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『過程の中のスタイル』
- 1 名前:ROOB 投稿日:2002年11月30日(土)20時35分14秒
- 恋愛&友情モノにしたいと思います。
メンバーは大体出てくるんで…。でわさっそく〜。
- 2 名前:〜始まり〜 投稿日:2002年11月30日(土)20時40分33秒
まだ大人じゃない、子供でもない、そんな時期に
あたしたちは出逢った。
抵抗、苦しみ、…今日も痛みを抱いてきたあたし達。
友情、愛情、哀情、すべて本気で戦った。
過ちを繰り返しては矛盾したり、優柔不断になった。
けど、その一つ一つの過程で気付いたんだ。
明日は誰もわかんないけど、闇の向こうに、手をのばそうって。
少しぐらいはみだしたっていいから、手をのばそうって…。
- 3 名前:〜17歳〜 投稿日:2002年11月30日(土)20時49分29秒
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴る。生徒がガヤガヤ。
ホームルームが終わり、廊下がガヤガヤ。
「終わった終わった!さ、帰ろうぜ。」
机に身を乗り出して言う吉澤。
少し男まさりの吉澤、こう見えても女。
それにここは女子校。
「ちょっと待ってぇ〜!?教科書が詰まって…。」
困惑な顔を浮かべる石川。どんなに教科書を引っ張っても出てこない。
「ぷっ、フツー詰まる?あははは!!」
大げさに笑う吉澤。まだその身は机におおきく乗せられている。
その笑い声が返って石川に注目を浴びさせてしまった。
- 4 名前:〜17歳〜 投稿日:2002年11月30日(土)20時57分45秒
「くだらないことやってないで早く帰ろうよ。」
「そんなこと言ったって〜。」とボソッと呟く石川。さっきから表情は変わらない。
「ねぇ、手伝ってよぉ〜!」
――――――――――ギシギシ
石川の力で教科書は出てこなかった。
吉澤は一瞬あきれる顔を見せるとオーバーに机からジャンプして床に着陸した。
「ったくしょーがないなー。」
――――――――――ググッ!
力を入れて引っ張ると、少し吉澤の顔が赤くなり、血が上ってくるのが分かる。
その瞬間一気に教科書が飛び出てきた。
「キャハハハ!!」
廊下の窓からかすかな声じゃない音量で笑う声がした。
2人は振り返ると高橋と紺野が笑っていた。
この2人もクラスは違うが同級生。メガネをかけてるのが高橋で、服が合い服なの
が、紺野。2人共小柄な方で、少し謙虚な優等生だ。
- 5 名前:〜17歳〜 投稿日:2002年11月30日(土)21時02分49秒
「何笑ってんだよっ!」
チッと舌打ちをする吉澤。鋭い目で2人を見るが、この2人は怖がる様子はない。
「ちょっとー、手伝ってよぉ!」
さっきと同じ表情で言う石川。散らばった教科書を拾い集めている。
「あーはいはい。ちょっと待ってろよ!!すぐ行くから!!」
と石川に返事を返しては、向こうの2人に大きな声で叫んだ。
そして教科書を拾い集める吉澤。
「それにしてもさ、梨華の隣りの席の人っていつも来ないよな?」
- 6 名前:ROOB 投稿日:2002年11月30日(土)21時03分23秒
- 続きは後日控えます。
- 7 名前:名無し蒼 投稿日:2002年11月30日(土)22時44分16秒
- おぉ?みんな同級生なんですね。
同級生メンバーが好きなメンバーが♪
続きも気になります。頑張ってください
- 8 名前:ROOB 投稿日:2002年12月01日(日)11時01分25秒
- >>7名無し蒼様・・・初レスありがとうございますっ!!
他でも書いてるんですけどHNを変えてますw
今後もよろしくお願いシマス!!
- 9 名前:〜17歳〜 投稿日:2002年12月01日(日)11時12分10秒
吉澤は拾い集めた教科書やノートを石川に渡しながら視線は石川の席の隣りだった。
「そ〜なんだよねぇ。だからいつも社会の小テスト1人でやってんだよぉ?」
トントンッとすべて広い集めた教科書を机で整える石川。
小テストというのは社会の時間はいつものことで、回答は隣りの人と交換して
採点するということになっている。
が、隣りはいつもいない石川。いつも1人で採点。
「まったく誰なんだろ?」
「江藤じゃないの?」
「それはあっちのはしの席でしょ?」
「じゃー…後藤さんかなぁ?下の名前覚えてないや。」
「あぁ〜、かもね。」
2人共不登校の人の名前など誰でもよかった。関わりなかったから。
その後、
不登校の奴は不登校なりに事情があるんだよねっと2人して話していた。
石川はカバンに教科書を詰めた後、吉澤と2人で高橋らの元に走っていった。
なんで優等生の高橋、紺野らと不良っぽい吉澤、その友達の石川と仲がいいのか、
そのきっかけは帰り道のあるバーにある。
- 10 名前:〜きっかけ〜 投稿日:2002年12月01日(日)11時21分19秒
- それは去年、いつもどうりクラスも一緒で仲のいい石川と吉澤が
一緒に帰った道のりだった。
いつもどうりの道を2人は他愛のない話で歩いていた。
「あれ、あの子達なんか、あのバーに入っていったよ?」
それは優等生で学年一の秀才メガネの高橋と、いつも目立たない紺野がいた。
2人はなんの迷いもなくスーッと入り口に入っていく。
見た感じ雰囲気のいい大人の場のようなバーの気がした。
「あいつらって、同じ学年の高橋と……もう1人の…仲いい子じゃん?」
もう1人の名前が思い出せない。そんなに紺野は地味な生活をしていたのか。
「紺野さんだよ…、あんな子らが寄り道なんて……意外〜。」
石川は暗くて見えない中をのぞきながら言った。
「だよね、あたしらもちょっと行こうよ?おもしろそうじゃんっ!
っていうかあいつらこらしめてやる!寄り道すんなーって!」
あたしたちも入ったら寄り道じゃん…と石川は呟いた。
好奇心旺盛の吉澤が石川の手を掴んで言った。目が輝いてるのがわかる。
石川はこりゃ駄目だなと思い何も言わず中に入る。
- 11 名前:〜きっかけ〜 投稿日:2002年12月01日(日)11時33分54秒
―――――――――――カランカランッ
あたりはインテリ系な好色を漂わせながら、暗い雰囲気を
なんとなく大人の雰囲気に包みこむ。そんな風景。
ビリヤードの場があり、バーテンがグラスを拭くところがあり、
自動販売機や、両替機、ボクシングの用品が一つにはしにぼろぼろになってある。
「いらっしゃーぃ。」
だらしなく言うバーテンを発見。
2人はビクッとして身を動かす。
「あの人、かわいいね。何歳だろ?」
と石川は吉澤に呟き、
同時に好奇心旺盛な吉澤がそのバーテンに
「今入って行った子ら知らない?」
バーテンの席に身を置いて言う吉澤。石川は後ろでオロオロしてる。
なんでもその目つきの悪いバーテンが怖いらしい。
「あぁ、あいつらなら…いつもの所じゃないの?」
グラスをいい加減に拭きながらバーテンは答えた。
「は?いつものとこ?」
「よく来るんだよねー、たいして来そうにもない奴らなのにさ。」
冷たい目をうつむき加減で言うバーテン。笑うような顔をしてみせたが
どうも目は笑ってなかった。
こいつなんかむかつくと思いながら吉澤は話を続けた。
- 12 名前:〜きっかけ〜 投稿日:2002年12月01日(日)11時40分01秒
「いつものとこってどこなんだよ?」
と吉澤はもっと身を乗り出してムカツクバーテンにメンチを切っていた。
「やめなよっ!」
と石川はカバンを握り締めながら吉澤の腕を掴む。
その瞬間バーテンが石川の方を見て笑った。
それに目を大きくしてビクッとする石川。
時が止まる。
「奥のバー。」
目をグラスに注ぎながらバーテンは言った。
「え?」
「あっちにいるっつってんだろ。」
今度は眉間にしわを寄せて言うバーテン。
同じことを言わせるなとでもいう表情をした。
「あ、ハイすいませんっ!さ、よっすぃ〜行こう!」
グイッと吉澤の腕を掴み、どこだかわからないがとにかく
『奥のバー』を手がかりに石川は進んだ。
- 13 名前:〜きっかけ〜 投稿日:2002年12月01日(日)11時48分00秒
「なに?あいつ超態度悪いじゃん!ムカツク!こっちはなぁお客だってんだよ!」
と吉澤は石川に誘導されながらバーテンにはき捨てた。
バーテンは知らん顔して次々とグラスを拭いている様子。
バーテンへ声が聞こえないぐらい進むと石川は
「あの人、可愛いのにね…。それにまだ若いんじゃない?
ここ、あんまり儲からなさそうなのになんでバイトなんかしてるんだろ…。
それに今日はあたしたちの学校は四時間授業だっただけに…いつもなら普通の
授業の時間だよね。あの人中退でもしたんじゃないの…?」
「どーでもいい。」
吉澤はさっきの怒りが収まらない。このままだとあの優等生2人組みを殴りに
かかるのだろうか…、石川は内心不安だった。
「このドアの向こうじゃねぇ?」
――――――――――バンッ!!
吉澤は石川の返事なんか聞かずにドアを蹴りあけた。
ドアを開くとさっきの女子らがテレビなり、ベッドなり家に帰ったかのような
体制でのんびりしていた。
「お前ら何してんだよっ!!」
- 14 名前:〜きっかけ〜 投稿日:2002年12月01日(日)11時58分03秒
- 吉澤は怒ってブン殴ろうと考えていたがなぜか2人はそんなことできなかった。
「吉澤さん…ごめんなさいっ!」
メガネの子が最初に謝ってきた。頭を深くさげて。
「あ、あたし…あたし…!」
もう1人の子はオドオドしていてちゃんと喋れない。
吉澤は一瞬ドキッとした。この2人…可愛い…と。
なんて単純な吉澤なんだろうか、こんな理由でケロッと変わってしまうんだ。
石川はそれを見抜いたかのようにハァッとため息を漏らすだけだった。
「・・・いいけど。なんでこんなところに来るんだ?お前らこんなところなんか
に、きそうにないのに。」
2人のうちのメガネの高橋がそう言われて暗い表情を浮かべた。
「?」
吉澤はよくわからなかった。
「………あの、ここ楽しいの?」
石川が優しく微笑むように問い掛けた。
「ハイ、とっても!ビリヤードとか、いろいろあって…それにお金かからないし、
ちょっとあのバーテンの人が苦手だけど…。けどすごく好きな場所なんです。
初め、愛ちゃんに連れられてきたんですけどね…。あ、愛ちゃんって言う子は
この子ですよ。」
とオドオドしながらもちゃんと言う紺野。
- 15 名前:〜きっかけ〜 投稿日:2002年12月01日(日)12時04分22秒
- 「へ…ぇ。ただなんだ。それはいいや。」
と吉澤はあたりのテレビや本などあさって言った。
「あたしもなんとなく…ここに吸い込まれた気がするな。魅力あるよね。ここ。
理由は……よくわかんないけど。」
「ですよね!あたしも・・・初めてここを見たとき、すごく胸がドキドキした。
それにあのバーテンさん。本当はいい人と思うんです。この前、ダンボールに
入っていた子犬を抱きかかえて持っていったから。」
と高橋はメガネを光らせていった。
「へ〜ぇ、あんな奴でもそ〜いう所あるんだ。」
吉澤は本をまだあさっている。理由もないのに。
「……ねぇ、よっすぃ〜明日もここ、来ようよ!」
「え?!」
「いいじゃない、ねぇ?この2人とも友達になれたじゃん♪」
石川はなにか名案を考えたかのような顔をした。
「やだよ、あのバーテンがむかつく。」
「仲良くなればいいじゃん!」
「え〜?」
「大丈夫だって!ね?えーと…高橋さんと紺野さんもここによく来るんでしょ?」
「えぇ、まぁほぼ毎日は…1人で来る時もありますよ。たいていあさ美ちゃんも来る
し。」
「あたしたちも来ていいかな?」
「「もちろんっ!」」
- 16 名前:〜きっかけ〜 投稿日:2002年12月01日(日)12時08分15秒
そして石川達は毎日のようにそのバーに顔を出した。
吉澤は無理矢理連れてこられたりしたが、しだいにこのバーに魅力を感じ
来るのが楽しくなっていった。
石川はちょっとずつ、そのバーテンに話し掛けたりした。が、バーテンは無視。
名前すら教えてくれなかった。
もう1人のバーテんがいたが、その人は髪が金髪で、関西から来た人のようだった。
その人には敬語で使うもう1人のバーテン。
店長なのだろうか…。それにしてもここはぼろいのが多いと思っていた。
・
・
・
とまぁ、そーいうことでこの優等生と不良的吉澤とその友達の石川が
仲がいいってことがわかる。
今日もそのバーに顔を出すだろう。この四人は。
- 17 名前:〜17歳〜 投稿日:2002年12月01日(日)12時14分05秒
他愛のない会話をしていつものバーに入る四人。
もう手馴れた感じだ。
「………。」
もう玄関前のバーテンは挨拶をしなくなっていた。
吉澤は
「おいバーテン、今日も挨拶なし?ひどいなぁ〜。」
とからかってみせる。
「うっさいよ。」
と軽く言うバーテン。無表情で今日もグラスを磨く。
そのバーテンは今日はなぜか返事をしてくれた。
いつもなら何も言わないほうが多いのに。
「今日は一つくくりですね♪」
と石川は笑顔で軽く挨拶した。
「………。」
今日もそのバーテンは何も言わない。もう石川は慣れた。
が、表情だけは変わっていた。
少しフッと笑った表情を見せた。
石川はそれがスゴク嬉しかった。
そして四人はビリヤードをしながら他愛のない話で今日も一日を終わろうとしていた。
が
――――――――――――カランカランッ
いつも誰も来ないこのバーに、一つ年下の見たことがある奴らが来た。
なんでここに?
辻加護だった。
- 18 名前:ROOB 投稿日:2002年12月01日(日)12時15分24秒
- 一旦切ります!
- 19 名前:〜17歳〜 投稿日:2002年12月01日(日)13時51分25秒
- 2人は真っ直ぐに正面のバーテンのところへ進んだ。
「あ……。」
途中で吉澤に気付き、
加護はグッと息を呑んで気にせずバーテンのところへ進んだ。
「あれ…辻と…加護ちゃん、なんでここに?」
石川が話し掛ける。
「……あいぼ…ん…。」
それに辻が気付き、なにか言いたそうな表情を浮かべて加護の腕を揺すぶった。
が、加護は気にしない様子でバーテンの席に座った。
「後藤さん、中澤さんは?」
―――――――――――!
加護が言った言葉。
――――――『後藤さん』――――――――
そいつ言ったのか?後藤さんと?
後藤さんって・・・?
吉澤と石川の思うことは同じだった。
「後藤?」
同じクラスの後藤?登校拒否の後藤?
「あぁ、2階だよ。また行くんだ。」後藤が慣れた感じで喋る。
「お金、ないからね…。」
加護はチラッと吉澤の方を見た。
「ま、中澤さんに気に入られてるもんね。」
「・・・・・・・・・・辻をお願いね。あんまりいじめないでよ…。」
「フッ、どーだか…。」
――――――タタッ
- 20 名前:〜17歳〜 投稿日:2002年12月01日(日)14時01分24秒
加護は辻を残して一人奥の二階への階段に向かっていった。
途中石川が「あいぼん!」と叫んだが加護は無視をし、
複雑な表情で石川を見つめただけで、階段を駆け上って行った。
「………。」
なにがなんだかわからない四人。ただ呆然として『後藤』と辻の会話を聞いている
しかなかった。辻と話す後藤はいつもと違っていた。
「久しぶり〜…。」
グラスの中のカクテルを棒でかき回しながらそこへ視線を落とさずに辻に言った。
辻は喋らずコクリと頷いた。なぜか小刻みに震えている。
その震えに気付き
「あたしが怖い?」
と後藤。首をフル辻。
「ふふふっ……。」
いつもの後藤と違う笑い方。妙な2人。
「今日はしたくないから、あいぼんを待ってなよ。」
一瞬辻の震えが止まると暗い表情をしてビリヤードの近い
ソファに向かってチョコンと座った。
「……あんたが後藤?」辻の姿を見届けると吉澤が言う。
「んぁ・・・?」あんたそこにいたのか、みたいな顔で睨みつける後藤。
「だからなに。」
なにもかもつまらない目でグラスに視線を落とす後藤。
- 21 名前:〜17歳〜 投稿日:2002年12月01日(日)14時08分02秒
「あたし、あんたと一緒の学校なんだよ。なんで学校に来ないんだ?」
「…………。」
一瞬曇った表情を見せたが、またいつもの後藤に戻る。
「なぁ、聞いてんだよ。」
「やめなよよっすぃ〜!」
「なんであんたに言わなきゃなんないんだよ。」
「あんたじゃな〜い!いつも言ってるだろ!吉澤ひ・と・み!!同じ
クラスだし、気になるじゃんかっ!」
「うっさいなぁ…客なら黙ってビリヤードでもしとけよ!」
「なんだと・・・?!」
――――――――――――――ボゴッ!
吉澤は激怒して後藤に殴りかかった。
長い髪が乱し、少し体制が崩れる。近くのグラスが何個か割れた。
キッと鋭い目つきを吉澤に食らわすと後藤は無言で
吉澤をブン殴った。
「って・・・・!」
石川が吉澤を止めて吉澤は動けない。
紺野や高橋はその修羅場に唖然とするだけだった。
- 22 名前:〜17歳〜 投稿日:2002年12月01日(日)14時15分47秒
それ以上2人は殴らなかった。
吉澤は息をハァハァしながら後藤を睨み、
後藤はさっきの調子を取り戻し、グラスを磨く。
口が切れても痛みも感じないような表情をし、ずっとグラスを磨く。
こいつ生きてるのか?
吉澤は思った。
そしてなにか葛藤のような怒りが込み上げてきて吉澤はバーを出た。
カバンも置き去りにして、走り出た。
「よっすぃ〜!!」
途中で追いかけた石川だが、見失ってしばらくして帰ってきた。
高橋と紺野はいつもの奥の部屋へ戻った。後藤が怖かったから。
「ごめんね、辻。ヤな所見せたね。」
ブルブル
辻は一生懸命首をフルだけだった。
辻はトトトッと後藤に駆け寄り、口の切れたところをハンカチで拭こうとした。
優しそうな、可哀相な目で後藤を見つめた。
――――――――――パシッ
「やめな。」
後藤が今までに見せたことのないぐらい勢いで睨み付けた。
辻はハッとしてハンカチをしまう。
「・・・・ごめん、まただ。あたし・・・。」
また辻がブルブル首を振る。
「あたし…人間が嫌いなんだ・・・。」
切なそうで辻は後藤を見つめた。
後藤は髪をくしゃくしゃにして泣いているような様子だった。
- 23 名前:〜17歳〜 投稿日:2002年12月01日(日)14時24分55秒
- 石川は近くでその会話を聞いていた。
辻が違う個室に行くと石川はタイミングを見計らったかのようにソファに腰を
かけて、後藤に存在を示した。
「さっきは…ごめんなさい。よっすぃ〜、怒っちゃうと止まらなくて…。」
「あんたが謝んなよ。」
「ご、ごめんなさいっ!ごめんなさい。」
――――――――――ダンッ!!
ビクッ
後藤がテーブルをたたきつけた。
その大きな音に石川は全身に電気が走った。
「それがムカツクッつってんだよ。」
次第に後藤は石川の方へ歩いてくる。音一つ立てずに
静寂に、時に従って・・・。足をしのばせる。
石川の鼓動が壊れそうなほど動いた。
「あんたいつもあたしに話し掛けてくるよね。」
「うざいんだよ、そーいうの。」
「あたしに求めてるのぐらいさ・・・わかんだよ。
―――――――――!
ソファに石川は倒された。
後藤の髪が石川の腹部全体を覆う。
――――――――――!
熱く、重いキスをした。
そしてソッと後藤は離れていつものようにグラスを磨き始めた。
その一瞬の出来事だった。
- 24 名前:ROOB 投稿日:2002年12月01日(日)14時25分40秒
- 更新終了です。
- 25 名前:名無し蒼 投稿日:2002年12月01日(日)15時15分37秒
- おぉ!面白い展開?に(w
HN他にもあるんですかー?w
自分もありますけどこれで書いてる方はやってます(w
意味は一緒なんで(w
- 26 名前:名無し読者 投稿日:2002年12月01日(日)16時23分12秒
- かなりいい感じです!!
謎な感じが好きすきぃ♪
頑張ってください!!
- 27 名前:ROOB 投稿日:2002年12月03日(火)15時05分05秒
- >>25名無し蒼様・・・ありがとうございますっ!実は〜・・・短編もやってるんですよ。
>>26名無し読者様・・・ありがとうございます!これからも見てください♪
- 28 名前:〜17歳〜 投稿日:2002年12月03日(火)15時42分19秒
「……だから何?」
「だからさっきから聞いてるじゃんか!
なんで昨日無視して二階に行ったんだよっ!なんか隠してるだろ!」
今は昼休み。ここは1年と二年の狭間の廊下。
吉澤は加護に強引に昨日のことを聞きたてていた。
「別に!っていうかなんでよっし〜に言わなきゃなんないのさ。どうでもいいじゃんっ!
ほっといてよ!辻ちゃん行こうっ!」
加護が辻の手をもって階段を下りようとする。
―――――――――――グイッ
「待てよ!なんでいえないんだ?秘密握ってるからだろ!」
「やめて放してぇ!よっし〜には関係ないでしょ!」
―――――――――バシッ
「てっ・・・・・・・!」
―――――――タタタタッ
行ってしまった。辻は階段を下りる時吉澤を見つめていた。黙って。
「ホラ、だから呼び止めたって無駄だったじゃん。」
「梨華ちゃんも何か言ってくれりゃ良かったのに…。」
- 29 名前:〜17歳〜 投稿日:2002年12月03日(火)15時46分31秒
「誰だって知られたくないモノだってあるよ。加護ちゃんら責めちゃ可哀相じゃん。」
「けど……なんかあるんだよな。絶対。」
「……それに関してはあたしも思う。さっき見たんだけど…
加護ちゃんの首に、キスマークあったよ。」
「ええええええ〜〜〜〜〜〜!!!!!うっっっそおおお〜〜?!?!?!」
「しーっ…!!!」
「ご、ごめんごめんっ。」
「よくわかんなかったけど…たしかにあれはキスマークだった。」
「加護ちゃん彼氏いたっけ?」
「いないいない。だからさ、昨日のと何か関係あるんじゃない…?」
「そうか…。よし、今日早くバー行こうぜ!」
「う、うん…。」
- 30 名前:〜17歳〜 投稿日:2002年12月03日(火)15時51分27秒
「あさ美ちゃん、なんかよっすぃ〜達、騒いでるね。」
「あ…そうだね。何かあったんじゃない?きっといつもの喧嘩だよ。」
2人は吉澤たちに近い廊下を歩いていた。
あまりこの2人は紹介をしてなかったから今しとこう。
高橋はメガネにキチッとした制服。どこか古風な雰囲気を漂わしているが、
どこから見ても優等生。学級委員長も努めている。そしてあのルックスだから
あまりモテないが、キチンとした純美人系だ。自分でもそこが分かっていない。
バスケが大好きで、いつも憧れの人を探している。
紺野はいつも地味なかっこ。高橋とそう変わりはないのだけど清潔さが少し足りない。
2人とも優等生と言う枠を持っていなかったら可愛いのに・・・と僕は思うね♪
紺野はどうやら、好きな人がいるらしいんだけど…。まぁ、ここではしまっておこう。
- 31 名前:〜17歳〜 投稿日:2002年12月03日(火)15時52分07秒
- ・
・
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―――――――――――――――――――――――NEXT・・・
- 32 名前:ROOB 投稿日:2002年12月03日(火)16時06分08秒
- スイマセン今日はここまでです!!
- 33 名前:名無し蒼 投稿日:2002年12月04日(水)21時15分28秒
- 紺野の好きな人は誰なんだろう…?
短編ですかぁひょっとして・・・?(w
続きお待ちしてます!
- 34 名前:名無し読者 投稿日:2002年12月14日(土)17時39分05秒
- 待ってます〜!
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