ロマンチック めっちゃ ホリデー

1 名前:ss.com 投稿日:2003/11/09(日) 09:11

はじめまして。ここ一月ばかりで一気に飼育にはまりました。
遂にロムだけじゃ辛抱出来なくなって小説にチャレンジしてみました。
ミキティ視点のアヤミキ、リアルです。
内容は大甘、イチャイチャで、エロ表現含みです。
ご承知の上、エロを許していただけるのでしたら読んでみて下さい。
レスお待ちします。ただ、生まれて始めて人様にお見せする作品ですので
お手やわらかに。

2 名前:ss.com 投稿日:2003/11/09(日) 09:12
        ロマンチック めっちゃ ホリデー


       1 気がつけばディープキス

3 名前:ss.com 投稿日:2003/11/09(日) 09:12
「ハーイ、ミキたん。あやや、リセットされましたァ。ミキたんとラブ×2なあややにもどりまーすゥ…」
ラジオのMCみたいな口調で叫んだ亜弥ちゃんが、体当たりするように抱きついて来る。
「ミキたん…、ごめんね。別に先輩ぶって文句いうつもりはなかったんだけど…」
二人の身体が触れている所から亜弥ちゃんの温もりが伝わって来る。
自分自身も気付いてなかった事を亜弥ちゃんに指摘されたショックで北海道の吹雪みたいに冷たく、ちじこまっていた気持ちが、その温もりで解きほぐされて行く。
「余計なことだったかもしれないけどさァ、ミキたんがモーニングの中に埋もれるのが怖かったの。愛してる人が自分の思うのと違う方に流されて行くの、見てられなかったのさ。分かって。タレント藤本美貴のカノジョとしては…」
4 名前:ss.com 投稿日:2003/11/09(日) 09:13
さっきまでの毅然とした口調から、いつもの亜弥ちゃんの甘えた調子に戻った声が美貴の心の奥深くを鷲掴みした。
もう、限界だった。亜弥ちゃんの優しい言葉に美貴の心の中の堤防が決壊した。
我に返った時には、いつも亜弥ちゃんがして来るみたいにダイビングでもする様な勢いで彼女に抱きついて、そのまま肩に顔を埋めて声を出して泣いてる美貴がいた。
モーニング加入が決まった時、『お前なんか、結局、一人では松浦亜弥とは並べないんだ』といわれた気がして、メイッパイ落ち込んでも泣かなかったあたしが、そのライバル松浦亜弥に抱かれて子供みたいにワーワーと声を出して泣いていた…。
5 名前:ss.com 投稿日:2003/11/09(日) 09:13
亜弥ちゃんは黙って頭を撫でてくれる。
気が済むまで泣きなよ、ミキたん、って言われてる感じ。
こんな姿、亜弥ちゃん以外の誰にも見せられない、絶対に。親にだって。
やっぱり、あたしはこの子がいないとだめだ。こうやって、自分自身も目を逸らしていた藤本美貴の一番弱い部分をさらけ出せる相手って亜弥ちゃんしかいない。
亜弥ちゃんの存在が倍以上に膨らんだ気がする。ひょっとしたら、いや、多分本当に、美貴の中で、今、松浦亜弥という女の子があたし自身より大きな存在になっていると思う。あたしは、そのまま5分近く、亜弥ちゃんの肩で泣き続けた。
6 名前:ss.com 投稿日:2003/11/09(日) 09:13
何ヶ月かぶりの二人揃った二日間のオフは、いきなり、こんな、重苦しい雰囲気でスタートした。
ただ、今は、ちょっと取り込み中なんで、こうなった原因は、いずれ落ち着いてからってことで、現在進行中の話。
7 名前:ss.com 投稿日:2003/11/09(日) 09:14
「ミーキたん」
いつもより甘ったれた声をかけられて顔を上げると、毛穴が見えるぐらいの距離で微笑む亜弥ちゃんがいた。
「ウッ、プッ…」
その距離の近さにひるんだすきにいきなり唇が塞がれる。もちろん、重なってきたのは亜弥ちゃんの唇。
これって、計算じゃないと思うけど、タイミング、絶妙すぎ。亜弥ちゃんへの思いが頂点に達していた美貴は、反射的にその唇に舌を割り込ませていた。
あたしより少し華奢めな肩を抱き締める。
その倍以上の力で亜弥ちゃんが抱きついて来る。
8 名前:ss.com 投稿日:2003/11/09(日) 09:14
初めてのディープキス…。
ほとんど無意識に入り込んでいった美貴の舌に、飢えた子犬のような勢いで亜弥ちゃんの舌が絡み付いて来る。
ジーンと頭の中に痺れた様な感じが広がる。思い切り踏ん張っても受け止め切れないほどの亜弥ちゃんの愛のパワーに、また一歩、押し切られた感じ。
でも、今日の美貴は、なぜか、いつもの様な後ろめたさを感じていない。
心臓の鼓動が一気に高まる。心臓だけじゃなく、全身がドキドキと収縮を繰り返してるんじゃないかと思うほどに…。
亜弥ちゃんの小刻みに震える指があたしの髪をかき回す。朝、家を出る時、軽く手櫛で撫で付けただけの髪が、時々、亜弥ちゃんの指に絡まって力任せに引き抜かれる。でも、断続的に続くその痛みも、今の美貴には心地よい刺激にしか感じない。
メイクさんにやられたら軽く不機嫌になるけど…。
9 名前:ss.com 投稿日:2003/11/09(日) 09:15
身体がさらに密着する。二人のバストがまとめて押しつぶされる。
抱き合ったまま、どちらからともなく床の上に身を横たえた。薄めのカーペットを敷いただけの床だから、フローリングの冷たさや堅さが直接身体に伝わって来る。
でも、今は、そんな事も気にならなかった。
短パンの部屋着姿の亜弥ちゃんの脚が絡み付いて来る。その膝が小さく震えているのが伝わって来る。でも、ひょっとすると震えていたのは美貴の方かも知れない。
10 名前:ss.com 投稿日:2003/11/09(日) 09:15
「フ−…。ミキたーん…」
二つの唇がようやく離れ、二人の間に、一本の糸が引いて、ゆっくりと切れた。
「亜弥ちゃんって凄い。ス−パ−アイドルだよ。尊敬しちゃう。可愛いし、歌、めちゃくちゃうまいし、それに、あたしなんかよりずっとずっと、ファンの気持ちとか…」
何しゃべってんだろうあたし。今は改まった気持ちで彼女のアドバイスにお礼なんかいってる時じゃないことぐらい美貴にもわかってる。でも、一度しゃべり始めたら、自分でも制御不能。勝手に口が動き続ける。
 ブッチューッ!
あたしの言葉は、彼女のお返しのディープキスでようやく止まる。
でも、褒め言葉だけはちゃんといわせるあたりが、いかにも松浦亜弥って感じ?
11 名前:ss.com 投稿日:2003/11/09(日) 09:15
亜弥ちゃんが、舌を絡ませたまま、美貴に覆い被さって来る。彼女の全体重で押されて仰向けにされた。ゴツンと後頭部が床に当たる。
「フ−…」
唇を離した彼女は、そのまま、美貴の胸に顔をうずめてきた。
「嬉しい…、まだ、ドキドキしてるゥ。初めてだよね、あんな情熱的なチュ−したの…。でも、ミキたんのディープキスの味、塩辛かった…」
営業用じゃない本気の笑顔。じっと、その大きな目に見つめられて、あたしは視線という杭ではりつけにされて動きが取れなくなった気分。
12 名前:ss.com 投稿日:2003/11/09(日) 09:16
しばらく見つめあってるうちに、こちらを覗き込む表情が微妙に変わった。満面の笑みは変わらないんだけど、大きく見開かれた瞳の中にイタズラっぽい光がさした様な…。
「ワッ、亜弥ちゃ…」
再びブチュ!とキス攻撃。ディープじゃないけど、キスの雨の見本みたいに、休む間もなく繰り返しブチュ、ブチュって。それだけじゃなかった。彼女の手はツツッーと横滑りして美貴のバストに重なった。
「あれーっ、少し大きくなったかァ…」
やかましい!ブラサイズが何センチか上だからって、そーゆー事、今、いうか?この小娘は…。口に出すわけには行かないけど、心の中で思いきりムッとする。
マジ、気にしてるんだから…。
13 名前:ss.com 投稿日:2003/11/09(日) 09:16
でも、美貴は今、そこに気をとられてる時じゃなかった。
 ……?……、ムギュ、ムギュムギュ、ワサワサ、コリッ…。
両方のバストに衝撃が走る。
ちょっと、やめて、そんなに真剣に揉まれたら、あの、あたし、その…。
あたしたちのラブラブな関係って、どっちかというと、美貴が亜弥ちゃんのカレシ的な立場だったはず。それは、あたしが男っぽいとかっていうんじゃなくて、精神的にビターッて甘えて来る亜弥ちゃんと、そんな彼女の存在を心からかわいいと思ってる美貴。
なのに、今、彼女の方からいきなりの攻撃。
14 名前:ss.com 投稿日:2003/11/09(日) 09:16
「待って亜弥ちゃん。ちょっと待って。それ以上は…、えっ? つまり…、その…、ここ…、じゃ…、ほら、ちょっと…」
負けた。『それ以上は』っていった瞬間に亜弥ちゃんが見せた、救いを求める捨て犬みたいな、すがる様な眼差しに美貴は完敗だった。
本当は、『それ以上はやめて』っていいたかったんだけど…。
15 名前:ss.com 投稿日:2003/11/09(日) 09:17
元の、いや、それ以上の輝きを取り戻した笑顔からは、あたしの拒否になりきらなかった拒否の言葉が、彼女お得意の都合のいい解釈され事がはっきり分る。
『それ以上はここじゃ嫌』っていうのは、適切な所に場所を移せば、『それ以上の事をしてもいい』と認めた事になるじゃん。
美貴の苦し紛れの一言を、頭の回転の早い亜弥ちゃんが見逃すはずもなく…。
「いいよ! じゃあ、ベッド、行こう…」
16 名前:ss.com 投稿日:2003/11/09(日) 09:17
嗚呼! やっぱり。彼女の懇願の眼差しに負けて、最大規模の地雷を踏んじゃった。
それも、ただ踏んだなんて生易しい踏み方じゃなく、思いきりジャンプして全体重を地雷にかけて、吹っ飛ばされてバラバラになっちゃったみたいな勢いだ。
次の瞬間には、バネ仕掛けの人形みたいな勢いで立ち上がり、あたしの腕を引っ掴んでベッドに向かうアイドル歌手松浦亜弥と、あおむけのまま、無抵抗で引きずられてるモーニング娘。番のツッコミ王、藤本美貴っていう、何とも情けない状況に…。
ってか、この子のどこにこんな力があったの。
17 名前:ss.com 投稿日:2003/11/09(日) 09:18


               ◆
18 名前:ss.com 投稿日:2003/11/09(日) 09:19
  日本全国の松浦亜弥ファンの皆さん、それに藤本美貴ファンのみなさんへ
本当にゴメンナサイ!
美貴の事が恋愛対象として好きだって亜弥ちゃんから告白されて、それまでの遊び感覚のチューが恋人感覚のキスになってからも、美貴は、精神的な繋がりは思いっきり深めたけど、肉体的関係はフレンチキスまででとどめてきました。
でも、もう、だめです。逃げられません。ってか、美貴も、もう、逃げたくない。
正直にいいます。今まで、何とか堪えて来たけど、美貴も、亜弥ちゃんを本気で愛してしまいました。女のあたしが亜弥ちゃんを愛しちゃうなんて、どこか違う、おかしいって、必死に自分を押しとどめてきた反動かも知れません。亜弥ちゃんへの思いが頭の中でグルグル回ってます。もし、今、彼女の気が変わったとしても、もう、美貴の方が止まらなくなっちゃってます。後戻りはできません…、ハイ。
19 名前:ss.com 投稿日:2003/11/09(日) 09:19

   ここで、藤本美貴、大宣言します!
藤本美貴は、トップアイドル松浦亜弥を肉体的にも愛しちゃいます!
こうなった以上、亜弥ちゃんと二人、チョー、セクシーに、チョーかっこよく、チョーかわいく、チョー、ハッピーになる事を誓います!
                  ◆
20 名前:ss.com 投稿日:2003/11/09(日) 09:21

とりあえず、ここまでです。
こまめな更新を心掛けます。
よろしくお願いします。
21 名前:ss.com 投稿日:2003/11/09(日) 09:25
 さっそく訂正です。 恥!
>16 5行目
× モーニング娘。番のツッコミ王

○ モーニング娘。のツッコミ王


書き直しの際、消し忘れました。申し訳ありません。
22 名前:名無し読者 投稿日:2003/11/09(日) 22:41
面白いと思います。
ただ、もう少し改行つかってもらえると読みやすいかなぁ…なんて。
余計なお世話なんですが…特に意味がないのならお願いしたいです。
23 名前:名無し読者 投稿日:2003/11/10(月) 00:50
おお。
松浦さんが攻め手…いわゆるタチ役で進行していくのかな?
それって結構珍しいパターンじゃないかと思うので、
非常に楽しみにしております!
頑張って下さいませ。
24 名前:ss.com 投稿日:2003/11/10(月) 04:12
毒食らわば皿までってこういう事じゃないかな。
ことミックではやってないからよく分からないけど。
美貴の中で、何かがピキッと音を立てて切れた。
「わかったから、もう、わかったから、ちょっと、落ち着いてよ。
ねっ、ほら、とにかく、一回、チューしよう。ネ…」
亜弥ちゃんにセーター、ブラウス、
そしてスカートを脱がされたところで、
あたしは態勢を立て直しにかかった。
それに、さっきさんざん泣いたから、鼻もかみたかった。
だって、せっかくの二人の記念すべき時間を、
鼻水を啜りながら迎えるなんて嫌じゃん。
ブラのホックに手をかけようとした亜弥ちゃんを振り切って
ティッシュに手を伸ばそうとした。
亜弥ちゃんがそれに先回りして、まとめて5〜6枚引き出してくれる。
さすが、亜弥ちゃん。あたしが鼻をかむ時の癖まで覚えてたんだ。
でも、その時、美貴は不思議な感覚に襲われた。
いつもなら、メンバーの前でも、メイクさんやスタッフさんの前でも
平気なのに、亜弥ちゃんに鼻をかむ姿を見られる事がすごく恥ずかしく感る。
だけど、今、ベッドから出たりしたら無用な心配されそうだし…、
仕方なくあたしは、彼女に背中を向けて思いきり鼻をかんだ。
25 名前:ss.com 投稿日:2003/11/10(月) 04:12
後ろでクスッとイタズラっぽい笑い声が聞こえる。
ペチンとブラのホックが外れた。
脇から手がヌッと伸びて来てバストを包み込む。
「ク−、美貴たーん。好き好き、あやや、
美貴たんがだいだいだーいちゅきー」
幼稚園児みたいな口調で叫びながら、亜弥ちゃんが抱きついて来る。
背中に感じたのはまぎれもなくナマの乳首の感触。
この子、いつの間に、服、脱いだんだろう。しかもブラまで。
「美貴も亜弥ちゃん、好きだよ。もう、いっぱい愛してるゥ」
首を後ろに回して覗き込むと、亜弥ちゃんは照れた様に、
彼女独特のニャヒヒという笑い声を漏らした。
うっすらと目を閉じて唇を突き出して来る。
この態勢、すっごい無理があるんだけど、
限界まで首を曲げてリクエストに答える。
ほんのちょっと唇が触れただけだったけど…。
「はい、チューしたよ。だから、ネッ…」
これがマンガだったら、今の亜弥ちゃんは目はピンクのハート、
ついでに言葉にもハートのマークがいくつもついている状態。
昨日までの美貴だったら、寒いギャグとか連発して何とか逃げようと
必死になってたと思う。
でも、もう、そんな事はしない。
26 名前:ss.com 投稿日:2003/11/10(月) 04:13
『ミキティ、それ、チョウ贅沢つーか、マジ、犯罪だよ。
アヤヤにそれだけ惚れられてて、アンタも好きでって、
両思いなんじゃん。なのにチューだけなんて…』
少し前、よっすぃーとお互いの色恋についてしゃべった時、
いわれたセリフを思い出した。
『頑固一徹&とめ子』夫妻は、あんなこともこんなことも
やっちゃってるらしい。
でも、あたしも、遂に、その犯罪行為から解放される時が来たみたいだ。

27 名前:ss.com 投稿日:2003/11/10(月) 04:13
パンティ一枚の美貴と…、
ウッソ、ブラだけじゃなく下も脱いじゃってた亜弥ちゃん。
腕を絡ませ合ってベッドに横になった。
「あやや、ミキたんとこうなるの、ずっと待ってたんだよ。
本当に、ずっと、ずぅっと…。でも、あんまりしつこくすると、
逆に嫌われちゃうかなって…」
イヤイヤイヤ、十分、しつこかったから…。
まっ、でも、美貴も楽しかったけど…。
さっきのお返しにバストに手を伸ばす。
服の上からだったら、もう、数え切れないほど触ってたけど、
直接触るのは初めて。
見るからにプニプニなイメージの亜弥ちゃんのバストだけど、
実際に触れてみるとコリッとしててあたしより堅い感じ。
そう、何か中身がギュッと詰まってるつーのかな…。
その膨らみ全体を撫でてると、美貴の手の中で
綺麗なピンクの乳首が見る見る堅くなって来る。

28 名前:ss.com 投稿日:2003/11/10(月) 04:14
「ア、アア、ア…、ヤちゃ…、ん………」
ナニ? どうしたんだろう、あたし…。
『亜弥ちゃんのバストって触ってて気持ちいい』
っていいたかったんだけど、喉が張り付いたみたくなって、
うまくしゃべれない。
これって、紅白で『浮かれモード』のイントロが流れ出した瞬間と同じ。
カーッと頭に血が登って、自分が宙に浮いてるぞ、みたいな…。
あり得ない、マジあり得ない。
あたしは藤本美貴なんだ。人気アイドルのミキティだ。
何アガってんの! もう、何百回も歌ったあんたの代表曲でしょ!
あの時、必死に自分に言い聞かた。紅白の時はそれで何とかなった。
それに、ステージの袖で亜弥ちゃんがオーラ出しまくりで
見つめてるのにも助けられた。
29 名前:ss.com 投稿日:2003/11/10(月) 04:15
でも、女の子とHするのにアイドルなんて関係ないし、
亜弥ちゃんもオーラどころの状況でもないし。
絶対、あたし以上に舞い上がってるに決まってんだから…。
こんなに早くこーゆーことになるんだったら、
頑固一徹夫妻のあんなことやこんなことを
よっすぃーから聞き出しときゃよかった。
そんなことを考えてたら、亜弥ちゃんの指が唇に当てられた。
「………」
指を一本立てて『シー!』って感じに。
「ミキたん…、オッパイ、吸って…、赤ちゃんみたいに…」
信じられないぐらい落ち着いた亜弥ちゃんの声。
ウッソォ、何なの、この落ち着き方。
             ◆
別に信じてもらわなくてもいいんだけど、美貴は女の子はもちろん、
男の子ともエッチした事、ないの、マジで。
オヤジ系の週刊誌やハロプロこき下ろしネタの雑誌なんかは、
地元でそうとう遊んでたとか、4期のオーディション落ちた後、
つんくさんから身体と交換でソロデビューの約束を取り付けたとか、
好き勝手書いてるけど、みんな嘘だからね!
30 名前:ss.com 投稿日:2003/11/10(月) 04:15
「はっ、ハイ…」
あたしはいわれた通りに亜弥ちゃんのバストにむしゃぶりついた。
ピンピンに勃ってる乳首を舌で転がすみたいにして…。
「キャウ!」
亜弥ちゃんが短く叫んだ。
頭をすごい強く抱き寄せられた。
乳首を舌で転がしながらゆっくりと、
反対側のバストから、脇腹、そして下の方へと手を這わせてく。
陶器の様なスッベスベの肌が掌に吸い付いて来る。
あたしとは比べ物にならない亜弥ちゃんのキメの細かい肌。
アーン!
何か一つぐらい、藤本美貴の方が松浦亜弥より上って事、ないの?
って、今は凹んでる時じゃないから、先を続けるけど…。
「ココ…、ネッ…」
いつまでもオナカやオヘソの回り、
それに太腿とかを触り続けてるのに焦れったくなったのか、
亜弥ちゃんが美貴の手をアソコに導いた。
この娘、すっごい濡れ濡れ!
こんなに感じてる。これって、美貴が感じさせたんだよね。
そう思ったら、少しは気持ちが落ち着いて来た。
31 名前:ss.com 投稿日:2003/11/10(月) 04:15
エッチの経験はないけど、18歳の健康な女の子だから、性欲はある。
月に何回か、身体が火照って眠れない時なんかは美貴も独りエッチぐらいする。
ぶっちゃけちゃうと、それは、亜弥ちゃんも同じ。
ついでにバラしちゃうと、6期メンバーの3人も、中学生の分際で、
自分でイケるとか自慢し合っていた。
で、美貴なりのテクニックを亜弥ちゃんの身体にぶつけて行く。
あたしより少し薄い目のヘアを指先でかき分け、
下の窪みを指でなぞって…。
その指が震えるのは、美貴自身どうしようもない。
まるで、そこから溶け出したみたいにヌルヌルになってる
『女の子』の部分に指を這わせる。
32 名前:ss.com 投稿日:2003/11/10(月) 04:16
「クッ…、ハーッ、ン、ンーン」
美貴よりいくらか小柄な亜弥ちゃんの身体が
空っぽになっちゃうんじゃないかって思うほどの幸せそうな溜め息。
指先にもう少し力を入れて湿地帯をかき回してみた。
亜弥ちゃんは眉間に皺を寄せながらうっとりと目を閉じている。
目許がほんのりと赤くなって、半開きの唇から熱い溜息が漏れている。
かわいい! ほんっっと、かわいい。
絶対、誰にも渡したくない。
突然、今まで感じた事のないほどの思いがあたしの中で大きく膨らんだ。
どうして、初めて好きっていわれた時、素直に受け止めてあげなかったんだろう。
女の子同志とか、常に一歩前を歩くライバルへのコンプレックスとか、
そんなことに捕われて、亜弥ちゃんのストレートな愛から逃げてた自分が
馬鹿に思える。
ずっと真剣に美貴の事を思い続けてくれた亜弥ちゃんと同じように
素直になっていたら、もっと早く、こんな気持ちになれたのに…。
亜弥ちゃんに、こんなにも切ない思いをさせる事もなかったのに…。
ちょっと後悔。
美貴は思わず手を止めて、彼女に見とれてしまった。
33 名前:ss.com 投稿日:2003/11/10(月) 04:16


       2、桃色のパワフル両思い
34 名前:ss.com 投稿日:2003/11/10(月) 04:17
いきなり、亜弥ちゃんがガバッと抱きついて来た。
フンニャフンニャって感じの吐息を漏らしながら。
そして、彼女の手が、あたしの下着に中に!
イタズラっぽい笑顔が美貴を覗き込む。
「ミキたんー! オモラシ、した?」
イヤイヤイヤ、違うくって、それは…。
「ってか、あんただって、ビチョビチョじゃねえかよ!」
あ、やった、まともに突っ込み入れられた。
見つめあって、お互いにクスッと笑う。
もう、大丈夫。いつもの美貴に戻れた。メッチャ興奮はしてるけど…。
35 名前:ss.com 投稿日:2003/11/10(月) 04:17
亜弥ちゃんの指があたしのアソコに滑り込んできた。
美貴みたいにおっかなびっくりじゃなく、一気にススッて感じで。
それだけで、全身に鳥肌が立つ様なショックが走った。
こんなの、初めて。
美貴と違って、この子はストレートに敏感な所を触って来る。
断続的に背筋に電気が走る様な衝撃を感じる。
指が動くたびに、触れられている部分にピリピリと
引きつれるような異物感が広がる。
もちろん、それもいい感じだ。
自然に爪先が突っ張り、太腿に痙攣が走った。
遠慮してると美貴だけ先に終わっちゃうかも知れない。
気を取り直して、亜弥ちゃん習ってお返ししてやる。
コッリコリになってるクリちゃんを指先で弾いたり、
彼女の中に指を滑り込ませてみたり…。
息を荒くした亜弥ちゃんが切な気に身を捩ってる。
その様子を見て、あたしの感度も上がって来る。
36 名前:ss.com 投稿日:2003/11/10(月) 04:17
でも、だめ、亜弥ちゃんの指の動きに負けちゃう。
ついつい、うっとりと身を任せて指が止まっちゃう。
この子、何にも知らないって顏してるのに、けっこう凄い。
なに、なんなの、この感じ…。
一瞬、目の前が真っ赤になった。
頭が真っ白になって、スッと身体が落ちて行く様な気分。
亜弥ちゃん、ゴメン。美貴、イッちゃう。
限界…、もう…、それ以上続けられたら…。
今まで独りエッチしながらイッタと思ってたのは間違いだった。
亜弥ちゃんの指でイカされた時、そう思い知らされた。
美貴、本気で心臓が止まるんじゃないかって思ったもん。
しかも、一回じゃ終わらない。
っつか、亜弥ちゃんがやめてくれないからだけど…。
それで、一回目より二回目、二回目より三回目って感じで、
快感がどんどん大きくなって行く。
もう、これ以上ダメェーって感じで二人の身体が離れた時は、
美貴、ベッドから起き上るのもメンドくなってた。
37 名前:ss.com 投稿日:2003/11/10(月) 04:18
「ミキたん…。やっとだね、やっとなんだよね…」
あたしの顔を覗き込む亜弥ちゃんの表情は、
今まで、見たこともないほど輝いている。
「アヤちゃん、美貴とこーゆー事したいと、ずっと思ってたんだ?」
「ミキたん、困ってないよね、あたしと結ばれちゃって…。
迷惑じゃないよね…」
突然、消え入りそうな声になった亜弥ちゃん。
何をするにも元気一杯、自信たっぷりの彼女の意外な一面を見た気がして、
正直、戸惑いを覚えた。
「わけ、ないじゃん。そんな事、あとから思うぐらいだったら、
亜弥ちゃんの事、蹴っ飛ばしてでも逃げてるって…。
美貴の性格、亜弥ちゃん、一番よく知ってんじゃん…」
ほとんど悲鳴の様な声と共に亜弥ちゃんが抱きついて来た。
身体をピッタリとくっつけたまま、黙って見つめあった。
38 名前:ss.com 投稿日:2003/11/10(月) 04:18
亜弥ちゃん美貴も、一日中ダンスレッスンした時以上にハードな汗を流した感じだ。
何かに打ち込んで、思いきり汗を流した後って、すごくさわやかな気分になれる。
美貴のこれまでの人生で、そのさわやかさを一番感じたのは、
モーニングのメンバーには悪いけど、やっぱり、ソロライブの時だった。
つんくさんはソロも続行っていってくれたけど、
正直、信じていいのかどうかわからない。
今でもそうだけど、まだ、全然、気持ちの整理もついてなかったあの時のあたし。
もう、歌えなくなってもいい、
踊れない身体になってもいいってぐらいに全力投球だった。
もちろん、気持ちの面でってことだけど…。
ワンステージ終わるごとに、マジに下着がしぼれるぐらい汗を流して
歌い切った後のさわやかさは、美貴の人生で、絶対、破られない記録だと思っていた。
39 名前:ss.com 投稿日:2003/11/10(月) 04:18
でも、その記録をいとも簡単に破ったヤツがいた。
松浦亜弥。年下の、我がままで、生意気で、
信じられないぐらいナルシストで、
そのくせ、メッチャクチャかわいい女の子が、
大切なソロコンの思い出より、何倍も強烈なインパクトで美貴を一撃にした。
そう思うと、亜弥ちゃんの存在が、ますますかけがいのないものに思えて来る。
「ねェエ、ミキたん…、寝ちゃったの」
亜弥ちゃんのデレデレの笑顔がアップで迫って来る。
「寝てないけどさァ、なんか、身体に力が入んないの…」
「そっか、じゃ、休んでて、あたし、お風呂、入れて来るね…」
40 名前:ss.com 投稿日:2003/11/10(月) 04:19
いつもよりは少し動きが鈍い感じはしたけど、
意外としっかりした足取りでバスルームに向かう後ろ姿を見ながら、
あたしは彼女の改めてパワーに圧倒された気分。
こんな事しちゃってからいうのも変だけど、
亜弥ちゃんと知り合うまで、美貴は普通に男と恋愛する人だと思ってた。
けど、亜弥ちゃんはものすごいパワーで自分の魅力を力一杯見せつけて、
美貴に女の子も恋愛対象になるんだって事を強引に教えてくれた。

  --くちづけてぇえ、そおとおくちづけえてえ〜--

そんなパワフルな精神はパワフルな肉体に宿るものらしい。
あたしがこんなにヘロヘロだっていうのに、
亜弥ちゃんはバスタブにお湯を満たしながら鼻歌まで歌っている。
ってか、それ、美貴の曲だし…。
41 名前:ss.com 投稿日:2003/11/10(月) 04:21
とりあえず、ここまでです。
今回は結構エロ表現が多いので、不快に思われた方が
おわびします。
42 名前:ss.com 投稿日:2003/11/10(月) 04:34
レスいただきました方々へ、

ご声援ありがとうございます。
>22
>もう少し改行つかってもらえると読みやすいかなぁ

確かに!
PC上で40字詰めで書いているので、センテンスの途中で行が変わると
改行にならないと気付いたのは書き込みを終えてからでした。
今回から改善しました。いかがでしょう。

>23
松浦さんが攻め手

基本的には、ミキたんには常にパワフルなあややさんで行くつもりです。

今後とも、よろしくお願いします。
43 名前:ss.com 投稿日:2003/11/10(月) 04:52

すみません!本文じゃナインですが訂正です。
>41

2行目〜3行目
×不快に思われた方が  おわびします。
○不快に思われた方がおられましたらおわびします。

本文中のミキティ同様、私もヘロヘロで…。

44 名前:あやみき教信者 投稿日:2003/11/10(月) 17:05
今、始めから読ませていただきました。
あやみき小説だとみきたんがタチ役のものが多いので、タチ役のあややが新鮮に感じました。
次の更新を楽しみに待ってます。
45 名前:ss.com 投稿日:2003/11/15(土) 20:51

更新、行きまーす。
今回はアマアマ、デレデレの二人って感じで…。


    3、泡風呂でそっと口づけて 

46 名前:ss.com 投稿日:2003/11/15(土) 20:52
「ミキたん、ねェ、おいでよ、お風呂、準備完了だよォ…」
 バスルームから亜弥ちゃんの声がする。
 その声で、いつの間にかうたた寝をしていたことに気付いた。
 くしゃくしゃになった毛布をはね除けてゆっくりと身体を起こす。
 心地よいけだるさが身体の芯に残っているけど、逆にスッキリした気分。
「早くゥ…」
 今度は亜弥ちゃんの声と共にバシャバシャと入浴剤を混ぜている音が聞こえる。
 同じ時期に、違う番組で泡風呂の入浴剤が共通のお気に入りで、
いつも二人で一緒に入ってるなんて、くりかえし、のろけ話をしたあの入浴剤だ。
47 名前:ss.com 投稿日:2003/11/15(土) 20:53
「ヘーイ、オマチ」
 バスルームに行くと、亜弥ちゃんがちゃっかり先に入って、
泡の中からぽつんと顔だけ出してる。
「あたしの下着、貸したげるね。オモラシしたみたいから、ニャハハ」
「恥ずかしい事、いわないでよ。それだけ亜弥ちゃんを愛してるって証拠ですぅ」
 今夜はお泊まりの予定だったから、一応、予備も含めて下着は持って来てるけど…。
 アッ、でも、こんなことになると期待していたわけじゃないけどね。

48 名前:ss.com 投稿日:2003/11/15(土) 20:54
「入れてェ、ミキも入るのォ…」
 いつもはクールといわれがちなあたしだけど、テンションがブッ飛ぶこともある。
 でも、今のはちょっとキショかった。
「ミキたん、それ、石川さんの真似ェ…」
 亜弥ちゃんが、一瞬、鋭い目をする。
 どうも、映画でダブル主演して以来、梨華ちゃんを変に意識してる亜弥ちゃん。
 間違っても、美貴と梨華ちゃんとどうにかなるなんてあり得ないのに。
 っつか、亜弥ちゃん以外の女の子と、と言い換えてもいい。
「イヤイヤイヤ、亜弥ちゃんの真似だよォ…」
「うそ、マジィ…、全然似てないよ…」
 亜弥ちゃんはしれーと呟いた。
 確かに! 自分でも似てないと思ったし…。
「ミキたん、ちょっと聞いてて、いい…」
  --泣いてすむなら、ヌアアーッキやがれ、全ての恋はシャボンどぁむわぁ〜〜--
 今度は亜弥ちゃんが美貴の真似をする。
 彼女の声質では、多少、無理がある気が…。
 でも、悔しいけどあたしの亜弥ちゃんよりは似てるっぽい。
 だから、あえて何もいわず、ニカッと笑って見せただけでバスタブに足を踏み込んだ。
49 名前:ss.com 投稿日:2003/11/15(土) 20:54
 亜弥ちゃんがバスタブに腰掛けたのと入れ代わりに美貴が浸かる。
 あたしの部屋のより一回り大きなバスタブはゆっくりと手足が伸ばせる。
「なんかさァ、こうして二人でお風呂に入るの、すんごく久し振りだよね…」
 声の方を向くと、無防備に膝を開いた亜弥ちゃんがいた。
 ちょうど、美貴の目に位置に、無防備に開いた太腿の付け根がある。
 それに、こっちを見下ろす彼女の顔は、お風呂で暖まった頬がピンクに上気して…。
 そんなかっこうしながら、そんな顔で見つめられたら、また、ムラムラしちゃいそう。
「チョット、ほら、丸見えだから…」
「えー、ヤダ、見ないでよーっ。でも、大サービス、とかいって、ニャヒヒ」
 まるであたしが突っ込むのを待ってたみたいに、一瞬、大股開きする亜弥ちゃん。
「ひょっとして、今、美貴のこと挑発した? ン? 挑発してる? 」
 イタズラっぽく首を竦めながら、美貴を押し退けるように身体を沈めて来る亜弥ちゃん。
 その身のこなしが、小動物っぽくてメッチャかわいい。
50 名前:ss.com 投稿日:2003/11/15(土) 20:54
 美貴と向き合って湯に浸かった亜弥ちゃんが急にクスクス笑い出した。
「どうしたの、美貴、なんか、おかしい?」
「あんなにガチガチになったミキたん、亜弥、初めて見た。
ぶっちゃけさァ、ハロコンで初めてステージで歌ったときより緊張してたべ」
 イジメッ子が弱い子をからかう様な顔でこっちを覗き込んで来る。
「ウン、だって、初めてなんだもん…、だって、分んないんだもん…」
 ちょっと字余りだったけど、『ブギートレイン03』の替え歌。
「ミキたーん。もう一つ、いっていい? ねェ、ネェ」
「ダメっていってもいうでしょが、あんたは」
「なーんだけどね…。ニャヒヒ…。
ブルブルふるえながら目を血走らせて迫ってきたミキたん、ものすごくかわいかった」
 よしてよ、照れるじゃん。
「あたしも最初はチョー・ドキドキだったけど、ミキたんの事見てたらおかしくてェ」
 そういえば、妙に落ち着いてたっけ、この子。
 ひょっとして、私の前にも誰かと?
 一瞬、そんなことが頭の中をよぎったけど、あえて聞かないでおこう。
 信じてるからね、亜弥ちゃん。
51 名前:ss.com 投稿日:2003/11/15(土) 20:55
「亜弥がオッパイ吸ってっていった時、ミキたん、何ていったか覚えてる」
 正直、記憶がない。
「いってみて、『オッパイ吸って』って…。そしたら、ミキたんのまねで答えたげるゥ」
「ンえぇえー、今、ここでぇ…」
 めっちゃ恥ずかしいじゃん、この状況じゃ。いえるわけ、ないじゃん、そんなの。
 でも、せっかく二人で浮かれモードなんだから、やるっきゃない感じ。
 こんな時、気分を損ねると、気持ちの落差が大きいだけにフォローが大変なんだもん、この子は。
「オ…、オッパイ…、吸って…」
 亜弥ちゃんが飛びかかって来てオッパイ吸いはじめるんじゃないかと思ったけど、
それは美貴の見当違いだった。
 ちょっと期待してたのに…。
「ハッ、ハイ」
 亜弥ちゃんの声、身体のどこかから空気が抜けてるみたいに情けない。
 でも、確かにそうだったかも知んない。反射的にそんなこといった気がする。
「それ聞いて、あたしが落ち着かなきゃって思ったよ。ミキたん、頭、真っ白だなって分かったから…」
 恐るべし、松浦亜弥。あの状況で美貴の精神状態を見抜いて、自分の感情のコントロールが出来たなんて…。
52 名前:ss.com 投稿日:2003/11/15(土) 20:55
 やっぱ、どうしても気になる。アツアツになったばっかりの自分のカノジョに
こんな事聞くのはルール違反だって分かってるけど…。
「あの、ね…、一言、イエスかノーかだけ答えてくれる。一回だけ聞くから、
そんですぐ忘れるから…」
 ニッコリと笑った亜弥ちゃんがあたしの口に指を当てる。
 さっきもされた『シー!』の合図。
 ってか、亜弥ちゃん、その指、泡だらけなんですけど…。
「ディ−プキスから先はミキたんが初めてだよ、普通のチューはいっぱいしてるけどね。
聞きたかったのって、これでしょ」
 こいつ、あたしの心まで読めるの?
「男子とは?」
「ない、姫路にいる頃からチューの相手は女の子だけだった、クフフ。
 でも、それって、遊びのチュゥだよ。
 そういえば、みんなミキたんに似てたなァ。いつも男子と遊んでて、
 スポーツが得意で…」
 あたしに似てたって、亜弥ちゃん、美貴の学生時代知らないじゃん。
53 名前:ss.com 投稿日:2003/11/15(土) 20:55
「ミキたんはエッチした事あるんでしょ?」
 やめてよ、そんな。決めつけないでよ。
「初めてだよ、亜弥ちゃんが。男とも女とも…」
 亜弥ちゃんも意外だったみたい。ただでさえ大きな目がパッと見開かれた。
「じゃ…、じゃァ、さあァ…、亜弥、美貴たんの初めての人? 」
 こういった時の亜弥ちゃんの笑顔、ほんとうに溶けちゃいそうに見えた。
「…」
 頷いて見せた美貴は、きっと、トマトみたいに真っ赤になってたと思う。
「初めて同士だったんだ。ミキたんとアヤと、一生の記念だね…」
 こんな事いわれて、ニコニコしながら、恥ずかしいとも思わずに頷けてる自分がちょっと信じられない。
54 名前:ss.com 投稿日:2003/11/15(土) 20:56
「でも、ミキたん平気だった? 指、入れちゃったけど…」
「ん、まァね…。あたしも同じ様な事したけど、そっちは平気だった? 」
「うん、気持ちいかった…」
 さっきの事を思い出したのか、ニタ−ッと笑った顔が見る見る赤くなってくる。
 亜弥ちゃんって、会話や行動だけじゃなく表情もストレートに出る。
 そんな亜弥ちゃんに愛しさ倍増だ。
 だけど、どっちかっていうと、美貴はこんな大甘な雰囲気って苦手。
 なんだか、全身がムズムズして来ちゃう感じ。だから、強引に気分転換。
 こちらに伸びている亜弥ちゃんの足の間に、強引に足を絡ませて行く。
 亜弥ちゃんが意味ありげなほほえみを口元に浮かべて、じっとあたしの目を覗き込む。
 スッと片足が上がって、4本の足が湯の中でたがい違いになった。
55 名前:ss.com 投稿日:2003/11/15(土) 20:56
「行くぞー、覚悟!…」
 さっき、さんざん指で弄んだ部分に足の裏を当て、リズミカルに震わせた。
 子供の頃、冬なんかにコタツで寝転んでる時、よくお兄ちゃんにやられた『電気アンマ』。
「アーン、ミキたん…、ナニィ…、そんなァ、急に…」
 まだ、性について何の知識もない頃だったけど、何かイケナイ事だって思ってた。
 でも、されている感じは嫌いじゃなくて、逃げ回ったりはしなかった覚えがある。
「グヒヒ、ニャヒヒ、ちょ、ちょっと、ヤー!やだァ〜」
 口ではそんな事をいっているが、幼い頃の美貴と同じく逃げようとはしない亜弥ちゃん。
 それどころか、嬉しそうに自分から腰を突き出して来た。
「オリャオリャー、もっと感じろ、ホレホレ…」
 亜弥ちゃんは笑いながら身を捩り続ける。
 お風呂の湯が大きく波打って外にこぼれる。
56 名前:ss.com 投稿日:2003/11/15(土) 20:56
「ヒー、もう、もうだめェ…」
 亜弥ちゃんはバスタブの縁を強く掴んで必死に耐えている。
「参ったか…」
「マッ…、参りました…。本当に、あたし、ヤバイよ、マジで…、ニャヒヒ」
 そういえば、ことミックの頃も、偶然でもあたしの手が胸やお尻に触れると、
なんか嬉しそうにして、美貴のエッチなイタズラを楽しんでるのミエミエだった。
「気持ちいいんだろ、今…。素直にいってみな」
「気持ちいい…、でも、急だったから、チョウ焦った…。フー」
 足をずらしてやると、彼女は下唇をかんで、上目遣いでこっちを睨んだ。
でも、その目は笑ってる。
「こっち来る? 」
 メイッパイ身体を端に寄せて、手招きすると、思った通り、
パッと笑顔に戻った彼女はクルリと向きを変えて、その隙間に入り込んで来る。
57 名前:ss.com 投稿日:2003/11/15(土) 20:57
「ミキたんのエッチ。もー、お返し」
 今度はあたしがバストを揉まれた。指の間に乳首を挟んで荒っぽく揉むから、
今度はあたしが本気で感じちゃいそう。
 正直、サイズは自慢できないけど、美貴、バストの感度はかなりいいんだから。
 ジワジワと心地いいムズ痒さが広がる。
「ゴメン、美貴が悪かった。もう、勘弁して…」
 これでハイ、わかりましたっていうほど、亜弥ちゃんは甘くない。
「参ったか…」
 もう片方のバストまで人質に取られた。
 亜弥ちゃんはたまに手がつけられないイジメッ子になる時がある。
 今が、そんな時。
 微妙にツボを心得た力加減で左右のバストをモミモミしたり、ムンズと掴んだり、
手の角度を変えて乳首を刺激して…。
 ヤバイ、マジ、気持ちいくなってきた。
「参りました…。素直にあやまるから、ゴメン…」
「ほんとに悪いって思ってる? ン? 」
58 名前:ss.com 投稿日:2003/11/15(土) 20:57
 正直、もうちょっとされたてい気もするけど、今の亜弥ちゃんの様子では、
どこまでエスカレートするか分かんないから、素直に頷いて見せた。
「よし、それなら許したげる」
 大きな目をイタズラっぽく輝かせた亜弥ちゃんの顔が寄って来た。
 ごく自然にキス、キス&キス。
「ミキたんとずっとこうしていたい。このままがいい…」
 肩に寄り掛かってしみじみ呟く。
 そっと口づけた後で、こんな事いわれると、次はギュっと抱きしめたくなる。
 亜弥ちゃんの肩を抱き寄せた。
 そう、美貴は亜弥ちゃんの事、『思ってたより100万倍好きになっちゃったみたい』。
59 名前:ss.com 投稿日:2003/11/15(土) 20:58
 亜弥ちゃんの手が、遠慮がちにあたしの膝に乗って来る。
「ねェ、ミキたん…。一つ、お願い聞いてくれる? 」
 ちょっと唇を尖らせて、上目遣いにじっと見つめる亜弥ちゃんのお願い光線を間近で受けて、はねつけられるヤツがいたらお目にかかりたい。
 美貴にはゼッタイ無理。
 お願いが簡単な事であるように祈りながら頷いて見せた。
「銀色の永遠。あたしだけに歌って聞かせて…」
「ンえぇえー、今、ここでぇ…」
 ってか、さっきも美貴、同じ事、叫んだ気がする。
 美貴が1st.アルバム用のオリジナル曲をつんくさんから貰ったのは去年の秋だった。
 それは、あたしたち二人が大親友からコイビトに変わった頃でもあった。
 あくまでも、チューだけのプラトニックラブってやつだけど。
 そして、歌詞を読んでるうちに、そんな関係がつんくさんにバレてるんじゃないかって
心配になるぐらい、亜弥ちゃんへの思いと繋がる詩を見付けた。
 その曲が銀色の永遠だった。
60 名前:ss.com 投稿日:2003/11/15(土) 20:58

                   ◆
 『毎日の中で 何十回もメールしてる
 純粋に安心しちゃう あたしって変かしら』
 本当に、凄い件数のメールが二人の間を飛び交っていた。
 半日、メールが来ないと、何か心配だった。

 『音楽の好みとか急に変わったら 距離を感じちゃう』
 亜弥ちゃんの「草原の人」は、正直、ショックだった。
 アップテンポの曲なら負けないって思ってたけど、スローではまだまだ実力に差があるって思い知らされたから。
 ってか、今でもだけど。

 『恋人 永遠の恋人 会話がなくても通じちゃう』
 どっちかの家でまったりと過ごす時なんか、ただ、ソファでもたれあって
並んでるだけで幸せだった。まァ、これも今もだけど…。

 『Close My Eyes 以心伝心 Close Your Eyes あなたの夢が 私の夢』
 もう、いうことないってぐらいに二人の気持ちそのもの。
あっ、思い出した。「以心伝心」の意味がイマイチ分らなくて、ことミックの楽屋で
一緒に辞書調べたり…。
                   ◆
61 名前:ss.com 投稿日:2003/11/15(土) 20:58
「そっか、そうだね、あの曲の気分だね、今…」
 なんか、しみじみした気分で呟くと、亜弥ちゃんがうれしそうに何度も頷いた。
 脚の上に亜弥ちゃんを差し向いで座らせた。彼女だけのための藤本美貴ミニライブ。
 ツアーの時も、いつも亜弥ちゃんを頭に描いて歌ってた曲だ。
でも、実際にこんなに間近で聞いてもらうのは初めてだから、ちょっと緊張する。
 アカペラなのがもっと不安。
 だけど、バスルームは天然のエコーがかかるから、なんとかなるかな…。

 --心配しないで そんなに見ないで あたしを一人にしないと誓ってくれたし
  毎日の中で何度もあなた思う 死ぬまでこの愛しい気持ち 続くと信じてる--

 美貴の肩に腕を回したまま、彼女はうっとりと目を閉じて聞いていくれる。
 俯き加減のその顔をみつめてると、この歌の通り、二人が永遠の恋人でいられたらなァ
と心の底から思う。

 --離れないよねェ 心配なんか いらない そばに いて--

 お風呂につかったまま、人一人を脚の上に乗せてフルコーラス歌うのって意外ときつかった。
 でも、亜弥ちゃんの満足そうな顏を見ると、歌ってよかったとしみじみ思う。
62 名前:ss.com 投稿日:2003/11/15(土) 20:58
 亜弥ちゃんがゆっくりと目を開く。その目が何かいいたげにこっちを見ている。
 彼女の口元がゆっくりと動いた。
 キ・ス・し・て
 声を出さずにそれだけいうと、上向き加減の顔がゆっくりと近付いて来た。
 二人の唇が重なった。
 舌が絡みあう。
「ン…、ン…、フン…」
 頬に吐息がかかる。
「フッ…」
 ゆっくりと亜弥ちゃんの顔が遠ざかっていった。
 吸い込まれる様な目で見つめられながら、唇に残ったキスの余韻に浸るあたし。
63 名前:ss.com 投稿日:2003/11/15(土) 20:59
 泡をたっぷりと含んだ水面を大きく揺るがして亜弥ちゃんが飛びついて来た。
「また、したくなっちゃったった…。クフフ…」
 顔が見えない様にぴったりと抱きついて、耳許で呟く。
「またって…、亜弥ちゃん」
「だって、1年以上、我慢させられたのよ、ミキたんには。
あたしの気持ち、知ってたくせに、キスだけしかさせてくれないで…」
「ギャッ! 」
 脇腹に刺すような痛み。亜弥ちゃんに力まかせにつねられた。
 じゃ、この2日間で1年分取り返すってこと、亜弥ちゃん。
 この子ならマジやりかねないから、ちょっと怖い。
「そろそろ出よっか。お風呂とミキたんと、両方にのぼせちゃいました、まつーらは」
 リビングに戻って時計を見たら午後3時。
 2時間近くお風呂でイチャついてたんだと気付いて、思わず顔を見合わせて大笑いしちゃった。
64 名前:ss.com 投稿日:2003/11/15(土) 21:07
とりあえずここまで。
今回はミキたんが反撃に出てみましたが…。

レス返し
>44 あやみき教信者様
>タチ役のあややが新鮮に感じました。

お誉め頂きまして、ありがとうございました。
ご期待に添えるように頑張りますので、これからもよろしくお願いします。

65 名前:名無し読者 投稿日:2003/11/16(日) 05:10
いいなぁ…面白いっつーか萌えます、これ。
66 名前:ss.com 投稿日:2003/11/16(日) 10:15


短いですが、もう一丁、更新しときます。
今回は箸休めっていうか、定番の渋谷でバカップルするアヤミキです!



   4、はしゃいじゃって、よいのです!

67 名前:ss.com 投稿日:2003/11/16(日) 10:15
 平日だっていうのにお祭りみたいに人が動き回っている渋谷。
 その人込みにまぎれて、腕を組んで歩く二人の女の子。亜弥ちゃんとあたし。
 お風呂から出て、もう一回という亜弥ちゃんを、お腹すいたからヤダ、と押しとどめ、あたしたちは渋谷に遊びに来た。
 どうせ出かけるなら、プリクラを撮りに行こうと亜弥ちゃんがいいだしたから。
 美貴は、別にプリクラにこだわる気持ちはなかったけど、
今日は特別な日でしょ、という亜弥ちゃんの意見に押し切られた。
68 名前:ss.com 投稿日:2003/11/16(日) 10:17
『ミキティってさァ、オイラたちにはズバズバ突っ込み入れて来るのに、あややにはナニゲに弱いよな』
 シャッフルのPV撮影の時。
 先に撮影がスタートした亜弥ちゃんに差し入れのジュースを買っていた時、
パシらされたと勝手に思い込んだ矢口さんに指摘された事がある。
 確かに、ほかの人から頼まれたら絶対に断る事でも、美貴はこの子に頼まれると素直にやっちゃいたくなる。
 お釜洗って、米研いで、ご飯たいたりとか…。
 それに、例えば梨華ちゃんに一日に10回突っ込むとすると、亜弥ちゃんにせいぜいは2〜3回しか突っ込めない。
 そうやってこの子に振り回されているのが楽しかったりもする美貴は、重症の松浦亜弥中毒だ。
 でも、もっと重傷の藤本美貴中毒の女の子がここに一人。
 松浦亜弥という名のスーパーアイドルだ。
69 名前:ss.com 投稿日:2003/11/16(日) 10:17
 いつの間にか組んでいた腕が腰に回されている。
 行き場のない美貴の腕も自動的に亜弥ちゃんの腰に回る。
 どこから見ても、もう、バカップルとしか見えないじゃん、あたしたち。
 もし、どっちかが男だったら、普通に並んで歩いてるだけでも、回りから携帯でバシャバシャ撮られて、来週のコンビニの店頭には
   『モー娘。藤本美貴、白昼堂々、渋谷でラブ×2デート!!』
なんてコピーの洪水になる事は間違いない。これが芸能界。
 ちなみに、今のは、亜弥ちゃんが男だったらの例。
 あたしが男だったら、明日のスポーツ新聞や夕刊××、日刊○○で
   『松浦亜弥、熱愛発覚! 独占スクープ』
とか、ソッコーの一面扱い。
 一週間後の写真週刊誌と翌日のスポーツ新聞。
70 名前:ss.com 投稿日:2003/11/16(日) 10:17
 悔しいけど、これぐらいの差は、今の松浦亜弥と藤本美貴にはある。これも芸能界。
 でも、女の子同志なら、バレバレのラブ×2ポーズで街を歩き回っても、チョー仲良しで〜す、っていい張っとけば、マスコミもそれ以上は手が出せない。
 ツア−先のホテルの室内を隠し撮りされて、ベッドの中で抱き合っているところでも押えられない限りは、読者の皆さんが信じてくれないから。
『この子、あたしのカノジョでーす。ラブ×2なんです、あたしたち』とでもいいたさげな亜弥ちゃんの行動も、ちゃんとその辺を理解しているから。
 ついでにいうと、テレビでもお互いの話をよく出すのも、二人がとにかく仲良しだと印象づけるためだ。
 もっとついでにいうと、事務所的にも松浦亜弥一人の出演でも藤本美貴がワイプで出たり、その逆だったりするからオイシイと思ってるらしい。
71 名前:ss.com 投稿日:2003/11/16(日) 10:18
 さっきから、すれ違う人に『アレッ』って顔で振り向かれてる。
 美貴は帽子とサングラスでさり気なく顔を隠してるけど、問題は松浦亜弥さん。
 せっかくサングラス持ってきてるのに、おでこに乗せてたら意味ないじゃん、あんた。
 あたしよりフツーの女の子度が低い松浦亜弥が、さァー、見て見てって感じに顔も隠さないで、しかも、美貴とあり得ないほど身体を密着させて歩いてるんだから、そりゃ、気付かれもするよね。
「ウッソォ、あそこあそこ、ほら、あれ…」
 ヤバイ、女子高校生が騒ぎ始めた。
「ホンモノだよねェ」
「すっごい、顔、ちっちゃいんだけど…」
 声が遠ざからない。ってことはついて来てるらしい。
 てか、あんたたち、どっちに気付いたの。あやや、それともミキティ?
 ま、答えは明白だと思うけど…。
72 名前:ss.com 投稿日:2003/11/16(日) 10:18
「亜弥ちゃん、ついて来てるのがいるみたいだけど、どうする」
 まっすぐ前を向いたまま、あやちゃんに囁く。
「ウン、ちょっとウザいね…」
「逃げる?」
「ミキたん、追い返してよ…」
「マジで…」
 あたしはダッシュで逃げた方がいいと思うんだけど…。
 あっ、そういえば、今日、亜弥ちゃんは新しい靴を履いて来たんだっけ。
 慣れてない靴で走ってもしもの事があるとヤバい。
 亜弥ちゃんのいう通り、追い返すしかなさそうだと覚悟を決めた。
 美貴がサングラスをはずしてポケットにしまう。
 それを合図に二人は身体を離して歩調を落とした。
 セーラー服姿の3人組が早足であたしたちの横をすり抜けて行った。
 最終確認するみたいにこっちをチラ見してから急に立ち止る。
 その間、2メートル弱。
73 名前:ss.com 投稿日:2003/11/16(日) 10:18
「あ…、あの、あややサンですよね…」
 一人が声をかけて来る。間隔は50センチ以下に縮まっていた。
「そうだけど、何か…」
 テレビでは絶対に見られない、無表情でしれっとした口調の松浦亜弥。
「写真、いいですか…」
 3台の携帯が彼女の前に突き出される。
 紺色の制服に囲まれた亜弥ちゃんがあたしに目で合図をして来た。
「あの、悪いんだけど、あんたたち…」
 3人と亜弥ちゃんの間に割り込む藤本美貴。
 メンバーから怖いといわれる素の顔で…。
「あー、ミキティ!」
 はしっこの子が叫ぶ。悲鳴に近い叫び声と共に3本の腕が突き出される。
 って、今、気付いたわけ? アンタたち!
「そっとしていて欲しいんだ。2〜3ケ月に一回ぐらいしか、二人の休みが重なる事ってないんだから。それに、今、カメラの前に出られるメイクしてないし…」
 一応、握手だけは応じた後、携帯を押し戻す。
74 名前:ss.com 投稿日:2003/11/16(日) 10:19
 抑揚を押さえた口調、顎を上げ気味にして視線は斜め下30度、首を僅かに左に傾ける。『17歳・旅立ちのふたり』でさんざん叩き込まれた影のある少女の仕草だ。
「それに、ここ、道路じゃん。立ち止まってると他の人にも迷惑だし…」
 軽く一歩踏み出す。亜弥ちゃんが横から腕を伸ばす。
 ちょうど、あたしの胸のあたりで通せんぼする様に。
 しかも、真顔で美貴と彼女達を交互に見つめながら…。
 もちろん、これも予定の行動。
 早くどっか行かないと、この人、キレたらヤバいよってという緊張感を出す演出。
 3人が顔を見合わす。こわばった表情のままニ歩三歩後退した。
「すみませんでした。あの、がんばって下さい。ファンなんです。応援してます」
「ありがとう。ゴメンネ…」
 すかさず亜弥ちゃん。抜け目がないね、アンタは。
 とびっきりの営業スマイルで手を振ってる。
 美貴も、ンジャという感じで右手を上げた。
75 名前:ss.com 投稿日:2003/11/16(日) 10:19
「ミキティに突っ込まれたぜェ」
「ナマ突っ込みだよ」
「ちょー、迫力だったんだけど」
「ってか、マジで、二人、一緒なんだ」
 3人がハイテンションのまま去って行く。
 通りがかりのおばさんやサラリーマンが不思議そうに3人とあたしたちを見比べていた。
 それを見て二人で大笑い。
「ミキたん、怖かった、すごい…」
「っつか、ミキ、ますますヤンキーキャラが定着しそうでヤなんだけど…」
 モー娘。の一員になってから、あたしの知らないところで藤本美貴のイメージが作られている。事務所の方針ってやつだ。
 軽ヤンだとか、おとめ組のウラ番長だとか、モーニングの突っ込み王だとか。
 男っぽい性格なのは認めるけど、ワルイ子のイメージってタレント藤本美貴にとってどうなのよ。
 ってか、メンバーのトークではそんなイメージ膨らましといて、コントでいきなり
『私、白百合かおる。上品で育ちのいい女の子』なんてセリフ、いわせんなっての。
76 名前:ss.com 投稿日:2003/11/16(日) 10:19
 遠慮という事を知らない女子高校生を追い返した後、二人で、いつものゲーセンでプリクラを次々と撮りまくった。
 もろアイドル系スマイルからあり得ないほどお笑い系まで、自分でも飽きないなァって感心するぐらい。
 でも、極め付けはキスプリ。
 この前、辻ちゃん・加護ちゃんがHEY×3で公開したのよりも過激なキス。
 だって、撮りながら舌を絡ませて来るんだもん。亜弥ちゃんったら、もう…。
 それだけで、目がウルウル、腰を引き気味にして、太腿をモジモジさせながら、今すぐ抱いてっていい出しそうな顏して。
 いくら何でも、ここでそんな事できるわけはなく…。
 でも、カーテンで外界から遮断されているのをいいことに、抱き合って下半身を強く押し付けたり、正面向きで前後に並んで後ろから胸を鷲掴みにしたり、されたり…。
 でも、亜弥ちゃんと、どこにも出せない二人だけの秘密のプリクラを次々撮ってるってのは、美貴にとっても楽しいのは確かだけど…。
 それにしても今日の亜弥ちゃんはテンション高すぎ。
 まァ、1年がかりで美貴のコトをモノにしたんだから(キャーッ、エッチい表現)仕方ないのかな。
 正直、ちょっと疲れる。
でも、亜弥ちゃんに振り回されて疲れる状況って、正直、美貴は嫌いじゃない。
77 名前:ss.com 投稿日:2003/11/16(日) 10:25

とりあえず、ここまで。
こんな感じでちょくちょく進めたいと思います。
おつきあい、よろしく。

>65 名無し読者様

レス、ありがとうございます。
ご期待に添えるように頑張りますので、これからも応援、よろしくデス。

78 名前:ss.com 投稿日:2003/11/17(月) 13:20

日曜に書き上げた分を更新します。
エロ表現含みです。ご了承下さい。


   5、女と女の愛する美学

79 名前:ss.com 投稿日:2003/11/17(月) 13:21
 4時過ぎにかなり遅いお昼を食べて、それから渋谷を歩き回って、亜弥ちゃんチに帰って来た時は8時を過ぎていた。
 プリクラ撮って、いろんなお店を覗いて、歩き疲れるとその辺の喫茶店で一休み。
 そのたびに、3週間ばかりケーキをやめていたという亜弥ちゃんにつられて、美貴もケーキだけでも4つは食べた。
「ケーキやめてたってダイエットしてるの? 」
 2件目のオープンカフェでそういったとたん、思いきりデコピンされた。
「いったいなァ、なによ…」
 マジギレ寸前の美貴に亜弥ちゃんは呆れたような顔になった。
「アンタさァ、『浮かれモード』のカップリング、忘れたの」
 あっ、『ケーキやめました』。
「そーゆーことか」
「そーゆーこと」
  --あいたくて あいたくて ケーキをやめて おまじない--
「って、美貴の事、思って? 」
「わかってないなァ、サビのところだよ、サビ…」
  --恋人に なった様な なっていない様な 状況が渾沌と続いてる 何か方法はないものか--
 またしても、亜弥ちゃんのアプローチをのらりくらりと逃げていた自分への後ろめたさが美貴の中で炸裂する。
「でも、おまじないが利いたから、今日からケーキ解禁。太るとかいわないで付き合いなさい」
 その結果、二人ともこの時間になっても、まだ、夕食気分じゃなかった。
80 名前:ss.com 投稿日:2003/11/17(月) 13:21
「あ〜あ、くたびっれたー!」
 玄関で、美貴がブーツを脱いでいる間に、亜弥ちゃんのかわいい声が室内に響く。
 続いてゴンと鈍い音。
「イデェ…」
 続いて押しつぶされた様なうなり声が聞こえた。
 おおかた、ソファにダイビングみたいに座り込んで後ろの壁に頭をぶつけたんだろう。
 今日みたいなテンションの亜弥ちゃんは、このテの失敗は珍しい事じゃない。
 すぐに本人の大爆笑が聞こえるだろうと思ってた。
 でも、リビングの方はシーンとしたままだ。
「亜弥ちゃん、だいじょうぶゥ」
 声をかけても返事がない。
 ちょっと心配になってリビングにいってみると、亜弥ちゃんが床に倒れている。
 ナニ! どうしたの!! ヤバイじゃん!!!
 彼女は顔をクシャクシャにして頭を押さえて必死に痛みと戦っていた。
「だいじょうぶ? どこぶつけたの、亜弥ちゃん…、ねェ、しっかりして」
 肩を抱き起こしたついでにカーペットを確認したけど、シミとかはないから出血はしてなさそうだ。少しホッとした。
81 名前:ss.com 投稿日:2003/11/17(月) 13:22
 亜弥ちゃんが救いを求めるようにしがみ付いて来た。
 ヒザ枕をしてやると、腰に腕が巻き付く。
 こう見えてもあたし、中学生の頃、バレーをやってたから、練習中に転んだり、選手同士がぶつかったりみたいなアクシデントで緊急対処は多少は知ってる。
 えーっと、頭を押さえてたんだから、打ったのは頭だよね。
 きっと、あとで頭をグチャグチャにしたとかいわれるだろうと思いつつ、髪の毛の中に指を入れてコブが出来てないかを調べてる時だった。
「プッ…、キャハハ…。キャヒヒヒヒ…」
 突然、亜弥ちゃんが美貴のオナカに顔を埋めたままで笑い出した。
 今まで、必死で我慢してたけど、ついにたえきれなくなりましたって、モロ分かりの笑いだ。
「あーっ、だましたね、あんた…」
 イタズラっぽい目がこっちを見上げてる。
 でも、腕は美貴の腰に巻き付いたまま。離そうとすると余計に力が入る。
「チョット、離してったらァ…」
「ニャヒヒヒヒ…」
 亜弥ちゃんにしか出せない笑い声が続く。
82 名前:ss.com 投稿日:2003/11/17(月) 13:22
 美貴が不機嫌な声を出しても、動じる様子もなく笑い続けてる。
 だからァ、亜弥ちゃん、それ、ズルいって…。結局、アンタのペースになっちゃうし。
 しかたない、最後の手段だ。
「ネ、キスしたげるから離れて。そんなに絞められたら、美貴、苦しいから」
 亜弥ちゃんはそれでも笑い続けている。
 あの、ひょっとして、これ、打ちどころが悪かったってやつ?
 今度は別の不安が頭をよぎる。
「ミキたん、マジで心配してくれたんだ。ムフフ、亜弥、グフフ、幸せ…」
 いい加減にしないとハッ倒すよ、あんた!
 思わず、そう叫びたくなったけど、グッと堪える。
 そうだよね、今日は、あたしたちにとって特別な日なんだもんね。
83 名前:ss.com 投稿日:2003/11/17(月) 13:22
「怒ってる、ミキたん」
一瞬の沈黙が二人を包んだと思ったら、いきなり亜弥ちゃんの不安そうな声。
 探る様な眼差しが美貴を見上げてる。
 この子の大きくて、澄んだ目で見つめられると弱いんだよね、美貴としては。
「怒ってないけど、このままじゃなんにも出来ないじゃん。美貴、身体堅いから、キスしたくても届かないし…」
 おだてられればどこでもY字バランスをして得意になるキショい人と違ってね。
「ンー、じゃァ、さァ、離してあげるから、その代わりキスだけじゃなくて、もっと、いろんな事、してくれるゥ…」
 そうか、そう来たか、亜弥ちゃん。
 キス以上の関係になっちゃったって事は、もう、キスだけじゃ満足できないワケね。
 キスだけじゃ、イヤってやつ?
「いいよ、いろんな事、しよう。亜弥ちゃんがしたいって思う事、すればいいじゃん」
 亜弥ちゃんの顔がパッと輝いた。グヒヒという笑いと共に、ようやく解放された美貴。
84 名前:ss.com 投稿日:2003/11/17(月) 13:23
「でも、さっき、美貴、マジで心配したんだからね、本当に。もう、ぶっ倒れた真似なんかしないでよ。大事な人が倒れてるの見るって、すごい、ショック大きいんだから」
 これだけはいっときたい。
「ゴメーン…、でも、何か、もっともっと甘えたくなっちゃったんだもん」
 いいたいことはまだあったんだけど、タックルみたいな勢いで亜弥ちゃんが飛びついて来たから、話なんてしてられなくなった。
 グフフゥって、ちょっとエッチな声で笑いながら美貴の胸に顔を埋めてグリグリと擦り付ける。
 ファンデーションのついたシャツ洗濯すんの大変だって、亜弥ちゃん、知ってるよね。
85 名前:ss.com 投稿日:2003/11/17(月) 13:23
「グワッシ…」
「ウッ…、いーやァー! 」
 いきなりバストを鷲掴みされた。
 美貴としても、これぐらいの事は慣れてたから、コントみたいな悲鳴でとりあえずかわせる。でも…。
「ヒッ…」
 いきなりスカートの中に手を入れられて、思わず素のリアクションが出た。
 それも、確実にあの部分を狙って来る。
 ひょっとして、亜弥ちゃんって、美貴が思ってる以上にエッチだったりするゥ?
86 名前:ss.com 投稿日:2003/11/17(月) 13:23
「する? もう一回…。したいの? 」
 目を合わそうとしない亜弥ちゃんに優しく問いかけてやる。
 それでも、無言の彼女。
 だけど、髪の間から覗いてる耳が見る見る真っ赤になるのが見える。
「どうするの。悪いけどォ、美貴、いいかげん、足、しびれてるんだけど…」
「ミキたんがしたくないなら、我慢するけど…」
「い…、いい、よ…。美貴も、したいと思うから…」
 って、いつの間にか美貴の方がしたがってることになってるし…。
「じゃぁ、する…、フハハ…」
 ヨシ! さっきは美貴がベッドに引きずり込まれたから、今度はお返しに美貴が亜弥ちゃんをベッドに引きずる様にして連れて行くことにした。
 ほんとうはメイクを落としたかったし、シャワーも使いたかったけど…。
87 名前:ss.com 投稿日:2003/11/17(月) 13:24

88 名前:ss.com 投稿日:2003/11/17(月) 13:24
「ミーキたん、ネェ…」
 すっかりその気になった亜弥ちゃんは、ベッドに腰掛けるといそいそと脱ぎ始めた。
「たんも全部脱いだ方がいいよ。また、パンティにシミ、出来ちゃうから…」
「分かってますゥ…、ってか、さっき、亜弥ちゃんが美貴のこと脱がしたんじゃん。
パンティだけ残して…。それですぐに始まっちゃったから、脱ぐ暇なかったし…」
 こんな会話しながら、すごいドキドキしてる。
 そうか! さっきはなんかどさくさにまぎれて、亜弥ちゃんにされちゃったって感じだったけど、今は美貴も心の準備が出来てる。
 これから亜弥ちゃんとあんなことも、こんなこともしちゃうんだって思うと、すごい、期待感で胸が高鳴ってるんだ。
 美貴もちょっとは成長したって事かな、これは。
89 名前:ss.com 投稿日:2003/11/17(月) 13:24
 生まれたままの姿になって、二人で毛布にくるまった。
 ほんのりと目許を上気させた亜弥ちゃんがニーッと笑いながら抱きついて来た。
 お互いのバストを寄せあい、ぴったり寄せあった胸を擦り合わす。
 堅くしこって、敏感になっている乳首がこすれあって、ムズがゆい様な、くすぐったい様な、甘酸っぱい感じ。
 胸だけじゃなく、オナカや太腿など、二人の身体が触れているところから、亜弥ちゃんの温もりが伝わって来るのが、なんともいえずイイ感じ。
「触りっこ…、しよ…」
 亜弥ちゃんの声を聞くだけで、全身がゾクっとする。
 こんなとんでもなくヒワイな事でも、この子がいうと、罪のないかわいい遊びみたいに聞こえるから不思議だ。
 これも、松浦亜弥という女の子の生まれつき持った才能かも。
90 名前:ss.com 投稿日:2003/11/17(月) 13:24
 二人の手が、ほぼ同時にお互いのアソコに触れる。
「クフフ…、ミキたん、スキだよ、これからも、ずっとあたしだけでいて…」
 ゆっくりゆっくり、でも、確実に亜弥ちゃんの指が美貴の中に入って来る。
「当たり前じゃん…、でなきゃ、こんな事してないし…」
 だいじょうぶ、アナタの独占欲と嫉妬心の強さは十分知ってる。
 それに、亜弥ちゃん以外にこんな事したいと思う人もいないし…。
 美貴も負けじと指を滑り込ませて行く。
 早くもたっぷりとお汁を出して、熱を持った亜弥チャンの『女の子』が美貴の指先を締め付ける。
 指を軽く動かすだけけで、キュッと引き締まり、奥へ奥へと引き込もうとしている感じ。
 初めての時は、前半は舞い上がってて、後半は気持ちよすぎて、細かい事は覚えてなかったけど、今度は美貴もすこしは落ち着いて楽しめそうだ。
「亜弥ちゃん…」
 顔を近付けて行くと、亜弥ちゃんは目を閉じて唇を突き出してきた。
 その唇に唇を重ねる。
 これって、何回目のキスだろう。もちろん、正解なんて出るわけがない。
 キス魔の亜弥ちゃんとは、告白される前からしょっちゅうキスしてた。
 そのうちに、美貴も亜弥ちゃんとのキスは握手と同じ感覚になってしまってた。
 でも、今は違う。重ねあった唇から、亜弥ちゃんの熱い思いが伝わって来る。
 そして、美貴の思いも亜弥ちゃんに伝わっていく気がする。
91 名前:ss.com 投稿日:2003/11/17(月) 13:25
「フッ、アウッ、アァーッ…」
 亜弥ちゃんの指が美貴の敏感な所で暴れ始めた。
 堪え切れずに声を上げてしまう。
 ズン…、ズンと指が動くたびに全身に電気が走る様な衝撃が伝わる。
「キャウ…」
 お返しに美貴も亜弥ちゃんに入り込んだ指をゆっくりと、でも、大きく動かしてやる。
 亜弥ちゃんそのたびに何かサルっぽい声を漏らして眉を寄せる。
 美貴が亜弥ちゃんを感じさせてる。
 亜弥ちゃんを喜ばせてる。
 ドキドキするこの実感!
 美貴の右手は、亜弥ちゃんの中に入り込んでいる中指だけじゃなく、全体がじっとりと湿ってる感じ。
 多分、亜弥ちゃんの手はもっと濡れ濡れだろう。
 今まで、そんな事、思いもしなかったけど、美貴は濡れやすい身体みたい。
 昼間、渋谷のド真ん中で亜弥ちゃんとあり得ないほどくっつきあってた時、
プリクラのカーテンの中で抱き合った時、
他にも何回か、急にアソコがジュンって熱くなった。
 何もしてなくてもそうなんだから、今、どうなってるかは考えるまでもない。
 でも、こんな恥ずかしい事も、亜弥ちゃんだけが知っている美貴の秘密だと思うと、逆になんか嬉しい気分。
92 名前:ss.com 投稿日:2003/11/17(月) 13:25
 そんな気持ちを見すかしてるみたいに亜弥ちゃんが更に激しく責めて来る。
 まるで、競争みたいにお互いの中で指が動き回る。
 対抗してるみたいにエッチな声を上げ続ける。
 そんな時間が永遠に続くかと思った。続いて欲しいと思った。
 二人を包み込む毛布の中が甘酸っぱい香りで溢れかえっている。
 美貴でも感じるのだから、匂いフェチの亜弥ちゃんにはそうとうな刺激だろうと思う。
「アウッ…、ク−ッ…」
 ヤバイ!
 亜弥ちゃんの『女の子』の部分の手触りを、しみじみと楽しんでいたら、突然、快感の波が美貴の全身を襲った。
 いきなり、亜弥ちゃんが強烈な攻撃が始まった。
 集中、集中。
 ちょっと気を抜くと、一気に上り詰めちゃいそう。
 でも、なかなか思った通りにはいかない。
93 名前:ss.com 投稿日:2003/11/17(月) 13:25
「たん…、ココ、弱いでしょ…」
 亜弥ちゃんの指がグッと奥まで入り込んで来た。
 すごい! なんかわかんないけど、いきなりツボに来た感じ。
 ヤダ、クリちゃんも押しつぶされる。
「ホラ、気持ちいくなってきたでしょ、ネェ、ホラホラァ…」
 亜弥ちゃんのイジワルっぽい声が耳許で響く。
 ついでに、耳にフッフーと息を吹き込んで来る。
「アン、すごいの、アヤちゃん…、なにこれ、美貴も知らなかったのに、どうしてェ…」
 恥ずかしい! 恥かしくてたまらない。
「チョー、気持ちいい。ヤバイ、気持ちよすぎる…」
 でも、気持ちよ過ぎて勝手に言葉が口をついて出る。
「ヤン、何か、怖い。こんなの初めてだよ…、亜弥ちゃん、すごいよォ…」
 亜弥ちゃんはそんな美貴の反応を楽しむようにいっそう激しく指を使い始めた。
「待って、今度は美貴が亜弥ちゃん、イカしたげようと思ってたのにィ…」
 あと、ちょっとでイカせてあげられたと思うけど、いつの間にか完全に亜弥ちゃんのペース。
94 名前:ss.com 投稿日:2003/11/17(月) 13:26
「あ、そう、じゃ、代わろうか…、抜いちゃっていい? どうする? 」
 大きく見開いた目をイタズラッぽく光らせて、亜弥ちゃんが指をいきなり抜いた。
 その途端、どうしようもない切なさが身体中に広がる。
「だめェ、イヤ、今、やめちゃ、ヤダァ…」
 恥ずかしいなんていってられない。
 その時、美貴は羞恥心も、理性も、完全にストップしていた。
「イカせてェ…、お願い、もうちょっとだからァ…」
「ミキたん、あたしの事、好き? 愛してる? 」
「好き、大好き、愛してる…」
「ずっと、ずっと、一緒にいてくれる? 」
「約束するからァ、ずっと亜弥ちゃんだけの美貴だから…」
 助けて。亜弥ちゃん、何とかして…。何でも、いう事きくから。
 こんな中途半端で放置しないで。
95 名前:ss.com 投稿日:2003/11/17(月) 13:26
「どこを、どうしてあげたら、ミキたん、一番、喜んでくれる? 」
 信じられないぐらい、いじわるな質問!
 でも、次の瞬間、恥ずかしい4文字の言葉を平気で口にする美貴がいた。
「分かった。ここ、こうされるのがミキたんは好きなんだ…」
 待ち焦がれた感じが下半身に広がった。
「好きなの、気持ちイイから、好きなの、たまんないの…」
 なんて恥ずかしい事をいってんだろう。そう思うけど、いわずにはいられない。
 それに、恥ずかしいと思えば思うほど、美貴の中で快感も膨らんで行く。
「うーん、もーぉお、かっわいい。たん、チョーかわいい。わかった、思いきりイッちゃいな。もう、イジワルしないよ…」
 亜弥ちゃんのそんな声と共に、美貴の中で指が再び暴れだした。
 その瞬間、全身が一気に縮まったような錯覚に襲われた。
 身体中の血が沸騰して、一ケ所に集まる様な衝撃。
 頭が真っ白になって、スッと落ちてく、あの感じが美貴の全身を包み込む。
 また、イカされちゃう…。
 年下の、どこから見てもピュアな天使みたいな亜弥ちゃんにイカされちゃう…。
 つかみ所のない不安定さを感じて、美貴は亜弥ちゃんの身体にしがみ付いていた。
 何かに頼らないと、身体がバラバラになってしまいそうな気分。
96 名前:ss.com 投稿日:2003/11/17(月) 13:26
「あっ、もう…、もう、ダメェ…、ウーン、美貴、美貴、いっちゃうゥー…」
 頭の中で熱い塊りがはじけた瞬間、美貴はそんな事を、叫んでた気がする。
 突っ張ってた身体から力が抜けて行く。何かホッとする達成感と開放感。
 でも、ここで、この開放感に浸ってると、すぐ、また、亜弥ちゃんが責めて来そう。
「美貴にも亜弥ちゃんの事、かわいがらせてェ…」
 頭の隅っこで、エッチの時は完全に形勢逆転している状態から抜けだしたいと必死な美貴がいる。
 別に、争っているわけじゃないけど…。
97 名前:ss.com 投稿日:2003/11/17(月) 13:27
「たん…、キテ…」
 そんな囁きに後押しされて、亜弥ちゃんの身体に手を伸ばして行った。
 亜弥ちゃんの『女の子』の部分は、溶け出した溶岩みたいに熱くてドロドロになってる。
 美貴の事をかわいがってくれながら、この子もこんなに感じてた。
 二人のつながりが一気に何十倍も強くなった気がする。
 ゆっくりと指を滑り込ませた。美貴の手に亜弥ちゃんの手が重なって来る。
 美貴の人差し指を掴んで、中指の入り込んでるところに押し込もうとする。
「マジ? 平気なの? 」
「お願い…、グリグリすんの、これで…」
 普通にしてても美貴の心の奥にグサっと来るオネダリ光線が、欲情した目から発射される。
 美貴には、もう、無条件に従う事しか道はなかった。
 一本でもかなりキツキツな所に指を二本入れて、グチャグチャにかき回した。
 キューっと引き締まった『女の子』の部分に指が締めてけられる。
 亜弥ちゃんの身体がベッドの上で波打つみたいに揺れ続ける。
「あっ…、たん、もう…、クッ、ウグッ、はー…」
 突然、亜弥ちゃんの歌う声とは違う意味でかわいい声がいっそう高くなった。
 亜弥ちゃんの身体がジワジワと美貴の指を締め付けて来る。
「イク? 亜弥ちゃん、イキそう? 」
 焦点の定まらない目でこっちを見ながらせわしなく頷く亜弥ちゃん。
 魚みたいに口をパクパクさせてる。すごくかわいい。
 かわい過ぎて、ちょっとイジワルしたくなっちゃった。
「ダメだよぉ、まだ、イカしたげない。もっと楽しもう…」
98 名前:ss.com 投稿日:2003/11/17(月) 13:27
 さっき、美貴がさんざん焦らされたお返し。
 サッと指を抜いて、イカせない積もりだったんだけど…。
 でも、ちょっと乱暴に指を抜いたのが、逆効果だったみたい。
「ゴ…、ゴメン…、もう…」
 一瞬、グーンと身体をのけ反らせて、亜弥ちゃんはベッドに沈み込んだ。
 イかせちゃった…。ちょっと不思議な優越感。
 半開きの唇から荒い息を吐きながら、幸せそうに目を閉じている亜弥ちゃん。
 こんな幸せそうな亜弥ちゃんの顔、見るの初めてかも知れない。
 その顔を見てると、前に彼女からいわれた『ミキたんの事が食べちゃいたいほど好き』って言葉を思い出す。
 いわれた時はピンと来なかったけど、今、美貴もその言葉を実感してる。
 美貴も、亜弥ちゃんの事を食べちゃいたいぐらい、好き!
 この子はあたしだけのもの。誰にも渡さない。絶対に。
 じっとりと汗ばんだ身体を寄せあって、心の中で叫び続けた。
99 名前:ss.com 投稿日:2003/11/17(月) 13:30
今回はこんな感じで。
はりつけながら、ちょっと恥ずかしくなったり…。

ここで、おまけ映像的な短文をば、

<<バックステージトーク>>
亜弥 ミキたん、この作品、ちょっと変だと思わない?
美貴 何が…。
亜弥 作品中、ミキたんの曲はカップリングとかアルバム曲とかレアなのまでちょいちょ
  い引用されてるのに、あたしの曲、全然だよ。
美貴 っつか、しょうがないじゃん。作者がミキヲタなんだし。
亜弥 そういえば、ナニゲにミキたんは純情路線で、あたしがスケベッ娘になってるし。
美貴 フムフム、それは事実じゃん。
亜弥 なに、それ、ミキたんまで…。コラー! SS.COMとかいうミキヲタ男!ノーギャラ
  で作品に登場させて恥ずかしいことさんざんやらせてんだから、アルバムの一枚ぐら
  い買いなさいよ!
美貴 あのーですね、美貴からも一言…。エッチが始まると美貴が急にヘタレになるのは
  どうなのかと…。
SS ま、そー、かたいこといわずに…。ラブ×2な生活を楽しんでクラハイな!

100 名前:ss.com 投稿日:2003/11/23(日) 15:45

 更新、いきまーす。
 って、誰も読んでないかもしれないけど…。
 そういえば、100記念のつもりのバックステージトークを99にそのまま続けてるし(笑)


101 名前:ss.com 投稿日:2003/11/23(日) 15:45


      5、女と女の愛する美学(2)

 完全に眠っているわけでもなく、けど、はっきりと起きているともいえない。
 亜弥ちゃんと腕を絡ませたまま、毛布の中でそんな時間がしばらく続いた。
 ファンデーションも落とさないまま汗をかいたせいで、顔が突っ張っている。
 とにかく一度、顔を洗わないと…。
 そう思うのに、もう少し、このままでいたい思いの方が勝って動く気にならない。
 昨日まで、ツアーに出ていた亜弥ちゃんは、いつの間にか本気で眠り込んでいた。
 安心しきった寝顔を見ていると、美貴は信頼されてるなって実感できる。
 そっと肩を抱いて、彼女の下に潜り込んでいた腕を抜く。

102 名前:ss.com 投稿日:2003/11/23(日) 15:46

「あぁ、ミキたん…」
「起こしちゃった…、ゴメンね。ちょっと、シャワー浴びて来る」
「後で、一緒にお風呂、入ろうよ…」
「ウン、夜、寝る前にね…。だから、今はシャワーだけ、来る? 一緒に…」
 亜弥ちゃんは『どうぞ』と、バスガイドみたいな手付きでバスルームを指し示した。
 美貴が寝ていた場所に身体ごとスライドして、フニャっとした笑顔を見せると、目を閉じる。
 仕事の疲れに加えて、めっちゃハイテンションだった今日一日の疲れが重なったのか、すぐにリズミカルな寝息を立てはじめる亜弥ちゃん。
 今、爆睡して、真夜中に元気になられるとちょっと怖い様な…。


103 名前:ss.com 投稿日:2003/11/23(日) 15:46

                    ◇
 シャワーを浴びてスッキリした後、美貴はエアコンの心地よい温もりに包まれて下着にバスタオルだけでブラブラしてた。
 ここは、もう、自分の家と同じ。
 それに、昨日までのように亜弥ちゃんを刺激しないように気を使う必要もなくなった訳だし。
 遊びや冗談じゃなく、美貴が好きで好きで、どうしようもないと亜弥ちゃんから告白された時。
 恋人同士になって初めてキスをした時。
 ほかにもいろいろと、亜弥ちゃんとの関係に、何か新しい1ページが刻まれる出来事があった時。
 その瞬間は思いきりハイになってた気持ちが、一人になっておさまると、いつも頭の中でムクムクと膨らんできた『あんな事してよかったのかなァ』という迷い。

104 名前:ss.com 投稿日:2003/11/23(日) 15:46

 ついに、決定的なステップまで踏み出したというのに、今日はそれが浮んで来ない。
 その代わりに、今、美貴が感じているのは、初めて自分のCDを手にした時だったりとか、紅白の出演が決まった時だったりとかに感じたのと同じ、抑え切れない喜び。
『藤本美貴さんに質問です。この喜びを誰に伝えたいですか? 』
『あのですねェ…、親には話せる事じゃないし…、
親友のまつーら亜弥ちゃんはもう一方の当事者だし…、
広く世間に公表したら日本全国のあややファンから総攻撃を受けそうだし…、
どうしたらいいんでしょうかね…』
 でも、何もしないではいられなくて、メンバーの中で、あたしたちの関係を一番理解してくれてるよっすいーにだけはメールした。

105 名前:ss.com 投稿日:2003/11/23(日) 15:47

                    ◆
 <<みきてぃメール その1>>

  ハーイ、美貴です ワンバンコ!
  今、あやちゃんの家
  先月 ゴロッキーズの収録の後でヨッチャンさんにいわれた
  犯罪行為って話しなんだけど 美貴は犯罪者じゃなくなりました

  今、マッパのあやちゃんが美貴の横で寝てるの!
  あの日 ヨッチャンさんに気持ち聞いてもらって
  美貴は最後の一線を越える覚悟ができました サンクス!

  もしよかったら、休み明けにいろいろと
                        美貴
                    
                    ◆
 <<みきてぃメール その2>>

  またまた 美貴です
  前のメールだけど ヨッチャンさんだけにしか送ってないから
  他のメンバーにはナイショに!
  特に 飯田さんとか矢口さんには秘密ゲンシュでお願い

  なんか、嬉しすぎて、誰かに報告したくなって
  ショードーテキにメールしちゃったんで 夜露死苦!
                     美貴
106 名前:ss.com 投稿日:2003/11/23(日) 15:47

                    ◆
 <<RE:みきてぃーメール byよっすい>>

  ミキティ、あんた、やったじゃん!
  ショードーテキにメールって気持ち 分かるなァ
  長かったもんね アンタら ここまで来るの
  でも きっとあややの方がミキティの何倍もかんどーだろうけど
  夜露死苦 & オメデトウ ってあたしからもあややにいっとこーか?

  もちろん、でかちび&辻加護放送局にはいわないから安心して

                    hitomi
  PS
  もうそろそろ さん付けはなしにしようよ
  よっすいーでもヨッチャンでもいいってば!
                   ◆


107 名前:ss.com 投稿日:2003/11/23(日) 15:47

 亜弥ちゃんが目を覚ましたみたいだ。
 寝室から、ファ〜っとのんきなあくびの声が聞こえた。
「ミキたん…、どこ…」
 って、いきなり泣き出しそうな声、出さなくても…。
「こっち…、リビングにいるよ…」
 別にやましい事はないんだけど、携帯はバッグに放り込む。
 でも、もしメールの内容を見られたとしても、相手がよっすいーだから亜弥ちゃんも何もいわないはずだ。
 よっすいーと6期の田中れいなは、今のところ、嫉妬の対象になってない。
『なんだっけ、ホラ、磁石のSとS、NとN? 同じ種類は絶対にくっつかないって、あんな感じがするから』っていうのが亜弥ちゃんの理論。
 そこまで自信たっぷりに決め付けてくれちゃうと、ちょっといじわるしてみたくなる。
 昔、亜弥ちゃんが美貴にしてたみたいに、『ハロモニ』で、何回かよっすいーに必要以上、ベタベタしてみた。
 結果からいうと、亜弥ちゃんは美貴がモーニングの一員として馴染んで来たと喜び、なぜか、理華ちゃんからシカト攻撃をうけた。
 美貴がよっすいー&理華ちゃんの関係を知ったのはその直後。
 そして、その話のついでに犯罪行為といわれたってオチまでついた。
 でも、メールの内容が亜弥ちゃんとの秘密に関する事だから気付かれない様にしておいた方がいい。
 こっちに来る前に、机の脇にあった本の適当なページを開いてカモフラージュ。
『あややになりたい』って、アンタあやや本人でしょ?

108 名前:ss.com 投稿日:2003/11/23(日) 15:48

「やーだ、ミキたん、色っぽいじゃん…」
 ってか、マッパのアンタにいわれたくないよ。
 亜弥ちゃんが背中に抱きついて来る。
「シャワー浴びて来れば? オナカ空いてるんなら何か作るよ」
 って、冷蔵庫の中、確認してないけど。
 まだ、寝ぼけまなこの亜弥ちゃんは、それに答えず美貴に身体をすり寄せたままじっとしている。
「どうするの。シャワー、ご飯、…そ…、それとも、あっ、あた…、あ・た・し? 」
 ふっと頭に浮んだ一言。口にしてしまった瞬間、大反省。
 耳が熱くなるほど恥ずかしい。
 美貴のキャラじゃ、絶対にあり得ない事をしちゃった。
 今日の誰かさんのハイテンションを笑えない。
 亜弥ちゃんは、一瞬、信じられない物を見たように目を丸くした後、ブワッと吹き出し、転げ回って笑い出した。
「ミキたん、やるならやり切ってよ。今のカミすぎ。完全にNG」
「NGって、OKが出るまでやれとかいわないでよ」
 ゴメンナサイ、もう、二度としませんから、許して下さい、亜弥様。

109 名前:ss.com 投稿日:2003/11/23(日) 15:48
 ようやく笑いが収まった亜弥ちゃんが膝の上に乗って来る。
「オハヨウのキスゥ…」
「オハヨウって…、今、夜の11時だし…」
 そういいながらも、突き出された唇に唇をあわせる。
 そのまま亜弥ちゃんが全体重を美貴にあずけて来る。
 身体に巻いたバスタオルが器用に剥ぎ取られた。
 この子、マジでシャワーやご飯よりあたしを選んだってこと?
 戸惑っている間にも、美貴の身体は見る見る傾いて行き…。
 でも、お互いにピッタリと素肌をくっつけてのディープキスって、すごい夢中にさせられる。
「もっかい、ネッ、チュー」
 一度離れた唇が再び重なりあう。下着姿で仰向けに寝た美貴の上に、マッパの亜弥ちゃんが重なりあってる状況ってちょっと怖い。
 でも、こんなふうにこの子とくっつきあうのは美貴も大好きだからされるがままだ。

110 名前:ss.com 投稿日:2003/11/23(日) 15:48

「よかった…、夢じゃなかった…」
 亜弥ちゃんが美貴の胸に顔を埋めて呟いた。
「夢って? 」
「ミキたんとエッチしちゃったって、まだ、信じられない感じなんだもん。
 さっき、目が覚めた時、また、いつもの夢だったらどうしようって…」
「いつもの? 」
「ン…、ことミックを一緒にやってた時から、週に何回か、ミキたんとコイビトになった夢を見てた。
二人でいっぱいキスして、エッチなこともいろいろして…」
 みんなから憧れられてるスーパーアイドルがそんな夢見てていいんですか?
 しかも、いつも、っていうぐらいに。

111 名前:ss.com 投稿日:2003/11/23(日) 15:48

「亜弥ちゃん、ちょっと、こっち見て。大切な話」
 両手で亜弥ちゃんの顔を挟みつけてこちらを向かせた。
 エッ、と眉を寄せた亜弥ちゃんが美貴の目を覗き込む。
 いつも好き好きパワー全開で、自信たっぷりの亜弥ちゃんには珍しく弱気な眼差し。
 美貴が何か悪い事をいうとでも思ってるんだろうか。
「美貴もね、亜弥ちゃんの事、大好き。愛してる」
 とりあえず、安心させたげるね、亜弥ちゃん。
 心臓が飛び出しそうなほどのドキドキを、深呼吸でごまかして、彼女の目を覗き込む。
「ごめんね、美貴、臆病になってたの。亜弥ちゃんがどんだけ美貴の事が好きで、美貴とどんな事したがってるか、ずっと前から知ってたよ。
 でも、本気のキスする様になって、美貴、これ以上、亜弥ちゃんの事が好きになっちゃったら、
すごい、想像もできないような事になっちゃうんじゃないかって、すごい、怖かったの。
だから、ずっと、それ以上の事にならないようにって、自分に言い聞かせてた…。
でもね、美貴も分かった。凄い事になるのもいいよねって…。
 亜弥ちゃんとなら、何があっても耐えれる自信がついたから…」

112 名前:ss.com 投稿日:2003/11/23(日) 15:49

 今にも泣き出しそうな目でこっちを見つめながら、亜弥ちゃんがうなずいた。
「愛してる…、藤本美貴は、松浦亜弥を、もう、すっごい、愛してる。亜弥ちゃんに、もう、絶対、寂しい思いさせないからね」
 何度も、コクンコクンと頷いて美貴の胸に顔を埋めた亜弥ちゃん。
 今さら、顔を隠しても、唇までワナワナさせてたら、感激で泣きそうなのを必死で堪えてるのはまる分かり。
 そんな亜弥ちゃんが、もう、どうしようもないぐらいかわいく感じる。
「泣かないでよ…、ミキも泣きそうじゃん。恥ずかしいの必死で告白したんだから」
 美貴としては、こんなに本気で亜弥ちゃんに告白したのはたぶん初めてだのはず。
 抱きつくってより、しがみつくっていった方がいい感じで美貴にくっついたままの亜弥ちゃん。
 その背中をゆっくりと撫でてやる。
 美貴もそうなんだけど、亜弥ちゃんも、いつも激しい振りで踊ってるからつく所にはけっこう筋肉がついている。
 自慢出来ないかもしれないけど、発声にも必要だから腹筋は格闘技系部活の男子高校生並みだったりする。

113 名前:ss.com 投稿日:2003/11/23(日) 15:49

 それと、お尻…。太腿も締まってるけど、お尻がキュッとひきしまってて形もいい。
 今日、初めて亜弥ちゃんの裸のお尻を何度も、じっくりと撫でてみて、美貴はその手触りがすごい好きになっちゃった。
 亜弥ちゃんが何もいわないのをいい事に、腰からお尻、そして太腿にかけてのなだらか曲線の手触りを思いきり楽しんでる美貴。
 我ながら、オヤジ入りまくりだと思うけど。
 もう、二人とも、あと一歩のきっかけがあれば、また、しちゃいそうな雰囲気。
 でも、その逆に、突然、現実に引き戻されるきっかけも、ほんのちょっとした事で…。

114 名前:ss.com 投稿日:2003/11/23(日) 15:49

 グー、ギュルルゥ、グッグー
「ッダハハ、クククク…」
「ヤァダ、もう…、亜弥ちゃん…」
 すっかり感激ウルウルモードだった亜弥ちゃんのオナカが、ものすごい音で鳴った。
 収録中だったら絶対マイクが拾っちゃって爆笑NG間違いなし。
 ってか、今も確実にNGだけど…。
「アーン、せっかく、もうちょっとのとこだったのにィ…」
 照れくさそうに笑う亜弥ちゃんに軽くキスして、彼女の下から這い出した。
 素肌が密着していた部分がちょっと寂しく感じる。
「シャワー浴びて来なよ…。ゴハン行こう。焼肉なら、まだ、余裕で間に合うから」
 事務所の練習スタジオのそばにハロプロ御用達の3時までやってる焼肉屋がある。
 予約してなくても、先客がない限りタレントには個室を使わせてくれるから助かる。
 先客がいても、メンバーなら仲間に入る事もできるから、今日みたいに遅くなった時は美貴もよく利用する店だ。

115 名前:ss.com 投稿日:2003/11/23(日) 15:50

「ねェ、ミキたん。今日はあたしに奢らせて。やっと、あたしの気持ちがミキたんに通じた記念っていうか、あたしを受け入れてくれたミキたんにお礼っていうか、ねッ…」
 立ち上がってバスルームに行きかけた亜弥ちゃんがクルリとこちらを向いた。
 どんなに親しくても、お金の問題はちょっと微妙。
 年下でもデビューが1年早くてCDの数は倍以上、ライブだったり、ミュージカルだったりとかの実績も美貴よりすごい上の亜弥ちゃんの年収は、2倍までは行かないけど、美貴よりかなり上だ。
 モーニングに入って、美貴も、けっこう、収入もアップしたけど、差はまだある。
 亜弥ちゃんは、そこんとこに気を使って、お互いの誕生日とか、何かの記念日とか以外は、何もいわなくてもワリカンが当たり前になってる。
 最初の頃、美貴が意地はって、ワリカンじゃなきゃ行かないといったからなんだけど。
 でも、今日は意地をはる事もなさそう。
「分かった、今日は素直に奢ってもらう。その分、焼肉でたっぷりパワーつけて、お返ししたげるからね…」

116 名前:ss.com 投稿日:2003/11/23(日) 15:50

 満面の笑みを浮かべながら亜弥ちゃんが駆け寄って来た。
 いいからシャワー浴びて来なって。
 それじゃなくても、準備に時間がかかるんだから。
 よっぽど、口に出していおうかと思ってる間に体当たりみたいな勢いで抱きつかれた。
「お返しって、ひょっとして…」
「ひょっとしなくても…」
 無防備な股間に手をのばした。こうすれば、亜弥ちゃんはパッと身を翻して、今度こそ、シャワーを浴びに行くだろうと思ったんだけど…。
「やーだ、ミキたん…。どこ触ってるのォ」
 口では苦情を述べながら、腰を押し付けて来る亜弥ちゃん。
「一瞬だけ、グリっとして、そこ…」
 亜弥ちゃんの『女の子』の部分は、そのまま出来ちゃいそうなくらい熱くなってた。
 美貴にしがみ付く身体が大きく波打ちはじめた。
「気持ち、いい? 」
「ウン、ミキたんにしてもらってるから、すごくいい…」
 このままじゃ、また、本格的に始まっちゃいそう。
 実は美貴もしたくなってるし…。

117 名前:ss.com 投稿日:2003/11/23(日) 15:50

「亜弥ちゃん、一言いわせて…」
「ウ、ウン…。ハァ、ハァ…」
 答える声が喘ぎに変わる。
「エ・ッ・チ…」
「ウン、今日、あたし、なんかヘン。なんか、してもしてもエッチしたいの…」
 美貴が亜弥ちゃんの変なスイッチをオンにしちゃったのかなァ。
「ミキたん、ひいちゃうかな…、こんなエッチな女の子って…」
 そういいながらも、亜弥ちゃんは腰をうごめかせて美貴の指を最大限に楽しんでる。
『女の子』の部分がますます熱を持って、お汁も溢れ出して来る。
「別にひいたりしないから…、ってか、美貴、好きだもん、そういう亜弥ちゃん」
 確かに物事には限度ってもんもあるけど…。
「でも、今はここまでにしとこう、ネ…。食事から戻ってから、ゆっくり楽もうよ」
「分かった。そうする。ミキたん、後でゆっくりかわいがったげるね…」
 って、また美貴がやられるわけ…。
 でも、その方が美貴も嬉しいかも…。
 ほんと、亜弥ちゃんって、すごいパワーです…、ハイ。

118 名前:ss.com 投稿日:2003/11/23(日) 15:54

 今回は、とりあえずこんな感じで…。(100〜117)
 連休中に、もう少し、話を進めたいと思っています。
 よろしくお願いします。
 では、また!

119 名前:あやみき信者 投稿日:2003/11/23(日) 16:29
全然みてますよ〜☆
毎日更新チェキってますw
こんな甘々っぷりにちょっとジェラシー感じつつ(笑)、これからも期待してます(^^)
120 名前:エムディ 投稿日:2003/11/23(日) 23:49
毎日更新要チェックしてますが、あまりカキコしてなくてすみません。
えと、一言いわせていいですか?
最 高 で す !
エロ有り、甘くて好きです。
頑張ってください!
121 名前:ss.com 投稿日:2003/11/24(月) 19:12

レスありがとうございます!!!

>119 名前:あやみき信者様

>全然みてますよ〜☆
>毎日更新チェキってますw

お待たせしてしまって、何ともはや…。
気がつけば一週間、更新できなかったりで、ごめんなさいデス。

>120 名前:エムディ様

>最 高 で す !
>エロ有り、甘くて好きです。

お誉めいただき恐縮です。

お二人とも、飼育ではほんとうによくお見かけするベテランさん。
こんなお二人から期待していただけてるなんて! 
と、一人で舞い上がっています。

今夜中に、もう少し更新したいと思いますが、今回はエロ度は低いです。
先にお詫び? しときます(笑)
122 名前:ss.com 投稿日:2003/11/25(火) 01:09

と、いう事で更新します。
今回は特別ゲストが登場、引っ掻き回したり…。
そのゲストとあややの言葉を借りて、
一人のミキヲタが思う、現在の藤本美貴への要望というか不満というか、
ちょっと、今までと違った印象を持たれるかも知れません。
よろしく!



    6、帰れない二人


123 名前:ss.com 投稿日:2003/11/25(火) 01:09
 焼肉屋さんに着いたのが12時過ぎ。
 遅くとも2時には亜弥ちゃんの家に戻れると思ってたけど、お店を出たのは閉店時間を過ぎた3時半近かった。
 もちろん、それには理由がある。
 二人で、もう、これ以上は食べられないっていうぐらいお肉を詰め込んで、
デザートをどうしようかなんて相談してた時、いきなり乱入してきた人がいた。
「おっ、ミキティとあややか…。裕ちゃん、ちょっと、今日はオジャマ虫かもよ…」
「ええやん、なァ、ふじもっちゃん、ウチらはウチらで勝手にやるから…」
 ハロプロ最強コンビ、中澤さんと矢口さん。しかも、かなり酔ってる感じ。
 正直、美貴より1年先輩の亜弥ちゃんも、この二人に逆らうほどの度胸はない。
 デザートだけササッと食べて『お先にィー』というのは無理な相談だ。
「たまには付き合っても、いいんとちゃうん。ハロプロの打ち上げでも、
いつも一次会の途中で二人でコソコソ消えよるし…」
 中澤さんのこの一言がそれに追い打ちをかけた。
 結局、閉店までつきあわされ…、じゃなくて、同席させてもらって、
ハロプロの愚痴…、じゃなくって、問題点を話し合い、
娘。の一員としての美貴の立場についてお説教…、じゃなくて、ありがたいアドバイスを頂いて…。
124 名前:ss.com 投稿日:2003/11/25(火) 01:09

 でも、最大の事件は、もともと、美貴との関係を公言しがちな亜弥ちゃんが、
矢口さんの誘導尋問に引っ掛かって、今日の出来事をポロっとしゃべっちゃった事。
「そうなんや、ふじもっちゃん、ついにまつーらを押し倒したんか…」
 イヤイヤイヤ…、どっちかっていうと美貴が押し倒されたみたいな…。
「っつか、裕ちゃん、この二人が今まで純愛路線だったって、信じられなくない? 」
 さんざん、肴にされても、亜弥ちゃんは美貴に腕を絡ませてデレデレ状態のまま。
「でも、そうか。ミキティ、意外とシモネタ系弱いよね。
『うたばん』でタカさんが暴走し出すと、一気に覚めた顔したり…。
軽ヤンのくせに純情って、けっこう、おもしろいかも…」
「イヤイヤイヤ、矢口さん、自分がいわれてないからですよ。
モロに来られるとマジ引きますよ。
タカさん、たまにネタと思えない迫力があるんだから」
 ごまっとうで出演して、一番に選ばれた亜弥ちゃんも、それは否定しないはず。

125 名前:ss.com 投稿日:2003/11/25(火) 01:10
「あややさァ、オイラがミキティの事、バッチリ見張っといてやるから…。
意外とゴロッキーズの中に隠れミキティ派、多いんだよね…」
 矢口さんのこの一言で、瞬間的に、亜弥ちゃんの目尻が数ミリ吊り上がった。
「隠れミキティ派って…、なにも隠れなくても…」
 とりあえずツッコミキティになって、その場をごまかしてみたり…。
「聞いたでェ、ふじもっちゃん…。6期の誰やったかなァ、
初めて顔あわせたた時、ファンですってゆうたら、
モーニング娘。では同期なんだから、先輩の前で、絶対、そんな事、いうなって
脅したんやて? そんなやから、隠れミキチィ派になるんちゃうん…」
「べ、別に、脅したわけじゃ…」
 確かに亀井ちゃんとそんなやりとりをした記憶がある。
 まだモーニングに馴染んでない頃だったから、美貴はそういう話には神経質になってた。
「入ったばかりの子がミキたんに素の目で見られたら、脅かされたって思うよ、多分」
 って、亜弥ちゃん、アンタまで…。目尻、まだ吊り上がったままだし…。
126 名前:ss.com 投稿日:2003/11/25(火) 01:10
「最初の頃、オイラも近寄り辛い事あったもんなァ、楽屋の隅っこで、近付くなオーラ出しまくりでさァ…」
「そーやって、娘。サンの中でつっぱってて、あたしのとこ来て甘えてたんですよォ」
 なに、ひょっとして、今、美貴、孤立無援?
「藤本は知らなんやろけど、M黙の収録の時、何回か、この子に泣き付かれてんで、ミキたんのこと、何とかしてあげて下さいって…」
「亜弥ちゃん、ほんと…」
 ちょっと気まずそうな顔で俯いた亜弥ちゃんが小さく頷いた。
「せやけど、あの頃のアンタは、ウチがなんかいっても、余計にかたくなになったやろし。
矢口、アンタらの方も変に身構えとったしなァ…」
 そうとう酔いの回った中澤さんの話は、この後、延々と続いた。
 結論からいえば、美貴がソロで通用しないといわれたと感じていたのと逆に、
メンバーの方はごっちんが抜けた穴を自分達では埋められないといわれたと感じていたらしい。
 双方でネガティブな思いを胸に抱いた状態だったから、美貴は馴染めないと感じたし、
メンバーの方は美貴が壁を作ってると感じた。
 結局のところ、モーニング娘。は美貴の加入で、藤本美貴のファンを新たに取り込み、
5期6期メンバーに緊張感が芽生え、藤本美貴はモーニング娘。の存在感にバックアップされてソロの時以上に輝く。
 こうなるのが、美貴のモーニング加入の理想的結果だという話だった。

127 名前:ss.com 投稿日:2003/11/25(火) 01:10
                    ◇
「ホラ、ミキたん、今朝、あたしがいった通りでしょ…」
 ちょ、ちょっと、亜弥ちゃん。それ以上はここではいわないで。美貴にも立場ってもんがあるから…。
 今朝、亜弥ちゃんが美貴にいった事。
 これこそ今日の全ての原点。つまり、美貴の背中を押してくれた出来事だっていえるだろう。
 モーニングの新曲『恋ビク』の話が出た時。
「連続3番手の美貴としては、全員ソロパートなしって逆に気が楽だよね…」
 確か、美貴はそんな事を答えたと思う。
『シャボン玉』『愛の園』とセンターを田中に持って行かれた立場としては、当然のボヤキだった気がする。
「ちょっとォお! いつまでもスネてないでよ、あたし、いい加減疲れるよ」
 一瞬にして、亜弥ちゃんが『頑固一徹』に変身した。
 ちゃぶ台をひっくり返す変わりにガラステーブルを思いきりグーで叩いたんだけど。
「藤本美貴さん、アンタねェ、モーニングのセンターにこだわる気持ちも分かるけど、全体的な自分の立場を見なきゃダメ。
まだ曲も出てない時からミュージカルは主演の一人。映画にも出してもらって、お正月は10時間ドラマでしょ。
センター取らなくてもメイッパイ目立ってるちゅーの。
それにさァ、藤本美貴のソロシングルが出ましたって時、モーニングでは3番手ぐらいの方が、
ソロの時代からのファンの人には絶対アピ−ル度は高いんだから…」
 モーニングに合流する前から、さんざん愚痴って、さんざんなだめてもらっていた亜弥ちゃんの堪忍袋が、ついに切れた瞬間だった。
128 名前:ss.com 投稿日:2003/11/25(火) 01:11
「あたしにいわせたら、今のアンタがうらやましい時もあるよ…。
松浦亜弥はあたしが必死になってなきゃ存在感が保てないのに、
あなたはモーニング娘。の存在感を背負って、歌手だけじゃなく、女優としてもチャンスもらえてるんだから…」
 そういわれてみれば、いつも時代劇ばかり見ているうちの爺チャや婆チャみたいな人達も『モーニング娘。』の名前ぐらい聞いた事があるという人は多いだろう。
 でも、もし、ソロのままの藤本美貴で『竜馬が行く』に出ていたら、見なれない小娘で終わっていたかも知れない。
「いい加減に甘えるの、やめて欲しいって感じだね」
 亜弥ちゃんの突き放すような一言が美貴の心に突き刺さった。
 正直、脳天を思い切り叩かれた様な気分だった。
 膝に生暖かいしずくがたれた。涙だ。
 あたし、泣いてる。
 そう意識したら、もう、涙は止まらなかった。
「亜弥ちゃん…、ごめん…。最近、美貴、嫌な事があるたびにここに来て亜弥ちゃんに…」
 言葉が涙で続けられなくなった。
 亜弥ちゃんはかわいいし、一緒にいると楽しい。
 でも、それ以上に、こうやってズバット意見してくれる仲間だっていうのが一番ありがたいと思う。
 亜弥ちゃんが、いきなりリセットして抱きついて来たのはそんな時だった。
 だから、あの時、反射的にディ−プキスしちゃった。
 それで、無意識のうちにセーブしていた亜弥ちゃんへの思いを一気に解放する事が出来た。
                    ◇
129 名前:ss.com 投稿日:2003/11/25(火) 01:11
 今、中澤さんからいわれたのも、確かにほとんど同じ事。
 だけど、今、その話をここでするかなァ、亜弥ちゃん…。
「なに、あんたたち、今朝、何かあったの」
 ほらァ、矢口さんが食い付いて来た。好奇心一杯の目をキラキラさせまくって…。
「いや、たいした事じゃ…」「ちょっと、泣かしちゃンたんです、あたしが…」
 美貴の声は、亜弥ちゃんの声に完全にかき消された。
「ウッソォ、ミキティ泣かしたの…。あやや、アンタ、そんなに強かったっけ…」
 矢口さんがいきなり10センチ以上接近して来る。
「マリッペ、今はこーやってイチャついとんのやから、ほっといたろうや…。
ふじもっちゃんかて、聞かれとうない話もあるやろ、なァ。
飲むか、辛かったら飲んでもええねんで」
 さらに食い下がろうとする矢口さんを中澤さんが止めてくれた。
 ホッとした美貴の前に梅サワーのグラスが突き出された。
「イヤ、お酒はちょっと…」
「ええやん、堅い事、いわんでも…」
 酔っぱらい以外の何者でもない中澤さん、すごい迫力。
「ダメですゥ…。未成年なんですから」
 いきなり亜弥ちゃんが中澤さんを押し戻した。
「まつーら、アンタはふじもっちゃんの保護者かちゅー話や。
けど、それもそうやな…、これで、あんたらが補導されたら、ウチもヤバくなる…」
 さすが、M黙で1年以上共演してただけある。
 亜弥ちゃんは中澤さんを納得させるツボを押さえてる。ちょっと感心。

130 名前:ss.com 投稿日:2003/11/25(火) 01:11
「裕チャン、そろそろ、時間。追い出される前に…」
 もういいかげんお疲れモードの矢口さんが、中澤さんに声をかけながら美貴たちにも席を立てと合図した。
「よし、マリッペ、次、どこ行く…」
「ウソでしょ、まだ、どっか行くの。もう、いいじゃん…」
 こんな会話を聞きいてると、美貴がハタチを過ぎた時が怖くなって来る。
「中澤さん、ここははあたしが…」
 亜弥ちゃんが伝票をひったくる。
「アカン、アカン…、マリッペ、行ってきて…」
 中澤さんが矢口さんにサイフを渡す。
 亜弥ちゃんの後を追って、金髪の小さい影が目の前を駆け抜けた。
「藤本…」
「ハイ? 」
 急に酔いが覚めたかと思うぐらいのシリアスな声に振り向くと、信じられない近さに中澤さんの顔があった。
「まつーらは、けっこう、ギリギリまで頑張ってまう方やから、アンタ、支えてやらんとあかんで。
年上なんやし、今まで支えてもろて、アンタの方は、最近、やっといい感じになって来れたんやから。
二人で成長せな、くっついた意味がないやろ…」
 すごい真剣な中澤さんの目が、美貴の心に重くのしかかった。
131 名前:ss.com 投稿日:2003/11/25(火) 01:11

    7、恋よ! 美しく そして 過激に


 午前4時過ぎ、亜弥ちゃんのマンションで、やっと、二人だけの時間を取り戻した。
 二人の仲が一気に深まってから、まだ、24時間経ってないなんて信じられない。
 もう、何日も経っている様な気がする。
 いろいろあり過ぎだよ、マジで。
「亜弥ちゃん、お茶飲むでしょ。ティ−バックってどこだっけ」
「そこ、冷蔵庫の横…、そう、そこのガラスの扉の中…」
 部屋に戻っても、あたしたちはテンションが高いままだった。
「アティアティ パテシェイ セシボン…」
 美貴が脱ぎ捨てた服をていねいにハンガーにかけてくれてる亜弥ちゃんに聞こえるように、あのCMの真似をしてみた。
「ヤだ、似てない」
「ア ビブラビブレ カマンタレヴ、ハァー」
「ヤだ、ヤだ、似てない」
「ってか、何であのCM、美貴じゃなくて亜弥ちゃんに行くかなァ…。午後ティ・ミキティなんてよくない?」
 ポットの再沸騰ボタンを押しながら、ちょっと拗ねて見せる一本しかCMのない美貴。
 愚痴ついでに、『焼肉大好き藤本美貴』を差し置いて、石川梨華ちゃんが『おーにぃく、スキスキィ』って、何なのよ。っつたくゥ!
132 名前:ss.com 投稿日:2003/11/25(火) 01:12
「あたしにいわれても困るよ。クライアントさんの好みでしょ。ま、あとは人気と実力の差かしら、オーホホホ」
「あっ、そう、勝手にいってな! 」
 ちょっとムッときて、美貴は背中を向けたままティーポットに湯を注ぎ始めた。
「グェッ…」
 突然、後ろから亜弥ちゃんのボディアタック。
「ヤダ、危ないよ、火傷したらどうすんの…」
 すっかり気を抜いてたから、危うくティーポット落とすとこだった。
「ミキたん、怒っちゃった? ねェ、何かいって…」
 しばらく、リアクションなしで黙々とカップにお茶を注いで、亜弥ちゃんを不安にさせて楽しむワルイコの美貴。
 不安をかき消すように必死でしがみついてくる亜弥ちゃん。
「今は、何もいいたくない…、でもね…」
 ティーポットをキッチンカウンターに置くと、黙って亜弥ちゃんを抱き締めた。
 そのまま、唇を重ねて行く。
 多少のヤバイ雰囲気を作ってからの方が、軽いチューでも効果大になる。
 美貴と亜弥ちゃんとの関係はいつもこんなもんだ。
「あたし、レモンティより、ミキティがいい…」
 抱きついたままの亜弥ちゃんが甘ったれた声を出す。
「ホント、嬉しいィ…、でもさァ、とりあえず、お風呂入って、寝るしたくしてからの方がよくない? 」
 これから合うたんびにこんな事が続くとは思わないけど、今日は適当に美貴がリードしないと、亜弥ちゃん、ずっと寝そうにない…。
133 名前:ss.com 投稿日:2003/11/25(火) 01:12
 昼間のお風呂では、ほとんどじゃれあってただけみたいだったから今度は真面目に入浴。
 二人ともアイドルの責任として、常に磨きをかけなきゃマズイわけで…。
 だから、シャンプーを泡立てた髪で一角獣になった亜弥ちゃんが、美貴にニ本の角を作ってミキヴィル復活とかいって遊んだぐらいで、今度は早目上がった。
「ミキたん、ツアーの間、借りてたパジャマ、洗ってあるから…」
 亜弥ちゃんが、いつもは美貴が家でパジャマ代わりに使っている古くなったTシャツとジャージを出して来た。
 これを、今、亜弥ちゃんが持っている理由はちょっと笑える。
 一週間ほど前の事。お昼の便でツアーに出る日の朝早く、突然、美貴の家に来た亜弥ちゃんが、強引に美貴から剥ぎ取っていったのだ。
 確か、あの時、まだ8時にもなってなかったはず。
 もちろん、美貴はぐっすり寝ていた。
 いきなりおでこやほっぺたや唇にいやというほどキスされて起こされた美貴が、ハッキリと目が覚めた時には、もう、下着姿にされていた。
 早い話、美貴は半分寝ぼけたまま、脱がされてたってことだ。
134 名前:ss.com 投稿日:2003/11/25(火) 01:12
「ミキたんの匂いのついたパジャマで寝て、ツアー頑張って来るから…」
 そういいながら、美貴から脱がした物をバッグに詰め込む亜弥ちゃんを見る美貴の目は、間違いなく点になっていたと思う。
 この時は、さすがにお互いに合鍵を持った事を少し後悔した美貴だった。
 そのシャツとジャージがきれいに洗濯され、衣類の整理はとにかく几帳面な亜弥ちゃんらしくていねいにたたんである。
「なーんだ、洗濯しちゃったのォ。そのままの方がミキもよかったのに…」
 絶対、亜弥ちゃんが喜ぶに違いない一言。
「そっか…、でも、ちょっと、洗濯しなきゃいけないわけがね…」
 亜弥ちゃんの頬がポッと赤くなった。さては…。
「なに、なに、チョー気になる。洗濯したわけって?」
 肩に手をかけてまっすぐこちらに向かせて、じっと目を覗き込んでやる。
『マナ−部』の「そーゆーことか」に入る時のポーズ。
135 名前:ss.com 投稿日:2003/11/25(火) 01:13
 亜弥ちゃんは目をあわせまいと必死に視線を宙に泳がせてる。
「ねェ、今日一日で、アンタがすごいエッチだって、美貴には完全にバレてるんだから、正直にいっちゃいなよ…。どーせ、何か、エッチな事なんでしょ」
 額をくっつけて問いつめて行く。ここまで近付いちゃうと、目の焦点は合わなくなる。
 だから、意外としゃべりやすそうだと思うんだけど…。
「あの、ね…。あたし、好きな人の匂い嗅ぐの、好きじゃない」
 確かに亜弥ちゃんの匂いフェチはハロプロでも有名だ。
 たまに、美貴も人目のある所でうなじに鼻を埋められて、なんだかなァ、こいつらみたいな目で見られる事がある。
「ホテルでね、ミキたんの匂いに包まれてたら、我慢できなくなっちゃって…」
 確かに、ただ寝るためだけの物だから、亜弥ちゃんが持って行った時、一週間近く洗濯はしてなかった。
 でも、美貴の匂いっていわれても、正直、ピンとこない。
 お風呂で使ってるボディソープとかリンス、出てからジャバジャバ使うスキンケアなんかの匂いの方が強いと思うけど…。
 ってか、美貴、身体までオヤジ臭くないよね…。
136 名前:ss.com 投稿日:2003/11/25(火) 01:13
「自分でしたんだ、これ着て…」
 顎に指をかけて強引に顔を上げさせた。
「エヘ、バレた? 下着なしで着て、ミキたんに抱かれてる気分で…」
 そこまでしゃべっちゃって、開き直ったのか亜弥ちゃんがしっかりと美貴の目を覗き込んだ。
「だって、本当にエッチできるなんて、今朝まで考えてもなかったもん。
 だから、せめてミキたんが身につけた物でイメージ膨らませて…。
 でね、シミ、つけちゃったの。エヘヘ。でも、ちゃんと落ちてるから…」
 亜弥ちゃんが肩をすくめてペロっと舌を出した。
「ってことはァ、シミがついたのってこの辺…」
 軽く股間をポンと叩いてやる。
「ウッ…」
 亜弥ちゃんは大袈裟に腰を捩って身をかわした。
「ひとりぼっちでホテルの部屋で、ミキたんが着てたんだな、これ、って思ってたら、それだけでジ−ンとなってきて、テヘヘ…」
 このまま続けてると、また、美貴の苦手な砂糖とハチミツを混ぜたみたいな松浦亜弥的大甘ワールドに迷い込みそう。
137 名前:ss.com 投稿日:2003/11/25(火) 01:13
「亜弥ちゃん、かわいい。そんな事、いわれると美貴もジ−ンとして来ちゃうゥ…」
 額に軽くキスしてから身をかわし、受け取ったパジャマをバッグに押し込んで空気の流れを変える事にした。
「着てよ、せっかく洗ったんだから」
 予想通りのリアクション、ありがとう、亜弥ちゃん。
「ってか、今夜、いる? パジャマ…」
「……? ……!! ヤーダ、ミキたんったら…」
 一瞬の沈黙の後、亜弥ちゃんがフニャフニャの笑顔を見せて抱きついて来た。
 またまた、予想通りのリアクション、ありがとう、亜弥ちゃん。
「そろそろ、寝ようよ。いくら明日も休みだっていっても、いい加減、朝だよ」
 そんな事をいってても、実は美貴も、まだ寝るのがもったいない気がしてるんだけど。

138 名前:ss.com 投稿日:2003/11/25(火) 01:16

今回はここまでです。
ストックをほとんど吐き出した状態なので、
次回は早くとも週の後半になると思います。

よろしくお願いします。

139 名前:名無し読者 投稿日:2003/11/25(火) 02:33
パジャマの匂いでするなんて、明らかに変態行為なのに
松浦さんがやるとめっちゃキャワイイ!
140 名前:ss.com 投稿日:2003/11/25(火) 17:19

>139 名無し読者様
>パジャマの匂いでするなんて、明らかに変態行為

 ですよね…。でも、一人エッチは作者の妄想だとしても、
ミキたんに対する一連の松浦さんの行動を見てると、軽いストーカーかなって…。
 この駄文の根底にはそれがあるんです。

 たぶん、これからも松浦さん、キャワイイけどちょっとオイオイ!って
突っ込みたくなる軽スト行為を見せてくれるでしょう。
 ということで、レス、ありがとうございました。
141 名前:ss.com 投稿日:2003/11/25(火) 17:22

 すみません!
 上のレス返し、sageるの忘れてました。
 本当にゴメンなさい。
 
 レス頂けて、ちょっと興奮気味の作者でした。
142 名前:エムディ 投稿日:2003/11/25(火) 20:19
松浦さん、やっぱり匂いフェチです。それとも、ちょっと変態です。(笑)
まあ〜エロいですけど、ちゃんと二人の愛情が伝わってきたので最高です!
毎日要チェックしようと思いますから、作者さん、頑張ってください♪
143 名前:あやみき信者 投稿日:2003/11/26(水) 00:38
>「あたし、レモンティより、ミキティがいい…」


...うまい(笑)
144 名前:ss.com 投稿日:2003/11/27(木) 19:28
レス、ありがとうございます。
>142 名前:エムディ
>まあ〜エロいですけど
 活字というとフランス文庫かマドンナメイトしか読まない
ヤツなんで、つい…。
 ただ、エロがけが目的にならないように気をつけます。
 って、今回更新分はかなりエロなんですが…。

>143 名前:あやみき信者
>「あたし、レモンティより、ミキティがいい…」
 姫路出身、吉本喜劇を見て育ったであろうまつーらさんですし…。

145 名前:ss.com 投稿日:2003/11/27(木) 19:28
それでは続きです。さー、いよいよストックがなくなって来たゾっと。
あ、それと、ちょっと訂正なんですが、
>59前後
ミキティの古い記事を読み返していたところ
『銀色の永遠』は1st.アルバム用ではなく、4妹目シングル候補として
『ボーイフレンド』と共に最後まで残った、つまりアルバムより先に
レコーディングされていたと判明しました。スマソ!
『ボーイフレンド』発売が02/11ですから、レコーディングはことミックの
撮影スタートとほぼ同時期かと…。あくまでも、勝手な解釈です。ハイ。
146 名前:ss.com 投稿日:2003/11/27(木) 19:29

    7、恋よ! 美しく そして 過激に(2)


                    ◇
 使ってるのが亜弥ちゃんじゃなかったら、美貴は絶対に軽く引く女の子っぽさがぎっしり詰まった10帖ばかりの寝室。
 亜弥ちゃんと美貴のポスターが仲良く並んだ壁際にはセミダブルのベッド。
昼間から使って乱れたままなのが、すごい、生々しい感じがする。
 ベッドの反対側の壁際に二つ並んだ加湿器。
 これをフル稼動させておけば、エアコンをつけっぱなしで寝ても喉に影響はない。
 ただし、エアコンつけっぱなしということは…。
「ミキたん、メンドいからさァ、全部脱いで寝よう、ネッ…」
「ウソォ、朝までマッパのまま…」
「ハイ、足、伸ばして。脱がせたげるからァ…」
 そう。寒いからヤだって言い訳が通じなくなる。
 本当は、北海道生まれのクセに冷え性の美貴としては、ちょっとキツいんだけど…。
 先に生まれたままの姿になった亜弥ちゃんが、美貴に襲いかかって来る。
 あっという間にパンティは亜弥ちゃんの手の中に隠れた。

147 名前:ss.com 投稿日:2003/11/27(木) 19:30

「だめェ、ちょっとそのまま…」
 パンティを脱がされて、すぐにかけようとした毛布まで亜弥ちゃんに取り上げられた。
「チョー恥ずかしいんだけど…」
 着替えとか、お風呂とか、裸が当たり前の時とは違うから、ジロジロ見られるのってすごい恥ずかしい。
 でも、我がままモード全開の亜弥ちゃんは、
イタズラっぽい笑いを口元に浮かべてこれでもかってぐらいの眼差しを美貴に注ぎ続けてる。
「見ないで…、マジ、勘弁して。こーゆーの、ミキ、苦手なのォ…」
「いいじゃん、恥ずかしがってるミキたんって、チョーかわいいんだもん…」
 両手首を亜弥ちゃんに掴まれて、どこも隠せなくされてしまう。
 どっちかっていうと、こういう事は美貴が亜弥ちゃんにする方がいい様な…。

148 名前:ss.com 投稿日:2003/11/27(木) 19:31

「亜弥ちゃんにかわいいとか、真剣な顔でいわれると、美貴、なんか、ソノォ…」
 やっぱり、こう、亜弥ちゃんにあまえられて、
美貴がかわいい、かわいいって撫で撫でする方がしっくり来るから。
「イイでしょォお、たまにはァア…。ミキたん、ほんとにかわいいんだから…。
好きなんだから、かわいいミキたんが…」
 その気持ち、嬉しいとは思うけど…。
「亜弥ちゃん、美貴のクールなところがいいっていってなかったっけ…」
「かわいいとこも好きなのォ」
 亜弥ちゃんが美貴の横に滑り込んで来た。
 二人の身体がぶつかりあってバチって音がするぐらいの勢いで抱きついて来る。

149 名前:ss.com 投稿日:2003/11/27(木) 19:31

「ミキたんの手、つめたーい…」
 反射的に抱き締めた美貴の手を背中に感じた亜弥ちゃんが大袈裟な仕草で震えて見せた。
「ゴメン…、ちょっと、冷えたかな…」
 そういいながら、亜弥ちゃんの背中を撫で回す。
「ヤーン、待って、キャハハ、だめだってばァ…」
 亜弥ちゃんはやたら大袈裟に身を捩って美貴の手を払いのける。
「もーォお、かわいいって誉めたげてるのにィ、イジワルなんだからァ…」
 プッと頬を膨らませて見せる。
「いいじゃん、ミキ、亜弥ちゃんの怒った顔も好きだもん」
 膨らんだほっぺたを指で突くと、プーッと息を吹き出して笑い出す亜弥ちゃん。
 自分でやってても、幼稚園児なみだと思う。絶対に人に見せられない姿だ。
 でも、こうしていられる事が楽しいから仕方ない。
「ヤダ、オヤジっぽいこと、いわないでよ」
 えー、えー、どうせ美貴はオヤジですよ。
「そろそろ、電気、消すよ。少し、寝とかないと、明日がヤバイでしょ」
 ウンと頷いた亜弥ちゃんがベットサイドのルームランプをつけた。
 それを確認してから、美貴が壁のスイッチをOFFにする。
 別にルームランプの明かりを頼りにしなくてもベッドまで戻る自信はあったけど…。

150 名前:ss.com 投稿日:2003/11/27(木) 19:32
「ミキたん、手、貸して…」
 二人で毛布と掛け布団にくるまると、亜弥ちゃんはそういいながら美貴の手をとった。
 亜弥ちゃんの両手が美貴の手を包み込む。
「手が冷たい人はハートが熱いんだって、知ってた」
 ふと、そんな事を思い出した。確か、飯田さんから聞いた言葉。あれ、安倍さんだったかな?
「ミキたん、ありがとうね…。今日、ほんとに嬉しかった」
 午後ティの冬ヴァージョンのCM以上のアップで亜弥ちゃんの顔がある。
 大きな目でじっと見つめられてしみじみと囁かれると、照れくさくて頬が熱くなってきちゃう。
「でもね、あたし、ヨイコじゃないからね…」
「はぁ…」
 急に何言い出すんだろう。美貴は思わずその目を覗き込んでいた。
「だからァ…」
 ----明日になって あたしが邪魔ならばァ----
「よい子じゃないから、あたしには、バイバイなんて絶対あり得ないからネ」
 イタズラっぽく目をクリクリさせる亜弥ちゃん。
 自分自身で呆れちゃうほど美貴はこの目に弱い。視線を絡ませたまま抱き寄せる。
「あー、そーゆーことね。だいじょうぶ、ミキが亜弥ちゃんのこと、邪魔だなんて思うわけないでしょ…。
 そういうんだったら、ミキも同じだよ。亜弥ちゃんがミキのこと嫌いになったら、
どこまでもストーカーしちゃうからネ…」
 昨日までは冗談だったかも知れないけど、
今の美貴は亜弥ちゃんが離れて行ったりしたら、ズタボロになってもつきまとってそうな気がする。
151 名前:ss.com 投稿日:2003/11/27(木) 19:32
「こわーい、ミキたんの目」
「本気の話してるから、今…。真剣になると、怖くなっちゃうらしいよ、ミキの目は…」
 口に出してはいえないけど、今日一日で亜弥ちゃんへの思いがすごい勢いで膨らんだ。
 ずるいかも知れないけど、今までの美貴は亜弥ちゃんに愛されている事で安心していた。
 美貴は何もしなくても、亜弥ちゃんが好き好きビームを全身に浴びせてくれるから
二人の関係は安泰だと思っていた。
 でも、今、こうしているだけで、美貴の中からも、
亜弥ちゃんに負けないぐらいの好き好きビームが勝手に溢れ出すのが分かる。
「だからァ、藤本さん、怖いから、そんなに見つめられると…」
 亜弥ちゃんが目隠しするみたいに美貴の顔の前に手をかざして来た。
「あっ、ゴメン。かわいいなァと思って、つい、見とれちゃって…」
「ウン、知ってる。そういえば、ミキたんがそういう目をする時って、
たいてい、あたしの事、考えてるんでしょ。アイボンにいわれた事がある」
「ウソ…、見抜かれてたの。ってか、加護チャンも本人にバラさなくても…」
 ヤバい、ほっぺたが異常に熱い。美貴、真っ赤かになってる。
「でもね、収録中は番組に集中した方がいいと思うよ…」
 アイター! 昨日も飯田さんに注意された事だ。

152 名前:ss.com 投稿日:2003/11/27(木) 19:33
「で、今、何考えてたの、あたしのこと見つめながら…」
 いえないよ、いえるわけないじゃん。恥ずかしいじゃん。
「ンと、だから…、あれよ…。亜弥ちゃんに初めて告白された時の事とか…」
 何かいわなきゃと思って、適当に思いついた事を答えた。
「ことミックの楽屋だったよね…。
本番であたしがしつこくキス迫り過ぎて、ミキたんがキレかけた時…」
 美貴と亜弥ちゃんの仲良しぶりがファンの間でも有名になりはじめた頃の事。
『久しぶり−、元気だったァ』
みたいな感じで抱き合って、ほっぺにチューされるぐらいはフツーだと思ってた。
 唇にチュ−された時も、驚いたけど、二人だけの時ならそんなに気にならなかった。
 でも、収録中に、それも本番で、
たとえ真似だけでもキスしようとして来る神経が理解できなかった。
「確か美貴が『あり得ないからやめて』とか、いったんだよね」
「ショックだったなァ、ちょっと。それまで、あんなにきつくいわれた事、なかったから」
「美貴もあせったよ、急に突っ伏してワーワー泣き出されて…」
 あの頃、タメ口利いて、ジャレあったりしてたけど、
相手は『LOVE涙色』の松浦亜弥先輩。
こっちは『ロマンティック』でハロプロファン以外にもやっと認識され始めたばかりの新人藤本美貴。
 マネ−ジャ−さんとかにこの現場見られたら、美貴が泣かしたってわかったら、
チョー怒られるって、一人でオロオロしてた。

153 名前:ss.com 投稿日:2003/11/27(木) 19:34
「あの時ねェ、ちょっと計算もあったんだ。
あたしたち、もう、結ばれたんだから、時効だよね…」
「計算って…」
「まだ、番組の収録は始まったばかりだったから、
キモがられても、仕事で顔をあわすチャンスはあるから、関係修復もできるかなって。
じゃ、少しおどかしてから、思い切ってコクっちゃえみたいな」
 あの時の亜弥ちゃんはすごい迫力だった。
『好きなの、美貴ちゃんが好きで好きで堪らないの。自分でもどうしようもないの』
 涙も拭かないで、いきなり叫び出した亜弥ちゃんの真剣な表情と、
耳のないウサギの亜弥ピョンの衣装があまりにもアンバランスで、思わず笑いそうになった。
 こっちもツノを外したヒツジのミキウール姿だったから、人の事はいえないけど。
 それが一回目の告白。美貴は『ちょっと考えさせて』とごまかした。
 でも、その時
『一回だけでいいから、本気でキスさせて』
っていう亜弥ちゃんの切な気な様子に負けて、思いきり、唇にキスした。
 ディープキスではなかったけど、美貴も頭の芯が痺れる様な不思議な感じになったのは、
今でもハッキリと覚えている。
154 名前:ss.com 投稿日:2003/11/27(木) 19:35
 しかも、その日、収録が終わった後、美貴が亜弥ちゃんの家に泊まったんだっけ。
 一回だけって約束のキスをした後、
美貴の胸で泣きじゃくってた亜弥ちゃんを放っておけない気がしてた。
「ミキたんがいい出したんだよね、帰りじたくしてる時、いきなりマネージャーさんに、
今夜、亜弥ちゃんとこ、遊びに行いいてもいいですかって」
 そう、お互いの家に遊びに行ったり、一緒にお風呂に入ったり、
一つのベッドで寝たりとかっていうのは、告白される前と変わらずに続いた。
「多分、美貴の中でも、亜弥ちゃんとならいいかなって考え、どこかであったんだと思うよ。
亜弥ちゃんに憧れてたみたいな感じもあったし…」
「ちょっと質問。憧れてたって、過去形ですか、藤本美貴さん?」
「現在進行形でーす。これはマジで…。いつか、追いこすと思ってるから、今も」
「死ぬまで逃げ続けてやる、グヒヒ…。
でもさァ、あたしは告白したその日に泊まりに来るっていわれて、キマリ! Yeah!
って感じだったんだけどなァ…。それからが長かったねェ」
 亜弥ちゃんがしみじみと溜め息をついた。
「ゴメンネ…」
 唇を重ねる。迷う事なく舌を絡ませあう。甘い熱気が二人を包み込んだ。
155 名前:ss.com 投稿日:2003/11/27(木) 19:35
 お互いの息が掛かり合う距離のままオシャベリが続く。
「そんな思いさせてたのに、美貴の事、ずっと好きでいてくれたんだ」
 亜弥ちゃんがせわしなく首を左右に振った。
「嫌いになんて、なれないもん。でも、正直、辛い時、あったよ。打ち明けちゃうとねェ、
ミキたんのボーイフレンド聞きながら、何回か泣いた事、あったなァ…。
ひと事みたいに歌ってんじゃねェよ。コイビトにさせてくれないのはアンタだろ! とか、
思って。だけど、ミキたん以外に好きになれる人いなかった。探す気にもならなかった」
 クルリと寝返りを打った亜弥ちゃんの肩が小刻みに震えだした。
 ヤバイ! 泣かしちゃった。
「亜弥ちゃん、ねェ、オッパイ、触りたい…」
 重苦しくなりそうな雰囲気を変えたくて、ナニゲに過激に甘えてみる。
 脇から手を伸ばすと、亜弥ちゃんが美貴の手を目的地に導いてくれた。
 軽く、ただ手を重ねてるぐらいのタッチ。それでも、亜弥ちゃんが『フッ』と短い吐息を漏らす。
「ごめんね、本当にごめんね…。そんなに思ってくれてる亜弥ちゃんの気持ち、分かってたのに、中途半端なままでごまかしてて…」
 乳首をイタズラしながらする発言じゃないだろ、って、自分に突っ込んだり…。

156 名前:ss.com 投稿日:2003/11/27(木) 19:36
「もう、いい。ミキたん、今日、朝から謝り過ぎ。だいじょうぶだから、もう。
あのさァ、モーニングのメンバーさんにも、ミキたんと抱き合ったり、肩組んだり、
アイボンみたく無理矢理チュ−する人はいるけど、ここまでできるのあたしだけでしょ。
そこまでつながりが深まったんだし、終わった事は許すから…」
「アヒッ! 」
 勢いよくこちらに向き直った亜弥ちゃんに、いきなりクリちゃんを摘まれて、
美貴の身体が勝手に跳ねた。
 美貴に腕枕されていた亜弥ちゃんの頭がズルリと落ちる。
「でも、そんなに謝りたいんなら、お詫びの印を見せて。
そうすれば、もう、謝らなくてもいいでしょ」
「お詫びの印って、何すればいいの…」
 上半身を起こして、美貴の肩をベッドに押し付けるようにして
こちらを見つめる亜弥ちゃんの目が大きく見開かれる。
 無理難題の予感に思わず身構えた美貴。

157 名前:ss.com 投稿日:2003/11/27(木) 19:36
「ミキたんはじっとしてて。あたしのやりたいようにかわいがらせて…」
 返事をするまでもなく、布団に潜り込んだ亜弥ちゃんは、美貴のバストに思いきり吸いついて来た。
 でも、そこは乳首じゃなく、バストの下の方。こりゃ、キスマークを着けられた。
 だけど、どんなに露出度の高い衣装でも絶対に見えない所を選んだところに
亜弥ちゃんの思いやりを感じる。
「アウッ! ア、亜弥ちゃん? 」
 突然、脇腹に強烈な痛みを感じて、思わず布団をめくった。
 痛みの原因はすぐに分かった。亜弥ちゃんが思い切り噛み付いていたのだ。
「ヘヘヘ…、ミキたんがあたしのモノっていう印」
 彼女の指差した所には、くっきりと歯形がついていた。
 正直、一瞬、マジ引き。アブナイすぎるって、これは。
 でも、そんなあり得ない事でも、亜弥ちゃんに満面の笑みを見ると、
何となくありかなって思えちゃうから不思議だ。
「ここなら、誰にも見られないでしょ…」
 確かにノーブラにならない限り、見える場所じゃないけど、
亜弥ちゃん、アンタ、ハロコンとかでモーニングの楽屋の凄まじさ知ってるでしょ。
 時と場合によっては、更衣室の順番が待ち切れなくて、
化粧前で着替えしなきゃいけない事もあるんだけど…。
158 名前:ss.com 投稿日:2003/11/27(木) 19:36
「明後日からあたしはツアー後半戦でしょ。
それで、週末、帰って来た時はキミたんが京都でお正月時代劇の撮りじゃない。
今度会えるの、来週になってからだもん」
「キャッ…。なに、そこにもォ…」
 脚の付け根。骨盤のあたりに、再度、ガブッとやられる。
 ここも、ミニや短パンの衣装でも絶対に見えない場所。
 すごい、メチャクチャしてるみたいだけど、ちゃんと考えてるって感心しちゃう。
 でも、脇腹と違って骨盤の所って、噛まれるとなんか変な感じ。
 くすぐったさとムズ痒さの入り混じった不思議な気分。
 でも、亜弥ちゃんって、一体、どこで、こんな情報仕入れてるんだろう。
「これで、美貴、完全に亜弥ちゃんのモノにされたってこと? 」
「何かご不満でも? 」
「い…、いえ、別に…」
「じゃ、続きね…」

159 名前:ss.com 投稿日:2003/11/27(木) 19:39
 もう一度、布団をかぶり直した亜弥ちゃんが、下の方で何かゴソゴソやっている。
 姿が見えなくて、何をされるか予想が出来ないだけ、された時の衝撃が大きい。
 亜弥ちゃんはそれを見越して、いきなりオナカの辺りを撫でたかと思うと、
今度は太腿に触ってと、断続的にあちこち刺激して来る。
 ヤバい! 強引に脚を180度近く広げられた。
 けっこう強い力で両膝を押さえられてるから閉じる事が出来なさそう。
 それに、お詫びの印に逆らっちゃいけないのが今の美貴の立場。
 亜弥ちゃんも布団をかぶって真っ暗な状態だからモロ見られてはいないと思うけど、すごい恥ずかしい。
 でも、恥ずかしいと思えば思うほどエッチな気分も高まって、胸が高鳴るのを、
美貴自身、どうしようもなかった。

160 名前:ss.com 投稿日:2003/11/27(木) 19:39
 フッと、敏感な部分に息がかかる。全身の肌が鳥肌立つような衝撃。
 …? なに、これ、何なの、何が起きたの…。
 ゾクッとする、今まで感じた事のない感覚が背筋を駆け抜けた。
 舐められてる!
 ジュルジュルと音をさせて吸われてる!
 こんな思い切ったことまで出来ちゃうなんて、亜弥ちゃんの思いの深さを再確認させられる。
 亜弥ちゃんは適格に美貴の敏感な所をジワジワと時間をかけて舐め回している。
「アウゥ…、アッ…」
 声にならないぐらいの快感が身体中を駆け巡った。
 どうしたらいいの、怖い、気持ちよすぎて怖いよ、亜弥ちゃん。
 18年チョット生きて来て、こんなに気持ちがいいと思った事はない。
 興奮し過ぎて、なんか、とんでもない事になりそう。
 助けて!

161 名前:ss.com 投稿日:2003/11/27(木) 19:39

「キャウ…、ウウ…、アッアーーン…」
 いきなり、すごい充血して敏感になっているクリちゃんに激痛が走った。
 亜弥ちゃんが前歯でかんだらしい。
 でも、痛いと思ったのは一瞬だけで、すぐにジンジンする快感に変わって行く。
 亜弥ちゃんに攻められている所から、燃え盛る火の玉が身体中に、いくつもいくつも、立続けに打ち出される。そんな感じだ。
「アア、そこ、すごい…。そんなことされたら、美貴、もう…」
 思わず声を上げちゃうぐらいの快感。
 気がついたら、亜弥ちゃんの後頭部に両手を当てて思いきり自分に押し付けていた。
 もう、メチャクチャにして欲しい。
 もっと、もっと、いろんな事をされ続けたい。
 全神経が一ケ所に集中したみたいな気分に包まれて、そんな事まで思っていた。

162 名前:ss.com 投稿日:2003/11/27(木) 19:40

「アー、アアッ、ウーン…」
 今日、何度も亜弥ちゃんの指を迎え入れた所で指とは違った異物感が暴れだした。
 もう、確認しなくても美貴にもわかる。遂に舌が身体の中に入り込んで来た。
 何ていったらいいんだろう。
 生暖かくて、ザラザラしてて、捕らえ所のない柔らかさで、
そのくせ、美貴の『女の子』の部分に無理なくフィットして…。
 人間の舌って、こんなに力強く、そして、こんなに柔軟だったんだろうか。
 二人を覆っていた布団がベッドから滑り落ちた。
 その時になって、初めて自分の身体が激しく波打ち、そして小刻みに震えているのに気付いた。
 ほの暗いルームランプの明かりに、美貴の恥ずかしい所に顔を埋める
亜弥ちゃんのシルエットが浮かび上がった。
 上目遣いでこちらをチラッと見た亜弥ちゃんの目…。
 コントの「あやビル」なんかと比べ物にならない、迫力満点の小悪魔の眼差し。

163 名前:ss.com 投稿日:2003/11/27(木) 19:40
 生暖かい軟体動物が美貴の中でズズッ、ズリッて感じで動き回る。
 ほんの入り口の所だけだと思うけど、身体の中心部まで舐めつくされてる感じ。
「ウウッ、ダメ…、それ以上、やられたら、美貴、頭、狂いそう…」
 気持ちイイ、気持ちよすぎる…。
 もう、それしか頭に浮ばない。
 身体の芯の所が、焼けた鉄の棒みたいに真っ赤になった感じ。
 爪先から脳天まで、快感の嵐が吹き荒れる。
 メチャクチャ気持ちいい、どうしよう、こんなに乱れて。
 どうしたらいいのか分かんない。
 亜弥ちゃんに好きにさせてっていわれてなくても、
美貴は亜弥ちゃんにされるがままになる以外、何も出来なかった。
 快感の波に翻弄されて、正直、自分がイッた瞬間も覚えてなかった。
164 名前:ss.com 投稿日:2003/11/27(木) 19:40
 ふっと気がつくと、
美貴の顔をじっと覗き込んでる亜弥ちゃんのイタズラっぽい笑顔が目の前にあった。
「ヤ−! 恥ずかしい。見ないでェ…」
 キャラじゃないのは分かってたけど、美貴はそう叫びながら枕に顔を埋めていた。
「ミィキたーん、こっち向いてよォ…」
 耳に息を吹き込みながら、デレデレの声で亜弥ちゃんが囁く。
「ゴメン、ちょっと、落ち着かせて…。ちょっと、見ないで…」
 布団がズリ落ちた後、亜弥ちゃんにアソコを見られてた、
ひょっとしたら、美貴がイカされた後も、じっと見られてたかも知れない。
 そう思うと、美貴、当分、立ち直れそうにない。
 亜弥ちゃんがピトって背中に抱きついて来た。

165 名前:ss.com 投稿日:2003/11/27(木) 19:41

「恥ずかしがることなんかないじゃん。ねェ、電気、全部消したから、こっち向いてよ…」
 薄目を開けると、確かにルームランプの明かりも消えていた。
「だってぇ、あんなに感じちゃって、何か、どうしようもなく恥ずかしいんだけどォ…」
「かわいい、ミキたん、チョーかわいい」
 頭を撫でながらキスの嵐。少しづつだけど、美貴のドキドキも収まって来た。
「何か、まだ、脚がガクガクしてる…」
「そんなによかった? じゃ、今度、ミキたんがやって…、約束…」
 小指が絡まって来る。
「ごめん、今、何にもする気力、ないよ。明日でいい? 」
「じゃ、楽しみにしてるから…。こうやってくっついたまま、寝よう」
「ウン、あのさァ、美貴、舌が鼻に届くぐらい長いって、亜弥ちゃん、知ってた?
 明日の夜は、このお礼っていうか、仕返しっていうか、バッチシ感じさせちゃうからね」
 明日こそ、ツッコミキティで亜弥ちゃんをかわいがってあげる。
 中途半端で逃げ続けてた1年近くの仕返しをされてるのかと思えるほど、
亜弥ちゃんにやられっぱなしの一日もようやく終わりが来たみたいだ。
 永遠に続きそうなキスを繰り返しながら、美貴はすごい充実した気分で目を閉じた。

166 名前:ss.com 投稿日:2003/11/27(木) 19:44

今回はこんな感じで。
ますます怪しい方向に進みそうなので、ちょっと起動修正を試み中です。

ところで、↓
一部からアヤミキの最高傑作と評価されている作品と並んでしまった!
お願いですから、読み比べなんてしないで下さい。
こちらは足下にも及びませんから。

167 名前:エムディ 投稿日:2003/11/29(土) 13:24
東新を疲れ様です。
>「…そういえば、ミキたんがそういう目をする時って、
たいてい、あたしの事、考えてるんでしょ。…」
おお〜私もそう思ったことがあります!(笑)
藤本さんの素顔ってちょっと怖いですね(汗)
二人のこういう会話がかなりリアルっぽくて萌え〜
作者さん、頑張ってください!
168 名前:エムディ 投稿日:2003/11/29(土) 13:26
あっ、間違っちゃった!
「更新お疲れ様です。」ってカキコするつもりです。
すみませんでした(恥
169 名前:ss.com 投稿日:2003/12/01(月) 06:43

えっと、まず、144のレス返しについてお詫びです。
エムディ様
あやみき信者様
いただいたレスのお名前の所をコピーしてお返事を書いたのですが、
うっかり『敬称略』にしてしまいました。
いつも暖かく励ましていただいていますのに、たいへん失礼いたしました。

そして>167 エムディ様
>二人のこういう会話がかなりリアルっぽくて萌え〜
私的にも、こうした妄想を膨らますのが楽しいっていうのが、書き始めた
きっかけの一つでもあります。
170 名前:ss.com 投稿日:2003/12/01(月) 06:45

それでは、更新、いきまーす。
でも、月末は仕事が忙しくて、今回は短かめです。
ご了承下さい。
171 名前:ss.com 投稿日:2003/12/01(月) 06:45

     8、そっと口づけて もっと口づけて


[石川理華+道重さゆみ]×100みたいなピンク・ピンクな夜も明け、
目が覚めたのはお昼を過ぎた頃だった。
 自然に目が覚めるまで眠り続けたのって、何ヶ月かぶりな気がする。
 なんか、すごい充実感。最近、疲れてたもんなァ…。
 亜弥ちゃんはまだ隣で眠っている。
 目が覚めた時に隣に亜弥ちゃんが眠ってるという光景は、
別に珍しい事じゃないんだけど、やっぱり、あんな事しちゃった翌朝だって思うと、
何かいつもと違う感じ。
 そっと抜け出して、ベッドの亜弥ちゃんに目をやる。
一晩中、つけっぱなしにしてあったエアコンのお陰で、室内は暖かいを通り越して、
ちょっと汗ばむ感じ。
 亜弥ちゃんはほとんど布団をかけない状態でも平気らしい。
 ってか、逆に、美貴が布団を一人占めしちゃったのかも知れないけど…。
 その寝姿に、思わず見とれてしまった。

172 名前:ss.com 投稿日:2003/12/01(月) 06:46

 カーテンの隙間から差し込む日の光を浴びて、長めの睫が綺麗に輝いている。
 なんてかわいいんだろう。
 なんて綺麗なんだろう。
 当たり前のように亜弥ちゃんに愛されてる美貴の立場が、ちょっと不思議に思える。
『初めて本気で恋しちゃった人が美貴ちゃんなの。自分でも、どうしてだか、
どうしたらいいのか、分かんない。分かんないんけど好きだよォ』
 亜弥ピョンの衣装のまま、そう叫びながらタックルされたマジ告白の日から、
いつも心の隅っこでくすぶってる疑問。
 いいの? 本当にいいの、亜弥ちゃん。美貴で、藤本美貴で、よかったの?
 ってか、美貴のどこがアナタをそんなに夢中にさせるの?
 いつか、亜弥ちゃんに美貴よりもっと好きな人が出てきたら。
 それが、世間一般で受け入れられる関係、つまり、男の子だったら…。
 一人、取り残されたあたしはどうすればいいの?
 どんどん亜弥ちゃんに惹かれてく自分を感じながら、いつも思ってた。

173 名前:ss.com 投稿日:2003/12/01(月) 06:46

 もう、後戻りできない二人になって余計にそれを感じてしまう。
 この先、美貴の前から亜弥ちゃんがいなくなる様な事になったら、
逆に、美貴がこの子の前から去らなければならなくらったら…。
 そんな時、美貴は冷静に行動できるだろうか…。
 そんな事を悩んでも仕方ないのは分かってる。
 悩むより、今を楽しく、そして一生懸命生きてれば、悪い様にはならない。
 これは美貴のポリシーではあるんだけど…。
 亜弥ちゃんに愛されてるって事。
 美貴も亜弥ちゃんを愛してるって事。
 もちろん、それは美貴は大歓迎だよ。
 ハロプロの中でも、みんなからかわいがられてる亜弥ちゃんに、
美貴だけが特別な気持ちを向けられてるって事は自信にもつながってる。

174 名前:ss.com 投稿日:2003/12/01(月) 06:47

『マナ−部DVD』のインタビューで
「ミキたんのことが食べちゃいたいぐらい好き」
って宣言された時、そこまでいうか、って焦ったけど、本当に嬉しかった。
 美貴には恥ずかしくて、とてもいえない。
「美貴も亜弥ちゃんが好きなんでェ…」と、後半は笑いでごまかすのが精一杯。
 あそこまでストレートに気持ちをぶつけて来る亜弥ちゃんってすごいと思う。
 これが逆の立場、つまり、亜弥ちゃんはただの友達だと思ってて、
美貴が恋愛対象として考えてたとしたら。
 女の子どうしなんてキモイって思われる。
 ふざけて抱き合った時、突き飛ばされないだけでも幸せだ。
 これ以上を望んだら、きっと、今に関係も崩れてしまう。
 そんな事、考えながら、今も告白できないでウジウジするだけの美貴だろう。
 この子のお陰で特別な関係になれたんだから、
もう、美貴も恥ずかしいなんていってられない。
 美貴にしか、こんな間近で見る事は許されない、
亜弥ちゃんの生まれたままの寝姿を見ながら自分にいい聞かせた。
 昨夜、亜弥ちゃんにつけられた愛の印を指で撫でてみた。
 つけられた時は、ちょっと怖い気もしたけど、一夜明けて改めて見ると、
亜弥ちゃんの気持ちの強さを感じて、すごい嬉しくなる。

175 名前:ss.com 投稿日:2003/12/01(月) 06:49

 裸で眠る亜弥ちゃんをもう少し見詰めていたい気もするけど、
カゼをひいたりしたら大変と思い直して、布団をかけてあげることにした。
「もっと見ててもよかったのに…」
 突然、そんな事をいわれて、思わず固まってしまう。
「ヤーダ! 起きてるんならそういってよ」
「起きてるって分かったら、ミキたん、照れてまともに見てくれないじゃん」
 ウッ、間髪を入れぬ鋭いツッコミ。
「も一回、ここに来て」
 起き抜けに、もう、する気なの、亜弥ちゃん。
 そう、思いながらも、美貴は磁石に吸い寄せられる様にベッドに潜り込んだ。
「お布団かけないでじっとしてたら身体が冷えちゃった。責任とってよ」
 二人の身体が隙間がなくなるほどに密着する。
 ごく自然な成りゆきで唇を重ねあう。

176 名前:ss.com 投稿日:2003/12/01(月) 06:50

 ちょっとヤバイかも…。
 今日も昨日みたいにピンク×ピンクな一日を過ごしたら、美貴、明日、仕事にならないかも…。
 でも、舌を絡ませながらバストを擦りあってるうちにチョウしたい気分になって来ちゃった。どうしよう…。
「今日、どうする…。もう、お昼の2時近いし、ご飯、食べながら考えよっか…」
 そんな自分の欲望を封印する意味でも、日常的な話題を敢えて口にしてみる。
「昨日まで、ツアーで留守だっかったから、ご飯っても何にもないんだよね…。
めんどくさいから、ずっとこうしてようか…」
 亜弥ちゃんが冗談とも本気ともとれる感じでニーッと笑った。
「ンー…、じゃ、あと、ちょっとだけね…」
 それ、美貴がいってどうすんだよ。思わずノリ、ツッコミ。
 でも、こうやって亜弥ちゃんとピッタリくっつきあってると、
美貴も何にもしたくなくなるんだよね、ほんと。

177 名前:ss.com 投稿日:2003/12/01(月) 06:52

「でも、ご飯食べに行かないとね…」
 って亜弥ちゃん。何か、いつの間にか立場が逆転した様な…。
「何、食べる…。この辺でいいお店、知ってる、亜弥ちゃん」
 アイドルっていうと、毎日、すごい贅沢な所で食事してるイメージがあるかも知れないけど、正直、そうでもない。
 朝はコンビニ弁当、昼、夜とも局で用意したお弁当なんて事も珍しくない。
 だから、食事に行こうっていわれて、ああ、そんじゃ、あそこ行きたいってパッと浮ばない事が多かったりする。
 今日は亜弥ちゃんと二人だけだからいいけど、メンバー数人と仕事終わりに何か食べて帰ろうなんて事になると、
どこ行こう、どこか知らない、みたいな会話が延々続く事がけっこうある。
 美貴はそれがメンドくて、先に帰ったりしちゃうから、付き合いが悪いなんて、時々いわれてるんだけど。
 ついでにいうと、美貴に聞いても焼肉としかいわないって思われてるから、
『ミキちゃん、どこか知らない? 』とは、誰も聞いて来ないし。

178 名前:ss.com 投稿日:2003/12/01(月) 06:53

「パスタでいい? だったら、いい店、知ってるけど」
「いいよ、じゃ、支度…、でも、もうちょっと、いよっか、このままで…」
 どうしちゃったんだろう。
 自分でも信じられない一言がポロっと口をついて出た。
 美貴に魔法でもかけなかった、亜弥ちゃん? 
 亜弥ちゃんの身体に絡ませた腕に、自然に力が入る。
「何かさァ、亜弥ちゃんとこうやって抱き合ってると、幸せだなって…」
 亜弥ちゃんの素肌が触れる感触。
 亜弥ちゃんの温もり。
 首から胸に感じる亜弥ちゃんの吐息。
 そして腕の中の亜弥ちゃんの存在感。
 そんな一つ一つが美貴の胸をときめかせてくれる。
「嬉しい…。あたしも、こうしてるだけで、
何かほんわかした気分になって来るの」
 どちらからともなく唇をあわせた。
 何度も、何度も、ついばむみたいに…。

179 名前:ss.com 投稿日:2003/12/01(月) 06:54

「ねェ、ミキたん、パスタのマナー、覚えてる? 」
「パスタ・タイフーンの時でしょ…」
「今、あの時の事、思い出してたの…。パスタのお店も、それで思いついて…」
 考えてみたら、マナ−部の撮影って、去年の年末から今年の始めの頃。
 まだ1年経ってないのに、なんか、すっごい昔の事に思えるけど…。
「マフラーに巻かれて、こんな感じで抱き合ったもんね…」
 もちろん、裸じゃないけど。
「あたし、ミキたんとやった中で、あれ、一番好きだった」
「そういえばさァ、亜弥ちゃん、抱き合ってスタンバイしてる時、息、荒かったもんね」
 もっといわせてもらえば、美貴の胸に顔を埋めた亜弥ちゃんはとろけそうな表情だった。
「あのネ、ちょっとイタイ話、しちゃうとさァ、あの時、あたし、ほとんどイキそうだったの。全身がカッカってなって、頭がボーッとして…」
「そういえば、あの時、亜弥ちゃん、カミまくりだったよね…」

180 名前:ss.com 投稿日:2003/12/01(月) 06:54

 悔しいから亜弥ちゃんの前では公式には認めてないけど、
ことミック、マナー部を通じてNGは美貴の方が多かった。
 その意味では、あの『パスタタイフーン』の時は亜弥ちゃんっぽくないNG連発だった。
「いいでしょゥう、ミキたんと抱き合えるって思ったら、舞い上がっちゃったんだから」
「っつか、もう、普通に抱き合ってたから。ラブ×2だったじゃん、あの頃…」
 亜弥ちゃんの告白に美貴の方からはっきりと答えた事はなかったけど、
いつの間にか二人は親友から大親友、そしてほとんどコイビト関係になっていた。
 どちらかの家に泊まりに行けば、当たり前の様にチューを繰り返し、
エッチこそしなかったけど、夜は同じベッドで抱き合って寝ていた。
「誰かに見てるとこで堂々と抱き合うなんて、初めてだったもん。
ミキたん、お遊びシーンとかで抱きついてもテレて、すぐに離れたし…」
 いや、誰だってそうするから、フツー。
「人に見せびらかす事ないじゃん。
こうやって二人だけで、誰にも邪魔されないほうがミキは好きだな…」

181 名前:ss.com 投稿日:2003/12/01(月) 06:54

 話に気を取られて緩めていた腕をギュッと締める。
 二人の身体はまたしてもピッタリと密着した。
 必然的に顔が近付き、これまた自然に唇が重なる。
「あの、さァ…、亜弥ちゃん、頼みがあるんだけど…」
 もう、こうするしか手はない。美貴は覚悟を決めた。
「亜弥ちゃん、きっかけ出してよ」
「きっかけって? 」
「ベッドから出るきっかけ…。でないと、ミキ、このまま、動けそうにない」
 これぞ『龍のヒゲを撫で、虎の尾を踏む』って事かも。
 唐突にことミックが思い出される。
 亜弥ちゃんが、このままでいいよ、っていいだしたら、美貴、本当に動けないかも知れない。

182 名前:ss.com 投稿日:2003/12/01(月) 06:55

「どうしたの、ミキたん…」
 そうだよね、亜弥ちゃんでもツッコミたくなるよね…。
「なんかさァ、こうやってると、すごい、幸せな気分で動きたくなくなっちゃうんだよ」
 恥ずかしいんだけどね、こんな事をいってる自分が…。
「キャワイイ! ミキたん、すっごいかわいい…」
 亜弥ちゃんが美貴の頭を胸に押し付ける。
 髪の毛をワシャワシャとかき回されて、息が出来ないぐらいに顔が密着する。
「でも、そうだよね、ずっとこのままってわけにもいかないし…」
 やっと腕を離してくれた亜弥ちゃんがじっとこちらを見つめた。
「じゃ、もう一回、チュ−して起きよっか…。シャワー浴びないとヤバイっしょ…」
 唇が重なる。前歯をこじ開ける様に舌が滑り込んで来る。
 美貴も舌先を絡めて行く。
 全身が鳥肌立つ様な感覚が広がる。
 やっぱ好きだ。メッチャ好きだ。この子の事、どうしようもないぐらい好きだ。
 頭の中でスキの二文字が次々浮かび上がってスパークする。
「ヨシ! お出かけのしたくしよう、ホラ、起きて…」
 ヤダ、もうちょっと、っていいたい気持ちを美貴も必死で押さえて、バスルームに向かう亜弥ちゃんの後を追った。

183 名前:ss.com 投稿日:2003/12/01(月) 06:58

今回はこんなところで…。
いよいよストックもなくなって来た上に、
今週はけっこうスケジュールがタイトだったりするんで、
最悪、週末まで更新できないかも知れません。
先にお詫びしておきます。
できれば、すこしづつでも更新できるよう努力します。
よろしくお願いします。

184 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/05(金) 22:52
続きマターリ待ってます!
185 名前:ss.com 投稿日:2003/12/08(月) 12:59
>名無し読者様
あたたかいお言葉、ありがとうございます。

お待たせしました。
ちょっと中途半端ですが、とりあえず、更新です。
186 名前:ss.com 投稿日:2003/12/08(月) 13:00

      9、六本木、純情派


「ミキたんって、すごい人だね…」
 シャワーを終えた美貴の髪にドライヤーを当てながら、
亜弥ちゃんが鏡の中から見つめている。
「いきなり、そんな事しみじみいわれても、訳わかんないから…」
 ナチュラルドライって訳じゃないけど、
完全に乾く前にブローをやめちゃう癖を見越した亜弥ちゃんに、
美貴は今、半強制的に鏡の前に座らされている。
『これからデートなんだから、ちゃんとして』
 軽くうざったかったりもするけど、そういわれると、美貴も逆らえないかなって…。
「だって、昨日まで、キス以上は絶対させないゾって、たっかーい壁作ってたのに、
それが取れたら、今度はあたしより積極的になって…」
 確かに、昨日、亜弥ちゃんの変なスイッチが入ってたみたいに、
今日、目が覚めた時、美貴の変なスイッチが入ってたかも知れない。
「昨日はね、まだ、半信半疑だったの。ミキたん、あたしとこうなった事、
本当に納得してるのかなって…、ホラ、あたしってさァ、けっこう強引な人じゃない…」
 亜弥ちゃん、自覚してたんだ。軽く80へ〜え超える発言だよ、美貴にとっては…。
「だから、ちょっと無理矢理、押し切っちゃったかなって…」
 完全に外れって訳じゃないけど…。
「でも、押し切ってくれて感謝してる。
美貴が、亜弥ちゃんのいってた壁を壊すのを待ってられたら、
いつまでも、アレ、なんつったっけ、友達以上恋人未満? のままだっただろうし…」
 美貴にも、はっきりいえる。
 きっかけはどうだったにしろ、これが望んでいた結果なんだって。

187 名前:ss.com 投稿日:2003/12/08(月) 13:01
 今までの人生で、美貴は、無意識のうちに性的な事に背を向けてた気がする。
 昨日、矢口さんにタカさんのエロト−クの反応も指摘されたけど、
楽屋でもメンバーがレディコミとかを見ながら盛り上がってても、
まず、話の輪に入って行けない。
 恥ずかしいとかいう前に、何か、受け付けられない気がする。
 心のどこかで、女の子がそんな事に興味を持つのは正しい事じゃないって思い込みがあるみたい。
 別に、そんなふうに躾けられて来たとか、
子供の頃、トラウマになる様な体験をしたって事はないと思うけど…。
 正直、独りエッチした後も、すごい後ろめたさを感じていた。
 亜弥ちゃんもしてると知って、少し安心したけど、それでも何か気恥ずかしかった。
 時々、我慢できなくなるほどの性欲がある自分が、何か、すごい、嫌な気がしていた。
 でも、昨日の事を振り返ってみても、亜弥ちゃんともっともっとすごい事もしたのに、
そうした後ろめたさは全然感じてない。
 多分、それはただの好奇心やイタズラ心ではなく、
美貴と亜弥ちゃんの間に本当の愛があるからだと思う。
188 名前:ss.com 投稿日:2003/12/08(月) 13:01
 ドライヤーをかけてもらいながら、こんなクサイ事を平気で話せる自分にちょっとビックリ。
 でも、それを意識した途端、堪らなく恥ずかしくなったけど。
「それでいいんじゃない。あたしらはこんな仕事してるから特別だけど、
普通の女の子だったら、エッチ体験してて当たり前の年頃なんだから…」
 年下の亜弥ちゃんにいわれてりゃ世話ないね…。
「でも、あれだね…。これからは、気持ちの切り替えっていうか、
けじめをつけないとヤバイかもね…。さっき、きっかけ出すの、あたしもツラかった」
 亜弥ちゃんがニカッと笑う。何となく切な気な笑顔に胸がキュンとなる。
「ゴメン。でも、そうだよね。
今日は休みだからいいけど、抱き合ってたら動きたくなくなって
ベッドから出られませんでした、なんて理由で仕事に遅刻とかしたらまずいもんね…」
 最近、ただでさえ会える時間が少なくなってるのに、そんな事したら、
二人の休みが重なっても、会えないようにどっちかが監禁なんて、あり得るかも。
「ところでさァ、たまには前髪、こんな感じでアップにして…」
 美貴の髪をいじり出すと、亜弥ちゃんは、たまにあり得ない髪型を考案する事がある。
 こんな事、他の子にされたら、人の髪で遊ぶなって感じなんだけど、
すごい、楽しそうにしている亜弥ちゃんを見ると美貴は何もいえなくなってしまう。
「ヤだ、絶対、ヤダ! おでこ出さないで」
 でも、こればっかりは亜弥ちゃんでも譲れない。
189 名前:ss.com 投稿日:2003/12/08(月) 13:01
「でも、『竜馬が行く』のスチール、モロ出てたじゃん」
「あれは、仕方ないよ、時代劇だし…」
 あれの時は、さすがに床山さんに突っ込むわけにもいかなかったし…。
「あっ、そうだ。ハロモニでやってた番宣、見たよ。
あんた、オープニングの挨拶、あれ、あたしのマネしたつもり?
『まつーらァ、あァやでーす』って調子で、
『現場の、ふじもとォ、みィきでーす』って…」
 ハロプロワイドの中で流れるのかと思ってたら、番組のシメ前に別枠で流れた『竜馬が行く』の番宣。
 ドラマ班のADさんが担当だったから、ちょっとイタズラしちゃった。
 誰も気付かない美貴だけの自己満足。
「ああ、バレてた。誰も突っ込んで来ないから、気がついた人、いないのかと思ってた」
 でも、一番気付いて欲しかった人に分かってもらえたから、それでいいや。
「あたし、ああいういい方、ゼッタイしてないから…。
みんなが勝手にまねとかいってるけど、似てないでしょ」
「いや、してるから、フツーに…」
 ちょっと呆れた様に、でも、けっこう嬉しそうに笑う亜弥ちゃんの顔を見られれば満足。
190 名前:ss.com 投稿日:2003/12/08(月) 13:02

「ところで亜弥ちゃん、前髪はいつも通りじゃなきゃヤだあってば…」
 うっかり話に夢中になってる間に、前髪をアップした髪型が完成しそうな勢いだった。
「じゃないと、ミキ、お出かけしないからねェ…」
 幼稚園児か! って一応自分でつっこんどく。
「だめェ、かわいいんだけどなァ、おでこ丸出しのミキたんも…」
 不満そうな顔をしながらも、4〜5ケ所をゴムで結ばれてた髪が、いつものボブヘアに戻される。
 18歳にもなって、頭のてっぺんにちょんまげなんて、マジあり得ないし…。
 でも、丁寧すぎるほどのブローのお陰でサラサラで気持ちいい。
 そうはいっても、美貴一人の時は無理だな。5分近くドライヤーを当て続けるのって…。
191 名前:ss.com 投稿日:2003/12/08(月) 13:02

                   ◇
 亜弥ちゃんの案内で着いたのは六本木のけっこうオシャレなイタリアンのお店。
「『M黙』の頃にね、中澤さんに教えてもらったんだけど、一人で来てもつまんないし…」
「つまんないっつーか、入り辛いよね、女の子一人では…」
 別に、超高級って感じでもないけど、雰囲気がカップル優先って感じだし…。
 でも、何となく、亜弥ちゃんがわざわざ美貴と六本木まで来た気持ちも分かる。
 あたし達も立派なカップルだったりする訳だし。
「いらっしゃいませ。お久しぶりですね…」
 マネ−ジャーらしき人が満面の愛想笑いで亜弥ちゃんに近付いて来る。
「ごぶさたしてますゥ、最近、テレ朝さんに来る事があまりないもんで…」
 亜弥ちゃんも思い切りの営業スマイルで答える。

192 名前:ss.com 投稿日:2003/12/08(月) 13:03
「こちら、モーニング娘。の藤本美貴ちゃん。知ってますよね…。
今日、お休みだから、二人でこっちに遊びに来たんです」
 いきなり紹介されて焦ったけど、そこは日頃の習慣。
 美貴も営業スマイルで軽く会釈を返した。
「いらっしゃいませ。中澤さんや保田さんにもよく来ていただいております。
今後とも、御贔屓に…」
 マネージャーさんは気を利かせて、あんまり目立たないけど、
隅っこに追いやられた感のない席に案内してくれた。
「ごゆっくり…」
 メニューを置いて一礼してマネージャーがテーブルから離れると、
ちょっと得意そうなほほえみを浮かべる亜弥ちゃんがいた。
「ここは堂々と名乗ってもサインしてくれとかいって来ないから…」
 中澤さんのお供とはいえ、こういう店に顔なじみの亜弥ちゃんに軽く嫉妬を感じてしまう。

193 名前:ss.com 投稿日:2003/12/08(月) 13:03
 そんなこんなで、いつもより微妙にお上品な感じで食事を終えてから、
二人でいろんなお店を見て回った。
 けっこう賑やかなんだけど、いつも二人で遊んでいる渋谷周辺と比べると、
どことなく落ち着いた雰囲気。
 小洒落たアダルト感とでもいうのだろうか。
 さすがに亜弥ちゃんもここでは腕を絡ませて来るだけ。
確かに、ここで昨日の渋谷みたいにベッタリくっついてたらウキまくりだもんね。
 多分、今年最後の二人揃った2日連続のオフ2日目の午後。
ショッピングやゲーセン、そして、二人で出かけると完全に恒例行事のプリクラなんかで
のんびりと過ごした。
 でも、ショーウインドを覗いていた亜弥ちゃんが、急に振り返った瞬間だったりとか、
歩いていて、ふと会話が途切れた時だったりとかにナニゲに目があうと、
今までより視線が熱く感じるのは美貴だけの思い過ごしだろうか。
 ふと、そんな事を思っただけでチョー浮かれモード。
 こんな事いったら、亜弥ちゃんに単純だって笑われそうだけど…。

194 名前:ss.com 投稿日:2003/12/08(月) 13:03
 夕食は久し振りに二人で作ろうかなんて話も出たけど、
亜弥ちゃんが、また明日から2泊3日でツアーだから、
色々買い込んで残ったりするとめんどくさいって事で外で済ませて、
それでも、昨日よりはかなり早い時間に亜弥ちゃんの家に戻って来た。
 帰りのタクシーの中で、美貴の肩に顔を埋めてうたた寝する亜弥ちゃんの寝息を聞きながら、
ぼんやりと窓の外を見ていると、明日から、しばらくすれ違いが続く事を思い出して
めちゃめちゃ切なくなって来る。
 何なんだろう、この感情。たまの里帰りから戻る時でも、こんな気持ちになった事はないのに。
「あッ、すみません。そこの信号過ぎた所で…。あのコンビニのあるマンションの所…」
 一人でそんな事を考えてたら、危うく、乗り過ごしそうになった。
 今日のあたし、やっぱり、何か変みたい。気をつけなきゃ…。
195 名前:ss.com 投稿日:2003/12/08(月) 13:04
 タクシーを停めたのは、亜弥ちゃんのマンションに行く角を曲がる手前の所。
 別に事務所からのお達しではないけど、局が用意してくれたハイヤーでも、
今日みたいに街で拾ったタクシーでも、あたし達は家の前まで行くってことはほとんどない。
 別に運転手さんを信用してない訳じゃないけど、
藤本美貴か松浦亜弥か、それとも二人が一緒に(!!)、
ここに住んでいるんだってはっきり分からない様にするためだ。
 まァ、家の正確な場所を知られるのと、たとえ1〜2分でも、
女の子だけで夜道を歩くのと、どっちが安全かって話もあるけど…。
 でも、これってアイドルだけじゃなくて、
一人暮らしの女の子はけっこうしてる事だって、どこかで聞いた事がある。
「ホラ、ついたよ…、起きな」
 こういう時、名前を呼ばないのも、いつの間にか身についた防衛本能。
「アッ、アー、ごめん。寝ちゃってた…」
「分かってるから。思いっきりもたれかかって寝てたから、あたしに…」
 お釣を受け取りながら軽く突っ込むと、ニャハッと照れた様に笑う亜弥ちゃん。
 もう、反則。かわい過ぎ。
 美貴の松浦亜弥中毒が、ますます進行しそう…。
196 名前:ss.com 投稿日:2003/12/08(月) 13:04
「サブ〜、あのタクシー、ヒーター利かせすぎじゃなかった」
 車から降りた途端、亜弥ちゃんが全身を激しく震わせた。
 寝起きの亜弥ちゃんには夜風がしみたみたいだ。
 それに、夜空にポッカリと浮んだ満月が、余計に冬の夜を感じさせる気分。
 美貴も久々に私服で履いたミニスカートのせいで足がすごいスースーしてる。
 どちらからともなく、身体をピッタリと寄せあった。
「亜弥ちゃん、鍵、すぐに出る? 美貴の合鍵使う? 」
「だいじょうぶ。すぐにお風呂、入ろうね。ミキたん、一緒に入るでしょ」
「もちろん…、ゆっくり暖まりたいし…」
「あったまりたいだけ? ミキたん」
 歩きながら、ほっぺたにチューしてきそうな勢いの亜弥ちゃん。
 どこで誰が見てるか分かんないから、ヤバイって、それは…。
197 名前:ss.com 投稿日:2003/12/08(月) 13:04
 冷静に考えれば、腰に腕を絡ませて二人くっついて歩くより、
別々に早足で歩いた方が早くこの寒さから解放されると思うけど、
何となく、満月の下、わずか2〜3分でもくっつきあって歩くのが何か嬉しくて、
美貴も、気付かないふりをした。
 距離にして数百メートル。一人で歩けば1分もかからないと思うぐらいだけど、
亜弥ちゃんのマンションが近付いて来るにつれて、自然と胸がときめくのが分かった。
 思わず亜弥ちゃんの腰に回した腕に力が入る。
「ニヒヒ…、ミキたん、どうしたの…」
 こちらを覗き込む亜弥ちゃんの目も心なしか潤んでいる。
 もう少しで二人だけの時間が始まる。二人とも、考えてる事は同じみたい。
 何か、お互いにカラダだけが目的みたいになってる感じでちょっと怖いけど、
きっと、恋してるってこういう気分をいうんじゃないかな。
198 名前:ss.com 投稿日:2003/12/08(月) 13:05
 美貴の方がヒールの高いブーツだから、
亜弥ちゃんはちょっと上目使いで美貴を繰り返しチラ見しては含み笑いをする。
 堪んないよ、マジで。
 この目で見られたら、美貴の思考回路は完全にオーバーヒート。
 もう、何でもいって、何でもいうこと聞いたげる状態になっちゃう。
 身も心もコイビト同士になって、ますます、強烈にそれを感じちゃう。
 もうちょっと歩く距離が長かったら、
美貴は衝動的に、人目なんか気にせずに路チューしちゃってたかも知れない。
 もちろん、唇をしっかりと合わせて…。
 でも、なんとか、最後の理性のひとかけらが働いてるうちに
弥ちゃんの家のドアの前に辿り着いていた。
199 名前:ss.com 投稿日:2003/12/08(月) 13:05

     10、愛のシャボンに包まれて


「ミキたん、昨夜の約束、覚えてる? 」
 差し向いでバスタブに身体を沈めて、亜弥ちゃんは満面の笑みを浮かべてる。
「オ…、覚えてるよ、もちろん…」
 昨夜の約束…。
 美貴が亜弥ちゃんをかわいがってあげる事…。
 今日一日、ずっと美貴の心をときめかせていた約束。
 でも、面と向かって切り出されると、すっごい、恥ずかしい。
 一気に顔が火照るのを感じる。もちろん、お風呂のせいなんかじゃない。
「どうしたの、ミキたん、真っ赤になっちゃって…」
 亜弥ちゃんがグッと身を乗り出して覗き込んで来る。
 もー、亜弥ちゃん、あんた、デリカシーなさ過ぎ。
「だってェ、恥ずかしいじゃん。何もここでいわなくても…」
 ムフフと笑った亜弥ちゃんが手招きする。
「ミキたん、ここに来て…」
 湯舟の中で脚を大きく開いた彼女は、自分の前を指差した。
「なに…、どうすんの? 」
 近付いて行くと肩を強引に掴まれて後ろ向きに亜弥ちゃんの脚の間に座らせられる。
 自然と美貴がもたれかかって、軽く羽交いに締めされた態勢。

200 名前:ss.com 投稿日:2003/12/08(月) 13:05
「ミキたんさァ、二人だけでも恥ずかしい? ってか、まだ、全部、心を開いてくれないの」
「ギャッ…、あッ、ちょ、ちょっと待って…」
 耳許で思いっきり甘えた声を出されて油断していたら、突然、両方の乳首を力一杯つままれた。
「朝、いってくれたよねェ。
昨日、あたしとさんざんエッチな事しても、後ろめたい気がしなかったって…。
ミキたんとあたしの愛がホンモノだから、悔やんでないって…」
「ウン、いった。マジでそう思ってる。だから、ちょっと、手、離して…」
「気持ちいくない、あたしに触られて…」
 昨日、美貴をさんざん弄んだイジメッ子の亜弥ちゃんの予感…。
「気持ち…、…いい…」
「でしょう…。あたしはさァ、ミキたんにいろいろしてもらって、気持ちよかったって、
はっきりいえるよ。
大好きなミキたんにしてもらってるんだもん、気持ちいくない訳がないじゃん。
それが、当たり前だから」
 亜弥ちゃんは、たまに、すごい理屈っぽくなる。
 集中して聞いてないと理解不能に陥る事があるんだけど、
さっきからオッパイがムズムズして、そのムズムズが背筋から下半身に広がって…。
 ヤバイ、マジ、ヤバイ。だんだん、息が荒くなって来た。
201 名前:ss.com 投稿日:2003/12/08(月) 13:06
「ミキたん、あたしとこーゆー事するの、イヤだった?」
「そ…、そんな事、ないってばァ…」
 なんか、哀願モードになりつつある美貴。
「たとえばさァ、考えてみて…。
今、こうしてるのがあたしじゃなくて、好きでも何でもない人だったらって…。
それでも、イヤじゃないって思う? 」
 亜弥ちゃんの手が太腿をこじ開けてアソコに滑り込んで来る。
「イヤだよ、当然じゃん。亜弥ちゃんだから許せるんじゃん。
亜弥ちゃんだけだよ、喜んでシテもらうの…」
「でしょ、あたしたち、そーゆー、特別な関係だよね」
「そ…、そう、だよ…」
 適格に感じるツボを刺激されて、うっかりすると、返事も出来なくなりそうな感じ。
 息が荒くなって、答えが途切れ途切れになる。
202 名前:ss.com 投稿日:2003/12/08(月) 13:06
 亜弥ちゃんは、そんな美貴の様子を楽しむ様に
クリちゃんを転がす感じで指を細かく動かし続けている。
「だったらさァ、恥ずかしいとか思わないでよ。
かわいいよ、恥ずかしがって真っ赤になってるミキたんも…。
そういうミキたん、大好きだけど、二人だけの時ぐらい、完全に素の心でいようよ…」
 何となく、亜弥ちゃんのいいたい事は分かる気がするけど…。
「でも、聞いて、亜弥ちゃん。
……ゴメン、ちょっと、待って、気持ちよすぎて喋れないから。
考えがまとまるまで、ちょっと…」
「いいよ、聞いたげる」
 やっと亜弥ちゃんの手が止まる。でも、止まっちゃうと、すごい、物足りない気分。
 でも、今はそんな事、いってる時じゃない。
203 名前:ss.com 投稿日:2003/12/08(月) 13:06
「亜弥ちゃんの事、好きだからこそ、カッコつけるっていうか…」
 ウーン、どういったらいいのかな…。
「だからァあ、もう、そんな段階じゃないでしょ。
これから、一生ラブ×2でいくんだから、あたしの前で自分を飾ってたら、
いつか疲れちゃうって…。そう、思わない」
 一生付ラブ×2って…。ちょっと重くないかなァ。
 でも、コイビト同士なんだから、そういう事になるんだよね。
 期間限定の恋愛なんて、あり得ないし。
「さっき、タクシーから降りて歩いてる時、
これからあたしとエッチするんだって、期待してたでしょ。
分かるよ、ミキたんの顔、見てたら…。カッコつけなくていいの。
あたしの事、たっぷりかわいがりたいって、思ってるんでしょ」
「キャハ…、バレてた…」
 またしても天使の微笑みで頷く亜弥ちゃん。
「あたしも同じ気持ちだもん…。けじめをつけなきゃって、朝、話したじゃない。
だから、外でデイトしてる間は、フツーの仲良しさんって感じにしてたでしょ。
そしたら、家に帰ったら、後は、もう、それっきゃないじゃん」
 ひょっとして、亜弥ちゃんって、美貴よりずっと大人だったりする?
「だから、二人だけになった時は、恥ずかしいとか、考えないで、
思いっきり素直な気持ちでいて欲しい」
204 名前:ss.com 投稿日:2003/12/08(月) 13:07
 何か説得力があるんだよね、こういう時の亜弥ちゃんって。
 よく考えたらどこか間違ってるかも知れないけど、すごい、納得って感じ。
「でも、ミキたん、すごいテレ屋さんだから、すぐには無理かも知れないけどね…」
「ウウン、そんな事、ないよ。ミキ、頑張る…。
で…、ネ、亜弥ちゃん、約束通り、あとでミキがかわいがってあげるから、
今は、もうちょっと、ミキの事、かわいがって…」
 素直な美貴のお願い、第一弾。
 美貴の太腿に無造作に置かれたままの亜弥ちゃんの右手を、もとあった所に導く。
 心臓が飛び出しそうに高鳴っている。
 でも、これは期待で胸がときめいているんだ。
 自分にそういい聞かせて、亜弥ちゃんに身体を預けた。
「キャワイイ! 今の、もう一回…、もっかい聞かせて…」
「ンえぇえー、だからァ、美貴のココ、もう少しィ、さっきやってくれたみたいにィ…」
 ゴメン、亜弥ちゃん。やっぱ美貴、恥ずかしい。
 でも、昨日も何度か思ったけど、その恥ずかしいって思う瞬間に
ゾクゾクしちゃうんだなァ。
 多分、口に出していうと、もっと恥ずかしい事、させられちゃいそうだから、
今は、ナイショにしとくけど…。
205 名前:ss.com 投稿日:2003/12/08(月) 13:07
 いきなり、亜弥ちゃんの強烈な攻撃が始まった。心の準備が出来てなかった美貴は、
もう、次の瞬間にはヘロヘロ状態。
「ああン、そこ、もっとギュウってしてェ。ああ、そう、イイ、感じる…」
 あんな事をいわれたせいかも知れないけど、亜弥ちゃんにバストとアソコを責められながら、
信じられないぐらい声を出し続ける美貴がいた。
「ああ、だめェ、もう、堪んない…、イッちゃう、ミキ、いっちゃいそう…」
「いいよ、ミキたん、すっごくかわいい。イカしたげるから、ネ…、安心してイキな」
 催眠術でもかける様な亜弥ちゃんの囁きを聞いてるうちに、美貴は、一気に上り詰めていった。
 昨日一日で、美貴の身体は一気にイキやすくなった感じ。
 亜弥ちゃんに抱かれてなかったら、お風呂に沈んでいきそうな心地よさに包まれ、
美貴は目を閉じた。
 満足げな笑顔を浮かべた亜弥ちゃんにキスされた時、
彼女にいわれた本当の意味が少し分かった様な気がした。
206 名前:ss.com 投稿日:2003/12/08(月) 13:12
今回はとりあえずこんな感じで…。(186〜205)
もう少し、お風呂でイチャイチャが続く予定ですが…。

よろしくお願いします。

話は変わりますが、スポーツフェス速報の表紙を見て、
よしいしファンの皆さんに軽く嫉妬してしまいました(W)

それでは、次回、更新まで
207 名前:ss.com 投稿日:2003/12/08(月) 13:29
ごめんなさい、訂正です。
>198 最終行
×弥ちゃんの家の
○亜弥ちゃんの家の

改行する時に一文字消してしまいました。(恥×2)
208 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/10(水) 04:18
いいですねー。カナリ面白いです!
タイトルとか歌詞を文字った(?)サブタイトルが何か好きなのです。
そして恥ずかしがるみきたん…キャワいすぎ(*´Д`*)
209 名前:ベル 投稿日:2003/12/16(火) 21:23
あやきみいいね。面白いです。
頑張ってください。
210 名前:ベル 投稿日:2003/12/16(火) 21:24
あ!「あやきみ」(??)じゃなくて「あやみき」です。(汗
すみませんでした。
211 名前:エムディ 投稿日:2003/12/16(火) 21:49
久しぶりに来て結構更新して頂いて嬉しいです。ありがとうございます。
イチャイチャモード最高です!
マッタリ待ってますんで頑張ってください。
212 名前:ss.com 投稿日:2003/12/18(木) 22:48

 まずはレス頂いた皆様へ
208 :名無し読者様
>そして恥ずかしがるみきたん…キャワいすぎ(*´Д`*)
 普段は強気のくせに照れ屋って、みきたんの魅力の一つですよね。

209 :ベル様
あたたかいお言葉、感謝感激です!

211 :エムディ様
>イチャイチャモード最高です!
本当にこんな二人であって欲しい様な、アイドルそのものの二人であって欲しい様な…。


213 名前:ss.com 投稿日:2003/12/18(木) 22:48


前回の続きからスタートです!
更新が遅くなって申し訳ありません。
昔から……は風邪をひかないというのに、ひいちゃいまして(w
何をいっても言い訳ですね、ハイ



214 名前:ss.com 投稿日:2003/12/18(木) 22:49


          10、愛のシャボンに包まれて (2)

215 名前:ss.com 投稿日:2003/12/18(木) 22:49
「シャワー、いくよ、いい…」
 湯舟の中でイカされて、亜弥ちゃんに言わせると魂が抜けたみたいになってた美貴。
 そんな美貴の身体を亜弥ちゃんが洗ってくれた。
 シャンプーをしてくれる事はけっこうあったけど、背中だけじゃなく、
ほぼ全身くまなく洗ってもらってお姫さま気分なんていうのは、
多分、二人でお風呂に入る様になって初めての事だ。
 ただ、一つだけ問題だったのは、あまり人様に洗ってもらいたくない所までも、
亜弥ちゃんが洗うといい張った事。
「いいから、任せて。また、恥ずかしがってるゥ…」
「いやいや、おかしい、おかしい。恥ずかしいとかってのじゃなくて…、
親にも洗ってもらわないから、フツー…。自分でできるから…」
 そんな美貴の抗議も一切無視した亜弥ちゃんは、予想通り、必要以上に時間をかけて、
美貴の敏感な部分をボディーソープで滑りのよくなった指で触りまくった。
 もちろん、あくまでも洗ってもらってるって自分にいい聞かせてたから、
美貴もイク事はなかったけど、かなり恥ずかしい声を上げちゃったり…。

216 名前:ss.com 投稿日:2003/12/18(木) 22:50

 さんざん、美貴にエッチな声を上げさせて満足げな亜弥ちゃんは、
まるで何にもなかった様に美貴の身体を覆うボディ−ソ−プを流し続けてる。
「背中はオーケー。じゃ、こっち向いて…」
 どこのバスルームにもあるプラスチックの丸い椅子。
 全身泡だらけの美貴の身体は、
石鹸のぬめりに助けられて簡単にくるっと回って亜弥ちゃんに向き直った。
 ちょっと乱暴な扱いに軽くムッと来る。
「ミキ、いわれれば、自分で動くから、物じゃないし…」
 でも、そんなつっこみが利く亜弥ちゃんじゃなかった。
 エヘッと軽くかわされて、胸元から脇、お腹へとシャワーの飛沫が降り掛かる。
 腕を持ち上げられて腋の下。
 そして…。

217 名前:ss.com 投稿日:2003/12/18(木) 22:50
 エッ、ちょっとマジ!
 イヤイヤイヤ、持ち上げなくてもオッパイの下に泡が溜まる事はないから…。
「あっ、必要なかったか…」
 グフフッて、ちょっとくぐもった笑いを浮かべて亜弥ちゃんがこっちを覗き込む。
「イジワル! 最初から分かってたクセに…。
亜弥ちゃんだってミキとたいして変わらないじゃない…」
 そういい返したものの、そのヤンチャっ子みたいな目、ギューッてしたくなるほどかわいい。
 もー、大好き。どうしようもないほど、亜弥ちゃんが好き!!
 ほんと、情けないぐらいこの子にされるがままの美貴。
 でも、これは亜弥ちゃんのエッチなイタズラの前哨戦に過ぎなかった。
 さすが、ティンティンタウンでマジシャンやってるだけある。
 どこか一ケ所に相手の神経を集中させといて、その間に次の技を仕込むってやつ。
 マジックの基本的テクニックが見事に応用されていた。
「ヒィー…、ちょっと、ちょっと待って、なにィ、何なの、コレェ…」
 まだ、美貴の意識がバストに集中している間に、亜弥ちゃんは次のイタズラにかかっていた。
218 名前:ss.com 投稿日:2003/12/18(木) 22:51
 軽く太腿に飛沫がかかったと思ったのも束の間、
いきなり強烈な水しぶきが美貴の敏感な部分を直撃した。
 やられて、初めて気付いたけど、いつの間にか大股とはいわないまでも、
半股開きぐらいになってたみたい。
 そこに強引にシャワーヘッドが入り込んで来た。
 10センチぐらいの距離から3センチぐらいまでの間をシャワーが断続的に行き来する。
 そのたびに、飛沫の圧力が強くなったり弱くなったり…。
 その微妙な感じに、収まりかかってムズムズ感がまた頭をもたげ始める。
 シャワーの水圧って、こんなにすごいもんだって、今の今まで気付かなかった。
 飛沫の一つ一つが針で刺される様な刺激を敏感な所に送り続ける。
 シャワーヘッドが動くたびに、その部分を撫で回されている様な気分。
219 名前:ss.com 投稿日:2003/12/18(木) 22:51
「これ、知ってた? ミキたん…」
 堪らなくなって身を捩ってる美貴の耳許で亜弥ちゃんの楽し気な声が響く。
「知らなかった、こんなの…。もう、いいから、判ったから、気持ちよすぎるって…」
 でも、こういう時の美貴のお願いは、必ずといっていいほど亜弥ちゃんには却下される。
 いきなりシャワーヘッドが密着するぐらいに接近する。
 ヤバイことに、さらに足を広げ気味にされたから、奥の方まで飛沫が直撃する。
「勘弁してェ、ミキ、本気で感じちゃいそう…」
「でしょ、でしょォ、これ、あたし、大好きィ…。これだけで終わらせる事もあるよ…」
 もう、だめ、我慢できない。美貴、本気になっちゃう。
「亜弥ちゃん、ちょっと、助けて…」
 美貴を覗き込む様に膝立ちしていた亜弥ちゃんを抱き寄せ、
目の前に来たバストにしゃぶりつく。
 こうでもしなきゃ気持ちが落ち着かない。
「ヤーダ、急に…、ミキたん、エッチなんだから…」
 って、どっちが! 
 もちろん、今の美貴にはそこにつっこむ余裕もなく…。
220 名前:ss.com 投稿日:2003/12/18(木) 22:52
「そっちが胸で来るなら、胸でお返ししちゃうぞォ、ニヒヒ」
 嬉しそうに呟いた亜弥ちゃんは、シャワーの攻撃目標を突然バストに変えた。
 強烈な刺激から、突然、解放された事に戸惑う様にアソコが細かく痙攣する。
「でも、こっちもけっこうクルでしょ…」
「なんか、くすぐったいみたいな…」
 今まで強烈な刺激だっただけに、胸に感じるのは何か中途半端な、もどかしい感じ。
 くすぐったいのか、気持ちいいのか、どっちかにしてよって感じ。
「ミキたん、ちょっと自分でやってみな…。コツ、教えたげるから…」
「ンえええーェ、いいよ、別にしたくないから…」
 シャワーが胸に来た時から亜弥ちゃんの罠にかかっていたみたい。
 口では否定しながらも、ノズルを受け取ると、自然に股間に持って行く美貴がいた。
「こんな…、感じで…、ハフッ…、いいの…、かなァ」
「自分で感じる所をさァ、重点的にやってみィ…、でもね、時々、ずらしたりしながら、
また、戻してとかやると、もっとよくなれるから…」
221 名前:ss.com 投稿日:2003/12/18(木) 22:52
 耳許で亜弥ちゃんがくぐもった声でしゃべり続ける。
 その声に操られる様にいわれた通りの事をしちゃう美貴。
 その言葉通り、『女の子』の部分がヒクヒクって震える。
「ヤバイよ、アヤちゃん、これ、クセになる…、マジ、気持ちいい…」
 どうしよう、止められない…。
 美貴って、エッチな事になると、すごい、意志、弱いかも知れない。
 これって、ヤバイよね、女の子として…。
「いいじゃん、クセにしちゃいなよ。あたしが教えたげたんだから、
お互いにツアーとかで会えない時とか、あたしの事、思い出しながら、コレ、やってよ…」
 美貴のバストを優しく揉みしだき続ける亜弥ちゃんの悪魔の囁き。
 でも、彼女のいう通り。
 パブロフの犬っていうんだっけ、条件反射で自然に行動に出ちゃうとかいうの。
 もう、完全にあの状態。
 きっと、いつ、どこでコレやっても、美貴は、今のこの情景を思い浮かべて、
それに興奮して、もっと激しく自分にイタズラし続けるんだろうと思う。
222 名前:ss.com 投稿日:2003/12/18(木) 22:52
 知らない間に思い切り足をM字形に広げて、
もう、自力で座ってられなくなってバスタブにだらしなくもたれかかって、
それでも止められなくてシャワーノズルは『女の子』の部分にほとんど密着して…。
 こんなとこ、絶対、誰にも見せられない。
 でも、その見せられない姿に熱い視線を注ぎ続ける亜弥ちゃん。
 美貴にとっては、一番見せたくない人なのに、その視線を意識するともっと感じて来ちゃう。
 底なし沼だ。もがけばもがくほど深みに嵌まって、
いつの間にか、亜弥ちゃんのいろんな思いが詰まった情熱の中に吸い込まれて行く。
 それとも、亜弥ちゃんという蟻地獄に落ちた蟻?
 結局、亜弥ちゃんの思い通りの女の子に仕立て上げられて行く美貴。
 でも、そんな自分の立場を、全然、嫌だと思わない美貴。
  ----本当の恋愛 始まれば 優位に立ちたいな----
 美貴の『恋よ! 美しく』のワンフレーズ。
 でも、とてもじゃないけど無理。もう、ほとんど、その努力さえ放棄しかけてるし…。
223 名前:ss.com 投稿日:2003/12/18(木) 22:53
「アアンー、待って、ヤダ、停めないで…。シャワー、出して…」
 突然、シャワ−の水を停められて、それが亜弥ちゃんの思うつぼだと知りながらも、
美貴は、思いきり哀願していた。
「多分、このままじゃキリがないよ、ミキたんは…。イキたい? 」
「イキたい〜ィ、あと、ちょっとだから、もうちょっとでイケるからァ…」
 あァ〜〜〜あ、恥ずかしい! あたし、ナニ叫んでんだ!
 そう思うけど、口が勝手に動いちゃう。
 さんざん恥ずかしがるなっていっといて、
今までした事がないぐらい恥ずかしい事を仕掛けて来る亜弥ちゃん。
 いじわるモードもエッチモードも全開。
 ヤダヤダ! バスマットに寝転がるみたいにして美貴の股間を覗き込んでる。
「すっごい、ミキたん…。ビンビンに膨らんじゃって…」
「ヒャ!」
 さっきから堅くなって、なんか、力が入ったみたくなってるクリちゃんに強烈な衝撃が走る。
 エッチな小悪魔に変身した亜弥ちゃんが、
美貴のワレメを指でクニって広げて真剣な眼差しで覗き込んだ。
224 名前:ss.com 投稿日:2003/12/18(木) 22:53
「ヤダァ、そんなに見詰めないでよォ…」
 アソコをこんなにジッと見詰められるのって生まれて始めての事。
 恥ずかしいを通り越してどうしていいのか判らなくなっちゃう。
「ミキたーん…、ミキたんって、ココもかわいい…」
 そんな事、いわれても嬉しくないよ。
「フフフ…、ヒクヒクって動いて…、
あのさァ、濡れる時のヌルヌルがチロって垂れて来たよ、今…。
なんか、チョー、きれいなんだけど…」
 亜弥ちゃんの声のトーンが明らかに変わってる。変にうわずって、震えて…。
 そんな声で実況ライブされたら、あたし…。
「あたしに見られるのって、どんな感じ、ミキたん…」
「ワ…、分かんないよ、なんていったらいいか…」
「恥ずかしい? 」
「ウン…、でも、それだけじゃなくて、何か…」
「スッゲー、エッチな気分じゃない? 」
 ズバリ、指摘されて、美貴はますますエッチな気分にさせられる。
 全身が心臓になったみたいにズキンズキンってしてる。
225 名前:ss.com 投稿日:2003/12/18(木) 22:53
「あたしたち、今、すっごいエッチなことしてるよねェ…」
 あたしたちってところに抵抗は感じるけど、
美貴も、女の子のトップシークレットを覗かれて興奮してるのは間違いない事実だし…。
「ミキたん…、エッチな事は別に嫌な事じゃないでしょ。あたしとするなら…」
 そう! 確かに、嫌じゃないんだよね、この状況…。
 亜弥ちゃんの指が、触るか触らないかの微妙なタッチで美貴の萌えている所を這い回る。
「恥ずかしくないでしょ…、あたしに気持ちくされるの? 」
 ガクガクとものすごい勢いで首を縦に振ってる美貴。頭で考える前に行動が出ちゃう。
「でも、ミキたん、いつも一緒のメンバーさん達にはこんなとこ、見せられないよね?」
「ヤダ…、絶対に…。そんな…、事になったら…、ミキ…、恥ずかしくて…、死んじゃうよォ…」
 もう、息も絶え絶え。変になっちゃうよ、勘弁して亜弥ちゃん。助けて!
「だよねェ…。こんなエッチな事、出来ちゃうあたしって、ミキたんの特別な人だよね!」
 そこね! そこに来るのね、亜弥ちゃん。それが聞きたかったのね…。
「当たり前じゃん…、決まってんじゃん、アヤちゃんだけだよ、ミキがエッチできるのは」
 亜弥ちゃんの微妙なタッチに切なさでいっぱいになる。
226 名前:ss.com 投稿日:2003/12/18(木) 22:54
「いい事、したげよっか…」
 思いっきりイジワルな目つきで見上げる亜弥ちゃん。
 でも、今の美貴には危険な予感いっぱいの提案を拒否する気力もなかった。
「イーヤァ…、今、何したのォ…」
 頭の中でフラッシュが連発で炸裂する。
「見て見て、ホラ、ミキたんのここ、丸出し…」
 そういわれても、美貴は最初理解できなかった。
 でも、亜弥ちゃんの指につままれた敏感な突起が真っ赤に腫れ上がった感じに見える。
「ツルンってめくれちゃったよ…」
 そういわれて、美貴はやっとクリちゃんが包皮から丸出しにされてるのに気付いた。
 ここがそういう構造になってるって事は、何かで知ってたけど…。
227 名前:ss.com 投稿日:2003/12/18(木) 22:54
「ねェ、こーやると、すごく利くでしょ、クフフ…」
「…!…、アーン…」
 包皮の上から触るだけで、すごい、感じる所を剥き出しにされてるんだから、
もう、ちょっと触られただけで全身に高圧電流が流れたみたいなショックが広がる。
「……!……、アウッ、ンンーン」
 何かいおうとしても奥歯が噛み合わなくて言葉にならない。
「気持ちいい? ミキたん、こんな事、した事なかったでしょ…」
 快感なのかどうかさえ判断できないほどの強烈な刺激が断続的に美貴を襲う。
「でも、あんまりイジメちゃかわいそう…。これぐらいにしといたげるね…」
 亜弥ちゃんの指が、
これ以上無理ってぐらいに充血して堅くなった肉の突起からスーッと離れて行く。
 だから亜弥ちゃん、それがイジメだってばァ。
228 名前:ss.com 投稿日:2003/12/18(木) 22:55
「お願い、アヤちゃん…、大好きだから、ミキは一生アヤちゃんだけだから…、
もう、イカせてェ…、一思いに、イカせてェ…」
 またしても、あと一歩でイケるってところで寸止めされて、ほとんど泣き声を出してる美貴。
 こんな状態でジワジワ責められたら、頭、おかしくなっちゃう。
「ミキたんさァ、あたしの事、エッチだっていったけど、
自分もかなりエッチな女の子だって思わない…」
「オ、思うよ…、ってか、始めて気付いた、ミキもすごいエッチな事が好きだったって。
ゴメンナサイィ…。アヤちゃんだけがエッチじゃないィ…」
 すごい強引だけど、自分がエッチだって認めさせられた瞬間、
美貴はますます切なさに耐え切れなくなってくる。
「で、さァ、指がいい? それとも、ここにチューするのがいい? 」
 フーッと息をかけられて、アソコ全体がキュンとなる。
「どっちでもいいから、お願いィイイ…」
 きっと亜弥ちゃんの思い通りのリアクションだと思うけど、こうしかいえない。
「ヤァダァ、ミキたん、どっちか選んでよォ…」
 二人ともだだっ子みたいになって、でも、こういうのが変に楽しくて…。
 だけど、もう、美貴にはこれ以上、今を楽しむ元気はなかった。
229 名前:ss.com 投稿日:2003/12/18(木) 22:55
「ンええェえ、分かんないよ、そんなの……。じゃ、チューで、チュ−でして」
 もう、根拠なんかない。
 今の、切なくて、ほとんど苦しい状態から逃れられるのなら、なんでもよかった。
「そっか、チューね…。やっぱ、ミキたん、かなりエッチ好きだね」
 分かったから!
 思い知ったから!
 エッチでもヘンタイでもいいから! 
 とにかく、この中途半端な気持ちから解放して!
 亜弥ちゃんが美貴の股間に顔を埋めた。
 それを見てるだけで、期待で胸が締め付けられる。
 生暖かい感触が美貴の敏感な所を包み込んだ。
 ザラっとして、粘質的なショックが直接クリちゃんに当たる。
 ズリっと、全体を舐め回されて、美貴は震えが止まらなくなった。
230 名前:ss.com 投稿日:2003/12/18(木) 22:56
「アアァン…、亜弥ちゃん、ミキ、もう、やだ、どうにかなっちゃうゥ…」
 まぶたの裏で火花が飛ぶ。何度も立続けに手足が痙攣する。
 真っ白になった頭の中で、亜弥ヴイルに変身した亜弥ちゃんが得意げに笑いながらピースしている。
 今まで、ここまで萌え上がった事がないほど強烈な快感に包まれた美貴は、
一気にどこか深い所に落ちて行く様な錯覚に包まれていた。
「ミキたんの声ってさァ、ちょっと鼻にかかってて、それで艶があるから、イク時、すごくイロッポイよね…」
 亜弥ちゃんのそんな囁きが聞こえる。
 ってか、AV女優じゃないんだから、ヨガリ声を誉められても…。
231 名前:ss.com 投稿日:2003/12/18(木) 22:58
今回はこんな感じで。
>212〜230

週末ぐらいにもう少し進めたいと思っています。
よろしくお願いします。
232 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/19(金) 00:04
ここで止めるか作者…
おれのマグナムが泣いている。。。
233 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/24(水) 15:49
第一チ○コぢるがとまりません。
234 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/24(水) 17:09
いいですねぇ、楽しく読ませてもらってます。
ホントにこんなこと有りそうだし...
235 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:19
レスいただいた皆様、ありがとうございました。

232 :名無し読者様
>ここで止めるか作者…
あッ、ごめんなさい!一応、バスルームのカラミはここでシメの積もりだったんですが、
読み返してみると、確かにちょっと薄味かなって…。
急遽、補足しました。風邪薬でボンヤリして…、いや、言い訳はしません。

233 :名無し読者様
232と同じ方でしょうか…。今回は、少し控えめです。
ドエロになっちゃうとヤバイ感じですし。

234 :名無し読者
>ホントにこんなこと有りそうだし...
だったらいいのにな…。ミキティの『大切』の最後のセリフが時々脳裏を掠めます。
236 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:23

18日の更新時、週末ぐらいにはなんていいながら、もう、木曜の早朝。
約束が守れなくて、申し訳ありませんでした。
慎んでお詫びしつつ、更新します。


       10、愛のシャボンに包まれて (3)


237 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:24
 さっきバスタブの中でイカされてから、まだ5分も経ってなかった美貴は、
敏感な所にキスされながら、またしても一気に上り詰めていた。
 全身が溶けてしまう様な心地よさに包まれて、しばらくの間、
動けないまま荒い息を漏らす事しかできなかった。
 心臓と同じぐらい『女の子』の部分がバクバクいってる。
 ジュン、ジュンとお汁が流れ出してるのが分かる。
 美貴のお汁と自分の唾液で口の回りをテラテラと光らせた亜弥ちゃんが、
満足そうな笑みを浮かべながら覗き込んでいる。
 何か、すごい、艶かしい雰囲気にゾクゾクさせられた。
「もう一回チュッ…」
「…! アアーンンンーーー」
 クリちゃんに強烈な衝撃が走って、美貴の恥ずかしい声がバスルームに響く。
 適当にエコーがかかってるから、本当にAVみたいな声に聞こえる。
238 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:24
「どう、気持ちいかったでしょ…。すっごい、ヨクなれたでしょ…」
 亜弥ちゃんが膝立ちして覗き込んで来る。
 思わず目を逸らそうとして、顎に指をかけられる。
 亜弥ちゃんの潤んだ眼差しが熱く感じる。
「ウン…、気持ちかった。今まで、こんな気持ちいくなった事、ないかも知んない」
 もう、素直に認める事しか出来ない。
「ミキたーん、ずっと、ずっと、一緒だからね…。
あたしもミキたんしか見ないから、ミキたんもあたしだけ見ててね…」
 何か答えを返さなきゃと思っているうちに唇が重なって来た。
 さっきまで、美貴の恥ずかしい所を責め続けていた亜弥ちゃんの唇。
 自分の『女の子』の部分と間接キス。
 そんな事が、ふと、頭を掠めて、また、胸がバクバクして来た。
239 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:24
 ベトベトになった太腿の付け根を亜弥ちゃんにシャワーで流してもらっている間、
美貴は、うっとり目を閉じている事しか出来なかった。
 最初は身体を洗ってもらったお返しに、
美貴も亜弥ちゃんの身体を洗ってあげる予定だったけど、
とてもそんな状態じゃなくなった。
「ミキたん、大丈夫? 自分で歩けるゥ…」
 そんな亜弥ちゃんの楽し気な声に送り出られて、先に上がる事にした。
 一人で身体を拭きながら、さっきまでの余韻でまだ萌えている部分に
タオルが触れたついでに、軽く刺激してみた。
 ほとんど無意識な行動だったけど、いつもの後ろめたさは感じない。
 亜弥ちゃんのいう通り、素直に気持ちいい事を楽しめばいいんだ。
 また、松浦亜弥流の考えに、引きずり込まれた美貴。
 そう気付いても、頭の中には満足感しかなかった。
240 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:25

     11、LOVE あやや 色
       〜〜亜弥ピョンの美貴ウール『H化』計画!?〜〜

241 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:25
 本当に亜弥ちゃんってすごいと思う。
 一人でソファでぼんやりしてると、しみじみ、そんな事を考えてしまう。
 あれだけのパワーで人を好きになれるって、正直、羨ましい。
 そのパワーが自分に向けられたのも、今、考えると幸せな気分。
 でも、最初の頃は、人目を気にせず抱きつかれたり、キスを迫られたりするのが、
正直、うざったく思えた事もあった。
 美貴に抱きついてる亜弥ちゃんを困った様な目で見るマネージャーさんの目。
『藤本、お前、年上なんだから、何とかしてくれ』っていわれてる気がした。
 だけど、いつ頃からだったろう。美貴もそんな回りの目が気にならなくなっていた。
 それに、最近は回りのみんなも気にしなくなったみたい。
 いつのころからか、メンバーだけじゃなく、マネージャーさんまで
『×スタに松浦チャン、来てるよ。30分ぐらいなら大丈夫だから会って来れば』
とかいってくれる。
 だからって、こういう関係が認められるとは思えないけど…。
242 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:25
 でも、回りに認められなくても、別にいいじゃん。
 だって、亜弥ちゃんはかわいいし、
美貴が無意識のうちに背を向けていた大人の愛の世界に
何のためらいもなく連れ込んでくれたんだし、
それに、何よりも、二人で過ごす時間は、
どこで何をしていてもすごいハッピーな気分だし…。
 アイス午後ティーを啜りながら『あやや、アイスティー』とか呟いてみる。
 CMやりたなァ…。
 全国ネットのラジオもやりたいなァ…。
 2nd.ソロライブもやりたなァ…。
 亜弥ちゃんに追い付きたいなァ…。
 でも、実はこれが美貴の元気の素だったりする。
 ラブ×2の相手が当面のライバルって、けっこう、刺激的。
243 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:26
「ミキたん、お待ちどう…」
 ボディーソープの甘い香を漂わせながらバスタオル一枚の亜弥ちゃんが出て来た。
 って、いきなり美貴の後ろに身体をねじ込んで来るわけェ?
 後ろからギュッと抱き締められた。
「…」
「……」
「………」
「…………」
「……クフフ…」
「………ニヒヒ…」
「…………だからァ…」
「……………ちょっと…」
「………………いいから…」
「グハハハ…」「エヘェッ…」
 背中を包み込む亜弥ちゃんの温もり。
 好きだなァ、こういう時間。
 激しくエッチするのもいいけど、こういう時間も、美貴は大切にしたいんだなあァ…。

244 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:26
「亜弥ちゃん…、ちょっと、聞いていい…。あっ、待って、このままでしゃべらせて。
顔、見るといいにくい事だから…」
 まったりとした時間を過ごしているうちに、ふと、
昨日から心の隅っこでくすぶっていた疑問が口をついて出た。
「なにィ、なんか怖いなァ…」
 そういう亜弥ちゃんの口ぶりからは怖がっている様子はこれっぽっちも感じられない。
「昨日今日、ずっと一緒でさァ。そういう事は、今までもよくあったけどォ、
この二日間って、今までのお休みとは、いろんな意味で違ったじゃない…」
「ウン! ずっと、ずっと楽しかった。ミキたんとの関係が深まって…」
「本当ォ、信じていい…」
 関係が深まったのは美貴も嬉しいんだけど…。
「どうしたの、ミキたん、何か変だよ」
 美貴の肩に顎を乗せる様にして、亜弥ちゃんが覗き込んで来る。
「っつかさァ、前、年上とか年下とか、感じないって話した事、あったじゃない」
 ついでに、先輩後輩の関係も完全になくなってるわけで…。
「ウン、話だけじゃなく、本当にそう思うよ。
年上だけど、時々、ミキたんがすごくかわいく感じたり…、
でも、あッ、お姉さんだなって思う事もあったり…」
 美貴としてはこの二日間、ずっと、『年下のお姉さん』に
いろんな事を教えてもらった気がする。
 実は、気になってるのもそこのところ。
245 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:26
「それでも、ミキ、やっぱ年上だし、いつも、しっかりしなきゃって思ってた。
自分でいうと変だけど、亜弥ちゃんの、あの、ハ…、白馬の、オ…、王子様?
マァ、ミキも女の子だから王子様ってのも変だけど…」
 あぁあー、カンじゃった。
 ここはサラっと流すとこなのにィ、美貴ってば、ドジ!
「ヘン…、メイッパイ変。王子様ってのだけじゃなくて、その考え、全部、変だから」
 亜弥ちゃんがクスッと笑った。
 って、全否定かい…。
「待って、もうちょっと続けさせて。でね、もっと変かも知れないけど、二人が、こう、
エッチする時の事って、正直、あんまし深くは考えてなかったけど、
やっぱ、ミキの方が、ホラ、亜弥ちゃんの事をかわいがったげるっていうか…」
 お腹の辺りに巻き付いていた腕にグッと力が入る。
「クフフ…、そこですか。そこ、深刻になったてたんですか…、白馬の王子様は」
 ちょっとその前に、『白馬の王子様』発言は撤回させて下さい。
「ウン、こんなミキ、頼りなく感じてない。
ってか、亜弥ちゃんの中のミキのイメージが、ウッ、フガァ…」
「よっこらしょ」
 いきなり美貴の口を手で覆った亜弥ちゃんがユーモラスなかけ声と共に
ソファから立ち上がった。
246 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:27
「聞いて、あたしもメイッパイ照れくさいんだから、ちゃんとこっち向いて…」
 美貴の膝の上に座り直した亜弥ちゃんに、いきなり軽くチューされる。
「もう、何度も繰り返していってることだけどさァ、
もう一回、いわせたいみだいだし、ミキたん…。はっきりいったげるね」
 やけに毅然とした態度をとられて、美貴も目を逸らせなくなる。
「あたしはァ、かわいくてェ、ちょっとクールでェ、しっかりと自分の考え持ってて、
そのくせ、チャラッポくて、すっごいガサツで、人の話を聞かなくて、
めちゃくちゃ強気なクセに変に恥ずかしがり屋で、
突き放す様な冷たい目で人のこと平気で見詰めて…、
ンー、まだまだあるけど、話が進まないから先にいくけど、
そんなミキたんの全部が好きなの」
 欠点の方が遥かに多いのがちょっとひっかかるんだけど…。
「昨日、終わった後、すぐにもいった事だけど、始めてシタ時、
どうしていいか分かんなくて、メイッパイおろおろしてたミキたん、
チョー、かわいかった」
 再びのチュー。チロっと美貴の上唇を挟む感じで…。
 でも、そのお影で、昨日のだらしない自分を恥ずかしがってる暇がなかったり。
247 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:27
「昨日の口ゲンカ、蒸し返す訳じゃないけど、
モーニングで本格的に活動し出した頃、見てられないぐらい混乱してるミキたんの相談相手…、
ってか、相談になんかなってなかったかも知れないけど…、
あの時、すごいプライドが高くて、人に弱味なんか見せないあなたが、
あたしの前だけで見せた弱気な態度見て、失礼かも知れないけど、嬉しかった。
ミキたんがそこまで心を許せる存在なんだ、あたしはって…」
 確かに…。亜弥ちゃんには悪かったけど、あの頃の美貴にとって、
彼女はたった一つの緊急避難場所だった。
248 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:27
「エッチの時もそれと同じ事でしょ。
心が通じ合ってるから、あたしがかわいがるって感じになった時も、
年上なんだとか、変に意地張らないで素直に身を任せたんだろうなって、嬉しかったの…」
 亜弥ちゃんが天使の微笑みで見つめる。
 それだけで、美貴の気持ちがいくらか落ち着いて来る。
「いってみれば、惚れた弱味ってやつかも知れないけど…」
 そうか、そうなんだ。
 亜弥ちゃんは、結局、美貴のいい所も悪い所もひっくるめて好きでいてくれるんだ。
 でも、それに甘えちゃいけないんだよね…。
249 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:27
「じゃ、あたしからもちょっとハズイこと、聞いちゃっていい? 」
「ウン、何か、怖いけど…」
 同じ態勢を維持したまま、立場が逆転した。
「ミキたんさ、独りエッチどのぐらいのペースでするの」
 いきなりナンって事を…。
「ンー、決まってないけどォ、生理前とかが多くて、月に3〜4回、かな…」
 でも、亜弥ちゃんの質問のしかたがあまりにさり気なくて、つい、正直に答えてしまった。
「マジ? 月に…」
 亜弥ちゃんが目を丸くした。
「月に3〜4回しかしてないのォ、ミキたん…」
『しか』っていったよね、今、亜弥ちゃん、『しか』って。
 美貴の聞き違いじゃないよね。
「ウン、それぐらいだよ…、何か身体が火照って、変にウズウズしちゃって眠れない時とか…。
ウーン、でも、そうだなァ、もうちょっと多い時もあるかな…」
 正直、先月何回したとか、いちいち記憶してないし…。
250 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:28
「そっちはどうなのよ。ミキにばっか、こんなことしゃべらせて…」
「あたしィ…、あたしはねェ…」
 亜弥ちゃんはここで言葉を切るとくぐもった笑い声を漏らした。
「週に…、4〜5回かな…。忙しくなると回数が増えるんだ。ストレスかな…、
それと、ミキたんに会った日はほとんど必ずみたいな…」
 恥ずかしがるどころか、自慢げに答えた亜弥ちゃん。
「マ、マジで…、そんなにしてんのォ…」
 思わずそう叫んでしまった美貴はきっと、目玉がこぼれ落ちそうになってただろう。
 あの『岡女体育祭』で極道のオッサンとその愛人が藤本って名乗った瞬間みたいに。
251 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:28
「そんなに驚かなくても…。ホラ、あたし、自分大好きじゃん…」
 それは全国的に有名な話だけど…。
「それとこれって、話し、違うくない?」
「あたしの事、かわいがってあげるって事でしょ。今日も一日、頑張ったね、って感じで」 そっか、自分大好きって、独りエッチの理由にもなるんだ。
「あっ、でも、ミキたんと会った後はちょっと意味が違うけど…」
 面と向かっていわれるとチョー恥ずかしいけど、そっちは、まだ、分かる気がする。
「ミキたん、自分でする時って、どんな事、考えてるの…」
 そう聞かれて、美貴は、一瞬、答えに詰まった。何、考えてるんだろう、いつも…。
「何も考えてないかも…。あっ、でも、明日早いから、もう、寝なきゃなんないのに、
まずいなァ、えーい、やっちゃえ、みたいな事は思うけど…」
 しみじみと溜め息を漏らしてこちらを見つめる亜弥ちゃん。
 ナニ? 美貴、なんか変な事、いった。
252 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:28
「ミキたんって、すっごい真面目なんだね…。
そういえば、今朝、独りエッチに後ろめたさを感じるっていってたね…。
でも、性欲はあるでしょ…、ミキたんも」
 改まって問いただされると、何か不安になって来る。あたしって性欲のないオンナ?
「たとえばさァ、さっき、あたしと、深い関係になる時は、
自分がかわいがる方だって思ってたっていったよね。
それじゃ、あたしをどんな風にかわいがる積もりだった…」
 そう聞かれても、マジ、答えが見つからない。
「怒らないから正直に答えて…。あたしたちの関係、昨日までは軽くチュ−したり、
べったりくっつきあったりって感じだったでしょ。あなた、それで満足してたっしょ…」
 かなりシビアな質問が突き付けられて、美貴は、思わず頭を抱えた。
 正直、今まででもちょっとやり過ぎって思ったこともあったし…。
「あのね、もっと深い関係になる時はいつか来るとは思ってた。
でもー…、そうねェ、具体的に、どんな事するとか、考えてなかったかな…」
 カウンセリングでも受けてる気分。
 亜弥ちゃんが何考えてるか分からないだけにちょっと重い気分になって来る。
「分かった。こういうことよ」
 したり顔で頷く亜弥ちゃん。この子がこういう顔する時って、
何か、とてつもない事をいい出す事が多いから、ナニゲに不安なんだけど…。
253 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:29
「あたしたちぐらいの…、つまり、女子高校生ぐらいの、
まァ、ミキたんは卒業1年目の年だけど…。
それぐらいの女の子の平均的エッチ度を100としたらね…」
 ずいぶん真面目な顏してエッチを語り始めた亜弥ちゃん。
 小難しい話になりそうで怖いけど、今、話題を変えるのは無理そうだし…。
「ミキたんにはバレてるけど、あたしは150は軽く越えてると自分でも思う…」
 アイドル松浦亜弥がすごい爆弾発言した瞬間!
「で、ミキたんは、思いっきり甘い評価をしても40か、よくて50ぐらいなんだよ」
 自分の説に納得して感度か頷く亜弥ちゃん。
 美貴の専売特許の突き放す様な眼差しで見詰めてる。
「でも、昨日から、ミキも少し成長してない? 」
 別にエッチ度が低くても、困らないと思うけど、何か、幼いっていわれた気がして
反射的にいい返してた。
「フフ…。じゃ、おまけして60ぐらいかな。さっき、自分でエッチ好きって認めたしネ」
254 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:29
 やたら真剣になっていた亜弥ちゃんの表情がフニャーっと崩れた。
「ミキたん、あたしの事、信じてる? 」
「し…、信じてる…。ウン、信じてるよ」
 何をいい出すんだろうこの子。ますます混乱して行く美貴。
「じゃ、さァ、エッチしながら、あなたのエッチ度を100ぐらいまでアップさせてもいいよね。
そしたら、どっちがかわいがるとかかわいがられるとかって、
いちいち、考えなくてもよくなると思うからさ…」
 そうなのかなァ…。
 一応、いざとなったらやられっぱなしって事が、
亜弥ちゃんを失望させていなかったのは分かったけど…。
255 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:29
「白状しちゃうとね、あたしの『ミキたん、大好き』は、最初から性欲たっぷりだったの」
 スーパーアイドル松浦亜弥の爆弾発言第二弾!
「ミキがCDデビューした頃からずっとってこと? 」
 亜弥ちゃんがちょっと恥ずかしそうに、でも、しっかりと頷く。
「でも、始めはミキたんと同じ。ただ、漠然といろんな事をしたいなって考えるだけだったの…。
で、事務所で貰ったミキたんの販促グッズなんか見ながら独りエッチするのが
日課みたいになっちゃったのさ…」
 バスタオル一枚の身体で美貴にしなだれかかりながら、亜弥ちゃんの真面目だけど、
すごい過激な告白は続いた。
「自分で触りながら、この手はあの子の手なんだとか、自分にいい聞かせて。
そのうちに、楽屋に誰かがおいて行ったレディコミとか、
ロケバスの中で拾ったスタッフさんが読んでたエロ漫画とか見てこんな事するのかって、
いろいろ、試してるうちに独りエッチも激しくなったし、
ミキたんへの気持ちもどんどん膨らんで行ったわけ」
 さすがにこんな事を話して恥ずかしいのか、亜弥ちゃんに目許がポッと赤みが差す。
256 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:30
「『こと・マナ』のころ、たまにスカートまくりとか、あたしのお尻触ったりとか、
ミキたんがエッチなイタズラして来ると、実は、すっごく嬉しかったんだ、
あッ、コイツも少しはその気になって来たぞッてね。エヘヘ…」
 確かに美貴も勢いでそんな事した記憶がある。
 でも、圧倒的に亜弥ちゃんの方が回数は多かったけど。
「じゃ、アヤちゃんの独りエッチが増えたのって、ひょっとしてキミのせい? 」
 ってか、亜弥ちゃんが勝手にやってた事には責任持てないし…。
「そんな事いってるんじゃァなくてね、エッチの経験はなくても、いろいろ情報を集めてれば、
好きな人を、メイッパイ、気持ちいくするぐらいのテクニックは身につくって事をいいたいの…」
 まさか、どこから見ても100%純真そのものって感じの亜弥ちゃんが、
常日頃、こんな事考えてたなんて、信じられない。
 ただ、漠然と二人はラブ×2なんて思ってただけのあたしがかなう訳ないなァと、
変な所で納得しちゃった。
「だから、あたしと一緒に研究してけば、ミキたんのエッチ度も上がって行くと思うの…」
257 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:30
 その時、突然、脳裏に美貴の事を思いながら独りエッチする亜弥ちゃんの姿が浮んだ。
 瞬間的に全身の血が沸騰した様なショックが美貴の中を駆け抜ける。
 もう、亜弥ちゃんの声は耳に届いてなかった。
「でね…、これから、エッチ…」「アアァ…、アヤちゃーん!!」
 抑えようのない衝撃を感じて、亜弥ちゃんを力一杯に抱き締めた。
「ウギャ! なに、ミキたん、どうしたの…」
「分かんない、自分でも分かんないけど、急にシタくなっちゃったの…」
 ひょっとしたら、亜弥ちゃんに性欲がないみたいな事いわれた反動で、今まで抑え込んで来た物が一気に爆発したのかも知れない。
「アヤちゃん、話は今度聞くから、しよう、ねェ、ミキ、堪らない…」
「ワッ、ウワァア、ちょっと、そんな、急に…」
 もともと多きな目を更に大きく見開いた亜弥ちゃんをお姫さま抱っこして、美貴は、
大股でベッドに向かった。
258 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:30
「ミ、ミキたん? 」
「ゴメン、ほんとゴメン…、でも、ミキ、我慢できない…、何か、シタくて、シタくて、
自分が抑えられないよ…」
 ちょっと乱暴に亜弥ちゃんの身体をベッドに投げ出したからか、
亜弥ちゃんは強張った表情で美貴を見詰めた。
「エッチしよ、ネッ、今度はミキがシテあげるから…」
 亜弥ちゃんの身体に巻かれたバスタオルをはだける。
 泡風呂の余韻なのか、もっと別の理由なのか、全体的にピンクに上気した
亜弥ちゃんの裸が目の前に晒される。
「ミキたん、怖い…。怖いけど、カッコいい…。いいヨ、まかせる…」
 亜弥ちゃんが一言一言、言葉を選ぶ様に話しながら手招きする。
 そんな彼女に励まされて自分の身体に巻いたタオルも投げ捨ててベッドに飛び込む。
 亜弥ちゃんを抱き寄せた瞬間、美貴の『女の子』の部分がキュンとなって、
熱いモノが溢れ出すのが分かった。
259 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:31
 バストを口に含む。
 舌先に堅く尖った乳首が触れる。
「キャウゥ…」
 その部分を軽く前歯で噛むと、亜弥ちゃんの全身がピクンと跳ねた。
 軽く背中にまわされていた腕が身体に巻き付いて、強く抱き締められた。
 手始めに乳首を舌先で転がした。
 その舌をゆっくりとずらし、胸の谷間から反対側の乳首と舐め続けて行く。
 溜め息とうめき声の入り混じった様な吐息が一気に荒くなる。
「そこ、スゴイ…、利くゥう〜」
 亜弥ちゃんの最大の魅力の澄んだきれいな声が、微妙にくぐもって、
かわいらしさに色っぽさが加わる。
 この声を聞く事が許されるのは、あたし、藤本美貴だけなんだって思うと、
絶叫したくなる様な幸せを感じる。
260 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:31
「ミキにも印、つけさせて…」
 返事なんて待つ気は、実は、最初からなかった。
 乳首の少し下。オッパイの柔らかい部分に唇を当て、思いきり吸い込む。
 ポコっと盛り上がって口の中に入り込んで来た柔肌に軽く歯を立てた。
 やった事はなかったけど、白いバストの一部にくっきりと赤く美貴の印が残っていた。
 もう一方のバストにも同じマークをつけて、更に脇腹に進む。
「思いきり、噛んじゃって…、ガブッて…」
 ウソ、亜弥ちゃん、そういう趣味あったの…。
 ふと、そんな思いも頭を掠めたけど、とにかくいわれた通りにしてゆく。
 そして、骨盤の辺り。
「ニャハハ…、何か、変な感じィ…」
 歯を立てる前に、軽く舌先を滑らせてやると、この場にそぐわない様な亜弥ちゃんの
笑い声が聞こえた。
 昨夜、同じ事をされて、不思議な感じだったのを思い出してやってみた事だけど、
予想以上の効果があったらしい。
「ヒッ…」
 彼女が気を抜いているうちに、思いきり噛み付いた。
 これで、亜弥ちゃんの身体にも美貴のモノだって印がくっきりと刻まれる。
 でも、ここからが本当の目的。
 亜弥ちゃん、美貴、がんばるからね!
261 名前:ss.com 投稿日:2003/12/25(木) 04:39

また、中途半端と怒られそうですが、今回はこんな感じで。
>>236ー260

先日の『とくばん』で、田中に人前で平気で下着の食い込みを直す癖を指摘されて、
ひと事の様に大口を開けて笑っていた藤本さん。でも、バシタカにノーパンでスパッツ
履けといわれた時には見事に固まってましたねW
彼女のシモネタアレルギーは解消されてない様ですね。

多分、年内にもう一度更新、できれば、二人の2連休の物語は完結させたいと思います。
それでは、また、よろしくお願いします。

262 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/25(木) 13:34
マークが点いちゃったことはあるけど、
自分からつけようと思ったことはなかったなぁ。

今度から、テレビで二人を見るときはさがさなくっちゃw
263 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:00
今年最後の更新です。
上でお約束した通り、どうにか年内で完結させられました。
よろしくお願いします。
>>262 :名無し読者様
レスありがとうございます。
まァ、まちがっても見える場所にはつけないでしょうが…

それでは、一気にいかせてもらます。
264 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:00


      12、ロマンティック ヤル気 モード


265 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:02
 衝動的にシテあげるなんていったけど、どこまでできるか、本当の所はちょっと不安。
 亜弥ちゃんの事だから、中途半端な事をしてたら、すぐに主導権を奪われそう。
 でも、それはそれでいいんだけど…。
 下半身中心に、ゆっくりと手触りを楽しんで…。
 エッチするのもステージに立つ時と同じ。
 まず、あたしが楽しむ積もりでいかないとだめ。
 そう、自分にいい聞かせる。
 昨日は、そんな余裕もほとんどなかったと気付いたから。
 大丈夫、大丈夫だよミキ、余裕だよ。
 心の中で繰り返し唱えた。
 しっとりとした亜弥ちゃんの素肌の手触り。
 緊張で汗ばんだ美貴の掌に、ピッタリと吸い付いて来る。
 そこから、彼女の温もりが伝わって来る。
 膝の裏側、太腿、内股と手を滑らせて行くと、時折、ヒクヒクと痙攣が走るのを感じる。
 亜弥ちゃんが感じてる。そう思うと、美貴も下半身に熱い衝撃が走る。
266 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:02
 赤ちゃんのオムツを換える時みたいに両足を持ち上げた。
 亜弥ちゃんのトップシークレットをこれから覗くと思うと、喉かカラカラになって来る。
 昨夜、同じ事をされた時とは違った意味で恥ずかしさを覚える。
「広げちゃうよ、脚…。亜弥ちゃんのアソコ、バッチシ見ちゃうかんね…」
 さっき、バスルームでさんざんいじわるな実況中継されたお返し。
「アフゥ…」
 何かいってる積もりかも知れないけど、
溜め息のほうが大きくて言葉にならない答えが帰って来た。
 ゆっくりと両膝にかけた手に力を注いで行く。
 一瞬の抵抗のあと、美貴にされるままに脚が広がって行く。
 左右の脚が、ほとんど一直線になる。
 毎日の様に繰り返しているダンスレッスン、そしてテレビ収録やステージでの本番。
 そんな繰り返しのお陰で、亜弥ちゃんも美貴も
普通の女の子とは比べ物にならないぐらい身体は柔らかい。
 これぐらい脚を広げたからって、痛みは感じる事もない。
267 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:03
 目の前で、一本の筋だった亜弥ちゃんのトップシークレットが半開きになる。
 生まれて始めてみる女の子の一番恥ずかしい部分。
 正直、そこに目をやるのに一瞬ためらいを感じた。
 美貴の動きが止まったのを感じて、亜弥ちゃんがそこにサッと手を当てた。
「ダメッ、隠さないの。ミキだって、昨日も、さっきお風呂でも素直に見せたじゃん…」
 見るなといわれれば見たくなるのが人間の心理だって、以前、聞いた事があったけど、
ホントだなって実感。
 隠された途端、ためらう気持ちが嘘の様に消えていた。
 それが彼女の計算だったのか、それとも本気で恥ずかしがってたのかは分からないけど、
美貴はこれで間違いなく度胸がついた。
268 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:04
「電気、消してないから、モロ、見えちゃうもんね…」
 そんなイジワルな事を囁く余裕も出て来た。
「ヤァーだ、あんまり見ないでェ…」
 その叫び声、見られる事を期待してる様にしか聞こえないんだけど…。
 亜弥ちゃんのトップシークレットをそっと指で広げて見た。
 半開きだった所がパックリと楕円形に広がる。
 サーモンピンクに染まって、たっぷりお汁を溢れさせてトロトロになってる
『女の子』の部分が剥き出しになる。
「スッゴイ…、こんな風になってるんだ、アヤちゃんのここって…」
 亜弥ちゃんのだけじゃない。生まれて始めて間近で見た『女の子』の部分…。
 なんて形容したらいいんだろう。
 ちょっとグロテスクだけど、キラキラと光っててきれいにも見える。
 でも、それ以上に、すっごい、嫌らしい。
 これと同じのが美貴にもあるって思うとちょっと複雑な気分。
269 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:04
「ヤーン…」
 堪え切れない様な呟きが聞こえる。
 顔を上げてみると、頬を真っ赤に上気させた亜弥ちゃんの顔があった。
 一瞬、絡み合った視線が、慌てて天井の方に流れた。
 視線を逸らせたまま、亜弥ちゃんがククッとくぐもった笑い声を漏らした。
「アヤちゃん、あなた、なんでそんなにかわいいの…。なんか、もう、
メチャクチャにしたくなっちゃうゥ…」
 今まで、こんな気分になった事はなかった。
 思わず口にした囁きに答える様に、亜弥ちゃんがグッと腰を迫り出して来る。
 すごいエッチな事をしてるのは事実だけど、そんな気分とは違った、
ピュアな感動に襲われて、亜弥ちゃんの性欲込みの好きって意味が分かった気がした。
 美貴より少しオマセな女の子は、きっと、こんな気分も想像できたんだろう。
270 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:04
 指先を軽く触れてみた。亜弥ちゃんの腰がビクッと震える。
 赤く充血した粘膜がグニャっと動いてトロリと新たなお汁が溢れ出して来た。
 その蜜をすくった指先で、持ち主の性格そのものみたいにツンと尖って、
生意気そうに自己主張しているクリちゃんを指先でつまむ。
「ウグゥ…、アーン…」
 押し潰された様なうめき声が帰って来た。
 同じ事をされた時、美貴はもっと恥ずかしい声を上げていたと思う。
 亜弥ちゃんにやられた事を思い出して、軽く包皮をずらしてみた。
「そ、そんな、急に、ああ…」
 さっき、あんたが美貴にやったことでしょ。
271 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:04
 剥き出しになったサンゴの様な色に輝く突起物を軽く突いてみた。
「ヒィエーェ…」
 ちょっと間抜けな声。ベッドが軋むほどの痙攣。
 ここを責められると、我を忘れるほど乱れちゃうのは美貴だけじゃなかったって、
ちょっと安心した。
 ゲームの攻撃ボタンを連打するみたいに繰り返し突いてみる。
 一撃ごとに、
『ヒッ』『ハッ』『ヤン』『ンー』
と毎回違うリアクションが返って来るのがおもしろい。
「まっ…、待って…、ちっ、よっ、っと…、や、り、すぅうー、ぎー、ハフゥ…」
「気持ちいくなかった…」
 正直、ちょっと遊んでたのがバレそうになって、目をあわさないままで声をかけた。
「……気持ちいかったけど…」
 やっと息が整った亜弥ちゃんが、美貴の手を押し退ける様に、手を伸ばして来た。
 無言のまま、美貴が弄んでいた所を
ニ本の指で挟むと包皮をリズミカルにスライドさせ始めた。
「わかったよ、アヤちゃん。ミキがやったげる…」
 確か、男の人ってこんな感じで独りエッチするんだよね。
 中学生の頃、お兄ちゃんが友達とそんな事、話してたのを聞いちゃった事がある。
 亜弥ちゃんのやってた様に、クリちゃんをつまんで包皮をスライドさせる。
272 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:05
「アン…、アア〜〜〜ン…」
 全身を激しく波打たせながら、亜弥ちゃんが激しく反応した。
 目の前でヒクヒク痙攣している『女の子』の部分に、空いていた左手の指を挿れてみた。
 入り込んだ指の隙間から、すごい、濃いお汁がジュルジュルと溢れ出す。
「ヤ、ヤ…、すごい、ちょ、ちょっと…、アアン…」
 わけの分からない事を叫びながら、亜弥ちゃんは大きく腰をのけ反らせた。
 ゆっくり押し込んで行った指を、熱く火照った粘膜が奥へ引きずり込む様に蠢くのが分かる。
 すごい、やらしい手触り!
 亜弥ちゃんの中で、指先をリズミカルに動かしてみた。
「フアァ…、ウッ…、アァン…」
 溜め息まじりのうめき声が室内に響く。
273 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:05
 ちょっと荒っぽく、彼女の身体の中をかき回してみる。
 身体のうねりがいっそう激しくなり、切な気な吐息が立続けに聞こえる。
 次に攻撃をねだる様に、亜弥ちゃんの身体がにじり寄って来た。
 クリちゃんをギュッとはさみつけながら、指を一気に根元まで押し込んでやる。
 亜弥ちゃんの身体が軽くのけ反り、太腿の付け根がグンとせり上がって、
目の前に突き出される。
 その勢いに負けて、美貴の手が股間から離れた。
「ヤーン、止めないで…、離さないでェ…」
 そんなに哀願されると、かえって放置したくなるイタズラっ子の美貴。
 ってか、さんざん人を焦らすのは亜弥ちゃんの得意技だし…。
274 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:06
「フウ…、アハーン…」
 ベッドに身を沈めた亜弥ちゃんの手が、焦れったそうに萌えている部分をまさぐり始めた。
「ダメでしょ、ミキがしてあげるんだからァ…」
 その手を払い退ける。
 ようやく取り戻した快感の原因を取り上げられて、亜弥ちゃんが切な気な呻き声を上げた。
 湯気でも出そうなぐらいに高まっている『女の子』の部分がヒクヒクしてる。
 ちょっと抵抗があったけど、思い切ってその部分に唇を重ねてみた。
 下から上に舌を這わせる。
 舌先に、辛味と苦味が混ぜ合わさった様な刺激を感じる。
 でも、それがすぐに甘く感じ始めたのは、亜弥ちゃんの事が好きで堪らない美貴の
錯覚なんだろうか。
「ミ…、ミキた〜ん…、ああ、そ、そこ、ヤバイ、アアン…」
 クリちゃんに舌先が触れた瞬間、弾かれた様に全身を突っ張らせた亜弥ちゃんが叫ぶ。
 昨夜、亜弥ちゃんに同じ事をされた時の感じが下半身に蘇って来る。
 その時の舌の動きを思い出しながら、堅く膨らんだ肉片を転がす様に舌を使い続けた。
275 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:06
「ああ、ミキたん…、すごい、すごすぎる…、どうにかなっちゃうゥ…」
 亜弥ちゃんはあいかわらずうわ言の様に声を上げ続けている。
 手始めに、肉片を唇で挟んでやる。
 チュッと吸い込む様にすると、彼女の全身がベッドの上で跳ね上がるほどの痙攣。
 何度かそれを繰り返すと、ますますそこが堅くなってきた。
 今度は前歯で軽く噛んでみた。
「アーウッ…、ちょ…、ちょっと…」
 亜弥ちゃんの悲愴な叫びに軽い焦りを感じた。
「ゴメン、痛かった…」
「ち、違うの…、痛いんじゃなくて…」
 とろんとした目がすがる様に見詰めていた。
276 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:06
「そっか、もっとして欲しいんだ、今の…」
 コクンと頷くと、亜弥ちゃんは両手で顔を覆った。
 見る見る、首筋まで真っ赤になるのが見える。
 もう! 亜弥ちゃん、かわいすぎ。堪んない。
「人に恥ずかしがるなとかいって、自分もメイッパイ恥ずかしがってんじゃん」
 からかい半分の声をかけると、そのまま、だだっ子のようにイヤイヤをする。
 そんなやりとりに、美貴も胸が高鳴り続けて、息苦しくなりそう。
 目の前の肉片を軽く舌で転がしてから、再び歯を立てて行く。
 根元の方を前歯で挟んで、先っぽを舌先で転がしてやるのが一番利くらしい。
 意外と冷静に喘ぎ声を聞き分けている自分に、少し、自信がついて来た。
277 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:07
 いよいよ、最終段階に突入。
 舌に思い切りの力を入れて、『女の子』の部分の中心部に押し付けて行く。
 指なら簡単に入り込むけど、舌で同じ様にできるだろうか。
 そんな迷いもあったけど、昨夜、美貴もやられたんだから何とかなるだろう。
 そう思いながらグッと押し込むと、入り口の所で強い抵抗にあった。
 それでもメゲずに何度か突いているうちにズリッと舌先が潜り込んだ。
「ヒィイイイ!」
 亜弥ちゃんのかわいい喘ぎ声が美貴を新たな興奮に押し上げる。
 その状態でゆっくり舌を動かしてやると、ジワジワとお汁が溢れて、
それが美貴の唾液と混ざって動きがとりやすくなって来る。
「ナニィ…、何なのォ、これ…、ああン、怖いよォ、ミキたん、怖いよ…」
 知識はあっても実践がなかった亜弥ちゃんと、知識はなくても、先に実体験しちゃった美貴。
 たった一回だけだったけど、美貴の方が少し優位だったみたい。
 亜弥ちゃんの断続的な喘ぎ声を楽しみながら、更に舌を使い続けた。
278 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:07
 思いきり舌に力を入れ続けて、舌の付け根に軽い痛みを感じる。
 でも、美貴自身、休みたくない。もっと、もっと、亜弥ちゃんを感じさせたい。
その一心で責め続けた。
「ハァー、ハッ、ハッ、フ〜! 」
 舌が入ってるっていっても、ほんの先っちょだけ。それでも効果抜群らしい。
 喘ぎ声が、いつの間にか溜め息だけに変わっている。
 きっと、昨夜、美貴がされた時も、同じぐらいしか入ってなかったんだろうと思う。
 でも、きっと亜弥ちゃんは、あの時の美貴と同じく、オナカの中まで
舌が入り込んだ様な錯覚を覚えてるんだろう。
 本当は、もっと焦らしてやろうと思ってたけど、美貴の方が止まらなくなっていた。
 そっと手を回し込んで、包皮がめくれたままのクリちゃんを弄ぶ。
「アア〜〜〜ン、ミギだ〜ん…、もう、いッ、いっちゃうゥ、ああ、いくゥ…」
 悲鳴に近い叫びと共に、亜弥ちゃんの腰が宙に浮いた。
 ちょうど、目の所ら辺で亜弥ちゃんの『女の子』の部分がヒクヒクと痙攣している。
 美貴の舌先が抜けた所から、ドクドクと透明なお汁が流れ出している。
「ウーン…、アッ、フ−…」
 全身の空気を一気に吐き出したみたいな溜め息と共に、
半分、ブリッジみたいになって細かく痙攣してしていた身体がドサッと沈み込んだ。
 目の前に投げ出された脚が、快感の余韻でヒクヒクと何度も震える。
279 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:07
 顔を上げると、熱病に犯された様に荒い息をしながら放心した様に横たわる
亜弥ちゃんの姿が目に入った。
 その横に滑り込む。
「アヤちゃん、好き、大好きだよ…、誰にも渡さないからね…」
 じっとりと汗ばんで、荒い息を漏らし続ける身体を強く抱き締める。
 力なく微笑んだ彼女が唇を重ねて来た。
 何度もキスを繰り返しながら、相手を感じさせるのは、自分がシテもらうのと同じか、
それ以上の喜びを感ると知った美貴だった。
 腕の中で荒い息をしている女の子が、
美貴にとって、誰にも換え難い特別な存在だって改めて実感する。
「ミキたん、すごかった。合格…、エッチ度80にしたげる、クフフ…」
 亜弥ちゃんが、ごっちんみたいなふにゃーっとした笑顔で見つめる。
「じゃ、ご褒美…」
 亜弥ちゃんの手を美貴の萌えている部分にさり気なく導いた。
「でも、お願い、今は、一気にイカせて…。身体中がウズウズして、どうしようもないの」
 恥ずかしいけど、必死のお願い。
 今、いつもみたく焦らしのテクニックを駆使されたら、美貴、本当に狂っちゃいそう。
280 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:07
 亜弥ちゃんの優しさを込めたデコピンが炸裂した。
「ミキたん、エッチ度90にアップ」
 10だけかよってつっこむ暇もなく、クリちゃんが人質になった。
 リズミカルにシコられて、全身の血が一気に沸騰する様な衝撃がたて続けに襲う。
「アン、気持ちいい…、ミキ、それ、好き、大好き…」
 ほとんど、何いってるか分かんないまま、亜弥ちゃんに思い切り抱きついて行った。
「指、挿れて…、指でイカせてェ…」
 だけど、もともとタンポンを使ってて独りエッチを覚えた美貴は、
まだ、クリちゃんだけじゃイキにくい。
「オッシャー」
 メイッパイ場違いなかけ声と共に、ズブッと指が入り込んで来た。
 それを待ち望んでいた美貴の『女の子』の部分がキュンと引き締まる。
 オナカの奥の方で火の玉が一気に燃え上がったみたいな衝撃を感じる。
「あァ、すごいィ、そこ、利くゥ、アウッ、イクゥ、イっちゃう、ミキ、イっちゃうゥ…」
 唇が重なる。亜弥ちゃんの舌が滑り込んで来る。
 激しく舌を絡ませるうちに、美貴の思考回路は完全にフリーズした。
281 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:08
 二人の身体が密着する。亜弥ちゃんの温もりを全身に感じる。
「でも、よかった…。へたくそとかいわれなくて…」
 ようやく気持ちが落ち着くと、ものすごい、充実した気分に包まれる。
 亜弥ちゃんが美貴の手を取ると、目の前に引き上げてしみじみと見つめる。
「ミキたんの指、長いよね…、それにきれい…」
 いきなり、何をいいだしたんだろう、この子…。
「この指がね、中に入って来るだけで、すごいよくなるんだよね…」
 自分の手を重ねて来る。
「長いって、何ミリかの違いじゃん…」
「その、何ミリが、かなり違った感じなのよ、入って来ると」
 愛おしそうに美貴の手に頬ずり亜弥ちゃん。
 その様子を見ながら、自分の指に嫉妬を感じているのに気付いて、我ながら驚いた。
「前からミキたんの手が好きだったの。この指でアソコをグリグリされたいなァって、
ずっと思ってた」
 時々、美貴の手を撫でる様にしていた亜弥ちゃんの姿を思い出した。
 そんな事、考えてたんだと知ると、ちょっと怖い気がする。
282 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:08
「でね…、お願いがあるんだけどォ…」
 ちょっとウルウルした、探る様な眼差しに直撃されて、美貴は反射的に頷いていた。
「ミキたん、ネール、好きなのは知ってるけどォ、時代劇の撮影が終わっても、自分の爪、
伸ばさないでって頼んだら、怒るゥ…」
 そこまで考えてなかったけど、しょっちゅう人の敏感な所を触る事になる以上、
今までみたく爪を伸ばすのは確かに危険かも。
「付け爪、まとめてプレゼントするから…」
「フーン、美貴の爪が長いと困るんだ、アヤちゃん」
 分かってるくせにわざとトボケてみたり…。
「ンー、だからァ…、爪が長いとねェ、ココにィ、触る時ィ…」
 多分、美貴のオトボケを分かっていてノッてくる亜弥ちゃん。
「こんな感じでェ…」
 まだ快感の余韻で火照ったままの『女の子』の部分に指を当ててみた。
「ちょっと、また、急にィ…」
 軽く触ってだなのにオーバーなリアクションを取る亜弥ちゃん。
283 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:08
 でも、その顔が急に真剣になる。
「ホンキになったら、昨夜みたくキリがなくなりそうなんだけど、あたし…」
 それは美貴も同じ。
 このまま朝までなんて事になったら、明日、マジで仕事にならなくなる。
「今度はミキたんがきっかけ出してよ。とにかく、一度、シャワー浴びないと、
このまま寝たら、ぜったい、痒くなるから、こんだけベチョベチョになってると…」
 亜弥ちゃんの手が、美貴の『女の子』の部分をサラッと撫でる。
 それだけで全身が鳥肌立つほどのショックを感じる。
「分かった。ホント、ヤバイかも知れない…。じゃ、チューして、終わりにしよう」
 美貴と亜弥ちゃんの関係って、絶対に身体が目的じゃない。
 それは分かり切ってるんだけど、こうしてベッドで抱き合ってると、
その確信が揺らぎそうな気分。
 でも、ここは心を鬼にして…。
「ヨシ! 行くぞォ…」
 軽く舌を絡ませあった後、思い切ってベッドから立ち上がった美貴を、亜弥ちゃんは、
一瞬、切な気な目で見てから、フッと溜め息を漏らしてゆっくりとベッドを這い出した。
284 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:09

    13、【エピローグ】 ドッキ×2 業務メール

285 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:09

 お風呂から出てみると、美貴の携帯に信じられないメールが入っていた。
 事務所の車両係のスタッフさんからだ。

                    ◆
 <<業務連絡メール>>

 藤本へ

 松浦亜弥班のツアー担当者とモーニング班と両方から、
明日、11時に二人をピックアップして、
先に松浦を東京駅、
その後、藤本を緑山スタジオに送る指示を受けています。
 どちらの家に行けばいいか、連絡下さい。
                    ◆

286 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:10

 さすがにこれにはちょっと驚かされた。
 事務所側は、二人一緒だっていう前提で明日の計画が立ててるって事じゃない、これって。
 確かに、ねェ…。日頃の亜弥ちゃんの言動を考えれば…。
 緑山現地集合の予定だった美貴としては、事務所の車が使えてラッキーではあるけど…。
「亜弥ちゃん、オフは二人で過ごすって、事務所に話してあったの」
「ウウン、里帰りとかしない限りは、休みの行動までは聞かれないし…」
 身体を拭き終えても、バスルームの壁に埋め込まれている全身が写る鏡の前で、
色っぽいポーズをとった自分を見詰めたままの亜弥ちゃんが答える。
 話は違うが、あればっかりは美貴は付き合えない。
「じゃ、このメール…」
 強引にこちらを向かせて携帯を見せた。
 さすがの亜弥ちゃんも目を丸くした。
「どういうことォ、これ…。何か、信じらんない。オフは二人一緒が当たり前って、
バレてるんだ、あたしたち」
 そんな事をいいながらも、亜弥ちゃんはなんか嬉しそう。
 満面の笑みを浮かべて身体をクネクネさせて、明らかにはしゃいでる。
287 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:10
「そうと分かれば、もう、隠す事もないよね…」
 イヤイヤ、そーゆー問題じゃなくて…。
「ダメだよ、大親友ってことにしとかなきゃ」
 事務所公認のアイドル同士の恋愛なんてあり得ないし、フツー…。
 日本に来ては問題ばっか起こしてるロシアの二人組じゃないんだから。
「当たり前でしょ。それぐらいはあたしでも分かるよ」
 急に声のトーンを落とした亜弥ちゃんの顔が一気に近付いて来る。
 軽いチュ−の積もりだったけど、ギュッと抱きつかれていきなりディープキス。
 まだ何も着てない亜弥ちゃんの身体、
そして、強引にバスタオルを引き剥がされた美貴の身体が密着する。
 正直、ヤバイ感じ。
288 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:10
 上顎から舌の付け根を這い回り、そして舌に絡んで来た亜弥ちゃんの舌の動きに
美貴の鼓動が一気に高まって来る。
「フーッ…、アヤちゃん、キス、うますぎるよ…。ねえ、とにかく、何か着よう。
じゃないと、せっかくシャワー浴びた意味、なくなっちゃいそうだよ…」
 身体だけが目的じゃないよね! 気をしっかり持つんだ、藤本美貴!!
「どうしたの、ミキたん…、そんなに寒い? 」
 ウーッ、こやつ、スットボケやがって…。
「違うんだよ…、アヤちゃん。このままじゃ、ミキ、またシタくなっちゃうから」
 これをいわせたいんでしょ、亜弥ちゃん。
 もーーーーォ、恥ずかしい!!
「と、とにかくゥ、メール、返さないと…」
 一気に頬が熱くなるのを感じて、美貴は彼女の腕の中からすり抜けた。
289 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:10

                    ◆

 <<RE:業務連絡メール>>

 車は亜弥ちゃんの家の方にお願いします。
マンションの下に着いたら、美貴の携帯に連絡下さい。
なるべく(笑)、お待たせしないで出て行く様にします。
                    藤本&松浦

                    ◆

 そんなこんなで、二人の携帯のアラームを午前9時にセット、寝る態勢に入ったのは12時前。
 で、結局、いろいろあって、
ベッドの回りに脱ぎ散らかしたパジャマを、二人でもう一度着なおして、
本当に寝たのは午前2時過ぎって、もー、信じらんなーい。

290 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:11
        -----------------------------------------

「ヤバッ! アヤちゃん、もう、10時半だよ…」
「ウソーッ。どうしよう…」
 確かに、枕元で仲良く鳴りだした携帯のアラームを競う様にして停めた記憶はある。
 その後、亜弥ちゃんが、美貴が来ているパジャマをツアーに持って行くといい出した。
 ただ、うっかり赤いトレーナーと一緒に洗濯して、まだらなピンクに染まった、
もともと白かったTシャツは、いくらホテルの部屋の中だけでもアイドルには
いかがなものか、なんて、ベッドの中で話ながら…。
 二人揃って二度寝しちゃったんだ!
「アヤちゃん、とにかく起きて。
ミキはスタジオに行けばメイクさんがちゃんとしてくれるからいいけど、
あなた、仕度しないと、そのまま新幹線はいくら何でも…」
 結局、スタッフさんを待たせる事、約15分。
 それでも、亜弥ちゃんとしては早い方かも…。

291 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:11
        -----------------------------------------

「お早うございます。モーニング娘。の藤本美貴です」
 中学生メンバーに合わせて午後2時入りの予定なんだけど、1時前には緑山についていた。
 入館手続きをしながら、どうやって時間を潰そうなんて思っていたら、
後ろから聞きなれた声が聞こえて来た。
 ちょっとカン高い甘ったるい笑い声。それに応える低めのちょっとハスキーな声。
 よっすいーと梨華ちゃんだ。
「ミキちゃん、ずいぶん早いね…」
「そっちも早いじゃん…」
 そんな事を話しながら、衝動的なメールの事が思い出されて、
よっすいーとはまともに目があわせられない。
「ミキちゃん、今日、何か嬉しそう…」
 梨華ちゃんにまでつっこまれて…。
「ヨシコ宛のメール、見ちゃった。あの時、一緒だったから…」
「照れるなよ、ミキティ…。耳まで真っ赤だぜィ…」
 いきなり、よっすいーのヘッドロック。
292 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:12

 でも、この二人のお陰で、東京駅で亜弥ちゃんを見送った時から感じていた
センチメンタルな気持ちはすっかり吹っ飛んでいた。
「なんでリカちゃんまでミキのメール見るわけェ、それってひどくない? 」
「だって、気になったんだもん…。最近、ヨシコとベタベタしすぎだから」
 楽屋でそんな話をする頃には、美貴も完全に仕事モードに突入していた。
 思い返せば、ドラマみたいな2日間。
 亜弥ちゃんとの絆が一気に太くなった事で、美貴は、タレントとして、
更に輝きを放てる様にならなきゃいけないと自分にいいきかせた。
 亜弥ちゃん、美貴はあなたのコイビトとして、人気、実力共に、あなた、松浦亜弥と、
肩を並べる存在に、絶対、なって見せるからね!
 期待して見守っててね。
 あたしは、心の中で誓いを新たにした。

                               〜fin〜

293 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:13
>>263-292
以上で本編は完結です。
あと、ちょっと、雑分におつき合い下さい。
294 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:14

<<あとがきなんて大層なもんじゃないですが…>>
 以上でアヤミキ、大甘、イチャイチャ物語り
『ロマンティック めっちゃ ホリデー』終了です。
 当初、『エロ含み』なんて軽いいい方でスタートしましたが、
後半に行くに従って、なんか、エロだけみたいな展開になってしまい、それと共に、
現実の二人と、作者の妄想の中の二人のギャップが広がりすぎた様な気がしますが、
いかがでしたか? ご感想などレスいただけると嬉しいです。

295 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:14
 もともと、『ハロモニ』や『ゴロッキーズ』の10月半ばのオンエアから
ミキティの様子が急変した様な気がしたのが、今回の妄想の始まりでした。
 それまで、バラエティに関して、何か、仕方なく付き合ってる感が払拭できなかった
彼女が、急に、積極的に参加して、更に、楽しんでいる感じになった事。
 誰彼なく、やたらとスキンシップ(半ば一方的に抱きついたり、しなだれかかったり)
を求める様になったり…。
 何か、一気に吹っ切れた感じだなって気がして…。
 吹っ切れたとすれば、こんな事がアヤミキの間で起きてたらいいなって…。
 もう一つ、このうえなくアホな妄想ですが、ここ何回か、藤本さんが本番中に唇の荒れ
を気にしている様なしぐさ(下唇の端を噛む? 舐める? 様に口元をゆがめる動作)を
見せるのが気になって…。
唇の荒れの原因が【人体から分泌される塩分を含んだ粘液】だったら、なんて…。
アホですな。もう、手のつけられないアホですわ。認めますよw。

296 名前:ss.com 投稿日:2003/12/30(火) 21:15
 そういえば、12/28のハロモニで、新春SPの番宣で久々のアヤミキ2ショット!
 12/29のスカパー721のスポーツフェスタであやみきファンの皆様がレポされていた、
騎馬戦前のまっつーの頭に旗をつけるミキティが、一瞬、写し出されて…。
 久し振りに、飢えたあやみき願望が癒された気分でした。
 まだ、かなりスレに余裕があるので、この先、本作の二人の関係を前提とした上で、
もう少しエロに頼ることなく、細かいエピソードを続けて行きたいと思います。
 でも、根がス×ベな作者のことですから…。
 あたたかいレスを下さった皆様、そして、読み続けて下さった皆様、
本当にありがとうございました。
 何とか年内に書き上げる事が出来ましたが、ギリギリの更新ですから、
多分、年が変わってから読んで下さっている方も多いでしょう。
 それは承知の上ですが、皆様、よい年をお迎え下さい。
 本当にありがとうございました。
297 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:41

 管理人の顎様
 あやみき信者様、エムディ様(五十音順)
 そして、レスいただいた複数の名無し読者様
 さらに、いつもこのしょーもないスレをROMって下さっている皆様。
 あけましておめでとうございます。
 今年もよろしくお願いします。

 上で『本作の二人の関係を前提とした上で』
 と予告しましたが、『あやみき新春スペシャル』ってことで、
 一作目と関係があるものの、時間的には関連性のない短編です。

298 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:42


 あやみき新春スペシャル
    カミングアウト!?

299 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:43
  ---ほたーるの ひかーあり まどの ゆゥーきー---
 美貴にとって2回目の紅白歌合戦も無事終了。
 18歳になった今年は、フィナーレまでアダルトチームやごっちんと残ったのが大きな違い。
 違いっていえば、去年はソロシンガー藤本美貴、
今年は国民的アイドル集団モーニング娘。のメンバーの一人。
 これが一番の違いだったっけ。
 考えてみたら、去年の今頃の時間は、事務所でモーニングの加入を知らされて、
頭の中が真っ白になっていた。
そうか…。発表からまだ1年、本当にモーニング娘。の藤本美貴になって、やっと半年か。
 何か、すごい、長くモーニングで活動してる気がするけど…。
300 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:43
 着替えを終えて、数台のタクシーに分乗して事務所に向かう。
 簡単な打ち上げと、3日からのハロコンの構成の最終確認。
 巷では初詣、新年なんていってるけど、アイドルには、まだ、仕事が残っている。
 で、派手なオレンジ色のタクシーでひたすら事務所を目指しているってわけ。
 隣の席には、最近、なぜか美貴に優しい矢口さん、助手席にマネージャーさん。
「休み、どうすんの? 」
 カーラジオから聞こえる除夜の鐘を聞くともなく聞いていると矢口さんが口を開いた。
「寝ます。あっ、でも、亜弥ちゃんチに行くかも…。ママさんが会いたいってるらしくて」
 どうせ、元旦だけの休み。
 今年は美貴の家族は上京して来ないから、他にする事もないし。
「そうだよね…、たった一日じゃ、里帰りもできないもんね、北海道の真ん中ラ辺には」
 マネージャーさんがいるっていうのに、いや、いるからこそなのか、矢口さんの派手な溜め息。
 ちなみに2日は冬コンのリハが一日中入っている。
 自分の出演したドラマさえリアリタイムで見る事が出来ない。
 でも、これって売れてる証拠。ありがたいと思わなきゃって、いい聞かせる。
301 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:43
 別に競争してたわけじゃないけど、
事務所に着いたのは、美貴たちの乗った車が一番早かった。
 全員、揃うまで少しは休めるか、とちょっぴりいい気分。
「藤本、ちょっと、会議室に来てくれ…」
 ところが、座る間もなくスタッフさんから声がかかる。
「美貴だけ…、美貴だけですか…、マジで…」
 9時過ぎにNHKホールを出ていた年少チーム、そして、矢口さんの視線が美貴に集中する。
 辻ちゃんや加護ちゃん、それにゴロッキーズのみんなに確認したけど、
誰も呼ばれてないって答えが帰って来る。
 ちょっと説明しておくと、未成年が9時以降に禁止されている行為には、
カメラの回ってない所での打ち合わせやリハは含まれないらしい。
 何年か前、紅白でステージに出てた子役が9時過ぎてから客席で声援を送ってる様子が
堂々と放映された事があった。双子のマナカナちゃん。
 ドラマでヒットしたオーロラなんとかって人の出番の時だった。
 当時、二人と同じ小学生だった美貴も家族と見てた記憶がある。
 だから、年少チームは中学生の6期まで、全員、揃っていてもどこからも怒られない。
 天下のNHKの前例があるから。
302 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:44
「ナニ…、あんた、もう、卒業? 」
 矢口さんが不審な顔で美貴を覗き込んで来る。
 その口ぶりが美貴の混乱をさらに大きなものにして行く。
「まさか、勘弁して下さいよ。やっと慣れたのに。でも、何だろ…」
 嫌な胸騒ぎがする。
 そう、去年の事があるから…。
 美貴だけ会議室に呼ばれるって、マジで1年前の再現VTRを見る感じだ。
「あの、ちょっとトイレ、行かせて下さい」
 ちょっと、一人になって心の準備をしたかった。
 美貴が入って来た時は、半分居眠りしていた6期の3人までが
しっかりと目を見開いて小声で囁きあっている。
 こんな状況では、冷静な判断なんかできる訳がない。
303 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:44
 個室に入り、蓋したままの便器に腰を下ろした。ちなみに、ジーンズは履いたまま。
 本当はトイレなんか行きたくなかったから。
 本当に卒業?
 思った以上に田中が成長したから、もう、美貴はモーニングに必要なくなった?
 あり得るかも…。
 いや、悪く考えすぎか。
 2月の写真集発売に合わせて、1年ぶりにソロで新曲発売とか…。
 ああ、竜馬に続いて、ドラマ出演って事も考えられる。
 ここんとこ、美貴に限らず、事務所はメンバーのバラ売りに必死だし。
 それとも田中の『ああ』に続いてキッズのメンバーとユニット結成?
 でも、美貴は『カン紺藤』があるから、その可能性は低いな…。
 ひょっとしてナッチさんに続いて飯田さんも卒業で、おとめ組のリーダーになれとか。
 イヤイヤ、それは梨華ちゃんでしょ。
 頭の中をいろいろな思いがグルグルと駆け巡る。
 えーいィ! ウジウジ考えても仕方ない。
 藤本美貴はUFAの商品なんだから、
事務所から与えられたポジションでできる限りの事をするしかないんだ…。
304 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:45
 いきなりモーニングに放り込まれて、それは嫌というほど思い知らされている。
『そんなに悩むんなら、辞めれば。アイドルも事務所も…。
アンタ一人ぐらい、あたしが面倒みてあげる。ミキたん、あたしのヒモになんなよ』
 気持ちの整理がつかないまま、ウジウジしていた頃、亜弥ちゃんにいわれた一言。
 なれるかァ! そんなもん!!
 美貴と違って冷静に状況判断が出来た『先輩アイドル』は、
そんな乱暴な言葉で気持ちの踏ん切りをつけさせてくれた。
 あの時の気持ちでぶつかれば怖いものなんかない!
 あたしゃ、天下のアイドル藤本美貴だ。なんか、文句がある? 
 美貴は気を取り直して会議室に向かった。
305 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:45
「お疲れさまです。藤本、戻りました」
 会議室の重い扉をあける。
 大きな机の前でふんぞり返ってタバコを吸っていたつんく♂さんと目が会う。
「オウ、ごくろう。どやった、紅白は…」
 モロ、去年と同じセリフで迎えられた。
「緊張したけど、楽しんで来ました」
 美貴も去年と同じセリフで答える。
「ミキたん、お疲れさまァ…」
 去年とは違ったのはここから。
「えっ、アヤちゃん、何でここにいるの…」
 今年は亜弥ちゃんが扉の影ですぐに気付かない所に座っていた。
「ワシが呼んだからや…」
 亜弥ちゃんが口を開く前につんく♂さんが答える。
 その言葉に、なぜか、すごい、神妙な面持ちで頷く亜弥ちゃん。
 その重苦しい雰囲気に、美貴の気持ちが大きく不安に包まれる。
306 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:45
「藤本が戻るのを待ってる間に、まつーらからは、もう、一通り話は聞いたんやけど」
 美貴が席につくなり、つんく♂さんの話が始まる。
 隣の席から亜弥ちゃんが美貴の手を握ってきた。
 ナニ? 亜弥ちゃんに手を握っててもらわないとどうかなっちゃう様な話なの?
「藤本の口からも、はっきりと聞かせて欲しいんやけど、お前ら二人、その、なんや、
どういうたらええかな…。はっきりいって…」
「あのー、ですね…、さっきから、ちっともはっきりいってないんですけど…」
 思わずいつもの調子でつっこんで、つんく♂さんはクスッと笑い、
亜弥ちゃんからは足を思い切り蹴られた。
307 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:46
「すみません…、藤本、真面目に聞いてます」
「ワシにもいいにくい事もあるやん…、わかってくれや。
で、早い話、男と女でゆうたらデキとるっちゅー関係やって話、あれ、ホンマか? 」
 美貴の手を握る亜弥ちゃんの手に力が入る。
 思わず彼女の方に目をやると、いつもに増して力強い視線が帰って来た。
「ハ…、ハイ。そういうことになります」
 嘘をついても仕方ない。
 ここまで、はっきりと問われるという事は、事務所側も動かぬ証拠みたいなものを
掴んでるんだろう。
 契約解消!
 絶望的な四文字が頭に浮ぶ。嫌な汗が背筋を伝って流れるのを感じる。
 芸能界追放!
 事務所は、きっと適当な理由をつけて自主引退した事にするだろう。
 看板アイドルが女の子同士で恋愛関係だったなんて、絶対、発表しない。
 考えてみれば美貴は18歳、亜弥ちゃんは17歳。
 細かい法律の事は分からないけど、お互いに合意があっても
美貴が未成年の亜弥ちゃんにインコウしたって事になるんじゃなかったっけ…。
 女同士は違うのかな…。
308 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:46
「よし、二人とも、それは認めるんやな…」
「ハイ」「はい」
 偶然に、二人の声がハモる。
 この期に及んでも息はぴったりなんだ、なんて思うと切なくなって来る。
 この際、美貴が全ての責任をとって、亜弥ちゃんは事務所に残れる手を考えよう。
 年上なんだし、歌う事が全ての亜弥ちゃんからステージを取り上げるなんてできない。
 それに、すごい、甘い考えかも知れないけど、前からとんねるずのタカさんが、
事務所クビになったらオレンとこで拾ってやるって、結構、本気でいってたし。
 でも、あれって、何か条件があった気がするけど、今は敢えて思い出さずにいよう。
309 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:46
「そこでや、こっからは、まつーらにも始めて話す事なんやけどな…」
 そら、来た!
 えっ、でも、つんく♂さんの表情…。
 あたしたちに最期通告しようとしているとは思えないほど穏やかなんだけど…。
「お前ら、タッツーっちゅー、ロシア人のデュオ知っとるやろ…。
早い話がお前らと同じ関係の二人や…」
 それ、発音、違ってますから…。
 いくらツッコミキティでも、今度ばかりはつっこめなかったけど…。
「でな、あれに対抗して、日本人の初のレズ・アイドル・デュオ
『AYA−MIKI』ちゅーのはどないやろかって話しや…」
 えっ、あの、つんく♂さん、今、なんて…。
310 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:46
「『まっとう』でもええか、思ったんやけど、
なんや、『ごまっとう』からゴトーだけ除け者にした感アリアリやしな…」
 ってか、レズデュオって…。『AYA−MIKI』って…。
 2年続きの年またぎのショッキングなオファー。
 怖いものなんかないって思ったけど、あったよ。
 怖い事、考え付くよ、このオッサン、じっさーい。
「ミキたん、やろー、ねえ、やるでしょ…」
 きっと、10時前には事務所に戻って、すぐに二人の関係を問いただされたまま、
じっと美貴の帰りを待ち続けていた亜弥ちゃんが、横からすかさずオネダリモード。
 美貴と同じ様な事を考えながら、張り詰めた気持ちで何時間も過ごしたんだろう。
 その反動で、目が早くもウルウルしだしている。
 ちょっと冷静になろうよ、亜弥ちゃん。
 二人だけのお部屋でエッチしようってのとわけが違うんだから。
 って、この喩えもおかしいか…。
311 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:47
「まァ、藤本の方が年上やけど、キャリア的にはまつーらの方が先輩やし、ゴロとしても
『ア』から始まる方が耳障りもいいし…」
 イヤイヤ、そういう問題の前に…。
「ライブが終わった時、ステージ上でチューとかしちゃっうんですよね、あの二人…」
 って、亜弥ちゃん、あんた、肝心な事、忘れてませんか。
「それってェ、形だけタトゥーを真似るとかじゃなくて、
本当に二人の関係をバラさないとダメなんですか」
「そうした方が、リアルでええやろ。
で、タッツーは、ナマで聞くとそれほど実力はない。ぶっちゃけ、お前らの方が数段上や。
絶対、うまく行く。お前らを売り出したワシの才能を信じんかい! 」
 自信満々のつんく♂さん。でも、最近、ちょっとお疲れ気味の様な…。
「いいじゃん、ミキたん。それとも、あたしとコイビト同士って発表するの、嫌なの」
 ウエーン…。亜弥ちゃんってば、脅迫モードだし…。
312 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:47
「あのーですね、カミングアウトしちゃって、今までのファンが離れたりしませんか…」
 圧倒的に男性ファンの多いアイドル二人がビアンだったって公式発表するわけだから、
それなりの覚悟は必要でしょ。
「アホか、今さら、何ゆーとんねん。いい加減、バレてもとるから、
ウジャウジャ噂を立てられる前に逆手に取って一儲けちゅーことや…」
 これが関西人に商魂ってやつなのね…。
 まァ、確かに本番中にチュ−迫られたり、一緒にお風呂に入ってるなんて、
あっちこっちで自慢げに話したりしてたからね…。
「それでもファンはついて来とるし…。まァ、多少の影響はあるやろけど、
二人で一つになれば、何割か上乗せになるやろお、多分…」
「多分って、つんく♂さん。それ、メイッパイ見切り発車ですやん…」
って、美貴が関西弁しゃべってどないするちゅー話や!
313 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:47
「でもさァ、あたしたちみたいな女性が、社会進出するきっかけになれればと思って、
思い切って本当の事をいいました、みたいな事、記者発表でいえば、
こっち側の女の人はみんな応援してくれるって…」
 したり顔で頷く亜弥ちゃん。
 その目を見て、美貴には『NO』という余地は残されていない事を悟った。
「で、モーニングとかカントリーは…」
 つんく♂さんの顔に一瞬の迷いが見えた。考えてなかった? ひょっとして…。
 それに、美貴がカミングアウトするって事は、
モーニングがビアンの集団だって誤解される事になるんじゃないかな…。
「こうしょうや。当面、掛け持ちで、モーニングのツアーに『AYA−MIKI』は同行、
まつーらがソロで1〜2曲やって二人で2〜3曲、藤本が残ってカントリーが登場。
この流れやな。それで、定着したら藤本は卒業。二人は『AYA−MIKI』一本に絞る」
314 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:48
 二人で『AYA−MIKI』一本って、亜弥ちゃんもソロじゃなくなるって事? 
 亜弥ちゃんも、ソロの仕事がなくなると聞かされれば気持ちも揺れるでしょ。
 そんな美貴の期待は、一瞬にして打ち砕かれた。
「じゃ、活動がスタートしたら、こっち一本なんですね。『ごまっとう』の時みたく、
一曲だけでおしまいじゃなくて…」
 亜弥ちゃん、とっても嬉しそう。
 そうなんだ。ソロでステージに立つより美貴と一緒の方を取るわけか…、亜弥ちゃん。
「やろっか、亜弥ちゃん。やっちゃおうか…。二人なら、なんとかなるよね…」
 ここで、断固拒否なんて事したら、本当に来年の今頃、美貴は『食わず嫌い王』
で料理運びなんかしてそうだし…。
「ウン、やろう。絶対、今のファンの子たちもついて来るから。ねっ、あたしを信じて、
ミキたん。ホラ、『AYA−MIKI』結成記念のチューしよう」
 亜弥ちゃんが、大声で叫びながら椅子を蹴り倒して抱きついて来る。
 だめ、チューはヤバイって。つんく♂さんの前だし…。
 って、つんく♂さん、余計な気を利かせて資料で顔、隠してるし…。
315 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:48
 確かに、おすぎとピーコさんやKABAチャンみたくゲイのタレントはいるけど、
ビアンのタレントっていないから一組ぐらいは成功する隙間はあるかな。
「よっしゃ、決まりや。今回の冬コンの最終日に発表。
『女の友情〜AYA−MIKIヴァージョン』でお披露目じゃ」
 つんく♂さん、ちょっと、はしゃぎすぎてませんか…。
「CDデビューは3月、新曲は何曲か用意できとる。
 あと、ピンクレディーのカバーのOKもビクターから取り付けとるし…。
 シングル・アルバム同位発売、発売記念全国ツアー、6月すぎて松浦が18歳になったら、
ソフト・オン・デマンドの高橋がなりに監督頼んで、映画作って、
ついでに二人の写真集…。忙しなるぞー、正味の話…。
 勢いつけて、タッツー本拠のロシア進出じゃー!」
 ツアーって…。写真集って…。ロシア進出って…。
 それに、ソフト・オン・デマンドの高橋がなり監督って、AVの人じゃん!
 あっ、でも、ソニンちゃんの出る映画って、あの監督が撮ったのか。
 だけど、なんでわざわざ亜弥ちゃんが未成年じゃなくなるまで待つのかって事よ。
 ビアンがテーマのAV監督が撮る映画なんて、絶対、変な事やらされる。
 ヤダァ、こんなのォ…。
316 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:48

 っつか、親に何ていえばいいの!

317 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:48
「でな、藤本。もしもや、万が一、百万が一、売れんかったら、誰か若手の男のアイドル
とスキャンダル流したらええやん。ウチらタッツーブームに乗って一儲け企んでました。
すんませんゆーて…。ほんまはこの通り、男とつきあってましたってな…。
で、藤本はモーニングに復帰、いや、二人ともソロでええか。
ンで、しばらくして、男とは破局を迎えた事にしときゃええやん、な! 」
 って、結局、出たとこ勝負かい!
「ちょっと、お前らはここで待っとってくれ。他のメンバーに発表や。
矢口あたり、怒りよるやろな…。なんで藤本とまつーらは堂々と発表できて、
裕ちゃんとオイラは秘密の関係なのさ、なんてな…」
 あと、ヨッスイーと梨華ちゃんも? って問題じゃなくて…。
「ホンマ、ワシ、時々、自分の才能が恐ろしなるワ、ヒャッハッハ…」
 カン高い笑い声を残してつんく♂さんが去った後、会議室は無気味なほどの静寂に包まれた。
318 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:49
 本当によかったのかなァ。大丈夫なのかなァ、ビアン・アイドル・デュオって。
 お父さん、お母さん、ごめんなさい。美貴はお嫁に行かない事になりました(泣)。
 ああ、でも、美貴が亜弥ちゃんのお嫁さんに…。
 あり得ないよね…。
 亜弥ちゃんが美貴のお嫁さん…。
 でも、フジモトアヤって、タレントさんがいるし…。
 どっちにしても、女の子同士じゃ結婚は無理か。
 赤ちゃん、欲しいんだけど。将来は…。
 そうだ、悪い事ばかり考えてちゃダメだよね。
 ずっと亜弥ちゃんと一緒にいられるって、美貴も望んでた事じゃん。
 この際、事務所に頼んで二人暮しできる部屋を用意してもらおう。
 仕事もプライベートもずっと二人一緒の生活…、って、ちょっと重くないか?
 一日24時間、亜弥ちゃんの好き好きビームを浴び続けって…。
 だからァ、美貴、前向きに、前向きに!
「ミキたん、『女の友情』知ってるよね…。ソロパートとか、二人で考えとこうか」
 そう、この積極性を見習わなきゃね…。
319 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:49
 ---まよっうな セックシーなの キュ〜〜〜ットの どっちがすきなのォ〜〜---
 イヤイヤイヤ、亜弥ちゃん、曲、違ってるから。

 ---すっこしィでも 気をっひっきたい じゅんじょな おっとめ ごっころォ〜〜---
 あんたが美貴の気を引きたいのは分かってるから。
 ってか、もう、十分、気を引かれてるし…。

 ---チャラチャラチャチャチャラチャラチャララ ドゥオーン---

 って、何でここでオケが出るわけ?
 ヤダ、これって、美貴の携帯の着歌じゃん!亜弥ちゃん専用の…。
 あれ、でも、亜弥ちゃんは今、目の前にいて…。
 ウギャッ!
 いきなり、みぞおちに強烈な衝撃が走った。
 ナニ? どうしたの。一体何が…。
 亜弥ちゃん、今、美貴のこと、本気でパンチした?
 目の前が真っ暗。じゃない、美貴が目を瞑ってるんだ。
320 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:49
 ゆっくりと目を開けてみる。
 ………………………
 ……………?…………
 ………………!…………
 見慣れた真っ白な天井、壁、家具たち、そしてベッド…。
 そう、間違いなくここは美貴の家。
 じゃあ、さっきのミゾオチのショックは…。
 やだ、亜弥ちゃんの足が美貴の上にデーンと乗ってる。
 そうか、そうだよ、もう、1月2日の朝なんだよ。
 1日は、亜弥ちゃん、それに亜弥ママ、妹とイトコ数人と連れ立って初詣に
行ったあと、亜弥ちゃんがママたちに家を明け渡して強引に美貴に来たんだ。
321 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:49
 って事は、さっきの着歌は目覚ましのアラームで、
『AYA−MIKI』結成は美貴の夢だったって事か。
 どうりでさっきのつんく♂さん、ちょっとアホっぽ過ぎた。
 プッ! ククククク…。
 キャッハッハッハ…、ブワッハッハッハッハ。
 ちょっと、やめてよ、ヒィヒッヒッヒ。
 それにしても、亜弥ちゃんの寝相、今朝は最悪。美貴のお腹に足が直撃って…。
 キャッハッハッハ…。
 はっきり目が覚めた美貴は、夢のアホらしさと亜弥ちゃんの寝相の凄さがおかしくて
笑いが止まらなくなった。
 ああ、苦しい。新年早々、笑い死にしそう。
 チョー勘弁してよ。ブワッハッハッハッハ、ギャーッハッハッハッハ…。
322 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:50
 ベッドに座って、ってか、転げ回って笑ってる美貴の様子を寝ぼけ眼の亜弥ちゃんが
キョトンとして見てる。
 笑いが収まってみると、でも、ちょっとがっかりかな…。
 亜弥ちゃんとの遠距離恋愛が解消できるはずの企画が消えちゃったんだから。
「でもさァ、お正月に見た夢は初夢っていって、実現するっていうじゃない。
ミキたん、今年はあたしたち、何かいいことあるかもよ…」
 美貴の夢の話を聞いた亜弥ちゃんも大笑い。
 初夢がかなうかどうかは別として、初笑いで迎えた1月2日の朝。
 そろそろ起きて、リハに向かわなきゃ。
323 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:50
 神様、今年が亜弥ちゃんと美貴にとって、去年より、もっとよい年であります様に、
見守ってて下さいね…。
 でも、日本初のビアン・アイドル・デュオ『AYA−MIKI』って…。
 キャッハッハッハ…、ブワッハッハッハッハ。
 ずえーーーったい、あり得ない…。

 ……あァあ…。

                 〜カミングアウト!? fin〜

324 名前:ss.com 投稿日:2004/01/01(木) 18:51

 以上、新春スペシャル企画。ミキティの初夢でした。
>>297-323
 ってか、作者の願望なんですが(爆

 本格的な始動は10日過ぎぐらいからになると思います。
 よろしくお願いします。

325 名前:絶詠 投稿日:2004/01/05(月) 21:32
前々から読んでたのですがレスは初です。
いやエロありって萌えだよなぁなんて思ってたり。
甘々でエロありで…サイコー!!です。
ミキティの初夢…いやラブラブなだけあって夢の中までも2人はラブラブですね。
ホントに出たら絶対CD買うと思います♪
頑張って下さい(^^)
326 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/01/05(月) 23:03
ミキティのキャラが超つぼです!!!
おもろすぎる!!これからも楽しみにしてます。
がんばれ、ミキティ!
327 名前:ss.com 投稿日:2004/01/06(火) 06:39
とりあえず、今日のところはレスにお返事させていただきます。
>>325 絶詠様
レスありがとうございます
>前々から読んでたのですがレスは初です。
 おたがいにROMしてたんですねェ。これからもよろしくお願いします。

>ホントに出たら絶対CD買うと思います♪
ロシアの二人組がもうちょっとマジメにやってくれたら、実現したかも知れませんが、
あれじゃぁねェ…。
ただ、初夢編、1日のイリュージョンの生放送、完全にスルーしちゃってて、
お恥ずかしい限りです…、ハイ。

>>326名無飼育さん
はじめまして?(ですよね…)。レスありがとうございます。
>ミキティのキャラが超つぼです!!!
あたたかいお言葉、感謝感激です。ちょっと、大袈裟かも知れませんが、これからも、
こんなミキティで書いて行きたいと思いますので、やさしく見守っていてください。

328 名前:ss.com 投稿日:2004/01/13(火) 06:53
 ご無沙汰しました、作者です。
 まず、最初に、案内板『語るスレ』でここを紹介して下さった無名読者様(878)
そして、同スレで、レスを付けて下さった名無飼育さん(879)(本スレ326さんと同じ方でしょうか?)
さらに、CP分類で適格なご紹介をいただいた名無し読者様に心からお礼申しあげます。

 今回は、再度、読みきり短編を載せさせていただきます。
 ちょっと、コメディを狙ってみたんですが…。
 よろしくお願いします。
329 名前:カミングアウト!?2 投稿日:2004/01/13(火) 06:54



   カミングアウト!? 2


330 名前:カミングアウト!?2 投稿日:2004/01/13(火) 06:56

「でね、それがすんごっくかわいくてェ…、ミキたんにピッタシだと思うのォ…」
 お互いに予定より早く収録が終わった日の夜。
 今夜は亜弥ちゃんが10日ぶりぐらいに美貴のマンションでお泊まり。
 食事を済ませた亜弥ちゃんは美貴の膝枕で横になって、
ツア−スタッフからダビングしてもらった自分のツアーのDVDを見ている。
 といっても、珍しく自分のコンサートはほとんどBGM状態で、
昨日、何かの雑誌の取材で立ち寄ったお店で見付けた服について語り続けている。
「マジ、ミキに似合うの?
あなたの趣味って事じゃなくて、いつもの美貴が着てる服とかと比べてどうなのかって…」
「だからァ、あたしのセンスを信じてって…」
 あのー、それで、何度もメンバーからからかわれてるんですけど、美貴は…。
 つい最近も、亜弥ちゃんが買ってくれた服で、お泊まり明けにスタジオにいった時の事。
『客観的にはかわいいと思うけど、美貴ちゃんが着たのを見ると…』
 梨華ちゃんが死ぬほど笑い転げた。
 ってか、あんたのピンクファッションよりはマシだから…。
 でも、本当の事をいうと、美貴としては、ファッションの話も、
もう、3公演目もアンコールに差し掛かってる松浦亜弥コンサートツアーのDVDも、
どうでよかった。
 何日かぶりに、亜弥ちゃんとこうしていられるだけで幸せなわけでェ…。
331 名前:?J?~???O?A?E?g?I?H?Q 投稿日:2004/01/13(火) 06:56
【RRRRRRR】
 そんなまったりした雰囲気の室内に、いきなり、部屋の電話が鳴りだした。
 携帯じゃなく、こっちの電話番号を知っているのは、事務所関係者と家族、
それに亜弥ちゃんだけ。
 あまり無視できない相手ばかりだ。
「ハイ、藤本です…」
 一応、丁寧に対応する。
『ミキ、元気…、忙しそうだね、相変わらず…』
「あァ、お姉ちゃんか…」
『お姉ちゃんかってことはないべさ…』
 懐かしい声にホッとすると同時に、何となく嫌な予感。
 お姉ちゃんからの電話って、どうせ、たいした事じゃないに決まってる。
 この前、電話して来た時は、男の子にあげるからサインを送れだったし、
その前の時なんか、同じサインでも、美貴のはいらないからごっちんに、
もう名前も忘れちゃったけど、男の子の名前入りで貰って来いとかいいだすし…。
332 名前:?J?~???O?A?E?g?I?H?Q 投稿日:2004/01/13(火) 06:57
「今、友達が来てるんだけど、急ぐ話…」
 ちょっと牽制球を投げてみる。
『そうか…、じゃ、まっ、いいか、後で…、かけ直そうかなァ…』
 思いのほか、弱々しい答えが帰って来る。
 しかも、そういいながらも、もちろん、電話を切る様な感じは伝わって来ず…。
 何か落ち込んでるな。
 美貴は直感した。
 そうでもなきゃ、たとえ言葉だけでも姉ちゃんが美貴に気を遣うなんてあり得ないし…。
 普段のテンションのなら、すぐ終わるって、の一言で30分ぐらいは平気で話し続ける人だから。
333 名前:?J?~???O?A?E?g?I?H?Q 投稿日:2004/01/13(火) 06:57
「いいよ、大丈夫。久しぶりじゃんか、姉ちゃんが電話くれるなんて…」
 しくった!
 地元にいる頃、夜、姉ちゃんがフラっと美貴の部屋に来た時と同じ対応しちゃった。
 思い切り沈んでる時の姉ちゃんに冷たい態度をとると、復活した後が怖い。
 なんせ、美貴の軽ヤンの原点な人だから…。
 でも、今は東京と北海道に離れて暮してるんだから、そんな気を遣う必要もなかったのに。
 いくら姉ちゃんが暇でも、
復活後、美貴をグーで殴るだけのために飛行機で飛んで来るとは思えないし。

334 名前:?J?~???O?A?E?g?I?H?Q 投稿日:2004/01/13(火) 06:57
 亜弥ちゃんと目が会う。
 しばらく放置する事のお詫びに目で合図を送った。
 妹大好きな彼女は、姉からの電話と分かると安心した様にオ−ケ−サインを出して
ニッコリと笑ってくれたけど…。
 でも、ちょっと寂しそうにこっちを見つめる亜弥ちゃん。
 空いている左手で頭をそっと撫でてやりながら、姉ちゃんの話に耳を傾けた。
『あの…、そっちも寒くなって来たでしょ…』
「っても、北海道ほどじゃないけど…」
『でも、あんた、カゼひくと、すぐ鼻が詰まって声に影響が出るから…』
「心配ないって…、これでも、一応、プロの歌手だから、健康管理も仕事だって思ってるし…」
 あーあ、焦れったい。
 そんな世間話がしたいんじゃないって、もう、こっちは分かってるんだから…。
335 名前:?J?~???O?A?E?g?I?H?Q 投稿日:2004/01/13(火) 06:58
「っつかさァ、何かミキにいいたい事があるんでしょ。ズバっときてよ、ズバっと」
 いつもは、美貴以上にいいたい事をズバズバいって来る姉ちゃんのこの様子。
 間違いない、ここまでウジウジしてるって事は、美貴は失恋バナシ相手に見事トップ当選だ。
「またフラれましたね、お姉様…。分かるよ、18年、アンタの妹やって来たんだから…」
 自分から言い出せないなら、こっちから話をふってやれ。
『ばれちゃったか…。じゃァ、しょうがない…。今度ばかりはあっったまァ来たサ。
あのさァ、ミキ、ナオ君って知ってるよね…』
「ウチのお店にお米入れてる店のお兄ちゃんだっけか…」
『加奈子も知ってるよね…』
「しょっちゅう、ウチに遊びに来てたお姉ちゃんの親友…」
『昨日まではね!』
 そして………。
336 名前:カミングアウト!?2 投稿日:2004/01/13(火) 06:58
 結果からいえば、米屋のナオ君に、お姉ちゃんと加奈子さんが二股かけられ、
それがバレた時点で、お姉ちゃんが切られたと…。
 で、美貴は、かれこれ10分近く米屋の小倅と、
最近の米屋の店に対するサービス低下に対する罵詈雑言の数々が続き、
さらに10分近く、親友、いや、元親友の小学生時代からの無礼千万な振る舞いの数々を
聞かされている。
 もちろん、そんな話は美貴の中をストレートにスルーするわけで…。
「マジでェ…」「ウッソォ」「それってあり得なくない」「ひどいね」「信じらんない」
「バッカじゃない」………
 こんな言葉をローテーションさせながら適当に相槌を打ち続ける。
 完全に事情を察した亜弥ちゃんが、突然、変顔をして笑わせようとするのに耐えながら。
 思わず吹き出しそうになったのを、太腿を思い切りつねって堪えた。
 子機を左手に持ち替える。
 何の為かといえば、自由になった右手で亜弥ちゃんのトレーナーをまくり上げ、
バストをモミモミするため。
 こうすれば、悲劇にヒロインの話を親身になって聞いてあげている演技を、
彼女も邪魔しに来ないから…。
 って、自分でイソイソとブラ外して、マナ乳を触らせるし…。
337 名前:カミングアウト!?2 投稿日:2004/01/13(火) 06:59
『……もう、ヤダ…。でも、あんたの『先輩LOVE AGAIN』のセリフみたく、
あたしはウジウジしてないけどね…』
 っつか、東京まで長距離電話して愚痴ってるってのが、思いきりウジウジだから…。
「もう、偶然にも会う事のない場所へ 行きたい…。
 ナオ君が、加奈子さんと仲良くしてる姿なんて…、見たくない!」
 ちょっとからかってみた。ここで、苦笑でもしてくれたらこっちの勝ちだけど…。
『ウルサイよ! 姉をからかうんじゃない…』
 アッチャ−、マジ怒りだ。
338 名前:カミングアウト!?2 投稿日:2004/01/13(火) 07:00
 さて、ここで、姉思いの美貴がとるべき道とは…。
◆その1
『すぐに新しいカレシが出来るよ、お姉ちゃんかわいいから』と励ます。
◇予想される結果。
『まともに恋愛した経験もない美貴にいわれたくない』
『美貴はまだ子供で何も分かってないと』なんて責められる。
 もしくは『自分はアイドルやってて、その気になれば男なんてすぐ出来るでしょうけど』と、
見当違いのひがみ根性たっぷりに嫌味をいわれる。

◆その2
『よかったじゃん、平気で二股する様な男なんて、かえって別れて正解だよ』と慰める。
◇予想される結果。
『人の事だと思って』から始まる美貴は冷たい女話。
ついでに、テレビで見てても、たまにあり得ないほど冷たい目で人を見ているとか、
いらぬ説教が始まる。

◆その3
 姉の失恋話には一切触れず、嘘でもいいから美貴の身近にいる、もっと酷い目にあった
人の話をして気を紛らせる。
 ついでに、美貴自身、そのせいであおりを食った事にしておく。
◇予想される結果。
『みんな、いろいろあるんだね…。そんな話、聞いたら、何か元気が出て来たよ』
でメデタシメデタシ。
339 名前:カミングアウト!?2 投稿日:2004/01/13(火) 07:00
 つまり、今、美貴がとるべき一番ベターな方法とは…。
「たいへんだったんだァ、お姉ちゃん…。でもさァ、名前は出せないけど、
この世界の先輩でさァ…」
 さァて、どんなストーリーでゆくか…。
 美貴は、最近見た映画やドラマ、コミックなんかの失恋話を絡ませながら、
なおかつ、間違っても具体的にメンバーや、美貴の親しいタレントさん名前を
姉ちゃんが想像できないような話を作って行く。
 亜弥ちゃんもいい加減飽きたらしくて、いつの間にか美貴の後ろに回って胸を揉んで来る。
 いきなりシャツの中に手を入れてブラを無理にずらされてかなりうざったい。
 それを何とか身ぶりで分からせようと思っているうちに、乳首を軽くつままれた。
 ここでそれに乗って声なんか上げちゃったら、これまでの努力が水の泡だちゅーの!
340 名前:?カミングアウト!?2 投稿日:2004/01/13(火) 07:01
「でさァ、本人はいいたい事、全部吐き出して、
スッキリした顔で本番に行っちゃったんだけど、出番待ちの間、
ずっと、重い話聞かされて、ミキの方がテンション下がりまくりでェ、
本番でトークについて行けないし、フリは間違うし、
あとでリーダーや矢口さんに思いきり叱られて、まいったわ…」
 一気に話し終えると、受話器の向こうから地獄の底から聞こえて来る様な溜め息が聞こえた。
『みんな、いろいろあるんだね…。そんな話、聞いたら、何か元気が出て来たよ。アリガトね…。
でも、ミキ、あんたも…、大変なんだ…、頑張ってね』
 よし! 成功。 いい加減、亜弥ちゃんも御機嫌斜めみたいだし、
そろそろお別れの挨拶をと思ってる時だった。
『でさァミキ、あんた、今、男、いるの…』
 男って…。
 ちょっと元気になったお姉ちゃんから意外な一言…。
「わけないじゃん。すごい、制約きついもん、事務所から監視されてる感じだし…」
『でも、カノジョはいるんでしょ…』
「ウン、今も後ろから胸揉まれたりしてるけど、ハハ…。でも、亜弥ちゃんとの事は、
何となく事務所もメンバーも大目に…、ア、アアーッ、ウウッ」
341 名前:カミングアウト!?2 投稿日:2004/01/13(火) 07:02

!!
!!!
!!!!
!!!!!

 ヤバイ、ヤバイよォ…。
 マズイこといっちゃった。
 誘導尋問にひかかっちゃった。
 お姉ちゃんに亜弥ちゃんとの関係を認める発言しちゃった。
 後ろから胸揉まれてるとか、とんでもない事、口走っちゃった!!
 気付いた瞬間、美貴は一方的に電話を切っていた。
342 名前:カミングアウト!?2 投稿日:2004/01/13(火) 07:02
 さァ、どうする。
 どうしたらいいんだ。
 落ち着け、美貴…。気をしっかり持つんだ藤本美貴!!
 まァ、いくら何でも、実の妹のビアン話をそこらじゅうでいいふらすほど、
お姉ちゃんもお馬鹿さんじゃんじゃないとは思うけど…。
「ミキたん、どうしたの…」
 そんな亜弥ちゃんの言葉を背中に受けながら、美貴はキッチンに逃げ出した。
 って、キッチンに来たからって、何か出来る事があるわけじゃないけど…。
343 名前:カミングアウト!?2 投稿日:2004/01/13(火) 07:03
「今さァ、うっかり、お姉ちゃんにアヤちゃんとミキの事、しゃべっちゃったんだよ、
どうしよう、ネェ、どうしたらいいと思う…」
 とりあえず、冷蔵庫の缶ジュースを一気に飲んで、自分を落ち着かせる努力をして…。
 きっと、亜弥ちゃんからもメッチャ怒られる。
 それは分かってるけど、亜弥ちゃんにしか相談できないし、
美貴としても、今、何でもないよ、なんていってごまかせる気分じゃなかった。
「フーン、で、お姉さん、何っていってた…」
 意外にも落ち着いた、いや、どちらかというと、嬉しそうな声が帰って来る。
「何てもナニも、話途中で切っちゃったから…」
 そっと様子を窺うと、ソファにもたれかかって余裕の笑顔。
 コイビトの、いや、二人にとっての、史上最大のピンチだっていうのに…。
344 名前:カミングアウト!?2 投稿日:2004/01/13(火) 07:03
【RRRRRRR】
 再び、電話が室内に鳴り響いた。
「ハイ、藤本でございます」
 美貴が駆け付けるより早く、亜弥ちゃんが床に転がってた子機を拾い上げた。
「ミキさんは、今、ちょっと、ハイ…。あの、お姉様ですか? ミキさんの」
 出ないでって必死に合図をおくる美貴に背中を向けて、亜弥ちゃんが話し始めた。
「ああ、はじめまして。ハイ、松浦亜弥です。エエ、本物ですよ…」
『   …   』(作者註/美貴には聞こえないお姉ちゃんの話。以下同)
「キャハハ、いいですけど…。えっと、『まつーらァ、あァやでーす』。
あっ、お姉さんだから特別サービスしちゃいますね。
  ---Yeah! ずばぁっと サァーマ タイム---
ニャハハ、こんな感じで…」
 お姉ちゃんもこんな非常時にミーハーすんなツーの!
 メイッパイ取り乱してる美貴の事なんかお構いなしで亜弥ちゃんは話続けてるし…。
345 名前:カミングアウト!?2 投稿日:2004/01/13(火) 07:04
『   …   』
「えっ、いや、一緒に住んでるわけでは…。でも、通い同棲っていう感じですね、フヒヒ」
 同棲ってアンタ。妹がビアンだって知ってショックを受けてる人に追い打ちをかける様な事、
いわないでってばァ…。
『   …   』
「いえいえ、いつも、あたしの方がわがままばかりいって…」
『   …   』
「ハァ、どうして知ってるんですか、その話…、キャハハ」
『   …   』
「ああ、そうか、テレビでいったんですよね、ミキたんが…。酷いですよねェ、なんか、
あたしがミキたんこき使ってるみたく思われそうで…」
 ああ、例のお釜洗って、米といで、ご飯炊いたって話しね…。
『   …   』
「エッ、いました、いました、あたしも…。そう、『ごまっとう』で出た時でしたから…、
ハハハ…。あっ、ミキたんに変わりますね…」
346 名前:カミングアウト!?2 投稿日:2004/01/13(火) 07:04
 美貴がそろそろ我慢の限界と悟ったのか、
亜弥ちゃんは肩を竦めてペロッと舌を出しながら子機を寄越した。
 そのあまりにもあどけないしぐさに、美貴は素直に受け取ってしまう。
「ちょっと汚くない、お姉ちゃん、ああいう誘導尋問みたいなの…」
 お姉ちゃんにいいうより、亜弥ちゃんの態度への怒りが頂点に達していた美貴は、
電話に向かって思いきり悪態をついてしまった。
『何いってんの。姉としては、一応、確認しいとかないとと思ってサ』
「姉としてってより、ただのミーハー気分だろ! 」
 こんなつっこみ、最大の弱味を握られた立場としてはするべきじゃないと分かってたけど…。
347 名前:カミングアウト!?2 投稿日:2004/01/13(火) 07:05
『でも、そうだと思ってた。あんた達がテレビでしゃべってる事聞いてて…。
もともと、ミキって男より女の方が好きだったもんね…』
「ウソォ…、そんな事ないとよォ…」
 お姉ちゃんの意外な一言で、美貴は一気にトーンダウン。
 亜弥ちゃんに強引に目覚めさせられて…。
 喉まで出かかった言葉を思い切り飲み込む。
 ここで亜弥ちゃんの機嫌まで損ねたら、大変な事になりそうだし…。
348 名前:カミングアウト!?2 投稿日:2004/01/13(火) 07:05
 でも、もともと、女が好きだったって…。そんな事、あり得ないよ。
 確かに、子供の頃から男子と遊ぶ方が圧倒的に多かった。
 特に小学校に上がる前から近所同士でやたら仲のいい男子がいた。
 その子が中学生になったら、やたら女子に人気者になっちゃった。
 確かにルックスもそこそこな上に身長が高くて、サッカーがチョウうまくて…。
 まァ、キャラは全然違うけど、存在的にはごっちんのハマリ役、綾小路摩周麿みたいな感じ。
349 名前:カミングアウト!?2 投稿日:2004/01/13(火) 07:06
 目が会うだけで真っ赤になって声もかけられないみたいな女子が掃いて捨てるほどいる中、
平気でじゃれあって、後ろからケリを入れたり、逆にヘッドロックをかまされたりなんて
こと普通にしてた美貴は女子の大半を敵に回した事もあった。
 美貴としては、目が会おうが手が触れようが、何とも思わなかった。
 男女っていうより、仲間同士って感じだったから。
 それ以外でも男子に夢中になった記憶もないけど、だからといって、
女子が好きになった記憶もないんだけど…。

350 名前:カミングアウト!?2 投稿日:2004/01/13(火) 07:06
『ミキ、涼子、覚えてんでしょ。あたしの2コ下の後輩の…』
「ああ、バレーの選手だった涼子さんね…」
 町中みんな知り合いだらけみたいな所だから、お互いの交友関係は知り尽くしている。
『あの子、ミキの初恋の相手だべさ…』
 何だってェ、初恋の相手だと…。
「イヤイヤイヤ、あり得ないから。絶対、ないから、それは…」
 確かにカッコイイ先輩だったけど、恋愛感情とか、絶対なかった。
『だって、あんた、あの子に憧れて中学でバレー部に入ったんじゃん』
「だけど、それは…」
 涼子先輩の試合の応援にいった時、バレーがカッコヨク感じたからでェ…。
 突然の事に緊急事態宣言が飛び交う頭を、それでもフル回転。
『涼子がウチに来た時、ろくに挨拶もしないで部屋の隅っこでジーッと見つめてるミキ、
完全に恋する女の目してたし…』
 確かにそんな記憶はある。でも、それはバレ−部の尊敬する先輩だからであって、
間違っても、北海道の真ん中ラ辺の摩周麿クンに憧れてた女子達みたいな感情は…。
 あったのかなァ…。イヤイヤイヤ、ない。なかった…、ことにしとこうよ、美貴ィ!
351 名前:カミングアウト!?2 投稿日:2004/01/13(火) 07:07
 それに、これ以上電話で話し続けてると、亜弥ちゃんにジーパンを脱がされかねない。
 もう、ホックは外されて、ジッパーも完全に下げられてるわけで…。
「マ、そんな事は、もういいから、お姉ちゃんにはバレちゃったから、素直に認めるよ。
亜弥ちゃんとは、もう、アイドル同士じゃあり得ない様な事までしちゃってるよ…」
 美貴の様子をおもしろそうに覗き込んでいる亜弥ちゃんをギロっと横目で睨む。
 シゲさんと亀井ちゃんを一回ずつ半泣きにさせて、矢口さんも軽く引いたメンチなんだけど、
参った事に亜弥ちゃんには全く効果なし。
 逆に、満面の笑みが帰って来た。ついでに、下着の中に手が潜り込んで来る。
 だから、今、そんな気分じゃないって、少しは空気を読んでよって、この子には無理な相談か…。
「でも、ママやアニキとかには…」
『いわない、いわない…。それは約束する。余計な心配かけたくないし…』
352 名前:カミングアウト!?2 投稿日:2004/01/13(火) 07:07
「余計な心配か…」
 そうだよね、世間的には少数派だもんね…。
『ミキ、落ち込んでんじゃないよ。真剣なんでしょ、あんたたち』
「真剣だよ、もちろん…」
 一方通行の会話しか聞こえなくても、何の話をしているかは亜弥ちゃんにも分かってる。
 嬉しそうにしなだれかかって来る彼女の熱い眼差しを感じて、耳まで熱くなった。
『なら、回りの事なんか気にしないでいいべさ。本人同士がそれでよきゃ…』
「お姉ちゃん、ありがとう…。ごめんね、心配かけて…」
『ナニいってんの…。たった二人の姉妹じゃない。応援するって…』
 久し振りに姉の優しさを感じて、ちょっとウルウルしちゃった。
353 名前:カミングアウト!?2 投稿日:2004/01/13(火) 07:08
『これで、ミキには大きな貸しが出来たからね。そのうち、ゆっくり返して貰うから』
「ハイハイ…」
 クッソーッ、ウルウルして損した。
「姉ちゃんも早く次の男見付けなよ。そろそろ、結婚とか、考えなきゃなんない年なんだから…」
 これぐらいのお返しはさせてもらわないと…。
『うるさいよ…。ミキもアヤちゃん泣かしちゃダメだぞ。
あんないい子、そうそういないんだから』
「お姉ちゃん、オヤジっぽいこといわないでよ。じゃァ、さァ、『カノジョ』がいい加減、飽きてるから、もう、切るね。バイバイ…」
『ちょっと、もう一回、変わって、その『カノジョ』に』
 通話ボタンを押そうとした瞬間、電話の向こうから信じられないリクエスト。
「何でよ…、ちょっと待って」
 亜弥ちゃんに子機を指差して見せた。
 それで、事態を察した彼女は、ニカッと笑って手を伸ばして来る。
354 名前:カミングアウト!?2 投稿日:2004/01/13(火) 07:08
「ハイ、変わりました、まつーらですゥ…」
『   …   』
「あっ、いいですよ。ミキたんと寄せ書きにしますか。えっ、ミキたんのはいらない。
ああ、そうですか。じゃ、最新のCDアルバムと生写真も付けと来ますね」
 またサインのおねだりか…。
 芸能人の家族なんだから少しは遠慮してほしいよ、まったく。
 で、美貴のはいらないって、何考えてんだ、あのアホ姉は…。
 まァ、頼まれた本人が嬉しそうだからいいとしとくか。
『   …   』
「いいぇ、こちらこそ、末永くよろしくお願いします。あの、二人で刺激しあって、
もっと輝ける様になりますから…。ハイ、じゃ、失礼します」
 末永くよろしくって…。
 どこまで動じないんだろ、この子。
 それにしても、二人で刺激しあってって…。
 ああ、アイドルとしてって事だよね…。
 一瞬、身体を刺激しあう事、考えちゃった。
 ヤバイ、思考が変な方向に向かってる。
355 名前:カミングアウト!?2 投稿日:2004/01/13(火) 07:08
 それにしても、美貴がこんなにオロオロしてるのに、亜弥ちゃんって、やっぱすごい。
 でも、そのお陰で、お姉ちゃんも納得したのかも…。
 電話を切る身ぶりを見てると、亜弥ちゃんがすごい喜んでるってまる分かり。
「お姉ちゃん、いい人だね…、あたし、うまくやってけそう…」
 って、そういう問題かなァ。
「今度、休みが取れたら二人で来ればだって…」
「やだ、お姉ちゃんったら、何、考えてんだろ。乗っちゃだめだよ、そういう誘い。
ナマ松浦亜弥が見たいだけなんだから。お前がこっち来いって話だよね…」
 もう、開き直るしかない。そう思ったら、美貴も急にテンションが上がって来た。
「でも、行けたらいいなァ。
一度、いってみたい。家族全員の前で、美貴さんを私に下さい! とか…」
「ってか、ミキが貰われるわけ…」
356 名前:カミングアウト!?2 投稿日:2004/01/13(火) 07:09
 まァ、どっちでもいいけど。
 社会科が苦手で、世界地図の上下が分からなくても、女同士で結婚できない事ぐらいは
知ってるから…。
 っつか、こういうのも社会科だよね…。違うのかな…。
「貰われるっていうか、それで、次はミキたんがうちの親の前でかしこまって、
亜弥さんを下さい! って、フハハ…」
 この子のお父さんって、元ヤンだっていう話しだし、けっこう怖いんだけど…
「でも、ゴメンね。マジな話…。あんまり大っぴらに出来ない事、ポロっとしゃべっちゃて…。
まァ、お姉ちゃんが認めてくれたから、結果オーライってヤツ? だけど…」
「ナニ、謝ってんのよ。あたし達、どこから見てもラブ×2なんだから、コソコソする事
なんかないと思うよ」
 この自信、どこから出て来るんだろう。
 完全に垣根を越えてしまった今も、美貴は、女の子同士の恋愛にどこか後ろめたさを
感じてるんだって、目の前の亜弥ちゃんを見てるとつくずく感じてしまう。
 見習うべきなんだろうな、この積極性を…。
 ついでに、エッチに対する直球勝負なところも…。
357 名前:カミングアウト!?2 投稿日:2004/01/13(火) 07:09
「ヤダ、パンツまで一緒に脱がさないでよ、ちょっと…」
 美貴の叫びをニヒヒとエッチっぽい笑いでかわして、亜弥ちゃんが美貴を脱がしにかかってる。
「コラァ、ミキだけじゃやだァ、ホラ、こっち、おいで…」
 亜弥ちゃんの腕を引っ張った。その勢いで、亜弥ちゃんが美貴の上に倒れ込む。
 いつもと変わらないエッチの始まり。
 でも、美貴の気持ちはちょっと違っている感じ。
 お姉ちゃんの言葉を全部信用していいのかどうかはわからないけど、一応、二人の関係を
優しく見守ってくれるといわれた事で、何か、もう一つ吹っ切れたみたい。
358 名前:カミングアウト!?2 投稿日:2004/01/13(火) 07:10
 美貴が亜弥ちゃんに脱がされ、そして、亜弥ちゃんを脱がして…。
 自然に唇が重なり、舌が絡み合う。
「だめェ、お風呂が先でしょ…」
「ヤダ、したい、ミキ、今すぐしたいんだもん…」
 気持ちの整理がついたからだろうか。美貴の中で、亜弥ちゃんへの欲望が炸裂した。
「ンもー、ミキたん、子供みたい…」
「子供でいいですよォ…、だから、っね、ネネッ、ネーぇ…」
「分かった。ミキたんのお姉ちゃんにバレちゃった記念日だもんね、ベッド、行こうか」
 記念日かどうかは分からないけど、亜弥ちゃんの美貴エッチ化計画が、確実に一歩、前進する夜の予感が…。

                  〜カミングアウト!? 2 fin 〜
359 名前:ss.com 投稿日:2004/01/13(火) 07:13
 >>328-358
 今回はこんな所で…。
 スミマセン。今回、始めて名前の欄にタイトルを入れたところ、途中、いくつか文字バケ
しちゃいました。何か、やり方がわるかったのかな?
 例によってエロ展開を期待していただいていた方、申し訳ありません。
 ちょっと、思うところあって、今回は寸止めにさせていただきました。
360 名前:ss.com 投稿日:2004/01/13(火) 07:13
 もう一言…。
 今後『ロマンチィック めっちゃ ホリデー』の続編をと思っているのですが、
あの話が『竜馬が行く』の撮影進行中、スポフェスもこれからという時期なわけで、
年末年始、いろいろあり過ぎたりして、今さら、みたいな印象を与えてしまわないか
心配です。
 ご意見がございましたら、お聞かせ下さい。
 ひょっとすると、今度、お目にかかる時は、時間が思いきり飛んでるかも
知れません。
 それでは、また。
361 名前:絶詠 投稿日:2004/01/14(水) 22:33
おぉっとぉ!?「カミングアウト!?2」がUPされてる!!
いや今気が付いちゃって…感動ですっ!!
電話しながらでもラブラブなのですねぇ…♪
やっぱりイイですな♪
そして続編…めっちゃ書いて欲しいです!!
エロありのあやみきって少ないし(…書けないし)楽しみなんです!
私は、できれば続編書いて欲しいです。
時期は…う〜ん、作者様の自由で何も問題ないかと思いますが…。
何やら奇妙な文ですが、これにて。
頑張ってくださぁい!!
362 名前:名無し読者 投稿日:2004/01/18(日) 23:28
エロ入りでも、みきあやはイイですね。
個人的には続きも読んでみたいです(w
363 名前:ss.com 投稿日:2004/01/20(火) 19:43
作者です。
>361 絶詠様
いつもあたたかいレスいただきましてありがとうございます。

>362 名無し読者様
ご期待いただきましてありがとうございます。

現在、ストックを溜めております。もう少々お待ち下さい。
そうそう、とりあえず、めちゃホリの続編ということで、松浦さん
のツアー中の、藤本さんの身の回りエピソードを書いております。

よろしくお願いします。
364 名前:名無し読者 投稿日:2004/01/24(土) 16:51
お待ちしてます
365 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/01/26(月) 11:25
エロエロみきあやいいっすよ!!
ぜひぜひがんばって続けてください!
366 名前:TAISA 投稿日:2004/02/07(土) 02:46
いろんな所で名前を見かけるので、有名ROM読者さんかと思っていました。
大変失礼を致しました。早速読ませてもらいましたが、凄く面白いです。
自分もこれくらい読者を萌えさせる話を書いてみたいです。
続編を期待してますので頑張ってください。
367 名前:ss.com 投稿日:2004/02/09(月) 10:40
ごぶさたしました。作者です。
前作『ロマンティック めっちゃ ホリデー』
>>2-296
の続編を始めさせて頂きます。
あやみきを前提で、ちょっと浮気な藤本さんの前に色々なメンバーが現れます。
でも、最終的にあやみきになって行く…、はずなんですが。
だいじょうぶだよなァ、ミキティ(w

レス返しは後ほど


368 名前:ss.com 投稿日:2004/02/09(月) 10:41


     オフ明けの大ハプニング
     〜亜弥ちゃん、ゴメンネ!〜


     1、会えない長い、でも、まだ1日目

369 名前:会えない長い、でも、まだ1日目 投稿日:2004/02/09(月) 10:41
 ツアー後半戦に出発する亜弥ちゃんを東京駅で見送って、緑山に入った美貴は、収録を
終えた後、事務所のリハスタに向かっていた。
 なっちさんがミュージカルの打ち合わせ、ソロ写真集関連で高橋愛ちゃん、矢口さんも
単独で取材が入っていた『さくら組』の残りのメンバーはそのまま解散。
 不幸な事にメンバー全員が揃っている『おとめ組』は、近々行われる初の分割ライブに
向けて自主練習という名の強制リハだ。
「ミキちゃん、ドラマの打ち合わせとかなかったの…」
 よっすいーと別行動を強いられた梨華ちゃんが移動中の車の中でぼやくことぼやくこと。
 自分もなっちさんと共演のドラマ収録中でしょ、美貴よりはるかに出番、多いんだし、
こっちに話し振らないでよ。ってか、石川さん、それ、ただの八つ当たりだから…。
 逆に美貴としては、亜弥ちゃんと二人で過ごしたオフ明け、あんまり早く解放されると
何か切ない気分になるからリハで踊りまくって思いきり汗を流す方が気が楽って感じ。
 とくに、史上最大の恋が始まった特別なオフだったわけだし…。
370 名前:会えない長い、でも、まだ1日目 投稿日:2004/02/09(月) 10:42
 ただ、平日でもあり、中学生メンバーはそろそろ期末試験も近いという事で、リハも9
時前には終了。
 控え室に戻って汗をシャワーで流したり、火照った身体をドリンクで冷ましたり、それ
ぞれのやり方でリフレッシュしているところ。
 もちろん、ほとんどみんな、好き勝手な事をしながらも口が休む暇はない。
 いつもと違って7人なんだから少しは静かに感じてもいいはずなんだけど…。
 美貴はとりあえずオシャベリには加わらず、壁際の机に座って携帯を確認中。
 着信ボックスを開けると亜弥ちゃんからのメールだけで4件。
 でも、内容はどうでもいい事ばかり。
 正直、美貴と亜弥ちゃんのメールって、お互いに繋がりを感じたいだけ。
 で、美貴も今日一日のとりとめもない事をメールで返送する。
371 名前:会えない長い、でも、まだ1日目 投稿日:2004/02/09(月) 10:42
 これは、モーニング加入直後から、いや、ソロの頃から完全に日課になっている。
 最初の頃、そんな美貴を辻ちゃん、加護ちゃん、よっすいーあたりが冷やかしに来た事
もあった。
 で、よっすいーにいわせると、メールを打ってる途中で振り向いた美貴の目が怖すぎて
冗談もいえなかったとか…。
 まァ、メールを打ち終えればミキティスマイル復活でみんなとじゃれあってる訳で、今
となっては皆さんに『あややとメール中のミキティには近付くな』って事でご理解頂けて
るらしい。
「おつかれ…、毎日、マメだねェ…」
 今日は、その原則を破るヤツが…。
「おつかれでーすって、ヨシコ、なんでいるの…。って、目的は一つか…。そのセリフ、
そのままお返ししまーす」
 そういいかえすと、ニタァっとした笑顔が返って来た。
 でも、これって、モーニングのメンバー同士だからできる事。
 たとえば亜弥ちゃんがオフだったとしても、モーニングの仕事終わりの楽屋に美貴をお
迎えに来たら、メンバーは違和感を覚えるだろう。
 ちょっとジェラシーを感じちゃう。
372 名前:会えない長い、でも、まだ1日目 投稿日:2004/02/09(月) 10:44
 よっすいーが入って来たとたん、それまで、もう、目の前のタオルを持ち上げるのもカ
ッタルイって顔してた梨華ちゃんがいそいそと荷物をまとめはじめる。
 その様子を対角線上の隅っこから刺す様な視線で見つめるマコっちゃん。
 これがマンガだったら、頭の上に『キィィィー!!』ってフキダシが刺さってる感じ。
 いつもはサリゲにフォローしてあげてる愛ちゃんとかコンちゃんがいないから、ちょっ
とヤバイんじゃないって感じさえ漂う。
「オマタセ…、行こっか」
 そんなマコトの視線を十分に意識した梨華ちゃんが彼女に腕をからめる。
「ミキちゃん、お先に…」
「おつかれェ…」
 って梨華ちゃん、いいの。ピンクのジャージのままで?。
 もう寒くなって来たから、よっすいーは甚平衛にジャージじゃないんだけど…。
373 名前:会えない長い、でも、まだ1日目 投稿日:2004/02/09(月) 10:45
 チャーミ−さんがハッピーオーラをまき散らしながらよっすいーにぶら下がるみたいに
して帰った後にしょぼんと取り残されたマコトと中学生メンバー二人を、辻ちゃんが食事
に誘ってる。辻ちゃんって、意外とこういうところに目が行く。
 さすが先輩って思ったりして…。
「ミキ、帰らないの…」
 とっくに帰り支度を済ませて、控え室の隅っこで缶コーヒーを啜りながら自分の世界で
彷徨っていた飯田さんがゆっくりと立ち上がった。
「まだ、シャワー、浴びてなかったから…」
 このままシャワーを浴びずに帰るって手もあるけど、いつも以上に熱を入れて踊ったか
ら、汗を流さないと途中で冷えちゃいそうだし…。
「あっ、そう。じゃ、電気だけ、消してってね…」
 飯田さんが立ち上がった。
「ハイ、お疲れさまでしたァ…」
 送信ボタンを押しながら、飯田さんの後ろ姿に声をかける。
374 名前:会えない長い、でも、まだ1日目 投稿日:2004/02/09(月) 10:45
「さてと…」
 送信音を確認して、美貴もゆっくりと立ち上がった。
 回りに誰もいなくなった事を確認してシャワー室に向かう。
 といっても、シャワー室で変な事をする積もりはない。不純な目的でスタジオのシャワ
ー室を使うほど、美貴もそーゆー事する場所に不自由はしてない…、かな?
 実は、ここのシャワー室、シャワーが2つあるんだけど、シャワーブースとして仕切ら
れているのは、本当にシャワーを浴びるためだけのスペース。
 分かりやすくいうと、普通のマンションのユニットバスを半分ぐらいにして、シャワー
だけにしたって感じ。
 まァ、一度、ロケでいったイタリアのそれなりに高級なホテルのシャワーよりはマシな
事は確かではあるが。
 それなりに気を使えば、着替えや、せめてバスタオルをシャワーブースに持ち込む事も
できるけど、下手すると、自分と一緒に着替えにもシャワーを浴びさせちゃう事になる。
 自覚はないんだけど、亜弥ちゃんを含めた身近な人からはガサツな性格といわれ続けて
いる美貴は、その可能性アリアリなわけで…。
375 名前:会えない長い、でも、まだ1日目 投稿日:2004/02/09(月) 10:46
 で、普通の家のバスルームでいうと脱衣場に当たる所には仕切りなど一切ない。
 だから、みんながいる時にシャワーを使おうと思うと、最低でも、隣のブースを使う子
と同じ空間で全裸にならないといけない。
 タレントにも人権というもんがあると思うんです、と紺野ちゃんが怒ったところで、改
善される気配はないし…。
 ぶっちゃけ、コンサートの衣装替えなんか、1曲分の時間で着替える事もある。
 そんな時はみんな下着姿で右往左往。だから、もう、お互いに裸を見ても見られてもそ
んなに気にならなくなったけど今日ばかりはヤバイ。
376 名前:会えない長い、でも、まだ1日目 投稿日:2004/02/09(月) 10:46
 何故って、美貴の左右のバストにはキスマーク、そして右側の脇腹と腰骨には、亜弥ち
ゃんの歯形がくっきりとついているから。
 これがあの娘ならではの愛情表現なのは分かるけど、団体行動が基本の美貴は、それな
りに神経を使わなきゃならない。
 もし、これを他のメンバーに見られたら、何をいわれるか…。
 男が出来たなんて勘ぐられるのも迷惑だし、亜弥ちゃんとの事を根掘り葉掘りきかれる
はもっとウザイ。
 最近、とみに色気づいて来たマコっちゃんなんかに見つかった日には何が起こるか分か
ったもんじゃない。
 で、一人になるのを待っていたってわけ。
377 名前:油断していたわ、不覚だわ 投稿日:2004/02/09(月) 10:47

       2、油断していたわ、不覚だわ 


378 名前:油断していたわ、不覚だわ 投稿日:2004/02/09(月) 10:47
 思う存分時間をかけてシャワーを浴び終えた美貴は、誰もいない気安さから、バスタオ
ルを軽く巻いただけで更衣室で濡れた髪をタオルでガシガシと拭いていた。
 亜弥ちゃんはオヤジそのものと笑うけど、美貴はこうするのがけっこう好きだ。
 よく拭いてしまえば、ドライヤーなんか使わなくてもいつの間にか乾くから。
 で、生乾きの髪のまま寝ると、翌朝、噂の『髪の毛ボッサボサミキティ』の完成と…。
 誰もいなくなったスタジオのシャワールームで一人きり…。
 C級のホラーやスプラッタ系の映画だったら、確実に何かが起こりそうな設定だなんて
馬鹿な事を、ふと考えてしまう。
「ホオ、ミキティ、チョー大胆! 」「ヒヤッ! 」
 そんな時、いきなり後ろから声をかけられて、正直、数センチ飛び上がった。
 振り向くと、バスタオル姿の矢口さん。
 本日、二人目のいるはずのない人の登場だ。
 まッ、モンスターや連続殺人鬼じゃなくて一安心なわけだけど…。
379 名前:油断していたわ、不覚だわ 投稿日:2004/02/09(月) 10:48
 ほんのりとピンクに染まった矢口さんの肩からは、まだ、ユラユラと湯気が立っている。
 美貴がシャワーのバルブ全開で盛大にジャバジャバいわせてた間に、矢口さんもシャワ
ーを浴びてたらしい。
 誰もいないと思い込んでいたうえに、自分の使うシャワーの音で、隣の様子に気付かな
かったらしい。
 今思うと、シャワーを浴びながら、昨日、亜弥ちゃんに教わったエッチなイタズラをし
てなくて正解だった。
 白状しちゃうと、一瞬、やっちゃおうかなって…。
 ヤバいです、マジで。美貴の精神状態は。
380 名前:油断していたわ、不覚だわ 投稿日:2004/02/09(月) 10:49
「っつか、矢口さんだってェ…」
 なんでこの人がとは思うが、とりあえず、話題に即したつっこみ。
「マ〜リンって呼んでェ…」
 いきなり、バスタオルの裾をチラッと捲って腰をクネクネさせられて、美貴は堪らず吹
き出した。
 突然、声をかけられて飛び上がって時点で、もう、ヤバクなってた美貴は、矢口さんの
『マ〜リン』発言が完全にツボで、いきなり笑いがこみ上げて来た。
 美貴は、本番中にも時々、ツボに入って笑い転げる事があるけど、こうなると、もう止
まらない。
 身を捩って、飛び跳ねたりしながら笑が収まるのを待つしか、美貴自身、対処のしよう
がなくなる。
 で、笑い続けてるうちに、軽く止めただけだったバスタオルはハラリと落ちた。
 普段なら、すぐに巻き直すところだが、今度は、タオルが落ちた事がおかしくて、次の
笑いの波が…。
381 名前:油断していたわ、不覚だわ 投稿日:2004/02/09(月) 10:49
 一応、必要最低限の所は隠したつもりだったけど、一番ヤバイ所をバッチリ見られた。
「あややも激しいなァ…」
 どうにか美貴の笑いが収まった時には、矢口さんは呆れた様な目で美貴の脇腹を覗き込
んでいた。
「チョ、ちょっと、待って下さいよ、ねェ、矢口さんてばァ…」
「ケンカの跡じゃないよね、コレ…」
 興味津々の眼差しで脇腹を覗き込んでいた彼女は、そう呟きながらしゃがんで亜弥ちゃ
んの『印』を指でなぞり始めた。
 ツツッーと繰り返しなぞられて、美貴の背筋に怪しい衝撃が伝わる。
 ちょっと変な気分になりそうな予感、って、何、考えてんだろ、あたし。
 どうせ、この人には二人の関係はバレてるんだし、ここは、逆にノロケて笑いを取るし
か逃げ道はなさそうだ。
「ミキを食べちゃいたいぐらい好きだっていう人ですから…。藤本美貴は松浦亜弥専用っ
ていう印をつけるんだって、いきなりガブゥって…」
 でも、呆れ返ってガハハと笑い出すと思っていた矢口さんが簡単にそれをスルーした。
382 名前:油断していたわ、不覚だわ 投稿日:2004/02/09(月) 10:50
「いいなァ、あややが羨ましい」
 なに?どういう事?
 亜弥ちゃんが羨ましいって…。
「ナ、なんですか、矢口さん…。変な事いうと、ユ、裕ちゃんにいいつけるかんね…」
 とりあえず、なっちさんの口癖をまねて冗談っぽく返しながら、奪われかけたバスタオ
ルを引き寄せる。
 一瞬、『しくった! 』という表情で美貴を見詰めた矢口さんだったけど、すぐまた、
真剣な目で亜弥ちゃんの印を指でなぞり始める。
 ひょっとして、開き直っちゃったの?
 それに、その指使いがまた微妙で、そのォ…。
「ミキティにこんな事、できるの、世界中であの子だけじゃん」
「や…、矢口さん!? 」
383 名前:油断していたわ、不覚だわ 投稿日:2004/02/09(月) 10:50
 これって、告白?
 まさか、そんな…。
「あややになりたい…。一晩でいいからあややのカノジョとメチャクチャに乱れたい」
『あややのカノジョ』って、美貴の事だよね…。
「ヤヤヤヤ…、矢口さん…」
 美貴を見上げた矢口さんの目元はほんのりと赤みが差して完全な欲情モード。
 もう、ここまで来て、美貴の勘違いなんて事はあり得ない。
 今、矢口さんは、うっかり本音を漏らしてしまったのがきっかけで本気でコクってる。
 そう思った瞬間、美貴の心臓はトクンと震えた。
「えっとですね、それって、ミキのこと…」
「好き。迷惑かもしんないけど、好き…」
 神経を集中してないと聞き取れないぐうらいのか細い呟き。
 予想もしていなかった人からの考えてもなかった告白に、その瞬間、美貴の思考回路は
突然フリーズした。
384 名前:ss.com 投稿日:2004/02/09(月) 10:56

今回はこんな感じで
>>367-383
何となく、最近のヤグミキ急接近の時流に乗った感じもありますが、色々と考えた結果、
めちゃ ホリ の翌日からのスタートにしました。
実は、亜弥ちゃんが美貴たんの脇腹をガブってした頃から、こういう展開は頭の中にあったもんで…。

385 名前:ss.com 投稿日:2004/02/09(月) 11:00

思いもよらない告白を受けた美貴たんですが、
この後、どうなるかは、しばらくお待ち下さいませ。
くれぐれも、あくまでも
あ や み き 前 提
とご理解下さい。

386 名前:ss.com 投稿日:2004/02/09(月) 11:10
レス頂いた皆様へ

>>364名無し読者様
お待ちいただいたかいがあったと思っていただけるといいのですが…。
今後とも、少しでもご満足いただける様、心掛けます。

>>365名無飼育さん様
スミマセン! 今回はあやみきでもエロでもなくなっちゃいました。
しばらく、見守っていていただけると嬉しいです。

>>366TAISA様
イヤイヤ、ひょんな所から素性がバレてしまって。
あの、こんな事いうと僭越かも知れませんが、自分がかなわないなと思った作者さんには
レスをつけさせていただいております。
『ss.com二等兵、大佐にお目通り出来て感激しております!』
敬礼!
大佐のような深みや捻りのある作品は、とても、私には書けません。
これからもよろしくお願いします。

387 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/02/09(月) 16:37
再開キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
とってもとってもお待ちしていました。
で、また気になる展開がw
388 名前:名無しX 投稿日:2004/02/09(月) 21:20
更新キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
>387さんと同じく心待ちにしてました〜!!!
今後の展開を楽しみにしとります。
あ や み き 前 提ってのにツボりました。
あやみき大好きなんで期待しとります
389 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/02/10(火) 03:44
ミキティやばいよミキティ
390 名前: 投稿日:2004/02/11(水) 11:45
最初からいっき読みました!作者さん、素晴らしいです。

え〜〜!!!ミキティ、やばいよ!
あ や み き 前 提…ですよね・゚・(ノД`)・゚・
391 名前:絶詠 投稿日:2004/02/11(水) 17:13
おぉ〜!更新来ましたか!!
矢口さん絡んできましたね…う〜む…これからに期待♪
作者さん頑張って下さい!!
392 名前:ss.com 投稿日:2004/02/16(月) 09:46

ドーモ! 作者です。
ワワッ!すごいたくさんレス頂けてる!
読んで頂けてるんだって思って感激してます!!
後ほど、まとめてお返事させていただきます。
それでは、更新、いきます。

393 名前:ss.com 投稿日:2004/02/16(月) 09:46


        3 先輩 LOVE ・・・


394 名前:先輩 LOVE ・・・ 投稿日:2004/02/16(月) 09:47
「め…、迷惑とかじゃないけど…」
 告白した事に許しを乞う様に唇を噛んで俯き加減の矢口さん。
 正直、かわいいと思った。
 いきなりすぎて戸惑ったけど、ちょっと嬉しかった。
 日頃、少年っぽいイメージを出してるけど、もともと、キュートな人。
 美貴は、モーニングで一番小さくて、一番元気な先輩を前からそう思っていた。
 そんな人が、メイッパイ女の子チックに目をウルウルさせてる姿は美貴を一撃にした。
 思考回路が再起動した時には、おいでって感じで腕を広げている美貴がいた。
 それを待っていたかの様に抱きついて来る矢口さん。
 小柄な、でもけっこう筋肉質な身体を抱き締める。
 その肩が小刻みに震えている。
「ゴメンね、ミキちゃん。下らない独り言、いっちゃった…」
 溜め息まじりのくぐもった声。
395 名前:先輩 LOVE ・・・ 投稿日:2004/02/16(月) 09:48
 ミ…、ミキちゃん…。
 ヤバイヤバイ、この人に、今までこんな呼び方されたたことないし…。
 でも、そんな焦りとは裏腹に、美貴の中で矢口さんへの思いが一気に膨らんでいた。
 自分でも信じられない。
 あたし、この人が好きかもしれない。
 いやいや、意味、分かんないから。あり得ないから、絶対に。
 ってか、絶対、あっちゃイケナイ。
 落ち着け、藤本美貴!
 あたしには亜弥ちゃんだけだから…。
 やっとの事で亜弥ちゃんと真のラブ×2になったばかり。
 他の人を好きになるなんて事、あり得ない。
 必死に自分の心を押さえ付ける。
 でも、そう思えば思うほど、腕の中の人の優しさが美貴の脳裏に浮んで来る。
396 名前:先輩 LOVE ・・・ 投稿日:2004/02/16(月) 09:48
 保田さんのサヨナラコンサートの時、涙を見せなかった事で一部のメンバーから批判的
な目で見られた美貴をかばってくれた事。
 江戸っ子忠臣蔵のリハの時、何となく、まだ、モーニングのゲスト気分が抜けない美貴
の気持ちをいち早く見抜いて、さり気なく叱ってくれた事。
 他の3人も合流して、本格的に6期で活動し始めて、なかなか馴染めずにいた頃は、逆
にそっと距離を置いて見守ってくれていた事。
 そろそろ、無理矢理にでも馴染まなきゃって焦りを感じ始めた頃、ハロモニとかで何か
につけて『フジモト』『ミキティ』ってセンターに引っ張り出してくれた事。
 美貴がモーニングで意外と早く自分の居場所を見つけられたのは、この人のお陰ってい
っても過言じゃない。
 それは、先輩の思いやりだと思ったたけど、美貴への愛情表現だったのだろうか。
 そう思い返してみると、いくら抑えても、彼女への思いが次々と溢れだして来る。
 いつの間にか、腕の中の茶髪を優しく撫でている美貴。
397 名前:先輩 LOVE ・・・ 投稿日:2004/02/16(月) 09:49
「矢口さん…、美貴も矢口さんの事、好きです。加入する前から、憧れの先輩でした。今
も、一番、頼りにしてます。ぶっちゃけ、甘えてるかも…」
 一度、口に出してしまうと、もう、止まらなかった。
「告白されて、ミキも、すごい、驚いたけど、すごい、嬉しかった。マジで…」
 あたしは、腕の中で肩を震わすかわいい先輩の耳元で囁き続けた。
 矢口さんが美貴の胸に顔を埋めたまま、ン…、と小さく頷く。
 大袈裟な事をいうと、美貴が亜弥ちゃんだけじゃなく、他の女の子も恋愛対象なんだと
認めてしまった瞬間かも知れない。
「でも…、ゴメンナサイ…。どんなに矢口さんの事を大切に思ってても、それは、亜弥ち
ゃんに対する思いとはちょっと違うんです。すみません、分かって下さい」
 耳元で囁きながら、胸が締め付けられる様な切なさを感じる。
「わか…って…る、真里も…、分かってる、無理だって事…」
 嗚咽を噛み締めながらの呟き。
 多分、自分の事を『真里』という矢口さんと接するのは始めての事だ。
 この人がこういうしゃべり方をしてるのは本当にヤバイかも。
398 名前:先輩 LOVE ・・・ 投稿日:2004/02/16(月) 09:50
 本番が終われば、実は、けっこうまともな標準語をしゃべれる様になってる愛ちゃん。
 どこにでもいるオチャメな女の子っぽさを取り戻すよっすいー。
 年相応の、多分、美貴よりナチュラルな18歳の少女の梨華ちゃん。
 礼儀正しくて甘えん坊な田中ちゃん…。
 キャラと素の自分を器用にスイッチングできるメンバーもいるけど、美貴はどちらかと
いうと不器用でそれが出来ない。
 矢口さんも美貴と同じタイプだと思ってた。
 でも、それって美貴の思い違いって初めて知った。
 この人は、ファンの目がある所だけじゃなくて、楽屋や、メンバーと過ごすプライベー
トの時間もキャラを作り続けてたんだ。
 そんな彼女が素の矢口真里のまま、美貴の腕の中にいる。
 いかにこの瞬間、彼女がストレートな気持ちなのかが嫌でも伝わって来る。
 一方的といってしまえばそれまでだけど、この人の中で、美貴が特別な存在になってい
る事を痛いほど感じる。
 それは、亜弥ちゃんが美貴の前だけで、欲望丸出しのエッチ娘になるのと同じ事。
 一瞬、そんな彼女の気持ちを受け止めそうになって、慌てて踏み止まった。
399 名前:先輩 LOVE ・・・ 投稿日:2004/02/16(月) 09:50
「あのですねェ…、亜弥ちゃんは、ミキがデビューしたばっかりの頃から、ずっと好きっ
ていい続けてて、ミキがいい加減ウザと思っても、すごい、ずっとミキだけを見てて…。
恋愛対象ってコクられて、ずっと逃げ回ってたミキを、それでも嫌いにならないで…。
そんなあの子を、裏切りたくないんです。ってか、裏切れない…」
「知ってる。二人の事は、ずっと見てたから。二人の間に入り込める隙間なんかないって、
分かってる…。ゴメン、ミキティ、オイラがアホな事いったの、もう、忘れて…」
 素の矢口さんはほんの一瞬だった。
 すぐにいつもの矢口さんに戻って美貴の腕からすり抜け、寂し気に笑った。
 そんな様子に美貴はかえってキュンとしてしまう。
「だいじょうぶだと…、思います」
 そう答えたものの、先輩として、メンバーとして、ずっと世話になっていた人からの突
然の告白に応えられない自分の立場に、正直、迷いはあった。
400 名前:先輩 LOVE ・・・ 投稿日:2004/02/16(月) 09:51
「えっとですね…、こんな冷たい態度しか取れないけど、これからも変わらずミキの味方
でい下さい…」
 サッと顔を上げた矢口さんの眼差しはが思わずたじろぐほど真剣だった。
「当然じゃん。そんなこと。オイラが勝手にバカいっちゃったんだもん」
 普段の感じに戻ったというより、必死にオイラキャラを演じ続けながら、いつもより元
気に答えてくれた矢口さんを見て、美貴は更に胸が締め付けられる様な気持ちになる。
 この切なさは何だろう。
「あの、矢口さん。今さらこんな事いうと、無責任な発言っていわれるかもしれないけど
自分の事『真里』っていう矢口さん、すごい、かわいかったです」
 顔を上げた矢口さんの目が大きく見開かれた。
 多分、自分でも気付かないうちに口をついて出た言葉だったんだろう。
「ありがとう。でも、他の子達にはナイショにして…」
 目許をほんのりと赤くして、スネた様に呟きながら、クルリと背中を向ける。
 そんな子供みたいなしぐさを見ていると胸がキュンとしちゃう。
「ハイ、わかってます。でも、マジで、嬉しかった。あそこまで無防備な矢口さんにコク
られて…。今日の矢口さんの事、ミキ、一生忘れないと思います…」
 後ろ姿に語りかけながら小柄なボディを後ろからそっと抱きしめる。
 それは、楽屋なんかでいつもしているみたいな軽いスキンシップの積もりだった。
401 名前:先輩 LOVE ・・・ 投稿日:2004/02/16(月) 09:51
「えっ…、あっ!? 」
 でも、この時、偶然がとんでもないイタズラをした。
 彼女の腋の下をすり抜けた美貴の手は、いい加減はだけたバスタオルからほとんど出て
いたバストにしっかりと重なっていた。
「アッ、やァだァ…」
 めいっぱい女の子モードな矢口さんの叫び声が狭い室内にこだまする。
 美貴も掌に膨らみを感じた瞬間に固まっていた。
「ス、スミマ……、……エッ?……!…」
 これは冗談で済まされる事じゃないかも知れない。
 美貴のそんな思いとは裏腹に、矢口さんの手が重なって来る。
 それも、突然、裸の胸を鷲掴みにした無礼な後輩の手を引き剥がそうするんじゃなく、
逆に押し付ける感じで。
 いっその事、いつもの元気な矢口さんで怒ってくれてたら笑って済ませたはずなのに、
今日は二人ともなんかおかしい。
402 名前:先輩 LOVE ・・・ 投稿日:2004/02/16(月) 09:52
「羨ましい。矢口さんの胸って、すごい、立派だから…」
「そんなでも、ないけど…」
 消え入る様な声で呟きながら、矢口さん自身が美貴の手に重ねたままの手でバストを軽
く揉み始めた。
 掌の中で乳首が見る見る勃って来るのが分かる。
 亜弥ちゃんのバストとも、美貴のそれとも違う感触。
 いってみれば、成熟した大人の胸という感じだ。
 いつのまにか美貴は矢口さんのサポートなしでその感触を楽しんでいた。
「いいのかな…、こんな事しちゃって? 」
 生乾きの茶髪が僅かにコクンと揺れた。
「もう少し、こうしてたい…」
 そんなしぐさを見せられて、美貴の心は、また、激しく波打つ。
 胸の少し上に当たっていた、もう一方の手もずらして、両方のバストを包み込んだ。
 かろうじて端っこだけ彼女の手の中にあったバスタオルが足下に落ちる。
 矢口さんは美貴に身体を預ける様に身をまかせて来た。
403 名前:先輩 LOVE ・・・ 投稿日:2004/02/16(月) 09:53
 亜弥ちゃんが指が長いと誉めてくれた美貴の手に収まり切らないボリューム。
 ちょっと指に力を入れるとプルンと弾き返す様な弾力。
 掌に感じるバストの重みが、美貴に罪の意識を忘れさせた。
 ゆっくりと下から撫で上げてゆく。
「フッ…」
 矢口さんの口から湿っぽい吐息が漏れた。
 美貴も、太腿の付け根で『女の子』の部分がヒクヒクッと痙攣して、熱いお汁が滲み出
るのを感じた。
 息苦しいほど胸が高鳴り、頬が熱くなって来るのを感じる。
 やっぱりそうだ。美貴は亜弥ちゃん以外の女の子にも欲望を覚える女なんだ。
 突然、そんな思いが脳裏をよぎった。
404 名前:先輩 LOVE ・・・ 投稿日:2004/02/16(月) 09:53
 そう思ってしまうと、胸の中でくすぶっていた欲望が、一気にメラメラと音を立てて燃
え上がる気がした。
 ふっくらとした素肌をまさぐり続け、指先が堅くしこった乳首を探り当てた。
 そっと、親指の腹でつま弾く様に触れ続けていると、吐息が更に激しくなって来る。
 小刻みに内股を擦り合わせながら、矢口さんが全体重を預けて来た。
 触れあっている素肌から感じる温もりが強くなって来るのが分かる。
 このまま、この人とイケナイコトしちゃうんだろうか。
 他人事の様な思いが頭の隅をかすめた。
 亜弥ちゃんの事なんか考えないで、このまま行き着くところまでつっ走れたらどんなに
気が楽だろう。
 でも、そんな事しちゃだめ。
 そう分かってても、今、ここでやめる事も出来ない。
405 名前:先輩 LOVE ・・・ 投稿日:2004/02/16(月) 09:54
「ミキ…、お願い、もうちょっと強く…」
 心の迷いが手の動きにも出たのかも知れない。
 首筋まで真っ赤にした矢口さんが呻く様に呟いた。
 その首筋に軽く唇を寄せた。
 ブルッと肩を震わす矢口さん。
「マ、真里ちゃん…」
 って呼んでいいのかなんて事は、考える暇はなく…。
「感じる?」
 耳元に囁きながらますます堅く勃った乳首を軽くつまんで、こねくり回す。
 昨夜、亜弥ちゃんにさんざんやられて、堪らなくなった自分を思い出しながら。
「あっ、アア、ミ…、ミキィ…。感じる、感じちゃう…」
 腕の中で、矢口さんの身体がガクンと崩れそうになる。
 その身体を支えながら、指先で乳首を押し込む様にし続けた。
「アウッ…、ハッ…、ハフッ…」
 指に力を入れるたびに、腕の中で、淡いピンクに上気した肩が小躍りする。
 クネクネと身を捩る矢口さん。2人の素肌が擦れて痺れる様な快感が炸裂する。
406 名前:先輩 LOVE ・・・ 投稿日:2004/02/16(月) 09:54
 とどめとばかりにもう一度乳首をつまんで、押しつぶす様に力を込めた。
「ウグッ…、フーッ…、アハァー」
 押しつぶされた様な声を漏らしながら、矢口さんがピンと背筋を伸ばした。
 一瞬、硬直した身体が、次の瞬間にはガクッと沈み込んだ。
 イクとまではいえないものの、ある程度の所まで上り詰めて、一段落した感じ。
 そこが潮時と手を離すと、ゆっくりと向き直って潤んだ眼差しで見詰められた。
 じっと視線を絡ませていると、彼女への思いがますます膨らむ。
「ゴメンナサイ…、告白、拒否っといて、こんな事、しちゃって…」
 息苦しい様な緊張感が二人を包む。
「ヤバイと思ったけど、嬉しかった。勢いで始まった事だって分かってるけど…」
 恥ずかしそうに美貴を見詰める目は、パグというよりチワワを連想させる。
 その表情が愛おしくて堪らなくなってくる。
407 名前:先輩 LOVE ・・・ 投稿日:2004/02/16(月) 09:55
 ああ、どうしちゃったの藤本美貴。
 この人の事、マジで好きになっちゃった…。
 ヤバイって、マジ、ヤバイって。
 美貴には、亜弥ちゃんっていう大好きで、大切なパートナーがいるのに。
 雰囲気に押し流されて、もう一人、特別な関係の人を作ろうとしてるなんて…。
 何、考えてるのよ、藤本美貴!!!
 目を閉じて深呼吸…。
 まぶたの裏に亜弥ちゃんの泣きそうな顔が浮んで来た。
 そうだよ、美貴には亜弥ちゃんがいるじゃない。
 あの子を泣かす事なんて出来ないよ。
 こんな当たり前の事さえ、強く心に言い聞かせないといけない今の自分が怖い。
408 名前:先輩 LOVE ・・・ 投稿日:2004/02/16(月) 09:55
「待って…。ちょっと、そのまま、動かないで…」
 美貴が何かいうのを遮る様に矢口さんが鋭い声を上げた。
 二人の間に距離をおいて、美貴の気持ちを醒めさせようとしてくれるのかと思っている
うちに、爪先から頭のてっぺんまで、遠慮ない視線が這い回りはじめた。
 とくに胸やアソコを重点的に…。
「ヤァ、そんなにマジで見ないで下さいよォ…」
 動くなといったのが、美貴の身体ををじっくり見るためだったと分かって、上気してい
た頬が別の意味で熱くなる。
「ミキティの身体…、まぶたに焼きつけとく。もう…、二度と…、こんなシチェエイショ
ンで見る事…、なさそうだし…」
 真っ赤になって、口籠りながらのセリフ。でも、何か分かる気がする。
「じゃ、ミキも遠慮なく見させてもらいます…」
 ヌード写真集を見る男の人の気持ちってこんななんだろうか。
409 名前:先輩 LOVE ・・・ 投稿日:2004/02/16(月) 09:56
 改めて目の当たりにした矢口さんの生まれたままの姿に、美貴自身、思ってもいなかっ
た欲望を感じている。
『ラブハロ』を見て感じてたけど、ナマで見ると更にボリュームがあって形のいいバスト。
 それを見事に引き立たせる程よく括れたウエスト。
 思ったより控えめで、大切なところを隠し切れてない、日頃なら絶対目にする事のない
部分の茂み…。
 小柄ながらも均整の取れた身体は、亜弥ちゃんと同じぐらい、いや、彼女より成熟して
る印象が強いだけ見栄えがするかも知れない。
 気がつくと、美貴はその身体から目が放せなくなっていた。
 同性の身体を見て欲情している自分にどう対処したらいいのか分からない。
410 名前:先輩 LOVE ・・・ 投稿日:2004/02/16(月) 09:56
「ミキティ、スタイルいいよね…、手も脚もすらっと長くて、見てて惚れ惚れしちゃう。
これで、お乳が90代後半のDカップぐらいあれば、ハロプロ初のグラビアアイドルにもな
れたのに…」
 矢口さんの手が、一瞬、美貴のバストを掠めた。
 触れるか触れないかのタッチだったけど、全身に電流が走った様な衝撃を感じる。
 その瞬間、もっと触って欲しいと思う美貴がいた。
「あァ、ミキの胸、バカにしたァ…。でも、三億六千万人の藤本ファンは貧乳でもいいっ
ていってくれますもん」
 そんな動揺を隠そうと、咄嗟に浮んだジョークで切り返す。
 こうでもしないと、美貴のほうから迫って行ってしまいそうだし。
「ってか、それ紺野のパクリだし、数、ナニゲに違ってるし…」
 矢口さんの適格なツッコミに救われた気分。
 やっと、いつもの調子を取り戻して来た感じだ。
 でも、そこで気を抜いたのがいけなかった。
411 名前:先輩 LOVE ・・・ 投稿日:2004/02/16(月) 09:57
「でも、小さいけどビニュウだから、自信持っていいと思うよ、オイラ的には…」
 亜弥ちゃんなみの勢いで美貴に抱きついて来た矢口さんの手がバストに重なる。
 ところで、ビニュウって字に書くと『美乳?』、それとも『微乳?』
 って、そんな事、考えている時じゃなかったみたい。
「アヒッ…」
 まるで悪戯っ子みたいに、ほんの一瞬、乳首をチュッと吸った彼女は、そのまま美貴の
胸に顔を埋めた。
『もっと、強く吸って…』
 喉元まで出かかったセリフを慌てて飲み込む。
 二人の身体が密着する。
 触れあった素肌から、彼女の温もりがジンワリと伝わって、ジーンと痺れる様な感じ。
 よく引き締まった、小振りな肉体の肌触りが美貴をいけない方向へと引きずって行く。
 矢口さんの腕が絡み付いて来る。
412 名前:先輩 LOVE ・・・ 投稿日:2004/02/16(月) 09:58
「ミキ、矢口さんの事が、すごい好きみたい。どうしよう、こんな事したら…」
「ミキティ…」
 きっぱりとした口調で美貴を遮る矢口さん。
「ずっと、片思いで済ますつもりだったんだ。あややもかわいい後輩だし、あの子を泣か
して自分だけいい思いなんて出来ないって思って…」
 考えてみれば、新人の藤本美貴が、モーニング娘。の主要メンバー矢口真里さんと何と
か普通の会話ができる様になった頃には、もう『美貴たん大好きあやや』はハロプロの中
では既存事実だった。矢口さんが美貴の存在を認識した時には、もう、美貴は亜弥ちゃん
専属って思われてたんだろう。
「でも、何か、あやや専用のマーク見たら、何か、悔しくて…、羨ましいって…」
 笑顔になってない笑顔でじっと見詰められて、美貴も視線が逸らせなくなってしまう。
413 名前:先輩 LOVE ・・・ 投稿日:2004/02/16(月) 09:58
 ゆっくりと、その唇がハート形に窄まる。
 反則ですって、矢口さん、それは…。
 探る様な、切な気な目。
 本当なら、美貴がここで教育的指導を出さなくちゃいけないのかも知れない。
 でも、それをするには、腕の中の人は魅力的すぎた。
 吸い寄せられる様に、目の前のハートに唇を重ねる。
 ほとんど身長が変わらない亜弥ちゃんが相手の時とはちょっと違う、軽く背をかがめな
がらのキス。
 その態勢が、相手が違ってる事を改めて感じさせて、美貴の中で罪の意識が更に膨らむ。
 でも、それと同時に、今、唇を重ねている相手への熱い思いも一層強くなる。
414 名前:先輩 LOVE ・・・ 投稿日:2004/02/16(月) 09:59
 ちょっと遠慮がちに、でも、確実に目的地を定めて舌が前歯をこじ開けて入って来た。
 ヤバイ、ディープキスは亜弥ちゃんとだけって思ってたのに…。
 でも、突き飛ばすわけにもいかない。
 ゆっくりと上顎から舌の付け根を這い回っていた舌先が美貴のそれに絡み付く。
 自然と息が荒くなる。
 全身が粟立つ様な感じ。
 頭の芯がとろける様な甘美な感覚が美貴を包む。
『女の子』の部分がキュンと引き締まる。
 心臓と同じぐらいバクバクして、熱いお汁が滲み出して来る。
 無意識のうちに彼女の舌を吸う様にしている美貴。
 もう、どうしていいか分かんない。
 亜弥ちゃんじゃないのに。
 美貴だけしか見てない亜弥ちゃんを裏切ってるのに、どんどんと膨らんで行くエッチな
欲望が止められない。
415 名前:先輩 LOVE ・・・ 投稿日:2004/02/16(月) 09:59
 気がつくと、彼女に巻き付けた腕を下半身の方に伸ばそうとしている美貴がいた。
 でも、その手がすぐに矢口さんに押し戻された。
「ヤバイヤバイ…。余計な事、しちゃった。ミキティ、ゴメン…」
 フッと顔を背けた彼女は、そのまま美貴の腕からすり抜ける。
「あの、ありがとうございます。止めてくれて…。そうじゃなかったら…」
「オイラもちょっとヤバかった。一瞬、このまま行くとこまで、なんて考えたし…」
 溜め息まじりにそういいながら、矢口さんが寂しそうに笑った。
「でも、ギリギリ最後の一線は越えなかったですよね、あたしたち…。亜弥ちゃんにも、
中澤さんにも、後ろめたい事はないですよね…」
 ほとんど、自分にいいきかせる言い訳だ。
「オォ! 」
 気持ちを切り替える様に大きく頷いた矢口さんは、元気よくバスタオルを拾い上げると
身体に巻き付け始めた。
416 名前:先輩 LOVE ・・・ 投稿日:2004/02/16(月) 10:00
「ところで、マ、真里ちゃん…、もう一回、シャワー浴びないとダメですよ、ホラ…」
 美貴の胸の辺りに、彼女のアイラインが溶けた黒い線が何本もついていた。
「顔、凄い事になってますから…」
「ギャハハ、これりゃ、振られるよね…、ハハハ」
 鏡を見て、思いきりコケる矢口さん。
「っつか、それで拒否ったんじゃないですから…」
 それにつられて美貴もようやく笑う余裕を取り戻せた。
「あーっ、スッキリした。思い切ってコクって、速攻でフラれて…。胸のつかえが取れた
感じだよ。あの、さァ、話、変わるけど、フジモト、食事した。まだなら奢らせて…」
「あっ、嬉しい。亜弥ちゃんツアー中だし、今夜は一人寂しくコンビニ弁当で済ます積も
りだったから…」
 二つのシャワーブースを隔てる壁越しに、お互いにやりすぎってぐらい元気な声。
417 名前:先輩 LOVE ・・・ 投稿日:2004/02/16(月) 10:01
「でも、何で矢口さんがいるんですか。今日、取材か何かあったんでしょ」
 やっと、始めから疑問に思ってた事を聞く事が出来た。
「ウン、早めに終わったから、誰かいたら一緒にご飯でもって思って。したら、誰かがシ
ャワー使ってたからさァ、オイラも浴びちゃおうってね。って、ナニゲにオイラ来なかっ
た方がよかったとか、思ってない?」
 シャワーをジャバジャバいわせながら、更に会話のテンションは上がって行く。
「思うわけないじゃないですか…。来てくれたお陰で、極上カルビと特選ロースと…」
「コラァ、少しは遠慮しろよ。せめて上カルビにしろ…」
「でも、レバ刺し3人前だけはゆずれないっすよ…」
 そんな冗談をいいあっていると、ほんの数分前の事は、二人で異次元空間に迷い込んだ
瞬間で、実際には何もなかった様な気にさせられる。
 見事に雰囲気を変えてくれた矢口さんの気遣いが、すごい、嬉しく感じる。
 先輩、ゴメンナサイ、agein…。
418 名前:先輩 LOVE ・・・ 投稿日:2004/02/16(月) 10:01
 そして、亜弥ちゃん、ゴメン。ほんっとにごめんなさい。
 だけど、すごい大切な先輩にあそこまでいわせちゃった以上、美貴も半端な対応できな
かったんだよ。
 モーニングのメンバーとして、先輩との心の繋がりって、すごい、大切なんだ。
 リアクションを一つ間違えたら、モーニングは美貴にとって、また、すごい、居辛い集
団になるも知れないもん。
 もちろん、美貴の中の亜弥ちゃん専用ゾーンまでは侵入は許さないから。
 特別な関係なのは亜弥ちゃんだけだけら、ね!
 心の中で手をあわせる。
 もちろん、ただの自己満足でしかないと分かってはいるんだけど。
419 名前:ss.com 投稿日:2004/02/16(月) 10:10

今回はこんな感じで…
>>392-418

更新の始めにも書きましたが、たくさんのレスを頂き、ああ、皆さんからご期待頂いてい
たんだと感激しています。
少しでもご期待に添える様、頑張ります。これからもよろしくお願いします。
レス返しは次レスで

420 名前:ss.com 投稿日:2004/02/16(月) 10:23
>>387名無飼育さん様
お待たせして、申し訳ありませんでした。
めちゃ ホリ の後半、ストックがなくなってグダグダになったりしたもんで、必死こいてストックを貯めてました。

>>388名無しX様
ハイ、あくまでも、<あやみき前提>なんですが、いかんせん、松浦さんツアー中でして、
もう少し、こんな展開がつづくかと…。

>>389名無飼育さん様
なんか、もっとやばいことに…、はい。

>>390桃様
お誉めのお言葉、ありがとうございます。しかも、いっき読みして頂けたそうで。
この先、つまんなくなったといわれない様、頑張ります。

>>391絶詠様
いつもいつもありがとうございます。
そう、ちょっと、ホットな流れに乗っちゃいました。矢口さんも好きですし…。
頑張ります。これからもよろしくお願いします。 
421 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/02/17(火) 08:45
こんな展開が続くとはミキティモテモテだなぁ。
自分の身にこんなことが起きたら...w
422 名前:TAISA 投稿日:2004/02/17(火) 23:58
更新乙です。
なんか妙にリアルでマジ萌えです。ss.comさんの観察眼って凄いですよね。
いいなぁこんな感じ。
つうか、やぐっさん・・・メチャメチャ可愛い・・・
423 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/02/18(水) 20:34
ミキティ・・・。・゚・(ノД`)・゚・。
424 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/02/24(火) 13:29
やっぱイィ(・∀・)
425 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/02/26(木) 08:47
待ってますよ〜。
426 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/02/27(金) 22:49
どうした、ドットコム。死んだか?
427 名前:ss.com 投稿日:2004/03/02(火) 03:14
作者です。すみません。生きてます(W)
ちょっと、身内で色々ややこしい事があってオタオタしているうちに仕事も
忙しくなって…。
今週中には一気に更新します。
ホント、ミキティの聖誕祭に何も出来なかったのが自分自信、がっかりです。
もう少し、お待ち下さい。ほんと、すみません。
428 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/03/02(火) 08:39
そこまで下手(したて)に出なくてもいいですよ。
こちらはあくまでも読んでいるだけなのですから。
ゴタゴタ大変だとは思いますけどがんばってください。

429 名前:ss.com 投稿日:2004/03/08(月) 06:48

お待たせしました、作者です。
約3週間ぶりの更新です。
たっぷり、とまでは活きませんが、お許し下さい。
レスいただいた皆様には、後ほどお返事させていただきますって事で、よろしくです。

430 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 06:49


       4、よろしく!センパイ


431 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 06:49
 そんなこんなでかれこれ2時間後。現在地は美貴ン家。
 んで、矢口さんも一緒。
 いつもの焼肉屋さんを出てタクシーでここの前まで来た時、ちょっと部屋が見たいとか
いって、ついて来ちゃった。
 もう、とっくに終電はなくなっている。泊まりたいとはいわれてないし、泊まっていい
ともいってないけど、完全なお泊まり態勢じゃん、この人…。
 明日は午前中からハロモニの収録があるっていうのに…。
 考えてみたら、お泊まり以前に、亜弥ちゃん以外でこの部屋に来た人って矢口さんが始
めて。もちろん、家族は別にしてだけど。
 ああ、あと、ツアーの時なんかにハムスターのムクの世話をしてくれてる事務所の経理
部のお姉さんがいるけど、美貴が留守の時しか来ないから、ここで会う事はないし。
 いつも仕事の場でしか顔を合わせない人が、プライベートのスペースにいるのって、ち
ょっと変な感じ。
 亜弥ちゃんには、リハスタを出る時、
『これから、矢口さんのお説教タ〜イム!怖いよ〜』
って泣き顔入りのメール打っといたから、恒例のお休みコールも来ないみたいだけど…。
 だけどヤバイくない? 二人で朝を迎えるってシチュエイションって。
432 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 06:50
「ここって自分で借りてんの…」
 そんな事を問いかけながら、部屋着に着替える美貴をサリゲに見詰める矢口さん。
 その視線を意識して、動きが何かぎこちなくなる。
「まだ社宅に居座ってんです。18歳になった頃、ちょうど、ソロツアーとかモーニング加
入とかバタバタしてて、なんかウヤムヤになっちゃってて…」
 社宅なんていうと大袈裟だけど、ここは事務所で借りてもらってる部屋。
 地方出身で中学生の田中ちゃんとシゲさんは、家族持ちの事務所の偉い人が親の代理人
になって、中学卒業まで自宅預かりで身の回りの世話をしている。
 早い話が下宿って感じだ。これをあたし達は寮と呼んでいる。
 そして、義務教育年齢をクリアすると社宅での一人暮らしが始まる。
 モーニングでいえばマコっちゃんやコンちゃん、愛ちゃん、それから加護ちゃん。
 それに亜弥ちゃんも社宅。
 親元にいるメンバーが一人暮らしをしたいと言い出しても同じ扱いになる。
 詳しい事は分からないけど、9時以降、働けない年齢のタレントの管理はそうしなさい
と法律で決まってるらしい。
433 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 06:50
 美貴も含めて社宅住まいのタレントの部屋はマネージャーさんに合鍵を保管される
 確か、事務所が必要と認めた場合、留守中でも入室できる合意書に署名した記憶がある。
 前例はないけど、タバコやお酒とか、あと、男の出入りなんかをチェックさせてもらう
ゾっていう事らしい。
 いっそのこと大手のダクションみたいに一軒の建物を丸ごと寮や社宅にすればもっと事
務所としても管理しやすいんだろうけど。
 原則として社宅住まいは18歳になるまでで、それ以降は、自分で勝手に好きな部屋を借
りていい。もちろん、家賃は全額自分持ちになるけど、鍵も預ける必要はない。
 つまり、本当ならば美貴は、もう社宅は明け渡さないといけない年齢だけど、今のとこ
ろウヤムヤの状態が続いている。
 どうせの事だから、6月を過ぎて亜弥ちゃんが18歳になるまでここに居座って、二人で
同じマンションに移ろうかと密かに計画中。
 といっても、同じ部屋に住むのではなく、お互いに一部屋づつ借りるって事。
 廊下を歩くだけか、最悪でもエレベーターに乗るだけでお互いに行き来ができて、なお
かつ、一人になれる空間も確保できるって、今のあたし達にとって理想だと思うから。
 目指すは、エンジョイ! 近所付き合い!!
 もちろん、いくら矢口さんでもそこまでは話さないけど。
434 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 06:51
「でも、今日のミキティ、何か吹っ切れたっつーのか、カッコよかった、ナニゲに…」
 しばらく、室内をを物珍しそうに見回していた矢口さんは、テーブルを挟んで美貴と向
い合せに腰を下ろすと、半分独り言みたいに呟いた。
 途中のコンビニで買い込んだ缶ビールを開けながら、自信たっぷりに頷く。
 プシュッという小気味いい音がして、飲み口に泡が吹き出した。
 唇を窄めてそれを吸い込み、そのまま一気に飲み下す。
 なんか、その唇、チョー、かわいいんだけど…。っていってる場合じゃなくてェ…。
「そうでしたか…、自分じゃ、特に変わった事ないと思ってたけど…」
「あのね、何気ない身のこなしとか見てるとさ、腰が軽くなった感じで…」
 美貴としては二晩連続の激しい夜のせいでヘロヘロだと思ってたけど…。
「身体の中に溜ってた欲求がすっかり満たされたっつーのかな」
 一口、グビっとビールを飲んだ矢口さんが満面の笑顔を見せる。
「ゲホッ…、んなァ」
 あやうく口に含んだ午後ティーを吹き出しそうになったのを何とか堪える美貴。
「今まで人が欲求不満の固まりだったみたいに…。美貴だって、亜弥ちゃんと関係する前
から一人エッチぐらいは…」
 ヤバ! あたしって、意外と天然かなって、つくずく思う今日この頃。
 聞かれてもない恥ずかしい話、自分でしゃべってるし…。
435 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 06:51
「ナ、ナ、ナーンデ、そんな事までいわせるんですかァ…」
 ここは『かずの子』になって笑い飛ばすほかないかな…。
「イヤイヤ、あなたが勝手にしゃべったんでしょ」
 ありがとうございます、駅前交番の矢口婦警で返してもらって。
「でも、マジで笑顔も最高に輝いてたし…。なんつーの?細かいしぐさに同じ女でも色気
を感じるっていうか…」
 この人、本気?
 それともからかわれてるだけ?
 そう迷いつつも、美貴は頬が熱くなるのを感じた。
436 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 06:52
「ところでさァ、これ、マジバナなんだけど、フジモトは女同士でラブ×2になったの、
あややが始めて?」
 マイクを向けるジェスチャーをしながら、いきなりきわどい質問。
 でも、今、とぼけると、何かとんでもない誤解されかねない。
 もー、チョーーー、恥ずかしいんだけど…。
「そうっすよ…、っつか、ミキ、男ともそういう関係になった時ないし…」
 これいうと、みんな意外そうな顔をする。この人も例外ではなかった。
 ガラステーブルに肘をついたまま、上体がグっと前に迫り出して来る。
「今まで、女が好きって、意識してたんだ…」
 食事中に飲んだチューハイや今も飲み続けてるビールのせいで潤んだ目がキラリと光る。
 いくら美貴が男を知らなかったからって、それは直接すぎる発想でしょ。
 まァ、デビュー前、男と遊びまくってたって決めつけられるよりはましだけど。
「ぶっちゃけ、それはないですね…。亜弥ちゃんにコクられた時は、ミキ、チョー悩みま
したもん…。いくら男っぽくても、女同士って、絶対、あり得ないって…」
437 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 06:52
 フーンと何度も頷きながら、意味ありげな視線でこちらを見つめる矢口さん。
「でさァ、オイラの経験からなんだけど、女同士で恋愛できるって自覚すると、モーニン
グって微妙な集団だよ…」
 えっ、どういう事、それ、って思ってる間も、矢口さんの口は止まらなかった。
「ウチらって、全国からオーディション勝ち抜いて集まった、魅力たっぷりの女の子が集まってんじゃん…。で、その中にあんたもいるわけさ、わかる?」
「すみません、ちょっと話し見えてません…」
 素直に答えたら、矢口さんが大袈裟に頭をワシャワシャと掻きむしった。
 ワシャワシャしたいのはこっちだよって、思わずつっこみたくなって来る。
「ウチら、みんな、けっこう仲いいじゃん。でね、抱きつかれたりとか、じゃれあってる
うちにネ、仲間や友達としての好き、つまり『ライク』とさ、恋愛対象の好き、こっちは
『ラブ』ね。その見分けがつかなくなっちゃったり…」
「相手は『ライク』なのに、ミキが勝手に『ラブ』って思い込むってとか?」
 そういわれて、モーニングのメンバーで、女の子同士の恋愛が受け入れられる自分の危
うい立場に始めて気付いた。
438 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 06:53
「あのサ、ここんとこ、フジモトも完全にウチラに打ち解けてるじゃん…。ってか、ほと
んど幹部待遇…」
「はー?ナンっすか、ソレ?」
 確かにこの前のハロモニの収録の時、なっちさんに、飯田さんと矢口さん、美貴の3人
が最強メンバーとかいわれた。もちろん、美貴自身はそんな事、思ってないけど…。
「で、一昨日もいったみたく、最近、娘。の中でミキティ派が急増してんじゃん…。実は、
密かにミキティを狙ってるって娘、いるって事じゃん…」
 仮にミキティ派がいたとして、みんな色恋がらみで寄って来るわけ。
 中にはアーティストとしての藤本美貴を慕ってみないなメンバーも…。
 自惚れか、ハハハ…。
「なんか、そばにいると惹き付けられるんだよね、ミキティには…。まァ、この世界で成
功してる人って、みんな、それなりに引き付けるものは持ってるんだろうけど…」
「矢口さんの方が、ミキなんかよりそういう力、何倍も持ってるじゃないですか。いつも
元気、もらってますよ、ミキの方が…」
 面と向かってこんな事いうのは照れくさいけど、これは嘘のない話だ。
「まァ、元気はオイラのセールスポイントだからネ。”大好きなミキティ”にそういって
もらえると嬉しいけどさァ…」
 ダダダ…、大好きって…。
 照れて俯いた矢口さんの表情に美貴の心が再び波立つ。
439 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 06:53
「いきなり抱きつかれたり、凭れ掛かられたりすると『アレ、藤本さんって、あたしの事、
好きなのかな…』なんて勘違いされて、そんな事、知らずに他のメンバーともくっつきあ
ってると、『ライバル出現』なんて誤解まねいたり…」
 っつか、うちのメンバーって、そんなに垣根のこっち側の人、多いの…。
 ちょっとびっくりさせられる。
 でも、正直、メンバーの中で、こいつとは間違ってもそうなる事はないぞ、っていえる
ほど気があわなかったり、好きになれなかったりする子っていないのも確かだけど。
「でね、そんな誤解が元でメンバー全体に微妙に影響が出たりとかね。逆に、それにうっ
かり乗っちゃって何かしちゃったとするでしょ。ンで、気持ちがさめると、両方の相手に
心苦しいし…、オイラの体験からしても…」
 矢口さんがしみじみ溜め息をつく。
 ふーん、浮気した事、あるんだ…。
「ウチの事務所も怖い事するよなァ…。飢えた狼を14匹の小羊の中に放り込むなんて…」
 衝撃の浮気告白に突っ込む間もなく、イタズラっぽい笑顔で美貴を指差す矢口さん。
「イヤイヤイヤ、飢えた狼って…。ミキは亜弥ちゃんだけですって、マジで…」
 っつか、あたし、美貴ウールだし…。
440 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 06:53
「そう、いい切れるゥ。揚げ足取りみたいだけど、さっき、オイラが迫ったのは最初だけ
だったじゃん。んで、フジモトが急に抱きついて来て…」
「……ウッ…」
「コクったのはマジだったっよ。最初から試そうとしたわけじゃないよ。けど、結果的に
はさァ、拒否りながらもあーゆー事になったじゃん。オイラ、そこをいいたいわけ…」
「……ハァ…」
 ズバリ指摘されて、美貴は言葉も返せなかった。
「なんつったってさァ、ツアーなんかだと、何日も寝起きを共にするわけじゃん。マコっ
ちゃんが紺野の寝姿にドキドキした話じゃないけど、思わずムラムラーッて事、ゼッタイ
ないって誰にもいえないと思うし…」
 確かに、さっき矢口さんに欲情して、ほとんど押し流されるままにギリギリの所まで行
ってしまった事を考えると、その可能性は否定し切れない。
441 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 06:54
「確かに、突き飛ばして逃げなかったオイラの方がいけなかったのかも知れないけど、舞
い上がるよこっちも、ああいう状況って…」
 ひょっとしたら美貴以上じゃないかってぐらい照れ屋の矢口さんが耳まで赤くなる。
「片思いのまま、諦めようと思ってた相手と、いきなりああいう事になれば、ついつい、
流れに任せたくなるじゃん…。まァ、思ってたのとは立場が逆だったけど…」
 俯き加減で唇を尖らせた彼女は、何かスネた子供みたいな愛らしさを振りまいて美貴の
心を再び波打たせる。
 一瞬、テーブルを乗り越えて抱きつきたい衝動が走った。
 どうしちゃったんだろう、あたし…。
「これだけは忠告しとかないとと思ってさァ…。でも、すっごく幸せそうな顔して焼肉パ
クついてるの見てたら、食事しながらお説教じみた事、いえなくなっちゃって…」
 からかう様な上目遣いでほほえむ矢口さん。
「スミマセン…、でも、肉を見ると性格が変わっちゃうもんで…」
 同じ様な事は亜弥ちゃんにもいわれた事がある。
「でさ、急に押し掛けて来て悪かったけど、ホント、これだけは忘れないで欲しいんだ…」
 はっきりと結論が出てない気がするけど、いいたい事は全部いい切った表情だ。
「ああ、ハイ…」
 まァ、日頃の行動は気をつけろ、誘惑に負けるなっていいたいんだろうけど、その直前
までしちゃったの忘れてませんか、先輩?
442 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 06:54
「えっとですね、さっき矢口さんのいった立場が逆って話ですが…」
 話が途切れたのをきっかけに美貴の方から話を振ると、ホッと一息ついた感じの矢口さ
んが戸惑った様な顔を見せた。
「やっぱ、そういうのってこだわりますか…」
 しばらく美貴の顔を見つめてた矢口さんが、いきなりススーッとにじり寄って来た。
 美貴の隣に座り込んでピタッと身体を寄せ着けて来る。
 何か勘違いしてない、この人。
 で、美貴もなぜか胸がドキドキして来たし…。
「もっかいする? 今度はミキティ受けで…」
 耳元で、冗談とも本気ともとれる囁き。
 やっぱり!
 思わずウンと頷きそうになって、慌てて心を鬼にする。
「イヤ、あの…、そういうのと違うっくってェ…」
 でも、正直、身体の触れた部分から伝わって来る温もりに何か癒される気分。
443 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 06:55
「あのですねェ、矢口さんから見て、ミキとアヤちゃんって、どっちが、あの、受けって
いうんですか、かわいがられる方に見えます…」
 あっ、ナーンダ、って顏して美貴から離れようとする矢口さん。
 その肩を、美貴は反射的に抱きとめていた。
「いいの…、このままくっつきあってて…。そう、ウレシイ…。えっと何だっけ、どっち
が受けかって話ねだよ…。一見するとあやや受けって感じだけどさァ…、ン−…、真里に
は、分かる…」
 突然、視線を中に浮かせて、多分、アターレ飯田になり切った積もりだろう。
「あの、似てませんから…、どこからみても矢口さんですから…」
「胸が、小さいくせに、生意気よッ、アンタ! 」
 そこまで飯田さんの真似でいいますか? 
「イヤイヤイヤ、胸は余計ですから…」
「一度、いってみたかったんだよ、あのセリフ…。でも、身長じゃかなわないから…」
 美貴の肩に顔を埋めていじけッ子のポーズ。
 あーん!かわいすぎる。キュンと窄めたタコさん唇を奪いたい衝動を必死で抑える。
444 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 06:55
「で、何が分かったんですか、ミニカヲたんとしては…」
 ミニの所に微妙に力を入れてみたり…。
 今の雰囲気なら、これぐらい言い返しても怒られそうもないし…。
 思った通り、プーッと頬を膨らませて見せた矢口さんは、そのまま話を続けた。
「あややには、最初っから迫られまくりだったよね、ミキティ。だから、多分、あの調子
で最後の一線も押し切られて、ミキティ受けだろうなって…」
 矢口さんは美貴の答えを聞く前からクスクスと笑いはじめた。
「まァ、昨日、一昨日はほとんどミキがアヤちゃんに一方的に責められたみたいな…」
 してやったりって感じで何度も頷く矢口さん。
 その顔を見れば笑いを堪えるのに必死なのが丸分かり。
「ミキがアヤちゃんに責められるって、そんなにおかしいっすか…」
 正直、ちょっとムカつく。
「違うの。メンバー中、強気ベスト3に入るフジモトを受けにしちゃうってのが、いかに
もあややらしいなって思ったら、何か、おっかしくって、ギャハハハ…」
 ついに堪え切れなくなったのか、声を出して笑いはじめた。
「どうせ、ミキはアヤちゃんの前では、ヘタレですよ…、ハハハ…」
 矢口さんの笑いが移ったのかも知れない。
 美貴も言葉に笑いが混ざる。
445 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 06:56
「でも、受けのほうが楽じゃない…、サリゲに」
 笑い過ぎて涙目の矢口さんがフーッと溜め息をついた。
「ああ、分かる気がする…。でも、ミキ、責めもアリだと思うんですよ…。ただ、アヤち
ゃんの方が勢いがあるっていうのか…」
 ウンウンと頷く矢口さんの口元が、今までとは微妙に違った感じで緩む。
 ナナ、なんなの、その含み笑い…。
「勢いっていうかさァ、テクニック的な事でしょ。これ、オイラから聞いたって事は本人
にはナイショにしといて欲しいんだけど、『M黙』で共演してる頃、彼女、裕ちゃんに色
々教わってたらしいから…」
「マジですか…、色々って、あの、エッチの事なんかを…」
 亜弥ちゃんったら美貴の知らない所で何してるんだろ。でも、あの子ならあり得る。
「なんかネ、どうやったらフジモトが自分のモノになるかから始まって、そうなった時、
どうしたらいいのかとか…。裕ちゃんも、半分、呆れながらもあややの真剣さが切なくな
ったっていってたし…」
 それだけ美貴の事を思ってたって事なんだろうな。
 他所で余計な事を喋ったなんて、怒っちゃいけないんだと自分に言い聞かせる。
446 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 06:56
「で、中澤さん、教えたんですか…。って、まさか…」
「あっ、そりゃだいじょぶ。あややと裕ちゃんは何もない。間違いないよ。まあ、裕ちゃ
んの事だから、キスぐらいは勢いでしてるだろうけど…」
 それは美貴も同じ事。打ち上げなんかで酔っぱらうと、もう、そばにいるメンバーは全
員ってぐらい中澤さんにはキスされてるし。
「だから、あややの知識は三十路女並ってこと。まァ、あくまでも知識はね…」
 中澤さんに色々と教え込まれた亜弥ちゃんと、ほとんど心の準備のなかった美貴。
 こりゃ、いくら頑張っても太刀打ちできないわ。
 美貴、ぶっつけ本番でよく頑張れたってネッて自分を誉めてあげたくなる。
447 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 06:56

「あのさァ、ちょっときわどい話するけど、怒んないで聞いて…。さっき、オイラの胸、
責めたじゃん。あややもあんな感じでグイグイ押して来る一方って感じでしょ…」
 美貴の目を覗き込む矢口さんの目、なんか企んでそうなんだけど…。
「えっとですね、ちょっとハズい事、答えるけど、笑わないで聞いてくれますゥ…」
 なんか、マンザイみたいな会話。でも、こうでもしなきゃ、答えにくいし…。
「ぶっちゃけ、昨日、一昨日、亜弥ちゃんと色々するまで、ああゆう時、どんな事するか
とか考えた事なかったし…。ほとんど、亜弥ちゃんにやられた通りですね…」
 何も答えず、美貴をじっと見つめる矢口さん。
 ちょっと、ヤバイ予感。
 美貴は亜弥ちゃんといると、何気ない一言で、突然、ギュっとして、抱き締めたい衝動
にかられる時がある。今、美貴が、矢口さんをそんな気分にしちゃったみたい。
「ミキティ〜〜ィイ」
 ファンの声援みたいな絶叫と共にガバっと抱きつかれたと思ったら、耳に微妙な感触。
 生暖かい吐息をかけられて、背筋がゾクゾクする。
448 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 06:57
「イヤ〜〜ア。くすぐったいィ…」
 耳朶を甘噛みされて、反射的に、妙に色っぽい声が出ちゃう。
「たとえば、こんな事とか、あと、ギュッと行くんじゃなくて、こう、こんな感じでさ…」
 耳に息を吹き掛けられた動揺も収まらないうちにシャツの上から乳首の周囲を人差し指
で、本当に、軽くなぞるられる。
 耳を責められたのは軽い冗談かと思ったけど、もう、ここまで来るとやる気モード全開
じゃん。
 そう思っても、身体が凍り付いたみたいにされるがままの美貴。
「アアン、ちょ、ちょっと、どうしたんですか、そんな、いきなり…」
 いとも簡単に美貴のブラホックが外され、シャツの上から直接の刺激。
 一気に乳首が勃ったのがバレバレ。
449 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 06:58
「あのね、ミキちゃん。裕子もどっちかっていうと、押し一方って感じでね…」
 ヤバ、また、ミキちゃんって呼ばれた。
「だから、先手を取りたいと思った時は、今みたく喋ってるうちにサリゲにさァ…」
 話に気を取られているうちに、シャツの中に手が滑り込んで来る。
「あっ、ちょ…、待っ………」
 ピンと逸らした掌で、乳首の先っちょだけをツツーッと撫でられる。
「ねェ、こんな風に…、力、入れないで、そっとネ…」
 触れるか触れないかのギリギリのところで、ゆっくりと、でも、断続的に続く微妙な刺
激に全身が鳥肌立ってくる。
「気持ち、いいっしょ…」
 催眠術の様な、優しいけど確信めいた口調の囁き。
 そして、言葉の隙間を埋める優しい吐息…。
 いくらこらえようとしても、美貴の口からは言葉にならない呻き声が漏れ続ける。
 無意識のうちに体育座りしていた脚を投げ出して、内股を擦りあわせる美貴。
 どうしよう、感じちゃう。
 相手が亜弥ちゃんなら、確実にエッチが始まる流れって感じ。
450 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 06:58
「ホラ…、いつの間にか始まっちゃってたって感じでさァ…」
 掌がピッタリと合わせた指の腹に変わる。
 軽く擦られただけで、もう、ゾクゾクするぐらいだった美貴は、更に微妙に力の強さが
変わる指攻撃にほとんど我を忘れていた。
「ホラ…、強くやられるより、気持ちイクなって来んでしょ…」
 耳元で繰り返される『気持ちいい』の言葉も美貴を高まらせる。
「ヤ…、ヤバイっす。なんか熱い…。ああ、たまんないィ…」
 寄せては返す波の様な断続的な刺激に、身体中にジワジワと広がる切なさが美貴を襲う。
「あとね、こういう事もしちゃったりとかさァ…」
 右手でバストを責めながら、左手がサッと背中に回る。
 えっ、と思ってる間に背骨にそって肩甲骨の間ら辺を爪を立ててツツーッと…。
「ウワァッ…、ちょ…、な…、し…、た、アァン…、です…、かァ…」
 こんな所がこんなに感じるなんて…。
 前と後ろで思い思いに動く手の刺激に、美貴はほとんど自分を見失ってた。
 恥ずかしいけど、『女の子』の部分は火事になったみたいに熱くなって、バクバクいっ
てる。もう、下着にシミが出来るぐらいエッチなお汁が溢れてる。
 もう、何も考えられない。このまま、この人に全てを任せたい。
 美貴は矢口さんのいきなりの攻撃から逃れようとする気は完全に失せていた。
451 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 06:58
「脱がしゃうネ…」
 くぐもった囁きと共に、美貴のシャツがスルスルとまくり上げられて行く。
 気がつくと、腕を持ち上げて協力態勢をとっている美貴。
 いつの間にか、後ろめたさは完全に消えて、期待に胸が踊っている。
「ミキティ、恥ずかしがんなくていいからネ…、女の子はみんな、こうすんと気持ちイク
なるんだから…、ホーラ…」
 上半身、裸の美貴を後ろから羽交い締めにしながら、矢口さんの囁きは続く。
 リハスタと真逆の態勢だなんて意識すると、よくない期待がさらに膨らむ。
「正直に答えて….このオフ、初めてエッチ体験して、今、いろいろ、したくてしょうが
ないんじゃない?」
 そうかも知れない。極端にいえば、相手が矢口さんじゃなくても、今の美貴は拒む事は
出来ないのかも知れない。
「確かに…。さっき、飢えた狼の話し聞きながらちょっと思った…」
 亜弥ちゃんとああいう関係になって、ちょっと恥ずかしいけど、美貴も、エッチの、そ
のォ…、なんつーか、あれよ、気持ちよさとか? 知っちゃったわけだし…。
「体験した直後って、たいていの女の子はそうなんだ…。相手が男で、ただ痛いだけの初
体験でも、次に誘われると、意外とその気になりやすいっていうからネ…」
 話し声の合間にうなじに生暖かい吐息がかかる。それだけで、自然に身体がビクッと反
応してしまう。
452 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 06:59
「オイラの特技、見したげる…。三十路女もイチコロってやつ…」
「あ、あの…、ちょっと、それ、遠慮させ…、アウッ…」
 いきなりジャージのウエストを掴まれた。それだけじゃなく、グイッと引き上げられる。
 一気にジャージと下着が敏感になっている所に食い込んで来た。
「ここから下はあやや専用って事にして、上半身だけでイカしてやるから、ネ…。ミキテ
ィ、一回イッとかなきゃ、もう、どうにもんなんないだろ…」
 見事に心境をいいあてられて、美貴は、またしても何もいい返せなくなってしまう。
「オイラがする事、よく覚えといて、今度、あややを責めりゃいいじゃん。ネ、大好きな
彼女を悦ばすためのお勉強しようよ。それなら、彼女を裏切った事になんないじゃん」
 一瞬、あァ、そうですよねェ、っていいかけて慌てて言葉を飲み込む。
 結局、エッチする事に変わりはないじゃん、それ…。
 そんなつっこみを返す暇もなく、両方の脇腹に微妙な衝撃が走った。
「チョ、ちょっと…。ヤッ…、グゥッチさん…、ナ…アニを…」
 奥歯が浮いたみたくなって、まともに喋れない。
453 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 07:00
「ヘヘェ…、これ、利くんだって…。ホラ、フーッ、ヒューッ…」
 まさに、そんな表現がピッタリの、羽根の様な刺激。でも、いつの間にか、くすぐった
さは消えて、何か焦れったいムズ痒さが全身に広がりはじめる。
「女の子って、ここも感じるって、知らなかったっしょ…」
 ソフトムードの矢口さんの囁き。聞き慣れない口調に戸惑いを覚えながらも反射的に頷
いてしまう美貴。
 ヤバイと思えば思うほど、身体が勝手に反応してしまう。
 だけど、それは亜弥ちゃんにされている時の様な一気にズバット来る感じじゃなく、身
体中のあちこちからジワジワと沸き上がって来るもどかしさ。
「どうした…、ミキティ、耳まで真っ赤だよ…」
 いわれなくても分かる事を指摘され、更に全身が粟立つ。
「こんなの…、ハ、始めてです…。どうしたらいいか、分かんない。もう、助けて下さい」
 自分でも、ほとんど訳が分からないまま、言葉が勝手に口に出る。
「こんな時まで敬語じゃなくていいってば…」
 唇が重なって来た。口の中をゆっくりと、でも、確実にゾクっと来る所を掠めながら、
舌が絡んで来る。
454 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 07:00
 熱い!
 顔が…。
 バストが…。
 でも、それ以上に『女の子』の部分が熱湯を浴びたみたいに熱くなって来る。
 動悸が激しくなり過ぎて息苦しい。
「ウグゥ…」
 いつの間にかパンパンに膨らんでいた胸の突起を軽くつままれて、小さく飛び上がるほ
どの痙攣が全身に走った。
「だいじょぶだから…、ネッ…、今は、何も考えなくていいから…」
 ゆっくりと床に美貴の身体を横たえながら、あり得ないほど優しい声の囁き。
 何か、本当に全て任せてもいいって気がして来る。
 相変わらず、貴重品を扱う様な手さばきで、全体を包み込む様にバストを揉まれる。
 もっと、思いきりやって!
 思わず、そう叫びたくなる。
 でも、その反面、ちょっと緩めのお湯に浸かっている様な状態が続いて欲しいと感じる。
 どうしたらいいんだろう。
 膨らみ続ける欲望と必死で戦ってる間に、矢口さんは新たな攻撃に移っていた。
 唇から鎖骨、そして、触られてないもう一方のバストと、啄むようなキスの嵐。
 もう、何も考えられなくなってしまう。
455 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 07:00
「ねェ、お願いだから…。もう、ダメ…。ミキ、我慢できない…」
 自分でも気付かないうちに、矢口さんの顔をバストに思い切り押し付けていた。
「ウウッ…、ちょっと、落ち着いてよォ…。人を窒息死させる気?」
 美貴の手を払いのけながら、顔を上げた矢口さん。
「いいから、任せなって…。ヤッバイくらい、気持ちイクさせたげるから…」
 こちらを見つめる眼差しが、さっきより、本気っぽく見えるのは気のせいではなさそう。
 このまま、イケナイ関係になってしまうんだろうか。
 そんな事しちゃ、だめだってば!
 美貴の中の最後の理性のひとかけらが悲鳴をあげる。
 でも、もう、無理っぽい。
 リズミカルに左右の乳首を交互にくわえられる。
 さっきまでのネットリとした舌の感触とは違う、乾いた唇の刺激。
 一回々々は何でもないのに、何回も続けられると快感と欲望がどんどん膨らんで来る。
 それも、直接バストにじゃなく、オナカのずっと深い所にジンジン響く感じ。
 恥ずかしいと思いながらも、喘ぎ声がもれるのが止められない。
456 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 07:01
 その間も、わき腹やバストの回りを爪の先で軽く擦り続ける指の刺激も続いてる。
 丁寧すぎるほど丁寧な刺激から仲間外れにされてる『女の子』の部分が悲鳴を上げる。
 勝手にビクンビクンと痙攣したり、キューンとひき締まる様になったり…。
 何かいじわるされてる気分。
 こっそり自分でかわいがってあげようか。ふと、そんな考えが脳裏をかすめた。
「だめだよ、自分でしようなんて、考えてんじゃないの…」
 いつの間にかジャージの中に潜り込もうとしていた美貴の手首が掴まれた。
「アウッ…、アアーン…」
 これまでとは打って変わったハードな刺激がバストを襲った。
 右の乳首は前歯、左は指、だと思う。
 一瞬、痛いと感じるほど強く挟まれる。
 でも、すぐにその痛みが骨にまで響くほどの快感に変わった。
「ウッ…、ヤ…、アアッ…」
 爪先から脳天まで高圧電流が駆け抜けた様な衝撃が突き抜ける。
 待ちに待っていた、ストレートな刺激に反応して、美貴の身体はほとんどブリッジみた
いな勢いでのけ反っていた。
 上半身だけでイカせるといわれて半信半疑だったけど、すごい。
 ひょっとしたら、今までで最高の絶頂なんじゃないかと思うほどの瞬間が美貴を襲った
のは、その直後だった。
457 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 07:01
「どうだった…。こういう責め技って、普段、キミたちの年頃じゃ、なかなか思いつかな
いんだよね…。今度、あややに合ったら、これ、やってみ…。絶対、ミキティのペースで
進められるから…」
 そんな矢口さんの囁きが耳もとでエコーが掛かったみたいに聞こえる。
「ここだけの話し、ミキ、焦らされると余計に萌えるのかも…」
 亜弥ちゃんには絶対にいえない事でも、不思議と矢口さんには自分から打ち明けたくな
っちゃうから不思議だ。
「でも、ちょっとやりすぎたかな…。ミキティ、後悔してない?」
 なんで、そんなに優しくできるの。
「そんなこと、いわないで…。今、そんなこといわれたら、ミキ、泣きたくなるから…」
 優しく抱きしめられる。矢口さんの身体が何倍にもなって、美貴を包み込んでくれてる
錯覚に襲われる。
「今日は、ミキティもオイラもどうかしてたんだって事で、もう、忘れようネ…」
 優しく頭を撫でられているうちに、美貴も少しづつ落ち着きを取り戻して来た。
「ウソいわないで下さいよ…。忘れられっこないじゃないですか…。それに…」
 思わず、余計な事を口走りそうになって、かろうじて言葉を飲み込んだ。
458 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 07:02
「それに、どうした…」
 今まで、母親からも向けられた事がないんじゃないだろうかってほどの優しいまなざし
で覗き込まれて、美貴の鼓動がまたしても高鳴りはじめる。
「いえ…、ああ、あの…」
 正直、いってしまっていいものかどうか、迷いはあった。
「あのォですね…、こういう事、するとかしないとかって事は置いといて、ミキ、これか
らも時々、モーニングの先輩後輩以上の感覚で甘えさせて欲しい…」
「モーニングの先輩後輩以上の感覚ネ…」
 オウム返しに呟いた矢口さんがクスッと笑う。
「いいよ、フジモト…。こっちには裕子、そっちはあややって、どっちも独占欲の異常に
強い相手がいる同士、色々、相談に乗れると思うから…」
「ハイ、宜しくお願いします」
「さっきも、いったけど、すれ違いが続いて、どうしようもなく寂しくなった時、オイラ
だったらギリギリのところまでで慰めてやれると思うし…。若い娘とどうにかなっちゃう
と、結構、修羅場になったりするから…」
 ひょっとして、さっきのメンバー同士のライクとラブの勘違いの話しをはじめた時から、
この人、こんな展開を予想してたの?
 ふと、そんな事を考えて、慌てて否定した。
459 名前:よろしく!センパイ 投稿日:2004/03/08(月) 07:02
「ミキティって末っ子だからか、基本的に甘えんボだもんな。これからも、遠慮なく甘え
ておいで…。あややとの仲を邪魔する様な事はしないから…」
 あそこまでしてしまって、本当に亜弥ちゃんを裏切ってないのかどうか分らないけど、
これが、もし、ほかの人だったら、間違いなく最後の一線も越えていただろう。
 全身を包み込まれる様な矢口さんの抱擁。その温もりに込められた、かわいい先輩の思
いやりが嬉しく感じる。
「サ、そろそろ寝ないと、マジ、ヤバイだろ」
「アッ、そうだ。ミキ、明日、ハロモニ終わりで、そのまま京都だった…」
「頑張れよ、時代劇…。週末は一回帰って来れるの?」
 そういえば、土曜日は『竜馬』の予備日で、日曜は大阪ドームでスポフェス。
 予備日とは、本来のスケジュール通りに撮影が進めば必要ないけど、撮りこぼしが出た
りした時だったりのためにスケジュールを入れてない日の事。早い話がNG出さなけりゃ、
前のりで大阪入りして、一日のんびり出来る。
「ミキティだったら、だいじょぶだよ…。撮影の前日、オイラとこんな事出来てるんだか
ら、もう、余裕でしよ、ネ…」
 考えようによっては皮肉ともとれる一言。
 亜弥ちゃんに続き、矢口さんからもプレシャーが掛かる。
 ウーン、マジ、不安なんだけど…。
460 名前:ss.com 投稿日:2004/03/08(月) 07:09

>>429-459
今回はこんな感じで。
あと、一回は亜弥ちゃん不在、矢口さんニアミスの話が続きます。
でも、先週の『ドキみき』で、ミキティも矢口さんとの「遊園地でいと」の事、話してま
したね。オンエアされたあと、亜弥ちゃんと揉めてなければいいんですが…。
でも、『よろセン』での爆弾発言で、完全に仲直りでしょうけどネ。

461 名前:ss.com 投稿日:2004/03/08(月) 07:20

たくさんのレス、ありがとうございます。
>>421 :名無飼育さん様
これからも、モテモテの方向で…。でも、『あやみき前提』なのですが。

>>422 :TAISA様
お誉めのお言葉、本当にありがとうございます。
やぐっさん、かわいかったですか?そういっていただけると、嬉しいです。

>>423 :名無飼育さん
なんか、ますます、ご心配をおかけする展開で、何ともはや(ペコリ

>>424 :名無飼育さん様
ありがとうございます
462 名前:ss.com 投稿日:2004/03/08(月) 07:21

>>425 :名無飼育さん様
>>426 :名無飼育さん様
お待たせしました。申し訳ありません(ペコリ×2

>>428 :名無飼育さん
読んで下さる人がいるから頑張れるんです。暖かい励まし、恐縮です。

皆様、これからもよろしくお願いします。


463 名前:名無し読者 投稿日:2004/03/08(月) 15:38
更新キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
待ってました。
相変わらずの面白さ。これからも待ってますよ。
464 名前:名無し読者 投稿日:2004/03/09(火) 14:38
作者さん、リクエストいいでしょうか?
あやみきでお願いします。
465 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/03/09(火) 16:48
これ見てちょっとやぐみきもいいかな、なんて思ったり…
466 名前:名無し読者 投稿日:2004/03/09(火) 16:51
自分は>>463なのですが、>>464は別の方です。
念のため...
467 名前:TAISA 投稿日:2004/03/10(水) 00:35
更新乙です。凄ぇコトになってますな・・・
しかしキッチリ心理描写が入って、それがフォローになってるからイイんでしょうね。
つうか、おまいは加藤鷹かと、やぐっさんに言っといて下さい(w

お忙しいみたいですが、あまり無理をしないように。ss.comさんのペースでがんがって下さい。
468 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/03/24(水) 14:40
待ってますよ〜
469 名前:ss.com 投稿日:2004/04/03(土) 22:43
ご無沙汰してます、作者です。バタバタしている間に、3月は1回しか更新できないとい
う情けない状況に…。
あれよあれよという間に今年も4月。プロ野球もスタートして、テレビもラジオも9時以
降の番組チェックが色々と面倒な季節になって来ましたね。
という事で、お待ちどうさまの更新です。
470 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:44


      5、あなたがいるから、ドキみきナイト


471 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:45
 寝なきゃって思えば思うほど、頭が冴えて眠れない。
 美貴は基本的には寝つきはいい方で、ソロコン初日の前の晩でも、グッスリ眠っちゃっ
たぐらいなのに、今夜だけは何か寝つけない…。
 今日の自分の行動に対する亜弥ちゃんへの後ろめたさ。
 それ以上に胸にずっしりとのしかかる、身を持って知ってしまった意外な事実…。
 美貴って、すごい、エッチ好きだったりするの?
 ちょっとしたきっかけがあれば誰とでもエッチな関係になっちゃったりする人なの?
 あの、魅力たっぷりの松浦亜弥の強烈なスキ×2ビームを、一年以上もスルリとかわし
ていた藤本美貴はどこいっちゃったの?
 亜弥ちゃんとの最後の一線を越えたとたん、自分の中のエッチな欲求を抑えられなくな
ちゃったの?
 初体験した直後の女の子シンドロームならいいけど、これが、あたし、藤本美貴の本質
だったら、これからの人生、どうなっちゃうんだろう。
 そんな不安が頭の中を堂々回り。
472 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:45
 そのくせ、身体のあちこちが、さっきまでの余韻で火照っている。
 今日一日、何もしていない下半身に、焦りにも似たじれったさが渦巻いている。
 奥の部屋で、来客用の布団で寝ている矢口さんの隣に潜り込んで、『もう一度』ってお
ねだりしたくなって来る。
 ア゛ーーーッ、どうしたの、あたし!
 何がしたいの藤本美貴!
 俯せになって、ゆっくりと、ジャ−ジの中に手を滑り込ませる。
 明日、遅刻したり、寝不足で凡ミスをしない為に、無理にでも寝なきゃいけないから。
 そう、あくまでも、早く、眠りにつくために…。
 自分でも、それが都合のいい言い訳だってわかってるけど、素直になれない今のあたし。
 下着の上から『女の子』の部分をそっと確かめる。
 信じられないぐらいの湿り気を実感して、思わず、指の動きが止まった。
 こんなに濡らしちゃったなんて恥ずかしい。
473 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:45
 でも、美貴だって、健康な、もうすぐ19歳になる女の子なんだもん。あれだけ感じさせ
られて、濡れてなかったら、そっちの方が問題じゃない?
 そう、思い直して、完全に張り付いたみたいになって、中身の形が忠実に再現されたパ
ンティのクロッチの窪みに指を這わせた。
 軽くなぞっただけで、ビーンと背筋に衝撃が駆け抜ける。
 飢え切った『女の子』の部分がヒクヒクと痙攣して、もっと強い刺激を催促している。
 軽く撫でるだけのつもりだったけど、もう、止まらない。
 ジットリと湿った下着を押し付ける様に指先がせわしなく上下に動き回る。
 ほとんど、意識外の本能的な動き。
 通常の50%増しぐらいに膨らんで堅くなってるんじゃないかって思えるクリちゃんに指
先が触れるたびに、両足が勝手にビクンと痙攣する。
 それを待ち受けていた様にキューンと引き締まる様な感じが『女の子』の部分に広がる。
 ヤバイぐらいに気持ちいい。
 もう、だめ。お上品ぶってなんかいられない。
 軽く腰を浮かすと、下着もろともジャージを脱ぎ捨てた。
474 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:46
 独りエッチの為に下着まで脱ぐのって、結構、覚悟がいる。
 自分がものすごくエッチな女の子に思えて、自己嫌悪に陥りそうな気がするから…。
 でも、今夜ばかりはそんな事を思う暇もなく、するりとハーパンもろとも下着も脱ぎ捨
てた。なんのためらいもなく、剥き出しになった部分に手を伸ばす。
 溢れ出したお汁でヘアがベットリと張り付いたみたくなってるのが分かる。
 ゆっくりと指先を『女の子』の部分に滑り込ませる。
 指先の感触が、昨夜、さんざんいじりまわした亜弥ちゃんのアソコを思い出させる。
 まだ、一日しか経ってないのに、二人でやりたい放題したのが、すごい、懐かしい。
 あの時を思い出して、クリちゃんをつまんでみた。
 それだけで、腰がビクンと跳ねるぐらいの衝撃が駆け抜ける。
 女の子の身体の中で、ここが一番敏感だって事は知っていた。でも、直接触れるのがな
んか怖くて、今まで、ほとんど触れた事がなかった快感ボタン。
 なのに、今、ここをめちゃくちゃに責めたい衝動が抑えられない。
475 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:46
「アフ…」
 思いがけずに声を出してしまって、慌てて枕に顔を埋める。
 今夜は一人じゃないんだから。
 実家にいた頃、隣の部屋のお姉ちゃんの存在を意識しながら独りエッチしてたのを思い
出す。でも、もう、あの頃の、軽く撫でるくらいで満足出来たあたしじゃなくなってる。
 いくら、抑えようとしても、勝手に声がもれてきちゃう。
 そんな事を気にしながらも、もう、指は止められない。
 クリちゃんをつまんだ指先をリズミカルに動かしてやる。
 パンパンに充血して敏感になって熱を帯びた肉の突起が、適格すぎる反応をしめす。
 オナカの奥深い所がキューッと引き締まる様な衝撃。
 それで絞り出された様に、新たな熱いお汁が溢れ出して来る。
 自分で触ると気持ちイクなるって知ってから、もう5〜6年になるけど、こんなに気持
ちイくなったのは初めてかも知れない。
 でも、まだ、満足できる状態じゃない。
 そっと、指先で溢れだして来たお汁をすくい上げる。昨夜、亜弥ちゃんにされた様に、
クリちゃんを剥き出しにして、ツンと尖ったその先端に塗りたくる。
476 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:47
 ズーン!
 オヘソの裏の辺りで炸裂した衝撃が、一瞬で爪先から頭のてっぺんにまで広がる。
 いつの間にか、指だけじゃなく、ベッドが軋むほどの勢いで腰を振っている美貴。
 亜弥ちゃんに会いたい。
 感じすぎて怖くなっても、まだまだ、とかいわれながら、ここをグリグリされたい。
 そんな思いが頭の中で膨らむ。
 ヒクヒクと痙攣を繰り返して、お汁を溢れさせている所にゆっくりと指を挿れてゆく。
 右手はクリちゃん、左手で身体の中を、もう、これでもかってくらいに責め続ける。
 いつもだったら、もう、満足して終わらせる所まで上り詰めても、まだ、指が、そして
腰の動きも止まらない。
 それに、いつもなら感じても当然の、アイドルなのにこんな事してていいんだろうかと
か、恥ずかしいからもう止めようとかって思いは、全くといっていいほど起こらない。
 逆に、見えないゴールを目指して、もっともっと上り詰めたくなってくる。
 こんなに気を入れて独りエッチするのは初めてだった。
477 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:47
 亜弥ちゃんにかわいがってもらってる美貴。
 亜弥ちゃんをかわいがってる美貴。
 そんな場面がビデオの早送りみたいに脳裏に浮んでは消える。
 ヤバイ、声が出ちゃう。恥ずかしい声、聞かれちゃウ…。
 そう、思っても、今は指を止められない。
 声だけじゃない。ベッドもギシギシと軋んでる。
 もし、矢口さんがまだ起きてたら、ぜったい何してるかバレちゃう。
 そんな緊張感が、さらに興奮を誘っている。
 全身が鳥肌たつ。キューっと引き締まって、身体が小さくなる様な感じに襲われる。
 フワっと身体が中に浮いた感じ。
 閉じたまぶたの裏が真っ赤になる。
『女の子』の部分がビクビクと震える。
478 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:48
 もう、ダメ…。
 頭の中が真っ白になる。
 快感の波に振り回されて、どこか知らない所に押し流されて行く気分。
 亜弥ちゃんにイカせられるのとはちょっと違うけど、今までの独りエッチでは絶対にあ
り得ないほどの絶頂が美貴を襲った。
 息が出来ないぐらいの痙攣が、一瞬、全身を包み込む。
 スーッと身体から力が抜けて行く。
『亜弥ちゃん、会いたいよ…。好きだよ、大好きだよ…』
 全てが終わった時、美貴の思考回路を亜弥ちゃんが占領していた。
 その事に、ちょっと安心しながら、美貴は快感の余韻に包まれて目を閉じた。
479 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:49


                    ◇


480 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:49
「…たん…、ミキ…、起…、コラ…、ミキたん!!」
「えッ、ああ、亜弥ちゃん? どうしたの? 今夜、ツアーで地方じゃ…」
 胸の辺りに押しつぶされる様な重みを感じて目を開けると、10センチぐらいの至近距離
で美貴を覗き込んでる亜弥ちゃんの顔。
 目尻がキッと吊り上がって、何もいわれなくてもお怒りモードなのがはっきり分かる。
「ヌァーンで、あっちでちっこい人が、寝てるわけ…」
 ちっこい人って、亜弥ちゃん…。
「それも、ミキたんのパジャマ着て…」
 そこまで、もう調べがついてるわけ…。
「エッ、アッ、あの…、だから、これには…」
481 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:50
「ホテルで一人で寝てたら、何か、悪い胸騒ぎがして、タクシーで高速飛ばして帰って来
てみれば、もう、浮気ですか? ねェ、ひどいよ。昨日はさんざん、あたしだけとかいっ
てたくせに…」
「だから、違うんだよ、ごかイッ…、イヒャイ、イヒャイヨ…」
 左右のほっぺたをムギュっと力一杯掴まれて、『オバQ』唇状態の美貴。
 暴力はやめて、それも、顔はお互い、商売道具だし…。
 でも、そんな美貴の思いは、亜弥ちゃんには届かず…。
「違わない!お説教されたとかいって、家に連れ込んでんじゃん。どう、誤解しろってい
うわけ、この状況を見せられて…」
「ブハァ…、ちょっと、ミキの話も聞いて!」
 亜弥ちゃんの手を払いのけて、思わず大きな声を出してしまう。
 矢口さんがこの声で起きて来たら、亜弥ちゃんがさらに暴れる事はわかってるけど…。
482 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:50
「二人に何かあったら、別々の布団で寝る?何にもないから、わざわざ、あっちの部屋に
お母さんが泊まりに来た時用の布団引っぱり出して寝てもらってるんでしょ…」
 いくらか落ち着いたのか、掴んだ手首を離しても、亜弥ちゃんは再び手を出して来る事
はなかった。でも、オナカの上に馬乗りになられたままで、身を起こす事も出来ない。
「でも、あの人が泊まるなんて、あたし、一言も聞いてない…」
 さらに目尻が数ミリ吊り上がる亜弥ちゃん。
 いちいち、お許しを頂く事でもない様な気が…。
 でも、そんな事、口に出したら怒りの炎に油を注ぐどころか、ダイナマイトを放り込む
ようなもの。
 普段、あまり考えずに思った事を口にする美貴でも、それぐらいの事は分かる。
「だって、流れで何となくそうなっちゃったったんだもん…」
 とりあえず、焼肉を食べる美貴の顔を見て、お説教ができなかったという矢口さんの言
葉をそのまま伝えて笑いを誘ってみたけど、亜弥ちゃんはニコリともしなかった。
「だからって、家まで連れ込んで二人っきりになるなんて…」
483 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:50
 両手が美貴の首に伸びて来る。
「ちょ、ちょっと待ってよ…。ミキにはアヤちゃんだけだってばァ…」
 二人の間で、ちょっとした言い合いとか起きた時、大抵、手を出すのは美貴の方。
 っていっても、せいぜい、軽く平手で頭を小突くぐらい。
 亜弥ちゃんは、テーブルをひっぱたいたり、机や椅子の脚を蹴ったり、物に当たるタイ
プの怒り方をする子だと思ってた。
 そんな亜弥ちゃんが、カッと目を見開いて、美貴の首に10本の指を押し付けている。
 マジで殺されるかも!
 全身に恐怖が駆け抜ける。
 ここまで怒り狂った亜弥ちゃんを見るのは初めてだった。
484 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:51
 許して!
「愛してる…。アヤちゃん、愛してるのはアヤちゃんだけだってば…」
 声が出せる間に少しでも怒りを鎮めようと、必死で語りかける美貴。
 でも、いつまでたっても苦しくならない。
 美貴の頚にかかったままの指には、それ以上、力は入らなかった。
 と、頬に生暖かい滴がかかる。亜弥ちゃんの涙だ。
「ヤダ、やっぱ、やだ…。ミキたんがいなくなっちゃうなんて、絶対、ヤダ…」
 泣き出しそうになるのを必死で抑えながら、絞り出す様な声が聞こえる。
「ゴメン、心配させて…。泣かしちゃうような事しちゃって…」
 美貴が謝るところじゃないかも知れない。でも、キスと上半身だけのタッチだけとはい
っても、エッチな関係を持ったのは事実だし…。
485 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:51
「でも、本当に何も…」
 亜弥ちゃんの唇が美貴の言葉を遮った。
 強引に舌が入り込んで来て、美貴の舌を探り当てて絡み付いて来る。
 反射的に抱き締めようとして、両手首が膝で押さえつけられてるのに気付いた。
 気持ちの整理が出来ないうちに、濃厚なディープキスされて、こんな時だって言うのに
胸が高鳴る。
 全てを忘れたくて、美貴からも舌を絡ませて行く。
 でも、まるで美貴からのお返しなんかいらないとでもいいたげに顔を上げた亜弥ちゃん。
 矢口さんが寝ている部屋の方に顔を向けた。
486 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:52
「だけど、あのちっこい人、お説教にかこつけて家にまで押し掛けて来るなんて許せない!
ちょっと、文句いって来る…」
 スクッと立ち上がった亜弥ちゃんが、矢口さんの寝ている部屋の方に踵を返す。
「待って、アヤちゃん。ミキにも立場ってものが…」
 原因は何であれ、矢口さんにまで迷惑をかけるわけには行かない。いつも周囲への気配
りを忘れない人だから、何かあっても、美貴や亜弥ちゃんを責めるのではなく、全て、自
分の責任で背負っちゃうに違いない。
 慌てて亜弥ちゃんの腕を掴んだ。
「ウルサイ!」
 でも、次の瞬間、美貴の手は信じられないぐらいの力で振りほどかれた。
「事としだいによっては…、ウウウッ…」
 怒り心頭の亜弥ちゃん。言葉が途中でオナカの底から絞り出す様な呻き声に変わる。
 その手には、いつの間にか、ストッキングが…。
 強度を確かめる様に思い切り引っ張るしぐさを繰り返す。
487 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:52
「まさか、それで矢口さんの首絞めようってんじゃないよね…」
 ベッドから飛び出して亜弥ちゃんの前に立ちふさがる。
 って、ストッキングがどうして都合よく転がってたんだろう…。
「やめて、アヤちゃん…。そんな事したら、捕まっちゃう。そしたら、ミキとも会えなく
なっちゃうじゃん…」
「大丈夫よ…。みんな、いなくなっちゃえば、会えるも会えないもないもん」
 吐き捨てる様な一言。
 みんないなくなっちゃえばって…。
 カーテンの隙間から入り込む薄明かりに照らし出された亜弥ちゃんの目。
 そのギラリと輝く目が、冗談や脅しでない事を物語っている。
「矢口さん、起きて…。起きて下さい!」
 叫んだつもりだったけど、喉が張り付いたみたいで声にならない。
「矢口さん!!………」
488 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:53


                    ◇


489 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:53
「オイ、どうした…、ミキティ。大丈夫?」
 あァ、矢口さん、起きてくれたんだ。
 美貴の事はいいから、とりあえず、逃げて!
 えっ? はっ?
 美貴の肩に手を添えて揺り起こしている矢口さんにそう叫ぼうとして、何か変なのに気
付いた。
 さっきまで美貴の腕の中で暴れてたはずの亜弥ちゃんの姿がどこにもない。
 それに、なんでこんなに明るいの。
 ってか、美貴はさっき飛び出したはずのベッドに寝てるし…。
490 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:54
「オイラ、とっくに起きてるから…。寝てるのはそっちだし…」
 目の前には心配そうにこちらを覗き込む矢口さん。
「………えっ、ああっ、んええェー…」
「まだ8時だから、もう少し、寝かせたげようと思ったんだけど、何か、うなされてたみ
たいだったから…」
 すっかり支度を整えた矢口さんが笑いかけている。キッチンの方からは、ナニゲにいい
匂いが漂っているのが分かった。
 なんか、いつもより、平和な朝って感じ。
「勝手にキッチン、使わせてもらってるよ…。しっかし、さすが、食べ物やさんの娘だね。
すごい、いい物が揃ってるじゃん。でも、ほとんど使った形跡がないけど…」
 まだ、はっきりしない頭の中に矢口さんのギャハハという笑い声が響く。
「冷蔵庫、開けて思いっきり笑っちゃったよ…。ゴゴTEAがずらーッと並んでるあたり、
さすがミキティ!」
 ちなみに冷凍庫はパナップで占領されているんだけど…。
491 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:54
「や、あれは、その、スポンサーさんから事務所に送られて来たのを、亜弥ちゃんからも
らって…」
 別に必死で言い訳する必要、なかったかな?
「で、オナカに溜まるもの、何もなかったから、ひとっぱしり、コンビニまで行っちゃっ
たよ。それから、洗濯機と乾燥機も使わせてもらったけど、怒んないでね…」
 そんなやりとりをしながら、やっと、さっきの騒ぎが美貴の夢だって確信して、とりあ
えず胸を撫で下ろす。
「ついでだから、何日分か溜まってたミキティの下着も洗っといた。あと、そこに落ちて
たのも…」
 ベッドサイドを指差す矢口さんをみて、大変な事に気がついた。
 ヤバ!今、あたしTシャツ一枚じゃん!
 矢口さんの意味ありげな視線が、昨夜、美貴が何してたか完全に見抜いてる感じ。
「あのー、あの、ですねェ、えっと、ですねェ…」
「フハハ…、あんだけ声出したら、もう、バレバレじゃん…」
 ヤッパリ…。
492 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:55
「オイラも久し振りにしちゃったよ、オナニー…。色っぽい声、聞きながら…」
 ベッドの隅に腰掛けた矢口さんの大胆発言。
「ヤダァ…、そのいい方、何かチョーえっちぃ感じィ…」
 全身が一気に熱くなる。
「ブハッ…、ギャハハ、ミキティ…、キャハハハハ…」
 次の瞬間、突然、火がついた様に笑い転げる彼女を、呆然と見つめるしかできない美貴。
「ヤダ、なァに、そんなに笑ってるんですかァ」
「イヤァさ、ミキティって、ほんと、判りやすい娘だな…。今、ボッて音がするみたく一
気に真っ赤になってるしィ…」
「そりゃ、こんな話してれば赤くもなりますって」
 とりあえず、どっか行ってくんないかな。
 じゃないと、美貴、下半身スッポンポンじゃベッドから出られないし。
493 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:56
 そんな思いが通じたのかもしれない。キッチンでケトルが鳴り始めた。
「あっ、お湯が沸いた。とりあえず、シャワー、浴びて来れば…。その間に、ゴハン、作
っとくから…」
 矢口さんが小走りにキッチンに向う。
 慣れた手際で野菜の湯通しを始めてる。
 やっぱ、矢口さんって大人だなって、しみじみ思う。
 美貴に気を使って、必要以上にこちらに背中を向けてる事も、そして、何よりも、当た
り前みたいに朝食を作ってくれてる事も。
 亜弥ちゃんと美貴じゃ、絶対、あり得ない展開だ。
 そうだ、今度、あの娘が泊まりに来たら、美貴が朝食作って起こしてあげようかな、っ
て一瞬思ったけど、一度やったら、次からそれが義務になりな予感が…。
「何か、チョウ、夢見が悪かった…。そうさせてもらいます…」
 ベッドから這い出して、いつもの習慣で頭をガシガシと掻きながらバスルームに向う美
貴の背中で『オヤジミキティ全開』って矢口さんの大爆笑が響いた。
494 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:56


                    ◇


495 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:57
「ミキティ、C級のアクション映画の見過ぎだよ、そりゃ…。フハハ…」
 ベーコンエッグとトースト、それに温野菜とツナのサラダにコンソメスープの朝食を食
べながら、夢の顛末を話すと、矢口さんは思った通りの大笑い。
 心から楽しそうに聞こえるこの人の笑い声、好きだなァ…。
「とことん、尻に敷かれてるんだね、ミキティ…」
 日頃から、亜弥ちゃんは怒らせると手がつけられないぐらい怖いって、無意識の内に感
じてたんだったしみじみ思う。
 でも、考えてみたら、そんなに怒られた覚えはないけど…。
「でも、オイラも少し反省しないとな…。そんな夢を見るって、やっぱ、ミキティ、かな
り後ろめたさ、感じてるって事だよね…」
「いや、でも、矢口さんとお互いの気持ちが分かりあえて、嬉しかったです…。確かに亜
弥ちゃんに悪い事したなって気はするけど…」
 あんまり思いつめるとよくないって分かるけど、やっぱりね…。
「でも、一回、そこまで怒り狂ったあやや、見てみたい気がするけど…」
「って、やめてくださいよ、あの子を挑発したりとか…」
496 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:57
 寝起きのはっきりしない頭に、悪夢の後遺症を引きずった重い気持ちが、そんな、矢口
さんの言葉で少しづつ解きほぐされて行く。
「フハハ…、まつーら、悪いけど、オイラ、ミキティと付き合う事にしたから、って宣言
したり?」
「ヤバイっすよ、そんな事したら…。ひょっとして矢口さん、ミキがアヤちゃんにボコボ
コにされるのが見たいとか…」
 思わず真剣に答えてしまった美貴を見て、矢口さんが一瞬固まる。
 でも、すぐに椅子から転げそうな勢いで笑い始めた。
「マジにとらないでよ…。ちょっとからかっただけじゃん…。そんな、怖い顔で睨まない
でよ。キャハハ…」
 イヤイヤイヤ、笑い事じゃないから、夢だけじゃなく、昨夜の事も…。
497 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:57
 ---まよっうな セックシーなの キュ〜〜〜ットなの---
 突然、美貴の携帯が鳴り始めた。着信画面を見るまでもない。
 噂の、怒らせたら何かと面倒なあの人からのモーニングコールだ。
「噂をすれば…、ってやつだね」
 楽屋でこの着メロが鳴ると美貴の人相が一変すると噂になっているから、矢口さんにも
バレバレだし…。
「おはよう…。どうした」
『アラ、起きてんの、ミキたん?』
 何か気に触るいい方じゃない、これ…。
「ウン、今、ゴハン中。もう、シャワーも浴びちゃって、バッチリ目が覚めてるよ」
 思いっきりハイテンションなブリッコボイスで答えてやる。
 美貴のブリッコボイスが想像できなかったら、白百合つぼみの声って事でよろしく。
498 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:58
『オー、そりゃ、珍しい事で…。あんた、朝から家でゴハン食べること、あったんだ』
「あんたほど、寝起き悪くないし…。あたし、起き抜けに目があっただけで兄弟げんか始
めたりしないし…」
『うっさいよ、人が遅刻の心配して、わざわざ、電話してやったってのに…』
 照れくさそうなフニャフニャな亜弥ちゃんの笑顔が脳裏に浮んで来る。
「ウソウソ、美貴の声が聞きたかったんでしょ、素直にいっちゃえ、ホレ…」
『声だけじゃ満足できないんだけど…』
 そんな、泣き出しそうな声出されても、お互い、仕事で離れた場所にいるわけで…。
「そういう事、いわないの。ミキも切なくなっちゃうじゃん…」
 ふと、顔を上げると、息がかかるぐらいの所で必死に笑いを堪える矢口さん。
 ヤバッ!一瞬、この人がいる事、すっかり忘れてた。
 そう気付いた瞬間、耳まで熱くなって来る。
 美貴が固まった瞬間、矢口さんが、いきなり、携帯をもぎ取った。
 って、まさか、亜弥ちゃんをからかうつもりじゃないでしょうね…。
499 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:58
「まつーら師匠、分かるかな、オイラの声…」
 オイラって名乗れば、分からないわけないじゃん。
「ウン、違うの、オイラがミキティんちに泊めてもらったのさ。あっ、でも、あややが怒
る様な事はしてないから、余計な心配すんなよ」
 ってか、わざわざそんな事いったら、かえって怪しいじゃん。
「てゆーかさァ、お前ら、仲、よすぎ。ちょっと、ダメ出しする事があったんだけど、そ
の後、ずーーーーっとノロケ話ばっかでさァ、ギャハハ」
 えっ、昨夜はそんなに亜弥ちゃんの事は、ああ、しゃべったか、責めとか受けとか…。
「いや、そうなんだけど、ぶっちゃけ、うちのりーダーはミキティのツッコミに負けてい
いたい事の半分もいえないし、なっちは卒業間近な上に存在そのものがツッコミ所満載じ
ゃん…。結局、ミキティにまともにダメ出しできるのはオイラだけって事になって…」
 矢口さん、それちょっといい過ぎ。
 でも、きっと亜弥ちゃん、電話の向こうで転げ回って笑ってる。
「今、変わるね…、昨夜、ちょっと、厳しいこといっちゃって落ち込んでるから、元気づ
けてやって、カノジョのまつーら師匠から…」
500 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:59
 だから、そういう話で急に振らないでくださいって。
『ヤーイ、怒られてやんの、ドジドジ…』
 携帯を耳に当てた途端、頭蓋骨まで響き渡る様な亜弥ちゃんの声。
 もう、いい加減、慣れたけど、落ち込んでる美貴の心の生傷に塩を擦り込んで、深く考
えるのが馬鹿々々しい気分にまでさちゃうのがこの子の励まし方だったりする。
 始めてやられた時は、一瞬、グーで思いっきり殴りたくなったけど。
 矢口さんの耳にも、亜弥ちゃんの声が届いたらしい。ほとんど真ん丸になるほど目を剥
いてこっちを見詰めている。
「っつぅか、声でかすぎだから…。そんで、バカにしすぎだし…」
『何だ、元気じゃん、つまんない…』
 こんな時、亜弥ちゃんが必ず見せる、人懐っこいくせに、ちょっと人をなめきったみた
いな笑顔が頭の隅をよぎった。
 あ゛〜〜〜、切なくなって来ちゃったよ〜。
501 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:59
「つまんないって、あんたねぇ…」
 携帯の向こうからクスクス笑いが聞こえる。
『だって、落ち込んでるミキたんって、なんか危うげでかわいいんだもん…。で、何した
の、今度は…』
「今度はって、ミキ、そんなにしょっちゅうミスやらかしてないから、普段は完璧だから」
 思わずムキになってる自分が恥ずかしい。
 そんな美貴の反応の一つ一つを、目の前で矢口さんがトーストを頬張りながらじっと見
詰めてるのがもっと恥ずかしい。
『ああ、ハイハイ…。あたしには負けてるけどね…』
「コラ、軽くスルーとかすんなって」
「フハハハ…、ギャハハハハ…」
 堪え切れなくなった矢口さんの部屋中に響く。
502 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 22:59
『ホラァ…、笑われてるでしょ…。あっ、ヤバイ、そろそろ、仕度しなきゃ、こっちも』
「ウン、わかったァ…。今度、あった時、詳しい事、話すね。覚えてたらだけど…」
 それまでに、尤もらしい話を作っておこう。ほとんど無意識の内に、そんな事を考えて
る自分が怖くなる。こういうのって、浮気のベテランのオヤジのすることじゃん。
『あっ、ダイジョウブ、あたしが忘れるわけないでしょ。ミキたんがやぐっつァんに怒ら
れた事…』
 怒られた、怒られたって、まったく…。
「怒られてないから、マジで。ちょっと、アドバイスされただけだから…」
『ハイハイ、じゃ、アドバイスってことで、スタッフさんが来たから。…ハーイ、今、開
けまーす…。じゃ、また、メールするね。バイバイ。…TU…TU…TU』
 ドアの向こうの人に向って、普通に電話持ったまま叫ぶなってツッコム間もなく、電話
が切れた。
 でも、耳元でグワーンと反響した彼女の叫びも、本当はちっとも不愉快じゃなかった。
503 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 23:00
「ホラ、冷めちゃう前に食べちゃって…」
 なんか、母親みたいな口調の矢口さん。でも、その口調はすぐにいつもの彼女に戻った。
「ミキティって、マジで本能のままって感じだね。さっきまでと、顔つきが全然違うし」
 ヤバ、いつもキショイとからかってる梨花ちゃんに逆襲されるニヤケっぱなしの顔にな
ってたみたい。
「だってェ…」
「分かるよ、朝からカノジョのラブコールが入れば、誰だって機嫌もよくなるって…」
 悪夢の後遺症から完全に立ち直った美貴は、結局、その後、スタジオに矢口さんと同伴
出勤。集合10分前に二人でタクシーから降りる姿を、三十路のハロプロワイド・メインキ
ャスターが疑惑一杯の眼差しで睨んでいたのは、気付かなかった事にしよう。
 ついでに、リハの後の休憩時間にいつもはみんなの中心にいるはずのモーニング娘。の
サブリーダーの姿がなかった事や、本番でかなりお疲れモードだった事も…。
504 名前:あなたがいるから、ドキみきナイト 投稿日:2004/04/03(土) 23:00

●以上 オフ明けの大ハプニング
   〜亜弥ちゃん、ゴメンね!!〜

                             fin

505 名前:ss.com 投稿日:2004/04/03(土) 23:01

>>469〜504
今回はここまで。何とか、オフ明けの大ハプニングを完結できました。
温かいレスを頂いた皆様、ありがとうござございます。

>>463名無し読者様
>>466名無し読者様
面白いの言葉、一番の励ましになります。これからもよろしくお願いします。

>>464名無し読者様
ハイ、次作はあやみきになります。(さり気なく、告知してみたり…)
ただ、他の作家さんの様に器用じゃないんで、基本的にはリクはなしの方向で。

>>465名無飼育さん様
アニキ風のやぐタンと甘えん坊なみきタンって、作者的にはツボです。

>>467TAISA様
>つうか、おまいは加藤鷹
この一言、めっちゃツボでした(w

>>468名無飼育さん様
今回もかなりお待たせしたしまって申し訳ありません。


506 名前:ss.com 投稿日:2004/04/03(土) 23:02
えっと、次作ですが、季節外れのミキティ聖誕祭作品を予定しています。
実は、2・26 UPを念頭に書いていたのですが、色々あって、本作の進行が中途半端
になってしまってオクラ入りしていたもんで…。
月半ばぐらいにはスタートの予定です。次回ageってたら、また、覗いてみて下さい。
507 名前:大塚 投稿日:2004/04/03(土) 23:53
尻に敷かれ過ぎな藤本さんがおもしろかったです。
次はあやみきですか、それは楽しみですね。
もちろんやぐみきもよかったですけど、やっぱり基本はあやみきですよね(w
自分もそろそろ更新したい今日この頃です。お互い頑張りましょう。
508 名前:仕事中 投稿日:2004/04/05(月) 17:34
更新キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
楽しく読ませていただきました。
ミキティあややに対しては結構ビビリですねw
次回は時期はずれ聖誕祭w楽しみにしています。
509 名前:名無し読者 投稿日:2004/04/27(火) 21:04
聖誕祭期待してます!
510 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/05/04(火) 11:16
まだ?
511 名前:仕事中 投稿日:2004/05/11(火) 08:53
ss.comさん。このまま放置はないですよね?
楽しみにしています。
512 名前:名無し読者 投稿日:2004/05/11(火) 14:44
あやみき聖誕祭待ってます!
513 名前:ss.com 投稿日:2004/05/14(金) 23:59
作者です。お待たせして申し訳ありません。PCが不調だったり、
不調ついでにOSを今さらながらMAC-OSXにしたら、使い勝
手が違いすぎて訳分かんなくなって、また、OS9に戻したりで、
さっぱりワヤな状態で…。近日中に必ず復活します。ストックは
消えてないので大丈夫です。ご心配かけました。
514 名前:仕事中 投稿日:2004/05/15(土) 12:07
よ、よかった〜。
復活お待ちしています。
しかし、今からミキティ聖誕祭...w
515 名前:名無し読者 投稿日:2004/05/15(土) 15:49
わ〜い、期待してます。
516 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/05/16(日) 02:21
Mac使いだったんですね。しかし大変でしたね。
更新はss.com様のペースでいいですよ。
状況をお知らせしてくださっただけでもうれしかったんで。
517 名前:名無し読者 投稿日:2004/05/30(日) 15:40
お待ちしてます。
518 名前:TAISA 投稿日:2004/06/05(土) 23:59
お久しぶりですが・・・どうしちゃったんでしょうか?
まだパソの調子が悪いんでしょうかね?
それにしても同じ事やってます。自分もパンサー持ってるんですけど
未だOS9.2でがんがってます。・・・聖誕祭いつまでも待ってますよ。
519 名前:名無し読者 投稿日:2004/06/09(水) 04:11
まだかな。。
520 名前:名無し読者 投稿日:2004/06/15(火) 23:05
作者さんのレスから一ヶ月経過…
521 名前:ss.com 投稿日:2004/06/16(水) 01:16
ごぶさたしてます。作者です。久々の更新です。
ご心配かけましたが、生きてました。
今改めて、1ケ月以上、更新が途絶えていた事に気付いて、あせってます(笑)
今回は、二人のイチャイチャっぷりをメインにいかせていただきます。
エ×を期待してお待ち頂いた方、もう少し、お待ち下さい。
あまりに大量更新だと、マズイかなって思うんで、ハイ。
それでは、スタートで〜す!
522 名前:ss.com 投稿日:2004/06/16(水) 01:16

    モーニング娘。藤本美貴の『アヤみきNight』

523 名前:ss.com 投稿日:2004/06/16(水) 01:17

     1、04・05・** 03:21AM 亜弥ちゃんチ


 右腕が痺れてるのに気付いて目が醒めた。
 目を開けると、美貴の腕枕でぐっすりと眠ってる亜弥ちゃんの寝顔のアップが目に飛び
込んで来た。2週間ぶりの二人の夜。
 部屋に上がったと同時に抱きつかれ、たっぷりとおしゃべりして、お風呂で思い切りじ
ゃれあって、ベッドの中で、延々続くかと思うほど愛しあって…。
 その余韻に浸ったまま、部屋の灯りもつけっぱなしで、いつの間にか、二人とも生まれ
たままの姿で寝込んでた。
 ヤバいねェ…。
 エネルギー、チョウ、むだ使いじゃん…。
 そっと首を起こして枕元の時計を覗き込んでみる。その瞬間、デジタルが03:20から03:
21に変わる。多分、眠り込んでからまだ1時間も経ってない。
 それでも、思いきり熟睡したみたいで妙に目が冴えてる。
 短時間で熟睡するのって、最近、美貴の得意技になるつつあるみたい。
524 名前:1、04・05・** 03:21AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:17
 右腕が痺れてるのに気付いて目が醒めた。
 目を開けると、美貴の腕枕でぐっすりと眠ってる亜弥ちゃんの寝顔のアップが目に飛び
込んで来た。2週間ぶりの二人の夜。
 部屋に上がったと同時に抱きつかれ、たっぷりとおしゃべりして、お風呂で思い切りじ
ゃれあって、ベッドの中で、延々続くかと思うほど愛しあって…。
 その余韻に浸ったまま、部屋の灯りもつけっぱなしで、いつの間にか、二人とも生まれ
たままの姿で寝込んでた。
 ヤバいねェ…。
 エネルギー、チョウ、むだ使いじゃん…。
 そっと首を起こして枕元の時計を覗き込んでみる。その瞬間、デジタルが03:20から03:
21に変わる。多分、眠り込んでからまだ1時間も経ってない。
 それでも、思いきり熟睡したみたいで妙に目が冴えてる。
 短時間で熟睡するのって、最近、美貴の得意技になるつつあるみたい。
525 名前:04・05・** 03:21AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:18
 すごい、恥ずかしいけど、今夜の二人はかなり激しかった。
 きっかけは、食事しながらの他愛ないおしゃべり。
 6月25日、つまり亜弥ちゃんの誕生日に、オフではないものの、今のところ、美貴も都
内にいる予定だって判って、亜弥ちゃんのテンションが一気に上がった。
 すごい、うれしそうなその姿を見ていると、『美貴たんの時、あれだけ盛り上がったん
だからよろしくネ』っていわれてる気がしないでもないけど、それはそれで、美貴も、す
ごい、楽しみだし…。
「ンン…」
 亜弥ちゃんが鼻にかかったせき払いと共にクルリと寝返りを打って脚を絡ませて来た。
身体が密着して、亜弥ちゃんの温もりを直に感じる。
 キャッワイィー!
 そっと腕を回して、背中からヒップにかけて、優しく撫でてみた。
 しっとりと掌に感じる素肌の感触。その手触りが、今、こうして、この娘と抱き合って
いる事を改めて実感させてくれる。
 すっごい、幸せ!!
 起こさない様に、ギュッと抱き締めて、頬にそっと口づける。
526 名前:04・05・** 03:21AM 亜弥ちゃんチ M?@???????` 投稿日:2004/06/16(水) 01:18
 〜♪君は眠りつくまで、勿体ないから起きてる。
  明日の仕事とか、多分、辛いんだろうけど♪〜
 唐突にシャ乱Qの歌の一節が頭の隅っこに浮んだ。
 亜弥ちゃんはとっくに眠りについてるのが、ちょっと、違うけど…。
 判る、判ります、つんく♂さん。その気持ち。
 やっぱ、本気で誰かを愛するって、ラブソングを歌うのに必要なんだって、変なところ
で納得。
 しばらく目を閉じていたけど、なぜか眠れそうもない。
 眠つけないまま、亜弥ちゃんの寝顔を見詰めて、この娘のバースデイにどんな事してあ
げたら一番喜んでくれるかとか考えを巡らせてみる。
 今年の美貴の誕生日の事があるから、笑い目当てだったり、感激目当てだったり、プレ
ゼントにも気を使わなきゃ。そんな事を考えてると、美貴の誕生日の記憶がプレイバック
してきた。
527 名前:04・02・26 00:12AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:19

     2、04・02・26 00:12AM 美貴んチ

 亜弥ちゃんと美貴のバースデイパーティが始まったのは日付けが2月25日から26日に変
わってすぐの事。テレビでは、マシューズ・ベストのエンディングで、花束を送られた美
貴の笑顔がドアップになっていた。
 ちょっと、はしゃぎ過ぎたかなとか思ってる間にも、25日の23時54分着信、つまり、完
全にフライングのなっちさんから始まったモーニングやハロプロのみんなから続々と届く
『おたおめメール』。仲間がいるっていいもんだな、なんて一人で感激しててたら、いき
なり玄関のドアチャイムが連打された。
 マジ、無気味。

528 名前:04・02・26 00:12AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:20
 直感的にある人の顔を思い浮かべた。そう、マシューズ・ベストのオープニングで、マ
シューさんがエコ贔屓してるって突っ込んだあの子。
 実をいうと、あれは美貴がワイプで出たいってとかいうんじゃなくて、あんたみたいな
オカマ野郎に亜弥ちゃんは渡さないよ!って宣言だったんだけど…。
 もちろん、話題になってる本人以外は誰も気付かないはずの暗号だった。
 だから、それを、帰りの車の中でコンちゃんにズバリ指摘されて、すごい、焦った。
 この子、ナニゲに鋭いところがある。まァ、それが彼女の強味の一つなんだけど。
 カントリーとか、コントでつぼみチャンの子分の女の子とかで一緒になる事が多くなっ
て、何回か、美貴はコンちゃんからドキってする様な事をいわれて焦る事がある。
529 名前:04・02・26 00:12AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:21
 で、話をもどすと、その人、つまり亜弥ちゃん説はすぐに消滅した。
 亜弥ちゃんなら、チャイムを鳴らす必要はない。
 だって、合鍵を持ってるから、まるで、自分チみたく、黙って上がり込んで来る。
 ひどい時には、夜、一人で寝たはずなのに、朝、目が醒めたら、当たり前の様に隣で寝
てたりなんて事、平気な娘だし…。
 あっ、そうそう、この間なんか、亜弥ちゃんがベッドの真ん中で悠々と寝てて、美貴が
隅っこに追いやられてりとかって、ひどくない? これ!
 だとすると、考えられるのは一人だけ。今年になってからだけでも3回ほど泊まりに来
てて、亜弥ちゃん以外で唯一このマンションの場所を知ってるサブリーダー。
 ホロ酔い加減で、その上、ヨッスィーや梨華ちゃんあたりを引き連れててとか、あり得
ない事ではない。会いたくない訳じゃないけど、ツアー先なんかでテンションが上がり過
ぎて、絶対にファンの人達にはお見せできない「ちっちゃなヨッパライ娘。」を何度も見
ている美貴としては、あれを我が家でやられるのは恐怖を感じずにはいられない。
 まして、都内だから中澤さんや保田さんも一緒だったりしたら…。
530 名前:04・02・26 00:12AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:21
 ピンポーン♪〜ピンポーン♪〜ピンポーン♪〜ピンポーン♪〜
 ピンポーン♪〜ピンポーン♪〜ピンポーン♪〜ピンポーン♪〜
531 名前:04・02・26 00:12AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:22
 美貴が悩んでる間も、更に続くヒステリックなチャイムの連打!
 モタモタしてると、次はドアを蹴り出しそうな勢いだ。
 マジやばい。あんまり騒がれると回りの部屋の人達に迷惑だし。
 もしもの時に備えて、フライパンを引っ掴んで玄関に向った。
 だって、女の子の一人暮らし。いくら男っぽいっていわれてたって、ナイフとか持った
怪しい人が目の前に現れたらヤバイわけだし。
 そっと、ドアの覗き穴を確認する。
 魚眼レンズで、ちょっとバランスの違った、見慣れた顔が視界に飛び込んで来る。
 突然の訪問者は怪しい人でもなければ、酔っぱらったサブリーダーでもなかった。
 ホッとすると同時に肩の力が抜けて行く。
532 名前:04・02・26 00:12AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:22
「ハイハイ、分かったから…。今、開けるから!静かにしてよ、もう、深夜だから…」
 チェーンロックを外して鍵を開ける。
 その音をまってたかの様に勢いよくドアが全開する。
「美貴たん、遅い。あんたんチ、廊下って吹きっさらしみたいに寒いんだから…」
 いやいや、ちゃんと壁も屋根もあるから…。
「ってか、合鍵、持ってんでしょうが…」
「出せなかったの、これだもん…。あッ、よっこらしょっとォ」
 亜弥ちゃんは両手に下げた巨大なショッピングバッグを美貴の目の前に突き出した。
「とっ、とにかく、入って入って…。来てくれたんだ、ありがとう…」
 美貴もだけど、亜弥ちゃんも声が通るから、廊下で長話すると他の部屋に迷惑になる。
 でも、来るなら来るで、一言、連絡してよ…。
「で、ナニ、そのフライパンは…」
 目敏く指摘されて、正直に、一人で不安がってた事を話したら大爆笑された。
 ナニゲにムッとする。
533 名前:04・02・26 00:12AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:22
「だけど、この時間に女の子一人でその荷物って、メイッパイ怪しいんだけど…」
 そのお返しに軽くつっこんどく。
「それでかなァ…、ウチ出る時、手ェ上げてんのに、3台くらいタクシー無視されたァ」
 亜弥ちゃんが吐き捨てる様に呟く。美貴を睨まれても、それは責任、持てないし…。
 でも、運転手さんの気持ちも分かる。だって、荷物だけじゃなく、帽子をまぶかに被っ
た上にこの時間にサングラス。一見すると、家出娘じゃん、そのかっこう。
「でも、だいじょぶなの?こんな時間に…。亜弥ちゃん、明日、仕事は」
 ミュージカルの大阪公演も終わって、のんびり期間とはいえ、細かい仕事は途切れる事
はない訳で…。
「午後から打ち合わせが入ってるだけだから…。ねェ、来ちゃいけなかったァ。なんか、
迷惑そうに見えるんだけど、さっきから…」
 多分、亜弥ちゃんは、すぐに玄関が開いて、お互いに顔を見合わせた瞬間に映画みたい
にグァバアッて抱き合うシーンとかを想像してたんだろう。
 上目遣いにこっちを見ながら、不満そうに唇を尖らす。
 そんなスネた亜弥ちゃんもかわいいなァ、なんて、ふと、思ってしまう。
 でも、そんな様子をのんびり眺めたりしてると、すぐにお怒りモードに突入しかねない
わけで…。
534 名前:04・02・26 00:12AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:23
「んな訳ないじゃん…。チョウ、嬉しいよ。でも、急だったからさ…」
 靴を脱いで、玄関先に荷物を下ろした亜弥ちゃんに後ろから抱きつく。
「ウッ、ウワァ〜。ちょ…、急にィ…」
 慌てながらも嬉しそうな亜弥ちゃん。
 美貴の腕の中でゴソゴソと身を捩ってこちらに向き直った。
「お誕生日、オメデト…」
「ありがとう。ほんと、来てくれるなんて思ってなかったからさァ、すごい嬉しい」
 かなり恥ずかしいけど、素直に感謝の言葉を告げると、亜弥ちゃんも顔をクシャクシャ
にしながら唇を突き出して来る。
 その唇に唇を重ねた。
 どちらからともなく舌が絡み合う。
 乾き切ってた大地に水がしみ込んでいくみたいに、心が潤って行くのが分かる。
 息苦しく感じるほど、強い抱擁。
 こんな大きな荷物になるプレゼントなんていらなかったのに…。
 こうして来てくれるだけで、美貴はチョウ幸せな気分になれるんだから…。
535 名前:04・02・26 00:12AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:24
 去年の年末から今年にかけて、あたしたち、イベント事の日に、ことごとくすれ違いが
続いていた。
 クリスマスは亜弥ちゃんがハワイ、年越しの瞬間は、美貴はエンディングまで出演して
いた紅白の楽屋、9時にNHKホールを出た亜弥ちゃんは事務所でどっきりイリュージョ
ンの最終打ち合わせ。バレンタインは美貴がおとめコンで九州…。
 そんなこんなで、お正月に、東京のハロコンの間、美貴が亜弥ちゃんの家でお泊まりし
たぐらいで、ほとんど二人だけになる時間はなかった。
 あの時だって、1日の夜は脱出マジックのどっきりを秘密にされた事で美貴がムカつい
てたし、2日の夜はハロコンの通しリハーサルで辻ちゃんと加護ちゃんの卒業を初めて知
った亜弥ちゃんが、数日前にマネージャーさんから聞かされてたのに何もいってなかった
美貴にご立腹だったりで、なんかギクシャクしてたし…。
 そりゃ、ハローの名古屋と大阪の夜も同じホテルに泊まってたけど、どっちかの部屋で
一緒にお風呂に入りながらちょっとイチャつくぐらいしか、さすがに出来なかった。
 だから、余計に、今、こうして一緒にいられるのが堪らなく嬉しく感じる。
536 名前:04・02・26 00:12AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:24
 亜弥ちゃんの存在をもっと実感したくて、抱き締めた腕にもっと力を入れる。
「待って…、美貴たん。とにかく、一度、座らせてよ…。焦らなくても、今夜は泊まって
くから。美貴たん、明日は…」
 まるで、子供をなだめる母親みたいな口調でいいながら、美貴に荷物を託してリビング
のソファに向う。
「3時入りでTV収録だよ」
 美貴もわりあいのんびり出来ると知って、亜弥ちゃんの目が輝く。
「よかったァ…。明日早いから、もう、寝てたとかいわれたらどうしようかって…」
「っつか、そう思うならアポなしで来んなよ…」
「だけどさァ、二人の仲がホンモノになってから始めてのお誕生日だから、メールとかだ
けじゃ、やっぱ、寂しいでしょ…。だから、えーい、行っちゃえって、ニヒヒ」
「えーい、行っちゃえって、あんたねェ…」
 そういい返しながらも、美貴も表情が緩むのを止められなかった。
537 名前:04・05・** 03:37AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:25

  3、04・05・** 03:37AM 亜弥ちゃんチ


「…キた〜ん…」
 ぼんやりとそんな事を思い出していた美貴は、耳元で呼び掛けられて我に返った。
「ン? 起きた?」
 返事はない。顔を見ると、幸せそうな顔して寝息をたてている。
 可愛いなァ…、堪んないよ。
 その寝顔にキスしてみた。
「ニャヒヒ…。ン、フンニャ…」
 本当に寝てんのかな…。
 最近、美貴もこうしたイタズラするって気付いた亜弥ちゃんは、時々、寝ぼけたふりし
て挑発して来る事があるし…。
 そっと、二人の間に手を滑り込ませて、『女の子』の部分に触れてみる。
 これで飛び起きて抱きついて来なければ本当に寝てる。
538 名前:04・05・** 03:37AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:25
 指先に、エッチしてる最中かってぐらいの熱を感じて、ちょっと、たじろぐ。
「クーン…」
 反射的に全身をピクンと痙攣させた亜弥ちゃん。
 でも、リズミカルな寝息は続いている。
 でも、戻そうとした美貴の手に、ドサっと亜弥ちゃんの手が重なって来た。
 ひょっとして、寝てても美貴の事、求めてます?あなた…。
 ふと、そんな事を思うと、このまま手を引っ込めるのが惜しい気になる。
 じゃ、遠慮なくって訳でもないけど、指先でワレメちゃんを広げて、敏感な部分を探っ
てみる。
 ………?………!………!?
 すごい、堅くなってる。パンパンに膨らんで、破裂でもしそうなぐらいに。
「どうしたの、亜弥ちゃんのココ、ビンビンだよォ…」
 ほとんど毎回、エッチの最中に聞かされてるイジワルなセリフを、思い切って、耳元で
囁いてみた。
539 名前:04・05・** 03:37AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:26
「ハフ…」
 くぐもった寝息が、その瞬間、ちょっと乱れる。
「感じてんの、亜弥ちゃん…。ココ、こうやると気持ちいいんだ…」
 そんな反応が面白くて、ますます堅くなった肉片をつまんでみた。
「ヒッ…、アッ、アウゥゥ…」
 そんなうめき声と共に、美貴の脚に絡まった太腿に立続けに痙攣が走る。
 クチュクチュ…。
 …ビクン!…。
 クチュクチュクチュ…。
 …ビクン!ピクッ!ビクン!…。
 何度か同じ事を繰り返しているうちに、機械仕掛けのお人形みたいな反応のしかたが、
すごい、おもしろくて、止められなくなって来た。
 指先で刺激を続けると、ただでさえ、パンパンな感じになってる亜弥ちゃんの快感ボタ
ンがますますコリコリになって来る。
540 名前:04・05・** 03:37AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:26
 そっと包皮をずらして、芯の部分に、直接、触れてみる。
「ZZZ…、アウゥ…、ZZZ…、ウグゥ…」
 寝息とうめき声が微妙に入り混じっている様子が何かおかしい。
「まだ、寝てる…。いつまでも寝てると、指、突っ込んじゃうぞ…」
 起きたら起きたでいいやって感じで、耳元にエッチな囁き。
 たまには美貴も、思いきりエッチなイタズラをしたくなる時もある。
『爆睡してしてるのにさァ、身体は勝手に反応するんだよね。美貴たんってば、エッチな
んだからァ』
 いつだったか、美貴が寝てる間にイタズラした亜弥ちゃんににいわれたセリフ、そのま
ま、明日の朝、いい返してやろうかなんて考えが頭に浮んでは消える。
 それに、実をいうと、こうした、親しみを込めたイジワルが、ナニゲに二人のマイブー
ムだったりする。
 そういえば、美貴のバースディも、亜弥ちゃんがナイスなイジワルで笑わせてくれた。
541 名前:04・02・26 00:28AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:27

     4、04・02・26 00:28AM 美貴んチ


 亜弥ちゃんが持って来た巨大なショッピングバッグ。最初の一つから出て来たのは、一
見するとシャンパンに見えるボトルと、花束みたいに包みをリボンで飾った鮭トバ。
「なに、これ…。チョウ、おっしゃれなんだけど…」
 プレゼント仕様のトバって…。
 亜弥ちゃんのの思うつぼだって判ってるけど、大爆笑するっきゃなかった。
 シャンパン風のボトルは、『ごまっとうサンタ』の収録以来、二人の定番アイテムにな
ってるピンクのシャンメリー。派手な音をさせて亜弥ちゃんが栓を抜き、わざとらしいぐ
らいのうやうやしさでで乾杯する。
 祝杯が一段落した後、亜弥ちゃんは、おもむろに手付かずだったもう一つのショッピン
グバッグを引き寄せた。中を覗き込んで、なにやらゴソゴソ始める。
「でさ、美貴たん、ここんとこ、すごい、忙しくて、お誕生日、何欲しいとかって、聞く
暇がなかったからね、笑えるのから感激して貰えそうなのまで、プレゼント、いろいろ用
意して来たのさ…」
 笑えるのってどういう事よ。何か、ちょっと嫌な予感がするんだけど…。
「よかったのに、そんなに、気ィ使って貰わなくても…」
 そういいながらも、自然に亜弥ちゃんの手元を見詰めてる美貴。
 正直、こうした事に対するセンスって、亜弥ちゃんの方がいいものを持ってる。
542 名前:04・02・26 00:28AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:27
「えっと、まずはねェ、美貴たんがいらないっていっても、受け取って貰うから、これ」
 いきなり渡されたのはかなり大きめの本屋さんの紙袋。プレゼント用の包装なんか一切
なく、さっき、そこで買って来ましたって感じ。
 って、まさか、サイン入りの『まっちゅら』とかじゃないよね。あれ、発売前に貰って
るんだけど。でも、この子なら、2冊あってもいいでしょ、とかいいだしそう。
「なになにィ、見ていい…」
 心の中では疑惑いっぱいだけど、思い切りハイテンションな声を出してみる。
 で、袋を開けると…。
「ねェ、ひょっとして、これってイジメ…」
 出て来たのは、学校の社会科で使う様な世界地図帳。
「地理が苦手とか、自慢してんじゃないの。お勉強しなさい。あんた、ロックンロール県
庁所在地、歌えねェだろ…」
「ああ、歌えねェよ…」
「歌えねェだろ…」
 しつこい!
「ああ、歌えねェよ…、悪いィ…。美貴、モーニングだから歌う事もないし…」
543 名前:04・02・26 00:28AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:28
 なぜ、世界地図なのか、いわれなくとも分かる。年末の『とくばん』だ。
「あの時、美貴も途中で分かったよ、日本見て。ああ、これじゃ、北海道が下だから逆さ
だって。でも、タカさんが目で『そのまま、そのまま』って合図してたから…」
 これ、本当の話だから。
「フーン、日本はわかったんだ」
 思いきりバカにした様な口ぶりの亜弥ちゃん。
「北海道と九州の違いぐらいは、一応、書けますゥ。れいなと一緒にしないでよ」
 加護ちゃんが『日本の位置がわかればいい』っていった瞬間、『えっ、日本、ココ』っ
て叫んだおとめ組代表田中れいな。
 ぶっちゃけ、仲間がいたって、ちょっと嬉しかったけど…。
544 名前:04・02・26 00:28AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:28
「あっ、そんで、一つ、教えたげるね。アジアって国はないから…」
 何か、すごい、立派な事をいってのけたぞって感じで澄まし顔の亜弥ちゃん。
「だからァ、タトゥの出身地がアジアだって答えたのはれいなだって」
「で、そのあと、中居さんがアジアの首都はどこかって聞いた時、後ろででかい声でしゃ
べってたでしょ、アンタ。ねェ、どこ、アジアの首都って、えっ、上海?とか…」
 コイツ、意外と細かいところまでチェックしてる。
「でもさァ、美貴的には、上海、知ってたって、すごくない?」
 エーイ!もう、開き直ってやれ!
「モー、BAKA! 威張る事じゃないでしょ、もォ…」
 かわいい上目づかいで亜弥ちゃんが睨み付ける。
「まっ、でも、あの日、モーニングのコーナー、美貴たん、一人占めだったよね。人前で
パンツの食い込み直す話から始まって、世界地図逆さ事件まで…」
 まァ、確かにちょっとオイシかったかなって思ったけど、美貴も…。
 でも、それとこれとは話が違う訳で…。
「うるさいよ。なんで誕生日にそんな事、いわれなきゃなんないのさ…」
545 名前:04・02・26 00:28AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:29
「ニャハハ、これはお気に召さない様だから、次、これなんかどうよ…」
 次にショッピングバッグの中から出て来たのは…。
「ハイ、お絵描きセーット!」
「マジ、喧嘩、売ってる?」
 笑顔が引きつってるのが自分でも分かる。もちろん、亜弥ちゃんも本気で美貴を怒らせ
ようとしてるんじゃない事は分かるんがけど…。
「だってさ、普段、何でも自信たっぷりの美貴たんが、絵が苦手って平気でいってるの見
ると、何か、寂しいんだもん」
 別に平気でいってないし、最近、マシになって来たっていわれてるし…。
「ウチら14人もいるからさァ、弱点も特徴にしてかないとダメなんだもーん」
 って、なんで必死で言い訳してるんだろ、あたし…。
「あんただって、絵心ないって、どっかでしゃべってなかったっけ…」
 美貴だって、亜弥ちゃんの番組のオンエアはこまめにチェックしてるんだから。
546 名前:04・02・26 00:28AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:29
「でもさァ、絵が上手になって、あたしの事、美貴たんが書いてくれたらちょっと嬉しい
じゃんか…」
 そういわれて、突然、美貴の脳裏に浮んだ光景は…。
「じゃ、ナニ…、美貴のために亜弥ちゃんがヌードモデルになってくれるとか…。そうい
う事だったら、マジに絵の練習してみるのもいいかも…、な〜んてネ」
「フハハ…、美貴たんが飯田さんぐらいまで腕を上げたらね…」
 あり得ないから、それ、絶対に。悔しいけど、もう、断言できるね。
「でも、亜弥ちゃんがヌードでモデルになってくれても、ウチらだったら、絵が完成する
前に他の事、始めちゃったりして…」
 これ、冗談じゃなくてマジありそう。
「ヤバイヤバイ、話が変な方にいきそうだから、次、いってみよー!」
 って、ドスの効いた声でキュー出しする亜弥ちゃん。
「ってか、コントしに来てる…」
 そういや、ハロコンの時だったか、ごっちん達と『たら子』の話で盛り上がってたら、
私も出たいとかいった亜弥ちゃんの、結構、マジな顔を思い出した。
「いやー、そーゆー訳じゃないんだけど、せっかくだから、楽しい方がいいじゃん」
 満面の笑みでそういわれると、美貴は、もう、頷く事しか出来なかった。
547 名前:04・05・** 03:47AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:29
 そう、せっかくだから楽しんじゃうって、美貴と亜弥ちゃんの基本ポリシーだ。
 でも、その楽しんじゃう事の中味が、最近、急激に変わりつつある気がするのは、けっ
して勘違いとかじゃない。
 お休みを二人で過ごすのが当たり前になってすぐの頃は、取り留めのないおしゃべりだ
ったり、亜弥ちゃんのを中心に二人が出演した番組のビデオや、お互いのお気に入りの映
画を見たりとか、家の中でまったりと過ごす事が思いきり楽しく感じてた。
 有名人だって事もあって、外に出ると、好き勝手できないって事もあったりするし…。
 でも、二人が深い関係になってからは、時々、あえて一日中、外で過ごす様にしようと
決めている。
 だって、二人で室内でまったりしていると、どちらからともなく、アイドルじゃあり得
ない様な事を、真っ昼間から始めちゃったりするあたしたち。
 二人の関係が深まって、もう、忘れられないぐらい楽しくて、それに気持ちいい事を知
ってしまったってわけ。
 もちろん、夜になれば、後で思い出すと恥ずかしくなるぐらい。二人でお風呂から始ま
って、寝るのも惜しいってぐらい思いきり、せっかくの二人だけの夜を楽しんじゃう。
 今夜みたいに…。
 だって、それもあたしたち二人の本当の姿なんだから。
548 名前:04・05・** 03:47AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:30
 美貴の腕の中で亜弥ちゃんが再び軽く寝返りをうった。
 掛け布団がワサッと揺れて、甘酸っぱい匂いを含んだ風が美貴の頬を撫でた。
 亜弥ちゃんほどは匂いに敏感じゃない美貴だけど、こうして、マッパで二人で寝てる時
の、ベッドの中の甘酸っぱい匂いはハッキリと感じる。
 まして、今夜は寒がりの美貴仕様のベッドで、亜弥ちゃんはうっすらと汗ばんでいるか
ら、いつもより匂いが強く感じられる。
 多分、無意識なんだろうけど、亜弥ちゃんの身体が、お互いのバストが触れるぐらい近
くまですり寄って来た。
 オデコ、鼻の頭、そして唇。軽くついばむ様に唇で触れてみた。

549 名前:04・05・** 03:47AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:30
 それだけで、美貴は全身が粟立つような胸のときめきを感じる。
 肩を抱き寄せて、そっと、バストをくっつける。美貴の乳首の先っぽに、亜弥ちゃんの
同じ所が触れた。コリッとした違和感が心地よい。
 軽く擦りあわせると、乳首を中心にジンジンと痺れる様な感覚が広がる。
 そっと覗いてみると、亜弥ちゃんも乳首がツンと尖って来るのが判った
「ねェ、どうしたのォ。寝てんでしょ、あんた。乳首がかってに勃ってるよ…」
「…み… … ン…。zZZ…、アフゥ…」
 意味不明な寝言を漏らしながら、安心しきった寝顔を見せる美貴の一番大切な人。
 生意気そうに尖った乳首をしゃぶってやりたいけど、腕枕したままじゃ届かない。
 もう一度、今度はゆっくりと、唇を会わせて行く。
 ずっとこうしていたい。毎晩、こうやって二人で眠りたい。
 そんな欲望が抑えられなくなりそうで、美貴は、亜弥ちゃんの寝顔から視線を逸らせた。
 眠ろうと目を閉じると、また、亜弥ちゃんの誕生日プレゼントがプレイバック。
 思わず声を出して笑いそうになって、慌てて深呼吸した。
550 名前:04・02・26 00:56AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:31

     6、04・02・26 00:56AM 美貴んチ


 世界地図、お絵書きセットと続けいた美貴の弱点克服シリーズ。いよいよ三段オチのラストで、一番強烈なのが出て来る事って訳だ。
 何が出て来るか楽しみでもあるけど、あら探しされてる様な複雑な気分…。
「これこそ、美貴たんにぴったり。アイマスク!」
 って、アイマスクばっか5個も6個も差し出されても…。
「この前さァ、久し振りに『M黙』のスタッフさんや中澤さんたちと食事した時、道重ち
ゃんもいたんだよ。で、美貴たんの話で盛り上がったのさ。あっ、そういえばさァ、あの
子、しばらくあわないうちに、慣れたっていうか、強くなったなっていうか、ズバズバい
う様になっててちょっとビックリだっだけどさ…。でね、移動のバスとかで、あんた、相
変わらず半目で寝てるんだってね。写真、見せてもらって、中澤さんと大笑いしてさ…」
「ウソ、シゲさん、そんな写真、いつ撮ったんだろ…」

551 名前:04・02・26 00:56AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:31
 確かにシゲさんに限らず6期の3人は、同期にやたら態度のデカイ年長メンバーがいる
影響で、5期よりずっと早く慣れて来たとか、メンバーでもっぱらの噂だけど…。
「そうそう、田中ちゃんの携帯にも、あんたの半目の写真、保存されてるって」
 っくっそー、あいつら…。さては、おとめのツアーの時に撮られたな。ウーン、不覚。
「でもね、スタッフさんの一人に健康番組やってた事のある人がいて、半目で寝る人って、
ドライアイになりやすいからよくないんだってさ。今度から移動の時とか、これで目、守
りな。それにさァ、ああいう、無防備な美貴たん、あたしだけの前にして欲しい…」
 甘ったれた声でいいながら、身体をスリスリしてくる亜弥ちゃん。
 しおらしい事、いってくれるじゃん。
「ってか、ナニ、これェ。こんなの売ってんだ。キャッハッハ!ちょっと、待って、マジ
勘弁して…、ハッハッハハ」
 しんみりとそんな事を思ったのも一瞬の事、美貴は目の前に並べられたアイマスクのあ
まりのばかばかしさに、気付いた時には、床をひっぱたきながら笑い転げてた。
 一つはハロモニでもよく使う様なチェック柄だったんだけど、他のは少女マンガチック
なつぶらな瞳だったり、妙に色っぽい流し目だったりとか、いろんな目が書いてある。
 で、美貴が一番ウケたのは、逆ハの字の眉に横目で睨み付けてるやつ。
552 名前:04・02・26 00:56AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:32
「なんか、これ、チョー、目つき悪いんだけど…」
 最近、何かと話題の美貴の素の目つきを皮肉ってるんだって分かるけど、ここまでされ
ると、もう、大爆笑するっきゃない。
「メンバーの前でェ、美貴がこれして寝てたら、なんか、チョウうけそうなんだけど…」
 矢口さんやよっすィー、それに梨華ちゃんあたりだったら、寝てる美貴を起こしてでも
絶対、めっちゃ、からかって来る。間違いないネ。
 思った通りに見事なまでの三段オチ。完全にやられたって感じだ。
「でしょ、でしょ、結構、苦労して探したんだぞ…」
 イヤイヤ、苦労してまで探すことないから…。
 亜弥ちゃんは美貴がウケたのに気を良くしたのか、よりによって、その、目つきの悪い
やつをビニールの袋から取り出す。
「ねェ、つけてみて…、してるとこ、見たァーい…」
 美貴の返事を聞くまでもなく、強引にアイマスクをつけようとする亜弥ちゃん。
「わかったから、ちょっと待ってよ、自分でするからァ…」
 アイマスクで何も見えなると、何かとんでもない事をされそうな予感。
 とはいえ、正直、今、この娘のテンションを跳ね返すパワーは美貴にはなかった。
 心の中では、すっごい身構えながら、でも、余裕だよって感じでアイマスクをつける。
553 名前:04・02・26 00:56AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:32
 今日に限った事じゃないけど、なぜか、亜弥ちゃんのこのテの要求に美貴は弱い。
 他の人にされたらキレるようなイタズラされても、亜弥ちゃんなら許しちゃうっていう
か、逆に楽しめちゃう。
「ミ〜キたん」
「ヒッ!」
 突然、耳元で囁かれて、美貴は思わず飛び上がった。
「な〜に、怖がってんのよォ…。変な事なんか、しないよォ…」
「ホッ、ホントにィ…」
 アイマスクで目隠しされてる美貴を見たいっていう亜弥ちゃんの本心は、こんな感じで
ビビッてる姿を見たいのに決まってる。
 そう判ってるから、無理にでも平気な顔してたいんだけど…。
「あッ、でも、ちょっと、するかな…、ニヒヒ…」
 ほらァ、それが怖いんじゃン…。
 なんか、ゴソゴソしてる音が聞こえるてし。
554 名前:04・02・26 00:56AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:33
「ニャハ…」
「イヤァー…」
 いきなり、後ろから抱きついて来る亜弥ちゃん。しかも、両手はしっかりとバストに重
なる。偶然なんて、絶対にいえない正確さだ。
「アッ、ヤァーん。ちょっとォ、ヤダってばァ…」
 もう、寝る積もりでノーブラだった胸をリズミカルに揉まれて、思わず色っぽい声が出
ちゃう。
「いいでしょゥ、これぐらい。怒んないよね、美貴たん…」
「ヒッ…」
 耳に息を吹き込まれて、軽く飛び上がった。
 このまま、もっとすごい事されたらどうしよう。そんな不安を感じながら、心の隅っこ
でちょっと期待してる美貴。そんな自分に、ちょっとびっくりだった。
555 名前:04・05・** 03:52AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:33

     7、04・05・** 03:52AM 亜弥ちゃんチ


「いいよね、これぐらいの事で怒んないよね、亜弥ちゃん…。…」
 相変わらず美貴の腕枕で規則的な寝息をたてている亜弥ちゃんの耳元で、あの時と同じ
言葉を囁く。
 一人で思いを巡らせている間、お留守になってた指を、再び、本格的に動かしてみた。
 いつの間にか、『女の子』の部分から溢れるぐらいのお汁が滲んでる。
 その蜜をすくって、滑りをよくした指先でクリちゃんを転がしてやる。
 そろそろ目を醒ましてもいいんじゃないかと思うんだけど…。
「ン、ンーン…」
 一瞬、寝息が乱れて脚が突っ張ったと思ったら、美貴の指の動きにあわせる様に腰まで
動き始めた。
 この子、マジ、寝たふりしてない?

556 名前:04・05・** 03:52AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:34
 18歳の誕生日に発売されたソロアルバムに始まり、コンサートだったり、モーニング加
入だったり、すごい、いろいろあった美貴の18歳。これまでの人生で一番輝いた1年間だ
ったと断言できる。
 でも、そんな中で、本当の意味で最大の出来事っていえば、やっぱり、亜弥ちゃんとコ
イビト同志になった事だ。恥ずかしいから本人にはいわなかったけど、誕生日を祝っても
らいながら、美貴はしみじみそう思った。
 だって、こうやって、マッパで抱き合ってられるのも、寝込んでるすきにエッチなイタ
ズラできるのも、世界中であたし一人だって思うと、なんか、こう、すごい、選ばれた人
になった気分だ。
557 名前:04・05・** 03:52AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:34
 優しく、でも、けっこうしつこく、亜弥ちゃんの敏感な所を転がしながらそんな事を考
えてたら、彼女への愛おしさが炸裂する。
 あんまり派手な事をして、起こしちゃうとかわいそうだって思うけど、こっちも我慢で
きない感じだ。
 でも、片腕を人質に取られた態勢だから、あんまり大きく動く事は出来ない。
 たっぷりとお汁を溢れさせている亀裂に沿って指を這わせてみる。
 同じ女の子の身体の部分でも、亜弥ちゃんのここと美貴自身のここって、微妙に触った
感触が違う。どこがどう違うとか説明できないけど、指先に感じる亜弥ちゃんの手触りの
方が、自分の手触りより好きだ。
558 名前:04・05・** 03:52AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:34
 熱くなって、かなり湿ってるその感触を指先で楽しむ。
 気持ちをしっかり持ってないと、もう、むちゃくちゃにかき回しちゃいたくなりそう。
 いくらコイビト同志でも、寝てる人にそこまでするのはルール違反って気がする。
 そんな事を考えてたら、いきなり、亜弥ちゃんがガバッと抱きついて来た。
 息が苦しくなるほど思いきり抱き締められる。
 二人の身体が密着した瞬間、美貴は胸に堅いものが当たるのを感じた。
 着ているものを全部脱いでも、これだけは外さないという亜弥ちゃんお気に入りのネッ
クレス。このネックレスを始めて見たのは、他でもない、美貴のバースディだった。
559 名前:04・02・26 01:13AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:35
 まだ、アイマスクをしたままの美貴にもう一度、抜き打ちでキスをした亜弥ちゃんの気
配が一瞬、遠くなった。
 今度は何が起きるのかドキドキさせられる。
「じゃ、本日のメインイベントね…」
「ヤダ、なに!」
 そんな囁きと共に、突然首筋に、何か冷たいものが触れて、反射的に転がる様にその場
から逃げ出す美貴。
 ブホッ!
「イッテェー…、何だよ、これ…、やだァ、もう、こんなのォ…。ギャハハ」
 突然の事に、勢いよく飛び出し過ぎて、顔面からソファに激突。
 我ながらあまりに間抜7けな展開に、笑いが止まらなくなる。
「ヒャーッハッハッハハ」
「ちょっと、落ち着きなってェ…。スッゲェ、美貴たんが喜ぶプレゼントなんだからァ…、
これが本命なんだから…」
 亜弥ちゃんに助け起こされて、深呼吸。でも、その時、ナニゲに微妙な所に手が触れた
のは偶然という事にしておこう。
560 名前:04・02・26 01:13AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:35
 気持ちが落ち着いたのを見計らった様に、亜弥ちゃんが首に何かをかけてくれた。
 ン…、そうか、冷たく感じたのは金属のチェーン。って事は…。
「ネックレス?これ…、ウッソ、マジ、マジィ。ねェ、見ていい?」
 考えてみれば、別に許可を得る必要、ないじゃん。外していいといわれるまで目隠しが
外せないなんて、ハロモニのゲームとかで習慣付けられちゃたのかな。
「ホラ…、わかるゥ…」
 亜弥ちゃんに手をとられて、ヘッドの部分を握らされる。
「すごくないィ、これ…、チョー見たいんだけど…」
 美貴の脳裏に前から欲しいと思ってたネックレスが浮ぶ。多分、間違いない。でも、亜
弥ちゃんに欲しいなんていった覚えはなかった。
「うーん、どうしようかなァ…」
 亜弥ちゃんの声がやけに近く感じる。
561 名前:04・02・26 01:13AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:36
「ウップゥ…」
 やっぱり。一瞬、生暖かい息を感じたと思ったら、唇が重なって来た。
 予想してたし、嫌じゃないんだけど、何か、焦る。
「ニヒヒ…。じゃ、見ていいよ…。でも、ほんとは、もうちょっと、目隠し美貴たん、見
てたいんだけどなァ…」
 そんな事をいいながら、亜弥ちゃんがアイマスクを外してくれた。
 時間にして、5分もしてなかったと思うのに、目の前が急に開けてスタジオの照明ほど
じゃないけど眩しく感じる。
 亜弥ちゃんに促されるままに胸元に目をやると、キラリと輝く、美貴の誕生石のアメジ
ストをあしらったベビーリングのネックレスがかけられていた。
562 名前:04・02・26 01:13AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:36
【ハイ、ここで、ですね、ちょっと解説です】
 ぶっちゃけ、本スレの作者のファッションのセンスだったり、文章力だったりだと、
 亜弥ちゃんが美貴のために選んでくれたネックレスについて、これ以上細かい説明を
 期待するのって無理な相談です。(苦笑&軽蔑の眼差し for 作者)
 で、ですねェ、読者の皆様は、ぜひぜひィ、あのー、自分のセンスで、ですね、
 チョウ、カッコカワイイ、ネックレスを、こう…、想像していただきたいとォ…、
 思いまァす…、ハァイ。と、いうことで、次の展開に行きましょう。
563 名前:04・02・26 01:13AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:36
「あァ、マジ、嬉しい。こーゆーの、すごい、欲しかったんだ、美貴。ねェ、何で分かっ
たの、美貴が欲しがってたって…」
「あんた、あたしを誰だと思ってんの。コイビトのまつーらだよ、亜弥ちゃんだよ。美貴
たんが、ナニ欲しがってるかぐらい、先刻、ズイート、全て、お見通しデェーイ!」
 亜弥ちゃんは、最近、一部実話ゴシップ系雑誌で、女性マネージャーとの同棲疑惑とか、
あたしたちの『お仲間』だって噂の『由K恵』さんの当たり役の貧乳マジシャンの真似を
しておどける。あっ、別に貧乳だからお仲間ってのと違うくってェ。
「あんたさァ、人の楽屋でさァ、素の眼差し丸出しで、通販雑誌をいつまでも、ジーッと
見つめてれば、わかるってもんでしょ。普段、ああいうの、あんま、見ない人が…」
「そっか、あれ、亜弥ちゃんの楽屋だっけ…」
「でね、ついでに、ホラ、オソロにしちゃった…」
 亜弥ちゃんが自分の胸元に手を入れる。そこから出て来たのは、石は彼女の誕生石のム
ーンストーンだけど、デザインはほとんど同じネックレス。
「これだったらさァ、仕事中でもずっとしてられるでしょ」
 美貴の方にコテンと頭を預けた亜弥ちゃん。
 美貴を覗き込むその顔がチョウ近いんだけど…。
564 名前:04・02・26 01:13AM 美貴んチ 投稿日:2004/06/16(水) 01:37
 正直、露出度が高い衣装でフリも激しいあたし達の場合、曲の衣装の時につけるのは無
理っぽいけど、ハロモニとかだったら余裕でしてられそう。
「これ、つけて、あたしの事、いつも思ってて…」
「つけてなくたって、美貴はいつも亜弥ちゃんの事、思ってるしィ…」
 キャー、くっさい事、いっちゃた。ヤバいです。耳まで熱くなってるしィ…。
 でも、亜弥ちゃん的には、美貴のこういうクサいせりふって、アリアリなわけで、ニャハッとか笑いながら全身でスリスリして来た。
 半分、照れ隠しで、その肩を抱き寄せて唇を重る。
 あの日は、それをきっかけに、美貴にとって、最高で、最大のバースデイプレゼントを
明け方まで心行くまで堪能させてもらったのは、いうまでもない事で…。
565 名前:ss.com 投稿日:2004/06/16(水) 01:42
今回は、ここで、いったん、止めさせていただきます。
>>521-564
本作は、あと、一回で完結予定です。
間違いなく、数日後には更新いたします。
566 名前:ss.com 投稿日:2004/06/16(水) 01:54
レス頂きました皆様、ありがとうございます。
>>507 大塚様
いつも、温かい励ましのレスありがとうございます。
>やっぱり基本はあやみきですよね(w
お説ごもっともです、ハイ

>>508
>>511
>>514 仕事中様
>ミキティあややに対しては結構ビビリですねw
某ラジオ番組で『怒らせたら怖いハロプロNO1』を亜弥ちゃんと答えてましたし…。

でも、仕事中に読んでて、回りの人から『コラッ』っていわれないんですか?
十分気を付けて、お楽しみ下さい。

>>509 名無し読者様
>>510 名無飼育さん様
>>512 名無し読者様
>>515 名無し読者様
>>517 名無し読者様
本当にお待たせして申し訳ありません。やっとのことで更新できました。


567 名前:ss.com 投稿日:2004/06/16(水) 02:05
>>516 名無飼育さん様
作図が中心の仕事の関係でMACなんです。ホンネをいうとP2Pとかも興味があるンで
WINも欲しいところなんですが…。

>>518 TAISA様
ご心配おかけしました。TAISA様もMACで、OS9ですか。
あっ、我が愛するMACの名誉のために、OS-Xが使い辛いのではなく
私の順応性が悪いんで…。
皆様、誤解なさらないで下さい。

                                    
>>519 名無し読者様
>>520 名無し読者様
本当にお待たせしました。
これからは、ペースを上げて行きます。見捨てないで下さい。

では、今回はこの辺で。必ずや、数日後に、また、現れます。
568 名前:ss.com 投稿日:2004/06/16(水) 02:11
今、見直して、とんでもないミスに気付きました。
>524が二重投稿になったました。ここは無視して次に進んで下さい。

申し訳ありません。(恥)
569 名前:仕事中 投稿日:2004/06/16(水) 10:24
新作キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
前作からほぼ2ヶ月待ちに待っていました。

あやみき二人の関係はいい感じですね。
ズーっと二人でいられないからこそでしょうか。
それでも、お互いのことは一番よく知っているという。
そんな相手がとってもホスィ...

仕事中に読んでいても、怒られはしませんね。
あまりなんだか分かってない人ばかりだと思います。
PCスキルというか、そっち関係疎い人ばかりですので。

これからはペースを上げていかれるとの事、楽しみにお待ちしてます。
570 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/06/17(木) 20:03
更新お疲れ様です。
新作お待ちしてましたよ!
甘々なあやみき大好きなんで次回も期待してます。
571 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/06/17(木) 22:16
甘い!!甘いの好きなので頑張って下さい!
572 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/06/28(月) 00:14
お待ちしております
573 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/07/05(月) 03:27
また何かハプニングでもあったんでしょうか?お待ちしてます!
574 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/07/16(金) 23:10
お待ちしております。
575 名前:ss.com 投稿日:2004/07/22(木) 13:52
お久しぶりです、作者です。
またまた、お待たせしてしまって、何ともはや、申し訳ありません。
一気に更新させていただきます。
事情説明、レス返し等は後ほど。

モーニング娘。藤本美貴の『アヤみきNight』 完結編です。

それでは!
576 名前:04・05・** 04:08AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 13:53



 9、04・05・** 04:08AM 亜弥ちゃんチ



577 名前:04・05・** 04:08AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 13:54
「えっ、アッ、アア〜ン…」
 亜弥ちゃんったら、こんなにイタズラされてるのに、スヤスヤと寝ててかわいいなとか
思ってた時に、いきなり、その寝てるはずの人に乳首を摘まれて、すごい、焦った。
「い、いつから起きてたの、亜弥ちゃん…」
「ン…、今っつーか、さっきっつーか…。気がついたら気持ちいくなってた…。ニャハハ」
 そういいながら、美貴の手を挟み込むみたく両足を閉じる。
「ネェ、美貴たんのせいで、今、チョウ半端な気分…。責任取ってよ…」
 耳元で半分溜め息みたいな声で囁きながら寝返りをうたれて、美貴の左手が完全に下敷
きになった。
「あのさァ、これって、すっごい、厳しい態勢なんだけど…」
 右腕は腕枕のまま、その上、左腕が右側に寝てる亜弥ちゃんの身体の下にあるのって、
美貴としてはチョウ苦しい。
578 名前:04・05・** 04:08AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 13:54
「思いきりかわいがってあげるから、ちょっと、いい…」
 とりあえず、亜弥ちゃんの身体を押し退けて態勢を整えた。
「美貴たん、こっち…」
 亜弥ちゃんが美貴の身体の上を転がる様にしてお互いの位置を入れ替えた。
 いつ頃からか、二人で寝る時、左側に寝た方が右側を攻めるって法則が出来上がってい
た。相手に覆い被さる感じで右腕で攻める方が、何かとやりやすかったりするから。
 で、最近は8:2の割り合いで美貴は右側になる方が多い。
 もう、美貴もそれが普通って思える様になって来た。
 まァ、途中で重なりあったり、ベッドに潜り込んだりしてる間にどっちが右とか関係な
くなちゃうんだけど。
579 名前:004・05・** 04:08AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 13:55
 亜弥ちゃんが完全に無防備の状態で、怪し気な微笑みを浮かべながら見つめてる。
「好きだよ、ホンットに、大好き…」
 耳元で囁きながら、手始めに掌全体で乳首の先を軽く、かすめる様に撫でてやる。
「ヤハァーン…、くすぐったいィ…」
 待ってなって。そのくすぐったさが、すぐに別の感じに変わって行くんだから。
 上半身を右手にまかせて、左手は脇腹から腰にかけて滑らせて行く。
 陶器の様に滑らかな肌がじっとりと汗ばんで掌に吸い付いて来る感じ。
「ハァ〜ン…」
 全身の空気を全て吐き出す様な溜め息が亜弥ちゃん口から漏れた。
 微妙な力加減で撫で続けていると、乳首がツンと勃って来る。
 切な気に眉を寄せて、目を閉じている亜弥ちゃんの唇が、接触を求めて突き出される。
 あえて、それを無視して、反対側の乳首に触れる。
580 名前:04・05・** 04:08AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 13:55
「ク〜ッ、ウウーン…」
 くぐもった呻き声と共に亜弥ちゃんが足を絡ませて来た。
 腰からヒップを這い回る美貴の手を太腿の付け根に導こうと細かく身を捩る。
 一瞬、ヘアの生え際ら辺に手を当てて、そのままオヘソの方に這い上がって行く。
「ンーン、いじわるゥ…」
 美貴がじっくりと時間をかけて、焦らす戦術に出た事に気付いた亜弥ちゃんがクルリと
背を向けた。美貴が待ち切れなくなって直接的な攻撃に出るまで、意地でも求めないよっ
て積もりらしい。
 そう来るなら、こっちもイジワルに徹して、史上最大の焦らし作戦。
 後ろ向きのうなじに顔を埋めて、首筋から耳の後ろにかけて唇を這わせる。
 この時、舐めたりするんじゃなくて、あくまでも唇でなぞる様にするのがコツ。
 実は最近、こういう小技を、美貴も、すごい、覚えて来た。
「アア〜ン…」
 全身をブルッと震わせながらも、かたくなに背中を向けたままの亜弥ちゃん。その背中
に、軽く爪を立てて、背筋に沿って、そっと滑り降り、ゆっくりと昇って行く。
581 名前:04・05・** 04:08AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 13:56
「ウッ、アアン…」
 亜弥ちゃんの身体が弓なりに反った。
「どう…、キモチいい?」
 耳元で囁いたついでに、耳朶を甘噛みして、その周囲にキスを繰り返した。
 それでもかたくなに身を堅くする亜弥ちゃん。
 それじゃ、次の攻撃。
 ウエストから脇腹にかけて、指先で軽く円を描く様に撫で続ける。
 ところどころ、ツボに触れると、丸くなった身体がピクピクッと反応する。
 脇腹を下から上に、そして上から下に撫で続けながら、背骨に沿って唇を這わせてみた。
「ミ…、美貴たん…、もう、我慢できないよ…。ねェ、してェ、アレしてェ…」
 クルリとこちらに向き直った亜弥ちゃんは、美貴の頭を布団の中に押し込もうとする様
に力一杯押して来た。
 ハイ。第一段階は成功、成功、大性行!?
582 名前:04・05・** 04:08AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 13:56
「待ちなって…。なに、どうして欲しいの…。はっきりいってくれたら、亜弥ちゃんのい
う事、ぜーんぶ、聞いたげても、いいんだけどなァ…」
 無意識のうちに、つぼみちゃん口調になってる美貴。
「ウーン、イジワルゥ。判ってるくせにィ…」
「判ってても、亜弥ちゃんの口から聞きたいんだもん…」
 作戦第二段階も成功を目前に、イジワルなわがまま娘に徹してやる。
 でも、これって、いつも亜弥ちゃんに美貴がやられてる事。
「いわなきゃ、やったげないよォ…」
 亜弥ちゃんがこっちに向きになってからは、ただ、抱き合って話してるだけ。
 彼女の我慢も、そろそろ限界だろう。
583 名前:04・05・** 04:08AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 13:57
「お願い…、…ちゃん…、舐…」
 蚊の鳴く様な声って、きっと、こんな状態をいうんだろう。
「ナニ?聞こえない、もっと、はっきりいって…。美貴、エロい言葉、亜弥ちゃんがしゃ
べるの聞きたいんだァ…。美貴にだったら、聞かせてくれるよね」
 こういう時、強くいいすぎると、この子『じゃァいい!』って開き直っちゃうから、あ
くまでも、ちょっと上からのお願いモードって感じをキープしないといけない。
 ナニゲに難しいんだけど、最近、やっと、そういう調整ができる様になって来た。
「ウーン…、だからァ…、あのネ、ちょっとでいいから、舐めて…」
 消え入る様な声で答えた亜弥ちゃんが美貴の胸に顔を埋める。
584 名前:04・05・** 04:08AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 13:57
「どこを…、ああ、そっか、美貴が赤ちゃんになったみたく、オッパイ吸えばいいんだ」
 桃色ほっぺで目をウルウルさせて、いつも以上に欲情モードの亜弥ちゃんのお願いを、
すっ惚けた返事ではぐらかしてみる。
 ぶっちゃけ、こういうの、亜弥ちゃんの方が上手いんだけど、美貴だって、いっつもさ
れてりゃ自然に身について来るって。
「違ァくてェ、あのォ、だからァ…、@#&*!!!」
 思った通り、放送禁止用語をずばりと、大きな声で口にした亜弥ちゃん。
 目許をピンクに染めながら唇をアヒルにして、上目遣いでこっちを睨んでる。
 すっごいかわいい。ヤッバイかわいい。やっぱ、この娘の事、大ッッ好きだ。
 第二段階も見事クリアして、美貴、すっごいテンション上がっちゃった。
585 名前:04・05・** 04:08AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 13:57
「判った。亜弥ちゃんがもういいっても、美貴が満足するまで止めないぞ…」
「なんか、怖い…」
 そんな事いいながらも、お布団をバサッと蹴落として、仰向けで大股開き。
 潤んだ目でこっちを見ながら、『女の子』の部分を両手で広げる。
 天下のスーパーアイドル松浦亜弥が、こんな事、平気で出来ちゃうなんて、誰が想像で
きるだろう。それを知ってるのは、この地球上で、あたし、藤本美貴だた一人。
 改めてそう思うと、もう、すごい、すっごい、幸せ!
 亜弥ちゃんの身体の上をスライドする様にして、彼女の下半身を覗き込む位置に滑り込
んで行く。
 美貴の目の前に晒された、持ち主が自らの手で木の葉の形に開いたそこは、湯気が出そ
うなぐらい充血して、クリちゃんが破裂しそうなぐらいに膨らんでる。
『女の子』の部分から、ムッとする様な匂いが微妙に漂う。
 立場が逆の時、亜弥ちゃんが「欲情した雌の匂い」っていう意味が、美貴にも判る。
586 名前:04・05・** 04:08AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 13:58
 内腿にサワサワッと触れながら、欲情してる部分にフッと息を吹き掛けて、軽いジャブ。
「ヤッ!」
 それだけで、亜弥ちゃんの腰がベッドの上で軽くジャンプする。
 サーモンピンクに上気したシークレットスペースがキュンとなって透明なお汁を溢れさ
せる。キラッと光る滴が、すごい、怪し気な眺めだ。
 思い切り舌を伸ばして亜弥ちゃんの『蜜』をすくい取る。
 舌先にピリっとくる刺激的な味覚。最初の頃はちょっと戸惑ったけど、今は大好きな刺
激。ひょっとしたら、中毒症状になってるかも…。
「アッ、そこ、いい…」
 亜弥ちゃんの上づった声。歌ってる時とは違う、でも、澄き通る様な、かわいい声。
 しつこい様だけど、人気アイドル松浦亜弥に、こんなやーらしすぅィ声を出させられる
のは、このでっかな宇宙にある、熱っちィ地球上であたし藤本美貴ただ一人。
 Oh! 人生って素晴らしい!!
587 名前:04・05・** 04:08AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 13:58

「美貴たん、ネェ、もっとォ…」
 思いっきり甘えた声を出しながら、亜弥ちゃんが美貴の髪の毛を無造作に撫で回す。
 悪いけど、そっと頭を振って、その手は払いのけた。
 冷たいって思われるかも知れないけど、このままにしとくと、いきなり髪の毛を掴まれ
たり、息が出来ないほど、頭を密着させられたり、大変な事になりかねないから…。
 ぶっちゃけ、それって美貴の得意技なんだけどね…。
 半開きの女の子の部分を、お汁にまみれた肉襞に沿って、下から上にゆっくりと舐め上
げる。時間をかけてる積もりでも、意外とすぐに舌先はクリちゃんに突き当たった。その
突起の下の所を押し上げるみたいに舌を使う。
 いつも、美貴がこれをやられてヘロヘロさせられてる。
「ヒッ…」
 思った通り、亜弥ちゃんの腰が反射的に引ける。
 ほっそりと引き締まった身体の下に両手を滑り込ませ、お尻の膨らみをムンズと掴んで
逃げられない様にして攻撃再開。
 グルリとクリちゃんの回りを舌を滑らせてから、今度はゆっくりと下に向けて舐め続け
る。舐め上げた時と比べると、確実に熱が上がって、お汁が倍以上になって溢れてる『女
の子』の部分を舌先でメチャクチャに掻き回す。
588 名前:04・05・** 04:08AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 13:59
「ダ…、だめェ…、あたし、もう…」
 シーツをギュッと握りしめて、亜弥ちゃんが切な気に喘ぐ声をBGMに、再び、舌先で
クリちゃんを突いてやる。
「ウウッ…、ックーッ、アウゥ」
 さっきよりしつこくグリグリしてたら、包皮がよじれて中味の芯が剥き出しになって来
た。それを、舌全体を使って舐め回してやると、亜弥ちゃんが言葉にならない呻き声を上
げ続ける。
 でも、もう、美貴もその声を楽しんで、でっかな宇宙とか熱っちィ地球とかいってられ
る状態じゃなくなった。
 だって、ちょっと顔を上げたら、うっとりと目を閉じた亜弥ちゃんが、ほっぺたを真っ
赤に上気させて、小鼻に汗の粒を乗せて、本当に気持ちよさそうな顏してるんだもん。

589 名前:04・05・** 04:08AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 13:59
「どう、そろそろイキたくなってんでしょ。それとも、もっと、ゆっくり楽しむ?」
「さっきから、イカせてっていってるでしょ。イジワルゥ…」
 ちょっとキレ気味な、でも、半泣きっぽい声で亜弥ちゃんが叫ぶ。
 目の前に、自分自身のお汁と、美貴のヨダレでグショグショになった亜弥ちゃんのシー
クレットゾーンがせり上がって来る。
「じゃァ、ねェ…。そうだなァ…、どうしよっかな…。何、したげようかな…」
 ヤバ…。こんな時でも、無意識のうちに白百合つぼみになってる。
 つぼみちゃん口調の呟きで、亜弥ちゃんには、まだ、焦らされるって思わせといて、い
きなり最終段階に突入した。
「ヒッ、ハーン、ウグゥ…」
 クリちゃんを前歯で強めにはさみつけながら、ゆっくりと指を挿入して行く。
「アッ、アアン…、キャウゥ…」
 亜弥ちゃんは、軽く5センチは飛び上がったんじゃないかってぐらいの勢いで全身をの
け反らせた。
590 名前:04・05・** 04:08AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 14:00
「ミッ、美貴たん…。ああ、すごい、すごすぎるぐらいキモチいい…」
「ほらァ、そんなにあせんないで、ゆっくり楽しみなってばァ…」
 ここでイカしちゃったら、きっと、亜弥ちゃんはこのまま寝ちゃうなって思うと、何か
もったいない。だから、ちょっと、一休み。
 ここまで来れば、亜弥ちゃんも観念してるだろう。
 そんな事を思ってたら、亜弥ちゃんがいきなり上体を起こした。
 予想もしてなかったリアクションにこっちがあせってる内に、足首を掴まれて強引に逆
向きにされた。
591 名前:04・05・** 04:08AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 14:00
 思いきり腰を抱き絞められて、お互いの『女の子』を覗き込む態勢でようやく落ち着く。
 前に、矢口さんが中澤さんの楽屋からゲットしてきたレディスコミックで見た事のある
体勢。それにしても、6&9とはうまくいったもんだと感心したからよく覚えてる。
「やられっぱなしじゃつまんないしィ。美貴たんも気持ちイくしたげるから」
 美貴の太腿に頭を預けた亜弥ちゃんは、これまでの遅れを取り戻そうとするみたいに、
いきなりクリちゃんにかぶりついてきた。
「アァン、ちょっと、待って。そんなの、違反だってェ…」
 そんな美貴の抗議が聞き入れられるはずもなく、亜弥ちゃんを感じさせて、すごい萌え
ていた『女の子』の部分に一気に指が入り込んで来る。
592 名前:04・05・** 04:08AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 14:01
 クリちゃんに感じる痛いぐらいの衝撃。それに追い打ちをする様に『女の子』の部分に
広がる異物感。それも、断続的に指が動き回って、お腹の中をかき回されてる感じに美貴
は一気にイキそうな所まで押し上げられていた。
「やァだ、美貴たん、人の事いえないじゃなん…。ほらァ、こんなだよ…」
 目の前に、亜弥ちゃんの指が突き出される。美貴のお汁にまみれて、キラキラと妖し気
な光を放っている。その、なんともイヤらしい眺めに、恥ずかしさと共に、エッチな衝撃
が美貴の中で炸裂する。
「そんなの、見せてくれなくてもいいからァ…。そんな、イジワルするんだったら…」
 自分の声が息も絶え絶えな状態なのが判って、ますます恥ずかしくなって来る。
 お返しに、亜弥ちゃんの中に入り込んでいる指を力任せにスライドさせてやる。
「グヒィ…。アハァン…。やったなァ、このォ…」
「ヒヤッ、アハァ〜〜ン」
 今度は美貴が悲鳴をあげる番だった。
593 名前:04・05・** 04:08AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 14:01
 美貴の中で、文字どおり泳ぎ回ってた亜弥ちゃんの指が、一番、感じるスポットを探り
当てた。そこを中心に、引っ掻く様に、突っつく様に、執拗に刺激されて、目の前が真っ
白になった。
 亜弥ちゃんが、ちょっとイジワルっぽく勝ち誇った様な眼差しを向ける。
 二人っきりの時などに最近よく見せる、下から覗き込む様なねちっこい視線。
 この目で見られると、なんかソグソグしてしちゃう美貴。
 そんな視線をモロ浴びて、美貴はさらに萌え上がってゆく。
 亜弥ちゃんの指が送り込んで来る快感の波は、容赦なく美貴の背筋をかけ登り、頭の中
がピンクのもやで一杯になる。
 悔しいけど、すごい気持ちイイ。ぶっちゃけ、エッチは亜弥ちゃんの方が上手いし…。
 やばい。このままじゃ、美貴の方が先にイカされちゃう…。
「チョ、ちょっと待って。待って、一緒に、ね…、一緒にイこう。一緒がいい…」
594 名前:04・05・** 04:08AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 14:01
 いつの間にか、必死で体制を立て直そうとあがく美貴がいた。
 全ての動きを中断して、亜弥ちゃんの責めに身を任せたくなるのを必死で堪えて、溶け
出してるんじゃないかってほど濡れ濡れの『女の子』の部分を掻き回し、前歯で挟んだク
リちゃんにリズミカルな刺激を送る。
「ああ、イッちゃう。美貴たん…、もう、イク、いっちゃうゥ…」
「アッ、美貴も…、美貴も、もう、だめェ…」
 次の瞬間、亜弥ちゃんの断末魔の呻き声を聞きながら、美貴の中で快感の波が大きくはじけた。全身の血が、沸き返った様な錯覚さえ覚える。
 二人の身体が、ほぼ、同時に硬直して、ヒクヒクと痙攣する。
 さすがのクイーンサイズのベッドも、ギシギシと軋む様な音をさせる。
 二人同時に、全身の力が抜けた様にベッドに沈み込んだ後も、ベッドはしばらくの間、
波に揺られるゴムボートみたくユラユラと揺れていた。
595 名前:04・05・** 04:42AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 14:02



    10、04・05・** 04:42AM 亜弥ちゃんチ





596 名前:04・05・** 04:42AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 14:03
 目の前に投げ出された亜弥ちゃんの太腿に頭を預けて、余韻に浸る。
 まだ、全身が炎に包まれたみたいに熱い。
 亜弥ちゃんのくぐもった鼻息が聞こえて来る。
 美貴の手を探る様に、太腿を彼女の手が這い回る。
 そっと、その手に手を重ねてやる。
 グイッという感じで指が絡み付いて来る。
「美貴たーん…、こっち、来てェ…」
 感じていた時間が長い分、亜弥ちゃんの方が消耗が激しいみたいだ。
 呟く様な、溜め息まじりの声が聞こえる。
597 名前:04・05・** 04:42AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 14:03
 でも、チョウ感じたのは美貴も同じ事。
 逆に心の準備も出来ないうちにイカされたって感じで、全身ヘナネナになったみたい。
 動くのも面倒な気持ちで、あんたがこっち来いといいたい気もしたけど、うつろな目で
こっちを見つめる亜弥ちゃんの姿を見て、美貴は這う様にして身体を入れ替えた。
 お互いの唇が重なりあう。
 さっきまで、別の所を舐めていたなんて、もう、気にしてる時じゃない。
 このまま、朝まで続くんじゃないかって思うほど、長いキスがようやく終わって、すご
い、満足感に包まれて見詰めあう。
 美貴にしか見せない、無防備に甘ったれたとろけそうな笑顔。
 そう、彼女が小型犬だったら、完全にお腹丸出しで仰向けになってる感じ。
 けど、間違いなく、美貴も今、同じ様な顏を亜弥ちゃんに見せてる。
「美貴たん、上手くなったね…。あんた、最近、エッチが楽しくて仕方ないんでしょ…」
 耳元に響く亜弥ちゃんの心地よい声。
 でも、待って…。今、何っていった…。
「んえェー、そんなァ」
598 名前:04・05・** 04:42AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 14:04
 一瞬、探る様な目で見詰められて、思わず身構えてしまう美貴。
 何回か、酔った勢いで押し掛けて来たあの人。そう、モーニングで一番ちっこくて、一
番元気で、一番面倒見がよくて、亜弥ちゃんと同じか、それ以上に美貴の事が好きだって
いい続けてる先輩の事が脳裏をよぎる。
「っつかァ、それ、いうんだったら、亜弥ちゃんとのエッチが、だよ。ぶっちゃけ、ウチ
らって、メンバー同志で異常にベタベタしたり、ふざけあって胸とかお尻とか触ったりす
るでしょ…」
 亜弥ちゃんがじっと目を覗き込んだまま、ゆっくりと頷く。
 入りたての頃、かなり驚いたけど、ああ、美貴もメンバーの仲間入りできたんだなって、
何か嬉しかった。正直に話したら、亜弥ちゃんの眼差しが、瞬間的に鋭くなる。
「でも、最近、逆に、あんまりしつこくされると、軽くムッとしたりするから…」
 もうちょっと、快感の余韻にひたってたかったけど、いきなり話が変な方向に行って、
気がつけば必死で言い訳モードの美貴。
599 名前:04・05・** 04:42AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 14:04
「あのさ…」
 すっごく、軽い口調で話し掛けて来る亜弥ちゃん。これって、ヤバい雰囲気の前兆だ。
「あたし、別にモーニングのメンバーさんの話とか、してないんだけど…」
 亜弥ちゃんの唇の右端が数ミリ吊り上がる。
 ヤベェ、ヤブヘビってやつ、これ?
「そういえばさァ、こないだってっても、ちょっと前なんだけど、アイボンと合った時、
ダブルユーって、なんでそうせいじなのって、聞いたのさ」
 美貴の腕に頭を預ける態勢を整えた亜弥ちゃんは、唐突にそんな話を始めた。
「双子って事でしょ。だから、ザ・ピーナッツさんのカバー、出したんじゃん」
 急に亜弥ちゃんの方から話題を変えてくれてちょっと安心…、していいのかな…。
「あっ、そう、知ってたんだ…」
 そう、あのユニットのコンセプトは『双生児』。
 ところが、亜弥ちゃんは、なんと食べる方のソーセージだと勘違いしてたらしい。
「それがさァ、アイボンもだったの。二人でマネージャーさんに教えられて『ウッソォー』
ってね…」
「ウソ、加護ちゃんも知らなかったの…」
 何で、急にこんな事話し始めたのか、全く分かんない。でも、まァ、ここは素直に笑ろとけ、笑ろとけ…。
600 名前:04・05・** 04:42AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 14:05
「で、その時、アイボンから聞いたんだけど、ノンたんがハロモニの新春特番の時、あた
しになりたいってネタやったじゃない…」
「そうだっけか…。でも、あの収録の頃、二人は卒業の事、知ってたから、やっぱ、亜弥
ちゃんの事、意識してたんじゃない…」
 そういえば、チョウ久し振りに二人で絡める収録で、もともとハイテンションだった上
に、メンバーがみんなして持ち上げたせいで、すごい、ごきげんだった亜弥ちゃんは、辻
ちゃんにイジられて笑い転げてたのを思い出した。
 おかげで、大喜利で亜弥ちゃんより先に理華ちゃんをいじった事も、ノーチェックだった。時と場合によっては、めっちゃ、スネられたりなんて状況だったんだけど…。
601 名前:04・05・** 04:42AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 14:05
「アイボンが聞いたら、美貴たんと一緒にお風呂入ったり、ご飯作ってくれたりするから、
あたしになりたいんだって、ノンたんは…。あんたさァ、まさかあの娘と…」
 ぼんやりと、去年の収録の後の事を思い出してたら、突然、とんでもない発言が!
 亜弥ちゃんの口元が笑ってるみたく見えるけど、目が全然笑ってない。
 マジ、やばいって…。
「ンえーっ…。ないない、絶対ない…。マジ、そんな事、ないから。美貴は亜弥ちゃんだ
け…。もう、亜弥ちゃん一筋。ガ…、ほんとだって…」
 勘弁してよ、加護ちゃん…。
 しかも、一筋って言葉を口にした後、思わず『頑固一筋』とかいいそうになってるし。
 一筋・二筋兄弟っていったら、今、問題の張本人じゃん。ヤバイ、ヤバイ…。
「考えてもみなよ…。美貴が辻ちゃんと何かあったら、今さら亜弥ちゃんにならなくても、
乙女コンで地方に泊まった時とか…」
 必死でフォローした積もりが、かえって疑惑の種をまく事、しゃべっちゃったし…。
 あ゛ー、落ち着け美貴! 落ち着くんだ、藤本美貴!!
602 名前:04・05・** 04:42AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 14:06
「あ、そっか。そうだよね…」
 でも、案外すんなりと納得してくれた感じ。やっぱ、亜弥ちゃんも、立続けにエッチし
た後だから、少し、判断力が鈍ってるのかも。
「亜弥ちゃん、加護ちゃんにからかわれたんだよ…。明日、厳重に注意しとくから。美貴
の…、美貴だけのカノジョの亜弥ちゃんを不安にさせる様な事、いっちゃダメッて…」
 別に、亜弥ちゃんに向けてメンチ切ったりした覚えはないけど、美貴を見つめる目が、
一瞬、パッと見開かれた。
「口だけだよ…。手、出しちゃダメだからね…」
 マジ顔でこっちを見つめる亜弥ちゃん。
 ヤバッ、そんな、きつい顔した積もり、ないんだけど…。
「判ってるよ。美貴、メンバーに手を出したりした事、一度もないから…。まァ、つっこ
みのついでに軽く小突くことはあるけど…」
 亜弥ちゃんがクスッと笑う。
 でも、ここって笑うとこかな…。
603 名前:04・05・** 04:42AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 14:06
「フーン…。美貴たんも、遠慮する事、あるんだ。あたしの事はガンガン叩くのに…」
「イヤイヤイヤ、本気で叩いた事ないから…、軽いつっこみだから…」
 美貴の方こそ、何度か軽くだけどグーで殴られた記憶があるけど…。
 まァ、姉ちゃんやママとケンカした時に殴られるみたいに、涙が出るほど痛かった事は
ないけど…。
「亜弥ちゃんだから、たまにだけど、あそこまでできるんじゃん…。誰でもひっぱたける
様な、乱暴なヤツじゃないよ、美貴は…」
 娘。同期の博多のモトヤンはどうだか知らないけど…。
「あたし、特別って事だ、それ」
 亜弥ちゃんが、得意技の自己中心的解釈をして美貴の胸に飛び込んで来た。
 ヤレヤレ、一件落着。腕を回して、その身体を抱き締める。
 軽くキスすると、亜弥ちゃんが耳元に口を寄せて来た。
「ずっと、ズット、いっしょにいようね…」
 美貴の方こそ、ずっと一緒にいてねって、お願いしたいよ。
 ぜったい、放さないからね、亜弥ちゃん。
604 名前:04・05・** 04:42AM 亜弥ちゃんチ 投稿日:2004/07/22(木) 14:06
 安心した様に美貴の腕枕のまま、目を閉じる亜弥ちゃん。こりゃ、明日は腕がすごい痺
れて目がさめそうな予感。でも、それも、美貴的には満足なんだけど。
 亜弥ちゃん、美貴の腕の中でいい夢、見てね。
 いままでも、そしてきっとこれからも、美貴にとって、亜弥ちゃん以上に好きな人なん
か出て来ないから、安心していいよ。

 それじゃ、おやすMIKITTY。
605 名前:ss.com 投稿日:2004/07/22(木) 14:09

モーニング娘。藤本美貴の『アヤみきNight』

                              FIN

606 名前:ss.com 投稿日:2004/07/22(木) 14:17

お待たせしました。やっと更新できました。
>>575-604

PCが不調になったせいで、遅れていた仕事に追われまくって、一度書き上げた
部分を、やっと時間が開いた時、読み直すと、その都度、マイナーチェンジが
したくなり、それが、マイナーチェンジじゃ済まなくなって来て…。
他の作者さんって、こういう迷路に迷い込んだりしないのかな…。

で、今回の更新は、それこそ、
モーニング娘。藤本美貴の『アヤみきNight』 Ver.100 over
感じです。 ご心配おかけしました。
607 名前:ss.com 投稿日:2004/07/22(木) 14:29

今回は、結構、エロ表現が増えてしまいました。
もし、不快に思われた方がいらっしゃいましたら、ごめんなさいです。
でも、作者はこんな二人であって欲しいと、妄想してしまうわけで…

ということで、レス返しさせていただきます。

>>569 :仕事中様
今回も1ケ月お待たせしてしまって…。
似た様な境遇で仕事をしている様ですね。
実は、私も、今、勤務時間中です。っていっても、私の場合、個人
事務所ですが…。

>>570 :名無飼育さん様
>>571 :名無飼育さん様

今回は甘々を通り越して、エロくしちゃいました。
まァ、以前、日レスで素エロの代表の一つに上げられたスレですから
お許しいただけると思うのですが、いかがですたでしょうか?
608 名前:ss.com 投稿日:2004/07/22(木) 14:38

>>572 :名無飼育さん様
>>573 :名無飼育さん様
>>574 :名無飼育さん様

本当に、お待たせしてしまって 申し訳ありませんでした。
もう、こいつはダメだ!なんて、見切りをつけられてなければいいのですが。
今後も、作品は書き続けますので、見捨てない下さい。

レスをつけずに読んで、なおかつ、待っていて下さった読者の皆様。
これからも、よろしくおねがいします。

それでは、次回、更新まで。
昼休みに『ゴロッキーズ』のDVDを買いにいったら、品切れ中で、
結構 凹んでるSS.COMでした。
かしましは初回&通常&DVD予約してたんだけど、ゴロッキは忘れてた(泣)
609 名前:仕事中 投稿日:2004/08/20(金) 18:17
更新キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!

ってそろそろ言いたい気分です...
610 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/20(月) 02:25
今日のLet's do it は、小説の素材満載でしたね。
お待ちしております。
611 名前:仕事中 投稿日:2004/10/20(水) 10:13
ss.comさん、ちょこっとだけでも顔を出してほしいなぁ。
612 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/10/20(水) 16:05
最近はリアルあやみきラッシュですね
期待して待ってます。
613 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/05(金) 04:22
ss.comさん、頑張って下さい
待ってます。
614 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/06(土) 15:12
待ってますよいつまでも
615 名前:仕事中 投稿日:2004/12/24(金) 09:00
お待ちしてますよ。
616 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/26(日) 17:54
まってます
617 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/26(日) 20:30
まだかな?いつまでも待ってます
618 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/22(土) 00:17
もしかして書く気なくしちゃいました?
619 名前:仕事中 投稿日:2005/01/24(月) 08:25
そろそろ半年だからそうかもね...
620 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/31(月) 21:23
スレ汚しやめろ 俺もな
621 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/13(日) 21:22
更新キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!

は、いつ言えるんだろう…
622 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/19(土) 22:37
容量無いから無理です
623 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/20(日) 10:15
黙れ。待つんだ。

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