「マリア様が見てる」

1 名前:LOVE 投稿日:2003年08月01日(金)21時17分28秒
かなり昔に2chで書いてましたが、ここでは初です。
更新は遅いかもですが、最後まで放棄せずにするつむりです。

2 名前:LOVE 投稿日:2003年08月01日(金)21時56分01秒
夕方6時。おいらは聖堂の前にいた。
ここにくるのはもう何度目だろうか・・・。仕事帰りに偶然見つけてから、
おいらは仕事が早く終わった時は毎回この場所を訪れている。
聖堂の大きな重い扉を開いて、おいらは中へ入った。時間が時間だけに中には
誰もいなかった。っていうか、この場所でおいらは人に遭遇したことがない。
だから、人がいたほうがびっくりだ。

扉を一枚隔てただけなのにそこは外とはまったく違う空間だった。
ステンドグラスの窓、天井には天使の壁紙、そしてドアの正面の壁には大きなマリア像。
おいらはこの聖堂の空気と少し微笑んだようなマリア様が好きだった。
3 名前:LOVE 投稿日:2003年08月01日(金)21時56分51秒
ドアから続く中央の通路を歩いていって一番前に跪く。
いつもは適当に椅子に座って天使の絵やステンドグラスを眺めたりしてるんだけど、
今日はなんとなくマリア像を前にこうしてお祈りしたかったのだ。
目を閉じて祈る。
まぁ、祈るというよりは考え事をしていると言うほうが正しいだろう。
おいらはそのままマリア像の前でじっとしたまま流れるときを過ごした。

4 名前:LOVE 投稿日:2003年08月01日(金)21時58分34秒
――――ガタッ

どれくらい経ってからだろうか、突然おいらの後ろで物音がした。それも、結構近い距離で。
おいらは目を開けて反射的に振り返る。――と、次の瞬間おいらはわが目を疑う
と同時に自分でも信じられないくらいな素っ頓狂な声を発していた。
「なんで・・・?」
おいらの視界に飛び込んできたのは、見覚えのある真っ白なワンピースを着た少女。
彼女はおいらの驚いた表情を楽しんでいるかのような愛らしい笑みを浮かべて
こっちに歩いてくる。その姿は「淑女」なんて月並みな言葉で表すのは勿体無いくらいに
可愛らしくもあり美しくもある、まさに乙女というやつだ。
彼女の名前は・・・安倍なつみ。おいらと同じモーニング娘。のメンバーである。
おいらはこの聖堂の空気にぴったり調和したなっちに見とれて言葉を失っていた―――。
5 名前:LOVE 投稿日:2003年08月01日(金)22時02分19秒
とりあえずここまで。
次回からはもう少し多く更新します。

ちなみにこれは今のとこ矢口視点です。
6 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月01日(金)22時33分48秒
元ネタあり?
7 名前:LOVE 投稿日:2003年08月01日(金)22時47分50秒
>>6
元ネタは・・・タイトルにはあります。ってか、そのままですけど・・・(汗っ)
内容はまったくカンケーないです。
8 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月02日(土)09時37分32秒
なちまり期待!
9 名前:LOVE 投稿日:2003年08月03日(日)22時07分03秒
「お祈りはもういいの??」
なっちに見とれてたらいきなり声をかけられた。
「いいの、祈ってたんじゃないから。それより・・・なんでこんなとこに?」
おいらはなっちに問いかけた。
「それはこっちが聞きたいさ。ったくぅ、仕事が終わったら話があるって
 いってたっしょ。なのに・・・すぐスタジオ出ちゃうんだもん。
 追いかけて・・・きちゃった・・・」
はにかんだような笑みを浮かべるなっち。
・・・そういえば、待っててって言われてたっけ・・・。でも・・・
「何ですぐ声かけてくれなかったの?」
ひざまずいたままの姿勢から立ち上がる。
「だって・・・なんか声かけにくいオーラ出してたんだもん。それにさ、
 まさかこんなとこ来るなんて思わなかったし・・・」
まだ何か言いたそうななっち。でも、おいらが何か言い出すのを待ってるみた
いに口を閉じてしまった。
「おいらさ、すごい疲れたらここに来たくなるんだ」
10 名前:LOVE 投稿日:2003年08月03日(日)22時08分22秒
なっちが不思議そうにこっちをみる。
「落ち着くんだよね・・・。あのマリア様見てると、
 なんかなっちといるみたいでさ・・・」
「えっ・・・?」
何でそんなことばが出たのかわからない。ただ、なっちの複雑そうな表情を
見てとんでもないことを口走ってしまったことに気づいた。
しかし、言ってしまったからにはもう取り返しがつかないわけで・・・
「それ、どういう意味?」
なっちが訝しげにおいらを見つめながら言った。
「・・・いや、えっと・・・」
なぜ口走ったのかわからないのに答えられるはずがない。
「・・・わかんない」
おいらはちっちゃく呟いてなっちから視線をそらした。
「矢口はさ、自分でわかんないことを簡単に口走ったりするの?」
なっちはため息混じりに言って、その場に一番近い椅子に腰を下ろした。
11 名前:LOVE 投稿日:2003年08月03日(日)22時09分35秒
そんな風に言われたってわからないものはわからない。いや、多分わかっていたら
あんなこと口走ったりはしなかったはずだ。
「ねぇ・・・?」
黙ってるおいらに我慢しきれなくなったのかなっちが何か言おうと口を開いた。
「無意識ってやつかな?」
そんななっちを制しておいらは言った。
「無意識でマリア様となっちを重ねちゃうわけ?」
納得いかないようななっちの顔。
「それだけなっちが神々しいってことかな」
いつものノリでキャハハって笑う。
「もぉ、そうやって茶化さないでよ」
怒りをたっぷり含んだなっちの口調。

12 名前:LOVE 投稿日:2003年08月03日(日)22時11分03秒
いつもならここで一緒に笑うはずなのに・・・今日のなっちは一体どうしたというのか。
やっぱりこれはおいらが約束を忘れていたのが原因・・・だろうね。ごめん、なっち。

「別に、怒ってるんじゃないよ。たださ、なんかあるんでしょ?マリア様だよ。
 マリア様となっちを重ねるなんて、普通ないじゃん・・・」
なっちはそういったきり俯いてしまった。

こんななっちは珍しいと思う。だからなんだか接しにくい。

「ここにいると落ち着くんだよね・・・」
「うん、それは聞いた」
早く続きを言えといわんばかりのなっちの口調。
「あのマリア様、少し微笑んでるでしょ?あれ見てるとなっちのこと思い出すんだ。
 ・・・だから、ここにいたら落ち着くんだと思う・・・」
なっちは頷くだけで何も言わない。
「微笑んでるマリア様見たらなっちを思い出す。
 それで、なっちとマリア様が重なるの・・・たぶん」
おいらが言い終えるとなっちが顔を上げた。
おいらはなっちを視線を合わせて「わかってくれた?」と言った。
13 名前:LOVE 投稿日:2003年08月03日(日)22時13分31秒
「ねぇ・・・なっちってさ、矢口にとってどんな存在?」
急に立ち上がってなっちがおいらに歩み寄ってくる。
妙に真剣な表情のなっち。やっぱりなんだか接しにくい。
「どんなって言われても・・・」
いきなり言われたってすぐに答えは思い浮かばない。
「じゃあ、なっちのことどう思う?」
「どう思うって・・・」

なっちの存在・・・おいらにとっちゃかけがえのないメンバーの一人。否、おいらの
中でなっちの存在はそれ以上である。じゃなかったら、マリア様を見てなっちを思い出す
はずがない。守ってあげたいと思う存在・・・誰よりも大切にしたい・・・・・・

「答えられないってことは、どうも思ってないってことか。
 だよね、ただのメンバー同士・・・当たり前か・・・」
おいらが黙ってたらなっちはそう言って力なくハハって笑った。
14 名前:LOVE 投稿日:2003年08月03日(日)22時15分18秒
違う。ただのメンバー同士なんかじゃなくて・・・なんていうか、恋愛感情みたいな・・・。
でも、おいらはなっちがかなり前から後藤と付き合ってるのを知ってる。
叶わないとわかってる相手に恋愛感情なんて抱くものなのか・・・?
でも・・・この気持ちは・・・・・・・


「・・・好き・・・」

おいらは再びとんでもないことを口走った――――。
15 名前:LOVE 投稿日:2003年08月03日(日)22時29分20秒
本日はここまで。

・・・このCPは需要少ないのか!?
16 名前:jinro 投稿日:2003年08月04日(月)01時35分02秒
いやいや、なちまり大好きですよ。
(〜^◇^)人(´ー`●)マンセー。

( ´ Д `)も絡んでくるのかな?
17 名前:名無し読者 投稿日:2003年08月04日(月)01時36分44秒
おおお、LOVEさんの作品にまた会えるとは…
前のやつ、非常に楽しませてもらいました。
18 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月04日(月)09時01分15秒
この3人大好きです!
更新がんばって下さい!
19 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月06日(水)00時51分14秒
LOVEさんの作品がまた読めるー♪
楽しみにしてます、がんばってくださいね
20 名前:名無し読者 投稿日:2003年08月06日(水)00時58分56秒
この題名の小説、現実のムスメの関係に近くて大好きなんですよ^^
全巻持ってます^^
ストリーにそった学園モノかなぁって思ってたん
21 名前:名無し読者20 投稿日:2003年08月06日(水)01時01分24秒
↑ぐわっ…きれてる…

ストリーにそった学園モノかなぁって思ってたんですが、題名だけなんですね…
内容は関係ないそうですが、どんなカンジになるか期待です。頑張って下さい。

スレ汚しに、2回連続スミマセン。
22 名前:LOVE 投稿日:2003年08月06日(水)15時43分26秒
「へっ??」
なっちがマヌケな声を出した。多分聞き違いとかそういう風に思ったんだろう。
「・・・矢口?今・・・なんて?」
何とも表現できないような表情をしてなっちがおいらを見てる。
「・・・好きです、なっちが。今ね、なっちにどう思うかって言われて気づいた。
キャハハ・・・アホだね〜おいらって。本人に突き詰められなくちゃ気が
かないなんてさ・・・」
なっちはおいらを見たまま固まってる。
そりゃそうか、いきなり告白なんかされちゃ、誰だって固まるよな
「・・・ごめん、いきなり。いいだよ、べつにさ。おいらはなっちにどう思う
って聞かれて答えただけだからさ・・・。その・・・なんて言うか・・・
おいらがなっちを好きだから、なっちにどうしろとかは言わないよ、うん・・・。
ほら、第一なっちは・・・後藤と付き合ってんだしさ」
最後のほうはまるで自分の心に言い聞かせるように言った。
なっちは口を閉ざしたまま、再び椅子に座った。
23 名前:LOVE 投稿日:2003年08月06日(水)15時46分56秒
「・・・ごっちんは・・・・・・」
暫しの沈黙の後、なっちが俯いたまま話し始めた。
「ごっちんは優しいよ。雑誌でなっちとごっちんの不仲説とかでいっぱい嫌
  なこと書かれてるのに‘周りがどう見てたって、実際仲がいいんだから
  それでいいんだ’ってそんな風に言ってくれてた。年下なのになっちを
  包んでくれる・・・優しいよ、ホント・・・」
なっちはそこまで言うとおいらの手をそっと掴んで、自分の隣に座るようにおいらを
引き寄せた。それに促されるようになっちの隣に腰を下ろす。
「それに比べてさ・・・矢口はなっちには全然優しくない。
  いつもなっちの揚げ足ばっか取ってさ・・・急にキスとか迫ってきたり、
  なっちのことからかってばっかじゃん・・・。
  何考えてんのかわかんない・・・・・」
「・・・・・うん」
なっちの言うことにうまく返すことが出来なくてただ相槌を打つのみのおいら。
「・・・でもね・・・・・」
24 名前:LOVE 投稿日:2003年08月06日(水)15時48分28秒
なっちが顔を上げた。
「矢口がほかの子といるのを見てるのはイヤ・・・」
少し震えてるなっちの声。おいらはなっちの言った意味を理解できずに
ただただなっちを見つめる。
「矢口ってさ、高橋や紺野と一緒にいるじゃん・・・収録の合間とか・・・。
  それ見てるとさ、なんか嫌なんだよね。5期メンバーが入る前は、
  矢口の隣はなっちの場所だったのにって・・・・・」
なっちの声がだんだんかすれてきてる。
瞳も潤んできてて今にも泣き出しそうな感じ・・・
「なっちね・・・・・」
なっちの手がおいらの手を握った。そのままなっちに引き寄せられたかと思うと
なっちの顔が目の前にきた。
「ちょっ・・・なっ・・・んんっ!?!」
25 名前:LOVE 投稿日:2003年08月06日(水)15時50分36秒
急ななっちの行動に文句を言う暇も与えられずにおいらの唇はなっちによって奪われた。

突然のことで目を閉じる間もなかったおいらの視界には、
なっちの顔ごしにマリア様の微笑みが見えた―――。
26 名前:LOVE 投稿日:2003年08月06日(水)15時56分01秒
本日の更新です。
レスくれた皆様、ありがとうございます。レスもらうとなんかやる気出ます!

≫16 なちまりマンセー!!よかった、なちまり好きな人がいて・・・
     ( ´ Д `)も絡んできます!・・・たぶんね(笑

≫17 前のやつを読んでくれてた人がいるとは・・・ありがとうございます。
   今回のもよろしくです。前のやつは近いうちに初めからUPし直す予定です。

≫18 おいらもなちまりごま好きです。更新がんばります。

≫19 >LOVEさんの作品がまた読めるー♪
    前のも読んでくださってたんですね。ありがとうございます。
     
≫20,≫21 おいらも文庫本のほうのこれ、めっちゃ好きです。題名がそのままだから
       少し期待させてしまったみたいで・・・すいません。
       内容はかなり違いますが頑張るのでよろしくです。
       ストーリーに沿った学園モノ・・・なちまりが姉妹っていうのもおいしいですね(笑  

27 名前:銀色カレースプーン。 投稿日:2003年08月07日(木)01時37分40秒
続き期待。
めっちゃおもしろいです。
なちまり最高ー!
28 名前:jinro 投稿日:2003年08月07日(木)15時58分40秒
なかなか安倍さんが積極的ですな。
迫られてヤグチどーする!?
29 名前:LOVE 投稿日:2003年08月08日(金)18時50分25秒
「んっ・・・んんっ・・・」
おいらの唇を割って舌を入れてこようとするなっち。おいらはなっちの肩を
掴んでなっちを押しのけた。なっちの真っ赤な顔が目に映る。
「なっ、なっち!?」
おいらの口からかなり素っ頓狂な声が出た。仕方ない・・・
だって、びっくりしたんだもん。
「・・・どうしてやめちゃうの?なっちのこと、好きなんでしょ?」
いつものなっちからは想像がつかないくらいの大人っぽい色っぽい視線を
おいらに向けてなっちが言う。
「いつも迫ってくるくせに・・・・」
なっちが俯いた。
・・・一体なっちは何を考えてんだか。っていうか・・・!!だっ、だめじゃん!!
なっちは・・・後藤と・・・
「後藤と付き合ってんだろっ。おいらにキスしてきて・・・お前どういうつもりだよ!」
30 名前:LOVE 投稿日:2003年08月08日(金)18時52分08秒
「・・・・好きって言ったじゃん・・・」
なっちは俯いたまま、おいらと視線を合わせようとしない。
「聞かれたから言っただけって言っただろ。おいらは・・・おいらは・・・・」
見てるだけでいい――そのことばが続かず、かわりに涙が出てきた。
「やぐち・・・?」
なっちが急に黙り込んだおいらを不審に思ってか顔を上げた。なっちはおいらの
顔を見るととたんに困惑の表情を浮かべた。
「・・・ごめん、泣かしたりするつもりじゃなくって・・・・。
なっちは・・・矢口の気持ち、嬉しかったから・・・・」
消えそうなほどの小さな声でつぶやくなっち。
「でも・・・後藤が・・・なっちがおいらにキスしたの知ったら
やっぱイヤなんじゃないの?」
好きな相手にキスされて嬉しいはずなのに、なぜかそんな言葉が出た。
「ごっちんは優しいって言ったっしょ。
なっちのすべてをわかってくれてる人だから・・・・」
そう言いながら、なっちは自分の指でおいらの頬についた涙を拭ってくれる。
31 名前:LOVE 投稿日:2003年08月08日(金)18時52分53秒
「ごっちん・・・なっちの気持ちも全部知ってる・・・・」

♪〜♪♪〜♪〜

そこまで言ったところで、なっちのケイタイが鳴った。
「ごめん、電話・・・」
「いいよ、おいらは気にしないで」
なっちはおいらから少し離れると電話に出た。

「はい、なっちだよ。・・・えっ!?・・・うん、仕事、終わった」

かすかにもれて聞こえる聞き覚えのある声。あれは―――
着メロからしても、たぶん後藤で間違いない。

「今から?う・・・ん・・・。ううん、今・・・矢口と・・・」
いきなり自分の名前が出てドキッとなる。

「・・ごっちんはどこにいるの?」

やっぱり後藤だったか・・・。って、なんでおいらガッカリしてんだ・・・?

「うん・・・じゃあ、待ってて。・・・うん、あとでね」
なっちがケイタイをかばんになおしてこっちに向き直った。
32 名前:LOVE 投稿日:2003年08月08日(金)18時55分14秒
「あのっ・・・」
「いいよ。デートだろ?おいら、さっきのことは言わないから・・・
なかったことにするから・・・」
何か言おうとしたなっちを制して一気に喋る。
そんなおいらに呆然としてただ立ち尽くしてるなっち。
「どこかで待たせてるんじゃないの??早く行けよっ!」
追い立てるようになっちに言う。
「矢口・・・・」
「おいらはまだ帰らないし・・・。待たせてちゃかわいそうだぞ。
ああ見えてまだ子供なんだからさ」
動こうとしないなっちの体を反転させて扉のほうへ向ける。
「・・・・ごめんね」
ちっちゃい声でそう言って、なっちは振り返らずに扉のとこまで走っていった。
なっちが扉に手をかけたのが見えて、おいらがマリア像のほうへ体を
向けようとしたとき「やぐちっ!」って呼ばれた。おいらは反射的になっちに顔を向ける。

「・・・矢口の唇、ごちそうさまっ!」

なっちはそれだけ言うと、ほんの少し頬を赤く染めたまま聖堂を出て行った―――。
33 名前:LOVE 投稿日:2003年08月08日(金)19時07分00秒
かおりんの誕生日記念の更新でした。
↑とかいいつつ、かおりんは出ていません・・・(汗っ
次回あたりからごっちん登場予定です。

>>27  レスありがとうございます。なちまり最高!!ですよね、やっぱ。

>>28  なちまりでなっちが積極的なのってあんまり見ない気がしたので書いてみました。
     積極的ななっちはどうでしょう??(笑)
     
     
34 名前: 投稿日:2003年08月08日(金)21時04分26秒
どうも!早速……ではないですが来てしまいましたー!!
うあー!
やってますよ!!
壁があったらがんがん……って感じですね☆(それはもういい)
LOVEさんのなちまりはステキッす!
これからも頑張って♪ではっ!
35 名前:LOVE 投稿日:2003年08月10日(日)23時57分11秒
今日中に更新できそうにないのでとりあえず・・・

なっち、誕生日おめでとう!!
36 名前:LOVE 投稿日:2003年08月11日(月)02時06分48秒
なっちが出て行った。おいらは場所を替えて椅子に座りなおす。
そして、さっきの出来事を思い返してみる。

おいらはなっちに告白した。・・・っていうか、あれは口が滑ったに等しい。
そしたら、いきなりおいらと彼女である後藤を比べだして・・・そんで、
おいらと高橋や今野が一緒にいるのはイヤだとか言い出して――
――急にキスされた。
そこまではまだイイとして(・・・いや、あんまりよくないけど。)、
おいらに引っかかるのはその後の言葉。

‘後藤はなっちのすべてをわかってくれる人’

そんな風に言った後に、『なっちの気持ちも、全部知ってる』って付け足したなっち。
すべてをわかってるって言ったなら、普通は‘なっちの気持ち’って言うのも
その言葉に含まれるはず・・・。なのに、付け足したってことは―――

「なっちの気持ち=後藤」じゃないってことなのか??


37 名前:LOVE 投稿日:2003年08月11日(月)02時07分40秒
・・・いや、なっちに限って好きでもないやつと付き合うなんてことはないだろう。
そんなことして相手の心を弄ぶようなまねをするようなやつじゃない。
相手は後藤だし、後藤相手にそんなこと、なっちはできないはず・・・。

心に引っかかるなっちの言葉。でも、どう考えてもおいらにはわからない。
いきなりキスされたってのがあるから、きっとおいらの考えすぎ――

うん、きっとそうだ!!


おいらは自分自身に無理矢理納得させた―――。

38 名前:LOVE 投稿日:2003年08月11日(月)02時09分36秒

矢口といた場所から待ち合わせ場所へ行くのはけっこう近かった。
待ち合わせ場所は付き合い始めてから最初のデートで来た喫茶店。大通りから
少し離れたこの場所は、なっちとごっちんの秘密の場所としてふたりで
よく利用しているのだ。
少し重いドアを開けて中へ入る。

・・・そういえば、さっきの聖堂もドア重かったな・・・。

店の中を見てもお客さんは見当たらない。
「あの子なら、まだ来てないよ」
頻繁に二人で来るので顔を覚えててくれたのか、お店の人が教えてくれた。
「あっ、ありがとうございます。・・・そっかぁ、まだか〜」
そのままいつも座る席に腰を下ろす。
ドアから見えにくいその席は、なっちたちにはもってこいの場所なのである。
「はぁ〜・・・」
椅子に座ったらなんか落ち着いて、ため息が出た。
39 名前:LOVE 投稿日:2003年08月11日(月)02時10分15秒
「な〜に、でっかいため息ついてんの?」

頭の上でいきなり声がした。
「うわぁっっ!!」
びっくりして思わず声が出た。
「そんな圭ちゃんが急に出てきたときみたいなリアクションしないでよ」
ごっちんが笑いながらなっちの向かい側に座る。
「だ、だってぇ・・・」
「へへっ、びっくりした??」
いたずらっぽく笑うごっちん。子供っぽいその笑顔はまぶしいくらいに可愛い。
「あたりまえっしょ〜。急に後ろから声出すもんだから、
   なっち寿命縮まっちゃったよぉ〜」
ごっちんの笑顔になっちの顔を自然と笑顔になる。
40 名前:LOVE 投稿日:2003年08月11日(月)02時11分04秒
ごっちんと話してると、お店の人がアイスティーを二つ運んできた。
どうやら、ごっちんが店に入ってきてすぐに」注文してくれたみたい。
「ごっちん、ありがと」
店員さんがテーブルを離れてから、ごっちんに聞こえるか聞こえないか
くらいの小さい声で呟いた。
「ふぇ??何が?」
ごっちんは何のことかわからないって感じでなっちの顔を見つめてくる。
41 名前:LOVE 投稿日:2003年08月11日(月)02時12分22秒
「ん〜、べつにぃ〜。
   ひさしぶりにこうやってデートに誘ってくれたから・・・かな」
満面の笑みでごっちんを見つめ返す。
・・・だめだっ、恥ずかしくって顔が熱くなってくのがわかる。
「自分で言って自分で恥ずかしがらないでよね。
  そんな赤い顔されたら、こっちが恥ずかしいじゃん」
「へへっ、ごめん」
照れ隠しにアイスティーをぐいっと飲んだ。
「ねぇ、なっちぃ」
「ん〜?」
ストローをくわえながら上目遣いにごっちんを見上げる。
今さっきまで笑ってたのとはまったく違う真剣なごっちんの眼差し。
「やぐっつぁんと・・・遊んでたんじゃないの?」
言いにくそうにごっちんが言う。
「あたし・・・タイミング悪かったんじゃない?
  だってさ、メンバーと遊んだりって、たまにしか出来ないじゃん・・・?」
ホントにホントに言いにくそうにしてるごっちん。
42 名前:LOVE 投稿日:2003年08月11日(月)02時13分36秒
電話で矢口といること言ったから気にしてるんだ。ったくぅ、かわいいねぇ。
「な〜にいってんのさ。
 メンバーと遊ぶより、デートのほうがたまにしか出来ないじゃん。
 スケジュール、なかなか合わないんだからっ」
「で、でもぉ・・・」
「もぉ、気にしないの!!それに、矢口とは遊んでたんじゃないしさ」
まだ気にしてる風のごっちんに微笑む。
「・・・だったらいいんだけどさ・・・。あたし、気になっちゃって。
 ほら、やぐっつぁんと相性いいじゃん、なっちってさ」
そういったごっちんの表情が曇ったのが見えた。
ほんの一瞬だけだったけど、なっちはそれを見逃さなかった。
43 名前:LOVE 投稿日:2003年08月11日(月)02時20分17秒
本日の更新です。
>>38より、やぐっちゃん視点からなっち視点になってます。
たぶん、しばらくこのままなっち視点が続くと思います。
なちまりファンの皆様、しばらくなちごまですがご了承願います。

>>34  レスありがとうございます。なんだかテンションが高いようで・・・(汗っ
    おいらのなちまり最高っすか?!それはそれは、ありがとうございますです。
44 名前:ハルカ 投稿日:2003年08月11日(月)10時14分21秒
こちらには初カキコw。
やぐちゅ〜もいいけど、なちまりもいいっすよねぇ(デレデレ)
続きも期待しちゃっていいかなぁ〜?
45 名前:LOVE 投稿日:2003年08月13日(水)00時06分50秒
「・・・まだ、気にしてるの?」
触れたくなかった話題だけど仕方ない。
ごっちんはなっちの気持ち全部知ってるんだから・・・
「気にしてるとかじゃなくて・・・あたしは・・・」
ごっちんが俯いた。
「あたしは・・・なっちの重荷にはなりたくない・・・」
俯いたごっちんの瞳から涙が一滴落ちたのが見えた。

――また泣かした。この話題になると、いつもごっちんを傷つけてる。

「重荷じゃないよ、重荷なんかじゃない。だからさ、泣かないでよ。安心して」
かばんからハンカチを取り出してごっちんに渡す。
「・・・ありがと」
46 名前:LOVE 投稿日:2003年08月13日(水)00時08分47秒
なっちのハンカチを受け取ると、ごっちんは濡れた目尻をちょこっと拭った。
「ごめんね。あたしさ、なっちの気持ち知ってて、それでもいいって・・・
  それでもいいからって返事もらったのにね・・・」
ハンカチをきゅっと握り締めて呟くごっちん。
「だからっ・・・そのことはもう・・・」
「あたしね、ずーっと考えてたんだけどさ・・・」
そこまで言って、ごっちんは顔を上げた。
「ふたりとも、素直になったほうがいいんじゃないかなって・・・。
  なっちの卒業も決まったじゃん。だから・・・残りの時間は・・・」
「全部言わなくていいべさっ!!・・・ううん、言わないで」
席を立ってごっちんの隣に行く。
「なっちは、ごっちんが好きだよ。信じて――」
ごっちんをぎゅっと抱きしめてきれいに染まった黒い髪をそっと撫でた。

47 名前:LOVE 投稿日:2003年08月13日(水)00時14分38秒
更新少なくてすいません。
次回は多めに更新したいと思います。

>>44 レスありがとうございます。なちまりもいいっすか?
    今なちごまになっちゃってるからなぁ・・・(汗っ)
    ♪期待をされるともえるんです!・・・なんてね(爆
48 名前:LOVE 投稿日:2003年08月20日(水)02時15分14秒
更新遅くてすいません。
明日中にかならず更新します。
49 名前:LOVE 投稿日:2003年08月20日(水)23時49分48秒
「ごめん・・・」
しばらくそのままでいると、ごっちんが口を開いた。
「せっかく久しぶりに会えたのに・・・あたし、またわがまま言ったね」
言いながら、なっちの首に腕を回してぎゅっと抱きついてきた。
なっちもそっと背中に手を回す。
「でも・・・電話で、やぐっつぁんといるって聞いて・・・不安になった・・・。
 あたしは一緒に仕事するとこほとんどなくてなかなか会えないから・・・
 なっちのそばにあたし以外の人がいるって思ったら・・・・」
抱きしめてるごっちんの肩が少し震えてる。
「・・・ごっちん。・・・なっちの家行こうか。ここからそんなに遠くないし。
 少し落ち着こうよ。ねっ」
ごっちんの背中をゆっくり撫でながら言う。
50 名前:LOVE 投稿日:2003年08月20日(水)23時50分54秒
「なっちの・・・家??」
ほんの少しかすれたごっちんの声。
付き合い始めてから、何度この声を聞いただろう。
泣かしてばっかりだ・・・。
「行こっ。お泊りしてっていいからさ」
自分のカバンとごっちんのカバンを持って立ち上がる。
二人分のお金を払って、すっかりテンションが下がって俯いてるごっちんの
手を引いてお店を出た。
「ごめん・・・」
なっちの家に向かって歩いてる途中、ごっちんがまた謝った。
「いいべさ、謝ることなんかじゃないよ。ごっちんは何も謝るようなこと
 してないもん。なっちが不安にさせちゃったんだもんね」
ごっちんの手をぎゅっと握る。
51 名前:LOVE 投稿日:2003年08月20日(水)23時51分40秒
「でも・・・・なっちは・・・」
ごっちんはそこまで言って、口を閉ざした。それ以上は何を言われるか想像が
つくからなっちも問い詰めない。
なんとなく重い空気がなっちたちを包んでる。
なんか言ってこの空気から脱出しなきゃいけないんだろうけど、
何か言ったら余計に空気が悪くなりそうだから沈黙のまま。

そして、なっちとごっちんは家に着くまで沈黙のままだった―――。

52 名前:LOVE 投稿日:2003年08月20日(水)23時52分48秒

――――――――――

なっちが出て行ってから、すでに30分以上経った。
未だ、おいらは聖堂の中にいた。
何をするわけでもなくボーっとしてると、いきなり「ここにいるぜぇ!」の
メロディーが聖堂内に響き渡る。

誰だよ、ったくぅ。

ポケットからケータイを出すと、ディスプレイには‘紺野あさ美’の文字が
表示されてる。

53 名前:LOVE 投稿日:2003年08月20日(水)23時54分04秒
「紺野?どうしたの、急に??」
――なんか矢口さんと話したいと思いまして・・・
   仕事あとだから迷惑でした??
「ううん、いいよ。珍しいじゃん、おいらと話したいなんてさ」
5期メン同士でなんかあったのか??
――保田さんがいなくなった今は矢口さんが一番頼りになると思って・・・
今のは問題発言じゃないか?!リーダーの立場って・・・
「おいおい、そんなこと言ったらかおりが泣くぞ。ところで、頼りになるって、
  なんか頼らなきゃいけないようなことあったの??」
――いえ、そういうわけではないんですけど・・・
「けど??・・・ねぇ、今どこいる?電話より会ってゆっくりしゃべろうぜ」
――いいんですか?
「明日はオフだしな」
・・・紺野と会ってりゃ、なっち達のこと気にしなくてすみそうだし
――ハロプロワイドの収録だったんで今は楽屋ですけど・・・
「そっか、なら玄関とこで待っててよ。今からそっち行くから」
――わかりました、完璧です!!
「じゃあ、あとでな」
54 名前:LOVE 投稿日:2003年08月20日(水)23時55分25秒
電話を切ってケータイをポケットにしまう。

完璧です!って、一体何がだよ。ハロプロワイドか・・・
裕ちゃんに結構突っ込まれてるみたいだから大変だよなぁ。
小川と紺野は悲惨だな。・・・あっ!もしかしてそのことで・・・??
高橋のときは石川がつっこまれキャラだったしなぁ・・・。
もしかするとそうなのかも・・・

いろいろと思考を巡らせつつ、スタジオに戻るために聖堂を出てタクシーをひろう。
歩いていけない距離じゃないけど、紺野を待たせるわけにも行かないしね。

55 名前:LOVE 投稿日:2003年08月20日(水)23時56分10秒
――――――――
――――――
―――

56 名前:LOVE 投稿日:2003年08月20日(水)23時57分09秒
「紺野〜、ほんとにここでよかったの?」
「はいっ、完璧です!!」
オレンジジュースを片手に満面の笑みの紺野。
おいらたちがやってきのは、個室があるかぼちゃ料理のお店。
ちなみにここはなっちが小川に紹介したのとは別のお店だったりする。
おいらがメンバーと外食するときは焼肉ってのが多いけど、
紺野はかぼちゃ好きみたいだしね。
「・・・でさ、どうしたの?おいらと話したいなんてさ」
「いえ・・・あの・・・安倍さんのことでちょっと・・・」
今さっきまでの笑顔は何処へやら・・・
目の前にはいつになく真剣な表情の紺野。
57 名前:LOVE 投稿日:2003年08月20日(水)23時57分45秒
「・・・なっちのこと?!」
出来ればなっちのことは考えたくないから紺野と食事に来たんだけど・・・
まぁ、仕方ないか・・・
っていうか、まさかなっちのことが紺野の口から出てくるなんて思わなくて、
油断していたおいらの頭の中はパニックを起こしかけてる。

「あの・・・矢口さん、私と同盟を組みましょ!!」
58 名前:LOVE 投稿日:2003年08月20日(水)23時58分26秒


ブッ―――


紺野の突然の言葉においらは、パニックになりかけた頭を落ち着かせるために
口に含んだウーロン茶をきれいに噴き出した。
59 名前:LOVE 投稿日:2003年08月21日(木)00時05分52秒
本日はここまでです。
更新遅くなってすいませんでした。

紺野さん登場です。なちまりごまファンの方、すいません。
えっと、今後の展開でもう一人5期メンの誰かを使いたいんですが、
読者さんの中でリクエストとかあればリクの多い子を使いたいと思います。
5期の中で誰がいいっすかねぇ・・・??
60 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月21日(木)02時11分56秒
がきさんに一票
61 名前:jinro 投稿日:2003年08月21日(木)11時52分27秒

たかはすぃ〜に一票。
五期ではイチオシ!


62 名前:ハルカ 投稿日:2003年08月21日(木)12時44分45秒
更新お疲れ様ですぅ〜!
ハルカ的に、5期メンでは、まこっちゃんかなぁ・・・・。
ガキさんもいいっすねぇ・・・・。
63 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月21日(木)13時34分56秒
高橋さんお願いします!
64 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月21日(木)21時11分15秒
自分も小川さん希望!
65 名前:名無し読者 投稿日:2003年08月21日(木)22時52分17秒
まこっちゃんに一票!!
66 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月21日(木)23時53分09秒
高橋で!
67 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月22日(金)02時03分16秒
なっちとの塾つながりでお豆でお願いします。
68 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月22日(金)13時43分56秒
高橋に1票。
69 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月22日(金)23時07分23秒
マコ
70 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月23日(土)00時17分45秒
高橋愛ちゃん!!
71 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月23日(土)00時33分21秒
ガキさん!
72 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月23日(土)00時33分54秒
こんの
73 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月23日(土)01時03分41秒
ガキさん希望!
74 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月23日(土)10時00分51秒
愛ちゃん!!!!!!!!!
75 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月23日(土)20時20分09秒
こんこん
76 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月23日(土)20時20分59秒
えりりん
77 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月23日(土)23時16分59秒
たかはし
78 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月24日(日)00時00分57秒
まこっちゃんで!!
79 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月24日(日)10時43分40秒
高橋
80 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月24日(日)11時19分42秒
愛きゅん願います。
81 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月24日(日)14時34分44秒
こんの
82 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月24日(日)17時10分41秒
まこと!
83 名前:名無しさん 投稿日:2003年08月24日(日)19時30分44秒
とりあえず、愛ちゃん
84 名前:LOVE 投稿日:2003年08月25日(月)00時54分19秒
おいらに口から出たお茶は、テーブルの上に水溜りを作る。
その様子を呆然とみつめる紺野。
「・・・わりぃ。いきなり変なこと言い出すもんだからビックリしてさ・・・」
謝罪しながらおしぼりで自分の作ってしまった水溜りを拭く。
「私は大丈夫ですし、別に矢口さんが噴き出したお茶がかかったくらい気にしませんよ
 でも・・・料理がまだきてなかったのが救いでしたね」
落ち着いた口調でにっこり微笑む紺野。

なんだよ、自分よりおいらより料理が一番なのかよっ!
まぁ、紺野らしいと言えば紺野らしいけど・・・

85 名前:LOVE 投稿日:2003年08月25日(月)00時54分55秒
「あのさ、紺野・・・」
とりあえず、話を詳しく説明してもらわなきゃ。
「‘同盟’っていったい何よ」
「いや〜、矢口さんにはイイお話だと思うんですけどぉ・・・」
「だからぁ〜――」

コンコン    
「失礼します」

肝心の内容を言えよ!って突っ込もうとしたら料理が運ばれてきた。
全部の料理が運ばれたあと、話の続きをしようと顔を上げると、
涎をたらしそうな勢いで料理を見つめたまま瞳をキラキラさせてる紺野の姿が・・・

86 名前:LOVE 投稿日:2003年08月25日(月)00時55分26秒
そうだ・・・おいらの目の前にいるのは辻に続く娘。内の食いしん坊キャラ・・・
しかも、目の前には好物の数々・・・・

「はぁ〜・・・」
仕方ない、話はあとでいっか・・・」
「紺野ぉ〜、見てないで食べていいよ。っていうか、好きなだけどうぞ」
「はいっ!いただきま〜す」
返事するが早いか喰うが早いか、すでに紺野の口の中はいっぱいになってる。

・・・もし、紺野と小川と一緒にきたら―――
あぁー、ダメだ。考えたくないね。黙々と食べる姿以外想像できないし。
今は話とかできそうにないし、とにかくおいらも食べよ・・・

87 名前:LOVE 投稿日:2003年08月25日(月)00時56分19秒
黙々と食べる紺野を気にしつつ箸を進める。

ったく、なっちのこととか言って切り出したくせにいきなり同盟ってどういうことだよ。
しかも説明なしにおいらにとっていい話とか・・・
やっぱり紺野の考えてることって・・・理解不能・・・

「矢口さん・・・」
2人で出された料理をたいらげたあと、やっと紺野が口を開いた。
食べてる途中黙ってたわけじゃないけど、紺野からは「うわぁ〜」とか
「おいしい〜」とか感激(?)の声ばっかり・・・
「ん〜??」
やっと本題突入か?!と思って紺野に視線を向けたら・・・
88 名前:LOVE 投稿日:2003年08月25日(月)00時56分53秒
「あのぉ〜・・・デザート・・・食べてもいいですか??」
メニューを見ながらキラキラした瞳でおいらを見つめてくる。
「・・・どうぞ。ついでにウーロン茶も注文して」
空になったグラスを紺野の前に差し出す。
「は〜い」
紺野の顔はテレビなんかじゃ見れないほどの最上の笑顔。

・・・そうだよな、こいつはこういうやつだもんな・・・
なにより食欲優先だもんな・・・はぁ〜・・・

しばらく経って、おいらの手元にはウーロン茶、
紺野の前にはでっかいパフェが―――
89 名前:LOVE 投稿日:2003年08月25日(月)00時57分51秒
「あのさぁ、さっきの話なんだけどぉ」
食べ終わるの待ってたら話がまったく進まない。
紺野から切り出してくれないなら、こっちから話を進めなきゃ・・・
「ん〜・・・ですからぁ・・・私と同盟を〜・・・」
返事はしてくれるものの、どっちかつーと食べるほうに集中って感じの紺野。
「それがわかんないんだってば。なっちのことだって最初に言ったじゃん?
 なのに、いきなり同盟を組みましょうって。なっちと関係ないし、
わけわかんないし・・・。ちゃんとおいらにわかるように説明しろよな!!」
「もぉ〜、わかりましたよぉ〜。そんなにポンポン喋らないで下さいよ。
 ちゃんと説明しますから」
紺野は不機嫌そうにそう言うと、パフェを食べていたスプーンをおいて
座りなおした。
90 名前:LOVE 投稿日:2003年08月25日(月)00時59分16秒
「あのですねぇ、私の観察と研究の結果、矢口さんと私はとっても似たような
 状況にいるんです。まぁ、矢口さんのほうが私より複雑なんですが・・・。
 とにかく、似たもの同士ということで、ぜひ矢口さんに協力して
 いただきたいんです!!」
紺野がテーブルから身を乗り出して、おいらをじっとみつめてくる。
「ちょ、ちょっと落ち着いてよ。おいらが紺野と似たもの同士?!
 なんかわけわかんないんだけど・・・。
 で、ついでに言わせてもらうと、観察と研究ってやつもね。
 一体いつから何の観察と研究をしてたのさ。
 まさかとは思うけど、その対象がなっちだっていうんじゃ・・・・・」
「そうです!さすが矢口さん!完璧です!!
 補足すると、対象には矢口さんも入ってるんですけどね」
「完璧ですじゃなくてぇ・・・はぁ?!おいらも!?」
91 名前:LOVE 投稿日:2003年08月25日(月)01時00分15秒
あ〜、なんか頭の中が混乱してきた・・・
なっちとおいらがが観察対象?
しかも、紺野は観察と研究して何をするつもり・・・??

「その観察結果で一体何をたくらんでるわけ??
 なっちとおいらの弱みを握ったから、おいらとなっちにどうこうしろとか
 いわないよね?」
恐る恐る紺野に聞いてみる。これで「はいそうです」なんて言われたら・・・
「何言ってるんですか!そんな風に言われるなんて、私はショックです。
 矢口さんにはいい話と言ったはずですけど・・・」
おっきい瞳を潤ませて、かなり凹んだ声を出す紺野。
「そんな泣きそうな顔すんなよ。言わないよね?って聞いただけじゃん。
 じゃあ、その結果で一体何がわかったのさ。なんかのために観察して、
 そのことでおいらと同盟組もうってんじゃないの??」
なるべく柔らかい口調で喋る。さすがに泣かれちゃ困るし。
92 名前:LOVE 投稿日:2003年08月25日(月)01時00分51秒
「よくぞ聞いてくれました!」
紺野は再びテーブルに身を乗り出してくる。
「ミュージカル後からシャボン玉のリリース頃までの観察の結果ですねぇ・・・
 LOVE論〜なちまりあまのじゃく編〜(紺野あさ美調べ)っていうものが――」
「LOVE論?!何それ・・・。っていうか、なちまりって何よ・・・」

もうなんか頭の中が理解の域を超えてる。
おいらのが年上だけどさ、この子の頭にはまったくかなわない。
なに考えてるのかもわかんないし・・・
93 名前:LOVE 投稿日:2003年08月25日(月)01時01分58秒
「なちまりはなっち&真里の略です。
 知らないんですか?!これ、カップリングの王道ですよ。
 詳しくはここにまとめてみましたから、
 今ちょっと目を通してみてください」
そう言いながら紺野はB5くらいの大きさの冊子をおいらに手渡した。
手渡された冊子の表紙をめくると・・・


94 名前:LOVE 投稿日:2003年08月25日(月)01時02分52秒


『LOVE論〜なちまりあまのじゃく編〜(紺野あさ美調べ)
             +
         好きな先輩をゲッツ!!やぐこん同盟発足企画書』





でっかく書かれた文字が目に飛び込んできた。


・・・誰か助けてください。おいらちょっと頭痛が・・・・

95 名前:LOVE 投稿日:2003年08月25日(月)01時19分02秒
本日の更新はここまでです。

えっと、今後出演させる5期メンのリクをくれた方々、
たくさんのリクエストありがとうございました。
>>60-83で頂いたリクをまとめた結果、

愛ちゃん→10票
まこっちゃん→6票
ガキさん→4票

という結果になりましたので、愛ちゃんに決定です。
でも、おいら的にまだキャラのつかめないえりりんはともかく、
ガキさんとまこっちゃんもどこかで使えたら・・・と思ってます。
ちなみに、愛ちゃんが出てくるのはまだすこし先になります。

96 名前:LOVE 投稿日:2003年08月30日(土)19時16分05秒
―――――――
「・・・でさ、紺野はどうしたいわけ??」
紺野に渡された冊子に軽く目を通してからそれをテーブルに置いた。
「どうしたいっていうのは読めばわかるはずですけど??」
質問に質問で返された。これ、おいらに苦手なパターン。
「なんとなくわかるよ。おいらとなっちは好き同士なのに両方
あまのじゃくだってことだろ?
 だから、そんななっちと付き合ってる後藤がかわいそうだ、と・・・」
思ったままを口にする。
「でも・・・これはあくまで紺野の推測だろ?
それに、推測だけで2人のことに口出しできないじゃん?」
紺野はおいらの意見に素直に頷く。
「口出しできないのに、何をしようって言うの?」
「それは、そこにちゃんと書いてあります」
テーブルに置かれた冊子を指す紺野。
97 名前:LOVE 投稿日:2003年08月30日(土)19時16分48秒
「もしかして、同盟発足する気??」
「そうです。同じことばかり確認しないでください」
「ん〜っと、まさかとは思うけどさ、同盟発足の目的って、
ここにある‘好きな先輩をゲッツ!!’ってやつ??」
「もちろん!!」
‘やっとわかってくれましたね’ってのがはっきりわかる紺野の表情。
「で、好きな先輩って??」
おいらの質問に紺野から笑顔が消える。
「今の今まで話題になっていた人物に決まってるじゃないですか・・・」
紺野の口からは大きなため息。
「安倍さんのことですぅ!!」
怒ったようなあきれたような口調で言い放たれた。
98 名前:LOVE 投稿日:2003年08月30日(土)19時18分04秒
「ゲッツってことは、なっちを手に入れるってことだろ?
 そんなことに同盟組むわけ?実は紺野もなっち狙いで、
同盟を組んでおいらを利用しよう!とか?」
「違いますっ!!仮にもしそうだとしてもそのときは
矢口さんじゃなくて中澤さんに頼みますから」
冗談で言っただけのに、思いっきり本気で返された。
それもかなり怒った口調で。

っていうか・・・なんでまたそこで裕ちゃん?
おいらより裕ちゃんのが役に立つっていいたいのかこいつは・・・。

「好きな先輩ゲッツ!ってとこで気づいてください・・・。
 安倍さんと矢口さんはすでに先輩後輩とかいう間柄ではないはずです・・・」
「だからぁ、紺野となっち・・・」
おいらの言葉を最後まで聞かずに、紺野は「はぁ〜〜〜っ」って
でっかいため息を吐いた。
99 名前:LOVE 投稿日:2003年08月30日(土)19時18分51秒
「安倍さんに関係ある大事な人を一人忘れてません??」
「なっちに関係ある大事な人・・・・うぅ〜ん・・・」

なっちに関係ある人もなっちが大事だと思う人もたくさんいる気がする・・・
そろそろ単刀直入に名前を出してくれてもいいんじゃないかって思うけど・・・
とりあえず、さっき名前が出たから裕ちゃんは違うとして・・・・・

「もういいです。矢口さんが安倍さんとうまく行けば、私にチャンスが
 来ると思ったんですけど・・・ 
 やっぱり、中澤さんに頼ったほうがよかったかもしれません・・・」
考え込んでたら、紺野が寂しそうにそうつぶやいた。
「おいらとなっちがうまく行けば、紺野にチャンス??
 なっちがおいらとうまくいくってことは・・・」

なっちがおいらと付き合うとしたら影響がある人物。
それは――――

100 名前:LOVE 投稿日:2003年08月30日(土)19時19分32秒
「後藤・・・」
まさかと思ったけど口に出してみる。
「紺野って、後藤のこと・・・?」
またため息吐かれても困るから、極力控えめに口にする。
紺野からどんな反応がくるのかと視線を移すと、
そこには真っ赤になって俯いた可愛い姿が。
さっきまでのおいらに対してのちょっと強気な態度は一体・・・
「後藤に近づきたいから協力しろってことね」
「いいえ、ちがいます。それは本題が終わってからの話です」
真っ赤な顔に似合わない真剣な瞳でおいらを見つめる紺野。
「本題は?同盟を組むってこと??」
「それは本題以前の話です。本題はこの‘LOVE論’ですっ!!」
「LOVE論ですって言われても・・・」
「安倍さんの卒業までに素直になってください。
 それじゃないと、2人ともきっと後悔しますよ。2人がうまくいかないと、
 私にチャンスが回ってきませんし」
紺野はそういうと、にっこりと微笑んだ。
101 名前:LOVE 投稿日:2003年08月30日(土)19時21分15秒
更新遅くてすいません。
次回からはなっち視点のなちごまです。
102 名前:タケ 投稿日:2003年08月31日(日)02時50分45秒
花板の作品も読みました。タケです
やっぱりなちやぐ、こんごまになるんでしょうか?
103 名前:LOVE 投稿日:2003/09/10(水) 00:06
――――――――
ずっと黙ったままの空気を破ったのはごっちんだった。
家に入るなり「おなかすいたぁ〜」って。
よかった・・・泣かしちゃったこと、気にかかってたんだ・・・。

「なっちぃ〜っ。おなかすいたよぉ〜!!」
ふにゃっとした顔でなっちに抱きついてくる。
こういう甘えんぼの仕草で、『この子は年下なんだ』ってことを実感。
「ん〜、おなかちゅいたんでちゅか〜??」
ちっちゃい子にするみたいに頭をぽんぽん撫でてあげる。身長の差で、
見た目にはちょこっと無理があるんだけど・・・
104 名前:LOVE 投稿日:2003/09/10(水) 00:06
「うん。おなかちゅいたよぉ〜」
ごっちんはなっちを真似して赤ちゃん言葉を使う。

もぉ〜、ごっちんがこんな声出しちゃ可愛すぎだよぉ〜!!!

「じゃあ、適当になんか作るからちょっと待っててね」
「待って!!」
ごっちんに一声かけてキッチンへ行こうとしたら呼び止められた。
「何?メニューのリクエストかい??」
振り返って尋ねる。
105 名前:LOVE 投稿日:2003/09/10(水) 00:07
「・・・香水、変えたの?」
「へっ??」
いきなりのごっちんのセリフにマヌケな声が出た。
「なっちから‘セクシーガール’みたいな匂いがした・・・」
香水に詳しいごっちんだからこそ言えるセリフ。

‘セクシーガール’の匂い・・・矢口の香水か・・・
あ〜、抱きついたときに移ったのかな・・・
矢口はけっこう香水してるからなぁ・・・

ごっちんに言われて、いいわけとか返答を探さずに
そんなことを考えていた。
106 名前:LOVE 投稿日:2003/09/10(水) 00:07
「なっちには・・・もう少し甘い系の香りが似合うと思うなぁ・・・」
ちょこっと拗ねたみたいな表情でごっちんがつぶやく。
たぶん、なっちが香水を替えたわけじゃないって見抜いたんだろう。
「なっちに似合うのあたしが選んであげるから・・・
 でも・・・あたしはいつもの匂いが好きだよ」
ごっちんが少し無理したような笑顔で微笑む。
「そう?じゃあ、今度からはいつものにするよ。
 ごっちんが好きだって言ってくれるのがいいべさ」
ごっちんがどうしていつもと違う匂いなのかを尋ねなかったので、
あえてその部分には触れずにさらっと流す。
107 名前:LOVE 投稿日:2003/09/10(水) 00:08
「うん。あたし、なっちの匂い落ち着くから大好き」
なっちのセリフに今度はいつもの可愛い笑みのごっちん。
「ごめんね、くだらないこと言って。なんかちょっと気になって・・・」
「ごっちんは香水詳しいもんね〜。
 ・・・っと、やばいやばい。ご飯作らなきゃっ」
チラッと視界に入った時計の針はもうすぐで8時をさすところ。
「ごめん。あたし、今度はおとなしく待って呼び止めないから」
「テレビでも見て待ってて」
なっちは、今度こそキッチンへと向かった。

108 名前:LOVE 投稿日:2003/09/10(水) 00:13
久々の更新です。遅くなって申し訳ありません。
期間が開いた割りに短くてスマソ。

次回はもう少し早く&多く更新できるようにしたいっす。

>>102
レスありがとうございます。
この先どうなるのかは、まだ秘密です。
これだけいえることは、おいらはかなりのなちまりヲタです。
なので・・・なちまりは・・・(略
109 名前:LOVE 投稿日:2003/09/16(火) 00:31

冷蔵庫にあるもので料理を始める。
リビングのほうから聞こえるテレビの音をBGM代わりに
手を動かす。

そういえば・・・
矢口はあの後どうしたんだろう?
それよりも・・・
明日どんな顔して会えばいい??
あんな場所であんなこと・・・
ヤグチ、ナッチノコトキライニナッタ??

110 名前:LOVE 投稿日:2003/09/16(火) 00:32

「・・・っ痛」
キスの後の矢口のあせった顔が頭によぎった瞬間、
なっちは自分の指を切ってしまった。
ドラマでよくあるやつ―――

「あちゃ〜・・・やっちゃったぁ〜・・・」


あ〜、バカだ。何やってんだろう・・・
包丁で指切るなんて、ガキじゃあるまいし・・・

111 名前:LOVE 投稿日:2003/09/16(火) 00:32

「・・・なっちぃ、どうしたの?」
なっちの声を聞きつけてごっちんがやってくる。
「へへっ、指切っちゃった・・・」
血がにじんだ指を押さえて返答する。
「ちょっ、ダメじゃん!!」
そう言ったごっちんはすぐに切ってしまった方のなっちの手を
とった。そして、なんの迷いもなくそれを口にくわえる。
指先に血の生ぬるい感触とごっちんのあったかい感触。
なっちの指をくわえたまま不安そうな表情で
こっちを見つめるごっちん。
「大丈夫だよ。ちょこっと切っちゃっただけだもん」
ごっちんを安心させるように微笑む。

112 名前:LOVE 投稿日:2003/09/16(火) 00:33

不安にさせちゃいけない。泣かしちゃいけない。
ごっちんにはそういうの似合わないし、それに・・・
付き合い始めて何度も不安にさせてるし、泣かしてる。
だから―――

「ありがと。優しいね〜、ごっちんは」
空いてる方の手でごっちんのホッペを撫でる。
ごっちんはくすぐったそうに目を細めた。
「・・・あたし、バンドエイド持ってくるね」
ごっちんはにっこり笑ってキッチンを出て行った。
「あとはあたしが料理するから」って付け加えてから―――。

113 名前:LOVE 投稿日:2003/09/16(火) 00:34

「痛くない?結構深そうだよ??ねぇ、なっちぃ〜?」
バンドエイドを貼ってくれるごっちんの瞳はやっぱり不安そう。
バンドエイドくらい自分で貼れるんだけど、ごっちんはどうしても
自分がなっちにしたいんだって言うから断る事もなくごっちんに
任せる。
「大丈夫だってば。ごっちんがお口で消毒してくれたしね」
「料理さ・・・あとはあたしがするから。
キズにばい菌入っても困るしね」
バンドエイドを貼り終えてごっちんが言った。
「いいよぉ。なっちが作るよ。
あとちょっとだもん、心配いらないって」
「だ〜めっ。それとも・・・あたしが作るのじゃ不安?」
ごっちんが顔を覗き込んでくる。


可愛い・・・っていうか、やっぱり優しいね。

114 名前:LOVE 投稿日:2003/09/16(火) 00:35

「・・・じゃあ、お任せします」
なっちはその場をどいて、ごっちんと交代する。
「バトンタッチね。なっちはお皿とか準備するよ・・・」
「うん」
ごっちんの返事のすぐあとに、包丁の音がキッチンに響きだす。


慣れてる子ってイイ音するよね〜。
なっちも結構料理は得意なつもりだけど、
ごっちんにはかなわないかも・・・


リビングにお皿やお箸を運んで、なっちが作りかけてごっちんが
完成させた料理を順に運ぶ。
115 名前:LOVE 投稿日:2003/09/16(火) 00:35
「じゃあ、食べようか」
リビングのテーブルに2人が着席したところで食事タイムスタート。
「「いたたきま〜す」」
リビングに2人の声がこだました―――。
116 名前:LOVE 投稿日:2003/09/16(火) 00:37
本日はここまで。
近頃更新が少なくてごめんなさいね。
あと2日くらいしたら時間が出来るので大量更新できるはずです。
読者さま、もうしばらくお待ちください。
117 名前:LOVE 投稿日:2003/09/22(月) 14:57

食事を終えて2人でまったりとした時間を過ごす。
なっちの膝を枕にソファーで寝転ぶごっちん。
甘えてくる姿は17歳らしくてとっても可愛い。
「・・・それにしても、なっちが包丁で怪我するなんて珍しいね」
ごっちんが寝転んだままなっちの怪我したほうの手を弄びながら呟いた。

ズキッ――

胸の奥が痛む。
まさか、矢口のことを考えてたなんて口が裂けても言えない。

118 名前:LOVE 投稿日:2003/09/22(月) 14:58

「なんかあったの?」

やさしいごっちんの口調が胸の痛みを余計に強くさせる。

‘なんでもない’って口にしたらなんかあるって思われちゃうだろうから、
何も言わずに首を横に振る。

「ん〜・・・」
なっちの反応に考え込むごっちん。

・・・そうだよね、疑うよね。何もないわけないもん

「あっ!わかった!!」
矢口のことは絶対に口にしないで、何かいい言い訳を・・・
って考えようとしたらごっちんがいきなり声を上げた。
「わかったって??」
まさか・・・と嫌な予感を抱えつつ聞き返す。
「なっちさ、なんか考え事してたんじゃない??」
119 名前:LOVE 投稿日:2003/09/22(月) 14:58
ごっちんのキラキラした眼差しがまともに見れない。

もしも・・・もしも心の中を見透かされてしまったら・・・

「・・・う〜ん」
ちょっと曖昧に返事。
「ソロデビュー・・・嬉しい反面、やっぱり不安なんじゃない?
 あたしも、最初はそうだったから・・・。
ソロデビューのときも、卒業した後も・・・」
「う・・・うん」
心を読まれたんじゃなかったけど、返事に困るごっちんの推理。
ソロデビューのことなんかまったく考えてなかったし・・・
120 名前:LOVE 投稿日:2003/09/22(月) 14:59
「ん〜・・・よしっ!お風呂入って寝よっ!!」
これ以上話を深くしないために話を切り替えた。
「えっ!?お風呂って??あたし、だって・・・」
いきなり焦りだすごっちん。
「どうしたの?なっちとじゃ飽きちゃった??
それとも・・・生理中とか??」
ちょこっと拗ねた口調でごっちんの髪を弄ぶ。
「ううん、違うよ。けど・・・明日・・・」
「仕事ならここから行けばいいべさ。明日の一番は‘笑わん姫’っしょ?
 なっちも一緒だもん。それに・・・一人になるの寂しい・・・」
瞳をうるうるさせてごっちんを見つめる。
なっちの潤んだ瞳に焦って、ごっちんがソファーから起き上がった。
「わ、わかった。泊まらせていただきます。
だからさ・・・泣きそうな顔しないでよ」
121 名前:LOVE 投稿日:2003/09/22(月) 14:59



よっ!女優・安倍なつみ迫真の演技!!・・・なんてね。
ホントは独りになって今日の矢口とのこと考えるのが嫌だったんだ・・・
考えたら、きっと明日余計に会いにくくなっちゃうと思うから・・・




122 名前:LOVE 投稿日:2003/09/22(月) 15:00

「あたし、いちおう家に電話しとくからさ、先にお風呂入っててよ」
「うん。ごっちん、早く来なかったらお仕置きね」
「はぁ〜い」

ごっちんとそんな会話を交わしリビングを出た。
そして、寝室から二人分のバスタオルとか着替えを取ってお風呂場へ――

123 名前:LOVE 投稿日:2003/09/22(月) 15:01
――――――
「なっちぃ〜っ!!」
湯船に入ろうとした瞬間、いきなり後ろから抱きしめられた。
背中に柔らか〜い感触。

ごっちん、裸でそれは反則っしょ・・・

「あのね、あのねっ!」
抱きついたままテンションの高い声を上げるごっちん。

とりあえず・・・ちょっと離れておちついてよ・・・

「何だべさ〜、いきなり〜。と、とにかく入るよ。風邪ひくべさ〜」
「あっ、それもそうだね」
ごっちんはパッと体を離すと、シャワーでなっちと自分の体を流すと
ゆっくりと湯船に体を沈めた。なっちもごっちんに続いて湯船に入る。
124 名前:LOVE 投稿日:2003/09/22(月) 15:02
「・・・で、どうしたのさ、いきなり」
「そうそう。電話したらお母さんがね、最近泊まってばっかりだから
たまには家にも来てもらいなさいってさ。年下だからって
先輩のお世話になってばっかりじゃダメだって。
だから、今度家に泊まりに来てよ、ねっ」
なっちを誘ってくるごっちんは満面の笑み。
「なっち、ごっちんが後輩だからとかお世話してるとか
そんなの全然考えてなかったべさ。ん〜しばらく忙しいから、
ハワイツアーのあとにごっちんと時間があったらその時ね」
「うん。楽しみにしてる。
でも、あたしと時間作ろうって無理しないでね。
 メンバーとのコミュニケーションは大事なんだからっ!」
ちょっとお節介っぽいごっちんのセリフだけど、これは卒業までに
思い出を作っておけってことを言ってるんだよね。
「わかってるよ、そのくらい」
「なら、よろしい」
「何よ、それ〜」
「さぁ?何だろう??」
わけのわからなくなった会話に2人で顔を見合わせて笑う。

結局、なっちとごっちんはその後2時間近くも
お風呂ではしゃぎあっていた―――。

125 名前:LOVE 投稿日:2003/09/22(月) 15:06
更新がかなり遅くなってしまって申し訳ありません。
学校の文化祭などで時間に余裕がなかったもので・・・。
文化祭も終わったことだし、今後は更新ペースをあげていく予定です。



126 名前:名無し読者 投稿日:2003/09/27(土) 18:26
これから、なっちとごまがどうなるのか。
ヤグチはどうするのか。
とても楽しみです。
あんまり、ごまが悲しい感じにならないといいのですが。
127 名前:名無し読者 投稿日:2003/10/15(水) 14:07
待ってま〜す
128 名前:LOVE 投稿日:2003/10/15(水) 23:51
更新止まっててごめんなさい。
ちょっとスランプ状態なもので・・・(汗っ
放置はしませんので、読者様、もうしばらくお待ちください・・・
129 名前:名無し読者 投稿日:2003/11/28(金) 00:32
保全
130 名前:なちまりヲタ 投稿日:2004/01/06(火) 16:08
ガンバレ紺野!!そして矢口!!
131 名前:なちまりヲタ 投稿日:2004/01/22(木) 20:52
矢口が流したなっちのための涙に感動(T_T)うえ〜〜〜〜〜ん
132 名前:LOVE 投稿日:2004/03/17(水) 23:25
ありえないくらい放置しててすいません。
週末あたりに更新します…
133 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/03/29(月) 00:54
まってますよ!!!!!!!
楽しみにしてるんですよ
134 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/04/28(水) 21:49
放置ですか・・・するならするやめるならやめるで・・
135 名前:七誌さんデス 投稿日:2004/07/16(金) 22:56
最近放置多いデスね

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