インデックス / 過去ログ倉庫 / 掲示板

娘。むかしばなし

1 名前:mrine blue 投稿日:2002年11月17日(日)08時35分52秒
初めまして。mrine blueと申します。

いろんな方の小説を読んでいて、自分も小説が書きたくなたので、
書いてみることにしました。
昔話、童話などを、アレンジしたものを書いていこうと思います。
駄文ですが、みなさんよろしくお願いします。

読んで下さった方、率直な御意見・御感想を頂けると、非常に嬉しいです。
あと、sageでお願いしますm(__)m
2 名前:mrine blue 投稿日:2002年11月17日(日)08時36分37秒
むかしむかし、人里離れた山奥に、動物達が暮らす村がありました。
そこは、人間が訪れる事もなく、いたって平和な場所でした。

3 名前:mrine blue 投稿日:2002年11月17日(日)08時40分15秒
さっそくミスった。本当に、すいません。
もう一度はじめからいきます。
4 名前:ウサギとカメ 投稿日:2002年11月17日(日)08時40分51秒
むかしむかし、人里離れた山奥に、動物達が暮らす村がありました。
そこは、人間が訪れる事もなく、いたって平和な場所でした。

5 名前:ウサギとカメ 投稿日:2002年11月17日(日)08時41分35秒
その村には、2人の人気者がいました。
「あいぼん」と言う名前のウサギと、「のの」という名前のカメです。
あいぼんは、モノマネがとても上手で、また口喧嘩も強く、仲間達からは
番長のように、慕われていました。
また、ののはたれ目で、にこっと笑った顔は愛嬌があり、
独特な舌たらずの喋り方は、まさに癒し系。中高年に大人気です。
あいぼんとののはいっつも一緒。片時も離れずに、仲良く暮らしていました。


6 名前:ウサギとカメ 投稿日:2002年11月17日(日)08時42分27秒
そんな、ある日。あいぼんはののと並んで歩きながら、ふと思ったのです。
「ののは、おっちゃんやおばちゃんに大人気や。それに道を歩けば、
じいさんばあさんが、話し掛けてくる。しかも、若いやつらにも
密かにのののファンやっちゅうのが、いっぱいおる。このままやと、
番長の座が危ない。」
そこで、単純なあいぼんは、ののと勝負する事にしたのです。
「なんやったら、ののに勝てるやろうか...?」
「そうだ!かけっこやったら、ののに勝てる!これや!うーん。我ながらに、
素晴らしいアイデア!」
あいぼんは、すでに勝利を確信して、おおはしゃぎです。

7 名前:ウサギとカメ 投稿日:2002年11月17日(日)08時43分04秒
「なぁ、のの。勝負しよ!かけっこの勝負!」
「かけっこれすか?いいれすけど、どうしてしょうぶするのれすか?」
ののには、あいぼんがなぜ急に勝負しようと言い出したのか、
そして、なぜこんなに気合いが入っているのか、わかりません。
「なぜかって?そうやなぁ...うちのプライドが許さんから。とでもしておこう。」
「プライド...れすか?」
ののはますます訳が分からなくなりました。
でも、あいぼんの、もの凄い気合いに負けて、勝負を受ける事にしました。

8 名前:ウサギとカメ 投稿日:2002年11月17日(日)08時44分01秒
「ほな決戦は一ヶ月後や。あの一番高い丘のふもとがスタートで、
ゴールはてっぺん。スタートは午前10時や。絶対に遅れんように。」
そう言い残して、あいぼんは意気揚々と帰っていきました。
「へんなあいぼん」
ののは、しばらくそこに突っ立っていましたが、考えてもしょうがないと
家に帰っていきました。

9 名前:ウサギとカメ 投稿日:2002年11月17日(日)08時44分40秒
あっといまに一月がたち、ついに決戦の日。空を見上げても、雲一つありません。
村中のみんなが観戦に来ています。
あいぼんはトレーニングを重ね、見違えるような体つきです。
「ふっふっふ。ええか、のの。うちは、この日のために、つらーいトレーニングにも
耐えてきた。勝つのは、ののやない。うちや。」
あいぼんは、自信満々。顔つきもいつにも増して、凛としています。
ののは、手を差し出しました。二人(二匹)は握手をかわし、互いの健闘を祈り、
スタートラインに並びます。

10 名前:ウサギとカメ 投稿日:2002年11月17日(日)08時45分27秒
「位置について...」
「よーい...」
ぱーん!!
スタートの合図が鳴り響きました。
あいぼんは見事なスタートダッシュ!さすがウサギさん!!
しかし、長距離走なので実はあまり意味はありません。
一方のののは、みんな忘れてるかも知れないけれど、あくまでカメです。
ゆっくりと、そして確実に一歩を踏み出しました。


11 名前:mrine blue 投稿日:2002年11月17日(日)08時46分29秒
−あいぼん視点−
随分と走ったな。ののは...まだ来てへんみたいやし。ひと休みでもするか。
ええとこに、木陰があるやないの。
ふぅ。ウサギってのは持久力っちゅうもんが無いんやな。
ほんまに疲れた。あかん...眠とぉなって...き..た...


12 名前:ウサギとカメ 投稿日:2002年11月17日(日)08時47分19秒
さて、一方ののはそのゆっくりとした歩みで、一歩一歩確実に進んでいきます。
長いこと走って(歩いて)いるのに、中々ゴールは見えません。
太陽は頭の真上で、煌々と輝いています。
「あいぼんは、かけっこがはやくて、うらやましいれす...」
そんな事を思っていると、目の前には大きなクリの木が。
そして、その木の根元には見覚えのある白い生命体が、転がっています。
「あれは、あいぼんなのれす。勝負中なのにあんな所でねて...
そうだ!いまのうちに追い抜くのれす。」

13 名前:ウサギとカメ 投稿日:2002年11月17日(日)08時47分57秒
しかし、ののはあいぼんが言っていた事を思い出しました。
「これは、プライドがぶつかりあう、真剣勝負なのれす。
正々堂々と勝負しなきゃダメれすね。」
そして、ののはあいぼんを起こす事にしたのです。
「あーいぼーん!!こんなところで寝てたらダメれす!起きるのれす!!」
「うーん...
はっ!あかん!寝てしもうた!のの、わざわざ起こしてくれてありがとな!
ほな、先に逝くで!!」
あいぼんは、そう言うとさっさと行ってしまいました。
「さぁ。ののも、がんがるれす!」
ののも気合いを入れ直して、また走り始めました。


14 名前:ウサギとカメ 投稿日:2002年11月17日(日)08時48分36秒
気合いを入れ直して、また新たなスタートを切ったののですが、
ゴールは見えてきません。ついさっきまで、頭の真上で、光り輝いていた
太陽が、だんだんと西の空へと、傾いていきます。
「ゴールは遠いのれす。あいぼんは、もうゴールしてるのかなぁ...?
疲れたのれす。でも、途中で投げ出すわけにはいかないのれす。
これは真剣勝負なのれすから。」
ののは走り続けます。ゴールが見えるまで、決して諦めません。
そして...ついに...ゴールが...!

15 名前:ウサギとカメ 投稿日:2002年11月17日(日)08時49分18秒
しかし、ゴールの目前まで来て、ののはある異変に気が付き、立ち止まりました。
周りを見ても、誰も居ないのです。先にゴールしているはずのあいぼんも、
このレースを見に来た他の動物たちも、見当たりません。
「なんで誰も、いないのれしょう?ののが来るのが遅いから、
みんな先に帰っちゃったのかな...?」
今まで頑張って走って来たののですが、孤独感が襲います。
「ののが走るのが遅いから、みんな帰っちゃったのれす。
へへへ。ののはダメれすね。」
そうつぶやくと、その場に座り込んでしまいました。
目には、涙が浮かんでいます。
「せめて、あいぼんにはゴールするのを待ってて欲しかったれす...」

16 名前:ウサギとカメ 投稿日:2002年11月17日(日)08時50分06秒
「なーに、泣いとんねん。ホント、ののは泣き虫やなぁ。」
そこに現れたのは、他でもありません。先に帰ったと思っていた、あいぼんです。
「ふぇ?なんで、あいぼんがここにいるのれすか?先に帰ったんじゃ...」
「なーんで、ののが来るのを待たんと、先に帰らなあかんねん。」
「だって...だって...」
ののの目からは大粒の涙が、ぼろぼろと零れ落ちます。
「それになぁ、のの。勝負しようとした事自体が、間違ってた。
自分の事しか考えとらんかった。番長の座なんか、どうでもいいんや。
そんなもんより、大切なものがあった。ほんとに、すまん。」
そう言いながら、あいぼんは申し訳なさそうに、ののへ手を差し出しました。
「ののは、そんなの全然気にしないれすよ。」
八重歯を覗かせ、にかっと笑ったののは、あいぼんの手を取り、そして二人は、
握手をかわしました。スタートの時よりも、ずっと長く、そしてずっと固い握手を。

17 名前:undefined 投稿日:2002年11月17日(日)08時50分43秒
西の空は茜色に染まり、長かった1日も、終わりを告げようとしています。
「綺麗な夕焼けれす...」
「そうやなぁ。」
「明日の天気は、晴れれすね。」
空気がオレンジ色に染まったかのような夕焼けの中、二人はそれぞれの家へと、
帰っていきました。そして、二人はいつまでも仲良く、そして幸せに暮らしましたとさ。
めでたし、めでたし。




18 名前:mrine blue 投稿日:2002年11月17日(日)08時53分00秒
みなさん、いかかだったでしょうか?
処女作品、これにて完結です。
読んだ方、御意見・御感想まっております。
バンバン書き込んでやって下さい。

19 名前:mrine blue 投稿日:2002年11月17日(日)08時55分04秒
本日、2本目のミス。
>17
タイトル記入忘れ。「ウサギとカメ」です。

緊張から、ミス連発。嗚呼。手が震える...
20 名前:リエット 投稿日:2002年11月18日(月)02時38分09秒
ほのぼのしました...
ラストひねってある所がいいです。

Converted by dat2html.pl 1.0