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アスリート(はーと)
- 1 名前:グリュード 投稿日:2003年02月08日(土)23時12分55秒
- 「辻、今のあなたじゃ一生私には勝てないわよ」
エクストリ−ムの地方予選で優勝した辻に向かって、試合を見ていた松浦が言い放った。
「確かに、あなたは強くなったわ。亜依も倒すぐらいね」
じゃあどうして
「でもね、その強さはしょせんスポ−ツ選手としての強さなの」
どういうことですか?
「技術の問題じゃないのよ。辻、あなたの問題はメンタルなところよ」
よけいにわからないです
「だから、私はあなたに負ける気がしない。後は自分で考えることね」
まってください。そんなふうに、いわないで・・・
- 2 名前:グリュード 投稿日:2003年02月08日(土)23時14分12秒
- 「お−い、辻ちゃん」
「え!?」
辻は、賢太郎の自分を呼ぶ声で我に返った。
今まで、どうやら衝撃的すぎた松浦の言葉を思い出してたようだ。
「大丈夫かい?ぼうっとしてたみたいだけど」
「すみません、もう大丈夫です」
辻は頭をふって、心配する賢太郎に答える。
「そうか?ならまあいいけどよ」
賢太郎は深くたずねない。そこが賢太郎のいいところだ。
「さ、片づけも終わったことだし、帰るとしようぜ」
「そうですね」
そして、二人はいつものように別れて帰路へついた・・・が
「よう、松浦」
「遅かったわね、賢太郎」
「悪いな、ちょっと練習が長引いてよ」
賢太郎は辻とのエクストリ−ム同好会の部活が終わった後、恋人である松浦と合流していた。
- 3 名前:グリュード 投稿日:2003年02月08日(土)23時15分33秒
- 僕の自信作なのれす。
厳しい批判もまってるぴょん
- 4 名前:グリュード 投稿日:2003年02月08日(土)23時16分19秒
- 「どうだった?辻の様子は」
「だいぶショックを受けてるみたいだぜ。なんつ−か、練習中に上の空になったりな」
「そっか」
「なんであそこまでいったんだ?」
「辻を強くするために決まってるでしょ」
賢太郎の言葉に、口調を荒くして松浦は答える。
- 5 名前:グリュード 投稿日:2003年02月08日(土)23時17分21秒
- まだまだいくぜぇ!
お前ら憑いて来いYO!
- 6 名前:名無し読者 投稿日:2003年02月08日(土)23時17分25秒
- これだけの更新で批判も何も無いと思うが・・・
- 7 名前:グリュード 投稿日:2003年02月08日(土)23時18分28秒
- 「私は辻に”スポ−ツ選手”のまま終わってほしくはないの。”武道家”としてエクストリ−ムの本戦で私とあいまみえてほしいのよ」
「武道家として・・・か」
「体構えより心構え、武道をやる人間はよくこの言葉を言うわ。一番大事なことは常日頃からの心構えだってね。ある護身武道なんかでは、常日頃から危ないことを避けること、それこそが一番の護身だ、殴る蹴るなどの技は二の次三の次とまで言ってるのよ」
「そして辻ちゃんに、その心構えは無いと」
「無いわね。私は馬場さんにそのへんはみっちり鍛えられてるけど・・・」
- 8 名前:グリュード 投稿日:2003年02月08日(土)23時19分12秒
- 「そうだよな。なんせ後ろから声かけようとした俺を投げ飛ばしたし」
「あれは不可抗力よ。それに、条件反射で技をかけるくらいまで、その技を練習する。そこまで鍛えないと、実戦では使えないのよ。そして、その技を実戦でためらい無く使い、相手を殺す覚悟があるか。賢太郎の言う通り、今の辻はその心構えがないの」
「別に無くてもいいとは思うんだけどよ」
「うるさいわね・・・私は辻と戦うとき、辻に答えてもらうつもりなの。私への返事をね」
ニヤリと、まるで獲物を見つけた猫科の肉食獣を思わせる笑顔で笑う松浦をみて、賢太郎は人知れず溜め息を吐いた。
- 9 名前:グリュード 投稿日:2003年02月08日(土)23時19分46秒
- 「そのようなことを言われたのか」
「ええ、師匠」
辻は週に一回通っている形意拳の師匠に、松浦に言われたことを話していた。
「なかなかに手厳しいことをいう人物じゃのぉ。じゃが、言ってることはある意味正しい」
「どういうことでしょうか」
「希美、おぬしは道端で今まで覚えた技を使う覚悟があるか?」
「え?」
「いついかなるときでも、自らを、他人を、名誉を、何かを守るために戦う覚悟はあるのか?」
- 10 名前:グリュード 投稿日:2003年02月08日(土)23時21分14秒
- おい>6
今、投稿CHUだ!
文句を言わずにだまってろYO!
- 11 名前:グリュード 投稿日:2003年02月08日(土)23時22分28秒
- 「それは・・・」
「その覚悟が無いなら、所詮はスポ−ツ選手ということだ。ル−ルに守られた戦いには強いが、その戦いしかできないというな・・・」
所詮はスポ−ツ選手。それは辻にどの言葉よりも重くのしかかった。
「じゃがのぉ、希美。そのことは主の欠点であると同時に最大の長所でもあるのだぞ」
「え?」
師匠の思いがけない言葉に、辻は顔を上げた。
- 12 名前:グリュード 投稿日:2003年02月08日(土)23時23分00秒
- 「試合に全力をかけ、ル−ルのある戦いで正々堂々勝負する。希美、サッカ−やアメフトの選手の試合が、命がけでないというだけで愚かしいと思うか?人には人それぞれの戦いに関する考え方がある。スポ−ツ選手であることが悪いなど、とんでもない話とおもうがの」
そこまで言うと、師匠は座ってた椅子から立ち上がった。
「それに、希美の憧れの人との決着はどうやってつけるのだ?野試合か?それとも試合か?」
「試合です」
「じゃ、迷う必要もなかろう。試合のル−ルで正々堂々と戦えばいいのではないか」
そこまで言われると、師匠は妙に優しげな顔になった。
「さて、希美。本戦まであとどれくらいある?」
「ちょうど一カ月です」
- 13 名前:グリュード 投稿日:2003年02月08日(土)23時23分32秒
- 「それまで、基本の突き蹴り震脚、それと崩拳の稽古だけをやれ。他の技の稽古はするな」
「え?」
「神槍李書文は槍の稽古を基本の突き、受け、払いのみしか稽古しなかった。その三つを極めれば幾千の型に勝ると言うのだ。基礎こそ一番大事なのじゃよ」
「わ、わかりました!」
- 14 名前:グリュード 投稿日:2003年02月08日(土)23時24分02秒
- 結局、辻は松浦の望んだ答えを出さなかった。
戦いには人それぞれに考え方がある。
辻はスポ−ツ選手として、松浦は武道家としての考えを持っていた。
どちらが優れているとは、いわない。
ただ、言えるのは自らの考え、信念を曲げないこと。
それが一番大事であろう。
一月後、松浦は辻と対峙したとき何を思うだろうか。
自分の望んだ答えとは違う答えを出した辻に、失望するのか?
それとも、喜ぶのか。
それはまだ、誰も知らない・・・
けれど、一月の間で、辻は強くなるであろう。
それは、確かである
To be continued...
- 15 名前:グリュード 投稿日:2003年02月08日(土)23時29分03秒
- お前ら、これは「逝っちゃった」だRO!?
この話は、はっきりいってぶっちゃけ名作だZE!
そういうわけで、管理人に告ぐ!
「じめじめな倉庫きーぼーーーーんぬ♪」
- 16 名前:グリュード 投稿日:2003年02月09日(日)00時10分23秒
- 放置かYO。
もうハァハァだな。
- 17 名前:名無し読者 投稿日:2003年02月09日(日)13時04分11秒
- 御託はもうちょっと面白くなってから言ってくれ。いまのところどこを面白い
と思えばいいのかよくわからん。
- 18 名前:名無し 投稿日:2003年02月09日(日)22時38分03秒
- 東鳩か?元ネタは
- 19 名前:名無しさんだよもんよ 投稿日:2003年02月13日(木)10時09分29秒
- 松浦タンハァハァ・・・。
次のSSキボンヌ
例え、東鳩のパチモンでも・・・。
- 20 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月31日(月)12時18分55秒
- 期待age
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