ソロデビュー!
- 1 名前:ひぃち 投稿日:2003年09月01日(月)15時38分01秒
- 初めて小説書かせていただきます。
娘。のうちの何人かのソロデビューの話を書いていきたいと思っています。
読んでいただければ幸いです。
ではまず第1部です。
- 2 名前:ひぃち 投稿日:2003年09月01日(月)15時46分18秒
- 第1部 吉澤ひとみの場合
何だろう。
急に呼び出された。
「吉澤」
「は、はっ、はい!」
思わず声が上ずる。
「おめでとう、ソロデビューが決まったよ」
「はっ、はぁ!?」
一瞬思考が停止する。
何を言ってるんだ?私がソロデビューだなんて!
「な、何かのドッキリですか?」
「いや、真面目な話だ。もっと喜んでくれるかと思ったのに、
なんだか驚いているようだね」
「いえ、その、ですが……」
言ってることが滅茶苦茶になってくる。
「ははっ、まぁ驚くのも無理はないとは思うが…。
そうそう、芸名は《ひとみ》に決まったからな。」
「えっ?カントリー娘じゃあるまいし…大体私のニックネームは
《よっすぃー》なんですよ。《ひとみ》じゃよっすぃーにならないじゃないですか」
あ。いつの間にか「ソロデビューの話」の方は認めちゃってる。
まぁ本当なら嬉しい話なんだけどね。
ちょっと信じがたくって。
「そのことなら心配はいらないさ。ニックネームは《ひっつぃー》に
すればいい。目新しくっていいじゃないか」
沈黙。
「さぁ、今日の話はここまでだ。もう帰っていいよ」
- 3 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003年09月01日(月)15時51分12秒
- どういうことなのだろうか。
楽屋に戻る途中、私は珍しく真面目な顔をして考えた。
一番考えられるのは、なんかの番組のドッキリ企画、ってこと。
大体、ごっちんや安倍さんとは違ってあたしには経験がない。
次にソロデビューするとしたら矢口さんだろうか、という具合なのに
何であたし?
そんなことが決まっているなら、娘。でのパート割だって
もっと多くなっててもいいはずだ。
でも今回の「シャボン玉」……あたしのパートは多いとはいえない。
なんで?
- 4 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003年09月01日(月)16時20分40秒
- そんなことを考えていたら安倍さんにぶつかってしまった。
「わっ、ごめんなさい!ちょっと考え事してたもんで…」
「よっすぃ〜も考え事か。なっちも考え事してたんだべさ。
ついボーっと。聞いてよよっすぃ〜!カオリったらね、なっちがせっかく
作ったおもしろーいギャグをつまんなずぎっとか言ってボコボコに
けなすんだ。それがね、……」
といった感じで延々と愚痴を聞かされてしまった。
吉澤ひとみ、今日一つ学びました。
「安倍さんにぶつかるべからず」
やっと安倍さんから解放されたと思ったら、つんくさんが
あたしの元に駆け寄ってきた。
「さっきのことはメンバーには内緒やで」
と耳元で囁かれる。
そうか、とだけ思った。
そうなると、難しいことになるなぁ。
あたし、心情がすぐ表情に出ちゃうんだよね。
絶対なんか挙動不審に見られちゃう。特に矢口さんとか梨華ちゃんとかが
目ざとく気づきそうだ。
「よっすぃ〜?何考え事してるの?矢口に話してみなよ。相談にのるからさ!」
とか、「よっすぃ〜!?どうしたの?ねぇ最近よっすぃ〜変だよ。私に話して
よ。えっそれとも私には話せないようなこと…?」とかさ。
- 5 名前:ひぃち 投稿日:2003年09月01日(月)16時29分14秒
- 今日の更新はここまでです。
ではまた明日。
- 6 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003年09月02日(火)16時48分33秒
- そんなことを考えていたら、楽屋にたどり着いた。
ぐだーっとドアを開けると耳に飛び込んできたのは、みんなの歓声―。
「おめでとう、よっすぃ〜!やったね!キャハハハハ!」と矢口さん。
「よっすぃ〜おめでと!梨華、応援しちゃうわ♪キャハ♪なーんてね!」と
梨華ちゃん。
さっき思い浮かべた二人だ。
なんなんだ?
「あの、何のことですか…?」恐る恐る矢口さんに聞いてみる。
「何ってあんた、コント役者としてソロデビューするんでしょ。
この矢口がそんな大事なことを知らないわけがないじゃない。」
「そうよ。娘。のみんなはもうとっくに知ってることだよ」
い、飯田さん!
そ、その前に、何?コント役者!?
あたしの頬に汗がつたう。
…。
- 7 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003年09月02日(火)16時56分27秒
- そうだったのか…。
コント役者。
そもそもあたし、うぬぼれすぎだったな。
てっきり歌手としてソロデビューするんだとばかり思ってたけど、
んなわけないか。当たり前のことに今更ながら気づいたひとみであった。
ドッキリ企画とかの前に、そういう話だって考えられたはずなのに…
く、く〜ばかばかしい。
で、でも…
「よっすぃ〜、どしたん?さっきっからかたまっとるで?」
あいぼんの声で我に返った。
そうだ。みんなに聞かなきゃいけないことがたくさんあったんだった。
「ていうかみんな、いつから知ってたんですか?
あたしだって今さっき聞いてきたばっかりなんですけど…。
しかも、このことはメンバーには秘密だって言われたし…」
コント役者であったことを知らなかったということは隠して言った。
「うちの情報網を甘く見たらあかんで。」
な、中澤さん!?
- 8 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003年09月02日(火)16時58分11秒
- 今日の更新は少ないですがここまでです。
感想・指摘など随時お待ちしております。
- 9 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003年09月03日(水)17時43分16秒
- 「娘。のことならうちが何でも知ってるんよ。それより、
おめでとう、よっさん!ハロモニのコント見てれば納得できる話やね
あんた、自信もってええんよ」
「は、はぁ…」
なんだか今日はどもりまくりだな、あたし。
だってあまりにも非日常すぎるよ。
う〜ん、これからどうなっちゃうんだろ?
- 10 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003年09月03日(水)17時49分25秒
- そんなこんなでとうとうあたしの「コント役者デビュー」の日が来てしまった。
「さて、今日はモーニング娘。として活躍中の吉澤ひとみさん、いいえ、
《ひとみ》さんのコントをお楽しみ下さい」
………
詳しいことは書かないでおこう。
その夜、あたしはなかなか寝付けなかった。
正直言って本当に疲れた。ハロモニではなかなか楽しくやっているし、
『自分の出た番組をチェックするのはコントのところだけ』とか言ったように
コントは好きだった。
でも…。
あたしはそんなことをするためにモーニング娘。に入ったんじゃなかった。
ごっちんみたいに、歌手としてソロデビューしたいよ…。
もちろん、女優にだってなりたいけど…。
このままじゃヤ…ダ……よ…
「よっすぃ〜。」
- 11 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003年09月04日(木)16時35分21秒
- 「へ?」
突然の声に驚いたあたしは、ベッドから飛び起きた。
「誰?」
聞いたことのある声のような気もするが、顔はモヤがかかっていて
見えない。
「天使です。今夜はよっすぃーを助けに来ました。
よっすぃーは今とても悩んでいるのです。
天使はそれを助けなきゃいけないんです」
夢だろ。
天使があたしの部屋に来るわけないじゃん。
「何だよ天使って。今あたし眠いんだから、ほっといて」
眠いというのは嘘だった。
目がばっちり覚めてしまっていて、とても寝られるような状態では
なかったのだ。今夜は。
でもあたしはファンタジーとか信じないんで、天使の存在を受け入れる
ことが出来なかったんだ。
「眠いのは嘘ですよね?」
- 12 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003年09月04日(木)16時38分36秒
- 天使はそう言った。
「よっすぃーは今眠くないはずですよ?
天使に嘘は通じないのです。よっすぃーは歌手としてソロデビューしたくって
悩んでるんでしょう?」
そう、その通り。でもそのためにはもっと歌が上手くなきゃ…。
歌さえ上手かったら、絶対…
「天使がよっすぃーの夢をかなえてあげるのれす」
- 13 名前:捨てペンギン 投稿日:2003年09月04日(木)23時11分02秒
- 途中レスですいません
天使は梨華ちゃんかと思いきやののだったんですか?
続き期待してます
- 14 名前:ひぃち 投稿日:2003年09月05日(金)15時49分19秒
- >捨てペンギンさん
レスありがとうございます。
初レス嬉しいです。
よっすぃーの尊敬する人がののだったので・・・
梨華ちゃんもこれから頻繁に登場するでしょう。
これからも感想などよろしくお願いします。
- 15 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003年09月05日(金)15時56分11秒
- 朝。
なんだか昨日変な夢を見た気がするなぁ。
なんだっけ?
えっと確か・・・天使だとかいう人・・・あー天使は人じゃないっけ・・・?・・・
ってんなことはどうでも良くって・・・
「あ!」
そこまで考えてあたしは突然に大声を上げた。
あの声・・・どこかで聞いたことがあると思ったら、ののの声だ。
ののが・・・天使?
ぶるんぶるん。
大げさに首を振ってみる。
悪い夢だ。
いや、でも天使・・・じゃなくってののは、あたしの夢をかなえてくれるとか
なんとか言ってたよね。だったら・・・。ううん、まさかね。
そんなことより、早く仕事、行かなきゃ。
そしてあたしは素早く着替えると仕事へ向かった。
- 16 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003年09月05日(金)16時00分58秒
- 「おはよーございまーす」
いつものようにドアを開けた。が・・・?
「あ、あれ?」
小川とアヤカちゃんしかいない。
え、これって、もしかして!
「プッチモニ?」
- 17 名前:ひぃち 投稿日:2003年09月05日(金)16時03分46秒
- 今日の更新はここまでです。
毎日少しずつですが、よろしければお付き合い下さい。
読みづらいところもあると思いますので、ご指摘などもよろしくお願いします。
あとののの口調ですが、分かりやすくするために「〜れす」などを
交えさせていただきます。
- 18 名前:名無し読者 投稿日:2003年09月05日(金)22時45分46秒
- 最後の「〜れす」が無くても天使=ののだと思いましたよ。
とりあえず続き期待!
- 19 名前:ひぃち 投稿日:2003年09月06日(土)17時30分51秒
- >18さん 天使=ののだと思われましたか?
どの辺で分かったのでしょうか・・・。ちょっと嬉しいです。
それでは今日の更新開始します。
- 20 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003年09月06日(土)17時37分47秒
- それを聞いて小川が答えた。
「あ、吉澤さんまだ聞いてないんでしたよね。
プッチモニの活動、ようやく開始するみたいなんです。
私幸せです〜!う〜私ですね、・・・」
プッチモニ!
小川の言葉も皆まで聞かず、あたしはその言葉―「プッチモニ」―の
余韻にひたっていた。
ずっと待ち続けていた新生プッチの活動が始まる!
こんな嬉しいことってあるだろうか?
早くののに知らせたいなぁ・・・って、え?
何でここでののが出てくるんだ?梨華ちゃんならともかく・・・
ってそれも違う!
ズルズルと記憶をたどってみた。
―あ、そうか。昨夜の天使・のののことが引っかかってたせいだ。
にしても、あたしって忘れっぽいな。
のの天使のことを思い出すのにこんだけ時間がかかるとは。
って・・・そんな話じゃなくって!
- 21 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003年09月06日(土)17時43分42秒
- これって、天使・ののが言ってたことなのかな?
確かにあたしの夢の第一歩って感じのものが達成されたわけだけど。
プッチモニはあたしにとって、大切なものだ。
圭ちゃんとごっちん。
2人と一緒にプッチで活動したことで、あたしは大きく成長したはず。
そのプッチモニ。
2人が卒業して、小川とアヤカちゃんが入ってきた新生プッチモニは
もう1年ほどたつというのに1枚もCDを出せていない。
これはある意味しかたのないことなのかもしれないが、
同じような運命にあるタンポポは―梨華ちゃんのいるタンポポは―
シングル、ちゃんと出してるんだ。
―悔しかった。
梨華ちゃんとは同期で、歳も近くて、お互いよきライバルとして
仲良くやっている。
でも・・・いつも梨華ちゃんの方が一歩リードしてて・・・
- 22 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003年09月06日(土)17時45分51秒
- これってチャンスだよね。絶対。
よし!吉澤ひとみ、プッチモニ、頑張るぞ!
天使のののおかげだかなんだか分かんないけど、
とりあえずののには感謝しよう。
あとで八段アイスでもおごるかな。
そこまで考えたとき、あたしはつんくさんに呼び出された。
- 23 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003年09月06日(土)17時53分16秒
- 「吉澤。お前、コントの方もなかなか頑張ってるなぁ」
「はぁ・・・」
何だよ。せっかくプッチのことで歌手である喜びにひたってたのに、
コントのことを思い出させるとは。
いや、コントは好きなんだけどさ。
「けど、いずれは歌手としてのソロデビューだってしたいやろ?」
どきん!
も、もしかしてつんくさん・・・
急に飛び上がったあたしに驚いてか、つんくさんはこう続けた。
「そうあわてるな。今すぐっていうわけやないことは分かるやろ?
もっと歌唱力を磨かな、ソロデビューは無理や」
すぅっ。現実的なお言葉。
「でもお前にチャンスをやりたいんや」
つんくさんがあたしをじっと見つめる。
あたしも負けずにその目をじっと見つめ返す。
期待と不安に満ちた目で。
「次のプッチのセンターは吉澤、お前や。
これでミリオンとれたらお前をソロデビューさせる!」
- 24 名前:ひぃち 投稿日:2003年09月06日(土)17時54分04秒
- 今日はここまでです。
少し無理な展開ではありますが・・・
今後ともよろしくお願いします。
- 25 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003年09月07日(日)11時04分17秒
- わ、わわわわ!
急な展開に驚いたあたしの心臓は東京タワーのてっぺんまでジャンプしそう
な勢いだった。え、ベタな表現だな、だって?・・・あまり気にしないで欲しい。
「分かりました。絶対成功させます!」
いつの間にかあたしはこんな言葉を答えていた。
さっきの部屋に戻ると、小川とアヤカちゃんがおしゃべり中だった。
ポケットに入れた、さっき渡されたばかりの新曲の仮歌MDをそっと撫でる。
本当に、本当に頑張るぞ!
絶対に!
ほどなくして小川とアヤカちゃんも呼び出されて出て行った。
- 26 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003年09月07日(日)11時13分07秒
- 一人で燃えていると、何故かののが入ってきた。
「よっすぃ〜」
「の、のの」
天使ののが出現してから、実際にののと会うのは初めてだったので
しっかり目を合わせることが出来なかった。
「よっすぃ〜?」
あわてて目をそらしたあたしを変に思ったのか、
ののが不安そうな表情でこちらを見てくる。
しまった、ののには"とりあえず感謝"をしなきゃいけないのに。
そうだ、さっき考えていたこと。
「のの、この後八段アイス食べに行こう!おごるよ〜」
途端にののの顔が夏の日差しを浴びたひまわりのように
パッと輝いた。
「いいんですか、よっすぃ〜!」
キラキラ目を輝かせるのの。
―かっわい〜思わず惚れ込んじゃうほど。
こいつうたばんであたしのこと女の子じゃないとか言って
ちょっと腹立ったけど、可愛すぎるから許しちゃうぜ。く〜っ―
「よっすぃ〜!行きましょう!」
そう言って引っ張られて部屋を出たけど、そういえば何でここに来たんだろう?
- 27 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003年09月07日(日)14時28分48秒
- 街に出て、まずののと八段アイスを食べた。
このアイスはののの大好物で、ののは始終ニッコリしてご機嫌だった。
その顔を見てたら、さっきなんでののが部屋に来たのか?という頭を掠めた
疑問もどこかへ吹き飛んでしまった。
しっかし、可愛いな〜のの。
八段アイスを片手にニコニコしてるののは、16歳という年齢より幼く見える。
でも、それでいてここのところ、やけに大人っぽくもなってきてるんだよな・・・
それに引き換えあたしは・・・
なんか進歩したのかな?
うーん・・・
あれ?なんでこんなネガティブモードになってるんだ?
あたしは梨華ちゃんじゃないぞ。
それに、もしかしたらソロデビュー出来るかもしれないんだった!
何重要なこと忘れてるんだろ?こんな嬉しいことなのに。
あれ・・・そういえばさっきも最近忘れっぽくなってきたな、って思ったんだっけ・・・
まさかボケてきたとか・・・んなバカなことないよね!あはは。
「よっすぃ〜、次プリクラ行こう〜!」
八段アイスを食べ終わったののが、また手を引っ張る。
あたしも顔に満面の笑みを浮かべて、ついていく。
あぁ、今日ってなんて幸せなんだろ。
- 28 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003年09月07日(日)14時33分08秒
- プリクラをとって、得意のUFOキャッチャーでののにぬいぐるみをプレゼント
したら、夜近くになってしまっていた。
今日はこれでお別れ。
寂しいな。
え?あたし何考えてるんだろ?
ののとはまた明日会えるじゃんよ。
何で「寂しい」なんて思ったんだろ・・・?
・・・この頃自分の思考回路がよく分からない。
「バイバイ〜」
ふるふると手を振るののの姿がいとおしくて、
その姿が見えなくなるまでずっとそこに佇んでいた。
- 29 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003年09月07日(日)14時35分41秒
- 家に帰ると、即ベッドに寝転んで、携帯を取り出した。
あ、ののから来てる。
『今日は八段アイスごちそうさまでした。いっしょにあそべて
楽しかった♪また遊ぼう! のの』
何故か、携帯を握り締めてしまった。
- 30 名前:ひぃち 投稿日:2003年09月07日(日)14時36分24秒
- 今日はここまでです。
だいぶ更新しました。
- 31 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003/09/09(火) 19:35
- その夜。
ののの声が聞こえた。
「よっすぃー。よっすぃー。
もう少しで夢がかなうんですね。
のの、応援してますから。」
・・・うん、のの、あたし頑張るよ。
よし、練習しよう!
起き上がると、早速もらったばかりのMDを流し、
ひたすら練習した。
さっきの夢のののの声。
絶対この夢を叶えてみせる。
そしたらののと・・・
いかんいかん。そんな邪念は追い払って練習に専念しなきゃ。
よし・・・っ!あーあー。♪・・・
クラッ。
いまだかつて経験したことのない痛みが、突如頭を襲った。
あ・・・。
の、・・・
- 32 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003/09/09(火) 19:37
- 数分後。
痛みはとりあえずおさまった。
本来なら安静にしていたほうがいいだろうと考えるべきところ
なのだが・・・。
あたしは燃えていた。
さっきの痛みなんてとっくに忘れてた。
ひたすら練習あるのみ。
歌い続ける。
幸いなことにその夜、再び痛みが襲うことはなかった。
- 33 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003/09/10(水) 20:28
- 次の日、あたしはののと一緒に仕事に行った。
でも、ノリでののと腕を組みながら楽屋に入ったとき、
誰かから鋭い射るような視線を感じた。
誰・・・?
ぐるっと楽屋を見渡す。
見れば、奥の方に座って雑誌を読んでいる矢口さんからだった。
どうして・・・?
あたし、何か悪いことしたかな?
楽屋に入ると、ののは先に来ていたあいぼんのところに
走っていって、あたしからは離れた。
「のの、今日はよっすぃーと一緒に来たんだ。
ずるぅい。うちもよっすぃーと一緒に来たかったぁ」
とあいぼん。
え、何?あいぼん・・・でもののの方がな♪
なんて馬鹿なことを考えていたけど、やっぱりさっきのことが
気になって、矢口さんの方を振り返った。
あれ・・・?
矢口さんが睨んでいるのは、ののだった。
なんで、のの・・・?
ふと、見つめられていることに気づいた矢口さんが
あたしの方を見た。
その目は悔しそうで、それでいてすがるような目だった。
- 34 名前:18 投稿日:2003/09/12(金) 22:10
- 更新乙です。
亀レスですが、何故ののだと思ったか。
呼び方「よっすぃ〜」及び若干の敬語(〜です)から。
りかちゃんはタメ語、あいぼんは関西弁。 以上
- 35 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003/09/23(火) 12:31
- 「よっすぃ〜さ、最近ののちゃんと仲いいよね」
梨華ちゃんにそう言われた。
他のメンバーも気づいてるみたいだ。
最近、あたしがののと仲が良すぎること。
でも・・・ののはあたしの天使だからね。
・・・ううん。
そうじゃない。
あたしのソロデビューが決まったら、
ののを天使だって思うことにしよう。
さて・・・プッチモニ新曲お披露目まであと2週間・・・
- 36 名前:名無し読者 投稿日:2003/10/09(木) 09:28
- いいですね〜。ののが天使。新発想ですね。
続きみたいけどしばらく更新してませんね。
- 37 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003/10/15(水) 18:46
- 夜。
今日も天使のの出てくるかなぁ。
ひっそりと期待しながらベッドに入る。
ん?
ふと考えたんだけど、天使ってののに決定じゃないか?
だってさ・・・
- 38 名前:第1部 吉澤ひとみの場合 投稿日:2003/10/15(水) 18:54
- こないだの夢で、天使は「のの応援してますから」って言ったじゃないか。
や〜っぱりののだったか。
あ、でもそれが現実のののってわけじゃないんだよね。
確か夢ってその人の深層心理が出るんじゃなかったっけ。
前圭ちゃんが言ってたな〜。
そう、圭ちゃん今心理学に凝ってるんだよね!
今度詳しく教えてもらおうかな・・・
ってこんなこと考えてたら、ののじゃなくって圭ちゃんが夢に出てきそう。
エンジェルののからデビル保田――
途端に「ふざけるんじゃないわよッ」という圭ちゃんの声が
頭の中に響いた。
怖えぇー!
はい、すいませんでした。
デビルじゃなくって、和尚保田、かな・・・
なんか違うような気もするけど。
・・・zzz
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