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SARUTOBI AI

1 名前:sairenn 投稿日:2002年11月25日(月)13時28分30秒
ミニモニの4人、ミカ、加護亜依、辻希美、高橋愛らは、新曲の
イベントのため、飛行機で大阪に向かった。

そのジャンボ旅客機が紀伊半島上空にさしかかった時、異変は起こった。

「キャプテン!前方に黒い雲が・・・」

その黒い雲に飛行機が突っこんだ時、強い光が機を包み込み、激しい衝撃が
襲ってきた後、飛行機は跡形もなく消え失せた。


加護亜依こと、あいぼんはようやく失神から目覚めた。

飛行機に乗っていて、強い光と衝撃で気を失ったことだけは憶えていた。

加護「ここは、どこ・・・」

側には、ぼさぼさの頭と汚い着物を着た男の子が、あいぼんを覗き込んでいた。

サスケ「気がついて良かったな。ここは、伊賀の里だよ。」

加護「伊賀・・・?」
2 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年11月25日(月)13時57分40秒
そこへ、男が二人やって来た。

1人は、動物の皮のような物を着て、手足には布をまいた、
三十歳ぐらいの男だった。もう一人も同じような格好だが、
白いヒゲの老人だった。

サイゾウ「なんだ!こやつはおかしな服をきておるな・・・」

壮年の男は、あいぼんの服装、赤いセーターとチェックの
スカートに不審そうな顔をした。

サイゾウ「まさか、くのいちじゃないだろうな・・・ことに
よると、信長の間者やもしれない。殺したほうが・・・」

加護「エエ〜!?、そんな・・・」

爺「待て待て、そこの娘、どこから来た。名は何と申す・・・」

加護「東京から来た、加護亜依で〜す。」


3 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年11月25日(月)14時22分30秒
爺「なに!、とうきょうから来た、かごあいとな、これ娘、
そこにどんな字か書いてくれぬか・・・」

あいぼんは、地面に指で、『東京の加護亜依』と書いた。

サイゾウ「何に、東の京だと!?、京は西に決まっておる、
ますます、怪しいヤツだ・・・」

爺「これ、サスケ、この娘はどこにおった・・・」

サスケ「それが、不思議なことにそこの高い木の枝に引っかかって
いたんだよ。まるで、天から降りてきたみたいに・・・」

すると、老人はあいぼんに向かって、地面にひれ伏した。

爺「古い言い伝えによると災難が迫った時、神のご加護によって、
東から、天女が舞い降りて救ってくれると言われておる。
まさに、この娘がそうなのじゃ・・・」
4 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年11月25日(月)14時43分36秒
加護「え〜、私は天女じゃないよ〜、でも、多分、飛行機から
落ちて来たのだから、空から来たのかな〜」

爺「やはり、そうか・・・」

加護「っていうか〜、おじさんたちの言ってること、なにが
なんだか、わかんない。今、何年なの〜」

爺「今は、天正5年じゃが・・・」

加護「え〜と、今年は平成だから、その前は昭和、その前は
大正かな、ちょっと違うみたい・・・」


どうやら、あいぼんはタイムスリップで、天正年間の
戦国時代へ来てしまったようだ・・・。

加護「え〜、これから、どうしたらいいの・・・みんな、
ミカちゃん、のの、愛ちゃんたちは、どうなったの〜」

5 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年11月25日(月)14時56分18秒
空板で書いたことがあるものです。
その中で、あいぼんの先祖は伊賀の忍者と書いたもんで、
それを、発展させようと思ってますが、どうなりますか・・・。
6 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年11月25日(月)19時46分22秒
爺「何に、天女がまだおるのか・・・」

加護「天女じゃないって・・・だいいち、東京から来たって
言ったけど、私は生まれは奈良だよ・・・」

爺「何に!それは、まことか。平城京生まれとは、ますます、
伝説の天女に間違いない・・・」

加護「も〜お、別にいいけどォ・・・」

爺「今、この伊賀の里は危急に瀕している。魔王が攻め込んで
くるかもしれんのじゃ。」

加護「魔王って、何んなの?」

爺「信長のことじゃ、高野山を焼き払い、数千人の老若男女を
焼き殺した魔王じゃ。」

加護「信長って、どっかで聞いた事があるけど、そうだ!
うぐいすを鳴かして見ようなんて、言った人かな〜」

爺「それは、ホトトギスじゃ・・・」

加護「そっか〜、そうだった・・・」

7 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年11月25日(月)20時05分25秒
爺「ともかく、この里を守るのに手を貸してもらえないかの〜」

加護「いいけど〜、その前にミニモニのみんなを捜さないと、
みんなを捜してくれたら、協力してもいいけど・・・女の子
三人なのだけど・・・」

爺「それなら、まかせておけ、信長の動きを探るため、あちこち、
下忍どもを走らせておるのじゃ・・・」

その時、黒装束に覆面といかにも忍者らしい男が走って来て、
爺の前に膝まづいた。

その男としばらくひそひそと話していた爺は、あいぼんに言った。

爺「何でも、京から帰った者によると、琵琶湖にえたいの知れない、
銀色の巨大な怪物のような鳥が舞い降りたという噂があるそうじゃ」

加護「え〜、それって、もしかしたらジャンボジェット機が不時着
したのかもしれない。きっと、そうだよ。」
8 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年11月27日(水)17時51分03秒
訂正
6、の「高野山を焼き払い・・・」を、
   「比叡山を焼き払い・・・」と訂正します。
9 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年11月28日(木)20時17分18秒
加護「ねえ、ねえ、ジャンボって言ってもわかんないかな、その
鳥の大きなヤツに乗ってた皆んなはどうしたの・・・」

爺「何でも、その巨大な鳥の化け物はしばらくすると、琵琶湖に
沈んでしまったそうじゃ・・・」

加護「えー!?、じゃ、乗ってたみんなは、どうしたの・・・」

爺「その鳥から出てきた者ども、何でも、服はバテレンのような、
奇妙な物を着ていたそうじゃが、顔はまるでワシらと同じような
面体じゃったそうな・・・」

加護「だから〜、みんなはどうなったの・・・」

爺「近くの安土城から、織田の家中の者が連れて行ったようだが」

加護「じゃあ、ミニモニの三人も助かったんだ・・・」
10 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年11月28日(木)21時59分04秒
タイムスリップによって、戦国時代の大和(今の和歌山)上空に
放り出されたジャンボジェット機のパイロットは、必死になって
着陸する場所を探したが、戦国時代に飛行場などあるはずが無い。

さまよっていると、琵琶湖上空にさしかかって、決意して湖に
着水するしかなかった。

何とか、琵琶湖に不時着水して救命ボートで何組かに別れて
脱出した。

全員が脱出した後、ジャンボはゆっくりと湖の中へ沈んでいった。

ミニモニの三人は、行方不明になったあいぼんのことを心配していた
が、脱出のどさくさに巻きこまれて、三人、別々の場所に着いた。
11 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年11月28日(木)22時23分15秒
高橋愛は、琵琶湖の北東の長浜にたどり着いた。

長浜は、当時羽柴秀吉の居城だった。

秀吉は、謙信を攻めるべく信長の命を受けて加賀へ出陣したのに
総大将の柴田勝家と衝突して、勝手に軍を引き揚げてしまった。

そして、秀吉は死罪を覚悟で、安土の信長の元へ出向いていて、
留守だった。

長浜城へ連れてこられた愛ちゃんは、偶然秀吉の妻、おねの眼に
とまり、話しを聴いているうちに、

おね「おや、そなたは越前なまりですね・・・」

もちろん、越前とは、今の福井のあたりである・・・。
12 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年11月29日(金)00時04分08秒
ミカは、琵琶湖の南西、坂本の近くにたどり着いた。

坂本は当時、明智光秀の居城だった。

光秀は、丹波(今の京都府)攻めに失敗し、再度攻めるべく、
坂本で準備を進めている最中だった。

城内に連れて来られた者の中にいる、明らかに他とは違う
顔をした、ミカに光秀は目を止めた。

ミカを気にいった光秀は彼女を娘にし、後の細川ガラシャこそ、
ミカだった・・・なんてことは、もちろんありえない。

ミカの明らかに日本人とは違う容姿に光秀は、当時日本に来て信長の
許しを得て布教活動していた、イエズス会の宣教師の家族ではないか
と思ったのだ。

そこで光秀はミカを、その年京都に建てられた南蛮寺にいた、
イエズス会のオルガンチーノの元へミカを送る手配をした・・・。
13 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年11月29日(金)00時45分04秒
辻希美は、琵琶湖の南東の安土にたどり着いた。

当時、安土城には北陸から勝手に軍を引き揚げた秀吉が信長に
釈明するため来ていた。

信長は、敵味方から悪魔のごとく恐れられていた。
自分に歯むかう人間は老若男女を問わず皆殺しにして来た。

それがたとえ、家臣であろうが容赦はしない。文字通り、首が
飛んでも不思議ではない。秀吉は生きた心地がしなかったろう。

現に、秀吉が勝手に引き揚げたせいで、北陸の柴田勝家の軍勢は
統率が乱れて、上杉謙信の軍に痛い目に会っているのだ。

しかし、信長は秀吉を許した。両者の信頼関係もあったのだが、
信長は秀吉の利用価値を認めていたのだ。

辻希美こと、ののちゃんはあんまり勉強が好きではない。
だから、信長がどんな人間が知らない。

ジャンボの乗員たちと共に、信長の前に引き出された、
ののちゃんはどうなるか・・・。
14 名前:リエット 投稿日:2002年11月30日(土)04時05分45秒
ののたんが危ない。。。
15 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年11月30日(土)20時12分29秒
突如、戦国時代に出現したジャンボジェット機のことは、ある古い
お寺の書物に残されていた。

『琵琶湖上空に現れた、怪鳥の巨大さは天が隠れて暗くなるほど
だった。怪鳥は長く伸びた火を吐き出し、ランランと眼を光らし、
その叫び声は、何千、何万の雷鳴が轟くようであった。人々は
恐れおののき、この世の終わりを告げる不吉な前兆だと、地面に
ひれ伏した。
やがて、怪鳥は琵琶湖に降り立ち、湖面の底深く沈んでいった。』

戦国時代の人間から見れば、ジャンボジェット機はとてもこの世の
ものとは、思えないだろう。
16 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年11月30日(土)20時51分02秒
琵琶湖に降り立った怪鳥から出て来た人たちは、安土城の織田家の
武士達から見れば、不審きわまりない存在でしかない。

さっそく捕らえて城中に引き立てた。

信長も巨大な怪鳥に興味持ったが、すでに湖底に沈んでしまって
その姿を見ることは出来なかった。

その怪鳥から出て来た人間には、大いに興味を示し、
すぐさま、何人かの人たちを自分の前に引き出すように
命令した。

兵士は、何人かを選び出し、引き立てた。

その中には、パイロットなど乗員がいた。中のひとり、
客室乗務員のパーサーの女性に、辻希美こと、ののが
しがみついていたので彼女と一緒にののも、信長の
もとへ引き出された。
17 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年12月03日(火)22時48分50秒
連れてこられたのは、ジャンボの機長、客室乗務員の男女1人ずつ、
乗客の男性、それとパーサーにくっ付いてきたののちゃん、の五人。

広間に五人が座らされていると、やがて森蘭丸をはじめ小姓数人を
従えて信長が入ってくる。

居並ぶ家臣はいっせいに平伏する。
許されたばかりの秀吉も加わっていた。

床の間を背にした上座にどっかりと腰を降ろした信長は、
パイロット達を睨んでいたが、

信長「わしが織田上総介信長じゃ!」

と、大声で名乗った。

はっと、気がついて機長が自分の名前を答えた。

それに信長は、おぬしらはどこから来て、何者なのかと、
問いただした。
18 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年12月03日(火)23時14分44秒
その問いに、機長は困惑した。

機長自身も、タイムスリップで戦国時代に突然放り出され、
何がなんだか、わからない内に安土城に連れてこられ、
いきなり、織田信長が目の前に現れたのだから、無理も無い。

だいいち、自分達が21世紀から、ジャンボジェット機でやって
来たなどと言っても、到底信長には理解出来るとは思えない。

それで、海の向こうから来た、などとあいまいに答えるしか
なかった。

その答えに信長は、ぎらりと猜疑心のこもった眼で機長らを
睨んだ。

信長は、当時としては非常に進歩的な人間だった。
宣教師が持ってきた地球儀を見せられて、地球が丸いことも
理解したと言われている。

機長はちゃんと説明して、事実を述べていれば、信長も
もしかしたら理解したかもしれない。

そうしなかったので、災難に合うはめになった。
19 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年12月03日(火)23時29分57秒
それよりも、機長は目の前の信長に興奮をおぼえた。

機長は、歴史には多少の興味があった。それにテレビの
大河ドラマもよく見ていた。

信長が、本能寺の変で炎の中で切腹する場面を何度も見てきた。

後、数年後の天正10年の6月2日に、信長は間違いなく死ぬことを
自分達だけが、知っているのだ。

あなたなら、どうしますか?
信長に、あなたは明智光秀によって、本能寺で殺されると
言えますか・・・。

下手に言えば、信長のことだからその逆鱗に触れて、たちまち、
首が胴から飛ぶ事になるかも・・・。
20 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年12月05日(木)20時39分14秒
その時、ののはお腹がすいていた。朝食べたきりなのだ。

信長の側の、たかつきに乗っている美味しそうなお菓子に
眼を奪われていた。

機長は、さすがに本能寺の変のことは言い出せなかった。
彼は、ちょうど40代半ばで信長と同年齢だった。

かねがね、信長がもう少し人に対して思いやりを持っていたなら
志し半ばでむざむざと斃れることもなかったと考えていた。

それで、つい口を出してしまった。

比叡山のすべての寺を焼き払い、何千の人間を殺戮したこと、
一向宗や、人質の幼い子供たちを無残に殺したことを上げて、
そういうことを、止めて自省するようにと、述べた。

蘭丸「上様に対して、何にを不埒なことを言う・・・この
下郎め・・・」

信長も顔色を変えて、立ち上がった。


21 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年12月05日(木)20時53分35秒
信長「・・・そなたは、わしに意見するつもりか・・・」

機長「意見ではありません。ただ、もう少し人の心という
ものを考えていただければ、家臣から裏切られるなどという
ことはなかったのです・・・」

信長「ほう、わしは家臣から裏切られると言うのか・・・」

機長は、つい口をすべらせてしまった。

信長「蘭丸!、刀を持て!」

信長は、ギラリと太刀を引き抜いた。

信長「下郎のぶんざいで、おれに意見するとは、
身のほど知らずめ!!」

信長は機長に近寄り、太刀を振りかざした・・・。
22 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年12月05日(木)21時32分47秒
さすがに機長も信長の形相に、顔面蒼白になって、逃げようにも
腰が抜けたようになって動けない。

居並ぶ家臣たちは、もちろん止める者などいない。よくある
ことなのだ・・・。

女性パーサーは悲鳴を上げるが、どうにもならない・・・。

その時だった、ののが、すっくと立ち上がった・・・。

信長の座っていたところに近寄ると、お菓子をむんずと、
掴むと、口に入れる・・・。

太刀を振り上げた信長は、横を、ピンクのセーターにチェックの
スカートの、ののちゃんが歩いて行くのを見て、動きを止める。

23 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年12月05日(木)21時44分13秒
あたりは一瞬静まり返り、ちょこんと座ってお菓子を食べている
ののに釘付けになる・・・。

信長は、ギラリと不気味に光る太刀を引っさげたまま、ののに
近づく。

その太刀が一閃すれば、ののちゃんの体など真っ二つになって
しまうだろう・・・。

信長「・・・そなた、腹がすいておるのか・・・」

ののは、無邪気に信長を見上げてうなづいた。

信長は、どっかりと腰を降ろした。

信長「娘。・・・こちらへこぬか・・・」

ののはすっと立ち上がると、何んと信長の膝の上にちょこんと、
腰を降ろした・・・。
24 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年12月05日(木)21時59分34秒
蘭丸があわてて、とがめたが、信長は良い良いと、すっかり、
表情を和らげている。

のの「・・・危ないから、刀は仕舞って・・・」

信長「おお、そうか、そうか・・・」

と、太刀を蘭丸に渡す。

信長「そなたは、名は何んと申す・・・」

のの「希美です。」

信長「のぞみか・・・良い名前じゃ。」

すっかり、上機嫌になっている。

乗員の1人が振り向くと、家臣たちは、信長とその膝の上の
ののに向かって、一斉に平伏していた・・・。
25 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年12月07日(土)19時19分07秒
その時、秀吉が信長のもとへ進み寄った。

秀吉「上様、それがしには、子供がおりませぬ、その娘は
この秀吉に預けさせていただけますか・・・」

信長「・・・そなた、あのハゲネズミの所へ行くか・・・」

ののちゃんは、わけもわからずに無邪気にうなづいた。

みんなの所へ戻ったののに、女性パーサーが抱きついた。

機長「・・・辻さん、ありがとう。あなたがいなければ、
私はどうなっていたか・・・」

のの「え〜、あたしはなんにも、してないよ〜」

信長「その者どもをさがらせて、食事を与えよ。」

そして、信長はひとりの家臣を呼び寄せて、耳打ちをする。

信長「あの者どもを、丁重に部屋に入れて置け。そして、
絶対に眼を離すでない・・・」

機長らは、安土に残り、ののは秀吉に連れられて長浜へ向かった。

長浜には、高橋愛がいるはずだった。
26 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年12月13日(金)20時11分14秒
長浜城内。

おね「そなたは、越前生まれでしょう。でしたら、越前の府中に
前田利家殿の女房のまつという、私の友達がいます。そちらへ、
行ってはどうですか・・・父母も越前にいるのでしょう」

愛「はい・・・でも、多分家族は越前には・・・」

愛ちゃんは、自分がなぜだかわからないけど、戦国時代に来ている
ことを理解していた。だから、自分の生まれた、福井、(越前)に
行っても家族はいないことを知っていた。

しかし、越前になにか懐かしさを憶えて、行ってみることにした。

テレビなどで、知っている郷土の英雄である、前田利家やその妻の
まつにも会いたいと思った。

それに、もしかしたら、自分の先祖にも会えるかもしれない。

結局、辻希美が長浜につく頃には、高橋愛は入れ違いに越前へ
旅立っていた。
27 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年12月15日(日)22時46分57秒
ののちゃんは、着物を着せられて、まるでお姫様のようだった。

秀吉「これ、おね、見てみい、よう似おうておる。」

おね「そうでございますね・・・ほんにお可愛い。」

のの「ねえ、おばさん、さっき聞いたのだけど、愛ちゃんは
どこにいるの・・・」

おね「ああ、あの娘ですか、あの子は今朝、越前へ行かせましたよ」

のの「え〜、愛ちゃんに会えると思ってたのに・・・」

ののは本当にがっかりした様子だ。

おね「あなた様は、どうして、この娘を連れて来たのですか・・・」

秀吉「いや、この娘の度胸に感心したのじゃ・・・」

秀吉は、おねに安土での出来事を話して聞かせた。
28 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年12月15日(日)23時03分44秒
秀吉「わしら、大の男でも信長様の前ではちぢみ上がるものじゃ、
それが、この娘は仲間の者が信長様から、まさに切られようと
した時、機転をきかして、お菓子をむしゃむしゃと食べて、
信長様のいきり立った気持をそいでしまったのじゃ・・・」

ののは、何の話かわからずに、与えられたお菓子を食べている。

秀吉「この娘は、幼いながらに、鬼のように恐れられている信長様
の気持を和らげてしまった、機転、度胸にほとほと感心して、
出来たら、我が娘にしたいと思うたのじゃ・・・」

おね「そうでしたか。でも、この子にも父母がいますでしょうに。」

29 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年12月15日(日)23時14分18秒
おねは、優しくののちゃんの肩に手をかけた。

おね「そなたの、母上は今どこにおるのですか・・・」

それを聞いたののは、じっとおねを見上げた。
そして、突然、その瞳から涙がこぼれ落ちた。

のの「お母さん・・・会いたいよう〜」

泣きながら、おねにしがみつく。

おね「おお、可哀想に・・・母を思い出したのですね・・・」

おねは、ののを抱きしめた。

秀吉「そうか・・・まだ子供じゃで・・・」
30 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年12月17日(火)00時46分38秒
明智光秀の手配によって、京都の南蛮寺へ連れてこられたミカは、
ちょうどい合わせたポルトガル人宣教師、ルイス・フロイス
に引き合わされた。

ルイス・フロイスは、信長に気に入られ、30年も日本に滞在し、
「日本史」という本を書き残して、現在の貴重な資料となっている。

フロイスは、このミカ、(Mika Taressa Todd)と名乗り、英語と
日本語をしゃべる不思議な少女に興味を持った。

フロイス「あなたは、どこの生まれですか?」

ミカ「ハワイ生まれです。」

フロイス「ハワイ・・・はて?」

フロイスが知らないのも無理はない。ハワイが発見されたのは、
これから、二百年も後の1779年にキャプテン・クックによって
だからだ。
31 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年12月17日(火)13時56分49秒
さすがに、伊賀忍者の情報網はすばらしく、あいぼんはいながらに
して、ミニモニの三人が、京都、越前、長浜に居ることを知った。

加護「早くみんなに会いたいな〜、さっそく捜しに行こうよ〜」

爺「待て待て、はやるでない。今はぶっそうな世の中じゃ、
忍者としての訓練をいたしてからでも、遅くはない。」

加護「忍者か〜、家の先祖も忍者だったんだよね〜」

爺「であるから、忍者としての修行をするために、優秀な
くのいちの忍者を呼んでおる。その者からみっちりと訓練を
受けるが良い。」

爺は、呼びかけた。

爺「麻里!、くるのじゃ!」

すると、音もなく、あいぼんの後ろに木の上から何者かが
飛び降りた。

麻里「・・・参上いたしました。」

そのくのいちを見たあいぼんは、すっとんきょうな声を上げた。

加護「アレ〜!?、真里ちゃんじゃあないの〜!!」
32 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年12月17日(火)21時55分16秒
加護「真里っぺ!会いたかったよ〜!」

その、くのいちは体の小ささといい、栗色の髪の毛といい、
顔といい、元ミニモニの矢口真里そっくりだった。

しかし、あいぼんが抱きつこうとすると、そのくのいちは、
軽く、二、三メートルは飛び下がって、身構える。

麻里「・・・何者です、この娘。は・・・」

爺「心配するでない、この娘。は天女じゃ・・・」

麻里「天女・・・?」

加護「え〜、真里ちゃんじゃ、ないの〜」

その時、あいぼんを最初に助けてくれた、サスケがやって来た。

サスケ「あ、お姉ちゃん・・・」

33 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年12月17日(火)22時13分38秒
加護「え〜、サスケさんのお姉ちゃんなの〜、でも、真里っぺに
良く似てるなあ〜」

サスケ「そうだよ。お姉ちゃんは、猿飛の術の名人ですごいんだ
よ。・・・そんなに真里と言う人に似てるの」

麻里「サスケ!、おだまり!、めったに術のことを口外するんじゃ
ないよ!ホント、オシャベリなんだから・・・」

サスケ「いけねェ、ごめんなさい・・・」

加護「・・・真里ちゃんじゃ、ないみたい・・・」

爺は、これまでのことを麻里に説明して、あいぼんを訓練するように
申しつけた。

麻里「はッ、わかりました。」

麻里は、膝まずいて言った。

忍者の世界では、下忍の麻里は上忍の爺の言う事は、絶対なのだ。
34 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年12月18日(水)11時15分43秒
あいぼんの特訓が始まった。

麻里は数メートルは飛んで、高い木の枝から枝からへ人間とは
思えない動きで飛び移って見せた。
サスケも、麻里にはかなわないが、木の枝から枝へ飛び移る。

加護「わ〜、すごい!、お猿さんみたい〜!」

あいぼんは、感心して拍手をしながら言った。

麻里は、あいぼんの側へ音もなく、ふわりと飛び降りた。

麻里「あれが、猿飛の術だよ・・・」

麻里は、ちょっと自慢そうに言った。

麻里「まあ、お前にはとても無理だろうけど、とにかく、忍者の
基本は、走りだよ。忍者は一日に百里は走れないといけないんだ。」

加護「え〜、百里って何キロなんだろう、え〜と、たしか一里は
4キロだったかな、え〜!一日に4百キロも走るの〜、そんなの
とても出来ないよ〜」
35 名前:SARUTOBI AI 投稿日:2002年12月18日(水)11時34分03秒
麻里「まあ、ためしにそこから、そこへ走ってみな・・・」

あいぼんは、とことこと、走った。

麻里「あ〜!、ダメだダメだ!。お話にならないよ!亀が運動会を
やってんじゃないんだから、まったく、もう・・・爺もこんな、
のろまをどうやって、訓練するって言うんだよ・・・」

あいぼんは思った。あのしゃべり方、憎らしい時の真里っぺに
そっくりだ。

加護「フンだ。今度カンチョウしてやろうかな・・・」

あいぼんは、小声で言ったが、さすが忍者の麻里は、聞きとがめて、
あいぼんを睨みつける。

麻里「何んだと!、カンチョウってのは何んなんだ!」

加護「え〜、その、後ろからお尻をツンとやるの・・・」

麻里「ほォ〜、面白い・・・あたしの後ろを取れるものなら、
取ってみなさいよ。まあ、あんたには一生やっても無理
だろうけどね・・・」

加護「ヘンだ。カンチョウなら、負けないわよ。絶対後ろを取って
カンチョウしてやるから・・・」
36 名前:Kunoiti Ai 投稿日:2002年12月25日(水)12時55分27秒
あいぼんは、元ミニモニの真里ッペにそっくりの、麻里に毎日の
ように特訓を受けるが、さっぱり、上達しない。

走りや、ジャンプもまるでダメ。麻里や、その弟のサスケが縦横に
木の枝を飛び回るのを指をくわえて見てるしかない。

麻里は池の水面に向こう岸まで、ゴザを敷き、その上を難なく
走って、渡ってしまう。

あいぼんが、恐々足を踏み出すと一歩目で池に沈没してしまう。

そんな、あいぼんを見て麻里はさも可笑しそうに笑う。

あいぼんは思う、あの笑い方は真里っぺにそっくりだ。

ある日、麻里はあいぼんを山の奥へ連れ出した。

軽々と登って行く麻里の後を、あいぼんはヒイヒイ言いながら
必死に追いかける。
37 名前:Kunoiti Ai 投稿日:2002年12月25日(水)13時19分28秒
やがて山の中腹に着くと、麻里は指笛をピー!と高く吹き鳴らした。

すると、あちこちからたくさんの猿が現れる。

中のひときわ大きいボス猿が、鋭い犬歯を剥き出しにして、
あいぼんに向かって近づいて行く。

麻里は、どうだという風にあいぼんを見た。当然、怖がるだろうと
思ったのだ。しかし、

意外なことにあいぼんは、ボス猿の前にしゃがみ込むと何やら、
わけのわからないことを猿に向かって喋り出す。

ボス猿も、こ首をかしげながら、キイキイと何やらあいぼんと
話しを始める・・・。

麻里はあっけにとられて、あいぼんとボス猿を見くらべた。
38 名前:Kunoiti Ai 投稿日:2002年12月29日(日)22時41分06秒
あいぼんのまわりにたくさんの猿がやって来て、にぎやかに
キイキイと話を始めた。

麻里は、猿を押しのけてあいぼんに近づいた。

麻里「お前は・・・猿の言葉がわかるのかい・・・」

加護「うん。昔は動物園でもよくお猿さんと話したんだよ。
ひさしぶりだけど、今でも話せたね〜」

麻里は、まだ信じられないようだった。

麻里「では、そこの猿の母親がわかるかい・・・」

あいぼんは、その猿になにやら話しかけた。
そして、一匹の猿を指差した。

加護「あそこにいるのが、お母さんだって・・・」

麻里は、うなづいた。あいぼんの意外な能力に驚いていた。
39 名前:ミニモニ。救出作戦 投稿日:2003年01月09日(木)21時24分09秒
麻里は、あいぼんを見直した。

麻里「私だって、猿とコミュニケーションをとるのは中々、
出来ないのに、たいしたものだよ・・・」

加護「えへへ、そうかな・・・」

麻里「では、山を降りるよ。」

あいぼんは、ふと、さっきの麻里の言葉に違和感を覚えた。

何にか、麻里は変なことを言ったような気がした。

麻里「なにを、ぐずぐずしているのだ。」

加護「ねえ、さっき変なこと言わなかった・・・」

麻里「なにも、言わぬ。猿と話すのは難しいと言っただけだ。」

あいぼんは、さかんに首をひねった。なぜ、変なことを
言ったような気がしたのだろう・・・。
40 名前:ミニモニ。救出作戦 投稿日:2003年01月09日(木)21時46分23秒
何日かたって、麻里の特訓の成果が徐々に現れてきて、
あいぼんも何とか、さまになってきた。

モーニング娘。や、ミニモニ。のきびしいダンスのレッスンを
続けてきたせいで、体が動くようになってきたのだ。

それに、猿と会話が出来ると言う事は、忍者としても有利な
武器になる。

いよいよ、ミニモニ。の三人、ミカ、辻希美、高橋愛らを
助け出すための作戦が始まった。

麻里と弟のサスケ、それにあいぼんの三人で行うことになった。

麻里「ミカは、京の南蛮寺いるようだ。高橋愛は越前の府中の、
前田利家のところだ。問題は、長浜城にいる辻希美だよ。
猿のヤツは、中々手強いぞ。」

加護「・・・猿って?」

麻里「秀吉のことじゃ。あそこには秀吉の子飼いの忍者が
いて、忍び込むには、少々、やっかいだよ・・・」

41 名前:ミニモニ。救出作戦 投稿日:2003年01月10日(金)13時10分03秒
麻里「京のミカのところへは、人をやっている。ここは簡単
だと思う。越前の高橋愛は、前田利家の女房のまつ殿は話の
わかるお人だから、何とかなるよ。猿、秀吉は簡単には
辻希美を離さないかもしれない・・・」

結局、三人は長浜に向かうことになった。

その前に麻里は山に行って、一匹の猿を連れ帰った。

麻里「この猿は、一番賢く動きも素早くて、まさに忍猿と言って
いい。きっと役に立つよ。お前よりも・・・」

加護「どうせ、私は何の役にも立たないですゥ。それで、
そのお猿さんの名前は?」

麻里「名前なんぞ、無い。」

加護「だったら、タカシってつけようよ。」

麻里「別にかまわぬが、その名前は・・・」

加護「私の知ってる人に似てるから・・・」
42 名前:ミニモニ。救出作戦 投稿日:2003年01月10日(金)13時28分50秒
忍者の麻里の足はとてつもなく速い。あいぼんはとても
ついて行けないので、先に麻里と猿のタカシが長浜へ向かい、
あいぼんとサスケが後から追いかけることになった。

あいぼんは忍者装束で、サスケと一緒に歩き出しながら、
麻里のことを考えていた。

あいぼんは、麻里が言った言葉を思い出していた。

麻里は、「コミュニケーション」と言った・・・。

戦国時代の人間が、言う言葉としてはあまりも変な事だ・・・。

もしかしたら・・・やっぱり、麻里は・・・矢口さんでは
ないかと、あいぼんは疑った。

しかし、あのタイムスリップした飛行機には、矢口真里は
乗っていなかったはずだし、それに、麻里の人間ばなれした
忍者としての動きは、真里ちゃんに到底出来るはずが無い・・・。
43 名前:ミニモニ。救出作戦 投稿日:2003年01月13日(月)18時59分00秒
加護「ねえ、サスケさん、あなたのお姉さんって、どんな人?」

サスケ「どんな人って・・・とっても優しいし、忍者しても
すごいし、おいらはすごく尊敬してるよ。」

加護「ちいさい頃はどうだったの・・・」

サスケ「子供の頃は、よく知らないんだ・・・」

加護「知らないの・・・?」

サスケ「うん。おいらが生まれた頃に、姉ちゃんは家を出てて、
また、一緒に暮らし始めたのは、一年前からだよ・・・」

加護「一年前から、一緒なんだ・・・」

一年前と言えば、矢口さんはまだミニモニ。としてバリバリ
活躍してた頃だ。 やっぱり、麻里さんは、矢口さんとは
違うのかな。

あいぼんはそう考えたが、タイムスリップで、5百年以上前の
16世紀に来ているのだから、一年前も何もないに等しいことに、
あいぼんは、気がついていなかった。
44 名前:ミニモニ。救出作戦 投稿日:2003年01月13日(月)19時23分50秒
麻里と忍猿のタカシは、長浜に着き、城の様子をうかがう。

辻希美、ののちゃんは長浜城内で女中や、家臣の子供達と
遊んでいた。

ののちゃんは、秀吉やおねから可愛がられ、まるでお姫様の
ように暮らしていた。

秀吉は、信長の命令で播磨(兵庫県、姫路あたり)へ中国攻めのため
出兵の準備を進めているところだった。

ののは、ハンバーグやカレー、戦国時代のため、焼肉などは、
食べられなかったが、贅を尽くした和食を毎日好きなだけ
食べる事が出来て、家族や、ミニモニ。のメンバーと会えない
寂しさをまぎらわせることが出来た。

まず、麻里はタカシを城内に忍び込ませて、ののちゃんの様子を
さぐらせることにした。
45 名前:ミニモニ。救出作戦 投稿日:2003年01月13日(月)19時47分49秒
夜になって、麻里はタカシを城内に送り出す。

安土に居る織田信長の敵は、まわり中にいる。
家臣の秀吉が固めている長浜は、北の抑えとして重要な拠点だ。
当然、城の警備は厳重である。

さすがに猿のタカシは、夜でもかがり火があかあかと焚かれて
いる城内の屋根の上をすいすいと渡り、天窓から中に忍び込む。

やがて、帰って来たタカシの案内で、麻里も城に忍び込む。

天井裏にもぐり込み下の様子をうかがう。

その部屋には、布団に女の子が寝ていて側には、女がいた。
ののちゃんと、おねだった。

おねは、優しく子守唄を口ずさみ、ののを寝かしつけていた。
ののは、すっかりおねになついていた。
46 名前:ミニモニ。救出作戦 投稿日:2003年01月13日(月)21時09分32秒
麻里は、辻希美の居場所がわかったことで、いったん城を出て、
あいぼんとサスケが到着してから、作戦を練ることにした。

麻里は、天井裏の梁の上を足音を忍ばせて移動する。
ふと、下から話し声が聴こえた。

板の隙間から様子をうかがうと、下には二人の男が話しを
していた。

羽柴秀吉は、家臣の蜂須賀小六と中国の毛利に対する
作戦を練っていた。

野武士出身の蜂須賀小六は、古くからの秀吉の家臣で、
剛の者である。

小六「まず、播磨の西の宇喜多直家の守る上月城を攻める
ことが肝要でしょう。」

秀吉「そうだな。そこを落せば、尼子勝久を入れて守らせよう。」

突然、小六が口に指を当てて秀吉を制し、立ち上がると
掛けてある槍を手に取った。
47 名前:ミニモニ。救出作戦 投稿日:2003年01月13日(月)21時25分48秒
小六は槍を構えると、天井目がけて突き出した。

何度も天井板を突き刺す。

秀吉「・・・小六、どうした!曲者か!」

小六「・・・どうやら、取り逃がしたようですな・・・」

秀吉「さては、毛利の間者か。」

小六「ほとんど、気配を感じさせないところを見ると、
伊賀の者かもしれません。」

小六は、手を叩き手の者を呼び何事か命じる。

麻里は、素早く屋根に出て、脱出するため移動する。

下では、警備の武士たちが慌ただしく走っている。

麻里は、かろうじて城外に逃れ、夜道を走った。

途中、地面に伏せて追っ手の足音を聴く。
何人かの追っ手が追尾して来るようだ。

ようやく、麻里は、タカシと森の中へ逃げ込む。
48 名前:ミニモニ。救出作戦 投稿日:2003年01月13日(月)23時18分07秒
二、三日して、ようやくあいぼんとサスケは長浜城下に着いた。
二人は、それまでの忍者装束から、町人風の着物に替えていた。

二人は、にぎやかな長浜城下の町を、麻里を捜して歩いた。
城下は、信長の経済政策の楽市楽座によって、市場があちこち
に立ち、にぎやかなものだった。・

すろと、ポンとあいぼんの肩を叩く者がいた。
あいぼんが振り返ると、麻里がいた。

町娘。姿の麻里は、忍者装束の時と違ってますます、矢口真里
としか、あいぼんには思えなかった。

加護「矢口さん!・・・」

すると、なぜか麻里はその名前を聴くと動揺して、目をそらした。

あいぼんは、ますます疑いの思いが増した。
この人は、絶対あやしい・・・、矢口さんにちがいない・・・。
49 名前:ミニモニ。救出作戦 投稿日:2003年01月13日(月)23時52分30秒
三人は、町外れの人目のつかない所で、これからの事を
話し合った。

麻里「おいら・・・私のミス・・・失敗で、城の警戒が厳重に
なってしまって、忍び込むのはむずかしいよ・・・」

あいぼんは、そんな麻里の顔を睨みつけた。

サスケは、不思議そうに二人を見比べた。

加護「・・・とにかく、お城に行って見ようよ。」

あいぼんは、麻里の反対を押し切って、長浜城へ向かった。
早く、ののに会いたかった。

あいぼんは、警備が厳重になって何人もの武士に守られている
城の正門を見つめた。

その時、荷車に野菜をたくさん積んで、百姓らしい男が
城に向かっているのを見つけた。

加護「・・・おじさん!手伝うよ。」

あいぼんは、百姓の荷車の後ろにとり付いて、懸命に押した。

麻里とサスケは、あいぼんが、百姓と一緒に正門から入って
行くのをハラハラしながら見送った。
50 名前:ミニモニ。救出作戦 投稿日:2003年01月14日(火)00時11分20秒
あいぼんは、城内に入るとののを捜すため、奥へ向かった。

途中、警備の侍に咎められると、

加護「お父ちゃんを捜しているの・・・」

と、笑顔で答えた。そのあいぼんの笑顔に侍は、うなづいて
通してくれた。

あいぼんは、奥の中庭らしき所にくると、

加護「のの!!、のの!どこにいるのー!!」

と、大きな声でののを呼んだ。

その時、辻希美、ののは中庭で、おねと遊んでいた。

ののは、ふいに顔を上げた。なんだか、懐かしい声を
聴いたような気がした。

加護「のの〜!!・・・」

ののは、はっきりとあいぼんの声が聴こえた。

のの「アッ、あいぼんの声だ!、あいぼん〜!!」

見ると、ののの声を聴いて、あいぼんが走って来る。
51 名前:ミニモニ。救出作戦 投稿日:2003年01月14日(火)00時32分25秒
のの「あいぼん・・・」

ののも、久しぶりに会えたあいぼんに夢中でかけ寄る。

加護「のの・・・」

あいぼんも、ののの顔を見て、思わず涙がこぼれ落ちる。

二人は、泣きながら抱き合った。

のの「あいぼん〜、会いたかったよ〜!」

加護「のの・・・うちも会いたかった・・・」

そんな二人を見つめるおねも、もらい泣きをしていた。

騒ぎを聴き付けて、秀吉や弟の秀長も現れた。

秀吉「希美!その娘。は誰じゃ・・・」

のの「この子は、私の大事な仲間です。ミニモニ。の
仲間なんです・・・」

秀吉「みにもに。・・・?」
52 名前:ミニモニ。救出作戦 投稿日:2003年01月14日(火)00時51分39秒
加護「そうです。うちらは、ミニモニ。の仲間なんです。
ののを返してください・・・」

おねが、あいぼんとののに近寄り、二人の肩を抱きながら、

「わかりました。希美・・・それとあいぼん、おねが
責任を持って、二人を帰して上げます。」

二人が、おねに付き添われて行こうとした時、

秀吉「希美・・・どうしても行くのか・・・」

ののは、秀吉に駆け寄った。

のの「秀吉のおじさん・・・今まで、ありがとう。
やっぱり、ののは、ミニモニ。のみんなのところへ
帰らなくてはならないの・・・」

秀吉「そうか・・・それでは、行くが良い・・・」

ののとあいぼんは、正門で涙ながらに見送るおねに
手を振りながら、麻里たちの待つ場所へ向かった。

二人はお互いの手をしっかりと握りしめていた。
53 名前:ミニモニ。再結成 投稿日:2003年01月14日(火)14時44分30秒
あいぼんは、ののを麻里と引き合わせた。
ののの、反応が見たかったのだ。

麻里は、ののをじっと見つめた後、笑顔で握手をした。

意外に、ののは何も言わなかった。
あいぼんは、ののを連れ出して問いただした。

加護「のの、あの人真里ちゃんにそっくりでしょ。
真里ちゃんだと、思わなかった・・・」

のの「・・・別に。似てるけど、真里ちゃんとはちがうん
でしょ。・・・」

あいぼんは、拍子抜けして首を捻った。

麻里は、あいぼん、のの、サスケを長浜へ置いて、一人で
愛ちゃんのいる、越前の府中へ向かった。

ニ、三日して、麻里は帰って来た。

二人の女の子を連れていた。もちろん、高橋愛とミカだった。

4人は、久しぶりの再会を涙を流しながら、しっかりと
抱き合って、喜びを噛みしめていた。

あいぼん「愛ちゃん、良かったぁ〜、元気だった〜」

愛「うん。まつさんがとても優しくしてくれて・・・」

のの「ミカちゃん、京都に行ってたんだって。」

ミカ「そうだよ。京は結構外人さんが多くて、楽しかったよ。」

4人の話はつきなかった。

54 名前:ミニモニ。再結成 投稿日:2003年01月14日(火)14時57分44秒
あいぼんは、4人だけの時に言った。

加護「愛ちゃん、ミカちゃん、あの麻里っていう人、
真里ちゃんに似てるって思わない、不思議でしょ・・・」

愛「別に。似てるとは思うけど・・・」

ミカ「あたしも。世の中似てる人はいくらでもいるよ。」

あいぼんは、ますます、首を捻った。
何となく、3人の言葉に不自然なものを感じたのだが・・・。

まもなく、ミニモニ。の4人と、麻里、サスケ、猿のタカシは
伊賀へ帰ることにした。

やがて、魔王、織田信長が伊賀を攻め滅ぼそうとして、準備を
進めていて、その時期が迫って来ていた。
55 名前:タイム・アフター・タイム 投稿日:2003年01月15日(水)18時30分00秒
伊賀へ戻ったミニモニ。の4人、本来なら、大阪でやるはず
だった新曲のレッスンをしている。

ミカ「さあ、もう一回。いつ戻れるかわかんないけど、いつ
戻っても良い様にお稽古しとかないとね・・・」

4人が歌って踊る姿を、子供達が周りでながめている。

サイゾウ「・・・いったいあいつらは何を考えてるんだ。
わけのわからん、歌や踊りで遊びくさって・・・」

爺「まあ、良いではないか。子供達も喜んでおる・・・。
信長が攻め込んでくれば、地獄が待っているやもしれん。
それまで、楽しませてやれば良い。」

その時、山の方で、キイッー!と鋭い猿の鳴き声がした。

あいぼんは、その声を聴くと山へ入って行った。

麻里が現れて、後を追った。
56 名前:タイム・アフター・タイム 投稿日:2003年01月15日(水)18時49分04秒
山へ入った、あいぼんの前に一匹の猿が現れた。
忍猿のタカシだった。

あいぼんは、タカシの話を聴いている。

加護「何でも、あの山の向こうの方に、怪しい男達が
現れたって言ってるよ。7、8人くらいだって。」

麻里「風体は、どんな格好をしているのか、聴いて見て。」

加護「刀を差してて、侍みたいだって・・・」

麻里「ふ〜ん、多分信長の物見(斥候)だよ。」

麻里はただちに帰って、爺に報告した。

爺「いよいよ、来たか・・・しかし、信長の軍隊はまだ、
安土を出たとは聴いていない。攻め込んでくるのは、
もう少し先になるだろうて。」

しかし、少ない人数とはいえ、敵が現れたと聴いて
大人たちは警戒に走り、子供たちは家の中へ逃げ込んだ。


57 名前:タイム・アフター・タイム 投稿日:2003年01月15日(水)19時02分25秒
ミニモニ。の4人も不安にかられて、抱き合った。

のの「みんな、どうしていなくなったの・・・」

加護「敵が、現れたんだよ。」

愛「これから、どうなるの・・・」

ミカ「戦争が始まるかもしれないよ。」

のの「怖いよ・・・」

加護「大丈夫だよ。うちらがきっと守ってあげるから・・・」

爺は、あいぼんの前に膝をついた。

爺「加護亜依様。わしらは最後まで戦って死ぬ覚悟は
出来ておる。しかし、女や子供達は死なせたくない。
わしらに勝ち目はあるのでしょうか・・・」
58 名前:タイム・アフター・タイム 投稿日:2003年01月15日(水)19時26分16秒
あいぼんは、爺たちを見回しながら言った。

加護「うちにも、勝てるかどうかわからない。だけど、
みんなが力をあわせて戦えばきっと勝てるよ。
考えるよりも、途惑うよりも、失敗してもいいから
まず、前に進もうよ。やれば出来るよ!」

あいぼんの姿は、神々しいまでに輝いて見えた。

爺達は感動して、いっせいにあいぼんの前に平伏した。

麻里さえも膝まづき、女たちは手を合わせて拝んだ。

愛「加護さん、すごい!」

ミカ「アンビリバボー!イッツ・グレート!」

のの「あいぼんじゃないみたい・・・」
59 名前:タイム・アフター・タイム 投稿日:2003年01月18日(土)18時12分53秒
爺「皆の者、加護亜依様の力強いお言葉を聴いたか。我ら、
一致団結して、この伊賀の存亡をかけて戦うのじゃ。」

サイゾウ「爺、あの物見の者達をどうする・・・」

爺「よし!ここまでくれば、遠慮する必要はない。手だれの
者を差し向けて、討ち取れ!出来たら何人か生け捕りにして
どこの手の者か、聞き出せ。」

サイゾウ「ハッ、お任せください。」

やがて、数時間後、サイゾウが戻って来た。

サイゾウ「首尾よくいきました。生き残った者を締め上げて
白状させましたところ、どうやら、伊勢の北畠の手の者と
判明しました。」

爺「さては、信長の二男、北畠信雄(のぶかつ)の手の者か。」

信長は、二男の信雄を伊勢の北畠氏の養子として送り込み、
北畠一族を殺戮して、伊勢を乗っ取ってしまった。

天正7年9月、信雄は伊賀国衆の者が内通して、案内を買って
出たのをきっかけに、伊賀の領国化を狙い、父信長に相談も
なしに独断で、一万以上の大軍で攻め込んで来た。
60 名前:未来への扉 投稿日:2003年01月19日(日)01時07分02秒
信雄は、伊賀の馬野と名張からと軍を二手に分けて
侵攻して来た。

伊賀全体を収めている者はおらず、国衆の地侍達や、
服部、百地の上忍の率いる忍者集団達は、団結して
信雄に対抗した。

伊賀は大部分が険しい山地で、その狭い入り組んだ地形に
信雄の軍は苦しめられていた。

爺、百地三太夫配下の麻里は、忍猿のタカシ、あいぼんらと
その猿飛の術で樹上から、敵を監視、あるいはゲリラ的攻撃で
信雄の軍を翻弄した。

麻里は、高い樹上で敵を監視していた。

あいぼんも猿達に助けられて、麻里のところに登って行った。

加護「うわ〜、高いなあ〜。」

麻里「あたしにつかまっていないと落ちるよ・・・」
61 名前:未来への扉 投稿日:2003年01月19日(日)01時29分50秒
加護「敵はどうしてるの・・・」

麻里「猿達がいつも上から監視してるよ。何かあったら
タカシが言ってくるよ。」

あいぼんは麻里につかまりながら、顔を真近で見た。

加護「・・・やっぱり、矢口さんなんでしょ・・・」

麻里は、あいぼんをじっと見つめていたが、

麻里「どうして、あなたには記憶操作がきかないのかな・・・、
私の本名は、マリ・ヤグチというの・・・」

加護「え〜、やっぱり・・・」

麻里「でもね、あなたの言う矢口さんとは、違うは・・・」

加護「でも、顔は矢口さんだよ。」

麻里「私は、未来から来たの・・・もっとも、あなたも
未来から来たのだけど、私はもっと未来、25世紀から来たの」

62 名前:未来への扉 投稿日:2003年01月19日(日)01時42分20秒
麻里「あなたの住んでいる21世紀より5百年も後の未来から
来たの・・・」

加護「え〜、ウソ〜・・・」

麻里「ウソじゃないわ。私は、言わばタイムパトロールなの。
25世紀では、タイムマシンが完成しているの。それで、
中には、勝手に過去に行って歴史を変えようとする人がいるの、
そんな人を監視したり、捕まえて連れ帰る役目をしているの。」

加護「へえ〜、なんだか小説みたい。SM小説・・・」

麻里は笑いながら、言った。

麻里「それは、SF小説でしょ。」

加護「いけね〜、そうだった。でも何しにここへ来たの・・・」

麻里「もちろん、あなた達を監視するためよ・・・」
63 名前:未来への扉 投稿日:2003年01月19日(日)02時02分16秒
麻里「あなた達が乗った飛行機が、たまたま出来た、
時空の裂け目の吸い込まれて、この16世紀にまぎれ
こんだのを知って、調査に来たの。あなた達が勝手な
事をして、歴史が変わってしまっては面倒な事になるの」

加護「どうなるの。」

麻里「今は言えないけど、大変な事になるの・・・」

加護「ふ〜ん、でもどうして伊賀に来たの・・・」

麻里「それは、あなたが1人だけ、伊賀に飛ばされた
からよ。」

加護「じゃあ、私を助けに来てくれたの・・・」

麻里「それは・・・そう考えてもらってもかまわないけど、
でも必ずしもそれだけではない事を言って置くわ・・・」
64 名前:未来への扉 投稿日:2003年01月19日(日)13時56分31秒
加護「でも、麻里さんはこんなに顔が似てるんだから、
きっと矢口さんの先祖だよ〜」

麻里「先祖じゃおかしいわ。子孫でしょ。」

加護「いっけね〜、そうだった。でも、どうしてあんな
すごい忍者みたいなことが出来るの・・・」

麻里「それは、重力操作よ。自分の重力を自在に変えることが
出来るの。」

加護「そうなんだ。じゃ、伊賀の人や、ミニモニ。の三人も
記憶操作ってので、操ってたんだァ〜」

麻里「そうよ。よくわかったわね。あなただけは騙せない
わね。」

加護「タイムパトロールって何でも出来るんだ。だったら
伊賀の人たちも助けられるんでしょ・・・」

麻里「・・・言ったでしょ、歴史を変える事は出来ないって」

その時、麻里は口に指を当ててあいぼんを制した。
65 名前:未来への扉 投稿日:2003年01月19日(日)14時14分29秒
下に敵の兵士が現れたのだ。

やがて、敵は通り過ぎて行った。

麻里「さあ、しっかりつかまっていて、降りるわよ。」

下に降りた、二人はあたりを見回して誰もいないのを確認した。

加護「でも、伊賀はどうなるの。歴史を変えちゃいけないのなら、
麻里さんは、伊賀に協力して敵をやっつけてるみたいだけど、
いいの・・・・」

麻里「あなたは歴史は知らないみたいね。この戦いは、信雄が
信長に相談しないで、勝手に起こしたの。だから、信雄は、
散々な目にあって、負けるの。信長が本格的に伊賀を攻めるのは、
2年先なの・・・」

加護「・・・その時、伊賀はどうなるの?」

麻里「それは・・・」

その時、声がした。

「誰か、いるぞ!!」

麻里「いけないわ!敵に声を聞かれたわ・・・」

敵の1人が弓で二人を狙った。
66 名前:未来への扉 投稿日:2003年01月19日(日)14時33分15秒
敵は、弓を引き絞り、矢を放った。

麻里は、とっさにあいぼんに覆いかぶさってかばった。

その麻里の背中に衝撃と共に、矢が突き刺さった。

加護「麻里さん!!」

麻里は迫ってくる敵に、仕方なく拳銃のような物を取り出した。

鋭い光線が走り、敵は跡形も無く消えうせた。

加護「麻里さん!大丈夫!」

麻里「私のことはいいから、早く逃げなさい・・・」

加護「そんなことは、出来ないよ!、麻里さん、このままだと
死んじゃうよ・・・」

麻里「いいから、行きなさい・・・私は大丈夫。また敵が
来るから早く行きなさい・・・」

あいぼんは、頭を振った、涙がこぼれ落ちる・・・、
麻里さんを置いて行けない・・・。

あいぼんは
67 名前:未来への扉 投稿日:2003年01月19日(日)14時49分19秒
あいぼんは、麻里を助け起こそうとした。

麻里「早く行くの!、明日、あなたが伊賀に落ちて来た
場所に行くのよ。場所は憶えてるでしょ。」

加護「ウン・・・」

麻里「そこに、ミニモニ。のみんなと行くのよ。また時空の
裂け目が大きくなっているの。そこに行けば21世紀に帰れる
ように、セットをしたわ。ほかの人も皆帰れるように手配を
したわ。」

加護「みんな、帰れるんだ・・・」

麻里「タイムスリップをする前の飛行機に戻してあげる。
もちろん、記憶操作をするから、これまであったことは、
みんな、忘れるわ。あいぼんだけは、別よ・・・」

加護「私だけ?」

麻里「あいぼんだけは、記憶操作がきかないの。あなたって
いう女の子は何んなのかしら・・・。約束して、この事は
誰にも、言わないって・・・。」
68 名前:未来への扉 投稿日:2003年01月19日(日)15時05分48秒
加護「矢口さんにも・・・」

麻里は力なく笑った。

麻里「もちろん。・・・約束出来るわね。」

加護「約束する・・・」

麻里「敵が来たみたい、早く行きなさい。私は大丈夫・・・」

加護「麻里さん、また会えるんでしょ・・・」

麻里「・・・矢口真里さんに、よろしくって・・・。
今から行かないと間に合わないわ。早く行って・・・」

翌日、その場所に立ったミニモニ。の4人を激しい光と
衝撃が包み込んだ。

あいぼんは、気がつくとジャンボジェット機の機内にいた。

側には、ののが眠り込んでいた。愛ちゃんもミカもいる。
69 名前:未来への扉 投稿日:2003年01月19日(日)15時23分38秒
関西空港に降りたったミニモニ。のみんなを意外な人が
待ち受けていた。

のの「アッ、真里ちゃんだァ〜」

愛「矢口さん、どうして、ここに・・・」

矢口「ミカちゃん、新リーダー、頑張ってるかい。」

ミカ「はい!。頑張ってます」

矢口「実はね、おいらも参加しろって急に言われたの。
それで、急きょ、あなたたちの後の飛行機で来たのよ。」

加護「・・・”麻里”さん!!」

あいぼんは、泣きながら真里に抱きついた・・・。

矢口「あいぼん、そんなにおいらに会えたのが嬉しいの
この前、会ったばかりじゃん・・・」

加護「麻里さんが、よろしくって・・・うちらを助けて
くれたの・・・」

矢口「なに、わけわかんない事を言ってんのよ・・・」

加護「ごめんなさい。これ以上言えないの・・・」

70 名前:新しい旅立ち。 投稿日:2003年01月19日(日)15時48分13秒
矢口「でも、あいぼんの言わんとしてることは、わかるよ。
おいらも、新生ミニモニ。の旅立ちに元リーダーとして
出来るだけ協力して助けるから・・・」

ミカ、のの、愛「はい!ありがとうございます。」

加護「真里さん・・・ありがとう・・・」

矢口「だから、あいぼん、泣かないで・・・」

ふと、真里は首を捻った。なぜ、後の飛行機で来たはずの
自分が、ミニモニ。より先に着いたんだろう・・・。

天正9年9月3日、織田信長は諸将に伊賀攻めを命じ、
4万2千の大軍で押し寄せた。

伊賀の国衆や、服部、百地の忍者集団も果敢に戦ったが
結局は信長の大軍に屈した。

伊賀の住人たちは、老若男女を問わず皆殺しにされたと言う。

爺、上忍の百地三太夫も、最後まで戦って死んだ。

配下の、麻里がどうなったかは、記録に残っていない。


    終わり。

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