ビタースイート

1 名前:チョコレート 投稿日:2003/11/13(木) 01:04
すこし甘く、ほろ苦いそんな短編を書いていきます。
こちらは初ですのでよろしくお願いします。
2 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/13(木) 01:06
今日はよっしーと待ち合わせ。

本当は一緒に住んでるんだけど、
仕事がたまたま同じ時間に終わるから、2人で寄り道。
でも、きっとよっしーは遅れてくる。
そんなに楽しみじゃないのかな。
でも、もう2人とも大人だもんね。あたしたちは22歳。

幼馴染みの二人はずっと一緒だった。
3 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/13(木) 01:07
「ごめん、仕事やっぱり押しちゃった。」
「いいよ、しょうがない!行こう!」
「どこへ?」
「うーんと、表参道。」
「表参道?」
「あそこの大きいオモチャ屋さんに行きたい。」
「いいけど・・・。」

あたしはよっしーが心配でしょうがない。
だって、よっしーはあんまり笑わないんだ。

あたしがよっしーのこと、こんなに想っているのに・・・
きっと・・・・。
まだ、忘れてないんだね・・・。
4 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/13(木) 01:10



   *  *  *  *  *  *



「よっしー!あーそぼっ!」
「ダメー!今日は遊べない。」
「どうして?」
「みきちゃんやまいちゃんと遊ぶから。」
「りかもいっしょに遊んじゃダメなの?」
「ダメ。」
「どうして?」
「だってりかちゃんすぐ泣くもん。」


5 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/13(木) 01:10
そう言われてもついていった。
ついて行けばなんとかなるのも知っていた。
だってそれはまいちゃんがいっつもこう言ってくれたから。

「よっしー、りかちゃんもいっしょにみんななかよくあそぼ!」

里田まいちゃんはみんなのお姉ちゃん的存在だった。
いっつもポニーテールにして、その髪の毛がサラサラだった。
りかはいっつもそのポニーテールに憧れてた。
だって、りかの髪は肩までしかなくって羨ましかった。

それからみきちゃんもいたね。藤本美貴ちゃん。
中学校にあがる前に転校していっちゃったけども。
みきちゃんとよっしーは仲良しいいたずらコンビだった。


そんなみきちゃんやよっしーにちょっといたずらされても
まいちゃんはすぐにあたしを守ってくれた。
みんな小学校2年生。同い年なのに、まいちゃんは少しだけしっかりしてた。
よっしーもみきちゃんも、そんなやさしいまいちゃんのこと大好きだった。
6 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/13(木) 01:11
「今日は何して遊ぶ?」
「うーんとね、みきはねぇ・・・」
「サッカー!!」
「またサッカー?」
「だって、サッカー大好きなんだもん!」
「じゃ、みきもサッカーする。」
「・・・・・。」
「りかちゃん、サッカーできる?」

まいちゃんはいっつもそうやってりかのこと気にしてくれた。

「うん・・・。」
7 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/13(木) 01:12
よっしーも、みきちゃんも、まいちゃんも、
みーんなスポーツが得意だった。
あたしは・・・・。
あんまり上手じゃなかったんだ・・・。

まいちゃん、そんな下手っぴなあたしにもちゃーんとパスしてくれた。
それをいっつも変なところにけっとばしちゃうんだ。
そんなあたしを見て、みんなケタケタ笑ってたっけ。
二人に笑われて泣きそうになるあたしをみて、まいちゃんはすぐ駆けよってきた。
ダイジョウブ!まいちゃん。まいちゃんがいるから、平気だよ。
だって、なんだかあたしもおもしろくて笑ってきちゃったよ。

あたしだって、まいちゃん大好きだった。
8 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/13(木) 01:12


ある日、まいちゃんは学校に来なかった。

「まいちゃんカゼだって。」
「そっか・・・。」
「じゃ、今日はみきちゃんと二人だけだね。」
「まいちゃんとこお見舞いいく?」
「いくいく!」
「りかも行きたい。」
「ダメダメ。」
「どうして?」
「りかちゃんいくとまいちゃん気ぃつかって熱あがっちゃうかもよ。」

あたしは本当に信じちゃった。
でもついて行きたかったんだ。
あたしだってまいちゃんに会いたかった。
9 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/13(木) 01:13

 ”ピンポーン。”


まいちゃんのお母さんはこう言った。

「風邪がうつったらいけないからみんなお家に帰りなさい。」
「ダイジョーブ!みき平気だもん!」
「あたしだって大丈夫。」
「・・・・りか、まいちゃんに会いたい。」

まいちゃんのお母さんは仕方なく2階のまいちゃんの部屋に案内してくれた。
10 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/13(木) 01:14
まいちゃんは氷まくらをしてほっぺたを真っ赤にしてた。
トレードマークのポニーテールもその日はほどかれていたね。

「ダイジョウブ?」
「だいじょうぶだいじょうぶ!」
「はやくよくなってね。」
「うん!あしたぜったいガッコ行くから」
「約束だよ。」
「うん。」

よっしーはまいちゃんに何にも言わなかった。
ポケットに手を突っ込んで、ずっと窓の外ばっかり見てた。
きっと恥ずかしかったんだ。
なんかいつもと違うまいちゃん、照れくさいよね?
11 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/13(木) 01:14



次の日、まいちゃんは学校に来なかった。
その次の日も、その次の次の日も。
それからずーっと学校に来なかった。



12 名前:チョコレート 投稿日:2003/11/13(木) 01:15
本日はここまでです。
とっても短編です。スイマセン。
次の更新は今週中に予定しています。
13 名前:名無しさん 投稿日:2003/11/13(木) 17:04
凄い良いです。
みんなカワイイ!続きに期待。
14 名前:たか 投稿日:2003/11/13(木) 17:37
いいですねぇ。純粋な少女の視点に立った書き方が良いです。
リカちゃんがマイの事を想っているけど二人に遠慮する微妙な気持ちがつぼにはまりました。
期待してます。がんばって。
15 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/14(金) 00:26


一週間たっても学校に来ないまいちゃん。
みんな心配でいっぱいだった。

「ねぇ、まいちゃん家いってみよっか?」
「いってみよっか?」
「みきたちがいくと元気になるかもしれない!」
「でもまいちゃん、まだしんどいんじゃない?」
「じゃ、りかちゃんは来なくていいよ。」
「ヤダ・・・あたしも行く・・・。」

あたしたちは放課後、まいちゃん家にいった。
16 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/14(金) 00:26


 ”ピンポーン!”

「まーいちゃん、あーそぼっ!」

まいちゃんのお母さんはこういった。
「まいね、まだ具合悪いから遊べないの。また今度、誘ってあげてね。」

「ショウガナイネ・・・。」
「うん、ショウガナイ。」
「よっしーどうする?」
「・・・・・。」
「ねぇ、じゃぁ今日は3人で公園いこうか?」
「ショウガナイもんね。」

あたしたちはみんなで公園で遊ぶことにした。
そしたらまいちゃんのお部屋から声が聞こえてきた。
17 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/14(金) 00:29
 
  『イヤだ!まいもお外であそぶんだ!』
  『ダメでしょ。お医者さんに言われたでしょ?』
  『イヤイヤ!よっしーとみきちゃんとりかちゃんに会いたい!』
  『言うこときかないと、また注射打たれるよ!まいイイ子でしょ?』
  『イヤなの!!まいもいっしょにあそびたいの!ガッコいきたいの!』

まいちゃんは大きな声で泣きだした。
18 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/14(金) 00:29

「「「・・・・・・・。」」」

まいちゃんはお姉さんだったから泣いたりしないと思ってた。
みんな3人とも、まいちゃんの泣いてるのなんて見たことない。

つらいよね、まいちゃん。ごめんね。

「かえる。」
「え?よっしーかえっちゃうの??」

みきちゃんといっしょに追いかけたけど
よっしーはスタスタ歩いていっちゃった。
ショウガナイからみきちゃんもあたしも、その日はおウチに帰った。
19 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/14(金) 00:30


そしたら次の日ビックリしたことがあったんだ!
まいちゃんが学校に来たんだ!
お母さんといっしょに学校にきたんだ!


20 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/14(金) 00:31

まいちゃんはいつも通りのポニーテールだった。

「まいちゃんよかったね!」
「うん!」
「元気になったんだね!」
「うん!」

まいちゃんはニコニコしてたよ。
じゅぎょう中もいつもよりは大人しかったけど、
まいちゃんがいつから、よっしーもみきちゃんもみんなニコニコしてた。

21 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/14(金) 00:31
「ねえねえ、なにしてあそぼっか?」
「しりとりでもする?」
「せっかくのおひるやすみだし、校庭でサッカーしようよ!」
「いいねいいね!」
「りかちゃんもいくよね?」

めずらしくよっしー、あたしのこともさそってくれたんだ!
あたしはとってもうれしかった。
だって、よっしーもみきちゃんも、それからまいちゃんも今日はいるんだ!
22 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/14(金) 00:32

「じゃ、いくよー!」
「あーん、よっしーボールつよいよぉ!」
「ごめんごめん。」
「じゃ、つぎりかちゃんね。ハイ!」
「あー、やっぱりかちゃん下手っぴぃだよ・・・。」
「・・・・・。」

ボールはあたしの足の間をするりと抜けていった。
あたしはボールを拾いにいった。
23 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/14(金) 00:33
あれれ?
まいちゃん、いつもだったらいっしょに来てくれるのに。
どうしたのかな?

まいちゃんのほうみると、まいちゃんはボーッとうつむいてた。

「まいちゃん!」

あたしがよんだらまいちゃんはやっと顔をあげたよ。
24 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/14(金) 00:34
「まいちゃん、じゃあまいちゃんにパス!」

あたしは思いっきりまいちゃんにボールをけったんだ。
そしたらやっぱりヘンな方にコロコロころがってっちゃった。

「もー!りかちゃんのへったくそー!!」
「へたくそー!」

よっしーとみきちゃんはいつもみたいにあたしをからかった。
けど、まいちゃんはやっぱりなんにもいわずボールをとりにいってくれた。
25 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/14(金) 00:35


そしたらね・・・。

 ズデン!

まいちゃん転んじゃった。


26 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/14(金) 00:35
「まいちゃんダイジョーブ!?」

まいちゃんは起きあがらない。
それをみたよっしー
いちばん最初にまいちゃんのところに走っていった。
だからみきちゃんもあたしもついていった。
27 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/14(金) 00:36

「まいちゃんっ?!」

まいちゃんは前のときみたいにほっぺが真っ赤だった。
それから息を苦しそうにしてた。
まいちゃん、ムリしてたんだね。

よっしーはまいちゃんに何度も声をかけた。
でもまいちゃんは返事もしなかったよ。
だからよっしー、まいちゃんおんぶして保健室まで走ったんだ。
あたしたちもそれについていった。
28 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/14(金) 00:37




その日、まいちゃんのお母さんがむかえにきて
まいちゃんは学校が終わってないのにおウチにかえっちゃった。


29 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/14(金) 00:38

次の日から、やっぱりまいちゃんは学校に来なくなった。
一週間たっても、一ヶ月たっても・・・・。

あたしたちはなんどかお見舞いに行ったけど
まいちゃんのお母さんはアレきり、まいちゃんに会わせてくれなかった。

30 名前:チョコレート 投稿日:2003/11/14(金) 00:42
本日の更新はここまでです。

>>名無しさん
ありがとうございます。
当方、女性ですので小さい頃を思い出しながら書いています。

>>たかさん
この4人って大好きなんです。4期の年上組と裏4期。
実はいしよしベースなんです、コレ(笑
エピソードを入れてるうちに里田さんが強くでちゃったかな?

31 名前:たか 投稿日:2003/11/16(日) 18:22
感想の返事ありがとうございます。作者さん。
いしよしですか!!確かに吉澤が石川をサッカーに誘ったあたりの
描写がその辺を匂わせてますね。まいちゃんが心配です。どうなるんだろう?続き期待してます
32 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/20(木) 03:35


あたしたちはなんどかお見舞いに行ったけど
まいちゃんのお母さんはアレきり、まいちゃんに会わせてくれなかった。


それでもあたしたちは待ってたんだ。
33 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/20(木) 03:36


そして一学期の終業式。


34 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/20(木) 03:36


「まいちゃんニューインしたんだって。」
「ニューイン?」
「みき、お母さんに聞いたよ。まいちゃん入院したって。」
「なんで・・・?」
「まいちゃんカゼがまだなおらないんだって・・・。」
「じゃ、夏休みいっしょにあそべない?」
「あそべないね。でもビョーインにお見舞いいけばいいんだ!」

35 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/20(木) 03:36


よっしーは何にもいわなかった。
ちょっとショックだったみたい。

よっしー、まいちゃんのこと大好きだから。
まいちゃんが学校に来なくなってから、おとなしくなっちゃった。
みきちゃんもよっしーが元気ないから、
いっつもよっしーのこと心配してたんだよ。

36 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/20(木) 03:38

だから3人でまいちゃんのお見舞いにいった。
折り紙いっぱい折って、まいちゃんのおみやげも用意した。

まいちゃんの病室に入ると、グッタリしてるまいちゃんがいた。
腕からはビニールのひもが伸びて、水の入った入れ物とつながってた。

「まいちゃん、ダイジョウブ?」

37 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/20(木) 03:38

まいちゃん、しんどそうだったね。
なのにまいちゃんはあたしたちを見たらニッコリ笑ってこう言った。

「だいじょうぶだいじょうぶ。」
「よかった、タイインできる?」
「できるできる。」
「タイインしたらみんなでまたあそぼ!」
「じゃ、まいが元気になるまでみんなケンカしちゃだめだよ。」
「うん。」
「よっしーも、みきちゃんも、りかちゃんちゃんとなかまに入れてあげるんだよ。」
「「うん。」」
「じゃ約束ね。」
「まいちゃんも、元気になるって約束してね。」
「うん、夏休み終わったらガッコ行くよ。待っててね。」
38 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/20(木) 03:38

よっしーずっと待ってたね。
まいちゃんとサッカーするの大好きだったよっしーは

「まいちゃんもどってくるまでサッカーしないよ。」

いっつもそう言ってた。
39 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/20(木) 03:39



夏休みに入ったてから、みきちゃんは新しいおともだちができたんだって。
みきちゃん家のおとなりに引っこしてきた、松浦亜弥ちゃん。

みきちゃんは、すぐにあやちゃんとなかよくなった。
あやちゃん、まだようちえんに通ってるんだって。
あたしたちよりも小さくてカワイイんだ。


40 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/20(木) 03:39


「ねえねえ、今日からあやちゃんもなかまに入れたげて。」
「いいよ。ね、よっしー。」
「・・・・うん。」
「よかったね、あやちゃん!」
「ウン!」

41 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/20(木) 03:40

「じゃ、何してあそぶ?」
「あやちゃん、何がしたい??」
「うーんとね、うーんとね、ボールごっこ。」
「ボールごっこ?」
「うんとね、あのね、ボールけったりしてあそぶの。」
「サッカーのこと?」
「うううんと・・・さっかー?」

したらね、よっしーいきなりこう言ったんだ。
42 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/20(木) 03:40



「サッカーはダメ!!」

43 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/20(木) 03:41

あやちゃんビックリして泣いちゃった。

「よっしー、そんなキツくいわなくっていいじゃん。」
「だって、まいちゃん元気になるまでサッカーしないって!」
「いいじゃん、ちょっとくらい・・・。」

よっしー、いつもだったら強くでるのに今日はその後は何もいわなかった。
きっとね、まいちゃんが『ケンカしちゃだめ』って言ってたから
それ思い出したのかもしれないね。

「じゃあ、ちょっとだけだぞ!」

そう言って、4人でサッカーをした。
44 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/20(木) 03:41

「じゃぁいくぞ!えい。」
「あーん、そんなにきつくけったらあやちゃん取れないよぉ。」

あやちゃんはコロコロころがっていくボールを追っかけた。
みきちゃんもそんなあやちゃんを心配して追っかけていく。

なんかみきちゃん、あたしを心配してるまいちゃんみたいだね。

でも、あたしにはまいちゃんがいないよ・・・。
45 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/20(木) 03:41

「じゃ、りかちゃん行くよぉ!エイ!」

みきちゃんのけったボールがあたしのところにやってきた。
あたしはなんだかドキドキした。
だって、ここでボールとれなかったら・・・今日はまいちゃんいないよ。

「あー、りかちゃんちゃんととってよぉ!」

やっぱり・・・・。
ボールはあたしの足にはあたらず後ろへ転がっちゃった。
46 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/20(木) 03:42

「もー、下手っぴぃ。」
「・・・・・・・。」

あたしはボールをとりに行った。

あれ?
そしたら、よっしーがあたしと一緒にボールとりに来てくれた。
47 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/20(木) 03:42

「バカ!ちょっとはうまくなれよ!」

そういってよっしーはあたしにボールをわたしてくれた。
うれしかった。
すごくうれしかった。
それからよっしーはあたしにサッカーおしえてくれたよ。
48 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/20(木) 03:42

まいちゃんあんしんしてね。
これからはなにかあったらよっしーがたすけてくれる。
その日からよっしーはあたしにすごくやさしくしてくれるようになった。

きっと、あやちゃんにやさしくしてるみきちゃん見たからだね。
49 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/11/20(木) 03:44
あたしもよっしーが前よりずっとずっと大好きになりました。
もしかしたら、まいちゃんより好きになっちゃったかも・・・・。

夏休みのあいだは、いっつもこの4人であそんだよ。
もちろん、みきちゃんあやちゃんがは2人だけであそぶ日もあったけど
そんなときでも、よっしーはあたしといっしょにあそんでくれました。

よっしーは本当にやさしくって、まいちゃんみたいにお姉さんじゃないけど
あたしのあたらしいお兄ちゃんみたいになった。

あたしはそれがすごく心地よかった。
だって・・・・・お兄ちゃん、ずっと欲しかったんだもん。
そんなお兄ちゃんに、あたしはお姉ちゃんとはちがった感情を持つようになった。
だって、お兄ちゃんって・・・・。
50 名前:チョコレート 投稿日:2003/11/20(木) 03:46
>>たかさん
まいちゃん、ちょっと辛いことになってきました。
ごめんなさいね。
でも子供なんで無邪気なんですよ・・・。
それがちょっと書いていて逆に辛いんですが。

これからもよろしくお願いします。

本日の更新、以上です。
51 名前:たか 投稿日:2003/11/20(木) 08:31
作者さん読ませていただきました。まいちゃんは結構つらいですが、
りかちゃんの吉澤への純粋な想いやあやちゃんによる美貴ちゃんの行動がとても可愛いです。
とても良い作品です!!素晴らしいです!!

最後の一文が物語を動かしそうだ...
52 名前:たか 投稿日:2003/11/23(日) 22:55
無邪気だけど考えをしっかりもった少女たちの姿...とても可愛くて好きです。
53 名前:名無しさん 投稿日:2003/12/05(金) 20:38
感動しました。なんか素直っていうのか本当の純な子供の気持ちに心打たれました。
いつまでも待ちますんで、頑張ってください。
54 名前:チョコレート 投稿日:2003/12/15(月) 17:44
更新できずに申し訳ありません。
もうしばらくお待ち下さい。
仕事の関係で忙しくしています。

それから感想書いて頂いた方へのレスも
更新時に行います。
このような文章読んでいただきありがとうございます。
55 名前:たか 投稿日:2003/12/20(土) 22:08
おとなしく待ってます!お仕事頑張ってください!!
56 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/21(日) 15:33
ううっ なんか涙出てきた。。凄くいいです。更新まってます。
57 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/12/24(水) 17:02

ある日、あたしたちはあやちゃんを連れて
まいちゃんところにお見舞いに行った。

まいちゃんは前よりも少しだけ元気になったみたいだった。

「まいちゃん!あやちゃんつれてきた。」
「こんちは!」
「こんにちは。」

みきちゃんが、まいちゃんにあやちゃんをしょうかいした。
まいちゃんはニッコリ笑ってあやちゃんをむかえてくれたよ。
58 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/12/24(水) 17:03

それからまいちゃんに4人で遊んだ話をいっぱいした。

「あやちゃん足はやいよね!」
「うん!」
「あやちゃん大きくなったらまいちゃんくらいはやいかも。」
「そだね!」
「サッカーもりかちゃんよりうまいんだぞ!」
「りかだって頑張ってるよぉ・・・」
「だってよっしーが教えてくれてるもん!」
「でもまだまだだな。これからいっぱいトックンしなきゃな!」
「え〜まだやるのぉ?」
59 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/12/24(水) 17:03

あたしたちはそんな楽しいお話をしてたつもりだった。
まいちゃんはニコニコ笑って聞いてくれてた・・・ハズだった。

でもね・・・
まいちゃん、あたしたちが笑ってたら突然シクシク泣き出した。

「まいちゃん・・・?」

あたしが声をかけたら
まいちゃんは大きな声をあげて泣き始めた。
60 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/12/24(水) 17:04

まいちゃんのお母さんは
「大丈夫。まいもすぐ遊べるようになるから、ネ?」
と一生懸命声をかけていた。
でもまいちゃんは全然泣きやまなかった。

「まいちゃ、どしたの?」

あやちゃんも心配になって声をかけてみたけど
まいちゃんは泣き声が大きくなるばっかりだった。

あたしたちはそれをずっと見ていた。
まいちゃんがどうして泣いたのかその時のあたしたちにはわからなかった。
しばらくまいちゃんは泣きやんでもヒックヒックやってた。
61 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/12/24(水) 17:05

「まい、下まで送っていこう。ネ?」

あたしたちが帰る時、まいちゃんのお母さんはまいちゃんを車イスに乗ようとした。

・・・・・・。
まいちゃん、歩けないんだ・・・。

元気になったと思ってた・・・。

そしたら、まいちゃん。

「イヤだ!イヤ!まい自分で歩ける!!一人で歩けるもん!」

って言って、車イスをけっ飛ばした。
まいちゃんはお母さんをいっぱいたたいた。
あたしたちはまいちゃんのそんな姿見たことなかった。
62 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/12/24(水) 17:06

そしてまいちゃんは自分でベッドからおりて
一人で立ち上がろうとした。
でもまいちゃんフラフラしちゃって、結局お母さんに抱き上げられちゃった。

まいちゃんの目にはまた涙がいっぱいたまっていた。

あたしもみきちゃんもあやちゃんも、それから・・・よっしーも。
そんなまいちゃんを見てなんだか胸がいたくなった。
63 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/12/24(水) 17:06

まいちゃんのお母さんは倒れた車イスを起こして
それにまいちゃんを乗っけた。

「ゴメンネ、本当は今日みんなが来るの楽しみにしてたのよ。」

まいちゃんのお母さんは、あたしたちにあやまってきた。
そしてまいちゃんの乗った車イスを押してあげて
あたしたちを玄関まで送ってくれた。

その間、まいちゃんは下をむいたまんま、何にも言わなかった。

64 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/12/24(水) 17:07

「まいちゃん、また来るからね!」
「早く元気になってね!」
「まいちゃ、こんどあやもいっしょにあそんでね!」

あたしたちは一人づつまいちゃんに声をかけた。
そして、よっしーの番になった。
よっしーはあたしたちとちがって、
まいちゃんの車イスの前にしゃがみこんだ。
それから、まいちゃんの手を握って握手をした。
65 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/12/24(水) 17:07


「ダイジョブだよ。まいちゃん。みんなまいちゃんのこと待ってるから。」


66 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/12/24(水) 17:08

よっしーはそう言って、ニッコリ笑ってみせた。
そしたらさっきまでうつむいたままだったまいちゃんが顔をあげた。

「本当?まいが行っても仲間はずれしない?」
「しないよ。」
「まいのコト、忘れない?」
「忘れないよ。」
「まいがいないほうが楽しくない?」
「まいちゃんがいた方がもっと楽しいよ!」

よっしー、お兄さんだった。
よっしー、やさしいね。
あたしはそんなよっしーを見て、前よりもっともっと好きになった。
67 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/12/24(水) 17:08

あたしたちが帰る時、りかはよっしーと手をつなごうとした。
そしたらよっしー、

「まいちゃんが見えなくなってからな。」

ってこっそり耳もとでしゃべってきた。
そっか。そうだね。まいちゃん、もっとさみしくなっちゃうね。

よっしーはそう言うともう一度だけまいちゃんをふり返って大きく手をふった。
だからあたしも、みきちゃんもあやちゃんも手を振った。
まいちゃんは車イスから小さく手をふっていた。
そしてまいちゃんのお母さんはまいちゃんを乗せた車イスを押して
病院の中に入っていった。
68 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/12/24(水) 17:09

帰り道、あたしもみきちゃんも、よっしーも。
胸がいっぱいになって何もしゃべれなかった。
小さくなってしまったまいちゃんを見てとってもつらかった。
きっとまいちゃんはもっとつらい。

なんだかあたしも涙がポロポロでてきた。
そしたら、みきちゃんも泣き出した。
あたしたちがビックリするくらい大きな声で泣き出した。
あやちゃんはそんなみきちゃんを見て

「どうしたの?みきちゃ、どうしたの?」

って何度も声をかけた。
あたしもそんなみきちゃんを見てたら
もっともっとさみしくなって、どんどん涙はとまらない。
69 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/12/24(水) 17:09

よっしーはそんなあたしの手をギュッとにぎってくれた。

「泣いたりなんかするなよ!絶対元気になるさ!」

そう言って笑うよっしーの目にもいっぱい涙がたまっていた。
よっしーはそれでも上を向いてみんなをはげました。

「あやちゃビックリこまっちゃうだろ?みきちゃんも泣くなよ!」
「・・・うん。」
「みんなが泣いたらまいちゃんはもっとつらいんだぞ!」
「・・うん。」

みんなしばらく立ち止まっていたけど。
よっしーの言葉を聞いて、みんな歩き出した。
70 名前:22歳の小学生 投稿日:2003/12/24(水) 17:10


それから帰るまでのみちのり、4人で手をつないで帰った。
でもたまによっしはー手をはなしてはほっぺをさわっていた。
そして、その手をあたしの手にもどすと
その手は毎回少しだけぬれていた。

だからあたしはよっしーの顔を見ないようにした。


71 名前:チョコレート 投稿日:2003/12/24(水) 17:16
>たかさん
いつも感想ありがとうございます。
少し遅い更新になりましたが、がんばりますのでよろしくです。
仕事のお気遣いまでありがとうございます。
それからメリークリスマス!

>名無しさん
ありがとうございます。
これからもこの少女たちの成長を見守ってやってください。
今日はメリークリスマスです!

>名無し読者さん
ちょっぴり胸の痛くなるお話ですが
これからも読んでやってください。
幼い5人をはこれからもかわいく書いていきます。
そしてメリークリスマス!

本日の更新は以上です。



72 名前:チョコレート 投稿日:2003/12/24(水) 17:23
訂正がありました。

>>67
×:あたしたちが帰る時、りかはよっしーと手をつなごうとした。
○:あたしたちが帰る時、あたしははよっしーと手をつなごうとした。

>>69
×:「あやちゃビックリこまっちゃうだろ?みきちゃんも泣くなよ!」
○:「あやちゃんビックリしてこまっちゃってるだろ?みきちゃんも泣くなよ!」
73 名前:たか 投稿日:2003/12/25(木) 16:45
あ〜泣ける・・・。復活を待ってました。
とても悲しいけど頑張ってる少女達の姿が
目に浮かんできてとても泣きそうでした。
それとりかさん視点の書き方とってもいいと思います。
遅れましたがチョコレートさんもメリークリスマスです!!
74 名前:名無しさん 投稿日:2003/12/27(土) 05:50
なんか実際の登場人物の幼い頃を見ているようです。
よっしーのさりげない優しさは本当涙もんです。
75 名前:名無し飼育さん 投稿日:2004/01/31(土) 09:29
期待
保全
76 名前:名無し飼育さん 投稿日:2004/02/29(日) 12:01
いつまでもまちますよ〜
77 名前:名無し飼育さん 投稿日:2004/03/31(水) 10:54
まちます
78 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/05/04(火) 00:29
もうちょっと待ちます
79 名前:名無し飼育さん 投稿日:2004/06/01(火) 18:43
待ちモード
80 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/06/26(土) 21:16
御徒待ち
81 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/08/14(土) 00:13
待ちます

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