二人の「キミ」

1 名前:南男 投稿日:2003/10/24(金) 17:50
初めて書きます、色々至らないところもあると思いますが
よろしくお願いします。
大体の内容は決まっていますが
どれぐらいの長さになるかはわかりません。
それとおかしな表現がありましたら言って下さい。
あと意見なども聞きたいです、今後の参考にしたいので。
2 名前:南男 投稿日:2003/10/24(金) 18:19
「・・・・・もしもし」
全ての始まりはこの電話だった・・・相手は俺の高校時代の友達で、
今はある芸能関係の仕事をしているらしい、
と言っても俺達はまだ20、大して偉いわけでもないのに
あんな仕事を俺に紹介するなんて・・・・
「おう、勇人か?」
「ああ、孝志か、どうしたんだよ?」
「お前まだ決まった仕事してねーんだろ?いい仕事紹介してやるよ!」
「どうせ大した仕事じゃねーだろ」
学歴もない、家が金持ちでもない、ただ高校を卒業して
何気なくバイトしたり、喧嘩したりしてばかりだった俺に
[いい仕事]など来るはずもなかった。
「ばーか、聞いて驚け!ある芸能人のボディーガードだ!」
「はあ?そんなの他に探せばいくらでもいるだろ?」
「いや、強いだけじゃなくてそいつの人柄も大事なんだ、
お前は確かに頭も悪いし喧嘩っ早いルックスもそこそこのダメ人間だ」
「そこまで言うか?まあ、そんだけわかってれば俺が適役じゃないって
事もわかるだろ?」
俺は少し怒って言った
「・・・けどな、お前にはなんかこう、暖かさがある、最近の奴らは
かっこつけて出せない感情を、お前は簡単にさらけ出す、そこがいいんだ」
俺は正直、自分がそんな人間だとは思わなかったが人を滅多に誉めない
孝志がここまでおだててくるんだからよほどの事態なんだと思い
「わかったよ、その仕事、受けるよ。
で、いったい誰のボディーガードなんだ?」
「ああ、それとお前にはマネージャーの仕事もしてもらうぞ」
「はあ!?聞いてねーぞ!?つーか誰なんだよ!?」
「まあ、今から言うとこに行けばわかるから」
と、俺の話も聞かずとっとと場所を言い始めたので
しょうがなくメモを取った。場所を言い終わるとすぐに電話は切れた。
俺はしょうがなくその場所に向かった。
3 名前:南男 投稿日:2003/10/24(金) 18:44
「・・・っと、ここだな・・」
20分後、俺には一生縁のなさそうなビルの前についた。
そして言われた部屋に入ってみると、二人の男女の姿が見えた
・・・・なんと、あのつんくと、後藤真希がそこに立っていた
俺は慌てた素振りを見せないように
「どうも、こんにちは、えーっと・・孝志に言われてきました。
高柳 勇人という者です。」
と、精一杯の丁寧な挨拶をした。
「おお、話は聞いとるで、まあ頑張ってくれや」
と言うと、つんくはさっさと出ていってしまった。やはり色々忙しいのだろう。
「どうも、よろしくお願いしまーす」と、後藤
「あ、こちらこそ・・・よろしくお願いします、後藤さん」
「勇人さん?「さん」はつけなくていいよ、真希ってよんで!」
「・・わかりました・・真希・・さん」
しかし緊張していたため、とっさに「さん」をつけてしまった
「あはは!緊張してるの?私もだよー!今度のマネージャーさんは年近いね!」
「そうですね、今確か・・18?ですよね?」
「そうだよ!ねえねえ、あんまり敬語使わないでよ〜なんか堅苦しいじゃん!」
「まあ・・・慣れたら」と俺
「はいはーい、わかりましたぁー!」
少し不満そうだったが、その後俺達はスケジュールや少し世間話をしたりした。

(しばらくして)
印象が違った!!俺が考えていた「後藤真希」はクールでとにかく「かっこいい!」
というイメージだったが、話してみると、話題も豊富で冗談も言える
ごくフツーの「女の子」だった。
・・・それがなぜ、孝志が俺なんかを頼るほど、次のマネージャー兼ボディーガード
を必要としているのか、俺にはわからなかった・・・
・・・・ただ、俺には彼女が天使のようにも見えていた・・・・・
4 名前:南男 投稿日:2003/10/24(金) 19:33
(数日後)
俺は彼女のことを呼び捨てにできるほどこの仕事に慣れてきていた
最初はあまり乗り気じゃなかったが、いろんな芸能人にあったり、
真希との毎日の何気ない話が、
いつの間にか俺にはなくてはならない物のようにも思えてきていた・・
未だに俺が呼ばれた理由はわからない・・・・
しかし、モーニング娘。のメンバーや、他のハロプロの人たちが、
慣れている真希にならわかるが、俺にまで無理をして(?)
優しく接してくれていたことが気にかかっていた・・・・
(おかしくないか?普通もうちょっと時間を共有してからじゃないか?)
と思っていたが、みんな優しい人なのだろう、と楽観的に考えていた。
5 名前:南男 投稿日:2003/10/24(金) 20:46
今日はこの辺でおわっときます、疲れたー・・・
文章書くのって大変ですね!
何か意見とかあったら言って下さい、
初めてなんでできるだけいい物を作ってみたいので。
6 名前:名無し読者 投稿日:2003/10/25(土) 12:39
男×娘。なの?
7 名前:南男 投稿日:2003/10/25(土) 13:19
>>6
一応そうなんですが、いけなかったら別の話も考えてあります
8 名前:南男 投稿日:2003/10/25(土) 15:36
男×娘。でもいいんですか?
9 名前:コルク 投稿日:2003/10/25(土) 16:09
はじめましてコルクです
別にいいんじゃないですか?
他の板にもいくつか男×娘。を見たことありますし
10 名前:南男 投稿日:2003/10/25(土) 17:33
コルクさん、ありがとうございます。
では続きです。
11 名前:目覚め@ 投稿日:2003/10/25(土) 17:51
・・・・しかし・・「彼女」は目を覚ました・・・
始まりは、あの日・・・その日は新曲のレコーディングのみで、真希は
「今日は焼き肉いこー!」とか言ってはしゃいでいた・・
レコーディングが予定よりも早めに終わり、俺達は少し暇を潰すことになった。
とは言っても、人目に付くところはさけたいところ、だが真希の勢いに負けて近くの
ゲーセンに行くことになった。
久しぶりの自由な時間だったらしく、真希はかなりはしゃいでいた。
「せっかくのオフなのに、俺なんかと遊んでていいの?」
「いいもーん!だって〜彼氏なんかいないし、友達みんな学校だし」
前話したときに彼氏がいないとは言っていたが、本当だとは思わなかった。
なんでも、できたとしても会えないし、なんかつまんない男ばっかだし、
下心見え見えだし・・・など、色々文句を聞かされた・・・
「ふーん、じゃあ好きな人もいないんだ?」
「んー・・勇人さんかな〜」
「は?」
「なはは!じょーだんだよっ!」
一瞬焦った・・正直な話、俺は真希に惹かれていたのかもしれない・・・

12 名前:目覚めA 投稿日:2003/10/25(土) 18:13
そして、ゲームも終わり、約束通り焼き肉をおごることに。
車に乗ろうとしたとき、事件は起こった。
「おい、あれゴマキじゃねー?」
「マジ?すげー!やっぱかわいいじゃん!」
どこにでもいそうな不良である、俺と歳もあまり変わらない
ごく普通の男達、少し前までの自分のようだ、ただやることもなくブラブラ・・・
「ねーねー、二人?そっちの人彼氏っぽくはないよね、ちょっと俺らとあそばね?」
「やめて下さい、これから帰るんです」と真希
「帰るんだったらいいじゃん!遊ぼうよー」と、そいつが真希の腕を掴んだので
「すいません、後藤さん疲れてるんで」と丁寧な言葉遣いでそいつの腕を思い切り掴む
「いってーな!てめーには聞いてねーだろーが!!」
よくありそうなパターンである、
殴りかかってきた男のパンチを軽く受け流し脇腹に一撃。
「う・・!」あっさり男は倒れる。
「もう一人は・・・」
いない、真希も消えている。
完全な油断、最初の男をあっさり見捨て、どこかに真希を連れ去ったようだ
「ん――!」
ビルの間から声がした。
13 名前:目覚めB 投稿日:2003/10/25(土) 18:28
俺は内心ほっとしていた、完全に見失ったのなら手の打ちようがないが、
こんなに近くなら正直余裕である。
「おい、そこにいるのはわかってるぞ!出てこいよ!見逃してやるからよ!!」
なぜこんな事を言ったのか・・・昔の自分にダブって見えたのか?
しかし返事はない、どうやら救いようのない奴のようだ。
「おい、いい加減に――」
中をのぞき込んだとき、俺は言葉を失った。
うずくまる男、襲われたはずの真希はそいつに足をのせ笑っていた。
「クスクス・・・男のくせに弱いね・・ハハッ!」
俺はこんな顔をする真希を見たことがなかった、こんなに強かったのか?
俺なんか必要ないじゃないか。
「真希がやったの?」
「そうだよ・・・ってあんた誰?」
「え・・・おれ?」
訳がわからなかった、頭でも打ったか?
真希はしばらく考え込み
「あー、ハイハイ、新しいマネージャーさんだね、初めまして。」
と、不敵な笑みを浮かべ挨拶してきた。
「は?今まで一緒にいただろ?何いってんだよ!?」
・・・・・さっぱりわからない。
14 名前:目覚めC 投稿日:2003/10/25(土) 21:51
「?つんくさんとかから何も聞いてないの?」
「え?」
「[私]について」
「え・・・なんか色々大変だから来てくれって・・」
「ふぅ〜・・・その様子だとまだわかってないね」
「だから何が?」真希はいらいらしたように
「・・・詳しいことはつんくさんに聞いてよ、私もう寝るから」
「ね、寝るってこんなとこ――」
言い終わる前に真希からフッと力が抜けたように倒れかけたので
俺はとっさに支えた。
「???なんなんだ?怖くて気が動転してたのか?」
とりあえずその日は真希を家に送り、
家の人には疲れがたまっていたみたいです、といってうちに帰った。
俺は早速つんくに電話した。
15 名前:理解@ 投稿日:2003/10/25(土) 22:42
「・・・・・」つんくはなかなか出ない
「・・・もしもし」
「あっ、つんくさんですか!?」
「おう、勇人かどないしたんや?」
「どうもこうもないですよ、後藤さん、どうしちゃったんですか!?」
「ああ、言うのが遅れてもうたな、実際[あいつ]をみてからがええとおもってな」
「どういうことですか?あいつって?」
つんくは困ったように「なんや?まだわからへんのか?」
「全然わかんないですよ!今日いきなり・・・まるで・・別人みたいになって・・
俺のことも忘れてて・・・意味わかんないですよ・・・」
「はぁ・・・」呆れたようなため息だった。
「二重人格や」
「なんすかそれ?」
「しらんのか?よう言うやろ、ショックなことがあったり、
何かを忘れたいときに、自分の中に全く違う[もう一人の自分]
をつくってまうあれや」
二重人格?前ドラマでみたような・・・でもそんな話実際にあるのか??
恥ずかしい話だが、頭の悪い俺はそういう難しい問題は
自分とは一切関係のない、別次元のものだと思っていた。
だってそうだろ?一人の人間に二人??しかも記憶まで違う
俺の常識の中ではあり得ない話だった・・・
そのことはあとからみんなにバカにされることになるが・・・
16 名前:理解A 投稿日:2003/10/25(土) 23:15
「あ・・何となくわかりました、それで具体的に俺は何をすれば?」
「ああ、そうや、基本的には今までどおりや、
ただ[あいつ]が出てきたあとの後始末をしてもらいたいんや、
それと普段の後藤をできるだけ楽しませてやってくれんか?」
「もちろんですよ、今だって結構上手くやってるし、それくらいなら」
「あんまり甘く見ないほうがええで、前のマネージャーも
このことについて熱心に取り組んでたんやが、結局治せずにストレスから
入院してもうた。
・・・・・・・まあ、きみは鈍そうやしその点は心配ないかな?」
つんくは笑っていたが明らかに自分が言ったことに対するフォローだった。
「はい、できる限りのことはやってみます」俺が電話を切ろうとすると
「それとな、今後藤はきみといるときが一番楽しいそうや、
だからかたくならずに今までどおり頼むわ、
笑うことも治療にかなり重要らしいからな!
きみがもう一人の後藤を消したるんや!じゃ、期待しとるでー!」
電話は切れた。

17 名前:理解B 投稿日:2003/10/25(土) 23:34
俺はベッドに寝転がり考えていた、真希のこと、そして「彼女」のこと
正直な話、頭の悪い俺には真希を楽しませる良いアイディアも浮かばなかったし
「彼女」の後始末、といっても何をすればいいのかさっぱりだった。
「めんどくせーな・・・」珍しく独り言を言ったりもした。
しばらくして結論に達した、
とりあえず言われたとおり普段どおりに真希と過ごし、仕事をこなし
毎日笑おう、と
そして「後始末」は、何か起きたときにその場の状況で判断しよう、と決めた。
まあ、さっき言われたことかもしれないが。
ただ、つんくの一つの言葉だけが妙に気にかかり、恐ろしいことのようにも思えていた
「もう一人の後藤を消したるんや」
・・・・・・・・・・・・・・消す?
たとえ作られた人格でも、「消す」なんてことが許されるのだろうか?
それは「殺す」のと変わらないのでは?
足りない頭で考えていたら・・・いつの間にか俺は寝てしまっていた。
18 名前:夢@ 投稿日:2003/10/26(日) 08:11
ここはどこだ?
なんか白くてふわふわしている・・・・・・ああ、夢か。
人がいる・・・真希?真っ白な服、羽が生えててホントに天使みたいだ。
微笑んでる、俺に?
俺が困っていると、真希が怯え出す。
今までの安らかな表情が見る見るうちに変わっていく、
俺ははっとして後ろを振り返る、そこに「彼女」が立っていた。
真っ黒な服、悪魔のような羽・・・。
19 名前:夢A 投稿日:2003/10/26(日) 08:30
「彼女」はゆっくり近づいてくる。
俺にではなく、真希に。
真希は膝をついて震えている、消えそうな声でごめんね、ごめんねと言っている。
「彼女」は俺の方を見て得意げな表情をしている。
俺は真希に駆け寄った、おい、しっかりしろ!
返事はない、ごめんね、ごめんね。
いきなり寒気がした、「彼女」が俺を睨んでいる。
そこで目が覚めた。
20 名前:夢B 投稿日:2003/10/26(日) 09:42
「・・・まだ二時か・・変な夢だったな・・寝よ」
「クーーーかーーー」俺は再び寝た。
今度はやけに現実っぽい夢だった
写真集か何かの撮影場だった。
スタッフが「大変です!後藤さんが・・・いません!!」
「マジっすか!?じゃあ俺探してきます!」と俺。
「それが・・・なんか様子が変なんです・・・」
[あっち]が出てきたようだ。
「大丈夫、俺に任せて下さい!」俺は駆け出していった。
夢だからだろうか、俺はあっさり真希を発見した、屋上だった。
「何してんだよ、こんなとこで」
「別に、ただみんなが慌てるのが見たかっただけ」
「あのな、仕事は真希を中心にしてるんだぞ?いなくなったら困るだろ」
「だからそれが見たかったの」
「それだけじゃない・・・心配させんなよ」
真希はピクッと反応した。
21 名前:夢C 投稿日:2003/10/26(日) 09:51
「心配?嘘ばっかり・・・それは「私」じゃなくていい子ちゃんのあいつの心配でしょ?」
「・・・ちが・・」
「違わない!あいつが私勝手に作ったのに、あいつはちやほやされて、
私はみんなに迷惑な目で見られる、あんただって私のこと迷惑なんでしょ?」
俺は少し考え
「何いってんだよ、どっちも同じ真希だろ、
それにまだ俺は「キミ」のことはよく知らない
迷惑なんて思ってないよ。」
「・・・・・ホントに?私のこと消すために来たんじゃないの?
・・・・信じて・・・いい・・・の?」
迷子になった子供が、ようやく親を見つけたときのような顔だった。


そこで夢は途切れた。
22 名前:コルク 投稿日:2003/10/26(日) 10:25
どうもコルクです
気になって来てみました
感想言うの苦手なんでこれぐらいしか言えませんが
かなり面白いですがんばってください完結させてください
23 名前:南男 投稿日:2003/10/26(日) 11:39
コルクさん、ありがとうございます、まだまだ長くなるとは思いますが
絶対に終わらせるつもりです、ぜひ最後まで読んで下さい。
24 名前:「彼女」を求める人@ 投稿日:2003/10/26(日) 16:53
目が覚めると、もう真希を迎えに行く時間だった。
俺は急いで支度をし、真希の家へ。
「ゴメンゴメン、ちょっと遅れた」
「いいよぉ〜!」いつもの真希だ、
真希を車に乗せ出発
「昨日・・ゴメンね・・・」突然真希が言い出す
「私のせいで・・あんな奴らに・・・怪我なかった?」
「ああ、そんなことか、なんにもないよ」
やはり真希はもう一人の自分の存在を知らないらしい
「情けないよねー・・・私気絶しちゃってたみたいで・・
でも二人も倒すなんてかっこいい!鍛えてるの?」
一人は真希がやったんだが・・・
「あ、ああ、昔よく喧嘩してたからな・・・恥ずかしい話だけど」
「ええ〜かっこいいじゃん!」
この年頃はそういうのが「かっこいい」のかな・・・
「ねえねえ、ホントに彼女いないのー?」
「ホントだって、前言っただろ。」
「じゃあさー昔の彼女はどんな人〜?」
「え、そ、それは・・・」あまり思い出したくない俺は困ってしまった。
「ん〜〜?怪しいなぁー・・・今度ゆっくり聞かせてね!」
都合良く目的地について良かった、今日の仕事はモーニング娘。の
メンバー達と一緒にやる番組の収録だった。


そこに・・・「あの人」がいた。
25 名前:「彼女」を求める人A 投稿日:2003/10/26(日) 17:15
「こんにちは〜!」「よろしくお願いしまーす!」スタッフ達に挨拶。
真希は一足早く挨拶を済ませ楽屋に行ってしまった、メンバーのみんなと話したいらしい
「じゃあ、もうすぐ本番なんで」
「わかりました、呼んできます」
嫌な役が回ってきた、一人で全員を呼びに行く、
なかなかみんな言うことを聞いてくれないのだ、以前この仕事の時も
質問責めにあったり、意味のわからないゲームをさせられたりと大変だった
最初味方だった飯田さん達も、いつの間にか楽しんでたりしたっけ・・・
トントン!「すみませーん、そろそろ本番なんで〜!」
中から数人の声が「はぁーい、わかりました、あけてくださーい」
なんで俺が・・・とは思いつつドアを開ける
ガチャッ「用意できました?」・・・一部を除いては全然できていない
「「あっ!ゆうとさんだぁ〜」」と加護さん辻さん
「どうも、久しぶりですね、早く準備しないと怒られますよ?」
「「いいのいいの〜」」そこへ矢口さんが、「こらっ!さっさと着替えなさいっ!」
「「・・・はぁーい」」そこで俺は楽屋を出る。
すぐに扉が開いた、早すぎないか?しかしそれは石川さんだった。
「あの・・・今日、仕事のあと時間あります?」
「・・・確か今日はこのあと少しならありますけど・・どうしたんですか?
後藤さんに用事でも?」
「いえ・・勇人さんに聞きたいことが・・・」
「俺に?」
「はい・・・昨日のこと・・聞きました・・そのことについて・・」
「ああ、わかりました」
なんであんなことを?それに真希に聞けば良さそうなものなのに・・・
と思いつつ約束してしまった。
その後、全員の着替えも終わり収録が始まった。
26 名前:「彼女」を求める人B 投稿日:2003/10/26(日) 20:03
しばらくして、予定よりも早く収録が終わった、辻さんが勝利チームのご褒美を盗み食いして
飯田さんに怒られていた、みんなが笑って見ていると
「勇人さん・・・」石川さんだった
「あ、すみません、お話でしたね、どこにします?」
「楽屋のとなりに、使ってない部屋があるからそこで・・・」
「わかりました、行きましょう」そして俺達はその部屋に入った。
「それで昨日のことについての話って・・・?」石川さんはまだ周りに人がいないか心配していた。
「・・・・「出た」んですよね?もう一人のごっちん・・・」
そうか、メンバーのみんなもこのことは知ってたんだ、
「はい、それが何か?」
「・・・私のこと・・・何か言ってませんでした・・?」
「・・・?特に何も・・」
「そ、そうですか・・・ごめんなさい、なんでもなかったんですけど・・・」
「え・・」言葉が見つからないうちに
「失礼します」と出ていってしまった。
「・・・・何だったんだ?」訳がわからないまま俺もその部屋を後にした。
そろそろ時間だったので真希を探した、楽屋にはいなく俺が探していると後ろから声をかけられた
「ごっちんもう次の仕事でしょ?先に車乗のほういったみたいだよ」矢口さんだった。
「わかりました、ありがとうございます」
そういって俺も車へ向かう。


しかし石川さんは何だったんだろう・・・
27 名前:移動中の出来事@ 投稿日:2003/10/26(日) 20:42
車での移動中、真希は一言も喋らなかった。「どうしたの?なんか元気なくない?」
「・・・・・」真希は何も言わない、「・・・何も言いたくないならいいけどさ」
「・・・梨華ちゃん」
「え?」俺はビクッとする
「とぼけないで、梨華ちゃんに何したの?」
「なにも、ただ話があるからって」
「何の話?」俺は困った、何の中身もない、
ただ昨日の真希についての話、話していいものだろうか・・・
「ほら、何も言えないんじゃん、梨華ちゃんにいやらしいことでもしたんじゃないの?」
「ち、ちが・・・!」
「もういい!聞きたくない!勇人さんの・・・バカ!」
「つーかなんで俺が石川さんと話したって知ってるの?」
今度困るのは真希の方だった、「そ、それは・・・」
「なんだよ、そっちだってなんかやましいことでもあるんじゃねーの?」
最近おとなしくなっていた俺にしては珍しく喧嘩腰だった
「もうその話はいいって言ってるでしょ!!」真希は泣きそうになりながら怒鳴る
――――――――――――――フッ
一瞬にして車内の空気が変わった。
28 名前:移動中の出来事A 投稿日:2003/10/26(日) 20:53
「彼女」の目覚めだった。
俺はその気配を感じ取り「・・・キミか」
真希は「キミじゃなくて真希!私だって後藤真希なんだからね!」
「あ、ご、ゴメン」真希は笑っている
「クスクス・・・ホントに鈍い男だね、そんなんだから私が出てくるはめになっちゃったじゃん」
「どういうこと?」
「おまけに頭も悪いと、あいつもどうしてこんな奴の事なんか・・・」
「はあ?」
「これだけ言ってもわからないとは恐れ入るよ、あいつ、つまり
あんた達が大好きないい子ちゃんの私はあんたのことが好きなのよ!」
「・・・え!?」
「クスクス・・・あいつも可哀想に、私が言わなきゃ一生気づかれなかったのかもね〜」
「何いってんだよ、あっちの真希は今おれと喧嘩したばっかりだぞ?」
真希は呆れて語り始める。
29 名前:名無し読者 投稿日:2003/10/26(日) 20:56
男×娘ってどうかと思うって人いるからochiで書いたほうがいいと思う。
30 名前:移動中の出来事B 投稿日:2003/10/26(日) 21:11
「喧嘩の理由、考えてみてよ、あんたが梨華と喋ってたからでしょ?」
梨華?俺は一瞬真希の言葉遣いに驚いたがさすがにもう理解できた。
「・・・そうだったんだ・・俺、何にも気づけなくて・・・ゴメン。」
「わ、私に謝ってどうすんの!?あっちに謝ってよ!!」
ここで真希が動揺していたことに、俺は気づかなかった。
「あ、そうか・・・でもあっちの真希は出てこれるの?」
冷静さを取り戻した真希が「まず無理だね、今日一日引きこもり決定〜」
嬉しそうである。
「何でそんなに嬉しそうなの?」
「決まってるじゃん!外で自由にできる上にあいつは傷ついたし、言うこと無しだねー!」
「・・・・仕事、どうする?」
「何それ、あいつにできたことが私にできないと思うの?
ホントなら遊びに行くとこだけど、あんたがあんまり情けないからやってあげるねっ!」
「・・・・・・」複雑な心境だった。
「それとこれだけはいっとくよ」
急に夢で見たあの悪魔のような表情に変わる。
「梨華に手だしたら、許さないよ?何の話したかは知らないけど、
本気にしないことね、梨華は私の大事な「おもちゃ」なんだから」
この二人の真希はどちらも石川さんについては何か勘違いしてるようだ、
しかしその後の言葉が引っかかった・・・「おもちゃ?」
「どういうこと?」
「あんたが知る必要ない、私寝るからついたら起こしてね。」
真希はすぐに眠りについた。


「あの真希」と石川さんの関係って・・・まさか・・・
俺は、考えたくなくなった・・・・・・
31 名前:南男 投稿日:2003/10/26(日) 21:15
>>29
わかりました、ありがとうございます。
それとこの話が終わったら娘×娘も考えてますので。
32 名前:南男 投稿日:2003/10/26(日) 21:34
とりあえずochiにしときます。
他に何かご意見などありましたらぜひ言って下さい。
33 名前:仕事 投稿日:2003/10/27(月) 17:59
その日、「彼女」はなぜかおとなしく、どこか元気がなかったが、俺達を困らせることもなかった。
俺の考え過ぎだったのだろうか、「彼女」は熱心に仕事に取り組み、事情を知る一部のスタッフ
達もほっとしていた。
仕事も終わり、車の中で「今日はおとなしかったね」と言うと、
「言ったでしょ、あいつにできることが私にできないはずないって、それにあんたが情けないし。」
「そ、そう・・・やっぱあやまんねーとな・・・」
「いいんじゃない?あんなわがままな奴ほっとけば?私の方が100倍いいでしょ?」
「・・・・」
「な、何本気にしてんのよ!私はあんたみたいなの絶対嫌だからね!!」
「・・・・わかってるよ」
そして真希の家につき、その日の仕事は無事終了。

34 名前:真希の視点 投稿日:2003/10/27(月) 18:12
(ここから後藤中心になります)
「・・・あれ?」私は自分の部屋で目覚めた。
「仕事・・勇人さんは・・?」しばらくして色々思い出した。
そうだ、私は今日勇人さんと喧嘩して・・・そのまま寝ちゃった??
「ど、どうしよう!!謝らなきゃ!!」
そこでドアが開いた、「ねえちゃん起きたんだ、さっきから一人で何いってんの?」
「あ、ユウキ、ねえ、勇人さん怒ってなかった?」
「んーん、今日の仕事はたまたまスタジオとか使えなくて中止になったから起こさなかったんだって、
良かったねいっぱい寝れて。」
「そうだったんだ・・・でも、勇人さん怒ってるだろうな・・・」
「ねえちゃんひねくれ者だからね、また好きな人にきつい態度とっちゃったんでしょ〜」
バカにしたように言う、でもその日は喧嘩をする気にもならなかった。
「何だよおこんねーの?つまんねー」
そういってユウキは出ていく、人の気も知らないで。
「はあ、どうしよう・・・明日から気まずいよ・・・」
そこに電話がかかってきた。
35 名前:電話 投稿日:2003/10/27(月) 18:39
梨華ちゃんからだった「もしもし?」なかなか返事がない、なんかこっちの様子でもうかがってるみたい
「・・・ごっちん?ごっちんだよね?」
「当たり前じゃん、私の携帯なんだから。」
すると梨華ちゃんは急に元気がなくなったように
「そっか、ごめん何でもなかったの・・・」と、切ろうとしたので
「待ってよ!そっちからかけてきたのに何も無し?もしかして勇人さんと話したかったとか?」
どちらでもない、「あの子」と話したかったのを知ったのはずっと後のことだった。
「やっぱり今日何か話したの・・・?」私は勇気を出してずっと聞きたかったことを聞いた。
「違う違う、実は今度私のいとこと勇人さんの妹が結婚することになったの!凄い偶然だよねって話!」
「そうなの!?全然聞いてないんだけど・・・」
「勇人さん自分よりも早く妹が結婚するのがはずかしいんだって!勇人さんまだ若いのにね!」
「あはは、そうなんだ〜ところで勇人さんの妹って何歳なの?勇人さんもまだ二十歳でしょー」
「うーん、確か18だったかな?凄いよね、私たちとあんまり変わらないのに結婚なんて」
「うん、でも後藤の友達も結構してるからね・・私たちもそろそろいい人見つけないと・・・」
「ええっ!?今ごっちんが結婚なんてしたら日本中の男の子達が泣いちゃうよ〜」
「梨華ちゃんも一緒じゃん、そういえば梨華ちゃん最近彼氏いないの?」
「え・・・そ、それは・・・」急に暗くなる、今思えば当然のこと・・・
「ん〜〜?怪しいなぁ〜」
「あ、怪しくなんかないよ!ご、ごっちんこそどうなの?」
「わ、私は・・・ちょっと・・気になる人が・・・」
「だれだれ〜??」嬉しそうに食らいつく
「教えなーい!梨華ちゃんが教えるならいいけどね!」
「うーー・・・じゃあもうこの話はおしまーい!私お風呂入っちゃうからまたね!」
「はいはーい、またね〜」
そういって電話を切った、結局なんで電話してきたんだろ・・・
「ま、いっか、とにかく勇人さんのことは誤解だったんだから、明日謝らなくちゃ・・・
それと仲直りついでに妹さんのこと話してびっくりさせちゃおーっと!」
そう決めて私もお風呂に入った。
36 名前:電話A 投稿日:2003/10/28(火) 18:09
(勇人の視点に戻ります)
その日の仕事も無事終わり、俺は家に帰った、そこへいきなり電話がかかってきた。
相手は石川さん、なぜかかなり慌てた様子だった、昼間のことと何か関係あるのかな?
「どうしたんですか?そんなに慌てて」
「ゆ、勇人さん!ごっちんから電話ありました?」
「いえ、ないですけど・・・なんでそんなこと?」
「じ、実は、私今ごっちんに電話して勇人さんの妹と私のいとこが結婚するって嘘ついちゃったの・・
だから明日は話を合わせて下さい!」
「べ、別にいいですけど、どうしてそんな嘘を?」
「それが・・私・・どうしてもあっちのごっちんと話したくて電話したんですけど
出たのはやっぱり普段のごっちんで・・今日の私たちのこととか怪しまれちゃってとっさに・・・」
「そういうことですか・・今日の車の中でもずっときにしてましたよ、俺も困っちゃって・・」
「も、もしかしてケンカしたときあっちのごっちん出てきました?」
「はい、てかなんでケンカしたって・・・あ、さっき電話で話したのか・・怒ってませんでした?」
「大丈夫です、だからあの嘘ついたんですから、だからちゃんと合わせて下さいよ?
妹さんは18で勇人さんは自分より妹の結婚が早いのを嫌がってるって事になってますから!」
「わかりました。」
俺一人っ子なんだけどなぁ・・・ま、うまくごまかせるかな?
「それと・・・前も聞いたんですけどごっちん私のこと何か言ってませんでした?」
そうだ、ずっと気になってたんだ、しかしあんな事を言っていいのだろうか・・・?
37 名前:電話B 投稿日:2003/10/28(火) 18:26
「どうしたんですか?言って下さい・・・」
「・・・い、いいんですか?傷つくかも・・」
「いいです!!お願いしますっ!」
「・・・真希・・石川さんのこと・・「おもちゃ」だって・・・」
俺は正直に言ってしまった。
「・・・!!そ、そうですか・・・大丈夫・・何となく・・わかってましたから・・・」
「石川さん・・・・」
言葉が見つからなかった。
「勇人さんももうわかってますよね?私たちのこと・・・」
「多分・・・俺の想像通りなら・・・・」
「うん、でもショックだなぁ・・結局私が一人で舞い上がってただけなんだ・・」
そういって挨拶をして電話は切れた、最後にこのことを真希(どちらも)に言わないように念を押され。
石川さんは泣いていただろう・・・俺はただ真希と石川さんを苦しめた「彼女」のことが許せなかった。
その時初めて、俺も彼女を消してしまいたいと思った・・・・

――――――――――――――俺は、大馬鹿だ。
38 名前:ゆう 投稿日:2003/10/29(水) 17:12
面白いです!!梨華ちゃんが気になります!!
それともう一人のごっちんはホントに悪い娘なんでしょうか?
39 名前:名無し読者 投稿日:2003/10/29(水) 17:46
ochiで書いて
40 名前:南男 投稿日:2003/10/29(水) 21:41
ゆうさん応援ありがとうございます、梨華ちゃんもまだまだ出ますよ!
ごっちんについては・・・秘密です!
それと名無し読者さんの言うとおりできるだけochiでお願いします、男×娘。は
どうかという人もいるそうなので。
それと次回作からは娘。×娘。にします。
41 名前:コルク 投稿日:2003/10/29(水) 22:03
どうもコルクです
だんだん話が進んできて続きが気になって
毎回次の更新をたのしみにしています
それでは無理をしない程度にがんばってください
42 名前:南男 投稿日:2003/10/29(水) 23:17
コルクさん応援ありがとうございます、
やっとこれから色々明らかになっていくのでぜひ見て下さい!
43 名前:闇の中@ 投稿日:2003/10/29(水) 23:37
(もう一人の後藤の視点)
―――――――暗い、深い深い闇。私はそこにいる、「あいつ」が喜べば喜ぶだけ
、希望を持てば持つだけ、この闇は深くなる。逃れることはできない、けど別に辛くはない。
楽しみが見つかったから、もう梨華も必要ない、これからは「あいつ」の恋を邪魔してやる。
それくらい許されるよね?だって不公平でしょ?楽しいときはいっつも私は閉じこめられて、
悲しいとき苦しいときは無理矢理出される。そんなの間違ってる、
なのにみんな私を悪く言う、でもホントに悪いのは―――――――


44 名前:闇の中A 投稿日:2003/10/29(水) 23:58
―――――――そういえば、「あいつ」の好きな人は変わってる、
私とまともに話してくれた初めての人、だけどきっとホントは私のこと嫌ってる
今日余計なことも言っちゃったしね。私もひねくれ者だから。
あの人を見てると・・・不安になってくる、いつかあの人が「あいつ」の心を満たしそうで、
そしたら・・・私はどうなるの?・・・消えちゃうの?

絶対に嫌。勝手に作られて用が済んだら消されるなんて認めない、徹底的に邪魔してやる。
まずは「あいつ」のフリをしないと・・・死ぬほど嫌だけど。
そして・・・・・・「あいつ」を・・・二度と出られないようにしてやる。
ずっと辛いこと悲しいことに耐えてきた私が「私」になる権利あるよね?


でもなんで?・・・こんな事考えてると心が痛い、あの人の顔が浮かぶ・・・
きっと「あいつ」のせいだ、眠ってるときまで邪魔しないでよね。

そうだよ・・・「あいつ」のせいだよね?・・・じゃなきゃ私の心にあの人が出てくるはず・・・ないよ。
45 名前:予感 投稿日:2003/10/30(木) 18:15
(勇人視点)
昨日石川さんに言われたことを忘れないようにしっかり覚え、
俺はいつものように真希を迎えに行った。
真希は申し訳なさそうにもじもじしながら車に乗り込んだ。
「どうしたの?元気ないよ?」
「・・・・・ゴメンね、昨日・・・後藤の勘違いで勝手に怒っちゃって・・・」
「ああ、そんなの別にいいよ、でも誤解とけて良かった〜なんでわかったの?」
俺はわかっていることを聞いた。
「梨華ちゃんが・・・教えてくれたの」
「そっか・・・俺からもお礼いっとかないと。」
「そうそう!妹さん結婚おめでとう!!」
「あ・・聞いたんだ・・言うなって言ってたのに・・・」
俺にしては上手い演技。
「別に恥ずかしがることないよ〜勇人さんならすぐいい人見つかると思うよー?」
「だといいんだけど・・・俺結構もてないからな〜・・・」
「そんなことないよ!!娘。のみんなの中でも勇人さん結構人気あるんだよー!」
「それ真希が前町で不良倒したこと大げさに言ったんだろ、聞いたよ?」
「そうだけど・・大げさじゃないもん!ホントに勇人さんかっこよかったの!!」
そうか・・・真希が俺を好きになったきっかけはあの事件だったのか・・・
「ま〜ほどほどにな、あんまり勝手なイメージ植えつけられると結構からかわれるからさ〜
加護さんとか辻さんに」
「あはは!そうだね〜!!あの二人勇人さんのことサップサップ言ってたよぉ〜」
「どこがだよ!全然似てねーだろ!!」
俺は笑った、真希も、昨日のことが嘘みたいに。でも俺はそのとき聞こえないはずの声が聞こえた。
(あんた達だけ楽しいのなんて認めない、めちゃめちゃにしてやる)
「・・・・・・・」
「勇人さん?どうしたの?ボブサップ結構嫌だった?」
「いや・・・なんでもないよ」
・・・気のせいか?ただそのとき俺は、どうしようもないほど不吉な予感がした。
46 名前:しん 投稿日:2003/10/30(木) 18:45
初めて感想かきます、上手く言えないけど凄く面白いです、とにかく続きが気になります!頑張ってください!
47 名前:南男 投稿日:2003/10/30(木) 22:08
しんさんありがとうございます!
また明日続き書きます!
48 名前:約束 投稿日:2003/11/01(土) 16:06
「ところでさ、妹さんの結婚式後藤も出たいなぁ〜・・・ダメ?」
やばい、だいたい妹すらいないのにどうすれば・・石川さんに相談してるひまはないし・・・
俺はかなり焦った。
「えーっと・・その・・なんつーか・・・」
「後藤のこと・・・いや・・なの?」泣きそうな真希
そこでいい考えが浮かんだ
「それがさ、あいつら若いだろ、あんまり金ないらしくてさ、式は身内だけでやるんだよ」
我ながら上手い嘘、もちろんあとで石川さんにも話を合わせるように伝えた。
「そっか〜・・・そうだよねーしょうがないよね・・・」
つまらなそうな真希、このまま機嫌を損ねたら「あっち」が出てくるかも、そこで俺は
「ゴメンな、かわりに俺が何でも言うこと聞くからさ」
真希の顔が急に明るくなる
「ホントに?何でも?」
「金くれーとか以外なら」
「じゃあ・・今度一日オフの日・・・後藤とデートして?」
「そんなことでいいの?もちろんいいよ!」
変装とか大変そうだな〜と思いながら答えた。
「やったー!勇人さんとデートだぁ〜!」
はしゃいでいる、言って良かった、それにしてもホントにかわいい、
俺もとっくに真希に惚れていたのかもしれない、
俺がもうちょっと素直でマネージャーなんてしていなければもしかしたら―――――――
「それとーデート中は後藤の言うことなんでも聞いてね〜」
「はいはい、何でもしますよ〜」
真希は急に真面目な顔をした
「でも・・後藤も一個だけ勇人さんの言うこと聞きます・・・昨日のこと・・それで許してほしいから・・」
俺は全然怒ってないんだがそれで気が済むならと思い
「ああ、何お願いしよっかなー・・・」
「デートの日一日だけだからね?」
「わかってるって・・・じゃあ・・・吉牛おごって」
「え〜!そんなんでいいの?もっとおいしいのつくってあげるよ!ねえ、その日勇人さんの家行っていい?
ご飯つくってあげる!」
「聞かなくてもその日は一日言うこと聞くから全然いいよ」
「あ、そっか!じゃあ決まりねー!」
そうして来週の木曜日の約束をした、結局、俺のお願いは「真希にご飯をつくってもらう」
になっていた、その日は吉牛を買って帰った。

49 名前:迫る闇@ 投稿日:2003/11/02(日) 00:29
(後藤視点)
「今日は勇人さんと仲直りできたし、デートの約束までできたからいい夢見れそう!」
そう言って私はベッドに入った・・・


――――――― 夢の中。
あ、勇人さんだ!・・でも・・女の人と歩いてる・・あれは・・・私!?
なんで?私はここにいるのに・・・あ、私がこっちに気づいた・・来る・・!
「初めまして、真希」
もう一人の私は凄く冷たく言った、勇人さんは私には全然気づいてないみたい
「あのこ」に夢中・・・
「あなたは・・・誰なの?」

50 名前:迫る闇A 投稿日:2003/11/03(月) 18:53
「・・・よくそんな口がきけるね?」
「えっ?」もう一人の私は私を睨んでいる、今まで会った誰よりも冷たい瞳
「私は・・・あんたに作られたあんたの嫌なことを担当する人格。まさか作った本人が知らないなんてね!」
私はわけがわからなかった。
「今まであんたのためになることは私のためでもある、そう割り切ってたけど、もう限界。
その体・・・私がもらうから!!!」
「その子」がそう言うといつの間にか私は倒れていた、そしていつの間にか真っ暗な牢屋の中の
柱に縛り付けられていた。
「な、何するの!!お願い!離して!!」
「うるさいよ・・・さんざん今まで外で楽しくやってたんだから我慢しなさい!」
「そ、そんな・・・」
「それとね、あんたの好きな男、あれも私がもらってあげる、あの人もあんたのこと好きみたいだからね、あんたのふりすれば簡単よ」
ゆ、勇人さんが・・・?まさか・・・!そう思っていると
「何期待しちゃってんの?あんたは一生外に出ることはないんだから関係ないでしょ?」
「そ、そんな!!出してよ!!!今度やっとデートなのに!!」
「ばーか、その日にはもうあの人は私の物になってるよ、そうすればきっと私も消えずに・・・」
「え?い、今なんて・・?」
確かに、「消える」と聞こえた。
「あんたには関係ない事よ、じゃあね」
と言って「その子」は出ていった

私は・・・闇に落ちた。
51 名前:木曜日@ 投稿日:2003/11/04(火) 18:14
(もう一人の後藤視点)
・・・自分だけのからだ・・・あいつは出てこない・・・わたしは・・・自由。



昨日の夢、「あいつ」にとっても私にとってもただの夢だったはずなのに・・・ホントになってるなんて・・・


信じられないけど・・・これはチャンス。夢で言ったとおり、「あいつ」の全てを奪って・・・


私は「あいつ」の表情の練習をしていた・・・よく人前でこんな緩い顔してられるよ・・・


そろそろ・・・迎えが来る頃かな・・・



―――――――、私を「私」だけに・・・。
52 名前:木曜日A 投稿日:2003/11/04(火) 18:56
「あの人」も、うちの家族も・・・誰も私が「私」ってことには気づいてなかった。

いい気味、「あんた」が作ってきたものなんてこんなもんなんだよ?

「じゃ、いこっか」
「あの人」はうちの人に挨拶を済ませると車のドアを開けた。
「は〜い!」
精一杯明るくそう言う、結構辛い。
車に乗り込む
「勇人さん、今日はどこ連れていってくれるんですかぁ〜?」
「んー、秘密、とりあえず人目につくとこは避けるけど、いい?」
「はい、全然いいですよぉ〜!」
正直、私は人がごちゃごちゃうざい所は嫌だったしちょうど良かった。
「ちょっと遠いから退屈かもな・・・」
「全然退屈じゃないです、勇人さんとお話しできるからっ♪」
我ながら気持ち悪い、その後は結構退屈せずに話が弾んだ、案外「あいつ」より「私」
の方がこの人にはあってるんじゃないかと思うくらい、自然な会話。





しばらくすると車は山道に入った、(こんなとこまで連れてきて何するつもり・・・まさか・・・こいつ・・)
私の変な考えはかなり的外れなものだったわけだけど・・・・
53 名前:木曜日B 投稿日:2003/11/04(火) 18:57
「あ〜〜・・・やっと着いたーー!!」
そこは今までみたこともないような・・・綺麗な、ホントに綺麗な・・・湖だった。
こいつあほか?今時の女がこんなとこで喜ぶわけないだろ・・・私はちょっと好きだけど。

「う〜〜ん!空気がおいしいですねぇ〜♪私こういうところ大好きなんですよぉ〜・・・なんか落ち着けて」
「マジで?以外だな〜・・・こんなとこで怒られるかと思ったけど良かった〜」
私は自由になったうれしさもあり周りを見回してはしゃいでいた
「ほら、湖良く見て」
私は言われるまま覗き込んだ


――――――――――――――――――――――――――――凄く綺麗。

ホントに他の言葉が見つからなかった、湖の底まで透き通ってる
「こんな所が・・・日本にもまだあったんですねぇ〜・・・凄い・・感動しました」
私の素直な感想、私にだって、綺麗なものは綺麗、そういうことを認められる心くらいある。

「だろ?やっぱわかる人にはわかるよな、ここ、昔孝史と道に迷ったときに見つけたんだよ」
「そうなんですか?孝史さんも感動してたでしょ?」
「ん〜〜・・あいつは・・微妙、とにかく道がわかるとこに出て良かった〜って感じだったな」
「勇人さんは?」
「俺は・・・ここ見て・・前までの自分じゃダメだって思ってさ、ケンカもタバコもやめて
バイトとか仕事探すようになったんだ」
「そうなんですかぁ〜」


私はとにかく見とれていた、こんな美しい景色・・今まで見たことなかったから。


景色には人の心を動かす何かがある「あの人」はきっとここを「あいつ」見せてあげたかったんじゃないかな・・・

ズキッ・・・ちょっとだけ・・心が痛かったけど・・・私も純粋に「この人」と一緒にいたかった・・・
54 名前:南男 投稿日:2003/11/04(火) 19:05
ふう〜・・・更新終了、ホントは休みの日にいっぱい書きたかったんですけど
用事も多くて・・・平日になってしまいました。
この後一気に色々あって完結の予定です、へたくそな文章ですが
読んでくれている人たちもいるみたいなので嬉しいです。
もう少しなんで飽きずに読んでもらえればありがたいです。

ついでなんですが次回作は後藤×娘。の誰かの話にします、もし希望とかありましたら言って下さい!
55 名前:しん 投稿日:2003/11/04(火) 22:13
もう少しで完結なんですか…頑張ってください!俺はいしごま希望です、普通男役ごっちん女役梨華ちゃんなので逆が見てみたいです
56 名前:名無し読者 投稿日:2003/11/05(水) 13:41
重い話好きなので読んでますよ
同じく後藤×石川希望
57 名前:南男 投稿日:2003/11/05(水) 15:43
みなさんありがとうございます、ではいしごまの方向で
おそらく次も重い話になると思います、もし設定など希望がありましたら言って下さい。
あとエッチも入るかもしれません、嫌な人は言って下さい。
58 名前:帰り道@ 投稿日:2003/11/05(水) 15:59
(勇人視点)
真希もここ気に入ってくれて良かった、正直最初は引かれるの覚悟だったけど。
この景色を見て、真希の心に何かいい変化があればいいんだけど。


「彼女」を消してやる、そのためにここに来たんだけど、久しぶりにこの景色を見て
俺の心には微妙な変化があったのかもしれない。

なぜか・・・「彼女」に会いたかった。


「じゃあそろそろ帰ろっか、帰りも時間かかるからそろそろ」
真希はまだ湖を見つめていたが、名残惜しそうに
「はぁ〜い」と言った


車の中


「ごめんな、一カ所しか連れて来れなくて、つまんなくなかった?」
「ん〜ん、ホントに私あそこ気に入っちゃった、また連れてきてね!」
「ああ、真希がいいならいくらでも」

時計は、もう六時半だった、うちに着くのは九時過ぎになるだろう。
59 名前:帰り道A 投稿日:2003/11/05(水) 16:15
(数時間後)
やっと戻ってきた、結局うちに着いたのは9時40分だった。
俺は自分のマンションの駐車場に車を止める。
「真希、着いたぞ、起きろー」
真希は熟睡していた、疲れがたまってるのかもしれない
「しょーがねーな」
俺は真希をお姫様だっこで自分の部屋まで運んだ。

真希をソファーに寝かせる、困ったな、真希が晩飯作るって言ってたから連れてきたけど
寝てるし、家族も心配するだろうし・・・
そこで俺は留守伝のランプが点滅していることに気づいた。

カチッ・・・ただいま一件のメッセージを・・・
「こんばんは、真希の母です、実は急な用事で家族で泊まりがけで出かけることになりました
真希は仕事もあるのでどこかのホテルに泊めるか、勇人さんが預かってくれたら助かります。」

・・・・・・・・・マジ?
60 名前:自宅で@ 投稿日:2003/11/05(水) 16:23
これはとにかく真希を起こさないと。
「おーい!起きろって!」
真希の頬を軽く叩く、真希は眉間にしわを寄せ
「・・・うるさいなぁー・・・だれ?」
しばらくして
「はあ!?ちょ、ちょっとここどこ!?あ、あんた・・・!」
俺は真希の態度の違いに驚いた、まさか・・・

真希も「しまった」という顔をしている。

「・・・いつから「キミ」だったんだ?」


「・・・・最初から・・ずっと・・・」


「そうか・・・」


しばらくお互い何も話せなかった。
61 名前:自宅でA 投稿日:2003/11/05(水) 16:33
先に話したのは真希だった

「なんで・・・ここにつれてきたの・・?
ここ・・・あんたの家っぽいけど・・・・まさか・・・いやらしいことするつもりだったんじゃ・・」


「ちがう・・・もう一人の真希が・・晩飯作ってくれるって言ってたから・・・」

「ふーん」信用できない、といった表情。
とりあえず留守伝を聞かせることにした。

真希も少し納得した様子で、「で、どうすんの?ホテル・・・頼むの?」

「ああ・・その方がいいだろ・・?」

「ん〜〜・・・そうでもないけどね、実はちょっとあんたに話したいこともあるし」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・話したいこと?
62 名前:自宅でB 投稿日:2003/11/05(水) 16:47
「なに?・・・話したい事って」

真希は複雑な表情をいている、笑っているような、悲しいような。

「わたしのこと・・・すき?」

「えっ・・・・」
俺が返事に困っていると
「昨日ね、「あいつ」に会ったの・・・それで・・・外に出られないようにしたの・・・」
「な・・そ、そんなこと・・できたのか・・」
「これはね、最後の賭けだったの・・・あっちにこっちの存在が気づかれたら・・消されちゃうか・・・消すかしかない・・・」
「・・・・そんなことをした奴のことを好きになんて・・・」
言い終わる前に
「この賭けはね、私の方が圧倒的に不利なの・・だって・・元々「私」なんて存在しないんだから・・・」
悲しそうな表情、俺は初めて「この真希」な心がわかったような気がした。

「ごめん・・・おれ・・何も知らなくて・・」

63 名前:お願い 投稿日:2003/11/05(水) 17:11
それにしても今日の「真希」はおとなしかった、「覚悟」のせいもあるだろうが
昼間のあの景色が真希の心も動かしていたのかもしれない。

「いいんだよ・・・でも・・・」

「でも?」

「消えたく・・・・ないよ・・・」
真希の瞳から大粒の涙がこぼれ落ちる。そうだ、いくら強そうにしていても
中身は18の女の子、「自分が消える」なんて現実、受け止められるはずがない

「ねえ・・おねがい・・・していい?」

「なに?」

「・・・・・抱いて・・・」

「な、そんなこと・・・でき・・・」
また言い終わる前にあっちに動かれていた、俺ってこんなに鈍くさかったか?
俺は真希にベッドに押し倒されていた。
「おね・・ヒッ・・い・・・わた・・き・・・えたく・・い・・ヒック・・・」
泣きながらそう言う。俺は、真希を抱きしめていた。
「ゴメン・・・でも・・・俺にはできねーよ・・・俺はマネージャーなんだから・・」

俺は真希にキスされていた。

「んっ・・・」唇を離す
「やめろ・・・これ以上すると・・・俺も・・とまんねー・・」

真希は泣きながら

「じゃあ・・・一緒に・・寝て・・もちろん何もしなくていい・・・ただ・・抱きしめてて・・
わたしのこと・・・・忘れないで・・・ほしいから・・・・」

「ああ・・・それくらいなら・・・」

その日は一晩中真希を抱きしめて寝た、・・・俺は手を出さなかった。
不思議と・・・そんな気にならなかった。
64 名前:消えた「キミ」 投稿日:2003/11/05(水) 17:27
朝、目覚めると真希はいなかった。
書き置きが残っていた

   勇人さんへ

色々わがまま言ってゴメンね、でもこれが私の最後のわがまま、今日一日、自由に外で遊びたいの。
だから探さないで、仕事は・・・上手く言い訳しといてください、ホントに迷惑かけます。
ごめんなさい、でも、きっと明日からはまた・・・今までの私に戻ってるから。
私の方からよろしくいっときます。   
                    真希より

俺はその日の仕事を、真希の急病のためと偽って休ませてもらった。

俺は久々に一日ゆっくり過ごすことにしてテレビをつけた。
せっかくこっちの気分は穏やかなのに、世間では色々事件が起こっているようだ
なんでも警官が銃を奪われたらしい、物騒な世の中。

俺は真希の書き置きを読み返していた、そしてなぜか「二人」に宛てた手紙を書いていた。

そんなキャラじゃないんだけど・・・もう一人の真希の変化におれも影響されたのだろうか?


それに・・・元に戻った真希に・・・「彼女」の気持ちを伝えたかったから・・・




―――――――――――――――――――――二人の「キミ」へ
65 名前:南男 投稿日:2003/11/05(水) 17:30
今日はこの辺でおわっときます、次書くときには完結できるはずです。
ちょっともうすぐ模試があるので更新遅れるかもしれません、合間を見つけて書ければいいと思ってます。
66 名前:コルク 投稿日:2003/11/05(水) 17:59
どうもコルクです
終わってしまうんですかぁ残念だぁ
しかし次回も楽しみにしています
それでは無理しない程度にがんばってください
67 名前:南男 投稿日:2003/11/05(水) 23:05
コルクさん応援ありがとうございます
本当はもう少し長いのも考えてたんですがだらだらなってしまいそうなので。
もしかしたらいつか他の視点からこの話の語られなかった部分を書くかもしれません。
その時はまたみてもらえたら嬉しいです。
68 名前:最後の自由@ 投稿日:2003/11/06(木) 18:51
今日が・・・私にとって・・・たぶん・・・最後の一日。

楽しまなきゃ・・・でも、「この私」に友達なんていないから・・・・
一人で遊ぶわけだけど・・・・

「ま、いっか」

それが私の結論、結局「あいつ」を消すこともできないし、消す気にもならないし。
・・・・私が・・・消えちゃうし・・・「あの人」だって・・・手に入らないし・・・

そうだよ・・・何寂しがってんだろ・・・私のしたことから考えれば・・・当然の報い・・・・


梨華には・・・・ちゃんと謝りたかっけど・・・・・・

「謝る」か・・・いつからそんなに甘くなったんだろ・・・

「あいつ」がもう私の心にまで入ってきてる?

それとも「あの人」のせい?

それとも・・・・最初から・・・私と「あいつ」は・・・・・・


「・・・・・ごっちん・・・」


後ろから・・・確かに呼ばれた気がした・・・完璧に変装してるはずなのに・・・
69 名前:南男 投稿日:2003/11/06(木) 18:54
ちょっとだけ更新です、こんな感じでちょくちょく書いていきます。
ちょっとだけ長めにすることにしたので。来週中には終わります。
70 名前:最後の自由A 投稿日:2003/11/06(木) 19:08
「ごっちん・・・ごっちんでしょ?」

・・・まただ・・・・・梨華の声、罪悪感・・・きっとそのせい・・・

だって本物の梨華が・・・・私に声かけるはず・・・ないよ・・・

「ごっちん!」

急に声が近くなった、空耳にしてははっきりしてる、私はゆっくり振り返った。

梨華が・・・立っていた、昔一緒にでかけるときに・・・一緒にしてた変装。

「何してるの?こんな所で、仕事は?」

「だって・・・スタッフの人が・・・ごっちん急病だって言ったのに・・・ごっちんの家・・・
誰もいなかったから・・・心配で・・・」

「よくここがわかったね」

私はうちの近くの公園にいた・・・灯台もと暗し、ここなら誰にも見つからないと思ったのに」

「好きな人のことだから・・・わかるの・・・」

好き?私のことが・・・私の言った言葉を伝えたことは・・・「あの人」から聞いていたから・・信じられなかった。
71 名前:最後の自由B 投稿日:2003/11/07(金) 17:51
「ね!買い物行こっ!」

突然、梨華が明るく言い出す

「・・・別にいいけど」
「じゃ、いこーよ!」

私は梨華に連れられ新宿に来ていた、どうせ今日で終わりなんだから買うものなんてないのに・・・
梨華は嬉しそうに買いまくっている、無理矢理仕事を抜け出してきてできた貴重な休みを楽しんでる感じ。

「次はぁ〜・・・お昼食べにいこ♪」

「うん、どこにする?」

「えっとぉーえっとぉー・・・・・」

梨華は少し落ち着かない様子

「どうしたの?」

「ちょ、ちょっと・・・トイレに・・・」

「あ〜、全然いいよ。この辺にトイレは・・・あ、そこの銀行でよくない?」

私もちょっと座りたかったので丁度良かった。

「うん!じゃあお先に!!」

梨華は走って行ってしまった、私も後に続く。




この時はまだ・・・私が消えるなんて生ぬるいことよりも・・・もっと・・・

もっと・・・・恐ろしい結末が待っていることを・・・

・・・私も・・梨華も・・・あの人も・・「あいつ」も・・・知らない。
72 名前:銀行で・・・@ 投稿日:2003/11/10(月) 18:03
銀行の中に入る、梨華はもうトイレに行っちゃったみたい

「ふぅ〜」

私は空いていた椅子に腰を下ろし梨華を待った



「・・・・・・?」

様子のおかしい銀行員の人がいる、なんか客ともめてるみたい
興味本位で近くに座ってしまった・・・そして・・・

「早く出せ・・・死にたくはないだろ・・・」

「は、はい・・・」


え・・・?もしかして・・・・強盗??
どうしよう・・・警察呼んだ方がいいのかな・・・
ふと、私が銀行員の方に目をやると、何か机の裏側を探っている
そっか、あれできっとボタンとか押して警察呼ぶんだ・・・じゃあ大丈夫かな?

それにしても静かな強盗。
私は元々の性格やもうすぐ消えるんだという意識から目の前の光景に全く動じていなかった。

73 名前:銀行で・・・A 投稿日:2003/11/10(月) 18:20
「てめえっ!!何してやがる!!!」

男が急に声をあげたので人々の視線が集中する、トイレから戻ってきた梨華も気づいたみたい

「な、何もしてません・・・」

「てめぇ・・・死にてーのか?さっさと金用意しろ!!」犯人は銃を持ってる、どこで買ったんだろ・・・

銀行員達は必死にお金を詰めだす、犯人も焦ってるみたい、警察が来るのはわかりきってるしね。

丁度お金を詰め終わる頃、パトカーのサイレンが聞こえる、事件は解決かと思われたとき・・・

「うっ・・・!」


私の首筋に激痛が走った、油断、犯人はまだいた・・・

「よし、この女人質にして逃げるぞ。」

男達は私を担ぎ車の中へ、犯人は・・・4人・・・

・・・・・私の意識はそこで途絶えた
74 名前:逃走@ 投稿日:2003/11/10(月) 18:36
(作者視点)
この四人組の銀行強盗、まだこの人質が後藤真希であることには気づいていない
帽子を深々とかぶり、サングラスをしただけのありきたりな変装なのだが・・・

「おい、上手くいったな!」

運転する男が弾んだ口調で言う

「馬鹿か、もう警察もそこまで来てんだ、油断するなよ・・・それからやっぱ銃は俺が持つ」

そう言ってリーダー格の男は隣の男から銃を取り上げる。

「お前がもたもたしてっからこんな人質までとるはめになったんだぞ・・・」

「す、すんません・・・まさかあんなとこにボタンあるなんて気づかなくて・・・」

「お前、分け前半分カットな」

「・・・はい・・」

リーダー格の男には誰も逆らえないらしい

もう一人の男が

「にしてもこの女どーゆーセンスしてんだ?こんなグラサン・・・」

そう言ってサングラスをはずす

「あ、あれ・・・こいつゴマキに似てねー?」

この強盗達はリーダー以外は無能ばかりのようだ。
75 名前:逃走A 投稿日:2003/11/10(月) 18:53
「似てるんじゃなくてまさに本人だろーが・・・」

男は考え込んでいる、そこに四人目の男が

「うわ!ほんとにごっちんだ!!つーかお前ゴマキって言うなよ!!
そのあだ名嫌ってんだぞ!!」

どうやらこの男はハロプロ関係に少し詳しいらしい

「あの・・・どうしたんですか?さっきから考え込んで」

「・・・・少し面倒なことになりそうだ・・・まさか人質が芸能人とはな・・」

「何言ってんすか!それなら身代金たっぷりいただけるじゃないっすか!!」

「・・・お前、身代金目的の誘拐が成功すると思ってんのか?
大体芸能人が一人であんな所にいたとも考えにくい・・・
恐らく誰かと買い物にでも来てたんだろう・・・」

「それの何がまずいんすか?」

「・・・最悪の場合は車のナンバーも見られてる・・・警察も必死で捜査するだろうし・・・
しかし人質を手放すわけにもいかない・・・仕方ない・・・なるべく人目につかない道を通って
車もアジトの中に隠すぞ」

「「「はいっ!!」」」
76 名前:南男 投稿日:2003/11/10(月) 19:09
三日ぶりの更新終了〜
また後で書くかもです
77 名前:そのころ 投稿日:2003/11/11(火) 17:56
(勇人視点)
今日はホント何もなくて楽だ、真希も今頃楽しんでるんだろーなと思いながら
昼寝でもしようかと思っていたところに電話がきた、もう仕事のことは勘弁してくれよ・・・

「もしもし!!勇人さん!?」

「あれ?石川さん?どうしたんですか?」

「ご、ごっちんが・・・ごっちんが・・・大変なんです!!!」

「え?ちょっ・・・そこどこですか!?もうちょっとゆっくり・・・」

「え・・と・・・一緒に遊びに来てて・・・銀行強盗が来て・・・ごっちん連れてかれちゃったんです!!」

「な・・と、とにかくそこどこですか!?」

「○○銀行です・・・それと・・・犯人の車のナンバー覚えてます!××−××です!それに青色のワゴンです!」

「わかりました!警察は?」

「今番号を教えたところです!!犯人を追いかけてます!
だからもしその車見かけたら連絡して下さい!!」

「わかりました!!」

俺は番号のメモを書き電話を切った、もうじっとはしてられない・・・
なんで・・・最後の日なのに・・・こんな事に・・・!
78 名前:捜索 投稿日:2003/11/11(火) 18:09
落ち着け・・・現場とここはそう離れてない・・・ここを通る可能性もある・・
いや・・・ここら辺に犯人のアジトもあるかもしれない・・・もし犯人の持っている
銃が今朝のニュースの物だとしたらうちの近所だ・・・・

俺が犯人なら・・・どうする・・・・・

車を見られたなら・・・捨てるか隠す・・・警察に追われてる状況でそう簡単に捨てるだろうか・・・

ここら辺で車を隠せそうな場所・・・・そして事件のあった交番に近い場所・・・

確か二年ほど前から閉鎖されて使われていない工場がある・・・少し前まで子供達の遊び場になってたけど
変質者が出るため誰も近寄らなくなった・・・・

まさか・・・変質者ってのは犯人達で工場から人を遠ざけるためにわざと・・・!


俺の足りない頭で考えた穴だらけの当てずっぽうな推理、当たっていることを祈りつつ
工場へ向かう、もちろん道路に細心の注意を払って、俺にできることなんて限られてるから・・・



そして俺は無人の工場へと入っていく・・・・
79 名前:工場で・・・ 投稿日:2003/11/11(火) 18:26
・・・・・俺は呆然としていた、まさか自分の推理が当たっている?いや、まだ早い
もしかしたらホームレスがここを使っているだけかもしれない、生活用品、テレビもある・・・
電気もあるらしい、下手なアパートよりは生活しやすそう。


俺は箪笥の裏に身を隠した、現場からここまでならもう着いてもいい頃だ。




しばらくすると工場のシャッターが開く、そして勢い良く車が入ってきた。
石川さんの行った通りの特徴で、番号も一緒。
俺は犯人だと確信し、車捜索中の孝史にメールで場所を伝えた、これで警察が来るはず・・・


80 名前:車中で 投稿日:2003/11/11(火) 18:38
(後藤視点)
・・・・う・・わたし・・・どうしたんだろ・・・・ここは・・・・・車の中・・・?
そっか・・・私捕まっちゃったんだ・・・らしくないな・・あんな奴に気づかないなんて・・・

手足が動かない・・・当たり前か・・・

せめて・・・ここがどこかだけでも・・・

薄目をあける、まだ車は走ってる・・・道は良く知らないところ・・・

その時犯人の一人が私の顔を覗き込む。

「・・・起きたか・・・」

私はその男を睨み付ける、すると男は笑って

「ふん・・・気が強いな・・・だがこれで少しは怖くなるかもな?」

そう言って私の顔に銃を突きつける、私は瞬きもせずそいつを睨んでやった
絶対に・・・びびるもんか・・・!こんな奴らの思い通りにはならない・・・

「やるならやれば?別に死ぬのなんか怖くないよ・・・」

どうせ私は消えるんだから・・・・でも・・・「あいつ」は・・・

「強がるなよ、震えてるぜ?」

「な・・・」

私は確かに震えていた、なんで?恐怖なんてない、そう作られた人格のはずなのに・・・!
まさか・・・「あいつ」が戻りかけてる・・・?


違う・・・これは・・・この感じは・・・・・・・・・・
81 名前:最後の時@ 投稿日:2003/11/11(火) 18:49
車は変な工場に入る、ここで私の人生終わっちゃうのかな・・・
一応人質だからもう少し長く生きられるのかな?

まさか・・・こいつら私に手を出したりはしないよね・・・そんなだったら舌噛んで自殺してやる
「あんた」だってそっちの方がましでしょ?

「おい、こいつも出しとけ」

「「はいっ!」」二人の男が返事をする
いやらしい手つきで私を運び椅子に縛り付ける、悔しいけど抵抗はできない

82 名前:最後の時A 投稿日:2003/11/11(火) 19:56
「それとこいつに大声出されちゃ困る、これしとけ」

男は猿轡を部下に渡す、そして無理矢理噛まされてしまった、これじゃ舌噛んで死ぬこともできない・・・!

「俺はちょっと外の様子を見てくる、銃を持ってるのは俺だけだからな、気をつけろよ」
「「「はい!」」」

そう言って男は出ていく、そして残された男達が
「おい、この女どーする?」
「決まってんだろ、いただいちまおーぜ、アイドルとやれるなんて一生ねーぞ?」

な・・・こいつら・・・リーダーは私に手を出すなって言ってたのに・・・

そして後ろに一人、前に二人に囲まれてしまった、男達の手が私の身体に伸びる

「んーーー!!んんーーーーー!!!!!」
私は目をつぶり動けない体で必死にもがいた。



「・・・・・?」

おかしい、触られた感触がない、恐る恐る目を開ける・・・・・


「あの人」だった、なんでこんな所に?

私の後ろにいたはずの男は頭からテレビに突っ込んで穴が空いてる
残りの二人も闘っている、二人がかりなのに手も足も出ない、
この人こんなに強かったんだ・・・・私・・自分が一番強いとか思ってたのに・・・

あっというまに二人を気絶させ、私の方へ歩み寄り猿轡をはずしてくれる

「勇人さん・・・」

・・・え?なんで私がこの人の名前を?しかも・・・これは・・・涙?

なんで・・・なんで・・・・?

(もうわかってるんでしょ?あなたも「私」なんだから)

「あいつ」の声

(あなたは私の勝手でできたもう一人の自分、そう思ってる?・・・・・
違うんだよ、元々一人の人間の強い部分と弱い部分が別れただけ、でも今、元に戻ったの
「この声」ももう聞こえなくなるよ、「私」も「あなた」も消えるわけじゃない
元に戻るだけ・・・もうわかるよね?私もわかってるんだから・・・)

うん・・そう・・私たちは――――――――――――――――――――――――――――
83 名前:一つに 投稿日:2003/11/11(火) 20:13
「おい、真希?どうしたんだ?ぼーーーっとして」

「勇人さん・・・私・・・戻ったよ・・・元に・・・」

「え・・・?じゃあ・・もう一人の真希は・・・もう・・・」

「んーん。違うの、私と勇人さんは今、初めて会ったの」

「はい?」

「勇人さんには難しいかな?とにかく誰も消えてないし全部オッケーって事!わかった?」

私はとびきりの笑顔で見つめる、そしたら勇人さんが抱きしめてくれて・・・

「良くわかんないけど・・・わかった・・・とにかく・・無事で良かった・・・」

ずっと我慢してたのかな?勇人さんが泣くとこなんて初めて見た。

「泣いてるの?」
「泣いてねーよ!!」そう言ってまた強く抱きしめる
「ちょっと・・・痛いよ!その前にこれほどいてよぉ〜」
「あ、ゴメンゴメン・・・」

そう言って縄に手をかけたその時―――――――――――――――――――――
84 名前:最悪の結末@ 投稿日:2003/11/11(火) 20:30
「勇人・・・さん・・・?」

私はしばらく状況が理解できなかった、部屋に響いた音、あれは銃声?

今、私の目の前に大量の血を流して勇人さんが倒れてる・・・そして・・・
リーダー格のあの男、凄く焦った顔、息も荒い

「俺の・・・!!俺の計画が・・・!!」

そう言って勇人さんの傷口を踏みつける、勇人さんはもう声も出ないのに・・・!
「やめて!!それ以上やったら・・・死んじゃう・・・」

「はっ!死ねばいーんだよ!!もう回り警察に囲まれてるんだ!!!
はははははははははは!!!!!ははっ!!ひゃはははは!!!!!!!」

今までの冷静さが嘘のように狂い出す男、私は無視して勇人さんに呼びかける

「勇人さん!!しっかりして!!死なないで!!!」

反応無し、それでも絶対諦めない!まだ・・病院に行けば間に合う!!

「ひゃはははっ!!人間がこんな血流して!!!しなねーわけねーーーーーだろーーーがこのばか!!!」

「うるさいっ!気持ち悪いから喋るなっ!!」

「んだと・・・このあまぁあああぁあ!!!!!!」

そう言って私に銃口を向ける

「死ねよ、ばーーーか」

やっと・・・やっと元に戻ったのに・・・!
これからなのに・・・!もう、終わりなの・・・・?

―――――――――――――――――――――勇人さん!!!!!
85 名前:最悪の結末A 投稿日:2003/11/11(火) 20:39
「・・・お前が死ね」

その声が聞こえると同時に、銃が床に落ちた音が聞こえ、男が軽々3メートルは飛んでいく

一撃、たった一撃であいつもやっつけちゃった。

「勇人さん!!わたし・・・私・・・!わかってたよ!!死ぬわけ無いって!!」

「はは・・・当たり前だろ・・・まだ言い残―――――――――」

「・・・勇人さん?勇人さん!!!!」

勇人さんは口から信じられないほど大量の血を吐いて倒れた・・・・

そして、警察が突入し、犯人達は確保され、わたしも保護された。

勇人さんは、すぐに病院に運ばれた。



でも・・・・・




もう、目を覚ますことは・・・無かった。
86 名前:それから・・・・・ 投稿日:2003/11/11(火) 20:53
それからのことは・・・ホントにあっというま・・・

勇人さんが亡くなったことを聞いた時も、涙も出なかった
記者会見でも、何聞かれたかも覚えてないし

お葬式・・・後から聞いた話だけど、わたしはずっと泣いてたらしいの
自分では、泣かないつもりだったし、泣いてないつもりだった

お葬式には、たくさんの、ホントにたくさんの人が来て・・・
勇人さんは早くにお父さんを亡くしてて、お母さんが・・・凄く泣いてて
私は・・・何度も、何度も謝ったんだけど

「あなたのせいじゃありません、あの子は・・・自分の正しいと思ったことを何でもやる子だったから・・・
きっと・・・後悔はしてないと思うの・・・だからあなたも、自分を責めないで・・
あの子の分まで生きて・・・・!」

お母さんは泣きながらそう言ってくれた、勇人さんと一緒で・・・とても優しい人。



それから、私はしばらく休みをもらった。
87 名前:それから・・・・・・ 投稿日:2003/11/11(火) 21:06
休みの間、私が落ち着いたら・・・いっぱいお客さんが来てくれたの

娘。のみんな・・・個人個人でも来てくれたし、それに裕ちゃんや松浦や・・・
ハロプロの人たち、つんくさん、それに、地元の友達や先輩達、親戚の人たちも

そして、勇人さんのお母さんも。

私は「一人にして!」ってのはなかった

もう、いっぱい一人で泣いたから・・・いつまでも閉じこもってたら・・・
勇人さんに嫌われちゃうしね・・・・

でも・・・でも・・・・・・・




明後日から、また今までどおり仕事に復帰する事になった日、
勇人さんの部屋の整理を手伝っていた孝史さんが、手紙を持ってきてくれた。



勇人さんから・・・・「私達」への・・・・
88 名前:手紙 投稿日:2003/11/11(火) 21:31
   二人の真希へ

もしかしたら真希がこれを読む頃は、もう一人の真希はいなくなってるかもしれないけど・・・
つーかまず俺がこんな恥ずかしい物見せるかどうかも怪しいんだけどさ、もし見せてたら読んで欲しい

俺は何度か話してみて、もう一人の真希はそんなに悪い奴じゃないって思った。
やっぱ真希は真希なんだって、辛いことばっか押しつけられたら、そりゃちょっと嫌になっちゃうよな?

だけどさ、よく考えたら結局は全部「真希」が悩んで、苦しんで、乗り越えて行くわけだよな?
だったら、俺や他の奴らとかわんない、普通なんじゃないかな?

誰にだって、「もう一人の自分」っているんじゃないかって思う。
俺も時々自分でもわけわかんないことしちゃうな。

あー・・・なんか・・・色々言ってるけど・・俺が言いたいのはなんつーか・・
「二人」でも仲良くやっていけるんじゃないかって事、元は一人なんだし。
「二人」でお互いの弱いとことか支え合っていけば「一人前」になる、みたいな

どうも俺って文章書くの下手で・・・もっといいこと書くつもりだったんだけど・・
心の中じゃもっとすげーこと考えてんだって!ホントに!

やっぱ、このことはいつか自分で話すことにするよ!
中途半端な手紙になっちゃったな〜・・・多分これを真希が読むことはないな!

とにかくこんなダメな俺だけどこれからもよろしくっ!

                          勇人より
PS、もしこの手紙を真希が見ることがあっても、絶対孝史とかにはみせんなよ!
馬鹿にされるから!  じゃーよろしく!
89 名前:私達は・・・ 投稿日:2003/11/11(火) 21:48
「あいつ・・・こんな事までしてたみたいでさ・・・ホント・・馬鹿だよな・・」

孝史さんの声は震えている、きっと泣いてるんだろうけど・・・
私に見せないようにすぐ帰っちゃった・・・・ありがとう、孝史さんは勇人さんの最高の親友だと思うよ!

勇人さんは・・・ホントは全部わかってたのかも・・・「私達」のこと・・・

もう大丈夫、きっとこれからは笑っていけるよ・・・・

・・・・・・・・・・・でも・・・

「勇人さんに会いたいよ・・・・」

「ばか・・・なんで・・・なんで・・・・・もう・・・あえないの・・・・?」


(情けないわね、それでも私?そんな泣いてたら「私」がまた乗っ取っちゃうよ?)

「え・・・?」

もう聞こえるはずのない声、でも・・・

(あんたがこれから頑張って、日本一・・・世界一のアイドルになれば、
鈍いあの人でも、ぜっっっっっっっっっっっったいに気づくよ!!!)

もしかして・・・励まして・・・くれてるの?

もう声は聞こえなかった。けど・・・

「うん、私・・・どこまで行けるかわからないけど・・・これから・・・・ずっと・・・走り続けるよ!」

「そしたら絶対届くよ!勇人さんに、私の声・・・「私達の」声!!」

もう大丈夫、止まったりしない・・・これから・・・「私達」は走り続けるから・・・しっかり見ててね!
90 名前:二人の「キミ」 投稿日:2003/11/11(火) 22:04




       ―――――――――fin―――――――――





91 名前:南男 投稿日:2003/11/11(火) 22:08
これで二人の「キミ」は完結です、かなり荒削りで見苦しいところもあったと思います。
自分でも書きたいことはまだまだあったのですが表現力が追いつかず悔しいでした。
次回作はもう少し上手く書けたらと思います、感想とかありましたらよろしくお願いします!
92 名前:コルク 投稿日:2003/11/11(火) 22:58
どうもコルクです
なんかもうなきそうです
かなりいい作品だったとおもいます
こんな感想しかいえませんが次回作を
楽しみにしていますそれでは!
93 名前:南男 投稿日:2003/11/12(水) 17:42
次回作はこのスレに書けばいいんですか?

94 名前:南男 投稿日:2003/11/12(水) 18:14
ここに書くとなるとまたochiで書かないといけないんでしょうか?
次回作は娘×娘なんですが・・・
95 名前:しん 投稿日:2003/11/12(水) 19:47
まさかこの結末は予想してませんでした…マジで泣ける話でしたね、次回作もここでいいと思います!あと娘。×娘。ならochiで書く必要はないと思います。
96 名前:南男 投稿日:2003/11/12(水) 23:13
しんさんありがとうございます!
勇人が死なない話も考えてはいたんですが・・・
この形が一番良かったような気もするので・・

さて、次回作は基本的にはいしごまですが
他のメンバーもできるだけ登場させようと思います。

あと、今回が現実に近かったので次回は全く現実とはかけ離れたのを書いてみます。
バトルあり、恋愛ありな感じで。

では今回からはochiじゃなくてもいいっぽいのでそうします。
97 名前:名無し読者 投稿日:2003/11/13(木) 02:22
意外な展開で面白かったかも
いしごま好きなんで期待してます
98 名前:南男 投稿日:2003/11/13(木) 23:03
名無し読者さんありがとうございます。
次回作はちょっとファンタジー系?になると思います。
99 名前:Revolution of empire〜1〜 投稿日:2003/11/14(金) 00:03


    法もなく、秩序もなく、ただ暴力のみが全てを支配する時代―――――――――

 これは、そんな時代の中で生きた二人の少女の物語・・・・・

「帝国暦983年」・・・「西暦」が終わり、もう1000年近くが過ぎていた。



―――――――――とある村の出来事。
100 名前:名無し読者 投稿日:2003/11/14(金) 10:25
更新キタ〜!
銀英伝を思い浮かべたのだが、どうでしょ。
楽しみにしています。
101 名前:南男 投稿日:2003/11/14(金) 17:13
>>100ありがとうございます!
えーっと・・・銀英伝ってなんですか?
よければどんなのか教えて欲しいです、では続きです。
102 名前:Revolution of empire〜2〜 投稿日:2003/11/14(金) 17:36
盗賊A(以下盗A)「おら!てめーら早く食料出しな!!」

この村はこの辺りでは唯一、水があり農業のできる村である、しかし働くのは
まだ10歳にもならない子供達だけ、親はいないのである。
ある者は帝国兵に半ば強制的に連れていかれ、またある者はこの盗賊達のように
他の村を荒らし回っているのである。

少女A「は、はい・・・・」

少女はみんなで苦労して作った野菜を渡す、しかしそれは大人一人の一食分にも満たないほどのもの。

盗A「テメェ・・・なめてんのか?俺らが何人いると思ってんだ!!」そう言って鞭を振りかざす

盗賊達は少なくても10人はいる、こいつらがまともに働けばこんな事にはならないのに・・・

鞭が少女に当たる寸前、何かの光にはじかれ鞭は盗賊に勢い良く当たる。

盗A「いってーーー!!・・・て、テメェ!何者だ!?」

???「子供達が一生懸命作った野菜に文句を言うな、てゆーか死ね。」
鞭をはじき返したのはまだ18かそこらの少女だった。

盗A「このガキ!テメーも死にてーようだな!!」男は剣を抜く。

盗B「おい、やめろ!!今の見ただろ!この女・・・能力者だ!!一旦逃げるぞ!!」

盗A「ちっ・・・テメー・・・俺らに逆らったこと・・後悔させてやるからな・・・」

そう言うと盗賊達はあっさり逃げ出してしまった

???「全く、口ほどにもないわね・・・あなた、大丈夫?」

謎の少女は先程の少女に歩み寄る。
103 名前:Revolution of empire〜3〜 投稿日:2003/11/14(金) 17:55
少女A「だ、大丈夫です・・・あの・・・あなたは・・・?」

後藤(以下後)「私?私は後藤真希、仲間と二人で旅をしてるんだけど・・・
ちょっとこの村の様子がおかしかったから私だけ先に来たの」

???「ごっち〜ん!酷いよ!私だけ荷物持ちなんて〜!」

後「あ、来た来た、ごめんごめーん!あの子は石川梨華。あなたは?」

香奈「あ・・・香奈っていいます・・・」

息を切らし、もう一人の少女が追いつく。

石川(以下石)「はぁ・・・はぁ・・・香奈ちゃん・・・よろしくねっ!」

後「名字は?」後藤が荷物の半分を受け取りながら聞く

香奈「ありません・・・わからないんです・・・ここの子はみんな・・・」

後「そっか・・・ゴメン・・・余計なこと聞いちゃって・・・香奈ちゃんがここで一番お姉ちゃんなんだ?」

香奈「はい、だから私がしっかりしないといけないのに・・・迷惑かけてしまってごめんなさい・・・」

石「なーに言ってんの!悪いのはあいつらじゃない!でももう大丈夫、追い払ってやったからね!」

後「・・・梨華ちゃんなんにもしてないじゃん・・・」

石「こ、細かいことは気にしないの!あれ?香奈ちゃん少し怪我してるよ、ちょっと見せて・・・」

そう言って石川は香奈の頬を見る。

石「あ〜・・・ちょっと切れちゃってるね・・・任せて!」

そう言って香奈の頬に手をかざす、香奈はきょとんとして石川の顔を見ている。
すると、石川の手が光り頬の傷がみるみるうちにふさがる。

香奈「え・・・?え・・・・?」

石「ほ〜ら、もう治ったよ!」と、得意げな表情。

香奈「あ、あの・・・さっき後藤さんも何かしましたよね・・・あれ・・・なんなんですか?」


104 名前:Revolution of empire〜4〜 投稿日:2003/11/14(金) 18:37
後「うーん・・・これはね・・・「神励力」って言って・・・大昔の戦争で使われたりもした力なの。
元々は神様が授けたって言われてるんだけど、この能力の源は人間の精神力なんだよ、
だから訓練次第で誰でもできるの。」

石「それでね、神励力には人それぞれ個性があって、私は傷や物をなおしたりする力で、
ごっちんはさっきみたいに光で敵をやっつけたり、普通の攻撃をあの光で強化したりできるんだよぉー!」

香奈「二人とも・・・凄いです・・・あの・・・でも・・・」

後「どうしたの?」

香奈「いいにくいんですけど・・・私達・・・お金なんて無くて・・・
だから・・・ごめんなさい・・・」

後「なんだ、そんなことか。いいんだよ、気にしないで、あいつらが気に入らなかっただけだから。」

香奈「で、でも・・・そうだ!せめて今晩は泊まっていって下さい!!」

石「えっ?いいの!?じゃあお言葉に甘えて〜」

待ってましたとばかりに素早い反応を示す石川、後藤は呆れた様子で

後「梨華ちゃん、この子達だって生活きついんだから、私達が迷惑かけちゃダメでしょ?」

石「・・・う、うん・・・(あーあ、まぁた野宿?)」

香奈「そんなこと無いです!!実はまだ隠してある食料もいっぱいあるし・・・それから・・それから・・」

香奈は必死の様子だ、そんな様子を見て後藤も

後「じゃあ・・・一晩だけお世話になっちゃおっか」

石「え?いいの?やったぁー!」

石川と香奈は、はしゃいで民家の方へ行ってしまった。

後(これでいい、まだあの盗賊達が諦めたとは思えない・・・恐らく・・
今晩辺り用心棒でも連れてくるかもしれない・・・その時は私達が守ってあげなきゃ・・・)

石「ごっち〜ん!!はーやーーーくぅ〜♪」

もう子供達になじんでいる石川

後「はいはーーい!(全く、人の気も知らないで・・・)」
105 名前:Revolution of empire〜5〜 投稿日:2003/11/15(土) 18:00
石「ほらほら、みんながご飯作ってくれてるんだよぉ〜〜♪」

子供達と一緒になってはしゃぐ石川。しかし子供達も石川も、かなり危なっかしい手つき
後藤が様子を見ていると

石「きゃっ!・・・いた〜〜〜い!」

指を切ってしまった石川が甘えた瞳で見つめてくる

後「もう、しょーがないなぁ〜、後藤がつくってあげるから、
梨華ちゃんは傷治したらみんなと遊んでていーよ。」

石「えへへ〜、ごっちんゴメンね〜♪(ホントはごっちんに手当して欲しかったのに・・・ま、無理だよね・・・)」

そう言って石川は子供達を連れ遊びに行く。

後「あれ?香奈ちゃんは行かないの?」

香奈「私は手伝います・・・それと・・ちょっとお話があって・・・」

後「ん?どうかしたの?」
106 名前:Revolution of empire〜6〜 投稿日:2003/11/15(土) 18:41
香奈「あの・・・もし良ければ・・・一緒に・・・ここで暮らしてくれませんか?」

後「えっ?」

香奈「あ・・・その・・嫌ならいいんです・・・ただ・・後藤さん達しか・・・信じられる大人がいなくて・・・」

後「うちらもまだ子供なんだけど・・・(そっか・・この子達の親は帝国兵になったか盗賊かだもんね・・・)」

香奈「・・・・ダメ・・・ですか・・?」

後藤はしばらく考え込む、確かにこの子達を見捨てることはできない、
かと言ってこの村にとどまるわけにもいかない、彼女たちに目的のためにも。

後「・・・ごめん、私達はこれからも旅を続けないといけないの・・・」

香奈「そう・・・・ですよね・・・ごめんなさい・・今の話は忘れて下さい・・・」

後「でもね」

香奈「え?」

後「あなた達を見捨てたりはしないよ、盗賊達は私達が全員やっつけてあげる!」

香奈「ほ、ホントですか?あいつらさえいなければ・・・私達だけでも何とかやっていけます!
後藤さん・・・・ホントに・・・なんてお礼を言ったらいいか・・・」

後「お礼なんて・・・ホントはこの村に残ってあなた達を守ってあげたいのに・・・
できないから・・・だから罪滅ぼしのつもりでやるだけだから気にしないで!」
107 名前:Revolution of empire〜7〜 投稿日:2003/11/15(土) 18:42
香奈「あの・・・後藤さん達はどうして旅を・・・?」

後「それはね・・・ある人を捜してるのと・・・あなた達のお父さんやお母さんを取り戻すためだよ!
世の中全体が間違ってるの、だから・・・全てを変えなきゃいけないんだ・・・
そのためにはまず・・・東にある帝国の中心・・・アーバンに行かないといけな
いの・・・・」

香奈「あ、アーバンって・・・!ここリベイラですよ!?
どれだけ離れてると思ってるんですか!?そ、そんなの・・無茶ですよ・・・」

後「うん、そんなことはわかってる。でもね・・・絶対行かなくちゃいけないの。
私達のような子を・・・これ以上増やしたくないから・・・・」

香奈「後藤さん・・・?」

後「さ、そろそろできるからみんなを呼んできて!」

香奈は言われるまま外へ出る

後「・・・・(ちょっと・・・話しすぎたかな・・・なんか・・・昔の自分に重なっちゃうんだよね・・・)」
108 名前:南男 投稿日:2003/11/15(土) 18:44
疲れたー!
今日はこんな所で・・・また夜か明日か書きます
109 名前:名無し読者 投稿日:2003/11/16(日) 08:37
二人の「キミ」の感想なんですが…
男×娘は嫌いなんですが、この作品はよかったです。
展開が速かったような気もしますがおもしろかったです。
110 名前:南男 投稿日:2003/11/16(日) 08:57
>>109 ありがとうございます。本当はもうちょっとゆっくり書こうと思っていたんですが
初めてなんでなかなか思うようにいかなくて・・・

今回の作品はもう少しまったりいけたらと思います。
111 名前:R.O.E〜8〜 投稿日:2003/11/16(日) 23:38
その日の夕食を食べ終わり、子供達が寝静まった頃

後「梨華ちゃん・・・起きて・・・!」

石「ん〜・・・ごっちー・・・ん・・・」

寝ぼけて後藤に抱きつく石川

後「ちょ、ちょっと・・・梨華ちゃん!」

子供達に気づかれないよう声を押し殺し必死に石川を起こす

石「(ちぇっ、寝ぼけたふりして甘えようと思ったのに・・・)どうしたの・・・?」

後「どうしたのじゃないでしょ、きっとそろそろ昼間のあいつらが来るよ!」

石「ええっ!?ど、どうしようどうしよう・・・・」

後「梨華ちゃん・・・自分が能力者だって事忘れてない?」

石「あ、そうだった・・・」

後藤は石川の頭を軽くぶつ

後「もう、頼りにしてるんだからね?」

石「で、でも私戦闘向きじゃないし・・・」

後「なーに言ってんの、敵がもし能力者連れてきたら私だって危ないかもしれないんだから。
回復よろしくね!(それに・・・梨華ちゃんは気づいてないけど梨華ちゃんのホントの力は・・・)」

石「うん!頑張りまーすっ!」

後「じゃあいくよ、とりあえず外で見張ろ!」

二人は外へ出ていく・・・・
112 名前:名無し読者 投稿日:2003/11/17(月) 18:26
アンリアル系のいしごまって珍しいですね
楽しみにしてます
113 名前:R.O.E〜9〜 投稿日:2003/11/17(月) 18:42
石「さむ〜〜〜〜〜い!ご、ごっちん〜・・・寒くないのー?」

後「ぜんぜん、だって神励力で体覆ってるもん。」

石「え?そんなことできるの??聞いてないよーーーーー!!!」

後「だって・・・聞かなかったし・・・」

石「もー!早く言ってよね!」

そう言いながら初めてなのにあっさり後藤と同じ事をする石川

後「(ふつー、聞いただけでできるものじゃないんだけどな・・・なんかちょっと悔しい)」

石「わぁ!ホントに寒くな〜い♪」

後「あんまり使いすぎるといざって時に能力使えなくなるからほどほどにね。」

石「ごっちんは心配性だなぁ〜、私の出番なんて回ってこないって♪」

後「う〜〜〜ん・・・なーんか、嫌な予感はするんだよねぇ〜・・・・」

石「ん??今あっちの方の茂みで気配しなかった?神励力の」

突然言い出す石川

後「・・・した・・やっぱ連れてきたみたいだね・・・梨華ちゃん、戦闘準備!」

石「はぁ〜〜〜〜い♪」

後「(・・・ったく、緊張感無いんだから・・・ま、そこがいいとこなんだけど)
さ!そこのあんた!気配消してるつもりだろーけどバレバレだよ!早く出てこないと・・・」

茂みに向かって手をかざす後藤、掌にはすでに家一つは粉々にできるほどの力が溜まっていた

???「ふぅーん、能力者がいるのは本当だったらしいな・・・」

まるで焦った様子もなく声がする



114 名前:南男 投稿日:2003/11/17(月) 18:49
>>112 
応援ありがとうございます!
結構珍しいみたいですね、一応この話は石川の片思いになかなか気づかない後藤、
でも好意は持ってて・・・・みたいな感じです、もちろん戦闘もありで、娘。やハロプロメンバーも
いっぱい出てくる・・・・はずです。
115 名前:R.O.E〜10〜 投稿日:2003/11/17(月) 23:31
???「へぇ、なかなか強力そうな技を使うな」

謎の敵は、歳は二人と同じくらい、少し背が高くてボーイッシュな感じの女の子。
背中に刀を背負っている、しかしそんなことよりも二人が驚いたのはその後ろの光景だった

後「あ、あんた・・・どうやってそれを・・・」

謎の少女の後ろには盗賊達が一人残らず倒されていた、見るも無惨な姿である

盗A「・・・す・・すびばせん・・でひら。・・ぼ、ぼう・・しばぜんがら・・・」

唯一意識のある男も鼻がつぶれて上手く喋れないようだ、少女は男の髪を掴み

???「お前らは全員逮捕だ、アーバンへ強制連行だ、ここで気絶してれば迎えが来るさ」

と言って男にとどめを刺す

後藤はその様子を見て

後「・・・ふーん・・あんた帝国の人なんだ・・・名前は?」

吉澤(以下吉)「俺?俺は吉澤ひとみ、ここには盗賊を逮捕するためだけに来たんだが
・・・どうやらまた面倒なことになったな、能力者を見つけちまうとは・・・ま、俺の管轄じゃないんだけど
悪く思うなよ・・・」

少女は刀に手をかける

石「ご、ごっちん・・・こ、この人・・・」

後「うん、わかってる・・・帝国兵だね、それもかなり上の・・・」

後藤の両手に光がみなぎる、戦闘態勢に入る

石「女の子なのに・・・自分のこと俺って・・・・」

後藤の力が急に抜ける

後「り、梨華ちゃん・・・そんなのどうでもいいでしょ!?」

吉「そこの女!」

ビクッとする石川

石「は、はい・・・なんでしょう・・・」

吉「よくぞ気づいた!なぜ俺が自分のことを「俺」と言うのかというとだな・・・」

吉澤はいきなり語りだし、二人はどうでもいい苦労話を40分も聞かされることになった

後「(小声)り、梨華ちゃんのせいだよ・・・」

石「(小声)ごめん・・・でも・・・これって・・チャンスじゃない?」

丁度話は佳境にさしかかっていた

吉「要するに・・・7年前に出会ったばーさんが実は・・・でな・・・そこで俺は・・・」
116 名前:R.O.E〜11〜 投稿日:2003/11/17(月) 23:59
吉「つまり、人を信じる心がだな・・・・」

後「五月蠅いっ!!」

後藤はくだらない話を長々聞かされたせいもあって最初から思い切り光を放つ
光はまっすぐ吉澤に向かい命中したかに見えた・・・・・

後「な・・・・」

後藤のはなった光はバラバラに切り裂かれていた

吉「人の話は最後まで聞けよ・・・可愛げの無い女は痛い目見るぜ?」

一瞬で間合いを詰める吉澤、後藤はショックで動けずにいた

吉「お前らに恨みはないが一応仕事でな、能力者は回収しないといけないんだ、
まあこれからはせいぜい帝国のために働いてくれ」

後「ふ、ふざけんな!私達の目的はね!あんたら帝国を潰すことなんだよ!!」

吉「無理すんなよ、かわいーからさ・・・」

後藤の顎を掴み顔を見つめる吉澤、後藤はきっと睨み付ける

石「あーー!!私のごっちんにさわんないでよっ!!」

吉「お前の?残念だったな、俺はこーゆー気の強い女が好きなんだよ、
よし、今日からこいつは俺の女だ。気安く「ごっちん」なんて呼ぶんじゃねーぞ?」

石「駄目ーーー!!石川のなのーーー!!!!」

吉「ガキみたいな事言うなよ、お前もちゃんと連れてってやるからよ・・・うっ・・!!」

後藤が神励力を集中させた拳で吉澤の腹を殴っていた

後「何勝手に話進めてんのよ!私は誰のものでもない!」

しかし吉澤にはほとんどダメージはなく

吉「あんまり俺を怒らせんなよ・・・あいつらみてーになりてーのか?」

吉澤の刀から、異常なほど神励力が吹き出していた


117 名前:名無し読者 投稿日:2003/11/19(水) 11:13
ハロモニ風吉澤面白いですね
石川かと思ったら後藤に惚れましたか
続き楽しみにしてます
118 名前:南男 投稿日:2003/11/19(水) 17:56
>>117
一応デカ長っぽいキャラのつもりです、あと悪魔も少し入るかも・・・
119 名前:R.O.E〜12〜 投稿日:2003/11/19(水) 23:49
後「(おかしい、今の攻撃は集中できなかったから仕方ないけど、
最初の攻撃があんな簡単に防がれるはずない・・・
やっぱり、あいつの秘密はあの刀にある・・・・)」

吉「ま、そう怖がるな、気絶させるだけだ。本部に連れていったら可愛がってやるからよ・・」
刀を構える吉澤、後藤も両手に神励力を集中させる

フィーーーイーーーーー・・・・・・・・・・

普通の人間には聞こえない、一定以上の神励力が共鳴するときに聞こえる音。
これほどの使い手同士が対峙することはまれなのである。

吉「ほぉ、ここまでとはな、ますます気に入った・・・覚悟だ」

後「その言葉、そっくりそのまま返すよ・・・」

後藤は左拳を引き右を先に構える

吉「ふん、今更作戦を変えたところで無駄だ」

後「そう?私、あんた能力の攻略法見つけたかもよ?」

吉「くく・・・面白い・・・やってみな・・」

言い終わると同時に地面に亀裂が走るほどの脚力で地を蹴り、突っ込んでくる吉澤、
後藤は目を閉じずにしっかりと動きを見ていた。
120 名前:R.O.E〜13〜 投稿日:2003/11/20(木) 18:03
後「そこだっ!!」

一発目を放つ、光弾は吉澤の刀を握る手にまっすぐ飛んでいく

吉「・・・ちっ!」

仕方なさそうに刀を握り返し、光弾を斬る

後「(今だ!!)はあああっ!!!」

右拳の神励力を限界まで高め、動きの止まった吉澤にぶち込む

吉「!!!!っぐ・・・あ・・・・!!」

その場に倒れ込む吉澤

後「どう?まだやる気?」

吉「・・・・なかなかやるな・・・さすが俺の女だ」

後「(な・・・立ち上がってくる・・・あれだけダメージを与えたのに・・!
もう・・・こっちは限界だよ・・・!)」

吉「くく・・・・もう限界のようだな、体に纏っている神励力が極端に少なくなったぞ・・・覚悟しな・・・」

吉澤は起きあがり後藤にゆっくりと近づく

121 名前:R.O.E〜14〜 投稿日:2003/11/21(金) 00:26
吉「少し、お仕置きが必要だな・・・」

そう言って刀を振り下ろす、突然衝撃波のようなものが後藤を襲い、2メートルは吹っ飛ばされてしまう

後「ぐぅっ・・・!」

防御もできずに倒れ込む後藤、さらに吉澤は近づき

吉「くっくっく・・・俺がただ吹っ飛ばしただけだと思うなよ・・・パチッ!」

突然指を鳴らす吉澤、と同時に、後藤の服がボロボロに切り裂かれてゆく

後「な・・・なにを・・・・」

吉「なかなかおとなしくならないからな・・・ちょっとハズカシー目に遭ってもらうぞ・・・」

いやらしい目で見つめる吉澤

後「い、いや・・・来ないで!!」

吉「大丈夫・・・悪いようにはしねーからさ・・・」

石「ダメーーーーーーー!!!!見ないでーーーーーー!!!!!」

突然石川が飛び出し吉澤の行く手を遮る

後「り、梨華ちゃん・・逃げて・・・」
吉「んだよ、またお前か・・・今度はなんだ?」

石「私のごっちんにさわんないでって言ってるでしょ!」

後藤に覆いかぶさり後藤を隠す石川

石「(小声)ごっちん、任せて。今回復してあげるから・・・」

石川の掌が光り出す、後藤の体力、精神力は回復し、ついでに破れた服までもとに戻る

吉「・・・な、お前・・・・・・・・・・まさか・・・・!」

石「??回復系能力者がそんなに珍しいの?」

後「(なに?あいつ・・・様子がおかしい・・・)」

吉「そういうことか・・・やっと・・見つけた・・・・」

石「へ?今なんて?」

吉「いや、なんでもない・・・ちっ!回復したみたいだな・・・これじゃあ分が悪い、真希!また会おうな!」

そう言ってあっさりと引き上げてしまった

後「・・・・・(なんだったんだろ・・・服がなおったことに驚いてたみたいだけど・・・)」
石「・・・・・(なんなのあいつ・・・私もまだ「真希」なんて呼んだことないのに・・・)」

後「ま、とりあえず助かったよ、梨華ちゃんありがとね!」
石「うん!どーいたしまして♪」

それぞれ吉澤に対する疑問(不満)を抱えたまま、二人は家に戻り、眠りについた
122 名前:名無し読者 投稿日:2003/11/21(金) 01:01
天然石川、クール後藤、ワイルド吉澤面白いです
2作目とは思えない、いい感じです
123 名前:南男 投稿日:2003/11/21(金) 20:00
>>122
ありがとうございます、これからも読んでもらえるとありがたいです!
124 名前:R.O.E〜15〜 投稿日:2003/11/21(金) 20:22
後藤達が眠りについた頃、吉澤は近くにある町に来ていた。

吉「もしもし、俺だ、吉澤。隊長に代わってくれ」

???「・・・・・・・・・」

吉「隊長?もしもーし!」

???「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

吉「おいっ!!隊長!!しっかりしろよ!!!!」

???「あ、ゴメンゴメン、まーた交信しちゃってたよ〜」

吉「ったく・・・とりあえず報告しとくよ?一応任務の方はあっさり片づいて、
明日には支部に活きのいいのが10人は届くから。」

???「おっけー、報告はそれだけ?」

吉「いや・・・それが、能力者を二人見つけて・・・」

???「マジ!?お手柄じゃん!捕まえたんだよね?」

吉「それが・・・その・・俺一人の判断で手を出していいかどうか・・・」

???「どういう事?」

吉「実は・・・「あの能力」を持つ可能性のある女を見つけて・・・」

???「・・・・な、そ、それホントなの?」

先程まで緊張感の無かった隊長の声が強張る

吉「恐らく・・・その可能性が高いです」

吉澤も丁寧な言葉遣いになる

???「・・・うーーーん・・・詳しくは皇帝に聞いてみないと私も判断しづらいな・・・
とりあえず、今後も気づかれないようにその娘の監視を頼むわ、しばらく通常の任務は休んでいいから。」

吉「・・・・わかりました。」

???「ま、あんま無理しない程度に頑張ってね!よし子♪」

吉「その呼び方はやめろって!」

しかし吉澤が言う前に電話は切られていた

吉「・・・なんであんなのが隊長なんだ?そりゃあ強いから仕方ねーけど・・・・」

ブツブツ文句を言いながらホテルへ向かう吉澤
125 名前:R.O.E〜16〜 投稿日:2003/11/21(金) 20:34
自分の部屋に戻り今日のことを考える吉澤

吉「・・・・・(それにしても、「あの能力」を持つ女も気になるが、真希・・・
あいつは一体何者なんだ?普通俺達のように幼少の頃から戦闘教育を受けなきゃ
あんな威力の攻撃できるはず無いのに・・・!)」

吉澤は、急に力の抜けたようにベッドに倒れ込む

吉「ぐぅっ・・・!いてぇ・・・・(俺がここまでダメージ受けるなんて・・・
それに最後のあの攻撃、あれは完全に俺の能力に気づいていた・・・・)」

吉澤の能力、それは自分の精神力を具現化させた刀だった、その刀には特殊能力があり、
敵の神励力による攻撃を吸収・無効化し、自身のエネルギーに変える能力である
最初の後藤の攻撃を吸収したため、吉澤はあそこまでの力を手に入れたのだった。

吉「(もし、真希が最初から気づいていたら・・・俺は負けていたかもしれない・・・
くそっ!明日から特訓だな・・・)」

そして吉澤も眠りにつく
126 名前:名無し読者 投稿日:2003/11/23(日) 13:43
交信って飯田さんかな?キャラが合ってますね
127 名前:南男 投稿日:2003/11/25(火) 17:32
>>126
正解です!では続きです。
128 名前:R.O.E〜17〜 投稿日:2003/11/25(火) 17:43
・・・・・ご・・ん!・・・ごっちん!起きて!

後(ん〜・・・誰?疲れてるの・・・・)

石「ごっちん!早くぅ〜!!!」

後「んぁ?梨華ちゃん?おはよ、どしたの?」

石「あのね!昨日の盗賊達がいなくなってるの!きっと逃げたんだよ!!」

後「・・・・昨日あいつが言ってたでしょ、てーこくの支部に連れていくって、ふぁ〜〜もーちょっと寝かせてよぉ〜」

石「ゴメンゴメン、疲れてるよね?寝てていいよ!」

後「・・・・・スーーーー・・・スーーーーー・・・・・・」

石「あ、もー寝ちゃった♪可愛いなぁ〜」

結局後藤が目を覚ましたのは昼を過ぎてからだった。

129 名前:R.O.E〜18〜 投稿日:2003/11/25(火) 23:02
後「ん〜〜!よく寝た〜!梨華ちゃん?どこー?」

しかし家には誰もいない、後藤の表情が曇る

後「・・・(まさか・・盗賊達はホントに逃げ出してて捕まっちゃった?
でもそれならあたしだって無事じゃすまないし・・・・まさか昨日のひとみって娘?
でも・・・そんなに悪い奴には見えなかったような・・・)」

外に出てみるがやはりいない、不安はますます募る。

後「梨華ちゃん・・・みんな・・どこ行ったんだろ・・・・」
130 名前:R.O.E〜19〜 投稿日:2003/11/25(火) 23:57
香奈「・・・・後藤さん?」

後藤の後ろに現れたのは香奈と村の子供達だった

後「あっ、みんな〜!良かった、探したんだよ?」

香奈「ごめんなさい、ちょっとみんなで畑に行ってたんです」

後「そうなんだ!ところで梨華ちゃんは?」

周りを見回すが石川の姿だけはなかった

香奈「え?石川さんならずーーーーっと後藤さんに抱きついて寝てましたよ」

後「そ、そうなんだ・・・(な〜んでいっつも抱きつくかなぁ〜・・・)
でもいないんだ〜・・・困ったなぁ・・・」

少女「あ・・・・わたし・・・見たかも・・・」

後「梨華ちゃんを?どこで???」

力強く問いつめる後藤

少女「私が・・・水くみに来たとき、丁度昨日の盗賊達を帝国の人が運んでたんです
その様子を、石川さんジーーーッと見てて・・・おかしいとは思ったんですけど・・・」

後「そうなんだ・・・・(梨華ちゃん・・・どうしちゃったんだろ・・・まさか・・・)」


後藤の頭の中には最悪のシナリオが完成してしまっていた・・・・・
131 名前:R.O.E〜20〜 投稿日:2003/11/26(水) 19:06
後「・・・・(まさか、梨華ちゃん帝国の奴らのあとをつけて基地に乗りこんだんじゃ・・・
でも、梨華ちゃんそんなことするかな?確かにあたし達は帝国に恨みはあるけど・・・
梨華ちゃんは昔怪我をしてる帝国兵を助けてあげたりしてたぐらいだから・・・
誰でもやっつけちゃう、なんてことはないと思うんだけど・・・でも、それしか説明がつかないし・・・)」






後藤が考え込んでいる頃、石川は帝国軍支部のある町に来ていた。

石「・・・・上手く荷物に紛れられて良かった〜♪」

石川は基地の食料庫の中にいた、ある目的を果たすために・・・
132 名前:南男 投稿日:2003/11/29(土) 23:03
すみません、受験勉強のためこれから更新遅くなるかもしれません。
3月からはまた普通にやります、放棄は絶対にしないのでこれからもよろしくお願いします。
133 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/02(火) 02:26
苦にならないペースで続きを期待してますね
134 名前:R.O.E〜21〜 投稿日:2003/12/05(金) 13:52
(石川視点)


・・・・あのひとみって娘にはっきり言ってやんなきゃ!

ごっちんは・・・あたしのだ!・・・って・・・・


って思ってこんなとこまで来ちゃったけど・・・・大丈夫かな・・?

よく考えたらあたしそんなに強くないし・・・

それ以前に・・・あの娘ホントにここにいるのかな?


・・・・どぉーしよぉ〜〜!!!

石「とにかく・・・ここを出なきゃ・・・」

あたしは倉庫みたいなとこを出た。
135 名前:R.O.E〜22〜 投稿日:2003/12/05(金) 13:55
(後藤視点)

はぁ・・・梨華ちゃん・・・どこ行っちゃったのかな・・・

いっつも心配かけるんだから・・・・



・・・・・・・・・・・



もしかして・・・・わざと?




そーやって後藤に心配してもらいたいのかな?

後藤がたまに冷たいから・・・・・


そうだったら・・・・謝んなきゃ・・・


香奈「あの・・・・」
136 名前:R.O.E〜23〜 投稿日:2003/12/05(金) 14:04
後「んぁ?香奈ちゃん?どぉーしたの?」

香奈「あの・・石川さんが心配だったらこの近くの町に行ってみたらどうですか?」

後「んー・・・でも、近くっていっても結構遠いし・・・梨華ちゃんがそこにいるって保証は・・・」

香奈「でも!その町にいる帝国兵の隊長ってすっごく怖い人だって聞きました!絶対行った方がいいです!
石川さん・・・危険な目に遭うかもしれないし・・・」

後「でも、みんなをほっとくわけには・・・」

香奈「私達は大丈夫です!今までだってなんとかやってきたんだし・・・」

後「・・・・うん・・ありがと・・」

香奈「それと村の裏の方に盗賊達の乗ってた車があります!それなら
町まで30分もあれば着きますよ!」

後「ホントに何から何までありがと!じゃあ、行ってくるね!」

香奈「はい、気をつけて下さいね!」

真希はもう一度お礼を言うと車に乗り込み出発した。
137 名前:R.O.E〜24〜 投稿日:2003/12/05(金) 14:18
「車」と言ってもタイヤの付いたものではない。

「西暦」4000年代に主流となり、現在も使われている宙に浮くタイプ
の車、地面との摩擦が完全になくなるため少量の力で簡単に進むことができる
画期的な車だった。


すでに真希は梨華のいる町の入り口まで来ていた。

しかし、そこで思わぬアクシデントに遭うのだった・・・

警官「ピピーーーっ!そこの車っ!止まりなさい!!」

後藤は車を止める

後「はい?なんですか?」

警官「君、この車はどこで手に入れたんだね?」

痛い質問である

後「・・・こ、これは・・その・・・」

警官「その車は盗難届の出ているものでね、まあいい、詳しい話は署で聞こうか。」

後「・・・ごめんなさい!」

後藤は急にドアを開け警官を吹っ飛ばし逃走を図った
しかし警官はまったく焦らず

警官「逮捕だ!!」

その一声で建物の影から100人近くの警官がいっせいに現れ
真希の周りを取り囲んだ、さすがに罪のない人々と戦うわけにもいかず
しぶしぶ逮捕されてしまうのだった・・・・

警官?「ふふ・・・計画通りだな・・・」




真希は拘留所で脱走の策を練っていた。


・・・・その頃・・・
138 名前:R.O.E〜25〜 投稿日:2003/12/05(金) 14:36
石「ん〜〜・・・・迷ったぁ〜・・・・」


・・・・・道に迷っていた。

石「なんでこんなに広いんだろ・・・」

??「お姉さん、どぉーしたんですかぁ〜??」

間の抜けた幼い声がした

振り返ってみるとまだ10代中盤ほどの可愛らしい少女だった

石「あのね、お姉さん道に迷っちゃったの、隊長さんのお部屋に行きたいんだけど、わかる?」

??「うん!わかるよぉ〜!じゃあ案内してあげます〜」

石「わぁ!ありがとぉ〜☆」



限りなく怪しい少女なのだが、梨華はまったく疑わずにその娘に着いていく・・・


石「ねぇねぇ、なんでキミはこんな所にいるの?ここって大人しか入れないんじゃないの?」

??「加護は大人ですよぉ〜!失礼なこといわないで下さい〜」

プクッとふくれる「加護」と名乗る少女

石「ゴメンゴメン、ところでキミ加護っていうの?下の名前は?」

加「おねーさん、人に名前を聞くときはまず自分から名乗るのが礼儀ですよ?」

急に大人の口調で話し出す加護、どうやら子供扱いされたのが気にくわなかったらしい


石「あ、そうだったね!あたしは石川梨華、よろしくね☆」

加「うん、あたしは加護亜依。ねえねえ、梨華ちゃんって呼んでいい?
加護のことは「あいぼん」って呼んでいいからぁ〜!」

石「もちろんだよ!あいぼん!」

加「じゃあ、加護の部屋で遊ぼっか!」

石「うん、行こ〜!」

こうして梨華は本来の目的を完全に忘れ、遊びに行ってしまった・・・
139 名前:南男 投稿日:2003/12/05(金) 14:38
久しぶりの更新終了〜
時間があるときはできるだけ書くようにします。
140 名前:R.O.E〜26〜 投稿日:2003/12/07(日) 18:31
梨華が加護と遊びまくっている頃、後藤は未だに拘留所にいた

後「はぁ・・・何やってんだろ・・・あたし・・」

そこへ先程の警官が歩いてくる

警官?「よお、気分はどうかね?」

後「・・・あの・・あれ、あたしが盗ったんじゃないんです・・信じて下さい!」

警官?「・・・クスクス・・」

後「な、何がおかしいんですか!」

警官?「お前、ホントに俺が警官だと思ってるのか?」

後「・・・はぁ?ど、どういうこと?」

すると警官は深くかぶっていた帽子をあげる

吉「俺だよ、ひとみ!」

後「あ!昨日の・・・警察の人だったの?」

吉「あほか!わざわざお前を助けるためにこんなことしてやったんだよ!
この町の基地は警備が厳しくてな、ちょっとやそっとじゃ入れないんだ。
だからわざわざお前を捕まえて基地とつながってるこの拘留所にやったんだよ!」

後「??なんでそんなことしてくれるの?」

吉「ばーか、真希を・・愛してるからに決まってんだろ?(ホントは闘いを見させてもらうためだけどな)」

後「な、何いってんのよ!」

チャリッ

鍵が床に落ちる

吉「さて、俺はそろそろ行く。お前もさっさと行ってやんな、
梨華は最上階の一番アホッぽいドアの部屋にいる」

後「・・・アホッぽい部屋?」

吉「ま、ここの隊長の趣味でな。だけど気をつけろよ、俺にも何考えてるかわからんやつだ・・」

後「あたしが負けるわけないでしょ!」

鍵を拾いながら自信満々の表情で答える真希、それを見てひとみも笑う。

吉「ま、頑張れよ(くぅ〜!可愛い顔しやがって!)」

後「うん!」

吉「じゃーな!」

ひとみが立ち去ろうとすると真希が呼びとめる

後「あっ・・ちょっと・・・」

吉「なんだ?」

後「色々・・・ありがと♪」

ひとみは顔を赤らめ

吉「と、とにかく!貸し1だからな!(やべ・・・反則だろその顔は・・)」

そういってひとみは立ち去っていった・・・
141 名前:R.O.E〜27〜 投稿日:2003/12/07(日) 19:07
加「加護・から・始・まる・リズ・ムに合わせて♪・・石4!」

石「いしいしいしいし!・・加護3!」

加「・かごかごかご!・・石1!」

石・加「「う〜いし!!」」

加「すとーーーーっぷ!」

石「えっ?どーしたの?あいぼん。」

加「梨華ちゃん・・・これ二人でやるゲームじゃなくない?
盛り上がんないよぉ〜」

石「そぉ〜かな?じゃあ・・・トランプでもやる?」

加「そーそー、そーゆーのじゃないと♪」

石「じゃ、ババ抜きね〜♪」

ズッこける加護

加「あんたアホかぁ〜!ババ抜き二人でしてどないすんねん!」

急に関西弁になる加護

加「り、梨華ちゃんが変なこと言うから昔のしゃべり方にもどちゃったじゃん!」

石「ゴメンゴメン、じゃあ・・・大貧民!」

加「・・・(アカン、この人天然や・・・早くもう一人来んかな〜)」

何故か真希の存在を知る加護、しかし無理矢理二人で大貧民をさせられてしまうのだった!
142 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/07(日) 19:11
「」の前に文字があると読みづらいっす
143 名前:南男 投稿日:2003/12/07(日) 20:32
わかりました、次から書かないようにします。
144 名前:R.O.E〜28〜 投稿日:2003/12/07(日) 23:21
「ぎゃあああっ!!」

派手に吹っ飛ぶ雑魚兵士達、梨華達が大貧民をしている頃、真希は上の階を目指し
必死で戦っていた

「ふう・・・この階はあらかた片づいたみたいね・・・・・・・・・
(梨華ちゃん・・待ってて・・絶対助けるから!!)」

階段を上がり最上階にたどり着く

「こ、これは・・・・・!」

唖然とする真希、扉の前にはひらがなで「あいぼんのへや」と書かれ
その扉も、お菓子の家みたいな感じになっている。

「・・・・あいぼんのへや・・・何じゃこりゃ・・・」

「と、とにかく・・・部屋の様子を覗いてみないと・・・」

静かにドアを開ける真希わずかな隙間から中を覗く

「はい、加護の勝ちぃ〜♪梨華ちゃん弱すぎ〜〜!」

「うぅ〜〜・・・悔しい〜!!!」






「・・・・・・・・(何やってんだ、梨華ちゃんは・・)」

呆れる真希

(ったく、心配して損した。)

「よし、とりあえず梨華ちゃんの連れ出さなきゃ・・・でも・・あれが隊長?」

真希がそう思うのも無理はない、なにせ「隊長」がババ抜き(それも一対一)をしているのだ

「むむう・・・どれだ・・・・」

真剣に悩んでカードを引く加護

「やったぁ!ペアできたーー!!!」

「あっ!いいなぁ・・・・」

(二人でやったらババ以外引いたらペアできるに決まってるでしょ・・・
・・・・もう、帰ろっかな・・・)

一気にやる気のなくなる真希








「ところでぇ〜・・・さっきから覗いてる人!いい加減出てきたらどぉーですかぁ?」

「な!(気配は消してたのに・・・・あんな子供に!?)」

後藤に急に緊張感が走る・・・

「ええーー?ひょっとして、ストーカー?」

(誰がストーカーだ誰が!)
145 名前:R.O.E〜29〜 投稿日:2003/12/08(月) 18:30
とりあえず中に入る真希、加護は平然と真希の顔を見ている

「あっ!ごっち〜ん♪」

「・・・・・梨華ちゃん・・何してんの?こんなとこで・・・」

「え?・・・えと・・・あいぼんと遊んでる・・・(どぉーしよー・・ごっちん怒ってる)」

「・・・・・帰るよ。」

聞きたいことは山ほどあるが、こんな敵地のまっただ中でのんびりしているほど真希は馬鹿ではない

「うん・・・・(あーあ・・あとで絶対怒られる・・・)あいぼん、またね・・・」

とぼとぼとついていく梨華、そこへ加護が割ってはいる

「待って!もーちょっと遊ぼうよ!」

「何言ってんの?あんたみたいなガキと遊んでる暇無いんだけど」

冷たく言い放つ真希、梨華を心配してきたのに、本人はずっと遊んでいたのだから当然機嫌も悪くなる。

「ごっちん、そんな言い方・・・」

「梨華ちゃんは黙ってて!」

ビクッと震える梨華

「あ〜コワイコワイ、梨華ちゃん、そんな人と一緒で楽しい?
ここでずっと遊んでたほうがいいよぉ〜」

「帝国の奴なんかと一緒にいたって楽しくないの、わかる?だいたいあんたここの隊長でしょ?何企んでるの?」

「・・・ごっちん・・あいぼん・・悪い娘じゃないよ・・帝国にだって・・いい人はいるよ・・・・」

完全にひとみのことを忘れ、帝国側を弁護する梨華

「カンケーない!早く来て!」

無理矢理梨華の手を引く真希

「ちょっとぉ〜あなたヒドイんじゃないですかぁ〜?」

「うるさい!痛い目に遭いたいの?」

加護を睨み付ける真希

「ふぅ〜ん・・・後藤さんって〜、何でも力でどーにかなると思ってるんですねぇ〜」

「・・・な、何であたしの名を・・・」

「そんなことはどーでもよくてぇ〜、加護と勝負しませんかぁ〜?」



146 名前:R.O.E〜30〜 投稿日:2003/12/08(月) 18:43
「勝負?」

「そ〜です〜、勝った方が梨華ちゃんと遊ぶの〜」

「・・・・別にあたし遊ぶつもりはないんだけど・・・」

「ふぅ〜ん・・・負けるのが怖いんですねぇ〜どーりでさっきからかえろーとしてるし〜」

「・・・・・あんたなんかに負けるわけないでしょ?いいよ、じゃあ勝負してあげる。」

「クスッ(単純な人〜♪)・・・じゃあどーぞ、かかってきてくださぁ〜い」

(てゆーか、あたしの意思は?)

梨華は完全に取り残されてしまっていた

「じゃ・・・いくよ。」

子供の相手なんかしてられない、といった感じで適当に光弾を放つ真希

「あはっ♪加護のことナメてますねぇ〜」

あっさり光弾をよける加護、さらに真希とまったく同じ攻撃を返す

「なっ!(これは・・・あたしの技?)」
147 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/09(火) 23:05
お、シナリオ形式やめたんですね
自分もシナリオ形式苦手な方なのでこっちのほうが読みやすくていいです。
148 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/10(水) 01:46
娘の特徴がキャラクターにあっていて面白いですね
楽しみにしてます
149 名前:南男 投稿日:2003/12/10(水) 20:46
>>147
はい、元々自分としても苦手だったんだけど、出てくるキャラが多くなりそうだから
あの方がいいかな〜と思って。でもこっちの方がいいですね!

>>148
ありがとうございます!
あいぼんは関西弁で行こうか標準語で行こうか迷ってます。
一応今は素の時は関西弁に戻ってしまうって設定です。
150 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/11(木) 18:37
素の時関西弁に戻るの面白いと思います
なんか実際ありそうでいいです
151 名前:R.O.E〜31〜 投稿日:2003/12/12(金) 21:21
自分とまったく同じ技を出されたことに同様しつつも軽く光弾をかわす真希

「・・・どういうこと?」

加護はクスッと笑い、答える

「見たまんまですよぉ〜 ぼーっとしてると次行きますよぉ〜!」

さらに光弾を連発してくる、威力までまったく同じ、それなのに加護にはまったく疲れが見えない

「・・・くっ! 最初からそんなにとばして!すぐバテてもしらないよ!」

しかし完全に防戦一方の真希。

「あはっ、こーんな頭使ってない簡単な技、いくら使ったって疲れませんよぉ〜♪」

「なっ!もういっぺん言ってみなさいよ!!」

「あはっ、こーんな頭使ってない簡単な技、いくら使ったって疲れませんよぉ〜♪」

(・・・ホントに二回も言うなんて・・なんて可愛くない娘・・・)

「なんかぁ〜、後藤さんって思ってたより強くないですねっ!
ねー、よっすぃ〜〜♪」

「ああ、そうだな・・・」

聞き覚えのある声、真希はとっさに振り返る
152 名前:R.O.E〜32〜 投稿日:2003/12/12(金) 21:48
「あ、あんた・・・!」

後ろにいたのは確かに先程別れたばかりのひとみだった

「何だ?俺がそんなに珍しいか?ただお前の闘いを見させてもらってただけだ。
それでわかったよ、お前は弱い、がっかりだね。もう興味も失せた。」

「あっそ、別にあんたなんかに興味もたれたくもないよ。」

少しムッとして冷たく返す真希。

「・・・悪い娘だ、お仕置きが必要だな!!」

そういってひとみが抱きついてくる

「きゃっ!やめてっ!!放してよ!!(何?なんか・・・こいつ・・おかしい・・)」

加護の方を見る、ひとみに弄ばれる真希をにやにや見ている

「あっ!やめ・・・・さ、触るなっ!」

必死にひとみを払いのけようとする真希、そこへ梨華が歩み寄る

「梨華ちゃん!!お願い!こいつなんとかして!!」

しかし梨華の返事はない

「梨華・・・・ちゃん?」

「もう、ごっちんなんて大嫌い。」

「え?・・・今・・なんて?」

「ごっちん嫌い、すぐそうやって他の娘といちゃいちゃしちゃって、この浮気者」

「そ、そんな・・・(おかしい、梨華ちゃんの喋り方じゃない!!)」

「あんた!!二人に何をしたの!?」

しかし加護は二人に押さえつけられる真希をにやにや見ているだけだった
153 名前:R.O.E〜33〜 投稿日:2003/12/12(金) 21:55
ひとみはともかく、梨華まで異常に強い力で真希を押さえつけ、真希は完全に身動きがとれなくなった
そこへ加護が歩み寄る

「クスクス♪どぉーですか?お友達に裏切られた気分は」

「あんたが!あんたが何かしたんでしょ!!??」

「加護はぁ〜、別に何もしてませんよぉ〜?二人とも後藤さんのことがぁ〜、キライなんじゃないですかぁ〜?」

(あたしのことが・・・嫌い?なんで・・・いっつも冷たいから?話聞かないから?)

真希は自分の何がいけないのかわからず、困り果てている
154 名前:∬´▽`) 投稿日:∬´▽`)
∬´▽`)
155 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/13(土) 01:56
面白い展開ですね
あいぼんの力ってなんだろう
156 名前:南男 投稿日:2003/12/13(土) 10:02
>>155
何なんでしょう、私にもさっぱり(笑)
ウソです、結構意外な能力ですよ!
157 名前:R.O.E〜34〜 投稿日:2003/12/13(土) 10:18
加護は真希の顎を掴み顔を上げさせる

「クスッ、綺麗な顔・・・・自分のことかわいいって思ってますね?」

「・・・思ってない」

「ウソつかなくていいですよぉ〜、でもぉ、かわいいとか強いとかだけじゃ誰もついてこないですよぉ〜
もっと性格良くしなきゃ友達いなくなっちゃいますよ?あ、もういないか、あはは〜!」

「・・・・・あんたなんかに言われる筋合い無い。」

「ホント、可愛くないですねぇ〜、ね、梨華ちゃん♪」

「うん、ごっちんだいっ嫌い。もう友達じゃない。これからはずっとあいぼんと一緒だよ。」

「俺もだ、そんなことよりこいつどうするんだ?」

「う〜ん、そぉーですねぇ〜あいぼんのお友達になってずっとここで遊んでくれるなら放してあげてもいいんですけど・・・」

勝ち誇った目で真希を見る加護

「誰が!あんたなんかと!!」

「別にぃ〜、私はどうでもいいんですよ?じゃあ、後藤さんのこともっといじめてあげます♪」

加護の目が怪しく光る

158 名前:R.O.E〜35〜 投稿日:2003/12/14(日) 18:49
(う・・・ん・・・・・・!)



(こ、ここは・・・・・?)

あまりの眩しさに目を閉じた真希が次に目を開けたとき見たのは見知らぬ町の風景だった

(あ、あれ?みんなは・・・?)

目の前にいたはずの亜依、自分を押さえつけていた梨華、ひとみの姿もない

(・・・どーゆーこと?押さえられてないのに動けない・・・まるで自分の体じゃないみたい・・
なんか・・建物とか木とかが・・いつもよりおっきいような・・)

「亜依!亜依〜!!」

「はぁーい、なに?おかん」

(えっ?あたし喋ってないのに・・・それに「亜依」って・・)

「ほら、さっさと立ちぃやぁ〜」

「いやや、もう歩かれへん!!」

「わがまま言ってると、おとんに会われへんでぇ?」

「いやや!!やっぱ歩くわ!」

「ええ娘や、きばりや〜」

(これは・・・あいつの記憶?なんで??)

そして亜依(真希)は母のあとについていく








(・・・・いつまで歩くんだろ、なんか・・正直だるいんですけど・・・・)




「よう頑張ったな〜、ついたで。」

「うん、おとんどこ?」

「まだや、もう少しで出てくるからな」

(・・・・おとん・・・・もうすぐ会えるんや・・・・・・・・・・・)

(!?え、い、今あたし・・・あいつの気持ちになってた!!??どういうこと・・・?)
159 名前:R.O.E〜36〜 投稿日:2003/12/14(日) 21:36
しばらくすると建物の中から兵士らしき人々が現れる

(あれは・・・帝国兵!?)

「な・・・・」

急に亜依の母の様子が変わる、その場にいた十数組の母子達が集まり話し出す

「なーなー、亜依、あの人達おとん達と違わへん?」

亜依の友達らしき少女が話しかける

「うちもようわからん・・・なんなんやろ・・・」

しばらくすると主婦達の代表だったのだろうか、亜依の母が先頭に立ち兵士達に抗議し始める

「どーゆーことやねん!うちらの旦那は?」

「・・・・・我々がここにいる以上答えはわかっているだろう・・・」

「!!!!」

主婦達が怒りや悲しみの混ざった表情を見せる、中には泣き出すものもいる

「ほ、ほんなら・・・何しにこんなとこきたんや!!」

「決まっている、占領するためだ・・・それに・・・・・」

兵士は辺りを見回し

「貴様らの軍の中に神励力を持つものがいた!!その娘を出せ!!!」

「なっ・・・!」

亜依の母の一瞬の動揺を兵士は見逃さなかった、素早く亜依の母を押さえ込み

「おい!!この女の娘!!出てこい!!貴様の母を助けて欲しかったらなぁ!!!」

「あかん!!亜依!!逃げるんや!!!!」

「余計なことを!!」

「おか・・!」

亜依が叫ぶ前に人ごみの中で亜依の友達が止める

「あかん!今行ったら何されるかわからんで!?」

「でも・・・おかんが・・・」

「良く聞け!!その娘を差し出した奴らには褒美をやる!!それに占領後の暮らしも保証してやろう!!」

160 名前:R.O.E〜36〜 投稿日:2003/12/14(日) 21:36
「???」

亜依達にはその意味が良くわかっていなかった、しかしその場にいた主婦達は違った
すぐに亜依を見つけ兵士達に差し出す

「あ、あんたら・・・」

亜依の母が睨み付ける

「加護さん・・悪いけど・・・うちらの命には代えられへんのや・・・」

兵士達は亜依を受け取ると

「良くやった・・・・これで貴様らに用はない・・・もっともこの町も我々の支配下に置かれることになるがな!!」

「う、うちらの生活は保障してくれるのやろ?」

「なんのことだ?覚えがないな!」

「な・・・!!」

「かかれ!!」

その合図とともに兵士達が大量に現れ人々を捕らえていく

「おかん!!おかんーーー!!!」

亜依の絶叫も虚しく、たった一日でラナ(亜依達の住んでいた地方、帝国からの支配を独自の軍隊で逃れていた地方の一つ)
は壊滅し、帝国の植民地となった。
161 名前:南男 投稿日:2003/12/14(日) 21:37
ミスです、上の話は37話です
162 名前:R.O.E〜38〜 投稿日:2003/12/14(日) 21:41









そこで亜依の記憶(?)は途絶える















(・・・・何だったの・・・今の・・・・)










「う・・・ん・・・・」

亜依が目覚めるとそこは見知らぬ部屋だった

(・・・まだ続くの・・・?)
163 名前:R.O.E〜39〜 投稿日:2003/12/14(日) 22:05
「どこや・・・ここ・・・・」

どうやら薬か何かで眠らされていたらしい

「起きたか・・・」

見知らぬ女性が亜依の眠っていたソファに座っていた

「おばさん・・・誰や?」

「おばさんやて!!??失礼な!!」

「す、すまん・・・いくつなん?」

「えーっと・・・今帝国暦978年やから・・・25やな」

「なんや!うちから見たらおばさんやん!!」

(これ・・・5年前の出来事なんだ・・・それにしてもこのおばさん・・・どっかで・・)

そこへ、かなり上位の兵士が入り

「・・・様、そろそろお時間となっております!」

(なんで名前聞こえないのよ!)

「ああ、もうそんな時間か・・・じゃあこの娘のことはよろしく頼むで」

「はっ!」

そういってその女性は出ていく

「さて・・・おい!ガキ!!立て!!」

「な、なんやあんた!!」

亜依は無理矢理部屋から連れ出され、また別の部屋に移動する

「あんたらなんやねん!!おかんは・・・おとんは!?」

「貴様の母なら生きている・・・が、もう父はこの世にはいない・・・」

「・・・え?う、うそや・・おとんは町で一番強いんや・・・」

「そうだろうよ、何せ神励力の持ち主だ、俺達の仲間も何人殺されたことか!!」

「まあ、そのおかげでお前はここに連れてこられたってわけだがな!!」

「う、うそや・・・うそや・・・・」

亜依は信じられないといった表情、十代前半の少女には耐えられない真実

「それで、お前にもその力の素質があるっつーわけで連れてきたんだよ!!」

亜依の気持ちも考えないで話を進める兵士

「誰が・・・あんたらなんかに力貸すか!」



「ま、そういうだろうと思ったよ・・・・おい、連れてこい」

「はっ!!」

そういうと下級兵は部屋を出ていく
164 名前:R.O.E〜40〜 投稿日:2003/12/14(日) 22:18
下級兵は亜依の友達数人を連れて部屋に戻る

「みんな・・・」

「・・・・・・・・・・・」

しかし返事がない、みんな冷たい視線を亜依に送る

「ど、どうしたんや?」

「・・・・あんたのせいや・・・」

「あんたのせいでうちのおとんも死んだんや!!」

「そうや!!このドアホ!!」

(なに・・・この気持ち・・・痛い・・痛いよ・・・!!)

「もう一息だな・・・おい!」

「はっ!」

さらに下級兵が連れてきたのは亜依の母だった

「・・・・お、おかん!みんながおかしいんや!!」

「・・・・・・・」

「なんで何もいわんのや!!??」

「・・・・誰や・・この娘?」

「・・・ぇ・・・お・・・か・・ん?」
(・・・な・・い、いや・・・)

「おい、ガキども、こいつ誰かわかるか?」

「うちのおとん達のカタキなんやろ?それ以外はしらん、見たこともないわ」

「みんな!どないしたんや!?」
(やめろ・・・いや・・いやだ!こんなの見せるな!!)

「ははは!こいつらはな!!自分たちが生き延びるためならお前を捨てるんだとよ!!!」

「ウソや!!うそやぁあああぁああああ!!!!!!!!!!」
(いやーーーーーっ!!!!!!!!!!)
165 名前:R.O.E〜41〜 投稿日:2003/12/14(日) 22:23







真希の目の前が真っ白になった








「いや・・・いやだ!!やめて・・!!みんな!!!」








「お母さんっ!!!!!!!!」






「ああああああああーーーーーーーー!!!!!!!!!!!」






「・・・・はぁ・・はぁ・・・!」



「いや・・・いや・・・・・・」



気がつくともといた部屋に戻っている


「・・・・ごっちん・・?」


梨華の声


ひとみの姿はなかった



「梨・・・華・・ちゃ・・」


真希は全身から大量の汗を流し、瞳は涙で溢れていた
166 名前:南男 投稿日:2003/12/14(日) 22:25
今日の更新終了
次回はまた次の週末か、もしかしたら来年以降になるかもしれません
167 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/15(月) 20:07
壮大な話になってきましたね
来年になっても続き待ってますよ
168 名前:R.O.E〜42〜 投稿日:2003/12/27(土) 02:00
「後藤さぁ〜ん、大丈夫ですかぁ〜?」

「・・・・・・・・・・」

「あ、あいぼん・・・ごっちんに何したの?」

「ちょーっと幻を見せただけですよぉ〜」

「・・・・・まぼ・・ろ・・し・・」

梨華に支えられていた真希が立ち上がる

「どぉ〜ですかぁ?あきらめて加護のお友達になります〜?」

「・・・・・いいよ、なってあげる。でもここに残る気はないよ。
ここも、帝国も、全部潰す。」

(そんな!?あれだけの幻を見せたのに・・・なんで効いてないの・・?)

真希はまるで効いていない訳じゃなかった、並の人間なら数日は寝込みそうなほど
の精神的ダメージを受けていた。

「あんたの能力は・・・幻を見せ・・それに肉体的、精神的な「痛み」を伴わせる・・
さっきのひとみや梨華ちゃんもそれだったんだ・・・。」

「・・・・そーですよ・・でも逃げることはできませんよぉ〜もし加護が「死ぬ」幻を見せたら後藤さんだって死んじゃうんですよ?」

「・・・なんで最初からそうしなかったの?」

「それは・・・」

「「あの幻」を誰かに見てもらいたかったんじゃないの・・・?」

「えっ!?」

今まで何にも動じなかった亜依の表情が変わる

「あれは・・・あんたの辛い記憶・・・それを見て誰かに慰めてほしかった・・・違う?」

「ち、違いますっ!ただ・・ちょーどよかったから使っただけです!!
それに後藤さん達はいっつも仲良しだから・・裏切られる悲しさを味あわせてやりたかっただけですっ!!」
169 名前:R.O.E〜43〜 投稿日:2003/12/27(土) 02:00
「・・・・・本当に、それだけ?」

「泣いてたよ・・・あの子達もあんたのお母さんも・・・」

「!」

「うそだ・・・そんなわけない・・・加護は裏切られたの・・・」

「違うっ!!自分の友達を!!娘を!!!裏切るわけない!!!!」

「ごっちん・・・」

すでに亜依は泣きじゃくっていた。

「らって・・・あのあと・・・みんな・・・みんなし・・じゃ・・て・・・・それ・・で・・もぉ・・あえないって・・おもって・・」

「もういいよ!」

亜依を抱きしめる真希

「ご・・とぉ・・さん・・・?」

「寂しかったんだよね・・・一人で・・・」
170 名前:R.O.E〜44〜 投稿日:2003/12/27(土) 02:11





「ごとぉ・・・さん・・・・」

何も言わずただ抱きしめる真希

真希と梨華には(梨華は知らないが)亜依の悲しみが痛い程良くわかっていた
過去に帝国の手により似たような体験をしていたためである。


「帝国兵支隊長」と言ってもまだ子供。
精神面は脆く、繊細だった
今までの「戦い」も亜依にとっては遊びのようなものだった。

「ごっちん・・・良くわからないけど・・・その娘にひどいことしないよね?
帝国だけど・・・いい娘なんだよ・・・?」

「うん、わかってる。この娘はいたくて帝国にいたんじゃない、それぐらいわかるよ・・・」

「かごは・・・もぉ・・ていこくも・・・やめます・・だから・・・」

「だから?」

「お、お友達に・・なって・・・・ください・・・・」

「当たり前でしょ!」
「そーだよっ!」

「ぁりがとう・・・・スー・・・スーーーー」

「あれ?寝ちゃった・・・・」

「「幻術」の能力は消費が激しいからな、安心して眠ったんだろう」


「だ、誰っ!?」
171 名前:R.O.E〜45〜 投稿日:2003/12/27(土) 02:30
「あ、あんたは・・・!」

その男は真希が亜依の幻術で見た帝国の上級兵だった。

「その弱点を補い、また不安定なそのガキを監視するために俺がここの副隊長をしていたのさ。」

「・・・・(やばい、もう・・・限界なのに・・・!)」

「やはりそのガキ裏切ったな・・・お前ら二人とまとめて本部に送り再教育が必要だな!」

「ちっ!闘うしか・・・ない!」

「くっ!うぁ・・!」

戦闘態勢に入ろうとした真希だったが精神的ダメージが大きく、倒れてしまう。

「ははっ!いいざまだな!対神励力用の道具も持ってきたのに・・・これだけで十分だったらしい・・」

男の取り出した手錠には「封神」の字が刻まれていた・・・

「そ、それは・・・!」

「大人しくしろよ!こいつをはめればお前もただの女だ!!」

「やめ・・ろ!!」

「ははは!可愛い顔する・・・じゃ・・・・・・」

男がいきなり倒れ込む。
172 名前:R.O.E〜46〜 投稿日:2003/12/27(土) 02:48


「俺の女に触んじゃねーぞ?」

ひとみだった、一撃で男を気絶させた。

「あんた・・・なんで・・・?」

「お前は俺の女だし・・こいつらっつーか帝国そのもののやり方が嫌いでな、
本部の隊長とも気があわねーし、裏切ることにした!」

「へ?」

「っつーわけでよろしくぅ〜」

もちろんひとみは裏切ったわけではない「監視」のための演技だった。

「もぉ・・・わけわかんない・・・・・・」

倒れ込む真希、それを支える梨華とひとみ

「ごっちん・・・やっぱ無理してたんだ・・・」

「よし。二人とも運ぶぞ、お前あのちっこいの運べ。」

「やだぁ〜!ごっちんがいい〜・・・」

しかしひとみに睨まれ渋々従う梨華だった

「ぉも・・・ぃ・・・」


フラフラになりながら帰路につく四人。

「仲間が四人になった(一人邪魔者がいるけど)」こと「任務にかこつけて真希と一緒にいられる」ことで
それぞれ浮かれていた。
そして真希によって亜依の心も救われていた、この後この二人は姉妹のような関係になる。

真希も梨華も亜依も、本当は戦いなんか望んでいない。ひとみも「平和ならそれにこしたことはないのに」
と、心のどこかでは思っていた・・・



しかし、「時」はすでに、その残酷な運命を刻み始めていた・・・・
173 名前:Revolution of empire 投稿日:2003/12/27(土) 02:50



              



              第一章   完






174 名前:南男 投稿日:2003/12/27(土) 02:53
かなり無理矢理でしたが第一章は完結です。
これでやっとこの物語の軸になる「4人」が出揃いました。

次の更新いつになるかわかりませんが読んでいただければ嬉しいです。
175 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/27(土) 14:01
かなり長い話になってきましたね、第一部完ってことはしばらくお休みするんですか?
それとも違う作品書くんですか?
176 名前:南男 投稿日:2003/12/27(土) 16:35
>>175
そうです、この話はしばらくおやすみです。
第2章はかなり先の話になります。
それまでは「2人のキミ」みたいな感じの恋愛系の短編を書きます。
もちろん男×娘じゃないですよ。

一応、今考えてるのはみきごまです。
177 名前:ダイキライ 投稿日:2003/12/27(土) 22:37




     


        最初は・・・あの人のこと・・・・凄く嫌いでした。






178 名前:ダイキライ 投稿日:2003/12/27(土) 22:47
まだあたしがこの世界にはいる前、学校の男の子たちはみーんな
「ゴトウマキ」に夢中だった・・・

「おいっ!昨日のMステみたか?ゴマキ、マジ可愛かったよな〜」

「ああっ!あんな大人っぽいのに俺らより年下なんて思えねーよ!」

「ねぇ〜・・・そんなに可愛い?後藤真希って・・・・」

「当たり前だろ!アイドルだぞ、ア・イ・ド・ル!!」

「ふーん・・・・(なによ!ただ金髪にしてるだけじゃないっ!あんな奴!)」

何気ない会話、フツーに芸能人の話をしたり、誰かの恋の話をしたり・・・






退屈・・・・だったのかな・・・・それとも・・・悔しかった・・・?





あたしも・・・・あんな風に騒がれたかった?



・・・・違う・・・なんだったんだろ・・・・・
179 名前:ダイキライ 投稿日:2003/12/27(土) 22:57
とにかく、今あたしは「この世界」にいるわけで、モーニング娘。のメンバー・・・


でも、そこには・・・あの人の姿はない・・・・



あたしがオーディション受けて・・・結局ダメで・・・
辻ちゃん加護ちゃん梨華ちゃんよっちゃん・・・

あの四人にはかなわなかったなぁ〜・・・個性強すぎ・・・。

でも、「ソロ」と言うチャンスが回ってきた。

これはある意味「モーニング娘。」に入るっていう最初の目的より凄いことかもしれない・・・


何枚か歌出して・・・「藤本美貴」が日本に認められた!って気がした・・・

街を歩けば


「おい、あれ藤本美貴だぜ!!」

「マジかよ!めちゃめちゃかわいいじゃん!!」

「ゴマキとどっちがかわいい?」

「俺はミキティだな〜」


これが聞きたかった・・・のかな?

あたしだって、ちゃんとかわいいんだぞ!

・・・・って、認めてほしかった?


違う・・・そんなんじゃない・・・・





あたしはただ・・・・・
180 名前:ダイキライ 投稿日:2003/12/27(土) 22:58





       あの人に勝ちたかった・・・・




181 名前:ダイキライ 投稿日:2003/12/27(土) 23:03
もしかしたら・・・・あたしの目的はもう果たされちゃってたのかもしれない・・・

          あたしは「藤本美貴」

あの人は「モーニング娘。」の「後藤真希」、大勢の中の一人に過ぎない
そりゃあ、ソロ、プッチモニとしても活躍してたけど・・・それは・・
         

           「モー娘。の後藤真希」

だったからであって「あの人」そのものの力じゃない



・・・・・・・そう、思ってた・・・
182 名前:ダイキライ 投稿日:2003/12/28(日) 01:06
「後藤真希、保田圭 モーニング娘。卒業」

この知らせを聞いたときはさすがに驚いた。

そして後藤さんはソロに専念するらしい



そんな・・・



ううん、ソロでだって、あたしが負けるわけない!



これからは本当にライバルなんだ!

後藤さんはもちろん、亜弥ちゃんにも、モーニング娘。にも、負けたくない!



最初モーニング娘。に入ることが目標だったけど・・・

今は、違う。

ソロで、自分がどこまで行けるのか試したい!






       それがあたしの結論だった・・・・・。



183 名前:ダイキライ 投稿日:2003/12/28(日) 14:35
卒業騒ぎも大分収まってきた頃、あたしとあの人に一つの接点ができた


            
             「ごまっとう」



考えてみたら後藤さんとまともに話すのは初めになるののかも・・・・

亜弥ちゃんは「一緒に歌えて嬉しいねぇ〜♪」

のんきなもんだな〜、あたしの気も知らないで・・・・

「ねえ、後藤さんってどんな人なの?」

「ごっちん?いい人だよぉ〜♪」

言うと思った、亜弥ちゃんにとっては誰でも「いい人」なんだよね・・・

「でもさ、怖くない?」

「怖くないよぉ〜!優しいもんっ!」

(ハイハイ、あんたにはね・・・。)

そして、ごまっとうの初顔合わせの日・・・



後藤さんは、見事に大遅刻してやってきた・・・・・



184 名前:ダイキライ 投稿日:2003/12/29(月) 11:52
「ごっちん遅い〜」

「ゴメンゴメン、寝坊しちゃったよ〜」

そう謝る後藤さん私が睨み付けてやろうと思ったら逆にこっちを見てきた

「藤本さん、よろしくね!」

「え・・あ・・はい・・・・」

あれ?なんか・・・・思ってたのと違う・・・かな?

そのあとつんくさんから曲やダンスなどの話があり、そのあとは早速夏先生の指導の元練習が始まった

「後藤!そこ違う!!あんたセンターなんだからしっかりしなさい!!」

「は、はい!!」

夏先生は後藤さんが遅刻したせいもあってかちょっと厳しかった

「藤本!!何ぼーっとしてるの!!!」

「ご、ごめんなさい・・・・」

あーあ、怒られちゃった・・・後藤さんのせいだ・・・・

それにしても亜弥ちゃんは真面目に練習してるなぁ〜
全然話しかけてこないや、前一人の時の練習見たときは
こんな感じじゃなかったのに、どーしたのかな?


「よし、今日はここまで!各自家でも練習するように!」

「「「お疲れ様でしたぁ〜」」」


よかった、やっと終わった。

「ねえ、亜弥ちゃん、ご飯食べに行こうよ!」

「うん♪あ、美貴たん、ごっちんも誘っていい?」

「え・・・」

(ここで断ったら変だよね)

「うん、後藤さんがいいならいいんじゃない?」

「やったぁ!ごっちーん・・・・」

行っちゃった、結局後藤さんとあたしと亜弥ちゃんの3人で行くことになった


185 名前:ダイキライ 投稿日:2003/12/29(月) 12:06
後藤さんは自宅がちょっと遠いみたいで時間がないそうなので近くのファミレスで済ませることになった

「ごめんね、後藤のせいで・・・」

「いいよ、松浦こーゆーとこ好きだもん!」

「藤本さんも・・ゴメンね」

「あっ、ぜ、全然いいですよ、美貴もこっちの方が落ち着くし」

「そっか、よかった・・・でももう一回ゴメンね!」

「「?」」

「どうしたの?ごっちん?」

「ほら、後藤が遅刻したせいで夏先生厳しかったでしょ?だから・・・」

「へっ?いつもどおりだったと思うけど・・・」

「そうですよ、気にしないで下さい」

(あれ?なんでかばってんだろ・・・)

でも、こんな素直に謝る人だとは思ってなかった。

あたしの中で、後藤さんのイメージは変わってきてたのかも・・・・







話も弾んで時間がたつのも忘れてた

「あっ、やば・・・」

と言って電話をかける後藤さん


「どぉーしよう・・・お母さんもう寝ちゃったみたい・・・こんな遅くなったこと無いから・・・泊まりの仕事だと思ったのかも・・・」

「ねえねえ、ごっちんも美貴ちゃん家に泊まろうよ!」

「は?」

「えっ、ダメなの?」

「じゃなくて、泊まる気だったんすか?」

「うん!」

まったく、この人は・・・

「美貴ちゃん・・・いいの?後藤も泊まって・・・」

あれ?いつのまに「美貴ちゃん」になってたんだろ、まいっか。

「うん、いいよ!」

そして3人であたしのマンションへ・・・



186 名前:rina 投稿日:2004/01/03(土) 16:02
はじめまして!!
みきごま好きなんで期待して待ってます!!
187 名前:名無し読者 投稿日:2004/01/04(日) 22:52
同じくみきごま好きです!今後ミキティがごっちんのこと好きになるのか、それとも逆なのか、楽しみです。お泊まりと言うことはエッチも期待していいのでしょうか……?(そういうの嫌いな人もいるかも知れませんが)
188 名前:南男 投稿日:2004/01/05(月) 22:44
良かった・・・読んでくれてる人がいて・・・
なかなか更新できないんで・・次がいつになるかわかりませんがぜひ読んで下さい。

>>186
応援ありがとうございます!春には完全復活するのでしばらくお待ち下さい。
>>187
実は今考え中です、今までそっち系は書いたこと無いので一度くらい書いてみるのもいいかもと思ってます。
その時はsageて書かないといけないんですよね?確か。
189 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/01/08(木) 21:16
確かそうだったはず…よくわかんないけどsageないといけないらしいです、てかエッチ系期待していいのかな?
190 名前:名無し読者 投稿日:2004/01/12(月) 20:21
みきごまいい感じですね、続き楽しみにしてます
191 名前:名無しさん 投稿日:2004/02/08(日) 02:20
続き待ってます
192 名前:南男 投稿日:2004/02/08(日) 13:04
更新遅くて申し訳ありません、再来週には書けると思うのでまってて下さい。
193 名前:ダイキライ 投稿日:2004/02/27(金) 00:06


――――――――――――――5時間後

「もぉ・・・らめ・・・・・スーーースーーーー」

「あ〜、亜弥しゃんれちゃった〜、まらまらこれかららってのりー」

「後藤さん、飲み過ぎ〜」

「美貴しゃんらって飲んでるじゃん!」

と言っていきなりもたれかかってくる後藤さん

「グーーーー・・・・・カーーーーーー・・・・・・」

うわっ、この人寝ちゃったよ

「しょうがないなぁ・・・・」

あたしは3人分布団を用意し真ん中に亜弥ちゃん、左に後藤さん
右にあたしが寝た・・・・
194 名前:ダイキライ 投稿日:2004/02/27(金) 00:13






「うーーー!!」





うるさいなぁ・・・・


「ご、ごめんなさい!!!」


「ん・・・」

誰の寝言?



「んぁ〜!」



・・・・・・・・後藤さんか、寝付きが良くて寝起きが悪いとは聞いてたけど
寝癖も悪いの?って亜弥ちゃんはすぐ隣なのに気持ちよさそうに寝てるし・・・


「もう一回・・・・ます!」


「お願いします!!」

?、なんの夢見てんだろ・・・・・


しばらく見ていると後藤さんは今回の新曲の振り付けの動きをしていた


凄い、夢でまで練習してるんだ・・・


ちょっとうるさいけど・・・我慢しとこ!


あたしはどうにかまた眠りにつくことができた
195 名前:rina 投稿日:2004/03/13(土) 15:07
ごっちんの器用さに爆笑しました(w
すごく続きが気になります!
196 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/04/08(木) 00:37
197 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/05/20(木) 00:25
作者さん元気ですか〜
198 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/08/13(金) 22:53
ごまみき気になりますっ!!
続き待ってますっ!!

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