Shampoo
- 1 名前:Shampoo 投稿日:2003年07月03日(木)00時13分38秒
『Shampoo』
- 2 名前:Shampoo 投稿日:2003年07月03日(木)00時14分24秒
- 「ごめん。ホントにごめん。もうしないから」
そういうとあなたは、私のブラのホックに手をかける。
「ちょっ、なにするの」
うしろから抱きしめられる形になった私には、あなたの表情を窺い知ることができない。
- 3 名前:Shampoo 投稿日:2003年07月03日(木)00時14分59秒
- 「ちょっと待って、ひとみちゃん」
「なに?」
あなたはなんの変化もなく答える。
「私いま怒ってるんだよ」
「…うん」
「ひとみちゃんがさ、私とのデート断ってごっちんと会ってさ」
「…うん」
途端にあなたの声はよわよわしくなる。
「すごく悲しかったんだから」
「…ごめんね」
徐々に小さくなるあなたの声が耳に届くと、私はそれ以上なにも言えなくなる。
- 4 名前:Shampoo 投稿日:2003年07月03日(木)00時15分49秒
- 「…っ、あっ」
少しの沈黙が流れて、急にあなたの指が私の胸に触れる。
冷たい指先に思わず声が漏れる。
「ちょっと、ひとみちゃん?」
「ごめんね梨華ちゃん。ごめん。これは少しだけど、お詫びの印だから」
そういうとあなたの指は私の胸を弄ぶ。
きっとあなたの表情はいたずらっ子のように笑みを含んでいるに違いない。
きっとその言葉にも「反省」なんてこれっぽちも含まれていないだろう。
すごく悔しい、悔しいのだけれど、体は素直に感じてしまう。
- 5 名前:Shampoo 投稿日:2003年07月03日(木)00時17分23秒
- 「あっ、…っん」
「梨華ちゃんの声ってホントかわいいよね」
耳元で囁くと、そのまま耳に舌がすべり込んでくる。
「…あんっ」
私はその場に座り込んでしまう。
するとあなたは私の顔の前に体を移動してくる。そして
「ごめんね、許して、ね、梨華ちゃん」
そういって唇にキス。
一度唇を離して、今度は私の体を押し倒しながら。
舌と舌が絡み合う。霞む意識のなかで、あーまた許してしまった、とあきらめた心の声が聞こえる。
- 6 名前:Shampoo 投稿日:2003年07月03日(木)00時18分16秒
- 「梨華ちゃんの体って、エッチだね」
キスをしながら、あなたは中途半端に服を脱がされた私に向かって、さらりと言う。
「なっ…」
反論しようとしたのだけれど、服が乱れきった私の姿は、どこをどう見てもいやらしいに違いない。
- 7 名前:Shampoo 投稿日:2003年07月03日(木)00時18分49秒
- 「このスラッとした足なんて…そそるよね」
「そそるなんて、そんなおっさんみたいなこと言わな…」
言いかけた途中で、あなたの手がスカートの中に侵入してくる。
「…や、あっ…」
そして唇にはあなたの舌が侵入してくる。
「あっ…あっ」
私の声と淫らな音が部屋に響く。
もうなにも考えられなくなった私は、あなたの目をみつめながら、静かにまぶたを閉じた。
心臓の鼓動だけがドクンドクンと徐々に速まっていくのだった。
- 8 名前:Shampoo 投稿日:2003年07月03日(木)00時19分20秒
- ◇
まぶたを開けると、そこにはあまりに整った顔立ちをしたあなたが眠っていた。
「あのさ、梨華ちゃん」
あなたは目を閉じたまま話しかける。
「なぁに?」
「うんとね…」
そう言いながら、あなたは私をみつめる。
- 9 名前:Shampoo 投稿日:2003年07月03日(木)00時20分00秒
- 「まだ怒ってる?」
そんな、上目遣いで、しかも事が終わってすぐに言われたら。怒ってるなんて言えるはずもない。
「…ううん。もう怒ってないよ」
私がそう言うと、また私の顔をじっとみつめる。
そして、キス。
- 10 名前:Shampoo 投稿日:2003年07月03日(木)00時20分32秒
- 一度唇を離してまた。そして
「仲直り?」
首を傾けながら聞いてくる。
「そうだね、仲直りだね」
「じゃ、もう一回仲直りしよ」
「え?ちょっと、ひとみちゃん!?」
薄明かりの部屋の中で、あなたと私の仲直りは、真夜中まで続いた。
- 11 名前:作者 投稿日:2003年07月03日(木)00時22分26秒
- いきなりですみません。
続く予定なので、感想お待ちしてます。
- 12 名前:名無しさん 投稿日:2003年07月03日(木)03時06分21秒
- 久々のエロの予感〜期待してます。
- 13 名前:名無し読者 投稿日:2003年07月12日(土)00時58分41秒
- 頑張って続けて!
- 14 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月21日(木)14時27分21秒
- 期待sage
- 15 名前:名無し読者 投稿日:2003年09月01日(月)06時21分28秒
- ・・・・。
- 16 名前:Shampoo 投稿日:2003/10/12(日) 17:50
-
「とりあえず、缶だけ片付けるね」
彼女はそういって立ち上がる。
「あたしも手伝うよ」
「ん、ありがと、よっすぃ」
あたしたちはテーブルを片付け、台所にチューハイの空き缶を運ぶ。
部屋に戻ってくると、彼女はベットに座る。
もうテーブルも片付けてしまったから、あたしも自然にベットに座るしかなくなる。
--‐この状況、どう考えてもやばい。
- 17 名前:Shampoo 投稿日:2003/10/12(日) 17:51
- ◆
時をさかのぼること、約5時間。
今夜は番組の打ち上げだった。
中澤さんをはじめ、出演者にスタッフ、関係者と大人数だった。
でもモーニングのメンバーの何人かは仕事がはいっていて、来れなかった。
その何人かに梨華ちゃんがいて、梨華ちゃんがいない打ち上げだった。
まずそこに問題があったのかもしれない。
- 18 名前:Shampoo 投稿日:2003/10/12(日) 17:51
- 中澤さんを先頭に二次会へ進むなか、中学生組みが帰りはじめる。
そのどさくさに紛れ、あたしとごっちんも抜け出した。
ごっちんと一緒の帰り道。「ちょっと部屋よってかない?」という彼女の誘いにのってしまった。
最近、仕事の忙しさから都内に部屋を借りたと言っていた。
「どんなマンションなのか興味あるなぁ」
などと調子をこいて彼女の部屋までやってきてしまったのが、とうぜん最大の間違いだろう。
部屋にあがると彼女は、
「私とよしこの二人で、二次会しよっか」
といいだし、あれよあれよという間に今にいたるというわけだ。
- 19 名前:Shampoo 投稿日:2003/10/12(日) 17:52
- どうにか今の状況から抜け出さなければ。
「あのさ、ごっちん」
あたしがその続きを言うまえに、彼女はあたしの手を握りしめた。
少し驚いて振り向いたあたしの唇に、彼女の唇が触れる。
あたしはさらに驚きながらも、なすがままにベットに身を沈める。
そしてまた、唇と唇が重なる。
今度はもっと深く。
- 20 名前:Shampoo 投稿日:2003/10/12(日) 17:53
- 彼女の唇が一瞬離れる。
その一瞬で、あたしは体勢を入れ替える。
さらに体を起こして、彼女の反対側を向く。
そしてさっき遮られた言葉の続きを話す。
「あのさ、ごっちん。…あたし、梨華ちゃんと付き合ってるんだ」
残酷なはずのあたしの告白を、ごっちんは表情ひとつ変えずに聞いている。そして、
「知ってるよ」
とだけ言葉にした。
そしてもう一度、「知ってるよ」というと、また唇を重ねる。
彼女の舌があたしの思考回路をかき回す。
「そうかそうか知ってたのか。ならいいじゃん。…っていいわけないだろ」と一人頭の中でノリツッコミ。
けれどごっちんとのキスは頭の中を真っ白にして、そんなツッコミすら考えられなくなる。
- 21 名前:Shampoo 投稿日:2003/10/12(日) 17:53
- 「ほんとうに、いいの?」
この期に及んで、あたしは何を言いだすのだろう。
しかもどちらかといえば、そのセリフを言いたいのはごっちんのはずだ。
けれど彼女は何も言わずにあたしの首に腕を絡める。
ほとんど裸になった彼女の足をひらいて、肝心な部分に触れる。
すると、
「あっ、ん」
と短い吐息が漏れる。
あたしは何度も何度も指を触れ、徐々に刺激を強めていった。
彼女の声はだんだんと高くなってゆき、あたしの鼓動も高まっていった。
- 22 名前:Shampoo 投稿日:2003/10/12(日) 17:54
- ◇
あの日はあのままごっちんの部屋に泊まった。
当然といえば当然だけど。
そして次の日、当然のごとく梨華ちゃんになんでメールを返してくれなかったの、と問いただされた。
あたしは、打ち上げで電池が切れたとか、けっこう酔っちゃっててとか、あれこれ理由をあげて言い訳した。
それから、ごっちんに、あの日のことは絶対に秘密にして、と頼んだ。
すると、ごっちんは、
「もちろん」
と真剣な眼差しで言うと、
「あたし、梨華ちゃんとよしこの関係、壊そうとしてるわけじゃないから」
と続けた。
- 23 名前:Shampoo 投稿日:2003/10/12(日) 17:54
- とにかく、なんとかあの日のことはなんとか誤魔化し、またいつもの毎日に戻る。
いつものように辻を引き連れながら楽屋に戻ろうとすると、ミキティに引き止められた。
「あの、吉澤さん」
「おぅ、ミキティ。まだよっすぃって呼んでくんないのかい?」
普段のハイテンションで話しかける。
- 24 名前:Shampoo 投稿日:2003/10/12(日) 17:55
- 「じゃあ、よっすぃ」
「なんだい」
「よっすぃってさ、梨華ちゃんと付き合ってるんだよね」
なんで知ってるんだと思ったが、
「そうだけど」
と続けた。
すると、一瞬彼女の口元が緩み、
「ふーん、梨華ちゃんと付き合ってても、ごっちんとエッチするんだ」
と言いだした。
「なっ…」
あたしが言葉につまっているのを横目に、彼女は足早に通り過ぎていった。
- 25 名前:名無し読者 投稿日:2003/11/26(水) 00:23
- お待ちしてます。
- 26 名前:なち 投稿日:2004/03/08(月) 08:36
- 今日初めて発見して全部読ませて頂いきました〜♪
超面白いです(^O^)作者さん頑張って下さい♪
待ってまーす♪
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