攻撃してもあんまり効き目がない。だからと言って
拳を鉄にして攻撃するか?それでは、あまりにも
芸がない。もっと、魔法攻撃ぽい華やかな
感じなのを、ののは望んでいた。
あれこれ考えていると、
「ご飯できたよ〜今日もとっても
デリシャスよ〜。」
「デリシャスって分かって言っているのでしょうか?」
と思いながら、みんなの所へ移動した。
- 57 名前:Green eyed 投稿日:2002年10月14日(月)08時13分04秒
- そんな日々を過ごしながら4日が経過した。
もう、山の中間部分を通過したが、ドラゴンなど
影も形も見なかった。
「ドラゴンなんか、ほんまにおんのかいな?
噂だけが先走って、おらへんのちゃうか?
梨華ちゃんも、そんな噂ばっか信じとるから、
ご飯がいつまで経っても、トイレ臭いねん!」
「ドラゴンはいるわ!それに、私の料理は
トイレの臭いなんかしないわ!」
梨華は少し怒ったように言った。
その時であった。
- 58 名前:Green eyed 投稿日:2002年10月14日(月)08時21分15秒
- 山の奥から火の玉が飛んできた。
「!!!」
「なんやあれ〜!あんな巨大な火の玉なんか
くらった日には、ひとたまりもないで〜!」
4人は恐る恐る奥に近づいていくと、ドラゴンと
1人のかっこいい女の子が戦っていた。
その人は、
『雷神剣』
と言うと、持っていた剣に雷が落ちてきて、
雷の剣ができあがった。その剣でドラゴンを
攻撃している。
「よし!みんないくべさ!」
なっちが叫ぶと、いっせいにドラゴンに
飛びかかった。
- 59 名前:Green eyed 投稿日:2002年10月14日(月)08時32分32秒
- 「なんだ、お前ら?邪魔だからどいてろ!」
女の子は叫んだ!
「邪魔かどうかは、見てみんとわからんやろ〜
それで判断するんやな〜」
「わかったよ。その代わりやられても
しらね〜からな!」
「人に言う前に、自分の心配した方が
え〜んとちゃうか?」
「そんな、言い合いは後にするべさ。
今は、目の前の敵に集中するしょ〜!」
「わかってまんがな〜」
- 60 名前:Green eyed 投稿日:2002年10月14日(月)08時49分54秒
- そう言うと、加護は、
『炎魔刀』
と言うと、あいぼんの刀がすごい炎に包まれた。
それを見た女の子は、
「あいつら、もしかして・・・」
と呟いた。
それに続いて、のの、梨華も、なっちもそれぞれ、
『アイアン・ソウル』
『風神丸』
『雪灰斬』
と、みんなで一斉攻撃を開始した。
各属性の剣で切りつけながら、辻の鉄の
パンチやキックで、応戦する。
- 61 名前:Green eyed 投稿日:2002年10月14日(月)09時01分14秒
- しかし、なかなか致命的な攻撃ができず、
このまま行くと、全滅の危機が出てきた。
「えらい丈夫やな〜。ドラゴンって倒せるんか〜?」
と、加護が愚痴り出した。
その時、
「あいぼん、危ない!!」
加護めがけて尻尾が飛んできた。
加護は、それをまともにくらうと、木に向かって
吹っ飛んでいった。
このままではと、なっちが、
『パウダー』
と言うと、ふかふかの雪が出てきて、
加護を柔らかくキャッチした。
「あいぼん!大丈夫?」
梨華が叫んだ。
「えらいのくらってもうた〜、うちはちょっと
休憩するで〜」
と、横に倒れた。
- 62 名前:Green eyed 投稿日:2002年10月14日(月)09時10分16秒
- それを見ていた辻が、
「よくもあいぼんを・・・
ゆるしませんっ!ゆるしませんですよ〜!」
そして、辻は叫んだ、
『斬鉄剣』
すると直径10メートルはありそうな、
刀がののの手に収まった。
その姿を見た全員が言葉を失った、
次の瞬間、辻の振り下ろした剣で、
ドラゴンが左右に開かれて倒れた。
「ふうっ〜〜!やっと倒したです。」
と言うと加護のところへ駆け寄った。
- 63 名前:Green eyed 投稿日:2002年10月14日(月)12時49分10秒
- 「あいぼーん。大丈夫ですか〜?」
辻が今にも泣きそうな顔で見ている。
すると梨華が、
「ちょっと待ってね。」
『癒しの風』
すると、暖かそうな風が加護を包み込んだ。
しばらくすると回復が終わったらしく、
加護を包んでいた風が消えると、加護の目が開いた。
「すまん!油断したわ〜」
「もう〜、気をつけるですよ〜。」
辻は涙目になって、加護にいった。
- 64 名前:Green eyed 投稿日:2002年10月14日(月)13時05分51秒
- なっちと女の人はしばらく話していたが、
一段落したのか、こっちに向かってきた。
すると、その人は、
「私は、吉澤ひとみ。よっすぃ〜って、
呼んでね!よろしく!」
よっすぃ〜の腕には黄色に輝いたリングが
ついていた。裏には【雷】の印があった。
「よろしくです〜。ののです〜。」
「梨華です。よろしくね〜。」
「あいぼんや!よろしゅ〜たのんまんがな!」
吉澤は3人と握手すると、加護に言った。
「思ったとおり、あいぼんが一番口だけだったな。」
「なんやと〜、1人やったらなんもできへん
かったくせに・・・そういえば、お礼の言葉を
聞いてないの〜。助けてくれて、ありがとう
ございますって、ほら、土下座して言ってみ〜や!」
- 65 名前:Green eyed 投稿日:2002年10月14日(月)13時25分02秒
- 「なんだと〜」
「なんや〜」
「そぉぅと〜ムカつくよ〜」
「なんなら、うちが稽古でもつけたろか?」
「こらっ!2人ともその辺にしとくべさ。
けんかなんかしても、いいことないっしょ〜。」
ドラゴンのいた場所を見ていたなっちが、
戻ってきて辻に、あるものを手渡した。
「はい。『ドラゴンのツメ』だべ。これはけっこう
いい武器だべ、多分私たちの中で使えるのは
ののちゃんだけだよ。」
辻は始めての武器をうれしそうにつけてみた。
重すぎず自分の手にしっくりとはまっている。
「かっこえ〜な〜。のの、うちのと、かえっこ
せ〜へん?」
「いやですよ〜。ののは、刀とか使えないから
だめですよ〜。」
- 66 名前:Green eyed 投稿日:2002年10月14日(月)13時56分49秒
- 「山を越えたらすぐに私の住んでいる町が
あるから、いきましょう。」
と、よっすぃ〜が言った。
その日の夕方には、≪フージミ≫町についた。
よっすぃ〜の家に着いたとたん、
「それじゃ〜、ご飯つくるね〜。」と
梨華が言った。
すると、よっすぃ〜が、
「いいよ。梨華ちゃんは客なんだから、私が
やるから・・・」
全部言い切る前に、辻と加護が、
「まあまあ、うちらの食事係りは梨華ちゃん
やねん!まかせといたらえ〜がな!」
「そうですよ〜。よっすぃ〜も早く梨華ちゃんの
味に慣れるのです」
2人でよっすぃ〜を引っぱって行った。
- 67 名前:Green eyed 投稿日:2002年10月14日(月)14時14分00秒
- みんなで、今日の辻の技について話していた。
「うちは、見てなかったけど、どえらい剣が
出てきたらしいやんか〜」
「うん!あれはすごかったべさ〜。あれなら、
けっこう巨大なモンスターにも有効だべ!」
「そう、そう!私も、そぉぅと〜驚いたよ。
私もあんな、かっけ〜技使いて〜な〜。」
それまで、黙っていた辻が口を開いた。
「でも、なんで剣なんでしょう〜。だって、
私は剣が使えないんですよ〜。なのに、
あの剣だけは自由に使えるのです。
なんででしょう・・・」
4人とも静かに考えていると、
「できたよ〜。今日は、最高の出来だわ〜。」
と、言っている。
「梨華ちゃん、最高って意味
知ってんのかいな・・・」
なっちとののは、小さくうなずいた。
- 68 名前:Green eyed 投稿日:2002年10月14日(月)14時28分54秒
- 「まあまあ、とりあえず、よっすぃ〜食べてみ〜や!」
辻・加護・なっちはニヤニヤしている。
梨華は心配そうに見つめている。
「そんじゃ〜遠慮なくいただきま〜す!」
梨華は、
「よっすぃ〜どうかな〜?」
よっすぃ〜は、びっくりした顔で、梨華を見ている。
「何これ〜!そぉぅと〜おいし〜よ!
梨華ちゃん天才じゃん!!」
辻・加護・なっちは顔を見合わせて、梨華の
料理に手を出した。しかし、
「いつもと、一緒です〜」
「ほんまや〜!よっすぃ〜も味覚がおかし〜ねん!」
「まあ、人の好みもいろいろあるってことっしょ。」
3人は不思議そうに話した。
- 69 名前:Green eyed 投稿日:2002年10月14日(月)14時50分47秒
- 食後に5人でこれからの事を話していた。
「よっすぃ〜は、このリングについての、
情報は何か持ってないべか?」
「そうだな〜?・・・あっ!そういえば、リングに
関係あるかは、わかんないけど、最近モンスターが
増えたじゃん。どうやら、何かの大王みたいなのが、
出てきたらしいよ。」
「大王〜?」
4人は声を合わせて言った。
「なんなの、大王って?いまどき笑える〜」
梨華は、笑いながら言っていた。
「まあ、次の仲間の情報を集めながら、
西に進んで行くべさ。」
「でもさ〜、なんで西なの?」
よっすぃ〜が聞いた。
「うちが見つけた紙に書いとったねん!
でも、詳しいことは、字がかすんでて、
わからんかったんや!」
よっすぃは〜軽くうなずくと、
「まあ、なんとかなるよ。」
って、言って、横になった。
- 70 名前:Green eyed 投稿日:2002年10月14日(月)15時08分09秒
- 「あっ!言い忘れたけどさ〜」
4人はびっくりして、よっすぃ〜を見た。
「この家は、布団とか無いからさ〜、
みんなその辺で、てきと〜に寝てよ。」
「へんなの〜?料理道具とかは完璧に揃っていたのに、
布団が一つも無いってどういう事なの?」
梨華がよっすぃに尋ねた。
「それは〜・・・そっ、、そんな事どうでも
いいじゃん!ほら、もうこんな時間だよ。
明日に備えてもう寝よ、寝よ!」
よっすぃ〜は、あわてて横になった。
4人は、何か怪しいなと思いながらも、
疲れが溜まっていたのか、横になると、
すぐ眠りについた。
- 71 名前:君に吹く風 投稿日:2002年10月14日(月)15時37分05秒
- その日、梨華は一番に目覚めた。隣を見ると
よっすぃ〜が、寝息をたてていた。
「こうしてみると、よっすぃ〜もやっぱり
女の子なんだな〜。昨日見たときは、あんなに
男前だったのに・・・」
と、思ってよっすぃ〜の顔をずっと見ていた。
すると、突然梨華の首に手がまきついてきた。
そして次の瞬間、梨華の唇に柔らかい物があたっていた。
「!!!」
びっくりしたがその感触の気持ちよさ、
それに、体の奥の方が熱くなるのを感じた
梨華は、その全てを受け入れた。
そして、唇が離れると、
「おはよう、梨華ちゃんがじっと私の事を
見てるから、目が覚めちゃったじゃん。」
「今のキスは、梨華ちゃんの好きなように
受け取っていいよ」
と言うと、よっすぃ〜は外に出ていった。
- 72 名前:君に吹く風 投稿日:2002年10月14日(月)15時50分37秒
- 「えっ?どういうことなの?あたしの好きなようにって、
言われても・・・
今のは、おはようのキスなの?それとも・・・
でも、いくらよっすぃ〜が男前でも、
あたしもよっすぃ〜も女の子だし、
えっ〜〜ん!どうしたらいいのよ〜〜」
梨華が真っ赤な顔をして悩んでいると、
「梨華ちゃんおはよう!ってどうしたんだべ?
そんなに赤い顔して?もしかして、、、」
梨華は心臓の鼓動が、よりいっそう速くなったのを
感じた。
「風邪でもひいたんじゃねえべか?」
と言ってきた。
「そんな事無いよ。大丈夫だよ。」
そんな事を言いながら、台所に向かった。
- 73 名前:君に吹く風 投稿日:2002年10月14日(月)16時17分05秒
- 複雑な思いで朝食を済ませた梨華は、ずっと
考え込んでいた。
よっすぃ〜はそんな梨華を見ながら、ニヤニヤ
していた。
そんな事を知らない、他の3人はいつも通りに
バカ騒ぎをしている。
「よっしゃ〜、ほなみんなそろそろ出発するで〜
準備はえ〜か〜?」
辻・なっち・よっすぃ〜は
「お〜〜う!」
と答えるが、梨華はボーっとしていた。
「梨華ちゃんどしたん?何かあったんか?」
「・・・えっ?いやっ?何もないよ!
みんな行こっ、しゅっぱ〜つしんこ〜!」
「??変な梨華ちゃん?まあ、えっか〜
よっしゃ〜出発や〜!!」
- 74 名前:君に吹く風 投稿日:2002年10月14日(月)16時40分15秒
- そんなこんながあって数日後、5人は≪サン・フージー≫
の山にいた。≪ヨー・コースカ≫の町で
仕入れた情報によると、ここの頂上に仙人が
住んでいるらしい。
その仙人に会うために、山を登っているのだが
どこまで行っても頂上は見えない。
「この山は、なんなんでしょう〜?登っても
登っても頂上が見えないですよ〜!その上、
モンスターも、盛りだくさん出てきますよ〜!」
辻が叫んだ。
「さすがのなっちもつかれたべ〜、だってさ〜
この山の上の方って、雲がついてるっしょ?
あの雲を超えないと、頂上には着かないって
ことだべ?こりゃ〜大変だ〜!!」
- 75 名前:君に吹く風 投稿日:2002年10月14日(月)16時53分07秒
- 「でも、今からじゃ引き返せないよ〜。
だっても〜、半分以上も登っているんだよ〜。」
「このままやと、うちらやられてまうで〜。
もう3日間も戦いっぱなしや!体力もたんで〜!」
その時、よっすぃ〜が叫んだ。
「そこに小屋があるじゃん!休もうよ〜!」
右側を見ると、小さな小屋があり、5人は
小屋に入り込んだ。
小屋の中は、かなり汚れていたが、休むには
ちょうどいい場所だった。
- 76 名前:君に吹く風 投稿日:2002年10月14日(月)19時04分33秒
- 「ここは旅人が休めるように作られた小屋みたいだべ。」
なっちが部屋を見ながら言った。
「??何でそないなことがわかんの?」
加護が疲れ果てた顔で聞いた。
「最近は少なくなったみたいだけど、
なっちの住んでいるとこには、まだ、
けっこう残ってるべさ。」
と言って、水道の水をコップに注ぐと
みんなにまわした。
「とりあえず、飲んでみてよ。」
「ただの水道水じゃん!別に飲んだって・・・」
「えっ???」
よっすぃ〜は、飲みながら動きが止まった!
すると、
「何これ〜??力が回復してくるよ〜」
他の3人も驚きながら、水を飲んでいる。
「そういうこと!こういう小屋の水って
回復の泉から、引っぱってきてるの。
それに、小屋自体も魔力で守られてるから
襲われる心配もないっていうわけなんだべ。」
- 77 名前:君に吹く風 投稿日:2002年10月14日(月)19時26分17秒
- 「そうなんですか〜。なっちはいろんな事
知っていて、すごいですね〜」
辻は、尊敬の顔でなっちを見上げた。
「あたしも、実際に見たのは初めてなんだべさ。
なっちのおじいちゃんが、昔、冒険家で
こういう話をよくしてくれたの。」
「へぇ〜、なっちのおじいちゃんか〜。
なんか、なっちに似てやさしそうだね。」
梨華は、和やかな顔で言った。
突然加護が、
「梨華ちゃんも、この水で料理作ったら、
トイレ臭さも無くなるかもしれんよ。」
辻となっちは、腹を抱えて笑いだした。
よっすぃ〜は、?な顔で見ている。
梨華は、よっすぃ〜の方を気にしながら、
真っ赤な顔で怒り出した。
「そんな事ないわよ〜!私の料理はいつも、
最高の味と風味なの〜!!そんな事言ったら
もう、食べさせないわよ。」
「へぇ〜?うちらに味を認めてもらわんで
ええの〜?特にうちは、あの現場をしっかりと
見させてもらったからな〜」
- 78 名前:君に吹く風 投稿日:2002年10月14日(月)19時41分13秒
- 梨華は、最初なんの事か分かってなかったが、
もしかしてと思い、ひきつった顔で加護の
顔を見ると、加護は口を尖らしたまま
梨華の方を見ている。
梨華は、やられたって思い、ひきつった顔のまま、
「これからも、がんばります。」
と、か細い声で言った。
辻となっちとよっすぃ〜は、??のまま、
その光景を見ていた。
「あいぼんは、梨華ちゃんの弱みを
握ってるのですね〜」
辻が興味深々の顔で加護を見た。
「そないなことは、わかんないでちゅ!」
と言いながら、梨華のほうを見た。
梨華は、びくびくしながらよっすぃ〜を
チラッと見た。よっすぃ〜は、まだ?の顔を
したまま、加護の方を見ていた。
自分が原因なのも知らずに・・・
- 79 名前:君に吹く風 投稿日:2002年10月14日(月)20時56分44秒
- 「さぁ〜って、そろそろ行きますか!」
なっちが元気よく言うと、
「そうだね〜、充分回復した事だしね!」
よっすぃ〜も柔軟をしながら言った。
みんなは、自分の装備を確認すると、
「よしっ、行きましょうです〜!」
辻のかけ声で一斉に外に出た。
山を登って行くと、1人の女の子が道の
真ん中に立っていた。
「あなた達遅いわよ!何をぐずぐずしてるのよ」
加護はカチンときて、
「なんや〜、自分えらそ〜やな〜!
何もんやねん〜?」
「相変わらず威勢がいいわね〜。
忘れたの私のこと・・・」
「はぁ〜?お前なんか知るか?だから誰やねん?」
「まったく〜。ほんと忘れっぽいんだから〜、
これでも思い出さない?」
と言って、左手の手袋をはずして、手を
加護に向かって広げた。
「!!!」
「お前もしかして・・・・あややか?」
加護の顔色が変わった。
「お前こんなところで、何しとんねん?
はよ、うちの前から姿けせや!」
- 80 名前:君に吹く風 投稿日:2002年10月14日(月)21時12分36秒
- 4人は驚いた顔で、加護を見ていた。
「あいぼんがこんなに怒るなんて、
私初めてみたよ。」
梨華が、よっすぃ〜と話ている。
「お前が、うちに何をしたか、忘れたとは、
言わせへんで〜!!!」
「忘れるわけないでしょ。私にこんな傷をつけて、
この傷がある限り、私は、あなたを忘れない・・・」
「そんなもん自業自得や!それより、何のようや?」
「あなた達、リングを探す旅をしてるでしょ?
その中にあいぼんがいるって聞いて、
挨拶にきたっていうわけなの。」
「何で?そんな事知ってんねん?」
「私、四天王の1人なの。知ってて、当然でしょ。」
「なんや、四天王って?」
「あなた達、そんな事も知らずにリングを
探してるの?はぁ〜ほんとにバカね!」
- 81 名前:君に吹く風 投稿日:2002年10月14日(月)21時27分14秒
- 「お前!また、うちのことバカってゆ〜たな!
も〜、ゆるさへんで、今すぐボコボコに
してやるわ!!」
そう言うと、加護は一歩前に出た。
「あせらないで。今日は挨拶だけって
言ったでしょ。決着はそのうちつけるわ。
それじゃ〜バイバイ!」
「あっ!待てや!四天王ってどういう事やねん!」
「そんなのは、この上にいる仙人にでも
聞いてよ。それじゃ〜!」
あややと言う女の子は完全に姿を消してしまった。
加護は怒りに震えながら、その女の子のいた
方向をにらみつけていた。
辻は、びくびくしながら加護に声をかけた。
「あいぼん。今の子は・・・」
すると加護は、辻の方は見ずに、そのままの
状態で口を開いた。
「ごめん!今は何とも言えん!でもまあ、
時期がくれば、そのうち話でもするわ!」
- 82 名前:君に吹く風 投稿日:2002年10月14日(月)21時41分03秒
- それを見ていたなっちが、辻に声をかけた。
「のの・・・誰だって人には言えない事も
あるっしょ!なっちだってあるし、ののにも
でしょ。そのうち、話してくれるって
あいぼんも言ってるし、それまではね・・・
わかるべ?」
辻は涙目でうなずくと、まっすぐに歩き出した。
みんなは、重い足どりで、辻に続いた。
5人は雲の中に入って突き進んだ。
不思議とモンスターは現れなかった。
雲を抜けると、そこに洞窟があった。
なっちがランプに火をつけて、みんなと
目を合わせると中に入って行き、4人は
それについて行った。
- 83 名前:君に吹く風 投稿日:2002年10月14日(月)21時59分07秒
- 100メートルくらい進むと小屋があって、
中から明かりが漏れていた。
なっちがノックをしてドアを開けると、
中に1人、お爺さんがいた。
なっちが声をかけようとすると、お爺さんが
口を開いた。
「おぉ〜。よくもまあ、
こんなところまで来たの〜。
まあ、入りなされ。」
5人は言われた通りに中に入ると、
お爺さんを囲むようにして座った。
「お前たちの聞きたいことは、分かっておる。
残りの仲間の事と、闇の住人たちの事じゃな!」
「闇の住人?」
梨華が叫んだ。
「そうじゃ、さっきも来ていたのじゃろ。」
と言うと加護が口を開いた。
「あいつが闇の住人やと?ありえへん!
だってあいつは、人間なんやぞ!」
- 84 名前:君に吹く風 投稿日:2002年10月14日(月)22時17分23秒
- 「人間でも闇の住人になる事ができる。
それは、絶望しかない人間じゃ!
心当たりがあるじゃろ?」
加護は目を閉じて俯いた。
「ちょっとだけ、昔話をするかの〜」
「今から、そうじゃの〜750年くらい前
じゃったかの〜。1人の青年がおったんじゃ。
その青年が、ある山の中に洞窟を見つけての〜
当時は穴が完全に開いてなかったんじゃが、
その青年が穴をつなげてしまったんじゃ。」
「じゃ〜、その穴が・・・」
よっすぃ〜が言うと、
「そう!闇の世界の入り口じゃた。」
「当時はまだ、闇の世界も出来上がってなくての、
王などもいない世界じゃった。しかし、
その青年は、自ら王となり世界を作ってしまった。」
- 85 名前:君に吹く風 投稿日:2002年10月14日(月)22時34分23秒
- 「それからじゃった、闇の世界からの攻撃が
始まった。しかし、人間も負けてなくての、
ずっと対抗していたのじゃ。」
「しかし、その王がモンスターを作りだしてから、
一気に人間界は破滅へと向かって行ったのじゃ。」
「そこで、精霊の神々が対抗するために作ったのが、
そのリングじゃった。そのリングに選ばれた
8人によって、闇の王は封じ込めたのじゃ。
しかし、数年前にこの封印は解かれたのじゃ、
ある女の子達によってな!」
「それが、四天王?・・・」
梨華が、弱々しい声で聞いた。
「そうじゃ!だが、闇の王も弱っていてな、
ここ何年かは、力を回復するため、
おとなしくしてたのじゃが、ついに
動き出しおったのじゃ。」
「それで、闇の王の名前はなんて言うの
ですか〜?」
辻が問いかけると、
「その男の名は、トゥンクと言うのじゃ!」
- 86 名前:君に吹く風 投稿日:2002年10月14日(月)22時52分44秒
- 「じゃ〜私たちは闇の王をまた、封じ込めば
いいんだべ?」
「やってやろ〜やんか〜!」
なっちと加護は気合を入れていた。
すると、梨華が、
「他の仲間ってどこにいるのですか?」
「そ〜だ!あと3人集めないと
いけないんじゃん!」
よっすぃ〜が続けて言った。
「あとの3人は西の方におる!それ以外は
ちょっとわからんの〜」
「なんやそりゃ〜!おおまかすぎとちゃうか?」
「まあまあ、じゃ〜最後に闇の世界の入り口は
どこにあるべさ?」
なっちが聞いた。
- 87 名前:君に吹く風 投稿日:2002年10月14日(月)23時02分31秒
- 「それも今はわからんのじゃ・・・
あの島は常に動いておるのじゃ、
だから、必ず同じ場所にはおらんのじゃ。」
「それでは、どうやってその島に行くのですか〜?」
辻が聞くと、お爺さんは、
「その鍵を握っておるのは、お前じゃ・・・」
「えっ?ののですか?何でですか?」
老人はクスッと笑うと光に包まれた。
そして、
「他の事は、他の仙人達に聞いてくれ、
わしの仕事はここまでじゃ・・・」
と言うと、光が強くなり、その老人は姿を消した。
- 88 名前:名無し読者 投稿日:2002年10月15日(火)02時12分13秒
- 今日見つけて読みました!
おもしろそうです!
続きが気になりますw頑張ってください
- 89 名前:君に吹く風 投稿日:2002年10月15日(火)05時15分27秒
- 「消えちゃったね・・・」
梨華が言うと、
「私たちも、行くべか・・・」
なっちは小屋の外に行くと4人が続いた。
数時間後、山を下山した5人は、
近くの町の宿屋にいた。
「これから、どうしよっか〜?」
よっすぃ〜は、みんなの顔を見ながら言った。
「そうだね〜。闇雲に西に行ってもね〜・・」
梨華は、不安な顔で言った。
「町で情報を聞き込みながら進むしか
ないっしょ。」
なっちの言葉に4人はうなずいた。
その言葉を最後に、5人は眠りについた。
- 90 名前:GAMBAらなくちゃね 投稿日:2002年10月15日(火)05時50分42秒
- 翌日、目覚めた5人は、とりあえず近くの町
≪ヤー・ナゴー≫に向かって移動をはじめた。
≪ヤー・ナゴー≫の町へ行くには、≪オーウーの森≫
を越えなければならなかった。
5人は森に入ると、獣道に沿って歩き出した。
「この森は、何か嫌ですね〜。日は当たらないし
ジメジメしてますし、ののは嫌いです。」
「そうやな〜、こういうとこに限って、モンスターが
もりだくさん出て・・・来た・・・!」
加護は言い終わると周りを見た。
何種類ものモンスターが5人を囲んでいた。
「さすがに、場所が場所だけに、うちの魔法は
使えんな〜。まっ、しゃ〜ないか!」
と言うと、刀を構えた。
- 91 名前:GAMBAらなくちゃね 投稿日:2002年10月16日(水)07時42分04秒
- 「みんな、フォロー頼むで!」
加護は、モンスターに向かって突進した。
その後ろに、辻とよっすぃ〜が、素手のまま続き、
さらに後ろには、梨華となっちが刀を構えて続いた。
しばらく戦って、ザコをあらかた片付けると、
後ろから3メートルはありそうな巨大なこうもりが現れた。
「お前らが、われらの王の野望を拒む輩か?」
「へん!!そんな野望は、ののが打ち砕いてくれますです。」
そういうと、辻は巨大こうもりに飛び蹴りをくりだした。
こうもりは、軽やかに避けて吠える。
「馬鹿目!!わしにそんな攻撃が通用すると思ったか?」
笑いながら、大きな声で言った。
- 92 名前:GAMBAらなくちゃね 投稿日:2002年10月16日(水)08時21分49秒
- 今度は、左右から加護となっちが斬りかかったが、それも軽くかわした。
「なんで?」
2人は、驚いて見合った。
今度は、こうもりを5人で囲み一気に襲いかかった・・・が、
その攻撃をくらう前に大きな翼を羽ばたかせ
空に舞い上がった。
「ふん!そんなもんか?・・・次はこっちから、いくかの・・・」
こうもりはそう言うと、衝撃波を飛ばしてきた。
5人は何とか避けたが、こうもりは次々と飛ばしてきた。
さすがにこれは避けれずに、5人とも吹っ飛んだ。
「なんで?こっちの攻撃は全然あたんないのに・・・」
よっすぃ〜は、不思議そうに聞いた。
その間にも、こうもりは次々と衝撃波を飛ばしてくる。
- 93 名前:GAMBAらなくちゃね 投稿日:2002年10月16日(水)09時06分44秒
- 5人は全てを避けれるはずはなく、何度も吹っ飛ばされた。
辻は、これ以上はまずいと思い、
『アイアン・ソウル』
を唱え、4人の前に出て全てを防いだ。
「ふん!少しはやるみたいだな。くっ、くっ、くっ・・・」
突然、よっすぃ〜が叫んだ。
『ライトニング・サンダー』
すると、四方向からこうもりに向かって、大きな雷が襲った。
突然の攻撃に反応できなかったこうもりは、まともにくらった。
「ぐわっ」
と唸ると、地面に降りて片膝をついた。
「ナイス!よっすぃ〜!」
と言うと、加護・梨華・なっちの3人がこうもりの翼を切り刻み、
最後に辻が、蹴り飛ばした。
「ゴフッ!!」
- 94 名前:GAMBAらなくちゃね 投稿日:2002年10月16日(水)09時39分21秒
- 「貴様ら〜、もう・・・?」
言い終わる前に、こうもりの目の前によっすぃ〜が、立ちはだかった。
そして、手を大きく広げた。
『雷光弾』
大きな雷球がこうもりを襲った。すごい音が鳴ったと思うと、
次の瞬間こうもりは、跡形もなく消えていた。
「すごい・・・!」
梨華は口を開きっぱなしで見ていた。
「何なの?よっすぃ〜すごすぎだべ!あんな技いつの間に?」
なっちが興奮したまま聞いた。
「いや〜!ずっと練習していたんだ。うまくいってよかったよ。」
この時、辻と加護は驚いた顔のまま思った。
「負けられないですよ〜!」
「負けへんで〜!」
- 95 名前:GAMBAらなくちゃね 投稿日:2002年10月17日(木)03時26分07秒
- 「んっ?何かあるべ!」
なっちはそう言って、それを拾い上げた。
加護は、横から覗きこむと、
「なんやこれ?ただの箱やん!中は何が入ってんの?」
なっちは箱を、恐る恐る開くと中に小さいお地蔵様が入っていた。
「お地蔵さんだ・・・何に使うんだべ?!」
「そんなの知らないよ〜。それより気持ち悪いから捨てよ〜。」
梨華は、よっすぃ〜の後ろからひょっこり顔を出して言った。
結局4人の意見により、とりあえず持って行く事に決定した。
しかも、じゃんけんの結果、梨華が持つ事になった。
「やだよ〜。私はいらないって言ったじゃない!!」
「だって、梨華ちゃん自分からじゃんけんで決めようって言い出したじゃん。」
「それは〜・・・」
梨華は、辻や加護には勝てるだろうって思っていたが、
実際は、一回やっただけで負けてしまった。
- 96 名前:GAMBAらなくちゃね 投稿日:2002年10月17日(木)04時55分13秒
- 数日後、やっとの思いで森を抜けた5人は、≪ヤー・ナゴー≫の
町に到着した。
「やっと着いたね〜。とりあえず宿でもとって、町を回ってみましょ。」
梨華は、そういうと宿屋を探した。
寝床を確保した5人は、町へとくりだした。
まず最初に、情報を得るために旅人達が集まる酒処に行った。
中には5〜6人がいて、静かな雰囲気だった。
5人はカウンターに座ると、マスターが話しかけてきた。
「めずらしいな、こんな場所に女の子が5人で来るなんてな!なんにする?」
「とりあえず、酒をもってきてくれ!」
よっすぃ〜が言うと、マスターは心配顔で、
「あの2人もかい?」
辻と加護を見ながら、よっすぃ〜に聞き返した。
「あの2人は、ああ見えても充分大人だ。心配するな!」
すると、マスターはみんなに酒を出してくれた。
- 97 名前:GAMBAらなくちゃね 投稿日:2002年10月17日(木)05時14分48秒
- 「マスター最近何か面白そうな話はないのか?」
「そうだな〜。そういえば、≪オーウーの森≫に巨大な・・・」
「そいつはもう、わたしらが倒したよ!他はないのか?」
「なんと?!あんたらがあのこうもりを倒したのか!!」
「そういうことなら、この話はあんたらにぴったりだ」
「ここから、北西に3日ぐらい歩くと、≪ガー・シ≫の町がある。」
「そこの町には大きな湖があり、そこに、神殿があるらしい。」
「神殿の中には、珍しいお宝を門番が守っているらしぞ!」
「しかし、その町は最近モンスターによって壊滅させられたらしい・・・」
マスターは、どうだ!って顔でよっすぃ〜を見た。
よっすぃ〜は、酒を一気に飲み干すと、
「いくらだ?」
と、マスターに聞いた。
- 98 名前:GAMBAらなくちゃね 投稿日:2002年10月17日(木)05時34分47秒
- そう言われた、マスターは少し青い顔でよっすぃ〜の横を見た。
よっすぃ〜もつられて横を見てビックリした。
4人の前には空のジョッキが何杯も並べられており、その当事者達は、
真っ赤な顔で、個人個人おかしな動きをしていた。
辻は梨華に怒っていて、その梨華は、泣きながら辻に謝っていた。
なっちは、それを見て笑いながら酒を飲んでいた。
加護を見ると、遠くを見ながら何か考えているようだった。
「ほんの15分くらいで、何でここまで、できあがることができるの?!」
よっすぃ〜は、?の顔をしながらマスターにお金を払うと、4人を宿屋に運んだ。
- 99 名前:ほんの15分前まで・・・ 投稿日:2002年10月17日(木)05時54分06秒
- 話は少しさかのぼる・・・
「なっちはお酒強いの?」
「まあ〜、そこそこだべ!梨華ちゃんは?」
「私はあんまり強くないの。すぐ赤くなっちゃうの。」
すると辻が梨華にからんできた。
「そういえば、りかちゃんはわたしたちにかくしごとがありましたね!
いや〜、あるのです〜〜〜!」
辻はもうすでに酔っ払っていた。辻の前を見ると空ジョッキが10個
きれいに並んでいた。
「早く白状するのです!さあ、はくのだです!!」
「ちょっと、ののちゃん飲みすぎだよ〜。ねぇ〜なっち?!」
そう言ってなっちを見ると、赤い顔で梨華を見ながら、
「梨華ちゃん、白状するべ!仲間内で隠し事は、よくないべよ!」
梨華は、あぜんとした。そこそこ飲めると言っていたなっちが、
コップ半分で完全に出来上がっていた。
困った梨華は、よっすぃ〜を見ると、よっすぃ〜はマスターとの話で夢中になっている。
加護の方を見てみると、真っ赤な顔で遠くを見ている。
- 100 名前:ほんの15分前まで・・・ 投稿日:2002年10月17日(木)06時10分20秒
- 「梨華は、どうしようとオロオロしていると、辻が目の前にジョッキを置いた。
「さあ〜、とりあえず飲むのです。それが嫌ならはくのです。二つに一つですよ〜。」
梨華は、とにかく飲んだ。7杯目まで来た時に、辻が梨華に言った。
「これが最後の忠告なのですよ〜。飲みますか?白状しますですか?」
梨華は、ついに涙を流し出して、あやまりだしたが、辻は、
「そんなんじゃ、ゆるさないのだ〜!!」
辻は、怒りながら言った。なっちは、それが面白いのか、笑っている。
次の瞬間、よっすぃ〜がきずいて、みんなは、宿屋に運ばれた。
梨華は助かったと思ったが、ここからが大変だった・・・
- 101 名前:再び・・・ 投稿日:2002年10月17日(木)06時39分38秒
- 宿屋に戻ってきても、辻は梨華に問いただしていた。
よっすぃ〜は、何事だろ?っと、なっちに訊ねたが、なっちはずっと笑っていた。
すると加護が、
「梨華ちゃん!別にえぇ〜やんか〜。あんなもんの一つや二つ!」
「ちょっと、あいぼん!あんなもんってどういうこと?!
あなたには分からないのよ!まだ、お子ちゃまだから・・・」
「なんやと〜!誰がお子ちゃまやねん!キスぐらいで、オタオタするほど、ガキやないわ!」
加護は言い終わると、ハッとした。
辻となっちは、ビックリして顔を見合わせた。よっすぃ〜は何か納得した顔で見ていた。
「梨華ちゃん!キスしたのですね〜。誰としたのですか?何処でしたのですか〜?」
「へぇ〜?梨華ちゃんがキスね〜?大人だべな〜♪」
「いやっ・あのっ・そのっ・」
梨華がオロオロしていると、よっすぃ〜が近づいてきて隣に座った。
- 102 名前:再び・・・ 投稿日:2002年10月17日(木)06時53分05秒
- 「ほれっ!だんな様の登場やで!」
それを見た辻となっちはがっかりした。
「なんだ、よっすぃ〜かぁ〜!」
「そんな事ではないかと思ったですよ〜」
そういうと2人とも寝るって言うと、隣の部屋に移動した。
「あとは、2人にまかせるわ〜!」
加護もそういうと、部屋から出て行った。
梨華は、あれって顔で見ていた。すると、よっすぃ〜は、梨華の肩に手をまわして、
「ごめんね!梨華ちゃん!だいぶ困らせたみたいだね。ちゃんと責任はとるよ」
と言うと、よっすぃ〜はキスをしてきた。
梨華は、お酒が入っていたせいもあったのか、簡単に受け入れた。
「んっ・・よっすぃ〜・・・」
- 103 名前:そして・・・ 投稿日:2002年10月17日(木)07時57分32秒
- よっすぃ〜の舌が梨華の口の中に入り込む。
舌の先と先が、軽く挨拶すると、柔らかくからみついてきた。
よっすぃ〜は、キスを続けたまま、梨華の服のボタンをはずし、服をぬがした。
「よっすぃ〜、はずかしいよぉ〜・・・」
「大丈夫だよ!」
と言うと、よっすぃ〜も裸になった。
再び抱き合った2人は、唇を重ねた。
するとよっすぃ〜は、舌で梨華の体をなぞりながら、乳房までたどり着いた。
そして、舌で中心を転がながら、左手でも手のひらで乳房を包みこみながら、親指と人指し指で中心を転がした。
右手は梨華の下半身を攻め込んで行った。
梨華の呼吸は徐々に荒くなっていき、時々発する声も色っぽくなってきた。
「んっ・・あっ・・・あんっ・・・・」
- 104 名前:そして・・・ 投稿日:2002年10月17日(木)08時30分41秒
- よっすぃ〜の人指し指が、梨華のぬるぬるになっているところを探り出す。
「よっすぃ〜!おねがい!やさしくして・・・」
軽くうなずいてキスをすると、梨華の中に指を少しずつ先入させた。
「ああんっ・・・・」
指を入れていくと、締め付けてくる力が少しずつ強くなってくるのがわかる。
全部入ったころには、梨華は声を気にしているのか、口を閉じて首を横に振っている。
「ガマンせずに声を出していいんだよ・・・」
と言って、指を動かし始めた。
「ひゃっ・・・あぁぁん・・・だっ・・だめっ・・・」
今度は、中で指を動かしてみた。
「んっ・・あぁぁぁ・・・な・・中でうごかぁないでぇ〜〜・・・」
「よっすぃ〜、おっ・おねがい・・・もう・・がまんできないっ!」
そういうと梨華は、よっすぃ〜の左手を握った。
指の動きを徐々に早めていく。大量に液も溢れ出てくる。
「あぁぁぁ・・・・きっ気持ちいい・・・」
指の動きにあわせて、梨華は腰を振ってきた。
「んっ・・だめっ・だめぇ〜・・なんかでちゃう・でちゃうよぉ〜・・・だめぇぇぇ〜〜・・・・・」
梨華は、呼吸が乱れたまま横に倒れた。
- 105 名前:そして・・・ 投稿日:2002年10月17日(木)09時12分54秒
- しばらくすると、梨華は声を出さずに静かに泣いていた。
「ごっごめん、梨華ちゃん!」
その涙にビックリしたよっすぃ〜は、即座に謝った。
「ちがうの・・うれしかったの・・・」
梨華はよっすぃ〜の手をつなぐと微笑んだ。そして、2人はそのまま眠りについた。
翌日、目が覚めると、周りに辻・加護・なっちが、私を囲んでニヤニヤしながら見ている。
「あっ、みんなおはよう・・・えっ!!」
起きてびっくりした。そういえば、裸のまま寝てたのである。横を見るとよっすぃ〜の姿はなかった。
私は急いで起きて、服を着て3人を見た。3人は一瞬こっちを見たかと思うとまた、こそこそと話し出した。
「なんなの?言いたい事ははっきり言ってよ。」
「梨華ちゃん・・あの〜・・やるのは別にいいんだべ!ただ、声がでかすぎだべさ。
一応宿屋にいるのだから、周りにも気をつかってほしいべさ〜!」
そういわれると梨華は、恥ずかしい気持ちで一杯になった。
「ごめんなさい・・・」
「別に謝る事ないべさ!場所とかをちゃんと考えてくれれば・・・
それに、梨華ちゃんだけのせいでもないっしょ!」
- 106 名前:そして・・・ 投稿日:2002年10月17日(木)17時21分30秒
- 「ところで、だんなはどこに行ってんねん?」
「わからないの。私いま起きたばっかりだから・・」
「奴のことだから、きっと逃げたにちがいないですよ〜。」
などと、言いたい放題言っていると、後ろから声がした。
「好き勝手言って、くれてんじゃん!」
よっすぃ〜は、腕を組んで入り口に寄りかかっていた。
「おっ!よっすぃ〜おかえり。どこ行ってたべ?」
「多分逃げ場がなくて、戻ってきたんですよ〜」
「何言ってんだよ。ちょっと情報収集をやってたんだよ。
だって、みんな誰一人起きて来ないんだもん」
4人は、少し黙るとよっすぃ〜の方を向いて、
「ごめんなさい!」
と、同時に謝った。
「ほんで、どんな情報を仕入れてきたんや?」
「
- 107 名前:違う町 同じ月 投稿日:2002年10月17日(木)17時43分37秒
- 「ここから、北西に行くと≪ガー・シ≫のまちがあるらしい。
そこには大きな湖があって、その中に神殿があるらしいよ」
「湖の中に神殿ですか〜?どうやって入るのですか〜?」
「その辺は、まだわかんないんだ。」
「でっ!まだ続きがあるんだよ!この神殿の中には珍しい宝がねむってるってよ〜♪」
「そんなお宝がまだあるってことは、簡単には取れないってことだべ!」
「まあね〜!神殿内が迷路になっているのと、門番が宝を守ってんだってさ。」
「門番?どんなんやろ?めっちゃ強いんかな?」
「ど〜だろ〜?まあ、なんとかなるんじゃん!」
「とにかく今日はもうこんな時間だからしっかり休んで、朝になったら、出発だ〜!」
「おぉ〜!」
4人は声を合わせて腕を上げた。
- 108 名前:違う町 同じ月 投稿日:2002年10月17日(木)18時22分47秒
- 翌日、≪ヤー・ナゴー≫の町を後にした5人は北西に向かって歩きだした。
そして、出発して2日後、大きな川に出た。
「ちょっと休憩にするのです。」
辻は、腰を下ろして川の水を飲んでいる。
他のみんなも、同じように水を飲んだ。すると、なぜか体力が回復した。
「んっ?!これは、回復の泉の水?なんで?」
5人はうなずくと、上流に向かって歩き出した。
しばらく歩くと水が湧き出ている所まできた。
「何にもないよ〜。自然にできた回復の泉なんじゃないの?」
梨華は周りを見回しながら言っている。
突然茂みの方から音がした。5人は武器を構えながら、音のする方をみた。
- 109 名前:違う町 同じ月 投稿日:2002年10月17日(木)19時34分25秒
- そこから、老人が出てきた。≪サン・フージー≫で見た老人にそっくりだった。
「おぉ、脅かしてしまったかの!すまんすまん!」
老人はそう言うと、近づいてきてその場に座った。
「仙人さんですよね?」
梨華が聞くと、老人はうなずいて、
「何が聞きたいんじゃ?わしが知ってることは全て答えよう!」
「あの〜≪ガー・シ≫の町の神殿って知っていますか?」
「あぁ〜、あの湖の神殿か?知っておるぞ!」
「あの神殿は、どこに入り口があんねん?」
「村の近くに祠がある!それが神殿への入り口じゃ!」
「じゃ〜、村の中からじゃ入れないってことだべ!」
「まあ〜、普通の人間には無理じゃの!しかし・・・」
老人は、よっすぃ〜を見ながら言った。
「あっ!モンスターだ!あの村モンスターによって壊滅させられちゃった・・・」
4人は、驚いてよっすぃ〜の方を見た。
「ちょっとよっすぃ〜!そんな話聞いてないわよ!」
「ごめん!忘れてた!とにかく≪ガー・シ≫の町に行ってみよ!」
- 110 名前:違う町 同じ月 投稿日:2002年10月17日(木)23時41分32秒
- 5人が≪ガー・シ≫の町についたころ、町は原型をとどめてなかった。
町に入ると、数匹のモンスターが残っていたので、そいつらをかたずけた。
「この数のモンスターで町が壊滅するはずがない!」
梨華はそういうと町をあとにして、祠に急いだ。4人もあとに続いた。
祠の中に入ると、中には何もなかった。
「ここだよね・・・?何にもないよ!?」
梨華は、よっすぃ〜に聞いた。よっすぃ〜は、周りを見回して隅っこにある井戸を見つけた。
「多分、ここだよ・・・」
「ここ?!こんなんが入り口なん?んなアホな〜!」
「でも、ここしかないべ!行ってみるべか?」
「もう、行くしかないですよ〜!!」
と言うと辻は井戸に飛び込んだ!みんなもそれに続いて飛び込んだ!
- 111 名前:名無し読者 投稿日:2002年10月18日(金)00時39分21秒
- サブタイトルがリンドバーグですよね?
君に吹く風とかめっちゃ好き。
- 112 名前:違う町 同じ月 投稿日:2002年10月18日(金)00時41分49秒
- 井戸の中に入った5人は真っ直ぐに進んだ。突き当りまでくると、
上に昇る階段があった。階段を昇ると大きな広場に出た。
「どうやら、神殿内部に入ったみたいですよ〜!」
「こっからは、気をつけて行くべさ!」
とりあえず、正面にある大きな扉を開いた。すると、いきなり道が二つに分かれていた。
「どっちに行ったらえぇ〜んや?さすがに二手に別れるのも危険すぎやしな〜」
なっちは周りを見回すと木の枝が落ちていた。それを拾うと、
「あいぼん!これを上に投げてみて!」
加護は言われた通りに枝を上に投げた。枝は最高点まで到達すると、
回転しながら落ちてきて、先は右を差していた。
なっちは枝を拾うと、
「こっちだべ!」
と言って、左に進んだ。みんなは、あっけにとられたまま着いて行った。
加護も首をかしげながら続いた。
その後も同じ方法で進んで行き、四階へ昇る階段の前まできた時に、
- 113 名前:違う町 同じ月 投稿日:2002年10月18日(金)01時18分40秒
- 「あなた達!どこに行くのかしら!?」
5人は、声のした方を見てみると女の子がいた。
「あんたまさか!四天王か?」
「そうよ!あなたはあいぼんね!あやちゃんに聞いてた通りアホそうね!」
「なんや〜!誰に向かってアホ言いよるんや〜!!!」
「あいぼん、落ちつくべ!」
「ねえ、あなた達の狙いはなんなの?」
「そうね〜、石川さん!あなたみたいな平和ボケしている人間への復讐ってとこかな!」
「それなら、私が相手になるわ!あなたみたいに弱いものイジメしてる人には、負けないわ!」
「まあ、ひどい言われようね!今日は、ちょっと時間がないから無理だけど次の機会には相手になるわ!」
「じゃあ、次会う時は、楽しみにしていてね!」
と言って、その場から消えてしまった。
- 114 名前:違う町 同じ月 投稿日:2002年10月18日(金)01時45分08秒
- 梨華は、しばらく女の子のいた方を見ていたが、
「さあ、行こうよ!」
と言って、階段を昇り出した。梨華は階段を昇りながら、
「そう言えば、名前を聞き忘れてたなっ!
まあ、いいや!今度聞こっ!」
と、小さい声でつぶやいた。
階段を昇りきって、フロアに立った5人は今までとは、違う雰囲気を感じた。
「気をつけろ!何かいるぞ!」
「わかっとる!こりゃ〜、ただもんやないで〜!」
- 115 名前:違う町 同じ月 投稿日:2002年10月18日(金)02時23分09秒
- 「多分、門番だべさ!・・・」
と、全員思った。その部屋には、とっても大きな犬がいた。
普通の犬と違う部分は、体が大きいだけでなく、頭が三つあった・・・
「こりゃ〜あかん!ケルベロスや・・・」
「何でこんなところに、放し飼いになってるのですか?」
「門番の飼い犬なんじゃん?!」
「じゃ〜、まだ門番がいるって事なの?」
「まあ、一つ一つかたずけるしかないべさ!」
5人とも武器を構えると、ケルベロスを囲んだ!5人は一斉に飛びかかった。
ケルベロスは右の頭から炎を、左の頭からは吹雪を吹き出しながら攻撃してきた。
「こんなもん、どうやってやったらえ〜ねん!」
- 116 名前:違う町 同じ月 投稿日:2002年10月18日(金)02時49分57秒
- 加護とよっすぃ〜は左頭を、なっちと梨華は右頭に攻撃を開始した。
辻は鉄の体になり、真ん中の頭と戦っていた。
右頭は、2人に向かって炎を吐いている!
「梨華ちゃん、どうするべ?」
「どうしましょ?攻撃は炎を吐くだけだから、何とかなるのですけど・・・」
「まあ、じわじわやってくしかないっしょ!」
「そうですね!」
と言うと、2人は、
『雪灰斬』
『風神丸』
魔法剣を構えて、飛びかかって攻撃を開始した。
- 117 名前:違う町 同じ月 投稿日:2002年10月18日(金)03時10分56秒
- 一方、左頭と戦っている二人は、
「こいつ、どれだけ魔法をあたえれば倒せるんだよ!」
「よっすぃ〜、手抜いてんのちゃうか?」
「あいぼんの魔法力弱いんじゃん!もっと、強力なやつ使ってよ〜!何かあるんでしょ!」
「しゃ〜ないな〜!よっすぃ〜フォローしてや。そのかわり一撃で倒したるわ!」
よっすぃ〜は、うなずくと、連続魔法を唱え出した。
『雷獣拳』
『飛雷球』
『雷撃波』
左頭は、全てまともにくらったが、まだ反撃してくる!
「あいぼん!もう、もたね〜よ!」
よっすぃ〜が、加護に叫ぶと、加護はニヤッとして、
- 118 名前:違う町 同じ月 投稿日:2002年10月18日(金)03時20分05秒
- 「おまたせ!よっすぃ〜!」
『ギガ・フレイム』
すると、とんでもない炎の塊が左頭に向かって飛んで行った!
炎が頭にとりつくと、ものすごい爆音がした。しかも、何度も爆発していた。
爆音がおさまった頃には、左頭はうなだれていた。
「よっしゃ〜!やったで〜!!」
「あいぼん、やるじゃん!」
と言うと、2人はがっしり握手した。が、ちょっと疲れたと言って座り込んだ。
- 119 名前:めかり 投稿日:2002年10月18日(金)03時22分46秒
- 名無し読者さん・・・正解!!
できるだけ、タイトルはそれで行こうと思っています!
これからも、よろしく!!
- 120 名前:君に吹く風 投稿日:2002年10月18日(金)03時32分15秒
- その頃右側は・・・
「まだ、倒れないべか〜?かなりタフだべ!」
右頭は、顔中をほとんど剣によって斬られており、
もう限界をこえていた。
「これで、どう?」
そういうと、梨華は飛び上がると、剣を眉間に突き刺した。
右頭は、大きな声で吠えるとうなだれて、動かなくなった。
「ふう、やっとかたづいたべ!」
「そ〜だね!それじゃ〜みんなのとこに行きましょ!」
梨華となっちは、みんなのところに歩き出した。
- 121 名前:違う町 同じ月 投稿日:2002年10月18日(金)03時43分58秒
- 真ん中では、もうすでに辻が頭を倒していた!
駆け寄った、なっちと梨華に、
「ここは、のの1人で行けましたですよ〜」
2人は、ビックリしていたが、何も言わずにうなずくと、
「それじゃ〜、よっすぃ〜達のとこに行ってみるべさ!」
よっすぃ〜達の戦闘跡を見た3人は驚いていた。
「どうやって戦ったら、こんなに部屋がボロボロになるの?」
梨華は、よっすぃ〜とあいぼんの体力を回復させながら言った。
「逆に自分らは、なんでそんなに疲れてないねん?!」
「あんなの、落ち着いてやれば簡単に倒せたべさ!」
「そうですよ〜!ののは、1人でも余裕でしたよ〜!」
- 122 名前:違う町 同じ月 投稿日:2002年10月18日(金)04時01分24秒
- それを聞いた加護は、もう一度聞き返した。
「のの・・・ホンマに自分1人でやったんか?」
「そうですよ〜」
「ほんとだよ!私たちがののちゃんのとこに行ったら、もう、倒してたよ!」
「そっか〜!(こいつ、いつの間に・・・)」
その加護の考えを見抜いたよっすぃ〜は、加護の耳元で、
「おいて行かれないようにしなきゃな〜♪」
と言った。加護は顔を真っ赤にしながら、
「わかっとる!!」
そう叫ぶと、立ち上がった。
- 123 名前:違う町 同じ月 投稿日:2002年10月18日(金)04時16分51秒
- 「ほれ、まだ親玉がおるんやろ!」
と言うと通路を進みだした。
通路の奥にはまた、階段があり5人は話しながら昇っていた。
「門番ってどんなんやろ?番犬があれやったからな〜!」
「ちょっと、こわいね〜」
「大丈夫だべ!みんなで力を合わせればなんとかなるべさ!」
「そうですよ〜!ののもがんばるですよ〜」
「そんなに、簡単に行けばいいけどさ〜・・・」
階段を昇りきると、前方に大きな扉が見えた。
「こっからでも見える言うことは、近くに行ったら大変なでかさやで〜!!」
「そうすると、あの扉の前に門番がいるんじゃん!」
「門の前には、門番ってことですよ〜!」
5人は周りを警戒しながら、扉に向かって歩き出した。
扉に近づくと、前に誰か立っていた。
- 124 名前:違う町 同じ月 投稿日:2002年10月18日(金)04時44分01秒
- 扉の前に立っているものを、よく見てみる。体型は、人間みたいだけど
よく見るとどこかが違う。
「!!!」
梨華が気づいたのか、問いかけた。
「あなたまさか・・・ゴーレム・・?」
「そうだ!よくもまあ、ここまでたどり着いたな!お前達の力確認したぞ!」
と言うと、扉を開き出した。
「なんでだべ・・・?」
なっちは、ゴーレムに聞いた。すると、
「答えはこの扉の奥にある!」
扉を全て開いたゴーレムは、行けっ、と首を動かした。
5人は奥に進んで行くと、そこには1人の小さい女の子が座っていた。
「よく来てくれたね〜!私は矢口真里って言うんだよね〜。
私もこれからあなた達と旅に出るから、よろしくね〜!」
よく見ると、その子の腕にも茶色のリングがあった。裏には【土】の印があった。
「でも、なんでこんなとこにおんねん?!」
「実は、モンスターに狙われているのに気づいてここに隠れたのはよかったけどね〜、
いつの間にかケルベロスが住み着いて、動けなくなったのね〜。」
そういうと、立ち上がってた。
- 125 名前:違う町 同じ月 投稿日:2002年10月18日(金)04時58分32秒
- 「まあ、挨拶はあとでやるとして、とりあえず、こっから脱出するべ!」
そう言うと、元の井戸まで戻ってきた。
「さっきのゴーレムさんは、どうしたの〜?」
「あぁ?あいつは魔法で、できてるからね〜、土さえあればどこでも作れるのね〜!」
「へ〜、便利だね〜!」
そう言いながら歩いていた。
≪ガー・シ≫の町の近くで野宿をしながら明日からどうするか話合っていた。
「うちの記憶が正しかったら、この町から南に行くとうちの村があんねん!」
「あいぼんの育った村ですか〜!行きましょう!決定です!」
結局、明日は加護の村≪ラー・ナー≫の村に行く事が決定して、
みんなは、いつもと同じ月の下で眠りについた。
- 126 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月18日(金)05時41分12秒
- 翌日、6人となった一行は、≪ラー・ナー≫の町へ向かった。
加護の話しでは、まる2日歩けば着くと言っていた。
一日目・結構歩いた6人は川の近くで野宿する事がきまった!
みんなは、材料を集めてくると、
「久々だから、腕がなるわ〜」
と言って。梨華が袖をめくっていた。
「まりっぺは、梨華ちゃんの料理初めてだよね!すっげ〜うまいよ!」
「まあ、食べる人によるかも知れんけどな!」
「どういうことなのね〜?」
「まあ、味は大丈夫やで!問題はそれ以外や!」
「それじゃ〜、よけいにわかんないね〜!」
「まあ、あとでわかるわ〜!」
加護は、笑いながら歩いて行った。
- 127 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月18日(金)06時09分13秒
- しばらくたって、
「みんな〜できたよ〜!今日はまりっぺが仲間になったから、
いつも以上のスペシャルな料理ができたよ〜♪」
「ほんまかいな〜・・・」
「多分、いつも通りですよ〜・・・」
よっすぃ〜は、うまいって言いながら、食べている。
私たちが食べるとやっぱりいつもの臭いがした。
注目のまりっぺは・・・
「ふ〜ん。まあ、こんなもんだろね〜」
「えっ!どういうこと!」
「私の方がもっとおいしく作れるね〜!」
「じゃ〜、明日!私と料理勝負よ!お題は・・・なっち決めて!」
「えっ?わたし・・・それじゃ、魚で・・・」
「明日は、魚料理で勝負よ!」
- 128 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月18日(金)06時48分04秒
- 川原で一泊した6人は、ほんとは出発する予定だったが、料理対決のためもう一泊する事になった。
梨華と、まりっぺは朝から料理の準備ですごい動き回っていた。
「えらいことになったな〜!どうなるんやろ?」
「梨華ちゃんが勝つに決まってんじゃん!」
「どっちでも、いいですよ〜。おいしいものが食べれるですよ〜♪」
「なっちもこれで、みんなの結束が強くなるならどっちでもいいべ!」
そして、太陽が傾いてきて、夕方になったころ、
「できたよ〜♪」
「できたね〜!」
2人とも同時に出来上がった。
なっちが2人の料理を食べて審査をする!
- 129 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月18日(金)07時07分05秒
- まず、梨華の料理から食べた。
「うん!なかなかいい味だべ〜!臭いは、いつも通りだべさ!」
次に、まりっぺの料理に手を出した。
「うんっ?いい味してるべ!でも・・・」
辻・加護・よっすぃ〜は、同時に言った、
「でも?」
「梨華ちゃんの料理と同じ臭いがするべさ!」
それを聞いた3人は、まりっぺの料理を食べてみた。
「うっめぇ〜!」
「トイレや〜!」
「トイレですよ〜!」
「という事で、この勝負引き分けだべ〜!」
- 130 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月18日(金)08時36分19秒
- 「私たちの料理が分かってるのは、よっすぃ〜だけなの。」
「だから、他の3人を納得させないといけないんだよ!」
「じゃ〜、2人で協力してあの3人を何とかするね〜!」
「よしっ!今日からがんばろ〜!」
「なんか、とんでもないタッグができたのですよ〜」
「トイレタッグの出来上がりや!」
「これは、怖いタッグだべさ〜!」
3人は、こわごわと話していた。
- 131 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)01時19分02秒
- 翌日。≪ラー・ナー≫に到着した。
「明日、いろいろと案内したるから、今日はとりあえずうちの家に行こうや!」
「でも、いきなり6人も行って大丈夫なのね〜?」
「その辺は大丈夫やって!まあ、とにかく行こうや〜!」
そう言うと、加護は歩き出した。他のみんなもその後に続いた。そして、
「着いたで、ここがうちの家や!」
5人はその家を見ると、動きが止まった。
「なんだべ!これ?!」
なっちは、目を疑った!目の前には大きな門があり、そのずっと奥に家が建っていた。」
「あいぼんって、何者ですか〜?」
「何者ってどういうことや?!うちはうちや!他の何者でもあらせんよ!」
「まあ、でも、そういうもんなんかね〜?実家がどうであろうとその人自体を見ないといけないんじゃん!」
「おっ!よっすぃ〜も、たまには、え〜こと言うの〜!!」
「たまにはって、どういうことだよ!」
- 132 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)01時46分35秒
- 加護は、笑いながら門をくぐり真っ直ぐ歩いていく!
5人は、歩きながらキョロキョロと周りを見ながら騒いでいる。
しばらくたって、
「ねえ、あいぼん!私達もう10分ぐらい歩いてるのだけど、あと、どれくらいかかるの?」
「なんや、梨華ちゃん!もうへばったんかいな?こんなんで、へばっといたら旅はできへんで!」
「だって〜、門から家までにこんなに歩くって聞いてないよ〜」
「まあまあ!そんな、かたいこと言わんでもえ〜がな!もうちょいや!」
しばらく歩くと前方に見えていた家がどんどん大きくなってきた。家の前まで来ると、とんでもない大きさの家が建っていた。
「なんだべ・・・このでっかいの?」
「なんだべって、ここがうちの家や!みんな、遠慮せずにあがってや〜!」
- 133 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)02時03分45秒
- 「ただいま〜!」
加護は、いつも通りみたいな感じでドアを開けた。
ドアを開けるとそこに、50歳くらいのおじさんが立っていた。
「おかえりなさいませ!亜衣様!」
「おうっ!和田か?おとんとあかんは何処におんねん?」
「この時間ですと、テラスでお茶をなされてるかと思いますが・・・」
「わかった!あんがと〜!あっ!あと今日は友達が泊まるけ、その辺の準備もよろしくな〜!」
「はい!かしこまりました!みなさまもごゆっくりしていってくださいませ。」
和田はゆっくりお辞儀をすると、どこかへ歩いて行った。
「とりあえず、うちの部屋でも行くか〜」
加護の部屋を見た5人は、また、目を疑った。
- 134 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)02時15分10秒
- 「どないしたん?みんな?」
「なんじゃこりゃ〜!?この部屋の中に私の家は何個入るんだろ?」
よっすぃ〜は、部屋の真ん中で叫んでいた。
「それにしても、あいぼんの家はすごいね〜。お父さんは、何やっている人なのね〜?」
「なんやったかな?何か海外の国と貿易しよるみたいな感じや!」
5人は部屋をあさりながら聞いていた。それを見た加護は、
「ちょっと自分ら!何をガサ入れしてくれとんねん!おとなしくしとき!」
「だって落ちつかないべ!こんな広い部屋に入ったの初めてだから、何かしてないと・・・」
「しゃ〜ないな〜」
加護は冷蔵庫を開けると、ジュースを全員に配った。
「まあ、これでも飲んで落ち着き!」
- 135 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)03時05分57秒
- みんながジュースを飲んだのを見て、
「なあ、ところで次は何処に行くんや?」
「まあ、明日町で情報を集めてみようよ!」
「それしか、ないんじゃん?」
「そうだべ!それで行ってみるべさ!」
「よっしゃ〜!そうと決まったら、ご飯の前に風呂にでも入ろうや!」
「お〜う!!」
やっと、いつもの調子を取り戻した5人は、はしゃぎながら風呂場に向かった。
みんなの思った通り風呂場も広かったが、さすがにもう、そんな事ではビックリしなくなっていた!
みんなで湯船につかっていると、なっちが口を開いた。
- 136 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)03時16分03秒
- 「ねえ?私たちって、こうやってみんなでお風呂に入るのって初めてだべ!」
「そうやな〜!そう言われれば今まで一回もなかったな〜!」
「こういうのって、何か恥ずかしいね!」
と、梨華が言うと、
「まあ、梨華ちゃんと私はもう、裸の付き合いじゃん♪」
「いやぁ〜ん!そんなこと、今言わなくてもいいでしょ!」
真っ赤な顔をした梨華が、そう言いながらよっすぃ〜を、思いっきり叩いていた。
「いたっ!痛いよ梨華ちゃん!」
「こらこら!人の家に来てまで、いちゃついてるんじゃないべ!」
- 137 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)03時33分16秒
- 「とにかく、仲間もあと2人だべ!がんばって見つけようべさ!」
そういうと、しばらくおとなしかった辻が、湯船に沈んでいった。
「あぁ〜!?ののがのぼせてるよ〜!!」
急いで辻を救出して、みんなで加護の部屋まで運んだ。
一時間後、辻は目を覚ました。
「あれっ?ののはいったい・・・?」
「のの〜!よかったべ!ごめんね〜。なっちの話が長かったべさ〜!」
「大丈夫ですよ〜!ののは、元気ですよ〜!」
辻は笑いながらなっちを見た。
「ほなっ、ののも起きたことやし、ご飯にしようや!」
5人は加護に連れられて、違う部屋に着いた。
そこには、テーブルの上に沢山の料理が準備されていた。
「ほんじゃ〜、食べよか〜!」
- 138 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)03時59分12秒
- 食事が終わって、みんなは加護の部屋にいた!
「あぁ〜、おいしかったですよ〜!梨華ちゃんとまりっぺもあんな料理を作ってほしいですよ〜!」
なっちと加護は、同時にうなずいた。
「やってやるわよ!ねぇ〜まりっぺ!」
「そうだよね〜!みんなをびっくりさせるね〜」
梨華とまりっぺは腕を組んで言っていた。それを見ていたなっちは、
「(身近にあんな料理を作れるのが、2人もいる方がビックリだべ・・・)」
そう思っていると、まりっぺがなっちの方を見て、
「何か言った〜?」
「いや!なんにもないべ!さあ、もう寝るべさ!」
- 139 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)05時05分47秒
- 翌日
「あはよう!みんな〜早く起きてよ〜!」
「梨華ちゃん!なんでそんなに早起きやねん!」
「梨華ちゃんはもう、ババアだからね〜!」
「そういえば、梨華ちゃんは、年寄りくさいとこが多いですよ〜!」
「そんなことないわよ〜!ねえ〜何とか言ってよ〜。よっすぃ〜!」
「大丈夫だよ、梨華ちゃん!体はまだまだ、張りがあってよかったよ!」
「もう!よっすぃ〜なんか知らない!!」
そんな事を言いながら、みんな準備をして町に出かけた。
「みんな、どこに行きたいんや?」
「とにかく、情報が手に入るところだべ!」
「ほな、酒処しかあらへんな〜!」
そこは、まずい!と思った梨華は、
「そうだ!二手に分かれて探しましょ!」
結局、梨華の意見で酒処には、なっち・よっすぃ〜・まりっぺが、行く事になった。
「さて、私たちは、何処に行こっか?」
- 140 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)05時16分32秒
- 「どこ行きます〜?」
「あいぼんは、せっかく地元なんだから、行きたい所とかないの?」
「別にないわ〜。」
「そんな、寂しい事いわないでよ〜!」
「他に旅人が集まるところはないのですか〜?」
加護は難しい顔で悩んでいたが、
「しゃ〜ないか!」
と言うと、歩き出した。
「あいぼん?どこ行くの?」
辻と梨華はとりあえず加護について行った。
- 141 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)05時39分18秒
- 「ここや!」
そういうと、加護は店の中に入って行った。
「ここって、宿屋ですよ〜。」
「そっか〜!酒処の他に旅人がいるところって、ここしかないもんね!」
中に入ると、おばちゃんが掃除をしていた。おばちゃんはこっちを向くと、
「あいちゃん!いつ戻ってきたの?」
「おばちゃん、ひさびさやな〜!元気やった?」
おばちゃんは加護を抱きしめながら、涙を流していた。
「ごめんね・・・ごめんね・・・うちのあやがあんなことせんかったら・・・」
「おばちゃん!そのことは、忘れてって言ったやろ!!」
「でも・・・、うちのあやのせいで旅をやってんのやろ・・・?」
「そんなこと気にせんとおばちゃんは、生きとったらええねん!!」
「でも・・あいちゃんが苦労してんのに・・・」
しばらく沈黙がつづくと、加護は、
「おばちゃん・・・また来るわ〜・・・」
- 142 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)05時57分57秒
- 「あっ!あいちゃん!!」
加護は、外に走り出してどこかに行ってしまった。
「私たちも行こうか!」
辻はうなずいて、外に出ようとした時に、
「あんたらは、あいちゃんの友達なんか?」
おばちゃんが、涙を拭きながら聞いてきた。
「はい。あの〜・・・あいぼんとあやさんの間になにがあったんですか?」
「それは、あいちゃんに直接聞いた方がええよ!うちが、言っていい事とちゃうから・・・」
「そのせいで、あやは・・この町から消えて、あいちゃんが旅に出たんや!」
そういうと、おばちゃんは棚から箱を取ると、中からお守りを取り出し、
「これをあいちゃんに・・・」
お守りを梨華に手渡すと、店の奥に消えて行った。
- 143 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)06時07分12秒
- 辻と梨華は店を出ると、話だした。
「ねぇ〜?のの?」
「なんですか?りかちゃん?」
「あやって・・やっぱ、あの子だよね〜・・・」
「たぶんそうですよ〜」
「何があったんだろ?心配だね・・・」
「そうですよ〜。早く探しましょう〜!」
梨華と辻はうなずくと、走って加護を探し出した。
- 144 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)06時25分09秒
- その頃、酒処では・・・
よっすぃ〜は、マスタ〜と話しこんでいた。
なっちとまりっぺは、
「おぉ〜う!まりっぺ、飲んでるれか?」
「うぃ〜〜!飲んでるろね〜♪何か気持ちいいろね〜♪」
2人は、しばらく飲んでいたが、
「・・・気持ち・・わるり〜・・・」
「しょ〜がにゃいにゃ〜、にゃっちは〜・・・」
まりっぺはフラフラしながら、なっちを外に連れて行った。
2人は店の裏まで来ると、
「うぅ!!」
なっちは木の陰に隠れると、吐き出した。
「にゃっつぃ〜〜だいびょ〜び〜」
と言いながら、なっちの背中をさすっていた。
- 145 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)06時46分43秒
- 「楽にらったれ〜」
なっちはそう言うと、横になった。
まりっぺはフラフラしながら、どこかに行くとすぐ戻ってきて、
「にゃっつぃ〜〜みじゅにゃよ〜」
と言って、水の入ったコップを持ってきた。
なっちは起き上がり、一気に飲み干すと、また横になった。
「ここりぇ〜ねぇると〜かじぇひくにょ〜」
まりっぺは、なっちを起こそうとしたが、全然力が入らなかった。
逆になっちから引っぱられ、なっちの上に重なるように倒れた。
まりっぺはなっちの顔を見つめると突然キスをした。
なっちも突然の事に驚いたが、思考能力が停止していたなっちはそのまま受け入れた。
そして、2人はそのまま眠りについた・・・
- 146 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)07時03分23秒
- そのころ・・・・
「あれぇ〜?なんで、2人ともいないの?」
よっすぃは、驚いて叫んでしまった。
マスターと話終わったよっすぃ〜は、ふと、横を向くと、
つまれたジョッキと食い散らかした後しか残ってなかったのである。
「どこ行ったんだろ?おねぇ〜さ〜ん!」
よっすぃ〜は店員の女の子を呼ぶと、
「ここに座っていた女の子知らない?」
「え〜っと、その子らやったら、フラフラしながらどっか行ったで〜」
「マジで〜!なんで?いつも酒処に来るとこんな事に・・・」
よっすぃ〜はそういうと、マスターにお金を払って二人を探しにでた。
- 147 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)09時41分49秒
- 街中を走っていると、向こうから梨華ちゃんと辻が走ってきた。
「よっすぃ〜!あいぼん見なかった?」
「いや!見てないよ!ところで、なっちとまりっぺ見なかった?」
「えっ?見てないよ〜!」
「・・・なんで、こういうのって、かさなるんだろ?・・・」
「とにかく、みんなを探そう!」
よっすぃ〜は右を、梨華と辻は左を探しに行った。
一時間後。加護の家の前で落ち合った3人は、
「どう?見つかった?」
「いや!いなかったよ!」
「って言うか、何で誰も見つかんないの?すっげ〜、ムカツクよ〜!!」
「ちょっと、よっすぃ〜落ち着いてよ!・・でも、そ〜よねぇ〜!何で1人も見つかんないんだろ?」
「とにかくもう一度探してみるですよ〜!こういう時は現場からですよ〜!」
- 148 名前:名無しさん 投稿日:2002年10月21日(月)10時01分54秒
- 3人はもう一度別れて探しに行った。
辻と梨華は、もう一度宿屋に行ってみた。
「おばちゃん、あいぼん見なかった?」
「あいぼん?あぁ〜亜衣ちゃんの事か!なんや見当たらんのか!」
「そうなんですよ〜。ののはもう、心配でたまんないですよ〜!」
「え〜っっと!そうやな〜亜衣ちゃん家の裏山に大きな木があるけ〜、そこ行ってみ!」
「ありがと〜!おばちゃん!」
2人は礼を言うと、すごい勢いで走りだした。
裏山に着くと大きな木を探し出した。
大きな木はあったが、そこには誰もいなかった。
「誰もいませんですよ〜?」
「ここじゃ、ないのかな〜」
「あいぼ〜ん!どこ行ったのですか〜?」
- 149 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)10時16分26秒
- 「なんや〜!」
力のない声が、上から聞こえてきた。
2人は上を見上げると、木の枝に見たことある女の子が座っていた。
「あいぼん!」
2人は、同時にそう言うと、加護は枝から飛び降りた。
「心配かけたな〜!ごめんな!」
「あいぼん、これ・・・預かってきた・・・」
梨華は、お守りを加護に渡すと、
「これは・・・」
「これな・・これが、私とあややの全ての始まりやったんや・・・」
そう言うと、加護は座って続きを話してくれた。
- 150 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)10時40分55秒
- 「うちとあややは、同じ道場で剣の修行をやってたんや!」
「お互い年も近かったせいもあったからか、いつも比べられてたんや!」
「うちは、いつもあややに勝てんでな・・・」
「その日も試合であややに負けた時やった。」
「落ちこんどったうちに、先生がアドバイスしてくれたんや!」
「そん時に、このお守りもくれたんや!」
「でもな、そのあとから、うちとあややの関係がおかしくなったんや。」
「おかしくなった?アドバイスの後から?」
「そうや!勝負するとな、うちが勝つ様になったんや。その後は一回も負けんかった!」
「一回も?」
「そう!一回もや。おかしいと思わんか?アドバイスもらったぐらいで、ずっと連勝できるって・・・」
- 151 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)11時08分32秒
- 「それは、変だよね〜!」
「ののは、わかったですよ〜!八百長ですよ!」
梨華は辻を見たあとに、加護を見つめた。加護はうなずくと、
「そん通りや!先生はうちを勝たせるためにあややに頼んだんや。」
「その事に気づいたうちは、先生に言ったんや。」
「うちは、こんなんで勝ってもうれしない!ってね、」
「もちろん、あややにも言ったんよ・・・」
「でも、2人ともそんなことはないって、シラをきるんや。」
「うちは、嫌になって道場に行かんくなった・・・」
「なんで、先生がそんな事したか分かる?」
2人とも、首を横に振る。
「それはな・・・うちの家が金持ちやからや・・・」
- 152 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)11時48分47秒
- 「あっ・・・」
「うちが道場に行かんくなると、道場には金が入ってこない・・・」
「先生はなんとか、うちを道場に戻そうとして、次はあややを止めさせたんや!」
「うちも、それでもガマンしとった・・・」
「そんで、あややにうちの家で一緒に練習しようって誘ったんや!」
「あややは、喜んできてくれたんやけど・・・」
「それも奴らの手やったんや!」
「でも、なんで?あややはそんなに先生に手を貸してたの?」
「それはな、2人ができとったんや・・・」
「まさか〜?だって、その時って何歳?だってまだ・・・」
「でもな!それがほんとやったんや。」
- 153 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)12時36分54秒
- 「うちは、見てもうたんや!」
「あの2人が愛しあってんのを・・・」
「愛しあってるって・・・」
「普通はこの歳やったら、そんな事分かる訳ないやん。」
2人は、何も言わずにうなずいた。
「でもな・・うちは違う・・小さい時からそんな現場を見たことがあった・・・」
「あいぼん・・・」
「・・・そんで、先生があややを騙してんのやろ〜って思っとったけど、」
「ほんとは・・・、あややが先生を騙してたんや・・・」
- 154 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)17時06分08秒
- 「どうして、わかったの?」
「あややはなぁ〜、うちの目の前で先生を斬ってもうたんや!」
「役立たずって言いながら・・・」
「しかも、その後うちを狙ってきたんや!」
「さすがのうちも、ガマンの限界が来てな、それでな・・・・」
「あの手の傷は、そん時うちがつけたんや!」
「それ以降、あややはこの町から姿を消した・・・」
- 155 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)23時01分21秒
- 「あいぼん・・・」
加護は、急に立ち上がると、
「あぁ〜あ!いろいろしゃべってもうたら、腹へってきたわ!帰ろっか〜」
「そうだね!帰ろう!」
「帰ってご飯にするですよ〜!」
3人は手をつないで、加護の家に向かった。
- 156 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)23時16分13秒
- 一方、よっすぃ〜は・・・
「まったく〜、どこにいるんだよ〜!」
そう言いながら、酒処に駆け込んだ。
マスターを見つけると、
「私のツレって、来なかった?」
「ツレって、さっき一緒におった子やろ?あれから見とらんよ!」
「そっか〜!見かけたら捕まえとってね!よろしく〜!」
店を出ようとすると、店員がよってきて、笑いながら言ってきた。
「2人とも、えらい酔ってたから、その辺で寝とるかもしれんよ!」
「なるほど!ありがと〜!」
よっすぃ〜は、店を出ると店の周りを探し始めた。
- 157 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月21日(月)23時45分18秒
- 「ぐがぁ〜!」
店の裏からすごい、いびきが聞こえてきた。
「まさか・・・」
店の裏側に回って見ると、とんでもない場面に出くわした。
2人の女の子がいびきをかいて大の字になって寝ていた。その姿を見て、
「はぁ〜っ!今度から酒処には1人で行く事にしよう・・・」
そう言って、二人を抱えると加護の家に向かった。
- 158 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月22日(火)00時19分04秒
- 「はぁ〜、きっつぅ〜!」
よっすぃ〜は、加護のベッドに2人を寝かせると一息ついた。
その時、部屋のドアが開くと三人が手をつないで入ってきた。
「なんだ、見つかったんだ!よかった〜」
「そっちも見つかったみたいだね!」
「この状態だったけどね・・・」
4人は顔を見合わせると笑い出した。
「ほなまあ、風呂でも入って汚れを落とそうや!」
そういって、4人は風呂場に向かった。
- 159 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月22日(火)01時37分47秒
- 風呂から上がって、
「ところでよっすぃ〜?何か良い情報は、手に入ったの?」
「うぅ〜ん・・微妙なんだけど、今はこれしかないって感じかな。」
「ほんで、どんなん情報なん?」
「それがさ〜、こっから南東に行くとでっけぇ〜島があるんだって!」
「そこに、≪ワー・カガ≫って言う町があってそこに、不思議な技を使う女の子がいるらしいよ!」
「へぇ〜、そうなんだ!でも、そこまでどうやって行くの?」
「問題はそこなんだよ・・何か聞いた話によると海の下に道があるらしんだけど・・・」
「海の下?ほんとですか〜?」
辻は目を輝かしている。
- 160 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月22日(火)09時32分57秒
- 「でもさ〜、道が海の下にあるって言うんだよ!信じれないよ!」
4人が、どうしよっかと考えていると、
「そんなん、行って見ればいいべさぁ〜!!」
なっちは、突然起き上がるといきなり叫んだ。そして、4人のとこにフラフラと歩いてきた。
「なっち、起きたんですね〜」
「ののぉ〜・・お・は・よぉぉ〜・・・」
なっちは辻に抱きついて座り込んだ。
「うぐっ!?なっち、酒くさいですよ〜」
「いいからぁ〜、いいからぁ〜!なっちにまかせてぇ〜!」
そう言うと、辻をお姫様抱っこして、
「風呂に行ってくるべぇ〜!」
なっちは、辻を抱えたまま部屋を出て行った。
- 161 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月22日(火)09時43分19秒
- 「・・・・」
「なっちって、ののの事好きなの?」
「さあ〜、どうだろ〜?」
「なあ、よっすぃ〜?女の子抱く時って、どんな感じなん?」
「ちょっと〜、あいぼん何言ってんのよ〜!」
「そうだな〜!私が梨華ちゃん抱いた時は・・・」
「ちょっとぉ〜!!よっすぃ〜やめてよ!」
「だって、あいぼんに社会勉強としてさ〜!」
「そうやで、梨華ちゃん!うちだっていつまでもガキやないんや!」
- 162 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月22日(火)09時50分05秒
- 「それは、そうだけど・・・」
「そうや!梨華ちゃんも抱かれた方の感想を教えてや!」
「えっ!・・・そんなの恥ずかしくて言えないよ〜」
「もうえぇ〜わ!よっすぃ〜、ちょっと教えてぇや〜!」
よっすぃ〜は、加護にいろいろと話だした。
梨華も真っ赤な顔をしながら、しっかりと聞いていた。
- 163 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月22日(火)10時05分34秒
- 一方、風呂場では・・・
「ののは、なっちの事嫌いなんだべ・・・」
「ちがいますよ〜、そんな事ないですよ〜!」
「じゃぁ〜、一緒に風呂に入るべさ!」
「だって、ののはさっき風呂から上がったばっかりですよ〜」
「関係ないべ!風呂入るのは一回も二回も変わらないべ!」
そういうと、なっちは辻の服を一気に脱がした。
「さあ〜行くべぇ〜!」
なっちは、辻を抱っこすると一緒に湯船に沈んでいった。
- 164 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月22日(火)10時33分18秒
- 「んあぁぁ〜・・・」
「気持ちいぃ〜べさぁ〜!ねっ、のの?」
「はいぃぃ〜!」
辻は満足そうに返事をした。
そんな辻を見ていたなっちは、後ろから辻を抱きしめた。
「どうしたんですか〜?なっち?・・・」
辻が振り向いた瞬間に、なっちがキスをしてきた。
「んっ??」
なっちの柔らかい唇が何度も何度もキスを繰り返す。
なっちは何度も繰り返したあと、今度は舌を入れてきた。
「んぅん・・・」
なっちのキスで力が入らなくなった辻は、身をまかせていた。
「ののぉ〜、大好きだべ!」
「わたしもなっちが大好きですよ〜」
- 165 名前:忘れないで 投稿日:2002年10月22日(火)10時47分15秒
- 「ありがと・・・」
そういうと、なっちは辻を強く抱きしめて、
「ののが危険な目にあったら、なっちが必ず助けてやるべ!!」
「じゃぁ〜、なっちが危ない時は、ののが必ずたすけるのです〜!」
2人は見つめあって、もう一度キスをすると、
「これ以上入ってると、またののがのぼせるから、そろそろあがるべ!」
「はいです〜。」
2人は、手をつないで風呂場を後にした・・・
- 166 名前:明日は明日の風邪が吹く 投稿日:2002年10月22日(火)17時31分00秒
- 2人が部屋に戻ると、
「遅いよ〜!明日からの行動を決めたよ〜!」
「とりあえず、≪ワー・カガ≫の町を目指すため、最初は地底トンネルを目指す!」
「トンネルは、隣町の≪サカ・オー≫にあるらしいけ、ほんとにあんのかもすぐにわかるわ〜!」
「じゃ〜、みんな明日からもがんばるべさ〜!」
「ところで、のの?なっちの味はどうやった?」
「ちょっと〜!?何を言ってるべか?」
「それが、すごいのですよ〜!なっちはフルーツみたいですよ〜!!」
「ののも、何を言い出してるべさ!!」
よっすぃ〜と梨華ちゃんはニヤニヤしながらその場面を見ている。
「こらっ!2人は笑えないべ!」
「とにかく〜!明日に備えてもう寝るべ!!」
- 167 名前:明日は明日の風邪が吹く 投稿日:2002年10月22日(火)17時42分39秒
- 「でも、まだ9時じゃん・・・」
「うるさい!!今日のなっちに反抗する気だべか?」
よっすぃ〜・梨華・加護は目を合わしてうなずくと、
「今日はもう、眠ります・・・」
しばらくすると、みんな眠りについた。ただ、1人を除いて・・・
「なっち・・・・」
その子は、声を出さずに涙だけを流した。
そして、泣き疲れたのか、そのまま眠りについた。
その子の腕のリングには【土】と印されていた・・・
- 168 名前:めかり 投稿日:2002年10月22日(火)17時45分03秒
- タイトル間違えました。
風邪→×
風 →○
すみませんでした!
- 169 名前:明日は明日の風が吹く 投稿日:2002年10月22日(火)18時35分10秒
- 翌日・・・
全員目覚めると、準備をして≪サカ・オー≫へ出発した。
昼ごろに≪サカ・オー≫の町に到着した6人は、地底トンネルの入り口を探した。
しかし、全然見つからなかった。
「なんや〜、やっぱりガセネタか〜!」
「そんなのわかんないね〜!もっと調べてみるね〜!」
「町の人に聞いてきたべ〜。なんか、町のはずれに、ほこらがあるらしいべさ!」
「それじゃ〜、そこに行ってみましょう〜!」
- 170 名前:名無し読者 投稿日:2002年10月24日(木)15時10分47秒
- おもしろいっす!
頑張って下さい!
- 171 名前:明日は明日の風が吹く 投稿日:2002年10月25日(金)07時10分13秒
- 「はあぁぁ〜〜」
ほこらについた6人はため息をついた。明らかに中に何かがいる雰囲気なのである。
「ねえ〜、どうしよう〜?やっぱ入んないとダメなのかな〜?」
「やっぱ、そうなんじゃん!?なっ!まりっぺ?」
「でも、こんなにまで、殺気を出さなくても・・・」
「とにかく、入ってみるべ!」
なっちを先頭にぞろぞろと、中に入っていった。
ほこらの中はひんやりとして、ホコリだらけだった。
「んあっ・・・ZZZ・・・ZZZ・・・」
中には大きなテーブルがあり、その上で女の子が眠っていた。
「んっ?何でこんなとこに、女の子が1人で寝てるのですか〜?しかも殺気出まくりですよ〜!」」
「そんなこと、うちに聞かれてもな〜・・・なんでなん?よっすぃ〜?」
「さあ〜?聞いてみればいいじゃん!」
そう言うとよっすぃ〜は眠っている女の子に話しかけた。
- 172 名前:明日は明日の風が吹く 投稿日:2002年10月25日(金)07時41分16秒
- 「あのぉ〜〜・・・」
「もしも〜し・・・」
「お〜い・・・」
何度呼びかけても、なかなか起きない女の子にしびれを切らした加護は、
「おいっ!コラァ!とっとと起きんかい!?シバキまわすぞ?オラッ!!」
そんな加護を5人は目を丸くして見ていた。
「んんっ〜〜・・・だぁ〜れぇ〜〜・・・」
「あれっ?ごっつぁんじゃ〜ん!」
「んあっ?あれっ?よっすぃ〜じゃん!何やってんの?」
「いや!それは、こっちのセリフだよ!何やってんの?」
「あれ?あたし何してたんだっけ?・・・・・あっ!思い出した!」
「何か集めてる人たちに会いにきたんだよ!」
「何かってなんやねん?!」
加護は、怒りながら聞いた。
- 173 名前:明日は明日の風が吹く 投稿日:2002年10月26日(土)13時48分53秒
- 「んっ〜!!」
「あはっ!それだ〜」
「それって、どれやねん!」
「ん〜とね〜、それだよ〜!その赤いのだよっ〜!」
と言って、加護のリングを指差していた。
「!!!」
その言葉を聴いて全員動きが止まった。
「あらっ?ど〜したの〜?」
「ねえ、ごっちん?」
「ん〜?なに〜、よっすぃ〜?」
「誰を探してるって言ってたっけ?」
「だから〜!その、リングをつけてる人たちだよ〜」
- 174 名前:明日は明日の風が吹く 投稿日:2002年10月28日(月)21時36分54秒
- 「なんで?・・・」
よっすぃ〜は、ひとつ気にかかる事があった。その事を聞こうとした時に加護が先に口を開いた。
「ちょっと聞いてええか〜?」
「ん〜?な〜に〜?」
「もしかして、自分四天王なんか?」
「四天王??」
ごっちんは?の顔をしていた。それを見たよっすぃ〜は、ほっとした表情をしたが、その表情も長くはなかった。
「あっ!思い出した。あたし最近それになったんだ〜!」
「それって・・・なんだべ?・・・」
「なにって、その四天王だよ〜!」
よっすぃ〜の顔色が一瞬にして変わった。
- 175 名前:明日は明日の風が吹く 投稿日:2002年10月28日(月)22時06分04秒
- 「さいきんってどういうことですか〜?」
「それはね〜、この前〜よっすぃ〜の家に行く途中で〜、女の人が襲ってきたんだよ。」
「そんで、なんかウザかったから、やっつけちゃた。」
「やっつけちゃったって・・・相手は四天王やろ?そないに簡単にいくんかい?!」
加護は、不思議そうによっすぃ〜聞いた。
「いくだろうね!ごっちんは、こう見えても体術の天才なんだ・・・そこら辺の奴には、まず負けないよ!」
「でも四天王やで・・・」
「四天王でも、相手が普通の人間って思ってなめてかかれば、・・・ごっちんには、まず勝てないよ・・・・」
「逆に油断してなくても、ごっちんに勝てたかどうか・・・・」
よっすぃ〜は、ごっちんを見つめたまま、加護に話した。
加護は、何かを思いつくとごっちんに質問した。
「なあ?ごっちんを襲った四天王ってだれやねん?」
「んとね〜・・たしか、平家って奴だよ〜」
「そうか〜」
加護は少し安心した表情をした。それを見ていたごっちんは、
- 176 名前:明日は明日の風が吹く 投稿日:2002年10月28日(月)23時01分49秒
- 「あっ!そっか〜」
ごっちんはニヤニヤしながら、加護を見た。
「なんや?」
「あなた、あいぼんだよね!あややが言ってたよ〜。あいぼんは私の物だから手を出すなってさあ〜」
「そんなん知るかっちゅ〜ねん!だいたい、うちはあいつのもんやないわ!」
「あはっ!そんで、梨華ちゃんって子はどれ?」
「わたしだけど・・・何か・・?」
「あなたが梨華ちゃんなんだ?まあ、いいや!ミキティーがまた遊ぼうねって言ってたよ」
「ミキティー?あの子ミキティーって言うんだ!?ふ〜ん・・・」
「いつでも、来てね!って言っててくださいね!」
「あははっ!梨華ちゃんっておもしろいね〜。」
そう言うと、よっすぃ〜を見つめた。
- 177 名前:明日は明日の風が吹く 投稿日:2002年10月28日(月)23時24分46秒
- そして・・・
「あたしは、よっすぃ〜とだよ!そろそろ、決着をつけないとね!」
「よく言うよ!いっつも本気じゃないじゃん!」
「同じ事だよ!よっすぃ〜だっていっつも手抜きじゃん!」
「手抜きって・・・」
「あたしは、知ってるんだよ。よっすぃ〜がどれだけ強いのかね!」
「そんなことない!思い過ごしだよ・・・」
「とにかく、そんな訳でそろそろ行くよ!」
「ちょっと待つね〜!四天王だからもう1人いるね〜。どんな奴なのね〜?」
「それはね〜、あはっ!よくわかんないや〜!・・・・」
「あと、ここの道は行かない方がいいよ!道がふさがっちゃったんだってさ〜!」
「そしたら、どうやって島に行くべ?」
「船があんじゃん!それじゃ〜帰るよ!さぁばいば〜い!」
- 178 名前:明日は明日の風が吹く 投稿日:2002年10月29日(火)05時26分51秒
- 「ちょっと〜・・・・」
よっすぃ〜が呼びかけた時にはもう、部屋から出て行っていた。
「行っちゃったですよ〜」
「海底の道は、塞がれているらしいよ!どうするの?」
「なんか、船で行けるって言ってたね!どこにあるんだろうね?」
「う〜ん・・・一度町に戻って、船についての情報を探すしかないべさ!」
「ほんなら、いったん戻ろうや!」
6人は、ほこらから出ると町に向かって歩き出した。
宿屋に入って一息つくと、よっすぃ〜が口を開いた。
「私とごっちんは学校で同級生だったんだ。」
「2人とも似たような性格だったから、すぐ仲良くなったよ。」
「でも、・・・私たちは親友でありつつ、ライバルでもあったんだ・・・・」
「私たちの体術は飛び抜けていたから、大会に出ると決勝はいつも私たちだったんだ!」
- 179 名前:明日は明日の風が吹く 投稿日:2002年10月29日(火)06時01分56秒
- 「でもね・・・」
「私は、ごっちんとは戦いたくなかったんだ・・・」
「だから、わたしは剣術を使い出したんだ。剣術なら、体術と試合することはないからね!」
「それから私たちは、体術・剣術を窮めていったんだ。」
「でもさ〜、何で四天王に入ったりしたんやろっ?別に四天王の1人を倒したから、四天王にならないけん訳でもないんやろっ?」
「たぶん・・・わたしが勝手にいなくなったからだ・・・」
「えっ??そうなん?」
「それで、四天王になれば間単に私を見つける事ができるとか言われて・・・」
「でも、なんでそんなによっすぃ〜を探す必要があるんだべ?」
「それは・・・今は言えない・・・・」
そういって、梨華の方を見てみると、梨華は、うつむいたままだった。
- 180 名前:明日は明日の風が吹く 投稿日:2002年10月29日(火)06時41分50秒
- 「そっか〜・・・」
「まあ、よっすぃ〜にでも言えない事はあるべさ!」
「そうそう!あたしにでも・・・ってどういう意味?」
その一言でいつもの雰囲気になり、部屋には笑い声が響いていた。一人を除いて・・・・
「とにかく、情報を探しに行こうね〜」
「じゃ〜酒処にでも、行くべか!」
「!!」
その一言をきいたよっすぃ〜は、
「酒処はいいよ。私が行くから他のところをおねがい!!」
「じゃ〜また、3人で行ったら・・・」
「大丈夫!!1人で大丈夫だから!!」
よっすぃ〜は、必死に2人を止めると部屋を出て行った。
「ふぅ〜・・・酒処には、誰も連れて行けないよ・・・」
- 181 名前:明日は明日の風が吹く 投稿日:2002年10月30日(水)04時22分13秒
≪サカ・オー≫の町で情報を仕入れた6人は、船に乗るために≪シー・アカ≫の港に向かっていた。
「でも船があるとは、うちは全然しらんかったで〜」
「多分・・・あいぼんに知られるとまずいから隠していたのね〜」
「そうですよ〜!あいぼんにばれるとまずいですよ〜」
「あっ〜?うちにばれると、どんなまずい事が起きるんや?」
「だって、あいぼんはいたずらっ子だべ!という事はまず最初に船を壊されるべさ〜!」
「あほか!いきなりメインから破壊してどないすんねん!!」
「いやいや〜、あいぼんならやりかねないんじゃん!」
「いや〜!それほどでも、ないんやけどな〜」
「・・・あいぼん、褒められてないですよ〜・・・・」
- 182 名前:LOOKING FOR A RAINBOW 投稿日:2002年10月30日(水)05時00分50秒
≪シー・アカ≫の港についた6人は、とりあえず船乗り場に行ってみると、船の前に男が1人立っていた。
「おじさ〜ん!私たち船に乗りたいのね〜?」
「あ〜・・・今は無理だ〜!」
「なんであかんの?」
「じつはな〜、こっから南にある≪大灯台≫をモンスターに、のっとられてしまったのだ」
「ただでさえ、海にはモンスターが多いのに灯台の光も出てないと、海で迷子になってしまうぞ!」
「それじゃ〜、そのモンスターをやっつければいいんじゃん!」
「そ〜だべ!とにかく≪大灯台≫に行ってみるべ!それじゃ〜おじさん、したっけね〜」
「えっ・・・ちょ、ちょっときみたち・・・・あ〜あ、行っちゃたよ・・・・まあいいか!」
6人は港を出ると南に向かって歩き、≪大灯台≫の前まで来た。
「大きいですね〜!さすが、≪大灯台≫なのですよ〜!」
「とにかく、行ってみるべ!」
「でも、モンスターがいるって、おじさんが言ってたよ〜」
「大丈夫ね梨華ちゃん!なんとかなるね!」
「そうなの?まりっぺ?」
まりっぺは、うなずくと灯台に入っていった。
- 183 名前:LOOKING FOR A RAINBOW 投稿日:2002年10月30日(水)06時23分37秒
灯台の中は、ひんやりとしていた。しかも、モンスターが待ち構えていた。
「いきなりかよ!でも、大ねずみか〜!らくしょ〜じゃん!!」
しかし、その後ろから大ねずみが大量に出現した。
「なんや、この数は!!よっすぃ〜楽勝なんやろっ?なんとかして〜や!」
「えっ・・・いや〜・・・その〜・・・みんなでがんばろうよ!」
「よっすぃ〜・・・カッコイイとこ見せてよ!」
「そんな〜・・梨華ちゃんまで・・・・」
と、くだらない事を言ってるうちに、大ねずみは一斉に飛びかかってきた。
「ったく〜、しょ〜がねぇ〜な〜!ザコは何匹集まっても、ザコなんじゃん!!」
そう言って、大ねずみに向かって手を広げると
『雷雨弾』
たくさんの雷が大ねずみに向かって落下してきた。
爆破音が終わって煙がはれると、出てきていた全ての大ねずみが焦げていた。
「まっ、こんなもんじゃ〜ん!!」
よっすぃは、腕を組んでみんなに向かって言った。
- 184 名前:LOOKING FOR A RAINBOW 投稿日:2002年10月30日(水)06時41分50秒
「はいっ、おつかれさんだべ!」
「よ〜やったな〜!」
「がんばったね〜!」
「上出来ですよ〜!」
「さあ〜行こっか!」
みんなよっすぃ〜に、一言だけ声をかけると奥に進んで行った。
「えっ?・・・ちょっと〜・・・・それだけ?・・・・・」
よっすぃ〜は首をひねりながら、後に続いて行った。
その後も、モンスターが出てくるたびによっすぃ〜はこき使われていた。
- 185 名前:LOOKING FOR A RAINBOW 投稿日:2002年10月30日(水)07時08分19秒
「はあっ・・・はあっ・・・」
四階についた頃にはよっすぃ〜は、肩で息をしていた。
「ねえ?・・・今日はちょっと扱いがひどいんじゃん・・・・」
「そりゃ〜当然だべ!!」
「??・・なんで?・・・」
「なんにもわかってないのね〜!こりゃ〜まだまだ、働いてもらうしかないのね〜!」
「えっ?・・・ちょっと?・・・まりっぺさん?なんで?・・・・」
「さあ〜みんな!ガンガン行こうよ!」
「おぉ〜!!」
みんなはどんどん進んで行った。梨華は、よっすぃ〜の横を通る時に、
「よっすぃ〜・・・がんばってね・・・・」
そう言うと、そそくさとみんなの後について行った。
その後もよっすぃ〜はこき使われ、やっとの思いで最上階に到着した。
- 186 名前:LOOKING FOR A RAINBOW 投稿日:2002年10月30日(水)07時34分45秒
「さぁ〜って!やっと最上階だべさ!よっすぃ〜もうひとふんばりだべ!ってあれっ?よっすぃ〜??」
よっすぃ〜は、階段を両手両足を使って、必死にはい上がっていた。
それを見た辻と加護は、
「これはダメですね〜!」
「そうやな〜!こりゃ〜使えんわ!」
2人は、よっすぃ〜にダメ出しをしていた。
「まあ、これじゃ〜まだまだ足りないけど、今日はこのくらいでいいのね〜!」
「それじゃ〜行くべさ!」
なっちと、まりっぺ、梨華は、前に進んで行った。
辻と加護は、よっすぃ〜の足首を持つとそのまま歩き出した。
「あててててっ!!!」
よっすぃ〜は、なんとかしようとしたが、体が動かないのでそのまま引っぱられて行った。
- 187 名前:LOOKING FOR A RAINBOW 投稿日:2002年10月30日(水)08時17分28秒
鉄の扉を開いて中に入ると、そこには大きな聖火台みたいなのがあった。
「ここに火を点けたら灯台に光が戻って、船が動くようになるんだべ!」
「そう簡単に事が進むかの・・・・・」
「だれですか!!」
聖火台の裏から老人が出てきた。
「おぬしらか・・・我らに敵対しているのは・・・・・」
「ほらほら、おじいちゃん。わたしたちと戦うとあぶないですよ〜」
「そうやで、うちらがいくら手加減しても骨折だけじゃすまんで〜!」
辻・加護が、老人をなだめてると、
「ふおっ、ふおっ、ふおっ・・・それは、大変じゃ!じゃが・・・そう簡単には行くかの・・・・・」
そう言うと、老人の体がどんどん大きな牛に変化した。
「!!!」
「なんじゃこりゃ〜!!」
「これは、ひきょうですよ〜!!」
- 188 名前:LOOKING FOR A RAINBOW 投稿日:2002年10月30日(水)09時48分28秒
「ハッハッハッ!卑怯とはひどく言われたもんじゃな!」
「とにかくみんなで、がんばろうよ!」
「おいおい!!1対5は卑怯じゃないのか?」
「モンスター相手に卑怯もへったくれも関係あるか〜!!」
「それじゃ〜、わしも容赦無くいくとするかの〜・・・」
と言った次の瞬間、牛が5人に向かって突進してきた。大きな体格のわりに素早いため、5人は避けきれずはじき飛ばされた。
「いった〜いね〜・・・あの体格であんなに早く動けるのね〜!」
「ちょっと〜これは、油断できないよ〜!」
「ここは、私の魔法で・・・・あっ!!」
「どうしたんですか〜?まりっぺ?」
「ここって・・・・・土が無いね・・・・」
「あっ・・・・・」
4人は声を合わせて口を開いた。
「ほな、まりっぺは下がっとってや!!」
まりっぺは眠っているよっすぃ〜のとこまで行って抱きかかえると、
『グランド・ウォーマー』
と唱えると、2人の回りを茶色い空気が囲んだ。その空気が消えると、よっすぃ〜はいきなり目覚めて立ち上がった。
「あれ?・・・私たしか・・・・・」
- 189 名前:LOOKING FOR A RAINBOW 投稿日:2002年10月30日(水)10時14分55秒
「やっと起きたのね!さっさと働くのね〜!」
そういうと、まりっぺは横になった。
「ちょっと、まりっぺ・・・・」
「なによ・・・この技は私の体力を全てあなたに与えれるの。今は私よりあなたの方が役に立ちそうだからね!・・・・」
「ありがと・・・・・」
そう言って手を握りしめた後、すくっと立ち上がって、
「おいっ!そこのでっけぇ〜豚みたいなの!とっとと倒してやるぜ!」
「だれが豚じゃ?!牛じゃ!牛!ったく〜気をつけろよ!!」
「そんなもん関係ないじゃん!お前は私が倒してやるよ〜!!」
「ふんっ!やれるもんなら、やってみるがいい!」
そう言うと、今度はよっすぃ〜を目がけて突進してきた。
- 190 名前:LOOKING FOR A RAINBOW 投稿日:2002年10月30日(水)10時58分50秒
「よっすぃ〜、あぶない〜・・・・」
梨華が叫ぶと、牛が急に動きを止めた。
よく見ると、その突進を真正面から止めてる人がいた。
「のの!あぶないからどいてなって!!」
「ここは、私に任せるのです!!」
辻はそのまま牛の角を握ると、根元からへし折った。
「うぎゃぁぁぁ〜」
牛は叫びながら、倒れこみゴロゴロと転がっていた。そして、
「よくもやってくれたの〜!もう、ゆるさんぞ〜!」
「そのセリフももう、聞き飽きたのです!」
そう言って、牛の後ろ足を持つとグルグル回りだした。
なんと辻は、自分の3倍はある相手にジャイアント・スイングをかけ出したのだ。
- 191 名前:LOOKING FOR A RAINBOW 投稿日:2002年10月30日(水)11時39分36秒
「うぉぉぉぉ〜・・・・・そりゃぁぁぁ〜」
そのかけ声で、牛を外の海へ投げ飛ばした。
「よしっ!!これで大丈夫ですよ〜」
5人はジッと辻を見つめていた。
しばらく、沈黙が続いていると、≪シー・アカ≫の港であった男が追いかけてきた。
「はあっ、はあっ、やっと追いついたわい!おんしら、そこの火はどうやって点けるつもりかの?」
「それは、マッチとかで点けたらいいべ!」
「それじゃ〜、この聖火台に火は灯らんよ・・・」
そう言ってランタンを取り出した。
「これを使うがいい。聖なる火種だ!」
辻は、それを受け取ると聖火台へ投げ入れた。
すると、聖火台から虹色の光が溢れ出し、外に向かって飛び出した。
- 192 名前:LOOKING FOR A RAINBOW 投稿日:2002年11月02日(土)08時36分47秒
「きれいだね・・・」
梨華は、よっすぃ〜に話しかけた。
「そうだね!かっけ〜」
そう言って2人は、手をつないで虹を見ていた。
「あいぼ〜ん!にじですよ〜。すごいですよ〜!」
「そうやな〜のの!やっぱ虹はすごいわ〜!迫力がちがうで〜!」
2人は叫びながら、聖火台の周りを走りまわっていた。
なっちとまりっぺは、しみじみと話していた。
「ねえ、まりっぺ?」
「なに?」
「あの虹に乗れないべかな?」
「それは、無理だけど・・・・でも、乗れるものなら乗ってみたいよね〜・・・」
しばらくして、
「それじゃ〜、そろそろ行くべさ!」
6人は大灯台を出ると、一度≪サカ・オー≫の町に戻った。
- 193 名前:LOOKING FOR A RAINBOW 投稿日:2002年11月08日(金)22時56分12秒
≪サカ・オー≫の町で一晩過ごした6人は、翌朝≪シー・アカ≫の港に訪れた。
「それじゃ〜とりあえず≪ワー・カガ≫行きの船でも探そっか?」
そ〜言ってよっすぃ〜は、キョロキョロと周りを見回した。すると、昨日のおじさんが話しかけてきた。
「よぉ〜!じょうちゃん達やないか〜!!昨日はオツカレサン!!!」
「なんや〜おっちゃんか〜・・・朝っぱらから元気やな〜〜〜」
加護は半分眠った目で言った。
「そ〜いや〜じょうちゃん達船さがしよったな〜!どこまで行くん?」
「おじさん!私たち≪ワー・カガ≫まで行きたいんです。乗せてくれませんか?」
梨華に言われて、おじさんは少し考えたが、
「よっしゃ!!え〜やろっ!じょうちゃん達はえらい強いから海のもくずになることはまずないやろうしなっ!!
それに・・・たまには、かわいい子達と船旅ちゅ〜のもええもんや!!」
おじさんは、笑いながら言うと六人を船に引っぱり上げた。
6人が乗り込むとおじさんは船を出航させた。大灯台からでている虹の先に向かって・・・
- 194 名前:思い出のWater Moon 投稿日:2002年11月13日(水)19時03分30秒
出航直後はまだ、緩やかな航海だったが、一時間後・・・・
「くそっ・・こいつら、どんなけ倒したらいいねん!!」
船の上では6人が倒した魚の残骸が踏み場もないほど転がっている。
「ね〜〜・・・ほんとにどれだけ倒したらいいの?」
梨華は疲労の顔でまりっぺに聞いた。
「そうだね〜・・・・どっかにこいつらを統率している奴がいるはずだから、
そいつを見つけて倒せばいいんだけど・・・」
そういってあたりを見回したが、首を横に振って、
「これじゃ〜どこにいるものやら・・・・・」
「そうだ!!よっすぃ〜海面に雷を落としてみるべ!」
「えっ?なんで??」
「いいから、落とすの!!!!」
「はっ、はいっ・・・・」
なっちが、すごい剣幕で言うものだから、よっすぃ〜はうなずくしかなかった。
- 195 名前:思い出のWater Moon 投稿日:2002年11月13日(水)19時51分28秒
『雷降』
そういうと、空から一筋の雷が海面に向かって落ちた。
すると海面から、一匹の魚が出てきた。
他の魚となんら変わりはないが、ひとつ違うと言えば、
「あれっ?この魚赤色ですね〜!」
辻は加護と話していると、魚が話しかけてきた。
「きさまら〜、なかなかやるな!わしの姿を見た奴はひさびさだぞ・・・・」
「ぷぷっ・・・・おい、のの!この魚しゃべっとるで〜」
「ほんとです〜!これはおもしろいです〜。おいしいのかな〜?」
「なんや、じぶん?こんなの食う気か?100%下痢になるで〜〜!」
「いや。ゲテモノほどうまいと言う事が・・・・・」
「おいっ!!何を勝手な事を言ってやがる!わしは、かなりうまいんだぞ!!」
「えっ〜〜?ほんとですか〜〜?」
「ああっ、ほんとだ!!焼いても煮てもいいが、やっぱ刺身が一番だな!!」
「ん?・・・・・なんの話をさせとるのか!!」
「とにかく!きさまらはここで海の藻屑となるのだ!!」
- 196 名前:思い出のWater Moon 投稿日:2002年11月14日(木)00時03分04秒
そういうと、すごい速さで動き出した。
「ふははははは〜!どうだ!!わしはあいつらの能力より3倍の力を持ってるんだぞ〜」
6人の周りを目にも止まらぬ速さで動き回った。
「おおっ!!!そっうと〜速いじゃん〜!」
「あたりまえだ〜、ザコとはちがうのだよ!ザコとは〜!!!」
しばらく飛び回っていたが、急に6人の方を向くと口を膨らませた。
そして口から水を飛ばしてきた。
5人はうまく避けたが、梨華はもろにくらった。
「え〜ん・・・なにこれ〜、ぬるぬるして気持ち悪いよ〜〜・・」
「うわっ!梨華ちゃん大丈夫?」
- 197 名前:思い出のWater Moon 投稿日:2002年11月14日(木)01時13分17秒
「くっそ〜・・・よくも梨華ちゃんを・・・・・」
そういうとよっすぃ〜は、手を大きく広げて構えた。
しかし、魚はすごい速さで動いているため、術をかけるのは大変困難だった。
「ふはははは〜、そう簡単に術などくらうか〜!」
そして、口から水を飛ばしてきた。
「うにゃ〜・・・・」
声がした方を見てみると、まりっぺがまともにくらっていた。
「なんかやばいですよ〜!どうするですか?」
「そうやな〜・・・どないしよか〜?」
「とりあえず、あの動きをどうにかしないとダメなんじゃん?」
「う〜ん??でも、どうしたらいいべさ〜?なんとか作戦を立てないと・・・・」
「しゃ〜ないな!うちらが時間稼ぎするけ、その間に考えとってな〜!行くで、のの〜」
「よっしゃ〜、行くです〜」
辻と加護は船の真ん中に構えた。
- 198 名前:思い出のWater Moon 投稿日:2002年11月14日(木)01時40分48秒
「なぁ〜さかなさん!ちょっと聞きたいんやけど・・・・」
さかなは動きを止めると、
「なんだ?お前ら?今戦闘中だぞ!!わかってるのかよ・・・・」
「まあまあ、かたいこと言わないでです。」
「そうやで!そないにあせってもえ〜ことないでぇ〜〜」
「ったく〜、しょうがねぇ〜な〜・・・それで、なんのようだ?」
「さかなさんはこの海のボスなんですか?」
「ははっ・・・そんなわけないだろ!この海には俺より強い奴はゴロゴロいるぞ!」
「でも、そんなに強いのにそれでもダメなん?」
「まあ〜、世界は広いってことだろっ〜・・・・・」
「だから、お前らも俺なんかに手間取ってたら旅なんかできないぞ!」
「でも・・・さかなさんは強いですから・・・・・」
「ったく〜、ほんとにしょうがね〜な〜!今回だけだぞ!」
テレながらそういうと、梨華とまりっぺにかかっている水を取ってくれた。
- 199 名前:思い出のWater Moon 投稿日:2002年11月14日(木)02時03分02秒
「??さかなさん、なんで・・・・?」
「次に会った時はもう、手加減しないぞ!それまでしっかりと鍛えておくのだな!」
そう言うと、魚は海の中に入って、すごい速さで泳いで行った。
「・・・・・・・・・・・・・?」
「なんか、助かってもうたな・・・・」
「なんでですかね?」
しかし、なっちはなぜ助かったのか分かった気がした。
「(私が敵でもそうするかな・・・・)」
なっちは、ニヤッと笑うと、
「とにかく、助かったんだからって気を抜かないことだべ!」
「そうじゃん!!また、すぐ襲われたらどうすんの?」
「そうだね。気を抜かずに警戒しつつ航海を続けようよ!」
梨華ちゃんは、きりりとした顔で、みんなに言った。
- 200 名前:めかり 投稿日:2002年11月14日(木)02時05分19秒
- 今日はここまでです。
いまさらですが、何かおかしなところがあれば、
教えてください。おねがいします。
- 201 名前:思い出のWater Moon 投稿日:2002年11月14日(木)17時32分12秒
数時間後・・・・
「そういえば海のモンスターって、戦ったの初めてじゃん!」
「そういえば、そうだべな〜」
「なぁ〜、おっちゃん。海のモンスターの弱点みたいのないんか?」
「そうやな〜・・・基本的に火系や雷系の魔法には弱いらしいけどな!」
「あとは、そのモンスターの属性によるやないか?」
「へぇ〜〜・・・・じゃ〜よっすぃ〜にがんばってもらわないとね〜!!」
「ちょっとまりっぺ?!なんでわたしだけなの、あいぼんだっているじゃん!」
「だって、よっすぃ〜には、しっかりと働いてもらわないといけないのです。」
「そういえば、≪大灯台≫の時から、そぉうと〜戦いまくってるんだけど・・・・」
「そんなもんじゃぜんやっちゅ〜ねん!!なあ、梨華ちゃん?」
「えっ・・そんなの知らない・・・・」
そう言って梨華は、船室に走って行った。
「梨華ちゃん・・・・・」
- 202 名前:思い出のWater Moon 投稿日:2002年11月14日(木)18時56分47秒
その日の夜・・・
もちろん見張りはよっすぃ〜だった。
「はぁ〜あ・・・なんでこんな風になったんだろ・・・?」
よっすぃ〜は船の先端に座って考えていた。
「それに・・・ごっちんも四天王になちゃってるしさ〜・・・・」
「ごっちんと戦うのは一苦労だよ。あたしが勝てるかどうか・・・・」
海面にきれいに映った満月を見ながら、ごっちんと最後に戦った時の事を思い出していた。
「あの時も、きれいな満月の夜だったな〜・・・」
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
「よっすぃ〜!!今日で何戦目かな〜・・?」
「そんなの、忘れちゃったよ〜。ごっちんは憶えてるの?」
「んぁ〜・・・そんなの、あたしが憶えてるわけないじゃん!!」
「ははっ、そりゃそ〜だ!!ごっちんに聞いたのが間違えだったよ〜」
「んああああ〜、相変わらず言ってくれるね〜・・・」
「まあ、それもいつもの事じゃん!!とりあえずはじめよっか?」
「そ〜だね!」
- 203 名前:思い出のWater Moon 投稿日:2002年11月14日(木)20時03分14秒
2人はしばらく向かい合って立っていたが、
「じゃ〜、行くよ!!」
「んぁ!いいよ〜・・・」
そう言った次の瞬間、2人は中央で組み合っていた。
「よっすぃ〜・・・そろそろ本気出してもいいんじゃないの?」
「へへっ・・・それは、こっちのセリフだよ!ごっちんの本気の姿なんて見たことないよ・・・」
そういってよっすぃ〜は、そのまま飛び上がり、ごっちんのあごに膝をくらわした。
「あだっ!」
膝をまともにくらったごっちんは、一先ず後ろにさがったが・・・
その動きを読んでいたよっすぃ〜は、ごっちんが着地したとたん両足をなぎ払った。
そして、横向きで倒れてくるごっちんの腹を蹴飛ばした。
ごっちんはそのまま吹っ飛んで、木に直撃した。
「ん・・あ・・・・いったぁ〜い!!よっすぃ〜やってくれるね・・・」
ごっちんは、ゆっくり立ち上がるとニヤッと笑った。
- 204 名前:思い出のWater Moon 投稿日:2002年11月14日(木)21時06分14秒
その姿をみたよっすぃ〜は、
「ちぇっ・・・あんまし効いてないか・・・・」
ごっちんは、フラフラ歩きながら近づいてきた。そして、
「今度は、こっちからいくよっ・・・」
いきなり、左フックが飛んできた。
「(えっ?・・見えなかっ・・・・)」
さらにごっちんのパンチは続く・・・・。
ボコボコにパンチをくらい続けたよっすぃ〜は、その場に膝をついた。
しかし、すくっと立ち上がって、ごっちんを見つめると、
「やっぱ、ごっちんは強いなぁ〜!」
って言いながら、顔面に向けてまわし蹴りをくりだした。
ごっちんは、それを片手でブロックすると、あいた手でよっすぃ〜のみぞおちに拳をくりだした。
よっすぃ〜も、その拳を両手で防ぐ。
そして2人は、少し間をあけて離れて構えた。
- 205 名前:めかり 投稿日:2002年11月14日(木)21時14分09秒
- 更新したです。
ここまでです。
- 206 名前:思い出のWater Moon 投稿日:2002年11月15日(金)02時42分20秒
「やっぱり、そう簡単には勝負がつかないね。」
「そんな事ないよ。よっすぃ〜が最初、本気で私を蹴ってればその時点で勝負はついてたよ」
「ごっちんだって本気で私のこと殴っていれば、もう勝負はついてたよ・・・・」
「そっかな〜・・・・とりあえず、今日はここまでだね!」
「ん〜〜、そぉ〜だねぇ〜・・・2人とも肋骨折れちゃったからね〜、また治ってから続きしよっか?」
「まあ、しょ〜がないか・・・とりあえずご飯でも食べに行こうよ。」
「んぁ〜、今日は食べるぞ〜!!」
「'今日も'の間違えじゃん?」
「へへへ〜!」
2人は肩を組んで、フラフラと歩き出した。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
- 207 名前:思い出のWater Moon 投稿日:2002年11月15日(金)02時51分11秒
そんなことを思い出した。
「そういえば、なんでごっちんと戦いだしたんだろっ???」
「普段は全然仲がいいのにな〜・・・・」
しばらく考えていたが、よっすぃ〜は立ち上がると、
海面に映った満月を見て、
「まぁ〜、いっか・・・」
そう呟くと、船の見回りを始めた。
- 208 名前:DREAM ON抱きしめて 投稿日:2002年11月15日(金)03時25分28秒
翌日・・・
「おはよ〜です。よっすぃ〜」
「おっ!?のの!今日は早起きじゃん!!どうしたの?」
「しつれ〜です!ののはいつも早起きですよ〜」
そう言って、よっすぃ〜の隣に座り込んだ。
2人はしばらく黙ったまま海を眺めていたが、
「友達とさ〜、本気で戦うって結構つらい事だよね?」
「あの、ごっちんって子のことですか?」
「まぁ〜、そうなんだけどね!あたしとごっちんはよく決闘してたんだ・・・」
「50回以上は戦ってるんだよ。でもそれは、試合であって殺し合いじゃないんだ・・・
2人でずっと戦っていたのに、一度も本気を出した事はないんだ!一度もね・・・・
なんでかわかる?」
辻はよっすぃ〜を見つめたまま首を横に振った。
「なんでですか〜?」
「あたしたちは親友だからね、それに・・・・」
よっすぃ〜は悲しい顔で辻を見たまま、
「それに・・・・本気出すと、どっちかがしんじゃうんだもん・・・・」
- 209 名前:DREAM ON抱きしめて 投稿日:2002年11月15日(金)03時43分15秒
「ところで、どうして親友の2人が決闘なんかやりだしたのですか?」
「それが、よく覚えてないんだよね〜・・・・」
よっすぃ〜は笑いながら言うと、辻は、
「まぁ〜、いくら親友でもやらないといけない時は絶対にくるよ・・・」
「そうだね・・・まぁ〜、その時になったらまた、考えてみるよ」
そう言って、ニヤッと笑った。
2人でクスクス笑っていると、なっちが起きていた。
「朝早くから、2人で何を笑っているべ?気持ちわるいべさ〜」
「いや〜、ちょっとね・・・なぁ〜のの!!」
「そうです!よっすぃ〜の悩みを聞いてあげてたです!」
よっすぃ〜はビックリした顔でののを見ると、
「ののぉ〜、なにをいきなり言っちゃってくれてるの〜・・・」
なっちは笑いながら、よっすぃの隣に座りこんだ。
- 210 名前:DREAM ON抱きしめて 投稿日:2002年11月15日(金)03時58分22秒
「ののに、隠し事は無理だべさ!ねっ、のの?」
「そんなことはないです!よっすぃ〜のことは、絶対にいわないのです!!」
「そんなこと、言わなくても大体想像がつくべ。どうせ、梨華ちゃんのことだべ?」
辻は、まんべんの笑みを浮かべると、
「ちがうです〜♪ねぇ〜、よっすぃ〜♪」
「ははっ、そぉ〜だね。ハズレ〜♪」
「ところで、梨華ちゃんはもういいんだべか?」
「えっ?梨華ちゃん?なんで・・・?」
「あれっ?よっすぃ〜まだ気がついてないのですか〜・・・」
「んっ?なんのこと?」
「はぁ〜〜・・・よっすぃ〜・・・・鈍いのもほどほどにしておかないと・・・・」
「最近やけに、みんなが冷たくないですか?」
「あっ・・・そぉ〜だよ!!≪大灯台≫あたりからみんなやけに冷たいんだよっ・・・」
- 211 名前:DREAM ON抱きしめて 投稿日:2002年11月15日(金)04時20分48秒
「あのあたりから、梨華ちゃんの元気がなくなったと思わないべか?」
「ん〜・・・そう言われてみれば、そうみたいだね〜」
その一言で辻は、カチンときた。
「よっすぃ〜!いったい梨華ちゃんのこと、ど〜思っているんですか??
一度抱いたら、あとはもう、どうでもいいんですか?よっすぃ〜の事
そこまでいいかげんな人間だと思わなかったです!!」
辻は、半泣きの状態で叫んだ。よっすぃ〜は、目を丸くして辻を見ていたが、
「ごめん・・・梨華ちゃんの事は本気で考えているよ。でも・・・・・」
「でも?」
「今は、この国の事を考えないとさ・・・・」
「あたし、一つの事しか考えられないからさ〜、どっちかがおろそかに
なっちゃうんだよね!」
よっすぃ〜は2人を見つめると続けた。
「そりゃ〜梨華ちゃんのことは、好きだよ!!でも今は、それよりも
あたし達にはやらないといけない事があるんだ・・・・」
そう言い終ると、よっすぃ〜は朝日を睨みつけた。
- 212 名前:DREAM ON抱きしめて 投稿日:2002年11月15日(金)04時41分49秒
しばらく沈黙が続いていたが、突然なっちが笑い出した。
「あははははっ。よっすぃ〜らしいべ!」
「そんな〜、笑わなくても・・・・」
「とにかく、気持ちだけでも伝えとかないと相手は不安でいっぱいだべさ」
「そうですよ!ののとなっちみたいにしっかりと相手に伝えモゴモゴ・・・」
「ちょっと、ののっ・・・」
なっちは真っ赤な顔で、辻の口をふさいだ。
「ふふっ・・・」
よっすぃは2人を見て、鼻で笑うと、
「そぉ〜だねっ!やってみるよ・・・・」
3人でニヤニヤしていると、みんなが起きてきた。
「何を朝からニヤニヤしてんねん?!気持ちわるいわっ!」
それを聞いた3人は、目を合わせると大きな声で笑い出した。
- 213 名前:DREAM ON抱きしめて 投稿日:2002年11月15日(金)05時13分27秒
「さて・・・、みんな起きたなら寝させてもらうよ!」
よっすぃ〜は立ち上がると、船内に向かって歩いていった。
数時間後・・・
やっと≪ワー・カガ≫の町が見えてきた。
「さてと、そろそろ降りる準備でもするかね。梨華ちゃんよっすぃ〜を起こしてきてね♪」
「うん。わかっ・・・・!?」
そのとき、船が大きく揺れた。
「なんや〜?」
加護は船の先端を見ると、自分の5倍はありそうな大ダコが絡みついていた。
「うわっ!・・・でかっ!・・・・」
「ビックリしてる場合じゃないべさ!」
なっちはそういうと刀をかまえた。
「なんなの?今の振動は?」
よっすぃ〜も船内から出てきた。
- 214 名前:DREAM ON抱きしめて 投稿日:2002年11月15日(金)05時33分48秒
「うわっ!・・・でっけ〜タコだな〜!!かっけ〜!」
「よっすぃ〜関心している場合じゃないよ!」
「分かっているよ。梨華ちゃん!!」
そういって、よっすぃ〜も刀を構えた。
大ダコに向かって、前列によっすぃ〜・辻・加護が、
後列になっち・梨華・まりっぺが並んで構えた。
6人は大ダコの足を切り刻んでいったが、何度切っても再生するので、
「ったく、キリがねぇ〜じゃん!!」
「しゃ〜ないなぁ〜!!」
加護とよっすぃ〜は刀をおさめると、手を広げて構えた。
そして・・・、
- 215 名前:DREAM ON抱きしめて 投稿日:2002年11月15日(金)06時25分56秒
「よっすぃ〜!うちからいくでぇ〜!!」
そう言って手のひらに力を集めると、
『剛球炎』
加護の手のひらから球体の炎が飛び出して、大ダコ直撃した。
その瞬間、炎は凄い勢いで燃え上がり大ダコを包み込んだ。
しかし、大ダコはその状態でもしぶとく襲いかかろうとしていた。
すると、
「ふ〜ん!なかなかしぶといじゃん♪これでもくらいなっ!!」
『超雷導』
よっすぃ〜の手から雷撃が飛び出し大ダコに直撃すると、大爆発を起こした。
煙がはれると大ダコは、すっかり茹で上がっていた。
「おぉ〜!タコが茹であがってるです。おいしそぉ〜!!」
「なんや〜のの?またか〜!食い意地もそこまでいけば本物やでっ!!」
- 216 名前:DREAM ON抱きしめて 投稿日:2002年11月15日(金)06時51分09秒
そんなこんなで、やっと≪ワー・カガ≫の町に到着した。
「やっと、着いたのね〜!やっぱ、海上より地上の方が落ち着くよ!」
「そうだね!」
梨華とまりっぺはうれしそうに話している。
なっちはおっちゃんと話していた。
「おじさん!ありがと〜!」
「なにをゆ〜とるっ!助けてもらったのはこっちの方じゃ!これからもがんばってな!」
なっちはおっちゃんと握手をすると、お礼を言って別れた。
6人は集まると、
「とりあえず宿をとろうよ!」
「そうだね!情報収集は明日でいいんじゃない?」
梨華とまりっぺの意見にみんなうなずくと、宿屋を探して歩き出した。
6人は部屋を借りると一息ついた。
- 217 名前:DREAM ON抱きしめて 投稿日:2002年11月15日(金)07時04分53秒
その夜みんなが眠ったあと・・・
「昼寝をしたせいか、さっぱり眠れないよ・・・・」
よっすぃ〜は、宿屋の庭にある大きな石に座って月を眺めていた。
「よっすぃ〜・・・・」
「うわっっ!!」
急に後ろから声をかけられたよっすぃ〜は、驚きながら後ろを振り向いた。
「りっ・・梨華ちゃん・・・・・!!」
「眠れないの?」
「うんっ、ちょっと昼寝をしちゃったからね!梨華ちゃんこそ、ど〜したの?」
「えっ・・、ちょっとね・・・・・」
しばらく沈黙が続いた後、よっすぃ〜が口を開いた。
「あたしね・・・梨華ちゃんの事、好きだよ・・・・」
「よっすぃ〜・・・・」
2人はしばらく見つめあった。
- 218 名前:DREAM ON抱きしめて 投稿日:2002年11月15日(金)07時55分50秒
しかし、よっすぃ〜は目をそらすと、
「でもね・・・、あたし器用な人間じゃないから、物事を同時に進めるって事できないんだ!」
梨華は無言のままよっすぃ〜を見つめていた。
「だから・・・、だから、この戦いが終わるまで待ってほしいんだ・・・」
そういい終わると、もう一度梨華を見つめた。
梨華は小さくうなずくと、
「そうだね!この国を救えるのは私達だけだから、私達がしっかりしないとねっ!!」
梨華はよっすぃ〜に抱きつくと、軽くキスをした。そして、
「今はこれで、ガマンするわ!続きは今度ねっ!おやすみ〜・・・・・」
梨華は赤い顔のまま、走って部屋へ戻った。
梨華の後姿を見送った後、よっすぃ〜は月へ視線を向けて呟いた。
「ごめん・・・梨華ちゃん・・・・」
- 219 名前:めかり 投稿日:2002年11月15日(金)08時55分01秒
- 更新しました・・・
- 220 名前:SUNSET BLUE 投稿日:2002年11月15日(金)15時07分13秒
翌日・・・・・
「さて、そろそろ出かけるべさ!」
「とりあえず、宿屋の人に話を聞いてみようよ!」
梨華は、宿屋の主人に話を聞いてみた。
「あのっ〜、この町に不思議な技を使う女の子がいるって聞いたんですけど〜・・・・」
「あぁ〜、そりゃ〜あさ美の事だな。町の入り口に行ってみな!そのあたりにいるはずだよ。」
「ありがと〜、ございます!!」
「とりあえず、町の入り口に行ってみようや。」
「そ〜だねっ!」
6人は宿屋を出ると入り口に向かった。
「今度はどんな子なんかな〜」
「あいぼん!まだ仲間って決まったわけでは、ないのですよ〜」
「せやけど、不思議な技を使うんやで!きっと仲間やって!!」
「そ〜だといいんだけど・・・・」
入り口に到着すると、あたりを見てみた。
入り口の隣に小さな小屋があり、その前で女の子が妙な動きをしていた。
- 221 名前:SUNSET BLUE 投稿日:2002年11月15日(金)16時43分34秒
まりっぺは、女の子に近づくと話かけた。
「あの〜・・・・何をしているんですか〜?」
「えっ・・・・・これですか?空手の型なんですけど・・・・・」
「へぇ〜、空手やるんだ!あたしと組手でもどう?」
よっすぃ〜が前に進みでた。
「わかりました。手合わせお願いします!」
よっすぃ〜と女の子はその場に構えると、5人はそれを囲むように広がった。
よっすぃ〜は顔面へ蹴りを繰りだした。女の子はしゃがんで蹴りをかわすと、そのまま水面蹴りを仕掛けた。
しかし、よっすぃ〜もそれを察知したのか、軽くバク転をしてそれを避ける。
「へぇ〜、なかなかやるじゃん!!あたしは、吉澤 ひとみ。あなた名前は?」
「紺野 あさ美です!」
「んっ?あさ美って・・・・?ちょっ・・・ちょっと〜」
よっすぃ〜は、あさ美の腕を掴むと袖をめくった。
すると、青く輝くリングがついていた。裏には、【水】の印が彫られていた。
- 222 名前:名無し読者 投稿日:2002年11月16日(土)16時52分47秒
- 紺ちゃんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!
続々増えてきますね(w
後他のメンバーは誰なんだろ…
- 223 名前:めかり 投稿日:2002年11月16日(土)19時37分29秒
- 222名無しの読者さま・・・
読んでいただき、まことにありがちょ〜です。
あと1人の仲間は・・・・楽しみにしててください!!
- 224 名前:SUNSET BLUE 投稿日:2002年11月19日(火)04時49分04秒
いきなり袖を捲られたあさ美は、
「あっ・・・あの〜・・・・なにか?・・・・・」
「んっ?・・・あっ!あのねっ、あたし達仲間を探して旅をしてるの」
梨華は、中途半端な説明を早口で言うと、
「あの〜・・、その〜・・・、もうちょっとゆっくりと、
わかりやすく話していただけるとうれしいのですが・・・・」
「そうやでぇ〜、梨華ちゃん!ホンマ頭わるいんやから〜!!」
加護はそういうと、あさ美の目をみつめて、
「あんたもいきなりやから、なんのこっちゃわからんやろ?
どやっ?その辺で、ゆっくり話でも・・・・」
「わかりました!それでは、みなさん私の家に来てください!」
あさ美はそう言うと、みんなを連れて家に向かった。
- 225 名前:SUNSET BLUE 投稿日:2002年11月19日(火)05時30分27秒
家に到着すると、あさ美は、
「あの〜、少々狭いですが、遠慮なくお上がりください!」
あさ美の家は、小さくもないが大きくもないという感じの家で、
7人で円状に座るには、ちょうどいい広さだった。
「えっと・・あらためて、あさ美ちゃんだよね?」
「はぁい!」
「まずちょっと聞きたいんだけど・・・」
梨華は、あさ美の腕輪にチラッと目をやると、
「その腕輪はいつからつけてるの?」
「えっ?これですか?これはですね〜、先月の事なのですが・・・・」
みんなは、興味心身に耳を傾ける。
「空から降ってきたのです!」
「・・・・・はぁ?」
6人は首をかしげながら、あさ美を見つめた。
- 226 名前:SUNSET BLUE 投稿日:2002年11月19日(火)06時27分43秒
「えっとですね〜、私がいつものように早朝から空手の練習をしていた時に
私の頭の上に落ちてきたのです。」
あさ美があまりにも真剣に話すので、6人はその話を信じるしかなかった・・・。
「わかったべさ!とにかく、なっち達もみんなリングしてるだべさ〜。」
「だからさぁ〜、その謎を解くためにあたし達と旅に出ようじゃん!!」
「えっ?・・・でっ、でもっ・・・・」
「まぁ〜、悩むのも分からなくないけどね。でも、新しい自分が見つかるかもしれないよ!」
「そぉ〜やで!まりっぺのゆぅ〜とぉ〜りや!!」
「そうです!この、スーパーリーダーののにまかせて、ついて来るのです!!」
「あんっ?誰がリーダーやて?のの!」
「あれっ?聞こえなかったですか、あいぼん?」
2人が騒いでる間に、梨華が、
- 227 名前:SUNSET BLUE 投稿日:2002年11月19日(火)06時42分28秒
「ねっ?どうかなぁ〜、あさ美ちゃん?」
「そうですねぇ〜・・・・・、じゃぁ〜私の修行もかねて、ついて行く事にしましょう!」
「ホンマか?」
「ほんとですか?」
さっきまで、言い争そっていた辻と加護があさ美に近づいて聞いた。
「はぁい!!」
あさ美は、まんべんの笑みを浮かべてうなずいた。
「それじゃ〜、明日の朝迎えに行くから、それまでに準備しとくじゃん!」
「わかりました!」
「ほんなら、また、明日な〜・・・・」
そう言うと、6人はあさ美の家を後にした。
- 228 名前:SUNSET BLUE 投稿日:2002年11月19日(火)07時36分12秒
みんなが帰った後、あさ美はすぐに荷物をまとめると、
「さて、みなさんの足を引っぱらないように、今日の修行を開始しますか。」
そう呟いて、外に出かけて行った。
そのころ6人は、
「じゃ〜、今日は今から自由時間だべ!夕飯までには、宿屋に帰ってくるだべよ〜!」
なっちは笑顔で全員を見ると、
「解散!!」
と、大きな声で言った。
「ののっ!」
「んっ?なんですか?あいぼん?!」
「ちょっとあの、あさ美に会いに行ってみいひんか?」
「いいですよ〜!ののもちょうど行ってみようと思っていたとこだったのです。」
2人は、今来た道を戻りだした。
- 229 名前:SUNSET BLUE 投稿日:2002年11月19日(火)14時02分13秒
2人はあさ美の家に近づいた時、家の中から出てきて村の外に出て行った。
「んっ?のの!あれ、あさ美やないか?どこ行っとるんやろ?」
「ほんとです!!これは、つけるしかないですよ〜・・・・」
それを聞いた加護は、
「ほんに、おぬしもわるよのぉ〜!!」
「いやいや!!お代官様にはかなわないでござる・・・」
などと、アホなコントをやりながら、あさ美の後をつけていった。
- 230 名前:めかり 投稿日:2002年11月19日(火)14時04分17秒
今日はここまでです。
- 231 名前:名無し読者 投稿日:2002年11月21日(木)01時16分24秒
- 紺野はどこにいったんでしょうか…
続きお待ちしております
- 232 名前:SUNSET BLUE 投稿日:2002年11月21日(木)18時37分48秒
あさ美は、村を出て10分ぐらい進むと海に到着した。
そして、砂浜で靴を脱いで柔軟を始めた。
しばらくして柔軟が終わると、海をにらみつけ、
「よしっ!!」
という、かけ声と共に海の中に入っていった。
波の高さが腰の辺りまでのところで止まると、蹴りの練習をはじめた。
あさ美の蹴り足は、水の抵抗力がないのではないか、と思うくらい海面からきれいに跳び出していた。
一方、あさ美をつけてきた二人は、
- 233 名前:SUNSET BLUE 投稿日:2002年11月21日(木)19時02分13秒
「ねぇ〜、あいぼ〜ん!あさ美ちゃんどこまで行くのですかね〜?」
「そんなん、うちが知っとるわけないやん!」
「そうですかぁ〜〜〜」
そういうと、辻はキョロキョロしだした。そして、
「あいぼん・・・のの、おなかすいたです・・・・」
「えっ?・・・・とにかく、もうちょいガマンしいや〜」
「もうちょいって、どのくらいですか?」
「もうちょいって言ったら、もうちょいやないか〜」
「???もうちょいって〜、時間で言うとどのくらいですか?」
「ん〜となぁ〜・・・(コイツなんちゅ〜質問してくんねん!)」
その時、加護の視界からあさ美の姿が消えていた。
「あらっ?・・・あさ美がおらへん・・・・・」
「行くで!!ののぉ〜」
「はいですぅ〜」
加護と辻は、とりあえず真っ直ぐ走って行った。
- 234 名前:SUNSET BLUE 投稿日:2002年11月21日(木)19時27分27秒
2人は、4〜5分走り続けると海岸沿いに出た、
「あっ!いましたよ、あいぼん!・・・でも、なにやってるのですかね?」
海の中で蹴り技をみがいているあさ美を見て、
「(ほぉ〜、なかなかなもんやなぁ〜・・・)あれが何しよるか、わからんか?のの?」
辻は、軽くうなずくと
「ほな、ついといで!」
といって、あさ美に向かって歩き出した。
加護はあさ美の後ろに立つと、
「ふぅ〜ん・・・おもろいことやってんなぁ〜?」
あさ美は振り向くと、そこに辻と加護が腕を組んで立っていた。
「あっ!こんにちは、たしか・・・、ののさんと・・・あいぼんさんでしたよね!」
「あっ・・あいぼんさん!?さんはつけんでえぇ〜わ!!」
「はぁい!わかりました。ところで、2人はお散歩ですか?」
「のの達はですね〜、あさ¥$%&#!」
辻が話し出した瞬間、加護は辻の口をおさえた。
そして、
「そうやねん!!歩きよったら海が見えてきたけ、ちょっとよってみたらあさ美がおったんや・・・」
- 235 名前:SUNSET BLUE 投稿日:2002年11月21日(木)19時38分41秒
言い終わると、辻が加護の手を力まかせにはずした。
「なにするんですか、あいぼん?」
加護は、辻の耳に口を近づけて小声で言った。
「アホか?あさ美をつけて、ここまで来ました〜。って堂々と言ってみいや!うちら、単なるストーカーやで!」
そう言われて、辻はコクンとうなずいた。
「あっ、練習続けててえぇ〜よ!」
加護はあさ美にいうと、
「はいっ!!では、お言葉に甘えまして・・・・・」
あさ美は、練習を再開した。
「のの?これは、ただの蹴りの練習に見えるやろ?」
「そうですね・・・」
「ほんなら、あさ美と同じようにやってみ。」
辻は海の中に入っていって、構えると蹴りを出した。
- 236 名前:SUNSET BLUE 投稿日:2002年11月21日(木)20時18分19秒
辻が蹴りをくり出すと、バッシャーと水しぶきがあがった。
「!!!!」
辻は、驚いて加護を見つめた。加護は、ニヤケ顔で辻を見ていた。
「(ビックリしたです。まず、水の抵抗力がハンパじゃないです。
それに、この水しぶき・・・・。あさ美ちゃんのは、海面から”スッ”
って感じで、出てきているのに、のののは、”バァッシャー”だもんな〜・・・)」
辻は加護のところに戻ると、ポツリと呟いた。
「山育ちのののには、絶対思い浮かばない練習法です」
「そうやろ!ののの蹴りが剛なら、あさ美は柔ってことやな!」
辻は加護を見つめていたが、加護は続けた。
「もちろん!どっちをくらっても効果はてきめんや!
例えばののの蹴りで相手の骨が折れるとするやないか。」
辻はふむふむとうなずく。
「でもな、あさ美の蹴りは骨を砕くんや!!」
- 237 名前:SUNSET BLUE 投稿日:2002年11月21日(木)21時08分21秒
「まぁ、同じ技でも中身は全然ちがうっちゅ〜ことや!」
辻が、不思議そうな顔で加護に聞いた。
「あいぼん?今日はすごく頭よさそうに見えますよ!」
「まあな!!・・・・んっ?今日はって、どういうことやねん!!」
2人がギャーギャー騒いでいると、海からあさ美があがってきた。
「あっ・・ゴメン!ちょっとやかましかったか?」
「大丈夫です!今日のノルマは終わりましたから・・・」
「ノルマって、どのくらいやってるの?」
「1日1000本です!」
「せっ・・・1000本やとっ!!両足でか?」
「えっ?片足で1000本ですよ!」
「!!! 1日2000本もやってんの?!」
「はいっ!」
「・・・・ほっ、ほなかえろっか・・・・・」
3人は村に向かって歩き出した。
- 238 名前:めかり 投稿日:2002年11月21日(木)21時16分55秒
今日はここまでです。
更新しました。
- 239 名前:SUNSET BLUE 投稿日:2002年11月23日(土)01時33分15秒
「ところで、あさ美ちゃんは、いつから修行してるのですか?」
「もう、かれこれ10年ぐらいですかね〜!」
「なんで、修行なんかはじめたんや?」
あさ美は、一瞬顔を曇らせたが、2人にばれないようにすぐに表情を戻して、
「実は、私もともとこの町で生まれたんではないのです。」
「私はここから北の方の町で育ったのです。」
「そんで?何でこの町に?」
「・・・・まあ、それはそのうち話しますよ・・・・・」
加護は、あさ美の顔を見ると、
「そうやな!そのうち話してくれや〜!」
そう言って、町に向かって歩きだした。
辻は、後ろを振り向いて海を見ると、太陽の半分以上が海に沈んでいた。
- 240 名前:Over The Top 投稿日:2002年11月23日(土)05時05分08秒
翌日・・・・
6人は町の入り口に行くと、もうあさ美が待っていた。
あさ美は6人に気づくと、
「みなさん、おはようございます!今日から、よろしくおねがいします!」
そう言い終わると、深々と頭を下げた。
「ちょ、ちょっとあさ美ちゃん!!」
なっちは、ビックリして駆け寄った。
「なっち達は仲間なんだから、そんなにかしこまられても困るべ!」
「はぁ〜、でも、私の回りって年配者が多かったので、こういう話し方しかできないのです。」
「まあ、いいんじゃないの!ヤグチ達が教えてあげたらさぁ〜」
「そうそう!それでいいじゃん!!」
まりっぺとよっすぃ〜が、かる〜く言ってきた。
- 241 名前:Over The Top 投稿日:2002年11月23日(土)05時25分51秒
「まあ、いいべかぁ〜」
なっちはそう言うと、
「そんじゃ〜出発するべさ!」
7人はぞろぞろと歩き出した。
しばらく歩くと、大きな橋の前に到着した。
「でっかい橋ですね〜!!」
辻は、大きく口を開けて橋を眺めていた。
すると、あさ美が隣にきて、
「そうですね!この≪オオセト・ブリッジ≫は、この国で一番大きい橋なんですよ!」
「へぇ〜〜・・・」
6人はあさ美の話にうなずいた後、橋を見上げていた。
- 242 名前:Over The Top 投稿日:2002年11月23日(土)05時55分44秒
「でも、気をつけてください!この橋はモンスターだらけなんです!!」
「でもこっちは、7人もいるから大丈夫だよね〜」
梨華は、心配顔でよっすぃ〜に聞いた。
「大丈夫だよ梨華ちゃん!あたしが守ってやるよ!」
「ありがと〜、よっすぃ〜!」
「おっ、今日は野外でやんのか〜?」
加護に冷やかされた梨華は、真っ赤な顔で、
「ちょっとあいぼん!!そんなこと大きな声で言わないでよ〜」
梨華とあいぼんは、追いかけっこをはじめた。
みんなは、必死で追いかける梨華を見て笑っていた。
「みなさん!そろそろ行かないと今日中に渡りきれませんよ!」
あさ美が声をかけると、7人は橋の入り口をくぐった。
- 243 名前:Over The Top 投稿日:2002年11月23日(土)06時18分47秒
橋には沢山のモンスターがいた。
「なんや〜!!このモンスターの数は?!」
「だから、言ったじゃないですか〜、いっぱいいるって・・・・」
「だからって、この数は異常じゃん!!」
「まあでも、やるしかないのかぁ〜・・・・・」
まりっぺは軽く、柔軟をしながら呟いた。
「そうですね〜、いっちょやりますかぁ〜!」
辻は、武器を構えながら言った。
それに連れて、よっすぃ〜やあさ美も拳を構える。
他のみんなも武器を構えた。
- 244 名前:Over The Top 投稿日:2002年11月23日(土)06時50分13秒
大量のモンスターが間をつめてくる。
すると、
「それじゃぁ〜、フォローよろしくです!」
そう言うと、モンスターの中心に突っ込んだ。
その後ろに、よっすぃ〜とあさ美も続いた。
モンスターの渦に飛び込んだ3人は、すぐに姿が見えなくなった。
しかし、その渦の中心から次々とモンスターが、はじき出されてくる。
なっち達はそのモンスターを片付けていく。
2時間ぐらい戦うとモンスターの残り数も1/3ぐらいになった。
- 245 名前:Over The Top 投稿日:2002年11月23日(土)07時40分26秒
すると、3人はみんなのとこに一端戻ってきた。
「けっこうやっつけたですね〜」
「そうだべな〜、ののががんばってくれたおかげだべな!!」
そう言って、なっちは辻の頭をなでてあげた。
しばらく、モンスターの状態を見ていたあさ美は、
「よしっ!!」
って声を出すと、両手を広げた。
そして、
「みなさん、下がっていてください!!」
そう叫ぶと、みんなあさ美の後ろに下がった。
『ウォーター・スライダー』
大量の水が飛び出してきて、橋の上にいたモンスターを全て橋の下に流し落とした。
モンスター達もその水から逃れようとしたが、水か絡み付いて逃げれないのかそのまま、下の川に流されていった。
- 246 名前:Over The Top 投稿日:2002年11月23日(土)08時13分27秒
橋の上のモンスターを全てかたずけると、
「ふうっ〜・・・・」
といって、両手を下ろした。
「あさ美ちゃん、すごいね〜!!ヤグチビックリだよ!」
「うん!!すごいよあさ美ちゃん!あたしもビックリしたよ〜!!」
梨華と、まりっぺはあさ美の手を握ってキャッキャ言っていた。
よっすぃ〜と加護はあさ美の技を見て、ボーゼンとしていた。
「やっと片付きましたね!それじゃ〜、行きましょう!!」
あさ美がそう言うと、全員進みだした。
- 247 名前:めかり 投稿日:2002年11月23日(土)08時20分37秒
更新しました。
- 248 名前:Over The Top 投稿日:2002年11月27日(水)02時47分16秒
橋を渡りきった頃、あたりはすっかり暗くなっていた。
「ふぅ〜・・・やっと渡りきりましたですね〜。もうすぐ、≪ミチ・オノ≫の街につきますよ!」
「やっとかいな〜・・・・うちはもう、歩けへんでぇ〜・・・・」
「なっちもけっこう限界だべさ・・・」
「でも、さすがこの国で一番長い橋だったね!ねっ?よっすぃ〜!」
「そうそう!やっぱ一番っていうのがいいじゃん!!」
「そうかな〜、ヤグチはもうカンベンだよ〜」
「まあまあ、みなさん!着いたら名物のラーメンでも食べて落ち着きましょう。」
その言葉を聞いたとたん、辻が凄く目を輝かせてあさ美に近づいてきた。
「あさ美ちゃん!!!」
「はっ・・はいっ!?」
あさ美は、そんな辻にビックリして、目を丸くして返事をした。
「おいしい?」
「えっ?・・・????」
あさ美は、よく聞き取れなかったので、聞きなおした。
- 249 名前:Over The Top 投稿日:2002年11月27日(水)02時59分37秒
「おいしいの?」
「はいっ!おいしいですよ!!私はいつも必ず3杯は食べますよ。」
あさ美が、満点の笑顔で答えると、
「なにっ?あさ美ちゃんが3杯ってことは、ののは5杯はいけるです・・・・・」
「負けませんよ〜!ののちゃん!!」
そこに、加護が入り込んできた。
「おぉ〜っと!!うちも食べることなら負けへんでぇ〜!!」
「これは、ここいらで一度誰が王者なのか、決める必要があるのです!!」
辻の一言に、3人は薄笑いのまま、他の2人を見つめていた。
「おぉ〜い!どうでもいいから、早く行くべさ〜。」
なっちに呼ばれると、3人はその顔のまま街へ歩き出した。
- 250 名前:Over The Top 投稿日:2002年11月27日(水)03時15分36秒
1時間後・・・・
7人は宿に入っていて部屋には、辻と加護とあさ美が横になって腹を出して唸っていた。
「まったく〜、あんなにがっついて食べるからだよ!ねぇ〜なっち!!」
「そうだべ〜。まりっぺの言うとおりだべ!今度からあんな無茶な食べ方は禁止だべさ!わかった?」
「はぁ〜〜〜い・・・・・・」
3人は、声を合わせて返事をした。
しばらく3人は黙ったまま天井を見ていたが、突然、加護が口を開いた。
「まさか、あんな事になるとは、・・・・思いもせんかったわ・・・・・・・」
- 251 名前:めかり 投稿日:2002年11月27日(水)08時03分25秒
更新したです。
今日は、これまでです!
- 252 名前:名無し読者 投稿日:2002年12月11日(水)20時02分26秒
- 待ってます
- 253 名前:めかり 投稿日:2002年12月19日(木)07時02分43秒
- ななしの読者様へ いつも、読んでいただいて、まことにありがとうございます。ただいまpc故障中の為、もう少々お待ちください。
- 254 名前:名無しののぞみ 投稿日:2002年12月23日(月)22時52分14秒
- 今日読ましてもらいました。面白いです。
つづき待ってます。
- 255 名前:めかり 投稿日:2002年12月24日(火)05時33分59秒
PCが復旧しました。読んでくれてる人へ、
どうもすいませんでした。
ななしののの様 読んでくれてありがとです。
続きがんばります。
- 256 名前:Over The Top 投稿日:2002年12月24日(火)06時10分57秒
ほんの一時間前・・・・・・
ラーメン屋に着いた7人は、早速名物のラーメンを注文した。
「おっちゃ〜ん!ラーメン7個大至急やぁ〜!!」
「あっ!そのうち3つは大盛りでよろしくたのむわ〜!!」
「ヘイ、まいど〜!」
おっちゃんはそう言うと、準備を始めた。
しばらくすると、みんなの前にラーメンが並んだ。
もちろん、辻、加護、紺野の器はみんなより大きい。
「いったっだきまぁ〜っす!!」
7人は声を合わせると一斉に食べだした。
大盛り3人組はうまいうまいと言いながら、すごい勢いで食べていた。
その姿を隣で見ていたなっちは、
「(うまいうまいって、ほんとに味がわかってんだべか?)」
と、思いながら3人を見ていた。
- 257 名前:Over The Top 投稿日:2002年12月24日(火)06時33分02秒
30分ぐらい過ぎると、
大盛り3人組の前には大盛りの器が5個づつ並んでいた。
辻はもうお腹いっぱいだったが、2人には負けられないと思い、
「もう1丁おかわりですぅ〜!!」
と、叫んだ。
その言葉を聞いた加護は、
「(なにぃ〜・・・、ののの奴まだ食えるんかい!?うちもう限界に近いんやけど・・・・・
あかん!!こんな弱気やったら、ほんまにののに負けてまう・・・・!)」
「おっちゃ〜ん!うちもおかわりで・・・・もちろん大盛やぁ〜!!」
それに対し紺野は、
「(むぅ〜・・・2人ともまだ行けるのですか〜。このままでは負けてしまうです。
それは、絶対にゆるされない事です!!)」
「おじさ〜ん!私も大盛りおかわりです!!」
店のおやじも驚いていたが、毎度っていうと、ラーメンを作りはじめた。
- 258 名前:Over The Top 投稿日:2002年12月24日(火)06時48分08秒
3人は目を合わせると、辻が口を開いた。
「あいぼんもあさ美ちゃんも限界じゃないんですか?顔がいっぱいいっぱいですよ!」
それを聞いた加護は、
「へん!!うちが限界やて?冗談もほどほどにしときや!!それは、ののとあさ美の事やろ?」
さらに紺野は、
「何を言ってるのですか?二人とも顔がもう青いですよ。意地を張らずに負けを認めてください!!」
と言うと、
「誰が意地になってるって!!」
2人は声を合わせて言った瞬間次の大盛りが3人の前に運ばれてきた。
「ヘイ、おまちど〜。大盛り3つね〜」
3人は少し躊躇したが、覚悟を決めて同時に食べだした。
- 259 名前:Over The Top 投稿日:2002年12月24日(火)07時04分47秒
3人は6杯目を食べ終わると、周りの雰囲気がおかしいのにきずいた。
みんな私たちを見ているのだろうと思っていたが、みんなの視線は梨華の方にいっていた。
3人はなにげなく梨華の方を見てみると、大盛りの器が8杯分並んでいた。
それを見た3人は、
「ダメだこりゃ〜・・・・・」
「なんで?よりにもよって梨華ちゃんなん・・・・・」
「これは、かなわないですね〜・・・・・」
そう言うと、次の瞬間3人は同時に倒れた。
結局3人は、みんなに宿屋まで運んでもらったのであった。
- 260 名前:Over The Top 投稿日:2002年12月24日(火)07時21分21秒
他のみんなは、お風呂に行って3人は横になっていた。
しばらく静かにしていたが、加護が口を開いた。
「なあ・・・・なんで梨華ちゃんあないに食えるの?」
「そんなの知らないですよ。しかもお腹も全然出てなかったですよ。」
「そうなんですよ!一体どういう体の構造になってるのか気になりますね・・・・」
「そのあげくに、その後も何もなかったように過ごしとるっちゅうのは、どういう事やねん?」
「だから〜、そんなのののに言ってもわかんないよ〜」
「よっぽど特殊な体の仕組みなんでしょうね・・・・」
「・・・・・・」
3人はまたしばらく沈黙がつづくと、加護が、
「もう、寝よか〜」
「そうですね!おやすみなさい!!」
「おやすみ!」
「おやすみ〜!!」
3人は目を閉じると、すぐに眠りについた。
- 261 名前:BELIEVE IN LOVE 投稿日:2002年12月25日(水)02時22分51秒
翌朝・・・・・
辻は昨日早く寝たせいか、朝4時に起きてしまった。
「しょうがないです、散歩でも行ってくるですか・・・・」
辻は宿屋を出ると海岸沿いに向かって歩き出した。
海岸に着いて堤防の上に座り、オオセトの海を眺めた。
海は朝日のおかげでキラキラと輝いていて、とてもすがすがしい気分になった。
少しずつ海から昇っていく太陽を見ていると、すごいテンションが上がってきて突然立ち上がり、海に向かって叫びだした。
「ののはぁぁぁ〜〜〜・・・・・がんばってるですよぉぉぉぉ〜〜〜〜〜!!」
辻はしばらく立ちつくしていたが、満足げな顔をすると、堤防から砂浜に飛び降り大の字になって寝転んだ。
空を見上げるとさっきまで横にあった太陽が上から辻全体を照らしていた。あまりにも眩しいので目をつぶったが、
目を閉じても太陽の光は眩しかった。が・・・、
突然太陽に照らされた顔に影がかかった。
驚いて目を開くとそこには、太陽より眩しいなっちの笑顔があった。
- 262 名前:BELIEVE IN LOVE 投稿日:2002年12月25日(水)03時20分08秒
「な〜にやってんの?大声あげちゃって!」
「なっち・・・・・どうしてここに?」
辻は上半身だけを起こし不思議そうな顔でなっちを見つめた。
「なんとなく目覚めたら、ののがいなかったから探しにきたんべさ。」
そういうと辻の後ろに座りギュッと抱きしめた。
「なっ・・・・・」
辻が何か言いきる前に、なっちが口で辻の口をふさいだ。
「んっ・・・」
なっちの舌がやさしく絡み付いてくる。
そのまま辻を横にすると、服の上から胸を揉みだした。
「あっ・・んんっ・・・・」
「のの・・・気持ちいい?」
辻はうっすらと目を開くと、
「ふぁい・・・きもちいいです〜・・・・・・」
なっちはさらに辻を攻めだした。
- 263 名前:BELIEVE IN LOVE 投稿日:2002年12月25日(水)03時58分51秒
辻の服を一気に脱がすと、抱きしめてもう一度キスを交わした。
そして、口だけでなく目や耳、頬などなっちはたくさんのキスの雨を辻に与えた。
左手は辻の胸を揉みながら親指と人指し指で乳首を転がしている。
右手は辻の下の方を攻めていく。
辻のそこを指先が辿るだけで辻の体はビクビクしていた。
「なっ・・なっち・・・・やさしく・・・んっ・・・・・」
なっちは静かにうなずくと、人指し指をゆっくりと辻の中に潜入させた。
「あっ・・あぁぁっん・・・」
なっちは指を中に入れたまま、第二間接を曲げてブルッブルッと震わせた。
「ふぁぁぁぁ〜・・・・いっいいよぉぉ〜・・・きもちいいよぉぉぉ〜・・・・・」
辻は腰を小刻みに動かしながら悶えている。
さらになっちは、その状態のまま親指と人指し指でプクッとふくれた部分をコリコリと転がすと、
「ひゃっ・・・・そっそれだめぇぇぇ〜〜〜〜」
その瞬間辻の中から噴水みたいに水を噴き出した。
- 264 名前:BELIEVE IN LOVE 投稿日:2002年12月25日(水)04時33分37秒
なっちはもろにその水を浴びた後、辻の方を見ると、
辻は全身をビクビクさせて放心状態になっていた。
その姿を見たなっちは、すごく気が高まって辻の手をとると指先を自分の所にゆっくりと差し込んだ。
そして、辻の手を固定したまま自分の腰を上下に動かした。
「あっ・・・のっののっ・・・・んっ・・・」
腰の動きは徐々に激しくなっていく。その動きに合わせてなっちの呼吸も激しくなってくる。
「はぁ・・・・はぁ・・・はぁ・・はぁ、はぁ・・・・・」
「ののっ・・なっちもう・・・んっ・・・・いっちゃうよ・・・・・」
と言うと、腰の動きに合わせて、辻の手も動かしはじめた。
「いっ・・・いくっ・・いくよっ・・・・あっ、あっ、あぁぁぁぁ〜・・・・・」
なっちは体をビクビクッと震わせると辻の横に倒れこんだ。
そして、うっすらと目を開けて辻を包むように抱き込むとそのまま眠りについた。
- 265 名前:BELIEVE IN LOVE 投稿日:2002年12月25日(水)04時56分18秒
しかし5分くらい経ったとき、なっちはぱちっと目を開いた。
「そういえば、ここは思いっきり外だべ・・・こんなとこ誰かに見られたら大変なことになるべさ!」
そういうとなっちは辻を起こそうとしたが、辻はぐったりとしたまま動かない。
しょうがなく辻に服を着せると、辻を背負って宿屋に向かった。
宿に戻ると時計は7時を指していたが、まだ誰も起きてはいなかった。
辻を布団に寝かせて一息ついた瞬間、後ろでゴソゴソッと音がした。
なっちはすごい勢いでそっちを向くと、加護が目を擦りながらこっちを見ていた。
「ふわぁ〜〜〜、おはよ〜なっちなにしよるん?」
「おっ・・おはよ〜!!いやぁ〜トイレ行って戻って来たら、ののの布団がはだけていたから直してやってたんだべさ・・」
「ははっ、あいかわらずののは寝相が悪いな〜・・・ふあぁ〜〜ほなもうちょい眠ろっか?」
「そうだべな!今日からまた、新しい旅がはじまるからねっ!!」
そう言うと二人とも眠りについた。
- 266 名前:違う町 同じ月 投稿日:2002年12月25日(水)04時58分28秒
更新しました。おかしな文章が多いかもしれませんが
気にしないでくださ〜いっ!!ごめんなさい。
- 267 名前:名無し 投稿日:2002年12月25日(水)20時18分42秒
- 昨日のHEY×3で
なちのの、の生抱擁はえがったな〜
- 268 名前:名無しののぞみ 投稿日:2002年12月28日(土)03時40分13秒
- 更新していますね〜!!
あと1人の仲間も期待しています。
作者さんがんばって!
- 269 名前:ROLLING DAYS 投稿日:2002年12月29日(日)01時58分17秒
昼過ぎに宿屋から出発7人は、≪ミチ・オノ≫の町から北にある≪ネー・シマ≫の町へ向かった。
あさ美が言うには≪ネー・シマ≫に行くには≪ゴク・チュー山脈≫を越えないといけないらしい。
「ねぇ〜、その山ってやっぱりモンスターいるのですか?」
「はぁいののさん!!たくさんいますよ!!」
元気よく答えるあさ美に梨華は、
「あさ美ちゃん・・・なんでそんなに元気なの?」
「はぁい!!いつも完璧ですからっ!!!」
「自分どの辺が完璧なん?」
「えっ?どの辺て言われましても・・・・全てですっ!!」
「キャハッ、それならその完璧さんにヤグチ守ってもらおうかな!」
「はいっ!私に任せてもらえば完璧です!!」
「な〜にやってるべ・・・・・とにかく登るべさ」
「は〜い!!」
なっちの声に6人は声を合わせて返事をすると、山を登りだした。」
- 270 名前:ROLLING DAYS 投稿日:2002年12月29日(日)02時41分49秒
7人が山に登りだすと突然たくさんのモンスターに囲まれた。
「ちょっと〜、出てくるの早すぎじゃん!でもなんで豚がこんなところにいるの?しかも牙が生えてるよ〜!!」
「よっすぃ〜・・・・それ・・・いのししです・・・・・・」
「えっ!?そうなの?どこが違うの?ねぇ〜、のの?」
「そんなことより、こっちに向かって走って来てますよ。」
そう言うと、辻は横に走って行った。よっすぃ〜はゆっくりと後ろを見ると、
たくさんのいのししが一丸となって、よっすぃ〜に向かって走ってきた。
「うっそぉぉぉぉ〜〜〜!!!」
よっすぃ〜は、そのまま真っ直ぐに逃げた。が、その後ろをいのししがついて行く。
「よっすぃ〜!真っ直ぐ逃げちゃダメだよ。いのししは、真っ直ぐしか走んないだから・・・・って聞こえてないみたいだよ〜・・・・」
梨華が、泣きそうな顔でみんなを見つめた。
「とにかく追いかけましょう!」
あさ美がそう言うと全員走り出した。
- 271 名前:ROLLING DAYS 投稿日:2002年12月29日(日)03時27分35秒
6人が追いつくとよっすぃ〜は、崖下に追いつめられていた。
「ねぇ〜、どうしよう?!よっすぃ〜が危ないよ!!」
梨華は半泣き顔で言うと、
「しょうがないな〜、ヤグチに任せてよ!」
そう言って、手のひらを地面にペタッとつけると、大声で叫んだ。
『ゴーレム』
すると、前に見たゴーレムが現れて大群のいのししに向かっていった。
いのししはゴーレムに突進して行ったが、全て弾き飛ばして崖下に突き落としていった。が、
一匹がゴーレムを避けまりっぺに向かってきた。
それにいち早くきずいたあさ美は、
「あぶない!!」
と言って、いのししの前に走り出て、正面からぶつかった。
あさ美はいのししの突進を受け止めたが、勢いは衰えずにどんどん後ろに押されていった。
突然、
「あぁぁぁぁぁぁ〜〜」
と妙な奇声が聞こえると、いのししの突進が止まった。
そして、一瞬の隙をつきいのししの眉間に肘をたたき落とした。
次の瞬間いのししはゆっくりと崩れ落ちた。
- 272 名前:名無し読者 投稿日:2002年12月29日(日)03時51分12秒
- 誰なんだろうw
- 273 名前:ROLLING DAYS 投稿日:2002年12月29日(日)03時51分54秒
みんなは呆然として見ていたが、あさ美が一息ついてこっちを見ると、
「あの〜、大丈夫ですか?」
「大丈夫!?って、ヤグチよりあさ美の方が大丈夫なの?」
「あっ、はいっ!私は大丈夫です。」
「ごめんね〜。ヤグチが油断したせいで・・・・・」
「なに言っているんですか!!守るって約束しましたので完璧です!!!」
「ほんと完璧だよ〜」
そう言って、あさ美に飛びついた。しかし、
「ちょっと〜、その前にこれをど〜にかしてよ〜」
みんなが振り向くと、さっきまでいたいのししの大群は一匹もいなくて、
ゴーレムに抱えられていたよっすぃ〜が恥ずかしそうに叫んでいた。
ヤグチはゴーレムを土に返してよっすぃ〜を自由にすると、振り返ってあさ美にもう一度礼をいった。
「いいですよ。ヤグチさん、それにみんな無事だったんだから・・・・」
「でも・・・・」
「さあ、行きましょう!!」
そう言うとあさ美は、山道を歩きだした。
- 274 名前:ROLLING DAYS 投稿日:2002年12月29日(日)04時09分51秒
山道を進んで行く途中で小屋を見つけると、みんなは休憩に入った。
水を飲んで一息ついていると、
「ねぇ、あいぼん!」
「なんや?のの」
「私たちってこのリングの秘密ってのに近づいてるのかな〜?」
「ん〜、どうやろ〜なぁ〜?うちもようわからんわ!」
「だって、あと1人で仲間が全員そろうんですよ!!」
「それに村の事も・・・・・・」
「のの・・・・」
「とにかく、もうちょっとがんばってみようや!」
辻は無言でうなずいた。
その姿を見ていた加護は、その事で一つ思い当たるふしがあったが、確証がないので胸にしまっていた。
そして、一段落して7人はまた、山道を登りだした。
- 275 名前:ROLLING DAYS 投稿日:2002年12月29日(日)04時31分57秒
歩きながらよっすぃ〜が、口を開いた。
「あたし達ってさ〜、毎日こんなに戦ってるじゃん?」
みんながよっすぃ〜を見ながら無言でうなずく。
「やっぱさぁ〜、レベルアップとかしてんのかな〜?」
「私はしてると思うべ!だって、初めて魔法使った時なんか体が動かなかったべさ〜」
みんな首を縦に振りうなずいていたが、
「そういえば、ののは全然平気でしたよ!ねぇ〜あいぼん!!」
「んっ?確かにそ〜やったな〜!どういう事やろっ?」
みんなは、不思議そうに考えていたが、
「まっ、多分ののが体力バカだったって事じゃ〜ん!!」
みんなが馬鹿笑いしていたが、なっちが、
「ちょっと、よっすぃ〜!!ののが体力バカって〜!!ちょっと言いすぎだべ!」
「うわっ?!別になっちがそんなに怒んなくてもいいじゃん!!」
「だってぇ〜・・・・」
「まあまあ、のののことはいいから、ちょっと落ち着くですよ!」
辻はそう言うと笑顔でなっちを見ながら、手をつないで山道を進み出した。
- 276 名前:ROLLING DAYS 投稿日:2002年12月29日(日)05時09分49秒
7人が山の頂上につくと、山のように大きい一つ目のモンスターが眠っていた。
「うわっ・・・ギガンテスや・・・・こりゃあかんで!はよ逃げよ!!」
加護の一言にみながうなずいて、ゆっくりと通りすぎようとしたが、後ろから聞きなれない声が聞こえてきた。
「あらっ?そんなに遠慮せずにゆっくり遊んで行きなさい」
7人は急に話しかけられたのにビックリしながら後ろを振り向いた。
そこにはスラッとして背の高い女性が立っていた。
「だれですか?」
「んっ?あら?ちっちゃい子ね。名前なんて言うの?」
「えっ?ののです!」
「へぇ〜・・・ののちゃんって言うんだ〜!可愛いね!」
「ちょっと〜!わたしのののに何言ってんだべ!そういうあんたこそ一体・・・・」
なっちが話きる前にその女性が口を開いた。
「私は、かおり!四天王だよ!よろしくねっ!ののちゃん!」
「なに言ってるべ!ののは渡さないべさ!」
「あらっ、縛り付けるのはよくないわよ!とにかく、文句は生きていたら聞いてやるわ。」
- 277 名前:ROLLING DAYS 投稿日:2002年12月29日(日)06時25分49秒
すると、眠っているギガンテスの頭の方へ歩いていき、
「まったく〜、いつまで寝てるのよ!お客さんが来てるのよ!」
と言って頭を蹴りだした。しばらくするとムクっと起き上がって棍棒を構えた。
「じゃ〜、ののちゃんがんばってねっ!」
と言ったとたん、ギガンテスが襲ってきた。
7人はギガンテスの周りに散ると武器を構えて身構えた。
ギガンテスは巨体のわりに動きが速く、辻の何十倍もある棍棒を軽々と振り回してくる。
「うわっ!なんやこいつ?!えらい強いやんけ〜、どないする?」
「そんな事今更言われても、ヤグチわかんないよぉ〜」
「ねぇ〜、よっすぃ〜・・・・どうにかしてよ〜」
「どっ、どうにかって梨華ちゃん・・・・・そんな無茶な!!」
その戦いを見ていたかおりは、
「へぇ〜、なんだかんだ言いながら結構余裕あるみたいだね!」
と呟くと、その戦闘中の輪に歩いて入って行き、ギガンテスの攻撃を避けた隙をついて、
ヤグチと梨華の後ろに素早く回りこむと、
「あなた達はちょっと休んでいてね。」
と言って2人をロープでグルグル巻きにした。
- 278 名前:ROLLING DAYS 投稿日:2002年12月29日(日)06時43分23秒
その姿を見たよっすぃ〜とあさ美は助けに行こうとしたが、2人が動きだす前に、
「動かないで!この2人は別に手を出したりはしないわ!」
「じゃ〜、いったい・・・・・」
「フフッ、別に単なるハンデだよ。7対1って言うのもどうかなって思ってね・・・・・」
「でもっ・・・・・」
「ほらっ、よそ見しているとやられるよ!」
よっすぃ〜とあさ美は前を向くと巨大な棍棒が襲いかかってきた。
2人は必死に避けると、
「とにかく、やったろ〜じゃん!梨華ちゃん待っててねっ!!」
「そうですね!ヤグチさんは私が守ります!!」
2人は剣を構えるとギガンテスに飛び掛った。
「よしっ、なっち達も行くべ!」
と言うと、なっちと辻、加護もギガンテスに斬りかかった。
- 279 名前:ROLLING DAYS 投稿日:2002年12月29日(日)14時40分12秒
「ところでさ〜、さっきからだいぶコイツに攻撃してるけど・・・・ダメージ受けてんのかな?」
「ちょっと、よっすぃ〜!不安になるようなこと言わないでほしいべ!!」
「でもなっち・・・・・コイツ多分ダメージ受けとらんで・・・・・」
「とにかく闇雲に攻撃しても効き目がないと思います。みんなで力を合わせて弱点を探しましょう!」
「そうだべ!!あさ美ちゃんの言うとおりだべ!・・・でも、弱点ってどこだべかな?」
「弱点な〜・・・・そうや!ギガンテスは野菜が嫌いとか・・・・・・」
「おいっ!あいぼん!!こんな時にボケんなよ〜」
「じゃ〜よっすぃ〜。あいつの弱点教えて〜な!」
「えっ?そっ、そりゃ〜・・・・暗いのが怖いとか・・・・・」
「アホか!暗闇が怖いって、ガキやないんやからさ〜」
「そんなこと言ったって、あたしが知ってるわけないじゃん!!」
「ん〜〜、あっ、そうだ!!火とか水とかはどうだべか?」
「無理ですね!ギガンテスには、魔法が効かないんですよ!」
「えっ?!そうなのあさ美ちゃん?」
「はいっ!私のモンスターデータは完璧です!!」
- 280 名前:ROLLING DAYS 投稿日:2002年12月29日(日)14時59分19秒
その会話を聞きながら戦っていた辻が、ボソッとつぶやいた。
「あの、おっきい目とかですかね〜」
「!!!」
「それだ!!!」
4人は、辻の一言に目を合わせて叫んだ。そして、
「よっしゃ〜!そうとわかれば・・・・」
よっすぃ〜は、ギガンテスの顔の前まで飛び上がると、目に刀を突き刺した。
すると、ギガンテスは大きな悲鳴を上げるとその場に崩れ落ちて動かなくなった。
「さすが、私のののちゃん!弱点を一発で見破るとは、他のアホどもと違うわね!」
「うるさいべ!これ以上ののに近づくのはやめるべさ!」
「フフッ・・・・まあ、いいわ。今日はこの辺で手を引くわ!また会いましょうね、ののちゃん!」
そう言って姿を消した。
「のの・・・・大丈夫だべ!私がついてるべさ!」
「とにかく、これで四天王が全員でてきたんじゃん!」
「そうやな〜。とにかくあややはうちがやらせてもらうで〜」
「それだったら、ミキティ〜は私の仕事ね!」
「じゃ〜あたしはごっちんかぁ〜・・・・勝てるかな〜・・・・・」
「なら、私はかおりとやるべ!」
- 281 名前:ROLLING DAYS 投稿日:2002年12月29日(日)15時11分24秒
4人はそれぞれ決意をしながら山を下りだした。
山を下りきるまで、沢山のモンスターが出てきたが、何とか倒しながらやっと≪ネー・シマ≫の町に着いた。
「やっと着いたですね〜。のの疲れちゃいましたよ・・・・」
「ののちゃん!休むのはまだ早いですよ。ここにはモイズそばが有名なんですよ!」
「そばっ!!ののは全然疲れてないです!!」
「よっしゃ〜!きょうはそば大会や〜!!」
「こ〜ら!そんな無茶な食べ方は禁止にしたはずだべな!」
「だってなっち〜、そばがののを読んでるのですよ〜」
「別に食べるなとは言ってないべさ!ゆっくり食べるって約束するのなら食べに行くべ!」
「するっ!約束するから行きましょう!!」
そう言って7人は近くのそば屋に入った。
- 282 名前:めかり 投稿日:2002年12月29日(日)15時17分47秒
更新しました。
272>名無し読者さん
実はあれは紺ちゃんの気合いを出した時の声でした。
わかりにくくてすんません!
268>名無しのののさん
ありがとうございます。あと1人もそのうち出てくるので
お待ちください!
- 283 名前:名無し読者 投稿日:2002年12月30日(月)22時36分09秒
- あぁ〜!あれは紺ちゃんの声だったんですね!
よく気合を入れるときにやるやつですねw
- 284 名前:ROLLING DAYS 投稿日:2003年01月03日(金)01時53分50秒
7人は座敷に座ると、店員を呼んだ。
「はい!いらっしゃいませ!何にいたしましょう?」
「おっちゃん。お薦めはなんや?」
「そ〜ですね・・・三色そばなどいかがでしょう?」
「じゃ〜それを7人前お願いだべ!」
「かしこまりました。」
そういうと、店員は店の奥に消えていった。それを確認した加護は、
「ところでさ、四天王が全員出てきたのはえ〜けど、うちらの仲間はどこにおんのやろっ?」
「そぉ〜ですね〜!とにかく何にも手がかりがないですから・・・・」
「ねぇ〜あさ美ちゃん。あとこの辺って何かないの?」
「すいません。私には、わかりません・・・」
梨華の質問にあさ美はすまなそうに答えた。
「ちょっと梨華ちゃん!ヤグチのあさ美ちゃんを責めないでよ!」
「えっ・・あっ・・・すいません・・・・・」
- 285 名前:ROLLING DAYS 投稿日:2003年01月03日(金)02時22分52秒
「まあまあ、そんなことよりこれからどうするべ?」
そういうと、店員がそばを運んできた。その時よっすぃ〜が店員に話しかけた。
「おじさ〜ん!この辺でなんか名所見たいの無い?」
「そうですね〜、モイズ大社がありますよ」
「なんですか?そこ?」
「大社はですね〜、恋愛の神が祀ってあります」
「恋愛!!」
7人は声を合わせて勢いよく立ち上がった。
「おっちゃん!それ、どこにあんの?」
7人は場所を聞くと、速攻でそばを食べ終わり店を後にした。
おじさんに教わった場所に行くと、そこはとてつもなく広い場所だった。
「なんやここ!?なんちゅ〜広さやねん!?」
「ののは間違いなく迷子になるです・・・・・・」
「大丈夫だべ、なっちがついてるべさ!」
- 286 名前:ROLLING DAYS 投稿日:2003年01月03日(金)02時54分29秒
「ここに恋愛の神がいるのか〜」
「ねぇ、よっすぃ〜。私たちのことお願いしましょ!」
「こらこら、こんなところでいちゃつくんじゃないべさ!」
「とにかく分かれて探してみようよ!」
よっすぃ〜がそういうと、7人は4組に別れた。
1組 辻・よっすぃ〜
2組 加護・あさ美
3組 梨華・ヤグチ
4組 なっち
「じゃ〜みんな!神が祀られてるとこで会おうじゃん!」
そして4組は別れて探しに出かけた。
- 287 名前:ROLLING DAYS 投稿日:2003年01月03日(金)03時27分17秒
1組目
「ねぇ〜よっすぃ〜」
「んっ?何、のの?」
「恋愛の神様ってどんなんなのかなぁ〜」
「んっ〜〜・・・どうなんだろ?すごいきれいな人だったりするのかな〜」
「そうかな〜、ののはすっごいよぼよぼのおじいさんじゃないかなって思うけど・・・・」
「んぁ〜・・・こんちわ〜」
そんな話をしながら歩いていると後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきた。
2人はゆっくり振り向くとその声を発した人を見た。
「・・・ごっちん・・・・・・」
「おぉ〜よっすぃ〜、調子はどう?」
後藤はまったりとした感じで話かけてくる。
「ねぇ〜、よっすぃ〜どうするの?」
「どうするって・・・・やるしかないじゃん!!」
そう言って、よっすぃ〜は後藤に向かってゆっくりと歩き出した。
- 288 名前:ROLLING DAYS 投稿日:2003年01月03日(金)03時53分53秒
「ごっちん・・・今日はどうしたの?」
「んっ?ちょっとよっすぃ〜の様子を見にきたんだよ。よっすぃ〜が強くなってたら、あたしも修行しなきゃいけないからね・・・」
そう言うと、2人はゆっくりと構えだした。
「いくよ・・・・・」
よっすぃ〜がうなずくと、次の瞬間2人は凄い速さで動き出し、中央で組み合っていた。
組み合っていると、後藤はニヤッとして話しかけてきた。
「へぇ〜、腕上がってんじゃん!やっぱ旅をするといいのかな〜?」
「ふんっ!ま〜た始まった・・・・あたしはまだごっちんには敵わないよ・・・・・・」
しかしよっすぃ〜もニヤッと笑うと、
「でもねっ、それは力だけの話であって総合的に言うと、もうごっちんを越えたかもしれないよ・・・・・」
そう言うと、よっすぃ〜は、組んでいた手を外すと後藤に力一杯パンチをした。
後藤は、ただのストレートだから問題ないって思い、そのパンチを掴むとその瞬間、左膝に違和感を感じた。
見ると自分の左膝のところによっすぃ〜のローキックが決まっていた。
- 289 名前:ROLLING DAYS 投稿日:2003年01月03日(金)04時52分13秒
その後もよっすぃ〜の攻撃が次々と決まっていく。後藤はずっとくらいっぱなしだったが、
「んああぁぁぁぁ〜〜〜」
と叫びだした。そして、急に後藤の体がムキムキに変形した。それを見たよっすぃ〜は、
「ちっ・・・・こうなる前に倒したかったけどな・・・・・・」
後藤がよっすぃ〜に向けて蹴りを繰り出した。よっすぃ〜は、寸前のところで避けると後藤の蹴り足は大きな木に直撃した。
木は根元から折れて倒れた。それを見た辻は、
「ちょっ・・・ちょっとよっすぃ〜、どういうことなの?」
「ごっちんはキレルと変わっちゃうんだよ。」
「いやっ変わるって・・・・普通あんなふうにはならないんじゃないの?」
辻とよっすぃ〜が話しているスキをついて、後藤が攻撃してきた。
よっすぃ〜がその事に気づいた時はもうすでに遅く、腹に後藤の蹴りをもろにくらってしまった。
蹴りをくらって吹っ飛んだ後、後藤はさらに攻撃を続けた。
後藤の連携攻撃を全て受けてしまったよっすぃ〜は、よれよれになりながら立ち上がった。
- 290 名前:ROLLING DAYS 投稿日:2003年01月03日(金)05時08分36秒
しかし、後藤の方も膝をガタガタと震わしながら、何とか立っている感じだった。
そして、2人がフラフラと間合いをつめだした。が、それを見ていた辻が2人に向かって歩きだした。
辻は2人の中に割って入ると、
「もうやめるです。この続きは、今度にしてください。」
「でも・・・のの!!ここでごっちんをけりをつけとかないと・・・・・」
「このままやっても、勝負はつかないですよ。きっと引き分けです。」
「そんなの、やってみないと・・・・・」
その時、後藤が辻に攻撃をしてきたが、辻は軽く首を動かしてかわすと、後藤のみぞおちに拳を打ち込んだ。
後藤はそれを受けるとガクッと膝が落ちて、気を失った。
辻は後藤とよっすぃ〜を抱えると、2人を木の陰に並べて寝かせた。
- 291 名前:ROLLING DAYS 投稿日:2003年01月03日(金)05時20分16秒
しばらくして、後藤は目を覚ました。
「んあっ・・・・あれっ?あたし確か・・・・・・」
「おっ・・・ごっちん目が覚めたみたいじゃん!」
後藤が横を見ると、よっすぃ〜が木に寄りかかって座っていた。
「そっか〜・・・・あたしまた、あれになっちゃったんだね・・・・・・」
後藤は自分があの筋肉ムキムキの姿になるのは、好きではなかった。
「ひさびさじゃん。前になった時っていつだっけ?」
「んっ?もう忘れちゃったよ・・・・・」
そして、しばらく沈黙が続いたが、後藤が口を開いた。
「ねぇ〜よっすぃ〜、あの子何者なの?」
「えっ?ののの事?」
「あぁ〜・・・・あの子がののちゃんなんだ!かおりが気に入る訳だよ」
- 292 名前:ROLLING DAYS 投稿日:2003年01月03日(金)05時34分47秒
「えっ?かおりって・・・あの背の高い人?」
「そうだよ。かわいい子を見つけたって、騒いでたよ」
「そりゃ〜、なっちも大変じゃん!」
2人はしばらく笑っていたが、後藤がゆっくりと立ち上がると、
「じゃ、あたしそろそろ行くね・・・・続きはまた今度だねっ!!」
「ごっちん・・・・・・」
「あたしも、もっと修行してくるよ。じゃ〜またね!」
そう言うと後藤は、フラフラと来た道を歩いて行った。それを見送ったよっすぃ〜は、
「ごっちんがもっと修行するんじゃ、あたしはどれだけ修行すればいいんだよっ!!」
と叫びながら、横になった。しばらくして辻が濡れたタオルを持って帰ってきた。
「あれっ?後藤さんは?」
「あっ、のの!?ごっちんならもう帰ったよ。うちらもそろそろ行こっか!!」
よっすぃ〜は、ゆっくりと立ち上がると先に進みだした。
辻はよっすぃ〜に肩を貸して、2人でゆっくりと歩き出した。
- 293 名前:めかり 投稿日:2003年01月03日(金)05時38分17秒
更新しました。
読んでくれている少数の皆様、あけましておめでとうございます。
これからもがんばるのでよろしくおねがいします。
- 294 名前:名無しののぞみ 投稿日:2003年01月03日(金)07時00分11秒
- あけましておめでとう今年初の更新ですね 一組目がこれだとすると、後の三組も…期待してます。あと組み合わせはどうやって決めたのですか?
- 295 名前:この空にむかって 投稿日:2003年01月03日(金)21時34分55秒
2組目
「そういえばあいぼんは、どうして旅に出たのですか?」
「んっ?うちか?うちは、このリングを自分の家で見つけたんや!」
「そんで調子乗って着けてみたら、取れんくなったんよ」
「それで、旅にでたんですか?」
「そうやっ!そんで旅に出て最初に会ったんが、ののっちゅわけや!」
「そういえば、あさ美?」
「はい?なんですか?」
「前にも聞いたんやけど、なんで空手を始めたん?」
あさ美は少し困った顔をしたが、決心をすると、
「実は・・・・・私・・・・あの町までさらわれて来たのです。」
「へっ?さらわれてって・・・・・」
- 296 名前:この空にむかって 投稿日:2003年01月17日(金)22時40分57秒
「私・・・昔は、北の方に住んでいたのです。」
「ほんで、なんでさらわれた上にこないなところまで来てんの?」
「実は、さらった人が私を他の人に売って船で運ばれていたのです。その船が台風で大破して、
私は海に投げ出されて、溺れているところをこの町の人達に助けてもらいました。」
「なるほどな〜・・・身売りってやつやな!一昔前はそれで金を稼いだっちゅう事を何かの本で読んだわ!」
「それで、自分の町に帰るために体を鍛えたのです。一人旅は何かと危険ですからね!!」
「ふ〜ん・・・でっ、充分鍛えたのに何でまだ、あの町に残ってんの?」
「・・・・やっぱり永くいると、愛着が出てくるんですよ。それに、まだ町の人達に恩返しをしていませんから・・・・」
「さて、昔話はもういいかしら?」
突然後ろから、声が聞こえてきた。その声を聞いたとたん加護は誰の声なのか一瞬にして判断ができた。
そして加護は、勢いよく振り向いたがそこには誰もいなかったので、急に大きな声で怒鳴りだした。
「おい!!今度は、盗み聞きか?とっとと出て来たらどうや?!」
するとあややは、ゆっくりと姿を現した。
- 297 名前:この空にむかって 投稿日:2003年01月17日(金)22時54分23秒
「あら、あいぼん!久しぶりね!!」
「ふん!!なんやっちゅ〜ねん!その、しらじらしい挨拶は!?」
それを見ていたあさ美は、
「あいぼん・・・この人は・・・・・?」
「んっ?こいつか四天王や!!」
「そうですか・・・・・」
「ちょっと、あいぼん説明がそっけなくない?一応幼なじみなんだからさ〜・・・・・」
加護の顔色が見る見るうちに変わっていく。
「お前が幼なじみ?そんなん言えた義理か?」
あさ美は、こんなにキレた加護を見たのは初めてで少しびびっていた。
「今日こそボコボコにしたるわ!!あさ美!手〜出すなよ!!」
そう言った瞬間、あいぼんは構えてあややに突っ込んだ。」
- 298 名前:この空にむかって 投稿日:2003年01月17日(金)23時16分43秒
しかしあややは、その突進をヒラリとかわすと、
「そんなじゃ、あたんないわよ・・・・ちょっとは、落ち着いたら?」
「うっさい!!お前に言われたないわ!」
そう言って、加護は次々と攻撃を繰り出すが、全てかわされてしまった。」
「しょうがないな〜・・・・・」
そういうとあややは、加護の目の前に立って、頬に思いっきりビンタをした。
「・・・・・・・」
加護は、ボー然として、その場に立ち尽くした。
「さあ、やりましょっか・・・・」
あややは、ゆっくりと構えた。加護もゆっくりと構えて、
「あやや・・・・礼は言わんで・・・・・・」
- 299 名前:この空にむかって 投稿日:2003年01月18日(土)01時21分22秒
「ふふっ・・・・礼は拳で言ってもらおうかしら・・・・・」
「へっ・・・後悔すんなよ!!」
加護の右足ががあややの腹を蹴り上げると、そのままあややを吹き飛ばした。
そして、あややに向けて右手を広げた。
「心して受けろや、あやや!新技やで!!」
『ファイヤー・ドラゴン』
その名の通り炎龍が飛び出してきた。
「なにこれ・・・・(これが今の私とあいぼんとの差か・・・・・・)」
炎龍の突進と龍の吐き出す炎のW攻撃であややの体力に限界が近づいてきた。
あややは、炎を避けていたが着地した時に足を滑らすと、そのスキを見逃さずに炎龍が突進してきた。
「(やばい!!これじゃ避けれないわ・・・・チクショウ!!・・・・・)」
あややは、何か決心した顔をすると左手を前に出すと、
「チェッ・・・・・あいぼん!!腕一本くれてやるよ!」
次の瞬間、あややの左手に炎龍が激突した。
- 300 名前:この空にむかって 投稿日:2003年01月18日(土)02時40分25秒
大きな爆音が鳴り響くと煙が舞い上がった。
しばらくして、煙がはれてくるとそこには、仁王立ちのあややが立っていた。
ただ、左手はついてなかった・・・・
「あいぼん!私は・・私は・・・・絶対負けない!!次は、次こそあなたを倒してみせる!!」
そう言ってあややは、姿を消した。
加護は、あややがいた場所をじっと見つめ、
「うちは、負けへんで!!もっと強くなったる・・・・・」
と、ボソッとつぶやいた。
しばらくして、あさ美が近づいてきた。
「あいぼん・・・すごいです!完璧です!!私もガンバリます。」
「ハハッ・・・あさ美がこれ以上頑張ったら、1日中修行やないか!」
「そんなことないですよ〜・・・」
「ほなっ、行こっか!」
「はいっ!行きましょう!!」
2人は、笑いながら道を進んで行った。
- 301 名前:きみにできるすべて・・・ 投稿日:2003年01月18日(土)02時54分58秒
3組目
「ねえ、梨華ちゃん?よっすぃ〜のどこが気にいったの?」
「えっ?!まりっぺどうしたの?突然そんな事言ったりして?」
「いやっ・・・・なんとなくね!っで、どうなの梨華ちゃん教えてよ〜、へるもんじゃないしさぁ〜」
「だって〜、はずかしいんだモン!!」
「(オエッ・・・こっちは気持ち悪いよ・・・・・)」
「まあ、いいじゃん!誰にも言わないからさぁ〜」
「じゃ〜ほんとに秘密にしてよ!」
「する、するっ!!」
梨華はよっすぃ〜とのであった頃の事を話した。すると、
「はぁ〜?寝てるうちにキスされて、宿屋でエッチした〜?!」
「ちょっと〜、そんなに大きな声で言わないでよ!!」
「ちょっと、梨華ちゃん!!」
「なに?まりっぺ?」
- 302 名前:きみにできるすべて・・・ 投稿日:2003年01月18日(土)03時13分44秒
「それってさ〜、ただ遊ばれているだけなんじゃ・・・・」
「そんな事ないよ〜!!ちゃんと告白してくれたよ!」
「ほんとに〜?その場しのぎじゃないの?」
「ちがうモン!あの時のよっすぃ〜は、本気だったモン!!」
「ごめん、ごめん!そんなにムキにならなくてもいいじゃん!」
「でも、どうしたの?突然こんな事聞いてきちゃって?」
「あたしさ〜・・・・前までなっちがスキだったんだ・・・・」
「へぇ〜、そうなん・・・・・え”っ、そうなの?」
「でもさ、ヤグチが知り合った頃には、なっちの隣にはののがいた。」
「まあ、密かに思っておくってのもいいかなっって、思っていたんだけどね・・・・」
「わかった!!あさ美ちゃんね!!」
ヤグチの顔が一気に真っ赤になった。
「フフッ・・まりっぺの思うとおりに行動してみていいと思うよ!」
「そうかな〜・・・・大丈夫かな?」
ヤグチは心の中では、
「(しまったぁ〜・・・相談相手を間違っちゃったよ〜・・・・・)」
- 303 名前:めかり 投稿日:2003年01月18日(土)03時15分58秒
今日の更新はここで終わりです。
また、次もがんばります!」
- 304 名前:きみにできるすべて・・・ 投稿日:2003年01月19日(日)20時09分25秒
「(だいたい、何で私梨華ちゃんに相談しちゃったんだろっ?)」
「とにかく、何事もポジティブに考えないとね♪」
「梨華ちゃんって・・・・そんな前向きだったっけ?」
「そ〜だよ!ポジティブ、ポジティブ!!」
「フフッ!何をえらそ〜に・・・・・」
2人はビックリして前を見ると、そこには1人の女の子が立っていた。
「ミ・ミキティー・・・・」
「はぁ〜い!石川さん、お元気?」
「まぁ〜ね♪今日は、どうしたの?」
その2人の会話を不思議そうに聞いていたヤグチは、
「ねぇ〜、梨華ちゃん?知り合いなの?」
「あぁ〜・・・そっかまりっぺは初対面だったね!!一応紹介しておくね!えっと、四天王のミキティーだよ!」
- 305 名前:きみにできるすべて・・・ 投稿日:2003年01月24日(金)20時15分08秒
「あぁ〜、そうなん・・・・んっ????」
「ちょっ・・・ちょっと、四天王って!?梨華ちゃん!!」
「何?まりっぺ?」
「何って・・・・・なんでそんなに友達っぽく話してるの?」
「友達?そんなわけないでしょ!四天王なのよ!!」
梨華は、すごい剣幕でヤグチに言った。
「ご、ごめん。梨華ちゃん・・・・・」
その後、梨華はミキティーの方を振り向いて、
「ところで、今日はどうしたの?」
「今日は、ちょっとした練習試合みたいな感じかな。相手になってくれるんでしょ?」
「もちろん!!!」
「梨華ちゃん・・・・」
ヤグチは心配そうに梨華を見ている。
「大丈夫だよ、まりっぺ!離れて見ててね。」
ヤグチは心配顔で梨華を見ながら木陰に走って行った。それを見送った梨華は、
「お待たせ〜!」
- 306 名前:きみにできるすべて・・・ 投稿日:2003年01月24日(金)21時21分06秒
「お待たせ〜♪じゃないわよ!・・・・まあ、時間はたっぷりあるからいいけどね。」
「そうね!あっ、でも、みんなが待ってるからそんなには、できないわよ。」
ミキティは、ゆっくり構えると、
「フフッ・・・・余裕出しちゃって、じゃ、行くわよ!」
そう言った瞬間、ミキティが一気に梨華に近づき右膝を繰り出した。
一瞬の隙をつかれた梨華は、膝をモロにくらうと体をくの字型にして、片膝を地面についた。
「フフッ、油断大敵火がボーボーってやつよ♪気をつけないとね!」
「ほんとだね。気を引締めなくっちゃ!」
そう言って、今度は梨華からしかけた。が、ミキティは梨華の攻撃を難なくかわす。
その後も梨華は、何度も攻撃を繰り出すが全てかわされてしまった。
5分後・・・・・
「はあっ、はあっ、はあっ、・・・・・」
「ど〜したの、梨華ちゃん?こんなものなの?私、梨華ちゃんには、期待してたんだよ〜」
- 307 名前:きみにできるすべて・・・ 投稿日:2003年01月24日(金)21時39分34秒
「はあっ、なっ、何で私なんかに期待したの?」
「だって、あなた達の中で梨華ちゃんが一番強いんでしょ?」
「そっ、そんな事ないよ。私より強い人はいっぱいいるよ。」
「誰なの?」
「えっと、まずよっすぃ〜でしょ!それに、あいぼんやあさ美ちゃん。って言うか、私が一番弱いかも・・・・・」
そんな事を考え込んでいる梨華を見て、
「おかしぃ〜な〜、私の勘って外れないのになぁ〜・・・・・」
「でもね、ミキティ」
「んっ?何?梨華ちゃん」
「私たちの中で一番強いのは、ののなんだよ!」
ミキティは、ビックリした顔で梨華を見ると、
「またまた〜、私を騙そうとしても無駄だよ!」
「うそなんかじゃないもん!!」
「マジ?」
「大マジ!!」
2人は見合ったまま、しばらく沈黙が続いたが、
「さて、そろそろ続きをしましょうか?」
- 308 名前:きみにできるすべて・・・ 投稿日:2003年01月24日(金)22時15分33秒
「ミキティは、魔法使えるの?」
「・・・・・ああ、多少は使えるよ・・・・・・」
「じゃっ、今度は魔法合戦ね!私、肉弾戦って苦手なの!!」
「へぇ〜、言うねぇ〜♪では、見せて貰おうかな!」
ミキティは、小さい炎を飛ばしてきた。が、梨華はそれをかわすと、
「そんなんじゃ、私を倒せないわよ。いきなり大技いっちゃうから!!」
梨華は、両手を前に出して、
「まだ、あんまりなれてないから自信は、ないよ、
- 309 名前:きみにできるすべて・・・ 投稿日:2003年01月26日(日)02時51分29秒
そう言うと、梨華は目を閉じ、眉間にしわを寄せて集中し始めた。
「んん〜〜〜〜〜・・・・・」
それの姿を見たミキティは本能的に、
「(なんかヤバイ!!)」
そう感じて、自分の回りに厚さ1mはありそうな、氷の壁を作った。
「何か凄い技を出すみたいだけど、この壁で跳ね返してあげるわ!」
両手で氷の壁に力を込めながら叫んだ。
「よし、できた・・・・」
梨華の両手の前は、空間が歪んでいた。それを後ろから見ていたヤグチはキョロキョロしながら、
「(うわっ?!なっ・・・なに?何かおかしいよ・・・・、何か空気の流れが変だよ・・・・)」
そのヤグチの動きを目にしたミキティは、
「(あの子・・・・何をキョロキョロとしているのかしら・・・・・)」
ミキティは、自分の周りを氷で塞いでいるため、その事に気づかなかった。その時、
- 310 名前:きみにできるすべて・・・ 投稿日:2003年01月26日(日)03時20分56秒
「えいっ!!」
と言う、梨華の声が聞こえてきた。
「シマッタ!集中しないと!!」
ミキティは両手に力を込めながら、梨華の方を見た。
梨華は、左手を前に突き出してその状態で止まっていた。
「??なにっ・・・?何か出したの?」
ミキティは、不思議そうに梨華の事を見ていた。それもそのはず・・・
梨華のかけ声からすでにもう、10秒は経過していた。が、その時、
『ドンッ』
と、大きな音がした瞬間、ミキティは氷の壁ごと吹き飛ばした。
ミキティは一応無傷だったが、氷の壁は前面にヒビが入っていた。
「ふぅ〜・・・あぶなかった・・・・んっ?!」
安心して一息ついた時、
「んんっ〜〜・・・・・えぇ〜い!!」
梨華からもう一度、気のこもった声が聞こえ、今度は右手を前に出していた。
「(うそっ・・・・)」
そう思った瞬間、氷の壁は粉々に砕け、吹っ飛んだミキティは大きな大木に叩きつけられた。
- 311 名前:きみにできるすべて・・・ 投稿日:2003年01月26日(日)07時31分08秒
梨華の方は、大粒の汗を流しながらミキティの方へ歩き出し、目の前に立ちはだかった。そして、
「今はこれが、精一杯!!でも、・・・私はマダ・・・マダ強くなってみせる!!」
ミキティはゆっくり立ち上がると、
「なるほどね・・・私も、もっともっと修行してくるよ・・・・・」
と言いながら、ゆっくり立ち上がって、梨華を真っ直ぐ見つめると、
「じゃぁ〜ね!・・・・・」
その後2人は、無言で見つめあっていたが、クルッと振り返ると来た道を戻って行った。それを見送った梨華は、
「ふぅ〜・・・・つかれたぁ〜〜〜」
と言って、その場にしゃがみこんだ。
ヤグチは急いで梨華に近づくと、
「梨華ちゃん、すごいよ〜!!!ヤグチももっと修行するよ!」
梨華は、ゆっくりと頷くと、
「そぉ〜だね!!がんばろうね!!!」
そう言うと立ち上がって、
「さあ、みんな待ってるかも知れないから、急ぎましょ。」
2人は奥に向かって歩き出した。
- 312 名前:おもいきりCRYING 投稿日:2003年01月26日(日)08時11分52秒
4組目
なっちは、つまらなそうにブツブツ呟きながら、道を歩いていた。
「あぁ〜あ・・・・なして、なっちだけひとりなんだべ・・・・」
「ののと一緒だったら、どれだけ楽しいか・・・・・」
すると前から、
「あなた、ほんと〜に色ボケね!!」
なっちは、ハッとして前を向くとそこには、かおりが腕を組んで立っていた。
「あんた・・・・四天王のかおり!!ところで、なっちが色ボケってどういうことだべ!!」
「あらっ、お気にさわったかしら・・・・でも、今のあなたはそう言われても仕方がないと思うわ。」
「仕方ない・・・・どういう事だべ?」
「まだ、わからないの?今のあなた、かなり弱いわよ!」
「えっ?」
「今のあなたじゃ、私どころか仲間内の誰にも勝てないって事よ!!」
「そっ・・・そんなのやってみないとわかんないべさ!!」
「わかるわよ!あなた、最近修行を怠っているでしょ!でも、他の子達はみんなやってるわ。ののちゃんだって毎日しっかりとね」
「うるさい!!あんたには、関係ないべ!!!」
- 313 名前:おもいきりCRYING 投稿日:2003年01月26日(日)08時31分40秒
「そんな事ないわ!私もののちゃんが好きなのよ。でも、あなたがいるから・・・・・」
かおりは、ジロッとなっちを見ると、
「ほんとは、今日にでも決着をつけたかったんだけど、今のあなたじゃ相手にならないわ!」
その言葉にカチンときたなっちは、
「そんなのやってみないとわかんないっしょ!」
そう言い終わると同時に、右の拳をかおりの顔面に向けて放った。が、
かおりは、左手で簡単に弾くとその弾いた左手でなっちの頬をひっぱたいた。
「!!!!」
なっちは、目を大きく丸めてかおりを見ると、
「次会うときは、あなたがどんな状態であろうと、全力でやるわ!!じゃ〜ね!」
かおりが立ち去ろうとした時、
「待って!あんた達は敵なのに何でこんな事・・・・・」
かおりは振り向いて、
「上の命令なの!いろいろ大変なのよねぇ〜、縦社会ってさっ!!」
そう言うと、ゆっくりと立ち去って行った。
なっちは、瞳を潤ませながらかおりのいた処を見つめていた。
- 314 名前:CHANGE 投稿日:2003年01月26日(日)09時03分19秒
辻とよっすぃ〜は、しばらく歩いていると前方に大きな鳥居と神社が現れた。
「これですかね?」
「たぶんこれなんじゃ〜ん!」
辻はゆっくりと神社を見上げると、
「でっかいですねぇ〜〜」
「そぉ〜だね!でっけぇ〜でかっけぇ〜!!」
2人で口を開けたまま見上げていると、後ろから、
「あんたら、ただでさえアホなのに、その顔でずっとおったら取り返しつかんでぇ〜!」
2人の正面から、加護とあさ美が現れて、加護の一言にあさ美は大笑いしていた。
「ちょっと〜、アホ大王のあいぼんには言われたくないです!」
「そ〜そ〜、やっぱ大王には敵わないんじゃ〜ん♪」
そういって、2人で笑い出すと、
「チクショ〜、自分ら覚えとけよ!いつか、ギャフンって言わしたるからな〜・・・」
するとよっすぃ〜が、
「そんなんでいいなら、いつでも言ってやんじゃ〜ん!」
「ギャフン!ほれ、ギャフン!さて、ギャフン!」
- 315 名前:おもいきりCRYING 投稿日:2003年01月26日(日)09時19分56秒
それを、見ていた辻とあさ美は、腹を抱えて笑っている。
加護の顔は、見る見る内に真っ赤になり、
「おい!こら!自分、えぇ〜加減にしときや〜!!シバキまわすぞぉ〜!!」
「そんな、シバかないでください!・・・・・・大王!!」
「ぶははははっっっ!!」
今度は、3人で大笑いしている。それを見た加護は涙目になり、
「あんたら〜、3人ともやったるわ!」
そう言って、両手を3人に向かって広げた。
その姿を見たあさ美は、さっきの技を思い出し流石に笑いが止まったが、後の2人はまったくしらないので、笑いっぱなしだった。
「よっすぃ〜、のの!これは、不味いです!謝った方がいいですよ!!」
流石にそれに気づかない2人ではなく、謝ろうとしたが、
「もう・・・・謝ってもゆるさへんでぇ〜・・・・・」
3人はヤバイと感じて逃げようとしたその時、加護の後ろから梨華とヤグチが現れて、加護の手を掴んだ。
- 316 名前:CHANGE 投稿日:2003年01月26日(日)09時55分18秒
「あいぼん!私達は、仲間なんだからさ・・・・ケンカはするなとは、言わないけど、技は使っちゃダメよ!」
「だって・・・だって・・・・」
加護はついに泣き始めた。
「よっすぃ〜!のの!謝りなさい!!」
「ちょっと、梨華ちゃ〜ん!!」
よっすぃ〜は、甘えた感じで梨華を呼んだが、梨華は、キッっと睨むと、
「よっすぃ〜!!!!」
その声にビクッとした2人は、
「ごめんじゃ〜ん!」
「ごめんなさいです!!」
それを見た梨華は笑顔になり、
「さあ、あいぼん!2人も謝った事だし許してあげてね!ほらっ、泣き止みなさい!!」
それを見ていたよっすぃ〜は、ゆっくりとヤグチに近づき、
「ねぇ、梨華ちゃんどうしちゃったの?全然違うんだけど・・・・」
「まぁ〜、いろいろとねっ!!」
そうこうしてる内に、なっちが到着して、みんなを見ていた。
「(みんないつの間に・・・・あたしもがんばろっ!!)」
そう決心して、みんなのところに歩き出した。
- 317 名前:CHANGE 投稿日:2003年01月26日(日)17時31分05秒
7人は、それぞれの思いを神社で御参りをして、宿屋に戻った。
宿屋に着くと、よっすぃ〜・加護・梨華の3人は、倒れるように眠ってしまった。
その3人の隣で、4人は今日あった事を話し合っていた。
その話を聞いたなっちは、
「(みんなやっぱ、腕上げてんだ・・・・・)」
なっちはすくっと立ち上がると、
「なっち、ちょっと出てくるね。」
なっちは外に出ると、近くの山に登った。
「さてと・・・なっちもがんばんなくっちゃ・・・・・」
なっちはいろいろと技を試してみたが、なかなかこれという、技が出来上がらない。
「う〜ん・・・・雪って結構難しいな・・・・・」
なっちは座り込むと、
「とにかく、闇雲にやってもダメだ!何かしらのイメージを作んないと・・・・・」
- 318 名前:CHANGE 投稿日:2003年01月26日(日)18時16分23秒
しかし、そう簡単に新技のイメージなど出てくるわけでなく、その日はそのまま宿に戻った。
翌日、よっすぃ〜・加護・梨華の3人の体調が戻らないため、もう一泊する事になった。
なっちは、もう一度山に向かって新技のヒントを探し出した。
「いくら雪だからと言っても、雪崩を起こしてもなぁ〜・・・・」
「う〜ん・・・雪・雪・雪・・・雪は溶けると水になる・・・水は氷になる・・・・」
「でも、せっかく雪を使ってるからなぁ〜・・・・・」
なっちは、自分の故郷を思い出していた。
「(みんな、何してんだべかな〜?・・・)」
なんて考えていると、後ろで足音が聞こえてきた。
いち早くそれを察知したなっちは、木の上に登り歩いて来る人を監視した。
木の上で息をひそめて見ていると、そこに来たのはあさ美だった。
「よし!この辺にしましょう。ののの言う通り山での修行もなかなか良さそうですねぇ〜」
なっちは、安心して上から飛び降りた。
- 319 名前:CHANGE 投稿日:2003年01月29日(水)01時27分20秒
しかし、あさ美は急に上から人が来たので、つい敵だと思いとっさに構えて得意の蹴りを繰り出した。
そんな事を考えてなかったなっちは、モロに蹴りをくらい吹っ飛んでいった。
あさ美が、その吹っ飛んでいく人がなっちだと気づいた時には、なっちはすでに気を失っていた。
「あっ・・・・あれっ???なっ・・・・なっち?なっち!なっち!!」
なっちが目を覚ますと、目の前にアップのあさ美の顔があった。
「あっ!!なっち、大丈夫ですか?」
なっちは起き上がると、目の前が揺れているのがわかった。
「んん〜〜・・・・ダメだべ。目の前がユラユラしてるべ〜・・・・あと、こめかみの辺りがズキズキしてるべさ・・・・・・」
あさ美は、今にも泣きそうな顔で、
「とりあえず、宿に戻りましょう!」
あさ美は、なっちを軽々と背負うと宿屋に走って戻った。
- 320 名前:CHANGE 投稿日:2003年01月30日(木)01時36分55秒
なっちを背負って急いで宿屋に戻ったあさ美は、部屋に駆け込んだ。
「大変です!なっちが大変です!!」
それを聞いた辻は、すごい勢いで寄ってきて、
「どうしたのですか?何があったのですか?」
と言いつつなっちの顔を見ると、こめかみから少し血が出ていた。辻はそれを見て、
「敵ですか?敵がきたですか?なっちをこんな目にして・・・・・ゆるしませんです!!」
そう言うと、辻は外へ飛び出して行った。
「あっ・・・ののっ・・・・あれっ?ののさ〜ん・・・・・行っちゃった・・・・・・」
「ところでさ〜、一体どうしたの?」
ヤグチがゆっくりと起き上がりながら聞いてきた。
「あのですね〜、・・・・・・って言う事なんですよ・・・・」
「まあこりゃ〜、・・・・2人とも悪い!!」
「へっ・・・・?」
あさ美は、不思議そうな顔でヤグチを見ると、
「なんでですか??」
と、といかけた。
- 321 名前:CHANGE 投稿日:2003年01月30日(木)07時55分52秒
「んっ?あさ美!今、何で私が悪いんだって思っただろ?」
「いっ・・・いやっ、そんな事はないですよ!」
「まっ、いいけど!結局ヤグチが言いたいのってさぁ〜・・・・・」
ヤグチは眠っているなっちを見て、
「なんでなっちが急に上から来たかはわからないけどさ〜・・・・」
「あの〜・・・あれだよ!なんだっけ・・・・?」
ヤグチはしばらく考え込むと、
「まあ、とにかく、察知しろってことだよ!」
「察知ですか?・・・・・」
「そう、察知するんだよ!じゃないと、ヤグチも近づいた時やられちゃうよ!」
- 322 名前:CHANGE 投稿日:2003年01月30日(木)08時23分52秒
それを聞いてあさ美は、ニコッと笑うと、
「それは大丈夫ですよ!まりっぺは私が守るって言ったじゃないですか!」
「ふえっ・・・・ほんとに?」
ヤグチは真っ赤な顔であさ美を見ると、あさ美も真っ赤な顔で、
「はいっ!!何があってもです!!」
ヤグチはあさ美の手をギュッと握ると、
「ありがと・・・・・ヤグチうれし〜よ!」
「私も、完璧です!!」
そう言って、2人はゆっくりと近づいてキスをした。
その時、
「へぇ〜・・・見せてくれるじゃん!!」
「!!!!」
2人は驚いて声のした方を見ると、よっすぃ〜がニヤニヤしながら見ていた。
「あ”っ、よっすぃ〜・・・・あの〜・・・その〜・・・これは〜・・・・」
「まあまあ、いいってことよ!それよりがんばれよ!!あさ美♪」
「はい!完璧です!!」
- 323 名前:CHANGE 投稿日:2003年02月01日(土)19時11分18秒
よっすぃ〜とあさ美が話していると、そこに辻が帰ってきた。
「くそっ・・・どこにもいなかったです!どこに逃げたのだ・・・・」
3人は目を合わせて気まずい顔をすると、よっすぃ〜が、
「まぁ〜、いいじゃん!なっちも無事だったんだしさぁ〜」
しかし、辻はよっすぃ〜を睨みつけると、
「なぁ〜にぃ〜・・・・・」
よっすぃ〜は、辻の初めて見る怒り顔を見て、
「いやっ・・・あの〜・・・・」
「よっすぃ〜は、なっちがやられても黙ってろって言ってるのですか?!」
「いや〜、そういうわけじゃなくてさぁ〜・・・・・」
「じゃぁ〜、よっすぃ〜は梨華ちゃんがやられても、何も思わないって事だよね!」
「だからさ〜、ちゃんと話をさ・・・」
辻は、よっすぃ〜が説明しようとした時に、
- 324 名前:CHANGE 投稿日:2003年02月01日(土)19時47分16秒
「ふ〜ん・・・梨華ちゃんもこんな腑抜けに惚れられてかわいそうです。」
この言葉にピクンと反応したよっすぃ〜は、
「誰が腰抜けだってぇ〜・・・・・」
それを聞いていたヤグチは、
「いや、腑抜けだって!ふ・ぬ・け・!!」
しかし、そんなツッコミも聞いているはずがなく、
「じょ〜とぉ〜だ〜!表出ろよ!!格の違いを教えてやるじゃん!」
「ののが、腰抜け君に負けるわけないのです。バカなよっすぃ〜♪」
2人は外に出て行った。
「いや、だから腑抜けだって・・・・」
「まりっぺ・・・ツッコミ入れてる場合じゃないよ。止めなくていいの?」
「まあ、いいんじゃないの・・・仲間同士でけんかなんて、仲のいい証拠だよ!」
そう言って、ヤグチも外に歩き出した。あさ美もその後ろに小走りでついて行った。
- 325 名前:CHANGE 投稿日:2003年02月01日(土)20時57分59秒
ヤグチとあさ美が外に出ると、2人は宿屋の隣にある空き地で向かい会って立っていた。
「のの!!謝るなら今のうちじゃん!」
「よっすぃ〜に謝ったりしたら、ののが腰抜けになっちゃうよ!」
ヤグチがツッコミを入れようとした時、
「もういいですよ!」
と、あさ美に止められた。
「ところで、あさ美はどっちが勝つと思う?」
「う〜ん・・・・難しいですね〜・・・私としては、ののちゃんに勝ってほしいかな〜・・・」
「へ〜・・・なんで?」
「ののとは、今度勝負してみたいと思っていたのですよ。」
そうこうしているうちに、2人はケンカを始めた。
- 326 名前:CHANGE 投稿日:2003年02月01日(土)22時36分12秒
辻とよっすぃ〜は、武器も魔法も使わずに拳だけで殴りあった。
そして15分が過ぎた頃、2人の顔はボコボコに腫れていた。
「へぇ〜・・・・男っぽいのは見た目だけかと思ったら、結構やるですね!」
「ふんっ・・・ののだって、単なるガキかと思ったけど、結構やるじゃん!!」
2人は笑いながら殴り合っていたが、顔がボコボコなので笑顔がわからなかった。
「そろそろ、止めた方がいいんでないかい・・・・」
突然後ろから声をかけられたヤグチとあさ美は、ゆっくりと後ろを振り向いた。
そこには、なっちと梨華、加護が壁にもたれかかって立っていた。
「あれっ、みんないつから見てたの?」
「もう、結構初めの方から見てたよ。私何回も止めそうになっちゃったよ・・・・」
「ほんまやで!梨華ちゃん止める方がたいへんやったわ!!」
そんな事を話してると、ドサッと音が聞こえた。
みんなで音のした方をみると、辻とよっすぃ〜が2人して地面に転がっていた。
「ああぁ〜〜、もう動けないです・・・・」
「あたしも、さすがにもう動けないな・・・・・」
- 327 名前:CHANGE 投稿日:2003年02月01日(土)23時30分48秒
2人は大声で叫ぶと、そのまま眠ってしまった。
みんなでボロボロになった2人を部屋まで運んだ。
「でっ・・・なんでこんな事になったべさ?」
「いやぁ〜・・・その〜、何と言うべきか・・・・・」
ヤグチとあさ美は、自分ら2人のことは省いて辻とよっすぃ〜だけの出来事を3人に説明した。
「まったく〜、ののったら口がわるいんだから〜・・・」
「まあまあ、梨華ちゃん!ののの暴言はなっちが教えとくから、カンベンしてくれべさ!」
「なっちがそこまで言うのなら・・・・・」
梨華は、よっすぃ〜のおでこに乗ってるタオルを変えながら言った。
「ほんなら、ののはなっちが怪我した原因はしらんっちゅう事やな!!」
「そうだべ!だから、あいぼんも余計な事言わないようにね!」
「わかっとんがな!!うちもそんな野暮な事は、よう言わんわ!」
「まあ、風呂でも入ろうやないか!」
加護がそういうと、みんなうなずいて大浴場に行った。
- 328 名前:CHANGE 投稿日:2003年02月03日(月)02時39分53秒
翌日・・・・
「さて、いつまでもこの町にいるわけにはいかないし、そろそろ行こうか!」
ヤグチはみんなにそう言うと、立ち上がって荷物を持った。
こうして、7人は町を出ると海沿いを西に歩き出した。そこで辻が、
「ところでさぁ〜、あと1人の仲間ってどこにいるのかな〜?」
「う〜ん・・・それは、わからんな〜・・・・この先におんのかもしれんし、おらんかもしれん・・・・」
「いないって、どういうことなの?」
加護の回答に梨華が驚いて聞き返した。
「ここまで来る間に、行ってない町に仲間がおったかもしれんっちゅ〜ことや!!」
「そんなのって・・・せっかく、せっかくここまで来たのに・・・・・」
「まあまあ、梨華ちゃん!まだ、この先にいないって決まった訳じゃないんだからさ〜、がんばろうよ!」
「・・・そうだねっ!!梨華がんばってみるよ!」
「そうそう、それでこそ梨華ちゃんじゃん!!」
しばらく歩いたが、いっこうに町は出てこなくて、日が暮れてきたので砂浜で野宿をする事になった。
「野宿なんてひさびさじゃ〜ん!!なんかウキウキしちゃうじゃ〜ん♪」
- 329 名前:CHANGE 投稿日:2003年02月03日(月)02時54分30秒
そんなことを言っているよっすぃ〜に、加護はゆっくり近づいて、
「おっ・・・またよからぬ事を考えよるな?!」
「ふふっ・・・わかるか?」
「わかるわ!!よっすぃ〜は、悪巧みを考えると必ずニヤケ顔で話し出すから気持ち悪いわ!!」
「そうそう!あたしの笑顔は、も〜汚くて汚くて!・・・って、気持ち悪いってどういうことやねん!」
と、加護に突っ込むと、
「うわっ!?そりゃ〜乗り突っ込みやないか!!よっすぃ〜いつの間に覚えたんや!」
「いやいや、加護師匠のおかげですよ!!」
「うむっ!!精進せいよ!!・・・って、そんな事より、今度は何をたくらんどんねん!!」
「そろそろ、新しいカップルが見たくないか?」
「んっ?!新しいカップルやて?」
「バッ、バカ!声が大きいって!!」
加護は口を押さえると、小さい声であやまった。
- 330 名前:DREAM ON抱きしめて 投稿日:2003年02月03日(月)11時56分14秒
「そんなことゆ〜ても、うちらの仲間ってほとんど公認カップルやから、残っとるっていったら・・・・」
加護は残っているメンバーを思い出すと、加護、ヤグチ、あさ美である。自分はもちろん除外するので、ということは・・・・
「マジでか?!よっすぃ〜・・・・」
よっすぃ〜は軽くうなずくと、
「とにかく、あいぼんも手を貸してよ」
「それは、かまへんけど・・・・どうやるん?」
「な〜に、簡単なことじゃん!」
と言って、ポケットから丸い薬みたいなのを取り出して、
「ここに睡眠薬がある。これを酒に混ぜて飲ませれば一撃じゃん!!」
「でもさ〜、みんな寝たらどうしようもないやん?!」
よっすぃ〜は、深いため息をつくと、
「アホか!みんなで仲良く眠ってもしょうがないじゃん?!眠るのはなっちとののと梨華ちゃんだよ!」
「うちらも起きとってえ〜の?」
「寝たいのなら寝てもいいじゃん!でも、なかなか見れるものじゃないから、あいぼんも勉強のために見てみたら?」
- 331 名前:CHANGE 投稿日:2003年02月03日(月)12時08分52秒
「あとは、あさ美に一言助言を入れとけばね・・・・」
そういって、よっすぃ〜はあさ美に向かって歩き出した。
ちょうど1人で薪拾いをしていたあさ美によっすぃ〜は、話かけた。
「おっ、薪拾い?感心じゃ〜ん!」
「あっ、よっすぃ〜!そんな事言ってないで、手伝ってくださいよ〜」
あさ美がふくれた顔で言ってきた。
「まあまあ・・・ところでさ〜、あさ美とまりっぺっていつからできてたの?」
「!!!」
あさ美は、急に真っ赤な顔になると、
「いや〜、まだそういうのは・・・・」
「えっ?じゃ〜まだ付き合ってないの?」
あさ美は、小さくうなづいた。
「ふ〜ん・・・じゃ〜今夜勝負じゃ〜ん!!」
その言葉を聞いたあさ美は目を丸くして、
「しょ、勝負ですか?」
- 332 名前:CHANGE 投稿日:2003年02月03日(月)12時22分34秒
「そう!勝負!!だって言う事はしっかり言っとかないとさ!」
あさ美は何か決心した顔をすると、
「そうですよね!よっすぃ〜ありがとう!!」
「ふふっ・・・じゃ〜がんばってね!」
「はいっ!完璧です!!」
そして、よっすぃ〜は加護のところに戻ってくると、
「完璧じゃ〜ん!今夜が楽しみだよ♪」
加護は不思議そうな顔をすると、
「なぁ〜よっすぃ〜?」
「んっ?」
「あさ美に何を吹き込んできたん?」
「あぁ〜、簡単に言えば、後押しみたいな物かな・・・・」
「へぇ〜?うちには、ようわからへんわ!」
「まあ、あいぼんにもそのうちわかってくるよ!」
そういうと、よっすぃ〜は立ち上がり、梨華の手伝いをしに行った。
残された加護は、
「ふ〜ん、そんなもんかね?」
と言って、よっすぃ〜に続いて歩きだした。
- 333 名前:CHANGE 投稿日:2003年02月03日(月)21時55分38秒
その夜、食事も終わり一段落したところで、よっすぃ〜が、
「たまには、みんなで飲もうよ!ここなら、いくら酔っ払っても気を使わなくて済むしさぁ〜・・・・(まあ、起きていられたらだけど・・・・)」
「そうやな〜!!いつも店やからついつい回りに気を使ってしまうな〜・・・・」
「う〜ん・・・まあ、たまにはいいかな?じゃ〜、みんなでもりあがろ〜!!!」
「おぉ〜〜!!」
なっちのかけ声に全員が腕を上げる。ただ、よっすぃ〜と加護の目は怪しく輝いていた。
よっすぃ〜と加護で、酒をみんなにまわすと、
「みんな、酒はまわったね?それじゃ〜これからの旅にカンパ〜イ!!」
「カンパ〜〜〜イ!!」
全員いつものように飲み始めたが、10分も経たないうちに、なっちと辻と梨華は眠ってしまった。
よっすぃ〜は、その姿を確認すると、
「あんだよぉ〜だらしねぇ〜ぞぉ〜・・・・もう、寝る・・・・」
と言って横になった。加護もそれを見て、
「うちも、もうあかんわぁぁぁ〜」
と叫びながら横になった。しかし、当然2人は酔っ払ってもないし、眠ってもいなかった。
- 334 名前:CHANGE 投稿日:2003年02月03日(月)22時13分55秒
残されたヤグチとあさ美は、
「どうしたのかな?みんなあっさりとやられちゃったね・・・・」
「そ〜ですね〜、たぶん疲れていたのでしょう。ほら、疲れていると酔いの回りも速いと言うじゃないですか!」
「そ〜だね!!でも、それじゃ〜あたしらは、疲れてないみたいじゃない?」
「まあ〜、それだけ鍛えてある!っと言う事にしときましょう!!」
「ふふっ・・・なるほどね!みんなは修行が足りてないって事だね!」
そういって2人で飲みながら笑っていた。
しばらくして2人で一升瓶をあけると、あさ美がゆっくりと立ち上がり、
「ちょっと散歩でもどうですか?」
そう言って、ヤグチに手を差し伸べた。
ヤグチは、赤い顔をより一層赤くなりつつ、あさ美の手を取った。
- 335 名前:CHANGE 投稿日:2003年02月03日(月)22時37分33秒
2人は砂浜を歩いて行った。
2人が歩いて行った後、2つの影が動きだした。よっすぃ〜と加護だった。
「ふぃ〜・・・やっと動き出したよ。」
「ホンマやで!!うちは途中で本気で寝そうになったわ!!」
「とにかく、つけようじゃん!」
2人はゆっくりと、後を追い出した。
一方・・・
そんなことは知らずに、歩いているヤグチとあさ美。
「う〜ん・・・火照った体に潮風が気持ちいいよ〜・・・・」
と歩きながら伸びをした。あさ美は横目で見ながら、
「(かわいいなぁ〜〜・・・・私なんかでいいのかな〜・・・・・違う!!)」
しかしあさ美は、首をぶんぶんと横に振ると、
「(違う!そうじゃない!!たとえダメでも、自分の気持ちを伝えるのだ!!)」
- 336 名前:CHANGE 投稿日:2003年02月03日(月)22時55分36秒
あさ美のそんな行動を見ながら、ヤグチはあさ美の正面に回りこんで、
「どうしたの?」
と下からあさ美を覗き込んだ。ヤグチのその姿に、あさ美は、
「(も、もうダメだ・・・・)」
次の瞬間、あさ美はヤグチを抱きしめていた。
「えっ?ちょ・・・あさ美?・・・・」
「あの・・・あのっ・・・・大好きなんです!・・・まりを・・・私は・・・・・」
するとヤグチからもあさ美を抱きしめると、
「うん!私もあさ美の事大好きだよ!!ありがと・・・うれしい・・・・・」
そして、2人は見つめ合うとキスをした。
そのキスは、最初はやさしいキスだったが、どんどん激しいものに変わっていった。
- 337 名前:名無し読者 投稿日:2003年02月05日(水)02時38分55秒
- キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!w
- 338 名前:CHANGE 投稿日:2003年02月11日(火)09時39分36秒
あさ美は、ゆっくりとヤグチを横にすると、
「もう、止まれません・・・・・」
そういうと、ヤグチの服を凄い勢いで脱がした。
あさ美は、月に照らされたヤグチの裸を見ると、
「きれい・・・・・・」
ずっと見られている事に気づいたヤグチは、両手で体を隠すと、
「あんまりジロジロと見ないでよ・・・・・あんま自信ないんだ・・・・・」
「そんな事ないです!あたしにはもったいないくらい完璧です!!」
あさ美はそう言うと、再びキスをした。
あさ美は、唇から耳、首筋、胸へと流れるようにキスをした。
乳首を口に含み、舌でコロコロと転がしていると徐々に硬くなり、舌でどれだけ動かしても元の場所に戻るようになっていた。
その度に、ヤグチの色っぽい声が聞こえてくる。
- 339 名前:CHANGE 投稿日:2003年02月11日(火)10時14分13秒
「んっ・・・あんっ・・・・あぁっ・・・・・」
しばらく舐め続けた後、今度はそのまま舌を下の方へ転がしていった。
「だ、ダメだよぉ〜・・・・汚れてるよ・・・・・」
あさ美は顔を上げると、
「そんな事ないです!」
そう言ってまた、顔を下げると、ワレ目にそって舌をゆっくりと上下に動かした。
ヤグチは、体をビクビクッと小刻みに震わせながら悶えていた。
「ひやっ・・んっ・・・・あぁん・・・・・」
少しの間舐めていただけで、そこはビショビショになっていた。
今度はゆっくりと舌をワレ目に潜入させる。すると、
「ああっ・・・・」
と大きい声が聞こえ、舌をギュッっと締め付けてきた。
あさ美は、さらに舌を抜き差ししたり、突っ込んだまま舌先を微妙に動かしたりとした。
ヤグチは荒い呼吸をしながら、あさ美の頭を掴んでいたが、
「あ、あさ美・・・・ヤグチもう、がまんできないよ・・・・・・」
それを聞いたあさ美は、顔を上げゆっくりとうなずくと、
中指をゆっくりとワレ目に差し込んだ。
- 340 名前:CHANGE 投稿日:2003年02月11日(火)10時35分27秒
ゆっくりと奥まで差し込んでいくと、指を締め付けてくる力が徐々に強くなってきた。
そのまま中で、ウニウニと動かしはじめた。
「あぁっ・・・だっ、だめっ・・・そんな事したらヤグチおかしくなっちゃうぅ〜〜・・・・」
ヤグチは顔を左右に振りながら喘いでいる。
しばらく指を動かしていると、急にヤグチがあさ美の手を掴んだ。そして、
「あさ美・・・・ヤグチもう、いっちゃいそうだよ・・・・おねがい・・・・・・」
あさ美はそれを聞いて、薬指も中に入れ込んで、二本指で激しく動かしだした。
「はぁぁぁん、きっ、気持ちいいよぉ〜〜・・・・」
ヤグチは指に合わせて腰を動かしだした。そして、
「あっ、あっ、あんっ、いくっ、いくっ、いっちゃう・・・・」
あさ美は、さらに指を激しく動かすと、
「だめっ、でっ、でちゃう・・・・・あぁっ・・・・・」
- 341 名前:CHANGE 投稿日:2003年02月11日(火)10時48分55秒
あさ美が指を抜くと、ヤグチの開かれたところから、
ピュッ、ピュッ、と透明な液体が飛び出してきた。
その液体は月の光に照らされて、キラキラと輝いていた。
「・・・きれい・・・・・」
ヤグチは大きく呼吸をしながら、
「はぁ、はぁ、はぁ・・・・んっ?なに?」
「えっ・・いやっ・・・なんでもないです!それより、大丈夫ですか?」
2人はしばらく横になって休んでいたが、落ち着いてくると服を着て宿屋に戻って行った。
- 342 名前:CHANGE 投稿日:2003年02月11日(火)10時59分33秒
一方、その一部始終を見ていた2人はと言うと・・・・
「なあ、よっすぃ〜・・・・・」
「んっ?なに?」
「あれって、そないにえぇ〜もんなん?」
「ん〜〜〜、それは難しいなぁ〜・・・・人それぞれなんじゃん!」
「そうなん?」
「そうだよ。やられるのが好きな人もいれば、そのまた逆の人もいるしね!」
よっすぃ〜は、親指を自分の方に向けると、
「あたしはもちろん攻める方だけどね!!」
「うちは、どっちなんやろっ・・・・」
加護がボソッと呟くと、
「(ふふっ・・・あいぼんもついに興味をもちだしたね・・・・・)」
「あいぼんは今の見てて、どっちが楽しそうに見えた?」
「う〜ん・・・・やられ側かな?」
- 343 名前:名無し読者 投稿日:2003年02月11日(火)20時01分53秒
- も、もしかしてこの後は・・・
よっすぃ〜とあいぼんが・・・
なんか話それてる気がするけど、こういうのも期待。
- 344 名前:CHANGE 投稿日:2003年02月14日(金)05時17分54秒
「ふ〜ん・・・あたしがためしてやろうか?」
そういうと加護は真っ赤な顔で、
「いやや!うちは、大事にとっとくわ!!」
「ちぇっ、残念だな〜・・・・・んっ!?そうだ!!」
よっすぃ〜は、ふと何かを思いつくと加護に、
「そういえば、逆に1人でやる方法もあんじゃん!!」
「1人で〜?そんなんあんの?」
よっすぃ〜は、含み笑いをすると、
「それがあるんだよね〜・・・・・あいぼんも、もっと性について勉強した方がいいんじゃん!」
「そうか〜??」
加護は半信半疑であるが、
「あさ美だってあんな事やってるんだよ!ある意味あいぼんよりあさ美の方がだいぶ大人じゃ〜ん!!」
- 345 名前:CHANGE 投稿日:2003年02月14日(金)05時29分55秒
「・・・・・」
よっすぃ〜の一言に加護は動きを止めた。
「(うちは、ガキなんか?あんなんできるあさ美の方が全然大人なんや・・・・・)」
よっすぃ〜は、ぼけっとしている加護の目の前で手を振りながら、
「お〜い?あいぼん?あ〜いぼ〜ん?どうした?・・・・・おいっ!!」
「あんっ?!・・・・・・」
「あぁ〜よっすぃ〜か、どないしたん?」
「どないしたんて、こっちが聞きたいよ!!とにかくそろそろ帰んないとあの2人にばれるじゃん!!」
そういうと、2人はダッシュで戻り、あの2人が戻ってきてないのを確認すると、元の場所で横になった。
「じゃ〜おやすみ!いい夢見ろよ!!」
「何をカッコつけとんねん!!ほな、おやすみ!」
加護はそう言ったあと、目をつむってよっすぃ〜に言われた一言について考えていたが、しばらくすると深い眠りに落ちてしまった。
- 346 名前:CHANGE 投稿日:2003年02月14日(金)05時53分37秒
翌日
7人はさっそく旅を開始した。
「ところでさ〜、ここって一体どの辺なんだろうね?よっすぃ〜知ってる?」
「知らないよ!どっかに書いてんじゃん?」
と言って、キョロキョロと回りを見だした。
あさ美は電柱を見つけると、近寄って行き、
「わかりました。この辺は≪土井がの浜≫という地名ですね!」
「ふ〜ん・・・・でも、この辺って海しかないよ?」
「まあ、こんな場所もあるってことだべ!のの、世界は広いんだべさ!!」
「もっと、いろんなとこ行ってみたいです!」
「そうだね!この戦いが終わったら、いろんなとこ行ってみるべさ!」
- 347 名前:CHANGE 投稿日:2003年02月14日(金)06時08分28秒
「そんなことよりさぁ〜、あたしらって今どのくらい敵に近づいてるのかな?」
「う〜ん・・・・・」
よっすぃ〜の一言に、さっきまで騒いでいた一同が急に静かになったが、
「でもさ〜、最近四天王が頻繁に出だしたちゅ〜ことは、だいぶ近づいたんやないの?」
加護はあややのことを思い出しながら言った。
なっち、よっすぃ〜、梨華もそれぞれ重くうなづいた。
すると、いつの間にかみんなの前に1人の女性が立っていた。
「あたしのとこの若いもんが世話になったみたいね・・・・・」
全員ビックリして一歩下がるが、すぐに構えた。
「どうも、はじめまして!ケメ子でっす♪」
- 348 名前:CHANGE 投稿日:2003年02月14日(金)06時17分24秒
全員かなり驚いていたが、それも当然である。
いきなり目の前に現れた上に、明らかに似合わないぶりっ子で挨拶をしてきたのである。
辻はなっちの後ろに隠れると、
「このおばちゃん気持ち悪いです・・・・・」
つられて加護も、
「ホンマや!こりゃ〜気持ちわる〜てたまらんわ!!オエッ・・・・」
さらにヤグチが、
「へぇ〜・・・・これ、よくできてんね〜。どうやって作ったんだろ?」
とか何とか言いつつ、全員は大爆笑に包まれた。が、
「ちょっとあんた達!いい加減にしなさいよ!!」
と近づいてきて、ヤグチの手首を掴んだ。
- 349 名前:だからI’M ON FIRE 投稿日:2003年02月14日(金)06時36分34秒
「ちょっと〜さわんないでよ、気持ち悪いな〜まったく!!」
そういって手を離させると、
「っで?ケロ子だっけ?あんた何者なの?それに何か用なの?」
その女は全員の前で腕を組んで立つと、
「私は、保田圭!通称、ピッタリしたいケメ子だ!四天王の親玉でッス♪」
と言って最後にまた、ぶりっ子ポーズを出した。」
辻は、半泣きになって、
「ののはもう嫌です!あんな気味の悪いお化けと戦うくらいなら、もう旅も止めるです・・・・・」
それを聞いたなっちは、
「ちょっと!!ののがこんな風になっちゃったべ!あやまりなさい!!」
「そうだ、そうだ!!あやまれ〜」
全員に強く言われて、保田は、
「ごめんなさい・・・・以後気をつけます・・・・・・」
「まったく・・・気をつけてほしいべ!!ねぇ〜のの?」
- 350 名前:だからI’M ON FIRE 投稿日:2003年02月14日(金)06時52分26秒
「まったく〜、困ったものです!」
と、うなづきながら言っていた。
「ほんなら、そういうことでそろそろ行こうや!」
加護の言葉に全員が旅を再開しようとしたが、
「ちょっと待ちなさい!!なんでこの私が敵に謝ったり、こんな扱いを受けないといけないの!!」
「そんなの当然じゃ〜ん!だってさ〜結局のところ、気持悪いんだよねぇ〜」
「とにかく!!あたしんとこの、後藤、松浦、藤本をあそこまでやるとは、しかも、こんなに頭悪そうな軍団が・・・・・・」
「頭悪いって、おい!おばちゃん!!誰に向かって言っとるんじゃ?!この妖怪が!!」
保田は、鋭い目で加護を睨むと、
「あんたが加護ね、松浦の左手の落とし前どうしてくれるの?」
「落とし前って、あんたはヤクザか?!」
「とにかく、あの3人はもっと鍛えるから、前みたいには行かないわよ!覚悟してなさい!!」
- 351 名前:だからI’M ON FIRE 投稿日:2003年02月18日(火)01時05分37秒
「何度やってもおんなじことやで!!それに、あの腕やったらあややも無理やろ?」
「バカね!あの子があのまま引き下がると思ってるの?今頃、修行してるわよっ!!」
「へん!!片手でうちに勝てると思っとんのかいな?!なめられたもんやで・・・・・」
だが、保田はニヤニヤ笑いながら、
「それは、やってみればわかるんじゃない!」
そう言って、なっちの方に近づいていき、
「あんたは、もうちょっとがんばりなさい!」
なっちの肩に手を置くと、上から見下したように言った。
なっちはうつむいたまま動かないが、握りこぶしを震わせている。
その姿を見たヤグチが、
- 352 名前:だからI’M ON FIRE 投稿日:2003年02月18日(火)01時31分53秒
「ちょっと、そこのおばちゃん!あんま偉そうにすんなよ!!」
「あっ!?だれがおばちゃんだって!!」
保田はヤグチに近づいて、胸ぐらをつかんだ。
あさ美はとっさに動こうとしたが、ヤグチがから、
「あさ美!大丈夫だよ。」
そして、保田の顔を見上げると、
「あのさ〜・・・あんたがどんなもんか知らないけどさ〜、いつでもやってやるよ!」
胸ぐらをつかんでいる保田の手を払うと、拳を顔の前に突き出して言った。
保田は、ゆっくりとヤグチの手を顔の前からのけると、
「期待してるわ・・・・でも、あんまりがっかりさせないでよ!!」
そういうと、全員の前から姿を消した。
- 353 名前:だからI’M ON FIRE 投稿日:2003年02月18日(火)02時13分50秒
その後、しばらく沈黙が続いていたが、あさ美がヤグチに近づいて目を見つめると、
「大丈夫だよ。あさ美も修行手伝ってね!」
「はいっ!完璧に仕上げてみせます!!」
「あさ美・・・仕上げるって・・・・」
「まあまあ、とにかくあと1人仲間がいるんだから、探しに行こうよ!」
辻が大きな声でいうと、
「なんや!のの?急に大人の発言なんかしおって・・・・そんなん、うちがゆるさへんでぇ〜」
「そりゃ〜ののだって、たまにはそんな発言もするよ!!」
などと言って、2人ではしゃいでいると、
- 354 名前:だからI’M ON FIRE 投稿日:2003年02月19日(水)01時01分47秒
「はいはい、もう、みんな行くべ!」
なっちは、辻・加護の首根っこを摘むと歩き出した。
「こっ、こらっ、なっち離さんかい!うちは、猫とちゃうでぇ〜・・・・」
「なっち、離してください・・・・ののも一応人間なんです〜・・・・・」
「人間なら、何度も同じ事言わなくてもわかるべさ〜!!」
なっちと2人はそのまま歩いて行くと、急に目の前が暗くなった。
3人が上を見上げると、そこには、大きな猿が飛んできた。
「うわっ、でっか〜〜・・・・」
「ほんとです。おっきぃ〜さるです・・・・」
「なっちもこんなでかい猿は初めて見るべさ・・・・・」
3人がボーっと見上げてると、
- 355 名前:だからI’M ON FIRE 投稿日:2003年02月19日(水)01時26分22秒
突然、大猿の手が3人を目がけて振り下ろされた。
「!!!」
なっちと加護は、素早くその場から飛び退いたが、
辻は、その場から一歩も動かずに、大猿の手を受け止めた。
「ののっ、早く離れなっ・・・・。そいつモンスターだ!!」
しかし辻は、
「大丈夫です!ののに任せてください!!」
そういって、辻は大猿の片足を払うと少し後ろに飛び下がった。
「ふ〜〜ん・・・・ほんとにおっきなさるですね〜・・・・・」
辻は、ゆっくり構えると、大猿が攻撃してくるのを待った。
- 356 名前:だからI’M ON FIRE 投稿日:2003年02月19日(水)04時01分57秒
大猿は大声で奇声を発しながら辻に攻撃をしてくるが、
辻は目を閉じたまま、軽くその攻撃を避ける。
その動きを見た6人は、
「すごいです・・・・あたしにはあんな避け方はできないです・・・・・」
「ののって見るたびにすごくなってくなってんじゃん・・・・・」
「(すごい・・・・あたしもあれぐらいできないとあの人には勝てないべさ・・・・・)」
加護は、無言のまま辻の動きを追いかけている。
「でもさ〜、ののっていつ修行とかやってんのかな?」
ヤグチは不思議そうにみんなに聞いた。すると梨華が、
「そういえば、前、夜中に目が覚めた時、ののがいなかったのよ。その時はトイレかなって思ったんだけど・・・・・」
「(!!!!そういえば、うちが前、夜中起きた時もおらんかったで・・・・・)まけれへん!!」
加護はポツリと呟くと辻の戦いを見つめていた。
- 357 名前:だからI’M ON FIRE 投稿日:2003年03月27日(木)04時26分50秒
辻は、簡単に大猿を倒すと、
「さて、みんなしゅっぱつするです!」
元気よく歩き出した辻に、
「ちょ、ちょっとのの?いや、・・・ののさん!!」
なっちは辻に駆け寄り、肩を掴んで振り向かせた。
「んっ?どうしたですか?」
なっちは真っ赤な顔で辻を見ると、
「なっちを弟子にしてください!!」
深々と頭を下げた。
辻を含め、みんなはビックリしてなっちを見つめた。
- 358 名前:だからI’M ON FIRE 投稿日:2003年03月27日(木)04時38分27秒
「えっ?!どうしたですか?ちょっとあたまをあげてくださいです。」
辻がなっちの肩に手を触れると、なっちはその手をギュッと両手で掴み、
「おねがい・・・・なっちは負けるわけにはいけないべさ!!」
なっちは真剣な目で辻を見つめると、辻は軽くうなずいて後ろを振り向くと、
「しゅぎょうはキビシイですよ!ついてこれますですか?」
「・・・はいっ!お願いします。のの師匠!!」
「うむっ!」
辻が返事をしたとたん、
「な〜にが’うむ’やねん!あんまかっこよくないで〜!」
「そうそう、やっぱののには無理があるじゃん!!」
- 359 名前:だからI’M ON FIRE 投稿日:2003年03月27日(木)05時07分02秒
「こらっ!よっすぃ〜にあいぼんまで言いすぎだよ。ののはともかくなっちは真剣なんだから〜!」
と、まあ、梨華の微妙なフォロー?がありつつ2人の修行が始まるのであった。
そんなこんなで、あと1人の仲間を求めて旅を再出発した。
2日後、7人は≪セキ・シモノ≫の町の宿にいた。
「ここから次の大陸に行くには、3つのルートがあります。」
あさ美は他の6人に説明を開始した。
「まず1つ目、≪カンモン・ブリッチ≫なんですが、ここには鳥類のモンスターが多いとの情報です。」
すると梨華が、急によっすぃ〜に寄り添い、
「いや〜・・・・鳥だけはダメ〜、ほんとにダメ〜〜〜・・・・」
「あれっ?梨華ちゃんって鳥きらいだったっけ?」
梨華はブルブルと震えながら、何度もうなずいている。それを見たヤグチが、
「梨華ちゃんがこれじゃ〜、そこはちょっと無理っぽいね〜・・・・・」
- 360 名前:だからI’M ON FIRE 投稿日:2003年03月27日(木)05時23分13秒
「では2つ目、今度は、≪カンモン・シー≫つまり海ですね!」
「海ね〜・・・・なっちはあんまり船ってスキになれないべさ・・・」
「ヤグチも海はな〜・・・・なんにもできなくなるじゃん!」
それを聞いたよっすぃ〜は、
「まったく〜・・・・・みんな結構わがままなんじゃん!あさ美、あと1つはなに?」
「えっとですね〜、3つ目ですが、≪カンモン・トンネル≫です。どうやら、海底の下にトンネルが通っているみたいです!」
辻と加護は、その言葉に目を輝かせ、
「なんやと〜、海の下にやて〜・・・・!!」
「あいぼん!どうやらこれにけっていですね!」
他のみんなも軽くうなずいている。が、そこであさ美が、
- 361 名前:だからI’M ON FIRE 投稿日:2003年03月27日(木)05時48分53秒
「ただですね〜・・・・そこには凶暴なモンスターが出るとか出ないとか・・・・・」
「どっちやねん!!なんで、そんなあやふやなん?」
「それが私の仕入れた情報によると、他の旅人もたいがいトンネルで行くらしいですけど・・・・・」
「けど?・・・・・」
「うまくたどり着いているのかわからないって言ってました。」
「・・・・・・・」
7人はしばらく静かになったが、急によっすぃ〜が顔を上げると、
「別にいいんじゃん!もしモンスターが出てきても、みんなでボッコボコのボッテボテッにすりゃ〜いいんじゃん!」
「そっ、そうや!うちら曲がりなりにもこんな力を持っとんのが7人もいんのやで!負けるわけないやん!!」
「よし!それじゃ〜、明日かトンネル攻略だべさ〜!!」
「お〜うっ!!」
全員は勢いよく返事をすると、おのおのの、準備を開始した。
- 362 名前:だからI’M ON FIRE 投稿日:2003年03月27日(木)06時06分06秒
翌日
「さて、ここが≪カンモン・トンネル≫の入り口です。みなさん準備はいいですか?」
あさ美の確認にみんなは、無言でうなずく。そしてゆっくりとトンネル内に進入した。
しばらくすると、辻がヤグチに話しかけた。
「せっかくうみのしたをあるいているのにかべばっかりでつまんないです!」
「おまえ何を想像してたわけ?もしかして全面透明で海中が丸見えというアホな考えを・・・・・」
「してたらダメですか!!」
勢いよく突っかかってきた辻を押さえながら、
「まっ、まあ、どっか他のところにはそういう場所もあるかもな!!」
「はいっ!きたいするです!!」
辻はそう言うとみんなのあとに続いて歩き出した。
ヤグチは、
「(そんなのねぇ〜よ!バカじゃね〜の!!)」
そう心の中で呟きながら後ろに続いた。
- 363 名前:めかり 投稿日:2003年03月27日(木)06時13分17秒
もし、暇な人がいれば読んでみてください。
感想や悪い点などいただけると、これ幸いです。
- 364 名前:だからI’M ON FIRE 投稿日:2003年03月31日(月)07時52分56秒
すると、突然辻が振り向くと、
「今・・・・何か言ったですか?」
ヤグチは首を大きく横に振りながら、
「言ってない・・・・言ってないって!!」
「ほんとですか?」
「ほっ、ほんとだって!!」
「なら、いいです。」
そう言って、振り返ると前に歩いていた加護に駆け寄り話しながら歩いて行った。
ヤグチはその姿をしばらく見ながら、
「・・・・・・あいつ耳も鍛えてんのかな?・・・・・・」
と呟くと、みんなの後に続いて歩きだした。
- 365 名前:だからI’M ON FIRE 投稿日:2003年03月31日(月)08時41分50秒
しばらく進むと、道の真ん中に看板が立っていた。
「これより、≪キタ・キュウ≫の領土なり。用意するべし!」
あさ美が声に出して読むと、それを聞いた梨華が顔をしかめて、
「ねえ、よっすぃ〜?用意するって何を?」
「そんなのあたしが知ってるわけないじゃん!」
「ん〜・・・とにかく進んでみるべさ!行ってみると分かるかもしれないべさ!」
「そ〜だね!とりあえず行ってみよ〜〜!!」
なっちと梨華の発言につられて全員看板を越えて歩き出した。
一番後ろを歩いているあさ美はヤグチに話しかけた。
「ところで、ほんとに何を用意したらよかったのですかね?」
「わっかんないな〜・・・その情報は仕入れなかったの?」
「はい・・・・すいません・・・・・・」
「別に謝ることじゃないよ!とにかく行ってみようよ♪」
ヤグチはあさ美の手を握るとみんなの後ろに続いた。
- 366 名前:だからI’M ON FIRE 投稿日:2003年03月31日(月)09時35分14秒
「ところでさ〜、あさ美の話しやとモンスターがおるとかおらんとかいいよったやろ?どういう事なん?」
加護が不思議そうに聞くと、
「あれはですね〜、ここのトンネルの話しって噂話しだけで、何一つほんとの事がわからないんです。」
「ふ〜ん・・・」
「なのでいろいろと聞き込んだ結果ということで・・・・」
「でも、ここまで一回もモンスターと会っとらんのは、え〜ことやで!」
「そ〜ですね!」
と話していると、前にいたよっすぃ〜が人指し指を口に押さえて静かにしろっというサインを送ってきた。
曲がり角から覗き込むと、2人の兵士が座り込んで何かを話している。
全員耳を澄ませてかすかに声が聞こえてきた。
- 367 名前:だからI’M ON FIRE 投稿日:2003年03月31日(月)10時04分17秒
「それにしてもさ〜、この国も変わったよな〜・・・・」
「変わったのは、国って言うより王の方だろ。」
「そうだよな〜、ここ数年前までは、すごいやさしかったのに急に人が変わったみたいに厳しくなったもんな〜・・・・」
「この国に入国するのに1人5万も取られるんだぜ。普通じゃ考えられね〜よ!」
「でも、その金で俺らも生活してるからな〜・・・・難しいところだな!」
「まあ、俺らも王から目をつけられないようにがんばるか・・・・」
「そうだな!家庭の事を考えるとがんばるしかないもんな。」
- 368 名前:だからI’M ON FIRE 投稿日:2003年03月31日(月)10時20分54秒
・・・・・・
「ふ〜〜ん、なるほどね〜。おかしいのはどうやら王のしわざみたいじゃん!」
「でも、どうするべよっすぃ〜。入国に1人5万だべさ!」
「1人5万って事は、7人ですから全部で・・・・」
辻が指を折りながら計算する。
「全部で50万って事ですね!」
辻が自信まんまんに答えると、後ろから加護に叩かれた、
「あてててて、なにするんですか?あいぼん、いたいです・・・・・」
「あんたは、どんなけアホやねん!!ど〜計算したら50万になんねん!!」
「えっ?違うですか?かなりいいとこをついたと思ったですけど・・・・」
「全部で55万や!!」
「おいおい・・・それも違うじゃん・・・・・」
よっすぃ〜が悲しそうな顔で2人につっこんでいた。
- 369 名前:だからI’M ON FIRE 投稿日:2003年03月31日(月)10時45分43秒
「とにかく、まずはあの2人をどうするべ?」
「う〜〜ん・・・・」
全員が腕を組んで考える。
「あっ、こういうのはどうですか?」
あさ美がボソッと口を開いた。
「当て身をくらわして気絶させるというのは・・・・」
「でっ?どうやってやるの?」
「そっ、それは・・・・その〜、あたしとののの2人であの2人に近づき攻撃します。」
「あさ美とのので?大丈夫なの?」
梨華が心配そうに聞く。
「別に武術の心得がある人なら誰でもいいですけどね!」
「なら、あたしが行くじゃん!」
「いや!よっすぃ〜よりののとあさ美の方がいいべ!!」
「なんでなの?」
ヤグチが不思議そうに聞く。
- 370 名前:だからI’M ON FIRE 投稿日:2003年03月31日(月)11時33分09秒
「ののとあさ美の方が相手も油断するべ。それにこの2人なら、一撃で気絶させる事もできるべさ。」
「なるほどね〜・・・・まあ、やってみようよ!」
ヤグチにそう言われ、2人はゆっくりとうなずいた。」
ののとあさ美は軽く打ち合わせをすると、兵士に向かって歩き始めた。
他の5人は心配そうに覗き込む。
「大丈夫かな?あの2人で・・・・・」
「けっこう大丈夫なんじゃん!案ずるよりってやつだよ!梨華ちゃんは心配しすぎだよ。」
「だってよっすぃ〜・・・・・」
「おっ!近づいたよ。」
ヤグチの一言によっすぃ〜と梨華も目をそちらに向けた。
- 371 名前:だからI’M ON FIRE 投稿日:2003年03月31日(月)11時57分28秒
一方、
辻とあさ美は、歩きながら小声で話している。
「ねえ、あさ美ちゃん。大丈夫かな?」
「大丈夫ですよ!もし、危なくなっても、私とののちゃんなら一撃でしとめる事ができます。」
「う〜〜ん、そだね!パパッとやっちゃっておいしい物でも食べようよ。」
「はいっ!!」
そうして、2人は無言になり、静かに兵士に近づいた。
「おっ、君達2人か?お父さんとお母さんはどうした?」
「いないです・・・・・」
「そっか〜。それでどこに向かってるんだ?」
「南におばあちゃんがいるので、姉と2人で旅してきました。」
「大変だな〜・・・・でもここを通るのにお金がいるんだよ!」
- 372 名前:だからI’M ON FIRE 投稿日:2003年03月31日(月)12時12分01秒
辻とあさ美は、わざと驚いてみせる。
「えっ?そうなんですか?それでいくらほど・・・・・」
「う〜〜ん、それが・・・・1人5万なんだが・・・・・」
「5万もですか?!子供料金とかも無いのですか?」
「子供料金か?あればいいんだけどな。って言うか、おじさん達もこんな事したくないんだけどな・・・・」
「何とかなんないですか?」
「ごめんな!これも仕事なんだよ。」
「どうしてもですか?」
「しょうがないんだよ・・・・・」
「そうですか・・・・・しょうがないです」
辻とあさ美は、アイコンタクトをとると、一気に兵士に襲いかかった。
2人とも一撃で決めると、隠れて見ていた5人を呼び出した。
- 373 名前:だからI’M ON FIRE 投稿日:2003年03月31日(月)12時53分04秒
5人はぞろぞろと出てくると辻とあさ美に近づいた。
辻とあさ美は、気絶させた2人の兵士を縄で縛っていた。
「ほんで、この2人はどないすんの?」
「あ〜、この2人ね。ヤグチ〜、ヨロシク!」
「ヘ〜イ!」
そういうと、ヤグチは壁に向かって、手を広げて呪文を唱えると、壁に大きな穴が開いた。
2人をそこに投げ込むと、もう一度呪文を唱えて壁を閉じた。
「まあ、しばらくはここで過ごしてもらうよ。壁はそのうち壊れるから生き埋めにはならないよ♪」
ヤグチはそういうと、みんなのとこに戻ってきた。
「は〜い!完了したよ。それじゃ〜行こうよ。」
「とりあえず、兵士がここにいると言う事は出口が近いと思うよ!」
「あたしも梨華ちゃんの意見に賛成じゃん!気を引締めて進んで行くじゃん!」
- 374 名前:だからI’M ON FIRE 投稿日:2003年04月01日(火)19時47分54秒
「でも、町に入ってからどうするのですか?」
「ののが心配する気持ちもわからなくもないけど、とりあえずその辺は町に着いてから考えようよ!」
「そうだべ。梨華ちゃんの言うとおりじっくりと考えてみるべさ。」
2人の説得に辻は大きくうなずくと、
「さあ、行きましょうです〜!」
そう言って、なっちと梨華の手をギュッと握ると、引っぱるように歩き出した。
その後ろで、よっすぃ〜と加護が、
「次の町ってさ〜、王が急におかしくなっちゃったんじゃん。その辺を調べてもおもしろそ〜じゃん!」
「そ〜やな〜、もしかしてモンスターが王に変身してんのかもしれへんで!」
「それだったら話しが早いじゃん!王を倒せばいいんだけど、逆に町ぐるみでおかしな事になってるとめんどうなんだけど・・・・」
「う〜〜〜ん・・・・まあ、行けばわかるさ〜、ありがと〜〜〜〜〜!!」
加護があごを突き出して大声で言うと、
「なんだよそれ・・・・・あたしも今度使おっと。」
「おっっと、パクリはあかんで〜」
などと、そんな事を言いつつフラフラとみんなの後について行った。
- 375 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年04月01日(火)20時18分47秒
7人は宿屋について部屋をとると、これからについて話し合った。
「とりあえず、うちとよっすぃ〜で王について調べてみるわ!」
「じゃ〜、ヤグチとなっちと梨華ちゃんで、この先についての情報を聞き込んでくるよ!」
「では、あたしとののちゃんで仲間の事を探ってきます。」
「みんな、晩ご飯までには帰ってくるんだよ。まあ、ののとあさ美には言う必要はないかな?」
2人は顔を見合わせると、無言のまま笑顔でニヤニヤと笑っている。
それを見たヤグチは、
「まったく、気持ち悪り〜な〜〜。まあ、あんたららしいよ・・・・・」
なっちは、このままじゃラチがあかないと思って、
「よし!じゃ〜、出発するべさ!!」
そうして、三組はそれぞれの情報を得るために、町に散らばって行った。
- 376 名前:めかり 投稿日:2003年04月01日(火)20時20分11秒
今日の更新は以上です。では・・・・・
- 377 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年04月15日(火)22時38分49秒
一組目
「なぁ〜よっすぃ〜・・・・」
「んっ?なんだよ!」
「どないして探っていこか?さすがに王の事やからそないに簡単に情報なんか入ってこんで〜!」
「そ〜だな〜・・・・とりあえず、情報は足で稼げって言うじゃん!!」
「えっ?足で稼ぐ?情報を?どういう意味やねん!」
「あたしもよく知らないけど、足をうまく使えば情報が入って来るって事じゃん・・・・・」
「・・・・・ほんまかいな!そないなこと言っても、足の使い道なんてそんなにないで〜」
「う〜〜〜ん・・・・・まあ、なんとかなるよ。とりあえず酒処にでも行ってみるじゃん!」
「そやな!なんとかなるやろ〜。ほな行こか〜」
そういって2人は酒処を探して歩き出した。
- 378 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年04月15日(火)22時49分00秒
数分後・・・・
2人は酒処を見つけて入ってみると、中はすごい盛り上がっていた。
2人はカウンターにすわると、マスターに話しかけた。
「なんだい?この騒ぎようは?何かあったのか?」
「んっ?なんだお客さん。ここは初めてかい?」
「あぁ〜、そうなんだ。旅の途中でな・・・・・」
「そうかい。よくこの町に入ってこれたな、もしかしてお金を払ったのか?」
「まさか!!わざわざそんな事するわけないじゃん!!」
「ははっ・・・気に入ったぞ!ゆっくりして行ってくれ。うちではそういうやつは大歓迎だ!!」
「ありがと〜!ところで、これは何の騒ぎなんだ?」
よっすぃ〜が回りを見回しながらマスターに訊ねた。
「なんてことはない。うちではいつもこんな感じなんだ。」
「マジで!!」
- 379 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年04月15日(火)23時00分22秒
よっすぃ〜と加護は目を合わせると、
「すっげぇ〜じゃん!いつもこんな飲み会とはね・・・・・かっけ〜」
「ほんますごい勢いやで。うちの方も騒がしい方やけど、ここには負けるわ〜」
「まあな、これがこの町の売りみたいなもんだからな!そこら辺の町には負けね〜よ!」
「ところで、少し聞きたいんだけど・・・・」
「なんだ、わかることならなんでも教えてあげるぞ!」
「ほな、この町について教えて〜な!」
「この町か?そ〜だな〜、もともとこの町は港町だったんだ。」
「いろんな町と貿易とかやってどんどん発展して行ったんだ。だが・・・・」
「だが?」
よっすぃ〜は、気になって聞き返した。
「数年前にな王が変わってな、そっから、一気におかしくなっちまったんだ。」
「おかしくって?」
加護が不思議そうに聞くと、
- 380 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年04月15日(火)23時11分50秒
「お前らも言われたんだろ?通行料とかさ・・・・」
「だいたいさ〜、新しい王はどっから出てきたの?」
「もともとは、家来だったんだ。それが一気に力をつけて、前王を退けたってわけさ!」
「ふ〜ん。ところでさ〜、その王はモンスターとかじゃないの?」
「そんな事はわからん!ただ、みんなは、人が変わったようだとは言ってたけどな・・・・」
「なるほどね!ありがと、マスター!」
2人はマスターにお金を払うと、店を出た。
「さ〜って、どないする、よっすぃ〜?」
「あいぼんはどうしたいんだ?」
「ほんじゃ〜、挨拶程度に城の回りでも見に行ってみよか?」
「そ〜だな!じゃ、行くか〜!」
2人はそういうと、城に向かって歩き出した。
- 381 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年04月15日(火)23時24分52秒
2組目
「ねぇ〜、どうするの?」
「うるさいな!梨華ちゃんは黙ってて!!」
「そうだべ!梨華ちゃんがうるさいから気が散って集中できないべさ!」
「・・・・ごめんなさい・・・・・・」
梨華は内心、
「(なんで私が怒られないといけないのよ!私のせいじゃないでしょ。プンプン!!)」
と思っても、口には出せないのであった。
ここは、娯楽施設≪シャン・ハイ≫簡単にいうとスロット店である。
どうしてこんなことになったかは、少し時をさかのぼる・・・・・
- 382 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年04月15日(火)23時58分37秒
「さて、どっから行ってみるべさ?」
「う〜ん、とにかくいろいろと行ってみようよ。結構賑わってるしさ〜」
ヤグチもなっちもウキウキしながら町を見回している。
「ちょっと、2人とも私達は遊びにきたんじゃないのよ!」
「わかってるよ〜、まったく梨華ちゃんは固いな〜。それじゃ〜よっすぃ〜に捨てられちゃうよ。」
「そっ、そんなことないもん!よっすぃ〜は、いつまでも梨華の事守ってくれるもん!!」
梨華が真っ赤な顔でヤグチにいうと、横からなっちが、
「ほらほら、ヤグチ!あんまりいじめちゃ駄目だべ!梨華ちゃんもムキにならないで!」
「わかってるって、あんまり梨華ちゃんがうるさいもんだから・・・・・んっ?」
「どうしたべ?ヤグチ?」
ヤグチは、口を半開きのまま店のショーウインドウの方を見ている。
- 383 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年04月16日(水)00時14分10秒
2人がそこを見てみると、そこには白いワンピースが飾ってあった。
「これ・・・あさ美に似合いそうだな・・・・・・」
「ん〜そうだべか?ののちゃんの方がよく似合うべさ!」
その言葉にカチンときたヤグチは、
「何言ってんのよ!あさ美だって言ってんの!!」
「いや!ののだって言ってるべさ、なしてわかんないんだべか?!」
「くっそ〜、こうなったら勝負だ!」
「じょ〜と〜!梨華ちゃん、お題は?」
「えっ?ちょ、ちょっと待ってよ2人とも落ち着いてよ。」
「いいから、早くお題を言えっつ〜の!犯すぞ、コラッ!!」
そう言われて、梨華はキョロキョロと周りを見てたまたまあったスロット屋を指差した。
「スロットか〜、ヤグチは得意だけどなっちにはどうかな〜・・・・だってなっちのとこにはないでしょ?」
と見下した目でなっちを見た。
- 384 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年04月16日(水)00時47分24秒
プチン・・・・
「な〜に言ってるべ!なっちの方が有利に決まってるべ!だってヤグチは椅子に座ったら、リールがよく見えないべさ!」
「なっ、なにを〜・・・・・おもしれ〜じゃね〜か・・・・よし、行くぞ!!」
2人は肩を並べて店に入って行った。
梨華も、しょうがなく2人について行き店に入っていった。
「なっち、どの台がいい?選ばしてあげるよ!」
「いやいや・・・ヤグチが選ぶべさ!なっちが先に選ぶと後でうるさいのがいるから・・・・」
「んっ?それ誰の事言ってんの?ムカツクな〜・・・・梨華ちゃん選んで・・・・・」
「えっ?あたしが・・・・」
突然の事に梨華がオロオロとしていると、
「ほらっ、早くするべ!よっすぃ〜がどうなってもいいだべか?!」
- 385 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年04月16日(水)01時18分20秒
「じゃ〜これ・・・・」
梨華は恐る恐る指をさした。
「ふ〜ん、キンパルね!どう?なっち?」
「いいべ!それじゃ〜勝負だ、ヤグチ!」
そうして、1時間たった時2人とも、一度もBIGを引いていなかった。
「あの〜・・・・そろそろ行きませんか?」
梨華の一言に、2人はゆっくりと振り向き、
「なんだよ!邪魔すんじゃね〜よ!!」
「いいから、お前もやるべさ!!」
「えっ?でも、わたしわかんないから・・・・」
「いいんだよっ!メダル入れて、ボタン押せばいいからさ〜・・・・」
- 386 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年04月16日(水)01時31分40秒
梨華は渋々ヤグチの隣に座ると、メダルを3枚入れてリールを回した。
すると、リールの最上部にカエルがピョコピョコと飛び跳ねて行った。
梨華は、意味がわからずボタンを押すと、ベルが揃った。
「みてみて〜、そろいましたよ〜♪」
「アホかそりゃ〜、そろうっつ〜の!ほんとにメデタイアゴだよ、あんたわ・・・・」
梨華は、もう一度BETしてリールを回すと、もう一度カエルが右から左へ飛び跳ねて行った。
梨華は、ボタンを押すと今度は何も揃わなかった。が、
今度は、カエルが左から右へ帰っていった。すると、突然、
ドカーンと言う音と一緒にWINと言う文字が出ていた。
「えっ?」
「なっ、なんだべ!?」
なっちとヤグチは目を合わせると、
「ビギナーズラックってやつだべさ!」
- 387 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年04月16日(水)01時49分44秒
「そうそう、どうせオバケだよ!!」
「なんですか?これ、どうしたらいいの?」
「梨華ちゃん、真ん中に黒の横棒のやつを止めてみて!」
梨華は、黒の横棒を真ん中に止めようとボタンを押すと、白の7が止まった。
「うわっ、マジで!」
「えっ?どういうことですか?」
「ったく〜、うるせいな〜・・・・あとは、左と右のリールで白の7を揃えりゃ〜いいんだよっ!!」
梨華は言われた通りに白7を揃えると、なぜかやった事ないくせに、460枚GETしていた。
ヤグチはBIG中の音楽を聴きながら、
「やっぱ、キンパルは白7だよな〜」
と言うと、隣でなっちが、
「えぇ〜、なっちは、赤7の方が好きだな〜」
「マジで〜、だからなっちは田舎くせぇ〜んだよ!」
「なんだと、小粒女!ぜってぇ〜負けねぇ〜からな!!」
- 388 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年04月16日(水)07時14分51秒
2時間後・・・・
3人とも肩を落として店を出てくる。
結局、梨華もBIGを1回引いただけで後はのまれるだけだった。
そして、2人はと言うと、
「ったく〜、梨華ちゃんがキンパルなんか選ぶからこんな事になんだよ!」
「そうだべ!まったく、梨華ちゃんはほんとに駄目だべな〜・・・・」
「あ、あのっ、ごめんなさい・・・・・」
「まぁ〜、気にすんなよ!とにかくなにか食べようよ、梨華ちゃんのオゴリでさっ!」
「えっ?あたしのですか?」
「あたりまえじゃん!だって、ヤグチもなっちもお金ないんだよ。わかってる?」
「そうだべ!梨華ちゃんが他の台でも選んでいれば、こんな事になんなかったんだべ!違うかい?」
梨華は全然納得できなかったが、反論する勇気もないので素直に従うだけなのである。
- 389 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年04月16日(水)07時33分54秒
3人は酒処に入ると、
「うわっ、うるせ〜な!なんだこりゃ〜・・・・」
「すごい盛り上がりだべ、何かあったべかな?」
「どうします?飲んで行きますか?それとも、酒だけ買って行きますか?」
「まあ、ちょっとぐらいだから、飲んでいくか〜」
ヤグチがそう言うと、3人はカウンターに座り、酒を注文した。
3人は飲みながら、
「ところで、今日はどうするんですか?」
「う〜ん・・・・なっち達は今日はいろいろ探したべさ!なあ、ヤグチ!!」
「そっ、そうだよ!でも残念だったよね、何の情報も入んなくてさぁ〜・・・・ねえ、梨華ちゃん!!」
「えっ?どういうこと・・・・」
「今日の事は、誰にも言うなって事!わ・か・る・だ・ろ・・・・」
「はい・・・・・・」
「よしっ!じゃ〜、もう少し飲んだら宿に戻るべさ。」
梨華は、少しでも早く宿に戻ろうと最後まで気を使い続けたのであった・・・・・
- 390 名前:名無し読者 投稿日:2003年04月17日(木)22時48分35秒
- ミニゲームに没頭して、進まないRPGな感じ。
個人的には、好きです(笑)。
…レスは入れないほうがよかったですかね。
- 391 名前:高橋ラブリ〜 投稿日:2003年04月18日(金)17時56分59秒
- めちゃおもしろいです!
これからも期待大です。がんばってください♪
- 392 名前:名無し読者 投稿日:2003年04月19日(土)01時33分51秒
- 密かにいつもチェックしてます(w
頑張ってください
- 393 名前:めかり 投稿日:2003年04月20日(日)01時50分39秒
読んでくれている皆様、まことにありがと〜ございます。
これまで以上に、ジミにがんばって行こうと思ってござそうろう!
これからもいろいろと意見などおねがいっす♪
- 394 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年04月20日(日)02時08分54秒
3組目
ののとあさ美は道の真ん中をフラフラと歩いていた。
「ねぇ〜、あさ美ちゃぁ〜ん♪どっからさがすのですかぁ〜?」
「そ〜ですねぇ〜。とにかく町の人達の話でも聞いてみましょうよ。」
ののは、少し顔をしかめると、
「う〜〜ん・・・・・」
そんなののの状態を見たあさ美は、
「どうしたのですか?」
と、顔を覗き込みながら聞くと、
「おなかすいたです・・・・・」
それを聞いたあさ美は、自分のお腹をさすりながら、
「そうですね、まずは食堂で聞き込みとしましょ〜!!」
「さぁんせぇぇ〜〜♪」
- 395 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年04月20日(日)02時28分55秒
2人は近くの食堂に飛び込むと、席に着く前に店員を呼び出した。
「いらっしゃいませ、おきゃく・・・・・」
2人は店員の挨拶が終わる前に注文をしだした。
「わたしは、ゆかいな海の幸定食と北海ウニ丼を大盛りでお願いします。」
「ののはですねぇ〜、鹿児島黒豚特製カツ丼大盛りと〜・・・・」
と?と聞いた店員は驚いた顔でののを見ると、
「それがご飯だから〜、あとおかずは、ビック海老天盛り合わせと天然とらふぐの踊り白子!」
店員は顔をひきつらせながら、
「以上でご注文の方を繰り返します。」
と言った瞬間、ののが店員をにらみつけると、
「待つです!!ののはこんなんじゃ止まらないですよ!」
- 396 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年04月20日(日)02時40分23秒
「あとはですね、カニとエビのポン酢たらたらを大盛りで2人前と、」
店員はびびりながら、
「まだあるのですか?」
と聞くと、
「あとは、ふんわり餅餅そば大盛りでよろしくです!」
すると、それを見ていたあさ美が、
「すいません。わたしももうちょっと注文します!」
店員はさらに驚いてあさ美を見たが、あさ美はかまわずに注文しだした。
「えっと、まろやか北の国ステーキとぬるぬる豚骨らーめん!あっ、固麺でおねがいします。」
店員は不安そうにメニューを読み返したあと、
「あの・・・・こんなに頼んで大丈夫ですか?」
すると、
「はぁい!完璧です!!」
「ののには、これでも腹八分ってとこですよ!」
- 397 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年04月20日(日)02時58分13秒
注文して5分くらい立って、次々と料理が運ばれてきた。
2人はそれを15分でかたづけると、すぐさま店員を呼び出した。
「すいません、お皿片付けてもらっていいですか?あとそれと、」
店員が恐る恐るののの方を見ると、
「バニラ、抹茶、チョコのアイスを2つずつおねがいです。」
「わたしはですね〜、チーズケーキとティラミスといちごショートで完璧です!」
その後2人はものすごい速さでそれを食べ終わると、お金を払って店を出た。
「あぁ〜、はちぶんめってかんじです。ののはこのけだるさがだいすきです♪」
「ふふっ、そうですね。この後の眠さとの戦いがまたあついんですよね!!」
「おっ、さすがはあさ美どの、わかってらっしゃるです〜」
「いえいえ、のの代官様にはかないませぬわ〜」
などと、アホ芝居をしながら町の中央部に向かって歩いていった。
- 398 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年04月20日(日)03時53分00秒
町の中央部はちょっとした広場になっており、沢山の人が戯れていた。
「さて、どうしますですか〜?」
「そうですね〜、これだけいるんです。片っ端から聞き込んで行きましょう。」
しかし、なかなか有力な情報も得られずについに10組目に話しを聞いてみると、ついにちょっとした情報を得た。
2人は、大きく礼をして大きな木の下で話し合った。
「やりましたね♪ついに情報を仕入れましたよ。」
「でも、その情報もほんとかどうかもわからないし・・・・・」
「何を言ってるんですか。きっと本物ですよ!大丈夫です!完璧ですっ!!」
「だって〜、仕入れた情報って言っても山の上に住んでるらしいって・・・・あやしすぎだよ〜」
「とにかく行って見ましょうよ。私達2人ならそう簡単にやられる事もありませんしね!」
「ん〜・・・・まあ、いっか!そだね、行ってみよ〜!!」
こうして2人は、≪メーカリ≫の山へ向かって歩きだした。
- 399 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年04月20日(日)04時11分34秒
山の麓の横には、大きな海が見える公園があった。
「きゃはははっ、あさ美ちゃん見て見て〜」
「何ですか?」
あさ美がののに近づいて行くと、ののは看板を指差しながら、
「≪カンチョウ≫公園だって〜、カンチョウ♪カンチョウ♪カンチョウ♪」
「ふふふふっ、ほんと面白いですね。今度みんなできましょうね。」
「そぉ〜だね!ぜっっったい来ようね!」
そうして、しばらく海を堪能していると、いつの間にか何者か達に囲まれているのにきずいた。
「きゃっ、でっかいゴキブリ!?」
小さくなって震えているののに、
「大丈夫ですよ。あれは、ゴキブリに似ているけど、海の近くに発生するフナムシってやつですよ。」
「ほんとですか?!ゴキブリじゃないと分かればこっちのものですよ。でも、あさ美ちゃんよく知ってますね〜」
「いやぁ〜、理科は得意なんですよ。ただ、ここまで巨大な虫だとは知りませんでしたけど・・・・・」
- 400 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年04月20日(日)04時28分45秒
・・・・・・
「あさ美ちゃん・・・・多分ね〜、モンスターですよ・・・・・」
ののがあさ美の目を見て言うと、
「やっぱりそうですか、どうします?」
「やっちゃおっか?こいつらあんま強くなさそうだし!」
「そうですね!でわっ!」
そう言って、2人は2手に分かれると一気にフナムシの大群に囲まれた。だが、
2人の体術の前にはどれだけ数で攻めても意味のない事だった。
ものの5分で100匹近くいたフナムシをかたずけると、
「やっぱり大した事なっかったですね〜、」
「はぁい!さあ、登りましょぉ〜」
- 401 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年05月05日(月)19時45分54秒
2人が山を登りだして、1時間が過ぎた頃・・・・
「あっ・・・あしゃみしゃぁ〜〜ん・・・・・にょにょはも〜ダメれふぅ〜〜〜」
ののは、フラフラしながら坂道を登っていた。
「大丈夫ですか?でも、まだ半分ですよ!」
「はっ、はんびゅん!!!」
「とりあえず少し休憩にしましょう!」
2人は大きな木の根元を枕にして寝転んだ。
「でも、少し急がないともう日が暮れちゃいますよ・・・・どうしますか?」
「う〜〜〜ん・・・・・」
ののは、目をつぶり腕を組んで考え出した。そして、突然目を開くと、
「このまま行くです!こんな山2回も登るのはカンベンです!!」
「そうですね、何事も1回で終わらせる方がいいですよね!」
「じゃっ、そろそろ行きますか・・・」
ののがそう言うと2人は立ち上がって頂上を目指して歩き出した。
- 402 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年05月05日(月)20時12分24秒
2人が頂上に着いた時は、すでにもう日が落ちて夜になっていた。
「はぁ、はぁ、はぁ、やっ、やっっと着いたです・・・・」
「ふぅ〜〜、けっこうきついですね〜・・・・」
その時、突然横の草陰から何かが飛び出してきた。
2人はいくら疲れてても、体が勝手に反応し、何かの突進を飛び避けた。
そして何かに向かって構えると、あさ美が声を出した。
「なっ、何者ですか?」
あたりが暗いのでよく見えないが、あきらかに人ではなかった・・・・・
「グェッ、グェッ・・・・・」
目を凝らして見ると、何かがよつんばいになっている。
雲に隠れていた月が徐々に姿を現してきて、しだいによつんばいした物の姿が照らされてきた。
- 403 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年05月05日(月)20時44分57秒
「んっ?なっ何ですかこれ?・・・・」
「こっ、こいつは・・・・・・カエルですね!」
「へぇ〜、カエルか〜・・・・・んっ!?カエル〜〜??ちょっとデカすぎじゃない?」
「だって、たぶんですけど〜・・・・モンスターだと思います。」
「そぉ〜ですかぁ〜・・・・じゃ〜やるしかないじゃないですか!」
そう言い終わると、2人は左右に飛び散って一気に飛びかかった。
ののとあさ美の蹴りが同時にカエルの腹に突き刺さった。が、
ブニョンとした感触がしたと思った瞬間、2人は後ろに弾き飛ばされた。
2人はうまく木の枝に着地すると、大きな声で相談しだした。
「あさ美ちゃ〜ん。どぉ〜しますかぁ〜?普通の打撃系じゃきかないですよぉ〜〜・・・・」
「でもぉ〜、だからと言ってすぐに魔法に頼るのってどうかと思いませんかぁ〜〜!」
ののはそれを聞いて、それもそうだな〜っと思って、
「それじゃ〜、もっとがんばってみるですかぁ〜?」
「はぁ〜い!その方法で完璧ですぅ〜!!」
- 404 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年05月05日(月)21時24分21秒
それから数分間2人は何度も何度も攻撃をしかけたが、全て跳ね返される始末だった。
なかなかダメージを与えれない事にムカムカしてきたののは、正面から顔面をめがけて蹴りをしかけた。
カエルはそれを狙っていたのか、突然口を開くと舌がピヨ〜ンと伸びてきて、ののの足に絡みついた。
そして、そのままカエルはグルグルと回転しはじめた。
あさ美が助けに行こうと思っても、回転が速すぎて近づけない。
「あああああぁぁぁ〜〜〜あざびじゃ〜んだずげでぇ〜〜〜〜・・・・・」
「はっ、はい!そうしたいのは山々なんですが、なにぶん回転が速すぎて近づけません!!」
あさ美がどうしようと悩んでいると、
「お前達!なにやってるかぁ〜?うっさくてよぉ〜寝れんわ〜!!」
突然、すごい早口の声が聞こえてきたと思うと、急に目の前に現れてカエルの舌を掴んで動きを止めていた。
ののの足から舌が外れると、フラフラのののがか細い声で話し出した。
「あしゃみしゃ〜ん・・・・ろっ、ろこれしゅか〜・・・・・」
そこまで言うと、ののはフラフラと歩き出しそのあげくに木にぶつかって倒れると気を失ってしまった。
- 405 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年05月05日(月)21時53分17秒
あさ美は、ののを木の裏に寝かすとカエルの舌を掴んだままの少女に近づいて行った。
「あのっ、ありがと〜ございます!ところで、あなたは?」
「あっ?あたしか?あたしは、高橋 愛って言うんやけど・・・・」
「えっ?なんですか?すいません!もう少しゆっくり話してくれませんか?」
その少女は独特の早口と方言で話すので、あさ美には何を言ってるのか聞きとれなかった。
「せやからぁ〜、あたしは、た・か・は・し・あ・い!!」
「はい!今度は完璧です!!私は紺野あさ美です。お願いします」
と頭を下げた時に彼女の腕に光るものを見つけた。
「こっ、これは・・・・・・」
愛の右腕には紫のリングがはめられていた。
「あんさぁ〜、ちょっと手ぇ〜離してくれんかの〜・・・・・」
- 406 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年05月05日(月)22時16分17秒
「とにかく、話はあとで聞くけぇ〜、ちょい待っとき!!」
そう言って、愛は左手でカエルの舌を掴んだまま右手を広げた。
『流氷弾』
次の瞬間カエルが一瞬にして氷づいてしまった。
愛は氷になったカエルの上から肘を打ち落とすと、カエルは粉々に砕け散ってしまった。
「ふぅ〜・・・・終わった、終わった!」
手をパンパンしながらあさ美に近寄って行った。
「っで?自分らどぉ〜してこんなとこにおんの?」
「あっ、あのですねぇ〜・・・・」
「まっ、えぇ〜わ!続きは家で聞くけぇ〜こっちおいで!!」
愛は手招きしながら少し離れたとこに建ってある家に入っていった。
あさ美はののを背負うとそのまま愛について行った。
- 407 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年05月05日(月)23時04分35秒
あさ美は家の中に入ると、ののを横に寝かせた。
愛が奥から出てくると、
「ほれっ、これでもかけとき!」
愛はあさ美に濡れタオルを投げてやった。あさ美はのののおでこに濡れタオルを置くと、
「ありがとうございます。ところで、愛さんは・・・・・」
「ちょ、ちょっと、愛さんとかやめてぇ〜や!タメ口でえぇ〜よ!!」
「はぁい!わかりました。もう完璧です!!」
「ところで自分らは、何でこんなとこにおんの?」
「それはですね〜、話すと長くなるのですが、簡単に言うと愛ちゃんを探しにきました。」
あさ美は元気よく愛に答えた。
「えっ?あたしをっ?ちょっ、意味がわからんのやけど・・・・・どういう事なん?」
愛は戸惑いながら、あさ美に問いかけた。
- 408 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年05月05日(月)23時25分47秒
あさ美はどういう事かを、ゆっくりと愛に説明してあげた。
「へぇ〜〜・・・・・このリングがの〜・・・・・・別に一緒に行ってもえぇ〜よ!」
「ほんとですか?!」
「ただし!!」
「ただし?・・・・・」
「この町を出る前にやらんといけん事があるんて!!」
「わかりました!みんなで手伝います。町の宿屋で待っているので一緒に行きましょう!!」
「行きましょうって・・・・1人まだ寝とるで〜?」
「大丈夫ですよ!ののちゃんご飯食べに行きましょう!!」
するとののの目が急に開くと、
「早く行くですよ!もう、ののはお腹ペコペコです!!」
そう叫びながら、外に出て行った。
- 409 名前:流れ星を探して 投稿日:2003年05月05日(月)23時51分41秒
「ねっ!完璧です♪」
あさ美も笑顔のまま外に出た。
愛は首をかしげながら、あさ美も後ろについて行った。
愛が外に出ると、ののとあさ美が星空を見上げていた。
「きれいです・・・・」
「ほんとですね〜」
「ここやったら、よぉ〜流れ星見えるよ〜」
ののがビックリして愛を見ると、
「ほんとですか?・・・・・んっ?そういえば、あなただれですか?」
「えっ・・・・・」
あさ美と愛は山を下りながら説明したのであった。
- 410 名前:めかり 投稿日:2003年05月06日(火)00時38分45秒
今日はここで終わります。
- 411 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月09日(金)21時12分40秒
ののとあさ美が宿に着いた頃は、もう夜中になっていた。
なっちとヤグチがすごい勢いで飛び出てきて、2人して、
「遅いよ〜・・・・・心配したんだから・・・・・・・」
と、今にも泣きそうな顔で言ってきた。
そして、しばらくして落ち着いたときに、愛の存在に気づいた。
「んっ?この娘は・・・・・?」
「あっ、そうそう!この娘は愛ちゃん!新しい仲間ですよ〜・・・・」
「えっ?!・・・・・とにかく部屋に入ろうよ。みんな待ってるからさ!」
ヤグチに言われて5人は部屋に入っていった。
- 412 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月09日(金)21時28分37秒
部屋に入ると、よっすぃ〜、梨華、あいぼんが3人で話をしていた。
「んっ?その娘は?」
「どうやら、新しい仲間みたいだべ。ののとあさ美が見つけてきただよ!」
そう言って、愛をみんなの前に差し出すと、
「あっ、あのっ、高橋 愛ですぅ〜。仲よぉ〜してください!」
大きくお辞儀をすると、なっちが近づいてきて、
「あたしはなっち、ヨロシクだべ!」
「石川 梨華です。梨華でいいよ♪よろしくね!」
「よっすぃ〜だよ!よろしく頼むじゃん!」
「ヤグチです。がんんばろ〜ね!!」
あいぼんは、口を半開きのまま愛を見ていた。
その事にいち早く気がついたよっすぃ〜が、あいぼんの肩をバンと叩き、
- 413 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月09日(金)21時40分19秒
あいぼんの耳のそばでこそっとつぶやいた。
「おいっ!惚れたか♪」
そう言われた、あいぼんは、急に真っ赤な顔になったが、それをごまかすように、
「うっさい!あっち行っとけや!」
そう言った後、愛の方を向いて、
「加護 亜衣。うちも亜衣なんや!あいぼんで呼んでくれてえぇ〜よ!」
と手を差し出して、握手をした。
その姿を見たよっすぃ〜があいぼんに近づいて、また小声でつぶやいた。
「おっ、スキンシップじゃ〜ん♪」
2人は追いかけあいをし始めて、部屋から出ていった。
その後、梨華が愛に近づき、
「私達いつもこんな感じだから、愛ちゃんも楽にしてね!」
愛は軽くうなずくと、とりあえずその場に座った。
- 414 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月09日(金)22時02分34秒
とりあえず、全員揃ったので今日の調査の結果を話しあった。
「まずは、うちらからやな!」
「とにかく簡単に言うと、王様はちょ〜怪しいんじゃん!」
「それに城の方も見てきたけど、中に入るのはちょっとめんどくさそうやったわ〜・・・・」
「たぶん王様はモンスターなんじゃん!!」
「まあ、これがうちらの調べた結果やわ〜・・・・・」
そう言うと、愛が手を上げて、
「あたしもその事に関して、1つ言ってええか?」
急な発言にみんなビックリしていたが、ののが、
「いいよ〜、なになに〜?」
「みなさんも、うすうす感づいとるかもしれんが・・・・・王様はモンスターやって!」
全員が一斉に愛を見る。
- 415 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月09日(金)22時28分13秒
「どうして、そんな事知ってるんだべさ?」
「わたしは、あの城で育ったんだ・・・・・・」
「!!!」
「どういう事なんじゃん?」
「実を言うと、わたしは・・・・・前王の娘ですわ!」
「え”っ・・・・・ホンマに?・・・・・ホンマなん!?」
愛は軽くうなづくと、話を続けた。
「前王、つまりわたしの父は、今の王に・・・・・食べられました・・・・・」
「食べられた・・・・・・」
梨華とあさ美が顔を見合わせて驚いている。
「その現場を目の前で見たわたしと母は何とか2人で逃げようとしました。が、」
「が?・・・・・」
ヤグチが聞き返した。
- 416 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月09日(金)22時40分36秒
「途中で兵達に見つかってしまい、わたしは何とか逃げ出しましたが、母は・・・・・・」
・・・・・・・・・・・・・
「それで、みんなにお願いがあるんです」
愛は正座でみんなの方を見ると、頭を下げて、
「お願いです!力を貸してください!!」
急な事にみんな驚いていたが、
「な〜んだ、改まって言ってくるからどんな事かと思ったけど、そぉ〜んなことか〜・・・・」
「ちょっ、ちょっとよっすぃ〜なんやその言い方は!!愛ちゃんが必死に頼んできとるのに!!」
あいぼんは真っ赤な顔をしてよっすぃ〜に文句を言ってきた。が、横から梨華が口を挟んできた。
「あいぼん、落ち着いて・・・・」
- 417 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月09日(金)23時08分04秒
愛はオロオロしながらあいぼんを見ている。
「落ち着いてやと〜・・・・・これが落ち着いていれるか!!」
梨華は首を横に振ると、
「ちがうわよ。」
「えっ?ちがうってどういうことや!?」
すると、よっすぃ〜がゆっくりと動き出し、あいぼんの前に腕を組んで立った。
「おいおい、愛はもうあたしらの仲間じゃん!その仲間が困ってるのに見捨てる奴なんか、この中にはいるはずないじゃん!」
あいぼんは口を半開きのまま、よっすぃ〜を見上げている。
「それに愛が言わずとも、そんなモンスターはうちらでボッコボコじゃ〜ん!!」
よっすぃ〜はその場に座り込み、あいぼんの耳に近づいて、
「焦りすぎなんじゃん!もうちょっと落ち着きな・・・・・・」
と、こそっと言ってくれた。
- 418 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月09日(金)23時39分24秒
「えっ?と言う事は?・・・・・」
「当然!モンスターを倒しまくりですよ〜!!!」
「って、なんでののがしめてんの?」
「そりゃ〜、こういう時は、リーダーがしめるって決まってるですよ〜」
「まったく〜、誰に断ってリーダーなんかやってんの!リーダーはうちにきまっとるやろ!」
自然にみんなが笑い出し、最後には大爆笑になっていた。
愛も涙を流しながらも、一緒に笑っていた。
- 419 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月10日(土)00時08分29秒
1時間後・・・・・
「それじゃ〜、作戦たてるべさ!」
「でもさ〜、どないしてあの城に入り込むの?」
「そうじゃん!あんなに固められていたら、なかなか入り込めれないんじゃん!」
「う〜〜〜ん・・・・・」
全員が腕を組んで考えている。
「でもさぁ〜、あんぐらいの城なら隠し通路くらいあるんじゃないの?」
「おっ、ちょっとヤグチ!するどいんでないかい?!」
「でしょ〜!たまには、ヤグチだってね!!」
「ところで、そんな通路あるの?愛ちゃん」
あさ美が不安そうに聞くと、
- 420 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月10日(土)02時05分28秒
「ん〜・・・・無い事もないんやけども、たぶんもぉ〜、ばれとるで・・・・・」
「なんでぇ〜?秘密の通路なんでしょ?」
梨華が不思議そうに聞くと、
「それが、城の人ならみんな使っとったけ・・・・・」
「それじゃ〜、バレバレの通路ですね〜♪」
「のの・・・・・なにをうまい事言ってんねん!」
「ん〜・・・・それじゃ〜どうしろって言うんだよ〜!!」
「ほらほら、よっすぃ〜落ち着きなさい!」
「だって、梨華ちゃん・・・・・」
「大丈夫どこか絶対落とし穴があるはず、もっと考えてみようよ!」
「う〜ん・・・・・」
梨華に説得されてよっすぃ〜は、シュンと小さくなって考えだした。
- 421 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月11日(日)00時53分16秒
「でもさぁ〜、実際ど〜する?」
ヤグチが全員を見ながら聞くと、
全員が腕を組んで考えだした。が、3分経過した時、
「うわ〜、あかんわ!知恵熱が・・・・・」
「の、ののもこんなに頭使ったの初めてです・・・・・」
2人とも同時に横に倒れた。
それに、よっすぃ〜も加わって、
「うちらみたいな体力バカには辛いところじゃん!」
そこに、
「まったく、あんた達は・・・・・たまには頭使わないとボケちゃうよ!ねぇ、なっち。」
「ヤグチの言うとおりだべさ!あんたら、体だけじゃなくて、脳も動かし方がいいべ!!」
そこに横からあさ美が、
「まあまあ、人には向き不向きってありますから・・・・・」
- 422 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月11日(日)01時13分29秒
「おっと、言ってくれますねぇ〜あさ美ちゃん!!」
「アホかのの・・・・・言われてもしょうがないわ!」
愛が不安そうな顔で作戦会議に参加していると、隣にいた梨華が、
「心配?」
「えっ、い、いやっ、あのっ・・・・・」
「ふふふ、最初はやっぱ不安かもね。でも、みんなやる時は必ずやってくれるから信頼性はあるんだよ。」
「はぁ、そうなんですか?」
「まあ、すぐにわかるわよ♪」
「ちょっと梨華ちゃん!今のの達をバカにしたですね!!」
「なに!!今ののが言った事はホンマなんか梨華ちゃん?!」
「ちょっと、いくら梨華ちゃんでも許せないんじゃん!」
急に3人に攻め寄られた梨華は、
「ちょっ、ちょっと待ってよ。そんな事やってないってば〜・・・・・」
- 423 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月11日(日)01時43分10秒
「いや!ののにはわかるです。その顔はバカにしてる顔です!!」
「そんな事ないって、信じてよ〜!ねぇ、よっすぃ〜は信じてくれるでしょ?」
「う〜ん・・・やっぱダメなんじゃん!」
「そうや!梨華ちゃんは後で説教部屋行きやで♪」
3人にずっとニヤケ顔で攻められた梨華は、少しカッっとなって、
「何なのよ、このボンクラーズのくせに・・・・・」
「ぷっ、ボンクラーだって・・・・言われてるよ、よっすぃ〜!!」
「おいおい、のの!?」
「んっ?なんですか?」
すると、あいぼんがののの肩に手を置いて、
「のの!ズや、ズ・・・・・」
「ズ???・・・・・あっ!!ズって複数形じゃないですか!と言う事は・・・・・」
「そういう事!ののもふくまれてるって事じゃん!!」
- 424 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月11日(日)02時04分51秒
3人ともカチンときて、立ち上がった。
すると、隣で聞いていたヤグチが、
「キャハハハハッ♪ボンクラーズだって、こりゃ〜梨華ちゃんの勝ちだね!!」
「ホントだべ!ほら、そろそろ真面目にやんないと愛ちゃんも困ってるべさ!」
3人ともなっちに注意されてその場に座ると、
「クソ〜、この事はおぼえとくですよ!」
「ホンマやで!このカリはでかいで〜・・・・」
梨華は不安そうによっすぃ〜を見ると、よっすぃ〜は首を横に振って、
「しょ〜がないんじゃん!」
「そんなぁ〜・・・・・」
その後の話し合いで、梨華はまったく集中できなかったのは言うまでもないであろう。
- 425 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月11日(日)02時57分39秒
結局決まった事と言えば、2手に別れて突入すると言う事。
「大丈夫かな〜、こんな作戦で・・・・・」
「きっと大丈夫ですよ!まりっぺには指1本触れさせませんよ!」
「ありがと、あさ美!」
2人は手を取り合って話している。
「ところでさ〜、チーム分けはどうするんだべ?」
「そ〜だねぇ〜・・・・・ヤグチの中では、とりあえずボンクラーズは決定なんだけど!」
「おいおい!どんなまとめ方やねん!!」
そこで、よっすぃ〜が密かにニヤけると、
「いいよ、それじゃ〜あと1人は愛をこっちにもらうじゃん!」
あいぼんがビックリした顔でよっすぃ〜の顔を見る。
- 426 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月11日(日)03時09分03秒
よっすぃ〜は、そのままあいぼんを見て、
「いいよな!あいぼん♪」
「なんで、うちに確認とんねん!まあ、うちは別にかまわんけど・・・・・・」
「ののもいいよな!」
「ののは全然おっけ〜です!よろしくね愛ちゃん!!」
よっすぃ〜はあいぼんに近づくと、
「感謝しろよ♪」
と言うと、立ち上がって、
「はぁっ〜・・・・・それじゃ〜明日に備えてそろそろ寝るじゃん!!」
こうして全員眠りについた。約1名を除いて・・・・・
- 427 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月11日(日)03時37分46秒
全員が眠りについた後、あいぼんは1人悩んでいた。
「(はぁ〜〜〜、やばいな〜うちこんなん初めてやで・・・・・)」
あいぼんの右側にはよっすぃ〜が左側にはののが眠っている。
「(恋愛の事に関しては、この2人には全然負けとるんだよな〜)」
・・・・・・・・・・・
「(あかんわ・・・・眠れはんわ!)」
あいぼんはムクッと起き上がると、外に出て行った。
そのあいぼんの行動に気がついた影が2つ。そして、そのうちの1つの影があいぼんを追いかけていった。
あいぼんは宿の目の前に広がる海の堤防に座ると、夜空を見上げて、
「はぁ〜、うちホンマにボンクラなんかな〜・・・・・」
なんて思っていたその時、後ろの方で気配を感じた。
「だれや!!」
- 428 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月11日(日)03時59分42秒
あいぼんが目を細めて見ると、そこには愛が立っていた。
「んっ?愛ちゃんか!?どないしたん?」
「いや〜、誰かが出てったけ、どしたんやろっと思ったんよ。」
そう言ってあいぼんの横まで歩いて行き、
「隣ええか?」
「別にかまわんよ!!」
愛はちょこんと座った。そして、2人でしばらく夜空を見上げていた。
しばらくして、
「なぁ〜、聞いてもええか?」
「えっ?うん!かまわんよ。」
- 429 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月11日(日)04時11分23秒
「あいぼんさんは・・・・・」
「おいおい!さん付けはやめて〜な、しかもあいぼんさんって・・・・・・」
「あっ、ゴメン・・・・・」
「別にタメ口でかまわへんで!ところで、聞きたい事って?」
「あっ、それは・・・・・」
「あいぼんってずっと旅しとるんやろっ?」
「んっ?まあな・・・・・なんで知っとんの?」
「ののが教えてくれたんよ!」
「でっ、他に聞きたい事があるんやろ?」
「うん!あたし・・・みんなの事がよく知りたいんねや!」
「まあ、そりゃ〜えぇ〜心構えやけど、なんでうちに・・・・・?」
- 430 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月11日(日)04時24分05秒
「だって、あいぼんが1番全員と仲が良さそうに見えたけ・・・・・」
「そっか〜?まあえぇ〜けど・・・・、っで誰の事から聞きたいんや?」
「できれば、旅のあらすじみたいなのを付け加えてくれたらな〜ってね・・・・・」
「まったく〜、しょうがないな〜!特別やで!!」
「感謝するで!!」
こうして、あいぼんは最初からじっくりと旅の事、みんなの事を話してあげた。ただ、自分の事を多少省いてであるが・・・・・
「へぇ〜、結構みんなえらいことになってんやな〜」
「まあな!ある意味うちらの中でも競い合いみたいな分があるけ、修行だけはしっかりやりよるよ。」
「そっか〜、あたしもおいて行かれんようにしっかり修行せなあかんな!」
「ところで自分、何の属性なん?」
「あたしは、氷や!!」
「へぇ〜、氷か〜・・・・・・」
- 431 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月14日(水)02時20分38秒
「あいぼんは確か炎やったっけな!」
「何で知っとんの?」
「まあ、ののちゃんとあさ美ちゃんからちょっとぐらいは話聞いとったけね・・・・・」
「あいつらか・・・・・」
「炎と氷ね〜・・・・・うちらまったく逆やね!」
愛の言葉にあいぼんは少し顔を曇らせた。
その顔を見た愛は、
「でも、その2つが融合すればすごい技ができんじゃないかな?」
「炎と氷がか〜・・・・・できんのかな?」
あいぼんは不安そうな顔のまま夜空を見上げた。
「あいぼんって案外臆病なんやな〜」
- 432 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月14日(水)02時33分50秒
「うっ、うちが臆病やて!?」
あいぼんはビックリして愛を見たがすぐにまた、夜空を見上げて、
「まあ、確かにそうかもしれんな・・・・・」
愛は急に立ち上がりあいぼんの方を向くと、
「よし!うちらでコンビを組むで!」
「はっ!?」
「何とかして炎と氷を融合してみんながビックリするような技を作ろうや!!」
あいぼんはビックリして口を大きく開いたまま愛を下から眺めていた。
そのあいぼんに愛は、ゆっくりと手を差し出した。
あいぼんは差し出された手にゆっくりと握るとそのまま立ち上がった。
そして、
「これからよろしくなあいぼん!!」
「あぁ〜、よろしくな・・・・・」
- 433 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月14日(水)02時34分59秒
「うっ、うちが臆病やて!?」
あいぼんはビックリして愛を見たがすぐにまた、夜空を見上げて、
「まあ、確かにそうかもしれんな・・・・・」
愛は急に立ち上がりあいぼんの方を向くと、
「よし!うちらでコンビを組むで!」
「はっ!?」
「何とかして炎と氷を融合してみんながビックリするような技を作ろうや!!」
あいぼんはビックリして口を大きく開いたまま愛を下から眺めていた。
そのあいぼんに愛は、ゆっくりと手を差し出した。
あいぼんは差し出された手にゆっくりと握るとそのまま立ち上がった。
そして、
「これからよろしくなあいぼん!!」
「あぁ〜、よろしくな・・・・・」
- 434 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月14日(水)02時35分50秒
「うっ、うちが臆病やて!?」
あいぼんはビックリして愛を見たがすぐにまた、夜空を見上げて、
「まあ、確かにそうかもしれんな・・・・・」
愛は急に立ち上がりあいぼんの方を向くと、
「よし!うちらでコンビを組むで!」
「はっ!?」
「何とかして炎と氷を融合してみんながビックリするような技を作ろうや!!」
あいぼんはビックリして口を大きく開いたまま愛を下から眺めていた。
そのあいぼんに愛は、ゆっくりと手を差し出した。
あいぼんは差し出された手にゆっくりと握るとそのまま立ち上がった。
そして、
「これからよろしくなあいぼん!!」
「あぁ〜、よろしくな・・・・・」
- 435 名前:めかり 投稿日:2003年05月14日(水)02時43分01秒
すいません。PCの調子が悪いらしくて、
重複してしまいました。申し上げございません。
- 436 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月16日(金)21時00分18秒
「よし!もぉ〜寝るか!」
愛は伸びをしながら言うと、
「うちはもうちょっと涼んでから行くわ!!」
「そうけ?じゃ〜明日からがんばろな!」
愛は軽い足どりで宿に帰って行った。
あいぼんはそれを見送った後、また夜空を見上げた。が、
「おい!そろそろ出てきてもええんやないか?」
そういうと、闇の中から声が聞こえてきた。
「な〜んだ、バレてたんじゃ〜ん。つまんね〜・・・・・」
その声の方からゆっくりとよっすぃ〜が歩いてきた。
・・・・・・・・
2人は無言のまま海を見ていたが、あいぼんがその沈黙をやぶった。
- 437 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月16日(金)21時55分15秒
「自分どっから聞いっとたん?」
「んっ?え〜っと確か旅の話をしていたとこだったかな・・・・・」
「ほとんど最初の方やないか・・・・・。まったく、よっすぃ〜やなかったらボコボコにしてたとこやで!」
「ふふ〜ん、あぶないとこじゃ〜ん!!」
2人で軽く笑った後に、
「ところで2人で話してみてどうだった?」
「それがな〜、思っとったより大変やな。まずな、口数がめっちゃ減るねん!!」
「あいぼんさぁ〜、緊張しすぎじゃ〜ん!!この、お・く・びょ・う・も・の!」
あいぼんはよっすぃ〜の襟元を片手で掴んで、そのまま顔を近づけると、
「おいっ、次ゆ〜たら3枚におろすぞ!!」
「おっと、ジョ〜ダンじゃん!?そんなに熱くなるなってば・・・・・」
- 438 名前:バラ色の未来 投稿日:2003年05月16日(金)22時33分52秒
「とりあえず、コンビ組むようになったじゃん!」
「ホンマやな、愛があんな事言ってくるとわ思わんかったわ・・・・・」
「でもさ〜、炎と氷ってほんとに融合するのかな〜?」
「う〜ん、たぶんムリやろな!!」
「やっぱそうか〜・・・・・っておい!あいぼんがそれを言っちゃ〜ダメなんじゃん!?」
「だってさ〜、氷が溶けるか炎が消えるかのどっちかやないの?」
「その中間ぐらいでやったらいいんじゃないの?」
「それが難しいちゅ〜ねん!!」
「まあ、あたし達は考えてもダメだろ。体で覚えないとな!」
「さすがボンクラーズってとこやな・・・・・」
2人で大笑いすると、
「とにかく明日もあるんだ、そろそろ寝るか〜」
「そうやな!明日に備えるか・・・・・」
こうして2人は宿に戻って行った。
- 439 名前:笑顔のためだけに 投稿日:2003年05月16日(金)23時23分09秒
翌日・・・・・・・・・・・
「さ〜って、みんな準備はいいですか〜?今日はお城攻略ですよ〜!!」
「おうっ!!」
のののかけ声にみんなが手を上げて答えた。
「って言うか、なんでののがしきってんねん!!」
「そりゃ〜リーダーとしてとうぜんです!」
ののはそう言って、1人でうなずいてる。そこに愛が、
「へぇ〜、ののちゃんがボンクラーズのリーダーやったんやね!?」
全員が大爆笑につつまれる。
「ち、ちがうです、ちがうですよ〜〜」
ののは必死にみんなを止めている。
- 440 名前:笑顔のためだけに 投稿日:2003年05月17日(土)00時16分25秒
「なるほどね!こういう雰囲気を一瞬に作るのもリーダーの持ち味かもね!」
「ふふっ、そうだべ!なっちはのののこういうとこが好きなんだべさ〜」
なっちとヤグチがその団体を後ろから見ながら話している。そして、
「ほらほら、いつまでやってんの、そろそろ行くよ〜!」
ののは何か納得していない顔をしてたが、なっちが必死になだめていた。
こうして一同は城にむかって出発した。
8人が城の近くに来た時、
「そろそろお腹が空いちゃいましたですね」
「じゃ〜、この辺でご飯にしましょ〜」
梨華が回りを見ながら言うと、
「この辺やったら、あたしの知り合いの店があるけ、そこに行こか〜」
愛は7人を連れて歩き出した。
- 441 名前:めかり 投稿日:2003年05月27日(火)02時10分25秒
読んでいる小数の皆様へ、
この度、引越しすることになりました。
なのでしばらく更新できません。
引越し後にまた進めて行きますので、
それまでお待ちください。
- 442 名前:名無しののぞみ 投稿日:2003年05月29日(木)06時43分16秒
待ってます。
- 443 名前:なーなーし 投稿日:2003年06月01日(日)17時59分50秒
- ほーぜーんー
- 444 名前:名無し 投稿日:2003年06月06日(金)14時51分49秒
- 保全・・・
- 445 名前:名無しさん 投稿日:2003年06月13日(金)14時07分59秒
- 待っとるよ
- 446 名前:名無し 投稿日:2003年06月29日(日)22時23分50秒
- 待ってますよ
- 447 名前:名無し 投稿日:2003年07月15日(火)22時58分58秒
- ほぜ
- 448 名前:名無し? 投稿日:2003年08月07日(木)01時02分53秒
- 待ってますよ〜!!!
- 449 名前:名無し? 投稿日:2003年08月07日(木)01時03分32秒
- 待ってますよ〜!!!
- 450 名前:つみ 投稿日:2003年08月31日(日)18時13分59秒
- もう無理なのかな・・・
- 451 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月31日(日)23時30分38秒
- 待ってます。。。
- 452 名前:つみ 投稿日:2003年09月03日(水)19時58分51秒
- 私待つわ〜♪いつまでも待つわ〜♪
- 453 名前:なな〜し〜 投稿日:2003/09/18(木) 15:08
- 待ってるよ〜
- 454 名前:センリ 投稿日:2003/11/03(月) 20:43
- すっげぇ待ってるっす!
- 455 名前:つみ 投稿日:2003/11/03(月) 21:58
- 更新来たかとおもっちゃったじゃん・・・
- 456 名前:めかり 投稿日:2003/11/22(土) 17:10
- 待っている少数のみなさん。来月からついに復活します。あと少しお待ちください。
- 457 名前:つみ 投稿日:2003/11/22(土) 20:59
- おおおおぉぉぉ!!
まじっすか?!
待ってます!待ってますよ〜!
- 458 名前:センリ 投稿日:2003/11/23(日) 14:55
- 本トですか!?待ったかいありましたぁ!
待ちます、待ちますから頑張ってください!
- 459 名前:めかり 投稿日:2003/12/05(金) 10:36
- つみさん・センリさんそれに、いろんな名無しさん
長い間待っていただいてありがと〜です!!
今日からがんばらしていただきますです。
できれば、これまで読んだ感想などもらえると嬉しいのですが・・・
まあ、ヨロシクおねがいしまっしゅ。
- 460 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/05(金) 11:17
-
愛は7人を店の前に連れてくると、
「ほれ、ここやて。店はそんなに大きくはないんやけど、味は超一流やて!」
あさ美と辻は顔を見合わせると、
「ホントにこの店なんですか?」
あさ美が驚きながら愛に聞くと、愛は軽くうなずいた。それを確認したあさ美は辻を見て、
「ここはかなりヤバイですよ・・・・」
「うん・・・・」
「えっ?2人ともこの店知ってんの?」
愛が不思議そうに聞くと、2人は大きくうなずいて、
「はい。このみせは・・・・・・」
あさ美を除く6人が辻に注目する。
「このみせは、ヤバイくらいにうまいですよ〜!」
- 461 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/05(金) 11:40
-
6人は肩を落として辻を見つめた。
「はぁぁぁ〜〜、ののの事やけそないな事やないかなとはおもっとったけどな〜・・・・・」
「まあ、これでこそボンクラーズのリーダーって事じゃん」
「とにかく中に行こうよ。オイラ腹へっちゃったよ。ホラホラ」
8人は店内に入ると席に座った。愛が店長らしき人と話してると他の店員がザワザワと騒ぎだした。
そして、1人の店員が店長に駆け寄り、辻とあさ美を指差す。店長は驚いて、
「愛様・・・・あの2人は・・・・・??」
「うん?ののとあさ美ちゃん?大切な仲間やけど・・・・何かあった?」
「いえいえ、何もございません。存分に召し上がっていってくださいませ」
- 462 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/05(金) 12:03
-
1時間後・・・・・
8人は店を出て行った。当然店の食材を全て食べつくされたのは言うまでもない。
「さて、おなかもいっぱいになったことだし、おしろこうりゃくといきますですよ〜!」
「おっ、のの気合入ってるべな〜」
「まあ、リーダーとしてとうぜんのことですよ。」
すると、よっすぃ〜とあいぼんが後ろから、
「よっ、リーダー!!かっちょえぇぇ〜〜!」
「フッ、ののにホレるとはれるですよ」
梨華が不思議そうに、ヤグチに聞いた。
「はれるって何がはれるの?」
「間違えてんだよ。ほら、ボンクラーズだよ♪」
すると辻はギロッっとヤグチの方を見ると、
「な〜に〜か〜言ったですか〜?」
「え”っ、いっ、いや、何にも言ってないです。」
- 463 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/05(金) 12:21
-
見かねたなっちが、
「まあまあ、それより早く攻略しに行くべ!なっ、リーダー!!」
「うむっ!!」
そうして8人は城に向かって歩きだした。
8人は城の近くまで来ると、
「では、作戦どうり2手に別れて潜入しましょう」
「おっと、あさ美ちゃんリーダーのセリフをとっちゃダメですよ」
「とにかく、愛ちゃんの話だと途中で合流できるはずですから・・・・」
「でも・・・・道が変わってたら、どうしよっか?」
「な〜に、大丈夫じゃん。どっちかが辿り着いてニセ王を倒せばいいんじゃん」
「そうや、競争や!負けへんでぇ〜!!」
そう言って2手に別れ、城に潜入した。
- 464 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/05(金) 13:30
-
(なっち+梨華+ヤグチ+あさ美)チーム
「んっ・・・?あった、この井戸じゃない。愛が言ってたのってさ〜」
「おっ!たぶんそれだべ。ナイスヤグチ!!」
「なんかでも、気持ち悪いよ〜・・・・」
するとあさ美が、
「オマエホドジャネーヨ」
「んっ?何か言った?あさ美ちゃん?」
「えっ?何か聞こえましたか?」
なっちとヤグチは小さく笑いながら、
「とにかく入ってみるべさ」
そうして、4人は井戸の中に入っていった。
- 465 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/05(金) 13:54
-
下まで降りるとそこから横に穴が続いている。
「へぇ〜、こ〜なってんだ。秘密の通路って感じ♪」
「コラコラヤグチ、遊びに来てんじゃないんだべ・・・・」
「でも、こういうところって何故かワクワクしますよね」
「そう?私こういうとこって苦手だな。暗くて気味が悪いよ・・・・」
「フフッ、残念だね。こういう時に限って、隣にダンナがいなくってさ」
「ちょっと、こんな時に何言ってんのまりっぺ。そんなんじゃないんだから・・・・」
「あんまり梨華ちゃんイジメちゃダメだべ。そりゃ〜ヤグチは隣にあさ美ちゃんがいるからいいけどさ〜」
「はい。全部完璧です!!」
「へへっ・・・こんこんがいるから完璧だよ」
「こんこん???」
なっちと梨華は驚いて2人を見た。
- 466 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/05(金) 14:05
-
「ちょっと何なのヤグチ、こんこんって?」
「んっ?こんこんはこんこんじゃん!」
「ひょっとして、あさ美ちゃんのことなの?」
「そ〜だよ!なんだと思ってたの?」
・・・・・・・・
「まあ、ホラ、そろそろ行くべ!」
「そっ、そうだね!行こっ!まりっぺ、こっ・・・・・こんこん・・・・」
「はぁ〜い!」
そうこうしてると、最初の十字路にさしかかった。
「ここは、左ですね〜」
「さっすがこんこん!記憶力抜群だべ!!」
「(・・・・なっちスゲェ・・・イキナリこんこんって言ってるよ・・・・・)」
- 467 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/05(金) 14:24
-
しばらく進むとそこそこ広い部屋に辿りついた。
「ここが愛ちゃんの言ってた倉庫ですね。」
と言って部屋の中を覗いてみた。
「でも・・・今は・・・・モンスター倉庫ってね・・・・・」
「正解です。まりっぺに10ポイント!!」
「こんこん、中に何がいるの?」
ヤグチが聞くと、あさ美は、
「大きいのと小さいのどっちがいい?」
「じゃ〜、小さいの」
「1匹戸2匹どっちがいいですか?」
「そりゃ〜・・・・1匹」
「かわいいのと凶暴そうなのは?」
「かわいい方・・・・・」
「・・・・残念!!全部ハズレです。・・・・・」
- 468 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/05(金) 14:39
-
中には、鎧をつけた3メートルはありそうな兵士が大きな槍を持って構えていた。
「見て、後ろに扉があるべ・・・・」
2人の兵士の後ろには奥に進める扉があった。
「なるほど!門番って訳ですね。ウマイッ!!」
「こんこん・・・ほめてド〜スル・・・・」
「しょ〜がない!いっちょがんばるべ!!」
こうして4人の長い戦いが始まった。
- 469 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/05(金) 14:53
-
一方、(ボンクラーズ+愛)チーム
愛がいたために簡単に入り口を見つけ、先にどんどん進んで行く。そして、部屋の扉を開けると、
そこには、ばらばらに崩れた鎧が転がっていた。
「なんじゃ、これ?うちこんなん知らんで〜・・・?」
その時、
「危ない愛ちゃん!!」
あいぼんが飛び込んで愛と一緒に地面に転がった。
「だれです?でてくるです!」
4人が前を見てみるとそこには、四天王の2人、飯田と藤本が立っていた。
「あれっ?久しぶりののちゃん!」
「久しぶりやないやろ!!あんたらここでなにしとんねん!」
「あら、すごいご挨拶ね、あいぼん!」
「オマエにあいぼんて言われる筋合いはナイワ!!」
- 470 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/05(金) 15:08
-
「まあまあ、それにしても四天王が2人でなにしてんの?しかもこんなところで?」
「それは、教えられないわ。企業秘密ってとこかしら♪」
「今日はごっちんはいないんだ」
「他の2人は別ルートで行ってるよ。今日あなた達が来るってわかってれば、私たちが別ルートに行ってたのに」
「イヤ、まだいいよ。ごっちんとはまだ戦えない・・・・」
「ふ〜ん・・・・あいぼんはどう?あややの方はかなり腕上げたわよ」
「へん!あんな奴いつでもやったるわ!!それとも今からあんたらとやったろ〜か?あぁ〜!!」
飯田と藤本は少し4人に近づくと、
「そうね、私たちもあなた達に会った以上戦わなきゃいけないの」
「でも、かおり?あたし達の指名相手じゃないのにいいの?」
「う〜ん・・・とりあえず手合わせって事でいいんじゃないの?組手みたいな感じかな」
「わかりました。じゃあまずはあたしから行きますね」
- 471 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/05(金) 15:44
-
そう言って飯田より3歩前に出ると、
「じゃ〜誰でもいいわ、かかってらっしゃい♪」
「えっらそ〜に、うちがボコボコにしたるわ」
と言って、前に出かけたあいぼんをよっすぃ〜が押さえた。
「いや、ここは私に任せてほしいんだ」
そうして、よっすぃ〜は藤本に歩み寄った。そして、
「いつでも初めていいじゃん!」
「そんなに焦んないでよ。あなたよっすぃ〜でしょ?ごっちんから聞いてるわよ。いっつも手抜きだって」
「ふん♪それは、ごっちんの事だよ。それよりあんたのことも聞いてるよ。ミキティ〜だろ?」
「あら、あたしも有名になったもんね。」
「梨華ちゃんが言ってたよ。たいしたことね〜ってさ〜。こいつ梨華ちゃんに負けてやんの〜♪」
後ろにいる辻・加護が大爆笑している。そして、加護が、
「こいつ梨華ちゃんに負けたくせにあんなエラソ〜にしとったんや〜。大した奴やで〜」
「よっすぃ〜、よわいもんいじめはダメですよ〜♪」
- 472 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/05(金) 15:58
-
藤本は顔を真っ赤にして、よっすぃ〜に殴りかかった。が、
「そんなパンチじゃ、一生かかっても梨華ちゃんには勝てないよ」
藤本のパンチを左手で捕まえて、平手打ちをした。
「マズイ、美貴、おさえて・・・・聞こえてないか・・・・・・」
そういうと飯田は、少しさがりながら、
「あんたたちも少し美貴から離れた方がいいわよ」
その言葉と同時に藤本がゆっくりと立ち上がる。直感でヤバイと感じた4人も後ろに飛びさがった。
「うあ"あ"あ"〜〜〜〜」
と叫ぶと同時に藤本の回り3メートルがいきなり爆発を起こした。
「???なにそれ?」
よっすぃ〜は加護達と顔を見合わせながら話した。すると、飯田が、
「美貴が石川に負けてそのままだと思ってたら、大間違いよ」
- 473 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/05(金) 16:12
-
「でもさ〜、すごいブチ切れてんじゃん・・・・」
「それは、あんた達のせいよ。何とかしなさいよ」
「何とかしなさいって、あんた仲間なんでしょ?どうにかしてよ〜」
いつの間にか飯田も一緒になって逃げている。後ろでは次々と爆発が続いている。
「あ〜なると、少しやっかいなのよ。あややがいればもっと手軽にできるんだけどな〜・・・・」
「そんもん、おらんのやけしゃ〜ないやん。何か手〜ないんかい?」
「とにかくあんた達も手を貸しなさい。何とかして美貴を気絶させるわよ。」
「なんやそんなんでええんかい!?おいっ、のの〜、うちらであいつの気を引くけ、なんとかしてや!」
「りょ〜かい!あいぼん」
「えっ?ののちゃんで大丈夫なの?」
「なんてったってリーダーだからね♪」
「リーダーよろしく〜」
よっすぃ〜とあいぼん、愛は声を揃えて叫んだ。
- 474 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/05(金) 16:26
-
「へ〜い、まかされてぇ〜!!」
そうして、飯田を含む5人は藤本を囲むように広がった。
「いい?美貴のエクスプロージョンは連発できないの、そのスキをつくのよ!」
「了解!!」
そういって5人は一斉に飛び出した。なんだかんだ言っても武術には自信のある5人である。
まず藤本には追いつけないスピードで動きまくる。
藤本も的を絞れないのか、顔をキョロキョロと動かしてその場から動けなくなった。そこで、
「きゃっ・・・」
愛が足を滑らして転ぶ。藤本は愛に狙いを定める。もちろんそれは愛の仕掛けた罠である。
愛のいた場所に爆発が起こる。が、そこに愛の姿はない。藤本は愛をさがす。
そのスキをついた辻が藤本の後ろに回り、首へ一撃。藤本はその場に倒れこんだ。
- 475 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/05(金) 16:40
-
「へへっ、いっちょあがりです〜」
「ののちゃ〜ん。カオが思ってた以上にすご〜い!」
「ふふふっ・・・・ののにホレるとたまらんぜっ!」
「なあ、よっすぃ〜。ののの奴またおかしな事をほざきよるぞ」
「それがリーダーの持ち味ってやつじゃん!」
「そ〜やな、愛ちゃんもなかなかナイスなこけ方やったで。芸人として合格点やるわ!」
「へへぇ〜、ありがたき幸せです。・・・・サブリーダー!!」
「はっ?!サブリーダー?そんなんちゃうわ!」
「えっ?そうなん?うちてっきりあいぼんがボンクラーズのサブリーダーやと思っとったけ〜の〜」
「ハハッ、いいじゃんサブリーダー、リーダーと力を合わせてがんばれよ。」
「そんなんゆうたら、よっすぃ〜は特攻隊長に任命や!リーダーとサブリーダーを守るために必死に戦えよ!」
「マジで!!ボンクラーズやめてぇ〜な〜・・・・」
そんなことを言いつつ、辻に近づいていった。
- 476 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/05(金) 16:59
-
「ところでさ〜あんたらこんなとこで何してたの?そろそろ話してもいいんじゃん?」
飯田はしばらく考えていたが、
「そうね、美貴がこの状態じゃどうもできないし、それにまだごっちんとあややがいるしね」
そうして、飯田は全員を座らせると、
「ここの王がモンスターってのは知ってるわよね?そいつがまあ簡単に言うと、うちらの国の犯罪者みたいなものよ」
「ふ〜ん、どこに行ってもそんな奴いるもんやね〜」
「でも、変なもんやな。闇の世界の犯罪人なんしたんやろ?」
愛とあいぼんは顔を見合わせて不思議そうに話している。そこでよっすぃ〜が問いかけた。
「でもさ〜、四天王がわざわざ出向かないといけないような奴なん?」
「そういうわけでもないんだけど、あいつは身勝手な行動で村を2つ壊滅させたんだ」
その言葉に辻はピクンと反応する。
「もともと闇の世界でもこういう人間の姿をしてるのはそんなに多くはいないんだ。私たちより下の奴らは、全部普通にモンスターだからね」
- 477 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/05(金) 17:15
-
「それで?」
よっすぃ〜は興味深々に聞いている。
「それで、私たちはあなた達より先にリングを見つけることを命じられたわ。なんだかんだ言っても姿は人間だからね」
「でも、あいつはそれが気にくわなかったんだろうね。密かにさがすより村ごと破壊しましょうってね。」
「それで1つは≪ガー・シ≫ってとこで、もう1つはなんだったけな?」
飯田が悩んでいると、うつむいていた辻がボソリとつぶやいた。
「ネーリマ・・・・」
「そっ、そこそこ。ってなんでののちゃん知ってるの?」
次の瞬間、そこには辻の姿はなかった。そして扉の閉まる音。
「あかん!愛ちゃん、よっすぃ〜行くで!!」
「ど〜したのあいぼん?そんな焦っちゃってさ〜」
「ネーリマはののの故郷や!ののは村人の敵討ちのために旅をはじめたんや」
「マジでそりゃ〜、やべ〜じゃん!」
- 478 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/05(金) 17:21
-
「とにかく、飯田さんやったっけ?あんたにも責任あるんや、手貸してもらうで・・・」
「いいけど、美貴は・・・・・」
「よっすぃ〜!背負ったれ!!」
「なっ、な〜んであたしが・・・・・」
「ののの・・・リーダーの一大事やで!!!」
「ったく〜、しゃ〜ね〜な〜っと〜」
「ほな、行くで!」
4人は全力で辻を追いかけだした。
そのころ・・・・・
- 479 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/05(金) 17:49
-
(なっち+ヤグチ+梨華+あさ美)チーム
4人は何とか鎧の門番を倒して奥へと進んでいった。
そしてしばらく進むとまた扉があり、開けると今度は大きな部屋にでた。
「たぶんここですよ、愛ちゃんの言っていた合流地点って。あそこの扉から来るはずです。」
「なんだ、うちらの方が早かったんじゃん!ボンクラーズも大した事ね〜な〜」
「まったくヤグチは言いたい放題だべな〜・・・・」
などと話していると、自分たちが通って来た方の扉が開いた。
4人が一斉に扉の方をみると、そこには四天王の2人が立っていた。そう、後藤・松浦である。
「あれっ?見てよあやや〜、やっぱ先客がいるじゃん!」
「ほら、だから急ごうって言ったのに、ごっちんが全然起きないから〜・・・・」
「だってあたし低気圧なんだ〜、朝は弱くて、弱くて・・・・」
「まったく困ったもんだわ、ごっちんの低気圧も・・・・」
- 480 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/05(金) 18:02
-
「おいおい、2人してボケボケかよ!それを言うなら低血圧だろっ!!」
「あなた、ヤグチさんね!いいツッコミしてるじゃない」
「いや〜それほどでも・・・ってちが〜う!!あんた達何しに来たの?」
「あたしたちもいろいろと仕事があるのよ、ねえ、ごっちん!」
「そ〜なんだよね〜、な〜んかここの王を倒せだってさ〜、めんどくさいよね〜」
「ちょ、ちょっとごっちん?!何をいきなりバラしてるのよ」
「んっ?・・・・まあ、いいじゃん。減るもんじゃないしさ〜」
後藤は大きく笑いながら、松浦の背中をバシバシ叩いている。
「ちょっと痛いよ〜ごっちん。とにかくそういうことだからじゃましないでもらえる?」
あさ美は松浦を見ると、
「あれっ?左手治ったみたいですね」
「あっ、あんたあの時あのバカたれと一緒にいた人ね。次は負けないわ。まったく今思い出しても腹が立つ!!」
- 481 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/05(金) 18:17
-
「ところで、あいぼんはどこいったの?」
「そうそう、よっすぃ〜もいないんだよね〜、ど〜したの?」
「よっすぃ〜もあいぼんも別ルートでこっちに向かってるべさ」
「な〜んだカオリやミキティーの方か、うちらがあっちに行けばよかったね、あやや?」
「そうね♪そうすれば、あいぼんもそのよっすぃ〜ってのも、今頃ボロボロになってたのに!」
それを聞いた梨華は、
「そんなことないわ!よっすぃ〜はあなたたちになんか負けないわ!もちろんあいぼんも!」
「まあまあ、梨華ちゃん落ちつくべ・・・・」
「落ち着く?味方がバカにされてるのに、よく落ち着いてられるわね」
ヤグチがゆっくり立ち上がって、
「梨華ちゃん落ち着きなって、でも自分の連れがバカにされるのっていいもんじゃないよね・・・・」
ヤグチはゆっくりと歩いて後藤・松浦に近づく。
「別に今からうちらがやってもいいけど、やっぱここはあの2人にやってもらおうよ。ねっ、梨華ちゃん!」
- 482 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/05(金) 18:26
-
その時、大きな音を立ててもう一方の扉が開いた。
「おっ、きたなのの〜・・・・んっ?」
辻は他のみんなには目もくれず、キョロキョロと部屋を見回して、先に進む扉を見つけるとすごい勢いで駆け込んで行った。
その後に4人+1人が走りこんできた。
「あいぼんどうしたんだべ?」
「はぁ、はぁ、のっ、ののは?」
「んっ?な〜んか先に行っちゃったべさ」
「やばっ、はよ行かな!」
そういうと、あいぼんたちはまた走り出した。
とりあえずなっちたちも続いて走り出した。
驚いたことにその中に飯田も混ざってるではないか、それに気づいた後藤と松浦も共に走り出した。
- 483 名前:めかり 投稿日:2003/12/05(金) 18:27
- とりあえずここまでです。
次回も早いうちに書きます。
- 484 名前:kazu 投稿日:2003/12/05(金) 21:02
- 初レスです!
今まで読んでるだけでしたけど
作者さんが復帰されたのをきっかけに
レスしました!
この作品とてもいいです!
終わるまで読み続けます!
- 485 名前:つみ 投稿日:2003/12/05(金) 21:47
- まってましたよ!
遂に再開まってた〜!
のの〜!早まるな!
- 486 名前:センリ 投稿日:2003/12/07(日) 15:06
- ちわ!祝再開。がんばれボンクラーズ〜
- 487 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/08(月) 11:34
-
後藤と松浦は飯田の隣に並ぶと、
「ねぇ〜カオリ〜・・・なんでカオリまで一緒になって走ってんの?分かったぁ〜、新しい修行かな?」
「そ〜ですよ飯田さん!それにミキたんはど〜したんですか?」
飯田は疲れてるのか前を指差した。すると誰かに背負われている藤本を見つけた。
「ちょっとなんでミキたんど〜したんですか?それになんであいつらに背負われてるんですか?」
「うるさいわね!!流れでこ〜なったからしょ〜がないでしょ。あんたあんまりうるさいと泣かすわよ・・・・・」
松浦は何か言いたそうな顔のまま口を閉じると、そのまま静かに走り続けた。
そのころ後藤は背負われた藤本まで追いつくと、
「んあ〜、やっぱよっすぃ〜だ!!ひさしぶりっ♪」
「ごっ、ごっちん!!なっ、なんで・・・・」
「それはこっちが聞きたいよ。なんで藤本なんか背負って走ってんの?」
「ちが〜う!!こんな時にそんな大ボケはいらないからさ〜、とりあえす変わってよ」
- 488 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/08(月) 11:51
-
「えっ?やだよ〜」
「なっ・・・なんで?だって仲間じゃん?」
「ん〜・・・・仲間だけどあたしはそこまで仲がいいってほどでもないんだよね〜・・・・」
「それだったら、あたしが背負ってる方がもっとおかしいじゃん!!」
「それはさ〜、ゴトーとよっすぃ〜の仲ってことでさ〜、それに・・・・」
「それに?」
「だってキツイじゃん!藤本なんか背負って走ったらさ〜」
「まったく、ごっちんらしいよ・・・・そのかわり1つ貸しだからね!」
「ん〜・・・それは藤本に言ってよ。ゴトーには関係のない事だから」
「じゃ〜、コイツにそ〜言っててよ、今度なんかお菓子くらい包んで持ってこいってさ〜♪」
「ところで何でみんな走ってるの?最初に走って行った人、辻って娘だっけ?何かあった?」
「それは後で説明するからさ〜、とにかく今はののに追いついて止めないと・・・・」
- 489 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/08(月) 12:13
-
必死に話すよっすぃ〜を見た後藤は、
「仕方ないな〜今日はよっすぃ〜に免じて本気を出すか〜・・・」
そう言うと、後藤はすごい勢いで走り出した。あっという間に先頭を走ってた加護たちを追い抜き、辻の後ろ姿が見えてきた。が、
「(んっ?な〜んで追いつかないんだろ?おかしいな〜・・・・)」
後藤は不思議そうに辻の後ろ姿を見ながら追いかけるが、なかなか追いつかない。
「(もしかして、ごとーと同等か、もしくはゴトーより早いんじゃ・・・・・)」
後藤は思い出した。
「(そ〜いえば、前によっすぃ〜とやってた時、最終的にはあの娘のワンパンでやられたんだよな〜・・・)」
すると、だんだん後藤の中で興味がわいてきた。
「(どっちが強いんだろ・・・)」
などなどいろいろ考えてるうちに、辻は前方にあるちょっと豪華な扉に入って行った。
「やっとゴールかな?」
一言呟くと、後藤も中に入って行った。
- 490 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/08(月) 12:33
-
中に入ると辻が王様に指差して怒鳴っていた。
「おまえがののの村を破壊したですね!!」
「なんだお前は勝手にこんなところに入り込みよって、地下牢に入れるぞ」
それを聞いた後藤は歩いて辻の隣に行くと、
「そろそろ正体を出してもいいんじゃないの?サーベルタイガー!」
辻と王様は驚いて後藤の方を見た。
「あなたは・・・四天王の・・・・なんで?」
「まあまあ、ゴトーもあいつに用があるんだよね〜」
2人で王様の方を見ると、
「お前は四天王の・・・フッフッフッ・・・・そうかついにそこまできたか・・・・」
王様は椅子から立ち上がると、
「ワシはお前を・・・お前らを待っていたぞ」
- 491 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/08(月) 13:01
-
すると、王の姿が変わってきた。体から角や牙が飛び出てきた。体格も倍の大きさになっていた。
辻と後藤は口を開けたまま、見上げていた。変身し終わったサーベルタイガーを見て後藤は、
「あんたさ〜、そんなにデカかったけ?」
「フッフッフッ、改造したんだよ。もう四天王なんか相手じゃね〜んだよ!」
「へぇ〜、なんならゴトーが試してやろっか?」
後藤が1歩前に出ると、
「ちょっと待つです。コイツはののがやるんです!」
「ん〜とね〜・・・それじゃ〜どっちが倒すか競争しよっか?」
「で、でも・・・」
「イヤなら、ゴトーが倒しちゃうよ。いいの?」
「わ、わかったです。ののは負けないです」
「じゃ〜それで決定だね!(やったね、この娘の実力を近くで見たかったんだよね〜)」
- 492 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/08(月) 17:23
-
「バカめ!何人でこようが同じことだ!!」
そういうと、サーベルタイガーは牙を2人にむけて突進してきた。
辻と後藤は左右に散ると一気にサーベルタイガーのボディーに拳を繰り出した。が、
「かったぁ〜い・・・」
「いたいです!!」
「おいおい・・・そんな攻撃じゃ話にならんぞ!」
サーベルタイガーは尻尾をムチのように使い攻撃してきた。
辻は何とかうまく避けたが、後藤はもろにくらってしまい、顔や体にあざがでていた。
「この勝負ののがもらったです!」
って言ったとたん、今度は辻の足に尻尾が絡みつきグルグルと空中で振り回されだした。
「あ"あ"あ"あ"あ"ぁぁぁぁぁ〜目がまわるですぅぅぅぅ〜・・・」
- 493 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/08(月) 17:42
-
辻はそのまま壁にぶん投げられ、壁に激突した。そして、ゆっくりと起き上がり方膝をついた状態で
「いてて・・・こりゃ〜アバラが何本か持ってかれたみたいです・・・・」
「大丈夫?無理だったら休んでていいよ。後はゴトーがやっちゃうから!」
それを聞いた辻は、スクッと立ち上がると、
「ぜんぜん平気です。ののはみんなの敵を討つまで負けるわけにはいかないのです。」
辻はサーベルタイガーの前で左右に素早く動き両足にローキックを何度も蹴り込みだした。
「ふ〜ん、そういう事か〜・・・」
後藤は辻のやってる事を察知すると、辻がサーベルタイガーの攻撃を避けるために少し離れると、今度は後藤が辻と同じような攻撃をした。
「あっ、ずるいです。それはののの作戦ですよ〜!」
「まあまあ、何事も順番にしようよ」
そうして、今度は辻、次は後藤と繰り返し蹴り続けた。
サーベルタイガーは最初、何も気にせず攻撃を受けていたが、しばらくすると攻撃を避けるようになってきた。
- 494 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/08(月) 17:57
-
しかし、2人は何度も何度も攻撃を止めなかった。
しばらくすると、サーベルタイガーは足をガクガクと震わせて立っているのもやっとの状態になっていた。
だが、2人もかなりダメージを受けている。敵の正面に立ち攻撃するのだ、反撃を食らわない訳がない。
「ごっちんでしたっけ?もうフラフラしてますよ。休んだ方がいいんじゃないんですか?」
「んあ〜、そんなことないよ。辻ちゃんこそ、体ボロボロじゃん!後はゴトーに任せていいよ〜」
「ののはまだまだ力をかくしてるのですよ、これでもまだ70%ぐらいです」
「ふ〜ん・・・・ゴトーはまだ60%だけどね・・・・・」
辻はしばらく後藤を見つめると、
「まちがえてました、辻はマダ50%でした」
「ゴメン、ゴメン!ゴトーは40%だったよ」
「ののは30%です!!」
- 495 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/08(月) 18:09
-
すると、後藤は、
「へぇ〜、とかなんとか言っちゃって、ホントはもういっぱいいっぱいなんじゃないの?」
「カッティーンときましたです、なんなら今から試してみるですか?」
「ははっ、ゴトーに勝てると思ってんの?」
突然2人は大きな雷に襲われた。サーベルタイガーが放ったものだった。
「お前ら〜、今誰と戦っているのか分かってるのか?」
2人はゆっくりと起き上がり歩いてサーベルタイガーの前に立つと、
「お前ウザイよ。消えろ!!」
「そうです、消してやるです!」
サーベルタイガーは2人から何度も何度も攻撃をくらうと最終的には跡形も残らないくらいに消されてしまった。
- 496 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/08(月) 18:21
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他の全員がやっとの思いで部屋にたどり着き、扉を開けるとなにやら言い争っている声が聞こえてきた。
「ののです!」
「いや、ゴトーだ!!」
全員は急いで駆け寄り2人を引き離す。
「ど〜したんじゃん、ののもごっちんもそんなボロボロの姿で言い合ってさ〜」
辻はジロッとよっすぃ〜を見ると、
「この、寝ぼけたやつがののより強いとかぬかすからビックリしてたんですよ!」
すると今度は後藤が、
「ちょっとよっすぃ〜!!このちっさいガキよりゴトーの方が強いに決まってるよね!!」
「ん〜〜〜、それは〜〜・・・・・」
2人に言い寄られて困った吉澤は、
- 497 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/08(月) 18:30
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「それじゃ〜腕相撲で勝負じゃん!」
すると2人は、
「いいですよ!」
「オッケェ〜!!」
「じゃ〜よっすぃ〜あっこの隅にあるテーブルを持ってきて」
と2人に言われた。
「何であたしがこんな目にあわなきゃいけないんだろっ・・・・・」
そうこうしてるうちに準備が整い、テーブルの前に2人がならんだ。
- 498 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/08(月) 18:51
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全員が囲む中、2人は睨みあっている。その真ん中に吉澤が立ち、そして、
「赤コーナー・・・つぅ〜じぃ〜、のぉぞぉ〜みぃぃぃぃ〜!!!」
辻は両手をあげて歓声にこたえる。セコンドには加護がついて、辻の肩を揉んでいる。
「続きまして〜青コーナー・・・ごぉとぉぉ〜、まぁきぃぃぃぃ〜!!!」
後藤は右腕を上げると人指し指をたて、自分が1番だっとアピールしている。
後藤のセコンドには松浦がつき、なにやら後藤の耳元で呟いている。
吉澤は2人を中央に呼ぶと、
「辻さ〜ん、後藤さんにひと言どうぞ!」
辻はマイクを持つと、
「いいギブスをしてくれる病院があるから紹介してあげるです」
吉澤はマイクを返してもらうと、
「お〜っと!早速勝利宣言ですね〜。さて、対して後藤さんどうですか〜?」
「ゴトーさ〜、小児科の病院って詳しくないんだ〜、ごめんね〜・・・」
- 499 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/08(月) 19:13
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「お〜っと、なんと辻に対してガキ扱い!これは私にはできない!さすがは後藤さん!!」
吉澤は、2人に握手をさせ、そのままテーブルの上に肘をつかせると、周りの歓声がより一層大きくなった。
2人は目をそらさずに睨みあったまま、手を組みあった。
そうして、吉澤が2人の手の上にゆっくりと手を置いた。するとさっきまでざわめいていた歓声が一瞬にして静かになった。
・・・・・・・・・・・
「レディ〜〜〜〜〜・・・・・」
全員が生唾を飲み込む。
- 500 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/08(月) 19:32
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「ゴォ〜〜〜」
次の瞬間、2人は腕に力を込める。
「ぬおぉぉぉぉぉ〜〜〜!」
「はぁぁぁぁぁぁ〜〜〜!」
声が響いたが腕は全然動いてない。それを見たヤグチはなっちに、
「見てよ、テーブルがあんなに震えてるのに、腕はまったく動いてないよ」
「うん、のの相手にあんなにもつ人は、はじめてみたべさ!」
テーブルではまったく互角の勝負がおこなわれていたが、じょじょに試合がうごいてきた。
辻が押してきたのだ。そして、そのまま辻が押さえ込んだ。吉澤が辻の手を掴んで上にあげると、
「勝者!辻 のぞみぃぃぃ〜〜!!!」
次の瞬間、大きな歓声がわきあがり、加護が辻に飛びついてきた。
「さて〜、すごい試合でしたがそろそろ時間となりましたので、それではさよ〜なら〜!」
- 501 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/08(月) 20:22
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吉澤は、呆然としている後藤に近づき、
「どうよごっちん、うちのリーダーは・・・・」
「なんなの?ゴトーより足も速くて、ゴトーより力が強い奴なんてはじめてみた・・・」
「世界も広いだろっ!あいつはケンカも強いんだよ、まあ、引き分けだったけどね♪」
「じゃ〜よっすぃ〜に勝てば、あの娘より強いって事になるね!」
「フッ、そ〜簡単にはいかないよ!」
後藤はニャっと笑うと、振り返り仲間のところに帰っていった。
吉澤はその姿を見送ると辻の方を見た。辻はみんなに囲まれた後、胴上げをされていた。
吉澤はふと思い出し後藤を呼んだ、
「ねえ、ごっちん。モンスターはど〜したの?」
「んあ〜・・・倒しちゃったのかなぁ〜・・・・」
「???ど〜いうこと?」
- 502 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/08(月) 20:34
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「そういうこと!ほんじゃ〜次会った時だね、よっすぃ〜!」
そう言って戻ろうとした時に、
「ごっちん!!」
「んっ?」
吉澤は後藤の目を真剣に見つめたあと、ニヤって笑い、
「藤本にお礼を持って来いって伝えててよね!じゃ〜ね♪」
そういって、みんなのところに戻っていった。
みんなに近づいていくと、梨華が近づいてきて、
「よっすぃ〜・・・・」
「大丈夫だよ!あたしは負けない!!」
そう言って、辻の胴上げに混ざっていった。
梨華が四天王の方を見ると、いつの間にかいなくなっていた。
- 503 名前:BLIND SOLDIER 投稿日:2003/12/08(月) 20:43
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梨華も振り返ってみんなの方を見ると、辻の胴上げ騒ぎもおさまっていた。
「さて、私たちもそろそろ戻りましょ」
「そうだべ!ののにいろいろと話してもらわないといけないべさ」
「よ〜し、とりあえず帰ったらひたすら食うぞ〜!!」
「お〜〜〜う!」
辻のかけ声に全員が腕を上げ賛同した。
- 504 名前:めかり 投稿日:2003/12/08(月) 20:49
- kazuさん、つみさん、センリさん読んでくれてありがとうです。
さて、この話ですが500を越えたので2として新しい気持ちで
やっていこうと思っています。よろしくで〜す。
- 505 名前:kazu 投稿日:2003/12/08(月) 23:34
- どこまでもついていきますよ(笑)
- 506 名前:センリ 投稿日:2003/12/09(火) 17:25
- 頑張れだべさ!追っかけますよ〜
どこにでも
- 507 名前:つみ 投稿日:2003/12/09(火) 17:59
- おいかけるのれす!
おいかけるのれす!
おいかけるのれす!
- 508 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/03/12(金) 20:42
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おち
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