いろいろ・・・

1 名前:レージ 投稿日:2003/09/27(土) 00:33


目が覚めたとき、私は見知らぬ部屋のベッドの上にいた。

ベッド、サイドテーブル、目覚まし時計・・・

センスのいい家具類、シーツやカーテンは青系統・・・

わずかに薫る香水・・・

女の人の部屋だよね?

2 名前:レージ 投稿日:2003/09/27(土) 00:41


昨日の夜は、友達と飲みに行って、盛り上がって、かなりの量飲んで・・・。
記憶がない・・・。
いや、二件目で女の人となんか話したような・・・。


ガチャ


「目覚めたん?
 二日酔いは、、、大丈夫そうやね。」

戸から入って来たのは、関西弁を話す綺麗系のお姉さんだった。


し、しらねぇ〜よ。こんなひと。


3 名前:レージ 投稿日:2003/09/27(土) 00:51

「すぐに帰るん?
 コーヒーくらいやったら出すで?」

昨日、なんかあったのは確かだよね。

笑顔、かわいいじゃん♪
年上だけど、かなりいいかも。

「・・・もしかして、昨日の事覚えてないん?」

何も反応を示さない私に、訝しげに顔を覗き込んで来る。

ここは、正直に話すべきか。誤魔化すべきか。
4 名前:レージ 投稿日:2003/09/27(土) 01:05

「・・・ぷっ、くくくっ。」

悩んでる私の耳に聞こえてくる、笑い声。
笑うのを堪え切れない感じで、笑ってる。

「そんなに悩まんでもええよ?
 酔いつぶれてたアンタを連れて帰ってきただけやから。」

へっ?
何も無かった?
介抱されただけ?

「覚えてないと思うで?
 べろんべろんに酔っ払ってたしなぁ〜。
 ここに着く頃にはほとんどねてたしな。」

ドアのすぐ横の壁によっかかり、話しかけてくる。

声もめっちゃ、いいじゃん♪
低くも無く、高くも無く、甘い感じ。
うぅ〜ん、めっちゃタイプ〜。

5 名前:名無しさん 投稿日:2003/09/27(土) 01:58
おお。
とりあえず次回更新期待sage
6 名前:レージ 投稿日:2003/09/27(土) 15:20

「どないしたん?気分悪いん?」

そんな事を思っていたら、その人はすぐ近くまで来ていた。

やっぱり綺麗な人、肌とか私よりキレイなんじゃないかな?

「昨日はかなり飲んでたみたいやし。
 薬、持ってこようか?」

顔を覗き込んで聞いてくる。
心配そうに顰められた顔にちょっとドキッとした。

7 名前:レージ 投稿日:2003/09/27(土) 15:24


「ちょっと、待っといて。
 すぐ持ってくるから。」

何も反応を示さない私に、そう言い残すと部屋を出て行こうとする。

「い、いや、大丈夫です!」

そんな彼女を見て、慌てて言った。

「二日酔いもしてないし、気分も悪くないですから。
 大丈夫です。
 ご迷惑を掛けて、すみません。」

8 名前:レージ 投稿日:2003/09/27(土) 15:30

こちらに振り返り、少し驚いた表情を見せた。

そうだよね、一言も喋らなかったヤツがいきなり大きな声出したら
驚くよね。

でも、彼女はすぐに笑顔になって言った。

「なら、一緒にコーヒー飲まへん?」

「・・・頂きます。」

9 名前:レージ 投稿日:2003/09/27(土) 15:35

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

リビングのソファーに座り、コーヒーを飲む。
普段あまりコーヒーを飲まない私だが、今日のコーヒーは
何故か美味しく感じる。

「・・・どこまで、覚えてるん?」

「・・・えっ、、と」

今まで無言でコーヒーを飲んでいた彼女が聞いて、すこし慌てた。

「うちと何処で会ったか、覚えてるん?」

「・・・すみません、覚えてないです。」
10 名前:レージ 投稿日:2003/09/27(土) 20:00

「そうかぁ。」

そう言って、また彼女はコーヒーに口をつける。

どうしよ〜・・・。
ホントに覚えてないよ。
怒ってるよね、きっと。

「・・・本当に、すみません。」

なんか泣きそうになってきちゃったよぉ。

11 名前:レージ 投稿日:2003/09/27(土) 20:17


「そんな泣きそうな顔せんでも・・・。」

そう言って、彼女は昨日のことを話し始めた。
どこかのバーで飲んでいた彼女の処に、酔っ払った私が絡んだらしい。
テンションも呂律も妖しくて・・・。
適当にあしらって離れようとしても、シツコクくっついて来たらしい。
最終的には、酔っ払った女の子をほっとくわけにもいかず・・・。

「で、今に至ると。」

「・・・ご迷惑をお掛けしました。」

12 名前:レージ 投稿日:2003/09/27(土) 20:23

「それでな、今日は平日やん。
 学生さんみたいやけど、学校平気なん?」

「あ・・・。」

そこまで言われて気がついた。
今日の授業は絶対にはずせない。

時計の針は、八時三十分。

遅刻確定。

13 名前:ユキ 投稿日:2003/09/27(土) 20:29

「ウチ、今から仕事行くんやけど。
 学校まで送てったるよ?」

「へ?」

自分の中でかなり焦っていた所に、彼女はそう言った。
さっきと変わらず、コーヒーを啜りながら。

「だぶん一緒のところやから。」

「はい?」

14 名前:レージ 投稿日:2003/09/27(土) 20:37

「ウチ、大学の研究室にいるんよ。」

「研究員?」

「まぁ、そんなところ。」

「ここからそんなに離れてないから・・・。
 とりあえず顔だけ洗っておいで?
 ぎりぎり間に合うおもうで?」

15 名前:レージ 投稿日:2003/09/27(土) 20:45

そう言われて、急いで顔を洗って。
急いで彼女の車に乗って。
15分もしないうちに大学に着いた。

「はい、到着。
 授業、頑張ってな。」

「あ、ありがとうございました。」

急いで車を降りて、教室に向かって走る。
簡単にしかお礼を言えなかったけど、今はとにかく授業に行かなくては。


16 名前:レージ 投稿日:2003/09/27(土) 20:50

大学の研究員だったら、すぐに探せるはず。
散々迷惑掛けておいて、これじゃあね・・・。

昨日のことは何にも覚えてないけど。
あんなに、めちゃタイプな彼女と出会えたんだし。

「ああー!名前聞くの忘れたー!」



17 名前:レージ 投稿日:2003/09/27(土) 20:56
>>5
読んでくれている人、いたんですね。
ありがとうございます。
18 名前:名無し読者。 投稿日:2003/09/27(土) 21:13
このお話は続きものですか?
これからも楽しみにしています。
19 名前:OGAフリーク 投稿日:2003/09/30(火) 15:36
あのですね・・・・ヨイです。ヨイ!!!
ぜひ続けてください。
20 名前:ハルカ 投稿日:2003/09/30(火) 17:32
読んでますよ。好きです!
こらは続くのですかね?よかったら続けていただきたいw
頑張ってくださいね!
21 名前:レージ 投稿日:2003/10/01(水) 20:37
 
>>18 何回か続きます。
>>19 ありがとうございます。
   更新は遅いと思いますが、続きます。
>>20 ありがとうございます。頑張ります。

22 名前:レージ 投稿日:2003/10/01(水) 20:49


講義を聞きながら、今朝の事を思い出した。

あの人は、うちの大学の研究員らしい。
ってことは、かなり優秀・・・。

なぜか私が同じ大学だって知っていた。
昨日、自分で話したのかな?
それとも、大学で見たことある?
・・・目立つからなぁ。

かわいかったいなぁ〜♪
お礼にかこつけて、どっかでかけよう。
うん、やっぱ積極的にいかなきゃね♪

23 名前:レージ 投稿日:2003/10/01(水) 21:02


とりえず、情報収集。
研究員らしいってこと意外、何も知らないんだよね。

「圭ちゃん、ウチの大学の研究員で20代後半ぐらいで、女の人知ってる?」

とりえず、隣で定食を食べている圭ちゃんに聞いてみた。
午前中の講義を終えて、安くて美味い定食やに来た。

「・・・は?」
「いや、だから、研究員で・・・」
「そんなの何人もいるんじゃない?」

24 名前:レージ 投稿日:2003/10/01(水) 21:14


「あと、綺麗系で髪は金に近い色で。たぶん関西出身かな。」
「名前は?」
「わかんない。」

「学部は?」
「も、わかんない。」

「・・・なんで?」
「・・・ちょっとね。」

「知らない。」
「そっか。」

25 名前:レージ 投稿日:2003/10/01(水) 21:29


お昼ごはんを食べながら答えてくれるけど。
全然、こっちに興味を向けてくれない。

昨日飲みに行った時、放置してた事怒ってる?

「・・・昨日は、ごめんね?」
「別に、怒ってないわよ。」

「ちょっと調子に乗りすぎた・・・。」
「何かあった?」

「無いけど、あった。」
「・・・・・。」
26 名前:レージ 投稿日:2003/10/01(水) 21:38


「昨日、いや今朝かな。
 めっちゃ綺麗な人に会った。
 優しそうな人で、かなりきた。」
・・・迷惑かけまくったみたいなんだけどね。

「その人なの?」
「うん。」

「ちゃんと、謝りたいしお礼も言いたい。」
「で、名前も聞かなかったけど、誰だか知りたいと。」
「うん。」

「・・・調べておくよ。」
「ありがと、圭ちゃん。」

27 名前:レージ 投稿日:2003/10/01(水) 21:47


口数は少ないけど、こっちの事をよく理解してくれる
大切な友人。

圭ちゃんにも、迷惑かけまくりだよね・・・。

「ここの支払い、アンタね。」

でも、こおいう所はね・・・。
まぁ、いいんだけどね。


28 名前:レージ 投稿日:2003/10/03(金) 21:33

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

やたらと精密機械や理科の実験機材みたいなモノに
囲まれた室内。

某大学付属病院

の、とある一角。

今日も今日とて、顕微鏡を覗き込み、細胞と対話しているヒト。

中澤裕子。

この病院の病理医だったりする。

29 名前:レージ 投稿日:2003/10/03(金) 21:45

少し金の混ざった亜麻色のサラサラの髪。
白い肌。
白衣に包まれた、華奢な体つき。
医療用のゴム手袋がはめられた、キレイな指。
研究室に篭ったままにしておくには勿体無い。

淡々と仕事をこなしきながら、考えている事は昨日の夜に会った
女の子の事だったりする。

あの子、朝よく見かける子やったなぁ。
最初絡んできたときは解らんかったけど・・。
30 名前:レージ 投稿日:2003/10/03(金) 21:49

ここまで。
なんか中途半端・・・。

31 名前:レージ 投稿日:2003/10/07(火) 22:05


いつもの店で、いつものように一人で飲んでた時・・・

「おねーさん、一人?
 ヤグチも一人だから、一緒に飲も〜。」

なんやちっこい、金髪の子供が絡んできた。
まぁ、ちっこいだけで子供ではないんやけど。

「ねーねー、おねーさん名前は?
 ヤグチはねー、ヤグチっていうのー。」

めっちゃ酔っ払いやん・・・。
可愛らしいけど、うっとしいなぁ。
無視しとこ・・・。

32 名前:レージ 投稿日:2003/10/07(火) 22:09


「おねーさん、美人さんだね〜。」

おりがとぉ。

「何歳?」

女性に年聞いたらあかんやろ。

「OLさん?ヤグチは学生〜。」

一応、医者。

「ねー、無視しないでよ〜。
 おね〜さ〜ん。」

涙声?

33 名前:レージ 投稿日:2003/10/07(火) 22:21


涙声に思わず振り向いたそこには・・・

うるうるした目で、こちらを向いていた子供が
目があった途端にめっちゃニコニコしだした。

かわええなぁ。

「おねーさん、名前は?」

「中澤裕子。」




34 名前:レージ 投稿日:2003/10/07(火) 22:41


なんやかんや質問されて、普通に答えてもうたなぁ。
うち、かわいい子には弱いからなぁ。

しかも、酔い潰れて寝始めるし。
家知らんし、ほっとくわけにもいかんから、持って帰ってけど。
ちっこくても、非力な裕ちゃんにはめっちゃ重かったっちゅーねん。

家に着くまで、あの子やって気付かんし。

寝顔めっちゃくちゃかわいいし。

朝起きたらなんも覚えてへんし・・・。

「もっかい、会えへんかなぁ。ヤグチ〜。」




35 名前:名無しさん 投稿日:2003/10/08(水) 02:18
いやー、いいっすねぇ。
このCPで読みながらドキドキするというかワクワク出来るのって最近なかったので
続き楽しみにしております。
36 名前:レージ 投稿日:2003/10/11(土) 23:22

>>35
ドキドキ、ワクワクっすか?
自分で書いてて面白いかわかんないんで、とりあえず楽しんで
いただけているようなので、良かったっす。
これからもよろしくお願いします。
37 名前:レージ 投稿日:2003/10/11(土) 23:33

今日も今日とて、同じ店で飲んでいる。
あるはずのない事を、少し期待しながら。

また、ふら〜っとこの店にくるかもしれんし。

でも酔っ払ってたし、ここであった事も覚えてへんかったし。

ヤグチィ〜。

「あれ、裕ちゃん?」

まったり、飲んでいた処に聞こえたのは
我が悪友の彩の声。

ええところにきたなぁ、今夜は付き合ってもらうで・・・。
38 名前:レージ 投稿日:2003/10/11(土) 23:41

「で、そのヤグチがどこの学部か知りたいと。」

「そうなんよ〜。うちの大学の人数半端やないやろ?
 うちの生徒って意外なんも知らんのよ〜。」

少し店で飲んだ後、裕子の部屋に場所を移した。

「でもさ、そんな特徴的な容姿ならすぐ見つかるんじゃない?」

「・・・うち、学生と関わりないんやもん。」
39 名前:レージ 投稿日:2003/10/11(土) 23:47

「私だってないよ・・・。」

「・・・圭ちゃん、おるやん。」

・・・・・・・。

彩の動きが止まった。

「ごめん。なんでもない。」

なんや、うまくいってたんとちゃうのか?
なんだかんだ、のろけてくるやんか。

彩は軽く息を吐くと、裕子の方に向き直った。
40 名前:レージ 投稿日:2003/10/11(土) 23:55

「一応、聞いてみるよ。」
苦笑いに似た表情で、こちらを見ている。

「ええのん?」

「う〜ん、裕ちゃんの頼みだしね。
 こっちの事、色々お世話になってるし。
 でも、圭ちゃんの迷惑にならない程度にしか聞けないよ?」

「ありがとぁ。」
やっぱ、持つべきものは優しい彩っぺやね〜。

「今日は、飲もうなぁ。」
「私、明日仕事・・・。」

「ええから、飲もうや〜。」

その日は、彩が潰れるまで飲み続けた。

41 名前:名無し読者 投稿日:2003/10/27(月) 07:33
こんなところに好みの話が…
続き期待してますよ〜
42 名前:レージ 投稿日:2003/11/02(日) 19:16


>>41名無し読者さま
  期待に答えられるかわかりませんが、がんばります。
  
43 名前:レージ 投稿日:2003/11/02(日) 19:24

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

完全に二日酔いだ。
裕ちゃんに付き合って、かなりの量を飲んだせいだね。

頭痛い、気持ち悪い、やる気無い・・・。

「石黒先生、大丈夫ですか?」

実験棟を歩いていたら、後から声を掛けられた。
恋人の圭ちゃんに・・・。

「ん、どうしました?保田さん。
 私なら至って元気ですよ?」
44 名前:レージ 投稿日:2003/11/02(日) 19:35

圭ちゃんに振り返り、笑顔を向けた。
まぁ、嘘ってバレるけど。

案の定、圭ちゃんは厳しい表情。

「なら、いいですけど、、、。」

ごめんよ、圭ちゃん。
私は嘘をついてます。
今すぐ、圭ちゃんを抱っこして眠りたいです。

「準備手伝って、頂けますか?」

45 名前:レージ 投稿日:2003/11/02(日) 19:46

実験の準備は学生さんが交代でしてくれる。
まぁ、来ないのも居るけど、そんな時は圭ちゃんが来てくれる。

「二日酔ですか?」
「・・・ええ。」

小さな声で聞いてくる。
大学なんていつどこで誰に話を聞かれているか分からない。

新入りの私が、二日酔いで仕事をしているなんて知れれたくないし。

やっぱ圭ちゃんは、優しいね。
46 名前:レージ 投稿日:2003/11/02(日) 20:01

ーーーーーーーーー
なんとか実験を終えて、片付けに入る。

「今日の実験のレポートは、今度の講義に持ってきて下さい。
 それと、前回のレポートを提出していって下さいね。」

「「は〜い」」

ここの生徒は、素直でよろしい。
2週に一度の講義だけど、専攻の子には重要な講義だしね。


「石黒先生、これお願いします。」

圭ちゃんがレポートを手渡しで持ってきた。
其処にはメモが挟まれていて・・・。

『8時に、うちで』

しかも、ドイツ語で。
ぱっと見、何書いてるか分からないように。

圭ちゃん、できた彼女で私は嬉しいよ。

47 名前:マコト 投稿日:2003/11/18(火) 23:50
どうも、初めて読ませて貰いました!
やぐちゅー好きなんで、これからも読みに来ます!

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