吉澤君家の家庭の事情2

1 名前:REDRUM 投稿日:2002年10月20日(日)22時01分03秒
同じ青板「吉澤君家の家庭の事情」の続きです。
前スレは、http://m-seek.net/cgi-bin/read.cgi/blue/1011440499/

長々と続いていますが、よろしくお願いします。
2 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年10月20日(日)22時37分54秒
夏休み突入。

ミンミン蝉の鳴く季節になっちゃいました。
よく叫ぶねまったく。

蝉たちも恋の季節。
幸せを探しているようです。

でだ。
あたしは何の不満もなく幸せ真っ只中なわけですが。


3 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年10月20日(日)22時41分08秒
「がぁーーあちーーー。お〜い、ひとみ〜、茶ぁ入れてくれ!茶ぁ!
きんきんに冷えまくってるやつな。」
母さんはソファーからちっこい身体が半分ずり落ちてるような体勢で団扇を扇ぎ・・・

「んあ〜〜〜よぉしぃこぉーーー。あたしもお茶ぁ。」
ごっちんはそのすぐ傍でテーブルに突っ伏してダウン。

「ひとみちゃぁ〜ん、ゴキ、ゴキ、ゴキブリがぁぁぁ…。」
梨華ちゃんは風呂掃除に没頭中・・・
なわけでもないか・・・ゴキブリと戯れています。

って、梨華ちゃんっ!

「おーーーーーぃっ。大丈夫?」
ダダダダダっと浴室へダッシュ。

脱衣所に座り込んで洗濯機に抱きつきながら震えてる梨華ちゃん。
辺りを見回して・・・もう居ない。

4 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年10月20日(日)22時42分02秒
「もう大丈夫だよ。あとで殺虫剤撒いとこ。」
確認するようにキョロキョロしている。
「ぷっ。」
可愛い。
「あーー笑ったぁっ。」
ほっぺた膨らまして、口を尖らせて、いやーマジで可愛いのなんのって。
「笑ってないよ。」
そう言って頬を指先で突いてみる。

「もうっ。」
怒ったフリをして立ち上がる梨華ちゃんの手を引く。
「熱いからカキ氷食いたい。」
「しょうがないなぁ。作ってあげる。」


5 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年10月20日(日)22時42分52秒
「ひとみー、茶はまだかよっ。」
「よしこぉ、お茶は?」

リビングに戻った途端・・・

「自分で入れろよ、自分で!」

ドカっと床に座ってテレビのリモコンを鷲掴み。
「梨ぃ華ぁちゃーん。イチゴでよろしくぅ。」
「はぁ〜い。」

ん〜いいねぇ〜夫婦の会話っぽい。

「自分で入れろとか言って、お前も自分でやれよ。」
「そーだよ、そーだよ。」
そんな二人を無視してチャンネルを変える。
え〜っと、まだアニメやってるよね。
コナンコナンっと。

「オイラれもんね〜。」
「あたしも〜。」
ってお前らも食うのかよ、カキ氷!
「はぁ〜い。」
って梨華ちゃん・・・

6 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年10月20日(日)22時43分57秒
四人仲良くサクサクと。
こめかみの辺りはキンキンと。

「あのさ〜。夏休みだよね?」
「そうだな。」

・・・・・・。

「暑いし、家に居てもつまんないし。出かけたりしないの?」
「お前ら出かけてくりゃいいじゃん。」

・・・・・・。

「ひとみちゃん、お出かけする?」
「ん、それもいいんだけどぉ。家族でさ、旅行とかどうよ?」

旅行と言えば海!砂浜!水着!

梨華ちゃんのビキニ!!!
7 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年10月20日(日)22時44分33秒
「お前、スケベだな。」
母さんがあたしをチラっと見て笑う。
ぐ、なんで分かる?なんか悔しい・・・バカにしたような笑いだったぞ。

「なんでだよ。たまにはさ家族予行もいいじゃん。海とかさ、どう?
吉澤家うぃずごっちんで!」
「パスパスパス。海なんか疲れるだけ。」
手をヒラヒラさせて追い払うような仕草。
「じゃ、何処だったらいいの?」

「温泉。」

8 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年10月20日(日)22時45分13秒
「はぁぁぁぁぁぁ?」
夏ですよ。真夏ですよ。一昨日は海の日でした。
そんな季節に温泉って・・・
「頭沸いてんじゃないの?ゆでだこになっちゃうよ。」

「ごとーも温泉がいい。」

このカップルおかしいよ。
夏休みの絵日記に「温泉行きました〜」って書いてくるようなヤツ居なかったよ?
みんな海じゃん。
プールじゃん。
水着じゃん?

「私も…温泉かな…。」

9 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年10月20日(日)22時47分09秒
ん?その控えめで可愛い声は・・・

「梨華ちゃんも、温泉なの?」
「だって…。」
なんだか分からないけど、恥ずかしそうにモジモジしてる。
「ん?」
「だって…焼けちゃうもん。」

・・・・・・ごめんなさい。

祝!吉澤家うぃずごっちん、初旅行はウキウキ温泉旅行に決まりました。

「あ、ひとみ、お前戻ったらバイトしろよ。」

母さんが3日間仕事を休まないといけなくなったというわけで、
夏休みは小遣い抜きになったとさ。


10 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年10月20日(日)22時48分29秒

                   つづく。
11 名前:REDRUM 投稿日:2002年10月20日(日)22時49分29秒
更新終了です。
次はいつものように週末になると思います。

では、また。
12 名前:オガマー 投稿日:2002年10月21日(月)05時32分30秒
いいねー。
お・ん・せ・ん♪(氏
がんがってくらさい!(w
13 名前:ひとみんこ 投稿日:2002年10月21日(月)10時20分41秒
二つ並んだ布団、枕元には、ほのかな明かりと水差し・・・・

もう妄想しまくりです。
14 名前:クロイツ 投稿日:2002年10月21日(月)10時29分50秒
おおおおおっ!!!
温泉っ!!温泉っ!!!おーんーせーんー!!
水着も良いけど浴衣もね☆って感じですねっ!!
いやーん!ど¥なっちゃうのか楽しみ過ぎるー!
期待しております!!
15 名前:名無し読者 投稿日:2002年10月24日(木)21時51分39秒
遅ればせながら、シンスレおめでとうございます!
ず〜っと、ず〜っと楽しみにしていましたので、うれしいです。
温泉楽しみ。。楽しみ。。。(w
16 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年10月25日(金)17時46分52秒
             ◇

えーっと。

なんでオマケが付いてるんですか?
キャラメルはグリコより、森永派なのに・・・

「なんやねん、なんか不服そうやん。文句あるんかい。」

ええ、文句なら山ほどありますとも。

17 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年10月25日(金)17時47分54秒
「盆を過ぎると温泉にクラゲが湧く。」
そんな訳のわかんない事をごっちんが言い出したので家族旅行は繰り上げ。
8月に入る前に行こうって事になった。

旅行までに宿題は終らせろって母さんが言うから、この5日間むちゃくちゃ頑張ったよ。
クラゲが湧くのは海だよ!とも思ったけども、そんなことは・・・まあ、いいんだ。

あたしは不満なのは目の前に余計なオマケが3つ。

もとい・・・3人も居ること。
そもそも、「うぃず」のあとには、「ごっちん」だけしか付いてなかった筈だよ?
おかしいよ、ああオカシイさ。

18 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年10月25日(金)17時48分56秒
「中澤さん、そろそろ旦那さん帰ってくるんじゃないんですか?
いいんですか?家空けたりなんかして。」
「あ〜、ええねんあんなん。温泉が待ってんねんで、行かんでどうすんの。」

中澤さん家の旦那様はマグロ漁に出ている。
明後日あたり、半年ぶりに帰って来るって言ってたのに・・・

その横に、生意気なのが居るんだな、これが。

亜依はさっきから不満そうにしているあたしが気に食わない様子。
何故か着いて来ることになった亜依の友達の辻。
この二人が揃うとろくな事が無い。

19 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年10月25日(金)17時50分13秒
「早くいきましょう。着いたらおそば食べましょうね。美味しいおそば屋さんが
あるのれす。そこのソースカツ丼が旨いんれすよ。」
「なんや、そば屋行ってそば食わんのか?」
「あいぼん、甘いのれす。あそこのカツ丼を食ってこそ、真の草津マスターなのれす。」
「ほぉ〜。」

何故か得意げに胸を張る辻。
そして何故か感心している亜依・・・

「あはっ、辻ちゃんよく知ってるねぇ〜。」
「えっへん!ごっちんも食べたいれすか?」
「食べる食べる。おソバも食べる。」

ごっちんも、食い気優先だね。

それにしても、中澤さん、草津は初めてって言ってたのになぁ。
ま、辻には食いモン与えてりゃいいか・・・


20 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年10月25日(金)17時51分05秒
で、運転は交代の方が楽だろうと、中澤家所有のステップワゴンに
乗り込んだわけですが・・・

荷物がいっぱい。
3列目のシートは使えるわけも無い。
7人ですよ。
7人も居るのに。

運転席に中澤さん、交代要員の母さんはもちろんゆったりと助手席に。
ごっちんは助手席の後ろ側で・・・既にお眠りのようです。
まだ出発もしてないよ、ごっちん。

真ん中に座る梨華ちゃんの膝には辻が、あたしの上には亜依が居る。

つか、辻!
ぜってー梨華ちゃんのがあんたより軽いっての!

「いや〜なんちゅうかフカフカなクッションやなぁ。」
「フカフカれすっ。」

21 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年10月25日(金)17時51分49秒
「梨華ちゃん…大丈夫?」
耳元でこっそりと声をかける。
「ん、多分なんとか…。」

膝の上でワチャワチャと飛び跳ねるお子様たち二人が憎い。

苦悶に顔を歪ます梨華ちゃんとあたしをよそに、一向は一路草津へ発進。


「って群馬ってどっちやろ?」

中澤さん・・・カーナビって知ってますか?


22 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年10月25日(金)17時52分25秒

                  つづく。
23 名前:REDRUM 投稿日:2002年10月25日(金)18時02分28秒
更新しました。

>オガマーさん
温泉までの道のりは果てしなく遠い・・・
がんばります。
ちなみにオイラ、温泉大嫌いです。昔溺れました。

>ひとみんこさん
そのほのかな明かりはピンク色。
あまり妄想しすぎると後でガックシしてしまいます。
ほどほどに(w

>クロイツさん
東の温泉て何があるか皆目検討もつかなかったくらいなので
今後が心配です。期待は命取りになりますよ。。。
どうなっちゃうんでしょう?
作者の勇気しだいです。

>15さん
ありがとうございます。
楽しみと言っていただけて嬉しいのです。
皆さん、楽しみの方向が予測できますが・・・
あくまで「健全」です。たぶん、きっと。

では、また。
24 名前:ひとみんこ 投稿日:2002年10月25日(金)21時04分44秒
あ゛〜、雰囲気が! ムードが! ピンクの明かりを返せ!

団体旅行になってしもた! 雑魚寝の予感。
25 名前:クロイツ 投稿日:2002年10月27日(日)13時00分34秒
梨華ちゃんのひざに乗るののたん…その構図の可愛らしさを想像し、思わず鼻血が…。
ごっちんのくらげ発言にも笑わせていただきました!

さぁ、ヨッスィー…この状況でどーやって梨華ちゃんとの仲を進展させるのかっ!!
ヨッスィーの腕の見せ所ですね!!腕って言うか、男前っぷりですかね(笑)。
ますます先が楽しみです♪
がんばってくださいませ!!
26 名前:名無しさん 投稿日:2002年10月29日(火)08時47分00秒
つじかご登場うれすぃです!!
よっすぃ〜と梨華ちゃんは進展できるのかな?
期待してますよ
27 名前:オガマー 投稿日:2002年10月30日(水)02時21分47秒
くはぁ〜
辻!100円あげるからそこ譲れ!(違
どうなっちゃうのかなぁ〜。
更新がんがってくらさいw
28 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年11月10日(日)20時23分03秒
「くさっつ良いとーこ、一度はぁおいでっ、はいっ!」
「「ジョイナ、ジョーイナ。」」

わけも分からぬ参加者三人の大合唱。

「なんすか?その変な歌…。」
「アフォ!あんたさんま師匠バカにしてんかっ。」

カコンッ

運転席から空き缶が飛んできた。


29 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年11月10日(日)20時23分54秒
脚の痺れも限界を越え三途の河が見え始めた頃やっとこさ到着。

ドシンっと構えた温泉旅館。
お部屋は3つ。
良かった・・・中澤家と相部屋だけは避けたいからね。

「とりあえず荷物置いて、それから集合しよか。」

何故かこの旅行のリーダー役になってしまっている中澤さん。
ただのオマケの筈なのに・・・
口に出す勇気はないけれど、背後からこっそり睨んでみたりして。

「なんや背中のあたり痛いなぁ…。」
「おかん歳やから…。」
「れすね…。」
バシッ
効いてる効いてる。

30 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年11月10日(日)20時25分06秒
部屋割りは何の問題も無く済んだ。
あたしと梨華ちゃん、母さんとごっちん、そして中澤一家。

「あ、梨華ちゃん、持つよ。」
「いいよぅ。自分で持つから。」
「いいって。」
ひょいと梨華ちゃんの荷物を持って仲居さんの後ろを付いて行く。

「……あ、ごっつぁん、持つよ。   んっ…うりゃ…ふんんっ。」
ドサッ
「はあ、はあ。」
「真里っぺ…あたしが持ってあげるから…。」
母さんの荷物と自分のを軽々と持ち上げるごっちん。
泣かないで、母さん。
お子様達には笑われてるけど・・・負けないで、母さん。

・・・ご愁傷様。


31 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年11月10日(日)20時25分49秒
荷物を置いた後、中澤家の部屋に集合。
さっきの事が余程ショックだったのか、母さんの周りには負のオーラが漂っている。
ごっちんは母さんによしよししてあげてて・・・
ま、母さんが入れそうなくらいでっかいバッグだったからね。
あたしは梨華ちゃんとふたり、苦笑い。

「ちゅーわけで、皆さん揃ったわけですが、行きますか?例の場所へ。」

テーブルを囲む輪の中で、中澤さんが立ち上がる。

「何処ですか?」
「決まってるがな、露 天 風 呂 !」
何故か湯飲みを高く掲げて叫んでる。

「行くで〜。」
「行くのれす!」

って・・・

32 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年11月10日(日)20時26分32秒
「ちょっと待ってくださいよ。全員で入るんですか?」
「当たり前やん。」
「部屋にも露天風呂あるじゃないですかっ。」
「ほっほ〜。」
腕組みした中澤さんはニヤニヤしてあたしを見下ろしている。
なんか・・・ムカツク。

「少年はあれかい。石川とふたりっきりでベタベタいちゃこきたいっちゅーわけやな?」
「何言ってんすかっ。」
「ひとみちゃん…。」
真っ赤な顔で俯いてあたしのTシャツを控えめに引っ張る梨華ちゃん。
「あ、や、違うからっ。」

慌てているあたしに母さんが耳打ちする。
「部屋戻ってからまた入ったらいいじゃんか。」
「母さんっ!」

これじゃ下心ありありで来たみたいじゃん。

無いとは言い切れないんだけど・・・

33 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年11月10日(日)20時27分36秒
「入ればいいんすよね?入りますよっ。」
あ〜悔しい。
梨華ちゃんに警戒されちゃったらどうするんだよ。
平和な家族旅行になるはずだったのに・・・

露天風呂は旅館の裏手にあって結構眺めも良さそう。
みんな揃って浴衣姿で行く事になった。
あたしは梨華ちゃんと手を繋いで先頭を行く。

「よっすぃ〜えらい仏頂面やなぁ。」
「お風呂で泳いだら機嫌も治るはずなのれす。」

こそこそと後ろから話し声が聞こえてくる。

泳がないよ・・・
つか、聞こえてるから・・・

でも・・・緊張するなぁ。
やっぱ、裸だもんね?だよね?
不満はあれど頭の中は梨華ちゃんの入浴姿で一杯だった。

34 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年11月10日(日)20時28分08秒
              つづく。
35 名前:REDRUM 投稿日:2002年11月10日(日)20時35分23秒
更新しました。
遅くなってごめんなさい。

>ひとみんこさん
雑魚寝はどうやら免れそうです。
中澤さんあたりならピンクの灯、持ち歩きそうな予感。。。

>クロイツさん
まるで吉澤一家のような組み合わせになってしまってますね。
まだまだ吉澤君は苦労しろうです。
がんばれよっちぃ!!!

>29さん
某ののヲタさんの影響でののを出したくなった事は内緒です(w
期待は・・・しないほうが・・・

>オガマーさん
代わりにオイラが100円頂いておきます。
がんばりま〜す。ほんとに・・・

ほなほな、ではまた。
36 名前:名無し読者 投稿日:2002年11月11日(月)10時39分33秒
やぐっちゃん・・・
笑わせていただきました。
とうとう入浴ですね。楽しみに待ってます
37 名前:クロイツ 投稿日:2002年11月12日(火)14時25分19秒
がんばったやぐっつぁんに、座布団30枚!!
よしよしされてて可愛い〜!!!
そして、怪力ごっちん。…素敵…!!!

煩悩いっぱいいっぱいなヨッスィーも素敵でしたが、やっぱり私は…
真っ赤な顔で俯く梨華ちゃんに、座布団1000枚!!!!

あ〜、続きが楽しみです〜☆
38 名前:ぐっちぃ〜。 投稿日:2002年11月16日(土)01時40分31秒
初めて読ませていただきました!!
いやー、かなりおもしろくて一気に前スレから読みまくってこの時間に。('-';
私の推しのあの娘もいっぱいでてますし、もう目が離せません!!(w
作者様、続きを楽しみにしてますー!頑張ってください!!
39 名前:ひとみんこ 投稿日:2002年11月16日(土)09時14分35秒
チャミさまの入浴姿で頭の中がパンクしそうになってる
「少年ひーさま」可愛い!

雑魚寝は免れたようで良かった! その時が待ち遠しいです。
40 名前:名無しさん 投稿日:2002年11月18日(月)23時02分30秒
マジで面白い
面白いからこそつっこませてくれ

この物語でのよしこは男?女?
これ読んでいると、どっちともとれる。
41 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年11月26日(火)20時52分24秒
桃、桃、桃、桃。

何がって?

例えるならば、桃ですよ。甘くてピンクで、そう、あの可愛らしい。
いや、もったいぶってる訳ではないんですけど・・・

梨華ちゃんのね・・・ああ、これ以上は言えません。


42 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年11月26日(火)20時53分16秒
脱衣所に着くとみんな勢い良く脱ぎ始めた。
あたしはって〜と、躊躇しまくり。
だってさ、一緒じゃん?梨華ちゃんと。

別に見られるのが恥ずかしいってわけじゃないんだよ。
どっちかってぇと、見るほうが・・・照れるって言うか、
想像しただけでもう・・・鼻血が出そうだよ。

「よっさん、目血走ってるで。」

我に返ってみると目の前にはニヤケ顔の中澤さん。
またしても・・・

「血走ってませんって。」
「よっすぃ〜、目がマジやで…。」
「れすれす。」
「ほら見ぃ。」
「……。」

43 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年11月26日(火)20時54分05秒
こいつらに構っちゃられないと梨華ちゃんを見ると既に姿は消えていた。
ちくしょぉぉぉぉ!!!

「よっさんもむらむらしてんと早よおいでや。」
ポンポンとあたしの肩を叩いてお子様達の手を引いて湯気の方へ。

やっと中澤さんが消えてほっとしたところで、もう一度肩を叩かれる。

「言っとくけどでかいぞ。」
母さんがぼそっと耳打ちして通り過ぎていく。
は?
何が?
何がでかいんでございましょう?

「よしこ、顔…変。」
聞こえなかったごっちんは頭に「?」を浮かべたあたしを不審がって去っていく。

44 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年11月26日(火)20時54分42秒
あたしも入ろ・・・
誰も居なくなったところで、さっさと脱いでガラリっと外に出てみたら・・・

そう、そこで桃なわけですよ。
お湯の中に眩い光を放つ可愛い可愛い梨華ちゃんがっ!

白濁色のお湯に沈みきれない艶やかな桃。

母さん、この事だったのね。
そうなんだよね?

梨華ちゃん・・・そんな細っこい身体に何故そんな物が・・・

そういや、一度お酒を飲んで襲ってしまったときに見ているはずなんだけど
その時のはこれっぽっちも覚えてなかったわけで・・・ムラムラむらむら。


45 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年11月26日(火)20時55分38秒
そして気付けば布団に一人。

なんでかって?
鼻血が噴射したところまでは覚えてるんだけど・・・

キョロキョロ。
真っ暗で一人きりで静まり返っていて・・・
今頃他の部屋でみんなワイワイやってるんだろうか?
笑われてるんだろうな・・・
顔出しにくいなぁ。

ちょっと後ろ向きな気分になっちゃって布団を頭まで被る。
と・・・襖の開く音がした。

ちょろっと目だけ出してみる。

46 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年11月26日(火)20時56分26秒
「気が付いた?」
優しく笑ってる梨華ちゃんが居た。
「急に倒れたからビックリしちゃったよ。お茶、冷たいから気持ちいいよ。」

どうやら買ってきてくれたみたい。
ちょっと感動。

枕もとに座ってあたしの顔を覗き込む顔が心配そう。
梨華ちゃんの胸に興奮してしまったんです。とは言えない。
お茶を受け取って、一口飲んで、ホント気持ちいいや。

「ありがと、ごめんね。」
「んん、ゆっくり休んで。」
髪を撫でてくれる手が心地いい。

「母さん達は?」
「中澤さんとお酒飲んでるみたい。よく飲むよね。」
「ホント、母さん見かけによらず大酒のみだから…中澤さんは見た目どうりだけど。」
「あ〜そんなの聞かれたら怒られちゃうよ。」
「やべっ、コワイコワイ。」
あたりを見回すふりをして二人して笑う。

47 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年11月26日(火)20時57分05秒
「うちらも飲んだことあったよね。」
二人きりだったあの夜に。
気持ちも通じていない、それどころか自分でさえも気付いていないのに
押し倒してしまったあの夜。
おふざけでキスをくれたあの日。

「あ…。」
「あのときは、ごめんね。」
畳の上についた梨華ちゃんの手に触れてみた。
「もういいよ。」
笑ってくれたから、あたしは身体を起こしてその手を握った。

「今さらながらにね、後悔してるんだ。ホントごめん。」
「もういいってぇ。」
梨華ちゃんはもう一度微笑んでくれる。

「あのとき、気付いちゃったわけだけど…自分の気持ちに。梨華ちゃんが好きだって。
今はもっと好き。もっともっと好きだよ。」
「私も、ひとみちゃんが好きだよ。」
照れくさそうに、はにかんだようにちょっと俯き加減の睫毛が揺れる。

48 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年11月26日(火)20時57分47秒
「梨華ちゃん。」

正座して、まっすぐに梨華ちゃんに視線を向ける。
「は、はいっ。」
慌てて梨華ちゃんまで正座になってしまう。

「何回言っても足りないくらいだよ。もう、このままじゃおかしくなりそうなくらい…。」
「ひとみちゃん?」
ドキドキと体中の血が逆流しそうになって、胸が苦しい。
我慢の限界。
理性のダムが悲鳴をあげている。

「愛してます。大好きです。」
唇を寄せて、抱きしめて、そして・・・
あたしの下には梨華ちゃんがいて・・・
「抱きたい。」
そう言ったあたしの首に梨華ちゃんの腕がまわされる。

「抱いても、いい、かな?」
こんなことわざわざ訊くなんてバカみたいだけど・・・

返事をする代わりに、梨華ちゃんがそっと瞼を閉じた。


49 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年11月26日(火)20時58分37秒
つづく。
50 名前:REDRUM 投稿日:2002年11月26日(火)21時07分39秒
遅くなって申し訳ありませんでした。
更新しました。

>36さん
情けない母さんが大好きなんです。。。がんばれ母さん。

>クロイツさん
そんなクロイツさんには座布団1444枚!!
煩悩も本能ってことで、人間ならばしょうがない!

>ぐっちぃ〜。さん
始めまして。ありがとうございます。
やぐっつぁんが好きなんですね?
オイラも大好きです。いしよしの次に。なんであんなに可愛いんでしょうか。
残りわずかなんですが、頑張ります!!!

>ひとみんこさん
そのときがやってきたんでしょうか?
でも、書き始めるときにここではエ○は書かない。と決めていたのですが・・・
どうしよう・・・悩んでます。

>40さん
ありがとうございます。嬉しいです。
男か女か、難しい問題ですね。
女なんですが女と思って書いていないので・・・(w
いっそ、両生類ってことでお願いします。

では、また週末お会いしましょう。
51 名前:ひとみんこ 投稿日:2002年11月27日(水)08時01分03秒
エ◯は無くてもいいですが、「結ばれた」にしてやってください。

お願いします! 仲人やります!
52 名前:クロイツ 投稿日:2002年11月28日(木)16時26分18秒
律儀だ…!!吉澤選手、マジで律儀だ…!!!
鼻血もきっと、かっこよく弧を描いて放たれたのでしょう…!!!
もー、なんつーか…ツボです!!
私とした事が、梨華ちゃんよりもヨッスィーに目が行ってしまうなんて…!!

続き、楽しみにしてますね!!!
53 名前:名無しさん 投稿日:2002年12月01日(日)14時28分39秒
吉澤君、かっこいいっす。続き期待してます。
54 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年12月01日(日)17時15分50秒
手が震えてる。

ううん、手だけじゃないや。
梨華ちゃんに触れてる部分全てが震えてる気がする。

お互い初めてでもないのに・・・
情けなくなるほど緊張してるのが自分でも分かるから、震えは止まらない。

そんなあたしに気付いたのか、梨華ちゃんは腕をあたしの首に回しキスをくれた。
「好き…。」
その声で、魔法にかかったみたいに身体が軽くなる。
「梨華ちゃん…。」
あたしの下でピンク色に頬を染めた彼女を、一晩中抱きしめ続けた。
ときどき漏れる溜息と声が気持ちよくて、もう抜け出せなくなりそうだ。

暖かい。
梨華ちゃんの身体は太陽の光みたいに温かかった。

55 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年12月01日(日)17時16分32秒
いつの間にか寝ちゃってたみたいで、気づいたときには陽が差し込んでいた。

あたしは梨華ちゃんの胸に抱きかかえられるような体勢。
なんか母親に抱っこされてる赤ん坊みたいだよ。
心地良くて気持ちよくて思わず頬擦りなんかしちゃったり。

って、しちゃった後だから、やっぱり当然のようにまっぱなんだよな。
梨華ちゃんの胸スベスベしてる。

おっと、ニヤニヤしてないか?

「変態かよ…あたし…。」

56 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年12月01日(日)17時17分02秒
んん・・・っと梨華ちゃんが寝返りを打とうとする。
この体勢を崩してしまうのは惜しすぎる。
ぎゅぎゅっと抱きついて阻止。

すると梨華ちゃんは目を覚ましてしまった。

眩しそうに目を開けてニコっと笑っている。
「おはよ〜。」
「おはよ。」
いつもしている会話でも、いつもと違うこの状況。
照れくさくって言葉も短め。

抱きついてるあたしを見て優しく笑ってくれる。
「ひとみちゃん、子供みたい、かわいい…って……きゃぁぁぁぁぁぁぁぁー!!」

57 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年12月01日(日)17時18分09秒
叫んだと思った瞬間、思いっきり突き飛ばされた。
そのうえ梨華ちゃんの高ぁ〜い高ぁ〜い声が耳に響く。
な、な、な、な、なんなんだよ〜・・・
「梨華ちゃぁ〜ん、どうしたのぉ?」
「は、裸のままだったから…ごめんなさい。」
それって・・・お約束すぎます。梨華ちゃん。
ぷっ、真っ赤になっちゃってる。

ぶつけた頭を擦りながら梨華ちゃんの前に座りなおす。
「ごめんね?あのまま寝ちゃって、裸なの当たり前なのにビックリしちゃった。」
「ううん、可愛かったからいいや。」
腕の中にすっぽりと包み込む。

58 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年12月01日(日)17時19分03秒
「なんかね、あたしも梨華ちゃんと一緒にいると冷静じゃいられなくなる。
大好きだから。梨華ちゃんそうだって思っていいかな?」
「私も。ひとみちゃんといるとずーーっとドキドキしてるもん。」
初めてだって、初めてじゃなくたって、こんなに好きだからジタバタしても
かっこ悪くても、それも幸せに感じちゃうんだ。
「へへっ。」
「ふふっ。」

おでこをくっ付けて、笑いあって、二人だけの朝は穏やかに過ぎていく。

と、思っていたのに・・・

「「おっはぁぁーーーーーー!」」

勢い良く襖が開くと同時に飛び出したのは、お子様二人の満面の笑顔だった。


59 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年12月01日(日)17時19分42秒
つづく。
60 名前:REDRUM 投稿日:2002年12月01日(日)17時27分31秒
短いですが更新しました。
某箇所、割愛申し訳。

>ひとみんこさん
仲人よろしくお願いします。
スピーチは短めにお願いします。マイウェイ熱唱は禁止です。

>クロイツさん
ええ、アフォなくらいに律儀です。
もちろん弧を描いて、小○小僧のごとく放たれました。
あれ?梨華ちゃん推しでしたっけ?

>53さん
ありがとうございます。
吉澤君、ふんぞり返ってニヤニヤしながら喜んでおります。

では、また会う日まで。。。
61 名前:ひとみんこ 投稿日:2002年12月01日(日)20時34分24秒
え〜本日は、お日柄も良く・・・・・・ 以上で仲人のご挨拶にさせて頂きます。
マイウェイはダメなので、「娘。よ」を一節。
「よ〜めに行く日が、こなけりゃいいと・・・・・・・・・・」
ご静聴、有り難うございました。

やっぱ、ちびっ子コンビですか? お約束ですね。(w
62 名前:クロイツ 投稿日:2002年12月01日(日)21時01分23秒
石ヲタです。私は、石ヲタなんですよ。
なのに、この作品を読むときにはまずヨッスィーに目が行ってしまう…。
ごめんよ梨華ちゃん!!

てゆーかお子様二人…よくやりました!!
やっぱこーでないと☆
続き、楽しみにしてますね!!
63 名前:オガマー 投稿日:2002年12月01日(日)23時46分02秒
ってか二人は・・
もしかして
(〜^◇^〜)<
ヤグチさん、それ以上は言わないでください。
64 名前:名無し読者 投稿日:2002年12月02日(月)01時04分34秒
54での「あたしの下で…」からの部分
たった2行なのに、200行かけた描写より萌える
作者さんのうまさに脱帽
65 名前:ぐっちぃ〜。 投稿日:2002年12月06日(金)04時54分00秒
久しぶりに来てみたら、、、。
か、加護ちゃん、辻ちゃんがぁあああ!!!
梨華ちゃん、よっすぃーどうするんだー!?
母さん&ごっつぁんが気になりつつも、いしよしを見ると、ついつい喜んでしまう自分、、、(w
面白い展開になって、かなり続きが気になってしまいました!!
続き楽しみにしてます☆
66 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年12月21日(土)17時26分01秒
「大人なんか嫌いや…。」
「えっぐえっぐ…。」
「せやなぁ〜汚れとるなぁ、ホンマ可愛そうに…子供たちが泣いとるわ。」

お子様二人の頭を撫でながら、ニヤニヤして中澤さんがうちらを見ている。

「なんだよ、勝手に入って来るのがいけないんだろっ。」
「ダメじゃん、そういうときはえっちなことするから入っちゃダメだよ。
って昨日のうちに言ってあげないと。よしこってば間抜けだね。あはっ。」
「いや、ごっつぁん…そういう問題じゃ…。」

母さん・・・マトモなのは母さんだけみたい。
泣きたいのはこっちの方だってんだ。

「梨華ちゃん、ごめんね。あたしが鍵かけ忘れたから…。」
「いいよぅ、私だって忘れてたもん。」

「そうや、そうや!鍵くらいかけとけやっ!イタイケな子供の前で
何乳くり合っとんねんっ。」
「れすれす。ののは見たくなかったれすよ。あんな事やこんな事、
え?そんなことまで!?ってなってる二人の事なんか…。うわーんっ。」
67 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年12月21日(土)17時27分01秒
「誰がイタイケなんだよ…(ぼそっ)」

「オカン聞いた?よっすぃ〜があんなん言うねん。」
「聞いたで、こわいな〜。頭悪いエロガキは口も悪く出来てるらしいな。」

うわーーーーーーーーーーーんっ。

帰りの車中、お子様達の嘘泣きとあたしの本気泣きの声が響く。

そして家に到着。
どんよりムードのあたしをあやす様に梨華ちゃんは手を繋いでいてくれる。
車を降りると夏のむっとする空気がお出迎え。

68 名前:第八話。あなたを愛していいですか? 投稿日:2002年12月21日(土)17時27分55秒
「ほな。」
「ほなな。」
「ほなれす。」
中澤組と玄関前で別れて中に入ろうとすると・・・

「何はともあれ、良かったじゃんか。」
「母さん。」
「今度は四人で行こうな。」
「うん。」

その瞬間、あたしは笑顔に戻ってたと思う。

「ひとみちゃ〜ん。」

先に入った梨華ちゃんの声が聞こえて、あたしも慌てて母さんに続く。

梨華ちゃんとの初めての夜。
今までよりも、ずっとずっと近づけた気がする。
もっともっと好きになったよ、梨華ちゃん。


69 名前:第八話。あなたを愛していいですか? おわり。 投稿日:2002年12月21日(土)17時29分12秒
             ◇
70 名前:最終話。母さんへの手紙。〜家族の新しいはじまり〜 投稿日:2002年12月21日(土)17時29分56秒
あれから4ヶ月。

いつの間にかごっちんは我家に暮すようになっていた。
夏休みが終ると同時に、放任主義のオバサンから
「たまにしか帰ってこないなら一緒に住んじゃえば?」
と、親らしからぬ許しがいとも簡単に出たので
ごっちんはスキップしながら荷物を抱えてやってきた。

71 名前:最終話。母さんへの手紙。〜家族の新しいはじまり〜 投稿日:2002年12月21日(土)17時30分37秒
冬真っ只中。
街中クリスマスの装い。

基本的に冬なんて大嫌いなんだけど、こうゆうのは好き。
なんか心が暖かいと、身体まで暖かくなった気がしない?

梨華ちゃんとの初めてのクリスマスだし、気合充分って感じ。
母さんもごっちんも、いつにも増してラブラブモード全開で
我家には華が咲いております。

「ぱっとさいでりあ〜♪ あ、こんなトコロにも華が。う〜んイイ香り。チュ。」
「きゃぁっ。」

人差し指を口元にあてて夕飯の献立を練っているらしかった梨華ちゃんは
あたしが近くに居たことに気付いてなかったみたいで、ビックリした様子。

72 名前:最終話。母さんへの手紙。〜家族の新しいはじまり〜 投稿日:2002年12月21日(土)17時31分13秒
「もぅっ、ひとみちゃんったら。」
「へへへ、夕飯決まった?」
「それ、なんだけど…。」
「ん?」
「今日ね、すき焼きでもいい?」
「いいよ。どうしたのさ?家計のピンチっすか?」
「だって、ひとみちゃん、お肉好きじゃないでしょ?」

ほっほっほ〜。
だよね〜、そうなんだよね。
肉嫌いなあたし。
でもね、愛の為には誰しも強くなる事が出来るのだ。

「日々特訓、日々鍛錬!いや〜肉嫌い養成ギプスが役にたったよ。」
「養成?」
「あ〜、簡単に説明すると、母さんも梨華ちゃんも焼肉好きでしょ?」
「うん…。」
「だから、あたしとごっちんで肉が食べれるようになる為に
毎日学校帰りに吉野家通ってたの。」

73 名前:最終話。母さんへの手紙。〜家族の新しいはじまり〜 投稿日:2002年12月21日(土)17時31分53秒
あ、梨華ちゃんたら・・・感動?
俯いて黙り込んじゃって、ああ、頑張った甲斐があったってもんだよ(泣

梨華ちゃんの肩に手を当てて優しく囁いてみる。
「梨華ちゃんと一緒に焼肉食べに行きたかったんだ。」

と、顔を覗き込んでみたならば・・・

「くっくくくく…。」
涙流してるよ。
涙流して笑ってるよ。
「梨華ちゃん…笑いすぎ…。」
「だって、だって、ひとみちゃんたら…フフ、フフッ。」
「梨ぃ華ぁちゃ〜ん…。」
「ごめんごめん。もう、そんな顔しないでよ、ね?」

梨華ちゃんの手が優しく髪を撫でてくれる。
こういう、梨華ちゃんのお姉さんなとこ、大好き。

74 名前:最終話。母さんへの手紙。〜家族の新しいはじまり〜 投稿日:2002年12月21日(土)17時32分24秒
「クリスマスさ、焼肉食べに行かない?」
「クリスマスなのに焼肉?」
「うん。初めてのクリスマスが初めての焼肉記念日。カッケくない?」
「ぷっ、やっぱりひとみちゃんって変〜。」
「なんだよ〜、変ってさ〜。」
「ううん、可愛いよ。」

でれでれ、ニヤケが止まりません。
可愛いよりカッケーの方が嬉しいんだけど、
梨華ちゃんに言われると・・・なんか甘えたくなっちゃうんだよなぁ。

すりすり、すり寄ろうとしたならば・・・
「そーだ、ひとみちゃんはプレゼント何がいい?」
「ふえ?プレゼント?」
既に突入開始のゴングが頭に響いていたあたしは大いに肩透かし。

75 名前:最終話。母さんへの手紙。〜家族の新しいはじまり〜 投稿日:2002年12月21日(土)17時33分06秒
「何がいい?」
「う〜ん…何でもいいや。」
「ええ〜、それが一番困るんだからぁ。」
梨華ちゃんお得意のハの字眉が登場。
「プレゼントなんてね、オマケなんだから。梨華ちゃんがくれるモノなら
何だって嬉しいよ。」
「ありがと…。気持ちは、いっぱいだもん。」
「あたしもいっぱいだよ。」

ふふん。
あたしはもう決まってるんだよね、プレゼント。
梨華ちゃんにも、ごっちんにも、母さんにも。

76 名前:最終話。母さんへの手紙。〜家族の新しいはじまり〜 投稿日:2002年12月21日(土)17時33分41秒
梨華ちゃんには愛情たっぷり込めて。
ごっちんと母さんにはありがとうの気持ちを込めて。
特に母さんには、とっておきのモノをご用意するつもりでございます。
ちょっと照れくさいけど、それが今のあたしの感謝の気持ちを表す
一番の方法だと思うから。

「楽しみだね。」

ウキウキとドキドキが入り混じって、
クリスマスまでは、あと少し。


77 名前:最終話。母さんへの手紙。〜家族の新しいはじまり〜 投稿日:2002年12月21日(土)17時34分17秒
                 つづく。
78 名前:REDRUM 投稿日:2002年12月21日(土)17時35分44秒
更新しました。
遅くなってごめんなさい。

>ひとみんこさん。
仲人ありがとうございます。
二人が幸せに暮せるよう、願ってやってくださいませ。

>クロイツさん
大丈夫、オイラも銀読んでるときは梨華ちゃん推しになってますから。
どっぷりと。
きっとふたりには可愛い赤ちゃんが・・・

>オカマーさん
ええ、たぶん予想どうり見られてしまいました。
イタイケかどうかには、疑問な部分がほとんどですが。
やぐっつぁん、言っちゃえ〜!!

>64さん
ありがとうございます。
素直に嬉しいです。コノスレでモロな描写は控えたかったので。。。

>ぐっちぃ〜。さん
ヒサブリで〜す。
今回は母さんの出番少し増える予定です。
とか言ってもあと少しで終わりです。
がんがりまっす!!

なんだかんだで、あと2、3回?年内で完結します。
では、また。
79 名前:ぐっちぃ〜。 投稿日:2002年12月22日(日)05時31分36秒
なぬ!?母さんの出番が少し増える予定っすか!?
うわー!!メッチャ楽しみなんですけどー!!(w

年内で完結はちょっと寂しいですけど、
楽しみにして次の更新待ってますー♪
80 名前:オガマー 投稿日:2002年12月22日(日)10時13分09秒
(〜^◇^〜)<まっぱ!

        ってそれだけかよ!キャハハ!!

完結ですか・・寂しいけどラストも見たいなぁ(w
81 名前:名無し読者 投稿日:2002年12月23日(月)05時38分32秒
肉食べれるようになって得意になってるよっすぃーが可愛い。
完結間近ですか…残念ですが楽しみにしています。
82 名前:クロイツ 投稿日:2002年12月24日(火)16時40分56秒
あぁ〜…やっぱここのヨッスィー…愛してます。
ごめんよ梨華ちゃん!!
焼肉の為に努力するあなたが、愛しくて笑えてどーしよーもない…。

最終回ですか…寂しいです(泣)寂しいですけど…楽しみにしてます!!
83 名前:REDRUM 投稿日:2002年12月29日(日)16時45分14秒
今回は更新前にレスを返したいと思います。

>ぐっち〜さん。
自分で予告しておきながら、増えたのかどうなのか。
えらいあっさりしたモノになってしまいました。

>オガマーさん
「゛」忘れごめんなさい。ワザとじゃないですよ。。。
ラスト、今日になりました。
長かったからオイラも寂しいです。

>81さん
肉、実はオイラも苦手なんですよね。
でもタン塩は食える!
完結、今日になりました。

>クロイツさん。
いつもクロイツさんのレスに元気を貰っていたような気がします。
これからもよっちぃを愛してやって下さいネ。
梨華ちゃんの次でいいので(w

では、最終回。
84 名前:最終話。母さんへの手紙。〜家族の新しいはじまり〜 投稿日:2002年12月29日(日)16時46分13秒
「12月はどさくさで酒が飲めるぞ、酒が飲める飲めるぞ、酒が飲めるぞ〜♪」

上機嫌の母さんが先頭に立って近所の焼肉屋へ。
ケーキは家に帰ってからゆっくりとってことで、まだ5時過ぎという
お早い時間にディナーとなった。

「まずはタン塩だな。」
「カルビもね。」
「んあ〜クッパかなぁ。」
「カ、カ、カクテキ。」
「ひとみってばどもってやんの、しかもなんでカクテキだけなんだよ。キャハハ。」

85 名前:最終話。母さんへの手紙。〜家族の新しいはじまり〜 投稿日:2002年12月29日(日)16時46分55秒
初めての焼肉屋に緊張してしまったのか、ビクビク。

肉がごっそりと運ばれてきて、それを梨華ちゃんと母さんはムシャムシャ食う。
いや、喰らうって感じ。
あたしはってーと、母さんが「コレ食わないなんて人生半分損してる」とか言うから
タン塩食ってみたわけさ、したら結構旨いんだよね。
ちょっと気に入ったかも。

「梨華ちゃん、その葉っぱ何?」
隣で梨華ちゃんがほうれん草みたいなのに肉を巻いて食べている。
「これ?サンチュだよ。巻いて食べると美味しいの。
ひとみちゃんもやってみなよ。はい。」

マキマキまきまき。

86 名前:最終話。母さんへの手紙。〜家族の新しいはじまり〜 投稿日:2002年12月29日(日)16時47分36秒
ん?んんんん?
「んげ〜美味いよコレ!」
「おおっひとみも焼肉の美味さに気がついたか。ん〜イイこった。」
「ん、美味いよ。サンチェ?コレいいね。」
「サンチェ?誰だそれ。」
うっきゃっきゃと母さんはいつもの高笑い。
あ?なんか変な事言ったかな?
「よっすぃ〜、サンチュだよ。」
「あ、サンチュね、サンキュ。」
「「………」」
「キショッ。」

その後、母さんがタン塩について熱く語ってるのを軽く流しつつ
何人前?ってくらいの肉を平らげた。
そんなこんなで満腹満腹。
焼肉バンザイ。


87 名前:最終話。母さんへの手紙。〜家族の新しいはじまり〜 投稿日:2002年12月29日(日)16時48分06秒
家に戻って梨華ちゃんとごっちんが作ってくれたケーキを囲む。
色とりどりのフルーツが乗っかった、真っ白なケーキ。
我が家の女の子二人はこの日の為に何日も前から会議を開いていた。
味はって?
美味くない筈ないじゃん。

「梨華ちゃん、美味しいよ。」
「ごっつぁん、うめーよ、コレ。」

パクパクパクパク。
箸が進む。じゃなくてフォークが進む?

88 名前:最終話。母さんへの手紙。〜家族の新しいはじまり〜 投稿日:2002年12月29日(日)16時48分50秒
「ではですね、そろそろクリスマス恒例のアレいってみようじゃないかい?」

恒例も何も4人でのクリスマスは初めてなんだけど、
ま、それは置いておこう。

ズンチャカズンチャカ。
何処から持ってきたのかクリスマスソングトランスバージョン。
それに合わせてプレゼント交換。
別に渡す相手も決まっていて、グルグル回すわけでもないのに
音は必要なのか?
ま、それも置いておこう。

あたしと梨華ちゃんから、母さんとごっちんへ。
母さんとごっちんから、あたしと梨華ちゃんに。

ふたりペアになってプレゼントを用意していた。

89 名前:最終話。母さんへの手紙。〜家族の新しいはじまり〜 投稿日:2002年12月29日(日)16時49分23秒
あたしはそれとは別に梨華ちゃんへのプレゼントがあって、
バイトで貯めたお金でちょっとお高いピアスなんかを。
梨華ちゃんからはブレスレットを貰った。

母さんとごっちんもふたりで交換している。

「ちょっと片付けてくるね。」

梨華ちゃんとごっちんはケーキの皿やらグラスを持ってキチンへ。


90 名前:最終話。母さんへの手紙。〜家族の新しいはじまり〜 投稿日:2002年12月29日(日)16時49分57秒
二人になって少し盛り上がりが納まる。
「母さん。」
「ん?」
あたしはこっそりポケットに入れていた一枚の青い封筒を取り出した。

「母さんにはもうひとつプレゼントがあるんだ。」
それを母さんに差し出す。
「これ?」
「うん。」
不思議そうに母さんはそれを受け取る。

「プレゼントになるかどうかわかんないけど…。」
「開けていい?」
「うん。」

ゆっくり、ゆっくり水色の便箋が取り出されていく。
なんか緊張する。
なんだろ、これ?手が汗ばんでるよ。

それを広げて母さんの目が文字を追っていくのがわかると
自分の顔が真っ赤になっていくのがわかった。
最初は笑っていた母さんの顔がだんだん真剣なものへと変わっていく。

91 名前:最終話。母さんへの手紙。〜家族の新しいはじまり〜 投稿日:2002年12月29日(日)16時50分34秒
  母さんへ
92 名前:最終話。母さんへの手紙。〜家族の新しいはじまり〜 投稿日:2002年12月29日(日)16時51分10秒
母さんに手紙なんて初めてだよね。
なんかこういうのってちょっと照れくさいかな。

母さんがうちに来てもう2年になるね。
覚えてる?ホテルのロビーで初めて会ったときの事。
あのとき母さんを見て、あたし連れ子だと思っちゃったんだよ。
まさかこんになに若いひとが母さんになるとは思わないもん。
ホントのこと言うと、最初は上手くやっていけるか不安だったんだ。
あるじゃん、新しいお母さんってヤツへのイメージって。
でもね、すぐに心配なんて吹っ飛んだ。

母さんが来てから、父さんがすっげー幸せそうに笑うようになったんだよ。
あんな父さん見るのなんてなんて何年ぶりだろう?って…
なんとなく分かった気がするんだ。
父さんが母さんを好きになったわけ。

ちっちゃくて、いつも笑ってて面白くて、ちょっと口は悪いけど
頼りになる優しい人。
そんな感じかな。
ああーーー!なんか書いてて恥ずかしー、こういうの。

だからね、父さんが死んじゃったとき、母さんともお別れなんだと思って
すっげー悲しかったんだよ。もう会えないんだって。
まさか母さんが一緒に居てくれるなんて思わなかったから。

93 名前:最終話。母さんへの手紙。〜家族の新しいはじまり〜 投稿日:2002年12月29日(日)16時51分45秒
で、梨華ちゃんがうちに来たわけだけど…
イロイロあったよね、この一年。
母さんには迷惑かけっぱなしで、あたし、みんなにもすんごい悪い事したんだと思う。
今でも心配だよ。これで良かったのかって。
あたしだけ幸せで母さんは無理してんじゃないかって、そう思うこともあるんだ。

母さん、訊いていい?
母さんは今幸せですか?
後悔してませんか?
もし、今、少しでも幸せでいてくれるなら、あたしの我侭をもうひとつ聞いて欲しい。

これからもずっと、あたしの母さんでいて欲しい。
ずっとずっと一緒に暮らしていたいよ。
来年も再来年もずーーーーっと、こうしてクリスマスを迎えるんだ。
梨華ちゃんと、ごっちんと、母さんと、あたし。
一緒に居られるよね?

大好きだよ、母さん。

だから、これからもよろしくね!

                          ひとみ
94 名前:最終話。母さんへの手紙。〜家族の新しいはじまり〜 投稿日:2002年12月29日(日)16時52分20秒
読み終えた母さんは、静かにそれを折りたたんで封筒にしまった。
そして悪戯っ子のようにヘヘっと笑う。

「幸せに決まってんだろ。」

小さい声で呟く母さんの目には涙が滲んでいる。

「泣くなよぉ〜。」

照れくさくって、母さんの肩を突っついてなんかみる。

「ばかやろ、泣いてなんかないよ。」
「泣いてんじゃん。」
「泣いてないってばよっ。」
「じゃ、なんでうるうるしてんの?」
「あ、あくびしたんだよ。」

ふわわっとワザとらしくあくびの真似なんかして、
目が合った途端ワハハって笑う。

95 名前:最終話。母さんへの手紙。〜家族の新しいはじまり〜 投稿日:2002年12月29日(日)16時53分02秒
「なに笑ってるの?」
片付けを終えた梨華ちゃんとごっちんが戻ってきた。

「あ〜、またひとみがバカな事言うんだよ。」
「んあ?よっすぃ〜何言ったの?」
「何もないよ。嘘言うなよ!」
「こいつエロガキだからさ〜。」
「あはっ、えっちな事言ってたの?何々?」
「だっ誰がエロガキだよっ。」

「誰って…。」
「ねえ?」

母さんとごっちんは顔を見合わせて指差す。
そろってあたしの鼻先を。

96 名前:最終話。母さんへの手紙。〜家族の新しいはじまり〜 投稿日:2002年12月29日(日)16時53分33秒
「梨華ちゃぁーん、母さんが苛めるよぉ。」
「よしよし。」

いつもみたいにバカなやりとりをして、そして隣で梨華ちゃんが笑う。
こんな日常があたしは嬉しくって仕方ない。

「ちっくしょぉーーーー!幸せだぁぁぁぁーーー!」

無性に叫びたくなって大声をあげる。
「きょとん」とマンガみたいに音がしそうな顔をして3人があたしを見る。
「へへっ、叫ぶと気持ちいいや。」

97 名前:最終話。母さんへの手紙。〜家族の新しいはじまり〜 投稿日:2002年12月29日(日)16時54分11秒
バカだな。と言いつつも母さんも叫ぶ。

「オイラも幸せだぁぁーーー!」

「私も幸せぇぇーーー。」

「あたしも幸せだぞぉーーーーー!」

幸せを運んで来てくれた小さなサンタの母さん。
クリスマスだけじゃない。
我が家には毎日毎日『幸せ』っていうプレゼントが運ばれてくる。


98 名前:最終話。母さんへの手紙。〜家族の新しいはじまり〜 投稿日:2002年12月29日(日)16時55分05秒

                 ◇

99 名前:最終話。母さんへの手紙。〜家族の新しいはじまり〜 投稿日:2002年12月29日(日)16時55分43秒
世の中、どの家庭にも当たり前のように様々な事情が潜んでる。

吉澤家には19歳と3人の17歳の少女が暮らしている。
仲の良い四姉妹・・・ではなくてぇ〜。

なにもかもがバラバラで違う四人。

でも、うちらは仲のいい幸せな家族。

いろんな事情があって、いろんな気持ちが入り混じって、そしてここに居る。

ずっと、このまま続いていって欲しい。

うん。

大丈夫、きっと・・・大丈夫。



「ひとみ〜!起きろ〜!!」

今日も吉澤家の朝はこうして始まる。



100 名前:吉澤君家の家庭の事情 投稿日:2002年12月29日(日)16時57分33秒
      おしまい。
101 名前:REDRUM 投稿日:2002年12月29日(日)17時01分39秒
これで終わりです。
2回に分けて更新するつもりでしたがそんなに長くもないし
1回で終らせる事にしました。

始まってからちょうど一年かかったわけですが、
本当にのろのろと更新して申し訳なかったと思っています。

今後、何か書く気になったとき、このスレが残っていたら
ここに載せたいと思います。
長い間、ありがとうございました。
102 名前:REDRUM 投稿日:2002年12月29日(日)17時02分23秒
ラストなんで、ちょっと流してみたり。。。
103 名前:名無し読者 投稿日:2002年12月29日(日)21時45分00秒
お疲れ様でした
はじめから読ませて頂いてたのでもう終わったかと思うと寂しいです
暖かい家族っていいですね。この作品で矢口さんが大好きになりました
また新作待ってますよ!
104 名前:オガマー 投稿日:2002年12月30日(月)13時03分11秒
お疲れさまでした!
たぶん、連載当初から読んでいたと思うのですが(記憶曖昧w
よっすぃ〜思いが通じてヨカタ!
4人仲良く暮らせてよかった!
新作、待ってます(w
105 名前:ぐっちぃ〜。 投稿日:2002年12月31日(火)00時30分41秒
作者様、本当にお疲れ様でした!!
期待通り母さんの出番増えてたし、
4人で仲良く幸せに暮らせて、良かったです!
また、新作も見れたら嬉しいなぁ。と思いつつ、待ってますー。
106 名前:名無し読者 投稿日:2003年01月02日(木)00時24分09秒
よっすぃ〜の手紙がgood

作者さんお疲れさまでした。
107 名前:だって、スキだから。 投稿日:2003年01月26日(日)17時29分37秒
たまにね、なんとなく思うことがあるんだ。
なんでこんなに好きなんだろうって。
108 名前:だって、スキだから。 投稿日:2003年01月26日(日)17時30分23秒
年末年始の忙しさを切り抜けてひと段落。
気合が抜けてしまったのか、あたしは風邪をひいてしまった。

「寒いよぉ〜」
布団を鼻の先までかぶってちょろりと目だけ出して愛しい人に声をかける。
「はいはい、わかったから大人しくしててね」
だけど梨華ちゃんは構ってくれなくて・・・
いや、お見舞いに来てくれてるだけで嬉しいよ。感謝してるよ。
だけど、やっぱ物足りないじゃん。

梨華ちゃんはベッドに凭れてなにやら見てる様子。
「何してんの?」
「誕生日のとき写真とったじゃない?現像できてたから
ここ来る前にカメラ屋さんに寄って来たの。ひとみちゃんも見る?」
「見たい」

109 名前:だって、スキだから。 投稿日:2003年01月26日(日)17時31分00秒
あたしが上半身を起こそうとしたら「ダ〜メ」って言われて、
枕の傍で肘をついて写真を見せてくれる。

そこにはいつものように笑ってる二人が居る。
梨華ちゃんと居るときの自分の顔を見るのはほんの少し照れくさい。
だって・・・むちゃくちゃ崩れた顔してるから。
ほら、コレなんてデレってしちゃってさ・・・

梨華ちゃんは「これ、撮ろうとしたらケーキ落としちゃって」
なんて、数日前の事を楽しそうに思い出して話してる。
そうそう、あたしが急に引っ付いたから梨華ちゃんテーブルにぶつかったんだよね。
満面の笑みのあたしと、ぶつかった瞬間の慌てた梨華ちゃんの写真。

110 名前:だって、スキだから。 投稿日:2003年01月26日(日)17時31分32秒
一枚一枚捲る度に梨華ちゃんの弾んだ声が耳をくすぐる。
いつの間にかあたしは写真よりも梨華ちゃんを眺めていた。

瞬きの度に黒くて長い睫毛が揺れて、
言葉を発する度にその艶やかな口唇が光る。

なんか、こういうのっていいな・・・
ゆっくりと時間が流れていて、隣には好きな人が居て。

「ひとみちゃん聞いてる?」
「ん?え?」
「もぅ、うわの空だったでしょ。ボーっとしちゃって」
「違うよ、ちょっと見入っちゃってて」
「嘘、見てなかったじゃないのよぉ」
梨華ちゃんは眉間に皺を寄せて頬を膨らませる。
「ごめんごめん。ちょっと小腹がすいちゃって」

111 名前:だって、スキだから。 投稿日:2003年01月26日(日)17時32分13秒
「しょうがないなぁ。ちょっと待っててね」
梨華ちゃんが部屋を出て行くと、階段を下りる音が聞こえてくる。
今日は家族が居ないから梨華ちゃんが何か作ってくれるのかな?

部屋に一人。
梨華ちゃんは今部屋を出たばかり。
すぐに戻ってくるだろうこともわかってる。
寂しい・・・
風邪に限らず病気のときってなんでこんなに寂しくなっちゃうんだろう。

ほんの数分、なのにさっきまで彼女が手を置いていた場所を
指でなぞってみたりなんかして。

112 名前:だって、スキだから。 投稿日:2003年01月26日(日)17時32分45秒
「おまたせ〜」
梨華ちゃんの声が扉を開けた。
「持ちくたびれ〜」
慌てて手を引っ込めて、のん気な声を上げてみる。

「桃缶買ってきたの。冷やしておいたんだけど、あんまり冷えてないみたい」
梨華ちゃんの手にはガラスの器に入った一口サイズの桃。
「うまそ。風邪んときって桃缶食べたくなるよね。」
「でしょ?」
梨華ちゃんがフフっと笑う。

「あ〜ん」なんて1つ1つ食べさせてくれる。

「私も食べていい?」
勝手に食べちゃっていいのにわざわざそんな事を訊いて
最後のカケラが梨華ちゃんの口に運ばれる。

113 名前:だって、スキだから。 投稿日:2003年01月26日(日)17時33分32秒
「梨華ちゃん…」
「ん?あ、もしかしてもっと食べたかった?」
「ううん、そじゃなくって…手、繋いでて欲しい」
「ひとみちゃん、甘えんぼさんになってるぞぉ」
そう言って、指先で頬をくすぐる。
あたしはなんだか・・・急に恥ずかしくなって、顔を背けてしまった。
「いいよ」

コトンっ

テーブルに器を置くと、梨華ちゃんの手が布団の中に入ってきた。
「ずっと繋いでるから、寝ちゃってもいいよ」
「…ありがと」
照れくさくて、それしか言えなくて・・・手の温もりで涙が出そうになった。
さっきまでの寂しさが嘘のよう。

いつも強がってばっかりで、梨華ちゃんをからかってばっかりで。
でもね、これがホントのあたしなのかもしれない。
寂しがり屋で、甘えん坊で。
風邪の所為なんかじゃない、梨華ちゃんが居ないときあたしはいつも寂しい。

114 名前:だって、スキだから。 投稿日:2003年01月26日(日)17時34分42秒
梨華ちゃんが時折見せるお姉さんなトコロ。
あたしはソレにいつも暖かく包まれてるんだ。

目を閉じたままそんなことを考えていたら、
いつしか梨華ちゃんの微かな寝息が聞こえてきた。

目を開けてその顔を覗いてみる。
瞼がピクピクと動いている。
あたしはその瞳に口唇を落として「好きだよ」と声にならない程の大きさで言った。

なんでこんなに好きなんだろう。
理由なんてわからない。
だって、好きなものはしょうがない。
そもそも、そんなこと考える事じゃないのかもしれない。

さっき浮かべた涙が乾く頃、あたしは本当に眠りに落ちていた。


115 名前:だって、スキだから。 投稿日:2003年01月26日(日)17時35分20秒
                   おしまい。
116 名前:REDRUM 投稿日:2003年01月26日(日)17時39分37秒
短編、ちょこっと載せてみました。
本編とは全く無関係のお話です。

>103様
>オガマー様
>ぐっちぃ〜。様
>106様
ありがとうございます。
こんな駄文に最後までお付き合いくださいまして感謝してます。
これからもチビチビ書いていきます。
117 名前:名無し読者 投稿日:2003年01月27日(月)21時47分09秒
風邪に桃なんて…吉カワイイ!
次回作も期待しています
118 名前:ぐっちぃ〜。 投稿日:2003年02月09日(日)02時54分50秒
よしこが可愛すぎる!! (w
次も楽しみに待ってます!
119 名前:名無し読者 投稿日:2003年03月03日(月)23時55分25秒
保全
120 名前:名無し読者 投稿日:2003年03月04日(火)23時33分21秒
お、いつのまに新作
ほのぼのとしていいですな
次作に期待
121 名前:名無し読者 投稿日:2003年03月29日(土)22時27分52秒
122 名前:名無し読者 投稿日:2003年04月26日(土)03時08分20秒
123 名前:名無しさん 投稿日:2003年05月23日(金)13時26分40秒
( `.∀´)<保
124 名前:名無しさん 投稿日:2003年06月19日(木)08時46分07秒
( `.∀´)<田
125 名前:名無しさん 投稿日:2003年07月20日(日)22時20分55秒
ほ・ぜ・ん
126 名前:吉好 投稿日:2003年08月01日(金)01時51分31秒
初めまして。一気に1から最後まで読んじゃいました。
なんかいいですね、一時はどうなることかと思い、ドキドキしましたが
うまくいってよかった!!読んでて幸せなやさしい気持ちになりました。

127 名前:名無しさん 投稿日:2003年09月07日(日)00時32分27秒
128 名前:ミニマム矢口。 投稿日:2003/10/22(水) 00:50
ho
129 名前:名無し読者 投稿日:2003/11/08(土) 04:24
今更ですが
家庭の事情本編、大変楽しく拝見させていただきました。

短編もGOODでした。
次回作に期待してます。


130 名前:REDRUM 投稿日:2003/11/21(金) 19:57
短編なんかを。
131 名前: 投稿日:2003/11/21(金) 19:57
春は別れの季節。


何かの歌の言葉のようだけど、
そんな軽いのもなんかじゃなくて、
あたしは春が大嫌いだ。

いや、嫌いだったんだ。

132 名前: 投稿日:2003/11/21(金) 19:58

             ◇

133 名前: 投稿日:2003/11/21(金) 19:58
「離れても変わらないから」
彼女がそう言うから、
「もちろんだよ、あたしだって変わらない」
不安な気持ちを隠してあたしは笑う。

梨華ちゃんは東京の大学への進学を決めた。
こっちにだって大学はいっぱいあるのに。

でも、もう子供じゃない。
会いに行く事だって出来るし。
来年、あたしも同じ大学を受けるつもりでいたから。

134 名前: 投稿日:2003/11/21(金) 19:58
子供が惚れた腫れただの言っても大した事なんか無い。
そう思われるかもしれない。
だけど、子供は子供なりに一生懸命恋してたんだ。

中学に入って、告白されたり誰かがあたしを好きだとかって噂も聞いた。
まわりには軽く付き合っちゃう子もいっぱい居て
別に嫌悪感を抱くわけでもなく、ただ興味が無かった。

それが彼女と出会って、梨華ちゃんと出会って変わったんだ。

135 名前: 投稿日:2003/11/21(金) 19:59
出発の日の朝、夜明けと共に彼女の家の前に立つ。
二年間、梨華ちゃんとすごしたこの町。
二人きりで、会いたかった。
ちゃんと話したかった。

「早くにごめんね」
「ううん、嬉しいよ」
朝靄の中を手を繋いで歩く。
彼女の手がやけに冷たいから
あたしは繋いだままの手をパーカーのポケットに入れた。

近くの公園のベンチに座って、
出会った頃の話に華を咲かせてみたりなんかして。

「覚えてる?」
「うん、桜吹雪の中に梨華ちゃんがいたんだ」

忘れもしない入学式の日。
あたしは一目惚れと云うものを経験した。
その日からあたしは春が好きになった。
ピンクの花弁の中、彼女が優しく笑っていたから。

136 名前: 投稿日:2003/11/21(金) 19:59
「待っててね、あたしもすぐ行くから」
「うん」
「浮気しちゃダメだかんね」
「ひとみちゃんこそ」

頬を撫でる風はまだ少し冷たくて、
だからそっ指で触れる。

終わりじゃない別れじゃない。

くちびるじゃなくて頬にキスをした。
くちびるじゃなくて頬にキスをくれた。

「ほら」
「ん?」
「桜、もうすぐ咲きそうだよ」
「ほんとだ…」


137 名前: 投稿日:2003/11/21(金) 19:59
おしまい。
138 名前:REDRUM 投稿日:2003/11/21(金) 20:05
ぐだぐだ。
短編、書きかけが何個もあるんですがなかなか仕上がりません。
そんなもんで、こんな短いモノになっちゃいました。
しかも暗いし。。。

>117さん&ぐっちぃ〜。 さん
ありがとうございます。
カッケーのも好きですが甘ったれな吉がもっと好きなんです。

>120さん
んあ、なんとなく知ってる人な気がするのは気のせいでしょうか?
ありがとうございます。

>吉好さん
はじめまして、ありがとうございます。
完結した後に、始めから読んだって方を見かけると
なんだかとても恥ずかしくなります。
最初と終盤、文章が違いまくりなので。。。
でも、嬉しいです。

>129さん
ありがとうございます。
次回作・・・
どうしようも無いのが出来ちゃいました。

>保全してくださった皆様。
心から、ありがとうございました。

では。
139 名前:REDRUM 投稿日:2003/11/21(金) 21:51
あ。。。大事なとこ忘れてました。

131の後に以下挿入。。。
140 名前: 投稿日:2003/11/21(金) 21:52
あれは小学生の頃だった。
卒業式が間近にせまっていて、みんなはワクワクドキドキ。
あたしだって楽しみで心が弾んでいた。
極普通の公立校に通っていたあたし。
仲のいい友達もそのまま近所の中学へ。
そう思っていた。

確かに、仲のいい友達は制服姿になっても変わらず同じ学校に居たけれど、
大好きなあの子は居なくなっちゃったんだ。

あたしには好きな子がいて。
でも、女の子で。
小学生でも高学年にもなれば、女は男を。
男は女を好きになるって図式が頭にはあるモノで。
そんな気持ちを口になんて出せる筈も無かった。

だから、クラスの違う彼女に話し掛けることすらできないまま、
その子は父親の転勤だか何だかで、九州へと行ってしまった。
141 名前:REDRUM 投稿日:2003/11/21(金) 21:52
ありえねぇ。。。
すんませんでした。
142 名前:名無し読者 投稿日:2003/11/23(日) 17:43
おっ新作ですね
美味しく頂きました。
その後が気になります・・・
143 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/24(水) 21:48
144 名前:名無しさん 投稿日:2004/03/14(日) 21:00
ほぜん

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