Op.13
- 1 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月07日(金)19時21分29秒
半分リアル、半分怪奇ファンタジー
といえば何か面白そうに聞こえるが、割とありふれた内容の話。
本スレッドを閲覧するにあたっての注意は>>2より。
- 2 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月07日(金)19時22分26秒
( ´ Д `) 【取り扱い説明書】 (^〜^0)
※この話は2001年10月に作られたものです。
※この話には、グロテスクな話エロシーンが含まれています。
※出来れば18歳未満の方は読まないでください。
- 3 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月07日(金)19時22分50秒
『この大地と天空との間には
我々の哲学では測り知れぬ程々の物がある』
- 4 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月07日(金)19時23分42秒
Track01:Something Loopy
Point of view:吉澤ひとみ
- 5 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月07日(金)19時24分09秒
―――― 最近、なんか変だ……。
私は水道の蛇口をひねりながら、そう思った。
勢いよく流れ出す冷たい水を両手ですくい、口元をすくう。
「……やっぱり食べなきゃよかったなぁ…」
口内に残る酸っぱい感触と、鳩尾のずくずくした感覚に、顔をしかめる。
最近、食べ物を食べても、すぐに吐く。
パン1個とか、クッキー1枚とか、その程度の量なら大丈夫なんだけど、まともな”食事”を摂ると必ず戻してしまう。
もう、1ヶ月ほどこんな状態が続いていて、まともな食事をした覚えがない。
本当ならフラフラになってもおかしくないのに、身体は不思議と調子良くて、むしろ何か奥底から得たいのしれない力が湧いてくる。
そんな感じが…。
- 6 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月07日(金)19時25分04秒
- 鏡の中の自分を見る。
ぬけるような白い肌は、生まれつきのものだが、最近はその白さが何となく非人間的なもののようにさえ、感じる。
頬を、自分の手で触れてみる。
……冷たい。
その冷たさは手の冷たさなのか、それとも頬の冷たさなのか、分からない。
元より体温はあまり高くないのだけれど。まるでその冷たさは……
それは…昔、棺おけのなかで触れた祖父の冷たさに……そう。
…死人の冷たさに…。
「仕事、行かなきゃ…」
口元をタオルで無造作に拭うと、私はスタジオに向かった。
- 7 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月07日(金)19時25分39秒
■□□■□□■□□■□□■□□■□□■
- 8 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月07日(金)19時26分21秒
「よっすぃー、大丈夫?」
スタジオに戻った私を出迎えたのは心配顔の後藤真希だった。
「んー、大丈夫」
「…ムリに食事誘って…その…ごめん。」
素直に謝りたい気持ちと、それに対する照れとか抵抗とかの葛藤で、半ば口ごもりながら。
それでも、謝罪の言葉を懸命に紡ぎ出す彼女が妙に幼くて…可愛い。
はぁ。抱きしめたいぞ。思わず。 …でも、我慢。
「だからぁ、大丈夫なんだってば……。
そんな謝んないでよ…ごっちんは何も悪くないのに」
「でも…」
そう言いながら、彼女はそのしなやかな手を、私のほうに伸ばしてきた。
- 9 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月07日(金)19時26分59秒
- 「なんか、最近顔色悪くない?食欲もないんでしょ?」
暖かい手が頬に触れる。
その感触にドキリとする。
私は ―――― 彼女のことが、好きだ。
勿論、その“好き”は“LIKE”じゃない。
私のそんな気持ちを知ってか知らずか、彼女のそうした行動、優しさは、私に惨めな錯覚を覚えさせるってこと。
いつもクールでマイペースな彼女。
たとえ、テレビの収録であろうが気分がのらなければ無表情で不機嫌そうで。
メンバーであろうが他人は他人、自分は自分。
ともすれば自己と他人を同一化しがちな思春期の女性の集団の中にあって、明確に自分と他人の境界線を引いている人。
「……あのさぁ……」
「ん?」
―――― どうしてそんなに優しくしてくれるの?
―――― もしかして、私のこと、好き?
…… …。
- 10 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月07日(金)19時28分39秒
-
……
……なーんてね。
聞く勇気があれば、今までに葛藤なんてしない。
……でも。だからって。
「…今日、ごっちん、なんかいいことでもあった?」
「?何で?」
「なんか、ごっちんが他人の心配するのってめずらしーなー、って…」
………。
―――― あーあ。
そりゃあないです。
心中の“本当に言いたいコト”を言えないのはともかく。
なんてことを言ってんですか、吉澤さんよ?
「………」
―――― あれ?
彼女は黙りこむと、むこうへ行ってしまった。
ちょうど彼女の撮影が始まるところではあったんだけど。
それにしたって、その反応は意外。
普通なら私の失礼な発言に怒るなり、不機嫌になるなりしてもおかしくないのに、背を向ける前に見せたその表情は、どこか寂しそうで、悲しそうに見えた…
「まさか…ね…」
私は遠くで撮影中の彼女を見つめた。
- 11 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月07日(金)19時29分46秒
( ―――― ……?……… )
キシ… パキ…
微かに、何かが軋んで割れるような音が聞こえた。
その、かすかな音に、私は嫌な感覚を覚える。
バキッ
今度は派手に、鉄の裂ける音が聞こえた。
音のほうに目をやる。
彼女の頭上の大きな照明が落下する瞬間 ―――― 。
「 ―――― !!危ない!!」
ガシャアアアン
「きゃああああ!!」
「大丈夫ですか!!」
「おいっ! どうなってんだ!これはぁ!!」
「責任者! 責任者呼べぇ!!」
様々な悲鳴と怒号がスタジオ中に響き渡っていた。
私は自分の後ろで、粉々に砕け散り、ひしゃげた照明を見ていた。
―――― こんなものが当たってたら……
そう考えると、背筋に冷たいものが走る。
「ごっちん、大丈夫? ケガない?」
私は上体を起こして彼女を見やる。
まだ放心状態で、それでも本能的に自分の生命が脅かされたことに恐怖を覚えているようで、彼女は私にしがみついて離れない。
微妙に全身が震えているのが伝わってくる。
- 12 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月07日(金)19時30分19秒
- ( あー、なんかすごく得した気分…… )
こんな状況だというのに、私は暢気にそんなことを考えていた。
多分、以前の私なら、そんなこと考えられなかったと思う。
だけど、何ていうか、最近の私は思考の感覚がフツーの人間のものじゃないというか
こうした凄惨な状況においてもどこか余裕さえ感じるのだ。
その余裕にまかせて、私は彼女を抱きしめて、左手で指を髪に絡ませながらそっと頭を撫でてみる。
いいよね? こんな状況だし。
こんなチャンス、二度とないかもしれないし。
(…にしても……。なんで照明が急に落ちたりしたんだろ?)
マンガなんかじゃよくある話。
だけど現実的な話じゃない。
よしんば老朽化とかメンテナンスの不備とか、そういったありえない偶然で落下する可能性があったとしよう。
それでも、よりによって、私の目の前で彼女の頭上の照明だけが落下するなんて、マンガを通り越して非現実だ。
- 13 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月07日(金)19時30分51秒
ものものしい雰囲気の中で、私はスタジオの隅で静かにたたずむ少女の姿を見出した。
私より少し年上だろうか。
ショートカットの黒髪で、一見すればボーイッシュ。
だが、ユニセックスなイメージのある私と違って、少女には女性的な妖艶さがあった。
少女は黙ってこちらのほうを見ている…。
「………?!………」
私の視線を認めた少女は不敵に笑い……
そして…… 霧のように……消えた。
- 14 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月07日(金)19時32分14秒
Track01:Something Loopy >>4-13
- 15 名前:閑話休題 投稿日:2003年03月07日(金)19時32分46秒
川o・-・)ノ <「パーフェクトトライアングル」(緑板、黄板)に似た場面がありますね。
川o・-・)ノ < でも仕方ないんです。書いてた時期はもっと前でしたから。
- 16 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月07日(金)19時33分47秒
Track02:Wicked Child
Point of view: 吉澤ひとみ
- 17 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月07日(金)19時34分49秒
「今日は色々、大変だったね」
私もごっちんも無傷だったとはいえ、あんな惨事が起こっては撮影は中止。
以後の予定もキャンセルで、私は珍しく日があけるまでに家路についていた。
その帰り道に目の前に現れた人物。
「…………」
「ようやく見つけたよ」
不審の目を向ける私に、少女はまるで旧知の友を見つけたかのように微笑みかけてきた。
「見つけた? どういうこと?」
きわめて平静を装おうとしている私。
でも心臓は早鐘のように鳴っている。
スタジオで見かけた少女。
霧のように消えた少女。
少女は“知っている”かもしれないこと。
その期待の混じった不安が、いつになく私を緊張させる……
「知りたいんでしょ?自分こと。 あ、でも本当はもう知ってるんじゃない?」
- 18 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月07日(金)19時35分42秒
- 「……言ってる意味がよく分からない……」
やっぱり、こいつは“知っている”?
っていうことは“こいつ”は“私”と同じ?
……分からない。
ただのハッタリかもしれないよ? どうする?私。
「ついてきなよ。 いいもの見せてあげるから」
「あなた、変質者?」
少女は渇いた笑いを浮かべて、身を翻した。
「たとえ私が変質者だったとしても、アンタにとっては何の脅威にもならない。…でしょ?」
振り向きざまに。
少女の瞳は血のように赤かった。
- 19 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月07日(金)19時36分17秒
―――― やはりこの人は“知っている”んだ。
- 20 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月07日(金)19時36分49秒
私が何者かを。
私の心臓は相変わらず脈動を早めている。
でも、それは不安と緊張ではない。
―――― 高揚感と、期待。
この少女が見せてくれるという“いいもの”が、私の望んでいるものであるかもしれない、という期待。
- 21 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月07日(金)19時37分58秒
しばらく歩いて、私と少女は墓地にやってきた。
まるで定番な場所にやってきて、それでも私の高揚感はその“定番”なステージに、ますます高まっていく。
少女はマグライトを取り出して辺りを照らし出した。
「これはプレゼントだよ。 近づきのしるしに、ね」
少女の照らし出した場所にあったのは、気を失って倒れている、年若い女だった。
「家出娘だよ。 そのまま行方知らずになったところで何の問題もない」
淡々と、事実を告げる少女。
「……それで……?」
「それで……? あんたはどうしたい?」
少女は端正な顔に不釣合いな、卑猥な笑みを浮かべた。
口の端からのぞく白く尖った犬歯が、少女の存在の正体を嫌が応でも知らしめる。
「……そっか…あなたも……。 やっぱり…そうだったんだ」
私は予想していたことが予想通りであったことに、溜息をついた。
少女の存在。
私の存在。
最近の体の異変。
そうではないかと薄々感じていたその答えが、ついに突きつけられた。
- 22 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月07日(金)19時38分28秒
……… そう。
……私は…。 人間ではない。
- 23 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月07日(金)19時39分59秒
Track02:Wicked Child >>16-22
- 24 名前:更新終了 投稿日:2003年03月07日(金)19時42分13秒
川o・-・)ノ <ホラ。よくある話でしょう?
川o・-・)ノ <目標は週1回更新です。
川o・-・)ノ <あくまでも“目標”です。
- 25 名前:更新終了 投稿日:2003年03月07日(金)19時42分47秒
川o・-・)ノ <流します。
- 26 名前:更新終了 投稿日:2003年03月07日(金)19時43分19秒
川o・-・)ノ <流します。
- 27 名前:名無し読者 投稿日:2003年03月08日(土)06時02分15秒
- 面白そう
期待してます
- 28 名前:名無し読者 投稿日:2003年03月10日(月)23時51分06秒
- 作者さん曰くよくあるはなしを、どれくらい面白くするのか期待。
正直続きが早くホスィ
- 29 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月13日(木)15時29分33秒
Track03:A Vision of Dark Secrets
Point of view: 吉澤ひとみ
- 30 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月13日(木)15時31分06秒
夢。
夢の中。 そこでは私は自由……。
私は夜空を疾駆する。 走る。月が間近にある。
現実の私が望んでも得られないもの。
人の血。
人の肉。
食べたい。
飲みたい。
人の身体を引き裂いて、その赤いシャワーに身を浸したい。
腕をもぎとって骨ごと貪り食いたい。
腹に腕を突っ込んでぐちゃぐちゃになった内蔵からしたたる血を飲みほしたい。
それは、狂気と背徳の欲望。
- 31 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月13日(木)15時31分46秒
切り裂け。 引き摺り出せ。 食え。
私は通行人を1人、殺した。
ぐちゃぐちゃにした。
だけど、どうにもその人間は私の食指をそそらない。
濁った眼球を握り潰すと、私は別の人間を殺した。
だけどやはり、それもまずそうだ。
なんてことだ。こんなに人が増え溢れているのに! 丁度良い獲物が何処に行っても見つからない。
私は拳を握りしめた。
私が欲しいのは…… ワタシが ほしいノハ……
握り締めた手の平に、自身の爪が食い込んだ。
爪は皮膚を破って毛細から血がにじみだす。
私は自分の手の平からしたたる血をぺろりと舐める。
―――― 私が欲しいのは……。
赤い。
月が やけに 赤く 見える 。
- 32 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月13日(木)15時32分29秒
Track03:A Vision of Dark Secrets>>30-31
- 33 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月13日(木)15時33分00秒
Track04:Walking on the Edge
Point of view: 吉澤ひとみ
- 34 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月13日(木)15時33分50秒
ああ…何とも最悪な気分だ。 それでも勝手に仕事を休むわけにはいかないわけで。
あれから、あの墓地から、私は逃げ出した。逃げるしかなかった。無我夢中で走って帰って、疲れ果てて眠った。
あんまり疲れてると、逆に深く眠れないもんだ。
いつもより早く目が覚めて、誰よりも早く楽屋入りした。
だけど身体は気だるくて畳の上に寝転ぶ。
その夢は身体が変調し始めてからよく見るようになった夢で、はじめこそは夢見が悪かったものの、そのうち密かに快楽を感じていた。
だが、今日に限っては、そうも思えない。
今まではそれが「夢」であり「夢の中に限られた快楽」だからこそ、私はそれを快楽として享受することができた。
しかし、今の私は「夢の中に限られた快楽」を、現実のものと出来る力を持っていることを知ってしまった。
いくら人間じゃないとはいえ、つい最近までは人間の社会の中で生きてきたんだからやっぱり、良心の痛みとか、罪悪感とか、感じるわけで。
それに……
- 35 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月13日(木)15時35分15秒
ガチャリ
楽屋の扉が遠慮がちに開かれる音がして、私は起き上がってそちらを見た。
「あ……よっすぃー……」
中に入ってきたのはごっちんだった。
やっぱりどこか元気ない。
もしかしたらあまり眠れなかったのかもしれない。
こんな早く楽屋入りするなんて珍しいのだから。
そんなわけだから、私としてはどう声かけるべきか少々、戸惑ったりする。
『昨日は大変だったね』 ――――
………うーん。 昨日のことを思い出させて逆にツライかなぁ…。
なにせ、“大変”の一言で片付けられるほど簡単な話じゃないし。
『今日は雨降るかなぁ』 ――――
………ごっちんがめずらしくも早く楽屋入りしたことに対する
ブラックジョーク…なんだが。
却下でしょ。当然。 いくら鈍感で人間じゃない私だって、こんな無粋な発言、できません。
- 36 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月13日(木)15時35分56秒
結局、「おはよう」って返してから何も言えず押し黙るばかり。
ごっちんもごっちんで暗い顔してうつむいて何も言わないし。
あぁぁ、なんか気まずい……
「あ、あのね、よっすぃー…」
沈黙を先に破ったのは、ごっちんのほうだった。
「昨日は……ありがと…。あの、ごめんね……助けてくれたのに、何も言えなくて…」
「あ、あー、別に…。 あんな状況なんだし。フツーは何も考えられないって…。 そんなことより、ごっちんは大丈夫なの? 今日、仕事しても」
「ん。大丈夫。よっすぃーのおかげでケガとか全然、なかったし。これ以上スケジュール遅らせるわけにいかないしね」
気丈に笑ってみせる彼女が少し、痛々しい。
でもえらいなぁ、と思う。
マイペースだとかやる気がないなんて陰口叩かれながらもやっぱり彼女は誰よりもプロだ。
- 37 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月13日(木)15時36分30秒
ガチャリ
「おーっす、おはよー」
「おはようございまーす」
入ってきたのは、矢口さんに新垣だった。
「あれ? 後藤さんが早く来てますよ」
………。
「ねぇ、新垣。今日傘持ってきてる?」
………おい。
「持ってきてないです、隊長」
………おおいっ!!
「ごっつぁんさぁ、昨日大変だったんでしょー? まー、ウチらも昨日の撮影スケジュール、今日中に詰め込まれたから大変なんだけどさぁ」
ムカッ。
「あ、でもえらいと思いますよ。今日、仕事ちゃんときてますしぃ」
「賭けは矢口の勝ちだね。今度アイスおごってよ」
「矢口さんのほうが金持ちじゃないですかぁ」
「ちょ…みんな…」
- 38 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月13日(木)15時38分00秒
- 「バカじゃない?」
あまりにも配慮ない…いや、完全な嫌味の嵐に耐えかねた私が怒鳴ろうとした時、それを遮るように冷たく笑ったのはごっちんだった。
「くだらないこと言ってる暇あったらさぁ、次にメンバー増員される時までに身の振り方考えてたほうがいいんじゃない?」
―――― 凄。
さっきまでのどこか不安そうで、気弱そうなごっちんは微塵もなく、そこにあるのはいつものクールでプライドの高い後藤真希。
「!!!」
意外な反撃に色めきたつ2人。
うあああああ、怒ってる。怒ってるよ!これは。
ヤバイよね。どっちもこうなった以上、ひかないだろうなぁ……
「……あんたさぁ…!」
「 ――――! ちょっと、ごっちん、いっしょに来てー!」
詰め寄る矢口さん。睨み返すごっちん。
私はそんなごっちんの手を引っ張って、強引に楽屋から連れ出した。
- 39 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月13日(木)15時39分02秒
わけのわからない口実だけど。
………… 一応さ。
メンバー同士で諍うのって、よくないと思うし。
余計なお世話かもしれないけど。 仕事に影響でてもなんだし。
… って、言ってもごっちんはプロ根性の塊だから、そういった不和を仕事に持ち込むとは思えないけど。
結局、一番影響出そうなのって、私なんだよねぇ……。
やっぱり、これって余計なお世話かもしれない。
ちょっと頭の冷えた私は、歩みを止めてごっちんのほうに振り返った。
「…あ、ごめんね…わけわかんないこと言って連れ出しちゃって」
「ホント…全然、わけわかんないよね……」
彼女はそう言って、寂しそうに笑った。
……けど。
次の瞬間。
まるで、抑えていたものが溢れ出したかのように、彼女の目から大粒の涙がこぼれ落ちた。 ボロボロと。 とめどなく。
- 40 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月13日(木)15時39分50秒
「…… ごっちん ……」
こういう時って、多分、抱きしめていいと思う。
下心あるないはとにかくとして。
だけど。
私には自信がなかった。
人間じゃない私。
人間が魚や牛の肉を食らうように、人間が果物から絞り出した液体で喉の渇きを癒すように。
私は人間の血肉で、その渇きを癒す存在。
そして、目の前にいるのは、昨晩の夢の中で、私がその血を吸いたいと強く願った存在。
今、彼女に指1本でも触れたら、自分の欲望に負けてしまいそうで。
その無防備にさらした首筋に、牙を突き立ててしまいそうで。
目の前でうなだれている彼女。
次々と落ちてゆく雫が、足元を濡らしていく。
何も言えない、頼りない私。
人を凌駕する強い力を持っていたところで、好きな人間の心を支えることさえできないもどかしさ。
「…… でも…ありがと。 よっすぃーに助けてもらうのって2回目だね、これで」
彼女は涙を拭うと、無理矢理笑ってみせた……
- 41 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月13日(木)15時40分35秒
Track04:Walking on the Edge >>34-40
- 42 名前:更新終了 投稿日:2003年03月13日(木)15時43分43秒
川o・-・)ノ< 矢口さん、新垣さん、酷い扱い方をしてますね。
川o・-・)ノ< ステレオタイプな悪役ぶりでうんざりするでしょう?
川o・-・)ノ< お二方のファンの人達、申し訳ありません。
- 43 名前:レス感謝 投稿日:2003年03月13日(木)15時47分04秒
川o・-・)ノ<27さん。初レスです。おめでとうございます。
川o・-・)ノ<でも何もでません。
川o・-・)ノ<28さん。やっぱりよくある展開だったでしょう?
川o・-・)ノ<ノリはファンタジー系18禁ゲームですから。
川o・-・)ノ<生温かい目で見守ってください。
- 44 名前:更新終了 投稿日:2003年03月13日(木)15時47分51秒
- 川o・-・)ノ<流します。
- 45 名前:名無し読者 投稿日:2003年03月17日(月)00時03分21秒
- この小説、今一番更新が楽しみです。
こういうヒトクセある作品カナリ大好きですワ。
- 46 名前:名無し読者 投稿日:2003年03月18日(火)22時21分34秒
- Op13てことはこれが作者さんの作品番号13ってことなのか…それとも
なにかしらタイトルに意味があるのか・・・・フム
- 47 名前:名無し読者 投稿日:2003年03月23日(日)02時09分41秒
- 更新楽しみに待ってます!
- 48 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月24日(月)14時54分01秒
Track05:Bloody Tears
Point of view: 矢口真里
- 49 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月24日(月)14時54分41秒
「こっち来いよ!!」
私はアイツの手首を引っ張って、無人の楽屋に引きずってくる。
「ふざけんなっ! なんだよ!!朝の態度は!」
そのままロッカーに身体を押し付ける。
ロッカーが派手な音をたててガタガタと揺れる。
「ムカツクんだよぉ!」
アイツは無言で見てる。
いつもの“目”で。
いつも。
入って来た時からさ、レベルが違うだか、大型新人だかなんだか知らないけどさ。
あきらかに人を見下した目。
いっつも1人で。
でも1人でも何でも出来て。 馴れ合いを嫌う。
何でそんな目するのさ……
……なんで 。
- 50 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月24日(月)14時55分25秒
「何か言えよ!」
「……“なんか”……」
「……!!……」
パン!!
思わず手をあげた。 ムカついた。
別にこのあと収録だって構うもんか。
頬を叩かれても、それでもアイツはいつもの目で見ている。
今度は哀れみを交えた目で。
そんな……。そんな目で、見ないでよ……
「新垣、ロッカー開けて!」
言われて新垣は隣のロッカーを開けた。
私は嫌がるアイツをムリヤリ、ロッカーのなかに押し込む。
「何す―――― !!」
「裕ちゃんの次はよっすぃー?たらしこんでさ? すごいねー、あんた。魔性の女ってやつ?」
「な…… よっすぃーは…そんなんじゃ…」
「………」
- 51 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月24日(月)14時55分58秒
……うろたえた。
今まで何一つ動じなかった彼女が。
そっか。 やっぱり、好きなんだ。
裕ちゃんはこのクソ生意気なガキのことを、どこか認めて可愛がっていた。
よっすぃーも入って来た時からずっとコイツのことを見てる。
なんで、コイツばっかり?
裕ちゃんには私だけ見て欲しかったのに。
よっすぃーの教育係は私だよ?
後藤真希ばかりが、どうして?
……でも…私は、その答えを知ってる……多分。
「新垣!はやく机、持ってきて!!」
私は乱暴にロッカーの蓋を閉めて、コイツが出られないように全体重をかけてもたれかかった。
新垣が重い机をロッカーの前に置くと、私はたてかけてあったパイプ椅子を机の上に次々を重ねていった。
「よっすぃーにでも助けてもらえばぁ?」
私はロッカーを蹴飛ばした。
痛い。
痛いよ。心が痛い。
言ってて痛いよ。
こんなこと言いたいんじゃないのにさ。
矢口、何やってんのさ………。
- 52 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月24日(月)14時56分47秒
Track05:Bloody Tears >>48-51
- 53 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月24日(月)14時57分26秒
川o・ー・)ノ< 視点変更は卑怯?…ふふふ。誉め言葉です。
川o・-・)ノ< 作者は新垣さんが娘。の中で三番目に好きです。
- 54 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月24日(月)14時59分28秒
Track06:悪魔達のララバイ
Point of view :吉澤ひとみ
- 55 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月24日(月)15時00分10秒
雑誌の取材が終わって、これからテレビ収録のために別のスタジオへ移動しなきゃならないんだけど、すでに取材が終わってるはずのごっちんは楽屋に不在。
別にジュース買いに行ってるとか、トイレに行ってるとか、ちょっと席を外してるだけとか、不在の理由はいくつでもあるんだけど…何か、何ていうか…。
さっきから不安というか…胸騒ぎというか…
いや…そんなもんじゃないな…… 何か淀んだ……。
「よっすぃー、ごっつぁん呼んできて」
「は…? 私?」
私の思考を中断したのは、安倍さんの声だった。
「呼んできて、って…ごっちんが何処にいるかなんて知らないんですけど…」
そう言っても、安倍さんはずっとニコニコしながら私を見ている。
「じゃ、探せば? んー、これ、リーダー指令」
「はぁ……」
飯田さんは見ている雑誌から目を離さないまま、ぶっきらぼうに言う。
安倍さんはその顔から天使の笑顔をたやさないまま、ウンウンと頷く。
なんか腑に落ちないけど…… ま、いっか。
これで晴れてごっちん捜索に繰り出せるわけだし。
- 56 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月24日(月)15時01分14秒
確かに私はごっちんが今、何処に居るのか、分からない。知らない。
でも、私には手がかり、らしきものがあった。
さっきから感じる、なんとも言えない淀んだもの…感覚…?
なんにしても、あんまり気分のいいものじゃない。
……悪意? ……憎しみ?
そんなものじゃないな、もっと複雑な感覚。
私はその淀みの軌跡を辿っていく。
淀みがいよいよ強くなったそこには…。
不自然に開けっ放しの扉。
無人、のはずの楽屋。
でも、中からはガタガタと音が聞こえる。
- 57 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月24日(月)15時05分11秒
「……!! ごっちん!! 」
楽屋の中に入ってみて、視線を巡らせても彼女の姿はない。
でも、ロッカーの異様な光景を見れば、中に彼女が閉じ込められているのは瞭然なわけで。
彼女は自力で脱出しようと、必死で、狭いスペースの中で体当たりを繰り返しているようだ。
それでも、助けを求める声を出してはいない。
ひたすらに、孤独に戦う、彼女の姿。
急いで椅子と机を取り除くと、勢い余って飛び出してきた彼女を……。
……ちょうど…
……抱き止める形になってしまったわけで……。
「あ………大丈夫?ごっちん…」
いわゆる密着状態というー。
柔らかい身体とか…… 胸とか……
上気した頬とか…… 乱れた髪とか…汗ばんだ頬や首筋に張り付いてて……
早く彼女の身体から離れなきゃ、とは思うんだけど、当然、その理性の要求は却下され続けている。
- 58 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月24日(月)15時06分16秒
「あはは…いっつもよっすぃーにはマズイとこ、見られてるね…」
つられたように笑う彼女。
「ごめん」
「ううん。 そんなんじゃなくて…あ…でも、何でこの場所が分かったの?」
彼女は私に抱きとめられた格好のまま、少し上目遣いに聞いてくる。
「ええ…と…なんとなく…その…なんか、ヤなカンジの空気を追ってきたら…ここだって…」
ああああ、なにバカ正直に答えているのデスカ、吉澤さん。
これじゃただのアヤシイ奴じゃん、私…… いや、まあ、“怪しい奴”なのは本当だけどさ。
- 59 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月24日(月)15時06分58秒
「よっすぃーさぁ……」
「え?」
「……この前…照明が落ちた時…ずっとむこうにいなかった……?」
「………」
………。
―――― 鋭い。
あの時。
私とごっちんの撮影しているところまでの距離は50メートルほどあった。
普通なら。
“照明が落ちるのを見て”から走り出したのでは、彼女を救うことは出来ない。
…「普通なら」だ。
でも、あの時、私は落ちる照明を見ながら確信していた。
自分なら、照明が落ちきる前に、彼女をその場から救うことが出来るということを。
自分だけが、その力を持っているという確信。
… ポタリ
何と答えるべきか困っている私の耳に飛び込んできたその音は…
… ポタリ
「やだ…ケガしてる……」
彼女の右手首の側面に刻まれた切り傷。
ロッカーの中で切ったのだろうか。
6、7センチほどの長さにえぐられた傷は赤い血であふれ、そのまま右手、小指を伝って床を赤い点で染めてゆく。
目が離せない。
目が逸らせない。
- 60 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月24日(月)15時07分43秒
―――― ?? …… !!
. . どくん..
- 61 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月24日(月)15時08分28秒
何… 何だろう ――――? この感覚は……
.. .どくん. . ..どくん. .
ワタシ が ほしい ノ は 。
- 62 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月24日(月)15時09分40秒
胸の奥底から何かどす黒い、凶暴な欲望がこみ上げてくる。
人間たらんとする私、「吉澤ひとみ」の意識を呑み込みそうな、凶暴な意識 。
……これが ……アイツの言っていた……
本当の 「わたし」
おまえ ガ 欲しい の ハ
ワタシ が ほしい ノ は 。
私が欲しいのは ……
頭のなかの赤い衝動に支配されまいと、私は全身から人間の心の欠片を集めて抵抗した。
ガチガチと歯が鳴っている………
全身から油汗が噴き出している………
「だめ…… おねがい……」 」
薄れゆく意識の中で、つぶやいた。
「私は…… 傷つけたくない…」
・
・
・
- 63 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月24日(月)15時10分39秒
Track06:悪魔達のララバイ >>54-62
- 64 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月24日(月)15時11分24秒
- 川o・-・)ノ<45さん。ありがとうございます。
川o・-・)ノ<ヒトクセある…ふふふ。良い響きです。
川o・-・)ノ<46さん。作者は「悪魔城ドラキュラ」(コナミ)というゲームが大好きです。
川o・-・)ノ<今を去る事10年前、PC−エンジンで「悪魔城ドラキュラX〜血の輪廻〜 」というゲームが発売されました。
川o・-・)ノ<このゲームのステージ5の曲名が「Op.13」といいます。
川o・-・)ノ<何故、曲名が「Op.13」なのか?わかりません。
川o・-・)ノ<作者自身が矩形波倶楽部に問うてみたいことであります。
川o・-・)ノ<余談ですが、この話の各トラック名は全て悪魔城シリーズの曲名を使用しています。
川o・-・)ノ<47さん。ありがとうございます。
川o・-・)ノ<少し更新が遅れてしまいました。
川;o・-・)<…そしてストックを書いたノートが見当たらなくなりました。
川o・-・)<…探さないと…。
- 65 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月24日(月)15時11分55秒
- 川o・-・)ノ<流します。
- 66 名前:名無しさん 投稿日:2003年03月24日(月)15時12分44秒
- 川o・-・)ノ<流します。
- 67 名前:ななし 投稿日:2003年03月24日(月)16時02分58秒
- Op.(オーパスって読みますよね、たしか)13。
作品13番てことですね。
悪魔城だけに「13」なのかな。
おもしろいです、これ。
続き、期待してます。
- 68 名前:ミステリーハウス書きました 投稿日:2003年03月28日(金)16時21分24秒
http://m-seek.net/cgi-bin/read.cgi/imp/1040583760/
ここですか?
ノノハヽ
(・-・o川
(∪ つ
(( (__ノ(__)
/| . .. |\
/ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄\
| ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄|
| . . .|
 ̄| ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄
- 69 名前:ミステリーハウス書きました 投稿日:2003年03月28日(金)16時21分46秒
| あ…どうも…紺野です… |
\_ _________/
∨
ノノノハヽ
川o・-・)
/| (つ と) |\
/ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄\
| ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄|
| . . .|
 ̄| ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄
- 70 名前:ミステリーハウス書きました 投稿日:2003年03月28日(金)16時22分21秒
⊂⊃
ノノハヽヽ/) ンァア
(´ Д ` )/)
⊂ ⊂ )ヾ
|___ヽヽ ))))
ノノノハヽ し′し′
川o・-・)
/| (つ と) |\
/ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄\
| ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄|
| . . .|
 ̄| ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄
- 71 名前:ミステリーハウス書きました 投稿日:2003年03月28日(金)16時25分38秒
| んぁ〜、ショマキエルです。 |
\____ _____/
∨
どうも ⊂⊃
ノノノハヽ ノノハヽヽ/)
川o・-・) (´ Д ` )/)
/| ( ヾノ) (つ⊂ )ヾ |\
/ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄\
| ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄|
| . . .|
 ̄| ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄
- 72 名前:ミステリーハウス書きました 投稿日:2003年03月28日(金)16時28分09秒
/ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄
| 突然ですが、緊急特別番組を始めます。
\
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
⊂⊃
ノノノハヽ ノノハヽヽ/)
川o・-・) (´ Д ` )/)
/| (つ と) (つ⊂ )ヾ |\
/ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄\
| ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄|
| . . .|
 ̄| ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄
- 73 名前:ミステリーハウス書きました 投稿日:2003年03月28日(金)16時28分43秒
第11回オムニバス短編集
15:ミステリーハウス のあとがき
http://m-seek.net/cgi-bin/read.cgi?dir=messe&thp=1047378271
(リンクが切れている場合は、企画板・過去の作品 http://mseek.xrea.jp/event.html からお探しください)
( ´ Д `)<しょぼ。
川o・-・)<だってタイトルロゴ作るの面倒くさいからいいんです。
川o・-・)
この緊急番組の元ネタ、元AAは別掲示板の
・☆ショマキエルファンクラブ☆
・ショマキスレのあれやこれやを語る
から流用させていただいております。職人さん、及び、上記スレのファンの皆さん、どうか寛容な目で見ていただければさいわいです。
- 74 名前:ミステリーハウス書きました 投稿日:2003年03月28日(金)16時29分28秒
川o・-・) < えーとですね…これは第11回オムニバス短編集に投稿した
「ミステリーハウス」という作品のあれこれを作者に代わって
語るという企画です。。
( ´ Д `)<んあ。
- 75 名前:ミステリーハウス書きました 投稿日:2003年03月28日(金)16時30分10秒
<< ミステリーハウスとは >>
ノノノハ タイトル名の元ネタ(?)は
川o・-・) / 「ミステリーハウス」というパソコンゲームから拝借です。
/ つ あまり知られてないことでしょうが、
┳━━━┳ 「ミステリーハウス」というゲームは、実は2本存在します。
┃┌─┐┃ 1982年マイクロキャビン(国内産)から発売されてものと
┃│ │┃ 1980年シェラ・オンライン(海外産)のものです。
┃└─┘┃ どちらも世界初、日本発のグラフィック突き
┣━━━┫ アドベンチャーゲームの元祖です。
川o・-・) ノ
ちなみに海外版「ミステリーハウス」は1983年にスタークラフト社から
国産パソコンに移植されています。
- 76 名前:ミステリーハウス書きました 投稿日:2003年03月28日(金)16時32分47秒
- r'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ'⌒'〜'⌒〜'⌒'
作者が幼い頃、やった「ミステリーハウス」が
スタークラフト版だったか
マイクロキャビン版だったのか覚えていませんが、
丶〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〇'´
_,,-―=''' ̄ \ . . .
,,-='' ̄ ヽ
,,,-'' i ヽ 。.
-―'' ̄ | ● ● | .
| | | ........ ....... ......:... | +
| | | ........:.........: ━━━━ ........... ! .
/ | | ............: * . ノ ☆ . * +. .
/ | / . . . +★
- 77 名前:ミステリーハウス書きました 投稿日:2003年03月28日(金)16時33分43秒
- r'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'ヽ'⌒'〜'⌒〜'⌒'
英語はおろか日本語さえもあやしいアホな頃の作者は
一画面も進む事ができませんでした。
丶〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〇'´
 ̄ ̄ _,,-―=''' ̄ \ . . .
,,-='' ̄ ヽ
,,,-'' i ヽ 。.
-―'' ̄ | ● ● | .
| | | ........ ....... ......:... | +
| | | ........:.........: ━━━━ ........... ! .
/ | | ............: * . ノ ☆ . * +. .
/ | / . . . +★
- 78 名前:ミステリーハウス書きました 投稿日:2003年03月28日(金)16時34分25秒
ノノノハ
川o・-・) / / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ つ < ほう。何ですか?
┳━━━┳ \___________
┃┌─┐┃
┃│ │┃
┃└─┘┃
┣━━━┫ ⊂⊃ ∩” ハイ
ノノハヽ/) )
/(Д ` /) ) <質問があります。
/ と ヾヾ
.. / / )ヽヽ
| ̄ ̄ ̄| ━┳━
- 79 名前:ミステリーハウス書きました 投稿日:2003年03月28日(金)16時35分10秒
⊂⊃
ノノノハヽ
( ´ Д `) < 娘。小説のアンチテーゼという意見もありますが?
キッパリ
ノノノハ
川o・-・) b<そんなつもりはありません。
⊂⊃
ノノノハヽ
( ´ Д `) <弟切草みたいという意見もありますが?
ノノノハ
川o・-・) <そんな新しい時代のゲームはやったことがありません。
- 80 名前:ミステリーハウス書きました 投稿日:2003年03月28日(金)16時35分49秒
- ⊂⊃
ノノノハヽ
( ´ Д `) <「よしごま」がTRUE ENDなのは作者が「よしごま」好き
で、「よしごま」にこそ隠すべき価値があると
思っているからですか?。
ノノノハ
川o・-・) b<作者は「よしごま」が大好きです。
ノノノハ
川o・-・)<隠すべき価値…かどうかは分かりませんが。
⊂⊃
ノノノハヽ
( ´ Д `) <……小説じゃないよね。
キッパリ
ノノノハ
川o・-・) b<小説じゃありません。ゲームです。やったもん勝ちです。
⊂⊃
ノノノハヽ
( ´ Д `) < …大昔に流行ったアドベンチャーゲームと同じぐらい、
/ つと) 面白くなかった。
───────
- 81 名前:ミステリーハウス書きました 投稿日:2003年03月28日(金)16時36分38秒
ノノノハ
川*・-・) ビシュッ
/ つ 彡
┳━━━┳
┃┌─┐┃
ぺさぁ!
≡=))Д ´)・∵:∴…
- 82 名前:ミステリーハウス書きました 投稿日:2003年03月28日(金)16時37分11秒
ノノノハ
川o・-・)<……というのは冗談として。
⊂⊃
ノノノハヽ
ヽ( ;` Д ´;)ノ <冗談かよ!
ノノノハ
川o・-・) トウッ
⊂ つ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ノ ノ ノ < 作者が目指したのは80年代初期のチープなADVゲームです。
(_ノ、_ノ \
 ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄
┳━━━┳
┃┌─┐┃
- 83 名前:ミステリーハウス書きました 投稿日:2003年03月28日(金)16時38分27秒
- 面白くない…
ほ め こ と ば で す。
=≡≡ノノノハ ∩ アヒャ
==≡≡川o・∀・)
==≡≡⊂ 丿
==≡≡ノ γヽ
===≡≡(__丿\__ノ
- 84 名前:ミステリーハウス書きました 投稿日:2003年03月28日(金)16時39分03秒
川o・-・)ノ
…とまあ、色々茶化しましたが、作者が再現したかったのは昔の理不尽だったり、説明不足だったり、コツが分かれば簡単だったりする、そんな昔のADVゲームのノリです。
だから、このゲームに「説明不足だよ」「つまんないよ」「すぐ解けたよ!」「バカヤロー!いちごまが真実なんだよ」…etc. ぶーぶー言ってください。
それでこそ本望というものです。
川o・-・)ノ
ハイパーリンクを使ったこういう遊びは飼育に来てからかねがねやってみたいと思っていたことです。 …というか、「読者に今後の展開を選択させる」小説はあるのに、何故ゲームブック方式やらないんだろー、と思っていましたが。
- 85 名前:ミステリーハウス書きました 投稿日:2003年03月28日(金)16時39分58秒
- 川o・-・)ノ
他に…
・メタルギア(MSX2版)風に工作員・吉澤が市井帝国に潜入するゲーム
・万年シャッフル負け組みの飯田さんが、勝ち組を目指してメンバー選抜・引き抜きを するゲーム、
・スタークラフト版ミステリーハウスのように13人が大邸宅に閉じ込められて大金を 探し合い殺し合うゲーム
・センターフラッグ式(センターフラッグは後藤)で市井チームと吉澤チームのサバイ バルゲーム(プレイヤーは市井か吉澤かどちらで始めるか選択できる)
(↑「秘密」に沿ってない。)
・司令塔・矢口(MF)がどうボールを運んで試合に勝つか、のサッカーゲーム
(↑「秘密」に沿ってない。)
……といったゲームも考えましたが、当然25レスでは出来ません。
- 86 名前:ミステリーハウス書きました 投稿日:2003年03月28日(金)16時40分38秒
- 川o・-・)ノ
また本元ミステリーハウスのように、AAで線画を描きたかったのですが、携帯では見れないので辞めました。
機会があればやりたい放題板辺りで発表したいと思っています。
それでは。真面目に遊んでくれた人もそうでなかった人も、どうもありがとうございました。
- 87 名前:名無し読者 投稿日:2003年03月28日(金)16時41分28秒
- 川o・-・)ノ<流します。
- 88 名前:名無し読者 投稿日:2003年03月28日(金)16時41分58秒
- 川o・-・)ノ<流します。
- 89 名前:名無し読者 投稿日:2003年03月28日(金)16時42分43秒
- 川o・-・)ノ<流します。
- 90 名前:名無し読者 投稿日:2003年04月08日(火)18時25分10秒
Track07:鎮魂歌
- 91 名前:名無し読者 投稿日:2003年04月08日(火)18時25分40秒
1309〜1377年「アヴィニョン捕囚」。
1378〜1417年 「大分裂(シスマ)」。
1453年、東ローマ帝国(ビザンチン帝国)がオスマン・トルコによって滅亡する。
中世期ヨーロッパは混乱と暗黒の時代を迎えていた。
腐敗と荒廃に覆われた社会。 教会の権威は失墜していた。
- 92 名前:名無し読者 投稿日:2003年04月08日(火)18時26分19秒
「どうしても戦わなきゃいけない?」
そこには二人の少女が対峙していた。
窓より差し込む夕陽が、ホールを朱に染めている。
「不浄の輩が国を支配するなど! この地は神が人に与えてくださったものだ!許されざる冒涜だ!」
黒髪の少女が叫ぶ。
少女の持つ白銀に煌く長剣の刃は、炎のように波打っている。
裾の短いチェインメイルの上から白いサーコートを羽織っており、そこにはシンプルな黒い十字が描かれている。
そして、白いマントにも又、同様の黒い十字。
「そんなに自分の存在を認められたい?」
少女の思慮深いダークブラウンの瞳が、悲しそうに揺れた。
黒髪の少女に相対するその少女は、宙に浮いており、悠然と腕を組んでいた。
栗色の髪を後ろでひとつにまとめて、古風な暗緑色の礼服に身を包んでいる。
- 93 名前:名無し読者 投稿日:2003年04月08日(火)18時27分03秒
- 「な…っ!!」
「あなた、ヴェドゴニアでしょ? それは…確かに貴方のこと、教会は認めたがらないかもしれないけど…。 本当に人間のことを思ってるんだったら、そんなこと関係ないよね」
ヴェドゴニア。
赤い羊膜をつけて生まれてきたヴァンパイアハンター。
白い羊膜をつけて生まれてきたクルスニクやズドゥハクといったヴァンパイアハンター達と違い、彼らは疎まれる存在である。
それは、赤い羊膜に包まれて生まれてきた彼らが死んだ後、ヴァンパイアとして甦る可能性があるからに他ならない。
「私の存在は…この世界にとって、確かに人間の血を吸う不浄の存在だけど。私は人を殺してまで血は吸わない。といっても吸わないわけにはいかないんだけど…。
でも、今の世の中は私でも対処しきれない数の死にぞこないが人間たちを殺めている。 そいつらを狩ってからでも遅くないと思うんだけど、私と戦うのは」
「……詭弁だ」
少女のかざした白銀の剣が、夕陽を眩しく反射した。
- 94 名前:更新終了 投稿日:2003年04月08日(火)18時27分51秒
- 川o・-・)ノ<地道に更新。
- 95 名前:名無し読者 投稿日:2003年04月08日(火)18時30分23秒
Track07:鎮魂歌 >>90-93
- 96 名前:レス感謝 投稿日:2003年04月08日(火)18時34分30秒
- 川o・-・)ノ<67さん。 面白い解釈です。
川;o・-・)ノ (オーパスという読み方は知らなかった…)
川o・-・)ノ<作者は普通にー「おーぴーじゅうさん」と呼んでいましたが…。
川o・-・)b<これからこの話の題名の読み方は「オーパス サーティーン」に決定です。
川o・-・)ノ<ありがとうございました。
- 97 名前:名無し読者 投稿日:2003年04月24日(木)17時42分05秒
- 保全
- 98 名前:名無し読者 投稿日:2003年05月02日(金)16時08分02秒
- 待
- 99 名前:名無しさん 投稿日:2003年05月23日(金)18時22分27秒
- 保全
- 100 名前:名無しさん 投稿日:2003年06月11日(水)03時31分05秒
- 保
- 101 名前:作者 投稿日:2003年06月16日(月)03時12分42秒
- M(_ _)M 申し訳ありません。
もうしばし、お待ちください。
- 102 名前:名無しさん 投稿日:2003年06月16日(月)21時59分43秒
- 待ってるよ〜
- 103 名前:名無しさん 投稿日:2003年07月03日(木)12時08分48秒
- hozen
- 104 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月02日(土)11時37分48秒
- 保全しとくよ。
- 105 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月16日(土)07時10分57秒
- 生存確認につき保全。楽しみに待ってる。
- 106 名前:◆fGYOqHlg 投稿日:2003年08月18日(月)21時21分33秒
-
連休明けを持って、本業の方がかなり忙しくなることが判明し、この界隈ともしばらくお別れをしなければならなくなりました。
結果、この作品の放棄を宣言せざるをえなくなってしまうことの身勝手、深くお詫び申し上げます。
読んでくださった方々、ありがとうございました。
待っていてくれた方々、すみませんでした。
それでは、ひとまず、さようなら。
そして、管理人さん、読者の皆さん、どうもありがとうございました。
- 107 名前:名無し読者 投稿日:2003/10/08(水) 17:42
- http://www3.diary.ne.jp/user/335083/
- 108 名前:名無し読者 投稿日:2003/11/23(日) 22:04
- 保全
- 109 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/01/11(日) 10:44
- 帰ってこられるまで、保全させて下さい。
帰ってこられて、それでも放棄ということになれば、あきらめますので。
あきらめ悪くてすみません。でも、作者様の話は本当に面白いので
- 110 名前:作者 投稿日:2004/01/20(火) 17:37
- 保全ありがとうございます。
8月の時点では本業のほうが忙しかったため、放棄宣言をしましたが、現在は割りと暇になりました(笑)
皆様の保全によって、倉庫落ちをまぬがれた以上、完結させたいと思います。
小説を書くカンが鈍っているために、今すぐ更新というわけにはまいりませんが、近いうちに必ず更新したいと思います。
- 111 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/01/22(木) 14:35
- 復活宣言ありがとうございます!!
作者様の書かれるものがすごく好きで、どうしても続きが読みたいという我が儘からの
保全にこたえて下さってうれしいです。
- 112 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/02/20(金) 13:40
- 待ってますよ〜
- 113 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/03/04(木) 22:52
- 自分も、待ってます。
- 114 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/03/24(水) 21:23
- 待ってますぜ〜!!
- 115 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/04/16(金) 20:31
- 設定が古くても、続きが読みたくなる
- 116 名前:ブランカSY99 ◆fGYOqHlg 投稿日:2004/05/27(木) 00:43
- 頑張る。
- 117 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/06/06(日) 23:08
- 頑張ってください
- 118 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/08/04(水) 02:23
- やっぱり保全。最後まで読みたい。
- 119 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/08/19(木) 13:55
- まだですか〜!!
- 120 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/08/19(木) 17:53
- お
- 121 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/10/27(水) 23:52
- 保
- 122 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/22(土) 10:47
- ほ
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