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Weiβ Kreuz

1 名前:村雲 投稿日:2003年02月15日(土)19時55分25秒
             「Weiβ(ヴァイス)」
   それは巧みに法の手を逃れ、暗黒の世界にその身を隠す凶悪犯罪者たちを、
         法に代わって裁く闇の処刑人たちの事である―――

           ある者は―――愛する者の為に………
           ある者は―――己の復讐の為に………
           ある者は―――真実を………
           ある者は―――生きる証を求める為に………

  「Weiβ」―――それは現代に残された「白」を護る者たちである・・・
2 名前:村雲 投稿日:2003年02月15日(土)20時07分35秒

不束者ですが、よろしくお願い致しますです。
3 名前:Mission.ein 投稿日:2003年02月15日(土)20時20分54秒

「ありがとうございましたぁ!」
元気な女の子の声 お客であろう男性は恥ずかしそうに笑いながら店を後にする。

ここはフラワーショップ『Dande-lion(ダンデライオン)』

男女問わず人気があるこのお店
女性は「花」目当てに来るが 男性はもう一つの「花」
・・・つまり「店員」目当てに来るのだ。

「『加護』ちゃん、いつもより張り切ってるねぇ〜。」
店の奥にいる背の低い店員が口を開く

「明日から夏休みだからじゃないですか?」
花に水をやっている少し色黒な店員が提言する

「あ、なるほどね。」
「『矢口』さん!いつまでも休んでないで手伝って下さい!」
「へ〜い・・・。」 

背の低い店員「矢口」がふてくされつつ店頭に花を並べていく
4 名前:Mission.ein 投稿日:2003年02月15日(土)20時27分46秒

数時間後・・・

「ふぅ〜、やっと一息付けますぅ・・・。」

疲れた表情の加護 糸が切れた操り人形のようにストンと椅子に座る

そこに・・・

店の前にバイクが止まる音

「ただいま。」
「あ!「飯田」さん、配達お疲れさまです。」

店頭にいた加護が 配達用であろうスクーターから降りてきた女性に声を掛ける

「ただいま加護ちゃん・・・これ、代金と配達料。」
「あ、は〜い、確かにいただきま〜す。」

「・・・ん?」
スクーターから降りてきた女性「飯田」が何かに気づく
「石川さん。」

「はい?」
花に水をあげていた少女が飯田の方へ振り向く

「ちゃんと花に水あげた?葉に元気が無いけど。」
「え!?ちゃんとあげましたよぉ。」
「ただあげるだけじゃなくて、全体に行き渡るようにあげないとダメなの、いい?」
「はい・・・すみません・・・。」
「カオ・・・じゃなかった、飯田さんの言う通りよ。」
「すみません・・・。」

「あ、それから、お店閉めたら『ミーティング』だから。」
5 名前:Mission.ein 投稿日:2003年02月15日(土)20時31分46秒

「!」 「!」 「!」

飯田の一言に三人の表情が変わる・・・。

「って事は『指令』が来たって事か・・・。」
何か複雑な表情な矢口

「・・・・。」
うつむいたままの石川

「リカ・・・じゃなくって、石川さん、まだ怒られた事気にしてるの?」
石川に声をかける加護

「・・・そうじゃなくて・・・また・・・また人を
 ・・・また人をころ・・・

「石川。」
言葉を遮る矢口

「ちょっと・・・」

矢口が真剣な表情で石川を店の奥に呼び込む・・・
6 名前:村雲 投稿日:2003年02月15日(土)20時34分51秒
Today's Update Complete!

7 名前:村雲 投稿日:2003年02月15日(土)20時35分31秒
To Be Continued…
8 名前:村雲 投稿日:2003年02月15日(土)20時36分49秒
とりあえず、今回はここまでで。

感想、苦情、非難、お待ちしております。(泣
9 名前:村雲 投稿日:2003年02月15日(土)20時45分06秒
さっき、気づきました。
これだけで感想って難しいですね。
申し訳。
10 名前:名無しさん 投稿日:2003年02月15日(土)20時47分52秒
なつかしいタイトルですね〜.原作がすごく好きだったんでこの話も楽しみです
11 名前:Mission.ein 投稿日:2003年02月17日(月)20時28分07秒

店の奥

矢口が静かに口を開く・・・

「・・・石川。」
「はい・・・。」
「いい?あんたがここで悲しんでる間にも、『黒い獣』達によって、悲しむ人達が増えるだけだよ・・・。
 それに・・・」
「・・・・。」
「この道、あんたが自分の意志で選んだんでしょ?」
「・・・はい。」
「だったら泣き言言わないの!・・・いい?」
「・・・わかりました。」
「うし・・・じゃあお店二人に任せっきりにできないから、戻ろっか。」
「はい。」
12 名前:Mission.ein 投稿日:2003年02月17日(月)20時29分36秒
二人が奥から戻ってくると・・・

飯田は花に水を 加護は接客を それぞれこなしていた

「あ、矢口さ〜ん!遅いですぅ〜、早く手伝って下さ〜い!」
戻ってきた二人に気づいた加護

「ご〜めんごめん、今手伝うよ・・・あっ、いらっしゃいませ〜!」

駆け足で加護の元へ向かう矢口・・・

「石川さん。」

飯田が声を掛け、手招きをしている・・・

「なんですか?」
「・・・吹っ切れた?」
「はい・・・なんとか・・・。」
「そっか・・・じゃあリボンとフィルム調達してきて、もうすぐ切れそうだから。」
「・・・はい!」

お店の脇に止めてある配達用のスクーターにまたがる石川

「じゃあ、行ってきます!」
「いってらっしゃ〜い!」
「免許取ったばっかりなんだから、安全運転でね!」

そして・・・「Dande-lion(ダンデライオン)」は閉店時間を迎える・・・。
13 名前:Mission.ein 投稿日:2003年02月17日(月)20時31分27秒
指令が下ると4人は
「Dande-lion(ダンデライオン)」の奥にある地下室に集まり
「ミーティング」を行う・・・

地下室前

部屋のドアの前に立つ飯田

【パスワードヲニュウリョクシテクダサイ】

機械的な音声が流れる

【※※※※】 無言でボタンを押していく飯田

【・・・パスワードヲニンシキシマシタ・・・オンセイニンシキヲオコナッテクダサイ・・・】

「薔薇の花言葉は『熱烈な恋』・・・。」

【・・・オンセイニンシキカンリョウ、ヨウコソミーティングルームヘ】

飯田の前のドアが独りでに開く 中へと入っていく飯田

飯田が入っていくとドアが自動的に閉まる
14 名前:Mission.ein 投稿日:2003年02月17日(月)20時34分00秒
【パスワードヲニュウリョクシテクダサイ】

「※※※※っと。」 確認するようにリズム良くボタンを押していく矢口

【・・・パスワードヲニンシキシマシタ・・・オンセイニンシキヲオコナッテクダサイ・・・】

「カトレアの花言葉は『魅了』!」

【・・・オンセイニンシキカンリョウ、ヨウコソミーティングルームヘ】

中へ入っていく矢口・・・
15 名前:Mission.ein 投稿日:2003年02月17日(月)20時46分29秒
【パスワードヲニュウリョクシテクダサイ】

【※※※※】 ゆっくりと確実にボタンを押していく石川

【・・・パスワードヲニンシキシマシタ・・・オンセイニンシキヲオコナッテクダサイ・・・】

「りんどうの花言葉は、『満ちた自信』。」

【・・・オンセイニンシキカンリョウ、ヨウコソミーティングルームヘ】

・・・入っていく足が止まる 後ろを振り返り

「・・・遅いなぁ、『アイ』。」

そうつぶやき 入っていく石川
16 名前:Mission.ein 投稿日:2003年02月17日(月)20時47分57秒
・・・数十分後

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・寝坊しちゃった・・・。」

走ってきたらしく息が上がっている加護

【パスワードヲニュウリョクシテクダサイ】

「えっとぉ・・・※※※※っと。」

【・・・パスワードヲニンシキシマシタ・・・オンセイニンシキヲオコナッテクダサイ・・・】

「はぁ、はぁ・・・フリージアの、花言葉は、はぁ、はぁ・・・『あどけなさ』。」

【・・・オンセイニンシキカンリョウ、ヨウコソミーティングルームヘ】
17 名前:Mission.ein 投稿日:2003年02月17日(月)20時53分16秒
ミーティングルーム

ドアが開く・・・

「遅いよ、『アイ』!!」

中にいた背の低い女の子の第一声

「すみません、矢・・・じゃなくて、『マリ』さん・・・。」
「これでペナルティ3回、今月の給料減給ね。」

ソファーに座っているロングヘアの女性がきっぱり言い放つ

「ふえぇ・・・。」







ドアが開く 入ってきたのはキャリアウーマン風な姿の女性・・・

「はぁ〜い、おまたせ〜。」

「『ユウコさん』、早くミッションを。」
ロングヘアの女性が入ってきた女性を促す

「『カオリ』、そうあせらんでもええやんか。」
「別に・・・あせってない。」
「素直じゃないなぁ・・・ま、ええわ・・・じゃ、『指令』を伝えるわね。」

ユウコがバッグから一本のビデオを取り出し
部屋に備え付けられていたビデオデッキにセット・・・
再生ボタンを押す

・・・モニターに映像が流れる

『Weiβの諸君、今回の指令(ミッション)を伝える・・・。』
『今回の標的(ターゲット)は「紺野あさ美、15歳、都内のA中学校に通う学生・・・』

「15歳!?」 思わず大声で驚く『マリ』
18 名前:村雲 投稿日:2003年02月17日(月)20時54分18秒
Today's Update Complete!
19 名前:村雲 投稿日:2003年02月17日(月)20時55分07秒
To Be Continued…
20 名前:村雲 投稿日:2003年02月17日(月)20時56分01秒
感想、苦情、非難、お待ちしております。(泣
21 名前:名無し読者 投稿日:2003年02月19日(水)05時08分16秒
自分もタイトルのなつかしさに惹かれて読みました。
楽しみにしてます。
22 名前:村雲 投稿日:2003年02月24日(月)20時53分13秒
>>10
原作とはかなりかけ離れるかもしれませんが、見守っていて下さい。(笑

>>21
懐かしいですか・・・
自分は今年からの新しいシリーズからはまったんで、逆に新鮮ですぜ。(爆
23 名前:Mission.ein 投稿日:2003年02月24日(月)20時56分21秒
同時刻 都内中学校

「ばいば〜い、あさ美ちゃ〜ん!」  元気のある女の子の声

「ばいば〜い・・・。」
おっとりした口調で答える女の子「あさ美」

帰路に就くあさ美・・・
家の前で立ち止まり、ポストを覗く・・・と

「何だろう?」

何かがポストに入っている

「・・・MOディスク?」

ポストに入っていたMOを持ち 家に入っていくあさ美・・・

「ただいまぁ〜。」
24 名前:Mission.ein 投稿日:2003年02月24日(月)21時11分45秒
ミーティングルーム

『闇の白き狩人たちよ、黒き獣の明日を狩れ!』

画面中に砂嵐が写る ビデオが終わった様だ・・・

「なんだかなぁ・・・。」
ふてくされてるマリ

「どうしたんですか?マリさん。」
「ん?子供に分かんないよ・・・。」
「むぅ!加護はもう子供じゃないですぅ!」
「そういうとこが子供なんだよ〜!
 特に『Weiβ』の時は『ファーストネーム』か『コードネーム』だろぉ?」

おどけてアイに言うマリ

「むぅ〜!!」
頬がどんどん膨らんでいくアイ

「・・・ミッションの細かいミーティング始めるよ・・・。」
カオリの冷静な一言・・・

「はいよ。」
「わかりました。」
「あ〜い。」
25 名前:村雲 投稿日:2003年02月24日(月)21時12分52秒
Today's Update Complete!
26 名前:村雲 投稿日:2003年02月24日(月)21時17分54秒
Update >>23-24
27 名前:村雲 投稿日:2003年02月24日(月)21時18分46秒
To Be Continued…
28 名前:Mission.ein 投稿日:2003年02月28日(金)18時00分02秒
都内某所 民家

「ねえ、お母さん。」
「なあに?あさ美。」

母親らしき女性が台所で作業をしながら答える

「お兄ちゃんは?」
「まだ大学じゃないかしら?」
「そっか・・・わかった。部屋にいるから、ご飯出来たら呼んでね。」
「はぁ〜い。」

駆け足で階段を駆け上がっていく・・・


あさ美の部屋

「さ・て・と・・・このディスク・・・何だろう??」

パソコンを立ち上げ ポストに入っていたMOディスクを入れる・・・

「あ〜・・・けっこう『固い』なぁ・・・。」

おもむろにキーボードに手を伸ばし まるでアニメの様な素早さでキーボードを叩く







夜は更けて・・・

あさ美の部屋

「・・・・」
無言でキーボードを叩き続けるあさ美

「・・・こ・れ・で!」

力強くエンターキーを叩く・・・
29 名前:Mission.ein 投稿日:2003年02月28日(金)18時02分21秒
ディスプレイに写る文字

「エネルギー省 極秘資料・・・?」

「あさ美。」

突然あさ美の部屋のドアが開き あさ美の背後から声が

「あ、お兄ちゃん。」

彼女の兄の様だ

「声掛けたのに返事が無いからまさかと思って来てみたら案の定・・・
 またパソコンか?相変わらずだなぁ。」
「・・・・。」 無言で照れ笑い
「何してたんだ?」
「うん・・・ポストにMOディスクが入ってて・・・」
「!!」

兄の表情が一瞬変わった・・・あさ美は気づいていない様だ

「それで・・・解読、出来たのか?」
「うん・・・なんか・・・変なの。」
「どれどれ・・・これは・・・!」

みるみる兄の表情が変わる・・・

「どうしたの?」
「あさ美、警察に行こう!」
「えっ!?」
「いいから早く!」
「う、うん。」

パソコンからMOを取り出し 兄に手を引かれ 外へ出るあさ美
30 名前:Mission.ein 投稿日:2003年02月28日(金)18時06分29秒
空き地

「はぁ、はぁ、はぁ・・・」
手を引かれ走っていたので息切れしているあさ美

「ついたよ・・・あさ美・・・。」
あさ美に背を向けながら話し始める兄

「えっ?・・・まだ、はぁ、警察じゃないけど?」
「いや・・・着いたよ・・・」

あさ美の方へ振り向き ポケットから何かを取り出す

「あさ美の墓場にさ!!」

取り出した物は小型拳銃

「・・・・え?」  困惑するあさ美
31 名前:Mission.ein 投稿日:2003年02月28日(金)18時07分00秒
「待ってたんだよ、この時を・・・・。」
「どうゆう・・・事?」
「お前の天才的なプログラミング能力には
 俺も一目置くぐらい素晴らしい物だ・・・。」
「えっ?」
「そこでどこかのおバカさんが持ち出し、どこかのおバカさんが
 強固なプログラムをかけたMOディスクを解読させようとね。」
「・・・なんでそんな事を・・・?」
「俺や『クライアント』じゃ無理だからさ。」
「何で私を・・・

「殺すの?ってか?」

あさ美が言いかけた言葉を遮って言い放つ

「そのMOディスクの中身はあさ美が知ってはいけない物だからさ。」
「何で・・・

あさ美が言いかけると・・・

「なんでなんでってうるせぇなぁ!!!」

空き地に響く怒声

「!!」  すくみ上がるあさ美
「『お前』はここで死ぬ運命なんだよ!
 だから何も気にしなくていいんだよ!!」
「!!」
「・・・・。」

静かに小型拳銃を構える

「おやすみ・・・『紺野あさ美さん』」
32 名前:村雲 投稿日:2003年02月28日(金)18時07分56秒
Today's Update Complete!
33 名前:村雲 投稿日:2003年02月28日(金)18時08分58秒
Update >>28-31
34 名前:村雲 投稿日:2003年02月28日(金)18時09分34秒
To Be Continued…
35 名前:村雲 投稿日:2003年02月28日(金)18時10分06秒
ageてしまいました。申し訳。
36 名前:Mission.ein 投稿日:2003年03月03日(月)18時41分28秒
その時

風を切るような音が立ち 拳銃を持っていた右手が独りでに持ち上げられる

「な、何だ!?」  困惑している兄

「・・・・。」  無言でそれを見つめるあさ美

「だめじゃん、『実の妹』殺そうとしちゃあ・・・って『他人』だっけ。」

どこからともなく聞こえてくる声・・・

「だ、誰だ!?」

と・・・

「ぐわっ!!」

『兄』の体に衝撃が加わり 背後の木に背中から激突する

「縛っちゃいましょう!」

軽快な一言が聞こえてくるなり
見る見るうちに『兄』の体は何かで木に縛り付けられた

「抵抗しても無駄だよ、特注のワイヤーなんだから・・・
 もがけばもがくほど身体に食い込んでいくよん。」

漆黒の闇から現れた声の主 あさ美より背の低い少女
構えている左腕の手首にしてある腕時計からワイヤーが伸びている
37 名前:Mission.ein 投稿日:2003年03月03日(月)18時42分44秒
「女の子を利用なんて・・・許せない!」

再び風を切るような音と共に

「ぐあぁ!!」

どこからか飛んできた『矢』が左腕に刺さり 突如来た苦痛に声を上げる『兄』

「当然の報いだよ。」

漆黒の闇から現れる声の主 両手でボウガンを構えているお団子頭の少女

その少女の後に続き 闇の中から出てきた二人の女

一人は背が高く髪が長い女性
もう一人は少し色黒の少女
38 名前:Mission.ein 投稿日:2003年03月03日(月)18時45分02秒
「リカ。」

髪が長い女性が色黒の少女に声を掛けると・・・

「・・・。」

リカと呼ばれた色黒の少女は無言で頷き・・・

「ひゃっ!」

あさ美に抱きつく・・・というよりは覆い被さる
突然の出来事に思わず声が出てしまったあさ美

「ごめんね、見ない方が幸せだから・・・。」  リカがあさ美に囁く
「え?」

リカが取り出したハンカチであさ美の鼻と口を覆う

「う・・・」

・・・力が抜けた腕がダラリと落ちる・・・意識を失った様だ
39 名前:Mission.ein 投稿日:2003年03月03日(月)18時47分16秒
「な、何者なんだ・・・貴様ら・・・。」

『兄』であった『男』が突如現れた四人の女性に問いかける

「・・・何も気にしなくていいんじゃない?
 あなたはここで死ぬ運命なんだから・・・。」

髪の長い女性が冷たく言葉を返す

「大人だねぇ、カオリ。」  感心する背の低い少女
「さすがですねぇ〜。」  同じく感心するお団子頭の少女

「くっ!」  言葉が出ない『男』

「・・・いいわ、『冥土の土産』って奴に教えてあげる・・・。」

「白き闇の狩人・・・『Weiβ(ヴァイス)』。」

「ヴァイス・・・ま、まさか!?」

「さあ・・・『おやすみ』の時間よ。」
40 名前:Mission.ein 投稿日:2003年03月03日(月)18時47分46秒
腰に下げていた刀を抜くカオリ

「ま、待ってくれ!落ち着け、落ち着いて話せば・・・」

死を目前に慌て始める『男』

刀を構え キッとした眼で相手を見つめ

「・・・地獄の底で、懺悔しなさい。」

刹那に斬りつける・・・

男の言葉にならない断末魔と共に眼を背ける二人の少女

リカは強く 強く 気を失ったあさ美を抱きしめる・・・

一点を見据えたまま 返り血を浴びきったカオリ・・・
41 名前:村雲 投稿日:2003年03月03日(月)18時49分05秒
Today's Update Complete!
42 名前:村雲 投稿日:2003年03月03日(月)18時51分20秒
Update >>36-40
43 名前:村雲 投稿日:2003年03月03日(月)18時51分54秒
To Be Continued…
44 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月06日(木)09時25分17秒
楽しんで読ませてもらってますがひとつだけ苦言を。
句読点の打ち方を修正していただきたい。
「」内には(、。)を打っているのに、地の文で(、。)を打たないのはなぜですか?
「」内の最終文末には(。)が無くても良いですけど、地の文では確実に(、。)を打ってください。
せっかくの文章が読みにくくなってしまっています。
もし、意図的な狙いであったならばすいません。
45 名前:村雲 投稿日:2003年03月06日(木)19時19分43秒
>>44
え〜っと・・・ごめんなさい。意図的です。
発言と状況描写の区別として、地の文には句読点を打っていなかったのですが、
かえって読みにくいですかぁ・・・・う〜ん・・・・
46 名前:Act.1 投稿日:2003年03月07日(金)18時10分48秒
空き地を離れた Weiβとあさ美・・・

「う・・うん・・・。」  あさ美が気が付いた様だ
「大丈夫?」  しゃがみ込み 彼女の目線で話しかける背の低い少女
「え・・・あ、はい・・・ちょっと頭が痛いですけど・・・。」

「やっぱりリカちゃんが量を間違えたんじゃん!」
お団子頭の少女がリカに強く言葉を浴びせる

「え〜!?おっかしいなぁ・・・。」
「現に十分経っても起きなかっただろぉ?」

立ち上がり同じく言葉を浴びせる背の低い少女
2体1の口論開始・・・







「・・・あ、あのぉ・・・。」 立ち上がり 申し訳なさそうに切り出すあさ美

「「何!?」」 怒声で答える二人の少女

アニメの様に二人の頭にげんこつが・・・

「「いったぁ・・・。」」 綺麗にユニゾンする声

「何?紺野さん。」 げんこしたカオリが答える

「・・・あの・・・なんで・・・なんで、私を助けたんですか・・・?」

「・・・指令よ。」
「指令・・・?」
「そう、指令・・・・」
47 名前:Act.1 投稿日:2003年03月07日(金)18時16分36秒
数時間前 Dande-lion地下 ミーティングルーム

『今回の標的(ターゲット)は「紺野あさ美、15歳、都内のA中学校に通う学生・・・』

「15歳!?」 思わず大声で驚く『マリ』

『・・・の兄である男だ。』
「びっくりしたぁ・・・。」
「最後までちゃんと聞く。」 注意するユウコ
「はぁ〜い。」

『彼は紺野あさ美の兄ではない。』

「はい!?」 また大声で驚くマリ

ユウコのげんこつがマリの頭部に炸裂

「うぅ〜・・・。」 頭を押さえ 黙り込む

『彼は、エネルギー省の大臣の命令でMOを解読するように命令された。
 MOの中身はどうやら大臣による核廃棄物の不法投棄の計画書らしい・・・。』
48 名前:Act.1 投稿日:2003年03月07日(金)18時17分21秒
『だが、解読は失敗に終わった・・・そこで目を付けたのが、紺野あさ美だ。
 彼女の高いプログラミング能力を利用し、解読させ、口封じをすれば・・・という事だ。』

「・・・・。」 無言でモニターを見つめる5人

『そのために実の兄を殺し、顔を整形し、彼女に接近したという訳だ。』

「なんて奴だ・・・。」 怒りをあらわにするマリ

『どうやら奴は、今日、この計画を実行に移す様だ・・・。』

『闇の白き狩人たちよ、黒き獣の明日を狩れ!』
49 名前:Act.1 投稿日:2003年03月07日(金)18時21分12秒
その数時間後 空き地から数十メートル離れた場所

「って訳。」

説明所要時間約4分

「そう、なんですか・・・。」 悲しげにうつむくあさ美

「・・・一人で帰れる?」 カオリが優しく語りかける
「あ・・・はい・・・。」 

その顔は笑顔が作られている・・・しかし・・・その瞳は悲しみを帯びていた・・・

4人を背に歩き出すあさ美・・・

「紺野さん。」 カオリが歩き出したあさ美を呼ぶ
50 名前:Act.1 投稿日:2003年03月07日(金)18時23分10秒
「はい?」

あさ美へ一輪の花を投げられた

「これ・・・は?」
「・・・行くわよ。」

3人に移動を促し 足早にその場を去ろうとするカオリ

「ちょっ、ちょっと待ってよ〜!」 急いで後を追うマリ

「待ってくださ〜い!」 同じく急いで後を追うアイ

「待って・・・」 後を追おうとしたリカ

「あ。」 何かに気づき 「紺野さん。」 紺野に話しかける

「は、はい・・・。」
「その花、『かきつばた』って言うの・・・私達からのメッセージだから・・・  じゃあね。」

足早に3人の後を追うリカ

「・・・メッセージ・・・。」

渡された一輪の花を見つめながら 家へと帰るあさ美
51 名前:Act.1 投稿日:2003年03月07日(金)18時24分22秒
あさ美の家

「ただいま。」
「お帰り、遅かったじゃない。」
「うん・・・ちょっと・・・。」
「そう・・・あれ?お兄ちゃんは?」
「あ・・・なんか友達と遊んでくるって・・・。」 思わずうつむくあさ美
「そうなの?連絡ぐらいくれたらいいのに・・・あ、ご飯出来てるわよ。」

「うん・・・後でいい・・・。」 うつむいたまま部屋へ向かう

「・・・どうしたのかしら?」
52 名前:Act.1 投稿日:2003年03月07日(金)18時28分21秒
あさ美の部屋

電気は付いていない 真っ暗な部屋・・・
ただ一カ所・・・机の上のノートパソコンだけが
スクリーンセーバーによって明かりを帯びていた

「・・・・。」 机に座り パソコンを見つめるあさ美

ふと下に目線を落とすと・・・視界に入った「一輪の花」

「・・・メッセージ・・・。」
53 名前:Act.1 投稿日:2003年03月07日(金)18時28分56秒
・・・おもむろにパソコンを元の状態に戻し 検索エンジンを立ち上げる

「検索:     」 キーボードを叩く 
「検索:かきつばた」 エンターキーを叩く







「検索終了 検索結果:2386件」

「こんなにあるんだ・・・。」 画面をスクロールさせると

目に付いたサイトが

「ここにしよう・・・。」 リンク先をクリック

「かきつばた (杜若、書付花) Rabbit ear iris
 多年草【あやめ科あやめ属】 分布地 沖縄を除く全国
 5、6月咲き  明るい湿原に咲く(中国山地の湖沼やため池にも生えている)
 鮮明な青紫の花色  はなしょうぶの原種  草丈70センチまで 吉和村ではみかけない
 似た花を北海道の湿原で7月に見かけた事があるがヒオウギあやめだった
 広島県芸北町の西八幡湿原  東八幡湿原」

ページにはまだ続きがあった 画面をスクロールする

「あ・・・。」

ページの文の最後の一行があさ美の目に入って来た時
彼女の目から大粒の涙が溢れた・・・

最後の一行にはこう書かれてあった

「花言葉:幸福は必ず来る」


Mission.ein Ende
54 名前:Act.1 投稿日:2003年03月07日(金)18時29分54秒
Today's Update Complete!
55 名前:Act.1 投稿日:2003年03月07日(金)18時30分46秒
Update >>46-53
56 名前:村雲 投稿日:2003年03月07日(金)18時31分48秒
To Be Continued…
57 名前:村雲 投稿日:2003年03月11日(火)21時29分51秒
やってもうたぁ・・・・。
「Mission.ein」が最後の更新分だけ「Act.1」になってた・・・・。
( ´ Д `)あぁ〜、さいあくだぁ〜

「Mission」は本編 「Act」は外伝 として載せてくつもりなのれす。
58 名前:村雲 投稿日:2003年03月23日(日)09時58分12秒
先ほど削除依頼を出してきました。
短い間でしたが、お世話になりました。

Converted by dat2html.pl 1.0