SKY HIGH

1 名前: 投稿日:2003年02月02日(日)22時58分11秒
以前『BABY BLUE』を書かせてもらってたへぼ作者・雅です(爆)
(前作は今後、新たに書き直す事にして、削除以来出しました)

今回の話は突発的に生まれたいしごま話で、後藤視点です。
一応、大半が出来ているので今月中に最後までUPできるようにがんばります^^;
ちなみにタイトルや内容は放送中のドラマとは無関係です(w
2 名前:SKY HIGH 投稿日:2003年02月02日(日)22時59分20秒
『思ってたよりも空はずっと近くて、
 だけどやっぱり遠いんだね─。』


出来立てのパスタをテーブルに置いて、ソファーにお行儀悪くあぐらをかいてから、TVをつけると暴行か殺人かわかんないけど、とりあえずなんか暗いニュースがやってた。
「被害者の身元と容疑者が一刻も早く…」
あたしはニュースキャスターがまだ喋ってる中、急いでチャンネルを変えると其処にはモーニング娘。の姿があった。
昔からの夢だったソロデビューと、あまりにも大きくなりすぎた娘。の存在─。

「あーぁ。 やっぱり辞めなきゃ良かったのかなー…」
あたしの口から思わずこぼれた言葉。
今の活動に不満がある訳じゃないけど、でも…。
「なんで連絡くれないんだよぉー…」
いかにも女の子って感じの笑い声をあげてるTVの中の梨華ちゃんに文句を言った─。
3 名前:SKY HIGH 投稿日:2003年02月02日(日)23時00分15秒
─それとほぼ同時に携帯が鳴って、あたしはびっくりしてパスタをつまらせそうになった。
だってディスプレイには他でもない梨華ちゃんの名前があったんだから。
「もっ…もしもし!?」
嬉しくて、声がうわずってるのバレたかなー…。
笑われたような気がして、小さく咳払いして平静を装うとしたけど、梨華ちゃんは気づいてなかったみたい。
「ごっちん?私、石川だけど…明日オフってこの前言ってたよね?
 私も急に予定空いたから、今からどっか行かない?」
外に居るせいなのか、少し震えてるような梨華ちゃんの声があたしの頭を駆け巡った─。
4 名前:SKY HIGH 投稿日:2003年02月02日(日)23時01分07秒
梨華ちゃんとあたしの関係はすごく不透明だ。
4期が加入した時あたしは、正直梨華ちゃんのコトうざいと思った。
アニメに出てきちゃいそうなくらいに女の子っぽい声。
それにプラスするようにイメージそのままな趣味や好み。

だけど、年が近い事もあってなのか一緒の仕事が増えてくから、その度に裏があるんじゃない?とか思って、目で追うようになってた。
そして、いつぐらいからだろう?
目が離せないくらい気になって…気づいたら、女同士ってコトも忘れて好きになっちゃってた。

そもそも周りには気づかれないけど、あたしは一途で夢中になるモノが出来るとその人が中心で物事が進んじゃうから、情緒不安定に陥ることは少なくないんだ。
しかも今回は今まで生きてきた中ではダントツくらいに本気で、しかも報われない片思い─。
5 名前:SKY HIGH 投稿日:2003年02月02日(日)23時01分46秒
…のはずなのに梨華ちゃんの態度は読めない。
あたしが意識しすぎてんのかもしんないけど、背後に視線を感じて振り向くと梨華ちゃんと目があったり、不意に
「私とごっちんが男と女として巡り逢ってたら、案外うまくいってたりして♪」
なんて微笑んでくるんだもん。
それがあたしの心をチクチク刺激して、諦めるどころか想いを募らせさせちゃうんだ─。

「ごっちん…?聞こえてる?…それとも急だし、第一せっかくのオフに私と二人なんて嫌だよね…?」
「そ、そんなことないよー!」
携帯越しに寂しげな梨華ちゃんの顔が浮かんで、あたしは慌てて現実の世界へと戻った─。
6 名前:SKY HIGH 投稿日:2003年02月02日(日)23時02分23秒
梨華ちゃんとの待ち合わせまで、後2時間切ってる。
今からシャワー浴びたり、洋服選んでたりしたら…いつもみたいにメイクに時間なんてほとんどないよー…。
せっかくのデート(?)なんだから、目一杯気合い入れたかったけど…遅刻の方が駄目だもんね。
そんな風に考えながら、あたしはクローゼットを勢いよく開けた。

目立ち過ぎないけど、いつもとは違う『後藤真希』を見せたくて、パーカーとかは却下。
結局、キャラメルベージュのロングニットに色落ちしたジーンズ、白いニット帽。
コートを羽織る前に玄関の鏡の前で全身をチェックして、少し物足りなさを感じたから、ブーツに赤いレザー紐をぐるぐるって巻きつけ、サングラスをかけて家を飛び出した─。
7 名前:SKY HIGH 投稿日:2003年02月04日(火)15時47分20秒
何処に行くのか、何をするのかあたしにはわかんなかった。
だけど、好きな人と時間を共有出来る喜びの方が先に立っちゃう。
それにいつもとなんか違う感じがしたから、梨華ちゃん…仕事でミスしちゃったのかも…。
あたしに出来る事なんて、一緒に遊んだりして励ますくらいだもんね?
待ち合わせ場所へ向かうタクシーの中で、あたしは馬鹿みたいだけど、にこって鏡に向かって笑顔の練習なんかしちゃった。

うぁー。すごい人混み…。
あたしももちろんだけど、梨華ちゃんがバレてパニックとか起きてたらどーしよー。
そんな恐怖をちょっと抱えながら、人気のない方へとあたしは急ぎ足する。
8 名前:SKY HIGH 投稿日:2003年02月04日(火)15時48分51秒
「ごっちん?」
後ろから不意に声をかけられて、振り向くと梨華ちゃんが立ってた。

白いジャケットに花柄のシフォンスカート。
相変わらず可愛くって、だけど見とれる訳には行かないから、少し視線を逸らして
「今日はドコ行くのー?」
なんて、他愛無い質問をする。

我ながら、情けないなぁーとか思って苦笑しても梨華ちゃんから反応が見えない。
「梨華ちゃん…? どーしたの?」

視線を戻すと、梨華ちゃんは地面を見つめてる。
「ね・・?梨華ちゃん??」
あたしは悪いことでも聞いちゃったのかと思って、しゃがんで顔を覗き込む。

「ふふっ・・。なんでもないよぉ…。行こうっ?」
にこっと微笑んで、あたしを置いてさっさと歩いてく。
やっぱり、今日の梨華ちゃんは何処か変?

この時にあたしは気づくべきだったんだ─。
9 名前:名無し読者 投稿日:2003年02月06日(木)14時32分25秒
「BABY BLUE」読んでましたよ。続きが無いのが少し残念ですが(^^;)
「SKY HIGH」はが180度違って弾けてますね。楽しみにしてます。
10 名前: 投稿日:2003年02月17日(月)02時34分17秒
気がついたらひさしぶりの更新になってしまいました(汗
今回も大量…と言う訳には行きませんが、更新です。

9>BABY BLUEの方も今、書き直して居ますので、春頃にはUPできると思います。
今作は今のところ、弾けてるけど…(謎
11 名前:SKY HIGH 投稿日:2003年02月17日(月)02時35分10秒
「何処行くの…?」
小走りに梨華ちゃんの後を追うばかりのあたしからの情けない質問。

「ん〜?…別に何処でもいいんだけど…あそこ入ろうっかぁ?」
急にぴたっと立ち止まって、梨華ちゃんの指差す先はゲームセンター。

「あはは…。さすがにやば…くない?」
若い人だらけの場所に飛び込むなんて、確実にパニックになるに決まってる。

あたし1人ならいくらでも逃げれるけど、梨華ちゃんと2人だと嫌でも目立つ。
せっかく一緒に過ごせるのにバラバラなんて嫌だし…。

「せっかくだから…、デートっぽい事したいんだけど…。
 ごっちんが嫌なら、やめよぉ…?」
!?
今、あたしは空耳を聞いたの?
梨華ちゃんの言葉があたしの理性をじわじわと壊してく。
期待しちゃうじゃん…。

12 名前:SKY HIGH 投稿日:2003年02月17日(月)02時35分42秒
あたしの数秒間での気持ちの変化。
恋してると本当に馬鹿になっちゃうのかもしんない。

「いーよ!ごとーもゲーセンなんて久しぶりだし!!」
勢い良く返事しちゃったんだもん…。
つくづく、馬鹿…。

UFOキャッチャー、シューティングゲーム、ホッケー─。
なるべく人が溜まってない一時代ずれたようなのばかりを選ぶ。
内容に新鮮味はなくても、梨華ちゃんが居るだけで、あたしの中では最高に面白いゲームになる。

「ごっちん…、プリクラ撮ろぉ?」
微笑みながら、あたしのコートを引っ張る梨華ちゃんは最高に可愛かった。

この笑顔を独り占めに出来るんなら、何処でも行ける。
あたしには梨華ちゃんと居る時間が何よりも大切なんだ。
どんどん加速する恋心。
この時間が永遠に続いてればいいのに─。

13 名前:SKY HIGH 投稿日:2003年02月17日(月)02時36分43秒
3・2・1…カシャッ。
機械音の後に映し出されるあたしと梨華ちゃんの姿。
サングラスも外して、グラビア撮影みたいなキメ顔。
誰にも見せらんないくらい、おかしい顔。
寄り添ってプライベートの顔─。

最後の1ポーズがきっと一番の宝物。
初めての2人だけの記念プリクラ。

「ごっちん…、勝手に書いちゃったよ?」
落書きモードの時間が終わってる…。
「あは。ごとー、ぼーっとしてたよー」
あたしはとりあえず、笑いで誤魔化した。

「でーきた♪ほら、見て♪」
梨華ちゃんが差し出したプリクラにはピンクの文字とハートスタンプの嵐…。
「…!?…梨華ちゃんっ!?」


14 名前:SKY HIGH 投稿日:2003年02月17日(月)02時37分46秒
「私の気持ちだよ?」
小さく微笑みながら視線を逸らす梨華ちゃんの姿。
プリクラに書かれた文字。
あたしの心臓は壊れてるのかと思うくらい、心拍数を上げてた─。

1ポーズ目のには、日付け。
2ポーズ目のには、「大好き」
最後のには…「初デート」の文字。

「ごっちんが…どう思ってるかは怖いから、聞かないけど…。
 今日は一緒に居させて?」
梨華ちゃんの言葉があたしの頭を再び駆け巡る。

神様が居るなら、あたしはこんなお願いをするはず。
時間を少しだけ、止めて─。

「ごとーも梨華ちゃんの事、ずっと…」
深呼吸して、顔をゆっくり近づける。
梨華ちゃんも目を閉じて、あたしの方に顔を向けてる。
後、数cmであたしと梨華ちゃんのファーストキス─。

15 名前:名無し読者 投稿日:2003年02月19日(水)12時27分52秒
いい所で続きますね
BABY BLUEともどもまったり待ってます
16 名前: 投稿日:2003年02月25日(火)19時38分54秒
BABY BLUE読んでましたよ。
今作もいしごまが最高です(謎
続き楽しみに待ってます。
17 名前:名無し読者 投稿日:2003年03月21日(金)12時47分59秒
保全です
18 名前:名無し読者 投稿日:2003年04月04日(金)17時49分41秒
また放置ですか?
19 名前:名無し読者 投稿日:2003年05月03日(土)05時53分20秒
気になるので保全
20 名前:名無し読者 投稿日:2003年06月21日(土)23時50分41秒
今月も保全
21 名前:名無し読者 投稿日:2003年08月03日(日)18時36分51秒
もう1回保全
22 名前:名無しさん 投稿日:2003/10/17(金) 17:56
hozen
23 名前:_ 投稿日:2003/10/19(日) 10:29
 
24 名前:名無し読者 投稿日:2004/02/24(火) 13:56
ochi
25 名前:名無しさん 投稿日:2004/03/03(水) 13:17
ochi

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