SILVER MOON 2
- 1 名前:めかり 投稿日:2003/12/10(水) 00:33
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ついにパート2になっちゃいました。
これからもよろしくです。
パート1の方は同じ雪板にあるので、よろしければそちらもどうぞ!
- 2 名前:Keep on Smile 投稿日:2003/12/10(水) 00:56
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とりあえず宿屋には到着したが、辻は帰りに眠ってしまい背負われて帰ってきた。
もちろん背負ったのは吉澤である事は言うまでもない・・・・・
「なんでこういうことは全部あたしの仕事になってんだろ・・・・?」
吉澤がぼやくとヤグチが近づいてきて、
「まあまあ、うちらの中で力持ちってよっすぃ〜かののしかいないからさ〜、しょうがないよ!」
「う〜ん・・・言われてみればそ〜だよな〜、しょ〜がね〜かっ!」
「そうそう、しょ〜がね〜、しょ〜がね〜♪」
「ところでさ〜、どういう流れであんな事になったの?ヤグチには想像もつかないんだけど・・・・」
「う〜ん・・・詳しい事は落ち着いてから話すよ。あたしの中でも整理したいからね」
「そっか〜、それじゃ〜楽しみにしてるよ♪」
そう言うと、ヤグチはなっちの方へ行ってしまった。それと同時に今度は梨華が隣にやってきた。
- 3 名前:Keep on Smile 投稿日:2003/12/10(水) 01:11
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「よっすぃ〜、今日は大変だったね!」
「ホントだよ〜、ずっと人を背負ってたからね〜、肩がおかしくなっちゃうよ」
すると、梨華は真面目な顔をして、
「なんで、ミキティ〜を背負ってたの・・・・?」
「んっ?その事か〜・・・・・気になる?」
梨華は大きくうなずく。すると吉澤も真面目な顔になり、
「詳しくは後で話すけど、梨華ちゃん次に藤本とやる時は気合入れてやんないとやられるかもよ・・・」
「どういうことなの?よっすぃ〜・・・」
・・・・・・・・・
吉澤はしばらく梨華を見つめると、急に立ち上がり、
「その話はあと、あと、とりあえず風呂に行こうよ。疲れちゃったよ!」
「うん。そ〜だね!みんなでお風呂にいきまっしょい!」
辻は何度起こしても起きないので7人で風呂に入った。
- 4 名前:Keep on Smile 投稿日:2003/12/10(水) 01:29
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風呂から上がり、食事も済ませた7人は円形になって座った。
ちなみに辻は食事になっても起きないので全員心配したが、大イビキをかいて寝てるので大丈夫だろうと判断した。
吉澤が口を開いた。
「さて、どこから話せばいいのかな?」
「とりあえず、別ルートだったヤグチ達は全然?だらけだからさ〜、頭から説明してよ!」
吉澤は他の4人にあった事を簡単に説明した。
「ねえ、よっすぃ〜?」
「なに?梨華ちゃん」
「ミキティ〜がキレてから使い出した爆発技って、どんなかんじだったの?」
「う〜ん、とりあえず藤本はキレてから使い出したけど、実際は普段でも使えると思うよ。でも・・・」
- 5 名前:Keep on Smile 投稿日:2003/12/10(水) 01:48
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「でも?」
「どんなかんじかって言われるとな〜・・・愛とあいぼん、何か覚えてることある?」
「そ〜やな〜・・・・んっ!そういえば!!」
「何か思い出したの?」
「技の名前はエクスプロージョンって言いよったで〜」
「そうそう、それにあの技はいったん狙いを定めるとその場所しか爆発できんみたいやったよ!」
「すごいな〜2人ともよく覚えてんじゃん!」
「あたりまえや!よっすぃ〜とは脳のできがちがうんじゃ!」
「ほっほ〜、なかなかスルドイ事言ってくれんじゃん!サブリーダーさんよ♪」
吉澤が全員の前で言ったものだから、加護のボンクラーズ、サブリーダーが確定してしまった。
「とにかくあたしたちが知ってんのはこんくらいじゃん!後はみんなと同じだよ」
「そっか〜、いったい何があったんだべな〜・・・ののがこの状態じゃ聞くに聞けないしな〜・・・・」
「じゃ〜、とりあえずのの待ちって事でいいんじゃない?」
「そうだべ、ヤグチの言った通りののが回復するまで、しばらくは各自自由って事にするべ!」
- 6 名前:めかり 投稿日:2003/12/10(水) 01:50
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そういうことで、今日はここまでです。
次の更新は来週あたりになります。
それまで各自自由にお過ごしください♪
- 7 名前:kazu 投稿日:2003/12/11(木) 13:10
- 新スレおめでとうございます!゚・:,。★\(^-^ )♪おめでとう♪( ^-^)/★,。・:・゚
辻さん早く回復して頑張って欲しいです
- 8 名前:Keep on Smile 投稿日:2003/12/15(月) 15:17
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翌日・・・・
梨華とよっすぃ〜は近くの空き地にいた。
「梨華ちゃんは魔法攻撃は大丈夫と思うけど、問題は直接攻撃をもっと修行した方がいいよ」
梨華は顔を曇らすと、
「う〜ん・・・私も分かってるんだけど、よっすぃ〜達にくらべると腕力がおとるから・・・」
「梨華ちゃん!大切なのは腕力だけじゃないんだ。相手の力やスピード、後はタイミングってところかな!」
「タイミングね〜・・・・」
梨華は浮かない顔でよっすぃ〜を見る。
「とにかく、今日は徹底して梨華ちゃんに仕込むからさ〜、これで藤本戦も楽勝だよ」
こうして、梨華の修行が始まった。
- 9 名前:Keep on Smile 投稿日:2003/12/15(月) 15:34
-
その頃、なっちは愛とあさ美の3人で愛の住んでいた山に来ていた。
「どうしたの?私たちに頼みがあるって言ってましたが・・・・」
なっちは2人の前に膝まつくと、
「おねがい!!私を鍛えてほしいの!」
2人はびっくりしてなっちを起こそうとすると、
「突然こんな事言ってごめんね。でも、私も強くならないとダメなの!負けたくないの」
なっちの強く思う気持ちに気づいた2人は快く承諾した。
ところで、なぜなっちがこうなったかは、話は昨日にさかのぼる・・・・
- 10 名前:Keep on Smile 投稿日:2003/12/15(月) 15:55
-
昨日、全員で辻を追いかけていた時のことである。
「あら、なっちじゃない!」
隣を見ると飯田が長くてサラサラの髪をなびかせて走っている。
飯田は、なっちの全身をゆっくりみると、
「あなた、前に言った事覚えてるかしら?」
「う、うん」
なっちは、戸惑いながらもうなずく。
「へぇ〜、覚えててそんなのじゃ、あなたの力も大したことないわね!そんなのじゃ、一生私には勝てないわよ!」
飯田は勝ち誇った顔で言うと、前を向いて走りだした。
なっちは飯田の言葉にすごくへこまされていた。
「(そういえば、なっちってあんまり修行してなかったべな〜、このままではみんなの足手まといになるんでないかい・・・・)」
そう思うと自分にだんだん腹が立ってきた。
「(クヤシイ・・・・けど、それ以上に好き勝手言われて何も言い返せない自分が情けない・・・・)」
こうしてなっちは、自分を鍛えなおす事に決めたのであった。
- 11 名前:Keep on Smile 投稿日:2003/12/15(月) 16:09
-
一方宿屋では、加護とヤグチが寝ている辻の隣で話している。
「なぁ〜、ののはホンマに大丈夫なんかな〜・・・・」
「う〜ん、大丈夫だと思うよ・・・」
「でもさ〜、ののがご飯も食べてないってことが、もう大惨事やねん!」
あまりにも心配している加護を見てヤグチは、
「フフッ、なんだかんだ言ってやっぱ心配なんだね♪」
加護は顔を真っ赤にして、
「ち、ちゃうぞ〜!ののがおらんとうちがボンクラーズのリーダーになってまうから・・・・」
ヤグチは加護の頭をなでながら、
「はい、はい!とにかく早く治るといいね」
「うん」
加護は眠っている辻の顔を見ながら、小さくうなずいた。
- 12 名前:めかり 投稿日:2003/12/15(月) 16:11
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今日は少ないですがここまでです。
kazuさんありがと〜ございます。
辻ちゃんの復活はたぶんも〜すぐです。たぶん・・・・
- 13 名前:kazu 投稿日:2003/12/15(月) 20:41
- 加護さんはなんだかんだ言っても
辻さんのことが心配のようですね(笑)
- 14 名前:つみ 投稿日:2003/12/15(月) 20:50
- ほのぼのしてますね・・・
戦いの前って感じです
- 15 名前:Keep on Smile 投稿日:2003/12/18(木) 00:26
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5日後・・・・
ヤグチと加護が部屋で話していると、辻がムクッと起きた。
「んっ、のの!やっと起きたか〜調子はどうや?」
「おっ?あいぼん久しぶりです。・・・・久しぶり?」
辻が頭を傾けて考えていると、ヤグチが、
「久しぶりに感じるのも仕方ないよ、だって5日も寝てたんだからね♪」
「!!!5日ですか?」
すると辻は腕を組んで難しい顔をしている。
「ど〜したんや、のの。そんな難しい顔してからに・・・・」
「たいへんなのです。ご飯を17食も食べそこねているです・・・・」
「はぁ〜・・・まったくののらしいわ・・・・・」
「それじゃ〜とりあえず3人で食べに行こうか?」
「はぁ〜〜い!!」
こうして3人は食堂に出かけた。
- 16 名前:Keep on Smile 投稿日:2003/12/18(木) 00:41
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3人は愛の知り合いの店に行き、食事を始めた。
「なあ〜のの?ところでさ〜、あの時はいったいど〜なってん?」
「ぶっ・・・な"ん"て"ふ"か"?」
「うわっ!きたね〜な〜・・・とりあえず口の中の物を全部食べなよ〜」
ヤグチの注意に辻は口をモグモグ動かして空っぽにすると、
「なんですか?あいぼん」
「せやから〜、城に突入した時のことや!ののがキレてモンスターんとこに乗り込んだやろっ?」
「あぁ〜そのことですか?」
「ほんで、モンスターは倒したん?」
「う〜ん・・・たぶん・・・・・」
「たぶん!?」
加護とヤグチは驚いて立ち上がると、そのまま辻を見た。
- 17 名前:Keep on Smile 投稿日:2003/12/18(木) 00:53
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「のの!たぶんってどういうこと?」
ヤグチが不思議そうに聞くと、
「いや、あの〜・・・途中から四天王の方に気がいっちゃって、たぶん倒しましたですよ」
「確証はないんか?」
「あの〜、四天王の後藤さんでしたっけ?なんて言ってました?」
「よっすぃ〜が聞いたら、たぶん倒したって言ったらしわ!なんでどっちもあやふややねん!」
「ごめんなさい・・・・」
辻は小さくなってあやまった。
「いやいや、怒ったわけじゃないよ。とりあえず食べな!話は後ででも、できるからね。」
辻はうなずくと、食事の続きを始めようとしたが手が止まって、
「ところで他のみんなはどうしたのですか?」
「んっ?みんなか?みんな修行中やで!」
「へぇ〜、あいぼんとまりっぺはしなくてもいいのですか?」
- 18 名前:Keep on Smile 投稿日:2003/12/18(木) 01:05
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「うちらも充分やっとるで!もうののとやっても負ける気せんわ〜♪」
「そうそう♪」
加護とヤグチはニヤニヤしながら辻を見ている。
「そりゃ〜マズイです。ののも早速修行を開始しないと・・・」
辻が急に立ち上がったので、2人は慌てて辻を止めると、
「まあまあ、修行は体の調子が戻ってからはじめりゃいいじゃん!」
「そうそう!慌ててもえぇ〜事ないで〜!」
「でも、まりっぺはともかく、あいぼんより弱いとなると・・・」
「なんやの、のの!うちがののより強かったら問題あるんか?」
「大問題です!!ののよりあいぼんのほうが強いなんてことはありえないからです」
「なっ、なんやとぉ〜・・・」
「まあまあ、とりあえず食べようよ!」
こうして3人はそれぞれの想いにふけながら食事を続けた。
- 19 名前:Keep on Smile 投稿日:2003/12/18(木) 01:29
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その日の夜、宿に戻って来たなっちは部屋を覗くと、いつも寝ていた場所に辻がいない。
驚いたなっちは中に入ってヤグチに、
「のっ、ののはど〜したべさ?」
ヤグチは血相をかえたなっちにビックリして口をパクパクしたが、入り口から入ってくる辻が見えてそっちを指差した。
なっちはすごい勢いで指の刺された方を見ると、辻が加護と話しながら部屋に入ってきた。
「あっ、なっち!久しぶ・・・」
辻が言葉を全部言い出す前になっちが飛びついてきた。
「ののぉ〜・・・」
なっちは辻に抱きつくと同時に大声を上げて泣き出した。
「心配したべさ〜、もしかしてこのままののが起きなかったらって・・・・」
辻は泣いているなっちの肩を持つと、
「大丈夫です!ののはここにいますよ〜!!」
- 20 名前:Keep on Smile 投稿日:2003/12/18(木) 01:53
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なっちは泣き疲れたのか修行の疲れなのか辻に抱きついたまま眠ってしまった。
辻はなっちを布団に寝かした。それを加護が覗き込むと、
「すごいな〜、なっちの顔ゆるみっぱなしやで・・・」
加護は辻と顔を見合わせると2人ともニヤッとしてみんなのとこに戻った。
みんなのとこに戻るとよっすぃ〜、梨華、愛、あさ美が戻ってきてた。
「おっ、元気そぉ〜じゃん!」
よっすぃ〜は手を上に上げると辻と手を合わせた。
「あたりまえですよ!ののは頑丈マルだしですよ〜」
「ホントだよ、さすがリーダー!!」
「ふっふっふっ!とぉ〜ぜんです!!」
- 21 名前:Keep on Smile 投稿日:2003/12/18(木) 02:13
-
辻は紺野と高橋の方を向くと、
「ところでなっちはなんで修行なんかはじめたのですか?」
2人が難しい顔をすると、
「うちらもよぉ〜わからんのって!なんかでも、負けられんって言いよったわ」
「でも、よっぽど負けたくないみたいですよ。必死に修行してますよ」
「へぇ〜、やっとガンバリ始めたのね」
突然入り口の方から声がした。全員がとっさに見ると、そこに飯田と藤本が立っていた。
「あんたら、なんしにきたんや!」
今にも飛んで行きそうな加護を抑えて、梨華が立ち上がりゆっくりと近づいた。
「ど〜したのミキティー?まさか勝負の申し込みってわけじゃ〜・・・」
「違うわよ!あなたやるためにわざわざ出向いてこないわよ」
そういって座ってる吉澤に近づいていき、睨みつけるように上から見続けた。
- 22 名前:Keep on Smile 投稿日:2003/12/18(木) 02:27
-
吉澤はゆっくり立ち上がると、
「どうした、あたしに用か?もしかしてこの前のリベンジかな?」
藤本は拳をギュッと握ったまま吉澤を見ていると、後ろから、
「美貴!!」
飯田からの厳しい声が聞こえる。すると藤本は背負っていたカバンから箱を取り出して吉澤に渡した。
「美貴はイヤなんだけど、カオリとごっちんがど〜してもって言うから持って来たの」
吉澤が箱を開けると、中にお菓子が入っていた。
「いい?これでカリは返したわ!石川さんをやったあとはあなたよ!覚えておきなさい!!」
そういうと、部屋から飛び出して行った。そして飯田も、
「ごめんね!あの娘ずっと気を失ってたから納得してないのよ。でも、ごとーが約束したらしいからね・・・」
「ははっ、ごっちんらしいや!!」
「じゃっ!次に会ったときは・・・って安倍さんにも伝えててね♪」
飯田はクルリと反転するとそのまま出て行った。
- 23 名前:Keep on Smile 投稿日:2003/12/18(木) 02:49
-
吉澤は何の疑いもなくお菓子を食べだした。
「うっめぇ〜、なんじゃこりゃ〜」
それを聞いて全員がお菓子をつまんだ。すると、
「おいっすぃ〜!!!」
みんなが声を揃えてお菓子をほおばる。
「これはなんとしても、手に入れないといけないです」
「そやな!ののの言う通りやで!」
辻と加護は急にボソボソと話だすと、
「おし!よっすぃ〜、このお菓子をいっぱい手に入れてくんや!!」
「はぁ〜?なんであたしがそんなことを・・・」
「当然や!リーダーとサブリーダーの命令や!!」
「そんな〜・・・」
「けっていです。それじゃ〜もう夜もおそいのでみんなねるですよ〜」
こうして全員は眠りについた。
- 24 名前:めかり 投稿日:2003/12/18(木) 03:04
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今日の更新はここまでです
13>kazuさん 当然!辻・加護は最初に仲間になった2人ですからね♪
14>つみさん 一応そういう風にゆっくりとですが進む予定ですが、
どうなることやら・・・・
- 25 名前:つみ 投稿日:2003/12/18(木) 11:41
- お菓子おっかすぃ〜!
でしたね今回は^^
- 26 名前:GANBAらなくちゃね 投稿日:2003/12/19(金) 02:19
-
翌日、全員が起きたところでこれからどうするか話し合った。
「どうするべか?ののは目覚めたけど、まだ完璧に復活したわけでないからもうちょっと休んだ方がいいんでないかい?」
「そうだね!ヤグチもなっちの意見に賛成だ。それにその間に次にどこに進むか調べた方がいいと思うしね」
「よし!じゃ〜それで決定にするじゃん!!それじゃ〜梨華ちゃん行こうか?」
吉澤は立ち上がると、石川の手を引っぱった。
「えっ?よっすぃ〜どこに行くの?」
「やだな〜、修行に決まってんじゃん!!まだ終わった訳じゃないんだよ」
吉澤は石川の手を引っぱって、そのまま部屋から出て行ってしまった。
「そういうことなら私も行くべさ、こんこん、愛ちゃんまた頼めるかな?」
なっちは立ち上がって2人を見ると、
「うちは城に行かないといけないで、ちょっと無理やけ・・・そだ!まりっぺ変わってくれんか?」
「ん?ヤグチは別にいいけど、でも・・・ヤグチでいいの?」
- 27 名前:GANBAらなくちゃね 投稿日:2003/12/19(金) 02:31
-
心配そうになっちを見ると、
「ヤグチが手伝ってくれると助かるべさ!」
こうしてなっち達も出かけ、部屋には辻、加護、高橋の3人が残った。
「ところで、愛ちゃんは城に行って何やんの?」
「とりあえず、この国の状態を元に戻すのと、後はモンスターがホントに残っとらんかの確認かな」
「それだったら、ののたちも手伝うですよ。みんなでやれば早く終わるです」
「それはうれしんやけど、ののちゃんは安静しとってもらわんと・・・・」
「大丈夫です!ののの体は8割がた治ってます。それにちょっとくらい動かないとからだに悪いです」
「そ〜やな、ほなそんな訳で愛ちゃん手伝うわ!」
3人は立ち上がると城に向かった。
- 28 名前:GANBAらなくちゃね 投稿日:2003/12/19(金) 02:41
-
3人は城に着くと、各部屋を調べてまわった。
そして最後にモンスターがいた部屋に行くと、そこに後藤が立っていた。
「!!!」
3人は近づいて行くと、後藤も気づいたみたいでこっちを向いて手を振ってきた。
「あんた何をのんきに手を振っとんねん!うちら敵同士なんやで!!」
加護が困った顔で後藤に言うと、
「別にいいじゃん!いくら敵でもゴトーはよっすぃ〜以外戦う気なんてないよ♪」
「そうなんですか?」
「そうだよ!それにうちらも今度人数増えるんだぁ〜」
「増える?どういうことやねん!」
- 29 名前:GANBAらなくちゃね 投稿日:2003/12/19(金) 02:52
-
「じつはね〜、今オーディションしてるんだよ」
「オーディション?なんの?」
「四天王オーディションだよ!!」
「はぁ!?何言っとんねん!四天王って4人やから四天王って言うんやで〜!増やしてどないすんねん!!」
「だってさ〜、そっちは8人でこっちは4人じゃズルイじゃん!」
「まったくムチャクチャやな〜・・・・ところで今日はどないしたんや?」
「んあ〜、ここのモンスター倒すのはゴトー達も任務として来てたからさ〜、その確認だよ」
「つまりあんたもちゃんと倒したんか覚えとらんのやな!」
「んっ?あんたもっていうことは辻ちゃんも?」
「はいです。熱くなりすぎておばえてないです」
「そ〜なんだよね〜、ゴトーもあんなに熱くなったのは、よっすぃ〜とやったときぐらいだよ」
- 30 名前:GANBAらなくちゃね 投稿日:2003/12/19(金) 03:05
-
後藤はゆっくり辻に近づくと、
「まあでも、ゴトーと辻ちゃんがいたんだから倒せないわけないじゃん!!」
「そうです!ゴトーさん、なかなかするどいです!」
「(なんじゃそりゃ〜・・・・)」
加護と高橋は、何故かいい方に納得している2人を不思議そうに見ている。
「よし!それじゃ〜ゴトーはもう行くね。新しい娘たちが決まったら挨拶にくるよ。よっすぃ〜にヨロシクね!」
そうして帰ろうとしたゴトーを辻が捕まえると、
「んあっ?なに?」
「昨日のおかしが食べたいです。今度持ってきてください」
「あぁ〜、ミキティーが持っていったお菓子ね!オッケ〜、じゃあ今度持ってくるよ」
「やくそくです!!」
後藤は辻と指きりをすると、大きく手を振って帰っていった。
- 31 名前:GANBAらなくちゃね 投稿日:2003/12/19(金) 03:20
-
「な〜んか変な感じやの〜・・・」
「そ〜やな〜・・・実際闇の世界の者って言っても、もともとは人間って事かな?」
「さあ、あのお菓子もかくほしたことですし、次に行く町の情報でもさがしましょ〜」
「そうやな!愛ちゃん、ここの城には書庫みたいなのないんか?」
「あるよ、行ってみる?」
「じゃ〜行ってみよか〜」
2人は愛の後ろについてその部屋から出て行った。
3人は書庫に着くといろいろと探しはじめた。すると、
「あったで〜、≪イン・ユフ≫の町の情報や!」
加護は机の上に本を広げると、辻と高橋がそれを覗き込む。
- 32 名前:めかり 投稿日:2003/12/19(金) 03:22
-
今日の更新はここまでです〜。
- 33 名前:つみ 投稿日:2003/12/19(金) 11:40
- オーディションって・・・^^
すんごい展開っすね〜!
次回までまったり待ってます!
- 34 名前:GANBAらなくちゃね 投稿日:2003/12/20(土) 00:23
-
「すごいで〜、この町は温泉があるんやて!気持ちよさそ〜やな〜・・・」
「そぉ〜ですね〜、ポカポカしてきもちよさそぉ〜です」
上の空になっている2人を現実に引き戻す。
「ちょっと、あいぼん、のの!!そんな情報を探しにきたんやないやろて〜」
「そやかて愛ちゃんだって温泉入りたいやろっ?」
「そりゃ〜うちだって・・・」
「まぁ〜、しゃ〜ないんちゃうの、他に情報が見つからんのやからさ〜」
加護は仕方なさそうに高橋に告げると、辻の方を見て、
「のの、いつまで空想温泉につかっとるつもりや!のぼせるで〜」
「んっ?どうしたですか2人とも?」
「まあ、とりあえず行き先の1つとして考えとこうや、なっ!」
「そうやね!じゃ〜後は、町で情報を集めてみよっか〜」
辻・加護は高橋の意見にうなずくと、3人は城を出て町に向かった。
- 35 名前:GANBAらなくちゃね 投稿日:2003/12/20(土) 00:42
-
3人は町を出ると、とりあえず腹ごしらえという事で、また高橋の知り合いの店に入った。
3人が席に着くと店長が座っている高橋を呼び出した。
「愛様うちの店に来てくださるのはうれしいのですが、来るたびに食材を食べつくされるとうちの店も辛いのですが・・・・」
店長が2人に聞こえないように小声で言うと、
「そっか〜・・・・・わかった!何とか一品で終わらせるわ!」
高橋は席に戻ると、辻と加護になにやら説明をしだした。すると加護が立ち上がって店長に向かって歩いてきた。
「すまんかったの〜、そりゃ〜さすがに毎回食い尽くされると商売にならんわな〜」
加護はそういうとポケットから紙を取り出して、
「今までのはうちが払うわ!なんぼや?」
店長が計算して金額を言うと、
「なんや、そんなもんか〜、ほな!」
加護はその紙にスラスラと書き込むと、
「ほれ、迷惑かけた分いろつけとったけカンベンしてくれや、あと愛ちゃんには内緒にしとってや、頼むわ!」
- 36 名前:GANBAらなくちゃね 投稿日:2003/12/20(土) 00:54
-
店長はもらった紙を見るとそれは小切手だった。しかも金額を見てさらに驚いた。
「あの〜・・・スイマセン、この金額は・・・・・」
「んっ、なんや?足りんかったか?」
「いえいえとんでもない!多すぎですよ」
「それは今までの迷惑料も含めてや!あと愛ちゃんには絶対に言うなよ!」
加護はそういうと席に戻っていった。席に着くと辻が難しい顔をして悩んでいた。
「どうしたんやのの?」
「ん〜〜〜、一品となるとむずかしいですね〜」
「ふっ、そんな事やと思ったで!心配すな、店の人と話しつけてきたわ!好きなもん食べていいで!」
「ホントですか?あいぼん!」
「あぁ〜ホンマや!好きなもん好きなだけ食べたらえぇ〜がな!ののの復活祝いや!!」
- 37 名前:GANBAらなくちゃね 投稿日:2003/12/20(土) 01:11
-
辻は喜んで注文しだした。すると隣にいた高橋が、
「あいぼん、まさか力づくで・・・」
「んなわけないやろっ!ちょっと話したら分かってくれたで、なかなかいい店長やんか」
「そっ、そう?」
高橋は納得できない顔で加護を見つめた。それに気づいた加護は目をそらして、
「ほれ、愛ちゃんも好きなもん頼み〜や!はよせんとののに全部食われるで!」
「でっ、でも・・・・」
「心配せんでも、ホンマに脅したりしとらんて!信用してや・・・」
加護が少し悲しそうな顔をして高橋の目を見た。
「わかった。あいぼんを信じるわ!」
「あんがと!」
気がつくと辻がすでに料理を頼んでいて、その料理が次々と運ばれて来ていた。
「ほな、冷めんうちに食べようや!」
3人はガツガツと料理を食べていった。当然この日も全て食べつくしたのは言うまでもない・・・・」
- 38 名前:GANBAらなくちゃね 投稿日:2003/12/20(土) 01:24
-
3人は宿に戻るとまだ誰も戻ってきてなかった。
「どうします?けっきょくなんの情報も得られなかったですよ」
「そうやな〜、やっぱ温泉しかないで!愛ちゃん・・・・」
「とりあえず、もう1日あるんで探してみよや!そんでなかったら・・・・」
「じゃ〜温泉で決定です!」
「えっ、でっでも・・・」
「決定権はリーダーにあるのです!!」
「ほんなら、その事はリーダーとサブリーダーに任せるわ!」
「へ〜い!まかされて〜です!!」
「ところで、四天王の件はどないする?」
- 39 名前:GANBAらなくちゃね 投稿日:2003/12/20(土) 01:38
-
「あの四天王が増えるってこと?何人増えるんやろっ?」
「そ〜いえばそこまで聞いてなかったです」
「でもたぶん増えても4人くらいやな!」
「なんでそんなことがわかるですか?あいぼん!」
「そりゃ〜簡単やで!うちらが8人やからにきまっとるやないか!!」
「なんでこっちが8人だったら、あっちも8人なんですか?」
辻にしてはいい質問だと思い高橋は加護の答えに注目した。
「えぇ〜か!あいつらはなんか知らんけ、どうちらとタイマンでケリつけたがっとるやろ?」
「ちょっと待って、うちはその辺詳しい事知らんのやけど・・・教えてくれる?」
「そっか〜愛ちゃんにはうっすらとしか言っとらんかったな〜」
- 40 名前:GANBAらなくちゃね 投稿日:2003/12/20(土) 01:56
-
「とりあえず簡単に説明したるわ!なんか紙とかない?」
こうして加護は高橋に説明した。もちろん、自分と松浦の関係を省いてだが・・・
「なるほどな〜、っていう事は、残ってんのは、のの、まりっぺ、こんこん、そしてうちってことか〜」
「そや!その4人に新しい4人をぶつけてくると思うで!」
「あいぼん!その予想はかなりあついわ!!」
「そやろっ♪うちもこんくらいのことは予想できるわ!」
ふと見ると、辻はその場に横になって眠っていた。
「ったく、コイツもちょっとは頭使わんとな〜、食べるか寝るしかしとらんで!」
そう言いながら立ち上がると、毛布とってきて辻にかけてあげた。
「ふふっ、なんだかんだ言ってもののの事心配なんやね!」
「んっ?まっ、まぁ〜な!リーダーやから、うちらが支えていかんとな!」
- 41 名前:GANBAらなくちゃね 投稿日:2003/12/20(土) 02:09
-
「あいぼんって思っている事と口に出す事って絶対違う事を言うよね!」
「えっ?どういうことや?」
「うち聞いたんだ。店長にあの時なにがあったか・・・・」
加護は顔を曇らすと、
「(あのガキャ〜あんなけ言うなって言ったのに簡単に話しやがって・・・)」
「あいぼん!そんな顔せんで、うちが無理に言わしたんやけ」
「まぁ〜、ちょっとした迷惑料や!あっこには、よう世話になったしな!!」
「それだけ?」
「んっ?」
「ホントにそれだけなん?」
高橋は真剣な目で加護を見つめる。
加護はずっと見つめられていると、胸が苦しくなり、
「ホ、ホンマわ・・・・ホンマわな」
- 42 名前:GANBAらなくちゃね 投稿日:2003/12/20(土) 02:25
-
その時、ドアが開いて吉澤が入ってきた。吉澤はその状況を見たあと、加護に、
「ありゃ、もしかしてジャマだったか?」
「んなことないわ!アホか!!」
そういって部屋から出て行った。それを見た吉澤は、
「(ちっ、失敗したじゃ〜ん!あとであやまろ〜っと)」
そう思いながら、キョトーンとしている高橋を見て、
「何を話してたの?」
「えっ、あっ、あの、実は城でですね・・・・・」
高橋は後藤に会ったこと、四天王の事、それに対しての加護の予想を2人に話した。
「なるほどね〜、あいぼんにしては鋭い分析じゃ〜ん!いつもはボケボケなのに・・・・」
「あのっ、あいぼんってホントは頭いいんやないかって思うんやけど・・・」
- 43 名前:GANBAらなくちゃね 投稿日:2003/12/20(土) 02:43
-
突然の質問にビックリした吉澤だが、またドアに手をかけると、
「そっか〜、愛ちょっと外に行かないか?」
吉澤と高橋は外に出てきた。吉澤は近くの海沿いにある椅子を見つけるとそこに座った。高橋も隣に座った。
「あの、あいぼんのこと・・・・」
「どこで気づいたの?」
「普段って言ってもここ数日やけど、ののといない時の行動や2人で話した時の感じで・・・」
「なるほどね〜、たぶんうちらの中でも気づいてんのはあたしらだけだと思うよ!」
「でもなんで・・・」
「それはあたしにもわかんないよ。でも、あいぼんがその事を隠すならあたし達は気づいちゃいけないと思うんだ!」
高橋は納得いかない顔のまま吉澤を見ている。
「まぁ〜あいぼんにもいろいろあるんだろ・・・聞いた?家や過去の事」
- 44 名前:GANBAらなくちゃね 投稿日:2003/12/20(土) 02:59
-
高橋は無言のまま首を横に振る。
「そっか〜言ってないか、ならあたしからは話せないや!ど〜しても気になるなら直であいぼんに聞いたら?」
「でも、人の過去に踏み入るんだ、それなりの覚悟じゃないけど、なんていうか心構えって言うか・・・・」
高橋は静かにうなずくと、
「言いたい事はわかります。簡単に踏み込んではいけないって事は・・・」
吉澤は立ち上がると、
「まあ例えば、愛があいぼんの全てを支えることができるって自信があるなら聞いてもいいと思うよ。まぁ〜、例えばだけどね!」
そういってニコッと笑うと、
「そろそろ戻ろっか?」
「あっ、あたしもう少しここにいます!」
「ふ〜ん!まぁ〜、ゆっくり考えな。それじゃ〜あたしは先に戻ってるよ!」
吉澤は高橋と別れると部屋に戻っていった。
- 45 名前:めかり 投稿日:2003/12/20(土) 03:03
-
今日はここまでです〜!
つみさん、いつも読んでくれてアリガトです。
ちょっと話しがおかしな方向に進んでますが、
どうかこれからもヨロシクでっす。
- 46 名前:つみ 投稿日:2003/12/20(土) 12:05
- あいあいコンビがこれからどうなるのかが楽しみです!
- 47 名前:ititetu 投稿日:2003/12/21(日) 13:55
- マルコさんのとこから飛んできました。
楽しいですね(^^)
これからも読ませていただきます。
- 48 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/22(月) 08:42
- 空板でサッカー小説書いてる者です。
早速読ませてもらいました・・・が、長いっすね。
まだパート1の途中までしか読めてません〜。
しかし、冒険モノ好きです。楽しく読んでます
- 49 名前:GANBAらなくちゃね 投稿日:2003/12/24(水) 21:26
-
吉澤は部屋に戻ると、加護が近づいてきた。
「なぁ〜、愛ちゃん何か言いよった?」
加護が少しオドオドしながら聞いてくる姿に笑いながら、
「気になるなら外に行ってきたら?海沿いのベンチのとこにいるよ♪」
「ところで、よっすぃ〜は何か言ったん?」
「べっつにぃ〜・・・・とにかく行ってこいよ!」
加護は吉澤に部屋から押し出された。加護がベンチに行くと高橋は難しい顔をして海を見ていた。
「愛ちゃんどしたん?ボーっとしとるで」
「んっ、あっ、あいぼん!!」
加護は高橋の隣にゆっくりと座ると、
「うちに聞きたい事があるんやて?」
「あっ、あのっ、そのっ・・・・」
高橋は、アタフタして口をパクパクしていた。
- 50 名前:GANBAらなくちゃね 投稿日:2003/12/24(水) 21:37
-
加護はそんな高橋を見て笑うと、
「そないに慌てんでもえぇ〜から」
高橋は軽く深呼吸をして、
「あいぼん、きっ、聞いてもえぇ?」
「んっ?なにを?」
「んも〜、よっすぃ〜に聞いてきたんやろ?」
「いや!よっすぃ〜は何も言わんかったで!」
「そっか〜・・・聞かせてや、あいぼんの過去の事」
「まっ、えぇ〜やろ♪」
こうして加護はゆっくりと高橋に話してあげた。
- 51 名前:GANBAらなくちゃね 投稿日:2003/12/24(水) 21:55
-
「そっか〜・・・」
そういって、静かにうつむいた高橋に、
「スマンな〜、こないに暗い話をしてもうて」
高橋は顔を上げると、首を横に振って、
「ちがう!そうやない!ちがう・・・・」
高橋は目に涙を浮かべると、
「あいぼん、うちは何ができる?」
「へっ?イヤ別になんも・・・・」
それを聞いた高橋は急に立ち上がると、
「そっ、そりゃ〜そ〜やな!うちなんか何もできんもんな!ごめん・・・」
すると突然走り出した。
「あっ、愛ちゃん!!」
- 52 名前:GANBAらなくちゃね 投稿日:2003/12/24(水) 22:15
-
加護は必死に高橋を追いかけるが、高橋の足が速くて加護には追いつけない、
「ハァ、ハァ、はあ〜〜、愛ちゃん足速すぎやで!うちには追いつけんわ・・・けど」
加護はどれだけ離されようが必死に追いかけた。
高橋は気がつくと自分が住んでいた山の麓の公園≪カンチョウ公園≫にきていた。
「ふぅ〜・・・・・あいぼんに悪い事してもうたな〜」
しばらく海を見てると落ち着いてきたが、
「これから、どうしてあいぼんに接していけばええのかな〜」
すると突然肩を掴まれた。高橋はビックリして後ろを見ると、
「ハァ、ハァ、ハァ、愛ちゃん足速いわ〜、全然追いつけへんかったで!」
「あいぼん、どうして・・・」
「どうしてって、ほっとけるわけないやろ!」
- 53 名前:GANBAらなくちゃね 投稿日:2003/12/24(水) 22:36
-
加護は高橋の両肩をつかんで、真面目な顔で言った。
「愛ちゃん、愛ちゃんはどう思っとるか知らんけど、うちは、うちは・・・・・」
加護は高橋の掴んでいる両手に更に力を込めると、
「スキなんゃ・・・・・」
最後の方は声になってなかった。加護は耳を真っ赤にしてうつむいていた。
高橋は自分の肩を掴んでいる、加護の手を握ると、
「ありがと、あいぼん!でも・・・・そのセリフはうちが言いたかったんやて!」
それを聞いた加護は顔を上げると、突然口をふさがれた。
2人は長い間キスをした。そしてゆっくり離れていき、そのまま見つめあった。
「愛ちゃん」
「あいぼん」
2人はしばらく見つめあっていたが、加護が口を開いた。
「とりあえずそろそろ戻ろっか!みんな心配しとるかもしれん」
そうして2人は手をつなぐと、ゆっくりと宿屋に戻って行った。
- 54 名前:めかり 投稿日:2003/12/24(水) 22:42
-
今日の更新はここまでです
46>つみさん 愛・亜衣コンビはこんな感じになっちゃいました。
47>ititetuさん 読んでくれてありがとうです。
これからもおねがいします。
- 55 名前:つみ 投稿日:2003/12/25(木) 00:57
- くっつきましたね〜
これで全員ですかね・・・
バトルを楽しみにしてます!
- 56 名前:MINE 投稿日:2003/12/26(金) 03:16
-
2人は宿に戻ってきて、部屋に入ろうとドアを開けると、
「だから、キャプ翼に決まってんだろ!」
「キャプ翼〜?!何言ってんですか?だからよっすぃ〜は腑抜けなのです」
「なんだと〜のの!このやろ〜・・・」
加護と高橋はゆっくりと部屋に入って近くにいた安倍に、
「なあ、あの2人どしたん?」
「んっ?おっ、2人とも遅かったべな!ダメだべ〜暗くなる前に帰ってこないとみんな心配するべさ!」
「あぁ〜、すまんかった。次から気をつけるわ。ところで、あの2人は何を言い争ってんの?」
「あれな〜、最初は些細な事だったんだけどな〜。レモンティーは午後ティーかリプトンかでもめてきて、あの始末だべさ」
加護と高橋はゆっくりと2人の方を見ると、
「このやろ〜、また腑抜けっていいやがったな〜!」
「当然です!サッカーマンガはシュートに決まってるです」
- 57 名前:MINE 投稿日:2003/12/26(金) 03:37
-
「チキショー・・・なら、バスケはSLAM DUNKだろ!」
「なにを言ってるですか?バスケはDEAR BOYSですよ。ほんとよっすぃ〜はマヌケです」
「なんだと〜、カッティーンってきたよ!表出ろ、タイマンだ!!」
「いいですよ!前回タマタマ引き分けたからって調子に乗らない方がいいですよ!」
こうして2人は外に出て行った。
高橋はひきつった顔をして加護の腕を掴むと、
「あいぼん!2人止めんと・・・って何を涼しい顔してんの?」
「愛ちゃん、心配せんでも大丈夫やで!あいつらの心配はなっちと梨華ちゃんに任せとき!」
「でっ、でも〜・・・」
「気にしなくても大丈夫だよ。とりあえずご飯食べに行こうよ!」
そういってヤグチは立ち上がると、
「じゃ〜なっち、先に行ってるね。後ヨロシク〜」
こうして、ヤグチ・紺野・加護・高橋の4人は、いつもの店に向かった。
- 58 名前:MINE 投稿日:2003/12/26(金) 04:03
-
4人が店に行って1時間が過ぎると、残りの4人がやってきた。
高橋が心配そうに2人を見ると、辻と吉澤が仲良く肩を組んで入ってきた。
顔を見ると、吉澤の顔はボコボコになっていたが、辻の顔はかすり傷程度だった。
高橋は2人の会話に耳を傾けると、
「そぉ〜だよな!やっぱ男塾はさいこぉ〜だよな!!」
「そうです!あれほだアツイマンガはそんなにないです!」
「だよなー!挌闘家のバイブルだよな!!」
「ののは民明書房刊の本をみるのが一生の夢です!」
「あっ、あたし1冊だけ見たことあるよ。確かどっかの道場で・・・」
「うわっ、うらやましいです。ののも見てみたいです!」
などと話してる辻と吉澤を見て、
「なっ、大丈夫やろ!こんなけ人数がおるんや。たまにはケンカする事もあるわ!」
加護が高橋に小さい声で言うと、高橋はニヤニヤしながら小さくうなずいた。
こうして8人は、今回も店の食材を食べつくしたのであった。
- 59 名前:めかり 投稿日:2003/12/26(金) 04:07
-
短いですが更新はここまでです。
この町の話しもそろそろ終わりで、
次回から次の町に進む予定です。
- 60 名前:つみ 投稿日:2003/12/26(金) 14:12
- 次の町に行きますか。
次回から楽しみです!
- 61 名前:MINE 投稿日:2003/12/28(日) 00:53
-
その日の夜、部屋で8人は円形に座ると、
「ところで、次はどこにいくべさ?」
「あぁ〜、それなんやけど、次は≪イン・ユフ≫っちゅ〜町にでも行こうかってな!」
加護は言い終わると、辻と高橋の顔を見た。高橋は少し困った顔をしたが、次は大きくうなずいていた。
「ところで、なんでその町なんですか?」
紺野が不思議そうに聞くと、加護はただ一言、
「んっ、温泉があるからや!」
「えっ!?そんな理由かよ!」
吉澤が声を大きくして言うと、
「しゃ〜ないやん!他に情報がなかってん。うちらもいろいろ探したんやけどな・・・・」
加護が少し申し訳なさそうにいうと、辻が立ち上がって、
「とにかく温泉に決定したです。リーダー命令です!」
- 62 名前:MINE 投稿日:2003/12/28(日) 01:13
-
「まあ、とにかく行ってみようじゃん!」
「そうだね!行って見ないとわからないしね♪」
吉澤と石川が賛成すると、
「それじゃ〜、出発はいつにする?みんな修行の進み具合は?」
ヤグチが心配そうに安倍と石川の顔を見ると、
「大丈夫だべ、修行はどこでもできるべさ!」
「私も大丈夫!よっすぃ〜がスパルタでやってくれたから・・・・」
「そうそう!今の梨華ちゃんなら、7:3で藤本に勝てるじゃん!」
「7:3かよ?100%じゃないんだ・・・・・」
ヤグチが心配そうに聞くと、吉澤は、
「まあ、後は・・・・梨華ちゃんの根性しだいかな?」
「梨華ちゃんに根性ねぇ〜・・・・・」
全員が心配そうに石川を見るが、
「とにかく、出発は明日にするべさ!じゃ〜今日はもう寝るべ!!」
こうして全員は眠りについた。
- 63 名前:MINE 投稿日:2003/12/28(日) 01:32
-
翌日・・・
8人は朝早くから旅にでた。
8人がぞろぞろと歩きだして、一番後ろにいる吉澤に加護が近づいて、
「おう!ののとのタイマンはどうやった?その顔を見ると結果は聞くまでもないけどな」
「・・・・・・」
「ど〜した?よっすぃ〜、言いたないか?」
「すべってコケたところを上からボコボコに殴られた・・・あれじゃ、負けた気しねぇ〜よ!」
「はぁ〜、なんちゅ〜結果やねん!しょっぱいの〜、しょっぱすぎやでよっすぃ〜」
「でも、あいつかなり腕あげてるよ・・・実際、まともにやって勝てるかどうか・・・・・」
吉澤は、先頭で歩いている辻を見ながらつぶやいた。
「まあでも、本番はののとやるわけないんやから、がんばって行くしかないやろ!」
「そ〜だな!あたしもがんばって修行してリーダー、サブリーダーを守んないとな♪」
「そやそや!しっかり頼むわ〜♪」
加護が吉澤の背中を軽く叩くと、2人でニヤケながらみんなの後に続いて歩いた。
- 64 名前:MINE 投稿日:2003/12/28(日) 01:46
-
「ところでさ〜、そっちはど〜だった?」
「んっ?なにが?」
「はぁ〜、とぼけちゃって♪愛ちゃんだよ!」
「あっ、あれか〜・・・キスした・・・・・」
「ほぉ〜、これはこれは、手の早いことでござるな〜」
「うっさいわ!絶対よっすぃ〜がおる前では何もせんからな!!」
「ふふっ、せいぜいがんばんな!困ったら、いつでも相談に乗るからさ〜」
「あんがと、恩にきるわ〜」
「それより、問題は四天王だな・・・」
「あぁ〜そやな、うちらは相手が決まっとるけど、実際4人って言うのはうちの予想やからな〜」
「決まったら挨拶にくるって、ごっちんが言ってたんだろ?突然襲ってはこないだろ!」
「でも・・・・んっ?何かおるで!」
- 65 名前:MINE 投稿日:2003/12/28(日) 02:02
-
加護の一言に全員が身構える。すると、木の上に10匹の猿が8人を見ていた。
そして、突然襲いかかってくる。
「うちにまかしとき!!」
そういって、手を広げると、魔法をとなえた。
『マジシャンズ・レッド』
あいぼんから火が発射すると、猿たちは一瞬にして黒焦げになった。
「まあ、こ〜んなもんやろ!!」
全員が驚いた顔で加護を見ている。
「へぇ〜、腕上げてんじゃん。あたしもガンバらないとな!んっ?どうした?」
加護がずっと上を見ているので、全員が上を見ると、木のてっぺんに人が2人たっていた。
- 66 名前:めかり 投稿日:2003/12/28(日) 02:05
-
今日はここまでです。
やっと町を脱出しました。
次回はどうなることやら。
- 67 名前:つみ 投稿日:2003/12/28(日) 10:22
- ほう・・・人?
やはりあの人たちでしょうか?
- 68 名前:MINE 投稿日:2003/12/29(月) 00:59
-
「久しぶりね、あいぼん!」
その声が聞こえると同時に木の上にいた2人の人が飛び降りてきた。
「あやや・・・久々やの・・・・・」
そこに立っていたのは、四天王の松浦と見たことない女の子だった。
「どしたんや、今日は?もしかして、1人やったらかなわんもんやから2人がかりか?うちはそれでもかまへんぞ!!」
「違うわよ!1回勝ったくらいで調子に乗らないほうがいいわよ、小デブ様♪」
「誰が小デブ様やねん!!おいコラ、今からでもヤッたるぞ!!」
「待ちなさいよ。今日はこの娘を連れてきたの。ほら、後は自分で言いなさい!」
「あのっ、新しく四天王に入った、道重 さゆみです。今一番の悩みは、松浦さんよりかわいくて困っています」
「何言ってるのよ!あなたが私よりカワイイわけないでしょ!!」
「いいえ!残念ながら松浦さんよりはるかにさゆの方がかわいいです・・・」
- 69 名前:MINE 投稿日:2003/12/29(月) 01:12
-
四天王2人のやり取りを見てた8人だが、加護がしびれを切らし、
「おい!しょっぼいマンザイなら家帰ってやってもらえんか?こっちもいろいろと忙しいねん!!」
「あっ、はいわかりました。では帰りましょ、松浦さん」
「そうねっ・・・って違うでしょ!!もういいから、早く決めちゃいなさい!」
「決めるって何をでしたっけ?」
「あなたねぇ〜、いいかげんにしなさいよ!相手よ、あ・い・て!」
「あっ、そ〜でした」
そうして、道重は8人をゆっくりと調べるように見て、
「決めました。この人にします」
と言って、石川を指差した。
「ダメよ、シゲさん!この人はミキタンの相手なの他の人にしなさい!」
「えぇ〜、この人なら勝てると思ったのに・・・・・じゃ〜誰が空いてるんですか?」
「この四人よ!」
- 70 名前:MINE 投稿日:2003/12/29(月) 01:23
-
松浦はヤグチ、辻、紺野、高橋指差すと、
「さっ、早いとこ選びなさい!!」
道重は、今度は4人をゆっくりと見ると、
「じゃ〜、この人でいいです・・・・」
と言って紺野を指差した。するとヤグチが、
「あんたらね〜、さっきから黙って聞いてれば、好き勝手やってるけど、別にヤグチ達がそのルールに従う理由はないんだからね!」
ヤグチが声のトーンを上げて言うと、
「あらっ、あたしたちが怖いのなら何人がかりでもいいわよ!そういうことでしょ?あいぼん!」
加護が無言のまま松浦を睨みつけると、
「いいでしょう。この勝負受けましょう!!」
「えっ、でも・・・・」
ヤグチが心配そうに紺野を見ると、
- 71 名前:MINE 投稿日:2003/12/29(月) 01:38
-
「大丈夫です!完璧です!!任せてください!!!」
ヤグチは自信満々に言う紺野に軽くうなずくと、松浦に向かって、
「ところで、新しい人は何人はいるの?」
「それは・・・・私も知らないわ!」
「知らない?どういう事だべさ!」
「さぁ〜、だってそれを決めるのは、トゥンク様だから私たちの範囲外だわ!!」
「そ〜なの?」
石川は不思議そうに吉澤に聞くと、
「さあっ?そんなのあたしが知ってる訳ないじゃん!!」
紺野は1歩前に出ると、道重を指差して、
「言っておきますけど、私は完璧主義なので、あなたを完璧につぶします」
「はいっ!ガンバリまっす!!」
大きく返事をする道重に、全員驚いたが、松浦が、
「ばか、声援じゃないのよ!とにかくもう帰りましょ、じゃ〜、あいぼん今度ね!」
そういうと、松浦は道重の手を持ってその場からいなくなった。
- 72 名前:めかり 投稿日:2003/12/29(月) 01:43
-
更新はここまでです。
あたらしい娘たちはじょじょに出していきます。
- 73 名前:kazu 投稿日:2003/12/29(月) 03:35
- 四天王の新メンバーの1人が
さゆみんということは残りは・・・
- 74 名前:つみ 投稿日:2003/12/29(月) 09:11
- さゆさんいいキャラしてるわ・・・
まだでてきますよね!
- 75 名前:MINE 投稿日:2003/12/30(火) 05:05
-
松浦と道重が去った後、
「なんか、話しのペースが全部あっちだったべな・・・それにしても、いいの?こんこん?」
「はい、大丈夫です!完璧です!!」
「当たり前じゃん、なっち!ヤグチのこんこんが、そ〜簡単に負けるわけないじゃん♪」
「そ〜やな!あややなんかと一緒におるやつが強いわけあらへん!!とにかく先に進もうや!」
こうして8人は≪イン・ユフ≫の町を目指して進みだした。
しかし、その日のうちに辿りつけず、久しぶりに野宿をする事になった。
「久しぶりだわ♪今日の料理は何にしようかしら?」
石川が鼻歌を歌いながら献立を考えている。それを見た加護と辻は、
「やばいぞ、のの!久々にあれを食べる事になるとは思ってもみんかったわ!」
「そぉ〜ですね〜、ど〜します?あいぼん」
- 76 名前:MINE 投稿日:2003/12/30(火) 05:22
-
その時、2人の後ろから高橋が近づいてきて、
「どしたの、2人とも?そんな厳しい顔してからに・・・・」
「あっ、そ〜か〜!愛ちゃんは初めてだったね、梨華ちゃんの料理」
「そやけど、ど〜かした?」
加護が高橋に説明しようとしたところ、辻が、
「まあ、食べてみればワカルですよ!!」
高橋は辻の言葉に軽くうなずくと、紺野の方へ行ってしまった。
加護は辻の手を掴むと、
「何で、ホンマの事話しすればえぇ〜やん!」
- 77 名前:MINE 投稿日:2003/12/30(火) 14:36
-
「まあまあ、誰もが通る道ですよ!あいぼん」
「う〜ん・・・・」
加護が難しい顔をしてると、
「あいぼん、どうしたですか?」
辻が覗き込むように加護の顔を見ていると、後ろから、
「のの!あいぼんもいろいろと悩み事があるんじゃん!」
辻と加護が振り返ると、吉澤がニヤニヤしながら立っていた。
「悩み事ですか?あいぼん」
「んや、そんな事ないって・・・よっすぃ〜がテキトーぬかしてるだけやって・・・」
「そ〜なんですか?よっすぃ〜?」
辻が吉澤の顔を見上げる。困った吉澤が、
「あっ、そういえば!なっちがののを探してたじゃん!!」
「ホントですか?」
- 78 名前:MINE 投稿日:2003/12/30(火) 14:48
-
辻はなっちの方に歩いていった。
「わりぃ〜、よっすぃ〜・・・・」
吉澤が加護の肩をポンと叩くと、
「もっと、気楽にいけよ。気負いすぎなんじゃん!」
「そりゃ〜、だって・・・・」
「とにかく、普通通りにしとけばいいんだよ!わかった?」
「あぁ〜、わかった。ありがとな、よっすぃ〜」
「気にすんなよ!困ったらいつでも、おねーさんに相談しな♪」
「ほぉ〜、よっすぃ〜がおねーさんって・・・ガラじゃねぇ〜よ!」
「たまにはいいんじゃん!なっ、サブリーダー!!」
「ふんっ!勝手に言っとけや・・・・」
2人は笑いながら、みんなに近づいていった。
- 79 名前:MINE 投稿日:2003/12/30(火) 15:12
-
一時間後・・・
「みんな〜、御飯できたわよ〜。」
石川が全員に料理をまわす。
「はい!とってもおいしくできたから、のの、あいぼん、おかわりはイッパイあるから♪」
「へ〜ぃ・・・・」
辻、加護の声は沈んでいた。それを見た、高橋が、
「どしたん?あいぼん」
「んっ?いやっ、なんもないよ・・・さぁ〜食べよか!」
結局、満足に食事を終えたのは吉澤だけで、他の人間は難しいかおをしていた。が、辻と加護は、
「やっぱりトイレです・・・・」
「はぁ〜、いつまでたっても変わらんのぉ〜・・・・」
こうして食事を終えた8人は、早いうちに眠った。
- 80 名前:MINE 投稿日:2003/12/30(火) 15:23
-
翌日・・・
朝早く出発した8人は、昼過ぎには≪イン・ユフ≫の町に到着した。
「やっと、町に着いたんはえぇ〜けど・・・この状況は・・・・・」
加護は不安そうに言って、全員を見た。
町には人の気配はなく、ひっそりとしていた。
「町の人はどうしたんですかね〜」
「のの、何をゆったりと言ってるべさ!とりあえず中に入ってみるべ」
こうして8人は町の中に入っていった。
しかし、どれだけ歩き回っても誰一人見つからなかった。
- 81 名前:めかり 投稿日:2003/12/30(火) 15:27
-
更新はここまでです。
kazuさん、つみさん ありがとうございます。
残りの人達(多分想像通りの人達)は、次々に出していく予定です。
- 82 名前:MINE 投稿日:2004/01/03(土) 03:51
-
「ど〜したんやろ?誰もおらへんで!」
「町のみんなでひっこしでもしたのですかね?」
辻と加護が話していると、
「いや、それはないでしょう!」
紺野が全員を見ると、
「まず、あそこを見てください!」
そう言って、目の前にある家を指差した。全員が指の刺された方を見ると、
「だって、洗濯物が干しっぱなしですよ。そのまま引っ越すなんてまずありえないです!」
全員が関心の目で紺野を見ながら、何度もうなずいている。紺野はさらに続ける。
「それに、さっき家を覗いたのですが、テーブルとかベッドとか何から何まで残ってました。ということは、」
「と、いうことは?」
辻が聞き返す。
- 83 名前:MINE 投稿日:2004/01/03(土) 04:09
-
「まず、引越しはありえません!それに町の状況から考えて全員がさらわれたって考えるのが妥当なとこでしょう!!」
「さらわれた?町の人全員がですか?それもむずかしくないですか?」
辻が紺野に聞くと、
「じゃ〜、他にどういう事が考えられますか?」
辻は腕を組んで考えると、ポンっと手を叩いて、
「わかったです!天気もいいことですし、みんなで遠足にでも行ったですよ!」
「それはないんじゃん、リーダー・・・・だって町の人全員だよ!?」
「なっちもよっすぃ〜の意見に賛成だべ。だって、老人だっているべさ!その人達を連れて遠足もないべさ」
「でもさ〜、さらわれたって考えるのも飛躍しすぎやないん?誰が何のために・・・」
高橋が口を開くと、加護が、
- 84 名前:MINE 投稿日:2004/01/03(土) 04:35
-
「もしかして、四天王か?あいつらやったらやりかねんわ!」
「でも、なんで?」
石川が加護に聞くと、
「そんなもん、うちが分かるわけないやん!あいつらのやる事に意味なんかないわ!」
「とにかく、もうちょっと調べてみようよ。何かわかるかもしれないしさ〜」
「そうだべ!ヤグチの言う通り、もっと調べて見るべさ!!」
「じゃ〜、それで決定です!二手に分かれてさがすのです♪」
「なんや、リーダー。最後だけウマイ事もってくなぁ〜」
「なんですか?あいぼん。うらやましいのですか?」
「アホか!そんな訳あるかい!!それよりとっとと探しに行こうや。組み合わせはど〜すんねん?」
「それはですね〜・・・・」
辻が腕を組んで考えだすと、吉澤が、
「この前の組み合わせでいいんじゃん!ボンクラーズ+ワンチームとその他でさ〜♪」
結局、吉澤の出した案で町中を調べる事にした。
- 85 名前:MINE 投稿日:2004/01/03(土) 04:59
-
(ボンクラーズチーム)
「さて、どっから探そうか?」
加護が3人の顔を見ながら聞くと、3人は腕を組んでうなりだした。
「なんや自分ら〜、何かないんかい!!」
「じゃ〜、あいぼんは何かあるのですか?」
「んっ?うちか?当然や!あるに決まっとるやないか!!」
「へぇ〜、珍しいじゃん!教えてよ?」
「そうやね、うちにも教えてや!あいぼん」
「なんや、なんや!?しゃ〜ないな〜、ほな話したるか!」
加護がその場に座り込んだので、3人は加護に近づき座った。
- 86 名前:MINE 投稿日:2004/01/03(土) 05:26
-
「とりあえず、ここの町は人がおらんだけで他は変わりがないやんか〜」
3人は、加護を見たまま軽くうなづく。
「そこでな、この町の大きさから考えて、かなりの人数がおるはずや!」
「でも、誰もいないです」
「そう!ののの言うとおり、まるっきり人気がない」
「なるほど!もしさらわれたとすれば、そんなに遠くに行っとるわけがないと・・・・」
「さすが、愛ちゃん♪気づくのが早いわ!!」
「となると、町の中より外を探せって事なんじゃ〜ん!!」
「そういうことや!どうや?リーダー」
「よし!それじゃ〜、ボンクラーズ全員で探しに行くです」
「えっ?うちはどうするん?」
高橋が驚いた顔で辻を見ると、
「何を言ってるですか?愛ちゃんももう、ボンクラーズの一員ですよ♪」
「えっ?」
辻は、さらに驚いている高橋の手を引っぱって町の外に向かった。加護と吉澤も笑いながら2人に続いて歩き出した。
- 87 名前:めかり 投稿日:2004/01/03(土) 05:30
-
今日の更新はここまでです。
読んでくれているみなさん、あけまして、オメデトです!
今年もなんとかがんばって書いていくので、
ヨロシクおねがいします。
- 88 名前:MINE 投稿日:2004/01/05(月) 03:09
-
4人は町の外に出ると、
「さて、どっから探す?」
吉澤が周りをキョロキョロしながら、3人に問いかける。
「そ〜ですね〜・・・あっ、あっちに海があるですよ。行ってみるです!」」
辻はそう言うと、海の方に向かって歩き出した。
「あっ、おい!のの〜・・・」
辻を追うように加護が歩き出し、その後ろに吉澤・高橋が続いた。
砂浜に着いた4人は、あたりを見回した。
「なんだ、何にもないじゃん!どうする?ちがうとこにでも行ってみようか?」
「そうやな!よっすぃ〜の言った通り、違うとこでも探して・・・んっ?」
加護は話している途中で殺気を感じその場に構えた。当然、他の3人も気づき身構えた。
- 89 名前:めかり 投稿日:2004/01/05(月) 03:44
-
ちょっと短すぎですが、更新しましたです。
- 90 名前:センリ 投稿日:2004/01/05(月) 13:50
- ども。あけおめ、ことよろです。
- 91 名前:つみ 投稿日:2004/01/05(月) 14:17
- おおう!バトルか?
今年もよろしくお願いします!
- 92 名前:MINE 投稿日:2004/01/06(火) 00:43
-
突然、砂の中からモンスターが出てきた。
「うわっ、おっきぃ〜の〜!カニ?カニなんか?」
高橋は驚きながら3人に聞く。
「でっけぇ〜♪かっけぇ〜♪」
「まったく〜、感動してる場合やないで、よっすぃ〜・・・」
などと話していると、辻がいきなり動いて一匹に一撃くらわすと、すぐさま3人のところに戻ってきた。
そして、手をプラプラさせて、
「こいつら、すごくかたいですよ!手の甲をすりむいたです」
「マジかよ!どうする?ののでこれじゃ〜、あたしらがやっても全然きかないんじゃん!!」
「ほんなら、どないするん?」
「それじゃ〜、魔法しかないんやない・・・」
「でも、それなりの魔法じゃないとあの装甲じゃ、きかないんじゃん?」
「なら、それなりの魔法やったらえぇ〜んやろ?」
- 93 名前:MINE 投稿日:2004/01/06(火) 00:58
-
「でもさ〜、そんな時間をこいつらがくれるとは、思えないんだけど・・・」
吉澤の言葉に、加護・高橋が無言になる。そうするうちにモンスターが攻撃をしてきた。
4人は何とか攻撃を避けながら、どうするか考えている。すると辻が、
「みんな!魔法はどのくらい時間がかかるのですか?」
「まぁ〜、1分あれば充分やが・・・」
高橋が答えると、
「うちも、そんくらいで大丈夫や!」
「あたしも、1分あればなんとかなるじゃん!」
辻は何か決意した顔をすると、
「じゃあ、3人に1分間じかんをあげるので、モンスターをたおすのです!」
「えっ?ののはど〜するんじゃん?」
「ののは何とかよけていくです!」
- 94 名前:MINE 投稿日:2004/01/06(火) 01:26
-
「アホか!ののだけそんな危ないマネさせれるか!!」
「そうだよ、他に何か考えよう!きっといい方法があるって!!」
「いいほうほうってなんですか?愛ちゃんなにかあるですか?」
「いや・・・でもっ、みんなで考えれば・・・・・」
「とにかく、今はそれがいちばんのほうほうなのです!ならそれでいくです!!」
「ちょっと待てって!落ち着けよ、のの」
「よっすぃ〜、こう見えて、ののはおちついているですよ」
「でもさ〜・・・・」
「とにかく!これはリーダーめいれいなのです。したがうのです!!」
めずらしく辻が声を張り上げると、3人はビックリして目を合わせた。
「じゃあ、そのさくせんでいくのです。ここはののにまかせて、3人はじゅんびするのです!」
- 95 名前:MINE 投稿日:2004/01/06(火) 01:56
-
辻に言われ、3人は少し離れると目をつぶり手を組んで呪文を唱えだした。
辻はモンスターに囲まれた中、必死に攻撃を避けている。が、
さすがに全ては避けきれず、徐々に生傷が増えていく。
そうしてるうちに1分がたつと、3人はほぼ同時に目を開いた。
「よっしゃ〜のの、準備オッケェ〜や!!そこから離れてえぇで〜!!」
辻は加護の声を聞いて、なんとかそこから抜け出そうとするが、モンスターがなかなかそうはさせてくれない。
3人はいつ辻が抜け出してもいいように、ずっと構えている。
しかし、なかなか抜け出せない辻。それを待つ3人は全身に大量の汗をかいている。
「そろそろ発動しないと、うちらがヤバイんじゃん!」
「確かにいつまでも、この状態ではおれんからな・・・」
「そうやね。誰か1人でも暴発すればみんなの命にかかわるけんね〜」
- 96 名前:MINE 投稿日:2004/01/06(火) 02:14
-
「そうだ!こうなったら、あたしが先に発動してあいつらの気を引くからその間にののを逃がそう!」
「なるほど!いい考えや、よっすぃ〜♪」
「よし!それでいくじゃん、後は任せたよ、あい・あいコンビ!!」
そういって、吉澤は狙いを少しずらすと、
『雷獣弾』
すると、大きなケモノ型の雷が砂浜に落ち、大爆発を起こした。
「のの、いまや!!」
モンスター達が爆発があった場所に気を取られているうちに、加護が叫び、それに気づいた辻がそこから抜け出した。
「よし、いくで愛ちゃん!」
高橋は軽くうなずくと、
『スクランブル・レッド』
『サウザント・アイス』
2人が同時に発動すると、とてつもなく大きな爆発が起こった。
予想以上に威力がすごかったため、砂煙でしばらく回りが見えなかった。
- 97 名前:MINE 投稿日:2004/01/06(火) 02:30
-
数分後・・・
砂煙が晴れてくると、モンスターは跡形もなくいなくなっており、そこには大きな穴があいていた。
「あいぼん、やったね♪初めての融合技だよ!」
「んっ・・・いまのは同時に技を出しただけで、融合とはちょっとちがうで・・・」
「とにかく、これがうちらの1歩目やら!融合については練習していこや」
「そうやな・・・・」
加護はそういうと、高橋と手をつなぎ穴のあいたところを見ていた。
「おいおい!二人の世界に入るのはいいけど、あたしもここにいるんだけど・・・」
2人がとっさに声のした方を見ると、吉澤がニヤニヤしながら立っていた。
「よっ、よっすぃ〜、おるならおるって言えや!!」
「な〜に言ってんだよ!勝手にいちゃつきだしたのはそっちじゃん!」
加護が真っ赤な顔で吉澤に近づいて行き、手を出そうとすると、向こうから辻が歩いてきた。
- 98 名前:MINE 投稿日:2004/01/06(火) 02:51
-
「どうやら、うまくいったみたいですね!」
吉澤は辻の横に行くと、
「大丈夫か、のの!あ〜あ、傷だらけじゃんか〜」
「ほんまや〜、大丈夫かのの?」
辻はガッツポーズをすると、
「このくらい、らくしょ〜ですよ!」
「さすが、リーダーやね!さっきの指示出しといい、リーダーとして的確やったよ!」
「おっと、あいちゃん!ののをほめてもなにもでないですよ!!」
と言いながら、笑いながら高橋の肩をポンポンと叩いている。
そうしてるうちに、なっち達のチームが4人に近づいてきた。
「どうしたんだべ!すごく大きな音がしたけど、何かあったんだべか?」
ヤグチが指を刺しながら、
「なんなの?あのバカでかい穴はさ〜、もしかして4人がやったの?」
- 99 名前:MINE 投稿日:2004/01/06(火) 03:08
-
「んっ?まぁ〜、正確に言うと、あいぼんと愛の2人がやったんだけどな!」
「すっご〜い!どうやってやったの?」
「私も知りたいです。教えてください!!」
石川と紺野が興味深々に2人に食いかかる。
「えっ?そりゃ〜、ほらっ、そらっ、なっ?愛ちゃん!」
「んっ、そっ、そうやね、あいぼん!」
「なに〜?それじゃ〜、全然わかんないよ〜・・・」
石川は2人を見ながら、首をかしげる。
「まあまあ、梨華ちゃん、みんな疲れてるんだからさ〜、特にののがね!」
そう言われて辻をよく見ると、1人だけボロボロになっている。
- 100 名前:MINE 投稿日:2004/01/06(火) 03:26
-
「どっ、どうしたの?こんなにボロボロになって?」
石川が派手に大きな声を出したので、全員が注目した。
「梨華ちゃん!そんなに驚かなくても・・・・・」
「だってよっすぃ〜、3人に比べると、ののだけすごくボロボロなんだも〜ん」
「とにかく、説明するから、ちょっと座ってよ!」
吉澤に言われ、全員が座り込む。
吉澤はモンスターが出たこと。辻が指示を出した事を詳しく全員に説明した。
「へぇ〜、ののがね〜・・・・・」
「なんですか?まりっぺ。今のへぇ〜って」
「いっ、いやっ、さすがリーダーだなって、なっ、なっち!!」
「んっ、うっ、うんうん!そ〜だべ、さすがリーダー!!」
- 101 名前:MINE 投稿日:2004/01/06(火) 03:56
-
「とにかく、モンスターが出たって事は、あいつらが関係しとりそうやな!」
「ところで、梨華ちゃん。そっちのグループは何か発見した?」
「やっぱり、町の中には何もなかったよ、よっすぃ〜」
「となると、やっぱ町の外かな〜・・・」
「それじゃ〜、もうちょっと探してみますか!」
紺野が立ち上がりながら言うと、安倍・矢口・石川が立ち上がり、
「そうだね!のの達はもうちょっと休んでな。ヤグチ達は先に探しに行ってくるよ!」
そうして、立ち上がった4人は情報を探しに出かけた。
「じゃ〜、うちらはもうちょっと休むか!」
そう言って、吉澤がその場に横たわると、続けて辻・加護・高橋も同じように横になって休んだ。
- 102 名前:めかり 投稿日:2004/01/06(火) 04:01
-
今日の更新はここまでです。
90、91>センリさん・つみさん
こちらこそ、よろ〜です
- 103 名前:kazu 投稿日:2004/01/06(火) 21:15
- さすがボンクラーズのリーダーののですね
これからの活躍にも期待大です!
- 104 名前:MINE 投稿日:2004/01/09(金) 15:35
-
(安倍・矢口・石川・紺野)チーム
「ねぇ〜、どの辺を探してみるの?」
「とりあえずは、モンスターも出たことですし、海沿いを探すのが得策だとおもいますが・・・」
「よ〜し!それじゃ〜海沿いを探すというので決定!!」
「まったく〜、ヤグチはこんこんの意見ならどこでもいいんだべ・・・」
「ほんと、ほんと!これだからまりっぺは・・・・・」
「うっ・・・いいじゃん!まったく、なっちも梨華ちゃんも一言多いんだよ!」
「ほらほら〜、おこらない、おこらない!ねっ、ヤグチ♪」
安倍がニコニコしながら言うと、
「ったく〜、なっちの笑顔にはいつも騙されるよ!」
そうして、4人は海沿いをしばらく歩いていった。
- 105 名前:MINE 投稿日:2004/01/09(金) 15:46
-
しばらく進むと大きな岩山が見えてきた。すると安倍が、
「ちょっと待つべさ!あそこに人影が見えるべ」
安倍に言われ、3人は目を凝らして岩山の麓を見てみる。
「確かに人影だけど、ここからだと遠すぎてわかんないよ!」
「そうだね!梨華ちゃんの言うとおり、ここからだとちょっとわからないね」
「でも、あの人影何かおかしくないですか?」
紺野がジッと遠く動いている人影を見つめながらつぶやいた。
「おかしい?何がだべ?」
「何ていうか、雰囲気というか、動きと言うか・・・・」
「とにかく、様子を見ながら近づいて行こうよ!」
矢口はそういって、物陰に隠れながら少しづつ近づいていった。他の3人も矢口に続く。
- 106 名前:MINE 投稿日:2004/01/09(金) 15:58
-
残り30メートルぐらいになった時、4人は大きな木の後ろにほふく前進のポーズで並んで話していた。
「ねぇ、あそこの洞窟って、超あやしくない?」
石川はうなずきながら、
「私もそう思うけど、それより、あの入り口に立ってるのってなんなの?」
遠くで見えた人影は、人型であったが人ではなかった。
「あれはたぶん・・・・・」
「知ってるの!?こんこん」
「たぶん、魚人ですよ」
「魚人!!」
3人がビックリしながら声を上げる。
「はい、私も実際に見るのは初めてですが、間違いないですね!昔本で見た姿とソックリです」
- 107 名前:MINE 投稿日:2004/01/09(金) 16:09
-
「ねえ、こんこん?」
「なんですか、まりっぺ」
「魚人って強いの?」
「はい、激強です!たぶん、四天王といい勝負だと思います・・・・」
「ということは、あそこにいる2匹は、2人がかりでやれば勝てるんじゃないの?」
「おっ、ヤグチ!いいこと言うべさ!」
「しかし、それ以外にも問題が・・・」
「問題って何なの?」
石川が泣きそうな顔で紺野に聞いた。
「問題っていうのは、簡単に言うと相性ですね!」
- 108 名前:MINE 投稿日:2004/01/09(金) 16:33
-
「相性?」
3人は真剣な顔で紺野をみる。
「はい、例えば、火と水がありますよね。火は水によって消されるが、水も火によって蒸発する」
「うん、それならわかるけど・・・・・」
矢口がボソッというと、
「なら、後の話は簡単です。私の属性は水なのでハッキリ言って効果ありません!たぶん、なっちと梨華ちゃんもあんまり効果ないと思います」
「ヤグチがいるべ!」
「まりっぺ1人だと無理です!ここはいったん戻って全員で来るのが得策ですね!」
「でも、何もしないで引き下がらなくても・・・・・」
安倍は何とかくいさがるが、
「確かに今やれば、あの2匹には勝てるかもしれません。しかし、次回来た時に警戒が強まって、もっと苦労します」
「でも、でも・・・・」
矢口は、そう言っている安倍の肩を掴むと、
「なっち、ここは引こう!あたし達だけじゃ、力不足だ・・・・・」
「そうね、なっち。まりっぺの言うとおり、1回引いてちゃんと作戦立ててからきましょ!」
矢口・石川の説得により、安倍はうつむいて言葉もなくうなずいた。
こうして4人は、ゆっくりと来た道を戻っていった。
- 109 名前:めかり 投稿日:2004/01/09(金) 16:36
-
更新しました。
103>kazuさん リーダーにはこれからもっともっと
がんばってもらうのです!
- 110 名前:MINE 投稿日:2004/01/12(月) 01:15
-
ボンクラーズは、さっき寝転んだまま眠っていたが、少しずつ近づいてくる足音に目が覚めた。
「おっ、早かったんやな!何か見つけた?」
「バ〜カ!こんな短時間でそう簡単に何か見つかる訳ないじゃん!」
「おうコラ、よっすぃ〜!誰に向かってバカとかぬかしとるんや・・・」
「おいおい、そ〜キレんなって、あいぼん!言葉のあやってやつじゃん!」
「ったく〜、言葉に気ぃ〜つけや。せめてアホって言ってや、よっすぃ〜」
「りょ〜かい!気をつけるよ♪」
「ところで、どぉ〜やった?」
高橋が矢口に聞く。すると安倍が、
「なっち、ちょっとジュース飲んでくるべ!」
そう言って、明らかにいつもより暗い空気を出しながら歩いて行った」
- 111 名前:MINE 投稿日:2004/01/12(月) 01:31
-
辻は気になって、立ち上がるとなっちを追いかけて行った。
残った6人に、少し沈黙が訪れたが、
「ねぇ〜・・・・・何かあったみたいじゃん!」
「コラコラ、面白がるんじゃないよ!よっすぃ〜・・・」
「ほんで、何があったん?」
高橋が真剣な顔で問いかける。
「じゃ〜、ヤグチが説明するよ!」
「とりあえず、ヤグチ達はずっと海岸沿いを歩いて行ったんだけど・・・・」
吉澤・加護・高橋が矢口に注目する。
「ずっと行ったら岩山があったんだ。その岩山の麓に洞窟があってさ〜・・・・」
「ほぉ〜、洞窟?いかにもあやしいやん!で、中に入ったん?」
「・・・・・・」
「どしたん?まりっぺ?」
- 112 名前:MINE 投稿日:2004/01/12(月) 01:48
-
突然静かになった矢口に、加護が不思議そうに聞く。
「それがさ〜、入り口に問題があってさ・・・・・」
「問題?何があったの?」
高橋が早口で聞くと、
「入り口に、えっと何だっけ?・・・・・あっ、そうだ!海底人がいたんだよ!」
「海底人!!!」
吉澤・加護・高橋が派手に驚く。
「ちょっと、まりっぺちがうよ!魚人だよ、魚人!」
石川が突っ込むと、矢口は顔が真っ赤になって、
「し、知ってるよ!ついだよ!!わざとだよ!!!」
「どっちだよ・・・」
しどろもどろにになってる矢口に吉澤が冷静に突っ込む。
「チェッ・・・よっすぃ〜はともかく、梨華ちゃんに突っ込まれるとはな〜・・・・・」
- 113 名前:MINE 投稿日:2004/01/12(月) 02:23
-
「ほら、まりっぺ、はよ続き言ってや!」
「とにかく、魚人がいたんだよ、魚人が!!」
「魚人ってあれやろ?噂は聞いとるで!メチャメチャ強いらしいやんか〜♪」
「へぇ〜、そんなに強いの?勝負してみたいな〜」
「うちも実際見たことないけ、どんくらい強いかわからんわ!もしかして、噂だけかもしれんけどな・・・」
加護と吉澤が軽い感じで話していると、紺野が、
「でも、見た感じかなり強そうでしたよ。雰囲気は四天王といい勝負です!」
「ふっ、こんこん!そんなんでうちらがそんなんでびびると思ってんの?うちらは四天王より強いんやで!なっ、よっすぃ〜♪」
「まったく、簡単に言ってくれるよ、あいぼんは・・・あたしの相手は激強なんだけど」
「そりゃ〜そうや!魚人に勝てんやったら四天王にも勝てへんで!!」
「そうやね!強気で行こうぜ!」
高橋は立ち上がると拳を上に突き上げた。
- 114 名前:MINE 投稿日:2004/01/12(月) 02:40
-
そのころ、安倍と辻は、
「どうしたですか?なっち・・・」
「・・・・・」
「なっち?」
辻は安倍の顔を見上げる。すると、安倍が口を開いた。
「なっちはさ、ホントは戦いとかスキじゃないんだべ・・・」
辻は黙ったままうなずく。
「でも、人生で少なくても1度は戦う事があるって、昔おじいちゃんが言ってたんだ・・・・」
「そうなんですか?」
「そう!大事な物を守るために、人間誰もが戦うべ!なっちは今がそうなんだべさ!!」
「いまですか・・・」
「でも、なっち焦っちゃって・・・相手強いから・・・・・なっちが弱いから・・・・・」
その言葉を聞いた辻は、突然立ち上がると、
- 115 名前:MINE 投稿日:2004/01/12(月) 02:53
-
「なっち!なっちはつよいです。なっちのつよさはその、やさしさからきてるですよ!」
「のの・・・・」
「まず、それをわすれてはダメです。ひとはこころがつよくないとからだもつよくならないです!!」
辻は真っ直ぐに安倍を見ながら、叫ぶように言った。安倍はうっすら涙を浮かべると、
「ありがと・・・のの・・・・・」
「なっちはつよいです。あせらずにすすんでいくです!」
「うん、そうだべ、ののの言う通りだべさ〜♪」
「なっち、いつもげんきでいてください、なっちがかなしいとののもかなしいです・・・」
辻が悲しそうに言うと、安倍はうなずいて、
「そうだね!のののためにも元気になるか〜、ほれ、みんなのとこに戻るべ!」
安倍は辻と手をつなぐと、みんなのところに戻って行った。
- 116 名前:めかり 投稿日:2004/01/12(月) 02:54
-
更新は以上です。
- 117 名前:MINE 投稿日:2004/01/17(土) 20:47
-
安倍と辻がみんなのところに戻ると、
「おっ、帰ってきたで〜」
加護が大きい声でみんなに伝える。
安倍はみんなの前に立つと、
「さっきはごめん・・・なっちは何にも考えてなかったべさ・・・・・」
矢口は安倍に近づくと、
「なっち・・・あやまんなくていいんだよ、みんな違う意見が出るのは当然なんだからさ!」
「でも・・・・・」
「それに、私たちも弱気すぎたところもあったからね♪」
「そうですよ、みんなで力を合わせれば完璧です!!」
「梨華ちゃん・・・こんこん・・・・・」
「ほれほれ、そこの4人!しんみりしとらんで突入作戦考えるで〜♪」
- 118 名前:MINE 投稿日:2004/01/17(土) 21:02
-
「作戦?」
安倍は目を丸くして加護に聞いた。
「そうやけど、なんやなっち、魚人にビビッたんか?」
「そっ、そんなことないべさ!」
「よしっ!じょ〜とぉ〜♪」
加護は安倍に向かって親指を立てると、みんなに向かって話しかけた。
「ほんで、どうやって突入しよか?」
すると、吉澤が、
「いまさら何言ってんだよ!強気で行くってさっき決めたじゃん♪」
「そやから、どうやって突入・・・・・まさか?」
「あいかわらず勘がいいんじゃん!まさに強気で突入だよ♪」
「なんやそりゃ〜、みんなそないな作戦でえぇ〜んか?」
全員は笑顔のままうなずく。
- 119 名前:MINE 投稿日:2004/01/17(土) 21:17
-
「まあ、うちもその作戦に賛成や、実際に戦ってもないのに評価だけ高い魚人が気にくわんかったんや!」
「あたしもそうや、試してみたいと思っとったんよ〜」
高橋が指を鳴らしながら、加護に賛同した。
「それに、四天王と同じくらい強いんなら、自分を試してみたいんだ!」
「大丈夫だよ、今の梨華ちゃんなら魚人どころか、四天王も余裕じゃん♪だって、あたしが鍛えたんだからさ!」
「そうだね、よっすぃ〜♪」
「あぁ〜もう、あんたらうるさいよ、バカップルが!!」
矢口は2人に軽く突っ込みを入れると、
「よし、それじゃ〜明日は魚人洞窟大冒険だ〜♪」
「あっ、その決めセリフはのののしごとですよ!」
「いぃ〜じゃん、たまにはさぁ〜・・・ねっ、リーダー・・・・・」
「しょうがないですね〜、とくべつですよ!」
こうして8人は、明日に備えて眠りについた。
- 120 名前:めかり 投稿日:2004/01/17(土) 21:18
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短いですが更新しました。
- 121 名前:MINE 投稿日:2004/01/22(木) 16:16
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翌日、目覚めた8人は、早速洞窟に向かった。
「ところでさ〜、町の人達ってやっぱ、あそこにいるのかな〜・・・」
矢口が心配そうに聞くと、
「なっちはいると思うけど・・・・・」
「まぁ〜、まずは魚人をボコボコにするじゃん!」
「そうそう♪よっすぃ〜の言う通りやで。町の人の事も気になるけど、まずはモンスターを倒しとこや!」
加護は歩きながら準備運動をしてるのか、腕を回しながら話している。
しばらく進むと、大きな岩山が見えてきた。
「さて、みなさんそろそろ到着ですよ。準備はいいですか?」
紺野が全員の顔を見ながら確認をとり、さらに続ける。
「とりあえず、中はど〜なってるかわからないし、モンスターもどれだけいるかわかりません!」
「ようするに、1匹だろうがみんなでやっちまえって事じゃん!!」
「それじゃ〜、どうくつにとつにゅ〜です〜!!」
辻のかけ声に全員が手を上げる。
- 122 名前:MINE 投稿日:2004/01/22(木) 16:40
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8人は洞窟に向かってドンドン進んで行った。
さすがに入り口で見張っていた魚人も気づき、中から仲間を呼んできた。
「おぉ〜、きたきた♪いっちょ〜やったるか!」
加護はニヤニヤしながらそう言うと、魚人に向かって走りだした。それを見た辻が、
「あっ〜、あいぼんズルイです!」
そう言いながら、辻も走り出した。他のみんなも2人に続いて走り出した。
加護は先頭の魚人に飛び蹴りを食らわすと、そのまま魚人の集団の中に切り込んで行った。
「おいおい!それはあたしの仕事じゃん♪」
吉澤は笑いながら呟くと、その集団に突入して行った。
魚人は噂ほど強くはなかったが、弱くもなかった。格闘だと辻や吉澤はいい勝負をしているが、安倍や石川はかなり苦労していた。
そこは、辻と吉澤がうまくカバーしつつ、何とか入り口にいた魚人を全て倒した。
- 123 名前:MINE 投稿日:2004/01/22(木) 16:59
-
「ふぅ〜、やっぱ魚人も噂ほど大したことなかったな!!」
「とかなんとか言っちゃって、あいぼんけっこうやられてたじゃん!」
「うっ、うっさいわ、よっすぃ〜!まだ体が暖まってなかっただけや!!」
「はいはい♪そう言う事にしててやるじゃん」
「ほらほら、遊んでないでそろそろ中に行くべさ」
加護と吉澤が入り口の方を見ると、安倍意外は洞窟に入って行っていた。
「ヤベッ!よっすぃ〜行くで!!」
加護と吉澤は走って洞窟に入り込んだ。2人が中に入るとそこは大きな広場になっていた。
「なんだここ、結構広いじゃん」
吉澤が周りを見ながら言うと、高橋が指を刺しながら、
「あっ、あっこ見てみ〜」
全員が指を刺された方を見ると、2つの扉があった。
- 124 名前:MINE 投稿日:2004/01/22(木) 17:19
-
「ふんっ!天国と地獄の扉ってところかな・・・・・」
矢口が腕を組んでつぶやくと、
「でも、どうするですか?いりぐちがふたつもあるですよ・・・」
辻が心配そうに安倍を見ると、
「う〜ん・・・とにかく行ってみるしかナイべさ」
「そうやね、行ってみようや!」
高橋が加護に言うと、加護が、
「ほな、問題はどっちの扉が正解かっていうことや・・・」
「ここは、じゃんけんです。かったほうがみぎのとびらです。こっちのだいひょうはののですよ!」
「面白いじゃん!こっちはヤグチが相手になるよ♪」
辻と矢口は真剣な顔で近づくと、突然、
「最初はグー、ジャンケンピョ〜〜ン!!」
- 125 名前:MINE 投稿日:2004/01/22(木) 17:41
-
辻はパー、ヤグチの手は・・・・チョキだった。
「おっし!ののの事だから絶対パーを出すと思ってたよ」
「なっ、なんでですか・・・・・」
「ののの頭と一緒ってことだよ♪じゃぁ、なっち、こんこん、梨華ちゃん行こっ!」
「えっ、どういうことですか?」
辻の問いかけを無視するように、矢口たちは右の扉に入って行った。
それを見送った辻は、不思議そうに顔を傾げると、
「どういうことですかね、あいぼん?」
「そっ、それは〜・・・なっ、愛ちゃん!」
「えっ、え〜っと・・・・ねっ、よっすぃ〜!」
「んっ?それはののの頭の中がパーって事じゃん♪わかる?」
「なるほど!そういうことですか。って、なんですとぉ〜〜!!」
「ほらほら、落ち着けってのの。あたしらも進むじゃん」
そう言って、吉澤・加護・高橋は扉を開けて入っていった。
「まっりぺは、あとでボコボコワッショイです!」
辻は拳に力を込めながら、3人に続いて左の扉に入って行った。
- 126 名前:MINE 投稿日:2004/01/22(木) 18:00
-
(安倍・矢口・石川・紺野)チーム
4人が進んでいくと、前から魚人が2匹現れた。
「みなさん魚人です。気をつけてください!」
「んっ?でもこんこん、入り口にいた魚人とちょっと違うくない?」
矢口がじっくりと魚人を見ながら言うと、魚人の方が口を開いた。
「フン!あんな雑魚どもと一緒にされるとはな・・・・・」
石川が恐る恐る、魚人に聞いてみた。
「あの〜、入り口にいたのと、どこが違うの?」
「そんなことは、今から消えるオマエたちには関係ないことだ!」
すると、突然飛びかかってきた。
- 127 名前:MINE 投稿日:2004/01/22(木) 18:27
-
紺野は、飛びかかってきた一匹を蹴り飛ばすと、
「一匹は私が何とかします。そのかわりそっちは3人で何とかしてください!」
「でも、こんこん1人じゃ・・・・」
矢口が心配そうに言うと、
「いいから、そっちをはやく!!」
紺野に強い口調で言われた矢口は、唇を噛み締めて安倍と石川の方に向かった。
3人は魚人を囲むように構えると、一斉にかかって行った。
魚人は必死に防御しながら、間をおくと、
「おい!3対1って卑怯じゃないか!!」
「別にいいじゃん!ハンデぐらいくれたってさ〜」
「ヤグチの言う通りだべ、こっちは女の子なんだから・・・・」
「でも、私よっすぃ〜に鍛えてもらったんだよ、なっちだってそうでしょ?」
「よし、梨華ちゃん!修行にの成果を試してみるべさ!!」
- 128 名前:MINE 投稿日:2004/01/22(木) 19:08
-
「ふん!お前らがどうしようが、結局はどうもできないんだよ!自分の無力さを悔やむがいい」
そう言って素早く動くと、まず安倍に近づいた。一応反応した安倍は魚人の顔めがけて蹴りをくりだした。
魚人は軽く安倍の蹴りをしゃがんで避けると、そのまま水面蹴りで安倍の足を払って上から跳びかかろうとした。
安倍の危機を救おうと石川が後ろから魚人にかかっていった。が、
魚人はそれも察知し、即座に石川の後ろに回り込むと、矢口の方に蹴り飛ばした。
蹴り飛ばされた勢いが強すぎて、矢口は避けれずそのまま矢口と石川は激突して倒れこんだ。
安倍は2人に駆け寄ると、
「大丈夫?ヤグチ、梨華ちゃん!!」
2人はゆっくりと立ち上がると、
「いってぇな〜、まったく・・・・・大丈夫だよ、なっち」
「うん、私も大丈夫だよ」
- 129 名前:めかり 投稿日:2004/01/22(木) 19:09
-
更新しました。
- 130 名前:MINE 投稿日:2004/01/22(木) 23:18
-
魚人は3人を見下すように見ながら、
「しょせん、キサマら人間が我ら魚人に向かってくる事自体が間違いなのだ!」
「カッティーン・・・オマエムカツクヨ!」
「わっ、ヤグチがキレたべ、なっち初めて見るよ・・・・・」
「えっ、キレてるの?」
石川がビックリして安倍に聞く。
「うん、前にヤグチが話してくれたんだ。切れたら言葉使いがカタコトになるらしいべさ!」
「へぇ〜・・・言われてみると、顔もすごい怒ってるみたいだね」
矢口は真っ赤な顔をして魚人をニラミつけている。
そんな矢口をみながら魚人は、
「まったく、人間は頭の悪い生き物だな。オマエらが、いくらガンバッても、魚人にが敵わないんだよ」
「ウッサイ!ウチラガホンキニナレバ、オマエナンカヨユウナンダ!!」
矢口は安倍と石川を見てうなずくと、
「イクゾ!」
矢口を先頭に安倍と石川が魚人に向かって行った。
- 131 名前:MINE 投稿日:2004/01/22(木) 23:43
-
「何度きても同じことだ!!」
魚人は大きな声で叫びながら構えた。
矢口は魚人の前まで突っ込むと、さらにスピードを上げてそこから後ろに回った。
そのスピードが速すぎて魚人の目の前には矢口の残像が残っている。
魚人は残像の矢口の胸を貫いた瞬間、後ろから衝撃をくらって吹っ飛んだ。
さらに飛んでいった方向には安倍が構えていた。安部からダイレクトに蹴りをくらって、さらに飛ばされると、
最後は石川が魚人を壁に叩きつけながら、膝を胸に入れてきた。
魚人は肩膝をつき、胸を押さえながら、咳き込んでいる。
「アンマナメテンジャネ〜ゾ!チョットホンキダセバコンナモンダ!!」
今度は矢口が見下すように魚人に言うと、
「こんな・・・こんなことがあってたまるか〜!!われわれ魚人は最強なのだ!キサマらなんかに負けるはずがないんだ!」
魚人は立ち上がっると、矢口めがけて鋭く尖ったツメで攻撃してきた。
矢口はフラッと避けて、そのまま右手で魚人の顔を掴むと、アイアンクローをかけたまま、魚人の後ろ頭を壁に押し付けた。
「オマエウザイカラキエロ!」
- 132 名前:MINE 投稿日:2004/01/23(金) 00:02
-
矢口は魚人に向かってそう言うと、
『流砂』
と唱えると、魚人が少しずつ壁に埋もれていき、最終的には体全体が壁にねじり込まれてしまった。
矢口はしばらく壁の方を見ていたが、クルリと反転して、
「なっち、梨華ちゃん終わったね!うちらやったよ、勝ったんだよ♪」
矢口は両手を上げて2人に近づくと、笑顔でうれしそうに安倍と石川の肩を叩いてはしゃいだ。
「ヤグチ、ちょっと待つべ!まだこんこんがいるべさ!」
矢口は安倍に言われて紺野の方を見ると、ちょうど、紺野のハイキックが魚人のアゴに決まり、魚人はその場に崩れるように倒れた。
「よしっ、完璧なのです!みなさ〜んどうですか?」
「こっちもおわったよ!それじゃ〜とりあえず進んで行こっか!!」
こうして4人はゆっくりっと進みだした。
- 133 名前:kazu 投稿日:2004/01/23(金) 13:38
- コンコン1人で倒したんですねスゴイです!
やぐっちゃんキレたら言葉がカタコトになるって面白いですww
ボンクラーズチームの方はどうなんでしょう・・・w
- 134 名前:めかり 投稿日:2004/01/23(金) 21:40
-
kazuさん いつもありがとうございますです。
ボンクラーズの方はこんな感じになっちゃいました。
- 135 名前:MINE 投稿日:2004/01/23(金) 21:57
-
一方、ボンクラーズは・・・・・
「なぁ〜、もう1時間近く歩いとるで・・・、こっちハズレとちゃうの?」
加護がうんざりした顔でつぶやいた。吉澤と高橋も、
「そやね〜、ここまでずっと1本道ってのもハズレっぽいもんな〜!」
「ったく〜、ののがジャンケン勝ってればこんな事にならなかったじゃん・・・」
先頭を歩いていた辻は振り向くと、
「うるさいです!まだハズレってきまったわけじゃないです・・・・・」
「あ〜あ、ののがパーなんか・・・ゲホッ・・・・・」
吉澤のみぞおちに辻がケリを入れこむ。そして、ゆっくり加護と高橋を見ると、
「これいじょう、ののにモンクをいうとこうなるです・・・・・」
加護と高橋は目を見合わせると、
「なに言ってんのや、リーダーにそんな失礼な事すんのはよっすぃ〜意外におらんがな!」
「そっ、そうそう!特にうちらはボンクラーズの一員としてリーダーには、深い忠誠を誓っとります!」
- 136 名前:MINE 投稿日:2004/01/23(金) 22:07
-
「よろしいです。それじゃ〜すすむです」
辻はまた、先頭を歩き出した。加護と高橋は地面に沈んでいる吉澤を両脇で抱えると、
「アホやな〜、言いすぎやでよっすぃ〜・・・」
「でも、おかげでこっちは助かったんやけど・・・・・」
「まったく、恐いリーダーだよ・・・それに、あいぼんと愛の薄情な事・・・・・」
3人がこそこそと話していると、辻が振り向いて、
「なにやってるですか?さっさとすすむですよ!」
「はい・・・・・」
3人はビクビクしながら、辻の後ろを歩き出した。
- 137 名前:MINE 投稿日:2004/01/23(金) 22:23
-
さらに1時間経過・・・・・
さすがに4人とも疲れてきた上に、ずっと1本道な事にイライラしてきた。
「ホンマど〜なってんねん!!なんでずっと真っ直ぐなん!」
「ほんとやで!誰がこんな訳分からん道作ったんや、責任者連れて来いって感じやぞ!」
「あ〜、まったくこんな変わり映えのないとこにずっといたら、気分が悪くなるじゃん!!」
「そうです!もしこのままなにもなかったら、あっちのチームにしかえしをするです!!」
「おっ、そりゃ〜いい考えやで!うちものった♪」
加護は辻の手を握りながら言った。さらに、その2人の手を吉澤が握ると、
「あたしものるじゃん!イタイ目にあわせるじゃん♪」
3人は、手を握ったままうっすらと笑っている。高橋はその3人を見ながら、
「(さすがにうちは、そんなことデキンで!なんて理不尽な3人組や・・・・・)」
そんな事思いつつ、ふと、前の方を見ると、少し遠いが何かが見えた。
- 138 名前:MINE 投稿日:2004/01/23(金) 22:45
-
「ありゃ?あっちに何か見えるで!」
高橋の声に3人は素早く反応して見てみると、遠くに何かが見える。
「おっ〜〜〜♪さっそくしゅっぱつするです〜!!」
「お〜〜〜う♪」
4人は早速、その何かに向かって歩き始める。
しばらくして、その何かに到着した。そこには高さが1mぐらいの円すいの形をした岩が立っていた。
「んっ?なんですか、これは?」
辻が不思議そうにその岩を触りながら3人に聞く。
加護も岩を触りながら、
「さぁ〜・・・?でも、こんな道の真ん中にあるんやから、何かしら意味があると思うで!!・・・んっ?ど〜した?よっすぃ〜・・・・・」
吉澤は腕を組んで岩の前に立っていたが、何か思いついた顔をして岩に両手をついた。そして、
「よいしょっっと!」
軽いかけ声と共にその岩を押してみる。すると岩が少し動いた。すると、洞窟内に大きな音が響きだした。
「なっ、何しとんねん、よっすぃ〜!!」
- 139 名前:MINE 投稿日:2004/01/23(金) 23:00
-
加護が、今の状況に不安になりながら吉澤に聞く。
「えっ?なんか動きそうだったからさ〜・・・・・」
「アホか!もしワナやったらどないするつもりやねん!!」
その時、岩の後ろにいた高橋が、
「あっ、ここに何か書いとるで!」
3人は高橋に注目する。
「えっと・・・、この岩を動かした者、悲しき道が開かれるであろう・・・・だって・・・・・」
高橋は読み終わると、ゆっくり3人を見て、
「こっ、これってマズイんやない?何か怪しい音が響きよるし・・・・・」
「なんか、かなしいみちとかかいてるですよ!」
辻がそわそわしながら言うと、吉澤が、
「大丈夫だって!もし何かあっても、うちらの力があれば何とかなるじゃん♪」
そのとき、今まで4人が進んできた方から、何か音が聞こえてきた。
- 140 名前:MINE 投稿日:2004/01/23(金) 23:18
-
4人は横に並んで、今まで来た道をずっと見ていると、遠くから何かが近づいてきた。
「なんやあれ?」
加護が目を細めながら口を開いた。高橋もジッとそっちを見ながら、
「なんか、とてつもなくヤバイ気がするで・・・・・」
すると辻が、
「とっ、とにかくにげるです!!」
辻の声に、4人は一斉に走り出す。
しばらく走ってみたが、後ろの何かは離れるどころか、どんどん近づいてくる。
「うわっ、でっかい玉やで!!」
「ほっ、ホントです〜!!」
「見たところ、どうやら鉄っぽいで!!」
「マジかよ〜!?岩なら砕けるんだけどな〜・・・」
4人は、思い思いの言葉を吐きながら走り続ける。
- 141 名前:MINE 投稿日:2004/01/23(金) 23:37
-
「そうやっ、ののは属性が鉄なんやろ!何とかして〜な!!」
加護が必死に走りながら、辻に怒鳴る。辻は横に首を振りながら、
「むりむりむり〜、ど〜したらいいのか、さっぱりです〜!!!」
「ほんなら、よっすぃ〜!責任とれやっ!!」
「それができたらとっくにやってるじゃん!!」
吉澤も必死に走りながら答える。その時高橋が、
「おわっ、前見てっ!行き止まり見たいやで!!」
「え"っ!!」
高橋から信じられない言葉が聞こえた3人は、
それでも必死に走り続けた。結局4人は壁までたどり着いた。
「うわっ〜、ここでペシャンコにするつもりや〜!」
「ののはてつになればなんとかなるかもです!」
「げっ、ずりぃ〜よ!リーダーだろ!!なんとかするじゃん!!」
- 142 名前:MINE 投稿日:2004/01/24(土) 00:02
-
3人が絶望的なこと考えている時、高橋はあたりを必死に調べていた。
それに気づいた加護は、
「なっ、何してんの?こんな時に・・・」
「こんな時やからこそ、生きるための道を探してるんや!」
「でも、あの岩には悲しい道って書いとったで!」
高橋は壁を触りながら加護を睨むと、
「うちは、そんなあいぼんに惚れたんと違うで!くだらん事言っとらんで探せや!!」
高橋に怒鳴られた加護は、即座に横の壁などを調べだした。その2人を見て、辻と吉澤もあたりを調べだした。
高橋が床を調べると、床に切れ目を見つけた。
「リーダー、ここ!!」
高橋が切れ目のあるところを指差すと、辻は高く飛び上がり、その場所を蹴りこんだ。
すると、そこにポッカリと穴が開いて、辻はそのまま穴に落ちていった。3人も続いて穴に飛び込んでいった。
4人が穴に飛び込んだ後すぐに、上で大きな音が響いていた。が、4人はそんな事よりどこまで落ちていくのかの心配をしていた。
- 143 名前:MINE 投稿日:2004/01/24(土) 00:30
-
そのころ、(安倍・矢口・石川・紺野)チーム
「ふ〜・・・結構進んできたね〜!」
矢口は自分の肩を揉みながら、みんなに言った。
「魚人もかなり倒しましたよ!!」
紺野がニコニコしながら言うと、石川が、
「そうだよね!もしかして、私たちってレベルアップしたのかな?」
「してる、してる!なっちたち強くなったべさ。でも、魚人にもいろんな種類があるのにはビックリだべ!」
「そうだよね〜!要するに魚の種類の分、魚人の種類があるみたいだからね〜、どれだけいることやら・・・・・」
矢口が指折り数えていると、石川が、
「そういえば、ボンクラーズはどうしたかな?」
「梨華ちゃんの場合は、ボンクラーズって言うより、よっすぃ〜だろ!!」
矢口に鋭いツッコミをくらった石川は、首を横に振りながら、
「違うもん!梨華はみんなの心配をしてるもん!!」
と言った時に、紺野が口を開いた。
- 144 名前:MINE 投稿日:2004/01/24(土) 00:47
-
「どうですかね!私の勘だと、こっちの道は多分正解だと思います」
紺野は真っ直ぐ石川を見ながら続ける。
「それは、今まで進んできた道が迷路になっている事、そして敵の出現数から予想が出来間ます」
「じゃあ、あっちの道はどうなってるべ?」
安倍が不安そうに聞くと、
「運がよければ、何もなし。もしくは、こっちの道とつながってるという事が考えられます」
「運が悪かったら、どうなるの?」
矢口が恐る恐る聞いた。
「運が悪かったら・・・、罠にかかって敵に捕らえられるとか、もっと最悪のケースが考えられます」
しばらく重い空気がその場に流れる。しかし、紺野はニヤッとすると、
「でも、あのバケモノみたいな4人が・・・愛ちゃんは違いますが、あの3人がいてそんな事になるとは考えられませんがね♪」
「そうだよ!あの体力バカたちがそう簡単にやられる訳がない!!」
矢口はうなずきながら、声を大にして言った。
- 145 名前:MINE 投稿日:2004/01/24(土) 01:04
-
「そうだね!」
石川も笑顔でうなずく。そしてしばらく進むと、前方に扉が出てきた。
「さて、今度は何がでるかなっと・・・」
矢口がゆっくりと扉を開くと、そこは少し広めの部屋になっていた。真ん中には誰かが座っている。
4人は近づいて行くと、それが魚人であることが分かった。
「今度は何の魚人なんだべ?」
安倍が顔を覗きこみながら聞く。
「俺が魚人界の頂点に立つ、S・S・シャークだ!」
「なるほど!サメの魚人ってことですね!」
紺野が手を叩きながら言うと、サメ魚人は立ち上がり、
「俺の手下をよくもやってくれたな!カタキは取らさせてもらうぜ!!」
サメ魚人は、ゆっくりと4人に近づいてくる。
- 146 名前:MINE 投稿日:2004/01/24(土) 01:19
-
矢口がサメ魚人に問いかけた。
「ところでさ〜、この近くの町の人たちがいないんだけど知らない?」
「あ〜・・・そんな事、お前らが心配する必要はないんだよ!勝てたら教えてやるぜぇ〜!!」
すると突然襲いかかってきた。
4人は後ろに飛んで避けると、そのまま広がって構えた。それを見ながらサメ魚人は、
「ほぉ〜・・・、ここまできたのは来たのは、どうやら、マグレではなさそうだな!」
サメ魚人はギロリと4人を見ると、
「でも・・・・・、まだまだだ!!」
一瞬にして安倍に近づくと、安倍を壁まで吹き飛ばした。その動きが早すぎて、石川には何が起きたか分からなかった。
ただ、気がついたら、安倍が吹っ飛んでいた。その、飛んでる安倍を目で追っていると、突然石川の横腹に痛みが走った。
次の瞬間、石川も安倍と同じように吹っ飛び、壁に激突した。
- 147 名前:MINE 投稿日:2004/01/24(土) 01:33
-
サメ魚人は、ニタっと笑うと、
「何人で来ても、結果は同じだ!」
紺野は、冷静に安倍と石川の状態を見ると、
「大丈夫です、気を失っているだけです」
と、矢口の目を見て言った。矢口は安心すると、サメ魚人をにらみながら、
「そんな事言っても、お前は四天王より下なんだろ?そんなやつに、うちらが負けるわけないだろ!」
「うるせぇ〜!今やれば俺の方が強いぞ!!」
サメ魚人が大声で叫ぶと、
「なら、後で相手になってやるよ!」
声のした方を見てみると、そこに、後藤と知らない女の子が立っていた。
「あっ・・・・・」
サメ魚人は一瞬青い顔になったが、何かを吹き飛ばすように首を振ると、
「上等だ!前からお前等が気に食わなかったんだ!」
- 148 名前:MINE 投稿日:2004/01/24(土) 01:47
-
後藤は腕を組んだまま、冷たい声で、
「まあ、まずは自分の仕事をしっかりとすることだな!」
その言葉に、サメ魚人は矢口と紺野を見ると、襲いかかってきた。
矢口は必死にサメ魚人の攻撃を避けながら、何度か攻撃をしかけた。
しかし、うろこが硬すぎて矢口では歯が立たない。矢口は少し悩んだ結果、
「こんこん!ヤグチに少し時間を頂戴!!とっておきで、やっつけてやる」
「はい、完璧です!そのかわり、ゴーレムを一体出してください!」
「了解!」
ヤグチは地面に手をつくと、
「来ぉいっ!ゴォォォ〜レッムゥゥゥゥゥ!!」
すると、突然地面が盛り上がり、ゴーレムが現れた。
「完璧です。ここは任せてください!」
「ほんじゃ、ヨロシク♪」
- 149 名前:MINE 投稿日:2004/01/24(土) 02:07
-
矢口は少し後ろに下がると、指を組んで何か小さい声で唱えだした。
その間、紺野はサメ魚人の猛攻を必死に受ける。だが、全ては避けきれず、何発かはキレイにもらってしまった。
しかし、紺野もやられぱなしではない。矢口とは違い、普段から鍛えている紺野の攻撃は効果があったが、決定打がなかなかでなかった。
「よっしゃ、こんこんOKだぜ〜!」
それを聞いた紺野は、サメ魚人の両腕をつかみ動きを止めると、さらに後ろから、ゴーレムがサメ魚人を羽交い絞めにした。
そして、紺野が素早くその場から離れる。それを確認した矢口は、
「くらえ、『土錘龍』」
矢口は、両手を地面についた。すると、地面から大きな土の龍が現れ、魚人を飲み込むと、そのまま地面に消えていった。
しばらく沈黙が続いた後、
「ふっ〜、うまくいったよ♪」
そう言いながら、矢口はその場に座り込んだ。
- 150 名前:MINE 投稿日:2004/01/24(土) 02:20
-
紺野が座っている矢口に近づいて行くと、遠くから拍手が聞こえてきた。
「すごいね〜、やぐっつあん!ごとーあんな技初めて見たよ!」
後藤は大きな声で言いながら、矢口に近寄った。
「ったく〜、なれなれしいんだよ!オメ〜は敵なんだろ!」
「いいじゃん!別にごとーはやぐっつあんと戦うわけじゃないしさ〜、かたいこと言わないでよ♪」
後藤はあたりをキョロキョロすると、
「あれっ?ところで、よっすぃ〜は?」
「んっ?別ルートだよ!」
「なかなか、会えないんだよね〜・・・まだまだ、修行しろってことかな?」
後藤が腕を組んで考えていると、後ろに女の子が立っていた。それに気づいた矢口が、
「ところで何しにきたんだよ!後ろのが用事があるんじゃないの?」
「あっ、そうだった。こってり忘れてたよ、さすが、やぐっつあんだよ!」
「こってりってなんだよ、すっかりだろ、すっかり!!」
- 151 名前:MINE 投稿日:2004/01/24(土) 02:30
-
「おっ、ツッコミもナイスタイミング♪」
「そんな事はいいから、早くしろよ!!」
「へ〜い・・・」
後藤は少しため息交じりの返事をすると、後ろにいた娘を前にやった。
「ほらっ、言いな!」
「あっ、あのっ、新しくなりました、亀井 絵里です・・・」
「なんだよ、新しくなりましたって、お前は新製品か?」
矢口のツッコミに亀井は、顔を赤らめて、後藤の後ろに隠れた。
「どう、やぐっつあん?なかなかのセンスでしょ!」
「もう、四天王の基準がわかんね〜よ!!」
「ところでさ〜、ここにいる人で相手がいないのって、やぐっつあんだけだっけ?」
「う〜んと、一応そうみたいだけど・・・・・」
- 152 名前:MINE 投稿日:2004/01/24(土) 02:46
-
「それじゃ〜、亀井の相手はやぐっつあんで決まりね!」
すると、後ろにいた亀井が、
「えっ〜、そんなの無理です、できません・・・」
「まあまあ、何とかなるって!あんたも一応四天王でしょ♪」
そう言うと、後藤は矢口に箱を5箱手渡した。
「なにこれ?」
「前、辻ちゃんに頼まれていたんだ!渡せば分かるよ。それじゃ、亀井帰ろっ!」
こうして、後藤と亀井は出口に向かっていった。亀井が部屋から出て、後藤が続けて出ようとした時、突然こっちを向いて、
「やぐっつあん!もっと修行しないと亀井には勝てないかもだよ!!」
そう言って、大きく手を振ると、部屋から出て行った。
紺野は安倍と石川を背負ってきて、矢口の隣に寝かせた。そして、逆隣に座ると、
「まりっぺ、大丈夫?」
「な〜に、もっと修行するさ!!とりあえず、なっちと梨華ちゃんが目覚めるまで、うちらも休もうよ」
「はい、そうですね!」
そうして、2人ともその場に寝転んだ。
- 153 名前:めかり 投稿日:2004/01/24(土) 02:48
-
更新しました。
次はボンクラーズの続きで〜す。
- 154 名前:kazu 投稿日:2004/01/24(土) 13:28
- 亀井ちゃん出てきましたねぇ
残りのあの方はいつ出るのかなぁ・・・?
- 155 名前:お願い神様 Dream Come True 投稿日:2004/01/27(火) 21:27
-
一方、ボンクラーズは・・・・・、
「あてててて、みんな大丈夫?」
着地に失敗した高橋は、両手でおしりを押さえながら3人に話しかけた。
「ののはへいきですよ。10てんまんてんのちゃくちをきめましたですよ!」
と言いながら、着地ポーズを決めている。すると加護も近づいてきて、
「うちも大丈夫や!ちゃんとクッションがあったからの・・・」
「クッション?そんなもんどこに・・・・・?」
高橋は加護の不可解な言葉を聞いて、あたりを見回すと、倒れている吉澤の姿があった。
「もしかして・・・・・」
高橋は引きつった顔で加護の目を見ると、
「たまたまやねん!ねらってやったんやないで!!」
と、すっとぼけた顔をして目をそらした。
- 156 名前:お願い神様 Dream Come True 投稿日:2004/01/27(火) 21:47
-
高橋は吉澤に駆け寄り抱きかかえると、
「よっすぃ〜、大丈夫?」
「んっ・・・・、あ、愛か・・・どうした?」
「よかった〜、気がついたわ!」
高橋はうれしそうにつぶやいた。そんな高橋に抱きかかえられている吉澤は、
「一体どうしたって・・・・・あっ!!思い出したじゃん!!!」
吉澤は飛び起きると、加護に近づいて、
「オマエ〜、ワザとあたしの上に落ちてきただろ?」
吉澤が加護の襟首を掴んで持ち上げた。が、突然妙な音がすると吉澤はうずくまり、加護が上から見ている。
「よっすぃ〜、忘れたんか?うちはサブリーダーやで!こういうこともあるわ♪なっ、リーダー?」
加護はそう言って辻を見ると、辻はうなずきながら、
「あたりまえです!それがよっすぃ〜のしごとですから。それじゃ〜そろそろいきましょか?」
辻と加護は何事もなかったように歩き出した。
- 157 名前:お願い神様 Dream Come True 投稿日:2004/01/27(火) 22:01
-
高橋はゆっくりと吉澤に近づくと、吉澤はしゃがんで腹を押さえていた。
どうやら加護を持ち上げた時に、みぞおちに膝をくらったみたいだ。
「大丈夫?」
「おう、大丈夫だよ。ホンキでやられたわけじゃないからね!」
「ごめんね、よっすぃ〜・・・」
「愛が謝る事ないよ。でも、大変なんじゃん!あいぼんのおもりは・・・・」
「まかしといてや♪」
そう言うと、高橋と吉澤は2人で笑い出した。すると、前にいた加護が振り返って、
「お〜い愛ちゃん!そのアホは、ほっといてえ〜から、はよ行こうや!」
高橋と吉澤立ち上がると、辻と加護の方に走って行った。
- 158 名前:お願い神様 Dream Come True 投稿日:2004/01/27(火) 22:31
-
「ところでさ〜、あたしらってどこに進んでんだろうな?」
吉澤が3人に聞くと、辻がうれしそうに、
「でも、あんなワナや、こんなみちがあるってことは、こっちがせいかいのみちってことですよ!」
と言った。当然、4人は矢口達が魚人を倒した事を知らないので、辻の言葉を信じて進んでいった。
しばらく歩き回ったが、4人は迷路に迷い込んでしまった。
「ちくしょ〜、また行き止まりや!ど〜なっとんねん!!」
加護がうんざりした顔でつぶやいた。それに対して辻は、
「ど〜やら、ボスもちかいですよ!このめいきゅうがさいごのなんかんです!」
とワクワクしながら言っている。
「でも、ど〜しよっ?このままやと、ずっと抜け出せんかもしれんで・・・」
吉澤は不安そうにつぶやいている高橋の肩を叩くと、
「大丈夫!最終的には何とかなるもんだって!愛は心配しすぎなんじゃん♪」
そうして、4人はさらに歩き回った。が、どれだけ歩き回っても行き止まりにたどり着く。
- 159 名前:お願い神様 Dream Come True 投稿日:2004/01/27(火) 22:47
-
こうして、何度目か分からないくらいの行き止まりにたどり着くと、
「もう、疲れた!これ以上は歩けへんで!!」
加護が座り込んだ。それを見た辻が、
「そうですね、きゅうけいにしますです!」
4人は向かい合うようにその場に座った。
「ところでさ〜、そろそろ考えて進まんと、うちらホントにこっから出れんで!」
高橋が3人の顔を見ながら、真剣に話し出した。すると、吉澤が自分の足をマッサージしながら、
「じゃ〜、ど〜する?」
4人は腕を組んで考え出した。しかし、1分も経たないうちに、辻、加護、吉澤の3人は頭を抱えだした。
「んっ〜、むりです!」
「アカン!知恵熱が・・・」
「やっぱ、なんも浮かんでこね〜じゃん♪」
- 160 名前:お願い神様 Dream Come True 投稿日:2004/01/27(火) 23:13
-
高橋はため息をつくと、
「(当然や!ボンクラーズが考えたところで、え〜答えが出るはずないやん。うちが何とかせんと・・・)」
高橋が目をつむったまま、そんな事を思ってると、
「あいちゃん、あいちゃん?」
辻が覗き込むように高橋を呼ぶ。
「んっ?どした?」
「なにかうかんだですか?」
「いやっ、もうちょっと時間ちょうだい・・・」
そう言って、高橋は目を閉じて考え出した。しかし3人は、
「ど〜しますか?そろそろいきますか?」
「いや、も〜ちょっと休もうや!これ以上歩いたら足がゾウのようになってまうで!!」
「おいおい!それを言うなら棒だろっ、ゾウになってどうすんだよ!」
- 161 名前:お願い神様 Dream Come True 投稿日:2004/01/27(火) 23:39
-
吉澤のツッコミに3人は大爆笑している。
ずっと目をつむって考えていた高橋は、突然目を開いて立ち上がると、
「あんたら〜・・・ハシャギすぎやねん!いい加減にせいよ〜・・・・・」
そう言うと、1人で歩いて行った。3人はしばらく呆然としてたが、
「あいちゃん、おこったみたいです。おいかけないと・・・・」
立ち上がろうとした辻を、吉澤が押さえると、
「のの!ここはあいぼんに任せるじゃん♪」
「え"っ・・・」
驚いている加護をよそに辻は加護を見ると、
「そうなんですか?じゃ〜あいぼん、ヨロシクです!」
加護は複雑な顔で吉澤を見ると、何も言わずに高橋を追いかけた。
- 162 名前:めかり 投稿日:2004/01/27(火) 23:42
-
更新は以上です。
kazuさん 残りの人はもうすぐ出す予定です。
しばらくお待ちください。
- 163 名前:ititetu 投稿日:2004/01/29(木) 16:27
- いやぁ〜愛ちゃん大変ですね(^_^;)
あの二人を制することができるのは、やっぱあの姐さんだけかな?
- 164 名前:お願い神様 Dream Come True 投稿日:2004/01/30(金) 14:10
-
「愛ちゃん!」
曲がり角を曲がったところで、加護は高橋に追いついた。
「ごめん、愛ちゃん・・・・」
高橋は立ち止まりはしたが、無言のまま振り向きもしない。加護はその姿を見ながら、
「う、うちらももっと真面目に考えるから、あんまり期待はできへんけどな・・・」
それでも高橋は振り向かない、その上、肩が小刻みに震えている。加護はゆっくり高橋の肩に手を置いて、
「愛ちゃん、そないに怒らんでも・・・・・・?!」
加護が高橋の顔を覗きこむと、高橋は涙を流していた。
「愛ちゃん・・・・・」
高橋は首を横に振ると、
「違う、違うんよ・・・・」
「えっ、違うって何が?」
「あたしは〜、あいぼんが好き!でも、ののやよっすぃ〜と楽しんでるあいぼんを見てると、あんまり必要やないんかなって・・・」
高橋はさらに続ける。
- 165 名前:お願い神様 Dream Come True 投稿日:2004/01/30(金) 14:30
-
「のの達に比べるとあたしは最近仲間になったけ、まだ知り合ったばかりやよ」
「でも、まだあいぼんとあんな楽しそうに話をしたことなんかないわ!」
言い終わると同時に高橋は、加護の胸に飛びつき、すがるように泣き崩れた。
加護はやさしく高橋を抱きしめると、
「愛ちゃん、それはちゃうよ!付き合いが長いだけで、恋に発展するなら、幼なじみはみんなカップルや!」
「うちは、愛ちゃんやからスキになったんよ、時間なんか関係あるか〜!それにこんな姿見せるのも愛ちゃんだけや!」
「でも・・・・・」
「うちは、愛ちゃんの前やと、普段アホな事ばっかしよるせいか知らんけど、えぇ〜カッコしたいんや!!」
そう言って、ゆっくりと高橋の顔を両手で抱えると、やさしくキスをした。
とても優しくて、とても柔らかいキス。
しばらくして2人はゆっくりと離れると、高橋は恥ずかしそうにうつむいた。そして、
「あいぼん、アリガト・・・・・」
「いや、うちがもっとハッキリさせとくべきやった。心配かけてゴメン・・・・」
高橋は加護の手をつなぐと、
「よし!戻ろっ、2人が待っとる♪」
2人はゆっくりと来た道を戻って行った。
- 166 名前:お願い神様 Dream Come True 投稿日:2004/01/30(金) 14:40
-
そのころ、残された2人は・・・・・
「ねぇ〜、よっすぃ〜?」
「あっ?なんだよ!」
辻は行き止まりの壁を見ながら、
「パンダって、しろにくろのもようがはいってるんですか?それとも、くろにしろのもようがはいってるんですか?」
「はぁ?」
吉澤は口を大きく開けて、辻を見つめている。辻は吉澤の方を見ると、
「どっちなんですかね〜?」
「(コ、コイツ、イキナリなんていう質問をしてきやがるんじゃん!!)」
「そ、そりゃ〜、白地に黒に決まってんじゃん!!」
「へ〜、そ〜なんですか!!それじゃ〜・・・」
「(それじゃ〜・・・まだ続くのかよ〜・・・・・)」
- 167 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/01/30(金) 14:55
-
「ITってなんでか?」
「(あっ、アイティーだと???なんでそんな言葉をののが知ってんだよ!!!)」
「そりゃ〜、あれだよ、あの〜・・・・インターネット・テクニック!」
「インターネット・テクニック?」
「そう!あ〜いうのってさ、いろいろテクニックがいるじゃん!」
「なるほど!よっすぃ〜はみかけによらず、ものしりですね〜」
「ま〜な!雑学王って呼んでくれていいじゃん♪」
「じゃ〜、おまわりさんと、デカのちがいってなんですか?」
「(今度はおまわりとデカかよ!違いってなんだよ!どっちも警察じゃん!!)」
吉澤が腕を組んでうなっていると、辻が、
「わからないですか?」
「そ、そんなわけないだろっ!あれだよ!おまわりが成長するとデカになんだよ!!」
「成長?」
「そう!成長!!ほら、おたまじゃくしがカエルになったりするだろ?それと一緒だよ!」
「お〜、べんきょうになるです!!」
「(も〜カンベンしてよ・・・あいぼん、早く戻ってきてくれっ)」
吉澤が目をつぶって祈っていると、加護と高橋が手をつないで戻ってきた。
「(助かった・・・神様アリガト〜♪)」
- 168 名前:めかり 投稿日:2004/01/30(金) 15:01
-
少し更新しました。
ititetuさん 愛ちゃんには、もっとがんばってもらいます。
あいつらを制御できる人はもういないかも♪
- 169 名前:お願い神様 Dream Come True 投稿日:2004/02/01(日) 22:48
-
吉澤は辻から逃げるようにして、加護と高橋に近づくと、
「お〜、お帰り!待ってたじゃん!!」
「あいちゃん、ゴメンです。ののも、もっとひっしにかんがえるです」
辻がすまなそうに高橋に言うと、
「いやいや、やっぱボンクラーズはボンクラーズらしく行かんと♪なっ、リーダー?」
笑顔の高橋に言われた辻は、
「そ〜です!あいちゃんもしっかりとついてくるですよ!」
「まったく〜、調子のいい奴だよ・・・」
そうつぶやいた吉澤に加護が近づいて、
「まあまあ、これがののの持ち味やろっ!」
「でも2人がいない間、こっちはこっちで大変だったじゃん・・・」
「んっ?何かあったん?」
「実はさ〜・・・」
吉澤が加護に話そうとした時に辻が、
「さて、いまからどうしますですか?」
- 170 名前:お願い神様 Dream Come True 投稿日:2004/02/01(日) 23:12
-
すると高橋が、
「それなんやけど〜、あたし気づいた事があるんやけど・・・」
3人が一斉に高橋に注目する。
「実は分かれ道とかに目印を置いとったんよ!」
「へぇ〜・・・」
3人は感心した目で高橋を見る。
「でっ、いろいろ歩き回ったけど、あたしの予想が正しかったら、一生出口には辿りつけんよ!」
「なっ、なんで?」
加護がビックリして、聞き返す。
「どうやらこの洞窟、道が変わりよるみたいやで!」
「どういう事なんじゃん?」
「それが、目印に魔法で氷を作っとったんやけど、もう一回その道に来た時に半分が壁の下に埋まっとったんよ」
3人が無言のまま高橋を見続ける。
- 171 名前:お願い神様 Dream Come True 投稿日:2004/02/01(日) 23:38
-
「どうやら、どっかに裏道があるんやないかと思ったんやけど・・・・・」
「でも、そのうらみちですか?どうやってさがすのですか?」
「それは・・・わからんのって・・・・・」
「それじゃ〜、怪しい処を片っ端から調べればいいんじゃん♪」
「そ〜やな!ここでグダグダしよってもしゃ〜ないし、そろそろ出発しよか!」
4人は早速出発し、いろんなところを調べて回った。その途中で、
「みんな、ここ見てや!」
高橋に言われて、3人が指の刺されたところを見ると、氷の棒みたいなのが埋まっていた。
「これ、ホントは30センチくらいあるんて・・・・・」
そう言われて見ると、その棒は15センチくらいしかなかった。
吉澤が拾ってみようとしたが、半分が壁に埋まっていて、待ち上げる事ができなかった。
「ホントに埋まってんじゃん。でもさ〜、こういうのって誰かが操作してんじゃないの?」
「いや、この洞窟自体が魔法によって作られとるから、誰もおらんで!やから、敵が1匹も出てこんのって!!」
「なるほどな・・・魚人の奴らもここに入ると簡単には抜け出せんって事かいな!」
高橋は無言でうなづくと、
「とにかく早いとこ裏道を探そうや!」
こうして4人はさらに進んで行きながら、いろんなところを調べて回った。
- 172 名前:kazu 投稿日:2004/02/03(火) 14:09
- 高橋さん頭が冴えてますね〜
- 173 名前:お願い神様 Dream Come True 投稿日:2004/02/04(水) 00:11
-
いろいろと調べた結果、ついに隠し通路を見つけた。
「おっ、やっと見つけたで!」
「な〜んかアヤシイ雰囲気がするじゃ〜ん♪」
「なんやよっすぃ〜、うれしそ〜やな〜・・・」
「当たり前じゃん♪今日なんか歩いただけで、それ以外の運動は一切してないんだぞ!ストレス満開じゃん!!」
「そ〜やな・・・うちもしっかりと発散させてもらお〜か!!」
加護と吉澤は、軽い準備運動をしながら歩き出した。その後ろにいる辻は高橋に、
「あいちゃんがいてたすかったです。ボンクラーズには、あいちゃんのずのうがひつようなのです!」
「そんなことなかよ〜、うちなんかおってもおらんでも変わらんよ〜」
辻は高橋の方を見ると、
「そんなことないです!あいちゃんがいないと、ボンクラーズがなりたたないです!!」
辻は高橋の両肩を掴むと、真剣な顔で高橋に言った。高橋は目を大きく開いてビックリした顔をしていたが、
「ありがと・・・・・」
「れいはいらないです!それより、そろそろボスがでてきそうなふんいきですよ。あいちゃんもきをつけてです!」
こうして4人は、奥へ奥へと進んで行った。
- 174 名前:お願い神様 Dream Come True 投稿日:2004/02/04(水) 00:25
-
4人がずっと進んで行くと、上に昇る階段が出てきた。
加護はその階段を見上げると、
「はぁ〜・・・まだ歩くんかい!ホンマ、シャレにならんで!!」
すると上を見上げていた辻が指を指して、
「みるです!あそこにトビラがあるですよ!」
3人は指の指された方を見ると、
「おっ、そろそろゴールっぽいじゃん♪」
「でも、この階段がな〜・・・・・」
「ほらほら、あいぼん!そんな事言わんで、もうチョットやけがんばろや!」
「それじゃ〜しゅっぱつです!!」
- 175 名前:お願い神様 Dream Come True 投稿日:2004/02/04(水) 00:36
-
30分後・・・・・
「はぁ、はぁ、はぁ、やっと昇りきったで・・・・・」
「あいぼん、疲れすぎ・・・」
「そんなこと言うたって、逆に何で愛ちゃんは疲れてへんの?」
「それは〜、日頃の鍛錬のおかげやぞ♪」
すると後ろにいた吉澤が、
「そんなことより、とりあえずはこの扉を開けてみるじゃん!」
「そうですよ!それじゃ〜、あけるですよ!」
辻はゆっくりと扉を開いた。すると、
- 176 名前:お願い神様 Dream Come True 投稿日:2004/02/05(木) 00:32
-
目の前には一面に広がる大きな海。4人は外に出てあたりを見回した。
「なぁ、愛ちゃん。なんかココ、外みたいやけど・・・・・」
「あいぼん何言ってんの!外みたいって言うか、外やで・・・・・」
「なんじゃこりゃ〜!!ど〜なってんじゃん?」
「ののにもさっぱりなのです・・・・・」
その時、高橋が、
「もしかしてやけど・・・ハズレやったって事かの・・・・・」
その一言に3人は、
「マジかよ!チクショ〜、このイライラはど〜すればいいんじゃん!!」
「ホンマやで!イライラで体がムズムズするわ!!」
「ののはもうたえれないです。こうなったら、いまからせいじょうないりぐちにはいっていっぴきでもてきをたおすです!!」
辻がそう言うと、3人は怒りに我を忘れて、入り口に向かって走り出した。高橋も仕方なく後ろに続いた。
- 177 名前:お願い神様 Dream Come True 投稿日:2004/02/05(木) 00:50
-
4人が入り口についた頃、中からボロボロの安倍・矢口・石川・紺野の4人が出てきた。
「あれ?ボンクラーズ?なんでこんなとこに?」
矢口が首を傾げてると、隣にいた紺野が、
「まりっぺ!こっちのルートがアタリということは、ボンクラーズは・・・・・」
「あっ、そっか〜!」
矢口はニヤッと笑うと、
「いや〜、オイラたちは大変だったな〜!魚人も何匹倒したかわからないしさ〜♪ところでそっちはどうだった?ボンクラーズ♪♪」
辻・加護・吉澤は、無言のまま怒りで肩を震わせている。それに気づいた高橋が、
「別にそんな言い方せんでも・・・ほら、魚人も倒した事やしさ〜・・・・・」
高橋が3人をなだめていると、矢口が、
「あっ、そうそう!町の人達も捕まってたから、オイラたちが助けたよ!なっ、こんこん♪」
「ハイ!全て完璧です♪」
3人はゆっくりと矢口と紺野に近づくと、
「完璧だ?どこがだよ!まだ、終わってないじゃん!!」
「ホンマやで!デッカイゴミが残っとるがな!!」
「ののはいまならまほうがつかえます!!」
- 178 名前:お願い神様 Dream Come True 投稿日:2004/02/05(木) 01:28
-
キレた3人は入り口に向かって並んで立つと、手を広げて構えた。そして吉澤が、
「こんなもんが残ってても、あとあと面倒だからうちらで処理してやるじゃん♪」
その言葉を聞いた残りの5人は、急いでそこから離れた。3人はみんなの事は気にせずに、
『サンダードラゴン』
『ファイヤードラゴン』
『ストーンドラゴン』
3人は同時に術を放つと、3匹の龍が入り口から奥に飛び込んで行った。
すると、大きな音と共に煙があがった。そして、ゆっくりと煙が晴れていくと、大きな岩山は跡形もなくなくなっていた。
5人は恐る恐る近づくと、
「あ〜、スッキリしたじゃん♪」
「う〜ん、うちはもうチョットなんやけどな〜・・・まぁ、いっか!」
「ののはおなかすいたです・・・」
気がおさまった3人を確認した安倍は、
「とりあえず町の人達も助けたし、1回町の方に行ってみるべさ!」
こうして、8人は≪イン・ユフ≫の町へ向かった。
- 179 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/06(金) 00:56
-
8人は町に到着すると、とりあえず宿屋に行った。部屋に入ると、
「さて、いろいろ話はあるけど、まずは温泉に入ってからにするべさ!」
「さんせぇ〜〜〜〜♪」
安倍の発言に、7人が一斉に手を上げて賛同すると同時に、辻と加護が、
「よっしゃのの!一番風呂はうちらのもんや♪行くでぇ〜!!」
「おう!ダッシュでいくです!」
と言って部屋を飛び出して行った。その2人を追うように他の6人も温泉に浸かりに行った。
一時間後、部屋に戻った8人は、それぞれのチームで起きた事を話し合った。
「とにかく、こっちはただただ歩き回っただけで、ホントくたびれたじゃん!」
「そっか〜、よっしぃ〜の方もある意味大変だったんだね」
「それってどういう意味かな?梨華ちゃん!」
「えっ?!別に悪い意味じゃなくて・・・・・」
「まあ別にいいけど!ところでまりっぺ、ごっちんが来たって言ってたけど・・・」
- 180 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/06(金) 01:17
-
「そうそう!新しい四天王をつれてさ、確か亀井だったかな・・・」
「へ〜・・・、で、その亀井って子とやる事になったんでしょ?勝てるの?」
「ふん!あまりオイラをバカにするなよ、よっすぃ〜!まあ、もっと修行するさ♪」
「まあ、ガンバって♪ところで、ごっちんは何か言ってた?」
「う〜ん・・・あっ!そう言えば!!」
矢口は自分のカバンをあさりだすと、
「これののに渡してくれってよ!」
後藤から預かった箱を辻に渡すと、辻は首を傾げながら箱を開けてみた。
「あっ♪これは、このまえののがたのんでおいたおかしです〜!!」
「あのお菓子か?のの、うちにも食わして〜や!」
辻と加護は、すごい勢いでお菓子を食べだした。
「あとは、なかなかよっすぃ〜に会えないから、まだまだ修行するって言ってたよ」
「マジかよ〜!!やっべ、あたしも修行しないとな〜・・・・・」
吉澤は、ため息混じりにつぶやいた。
- 181 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/06(金) 01:40
-
「ところで、何でこの町の人達はさらわれてたん?」
高橋が紺野に聞くと、
「どうやら、魚人はこの町にある温泉が苦手だったみたいですよ」
「は〜、そんな事でか〜?」
「そんな事って言っても、自分の弱点を消す事はいい考えですよ!」
「ほんなら、なんで町ごと消さんかったん?」
「さ〜・・・、多分、町は他に使い道があったんじゃないのかな〜・・・・・」
「ふ〜ん、ところで、これからはどうするん?」
「まずは情報収集ですね!これは、明日手分けしてやるので完璧です!!」
紺野と高橋が話している隣では、辻と加護がお菓子を食べている途中で幸せそうな顔をして眠っていた。
他の6人もそのまま眠りについた。
- 182 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/06(金) 02:15
-
翌日、8人は情報収集のため、町を歩き回った。その結果、≪サン・アーソー≫に仙人が住んでいるという情報を得た。
8人は早速出発すると、3日後≪サン・アーソー≫に到着した。
「は〜、やっと着いたべ!」
「ちょっとなっち!やっと着いたって言うより、今から山登りなんだけど・・・・・」
「え〜!やぐち〜、なっちはもう疲れたべさ!!」
「ホラホラ、ワガママ言ってないで、早く登るよ!」
山を登りだして30分、8人はたくさんの暴れ馬に囲まれていた。
「クッソ〜、こいつらどんなけおんねん!倒しても倒してもキリがないがな・・・・・」
「あいぼん、たえてください!ののもガンバルです!!」
「しゃ〜ない、ガンバルか!!」
「でも、このままやとキリがないで!」
高橋が必死に応戦しながら、叫ぶように言った。
- 183 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/10(火) 02:08
-
「大丈夫です、さっきより数が減ってきましたよ。ちなみに今愛ちゃんが倒したので、117頭目です!」
「って数えてんのかよ!」
「はい、まっりぺ!完璧です♪」
しばらくして、やっと全ての暴れ馬を倒した。全員その場に座り込むと、
「つかれたぁ〜・・・やっと全部倒したべさ!」
「ねぇ〜こんこん、結局何頭いたの?」
石川が興味深々に聞くと、
「はい、全部で238頭です!」
「げっ!そんなにいたのかよ〜・・・って言うか、よくあの状況で数えられたな!?」
吉澤があきれた感じで紺野に言うと、
「はい、個人成績まで完璧です。ちなみにトップはののちゃんで〜す♪」
辻はうれしそうに飛び上がると、
「とうぜんです!リーダーはみんなのうえをいってるものです!」
- 184 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/10(火) 02:24
-
辻の隣にいた加護は、
「おいよっすぃ〜!リーダーを一番働かせてどないすんねん!こんちゃんよっすぃ〜は何位やねん?」
「えっとですね〜よっすぃ〜は、最下位です!」
「はぁ〜〜〜〜!!!!」
全員が驚いて吉澤を見る。吉澤は、
「いや〜、こういう実戦の肉弾戦ってなかなか体験できないじゃん!だから梨華ちゃんとなっちにまわしたんだけど・・・」
「ほぉ〜〜〜、えらくなったもんやの〜・・・リーダーどうしまっか?」
加護は辻に判決を委ねる。そして、
「よっすぃ〜は、にもつもちににんめいするです!」
7人は吉澤に荷物を預けると、
「やっぱ、山登りは手ぶらに限るよね〜♪」
「おっ、なっちもヤグチと同じ気持ちだべさ!」
7人は軽い感じで山を登って行く。最後尾には吉澤が汗だくになって登っていた。
- 185 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/10(火) 02:42
-
「ちくしょ〜、何でいつもこんな目に・・・・・」
吉澤がぶつぶつ文句を言っていると、加護が、
「おいっ!何か言うたか?」
「いえっ、何にも言ってません!!」
高橋は加護と吉澤の会話を聞いて、
「ちょっと、あいぼん!よっすぃ〜に厳しすぎやない?」
「んっ?こんくらいでちょ〜どいいんやって・・・なっ、よっすぃ〜?」
「へいへい・・・」
吉澤の返事に加護は、
「何や?何か言いたそうな感じやなぁ・・・」
「そんなことないって!」
「よろしい!!」
- 186 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/10(火) 03:10
-
その姿を心配そうに見ていた高橋の隣に石川が寄ってきて、
「大丈夫だよ♪あの2人は、あ〜見えて仲がいいんだからさ!さぁ行きましょ♪」
石川は高橋の手をつなぐと、走ってみんなを追いかけた。
8人は山の中間部まで登り休憩をしていた。すると、
「ののちゃんひさびさ〜♪」
声のした方を見ると、四天王の飯田とまた見た事ない娘が立っていた。安倍は立ち上がると、
「何しにきたべ!」
「あら?ご機嫌ななめなのね!この娘が新しく四天王になったの!」
飯田は隣にいた娘を押し出すと、
「田中 れいなです。飯田さん、私辻さんに決めていいですか?」
「あんた突然どうしたの?」
田中は辻をおもいっきり睨むと、
「理由は言いたくないです!」
辻はニヤッと笑うと、
「ののはいつなんどきでもあいてになるです!」
- 187 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/10(火) 03:20
-
あまりにも堂々とした辻に押されそうになった田中だが、
「上等!次、会った時にブチくらしちゃるわ!」
辻は首をかしげると、
「ぶちくらすってなんですか?」
「あっ?簡単に言うと、倒すって事っちゃ!」
必死に説明している田中を、
「ほら、もう行くわよ!ののちゃんバイバイ♪」
飯田はそう言って安倍を見ると、
「だいぶ修行したのは分かるけど・・・・・、まだ足りないわね!」
そう言い残すと、2人はみんなの前から姿を消した。
「なっちも負けないべさ・・・・・」
安倍は拳を強く握ったまま飯田の立っていた場所を睨みつけていた。
- 188 名前:めかり 投稿日:2004/02/10(火) 03:22
-
更新は以上で〜す。
- 189 名前:kazu 投稿日:2004/02/10(火) 16:34
- 田中さんも出てきましたねぇ〜なまりがいいですw
辻さんには勝てるのかぁ???
- 190 名前:めかり 投稿日:2004/02/13(金) 23:13
-
kazuさん 田中VS辻
作者自身も楽しみにしてます。
それでは続きをはじめます。
- 191 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/13(金) 23:37
-
ずっと立ち上がっている安倍に、矢口が、
「なっち、そろそろ行こっか・・・・・」
矢口の声に安倍が振り返ると、他のみんなが笑顔で安倍を見ていた。
「みんな・・・・・」
「なっちはまだまだつよくなるです。ののがほしょうするです!」
「アリガト、のの!」
「それじゃ〜、テッペンめざしてしゅっぱつです♪」
8人は山頂を目指して歩き出した。
一時間後・・・・・
「あっ、そろそろ山頂みたいですね!」
「それはそうと、なんで自分そないに元気なん?」
加護は大きく肩で息をしながら、先頭を歩いている紺野に問いかけた。
「それはですね〜、いつも鍛えてますから!」
「そうやったな!こんちゃんはいつ見ても修行しよるもんな〜・・・・・」
「よかったら、あいぼんも一緒にそうですか?」
「え、遠慮させてもらうわ、うちはうちのペースでやってくよ!」
そうこうしているうちに、山頂に到着した。
- 192 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/14(土) 00:18
-
山頂には小屋が一軒あった。辻がゆっくりとドアを開けると、中には見たことありそうなお爺さんが座っていた。
「おっ、来たか!まあ、入りなされ」
8人は小屋の中に入るとお爺さんを囲むようにして座った。辻と加護は小さい声で、
「のの!このジーサンなんやったっけ?」
「あいぼん、ののもでてこないです。あとチョットなんですけど・・・・・」
その時、安倍が口を開いた。
「仙人!あたし達は仲間を8人そろえたべさ!でも、次にどこに行けばいいか・・・・・」
「そうか!ならば、南へ向かえ!わしが知っておるのはそのくらいじゃ・・・・・」
「南?南に何があるの?」
石川が吉澤の後ろに隠れるようにして聞いた。
「ど〜かの〜、あるかもしれんし、ないかもしれん!」
「なんじゃそりゃ〜!何でそんなあやふやな答えなんじゃん?」
仙人は吉澤を見ると、立ち上がって吉澤に近づいた。そして、
「雷はお主じゃな!雷王は元気かの〜?」
「雷王?何それ?」
「いや、こっちの話しじゃ!気にするでない!」
- 193 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/14(土) 00:38
-
「仙人!教えてくださいよ!!」
吉澤がムキになって言うと、
「なんてことはない、その腕輪を作ったやつじゃ!」
「へぇ〜・・・」
吉澤が自分の腕輪を見ていると、石川が、
「じゃあ、その雷王って人がこの腕輪を全部作ったんですね!どんな人だったんですか?」
「なんじゃ、自分ら何も知らんのう!この腕輪の作者は8人じゃぞ!」
「へぇ〜、それで、このリング作ったのが雷王って事なんじゃん!」
「そういう事だ!たまに言葉が聞こえたりするじゃろ?」
「あぁ〜・・・」
8人は何か納得したのか大きくうなずいた。
- 194 名前:めかり 投稿日:2004/02/14(土) 00:39
-
すいません!少ないですが更新しました。
- 195 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/18(水) 22:20
-
「チョット待ってよ!」
突然、石川が大きな声をあげた。隣にいた吉澤が、
「どうしたの?梨華ちゃん。珍しくデッカイ声なんか出しちゃってさ・・・」
「今みんな、なんか納得しちゃったけど、おかしくない?」
「そう言われればそうですね。まず、言葉が聞こえてくるってのは、普通に考えるとおかしいですね!」
紺野が腕を組んだまま冷静につぶやいた。辻と加護が口を大きく開けたまま何度もうなづく。
「これって、どうやって作られたのですか?話してください!」
石川が真剣な顔で仙人に言い寄ると、仙人が、
「そんなに真剣にならんでも話ならいくらでも話してやるぞ!」
全員がかたずを飲んで仙人を見る。
「この腕輪は一つ一つ違う人によって作られた」
「それはさっき聞いたべ!問題はどうやって作られたって事だべさ!」
「まあまあ、なっち落ち着いて・・・・・」
矢口が安倍の肩を軽く叩きながらなだめる。
- 196 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/18(水) 23:02
-
「この8人と言うのはな、トゥンクを封じ込めるためのいわゆる人身御供じゃ・・・」
「よっすぃ〜、ひとみごくうってなんですか?」
「えっ?え〜っと・・・、あ、あとで教えてやるよ!とりあえず話を聞こうぜ!」
吉澤は何とか辻の質問を何とかかわすと、仙人の話に耳を傾けた。
「この8人はトゥンクに恨みを持っていてな、自ら名乗りでたのじゃ!詳しい作り方は言わんが、この腕輪に1人の全てが入っておる・・・」
「・・・・・」
「まあ、言葉をなくすのも無理はないがの・・・・・」
8人は無言のまま顔を見合う。すると仙人が、
「とにかく、その腕輪にはとても強い思いが入っておる。が、お主たちはその力をプラスに出来る力を持っておるのじゃ!」
仙人が力強く話すのを静かに聴く8人はゆっくりとうなずく。
「ここまで、来たのじゃ!これからも、自信を持って進むがよい」
そう言って、ニヤッと笑うと仙人はその場からゆっくりと姿を消した。
8人は仙人のいた場所をジッと見ていたが、辻が立ち上がり、
「みんな、いきますです!」
こうして、8人はそれぞれの新しい決心を胸に下山した。
- 197 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/18(水) 23:20
-
下山した8人は、その日の夕方に≪クーサ・アマ≫の町に到着した。
宿屋に行って部屋に入ると矢口が、
「今日は今から自由行動にするよ!各自いろいろ考える事があると思うしさ・・・・・」
「オッケ〜です!みんなじゆうにすごしてください!」
辻はそう言って立ち上がると部屋から出て行った。他の7人も部屋で寝転んだり外に出たりした。
加護と高橋は小さな空き地の隅っこで座っていた。
「なんかビックリしたわ・・・この腕輪にそんな思いがつまっとるなんてな・・・」
「う〜ん、そ〜やね・・・・」
高橋のうわの空の返答に、
「愛ちゃん、どうかした?」
- 198 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/18(水) 23:38
-
「んっ?別に大した事やないんやけどな、四天王おるやん・・・・・」
「あ、あいつらね!それがどうかした?」
「あいぼんの相手って確か・・・」
「あやややけど、それが?」
「今んとこな、7人出てきとんのよ〜、あと、相手が決まっとらんのってあたしだけやって・・・」
「それが気になって、落ち着く事もできんってことか?」
高橋はコクリとうなずく。そして、
「あいぼんは、あややと戦うってどんな感じ?」
「う〜ん・・・、何やろな、昔は恨みの方が大きかったけど、今はただ負けたくないって感じやな!」
「あいぼん、巻けず嫌いやもんね〜♪」
「まあな!それやったら誰にも負けへんで〜♪」
「うちも、いつ相手が来てもいいように、それに、あいぼんにも負けんようにガンバロッ!」
「ふん!うちはそう簡単に負けへんで〜♪」
加護と高橋はニヤッと笑うと、拳を突き出して軽く合わせた。
- 199 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/19(木) 00:10
-
一方、海岸沿いの堤防の上に吉澤と石川が座っていた。
「何かすごい話だったね・・・・・」
「そ〜だね〜・・・」
「腕輪の重さも倍増しちゃった感じがするよ・・・・・」
「そ〜だね〜・・・」
「でも、がんばるしかないよね・・・・・」
「そ〜だね〜・・・」
「・・・・・・」
石川は隣に座っている吉澤の横顔を見て、
「ちょっと、聞いてるの?よっすぃ〜!!」
「そ〜だね〜・・・」
「よっすぃ〜のバカ!!」
「そ〜だね〜・・・?んっ?バカ?今バカって言った?」
- 200 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/19(木) 00:40
-
「言ったよ、聞こえてるじゃん!!」
「何でバカとか言うんだよ!」
「じゃ〜、さっき私が話した事覚えてる?」
「んっ・・・も、もちろん覚えてるよ・・・・・」
「じゃ〜、話してよ!!」
石川が眉間にシワを寄せて吉澤に詰め寄る。困った吉澤は頭を下げると、
「ゴメンなさ〜い・・・」
「別にいいけど・・・で、何考えてたの?」
「いや、たいした事はないんだけどさ〜、戦いが終わった後、この腕輪どうなるのかなってね・・・」
「へぇ〜、珍しく難しい事考えてるんだね!」
「珍しくは余計じゃん!!」
「でも、ど〜なっちゃうんだろ〜ね。腕輪もそうだけど、私たちも・・・・・」
「まあ、なるようになるんじゃん!今考えてもしょうがないよ、とにかくあたし達が道を間違わずに進めばいい事なんじゃん♪」
「うん、そうだね!きっとそうだよ!!」
そうして2人は、そのまま夕暮れの海を眺めた。
- 201 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/19(木) 01:07
-
矢口と紺野は町の酒処にいた。矢口はコップに入っている酒を空けると、
「ヤグチさ〜、今日までこの旅の事けっこう気軽に考えてたんだ〜」
「でも、確かにあの話を聞くと重くなりますね!自分だけでなく人の想いも背負うわけですから・・・」
そう言うと、紺野はカラになった矢口のコップに酒をつぐ。
「だいたい、トゥンクとか訳のわからん魔王が出てくるからいけないんだよ!!」
と、魔王と書かれた一升瓶を掴むと、紺野のコップに注いだ。
「まあ、出てきたものはしょうがないじゃないですか!それに、四天王もいる事だし・・・」
「そうなんだよね、こんこんは大丈夫だけど、ヤグチもっと修行しないといけないんだよね!」
「大丈夫ですよ、まりっぺは現状でもけっこうな強さですよ!」
「いや!マダマダだよ・・・とにかくやるだけやってみるさっ♪」
「私はいつでも手伝うので声をかけてください!」
「サンキュー♪」
矢口は紺野に礼を言うと、クイッとコップの酒を空けた。
- 202 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/19(木) 01:33
-
その頃、辻と安倍は部屋でゴロゴロとしていた。
辻は近くの駄菓子屋でお菓子を買って戻ってくると、部屋には安倍しか残っていなかった。
「あれっ、みんなはどうしたのですか?」
「んっ?みんなどっかに行ったべさ!そういうののこそ、そんな大きな紙袋持ってどうしたべ?」
「なっちはどこにもいかないですか?」
「う〜ん、な〜んか部屋でゴロゴロって気分だったべさ〜!」
「じゃ〜、ののもゴロゴロするです〜♪」
辻は、ヘヘッと笑うと横になってゴロゴロと転がりだした。
「コラコラ、ホントに転がるんでないよ!」
「は〜〜い・・・」
辻はムクッと起き上がると壁に寄りかかるようにして座った。
- 203 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/19(木) 01:53
-
「今日の仙人の話・・・どう思った?」
「ののは、いままでどおりがんばろうっておもったですよ!」
「そっか〜、ののらしいね!でもなっちはガンバらないとって思ってしまうべさ〜・・・」
「それもいいとおもうですよ。ただ、そのおもいにつぶされないようにすることですね!」
「つぶされる?」
「そうです!なっちはじぶんをおいこみすぎのとこがあるです。」
「それは否定できないべさ・・・」
「ゆっくりでいいですよ。いっぽいっぽまえにすすめばいいですよ!」
「分かってる。でも、自分じゃなかなかブレーキかけれなくて・・・・・」
「だいじょうぶです!ののがなっちのブレーキになるです!」
「アリガト、のの!しっかり止めてね♪」
「おまかせあれです!」
辻と安倍は買ってきたお菓子を開けると、2人で楽しそうに食べだした。
- 204 名前:めかり 投稿日:2004/02/19(木) 01:53
-
今日はここまでです。
- 205 名前:kazu 投稿日:2004/02/20(金) 20:16
- 辻さんは頼りになりますねぇ〜
- 206 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/02/22(日) 16:31
- 愛ちゃんの相手って気になります。まだ数人出ていない方がいますよね。特に、
娘。内で…
- 207 名前:めかり 投稿日:2004/02/22(日) 22:32
-
205>kazuさん 毎度ありがと〜ございます。
少し大人の辻ちゃんをイメージしてみました。
206>名無飼育さん 愛ちゃんの相手は・・・・・
まあ、近々出てきますのでお待ちください。
たぶん、予想通りの人が・・・・・
- 208 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/22(日) 22:47
-
翌日、さらに南へと向かった8人は≪シマ・カーゴ≫の町に到着した。
「なっちが知ってる中ではここが一番最南端の町だべ!」
「じゃあ、ここでも何かおこりそうですね・・・・・」
「大丈夫だよこんちゃん!何かあったらヤグチが何とかするからさ!!」
「はいっ!それなら完璧です」
「それにしてもデッカイ町やな〜、1日やそこらやじゃ回れんで・・・」
「とりあえず町の地図とかあればわかりやすいんやない?」
「おっ、愛!いいこと言うじゃん!地図買いに行こっ、地図、地図♪」
「ちょっと、はしゃがないの、よっすぃ〜!」
「よし、とりあえずちずをてにいれるです!いくぞ〜!!」
「お〜う!」
- 209 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/22(日) 23:30
-
道具屋で地図を5枚買うとそのまま宿屋に入った。8人は地図を囲むように座った。そして、一息ついた頃、紺野が、
「さて、これがこの町の地図なんですが、これを4等分にしてこの町を制覇しましょう!おっと、今回この場を仕切らせてもらいます、紺野で〜す!」
そう言って紺野が一枚紙を取り出すと、
「お待ちかねのチーム分けなのですが、今回はあみだクジで決めようと思います」
「あみだクジ?なんですかそれ?」
辻が不思議そうに紺野に聞くと、
「何か昔はやってたみたいですけど・・・・・とにかくこの紙に線が八本引いてあるので、好きなところを選んでください!」
そう言って紺野は紙を回すと、みんな順番に名前を書いていった。一周して紺野に戻ってくると、
「じゃあ、この余ったとこが私ですね」
紺野が紙を広げると、そこには縦に引かれた八本の線とその間に大量の横線が引かれていた。
「では、今から組み合わせが決まっていくのですが、みなさんにやって欲しい事があります!」
「まず、ののちゃん、あいぼん、愛ちゃんは私と一緒に歌ってもらいます。歌詞は単純な物なのですぐわかると思います」
「次になっち、まりっぺ、梨華ちゃん、よっすぃ〜は歌詞にあみだクジてあるので、その後にババアって言ってください!」
「ババア!!そんだけ?」
吉澤が驚いて聞き返すと、
「はい、お願いします。では、まず一番左側に名前を書いたあいぼんからですね!」
- 210 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/22(日) 23:46
-
「いきますよ、みなさんさっき教えた通りにお願いします!」
紺野はペンを握ると、
「あ〜みだクジ♪」
「ババア・・・」
「あ〜みだクジ♪」
「ババア・・・」
「引いて楽しいあ〜みだクジ♪」
「ババア・・・」
「どれにしようか、あみだクジ・・・・・」
「でました!あいぼんは3番に決定です!」
辻・加護・高橋はキャッキャ言って楽しんでいるが、安倍・矢口・石川・吉澤は、複雑な顔をしている。
「ねぇ、こんちゃん・・・これって歌わなきゃダメなの・・・・・?」
石川がボソッと言うと、
「ダメです!絶対に歌わないとダメなんです!!」
結局、紺野に押し切られ何度も繰り返し歌わされたのであった。
- 211 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/22(日) 23:55
-
「できました。これで完璧です!」
1、安倍・紺野
2、矢口・吉澤
3、石川・加護
4、辻・高橋
「では、各組ごとに地図を渡しておきます。これで、迷子は大丈夫だと思います」
「よし!こんちゃんごくろ〜です!みんなあしたは、なにかしらじょうほうをあつめてくるですよ!」
「お〜う!」
- 212 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/23(月) 00:15
-
翌日、1組目(安倍・紺野)
「さて、こんちゃんどっから探すべか?」
「そ〜ですね、まずは町の人の話を聞くのが一番だと思います。道端にいる人達に話かけてみましょう!」
紺野はそう言うと、たくさんの人々に話しかけた。安倍はそんな紺野を後ろから見ていた。そして、昼飯の時に、
「こんちゃんて、時々すごいよね!」
「えっ、なんでですか?」
「だって、普段はけっこうおとなしいのに、たま〜に、ものすごく積極的になったりするべさ!」
「そうですか?そんな事ないですよ!」
「自分では気づいてないだけだべ!まあ、その辺がこんちゃんのいいとこなのかもしれないけどね!」
2人は食べ終わると、
「さて、午後もがんばってみるべ!」
「はい、他の組に負けないくらいの情報を持って帰りましょう!」
「よし、行くべ!!」
- 213 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/23(月) 00:33
-
2組目(矢口・吉澤)
「ねぇ〜、どうする?よっすぃ〜・・・」
「ど〜するって・・・どこにする?」
「そ〜だな〜、人の集まる場所ってどこだろ?」
「人の集まる場所?う〜ん、酒処・宿屋・娯楽施設、あとは道具屋とかいろんな店かな〜」
「よし!今日はいろんな店ツアーとして回ってみるか!」
「え"っ!全部回るの?」
「まあ、何個か情報を仕入れたら終わりにすればいいしね!」
「そっか〜、じゃあ、パッパっとやって何個か集めたら、後はのんびりと過ごしますか〜♪」
「おし、その方向で決定!ほんじゃ〜、行こっか!」
- 214 名前:めかり 投稿日:2004/02/23(月) 00:34
-
今日の更新は以上です!
- 215 名前:kazu 投稿日:2004/02/25(水) 00:18
- あみだくじの歌おもしろいですw
あみだばばあですか?w
- 216 名前:めかり 投稿日:2004/02/25(水) 09:33
-
215>kazuさん
最近、あみだばばあを見たので使ってみました。
おもしろかったですよ。v^_^v
- 217 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/25(水) 09:49
-
3組目(石川・加護)
2人はとある食堂に入っていた。
「ねえねえ、あいぼん」
「何やの、梨華ちゃん・・・」
「よっすぃ〜から聞いたんだけど、最近愛ちゃんと仲がいいんだって?」
加護は飲んでいた水を噴き出すと、モロに石川にかかった。
「キャッ、あいぼんきたないよ〜・・・・・」
「そないな事より、よっすぃ〜は何て言いよったんや?」
「えっとね〜、これであいぼんも旅が楽しくなるだろうって言ってたよ」
「そんなけ?」
「うん、それだけだけど・・・あいぼんどうかしたの?」
「梨華ちゃん、この事誰かに喋った?」
「そっか、じゃ、くれぐれも他の奴には喋らんようにな!わかった!!」
「はい・・・」
「(まったく、よっすぃ〜の奴1回ボコボコにせなアカンな・・・)」
「ほな、そろそろ情報でも探しに行こか〜!」
こうして2人は店を後にした。
- 218 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/25(水) 10:06
-
4組目(辻・高橋)
「愛ちゃん見てください、あんなとこに島があるですよ!」
辻が港から見える島を指差して言うと、
「おっ、ホントや!何かアヤシイニオイがプンプンするで!」
「でも、ホントに何の島なんですかね?この辺の人に聞いてみるです」
2人は近くにいた漁師に話しかけた。すると漁師は、
「あの島は≪サークラ≫の島じゃ。今ではモンスターが住み込んでわしらも困ってるのじゃ・・・」
「あの島に行くほうほうってあるのですか?」
「あそこは船で行くしかないの〜、て言うか、お前さんたちあの島に行くつもりか?止めとけ、モンスターに食われちまうぞ!」
「大丈夫やで、うちらこう見えても強い娘やからね♪なっ、リーダー!」
「そうです!問題なしです。じゃ、行きましょう。情報ありがとうございましたです」
2人は漁師にペコリと頭を下げると、他にも情報を得るために次に向かった。
- 219 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/25(水) 10:27
-
その夜、みんなは宿屋に戻ってくると、今日手に入れた情報を発表しだした。
「まず、なっちとこんちゃんからヨロシクです」
辻に言われて、なっちは立ち上がると、
「じゃあ、なっち達から行かせてもらうべ!」
「まず最初に、ここが最南端の町って話してたけど、ここよりさらに南に町があるらしいべさ」
「へぇ〜、じゃあ、次はその町に行ってみるじゃん!」
安倍はそう言った吉澤の顔を見ると、
「それが、そう簡単に行ける距離じゃないらしいべさ・・・・」
「ふ〜ん・・・でっ、実際どれくらいで着くの?」
「町の人の話だと、一週間はかかるらしいべ!」
「一週間!!そりゃ〜また、えらい遠いな〜、魚釣り放題やで♪」
「しかも、毎日しんせんな魚が食べれるですよ♪」
「そうそう、おいしい魚が毎日ね・・・・・って、お前らバカ!!」
辻・加護は、矢口に注意され少しシュンとなった。
- 220 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/25(水) 10:41
-
「あと、他の情報なんですが・・・・・」
今度は紺野が立ち上がると、
「幻の黒豚トンカツがどっかにあるらしいです!」
「まぼろしですか・・・?」
辻が目をキラキラさせて聞くと、
「そうです。ここには究極のトンカツがあるみたいですよ!」
「それはスゴイです!どこにあるのですか?」
「スイマセン、そこまでは掴めませんでした・・・・・」
「もう、こんちゃん!ツメがあまいですよ!じゃあ、明日からまぼろし探しに力を入れてください!」
「って、違うだろ!トンカツ探しをメインでしてどうするんだよ!」
「でも、まりっぺ!まぼろしですよ、まぼろし!食べたくないですか?」
「確かに食べて見たいけど、ヤグチ達には先にやらないといけないことがあるんだよ!」
「そ〜だべ!トンカツはついでに探してやるから、まずはやるべき事をやるべさ!」
「わかったです・・・・・」
「なっちたちの情報はこんなもんだべ!」
- 221 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/25(水) 10:58
-
「じゃ、次はヤグチたちだね!まずは、この町に太陽のかけらと雨雲のかけらって言うのがあるらしいよ!」
「太陽と雨雲?」
石川が不思議そうに聞き返すと、
「そっ!詳しい情報はつかめなかったけど、この2つが合わさった時に何かが起こるんだってさ!」
「へ〜、何が起こんのやろ、あいぼんわかる?」
「いや、全然わからへんわ!何かが起こるって言われてもな〜、何が起こるかそこまで教えろっちゅ〜ねん!」
「まあまあ、抑えろよあいぼん!蓋を開けるまでお楽しみにってねっ♪やってみればわかる事じゃん!」
「ったく〜、そんなんでワクワクするほど、ガキやないで・・・」
「あいぼん、隣を見てみるじゃん!」
加護は吉澤に言われた通り隣を見てみると、
「楽しみです!みんなで太陽と雨雲を見つけるですよ!」
辻がワクワクしながら言っていた。加護は吉澤の方を見ると、
「リーダー命令や従うで・・・・・」
- 222 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/25(水) 11:10
-
「ヤグチからは以上だよ。次はよっすぃ〜からね!」
吉澤は立ち上がると、
「ここから南西に≪スーキ・イブ≫の町があるんだって!」
「ほんで?」
「あせんなよ、あいぼん。そこには砂風呂って言う、砂のお風呂があるらしいじゃん!」
「何それ?なっちにはかなり興味のある話だべさ!」
「でもさ〜、それっておかしくない?」
「えっ、愛ちゃんどこが・・・」
「だって砂の風呂やで、砂の中に入るのってスゴク大変やと思うんやけど・・・・・」
「そう言われると、愛ちゃんの疑問は正しい指摘ですね!」
紺野が腕を組んで納得すると、辻が、
「わかったです!明日、そこに行ってみるです。そしたら答えもでてくるです!」
「まあ、そういうことでヤグチ&よっすぃ〜の報告は終わりで〜す!」
- 223 名前:めかり 投稿日:2004/02/25(水) 11:11
-
更新しました。
- 224 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/26(木) 22:42
-
「次はうちらなんやけど、うちらの情報はたぶんなっちのとことカブっとるで!」
加護が残念そうに言うと、辻が、
「だいじょうぶです!とにかく話してくださいです」
「うちらも、ここよりもっと南に町があるって聞いたんや。町の名前は・・・、梨華ちゃん何やったけ?」
「えっとね〜、確か≪オキ・ナー≫だったと思うよ」
「そうそう!何でも、一年中夏みたいに暑いらしいで!」
「へ〜、じゃあそこの人達は、みんな梨華ちゃんみたいに黒いんだ!」
「ひどいよ、よっすぃ〜!もう知らない!!」
「ジョ〜ダンだよ、梨華ちゃんゴメンね♪」
「コラコラ、いちゃつくのは跡にするべさ!あいぼん続きをヨロシクだべ」
- 225 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/26(木) 23:00
-
「ほんで、その町の近くに城があるらしんやけど・・・・・、」
「んっ?あいぼん、どうかしたの?続きは?」
突然言葉の止まった加護に矢口が聞くと、
「それが、ホンマかウソか知らんけど、その城までの道がないらしいんや・・・・・」
「あいぼん、どういうことですか?」
「それがな・・・城は見えとるんやけど、どんなけ歩いても城には着かへんらしいんや!」
「そんなのおかしいじゃん!よっぽど方向オンチなんじゃないの?!」
吉澤が言うと、高橋が、
「もしかして、魚人の洞窟みたいに魔力で城に着かないようにしとるかもしれんで!」
「なるほど!では、なぜ城に近づけないようになっているか、なんですが・・・・・」
「なんでなんですか?あさ美ちゃん・・・・・」
「おそらく、モンスターの城って事じゃないですかね!」
「全員が固唾を呑んで紺野を見る。
「まあ、これはあくまでも想像なので、ホントは何なのかは、わかりません・・・・・」
しばらく部屋に沈黙が訪れるが、
「とにかく、うちらはこれだけや!」
- 226 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/26(木) 23:17
-
「じゃ、最後はののと愛ちゃんですね!」
辻が言うと、高橋はうなずいて、
「あたしらの仕入れた情報は、この町から見えるとこに≪サクラ≫って島があるんやけど・・・」
「どうやら、ここにモンスターがいるらしいですよ!!」
「モンスターか・・・・・、そりゃ〜、倒さないといけないね」
「そうです!まりっぺの言うとおりです。この町の漁師さんが困ってました」
「困ってるなら、一刻も早く片付けた方がいいんでないかい?」
「それなら、砂風呂を後回しにしよっか?」
矢口の意見にみんなが賛成しようとした時、辻が、
「いやっ、ここは二手に別れましょう!ボンクラーズは、モンスター退治です♪」
「それだったら、みんなで行った方が良くないかい?」
「のの達は魚人の時、何もできなかったから、いっちょ戦ってくるです!」
- 227 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/02/26(木) 23:38
-
「そうやな!やってくるわ♪」
「まあ、あたしらだけでも、問題ないんじゃん♪」
辻の発言に加護と吉澤も乗ってきた。しかし、矢口が、
「何いってんだよ!ボンクラーズだから心配なんだよ・・・、愛ちゃん!こいつらの面倒ヨロシクね!」
「おっけぇ〜♪まかせといてや!」
「じゃあ、明日はボンクラーズは≪サクラ≫島、なっち達は≪スーキ・イブ≫の砂風呂って事で決定だべ!」
その時、突然辻が、
「なっちたちの方も、チーム名を漬けたらいいです、ののが考えてあげるですよ!」
辻は目をつぶって考え出した。1分くらい過ぎると辻の目が開き、
「わかりました。ナマコチームです!」
「なんだよそれ、どういう意味だよ!」
「わからないですか?まりっぺ」
「教えてよ!」
「しょうがないですね!なっちのナ、まりっぺのマ、こんちゃんのコ、合わせてナマコです!」
すると石川が、
「ねぇ、のの。私は?」
「梨華ちゃんはおまけです!そういう事で、明日は二手に別れて出動です!」
「ちょっと、私の扱いはそれだけなの?」
「うるさいです!もう、明日に備えて寝るですよ!!」
すると、辻は石川の頭を叩いてキゼツさせると、他の7人もそのまま眠りについた。
- 228 名前:めかり 投稿日:2004/02/26(木) 23:42
-
今日はここまでです。
- 229 名前:kazu 投稿日:2004/02/27(金) 13:27
- ナマコですかw
石川さんは辻さんに
おまけにされた上に
気絶させられてかわいそうですねw
- 230 名前:めかり 投稿日:2004/03/01(月) 23:20
-
229>kazuさん 石川さんもこれからがんばってほしいので、
ちょっとした試練みたいなものです。
- 231 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/01(月) 23:41
-
ボンクラーズチーム
翌日、≪サクラ≫島に向かった4人は、とりあえず昨日話を聞いたおじさんに会いに行った。
「あっ、いたです。おじさ〜ん!」
辻が手を振りながら近づくと、
「おっ、誰かと思ったら昨日の威勢のいい嬢ちゃんじゃね〜か!どうした?」
「おじさんって漁師でしたよね?しかも、モンスターが出て困ってるんですよね?」
辻があまりにもニコニコしながら聞いてくるので、漁師は、
「そりゃ〜、困ってはいるが・・・・・」
「なら、うちらを≪サクラ≫島まで乗せてってくれん?」
「ちょっとあいぼん!人に頼み事するんやけ、そんな偉そうに言っちゃいけんて!!」
「ちょっと、嬢ちゃん達わかってるのか?あの島にはモンスターが住み着いて大人にも手が出せないとこなんだぞ!」
「だから、あたしらがそいつらを倒してやるって言ってんじゃん!!」
「そうです、のの達に任せるですよ!ただ、島に渡る手段がないんです。だから、おじさんお願いします」
- 232 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/02(火) 00:08
-
おじさんは腕を組んで考えていたが、
「すまん・・・、船を出す事はできん」
その言葉に4人は顔を曇らす。
「じゃが、船を貸す事はできるぞ!」
「ホンマか?おっちゃん!」
「あぁ、手漕ぎのボートだが4人乗っても充分丈夫な船じゃ!」
「おじさん、アリガトウです。きっと、モンスターを倒してくるですね!」
「スマンな!大人のわしらが何もできなくて!ほれ、そこにある船だから自由に使ってくれ」
おじさんが指差した方向に小さな船が浮かんでいた。
「大丈夫です、船を使わせてもらうだけでとても助かるです!」
「そう言ってもらえると救われるよ・・・・・」
するとおじさんは町の方に歩いて行った。
- 233 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/02(火) 00:39
-
「よし!早速出発するですよ〜!」
「いやっ、その前に食料を調達しといた方がいいで!」
「そうやな、ほなちょっくら買い物にでも行くか〜」
加護が言うと、辻が、
「買い物はののとあいぼんで行ってくるです。よっすい〜と愛ちゃんは、船の点検をしててくださいです」
こうして、辻と加護は町の中に歩いていった。吉澤と高橋も船に乗り込んだ。
「この感じなら4人が乗っても、沈む事はないんじゃん!」
「そうですね!そんなに遠い距離でもないし、でも、手漕ぎだとけっこうキツイと思うで・・・・・」
「まあ、たぶんそれも大丈夫と思う・・・・・」
「えっ?なんで?」
「確実にあたしが漕ぐ事になると思うから・・・・・」
「でも、この距離を1人でって、ちょっとムリがあるんやない?」
「それでも、やる事になるんだよ!だからあいつらが戻るまで寝てるから、あとヨロシクな!」
そう言うと、吉澤は船の上に転がって眠りに入った。高橋は何も言えないまま、ずっと海を眺めていた。
- 234 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/02(火) 01:05
-
しばらくすると、遠くから辻と加護の声が聞こえてきた。どうやら戻ってきたみたいだ。
高橋は吉澤の肩を揺らして、
「2人が帰ってきたで!」
吉澤はムクッと起き上がると、首を押さえながら、
「イテテテ、こんなとこで寝たら体がいたくなっちゃったよ・・・・・」
「それでも、寝れるとこがスゴイですわ!」
その時、2人が大きな紙袋を持って戻ってきた。そして、
「よっすぃ〜、点検はどうでした?」
「あ〜、問題なし!いつでもオッケェ〜って感じじゃん♪」
「それじゃ〜、今度こそ早速出発です!」
「おし、よっすぃ〜ガンバって漕いでな〜!」
「ちょっと待った〜!まさか島までずっと漕がせんの?」
辻と加護は軽くうなずくと、
「みんなで交代で漕いで行こうや!1人で漕がせるにしても限度があるやろて!!」
すると、吉澤が、
「愛!いいんだよ、そろそろ出発するぞ!」
吉澤になだめられ、高橋は納得しないまま≪サクラ≫島に向かって出発した。
- 235 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/02(火) 01:54
-
2時間後、4人は島に到着した。もちろん漕いだのは吉澤1人である。
「着いたのはえぇ〜けど、早速出迎えがきたで〜・・・・・」
周りを見ると、たくさんの野犬に囲まれていた。辻と加護は1歩前に出ると、
「よっすぃ〜は休んでていいですよ、ここはのの達に任せるです!」
「お〜、ヨロシク頼むじゃん!」
吉澤は船をロープでしっかりと固定させると、船の上に寝転んだ。
辻と加護は野犬の群れに突っ込んで行った。高橋もそれに続いた。
15分後、3人の周りには大量の野犬が横たわっていた。
「ふぅ〜、やっと終わったですね!」
「ちょっと手こずったけど、まぁ〜こんなモンやろ♪」
「なるほどな〜♪1人で運転させたんは、こういうのを考えてってことなんやね!」
「何を言ってるですか、偶然ですよ!」
「そうそう、考えすぎやで愛ちゃん!」
「ふふっ、まあそういう事にしといたるわ♪」
「うっさい!そろそろ行くで!」
そう言うと、加護は吉澤が寝ている船を蹴飛ばして、
「いつまで寝とんねん!はよ起きいや!!」
- 236 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/02(火) 02:07
-
吉澤はムクッと起きると、
「うんっ、も〜終わったの?早いじゃん♪」
「当たり前や!あんなんに手こずってたまるか!!」
「とりあえず、よっすぃ〜も起きた事ですし、そろそろ行きますか〜」
「でも、どこに向かうの?」
「そうやな、ホンマどこに行けばいいんやろな〜・・・・」
「とりあえず、山になってる事だし山頂にでも向かえばいいんじゃん!」
「そ〜ですね!それじゃ〜出発です♪」
- 237 名前:めかり 投稿日:2004/03/02(火) 02:08
-
更新しました。
- 238 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/03(水) 23:39
-
一時間後・・・
「はぁ、はぁ、はぁ、まだ着かんのかいな!うちら最近歩いてばっかりやで・・・・・」
「あいぼん、何を言ってるですか!のの達は旅に出てから、ずっと歩きっぱなしじゃないですか!」
「そういう意味やなくてさ〜、ほらっ、わかるやろっ、なっ?よっすぃ〜!」
「あぁ〜、わかるよ!魚人の洞窟なんかは、あれだけ歩いたけど、まったくムダだったからね♪」
その時高橋が、
「あっ、ほれ、頂上まであと500メートルって書いとるで!ガンバロや!!」
「はぁ〜・・・、しゃ〜ない、がんばるかの!」
「あいぼん、そのいきです♪」
- 239 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/04(木) 00:21
-
その頃、頂上では、
「ほら、しっかりしなさいよ!」
「は〜い、すいませ〜ん。でも、藤本さんは何でそんなに元気なんですか〜?」
「当然でしょ!鍛え方がちがうのよ。そんなんで、新四天王が務まると思ってるの?」
「はいっ、がんばりま〜す!」
「まったく〜、何でこんな娘が受かったのかしら・・・・・」
「さ〜、何でですかね〜?」
「もう、いいよ!それより来たわよ!!」
藤本が見た方向に、辻たち4人の姿があった。
藤本たちがゆっくりと近づいて行くと、辻がいち早く気づいたのか、ずっと藤本を見ていた。
- 240 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/04(木) 00:48
-
「どうしたんや、のの?」
「四天王がいるです。あれはたしか・・・・・」
「おっ、藤本じゃん!んっ?隣は・・・誰だ?」
「もしかして!!」
加護は、何かに気づいたように高橋を見る。高橋も軽くうなずいて2人を見続ける。
「ちょっと、登ってくるのが遅いんじゃないの?待ちくたびれたわよ!」
「はっ、えっらそ〜に!またあたしが遊んでやろっか?」
「よっすぃ〜アカンて!また、キレたらめんどくさい事になるで♪」
「そ〜だな!しょ〜がない、今日はカンベンしてやるじゃん♪」
「うるさ〜い!今日はそんなんで来たんじゃないの。高橋さん、わかってるでしょ♪」
「あぁ、わかっとるよ、その娘がうちの相手なんやろっ!」
「ふふっ、よくわかってるじゃないの!ほら、言いなさい!!」
- 241 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/04(木) 01:25
-
「はぁ、はぁ、はぁ、あの〜、小川 麻琴で〜す。ヨロシクお願いしま〜す!」
「おい、藤本!何だかやけに疲れきった新人だな〜・・・・・」
「ちょっ、ちょっと〜!しっかりしなさいよ!!美貴が恥かくじゃないのよ」
「あっ、藤本さんすいませ〜ん!」
「なぁ〜、ホンマにコイツが四天王なんか?」
「さぁ〜〜、美貴もいまだに麻琴が選ばれた理由がわからないのよね〜・・・・・」
「やだな〜、何言ってるんですか〜!私だから受かったんですよ♪」
「もういいよ、早く帰るわよ!亜弥ちゃんと約束があるのよ」
「オイ、藤本!今日はやってかないのか?」
「今日は時間がないの!変わりを置いていくからさ、それでいいでしょ!」
すると、上空に大きな鳥が飛んできた。
「ヘルバードって言うの!じゃあ、がんばってね♪石川さんにヨロシク!」
そう言って、2人は山を下っていった。
「結局、愛ちゃんあの小川って娘としゃべれなかったですね〜・・・・・」
「う〜ん、何もわからんかったで・・・・・」
「そんなことより、モンスターきとるんやで!話は後や!!」
- 242 名前:めかり 投稿日:2004/03/04(木) 01:26
-
今日はここまでです。
- 243 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/03/04(木) 02:00
- 今更なんですが、前スレはどうして500なのに
新しいスレを立てたんですか?1000まで使えますよ。
同じ話なら使い切ってから、新しく立てましょうよ。
- 244 名前:めかり 投稿日:2004/03/04(木) 12:06
-
すいませんでした
- 245 名前:大 投稿日:2004/03/07(日) 16:44
- 高橋さんは小川さんと戦うのか〜^^
いつも読ませてもらっています。頑張ってくださいね。
243>いいじゃん別に。いちいちつっこまないでください。
- 246 名前:めかり 投稿日:2004/03/09(火) 16:33
-
245>大さん
読んでくれて、ありがとうございます。
これからも、なんとかがんばります。
- 247 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/10(水) 00:12
-
「それにしてもさ〜、あいつずいぶん上の方で飛んでるけど、どうやって戦うんだ?」
吉澤がヘルバードを見上げながら、加護に聞く。
「さぁ〜・・・、ど〜したもんかな・・・・・」
「とりあえずは、下に来た時を狙うしかないと思うんやが・・・・・」
「いや、それより魔法で攻撃したらいいと思うですよ」
その時、ヘルバードが口を開くと、白い息を飛ばしてきた。
4人は素早く避けると、白い息はそのまま岩に激突した。
「うわっ!?あの岩、一瞬で凍ってもうたで・・・・・」
「スゲッ、カッケー♪」
「よっすぃ〜、感動してる場合じゃないですよ!」
「だってさ〜、アイツかっこいいじゃん」
「ちょっと、みんな大変やで!!」
高橋のせっぱつまった声に3人が振り向く。
- 248 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/10(水) 00:27
-
すると、高橋が違う岩に向かって構えていた。
「愛ちゃんどしたんや?岩に向かって構えたりしてから・・・・・」
「ど〜したも、こ〜したも、コイツもモンスターやで!!」
「えっ!!!」
3人がよく見てみると、黒っぽい岩に目や口がついている。
「ったく〜、よりにもよってこんな時にさ〜、まったくめんどくせ〜じゃん!」
「こうなったらそっちの鳥は、あいぼんとよっすぃ〜で何とかしてください。こっちはののと愛ちゃんで何とかするです!」
辻の指示で2手に別れた。ヘルバードには加護・吉澤が、火山岩には辻・高橋が向き合う。
「なあよっすぃ〜、ところでど〜する?」
「ど〜するも何も、手が届かないんじゃ魔法でやるしかないだろ!」
- 249 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/10(水) 00:42
-
「じゃ〜、ちゃっちゃとやってまうか〜!」
加護はヘルバードに向かって手を広げろと、
『ファイアーボーーール』
大きな火の玉が一直線に飛んでいった。しかし、ヘルバードは軽くかわすと、また口を開いて白い息を吐いてくる。
加護と吉澤は2手に別れるように避けると、
「今度はあたしの番じゃん、くらえ!」
『雷電線』
一本の雷が、ヘルバードに向かって飛んでいった。が、それも軽くかわされてしまった。
「なんで、あんなにデッケーのに当たんね〜んだよ!!」
「コラコラ!落ち着かんか、よっすぃ〜・・・・・」
「だってさ〜、ムカつくじゃん!」
その時、ヘルバードが翼を大きく羽ばたかせた。すると、小さい竜巻が出来上がり加護と吉澤に向かってきた。
- 250 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/10(水) 01:02
-
吉澤はうまく避けたが、加護は吹き飛ばされてしまった。
「イタタタタ・・・・・」
「おいおい、何をまともにくらってんだよ!大丈夫か?」
「うっさい!まだ、イケルわ!それより、よっすぃ〜も気をつけろや、小さくても威力は台風並やで!」
「とにかく、ケガすんなよ!後でリーダーにボコられるからよ♪」
「フン!了解や!!とりあえず、そうなる前に叩くか!」
「でもさ〜、実際コイツど〜する?」
「横から挟んで同時に魔法かけるか!」
「なるほど、同時にね!しっかり合わせろよ、あいぼん!」
「アホか!オマエの方こそしっかりあわせろよ!」
しかし、その間もヘルバードは大きく尖った口ばしで攻撃してくる。
- 251 名前:めかり 投稿日:2004/03/10(水) 01:58
-
「ったく、今度は自分から近づいて来おったわ!しかも、けっこう動きが速いで!」
「なぁ、あいぼん!あの突進さ〜、正面からとめれるかな〜・・・・・」
吉澤は肩を軽く回しながら、ヘルバードの正面に立った。
「オイオイ!?よっすぃ〜何する気やねん!!」
「何するって、アイツを止めるんだよ!」
「アホ!他にも方法があるやろっ、ムチャな事はすんなって・・・・・」
しかし、その間にもヘルバードはどんどん吉澤に近づいてくる。
「絶対止めるからさ〜、一発でしとめろよな。頼むぜ、あいぼん!!」
ヘルバードがどんどん加速して吉澤に突っ込んだ。吉澤はうまく口ばしを掴んだ。が、勢いがありすぎてそのまま後ろに下がっていく。
「うおりゃ〜!!!!!!!!」
吉澤の気合と共に砂煙が舞い、そして、ヘルバードの動きが止まった。
「今だ!やれ、あいぼん!」
『ファイヤーショット』
大きな炎がヘルバードを包むと、加護は刀を抜いて三つに切り裂いた。そのまま吉澤に駆け寄ると、
「うわっ、血だらけやないか!ホンマムチャしやがって・・・・・」
「へへっ、こんなの大した事ねぇ〜よ♪」
「アホ、しっかりと休んどけよ!ところであの2人は・・・・・」
- 252 名前:めかり 投稿日:2004/03/10(水) 01:59
-
今日はここまでです。
- 253 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/10(水) 17:26
-
「うわっ、愛ちゃん!コイツ何か噴出したですよ〜」
「ののちゃん!これ溶岩やで、触ったらヤケドどころかえらい事になってまうで!」
「溶岩?それってスゴイんですか?」
「すごいも何も、鉄だって簡単に溶けてまうんやで!!」
「じゃ、ののも溶けちゃうんですか?」
「さわらんかったら大丈夫って!それよりどうやって倒そかね・・・・・」
「とりあえず、愛ちゃんの魔法で様子をうかがうです」
高橋は大きくうなずくと、手を大きく広げた。そして、
『アイスラッガー』
円形の氷が鋭く回転しながらモンスターに突き刺さった。
「やったです♪」
- 254 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/10(水) 17:36
-
しかし、刺さった氷は見る見るうちに溶けていった。
「ありゃ、効いてないみたいやけど・・・・・」
「こうなったら、もっと強力なやつでいくです!」
高橋はもう一度手を広げると、
『ロックアイス』
大きな氷の塊がモンスターを上から潰してしまった。
「今度こそやったみたいです」
しかし、氷から湯気が上がってくると、またもや氷は溶けてしまった。
「チクショー、こうなったら岩ごと砕いてやるです!」
- 255 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/10(水) 17:51
-
辻は素早く火山岩の後ろに回りこむと、肘や蹴りで何度も攻撃をくらわした。
そして、高橋の元に戻ってくると、
「愛ちゃん、アイツ硬すぎて肉弾戦じゃキツイです・・・・・」
「ほんじゃ、どうしよっか?」
その時、火山岩が大きな岩を投げて攻撃をしてきた。2人は左右に別れてそれを避けた。
大きな岩が2人の間を通過していた時に、突然爆発が起きて砕けた無数の岩が2人を襲った。
「あたたたた、ふざけた技を出してきたです。愛ちゃん、大丈夫ですか?」
「いって〜、何とか大丈夫やで!それより何とかせんと、コイツけっこう強いで!!」
「でも、ど〜するんですか?」
「こうなったら、あたしがアイツを凍らせるから、そこをののちゃんが砕いてや」
「わかったです」
「でも、ちょっと時間がかかるんよ・・・・・・」
「オッケェーです。リーダーに任せるですよ♪」
- 256 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/10(水) 18:12
-
辻はそう言うと、1人で突っ込んでいった。
辻は持ち前の運動力を活かして、素早い動きでモンスターを翻弄とする。
しかし、モンスターも溶岩を出したりして逃げ道を絞ると、岩を飛ばして攻撃をしてきた。
辻は直撃こそくらってはいないものの、全身がアザだらけになってしまった。
その時後ろから、
「ののちゃ〜ん、待たせてゴメン!!」
辻はその声を聞くと、モンスターの顔面に思いっきり肘を入れるた。そして、すぐに左に移動した。
『ダイアモンド・ビート』
高橋の組まれた手からキラキラと輝いた氷の粒がモンスターに直撃した。
氷づいたモンスターに向かって、辻は真上に飛び上がり思いっきりかかとを落とした。
モンスターの全身に亀裂が走ると、粉々に砕け散った。
- 257 名前:めかり 投稿日:2004/03/10(水) 18:14
-
更新したです。
- 258 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/11(木) 00:50
-
その光景を見ていた加護と吉澤。
「はぁ〜〜、キレイなもんやな〜・・・・・」
「モンスターでも散る時はキレイって事なんじゃん♪」
「アホ!あの技のお陰やろが!」
「ふん♪あの技と言うか、あいぼんの場合は技を出した人の方が・・・、じゃないの?」
「うっ・うっさいわ、ほらあっち行くで!」
加護は吉澤に肩を貸すと、辻と高橋の方に向かっていった。
「あっ、そっちも片付いたですか。んっ?よっすぃ〜、やけにボロボロですね!」
「な〜に言ってんだよ、ののほどじゃね〜よ♪」
「いやいや、ののの方こそよっすぃ〜ほどじゃないですよ♪」
「ほらほら、2人ともボロボロなんやけ、ムダな体力使わんの!」
「愛ちゃんの言う通りや!モンスターも倒したことやし、町に戻ろうや。あっちも戻ってきとるかもしれんしな!」
「よし!じゃ〜戻りましょ〜!!!」
- 259 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/11(木) 01:41
-
ナマコチーム
「ねぇ〜、≪スーキ・イブ≫の町ってこっちであってるの?」
4人は森の中を2時間も歩いていた。その状態が気になった石川が3人に問いかけた。
「でも、町の人はこっちだって言ってたべさ・・・・・」
「そうですよ、もうちょっとがんばってみましょうよ!」
「でもさ〜、さっきから景色が変わんないんだけど・・・・・」
「うっさい!梨華ちゃんはオマケなんだから、いちいちモンクを言わないの!」
「ちが〜う!私はオマケじゃないも〜ん!!」
「しょ〜がないだろ、リーダーが決めたんだからさ〜・・・・・」
「ほれほれ、言い争いは後にするべ!モンスターが出てきたべさ」
前方から大きな亀が2匹現れた。4人が構えると同時に亀は手足頭を甲羅の中に引っ込めると勢いよく転がってきた。
4人は2手に別れると、1匹に2人がついた。
「とりあえず、私が攻撃してみるので、まりっぺはフォローしてください!」
「りょう〜かい!こんちゃんムリしちゃダメだよ!」
「はい、完璧です!」
紺野は大亀に近づくと頭に向かってケリを仕掛けた。しかし、甲羅の中に頭を引っ込めると同時に手足も引っ込めた。
紺野はかまわず、甲羅の上からも攻撃した。そして、一度矢口のところに戻ると、
「なかなか手ごわいですね。あの甲羅がかなり高い防御力を持っています」
「こんちゃんでも手こずるなら、あの2人は・・・・・」
- 260 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/11(木) 02:09
-
2人はゆっくりと振り向いてみた。すると、
「え〜ん、硬いよ〜・・・。どうしよう?なっち・・・・・」
「そんなのわかんないべ!でも、何とかするしかないべさ!!」
「何とかって言ってもどうするの?」
「も〜、うるさい!梨華ちゃんもちょっとは考えるべさ!そんな事だからオマケ扱いされるんだべさ」
「ど〜せ、オマケですよ!私はどこに行ってもそうなんだ・・・・・」
・・・・・・・・・・
「まりっぺ、あの2人の方にまわってください。こっちは私1人でも問題ないです!」
「わかった!こっちはこんちゃんに任せたよ!」
矢口はそう言うと、安倍と石川の方に向かった。
「おい!いつまで言い合ってんの?」
「あれっ?まりっぺどうしたの?」
「ホント、ヤグチどうしたべ?」
「ど〜したもこ〜したもないよ!こんちゃんが2人をフォローしてやってくれってさ!」
「ほら〜、梨華ちゃんが役にたってないから〜・・・・・」
「そんなことナイもん!なっちがしっかりしてないから、こんちゃんが気を使ってくれたんだよ!」
- 261 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/11(木) 02:36
-
「も〜、ウルサイ!!どっちでもいいからさっさとやっつけるよ!」
矢口はゴーレムを呼び出すと、さらに指を組んで魔法を唱える。それを見た安倍と石川も手を広げて魔法を唱えた。
『土流弾』
『トルネード』
『雪東波』
3人は1点に集中して技を出した。すると、その場所にヒビが入り、そこをゴーレムが攻撃。
甲羅は簡単に砕けるとそのまま亀もゴーレムによって片付けられた。
一方、紺野の方は、
手足を引っ込めたままの大亀をひっくり返し、そこを集中攻撃。そのまま地面に埋まるまで連打を続けた。
「ふぅ〜、これで完璧ですね!!」
そう言うと、3人の元に歩いてきた。
「どうやら、そっちも終わったみたいですね。それじゃ〜、先に進みましょう♪」
- 262 名前:めかり 投稿日:2004/03/11(木) 02:37
-
今日はここまでです。
- 263 名前:六の目ダイス 投稿日:2004/03/14(日) 10:55
- 強いな〜こんちゃんv
- 264 名前:めかり 投稿日:2004/03/16(火) 10:23
-
263>六つ目のダイスさん
こんちゃんは、八人の中でもかなり強い方ですが、
でも、誰が一番強いのかは個人の好みに任せます。
- 265 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/16(火) 10:46
-
紺野を先頭に町を目指して歩き出した。
最後尾を歩く安倍が矢口に近づくと、
「ねぇ、こんちゃんってさ〜なっち達がいつも3人がかりで倒す敵を1人で倒してるべ・・・・・」
「そうだけど、どうしたの?」
「もしかして、なっち達ってかなり足手まといになってるんでないかい!!」
「う"・・・それはヤグチも前から思ってた事なんだよ。あっちの体力バカチームに比べるとかなり落ちるよね・・・」
「あ〜ボンクラーズね〜・・・あの4人は異常だべ!あそこまで強いと人間の限界がわかんなくなってくるべさ・・・」
「人間のげんかいか〜・・・・・、ヤグチ達ももっと限界に近づくように修行をするべきなのかな?」
「そうかもしれないべ、うちらは勝手に自分の限界を決めてしまうから、その部分はあの4人を見習わないとダメだべ!」
「そうだね!よしっ、今日からこんちゃんのメニューで修行を積んでいこう!今からじゃ遅いかも知れないけど、やるべきなんだよ♪」
「おしっ、打倒ボンクラーズってとこだべ♪」
そうこうして、歩いているうちに日も暮れて森の中で野宿をする事になった。
- 266 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/16(火) 11:06
-
晩ご飯も食べ終わって少し待ったりと過ごすと、紺野は立ち上がって、
「それでは、私ちょっと今日の分のトレーニングをしてきますので・・・・・」
「チョット待ってこんちゃん!今日からはヤグチ達も一緒にやるよ!なっ、なっち!」
「そうだべ!ほれ梨華ちゃんも早く立って!」
「えぇ〜、何それ〜?聞いてないよ〜・・・・・」
「うるさい!いいから梨華ちゃんもやるんだよ!!」
「あの〜、でも私のメニューでやると3人にはかなりキツイと思いますよ・・・・・」
「ヤグチ達もさ、いつまでもこんちゃんにおんぶに抱っこじゃ面目ないしね・・・・・」
「そうだべ、なっち達の方が年上なのに足を引っぱってたら話にならないべさ!」
「そうですか・・・・・、わかりました。そのかわりムリだけはしないでください。お願いします」
「わかった、約束するよ!それじゃ〜、早速やろっか?」
「いえ、少し向こうにいい場所があったのでそっちに行きましょう」
「ほれ、梨華ちゃん行くべ」
「も〜、何で私にナイショでそんな事を決めちゃうの?何だかおいていかれた気分になっちゃったよ・・・」
「まあまあ、梨華ちゃんはオマケだからしょうがないんじゃん♪」
「あっ!?まりっぺムカツク〜・・・、こうなったらオマケを返上するために、梨華ガンバル!!」
「では、行きましょう」
- 267 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/16(火) 11:24
-
一時間後、
紺野の回りには倒れこんでいる3人の影、3人は立ち上がろうにも全身が震えて動かすこともできない。
紺野は心配そうに近づくと、
「あの、みなさん大丈夫ですか?」
「あ〜、オイラもうダメだ・・・・・」
「なっちも体が動かない・・・・・」
「ねぇ、こんちゃんはいつもこんなにやってるの?」
「はい、基本的に毎日やってます。でも、これで半分ぐらいなので・・・・・」
「え"っ!!!」
3人は紺野の言葉に耳を疑ったが、少し考えると、
「やっぱ積み重ねって大切だね、ヤグチちょっとナメてたよ」
「なっちもだべ、もっとがんばんないと・・・・・」
「そうだね、こんちゃん!これからもよろしくお願いします」
「はい!一緒にがんばりましょう♪」
3人はそのまま眠ってしまった。紺野は3人を起こさないように少し離れると、続きのメニューをこなしていった。
- 268 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/16(火) 22:15
-
翌日
「アテテテテ、筋肉痛なんて何年振りだろっ・・・」
「イテテ、歩くたびにふくらはぎがビリビリしてくるべ!」
安倍と矢口が顔をしかめながら話してると隣から、
「ねぇ〜、たすけてぇ〜〜〜・・・・・」
2人は声のした方を見ると、石川が横になったまま体を揺らしている。
「どうしたべ?梨華ちゃん」
「何やってんの?梨華ちゃん」
「何って、全身が痛くて起きれないのよ〜〜〜」
「うわっ、マジかよ?!梨華ちゃん弱すぎだよ〜」
「まったくしょうがないな〜、なっちがマッサージしてやるからうつむせになって!」
「だから〜、動かそうにも動けないの!!」
「も〜、しょうがないな!ヤグチちょっと手伝ってよ」
2人はゆっくりと石川を抱えると、
「イタイイタイ、もっとやさしく動かしてよ〜!!」
- 269 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/16(火) 22:35
-
「あ〜、うっさいな〜・・・、モンク言うなら置いて行くぞ!」
「ゴメン!わがまま言わないからお願い、痛くしないで〜!」
2人はゆっくりと石川をひっくり返すと、安倍が石川の上に座ってマッサージを始めた。
「ところでさ〜、こんちゃんは?」
「さ〜、そう言えばまだ見てないべな〜」
「私も見てないよ〜・・・」
「ちょっとその辺見てくるね!」
矢口はキョロキョロと周りを見ながら森の中に入っていった。
紺野を探して歩いていると、どっかから声が聞こえてきた。
「ねえ、あの人ってそうじゃないの?」
「それっぽいね、行こか!」
- 270 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/16(火) 22:58
-
声が聞こえなくなると同時に、突然矢口の前に2つの人影が現われた。
「うわっ!!お前らは・・・、四天王か!!!」
「やっぱりさゆの方が全然カワイイ♪」
「ちょっと、さゆは黙っとき!」
そう言って、矢口のほうを向くと、
「どうも、矢口さんですね。田中 れいなって言います」
「あぁ〜、確か辻の相手だよね!でっ、そっちは道重だっけ?」
「はい、とってもプリティーな、さゆで〜す♪」
「あ〜、うるさい!ところでオイラに何か用?」
「矢口さんって絵里とやるんですよね?」
「そうだけど・・・・・」
「絵里とやる前に、あたし達が矢口さんを潰してあげます」
「そうです。お礼はいりませんよ♪」
言い終わると同時に2人は、矢口に飛びかかってきた。
- 271 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/16(火) 23:50
-
矢口は2人の攻撃には反応できるものの、筋肉痛のためか体が対応できない。
田中、道重の攻撃が面白いようにきまり矢口は吹っ飛ばされた。
「な〜んだ、大した事ないたい!さっさとやって帰ろっ♪」
「そうだね!やっぱりさゆの方がカワイイしね♪」
矢口はゆっくりと立ち上がると、
「オマエラウッサイヨ!カラダモアッタマッタコトダシ、ソロソロホンキデイクゾ!」
矢口は道重に歩いて近づくと、両足を払って倒した。
倒された道重を見ていた田中に、矢口は素早く近づいて腹に思いっきりケリを入れた。
吹っ飛ばされた田中に道重が駆け寄る。
「れいな、大丈夫?」
「大丈夫!それよりこのチビ調子乗りやがって、ブチくらしちゃるわ!!」
キレた田中が矢口に近づいて行く。その時、
「待ってください!」
- 272 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/17(水) 00:18
-
矢口の目の前に突然現われた1つの影、紺野だった。
「2対1とは卑怯です。まりっぺは私が守ります!」
「コンチャン・・・・・」
「またキレちゃったんですか?早くいつものまりっぺに戻ってください!」
「何ねあんた、いきなり現われてからに・・・・・」
「れいな、この人さゆの相手だよ!」
「どうも、確か道重さんでしたよね!調子はどうですか?」
「絶好調って感じです♪」
そう言うと、紺野の顔をめがけてケリを飛ばした。
紺野は片手でケリ足を掴むと、思いっきり投げ飛ばした。田中は道重の無事を確認すると、
「チッ!さゆ、あんま勝手な事したら怒られるけん帰るばい!行くよ」
「えっ?何?どこに行くほ、れいな」
「ほら、もう帰るってば・・・・・」
田中は道重の手を引っぱると、森の奥に消えていった。
- 273 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/17(水) 00:56
-
「ふぅ〜、ありがとね、こんちゃん」
矢口はその場に腰を下ろすと、紺野にお礼を言った。
「お礼なんていいですよ。それよりこんなにキズついちゃって・・・・・」
紺野はタオルを出して矢口の顔を拭いてあげた。
矢口をキレイにすると、紺野は矢口を背負って安倍と石川のところに戻っていった。
「あれっ?こんちゃんどうしたべ?ヤグチなんか背負っちゃって」
「あっ、わかった!罰ゲームでしょ!何やってたの?」
「違いますよ!実は・・・・・」
矢口と紺野は2人に簡単に説明した。
「ふ〜ん・・・、で、実際に田中と道重の実力ってどうだったんだべ?」
「どうかな〜、全部を見たわけじゃないけどさ〜、そんなに強くは感じなかったけどな〜・・・・・」
「なら、大丈夫だべ!ののとこんちゃんなら負けないだべさ♪」
「ところで梨華ちゃん。体の調子はどうなの?」
「それが、なっちのマッサージのおかげで、だいぶ動かせるようになったよ♪」
「それじゃ〜、とりあえず進めるだけ進もっか!」
「えっ?ヤグチ大丈夫なの?」
「まあ、進めるだけ進むってことでさっ!」
こうして、4人は先に進んで行った。
- 274 名前:めかり 投稿日:2004/03/17(水) 00:58
-
今日はここまでです。
- 275 名前:kazu 投稿日:2004/03/17(水) 20:49
- 矢口さんキレちゃいましたねw
その矢口さんのフォロー(?)をする
紺野さんとてもカッコよいですw
- 276 名前:龍 投稿日:2004/03/18(木) 21:21
- キレた矢口さんを止める紺野さん、中々いい感じです。
個人的には、ボンクラーズ好きなんで、これからの活躍に期待大です。
- 277 名前:名無し 投稿日:2004/03/18(木) 22:23
- あちこちのスレで全角sageはいかがなモノかと…。 >龍さん
- 278 名前:名無し飼育 投稿日:2004/03/19(金) 15:34
- >龍さん
>>277さんと同じで、全角sage・・・
しかもあちこちで・・・
半角で。
- 279 名前:めかり 投稿日:2004/03/19(金) 22:48
-
275>kazuさん 毎度アリガトウゴザイマス。
紺野さんには矢口さんだけでなく、
他のみんなのフォローもしてもらおうと
思ってます。
276>龍さん ボンクラーズにはこれからもいろんなところで
そして、いろんな意味で活躍してもらいます。
- 280 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/19(金) 23:09
-
その夜の事・・・・・・・・
「あんなことよっかばい、でっきたらよっかばい、あんなことこんなことえ〜らいあるっちゃね〜」
「みんなみんなみんな、たすけてくれるばい、べんりなポッケでたすけてくれ〜るばい〜」
「そ〜らを・・・・・」
その時突然扉が開いた。
「ちょっとれいな!今日矢口さんのとこに行ってきたってね!何でそんな事するの?」
「絵、絵里?!何でその事知って・・・・・」
開いた扉のところに、道重が小さくなって立っている姿を見て全てを理解すると、
「別に〜、ちょっとした腕試しみたいなもんたい!」
「うそっ!!さゆから聞いたもん。2人がかりでやっつけようとしたんでしょ!!」
問い詰めてくる亀井に田中は、
「わかった。その件に関してはあやまるたい・・・。ただ・・・・・、」
「ただ・・・?」
「絵里はそ〜とがんばらんと矢口さんには勝てんよ!」
「うっ・・・、そ、そんな事れいなに言われんでも分かってるよ!!」
そう言うと、亀井は部屋を飛び出して行った。
- 281 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/19(金) 23:38
-
「れいな、ごめんね。矢口さんにやられたところ治療してたら絵里にバレちゃった」
「ええよ、バレる時はバレるけんしょ〜んなかよ!ところでさゆ」
「なに?」
「さゆもガンバらんと、矢口さんより紺野さんの方が明らかに強いよ!」
「そう言うれいなはどうなの?辻さんもすごく強いって後藤さんが言ってたよ・・・」
「あたしはちゃんとしよるよ!さゆも鏡ばっか見とらんで、しっかりし〜よ!!」
「うん、そ〜だね」
そうして道重も部屋から出て行った。その後ろ姿を見送った田中は、窓から夜空を見上げると、
「アン、アン、アン、とっても好いと〜、・・・誰?」
- 282 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/19(金) 23:53
-
田中が振り返ると、そこに藤本が立っていた。
「どうしたんですか?藤本さん」
「別に〜、たまたま通りかかったらさ〜、ちょっと聞こえちゃってね・・・・・」
そう言って、ニヤッと田中を見る。
「何か言いたそうですね。言ったらいいじゃないですか!」
「まあまあ、そんなケンカ腰にならなくても。ちょっとくらい勝手な事しても怒りはしないよ♪」
「そんな事をわざわざ言いにきたわけじゃないんでしょ!」
「辻とやる事が、かなりプレッシャーになってるんじゃにかってねっ♪」
田中はしばらく藤本をニラミつけていたが、目をそらすと、
「チェッ・・・、お見通しってことですか・・・・・」
「当然!自分の相手の事でもかなりのプレッシャーがあるのに、相手が辻じゃね〜・・・・・」
「藤本さんも辻さんの強さを知っとるんですか?」
「・・・・・1発でやられた・・・らしい」
- 283 名前:ititetu 投稿日:2004/03/20(土) 00:04
- 更新おつかれさまです。
- 284 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/20(土) 00:12
-
「らしい?らしいってどういう事なんですか?」
「だって、美貴その時の事あんまり覚えてないんだもん!!後から、ごっちんたちが教えてくれたんだ。でも、」
「でも?」
「ごっちんも言ってたけど、前にワンパンでやられた事があるって言ってたよ」
「えっ!!!後藤さんがですか??」
「そうだよ。そういえばごっちん、腕相撲も負けてたな〜・・・・・」
田中は入り口付近に立っていた藤本に枕を投げると、
「もう聞きたくないです。出てってください!!」
「おっと、わかったわかった。でも、田中には期待してるんだよ。美貴だけでなく、ごっちんに亜弥ちゃん。それにカオリもね♪」
「・・・・・・・・・・」
「まあ、がんばってね。じゃ、おやすみ♪」
藤本が部屋を出て行くと、田中はベッドに寝転がり、
「あ〜〜っ、負けたくねぇ〜〜〜!!!!」
部屋の外で扉に寄りかかって立っていた藤本はその声を聞くと、
「フフッ、いい感じになってきたわ・・・・・」
ニヤニヤしながら自分の部屋に向けて歩き出した。
- 285 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/20(土) 00:44
-
翌日、≪スーキ・イブ≫の町に到着した4人は、
「やっと着いたべ!疲れたな〜・・・・・」
「どうする?とりあえず休む?」
矢口は3人に問いかけると、
「う〜ん、まだ時間もある事だし町の人に聞いてみましょう!」
「そうだね♪それじゃ〜、レッツ・ゴー!!」
「石川さん、キモチワルイです・・・・・」
「な、何よ!こんちゃん、気持ち悪いってどういう事?」
「梨華ちゃん・・・、こんちゃんの言った通りだよ。何か疲れが倍増した感じだよ!」
「まりっぺまで〜!!そんな事ないよね?ねっ?なっち」
「んっ・・・・・こんちゃん、ヨロシク」
「えっ!?あたし?」
突然指名された紺野は、ゆっくりと石川を見た。そして、
「と、とりあえず砂風呂情報仕入れましょう!!」
紺野は町の中に進んで行った。
- 286 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/03/20(土) 00:55
-
町中での情報によると、砂風呂とは体の上に砂をかけるこの地方独特の風習らしい。
ただ、最近は砂浜にモンスターが住み着いたためできなくなってると、
「よし!それじゃ〜、ぱっぱと倒して噂の砂風呂に入って帰ろうよ!」
「おっ、ヤグチ!良いこと言うべさ♪」
「でも、モンスターがいるんだよ!もう少し慎重にした方がいいんじゃないの?」
「また〜、梨華ちゃんはすぐビビルんだから〜!」
「まあまあやぐち、これが梨華ちゃんの持ち味なんだべ!」
「とにかく、行って見ましょう!」
紺野はワクワクしながら砂浜に向かった。
- 287 名前:めかり 投稿日:2004/03/20(土) 00:58
-
更新しました。
すいません。286>は題名を入れ忘れました。一応 太陽のかけらです。
283>ititetuさん ありがとうっです
- 288 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/22(月) 16:26
-
4人が砂浜に辿りつくと、
「あっ、いた!モンスターってあれだよね・・・・・」
石川の指差す方に大きな人の形をした物が立っていた。
「よし!ぱっぱとやっちゃおうよ!」
矢口を先頭に4人がモンスターに近づいた。
「おい!お前だろっ、ここに住み着いたモンスターってのはよっ!オイラたちがやっつけてやる!!」
「ワハハハ、ワシがお前らごときに負ける訳がないだろうが!」
「バーカ!お前らの方がいっつも同じセリフでさ、結局最後にはオイラたちにやられちゃうんだよ!なっ?なっち!」
「そうだべ!何でいっつもセリフが一緒なんだべかな?台本とかあるんでないかい?!」
「えっ〜!!もしかして、みんなで読み合わせとかやっちゃってるの?」
「そうですね、ここまで一緒だとやってる確率が非常に高いです!」
紺野が真面目な顔で言うと、3人が大笑いしだした。紺野もつられて大笑いしている。
「おい!いいかげんにしろっ!!」
その声と同時に砂が飛んできた。その砂により矢口が吹っ飛ばされて壁に激突した。
「ヤ、ヤグチ!大丈夫だべか?」
- 289 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/22(月) 16:51
-
安倍が急いで駆け寄り、矢口を抱きかかえる。紺野と石川は近寄り、
「大丈夫です。気を失ってるだけですね!」
紺野はそう言って立ち上がると、
「よくもまりっぺを・・・、ゆるしません!!」
「待って!こんちゃん!!」
石川の止めるのも聞かずに、紺野はモンスターに近寄って行った。
紺野は何度も攻撃を繰り出すが、モンスターには効いてないみたいだ。
「フォフォフォ、そんなものか!今度はこっちから行くぞ!」
モンスターは球の形になると、転がって紺野に突進してくる。
『ウォーター・シュート』
紺野の指先から水が噴き出す。モンスターに直撃したが勢いはおさまらず、更に勢いを増していった。
紺野はそのまま吹き飛ばされ、矢口と同じように壁に激突した。
「こんちゃん!!」
安倍と石川が近づいて見てみると、
「あっ、気絶してるよ・・・・・」
- 290 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/22(月) 17:09
-
「バカめが!砂に水を与えても大した効果があるわけないだろうが!!」
「こんちゃん・・・、いつもは冷静に対処するのに・・・・・・」
「いきなりヤグチがあんな事になったから、よっぽど頭にきちゃったんだべ!」
「おい!そろそろ覚悟を決めたか?いくらがんばっても、今の2人みたいになるだけだぞ!」
「なっち・・・、この2人お願いね!私がやる!!」
「ちょ、ちょっと梨華ちゃん、何言ってるべさ?!一緒にやるべ!」
「いいから任せて!!」
石川は立ち上がると、ゆっくりとモンスターに近づいて行った。
「梨華ちゃん・・・・・」
- 291 名前:めかり 投稿日:2004/03/22(月) 17:10
-
少しですが更新しました。
- 292 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/03/22(月) 20:01
- ああああ・・・
どうなっちゃうんだろう・・
更新乙です!
次回どんな戦いぶりを披露してくれるのか、更新待ってます
- 293 名前:ititetu 投稿日:2004/03/23(火) 22:32
- キレると怖いんでしょうねぇ・・・梨華ちゃん。
毎度更新お疲れ様です、押忍。
- 294 名前:めかり 投稿日:2004/03/24(水) 00:49
-
292>名無飼育さん ありがとうございます。
石川さんには華麗に戦って欲しいなって思ってます。
293>ititetuさん 毎度ありがとうです。
石川さんの恐さは作者も想像できませ〜ん。
- 295 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/24(水) 01:15
-
石川はモンスターの前で立ち止まると、
「あんたなんか私が倒してあげるわ!」
「おいおい、1人で何とかなると思ってるのか?まあ、何人で来ようが結果は一緒だけどな・・・」
「うるさ〜い!ナンダカンダ言ってもたかが砂でしょ?吹き飛ばしてあげるわ!」
『旋風弾』
石川から風が巻き起こり、モンスターはまき散らされてしまった。
「やったべ、梨華ちゃん♪」
石川は安倍に向かってダブルピースをした時、まき散らしたはずの砂が、また集まりだした。
「?!梨華ちゃん後ろ!!」
石川が後ろを振り向くと、モンスターは元の姿に戻っていた。
「なっ、なんで・・・・・?」
「バカめ!いくら風で飛ばしても何の効果もないわ!我は不死身なり!!」
「不死身?そんな〜・・・・・・」
「梨華ちゃん、あきらめちゃダメだべ!きっと何か、何か道が開けるはずだべ!」
「わかった。梨華ガンバル♪」
- 296 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/24(水) 01:41
-
それから石川は、諦めずに何度も何度も風でモンスターを吹き飛ばす。が、そのつどモンスターも元の姿に戻る。
「フォフォフォ、いい加減疲れただろう!そろそろこっちから攻めさせてもらうぞ!」
モンスターは無数の砂玉に別れると、そのまま石川に攻撃してきた。
石川は必死に避けながらも、周りをキョロキョロしながら、
「(不死身なんてありえない!絶対何か仕掛けがあるはず・・・・・)」
その時、真下から石川のアゴに砂玉がヒットした。飛ばされた石川は、必死に立ち上がると、
「フォフォフォ、そのアゴはちょっと出すぎじゃの〜、いい的じゃわい!」
「うっ・・・、気にしてるのに〜〜〜!!」
モンスターは人型に戻っていった。石川がその変形をジッと見ていると、ちょうど心臓の位置に太陽の形の物があった。
「(見つけた!あれがキーパーツだ!)」
- 297 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/24(水) 01:55
-
石川は急いでモンスターに近づいたが、その前に変形が完成してしまった。
「(こうなったら、肉弾戦でやるしかない!今こそよっすぃ〜との修行の成果を出すのよ!!)」
石川はモンスターの頭に手を置くと、
「ハッ!!」
と気合のと共に魔法で頭を吹き飛ばす。しかし、モンスターは頭を再生させると、
「ムダムダムダ〜〜〜、いくらやっても一緒だ!」
石川の格闘を見ながら安倍は、
「スゴイ・・・、あんな戦い方があるなんて、思ってもなかったべさ・・・・・・」
石川は何度か攻撃をしてるうちに、何度か心臓に手を向けた時があった。
しかしその時に限って、モンスターは手を払ってくる。他の箇所の場合は、払ったりしないのに。
「(やっぱりそうだ!何とかして隙をつかないと。でも、どうやって・・・?)」
- 298 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/24(水) 02:31
-
石川は考えながら攻撃を続けていると、
「フォフォフォ、どうした?手が止まってきたぞ!やっと気づいたか!ワシには敵わぬとな!!」
モンスターのケリをモロにくらった石川は、その場に片膝をつくと、
「バカじゃないの!何度も言うけど、私は絶対に諦めない!絶対!絶対に〜〜〜〜〜!!!!」
そう言って立ち上がると同時に、モンスターの心臓に手を突き刺す。中のキーパーツを手で掴むと、
『風流拳』
キーパーツを破壊されたモンスターは、粉々に崩れながら、
「このままやられてたまるか!お前も道連れにしてくれるわ!!」
モンスターの砂が石川に覆いかぶさってきて、石川は砂に埋もれてしまった。
「梨華ちゃん!!」
安倍が急いで駆け寄り砂をかきわけていくと、砂の中から石川が出てきた。
安倍は石川を引っ張り出して、頬を何度も叩きながら、
「梨華ちゃん!梨華ちゃん!!」
「うっ・・・、う〜ん、いたい、いたいよ・・・・・・・・」
「あっ、よかった〜、生きてたよ〜〜〜〜〜」
安倍は安心すると、石川を抱えて矢口と紺野の横に寝かせた。
「梨華ちゃん、お疲れさんだべ!2人が起きるまで梨華ちゃんも寝てるといいべさ!」
「うん、ありがと〜♪」
石川はそう言って目をつぶると、すぐに寝息を立てて眠りについた。
- 299 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/24(水) 02:48
-
3人が寝てる隣で安倍が静かになった砂浜を眺めてると、何か光る物があった。
「んっ?なんだべ?」
近づいてみると、そこには5cmくらいの大きさの太陽の形をした物があった。
「これが太陽のかけら・・・・・・」
安倍はそれをポケットに入れると、3人のところへ戻って行った。
しばらくして矢口と紺野が目を覚ますと、石川を担いで町へ戻り、宿屋に入った。
部屋に入って石川を布団に入れると、安倍は2人に全てを説明をした。
「へぇ〜、梨華ちゃんも強くなってんだね〜・・・」
「そうですね。あ〜見えて、けっこう苦労してますからね・・・・・・」
「こんちゃん・・・、そりゃ〜そ〜だけど、声に出しちゃ〜ダメだよ!」
「そうですね、気をつけます!」
「とにかく、今日はゆっくりと休むべ!砂風呂は明日にでも行ってみるべさ!!」
- 300 名前:めかり 投稿日:2004/03/24(水) 02:48
-
更新しました。
- 301 名前:kazu 投稿日:2004/03/24(水) 21:47
- 石川さん大活躍でしたね
これからもっと頑張って欲しいです!
- 302 名前:めかり 投稿日:2004/03/26(金) 00:27
-
301>kazuさん 石川さんにはいろんな意味で
これからもがんばってもらいます
- 303 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/26(金) 01:02
-
翌日
4人は砂浜の方に行ってみた。砂浜にはたくさんの人で溢れていた。
「何だべ!?この騒ぎは・・・・」
「って言うか、何か人がイッパイ埋まってるよ?」
「たぶん、モンスターを倒したので、町の人達が久々の砂風呂を堪能してるんですよ」
「じゃ〜、全て私のおかげって事でしょ!うふふっ、照れちゃうな〜♪」
「石川さん・・・、気持ちが悪いです・・・・・」
「こんちゃん、ほっといていいよ!」
「そうそう、ヤグチの言う通りだべ!とりあえず、なっちたちも行ってみるべさ」
3人は石川を無視して人の群がる砂浜に足を踏み入れて行った。
「あっ?あれっ?ちょっと待ってよ〜、おいて行かないでよ〜〜〜!!!」
こうして4人は砂風呂でリフレッシュすると、≪シマ・カーゴ≫の町へ戻って行った。
- 304 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/26(金) 01:25
-
ナマコチーム4人が町に戻って宿屋に行くと、ボンクラーズが部屋で転がっていた。
「ただいま〜って、うわっ、キッタネ〜な〜!何やってんだお前らは・・・・・・・」
部屋はボンクラーズの脱ぎ捨てられた服と、食い散らかしたゴミの山で溢れていた。
「あっ、おかえり〜、遅かったじゃん!」
「ちょっとよっすぃ〜、遅かったじゃないべさ!!どういう風に過ごしたらこんな部屋が出来上がるべか?」
「え〜、別にそんなに汚れとらんやん。なっ、愛ちゃん」
「あほ〜、あたしがどんなけ片付けても3人が散らかすんやないか〜!!」
高橋は入り口に立っている安倍の方を向くと、
「スイマセン・・・、あたしじゃムリやったです・・・・・・・」
「そんな事ないべ、高橋がよくやってくれたのは見てなくてもわかるべさ」
「そ〜そ〜、それより問題は、そこに転がってる3バカトリオだよな〜!!!」
- 305 名前:太陽のかけら 投稿日:2004/03/26(金) 01:41
-
矢口の言葉に反応した辻がムクッと起き上がると、
「今、ののの事バカって言ったですか?」
「おっ?おう!まあ、ののだけじゃなくて、よっすぃ〜とあいぼんも含めてだけどな!」
吉澤と加護もムクッと起き上がると、
「バッ、バカやと!?バカって誰に向かってぬかしとんじゃい!!」
「梨華ちゃ〜ん、まりっぺがバカって言ったよ〜・・・・・」
とたんに騒ぎ出した3人に安倍が、
「コラッ!3人ともいい加減にするべ!もう子供じゃないんだからしっかりするべさ!!」
安倍に怒られた3人はシュンとなると、黙って部屋を片付けだした。
30分後、部屋がキレイになり、戻ってきた4人もやっと座る事ができた。
- 306 名前:めかり 投稿日:2004/03/26(金) 01:42
-
少ないですが更新しました。
- 307 名前:ititetu 投稿日:2004/03/28(日) 00:53
- 30分・・・30分で掃除できるレベルなんですかぁ?!
12時間はかかると思うのですが・・
二人と一人が散らかしたんなら(^_^;)
更新お疲れ様です、押忍!
- 308 名前:めかり 投稿日:2004/03/30(火) 01:10
-
307>ititetuさん
毎度ありがとうございます。なぜ掃除がそんなに早く終わったかと言うと
あの3人は安倍さんに怒られる事によって、普段より3倍のスピードで
動く事ができるのであ〜る。
と言う事なのです。
- 309 名前:水色の夏 投稿日:2004/03/30(火) 23:25
-
全員が座ると辻が、
「とりあえず落ち着いたことですから、こっちの話しからしていくです。では、あいぼんヨロシクです。」
「ほな、ここは代表してウチが説明するわ!」
「うちらは≪サクラ≫の島に行ったんやけど、上陸したとたんモンスターに囲まれたんやけど、ここは軽く片付けて山頂に向かったんや!」
安倍・矢口・石川・紺野も、引き込まれるように加護を見る。
「ほんで、やっと山頂に登り着いたら、藤本と新四天王がおったんや!」
「あれっ、ミキティーがいたの?それに新四天王って言ったら、愛ちゃんの・・・・?」
石川が驚いて聞き返すと、
「そっ、愛ちゃんの相手や。えっと、名前は・・・なんやったけな?」
「ちょっとあいぼん、憶えとってや!小川やよ、お・が・わ!!」
「あぁ〜、そ〜やった!小川、小川!」
- 310 名前:水色の夏 投稿日:2004/03/30(火) 23:55
-
「ところで、その小川って娘だったべか?」
「う〜〜ん・・・・・」
安倍の質問に加護は腕を組んで考え出した。そして、何かを思い出したように目を開いて、
「な〜んか、疲れた感じの娘やったな〜・・・・・・・」
実際に小川を見たボンクラーズはうなずいていたが、逆にナマコチームは不思議そうに首をかしげていた。
「あいぼん、何なの?その疲れた感じの娘って?全然わかんないんだけど・・・・・」
「ちょっと、まりっぺ!そんな怒らんでもいいがな。でも、その小川って奴、ホンマに疲れとったんやもん・・・」
「そうそう!あいつらすぐに帰ったし、それにやっかいなモンスターも残しやがってさ、おかげでこの通りだよ!」
吉澤は包帯でグルグル巻の手をヒラヒラさせて言った。
「まあ、こっちはこんな感じやな。これといって特別な事はなかったわ・・・・、そっちは?」
- 311 名前:水色の夏 投稿日:2004/03/31(水) 00:15
-
「じゃあ、こっちはオイラが説明するよ!」
そう言うと、矢口ひと口お茶を飲んで、
「とりあえず、簡潔に話していくよ。まずはね〜・・・・・・」
矢口は腕を組むと、
「森で野宿した時かな、新四天王の田中と道重がオイラを襲ってきたんだよ!」
「あれっ?田中って確かののの相手ですよね。それに道重もあさ美ちゃんの・・・・・」
「そう!何でかわかんないんだけど突然襲ってきてさ、でも、こんちゃんが来てくれて助かったけどね」
「ところで、田中ってどうでした?ののには何の情報もないんです」
「そ〜だな〜、全部見たわけじゃないからハッキリは言えないけど・・・・・・・」
「言えないけど・・・・・・?」
辻がドキドキしながら矢口を見る。
- 312 名前:水色の夏 投稿日:2004/03/31(水) 00:37
-
「今のとこはののだな!ねっ、こんちゃん!」
「そうですね!でもののちゃん、油断大敵火がボーボーですよ!」
「ヘイ!これからも、修行に励むのです!!」
「で、そんなこんなでやっと≪スーキ・イブ≫の町に着いたんだよ。」
「ほんで、砂風呂はあったんか?」
「あいぼん、慌てんなって!それで、砂浜の様子を見にいったらモンスターがいてさ、オイラ速攻でやられちゃったんだよ!」
「そうそう!その後にこんちゃんまでやられちゃって、一時はどうなるかと思ったけど梨華ちゃんが頑張ってくれたんだべさ!」
「へぇ〜、梨華ちゃんがね〜・・・・・・・」
「なによ、よっすぃ〜その言い方はさ〜、信じてないんでしょ!!」
「いやいやそんな事ないって、落ち着いてよ梨華ちゃん!」
「でも、よっすぃ〜が驚くのも無理ないべ。見てたなっちもビックリしたもん!あっ!?そうそう」
安倍は何かを思い出したようにポケットに手を突っ込むと、
- 313 名前:水色の夏 投稿日:2004/03/31(水) 00:56
-
小さい太陽の形をした物を取り出した。紺野が手に取って見てみると、
「これは・・・・・!?太陽のかけら!!」
全員が太陽のかけらに注目する。
「あともう1個はなんでしたっけ?」
「なんやのの、憶えとらんのか?あめんぼの子やろ!」
「あいぼん間違っとるで!雨雲のかけらやろが!!」
「おっ、ちょっと間違えたわ。まあ、わきげの左みたいなもんや!」
「それを言うなら、若気のいたりや!ムリに難しい言葉を使わんときって!!」
「お〜い、コントはもういいから!とにかく、オイラたちの方はこんなモンかな」
「ところで、砂風呂はどうやったんや?」
「砂風呂?それが、スゲェー気持ちいいの!ポカポカしてさ、疲れがぶっ飛んだね♪」
「いいな〜、砂風呂は入りて〜〜〜〜!!!!」
「じゃ〜、今度みんなで行ってみるべさ!」
- 314 名前:水色の夏 投稿日:2004/03/31(水) 01:05
-
「ところでさ、次はどうするの?」
石川が辻に聞くと、
「次は前に言ってた≪オキナー≫ってとこに行って見ようと思っているですよ!」
「でも、どうやって?ずっと南にあるらしいべ?」
「それをこれから探せばいいのです。明日からがんばるですよ〜!!」
「お〜う!!」
- 315 名前:めかり 投稿日:2004/03/31(水) 01:06
-
更新しました。
今日はここまでです。
- 316 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/04(日) 00:14
-
次の日、ご飯を食べた後に辻と高橋が立ち上がって、
「んっ?どうしたべ、2人して立ち上がってから・・・・?」
「愛ちゃんとののはちょっとしたアテがあるので、そこをあたってくるです。」
そう言うと辻と高橋は、他のみんなの返事も聞かずにさっさと部屋を後にした。
2人は港まで歩いて行くと、周りをキョロキョロと見回した。
「あっ!おった、おったで!!」
高橋の指差す方を見ると、漁師のおじさんが作業をしていた。2人は走って近寄り声をかけた。
「おじさん、こんにちはです!」
「あっ?誰かと思えば、嬢ちゃんたちじゃね〜か!どうした?」
「おじさん、その前に何かいう事があるんじゃないですか?」
「お〜お〜、ホントに島のモンスターを倒したってな、ビックリしたぞ!?」
「あたしらの手にかかれば軽いもんやで!なっ、リーダー!」
辻は腕を組んで大きくうなずいている。
- 317 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/04(日) 00:53
-
「ところで今日はどうしたんだ?」
「おじさん、≪オキナー≫って町知ってますか?」
「≪オキナー≫?あ〜、こっから南にあるあの町か〜・・・・・」
「知ってるですか?じつはののたちをそこまで乗せて行ってほしいのですが」
「う〜ん、モンスターを倒してくれた嬢ちゃんらの頼みだから引き受けてあげたいんだが・・・・・・」
辻と高橋は固唾をのんでおじさんを見上げている。
「あの島はわしらじゃ近づけんのだよ、すまないが勘弁してくれないかの・・・・・・」
「なんで?なんで近づいちゃイカンの?」
「それはちょっとな・・・、そのかわりと言うとあれだが、船を貸してやるぞ」
「ひょっとして昨日借りたあれですか?あれじゃ〜ムリですよ」
「ハハハ、違う違う!古い船じゃがしっかりとした船だ。あそこの倉庫に入ってるから、自由に使ってくれ」
2人は目を大きくして大喜びした。
- 318 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/04(日) 01:08
-
「愛ちゃん、早速見に行くですよ!」
「おう、楽しみやねリーダー!!」
2人はおじさんに礼を言うと倉庫に向かって走りだした。
「お〜い、ただホコリかぶってるから掃除した方がいいぞ〜〜〜!!」
「は〜〜〜〜い!!!」
辻と高橋は大きな倉庫の前まで行くと、1回深呼吸をして2人で扉を開けた。
中には大きな船が格納されていた。
2人は近づいて船を見上げる。
「スゴイです!これならみんなも乗れるですよ!!」
「そうやね!でも・・・、めっちゃ汚れとるで。掃除せなアカンな〜・・・・・・」
「じゃ〜、さっそくみんなを呼んで掃除開始です!」
こうして、辻達は船を手に入れたのであった。
- 319 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/04(日) 01:52
-
2日後、辻は船内を歩いていくと、倉庫の前に矢口・石川がいた。
「梨華ちゃん、積荷チェックはどうですか?」
「あっ、のの。ん〜と、あと少しってとこかな♪今、まりっぺが最終チェックしてるよ」
「わかったです。終わったらまりっぺと一緒に船室にきてくださいね!」
「オッケェー♪」
辻は石川と別れると、看板に向かった。看板では、吉澤・高橋・紺野が板と釘を持って船の補強をしていた。
「よっすぃ〜、こっちはどうですか?」
「よ〜う、リーダー!見回りか?こっちは全て完了したぜ!」
その時遠くから、
「愛ちゃ〜ん、急いで板を持ってきてください!」
「あれっ?まだあったのかな?ちょっと見てくるよ!」
「わかったです。終わったら集合です。愛ちゃんとこんちゃんを連れてきてください!」
「りょ〜か〜〜い♪」
吉澤は返事をしながら、声のした方へ走っていった。
- 320 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/04(日) 02:12
-
辻が船室に向かうと、安倍と加護が何やら深刻な顔で話をしていた。
「2人ともどうかしたのですか?」
「お〜、ののいいとこにきたわ!今なっちと話しよったんやけどさ、船ってどうやって動かすん?」
「えっ?動かす?勝手に進んでくれるんじゃないのですか?」
「そんな便利な訳ないべさ!たしかあっこにある丸いので動かしたりするはずだけどな・・・・・・」
「困ったですね、ここまできてこれはマズイです。どうしますか?」
3人がうなりながら考えていると、吉澤・高橋・紺野の声が聞こえてきた。
「まったくさ〜、あんくらいの穴でオタオタしてんじゃね〜よ!!」
「そうそう!あさ美ちゃんはビビリすぎやで!」
「そんな事ないです。2人とも海を甘く見すぎですよ!1つの小さな穴でも、船が沈む原因でもあるんですよ!!」
「わかったわかった。それはもう、何回も聞いたよ・・・、なっ?愛!」
「ほれほれ、あさ美ちゃん落ち着きや〜〜〜」
3人は船室に入ると悩んでいる、辻・安倍・加護の姿が目に入ってきた。
「どうした?3人でうんうんうなっちゃってさ〜!」
「何かあったのですか?」
- 321 名前:めかり 投稿日:2004/04/04(日) 02:19
-
すいません。短いですが今日はここまでです。
次回からは海に出ます。
- 322 名前:ヤグヤグ 投稿日:2004/04/05(月) 23:36
- のののリーダーっぷり、いいですね
続き楽しみに待っております
頑張って下さい
- 323 名前:ヤグヤグ 投稿日:2004/04/05(月) 23:39
- あー!すいません、ageちゃいました
以後気をつけます
- 324 名前:めかり 投稿日:2004/04/06(火) 22:06
-
322>やぐやぐさん ありがとうございます!
これからも、辻さんを筆頭に頑張って行きまっしゅ!
- 325 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/06(火) 22:37
-
紺野が聞くと、加護が、
「実はこの船の事なんやけど、操縦の仕方がよ〜わからんのや・・・・・」
「え"っ?!それってヤベーじゃん!ど〜すんの?せっかくこんな船手に入れたのによ〜!」
「ど〜するって言われてもな〜・・・、何か説明書とかつんでないんかの〜?」
「アホか!説明書見て運転できるなら、こんなに悩まね〜だろ!!」
「アホ〜?おいコラよっすぃ〜!誰に向かってアホってぬかしとんじゃい!」
「えっ?いやっ、あのっ・・・、愛だよ、愛!なっ?そ〜だろっ?愛!」
突然言われたため、高橋が返事に困っていると、
「おい!よりにもよって愛ちゃんに向かってアホってぬかしたんか?」
吉澤が失敗したって顔をすると、
「今頃気づいても遅いわ!よっすぃ〜、オマエは死刑決定や!」
加護が吉澤に飛びかかろうとした時、操縦系のところを見てた紺野が近づいてきて、
「あの〜、あのタイプなら、私でよければ操縦できますけど・・・・・・」
一瞬、場が静まり全員が紺野を見る。
- 326 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/06(火) 23:03
-
「ホッ、ホントですか?こんちゃん!」
辻が紺野の肩を大きく揺らしながら聞き返す。
「ちょ、ちょっとのんちゃん、落ち着いてください!
「こんちゃん、船の運転できんの?」
「はい、前の町にいた時に教えてもらいましたので、ちょっと古いタイプならできますよ!」
「こんちゃんスゴイです!」
「あさ美カッケェー♪」
「ホンマスゴイで!!」
「さすがこんちゃんだべさ!」
「あさ美、すごすぎやで!」
全員が一斉に紺野に飛びつく。
「うげっ・・・、重い、重いですよ〜・・・・・・」
その時、矢口と石川が戻ってきて、
「コ〜ラ、何はしゃいでんの?荷物チェック完了したよ!」
「よし!それじゃ〜みんな揃ったところで、早速出発するです!!」
こうして≪オキナー≫に向けて航海が始まった。
- 327 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/06(火) 23:33
-
数時間後、辻と加護は船の上から海面を見ていた。
「ねぇ〜、あいぼん。こっちの海ってすっごくキレイですね!」
「ホンマやな〜、キラキラして輝いとるわ!魚もぎょ〜さん泳いどるで!」
「ホントです。気持ちよさそ〜ですね♪ののも一緒に泳ぎたいです」
「おいおい、ホンマに飛び込むなよ!!」
加護は、今にも飛び込みそうな辻の服をギュッと掴む。その時後ろから声がかけられる。
「2人とも何してるべ?」
「あ〜、なっち!あいぼんと海を見てたですよ。なっちも見てみるです。とてもキレイですよ!」
「へぇ〜・・・、それにしても熱くないかい?北国育ちのなっちにはちょっとツライべさ」
「そういえば、なっちは寒いとこ出身やったな。でも、なつかしいな〜!」
「何がですか?」
「だって、最初にののと会ってさ、次に会ったのはなっちやろ?あの時は、こんな旅になるとは思ってもみんかったわ!」
「そうだべな・・・、でもなっちは旅に出てよかったと思ってるべ!だって、ののやあいぼん、それに他のみんなにも会えたから」
- 328 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/06(火) 23:57
-
「そうだね、なっち・・・・・」
「へっ、臭いことぬかしよってからに・・・・・・」
3人でしみじみとしてると、
「ねぇ〜!3人で何してるの?ご飯できたよ〜〜〜!!!」
「ご飯できたみたいですよ。どうやら梨華ちゃんが作ったですね・・・・・」
「みんなは成長したけど、梨華ちゃんの料理だけは伸びへんかったな〜・・・・・・」
「ほらほら、なんだかんだ言っても2人とも完食するくせに、さあ行くべ!」
そう言って3人が歩き出した瞬間、背後で突然水柱が上がった。
- 329 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/07(水) 00:41
-
3人が驚いて水柱の方を見ると、水柱の中から人が出てきた。
「どうも、こんにちわ〜♪」
「あなた誰ですか?」
「私は新垣 里沙。四天王のオーディション受けたけど落ちたの!でも、あなたたちを倒せば入れてくれるって言われたから、倒しにきたの!」
「はぁ?お前はアホか?!四天王の成りそこないがうちらに敵うわけないやろうが!泣かされる前にとっとと帰れや!!!」
「何言ってるの?とにかく誰でもいいから、かかってきなさいよ!」
「あ"ぁ〜〜〜!!オマエええかげんにせんとホンマにシバき回すぞ!」
「まあまあ、あいぼん落ち着くです」
辻は加護の肩を軽くたたいて1歩前に出ると、
「じゃ、ここはののが相手をやってやるです!」
「のの!ここはなっちが・・・・、」
「いいから、いいから!たまにはリーダーに任せるですよ♪」
- 330 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/07(水) 01:05
-
辻はさらに新垣に近づくと、
「お待たせしたです。リーダーのののが相手になるです」
「あなたがリーダー?ちょっとウソでしょ?まあ、あたしとしては誰でもいいんだけどさ♪」
新垣はイキナリ辻に蹴りを繰り出した。だが辻は簡単に新垣の蹴り足を掴む。
「う〜ん、これじゃ〜ダメですね。もっと修行しないと四天王の足元にも及ばないですよ!」
そう言って、辻は足を投げ飛ばす。新垣は尻もちをついて倒れると鋭く辻をにらんで、
「ク、クソー、あたしを下に見るな!!」
新垣は立ち上がると、すぐに辻に殴りかかった。しかし辻は手を掴むと、
「これもダメですね。頭に血が昇ったままでは、とうていののには敵いません!出直してきてください!」
辻は新垣のみぞおちに思いっきり拳をねじりこむ。新垣は鈍い音とともに気を失った。
そして新垣を海に投げ込むと、
「さて、食事にしましょう!」
歩き出した辻の後ろで、安倍と加護も満足げに食堂に向かった。
- 331 名前:めかり 投稿日:2004/04/07(水) 01:06
-
え〜っと、更新しました。
- 332 名前:kazu 投稿日:2004/04/07(水) 11:49
- そういえば新垣さん出てなかったの
忘れていましたww
- 333 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/08(木) 22:51
-
332>kazuさん 新垣さんにはここらでアピールしてもらいます。
- 334 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/08(木) 23:16
-
海に落とされた新垣は、少し沈んだところで気がついた。しかし、あまりにも軽くあしらわれた事に腹を立て、
「待てぇーーーーー!」
新垣は船の先端に立つと、
「ムカツクんだよ!ちょっと強いからって見下してんじゃね〜!」
「な〜んだ、まだやられたりないのですか?これ以上は手加減できないですよ!」
「うっさい!!くらえぇーーー!!!」
『まゆ毛バリ』
新垣のまゆ毛から針みたいに尖ったまゆ毛が飛んでくる。辻や後ろにいた安倍と加護は軽く避ける。
まゆ毛はそのまま壁の奥深くに突き刺さる。
「うわっ!?なんちゅ〜破壊力や、のの〜、気をつけろよ!ふざけた技やけど、威力はあるみたいやで〜!!」
「は〜い、気をつけますで〜す!」
辻は新垣の方を向いて構えると、
「あまり船をキズつけられると困るから、少しホンキを出してあげるです♪」
- 335 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/08(木) 23:35
-
「なんだとーーー!こっちだってそろそろホンキを出すぞーーー!」
新垣は少し加速をつけると、一直線に辻に突っ込んだ。辻は新垣の動きを読み、横に避ける。
新垣が辻の横を通り抜けようとした時、新垣は手足を大きく広げ回転しだした。
油断していた辻は、何発かもらうとその場に片膝をつく。しかし、その事で辻のスイッチがONになる。
「どーだ!あんまりなめてるとイタイ目に会うぞ!!!」
と、辻に向かって指を指した時、突然、新垣の目から辻の姿が消えた。
「あっ、あれっ?どこに行った?」
新垣は安倍と加護の方を見るが、2人は首を横に振る。
新垣の周りで妙な音が鳴り響く。
「なんだ、この音は?それよりどこに行ったんだ?もしかしてあたしにビビッテ逃げたのかーーー!」
- 336 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/09(金) 00:21
-
新垣が大きな声で叫ぶと、その奇妙な音がどんどん新垣に近づいてくる。
安倍と加護には、かすかに辻の姿が見えていた。
「あんなん目の前でやられたら、絶対ののの姿なんか見えへんで!」
「ホントだべさ・・・、第3者として見ててもギリギリ見えるか見えないかってとこなのに、目の前じゃまず見えないべさ!」
「そうやな〜!それにアイツの実力やと、まずののには勝たれへんな〜・・・・・・」
安倍は無言でうなずくと、辻と新垣の方をジッと見続けた。
まだ新垣には辻の姿が見つけられない。しかし、さっきから聞こえてる奇妙な音がドンドン新垣に近づいてくる。
新垣は恐くなって、辺り一帯にまゆ毛を飛ばす。
実を言うと辻は、ずっと高速で反復横飛びしながら新垣に近づいていたのだ。その動きが速すぎるため、新垣には姿が消えたようになってるのだ。
「どこだーーーー!」
新垣は見当違いのとこにまゆ毛を飛ばし続けている。それを見てた辻はさらに新垣に近づく。
- 337 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/09(金) 00:42
-
新垣は少し疲れたのか、まゆ毛を出すのを止めて、周りをキョロキョロとしている。
辻はその隙をついて、急に新垣の目の前で姿を現した。
突然現われた辻に驚いた新垣に、辻は全身を鉄に姿を変えると、思いっきり新垣を殴り飛ばした。
壁まで飛ばされた新垣に辻は素早く近づくと、さらに連打・連打・連打を続けた。
しばらくして辻の動きが止まると、新垣はその場に崩れ落ちた。
安倍と加護が近づき新垣を見ると、全身が青くなって顔は原型をとどめてなかった。
「のの・・・、もういいべ、ケリはついたべさ・・・・・・・」
安倍は辻を包み込むように肩を抱くと、加護も、
「よし!ほな、そろそろご飯食べに行こうや!腹へったわ〜」
「でも・・・、この娘はどうしますか?」
「大丈夫や!ここまでやられたんや、しばらくは動けへんで!よしんば動けても逃げるのが精一杯ってとこやろっ」
「そうだべ、ほっといても問題ないべさ!」
「そ、そうですね・・・、じゃ、ひと汗かいた事だしご飯に行きましょ〜!!」
3人は新垣をそのままほっといて、船の中に戻っていった。
- 338 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/09(金) 01:04
-
数時間後、新垣は体全身に走る痛みと共に目を覚ました。辺りを見ると日も暮れて真っ暗になっていた。
「アテテテテ、もう夜か〜・・・、何時間気を失ってたんだろ・・・・・・、ん!?誰?」
ふと後ろに気配を感じて後ろを見ると、そこに辻が立っていた。
「なんだ!トドメでも刺しに来たのか?好きにしろっ!!」
そう言って、新垣は床に寝転がった。
「違うです。勝負は昼で終わりました。ののは聞きたい事があるのです」
「何が聞きたいんだ?」
「確か新四天王に落ちたって言ってたですよね・・・」
「あ〜、それがどうかしたか?」
「ストレートに聞きます。ののの強さは新四天王と比べてどうですか?」
「バカかお前は・・・、あたしがそんな事をわざわざ言うわけないだろ!」
「そ、そうですか・・・、当然ですよね!のの達は敵同士ですからそんな事を聞くほうがおかしいですね・・・・・」
新垣は立ち上がると、
「・・・・・フン!新四天王の力じゃ、何人集まってもあんたには敵わないよ!」
そう言うと、新垣は海に飛び込んだ。辻は新垣の飛び込んだとこを見たが、もうそこに新垣の姿はなかった。
辻はしばらく海を眺めてたが、大きくあくびをすると自分の寝床に戻っていった。
- 339 名前:めかり 投稿日:2004/04/09(金) 01:05
-
更新しました。
- 340 名前:すかっしゅ 投稿日:2004/04/14(水) 07:48
- ときに新垣さんが素直ですw
- 341 名前:めかり 投稿日:2004/04/14(水) 09:57
-
340>すかっしゅさん 新垣さんやっと登場できました。
次はいつ出てくることやら・・・・
- 342 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/14(水) 10:21
-
船旅に出て一週間、甲板では辻と石川が寝転がっていた。
「あ〜、なんか気持ちのいい暑さですね!」
「そうね、たまにはこうやってのんびり過ごすのもいいね♪」
そんな2人に頭からタオルをかぶった加護が近づき、
「あんたらさ〜、よくもこの暑い中で寝れるな〜・・・・・」
「気持ちいいですよ!あいぼんも一緒に寝ましょうです♪」
「アホか!こんなとこで寝とったら、あんたらみたいに真っ黒になってまうわ!!」
「え〜、失礼ね!そんなに言われるほど黒くないわよ」
「何を言っとんねん!梨華ちゃんなんか日陰に入ったら目と歯しかわからへんで!!」
「そう言えば、最近夜になると梨華ちゃんが見つけにくいです・・・・・・」
「ちょっと〜、ののまで何言ってるのよ〜!」
「あいぼん大変です!影のモンスターが現れたです。どうするですか?」
「そいつは大変や!よし逃げるで〜♪」
- 343 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/14(水) 10:36
-
辻と加護は石川を指差して笑いながら逃げていく。石川は起き上がると、
「ちょ、ちょっと待ちなさい!もう許さないんだから〜!!」
「うわっ、あいぼん影が追いかけてきたのです!どうするですか?」
「こ〜なったら攻撃や!」
2人は船のマストによってできた大きな日陰に入って後ろを振り向いた。
「やっと追いついた♪逃がさないよ!」
「やばい!のの攻撃や〜!」
辻と加護は全然見当違いのところに向かってキックやパンチをしている。それを見た石川は
「2人とも何やってんの?」
たずねられた2人は、不思議そうな顔をしている石川を無視して、
「あいぼん!日陰はやつのテリトリーです。居場所が掴めないです!」
「しまった!これはうちの判断ミスや〜!!スマン堪忍してや〜・・・・・」
石川は2人を捕まえると、
「コラッ!まったく誰がモンスターよ!!2人とも今日という今日は許さないんだから〜!」
「うわ〜、捕まってもうたわ〜!のの〜、ののの事は忘れへんで〜・・・・・」
「あいぼん!ののとあいぼんは生まれ変わっても、マブダチです〜〜・・・・・・」
- 344 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/14(水) 10:52
-
「いいかげんにしなさい!こうなったらよっすぃ〜に怒ってもらうからね!」
石川は2人の首を掴むとそのまま船内に入っていった。
「ちょっとよっすぃ〜聞いてよ!この2人ったらヒドイのよ〜!!!」
「どうしたの梨華ちゃん?そんなにブチキレちゃって・・・」
「この2人が、私の事を黒い黒いってバカにするの!ヒドイと思わない?」
吉澤が何か言いたそうに口をモゴモゴとしてると、隣にいた矢口が、
「しょ〜がないじゃん!だって梨華ちゃん必要以上に黒いんだもん。限界越えちゃってるよ♪」
「まりっぺまで・・・・、限界越えの黒さってどういう事なのよ!!」
「ちょっと、梨華ちゃん落ち着いてよ〜」
吉澤が今にも飛びつきそうな石川を抱き抑える。
「だからさ〜、梨華ちゃんの黒さは異常だっていってんの!!」
いつの間にか矢口の後ろに回った辻・加護も、
「そうや、そうや!」
「影モンスターです!」
「また〜、モンスターって言った!よっすぃ〜どうにかして!!」
- 345 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/14(水) 11:06
-
「どうにかって言われても・・・・・」
石川にジッと見られた吉澤は、
「(どうしよ〜、確かに梨華ちゃんはちょっと黒すぎだけど、ここはかばわないといけないしな〜)」
「なんやよっすぃ〜!うちらに歯向かうんか?」
吉澤は辻・加護・矢口の方をチラッと見て、
「(かといって、辻・加護に逆らうと後々大変だしな〜・・・、何であたしはいつもこんな目に遭うんだろ・・・・・)」
・・・・・・・・・・
その時、外から紺野の声が聞こえてきた。
「みなさ〜〜ん!≪オキナー≫が見えましたよ〜!!」
「(チャンスだ!!)」
「マジかよ!!!」
吉澤はそう言うと、一目散に船内から出て行った。辻・加護・矢口も後を追うように走りだした。
船内に1人残された石川は、
「も〜〜、よっすぃ〜のバカ!!知らないんだから〜〜〜!!!」
大声で叫ぶと、みんなの後を追うように甲板に向かった。
- 346 名前:めかり 投稿日:2004/04/14(水) 11:09
-
少ないですが更新しました。
次回から上陸という形となります。
- 347 名前:kazu 投稿日:2004/04/14(水) 13:28
- 石川さんは黒いですけど
辻さんも結構黒いと思いますw
- 348 名前:めかり 投稿日:2004/04/21(水) 22:34
-
347>kazuさん 辻ちゃんも黒いのですが、やっぱり
いじられるのは石川さんの仕事だと思いまして・・・・
- 349 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/21(水) 22:58
-
全員が甲板に出て紺野の指差す方を見ると、大きな島が見えている。
「なんや〜?えらい緑の多い島やな〜・・・」
「ホントです。ジャングルって言うやつですか?」
「まあ、似たような感じです。それより船はどこにつけますか?」
紺野は辻に指示を仰ぐと、
「あそこに砂浜が広がってるので、あそこにするです!」
「了解です。リーダー!!」
紺野は舵に向かっていく。その時ジッと島を見ていた安倍が、
「ねぇ、あそこに見えてるのが噂の城じゃないべか?!」
大きく広がる森の間に赤い屋根の城が見える。
「でもさ〜、あないにハッキリと見えとるのにホンマに近づけへんのかな?」
「さ〜、行ってみればわかるんじゃん!」
「そういえば、城の近くに町があるって言ってたべさ。とりあえず行ってみるべ」
- 350 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/21(水) 23:40
-
船を島に近づけれるだけ近づけると、そこからは小船で砂浜に向かった。
「はぁ〜、やっと着いたよ。それにしても長い船旅だったね〜・・・・・」
「そ〜だね〜。でも、まだこれからだべ、ヤグチ」
「ヘイヘイ・・・、それじゃ〜、とりあえず町にでも行ってみよっか!」
「でもなんかこの森、暗くて気味が悪いで・・・・・」
高橋が森を覗き込みながら呟くと、加護が高橋の背中を軽く叩いて、
「何を言っとんねん!日の光が葉っぱで遮られとるだけやないか!大丈夫やって♪」
「ほ〜かな〜・・・・」
「とにかくここにいても始まらないので、早速出発するです!」
- 351 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/22(木) 00:27
-
こうして8人は森の中に侵入した。とりあえずは大きく見える城を目指してひたすら歩く。
「でもさ〜、ホンマあの城に行けへんのかな?」
「さ〜、ど〜ですかね?実際にののたちで確認してみるです」
「コラコラ、あんまり勝手な事言うんでないよ!」
「でもなっち、今目指してるのはあの城なんですよね?」
「そっ、そ〜だけど・・・」
「なら、問題ないやん♪」
辻と加護は前を向いて、口笛を吹きながら歩き出した。
唖然としている安倍に吉澤と石川が近づくと、
「なっち、しょ〜がないじゃん!リーダーには逆らえないってことじゃん」
「そうそう♪長いものには巻かれろってやつだよ」
「って梨華ちゃん、その言葉の使い方は間違えてるよ・・・・・」
「あれっ?そっ、そう?でもいいじゃん!面白いからさっ♪」
・・・・・・・・・・・・・・
安倍と吉澤が返事に困っていると、前を歩いていた矢口が、
- 352 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/22(木) 00:55
-
「いや!前から思ってたけど梨華ちゃんてさ〜、おもしんないよね」
「え〜、そんな事ないよ!ねっ?よっすぃ〜?」
「ん〜・・・・、あっ?!辻と加護がドンドン進んでるじゃん!急ごう!!」
吉澤はその場から、一目散に逃げ出した。
「あっ、よっすぃ〜・・・」
石川は逃げ出した吉澤を諦め、今度は安倍の方を向き、
「そんな事ないでしょ?」
「うっ・・・・・、そんな事・・・・・・・・ある」
そう言うと、安倍も吉澤に続きその場から逃げ出した。
「なっ?オイラの言った通りだろ?もっと勉強しなっ♪キャハハハ」
矢口は笑いながら前に進んで行く。一方、石川の方はどんどん歩く速度が落ちていく。
- 353 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/22(木) 01:24
-
「そっか〜、私って全然おもしろくないんだ・・・。今までみんなが喜んでくれてるって思ってたのは勘違いなんだ・・・・・・」
トボトボと歩いていると、
「あれっ?どうしたんですか?」
「あ〜、こんちゃんか〜・・・・・」
「何か暗いですよ。何かあったんですか?」
「いや、大した事じゃないんだけどね・・・・・・」
「私でよかったら話し聞きますけど」
「あのさ〜、私ってそんなにつまんない?」
「えっ?」
「私って、そんなにおもしろくないの?」
「そんな事ないですよ。私はけっこう好きですよ」
「うそっ!!」
「うそじゃないです。石川さんの話や行動は、けっこう面白いですよ」
石川は紺野の両肩を掴むと、
「ホントに?」
「ハイ♪」
「アリガト〜!梨華ガンバル!!」
「その意気ですよ」
石川と紺野は手をつなぐと元気よく歩き出した。
- 354 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/22(木) 01:45
-
しばらくして、
「やっぱ、噂はホントだったです・・・」
「な〜、ホンマやったな・・・・・」
「どうするべ?町も見つかってないべさ」
加護は腕を組んで木にもたれかかると、
「ど〜するって言われてもな〜・・・、ど〜すんの?のの」
「そ〜ですね〜、とりあえず周りの状況が知りたいから、この木に登って様子を見るです」
「なるほど!さすがリーダーやな♪」
加護はチラッと吉澤を見ると、
「よっすぃ〜、仕事やで♪」
「ふん、そ〜くると思ってたよ!そんじゃ〜行ってくるか」
吉澤は軽々と木を登って行った。
- 355 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/22(木) 01:55
-
5分後、吉澤が飛び降りてくると、
「あっちの方に町があったじゃん!」
「よし、出発です!」
「あれっ?休憩は?」
「何言ってるですか?よっすぃ〜。休憩は今取ったじゃないですか」
「いやっ、だから・・・・・」
「しゅっぱ〜つ!!」
吉澤を置いて7人が歩き出す。
「ちょ、ちょっと〜・・・、まったくしゃ〜ね〜な〜・・・・・・」
吉澤は軽くため息をつくと、7人の後ろをゆっくりと歩き出した。
- 356 名前:めかり 投稿日:2004/04/22(木) 01:56
-
更新しました。
- 357 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/25(日) 20:09
-
一方、とある城の中で、
「おい!誰かおらんか!!」
「お呼びでしょうか?」
黒い影から呼び出された飯田が膝をつく。
「おう、飯田か!ほんで、今んとこど〜なってんねん?」
「はい、報告によりますとどうやら≪オキ・ナー≫に上陸したもようです」
「なんやと〜!いったいオマエらは何をやってたんや!!簡単に上陸させよってからに・・・・・」
「申し訳ございません」
「申し訳って・・・、も〜ええわ!早いとこ何とかせいよ!!」
「ハッ!」
飯田は深々と頭を下げると、その場から姿を消した。黒い影は飯田がいなくなったのを確認すると、
「保田・・・・・」
「ハッ、ここに・・・・・」
「あれはど〜なっとる?」
「もう少しで完成であります」
「急げよ・・・・・・」
「ハッ!」
保田もその場から姿を消した。
「もう少しや・・・もう少しで全てがワシのもんに・・・・・・・」
- 358 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/25(日) 20:28
-
飯田がため息をつきながら階段を歩いていると、
「んあ〜、ど〜したのカオリ?ため息なんかついちゃって・・・、もしかして怒られた?」
「なんだゴトーか・・・、その通りだよ。何とかしろってさ・・・・・・」
「そっか〜・・・、で、ど〜する?」
「ど〜するもなにも、私たちはやるしかないんだ!」
「でもさ〜、実際もう少し時間が欲しいよね。美貴が言ってたよ。あいつらもう少しだってさ♪」
「そうなんだよね〜・・・」
「ねぇカオリ。あと少しどうにかならないかな?」
飯田は難しい顔で腕を組んで、
「わかった、ちょっとした心辺りがあるからあたってみる。」
「心辺り?」
「まあ、ちょっとした知り合いかな。早速行ってくる♪」
飯田はそう言って、階段を駆け上がって行った。
「さて、あたしもそろそろ本腰入れていこうかなっ・・・・・・」
と軽く肩を回すと、階段をゆっくりと上がりだした。
- 359 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/25(日) 22:55
-
飯田は階段を駆け上がって行き、医務室と書かれた部屋に飛び込んだ。
「ゆ〜ちゃんいる?」
部屋の中には金髪で白衣を着ていた女性が、椅子に座ったまま振り向いた。
「あっ?なんやカオリか〜・・・、どしたんや?突然」
「ゆ〜ちゃん、お願いがあるんだけど・・・・・・」
飯田は今までの事を手短に話すと、
「はぁ〜・・・、まったくしゃ〜ないな〜、他ならぬカオリの頼み事やからな・・・・・・・」
「ありがと〜♪恩にきるよ」
「ほんで、どんくらい延ばしたらええ〜んや?」
「そ〜ね〜・・・、最低1週間はほしいんだけど、どうかな?」
「わかった。そのかわりって言っちゃ〜アレやけど、新しい薬を開発したんやけど・・・・・・」
「はいはい、人体実験ね!OK、成功したらね・・・・・・」
「よっしゃ、商談成立♪で、あいつらは≪オキ・ナー≫の町におるんやったっけ?」
「そうだよ!」
「ほな、行ってくるわ!」
中澤は着ていた白衣を脱ぐと、颯爽と部屋から出て行った。
- 360 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/25(日) 23:25
-
その頃、町に到着した8人は宿屋に入っていた。
「は〜やっと着いた。オイラ、も〜足ガクガクだよ」
「さすがにののも疲れたです・・・・・・」
「それにノドもカラカラって感じ。冷たいもんを一気に飲みてぇ〜!!」
「おっ、よっすぃ〜イイ事言うべ!」
「よっしゃ〜、ほなジュースジャンケンや!負けた奴が買ってくるんや!」
「あいぼん、こう言うのはだいたい言いだしっぺが負ける法則になっとるんやで!」
「そうそう、高橋の言う通りだよ♪」
「うっさい!愛ちゃんはともかく梨華ちゃんに言われたないわ!」
「ひっど〜い・・・・・・」
「ほな、とにかくやるで!ジャンケーン・・・、ホイ!」
チョキ、チョキ、チョキ、チョキ、チョキ、チョキ、チョキ、パー
- 361 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/25(日) 23:46
-
日の暮れた町並みを1人歩く石川。手にはたくさんのジュースやお菓子の入った袋。
「はぁ〜、8人でやるジャンケンが、1回で勝負がつくなんてありえないよ!!」
1人でブツブツと愚痴を言いまくる石川、
「だいたいよっすぃ〜も、普通は手伝ってくれたりするのに、今日に限ってガンバレ〜だなんて、ヒドイわ!!」
ふと目の前にうずくまっている女性が1人。石川は近づくと、
「あの、大丈夫ですか?」
「あっ、スンマセン。あの〜、ちょっと苦しくて・・・、少し休めば治るんですけど・・・・・・」
石川はうずくまっている女性の隣にある暗い横道に気がつくと、
「じゃ〜ここは人通りも多くてあれなので、こっちの静かな方で休みましょう。立てますか?」
「あの、肩、貸してもらえますか・・・・?」
石川はうなずくと、持ってた荷物を道の隅に置いて女性に肩を貸す。2人はゆっくりと歩いて暗い横道へと消えて行った。
- 362 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/26(月) 00:02
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石川が買い出しに行って1時間が経過、
「おっそいな〜、梨華ちゃんはいつになったら帰ってくるの?オイラ、ノドカラカラだよ!」
「梨華ちゃんの事だから、きっと迷子にでもなってるですよ♪」
「おっ、さすがリーダーや!いい読みやで!」
吉澤は勢いよく立ち上がると、
「ちょっと見てくる」
そう言って、部屋から飛び出した。とりあえず近くの店まで行ってみたが石川の姿はない。
「どこに行っちゃったんだよ〜、まったく・・・・・・・」
吉澤はアテもなく町中を走り回る。
10分くらい走り回った時、路地の片隅に置かれた沢山のジュースとお菓子の入った袋が目に入った。
「なんでこんなとこに・・・・・・ん!?」
横道に気づいた吉澤がゆっくりと暗い道を進んでいくと、人が1人倒れている。倒れている人が石川と気づくのに時間はさほどかからなかった。
吉澤は石川を抱きかかえると、
「梨華ちゃん!梨華ちゃん・・・、梨華ちゃん」
吉澤は石川を背負うと急いで宿屋に戻った。
- 363 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/26(月) 00:28
-
部屋に戻った吉澤は、石川を布団に寝かした。
「それにしても誰がこんな事を・・・!!もしかして四天王か!?」
矢口が声を大にして言うと、安倍が、
「う〜ん、その可能性もあると思うけど、でもさ〜・・・・・」
「でも?」
「な〜んか今までとやり方が違いすぎだべ!あの人らってナンダカンダ言って正面からぶつかってきてたべさ!」
「甘い!甘々やでなっちは!!あいつらは敵なんやで!忘れたんか?」
「そんな事はなっちだってわかってるべ!でも・・・」
「でもやない!!そんな気持ちやったら、次やられるのはなっちかも知れへんで・・・・・・・」
辻が立ち上がって、言い合っている安倍と加護の間に入ると、
「とにかくこの話はここまでです。詳しい事は梨華ちゃんが目覚めた時に聞きましょう」
紺野も立ち上がると、
「そうですね、怪我人の周りで騒ぐのは良い事ではないですからね。あと、みなさんしばらくは1人で出歩かない事!」
その時、高橋が部屋に入ってきて吉澤に近づき、
「小さい部屋が借りれたんで、石川さんはそっちに移しましょう」
吉澤は小さくうなずくと、石川を背負って部屋から出て行こうとした時、
「よっすぃ〜!梨華ちゃんにずっとついててあげてくださいです」
吉澤は声を出さずにうなずくと、部屋から出て行った。
- 364 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/26(月) 00:44
-
辻は残ったみんなを見て、
「みんなもこんちゃんが言ったように1人で出歩かないでください。あと・・・・・・」
「あと?なんやのん?」
「よっすぃ〜が暴走しないように、気にしててくださいです」
「そうだね!でも、よっすぃ〜の事止めれるのは、ののかこんちゃんくらいだべさ」
「わかったです。ののとこんちゃんでしばらく様子を見るです」
「よし!ほんなら、残ったうちらでとりあえず、情報を集めよっか。4人やから2手に別れたらええやろ」
「そうだべな、とにかくちょっとくらい情報を集めとかないと、梨華ちゃんが治ってから動けなくなるべさ!」
「それじゃ〜、そっちはお願いするです。くれぐれも気をつけてくださいです」
「了解!しばらくオイラ達が動くのは昼間だけにしておくよ!」
「じゃ、今日はもう休みましょう・・・」
- 365 名前:めかり 投稿日:2004/04/26(月) 00:45
-
更新しました。
- 366 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/04/28(水) 21:20
- きになるぅ!!!!!!!!!!
- 367 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/30(金) 15:25
-
翌日、安倍と高橋、矢口と加護の二手に別れて町に出かけて行った。残った辻と紺野は石川と吉澤のいる部屋の前で話している。
「こんちゃん、今回の事はどう考えてるのですか?」
「う〜ん・・・、私の予想では、傷の様子からして魔法でやられたのは間違いないでしょう。それに、後ろからやられた事も・・・・・・」
「後ろから・・・?」
「はい、全身に傷がありますが、一番ヒドイところは背中ですからね。最初に大打撃をくらってあとはされるがままってとこでしょうか・・・」
「そ、そんな卑怯な事がゆるされるですか!?」
「落ち着いてください。最初に言った通り、これはあくまでも私の予想なので・・・」
「あっ、ごめんなさいです」
「とりあえずは石川さんの意識回復を待ちましょう。あの様子からして2〜3日で目は覚めると思いますから」
「あとはよっすぃ〜か・・・」
「そ〜ですね、よっぽどショックだったのか、今日の朝食は一切手をつけてなかったですからね・・・・・・」
「とりあえずは梨華ちゃんが目覚めるまでは側を離れないとは思うんですけど・・・」
「そうですね。私たちも交代で様子を見に行く事にしましょう」
「じゃ、まずはののが行ってくるです。こんちゃんは少し休んでてください」
「わかりました。交代になったら起こしてください」
辻は指でOKと作ると、部屋に入って行った。
- 368 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/30(金) 15:39
-
部屋の中はカーテンを閉め切っており、電気もつけてないため真っ暗だった。
辻は扉を開けた時に2人の場所を確認して扉を閉めると、ゆっくりと吉澤の隣に座った。
「梨華ちゃんはど〜ですか?」
「ののか・・・、今の所は落ち着いているよ」
「よっすぃ〜も少し休まないと体に毒ですよ。梨華ちゃんが治ってもよっすぃ〜が倒れてたら梨華ちゃんが悲しむです」
「大丈夫だよ。全然眠くないんだ!それに・・・」
「それに?」
「それに、これは梨華ちゃんを1人で行かせたあたしのせいでもあるんだからさ・・・・・・」
「よっすぃ〜・・・・・・」
「心配すんなって♪あたしもアホじゃないんだ!眠くなったら勝手に寝るよ」
「ホントですか?」
「ホントだって!」
「わかったです。ただ1つ約束してくださいです」
「なに?」
「勝手な事はしない事!」
「・・・・・・わかった」
「絶対ですよ。破ったらリーダーからの特別な罰ゲームが準備されてるですよ」
- 369 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/30(金) 15:58
-
辻はそう言うと、鋭い目つきで吉澤の目を見た。
吉澤は辻から目をそらすと、
「はぁ〜、やっぱお見通しって事か・・・。了解、勝手な事はしないよ!!」
「やっぱり1人で行くつもりだったですか。アテもないのにどうするつもりだったですか?」
「そりゃ〜、今一番怪しい場所に行くのがいいんじゃないかってさ・・・」
「一番怪しい場所?」
「そう!やっぱあの城しかないっしょ♪」
「でも、謎を解かないと普通に行ってもたどり着けないですよ。それはもう体験したはずです!」
「それでも、梨華ちゃんがやられたんだ!何とかするさ!!」
「とにかく早まった事だけはしないでくださいです。情報はあいぼん達が調べてくれてます。仲間を信じてくださいです」
「信じる・・・か、重たい言葉だな・・・・・・」
「ののはさ〜、何でそんなに信じれるんだ?」
「じゃ〜、よっすぃ〜は信じてないんですか?」
「そりゃ〜信じてはいるよ!でも、100%ではない・・・。だってそうだろ!!あたしらが知り合ってどれくらいの時が過ぎた?」
吉澤は立ち上がって辻の両肩を掴む。
- 370 名前:水色の夏 投稿日:2004/04/30(金) 16:22
-
「よっすぃ〜・・・」
「高橋なんか出会ってそんなに経ってないんだぞ!まだ、四天王でもごっちんの方が信頼できるよ・・・・・」
辻は吉澤の襟首を掴むと、
「それ以上の暴言は許さないです。愛ちゃん達が信用できない?あたりまえです。よっすぃ〜から近づいて心を開かないと相手も開いてはくれないですよ!」
「でも・・・」
「でもじゃないです。ののは愛ちゃんもこんちゃんも、それになっち・あいぼん・まりっぺ・梨華ちゃんの一言一句全て信じてるです。」
辻は吉澤を見つめると、
「あと、よっすぃ〜の事も心の中から信用してるです。じゃないと、ここまで旅はできなかったですよ」
「・・・・・・・」
辻は立ち上がると、
「10分後にこんちゃんを来させるので、交代してよっすぃ〜は少し休んでください。あと、ご飯もしっかり食べる事です。以上!!」
辻は部屋から出て行った。残された吉澤は眠っている石川の手を握り、
「クッ・・・、あたしたちはとんでもないリーダーを持ったみたいだね・・・・・・・」
吉澤は溢れ出る涙を抑えきれず、声を殺して泣いた。
10分後、扉をノックする音。あいかわらず真っ暗の部屋の中に眠る石川と座る吉澤。
「吉澤さん、交代に来ました」
紺野が吉澤の隣に座ると、吉澤は軽くうなずいて立ち上がると扉に向かう。そして、
「紺野・・・、少しの間頼む・・・・・・」
「ハイ!任せてください。完璧です♪」
吉澤は振り向きもせずに、部屋から出て行った。
- 371 名前:めかり 投稿日:2004/04/30(金) 16:25
-
更新しました。
366>名無飼育さん 石川さんに起こった事は目覚めてから、と言うことで・・・
- 372 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/05/01(土) 19:51
- 更新乙です!
石川さんの件は次回ですか・・
誰にやられたんだろう?
全然想像できません。期待してお待ちしております。
- 373 名前:名無し 投稿日:2004/05/02(日) 14:25
- やっばい辻さんマジかっけー
- 374 名前:ititetu 投稿日:2004/05/02(日) 15:35
- 更新お疲れ様です。
梨華ちゃんが油断していたとはいえ、あっさりやられる・・・
流れからだと、「あの人」の仕業かな?
- 375 名前:めかり 投稿日:2004/05/06(木) 01:50
-
372>名無飼育さん
誰にやられたかは、今回ので発覚します。
373>名無しさん
もっともっとカッケー辻さんになっていく・・・かも?(ホントかな?)
374>ititetuさん
誰の仕業かは・・・、ヒ・ミ・ツ(笑)でっす。
- 376 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/06(木) 02:09
-
事件が起きて3日後の夜、吉澤と辻が見守る中、ついに石川が目を覚ました。そしてムクッと起き上がると、
「???あれっ?私ど〜したんだっけ・・・?」
「梨華ちゃん!よかった〜、もう3日も寝てたんだよ!心配かけやがってさ〜!!」
吉澤は今にも泣きそうな顔で石川を抱きしめる。辻は他の部屋にいるみんなを呼びに行った。
「あれっ?よっすぃ〜どうしたの?んっ・・・・イテテテッ、何か体が痛い・・・・・」
吉澤は石川の目を見つめると、
「梨華ちゃん、あの日一体何があったの?」
「あの日って?」
「憶えてないの?梨華ちゃんがパシッた日の事だよ!」
「・・・・・・・あ"っ!!」
「思い出した?」
その時、他のみんなが部屋に入ってきた。が、6畳の部屋に8人も入るとさすがにキツイので全員で大部屋に移った。
石川を布団に寝かせると、それを囲むように7人が座った。
「とりあえず落ち着いたところで梨華ちゃん、あの日一体何が起こったんや?」
「あの日は買い出しに行って、その帰り道で・・・・・」
- 377 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/06(木) 02:29
-
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石川は苦しそうにしていた女性を裏道に連れてきて、休ませていた。
「あの、大丈夫ですか?」
「アリガトな、もう少し休めば治まると思うんやけどな・・・・・」
「あれっ?」
「んっ?」
「いや、私の仲間に同じ話し方をする娘がいるから、なんか違和感がなくって・・・」
「ほ〜そうなんや!ところで自分も、この辺の人やないみたいやけど・・・・・・」
「あっ、わかります〜!仲間と旅の途中なんですよ」
「へ〜、こんな知られてないような島まで旅してくるなんて、よっぽどなんやな〜」
「まぁ〜、いろいろとありまして・・・・・」
「いろいろね〜・・・、で、何でこんな島に来たん?」
「実は、この島にある不思議な城に行きたいんですけど、どうしたら行けるかわかんなくって・・・・・・」
「あ〜、あの城ね。城についていろいろと聞いた事があるよ!」
「ホントですか!?」
- 378 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/06(木) 02:44
-
「まぁ、ウソかホントか知らんケドな・・・」
「教えてください。少しでも情報がほしいので。お願いします!」
「何でも、あの城に行くには必要な物が2つあるって!」
「へぇ〜、その2つって言うのは?」
「太陽と雨雲のなんとかってのやったかな」
「それで、その2つをどうすればいいんですか?」
「さぁ、よ〜知らんわ!」
そう言うと、女性は突然立ち上がった。そして手を差し出すと、
「だいぶ楽になったわ。アリガトな!」
石川も立ち上がり、握手をすると、
「いえそんな、私も大した事できなくて・・・。私、いしか」
「知っとるよ。石川梨華やろ!」
その時、握っていた手を突然力強く引っぱられ、前のめりになった石川の背中に思い衝撃が走った。
- 379 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/06(木) 03:12
-
突然の事にまったく対応できなかった石川は、そのまま地面に叩きつけられた。
「な、なんで・・・・・?」
女性はタバコに火をつけると、倒れた石川の髪を掴んで頭を上げると、
「スマンな〜、あんたには別に恨みはないんやけど、いろいろとこっちサイドも事情があってな♪」
「じゃ、じゃあ、あなたは闇の世界の・・・・・?」
「お〜正解!うちは中澤って言うんや。あいつらがいつも世話になっとるみたいやの〜」
石川は掴まれている手を払うと、何とか立ち上がった。そして、背中に広がる痛みを我慢しながら何とか構えようとすると、
「止めとき!本気でやったから、そんな事ができる体やないやろ?ムリはせん方がえ〜で!」
「わ、わたしは負けないわ・・・。あなた達なんかに、絶対負けないんだから・・・・・・」
「ふ〜ん、何かムカツクの〜・・・、あんまりやると藤本に悪いと思ったけど、そんな事言われたらしゃ〜ないわな!!」
そう言って中澤が石川に向けて手を広げると、次の瞬間、石川にさっきと同じような衝撃が全身に駆け巡り、後ろにある壁まで吹き飛ばされた。
そのまま地面に崩れ落ちた石川に、中澤は近づいてさっきと同じように髪を掴んで顔を上げると、
「これでもう動く事はできんやろ!まあ、うちとしては誰でもよかったんやけど、たまたま1人になったあんたの運が悪かっただけの事やから♪ほんじゃ〜お大事に〜♪」
石川は薄れていく意識の中で、歩いていく中澤の後ろ姿を見送ると、完全に意識を失ってしまった。
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- 380 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/06(木) 03:36
-
石川が全てを話し終えると、吉澤が両拳を力強く握り締めながら、
「な〜か〜ざ〜わ〜・・・、ぶっ殺す!!!」
勢いよく立ち上がった吉澤を、辻と紺野が押さえ込む。
「よっすぃ〜待って、少し落ち着くです!ののとの約束を忘れたのですか?」
「放せ〜!!今の話聞いて落ち着ける訳ねぇ〜じゃね〜かよ!!!」
何とか辻と紺野を振り解こうと体を動かしていると、横になっていた石川が起き上がって吉澤に近づき、
「よっすぃ〜、お願い落ち着いて」
「だって、梨華ちゃんがこんなヒドイ目に遭ったのに・・・・・・・」
「アリガト・・・、今はその気持ちだけで充分だよ」
「でも・・・・・・」
「よっすぃ〜!気持ちは痛いほどわかるけど、ここはグッと我慢だべさ!」
「わ、わかりました・・・・・・」
「じゃあ梨華ちゃんは元気になるまで、しばらくは安静にしててくださいです」
「は〜い。よっすぃ〜、ずっと看病しててくれる?」
「うん・・・・・・」
「じゃあ、明日からはののとこんちゃんも情報収集に参加するです。みんな頑張るですよ!」
みんなが盛り上がる中、吉澤は静かに石川を抱えて元の部屋に戻って行った。
- 381 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/06(木) 03:56
-
6畳の部屋に戻った石川は横になると、吉澤の手を握り、
「よっすぃ〜!お願いだからそんな顔しないで・・・・・・」
「だって・・・、やり切れないよ!」
「でも私少し思うの。ある意味やられたのが私でよかったなって・・・・・・」
「何で!?」
「だって、私じゃなくても誰かしらやられてたんだよ!犠牲になったのが私でよかったじゃない」
「そんな事ないよ!あたしがやられればよかったんだ・・・。そしたら、梨華ちゃんがこんな目に遭う事もなかったんだ・・・」
石川は握っていた手に力を込めると、
「よっすぃ〜!!」
吉澤が力のない目で石川を見ると、
「もちろん敵をとってくれるんでしょ?」
「あ、あたりまえじゃん!そんな奴ボッコボコのギッタギタにしてやるよ!!」
「私が見てる目の前でやってね!」
そう言って起き上がると、軽く吉澤にキスをした。吉澤は少しの間驚いていたが、いつも通りの顔になると大きくうなずいた。
「そう!よっすぃ〜はいつもそういう顔しててね♪」
石川は少し顔を赤らめながら、また横になると、
「よっすぃ〜、手を握ったまま寝ていい?」
「いいよ!ずっと放さないから・・・」
「うれしい!アリガト♪」
そう言って石川は目を瞑ると、あっという間に寝息を立てて眠りに入った。
- 382 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/06(木) 04:23
-
一方、大部屋の6人はまだ話を続けていた。
「ところで、梨華ちゃんが聞いた太陽と雨雲の事なんですが・・・」
「うん。きっと太陽のかけらと雨雲のかけらの事だべ!」
「でもさ〜、確かうちらって太陽の方しか持っとらんよな・・・・・・」
加護が不安そうに矢口を見ると、
「そうだね!しかも雨雲のかけらも≪シマ・カーゴ≫にあるらしいから・・・・・・」
「ほしたら、雨雲を取りに戻らないかんって事・・・?」
高橋がいつも以上に目を見開いてみんなに言う。
「そ〜なるべ・・・」
「まあ、でも梨華ちゃんのケガが治るまで少し時間がかかるので、何人かで取りに行くです」
「え〜、オイラ船はしばらくカンベンだよ!」
「なっちもちょっとパスさせてもらうべさ!」
「ほんじゃ〜、うちもパスや!船は苦手やねん!」
「とりあえず、どっちにしろ船を動かすじてんで私が行くのは確定ですね」
「ほれじゃ〜、あたしも付き合うわ!」
「しょ〜がないですね〜・・・、じゃ、ののとこんちゃんと愛ちゃんの3人で取ってくるです」
「よろしく頼むべ!こっちの情報はなっち達がしっかりと集めておくべさ!!」
「それじゃ〜、そろそろ寝ようよ!オイラもう限界ヨロシクだよ・・・・・・」
こうして6人も眠りについた。
- 383 名前:めかり 投稿日:2004/05/06(木) 04:25
-
少なからずですが、更新しました。
- 384 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/06(木) 23:53
-
同じ頃、
「かおり〜、入るで〜!」
「あっ、お帰りゆーちゃん。その様子だとうまくやってくれたみたいだね♪」
「当たり前や!うちを誰やと思っとんねん!」
「フフッ、そ〜だね!それより・・・・・・・」
「んっ?何や?」
「ゴメンね。こういうのって一番ゆーちゃんが嫌う方法なのに・・・・・・」
「バーカ、気にすんなや!!うちはもう現役から退いた身やから、たまには体を動かした方がえ〜ねん!!」
「アリガト。ところで誰をやってきたの?」
「ん〜と、石川やな!」
「そっか〜、一応この事はカオしか知らないんだけど、美貴に知られないようにしとかないと、バレた時の事を考えると・・・」
「確かに藤本にバレると、アイツの性格からして間違いなく怒鳴り込んでくるわな〜・・・・・」
「とにかくこの件は、カオのとこで止めとくから問題ないよ」
「まあ、そ〜ならん事を祈っとくわ♪ほなうちはそろそろ部屋に戻るわ!」
中澤が部屋から出て行くと、テーブルの上にある電話の受話器を取り、
「あっ、ごとー?ちょっと部屋まで来てくれる?あんま時間はとらせないから・・・・・、うん。じゃ、後で」
- 385 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/07(金) 00:10
-
「どうしたの?急に呼び出しなんかしちゃって♪」
「この前の件だけど・・・」
「この前・・・・・・?んあ〜、あの事ね!」
「とりあえず一週間は大丈夫だから・・・・・・」
「へ〜、何とかなったんだ!で、どうするの?」
「とにかく、あいつらのレベルを引き上げないと・・・・・・できる?」
「まあ、何とかなるんじゃない♪ところで、どんな手を使ったの?」
「それは言えない!いい?この事は他言無用だからね!わかった?」
「ふ〜ん・・・、知られたらマズイ人がいる訳なんだね!りょ〜かい、ごとーはリーダーに従います♪」
「ありがと・・・、とりあえず新四天王の方は・・・・・・」
「そっちは松浦とミキティーに任せとけばいいよ!こっちはこっちで、そろそろ準備をしていかないとね♪」
後藤はニヤッとしてそう言うと、部屋から出て行った」
- 386 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/07(金) 00:41
-
翌日、辻・高橋・紺野の3人は早速船に乗って≪シマ・カーゴ≫の町に向かった。
「はぁ〜、また長い船旅に出るとは思わなかったですよ」
「まあまあリーダー、旅にはこういう事もよくある事ですから・・・」
「まったく、こんちゃんは気楽でえ〜の〜♪あたし的にはモンスターに会わない事を願うだけやさ」
「そうです!!」
「どしたんやリーダー?」
「思い出したです。こんちゃん、町に着いたら幻の黒豚トンカツも探すのです」
「あっ!すっかり忘れてました。絶対見つけましょうね!!」
「ちょ、ちょっと2人とも一番の目的は雨雲のかけらやで!」
「今は黒豚の方が大事です」
「その通りです」
「はぁ〜〜〜・・・・・・・・」
高橋は違う事に意欲を燃やしている2人を見て、大きなため息をついた。そして、
「今度はいつ戻ってくる事やろ・・・・・・不安やで」
こうして3人の船旅が始まった。
- 387 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/07(金) 00:59
-
一方、町で情報集めをしている安倍・矢口・加護の3人は、昼食をとっていた。
「でもさ〜、あの3人で大丈夫かな〜?」
「まあ、3人ともあ〜見えてけっこうしっかりしとるけ、何とかなるやろ!」
「そうだべさ!それよりこっちの方もしっかりしないといけないべ!!」
「そ〜だよな〜・・・、ここ数日で仕入れた情報がゼロって、一体ど〜いう事やねん!」
「それそれ!オイラも変だと思ってたんだよね〜」
「やっぱ、雨雲のかけらを待つしかないんかな〜・・・・・・」
「まあ、うちらもやれるだけやってみるべさ!」
「そ〜やね!ほな頑張りまっか〜♪」
- 388 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/07(金) 01:16
-
「だいぶ治ってきたね!よかったね、キズが後に残らなくてさ♪」
「うん。もしかして、そういうふうにやってくれたのかな〜・・・・・・」
「何言ってんだよ梨華ちゃん!そんな訳ないじゃん!!」
「よっすぃ〜、そんな怒らなくても・・・・・・」
「ちくしょ〜中澤め、絶対あたしがボコスカウォーズにしてやるよ!」
「よっすぃ〜意味わかんないよ・・・」
「とにかく、倒すって事なんだよ!」
「ハイハイ♪」
「ところでさ〜、実際どのくらい強いんだろね?どうだった梨華ちゃん」
「う〜んそ〜ね〜・・・、私が感じたのは、四天王とは違う別の強さを感じたんだけど・・・・・」
「別の強さ?」
「うん。説明しろって言われると難しいんだけどね・・・・・・」
「ふ〜ん・・・」
「ねぇよっすぃ〜」
「んっ?」
「負けないよね・・・」
「と〜ぜん!!」
- 389 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/07(金) 01:30
-
船旅に出て2日目、早速モンスターが現れた。
「こんちゃんは操舵に集中しててくださいです。ここはののと愛ちゃんでやっつけるです」
「よし!行くでリーダー!!」
2人はモンスターの前に出ると、
「んっ?愛ちゃん、このモンスターは・・・何ですか?」
「さぁ〜何やろ?こんちゃ〜ん、コイツ何者や?」
「はい、え〜と大王クラゲです!」
「へぇ〜、これがクラゲですか・・・、初めて見たです」
「うちもそうや、何かケッタイな形しとるで!」
「気をつけてくださ〜い。大王クラゲは電気を持ってるので〜!!」
「わかった。ありがと〜、こんちゃん」
「は〜い、完璧で〜す♪」
「さて愛ちゃん、そろそろやりますか!」
「やったるで〜!」
- 390 名前:めかり 投稿日:2004/05/07(金) 01:31
-
更新しました。
- 391 名前:ititetu 投稿日:2004/05/07(金) 21:09
- 更新おつかれさまです。
祐ちゃんかぁ
よっすぃ〜の敵う相手ではないんでしょうねぇ(^_^;)
- 392 名前:めかり 投稿日:2004/05/07(金) 23:31
-
391>ititetuさん 毎度アリガトゴザイマス。
あとはよっすぃ〜のガンバリしだいです♪
- 393 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/07(金) 23:59
-
大王クラゲと戦いだして10分が経過。
「ハァ・・、ハァ・・・、ねぇ〜愛ちゃん。さっきから全然手応えがないんですけど・・・」
「ふぅ〜・・、あ〜しもそ〜思っとたとこやで・・・・・・・」
その時、操縦している紺野から声が聞こえてきた。
「あの〜、言い忘れてましたけどクラゲに肉弾戦は効果ないですよ〜!」
「え"っ!!」
「そんな〜・・・、あさ美のやつ〜、はよ言えや!!」
「ごめんなさい・・・・・」
「まあまあ、とにかくぱっぱとやっちゃってください!」
「あっ?何?あ〜しがやんの?」
「当然です!こういうメンドクサイモンスターは凍らせて壊すのが一番です♪」
「へぇへぇ、かしこまりました〜!!」
- 394 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/08(土) 00:40
-
高橋は返事をしながら手を広げた。そして、
『シューティング・アイス』
大量の氷の粒が大王クラゲに向かって飛んでいき、大きな爆発音がする。
白い冷気が舞い上がると、一瞬にして氷ついた大王クラゲが現われた。
辻がズカズカと近づき、軽く一撃をあたえると大きな亀裂が全体に走り、そして、粉々に砕けていった。
「フッ、ののにかかればどんなモンスターもイチコロです♪」
「ってオイ!!人の手柄を横取りして、何をほざいてんや!」
「横取り?これまた愛ちゃん。人聞きの悪い事を言ってくれるですね!」
辻がヘラヘラと笑いながら言うと、
「まったく〜、リーダーには敵わんわ・・・・」
「んっ?何か言ったですか?」
高橋は首を横に振ると、
「何も言っとらんて、とりあえずモンスターも倒した事やし、あさ美のとこ戻ろや!」
辻と高橋は手をつないで紺野の元に歩いて行った。
- 395 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/08(土) 01:11
-
そのころ、
「ほら、2人とも早く立って!休んでる暇なんかないんだよ!!」
藤本の激にフラフラと立ち上がる小川と亀井。
「ハァ、ハァ、ハァ・・・・・・」
「ふっ、藤本さ〜ん。前から恐かったけど、最近はさらに恐いっすよ〜・・・」
「ウルサ〜イ!ムダ口叩く暇があったら、さっさとかかっておいでよマコト!!」
「クッソ〜・・・」
藤本は小川と亀井の2人と、2対1で組み手をしていた。
松浦と藤本の2人で話し合った結果、今、新四天王に足りないのは経験ではないかと・・・・・。
そこで2組に別れて、より実戦に近い形で組み手をして経験を積ませると。
という事で、こういう事になっていた。当然、田中と道重は松浦が相手をしているである。
小川と亀井は藤本を挟み込むように突進してきた。が、藤本は軽く避けると、
「挟み込んだから避けられないと思ったら大間違いよ!もっと考えて動かないと簡単に避けれるんだから!!」
「ハァ、ハァ、でも、さすがに昨日も今日もだと体力の限界が・・・・・・」
「そ〜っすよ、筋肉痛が痛くて痛くて・・・・」
- 396 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/08(土) 01:31
-
「何言ってんのよ絵里!昨日もって2日間で一回も美貴に触れてないじゃないのよ!!」
亀井に怒鳴った後、すぐに小川を見ると、
「それにマコト!筋肉痛が痛いって言葉はないからね!!ホントにバカなんだから!!!」
「は〜い、気をつけま〜〜す。それより藤本さ〜ん、提案があるんですけど・・・・・・」
「なによ・・・」
「あの〜、毎日毎日修行だとさすがにツライじゃないですか〜」
「あんたね〜、誰のためにここまでやってると思ってるのよ〜!!」
「いやっ、それは痛いほどありがたいと思ってます。けど、ほらアメとムチって言うじゃないですか」
藤本はさらに睨むように小川を見ると、
「ふ〜ん。で、どんなアメがほしいの?」
「さっすが藤本さん♪たまには町の方に行きたいな〜って・・・、ダメですか?」
「・・・・・ふぅ、わかった。許可するよ!」
「やっ・・・・」
「ただし!!美貴に一撃入れる事!もちろん魔法は無しでね♪」
「えぇ〜〜!!!魔法無しっすか?」
- 397 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/08(土) 01:53
-
「当たり前じゃないの!結局そのくらいは強くなってもらわないとこっちも困るの!!」
「あの〜・・・、それってもしかしてタイマンっすか?」
「決まってるじゃない!でも美貴は肉弾戦は苦手だから、いいハンデだよ♪」
「わかりました。じゃ〜小川から行きま〜す!!」
小川は一瞬にして藤本との間合いをつめると、腹をめがけて思いっきりケリを出した。
しかし、藤本は軽く避けると小川の後ろに回りこんで、その場に押し倒した。
少し離れた場所から見てた亀井は、
「(へぇ〜、小川さんってあの体型であんなに素早く動けるんだ。すごいな〜!!)」
今度は藤本を見ると、
「(それを簡単に避ける藤本さん!スゴイな〜。私もあんな事ができたらな〜・・・・・・)」
- 398 名前:めかり 投稿日:2004/05/08(土) 02:06
-
更新しました。
- 399 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/11(火) 01:54
-
小川はムクッと起き上がると、
「イテテテテ・・・、藤本さ〜んチョットは手加減してくださいよ〜」
「何言ってんの?これでも充分手加減してるわよ!!」
「マジっすか〜?」
「ハァ〜・・・・・・」
藤本は軽くため息をつくと、
「マコト・・・、美貴が気づいてないと思ってるの?いつまでも手〜抜いてるんじゃないわよ!」
「だってぇ〜、疲れるじゃないですか♪」
「絵里!いつまで休んでるのよ、あんたもそろそろ本気出しなさい!」
「はぁ〜い♪」
亀井は軽い感じで返事をすると、急に眼つきを変えて藤本に接近した。
- 400 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/11(火) 02:20
-
「(フフッ、来た来た♪)」
亀井は藤本の前まで近づくと、急にしゃがんで水面蹴りを出した。
藤本はそれを難なく上に跳んでかわした。しかし、亀井の猛攻はここからだった。
藤本が着地する前に、次から次へとドンドン仕掛けていく。今まで軽く避けていた藤本だったが、今では手足を使わないと防げなくなっていた。
何とか亀井の猛攻を凌いだ藤本だが、休む間もなく今度は小川が突っ込んでくる。
「チョ、チョット待ってよ!」
「な〜に言ってるんですか。ドンドン来いって言ったのは藤本さんじゃないっすか♪」
小川は突進しながらも、次々と手を出してくる。
「クッ!!」
既に本気で凌ぐ藤本に、今度は亀井が加わってきた。
「うわっ・・・、コ、コラッ、絵里!タイマンって言ったでしょ!!」
「絵里はそんな事忘れちゃいました〜、ハンデですよ!ハ・ン・デ♪」
- 401 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/11(火) 02:41
-
「クッ・・・、クソッ!!」
藤本にとって、1人でも手一杯だったのに2人になると、さすがに抑えきれなくなる。
そして小川のケリを避けた次の瞬間、亀井のケリをモロにくらって壁に叩きつけられた。
「イタ〜イ・・・」
藤本は腰を抑えながら立ち上がると、小川と亀井の方を見た。
「やった〜、明日は町で買い物だ〜♪」
「は〜い。それに修行もお休みですよ♪」
2人は手を取り合って喜んでいた。
「フッ、しょ〜がないな・・・」
藤本は2人に近づくと、
「コラッ、いつまで喜んでるのよ!だいたい2人がかりでやったくせにさ〜・・・」
「まあ藤本さん、約束は約束ですよ♪」
「わかったわよ!そのかわり次からはもっと厳しくしていくからね、覚悟してなさい♪」
「え〜、そんな〜・・・」
「藤本さんキビシ〜です・・・・・・」
「ウルサ〜イ!今日はもうオシマイ!!明日町に行くんでしょ。しっかり休むのよ♪」
「ハ〜イ、オツカレッした〜!」
「ありがと〜ございました♪」
藤本は無言で片手を上げるとそのまま部屋から出て廊下を歩きながら、
「フフッ、も〜少しねっ・・・♪」
そう呟くと、そのまま自分の部屋に戻って行った。
- 402 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/11(火) 02:44
-
すいません。
短すぎですが更新しました。
- 403 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/17(月) 22:26
-
翌日、3人は約束通り町に買い物に出かけた。
藤本はメンドクサイと言いながらも、途中からはノリノリになって逆に2人を引っぱり回していた。
「ねぇ〜ねぇ〜、藤本さ〜ん。そろそろお腹空いてきたんですけど・・・」
「そっか、そろそろお昼にしよっか」
「は〜い!藤本さんゴチになりま〜す♪」
「ちょっと〜、誰も美貴がオゴるとは言ってないケド・・・・・・:
「まぁ〜まぁ〜、かたい事言わないで♪」
小川は近くにあった店に藤本を押し込んだ。亀井も笑いながら後に続いた。
藤本は席に座りながら、
「あのさ〜、たまには美貴にごちそうしようって思わないの?」
「そりゃ〜、いつも思ってますよ。でも、今日は藤本さんの日なんでスンマセ〜ン♪」
「って言うか、何で今日は美貴の日なの?って聞いてないし・・・・・・」
小川と亀井はキャッキャ言いながらメニューを見ている。藤本は2人からメニューを取り上げると、
「わかったわよ!そのかわり、メニューは美貴が決めるから!!」
「は〜い・・・」
「わかりました・・・」
- 404 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/17(月) 22:33
-
3人が黙々と食べていると、小川が口を開いた。
「藤本さ〜ん、肉ばっかじゃないですか〜・・・、これでも減量キツイんすけど・・・・・・」
「絵里も違うのがよかった〜・・・」
藤本は軽く2人を睨むと、
「モンク言うなら金払いなさいよ!」
「スンマセン・・・」
「ごめんなさい・・・」
その時、入り口から聞き覚えのある声が聞こえてきた。
- 405 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/17(月) 22:48
-
「な〜んで、何も情報が入らんのかな〜・・・」
「って言うかさ〜、もうオイラたちって町中の人に話し聞いたくない?」
「それはわかんないべ!もっとスミからスミまで探してみるべさ」
「へぇ〜へぇ〜、とりあえず腹ごしらえに・・・!!!」
「うわっと!何だよあいぼん、急に立ち止まりやがってよ!」
「ど〜したべ?あいぼん?」
「オマエラ〜!ここで何をしとんねん!!」
藤本は顔を上げると、
「何言ってるの?ご飯食べてるに決まってるじゃない・・・バカじゃないの?」
「バカ・・・?うちに向かってバカやと・・・・・・!」
ブルブルと震えている加護をそっとなだめると、
「落ち着けって、うちらもとりあえず飯にしようよ」
そう言って、3人も席について注文する。
- 406 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/17(月) 23:01
-
藤本は食べ終わると、
「ところで梨華ちゃんは元気?ここんとこ全然会ってないんだけど・・・」
それを聞いた加護はテーブルを思いっきり叩いて立ち上がると、
「何を言っとんねん!しらじらしぃ〜の〜・・・」
「何?どういう事?」
「何って梨華ちゃん痛めつけたんはあんたらやろ〜が!!」
「ちょっと、言いがかりはやめてよね!美貴そんな話し聞いてないよ!」
「ウソつけや〜、梨華ちゃんが言いよったんぞ〜!えっと・・・、な、な、何やったけ?」
「ってオイ!忘れたのかよ・・、確か中澤だったかな・・・」
「そうそう、中澤って人だべ!」
「中澤?亀ちゃん知ってる?」
「あっ絵里、何か聞いた事ある♪」
「ナカザワ・・・、なかざわ・・・、中澤・・・!!アイツだ!!!」
- 407 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/17(月) 23:23
-
藤本は立ち上がると、拳を握り締めて箸をへし折った。
「もしかして、知らなかったの?キャハハハハ、あんたそれでも四天王かよ!」
「!!ちょっと言い過ぎです。藤本さんは立派な四天王です!」
「ちょ、ちょっと亀ちゃん。抑えて抑えて・・・」
「何言ってるんですか!小川さんは先輩がバカにされてるのに何とも思わないのですか?」
「そりゃ〜・・・」
亀井は矢口をキッと睨むと、
「矢口さん、今からどうですか?」
「えっ!?」
「絵里が恐いのなら、別にもう少し日にちをあげてもいいですけど♪」
「ハッ?誰がそんな事言ったよ!上等、オイラが一番手で相手してやるよ!」
藤本はビックリして亀井の腕を掴むと、
「絵里!何言ってるのよ。そんな勝手な事、美貴が許可しないから!」
- 408 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/17(月) 23:47
-
そんな藤本と亀井のやり取りを見てた加護が、
「ほれほれ、ご主人様は止めとけって言っとるで♪」
「藤本さん!あんな事言われて悔しくないのですか?」
「そりゃ〜クヤシイけど・・・」
「だったらなんで・・・?もしかして、絵里が負けると思ってるんですか?」
「んぐっ・・・、正直言うとまだ早いんだけど・・・・・・」
「やります。絵里は絶対負けないモン!」
亀井は矢口に近づいていき、
「コテンパンにしてあげます!お礼はいりませんよ♪」
「ハハッ、オイラが格の違いってやつを教えてあげるよ♪」
- 409 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/18(火) 00:16
-
6人は町外れの空き地まで行くと、また3人づつに離れた。
「ねぇヤグチ〜、大丈夫だべか?」
「な〜に言ってんだよ、オイラが負ける訳ないじゃん!」
「矢口さん頼んますよ!」
「任せとけって♪」
一方、
「亀ちゃ〜ん・・・、ホントにやるの?」
「はい、応援しててくださいね♪」
藤本は大きな木に腕を組んだままよりかかったまま、小川と話している亀井を見ていた。
それに気づいた亀井は、藤本に駆け寄ると、
「藤本さん、恐い顔をしてどうしたんですか?」
「はぁ〜、ちょっと負けないでよね。怒られるのは美貴なんだから・・・」
「は〜い、大丈夫で〜す♪じゃ、行ってきま〜す!」
亀井は空き地の中央に立って矢口を見ると、それに気づいた矢口も中央に歩みよった。
「言い残す事はないですか?」
「あるわけないだろ!勝つのはオイラなんだからさ!!」
「それじゃ〜始めますか♪」
「おう!恨みっこなしだぞ♪」
亀井と矢口は同時に動きだした。
- 410 名前:めかり 投稿日:2004/05/18(火) 00:17
-
更新しました。
- 411 名前:ititetu 投稿日:2004/05/18(火) 13:31
- 毎度更新お疲れ様です、押忍。
- 412 名前:めかり 投稿日:2004/05/21(金) 02:40
-
411>ititetuさんも毎度ありがとうございます。
- 413 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/21(金) 02:58
-
まずは、お互いが顔面に向けて拳を突き出す。
先にヒットしたのは亀井の拳だった。
そのまま体勢の崩れた矢口の肩を掴んでみぞおちに膝を何度も突き上げる。
矢口が何とか両手で膝を掴む。が、亀井は即座に肘を矢口の顔に叩きつけた。
鈍い音と共に矢口が地面に転がる。
亀井は矢口を上から見下ろすと、
「あら〜、矢口さんこんなに砂埃にまみれちゃってどうしたんですか♪」
そう言った途端に、倒れている矢口に何度もケリを入れる。
「エイッ、エイッ!!ハハハハッ〜、楽し〜い♪」
- 414 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/21(金) 03:10
-
一方的に攻めている亀井を見て加護が、
「あのガキャ〜、調子にノリやがって・・・」
と、今にも飛び出そうな加護を安倍が止めると、
「あいぼん・・・、これは矢口の闘いだべさ!」
「で、でもっ・・・」
「あいぼん!ここで手を出したら後で矢口に怒られるべ!!」
「んぐっ、それはわかっとるけど・・・」
「大丈夫!矢口はこっからだべさ♪」
- 415 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/21(金) 03:33
-
安倍に言われて、加護は矢口の方に目を向けた。
矢口はまだ亀井に蹴られっぱなしだった。
「あれっ?矢口さ〜ん、もう終わりですか?絵里つまんないです〜♪」
と言いながらさらにケリ続ける亀井。
突然、矢口が亀井の足を掴むと、勢いよく立ち上がった。
その状態で立ち上がったので、亀井は後ろに倒れて頭を思いっきり打ちつけた。
「コノヤロー、スキカッテヤリヤガッテヨー!!」
矢口は亀井の両足を掴むと、木に思いっきり投げつけた。
木に勢いよく激突した亀井はゆっくりと立ち上がると、いきなり目の前に矢口が現われた。
矢口は亀井のアゴを膝で突き上げる。
そのまま宙に浮いた亀井の体に何度も拳を打ちつけいく。
- 416 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/21(金) 03:52
-
後ろに木があるため、矢口はそのでスタンスを広げるとさらに攻撃の手を休めない。
しばらく打ちつけていると、後ろの木が耐えられなくたり、大きな音と共にへし折れた。
矢口は切り株の上に倒れこむ亀井の髪を掴むと、
「オイ!マダオワリジャネェーゾ、コレカラガオイラノショータイムダ♪」
矢口は亀井を広場の中央に投げつけた。亀井はゆっくりと立ち上がる。
矢口はフラフラな亀井に向けて手を広げると、
『地流弾』
亀井をめがけて大きな岩が飛んでいく。
その時、今にも閉じそうだった亀井の目が力強く開き、
「うわっ〜〜〜〜!!」
亀井の声が響くと同時に、矢口が飛ばした岩が亀井の目の前で粉々に砕け散った。
- 417 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/21(金) 04:07
-
はじめて見た亀井の姿に小川は、
「ふ、ふふふふふ・・・・・・」
「なんだよマコト!」
「ふっ、藤本さん?!亀ちゃんど〜しちゃったんですか?」
「さ〜、キレちゃったんじゃないの?美貴だってあんな絵里見るの初めてなんだけど・・・」
「キレたって・・・、あんな状態で大丈夫なんですか?」
「う〜ん・・・、絵里が自分をコントロールできればいいんだけど・・・・・・」
「できればいいって・・・、できなかったらど〜なるんですか?」
「・・・・・・・」
小川の質問に対して、無言のまま亀井を見つめる藤本。
「藤本さん!黙ってないで何とか言ってくださいよ!!」
「ウルサイ!!」
突然怒鳴られた小川は、ビクッとして藤本を見上げる。
「マコトもよく見ときなさい!これが美貴たちがやってる闘いなんだって事を・・・・・・」
小川は引き締まった顔をすると、亀井の方に目を向けた
- 418 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/21(金) 04:26
-
矢口は急激な亀井の変化に驚いていた。そこに今まで以上のスピードで亀井が近づき矢口の腹に拳が埋まる。
うずくまる矢口から少し離れると、亀井は掌を上に向けて力をためだした。
「う〜〜〜〜ん・・・・・・・・・!!」
それを見ていた藤本は、
「やばっ!!絵里の奴、あれを出すつもり・・・、マコト木の後ろにでも隠れるよ」
2人が急いで木の裏に隠れると同時に、亀井の声が響く。
『ビック・バーーン』
突然の大爆発に見ていた安倍と加護も爆風で吹き飛ばされ、木に叩きつけられた。
藤本と小川も飛ばされないように、必死に木にしがみついている。
しばらくして爆風もおさまり、舞い上がっていた砂煙も少しづつ晴れていく。
- 419 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/21(金) 04:42
-
安倍・加護と藤本・小川の4人が目を凝らして中央を見ると、
フラフラと揺れながら立つ亀井と目の前に大きな土の塊。
その土の塊にヒビが入ると中からボロボロの矢口が出てきた。
矢口は亀井に向けて手を広げると、
『土昇龍』
突然亀井の足元の土が盛り上がると、そのまま上に跳ね上げられ地面に叩きつけられた。
叩きつけられた亀井はピクリとも動かなくなった。それを見た矢口は、
「ヘヘッ、オイラノカチダ・・・」
そう呟くと、その場に倒れこんだ。安倍と加護は急いで矢口に駆け寄って抱きかかえる。
- 420 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/21(金) 05:00
-
「ヤグチ!ヤグチ!!大丈夫だべか!」
矢口はニコッと笑うと、
「なっち、あいぼん!オイラやったよ・・・」
加護は涙目で何度もうなずく。
「へへっ・・・、オイラ力使いすぎて立てないよ、肩貸して・・・・・・」
矢口は加護の肩に寄りかかるように捕まって何とか立ち上がる。
一方、亀井はと言うと、
「亀井!亀井!!しっかりして!!」
切羽詰まった藤本の声と、
「亀ちゃ〜ん・・・」
泣き声の小川。
その声に少し反応した亀井はうっすらと目を開いて、
「ふ、藤本さん・・・、す・・すいません・・・負けちゃ・・いま・・・した」
- 421 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/21(金) 05:16
-
その言葉に藤本は大きく横に首を振って、
「もういい!よくやったよ絵里!!」
「あ・ありが・・とうご・・ざい・・・ます」
亀井は少し笑顔になると、
「あたし・・・最後に・・この戦いが・・・できて・・よかっ・・・」
言い終わる前の目が閉じてうなだれる亀井。
「絵里!絵里〜〜!!!」
「か"め"ち"ゃ"〜〜ん"!!!」
それを後ろで見てた安倍・矢口・加護の3人は目を閉じて黙祷をする。
藤本は亀井を抱きかかえて立ち上がると、
「美貴は・・・、美貴たちはもう負けない!こんな思いはもうしたくない・・・・・・」
そう言って、亀井を抱えた藤本とずっと泣いている小川はゆっくりとそこから去っていった。
加護は矢口を背中に背負うと、
「うちらもいったん戻りましょう」
こうして闇の住人との第一戦が終了した。
- 422 名前:めかり 投稿日:2004/05/21(金) 05:17
-
更新しました〜
- 423 名前:kazu 投稿日:2004/05/21(金) 18:44
- お久しぶりですw
久しぶりに来たら更新されてて嬉しい限りですw
矢口さんがやはり勝ちましたねぇ
途中で言葉がカタカナになってたから
キレたんですねぇ〜
- 424 名前:ititetu 投稿日:2004/05/23(日) 15:34
- えり、死んじゃったんですか?
- 425 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/05/23(日) 16:41
- 更新乙です!
亀は死んだみたいですね、話に緊迫感が出てきてイイ感じです!頑張ってください!強い辻が見たいです!
- 426 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/05/26(水) 16:02
- >>423-425
おーい、君等・・・
- 427 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/26(水) 21:46
-
423>kazuさん
久々です。喜んで頂いて嬉しい限りです。
424>ititetuさん
残念ながら亀ちゃんは・・・
425>名無飼育さん
どうもありがとうございます。
これからも頑張らせて頂きます。
辻ちゃんの活躍は、もう少しお待ちください。
- 428 名前:めかり 投稿日:2004/05/26(水) 21:47
-
↑スンマセン、間違えて題名を入れちゃいました。
- 429 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/26(水) 22:21
-
その夜、安倍と加護は石川と吉澤に昼間あった事を全て伝えた。
「へぇ〜・・・、でもさ〜、新四天王って言っても油断できないよね」
「梨華ちゃんの言う通りだべ!油断するとヤグチもやられてたかも知れないべさ!!」
「それに、亀井が最後に出した技・・・、あんなんまともにくらったら跡形もなくなるで・・・・・・」
「そう言えばさ〜さっき言ってたけど、藤本って梨華ちゃんが襲われた事知らなかったってホントなの?」
安倍と加護は同時にうなずいて、
「うん、何かとっても驚いてたべ・・・、それに中澤って名前聞いて、何か考えてたべさ」
「そ〜そ〜、もしかしたら四天王の仕業やなかったかもしれんな!」
「でも、あいつらがやった事に間違いないんだ・・・・・・」
吉澤は拳に力を込めながら呟いた。
「とにかく、ヤグチはしばらく休ませるしかないべさ!」
「そうやね!まあ、梨華ちゃんもだいぶよくなってきたし、それに、ののたちが戻ってくるまでしばらく時間はあるから大丈夫やろ」
「うん!梨華頑張る♪」
「・・・梨華ちゃん・・・、頑張るのはしっかり体を治してからにしよっか・・・・・・」
「えっ?なんでよっすぃ〜・・・?」
「まあ・・・、とにかく!梨華ちゃんはしっかり体を治す事、わかった?」
「わ、わかったわよ・・・・・・」
- 430 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/26(水) 22:38
-
同じ頃、
「藤本さん!絵里がやられたってどういう事なん?!」
「だ・か・ら・!!さっき説明したでしょ。絵里は弱かったから負けたの!」
「そんなんで納得できる訳ないやん!」
「ウルサーイ!あんたが納得しようがせんどこ〜が結果が全てなの!!」
藤本は大きい声で田中を制すと、飯田の姿を見つけて駆け寄った。
「ちょっといいですか・・・」
「んっ?美貴じゃない、どうしたの?」
「梨華ちゃんが中澤さんにやられたの知ってますか?」
「・・・あ〜、その事!知ってたよ」
「知ってたって・・・、なんで勝手にそんな事やってるの!それに、美貴に一言くらい何か言っとくべきじゃないの?!」
「ごめん・・・、もしかして、もうゆ〜ちゃんとこに行った?」
「これから行くところ!」
- 431 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/26(水) 23:08
-
「ごめん!あたしが頼んだんだ。だからゆ〜ちゃんには何も言わないで・・・」
目の前で大きく頭を下げてくる飯田に、
「わ、わかったから、もう頭上げてよ!!」
「ごめんね美貴、実は石川がやられたのは偶然なんだ。ゆ〜ちゃんには時間がないから何とかして欲しいって頼んだだけだから」
「ってことは、誰でもよかったって事?」
「結論を言えばね・・・。新四天王を仕上げるのに、あと少し時間が必要だったでしょ?」
「そ、そっか〜・・・、あっ!ごめん、絵里の事・・・・・・」
飯田は軽く首を横に振ると、
「美貴のせいじゃないよ!うちらはいつも自分の責任で戦うんだから・・・、その事はあの娘たちに最初に伝えたから、自覚してるはずだよ」
「でも・・・」
「とにかく美貴も負けないように頑張ってね」
そう言うと、飯田は長い髪を揺らしながら去っていった。すると後ろから、
「みきたん・・・」
振り向くと涙目の松浦が立っていた。
「みきたん・・・、絵里ちゃんの話聞いたよ。残念だったね・・・・・・」
「うん・・・、ごめん亜弥ちゃん。美貴、今日疲れちゃった、もう寝るね!おやすみ〜」
「おやすみ・・・」
藤本はか細い声で松浦に言うと、とぼとぼと自分の部屋に歩いて行った。
- 432 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/26(水) 23:32
-
コンコン・・・、
「お〜う、開いとるで〜!!」
「やっほ〜、ゆ〜ちゃん♪」
「なんやカオリかいな〜・・・、ど〜したん?」
「ん〜、実はさ・・・・・・」
飯田はゆっくりと椅子に腰掛けると、
「石川の件、美貴にバレちゃった・・・」
中澤は鼻で笑うと、
「何や、そんな事か!別にえ〜のに♪」
「一応、美貴には説明しといたからさ、ゆ〜ちゃんとこには来ないと思うよ」
「ホンマ、カオリは気〜使いやな!そんな事より大丈夫なんか?聞いたで!」
「正直、もうちょっと後でやってほしかったな・・・」
「まあ、これも運命や!勝負は時の運って言うしな♪」
「時の運か〜・・・・・・」
「そうそう♪うちもカオリが負けんようにあの月に祈っとってやるから!」
そう言って、2人は窓の外に輝く銀色の月を見上げた。
- 433 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/26(水) 23:49
-
それから一週間後・・・
「はぁ〜、やっと到着したです」
「も〜、リーダーがムチャな運転するからやで!!」
「ごめんなさい、私がののちゃんに操縦をさせたばっかりに・・・」
「まあまあ、気にする事ないですよ。こんちゃん!」
「そうそう♪って、違うやん!!ちょっとは気にしようやリーダー・・・・・・」
「へ〜い♪とりあえずご飯にするです。腹へったです」
「賛成です。早速腹ごしらえにしましょう♪」
元気に歩き出す辻と紺野の後姿を見ながら高橋が、
「う〜ん・・・、いつになったら戻れる事やら・・・」
心配しながら2人の後について行った。
- 434 名前:水色の夏 投稿日:2004/05/27(木) 00:24
-
とりあえずご飯を食べ終えた3人。
「う〜ん、お腹ポンポンです!」
「まったく〜、ののちゃんは食べすぎですよ!」
「そう言う、あさ美も食べすぎやぞ・・・」
「あぁ〜、そ〜だったぁ!!また顔が丸くなっちゃう・・・・・・」
「とにかく、はよ探しに行くで!」
「おっと、そ〜でした。早いとこ幻の黒豚を探すです!」
「はい!頑張りましょう!!」
「だから違〜う!!!それはあと回しやって!まずは雨雲のかけらやって・・・」
「まったく〜、愛ちゃんはきびし〜です」
「そうですよ!一緒に探して行けばいいじゃないですか」
「おっ!あさ美ちゃん頭いいです!!その方向で行く事に決定です♪」
ハシャギながら進んでいく辻と紺野、そして、
「はぁ〜・・・、はよ戻りたいわ・・・・・・」
大きくため息をつきながら、歩きはじめた。
- 435 名前:めかり 投稿日:2004/05/27(木) 00:24
-
更新しました。
- 436 名前:ititetu 投稿日:2004/05/30(日) 21:06
- 毎度更新お疲れ様です。
季節の変わり目ですのでお体にはお気をつけください。
更新がストレスにならないようにしてくださいね。
ストレスが溜まると・・・自分のように慢性胃炎になってしまいますよ。
胃の不快感と鈍痛がつらいです(T_T)
- 437 名前:めかり 投稿日:2004/06/01(火) 01:53
-
436>ititetuさん
胃炎の方大変ですね・・・
私はストレスが溜まらないように日々を過ごしてるので大丈夫です。
ititetuさんもストレスを溜め込み過ぎないように気をつけてください
- 438 名前:水色の夏 投稿日:2004/06/01(火) 02:13
-
「ところで、どうやって探しますか?この町って広すぎて1つ1つ調べてたらキリがないですよ・・・」
「そ〜やね〜、前は人数がおったから別れて探したけど・・・・・・」
「う〜ん・・・・・・!!そうだ♪」
突然閃いた辻に2人が注目すると、
「この町の長のとこに行って話を聞いてみるです」
辻の案に2人は賛成し、町の真ん中にある大きな屋敷に向かった。
3人は屋敷に入ると町で一番年齢をとっているお爺さんが座っていた。
「お爺さんこんにちわです。あの、聞きたい事があるのですけどいいですか?」
「あ〜〜・・・・・、かまわんぞ〜〜〜・・・・・・」
「うおっ、あさ美ちゃんよりゆっくりのしゃべり方や〜!!」
「も〜、愛ちゃん!私は別にゆっくりなんかしてないもん!」
「ほらほら2人とも、とにかくお爺さんに話を聞くです」
- 439 名前:水色の夏 投稿日:2004/06/01(火) 02:39
-
めずらしく辻が2人をなだめると、
「お爺さん、太陽のかけらと雨雲のかけらって知ってるですか?」
「お〜〜、知ってるぞ〜〜〜。言い伝えでは〜〜、雨と太陽が重なる時に〜〜〜、虹の橋が架かるであろうと〜〜・・・」
「虹の橋か〜・・・、見てみたいですね」
「もう、あさ美ちゃん!今想像すんな!!ところでお爺さん。雨雲のかけらってどこにあるか知らんですか?」
「雨雲のかけら〜〜・・・、サクラ島にある〜〜〜、洞窟に〜〜、行ってみなされ〜〜〜」
「また、あの島ですか・・・・・・」
「あの島に洞窟なんかあったかの〜?」
「2人とも覚えてないの?」
「う〜ん・・・、山登った以外他のとこには行ってないですからね」
「そうですね、次は島全体を探検してみるです♪」
- 440 名前:水色の夏 投稿日:2004/06/01(火) 03:00
-
こうして3人は屋敷を後にすると、さっそく船に乗ってサクラ島に上陸した。
「う〜ん、あいかわらず粉臭い島ですね・・・」
「これはたぶん、山頂から出てる火山灰の影響ですよ」
「何でそんな事知っとんの?」
「えっ!?昔何かの本に載ってたから・・・」
「そんな事より早く島を探検して洞窟を探し出すですよ♪」
こうして3人は洞窟を求めて歩き出す。
2時間後、やっと洞窟を発見した。洞窟は木が生い茂ったところにあり、危なく見逃すとこだった。
「な〜んか、いかにも何か出るぞって雰囲気やね・・・」
「そうですね・・・、入るの止めましょうか?」
怖気ついている2人に辻が、
「何を言ってるですか!ここまできて引き返せないですよ!!!」
そう言うと、力強く洞窟中に進入して行った。
「はぁ〜、行きましょうか愛ちゃん」
「そ〜やね、リーダーには逆らえんしね・・・」
- 441 名前:水色の夏 投稿日:2004/06/01(火) 03:19
-
3人は周りを確認しながらゆっくりと進んでいく。すると辺りから何か腐敗臭がしてきた。
「うわっ、早速出てきたで!しかも何やコイツ、なんか気持ちわりぃ〜・・・」
洞窟の奥から現われたのは、あきらかに肉体が腐った人間の形をしている3体のゾンビ。
「これはゾンビですね!聖水とか持っていれば非常に効果があるのですが・・・・・・」
「ない物はしょうがないです!ここは鍛え上げた拳で倒すです!」
3人は1体づつに別れていった。
- 442 名前:水色の夏 投稿日:2004/06/01(火) 03:35
-
高橋対ゾンビその1
ゾンビはゆっくりと左右にゆれながら近づいてくる。
「うぇ〜、近くで見るとホンマ気持ち悪いわ・・・、早いとこやってしまおっと」
高橋は素早くゾンビの後ろに回りこみ、頭めがけて右足を上げた。
しかし、予想以上の速さでゾンビは反応すると、腰を捻って両手を伸ばしてきた。
高橋は何とか反応して両手を避けたが、爪先が頬をかすめたためそこから血が流れてきた。
「コノヤロ〜、あたしの顔に傷つけおって・・・」
高橋が手で血を拭っていると、今度はゾンビがスゴイ速さで近づくと、高橋の前で口を大きく開いた。
ゾンビは毒の息を吐き出した。
高橋も負けずにすぐに反応して、毒の息を避ける。
「思ったより、けっこ〜つぇ〜な〜・・・、しゃ〜ない!長引く前にとっとと破壊するかの〜」
- 443 名前:めかり 投稿日:2004/06/01(火) 03:36
-
更新しました
- 444 名前:水色の夏 投稿日:2004/06/02(水) 00:59
-
高橋はもっとスピードを上げてゾンビに近づくと、思いっきり左回し蹴りをくらわした。
ゾンビは右腕でガードしたが肉体が腐っているため、右腕がへし折れた。
「うわっ!?モロイなぁ〜・・・」
しかし、ゾンビは何事もなかったかのように次々攻撃をしかけてくる。
「ちょ、ちょっと・・・、あんた腕もげとるんやけど・・・・・・」
高橋の言葉にも何の反応もせずに、ゾンビは攻撃の手を休めない。
「もうイヤッ!くらえ〜、『ロックアイス』」
巨大な氷が現われると、氷の中にゾンビを閉じ込めてしまった。
動かなくなったゾンビを確認すると、
「ふぅ〜、こんなんとはもう戦いたくないわ〜・・・・・・」
そう言って、その場に座り込んだ。
- 445 名前:水色の夏 投稿日:2004/06/02(水) 01:14
-
紺野対ゾンビその2
紺野は一通りいろいろと攻撃をすると、バックステップで後ろに下がって間をとると、
「やっぱり普通の攻撃ではあんまり効果が見られませんね・・・、それなら!」
ゾンビが近づくのに合わせて、紺野は一定の距離をとりながら構えると、
『ウォーターボール』
大きな水玉がゾンビを包み込むと、そのまま水圧でゾンビを押しつぶした。
「ふぅ〜、こんなところですかね♪さて、ののちゃんと愛ちゃんはどうなったかな?」
そう言って手を軽くはたくと、他の2人の様子を見た。
- 446 名前:水色の夏 投稿日:2004/06/02(水) 01:25
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辻対ゾンビその3
辻は容赦なくゾンビを何度も何度もハジキ飛ばすが、その度にゾンビは起き上がってくる。
「まったくタフなモンスターですね!ののの攻撃をここまで耐えたのは、あなたが初めてです」
辻が嬉しそうに言うが、ゾンビは聞く耳を持たず、また近づいてくる。
「しょ〜がないですね〜・・・」
辻はさらに蹴り飛ばしたりしたが、まだゾンビは起き上がって立ち向かってくる。
その時、後ろから紺野の声が飛んでくる。
「ののちゃん、ゾンビは普通に攻撃してもあんまり効果ないですよ!」
「えっ?!じゃ〜ど〜したらいいですか?」
「本気でやっちゃってください。ののちゃんなら大丈夫です!!」
「へぇ〜い、りょうか〜いで〜す♪」
- 447 名前:水色の夏 投稿日:2004/06/02(水) 01:35
-
紺野のアドバイス通り、辻は力一杯蹴り飛ばした。
そのまま洞窟の壁まで飛ばされると、辻はさらに間を詰めて、次は膝を打ち込む。
それでも向かってくるゾンビに辻は、
「もう、しつこいですね〜〜!!こうなったら・・・・・・」
「
- 448 名前:めかり 投稿日:2004/06/02(水) 01:37
-
ここまでです。
- 449 名前:水色の夏 投稿日:2004/06/06(日) 01:07
-
辻はゾンビの腕をとると、1本背負いの形で地面に叩きつける。
そして、それでも立ち上がろうとしたゾンビの頭を勢いよく踏み潰した。
頭が粉々に砕け散ったゾンビはピクピクと痙攣していたが、すぐに動かなくなった。
「うわ〜・・・、えげつないやり方やな〜・・・・・・・」
「えげつないって・・・、愛ちゃんそんな言い方しなくても・・・・・・」
「そうですよ愛ちゃん。闘いとは時に非情な物なのです!!」
「おっ、またリーダーがおかしな事を言い出したで♪」
「とにかく、次が出てくる前にさっさと先に進みましょう」
紺野は話が長くなりそうな予感がしたので、そう言って奥に向かって歩きだした。
- 450 名前:水色の夏 投稿日:2004/06/06(日) 01:25
-
しばらく進むと大きく広がった部屋についた。紺野は中を見回すと、
「あれっ?ど〜やら行き止まり・・・みたいですね」
「行き止まり?!ここまできてそりゃないやろ!!」
「でも、他に道はなかったですよね?」
辻が不安そうに紺野に聞く。
「そうですね〜・・・、だとすると、どっかに隠し通路があるかもしれません!」
「よし!みんなで探すです〜!!なんと見つけた人には豪華商品があるそうです♪」
「って、リーダー!あるそうですってど〜いうこっちゃ?!」
「まあまあ愛ちゃん。気持ちの問題だよ!」
「気持ちの問題って・・・・・・」
「何をぐずぐずしてるですか?!さっさと探すですよ!!」
「「はっ、はい〜!!」」
2人は辻に怒られると、部屋に広がって壁などを調べだした。
- 451 名前:水色の夏 投稿日:2004/06/06(日) 01:47
-
高橋は壁を叩いたりして調べながら、
「だいたいさ〜、隠し通路なんかそう簡単に見つかる訳ないやん。どこ見ても普通の壁やのに・・・」
ブツブツとぼやいていると、少しだけ盛り上がっているとこに手が触れた。
「んっ?なんやこれ〜?」
高橋は何も気にせずにそこを抑えると、大きな音と共に床に穴が開いた。
「ん"あぁぁぁぁぁ〜〜〜・・・・・・」
辻と紺野が振り向いた時には、もう高橋の姿はそこにはない。
2人は急いで穴に近寄って除き込むと、地下に続く階段があった。
「どうやらこれみたですね・・・、でも真っ暗で全然先が見えないですよ」
「あっ!私こんな事もあるかと思って、たいまつ持ってきましたよ」
「えらい!さすがこんちゃん♪」
「いや〜、それほどでも♪ところで愛ちゃんは大丈夫ですかね?」
辻は真っ暗のとこに顔を突っ込むと、
「あ〜い〜ちゃ〜ん!!」
・・・・・・
「返事がないです・・・」
「とにかく行ってみましょう」
紺野はたいまつに火を点けると、ゆっくりと階段を下って行った。
- 452 名前:水色の夏 投稿日:2004/06/06(日) 02:07
-
階段を下りきると、そこに高橋が倒れていた。
「あっ、いたいた!愛ちゃん、こんなとこで寝たら風邪ひくですよ!」
「そうだよ愛ちゃん。早く起きた方がいいよ!」
高橋はムクッと起き上がると、辻と紺野の肩を手を置いて、
「わかった、今起きる〜♪って違うやろ!!ちょっとは心配しいや!」
「だって、愛ちゃんはあれくらいじゃケガしないです」
「そうそう、見たところそんなに高さもないから、計算すると愛ちゃんがケガをする確率は0%です!」
「ってこんちゃん!その計算の公式教えてや!!」
「いいですよ♪(福井+ソースカツ丼ー高橋愛)×高さ です。これはテストに出ますよ」
「へぇ〜、ののも覚えとくです」
「いや、リーダー覚えんでえ〜から!」
「だってテストに出るですよ!」
「出らんって!っていうか、それ以前にテストなんかないから!!」
「あっ、そうでした。こんちゃん騙したですね!」
「まあまあ、2人とも落ち着いて。それより先に行ってみましょう」
紺野は2人をうまくかわすと、たいまつを掲げて歩きだす。
辻は素直についていくが、高橋は納得できずに首を傾げながら後ろについて歩きだした。
- 453 名前:めかり 投稿日:2004/06/06(日) 02:13
-
すいません、少ないですが今日はここまでです。
- 454 名前:水色の夏 投稿日:2004/06/10(木) 01:05
-
3人が一本道を進んでいくと、奥に宝箱があった。空けると中には雨雲のかけらが入っていた。
「やったです。やっと見つけたです♪」
「これでやっとみんなのとこに戻れるわ〜」
「いや、愛ちゃんまだ戻れませんよ!」
「えっ?あさ美ちゃんなんでなん!?」
「だって、まだ黒豚トンカツ食べてないんですよ!ねっ?ののちゃん」
「そうです!あれを食べない事には帰れないです!!」
「はぁ・・・、はよ帰りたい・・・・・・」
「とりあえず、まずはここから出ましょう」
紺野に言われ、3人で来た道を戻っていると、階段の前に何か大きな姿が見える。
「何かいるみたいですね・・・」
「しかもけっこうデッカイで・・・」
「しょ〜がないですね・・・、もう少し頑張りましょう!」
3人は戦闘モードになると大きな姿のものに近づいていった。
- 455 名前:水色の夏 投稿日:2004/06/10(木) 01:17
-
3人が近づいてみると、そこにいたのは大きな龍だった。
「これは・・・、ダークドラゴンですね・・・・・・」
「ダークドラゴン?こんちゃん知ってるですか?」
「そんなには知らないですけど、モンスターの中ではかなり上ランクの部類に入りますよ」
「うちも聞いた事あるで!な〜んか防御力がえらい高いらしいで!!」
「弱点はないんですか?」
「さぁ〜、聞いた事ないですね〜・・・、愛ちゃんは知らないの?」
高橋は首を横に振って、
「うちも聞いた事ないわ〜・・・」
「じゃ、探り探りやっていくです。みんなケガしないように!!これはリーダー命令ですよ」
「わかりました!」
「了解!」
こうして3人は龍を囲むように3方向に飛び散った。
- 456 名前:水色の夏 投稿日:2004/06/10(木) 01:37
-
3人は交互に飛び掛っていくが、ダークドラゴンも火を吐いたり尻尾を振り回して、なかなか効果的な攻撃ができない。
「噂通りけっこう強いな〜・・・」
「そうだね!それにしても、あの皮膚は硬すぎですね」
「昔、グリーンドラゴンとやった事あるけど、強さが全然違うです・・・」
その時、ダークドラゴンの尻尾が勢いよく3人めがけて飛んでくる。
いち早く気づいた辻は2人を押しのけて前に出る。
2人がそっちを見ると、そこには尻尾に締め付けられた辻の姿があった。
「リーダー!!」
「ののちゃん!!」
「ののは大丈夫です。それより2人は早くコイツの弱点を探って、倒してくださいです」
「でも・・・」
「早く!これも命令です!!」
そう言った時、突然辻の姿が2人の前から消えた。ダークドラゴンが尻尾を動かして壁に叩きつけたのである。
2人が急いで辻の方に向かおうとしたが、今度は火を吐かれて辻に近づく事ができない。
「愛ちゃん。ここは一刻も早く何とかして、ののちゃんを助けましょう!」
「うん!はよせんとリーダーが大変な事になるやさ!!」
- 457 名前:水色の夏 投稿日:2004/06/10(木) 01:56
-
こうして、武術に自信がある2人はさまざまな攻撃を仕掛ける。
しかしあんまり効いてないのか、なかなか効果が見えない。その時、
「うわっ・・・」
2人が声のした方を見ると、辻が苦しそうな顔をしている。
「どうやら、締め付けられているみたいですね・・・」
「って、あさ美ちゃん。そんな冷静に見てる場合やないで〜!!」
「そんな事言ったって・・・、どうする?」
「ど〜するもこ〜するも何とかせんと、リーダーがつぶれてまうで!」
「愛ちゃん、こうなったら私に1分時間をください!」
「おっ!?あさ美ちゃんなんかいい手があんの?」
「今の私の中の最大の技を仕掛けてみます」
「解かった!準備ができたら言ってな」
2人は別れると、紺野は目を閉じてブツブツと呟きだし、高橋は果敢に正面からかかっていった。
- 458 名前:水色の夏 投稿日:2004/06/10(木) 02:16
-
高橋は飛び上がってダークドラゴンの顔の前に行くと、
『アイスサーベル』
鋭く尖った氷がダークドラゴンの右目に突き刺さり、大きな呻き声をあげてのた打ち回る。
そのお陰で力の緩まった尻尾から辻は抜け出して、
「よくもやってくれたですね!!」
辻は尻尾を掴むとそのまま壁に投げつけた。その時、
「愛ちゃん!ののちゃん!下がってください!」
紺野の声が聞こえて、辻と高橋は紺野の後ろに下がる。紺野は狙いを定めると、
『ガンウォーター』
紺野の手から勢いよく発射された水が、ダークドラゴンのお腹に大きな穴をあけた。
ダークドラゴンは大きな音をたてて、その場に沈んでいった。
- 459 名前:水色の夏 投稿日:2004/06/10(木) 02:26
-
紺野は力を使い果たしたのかその場に座り込んだ。
辻と高橋が紺野に近づいて、
「お疲れ、あさ美ちゃん♪」
「こんちゃん!すごい技ですね〜!!」
「いや〜それほどでも・・・、それよりののちゃんは大丈夫?」
「ん〜・・・、あばらを2本ぐらいもっていかれたけど、まだ大丈夫です!」
「あばら2本?!そんなんであいつを投げ飛ばしたん?こりゃ〜敵わんわ〜・・・」
その時、大きな音がして地面が揺れだした。
「うわっ!?さっきの戦闘のせいで洞窟が崩れてきたで!」
「早く逃げるです。ののは大丈夫だから、愛ちゃんはこんちゃんを背負ってくださいです」
「了解!急ぐで!!」
辻と紺野を背負った高橋は、急いで出口に向かった。
- 460 名前:めかり 投稿日:2004/06/10(木) 02:28
-
更新しました
- 461 名前:ititetu 投稿日:2004/06/13(日) 10:11
- 更新お疲れ様です。
梅雨ですねぇ。
これから毎日ジメジメした日が続きますけど、
お互いに元気出してがんばりましょうね。
矢口さんの写真集(^_^)vです。
- 462 名前:めかり 投稿日:2004/06/14(月) 21:28
-
461>ititetuさん
毎度ど〜もです。
梅雨のジメジメを吹き飛ばしながら頑張りましょう♪
- 463 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/14(月) 21:57
-
3人が何とか洞窟から飛び出ると、その途端大きな音をたてて洞窟が崩れ落ちた。
「ふぅ〜、危なかったです」
「マジ、ギリギリやったわ〜・・・、なっ?こんちゃん・・・んっ?」
高橋が背負っていた紺野に話しかけたが返事がない。驚いて紺野の顔を見ると、
「ど〜やら、眠ってるみたいですね・・・」
「まったく〜、こっちはここまで必死やったてのに、のん気なもんやで」
「でも、それがこんちゃんの強さの秘密かもしれないれすよ」
「そ〜かもね、とりあえず今日はここで野宿しよっか!リーダーも顔色悪いで・・・!」
「そ、そんな事ないですよ」
「ムリせんでえぇ〜って!あばら折れてんやからキツイんは当たり前やて!」
高橋は紺野を降ろして横にすると、
「とりあえずリーダーも休んどき!あ〜しはちょっと薪を取ってくるわ!」
「ののも手伝うですよ」
「えぇ〜から休んどきって!!ケガを早よ治してもらわんと困るのはうちらやからね♪」
そう言って、高橋は森の中に入って行った。
- 464 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/14(月) 22:30
-
高橋は薪を抱えて戻ってくると、
「リーダー、ちょっと服上げて。薬草採って来たけ、後折れとるとこも固定させとった方がえぇ〜やろ!」
「愛ちゃんありがとうです。立派なお嫁さんになれるですよ♪」
「うぐっ・・・、ちょ、ちょっと変な事言わんで〜や!」
辻に包帯を巻きながら高橋は、辻の突然の言葉に顔を赤らめた。
「何を照れているのですか?あいぼんはあ〜見えていいダンナさんになるですよ!」
「いいダンナって・・・」
「そんな照れる事はないですよ。他のみんなも同じようなものですから」
「そうなん?うちってさ〜1番最後にみんなと知り合ったやろ?やけ、な〜んか接しにくくってな・・・」
「そんな心配は無用です。みんなは普通に愛ちゃんの事を仲間として、いや親友として認めてるです」
「親友って・・・」
「そうです、親友です。もし愛ちゃんの事を認めてない人がいたら、ののがコテンパンにやってやるです!」
「ふふっ、アリガトののちゃん」
「やっと名前で読んでくれたですね。愛ちゃんは、特に最近はリーダーとしか読んでくれなかったんですよ!」
「そ〜やっけ?」
「そ〜です!!」
こうして2人の仲が深まりながら、夜もドンドンふけていったのであった。
- 465 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/14(月) 22:54
-
翌日、1番に目覚めた紺野は起き上がって辺りをキョロキョロと見回した。
見ると、辻と高橋が手をつないで寝転がっている。
「ふふっ、安倍さんとあいぼんが見たら発狂しそうな現場ですね。とりあえず写真で抑えときましょう♪」
紺野は持ってたポラロイドで一枚撮ると、
「さて私はいったい・・・、確か昨日洞窟でダークドラゴンと戦って、あの技を使った後くらいからあんまり覚えてないな〜・・・」
紺野は洞窟があったとこを見ると、跡形もなく崩れてしまっている。
「だいたい何があったのだろう・・・?洞窟は崩れてるし、ののちゃんと愛ちゃんは手をつないで眠っているし・・・、まあそれは後で2人に聞きましょう!」
紺野は2人を起こさないように歩き出すと、いつも通りトレーニングをするため、森の中に入っていった。
- 466 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/14(月) 23:30
-
紺野はトレーニングを一通り終えると2人のところに戻って行った。
「あらららら・・・・・・」
辻と高橋は眠っていたが、今度は2人とも抱き合って眠っていた。
それを見た紺野はとりあえず写真におさめると、
「これはさすがにマズイですね・・・」
と言いつつも、出てきた写真を見ながらニヤニヤする紺野。
紺野は写真をしまうと、
「オマケにもう一枚♪」
と言ってもう一枚撮り、出てきた写真をしまうと、
「ののちゃん、愛ちゃん!もう昼前ですよ〜、お腹すきませんか〜?」
その言葉を聞いて、辻が真っ先に起き上がった。高橋もゆっくりと起き上がり、
「お腹すいたです・・・・・・」
「あ〜、おはよ〜あさ美ちゃん。もう体大丈夫なん?」
「はい、おかげ様ですっかり大丈夫です。それより、ののちゃんは体の方はどうなんですか?」
「ご飯食べたら治るです。」
「オイオイののちゃん、ご飯食べても骨は引っ付かんて!!」
「ののの体はそ〜いう風になってるですよ」
「いやいや・・・、体の作りはみんな一緒やから・・・・・・」
- 467 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/14(月) 23:52
-
この2人のやり取りを見ていた紺野は、
「何か2人ともやけに仲が良くなりましたね♪」
「そ〜ですか?いつも通りですよ!ねっ、愛ちゃん」
「うん!いつも通りやんな〜、ののちゃん」
「まあ、とりあえずいったん町に戻りましょう」
3人は船に戻ると、サクラの島から船に乗って町に戻っていった。
町に戻ると、
「とにかく雨雲のかけらも手に入れたことですし、後は黒豚トンカツだけですね!」
「はぁ〜、やっぱり食べる気なん?!でも、はよ戻らんでもえぇ〜の?」
「何言ってるの愛ちゃん!食べないと私たちがここに来た意味がないじゃない!!」
「来た意味って・・・、あさ美ちゃんって食べ物の事になると人が変わるんよね〜・・・」
そう言われた紺野はゆっくり高橋に近づき、ポケットから一枚写真を取り出し高橋に見せた。
- 468 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/15(火) 00:18
-
その写真を見た高橋は、
「・・・・・・、はぁぁ〜〜〜〜!!!!何やこれ〜!!」
見ると辻と高橋が手をつないで眠っていた。
「愛ちゃんどうかしたのですか?」
高橋の大声に辻が近づいてきたので、紺野はすぐにその写真をポケットにしまった。そして辻の方を見て、
「何もないですよ。さぁ〜早速探しに行きましょう♪」
辻を先頭に3人は町中を歩き出した。高橋は紺野に近寄ると小声で、
「何なんあの写真は?」
「あれはな〜んて事ない、ただの朝の風景ですが・・・」
「ただの朝の風景って・・・、ちょっとはよその写真頂戴や!」
「でも、写真はあれだけじゃないよ!さらにスゴイのがもう一枚あるよ♪」
「まっ、まだあるん?ちょっと見せて〜や!」
「ダメです!これは秘蔵のコレクションなので・・・あっ、大丈夫ですよ。あいぼんに見せるような事はしないから♪」
「なんで〜、見せるくらいえぇ〜やん!!」
「しょ〜がないですね・・・、ちょっとだけだよ」
そう言って、紺野がもう一枚を高橋に見せた。それを見た高橋は言葉を失った。
「ほら〜、だからこっちは愛ちゃんに見せたくなかったのに・・・、まあ不可抗力だから気にしない方がいいよ♪」
「不可抗力って・・・」
「ほら、ののちゃんが呼んでるよ。行こっ!」
高橋は紺野に引っぱられながら、重くなった足を動かして辻のとこまで行った。
- 469 名前:めかり 投稿日:2004/06/15(火) 00:19
-
更新しました。
- 470 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/15(火) 22:32
-
その頃、
「それにしてもあの3人いつになったら戻ってくんのかな〜・・・」
吉澤が暇そうに部屋を転がりながら呟く。石川が心配そうに、
「もしかして海で迷子にでもなってるかもしれないよ!どうしよう・・・」
「それは大丈夫だと思うべ、一応こんちゃんが一緒にいるから」
「だとすれば考えられる事は1つ、ののとこんちゃんの食い意地が爆発してるってとこやないの!」
「おっ!なかなかいい読みしてんじゃ〜ん♪オイラもあいぼんとおなじ予想だね」
「そうだべか?ひょっとして雨雲のかけらを手に入れるのに苦労してるんでないかい?」
安倍が言うと、吉澤・加護・矢口の3人が声を合わせて、
「ナイナイナイ!ぜ〜ったいない!!」
「そんなのわかんないべ!なっ?梨華ちゃん」
「そうよ!海で迷子に遭ってるかもしれないでしょ!!」
「なっちも梨華ちゃんも剛情やな〜・・・、そうや♪そこまで言うんやったら賭けまっか?」
- 471 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/15(火) 22:47
-
加護のひと言に吉澤と矢口が素早く反応し、
「いいね〜♪それ乗った〜!!」
「オイラもOK!なっちと梨華ちゃんはどうする?」
矢口に言われた2人はどうしようかとモゴモゴしていた。それを見た加護が、
「別に自信がないんなら止めてやってもえぇ〜んやけど〜♪」
加護の言葉にムッとした安倍が、
「いいべ!その賭け、なっちたちも乗ったべさ!!」
「ちょっといいの?なっち!?」
「いいのって、あそこまで言われたら行くしかないべさ!!」
「そんな〜・・・」
「ほな全員参加って事で、よろしいでんな〜♪では、何を賭けるか決めまひょ〜か?」
「ちょっとあいぼん何なの?そのアヤシイ言動は?」
「まあまあ梨華ちゃん気にせんといて〜や!ほんで、何賭けまっか?」
全員が腕を組んで考え出した。
- 472 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/15(火) 22:59
-
「そうだ!1人1人に罰ゲームつけようよ!!」
「おっ、いいね〜♪」
「うちもそれにさんせ〜や♪」
「なら、1人1人の罰ゲームを決めていくべさ!」
「でも、ど〜やって決めるの?」
「そ〜だな〜・・・、その人以外の4人で考えようか?」
「よし!ヤグチの案でいくべ!!」
「なら確認するよ!オイラとよっすぃ〜とあいぼんは何か食ってる」
「なっちは雨雲のかけらを手にいれるのに苦労してる」
「私は海で迷子・・・」
「ほな一通り確認したとこで、罰ゲームでも決めまひょか〜♪」
- 473 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/15(火) 23:16
-
結局罰ゲームは、
安倍・・・丸1日方言禁止!(できなかったら、さらに罰が追加される)
矢口・・・オキナー島全力で一周マラソン。
石川・・・丸1日男で過ごす。
吉澤・・・丸1日女の子で過ごす。
加護・・・お好み焼きドンブリを10杯イッキ食い!
- 474 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/15(火) 23:29
-
「って言うか、何でオイラだけ体力ものなんだよ!!」
「え〜っ・・・、女の子で過ごすとかムリムリムリ!ぜって〜ムリだよ」
「私だって男で過ごすって言われてもどうやればいいか解かんないよ〜!!」
「なっちだって方言禁止って言うのはちょっと酷なんでないかい?」
「うちのお好み焼きドンブリは解かるわい!その後の10杯イッキ食いってどういう事やねん!!」
それぞれ文句を訴えるが、結局罰ゲームは最初に決めたので決定してしまった。
「まあ、それぞれ罰ゲームも決まった事やし、楽しみになってきたで〜♪」
「ホントだよな〜、あいつら早く帰ってこね〜かな?」
「うわっ〜!!!な〜んかワクワクしてきたぜ〜!!!」
「ちょっと落ち着いてよ、よっすぃ〜!」
「はぁ〜・・・、なんでこんな事になったのかな〜・・・・・・、のの〜、とりあえず元気に帰って来てだべさ」
- 475 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/15(火) 23:55
-
辻たち3人が船旅に出て1ヶ月。やっと≪オキナー≫に戻ってきた。
「遅いわ!何やってたんや!!」
「まあまあ、少し落ち着くですよおいぼん!」
「誰がおいぼんやねん!!あいぼんやあ・い・ぼ・ん!!!人を老いぼれ見たいに呼ぶなや!」
「ちょっとした言葉のあやです!」
「ところで、雨雲のかけらは見つかったべか?」
「はい!もちろん完璧です♪」
「でもさ〜、けっこう帰ってくんの遅くなかった?何かあったの?」
さっそく矢口は確信を突いていく。
「それが、あ〜しはさっさと戻ろって言ったんやけど・・・」
「どうかしたべか?」
「それが、ど〜しても食べたいもんがあるってこの2人が言うけ・・・」
- 476 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/16(水) 00:12
-
高橋が呟くと、みんなが辻と紺野に目を向ける。
「それはだってショウガナイじゃないですか!ねっ?ののちゃん」
「そうです!それに愛ちゃんだっておいしいおいしいって言って、おかわりまでしたクセに・・・」
「それはそうやけど・・・」
「それで〜、いったい何を食べたの?」
「おっ、よっすぃ〜よくぞ聞いてくれたです。こんちゃん、大きい声で発表してやってください!」
紺野は大きくうなずくと静かに立ち上がって、
「私たちは何と、幻の黒豚トンカツを食べたので〜〜〜す!!!」
「うむ!合格ですこんちゃん♪」
その瞬間、矢口・吉澤・加護の3人が飛び上がって喜びだした。
安倍と石川は辻たちに近づいて、
「雨雲のかけらを取るのは苦労しなかったべか?」
「海で迷子にはならなかったの?」
「そ〜ですね、雨雲のかけらは少し苦労したです。だってダークドラゴンと戦ったですからね!」
それを聞いた安倍は立ち上がってガッツポーズをする。
「でも、海で迷子にはならなかったですよ!」
それを聞いた石川は、畳に両手をついて大きくうなだれていた。
- 477 名前:めかり 投稿日:2004/06/16(水) 00:13
-
今日はここまでです。
- 478 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/06/16(水) 08:34
- 更新乙です。
- 479 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/16(水) 23:51
-
478>名無飼育さん アリガトゴザイマス
- 480 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/17(木) 00:24
-
・・・・・・・・・・
トントン・・・、
「れいな、入るよ」
道重は返事が返ってこないのを解かっていたのか、そのまま部屋に入っていく。
「どうしたんねさゆ、何か用?」
「どうしたもこうしたもないよ!れいなこそ、その格好は何なの?」
田中は動きやすい武道着を身につけ、頭にハチマキを巻こうとしていた。
「だって、もうこれ以上待てんばい!!絵里のカタキはあたしがとっちゃるよ」
「ダメだよ、勝手に動いたらまた怒られちゃうよ」
「そんな事言ったって、上はいつまでたっても待てのひと言だけでな〜んもしようとせんやん!」
「それはそ〜だけど・・・、何か考えがあっての事だと思うよ」
「でも、も〜待てんの!」
そう言って歩き出した田中の腕を道重は強く掴む。田中は軽く睨むと、
「なんね、いくらさゆでも止めるなら容赦せんばい!!」
「れいな、あたしも一緒に行くよ」
- 481 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/17(木) 00:38
-
「さゆ・・・」
「あたしも一緒に行くよ!いいでしょ?」
「さゆ・・・、でも、あんたまだ松浦さんとやった時の傷が治っとらんやん」
「こんなの大した事ないよ!松浦さんも手加減してくれたから・・・、それにもともと深い傷でもなかったしね♪」
「よし!じゃ〜一緒に行くばい!」
「うん」
田中と道重が力強く握手をした時、
「そういう行動はあんまり許可だせないね〜・・・」
2人が声のした方を見ると後藤が腕を組んで立っていた。
「ごと〜さん・・・」
「悪いけど話は聞かせてもらったよ。気持ちは解からなくもないけど、今2人を行かせる事はできない」
「だって・・・、じゃあいったい、いつになったら動くんですか!?」
- 482 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/17(木) 01:06
-
田中は後藤の目の前まで近づき、問いかける。後藤は目をそらしながら、
「もうすぐだよ。ガマンしな・・・」
「またですか?絵里がやられてもうすぐ1ヶ月経つんですよ!もう待ちょられんっすよ!」
田中はさらに後藤に詰め寄る。その姿に少しムカッとして、
「うるさいな〜、あんまり調子に乗ってんじゃないよ!」
と言って、田中のみぞおちに拳をねじり込んだ。
突然の衝撃に、田中は腹を押さえてうずくまる。道重が駆け寄って田中を支えると、
「ちょっと、ヒドすぎじゃないですか?!ただ待てって言うだけじゃこっちだって納得いかないですよ!」
「ふぅ〜、そっか〜・・・、そ〜だよね・・・・・・。解かった、ちゃんと説明するからさ、とにかく先走るのはガマンしてよね!」
「わかりました」
「それじゃ〜、着替えてカオリの部屋に来てよ。説明するからさ!」
そう言って、後藤は部屋から出ていった。
- 483 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/17(木) 01:21
-
・・・・・・・・・・・・・
「そうですか・・・、そんな大事な時にそばにいなくてごめんなさい・・・・・・」
紺野が深々と頭をさげる。
「ちょ、ちょっとこんちゃん頭上げてよ!」
「でも、ついに本格的に始まってしまったんですね・・・」
「そうなんだよね〜・・・、こんちゃんも気を引き締めとかないと、オイラみたいに痛い目に会うよ!」
「はい、頑張ります!」
「ところで、こんちゃんの相手ってどんなやつだっけ?」
「えっとですね、確か道重さんて人なんですが、これと言った情報がないんですよね・・・」
「あっ〜・・・、そいつって前に2人がかりでオイラに襲いかかってきた奴だっけ?」
「はい、そ〜です。その時に少し手合わせしたくらいなんです」
「まあでも大丈夫だよ。だってこんちゃん強いじゃん!絶対勝てるよ♪オイラがずっと見守ってるからさ!!」
「はい、ありがとうございます。頑張ります!」
- 484 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/17(木) 01:38
-
「ねぇ〜のの、ホントにもう大丈夫だべか?」
「はい!おいしいもん食べたら、折れた骨もすっかり引っ付いたです♪」
「まったく〜・・・、こっちは四天王が攻めてきたってのに、のん気に美味しいもの食べてんでないよ!」
「ごめんです。でも勝ってよかったです!」
「そうだね。ヤグチも大怪我したけど、もう元気になった事だしね♪」
「ところで、なっちの方はどうなんですか?」
「う〜ん・・・、なっちは微妙だよ〜・・・・・・」
「微妙って、勝ってくれないと困るのはののなんですよ!」
「よし!なっちも勝つからののも頑張るんだよ!わかったかい?」
「あ〜い、新四天王なんか簡単にひねってやるです!」
「そのいきだべ!!」
- 485 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/17(木) 01:56
-
「それにしても、昨日の梨華ちゃんは男らしかったな〜♪」
「も〜ヤメテよ!早く忘れたいんだから・・・」
「だってさ〜、'オメェらいいかげんにしやがれ!!'だって〜」
「も〜、言わないで〜!!」
「でもさ、こういう息抜きってスゴイ大事なんだなって思ったよ」
「よっすぃ〜・・・」
「へへっ、ちょっとガラでもない事言っちゃったかな♪」
「そんな事ないよ。・・・ねぇ、よっすぃ〜?」
「んっ?なに?」
「不安なの?」
「まぁ〜ね!だってごっちんとやるんだよ!!そう簡単に勝てる相手じゃないからね・・・」
「ダメ!負けちゃダメ!!よっすぃ〜約束してよ、絶対勝つって!!」
「う〜ん・・・、でもさ〜・・・・・・」
「私、そんな弱気なよっすぃ〜なんてキライ!よっすぃ〜はいつも強気じゃないとダメなの〜!!!」
- 486 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/17(木) 02:06
-
「うわっ、梨華ちゃんいつになくキビシ〜んじゃないの?」
「だって〜、よっすぃ〜があまりにも弱気な事言うから〜・・・」
「よし、わかったよ♪あたしも負けないからさ、梨華ちゃんも藤本なんかに負けたらダメだよ!」
「うん、梨華がんばる!!」
「いよいよ明日乗り込むんだよね〜。どうなんのかな?」
「わかんないね。でも、みんな無事に終わればいいよね!」
「そうだね!梨華ちゃんもせっかくケガが治ったんだから、今度は騙されないように気をつけてよ♪」
「は〜い、反省してま〜す」
「でも、そこが梨華ちゃんのいいところでもあるんだけどね♪」
「ふふっ♪もう〜、よっすぃ〜たらっ!!」
「あてっ、梨華ちゃんイタイよ〜、もうちょっと手加減してよ〜」
「ゴメン、ゴメン!とにかく明日ガンバロウね♪」
- 487 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/17(木) 02:17
-
「へぇ〜、ダークドラゴンやったんや〜!スゴイやん!!」
「でも、実質やったのはあさ美ちゃんなんやけどね」
「愛ちゃんだって、ののを救ったんやろ?もっと自分の力を信じようや!」
「そうやね!明日はがんばろ〜ね!」
「そ〜いや〜、雨雲のかけらは愛ちゃんが持っとるんやろっ?」
「うん、そ〜やけど」
「太陽のかけらはうちが持っとるんよ!ほれっ」
そう言って、加護はポケットから太陽のかけらを取り出した。
「なっ、愛ちゃん。今から2人で行ってみらん?」
「えっ?2人で?あんま勝手な事したらマズイんやないん?」
「ちらっと様子を見るだけやから大丈夫やって!なっ?行って見ようや!!」
「でも・・・」
「愛ちゃんはうちと2人でおりたくないん?」
「そんな事ないって・・・」
「ほな行ってみようや!」
「わかった・・・」
- 488 名前:めかり 投稿日:2004/06/17(木) 02:17
-
更新しました
- 489 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/06/17(木) 14:50
- 毎日読むのが楽しみです。
- 490 名前:流星 投稿日:2004/06/19(土) 20:54
- 初めまして。いつも楽しく読ませてもらってました。
これからの展開が楽しみです。
- 491 名前:めかり 投稿日:2004/06/23(水) 23:10
-
489>
名無飼育さん
アリガトウゴザイマス♪
490>流星さん
初めましてです。
楽しんでもらってとても喜ばしい限りです。
これからもお願いします。
- 492 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/23(水) 23:34
-
加護と高橋は2人で町外れの高台までやってきた。
「ねぇ〜あいぼん、ここでどうすんの?あ〜し詳しい事知らんのやけど・・・」
「まぁ〜うちに任しときって!!・・・んっ、あったあったこれや!」
加護は四角い岩を見つけると近づいて行った。高橋も後についていく。
「なんなん?この変な岩は?」
「これは大事な岩なんやで!ここに書いとるのをよく読んでみいや!」
「んっ?これっ?え〜っと、‘選ばれし者、ここに雨と太陽を重ねよ。ならば、希望に続く虹が架かる’だって・・・」
「つまりや!ここに太陽のかけらと雨雲のかけらをはめ込む事によって、何かが起こるって事やないか!!」
「おっ!さすがあいぼん♪」
「そやろ、そやろ♪ほな、早速やってみようや!」
「えっ!!何言ってんの?あいぼん」
「何や?もしかして愛ちゃん、ビビっとんの?」
- 493 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/23(水) 23:41
-
「ん・・・、んな訳ないやん!」
「なら、やってみようや♪」
2人はポケットから太陽のかけらと雨雲のかけらを取り出すと岩にはめてみた。
しかし、
「・・・なぁあいぼんさん、な〜んも起きんのやけど・・・・・・」
「ありゃ?おかし〜な〜・・・、なんでやろ?」
「もしかしてさ〜、この、選ばれし者ってのがやらんといけんのやないの?」
「マジで!!うちらは選ばれし者やないって事なんや・・・」
「とにかく、ここは1回戻ろうや!どうせ、また明日みんなでくるんやからさ!!」
「はぁ〜・・・、そうやな!こうなった以上ここにおってもしょ〜がないしな・・・」
こうして2人は宿に戻って行った。
- 494 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/23(水) 23:53
-
翌日
「これこれ、この岩や!」
加護がうれしそうに指をさす。
「まったく、2度と勝手な行動はダメだべ!!」
「わかっとるって、なっち」
「愛ちゃんもだべ!!」
「は〜い、反省してま〜す」
加護と高橋は、昨夜試した事を全員に話したのであった。当然勝手な事をしたので全員から怒られたのであった。
「でもさ〜、選ばれし者って誰なのかな?もしかして・・・、オイラかも!!」
「残念ですがそれはないと思います・・・」
「うわっ、ちょっとこんちゃん!!」
- 495 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/24(木) 00:03
-
「こんちゃんの言うとおりだべ!ヤグチが選ばれる訳ないべさ!!たぶんなっちの事っしょ♪」
「何言ってんだよ!なっちみたいな田舎者が選ばれる訳ないじゃ〜ん♪」
「なんだと〜!!」
「ほらほら、2人とも止めなって!とりあえずあたしが試してみるよ!」
吉澤は2人を止めると、岩に近づいて太陽と雨雲のかけらをはめてみた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「何も起きないよ・・・」
「チェッ!やっぱあたしじゃないって事だよ、梨華ちゃん」
「やっぱここは、リーダーがやってみるです!!」
「でたっ!いっちょ頼むでリーダー♪」
「うむ!あいぼん、ののに任せとくです!!」
- 496 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/24(木) 00:14
-
辻はゆっくりと岩に近づいて、2つのかけらをはめ込んでみた。
すると、
「んっ、なんや?雨が降ってきたで!」
加護に言われてみんなが空を見上げる。
「でもさ、こんな雲1つない青空なのに、何で雨が降んの?」
吉澤が空を見上げたまま呟く。
「考えられる事は、ののちゃんが選ばれし者だったって事じゃないですかね・・・」
紺野の言葉に全員が一斉に辻を見る。
「そう言えばさ、前にどっかの仙人がののがいないとトゥンクに会えないとか言ってなかったけ?」
「あ〜・・・、確かそんなこと言ってたべ!梨華ちゃんよく憶えてるね」
「そういうなっちは何で憶えてないの?」
- 497 名前:2人きりで行こうよ 投稿日:2004/06/24(木) 00:22
-
その時、急に雨が止むと空に大きな虹が架かった。
「うわ〜・・・、でっか〜〜い・・・・・・」
辻が大きく口を開けて眺めていると、高台と城が虹で固定される。
「ののちゃん、たぶんこれであの城に乗り込むんだと思われます」
紺野が辻に耳打ちすると、辻も我に戻り、
「よし!みんな〜、行くですよ!!」
辻を先頭に、8人は虹の橋を渡りだした。
- 498 名前:READY GO! 投稿日:2004/06/24(木) 00:41
-
橋を渡りきった8人は、城の門の前にいた。
「やっと、ここまできたべ!」
「でもさ、ある意味こっからが本番やで!」
「とにかく行ってみましょう!」
紺野の言葉に、みんなが城に乗り込もうとした時、
「待つです。城に入る前にリーダーとして1つ言っておきたい事があるです」
「どしたんやのの?めずらしく真剣な顔しよってからに・・・」
「あいぼん、ちゃかすのは止めるです。」
「わかった。ホンで、言いたい事ってのは何やねん?」
「みんな、生き延びる事!これは命令です。やぶった人はキツイお仕置きが待ってるです!」
「わかったべ!みんな、リーダーの命令は絶対だから、やぶらない事!わかったべか?」
「は〜い!!」
「よし!それじゃ〜、みんな行くですよ!」
こうして8人は城の中に乗り込んでいった。
- 499 名前:READY GO! 投稿日:2004/06/24(木) 01:00
-
8人が城に入って行くと、中は大きな広間になっていて、8つの扉があった。
8人が広間の中央に来た時、突然上から誰かが降りてきた。
「久しぶりだーーー!」
辻の目の前に現われたのは新垣だった。しかし辻は、
「ん〜・・・、誰でしたっけ・・・・・・?」
「ありゃ・・・、忘れたのか!この私を忘れたと言うのか?!」
すると、後ろにいた加護が、
「忘れられて当然や!ののがお前みたいに弱い奴の事なんか憶えとる訳ないやん!」
「そうだべ!」
「あれっ?なっちもあいぼんも知ってるんですか?」
「しゃ〜ないな!のの、前に船乗った時やったかな?な〜んかしょっぱい奴が乗り込んで来たやろ?」
「ん〜・・・・・・、憶えてないです」
「あ〜、こりゃ〜ムリやな!あんたも諦めり!!」
- 500 名前:READY GO! 投稿日:2004/06/24(木) 01:11
-
「クソー、こうなったら意地でも思い出させてやる!!くらえー!」
『まゆ毛バリ』
鋭く尖ったまゆ毛が辻めがけて飛んでいく。
辻はジャンプして避けると、
「何か今の技見た事ある気がするです・・・」
「そうだろ、そうだろ♪」
『まゆ毛バリ』
さらに新垣はまゆ毛を飛ばしてくる。
さすがに単純な攻撃なだけに、辻は簡単に避け続け、
「あ〜、もうウザイです!」
そう言って素早く新垣に近づくと、辻は新垣を外に投げ飛ばした。
新垣は大きな木に頭から突っ込んで、気を失ってしまった。
- 501 名前:READY GO! 投稿日:2004/06/24(木) 01:30
-
「まったく、どこの誰かわからないですが、時間のムダです!」
加護はのびている新垣を見て、
「(かわいそ〜なやっちゃな〜・・・、あそこまでいくと、少し哀れやで・・・・・・)」
その時後ろから、パチパチパチと拍手が聞こえてきた。全員が振り向くと、扉の前に新四天王の田中が立っていた。
「さすがって言うべきなんか、それとも、相手が弱すぎなんか知らんけど・・・」
「こんにちは、確か田中さんでしたね」
「お〜、れいなの事は憶えとってくれたとね!」
「当然です!ののは1度会った人は忘れないですよ!」
「(うそをつけ!)」
そこにいた全員が心の中でツッコミを入れた。
「とにかく、まずはうちらからやけん、こっち来いや!」
辻がゆっくりと歩き出す。田中はチラッと矢口を見ると、
「次はあんたやけんね!絵里のカタキは絶対とっちゃるけんね!!」
「フン!辻に勝つ事ができるんなら相手してやるよ!」
「そん言葉、しっかり憶えときよ!」
そう言って、辻と2人で扉の中に入っていった。
- 502 名前:めかり 投稿日:2004/06/24(木) 01:31
-
今日は以上です。
- 503 名前:READY GO! 投稿日:2004/06/26(土) 01:20
-
バタン
大きな音を立てて扉がしまる。部屋の中には辻と田中の2人きりである。
「さて、邪魔者もおらんくなった事やし、そろそろやろっかね」
「その前に聞きたい事があるです!」
「なんなん突然・・・?!まぁ、え〜けど」
「何でののを選んだんですか?」
「・・・!」
「どうしたんですか?」
「それは・・・」
「それは?」
- 504 名前:READY GO! 投稿日:2004/06/26(土) 01:30
-
「飯田さんがあんたにゾッコンやけん・・・」
「ゾッコン・・・ですか?」
「そう、やけんれいなはあんたを選んだとよ!!」
「そうですか・・・、ところで、ゾッコンってなんですか?」
田中は恥ずかしい思いで薄情したのに、意味の解かってない辻に少しやる気がなえる。
しかし、田中は気を入れ直すと、
「とにかく、要はあんたにホレちょるって事や!!」
「あ〜、そういう事ですか」
「そういう事!」
すると、辻は腕を組んで、
「フッフッフッ、ののにホレると加熱するぜっ!!」
「あんた何言っちょん?それを言うんやったらヤケドやろ・・・」
「そ〜とも言うです」
- 505 名前:READY GO! 投稿日:2004/06/26(土) 01:37
-
「とにかく、れいなは飯田さんに認めてもらうために、あんたを倒す!」
「わかったです」
辻は左手を前に出すと、
「ボンクラーズリーダー、辻希美・・・お相手つかまつるでつ・・・・・・」
「おちょくりやがって〜・・・、なめんなよ!キサン!!」
辻のセリフになめられてると思い込んだ田中が飛びかかっていった。
- 506 名前:READY GO! 投稿日:2004/06/26(土) 01:49
-
田中は辻の顔面めがけて、右の拳をくりだす。
しかし、辻は首を動かして避けてそのまま右手を掴むと、その勢いを利用して田中を投げ飛ばす。
田中はそのまま壁に激突する。壁には大きな亀裂が入り、田中は肩膝をついて着地する。
「そんな頭に血がのぼった状態では、ののには一生勝つ事はできないですよ。少し落ち着いてください」
「ふん!敵のあんたからそんな言葉が聞けるとは思わんかったよ」
「やっぱりこういうのは、全力を出し切らないとつまんないですからね・・・」
「へっ、後悔すんなよって!!」
「ののは、自分の言葉には全部責任を持ってるです!」
「ジョートー!!」
- 507 名前:READY GO! 投稿日:2004/06/26(土) 02:03
-
田中は立ち上がると辻に突っ込んでいき、さっきと同じように右の拳をくりだした。
辻も同じように首を動かし避けようとしたが、田中は辻の顔前で右手を広げて辻の視界をさえぎる。
その状況に辻の動きが止まる。田中はその隙をついて辻の横腹を力強く蹴り上げた。
「ゲホッ・・・」
辻はその場に沈み込むと、田中は今度は右足で辻の顔面を蹴り飛ばした。
辻は縦回転をしながら壁に飛ばされて激突すると、そのまま地面に倒れ込んだ。
「バーカ!甘く見やがってさ・・・、もうトドメさしちゃるけん!!」
田中は倒れている辻に近づくと、髪を掴んで頭を持ち上げた。
トドメをさそうとした時、辻の目が開くと次の瞬間、田中のアゴに辻の頭突きが決まり、田中は後ろに飛ばされる。
- 508 名前:READY GO! 投稿日:2004/06/26(土) 02:19
-
辻はわき腹を押さえながら立ち上がると、
「イテテテテ、また同じとこやられたです。せっかく骨が引っ付いたばかりだったのに・・・」
田中もムクッと起き上がると、
「へっ、ずいぶんと余裕を見せてくれとるんやね・・・れいなの攻撃効いとらんと?」
「そんな事ないです。おかげでののも久々に全力を出せますからね・・・」
「ふ〜ん・・・、そんじゃ〜今までは手を抜いとったって事なん?」
「違うです。ののは全力を出すと自分をコントロールできなくなるです。下手したら相手をやってしまうから・・・」
「じゃ〜出してもらおうか!どうせ最終的にはどっちかしか立っとらん事やし・・・まあ、れいなやけどね♪」
田中はさっき以上にスピードを上げて辻の後ろに回る。
しかし、辻はそれ以上に早く動き田中の後ろに回りこむと、そのまま田中を蹴り飛ばす。
さらに辻は、吹っ飛ぶ田中の下に潜り込むと下から上に蹴り飛ばす。
辻は上に蹴り上げられた田中を逆さにして掴むと、頭から地面に叩き落した。
- 509 名前:READY GO! 投稿日:2004/06/26(土) 02:31
-
田中がフラフラと起き上がると、辻が、
「もう結果が見えてるです。マイッタっていったらどうですか?」
「ふざけんなよ!れいなはそんな言葉は使った事ないし、これからも使う事なんかないわ!!」
「でも、これ以上やったら大変な事になるですよ・・・」
「絵里が命がけで闘ったんやけ、あたしも全身全霊でやらんとあっち行った時に絵里に怒られるばい」
「覚悟ができてるって事ですか・・・」
「でも・・・、ただでは行かんけん!」
田中は両手を広げると、
『霧夢想』
田中の体全身から水分が昇って行くと、それが部屋全体に広がり辺りは霧に包まれた。
- 510 名前:READY GO! 投稿日:2004/06/26(土) 02:49
-
濃い霧に包まれた辻がキョロキョロと周りを見回していると、どっからともなく田中の声が聞こえてくる。
「何をキョロキョロとしてんの?こっちからはあんたの姿が丸見えやけんね」
すると突然辻の前に田中が現われ、頭を蹴られるとそのまま霧の中へと消えていく。
「どんどん行くけんね。これであんたを倒しちゃる!」
そう言うと、田中は四方八方から辻を攻撃していく。しばらくして、
「だいぶへばって来たみたいやね・・・、そろそろ楽にしちゃるばい!」
その言葉を聞いて、辻は目を閉じて全身で集中する。
田中は辻の後ろから頭をめがけて飛び蹴りを出した。
しかし、辻は田中の足をしっかりと掴むと、
「トドメをさすって聞いて、絶対後ろから来ると思ったですよ!」
辻はそう言うと、田中を地面に叩きつけた。そしてそのままマウントを取ると、何度も何度も殴りつけた。
しばらくして霧が晴れて辻が田中の姿を見た時、辻の動きが止まった。
- 511 名前:READY GO! 投稿日:2004/06/26(土) 03:13
-
見ると、田中はガラガラにやせ細っていたのである。
「な、なんで・・・」
「あ、あん技は・・・全身の・・・水分を・・・つ、使う・・・たい・・・」
「どうしてここまでして闘うのですか?」
「と、当然・・たい・・・こ、こうでも・・・せんと・・・絵里に・・追いつ・・・けんばい・・・」
いつの間にか辻は涙を流していた。その涙が田中の顔に落ちると、
「な、何を・・・泣いとるん・・・勝ったあ、あんたが・・そんな顔・・・すんのは・・許さん・・・けん・・・」
辻は両手で涙を拭き取ると、
「解かったです・・・」
「そう・・・そ、そんな・・・顔し・・とき・・・・・・」
そう言うと田中の目がゆっくりと閉じて行った。
辻はフラフラと田中の上から立ち上がると、扉に向かって歩き出した。
扉に手をかけた時、振り返って横たわっている田中の姿を見ると、溢れ出そうな涙をガマンして、
「・・・・・・こんな闘い・・・ツライだけです・・・・・・」
そう言って部屋から出て行った。
- 512 名前:めかり 投稿日:2004/06/26(土) 03:14
-
今日はここまでです
- 513 名前:ititetu 投稿日:2004/06/26(土) 09:33
- 毎度更新お疲れ様です。
暑かったり、梅雨にもどってジメジメだったり
台風がきたりで、なんだか体調を崩しやすい気候ですが
お互いに無理せず、乗り切っていきましょう。
- 514 名前:めかり 投稿日:2004/07/02(金) 03:09
-
513>ititetuさん
ヘイ!お互い頑張っていきまっしょい♪
- 515 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/02(金) 03:19
-
辻は部屋から出ると、みんなが集まっているとこに戻っていった。
「あっ、のの・・・、どうだったべか?」
「リーダーはそう簡単には負けないのです」
そう言った時に、ふと人数が足りない事に気がついた。
「あれっ?ところで、梨華ちゃんと愛ちゃんは?」
「ののが入って行った後、すぐに2人も呼ばれて部屋に入って行ってしまったべさ・・・」
「そうですか・・・・・・2人とも大丈夫ですかね」
心配する辻に吉澤が、
「大丈夫だって!なんてったって梨華ちゃんはあたしが鍛えたんだからさ♪」
「だから心配なんです・・・」
「どういうことだよ!!」
「愛ちゃんも大丈夫や!あんなけ強いんやけ、そう簡単に負ける事なんかある訳ないやん」
その時、
- 516 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/02(金) 03:25
-
「あ〜ら、自分の心配より人の心配?そんな暇はないんじゃないの?」
加護はいち早く声のした方を見ると、そこに松浦が立っていた。
「なんや、やっと出てきたんか。あんまり遅いけビビッテ逃げたかと思ったわ」
「ふん・・・、戯言は終わってから聞いてやるわ。まあ話せたらだけどね♪」
加護は残ったみんなを見て、
「ほな、行ってくるわ・・・」
「あいぼん、絶対に勝つです。これはリーダー命令ですよ!」
「りょ〜かい、リーダー♪」
こうして、加護は松浦と部屋に入って行った。
- 517 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/02(金) 03:42
-
石川VS藤本
『エクスプロージョン』
藤本の声と共に部屋に爆音が響く。
石川は何とか避けると、
『ウィンドウ・カッター』
藤本はこれを何とか防ぐ。
しかし、石川は爆風のせいで全身やけどだらけ。
藤本は全身切り傷でいたるところから血が流れている。藤本はギラッと石川を睨むと、
「もう!そろそろ観念したらどうなの?」
「いや!私は絶対諦めないもん。それより、こんな戦いもう止めようよ!」
「はぁ?突然何言ってるの?止める訳ないじゃん!」
「私、前から考えてたんだ・・・、モンスターとかって人に被害を与えてるけど、あなたたちってそんな事しないでしょ?」
「だから・・・?」
- 518 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/02(金) 03:55
-
「だから・・・、こんなんじゃなくて、お互いが削り合うんじゃなくて、競い合う戦いがしたいの!」
藤本は鼻で笑うと、
「もしかして、死合じゃなくて試合をしようって言ってるの?ホントバカね・・・」
そう言って、また石川を睨みつけると、
「絵里があんな目にあってるのに、何をたわけた事を・・・・・・」
「だけど・・・」
「なら、絵里を返してよ!それができるなら聞いてやってもいいけど」
「それは・・・」
「あなたも聞いたでしょ。あの娘がどれだけ必死に戦ったか・・・、だから、もう止めるわけにはいかないんだよ!」
藤本は石川に歩みよると、右の頬を叩いた。
「あなたに大事な仲間がいるように、こっちも大事な仲間がいるの!」
「そうだね、決着をつけるしかないんだね・・・」
「そう!解かったんなら続きをやるよ!」
そうして、2人はまた離れるとさっきと同じように構えた。
- 519 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/02(金) 04:04
-
「行くよ!」
藤本は手を広げると、
『エクスプロージョン』
石川はなんとか避けながら、
「もう、その技は通用しないわよ!よっすぃ〜から聞いてたし、今も何度もくらってみて読めてきたからね」
「ふん・・・、いつまでもそのままにしとくと思ったのか?こっちだって話を聞いて、改良に改良をくわえたんだぞ!」
藤本は両手を前に出して、片手づつ親指と人指し指で円を作ると、
『ダブル・エクス』
- 520 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/02(金) 04:14
-
足元の爆破に石川は飛んで避けたが、空中で無防備なとこを狙われ、まともにくらい吹き飛んだ。
壁まで飛ばされた石川に藤本は、
「こうする事によって、連射ができるの。いくら逃げてもその時にスキができるからね」
石川は何とか立ち上がると、
「私だって負けないんだから!」
そう言って手を広げて、
『エアー・ストーム』
石川から突風が巻き起こり、藤本は吹き飛ばされて壁に激突した。
- 521 名前:めかり 投稿日:2004/07/02(金) 04:15
-
今日はここまでです。
- 522 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/04(日) 21:25
-
「げほっげほっ・・・やってくれるじゃない」
そう言いながら立ち上がると、なぜか両手を後ろに向けた。石川が不思議そうに見ていると、
『エクスプロージョン』
藤本の後ろで大爆発が起き、その爆風を利用して石川に突っ込み、そのまま頭突きをくらわした。
さすがに効果抜群で石川は頭を抱えて転げている。
しかし、この肉弾攻撃は藤本にもダメージが出る技だった。
もともと藤本は、この技を利用して何かできないかと考えており、そこで思いついたのがこの頭突きである。
しかし、格闘が苦手な藤本はよほどの事がない限り、この技は封印しておこうと決めていたのだ。
藤本は頭から血を流しながら、
「あたしがこの技を使う時がくるとはね〜・・・、闘いって恐いよね。変にテンションが上がってきちゃう♪」
- 523 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/04(日) 21:40
-
藤本は石川の髪を掴むと頭を上げさせ、もう1度同じとこに頭突きをくらわした。
石川は声も出ないほど痛いのか、さっき以上に頭を抑えて転がりだした。
藤本はまた石川の髪を掴んで頭を上げると、今度は壁に何度も何度も頭を叩きつけた。
石川の頭からはかなりの血が流れ出ている。
意識がもうろうとしてきた石川は、
「(あ〜、私・・・このままやられちゃうのかな・・・・・・みんなゴメンね・・・)」
そう思いながらみんなの顔が浮かんでくる。
お菓子を食べ散らかす、辻・加護・紺野。
それを注意する安部。
それを見て笑っている矢口と高橋。
しかし最後に出てきた吉澤の姿だけはなぜか影のように黒ずんでいて、表情が見えない。
「(何で?何でよっすぃ〜だけ見えないの?)」
その時、その黒い影から吉澤の声だけが聞こえてきた。
「(バカ!梨華ちゃんのバカ!!)」
「(バカ?何で怒って・・・・・・!?そうだ!このまま諦めたら、みんなを・・・、よっすぃ〜を裏切る事になっちゃう!)」
- 524 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/04(日) 22:01
-
すると石川は目を開き、壁に手をつくと、
『ビッグ・エアー』
大きな風が巻き起こり、2人ともその場から吹き飛んだ。
「何で?何でそこまでやられてて、まだ抵抗するの?美貴にはわかんないよ!!」
藤本は少し信じられない表情で石川に問いかける。石川はニヤッと笑うと、
「さっきあなたが言ったじゃない。仲間が頑張ってるのに、私だけが休む訳にはいかないのよ!」
「クソッ、あなたって見た目と違ってかなりメンドクサイ人ね♪こうなったら意識ごと刈り取るしかないようね」
「それホメ言葉としてもらっておくね。私も負ける訳にはいかないの!だから・・・、勝つ!!」
石川の言葉を聞いた藤本は先に構えると、両手を前に出して、今度は親指と人指し指だけでなく、中指を無理やり人指し指の上に置いた。
「これが今できる美貴の中の最高の技!」
『エクス・フォース』
藤本の両手にできた四つの指の輪から、石川を目がけて次々と大爆発が起きる。
石川は両手から風を出し、爆風を利用して全てをかわしてしまった。
そして石川は藤本に向かって手を広げると、
『ネオ・サイクロン』
- 525 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/04(日) 22:19
-
大きな竜巻が起こると藤本目がけて進んでいく。
全てを出し尽くした藤本は観念したのか鼻で笑うと、目を閉じて両手を下ろして、そのまま竜巻にのまれていった。
竜巻によって上に上げられた藤本は、天井に激突するとそのまま落下してきて、今度は地面に叩きつけられた。
石川は動かなくなった藤本に近づくと、藤本にはまだ意識があった。
「ふふっ、どうやら美貴の負けのようね・・・、さっさとトドメをさしなさいよ!」
しかし石川は、
「じゃあ、今日は私の勝ちだね。治ったらまた相手してあげるから♪」
そう言ってそのまま立ち去ろうとする。
「ちょっと待て!・・・なぜトドメをささない?美貴に恥をかかす気?」
「何でって言われてもね〜・・・、それが私だからかなぁ〜?」
「くそっ、後悔することになるぞ!」
「大丈夫!ちゃ〜んと返り討ちにしてあげるから♪じゃあね〜」
「ちょっと待って!」
「何?まだ何かあるの?」
「美貴の胸のポケットに鍵が入ってるから持って行きな!必要になるから・・・」
石川は藤本の胸ポケットから鍵を取り出すと、
「ありがとう」
「ふん!礼を言われる筋合いはないね!この鍵はあと3つ必要になる。後は自分らで探しな!」
石川は笑顔でうなずくと、そのまま部屋から出て行った。
1人になった藤本の目からは、大量の涙が溢れ出ていた。
- 526 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/04(日) 22:27
-
血だらけの石川が部屋から出てくると、矢口と吉澤と紺野が駆けよってきた。
「おっ?!勝ったの梨華ちゃん!やったじゃん」
「これで2人目の生還ですね」
「ありがとう。まりっぺ、こんちゃん」
「お疲れ様、梨華ちゃん」
「よっすぃ〜・・・」
石川は人数が少ないのに気づくと、
「あれっみんなも闘っているんだ」
「そうです。さっきののちゃんが出てきて、今あそこで休んでます」
紺野が指差したところに、辻は大の字になって眠っていた。
- 527 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/04(日) 22:38
-
「そっか〜、ののも勝ったんだね・・・。じゃ〜よっすぃ〜たちはまだなの?」
「う〜ん。そ〜なんだよね〜・・・、別に待つ必要はないとは思うんだけど、な〜んか流れに流されちゃってさ、順番待ちってとこかな」
「それより、少し休んだらどうですか?出血がヒドイですよ」
紺野に抱えられて、辻の横まで運ばれた。
「じゃ〜、悪いけど私も少し休むね。ちょっと疲れちゃったみたい・・・」
「うん。まだ後があるから休んだ方がいいよ」
「ありがとう、よっすぃ〜」
そう言って石川は目を閉じると、すぐに寝息を立てて眠ってしまった。
「さ〜って、うちらの出番はいつになることやら。なっ?紺野」
「そうですね、今のうちに軽く体を暖めておきましょう!」
吉澤と紺野は眠っている2人から離れると、組み手を始めた。
- 528 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/04(日) 22:53
-
高橋VS小川
「はぁ〜、まったくこんなうたれ強い娘は初めてやよ」
さっきから何度も高橋の攻撃が直撃しているのに、小川は効いてないのかムクッと起き上がるとすぐに高橋に突っかかってくる。
「あぁ〜ん、もう!」
高橋は小川の手を掴むと、壁に叩きつけた。
壁一体にヒビが入るほど叩きつけられた小川なのだが、
「はぁ〜、イタイな〜・・・、ちょっとは手加減してくださいよ〜」
「はぁ〜?!何で手加減せんないけんの?あ〜しはあなたに勝たんといけんのやからな!!」
「そんな固い事言わなくても、チョットくらいいいじゃないですか〜!」
「だから、ダメやって!そんなに言うんやったら、もうこんな闘いやめたら?」
「残念ですけど、それはできないんですよね〜」
「なんで?」
- 529 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/04(日) 23:12
-
「だって〜、今やめたら亀ちゃんや他のみなさんに何て言ったらいいんですか〜!!」
「そんなん、知らんって!!」
「そんな〜・・・、だったら負けてください」
「あんたアホか!こっちだって負ける訳にはいかんのやって!!」
2人は攻防を繰り広げながら、アホな会話も繰り広げている。
その時、今まで小川の攻撃を全て避けていた高橋が、初めて小川の蹴りを腕で防御した。
すると、あまりの力にそのまま弾き飛ばされる。
「うわっ?!なんちゅ〜怪力や・・・。こりゃ〜、避けんと大変な事になるわ!」
小川はドンドン高橋に近づいてきて、次々に攻撃してくる。
- 530 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/04(日) 23:26
-
しかし高橋は、小川の攻撃を軽く避けていく。そして壁際まで間合いをとると、
「こりゃ〜、どうやって倒すかが1番の問題やで!生半可な攻撃やったら効果なさそうやもんな〜」
などと考えていると、小川が近づいてきて高橋の顔めがけて手が伸びてくる。
高橋はそれも軽く飛んで避けると、小川の手が壁に突き刺さり、壁全体にヒビが入り粉々に砕けた。
「うわっ〜〜〜、こんなんデタラメやで〜・・・、でも何とかせんといけんのよな〜」
さらに小川は、空中に飛び上がって飛び蹴りをしてきた。
高橋はそれも簡単にかわすと、小川の右足は地面に埋まってしまった。
小川が足を地面から引き抜くのを見ていた高橋は、
「そうや!この方法で行こう。要は戦えん体にしたらえぇ〜んや!」
そう言うと、高橋はまた壁に近づいてそこでかまえた。
- 531 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/04(日) 23:39
-
小川は近づくと、高橋めがけて拳を出す。高橋はそれを避ける。
そして、また小川の手が壁に埋まると、
「ここや!」
高橋は壁から抜こうとしている小川の右腕の肘のところに思いっきり蹴りを入れた。
小川の肘はありえない方向に曲がってしまい、壁から引っこ抜くとプラプラと揺れていた。
「大丈夫!まだ左手と足が残ってるもん!」
そう言って飛び上がると、さっきと同じように飛び蹴りを出してきた。
高橋はそれも軽くかわすと、小川の右足はまた地面に埋まってしまった。
「あんた、ちょっとは学習した方がえ〜で!」
高橋は小川の膝を蹴り飛ばし、小川の膝の骨をへし折った。
小川は残った左手と左足だけで体を支えると、
「まだ!まだ負けてない!!」
- 532 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/04(日) 23:53
-
高橋は素早く小川の後ろに回りこむと、今度は左足の膝に蹴りを入れた。
両足をつぶされた小川は地面に倒れ込むと、左手だけで体を支えて、
「まだまだ〜!!!」
しかしその状態で何ができる訳でもなく、高橋は小川の前に立つと、
「もうムリやろ!そろそろ諦めり〜や。あんたじゃ、あ〜しには勝てんのやって!!」
「ちくしょ〜〜〜!!!」
「あ〜しもこんな風にはしたくなかった・・・。けど、こ〜でもせんとあんたは闘う事をやめんやろ!」
小川は頭を地面につける。
「ほんじゃ〜、もう行くから!悔しかったらまたおいで。いつでも相手してやるよ」
そう言って、部屋から出て行った。
小川が天井を見ると、
「あ〜あ、全然敵わなかったよ・・・、ゴメンね亀ちゃん・・・・・・」
- 533 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/05(月) 00:03
-
高橋が部屋から出ると、奥で組み手をしている吉澤と紺野の姿が見えた。
手前には横になっている辻と石川。それを看病している矢口。
高橋は矢口に近づくと、
「2人とも大丈夫なん?」
「おっ!高橋。その様子だと楽勝だったみたいだね。この2人なら大丈夫だよ。疲れて寝てるだけだからさ!」
「あの2人はまだみたいですね」
「そうなんだよ。まあ、あの2人なら大丈夫だと思うけど」
高橋の事に気がついた2人が組み手をやめて近づいてきた。
「よ〜高橋!どうやら勝ったみたいじゃ〜ん!」
「さすが愛ちゃん!お見事です」
「いや〜そんな事ないって。たまたまやから!」
その時、突然扉が1つ大きな音を立てて開く。
「よっすぃ〜、そろそろやろっか〜?」
「ごっちん・・・」
吉澤は矢口・高橋・紺野の3人と拳を軽くあわせると、
「じゃ、行ってくるな!」
ゆっくりと歩いて行き、後藤と部屋に入って行った。
- 534 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/05(月) 00:14
-
その直後、隣の部屋が開くと中から出てきたのは保田だった。
それを見た矢口が、
「そっか〜、あんたもいたんだよな・・・すっかり忘れてたよ」
「いいからさっさと来なさいよ!あたしも忙しんだからさ!!」
「矢口さん、頑張ってください!」
「おう、任せといて!」
矢口は高橋とハイタッチをする。
「まりっぺ・・・」
矢口は紺野の頭に手をのせると、
「大丈夫だって!オイラに任せて!!」
そう言って、矢口は部屋に入って行った。
- 535 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/05(月) 00:29
-
加護VS松浦
「じゃ〜、早速やろっか?あいぼん」
「そ〜慌てんなや!だいたいさ〜、その手はどうなっとんねん?うちが吹き飛ばしたはずやろ?」
「こっちには中澤さんっていう、とっても凄腕ドクターがいるの!だからこうやって元通りになったのよ!」
「あ〜、あの梨華ちゃんを襲った卑怯モンか〜」
「卑怯?!はたしてそうかしら?油断してる方が悪いんじゃないの?」
「ヘン!その考えが気にくわんのや!やるんなら正面からこいや!!」
「まったく、昔っから真っ直ぐバカなんだから・・・」
「なんやと〜もうえ〜わ!!今すぐぶっ倒してやるわ!」
「そうね!そろそろ始めましょ」
「ほな、行くで!!」
- 536 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/05(月) 00:40
-
加護は素早く近づき、松浦にケリを入れる。が、松浦は足を掴むと壁に向かって投げつけた。
しかし投げられた加護も、足から壁に着地すると、そのまま壁を蹴って松浦に飛び蹴りをしかける。
松浦は片手で加護のケリ足をはたくと、簡単に加護の飛び蹴りを避けた。
「ほ〜どうやら前よりかは、幾分ましになったみたいやの」
「あいぼんも少しは成長したみたいね」
「やかましわ!前に負けた奴のセリフやないで、それ」
「言ったでしょ。あれで勝ったと思わないでってね」
「ふん、負けず嫌いもそこまでいったらホンモンやで!」
「負けず嫌いじゃないわよ。実際に負けてないから」
「うっさいわ!今度は腕だけじゃすまんからな!」
- 537 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/05(月) 00:56
-
加護が両手を前に出すと、松浦も同じように手を広げる。
『ファイヤー・ボール』
『ウォーター・ボール』
同時に技を発動して、2人の間で衝突した。
大きな音と共に弾けると、2つの技はなくなっていた。
「あややオマエ・・・」
「どう?そういえば言ってなかったけど、私の属性って水なんだよね」
「まったく〜、何から何まで気にくわん奴やで」
「しょ〜がないよ。これも、運命ってやつなんだよ」
「こういうのも運命か〜・・・。なら、うちが責任をもって断ち切ってやるわ」
「まったく〜、そっけないんだから♪」
- 538 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/05(月) 01:14
-
2人はまた、同時に技を発動する。
『レッド・アロー』
『ブルー・アロー』
2人の周りに大量の炎の矢と水の矢が現われ、次々に衝突していく。
「くそっ、ホンマ厄介やで・・・こんちゃんが仲間でよかったわ」
「どうしたの?あいぼん、次は何を出すの?」
「うっさ〜い!」
『スクランブル・レッド』
『スプラッシュ・ブルー』
何度やっても同じように衝突しては、消えていった。
- 539 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/05(月) 01:25
-
「あ〜〜も〜〜〜!どないしよ〜!!!」
「にゃは、どうするの?そろそろ必殺の龍でも出してみる?」
「いいかげん黙れや!そんなにお望みなら、もう一度くらわしてやるわ」
『ファイヤードラゴン』
『リヴァイアサン』
炎龍と水龍が現われて衝突すると、大きな爆発が起きて2人とも壁まで吹き飛ばされた。
「あてててて・・・」
「いてて・・・、どう?あいぼん。なかなかのもんでしょ?」
「ふん、チョットは認めたるよ」
「どうするの?お互い持ち技がなくなった事だし・・・」
松浦の言葉に加護はニヤッとすると、
「おい、あやや!ホンマにうちの技があれで終わりと思ってんのか?」
「えっ?だってそうでしょ。前にやった時に言ってたじゃない!」
- 540 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/05(月) 01:32
-
「あやや、お前らしくないミスやな。残念やけど、これで終わりにしたるわ!」
加護は両手を上下に重ねると、
「翼を広げて羽ばたけよ!」
『スーパーフェニックス』
『リヴァイアサン』
炎の不死鳥と水龍が激突する。
しかし、不死鳥が水龍を飲み込むと、一直線に松浦めがけて羽ばたいた。
その時、松浦の声が部屋に響く。
- 541 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/05(月) 01:46
-
「あいぼん!今日のも貸しにしててあげるわ!負けてない、私は負けてないからね〜!!」
松浦は大きく叫ぶと、ポケットから鍵を取り出して加護に投げつけた。
そして次の瞬間、不死鳥が松浦を飲み込むように直撃すると、大爆発が起き松浦がいた場所が大きく燃え上がっていた。
しばらくして炎がおさまると、加護は松浦がいた場所に近づいていった。
途中で松浦が投げた鍵を拾うと、ポケットに入れる。
そして燃えさかっていた炎が消えたところを見ると、松浦の姿は跡形もなくなっていた。
「ホンマ、最後までうっと〜しい奴やで・・・」
加護はいつの間にか涙を流していた。
「あやや・・・、お前が負けてないって言うんなら、いつでも相手になったるからな!」
加護は涙を拭き取ると、
「ほなな・・・」
加護は上を向くと、誰もいない部屋から出て行った。
- 542 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/05(月) 01:53
-
「あいぼん!」
加護が部屋から出てくると、高橋と紺野が近寄ってきた。
「おっ、2人とも元気そうやな!勝ったんか?」
「愛ちゃんは勝ったのですが、私はまだ待ち状態なんです」
「なんや、こんちゃんはまだなんかいな!んっ?あっこに寝とんのは、ののと梨華ちゃんか?」
「あの2人も勝ったんやけど、疲れて寝とるんやって」
「他のみんなは戦闘中って事なんや」
「そうです。みんな頑張ってる事だと思います」
「よし!うちも疲れたけ、ちょっと寝るわ〜」
加護は辻の隣で横になると、
「ほな、おやすみ〜」
そう言って、眠りに落ちていった。
- 543 名前:めかり 投稿日:2004/07/05(月) 01:54
-
更新しました。
- 544 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/06(火) 23:26
-
「ねぇ愛ちゃん・・・」
紺野は、眠っている3人を見ながら口を開いた。
「なに?こんちゃん」
「愛ちゃんはどんな闘いだったの?」
「う〜ん・・・、一応やっつけた事はやっつけたんやけど・・・・・・」
「けど・・・?」
「結論を言うと、まだ生きとるよ」
「えっ?!そうなの?」
「まっ、当分は動く事もできんけどね♪」
紺野は無言で高橋を見つめる。
「う〜ん・・・、やっぱ無駄な殺生はアカンかなって思って・・・・・・」
- 545 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/06(火) 23:50
-
「そっか〜・・・、そうだよね」
紺野は笑顔になると、
「ところで、どうだったの?小川さんだっけ?手合わせしてみて」
「それがさ〜、今までにおらんタイプやったんよ!」
「いないタイプ?」
「もう、明らかに肉弾タイプって感じでな、こっちがいくら攻撃しても全然効果なかったんて!」
「それで、どうやって倒したの?」
高橋は顔を少し暗めると、
「・・・右手と両足の骨をへし折ってやった」
「うわ〜〜・・・、ある意味さすがボンクラーズってとこだね・・・・・・」
「やっぱやりすぎやったかな・・・」
「でも、そうまでしないと向かってきたんでしょ?」
「そ〜って!これでも大変やったんやで!」
「ふふっ、オツカレさまです♪」
- 546 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/06(火) 23:57
-
「それより、こんちゃんの相手遅すぎやない?だって、もうみんな闘いよるよ」
「そ〜なんだけど、まあ気長に待とうかなっと思ってね」
「こんちゃんらし〜の〜、あ〜しやったら絶対乗り込んどるんやけどな〜」
「まあまあ、ここまで来て急ぐのもあれだしゆっくり行こうよ。ねっ、愛ちゃん!」
「へいへい、そんじゃ〜ゆっくりと待ちますか〜」
そう言って2人は、寝ている3人の隣に座り込んだ。
- 547 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/07(水) 00:31
-
安倍VS飯田
「へぇ〜、正直言ってあなたがここまで頑張るとは思わなかったわよ!」
「当たり前だべ!こっちもそう簡単に負けるわけにはいかないべさ!」
2人は攻防を繰り返しながら、話している。
「でも、あなたを倒さないとののちゃんが手に入らない事だし、とっととやられてくれない?」
「ののを渡すわけにはいかないべさ、ここは絶対になっちが勝つ!!」
安倍の声が部屋に響いたとたん、飯田の右パンチが安倍の左頬にキレイに入る。
「ホラッ、あなたは話している余裕なんてないんじゃないの?」
しかし、安倍も負けずに飯田の頬にパンチを打ち込む。
「あらっ、あなたも油断するのはよくないべさ!」
飯田は唇の端から流れる血を拭うと、
「ふっ、これくらいで勝ち誇られても困るんだけどな・・・」
- 548 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/07(水) 00:53
-
飯田と安倍はもう1度立ち向かうと、
今度はすごい近づいてから攻防を始めた。
2人とも一歩も下がらずにパンチやケリを繰り出している。
「はぁ、はぁ・・・」
あまりの攻防に安倍は息切れになりながら、
「(はぁ〜、もうこの人はどこまで強いべか・・・。なっちじゃ勝てなかも・・・)」
その一瞬の隙をつき、飯田の膝が安倍のみぞおちに埋まる。
うずくまる安倍に、
「あんたバカ?こんな時に考え事だなんて、私の事なめてるの?」
そう言われた安倍はうずくまったまま顔を上げると、今度は真上から飯田の長い足が振り下ろされてきた。
- 549 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/07(水) 01:09
-
安倍は必死に横に転がってそれを避ける。その直後に、大きな音が部屋に響く。
起き上がって見てみると、飯田がかかと落としをした場所に大きな穴があいていた。
「なんだべそれ・・・、どうやったらそんな穴が空くだべか・・・」
安倍は背中に流れる冷たい汗を感じながら、
「でも・・、それでも・・・、なっちは負ける訳にはいかないべさ!」
安倍は素早く近づくと、飯田の後ろに回りこむ。
それに気づいた飯田はもっと素早く動き、安倍の後ろに回りこんで頭に肘を落とす。
安倍は両手を頭の上でクロスしてそれを受け止める。
安倍の両手がふさがっているのに気がついた飯田は、あいた手で顔にパンチを放つ。
しかし、安倍もバク転しながらそれを避けて、飯田との間合いを取る。
- 550 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/07(水) 01:35
-
安倍が間合いを取った時、目の前から火の玉が襲ってきた。
ギリギリ気がついた安倍は、即座に横に逃げて飯田を見ると、手を広げてこっちを向いていた。
「よく避けたわね。でも、次々行くわよ!」
すると、次から次へと火の玉が飛んでくる。
「うわっ、わわっ・・・」
安倍は必死に避ける。
「それ、それ、それっ・・・、それっ!!」
さらに飯田は、少し楽しそうに火の玉を飛ばしてくる。
安倍も何とか避けるが、1つだけ避けきれずに安倍めがけて飛んできた。
安倍は火の玉に向けて雪球を出すと、何とか避けきった。
- 551 名前:めかり 投稿日:2004/07/07(水) 01:35
-
今日はここまでです。
- 552 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/07/08(木) 22:55
- 初レスします。
ヘタレな小川さん何気に好きです。
さり気なく応援してますので頑張ってください。
- 553 名前:めかり 投稿日:2004/07/13(火) 23:42
-
552>名無飼育さん
ありがとうございます。
小川さんのヘタレなとこが伝わっててよかったです。
これからもお願いします。
- 554 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/13(火) 23:56
-
「はぁ〜、危なかったべさ〜・・・」
必死な姿の安倍を見ながら飯田は、
「ふふっ、ホントに楽しませてくれるわね♪でも、逃げてばっかりじゃののちゃんは私の物になるわよ!」
「そっ、そんな事はさせないべ!ののは絶対渡さない!!」
「じゃ、そ〜ならないようにもっとがんばりなさい」
飯田はそう言うと、また手を広げると火の玉を飛ばしてきた。
しかし安倍は読んでいたのか、火の玉を軽く避けると、
「今度はこっちからも行くべ!」
飯田をめがけて雪球を何個も飛ばしていく。
- 555 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/14(水) 00:10
-
飯田は余裕でかわしていたが、油断しすぎて雪球の1つが右足に当たった。
すると、飯田の右足全体に雪が広がり、完全に雪で覆われてしまった。
「なにこれ?痛くも何ともないんだけど」
そう言って手で払い落とそうとしたが、いっこうに落ちる気配がない。
「何なのこれ?この雪全然取れないんだけど?」
「当たり前だべ!なっち特製の雪球。そう簡単にやぶられはしない」
安倍はさらに雪球を飛ばしてくる。飯田も火の玉で応戦する。
「雪球1個当たったくらいで調子に乗らないでよね!どっちにしても勝つのはカオなんだから」
「へん!なっちだってそう簡単には負けないべさ!」
しばらくその状態が続いたが、少しづつ戦局が変わってきた。
- 556 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/14(水) 00:27
-
それは飯田が安倍の雪玉をジャンプしてかわした後の事だった。
右足から着地した時に、何か違和感を感じたのである。
「んっ?何か右足の感覚がおかしいな・・・、って言うか感覚が無くなっていってる?!」
飯田は雪に覆われた右足に向かって火の玉をぶつけてみた。
しかし、火の玉は雪に当たったとたん小さな音と共に消えていった。
「もしかして、右足の状態がおかしくなってきたべか?後言っとくけど、そんくらいの火じゃなっちの雪は消えないべさ」
安倍はこのチャンスを逃すまいと思い、次から次へと雪玉を飛ばす。
飯田も単調な攻撃なので全て避けていくが、その度に右足の感覚が無くなっていく。
「くそっ!こんな足じゃまともに動けないわ。どうする?」
飯田は雪玉を避けながら考えている。そして、何かを決心すると自分の右足を吹き飛ばした。
- 557 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/14(水) 00:37
-
突然の飯田の行動に安倍は目を丸くして驚き、
「ちょ、ちょっと何してるべさ!」
「うるさい!いいからかかって来なさいよ!まだ勝負の途中よ」
「でも、そんな足じゃ勝負にならないべさ」
飯田の右足は見事に無くなっている。それでも何とか左足でバランスを取りながら立っている。
「うるさいわね!これくらいなんて事って言ってるじゃない。ただのハンデよ!」
「いいかげんにするべ!いくらあなたがなっちより強くても、その足じゃ話にならないべさ」
「調子に乗らないで!!そこまで言うなら、勝ってみなさいよ!ただし、これが避けれるのならね・・・」
- 558 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/14(水) 00:56
-
飯田は両手を胸の前で組むと、
『炎舞法輪』
今にも飯田の手から技が発動しようとした時、安倍の投げた石が飯田の左足に当たった。
バランスの崩れた飯田の技は、安倍のいない場所に向かって飛んでいった。
「だから言ったべ!そんなんじゃなっちには勝てないって・・・」
飯田は床に倒れると、
「もういいわよ!後は好きにしなさい」
投げ捨てるように呟いた飯田に安倍は近づくと、
「ほら、そんな事言わずに続きは足が治ってからするべさ♪」
そう言って右手を差し出した。飯田も右手を差し出すとニヤッとして、
『炎弾』
- 559 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/14(水) 01:08
-
火の玉が安倍の差し出した右手に直撃した。
「バカね!だからあなたは甘いのよ!!」
さすがにムカついた安倍は、
『雪棺』
雪が飯田の体全体を覆っていく。
雪に覆われていく飯田は、さっきとは違う笑顔になり、
「それでいいの!勝負は隙を見せた方が負けなのよ、憶えてなさい」
飯田は顔以外雪で覆われてしまった。
「後、ののちゃんはあなたに任せるわ!大事にしてやってね♪」
そう言うと、飯田は完全に雪で覆われてしまった。
飯田が動かなくなったのを確認した安倍が立ち去ろうとした時、突然飯田の右腕が上がってきた。
見ると、手の先に鍵が出ていた。安倍は手から鍵を抜き取ると、静かに部屋から出て行った。
- 560 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/14(水) 01:34
-
安倍が部屋から出ると、高橋と紺野が近寄ってきて、
「うわっ!?右手がえらい事になっとるで!!」
「大変!とりあえず治療しましょう」
紺野は安倍を座らせると、簡単な治療をして包帯を巻きだした。
「とりあえずは大丈夫ですが、早く医者に見せないとホントに動かなくなりますよ」
「うん。アリガトこんちゃん。ところで、あそこに転がってる3人は大丈夫なんだべか?」
「あの3人は、大丈夫やで!起きたらいつも通り元気になっとるで♪」
「それに比べて2人は元気だね〜、そんなに楽な闘いだったべか?」
「いや、愛ちゃんは確かに楽勝だったのですが、私の順番がまだでして・・・」
「そっか、まあ〜あっちがやりたくないなら、それにこした事はないべさ」
「そうですね。それより先に親玉を倒せば正気に戻るかもしれませんからね!」
「そうやね、それより顔色悪いで!ちょっと休んだら?」
「じゃあ、悪いけどなっちもちょっと休ましてもらうべさ」
「はい、しっかりと休んでください♪」
安倍も3人の隣に横になると、眠りに入っていった。
- 561 名前:めかり 投稿日:2004/07/14(水) 01:35
-
更新しました。
- 562 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/07/17(土) 01:56
- 安倍さん勝ったみたいですね
ヨカッタヨカッタ\(*_*)/
- 563 名前:RR 投稿日:2004/07/19(月) 02:03
- 昨日見つけて一気に読みました。 面白いです。
敵なのに憎めない、藤本&小川が好きです。
作者さん頑張って下さい。 更新待ってます。
- 564 名前:めかり 投稿日:2004/07/26(月) 01:24
-
562>名無飼育さん
はい。何とか勝てたみたいです。
喜んでもらえてよかったです。
563>RRさん
読んでくれてありがとうございます。
面白いと言ってもらえるだけで大変喜ばしい事です。
これからも頑張らせていただきまっす♪
- 565 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/26(月) 01:50
-
吉澤VS後藤
2人は部屋の中心まで歩いてくると、
「はぁ〜・・・、それにしてもよっすぃ〜とやるのもヒサビサだよね?」
「あ〜、あのデッケェー神社でやった時だから・・・、あれっていつだっけ?」
「ん〜〜さぁ〜・・・、ゴトーもよく憶えてないよ」
「あん時は2人とも辻にのされたんだよな」
「そうそう♪ゴトーあの娘ともう1回やるからさ、だから今日は負けないからね!」
「へへっ、今日はいつになくやる気アリアリじゃ〜ん!!どうしたの?」
「今日はそういう気分なの♪」
「何だよそれ?!聞き方によっちゃ〜ヤラシイんだけど・・・もしかして誘ってんの?」
「よく言うよ!かる〜く捨ててくれたくせに」
「何言ってんだよ!!腹いせにうちの布団を全部持っていきやがったくせによ!」
「だってよっすぃ〜の布団フカフカでよく寝れるんだもん♪」
「おかげでこっちは、それ以降ずっと板張り生活だよ・・・。朝起きても腰が痛くて大変だったんだけど」
- 566 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/26(月) 01:57
-
「自業自得って事だよ♪ところで石川梨華ちゃんはゴトーととの事知ってるの?」
「べっ、別に言う必要ないじゃん・・・」
「じゃ〜、今日よっすぃ〜が負けたら、ゴトーがしっかり話しといてあげるよ」
「よけ〜なお世話だっての!!」
「まあまあ、遠慮しなくてもいいよ。あった事からなかった事まで言っておくからさ」
「なかった事ってどういう事?」
「ちょっとしたおかずみたいなものだよ」
「もういいよ!とにかく負けなかったらいいんだろ!」
「そういう事!それじゃ〜そろそろやろっか♪」
- 567 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/26(月) 02:12
-
2人はさっきまでとはうって変わり、真剣な顔つきになるとその場にゆっくりと構えた。
吉澤と後藤はニヤッとすると同時に、
「READY GO!!」
声と共に2人の間合いが一気につまる。
同時に顔に向かってパンチをだす。しかし先にヒットしたのは吉澤の右拳だった・・・
後藤は軽く距離をとると、
「あ〜忘れてたよ。スピードはよっすぃ〜に敵わないんだった」
「まったく・・・、まぁいいじゃん!どうせ効いてないんだろ?」
「楽しみはこれからだよ、よっすぃ〜♪さて、ドンドンやって行こう」
2人はまた間合いをつめて近づくと、今度はギリギリの攻防戦が始まった。
- 568 名前:めかり 投稿日:2004/07/26(月) 02:13
-
ここまでです。
- 569 名前:ititetu 投稿日:2004/07/27(火) 23:00
- 更新お疲れ様です。
辻加護の卒業まで後5日・・・
今回のハロコンはどんな伝説が生まれるんでしょうかね。
自分は昼の回しかGETできませんでした。
- 570 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/31(土) 00:05
-
後藤は吉澤の顔をめがけて次々手を出す。
しかし吉澤はそれを全て軽くかわす。
それならと、今度は吉澤の胴を狙って膝を跳ね上げる。
だが吉澤はそれをも簡単に避ける。
「あらっ?!よっすぃ〜ってこんなに早く動けるんだったっけ?」
「へへっ♪日々の修行の賜物ってやつだよ!」
「まあ、ごとーとしては当たるまで出せばいい事なんだけどね」
「ヘンッ!それなら全部避けるまでだよ」
「はいはい、今までそう言って避けきれた事ないくせに♪」
「うるへ〜!!どっちにしても今日だけは負ける訳にはいかないんだよ」
「それはこっちも同じだよ。じゃ〜そういう事で様子見も終わった事だしそろそろ本気で行こっか!」
- 571 名前:READY GO! 投稿日:2004/07/31(土) 01:11
-
後藤はニヤッとして吉澤の手首を掴むと、そのまま力任せに吉澤を地面に叩きつけた。
さらに後藤は痛がっている吉澤を壁に投げつけた。
「これならよっすぃ〜も避けれないでしょ♪」
吉澤はゆっくりと立ち上がると、恐い顔で後藤を睨みつける。
「おりょ?よっすぃ〜のそんな顔ヒサブリだね〜♪」
まだニヤケ顔の後藤に吉澤は素早く近づき殴り飛ばした。
飛ばされた後藤は元気よく跳ね起きると、鉄の味のする唾を吐き捨てて吉澤を睨みつける。
吉澤はさらに後藤に近寄り連打を出す。
それを全弾まともに受けた後藤だが、今度は倒れなかった。
- 572 名前:めかり 投稿日:2004/07/31(土) 01:12
-
すいません。睡魔に襲われたので続きは今度にします
- 573 名前:メカ沢β 投稿日:2004/08/08(日) 17:28
- 更新お疲れ様です。
いやはや、パート1から全て読ませていただきました。
面白い話ですね、惹き込まれてしまいました。
- 574 名前:めかり 投稿日:2004/08/10(火) 10:19
- 573>メカ沢β様
読んで頂いてありがとうです。
これからも面白いと言われるように頑張ろうと思います
- 575 名前:READY GO! 投稿日:2004/08/10(火) 10:37
-
倒れない後藤に吉澤は驚きを隠せずにはいられなかった。
「なっ、なんで・・・?あたしは全部全力で撃ち込んだのに、倒れないなんて・・・・・・」
後藤は驚いている吉澤の隙をついてみぞおちに膝を埋め込む。
足元にうずくまる吉澤を見ながら、
「これがあたしの修行の賜物ってやつかな♪」
そう言うと吉澤を蹴り飛ばされ、壁に激突した。
吉澤はゆっくり立ち上がると、
「ごっちんにしてはめずらしくホントに修行したんだね・・・」
「ま〜ね〜。これくらいやらないとよっすぃ〜には勝てないからね」
「へへっ、まだ勝つ気でいたの?最初に言ったじゃん。あたしが勝つってさ!」
その言葉が聞こえ終わった時には、吉澤の姿はそこにはなかった。
- 576 名前:READY GO! 投稿日:2004/08/10(火) 11:04
-
「あれっ?」
後藤はさっきまでいた吉澤の姿が見えなくなって、キョロキョロと周りを見る。
が、次の瞬間後藤の頭に激痛が走った。吉澤のかかと落としが決まったのである。
さすがの後藤も頭までは鍛えれないので、この痛みは耐えれずに頭を抑えて沈み込んだ。
「人間には鍛えれない場所もあるんだよ」
吉澤は沈んでいる後藤にもう1度かかと落としをくらわした。
頭ごと地面に叩きつけられた後藤は、頭全体から血を流しだした。
後藤はブルブルと震えながら立ち上がると、
「へへへ、嬉しいよ。やっぱ後藤がホンキで相手できるのはよっすぃ〜だけだからね!」
立ち上がった後藤の体が徐々に変わっていく。
- 577 名前:READY GO! 投稿日:2004/08/10(火) 11:20
-
「あ〜あ、変わっちゃったよ。しかも今回は笑いながらとは、嫌な感じだなぁ〜・・・」
後藤は全身ムキムキの体になると、吉澤に向かってパンチを出す。
吉澤は避けると少し後藤との間合いをとる。
「あたしがこの姿を見せるのはよっすぃ〜だけなんだよ」
「ふんっ、そんな特別扱いいらね〜っての!」
「まあまあ、そんな遠慮しなくてもいいよ♪」
後藤はニヤッと笑うと吉澤に近づいてきた。
- 578 名前:READY GO! 投稿日:2004/08/10(火) 11:34
-
吉澤は後藤が顔をめがけてパンチを出してきた時、足に妙な感触を感じた。
チラッと見ると自分の足に後藤の足が置かれている。
その状態では避けれる訳でもなく、次々とパンチをもらってしまった。
散々殴られた吉澤は、壁に投げつけられた。
そしてトドメを刺すため吉澤に向かって走り出した。
意識がもうろうとしていた吉澤だったが、
「よっすぃ〜、今回はあたしの勝ちだね」
近づいてくる後藤の声が聞こえて、意識を取り戻した。
「ゴメンごっちん!あたしはここで負ける訳にはいかないんだ!!」
- 579 名前:READY GO! 投稿日:2004/08/10(火) 11:52
-
突っ込んでくる後藤を飛び上がって交わすと、吉澤は後藤の頭の上に手を置いて、
『雷切断』
吉澤は後藤の頭から離れると、ふわっと地面に着地した。
一方後藤はしばらく震えていたが、ゆっくりと地面に崩れ落ちた。
「なっ、何やったの?意識はあるけど体が動かないんだけど・・・・・・」
「体全身に雷を落として神経を一時的に麻痺させたんだ。しばらくすれば動けるようになるから心配はいらないよ」
「あ〜あ・・・せっかく勝てると思ったのにな〜・・・・・・」
「へへっ、また今度しようよ」
「はいはい、まったくよっすぃ〜には負けたよ。ポケットにさ鍵が入ってるから持っていってよ。あたし今動けないから・・・」
吉澤は後藤のポケットから鍵を取り出すと、
「じゃ、あたし行くね」
「よっすぃ〜!!」
部屋から出て行く吉澤を呼び止めて、
「またね」
「うん、またね」
吉澤は静かに部屋から出て行った。
- 580 名前:めかり 投稿日:2004/08/10(火) 11:53
- 今日は以上です。
- 581 名前:メカ沢β 投稿日:2004/08/10(火) 11:55
- 更新お疲れ様です。
まさかリアルタイムで見られるとは……。
- 582 名前:読んでますよ 投稿日:2004/08/10(火) 19:43
- 辻のリーダーっぷりに感激している者です。
しっかし、ごっちんもよく死なないな〜。
四天王になると体質も変わるんだろうか?
- 583 名前:めかり 投稿日:2004/08/17(火) 21:31
-
581>メカ沢β様
アリガトゴザイマス。
まさかリアルタイムで見られてたとは・・・・・・。
582>読んでますよ様
辻さんのリーダーっぷりがうまく伝わっててよかったです。
やっぱみんな修行してるから体も頑丈になっているみたいです。
特にごっちんはもとから頑丈っぽいんで・・・
- 584 名前:READY GO! 投稿日:2004/08/17(火) 21:43
-
「あ〜・・・、だりぃ。やっぱごっちんはつぇ〜な〜・・・・・・」
部屋からゆったりと出てきた吉澤に紺野と高橋が近寄る。
「お疲れ様です。どうやら勝ったみたいですね」
「おう!あたりめぇ〜だっての。うちをなめんなよ、こんこん」
「それにしても、えらいボコボコの顔やね」
高橋の言葉に紺野もうなずいてマジマジと吉澤の顔を見つめる。
「えっ?!そんなにヒドイ事になってる?」
2人が同時にうなずく。
- 585 名前:READY GO! 投稿日:2004/08/17(火) 21:54
-
「うそっ?!ちょっと鏡、鏡。どっか鏡ない?」
吉澤は2人に聞くが、2人とも首を横にふる。
「そうだ!梨華ちゃんなら絶対に持ってるハズ・・・」
吉澤は眠っている石川に近づき、ポケットをあさる。
「あっ、あった!!」
鏡を覗き込むと、顔全体が腫れあがっていた。
「うわっ〜・・・、こりゃ〜ヒドイな・・・・・・」
「何を人事みたいに言っとるんですか。ホント大丈夫なんですか?」
「まぁ〜ね。ごっちんとやってこんなもんで済んだだけでもいい方だよ♪」
- 586 名前:READY GO! 投稿日:2004/08/17(火) 22:02
-
「へぇ〜、後藤さんってそんなに強いんですね。私もやってみたかったです」
「おっ!紺野も言うようになったな〜。ごっちんが治ったらやってみれば?けっこういい勝負すると思うよ」
「まぁ機会があればやってみようと思います」
「ところで、まだこんこんの出番は来ねぇ〜の?」
「はぁ〜、それがいつになっても出てこないんですよ」
「まりっぺは?まだやってんの?」
「はい・・・。でも、まりっぺは大丈夫です。私と約束したから・・・・・・」
吉澤は紺野の頭に手を置くと、
「そうだな。なら大丈夫だ♪」
そう言って3人は、矢口が入っていった扉を見つめた。
- 587 名前:READY GO! 投稿日:2004/08/17(火) 22:09
-
矢口VS保田
「だいたいさ〜、あんたホントに気持ち悪いんだけど・・・、わかってんの?」
「うるさいわね〜!あんたちっさいクセに生意気なのよ!!」
「なんだと!!ちっさいは余計だろうが!キモイ顔しやがってよ」
「あんたいい加減にしなさいよ!次言ったらタダじゃおかないからね!!」
「何言ってんの?もしかして自分の事カワイイとか思ってんの?」
「なによ、悪い?」
「キャハハハハ、バッカじゃないの?あんた鏡見た事ある?あっ、ないか!だって全部割れちゃうもんね♪」
- 588 名前:READY GO! 投稿日:2004/08/17(火) 22:17
-
保田は笑っている矢口を力いっぱいケリ飛ばした。
地面を転がる矢口に、
「バカね。調子に乗りすぎなのよ」
矢口もムクッと立ち上がると、
「ジョートー、コナゴナニシテヤルヨ!」
そう呟くと、素早く保田に近づく。そして、保田の両足を狙って水面蹴りを出した。
保田もそれに気づき、飛んでそれをよける。
だがそれも読んでいたのか、矢口は水面蹴りの回転を生かして、保田の腹にケリを入れ込む。
- 589 名前:READY GO! 投稿日:2004/08/17(火) 22:29
-
「ゲホッ・・・」
勢いよく蹴られた保田は、壁まで吹き飛んだ。
矢口は地面にうっすらとある砂を拾うと、
『砂分身』
すると、5体の砂人形が出てきた。
「イケ!」
砂人形は矢口の命令でいっせいに保田に襲いかかった。
保田は何とか2体までは防いだが、さすがに5体相手では防ぎようがない。
次々と攻撃をくらう保田を見ながら矢口はニヤッとして、
「キャハハハハ、ショセンオマエハソンナモンナンダヨ♪」
そう言いつつも砂人形の手を休めずに攻撃を続けた。
- 590 名前:READY GO! 投稿日:2004/08/17(火) 22:41
-
保田もやられっぱなしではなく、1体に向かって火球をぶつけた。
砂人形は吹き飛んだが、ムクムクと元の姿に戻る。
「バカジャネェ〜ノ!スナニソンナコウゲキシテモコウカアルワケナイジャン♪」
しだいに保田も疲れが出てきて、5体の砂人形に取り押さえられた。
その姿を確認した矢口は、
「バーカ、ウゼェヨオマエ!トットトキエロ」
矢口は眼を閉じてブツブツと呟きだす。
『土錘龍』
地面から特大の砂龍が現われ、砂人形ごと保田を飲み込んだ。
砂龍はそのまま地面に消えて行った。
「フ〜・・・、オマエヨリカメイノホウガゼンゼンテゴタエガアッタゾ!」
矢口はペッと血の混ざった唾を吐くと、勢いよく部屋から出て行った。
- 591 名前:READY GO! 投稿日:2004/08/17(火) 22:49
-
「コンチャ〜ン、オイラカッタヨ♪」
紺野は抱きついてきた矢口を受け止めて、
「またキレたみたいだね。もう大丈夫だからいつものまりっぺに戻って」
紺野のひと言に、矢口の顔は見る見るうちにいつもの表情に戻っていった。
「今回はけっこう楽だったみたいじゃん♪」
「んっ・・・?あっ、よっすぃ〜か?!何だよその顔は?一瞬誰かわからなかったじゃん」
「まあ、激闘の結果みたいなモンだよ」
- 592 名前:READY GO! 投稿日:2004/08/17(火) 22:57
-
矢口はチラッと辻たちを見ると、
「ところで、あの4人はまだ起きないみたいだね」
「そうなんやって。よっぽど疲れたんやない?それにあさ美ちゃんはまだ闘っとらんからね」
「そうなの?でも、あとは紺ちゃんだけなのに・・・何で相手も出てこないのかな?」
「も〜、じれったいな・・・。こんこん!こうなったらこっちから出向いてやれよ!」
「えっ?!吉澤さん。そんな焦らずにもうちょっと待ってみましょうよ」
「ってかさ、もう待ちきれねぇ〜っつ〜の!とっととやっつけてさ、全部片付けたところでうちらも少し休憩にしようよ。なっ?こんこん」
「はぁ〜・・・、わかりました。では、ちょっと行ってきます」
- 593 名前:めかり 投稿日:2004/08/17(火) 22:59
-
今日の更新は以上です
- 594 名前:メカ沢β 投稿日:2004/08/17(火) 23:02
- いやはや、更新お疲れ様です。
まさかリアルタイムで書いてらっしゃるのでしょうか?
- 595 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/08/18(水) 23:06
- 圭ちゃん、不憫。。。
- 596 名前:めかり 投稿日:2004/08/24(火) 02:31
- 594>
メカ沢β様
ありがとうございます。
そうですね。リアルタイムで書かせてもらってます。
自分の生活で下書きなどができる暇がないものなので・・・
書ける時間ができたら書くみたいな感じになってます。
595>
名無飼育様
闘いとは時に無常なものなのです。
(by ボンクラーズリーダーより)
- 597 名前:READY GO! 投稿日:2004/08/24(火) 02:41
-
コンコンコン・・・
紺野は軽くノックをしてみたが中から返事が聞こえない。少し迷ったが入ってみる事にした。
「失礼しま〜す・・・」
ゆっくり扉を開いて中を覗いてみる。
すると、部屋の中央に座っている人がいた。後ろ姿だけど道重に間違いない。
紺野は部屋に入ると、ゆっくりと道重に近づいていった。
紺野は歩きながら、
「あの〜道重さん?・・・聞こえないのかな?んっ?!手に何か持ってる」
近づいていくにつれて、道重の手に持たれている物が手鏡だと解かった。
- 598 名前:めかり 投稿日:2004/08/24(火) 02:49
-
道重はジッと鏡を覗き込んでいる。
紺野は道重の肩を揺らして、
「あの〜、何してるのですか?」
「あっ?!紺野さん!!いつの間にこんなとこまで」
「いや、いつの間にって言われましても・・・・・・」
「勝手に入られると困ります。こっちにも段取りってものがあるんですから」
「ごっ、ごめんなさい!ところで鏡を覗き込んで何していたんですか?」
「さゆってカワイイでしょ。だからいくら見てても飽きなくって、ずっと見てたんです♪」
「ずっと自分の顔を見てたのですか?」
「うん。そんなさゆってカワイイでしょ♪」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
- 599 名前:READY GO! 投稿日:2004/08/24(火) 02:54
-
「ところでいいんですか?四天王はもうあなたしか残ってないですよ」
「えっ、ウソッ!?れいなは?れいなはどうしたの?」
「れいなって確かのんちゃんと戦った娘だったよね」
「うん」
「たぶんのんちゃんが勝ったって言ってたから・・・」
道重の眼つきが変わっていく。
「ウソッ!れいなが負けるわけないもん。だってさゆと約束したんだから!!」
「残念だけど、結果が出てるので・・・。残っているのはあなただけです」
「そんな・・・」
落ち込んで下を向く道重に、
- 600 名前:READY GO! 投稿日:2004/08/24(火) 03:02
-
「どうしますか。できれば降参する事をオススメしますけど・・・」
「降参?マイッタしろって事?」
「はい。たぶん今の道重さんの力では、私の敵ではありません」
「そんなの、やってみらんとわからんでしょ!」
道重は興奮してきたのか、言葉使いがおかしくなってきている。
「何か言葉がヘンですよ」
「昔住んでたとこが、こんなんやったんじゃって」
- 601 名前:READY GO! 投稿日:2004/08/24(火) 03:11
-
「どうしてもやるのですか?」
「絵里もれいなもやられたら、私がやるしかないほって!」
「しょ〜がないですね・・・」
紺野はゆっくりと構えると、道重も同じように構える。
「恨みっこなしですよ」
紺野はそう言うと、素早く道重の後ろに回りこみ首に手刀を打ち込んだ。
道重は派手に倒れるが、すぐに起き上がる。
「おかしいな、気絶するハズなのにな?手を抜いた憶えはないのですが・・・」
道重は軽く頭を振って、気を取り直すと一直線に突っ込んできた。
- 602 名前:READY GO! 投稿日:2004/08/24(火) 03:22
-
紺野は飛んでかわすと、今度は後ろから蹴り飛ばした。
壁に頭から突っ込んだ道重。今度こそは、と思った紺野であったが、またもや起き上がってくる道重。
「なんで・・・。私の攻撃効いてないのかな?」
逆に自信を失っていく紺野に、血だらけの道重がまた突っ込んでくる。
今度は横に避けながら道重に足をかけて転ばせると、腹部に力イッパイ蹴りをいれた。
道重は腹の中の物を戻しながらも、ゆっくりと起き上がってくる。
すでに全身がボロボロの道重。しかしそれでも立ち上がってくる。
今までそんなに苦労した事ない紺野であったが、そんな道重に恐怖を憶えはじめた。
- 603 名前:READY GO! 投稿日:2004/08/24(火) 03:32
-
「何で?何でそんなに起きてこれるの?」
「これはさゆがやらないといけない事だから・・・」
道重はさらに突っ込んでくる。
今度は避けただけの紺野。
自分が明らかに勝っているのに、戦い方も自分が優位に進めているのに、それでも立ち上がってくる。
自分の攻撃が効いてないのか?今までの修行は意味がない物だったのか?
自分に積み重ねてきた自信がドンドン削られていく。
追い込んでいるはずなのに、逆に追い込まれてきた紺野。
「どうしよう?次に何をすれば効くのかな?わかんない・・・わかんないよ・・・・・・・」
混乱におちいった紺野に、道重が突っ込んできて跳ね飛ばした。
- 604 名前:READY GO! 投稿日:2004/08/24(火) 03:42
-
道重は倒れた紺野にまたがって座ると、顔面にパンチを打ち込み続ける。
「(もう、解かんない!痛い!わかんない!いたい!ワカンナイ!イタイ!イタイ!・・・)」
「パッチーン!」
混乱に混乱しまっくった紺野に、訪れたのは何かが弾け飛んだ音だった。
紺野は道重のマウントをブリッジで崩すと、すぐに起き上がった。
いつもでは考えられないほど鋭い目つきの紺野。
さすがに紺野の変化に気づいた道重。簡単に飛び込んでいける状態ではない。
迷っている道重に、紺野がすぐに仕掛ける。
- 605 名前:READY GO! 投稿日:2004/08/24(火) 03:52
-
紺野は素早く前から近づく。
道重が顔めがけてパンチを出すが、紺野はそれを飛んで避けてそのまま道重の上に乗る。
肩車している形になり、足で首を絞めながら体を左右に捻って道重を後ろに倒す。
その勢いを利用して、頭に肘を打ち込んだ。
一瞬間が空いて、紺野はゆっくりと立ち上がる。
しかし、今度はピクリとも動かない道重。
紺野はしばらくジッと道重を見ている。
だが次の瞬間、我に戻った紺野は自分のやった事に気がつき、体全身が震えだした。
紺野は泣きながら部屋から飛び出した。
- 606 名前:READY GO! 投稿日:2004/08/24(火) 04:05
-
紺野は部屋から飛び出ると、吉澤たちと話をしていた矢口に抱きついた。
「ど、どうしたのこんちゃん?」
紺野は矢口の問いかけにも答えずに、ずっと泣き続けている。
気になった吉澤と高橋が部屋の様子を見に行って戻ってきた。
矢口が2人を見ると、吉澤が目をつぶって顔を横に振る。
「そっか・・・、こんちゃんもつらい思いしたんだね。こんちゃんは優しいから・・・」
しかし紺野は泣きながら顔を横に振って、
「違うの!私みんなが思ってるほど優しくない!だって、だって道重さんは・・・・・・」
「そんな事ないって」
「だって、だって・・・・・・」
このままではと思った矢口は紺野を何とか抱えると、みんなから離れた場所に行く。
ずっと泣き続けていた紺野だったが、しばらくしてそのまま眠ってしまった。
- 607 名前:READY GO! 投稿日:2004/08/24(火) 04:15
-
吉澤と高橋は遠く離れた矢口と紺野を見ながら、小さい声で話し出した。
「それにしても、あんな姿の紺野を見るとはね・・・」
「そ〜ですね。それにあさ美ちゃんがあそこまでやるなんて、何があったんですかね?」
「さ〜ね〜・・・。よっぽどムカつく事があったとか」
「そんな〜、よしざーさんじゃあるまいし・・・」
「ど〜いう意味だよそれ?!」
「あっ、いえ・・・、スンマセン・・・・・・」
「とにかくさ、何があったかは紺野が落ち着いた時にでも聞くとしてさ、一応全部やっつけたな!」
「そーですね!後はトゥンクを倒せば元の世界に戻るんですね」
- 608 名前:READY GO! 投稿日:2004/08/24(火) 04:20
-
しかし、吉澤は首を横に振る。
「えっ!?まだ何かあるんですか?」
「当たり前だろ!中澤って奴をブッ倒さないと梨華ちゃんの仕返しができないだろがよ!このバカ!!」
「ス、スンマセン・・・」
「まあ、とりあえずみんなが起きるまでうちらも休憩って事にしよっか」
「そーですね。この状態じゃどーもこーもできんですからね」
2人とも床に座って雑談をし始めたのであった。
- 609 名前:めかり 投稿日:2004/08/24(火) 04:21
-
今日はここまでで〜す。
- 610 名前:メカ沢β 投稿日:2004/08/24(火) 13:43
- 更新お疲れ様です。
重さんの気持ち、なんだか心に痛いものを感じました。
敵とはいえ、仲間を思う気持ちというのは……。
- 611 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/08/28(土) 23:42
- あの技は転蓮華?
- 612 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/08/29(日) 06:56
- 今日1から読み始めたんですが引き込まれて
一気に読んでしまいました。
ボンクラーズ サイコー!
- 613 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/08/29(日) 06:57
- すいません、あげちゃいました。
しかもsadeって・・・・。
- 614 名前:めかり 投稿日:2004/08/31(火) 00:32
-
610>メカ沢β様 そうですね、やっぱり仲間っていいものだなと・・・
(自分で書いときながらですが)
611>名無飼育様 あの技は、ご想像にお任せします。
612>名無飼育様 読んでくれてありがとうございます。
あなたを引き込んだのもボンクラーズの力なのです。
でも、やっぱり一番はリーダーの力なのです♪
- 615 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/08/31(火) 01:06
-
30分を過ぎた頃、
「それにしてもなかなかみんな起きね〜な」
「そーですね。逆によしざーさんは寝らんで大丈夫なんですか?」
「大丈夫だって!こんな傷大した事ねぇ〜よ!」
その時、1つの扉が突然開いた。吉澤と高橋はビックリしながらも飛び起きて開いた扉を見る。
「ご、ごっちん!!」
「お〜よっすぃ!こんなとこで何してんの?」
「そんな事より、も〜治ったんだ・・・」
そう言いながらも、ゆっくりと構える吉澤。
しかし後藤は、
「そんな構えないでよ。ごとーはもうやんないよ今日は!」
「今日はか・・・」
吉澤は呟くと気を抜いて地面に座り込んだ。
- 616 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/08/31(火) 01:14
-
「ちょっと、よしざーさん信じてえーんですか?」
「いいのいいの。ごっちんはこういう時ってウソつかないからさ」
後藤はニコッと笑うと、吉澤と高橋に近づいてきた。
「それにしても、まだここにいたとはね・・・」
「さすがにザコとやった訳じゃないから、こっちもいろんな被害を受けちゃってさ」
「被害ね・・・。ど〜考えてもこっちの被害の方がおっきそーなんだけど!」
「まあまあ、まだ生きてるんだからいいじゃん」
「んで、こっちはごとー以外に後誰が残ってんの?」
- 617 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/08/31(火) 01:20
-
「さ〜?高橋知ってる?」
「えーっと、藤本さんと小川さんだけやよ」
「そっか・・・・・・、2人とも動けないのかな?」
「藤本さんはわからんけど、小川さんは1人では動けんです」
「そ〜なの?」
「は、はい。両足折れとるんで・・・」
「うわ〜・・・、そこまでやったんだ」
「ス、スイマセン」
「ハハ、ジョウダンだよ♪さて、ちょっと見てこようかね」
後藤は2人の部屋を覗きに行った。
- 618 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/08/31(火) 01:25
-
「お〜い、みきてぃ〜!大丈夫か〜い?」
「あっ、ごっちん無事だったんだ・・・。美貴は負けちゃったよ・・・・・・」
「んあ、ごとーも負けちったんだ。ははは一緒だね!」
「そ、そう。ごっちんも負けちゃったんだ」
「って言うか、みんな負けちゃったよ。完敗ってやつだね♪」
「そっか・・・、完敗か」
後藤は藤本に手を差し伸べて、引き起こした。
- 619 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/08/31(火) 01:35
-
2人は小川の部屋に入ると、小川が左手1本を駆使して扉に近づいていた。
「おっ?!ずいぶんなやられ方したんだね〜♪」
「マコト!修行が足んないんじゃないの?」
小川は2人の声を聞いて涙目になって、上を見上げる。
「もう、そんな事言ってないで助けてくださいよ〜。こう見えてかなり重症なんですよ」
「バーカ!そんな口が聞けるんなら、まだ大丈夫でしょ!」
「ほらほらみきてぃ〜、そんな言い方しないでそろそろ助けてやろうよ」
2人で小川に肩を貸して部屋から出て、吉澤のところに行った。
- 620 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/08/31(火) 01:43
-
とりあえず小川を辻の隣に寝かせて、
「ようミキティ〜、また梨華ちゃんに負けたみたいだな♪」
「うるさいわよ!別にあんたに負けた訳じゃないんだから、偉そうにしないでよ!」
「ヘン、そんなズタボロの癖して、口先だけはいっちょ前じゃん」
「そういうあんたもそんな顔しちゃって、最初は誰だかわからなかったわよ」
「しょ〜がね〜だろ。ごっちんとやってこれですんだだけでもマシな方だよ」
「ごっちんとやったんだ・・・」
2人は後藤の方を見ると、後藤は高橋と小川と話をしていた。
- 621 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/08/31(火) 01:57
-
「よく生きてたわね」
「ホントだよな」
2人は顔を見合わせると自然と笑いが出てきた。
一方、
「ごとーさん聞いてくださいよ〜。高橋さんってヒドイんですよ」
「んあ、その姿を見ればすぐにわかるよ♪」
「んな事ないわ!ちょっと実力に差があり過ぎただけやざ」
「それもこの姿を見ればすぐにわかったよ♪」
- 622 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/08/31(火) 02:03
-
「そんなごとーさんヒドーイ!うぇーーーーーーーん」
「はいはい。ウソ泣きはいいから少し休みなさい。まったく、重症なんでしょ!」
「そ〜でした。だからもっと優しくしてくださいよ〜」
「も〜いいから寝てろって!」
「はぁ〜ぃ・・・」
「それにしても愛ちゃんも強いんだね〜。今度ごとーとやってみない?」
「えっ?!いや、遠慮しときます・・・」
- 623 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/08/31(火) 02:09
-
「え〜いいじゃん!やろうよ〜!!」
「そ、そんなー・・・」
「ごっちん!あんまりうちの娘を困らせんなよ」
「え〜いいじゃん。しばらくはよっすぃ〜とはやらないんだからさ!」
「ごっちんもしばらくはおとなしくしときなって」
「は〜い」
- 624 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/08/31(火) 02:12
-
そんな後藤を見ながら藤本が、
「ところでさ、あたしたちってこんな和やかにしてていいの?」
「別にいいんじゃない。ごとーたちの仕事はもう終わった事だしね」
「そうなの?」
「そうそう♪」
「ところで、あんたたちもいつまで休んでるの?」
「しょうがないじゃん。みんな起きないんだからさ!」
- 625 名前:めかり 投稿日:2004/08/31(火) 02:13
-
更新しました〜。
- 626 名前:RR 投稿日:2004/08/31(火) 02:44
- 更新お疲れさま
前回と違って今回はほのぼのな感じが良いですね。
次回の更新待ってます!
- 627 名前:メカ沢β 投稿日:2004/08/31(火) 08:41
- 更新お疲れ様です
勝負の世界に生きる者達の一瞬の安堵、ん〜いいですねぇ。
- 628 名前:ititetu 投稿日:2004/09/01(水) 21:21
- あっ再開されてる。
更新お疲れ様です。
相変わらず引き込ませる話ですね。
今回も一気に読ませていただきました。
紺ちゃん、しっかりと立ち直って欲しいです。
- 629 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/05(日) 04:15
- 更新お疲れ様です
ちょっと一息ですね。
お茶を片手に読みました。
- 630 名前:めかり 投稿日:2004/09/11(土) 00:06
-
626>RRさん やっぱり基本的にはほのぼのが持ち味なので
(特にリーダーがですが・・・)
627>メカ沢βさん やっぱり勝負の世界はキビシーって事で、
いつまでこの状態が続くのか、作者もわかりません。
628>ititetuさん 紺ちゃんは大丈夫だと思います。
きっと仲間が助けてくれるはずなのです。
629>名無飼育さん ひと息ひと息。お茶を片手に書きました♪
(ダメだろ・・・・・・)
そんな感じで、では続きです
- 631 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/09/11(土) 00:13
-
後藤と高橋も寄ってきて、4人で円になるようにして座る。
「それにしてもそっちは強いね〜。誰一人勝つ事ができなかったよ」
「ちょっとごっちん!何でそんなに普通で入れるの?悔しくないの?」
ヘラヘラしている後藤に藤本がくってかかる。
「まあまあ落ち着いてよみきてぃ〜。そりゃ〜悔しいけどさ、しょうがないじゃん負けちゃったんだからさ」
「だからって・・・」
「いいじゃない。生きてる限り何度でもリベンジはできるんだよ」
「・・・・・・・・・・・」
後藤の言葉に藤本がつまった。
- 632 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/09/11(土) 00:22
-
さらに後藤は続ける。
「私たちは負けちゃったみんなのためにも、これから頑張っていかないとでしょ!」
静かに後藤を見つめながらうなずく藤本。
「カオリ、あやや、亀井、田中、道重、そして・・・小川!」
「ってマコトはまだ生きてんじゃん。さっき一緒に連れてきたじゃん!」
「あ〜、そうだったそうだった」
すると後ろから、
「ごとーさ〜んヒドイっすよ。これでも一応まだ生きてるんですから。うぇーーーーん」
「ほらほらジョウダンだって!ウソ泣きはいいから、あんたはおとなしく寝てなさい」
「は〜〜い」
- 633 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/09/11(土) 00:29
-
「いいじゃない、負けたって。あたしだってよっすぃ〜に数え切れないくらい負けてるよ」
ニヤッとしながら吉澤を見ると、吉澤は慌てて目をそらす。
「とにかく、自分もそしてみんなも納得してくれるような生き方をしていけばって事じゃないのかな」
藤本は目を閉じて何度もうなずいている。そして目を開くと、
「そだね。美貴ももっと必死に頑張って生きてみるよ。みんなのタメにも・・・」
「そうそう。ガンバロー♪」
「うん」
- 634 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/09/11(土) 00:34
-
「ってオイ!ど〜した高橋?」
驚いた吉澤の声に2人が高橋を見る。
高橋は大量の涙を流している。
「だっで・・・だっでー、えー話じゃないでずかーーーー」
「まったく、しょ〜がねぇ奴だな〜。ほら、これでも使いな!」
吉澤はポケットからティッシュを出して高橋に渡した。
「ありがどです・・・」
- 635 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/09/11(土) 00:43
-
「それよりさ、2人ともこれからど〜すんの?」
「さぁ〜、ど〜したもんかね?ど〜するミキティ〜?」
「わかんない。その前にさ、トゥンク様はいいの?」
「いいんじゃない!とりあえず、ごとー的にはよっすぃ〜と闘うのが目的だった訳だからね」
「そうなの?」
「だってごとー、なんだかんだ言っても途中参加だからね」
「そっか!ごっちんって平家さんを倒して入ってきたんだよね」
「そうそう。何か急に襲ってきたから、返り討ちにしてやったよ♪」
「それで飯田さんに連れてこられたんでしょ?」
「うん。よっすぃ〜を探すのを手伝ってくれるって言うから」
- 636 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/09/11(土) 00:50
-
「まったく、どんな関係だよ!」
「そりゃ〜、話したら長いよ〜♪」
「ちょっとごっちん!余計な事言わなくていいから!!」
「よしざーさん。石川さんという人がおりながら、何をやっとるんですか?」
「バッ、バカ!違うんだよ高橋。何もないって!!」
「だったら、話してもらいたいな。私も聞きたいし!」
後ろから高いキーの声がする。吉澤は恐る恐る振り返ると、石川が起き上がっていた。
- 637 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/09/11(土) 01:00
-
「り、梨華ちゃん・・・いつ目覚めたの?」
「ついさっきよ。どうしたのよっすぃ〜?声が震えてるわよ」
「そ、そんな事ないよ!」
石川は吉澤の隣に座ると、
「教えてよ後藤さんとよっすぃ〜の事!」
石川のあまりの恐さに、さすがの後藤も、
「それは〜・・・よっすぃ〜から直接聞いた方がいいよ。ねっ?」
突然振られた藤本も、
「うん。美貴もそう思うよ。ねっ?愛ちゃん」
「は、はい。あーしもその意見で賛成です。じゃ、ちょっとあさ美ちゃんの様子を見てきますんで」
「あっ、待ってよ高橋。ごとーも行くよ」
「美貴も行く」
3人はそそくさと矢口と紺野とこに行った。
「じゃ、まだ時間もある事だし話してもらおうかしら♪」
「は、はひ・・・・・・」
- 638 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/09/11(土) 01:06
-
「ねぇ高橋。あさ美ちゃんて道重と闘った娘でしょ?何かあったの?」
「それが・・・あまりにショックだったのか取り乱しちゃって・・・・・・」
「ふ〜ん。初めてだったって事。美貴だったら割り切れちゃうんだけどな」
「普段のあさ美ちゃんやったらそこまでせんのやけど、中で何があったか聞く暇がなかったんで・・・」
「まあ、あれだったらごとーたちもひと言ふた言話してみよっか?」
「そーですね。お願いします」
- 639 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/09/11(土) 01:15
-
3人は矢口に近づいて、
「矢口さん。どーですか?あさ美ちゃん」
「おう高橋。だいぶ落ち着いたよ・・・って、あんたたちまでどうしたの?」
「まあまあやぐっつぁん。昨日の敵は今日の友って言うでしょ!」
「美貴はあの場から逃げてきただけなんだけど」
「まったく〜、よくわからない連中だよ」
「道重とやったんでしょ?こっちのデータではここが1番力の差があったはずなんだけどね」
「そうそう♪だから、シゲさんがどんな闘いをしたのか美貴も興味あるんだよね」
- 640 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/09/11(土) 01:22
-
「ったく、しょうがね〜な。それよりあっちはどうしたの?」
矢口が吉澤と石川を指差す。
「あれは、何とかは犬も食わないってやつだよ♪」
「ふん♪なるほどね」
「ごっちん気づいてたんでしょ。石川さんが起きてたの」
「あっバレた!さすがミキティ〜だね」
「だと思ったよ。まったく、ごっちんらしいね」
「へへっ、いや〜それほどでも〜」
「ごっちん。ほめてないから・・・・・・」
- 641 名前:めかり 投稿日:2004/09/11(土) 01:23
-
ちょっと中途半端ですが、ここまでです。
- 642 名前:メカ沢β 投稿日:2004/09/11(土) 17:57
- 更新お疲れ様です。
みんなのタメ……ん〜いい言葉です。
- 643 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/28(火) 14:32
- はじめまして。今日はじめて一気に読みました。
すっごい面白いですね。がんばってください
更新お疲れ様でした。
- 644 名前:めかり 投稿日:2004/10/02(土) 21:56
-
642>メカ沢βさん
いつもありがとうございます。
生き残った3人はどうするのか・・・?自分もわかりませんが
きっと頑張ってくれる事でしょう♪
643>名無飼育さん
読んで頂き誠にありがとうございます。
これからも更新は少し遅めかも知れませんが
一生懸命がんばりまっす。
- 645 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/02(土) 22:04
-
矢口は軽くタメ息を吐くと、
「ところでさ、あんたたちこれからど〜すんの?」
「さぁ?ど〜するのごっちん?」
「んぁ?!さ〜ね〜別にする事もないことだし、一緒について行こっか♪」
「はぁ!!ごっちんホンキで言ってんの?」
「ごとーはいつもホンキだよ♪」
のん気に答える後藤を見て諦めたのか、
「はぁ・・・わかったわかった。美貴も実際のトコこの先が気になるしね」
- 646 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/02(土) 22:10
-
「ってアンタたちそんな事していいの?」
「大丈夫だってやぐっつぁん!」
「まったく何が大丈夫なのかオイラにはわかんないけどさ・・・・・・」
「いいじゃないですか矢口さん。昨日の敵は今日の友ってやつやざ!」
「美貴は別に友になった訳じゃないんだけど・・・」
その時、紺野がピクッと動きうっすらと目を開いた。
- 647 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/02(土) 22:17
-
「こんちゃん!こんちゃん!!」
「あれっ?私・・・いったい・・・・・・」
「こんちゃん大丈夫?いったい何があったの?」
心配そうに覗き込む矢口と高橋。それにつらなって後藤と藤本も覗き込む。
後藤と藤本を目にした紺野はイキナリ飛び起きて構える。
矢口がとっさに後ろから紺野を止める。
「こんちゃん、この2人はいいんだよ。だから落ち着いて・・・ねっ」
矢口の説得に紺野は徐々に落ち着きを取り戻していく。
- 648 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/02(土) 22:23
-
矢口・紺野・高橋・後藤・藤本と円になって座ると、
「ねぇこんちゃん。いったい何があったの?」
「そうそう。美貴もそれが聞きたかったんだよね。あの娘がどんな闘いをしたのかを・・・」
紺野は目を閉じて口を閉ざす。
「あさ美ちゃん・・・?」
心配そうに高橋が呼ぶと、紺野は目を開いてゆっくりと話し出した。
- 649 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/02(土) 22:29
-
「最初は全然余裕だったんです・・・」
全員が無言でうなずく。
「でも、でも・・・、何度倒しても簡単に起き上がってくる道重さんを見て・・・」
「見て?」
「恐くなったんです・・・・・・」
「へぇ〜あの道重がね〜・・・ちょっと意外だね」
「何言ってんのよごっちん。美貴の教え方がよかったんだよ」
「もう、アンタたちはちょっと黙ってろよ!それでどうしたの?」
「それで・・・」
- 650 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/02(土) 22:41
-
「それで????」
全員が紺野に注目する。
「気がついたら道重さんが動かなくなってたんです・・・・・・」
この言葉を最後に紺野はうつむいてしまった。
5人の中をしばらくしばらく沈黙がすぎる。
後藤はゆっくりと立ち上がると道重の部屋に入って行き、そしてすぐに戻ってきた。
道重の様子を見てきた後藤が座りながら口を開く。
- 651 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/02(土) 22:51
-
「あのさ、ちょっと道重の状態をみてきたけどさ・・・」
紺野が恐る恐る後藤を見る。
「どうやら頭への一撃が決めてみたいだね。しかもスゴイ力でのね♪」
全員が紺野に注目する。さらに後藤は、
「さすがのごとーでもあれはできないね!」
「へぇ〜ごっちんのパワーでもできないの?!この娘スゴイじゃん」
感心する藤本だが、紺野はビクビクと震えている。
- 652 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/02(土) 23:01
-
「ちょっと!!オメーラもう黙ってろよ!」
矢口が紺野を包み込みながら後藤と藤本を黙らせようとする。
しかし、
「違うよやぐっつぁん。どうあがいてもこれは現実なんだよ」
「うっさいぞ後藤!オイラだってそんぐらいわかってるよ!」
すると藤本が鋭い眼つきで、
「いやわかってない!その娘みたいに頑なに拒まれるとさ、さゆもれいなも絵里も亜弥ちゃんもカオリも浮かばれないよ・・・」
藤本の言葉に矢口・高橋・紺野の3人は何も言えなくなる。
- 653 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/02(土) 23:07
-
「とにかくごとーが言いたいのはさ、えっと・・・こんちゃんだっけ?」
紺野はゆっくりとうなずく。
「こんちゃんが憶えてないのは、こんちゃんの防衛反応が働いて、体が自然に動いたんだと思うよ」
「防衛反応?」
高橋が不思議そうに聞き返す。
「そう。ごとーもよしこと闘ってる時にいつの間にか記憶がなくなってる時があるもん」
「ごっちん。それはただ普通にヤバイんじゃないの?」
「そんな事ないよ〜!とにかくごとーが言いたいのは」
「はい・・・」
「せめて道重の事は憶えててあげててねって事」
「はい・・・わかりました・・・・・・」
- 654 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/02(土) 23:16
-
後藤は紺野の返事に笑顔になると、
「じゃあ元気だしてよ。これで終わった訳じゃないんでしょ?」
「そうそう。もっと頑張ってくんないと美貴たちも困るんだけど・・・」
「そうだね。頑張ろうよこんちゃん」
「ほうやで!ガンバロー!!」
紺野は顔を上げると、涙を流しながら笑顔でうなずいた。
- 655 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/02(土) 23:22
-
一方、
「だいたいどういう事なの?よっすぃ。私聞いてないよ!!」
「いや、ちょ、ちょっと梨華ちゃん落ち着いてよ・・・」
「こんなんで落ち着ける訳がないでしょ!何で言ってくれなかったの?」
「何でって・・・別に言う必要がなかったと思ったからさ・・・・・・」
「ひっ、必要がないですってーーーー!!!!!」
あまりにもカン高い石川の声に眠っていた辻・加護・安倍が目を覚ました。
- 656 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/02(土) 23:26
-
「なっ、何事やねん?!」
「どうしたべかっ?!」
「んっ・・・ご飯ですか?」
「オイ!最後の言葉だけ何かオカシイゾ!!」
辻の隣で横になっていた小川が軽くツッコンだ。
- 657 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/02(土) 23:34
-
3人は声のする方を見ると、ボコボコに腫れた吉澤の顔をさらに石川が叩いている。
「うわっ?!イタイ!イタイって!!梨華ちゃんイタイよ〜・・・」
「そんな事ないもん。私の方が痛いんだからね!」
そう言いながらも、吉澤の顔を叩き続ける石川。
「うわっ〜・・・よっすぃ〜かわいそうにな〜・・・・・・」
「梨華ちゃん・・・やりすぎだべ・・・・・・」
「ののはお腹が空いたのです・・・・・・」
「オイオイ・・・やっぱり最後だけオカシイって・・・・・・」
- 658 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/02(土) 23:48
-
小川のツッコミに気づいた辻が横を見る。
「あれっ?あなたは・・・誰でしたっけ?」
「ってオイ!わかんねーのかよ!!」
「なんやのの?忘れたんかいな。コイツは確か、確か・・・誰やっけ?」
「ってオマエもかい!!」
「まったく何言ってるべ2人とも。この娘は、この娘は・・・忘れたべさ」
「なんじゃそりゃ!!!」
「もうえ〜やん。思い出さんって事は結局大した事ってないって事なんやから!」
「そうです。あいぼんもいい事言ったのです」
「オイオイオイ!ちょっとヒドイんじゃねぇーか?」
- 659 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/02(土) 23:54
-
「うっさい引っ込んどけや!今はオマエよりよっすぃ〜と梨華ちゃんの方がオモロイねん」
「そうです。すっ込んどくのです。これはリーダー命令です」
「誰がリーダーだよ!」
小川のツッコミに辻は小川を睨みつけると、
「あいぼん!ちゃんとしつけてください」
加護は動けない小川の顔を覗きこむと、
「ののが黙れゆうたら黙っとけや!!あぁ!!!」
「はっ、はぃ・・・・・・」
- 660 名前:めかり 投稿日:2004/10/02(土) 23:57
-
更新しました。
やっと全員目覚めたのでそろそろ次に進みたいのですが、
次回もど〜なる事やら・・・
- 661 名前:メカ沢β 投稿日:2004/10/03(日) 09:03
- 更新お疲れ様です。
敵、味方、自分、他人、恋人、ライバル、生きる者、死ぬ者……う〜ん。
しかしまぁごっちんはいい事言いますなぁ……。
- 662 名前:めかり 投稿日:2004/10/16(土) 22:23
-
661>>メカ沢β様
毎度ど〜もです。ホントごっちんはいい事言うなぁ〜・・・
って言うか作者的にはそろそろリーダーにも頑張ってほしいのですが・・・
- 663 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/16(土) 22:38
-
「それにしてもよっすぃ〜の奴、えらい顔やな〜・・・」
「きっと梨華ちゃんがやったのです」
「それにしてもやり過ぎでないかい?」
「ところでこの2人は何でケンカしてるですか?」
「うちが思うに原因はよっすぃ〜の2股やな!」
「あんれ〜、ある意味さすがよっすぃ〜だべな!!」
- 664 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/16(土) 22:47
-
3人が大きな声で話していると、
「ちげーよ!好き勝手話してんじゃねぇ〜よ!!」
「ちょっとよっすぃ〜!2股ってどういう事なのよ〜!!!」
と、さらに顔をぶたれる吉澤。
「ちょっ、イテッ・・ちょっと落ち着いてよ・・・アタッ・・梨華ちゃん」
「もういい〜!よっすぃ〜なんか知らない!!!」
「そ、そんなぁ〜梨華ちゃ〜ん・・・」
落ち込む吉澤に辻と加護が近寄り、
「まっ、しゃ〜ないわ。2股かけとったよっすぃ〜が悪いんやから・・・」
「そ〜なのです。ボンクラーズは2股禁止なのです」
「そうやそうや♪リーダーの言う通りや」
- 665 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/16(土) 22:54
-
しかし吉澤は辻の手を掴むと、
「リーダー!!たまには部下も助けてよ。このままじゃマズイんだって!!」
「・・・・・・みんな〜集合するです。そろそろ出発するですよ〜♪」
辻のかけ声にぞろぞろと集まってくる。」
「リーダーーーーー」
辻に無視された吉澤に、
「ここはサブリーダーのうちに任せとき。なんとかしてやるわ」
「恩にきるぜサブリーダー!」
「とにかく集合するで!」
「よっしゃ!!」
全員が辻のところへ集まった。
- 666 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/16(土) 23:01
-
「なんかちょっと寝てた間に人数が増えたですね・・・よし!番号」
「1・2・3・4・5・6・7・8・9・10・・・11・・・・・・」
「あいぼん!」
「へい、リーダー」
「ののたちは何人パーティーだったですか?」
「8人や」
「数がおかしいのです」
すると矢口が、
「オメーらも自然に混ざってんじゃねぇーよ!!」
「そんな〜、いい別にいいじゃんやぐっつぁ〜ん。ねっ?よっすぃ〜」
「それは・・・リーダーにお聞きください」
- 667 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/16(土) 23:10
-
「へぇ〜辻ちゃんがリーダーなんだ。ひさびさだね辻ちゃん♪」
「あっ!?ごとーさんです。今日はお菓子持ってないですか?」
「ははっ、部屋にあるから後であげるよ」
「じゃOKです」
あっさり認めた辻に藤本が、
「ってそんなんでいいの?」
「そっちの付き人もついでにOKです」
「って付き人じゃないから!!」
「ジョーダンです。後そこに横たわっている変なのもOKです」
「ヒドーーーーーイ!私別に変じゃないも〜ん」
「充分変なのです!」
その時、
「待てーーーーい!!」
- 668 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/16(土) 23:15
-
「ついでに私も認めるのだーー!!!」
そこに現れたのは気を失っていた新垣だった。
「それはムリです」
「なんでだーーーーー!!!」
「なんとなくです」
そう言われた新垣に加護が近づき、
「はい、残念!お帰りはあちらやで♪」
「うるさーーい、こうなったら今度こそやってやるぞ!!」
- 669 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/16(土) 23:26
-
そう言うと新垣はまゆ毛を飛ばしてくる。
辻は軽くかわすと、
「そこの付き人!なんとかするのです!」
「だから美貴は付き人じゃないっての!!」
「ホントはそこに転がってる奴にしてほしかったんですが・・・」
「ったく〜、ホント使えないんだからマコトは〜!!しょ〜がない・・・」
藤本は軽く肩を回すと新垣の前に立つ。
「なんで美貴がこんなガキを・・・」
「ガキではない!新垣だ〜!」
「どっちも変わんないじゃん」
「うるさーい!!」
新垣は藤本に向かってまゆ毛を飛ばす。
- 670 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/16(土) 23:45
-
藤本は簡単にかわすと新垣の髪を掴み
「ウザイ・・・」
そのまま外に投げつけると、新垣は大きな大木に突き刺さりそのまま気絶した。
「こんなモンでいいですか?リーダーさん」
「うむ」
「うむって何様だよ!!」
「ははっ、ミキティ強いねぇ〜♪」
ニヤついている後藤に藤本は、
「ってかアイツ弱すぎなんだけど!」
「まあまあ、一応マコトの代役なんだからさ」
「そこが1番ムカつくんだよね〜・・・マコトこの貸しは高いからね!」
「そんな〜藤本さ〜ん・・・」
「甘えんな!」
- 671 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/16(土) 23:55
-
「ほらほら、漫才はえぇから・・・」
「漫才とかじゃないから!」
加護の言葉に即座につっ込む藤本。
「で、聞きたい事があるんだけど」
「何?石川さん」
「この鍵ってドコで使うの?」
「鍵?なんですかソレ?」
「あれ?ののは持ってないの?」
「そりゃないでしょ。その鍵は四天王しか持ってないもんだから!」
「ほ〜そうなんや・・・」
加護は松浦より受け取った鍵をポケットから取り出してジッと見てみる。
- 672 名前:めかり 投稿日:2004/10/16(土) 23:59
-
本日の更新は以上です。
マッタリと進み過ぎだなと思っている今日この頃ですが・・・
次回から進んで行こうと思っています。
- 673 名前:konkon 投稿日:2004/10/17(日) 00:14
- 時にはお休みも必要ですよ♪
マコトは意識はあるけど動けないんですよね?
やっぱ放置でしょうかw
続きも楽しみにしてます。
- 674 名前:名無し飼育さん 投稿日:2004/10/22(金) 10:05
- 相変わらず、おもろいわ
- 675 名前:めかり 投稿日:2004/10/30(土) 07:18
-
673>konkonさん
いつもありがとうです。
マコトはどうなるのか?は
こうなりました。
674>名無飼育さん
相変わらず?!
ありがとうございます。
これからもヨロシクです。
- 676 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/30(土) 07:32
-
「で、実際ドコで使うの?」
後藤に尋ねながら吉澤も鍵を取り出した。
「さぁ〜ドコだっけ?ミキティー知ってる?」
「ってかさ、何でごっちん知らないの?」
「何でミキティーは知ってんの?マコトは知ってる?」
「スイマセーン。知りませーん」
「あっそう」
「ってそれだけですか?!さみしーなーー」
「そこの変なのは静かにするです。で、どこで使うのですか?」
辻が小川を黙らせて藤本に問いかけた。
- 677 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/30(土) 07:40
-
「実際にはこの鍵は2つに別れるんだ」
「2つ?どういう事だべ?」
「2つって言うか2つのグループに別れるって事」
「ふ〜ん・・・」
安倍も鍵を取り出してマジマジと見つめる。
「1つは美貴の鍵とカオリの鍵のセット。そして・・・」
「ごっちんとあややの鍵が1セットになるんやな」
藤本が言い切る前に加護が口を挟んだ。
「そういう事。実際にその扉の先は行った事ないからど〜なってるかは知らないんだけど」
- 678 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/30(土) 07:50
-
「えっ?行った事ないの?何で?」
矢口が驚きながら聞き返す。
「しょうがないじゃん。だってさ、立ち入り禁止って書いてあるもん」
「そんな事いっても自分たちの城だろ?」
「だってあと1本鍵が必要だったしさ、メンドクサイじゃん」
そこまで藤本が話すと、突然辻が立ち上がり、
「じゃ、次の進路が確定したとこでそろそろ出発するです」
「でも2手に別れるやが、どーすんの?」
「何言ってるですか愛ちゃん。ののたちが2手に別れるって言ったら、いつものチームですよ」
- 679 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/30(土) 07:58
-
「あ〜あ〜あ〜アレか・・・」
納得した高橋は縦に首をふる。
「ところで後藤さんたちはどうなされるのですか?」
「あたしたちも一緒に行くよ♪それより何か紺ちゃんの言葉は固いな〜もっと崩してよ」
「は、はぁ・・・でも、そこの人はどうするのですか?」
紺野の指差す方向には、横たわる小川の姿。
「・・・いいんじゃん捨てていけば!」
「そんな〜、藤本さんヒドーーーーイ!!!」
「だってそんなんじゃ、何もできないじゃん」
「え〜、でもこんなとこで1人も嫌です〜!!!」
- 680 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/10/30(土) 08:05
-
その時、辻が1歩前に出て、
「よっすぃ〜、持ってやるです」
「はぁ〜・・・そうなると思ったよ・・・・・・」
ため息を吐きながら吉澤は渋々小川を背負う。
「ところでどこから2手に別れるですか?」
「あっこの階段を昇ったらすぐに別れるよ」
辻の質問に後藤が答える。
「さっそく出発です!!」
全員でズラズラと階段を昇る。
その途中で、
「ごっちんはどっちに行くの?」
「ごとーは自分の鍵の方に行ってみるよ」
「じゃ美貴もそうしてみよっかな」
- 681 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/10/30(土) 08:20
-
階段を昇りきると道が左右に別れていた。
「じゃここで2手に別れるですが、みんなリーダーとの約束憶えてるですか?」
安倍は辻の手を握ると、
「もちろんだべ!みんな必ず生き残る事べさ」
全員が無言でうなずく。
「この先、何があるかわからないけどコレだけは絶対守る事!これはリーダー命令です」
8人は自然に手を重ねて、
「・・・ショイ!!!!!!!!」
気合を入れると、笑顔で別れていった。後藤と藤本も、
「じゃ、ミキティーまったね〜♪」
「ハイハイ、ごっちんも適度にがんばってね」
「へ〜い」
- 682 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/10/30(土) 08:31
-
ボンクラーズ+2(辻・加護・吉澤・高橋・後藤・小川)
「それにしても辻ちゃんスゴイんだね!ごとー驚いちゃったよ」
「へへっ、リーダーとして当然です」
「あっ!チョット待って!!」
後藤はそう言って、突然途中にある扉の中に入っていった。
しばらくして後藤が出てくると、両手で抱えるほどお菓子を持っていた。
「わっ?!スゴイです。あのお菓子です!」
「ホンマや!ど〜したんコレ?」
「ココ食料庫なんだよね。だから、食料も必要でしょ」
辻は後藤の前に立つと、
- 683 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/10/30(土) 08:37
-
「後藤真希殿!」
「えっ?はっ、はい・・・」
「あなたをボンクラーズ親衛隊長に任命するです」
「・・・どういう事?」
後藤は不思議そうに吉澤に尋ねる。
「要するに仲間になってくれって事。しかも強制だから♪」
「ははっ、OKOK!ヨロシクね。ごっちんって呼んでくれていいよ♪」
「あの〜、私は・・・」
恐る恐る小川が問いかけると、
「ののの役にたったら考えてあげてもいいです」
「そんな〜・・・・・・」
- 684 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/10/30(土) 08:45
-
「それじゃ〜改めて出発です」
辻を先頭に進んでいく。
すると突然辻が、
「新しく仲間も増えた事だし、ののが歌を作ったです。みんな後に続くのです!」
突然の事に驚く5人。しかし辻は歌い始めた。
「ボーンクラーズ♪」
「「「「「ボーンクラーズ♪」」」」」
「強いぞリーダー♪」
「「「「「強いぞリーダー♪」」」」」
「気合だサブリーダー♪」
「「「「「気合だサブリーダー♪」」」」」
「知性派愛ちゃん♪」
「「「「「知性派愛ちゃん♪」」」」」
「パワフルごっちん♪」
「「「「「パワフルごっちん♪」」」」」
- 685 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/10/30(土) 08:50
-
「2股よっすぃー♪」
「「「「2股・・・」」」」
「ちょ、ちょっと待てー!!!!!」
「もうなんですかよっすぃ〜。せっかくみんな良い調子で歌ってたのに〜」
「あのさ、せめて2股はやめてくれないかな・・・」
「え〜、だってせっかく語呂がいいのに〜!」
「そこをどーかお願いします」
「しょ〜がないですね。では続きを歌うのです」
- 686 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/10/30(土) 08:58
-
「エロエロよっすぃー♪」
「「「「エロエロ・・・」」」」
「ってオーイ!!!!!」
「ってまたですかよっすぃ〜。今度は何ですか?」
「もっと普通の言葉でお願いします」
「普通って、だったら何がいいですか?自分で作ってみるです」
「わかった。カッケーやつ作ってやるぜ!」
「・・・・・・イカスぜよっすぃー♪はどう?」
「・・・やっぱり下ネタです」
「ちっ、ちがーう!そういう意味じゃなくてさ・・・」
「わかったわかった」
辻と吉澤の間に加護が入る。
「特攻とかでえぇやないか。あんまイジメたらかわいそうやで」
「しょうがないです。ここはあいぼんに免じて特攻にしてやるです」
- 687 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/10/30(土) 09:06
-
加護は辻を説得すると吉澤に小声で、
「これも貸しやからな」
「わーってるって」
「ほなのの。続きを歌おうやないか!」
「特攻よっすぃー♪」
「「「「「特攻よっすぃー♪」」」」」
「ナマコチームにゃ負けないぞ。オー♪」
「「「「「ナマコチームにゃ負けないぞ。オー♪」」」」」
「ナマコチーム?」
後藤が高橋に尋ねる。
「なっち・真里・紺野の頭の文字をつなげたんやって。リーダーが考えたんやざ」
「へ〜、オモシロイね♪でも1人足りなくない?」
「梨華ちゃんはオマケなのです」
- 688 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/10/30(土) 09:12
-
「ははっ、よっすぃ〜も梨華ちゃんも大変だね」
「もう慣れたよ・・・」
「あの〜・・・」
吉澤に背負われている小川が声を出した。
「あの〜、歌に私の歌詞が入ってないんですけど・・・」
「当然です。だってまだボンクラーズに加入してないのです」
「そんな〜、ごとーさんお願いしますよ〜・・・・・・」
「辻ちゃん。こんなんだけど入れてやってよ」
「しょうがないですね・・・じゃ見習いからですよ。ごっちんに感謝するです!」
「ありがとうございます。で、歌は?」
「じゃ〜・・・雑用マコト♪これで決定です」
「そんな〜!!!」
- 689 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/10/30(土) 09:20
-
そうしていると、途中に医務室と書かれた扉が見えた。
「へぇ〜医者がいるんじゃん。コイツ治してもらおうよ。いい加減重いんだけど!」
「あっ!よっすぃ〜は入んない方が・・・」
後藤が言い終わる前に吉澤は医務室の扉を開いた。
そこには金髪の女性が椅子に座っている。
「なんや自分?どっから入って・・・んっ?後ろにおんのは小川か?」
「ゆーちゃん。ひさびさ♪」
「おっ、ごっちーん。ひさびさやないか!元気か?」
吉澤は後藤と話す女性を見ながら、
「(んっ?金髪?加護と同じ話し方?大人の女性?・・・!!!!)」
- 690 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/10/30(土) 09:25
-
吉澤は小川を床に落とすと、
「オマエ、もしかして中澤か?」
「アンタなんやねん!初対面の人に呼び捨てされる覚えはないで!!」
「あんたになくてもこっちにはあるんだよ」
すると後藤が、
「ゆーちゃん、石川さんって覚えてるでしょ。みんな仲間なんだよ」
「あーあーあーあー!!!!で、なんでごっちんまで一緒におんの?」
「いや〜ゴトーも負けちゃってさ、オモシロソウだからついていってんの」
- 691 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/10/30(土) 09:29
-
「ごっちんは下がっててよ!勝負しろ中澤!!」
「別にえぇけど、その前に・・・」
中澤は床で寝転んでいる小川を抱えてベッドに運ぶと治療を始めた。
そして、小川に松葉杖を2本渡すと、
「1時間はムチャするんやないで!」
「は〜い。いつもありがとうございます」
- 692 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/10/30(土) 09:34
-
そして中澤は吉澤と向き合うと、
「それにしても自分、えらい顔やな〜・・・ど〜したんや?」
「ごっちんとやればこーにもなるさ。そんなことより勝負だ!」
「えぇよ!ジャンケン ホイ」
グー
パー
「アカン負けてもうたわ・・・アンタ強いな〜♪」
「ふっ、ふざけんな!!ちゃんとしろよ!!」
「ちゃんとも何も今のうちにはコレが限界やで」
「そんな訳ねぇーだろ!」
「今小川を治療したら力がなくなってもうたわ。カンニンしてや」
- 693 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/10/30(土) 09:39
-
すると後ろから後藤が、
「よっすぃ〜ホントなんだよ。だからゆーちゃんは医療専門になったんだよ」
「だったらなんで梨華ちゃんを・・・」
「しゃーないやん。うちら敵同士やで!」
「くっ!!」
「別にえぇねんで。ウチをやっても・・・」
「無力の奴を相手にするほど落ちちゃいねーよ!!」
そう言って吉澤は部屋を飛び出していった。辻・加護・高橋も後を追う。
- 694 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/10/30(土) 09:45
-
「ゆーちゃん・・・」
「ごっちん、アイツに伝えとってくれんか」
「なんて?」
「しばらくしたら会いに行くって、それまでしっかり修行しとけってさ」
「りょーかい♪それよりこれからどうすんの?」
「まっ、状況によりけりや」
「ははっ、ゆーちゃんらしいね。じゃ、ごとーはそろそろ行くよ」
「おう、ほなな」
「バイバイ!」
後藤と小川は部屋から出て行った。
中澤はタバコに火をつけると、
「さて、どーすっかな〜・・・」
- 695 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/10/30(土) 09:54
-
吉澤はたちに追いついた後藤は、中澤からの言葉を伝える。
「クッソー!こーなったら鍛えに鍛えまくってあのヤローを瞬殺してやるじゃん」
「ゆーちゃんは約束は必ず守る人だから、絶対にくるよ」
吉澤はうなずくと、
「みんなゴメンな。先へ進もう」
「よっすぃ〜があやまる事ではないのです。これはみんなの事ですから」
「リーダー・・・」
「そうやそうや!逆にうちらの仕事やで!」
「あいぼん・・・」
「そうやざ!だってあーしら仲間やないですか!!」
思わず涙が出そうになった吉澤は先頭に立つと、
「バ、バッカヤロー!変な事言ってないで早く行こうぜ!」
肩を震わせながら先頭を歩く吉澤にみんな続いていった。
- 696 名前:めかり 投稿日:2004/10/30(土) 10:01
-
え〜っと更新しました。
次回予告
開かれた扉の先には?
そして小川の体は完全に治るのか?
小川はボンクラーズの一員として認められるのか?
などなど、報告できれば・・・報告???
次回はそんな感じで更新しま〜す。
- 697 名前:メカ沢β 投稿日:2004/10/31(日) 11:20
- 更新お疲れ様です。
飽きない展開ですね〜、楽しみにしています。
- 698 名前:ititetu 投稿日:2004/10/31(日) 18:10
- 毎度更新お疲れ様です。
ほんと、毎回が楽しみです。
風邪が流行りかけらしいのでお気をつけください。
- 699 名前:RR 投稿日:2004/11/04(木) 02:38
- 更新お疲れ様。
今回も面白いですね。特ににボンクラーズの歌が良い!
次回が楽しみです。
- 700 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/11(木) 22:23
- お疲れ様です
700ゲッツです
- 701 名前:名無し飼育さん 投稿日:2004/11/14(日) 03:07
- ageるなあほ
- 702 名前:めかり 投稿日:2004/11/14(日) 09:40
-
697>メカ沢βさん
ど〜もで〜す。
飽きられないようにこれからも頑張るよ〜♪
698>ititetuさん
そうですね、最近めっきりと寒くなってきましたので、
ititetuさんもお気をつけくださいな。
699>RRさん
ありがとーです。
ボンクラーズがこの先ど〜なるのか?
作者も実は不安です・・・
なんとか良い感じでいければと・・・
700>名無飼育さん
ありがとです。
700どうぞ。
- 703 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/11/14(日) 09:50
-
しばらく進んでいくと、後ろから声がしてくる。
「待ってくださいよ〜。みんなペースが速いですよ〜」
辻はため息をして立ち止まると、
「コラー雑用!いい加減にするのです。なっち達に先を越されるのです」
「だって中澤さんが1時間はムチャするなって言ってたんだもん」
「ののだったら10分で治るです。これ以上足を引っぱったらおいて行くのです」
「そんな〜・・・後藤さん助けてくださいよ〜」
「さ〜ね〜♪ごとーはもうボンクラーズの一員だからリーダーにお任せだよ」
「そんな事言わずにお願いしますよ〜」
- 704 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/11/14(日) 10:08
-
「しょうがないな〜。じゃあ松葉杖はごとーが持ってやるからさ、マコトは・・・」
後藤はそこまで言うと吉澤を見る。
「へいへい。わかりましたよ!背負ったらいいんだろ!!」
吉澤は小川を背負うと、
「何でうちが雑用のお前を背負わなきゃなんね〜んだよ!」
「スイマセン。いつかお礼します」
「フン。期待しないで待ってるよ」
- 705 名前:めかり 投稿日:2004/11/14(日) 10:18
-
30分くらい進むと、大きな扉が出てきた。
「はぁ〜・・・でっかい扉やざ・・・・・・」
「愛ちゃん口開いてるで」
「う、うん・・・」
加護と高橋は並んで扉を見上げる。
「で、鍵穴はドコにあんの?」
吉澤はポケットから鍵を取り出して後藤に聞く。
「え〜っと確か・・・あったあったココだよ」
後藤の指差すとこを見てみると左側に鍵穴があった。
- 706 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/11/14(日) 10:27
-
吉澤と加護が鍵を差し込んで回すと、人が1人通れるスペースが開いた。
「ってオイ!こんなデッケェー扉のクセに開くのはこれだけかよ!」
「ホンマやで!!しょ〜もないもん作りやがって、どないやねん」
「あはははっ。トゥンク様は見た目重視だからね〜」
「ごっちん・・・どういう事です?」
「あの人、魔王のクセに妙にカッコつけなんだよ」
「そんな奴と戦わないといけないのですか?」
「そういう事!がんばってねリーダー♪」
- 707 名前:めかり 投稿日:2004/11/14(日) 10:32
-
扉の中に入って見ると、
「んっ?何かおるで」
「おっ愛ちゃんも気づいた?殺気ビンビンやで」
「ごっちん、何か知らないの?」
「さぁ?知らないねぇ〜。マコトは?」
「私はもっと知りません」
「ホント使えない雑用なのです」
「スイマセン・・・」
- 708 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/11/14(日) 10:55
-
すると急に明かりが点いて、部屋の中央に何人か人が見える。
「よくきたな。だがここまでだ!」
「なんやねんオマエラ!なにモンや」
「私たちは、トゥンク様裏遊撃部隊、工房戦隊ベリーズ!!」
「ごっちん・・・何このちっさい子供たちは・・・・・・」
「さぁ〜、それにしてもごとーたちに内緒でこんな部隊がいるんだ〜」
「私たちは裏部隊。ですからいつも裏からあなたたちの行動を見せてもらってました」
「ふ〜ん・・・それで?」
後藤が1歩前に出て受け答える。
- 709 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/11/14(日) 11:04
-
それを見てた吉澤は加護に、
「あ〜あ、なんかごっちんキレそうなんだけど・・・」
「えっ?そうなん?!うちにはあんま変わってないように見えるんやけど」
「ここは巻き添えを食わないようにちょっと下がった方がいいよ」
吉澤の言葉に辻・加護・高橋・吉澤・と背負われた小川は後ろに下がる。
「で、ど〜すんの?別にごとーは8対1でもいいんだけど」
すると女の子が1人後藤の前に出てきて、
「私が相手をします」
「ふ〜ん、いい度胸じゃん。あんた名前は?」
- 710 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/11/14(日) 11:15
-
「夏焼雅、参る!!」
夏焼は素早く後藤の後ろに回りこみ背中にケリを入れようとした。
しかし後藤は簡単に避けると、
「おいおい・・・もしかして今の動きが本気じゃないんでしょ?」
「どういう意味?」
「遅すぎてギックリ腰になるとこだったよ」
「強がりを・・・くらえ!!」
夏焼は大きく息を吸い込むと、口から火を吹き出した。
後藤はジャンプで避けると、
「へぇ〜そんなのもできるんだ・・・でもまだまだだね」
- 711 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/11/14(日) 11:26
-
後藤はそのまま夏焼の横に着地して、そのままケリ飛ばした。
吹っ飛んだ夏焼だが、回転してそのまま壁に着地する。
そのまま壁を利用して後藤に向かっていった。
後藤の顔を目がけて拳を出すが、後藤は顔を横に動かして避ける。
しかしその直後、お腹に激痛が走る。
夏焼の膝が後藤の腹部に埋まっていた。
「バカが、余裕こいてるからだよ!」
夏焼はそのまま後藤をケリ倒す。
後藤はゆっくりと立ち上がって、1度吉澤たちをチラッと見て夏焼を見る。
- 712 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/11/14(日) 11:53
-
それを見てた吉澤が、
「10分か・・・、けっこうがんばったなアイツ」
「どういう事です?よっすぃ〜」
「まっ、ののも見てりゃ〜わかるよ♪」
吉澤はニヤニヤしながら後藤を見ていた。
「もう飽きた・・・」
後藤はボソッと呟くと、歩いて夏焼に近づく。
「なっ?!何している?戦闘中だぞ!」
しかしそのまま夏焼目がけて進んでくる後藤。
- 713 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/11/14(日) 12:03
-
夏焼は口から何個も火の玉を吐き出すが、
「あんたの腕じゃあたんないよ!」
後藤は簡単に避けて夏焼の前に立つと、
「バイバイ!」
後藤の力強いパンチが夏焼の腹部に埋まる。
そのまま気を失った夏焼を後藤は投げ飛ばして、
「どう?まだやるの?」
今度は違う女の子が出てきて、
「雅はやっぱりダメね。次は私がでるわ」
- 714 名前:めかり 投稿日:2004/11/14(日) 12:07
-
更新しました。今回はこんな感じになっちゃった・・・
- 715 名前:ititetu 投稿日:2004/11/16(火) 21:04
- 更新おつかれさまです。
ベリ−ズ登場ですか!
しかも茶髪夏焼雅!!
団体技とかあるのですか?
- 716 名前:あがっ 投稿日:2004/11/18(木) 22:23
- あげっ
- 717 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/19(金) 01:17
- とりあえずsageます。
- 718 名前:めかり 投稿日:2004/11/20(土) 01:19
-
715>ititetuさん
ベリーズ出してみました。
でもけっこう扱いが難しくて・・・・
こ〜なってしまいました。
- 719 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/11/20(土) 01:28
-
その女の子は気を失っている夏焼の隣に立つと、
「だいたい雅はリーダーのあたしより目立ちすぎなのよ!!」
そう言って後藤に近づくと、
「四天王最強と噂に名高いあなたと闘えるなんてラッキー♪」
「ふ〜んラッキーね〜・・・あんた名前は?」
「工房戦隊ベリーズ!リーダーの清水佐紀。お命頂戴いたす」
「ってか、2人目なのにリーダーが出てきちゃっていいの?」
「関係ないです。私はあなたを倒して最強の名を手に入れるのだから!」
「あっそう」
後藤はニヤッとすると突然振り返って、
「マコト!」
- 720 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/11/20(土) 01:36
-
吉澤に背負われている小川に声をかける。
「なんですか?後藤さん」
「もう1時間経ってるでしょ。いつまでゴトーのよっすぃ〜の引っ付いてんの?」
「えっ?もうそんなになりますか?」
「いいから早くゴトーとチェンジしてよ」
「えぇーーー」
「何?!」
「すいません・・・すぐに変わります」
後藤が小川とチェンジするとこを見て、
「ちょ、ちょっと!私との対決はどうするのよ?」
「別にゴトーは受けてないしさ。そ〜だな〜・・・」
そう言って小川を見て、
「挑戦権はマコトを倒したらあげるよ♪」
- 721 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/11/20(土) 01:48
-
「ふ〜ん」
清水は走ってきた小川を見ると、
「改めまして清水佐紀です」
「あっ、どーも。小川でーす。よろしく〜」
「新四天王小川麻琴。あなたに負ける気は一切ありません」
「あっそ〜ですか」
「だから瞬殺させてもらいます」
清水はイキナリ小川の正面に立つと左の頬に右の拳を打ち込む。
しかし、そこは打たれ強さは絶品の小川。なにもなかったかのように、
「動き早いねぇ〜!いつの間に近づいたの?」
- 722 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/11/20(土) 02:06
-
ホンキで打ち込んだだけに小川の状態に一切の変化がない事を驚きを隠せない清水。
「ど〜したの?今度はこっちからいくよ」
小川はゆっくりと清水に近づいていく。
「マコトの打たれ強さは異常やざ」
高橋がしみじみと口を開くと後藤が、
「だから新四天王になれたんだよ。誰にでもなれるって訳じゃないからね♪」
「だからってオーディション開かなくてもいいじゃん!」
「だってしょ〜がないでしょ。あれはトゥンク様の趣味だからさ、わかってよよっすぃ〜」
「ホント変な魔王だな。この調子じゃラクショーじゃん!」
「よっすぃ〜!油断するとヤケドするですよ」
「へ〜い。気をつけますリーダー」
- 723 名前:めかり 投稿日:2004/11/20(土) 02:07
-
スンマセン。睡魔に負けました。
続きは明日にでも・・・・・・
- 724 名前:konkon 投稿日:2004/11/21(日) 02:37
- 交信お疲れ様です!
自分もたまに眠くなりますw
ごっちんのマイペースっぷりもさすがですね〜♪
- 725 名前:めかり 投稿日:2004/11/23(火) 00:28
-
274>konkonさん
ごっちんはやっぱマイペースでないと♪
これからも少し少し出していきたいですね。
- 726 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/11/23(火) 00:52
-
一方、小川と清水はと言うと、
スピードを活かして攻め続ける清水。
だが、打たれ強すぎる体に2人の体重差もあり、清水の攻撃はまったく効果がない。
攻められていた小川は清水の両腕を掴むと、
「はぁ〜、やっと捕まえた。ほんじゃ行くよ♪」
「えっ?!うわっ!!」
小川は清水を力任せに振り回して、地面に叩きつける。
小川がそのまま何度も清水を地面に叩きつけていると、横から飛び蹴りをくらい清水を手放した。
やっと開放された清水だが全身ボロボロでほとんど動けない状態だった。
「もう勝負はついているでしょ。佐紀はもう動けないのよ!」
「そ〜ぉ?でも四天王はもっと強いんだけどなぁ〜・・・」
「だったら、今度は私がやってやるわよ!」
- 727 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/11/23(火) 01:00
-
「いいよ、ヨロシク〜」
「ふん、なめやがって・・・ジョートー!」
そう言って突っ込んできた女の子に、小川はラリアットでふき飛ばした。
その子はそのまま壁に叩きつけられて、動かなくなった。
「「「「「桃子!!!!!」」」」」
「あ〜そういえば名前聞いてなかったな・・・まっいいか」
「チクショー、次は私よ」
「もうメンドクサイから5人とも一気に来ていいよ」
- 728 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/11/23(火) 01:11
-
「おいおい、アイツ調子ノリノリじゃん。いいのごっちん?」
「さぁ〜?だってごとー、マコトの面倒見てないもん。みきてぃ〜にでも聞いてよ」
「まったく、一応アイツの保護者みたいなモンだろ!」
「えぇ〜やだよ〜。だいたいゴトーはもうボンクラーズに加入したから関係ないも〜ん」
「はいはい・・・それよりアイツは大丈夫なの?」
「さぁ〜何とかなるんじゃない?あれでも新四天王に選ばれたんだからさ♪ねっ高橋?」
「えっ?!あっ、はぁ〜・・・まぁ相手があの程度やったら問題ないと思うんやが」
「だってさ♪だからよっすぃ〜もドーンと見ておこうよ!」
- 729 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/11/23(火) 01:26
-
5人は小川を囲むように広がると、菅谷のかけ声でいっせいに飛びかかる。
小川は平然と何発かくらいながらも石村と須藤の腕をつかみ、そのまま2人を激突させた。
そのまま2人は崩れ落ちて、小川はニヤッとすると、
「あと3人♪どうする?まだやる?」
3人は返事もせずに、小川の両サイドに熊井・徳永が広がって両手を広げる。
『旋風弾』
『鋼岩弾』
「やっべ〜、魔法だ」
さすがの小川も魔法弾はマズイと思い必死に避ける。
- 730 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/11/23(火) 01:44
-
すると、目標の小川が何とか避けきったため、繰り出した技がお互いに向かって行ってしまった。
熊井・徳永は避けきれずに、そのままお互いの技が直撃して気絶してしまった。
「ふぅ〜危なかった・・・さて、後1人だね」
「まったくみんなだらしないんだから・・・・・・しょうがない!菅谷梨沙子、お相手致す」
菅谷はゆっくりと小川に近づき、流れるような体の動きで攻撃する。
菅谷の掌が小川の体に触れたとき、
「ハッ!!」
とかけ声と共に小川の体が吹き飛ばされた。
それを見てた加護が、
「なんや?今なんが起きたん?」
「わからないです。手が触れただけで雑用がぶっ飛んだのれす」
「2人とも雑用って・・・それより今のは八罫ってやつやざ」
「はっけぃ・・・なんですかそれ?」
「あーしも詳しい事はわからんけど、中国拳法の一種みたいな事をあさ美ちゃんが言いよったわ」
「じゃあいぼん、今からあさ美ちゃんを呼んでくるです」
「おう、了解!!・・・・・・ってアホ〜、今さら呼びにいけるか!」
- 731 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/11/23(火) 01:58
-
「さすがあいぼん!見事なノリツッコミなのです」
「いや〜それほどでも♪ってそれより、雑用がえらい事になっとるで」
見ると、さきほどと違って小川がボロボロになっていた。
「あの菅谷って娘、なかなかやるじゃん」
「ごっちん、どういう事ですか?」
「マコトの攻撃を避ける時の動きをよく見てごらん」
後藤に言われてみんなで目を凝らしてみていると、
小川のパンチを受ける時、受け手に螺旋形のネジリをくわえている。
そして、小川の体がそのまま大きく流れていく。
- 732 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/11/23(火) 02:16
-
「何か変な回転をくわえてるです」
「さすがリーダー!よく気づいたね。そこがミソなんだよ」
「ミソ?」
「受け手にあ〜いったネジリを加える事によって、敵の攻撃を少しの力で受け流せるんだよ」
後藤の説明に感心して全員がうなづく。
「それにさっきのハッケイだけど、あの技は相手と密着した状態からでもものすごい衝撃力を発揮できるんだ」
「へぇ〜それをあんなガキんちょが使うとは、なかなかやるじゃん」
「マコトにはちょっと荷が重いかもね」
「それにしてはごっちん楽しそうじゃん」
「ギリギリまで追い込まれてから、成長ってするもんでしょ」
「ハハハッ、そ〜ゆ〜事ね♪」
後藤と吉澤はニヤニヤしながら小川と菅谷の戦いを傍観する。
- 733 名前:めかり 投稿日:2004/11/23(火) 02:19
-
更新しました。
- 734 名前:メカ沢β 投稿日:2004/11/26(金) 10:54
- 更新お疲れ様です。
この作品を見ていると私もアクション系の小説を書きたくなってしまいます。
- 735 名前:紺トリー娘 投稿日:2004/12/15(水) 21:10
- 続き待ってまーす
- 736 名前:MODERN GIRL 投稿日:2004/12/18(土) 14:15
-
何とか菅谷を捕まえようとする小川。
だが菅谷はヒラヒラと小川の手を交わしながらもハッケイで攻撃をする。
さすがの小川も少しフラフラになってくる。
「おいおいごっちん。アイツほんとに大丈夫か?あのまんまじゃゼッテー勝てないぞ」
「あれ〜よしこ?そんなにマコトの事が心配?」
「んなこたぁねぇ〜よ!!たださ・・・リーダー命令があるだろ。見ろよ、あの辻の顔」
吉澤に言われた後藤は、辻の顔に目を移す。
ものすごい表情で小川の戦いを見ている辻を見て、
「ププッ、何だかんだ言ってマコトの事心配なんだね」
「ん〜・・・そうかも知れないけど、ちょっと違うんだよな」
「んっ?どういう事?」
- 737 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/12/18(土) 14:32
-
「うちも聞いた話なんだけどさ、辻のこの旅のスタートは絶望からのスタートだったらしいよ」
「絶望?」
「自分がいない間にモンスターによって村が滅ぼされたんだよ・・・」
「・・・・・・」
「自分がいたらそんな事にならなかったかも知れない、村の人たちも助かったかも知れないと」
「なるほどね。あの時の辻大暴走事件につながってるんだね」
「なんだよ?辻大暴走事件ってよ」
「ほら、よっすぃ〜たちと四天王みんなで辻ちゃんを追いかけたでしょ」
「あ〜あ〜あ〜あ〜!あったなそんな事が!!」
「よっすぃ〜ったらなぜかミキティ〜背負ってるしさ♪」
「うちはいつもそんな役目なんだよな〜・・・」
- 738 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/12/18(土) 14:58
-
「・・・って違うじゃん!今はそんな昔話してる場合じゃないっての!!ほらっ」
吉澤が指をさすと同時に小川が菅谷に吹っ飛ばされる。
「ってててて、このままじゃ何もできないままやられちゃうよ、どうしよう・・・」
「しょせんあなたじゃ、私の相手はつとまらないのよ。そろそろトドメをさしてあげるわ」
菅谷はそういうと目を閉じて全身に力を溜め込みだす。
「オイごっちん見ろよ。アイツの両手にスゲェ氣が集まってるぞ!」
「ホントだ。あれをくらったら、さすがのマコトもヤバイんじゃない」
「ってかさ、ごっちんホントに心配してる?軽〜く聞こえるんだけど・・・」
「してるしてる♪」
「なら、そろそろアドバイスぐらいしてやったらいいじゃん」
- 739 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2004/12/18(土) 15:09
-
「まったくしょーがないな〜・・・マコト〜!」
「は〜い!」
「負けたらミキティ〜に言うからね」
後藤の一言に小川の顔が真っ青になると、
「げっ!?そ、それだけは・・・ガンバリます。ガンバリますから〜!!」
急に焦りだした小川を見て、
「ごっちんどういう事?」
「小川は特にミキティ〜にしぼられてたからね♪よっぽど恐いんじゃない?」
「なんじゃそりゃ?そんなんでいいの?」
「いいのいいの♪」
- 740 名前:めかり 投稿日:2004/12/18(土) 15:13
-
スイマセン少量更新です。
734>メカ沢βさん
メカ沢βさんもアクション系始めましたね。
これからも頑張りましょう。
735>紺トリー娘さん
続きこうなりました。
でもまだ続きますが・・・
- 741 名前:konkon 投稿日:2004/12/19(日) 06:44
- 更新お疲れ様です〜。
ミキティ、マコトがここまで怯えるほど
怖いんでしょうか・・・。
続き期待してます♪
- 742 名前:メカ沢β 投稿日:2004/12/19(日) 11:37
- 更新お疲れ様です。
アクション系は書いてみるとやっぱり難しいもんですね。
めかりさんの長年に亘る連載には脱帽します。
- 743 名前:ititetu 投稿日:2005/01/01(土) 12:09
- あけましておめでとうございます。
ことしもよろしくお願いします。
- 744 名前:名無し読者。 投稿日:2005/01/02(日) 16:38
- いままでロムしてたのですがレスさせて下さい
この話すごい面白いですね 中でも自分はココのまこっちゃんがツボです
まこっちゃん頑張れ!
- 745 名前:めかり 投稿日:2005/01/03(月) 00:10
-
741>konkonさん
いつもありがとうございます。
マコトはミキティにさんざん仕込まれていますからねぇ・・・
続きがんばらせて頂きます。
742>メカ沢βさん
ありがとうございます。
自分もいつも四苦八苦で書いておりますゆえに、
これからも共に頑張りましょう。
743>ititetuさん
おめでとうございます。
こちらこそ、よろしくお願いします。
744>名無し読者。さん
ありがとうございます。
何気にマコトは人気があるのです。
主役を食わないようにこれからも活躍させていきたいと思います。
- 746 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2005/01/03(月) 00:32
-
小川は腕を回しながら、
「負けるのは嫌だけど、藤本さんのセッキョーは考えただけで身震いがするよ」
小川はそういうと、菅谷と同じように全身に力を溜め込む。
「あなたごときが氣を使いこなせると思っているの?」
「う〜ん多分大丈夫だと思うよ。さっき見て覚えたから」
「さっき見たからって、おいそれとできる技ではないのよ」
しかし小川は目を閉じて集中すると、
「はぁぁぁぁぁぁ・・・・・ハァ!!」
小川の全身が氣で包まれる。明らかに菅谷よりも大きくである。
- 747 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2005/01/03(月) 00:41
-
「うわっ?!なんじゃアイツ・・・」
「あれだよ、マコトの新四天王に選ばれた理由は。マコトの力は未知数なんだよ」
「はぁ〜ん・・・ごっちんもうかうかしてられないんじゃん♪」
「何言ってんのよ、よっすぃ〜!あんなんに苦戦してるくらいじゃマダマダだよ」
「はいはい♪」
「なんなら後でマコトとやってやろうか?」
「ごっちん止めときな・・・たぶん弱いものイジメになっちゃうからさ」
「なら変な事言わない事!」
「へ〜い」
- 748 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2005/01/03(月) 00:48
-
「ふん。見よう見まねでこの技が出来る訳ないじゃない!」
「へぇ〜、ならこの技は偽者だっていうんだ。なら攻撃仕掛けてきなよ。トドメさすんでしょ」
「言われなくても!!」
菅谷は真っ直ぐに踏み込むと小川の腹に両手でハッケイを仕掛けた。
まともにくらった小川であったが、全身に氣を溜め込んでいた小川にはそこまでの効果が出ない。
逆に耐え切った小川が菅谷の両腕を掴み、
「へへっ、おまたせ♪」
そういって菅谷をグルグルと振り回し始めた。
- 749 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2005/01/03(月) 00:55
-
小川は菅谷を何10周か回した後に壁に叩きつけた。
その後も手を離さずに、何度も壁に叩きつける。
しばらくして菅谷が動かなくなるのを確認すると、
小川は菅谷を床に投げて、フラフラとしながら戻ってきた。
そして後藤の前に来ると、
「どうですか、勝ちましたよ・・・だから藤本さんに余計な事は言わないでください」
「オッケェー!約束は守るよ」
「って言うか、そんなけできるならミキティ〜に勝てんじゃねぇ〜の?」
「よ、吉澤さん何て事言うんですか?!ムリムリムリ絶対ムリです!!」
- 750 名前:TAKE ME HIGT 投稿日:2005/01/03(月) 01:04
-
「そっかなぁ〜?そんなんができたらイイ勝負すると思うんだけど、なぁ〜ごっちん」
「それはどうかね?ミキティ〜に聞いてみないとね♪」
「かっ勘弁してください。余計な事言わないでくださいよ!!」
「わかったわかった。それじゃ、そろそろ先に進もっかね、リーダー!」
「そうですね。それじゃ出発しますです」
「ちょちょちょちょ、ちょっと何かひと言くださいよ!」
「しょうがないですね。マコト!時間かかりすぎなのです。以上!」
そういってみんなの先頭に立って先に進みだした。
「ってそれだけ〜?・・・待ってよ〜。置いて行かないでよ〜・・・・・・」
- 751 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/01/03(月) 01:22
-
なまこチーム+1(安倍・矢口・紺野・石川・藤本)
「それにしてもさ、なんなのこのチーム分けは?」
「これですか?あっちはボンクラーズでこっちはなまこチームです」
満足そうに答える紺野に藤本は、
「なまこチームですって意気揚々に言われても・・・何でなまこなの?」
「なっち・まり・こんのの頭文字をとってなまこなのです」
「ふ〜ん・・・あれっ?なんか足りなくない?」
振り返って石川を見る。
「私はオマケだから・・・・・・」
「そっか・・・いろいろ大変だね」
- 752 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/01/03(月) 01:47
-
「それよりさ、こっから先ってどうなってんの?」
「さぁ?美貴も行った事ないから全然知らないんだよね」
「未開拓地ってオイラけっこう好きなんだよね。だって何があるかわかんないでしょ」
「そう?美貴は面倒くさくってあんま好きじゃないんだけど」
「どっちにしてもなっちたちは行かなくてはならないんだから・・・」
「そうですね。どのような場所かわからなくても私たちは進まなければなりませんから」
「へぇ〜、みんなかっこいいねぇ〜。美貴もオモシロソウだからついて行こうっと」
そうこうしているうちに目の前に大きな扉が現れた。
- 753 名前:めかり 投稿日:2005/01/03(月) 01:48
-
今日はここまでです。
- 754 名前:メカ沢β 投稿日:2005/01/03(月) 12:18
- 更新お疲れ様です。
そして、明けましておめでとうございます。
まことの成長の速さは驚異的ですね。ホントに藤本さんもうかうかしてられないかも……。
- 755 名前:konkon 投稿日:2005/01/04(火) 01:07
- あけおめです!
まこと、強!
それよりもミキティは強いのか・・・
続きも楽しみにしてます♪
- 756 名前:めかり 投稿日:2005/01/07(金) 02:54
-
754>メカ沢βさん
あけましてオメオメです。
マコトはある意味カラッポですから吸収力がスゴイんです。
でも藤本さんにはまだまだ敵わないハズです・・・
755>konkonさん
あけおめデース。
そりゃ〜もちろんマコトも強いですよ〜。新四天王ですからぁ〜!
でもミキティ〜には総合的に貫禄負けってことで・・・
これからもヨロシクです。
konkonさんの作品も楽しみにしてマース。
- 757 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/01/07(金) 03:03
-
「うわぁ〜、デッカイ扉だな。こんなのどうやって開けんだよ!」
矢口は声に出しながら通路いっぱいに設置されてある扉を見上げる。
「さすがに美貴も初めて見るけど、こういうのってあったらあったで結構ウザイよね」
「って自分のトコの城じゃん。ちょっとは知っておこうよ」
「だってメンドクサイでしょ。美貴は自分の行動範囲だけ知っていれば問題ないの!」
「はぁ〜、なんじゃそりゃ・・・。ところでここはどうやって通過するの?」
するといろいろと扉を探っていた安倍・石川・紺野が戻ってきて、
「あの右側に2つ鍵穴があったので、たぶんそこであの鍵を使うのだと思われます」
「さっすがオイラの紺ちゃん。目の付け所が違うね!」
「はい、完璧です。では早速扉を開けてみましょう」
- 758 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/01/07(金) 03:16
-
紺野を先頭に5人は扉の右側に近づく。
見てみると紺野の言うとおり鍵穴が2つある。
「じゃあ挿してみるべ」
安倍と石川はポケットから鍵を取り出すとお互いにうなづき、同時に挿し込んだ。
そしてゆっくりと回すとカチャと鍵の開く音。
「開いた・・・じゃ行ってみよっか」
矢口を先頭に鍵穴のところを押すと、ちょうど人1人が通れるスペースで扉が開く。
「なんだこりゃ!?開くのってこれだけかよ!!」
「ってか何なの?見るからにくだらないんだけど・・・」
「どういう事なんだよコレ?」
「美貴が知ってる訳ないでしょ!トゥンク様にでも聞いてみたら?」
「なんでオイラがわざわざこんなクダラネェ〜事聞かなきゃいけないんだよ!」
「美貴だってこんな事聞きたくないわよ!」
「ほらほら、もういいから先に進むべ」
矢口と藤本は安倍になだめられとりあえず先に進み始めた。
- 759 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/01/07(金) 03:26
-
しばらく進んで行くと少し細い通路にでた。
5人が1列になって進んでいくと、突然天井が下がってきた。
とっさに5人が両手で踏ん張り、その場を耐える。
「危なくペチャンコなるところだったよ。
「そういう問題じゃないでしょ。美貴たちいつまでこの状態でいるの?」
「さぁ?だからさっきから言ってるでしょ!あんたらの城なんだからオイラたちが聞きたいんだけど!!」
「美貴だってこんなとこ来るの初めてなんだから知ってる訳ないでしょ!」
「なんだよ、使えねぇ〜奴だな。紺ちゃ〜ん、なんとかなんないの?」
「こういうトラップはどっかにスイッチがあるとおもうのですが・・・」
- 760 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/01/07(金) 03:35
-
するとその時前方にある部屋から3人の娘が現れる。
「ふふっ、いいざまね」
「藤本もトゥンク様を裏切るからこんな情けない事になるのよ」
「って言うかアンタたち誰?」
「別に教える必要もないわ。だってあなたたちはここでつぶされちゃうんだから♪」
「そうそう♪力の限り頑張りなさ〜い。それじゃ!」
そういって3人は姿を消す。
「あっ!?チキショ〜!待てよ。オイコラー!!」
- 761 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/01/07(金) 03:39
-
「よれより今の娘たちって誰なんだべ?」
「知らない。美貴も初めて見た」
「でも、あっちはミキティ〜の事知っているみたいだったよ」
「でも美貴は全然だよ。ってかスゴイ腹立つんだけど・・・」
すると紺野が、
「見てください、あそこの部屋の入り口のところにボタンがありますよ」
紺野の指摘したトコを見ると、通路の右下に小さなボタンがある。
- 762 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/01/07(金) 03:46
-
「ホントだ!さっすがオイラの紺ちゃん。目の付け所が違うね」
「でも問題はどうやってあのボタンを押すかって事なんですが・・・」
「誰か1人でも動ければいいんだけど・・・」
矢口の呟きに石川が、
「ねぇ、この中で1番素早く動けるのって誰かな?」
「そりゃ〜多分紺ちゃんじゃない」
「じゃあ〜、紺ちゃんに動いてもらってその間私たちが頑張るってのはどう?」
「ダメです!」
嬉しそうに案をあげる石川に紺野がSTOPを入れる。
- 763 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/01/07(金) 03:53
-
「そっか、ダメか・・・」
「あっ、違います。この作戦がダメって意味じゃなくて、私が動くのがダメって事です」
「えっなんで?」
「多分私が力を緩めると、全員一気につぶされてしまうからです」
「じゃあ、次に素早い人でいいじゃん」
「で、誰なの?あの娘の次に素早い人って?」
あまりの重さに不機嫌になった藤本が聞きかえす。
「なっちじゃない事は確かだべ」
「私も自信ないな・・・」
「えっオイラ?オイラもそんなに動き早くないんだけど・・・」
すると全員の視線が藤本に集中する。
- 764 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/01/07(金) 03:58
-
「ちょ、ちょっと待ってよ。美貴がやるの?」
4人がうなづくと、
「あのさ、言っておくけど美貴は敵なのよ!そのままボタンを押さずに部屋に行く可能性もあるのよ!!」
すると紺野が、
「それも大丈夫です。藤本さんの性格からしてそんな事をするような人には見えません」
「あんたに美貴のなにがわかんのよ」
「それに・・・」
「人の話きけよ!」
「それに藤本さんは石川さんによって生かされているのです。その石川さんを見殺しにするのですか?」
「それはあの人が勝手にした事だし・・・」
「負け逃げでいいんですか?」
- 765 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/01/07(金) 04:08
-
「わかったわよ!やればいいんでしょ、やれば!!」
「はい、お願いします」
「その代わり、しっかりと支えておきなさいよ。美貴が手を離したとたん全員ペシャンコになったらタダじゃおかないからね!」
「はい、完璧です!」
「完璧ってまだ成功してないじゃん・・・」
「とにかくお願いします」
「じゃ行くよ。3・2・1・0!!」
0の言葉と同時に藤本がボタンを目がけて全力で走る。
その間4人へ負担が一気に増える。
「っく・・まだかよ?藤本・・・」
「こ、これは予想以上にキツイべ」
「もう限界かも・・・」
「私もこの重さは計算外でした。多分いろいろと計算されたトラップみたいですね」
「みっ・・みたいですねって・・・、紺ちゃん人ごとじゃ・・・ないんだよ」
「こう見えてかなりキツイんですけど・・・」
するとその時、藤本が滑り込みながらスイッチを押す。
- 766 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/01/07(金) 04:15
-
次の瞬間、ゆっくりと天井が上がっていった。
「ふぅ〜助かった・・・」
「完璧です」
「疲れたべさ・・・」
「オイラ腕パンパンだよ」
4人はゆっくりと歩いて腕を揉みながら部屋に入ると、先に入った藤本の前にさっきの3人が立っていた。
「あっ?!さっきの3人組みだべ!」
「アンタたちさ、いったい何者なの?」
「私たちは流氷戦隊カントリィー!!!」
「何それ?だいたい何なの?流氷戦隊って、バカじゃない!!」
- 767 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/01/07(金) 04:26
-
「おのれ藤本!言っていい事と悪い事ってあるんだぞ!!」
「うるさ〜い!!それよりなんで美貴の事知ってんの?」
「我等はトゥンク様の裏遊撃部隊。あんたたちの監視もしていたのよ」
「なんかムカつく!3人まとめて美貴が片付けてやるよ!!」
「ほぉ〜、口だけは威勢がいいのぉ〜。じゃここで3人で出ても仕方ないし・・・美海仕事してきなさい」
3人の中で1番小さい人が指示をだす。
美海は1歩前にでると、
「裏遊撃部隊、斉藤美海・・・おしてまいる!」
- 768 名前:めかり 投稿日:2005/01/07(金) 04:27
-
すいませんが、今日はここまでにしてください。
- 769 名前:メカ沢β 投稿日:2005/01/07(金) 17:29
- 更新お疲れ様です。
なんとまぁワクワクする展開だこと……口調が変になってしまいました。スイマセン。
- 770 名前:konkon 投稿日:2005/01/08(土) 01:49
- ミキティ暴走w
ある意味かっけぇー!
マジおもしろいっす♪
- 771 名前:ititetu 投稿日:2005/01/08(土) 21:24
- 更新お疲れ様です。
カントリー登場!!
やっぱり、ちんちくりんがリーダーかぁ(^_^;)
まいっんぐは矢口とSEXY対決かな?
- 772 名前:めかり 投稿日:2005/01/29(土) 23:06
-
769>メカ沢βさん
今後もワクワクして頂けるように頑張りまっす。
770>konkonさん
スポーツガール、ミキティをちょこっと出してみました。
771>ititetuさん
やっぱりちんちくりんがリーダーでした。
まいっちんぐのお相手は・・・まだ決まってないのです。
- 773 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/01/29(土) 23:19
-
しかし藤本は首を横に振ると、
「ちょっと待って!相手は美貴が決めるわ。ちっちゃいのかかってきなよ!!」
「バッ、バカじゃないの!?流氷戦隊リーダーの私がわざわざあなたの相手をすると思っているの?」
「ふんっ・・・」
あさみの言葉に藤本が鼻で笑うと、
「な、何がおかしいんだ!!」
「だってリーダーって言ってるわりに3人の中で1番弱そうに見えるんだけど♪」
「・・・・・・その言葉後悔させてあげるわ!美海下がって、私が出るから」
「はっはい・・・」
あさみは前に出てかまえると、
「流氷戦隊カントリーリーダー、木村あさみお相手つかまつる!」
その言葉と同時に、藤本に襲いかかってきた。
- 774 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/01/29(土) 23:37
-
あさみは素早く藤本の後ろにまわり込むと、上段回し蹴りをだす。
藤本は簡単に避ける。しかし通りすぎた足が今度はかかとから戻ってくる。
何とか気づいた藤本はそれも避けて、少し間合いをとった。
「へぇ〜、あさみの足技を1発目から避けるなんてさすがは四天王って名乗るだけあるね。でも、いつまで避けきれるかしら♪」
藤本とあさみの闘いを見ながら、里田と美海がニヤニヤしながら話している。
逆に安倍・矢口・紺野・石川は、
「うわっ?!スッゲー足技!!今の2発目はオイラ避けれないよ・・・」
「なっちも自信ないべさ」
「さすが美貴ちゃんだね」
「でも、あの藤本さんに石川さんは勝ってるのですよ」
「いやぁ〜、それほどでも♪」
- 775 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/01/29(土) 23:51
-
「紺ちゃん。梨華ちゃんおだてても良い事ないよ」
「そうですか・・・それは残念です・・・・・・」
「ちょっとまりっぺ!そんな事ないわよ。紺ちゃん、今度好きなものオゴッてあげるね」
「やった!約束ですよ。もし破った時は・・・」
鋭くなった紺野の目が石川に突き刺さる。
「はっはい・・・しっかりとオゴらさせて頂きます」
「クックック、しっかりオゴッもらいなよ紺ちゃん♪」
「はぁい!完璧です」
「ついでになっち達もオゴッもらうべさ」
「そうだね!梨華ちゃんオイラたちもヨロシクね♪」
「え〜そんなぁ〜・・・」
- 776 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/01/30(日) 00:13
-
一方、あさみと戦いながら、
「(あの人たち美貴に戦わせといて、何を楽しそうに話してるのかしら・・・何かムカムカしてきた)」
その時、あさみの足が藤本の頬にヒットする。吹っ飛ぶ藤本を見下して、
「何よそ見してるの?私が手を抜かなかったら、今の1発で終わってるわよ」
藤本はムクッと立ち上がると、
「あっそう。だと思ったよ。だって今のケリ全然効かなかったし・・・」
「クッ、なら本気でやってやるよ!」
「あっそう・・・、でも美貴あなたの相手するのもう飽きたから」
藤本は正面から素早くあさみに近づくと、下から突き上げるように拳をねじり込んだ。
1撃で気絶したあさみを里田と美海の前に投げつけると、
「さっ、邪魔者は美貴が片付けてあげたから、2人ともしっかりと楽しませてよね」
- 777 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/01/30(日) 00:30
-
里田は転がっているあさみをケリ飛ばすと、
「な〜んだバレてたんだ」
美海もあさみに向かって炎を出して一瞬にして灰にすると、
「チェッ、つまんねぇ〜の!」
藤本は2人を見ながら、
「なんでそんな事してたの?」
「そっちはある程度自由かも知れないけど、コッチは縦社会が厳しくてさ」
「そうそう。あのちっちゃいの弱いくせにエラソーにしちゃってさ。名前だけのリーダーのクセにさ」
「あっそう。そんな事よりどっちから美貴の相手してくれるの?」
「そんな事って、聞いてきたのはそっちじゃん・・・」
美海は1歩前に出ると、
「まっいっか。じゃ私からでるよ。いいでしょ?まい」
「いいも悪いも美海ヤル気まんまんなんでしょ♪」
- 778 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/01/30(日) 01:02
-
「へへっ、だって久々でしょ。力いっぱい闘えるのって」
「そうだね。じゃ頑張りな!」
「ほ〜い。って訳で、私斉藤美海が相手になりましょう♪」
「まあ、どっちがきても美貴にとって結果は同じ事なんだけど・・・」
「ふふっ、じゃあ始めましょ♪」
2人は間合いを詰めると先ほどとは違い、見事な攻防が繰り広げられる。
それを見ながら里田が、
「へぇ〜、四天王だけあってサスガだね♪」
ナマコチームも、
「うわ〜、さっきと全然違うんだけど」
「ホントだべ、それにしても梨華ちゃんよく藤本に勝てたね」
「勝ったって言うか、まぁ運がよかっただけだよ。次やったら結果は違うかも知れないよ」
「でも動きを見てみますと、2人とも格闘より魔法がメインみたいですね」
「はぁ〜さすが紺ちゃんだね。少しの動きでわかっちゃうんだもんなぁ〜」
「まぁ、私が格闘がメインですから」
「またまたぁ〜、紺ちゃんはどっちでもOKなクセに!オイラは知ってるんだよ!」
「いや〜それほどでも・・・」
- 779 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/01/30(日) 01:08
-
ガシッ!!
藤本と美海は腕を交差してぶつかる。
「クッ、けっこうやるじゃん」
「ふふっ、そっちこそ」
2人はニヤッとして少し間合いを取ると、
「じゃ、そろそろ様子見も終わりにして本気でやろっか」
「期待してますよ藤本さん!」
- 780 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/01/30(日) 01:16
-
すると美海は手を広げて、
『円舞炎』
と先ほどあさみに飛ばした炎が藤本に向かって飛んでくる。
藤本は回転しながら避けると両手で輪を作り、
『エクスプロージョン』
美海のいた場所に大爆発が起こる。
しかし爆破が起きた時にはその場に美海の姿はない。
- 781 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/01/30(日) 01:25
-
「へ〜なかなかやるじゃん」
「藤本さんも予想以上ですよ。私ウキウキしてきました」
「ふ〜ん・・・それって美貴の事なめてる言葉にしか聞こえないんだけど」
「別にそ〜とってもらってもかまいませんよ」
「ムカツク・・・」
藤本は両手で輪を作ると、
『ダブルエクス』
「うわっ・・・」
突然の連発に避けきれなかった美海が爆破に巻き込まれ壁に打ちつけられる。
- 782 名前:めかり 投稿日:2005/01/30(日) 01:26
-
今日はここまでです。
- 783 名前:konkon 投稿日:2005/01/31(月) 01:53
- ミキティつぇぇ・・・。
それにしても、紺ちゃん達は緊張感ないですねw
アンド、紺ちゃんを裏切ったら梨華ちゃん殺されますね・・・。
- 784 名前:ititetu 投稿日:2005/02/04(金) 22:40
- 更新お疲れ様です。
ミキティは強い!
でも一番強いのは・・・・誰?
今までの話の流れだと・・・・辻ちゃんかな?
- 785 名前:めかり 投稿日:2005/03/09(水) 23:43
-
783>konkonさん
もちろんみきてぃは強いですよ!
紺ちゃんは梨華ちゃんにしっかりとオゴってもらう事になるでしょう。
784>ititetuさん
当然四天王ですから♪
1番強いのはと言うと、
ミキティは梨華ちゃんに負けちゃったし、
ごっちんはよっすぃに負けちゃったし、
でもよっすぃは梨華ちゃんには勝てないだろうなぁ〜
と言う事で、やっぱり辻ちゃんが1番かなぁ☆
- 786 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/03/09(水) 23:59
-
「フン、弱いくせに調子に乗るからこうなるんだよ!」
藤本が美海を上から見下しながら言うと、美海はゆっくりと立ち上がって、
「やっぱり藤本さんはウチのチビリーダーと比べると全然強いですね」
「あたりまえだよ。美貴とあんなんを比べる時点で間違ってるから」
「それは失礼しました。ではこれからはそのレベルに合わせますから」
「へぇ〜、まだまだ余力があるって事?」
「あるかどうかの判断は藤本さんがしてくれればいいですよ」
そう言うと美海は両手を広げて、
『炎舞法輪』
すると美海の周りに炎の塊がいくつも出てきた。
- 787 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/03/10(木) 00:10
-
「今度はこっちの番ですよ。・・・ハッ!」
炎の塊がいっせいに藤本に襲ってくる。
炎の塊は避けても繰り返し何度も何度も藤本に向かってくる。
「何だコレ?アイツこれのコントロールまでできるの?さすがにこのままじゃマズ・・・あっ」
何とか避けていた藤本だが全部を避けきれる事はできなくて、正面からまともに受けてしまった。
倒れた藤本にさらに残りの炎弾が続けて襲ってきた。
大きな音と煙が同時に上がり、藤本の姿が見えなくなった。
- 788 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/03/10(木) 00:18
-
それを見てた4人は、
「今のはさすがにマズイんでないかい?」
「オイラもそう思うよ」
「ちょっと行ってみましょう」
「待って!!」
と走り出そうとした安倍・矢口・紺野を石川が止める。
「美貴ちゃんはそう簡単には負けないよ」
「でも・・・」
「それに今止めたら美貴ちゃん絶対に怒ると思う・・・」
石川に説得された3人は今にも飛び出したい気持ちを抑えて煙のあがってるところを見つめる。
- 789 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/03/10(木) 00:24
-
しかしその話を聞いていた美海が、
「残念ですが藤本さんはもう終わりです。次の方どうぞ!」
石川は1歩前に出ると、
「あれくらいじゃ美貴ちゃんは負けないよ!戦った私が1番よくわかってるんだから!!」
「ふふふっ、戦いを通じての友情ってやつですか?でも現実はそうあまくないのですよ」
「そんな事ない!美貴ちゃんは絶対負けないんだから〜!!」
その時、煙の中からボロボロの藤本が出てきて、
- 790 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/03/10(木) 00:32
-
「まったく、相変わらずあなたって甘い人ね。そんなんじゃ今度は美貴が勝つよ」
石川は涙を流しながら藤本を見つめる。
「まっ、一応礼は言っとくね。アリガト」
「美貴ちゃん・・・・・・」
そして藤本は美海の方を向くと、
「完全に頭にきちゃってるから、どうなっても知らないよ」
「その状態でまだ勝つつもりですか?絶対にムリですよ」
「バカじゃないの?絶対って言葉はありえないんだよ!」
- 791 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/03/10(木) 00:40
-
藤本は左右の指で輪を作ると、
『ダブルエクス』
と同時に爆破を起こすが美海は空中に飛んでそれを避ける。
しかし藤本はそれを読んでいたのか、今度は両手で大きな輪を作って、
「ソコじゃ自由に動けないだろ・・・・・・消えろ!!」
『エクスキラメーション』
すると今までにない大爆発が起きて部屋中に爆煙が広がる。
- 792 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/03/10(木) 00:49
-
しばらくして煙がおさまると、そこに美海の姿はなかった。
藤本はゆっくりと4人のとこに戻ってきて、
「疲れた・・・寝る・・・・・・」
そう言って壁に背をつけて座るとすごい速さで眠りに落ちた。
「す・・・凄い技だべ。梨華ちゃんよく勝ったもんだべさ・・・」
「私とやった時は、あんなスゴイ技出なかったもん・・・」
「やっぱさすがは四天王って事だよなぁ〜」
「そうですね。あっ・・・次の方が出てきましたよ」
- 793 名前:TOUCH DOWN 投稿日:2005/03/10(木) 00:55
-
里田は部屋の中央まで出てくると、
「流石は四天王って事かしら・・・美海が跡形もなく消されるなんてね」
里田は眠っている藤本から4人に目を移して、
「さて次は私なんだけど、誰が相手をしてくれるのかしら?」
すると、
「では私がお相手致しましょう」
紺野がゆっくりと前に出た。
「紺ちゃん・・・」
矢口が心配そうに言うと、
「大丈夫です。もうさっきの様には絶対になりませんから!」
「わかった。頑張ってね!オイラが応援してるよ♪」
「はぁい、完璧です。絶対に負けません!」
そして紺野はゆっくりと部屋の中央に向かって歩き出した。
- 794 名前:めかり 投稿日:2005/03/10(木) 00:57
-
本日の更新はここまでです。
- 795 名前:konkon 投稿日:2005/03/11(金) 00:10
- ミキティ、最強!
紺ちゃん、萌えろ〜(違)
いや〜紺ちゃん待ってました♪
がんばって!
- 796 名前:ititetu 投稿日:2005/03/11(金) 21:16
- 更新お疲れ様です。
ミキティにダメージを与えるとは、美海消えちゃったけど
強かったですね。
すると・・・まいっちんぐはそれ以上ってこと!!
紺ちゃんだいじょうぶか?
- 797 名前:めかり 投稿日:2005/04/02(土) 00:04
-
795>konkonさん
いやぁ〜やっぱりミキティ〜は強かったですね〜♪
さすがはミキティ〜ですね。
次は紺ちゃんですがきっと萌えてくれる事でしょう!!(笑)
796>ititetuさん
ベリーズが弱すぎた分、カントリーは強くしてみようと思ってました。
美海とまいちゃんは四天王と張り合えるくらいになってるハズ・・・
でもミキティ〜も勝った事ですから紺ちゃんも頑張ってくれる事でしょう!
- 798 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/04/02(土) 00:20
-
紺野は里田の前に立つとペコリと頭を下げて、
「お待たせしました。私、紺野あさ美がお相手致しましょう」
「紺野あさ美。あなたの情報はしっかりと頭に入れているわ」
里田は紺野の目を見たままニヤッとして、
「武術魔術と共に天武の才で、さらには頭脳明晰の天才少女。そんなあなたと戦えるのはラッキーなのかアンラッキーなのか・・・」
里田はジッと紺野を見つめると、
「いやぁ〜そんな天才美少女だなんて♪照れますねぇ〜」
「フフッ、確かにカワイイのも認めるわ。将来が楽しみな素質があるから私がセクシーさをアドバイスしてあげたいとこだけど」
里田はそこまで言うと鋭い眼つきになり、
「しかし、残念だけどあなたはここで消えてしまう運命だから!!」
- 799 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/04/02(土) 00:39
-
言い終えると同時に里田の長い足が紺野の顔面目がけて伸びてくる。
紺野はとっさにしゃがんで避けるとさらに頭上に殺気を感じて横に転がって避ける。
見ると里田のかかと落としが振り落とされていた。
紺野は立ち上がると対抗して蹴り技で里田に攻め込む。
里田も同じように蹴りで応戦する。
2人の攻防を見てた安倍・矢口・石川の3人は、
「あの里田って娘スゴイべさ・・・。紺ちゃんとまともに競り合ってるべ!」
「ホントだよ。紺ちゃんと張り合えるって言ったら辻ぐらいかと思ってたのに・・・」
「あの長い足をうまく使ってるよね。それにスゴク綺麗に見えるよ」
- 800 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/04/02(土) 00:52
-
石川の言う通りに里田は長い足を流れるように使い、あたかも踊っているようにも見える。
里田は右上段まわし蹴りを繰り出す。
紺野は当然のように両手でブロックをする。
しかし次の瞬間、逆側からの衝撃により紺野は吹き飛ばされた。
壁まで飛ばされた紺野は何が起きたかわからないままゆっくりと立ち上がる。
「さすがは紺野あさ美。今のをまともにくらって立ち上がって来たのってあなたが初めてよ♪」
しかし紺野は不安な顔をしたまま里田を見つめる。
「でも、何が起きたかまったく解からないって顔をしてるわよ」
里田はゆっくりと紺野との間を詰めて行く。
- 801 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/04/02(土) 01:07
-
紺野は蹴り技はマズイと思い、間をさらに詰めて顔を目がけて拳を突き出す。
しかし近づいた時に下から伸びてくる里田の膝。
何とか気づいた紺野は飛び上がり、逆に里田のアゴに膝をくらわした。
里田は大の字に倒れたがゆっくりと立ち上がり、
「油断したわ。でも、もう同じ手はくらわないから!」
と言ってさっきと同じように里田の右足が伸びてくる。
「(これだ!これの正体をつかまないとマズイ)」
紺野はそう思いながらさっきとは違い片手を出して衝撃に備える。
しかしまたもや衝撃が来たのは逆側からだった。
紺野はもう一方の手で何とか直撃を防ぐ。
- 802 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/04/02(土) 01:15
-
「なるほど・・・そういう事でしたか・・・・・・」
紺野は何かを確信したのか呟きながら里田を見つめる。
「ねぇ・・・どういう事?」
石川が不思議そうに安倍と矢口に聞く。
「さぁ〜・・・どういう事だべか?なっちには全然見えないべさ」
「オイラもサッパリだよ。速過ぎて全然見えないって!」
3人は少し落胆しながら紺野を見る。
- 803 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/04/02(土) 01:28
-
一方紺野と里田は、
「へぇ〜?!この『シャドウインパクト』まで見抜くとはサスガね♪」
「なるほど!シャドウですか。この幻影が解けなければやられ続ける事になりますからね」
紺野はニコッと笑いながら里田に返答する。
「でも結局はあなたが負ける事になるの。この技は冥途の土産に持っていっていいからさ♪」
里田は素早く正面から紺野に近づいていく。
紺野はそれに合わせて右足を振り上げる。
「これくらいなら簡単に防げるわよ」
と里田が手を出して言った次の瞬間、逆側から強い衝撃が来る。
- 804 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/04/02(土) 01:35
-
飛ばされた里田が驚きながら紺野を見ると、
「あなたほどではないですが、これくらいなら私にだってできますよ」
とにこやかに答える。
一方、
「ねぇ・・・どうなってるの?」
「だからなっちにはサッパリだって言ってるべさ!ヤグチは?」
「オイラも以下同文だよ。何で里田って奴ぶっ飛んでんの?」
「さぁ〜・・・」
「う〜ん・・・」
石川が首をひねると、安倍も矢口も首をひねってうなりだした。
「まっ、後で紺ちゃんに説明してもらおっか」
「そっ、そうだね。それがいいよ♪」
「なっちもそれで賛成だべさ!!」
- 805 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/04/02(土) 01:55
-
「くそっ!さすがって言うべきなのかこの天武の才は?しかし私もこのままいく訳には・・・」
里田はまたもや紺野に近づくと長い足を伸ばしてくる。
しかし紺野はその足を蹴り返すと、さらに逆の足を里田の腹部にねじり込む。
まともに入ってしまった里田はその場に沈み込む。
「今ので肋骨3〜4本は折れたハズです。もうムリをしない方がいいですよ。マイッタって言ってください」
「うるさい!!私たちに敗北という文字はないんだ!!!」
里田はまたもや立ち上がると、先ほどとはうって変わって遅い動きで紺野に近づく。
「やはりそうですか・・・」
- 806 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/04/02(土) 02:08
-
紺野はゆっくりと近づいてくる里田を見ながら首を横に振ると、真上に飛び上がった。
そのままかかと落としを出した。
里田は両手を頭の上に出してそのまま進んできた。
紺野のかかと落としが防がれたと誰もが思った瞬間。
もう一方の足が下から上がってきて里田の喉に突き刺さり、そしてそのまま両足で頭はさまれた。
紺野が着地すると、里田は口をパクパクと動かしてそのままゆっくりと崩れ落ちた。
動かなくなった里田を見下ろしながら、
「ふぅ〜・・・いい勉強になりました」
と頭を下げるとみんなの元へ戻っていった。
- 807 名前:めかり 投稿日:2005/04/02(土) 02:14
-
今日の更新はここまでです。
更新がゆっくりすぎるな〜と自分でも感じますが、
このペースで最後まで行かせて頂きたいと思っています。
読んで頂いている皆様ご了承ください。
- 808 名前:ititetu 投稿日:2005/04/05(火) 21:20
- 更新お疲れ様です。
紺ちゃん強いし、冷静ですねぇ。
更新ペースは、めかりさんの良いぺースでやってください。
- 809 名前:ロドリゲス 投稿日:2005/04/29(金) 01:26
- 始めから読ませてもらいました。とってもおもしろいです。これからの展開も楽しみにして待ってます。作者さんのペースで頑張ってください。
- 810 名前:めかり 投稿日:2005/05/10(火) 02:08
-
808>ititetuさん
いや〜紺ちゃんはホント強いですね〜。
これからの紺ちゃんの活躍も期待したいものです。
809>ロドリゲスさん
ありがとうございます。
これからの展開も喜んで頂けるように
がんばっていこうと思っている今日この頃です。
- 811 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/05/10(火) 02:17
-
戻ってきた紺野に安倍・矢口・石川の3人が駆け寄り、
「紺ちゃんおつかれだべ!」
「さすがはオイラの紺ちゃんだね。もう最強って感じだよ♪」
「ところでちょっと聞きたいんだけど?」
「?何ですか石川さん」
紺野は首を傾けながら石川に聞き返す。
「あのダブルインパクトってどんな技だったの?私たちにはちょっと見えにくくて・・・」
「あの技ですか?そ〜ですね〜簡単に言うとボクシングの1・2を蹴りでやったみたいな感じですかね」
「ボクシングの1・2を蹴りでね〜・・・・・・」
紺野の説明を聞いて3人は理解したのかしてないのか微妙な返事をする。
- 812 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/05/10(火) 02:26
-
その空気に気づいた紺野は、
「まあ聞くより実際に見た方がいいかも知れませんね。まりっぺちょっと来てください」
そういって自分の前に矢口を立たせると、
「まずは右のハイキックを出します」
紺野は足をコマ送りのようにゆっくりと動かし矢口の顔の近くまで足を持っていく。
「ここまでくると人はブロックしようと両手を足の前にだします」
3人はうんうんとうなずいている。
「ここで開いている逆側にハイキックを入れ込むって事なんですが、問題はこの足の入れ替えをいかに素早くするかって事なんです」
「そういう事だべか!最初のケリがフェイントになってる訳だべな!!」
「そうですね」
- 813 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/05/10(火) 02:35
-
「そうですねって、紺ちゃんもやってたみたいだけどオイラたちには一生できない技なんだけど・・・」
「そんな事ないですよ。日々の修行でなんとかなるものです」
「あとさ〜、最後の技ってどういう技なの?」
「あれは『龍硬顎』と言いまして、龍の口をイメージした技なんです」
「確かにあの威力は何でも噛み砕きそうだよね〜」
「ヤグチも噛み砕かれないように気をつけるべさ♪」
「そうだね。オイラもやられないようにしとかないと・・・」
「何言ってるんですか?!まりっぺにする訳ないじゃないですか〜!!」
「ははっ、ジョーダンだよジョーダン♪」
- 814 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/05/10(火) 02:42
-
「ところでさ、こっちもこうだとボンクラーズも戦ってんのかな?」
「よっすぃ〜大丈夫かな・・・」
「梨華ちゃん心配無用だべ!あっちにはリーダーが付いているからみんな無事だべさ」
「そうだよね!私たちもリーダーとの約束を破らないようにガンバんないと!」
「そうだべ梨華ちゃん。それじゃ〜そろそろ先に進むとしようかい?」
とその時、
「あのさ〜2人で盛り上がってるところ悪いんだけど・・・ちょっとあれ見てよ・・・・・・」
矢口が指差す方を安倍と石川が見ると、そこには藤本が悪魔の様な顔で眠っていた。
- 815 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/05/10(火) 02:53
-
「なっ!?なんだべアレは?この世のものとは思えないべさ!!」
「半径1m以内に踏み込んだら絶対やられるな・・・起こすなんてもっての他かだよ」
「何か嫌な事でもあったんですかね?」
安倍・矢口・紺野がヒソヒソと話していると、
「じゃ私が起こしてきてあげるよ。この天使のような声なら美貴ちゃんもきっと気持ちよく目覚めれるハズ♪」
と進み出した石川を紺野が、
「なっち、まりっぺ止めてください。世界が滅亡してしまいます!!」
安倍と矢口に押さえられる石川。
「ちょっと紺ちゃんヒドイんじゃないの?」
「いや、これは止めて正解です。今まで石川さんに起こされて気持ちよく目覚めた人はいませんから!」
「残念だけど紺ちゃんの言う通りだべ・・・」
「うんうん。オイラもそう思うよ・・・」
- 816 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/05/10(火) 03:02
-
「そんな〜・・・いいもん!よっすぃ〜はきっと気持ちよく起きてくれるもん!!」
「吉澤さんはある意味人身御供みたいなものですから」
「おっ!?うまいね紺ちゃん。ひとみと人身をかけた例えじゃん」
「いや〜さすがだべ!紺ちゃんには脱帽だべさ〜」
「ハッキリ言ってねらってましたけど・・・と少し話がそれてしまいましたが・・・」
「そうだったそうだった。でっ、どうするの?」
「任せてください。私が起こしてきます」
自信満々に言う紺野に、
「ちょ、ちょっと大丈夫だべか?」
「はい!完璧です♪」
- 817 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/05/10(火) 03:09
-
そういって紺野はスタスタと眠っている藤本に近づいて肩をポンポン叩くと、
「藤本さん、終わりましたよ」
安倍と矢口は固唾を飲み込みながら見つめている。
「ん〜〜〜〜〜・・・あっ?終わったの?」
「はい♪そろそろ行きましょう」
「そうね」
藤本は言葉少なげに返事をすると立ち上がった。そして、
「3人で何やってんの?」
石川の上に座っている安倍と矢口を見ながら紺野に言うと、
「まあちょっとした遊びみたいなものですよ」
「どうでもいいけど、そろそろどいてあげないと1番下の人がもがいてるよ」
石川が顔を真っ赤にしてもがいていた。
- 818 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/05/10(火) 03:13
-
安倍と矢口は立ち上がると、
「じゃそろそろ行くべ!」
「おう〜!!」
安倍を先頭に矢口・藤本・紺野と進みだした。
「なんなのよ〜もう!」
石川はボソッとつぶやくとトボトボとみんなの後についていった。
- 819 名前:めかり 投稿日:2005/05/10(火) 03:14
-
今日はここまでです。
- 820 名前:ititetu 投稿日:2005/05/15(日) 00:13
- 更新 お疲れ様です。
ミキティの悪魔の寝顔?
結構想像できたりして・・・・・(自爆)
ボンクラーズも戦っているんですよねぇ・・・・
どんなんだろう?(^_^;)
で、お願い。
そろそろ なっちの戦闘お願いできませんか?
- 821 名前:めかり 投稿日:2005/06/02(木) 22:30
-
820>ititetuさん
きっとみきてぃ〜の寝顔は・・・
だからどっきり寝起きも・・・・・・たぶん
なっちさんについては、何とかしたいと思いますがどうなるかは
わかりません
ボンクラーズはどうなる事やら?
- 822 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/06/02(木) 23:36
-
そのころボンクラーズ御一行は、
「はぁ〜外から見たときも思ったけどさ〜、やっぱこの城広すぎじゃねぇ?」
「そぉだねぇ〜」
「そ〜だね〜って、ごっちんも住んでんでしょ?」
「んあ?一応ね」
「一応って・・・」
「だってあんま歩き回った事ないもん。だから探検ぽくていいじゃん」
「はいはい・・・やっぱ四天王って言ってもごっちんはごっちんなんだな」
「何いってんのよっすぃ?ごとーはごとーだよ!」
「ははっ、まぁそりゃ〜そ〜だな」
- 823 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/06/02(木) 23:46
-
すると先頭を歩いていた辻から声がきこえる。
「ん?ねぇあいぼんあっちに何かにえないですか?」
「なんやのの?なんか見えたんか?」
「見えたです!」
「何が?」
「何かです!!」
「・・・よっしゃ了解やリーダー」
すると加護は後ろを向いて、
「おいよっす・・・いや、おい見習い!ちょっとえぇか?」
「見習いって・・・・・・ちゃんと小川麻琴って名前が・・・」
「えぇ〜からはよ来いや!」
「は〜〜〜〜〜〜〜〜い」
- 824 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/06/02(木) 23:54
-
小川がトボトボと辻と加護に近づくと、
「リーダーが何か見えたらしいんや!そやからオマエ先に行って様子を見てこいや」
「なっ、なんであたしが?」
「えぇからはよ行けや!見習いから卒業したいんやろ?」
「うっぐっ・・・わかりました・・・・・・」
小川は仕方なくトボトボと歩きだすと後ろから強い声で、
「ダッシュや!」
「はっはい!!」
加護の声に走りだした小川であった。
- 825 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/06/03(金) 00:14
-
辻・加護・高橋・吉澤・後藤の5人は小川の後ろ姿を見送る。
小川の姿が道先の闇に消えた次の瞬間、
「ムギャーーー」
突然の声に5人は顔を見合わせる。
「今の声は・・・みんな行ってみるです!」
辻は走りだすのと同時に声をかけ、辻を先頭に全員が走りだした。
しばらく走るとちょっとした広場にでた。
その中央で小川が倒れていた。
加護が小川を抱きかかえて、
「おい!どしたんや見習い?」
- 826 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/06/03(金) 00:18
-
加護に声をかけられた小川はうっすらと目を開けて、
「や、やられました・・・」
「そりゃ〜見たらわかるわ!誰にやられたんや?」
「わ、わかりません・・・ガクッ」
「おい?見習い?見習い〜〜〜〜!」
- 827 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/06/03(金) 00:27
-
「ってそんなアホな芝居はいらんねん!はよ起きや!!」
「は〜い・・・だっていつまでたっても名前で呼んでくれないんだモン」
「そんなことはどうでもえぇから、いったい誰にやられたんや?」
「いやそれが・・・いきなりだったから何が何やらで・・・・・・」
「はぁ〜・・・まったく使えん奴やな〜、やからオマエは見習いなんや!」
「ほんならいったい誰がやったんや?」
高橋がつぶやきながら周りをキョロキョロと見回すと、
「やったんわうちや!」
と上から声が聞こえた。
全員が上を向くと同時に上から人が跳んできた。
- 828 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/06/03(金) 00:43
- そして、その人が睨みつけるように後藤を見る。
「んあっ?!」
その視線に気づいた吉澤が、
「何?ごっちん知ってんの?」
「さぁ〜ごとーにはサッパリサッパリ♪」
「へん。あんたにとってはうちの記憶はそんなもんやろうな。でもな・・・」
「でも?」
「あんたにやられた頃とはもう全然違うんや!」
その言葉を聞いた吉澤が、
「やっぱごっちん1回やってんだって。めっちゃ睨んでるよ」
「でもごとーの記憶には残ってないよ」
「はぁ〜やっぱ四天王の前にごっちんはごっちんなんだなぁ〜」
としみじみ思う吉澤であった。
- 829 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/06/03(金) 01:01
-
「そういえばあん時は自己紹介はなしやったな。うちは平家って言うんや!」
「平家?ん〜なんか聞いたことあるねぇ〜」
「ってごっちん?平家っていったらあれじゃん!元四天王の人じゃん。ごっちんがやっつけたっていう・・・」
「んぁ〜んぁ〜んぁ〜!ごとーが昔やっつけた人だ!!」
「ちょっとごっちん!?」
「ふん、確かにあんたにはコテンパンにやられたからの、まぁ何言われても文句は言えんわな!」
「やが、あん頃とはずいぶんうちも変わったんやで!!」
「へ〜じゃっ試してみる?って言いたいところだけど」
「ん?なんや?」
- 830 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/06/03(金) 01:12
-
後藤はチラッと横を見て、
「マコト、やられっぱなしでいいの?」
「えっ?!・・・いやっあのっ・・・できれば少し休憩させて頂ければと・・・」
「しょ〜がないな!って事なんですがどうしますかリーダー?」
「ん〜・・・」
突然後藤に振られた辻は腕を組んで考えると、
「ところで平家さん」
「なんやねん?」
「希望は誰ですか?」
「やから後藤やって言っとるやん!」
「じゃごっちんとはさせないです」
「はぁ?」
「そ〜ですね・・・こっちは愛ちゃんが出るです」
「はぁあ??」
「ほぇ?あーし?」
- 831 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/06/03(金) 01:28
-
「そうです。愛ちゃんです。頑張ってください!」
「ん、まぁ〜別にかまわんけど」
「ちょ、ちょい待ち〜や!こっちの要望を聞くだけ聞いてムシかいな!」
「しょうがないのです。何事も困難はつき物なんです」
「ちっ・・・わかったわ。そん変わりこの娘の次は後藤とさせや!」
「わかったです。約束しましょう」
「了解や!ほな肩慣らしにいっちょやったるか!!自分名前は?」
「高橋愛やよ」
「あぁ?スマンがちょっとゆっくり言ってくれんか?」
「やから高橋愛やって!」
「オッケーオッケー、うちは平家って言うんや。お手柔らかにな!」
「あーしは負けませんよ」
「へっ、ジョートー!」
- 832 名前:めかり 投稿日:2005/06/03(金) 01:34
- 今日はここまでです。
- 833 名前:konkon 投稿日:2005/06/05(日) 23:28
- マコ、相変わらずむなしい存在だ・・・。
さすがはごっちん、っつかごっちんらしいですねw
久々に愛ちゃんの登場ですね。
楽しみにしてます。
- 834 名前:ititetu 投稿日:2005/06/07(火) 22:46
- 更新お疲れ様です。
あはぁ〜(^^)平家さんですか!
強い?本当は勝ち組、GP獲得者ですものね。
愛ちゃんとどんな戦闘を繰り広げるのか楽しみです。
- 835 名前:めかり 投稿日:2005/07/12(火) 02:42
-
833>konkonさん
マコト・・・いつかは開花するのかな?
ごっちんはこの調子でこのまま頑張っていただくつもりです。
ホント愛ちゃんは久々なので頑張ってもらいます。
834>ititetuさん
毎度どうもです
やっと平家さんを出現させる事ができました。
いったいどんな風になってしまうのか・・・
作者的にはどっちも頑張ってほしいのですが・・・
- 836 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/07/12(火) 03:18
-
平家はゆっくりと高橋の前に立ち、
「ほな行くで!」
高橋の前に右手を広げると、そこから炎の弾が飛んできた。
高橋はすぐに察知して避けたが、今度は平家の左手から氷の弾が飛んできた。
「ハッ!!」
即座に自分の前に氷の壁を作り氷の弾を防いだ。
「なるほどね!属性は氷って訳ね。でも1つだけとは不便よね♪」
平家は右手に水。左手に風を溜め込むと、一気に飛ばしてきた。
『ウォーターサイクロン』
大渦の水が高橋を襲う。
- 837 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/07/12(火) 03:28
-
『シベリアブロック』
高橋は自分の周りに氷の壁を張って何とか防ぐ。
「ふ〜ん、舐められたもんやな。うちの技がそんなんで防げると思うたか!」
平家の技の威力がだんだん上がっていき、高橋の作った壁全体に亀裂が入っていく。
「ダメや、もうもた・・・」
次の瞬間、氷の壁は粉々に砕け高橋は波に飲み込めれてしまった。
しかし高橋は波に飲み込まれながらも、慌てずにゆっくりと目を閉じて、
『ダイアモンドスプラッシュ』
高橋の声が響くと、平家が巻き起こした大渦の水が一瞬にして凍ってしまった。
- 838 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/07/12(火) 03:41
-
「ほぉ〜♪思ってた以上にやるやんけ自分・・・いや、高橋愛やったか」
「あっ、はい高橋やが・・・」
「・・・いや別に名前の確認した訳やないんやけどな・・・ふふっ、まあどっちにしてもオモロイやんけ♪」
平家は楽しそうにつぶやきながら飛び上がると、
『ライトニング・ボム』
今度は右手から雷を飛ばしてきた。
高橋は何とか避けて雷が落ちた場所を見ると大きな爆発が起きた。
「なっ、なんじゃこりゃー」
高橋は平家の技の威力に驚きを隠せなかった。
- 839 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/07/12(火) 03:50
-
「・・・ごっちん、よくこんな奴とやって勝てたね・・・」
「別に簡単だったよ。よっすぃ〜でも楽勝だと思うけどね♪」
「ぜ〜んぜん勝てる気がしねぇ〜っつ〜の!」
「そうかな〜?簡単な事なんだけどな〜」
「どうやんの?」
「どうやるも何もやられる前にやっちゃえばイイだけじゃん♪ねっ?簡単でしょ」
「・・・確かに簡単だね・・・・・・でも、それはごっちんしかできないと思うけど」
「そんな事ないよ〜!よっすぃ〜でもできるよ。それにリーダーにもきっとできるよ♪」
そう言って心配そうに高橋を見ている辻をチラッと見る。
「まっ、うちはやってみないとわかんないけど、リーダーにはラクショーだろうね♪」
そうして2人はまた黙って高橋の闘いに注目した。
- 840 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/07/12(火) 03:59
-
「(あ、あかん・・・こんままやったらあーし負けてまうで。何とかせないけん)」
『流氷弾』
平家に向かって氷の粒が飛んでいくが、平家は大きな炎を起こすと氷の粒は一瞬にして消えてしまった。
「あんたの技はそんなモンか?正直ガッカリやで!!」
平家はまたもや飛び上がると、今度は両手で次々に雷を飛ばしてくる。
高橋は次々落ちてくる雷を何とか避けていくが、落ちた後に起こる爆発で少しずつダメージを受けていく。
「ど〜したん?少しは反撃してくれんと攻めてばっかりで疲れるんやけどな・・・」
平家はニヤニヤしながらさらに雷を落とし続けてくる。
- 841 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/07/12(火) 04:10
-
精神的に追い詰められてきた高橋に隙ができてしまい、
雷を避けたところに今度は突風が吹いてきて高橋は壁に吹き飛ばされた。
「スマンけど1つの技ばっか使うほど、うちもアホやないんでね♪」
壁に激突した高橋を見ながら今度は炎の弾を飛ばしてくる。
「わわっ?!」
高橋は必死に避けたがど〜したらいいのか解からずに、困った顔のまま炎の弾を避け続けている。
その状況を見ながら、
「ど、ど、どうにかなんないんですか?あいぼん!」
「そんな事うちに言われても・・・よっすぃ〜何かないんかい?」
加護から振られた吉澤は後藤を見て、
「って、リーダーとサブリーダーが困ってますが・・・」
「しょ〜がないな♪ここはごとーが1つアドバイスでもかけてあげよう!!」
- 842 名前:めかり 投稿日:2005/07/12(火) 04:11
-
今日はここまでです。
- 843 名前:ititetu 投稿日:2005/07/16(土) 22:28
- 更新お疲れ様です。
平家さん、強いじゃないですか!!
美人・色っぽい・歌が上手いの3拍子揃ってますものね。
ごっちんは、その平家さんに楽勝したんですねぇ・・・
(独り言)・・・・小春さんは、そのごっちんより強いとか(/独り言)
- 844 名前:めかり 投稿日:2005/08/25(木) 02:32
-
843>ititetuさん
当然ですよ!一応元四天王ですから♪
大丈夫かな?愛ちゃんは・・・
小春さんについては、どうやって扱うかを
すっげ〜迷ってるところなのれす
- 845 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/08/25(木) 02:51
-
後藤はゆっくりと立ち上がると、
「お〜〜〜いっ、愛ちゃ〜〜〜ん!」
突然の後藤の大声に平家・高橋の動きが止まり、2人と他のみんなも後藤に注目する。
「えっとね〜!その人はマコト以下ではないけど、マコト以上でもないんだよ!!」
「???どういうことですか?あいぼん」
「・・・さぁ〜・・・・・・どういう事やねん?よっすぃ〜!!」
「そんな事は直接本人に聞けよ」
- 846 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/08/25(木) 03:03
-
「ごっちん、いったいどういう事なんですか?」
「んあ〜、今のゴトーの言葉にはたくさんの意味を込めて言ったんだよ」
「たくさんの意味ですか?」
「その事に気づけば愛ちゃんも楽勝で勝てる!!・・・ハズだよ♪」
「なんやねん!ハズって、勝てるんちゃうんかい!!」
「まっ、たぶん大丈夫だよ。ねっよっすぃ〜♪」
「なんだよ、うちに振るなよごっちん」
「んぁ〜!よっすぃ〜は愛ちゃんを信じてないの?」
「なっ、なんだよ突然!信じてるに決まってんだろ!」
それを見ていた辻はニコッと笑うと、
「大丈夫です。愛ちゃんは勝つです。ののも信じてるです」
- 847 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/08/26(金) 03:25
-
後藤の言葉に平家はチラッと小川を見て、
「フン、アホか!!ウチがあんなしょっぱい奴に負ける訳ないやん」
そう言って高橋の方を向くとまた連続魔法攻撃をしかける。
高橋は必死に避けながら後藤の言った意味を考える。
「(小川以下でなく、小川以上でもない・・・さっぱりやが・・・・・・)」
その時、平家の足が高橋のアゴにヒットする。
吹っ飛ぶ高橋に平家は、
「戦いの途中で考え事とはホンマ舐められたもんやで」
しかし、高橋はゆっくりと立ち上がりながら、
「なるほど・・・、今のでちょっとわかった気がするで!」
- 848 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/08/30(火) 02:43
-
平家はまだ立ち上がってくる高橋に、
「まったくしぶとい奴やで・・・そんまま寝とけばえぇのに!」
そう言いながらも少しニヤけると右手に水を溜めると、
『サブマリン・ウォーター』
平家の右手から放たれた水の塊が地面をえぐりながら高橋に迫ってくる。
しかし高橋はその水の固まりに向かって前進する。
「?!なんや?自分から突っ込んできたで!!」
高橋の行動に驚いた平家だが、さらに驚いたのはこの後だった。
- 849 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/08/30(火) 03:02
-
高橋は水の塊の前まで近づくと、
『ダイアモンド・スプラッシュ』
水の塊が一瞬にして氷になり、そのまま固まってしまった。
さらに高橋はそのまま平家の下に潜り込み、全力で平家の右足をへし折った。
「ぅわっ・・・」
「んっ?どうした?マコト。変な声だしちゃってさ!」
小川は背中に大量の冷や汗をかきながら、
「えっ?!いやっ、ちょっとイヤな事を思いだしまして・・・」
小川の返事に首をかしげる後藤だったが、その隣にいた吉澤が、
「はは〜ぁん♪そういえばオマエ愛に両足へし折られたもんな♪」
「んははっ♪マコトのイタイ思い出だね。はははっ」
「ゴトーさん・・・笑えないッスよ・・・・・・」
- 850 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/08/30(火) 03:19
-
「うぎゃーーーーー」
平家は右足を抱えたまま地面を転がる。
その姿を見ながら高橋は、
「あんたの魔法は確かにスゴイ。やが、威力があんま大した事ないんて!」
しかしあまりの痛さに平家は高橋の話を聞いていない。それでも高橋は続ける。
「技に溺れた分、威力をあげる事を怠ったみたいやね」
高橋は言い終わると、いまだ痛がっている平家を見て、
「あ〜も〜うっさいわ!!痛くないようにしてやるで!!」
『オーロラ・ボックス』
3メートルぐらいの氷の塊が出来上がり、中に平家が氷付けされている。
「ふぅ〜っ、やっと静かになったやが」
- 851 名前:Are you my friend? 投稿日:2005/08/30(火) 03:33
-
「んあ〜、こ〜言うのを氷の棺とでも言うのかな〜?」
「へぇ〜♪カッケーじゃん」
高橋が振り向くとみんなが近づいていた。
加護は氷の塊を触りながら、
「なぁ〜愛ちゃん。これって溶けへんの?」
「大丈夫やで。永久氷結って奴なんよ」
「スゴ過ぎです愛ちゃん!よくやったです」
「そ〜そ〜。リーダーの言う通りだよ。おかげでゴトーがやらなくてもよくなったしね」
「まったくごっちんは最初からヤル気なかったじゃん」
「んあ〜!よっすぃ〜にはバレバレかぁ〜」
「はは、とにかく少し愛ちゃんを休ませてから進む事にしようや」
加護がそういうと全員はその場に座り込んだ。
- 852 名前:ititetu 投稿日:2005/09/01(木) 20:24
- 更新お疲れ様です。
平家さんの氷付けオブジェ・・・・
ヤフオクに出品されてないかな
¥19,800位なら買えるかも(^_^;)
- 853 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/09/01(木) 23:45
- >>852
安っ!
>>めかり様
更新乙です。
1人1人個性があって、戦闘を続けながらも、楽しそうなパーティですね。
- 854 名前:めかり 投稿日:2005/10/04(火) 02:02
-
852>ititetuさん
いつもアリガトウです。
平家さんの氷付けはイチキュッパですか・・・
え〜っと$ドルでお願いします♪
853>名無飼育さん
1人1人の個性を保ちつつ続きを書いていきたいのですが、
とっても難しッス!!
でも頑張らさせて頂きます
- 855 名前:RUSH LIFE 投稿日:2005/10/04(火) 02:20
-
ナマコチーム
「はぁ〜〜〜あ!だいたいさ、何で美貴がここまでボロボロになってんの?」
さっきの戦闘を思い出しながら藤本が呟く。
「だってそれは美貴ちゃんが勝手にやったんじゃん。それに最後は紺ちゃんがやっつけてくれたでしょ」
「ちょっと石川さん・・・」
「美貴ちゃん!今さら石川さんはないんじゃない?梨華でいいからさ。一緒に戦った仲じゃない♪」
「はぁ〜・・・あのね、美貴は別に味方になった訳じゃ・・・・・・」
「なっちの事もなっちでいいべ♪」
「オイラは矢口でも何でもいいよ♪」
「私も紺野でも何とでも呼んでください」
- 856 名前:RUSH LIFE 投稿日:2005/10/04(火) 02:32
-
4人はニコニコしながらジッと藤本を見つめる。その姿に諦めたのか藤本は、
「ふぅ〜・・・・・・わかったわかった。藤本でも美貴とでも好きにしてよ」
「ふふふ、ヨロシクね美貴ちゃん」
「ヨロシクなミキティ♪」
「頑張るべ藤本!」
「あの〜お願いします。美貴ちゃん」
「もうそんな挨拶はいいから!それより先に進むんでしょ!!」
藤本はテレを隠すように少し大きめの声を出すと先頭を進みだした。
- 857 名前:RUSH LIFE 投稿日:2005/10/04(火) 02:43
-
しばらく進んで行くと前方に扉が出てくる。
5人は扉の前で立ち止まると、
「また何かいるみたいね・・・もう美貴はやんないよ!」
「でも美貴ちゃん指名されるかもしれないよ」
「えぇ〜?そしたら梨華ちゃんにゆずるから!」
「えっ?!いらないよそんなの!!」
「もちろん拒否権はないからね」
「そんなぁ〜・・・・・・」
「まったく入る前からもめんなよ。ほら入るぞ」
矢口がゆっくりと扉をひらくと5人は首を突っ込んで部屋の様子を探る。
- 858 名前:RUSH LIFE 投稿日:2005/10/04(火) 02:52
-
「んっ?アレ何だべ?」
安倍の指差す方向に4人が目を向ける。
「あれって・・・人じゃない?」
「人・・・だよね・・・」
「オイラも人だと思う」
「この場合は人と言うより魔族と言った方がよいのでは・・・」
すると奥から声が響く。
「何をこそこそしてるの?泥棒じゃあるまいし早く入ったら?」
5人は声に従ってゆっくりと部屋に入っていく。
5人の前には2人の女性。
- 859 名前:RUSH LIFE 投稿日:2005/10/04(火) 03:03
-
石川が1歩前に出て、
「あなたたちも裏遊撃隊の人なの?」
「そうだ!私たちはメロンファイバー組だ!!」
「組って言ったってたった2人じゃん」
「うるさい藤本!まだあと2人いるわよ!」
「うるさいって・・・じゃあ、あとの2人は?」
「別ルートに行ってるわよ。まあここは私たち2人で充分だからね」
「そう?充分かどうかは私が試してあげるわよ!」
石川はさらに1歩前に出た。
「ふ〜ん。あなたちょっと調子に乗っているみたいね・・・いいわ。私が相手になるわ」
- 860 名前:RUSH LIFE 投稿日:2005/10/04(火) 03:09
-
「ちょっといいの?梨華ちゃん」
「いいのよマリっぺ。私も頑張らなきゃって思っただけだから」
「そっか・・・まぁ頑張りな」
「負けんじゃないべ、梨華ちゃん」
「頑張ってください」
「あなたは美貴が倒すの!それを忘れないでよね!!」
石川はニコッと笑うと部屋の中心に向かう。
- 861 名前:RUSH LIFE 投稿日:2005/10/04(火) 03:17
-
「まったく〜・・・アンタはいつも勝手に進み出すんだから〜」
「ゴメンって・・・」
「ところであんた勝てるの?」
「当然勝つつもりよ!」
「じゃ任せるわ。行ってらっしゃい♪」
「はぁ〜い、まっかされて〜♪」
2人は部屋の中心に立つと、
「私は石川梨華」
「初めまして、柴田あゆみです」
2人は軽く挨拶をすると、次の瞬間にはすぐに戦闘を開始した。
- 862 名前:めかり 投稿日:2005/10/04(火) 03:18
-
今日はここまでっす
- 863 名前:ititetu 投稿日:2005/10/08(土) 14:06
- 更新お疲れ様です。
梨華ちゃんと柴っちゃんが戦う・・・?!
なんか勝敗ついて欲しくないような気が・・・・
”平家さんのオブジェ”
$だと177$くらいです。
- 864 名前:めかり 投稿日:2005/11/05(土) 02:13
-
863>ititetuさん
いつもありがとうございます
梨華ちゃんと柴ちゃんいったいどうなるのか?
何とか良い風になればと思うのですが・・・
- 865 名前:RUSH LIFE 投稿日:2005/11/05(土) 02:26
-
柴田は間合いをとるとすぐに技を出してきた。
『トルネード・ショット』
石川に強い風圧が襲ってくる。
壁まで飛ばされた石川は、
「コレって・・・私と同じだ。属性が一緒なんだ」
石川は立ち上がると即座に、
『ウィンドゥ・カッター』
無数のカマイタチが柴田を襲い両手両足に切り傷が刻まれる。
- 866 名前:RUSH LIFE 投稿日:2005/11/05(土) 02:40
-
柴田は少し驚くと石川を見て、
「へぇ〜まさか私と同じ属性の娘がいるとはね。こりゃ楽しみだ」
「私も同属性の人と戦うの初めてだからすごいワクワクしてきたよ♪」
「ふ〜ん、じゃ私ももっと楽しませてもらおうかしら♪」
柴田は両手から無数の風圧の玉をとばしてくる。
目には見えないため次々と直撃し、その度に石川は飛ばされる。
遠くから見ていた藤本は、
「私は実際に体験したからわかるけどさ、風ってホントやっかいよね。全然見えないしさ〜今思い出しても腹がたつ!!」
「へ〜そっか。オイラたちは体験した事ないもんなぁ〜。こっから見てると梨華ちゃんが1人でよろけてるだけだもんな」
- 867 名前:RUSH LIFE 投稿日:2005/11/05(土) 02:56
-
「そうだべな。あの柴田って娘も両手を出してるだけだべだもんな」
「そうですね。私もあの技は厄介だと思います。常に研究させてもらっているのですが、いい攻略法が見つからないんですよ」
「へ〜紺ちゃんでも難しいとなると、オイラには到底思いつかないよ。梨華ちゃんのクセにやっかいな技使ってんな〜」
「いつか絶対リベンジしてやる!」
「まぁミキティ〜落ちつくべさ。今はなっちたちと共同戦線なんだから紺ちゃんみたいに研究してから再戦するといいべさ」
「いいの?今はそうかも知れないけどさ、美貴はホンキでやるつもりだよ」
「別にいいんじゃない?よっすぃ〜と辻なんかよくホンキでタイマン張ってるよ」
「そうなの?」
「そうですね。ただあの2人の場合はただの殴り合いみたいな感じになるのですが・・・」
「あぁ〜・・・あの2人頭悪そうだもんね。体力バカっぽいもんね」
「まぁそれは否定できないべ・・・」
- 868 名前:RUSH LIFE 投稿日:2005/11/05(土) 03:11
-
一方、最初は柴田の攻撃を受け続けた石川だったが、自分の前に風の壁を作り柴田の攻撃を弾きはじめた。
そして柴田の攻撃がおさまったスキをつき、今度は石川も風を圧力で固めた玉を柴田に向かって飛ばした。
モロに直撃した柴田はそのまま風圧に押し込まれて壁に埋まるほど叩きつけられた。
壁から崩れ落ちた柴田は、
「ゲホッゲホッ・・・なるほどね・・・自分の技をくらうとこんな衝撃なんだ・・・ホントにムカツクなぁ〜!!」
立ち上った柴田は鉄の味がする唾をペッと吐くと、
「じゃいろいろとわかってきたところで、第2ラウンドといってみよっか」
「いいよ♪私は絶対に負けないから」
- 869 名前:めかり 投稿日:2005/11/05(土) 03:11
-
スイマセン。短いですが今日はここまでです。
- 870 名前:ititetu 投稿日:2005/11/23(水) 15:29
- 更新お疲れ様です。
実世界の柴っちゃんは、この前久々に梨華ちゃんと食事に行ったそうです。
FMのレギュラー番組で話していました。
どんな決着がつくのか・・・
どっも傷ついてほしくないなぁ・・・・
- 871 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/12(月) 05:26
- 突然失礼します。
いま、2005年の飼育を振り返っての投票イベント
「2005飼育小説大賞」が企画されています。よろしければ一度、
案内板の飼育大賞準備スレをご覧になっていただければと思います。
お邪魔してすみませんでした。ありがとうございます。
Converted by dat2html.pl v0.2